212: ◆GARzbuxPIs[saga]
2026/08/31(月) 07:28:18.33 ID:e50u9cjWO
ユイリ「精霊って呼ばれてたけど、あなたってそうなの?」
リア「半分な。半分は人間だ」
ユイリ「へぇ、珍しい。見た目は普通なのに」
ジロジロと彼を下から上まで見回す。引いたり怖がったりする雰囲気は無く、少年は内心安堵する。
ユイリ「なるほどねぇ。だからあんな特別な戦い方も⋯⋯。ますます期待ね。がんばって」
リア「あ、ああ。お荷物にはなりたくないしな」
ユイリ「そこは鍛えてあげるから心配無用よ。今でも戦力になってるし」
そう語る彼女の言葉に、嘘やお世辞がないと短い付き合いながら分かる。気持ちのいいリーダーである。再び軽い足取りで前に出た彼女を追い、川の上流を目指す。少しして傾斜が大きくなってきた川辺の先、木で覆われドームのようになっている一帯を見つける。ユイリが言っていたのはあれのようだ。確かに怪しい。
リア「俺たちだけで行くのか?」
ユイリ「様子見だから大丈夫。それに私強いし」
リア「⋯⋯不安だ」
低レベルならまだいいが高レベルと遭遇した時が怖い。
もし危なそうだったらすぐ助けを呼ぼう。リアは思う。近くに仲間達がいるだろうから、いざとなれば大声を出せばいいだろう。
リア「⋯⋯広いな」
ぴょんぴょんと身軽な小動物みたく進むユイリについていき、ドームの中に到着。木で覆われたそこは薄暗く、木々の間からかすかに覗く光が照らす神秘的な雰囲気の場所であった。
湖のような水の貯まりがあり、その中心にはうっすら光る謎の珠。とても、あの大きな川の上流とは思えない。あそこから川の水が湧いているのだろうか。
ユイリ「魔物は⋯⋯いないわね」
リア「ますます怪しいな」
周囲を観察。道中あれほど遭遇したというのに、この空間には魔物がいない。静けさに包まれたドームの中を進み、二人は自然と中心、湖のほとりへ立つ。
周りを警戒しているのだろう。ユイリの耳がピンと立ち、時折ぴくぴく震えている。
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