過去ログ - 少し昔話をしたくなった【消しゴムをくれた女子を・・・】
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57:福田 ◆RzEettbBGE
2012/06/20(水) 11:03:11.16 ID:ECwp5XSe0
-2010年12月1日-
終わりの無いトンネルは俺を暗闇から出す事は無かった。
益々、出口が見えない気がしていた。

あの竜也達が家に来て俺が無礼を働いた翌日も竜也は普段通りに接してくれた。
以下略



58:福田 ◆RzEettbBGE
2012/06/20(水) 11:04:15.68 ID:ECwp5XSe0
その日も俺は遅くまで営業を回った後に直帰するか帰社するか迷いながら駅で電車を待っていた。
直帰をしても良い時間だが、明日の10時までに送らなければ為らない書類があるのだが、しばらく過ぎ行く電車を見つめると全てが面倒臭くなってきた。
直帰する事に決めた俺は目の前の電車に飛び乗る。
こうやって今日済まさなければ為らない仕事を明日に回してしまう事で益々、己の首を絞めてしまう事は分かっていた。だが、そうさせてしまう甘い自分に対する言い訳を自分でしている自分がいる。


59:福田 ◆RzEettbBGE
2012/06/20(水) 11:05:33.38 ID:ECwp5XSe0
自宅マンションの前に到着するとホッとしてきた。
サトミだけが俺を安らいでくれる。
その思いでドアを開けて「ただいま」と言うと、サトミが「おかえりー」と少し迷った様な表情で言ってきた。
ん?
と思うが深く気にせずにカバンを置いてスーツを脱ぐ。
以下略



60:福田 ◆RzEettbBGE
2012/06/20(水) 11:06:32.40 ID:ECwp5XSe0
ボーッと頭を濡らしシャンプーを手探りで探す。
そしてそれを手に付け頭を洗い始めた。

ハゲるな、ハゲるな。
最近、抜け毛が気になり始めた俺は念入りに呪文を唱えながら頭を洗う。
以下略



61:福田 ◆RzEettbBGE
2012/06/20(水) 11:07:55.13 ID:ECwp5XSe0
「ユウくん・・・」

調度シャンプーをしながら、五つ、いつでもハゲがいるーの歌詞を口ずさんでいた時に洗面所からサトミが声を掛けてきた。
サトミ「バスタオル・・・置いとくね・・・」
俺「あー、ありがとー」
以下略



62:福田 ◆RzEettbBGE
2012/06/20(水) 11:09:23.36 ID:ECwp5XSe0
サトミ「あの・・・出来た・・・かもしれない・・・」

え・・・?出来た?ご飯が?・・・
いや、それをこんなモジモジして言う奴は居ないだろう・・・
て、事は・・・?
以下略



63:福田 ◆RzEettbBGE
2012/06/20(水) 11:10:28.49 ID:ECwp5XSe0
丸い穴に赤い筋が一本引かれている。

ん・・・これって・・・?
サトミ「多分・・・検査薬だけじゃ・・・確実じゃ無いかも知れないけど・・・」
サトミが益々恥ずかしそうに言う。
以下略



64:福田 ◆RzEettbBGE
2012/06/20(水) 11:11:42.78 ID:ECwp5XSe0
翌日、俺は仕事中ずっと上の空であった。
PCの画面をボーッと眺めているだけだ。お陰で10時に出す書類を課長の催促が無ければ忘れる所だった。

昨日、あれからサトミに上手く笑えずにいた。
恥ずかしそうに話すサトミを、ただ見つめているだけだったんだ。
以下略



65:福田 ◆RzEettbBGE
2012/06/20(水) 11:12:57.15 ID:ECwp5XSe0
冷静にサトミの話を聞きながら、無理に笑う俺。
俺は完全に・・・戸惑いを感じていた・・・


昼休みに俺は近くの道路に売りに来る安い弁当屋に飯を買いに行った。
以下略



66:福田 ◆RzEettbBGE
2012/06/20(水) 11:14:20.20 ID:ECwp5XSe0
その状態でボンヤリと前を見ていた。木枯らしが俺の顔をくすぐる。
そこまで寒さを感じないのは陽射しが柔らかなせいなのか。
その時に、ふと思った。
何を黄昏れてやがる・・・お前はまだ厨二病が治らないのか、と。

以下略



67:福田 ◆RzEettbBGE
2012/06/20(水) 11:15:04.28 ID:ECwp5XSe0
目の前にビニール袋が舞い上がるのを目で追いながら少し自嘲気味に笑う。

無理だろ・・・マジで・・・
こんな情けない父親じゃ・・・

以下略



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