214: ◆GARzbuxPIs[saga]
2026/08/31(月) 07:29:27.16 ID:qRa+aNyQO
リア「じゃあやるぞ⋯⋯!」
ユイリ「ええ。援護する!」
言ってユイリは詠唱をはじめる。駆け出した少年へ魔物の触手が迫るが、それが近づく前にユイリの魔法が放たれ攻撃を防いでくれる。精密なコントロールで放たれる光の矢。ダメージはほぼないが、リアはただ走るだけで魔物に近づくことができた。
リア(あとは叩き込むだけ⋯⋯!)
思い切り跳躍。跳んだ彼へ触手を向ける魔物。だが、ユイリが放った大きめの魔法に顔を撃たれ、隙を見せる。的確なサポートに導かれ、リアは魔物近くの水面目掛けて全力の攻撃を放った。
大きな水しぶきが上がる。触手を暴れさせ、苦しむ様子を見せる魔物。リアは目を凝らし再度剣を振り上げた。もう一度、と魔力を込めた直後触手が彼を捕らえる。
リア「うお、やばっ⋯⋯!」
手と腰を捕まれ、強い力でグンと引かれる。その先には口を開いている魔物。数秒後の光景が頭に思い浮かび、血の気が引く。
ユイリ「ご苦労さま! あとは任せなさい!」
と、その横を勢いよく通り過ぎる少女。出現させた魔法の盾を魔物の口へ思い切り投げつけ、跳躍。空中で彼女の剣がきらめいた。電気を付与した刃。落下の勢いを利用し魔物へ突き刺す。
魔物が大きな声を上げ、少年の目の前で拘束を解いた触手に電撃が走るのが見えた。間一髪のタイミングである。
ユイリ「とどめ!」
魔物の体の上に乗ったユイリが突き刺した剣でそのまま体を斬り開き、後頭部の辺り、ウロコの間を貫く。渾身の一撃に魔物は断末魔の絶叫を上げ、そして派手に魔力の煙を上げて霧散した。
リア「た、倒したか⋯⋯」
魔物の討伐を確認。ホッとする少年は武器を納めて呟く。そして気づいた。ユイリが水中でもがいていることに。
リア「まさか脚が⋯⋯!」
魔物に掴まれていた脚のことを思い出す。少年は慌てて飛び込み、水中で彼女を抱える。小さな彼女だが水中では何倍にも重く感じられた。苦しげな少女の頭を一度撫で、少年は水面へ顔を向ける。
ユイリ(⋯⋯!)
若干パニックを起こしていた彼女だが落ち着き、しっかり離さなかった剣を冷静に鞘へ納めた。リアの胸板に顔を押し付けられ、ドキドキした様子で身を任せる。
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