A 犯人が1人だと思い込んでしまっている →今回の犯行は1人によるものでしたが、組織的に行われる可能性も十分にあり得たはずです。たとえば、1人が拳銃などで警護の注意をひきつけ、別のメンバーが違う方向から安倍元首相に襲いかかる。今回の事件では、黒スーツほぼ全員が要人のもとを離れてしまっていますので、警護の観点から考えるに不適切な対応だったと言わざるを得ません。
B 被弾した安倍元首相に対して →被弾した安倍元首相が救命措置を受けている映像に、黒スーツが写っていませんね。しかし別視点の映像には、犯人を連行する黒スーツが3、4人、交通規制を行う黒スーツが2人、銃の回収を行う黒スーツが2人、聴衆に声をかける黒スーツが2人ほど見られました。もちろんいずれも大事なことですが、やはりAで述べたことを考えると要人のそばに残る人が最低でも3人ほどは必要だったのではないでしょうか。もっと言えば、瀕死状態の安倍元首相をかなり至近距離で写した写真や映像が大量にあることもいけません。カメラを持って近づける人がいるのであれば、そこに紛れて危険物を持って近づいてくる人がいてもおかしくありません。経験がないとはいえ対応しなければいけないのが警察官、要人警護です。
C 銃の処理について →犯人を確保した後、黒スーツが落ちている銃をタオルで包んで拾い上げ、リュックサックのようなものに入れる映像があります。驚くべきことに、その後そのリュックサックをガードレールに立てかけ、5mほど離れた別の黒スーツのもとに歩いていくのが写っていました。2本しか筒がなくて2発撃ったからもう弾は入っていないだろう、こんな考えは素人ならまだしも警官がしていいことではありません。むしろその銃を拾った警官であれば、その銃が手製であったことは見て取れたはずです。弾が3発以上装填されているかもしれないし、他に爆発物がくっついていたり、暴発する可能性があったりと様々な危険が考えられますよね。そんな危険なものをリュックサックに入れて、その場を離れるなど絶対にあってはいけないことです。
対策の欠陥: @ 背後がノーマーク →そのせいで犯人に近距離での発砲を許してしまいました。
A 交通規制がなされていない →今回の犯人は徒歩で銃を使っての犯行でしたが、あんな近くを車やバイクで通れるのであれば、車やバイクで近づいて銃撃したり、車やバイクで轢き殺すことだって可能でした。
B 演説場所がよくない →多くの方の目に留まるという観点からあそこが選ばれたのでしょうが、360度から狙われる場所で演説を行うなんて危険すぎます。
C 警護の数が少なかった →他の日程の福岡などでの映像を見る限り、20人近くいました。
D 警護の質が低かった →映像に写っている警護の方たちを見れば、わかると思いますが若い方が明らかに少なかったです。年齢なんて関係ないでしょ、と思う方もいるかと思いますが、動体視力や反射神経というのは年齢が進むに連れて衰えるものです。実際、他の日程の福岡などでの映像には20代から30代とみられる比較的若い男性が5,6人はいました。