【安価コンマ】美少女パーティに参加して
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29: ◆GARzbuxPIs[saga]
2026/08/02(日) 17:25:33.84 ID:OOaHwkZPO

 
リア「速いな⋯⋯」
 
クロエ「魔法で対処します。ご主人様、援護を」
 
 簡潔に言い、クロエは詠唱を始める。リアは前へ。クロエをフォローできる位置に立ち、目立つように大袈裟に剣を構え直す。
 
リア(さぁ、来い⋯⋯)
 
 時間を稼ぐ。なんなら倒してしまってもいい。緊張した面持ちで待ち構える彼をジッと見つめ、狼が駆け出した。
 
リア「やっぱ速――っ!」
 
 初撃以上の速度で突っ込んでくる魔物。自分から攻撃を当てることは諦めたが、あの速度でクロエに向かわれたら危険だ。彼は剣を強く握り締め、魔力を込める。そしてタイミングを見計らって振り下ろした。
 轟音。切っ先が地面に触れると、衝撃で音を立ててへこむ。土と草が舞い、狼の視界を遮った。
 
リア「もう一回!」
 
 そこへ追撃。衝撃を避けるため後ろへ引いた狼へ、前に出て同じ攻撃を繰り返す。当てるつもりはない大振りな攻撃。だが今は敵を引きつけ足を止めるだけでいい。――つもりだったのだが、先程の一撃で学習したのか本能なのか、狼は跳躍して攻撃を回避した。
 
リア(なっ――!?)
 
 そのまま空中で身を捻り、物理法則を無視し魔物はリアへ接近し、
 
クロエ「させません⋯⋯!」
 
 直後、クロエの魔法が命中した。広範囲の氷魔法。その予兆が見えた瞬間、リアは地面に伏せた。空中の狼を中心に魔法が炸裂し、周囲に冷気が放たれる。
 
リア「うおっ⋯⋯っ!」
 
 咄嗟に伏せていたお陰で効果範囲からはギリギリ外れていたらしい。背中を凍えそうな冷気が襲うくらいで、ダメージはなかった。

 
クロエ「ご主人様、もう大丈夫ですよ」
 
 氷が砕ける音。顔を上げれば凍りついた狼型魔物が二つに分かれて、消えていく光景が目に入る。落下の衝撃で割れたのだろう。


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