暇なおっさんのSS図書別館
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96:チョキ[sage]
2026/03/09(月) 22:06:21.86 ID:Fo9+RKiDO
[AUA288U]
>>95

・ The Old Stone

途中まで、ピラミッドの攻略は順調だった。


「あ、ここにいたか」
「…よみちゃん」

イシスの教会―

「ちよちゃん、もう平気?」
「うん?ああ、大丈夫だ。後遺症みたいな心配もない」


「ひとくい箱…噂には聞いてたし、知っとったけどな」
「とんでもないバカ力、攻撃 力だったよな…」

「よみちゃんがまだザオの呪文を知らんかったら、ちよちゃんは―」

よくある、宝箱を迂闊にあけた冒険者の末路。

「まあミミックよりはまだマシだったか、と思う他ないな」

「……ウチ、勇者失格なんかなぁ」

しばしの沈黙。

(ま、教会なんかに来てて分かり易く項垂れてたんだから、半分はわかってた事だが)

よみは、すぐには否定も肯定も しないでいた。

「おおさかは、もうこの旅を辞めたいのか?」
「え?…」

「初代ロマリア女王になるのを足蹴にし、冒険者までも辞める」
「う゛」

(…少し意地悪な話もしてやらんと、私も面白くないしな)
「そして死ぬか生きるかの危険な旅に背を向けて、実家で安穏と平和に暮らす、と」

「そ、それは…」

「答えは出てるだろ。さ、今から自宅に帰ろうか。元・勇者さま」

「せやな」
「…え?マジ自宅に帰っ―わっ?!」
おおさかは、いきなりよみの手を引っ張って、ちよとさかきが待つ宿屋へと走りだした。

「仲間みんな、盾にしてでも旅を続けてやるねんな!魔王さんを倒すまでは!」
「それはやめろ?!」

(…ったく、余計な心配かけさせて)


その数日後―

おおさか一行は魔法の鍵を入手し、ポルトガへの道を切り開いた。


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