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▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-25冊目-【超電磁砲】 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :◇◇ 認知度アップのためにも 『age進行』 にご協力ください ◇◇ [!美鳥_res "saga"]:2011/03/10(木) 14:18:40.67 ID:BKb66g/qo
 [ このスレなあに? ]

「とある魔術の禁書目録」及びその派生作品のSS投下用総合スレッドです
2chは規制されている、スレを立てにくい、という方は当スレをご利用ください

・認知度アップのために基本age進行で。沈んでたらこっそりageておこう
・どんなに短くても長くても迷ったらGO投下!
・未完成作品、投下中断もOKです。中断回数はほどほどに。再開時には前回投下したものをお知らせしてください
・可能であれば話の趣旨(カップリング、ジャンル等)やレス数について投稿前に一言記述を
・投下は他の書き手さんの迷惑にならないように速やかに行いましょう。連投規制は25秒です
・直書き等の「ながら投稿」は厳禁です。投下は他の人の迷惑にならないようにしましょう

その他にも、感想や雑談・質問に相談・情報交換など、いろいろとお役立てください


 [ 前スレ ]

 ▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-24冊目-【超電磁砲】
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1298034529/



 [テッラさんとのおやくそく]

・投下する時は名前欄にタイトルや総レス数、読む人を選ぶような話は注意書きが欲しいですねー
・新刊のネタバレ解禁は「公式発売日の翌日」ですからねー。発売は地域によってズレがありますよー。他の人の事も考えましょー
・ここは複数の書き手が書いていくスレですから、安価作品は避けましょうー
・前回の投下から間隔は30分くらいは空けて欲しいですねー。前の人の作品をしっかり読んで、じっくり感想考えて書けるくらいの時間を空けて欲しいですねー。信徒同士仲良くしましょうねー
・毎月中旬は接続できなくなる可能性がありますけど、遅くとも数日で元に戻るから心配せずにお祈りしながら待ってなさいー
・悪意を持った人間や話の通じない人物の書き込みはほっときましょうー。スルーを上位に、荒らしを下位に



 [ その他ルール ]
>>980を踏んだ人は次スレを立ててください。無理なら再安価を
・可能な限り次スレを立てる前に「立てに行く」宣言をしてください

 [ その他注意 ]
・この板では、一部の単語にフィルターがかかっています
・メール欄に半角で『saga』(←sageじゃないよ)と入れると解除できます
・下記のスレで該当する単語などの詳細が確認できます

 パー速機能覚書・テスト
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1288790079/


 [ これからスレを立てる人へ ]
・この板ではスレ落ちは運営の手による手動です。自動では落ちません
・立て逃げや放置スレは処理対象になります。処理されても泣かない
・使い終わったスレは以下のスレで処理依頼をしましょう。1000に到達したスレに関しては報告の必要はありません

 ■ HTML化依頼スレッド Part1
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1294929122/
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

小テスト @ 2024/03/28(木) 19:48:27.38 ID:ptMrOEVy0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/zikken/1711622906/

満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1711617334/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459533/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:23:40.62 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459420/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 14:19:32.14 ID:BKb66g/qo
 [ 過去スレ一覧 ]


 ▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-21冊目-【超電磁砲】
 http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1294/12949/1294925147.html

 ▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-22冊目-【超電磁砲】
 http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1295/12953/1295367884.html

 ▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-23冊目-【超電磁砲】
 http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1297/12970/1297083486.html



 ◇これ以前のログはこちらから
 http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1297/12970/1297083486.html#a2
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1297083486/2 (専ブラ用)



 [ 関連スレ ]

 お勧めの禁書・超電磁砲SSを教えろください6
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1298223540/

 ふと思いついた小ネタ(タイトル含む)を書き込むスレ7
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1297471455/

 【禁書SS用】設定質問受付&禁書SSまとめwiki用資料作成所
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1296923909/


 [ 関連リンク ]

 とある魔術の禁書目録U〈インデックスU〉公式サイト
 http://www.project-index.net/

 とある魔術の禁書目録 Index@wiki
 http://www12.atwiki.jp/index-index/

 自分用まとめ ◆「とある総合スレ記事一覧」
 http://asagikk.blog113.fc2.com/blog-entry-1515.html

 禁書SS@製作速報 まとめWiki
 http://www35.atwiki.jp/seisoku-index/
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 14:20:28.05 ID:BKb66g/qo
禁書「>>980!いままでのおやくそく一覧なんだよ!」

02 インデックスさん
03 小萌センセー
04 建宮さん
05 オルソラさん
06 キャーリサさま
07 フレンダさん
08 御坂妹
09 最大主教さん
10 舞夏さん
11 上条さん
12 白井さん
13 一方通行さん
14 土御門さん
15 絹旗さん
16 黄泉川せんせー
17 愛の伝道師・青髪ピアスくん
18 サーシャさん
19 姫神秋沙さん
20 御坂美琴さん
21 アックアさん
22 打ち止めちゃん
23 オリアナさん
24 麦のん
25 テッラさん      ←New!
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 14:25:11.31 ID:Swo9R1izo
スレ立て乙

パー速機能覚書・テストはdat落ちした模様
関連スレはこちら

 パー速新機能
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1246521738/
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 14:27:50.56 ID:BKb66g/qo
あれ?まだ896で残ってるように見えるんだが
とりあえず新スレに変更を>>980
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 14:34:28.56 ID:liM/5fhzo
           ミ\                      /彡
           ミ  \                   /  彡
            ミ  \               /  彡
             ミ   \            /   彡
              ミ   \         /   彡
               ミ    \      /   彡
                \    \   /   /
    ミ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  |  |  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄彡
     ミ____        \  |.  .| /        ____彡
           / ̄ ̄\|´ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄`i|/ ̄ ̄\
          /   / ̄|               || ̄\.   \
        /   /   |〕   帝凍庫クン   .||   ´\   \
       /    │   ..|      >>1乙入り  .||    |     \
     /    /│    |___________j|    |\.     \
     彡   /  │  ./..|   -―- 、__,        |ト、  | ´\    ミ
      彡/   │ ../ |   '叨¨ヽ   `ー-、  || \ |    \ ミ
            │ / ..|〕   ` ー    /叨¨)  ..||   \|     
    r、       |/   !         ヽ,     || \  \      ,、
     ) `ー''"´ ̄ ̄   / |    `ヽ.___´,      j.| ミ \   ̄` ー‐'´ (_
  とニ二ゝソ____/ 彡..|       `ニ´      i|  ミ |\____(、,二つ
             |  彡...|´ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄`i| ミ |
             \彡 |               .|| ミ/
                       |〕 荒らしは発生しねぇ ||
                  |             ..||
                  |___________j|
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 14:43:32.99 ID:W8IhB3Yno
             _ ̄>三二   ミ、  ,、ゝ‐- 、 |r-、/  /  |.    
              二` ミ-  _  ヽ/  - 、 `   ヽ / // }/ 
              ―= ニ ― ニ   .〉,ィ‐- 、__,〉  _,, 〉  ///-
             :‐:'": ヽ三 _  /〈 弋エヽ ヽ /ィェュ}.|////:
             : : : \ミ.二 _彡, -、}    /´'  } l`ヽ  〉 // 
             : : :ヽ-=ニ__ '" { ヾ `ヽ     ィ  ヘ  / 〉彡':,
                `メ‐ '' ~   ヽ、lイ } _,z孑于テミx、Yr' : / 
                  :.ノ//ィ  _ヽ! 弋二二二二{r‐'了    >>1乙ですねー
                    :  ̄:` ―:l\  ̄  ̄  ̄. .|::::::| 
                          :|  `> -- ‐ '<'_::::
                    | ア¨¨¨¨¨゙\::::::::::八'/\:::∨/\
                   │/      ∧::::::|\ ̄ \く\/〉
                    j/      //ハ:::::|  丶  \:`丶、
                  /      //  }:ノ    \/  \:::`ヽ
                /        //          ヽ   `丶::)
               /       .イ/          . : '; : .   \
              /       /ーY . : : : : : : : : : : : : .ニ二二二    \
             /       ∠( 二i{: : : : : : : : : : : : : : : : : : :}: : : : : .   }
          _/      / _,>圦 : : : : : : : : : : : : : : : : ノ : : : : : : : : : ;
           /     /{∧.     \ : : : : : : : : : : :二二二ニ: : : : : : :/
           /      // 'ーヘ       ー-=ニ二ニ=<: : : : : : : : : :/
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 14:45:27.63 ID:mqaR7nrDo
         \\
          (\\
           \\\
           (\\\\
           (\\\\\
            \\ | _________
( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  |    ii´ ̄ ̄`i
  ̄ ̄( ̄ ̄//// ̄\ |..   !!_]     |        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ̄(//// ̄\\.    {|======|-----、、  <  俺の>>1乙に常識は通用しねえ
    ".;"   (/(/// ̄|     |.     |    ||   \_____________
".;":         (/(/ |     !\.   |    |}
 .;".;": ..;".;;:  (/(...|     |\\   |    ||.;": ..;.;".;
   .;".:;"  ..  ;     |___{___\\..|____jj    .;".;": ..;.;".
.;".;"    .;".;             \\
   ゴ オ ォ ォ …… ! !      \\   ;": ..;.;".;":
          .;".;": _.;.;__       \\   ド カ ァ ン !
 .;".;": ..;.;".; ζ /_.;_/| .;".;"_ \\  .;".;.;".;":
.;".;": ..;.;".;": ;:'.;| ΓΓ | |;":从へ_/|  \\.;".;"_.;__..:
从へ从へへ从  ; ζ  | Γ从 | |;:.. |从Γ | |    \\ ∠___/|
    ( ⌒( ⌒ ) ζ | 从Γ | |.:;. |从Γζ.;"._ \\|ΓΓΓ| |
(   ⌒ ⌒  ⌒ );  | ΓΓ | |.;;::|ΓΓ | |  ( 从へ;: |从ΓΓ| |
 Σ( ⌒( ⌒ ) ζ  ( ( ) )⌒ ) ( 从へ从)_.;;:.;|Γ从Γ| |
 ( (( ( ⌒ )) )  从 Σ( ⌒(  从へ从) ∠___/|
Σ (( ( ⌒ )) ) )(( ⌒ ( 从へ从) .;".;:;|ΓΓΓ| |
 (( ⌒ ( ( ) )⌒ );:;   .;".;": ..;.;".;":|从ΓΓ| |
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 18:57:25.38 ID:BKb66g/qo
前スレより沈んでるからage


! 注 意 !

新約のネタバレ解禁は日付変更からです
未読の人は注意。既読の人はそれまで我慢
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/10(木) 20:04:41.85 ID:j1W5tbero
>>1おつおつ

新スレの初投下にこんなもので良いのだろうかと思いつつ、投下させてくだしあ
番外通行寄り、特にオチもないけれど3レスほど貸してください
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 20:05:45.23 ID:j1W5tbero


「このミサカはあなたを許したつもりなんて更々ないんだからね」


唐突に放たれた一言は、とある真っ白な少年の動きを止めさせた。
もう日付が変わる時間帯だというのに、己をミサカと呼称した少女はこれから甘ったるそうな菓子パンを食べるらしい。
あなた、と呼ばれた白い少年――先程の『ミサカ』こと番外個体と遺伝子レベルでそっくりな少女を1万以上虐殺してきた―― 一方通行はそんな彼女をちらりと一瞥する。
番外個体が発した一言に、身体は一瞬だけ固まったものの、週刊誌をめくる手は再び動き出していた。


「太ンぞ」

「余計なお世話」


一方通行の警告を無下にし、番外個体はチョコが内にも外にもたっぷりなパンを頬張る。
一緒に暮らす大人二人が居合わせたら酒でも出してくるのだろう。
今は二人して外で飲んでいるのだが、とんでもない酒好き二人は彼らの手に余るくらいだ。


「ん、まあまあ美味しいかも。あのチビガキが寝た後出して正解だね」


まあまあと言う割にはかなり幸せそうな顔をして咀嚼する番外個体。
そんな彼女を見て、一方通行は先ほどの一言を思い出していた。



許したつもりなんて更々ない。

12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 20:06:44.57 ID:j1W5tbero


「……ンなこと、言われなくても分かってるっつの」

「ありゃ、意外と甘さが強めかねぇ。虫歯になりそう。…………あっそ」


自分で言っておきながらこの態度。
いつものことだ。だから一方通行も気にしない。
そのままこの会話は終わる筈だった。
少女の興味の範疇から外れた話題は、葬り去られる筈だった。


「でも、へーえ。自覚はあるんだ? ぎゃは、だけどおかしいねぇ。そんなあなたは最終信号にデレデレしちゃってさ、キモイんですけど」


しかし、今日に限っては例外で。
番外個体は人の神経を逆撫でするような声色で、侮蔑の眼差しを向けてきた。
それに籠められているのは、軽蔑だけではない。敵意、憎悪。そういった『悪意』が、隠れる素振りも見せずに一方通行にぶつかってくる。


「何言ってンだオマエ。してねェよ、断じてそれはねェ。この俺がそンなことするわけねェだろォが」


ただ、彼女の言うことは、あまりにも自分がしている普段の行いと掛け離れていると一方通行は思う。
全くもって心当たりがないのだ。

デレデレ? そんなもの、自分には一番似合わないだろう、と。

確かに打ち止めは身を挺してでも守りたいと彼が思う少女だが、日常のあのテンションは如何なものかと思うことは稀なことではない。
元気が良いのに越したことはないだろうが、元気すぎるのもなかなか手に負えない所があるのだ。

それ故の否定は、しかし番外個体の短い一言で、ぴしゃりとはね除けられた。


「嘘つき」

「……あァ?」


冷たく、鋭く、端的に。
それは、初めて聴く声色だった。

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 20:08:16.62 ID:j1W5tbero


その仕様故、普段から一方通行を不快に陥れることを第一に考えているような番外個体。
侮蔑の言葉や嘲笑は何度も聞いているし、慣れっこのはずなのに、それでもその鋭利な声は本当に、初めて聴いた声だった。
こんなに氷った声が出せるのかと一方通行は驚きの表情をうっすらと浮かべる。
そんな彼にはお構いなしに、


「じゃあ、どうしてあの子に添い寝するのかな。あの子が何か零したら、あなたは拭いてあげるよね。
 お風呂に入ろうって言われたら拒まないし、……あれあれ、これはもしかしてロリコンってヤツ?」

「……それはアイツがまだガキだからだろォが」


確かに並べられた言葉を見ればデレデレしているなどと巫山戯たことを言われても仕方がないかも知れない。
それを自覚させられた一方通行は少々過保護すぎたかと今更反省するも、それにしたって、どうして番外個体はこんなに不機嫌なのだろう。
頭に浮かんだ単純な疑問を尋ねようと口を開いて、


「このミサカだって、」


番外個体の方がほんの少しだけ早かった。


「このミサカだって、まだまだガキだもん。ていうか寧ろ、最終信号の方がナンバリング的には姉なのに」


彼女の声は微かに震え。
その微弱な振動に覚えがあるなと思ったら、打ち止めが泣き出す寸前の声によく似ていることに一方通行は気が付いた。
そしてそんな彼は、小さな少女が何かしらの原因で泣き出すとき、決まって狼狽することしかできなかったりするのだ。


「オ、オイ」

「な、なのにミサカのことはいっつもいっつも適当にあしらって。平気な顔して腕折って。
 一緒にお風呂入ろうって言っても寝ようって言っても変な顔しかしないじゃん!」

「それはオマエ、いつも俺を困らせよォとしてンのが見え見えだからだろォがァ!」

「ちがうもん! このミサカは、だからあなたのことを許さない。絶対に、だ」

「意味が分かンねェ……」

「だからあなたは、許して貰えるように誠心誠意――、そうだね、まずはこの菓子パンでいいや。
 
 ――あーんって、してもらえるかな?」

14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 20:09:47.50 ID:j1W5tbero
おしまい、シリアスにしたかったのにどうしてこうなった

番外個体の可愛さは異常だと改めて最近考えてる
番外通行が増えれば嬉しいですね
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 20:14:51.18 ID:LAxyEnyJ0
乙。甘える番外個体は俺得過ぎて生きるのが辛い
打ち止めと番外個体で姉妹話を考えているが中々上手くいかない……
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 20:16:19.06 ID:bb/Q0NVb0
先駆けおっつおつー
うん、負の感情ばっかだったところにプラスの感情が生まれて
戸惑っているような感じの番外個体は実にいい
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 20:42:44.24 ID:O05TPq9B0
乙。シリアスも最後のデレも良かった。
>>16つまり番外個体は一通さんが好きなのに負の感情の所為で
苦労すると言うことだな。
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 23:12:06.81 ID:hHeICKzD0
乙。
ちょっと投下させてもらいます。
狂乱家族日記のパロディです。
キャラ崩壊かもです。
仲良しレベル5.
19 :一方「ヒーローが落ち込ンでるよォなンで」 :2011/03/10(木) 23:14:46.85 ID:hHeICKzD0
とあるホテルにて

一方「とりあえず元気づけよォと思う」

御坂「あんたにしては良いこと言うじゃない」

垣根「そっとしておいたほうが良さそうだがな」

麦野「励ますって具体的に何すんの?」

垣根「あ――一発芸で笑いをとるとかで良いだろ」

麦野「冷蔵庫から第二位が出たり入ったりしながら歌うみたいな?」

御坂「それ確実にトラウマものでしょ・・・・・・」

麦野「じゃあ冷蔵庫から第一位が踊りながら出てくるとか」

垣根「お前冷蔵庫から離れろよ!」

一方「嫌すぎるンですけどォ」

垣根「おい」

御坂「励ます・・・・・・応援するってことよね、多分」

一方「じゃあチアリーダーの格好して応援するとかかァ?」

御坂「え?」

麦野「え?」

一方「え?」

垣根「・・・・・・一方通行やーらーしー」ニヤニヤ

一方「はァっ!?」
20 :一方「ヒーローが落ち込ンでるよォなンで」 :2011/03/10(木) 23:16:12.79 ID:hHeICKzD0
一方「何でそういう思考になンだよ!!?」

麦野「いやぁ第一位も人の子だったんだねぇ」

御坂「どれだけ部屋を探してもエロ本が見つからないって番外個体が言ってたからね」

垣根「ちゃんと興味があったんだな・・・・・・」

一方「何シミジミしてンだ!!つか、人の部屋で何やってンですかァあいつは!?」

御坂「ちなみに打ち止めと一緒に捜索してたらしいわよ」

一方「打ち止めァァァァァ!!!」

麦野「第一位はそんなに私たちのパンチラが見たいのかにゃーん?」

一方「だから違うつってンだろ!!」

垣根「脱☆ロリコン(笑)」

一方「コロスゥ!お前ら全員コロシテヤル!!」

御坂「落ち着きなさいよ」
21 :一方「ヒーローが落ち込ンでるよォなンで」 3/6 :2011/03/10(木) 23:17:49.59 ID:hHeICKzD0
麦野「じゃあ第一位の強い要望によりチアリーダーの格好で励ますってことで」

垣根「服とかどうすんだよ?」

麦野「とりあえずルームサービスで聞いてみよう。まぁ無くても『お客様のなかに奥様とかにチアリーダーの格好をさせてにゃんにゃんする趣味のかたはいらっしゃいませんか?』と放送させれば」

一方「それ名乗りにくいから!事実でも絶対に誰も手ェ挙げねェから!あと別に俺はチアリーダーが見たいわけじゃねェ・・・・・・!!」


・・・・・・数分後


一方「なン・・・・・・だと・・・・・・?」

麦野「い、言ってみるものね・・・・・・」

御坂「何で普通に置いてあるのよ・・・・・・」

垣根「なにこのホテルこわい」


女性ものの衣装が二着届いた

22 :一方「ヒーローが落ち込ンでるよォなンで」 4/6 :2011/03/10(木) 23:19:24.67 ID:hHeICKzD0
御坂「こ、これは意外と露出が多いというか、勇気がいるというか・・・・・・//」

麦野「これは厳しいわね・・・・・・肌とかあんまり見せたくないんだけど」

御坂「こうなったらあんたちが着なさいよ!!」

一方「いや、何がこうなったらなのかわからねェし」

麦野「パンチラしても男だから恥ずかしくないだろ?」

垣根「誰得だよ」

エー
マジカヨ

一方「オマエらいい加減にしろよ!!」

一方「ヒーローのためなンだ・・・・・・ヒーローはもっと苦しいンだよ・・・・・・!!」

御坂「!」

麦野「いや何が何だか」

御坂「そうね、あいつのためよ・・・・・・二人なら恥ずかしくない、そうよね麦野さん!!」ガシッ

麦野「え?あ、うん、あれ?」
23 :一方「ヒーローが落ち込ンでるよォなンで」 5/6 :2011/03/10(木) 23:20:49.70 ID:hHeICKzD0
着替えてもらった


御坂「・・・・・・////」

麦野「へそ出しかよ・・・・・・」

垣根「お―似合ってんじゃん」

一方「じゃ、その格好で踊りながら応援してみよォか?フレーフレーって」

御坂「ちょっ!?あんたどんだけ鬼畜なのよ!?」

垣根「まぁあんだけ弄られりゃ根に持つわな」

麦野「何かしたっけ?麦のんちょっと心当たりがない」

一方「いいから早く」



御坂「ふふふふ、ふれーっ、ふれーっ」

麦野「がんばれー、がんばれー」

一方「もっとデカい声で!」

御坂「ファイト!ファイト!」ハンナキ

麦野「チアアップ!チアアップ!」ヤケクソ


24 :一方「ヒーローが落ち込ンでるよォなンで」 6/6 [saga]:2011/03/10(木) 23:22:27.27 ID:hHeICKzD0
垣根「・・・・・・何か間違ってるような気がする」

一方「俺もちょっとそォ思う」

麦野「もう引き返せない所まできてるわよ」

御坂「うおぉぉぉぉ!!ゲコ太ぁぁぁぁ!!!」

シュン

黒子「こんばんはですの!この部屋にお姉様がいると聞いて――え?お姉様・・・・・・何をして・・・・・・ふと・・・・・・もも――あああぁぁぁあああん☆★」


唐突に入室してきた黒子が、致死量を超えてそうな鼻血を噴いた


御坂「うわぁぁぁあああ」

御坂「黒子死ぬなぁぁあ!?というか何しにきたのよあんたは!?」

麦野「何かこの状況だと私たちが殺したように見えるわね・・・・・・」

一方「うわ、この血の量は――マジで死ぬぞ!?」

黒子「黒子は・・・・・・黒子は・・・・・・ただ、一緒にお風呂でもと――あぁ、きれい・・・・・・ですの・・・・・・お姉様・・・・・・・あなたと会えて、嬉しか――」

御坂「黒子ぉぉぉぉ!!こんな阿呆なことで死ぬなぁぁあ!?」

垣根「パンチラで人殺すとか・・・・・・・第三位・・・・・・・恐ろしい子!」
25 :一方「ヒーローが落ち込ンでるよォなンで」 [saga]:2011/03/10(木) 23:24:55.56 ID:hHeICKzD0
以上です。
レス数書いてないの途中で気が付きました、
ごめんなさい。
チアな一方さんとにゃんにゃんしたいです。
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 00:00:46.50 ID:NFDgMTeoo
新・約・解・禁・!

って事で一発目貰ってもよかですか
4レスくらい
27 :絹旗「あの……」一方通行「あァ?」(1/4) [saga]:2011/03/11(金) 00:02:28.56 ID:NFDgMTeoo
絹旗「あ、あの……」

一方「あァ? ンだよ」

絹旗「その……超申し上げにくいのですが……」

一方「なンだよはっきりしねェなァ。用があるならさっさと言えってンだ」

絹旗「すぅ……はぁ……えっとですね!」

一方「おう」

絹旗「お兄ちゃンって呼んでいいですか!」

一方「」
28 :絹旗「あの……」一方通行「あァ?」(2/4) [saga]:2011/03/11(金) 00:03:05.55 ID:NFDgMTeoo
一方「……待て待て。どォしてそこでいきなりそンな単語が出てくるンだ」

絹旗「だってほら、御坂に対しての妹達があれなら私だって超似たようなもので」

一方「オマエは別に俺のクローンじゃねェだろ!」

絹旗「そ、そうですけど……」

一方「それに俺はガキの相手なら充分間に合ってンだよ。これ以上余計な手間増やすンじゃねェ」

絹旗「でも私、兄弟もいなくて……前からそういうのに超憧れてたんです……」

一方「……」

絹旗「ご、ごめんなさい! やっぱり超迷惑ですよね!
   それに私みたいなのが、家族なんてそんな素敵なものを望めるはずもないですし」

一方「……あー、絹旗。えっとなァ」

絹旗「フレンダにいきなり妹とか出てきてしかも今回の新キャラが金髪ロリ妹ってどう考えても私の影薄くなりますしここは一発私も妹キャラとか定着させようかと超思っちゃったりした訳ですけどまさか浜面の事を『お兄ちゃーん』なんて呼べるはずもなくてそしたら都合のいい事にここであなたが出てきた訳でしてええ別に今回見せ場があるかと思ったらまた噛ませ役で超不満だったとかそういう事ではないですから」

一方「それが本音かァァアアアアアアッッ!!」
29 :絹旗「あの……」一方通行「あァ?」(3/4) [saga]:2011/03/11(金) 00:04:26.00 ID:NFDgMTeoo
黒夜「待てェェエエエエッ!!」

絹旗「なっ……! 何いきなり出てきてんですかっ新キャラのくせに!」

黒夜「そンなの関係ねェンだよォ! アンタだってここぞとばかりに新刊ネタ使ってんじゃねえぞ!」

絹旗「私は旧約から超出てるからまったく問題ないんです! 超電磁砲にも出ましたし! つか麦野のセリフパクってんじゃねえですよ!」

黒夜「うっせえ! 一方通行お兄ちゃんは私のもんだ!」

一方「」

絹旗「ほう……それが本音ですか」

黒夜「ねーお兄ちゃーん。こんな超超バカ口調はほっといてさー、私と一緒に暗部でキャッキャウフフしようぜー?」

絹旗「先輩に対する礼儀って物が超なってないですね……分かりました。お兄ちゃん、下がっててください。ここは私が」

黒夜「何勝手に妹風吹かせてんですかぁ。お兄ちゃんすっげー嫌そうな顔してんじゃん。
   アンタみたいな超頭弱そうなのが妹だーって押しかけてきてお兄ちゃんもさぞ迷惑だろうよ」

絹旗「……ぶっちーん」

一方「なンだろう。すっげェ嫌な予感がする」

絹旗「私も超言っとく事があるんですけどね。黒夜、あなた……」

黒夜「あぁ?」

絹旗「ぽっと出の新キャラが超でかい顔してンじゃねェですよォ!
   大体あなたはキャラ被りすぎなンです! 私とか麦野とか番外個体とか! 第一ロリは超間に合ってンですよ!!
   あなたは大人しくスイーツ食ってろってンです、この――――ストッキング!」

黒夜「」

一方「うっわァ……」
30 :絹旗「あの……」一方通行「あァ?」(4/4) [saga]:2011/03/11(金) 00:05:28.58 ID:NFDgMTeoo
黒夜「絹旗ァ……アンタ、言っちゃならない事を言いやがったな」

絹旗「だってどう見たってそォでしょうが、このスイーツジャンキー」

黒夜「……オーケー、マジ殺す。ぶち殺すぜ絹旗ちゃーン!!」

絹旗「かかってこいクソビッチがァ! お兄ちゃンは私が守りますっ!」

一方「おいオマエらちょっとォ!?」

絹旗「お兄ちゃンどいてくださいっ! そいつ殺せないっ!!」

黒夜「お兄ちゃンは私のもンだァァアアアアッッ!!」

絹旗「あなたこそさっさと超死ンでください黒夜ゥゥううううううッッ!!」







番外「……ミサカもそれっぽいの埋め込んだらあなたの事お兄ちゃんって呼んでいい?」

一方「マジ勘弁してくれ……」



フレメア「私も浜面の事、お兄ちゃんって呼んだ方がいい?」

浜面「凄く魅力的な提案だけど後が怖いから遠慮しておくよ」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/11(金) 00:06:14.88 ID:NFDgMTeoo
いきなり新キャラ新設定万歳で超すみませンでした
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:10:18.63 ID:DyAOgDJ5o
>>31
乙!
来ると思ったぜ五月計画組! 最愛可愛いよ最愛
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:11:48.25 ID:DjgYqLHDo
>>31

ホント新刊はネタの方向じゃぜ(上条さん周り除く)
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 00:11:50.06 ID:0QTCMrD9o


新約読んだ日の夢に黒夜が出てきた件
恋か、恋しちゃってンのか俺は
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/11(金) 00:14:07.79 ID:NFDgMTeoo
あ、30分ルールを0:20で手動解除します
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [age]:2011/03/11(金) 00:17:56.80 ID:fAuBorav0
乙です!窒素通行とか超好物です!!
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 00:26:59.17 ID:rVxPGy9L0
一方さん口調になるとなんだか別人だわww
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:32:26.09 ID:roIny+7DO
大きかった滝壺
チャイナワースト
ロリンダ
ハマヅライダー・ドラゴン
5オーバーシリーズ・ガトリングレールガン
5月計画参加者は切れると口調が一方さんに
HERO見参
タッグヒーロー

他になんかあったっけ?
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:34:48.30 ID:mRODePbDO
乙乙乙!!
お兄ちゃンネタは誰かがやってくれると信じてた!
ナイス!GJ!もっとやれください
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:34:51.31 ID:xQ67hKcNo
むぎのんスケスケ紐パン
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:35:55.19 ID:DjgYqLHDo
嫉妬も抽出しちゃうワースト
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:46:48.09 ID:0QTCMrD9o
ロリコン同士は言葉を交わさずとも同志と認識できる
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/03/11(金) 00:48:14.88 ID:VThME81Q0
目を開けたまま眠る滝壺
やっぱり脱いだら凄かった滝壺
はまづらは私のもの発言滝壺
バニーは全否定滝壺
別の女の気配を察知する滝壺

他になんか滝壺あったっけ?
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:49:02.69 ID:DyAOgDJ5o
>>42
おいこら一方駒場の事か。良い場面だったろうが
株上げで駒場さんネタも増えそうな気がするな
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:50:00.82 ID:7iZTahT+0
駆動鎧を着ると頭良くなる
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:52:15.51 ID:DjgYqLHDo
健康グッズ的なのを買うクセがある芳川
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:53:24.82 ID:xQ67hKcNo
駆動鎧のシステム使えばカンニング的な事も出来そうだな
そんで今の時事ネタと絡めれば…
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 01:40:53.99 ID:ZPvT4X6q0
>>47
じゃんじゃん言ってる警備員が後で来いってよ
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 01:51:38.00 ID:9K566klJo
とりあえず新刊で番外個体がどんな感じだったか教えてもらおうか
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/11(金) 02:02:40.96 ID:NFDgMTeoo
可愛かった
アオザイ着てた。マジ可愛かった
打ち止めに嫉妬してた。マジ可愛かった
一通と一緒にお買い物してた。マジ可愛かった
二人で一緒に買い食いとかしてた。マジ可愛かった

要約するとマジ可愛かった
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 02:05:06.11 ID:rCRRnzSAO
>>50
なにを伝えたいかは よく分かった
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 02:27:09.93 ID:JzGSLq2Jo
糞読みたい……が時間がないorz
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 02:30:36.53 ID:v7dR8EE6o
「みっ、ミサカが! ミサカが一緒にお買い物に行ってあげるぅぅぅうううううう!!」

一方さんをどつきながらこんなんのたまいました
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 02:43:45.16 ID:9K566klJo
新刊だけ買ってしまいそう
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 02:51:28.07 ID:0QTCMrD9o
>>49
もう一方通行の嫁でいいんじゃないかなぁって感じ
暗い所から明るい所まで常に一緒に隣を歩いていられるキャラって一方通行の周りじゃ初めてだよな

と言うか解禁から3時間程で出てきたネタバレがほとんど既存キャラってどういうことなの
黒夜とかフレメアとか整備員とかいいキャラ沢山居るのに……
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 03:06:41.39 ID:30b+HM4AO
お、俺のインデックスと打ち止めはどうなったんだ……?
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 03:10:13.97 ID:9mzw5FDIO
>>56
打ち止めは番外個体とゲーム対戦でフルボッコにされたり、買い物に行きたがった番外個体にぶっ飛ばされたりしてた

インデックス&美琴は今回台詞無し
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/03/11(金) 03:10:45.76 ID:VThME81Q0
>>56
俺のインデックスはもう少し先だな。
打ち止めはワーストの影響か若干口が悪かったんだぜ。
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 03:16:06.09 ID:30b+HM4AO
そうか……俺のインデックスは心配だけどかまちー嫁でもあるし、同じく俺の打ち止めはすっかり回復したようで良かった

……つーか美琴が心配だなぁ
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 03:18:02.45 ID:b4/m9Q7xo
インデックスも滝壺も打ち止めもなんか不憫な扱いだったなぁ
美琴も不憫っちゃ不憫だけど今まででた他のヒロインが全カットされてるんだから現状がわかっただけマシなのかも。
でも今回ヒロインズは皆不遇な気がする
ワーストも日常シーンで輝いてたけどさっさと離脱して本筋から外れちゃったし
アイテムの面々も再結成のとこカットでこれまた蚊帳の外だし
かまちーってヒーロー以外のキャラはどうでもいいんだろうか
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 03:19:03.41 ID:nTm6p4BLo
早漏だが早くフレメアの話が早く読みたいww
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 03:20:39.45 ID:K/80pctDO
駒場さんとフレメアのほのぼのSSはまだかね?
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 04:35:51.10 ID:GsCvOd5H0
だれか浜フレかいてくれ


・・・・・・あれ? これだとフレメアかフレンダなのかわからんね
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 05:00:16.58 ID:UWkFF5rco
>>46
巨乳オデコさんと気が合いそうだな
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 06:15:34.94 ID:0KhzBQPDO
番外個体がデレただと…
ちょっと本屋行ってくる
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 07:19:08.73 ID:duMXZLfAo
メタ&ギャグテイストSS、新約のバレ&他作品ネタ多く含む
登場人物:上条・浜面・一方 5レス予定
67 :1/5 [sage]:2011/03/11(金) 07:19:59.33 ID:duMXZLfAo
上条「さてさて皆さんどーもー! 二度目の死ってなんですかぁ? 上条当麻でーす!!」

浜面「なんだよこのテンション」

一方「俺に聞くンじゃねェよ」

上条「なんで生きてる? インデックス放置すんな? 伏線に決まってるでしょうが新約続刊を待て!」

浜面「ついてけねえ」

一方「安心しろ、俺もだ」

上条「てかお前ら自己紹介しろよ! ほらほらコレ読んで読んで!!」

浜面「(んだよこの茶番……)なになに……『ハーレム作って何が悪い!? 浜面仕上でーす!!』 ……いや俺滝壺一筋だし」

上条「惚気てんじゃねえよ[ピーーー]! むしろその幻想ぶち[ピーーー]!! ほら一方通行お前も!!」

一方「(ヒーローうっぜェ……)えェっと……『真赤なおめめは正義の証! 一方通行でーす!!』……いや体質みてェなもンだし」

上条「細かいこと気にすんな! 勢いがありゃ良いんだよ!! それでもお前ら漢かよ!?」

浜面「いや男だけどさ……てかなんで集まってんの俺ら?」

一方「とっとと説明しろよ」

上条「そうだな、今回集まっていただいたのは! 『俺にも駆動鎧作ってもらう』ためッ!!」
68 :2/5 [sage]:2011/03/11(金) 07:20:30.98 ID:duMXZLfAo
浜面「……は?」

上条「浜面お前自分だけドラゴンライダーなんてモンに乗って見開きの挿絵貰ってずるいんだよ。
   俺なんて挿絵は全くないし帯には不在って書かれてんだぜ?」

一方「いや帯に上条復活って書かれたらネタバレで驚き激減だから仕方ねェンじゃね?」

浜面「確かに復活するの早かったなぁ」

上条「必ず戻るって約束したんだ、復活だって早い方がいいに決まってんだろ?」キリッ

浜面「だったら約束した人んとこ戻ってやれよ」

一方「あのシスター見かけたけど落ち込ンでたぞ」

上条「そこら辺は良いんだよ、きっと伏線だろうし今後描写される! それより俺もかっけースーツがほ〜し〜い〜」

一方(いやだヒーローちょっとうざってェ)

浜面「つーか俺がドラゴンライダー動かせたのも偶然みてえなもんだしなぁ、欲しいって言われても困る」

上条「しかし浜面が龍かぁ……サバイブ的に考えればあとは鳥と蝙蝠だな、一方通行どっちがいい?」

一方「……個人的にはゾルダみてェのが好きなンだが」

上条「じゃあサバイブ関係なしにすればいいか、俺がナイトになれば色も赤青緑で良い感じだしな。それで行くか」

浜面「いや何の話してんだよアンタら」
69 :3/5 [sage]:2011/03/11(金) 07:21:01.62 ID:duMXZLfAo
上条「何の話って仮面ライダーの話に決まってんだろ」

一方「知らねェのか? 仮面ライダー龍騎。魔まマのおかげで特撮ファン以外にも名前が知られるようになったはずだが」

浜面「いや名前くらいは知ってるけど(てか魔まマってなんだよ……)。駆動鎧がどうのとか言ってなかったか?」

上条「こまけえこたぁ良いんだよ! まぁ特撮好きだからお前みたいにスーツ着てみたいってことだよ」

浜面「あぁそう……」

一方「じゃァ上に話つけて俺らにも駆動鎧作ってもらうか」

上条「いいねェいいねェ最高だねェ!!」

浜面「落ちつけよお前ら。つか上条キャラ変わってるし。二人はそんなのなくても十分戦えるだろ」

上条「バーロー! お前には漢の浪漫がわかんねぇのか!!」

浜面「男のロマンつったらオッパイだろ!!」

一方「そっちの浪漫はとりあえずおいとけ! 漢字の漢と書いて『おとこ』と読ませるときには熱血に決まってンだろ!!」

上条「そういや思いだした! 浜面、てめえの彼女巨乳らしいな! [ピーーー]! [ピーーー]よ!! むしろ[ピーーー]!!!」

一方「ヒーローも落ちつけよ! 今は漢の浪漫の話だろォが!!!」
70 :4/5 [sage]:2011/03/11(金) 07:21:33.75 ID:duMXZLfAo
上条「そうそう、漢の浪漫だったな。3人そろっての名乗りも考えようぜ!」

浜面「さっきの自己紹介のはまっぴらごめんだからな」

一方「それに関しては同意だな、真赤なおめめとかふざけてンのか」

上条「大丈夫大丈夫、俺が考えてやるから!」



〜パターン1〜



浜面「アニキ《駒場》は死んだ! もういない!!」

一方「だけど、俺の背中に! この胸にィ!!」

上条「一つになって生き続ける!!」



浜面「いや待てよ、上条お前駒場のリーダーの事知らねえだろ」

一方「駆動鎧にドリル付けて貰わなきゃだし特撮とは離れるぞ」

上条「駄目かぁ、じゃ次のやつ行ってみよう」



〜パターン2〜



上条「何の用だと聞かれたら!」

一方「答えてやンのが世の情けェ!」



浜面「ちょっと待てコラ俺ニャースポジションかよ」

上条「これも駄目か、それじゃ次の行ってみよう」
71 :5/5 [sage]:2011/03/11(金) 07:22:08.22 ID:duMXZLfAo
〜パターン3〜



浜面「元気莫大! 浜面仕上!!」

上条「本気爆発! 上条当麻!!」

一方「勇気で驀進! 一方通行!!」



一方「おィヒーロー、これは配色赤青黄色だろォが。俺の分の駆動鎧は緑で発注したンだぞ」

上条「止めるなら荒ぶるダイノガッツまで言わせろよな。そんじゃ次の奴試すか」



〜パターン4〜



浜面「勇気に!」 一方「強気に!」 上条「大人気!!」

『天下御免の武者丸殺法!!』



浜面「これ元ネタなに?」

一方「さすがに武ちゃ丸は通じねェか……次の行こうぜヒーロー」

上条「次の最後だからな、気合入れてくれよ!!」



〜ラストパターン〜



浜面「全てを終わらせるとき…!」

上条「ウオオオ行くぞオオオ!」

一方「当麻の勇気が世界を救うと信じて…!」



浜面「打ち切りかよ!」

一方「おいコラヒーローどういう事だ」

上条「これでこのSSも終わりなんだよ言わせんな恥ずかしい!」


〈終われ〉
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 07:24:28.89 ID:duMXZLfAo
はまづらいだーカッケーと思ってSS書いたのにどうしてこうなった
3主人公っていいよね
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 07:52:43.35 ID:n6vA8bgAO

ロケット団とか懐かしすぎるw
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 09:25:33.06 ID:2/Y9NFQQ0
浜面は仮面ライダー
一方通行はウルトラマン
削板は戦隊シリーズ


じゃあ上条は?
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 10:09:04.97 ID:HbyYum6Q0
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 10:59:01.16 ID:IkBgWmVB0

新約読んで妄想したことでも書いてみようかな
ってことで3レスだけ

77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 10:59:53.79 ID:IkBgWmVB0


黒夜「ひっはは。変わってないねェ、絹旗ちゃンよォ」

絹旗「あなたは何か超変わったんですか」

黒夜「変わったさ 貴女につけてもらった能力名を自分で考え直したよ」

絹旗「え…、あんなに超一生懸命に考えたのに」

    ボンバーランス
黒夜「『窒素爆槍』かっこいいでしょォ?」

絹旗「なンですか、その、超B級映画に出てきそうな名称は」

黒夜「ン? もしかしてこれ、カッコ良くないの?」

78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 11:00:21.90 ID:IkBgWmVB0

絹旗「少なくとも超小学生のセンスですよ」

絹旗「私たちの見た目は超12歳相当といえど、所属は暗部です」

絹旗「『新入生』に『窒素爆槍』って呼ばれたことあります?」

黒夜「」

黒夜「…ちょっと確認してみる」

黒夜「シルバークロース」

シルバー『なんだ、黒夜』

黒夜「私の能力名を言ってみろ」

シルバー『ボン………えーと、その、なんだ 窒素の槍を手から出す能力…だろ?』

黒夜「もういい」

79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 11:00:57.45 ID:IkBgWmVB0

絹旗「どォでしたか、窒素爆槍」ニヤニヤ

黒夜「絹旗ちゃン……」

絹旗「だから言ったんです 私たちは実験のせいでまともな教育を超受けていません」

絹旗「大衆の文化に触れなければ、恥をかくことは超分かっていました」

絹旗「『窒素爆槍』は私の映画の誘いを断り続けた結果です」

絹旗「ですから、今度…わたしと一緒に映画を見に行きましょう」ニコッ

黒夜「…わかったよ 映画もいいかもね」

黒夜「そして、また」
             フレイタスハンド
黒夜「貴女の考えてくれた『窒素握斧』を名乗るよ」


絹旗(まぁ、それ《屁:flatus》にもいつ気付くんでしょうかね)



終われ
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 14:20:22.51 ID:DuW9qD5y0
なんか製速ではちょっぴりオバカな仲良し五月計画組が定着しそうな予感
二人ともすっごく可愛い。抱きしめたい。ぎゅうってしたい。乙!


いきなりですが4レスいただきます。もぐもぐ
上インにご注意ください。
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 14:21:11.96 ID:DuW9qD5y0
禁書目録。

無機質な印象を与える名だが、一人の少女のものである。
淡雪のような肌と新雪のような銀髪を修道服で覆った、とあるシスターの名である。


十万三千冊の禁書と、最低限の生活知識。
完全記憶能力に大量の本を任せた彼女は、あまりにも一部の方面に特化しすぎていた。
自分の記憶能力や一般的な科学的知識に関しては無知に等しい。



しかしながら、その能力故にポテンシャルも計り知れない。
現に彼女はたった数ヶ月で、難無く一人暮らしができる程度の手腕は身につけた。
致命的だった機械音痴も、もはや過去の話になる。
「彼」は相変わらずインデックスは何も出来ないものだと思い込み、ほぼ全ての家事を賄っていたが。

そんな「彼」にインデックスが甘え頼ってしまい、任せっきりだったのも事実なのだ。




(砂糖と塩を間違えるどころか、それを振りかけることすら出来なかったなんて、
 今思うとちょっと恥ずかしいかも)

インデックスは思わず笑みを零した。
今日もポストにやって来る、近所のスーパーのチラシを机に広げる。
特売商品をじっくり眺めて、賞味期限をよく考慮して。
赤いマジックペンで円を描く、きゅっとした音が部屋に響く。


「……よしっ」

今日の家事は、少女の仕事だ。
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 14:21:51.22 ID:DuW9qD5y0

「じゃあ行ってくるね、とうま」

風鈴を揺らすような涼やかな声が響く。
彼女の肩で小さな黒猫がにゃあと鳴いて、扉がぱたりと閉じられた。

食べ物は大好きだ。
たとえばたった一個の卵でも、何十という数のレシピを持っている。
それらに美味しくないものなど一つもないし、同じ味のものも一つもない。
小さな可能性を見ているようで、食事は大好きだった。
そして、最近「彼」に気付かれないようにこっそり習得した、調理も。


けれど小柄な少女には、すこしばかり買い物袋が負担だ。
いつも「彼」が買う量より軽いカゴを、レジにとさりと下ろした。
ふう、とインデックスは溜息を吐く。
もともと運動量の多くない彼女にとっては、意外と重労働のようだ。


「ありがとうございましたー」

出口付近に居たバイトの店員に声を掛けられる。
真っ白なシスターは、こちらこそありがとう、また来るねと返事をする。
返答は予想していなかったのか、女学生は少し驚いた表情を見せた後、にこりと笑った。


人に自然な笑顔を向けられるというのは、随分と嬉しいものだ。

「 ♪…… ♪  、……  〜 ♪♪」


インデックスのお決まりの鼻歌が、歩き慣れた街路にゆったりと流れだす。
スフィンクスがそれにつられるように一言鳴いた。
夕日色に染まった白い少女の歩きはとても遅かった。
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 14:23:36.86 ID:DuW9qD5y0

「ただいま」



アパートの鍵を開けると、そこには誰も居なかった。


買い物袋を思わず床に下ろすと、想像以上の衝撃が起こってしまったらしい。
バランスを崩した袋から色とりどりの食料品が溢れだす。
あわわと焦るインデックスに、肩から飛び降りた黒猫は小さく鳴いて袋を小突く。
顔を出した卵のパックを見て彼女は真っ青になったが、どうやら無傷で済んでいるようだ。


安堵の息をもらしながら、インデックスは部屋をぐるりと見回した。


「あれ? とうま、まだ帰ってきてないんだね」

にゃーお。
彼女の呼ぶ「とうま」の代わりに返事をしたのは、スフィンクスだ。


「ゆっくりめに帰って来たのに。
 早く帰ってきて、未知の料理の素晴らしいお味に驚くといいかも!」

ベーキングパウダーたっぷりのホットケーキのような頬をした少女が、台所に立った。
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 14:24:35.98 ID:DuW9qD5y0

「……とうま、」

「せっかくのオムライス、ふわふわなのに冷めちゃうよ」

「お風呂洗いも、終わっちゃったよ?」

「何時になったら帰ってくるのかな?」


少女に、一般人としての知識を与えたのは「とうま」だ。
少女に、一般人として生きる選択を提示したのは「とうま」だ。


シスターは考察する。
あの少年の表情はいつでも天然ものだった。
けれどその裏でその笑顔は、嘘を吐きながら振りまいていたものだった。

偽物の笑顔と本物の笑顔の区別くらい、彼女にとっては造作もない。
区別して悩みを聞いてこそ、シスターなのだから。


それなのに、告げられるまでわからなかった表情がある。
理由はわかりきっている。自惚れでもなんでもなく、私のことしか考えてくれなかったからだ。
作り物の笑顔なんて、人になんの安心も与えないだろうと思っていたのに。
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 14:25:59.58 ID:DuW9qD5y0
そんな私の勝手な幻想を殺してくれたのは、とうまだけだと思う。
きっと戻ってくる。そんな自分の勝手な幻想を殺してくれないのは、きっととうまだけだと思う。


インデックスは、もう一度どこか冷たい溜息を吐く。
無茶振りが目立ちがちな彼に半ば呆れながら、半ば困り果てながら。


「ねえ」

「いい加減帰ってこないと、待ちぼうけの私もちょっぴり疲れちゃうかも」

時計は冷酷にも針を進めていく。
インデックスは、頬に何かが伝う感触を見つけた。
86 :「……とうま、」 Fin. [sage]:2011/03/11(金) 14:29:49.48 ID:DuW9qD5y0
何も考えずに最後を強引に分割したら5レスになっちゃった。申し訳ない。
しかも名前欄に番号振るの忘れた。大変申し訳ない。
ちょっくら後味の悪い終わり方ですがそこも忠告忘れました。全くもって申し訳ない。

中条さんだとか騒がれてますが、原作では涙の再会を果たしてくれるのを祈ってます。
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 14:43:05.44 ID:30b+HM4AO
おつ
本当に上イン再会がどうなるのか不安で仕方ない
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 14:59:45.81 ID:y9+aaIQ4o
地震ヤベエエエエエ
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 15:03:55.52 ID:tctQRTqb0
おまいらおちつけ!!!
超揺れたあああああああああああああああ

90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 15:27:30.77 ID:xVb76BC40
本棚倒壊…
もうやだ
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 15:31:39.96 ID:rCRRnzSAO
地震が凄い(((°□°;)))
震源地は宮城県沖で 深さ10キロ
マグニチュード7.9らしい…

食器棚を開けっ放しにする癖があったから、ダッシュで閉めてきた…
(よく考えたら、危険が危ないから近寄ってはダメだったorz)
みんなは大丈夫!?
宮城県の人は特に ガス漏れに注意しろ!
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 15:37:00.01 ID:RT9SySWjo
くさかみさん静まってください
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 15:53:55.68 ID:DuW9qD5y0
なんか投下タイミングが悪くて本当に申し訳ない
このスレにいる人は皆無事なんだろうと思うけど、関東の人も火災続発してるらしいから万が一のためにも家の周囲を見ておくだけでもしておいたほうがいいよ
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 16:38:05.90 ID:rCRRnzSAO
>>93
見てきたら…
近所 火事だつた
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 17:55:53.71 ID:nrl1i2jqo
さっき書き上げたSS投下したいけど流石にこのタイミングは不謹慎かな……?
内陸かつ地盤が硬い地元があんなに揺れるとは思わなかったよ。
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 17:57:50.34 ID:bE2lzNlDO
美琴とインさんのフィギアが死んだ
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 19:08:12.27 ID:qFfWjxya0
地震は何とも言えないが投下出来るならすればいいと思うよ?
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 20:06:18.41 ID:WDulmoPZo
各スレの作者さん達は大丈夫かな……?
無事だといいんだけど……

地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 20:08:47.15 ID:CohK3ejU0
気持ち悪ぃ
どんだけキモオタ脳なんだよ
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 21:49:32.90 ID:3RRSgnlDO
地震とかどこの田舎だよ
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 22:05:44.09 ID:g9qXN2EAO
>>100
とりあえずニュースみろ
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 22:36:22.66 ID:hNTaDPdeo
みんな無事かな?
>>101
それネタや!
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
103 :新人の分際 ◆lzXMjKhUPM [sage]:2011/03/12(土) 02:24:42.39 ID:14+OYg0l0

こんなときにも関わらず、4レスほどお借りする予定です。

※注意

・SSだからキャラ崩壊何て気にするなよ☆
・仮面ライダーはパロ?
・鬱展開
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
104 :4/1 [sage]:2011/03/12(土) 02:26:30.07 ID:14+OYg0l0
フレメア「にゃっにゃにゃっにゃっにゃにゃ、にゃっにゃっーにゃー♪」

浜面「ん?何見てるんだ?」

フレメア「仮面ライダー浜面、にゃあ」

浜面「仮面ライダー……?」ヒョイ

地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
105 :さっきの1/4 今の2/4 [sage]:2011/03/12(土) 02:28:16.19 ID:14+OYg0l0

『仮面ライダー、浜面仕上は無能力者である。

 彼を改造した学園都市の闇は、世界征服をたくらむ闇の秘密結社である。

 仮面ライダーは、愛する恋人のために学園都市の闇と戦うのだ!

                       r<{≧{{ヽ
          __r-、____r-r≪-=彡ヘ__〕v-、_
    ,. -=≦二ヽ二二≧=->―、 ヽ┴<-久__{´ ̄}≧=-、__
   《_,. -≦〈 〈 ̄ ̄ ̄ ̄ >‐ 〉- 〉__>―< ̄ ̄ヽ__/ヽ
    \\`ー\ L___/_/ 〈_   \   `<´   >'′
     \ー<  _> 、     ∧ r‐┘ ̄ヽ‐ `ー、 /ヽ>≦ハ  _
       ヽ三\-=≦>―< ∧ --、/ ヽ.   / `<彡'三ミ≦三≧=-、._     _,.-=ァ
        〕 ≫'´ /     ヽ ノ     \∧ : : :| ヽ-ヘ三三三三ニ-=≦三三三/
       /// / / ̄ `ヾ  \    /  〉: :/--、 V三><´ \_____ ≧=- 、._
      /ニ///   / /   \  \  〉-=≦ヽ / : / ̄ヽ\三> 、._ `ー┐          ≧=、__
        7//   | i     ヽ  /´   ヽ_ノ -― - 、}-〈`ー―r三≧=―、――――'´ / ̄ ̄ ̄
        || |   | |       ヽ_>― ' ´ _,.<_>〈 ̄  ハ X〈 ヽ/三∧
        || |   ! | i     ,.〈 _,. -=≦―――、_ヽ―< }}ニ〈三三三ハ
        || |   i  ! .|| i! !   ハ '《__{`┬┴┐   |   ̄ ヽ冫  〉三三三ハ
    ___|| |   .!  !   !   {∧ヽ-.! L ̄  _,.-┼- 、   }  /三三三三'.
 _,. ≦三「 || !     '. '.      vヘ 〉、`ー- 二{_  j   `<_ /三三三三三ニ!
/三三イニ::∧ '.     '. '.      \   ̄  ‐-=二ニ=- ..._  》三三三三三三=|
 ̄≪_,.イ:::V∧      '. '. V        `ー-  __   ̄ ‐-≧=-三三三三三三 !
      '《_V∧     '. ∧ V             }三三二ニ=-ヘ∧三三三三三= /
        `ーヘ '.   '. ∧ ヽ         ,リ |三ミ、し'厂´  ヾ三三三三./
            V '.    ヽ. ヽ \       /  |三ミソノ      `<三>'
           V .ヽ      \\__//  / ̄´
              ヽ\\\\  \__/  /
            \\\\\\
                                                       』


地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
106 :3/4 [sage]:2011/03/12(土) 02:29:05.53 ID:14+OYg0l0

浜面「明らかに昭和エディション!?どこからこんなナレーションを覚えてきやがった!?しかも絵がパネェ!!」

フレメア「そこまでしかかけなかった、にゃあ」

浜面「すごいわ!!お前絵の才能あるんじゃね?」

フレメア「ううん、大体、あの人たちが書いてた」ピシッ





上条・一方通行「「…………」」





浜面「お前らなにやっちゃってんのよもぉぉおおおおおおおおおおおお!!」


地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
107 :4/4 [sage]:2011/03/12(土) 02:30:30.50 ID:14+OYg0l0

一方通行「し、仕方がねェだろォが!!絵がうまく書けないから書いてくれって頼まれちまったんだからよォ!!」

上条「ナレーションだって少しは中二病押さえたからな!?」

バードウェイ「お前は頭を下げに行って来いと言っただろうが」ズコッ!!

上条「ば……ばう……!?……で、でも仕方ないだろ!!男の夢なんだから!!」サスサス

浜面「そこはせめて子供の夢にしておこう!!この年では少し自重しろ!!」

フレメア「浜面ー」ツンツン

浜面「ん?なんだ?」





フレメア「変身、にゃあ」キラキラ




浜面「」

浜面(……子供ってのは、時に残酷だな)

地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
108 :新人の分際 ◆lzXMjKhUPM [sage]:2011/03/12(土) 02:31:33.20 ID:14+OYg0l0

 投下終了

 ……苦しいな、子供の夢というのは……。
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 04:36:33.02 ID:3mGiB/8n0
乙、はまづライダー流行ってるなあ
コテも酉も別にどうでもいいがageようぜ
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 06:42:44.86 ID:kUSoQjd00
ベルトがほしいな

ぜったい学園都市に合うのはファイズかカブト


加速装置付きだしね
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/12(土) 06:43:33.25 ID:wsTfH9U2o
学園都市の技術力なら、地震も押さえてくれるのかな
怖くて眠れない……
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/12(土) 07:53:07.93 ID:kUSoQjd00
ロックマンエグゼの世界は災害がコントロールできるらしいな
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/12(土) 10:49:31.14 ID:ISauYhC3o
まさか本編でもはまづライダーがくるとはなぁ
あれはG-4をちょっぴりマイルドにした感じだろうか
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/12(土) 11:04:55.74 ID:asvGxjEDO

新訳みて俺も思い付いたわ
アンチスキルライダーHAMADURA
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/12(土) 11:22:35.32 ID:wxFpYxKr0
 アースクエイク
「大地振動」Lv4
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/12(土) 11:38:39.83 ID:/CMb6iLYo
ああいう
普通の人間には扱いきれない怪物機械が
主or機会を得てその本懐を遂げるって言う展開大好きだ

Fate/Zeroのセイバーを乗せたバイクみたく
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/12(土) 18:42:03.49 ID:lO2UzLLAO
>>115
こういう事態の時に
そんなネタをされてもサムい。
「他人事だと思いやがって…」と思われる前にやめとけ
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 00:22:31.38 ID:qCzayIiAo
>>115
ちょうど腕に力溜めて中2的な事してる時に地震来たから俺にそれがやどったかと思ってたww
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 01:22:13.94 ID:WFXbw7m90
停電から復旧したらスレ立てようと思って書き溜めてたのが全部消えてたでござるの巻、繋がるだけまだマシか…
最初の方は覚えてるんでそこだけここに投下
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 01:40:15.17 ID:WFXbw7m90
上条「ハァ… ハァ… 駄目だ…腹が減って力が出ない…」

ヴェ「早いトコくたばっちゃいなよ? 幻想殺しっ!」ビュオッ

上条「ちっ…くしょおっ…!!」パキィン




……ボト


上条「…カレー弁当?」

ヴェ「ハッ! おベント持ってピクニックかい? シャレてるじゃないのさ!!」ビシュッ

上条(なんでいきなり弁当が… そうか、腹が減り過ぎて幻覚が見えてるんだな……

   でもどうせならカレーより牛カルビ丼の方が……) パキィン



……ボトッ  ←牛カルビ丼が落ちてきた音


上条「え」
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 01:55:28.01 ID:WFXbw7m90
上条 (また弁当…しかも今度は俺の望んだ弁当が出てきた)

上条 (これは俺の右手が進化したと考えていいんだろうか)

上条 (いやでもそもそもこの弁当って食えるのか?)

ヴェ「…いきなりそんな物と見つめ合い出しちゃってどういうつもり!? さっさとカタ付け…」

上条「ちょっとタンマ」

ヴェ「はあ?いきなり何言って「タンマ」」

上条「俺はこっち食うからお前はコレな」つ カレー弁当

ヴェ「あ、ああ…」




上条「……」モグモグ

ヴェ「……」モグモグ

上条「…うまい」モグモグ

ヴェ「…こっちも」モグモグ…

ヴェ「…んぎっ!?」

上条「どーした?」

ヴェ「…ピアスに具が引っかかった」イタタタ

上条「取ってから食えよwww」ゲラゲラ

上条「さて腹も膨れたしもう帰るか」

上条「じゃ、またなー」テクテク

ヴェ「ああ、そのうちね」ハンタイガワニテクテク

ヴェ「…あれ?」
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 02:02:19.16 ID:WFXbw7m90
以上、思い出しながら書くって意外に大変だな…
書き溜めはもちろん頭の中のも昨日一日ですっかり忘れてしまったし
余震がこなければ眠れそうだけどどうなんだろーなー

あ、ちなみにタイトルは

上条「…前方の弁当?」

です、こうやって見るとスレ立てしなくて正解だったかもしれんw
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 03:07:28.59 ID:HvbfxqOTo
うん、嫌いじゃないんだが
まずどんな状況でも書き溜めてから投下しようね
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 14:25:16.27 ID:/HzzV7hAO
誰もいないかな?書きます

前スレ>>923から
性懲りもなく続き。また10レスほど。終わりが見えなくてすみません
アイテムSS、若干かかなりキャラ違いますのでご注意
125 :絹旗「おこた」32/?? [sage]:2011/03/13(日) 14:26:03.84 ID:/HzzV7hAO

担当者「お待たせしました。こちらの製品などどうでしょう。少々お値段は張りますが、自信を持ってお勧め致します」

フレンダ「じゃあそれでお願いします」

浜面「早っ」

フレンダ「結局、私のじゃないからね。何でもいいのよ」

浜面「なんてやつだ…」

フレンダ「さ、手続きして帰ろ」


店員「こちらの書類の太枠内に必要事項をご記入下さい」

浜面「あ、はい。名義は俺でいいか」

浜面「あれ、住所が分かんねぇな…フレンダ分かる?」

フレンダ「知らなーい。ちょっと待って」ピポパ

フレンダ「…」

フレンダ「うーん、誰も出んわ。電話に」

浜面「そうか。参ったな、発送が出来ん」ウーン

浜面「すんません、住所分からないんで普通に持ち帰りたいんすけど、車まで運ぶのにカートとか貸して貰えないっすかね?」

店員「お運びしますよ」

浜面「そりゃどうも」

フレンダ「ね、そこスルーする?普通。スルーするー?」

浜面「あ、支払いカードで」

店員「清算完了です。お車はどちらに?」

浜面「2Fっす」

店員「では参りましょう。お買い上げありがとうございました」

フレンダ「ああん放置ね!結局、放置プレイな訳ね!」
126 :絹旗「おこた」33/?? [sage]:2011/03/13(日) 14:26:40.86 ID:/HzzV7hAO

浜面「後部座席がエアコンか…シュールだな。出発いたす」ブロロロ

フレンダ「…」

浜面「ん?どしたよ」

フレンダ「…」ツーン

浜面「なんか不機嫌…ってああ!そういやお前の買い物がまだだったか!」

浜面「すまん、引き返すか?」

フレンダ「いい」

浜面「けどよ…」

フレンダ「そういうことじゃないもーん」

浜面「は?じゃあ何…」prrrrrr

浜面「と、電話だ。悪いフレンダ出てくれ」パス

フレンダ「ふん」ピッ

フレンダ「もしもしー」

フレンダ「ん?うん、そう。…あー、そんなこと言ってたっけ。りょーかいな訳よ。じゃあね」ピッ

浜面「誰が何だって?」

フレンダ「滝壺。ほら、夕飯に使うとか言ってた鮭。あと材料」

浜面「ああ。つまり買って来いってことか」

フレンダ「そ」

浜面「一旦お前家に降ろしてくか?」

フレンダ「いいよめんどくさい。途中にスーパーあったでしょ」

浜面「いつもなら喜んで帰るのに…」

フレンダ「悪い?」キッ

浜面「いえ、大変嬉しゅうございます!」

フレンダ「そういう日も…あるのよ」

浜面「そ、そうだったな」

フレンダ「お目当てのサバ缶もあるしね」

浜面「それかい!」
127 :絹旗「おこた」34/?? [sage]:2011/03/13(日) 14:27:08.81 ID:/HzzV7hAO

滝壺「暇になっちゃった」

絹旗「…」ガタガタ

滝壺「大丈夫?寒いの?」

絹旗「いえ…すみません、もう大丈夫です」

滝壺「きぬはたが寝てる間に、はまづら達に夕飯の材料頼んでおいたから。帰ってくるまで何しよう」

絹旗「うーん、洗濯は終わりましたし…まだあまり動きたくないですね」

滝壺「じゃあゲームしよう」

絹旗「ぷよぷよですか?」

滝壺「うん」キラキラ

絹旗「えー…滝壺さん超強いんですもん。それより映g」

滝壺「いや」

絹旗「いいじゃないですか!新しいの超手に入れたのに誰も一緒に観てくれないですし…」

滝壺「じゃあ、きぬはたが私に1回でも勝ったらいいよ」

絹旗「数えてないですけど今まで0勝50敗くらいですからお断りします」

滝壺「じゃあ1分耐えたらでいいよ」

絹旗「…それは流石にナメすぎですね。いいでしょう、受けて立ちます」

滝壺「うん」


えーい!

やったなー!

やったなー!

やったなー!

滝壺「^^」

絹旗「20連敗…だと…」ズーン

滝壺「1分も持たないなんて、きぬはたは敏k」

絹旗「アーアーアー」

滝壺「1分も持たないなんて、きぬはたは早r」

絹旗「言わせねーよ!」
128 :絹旗「おこた」35/?? [sage]:2011/03/13(日) 14:27:34.47 ID:/HzzV7hAO

滝壺「ちっ」

絹旗「だんだんと滝壺さんのイメージが超絶賛崩壊中です…」

滝壺「それじゃあ約束通り罰ゲームだよ」

絹旗「約束を捏造しないで下さい!」

滝壺「結婚してください」

絹旗「うわああ罰ゲームで超プロポーズされました///どうする私!?ライフカードはどこですか!?」

滝壺「これをきみに受け取ってほしい」

絹旗「ゆ、指輪って///どんだけ手の込んだ冗談ですか!」

滝壺「冗談じゃないよ」ズイッ

絹旗「へっ!?かかか顔が近いですよ滝壺さん!」

滝壺「きぬはた」

絹旗「…はい」

滝壺「私は本気」

絹旗「はうっ//」

滝壺「誓いのちゅーをしてください」

絹旗「そんな…でも私達は…」

滝壺「目を閉じて」


絹旗「……//」スッ

滝壺「…」

絹旗「…」

滝壺「…」ポーン

絹旗「…?」パチッ

滝壺「これは良い映像」フンフン

絹旗「うっわああああああなんですかその携帯!?え、まさか撮った!?今の超撮ったんですか!!?」

滝壺「大丈夫、写真は撮ってない」

絹旗「え、そうなんですか」

滝壺「ムービーだから」

絹旗「もっと悪いです!!今すぐ超今すぐ消してくださいらいらうぇい!うわああああ!」
129 :絹旗「おこた」36/?? [sage]:2011/03/13(日) 14:28:01.27 ID:/HzzV7hAO

絹旗「ひぐっ…超ひどいです滝壺さん…」グスッ

滝壺「よしよし、元気出して」ナデナデ

絹旗「撫でてないで早く消して下さい…」

滝壺「わかった。でもyoutubeにあっぷするからちょっとウェイトぷりーず」

絹旗「ぷりーずできるかああ!!世界放映はダメです絶対にダメですダメゼッタイ!!!」

滝壺「大丈夫、恥ずかしいのは私も同じだから」

絹旗「滝壺さんは声だけじゃないですか!」

滝壺「きぬはたは可愛いからきっと需要あるよ」

絹旗「お、おだてても駄目ですからね!」

滝壺「じゃあ見てみる?」

絹旗「っ……」

絹旗「その…気になるんで1回だけ…」

滝壺「ふふ、再生〜」ピッ


『きぬはた』

『…はい』

『私は本気』

『はうっ//』

『誓いのちゅーをしてください』

『そんな…でも私達は…』

『目を閉じて』


『……//』スッ

『…』

『つ紙[↑こいつ、最高にアホ]』

『…』

『…』ボーン


滝壺「ね?」

絹旗「こっらああああ!!なんですかあの紙!!めちゃくちゃバカにしてんじゃないですかちっくしょおおお!!」

滝壺「プライベートフォルダに保存」

絹旗「うわああ!滝壺さんのばかぁーー!」ダッ
130 :絹旗「おこた」37/?? [sage]:2011/03/13(日) 14:28:33.64 ID:/HzzV7hAO

滝壺(自分の部屋行っちゃった。ちょっとやりすぎたかな…)

滝壺(消さないけど^^)


〜車〜

フレンダ「君を見つけ出したときの感情が〜♪」

浜面「ゴキゲンだな、さっきから」

フレンダ「今もー…うん?そう見える?」ニシシ

浜面「どうみてもな。なんでだ?」

フレンダ「分かってるくせにー!おらおら!これが目に入らぬかぁ!」ジャーン

浜面「ああ、缶詰ね…了解した」

フレンダ「…」

フレンダ「おらおら!これが物理的に目に入らぬかぁ!」グイグイ

浜面「いでででで!!馬鹿やろ運転中はやめろっつってんだろ!いや運転中じゃなくても金属を肉眼に押し付けるな!」

フレンダ「ふん。興味なさそうにするのがいけない訳よ」

浜面「実際興味ねーしな」

フレンダ「…」ガサッ

浜面「缶詰の袋を投擲せんばかりに構えてらっしゃるようですがマジで事故るのでおやめ下さい」

フレンダ「もう教えてあげないもーんだ」プイッ

浜面「そうか」

フレンダ「これはね、1年前に忽然と現れ瞬く間に消えた、無名の会社ながらマニアの間で一躍大ブームとなったいわば伝説のミックス缶な訳よ!あんな店に残ってたなんてー//」ウットリ

浜面「結局語るんかい」
131 :絹旗「おこた」38/?? [sage]:2011/03/13(日) 14:29:05.19 ID:/HzzV7hAO

フレンダ「くどくどくどくど」

浜面(やべえよ缶詰蘊蓄がBGMになってきたよ…缶詰でここまで語れる女子高生は世の中猫ヒロシと言えどコイツ1人しかいねえよ…)

フレンダ「くどくどくどくど」


〜アジト着〜

浜面「ツキマシタヨー…」

フレンダ「結局さ、だから缶がアルミの製品は…ってあれ、もう着いたの?」

浜面「」ゲッソリ


〜リビング〜

ガチャッ

麦野「あら、まだ滝壺ひとり?」

滝壺「おはよう、むぎの」

麦野「おはよ」

滝壺「きぬはたはさっきまで暴れてたから大丈夫。はまづらとフレンダはまだ帰ってないけど、そろそろだと思う」

麦野「暴れてたってアイツは全く…というか遅いのね、バカ面とボケンダは。どこ寄り道してんだか」

滝壺「晩ごはんの材料買ってもらってる」

麦野「あ、そう。そういえばもうそんな時間ね。お腹すいちゃった」

滝壺「帰ってきたらすぐ作るから待ってて」

麦野「うん。それにしたって遅いわ。浜面とフレンダは帰ったら…お仕置きね」ニヤッ


浜フレ「!?」ゾクッ

浜面「なあフレンダ…いま背中触ったか?」

フレンダ「浜面こそ…セクハラならぶん殴るけど?」

浜面「とにかく…なんか急ごう」
132 :絹旗「おこた」39/?? [sage]:2011/03/13(日) 14:29:32.68 ID:/HzzV7hAO

浜面「あれ、鍵かかってんな」ガチャガチャ

浜面「誰もいないのか?」ピンポーン ピンポーン

麦野『…どちら様ですか?』

浜面「へ?俺だけど…ってかカメラあるから分かんだろ。いるなら開けてくれよ」

麦野『りょーかいだにゃーん☆そこから動かないでね』

浜面「…」

フレンダ「すごい嫌な予感がする訳よ…」タラー

浜面「まさか…な…」タラー

フレンダ「うん、やばい。もげ面フラグだわ。ってことで避けろ!」グイッ

浜面「わわっ」


バシュウッ!!!!


浜面「」

フレンダ「扉と塀が…」

麦野「二人ともー。死んでるー?」

浜面「その確認はおかしいだろ!!」

麦野「ちっ、無事か」

浜面「露骨に嫌な顔と舌打ちをされた!つーか玄関くらい普通に開けられねーのかお前は!」

麦野「何よ、アンタが開けろって言ったんじゃない」

浜面「風穴開けろっつった覚えはねえよ!!鍵開けろ鍵ィ!!」

麦野「はー、こりゃ修理費は給料天引きねー。浜面の」

浜面「ふざけんな!自分で払いやがれ!」

フレンダ「む ぎ のー!いやーびびったよー。浜面はともかく私に当たったらどうすんのさー」

麦野「拍手喝采」

フレンダ「そ、そげなぁ…」ガーン
133 :絹旗「おこた」40/?? [sage]:2011/03/13(日) 14:30:00.72 ID:/HzzV7hAO

滝壺「はまづら、フレンダ、おかえり」

浜面「おお、滝壺…なんという癒し効果」

滝壺「ごはんにする?お風呂にする?それとも…//」

麦野「で、米面、材料は?」

浜面「買ったよ。危うく溶けるとこだったがな。あと晩飯待ちきれないからって人の名前に日本人の主食を混ぜるな」

滝壺「…」ブー

麦野「もうおなかペコちゃんだから早くしてね」

浜面「あいよ。不二家のパイでも食って待っとけ。じゃ、やるか滝壺」

滝壺「…」

浜面「おーい」

滝壺「あたま撫でてくれないとやらない」プイ

浜面「なんで!?」

滝壺「……」

浜面「わ、わかったよ…ほら、これでいいか?」ナデナデ

滝壺「うん//」

フレンダ「…」ジトー

浜面「なんだその目は」

フレンダ「私も頭撫でて♪」

浜面「無理。あ、俺一旦絹旗の様子見てくるから滝壺は先に始めててくれ」

滝壺「うん」

フレンダ「差別?ね、差別?国籍が違うからってそんなのあんまりよ…」シクシク

浜面「お前国籍日本だけどな」

フレンダ「そうだっけ?」

浜面「じゃなきゃ学園都市に住めない」

フレンダ「さーそれはどうかしら?」キャハッ

浜面「さて絹旗絹旗」

フレンダ「えーん」
134 :絹旗「おこた」41/?? [sage]:2011/03/13(日) 14:30:31.55 ID:/HzzV7hAO

浜面「自室にいるのかな。おーい絹旗、起きてるかー」コンコン

浜面「寝てんのかな?入るぞー」ガチャッ

そこには、再び布団にくるまってミノムシの真似をする絹旗の姿が!

浜面「なんてことはなく、寝てるな」

絹旗「すー…ぐすっ…」

浜面「ん?泣いてるのか?よくみると微妙に泣き跡があるような…まだ熱あんのかな」ピタッ

絹旗「…ふえ?」

浜面「あ、悪いな、起きちまったか」

〜絹旗ears〜

浜面「あ、(くそ、タイミング)悪いな、起きちまったか(、お楽しみはこれからだってのに)」

絹旗「!!」

絹旗「しねぇぇぇぇ///!!!」ボカッ

浜面「サノバビッチ!!」

絹旗「寝込みを襲うなんて、超いい性格してますね…」ハァ ハァ

浜面「なっ、そんなわけ…」

絹旗「黙れ超エロ面!大方私の反応をツイートでもする算段だったんでしょう!」ドカッ

浜面「ぐふぅ…とんでもない誤解を受けているなう…」

絹旗「お仕置きが必要ですね、固め技でいくんで超覚悟してください」ガシッ

浜面「理不尽だ!窒素はやめて!」


浜面「」

絹旗「はぁ、はぁ…これで少しは懲りましたか」

浜面「肩は凝りました…」

絹旗「…」ギチギチ

浜面「ギブギブギブ」
135 :絹旗「おこた」42/?? [sage]:2011/03/13(日) 14:31:00.33 ID:/HzzV7hAO

浜面「うう…心配して来たのに…」

絹旗「え、夜這いでは無いんですか?」

浜面「断じて違うわ…まぁ元気になったみたいでよかったぜ…ぐふっ」パタッ

絹旗「大変、浜面が瀕死です。元気のかけらを与えます」

浜面「半分だが復活した…」

絹旗「ところでどこ行ってたんですか?」

浜面「秋原葉って電気屋と、近くのスーパーだよ」

絹旗「え、じゃあエアコンは…」

浜面「ああ、買ってきたぞ。直に持ち帰りだったから車に積んである」

絹旗「そう…ですか、ひとりで行っちゃったんですね」

浜面「いや、フレンダと二人で行ってきた」

絹旗「ふたっ…二人きりで!?」

浜面「だな。まぁ何の役にも立たなかったけどって痛い痛い!なんで急に絞め…ぐはぁ!」

絹旗(フレンダぁ…超抜け駆けじゃないですか…!)ギチギチ

浜面「あばばばばばやめろ折れる!折れ…折れ…折れ折れ詐欺…」

絹旗「浜面」

浜面「はひ…」

絹旗「おこた」

浜面「…?」

絹旗「家におこたが超欲しいです」

浜面「何だって…?」

絹旗「だから、明日買いに行きましょう!ふ、二人きりで!」

浜面「絹旗…」

絹旗「…///」

浜面「おこたって…何…?」
136 :おこた :2011/03/13(日) 14:33:02.02 ID:/HzzV7hAO
とりあえずここまで
どうやって恋愛展開に持って行きゃいいのやら
新約買ったけどまだ見てない見たい
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 15:34:40.25 ID:JA3WpSbWo
このSSの滝壺エロくね?
もっと書けビーム

被災で元気なくしてるからこういうのはうれしい
138 :テッラ「光の処刑が完成し真下」 :2011/03/13(日) 23:52:58.72 ID:wXcgkrkQ0
超小ネタ


テッラ「この魔術が発動してから3ターンの間、敵は攻撃することが」

アックア「それは光の護封剣である」


……うん。なんかそういうスレ(?)が立ったみたいだからよろしくな!
因みにそこの作者とは全くの無関係だよ! ごめんなさい!
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 02:10:03.11 ID:xCVcLuTeo
テッラ「『光の処刑』が完成しました。」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1300026136/

これ?
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 03:34:23.86 ID:P5843Axo0
それ。
タイトルだけで内容を勝手に想像しちゃうことってあるよね。
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 04:14:17.89 ID:7kRZ31TAO
正直何も出来ない現状だが投下
未完、再構成? 6レスです
142 :上条「シスターさん……?」 オルソラ「おなかがへったのでございますよ」1/6 [saga]:2011/03/14(月) 04:15:15.96 ID:7kRZ31TAO


 ベランダの手すりに人が引っかかっていた。
黒い修道服、いわゆるシスターと見て判断ができる。
よくみると綺麗な金色の髪に白い肌、そして整った顔をしている。

 異国の美人シスターさんがそこにいた。

上条「……シスターさん?」

オルソラ「ォ――――――」

上条「お?」

オルソラ「おなかがへったのでございます……」

上条「…………へ?」

オルソラ「おなかがへったのでございますよ」

上条「………………はい?」

オルソラ「あ、私はオルソラ=アクィナスと申します」

上条「はあ、どうも……」

オルソラ「という訳で少しお恵みを頂けませんか?」

上条「お恵み? なんか食べるものあげればいいかな?」

オルソラ「あっ、私のことは気軽にオルソラと呼んでくださればいいので」

上条「あれ……話が噛み合ってない?」

オルソラ「はい、お恵みとは食べ物を少し恵んで頂ければという意味で」

上条「なんだこの独特なペースの持ち主は……」

オルソラ「いえいえ、そんなお構いなく」

上条「もういいや……とりあえず中へどうぞ」
143 :上条「シスターさん……?」 オルソラ「おなかがへったのでございますよ」2/6 [saga]:2011/03/14(月) 04:16:05.09 ID:7kRZ31TAO


上条「なるほど、色々あって追われていると」

オルソラ「そうなのでございます」

上条「でもオルソラさんは悪い人には見えないんだが……」

オルソラ「それが実は……」

上条「実は?」

オルソラ「あっ、私のことはオルソラと呼び捨てにして頂いて構わないのでございますよ」

上条「このペースには慣れないな……」

オルソラ「という訳で、私は『法の書』の読解方法を見つけたのでございます」

上条「……もういいや。それでオルソラは追われていると」

オルソラ「はい……なんとか逃げていたらビルから落ちてしまって」

上条「落ちてる途中に俺のベランダの手すりに引っかかった……ってそんなの有り得るのか?」

オルソラ「まーまーでございますよ」

上条「はあ……でも追われてるのにこんな所でのんびりしてていいのか?」

オルソラ「それもそうでございますね」

上条「本当にマイペースなんだな……」

オルソラ「では、あなた様にもご協力いただきたい事があるのでございますがよろしいでしょうか?」

上条「(真剣な表情……) わかった俺に出来る事なら協力しよう」

オルソラ「それでは……」

上条「……おう」ゴクリ

オルソラ「台所をお貸しいただけますか?」

上条「……へっ?」

オルソラ「もうお腹が減って神に仕える身といっても限界なのでございます……」

上条「はあ……」
144 :上条「シスターさん……?」 オルソラ「おなかがへったのでございますよ」3/6 [saga]:2011/03/14(月) 04:17:39.23 ID:7kRZ31TAO


オルソラ「よいしょ……出来たのでございますよー」

上条「おおっ! なんと美味しそうな料理の数々なんでしょう!」

オルソラ「簡単なものしか作れなくて申し訳ないのでございますが……」

上条「いやいや、そんな事は無いぞ。
   しかしロクな食材が無かったのに……オルソラは料理が得意なんだな」

オルソラ「いえいえ、天から与えられた御恵みですから無碍にはしたくないので」

上条「なるほど……シスターってのは素晴らしいな」

オルソラ「それより冷める前に食べましょうか」

上条「そうだな、では!」

上条・オルソラ「いただきます」

上条「うん! 見た目通り味も最高だ!」

オルソラ「喜んでいただけて私も嬉しいのでございますよ」

上条「不幸な上条さんにこんな美味い料理を食べれステキイベントが起きるとは……」

オルソラ「あら、あなた様は不幸なのでございますか」

上条「そうなのでございますよ……生まれながらの不幸体質で……」

オルソラ「では、私もあなた様の幸せをお祈りいたしましょう」

上条「その気持ちだけで嬉しいです……」

ピンポーン

上条「ん? 誰だろう」
145 :上条「シスターさん……?」 オルソラ「おなかがへったのでございますよ」4/6 [saga]:2011/03/14(月) 04:18:01.08 ID:7kRZ31TAO


オルソラ「どなた様だったのでございますか?」

上条「宅配便だったよ。上条刀夜……父さんからだ」

オルソラ「お父様でございますか。大切にされていて羨ましいのでございますよ」

上条「いや、大切にしてくれてるのはわかるんだが……」

オルソラ「何か問題でもあるのでございましょうか?」

上条「この箱の中身を見てもらえばわかると思う」

オルソラ「はあ、ではちょっと失礼しまして……」ガサゴソ

オルソラ「これは……不思議な模様のお面、動物の牙、謎の楽器、トーテムポールに似た置物……いったい何なのでございますか?」

上条「父さんが俺の不幸が解消されるようにって、各地の怪しいお土産をたまに送ってくるんだ」

オルソラ「確かに、ただならぬ雰囲気を醸し出してございますね……」

上条「こんなので変わるんだったらいいんだけどな……」

オルソラ「あら、手紙が入っているのでございますよ」

上条「父さんからか、なになに」

刀夜『当麻、元気でやってるか?
   流石に我が家にその手の品が増えすぎたのでまたそちらに送る事にした
   今回の目玉は小さい箱に入っている。それはなかなかの品らしいからきっと効果があるだろう』
146 :上条「シスターさん……?」 オルソラ「おなかがへったのでございますよ」5/6 [saga]:2011/03/14(月) 04:19:31.95 ID:7kRZ31TAO


上条「小さい箱? ああ、これか」

オルソラ「開けてみてはいかがでしょうか?」

上条「そうだな、どれどれ……これは、十字架?」

オルソラ「……見たところイギリス清教のクロスでございますね」

上条「へえ、宗派によって違うもんなのか」

オルソラ「そうなのでございますよ。あなた様はイギリス清教の方だったのでございますか?」

上条「そういう訳では無いのでございますの事よ。父さんは俺に入信しろって言いたいのだろうか……」

オルソラ「それならばむしろローマ正教に入信されてはいかがでしょうか?」

上条「今のところ正月には初詣、お盆にはお墓参り、クリスマスは楽しく過ごす日本人でいようと思います」

オルソラ「それは残念なのでございます……」

上条「さて、そろそろ真剣に考えようか」

オルソラ「何をでございますか?」

上条「いや、オルソラが追われているからどうにかしなきゃって話だったろ」

オルソラ「そういえばそうでございましたね」

上条「のんびりしてるなあ……逃げるアテはあるのか?」

オルソラ「その事でございますが、私も不思議なのでございますよ」

上条「何が不思議なんだ?」
147 :上条「シスターさん……?」 オルソラ「おなかがへったのでございますよ」6/6 [saga]:2011/03/14(月) 04:20:35.06 ID:7kRZ31TAO


オルソラ「実は大昔の聖書に関する書物の解釈を手伝うように、学園都市から依頼されて私は来たのでございます」

上条「へえ、オルソラはそんなに凄いシスターだったのか」

オルソラ「いえいえ、なので学園都市に私は入る事が出来たのでございますが……」

上条「そうか、追ってきた奴は学園都市に簡単に入れる訳が無い、と」

オルソラ「そうなのでございます。暗かったので姿はよく見えなかったのですが、神父と思われる格好をしていたのでございます」

上条「神父? 神父がシスターを追うって何か変な話だな」

オルソラ「おそらく粛清だと思われるのでございます」

上条「粛清って……さっきも聞いたけどそんなに悪い事をしたのか?」

オルソラ「『法の書』という存在は、十字教にとっては重要なものなのでございます。
     解読の方法を見つけたという事実がどんな影響を与えるかは、私にもわからないのでございますよ……」

上条「……よくはわからないけど、俺はオルソラの味方だ。だから安心してここに居てくれ」

オルソラ「……頼もしいのでございますね。それでは私も」

ピンポーン

上条「またか……今度は誰だ」

「やあ、ここに居たのか」
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 04:22:29.68 ID:7kRZ31TAO
おしまい、この後の展開は簡単に予想出来るしその後は二人でいちゃつくだけだろう
新約ネタでもないし中途半端とかもうね、色々失礼しました
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 06:29:50.32 ID:u9BUPfMDO
そのいちゃつきが見たいんですけど
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 08:28:36.00 ID:UHs3zzzAO
>>148
また1人…天才が現れた
イン(ry ではなくオルソラだったら…最高だ
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 12:44:46.75 ID:dVQAzGBZ0
>>150
かまちーの嫁にしたい女性ナンバーONEだっけ?
オルソラ
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 19:46:40.94 ID:YsI2c6KAO
>>151
そう
恋人→インデックス
結婚相手→オルソラ
友達→美琴
NG→オリアナ

2007年時点だから今は変わってるかも
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 19:56:37.75 ID:NFSEHQoP0
かまちーはチマッとして可愛らしい子が好きなんだな。
で、「俺がついてないとダメだ!!」って思わせる子が好きなのかな。
3主人公のヒロインとか見てるとそう思う。
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 20:36:30.69 ID:x9XL7TvWo
俺は相互依存するようなのが好きなんじゃないかと思う
3人の主人公、ヒロインともそんな感じだし
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 20:37:06.03 ID:EuJ2BACt0
>>151
ちなみにはいむらーと超電磁砲の冬川も嫁にしたいナンバーワンはオルソラ
友達にしたい女性ナンバーワンも美琴
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 20:58:47.92 ID:BfZXaJlAO
>>354
相互依存でそこはかとないエロを感じたのは置いといて。
それって言い換えりゃ男性陣ヤンデレもあり得るってことだよな。
ヤンデレヒーロー……、誰か書かないかな
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 21:57:07.96 ID:7kRZ31TAO
浜面がどう病むのか気になる
5レス下さい、小ネタスレの前スレ>>663から拝借しました
若干上インと上琴要素あり
158 :上条「新任の先生……?」1/5 [saga]:2011/03/14(月) 21:58:15.82 ID:7kRZ31TAO


 私、上条当麻は不幸な人間でした。
様々な事件、事故、遂には戦争にまで巻き込まれ、激動の高校生活を過ごしました。
しかし、なんとか進級、卒業、さらには奇跡的に大学入学を果たした訳でございます。

 そして今、私はなんと無事教員免許も取り、採用試験も受かり、
母校のとある高校で教鞭を取るまでに至ったのであります。
そうやって教師になって早いもので二年が経ち、三年目の春を迎えようとしています。

 えっ? インデックスはどうしたかって?
実はインデックスは五年前にイギリスの大学に入学したんだ。
だからといって、別に繋がりが絶たれた訳じゃない。
電話やメールもちょくちょくするし、大きな声では言えないがちょっとした関係も持った事もある。

 は? 御坂はどうしただと? 何でビリビリの事を俺に聞くんだよ。
……まあいい、正直言うとしばらく付き合っていたのも事実だ。
おかげで大学の間は楽しく過ごさせて貰ったよ。
でもお互いに忙しくなって、そのまま別れてしまった。
未練が無い訳じゃないが、きっと御坂ならもっと素敵な相手を見つけてるだろう。

 そんな俺だが、どうやら封印していたあの言葉を使う時が来たみたいだ……はぁ。
159 :上条「新任の先生……?」2/5 [saga]:2011/03/14(月) 21:58:35.43 ID:7kRZ31TAO


小萌「上条ちゃーん」

上条「月詠先生……いい加減にその呼び方はやめてくださいよ」

小萌「私の中ではいつまでも上条ちゃんは上条ちゃんなのですよ!」

上条「はあ……しかし先生は何年経っても本当に変わらないですね。もうさんじゅ」

小萌「上条ちゃん? それ以上言ったらどうなるかわかってますよね?」

上条「ひいっ! すいません何でも無いんです! ……ところで何か用があったんじゃないですか?」

小萌「そうなのですよー。上条ちゃんは今日から新しい先生が来る事を知ってますかー?」

上条「はい、どんな先生が来るかは聞いていませんが新任の方が来るという事だけは」

小萌「ふふふー、だったら良いのですよー」

上条「月詠先生はどんな方が来るかご存知なんですか?」

小萌「さあてー、どうでしょうねー」

上条(何だろう……久しぶりに何か嫌な予感がする……)

校長「おはようございます、皆さん」

「おはようございます」

校長「今日から新しくこの学校で先生となる二名を紹介します。二人とも大学を出たばかりの女性の先生です」

上条(若い女の先生か……これは上条さんの教師生活も一層楽しくなる予感がしますよ!)
160 :上条「新任の先生……?」3/5 [saga]:2011/03/14(月) 21:59:58.78 ID:7kRZ31TAO


校長「では、二人とも、入って来て下さい」

「はい、失礼します」

上条(キタキタキタ〜若い女教師……ってえええ!?)

美琴「今日からこの学校で教師として働かせて頂く事になりました、御坂美琴です」

上条「な、ななななな!?」

黄泉川「こら上条先生、静かにするじゃん」

校長「御坂先生は皆さん知っての通り、学園都市のお手本とも言うべき超能力者です。
   この学校は全体的に能力開発においては他の高校より残念ながら劣っていますが、
   御坂先生の存在はきっと生徒に良い影響を与えるでしょう。」

美琴「私に出来る事を精一杯やりたいと思います。よろしくお願いします」

パチパチパチパチ

上条(どういう事だ何でビリビリがこんな高校なんかに嘘だ嘘と言ってくれ)

美琴「…………」チラッ

上条(なんかこっち見てるぅぅぅ!!)

美琴「…………」ニコッ

上条(笑ってるのが逆に怖えええええ!!)

校長「……おや、もう一人の先生はいったいどちらに」

「ごめんなさい、ちょっと迷って遅れたんだよ……」

上条「な、なんか聞き覚えがある声がした気がするがきっと気のせいだ落ち着け上条当麻」

小萌「…………」ニヤニヤ
161 :上条「新任の先生……?」4/5 [saga]:2011/03/14(月) 22:00:26.96 ID:7kRZ31TAO


校長「ああ、良かった。それでは挨拶をお願いします」

インデックス「はじめまして、イギリスから来ましたインデックスと言います。
       皆さん、よろしくお願いするんだよ!」

パチパチパチパチ

上条「小萌先生! これはいったいどういう事でございませうか!?」

小萌「実はシスターちゃんから学園都市で働きたいと相談を受けてたのですよー。
   私も少し口添えをしたり協力しまして、この高校の先生として働いて貰う事になったのです!」

校長「インデックス先生はイギリスから来たという事で、いわゆる生の英語というものを生徒に教えて頂くつもりです。
   また、人間の記憶という分野に関して研究なさっているそうなので、
   きっと能力開発に役立つ事もあるでしょう」

インデックス「……えーっと、あっ、見つけた! おーい、とうまー!」

上条「俺の平和で素敵な教師生活が終わろうとしている……」

インデックス「聞こえなかったのかな? おーい、とうまとうまとうまー!」

上条「そんなに呼ばなくても聞こえてるっつうの!」
162 :上条「新任の先生……?」5/5 [saga]:2011/03/14(月) 22:01:37.64 ID:7kRZ31TAO


校長「では明後日から学校が始まりますので皆さんよろしくお願いします。あと、上条先生」

上条「……はい、何でしょうか」

校長「新任の先生お二人にこの学校を案内して下さい。頼みましたよ」

上条「……わかりました」

美琴「上条『先生』、よろしくお願い致します」

インデックス「とうま、お願いするんだよ!」

上条「……その前に御坂、何でここの高校を選んだんだよ。
   お前なら常盤台でも長点上機でも受け入れてくれるだろうが」

美琴「……もう『美琴』、って呼んでくれないのね」

上条「うっ……いや、もうお前とは終わったんじゃ」

美琴「……私はそんな事一度も思った事ない!」

上条「えっ、あのいや、えっ?」

インデックス「……とうまー? どういう事か説明して欲しいかも」

上条「あれ、何だろうこの懐かしい感じ」

インデックス「私というものがありながら、短髪とも何かあったみたいだね」

美琴「……ちょっと私も詳しく聞きたいなあ」

上条「いや! 別に二股とかそんなつもりじゃ!」

インデックス「……とうまー?」ギラッ

美琴「……ふふふ」ビリビリ

上条「まさかこれはアレですか、アレですよねアレだろ!!」

インデックス「とうまー!!」ガブッ

美琴「浮気者!!」バシュウン

上条「数年振りの……不幸だああああ!!」
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 22:03:13.98 ID:rIaRtlV10
不幸じゃなくて自業自得だそれはww
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 22:03:26.21 ID:7kRZ31TAO
おしまい、駄文なのはネタのせいではなく自分のせい
新約ネタは他の方に任せます、色々失礼しました
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 22:55:34.33 ID:7jGO+z7/0
4レスほど借ります
想像しただけでなので途中で話しは終わってます
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 22:56:00.97 ID:7jGO+z7/0
上条「」モグモグ

女の子「」モグモグ

上条「」モグモグ チラ

女の子「」モグモグ チラ プイ

上条「……」

女の子「」モグモグ ゴクン

上条「あの〜」オドオド

女の子「なんですか?」

上条「メシうまいか?」

女の子「……まぁまぁです」

上条「そう…ですか」

女の子「ごちそうさまでした」コト

上条「皿洗いは俺がやっておくよ。お前は学校に行ってこい」

女の子「はい」

上条「気をつけろよ、ことみ」

ことみ「わかっています」

女の子の名前は「ことみ」という
上条が養っている中学生
167 :タイトル未定 [sage]:2011/03/14(月) 22:56:30.93 ID:7jGO+z7/0
上条「よし、洗物終了…と」チラ

ぬこ「にゃー」

上条「またきやがったか」

ぬこ2「にゃー」

ぬこ3「ごろにゃー」

上条「おい!増えてるぞ」

ぬこ「」ニヤ

上条「今笑っただろ!?」

ぬこ「にゃー」

上条「ばかにしやがって……」

でも、そこは我らが上条さん、仕方がないと言いつつ猫にごはんをあげる

上条「うまいか?」

ぬこたち「にゃー(下の中だな)」

上条「そうか、うまいか、よかったよかった。ことみのやつもこれぐらい素直ならな……」
168 :タイトル未定 [sage]:2011/03/14(月) 22:57:11.87 ID:7jGO+z7/0
ことみ「ただいま」ガチャ

上条「おかえり」

ことみ「」

上条「」

ことみ「」

上条「学校はどうだった?」

ことみ「普通」

上条「今日は帰ってくるの早かったな」

ことみ「今日は半日授業」

上条「楽しいか?」

ことみ「つまらなくはない」

上条「お父さんとお母さんのところには帰らないのか?」

ことみ「あの人たちは嫌い」

上条「(やっぱり育て方間違えたかな……)」
169 :タイトル未定 [sage]:2011/03/14(月) 22:57:50.72 ID:7jGO+z7/0
ピーンポーン

上条「ん?誰だ」

ことみ「私が行く」スタスタスタ

上条「悪いな」

〜〜〜

「まだこの子をかくまっているのか?」

上条「なんだステイルか」

ステイル「質問に答えろ」プハー

上条「まずタバコをやめろ、ことみに悪影響が出るだろ」

ステイル「ちっ」ジュ ゴシゴシ

上条「それで、何だって?」

ステイル「ことみのことだ」

上条「仕方ないだろ。親が嫌いだって逃げてきたんだ」

少しため息をつくと、口元にたっぷりと髭をはやしたステイルは言った

ステイル「ことみの親といっても、ことみの親は君たちの子供だろ」
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 22:59:41.43 ID:7jGO+z7/0
上条当麻(爺ちゃん)

上条美琴(既にお亡くなり)

ステイル(近所の爺さん)

ことみ(上条さんの孫)

ちょっと長いから、このスレにレスしたけど
こんなので少し想像しただけなんだけど、どうかな?

文章力の無さは仕様です
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 23:07:55.89 ID:TRRIeBmzo
>>170
投下乙
はっきり言っちゃうと、これだけじゃ面白いかどうかも判別付かん
文章力つか説明が大雑把すぎる気がするぜ

設定は見たことない感じだからちゃんと書くなら読むかも
ただ親子(上条さん視点だと子と孫か)和解方向か孫はワシが育てる方向かはたまた別のエンディングか
どこに持ってくにしろ長編になりそうだしやるならスレ立てた方がいい気もする

まぁ一つの意見として参考にしてみてくらはい
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 23:30:30.85 ID:VOqCGj3DO
説明できない(文章)力
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 23:32:08.44 ID:ldcWITdfo

>>169
乙です!
コレだけで判断するより、もうちょっと長目で読んでみたいかも?


あと、7レスくらいお借りします。
なんだか途中まで書き溜めてたものが出てきたのでここに投下させていただきます。
本当に途中までですが、お焚き上げ的な意味で。


【注意】
パラレルです。
この話の登場人物は全員成人しています。
が、外見は皆さんの脳内で好きなようにご想像ください。
なんだかちょっとアダルト風味(風味だけ)かもです。
174 :とある夜間の接待営業 :2011/03/14(月) 23:32:38.64 ID:ldcWITdfo

ある晴れた午後。
少年、上条当麻はいつものように職場の寮の一室で目を覚ました。

上条「あ、暑ッ!」

台所に換気扇を入れに行く。

ロ―テーブルの上に置いた携帯電話で時間を確認すると
どうやら午後というよりも夕方に差し掛かっているらしい。

と、突如手の中の携帯電話がけたたましい音と振動で暴れ始める。

上条「うわっ!? も、もしもしっ!?」

喧噪のなかでも聞こえるように、いつでも音量は大きめだ。
普段、自室ではマナーモードにしているのだが、どうやら昨晩は忘れてしまったらしい。
                     .
電話の相手は上条当麻の務める「店」のマネージャー。
名物の「合法ロリ」こと、月詠小萌である。

曰く、「上条ちゃーん、業務成績が悪いから早番でーす」とのラブコール。

上条「……こんなに綺麗な夕焼けだっつのに、お先は真っ暗……」

がくりと肩を落とす。
が、そんな場合ではない。

もうすぐ夜だ。
今日は早番。出勤時間まであと五分しかない。
せめてこの沈みかけた夕日に、布団だけでも当てておこう。

そう思い、慌ただしく布団を抱え、ベランダに目をやった。

上条「……は」

ずるり、と布団が腕から抜け落ちる。

「おなかすいた……」

その日、なんやかんやあって、結局彼が遅刻することは言うに及ばない。
175 :とある夜間の接待営業 :2011/03/14(月) 23:32:54.06 ID:ldcWITdfo

「ご飯ありがと! 私の名前は、インデックスっていうんだよ!」

インデックス、そう名乗った少女が妙だったのは、その驚異的な食事量からではなかった。

腰まである長い絹糸のような銀髪に、ものをよく見る翡翠色の瞳。
たおやかな笑みを浮かべる顔立ちは若干幼さを感じさせる。
白い肌がただでさえ細い輪郭をぼかして、儚げな印象を与えていた。

そして、その清廉そうな少女を包み込む衣服もまた特殊である。
きめの細かい布でできた長いローブとフードには金色の縁飾り。
いわゆる、修道服を平然と纏っている。

奔放に振る舞ってもすそを乱さない様子は、
その衣服を常日頃から身につけていることを示していた。

薄暗い部屋の中で、白色がほんのり輝くように浮かび上がる様に、
場に居あわせた者はどこか神聖なものを感じる。
. . . .. .
このような場ではどんな服装のものがいてもおかしくは無いのだが、
彼女の場合「本物らしさ」が加わって、どうにも悪目立ちを避けられそうにない。

上条「目次か!」
                                    (源氏名)
インデックス「うーん、禁書目録って意味なんだけど……あっ、魔法名はDedicatus545
        「献身的な子羊は強者の知恵を守る」っていう意味だね!」

上条「はあ……? そのインデックスさんは、何で追われてんだ?」

インデックス「私の持つ10万3千の接待テクニックが目的なんだよ。
        あ、あとついでに10万3千冊の魔導書も!」

話を聞けば、この少女、インデックスはコスプレカフェ・ネセサリウスの従業員に、
完全記憶能力を用いて脳内に記憶している膨大な接客術(カフェ用)を狙われているとのことである。

少年はふと考える。
たしかに少し変ってはいるが、源氏名持ちということは、
何らかの形で、この少女も「同業者」に近いものなのだろう。

上条「10万3千冊ねぇ……そう言うなら俺にだって不思議な力はあるよ」

インデックス「ふぇ?」

上条「近くに居る人なら、たとえそれが初対面の女の子だろうと、
    確実に仲良くなって接待できます。はい!」

インデックス「」

上条「あ、あとついでに右手にはどんな異能の力も打ち消せる力もある」

インデックスはとうとう吹き出してしまった。
176 :とある夜間の接待営業 :2011/03/14(月) 23:33:11.88 ID:ldcWITdfo

上条「……って、もうこんな時間か!? やべぇ!!」

慌ててカバンを取りあげる少年を、インデックスは不思議そうに見上げた。

上条「俺、これから仕事いかなきゃなんねーんだけど……お前どーすんの?
    ここに残るなら鍵渡すけど……」

インデックスは一瞬確かに面喰ってから、ふわりと笑った。

インデックス「いい。出てく。いつまでもいると連中ここまで来そうだし、
        君だって、この部屋をアンティーク調にしてお出迎えされたくないよね?」

上条「あ、おい、待てよ!」

ずっと座っていたせいでよろける上条当麻を尻目に、
玄関のドアノブに手をかけた少女が、ちらりと振り返った。

インデックス「君のその能力、もしかするとフラグを建て過ぎちゃう能力なんだと思うよ?」

上条「はぁ?」

インデックス「存在居ているだけでフラグが乱立して、周囲の全員の好感度が均一すぎて、
        なかなかルートに入れないのかもね」

この一言は彼女いない歴を絶賛更新中の上条当麻のハートにぐさりと突き刺さった

上条「……不幸だ」

インデックス「何が不幸って、そのフラグイベントにすら無自覚なことが一番不幸だよね!」

うずくまる背中に、笑顔で追い打ちがかけられた。

上条「お前、行くあてあるのか?」

インデックス「うん……別のコスプレ系喫茶店まで行けば匿ってもらえると思う」

上条「ちょっと待てよ! そう言われて放りだせるか!」


インデックス「じゃあ、私と一緒に地獄の鬼まで接待してくれる?」

上条「っ」

インデックス「……それじゃ!」

玄関のドアをするりと抜けて行く白い姿を、少年は追った。

上条「困ったことがあったらまた来ていいからなッ!」

インデックス「うん! おなか減ったらまた来るね!」

そうしてエレベーターホールに消えて行くインデックスに、上条当麻はため息を禁じ得なかった。

上条「……! やっべ、仕事!」
177 :とある夜間の接待営業 :2011/03/14(月) 23:33:31.09 ID:ldcWITdfo

水商都市。
ここは何十もの夜の歓楽街がひしめく、水商売の街。

東京都の三分の一もの広さに、人口は230万。
その8割が水商売の従業員で、殆どがここに住んでる。

そして、昼には廃墟みたいに静まり返ってしまう、ちょっと変わった街だ。

この街では、昼にはほとんど人通りが無い。
しんと静まり返った通りは電源を切られた看板が目立ち、妙に退廃感を醸している。

見る人が見れば廃墟とも見まごう町並みは、しかし、夜ごとに華々しく生まれ変わる。

ネオンの光る看板。
煌びやかな装いの男女。
そこここで起こる歓声と嬌声。

その片隅にある小さな店内では、一人の少女が店中の視線を集めていた。

小萌「はーい! それじゃミーティングを始めますー!」

にこりと笑う少女は、その実この店、「コスプレガールズバー月詠」の支配人である。
店の従業員たちには親しみをこめて「小萌先生」と呼ばれている。

小萌「先生、気合いを入れて今日の予約表を作ってきましたから、早速くばるです!
    成績が悪かったら、お外で客引きですよ?」

えー! と店中に不満の声が広がる。
この場に居るのはそもそも成績不振な従業員か、もしくは遅刻サボリの多い不真面目な輩だ。

店の制服である黒服に着替えた上条当麻の近くに立つ二人の友人も、似たような反応だ。

土御門「この前も朝まで立ちっぱなしだったにゃー」

青ピ「僕もや」

小萌「あっ、上条ちゃんは今日も遅刻したので、どの道客引きですよー?」

上条「げぇえ……」
178 :とある夜間の接待営業 :2011/03/14(月) 23:33:48.60 ID:ldcWITdfo

その言葉に横に居た青髪ピアスが反応する。

青ピ「小萌ちゃんは上やんが可愛くて仕方ないんやねぇ」

上条「悪意は感じねえのか!」

青ピ「あないな合法ロリに言葉攻めなんて、上やん。経験値高いでぇ!」

上条「ロリコンの上にMかよ……救いようがねぇな」

青ピ「ロリが好きなんとちゃうでー! ロリも好きなんやでー!」

上条「あのな!」

小萌「はーいそこー! それ以上一言でも喋りやがったら、
    バニーボーイのサンドイッチマンになってもらいますよー?」

上条「不幸だ……」

視線をそらし、今朝の「インデックス」に思いをはせる。
フードを忘れて行ったこと。
10万3千のカフェ接客術。
去り際の台詞。





青ピ「せんせー! 上条くんが女子テニスコスプレの子をガン見して話しきいてませんー!」

上条「え」

月詠小萌に慌てて視線を戻すと、分厚いリストを握り締めた支配人は、
大きな瞳に涙を溜めて、必死に上条当麻を睨んでいた。

小萌「ふぎゅ……ふぇ……」

辺りから泣かした泣かしたと恨めしそうな声が聞こえて来る。
月詠小萌は従業員からの信頼の厚い支配人だ。

敵意ある視線が刺さりまくる中、上条当麻はこぼれ出そうになるため息を必死でこらえていた。
179 :とある夜間の接待営業 :2011/03/14(月) 23:34:03.62 ID:ldcWITdfo

朝焼けの中、全店舗完全閉店時刻を告げる放送が流れている。

上条「結局この時間まで掃除で居残り……不幸だ」

ゾンビのようにふらふら歩く上条当麻の背中に、凛とした声がかけられた。

「見つけた! アンタよアンタ!」

上条「……なんだ、ビリビリバーテンダーか……」

声の主はその一言に、文字通り雷に打たれたかのような反応を返す。

「ビリビリ言うな! 私には、御坂美琴って名前があんのよ!」

そう言い放ってふん、と息を漏らす。

栗色のセミロングを耳元で掻き上げピンで止める独特のヘアスタイルに、
ぴっしり折り目正しいYシャツ、艶消しの棒タイに黒いベスト、ひざ丈のタイトなスカート。
薄手の黒いストッキングを張り付かせた脚がすらりと伸び、うっすら筋を浮かせてヒールに収まる。

いかにも夜の仕事を思わせる出で立ちだが、本人の意思の強そうな目がそれを打ち消す。
怪しげな色気を漂わせるよりも、仕事のできそうな切れ味の鋭さを感じさせてしまうのは、
彼女の胸や腰に余計な贅肉がついていないからだろうか。

瑞々しさを湛えた姿は同性も見とれるほどだが、
生憎上条当麻の目はそのレベルにすら慣らされているのだった。

美琴「あんた、始めて会った時からずっとビリビリいってるでしょ!?」

上条「……で、何の用だ? ビリビリ。お前も居残り掃除やらされたとか?」

美琴「うっさいわね!」

そう言って身を乗り出す彼女の左胸で金色のバッジがきらりと輝く。

そのバッジの意味は、この都市有数の名店
「ショットバー常盤台」のバーテンダーであることを示している。

しかもこの御坂美琴はバー常盤台のチーフ。
水商都市230万人の長点、業務成績レベル5の第3位という驚異の実績の持ち主である。

最もこのレベル5において御坂美琴ほど
表だって職種を述べられるほどの者は他に居ない事を付け加える。

美琴「今日こそ電流流したカエルの足みたいにヒクヒクさせてやるから、
    遺言と遺産分配やっとけやコラァ!」

上条「……やだ」

美琴「なんですってぇえええ!?」
180 :とある夜間の接待営業 :2011/03/14(月) 23:34:17.71 ID:ldcWITdfo

彼女の不満はただ一点。
その身に宿る能力、「目の前の人間が真に欲しがっているカクテルを当てられる力」に
上条当麻だけが当てはまらなかったのだ。

勿論ついでに10ボルトほどの電気を操り超電磁砲を毎分8発放てる電撃使いでもある。

美琴「だいたいアンタはお酒の作り方からしてなってないのよ!
    なんなのあの店! メジャーカップもバースプーンもなし!
    適当に酒をグルグルグルグルかきまわして「はいどうぞー♪」ってナメとんのかコラァ!!」

何故ここまで詳しいのかと問われれば、それはもちろん彼女が悪目立ち覚悟で
「ガールズバー月詠」に訪れたことがあるからである。

上条「その分うちはサービスと値段が適正だろうが! 良心的な店だって有名なんだぞ!?」

美琴「サービス!? カウンター越しにコスプレの女の子にお説教喰らうのが、サービス!」

上条「うぐ……あ、あれはそういう担当の奴で……」

そしてたまたま当たった吹寄制理(セーラー・体操服日替わり)の健康談議と姿勢矯正に関する
ありがたすぎる薀蓄と、豊満すぎる胸元に圧倒されてしまったのだった。

美琴「うう……ちょっとくらい大きいからって……」

上条「いい加減にしとけよ、お前も。
    はぁ、夕方はエセウエイトレス、朝はビリビリバーテンダーと来たもんだ」

美琴「うえい、とれす?」

御坂美琴が首をかしげるのも無理はない。
この街で飲食物を席まで運ぶのは、精々コンパニオンやバニーガール、もしくは黒服がいいところだ。

上条当麻がずりずり足を引きずりながら帰宅しても、彼女はそこで、なぜウエイトレスなど
この街で一番似つかわしくない言葉が出てきたのかと首をかしげるばかりだった。
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 23:34:36.94 ID:ldcWITdfo

( ゚д゚ )φ
書き溜めはここで終わっている……

本当はこの後執事喫茶のステイルさんじゅうよんさいとか、堕天使メイド喫茶のねーちんとか
ナンバーワンホストな第一位が騙されてソープ嬢にさせられちゃった御坂妹に2億円貢がせたりとか
色々あったのですが気力が付きました。
読み方は「とあるやかんのウォータービジネス」で。
成仏せぇよ……南無。
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 23:38:48.77 ID:2p7oA73So
二億円貢がせたらレベル6のホストになるのか……
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 23:48:23.59 ID:VOqCGj3DO
一方通行「俺はLEVEL5だから国から二億貰える」
って感じのSS?あったよな
それ思い出した
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 23:52:55.27 ID:EuJ2BACt0
この都市なら垣根が第1位になれそうな気がする…
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 23:58:10.61 ID:53nauseDO
こ、小萌てんてーでお願いします!!
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 00:02:50.53 ID:Fq5R1kXPo
>>181
一方さん最低過ぎるww
乙乙
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 00:21:38.55 ID:aOeayNrU0
>>181
乙!
そして第一位は2億円貢がせた女の妹(打ち止め)に8兆円貢ぐことになるのか…
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 00:55:59.24 ID:KKSFGDzvo
1レス小ネタ


『 結婚式 新郎:上条当麻 新婦:御坂美琴 』

一般人「結婚式かー。女子の憧れよねー」



『 結婚式 新郎:浜面仕上 新婦:絹旗最愛 』

一般人「はま…づら?もあい?珍しい名前ね」



『 結婚式 新郎:一方通行 新婦:番外個体 』

一般人「これは……人名なの?」



『 結婚式 新郎:アステカの文字で書かれていて読めない 新婦:アステカの文字で書かれていて読めない 』

一般人「???」



189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 01:37:15.55 ID:f6VaIp46o
最後参列者いねーだろwwwwww
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 02:06:05.10 ID:r9CH5PIAO
鼻水デタwwwwwwww
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 02:10:04.91 ID:0cXv7/JAO
番外個体のドレスの裾を持つ打ち止めをとかほのぼのしていいなあと妄想した
しかし二つは色々あったんだろうな……

アステカの参列者は全員偽名と偽顔とか
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/03/15(火) 02:23:03.70 ID:h0nxz939o
あれだろ
純白のドレスに身を包んだ麦のんが、浜面をお姫様抱っこで連れ去って行くんだろ



…………あれ?
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 02:56:46.28 ID:DIPvEvTL0
麦野「はーまづらぁ……私をおいて結婚とはいい度胸じゃない」
浜面「ひいっ!? ひっそりとやってたのになんで見つかったんだ!?」
滝壺「だめだよはまづら、私が居る限りそんな事は許さない」
絹旗「超お邪魔虫め……」
あれ、浜面羨ましいぞ
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 11:46:27.45 ID:Z8PMExz8o
「アイテム」改め「ハーレム」
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 11:53:20.51 ID:P3pmnHgOo
ちくしょう浜面もげろ

みんな乙!
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/15(火) 12:00:07.79 ID:zMr1zY4To

>>173->>181の続き?です。
4レスほどお借りしますが、閲覧注意で!

なんだかナンバーワンホストがウケて楽しいので、美味しい所だけやらせてください。

【注意】
パラレルです。
この話の登場人物は全員成人しています。
が、外見は皆さんの脳内で好きなようにご想像ください。
今回は微妙に 18禁 かつ、微妙に痛いかもです。

一方通行と御坂妹で、ラブラブじゃないSMです。
197 :とある夜間の接待営業2 [saga]:2011/03/15(火) 12:00:39.58 ID:zMr1zY4To

   「さァて問題です。水商都市最強のレベル5と言えば誰でしょうか?」





 水商都市三位の売り上げを誇るビリビリバーテンダーこと御坂美琴。


    記憶を失う前の俺の知り合いらしい。

                            更に突然現れた瓜二つの妹。

  この二人に振り回される私こと上条当麻。


               その時俺はまだ気づいていなかった。


               この妹の存在が、何を意味するかを。
198 :とある夜間の接待営業2 [saga]:2011/03/15(火) 12:00:53.92 ID:zMr1zY4To

暗い室内に、二つの影が浮かび上がる。

一つは、まだ少女と言って差し支えない。
細い肢体は下着だけを纏わせ、毛足の長い絨毯に拘束された手足をついて四つん這い。

いや、下着だけというには語弊がある。
首輪、アイマスク、手枷に足枷。膝の間には堅い鉄のバーが仕込まれた開脚錠がはめられ、
両足を閉じることも出来ない。

その女の荒い息が部屋を支配している。

それを裂くようにもう一つ、中性的な声がよく通った。

「ンだァ? その逃げ腰はァ」

「っ、ん!」

「愉快にケツ振りやがって、誘ってンのかァ?」

下品極まりない台詞に女が息を呑んだその瞬間を見計らい、
椅子にゆったりと腰掛けた影がしなやかな腕を振り上げた。

破裂音。

「んあ゛っ!? あっ、ふう゛、っ……」

口が閉じられないように嵌められているオープンギャグの所為で声は殺せず、
女の苦しそうな、しかしどこか嬉しそうな嬌声が響く。

肘が痙攣し、がくりと上体を崩す。

「問題です」

椅子の上の影が立ちあがり、彼女の顎を革靴のつま先で上げさせた。

「この俺、一方通行は……果たしてナニをやっているでしょォ?」

「は、っあ! あう!」

声が耳に入った瞬間、女はぶるりと震え、革靴に頬をすりよせる。
ベルベットのような小さな舌を出し、冷たいなめし皮に這わせようとする。

また、破裂音が響く。

「ああ゛!」

ぱらりと、極限まで薄く引き延ばした本革のバラ鞭が白い手に撫ぜられる。
彼女の背中、下着から零れた尻、脇腹、太股……服で隠せるすべての部分は、
うっすら薔薇色に染まるみみず腫れで埋め尽くされている。
199 :とある夜間の接待営業2 [saga]:2011/03/15(火) 12:01:09.43 ID:zMr1zY4To

血が出ないよう、計算されたギリギリのライン。
痕も残さないが痛みの一歩手前の熱さだけがいつまでもちりちり燻ぶる絶妙の技だ。

彼女の皮膚の下に、打たれれば打たれた分だけの熱が籠っていく。
それは出口を求めて彼女の体中を駆け巡り、脊柱に集まって、一瞬で脳天まで駆けあがる。

ふと、革靴が彼女のこめかみを蹴り飛ばした。
噛むだけにしてあった開口錠が吐きだされる。

「む、鞭打ち?」

「残念。惜しいけど、俺の本質とは違うンだよねェ」

人影が彼女のアイマスクを取り去る。
間接照明しかない部屋ですら、彼女は眩しそうに眼を細めた。

目の前の赤い瞳が彼女を見つめる。

「答えは、躾。立つのも、歩くのも、喋るのも……あらゆる動作は俺の命令一つで変更可能。
デフォじゃァ鞭打ちで躾けてるけどなァ?」

彼女がその輝きに目を奪われている間に、人影はテーブルの上から飲みかけのラム瓶を取りあげる。

「それでは敗者復活戦の問題です」

瓶は、勢いよく彼女の背の上でひっくり返される。

「あぐぅ……ッ!?」

純度の高いアルコールが薄く火照っていた肌にぢくぢくと滲みた。
熱さと痒みとが彼女を襲う。
匂いだけで酔ってしまいそうだ。

その背中を先ほどの革靴が容赦なく踏みつけた。

「あ!」

痛い。熱い。痒い。そして、気持ちいい、が彼女の中で暴れ出す。

「俺は今、お前の背中を踏んでいる。この手の中のビンを、オマエのXXXに突っ込んだら、」

彼女の瞳がめいっぱい見開かれる。

「雌犬はどうなっちまうンでしょうか?」

その瞳に映るのは、嫌悪、苦痛、怯え、懇願、そして、大きな大きな期待だ。
人影の唇がゆっくりと笑みの形を作る。

「正解者には天国にイッてもらうとすっかァ?」

断末魔とすら思える嬌声が部屋中に響き渡った。
200 :とある夜間の接待営業2 [saga]:2011/03/15(火) 12:01:24.74 ID:zMr1zY4To

「良かったです、とミサカはお肌をツヤツヤさせて振り返ります」

ほくほくと暖かい湯気につつまれ、先ほどの少女はバスローブ姿で満足げだ。
照明をきちんとつけた部屋は、先ほどの暗く淫靡な雰囲気を払拭したように穏やか。

「あそォ……って、オイオイ、今日は随分少ねェな」

先ほどの椅子に腰かける赤い瞳の人影も、だらしなく胸元を緩めている。

その細い指がもう一度札束の枚数を数え直してテーブルに叩きつけた。

「この額じゃァ、今月はあと一回納入してもらわねェと」

「そうですか……わかりました、とミサカは素直に頷きます」

テーブルの上には数十枚の紙片が散らばるが、二人にとってそれははした金でしかない。
月々に請求される「お小遣い」はどんどん増えて行くのだが、それはいつも
ギリギリ支払える額に設定され、払えなくなると新しい仕事が紹介された。

立ちあがりついでに栗色の濡れた髪を一瞬だけくすぐって、その人物はバスルームに向かった。

「ん、貴方もシャワーを浴びますか? お湯は抜いてしまいましたが……」

「バカ言え。犬の入った湯に俺が浸かる訳ねェだろォが。俺が出てくる前に消えてろ」

「わかりました、とミサカはてきぱき服を身につけながら返答しました」

羞恥心も無くバスローブを脱ぎ捨て、真っ先に身にまとうのは
先ほど身につけていた物より大分簡素な下着と衣服。

バスルームでシャワーが床を打つ音が聞こえるころには、女はドアノブを握っていた。

「また夜にお店に行きますね、ご主人さま。とミサカは約束しました」

裏稼業のあるホストに嵌った女は、どんどん落ちて今やそこそこ名の知れたソープ嬢。

方やホストクラブと女性向けSMデリヘル、高給取りの研究員のヒモまで兼任する
この水商都市の第一位も、目標の達成を未だ遠く感じているのだった。

目標二億円中、一億三十一万円。
また一つ高みに近づいた夜だった。
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/15(火) 12:01:54.26 ID:zMr1zY4To

( ゚д゚ )φ
ギャグです。
苦手なのに見ちまった!って人はごめんなさい。

それでは、ありがとうございました。
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 12:27:51.38 ID:3mmOW+Mu0
おつ。

昼間っからいけないモノを見てしまった
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 12:31:54.59 ID:0cXv7/JAO
乙です、次で止められたりするのだろうか
これ見てなぜか都立水商思い出したよ
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 14:00:16.40 ID:JLImiEQAO
いつだったか、上条さんが黒子の従兄って話を投下した者ですが、続きっぽいものが出来ました

※1・2巻キンクリしてますが何か、時系列はヘタ錬戦の2日後
※上条さんの記憶は黒琴も一緒に戦ったおかげで無事ですが、その模様については割愛します
205 :黒子さんの従兄のようです2 [saga]:2011/03/15(火) 14:03:47.99 ID:JLImiEQAO
 上条当麻。
腐れ縁にして従兄である殿方。
先日、お姉様と彼とで、インデックスなる少女を呪縛から解き放つ為、ボロボロになるまで戦ったばかりだというのに。
彼はまた厄介事に巻き込まれに行ったようで、現在いつもの病院のベッドで寛いでいる。

上条「悪いな黒子。また迷惑かけちまって」

黒子「お構いなく。元気そうで何よりですわ」

 聞いた話では、錬金術師なる存在からとある少女を救う為、右腕を切り落とされされつつ打ちのめしたとか。
いい加減無茶をしないで頂きたいものだが、言って聞く人間でない事は嫌という程理解している。
そして哀しいかな、わたくしはそんな彼が堪らなく愛おしいと感じている。
わたくしがお姉様に惹かれたのは、恐らくはそんな所が彼に似通っていたから、かも知れない。
206 :黒子さんの従兄のようです2 [saga]:2011/03/15(火) 14:06:07.34 ID:JLImiEQAO
美琴「おーっす、お見舞い来てやったわよ」

 お姉様が病室にやって来た。相も変わらずの上から目線である。
その手に小さな包みが摘まれている。ああ、アレか。

上条「おお! 流石は美琴センセー! オトコゴコロを分かっていらっしゃる!」

美琴「ふふん、この私の手作りクッキーを食べられるなんて、アンタはなんて幸せ者なのかしらねー、とーまくん?」

上条「へへー、ありがたやありがたやー」

 頭を下げて差し出された彼の手に、お姉様は「苦しゅうない」と言って気取った顔でクッキーの包みを手渡す。
……最近、お二方がどうにも『盲目恋仲(バカップル)』というものになり始めている気がするのだが、どうやら気のせいではないようだ。
……ああ、黒子の中のお姉様の幻想(イメージ)が、音を立ててぶち壊れていきますの……。
207 :黒子さんの従兄のようです2 [saga]:2011/03/15(火) 14:09:07.37 ID:JLImiEQAO
黒子「そういえば、インデックスさんはどうなさっておりますの?」

美琴「コイツの担任が代わりに預かってくれてるらしいわ。こんな超を付けてもまだ足りない問題児を抱えちゃって、その人も大変よね」

 インデックスさんはあの日以降、当麻さんの家で預かるという事が本人の事情(主に懐)を無視して決定してしまい、更に家計が苦しくなったと顔を合わす度にボヤくようになった。
完全に自業自得なのだが、そう言って切り捨てられる程非情にはなれなかったわたくし達は、どちらかが材料持参で晩ご飯を振る舞いに当麻さん宅へと赴くようにしている。
おかげで時々、にゃーにゃー喧しい隣人が「義妹と彼女が甲斐甲斐しく通い妻だなんて、カミやんは幸せ者だにゃー?」とからかいついでにご飯をたかりに来るようになった。
交遊関係を改めるべきだと思うのだが、このお人好しには言うだけ無駄だろう。
208 :黒子さんの従兄のようです2 [saga]:2011/03/15(火) 14:12:33.53 ID:JLImiEQAO
上条「なんでせうか黒子さん? その汚いものを見るような目は?」

美琴「アンタねえ! 当麻の事をなんて目で見てんのよ!?」

 ご安心を。お姉様もこのジト目でじっくりねっとりと拝見させて頂いております故。

美琴「……何かしら、寒気がするんだけど」

上条「風邪かもしれねえし、今日は早めに帰って寝とけよ?」

美琴「そうする。当麻に伝染しちゃったら悪いし」

 少し残念そうな笑顔でそう答えるお姉様。
……ちくしょう。
わたくしが敬愛するお姉様にこんなにも愛されて、お姉様やあのヘンテコな隣人の言うとおり、当麻さんはこの上ない幸せ者だ。
これで「不幸だ」などとのたまおうものなら、即刻どつき回しに馳せ参じてやりますわよ、当麻さん?

美琴「そういえば、アンタっていつ帰省するの?」

上条「とりあえず、退院したら行こうとは思ってる」

美琴「じゃあ、宿題とか先に済ませちゃわないとね。明日アンタの部屋から持ってくるわ」

上条「んなっ!? 病院なんだから療養させて下さい美琴センセー!?」

美琴「甘ったれた事言わない! 高校生でしょうが!」

 甘々なお二方のやり取りを眺めながら、わたくしはこっそりと病室を出る。
209 :黒子さんの従兄のようです2 [saga]:2011/03/15(火) 14:16:03.46 ID:JLImiEQAO
 寮への道のりを歩いていると、反対側から見知った人物がやって来る。
……いや、まさか。そんな、有り得ない。
だってその人物は、未だ当麻さんとイチャついているであろう筈の−−

黒子「お姉、様?」

 自分が呼び掛けられたと感じたのだろう。お姉様と瓜二つの少女は足を止め、しばらくわたくしを凝視し、答える。

「いいえ、ミサカは御坂美琴お姉様のクローンであってご本人ではありません、とミサカは回答します」

黒子「ですわよね……って!「クローンですって!?」」

 後ろから飛んできた声と見事にハモる。
振り返れば、そこにいたのは本物のお姉様。
肩で息をしている所からして、急いでこちらに来たことが伺える。

美琴「どういう事よ? ……ッ! まさか、あの時提供したDNAマップを……!」

 お姉様の表情が見る見る険しくなっていく。
そんな彼女の様子を特に気にするでもなく、クローン少女は言葉を紡ぐ。

ミサカ「初めましてお姉様、とミサカは挨拶を」

美琴「挨拶なんかいいのよ! そんな事より、アンタはどういう経緯で産まれてきたの!? 説明しなさい!」

ミサカ「禁則事項です、とミサカは説明出来兼ねます」

美琴「そっちの事情なんて関係ないのよ! いいから」
210 :黒子さんの従兄のようです2 [saga]:2011/03/15(火) 14:18:22.82 ID:JLImiEQAO
「なンだなンだァ? 騒がしいなオイ。どォかしたのか? 妹ォ」

 聞き慣れない厳つい声が耳を衝く。
声の主が、クローン少女の後ろから近づいてくる。
白い髪に白い肌、獣のようにギラギラした赤い眼の少年だった。

ミサカ「少々柄の悪いお嬢様に絡まれてしまいまして、とミサカはあなたの方を振り返り報告します」

美琴「柄が悪い、って……」

 その少年を見た途端、お姉様の顔から警戒の色が消える。
そして次の瞬間、わたくしは信じられない言葉を耳にする。






美琴「……お義兄、ちゃん?」






211 :黒子さんの従兄のようです2 [saga]:2011/03/15(火) 14:20:24.33 ID:JLImiEQAO
終わり
ってなにこの「続きは後日」的な引き
どうしてこうなった
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 14:40:07.11 ID:LOWUuc7i0
よし、スレを建てるんだ
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 14:47:33.79 ID:i+K5fwvHo

早くスレを立てる作業に戻るんだ!
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 15:27:02.26 ID:r9CH5PIAO
乙! 早くスレを建てるんだ!

支援なら惜しまんぞ
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 17:50:15.21 ID:buZfb7DAO
お願いします、スレ立ててください
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 18:52:57.10 ID:JLImiEQAO
お、落ち着くんだ
今セイヴェルン姉妹と駒場さんのゆるめのお話を書いてるんだ、スレ立ては待ってくれ
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(0) [sage]:2011/03/15(火) 19:59:12.19 ID:MVQdQI2S0
なんですって!?
大体投下してほしい訳よ
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 21:53:53.30 ID:ZNEg2sWbo
なんだこれ
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/03/15(火) 22:13:34.92 ID:jkGp17gb0
漫画版超電磁砲5巻を読んでからアニメ禁書22話を見て寝たら夢に美琴嬢が出て来ました。
そして何故かヴェントさんとフュージョンを巻き起こしこう言いました。「――――私は科学が憎い、」と。
そんな感じのノリだけで進めるSSなので先が見えません。急遽始めたので纏めきれず続きものとなってしまいましたがどうぞ宜しくお願いします。

とりあえず10レスほど頂きます。過激な暴力表現に御注意下さい。

220 :御坂 「――――私は、科学が憎い」T 1/10 [saga]:2011/03/15(火) 22:14:46.61 ID:jkGp17gb0



7月24日、絶対座標X−162258 Y−415687地点。



「お姉様から頂いた初めてのプレゼントですから」
「『超電磁砲』を128回殺害する事で絶対能力者に進化すると判明した」
「さようなら、お姉様」
「計画通り目的地への誘導を達成した、とミサカは訂正を求めます」
「………もォいいや、オマエ。終わりにしてやンよ」
「――――――やめっ……」
「本日の実験しゅーりょォー」
「あ``あ``あ``あ``あ``あ``あ``あ``あ``!!!!」
「そうかそうか。予定と違うから何かと思ったらオマエ、オリジナルかァ」
「ゼッタイテキなチカラ?ムテキ?そんな……そんな事でっ……」
「オマエも超能力者なら分かンだろ?」
「そんなモノのためにあの子を殺したのか―――――ッ!!!!!」
「悪ィ悪ィ、今のがオマエのとっておきってヤツだったンだな」
「計画外の戦闘は予測演算に誤差が生じる恐れがあります、とミサカは警告します」
「そーいやァ自己紹介がまだだったな。俺の『無敵』化を手伝ってくれてンだ、感謝しなきゃな」



「――――――――『一方通行』だ、ヨロシク」



その日、少女は生まれて初めて絶対的な敗北を喫した。
人生で初めての経験だった。
決して味わってはならない、敗北だった。


221 :御坂 「――――私は、科学が憎い」T 2/10 [saga]:2011/03/15(火) 22:15:46.77 ID:jkGp17gb0



8月20日、午後6時10分。

真夏の夕暮れ、上条当麻は一人ぐったりと帰り道を歩いていた。
例えどんな理由があっても、この長い夏休みに一人学校補習へ行くのは精神的によろしくない、と彼は思う。
通常『夏休みの補習』と呼ばれるモノは夏休みの初日に行われるものだし、実際に上条のクラスでも補習は7月19日から7月21日にかけて行われた、らしい。

らしい、と曖昧な表現なのは上条当麻が記憶喪失だからだ。彼には7月28日以前の記憶が無い。
つまり彼にとっては何だか良く分からない内に自分が補習をサボっていて、そのツケを何だか知らない内に支払わされる事になっていた、という訳である。

で、何故か。
そんな上条は無駄に広い児童公園に設置された自販機の前で、何もない空間から突如現れた少女にドロップキックをお見舞されていた。


「やぁあっと見つけましたわ、この類人猿!お姉様を一体全体何処にやりましたの!!」


何だ何だ?と蹴り上げられた後頭部を押さえながら上条が首を巡らせると、そこには中学一年生くらいの女の子が居た。
大きなリボンで結われたツインテールの茶色く長い髪。
半袖のブラウスにサマーセーター、灰色のプリーツスカートというのは……確か名門の常盤台中学の制服だった気がする。

いかにもなお嬢様口調で身に覚えの無い罪状を突き付けるツインテール少女の『何もない空間から突如現れた』という現象から鑑みるに、
彼女は大能力者クラスの空間移動能力者なのだろう。

学園都市。
東京西部の未開拓地を切り開いて作られたこの街は、面積は東京都の3分の1ほど、人口はおよそ230万人、その8割は学生という学生主軸の街である。
ありとあらゆる科学技術を研究する学問の最高峰とされるこの街には、しかしもう一つの顔がある。
人工的かつ科学的プロセスを経て組み上げられた超能力者養成機関である。

学生を対象に『開発』されるこの能力は各人によって様々な種類に分かれるが、その価値や強さ、応用性などによって
無能力(レベル0)、低能力(レベル1)、異能力(レベル2)、強能力(レベル3)、大能力(レベル4)、超能力(レベル5)と6段階で分類される。

因みにこのツインテール少女の様な空間移動能力者が自分自身を転移させるには、大能力以上の実力が必要となる。
つまり彼女本人が急に現れたという事実それだけで(誰かに転移された可能性も否めないが)、彼女が大能力者以上の高位能力者であるという証明にもなるのだ。


「お姉様が常日頃から仰っていた『アイツ』を人聞きの特徴だけで探し当てるのには骨が要りましたが、風紀委員相手に逃げ切れるとは考えない事ですわね!
 ―――――さあ分かったらとっとと吐きなさいな類人猿、お姉様を一体何処にやりましたの!!」

「知らねえよ!つうか『お姉様』……いやその前にお前は一体誰なんだよ!!」


前述通り、上条当麻は絶賛記憶喪失中である。
この爆発ツインテール娘と以前面識があったと言われても彼には否定できるだけの根拠が全くないのだが、
少女の口振りから察するに恐らくは初対面なのだろうと推論し、上条は半ば叫ぶように尋ねた。

必死に黙認(あくまで少女の視点から見た様子である。本人には事情すら掴めていない)を続ける上条の問いに
チッと名門女子中に通うお嬢様とは思えない舌打ちを一度鳴らすと、それすらも億劫そうに少女は答える。


「紹介が遅れました。わたくしお姉様――――御坂美琴お姉様の後輩で露払いをしております、白井黒子と申しますの」

「……はぁ。御坂美琴お姉様の、ねえ……」



222 :御坂 「――――私は、科学が憎い」T 3/10 [saga]:2011/03/15(火) 22:17:01.88 ID:jkGp17gb0



どうやら自分はその『御坂美琴お姉様』とやらとは面識があるらしい。
が、しつこいようだが彼は記憶喪失の状態にある。7月28日以降会っていない人物に関しては、例えどれだけ親しい仲だったとしても思い出す事ができない。

全くわけが解らないという様な上条の態度に白井と名乗った少女も多少は落ち着きを取り戻したのか、
先程とは打って変わった極めて冷静な口調で事のあらましを続けて説明する。


「その様子では何も知らないようですわね、学園都市のニュースや新聞では第三位失踪で随分と騒がれてましたのに………」

「失踪!?その御坂――――は、失踪したのか?」

「1カ月ほど前から行方不明なんですの。お姉様が良く口にしていた殿方なら居場所を御存知かと思ったのですが………」


『今の』上条当麻には御坂美琴とやらに関するエピソードも因果も何もない。
何かをしてやる義理立ては一切ないのだが、嘗ての自分と少なくとも知り合いであった少女が行方不明になっていると聞けば、少しは心配になるというものだ。

そして何よりこの目の前の白井が『お姉様』の行方を知っているかもしれないと感じ必死になって探し求めたというのに、
漸く辿り着いた自分が何も彼女に協力できなかったという事実そのものが酷く申し訳なく思ったのだ。


「………大丈夫、ニュースや新聞で騒いでるって事は学園都市も総力を上げて御坂を探してるんだろ?きっと直ぐに見つかるさ。俺の方でも探してみるから」

「――――――そう、ですわね………では、御協力お願い致しますわ」


「わたくし、聞き込みに行ってきますので」相当その御坂とやらが心配なのだろう。
元は美少女だったろう筈がやつれた頬と目の下の隈で台無しとなった白井は、上条の励ましに力無く頷くとゆっくりと席を外そうとした。
それを静かに見送ろうとした上条であったが、


「あ、悪いんだけど白井。御坂の写メとかあったらくれねえか?」

「………何故わたくしがあなたのような類人猿に貴重なお姉様アルバムの一部を譲らなければならないんですの?はっ、まさかあなたお姉様を好―――」

「あー……アレだ、聞き込みする時とかにいるだろ?パッとみて顔分かるヤツ。俺持ってねえからさ」


よくよく考えれば、上条は御坂美琴の顔など覚えていないのだ。外見情報くらい無ければ、どれだけ頑張った所で探し様がない。
口をモゴモゴさせながら適当な言い訳を並び立てた上条に、聞かれた側の白井は痩せこけた頬を何故かニヤつかせながら


「ふっ、勝った……ツーショットどころかお姉様の写真の1つも持っていないとは――――これは警戒する必要もありませんわね」

「?何の事だ?」

「いえ、こちらの話ですの。ほら、送りますからさっさと携帯を出して下さいな」


互いの携帯電話を突き合わせて赤外線送信を交わした二人は、それぞれの行動へと戻っていく。
白井は聞き込み調査をする為にテレポートで人の多い大通りへ。
上条の方はまずは御坂美琴について知る事からだと、白井から得た画像ファイルを開く。


「……………このアングル、明らかに隠し撮り写真じゃねえか…………」


「そこのアナタ、こんな女の子知らない?」そう尋ねた途端にストーカーか美少女マニアだと誤解されない事を切に願いながら、
上条当麻もまた御坂美琴を探す為に街中へと歩を進めた。


223 :御坂 「――――私は、科学が憎い」T 4/10 [saga]:2011/03/15(火) 22:17:55.09 ID:jkGp17gb0



大量のハンバーガーやフライドポテトやサラダに埋もれたテーブルに鎮座する、真っ白な修道服を着た銀髪で緑色の瞳のシスターを見下ろしながら
少女はただ茫然と「うわぁ」と呑気な感嘆の声を上げるしかできなかった。

何せテーブルを埋め尽くす程用意されていたハンバーガー達は1つ当たりものの30秒で消えていくのだ。
並べられたそれらをモガモガと横から順に食い尽していく修道女とは思えない同性の姿と、自分が持ったまだ一口しか口をつけていないハンバーガーを交互に見比べ、
少女は自分の為に購入した筈の食料をそっと彼女へと差し出す。


「あの、これ……足りなかったら……」

「もが?……ごきゅ。ホント?本当に?ありがとうなんだよ、ひょうか!」


ひょうか、と呼ばれた少女が食べようとしていた何十倍もの量を喰い尽した彼女は、
遠慮という言葉を辞書で調べさせてからラインマーカーを引かせたくなるくらい簡単に少女からハンバーガーを受け取り口の中へと詰め込んだ。
それが咀嚼され呑み込まれる時間は、やはり30秒にも満たない。

一見親密に見える二人が出会ったのは、実際は僅か15分前。
地下街を入ってすぐそこにあるファーストフード店の前を偶然横切った『ひょうか』は、足元をにゅるりと走った謎の触感に背筋を凍らせた。
絡み取られる様に何かがしがみ付いた右足に恐る恐る目を向けるとそこには、


「あれぇとうまじゃないとうまじゃないよとうまだと思ってたのに何でとうまじゃないのこの人とうまは何処に行ったの何でも良いけどお腹が減って動けないんだよ
 あの塩と胡椒とお肉の匂いがジュージュー漂っててとにかくあれ食べたいあれ食べたいどうすれば良いのあれ食べるにはどうすれば良いの?」

「…………、」


正面にあったファーストフード店に空腹シスターを連れ込んで何が食べたいのと親切に尋ねてやれば
「あれもこれも全部食べてみたい」と馬鹿げた台詞を吐いてくれた所為で現在に至ったという訳である。


「もぐ、もが……えとね、私の名前はインデックスって言うんだよ?」

「へ?……え、あ、えと……私は氷華、風斬氷華」


次々と消えるハンバーガーを前に唐突に始められた自己紹介によって互いの名前は知っているが、裏を返せば二人の少女は互いについてそれしか知らない。
それしか知らない二人であったがインデックスは己に食事を与えてくれた風斬を心優しい少女であると認識していたし、
風斬の方は風斬の方でインデックスを食欲旺盛で無邪気な女の子だと感じていた。
大量の食料と共に失った出費は決して少なくなかったが、インデックスからにこやかな笑顔と共に送られた「ありがとう、ひょうか」という言葉が心の底から嬉しかった。
『友達』と呼べる存在が出来た事実が、何より風斬の心を満たしていった。



224 :御坂 「――――私は、科学が憎い」T 5/10 [saga]:2011/03/15(火) 22:19:00.03 ID:jkGp17gb0



「でね。とうまはいつもいつもいつもいっつも私を置いてきぼりにして何処かに行っちゃうんだよ。
 あれはもう一種の放浪癖なのかも。気がついたら旅に出ている人なんだよ。今日だってこんなに遅くまで帰って来ないのに私のお夕飯の事忘れて学校行っちゃうし……」


インデックスと風斬の二人は、昼と夜の区別がいまいち判断つきづらい地下街を歩いていた。
電車やバスの終点が最終下校時刻に設定されている所為か、通路を行き来する学生達の足取りは心成しか忙しい気がする。

世間話に興じる二人、というより主にインデックスの愚痴を風斬が聞くというスタイルで二人は周囲の忙しさなど気にも留めずに地下街を練り歩く。
否、正確には押しが弱い風斬の「もう帰らないと電車もバスもなくなっちゃうよ」という言葉も
自分に構ってくれる風斬と一緒に居たいが為のインデックスの「もうちょっとだけ遊ぼうよ、ひょうか。ね?」とのお願いに流されてしまった、といった所だ。

しっかりと濁られた手を軸に、メガネの奥に今にも涙を浮かびかねない顔をしたまま風斬氷華が引き摺られていく。
そんな少女達が織り成す光景を、道行く人々はやはり気にも留めずに自身の帰路を辿っていった。



見ず知らずの少女『御坂美琴』を探す上条当麻は偶然にも、インデックス達と同じく地下街を歩いていた。
白井が聞き込みに向かった大通りを除いて近場にあった人の集まる場所といえば、此処しか思い至らなかった為である。
思い立ったら即行動、を無自覚に行ってしまう彼は空腹になる時間であろう同居人の事などすっかり頭から抜け落ちたまま
少女の写真を見せながら彼女の行方を追っていた。

途中尋ねた警備員らしい女性からあきらかな隠し撮り写真に眉根を寄せられ、
知らず声かけた彼女の友人であるという少女達(しかも片方は白井と同じ部署に所属する風紀委員だった)からはお縄にされかけ、
さんざんな結果ばかりで一向に御坂美琴の情報の欠片も得られなかった上条は、はぁ……と暗い溜息を吐きながらぐるりと周囲を見渡す。

もうそろそろ最終下校時刻も近い。此処ら一体に居る学生たちも各々の寮に帰っていく時間帯だろう。
自分もそろそろ帰宅がてらの調査にしようかと考え始めた彼に、周囲に意識を配っていた所為か聞き慣れた声が何処からか耳に入って来た。


(ん?この声は――――――敵機補足、識別はバカシスターっ!!)


彼は立ち止り周囲の音を拾った。女の子の、はしゃぐような声だった。
皆が帰宅を始め辺りに人が居ない所為か、声は割と良く通る。上条は声のする方へ視線を向け、そして怪訝そうに首を傾げた。
彼の視線の先には学園都市内部系のゲームセンターがある。だが渡しておけば一瞬で食料に変え食い尽しそうなインデックスに上条は金銭を与えていない。


(誰かしらの善良市民に、まさかとんでもない迷惑をかけてるんじゃ……っ)


口元を引き攣らせた上条が、声のするプリクラ機の前へと足を運ぶ。
カーテンレールに手を掛けた所で(いやまてよ……これは上条さんお得意の不幸一直線ルートではあるまいか!?)
思い直して「インデックス、いるんだろ?」と確認も兼ねて声をかける。

瞬間、「ひぁ!?」「きゃあ!!」といういきなり服の中に氷を放りこまれたみたいな二つの短い悲鳴が返って来て
(………二つ?)と上条が疑問を疑問として認識する前に「とっ、とととととうま!なに?そこにいるの!?」とインデックスの焦った様な声が聞こえたかと思うと、

すとん、と。何の前触れも無く、突然カーテンが真下に落ちた。
視界の先には、マンガみたいに着替え中の少女が居る。しかも二人分。


「は………?」


急に聞こえた上条の声に、着替えの真っ最中だったが為に焦ってしまったインデックスの肘が乱暴に斜め掛けしていたカーテンレールに当たり、
バランスを崩したカーテンは言わずもがな、布で覆われた豪華賞品を紹介する時の様にフルオープンしてしまったのだ。

上条の脳内からあらゆる音が消えた。二人の少女は凍りついている。
一拍の間をおいて、顔を急激に真っ赤に染めた少女達と身の危険を感じた上条双方から激怒の悲鳴と悲痛な叫びが同時に上がった。


「いやぁああああああああああ――――――――っ!!!!!」
「とうまの馬鹿ぁああああああ――――――――っ!!!!!」
「不幸だぁあああああああああ――――――――っ!!!!!」



225 :御坂 「――――私は、科学が憎い」T 6/10 [saga]:2011/03/15(火) 22:19:49.53 ID:jkGp17gb0



上条当麻は酷く御立腹だった。
聞けばこの失格シスターは案の定人様から集りに集ってハンバーガーその他諸々を馬鹿食いした挙句、
最終下校時間も近いから帰ろうと申し出た恩人の意向も無視し今の今まで彼女を引き摺り回していたというではないか。

予想通り善良な一般市民様サマに御迷惑をおかけしておきながら、
それを危惧して向かった自分が一方的に怒られ続け頭に歯型をつけられるのは何とも釈然としない。
道中色々あって着替えを目撃してしまった事を大変申し訳ないと思うのは確かだが。

そんなこんなで結局一枚もプリクラを取らないまま着ようとしていたコスプレ衣装から元の服に着替えなおした二人の少女と一緒に、
上条は二人の出会いの場らしいハンバーガーショップのオープンテラスに100円ジュース片手に座っている。
上条とインデックスはムスッとした顔のままで、風斬だけがそんな二人の様子を見てオロオロとうろたえていた。

はぁ……再度暗い溜息を吐いた上条がガタリと席を立つと、インデックスがヤケに据わった目で彼を見た。
こちらも半裸を見られた事にどうやら相当御立腹らしいが、
上条当麻がもし記憶喪失で無かったら「いやいや下着オンリーも見てますけどね」とツッコミを入れて再び噛まれている所である。


「風斬……だっけ?悪いんだけどお前の帰り途中までで良いからコイツ送っていってくれないか?俺はまだ用事があるもんでさ」

「私は別に構わないけど………」


チラリと窺う風斬の視線を追えば、「とうまはまた私を置いて勝手にどっか行っちゃうんだ一人で突っ走って行っちゃうんだどうせまた女の子の為なんだ」
と目で語るインデックスが歯をガチガチ言わせている。
全くの事実であるので後ろめたくもさり気無く視線を反らした上条は自宅の場所を風斬に告げると、噛みつき反抗機から逃げる様にして走り出す。


「やっぱり一人でどっか行っちゃうんだねとぉおおおおおまぁああああああ!!!!」
「風斬にあんまり迷惑かけるなよー!!」


聞き込みには人海戦術が一番である事は百も承知だが、やはり見ず知らずの女の子の為に動いているなどという説明は億劫であり厄介であったし、
何より今日一日の彼女の行動を見て巻き込んだ方がトラブルはデカくなると改めて考え直した上条は
下校時刻を理由にインデックスを風斬に(重ねて申し訳なく思いつつも少々強引に)任せると、件の『御坂美琴』を探す為に再び歩き出したのだった。



とは言っても、上条とて明日もまた朝から補習がある訳だし、何よりこれ以上遅くなればそこらのスキルアウトや不良達が屯しだして治安も一気に悪くなる。
したがって帰り道を歩きながら同じく帰路を辿る学生たちに話を聞いて行く事になるのだが、疎らになり始めた擦れ違う人々からは、やはり何の情報も得られない。

続きは明日にしよう。時刻は午後8時を回り、携帯電話の時計を確認した上条が急いで帰ろうと足を速めた時だ。
にゃー。
隣に細く続く路地裏から聞こえた小さな鳴き声に、上条は足を止めた。
何処か弱々しい小さな鳴き声に、もしかしたら捨て猫が死にかけているのかもしれないと考えた彼が電灯の一つもない路地裏へと進むと


「――――お、前っ……今まで何処にいたんだよ!!!」


肩まである茶色い髪に、化粧は必要ない程度にデフォルトで整った顔立ち。半袖の白いスカートにサマーセーター、そして灰色のプリーツスカートという組み合わせ。
―――――――――――――『御坂美琴』が、そこにいた。



226 :御坂 「――――私は、科学が憎い」T 7/10 [saga]:2011/03/15(火) 22:20:41.34 ID:jkGp17gb0



路地裏の脇には、『御坂美琴』がしゃがみ込んでいた。
彼女の足元には段ボール箱が置いてあり、中にはまだ小さな黒猫が突っ込んであるのが窺い見られた。
だが、そんなことはどうでもいい。


「こんな所で呑気に猫にエサなんかやりやがって、今まで一体何してたんだよ!白井とか言う後輩だとかお前の友達だとか、皆お前の事心配してたんだぞ!!」


上条の必死の問いに『御坂美琴』はゆっくりと首を傾げると、
「…………誰かと間違えてはいませんか、とミサカは目の前の少年の理解不能な台詞を再解釈しようと試みます」


宇宙人と遭遇した気分だった。
背恰好から服装や小物まで、白井から渡された写真と比べても何もかも完璧な『御坂美琴』である筈の少女の言葉に、今度は上条の方が首を傾げる。


「は……?だってお前、御坂美琴じゃねえの?―――――もしかして実はお前も記憶喪失だったりしないよな」

「妹です、とミサカは『お前も』という表現に疑問を抱きつつ自身がお姉様では無い事を告げ誤解を解きます」


改めて写真と少女を見比べる。
白井から渡された写真に映るのは、妙に子供っぽいカエルのぬいぐるみに顔を埋めて悶絶している天真爛漫をそのまま絵にした様な女の子の姿だ。
一方目の前の少女と言えば、目鼻立ちも常盤台の制服も何もかも写真の彼女と同じだが、よく見ればこちらはおでこの辺りに暗視ゴーグルらしき物を引っ掛けている。
瞳に宿る感情の色が一点に集中せず、常に映るモノ全てを追いかけている様な曖昧な視線も違うと言えば違う点か。

はぁああ〜〜……気の抜けた様にズルズルと壁伝いに冷たい地面へ座り込んだ上条へ御坂妹(仮称)は猫の入った段ボールを指差しながら、
「良ければこの猫にエサを与えて頂けませんか、とミサカは手持ちの菓子パンを差し出します」と袋に詰まった引き千切った痕跡のあるパンをグイと押し付けた。
「自分であげれば良いじゃん。猫、嫌いじゃないんだろ?」一度はエサをあげようとした形跡の残るパンを片手に上条が当然の事を尋ねると、
「いえ……そういう、訳では」御坂妹の動きがピタリと止まる。


「どの道、ミサカにはこの猫にエサを与える事は不可能でしょう、とミサカは結論付けます。ミサカには一つ致命的な欠点がありますから、とミサカは補足説明します」

「欠点って、やな言い方すんなよ」

「いえ、欠点で適切です。ミサカの身体は常に微弱な電磁場を形成します、とミサカは説明します。
人体には感知出来ない程度ですが、他の動物では異なるようです」


「超能力者であるお姉様のチカラは再現できないのに、こんな所ばかり似てしまうのは欠点で適切です」とブツブツ呟く御坂妹の『超能力者』という発言にドキリとしながらも
そういえば白井黒子は『御坂美琴』を第三位だとか言っていた気がすると今更ながらに思い出す。
学園都市でも七人しかいない超能力者。その序列第三位、すなわち学園都市で三番目に凄い能力者に御坂美琴は該当する事になるのだ。
御坂妹の呟きから推測するなら行方不明中の姉もまた、彼女と同じ電撃使いなのだろう。


「しかしお前も大変だなあ、姉ちゃんが急にいなくなっちまって。俺も何とか頑張って探してみるから――――」
生気のない御坂妹に気を配った様な言い方で上条が声をかける。意気消沈してるであろう少女を気遣っての行動だ。しかし実際には御坂妹は
「御安心ください。お姉様の行方は学園都市が総力を上げて捜索しています。直に見つかる事でしょう、とミサカは対して気にも留めていないという態度を取ります」


それは、精一杯の虚勢でもなければ見ず知らずの少年に気を使われた事を疎ましく思っての言葉でも無かった。
行方の知れない姉を宣言通りさして気にも留めずに、必ず帰って来ると何か芯ある根拠が存在するかのように振る舞う彼女の台詞に上条の身体が僅かに固まる。


「気にしてないって……お前の家族だろうが、」

「このミサカとお姉様の間には直接の面識が無いので、とミサカは自身の態度に関する補足を述べます」


(―――――複雑な御家庭なのかな?)
何処か薄気味悪さを感じながらもデリケートな話題らしいが為に結局はそれ以上何も追究する事が出来ず、上条は御坂妹と並んで箱に入ったままの黒猫を見つめる。
にゃー、人間サマの苦悩も知らず呑気に鳴き続ける猫に「お前は良いよなあ……」と弱音を吐きながら隣の御坂妹を窺い見た。
彼女が『御坂美琴』の妹であると知った時、
行動パターンを探る為にあわよくば上条の知らない御坂美琴の内面なんかを聞いてみようと思ったのだがこの雰囲気ではそうもいきそうにない。

はぁ……全く動かない現状に、上条当麻は本日何度目とも分からない溜息を吐いた。



227 :御坂 「――――私は、科学が憎い」T 8/10 [saga]:2011/03/15(火) 22:21:29.95 ID:jkGp17gb0



上条と御坂妹が座り込む路地裏から行く本か離れた別の場所で、少女は路地を走っていた。
途中、靴が片方脱げた。
片方だけ履いていても走るのに邪魔だと判断した少女はもう片方も脱ぎ棄てて、なお走る。

半袖の白いブラウスにサマーセーター、プリーツスカートという姿は一見して常盤台の生徒を連想させる。
が、少女の白く細い手に握られたあまりにも不釣り合いな物体が、彼女を素直に中学生と呼ぶ事を躊躇わせた。

軍事用アサルトライフル――――――F2000R『トイソルジャー』。
戦闘機に見られるような機能美を備えた積層プラスチック製の厭にSFチックなそのライフルは、
赤外線により標的を補足し、電子制御で『最も効率よく弾丸を当てる様に』リアルタイムで弾道を調節する機能を持つ。

射手は風向きや標的の予測回避パターンなど考える事なく、ただ『考える機械』の言う通りに銃口を向ければ誰でも名手になれる。
その上、銃身をグルリと覆う衝撃吸収用の特殊ゴムと炭酸ガスによって射撃の反動は極限まで軽減される。
対戦車ライフル・メタルイーターが大の大人でも扱えない『化物』なら、卵の殻すら割れない軽反動のF2000Rは小学生ですら軽々と扱える『怪物』だ。

だが、少女はそんな『怪物』を手にしてさえ、追われる立場を逆転できなかった。

暴れ狂う心臓の鼓動、不規則極まりない呼吸、明滅し混乱する思考―――――その一つ一つは、確実に彼女が狩られる側の人間である事を証明している。
背後に迫る影。
狭い直線の路地で、銃弾相手に逃げる場所も隠れる場所もない直線の路地でそれでも丸腰のままに『狩る側』の狂熱に溺れる更なる『怪物』。

見た目は15、6歳程度の普通の学生。
だがその特徴的な外観と鋭いナイフの切っ先の様なイメージが、見た者の『普通』の概念を倒錯的に惑わせる。
針金の様に細い体、少女の様に繊細な肌に白い髪。掴めば折れそうなほど……という表現に偽りはない。
しかし少年――――――少女とも少年ともつかない体系の彼を仮に『少年』と表そう。
少年は、僅かに年下の少女から向けられる銃口という名の『非日常』を享受し、それどころかそれを騒ぎもせずに眺めながら、ただ静かに笑っていた。

走る足を一切止めずに、身を捻る様にして少女の腰だめから発射されたF2000Rの5.56ミリ弾丸が正確に少年の急所へと叩き込まれる。
躊躇わず引かれた引き金は衝撃と発射音を呑み込みながら少年に決死の一撃を喰らわせた

はずだった。

「……………!?」少女の体が驚愕に凍りかける。
自動車の側面を撃ったら車の反対側から弾が突き抜けるほどの威力を誇る5.56ミリ弾が、少年の体に当たった瞬間に四方八方へと弾かれた。
まるでチャチな拳銃を戦車の前面装甲に撃っているかの様に。

びすっ。肉を潰す生々しい音が耳を打った途端、少女の右肩に穿たれた赤い穴からボタボタと同じく赤い液体が零れ落ちた。
弾かれた弾丸の一発が少女の肩を撃ち抜いたのだ。

「……ぃ……ぎ!」少女の体がよろめく。とっさに壁へ手をつこうとした所で足が縺れ、頭からコンクリートの汚い壁へ激突した。
そのままズルズルと地面へ崩れ落ちた所で、


「退屈凌ぎにナゾナゾでもしてやろォかァ?さァって問題、この俺一方通行は果たしてナニをやっているでしょォかァ!?」


狂笑。
少女が頭上を見上げた所で、その瞬間を待っていましたと言わんばかりに飛び上がった少年の足が全体重をかけて少女の腹を踏みつぶした。
ぐぼぇ、引き潰したカエルに近い衝撃が少女の口から洩れる。
吐かれた胃液の酸っぱい匂いに顔を顰めた少年の一瞬の隙を突いて、そんな状況にありながらも少女はF2000Rを構え直し引き金を引く。

殆どゼロ距離とも呼べる近距離での連射。白い少年の顔面はおろか眼球へと正確に吸い込まれる弾丸。
だが、やはり弾丸が柔らかい眼球に触れた瞬間、それは先程と同じ様に弾かれ、射撃手たる少女の細い肉体にビスビスと無理矢理に幾つもの風穴を開けた。
ぐちゅり。少年の手が、好奇心旺盛な幼子が目についた物に片っ端から触る様に少女の傷口に触れた。
長い指が右肩に空いた赤黒い穴を掠め、赤い果実を抉った様な悲痛な音と共に少女の体が激痛に強張る。

体内の血液が次々に失われていく様子が肌で分かる。
徐々に冷めていく体温に、少女は自身に与えられた役目の終わりを痛感した。そして、


「―――――――そこまでよ!!」


凛とした自身と同じ外観の少女の声を耳にしながら、彼女の意識がゆっくりと事切れた。



228 :御坂 「――――私は、科学が憎い」T 9/10 [saga]:2011/03/15(火) 22:22:37.00 ID:jkGp17gb0



肩辺りで綺麗に切り揃えられた茶色い髪。
一万回以上見たその顔の、しかしそのどれとも異なる憎悪に歪められた表情に少年の口元が奇妙に弧を描く。


「―――――何だ、いつぞやのオリジナル………第三位の『超電磁砲』サマじゃねェか」


バチバチと少女の、学園都市第三位『御坂美琴』の体中から発せられる強力な紫電を光悦した顔で眺めながら少年は、
足元に転がった少女の遺体を小さく蹴ってその空虚な顔を見せつけるかのように美琴へと向けた。


「つゥか、来るなら来るでもっと早く来やがれっつーの。うっかりまた先に殺しちまったじゃねェか。
 アレだろ?前回調子悪かったのは俺が先に人形をブッ潰しちまった所為でモチベーション下がったからなンだよなァ?
 だったら今回も立て直して後日再戦って事にしとくかァ?――――――まさか、アレが全開だったなンて言わせねェかンな」


下らない日常の中で愉快な遊び道具でも見付けたかの如く急に饒舌になった少年が、美琴を見ながらペラペラと喋る。
蹴られた遺体の濁った瞳と目が合ってしまった美琴はそれに眉を顰めながらも一切動じる事はなく、視線をゆっくりと目の前の少年に向けた。
冷たく揺らぐ炎、殺してやるとの宣言を宿した視線を狂気に苛まれた笑みでもって受け止めて、少年はなお嗤う。

「オイオイ、なンだよその眼は。今回俺はなァンにも手ェ出してねェぜ?あの人形が撃った弾を全部そのままお返ししたただけ。言うなれば正当防衛だ、せェとォぼォえェー」
煽る様な言葉を美琴は無言で受け流し、冷めた眼で彼に射る様な視線を変わらず向けながら静かに語る。


「いつまでも自分が最強でいられるだなんて勘違いしない事ね。
 こっちはあの日以来、泥の中這いつくばって他人の靴舐めまわしながらプライド捨てて生きて来たのよ―――――『最強』を殺す為にね」


『最強』と渾名された少年と『第三位の超能力者』、双方の歪んだ視線が交錯した。
邪魔と言わんばかりに蹴り飛ばされた少女の遺体を皮切りに、二人の『超能力者』が此処に相対する。



ただ単純な超能力ではこの『最強』には勝てない事を、御坂美琴は知っている。
嘗て予測演算装置『樹形図の設計者』は、どれだけ逃げに徹したとしてもこの少年と戦った第三位『超電磁砲』は185手で死亡するとの結果を出した。
そして、様々な理由から死亡こそしなかったものの、美琴は実際にこの少年―――――学園都市第一位『一方通行』との威信を賭けた戦いに敗北を喫した。

単純な超能力では絶対にこの男は殺せない、止められない。
それを経験から知る御坂美琴は、故にこの1ヶ月間、彼女自身の言葉通り泥の中を這いつくばって他人の靴の垢を舐めとる様な生活を続けながら
プライドも日常も、彼女の持つ全てをかなぐり捨てて『最強』を完全に潰す為の『超能力以外の方法』を探し求めた。

結論から言おう。美琴はついにそれを見つけた。
だからこそ、彼女は今此処に立っている。全てを奪われ、自らも全てを捨てた彼女が学園都市から遠く離れたローマの地で見つけた最後の希望。
文字通り命を賭けた、彼女にとっての最後の手段。

「………あァ?」構えられた全長1メートルを超す巨大なハンマーに、一方通行は思わず素っ頓狂な声を上げた。
以前対峙した際とは確実に異なる、しかし勝因を生み出す程の効果があるとも思えないそれを武器として選び取った事は
最先端科学の中に生きる彼らにとって笑いの種にしかならない。
だが、だからこそ、そこいらのチンピラ共と違い本気で自分を殺しに来た筈の少女がそれに全霊を託した事が一方通行には不可解で仕方が無かった。

グリップの中ほどから先端まで鋭い有刺鉄線がグルグル巻かれた正体不明のハンマーを構えた右手とは反対側の左手。
彼女が校則からいつも纏っていた筈の常盤台の制服を脱ぎ棄て着飾った、
中世ヨーロッパの女性が着ていた風なワンピースへ唐突に突っ込まれた左手が、何かを掴みだすようにモゾモゾと動く。


「………終わりにしましょう、一方通行」


取り出された、ネックレスの様に引っ掛けられた細い鎖がジャラジャラと落ちた。
―――――――――その先端にあったのは、信徒を意味する小さな十字架。



229 :御坂 「――――私は、科学が憎い」T 10/10 [saga]:2011/03/15(火) 22:23:46.47 ID:jkGp17gb0



美琴の体から発せられた10億ボルトを超える電流が一方通行を貫く。
強烈な一撃をいかにもつまらなさそうに欠伸をしながら弾いた彼は、楽しみにしていたアトラクションが思いがけずあっさりしすぎていた時に感じる様な空虚感を抱きながら
その愉しみを一心に向けていた美琴へ恨めしい目を寄越す。

そんな彼の期待に応える義理も無いが、美琴は周囲の砂鉄を磁力で操り、竜巻の様に形作ってから一方通行を取り囲む。
だがやはり、この『最強』が死ぬどころか傷一つ付く事は決してない。行う前から知っている。どれもこれも、既に試して利かなかった手だ。

「いつまでも突っ立ってンのもイイ加減飽きて来たンだが――――この程度が限界なのかよ、オリジナル」
砂鉄の壁に囲まれた一方通行の言葉には耳も貸さず、美琴は懐から取り出したゲームセンターで見かける在り来りなコインを指で弾いた。
嘗ての全力。とっておきの必殺技だったモノ。プライドも信念も一度に全部奪っていった敗北を喫した一撃。

よりにもよってその一撃を囮に使った美琴は、衝撃で沸き立った砂埃と彼を囲むようにして撒き上がる砂鉄を前に、有刺鉄線つきのハンマーを無造作に振るう。
横殴りの一撃。
一方通行までの距離は、軽く5メートル以上離れている筈だったが、

「―――――――!!」自身の能力を通りすぎた感触に、一方通行の体を冷たい悪寒が走った。
瓦礫片を呑み込んだ風の塊は空間を喰い、壁を破り、細かい残骸を中心部へ渦巻き、透明から鈍い色に変わり、空気の壁が右から左へ広範囲に渡って突き抜けたが
例えそれがどんなに強力な能力であったとしても、本来そんなものは一方通行の敵には成りえない。

事実、美琴の放った謎の攻撃は彼の能力によって弾かれた。
但し、七色の光と化しながら、御坂美琴の遥か斜め後方へと向かって。
防いだはずの一方通行が眉を顰める。下手な機械より精密な演算をする彼は攻撃を弾く方向を、放った御坂美琴本人へと設定した筈だ。

彼の計算が正しければ風の塊は美琴自身に突き進み彼女の体を貫いていた筈だ。にも拘らず、風は逸れた。
しかも七色の光に分解されて。
分解に至るプロセスが起こした彼にも分からない。不可思議な現象は、指先に引っかかった物がぬるりと逃げていく感触だけを残して消え去ってゆく。


「――――――この程度の威力じゃ、まだ防げちゃうか」


美琴の小さな呟きに気を取られる内により強烈な第二波が一方通行を襲う。ピッ、と妙な音が鳴る。
それが絶対的な防御の壁に護られている筈の自分の頬を彼女の一撃が掠めた音だと理解したとき、一方通行の中で何か決定的な物が箍を外したのを、彼本人は静かに認識する。
一方通行の口元に思わず笑みが浮かぶ。
「アは、」
タノシイ。感じた事が無いほどのカイホウカンが一気に押し寄せギリギリで保っていた理性を弾け飛ばす。

だがまだ足りない。
この不条理なワンサイドゲームから初めての脱却者が生まれるには、まだまだ足りない。
挑戦者がチャンピオンの座を奪い取るというのなら、決して抗えないほどの圧倒的なチカラを持って観客全てを歓喜の渦に巻き込みながら圧勝すべきだ。
やっとの思いの一撃がカウンターを破った程度では、自分の望みを捨ててやるには、この少女はまだ足りない。


「あははぎゃはあはははひひひひゃははあはアハあははははッ!!!!
 何だ何だよ何ですかァ、大口叩いといてその程度かよオリジナル。第三位の称号も超電磁砲の名も全部捨てた所で、結局オマエは俺からすりゃァタダの雑魚に過ぎねェン―――――」


そして、笑った彼の意識が揺らいだ。
細い体がグラリと崩れ、掴み切れない現象に目を白黒させたまま地に膝をつく。


「―――――――天罰術式。これが私の、最後の手段よ」


ゴボリと零れた血反吐と共に吐き出された美琴の言葉を、一方通行は掠れる様な意識の中で、聴いた。



230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/03/15(火) 22:24:22.21 ID:jkGp17gb0
以上です。
血みどろな表現が見受けられましたが此処で書いても許される領域でしたら続けさせて頂きたいです。
適当な暇を作ったときにちょこちょこ書いて行くだろうものなのでいつ完成するかも分かりませんが、取り敢えず宜しくお願いします。
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 22:45:11.90 ID:GtSA+5rk0
初心者だけど、投下してみていい?
微妙な出来だけど折角書いたから投下してみたいし
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/15(火) 22:48:35.96 ID:nhpX9+aAO
書きためあって30分ルール守れば良いんじゃないの
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 22:50:18.30 ID:GtSA+5rk0
それじゃ投下してみる
234 :フィアンマ「今日は鍋パーティーだ」 :2011/03/15(火) 22:50:55.70 ID:GtSA+5rk0
ヴェント・テッラ・アックア「は?」

フィアンマ「こんな寒い日には鍋がピッタリだろ?」

アックア「それは……まあ、そうであるが」

ヴェント「学園都市はどうするんだよ」

テッラ「あと幻想殺しは?」

フィアンマ「そんなことより鍋食べたい」

ヴェ・テ・ア「………………」

フィアンマ「そんなに見つめるな、照れるだろ」

アックア「……まあ、たまには鍋もいいであるな」

テッラ「そうですねー」

235 :フィアンマ「今日は鍋パーティーだ」 :2011/03/15(火) 22:52:43.14 ID:GtSA+5rk0
ヴェント「……別にやるのは構わないけど、準備はあるの?」

フィアンマ「勿論、既に俺様の権限を使って準備させている。ちなみに予算はローマ正教から出して最高級の食材を用意してある」

テッラ「ローマ信徒達の募金を何てことに使ってんですか」

フィアンマ「お金を貯める必要はない。なぜならローマ教徒が勝手に寄付してくれるのだから」

フィアンマ「値段を気にする必要はない。なぜなら払うのはローマ教徒なのだから」

ヴェント「ホント最低だなお前!?」

フィアンマ「動きたくない。動いたら負けだと思ってる」

ヴェント「どこのニートだよお前は!!」

フィアンマ「動く必要はない。動かなくても第三の腕が全てやってくれるのだから」

ヴェント「なんつーことに第三の腕使ってんだよ……」

236 :フィアンマ「今日は鍋パーティーだ」 :2011/03/15(火) 22:53:30.51 ID:GtSA+5rk0
フィアンマ「まあ二、三回使ったら空中分解するけどな」

ヴェント「……その間に攻撃されたらどうするんだよ?」

フィアンマ「……………………あ」

ヴェント「考えてないのかよ!?」

フィアンマ「な、何を言う、俺様には一〇万三〇〇〇通りの策が……」

ヴェント「嘘付け!じゃあ試しに一つここでやってみろよ!!」

フィアンマ「え、えーと……白旗を上げる」

ヴェント「降参してるじゃねーか!?」

テッラ「まあまあ、その辺にしてくださいな。私もいい加減お腹が減って来ましたしねー」

アックア「ちゃんとポン酢とゴマだれは用意してあるだろうな」

フィアンマ「当たり前だ。俺様を誰だと思っている」キリッ

ヴェント「こういう時だけは準備がいいんだよな……」

237 :フィアンマ「今日は鍋パーティーだ」 :2011/03/15(火) 22:54:55.37 ID:GtSA+5rk0
フィアンマ「よーし、鍋だぞー。ちゃんと担当の位置につけよー」

アックア「では、早速」

ローマ教皇「あ、言い忘れていたが……」

テッラ「おや、一体どうしたんですか?」

ヴェント(というか、ローマ教皇直々に準備してるのかよ……)

ローマ教皇「実は、とある事情で肉が余り確保出来なくてな」

フィアンマ「えっ」

ローマ教皇「悪いが、お代わり無しで食べてくれ」

フィ・アッ・テッ・ヴェ「」

ローマ教皇「じゃ、私はこれで」

フィ・アッ・テ・ヴェ「…………」

238 :フィアンマ「今日は鍋パーティーだ」 :2011/03/15(火) 22:56:15.15 ID:GtSA+5rk0
フィアンマ(おいおいマジかよ……)

アックア(お代わりが無いとなると)

テッラ(全員が好きに食べる事は出来ない)

ヴェント(つまりこれは……)

フィ・アッ・テッ・ヴェ(肉取り戦争になる)

アックア(術式をフルに活用する必要がある……)

テッラ(我々は調整された術式しか使えず)

ヴェント(お互いがお互いの術式を知っている……)

フィアンマ(面倒な対決になりそうだな……)

フィ・アッ・テッ・ヴェ(まあ最後に笑うのは当然私(俺様)だけどな!!)

239 :フィアンマ「今日は鍋パーティーだ」 :2011/03/15(火) 22:57:16.75 ID:GtSA+5rk0
部下のローマ教徒がグツグツと煮え滾っている鍋をテーブルに置いた。そして、

フィアンマ「それじゃ、いただくぞ!!」

戦いは幕を開けた――

ヴェント(! 最初に動いたのはフィアンマか!!)

フィアンマの箸は、鍋の中の肉へ向けて一直線に進む。開口一番、いきなりの奇襲。他のメンバーは今箸を持ったばかりだ。そのまま、肉はフィアンマの手に渡ると思われた――が、

テッラ「――優先する、肉を上位に、フィアンマの箸を下位に」

フィアンマ「ッ!!」カキン

フィアンマの箸が肉に弾かれる。テッラの『光の処刑』により優先順位を変えられ、『箸』が肉より下になってしまったからだ。

テッラ(ふふ、これでフィアンマの箸では肉を取ることは出来なくなりました)ニヤリ

テッラが、余裕に満ちた表情でゆっくりと肉へ箸を伸ばす。が、それを遮る青い影があった。

アックア「取らないのなら、私が頂くのである」

スッ、と流れるような動きでアックアは肉を掴み取った。

240 :フィアンマ「今日は鍋パーティーだ」 :2011/03/15(火) 22:58:54.20 ID:GtSA+5rk0
テッラ(なっ……!)

テッラは、一つ失念していた事があった。

テッラ(私の術式では、一つしか設定をすることは出来ない。一つに設定してる時に他に来られたら……)

思えば、二重聖人としてのアックアなら、幾ら奇襲を仕掛けたとはいえ単純な速さは凡人並のフィアンマより速く箸を準備する事は出来たはず。にも関わらずそれをしなかったのは――

テッラ(敢えて優先の対象をフィアンマにさせる事で、私が優先出来ない隙に……)

慌ててテッラも鍋に手を伸ばすが、鍋の水が撥ねていて上手く箸を向けられない、いや、これは

テッラ(撥ねさせられているッ……!!)

アックアは、『水』の属性を司る。鍋の水を不自然に撥ねさせ、他が肉に近づくのを妨害しているのだ。

アックア「いただきます」

そのままアックアは無駄一つ無い動きでポン酢につけ、肉を口の中に入れた――

241 :フィアンマ「今日は鍋パーティーだ」 :2011/03/15(火) 22:59:52.41 ID:GtSA+5rk0
アックア「……む?」

違和感。確かに肉を口に入れたはずなのに、すれのはわずななポン酢の味のみ。箸の尖端肉は存在しなかった。

アックア(何が……!)ハッ

アックアは右方の方角を見た。そこにはニヤリと笑っているフィアンマとその背中が生えている爬虫類の用な巨大な腕。そして、その指先には肉が摘まれていた。

アックア「フィアンマ、汚いぞ!(主に物理的な意味で)」

フィアンマ「む、失礼だな。俺様の右腕は天使の力という最も清潔な物で出来ているのだぞ?」

何故アックアの手にあったはずの肉がフィアンマの手中にあるのかというと、背中の右腕の力を使った為だ。振れば届くのだから長さはいらないし、振れば奪えるのだから速さはいらない。

フィアンマ「くく、俺様が最初に行けばテッラが『光の処刑』を使う事も、その隙をついてアックアが取る事も予想はついていた。ただ、この右腕で掴むとポン酢を浸ける事が出来ないのでな」

自分が出来無い事を他人にやらせ奪い取る。更にその過程で邪魔な相手を行動済みにする。完璧だ、と内心ほくそ笑みながらフィアンマは無事に肉を口に入れた――
242 :フィアンマ「今日は鍋パーティーだ」 :2011/03/15(火) 23:00:38.16 ID:GtSA+5rk0
が、この時、フィアンマは一つ見落としがあった。それは――

フィアンマ「○×△□◎!?」

ポン酢につけたとはいえ、ついさっきまでグツグツと熱湯の中にあった肉だ。それを食べるには、あまりにも熱過ぎたのだった。

ヴェント「……何か、冷めたわ。ゆっくり食べましょ」

テッラ「全く、さっきまで無駄にテンションが上がっていた自分が馬鹿みたいですねー」

アックア「そうであるな、鍋は皆でゆっくり食べるべきであったな」

フィアンマ「&%$##$!?!?」ジタバタ

一人もがいていたフィアンマを置いて、他の三人はゆっくりと鍋を完食していったのだった。

243 :フィアンマ「今日は鍋パーティーだ」 :2011/03/15(火) 23:03:00.51 ID:GtSA+5rk0
投下終了です。
神の右席ほのぼの鍋パーティ
初めてですがどうでしたか?
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/15(火) 23:06:12.12 ID:P3pmnHgOo
仲良しな右席を見てると安心する
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/03/15(火) 23:10:37.49 ID:2apMQB4Ro
>>232読んだなら30分ルール守れよ
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/15(火) 23:12:26.05 ID:BCkKXVQGo
俺もそう思った
まぁ次からは気をつけようぜ、投下乙

てかここも地名出るようになったのか
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/15(火) 23:14:57.07 ID:GtSA+5rk0
30分待とうと思ってたんですけど、間違えて最初のやつ投下しちゃって・・・
下手に区切るよりとりあえず投下した方がいいかなと思ったので投下しました
すいませんでした
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/15(火) 23:15:47.31 ID:yEUrwIBNo
>>230も>>243も乙
両方共に楽しませていただきました
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/15(火) 23:21:19.17 ID:0cXv7/JAO
仲良しの右席SSはいいですねー
何よりテッラさんが出るのが最高ですねー
投下する前に前の人の作品を見て感想考えれば30分なんてあっという間

>>219
どうやって天罰術式を得たか激しく気になる、続きに期待
それにしても美琴……無茶しやがって……それ位しなきゃ勝てないだろうけど
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/15(火) 23:35:48.96 ID:m96yQD8wo
右席にならんと使えん筈よね
つまり空きが出来たのか…
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/15(火) 23:40:25.81 ID:09kHbCfyo
超能力者が右席クラスの魔術って負担が土御門やロシアでの一方なんて比じゃなさそうだな
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/15(火) 23:43:31.08 ID:Bv5yjycDO
波に乗って投下させていただきます

2レスだけ使います
253 :もし、ヴェントさんと上条さんが姉弟だったならば [saga]:2011/03/15(火) 23:46:10.71 ID:Bv5yjycDO



上条「起きろ姉ちゃーん、朝ご飯できたぞー」ユサユサ


ヴェント「zzzz ……ん」モゾモゾ


上条「こらこら、布団の中に潜り込むんじゃありません」


ヴェント「……」モゾモゾ


上条「相変わらず朝に弱いなぁ」


ヴェント「……」ズボッ ガシッ


上条「へ?」


ヴェント「ん」グイッ


上条「うおぉぅっ!?」


ヴェント「ん〜……」ギュッ


上条「あ、あのー……お、お姉さま?」


ヴェント「後五分、このまま……」


上条「……はぁ、寝ぼけてる時は素直で可愛いんだがな」ヤレヤレ


上条「ビリビリもこういう所があれば姉ちゃんみたいに可愛げがで―――ぶぉっ」バキッ


ヴェント「他の女の話してんじゃないわよ」


上条「ね、寝ぼけてるのではなかったのせうか……?」
254 :もし、ヴェントさんと上条さんが姉弟だったならば [saga]:2011/03/15(火) 23:47:54.77 ID:Bv5yjycDO
朝食の風景



上条「そう言えばさ」


ヴェント「ん? なに?」


上条「姉ちゃんって、すっぴんの方がすっげー可愛いのに、何でわざわざ化粧をするんだ?」


ヴェント「ギャップがあって良いでしょ?」


上条「いやいやいやいや」


ヴェント「それとも、姉ちゃんが他の男に言い寄られても良いってワケ?」


上条「うっ……それは、それで嫌だけどさ」タジタジ


ヴェント「ならいいじゃない? 素顔は当麻の前だけ、これに否定形は存在しないわよ。てかそんなコトより、この玉子美味しいから口開けなさい。あーんしてアゲル」アーン


上条「姉ちゃんッ!? 話の路線が一回りも二回りも飛躍しましたよ!? 脈略の無さにも程があると思うのですがッ!!」


ヴェント「なに? 私の玉子が食えないっての? ハンッ、上等じゃねえか……」ギリッ


上条「ちょ!? ハンマーが無いからって拳作るの止めて―――食べますっ、食べますともお姉さまッ!!」パクッ


ヴェント「最初からそうすりゃあ良いのよ」ヤレヤレ


上条「どうしてこうなった……。いやまあ、姉ちゃんが幸せならそれでいいけどな」
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/15(火) 23:49:47.50 ID:Bv5yjycDO
以上です

ヴェントさんが原作にもっと出演できますように
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/15(火) 23:51:36.58 ID:r9CH5PIAO
いいぞ もっとやれ下さい

スレ建てマダー!?
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/15(火) 23:55:43.71 ID:0cXv7/JAO
乙、ヴェント可愛すぎだろ
三連続ヴェント関連とか今日は最高だな
258 :一レス・30分いらず・リハビリ・ネタ :2011/03/15(火) 23:56:54.73 ID:igwXpoCAO
青ピ「……で、どないやった? ボクのレ・ベ・ル」

研究員「バ、……バカな……こんな能力が、存在して良いと言うのか……!?」

青ピ「あっはぁーん、あるもんはあんねんからしゃーないねんて! で、レベルはどうなん?」

研究員「……レベル5、としか言いようがあるまい。それも、……第五位を優に下し、第四位すらも片手であしらえ、第三位をも圧倒してしまう位置だ……!」

青ピ「要するに空席の二位をもらえるっちゅう訳やね。まー、その気になれば第一位もいけますよ?」

研究員「あ、有り得んっ! ……、だ、だがしかし……君ならあるいは……」

青ピ「でもまあ、せやなぁ。第一位の居場所を潰すくらいなら、訳あらへんね」

研究員「…………君は」

青ピ「ん?」

研究員「……君は、レベル6に……興味は無いか?」

青ピ「……おかしい事言うなぁ。レベル5から6に変われば、ボクの何が変わるって言うん?」

研究員「……あくまで、これは私の予想だ。後日、樹型図の設計者で弾き出すとする。だから、あくまで私の予想では――」

青ピ「あー、ええ、ええって。いち研究員の予想なんて聞いてもしゃーないし。ボカァも帰らせてもらうわ。レベル6の話はまた今度な」

研究員「……ふ、……この世に、まだあんなレベル5が存在したとはな……」

研究員「一瞬たりとでも気を抜けば、私は即座にやられていただろう……ふう」

青ピ「――気ぃ抜いたね?」

研究員「!?」

青ピ「悪いけどボク――」

研究員「うっ、あっ、」



青ピ「男でもイケるんよ」

研究員「アッーーーーーーー!」

――愛羅無優《オールラウンダー》青髪ピアス
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/03/15(火) 23:57:53.19 ID:igwXpoCAO
あ、リロード忘れすみません。乙
次から気を付けますお
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/16(水) 00:35:52.68 ID:D7ho90Ddo
この青ピとアックアの対決とか見てみたいなw
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/16(水) 00:53:45.50 ID:VXah+f6t0
ホモさんはアックアなんかじゃありません(><)
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/16(水) 01:23:28.35 ID:VXah+f6t0
今日の投下量すごいですね。
新刊効果?

新刊関係ないけど7レスもらいます。
木原と一方通行が仲良く一等賞を目指すお話(※未完です)
263 :第一位のつくりかた 1/7 [sage saga]:2011/03/16(水) 01:24:14.56 ID:VXah+f6t0
「返す? 何を」
「あの子供だ。お前が直接開発した反射能力の」
「返すってのは、ウチがまた引き取るってことですか」

上司の言葉に、木原は眉をひそめる。
確かに、覚えがあった。かなり前のことだ。
小学校にあがったばかり、といったようなまだあどけない少年の脳をいじくった。
結果かなりの高能力者になったが、すぐ他の機関に目を付けられて持って行かれた。
その後はたまに噂を聞く程度。
特力研、虚数研、etc……
よくもまあと感心するほど、悪質な施設ばかりたらい回しにされたらしい。

「で、そいつがどうして戻ってくるんすか」

面倒臭い、どうでもいいと顔に書いてある。
上司と正面から顔を合わせていても、礼をわきまえるだとか媚びるだとかいうことに関心がないのがこの男の特徴であった。
そんな態度に、上司は多少渋い顔をする。
しかし、文句は言わない。
この若き研究者・木原数多は、木原一族の一員であり、それなりの権力があり、何より多くの功績を持つ天才なのだ。

「……たらい回しの結果だよ。あの子供は確かにとんでもない能力者だが、とんでもなさすぎた」
「手に負えないって? ははっ! なっさけないねえ。ガキにビビって何が学園都市の裏の顔だか」
「ただのガキじゃない。この間の事件、聞いたか」
「たった一人で突っ立ったまんま武装した警備隊壊滅させたってやつ?」
「あれが決定打になったらしい。もうどこも引き取りたくないそうだ」
「だから親元に返しますってか。勝手に持ってっといて好き放題言ってくれるぜ」

木原は、芯を引っ込めたボールペンの先で鼻の上辺りをぽりぽりと掻いた。
一挙一動が不真面目さを引き立てている。

「手放すのは惜しかったのか?」
「そりゃね。下手すりゃレベル5の逸材でしょ」
「実はまだ測定できてないそうだ。本人が嫌がってな。その我がままが通ってしまうというのがすでに恐ろしいが」
「で? その測定不能のガキが何だって?」
「……喜べ。その逸材をお前に任せる」
「はあ!? 今更興味ねえよ」

だらしなく腰かけていた木原は、ガタリと音を立てて立ち上がった。
今日になって初めて木原を動揺させてやった。
それで上司は少し満足げになり、彼の元から離れて行く。

「親元に返しますってことだ」

そう言って、ドアを開ける中年の研究員。
やなこった、と言い返す前に、ドアは閉まった。
木原は一人取り残されていた。

椅子を蹴りあげる。
派手に飛んだ。

264 :第一位のつくりかた 2/7 [sage saga]:2011/03/16(水) 01:24:55.81 ID:VXah+f6t0


真っ白な少年が黙って目の前に立っている。
異様な光景だ。
まず、子供のくせに白すぎる。
そして、子供のくせに黙りすぎる。
無表情なのにどこか不満げで、挑戦的で、寂しげだった。
十歳の子供にこんな表情を作らせるとは学園都市も相当病んでいるものだと、思いやりの乏しい木原にまでそんな感慨を覚えさせるような子供だ。

前に見た時はもっと黒かったし、多少は可愛げがあった気がする。
あれは何年前だったか。

「俺を覚えてるか?」

木原が声を掛けると、地面を見つめていた少年は顔を上げ、じろりと彼の顔を眺めた。

「……キハラ」

髪と肌は真っ白なのに、瞳の色だけは真っ赤。
気味の悪いガキだ、と木原は思った。実際口に出して言ったが、少年は気に留めた様子も無かった。

昔は髪も瞳も真っ黒で、少しは日に焼けた子供だった。
なぜ今はこんなに白いのかと言うと、他でもない木原が『開発』によって与えた能力で、無意識の内に紫外線を反射してしまうかららしい。

物だろうが音だろうが匂いだろうが核弾頭だろうが、向きのあるものなら全て跳ね返す能力。
軍隊を相手にしても平気な顔をしているだろうと言われるレベル5達と、本当に肩を並べてもおかしくない。

手中にできれば、面白い。
しかし手懐けられるか?

できる。
と、木原は判断した。

この子供は現在、自分は他人に拒絶されていると思っている。
事実、多くの人間が彼を拒絶している。手元に置きたくない、もういらない。
大勢で取り囲んで銃器で攻撃までされたくらいだ。

たった今が、ギリギリのライン。
人間不信になりかけの、絶望の底へ落ちかけの、最後の崖っぷちでフラフラ揺れているところ。

そこへ唯一、手を差し伸べる大人が現れたらどうなるか。
「わたしだけは信じていいんだよ」と言ってくれる人がいたら、どうするか。

その手にすがりついて、一生放せなくなるだろう。

そうなればもう言いなりだ。
人格丸ごと操ったも同然。レベル5の手綱を引ける。


(ガキ騙すなんざ簡単なもんだ)


木原は笑い、手を伸ばした。
誰からも、触れる事さえ拒まれてきた小さな少年の方へ。
265 :第一位のつくりかた 3/7 [sage saga]:2011/03/16(水) 01:25:25.44 ID:VXah+f6t0


木原数多は非常に優秀だ。
頭がいい。器用である。格闘技のセンスも相当なものだ。
大抵の事は簡単にこなしてきたからこそ、知らなかった事がある。

自分には苦手な分野がある、という事実だ。


「死ーねバァーカ。クソ木原」


それは、教育。

一方通行、十三歳。
木原に絶対服従になるはずだった少年は、たった三年で殺したくなるほど立派なクソガキに育っていた。
言われた事にはほぼ全部反抗する。
ちっとも年上を(というか木原を)敬わない。
よし、殺しちゃおうかな、と思った事は何度もあった。

「おい一方通行。今日会って始めに言う言葉がそれか……」

木原は少年の本名を知らない。能力名である「一方通行」を呼称としている。
名前は興味が無いから聞かなかったし、少年も名乗ろうとはしなかった。

「オマエ、また課題増やしたろ。宿題増えるとゲームできねェんですけど」
「当たり前だろ。この間のテストボロックソだったじゃねえかこのクソガキ。なんだ10℃の水と5℃の水合わせたら15℃って」

そしてこの子育てにおける木原の最大の誤算は、

「どォせ俺はバカですよォ」

一方通行は夢のレベル5どころか街を歩けばたまに見かけるレベル4ですらなく、ただのレベル3だったという事だった。

核弾頭を跳ね返すのは確かにすごい。
だが、彼に出来るのはそれだけだった。

真っすぐ飛んできたものを、そのまま同じ方向へ返す。
しかも、意識して相当集中しないと反射できない。
無意識で反射出来るのは紫外線が限度だ。

つまり、後ろから不意打ちで引っぱたかれたら、それだけで割とあっさり死ぬのだ。
レベル5と肩を並べるような化け物ではない。
バカ正直に真正面から攻撃すれば返り討ちにされるが、放っておけば何の害もなかったのである。
266 :第一位のつくりかた 4/7 [sage saga]:2011/03/16(水) 01:25:56.16 ID:VXah+f6t0

「ったく……何でこんなバカの世話焼かなきゃなんねえんだ」

一方通行はバカであった。
一応レベル3相当の頭脳があるはずなのに、勉強をしないので丸きり成績が上がらない。
やればできる子なのかもしれないが、これは確実にやらないで一生を終えるタイプだ。

本人より木原の方が気合を入れて勉強を見てやっているほどだ。
何せ努力すればレベルが上がるかも知れない。やれることは何でもやるのが木原家の流儀である。

しかし上がらない。何回言っても同じ事を間違える。
まさかと思うような勘違いをしている。
そして、出来ないのは教える側のせいだと思っている。

本当に、よし、殺しちゃおうかな、と何度思ったか分からない。

やろうと思えばやれた。子供の命を奪う事に抵抗を持つような人格者ではない。
いらないなら捨ててしまった方が、無駄な時間と出費も抑えられて得である。
それでも実行に移さなかったのは、わずかな可能性を捨て切れなかったせいか。

生意気でバカで何の取り柄もないレベル3。
それがいつか、レベル5の化け物になってくれるかもしれないという、ほとんど夢物語に近い可能性。
267 :第一位のつくりかた 5/7 [sage saga]:2011/03/16(水) 01:26:29.98 ID:VXah+f6t0


「――暗闇の五月計画ゥ?」

いかにも興味のなさげな顔つきで、一方通行は聞き返した。
手に持ったゲームのコントローラーは放さない。
カチカチやりながらついでに木原の話を聞いている感じだ。

この態度、非常に腹が立つ。しかし思い返せば、自分も似たような事を他人にしまくって来た事に気が付く。
だから今度から反省するという思考回路は持ち合わせていないが。

「そうだ。学園都市にたった六人しかいない超能力者のさらに頂点、学園都市第一位である垣根帝督の演算パターンを脳みそにブチ込んで、無理やりレベルを上げようってプロジェクトだ」
「フーン。お、あぶね」

話を聞きながら、一方通行は器用にカメのモンスターの攻撃を避けている。

「そいつを受けろ、一方通行」
「ヤでェーす」

即答・速攻・大否定。

むかついたので、木原は殴ることにした。
不意打ちなら普通に通るのだ。

「いってェなクソ原! ブチ殺すぞ!!」
「テメェにできるわきゃねえだろ、レベル3の雑魚が」

派手にやられてゴロゴロ転がった一方通行が悪態を吐くが、木原に敵わないことはよく分かっていた。
ブツブツ言いながら座り直す。
テレビの中では主人公がキノコに殺されていた。

「何をやってもどん底底辺のお前が、何とか上に行けるとしたらもうそれしかねえ」
「でもォ、俺バカなンでェ、レベル5とかの天才サンの演算パターンとか埋め込まれても使いこなせませェン」
「んなこた分かってんだよ。最後の賭けだ。これでダメなら終わりだな」

木原の言葉を聞いて、一方通行は暗い顔になった。

追い出される。
レベルが低いから。

最後に自分を一瞥して去っていく木原の背中を見つめて、一方通行は考えていた。


(次の測定、レベル上げるか……)

268 :第一位のつくりかた 6/7 [sage saga]:2011/03/16(水) 01:26:58.17 ID:VXah+f6t0


実を言うと、一方通行に出来るのは反射だけではない。
彼の能力の本領はベクトル操作。
あらゆる力の向きをあらゆる方向へねじ曲げる。
そして、その対象は例え未知の物であっても例外にはならない。
初見の力を即座に解析し、そのベクトルを掌握する。
無意識に反射できるものも紫外線に限らない。一度セットしてしまえば何でも有効である。

はっきり言って、相当すごい。

と、彼は自覚している。
実際本気になって測定した事がないのでどの階級になるのか分からないが、「下手すりゃレベル5」は間違っていないだろうと思っている。

しかし、彼は順位に興味がなかった。
興味がないというより、あえて下にいようと考えていた。

レベル5。超能力者。軍隊をも超越する化け物。
そんなものの一員になれば、周りの人間がどう接してくるか大体想像がつく。

腫れものに触るような。
恐ろしい物を見るような。
気持ち悪いモノを相手にしているような。

小学生のころに嫌というほど味わった気持ちを、もう一度経験したいとは思わなかった。
自分には今、気味悪がらずに接してくれる人がいる。
しかしレベル5になってしまえば、その人にとってただのモルモットになってしまう。

人としての居場所がなくなるのは恐ろしかった。


かといって、バカなままでいても追い出されるのは時間の問題である。
そのさじ加減が非常に面倒だった。

テストで毎回珍回答をして成績を下げるのは簡単だし、ちょっと面白いとさえ思っている。
だが、毎回のレベル測定で不自然にならない程度に測定器を騙すのは神経をすり減らす作業だ。
失敗するといきなりレベル1判定ということにもなりかねない。

(いきなりレベル4になるのは早すぎるか……)

269 :第一位のつくりかた 7/7 [saga]:2011/03/16(水) 01:27:42.91 ID:VXah+f6t0


コントローラーを手に取り、ゲームを再開する。
ノーミスでクリアするのは周りに人がいない時限定だ。


(学園都市第一位、垣根帝督……ねェ)


最強の座には興味がない。
ただ、どんな人物なのだろうとは思う。

やはり人から恐れられ、妬まれ、お門違いな感情をぶつけられながら、人格をねじ曲げられて生きているのだろうか。

もしかしたら一方通行が背負っていたかもしれない悲惨な立場。

同情はしない。
そういう育てられ方をしていないから。


(まァ、ご愁傷様、くれェは思っておこォか)


三つ目のステージクリア。ここまでミス無し。

ゲームに飽きた一方通行は、コントローラーをその辺に投げ出して床に寝そべった。


(暗闇の五月計画か。そンな奴の思考パターンなンかもらいたくねェなァ……)


(……レベル4一歩手前くれェの成績出したら、許してもらえっかなァ)


考えていたら眠くなったので、


一方通行は寝た。
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/03/16(水) 01:28:27.04 ID:VXah+f6t0

ものすごい途中ですが、書けたのがここまでなのでここで。


おまけ↓

絹旗「私の『窒素装甲』に常識は超通用しません」

一方「……あァはなりたくねェよな」
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/16(水) 01:32:40.96 ID:ZWQtRQU1o
乙だがこれで終わり…だとォ…?
続きが超気になる是非書いてほしい
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/03/16(水) 01:34:32.10 ID:L+ku+ij/0
この一通さんは切ねえな。おつ。
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/16(水) 02:11:22.10 ID:bz9NF7HDO
「自分に常識が通用しないことは何の自慢にもならないのではないか」
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/16(水) 03:03:37.95 ID:UVR5dLaAO
乙!続きマダー!?

スレ立てマダー!?
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/16(水) 04:38:45.74 ID:dWYx6srAO
乙です、このまま原作通り二人が対立したらどうなるのかなとか考えてしまった
続きが気になる作品が多いな

そんないい流れをぶったぎって投下します、多分13レスです
九月三十日にあの男が居たらって話です、おそらく矛盾間違いだらけだと思います…
276 :  沈黙の学園都市  1/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:40:15.00 ID:dWYx6srAO


 九月三十日、学園都市は未曽有の事態に陥っていた。
その原因は、神の右席の一人である前方のヴェントの侵入である。
彼女の持つ「天罰術式」は、彼女に敵意や悪意を持った者全てを仮死状態にする。
これを使い学園都市に住む人間を仮死状態に追いやり、他に用意した魔術で始末するというのが目的であった。
実際、学園都市はほぼ壊滅状態、理事会の人間三人の命も既に奪われてしまった。

 これに対し学園都市は「ヒューズ・カザキリ」を用い魔術を封殺しようとする。
そのために必要な存在が、妹達の制御を担う打ち止めだった。
打ち止めは学園都市から指令を受けた猟犬部隊に襲われてしまう。
一方通行はそれを阻止するために木原数多に立ち向かい、なんとか打ち止めを逃がす事に成功した。

 しかし、猟犬部隊はさらに打ち止めを追い続ける。
その少女の前に現れた少年、上条当麻は打ち止めの危機を知り少女と共に猟犬部隊から逃亡する。
相手は充分な武装で彼らを追い続け、捕まってしまうのも時間の問題だった。

 その途中、上条は建物のドアを見つけそこに隠れる事にした。
建物はファミリーレストランであり、入った場所はレストランの厨房であった。

 そこで上条と打ち止めが見たものは、一人の男の姿だった。
その男は白い服に、白い帽子、そして居る場所が厨房という事からコックだと予想が出来る。

 だが、その予想は間違いだ。彼はただのコックなどではない。


 彼の名は――スティーブン=セガール。
277 :  沈黙の学園都市  2/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:41:11.36 ID:dWYx6srAO


「はあ……はあ……大丈夫か、打ち止め」

「うん……ミサカは大丈夫、でもあの人が……ってミサカはミサカは心配してみる」

「……今はその人よりも自分の心配をしよう。ところでここは……厨房?」

「そうみたいだね、ってミサカはミサカは暗くて良く見えない周りを確認してみる」

「って事はレストランか。それにしては静かだな……まるで誰も居ないみたいだ」

 学園都市が危機的状態という事を上条はこの時まだ知らなかった。
実際は誰も居ないのではなく、気絶しているだけなのである。
このレストランも店員、客を含め全員が気絶していた。――ただ一人を除いては。

「とりあえずここにしばらく身を隠し……ん?」

「どうしたの? ってミサカはミサカは質問してみる」

「いや、そこに誰か居る……ってええ!?」

 上条が驚くのも無理はなかった。
誰も居ないと思っていた厨房に一人の男が居た。
その男は全く気配を感じさせず、ただ芋の皮むきを続けていた。
自然な光景のはずなのに何故上条は驚いたのか。
それは、その男が二メートル近くの逞しい体つきをしていたからだ。
278 :  沈黙の学園都市  3/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:42:45.96 ID:dWYx6srAO


 その男の格好はいわゆるコックなのだろうが、お世辞にも似合っているとは言えない。
筋骨隆々の大男が一人で気配を感じさせず、ただ皮むきをする。
その異常な光景が上条を驚かせたのだ。
そしてその存在から、上条に向けて声が発せられた。

「……そこに居るのは誰だ」

 男はそう言いながらこちらに体を向ける。
その男は凄みのある顔つきで、手には包丁が握られている。
上条はその姿に何故か命の危険を感じ、声がうわずってしまう。

「あっ、怪しい者では無いです! ただ、ちょちょちょっとだけご厄介になろうかと!」

「本当に怪しいヤツは自分の事を怪しいなんて言わない……が、どうやら本当のようだな」

「へっ……?」

「その横に連れてる女の子を見れば誰だってそう思う。それともお前は誘拐犯か何かか?」

「い、いえ! 誘拐なんかじゃありません! なあ打ち止め!?」

「う、うん……ミサカは誘拐されたわけじゃないよ、ってミサカはミサカは少し怯えてみる……」

「ああ、悪いな。怖がらせちまったか」

 そう言うと男は笑い出した。
どうやら死ぬ事は無さそうだ、と二人は胸をなで下ろした。
279 :  沈黙の学園都市  4/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:43:11.59 ID:dWYx6srAO


「ところでお前ら、何故ここに入って来たんだ?」

「えーっと……それはまあ色々と混み合った事情がございまして」

 さすがに銃を持った集団に追われているとは言えず、ただうやむやにする事しか上条には出来なかった。
しかし男はその態度を許さない。

「勝手に侵入してきて理由を言えない、か。少し手荒な真似をする事になるかもしれないが、構わないか?」

 そう言いながら男はニヤリと笑い、上条を真っすぐに見つめる。
その目はとても鋭く、何もかも見透かされてしまうと錯覚する程である。
全身の毛が逆立つような感覚というものを、上条は初めて味わった。

「まあ答えないなら、そちらの嬢ちゃんに聞くまでだが……」

「……うう……ってミサカはミサカは後ずさりしてみたり……」

「おっと、安心しな。さすがにそんな酷い事はしない……今の所はな」

 その言い方に上条は底知れぬ恐怖を感じた。
今まで数多くの無茶をしてきた上条だが、この男と戦うビジョンが見えない。
仮にこの男と戦う事になった時、自分に待っている未来は――、
そう考えた上条は見知らぬ男に全てを話す事にした。
280 :  沈黙の学園都市  5/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:44:40.23 ID:dWYx6srAO


「……実は俺達、追われているんです」

「ほう……そいつは大変だ。嫉妬深い女にでも捕まったか?」

「……違う、武装した集団に追われている。捕まったら恐らく俺達は……」

 上条の口ぶりや雰囲気から男は全てを察した。
顎に手をやり何かを少し思案した後、男は再び口を開く。

「どうやらジョークでは無いようだな。いったい何をしたんだお前ら、その女の子はプリンセスか何かか?」

「正直その予想は間違いじゃない。奴らの狙いは……この子だ」

「へえ、このプリンセスにそれ程の価値があるのか。この都市は何を考えてるのかさっぱりだ」

「ああ……俺もそう思う」

「正直に全てを話した勇気は認めよう。だが……どうやら安心してはいられないみたいだな」

「どういう事……? ってミサカはミサカは裾をギュッと掴んでみる……」

「よく耳を澄ましてみな……来たぞ!」

 バアン! と扉を破る音が厨房に響く。その音と共に数人の武装した何者が侵入してきた。
顔の見えないフルフェイス、手には殺傷能力を十二分に持っていると思われる銃器を構えている。

 その集団こそ上条達を追う猟犬部隊であった。
281 :  沈黙の学園都市  6/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:45:11.12 ID:dWYx6srAO


「……目標を発見、直ちに回収に移る」

 上条達を確認した集団は二人に向けて銃を構える。
その向けられた数は六つであり、上条達を逃がさないようにただ狙いを定めていた。
上条は右手に「天災」とも言うべき能力を有しているが、人間の造った銃や刃物に対しては全くの無力である。
右手を前に突き出してもただ銃弾が手のひらを貫通するだけだ。

 絶対絶命、敗北、そして死、そんな単語が上条の頭の中に溢れる。
しかし、上条はこの状況下においても打ち止めだけは逃げられるようにと思案する。
だが何度考えてみても最悪の結果しか思いつかない。
今、戦力として考えられるものは己の右腕のみ、つまりゼロだ。
そのゼロの中ですべき事は打ち止めを逃がす事だけ、そう決意した上条は周りを見渡しどう動くかを考える。
入って来たドアの他にもう一つドアがある。そこから少し光が漏れていた。
上条は、その光の先にあるものはレストランのホールだと気付く。
ならばそこまで走り、打ち止めを逃がして自分はドアの前に立てば相手は追ってこれない。
もちろんこれは自分の命が失われる可能性は高い。
しかしこれ以上の方法は無い、と結論づけた上条はすぐさま行動を起こした。
282 :  沈黙の学園都市  7/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:48:08.74 ID:dWYx6srAO


「……いいか、打ち止め、今からあそこのドアまで走る。そしてお前はそこから逃げるんだ……俺は残って時間を稼ぐ」

「で、でも……それだとあなたが死んじゃうかもってミサカはミサカは……」

「お前が逃げられればそれでいい。後はどうにでもなる、俺に任せろ」

 上条達は小声で作戦の確認をする。しかしその行為すら相手は許さない。

「何か考えているようだが、無駄だと言っておこう。おとなしくそれを引き渡せ」

 そういうと集団は上条達に少しずつ近寄って来る。
このままだと何も出来ずに捕まってしまう、ならば――そう上条が考えていた時蚊帳の外にされていた大男が口を開いた。

「おい少年、お前の考えた作戦は立派だが……無駄が多い」

 大男は上条の考えを理解した上でこう述べた。
不思議なのは上条達が小声で話していた内容から全てを察したという事だが、それはこの大男だからこそ出来たのである。

「無駄が多い、ってどういう事だ」

「その男らしい姿勢は認めるが、命を落とす事は無いだろう」

「……何が言いたいんだ?」

「なに、簡単な事だ」

 この状況にも関わらず目の前で会話を続ける二人に、猟犬部隊の一人の男が声を荒げる。

「……おい! どういう状況かわかってるのか! お前達の命はこちらの手……ぐっ!?」

 男は最後まで喋る事が出来なかった。
なぜなら、男の手に包丁が刺さっていたからだ。
その包丁を投げた張本人はニヤリと笑い上条にこう話しかけた。

「つまりは、こんな雑魚に命を奪われる必要は無い」
283 :  沈黙の学園都市  8/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:50:19.58 ID:dWYx6srAO


 猟犬部隊は完全武装をしている。
それは手袋にも言える事であり、刃物で傷つける事など不可能だ。
しかし、その手袋を貫く程のスピードで刃物を投げたらどうなるか。
その結果が今の状況である。大男の投げた包丁は的確に相手の手を捉えていた。

「伏せろ!」

「はっ、はい!」

 一瞬呆気に取られた猟犬部隊の他の人間も、すぐさま状況を理解し銃の引き金を引いた。
銃声が何発も響き続ける厨房、その中で辛うじて上条と打ち止めは身を隠す事に成功した。

「クソッ……あの男はいったい何なんだ」

「まったくだ……どこに行った!?」

 猟犬部隊の内の二人は困惑しながらも大男を探し続ける。
いくら暗闇の中とは言え、あれだけの図体で身を隠す事など不可能だ。
そう考えていると目の前に黒い影が現れた。その影は、言葉を話す。

「ここに居るぞ」

 そう言った瞬間、大男は相手の腕を取り、そのまま軽々と持ち上げ床に叩き伏せる。
床に倒れた相手の鳩尾を大男は思いっ切り踏みつける。
猟犬部隊の武装は何度も言うように完璧に近く、防御力も申し分ない。
しかし、その大男にはそんなもの通用しなかった。
その証拠に倒された相手はぐぶう、と声にならない空気の塊を漏らし、動かなくなってしまった。
284 :  沈黙の学園都市  9/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:50:50.89 ID:dWYx6srAO


「何をやっているんだ! 早く始末しろ!」

 包丁を投げつけられた男が檄を飛ばす。
手からは夥しい量の血液が流れ、そのダメージが軽くない事を示している。

「し、しかしまた隠れてしまって補足出来ません!」

「馬鹿野郎! センサーで探せばすぐに見つかるだろうが!」

「ですが……相手が有り得ないスピードで動いているんです!」

 確かに存在は確認出来る、しかし動きが補足出来ない。
それ程のスピードで大男は身を隠しながら動いている。
常識外れの存在がその厨房で動いていたのだ。

「意味が分からん……いったいどこに……がはっ……!」

「ど、どうした!?」

 その方向を見ると、猟犬部隊の内の一人の体の後ろから手が伸びていた。
その手の片方は顎を掴み、もう片方は頭を掴む。
そしてそのまま、コキッ、という音がした。
その音がした後に残ったのは、ぐったりとした人間だった。

「ひ、ひいっ!?」

 仲間の姿を見て混乱した一人は銃を撃ち続ける。
完全に冷静さを失っており、後ろから近付いて来た何かへの反応が遅れてしまった。
気配に気付き、後ろを振り返ると、笑みを浮かべた大男が立っていた。
285 :  沈黙の学園都市  10/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:53:20.20 ID:dWYx6srAO


「し、死ねえっ!!」

 そう言いながら大男に向けて銃を放つ。
しかし大男はすぐさまその銃そのものを掴み、くるりと玩具を扱うかのようにその方向を反対に向けた。
その結果、銃弾は撃った本人の腹にほぼ零距離で直撃した。

「あ、あがっ……」

 その倒れた者は防御力の高いスーツに助けられた。
身体には届かなかったが、その威力は気絶するには充分であった。
猟犬部隊の残りは、後三人。

「……落ち着け、二人がかりで追い詰めるぞ」

「……ええ、あの柱の陰に潜んでるわね」

 その男女の組は、じりじりと銃を構えながら柱に近付いていく。
反応は動かずに、ただその場に潜むだけである。
それがかえって不気味に感じられる位の静けさだった。
そしてついに二人が柱にたどり着こうとした時、ピンッという音が聞こえ、その瞬間大男は動いた。
そのまま大男は走り去り、再び離れた所に身を隠す。

「この音……まさか」

 気付いた時には既に手遅れであった。
大男が投げた物は、いわゆる手りゅう弾と呼ばれる手投げ爆弾だった。
その威力は、五メートル範囲位にしか届かない物だったが、二人を黙らせるには申し分なかった。

 猟犬の残りは、後一人。
286 :  沈黙の学園都市  11/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:54:15.68 ID:dWYx6srAO


「い、いったい何が起きてるんだ!? ってうわあ!」

「きゃあ! ってミサカはミサカは突然の爆発音に……」

 姿を隠していた上条と打ち止めは何が起きているか把握出来なかった。
銃声が何発も響いたかと思えば、人が倒れるような音、うめき声のようなもの、そして爆発音という異常な状況である。

「ああ、怖かったかな? だが安心しろ、今使ったのはそこまで威力の高い物ではない」

 そう言いながら大男が暗闇の中から現れた。
驚くべき事に、彼は無傷のままであった。
完全武装の集団を相手に、生身と包丁と爆弾一つで立ち向かったのだ。

「あの集団をこんな簡単に……いったいあなたは何者なんだ?」

「俺か? 俺は……危ない!」

「えっ? きゃあっ……ってミサカはミサカは捕まったみたい……」

「チッ……しぶといヤツがまだ居たのか」

「……随分ふざけた事してくれたなぁ。だがこれで終わりだ、コイツの命が惜しけりゃ大人しくしてやがれ!」

「いかにも悪役らしいセリフだな、古いタイプのギャングか?」

「……黙ってろ、手を上げて後ろを向け!」

「やれやれ……良いだろう、せっかくだから自慢の背中を見せてやるよ」
287 :  沈黙の学園都市  12/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:55:53.82 ID:dWYx6srAO


 そう言うと大男は素直に後ろを向き背中を見せた。
その無防備な姿を男は満足そうに眺め、傷ついた手とは逆の手に持った銃を大男に向けた。
そのまま近付き、背中に銃を当てる。
上条はそれを止めるために男に向かって叫んだ。

「やめろ! その人は関係無いだろが!」

「うるせえ! こんだけいい様にやられて生きたまま帰せるか!」

「いいんだ少年、気にするな」

 大男は何も問題ないという雰囲気を出しながら、ただその場に立っていた。
それは諦めなのか――いや、違う。

「どこの誰かは知らねえが、これで終わりだ……死ねっ!」

 再び厨房に響いた銃声、しかしその弾丸が当たったのは大男の背中ではなく、先の方に存在するただの壁であった。

「なに!? うっ……!」

 大男は相手が引き金に力を入れる瞬間にしゃがみ込み銃弾を回避した。
すぐさま相手の体に手を伸ばし、首を持ちそのまま体を持ち上げ頭から床に叩きつけた。
そして繰り出される打撃の嵐、防御スーツ越しでありダメージを与えられ無いはずなのだが、それすらも越える威力だった。

 こうして最後の相手も完全に気絶し、打ち止めを追ってきた猟犬部隊は完全に沈黙したのであった。
288 :  沈黙の学園都市  13/13 [saga]:2011/03/16(水) 04:56:21.62 ID:dWYx6srAO


「ふう……意外と時間が掛かったな」

 そう言いながらも大男は呼吸一つ乱さずに、やはり無傷のまま戦いを終えた。
突如現れた正体不明の超人に、上条と打ち止めは何を言えばいいか分からなかった。
とりあえず、上条は大男に対して礼を述べる事にした。

「あの、ありがとうございます。おかげというか何というか助かりました」

「なに、これ位は大した事はない。そっちのお嬢ちゃんも無事か?」

「うん、ミサカは大丈夫だよ、ってミサカはミサカは若干戸惑いながらも感謝する、ありがとう」

「良かった良かった。さて、後片付けをしないとな……」

「あの……一つだけ聞いてもいいですか?」

「なんだ?」

「さっきも聞こうとしたんだけど、あなたは何者なんですか?」

 そう上条が聞くと、大男はやはりニヤリと笑いながらこう答えた。

「俺か? 俺はただのコックだ」

 その言葉を上条と打ち止めが信じられなかったのは無理も無いとだけ言っておく。

「……ああ、どうやらこれだけでは終わらないみたいだな」

「へっ? いったいどういう事だ……?」

「ハッアァ〜イ、こんな所に居たのね」

 ――コックの戦いは、まだ続くのかもしれない。
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/16(水) 05:00:36.29 ID:dWYx6srAO
以上です、自分で投下してて思ったがこれだけだといつも通りのセガール(レイバック)だった……せめてヴェントとは戦わせてみたかった
勢いで書いたはいいがどこに投下していいか良く分からなくなったのでここに投下させて貰いました

無茶苦茶ですいません、色々と失礼しました
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国) [sage]:2011/03/16(水) 07:05:55.16 ID:8prZg5YAO
あひるの空&禁書クロス‥‥‥‥‥‥‥いけるな
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/16(水) 09:54:08.36 ID:Y8lYMUuno
流石最強無敵のコック
安心の無双っぷりだwwwwww
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/03/16(水) 10:26:54.91 ID:YNWO8VNqo
おはようございます。

東北の大地震から五日ほどがたちました。
被災地の人たちのために特に何ができるとかいうわけではありませんが……
というわけで8レスほどもらいます。
293 :とある街の震災記録 1/8 [saga]:2011/03/16(水) 10:29:18.71 ID:YNWO8VNqo
〜 上条の部屋 〜

上条「さてと、そろそろ飯にするかインデックス」

禁書「うん! スフィンクスもこっちおいでー」

スフィ「シャー!」

禁書「す、スフィンクス? とうま、なんかスフィンクスの様子が変なんだよ」

上条「殺気立って、どうしたんだよ? ……ん?」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!


上条「う、っと、おおおおお?!」

禁書「なななななななにこれ!」

上条「地震だ、それもかなりデカいぞ! テーブルの下に潜れインデックス!」

禁書「うん!」


グラグラグラグラ
ガタガタガタガタガタ…………

…………シーン


上条「おさまった、のか?」ドッコイショ

禁書「とうま大丈夫?」ヨッコラセ

上条「俺は大丈夫だ。インデックスとスフィンクスも大丈夫そうだな」

スフィ「ニャー」

禁書「でも、真っ暗になっちゃったね」

上条「……電気と水も出ねえ。こりゃあ、いったん外に出た方が良さそうだな」

上条「インデックス、ガスの元栓を閉めてきてくれ。俺はブレーカー落としてくる」

禁書「了解なんだよ!」


※地震の後に家を出るときは、火事などの二次災害を防ぐためにガスの元栓やブレーカーなどをきっちり確認しましょう。
294 :とある街の震災記録 2/8 [saga]:2011/03/16(水) 10:30:21.40 ID:YNWO8VNqo
〜 寮の廊下 〜

上条「土御門! 大丈夫か?」

土御門「あぁ、ちょっと部屋のものが崩れた程度で大事はないぜい。ただ……」

禁書「ただ?」

土御門「舞夏に連絡が取れんぜよ! ああ舞夏無事でいてくれええええ! いや、今から舞夏の寮まで行って――」

上条「……ふんっ」

土御門「そげぶっ?!」バキッ

上条「落ち着け、土御門。慌てて行動して余計な怪我や二次災害が起きちまったらどうすんだ!」

土御門「そ、それもそうだにゃー。すまん」

禁書「……でも殴ることはないんじゃないかな」


※地震直後は電話回線がつながりにくくなったりします。知り合いと連絡が取れなくても、慌てず落ち着いて行動を。
295 :とある街の震災記録 3/8 [saga]:2011/03/16(水) 10:31:44.52 ID:YNWO8VNqo
〜 第七学区公園 〜

上条「さて、避難場所の公園まで来たわけだが」


ザワザワ
ガヤガヤ
マイカーアイタカッタゼヨー
ヒッツクナヨアニキ


禁書「人がいっぱいいるね」

御坂「あっ、アンタ!」

上条「こんな時にまでいやなのに会った……」

御坂「なんですって!? 心配してやってんのにこの――」ビリビリ

上条「待て落ち着け御坂俺が悪かったすいません。なんだ、俺達のことを心配しててくれたのか?」

御坂「べっ、別にそういうわけじゃ……で? アンタん所は大丈夫だったわけ?」

上条「まあなんとかな。だけど電気とか全部止まっちまって……」グスン

禁書「こんな時に携帯の充電できてないなんて、相変わらずのとうまなんだよ……」ハァ

御坂「ったく、どうしようもないわねアンタは。ほら、貸してみなさい」

禁書「どうするの?」

御坂「こう――すんのよ」パリッ

上条「おおっ、バッテリーが復活した! さすが御坂センセー!」

禁書「ただのビリビリ女だと思ってたけど、見直したんだよ短髪!」

御坂「一言余計だっつの!」


※携帯電話・ラジオなど、逐一情報を得られるものを持ち出すのも忘れずに。
 学園都市の外に美琴のような便利な人はいないと思うので、充電もしっかりしておきましょう。
296 :とある街の震災記録 4/8 [saga]:2011/03/16(水) 10:33:17.37 ID:YNWO8VNqo
白井「お姉さま!」シュン「大変ですの!」

御坂「黒子?」

白井「げっ、類人猿がなぜここに。まさかまたお姉さまにちょっかいを……いえ、それどころではありませんわね」

禁書「どうかしたの?」

白井「先ほどの地震の影響で、この近辺の住宅で大規模な火災が発生しましたわ」

上条「火事か!」

禁書「あっ、ホントだ。向こうの方から煙が出てるんだよ!」

白井「消防や警備員が到着するまでの間、風紀委員総出で消火と救出活動に当たっています」

御坂「他の場所でも地震で倒れたものの下敷きになった人とかもいるだろうから、大変そうね……」

白井「ええ、明らかに人手が足りていません」

白井「つきましては、一般人であるお姉さまにも、この公園でのけが人の手当や、電気で困っている人たちの指導をお願いしたいんですの」

御坂「えぇ、わかったわ。こっちの方は任せて」

禁書「私も何か手伝うんだよ!」

上条「白井、俺は火災現場まで行ってみる。何か男手が役に立つかもしれねえしな」

白井「よろしくお願いしますわ。では、先に行っています」シュン

禁書「とうま、気をつけてね」

御坂「くたばったりしたら許さないわよ!」

上条「あぁ!」ダッ


※震災の現場では、助け合いの精神を常に持ちましょう。また、消防隊や自衛隊の人たちの言うことは、しっかり聞くように。
297 :とある街の震災記録 5/8 [saga]:2011/03/16(水) 10:34:48.88 ID:YNWO8VNqo
〜 火災現場 〜

上条「うおっ……こりゃずいぶん派手に燃えてるな」

白井「水流操作系能力者のみなさんにも協力してもらっていますが、やはり消防が来ないことには……」

芳川「助けて!」

上条「どうかしたんですか?」

芳川「この建物の中に、まだ子供がいるの! 一緒に出てきたと思ったんだけど、気づいたら……」

上条「なんだって!」

白井「まずいですわね……消防も警備員も、どうやら地震で倒壊した建物や道に阻まれて到着が遅れていますの」

上条「くそっ……こうなったら、俺が」バッ

白井「お待ちなさい! 今普通に建物に入るのは危険すぎますわ!」

白井「ここは、私の空間移動で――」

??「それこそ危険だろォが。空間移動ってのは、精神状態の平衡を保たねェといけないンだろうがよ」

??「この大火災の中でうまくいく保証はねェ」

白井「あ、あなたは?」

上条「一方通行じゃねえか!」

一通「ったく、心配してこっち来てみりゃ案の定逃げ遅れてやがる。黄泉川はどォした」

芳川「愛穂なら、ちょうど警備員の仕事で出てしまってるわ」

一通「チッ……世話の焼けるガキだ」カチッ「お前等、後は俺がやるから下がってろ」スタスタ

白井「ちょっ、いったい何を……あなただって危険ですわ!」

上条「いや、心配ない。あいつはああ見えて学園都市の第1位だ」

白井「えっ?!」ウッソー


※よく映画などで、水をかぶって火が上がっている建物に突っ込む人がいます。
 (当たり前ですが)素人がこれをやるのは非常に危険なので、特殊な訓練を受けた人・技能を持った人の到着を待つのが賢明です。
298 :とある街の震災記録 6/8 [saga]:2011/03/16(水) 10:36:43.69 ID:YNWO8VNqo
〜 建物内部 〜

一通「打ち止めァァァァ! どこだ、返事をしろ!」


ゴウゴウ
ジリリリリリリ

バキバキッ


一通「……ハッ」キュイーン ドーン

一通「チッ……炎や崩れてくるものは反射ですべて防げるが……酸素がなくなるとまずい」

打止「はぁ、はぁ……けほっ」

一通「打ち止め! おい、しっかりしやがれクソガキ!」

打止「はぁ、はぁ、あなた……助けに来てくれたんだね、ってミサカはミサカは……げほげほっ」

一通「それ以上しゃべるンじゃねェ! チッ、すでに酸欠状態か……」

一通「本当に世話が焼けるガキだ」スッ

一通「(酸素が体内に行き渡るように血流のベクトルを操作……よし)」

打止「はぁ……はぁ」

一通「動けるか、打ち止め」

打止「うん、なんとか、ってミサカはミサカは大丈夫なことをアピール!」

一通「袖口を口に当てて、屈みながら移動するンだ。俺が道を空けるからしっかりついてこい」

打止「了解! ってミサカはミサカは素直に言うことを聞いてみる!」


※火災が発生したとき、やけどや家屋の倒壊ももちろん気をつけるべきですが、炎による酸欠も怖いものです。
 煙は上の方に行くので、屈んで吸い込まないようにしましょう。
299 :とある街の震災記録 7/8 [saga]:2011/03/16(水) 10:38:22.81 ID:YNWO8VNqo
〜 ロンドン 〜

TV「――現在、必死の救助活動が続いており――火災などの被害も拡大――」

五和「ど、どうしましょう……」

建宮「落ち着くのよな、五和。我々が慌てても仕方ないだろう」

五和「ですが、上条さん達が心配で……やっぱり私、ジェット機で学園都市に行ってきます!」

建宮「おいおい……」

神裂「待ちなさい、五和」

五和「教皇!」

神裂「救助活動のプロでもない私たちが被災地に赴いても、なんの役にも立てません」

建宮「むしろ、ただでさえ混乱してるのに邪魔になっちまうのよな」

五和「うっ……」

神裂「今、私たちにできることをしましょう」サッ

五和「それは?」

神裂「募金箱です。イギリス清教の上層にもかけあって、学園都市を支援するよう頼んであります」

建宮「あいつ等なら、きっと大丈夫なのよな」

五和「……はい!」


※よかれと思って、現地に押しかけボランティア活動を行う人がいますが……。
 本当に深刻な震災では、むしろそのような人たちが救助活動・避難の邪魔になってしまうことすらあります。
 募金や節電など、小さいことでも自分ができることをやりましょう。
300 :とある街の震災記録 8/8 [saga]:2011/03/16(水) 10:40:16.56 ID:YNWO8VNqo
〜 後日、上条の部屋 〜

上条「はぁ、ようやく街も落ち着いてきたみたいだな」

禁書「らすとおーだーも軽傷で済んだし、安心したんだよ!」

スフィ「ニャー」

禁書「でも……知識として知ってたけど、地震を実際に体験したのは今回が初めてかも。とっても怖かった……」

上条「あぁ、地震はとっても怖いんだ。しかも日本にいる以上、絶対に安全な場所なんてない」

禁書「そんなぁ……」

上条「だけど、心配しすぎることもないぞ、インデックス。今回だって、誰も不幸にならずにすんだろ?」

上条「いろいろな事態を想定して冷静に対処し、周囲の人たちみんなと力を合わせれば、必ず乗り越えられるはずなんだ」

上条「だから……もし、地震災害で絶望しかしていない人たちがいるのなら……まずはその幻想をぶち殺す!」

禁書「おー!」

スフィ「ニャー」

禁書「じゃあとうま、さっそく次の震災に備えてごはんやお菓子をいっぱいため込んでおくんだよ!」

上条「そ、そうだな……(んなこと言って、お前のことだからすぐ食っちまうんだろ)」

禁書「……とうまー? 今何かすごーく失礼なことを思ったよね?」

上条「(心読まれた?!)な、何を言い出すんですかインデックスさん?」

禁書「問答無用なんだよ!」ガブッ

上条「不幸だー!」ギャー



おしまい

以上です。
学園都市の技術力やアレイスターにかかれば、地震なんて楽勝なんじゃないかとか。
そもそも消防なんて組織が学園都市にあるのかとか。
予知能力者はなにやってんだとか。
天草式は救助活動のプロではないけど役には立つだろうとか。
細かい突っ込みは置いておいてみなさんも小銭を募金箱に突っ込みましょう。

みなさんもお気をつけて。
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/16(水) 11:01:09.68 ID:YbBINwPIO
超GJ
震源がだんだん西に近付いてきてて怖すぎる
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/16(水) 11:25:00.22 ID:i5AnXWes0
ロックマンエグゼの世界は災害をコントロールできるから学園都市もそんな感じだろうな
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/16(水) 12:48:09.22 ID:h+05VJ6DO
そんな地震を一掃すべく、ほのぼのを投下します

前回書いた、もしヴェントさんと上条さんが姉弟という話を書いた人です
304 :冬は寒いのです [saga]:2011/03/16(水) 12:49:30.08 ID:h+05VJ6DO



ヴェント「ただいま。……あら、コタツ出したの?」


上条「ん、姉ちゃんおかえり。最近寒くなってきただろ? そろそろ必要かなっと思ってさ」ヌクヌク


ヴェント「もう少し寄って。当麻の横に座りたいから」シッシッ


上条「お、おう。……ツンなのかデレなのかどっちなんだ」ゴソゴソ


ヴェント「なんか言った?」


上条「いえなにも」
305 :眠気が増すと起きるドキドキ [saga]:2011/03/16(水) 12:51:17.61 ID:h+05VJ6DO



ヴェント「……」ウトウト


上条「ん? 姉ちゃん?」


ヴェント「ん……ちょっと肩貸して」ポテッ


上条「へっ!? い、いいいや、肩に頭を乗せられると動けないのですが……」ビクッ


ヴェント「zzzzzz」スースー


上条「……同じシャンプーを使ってるはずなのに、何故にこんなに良い香りするのでせうか……?」オドロキッ


ヴェント「zzzzzz」


上条「てか、夕ご飯の準備ができないなこりゃ」ヤレヤレ


ヴェント「ん……とう、ま……」ゴソ


上条「?」


ヴェント「……好き……」ギュッ


上条「」


ヴェント「zzzzzz」


上条「……まあ、いいか。しばらくこのままでも」クスッ





上条「俺も姉ちゃんの事―――好きだよ」ギュッ
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/16(水) 12:52:40.58 ID:h+05VJ6DO
以上です

何か、書いててゾクッとした
俺だけ……?
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/16(水) 13:27:56.38 ID:2zAcT4mRo


ヴェントがかわいすぎて生きてるのがつらい
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/16(水) 14:54:08.66 ID:6VW5dIgR0
おつ
この頃右席SS増えてきて嬉しい


SS書くうえでちょっと疑問に思ったんだけど、一方さんってSかMかってなればSって認識で良いのかな
隠れマゾだったりしないよね……?
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/16(水) 15:18:24.29 ID:keCzQYAp0
>>308
こま(ry
個人的には通行止めならM
番外通行ならSっていうイメージがあるな
まあ自分で書く上では何でもいいと思うんだぜ
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/03/16(水) 15:25:32.99 ID:L+ku+ij/0
>>306
上条さんに死亡フラグが立ってるからさ。姉的に。
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/16(水) 16:14:21.49 ID:M6Gl8r/a0
くっそwwwwwスティーブン=セガールくそ吹いたwwww


くっそwwwwww
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/16(水) 17:06:19.80 ID:YbBINwPIO
えっ
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/03/16(水) 19:11:07.53 ID:YNWO8VNq0
つまり……どういうことだ
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/16(水) 19:21:52.95 ID:xI/4B6AAO
口にスティーブン=セガールを含む

おもしろいもの見る

>>311
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/16(水) 19:21:59.08 ID:SkEKgutAO
さて、駒ヴェルンでも放り込むか
316 :大猩猩と西洋人形 [saga]:2011/03/16(水) 19:25:12.52 ID:SkEKgutAO
「……来たか」

 路地裏に、ゴリラのような大男が佇んでいる。
彼は路地裏の入口から駆け寄ってくる少女に軽く手を上げる。

「おっ待たせー♪ あの子は今日も元気してる訳?」

「喧しくてアジトが警備員に割れるのではないかと危惧する程度にはな」

 少女はチッチッと指を振り、

「結局そのくらいでなきゃセイヴェルン家の女子とは言えない訳よ」

 おどけた調子でそう宣う。

「フレンダお姉ちゃんだー!」

「やっほーフレメア! 久しぶり!」

 大男の背後から飛び出してきた女の子−−フレメアを思い切り抱き締める少女−−フレンダ。

「結局、いつも面倒見てて貰ってありがとうって訳よ、駒場さん」

「なに、気にするな。好きでやっている事だ」

「にゃははー♪ お姉ちゃーん♪」

 フレンダに頬を擦り寄せるフレメア。
「結局かわゆいやつめー!」と言い頬擦り返すフレンダ。
大男−−駒場はその様子を、僅かに頬を緩めながら、静かに見つめていた。
317 :大猩猩と西洋人形 [saga]:2011/03/16(水) 19:26:52.23 ID:SkEKgutAO
「それで、『仕事』を辞める目処はついたか?」

「結局、いい加減に足を洗いたいってのは、ある訳なんだけどねえ……」

 フレンダは駒場から目を逸らし、とある少女達を思い浮かべる。

「出来ればみんな一緒に辞められるのがベストだけど、みんながそれを望むかどうか……」

「ふむ。お前の仲間にも、それぞれ込み入った事情がある、という事か」

 顎に手をあてて思案する駒場。

「あー大丈夫大丈夫! 私、頑張って説得するから!」

「失敗する気がしてならないんだが……」

「ちょっとおー!? 少しは信用して欲しい訳よー!?」

「冗談だ」

「大体ジョークに聞こえないよ? 駒場お兄ちゃん」

 サラッとフレメアに指摘され、酷く狼狽する駒場。
こんな子供に振り回されっぱなしの情けない男が、どうしてスキルアウトのリーダーなんて立場にいるのだろう?
フレンダは脳裏にそんな疑問が過ぎったのだが、彼の名誉の為にそれ以上考えない事にし、ニヤニヤと二人のやり取りを見つめる。

(コレはいわゆる『萌えポイント』って訳よ、うひひひ☆)
318 :大猩猩と西洋人形 [saga]:2011/03/16(水) 19:29:50.33 ID:SkEKgutAO
「おなーべー! うにゃー♪」

 三人で近くの鍋料理店に赴く。
周りから見たら、自分達は一体どう見えるのだろう?
……まさか駒場が誘拐犯に見えていないだろうか?
などと要らない心配をしているフレンダの前に、注文した石狩鍋がドッカリと置かれる。

「シャッケシャッケにゃっふふ〜♪」

「あれ? フレメアってシャケ好きな訳?」

「うん! 大体大好き!」

 仕事仲間のサーモンジャンキーもといセクシー担当を思い出してほくそ笑むフレンダ。

「楽しそうだな」

「そりゃ当然な訳よ。結局、愛する家族と鍋をつつくなんて、至福の時間だと思わない?」

「ああ、その通りだな」

 不器用に微笑む駒場に、悪戯な笑みを返すフレンダ。
319 :大猩猩と西洋人形 [saga]:2011/03/16(水) 19:31:15.36 ID:SkEKgutAO
「なになにー? ひょっとして、『俺と家族にならないか?』とか訊いちゃう訳ー?」

「そ、そこまでは、思ってないぞ? まったく、からかうなよ」

 表面上は平静を装っているつもりだが、言葉にはあっさり出てしまう駒場。

「春菊。にゃあ」

 気づけば自分の器が春菊だらけになっている。犯人は十中八九フレメアだ。そう確信した駒場は、

「野菜も食わんと大きくなれんぞ? ほれ、春菊返しだ」

「ふぎゃー!?」

 この人絶対いいお父さんになれる、フレンダはそう思って微笑んだ。
320 :大猩猩と西洋人形 [saga]:2011/03/16(水) 19:32:38.06 ID:SkEKgutAO
「お姉ちゃん、次はいつ会える?」

 食事を終えていつもの路地裏。
瞳を潤ませ上目遣いで尋ねてくる妹に不覚にも萌えつつ、フレンダはニッコリ笑って答える。

「フレメアがいい子にしてれば早く会えるわよ?」

「うん! 大体いい子にしてる!」

「「待てる女はイイ女!」」

「だもんね♪」

「そーゆー訳♪」

 またねーと大きく手を振りながら去っていくフレンダを、どこか物悲しい表情で見送る駒場。

「大体駒場お兄ちゃんって、フレンダお姉ちゃんの事……好き?」

「うっ! な、何の事だ? いや、結局嫌いな訳じゃないが……」

 本心を見透かされて、動揺を隠せず狼狽える駒場。
「大体やっぱりねー」と言って悪戯に微笑むフレメア。
珍しく真っ赤になった大猩猩は、彼には不似合いな西洋人形を大事そうに抱えて『森』へと帰っていった。
321 :大猩猩と西洋人形 [saga]:2011/03/16(水) 19:34:02.67 ID:SkEKgutAO
終わり
うん、本当にゆるいぜ
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/16(水) 19:40:21.09 ID:Y8lYMUuno
乙!
この後の3人の運命を思うと正直辛い
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/16(水) 19:44:59.81 ID:ZWQtRQU1o
ああう…こんな平和で仲良しな日常があったと思うとつらいなあ
乙でした
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/16(水) 19:50:15.73 ID:Juz6eESvo
微笑ましい3人を見て後の展開を思うと辛い・・・
でも乙
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/16(水) 21:20:42.17 ID:2zAcT4mRo
やめろ、マジでやめろ
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) :2011/03/16(水) 21:47:47.05 ID:CAMyn6/io
フレメアの喋り方(にゃあ)見てると土御門と麦のんのハイブリットか何かなんじゃないかと思ってしまう乙

>>312-314
>>276->>288
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/16(水) 21:53:06.19 ID:7QUYufVk0
浜面は命をかけてフレメアを守らなくちゃならなくなったな
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/16(水) 21:56:16.70 ID:fGYmbzuIo
浜面のハーレム要員が増えたと聞いて
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/16(水) 22:01:17.16 ID:2zAcT4mRo
美少女姉妹丼か、胸熱
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/16(水) 22:31:41.44 ID:Juz6eESvo
フレとンダとフレメアの三姉妹か
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/03/16(水) 22:38:47.93 ID:lLVPQIg6o
そして浜面の前に立ちふさがる駒場のリーダーとフレンダのパーツを使ったフレッシュゴーレム
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/16(水) 22:48:38.08 ID:fGYmbzuIo
コマンダ、か。
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/03/16(水) 22:50:36.14 ID:lLVPQIg6o
日曜洋画劇場 コマンダー
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/16(水) 22:54:14.33 ID:Juz6eESvo
一体何が始まるんです?
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) :2011/03/16(水) 23:32:53.90 ID:CAMyn6/io
大惨事怪戦だ
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/16(水) 23:33:54.39 ID:VXah+f6t0
この意味不明な流れ好きよ
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/03/17(木) 02:34:46.70 ID:iw5KxnVX0
>>263です。
続きっぽいのを書いたので投下させてください

木原と一方通行が仲良く一等賞を目指すお話
8レス、またも未完
338 :第一位のつくりかた 1/8 [sage saga]:2011/03/17(木) 02:35:53.34 ID:iw5KxnVX0


「木原さん」

誰だっけ。

同じ研究室の、多分新人かそこらの研究員が後ろから走って来た。
コスト削減で電灯が少なく、薄暗い廊下。妙に足音が響くので耳障りだ。

「あーっ? 走るんじゃねえよ。うるせえから」
「す、すみません」

新人は小走りをやめたが、木原はゆっくり歩き出した後輩を止まって待つでもなく、ずかずか歩き続ける。

仕方ないので、新人はすり足の早歩きで木原の隣まで追いついた。

「あの、一方通行の件ですが」
「めんどくせ。消えろ」
「え、あの……」
339 :第一位のつくりかた 2/8 [sage saga]:2011/03/17(木) 02:36:56.20 ID:iw5KxnVX0

ここで、はい分かりましたと素直に消えない程度には、我の強い人間だったらしい。
新人研究員は多少申し訳なさそうにしながらも木原の横を歩き続ける。

「彼を暗闇の五月計画に渡すというのは本当ですか? 『未元物質』の演算パターンじゃ、『一方通行』には応用利かないと思うんですけど」

学園都市第一位の超能力者、垣根帝督の演算パターンを他の能力者に植えつけて能力の向上を図るプロジェクト。
それはつまり、他の能力者に垣根なりの『コツ』を分け与えるということになる。
畑違いの能力者に施しても、あまり意味がないだろうというのが彼の意見だ。
将棋の棋士にマジックのテクニックを教えてやるようなもので、多少は視野が広がるかもしれないが、その程度なら詰将棋でもしていた方が有意義である。

「相性が悪すぎます。それに、人格にも影響が出るって聞きましたよ。まあ、あれ以上悪くなることはなさそうですけど……でも、」
「あーあーあーもーうるっせえなあー」

歩きながらうんざりした声を吐き出す木原。声は廊下の向こう側まで届き、響き渡りながら耳に戻って来る。

「その件はなあ、あいつが次の測定でいい線行ってたら取り下げてやるからいいんだよ。あいつにはこれが最後のチャンスだと言ってある。次の測定でも暗闇の五月計画の後でもダメだったら追い出すぞってな」
「嫌ならがんばれって事ですか……根性論ですか? 木原さんらしくないです」
「ばぁーか。根性でレベルが上がるか、ばぁーか」

何故二回言った。
新人はむっとしたが、すぐにまた喋り出す。

「じゃあ、どういうつもりなんです?」
「俺のカンじゃ、あいつは次の測定でレベル4の一歩手前くらいの成績出してくるはずだ」
「無茶ですよ。この間測った時は『オマケで3』ってくらいの数値だったそうじゃないですか。頑張ったってレベル3の真ん中あたりでしょう」
「何をどう頑張るってんだバカ。さっきも言ったろ。根性でレベルは上がらねえよ」
「根性じゃないならどうやって上げてくるっていうんです? 測定日までに猛特訓っていうなら結局根性ですよね」
「はーっ、ここまで言って分からないかねえ」

木原は、改めて隣の若い男を眺めた。

本当に誰だっけ、こいつ。

「俺が相手するバカは一人で充分だ。本当にそろそろ消えろ」
「……」

新人はまだ何か言いたそうだったが、これ以上得るものはないと判断したらしい。
軽い会釈と挨拶の言葉を残して、薄暗い廊下を引き返して行った。
340 :第一位のつくりかた 3/8 [sage saga]:2011/03/17(木) 02:37:23.54 ID:iw5KxnVX0


一人になった木原は考える。

先程言ったとおりただのカンだが、次回一方通行はレベルを上げてくると踏んでいる。
前々からそういったフシは見受けられたが、どうやら彼はわざと自分の評価を下げているらしいのだ。
つまり、その演技をやめればレベルは上がるという事。

(わざわざバカの振りをするとは、嫌味だねえ……)

何故彼がそんな事をするのかは、大体想像が付いている。
悪目立ちすると碌なことがないということを十歳の時すでに学んでいるからだろう。

それでも、それを押してもレベルアップしなければならない事情が、今度の彼にはあるはずだ。
木原はそう確信している。


最初に測定した時、一方通行はレベル2だった。
そして、木原が「こんな役立たずはさっさと余所へ処分するか」とぽろっと口にした直後の測定で、彼はレベル3に上がった。


生意気に反抗して見せているが、結局のところ、少年は木原に見捨てられることを何より恐れている。
どん底に落ちるぎりぎりの所で彼を引き上げたのは、手を差しのべたのは、木原数多ただ一人なのだから。
その手を放されたら戻って来られない。
他の誰に拾われようと、木原に捨てられたら生きては行けない。

三年掛けて木原が刷り込み、一方通行自身が信じ込んだ、強迫観念だった。


(あのガキが本当にレベル5の才能を秘めた化け物なら……面白いことになる)

レベル5の価値は、学園都市にとって絶大である。
そして、その精神を掌握しているとなれば、彼自身の力も一気に跳ね上がる。

(本性引きずり出してやるよ。何が何でもな)



次の測定で一方通行は律義に上げて来た。
予想通り、レベル4のギリギリ手前。

341 :第一位のつくりかた 4/8 [sage saga]:2011/03/17(木) 02:38:02.74 ID:iw5KxnVX0


「木原くン木原くゥン、たらこスパゲティの海苔が偏ってオマエの顔の刺青みたいになってるンですけどォ」
「お前はバカだね〜〜〜〜、一方通行クン。食い物で遊んでる暇があったら勉強するか死ね」
「すっげェ、このパスタ木原そっくり」
「死ね」


ぎりぎりレベル4寄りのレベル3になってから二年。
少年は十五歳になっていた。相変わらず色は白い。

あれ以来、一方通行の成績は上がっていない。
同じように脅しつければ上がっただろうが、この二年は木原の方にその余裕がなかった。

何度考え直してもどういう理屈で決まったのか分からないが、暗部の小組織のリーダーに仕立て上げられてしまったのだ。
科学者を暗殺集団の指導者に据えて一体何の意味があるのか。
学園都市の発想はつくづくぶっ飛んでいる。
おかげでグレーゾーンで踏ん張って来た両足を、学園都市の暗部にどっぷり浸からせる羽目になった。


そして本日は、その真っ黒な世界に秘蔵っ子を巻き込もうという魂胆である。
自室のテーブルに置かれた一皿のスパゲティをフォークでつつく(顔に例えるなら丁度鼻の穴あたりを執拗に狙っている)一方通行の傍へ、木原は近寄った。

「おいクソガキ。お前バカだし暇だろ。ちょっと働け」
「バカは全然関係ねェだろ。面倒くせェからパス」
「説明するぞ。この間下っ端が大勢死んじまって、新規クズの補充まで一週間かかる。その間にくだらねえ用事が来ちまった」
「俺はやンねェって……」
「絶対能力進化計画って知ってるか。知らねえよな、バカだから」
「いちいち再確認させンじゃねェよ。どォせバカですよ」
「そんな当たり前の事はどうでもいい。絶対能力進化計画ってのはつまり、能力者を前人未到のレベル6に引き上げる計画だ」
「……ハァ」

一方通行はあきらめたのか、フォークを置いて話を聞く姿勢に入る。
342 :第一位のつくりかた 5/8 [sage saga]:2011/03/17(木) 02:39:20.28 ID:iw5KxnVX0

「レベル6だと? どォせ第一位様が頑張ってンだろ。レベル3の俺に何しろってンだ」
「後片付けだ」
「何の」
「死体」

少年は押し黙った。
それでこそクズのお仕事だ。
もしいくら死んでもいいような人間の死体なら。

「……随分物騒な実験じゃねェか。最初から誰か死ぬのが分かってンのか」
「殺すのが工程の一部だからな」
「そりゃヒドイ」
「今日の分は一体でいいはずだから、楽だぞ。お前はラッキーだ」
「今日の分? 一体でイイ? 何日掛けて何体出す気なンだよ、死体」
「期間は知らね。出る死体は全部で十万体」
「じゅゥまン!?」

流石に驚いて椅子を鳴らす。
口を開けて見上げてくる一方通行へ、木原は事務的な調子で説明を続ける。

「十万通りの戦闘環境で能力者を十万回殺害すると、経験値が溜まってピロリロリン♪ って事なんだとよ」
「十万人も黙って殺されてくれンのかよ。第一位のレベルアップのために? カルトの教祖様か」
「いいや、クローン人間だよ。感情なんかない。第二位の超電磁砲の遺伝子マップを使って、能力者を量産したんだ。もとはレベル5の大群を生み出す目的で作ったらしいが、せいぜいレベル2か3どまりの能力者しか製造できなかったんで頓挫したとか」
「十万人も無駄に作ったってのか?」
「量産計画で余った奴はみんな死んだよ。垣根が実験に承諾してから追加製造中だ。第一位様がどんどん殺してくれるんで、製造のほうがおっつかなくてヒーヒー言ってるらしい」
「……引くわァ」
「全くだ。天才の考えることは分からないねえ。で、天才でも何でもないクズの出番だ。今日の予定は第一七学区の操車場で一体殺害。その死体を回収して処分するのがお前の役目だ」
「ヤでェーす」
「行け」

一方通行は首根っこを掴まれ、外へ蹴り出された。

343 :第一位のつくりかた 6/8 [sage saga]:2011/03/17(木) 02:39:58.09 ID:iw5KxnVX0



勝てなくはない、と思った。
一番最初に第一位に出会った、悪夢のようなあの日。

特に何の感慨もなさそうに、まるで目覚まし時計でも止めるかのように当たり前の調子で、自分と同じ顔の少女の頭を叩き潰した男。

垣根帝督。

学園都市最強の超能力者。


次点である第二位の御坂美琴は、その最強の座に君臨する男を見据えて立っていた。

第一位の向こうには力なく横たわる少女。
倒れる少女もまた、御坂のクローンだ。
肩が少し揺れている。
か細い息遣い。
今日殺される予定の少女がまだ生きている事を確認し、彼女はほんの少し安堵する。

まだ、助けられる。

私が勝てれば。

344 :第一位のつくりかた 7/8 [sage saga]:2011/03/17(木) 02:40:44.10 ID:iw5KxnVX0


「それで? このクローンの命を救うため、俺に勝負を挑みたいというわけか――第二位」

「そういう事」

垣根は鼻で笑った。


以前、第一位と第二位の間には実力的に大きな差があると言われた事がある。

学園都市にたった六人しかいないレベル5の頂点と、その次。
他の能力者たちからすればどちらも雲の上の存在だが、頂上同士の間にも優劣は確かに存在するのだ。

しかし、届かない相手ではない。
手も足も出ないなんて事はない。
絶望的過ぎる差ではない。

出会ったその日に見た第一位の力の片鱗を思い出し、御坂美琴は小さく頷く。


「悪いけど、本気で行くから」

そう、本気なら。全力なら、どうにかなるかも。
ではなく、どうにかしなければ、勝たなければならない。
これ以上妹達を殺されてたまるか。

止めるのだ。
この実験を。


ポケットの中のコインを握り締める。
ゲームセンターから勝手にかっぱらって来た薄い金属。


「食らいなさいッ! ――――超電磁砲ッ!!!」


その華奢な手から弾かれた何の変哲も無いメダルゲームのコインは、音速を飛び越えて宙を走る。

鋭い光が辺りを照らし、一歩遅れて爆音が響く。

直撃。
ビル一つ倒壊させる程の威力を持つ超音速の弾丸が、垣根帝督の胸元へ向かって撃ち抜かれた。

345 :第一位のつくりかた 8/8 [saga]:2011/03/17(木) 02:41:15.03 ID:iw5KxnVX0


ほんの数秒、御坂美琴は動きを止めていた。
辺りには砂煙が立ち込めていて、垣根がどうなったかはまだ分からない。

このくらいで死ぬ相手ではない。
それは確信を持って言える事だった。

そもそも、今のは彼女の全力ではない。すぐそばに妹がいたのだ。
それを巻き込まないで、人間一人戦闘不能にする程度。

『未元物質』がどんな能力であるにせよ、これで第一位が倒れるとは思わなかった。

御坂は油断無く煙の中を見据える。
反撃が来てもすぐ対応できるように。


次の瞬間。


「――!?」

白く輝く「何か」が、真っ直ぐ直線を描いて彼女の肩を貫いていた。

「痛ぅっ……!」

思わず膝から崩れ落ちる。


「成程、まあまあやるんじゃねえか?」

曇った景色の向こう側から、余裕を感じさせる声が響いてきた。
続いて、垣根帝督が進み出る。スモークを演出にでも使っているかのように、悠然と。

「だが常識的過ぎる。科学でどうとでも説明がついてしまう。それじゃあ俺には適わない」
「あ、んた……一体……?」

第一位の背中からは、大きな白い翼が生えていた。
その翼で繭のように体を包み、彼は超電磁砲の衝撃から自分を守っていたのだ。

翼が広がり、整った顔が現れる。


「一つだけ教えてやる。俺の『未元物質』に、常識は通用しねえ」



その様子を見て。

(引くわァ)

と、一方通行は思っていた。
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/03/17(木) 02:43:24.76 ID:iw5KxnVX0
以上です。

終わりが見えない……
このスレでダラダラやるべきではないような気もしますが、
そんなに長くはならない気もします

困ったぜ
347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) :2011/03/17(木) 02:46:16.05 ID:rJhXt0Cvo
一方通行かわいいなコンチクショウ
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/17(木) 02:47:31.51 ID:kw0BBDT+o
またいいところで切りやがんな乙
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/17(木) 02:48:49.15 ID:Ag4pRWoco
一方通行冷静に何考えてんだww
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/17(木) 03:50:36.59 ID:o66+kzmJo
クローン2万人でも大変なのに10万とかどんだけ時間かかるんだろう
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/17(木) 04:05:25.02 ID:yiPyYIqgo
美琴のショック度もでかくて人格崩壊しそうだな・・・ww
352 :とある街の震災記録 8/8 [saga]:2011/03/17(木) 07:44:36.94 ID:zx3XjHn4o
>引くわァ
くっそ……シリアスなはずだ……だが笑ってしまった……乙
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/17(木) 07:45:06.61 ID:zx3XjHn4o
名前ミス引くわァ
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/17(木) 07:50:12.64 ID:ZBZ54zxK0
うおお続き超楽しみにしてました!! 乙です!

悪意に晒されるのを拒み、あえて阿呆を演じ、
腹の中では何考えてるか分からない木原くンに縋る…健気だ;;

>(引くわァ) メルヘンな翼にですよね、分かります

355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/17(木) 08:03:21.41 ID:Jr/PxI8AO
乙です、木原クゥンとの掛け合いもいいし一方通行も可愛いな
そのままダラダラ続けて欲しいとも思う

そんないい流れをぶったぎって投下とか引くわァ
3レス、くだらないので何も考えないで頂けると助かります
356 :暗部交渉 [saga]:2011/03/17(木) 08:04:12.78 ID:Jr/PxI8AO


土御門「……麦野沈利だな」

麦野「ええ、アンタが土御門元春ね……」

土御門「馴れ合うつもりは無いが、今日はお互いにとって有意義な時間にしよう」

麦野「そっちがショボい話ばかりじゃなければいいんだけど」

土御門「……まあいい、早速交渉に入ろうか」


絹旗「……急に呼び出されたけどなんだか超シリアスなんですが」

フレンダ「向こうに居るのも私達と同じ暗部の人間っぽいし……」

浜面「だ、大丈夫なのか、これ?」

滝壺「大丈夫、はまづらは私が守るよ」


一方通行「……ったく、なンなンだこの組み合わせはよォ」

結標「あっちの人達は『アイテム』と呼ばれる暗部の集団みたいね」

海原「これからいったい何が起きるのでしょうか……あっまた動き出しましたよ」


麦野「……いくわよ」

土御門「……ああ」

浜面「…………」ゴクリ

一方通行「……チッ」

土御門・麦野「せーの」

土御門・麦野「プリーズ、プリーズ、交換しましょう。わたしとあなたの、何かをー。
        お願いお願いトレード希望、二人の気持ちがひとつなら」

絹旗「!?」

結標「は……はぁ?」
357 :暗部交渉 [saga]:2011/03/17(木) 08:04:48.24 ID:Jr/PxI8AO


チャッチャチャッチャ チャラララ

麦野「私のフレンダあげるからー、アナタの海原、ちょうだい」

土御門「え、いいぜよ」

フレンダ「ちょ、ちょっと!?」

海原「いったい何を言ってるんですか!?」

インデックス「この話、成立なんだよ!」

上条「はい、フレンダさんはあっち、海原はあっちに移動してねー」

フレンダ「いきなり現れたコイツらもだけど何がなんだかわからないって訳よ!」

麦野「うっさいフレンダ、さっさとあっち行きなさい」

土御門「海原ももう『グループ』ではなくなったから早くあっちに行くぜよ」

海原「……正気ですか?」

アレイスター「理事長公認なので絶対だ」

浜面「なんか変な機械と変な奴も出てきた!?」

一方通行「アレイスター……てめェ」

上条「はいはい、次行くよー」


チャッチャチャッチャ チャラララ

土御門「めずらしい一方通行欲しいぜよ? 可愛い絹旗、くれるかにゃー」

一方通行「はァ!? ふざけンなコラァ!」

土御門「だって絹旗可愛いから欲しいんだもん」

絹旗「うう……流石に第一位が相手だと交換されるのは超間違い無さそうです……」

麦野「……うーん、どうしよう」

結標「迷っちゃうの!?」
358 :暗部交渉 [saga]:2011/03/17(木) 08:06:09.89 ID:Jr/PxI8AO


麦野「……決めた、絹旗は出せないわ」

インデックス「交渉決裂かも」

絹旗「麦野……私麦野のこと超信じてましたよ!」

麦野「絹旗は可愛いからねー」

フレンダ「物凄く納得がいかないって訳よ……」

滝壺「大丈夫、ちょっと不憫なフレンダはもう仲間じゃないから応援しない」

浜面「ひでえ……」

土御門「第一位出しても絹旗は無理だったか……クソッ!」

一方通行「……なンかわかンねェが複雑だ」

アレイスター「さて、次行こうか」


チャッチャチャッチャ チャラララ

土御門「ショタコンあわきんあげるからー、負け犬浜面、ちょうだいにゃー」

結標「……もう突っ込む気も起きないわ」

麦野「絶対ダメ!」

海原「即答!?」

インデックス「残念だったね」

浜面「麦野……いいのか? あいつは大能力者みたいだし無能力者の俺より全然役に立つと思うが……」

麦野「……い、いいじゃない別に。浜面はいつまでも私達の雑用やってればいいのよ……
   だからそんな特別なアレがある訳じゃ……」

浜面「麦野……」

麦野「浜面……」

滝壺「………」ムッ


おわれ
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/17(木) 08:08:11.48 ID:Jr/PxI8AO
おしまい、一レスにするつもりがこんな事に……色々失礼しました
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/17(木) 08:31:24.97 ID:E5qlXHy80
おつおつ
むぎのんかわいいなww
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 08:55:25.40 ID:VrLRjXaC0
おつ

可愛いなみんな
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/17(木) 08:56:41.65 ID:Cfl3dEcIO
おい

結局フレンダの扱いが納得いかないって訳よ
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/17(木) 09:28:39.93 ID:xK2ywAIy0
>>362
フレンダはそれくらいがちょうどいいんだよ

そのあと浜面に慰めてもらうフレンダとか想像したら超可愛くないか?
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/17(木) 10:37:08.72 ID:iyuVPEGIO
上条「こんにちは?」


ワリシーサ「こんにちワリシーサ!」


美琴「ありがとう?」


アックア「ありがとウィリアム!」


一方通行「こんばんはァ」


番外個体「こんばんワースト!」


上条「さようなら?」


打ち止め「さよなラストオーダーってミs(ry」


上条・美琴・一方「魔法の言葉で?」


三人「たー(ァ)のしー(ィ)仲間がー(ァ)」


ごごご轟ぅーん!!!!!


美琴「おはよう?」


初春「おはよ初春!」


一方通行「いただきまァす」


ステイル「いただきマグヌス!」


美琴「挨拶すれたび友達増えるねっ!」

えーしー
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/17(木) 10:39:03.10 ID:iyuVPEGIO
むしゃくしゃして投下した。
投下するならどこでも良かった。
後悔はして居ない
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/03/17(木) 10:44:09.43 ID:q6A+CgRAO

誰かやると思っていた
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/17(木) 11:54:41.33 ID:N0lo4apAO
↑上に同じく
「AC」のCMを見てると
だんだんストレスが貯まってくるようになった
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/17(木) 12:53:15.88 ID:q6QJHzBjo
オシムさんが出てくる脳の病気のやつは平気なんだけど
それ以外のやつはイライラするな
369 :便乗してみる [sage]:2011/03/17(木) 13:13:27.95 ID:Pacvlm0Lo
右「遊ぼう」っていうと
左「優先する。仕事を上位に遊びを下位に」っていう

右「馬鹿」っていうと
後「お前がであるか」っていう

右「もう遊ばない」っていうと
前「私に否定形はない」っていう

そうしてさみしくなって
あとで

右「ごめんね」っていうと
上「その幻想をぶち[ピーーー]」っていう

こだまでしょうか?
はいそうです。
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/03/17(木) 13:46:54.84 ID:6+yON8kHo
>>364
ワシリーサじゃね?
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/03/17(木) 16:26:45.97 ID:VzoLdJTAO
>>356

とりかえっこプリーズ懐かしすぎwwwww
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/17(木) 19:47:40.76 ID:uXqzwzIc0
>>364
お前のおかげで洗脳されずに済みそうだ
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/17(木) 20:16:51.26 ID:iyuVPEGIO
>>370
ごめん、素で間違えてた
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) :2011/03/17(木) 20:26:23.51 ID:S83Tj4hX0
>>369
吹いたwwwwwwwwフィアンマ不憫wwwwwwww
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/03/17(木) 22:25:52.45 ID:lesHYFIi0
小ネタで一レスだけ。三角木馬風味。


「恩返しがしたい」

「……はぁ。別に、そういう見返りが欲しくて助けたわけじゃねえよ」

「何もしなくていいの?」

「いや、そりゃ手伝いくらいはしてくれると嬉しいけど」

「結局、それじゃあ意味が無いってことだよ」

「意味?」

「感謝してくれるのは嬉しいけど、そうじゃないんだ」

「居場所と引き換えに何かを強いるんじゃあ、教会と変わらない」

「俺はそういうのは求めてない」

「でも、恩返しがしたい」

「――お前今、幸せか?」

「え? ……うん」

「じゃあそれで良い」

「記憶と引き換えにしてでも助けたいと思ったんだから、幸せになって欲しいと思うのは当たり前のことだろ?」

「逆に、それ以外の見返りを求めるのは筋違いってことさ」
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/03/17(木) 23:14:33.74 ID:SRgUcgb+0
>>220の続きになります。前回御感想を下さった皆様ありがとうごさいました。
今回も無駄に長いので10レスほど頂きます。
ベースにしているのが原作3巻なので、遺体の描写にやや過激な表現が含まれます。耐性のない方は御注意下さい。
377 :御坂 「――――私は、科学が憎い」U 1/10 [saga]:2011/03/17(木) 23:15:49.49 ID:SRgUcgb+0



ハァ……、ハァ……荒い息と共に足を引き摺る様にして歩く御坂美琴は、薄暗い街を徘徊していた。
科学の頂点と言われるこの街では不釣り合いな中世ヨーロッパを再現した様な派手な服装。
それに反する美少女めいた顔立ちは、同じく夜の街を彷徨う柄の悪い少年達の目を数多に引いていく。

「よお嬢ちゃん、こんな遅くに何やってんだ?よかったら優しいオニーサン達がお家まで送っていってあげようか」
ナンパ誘拐凌辱の流れをテンプレート化した様な台詞に、美琴は苛立ちの籠った冷たい目で彼らを見据える。
そんな彼女の態度が気に喰わなかったのか不良少年達が暴力で力無い少女を黙らせようとした瞬間

バタリ、と少年達が地に伏した。意識を失った彼らの体を踏みつけながら、御坂美琴は夜の街を目的もなくフラフラと歩き続ける。
術式は完璧だった。倒れた彼らが良い証拠だ。
それでも敵わなかった『最強』に、ゴボリと口元から滴る血を乱暴に拭い美琴は叫ぶ。


「………ち、くしょう………チクショウチクショウチクショウチクショウ!!何で、何で何で何で何であの怪物を殺せない!!認めない、絶対に認めない。
 アレを殺す為に私の捨てた物達も、あの子達の人生も、何もかも全部意味の無い無駄な物だったなんて絶対に認めてやるもんか!!
 殺す、一方通行を、殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!!!―――――――――ちく、しょぉ…………」


『何で俺が超能力者っつーオマエと同じカテゴリに留まってっか知ってるかァ?それ以上測れねェからだよ。
 第三位のオマエより遥か高みに居ながら、超能力者なンてチンケな区切りしか存在しねェから仕方なく俺はそこに甘んじてやってンだ。
 だからこそ俺は望むンだよ、絶対能力者――――――レベル6って『無敵』の冠をなァ』

二度目の敗北を味わい無様に尻を振りながら逃げたときの、あの嘲りが忘れられない。
命を懸けた戦いにその命を賭けきれず敗北し、敵の恩情を受け、否、殺す価値もないと判断され逃げ遂せたゴミの様な自分。
捨てたプライドも生活も、こんな物の為ではなかったというのに。

だが美琴の意思に二度に渡ってはっきりと根づいてしまった『勝てない』という認識はそう簡単には消え去ってくれない。
一方通行という『最強』の、その『最強』たる所以を御坂美琴は強く本能に刻み込まれてしまっていた。

ならば。
美琴が絶対に敵う事の出来ない『最強』は今、美琴とは別のベクトルで強大な力を持った多くのバックの下で動いている。
バックがあるからこそ動いていられるとも言い換えられるかもしれない。
今更の様だが、彼が行っていた『殺人』という行為は至って単純な犯罪である。背後の存在が無ければ幾ら第一位とてそう易々と少女達を殺す事は出来ない筈だ。


「―――――『被験者』を止められないなら、『被験者』という存在理由を潰すしかない」


『被験者』という立場を生み出すモノ、『実験』。
この非人道的な『実験』を見過ごしあまつさえ利用しようとしている人間共。科学に狂った悪魔達。


「………狙うは実験の根本。全てを黙認し利用しようと企む学園都市――――――科学崇拝」


『科学』と『魔術』。
相反する二つを纏った御坂美琴が学園都市、牽いては科学そのものへの復讐を掲げ動き出す。



378 :御坂 「――――私は、科学が憎い」U 2/10 [saga]:2011/03/17(木) 23:16:35.25 ID:SRgUcgb+0



白井や御坂妹と同じく常盤台の制服を着ているからお嬢様なのだろうと思い彼女を囲むスキルアウトの群れに飛び込んだらその女の子は実はトンデモ発射ガールだったり、
「おい姉ちゃん何だよその格好誘ってんのか」なんてある種の代名詞みたいな台詞に駆けつけてみれば「これは立派な術式なんですううう」と逆に知り合いの聖人が暴れていたり、
夜道を歩く小学生に危ないよと声かけたら何とロリは担任でその姿を見た警備員からロリ誘拐犯に間違われて追われかけたりする場面に遭遇した上条当麻は
薄暗いどころかすっかり夜になってしまった人通りの少ない大通りを走り帰路を急いでいた。


「なんだかんだで結局俺しか被害被ってねえし………不幸だ」


前者2つでは明らかに過剰防衛な女性陣を必死に食いとめ加害者から被害者にジョブチェンジした不良の少年達へと
「此処は俺が引き受ける、だから早く行け!」なんて死亡フラグ満載の台詞を口にした結果見事ボロボロにされ、
後者では小学生と間違えた担任に声をかけながら肩に手を置いた所で長髪巨乳ジャージの警備員から背負い投げをされた挙句聞く耳持たずに追いかけ回され。

クラスメイトの青髪ピアスの様な部類であれば今日一日で沸き起こった女性達との絡み、
特に<ツインテですの調風紀委員←New!><おどおど巨乳メガネっ娘←New!>の状況を羨ましがって妬むだろう日常も、彼、上条当麻からしてみれば散々なものなのである。

不幸だ……今日は溜息と呟きばかり洩らしている気がする。
さあ、早く家に帰ろう。
喧嘩の様なものもしたが、やはりなんだかんだで家に帰れば「おかえりなんだよ〜」なんて可愛らしい女の子の声が出迎えてくれるというのは良いものだ。

そう思い立った上条は近道をしようと大通りから一端外れ、近くの小道へと進む。
半ば路地裏の様な小道へ進んだその時点で、彼の不幸体質からすれば死亡フラグ或いは事件フラグ満載であるのだが、生憎と彼本人はそんな事気付いていやしない。



さて。上条当麻が小道を進むと、やはりというべきか、彼は暫くした先である物を見つけた。
奇妙な事に、女の子の靴が片方だけ。どうやら事件フラグの方だったらしい。

珍妙に思いながら落ちていた靴を拾い眺める。いかにも学校指定っぽい、サイズの小さな茶色い革靴。
埃臭い路地とは対照的に特に汚れてもいない清潔な靴は、それが此処に放置されてそれほど時間が経っていない事をありありと示していた。

上条は路地の先を眺める。
先程まで歩いていた大通りと異なり、狭い路地には電灯の一つも用意されていない。
まるで洞窟の入り口めいた闇が口を開けるその先は、ちょっと覗きこんだぐらいでは何も見えなかった。


「…………、」


上条は路地の先へと一歩踏み込む。
それだけで周囲の温度が2、3度下がった様な気がした。足から体へ、何か得体の知れないモノを踏んづけた様な感覚がせり上がって来る。

上条はさらに進む。と、路地の汚い地面にもう片方の靴が転がっていた。さらに進む。
湧き上がってきた嫌な予感が急激に膨らんでゆく。ゆっくり、ゆっくりと思うのに足がどんどん速くなる。
何を焦っているのか、呼吸も鼓動もひっくるめて坂道を転がり落ちる様に加速していく。

と、上条の足が何かを踏んづけた。
金色……というより、銅の色に近い金属。単三電池ぐらいのサイズの、金属の筒だ。
漂ってくる花火の様な薄らとした匂いが、映画でしか見た事のない薬莢のイメージを彷彿とさせる。


(何が………?)


上条は無意識の内に声を出すのを押さえていた。本能的に足音を殺しながら、それでも奥へ進む。
一歩一歩進む度に空気が濁っていく様な錯覚がした。

さらに進むと、暗がりの向こうに何かが転がっているのが見えた。いや、正確には誰かが倒れているのが見えた。
ここからだと足が見える。二本の足が見える。残る上半身は、まるで闇の向こうに喰われてしまった様に見る事が出来ない。
辛うじて、足の周りに何かが散らばっているのが確認できた。プラスチックに似た破片やバネの様なもの――――何かオモチャの残骸みたいなものが。


「みさか………?」


何故、そこで真っ先に彼女の名前が出たのか上条には分からない。上条はさらに一歩進む。見えない闇を引き裂く様に。
そして、そこに彼女はいた。

御坂妹は、死体となって転がっていた。



379 :御坂 「――――私は、科学が憎い」U 3/10 [saga]:2011/03/17(木) 23:17:41.98 ID:SRgUcgb+0



彼女は四角く切り取られた藍色の空を眺める様に、仰向けになって転がっていた。
血の海だった。一体人間にはどれほどの血が詰っているんだと疑問に思ってしまうほどの血の海がそこにあった。
地面だけではない。両の壁には、上条の目の高さまでが赤い色彩で塗り潰されている。まるで人間の体を搾って血液を根こそぎ奪った様に見えた。

赤色の爆心地には一人の少女。
半袖やスカートから飛び出した手足はズタズタになっていた。だが、そこはまだいい。
手足共に指先は切り捨てたみたいに潰れていたが、見た目で直ぐに理解できるスプラッタの方が異常な事にまだマシに感じる。

少女の死体、その目に見えない服に隠された部分は奇妙な事にベッコリとした窪みを描いていた。

ボロ雑巾にさえなれない有様となったサマーセーターの隙間から、赤黒い空洞が僅かに窺えた。
ダメだダメだと脳が警告を発するのに、本能なのか何なのか視界はより奥を詳細に捉えようと動き出す。

勢い余って飛び出した様にピンク色の筋肉の束と黄色く柔らかそうな脂肪がはみ出していた。
そこからまるで繋がるみたいにスカートの間からも何かが零れ出ている。
ピンク色の表面に薄ら紫色のかかったぶよぶよしたそれが果たして何なのか、厭に良く回る頭が早急に理解を示したとき―――――――


「う、げぇ!」
瞬間、ついに耐えきれなくなって上条は体をくの字に折り曲げた。口の中に酸っぱい味が広がったと思った途端、胃液の中身がまとめて口から弾け飛ぶ。
汚い音を立てて地面を流れた吐瀉物が、血の海と混じり赤黒いそれを蹂躙した。

恐怖に駆られつつも最後の希望と言わんばかりに再び少女の死体を眺める。せめて、せめてこの子が御坂妹ではなかったら。
半袖の白いブラウスにサマーセーターと灰色のプリーツスカートに加え、肩の辺りで切り揃えられたサラサラとした茶色い髪。
今にもぐちょりと音がしそうな半分崩れかけた顔を飾った空虚な瞳と目があって


「………ミ、サカ―――――――――」

「それ、一体どっちの事指してるわけ?」


バッ!突然後方から聞こえた声に上条は振り向いた。だが、そこには誰もいない。
すると

「こっちよ、こっち」
気付けば。振り向いた彼の、さらに後ろに彼女はいた。
外国製らしい黄色のドレス、ネックレスの様に引っ掛けた、ジャラジャラと音を立てる鎖から続く小さな十字架。
写真の装いとは大部懸け離れてはいるものの、天真爛漫の中に凛とした輝きを隠すその顔立ちは、まるで




「―――――――『御坂美琴』、?」




380 :御坂 「――――私は、科学が憎い」U 4/10 [saga]:2011/03/17(木) 23:18:38.43 ID:SRgUcgb+0



7月24日、午後6時38分。
照り付ける夕日が湿った空気を誘い出す操車場の一角で、御坂美琴は初めての敗北を喫した。

学園都市第三位『超電磁砲』として君臨する彼女を敗北へ導いたのは、その更に高みに立つ存在。
学園都市最強の超能力者、能力名『一方通行』。

一度は美琴を殺そうとした彼がそれを実行しなかったのは、恩情でもなければ殺しという行為への躊躇でもない。
計画外の戦闘は予測演算に誤差を生じる恐れがある、と。そう警告されたから。ただその一点に過ぎない。
よってその日犠牲となったのは常盤台中学の制服を身に纏った、だが在学登録の成されていない身元不明の少女一人のみ。

肩まである茶色い髪に、化粧は必要ない程度にデフォルトで整った顔立ち。半袖の白いスカートにサマーセーター、そして灰色のプリーツスカートという組み合わせ。
知る者が見れば10人中10人が答えるであろう、その少女の名前は―――――――




「こんな言い方も何だけど、安心して。死因は5.56ミリ弾5発を受けての失血死、実際は見た目ほど酷い死に方してないわ。
 ここまでなったのは死後巻き込まれた戦闘の余波の所為だから」

「………な、んで……お前が此処に――――?いやそれよりもっ、コイツ、お前の妹なんだろう……?」


どうしてそんなに冷静でいられるんだ?
胸の内に過ったその問い掛けを、上条は口にする事が出来なかった。何故って?恐ろしいからに決まっている。
血の繋がりある妹の遺体を何の感慨も無いかの様に受け止められる姉の姿など、明らかに異常でしかない。

見るからに戸惑いを見せる上条を何処か遠い世界の出来事の様に見つめながら、
ああ、私はもうアイツとは住んでいる場所そのものが違うんだと御坂美琴は実感した。
もう日常には帰れない。そんなもの、とうに分かっていた事ではないか。

御坂美琴はその短い生涯の間に通算三度の敗北を味わっている。
一つは自身の能力『超電磁砲』を用いた一方通行との初戦。
一つは二万人の少女達の殺害を提示した超高度並列演算器『樹形図の設計者』破壊計画の失敗。
一つは新たに得た超能力とは異なる法則を持った能力『天罰術式』を用いての二度目の対一方通行戦。

少女達を直接殺害する役割を担う『被験者』一方通行には既に二度敗北した。
計画の改竄と破壊を試みた『樹形図の設計図』は美琴の力では結局どうすることも出来なかった。
御坂美琴に、これ以上の敗北は許されない。
四度目の挑戦。183に分岐された関連施設全ての破壊、それを超えた、学園都市の闇を徹底的に潰す為の科学崇拝そのものの根絶。


「アンタが何処まで理解してるのか知らないけど、これだけは言える。これはアンタには関係の無い話しよ。半端な覚悟で余計な手を出さないで」


故に、御坂美琴は『光の象徴』たる少年が伸ばす腕を敢えて突き放す。
助けてくれ。もう嫌だ。可哀想な悲劇のヒロインらしく泣きつけば、それこそお人好しの彼はまるで自分の事の様に怒り、美琴と共に行動しようとしてくれるだろう。


「―――――知らねえよ。確かに俺は何で御坂妹が死んでるのかも、何でお前がそんな据わった目をしてられるのかも知らねえ。
 それでもお前がもし御坂妹が殺された原因を壊そうとしているのなら、俺にはそれを手伝うだけの覚悟が在る。御坂妹を殺したヤツを、俺だって許せねえ」


この状況下で少女を殺したのが自分ではないと信じてくれている彼を、自分が進む地獄へと道連れにする事を御坂美琴は許さない。


「ア、は……―――――あはははははははは!!手伝う?覚悟がある?馬っ鹿じゃないの。ば、っ、か、じゃ、な、い、のぉおお!!
 アンタ、私が何しようとしてるか分かってるわけ?―――――分かってないわよね。自分で知らないって言ってたもの。アは、アハはははははは!!
 私はねえ、壊すの。学園都市を。科学崇拝そのものを!全部壊して壊して更地にして、あの子達の命を弄んで利用しようとした悪魔みたいなシステムの根本を駆逐するの。
 そうでもしなきゃ馬鹿みたいに結果と数字ばかり追ってる狂信者共は止まらない!私は憎い、学園都市が憎い、それを造り上げた科学が憎い、憎い憎い憎い憎い!!!」


学園都市に存在する研究関連施設―――――そこで研究を進める関係者全てを虐殺する悪魔へと、彼を仕立ててしまう事を、御坂美琴は望まない。
この世に悪魔は、たった二人で十分だ。自分自身と一方通行、それ以外は私が沈める。



381 :御坂 「――――私は、科学が憎い」U 5/10 [saga]:2011/03/17(木) 23:21:10.73 ID:SRgUcgb+0


「その為にね、チカラを手に入れたの。学園都市で第三位なんて崇められた超能力だけじゃ足りなかった。今までの私じゃあの怪物には敵わなかった。
 ――――――生まれ変わった私でもまだ足りなかったけど、それでもあの怪物が動く理由くらいなら、その根っこくらいなら壊せるだけのチカラを手に入れたの」


「ほら、見てて」上手く描けた絵を子供が親へと見せつける様な純真な眼で上条を見た美琴は、そっとその視線を路地の入口へと向けた。
そこには先程上条を追いかけ回したジャージ姿の女警備員が、何か他でも事件でもあったのだろうか。腕章片手に無線で連絡を取っている。
バリバリ!警備員の使っていた無線機が、紫電を発して煙を上げた。
壊した犯人が自分である事を主張するようにバチバチと体中に電気を走らせた美琴を、警備員の鋭い視線が射る。
すると

「あ………ッ!?」
悲鳴すらあげられぬまま、警備員の女性が倒れた。急な出来事に周囲の通行人達からざわめきが生まれる。
女学生の派手な叫び声に半ば呆然としていた意識を取り戻した上条が非難する様に美琴を見遣る。
だが美琴は動じない。それどころか、何処か嬉しそうに自分の功績を自慢する。


「見た?見た見た見た?今のが私のチカラ。新しいチカラ。知ってる?これはねえ―――――『魔術』って言うの」


魔術。七人しかいない超能力者から発せられたその言葉に、上条の背筋をゾワリとしたものが駆け抜けた。
学園都市で三番目に価値あると認定された存在が魔術という拡張領域を手に入れたら?
目の前に立つ御坂美琴は無関係の人間を平然と攻撃したのだ。何を仕出かすか分からない。


「お前……自分が何したか分かってんのか!?確かにお前は学園都市を恨んでいるかもしれない。
 でもそれは学園都市っていうシステムそのものであって、そこに住む人達には一切関係ねえ事の筈だろ!?」

「――――――仕方ないわよ、こんな街護ろうとするんだもの。私の邪魔をするんだもの。
 皆この街に騙されてるんだわ。能力開発を受ける学生も、黒子みたいに街を庇う風紀委員や警備員も。
 『科学』なんて原理や理論をしつこいほど並び立てた表向きばかりの安心と平和に皆騙されているんだわ。私が救ってあげないと。あの子達も、皆も。
 それがあの子達が生まれる要因を作った……――――ううん、この街の『真実』を知ってしまった者の義務だもの」


歯と歯の間から血を溢しつつ、それでも美琴は笑っている。遠い目で。
見えない地平線の彼方を永遠に追い続ける様な遥か遠くを眺める目だった。自身の抱く願望がどれほど無謀で横暴で自己中心的なものなのかを、美琴は正しく理解している。
理解した上で、どれほどの人間から非難を浴びるか覚悟した上で、それでも唯一つの信念の為にその人生を燃やそうとしている。
とても、上条には真似できない考えだ。
その上で、彼は言う。


「ふざけんじゃねえよ」


美琴が眉を顰めた。
口元の血を乱暴に袖で拭った美琴を見据え、上条は続ける。


「何が、仕方ない、だ。お前が何を知ってるかなんて知らねえよ。でも、お前が行おうとしている事は今幸せに暮らしている人達の生活全部をメチャクチャにするって事だろうが!
 この街の悪意から皆を護ろうとしているお前が、その皆を傷つけちまうような選択をして本当に良いのかよ!?」

「黙れ………」

「お前の行動で死人や怪我人が出たって、お前は『仕方ない』って言えんのかよ!
 殺された妹の仇を討とうとしているお前が、その犯人から『仕方なかった』なんて言われて納得出来んのかよ!!出来る訳ねえだろ!?
 そうゆう優しさがあるから戦おうとしてるんじゃねえのかよ、お前は!!」

「黙れっつってんだよおおおッ!!!」


激昂のあまり、美琴がコインを弾き飛ばした。
それが生身の人間相手だとか、彼には特殊な右手が備わっているだとか、そんな考えは思考にない。
10億ボルトの電流と相応の摩擦熱を纏い近距離から乱雑に飛ばされた小さな凶器は、上条の右手によって軽々と吹き飛ばされる。


「薄っぺらい説教垂れてんじゃねえよ!何も、何も知らないクセに……っ
 もう無理なのよ、その程度の言葉じゃ私は道を変えられない。変える訳にはいかない。嫌な女だって笑ってよ、結局は他人よりあの子達が大事なのよ、私は」


「だから、」一歩だけ後ろへ下がると、体に残った僅かな力を振り絞って重たいハンマーを持ちあげて、構える。
応じる様に上条も右拳を固め、正面から美琴を見据える。

互いの距離は僅か5メートル。
上条なら2歩で拳の射程距離に入る。あれだけ弱っている美琴なら、一撃が入ればそれで意識を奪えるだろう。
しかし、その間に美琴も一撃を放てる筈だ。どのような仕組みなのか未だ分からない不可思議な魔術、若しくは自他の電磁力を自在に操る超能力。
一発ずつの、小細工なしの勝負。
踏みしめた足が小さく鳴らした砂利の音と共に、火蓋は切って落とされた。


382 :御坂 「――――私は、科学が憎い」U 6/10 [saga]:2011/03/17(木) 23:22:04.19 ID:SRgUcgb+0



「「!!」」


上条の体が前に突き進む。
美琴はハンマーを連続で振り回し、血を吐きながら此処まで見せなかった風の鈍器を一度に七つ生み出す。
それらは互いに喰い合いベクトルを変え、ギュルリと渦を巻いて一本の巨大な杭と化した。

それでも上条は臆しない。
避ける為の動作に移らない。真っ向から拳で迎え撃つ為、拳に更なる力を加える。
ほんの数センチ、拳と杭の標準がずれれば上条の頭は確実に爆発する筈だ。その事実を理解してなお、上条の瞳は全く揺るがない。

(知らないなら知ればいい。あんな風にまで御坂妹が殺されなくちゃならなかった理由を)
或いは、美琴の目の動きや呼吸のタイミングで攻撃を予測できるかもしれない。

(悔しいなら動けばいい。坂妹を護れなかった事実も、御坂の苦しみを分かってやれない自分も。だからこそ、)
だが、上条はそういった打算は全て捨てた。
この勝負の決着は、そういう小手先で決まるものではない。
理不尽な現実に疲れ果て、最大の一撃を放とうとしている彼女を見て、そう思った。
(誰かを傷つけなきゃ何もできないなんて、そんな幻想はここでまとめてぶち壊す!!)


「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!」」


上条と美琴は叫ぶ。拳と杭は、ほぼ同時に飛んだ。
ゴォッ!という轟音と共に、美琴と上条の間を杭が突き抜け、空気が砕け散り、四方八方へ吹き飛ばされた。
撒き上がった砂埃が瞬間的に視界を塞ぐ。まるで生きているかの様に周囲へ撒き散らされる。

音が消えた。
その直後。
ドガッ!!という原始的な音が炸裂し、上条の拳が空気の杭の先端を捉え、その一撃をまとめて打ち砕いた。

「…………ッ!!」
美琴は更にハンマーを振り上げようとしたが、もう体力が残っていない様だ。
そして、上条はそこへ深々と潜り込む。

「――――なあ、御坂」
その拳を限界まで固く握りしめ、美琴の瞳をしっかりと見つめながら


「俺が何度だって手を伸ばしてやる。だから何度だって縋りつきやがれ、この大馬鹿野郎!!」


ゴン!と上条の拳が美琴の鼻っ柱に突き刺さった。
彼女の体が数メートルも飛んで、薄汚れたアスファルトの上を転がった。



383 :御坂 「――――私は、科学が憎い」U 7/10 [saga]:2011/03/17(木) 23:22:45.24 ID:SRgUcgb+0



最終下校時刻などとっくに過ぎた路地裏の隅で、上条は地面に座り込んでいた。
隣に転がっている美琴をそっと見遣る。どう考えても意識はない。
『天罰術式』を受けて先程倒れた警備員を起こす方法でも尋ねてみたかったのだが、何度頬を叩いても目を覚ます気配はなかった。
仕方なく此処は運ばれていった先の病院に一任する事とする。

これから御坂美琴という少女はどうなるんだろう、と上条は思う。
七人しかいない超能力者でありながら魔術という相入れない存在を身に宿した存在を、学園都市が放置するとは思えない。
科学と魔術のパワーバランス云々の話を美琴という存在一人でぶち壊す事が出来るかもしれないのだ、当たり前である。

そもそも、御坂美琴はどのようにして魔術というチカラを身につけたのだろう。
7月28日以前の記憶を失った上条には覚えのない話であるが、錬金術師アウレオルス=イザードが支配した三沢塾を相手取った時からも分かる通り
『超能力者に魔術は使えない』という知識だけは確かなものとして残っている。
曰く、超能力も魔術も似たような『異能の力』だが、中身は全く違う。
超能力者は普通の人間とは『回路』が違うから、魔術師と同じ事をしても魔術を使う事は出来ない。

では仮に、魔術を使えない超能力者がそれでも無理矢理に魔術を使うとどうなるのか。
例えるなら直流で動く電子機器に交流を繋いでいる状態とでも言うべきだろうか。
取り敢えずは『電気』が通っている以上電子機器の『回路』は動くものの、それは単に『回路』を焼き切りながらメチャクチャに動いているにすぎない。

人間だって同じだ。超能力者が魔術を使えばそれ相応の反動が彼らを襲う。
実際、御坂美琴は既にボロボロだった。上条と対峙しながらも口から耳からダラダラと血を流し吐き、時折苦しそうに内蔵の辺りを抑えつけていた。

学園都市第三位の超能力者という驚異的な力を持ちながら、そんな大きなリスクの伴う魔術を欲するまでに、一体何が御坂美琴をそこまで追い詰めたのだろう。
一体何が、学園都市という街そのものを壊さねばならないと考えるまでに御坂美琴を襲ったのだろう。


「取り敢えずは、目を覚ますのを待つか。派手に殴っちまったし……」


御坂妹の方……と上条は美琴から目を離す。今更だが、遺体とはいえあんな無残な姿で彼女を晒したままにしておくのは心が痛んだ。
美琴は終始妹を見ながら、『あの子達』と言っていた。もしかしたら御坂妹以外にも美琴の身内で殺された人がいるのかもしれない。
上条は御坂妹の遺体に何か掛けようと自身の学ランを脱いで立ち上がった。
その時、

バババババババ!!と。
突然空から轟音が鳴り響き、上条の両足が強く浮き立った風に縺れた。

「!?」
埃と粉塵に覆われた眼を庇う様に手を当てて、上条が思わず後ろへ下がった。
風に痛む目を抉じ開けてビルに囲まれた四角い空を見上げると、そこには真っ黒いヘリコプターが一機停止している。
操縦者も同乗者も誰ひとり窺えないスモークガラスに守られたヘリは、恐らく軍用なのだろう。
停止の為に低空で旋回を始めるまで、近づいてくる音など一切届かなかった。

(!!………御坂は!?)
慌てて周囲を見渡す。
先程まですぐ近くで気を失っていた筈の美琴が何処にもいない。


「な……っ!!」


パラパラと音を立てて、ヘリが飛び立った。しかしそれも距離が少し離れただけで細い路地裏までは届かなくなってしまう。
薄暗い小道に一人、茫然と立ち尽くした上条と御坂妹の遺体だけが、ポツンとその場に残された。



384 :御坂 「――――私は、科学が憎い」U 8/10 [saga]:2011/03/17(木) 23:23:39.66 ID:SRgUcgb+0



わけが分からない。
情報処理がとても追いつかない上条が感じられたのは、僅かにそれだけだ。
しかしヘリの居場所も分からなければ美琴に何があったのかも分からない。今すぐにでも出来る事は一介の高校生風情には何もなかった。

代わりに、と上条当麻は脱いだ学ランを御坂妹へとかける。
未だ乾き切っていない血がまだ一年生である上条の新品に程近い上着に付着したが、それを気にする以前にこんな死に方をした御坂妹が不憫でならなかった。

ここまで酷くなったのは死んだ後だと美琴は言ったが、それでも可哀想なものは可哀想だ。
御坂妹だってこんな結末は望まなかった筈だし、ここまでされる程の何かをした覚えも無い筈だ。
14年というあまりにも短い人生を力強く生きてきた少女が、なぜこんな理不尽な死を迎えなくてはならなかったのだろう。
幾ら想像したところで、上条には何も考える事ができなかった。

念の為に警備員に連絡を取った方が良いかもしれない。このまま御坂妹を放置しておくわけにもいかないし、丁重に弔ってやりたい。
そう思って上条は携帯電話へと手を伸ばした。
プルルルルルとコール音が何度か鳴って、ブツッというノイズが耳に入った。


『はい、こちら警備員第一七七支――――――――』


プツリ。不自然に回線が途切れた。
興奮して電源ボタンにでも指が当たってしまったのだろうか。考えて、もう一度番号を打ち込む。
プルルルルル………何度も鳴るコール音にこれほどじれったい思いを抱いた事はない。
漸く繋がった!プツッ、と再び聴こえたノイズに上条が意気込むと

ツー、ツー。こんな路地裏ではあるが、電波状況は決して悪くない。
何かがおかしい。まるで自分だけが故意に電波から阻害されている様な、妙な雰囲気。
仕方ない、表通りに出てそこからかけ直すか。
怪訝そうに携帯画面を睨めつける上条がそう入口の方を振り向き暗闇の先を見ると、闇の中で何かがゴソリと動いた。

「誰だ!」
上条は叫んでみたが、本当にその人物が誰なのか分かっていなかった。闇の中の誰かが声に気付いて上条を見る。
意外にもそれは上条より背が低かった。女の子の様にも見える。
だが、その手に持った大きな袋の様なものがあまりにも不吉だった。そう、大袋。意識のない人間を詰め込んでおけるような、寝袋の様にさえ見える袋。
その袋を手際よく広げた『誰か』は御坂妹の方へと一心に近づいてくる。

宵風によって雲が流れ、陰っていた街に月明かりが灯った。
暗闇にいた為に今までシルエットしか窺えなかった『誰か』の素顔が明らかになる。
肩まである茶色い髪に、化粧は必要ない程度にデフォルトで整った顔立ち。半袖の白いスカートにサマーセーター、そして灰色のプリーツスカートという組み合わせ。
そして、常に映るモノ全てを追いかけている様に曖昧な姉とは異なるその視線。
それは、拭い去られた闇の向こうにいた『誰か』は、

御坂妹だった。

「な……?」
あまりの光景を前に上条は凍りついた。何処からやって来たのか、小さな黒猫が親しげな鳴き声をあげるのが逆に奇妙だった。
それは、間違いなく御坂妹だった。
肩まである茶色い髪に、おでこの辺りには軍用ゴーグル。まるで肩に取って作り直した様に、彼女はそこに立っていた。
上条には意味が分からない。意味が分からないが、


「申し訳ありません、計画上申請外の映像・音声の記録は禁止されていますので
あなたが繋ごうとした電話の回線は全てこちらでカットさせて頂きました、とミサカは頭を下げて謝罪します」


その視線、その仕草、その雰囲気、その口調――――――それは間違いなく彼女のものだった。

「おい、ちょっと待て。お前は御坂妹で良いんだよな?」
そうなると、死体となって転がった目の前の少女は御坂妹とは別人だった、という事だったんだろうか?
美琴も上条も実はとんでもない勘違いをしていて、ここにある遺体は赤の他人のものだったのだろうか?
何か釈然としない上条だったが、現にこうして御坂妹は夕方と変わらない姿で立っている。上条はへなへなと地面に崩れそうになる。

「ちくしょう、じゃあこの子は誰なんだ?」上条は吐き捨てる様に、
「あー、悪い。お前にとっちゃ物凄く気分が悪い話だろうけどさ、今の今まで御坂と一緒にお前が危ない目に遭ってるんじゃないかって思ってたんだ。
 けど、良かった。お前、何ともないみたいだし――――――――」

「………いまいちあなたの言動には理解しがたい部分があるのですが、――――――――」
まあ理解出来ないだろうな、と上条は思う。
目の前で死んでいるこの名無し少女には申し訳ないが、とにかく御坂妹が無事ならそれで良いかと上条が思っていると


「―――――――ミサカはきちんと死亡しましたよ、とミサカは報告します」



385 :御坂 「――――私は、科学が憎い」U 9/10 [saga]:2011/03/17(木) 23:24:37.95 ID:SRgUcgb+0



は、と上条の呼吸が凍った。
目の前には御坂妹がいる。だが、そう言えば彼女が手に持っている袋は一体何だろう、と上条は遅まきながらに気付いた。
あの袋には何を入れるつもりなんだろう、と上条は寝袋に目を向ける。
と、凛然と立っていた御坂妹は地面へとしゃがみ込むと、ジジジ……と袋についていたチャックを引っ張り大きな袋の口を全開にした。
物を入れやすいように御坂妹は寝袋の様なその袋をバサバサと広げ始める。ある程度まで皺が無くなり突っ込んだ片手が悠々と入っていく様を見届けた彼女は

髪。

転がった死体の茶色い髪を引っ掴み、平然としたいつもの無表情・無感動な顔でそれを寝袋へと丁寧に詰めていった。
だらんとした生気のない足、血の気を失った青白い腕など全てが綺麗に収まると、彼女は再びチャックを閉めてその寝袋を肩に担ぐ。


「ちょっと、待て。お前、一体なに抱えてんだ?その寝袋、何詰め込んだか分かってんのかよ」

「………?分からないのですか、とミサカは逆に聞き返します。『実験場』に入っている時点で本実験の関係者かと思いましたが……
 そうですね、確かにあなたは実験との関係性は薄そうに見えます、とミサカは直感で答えます」


(実験………?)わけの分からない言葉に上条は少し黙りこみ、


「念の為に符丁の確認を取ります、とミサカは有言実行します。ZXC741ASD852QWE963、とミサカはあなたを試します」

「な、に?さっきから何言ってんだ?」

「今の符丁を解読できない時点であなたは実験の関係者ではなさそうですね、とミサカは自分の直感に論理的な証拠を付け加えます」


目の前にいる御坂妹の言葉が宇宙人の言語の様に聞こえる。上条は訝しむ様に御坂妹を見るが、
「その寝袋に入っているのは妹達ですよ、とミサカは答えます」
上条の疑問に答えたのは、間違いなく御坂妹の声だった。だが、カツン、という足音は御坂妹の背後から鳴り響いた。
声のした場所が立っている御坂妹の立っている場所より遠い。まるで路地のずっと奥から飛んできた様な声だった。
そして事実、上条の感覚に間違いはなかった。カツコツと、ただカツコツと足音を響かせて御坂妹の後ろから誰かが近づいてくる。


「どうやら本実験の様で無用な心配をかけてしまったようですね、とミサカは」「しかし心配なさらずとも」「警察には通報しないで頂きたい」「通報しても無意味」
「そこの黒猫は先程のあの猫ですと、ミサカは託」「此処にいるミサカは全てミサカです、と」「しかしミサカが本当に殺人犯だったらどうするつもりだったのですか」
「詳細は機密事項となっている為説明出来ませんが、とにかく事件性はありません、とミサカは答えます」


二つ、三つ、四つ、五つ六つ七つ八つ九つ十―――――――際限なく増えた足音、全ての主が『ミサカ』だった。
「………あ?」上条は後から後から現れる『ミサカ』達に思わず後ろへ下がった。どすん、と背中に何かがぶつかる。
振り返ると、そこにも同じ顔をした『ミサカ』達が無表情に上条を見ていた。「何だ、これ……?」上条が目の前の光景に絶句していると

「ああ、心配なさらず、とミサカは答えます」愕然と凍る上条に話しかけたのは、寝袋を抱えた『ミサカ』だった。
「あなたが今日接触したミサカは検体番号10032号、つまりこのミサカです、とミサカは己を指差します」そして、お前は誰なんだ、という上条の問いに、静かに応えた。


「学園都市で七人しか存在しない超能力者、御坂美琴お姉様の量産軍用モデルとして作られた体細胞クローン―――――妹達ですよ、とミサカは答えます」


お前は……と言いかけて、遂に上条の口が止まってしまった。
目の前にいる少女はあまりにも違いすぎて、あまりにも遠すぎた。



386 :御坂 「――――私は、科学が憎い」U 10/10 [saga]:2011/03/17(木) 23:26:00.88 ID:SRgUcgb+0



軍用特殊ヘリの中で目を覚ました御坂美琴は静かに己を振りかえる。
一方通行への敗北。そして、新たに加わった上条当麻という遥か格下である筈の無能力者への敗北。

『俺が何度だって手を伸ばしてやる。だから何度だって縋りつきやがれ、この大馬鹿野郎!!』
最後に彼から与えられた言葉が胸の内で反復する。言い知れぬ感情に小さく溜息を吐いた美琴に、「帰りたくなったか?」と隣に座る男から声がかけられた。

何処に、など。聞くまでもない、平和で呑気な日常へ、だ。
フルフルと首を振った美琴はいつだって来ている白衣にそぐわない刺青を眺めながら当たり前の様にこう答える。
「言ったでしょう、いつまでも世間知らずの小娘なんかじゃいられないのよ、私は」

良い様に騙されて善意から提供した体細胞が勝手に利用され尽し次々に生み出された小さな命がブチブチとゴミの様に潰されていく。
そんな世界があることすら知らずに明るい日差しの下で無邪気に笑っていたあの頃へと戻る資格など、自分にはもう既にない。少なくとも美琴自身はそう思っている。
だから、


「あなたの予想通り、私の『魔術』も第一位には通用しなかった。
………私は関連施設の破壊を徹底する。悔しいけどあっちは、あなたの考えた『対一方通行攻撃法』に期待する事にさせてもらうわ」


私じゃ全然再現できなかったけど。美琴は心の中で一つ付け加える。あんな無茶苦茶な理論、体一つでこなせるのはこの男くらいなものだろう。
流石は一方通行を開発した研究者、とでも称賛してやるべきだろうか。
あれは学園都市第一位という怪物の演算データ、思考パターン、能力のクセ、全てを理解した上で看破しなければ成り立たない。
実践し失敗した美琴がそれは何よりも分かっている。


「――――――じゃあ頼んだわね、木原さん」


木原数多。学園都市に所属する研究者でありながら猟犬部隊という暗部組織を率いるこの男は、学園都市を毛嫌いする美琴の気に障るものの高い利用価値があるのは確かだ。
『超能力とは別の法則』である魔術の存在を科学サイドにいながら感づいた木原が、独自のルートで美琴という稀有な魔術師に辿りついた程の優秀さは測りかねる。


「本当にいいんだな?お前の能力で徹底的となると友人知人赤の他人まで火の粉が飛ぶ事になるのは目に見えてる。………それでも、構わねえんだな」

「何度も言った筈よ。あの下衆共を殺す為なら―――――あの悪夢みたいな実験を止める為なら、私は何処までだって落ちてやるって」


此処までで良いわ、美琴の言葉にヘリが静かに降下していく。
電気で器用に空気を爆発させながら地面へと降り、近場にあったある施設へと消えていった美琴を目で追いながら、
木原数多はクツクツと品のない笑みを浮かべさも楽しそうに笑いかける。

「その最下層に何があるかも知らねえで………だからテメエはいつまでたっても小娘なんだよ」
懐から取り出した携帯電話はワンプッシュで本部へと繋がった。何度もかけるためにそう設定してあるのだ。
『――――こちら本部よりヴェーラ』応答したハスキーな女の声に、木原の口元が釣り上がる。

「超電磁砲が第二シフトを決行。対応にはA班、被験者の誘導にはB班が向かえ」
はっきりとした返答を耳に通話を切った木原は再び携帯電話の画面を見遣る。しかし、今度は何も押さない。
だが暫くすると手の内でブルブルと着信を告げるバイブが震えあがった。やはり、アレはいつだって特殊な回線からこちらを見ているのだろう。
「こちら木原――――――」
木原の気の抜けた声を咎めない寛大な心を持つかのように見える相手は、その男とも女とも子供とも老人とも聖人とも囚人とも聞こえる声で残忍な言葉を発する。


『プランは再び変動を見せた。「被験者」一方通行を「魔術師」超電磁砲と接触、何としても「魔術」について解析させたまえ』

「了解しました―――――統括理事長」


そして、御坂美琴の手の内だった筈の物語が、再び彼女の知らない場所で不可解に動き始めていく。



387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/03/17(木) 23:26:28.06 ID:SRgUcgb+0
以上です。
一体何処に向かっているのか何処に終着を見せるのか。俺が一番分からないぜ!
皆さんが可愛くてによによするお話を沢山投下される中で何かこんな………ゴメンナサイ。
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage saga]:2011/03/17(木) 23:29:37.77 ID:ux4bYYxko
さあ早くスレを立てるんだ
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/03/18(金) 02:32:18.12 ID:OOfGa3qCo
長くなりそうな気配がムンムンするな
スレ立てしちまえよ
楽しみなんだから
390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/18(金) 03:39:28.49 ID:Nino9uZZo
おおう…これは是非ともスレ立てしていただきたいところ
391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/18(金) 09:57:31.59 ID:eNoyNYsO0
                   、、、 , , _
     ,. -┬i^i、._     ィ`,、,、,、,、,.、'、
.   /    | | .|=ゞ=、 __l/\ v~/!|
   l.    l l l \\{f‖ミゞ, ,ィ≪:lf^i      もういい・・・!
 /ヽ.   ノ「,ト、「.lヘ‐iヾ|rー~r〉〉,こlレ'
/    `ヽ//| ト、ヽlイ| |/|{王王王王}ト、
|      レニ| lニゝ冫! l!L_, , ,ー, , , ,_」シ’、    もう・・・
ヽ    __|ーL|┴^ーヽ>'^ヾ二三シ´\\
 ,ゝ,/  .}二二二二二二二二二lヽ.  ヽ \   休めっ・・・!
l/ |ト、./´\             ||. レ'´ ̄`ヽ
  || !    、\            ||. /      :|
  || |.l l゙!.|i |ヽ)          |l/       /  休めっ・・・!
  || `ヘ)U'J           /-─   ,イ.|
  ||     _           /-─   / ヽ|   っ・・・!!
  ||  r‐-゙=っ`ヽ,.--r-─ ''"´ ̄`ヽ   /   }
  ||. {三二    | │          /   /
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/18(金) 09:58:03.54 ID:eNoyNYsO0
↑ごめん誤爆した
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/03/18(金) 10:16:47.48 ID:DVjyvK+vo
アニメのアックアさん見て、誰だこのやさ男⁈
と思って設定画見たら、あんなもんだった
ね…
http://i.imgur.com/7TSbz.jpg
イメージ的にはアスカロン持ったときのゴツいイメージしかなかったからな…
http://i.imgur.com/7LpaR.jpg
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岐阜県) [sage]:2011/03/18(金) 10:49:48.03 ID:OBwYpAYX0
>>375
遅レスだけど乙
三角木馬なんていうからギャグかと思った

「結局」でフレンダとか一瞬思ったのは内緒だぜ
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/03/18(金) 19:54:01.74 ID:OOfGa3qCo
>>393
アスカロンアックアの方はDCSでも飲んだのかって位ムッチリしてるな
何があったんだ
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/18(金) 20:47:05.45 ID:re3UkOnPo
二重聖人じゃなくなった事と関係が?
397 :上条「何で俺だけ……」 :2011/03/18(金) 22:32:24.56 ID:i85UCDrAO
SS投下来ないなあ……という訳で1レス投下
30分も待たないで頂けると助かります、特に意味は無い


上条「学園都市に帰って来たはいいけど……顔出しづらいなあ……」

上条「インデックスには記憶喪失の事とかぶっちゃけちゃったし、御坂にも心配かけたし……」

上条「……ちょっと他のヤツらに相談してみよう」

―――

上条「お、いたいた、はまづ……あいつ、女の子三人に囲まれて何やってんだ……」

上条「ちくしょう……やっぱり頼りがいのある男はモテるのでございますね!」

上条「他のヤツにしよう……」

―――

上条「見つけたぞ、おーい一方通行……って、なん……だと……」

上条「打ち止めだけじゃなくてでっかい御坂みたいな娘とイチャついてやがる……」

上条「……やっぱり男は強さだ! って事なんですねバカ野郎!」

上条「それに比べて俺は……はあ……」

―――

インデックス「とうま……」

御坂「アイツ、無事なのかな……」

御坂妹「あの人の安否がわからず生きている心地がしません、とミサカは不安で不安で……」

五和「上条さん……ううっ……」

神裂「……私を心配させないで下さい」

―――

上条「俺の事を思ってくれる女の子はいないのかなあ……」トボトボ
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/18(金) 22:41:35.84 ID:FbRrqkgk0
MO! GE! RO!!
399 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/18(金) 22:43:27.24 ID:3ArJXBr7o
上条さんもげろおおおおお
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/18(金) 22:53:45.44 ID:re3UkOnPo
むしろもいでやる
401 :紛うことなき上イン [sage]:2011/03/18(金) 23:16:42.58 ID:v5qtq62+0
1レス。30分待たなくてもよろし

上条「必ず、戻る」



ステイル「どういうことだ……」

ステイル「なぜベツレヘムの星が、イギリスに向かって来ている!?」

上条「あ、直に謝りにいこうと思ったんだけど、駄目?」

ステイル「駄目に決まっているだろう馬鹿か!?」

上条「駐車場ないの? むしろヘリ……じゃないな星ポート?」

ステイル「あるわけないだろうが!! 星ポートってなんだ!!」

上条「……あっ」ゴシャッ

ステイル「……? どうした?」

上条「……やべえ、御坂轢いたかもしれない」ダラダラ

ステイル「おい」

上条「……あ、違った。今の一方通行だわ。ならいっか!」

ステイル「一方通行ってのが誰か知らないけどいいのかそれは」

上条「でさぁ、そろそろそっち着くんだけど、どうするよ」

ステイル「帰れ。今すぐ帰れ」

上条「あ、ヤベ、落ちるわ」

ステイル「おいいいいいいいい!! 誰か止めろおおおおおおお!!」

フィアンマ「あいつが命を懸けて救った世界を、踏みにじらせてたまるかあああああ!!」ゴバッ

ステイル「!!」

上条「そげぶっ!!」キュイン

ステイル「おいいいいいいいいいいい!!」

ズドォォォン……

402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/18(金) 23:50:52.23 ID:FbRrqkgk0
揺るぎない上インだ
403 :謎の能力者・魔術師 [sage]:2011/03/18(金) 23:53:26.72 ID:vdZdzcmmo
ようつべでオッサンホイホイ見てたらふと思いついた一レス。
30分ルールは適用外でよろしゅうに。




(ナレーション・矢島正明)

20XX年、既に科学は超能力者レベル5を生み出していた。

レベル5達は、日本のとある学園都市に学生として暮らし、冷静沈着なアレイスター統括理事長のもと、日夜謎の魔術師に敢然と挑戦していた。

「超電磁砲」最強のエレクトロマスター。彼女が侵入者をキャッチすると、直ちにシスターズ全員に急報。

「一方通行」それは学園都市の第一位。世界で最も進んだ超能力者である。

その能力はベクトル操作であり、攻撃を超スピードで反射し敵を撃破する。

第二位の最高頭脳を分割して作られた学園都市の未元物質。

「原子崩し」は遊撃部隊長。ここにはアイテムと呼ばれる能力者集団が非常事態に備えている。

魔術師撃退の準備はできた!





脳内でBGMがかかったら嬉しいな。

以上、お粗末様でした
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [saga sage]:2011/03/19(土) 01:17:57.53 ID:1KAYPE540
乙 
 
30分ルール無視でいいっていう気持ちは投下経験あるから分かるんだけど 
できれば遵守でいかないか? 
あんまり続くとそれが当たり前、暗黙の了解みたいになってグダグダしてしまうのではと懸念してしまう 
30分が長く感じるならば時間短縮。20分等に変更するなりしませんか? 
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/03/19(土) 02:49:05.96 ID:euvaPK8d0
んーまあそれもそうなんだけど、一レスのさしたる引っ掛かりも無いものを投げるときは無視でいいって言ってしまう。
かといって細かい縛りをつけるのもアレだが。
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/19(土) 03:17:41.93 ID:eL0m8YCAO
申し訳ないが流れぶったぎって投下します
思いつきで書いたら10レス位になってしまった…
オチ無し、設定は深く考えてません。なので矛盾たっぷり
407 :上条「終わりの無い八月……」1/10 [saga]:2011/03/19(土) 03:18:40.29 ID:eL0m8YCAO


?月??日

上条「あれ……? 俺いつの間に学園都市に帰って来たんだ? っていうか闇咲は?」

上条「……おおっ!? もうこんな時間だと!? とりあえず学校に行かないと……」


―――


教室

上条「すいません! 色々あって遅れ……あら? 誰もいない……」

上条「ああ……始業式とかやってんのかな……」

小萌「あっ、上条ちゃん。時間通りに来てエラいですねー」

上条「へっ? 時間通りって、俺は遅刻なんじゃ……」

小萌「何言ってるんですか? 今日は九時半から補習だって伝えたじゃないですかー。だからここに来たんですよね?」

上条「補習……? まあ、あったとしてもこの時間はまだみんな登校して授業受けてるんじゃ……」

小萌「……暑さで頭がおかしくなったのですか? まだ今日は夏休みですよ?」

上条「は、はい? 今日は九月一日でしょ?」

小萌「……本当に頭をやられちゃったみたいですねー。今日は補習は無しにしますから大人しく家で休んでください」

上条「いや、別におかしくなんて」

小萌「はいはい、今日はいいですよー。また明日会いましょうねー」

上条「あっ、ちょっと人の話を……行っちゃった」
408 :上条「終わりの無い八月……」2/10 [saga]:2011/03/19(土) 03:19:07.23 ID:eL0m8YCAO


上条「今日はまだ夏休み……? いったい何が……携帯で日付を見てみるか」

上条「……なーんだ、おかしくないじゃないか。今日は八月十七日……八月十七ぃ!?」

上条「いやいや、おかしいだろ! 闇咲と一緒に学園都市を出たのは九月一日のはずだ……」

上条「……ああ、携帯が壊れてるんだな。ただ不幸なだけだったのね」

青髪ピアス「おーい、カミやーん」

上条「……あれ? お前学校は?」

青髪ピアス「はい? 何言っとるんカミやん、まだ夏休みやろ?
       まあ小萌てんてーに会えるなら学校行くのもええかもなー」

上条「……お前までそんな事を……なあ、今日って何日だ?」

青髪ピアス「カミやん暑さでおかしくなってまったんやな……しゃーない、教えたる。今日は八月十七日やで」

上条「……本気で言ってる?」

青髪ピアス「あったりまえやん」

上条「マジで?」

青髪ピアス「マジで」

上条「…………ええええええええ!?」
409 :上条「終わりの無い八月……」3/10 [saga]:2011/03/19(土) 03:20:31.78 ID:eL0m8YCAO


上条「どうなってるんだ……本当に世の中は八月十七日みたいだ……俺だけ取り残されてる」

上条「まさかこれは……魔術師の仕業か!?」

上条「ぐぬぬ……おのれ魔術師!」

上条「……とりあえず魔術関連ならインデックスに聞いてみるか」


――――


上条「インデックス、ちょっと聞きたい事があるんだけど」

インデックス「と、とうま! 私ちょっとおかしくなっちゃったみたいなんだよ!」

上条「ど、どうした? 何があったんだ?」

インデックス「うん……どうやら私は、たいむすりっぷというものをしたみたい」

上条「へ?」

インデックス「今日は九月一日のはずなのにみんなは八月十七日だって言ってるんだよ!」

上条「インデックス……お前もなのか」

インデックス「まさか……とうまもなの?」

上条「……ああ、インデックスは何もわからないのか?」

インデックス「うん……魔術は関係してないみたい」

上条「マジかよ……いったいどうなってるんだ……」

インデックス「……とりあえず普通に過ごしてみるしかないかも」

上条「だな……また八月三十一日になったら何かわかるかもしれないしな」
410 :上条「終わりの無い八月……」4/10 [saga]:2011/03/19(土) 03:20:58.93 ID:eL0m8YCAO


八月二十日

上条「あれから何も変わった事は起きない……いったい何が起きてるんだよ……」

上条「しかし暑いな……ジュースでも買うか。……二千円札しかない。まあいいや、これを入れて」

上条「あれ? そういえば二千円札を入れたら確か……あああ!? 自販機反応無し……また飲まれた……」

美琴「ちょろっとー。自販機の前でボケッと突っ立ってんじゃないわよ」

上条「ん……? なんだビリビリか」

美琴「ビリビリ言うな! 買わないんならどきなさいよ」

上条「ああ……すまん、でもこの自販機に金入れても無駄だぞ?」

美琴「知ってるわよ、裏技を使えばいいんだけどね」

上条「……一つだけ言っていいか?」

美琴「何よ」

上条「いくら金を入れたからといって蹴っちゃ駄目だからな」

美琴「なんだ、アンタも知ってたのね」

上条「……はあ、もっとお嬢様らしくしろよな」

美琴「そんなのアンタに関係ないでしょ、ほらどいたどいた」

上条「おい、だからやめろって言って」

美琴「ちぇいさー!」

ガコン ガラガラガラガラガラガラ

上条「……あーあ、やっぱり」
411 :上条「終わりの無い八月……」5/10 [saga]:2011/03/19(土) 03:23:00.38 ID:eL0m8YCAO


美琴「いやあ、まさかあんな出るとはね」

上条「結局またこうなるのか……」

美琴「ん? 前にもこんな事があったみたいな言い方じゃない」

上条「え、ああ、別に何でもないんだ何でも」

上条(本当の事言ってもどうせ信じてくれないだろうしな……)

美琴「まあ別にいいけど」

黒子「お姉様? 補習とお聞きしましたがまさか殿方と密会だとは……」

美琴「げっ、黒子……違うわよ、そんなんじゃないって」

上条「えーっと、白井だっけ? 本当にそんな関係じゃないから安心しろ」

黒子「あら……? わたくし、どこかでアナタとお会いしましたかしら?」

上条「あっ……いや、空間移動の白井って言ったら有名なんだぜ? だからだよ」

美琴「へえ、黒子って有名人だったのね」

黒子「そんなに名が知られているとは思えませんが……」

美琴「風紀委員で激しく暴れてるからじゃない?」

黒子「まあ、お姉様ったらイジワルですのね」

上条(……なんとかごまかせたようだ)
412 :上条「終わりの無い八月……」6/10 [saga]:2011/03/19(土) 03:24:07.95 ID:eL0m8YCAO


―――


上条「ずいぶん騒がしい子だったな……」

美琴「あれでも優しくていい後輩なのよ」

10031号「お姉様?」

美琴「……!」

上条「なんだ、御坂妹か。いや、お前は10031号だから違うんだっけ?」

10031号「……なぜミサカが検体番号10031号とわかったのでしょうか、とミサカは見知らぬ相手を警戒します」

美琴「……アンタ、何で知ってるの?」

上条(……しまった! やっちまった……)

美琴「正直に言いなさい、何か知ってるわね?」

上条「いや、別に何でもない、何でもないんだ」

10031号「妹と言うだけならわかりますがあなたはミサカの検体番号まで当てました。
    何も知らない、というのは無理があると思います、とミサカは追及を続けます」

上条「……あっ! あれは何だ!?」

美琴・10031号「えっ?」

上条「今だ! すまん、また会おう!」

美琴「ちょ、ちょっと待ちなさい! 待てっつうの!」

上条「そういう訳にもいかないのでございますの事よ!」

上条(まだ10031号が生きている……って事は……よし、試してみよう)
413 :上条「終わりの無い八月……」7/10 [saga]:2011/03/19(土) 03:25:44.47 ID:eL0m8YCAO


路地裏

一方通行「ンだァその逃げ腰は。誘ってンのかァ!?」

10031号「……!?」

一方通行「退屈しのぎにナゾナゾだァ、一方通行は果たしてナニをしているでしょォかァ?」

10031号「っ……銃が、まさか……反射……?」

一方通行「いや残念。答えは……」

上条「『向き』変換、だろ。第一位」

一方通行「……あァ? なンだてめェ」

10031号「……! ここは危険です、離れて下さい、とミサカは一般人は退避するよう伝えます」

一方通行「そういうコトだからよォ、さっさと消えてくンねェか? そうしねェと……死ぬぞ」

上条「悪いな、俺はお前を倒さなきゃいけないんだよ」

一方通行「へェ、愉快な面白ジョークをありがとよ。だが……ふざけンなコラァ!」

上条「いくぞ……おおおおお!!」

一方通行(ハッ、腕に触れればもうあの世行きだっつゥのに……)

 雄叫びをあげながら上条が一方通行に突撃を仕掛ける。
一方通行は走って来る上条をただ迎え撃つために、ただそこに立ったままだった。
両者の距離は後七十センチ、そして上条の右拳が――

一方通行「さァて、死ねよ三し、ぐふぁっ!?」

一方通行の顎を確実に捉えた。

上条「相変わらずだな、『最強』」

そういうと上条は地面に倒れていた一方通行にさらに追い討ちをかける。
一方通行は何も抵抗出来ず数発殴られ、そのまま沈黙してしまった。
414 :上条「終わりの無い八月……」8/10 [saga]:2011/03/19(土) 03:26:10.03 ID:eL0m8YCAO


橋の上

美琴「…………」

上条「何やってんだよ、お前」

美琴「ふん、私がどこで何してようが勝手じゃない。アンタに言われる筋合いは無いけど」

上条「ああ、御坂。一ついい事教えてやるよ」

美琴「何よ、今はそんな楽しい気分じゃないんだけど」

上条「まあ聞けって。一方通行の事だけど、倒しといたから」

美琴「……ハァ?」

上条「だから、一方通行は俺が倒したからもう大丈夫だって言ってんだよ」

美琴「え、えっ? アンタ何言ってんの?」

上条「そっか、いきなり信じろってのも無理な話だよな。じゃあ、このメモに書いてある病院に行ってみろよ。
   そうしたら全てわかるから。という訳で、今日は早く帰れよ? じゃあな―」

美琴「あっ、ちょっと! 待ちなさいって……」

―――


病院

10031号「お姉様、どうなさったのですか? とミサカはお姉様の突然の来訪にただ驚くばかりです」

美琴「アンタ……生きてるのね。って事は、まさか……本当に?」

10031号「ええ、ミサカも未だに信じられません、とミサカはあの人が何者なのかを考えます」

美琴「……いったいどうなってるのよ」
415 :上条「終わりの無い八月……」9/10 [saga]:2011/03/19(土) 03:27:41.00 ID:eL0m8YCAO


その後

上条「原因は父さんの怪しいグッズだ!」

上条「すいません、警察ですか? 脱走した凶悪犯がここに居ます!」

上条「海原……食らええ!!」

上条「いや、この右手で呪いとか消しちゃうから」


とか色々あって八月三十一日 PM11:59


上条「……ついにこの時間がやって来たな」

インデックス「うん……無事に明日になるかなあ……」

上条「あと三秒……頼む!」

インデックス「……うう、なんか気持ち悪い……何なのこれ」

上条「えっ? 何が起きてるの?」

インデックス「はっ……気持ち悪いの収まったんだよ」

上条「いつの間にか朝になってる……?」

インデックス「あれ、どうなってるの?」

上条「……インデックス、テレビを点けてくれないか」

インデックス「うん、えいっ」

TV『おはようございます、八月十七日のニュースです』

上条「もしかして……また?」

インデックス「またかも……」

上条「どうやったら九月になるんだよおおお!!」
416 :上条「終わりの無い八月……」10/10 [saga]:2011/03/19(土) 03:28:43.33 ID:eL0m8YCAO


 その後上条は色々と学園都市を調べていく内に様々な事件を知っていった。

上条「御坂! コイツの相手は任せろ!」

美琴「あ、アンタどうしてここに!?」

麦野「……誰なの、あれ?」

滝壺(……あの男の子からは何も感じ取れない?)

―――

上条「歯、食いしばれ『最強』……ちなみに三十一回目」

一方通行「ぐはっ……あぎゃっ……げふっ……」

上条「もう一方通行とか楽勝なんだよな……」

10011号「どういうことなの……とミサカは状況が理解出来ません」

上条「よし、次回は10010号を助けるぞー」

―――

天井「邪魔を、するな」

一方通行(……反射に演算は回せねえ……クソッ!)

天井「死ね、一方れぐほあっ……」

上条「よし、間に合った」

一方通行「は、はァ……?」

―――

インデックス「クラゲに刺された……」

上条「それもう二十三回目だろ……」

インデックス「とうま、とうま」

上条「なんだ?」

インデックス「いつ抜け出せるんだろうね……」

上条「……次のループではステイルにでも聞いてみようかな」

インデックス「それ十三回目にやって無駄だったよね」

上条「良く覚えてるな―」

上条・インデックス「……はあ」
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/19(土) 03:30:05.78 ID:eL0m8YCAO
以上です、本当に思いつきですまない
だからどうやって抜け出すとかそもそもどうしてこうなったかは考えて無いっていうね…
色々失礼しました
418 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/19(土) 03:42:25.16 ID:KAXx3C//o
中々どうして面白かった
もうループと同時に一方通行殴り倒してそうだなww
レベル5や暗部と交戦してただの一度も死亡しないのが凄い
419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/03/19(土) 03:51:34.93 ID:eBLz5CWGo
9982号は助からないか…
つーか楽そうに過ごしてるけど何気に凄い死線潜り抜けてるよなこれww
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/19(土) 05:57:30.41 ID:qnQysNhxo
将来美琴がミサカだらけの高級クラブのオーナーになって・・・っていう夢を見た。
明らかに以前ここで見た「とある夜間の〜」ってSSの影響だけど、普通の妹達に混じって
ショタミサカってのがいて結標(客)に性的な意味で可愛がられてて、妙に印象に残ってる。

雰囲気的にはトトリのアトリエに出てくるちむくんみたいな感じで、
何されてるのかわからずされるがままになってて、なんか新しい世界が開けそうだった。
誰かショタミサカ書いてくれるとものすごく俺得で嬉しいです。
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/19(土) 06:00:00.67 ID:URLSNFQAO
実はどっかで幻想御手事件もいつの間にか解決してそうだなこの上条さんはww
422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/03/19(土) 08:06:22.55 ID:84OybC+so
10回目くらいから気が狂うだろwwww

>>421
幻想御手事件は八月十七日じゃ終わってるからさすがに無理だな
423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/03/19(土) 08:46:44.06 ID:P7coiRlAO

これループから抜け出した後もそれまでのループでものすごく経験値たまってるから9月1日以降の事件もかなり楽になるんじゃね??
424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/19(土) 09:54:45.27 ID:gCQjo+qDO
1人ループなら気が狂いそうだけどインデックスがいるからなあ。
なんかめちゃくちゃ仲良くなりそう。
425 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/19(土) 10:14:05.87 ID:byhDo1Uto
>>423
ほむほむ「その必要はないわ」
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage saga]:2011/03/19(土) 13:57:31.37 ID:1hMUFr8no
いかに効率よく素早く一通さんをそげぶできるか、毎回どんどん磨きがかかって行きそうだ
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/19(土) 14:44:54.58 ID:JnzWYQ5SO
ビリビリ最短攻略メモとか作れそうだな
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 18:20:39.21 ID:re14JDsx0
スレチだったらごめん

>その他にも、感想や雑談・質問に相談・情報交換など、いろいろとお役立てください

らしいので、此処にいる人に聞いてみたいんだけど、番外個体にってどんな服装が合うんだろうか
ファッションは詳しくないし私服の描写も少ないから困ってる
429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [saga]:2011/03/19(土) 18:26:17.79 ID:ygCt7VWpo
新約ではアオザイ着てたけどね。ベトナムの民族衣装
はいむらーのサイトにデザイン画あるから見てみるといい

個人的には白シャツジーパンの凄くラフな格好とか見てみたい
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/19(土) 18:39:47.87 ID:ic1DbJ1co
番外個体胸でかすぎじゃね?
431 :430 [sage]:2011/03/19(土) 18:40:31.79 ID:ic1DbJ1co
ageちゃった…スマン
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/19(土) 18:43:18.28 ID:HXiX1l0Ho
ここはsage進行な訳じゃないし
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/19(土) 19:18:44.18 ID:kEBY+tOAO
オリジナルの超能力がなかなか浮かばないので、誰かアイディアを出して頂けないでしょうか?
434 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/19(土) 19:32:16.86 ID:URLSNFQAO
>>428
番外個体は子供っぽいのでなければ何でも似合うと思う
建宮みたいなダブダブファッションでもさまになりそう
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [saga]:2011/03/19(土) 19:38:47.32 ID:ygCt7VWpo
>>433
どんなのがいいの?
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/19(土) 20:02:53.09 ID:kEBY+tOAO
>>435
系列は問わないけど、レベル5にはないジャンルです
電気操作とか心理系、念動力以外ので考えているのですが、上手く思いつかなくて
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2011/03/19(土) 20:06:19.70 ID:gQZDtNlAO
音とかどう?
若干念動力っぽいけど
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) :2011/03/19(土) 20:07:20.76 ID:syG+jaQAO
禁書板にオリジナル能力スレがあったから見てくると良いかも

個人的には重力操作とか水流操作とかスカラー操作とか汎用性高いとおも
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/19(土) 20:07:47.11 ID:RbmFG7ajo
レベル5にないジャンルっていっても基本的にあいつらの能力滅茶苦茶応用力あるしなあ
いっそ劣化能力考えてそっから特化させるとか
440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/19(土) 20:12:15.20 ID:r+Om3+oco
>>429
それまんまお母さんじゃね?


まぁ、結局バニーさんがいい訳よ。

それか、ライダー系とか?
441 :428 [sage]:2011/03/19(土) 20:14:50.44 ID:re14JDsx0
色々とありがとう
新約では何でアオザイかと思ったww

何でも似合うとかバニーさんとか、つまり脚を出しても全然いけるって解釈で良いんだな?
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2011/03/19(土) 20:15:34.14 ID:93F0kLuZo
>>438
その辺全部二次創作で使われてたな。みな考える事は同じらしいww
443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/19(土) 20:19:09.74 ID:kEBY+tOAO
>>437
重低音で振動攻撃とか、高い音を出して相手の演算を阻害っていう感じですかね?
参考になります

とりあえず>>438さんの言う禁書板のスレを見てきます

>>439
一方の反射→絹旗の窒素装甲のような事ですか?
既存のレベル5と被るわけにはいかないので、すいません
考えて下さってありがとうございます
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) :2011/03/19(土) 20:23:51.96 ID:ygCt7VWpo
完全にオリジナルではないけどハッキング対決の時にたらっと出てきた『情報そのものを操作する能力者』ってどうよ
今まで見たことないんだが、あれ使ってるSS
445 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/03/19(土) 20:24:17.76 ID:ygCt7VWpo
たらっとってなんだよorz
446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/19(土) 20:40:20.65 ID:Nyh7SV0AO
>>433
「虚影遭遇<ドッペル・ゲンガー>」
自分の分身を作成でき、感覚共有も可能。複数作成可
(要するに能力版「妹達」やNARUTOの影分身の術)

接触した相手の情報をコピーし、自分や分身は その人物に変身可能。コピーした情報はいつでも使用可能。
(注意:能力や記憶のコピーは無理。容姿・声・口調・服装のみ)
触れたことのある人間の姿を、自分やコピーした別の人物に変える事もできる。(これも記憶・能力は不可)

【応用】
コピーした人間の情報をいつでも使用できるので、一般人を利用しての不意打ちや逃走も容易。潜入や諜報もおk
人混みに入り、何人もの人間を同じ姿にして周囲をパニックにしつつ、自分はさらに別の姿になって逃走・不意打ち。

無能力者や初春のような分かりにくい能力者は、特にバレにくい。
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/19(土) 20:53:10.97 ID:kEBY+tOAO
>>444
今原作が手元に無いのでよく分かりませんが、御坂みたいに電子を操ってハッキング
ではなく、情報そのものを操るのでしょうか
ゆくゆくは電脳だけでなく、「世界」というハードにある情報=存在も操れる、みたいな

>>446
海原の超強化版ですか
肉体操作ならレベル5にいないのでなかなか良さそうです
448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/19(土) 20:53:40.03 ID:/kuaaQrH0
おもしろいけど、他人に対しての能力の行使については
解除条件あったほうがいいかも 距離範囲とかさ
449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/19(土) 21:23:24.64 ID:4XOEDCg10
オリジナル能力なら>>258に面白いのがあるみたいだけど?
450 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [saga]:2011/03/19(土) 21:28:13.17 ID:ygCt7VWpo
>>447
情報そのものを操る能力者って記述があったような。サイコメトリー系じゃないっぽい感じだった
ちょっと考えてみたよ

『情報統制(フリップフロップ)』
情報端末(書籍やデジタルデバイスなどの文字媒体)から情報を読み取る能力
イメージとしては速読。高レベルだと一瞬で情報を手に入れられる
外国語や暗号文なども『情報そのものの持つ意味』を直接読み取るため正確に読解できる
ただし記憶自体は自分のもののため読み取った内容でも普通に忘れる

禁書目録と組むと(魔術フィードバックを考えなければ)無双状態になりそうだ
451 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/19(土) 22:05:49.57 ID:kEBY+tOAO
>>449
オールラウンダー…
シリアスssにその能力はちょっとです…
青ピ以外に適性はないですね

>>450
なるほど、意味を読み取るんですか
どの深度まで読み取れるかでレベル分け出来そうです
452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/03/19(土) 22:27:34.60 ID:ygCt7VWpo
SS投下ないかな
せっかくだしSSに真面目に使えそうな能力ネタでも考えながら雑談しようぜ
453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/19(土) 22:33:59.39 ID:4XOEDCg10
自分で考えた能力だったら愛着沸くし、
もし自分が書き手だったら優遇したくなると思う

でもどんなにすごい能力でも
幻想殺しが効きませんとか
一方通行に楽勝とかしちゃったら叩かれると思うな
454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/19(土) 22:35:45.71 ID:TW9oOrBwo
ただのやられ役死に役の為に色々設定やキャラ付け考えて話の都合に合う利点と弱点を取り揃えて
2シーンほどでさっくり退場してもらったりとかならした
なんか色んな意味ですっきりした
455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/03/19(土) 22:41:34.38 ID:ygCt7VWpo
>>453
その辺は真面目にやるなら大前提だろうな。垣根のあれも裏ワザみたいなものだし
456 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/19(土) 23:10:16.63 ID:URLSNFQAO
『鮮血弾頭(クリムゾンバレット)』

読んで字のごとく血を弾丸のように飛ばす能力。固まるまでは何度でも飛ばせる。
ただし使えるのは自分の血のみ。



前に俺のSSで麦のんビームの餌食になったチョイ役君に使わせた能力
457 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/03/19(土) 23:10:25.28 ID:fXnJP3slo
オリジナル能力とか俺には考えられん
どうしても他漫画アニメゲームのパクリになるか、ぼくのかんがえた〜になっちまう
458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/19(土) 23:14:08.02 ID:syG+jaQAO
そもそも厨二っぽい二つ名が思いつかない
459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage saga]:2011/03/19(土) 23:21:57.50 ID:1hMUFr8no
『真空力刃(シャープエッジ)』

『高速移動(テンションアップ)』

『敵影感知(ヒドゥンブレイク)』

『光学迷彩(ナチュラルカラー)』

没ネタにしたオリジナル暗部組織の能力者たち
効果と元ネタは推測してみてね
460 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/03/19(土) 23:26:29.25 ID:euvaPK8d0
誤差がものっそいテレポーターとか、変な制限とかクセを付けるのが好きだな

使い方によっては強いみたいなのが良い
461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/19(土) 23:45:43.18 ID:kEBY+tOAO
>>459
下から二番目の能力をお借りしてもよろしいでしょうか?
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage saga]:2011/03/19(土) 23:49:15.27 ID:1hMUFr8no
>>461
どうぞー
463 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/19(土) 23:50:27.79 ID:U6+Tkxijo
「永久氷雪(エターナル・フォース・ブリザード)」 相手は死ぬ
464 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) :2011/03/19(土) 23:50:41.00 ID:fXnJP3slo
>>459
名前だけ見ると暗殺特化すぎるwwwwww
465 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/19(土) 23:53:43.71 ID:RbmFG7ajo
四文字漢字+カタカナ読みっていうと星矢Gの人が真っ先に浮かぶな
雷撃閃光(ライトニングプラズマ)とか
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/19(土) 23:55:03.22 ID:4XOEDCg10
むしろ>>463をガチでシリアスSSに違和感なく組み込めたら尊敬する
467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/19(土) 23:59:36.08 ID:wY3zqtQa0
>>460
ttp://nounanka.x.fc2.com/ ※18禁
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/19(土) 23:59:48.47 ID:URLSNFQAO
元々ある四字熟語とかの字の差し替えで考えついたのを幾つか、ただしめだかボックスっぽい

『危機一発(エマージェンシーショット)』
危機感が発動の引き金になる能力。

『死句発口(カースソング)』
要するに呪い詩。

『七点抜刀(セプタスラッシュ』
空間移動系。刃物しか飛ばせない。

※以下はギャグ能力です

『弁当売り(イカガスカー)』
強制的に弁当を買わせる能力。
469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 00:05:02.28 ID:wPQUMZqDO
漢字(カタカナ)はエムゼロを思い出すな
あの漫画からパロって能力にしても違和感なさそう
470 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 00:15:24.79 ID:OcxopYDQ0
いろんな能力があるな、禁書だと捻った能力多いし
正統派って言ったら、御坂と黒子ぐらいかな?

話は変わるけどPRについていまいち解からない所
があるから誰か教えてください

PRと能力の関係については解かるけど
自分の信条?みたいな物ってPRと関係あるの?
471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/20(日) 00:32:48.74 ID:SlqVo5fIo
>>466

なんか挑戦されたような気がするのでざっと考えてみた。

「対象の熱量を奪う」能力の少女がいた。能力は絶大だが、制御不能なため第6位。

強引な実験を強制される中、誤って親友を殺してしまった彼女は自殺未遂事件を引き起こす。

しかし、ギリギリの所で生かされ、彼女は自らを凍り付かせた状態で学園都市の闇に幽閉されていた。

僅かに残る意識で、彼女は助けを求める。

学園都市には、ある寒い冬の日のみに現れる雪女の噂があった。ある日上条は、雪女と出会う。

幻想殺しによる能力破壊を望む彼女。それは能力使用で延命している彼女の死を意味していた。



「永久氷雪」と「幻想殺し」が交差するとき……一つの物語が終わりを告げる。
472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 00:36:28.20 ID:wPQUMZqDO
決め台詞は「さよならなのだ」
473 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 00:37:02.28 ID:pGmbWLdSo
男女バランス的には6位は男がいいなぁ
474 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/20(日) 00:39:16.78 ID:IJRoBE0X0
>>472
どうしてそこでバカボンのパパが出てくるんです?

>>473
>>471の「雪女」の部分を「雪男」にすればいいってことか
475 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2011/03/20(日) 00:43:03.68 ID:pDCXtXV4o
第六位は念動力者がいいな
念動力者って海原(本物)くらいしか出てきてないし削板は正確には念動力者じゃないし
そんで、めちゃくちゃ強いけど念動力は研究され尽くしたから第六位にいるっていう
476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [saga]:2011/03/20(日) 00:46:23.36 ID:gdbxis4eo
語呂的には永久凍土とかのがいいんじゃね?
一次で能力バトルものをそれなりに書いてるから漢字+カナも能力考えるのも得意だけど禁書に混ぜると('A`

>>470
「自分の思い込む世界の在り方」だったかな
もしも○○できたら〜だったはず。個人的にはそっちの方が燃えるんだけど
一通「誰にも触れられたくない」とか黒子「置いていかないで」とか。前ちょろっと書い
477 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [saga]:2011/03/20(日) 00:47:31.57 ID:gdbxis4eo
>>475
それなんて空間制圧(ドミネーター)
478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 00:48:51.64 ID:OcxopYDQ0
>>476 ありがとうございます。
すごい解かりやすいたとえです。

これで、こころんが出せる
479 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) :2011/03/20(日) 00:53:35.56 ID:1k8nQgPdo
>>466
やってみた
シリアスというよりC級ホラー?
3レス貰います
480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/03/20(日) 00:54:23.40 ID:1k8nQgPdo

仕事の依頼が来たのは夕刻過ぎ
学園都市の暗部…、所謂肥溜めに来る依頼なんてものは大抵ろくでもないものばかりなもんで
今回の依頼もそうだった

『特定条件化での能力行使における暴走事象の実験、及び情報解析』

そいつの尻拭いだ

依頼内容は至極単純
『暴走により能力の制御不能に陥った異能力者の処分』
……腐ってやがる
そうは思ってもやる事はきっちりやらないといけない
そうしないとこっちが処分されちまうんでね


日が落ちた頃、作戦が開始される
こっちの面子は5人
そろいも揃って全員笑っちまうような屑ばっかりだ
作戦内容も至極単純
『突入、発見、処分』
単純だろ?
481 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/03/20(日) 00:55:53.20 ID:1k8nQgPdo

……しかし如何せん、現場のマップは頭の中に入ってるんだがターゲットの位置がわからねぇ
皆同じ事を考えていたのか、一人が笑いながらこんなこと言い出した
「殺ったもん勝ちのゲームだな」ってよ
……腐ってやがる
それを言い出した奴も、それを聞いて笑ってる俺らもだ

突入してから、一番初めに何かが訪れたのはcode:3……あの時一番馬鹿笑いしてた奴だ
ただ一言、「冷た」とだけ聞こえたと思ったら通信が切れた
通信機からは何が起きたのか呼びかける声、何に興奮しているのか笑いながら矢鱈滅多ら銃を撃つ音、
「やられちまったのか」と同時に溜息を吐く声……ああ、これは俺の声だな

次に何かが訪れたのはcode:4……ゲームの言いだしっぺ野郎だな
突然通信が切れやがった

此処に来て俺を含む残り3人も奇妙に思う
明らかにオカシイ
2人死んだのはどうでもいいとして、交戦した気配……銃声が聞こえないのは異常だ
俺達3人は連絡を取り合った後、合流する

一人足りない
……まるでホラー映画だ。一人一人、誰も見ていない所で、死んでいく
残ったのは俺ともう一人
映画なら最後の最後に生き残る主人公とヒロインって所か
残念ながら両方男なんで、そこで芽生えるラブロマンスって訳にはいかないが
482 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/03/20(日) 00:56:56.29 ID:1k8nQgPdo


「―――、―――、―――」


声が聞こえ、風が吹いた 、 、 、
と思ったら隣のもう一人が砕けた
見た感じ、残骸は凍ってるようだった
俺だけが残った


「エターナル・フォース・


声が


ブリザード」


聞こえた
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/03/20(日) 00:57:34.04 ID:1k8nQgPdo
以上
エターナルフォースブリザードはギャグにしかならねぇやwwwwww
484 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2011/03/20(日) 01:02:52.49 ID:pDCXtXV4o
koeeeeeeeeeeeeeeeee
485 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/03/20(日) 01:03:52.51 ID:1k8nQgPdo
やべぇ大変なことに気付いた
これ、禁書じゃなくてもいい
486 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/03/20(日) 01:06:47.26 ID:6Q8BWFHDO
二次創作にそれを言っちゃあだめよ


第六位はかつてのシェリーの件に関わってて、学園都市の最初の超能力者だと思ってる
六と6がちょうどよく合ってるし、魔術側は6って数字を気に入らないだろうしね
487 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/03/20(日) 01:10:12.39 ID:gdbxis4eo
魔術サイドの俺がツッコミいれると、6と獣の数666は別物だぜ
488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/20(日) 01:12:45.62 ID:0hKcIPbAO
実はエリスが死んでなくてしかも第六位だったりしてな
489 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) :2011/03/20(日) 01:14:20.99 ID:1k8nQgPdo
まぁもしそうだったら第六位何歳なんだよって話になるけどな
490 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/20(日) 01:15:27.26 ID:UzXi4owAO
球磨川クロスのオリジナル能力はいい感じにワクワクした
491 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 01:16:17.17 ID:OcxopYDQ0
>>480 これは超おもしろかったです
   この人の次回作にも超期待です フンス
492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/03/20(日) 01:17:37.41 ID:3ECrOGhno
木原神拳(ユー・ハ・ショック)

触れた人間の肉体を操作する。
破壊、治療、催眠、固定、鎮痛、行動操作、記憶操作、
人間に起こりうるあらゆることを操作できる。

一方通行の反射もこれで破れる。
493 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 01:24:17.67 ID:bryOL9Nm0
そもそも反射されてたら触れないけどな
494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/20(日) 03:57:47.41 ID:EXACKuQAO
こういうオリジナル能力の妄想はみんなやるもんなんだな、という訳で一レス小ネタ




……全ての感情を高ぶらせつつ、演算に集中しろ

自分だけの現実に、その感情を衝突させる

思え、この周りの全てを巻き込む程の……炎を

……! 今だ!

「うおおおおおおおおお!!」

 そう男が叫ぶと男を中心とした半径十メートルが炎に包まれた。
周りの物など一切気にしない暴力的な炎、その中に男は立っていた。

 この学園都市でいわゆる発火能力者と呼ばれる者達の頂点、それがこの男の正体だった。
学園都市は男をこう呼ぶ――噴火爆発(ボルケーノ)。

 その名に違わない燃え盛る炎が男の強さを物語っていた。
彼はどこで戦い、何を求めるのか、それを知る者は居な

「……とうま、何やってるの?」

「いいっ!? まさか見てた……?」

「うん、とうまがなんか目を瞑ってブツブツ言い出したところからずっと見てた」

「……全部じゃねえか」

「で、あれは何だったの? 何かの儀式?」

(言えない……俺もこういう能力使ってみたい! って妄想の「能力者ごっこ」だったなんて絶対言えない……)

「ねーねーとうまー教えてよー」

「うるさい! どうせ俺は無能力者ですよーだ!」
495 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/20(日) 05:57:38.53 ID:eF6o44tPo
おいやめろ




やめろおおおおおおお
496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 06:10:42.36 ID:1k8nQgPdo
あるあるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
…………ある……ある
497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 06:48:51.68 ID:bryOL9Nm0
いっそ殺してくれ……orz
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/20(日) 09:06:06.65 ID:Zv6tjyqAO
>>462
遅れながらありがとうございます
禁書板のオリ能力スレを見てきましたが、めぼしい物がありませんでしたので、
先程出た音能力か燃焼系と、ヒデゥンブレイクを使わせて頂きたいと思います

どうやって皆さんそんなにオリ能力を思いつくんですかね
499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 10:10:29.02 ID:plQM++cg0
便乗していいですか?
強化とか再生とか肉体系に使えるものは使える肉体系最強な能力ってどんな名前にしたらいいでしょうか?
自分で考えたら4文字ですら(笑)にしかならなかったorz
500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 10:13:34.80 ID:Kg56CvQ/o
鋼の肉体!という事で鋼甲再盛とか?


ところでR−18の銀浜駆動鎧プレイSSってどこに投下すればいいの?ここでいいの?
501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/20(日) 11:11:43.57 ID:SlqVo5fIo

「無敵鋼人(ダイターン)」
「機動戦士(ガンダム)」
「絶対無敵(ライジンオー)」
「天元突破(グレンラガン)」
「破邪大星(ダンガイオー)」
とか名付けるスパロボヲタな能力者たち。
502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 11:28:48.07 ID:/+ZGyIvXo
魔断聖剣(デモンベイン)
503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 12:21:10.03 ID:wPQUMZqDO
爆肉鋼体にすると急に弱そうに
504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2011/03/20(日) 14:18:11.07 ID:9trUzD1AO
グレンだと気合いで一方さんの反射破りそうだな
505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/20(日) 14:36:30.96 ID:+E7oxuZ60
>>500
どうぞ
506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/03/20(日) 15:22:03.41 ID:qmpnQdmAO

シモンの螺旋力で一方さんの反射とか、ていとくんの翼とか、突き抜けそうだよな。
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/20(日) 15:48:46.18 ID:GPoq7akPo
気合といえば削板もすごパで大抵の防御は抜けそうだ
508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/20(日) 15:51:56.17 ID:DaIEI+mAO
シモン「気合いだぁぁぁぁあああ!!!」
削板「根性ぉぉぉぉおおお!!!」
509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 17:37:36.86 ID:Iywp2ipDO
オリジナル能力とか、夢があるよな。ストーリーも広がるし。

投下します。
時系列的には原作5巻の後。一方通行さんが打ち止めを救えてません←。で、自傷癖があったりします。だから苦手な方は注意。

ていとくんってレベル5の中ではわりとまともで、苦労人ポジションなんじゃないかな、という妄想です。
510 :竜胆 :2011/03/20(日) 17:38:23.93 ID:Iywp2ipDO
学園都市の中でも5本指に入るエリート校、長点上機学園。その中には特別研究室という施設があって、レベル5が2人在籍していた。
基本的に学校行事には参加しない。この研究室ではより強い能力者を育てるシュミレーション等が行われていて、つまり俺達は身分は学生でも教師の仕事の一部をやらされているわけだ。希望すれば授業も取れる。システムとしては大学の方が近いだろうか。

奨学金とは別に給料が出るので、暇だと来て研究したり論文を読んだりする。
それだけで金が貰えるならボロいもんだろう。使える金は多い方が良いに決まってる。

この研究室にいるのはNo.2の俺とNo.4の麦野沈利。
それと、先週から参加する事になったNo.1、一方通行。

511 :竜胆 [sage]:2011/03/20(日) 17:39:09.48 ID:Iywp2ipDO
一方通行を殺したいと、ずっと思っていた。No.2なんて微妙な数字は嫌だった。コンプレックスだったと認めてもいい。No.3ならここまで思わなかったろうに、なまじ手が届きそうな位置だったから尚更だ。
でも会った途端、その考えは無くなった。

初めて会った時、一方通行は自分の爪を剥いでいた。一言で片付けるなら自傷癖。
麦野から聞いた話では、とある少女を助け損なったらしい。その子は命こそ助かったものの、一生杖を使わないと歩けない障害を負ってしまったそうだ。
本来なら死ぬはずだったと言うのだから、助かっただけ良かったじゃないか、と思うのは俺が部外者だからか。
責任感じて爪剥いで、楽しそうだなマゾ野郎と言ってやったが相手にされなかった。死ぬな、と助け損なった女の子に言われたらしい。で、[ピーーー]ないので死なない程度に遊んでいるという事なんだろう。

512 :竜胆 [sage]:2011/03/20(日) 17:39:46.76 ID:Iywp2ipDO
「訳がわからねぇ」
研究室のある建物の屋上は昼飯を食うのにちょうどいい。買ってきたパンを食べながら空を仰ぐ。屋上が結構高いのと、敷地内に此処より高い施設がないから視界には空と発電機しか見えない。こういう風景はなかなか貴重だ。
「何が」
独り言に反応が返ってきた。
驚いて振り替えると麦野が立っていた。長袖のふわふわした淡い黄色のワンピースに、グレーがかった黄色のカラータイツ。こんなに真っ黄色なのに目に煩くないのが不思議だ。上に羽織っている白衣のせいもあるか。
「いや…第一位がさ」
「あんた最近そればっかりじゃない?」
「まーな。自覚はある」
麦野は隣でフェンスに凭れかかって、サンドイッチを頬張った。袋にサーモンオニオンサンドって書いてある。こいつの鮭好きはもう病気の域だ。
513 :竜胆 [sage]:2011/03/20(日) 17:40:18.05 ID:Iywp2ipDO
「私はちょっと、わかるけどね」
「食いながら喋るなよ…。つか男の俺にはわからなくて、お前にはわかるって。つまりアイツが女々しいって事か?」
「あら」
唇についたパンくずを指で取りながら麦野がニヤッと笑った。
「私女と思われてたんだー?」
「分類は一応メスだろ?」
「[ピーーー]わよ」
冗談はさておき、と麦野が言う。綺麗に整えられてオレンジのマニキュアが爪に塗られた指で給水塔の上を指差した。
「言ってくれば良いじゃない。自傷すんなって。あんたって意外と、見掛けによらず世話好きだもんね。心配してるんじゃん?」
気づかなかった。給水塔の上に白い影が見える。またどうせ缶コーヒーでも飲んでるんだろう。
「そんなんじゃねーよ」
買ってきたパン屋の紙袋の中から、最近ハマっているカツサンドを出して鮭ばっかり食べてる女に渡す。
514 :竜胆 [sage]:2011/03/20(日) 17:40:47.60 ID:Iywp2ipDO
「たまには肉とか食えよ。それやるから」
麦野はあからさまに眉をしかめて受け取った。
「うわ、カロリー高そ」
「でも旨ぇよ。あとこれ」
学園都市製、超栄養ドリンク。外のとは違って、栄養がこれでもかと込められている試作品だ。
「ほらほら。それを世話好きと呼ばずして何て呼ぶのかにゃーん?」
文句言いつつもドリンクのキャップを開ける。こいつのこういう、素直な所はなかなか見所があると思う。
あっちの白いのも見習ってくれたら良いんだけどな。

「じゃあちょっくら、構いに行くかな」
「行ってらー」
ヒラヒラ手を振る麦野はカツサンドにかぶりついている。結局食うんだよな。
手の中の紙袋には例の栄養ドリンクと、BLTサンドの限界まで野菜を詰めて貰ったのが入っている。
放っておくとコーヒーと肉しか口に入れない馬鹿に、無理矢理でも食わせるつもりだ。

「世話がやけるぜ本当に」
515 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/20(日) 17:43:16.99 ID:Iywp2ipDO
終了です。お目汚し失礼しました。
携帯からでしたので何か問題あったらすみません。


続きはあるかも。
レベル5の3人が仲良くなるなら書きたいなと←
読んで下さってありがとうございました!
516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/03/20(日) 18:12:14.66 ID:NoKXuCNE0

レベル5物はほのぼの仲良し物が多いけど打ち止め救出失敗って珍しい希ガス
レベル5という境遇だから皆変人、という訳では無い
変人だからレベル5になれたのだ!って通説があるとかないとか
あと ×シュミレーション ○シミュレーション じゃね?
517 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 18:35:33.61 ID:AsdsU6Bi0
>>515

この一通さんが打ち止めにどう接しているのか気になるな
思いつめすぎてヤンデレっぽい
518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/20(日) 21:52:18.67 ID:0hKcIPbAO
上黒従兄妹はスレは立てない・・・だがッ!
ここで続けるッ!
それだけ言いに来た・・・じゃあなッ!
519 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 22:12:31.42 ID:YsaWWvlGo
禁書二次創作の黎明期に
一方さんが打ち止めを救えなかった(天井の銃撃から身を守ってしまった)と言う設定で
脳に障害を負った打ち止めが首輪とリードを付けられて
ヤンデレ化した一方さんと一緒に暮らしている
という話を展開していたサイトがあってだな
520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 22:20:04.88 ID:OcxopYDQ0
どうしても解からないことがあるので質問させてください
もし、過去に同じ質問があったらすいません

能力でレベル6になった場合どうなるのか?です。

個人的にはAIM拡散力場内での能力の行使が自由になると思っています。

他の人考えも聞きかせてください
521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/03/20(日) 22:21:40.84 ID:1k8nQgPdo
元になった能力を基点にして何でも出来るようになるんじゃないの?
適当に考えただけだけど
522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 22:24:25.01 ID:s6Cjs1GRo
>>519
あれがちゃんと作品にならなかったのが残念でならない
523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/20(日) 22:44:58.48 ID:0hKcIPbAO
>>520
精神感応系なら顔と名前が一致してれば遠くにいる奴にも能力行使できるとか
空間移動系は重量・距離制限が無くなるとか
電撃使い系は現時点でも美琴が自由度高いから何とも、未元物質も然り
一方通行はある意味念動力の頂点だから触れなくてOKとか時間すら操れるとかいう程度しか思いつかない
524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/20(日) 23:13:11.58 ID:zxXkiuCJo
ソードマスターヤマトネタって既に何回もあっただろうと思ったけど、そんなこともないのかしら
525 :イマジンブレイカートウマ 1/3 :2011/03/20(日) 23:14:04.41 ID:zxXkiuCJo
イマジンブレイカートウマ 

最終話 希望を胸に

トウマ「チクショオオオオ! くらえメルトダウナー! 新必殺幻想抹殺拳!」ゴオオ

メルトダウナー「さあ来いトウマアア! 私は実は怒らせるだけで勝手に自滅するぞオオ!」
526 :イマジンブレイカートウマ 2/3 :2011/03/20(日) 23:14:54.39 ID:zxXkiuCJo
ザン

メルトダウナー「グアアアア! こ、このザ・ターミネーターと呼ばれる第四位のメルトダウナーが…こんな小僧に…」

メルトダウナー「バ…バカなアアアアアア」

┣¨┣¨┣¨┣¨

「グアアアア」

レールガン「メルトダウナーがやられたようね……」

ダークマター「フフフ…奴は超能力者の中でも最弱…」

アクセラレータ「無能力者ごときに負けるとは能力者の面汚しよ…」

トウマ「くらええええ!」ズサ

レークマレータ「グアアアアアアア」

トウマ「やった…。ついに超能力者を倒したぞ…。
     これでアレイスターのいる窓のないビルの扉が開かれる!!」ハァ ハァ

『よく来たなイマジンブレイカートウマ…。待っていたぞ…』

ギイイイイイイ

トウマ「!!」
527 :イマジンブレイカートウマ 3/3 :2011/03/20(日) 23:15:47.19 ID:zxXkiuCJo
トウマ(こ…ここが窓のないビルだったのか…! 感じる…アレイスターの魔翌力を…)

アレイスター「トウマよ…戦う前に一つ言っておくことがある。
         お前は私を倒すのに「幻想殺し」が必要だと思っているようだが…。別になくても倒せる」

トウマ「な、何だって!?」

アレイスター「そして禁書目録は他の奴隷の食事も喰いつくしてしまうので最寄りの町へ解放しておいた。
         あとは私を倒すだけだなクックック…」ゴゴゴゴ

トウマ「フ…上等だ…オレも一つ言っておくことがある。
     このオレに生き別れたスフィンクスがいるような気がしていたが別にそんなことはなかったぜ!」

アレイスター「そうか」

トウマ「ウオオオいくぞオオオ!」

アレイスター「さあ来いトウマ!」

トウマの勇気が世界を救うと信じて…!

ご愛読ありがとうございました!
528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/20(日) 23:16:48.51 ID:zxXkiuCJo
saga入れ忘れたせいで誤植が…
まさにソードマスターヤマト
529 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/20(日) 23:21:55.24 ID:mCXtu1cAO
>>519
何それkwsk
530 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/20(日) 23:32:35.21 ID:S2TYI9dAO
>>519
誰かリメイクしようぜ
531 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/20(日) 23:53:57.88 ID:eF6o44tPo
そういやニコニコにもソードマスタートウマとかいうのがあったな
532 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/21(月) 00:14:40.54 ID:n66NpaXa0
>>519
何それっ
kwsk!kwsk!!

533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 00:25:42.42 ID:hxhm5KWDO
>>519
是非kwsk!
人が書いたのが読みたいよ!
534 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/21(月) 00:41:56.90 ID:wD1pnaeAO
>>525
ネタでも歪みないインデックスさん流石です、っていうか幻想殺し要らないって誰でもいいのか…?

>>519も気になりますが三レス投下します、くだらないネタでしかも二番煎じ
キャラ崩壊、あまり深く考えないで頂けると助かります
535 :木原「イイ事教えてやるよ」1/3 [saga]:2011/03/21(月) 00:43:05.92 ID:wD1pnaeAO


一方通行「いただきます」

一方通行(また一人でコンビニ弁当……一緒にいただきますゥって言ってくれる人がいねェ……)

一方通行「人の温もり……友達が欲しいなァ……」

木原「よお、一方通行。また一人で夜ご飯とか寂しいねえ」

一方通行「……うっせェ、別に寂しくなンかないっつうの!」

木原「まあまあ邪険にするなよ。お前にイイ事教えてやろうと思って来たんだぜ?」

一方通行「ハッ、てめェの持って来る話だからどうせロクなモンじゃねェだろが」

木原「あれあれー? そんな事言っていいのかなー?
   もう一人でメシ食わなくてもいいようになるとっておきの話なんだけどなあ」

一方通行「はァ?」

木原「簡単に言うと友達がお前にも出来る、って事だな」

一方通行「……マジか」

木原「マジマジ、聞くだけ聞いてみてもいいと思うが?」

一方通行「ま、まァ……話だけなら聞いてやってもいいぜェ」

木原「素直じゃねえな……まあいい、ちょっと耳貸せ」

一方通行「……おォ、なになに?」

木原「…………」ゴニョゴニョ

一方通行「そ、そンなンで簡単に友達が出来ンのかァ!?」

木原「ああ、間違いない。今度試してみろよ」
536 :木原「イイ事教えてやるよ」2/3 [saga]:2011/03/21(月) 00:43:37.14 ID:wD1pnaeAO


天井「一方通行、これが実験の相手だ」

00001号「こんにちは、一方通行、とミサカは挨拶をします」

一方通行(チャンスが早速来たァ! よし……)

天井「ん? どうした一方通行、急に黙ったりなんかして」

一方通行「……こ、こ」

00001号「こ?」

一方通行「こんにちワン!」

天井「……は?」

一方通行「こんにちワン!」

00001号「……いったい何を言っているのでしょうか、とミサカは少ない知識から答えを導こうとします」

一方通行「だァからァ、こんにちワンっつってンだろ!」

00001号「それにはどの様な意味があるのでしょうか、とミサカは唖然としながら問います」

一方通行「はァ? お前がこんにちはって言ったから俺はこんにちワンって返した。つまりもう俺達は仲間、そして友達って事だろォが!」

00001号「……そうなのでしょうか、とミサカは隣で同じく唖然としている研究者に質問します」

天井「あ、ああ……そうなんじゃないかな」

一方通行(よっしゃァ! これで一人コンビニ弁当の地獄から抜け出せるぜェ!)
537 :木原「イイ事教えてやるよ」3/3 [saga]:2011/03/21(月) 00:44:45.16 ID:wD1pnaeAO


その後

芳川「おはよう、一方通行」

一方通行「おはよウナギ!」

芳川「……え?」

―――

4575号「こんばんは、一方通行、とミサカは夜間実験の為に一方通行に接触を」

一方通行「こンばンワニ!」

4575号(これが噂の……とミサカは言葉が出ません)

―――

打ち止め「いただきます! ってミサカはミサカは」

一方通行「いただきマウス!」

打ち止め「な、何それってミサカはミサカはちょっとビックリしてみたり」

―――

天井「邪魔を、するな。さよならだ、一方通行……死」

一方通行「さよなライオン!」

天井「……まだやってたのか」

―――

一方通行「魔法の言葉で」

一方通行「たァ〜のしィ〜なァ〜かっまァ〜がァ〜」

妹達「ぽ」 芳川「ぽ」 天井「ぽ」 打ち止め「ぽーん! ってミサカはミサカはぽぽぽぽーん!」

一方通行「あいさつするたび、ともだちふえるぜェ!」

木原(本当にやるとは……よっぽど寂しかったんだな、一方通行)

一方通行「おっ……よォ木原クゥン。お前のおかげだ、ありがとォ……って、違ェ違ェ」

一方通行「ありがとウサギ!」

木原(……冗談だったってのは内緒にしとくか)
538 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/21(月) 00:46:11.97 ID:wD1pnaeAO
以上です、ふと思い付いて書いてみたが…
本当にくだらなくて申し訳ない、色々失礼しました
539 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 00:49:48.64 ID:OskN0/aZo
>>538
ぽぽぽぽーンネタは誰かがやると思っていたwwww

>>529-533
個人サイト&
当時、禁書二次創作漫画が少なかったため本スレで転載されまくり、
とうとう晒し禁止を管理人自身が名言&
今は禁書パロの更新停止
というコンボなので残念ながら教えることはできない
540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/21(月) 00:54:37.09 ID:6OFkHZWio
魔法の言葉すぎるwwwwwwwwwwwwww
541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 01:02:45.20 ID:799OFFsdo
そういや「いただきマウス」って昔浦安ネズミのお菓子のCMで聞いた気がする。
542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/21(月) 01:12:25.40 ID:GjUytUexo
アレかよwwwwwwwwww
AC万能すぎるwwwwwwwwww


…………そういや一方通行の最初のミサカ殺しは
超電磁砲でやってたよな。関係ないけど。
543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 02:57:02.53 ID:ZBon2Vk8o
魔法の言葉乙w
原作でも、なにげに一方さんは人の言うこと良く聞くいい子だよな
カエルの忠告とか黄泉川の説教とか土御門先輩のアドバイスとか
544 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/03/21(月) 03:38:57.36 ID:nJc58NUz0
>>519の作品を全く知らないのに凄くそそられて涎が出たので自家発電してみた。
けど、なんか……違う……でも取り敢えず4レスほど頂く



その時。
がさり、という物音が一方通行の耳に入った。
ウイルスコードを上書き修正しながら目を向けると、運転席のドアに挟まれて気絶していたはずの天井亜雄が、いつの間にか一方通行の側まで近付いていた。

それだけならば、何の問題もない。
だが、彼の手には黒光りする拳銃が向けられていた。


「邪魔を……す、るな」


血走った目で、天井亜雄が呻き声をあげる。
残りコード数は23891。
まだ手は放せない。断片的に残ったコードが誤作動を起こせば、打ち止めの頭が破壊される恐れも考えられる。

モニタの警告文はもう数えられるほどしか残っていなかったが、一方通行にはそれが打ち止めの状態を示しているように見えた。
一つでも警告文が存在してはいけないのだ。


互いの距離は四メートル弱。外そうと思っても外せる距離ではない。


「く……っ!?」


今の一方通行は打ち止めの脳内の信号を操るために全力を注いでいるので、『反射』に力は割けない。
そんな事をすれば電子顕微鏡クラスの、精密な電気信号のやり取りに狂いが生じる。
それは打ち止めの脳を焼き切る事を意味していた。

残りコード数は7001。
警告ウィンドウはわずか9つ。
作業はまだ終わらない。ジリジリと時間が緩く速度を落とす。
天井は恐らく一方通行が何をしているのか、それを理解していない。
だが、天井からすれば、絶対に死なれては困る打ち止めを、一方通行なんて化け物に触れられるだけで気が狂いそうになるのだろう。


「邪魔を、するな」


天井亜雄の口から泡が飛ぶ。その目が赤く血走る。
一方通行に銃を向ける事がどれだけ無謀な事かも分からなくなっているようだった。
だが、今の一方通行は『反射』に力を割けない。この状態では、どうする事もできない。

あのチャチな鉛弾一発当たれば、それだけで彼は死ぬ。
打ち止めから手を放せ、と生存本能が告げる。『反射』を取り戻せと絶叫する。
確かにそうすれば彼は助かる。
拳銃どころか核兵器が降ってきたって傷一つつかないだろう。

だけど、それでも彼は打ち止めから手を放せなかった。
それだけは素直に、彼という少年の勇気を称賛してやるべきだ。




例え、手を放せなかった彼が、そのまま無意識に『反射』を展開させていたとしても。




545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/03/21(月) 03:40:17.02 ID:nJc58NUz0



残るコード数は、わずか102。
警告ウィンドウはたった1つ。


「邪、ば、を……ごァああ!!」


絶叫する天井亜雄の震える手が、握られた拳銃が、その銃口が、一方通行を睨みつける。
避ける術などない。
彼はただ、引き金にかかる指の動きを呆然と眺めている事しかできない。

乾いた銃声。
それが耳に入る前に、ハンマーで殴り飛ばすような衝撃が一方通行の眉間に襲いかかった。
頭に受けた衝撃で、背が大きく後ろに仰け反る。
首の辺りで嫌な音が聞こえた。彼の足が、衝撃に耐えきれずに宙に浮いた。

それでも、彼は手を放さない。
絶対に、放さない。


はずだった。


衝撃など空想だった。
自分を襲うはずの銃弾は逆再生されたように天井亜雄へと引き戻し、そのまま彼の腹を穿った。
ジワリと広がる真っ赤な液体が、一方通行に自分の行いを明確に自覚させる。

―――――……なンだ、コレは。

放さなかったはずの手は確かに少女の額の真上にそのまま翳されてはいたが、
繊細で精密な作業自体は想定外の行動パターンが加わった事により
真っ直ぐに敷かれていた演算ルートから軌道を逸らし、結果に御動作を生じさせていた。

ガタガタと震えだす打ち止め。
口からは涎が滴り、獣の様な甲高い叫声だけが一方通行の脳を刺激する。


「……あ、ァ……あァ……ッ!!」



反射、してしまったのか。
一方通行から声にならない悲鳴が零れた。
絶対に、手だけは放してはならないと思った。打ち止めという少女を護るために、この手だけは放してはならないと、そう思った。

結果、自分はその手こそ放さなかったものの、
普段から自衛のために無意識の内に展開させていた『反射』を、『死』を目前に何時の間にやら発動させてしまっていた。
そして、コードの削除から軌道の外れた演算はそれ自体が害意と化し、小さな少女の脳を蹂躙している。

今ならまだ、間に合うかもしれない。
生体電気を弄るだけのチカラが、自分にはあった。もしかしたら破壊してしまった脳細胞を修復する事ができるかもしれない。


一方通行が再び打ち止めの額に向かって手を伸ばした。
しかし、絶望は更に加速する。



546 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/03/21(月) 03:41:13.94 ID:nJc58NUz0



ビィイイイイ――――――――……

打ち止めの頭に装着された電極へと繋がるノートパソコンが、奇妙な音を発した。
騒音の隣で打ち止めが意味を成さない雄叫びをあげながらバタバタと足を上下して暴れ続ける。

一方通行は恐る恐る画面を除いた。嫌な予感しかしない。

そもそも、自分は何のためにウィルスコードを削除していた?
何のために、打ち止めから手を放してはならないと思った?

第一位の頭脳を持ってしなくても、答えは単純明快だった。


「あ……ァ……」


BC稼働率、脳細胞の稼働率が数値を急激に上昇させていくのが分かる。
だから、手を放してはいけなかったのに。
『反射』をしてはいけなかったのに。

ウィルスコードが、遂に起動を始めたのだ。

いくら一方通行でも、一度ミサカネットワークがウィルスに感染してしまってはどうにかする手立てはない。
このままでは、世界中に散らばる妹達が一斉に暴走を開始する。
それが示唆するのは、すなわち『世界の終り』。


「くそったれがああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


認めてくれたのに。
『絶対』になんてならなくても、『最強』ですらなくても。
たった一人の少女だけが、認めてくれたのに。

彼はきっと、その時抱いた何かを失いたくはなかった。
そして、失いたくはないと感じる自分がいる事に、彼は心のどこかで歓喜していた。
何かが、変わろうとしていた。
何かを、変えられるかもしれないと、思う事ができた。
それなのに、

一方通行には、選択肢が残されていない。


(考えが甘すぎたンだ。今さら―――――――)


何かを願った所で、結局何も叶わない。
何かを必死にかき集めた所で、結局全ては掌からこぼれ落ちていく。


(―――――誰かを救えば、もう一度やり直す事ができるかもしンねェだなンて)


残されたのは、まだウィルスは完全にネットワークには流出していないかもしれないという希望を胸に、
打ち止めを『処分』するという選択肢のみ。



そして、一方通行は





547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/03/21(月) 03:43:33.87 ID:nJc58NUz0



一方通行の生活する学生寮を訪れた芳川桔梗は、小さく息を吐いた。
彼の自室は長らくスキルアウトから襲撃を受けていない。恐るべき第一位が、常に自宅にいついているためだ。
『彼ら』は芳川が持ち込んだ食料と嗜好品のみで生活している故に、外に出る事が決してない。
芳川が何も運ばなければ必然的に『彼ら』は外出せざるを得ないが、恐らく『彼ら』は餓死してでも外へ出向く事はないだろう。

一方通行は、外を極端に恐れている。
正確には、外へと『彼女』を連れ立った際に『彼女』に害が及ぶ事を。
より正確には、害が及んだ『彼女』を護れないかもしれないという未来を。

ジャラジャラという鎖の音が鳴り響き、チャイムを鳴らした芳川を出迎えるようにドアが開かれた。
目の前に立つのは相変わらず独特なデザインのシャツを着込んだ一方通行と、そして


「わざわざ運んでもらってすまねェな芳川―――――……ほらオマエも礼くらい言え、打ち止め」


ジャラリ、金属音と共に引かれた鎖によって少女の首が引き摺られる。
幼い彼女の細い首を飾る太い首輪に絞めつけられたのか、あー、と少女から非難の声があがった。
奇跡的に生き残りはしたものの、言語機能も計算機能も完全に破壊された少女からはまともな声があがる事はない。


「悪ィ悪ィ打ち止め、そう怒るなよ」


子供特有の柔らかそうな頭を、一方通行の長い指が撫でつける。
あーうーと続く言葉に、そう催促するなよ、と一方通行から笑みが漏れた。


『実験』の都合上彼とはそれなりに長い付き合いを交わしてきた芳川ではあるが、
一方通行のこんなにも幸せそうな笑みなどこれまでにみたことがなかった。
それどころか普通に笑っているところも、思春期の少年らしく強い感情を示したところも見た事がない。


「………ねえ一方通行、まだ、そんな生活を続けるのかしら………?」


怖々と尋ねたのは果たしてこれで何度目だろうか。
少なくとも、数える事を放棄するほどには彼を説得したはずだ。
だが返って来る答えはいつだって同じ。
少女の脳が壊れた時に、少年の脳も同じように、きっと壊れてしまったのだ。


「だって、これなら安心だろォが。――――――――もう絶対に、この手を放したりはしねェ。絶対にだ」


そして一方通行は、ただ護るための道を歩む。



それがどれだけ間違っていたとしても




>>519に触発されて書いてみたらこんな時間になったけど気にしない。
そして絶対こんな話じゃなかったはずだけど気にしな…………うん違うね、なんか自分で書いてもオイシクないね、だって所詮オナニーだもんね
548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/21(月) 03:49:28.47 ID:r63afRWAO
<◎><◎>
超乙
549 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/21(月) 10:49:46.02 ID:n66NpaXa0
>>547
う、うわあああGJ!!超GJ!!!
ヤンデレ一方通行の破壊力すごい…ゴクリ
流行んないかな…打ち止め視点とか読みたくなっちった
550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/21(月) 13:35:34.85 ID:GU0mp3MAO
続きを全裸期待
551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 14:43:20.08 ID:hxhm5KWDO
もももっと書いてくださいお願いします
552 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 17:10:50.29 ID:/nKT5oL8o
−/ノ/|/ノ/・/ノ/ク/\/゙

フレンダ限界までバラバラにしてみてんだけどもっといいのない?
553 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/03/21(月) 17:32:21.81 ID:IdvTooJQ0
>>552
濁点はもう一回分離しとけ

超亀だが
>>369

右「もう遊ばない」っていうと
前「私に否定形はない」っていう

これってヴェントさんデレてないか
554 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2011/03/21(月) 18:08:31.51 ID:TzCdeDZLo
そこに気づくとは…やはり…天才か
555 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/21(月) 18:14:00.99 ID:r63afRWAO
>>552
1ドット単位でバラバラしても良いのよ?
556 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2011/03/21(月) 18:31:52.16 ID:8GbRlnaf0
ありがちなレベル5生徒会モノで8レスくらい
一通さん会長垣根副会長美琴会計麦のん書記軍覇根性要員とかそんな感じで
557 :生徒会1/8 [sage saga]:2011/03/21(月) 18:32:56.30 ID:8GbRlnaf0

垣根「おー来たぞー」

一方「死ね」

垣根「お前が死ね」ドサッ

一方「……何ソレ」

垣根「テストの答案」

一方「何で」

垣根「採点しろって」

一方「誰が」

垣根「化学教師。もちろんちっちゃくない方」

一方「芳川ぁぁぁぁぁぁァァァ!!」

垣根「諦めろ一方通行、アイツはなんかもう駄目だ」

一方「クソッタレ……黄泉川にチクっとくかァ……」

美琴「来たわよー」

一方「ハイハイ」

垣根「うーっす」

美琴「アンタは相変わらず感じ悪いわね」

一方「知るか」

麦野「あら、私が最後?」

垣根「軍覇がまだだな」

麦野「へえ、珍しい」
558 :生徒会2/8 [sage saga]:2011/03/21(月) 18:33:49.91 ID:8GbRlnaf0

軍覇「すごいパーンチ」ドゴン

「不幸だあああああああ」

「ぎゃああああああああ」

軍覇「待たせたな! ちょっと手こずった!!」

一方「どォでも良いけどお前直せよ、壁」

美琴「じゃあ、皆揃ったわね」

垣根「二人来てないけどな」

麦野「いつものことでしょ」

一方「おら、とっとと終わらせて帰ンぞ」

軍覇「まず俺から報告だな! 遅刻常習犯への罰は済ませてきた!!」

美琴「あの馬鹿また遅刻したのね……」

麦野「浜面は私が殺るのに……」

垣根「麦野、漢字」

美琴「あ、そうそう。そのことで提案があるんだけど」

一方「何だ」

美琴「遅刻しそうになって、能力使って滑り込む人がいるじゃない?」

垣根「……まあ、たまにな」

麦野「……たまに、いるわね」

軍覇「根性が足りんな!」

一方「……で?」

美琴「それもさぁ、一部は禁止にしない?」
559 :生徒会3/8 [sage saga]:2011/03/21(月) 18:34:33.70 ID:8GbRlnaf0

一方「……いやァ、それは別に」

美琴「具体的に言うと、背中に竜巻を接続したり」

一方「ぐっ」

美琴「未現物質で飛んだり」

垣根「俺の登校に常識は通用しねえ」

美琴「……原子崩しでブーストしたり」

麦野「……」

軍覇「なんだなんだお前ら! 根性が足らんぞ!!」

美琴「あと速度制限も付けましょう」

軍覇「えっ」

美琴「とくに麦野さん! アレ本気で危ないから!!」

麦野「関係ねえよ!! カァンケイねェェんだよォォォ!! 」

垣根「うわっ」

麦野「無能力者なんざ、指一本動かさなくても100回ブt」

美琴「だからそれが駄目だって言ってるのよ!!」ドンッ

麦野「うっ」

一方「……じゃ、四位は登校時能力使用禁止で」

麦野「ハァ!? なんで私だけ!?」
560 :生徒会4/8 [sage saga]:2011/03/21(月) 18:35:29.88 ID:8GbRlnaf0

垣根「はいじゃあ次ー図書委員からー」

麦野「……チッ、あとで浜面コロス」

垣根「可哀想に」

一方「で? ……あァ、本の注文か」

美琴「これはまた……」

軍覇「はっはっは! 四桁とは根性入ってるな!」

垣根「いや月一で四桁は有り得ねえだろ……」

一方「まァ司書も兼ねてるンだから注文自体はいいンだけどよォ……」

麦野「ほとんどあの子が読んでるわよね」

美琴「専門書から童話まで……活字ならなんでもいいのね」

垣根「誰かせめて三桁にしてもらえるように言ってこいよ。この間蔵書が十万冊超えたぞ」

麦野「私パス」

美琴「パス2」

軍覇「本は苦手だ!」

一方「俺もアイツら苦手」

垣根「俺だって苦手だっつの……」

美琴「あの子だけならまだいいんだけど、横の二人がねぇ……」
561 :生徒会5/8 [sage saga]:2011/03/21(月) 18:36:13.99 ID:8GbRlnaf0

軍覇「あいつらはなかなか根性入ってるぞ!」

麦野「だから苦手なのよ……」

垣根「女の子は可愛いんだけどなぁ」

一方「赤毛の方はやたらあのガキに甘いし、デカ女はなンか怖ェし」

美琴「正直あのナリで制服はきついわよねぇ、美人だけど」

麦野「まあねえ」

垣根「いやお前も結構」

麦野「あぁ? やんのかコラ」

軍覇「麦野! さっきからお前は我慢が足りないぞ!!」

麦野「うぜえ」

一方「……まァ、先代よりはマシだがな。司書としても有能だし」

垣根「……まあ、な」

麦野「……ね」

美琴「そういえば、先代の図書委員ってどんな人だったの?」

軍覇「……美琴」

美琴「ん?」

軍覇「世の中には、知らないほうがいいこともあるんだ……」

美琴「へ? え?」
562 :生徒会6/8 [sage saga]:2011/03/21(月) 18:36:56.51 ID:8GbRlnaf0

一方「……んじゃ次、って」prrrrr…

一方「おォ、俺だ」

一方「……あァ。分かった、お前らで適当に潰しとけ」ピッ

麦野「打ち止め?」

一方「あァ、カツアゲだとよ」

美琴「黒子がボヤいてたわよ、ジャッジメントの仕事が無いって」

一方「無駄に人数いるンだから使うべきだろォが」

垣根「あんま表沙汰にしちゃあマズイんじゃねえの?」

一方「公明正大に生きてンだから疚しいことなンざねェ」

麦野「公明正大、ねえ……」

軍覇「あの子達もなかなかの根性の持ち主だぜ!」

垣根「あとは、生徒からの苦情が何件か」

一方「何だ」

垣根「“保険医の木原先生が恐い”」

美琴「……うん」

麦野「……ああ」

軍覇「あの根性の入り方はどうなんだろうな?」

垣根「あいつクビにしろよ。顔に刺青入ってんぞオイ」
563 :生徒会7/8 [sage saga]:2011/03/21(月) 18:37:24.69 ID:8GbRlnaf0

美琴「校長とか理事長とかに相談したら?」

一方「あのバーサンもジーサンも賛同してンだがよォ、その上が駄目だっつってンだよ」

垣根「統括理事長?」

一方「あァ」

麦野「どうしようもないわね」

軍覇「ここは一発根性注入すべきか?」

一方「あいつヒキコモリの根っからの根性なしだからなァ……」

美琴「あと、ストーカー被害が一件」

麦野「誰が?」

美琴「私が」

垣根「……グループのアイツか」

一方「アイツそろそろ警備員に差し出すか……」

麦野「テメエの手駒くらいちゃんと管理しとけよ」

一方「アイテムにも苦情来てンぞ」

麦野「マジ?」
564 :生徒会8/8 [sage saga]:2011/03/21(月) 18:38:04.94 ID:8GbRlnaf0

一方「“学食でうるさい”」

垣根「“持ち込みで長時間居座るな”」

美琴「“浜面キモい”」

軍覇「根性が足りないってことだな!」

麦野「……それくらいいいじゃない」

垣根「あー、スクール解散してて良かったぁ」

軍覇「解散? 確か崩壊じゃなかったか?」

垣根「うっせえ」

一方「ま、今日はこンなモンだろ、それじゃァ解散」

垣根「はいはいお疲れさん」

美琴「お疲れ様ー」

麦野「……今日はファミレス行くか」

軍覇「お疲れ! それじゃあ見回りしてくる!!」

一方「ヘーヘーとっとと消えろ鬱陶しい」



一方「……あ、採点」
565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/03/21(月) 18:40:15.08 ID:8GbRlnaf0
終いです。
なんかそんな感じのアレ
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 18:48:36.83 ID:6h0fdrY80
浜面キモいって絶対フレンダだな

567 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 18:51:49.27 ID:avwuIVkGo
乙ゥ!
芳川の部分ワロタwwwwサボんなwwwwww

これの魔術版もみてみたいな(チラッチラッ
568 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/21(月) 18:52:03.42 ID:W0Kx/nB+o
浜面がかわいそうです
しかし因果応報とも言います
569 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/03/21(月) 19:25:29.71 ID:nJc58NUz0
>>545の続き。また4レスほど頂きマウス。
も、もうっ お前らがそんな事言うから書いちまったじゃねえか調子乗せんなよコノヤロウwww
570 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/03/21(月) 19:26:47.42 ID:nJc58NUz0



「美味いか、打ち止め」


幼い少女に手ずから食事を与える少年の姿は、傍目から見れば面倒見の良い兄のそれだ。
但し、表情が光悦に彩られていなければ。

男女間に沸き起こる絶頂の瞬間を想像した様な快感と幸福感に溢れた慈愛の瞳で、一方通行は打ち止めの口元へと食事を運び続ける。
冷凍食品や外食しか食べなかったような少年が料理を覚えたのは、学生寮と見るにはそれなりに広い、
しかし彼らが暮らす世界の全てと見るにはあまりに狭い一室に二人で暮らし始めてからか。

芳川桔梗は回想する。
何故こんな事になってしまったのか。何故、こんな結末になってしまったのか。
芳川は―――――……






「一生を使ってでも、俺が打ち止めの面倒をみる」


そう一方通行が申し出た時、芳川桔梗は思わず涙しそうになった。
『実験』によって自分達研究者が再度に渡って壊してしまった少年が、長く苦しい紆余曲折を経て遂に『護る』という道を得る事ができたのだ。

確かに最初こそ失敗してしまった。
彼は護ると決めた少女を護りぬく事ができなかったが、
絶対的な『死』と相対し生態本能的に自己保身に走ってしまった事を一体誰が責められようか。

これから頑張っていけば良い。
これから彼女を護れるように、ひたすらに努めていけば良い。
そんな彼らを後方から助けるのが自分の償いだ。芳川桔梗はそう信じていた。


彼らの『世界』を、訪れるまでは。




571 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/03/21(月) 19:27:42.49 ID:nJc58NUz0




「―――――余剰演算補助が作動していない?」


少女の主治医となったカエル顔の医者の言葉に、芳川桔梗は首を傾げた。
ウイルスコードのミサカネットワークへの流出を防ぐために一方通行の手で処分された打ち止めは、
冥土帰しの治療の下、奇跡的に一命を取り留めた。

しかしその脳には決定的な障害が残り、頭蓋骨破損に伴う脳の損傷によって一切の言語機能、演算能力を失ってしまった。
それを補佐するのが残り一万体の妹達下位個体によるチョーカー型デバイスシステムである。
ネットワークで繋がれた一万人の余剰演算領域を打ち止めへと明け渡す事で、少女は現在、日常生活に支障ない自由を手にしている。

だが、システムが構築されて一週間余り経って冥土帰しから見せられたのは、
前述通り正常に作動した痕跡のないミサカネットワークの余剰演算領域データであった。



デバイスに何か不具合が生じたのだろうか。否、それならば一方通行が直ぐにでも駆け込んでくるだろう。
ならば一体何があったのか。
芳川の頭を悪寒が過ぎる。もしかしたら、二人に何かあったのかもしれない。

一方通行は確かに『最強』だ。だが無能力者に敗北したという前例がある。
何より今の彼には打ち止めがいる。心からの存在は、時に最悪の枷や弱点にも成り得るのだ。

打ち止めを無傷で護りたいと思うあまり無茶をしたのかもしれない。
打ち止めを人質に、何処かの研究機関で悪夢の様な実験に付き合わされているのかもしれない。

焦って病院を飛び出すと、芳川は駐車場に止めてあった自身の愛車に飛び込んだ。
急がねば。
『絶対能力者進化実験』の再興といった最悪の状況を考えた彼女が、押し入る様にして彼らが暮らす学生寮のエントランスを潜る。



三階、311号室。
漸く辿り着いた芳川は何度もチャイムを鳴らしながら必死の形相で金属製のドアを叩いた。


「二人ともいるんでしょう、無事なんでしょう!?お願いだから開けて、出てきて姿を見せて!!」


静寂に包まれた時間が酷くもどかしい。
恐らくはまだ到着して一分も経っていないというのに。強く打ちつけた拳からは血が滲み、叫んだ声は既に枯れていた。
それほどまでに、芳川桔梗は焦っていた。



キイ、という音がして、やがて扉が開かれた。
「悪ィ、打ち止めに飯作ってたモンだから」続く言葉に芳川は安堵の息を零す。

良かった。二人とも無事だったのだ。
「……いいえ、そう待った訳でもないから」あれほどまでに焦っていた自分が何だか急に恥ずかしくなって、思わず俯いてしまう。
大人としての精一杯の虚勢を張った芳川が言葉と共に彼らの無事な姿を見ようと顔をあげると




「ほら、芳川が来てる――――――……ちゃンと挨拶できるよな、打ち止め」




そこに在ったのは何処までも真っ白な少年と、
その手に握った鎖に繋がれ、濁った目をした幼い少女の姿だった。



572 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/03/21(月) 19:28:26.15 ID:nJc58NUz0



チョーカー型の電極は一週間の間に極太の首輪へと摩り替っていた。
少年の右手から伸びる銀色の鎖は丁度人間が犬を連れるのに用いるくらいの長さで、
電極なしには歩行障害を残す打ち止めは、常に四つん這いで一方通行の足元へ縋るように腕を絡ませていた。


見るからに異常な光景だった。


よくよく考えてみれば最初からおかしかったのだ。
あんなに強くドアを叩かれ、大声で叫ばれ、チャイムだって何度も鳴らされ、普通の人間が気付かぬはずがない。
どれだけ一方通行が熱心に食事を用意していたところで、警戒して何らかのアクションを起こすはずだ。



端的に言えば、芳川桔梗は一方通行に間違えて殺されても不思議ではなかった。
芳川のフリをして自分や打ち止めを狙いに来た敵衆かもしれない。
そう判断した一方通行が自宅前で騒ぐ芳川を殺したとしても、別に何ともおかしくはなかった。
一方通行とは、芳川の知る一方通行とは悲しい事にそういう少年だ。

だが実際には一方通行は無防備に姿を晒し、自分だけならいざ知らず打ち止めまでもを安全な部屋の奥から連れて来た。
リードと四足歩行という異様な姿にさせ。


「――――キミは、……一体、何をしているの………?」


辛うじて芳川が尋ねられたのはそれだけだった。
声が掠れ体からは妙な汗が沸々と湧き、それを支える両足が覚束なくフラつく。


「だって、これなら安心だろォが。いつだって俺の手が届く、ずっとコイツを護れるぜ?」


何を馬鹿な事を言っていると聞かんばかりに、さも仰る意味が分かりませんという表情をした一方通行に芳川が戦慄する。
一方通行は分かっていない。
自分の行動の異常さを、まるで理解していない。

元々これまでに送ってきた生活の所為で倫理観の薄い少年ではあったが、少なくとも常識はあった。
良心だって、打ち止めという少女を通じてこれから学びとろうとしていた。
なのに、なのに一体どうしてこうなった?


「………最終信号を解放なさい………、一方通行………」


恐怖に凍りついた思考で、だがそれでも彼らを見守る大人として芳川は一方通行を説得する。
例え怒りにまかせて彼が自分を殺したとしても、彼がそれで間違いに気付いてくれれば構わない。


しかし、言葉は既に届かない。


「………駄目だ。駄目、だ……この手を放したら、今度こそコイツを失っちまう……だから駄目だ、駄目なンだよ………」


フルフルと首を振って否定するその姿は、まるで聞き分けのない子供だった。
買ってもらえない玩具を売場へと戻す事を拒む様に、一方通行は自分の足へと縋り付く打ち止めの手を強く握って放さない。


「………絶対に、駄目、なンだよォ………」


もう、見ていられなかった。




573 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/03/21(月) 19:30:48.14 ID:nJc58NUz0



一方通行を説得するのには骨がいったが、最終的には
「最終信号にはウイルスコードの後遺症が残らないよう定期検診を受ける必要があるの。
 いくら医療知識があったとしても医療に関して絶対的な自信がある訳ではないでしょう、キミは」という言葉で納得してもらった。

診察室まで打ち止めと共に乗り込もうする彼を関係者以外が入れば彼女の治療に支障が起きると説明し、
冥土帰しが勤める病院に保護されている妹達に監視を頼んでいる間、芳川桔梗は電極を装着させた打ち止めの下を訪れた。


「あなたも辛いかもしれないけど、教えてちょうだい最終信号。
一体あなた達の間に何があったの?あなた達は、どうしてああなってしまったというの?」


一体彼らの下に何があったのか。
まともに話せる人間がいるとすれば、言語機能を補助させた彼女くらいのものだろう。


「……………ミサカが悪いの、って、ミサカはミサカは呟いてみる………」


当初は一方通行を庇っているのかと思った。
だが、続いた言葉に芳川桔梗は目を瞠る。


「遊びに行きたくて、勝手にお家を抜け出したの………それで変なお兄さん達に連れてかれちゃって、でもあの人が助けに来てくれて………
 凄く嬉しかった。人から与えられた安い命だけど、親身になって助けてもらえるだけの価値があるんだって、言葉だけじゃなく実感できたから………
 
 心の底から嬉しかったの。ミサカを迎えに来てくれたあの人は、凛としていて、とっても格好良かったの………
 だから、だからね………―――――――――」







「――――― 一方通行、終わったわよ」


診察室を出た芳川桔梗は、綺麗に元通りにした打ち止めを一方通行へと引き渡した。
余程心配だったのだろう。
顔面蒼白で駆け寄った一方通行は芳川から鎖のリードを受け取ると、泣き崩れる様に打ち止めを抱き締めた。


『もう一度会いたいなって、思っちゃったの。
 ずっと護ってもらえたら良いのに、ずっと一緒にいられたら良いのに、って。だから……―――――

 教えてあげたの。放っておくとミサカ、また勝手にどっか行っちゃうよ?危ない目にあっちゃうよ?って。
 目を見開いたあの人に、恐かったら手足縛って檻の中にでも入れておけば良いんだよって、そう言ったの。
 どうせ電極さえ奪っちゃえば、ミサカの意思なんか毛ほども関係ないんだから、って』


芳川桔梗は回想する。
『最強』と恐れられた、泣き方すら知らなかったであろう少年と。
人の手によって生み出された、誰からも手を差し伸べられた事のなかった少女と。


「――――――……もう絶対に、この手を放したりはしねェ。絶対にだ」


『ミサカが悪いの。ずっとミサカの隣に立って、護り続けてくれるあの人を ≪仕組んでしまった≫ んだから、
 ってミサカはミサカは邪魔しないでよ、と牽制しながら満面の笑みでヨシカワの干渉を拒んでみたり』




何故こんな事になってしまったのか。何故、こんな結末になってしまったのか。
芳川桔梗は回想し、そして


「これも一つの幸福の形なら、アリなのかもしれないわね」


唯一全てを知った上で、今日も今日とて甘くしかない自分を享受する。
私は優しくなんてない。
ただの甘い、一介の馬鹿な女なのだから。


574 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/03/21(月) 19:31:34.67 ID:nJc58NUz0
どうしてこうなったはこっちの台詞だよ。なぜ最終的にヤンデレ一方さん×ヤンデレ打ち止めの怒濤コンボになったし。

も、もう>>549が打ち止め目線もみたいなんて言うからだからねっ!
俺が鬱エンド書こうとすると毎度何処となくヤンデレ風味になってたから別に構わねえけど。正直超楽しかった。
んじゃ、ご読了ありがとウサギ!
575 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/21(月) 19:34:27.14 ID:GU0mp3MAO
おつおつ
共依存通行止めが美味しすぎてやばい
576 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 19:43:58.45 ID:avwuIVkGo
くそう乙だ乙です乙なのよなァ!
芳川視点もなかなかによかった!
577 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/21(月) 19:46:07.00 ID:LbSrdiXvo
好物過ぎて震えるぜ、乙
578 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/21(月) 20:16:14.76 ID:Rn8NwLDOo
文章が上手いのはわかるけど評価も共感もできない。
反吐がでるってのが正直な感想。
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 20:29:30.59 ID:WiuxDy3ho
>>578
読まなきゃいいのに…
俺は苦手なジャンルっぽかったから読めなかった
580 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/03/21(月) 20:51:33.34 ID:e9l7kQLT0
>>574
十人十色〜の人?
581 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/03/21(月) 20:57:13.28 ID:a2ttGmrEo
>>574
おつおつ
すげーよかったぜ
582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage saga]:2011/03/21(月) 20:58:21.54 ID:Rn8NwLDOo
ごめん、出された物は食べる質なんだ。
それに対してなんらかの感動が得られたなら返答すべきだとも思うし。
もう書くな読ますななんて思わないし、そういう否定じゃないんだ。
自分はこういう人としての芯を崩すようなキチガイ話には上で書いたような感想が出るよって言いたかった。
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/03/21(月) 21:05:21.25 ID:nJc58NUz0
>>580
何故バレたし。

>>582
いや、俺としてはそういう意見も有難い。
続きものだからってまともな注意勧告をしなかった俺が全面的に悪いし、
それこそ十人十色人によってボーダーラインは違うんだから、次から投下するときはどのレベルまでOKか、どういった注意が必要か、
否定的な意見や指導的意見があってこそ初めて分かるものだと思うからな。


ところで某魔法少女モノに感化されて一方さんのループものが書きたいんだけど、どういったループが面白いだろうと思う?
取り敢えず第一次実験を妨害しようとして失敗するところまでは書けたんだが……
584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/21(月) 21:07:27.01 ID:LbSrdiXvo
欝SSに>>578ってのは、ある意味褒め言葉だと思う。
>>582でも言ってるけど、「書くな、読めない」って言ってる訳じゃないし。
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/21(月) 21:16:12.86 ID:n66NpaXa0
>>574
一生二人でベタベタしてろちくしょう!
GJ!!こういうの自分は大好きだぜ

つうか十人十色の人なのか?エヴァパロ以外どれも好きだよWWW
アイデア出せないけどループもの期待
586 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/03/21(月) 21:16:43.54 ID:7unot1FI0

まずは>>574乙です。
相変わらず独特の作風ですね。

でも、十人十色の時にも軽く荒れて、作者さんが謝罪文まで書いたわけだよね。
そういう前提から自分の作品が読む人を選ぶということは自覚してるんだから、多少そういう配慮はしてもいいのじゃないかなとも思う。
総合は色々な人が読むわけだから、ある程度は万人ウケというか、味わいがまろやかなものを意識したものを書くとか、それくらいは考えるべきだろうし。
例えば18禁だったり、リョナネタだったら、総合じゃなくて個人スレに立てて皆好きなように書いてるしね。

もっとも、作者さんが、あえて注意書きも書かずに賛否両論の論争で加熱するまでが全部確信犯だったら話は別だけど。

587 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/03/21(月) 21:24:50.01 ID:8GbRlnaf0
いやこれはまろやかな方じゃないの。後味がいいとは言えないけど。
そりゃあ十人十色の〜はなかなかにショッキングな描写もあったかもしれないけど、
これくらいで配慮云々ってのもどうなのよ。
ちょっと安価先見ればそういうものだってことくらい分かるんだしさあ。

これでなんやかんや言われるなら、総合SSスレじゃなくまろやかSSスレにすべき。
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/21(月) 21:28:45.69 ID:BJMTTvuI0
注意書きは必要だと思うけども、
ほっぺにチュー程度で「微エロ注意です」とか言わないでほしいな

がっかりするから

ほんとがっかりするから
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/03/21(月) 21:41:29.16 ID:FDjdZ6Rf0
>>586
まぁ確かにこの内容で注意書きが無いのは配慮が足りないっちゃ足りないけど
それにかこつけて書く内容まで制限するのもいかがなもんかと思うな
自分の責任とお互いの尊重有ってこその総合だと思うし
590 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/21(月) 21:54:32.65 ID:Rn8NwLDOo
荒れさせてごめん。
今回のが気持ち悪かったのは、二人が人としての枠を逸脱して動物のようなものに成り下がったように見えたからだと思う。
ほんとに個人的な観点なんで他人に説明するのは難しいんだけど人は人でなくてはいけないってのが
自分の中にすごく大きなモノとしてあるんだ。
何を以て人とするかはリアルで肩突き合わせて話し込んで一年ぐらい付き合わないと理解できないさせられないと
思うのでそこは割愛で。
んで、その境界を踏み越えられると一気に悪感情が生まれちゃって。
ちなみに十人十色は逸脱してないし、それどころかあれは好きな話なんだ。
あと、悪感情とはいえ辛辣に抉られる文章だったのは確かで、凄かったと言わせてほしい。
まあなんちゅうか単純じゃないのよごめんね変な語りをしちゃって。また強烈なの書いてね。
591 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/21(月) 22:00:44.97 ID:9qU2KogDO
注意書きしたらいいんだし
内容の制限はいらんだろ
ここは総合なんだし


>>583

俺的にはループ物は絶望に絶望を重ねるのがいいと思う





鬱にするならSIRENみたいにするのがよくね?
592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/21(月) 22:07:04.45 ID:r63afRWAO
>>590 産業でおk
「荒れるような事を書いてスマン。
俺にとって衝撃的な作品だったから…
でも またこんな作品を書いてくれ」
593 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/21(月) 22:14:13.61 ID:GjUytUexo
>>583
ループって淡々としがちなんだよな。
しっかりした軸みたいなものがあるとすごく面白くなるよね。
どこを変えるか…………すごく楽しみにしてる。

でも一方通行は私生活があまりに何もないから
難しいだろうな……ww
594 :上条「楽団都市?」 :2011/03/21(月) 22:21:48.57 ID:LO9VtBf/0
1レスだけ

邦楽サイド

上条当麻:能力・・・・・・雑音殺し(ノイズブレイカー)あらゆる雑音を打ち消す右手
「その雑音をぶち[ピーーー]!」

御坂美琴:能力・・・・・・超電磁音(エレクトロマスター)電子ピアノ、エレキギターなど電気を使用する楽器なら何でも使いこなす
「ねえ・・・・・・エレキギター、って知ってる?」

垣根帝督:能力・・・・・・未元音質(ダークノイズ)この世に存在しない音質を作り出す
「俺の音質に常識は通用しねえ」

麦野沈理:能力・・・・・・調和崩し(読み方募集)ソロと合奏の中間にある中途半端な音をそのまま固定して合奏の調和を崩す
「はーまずらぁ」

洋楽サイド

・必要悪の楽団

楽譜目録(インデックス)「私の頭の中には10万3000冊の楽譜が記憶されているんだよ」

・天草式・・・・・・特定の楽器を使用せず、その場にあるものすべてを使って即興の音楽を奏でる

五和「あの・・・・・・おしぼりいかがですか?」

・アステカ

エツァリ・・・・・・黒曜石を用いて演奏する

力尽きた、誰かかいてくれorz
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/21(月) 22:44:17.14 ID:I6He3pcAO
>>594
調和崩し(バッドハーモニー)
麦野「もう……パーフェクトもハーモニーもカァンケイねェェんだよォォォ!」

削板……すごいオーケストラ
一人でトランペット吹いてるだけなのに何故か楽団の演奏に聞こえてくる

初春……定音保存(サーマルサウンド)
ドならドだけを鳴らしっぱなしにする能力。早い話が読経。

これぐらいしか
596 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/21(月) 22:47:31.67 ID:fhDXIUkAO
おしぼりってどんな音がするんだろうか
597 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/03/21(月) 22:50:01.59 ID:RQDg5sfio
>>595のむぎのんの台詞からネタキャラのにおいがぷんぷんする
おしぼりはぎゅーって絞ったときの音かね

ところでこう言う誰かのネタにかぶせてネタレスしたとき30分ルールはどう適用すべきなんだろう
598 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/21(月) 23:01:21.44 ID:PjjxcjeEo
>>594
絶対音感って能力でありそう。イコールスピードさん的に


ちょっと借ります。

・一方通行とミサカネタ
・お食事中の人注意のネタ
・ぶっちゃけお下品
・20レス未満。たぶん15レスほど。

599 :一方「クソッタレが……」1 [sage]:2011/03/21(月) 23:03:39.81 ID:PjjxcjeEo


一方「クソッタレが……」



打ち止め「あなたのそれって口癖なの?ってミサカはミサカは疑問を吐露してみたり」

一方「クソッタレだからクソッタレっつってンだろォが」

打ち止め「ふーん……あ、ちょっとお出かけする用事があるんだった!ってミサカはミサカはフェードアウトしてみる!」

一方「オイ、五時までには戻って来いよ……面倒な事は御免だからなァ」

・・・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・


数日後


「――――きて……おきて!ったら……」

一方「ン……うるせェなァ……まだ9時じゃねェか……」ゴソゴソ

「もう!お日様を浴びないと強くなれないんだよ!って――――――」
600 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/21(月) 23:04:43.50 ID:PjjxcjeEo







                     「―――――ミサカはミサカはぶりぶりしてみたり!」





一方「……!?」
601 :一方「クソッタレが……」3 [sage]:2011/03/21(月) 23:08:01.87 ID:PjjxcjeEo

打ち止め「あ!やっと起きた!おはよーってミサカはミサカはぶりぶりしてみる!」ブリブリ

一方(なっ……なンなンですかァ……?朝起きたらクソガキがクソガキに……ってちげェ!)

一方「お、おいクソガキ!」

打ち止め「?どうしたの?」ブリブリ

一方「ふ、ふざけンな……なんでトイレに行かねェンだよォおおおおおお!!!!!」ガタッ

打ち止め「?寝ぼけてるのかな?もうごはん出来てるから早く着てね!ってミサカはミサカはぶりぶりしてみる!」ブリブリ

一方「ま、待ちやがれクソ……クソッタレェえええええ!!!!」

一方(クソ……そこら中クソだらけじゃねェか!……臭ェ…………)

黄泉川「よお。よく起きれたじゃんよ」ブリブリ

一方「」

芳川「へぇ……今日はやけに寝覚めがいいのね」ブリブリ
602 :一方「クソッタレが……」4 [sage]:2011/03/21(月) 23:09:39.90 ID:PjjxcjeEo

一方「な」

黄泉川「?」ブリブリ



一方「なンだよテメェら……クソッタレの連中だと思っていたがよォ!まさか本当にクソ垂れる事ァねェだろォ!!」



芳川「……?何の事?おかしな一方通行ね」ブリブリ

黄泉川「なんだ、いつから夢遊病患者になったじゃんよ」ブリブリ

一方「ちげェよ!!てめェらなンでクソを垂れてンだってェの!!」

黄泉川「朝っぱらから人に向かってクソッタレ呼ばわりは止して欲しいじゃん」ブリブリ

芳川「とにかく早く顔洗ってきなさい」ブリブリ

一方「テメェらはケツを拭けェェェえええええええ!!!!!!!!」
603 :一方「クソッタレが……」5 [sage]:2011/03/21(月) 23:11:07.16 ID:PjjxcjeEo

・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・


打ち止め「いっただきまーす!ってミサカはミサカはブリブリしてみたり!」ブリブリ

芳川「んー今日はカレーね。良いにおい」ブリブリ

黄泉川「ああ、とうもろこしなんか入れてみたじゃんよ!」ブリブリ

一方(くっ……コイツ等なンで普通なンだ!?頭イかれてンじゃねーのかァ!!?)

一方「畜生ォ!くせェンだよテメェら!視界が茶色一色でカレーかクソか見分けがつかねーンだよ!!!」

黄泉川「お前……いい加減にするじゃんよ。口癖にしても食事中に言っちゃいけない事がある位わかってるだろう?」ブリブリ

一方「テメェも食事中にやっちゃいけねェ事もあるよなァあああああ!!!」

芳川「……今日の一方通行はおかしいわね」ブリブリ

一方「おかしいのはテメェらだァァアあああああ!!!!」ガタッ

打ち止め「!!」ビクッ
604 :一方「クソッタレが……」6 [sage]:2011/03/21(月) 23:12:42.59 ID:PjjxcjeEo

黄泉川「お、おい!落ち着くじゃん!」ブリブリ

一方「クソッ!クソッタレが!!!」ドガッ!

打ち止め「ご、ごめんね、もしかしてミサカが悪いの?またあなたにめいわくかけてるの?」ポロポロ

一方「……ッ!」


芳川「大丈夫大丈夫。彼は……優しいだけよ。今日はどこか体が変なだけ」ブリブリ

打ち止め「そう……なの……?ってミサカはミサカはブリブリしてみたり……」ブリブリ

一方「……頭冷やしてくる」

黄泉川「……ああ、その方がいいじゃんよ」ブリブリ



一方(もうやだこの家……)

605 :一方「クソッタレが……」7 [sage]:2011/03/21(月) 23:14:19.82 ID:PjjxcjeEo

〜〜外〜〜


一方「なン……だと……!?」



「っでっさ〜」ブリブリ

「あははwwおねえちゃんったら〜」ブリブリ

「だからロリちゃうでー」ブリブリ

「で、やっぱり鯖缶よりコーン缶の方が」ブリブリ

「ブチコロシ確定ね」ブリブリ



一方(ふ、ふざけてやがる……これもアレイスターの野郎の計画なのか……?)

一方(学園都市が某浦安みてェに……いやそれ以上になってやがる……!!)

一方「クソ……クソッタレ……!」ギリッ

606 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/21(月) 23:16:49.81 ID:PjjxcjeEo

〜病院〜


冥土返し「ほう、今日はどうしたんだい?」ブリブリ

一方「あのなァ……病院っつゥのは清潔にしとかなきゃいけねェンじゃねェの?」

冥土返し「……?一応ある程度の清潔は心がけているけど。まぁ電極入れれば菌やらのベクトルが見えるからね」ブリブリ

一方(あァ見えてンぜクソッタレ……電極入れなくても目の前に大腸菌の塊が無尽蔵に生産されてらァ……)


〜〜〜〜〜〜〜


冥土返し「夢と現実を区別する方法?」ブリブリ

一方「……」

冥土返し「いや……君、私も忙しい身だからそういう些細な相談で来られるのは……」ブリブリ

一方「うるせェぞ。口にクソ詰められたくなかったら話しやがれ」

冥土返し「ハァ…………ほっぺを抓ってみるとかじゃないかい?」ブリブリ

一方「……」ギュッ

冥土返し「!痛い痛い!…………常識的に考えれば自分の頬をつねるよね?」ブリブリ

一方「……」ギュッ

冥土返し「で?どうだい?」ブリブリ

一方「もォいい。帰ンぞ」ガタッ

冥土返し「……?まあ、お大事にね」ブリブリ
607 :一方「クソッタレが……」9 [sage]:2011/03/21(月) 23:18:47.06 ID:PjjxcjeEo

・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・


一方「…………あれから4時間歩き回ったが……学園都市がクソ一色だ……」

「この超C級映画が〜」ブリブリ

「あのな、B級とかっていうのは低予算で作られた映画って意味らしいぞ」ブリブリ

「また君か。僕のことはほっといてくれって言っているだろう」ブリブリ

「そうもいえませんよ!あなたみたいな年齢から煙草を吸っちゃいけないのです!」ブリブリ

「おなかすいたー!」ブリブリ

「不幸だー!」ブリブリ

「サテンサン!」ブリブリ

「ウイハルー!」ブリブリ



一方「……どォなってンだよクソッ」
608 :一方「クソッタレが……」10 [sage]:2011/03/21(月) 23:21:41.78 ID:PjjxcjeEo

??「流石に懲りたようですね」


一方「……!?テメェは……」



ミサカ「モヤシがクソの山で立ち往生しているさまを見るのは気分がいいものです、とミサカはブリブリします」ブリブリ




一方「消えろ、クソッタレ」

ミサカ「ふふ……おっしゃる通りあなたにはミサカがクソを垂れているようにみえるのでしょう?とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方「やっぱりな……これだけのデカイ大仕掛けを誰にも気付かせずにやるなンざ今の科学じゃ不可能だ」

ミサカ「なんと、なかばではありますが気付いていましたか、とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方「その語尾……あのクソガキもそうだった。それは外界じゃなく俺の脳にテメェらが直接働きかけているからだな?」

ミサカ「はい。先ほどの語尾は『と、ミサカはモヤシの推理力に驚嘆します』と言っていました、とミサカはブリブリします」ブリブリ

609 :一方「クソッタレが……」11 [sage]:2011/03/21(月) 23:24:11.36 ID:PjjxcjeEo

一方「つまりテメェらはネットワークを介して俺の言語部位を逆算、

    感覚受容器のクオリアを書き換えてクソだらけの世界を認識させるよォにした訳か」

ミサカ「正解です。とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方「なら話は早ェよ。早くやめさせろ」

ミサカ「そうはいきません。…………これはあなたへの罰なのですから。とミサカはブリブリします」ブリブリ


一方「…………」


ミサカ「勘違いしないで下さい。これは例の実験の……

     1万人殺害の罰という意味ではなく上位固体の事です、とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方「…………?」

ミサカ「数日前、上位固体がミサカ達に相談を持ちかけました、とミサカはブリブリします」ブリブリ

610 :一方「クソッタレが……」12 [saga]:2011/03/21(月) 23:25:47.86 ID:PjjxcjeEo

〜〜〜〜〜回想〜〜〜〜〜〜


あの人がしょっちゅうクソクソ言う……

1 名前: 打ち止め★ ID:20001

しにたい……


2 名前: ミサカ ID:13333

ざまあwwww


3 名前: ミサカ ID:14399

しねば?


4 名前: 打ち止め★ ID:20001

>>3
アク禁


5 名前: ミサカ ID:10048

死にたいって言うのに……

611 :一方「クソッタレが……」13 [sage]:2011/03/21(月) 23:27:24.58 ID:PjjxcjeEo

6 名前: ミサカ ID:19896

いっその事クソもらせ


7 名前: 打ち止め★ ID:20001

>>6
真面目に相談してるんだけど
つーか好きな人に毎度のごとくクソクソ言われるのって嫌でしょ?


8 名前: ミサカ ID:20000

むしろ興奮する


9 名前: ミサカ ID:18492

真面目な話、クソまみれもいいかもしれん
一方通行の脳内に周りの人間があたかもクソを垂れ流してるように見せればいい
612 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/03/21(月) 23:28:53.66 ID:ZvUFNWVYo
>>598
>絶対音感って能力でありそう。

そのネタもらっていいですか?
何か閃きそうなものを感じた。
613 :一方「クソッタレが……」14 [saga]:2011/03/21(月) 23:29:34.28 ID:PjjxcjeEo


10 名前: ミサカ ID:13094

>>9
それなら視覚だけじゃなくいっそ嗅覚、触覚、聴覚、味覚全てを織り交ぜる


11 名前: ミサカ ID:11153

味覚やる意味あるのか?w


12 名前: ミサカ ID:16330

>>11
まさかの一方通行食便狂説


13 名前: ミサカ ID:19896

それならクソのベクトル、絶対座標、電磁波も設定しないとな
いずれにしろ全力だ。幻想御手や体晶使ってでもフル演算でやるぞ
614 :一方「クソッタレが……」15 [sage]:2011/03/21(月) 23:32:31.68 ID:PjjxcjeEo

>>612
グリーンダヨ!



14 名前: ミサカ ID:14440

今計算したがベクトル含めて個人のクオリアに働きかける演算はミサカ1407人分の演算があれば余裕でいける


15 名前: ミサカ ID:15779

妹達全体の7分の1か
圧倒的ではないか我が軍は


16 名前: ミサカ ID:12831

では×日の午前7時から働きかけるぞ



・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・


ミサカ「という訳です、ミサカ達はここのクソを観察し、触り、また味わう事でこれ以上に無い感覚を得る事が出来ました。
  
    故にあなたが見ているクソは限りなく本物に近いものですとミサカはブリブリします」ブリブリ


一方「おいちょっと待て」

615 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 23:34:51.42 ID:cLPCsR/M0
味わったのかよオイwwww
616 :一方「クソッタレが……」16 [sage]:2011/03/21(月) 23:35:10.62 ID:PjjxcjeEo

ミサカ「言いたい事はわかります。このクソを現出させるためにミサカ達の性癖が変わった位です。

     とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方「……お前らそこまでやって何が楽しいンだよ」

ミサカ「学園都市という井戸の中で一番になった気でいる白蛙を肥溜めにぶち込むような感覚です。

     その為ならクソを舐めるなどたやすい代償です、とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方「おい……って事はまさか感覚共有でテメェら」

ミサカ「はい。当然クソに対する五感を全て味わいました。

     某忍者漫画の修練の要領で三日で10年分のクソの体験を習得しましたとミサカはブリブリします」ブリブリ

一方「テメェ!ガキは……!」

ミサカ「ああ、それはご安心下さい。あの子には刺激が強すぎてネットワークが崩壊しかねないので

     この件が実行された事すら秘密です、とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方「チッ……クソッタレが……!」

617 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/21(月) 23:36:08.58 ID:LbSrdiXvo
>>味わう事

ちょ……ミスカ……じゃなくてミサカさんwww
618 :一方「クソッタレが……」17 [sage]:2011/03/21(月) 23:37:29.20 ID:PjjxcjeEo

ミサカ「上位固体はあなたの下品な口癖や素行を快く思っていないです、とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方「…………」

ミサカ「ですから、今後一切上位固体の機嫌を損ねるような事はしないと約束してください、とミサカはブリブリします」ブリブリ


一方「ハッ、断ったらどォすンだ?」


ミサカ「まぁ一生見る世界が茶色だらけの世界でしょうし、今はまだ人間のケツからクソが出てるとしか認識してません。

     ですがミサカ達がその気になれば空間に突然クソが現出する事も可能です。ですから最悪口の中にクソが突然入る……

     といった事がおこるぐらいです、とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方(うっ……想像しちまった……)

ミサカ「ちなみに上位固体そのものに今までの汚物の五感を全てぶち込む事も一瞬なら可能です

    上位固体の信号拒否にラグがコンマ数秒だとしてもその間に膨大なクソの感覚が流れ込みます、とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方(ガキに不快な思いをさせないンじゃねェのかよ……こいつらただ楽しいからやってやがるな……)

619 :一方「クソッタレが……」18 [sage]:2011/03/21(月) 23:39:43.19 ID:PjjxcjeEo

一方「わかった……頼むからやめてくれ」

ミサカ「ククク……ようやく素直になりましたね、とミサカはブリブリします」ブリブリ



一方「……どォした、早く解けよ」



ミサカ「まぁまぁ落ち着いてください。解く……解くとは言ったが……まだ我々はその時間と場所を指定していない……

     つまり……我々がその気になれば解くのは10年、20年後という事も可能だろう……

     という事です、とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方「ッ!テメェ約束が違ェじゃねェか!」

ミサカ「おや?そのような口を利いていいのでしょうか?目の前にクソの壁が立ちはだかり、

     口いっぱいにクソが染み渡りますよ、とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方「クッ……汚ェ……テメェら汚ェぞ!!」

ミサカ「クソ食らえとは正にこの事、とミサカはブリブリします」ブリブリ

一方(……上手いと思ってンのか?)
620 :一方「クソッタレが……」19 [sage]:2011/03/21(月) 23:42:29.45 ID:PjjxcjeEo

ミサカ「そうですね…………本当に反省しているのであれば何処でも土下座出来るハズです。

     ……それが例え……鼻を?ぎ、目に滲みるクソの山の中でも……!と、ミサカはブリブリします」ブリブリ


一方「ク、はッ……(いつの間に……俺の目の前に現出っ……!クソの水溜り……いやクソ溜り…………山がっ!)」


ミサカ(まぁ……これで少しは懲りるでしょう?とミサカはブリブリします)ブリブリ

一方「………………わかった、やりゃァ良いンだろ?」

ミサカ(ふふふ……これこそ至高!腐敗しきった世界の中心でクソを漏らす美少女と、

     その前でクソに顔面ダイブ土下座をする汚れなきアルビノ少年!

     思わず身震いを覚えてしまいますと、ミサカはブリブリします)ブリブリ

一方「……いくぞ…………ッ!!」バッ

621 :一方「クソッタレが……」20 [sage]:2011/03/21(月) 23:44:29.57 ID:PjjxcjeEo



「そこまでだよ、10032号――――」





一方(クソが…………消えた……!?)

ミサカ(!なぜ!?クソの視覚情報……いや、感覚野の全てが完全にデリート!と、ミサカは驚愕をあらわにします!)




「――――って、ミサカはミサカはあなたの計画を阻止してみる!」




一方(打ち止め……!)

ミサカ「……上位固体、なんのつもりですか?あなたの目的は」

打ち止め「……確かに、一方通行の口癖は常日頃やめてほしいと思っていたよ、ってミサカはミサカは独白してみる」

ミサカ「なら何故!?このモヤシは反省なんてする訳がありません!と、ミサカは……!」

622 :一方「クソッタレが……」21 [sage]:2011/03/21(月) 23:46:17.28 ID:PjjxcjeEo



ザッ



                  一方「ごめンなさい」






623 :一方「クソッタレが……」22 [sage]:2011/03/21(月) 23:48:02.07 ID:PjjxcjeEo


ミサカ「!」


打ち止め「……」



一方「もう……お前の前で汚ェ言葉は話さねェ」

打ち止め「……ほらね?……この人は、誰よりも深く反省することを知っているんだよ?って、ミサカはミサカは……」

ミサカ「……わかりました。妹達も上位固体の許可無くネットワークを使って悪戯したことを反省しています。

     ……こちらこそすみませんでしたと、ミサカは頭を垂れます」

打ち止め「うんうん!よかった!これでみんな仲直りだね!ってミサカはミサカは大団円に大満足してみる!」



・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・
624 :一方「クソッタレが……」23 [sage]:2011/03/21(月) 23:50:05.85 ID:PjjxcjeEo




一方「ごきげんよう。打ち止め殿、今日も良き朝でありますね」



打ち止め「う、うん……おはよう」


一方「世界は美しい……この一杯のコーヒーも生命の息吹である豆を抽出した飲み物であり、水も世界の貴重な飲み水なのです。

    故にこの一杯も感謝の意を込めて「いただきます」と口にし、森羅万象に感謝しなければならないのです」

打ち止め「あ、あのね……一ヶ月前の事ならもう言い過ぎたから元にもどって?ってミサカはミサカは困惑してみたり……」

一方「打ち止め殿……恥ずかしき事ではありますが、私が口を開く度に反省した過去の私を、逐一蒸し返すのは聊か失礼ではありませんか?」

打ち止め「あ、……そ、その、ごめんなさい」

一方「ふふ……良いのです。以前の私であれば打ち止め殿に対し、小さきながらも暴力を振るったり破廉恥な小言を返していました。

    打ち止め殿は私の言動が急激に変化してしまった事に戸惑っているのでしょう?

    ……申し訳ない事ですが私の事を嫌悪しないで頂ければ……」

打ち止め「い、いいのいいの!無理しているのはミサカも同じだから!ってミサカはミサカは嬉しく思う!(自覚がある分、余計にやりずらいよ……)」

625 :一方「クソッタレが……」24 [sage]:2011/03/21(月) 23:51:42.41 ID:PjjxcjeEo

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




あの人が丁寧過ぎて気持ち悪い……

1 名前: 打ち止め★ ID:20001

しにたい……


総レス数1

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おわり
626 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/21(月) 23:54:23.32 ID:W0Kx/nB+o
なにがなんだかわからない……のAAが浮かんだ
しっかし圧倒的だな妹達
627 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/21(月) 23:55:38.86 ID:W0Kx/nB+o
なにがなんだかわからない……のAAが浮かんだ
しっかし圧倒的だな妹達
628 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/21(月) 23:57:09.61 ID:GjUytUexo
wwwwwwwwwwww乙
629 :一方「クソッタレが……」(打ち止め) [sage]:2011/03/21(月) 23:57:51.43 ID:PjjxcjeEo
なんかすまんかった。やる事がある時に限ってネタが浮かぶから困る。
アニメで一方さんがクソクソ言い過ぎじゃないの?って思った。反省しています。
お食事中の方々、すみませんでした。正にクソSSの典型。
あと、思った以上に長くなってしまって申し訳ない。
630 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/21(月) 23:57:59.00 ID:GjUytUexo
wwwwwwwwww乙
631 :一方「クソッタレが……」(打ち止め) [sage]:2011/03/21(月) 23:58:40.71 ID:PjjxcjeEo
なんかすまんかった。やる事がある時に限ってネタが浮かぶから困る。
アニメで一方さんがクソクソ言い過ぎじゃないの?って思った。反省しています。
お食事中の方々、すみませんでした。正にクソSSの典型。
あと、思った以上に長くなってしまって申し訳ない。
632 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/21(月) 23:58:48.43 ID:W0Kx/nB+o
スマン
乙し忘れた上に2重投稿になっちまった
633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/21(月) 23:59:15.68 ID:RQDg5sfio
大事なことなので(ry
投下乙
途中の感想レスは控えようぜ
634 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/22(火) 00:33:56.94 ID:laGTDT7Fo
>>625乙!!!
ひどいネタだが好きだ!面白かった
635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/03/22(火) 00:50:16.11 ID:UrBnbGxFo
>>614
ありがとう、志村。

>>633
すまんかった。
うっかりしてた。
636 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/22(火) 00:59:53.27 ID:MycbxsaAO

なんか昔ネットでみた
「マジキチなエロ画像」にこんながあったな…常に垂れ流しの
637 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/03/22(火) 01:53:11.78 ID:MTL8MVTE0
乙ですブリブリ

>>263 及び >>338ですブリブリ
またも続きを投下します。またも未完ですブリブリ

かなり中途半端なところで切れてるので、引っ張りが嫌な人は飛ばして下さい
(ひっぱたんじゃないんです…ここまでしか書けなかったんです…)

木原と一方通行が仲良く一等賞を目指すお話
13レスです
638 :第一位のつくりかた3 1/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 01:54:23.83 ID:MTL8MVTE0

死体があるから片づけて来いと言われて行ってみれば、
死んでいるはずのクローンは生きているし、
学園都市最強とその次が殺し合いをしているし、
最強の人からは羽が生えているし、
常識は通じないらしい。


どうとも身動きが取れず、一方通行は頂点二人の闘いを物影に隠れて見守っていた。

正直なところ、死体が無かったのは少し嬉しかった。

死人を見るのは初めてではない。不可抗力とはいえ、彼自身が人を殺してしまった事もあるくらいだ。
しかし木原に引き取られてからは、そういった悲劇に直面する機会が無かった。

普通の学生よりは免疫があるし、それなりの覚悟はしていたが、実際に死んだ少女を目の前にしたら後味の悪い思いをしただろう。

とはいえ、恐らくこのまま放っておけばあのクローンは死ぬ。
そして彼は放っておくつもりである。
死ぬ瞬間を見るくらいなら死んだ後対面した方がましだったかもしれない。

複雑な気分だった。

639 :第一位のつくりかた3 2/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 01:54:58.45 ID:MTL8MVTE0

覗き見している一方通行の前で、二人の闘いは激しさを増していた。

学園都市第二位の超能力者である御坂美琴は、暗部に関わらないいわゆる『表の世界』でも有名人で、その能力『超電磁砲』の特徴も知れ渡っていた。

電流を操る能力、『電撃使い』の最高位。
電撃使いというものを今まで見た事が無かった一方通行は、それまで何となくお気に入りのゲームに出てくる『イナヅマズドーン』という敵の頭上に雷を落とす魔法を思い浮かべていたのだが、彼女に出来るのはそれだけでは無かった。
流石レベル5と言うべきか、超電磁砲は電磁場やローレンツ力等も操り、電撃の槍を出したり、電磁派を生み出して攻撃したりと、多種多様の技を見せていた。

よくそンなに色々できンな、と驚くほどに。

それはつまり、それだけ色々手の内を晒しても相手を倒すには至らないという事。


対する垣根帝督は、向けられる攻撃の全てを軽々と防いでいた。
ある時は背中から生やした妙にメルヘンな羽を使い、ある時は不自然に相手の攻撃の軌道を曲げて。
おちょくっているのか彼なりの気遣いなのか、最初に肩に当てた一撃以来、垣根の方からは御坂に攻撃は仕掛けていなかった。

何もされていないのに、一人どんどん消耗していく。
第二位の表情に焦りといら立ちが見て取れた。

640 :第一位のつくりかた3 3/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 01:55:56.58 ID:MTL8MVTE0


(窒素を操る能力者がいるってのを聞いたことがあるが、それに近いのかもしれねェ)

一方通行は、怪物二人のぶつかり合いを見ながら、垣根の正体不明の能力を観察し、知らず知らず分析していた。

(何か決まった物質があって、それを自在に操作してるワケだ……見た事ねェけどな、あンな白くてメルヘンな物質は)
(ただ、そこにある物を操るンじゃなくて、無から有を生み出すってのがぶっ飛んでやがる。流石はレベル5ってとこか)


異物。
それが、彼が『未元物質』に対して持ったイメージだった。

たった一滴で、カップの中の真っ黒なコーヒーを間抜けな茶色に変えてしまうミルクのような。

その異物が、レベル5の闘いの世界に一方通行の知らない物理法則を生み出している。

御坂は電気を操る能力者だ。その応用性は多岐に渡る。
だが、それはすべて科学の世界の枠組みの中で広がるものでしかない。

物理の常識に則って演算式を組み立てる御坂美琴を、垣根帝督というイレギュラーは完全に翻弄していた。


これが、『未元物質』。
これが、学園都市第一位・垣根帝督の実力。



――――  こ  れ  が  ?



肩すかしを食った気分になった。
641 :第一位のつくりかた3 4/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 01:57:30.39 ID:MTL8MVTE0

一方通行が二人の戦闘を眺めていたのは十分かそこらだったが、それだけで粗方の解析は済んでしまった。

知らない物理法則がそこにあるなら、今まで知っていたものが間違っていたというだけの事である。
もう一度、垣根が生み出す得体の知れない『何か』が世界に存在するものとして自分の中の物理法則を構築し直せばいい。
恐らくあの物質を反射する事は可能だろう。
垣根の『未元物質』があの変な物質を操る以外に能が無いなら、対処法は普通の銃器と変わらない。
突っ立っていれば終わりである。

これが、学園都市を代表するレベル5の、さらに一番頂上にいる能力者だというのか。

確かに一方通行は、自分が本気を出せばレベル5になってもおかしくないだろうとは思っているが、それでもレベル5は六人もいるのだから、自分より上が三人くらいはいるはずだと考えていた。

しかし実際に頂上二人の闘いを見学してみれば、第二位はおろか第一位ですらこの体たらくである。
常識に沿って正々堂々と向かってくる相手にルール無視の反則技でぶっちぎるというやり方が、そもそもチャチな気がしてならない。ルール違反はお互い様のような気もするが、それはそれで置いておくとして。


喧嘩の勝敗で順位が決まるわけではないという事はよく分かってる。
だが、それを抜きにして考えてもこの第一位には。


どうも負ける気がしない。
642 :第一位のつくりかた3 5/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 01:59:00.66 ID:MTL8MVTE0


と、半ば馬鹿にするような事を考えていたその時だった。
守り続けるのに飽きたのか、垣根の方から御坂へ軽い攻撃が仕掛けられた。

白い翼の先が分解され、分かれた羽根が彼女の方へと襲いかかる。

「――ッ!!」

御坂はこれを間一髪のところで避けた。
避けられた羽根はそのまま直進し、障害物にぶつかる。

一方通行が姿を隠すコンテナへ。

(しまった……ッ!)


コンテナが爆発する。
起爆するような荷物など入っていないはずの鉄の箱が、弾けるように八方へ引きちぎれて飛んだ。

一方通行は、咄嗟にその破片と衝撃波を反射した。

彼は、自分の能力に「来たものを来た方向へそのまま返す」用途にのみ使用するという縛りを掛けている。
コンテナから彼へ飛んだ破片は、そのまま真後ろへ軌道を変え――

「!?」

――背を向ける御坂の真横を通り過ぎ、垣根の顔面めがけて突進した。

「……誰だ」

簡単に首を振って避けた垣根は、破片の飛んできた方向へ、つまり弾け飛んだコンテナの方へ目を向ける。
643 :第一位のつくりかた3 6/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 02:01:25.22 ID:MTL8MVTE0

そこには、肌も髪も真っ白な、異様な出で立ちの少年が立っていた。
もちろん知り合いでは無い。こんな白い人間に心当たりも無い。
突然の第三者の介入に、垣根は驚くと言うよりも面倒そうな顔をした。

「やれやれ……実験に関わってしまった一般人は口封じに消しましょうなんて事になるのか?」
「なっ……」

垣根の言葉を聞き、御坂が声を上げた。

「やめてよ! 関係ない人まで殺す事ないでしょ! そこのあんた、ぼーっとしてないで逃げなさい!」
「ま、わざわざ俺がやらなくても誰か下っ端が殺るだろうよ。って事で目の前で一般人殺戮ショーが展開される事は無いから安心しろ」

垣根はほとんど関心の無い様子で、頭をぽりぽりと掻いている。
鉄の破片が彼の方へ飛んだという事は、彼は突然現れた一般人から攻撃されたと認識しているはずだが、それすらどうでもいいらしい。

「おい、白髪。俺は今忙しいから一般人の相手をする気はねえ。巻き込まれて死にたくなかったら消えろ」
「いやァ、俺は一応無関係の人間じゃねェンだよ」

一方通行は観念して進み出た
御坂が警戒心を顕にして彼を睨みつける。

「何ですって? 実験の関係者?」
「大層なモンじゃねェ。バイトだよ。俺はこの実験で出る死体の回収係」

殺気立って見詰めてくる御坂を宥めるように手を振り、一方通行は続ける。

「隠れてたコンテナがブチ壊れた時に破片が来たンで弾き飛ばしはしたが、もともと邪魔をする気はねェよ。どっちが勝つンでもイイから、さっさと続けて終わらせろ」
「バイトだと? ……お前を雇ってる奴ってのはどこの誰だ」
「知らねェよ。実験の主導者だろ? オマエの方がよく知ってンじゃねェのか」
「そんなはずはねえな」
「……何?」

言いながら、垣根は白い翼の先端を一方通行へ向けた。
不穏な動きに白い少年は警戒するように眉をひそめる。

「この実験の死体回収と現場の隠蔽係は決まってんだ。いちいちバイトなんか雇わねえ。まだ死んでないクローン達がやるんだよ」
「……成る程ねェ、経済的だ」

聞きながら、一方通行は考えていた。

(木原の野郎、ハメやがったか。だが一体何のために……)

「今もそこら辺で待機してるはずだ。何せ大勢いるからなあ、人手に困るなんて事もありえねえ。つまり」

バサッ!! と音を立てて、翼が大きく広がる。

「その死体を欲しがってる野郎ってのは、実験とは関わりのない外部の人間だ」

攻撃開始。
翼から離れた無数の白い羽根が、一方通行の方へと突進する。
644 :第一位のつくりかた3 7/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 02:02:34.39 ID:MTL8MVTE0

「やめてッ――!!」

御坂が叫んだ。
何かしらの手を使って彼を助けようとしたようだが、未元物質を止めるには至らなかった。

バイト男は、ただ何をするでも無くその場に突っ立っている。
こんな真正面からの単純な攻撃にも対処できない程の素人なのだろうと垣根は思った。

だが次の瞬間、彼は自分の体を翼で守っていた。

バイトの方へ向けて撃った羽根が、真っすぐ自分の方へ返って来たからだ。

彼は未元物質を自在に操るが、彼自身も未元物質に貫かれれば死んでしまう。
咄嗟に自分の前に翼の壁を作ると、そこへドドドッ! と無数の羽根が突き刺さった。

彼本体に傷は無いものの、精神的には多少なりとも衝撃を受けていた。
未元物質が跳ね返される等という事は今まで一度も無かったのだから。

翼を広げ、バイトの方を見る。
少年は、相変わらずそこに立っていた。
その白い肌には傷ひとつ無い。

「おいおい、そこは死んでおかなきゃいけねえ所だろう」
「空気が読めなくてすンませンねェ、第一位サン」

薄笑いを浮かべてはいたが、垣根の脳内は十数メートル先に立つ人物の正体を探ろうと目まぐるしく動いていた。
そして、ある事件を思い出す。

「……お前、もしかして五年前に警備隊を壊滅させた反射能力者か」
645 :第一位のつくりかた3 8/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 02:03:54.26 ID:MTL8MVTE0

学園都市第一位の頭脳を誇る垣根は、五年前に見た新聞の記事を覚えていた。
たった十歳の能力者が、完全武装した警備隊に攻撃されながらも生き残ったばかりか、返り討ちにしたという話。
当時はそれなりの規模のニュースになったが、五年の間に次々起こるニュースの波に流され、ほとんど人々の記憶には残っていない。

「確かその後の測定で、レベル2だか3判定されたはずだがな」
「お陰様でレベル3だよ」
「俺からすりゃ底辺って事に変わりはねえよ」
「そりゃどォも」

底辺呼ばわりされて、レベル3の少年は満足げに笑みを浮かべた。

「だが不自然だな」
「何がァ?」

続けて投げられる言葉に、一方通行はうんざりした調子で返答する。
垣根の方は、そして御坂の方も、彼がレベル3と聞いて解せない顔をしていた。

「俺の『未元物質』はこの世界には存在しない物質だ。『まだ見つかっていない』だの『理論上は存在するはず』だのってチャチな話じゃない。本当に、存在しないんだよ」
「……え」

たらり、と、一方通行の額から汗が流れる。

「無い、てのはどォいう意味だ?」
「言葉の通りよ。どんな教科書にだって載ってない。本来ならあってはならないはずの物質」

一方通行の疑問に、御坂が緊張した面持ちで答えた。

「この世界の物理法則に当てはまらない異物。それが俺の『未元物質』だ。それをたかがレベル3の反射能力者が跳ね返せるはずがねえ。跳ね返す物質は既知の物でなければならないはずだからな」
「……跳ね返せるはずが、ない……」

垣根帝督と御坂美琴には分からなかった。
なぜこのタイミングで、このレベル3が滝汗状態になるのかが。


(やっべェェェェ! アレ反射できちゃまずかったのかよォ!? 教科書にも載ってねェ物質って何だ! そンなトンでもねェモン出すンじゃねェよ第一位! クソォ、理科の勉強全然やってねェから知らなかった!!)


一方通行は焦っていた。
少なくともレベル3よりは上である事が、ばれた。

彼はあえてバカでいる事を選んだが、そのバカさが今裏目に出てしまった。
646 :第一位のつくりかた3 9/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 02:05:04.57 ID:MTL8MVTE0


「……ハッ! おもしれえ。この第一位の『未元物質』どこまで反射し切れるか試してみるか」
「お断りしますゥ。実験はどォしたンだよ」
「そうだな……無駄な戦闘をすると肝心の実験の方に支障をきたすって話だが……」

垣根は再び、翼を広げる。

「ちょとレベル3の雑魚を殺すくらいなら、戦闘の内にも入らねえよ」

先程の十倍。
数え切れないほどの羽根の大群が、超電磁砲を越える速度で一方通行へ襲いかかった。

轟音が御坂のすぐ脇を通り過ぎる。

よろけた彼女が振り返ったその時、まったく同じ攻撃が、真逆の方向へ放たれていた。

反射。
来たものをそのまま同じ方向へ。

学園都市第一位の放ったものであろうと、この世に存在しない物質であろうと、数が十倍に増えようと、その反射能力者はそれを跳ね返して見せた。

第一位は、またしても自分で放った攻撃を自分で防ぐ羽目になる。


御坂は呆然とその様子を見守っていた。
恐らく、翼に隠された第一位の顔も、驚愕に染まっている事だろうと思いながら。


「……くっだらねェ」


ぽつり、と呟く声が聞こえた。

647 :第一位のつくりかた3 10/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 02:06:50.22 ID:MTL8MVTE0

「あーあァ。終わるまで待っててやるつもりだったがよォ。話が逸れて全然進んでねェじゃねェか。さっさと死体処分して帰ってゲームしよォと思ってたのによォ」

言いながら、倒れているクローンのもとへ歩いていく白い少年。

「やっぱ待ってンの無理。っつかコイツほとんど死んでるし、イイんじゃねェの? 俺が処分しとくわ。後は勝手にやってろ」

その細腕のどこにそんな力があるのかと思うほど軽々と瀕死の少女を抱え上げ、少年は操車場の出口へと歩き出した。

「ちょっと! その子をどこへ連れて行く気!?」

御坂が少年の前へ立ちふさがると、彼は面倒そうな調子で彼女を避け、すれ違いざまに小声で言った。

「……びょォいン」

口調が砕け過ぎていて一瞬分からなかった。
そう、彼は「病院」と言ったのだ。

後を追えなかった。

御坂はその得体の知れない白い生き物の後姿を、黙って見送る事しかできなかった。



「……おもしれえ……」
「!」

垣根は、自分の手を見つめて立っていた。

「跳ね返された。この俺の『未元物質』が。今までこんな事はただの一度も無かったのに。たかがレベル3の雑魚にだ」
「……あんたも大した事ないのかもね」

御坂の挑発を、垣根は完全に無視していた。
というよりも、目の前の事態に頭がいっぱいで、他の事は目に入らないようだ。

「奴を殺せば……クローンなんかをぷちぷち殺していくよりずっと高い経験値が得られるんじゃねえのか!? クローン千人分くらいの経験値が! それこそ実験の目的そのものだ」

第一位の整った顔が凶悪に歪む。
彼は笑っていた。
しかし穏やかさは一切ない、他人に恐怖心と嫌悪感しか与えないような笑み。

「ハッ! よかったな、第二位」
「……何?」

垣根はゆっくりと歩き出し、御坂のもとへ近寄り、そのまま彼女の横を通り過ぎた。

「もし奴を殺す経験値がクローン千人分だったら、クローン千人は俺に殺されずに済むって事だ」
「ッ……!! あんた……!」
「犠牲者が減るかも」

学園都市第一位の男は、ゆったりと散歩を楽しむかのように、操車場を出て行った。

648 :第一位のつくりかた3 11/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 02:08:26.29 ID:MTL8MVTE0



「……クソッタレ。怪我人の治療くらい黙ってやりやがれ」

病院から出て来た一方通行は不機嫌だった。
夜中に血まみれの少女を抱えた白髪の少年が殴りこんできたら、どんな修羅場をくぐって来た病院のスタッフだろうと何事かと思うだろう。
とにかく少女はすぐに手術室へ運ばれたが、それで少年が解放される事は無かった。
質問攻めにあい、警備員まで呼ばれる始末。
隙をついて逃げて来たが、この風貌では指名手配でもされたらすぐに見つかってしまうだろう。
特に罪に問われるような事はしていないので、指名手配までは心配していなかったが。

どのルートを使って帰ろうかと辺りを見回していると、ふいにポケットの中の携帯電話が震え出した。
発信元を確認せず通話ボタンを押す。

『元気かなーん、一方通行。ぎゃははははっ!!』

予想通り過ぎてため息が出た。

「なァンの用かなァ、木ィ原くゥゥン?」
『おやおやご機嫌ナナメだねぇ。お仕事で問題でもあったかな?』
「別にィ? 誰かサンにハメられて第一位に殺されかけたくれェかなァ? あと帰りに野良猫に睨まれたンで蹴っ飛ばそォとしたら逃げられたくれェかなァ?」
『おいおい。お前バカのくせに何野良猫さんにご迷惑掛けてんだよ何様のつもりだ? 今から戻って謝って来い』
「あ、やっべェマジだ。木原オマエ代わりに行って野良猫サンに土下座しといて」
『特に理由はねぇけどお前今すぐ俺に土下座しろ』
「野良猫サン待たすンじゃねェよォ。行けよ早くゥ」
『このクッソガキ……』

電話越しに木原と軽口を叩き合う内に、どこか日常へ帰って来たような安心感を覚える。
自分で思っていたより緊張していたようだと自覚した。
そこへ、木原から思いもよらぬ事実が伝えられる。

『っつか、そこに第一位とか向かってねえ? まだだったら探してみろって。そろそろ追いつくころだからよぉ』
「はァ?」

そこへ。
背後から伸びた白い光線が一方通行の首を掠めて病院の塀を貫いた。

「よお。ちょっと殺させろ、レベル3」

振りかえると、そこには垣根帝督が立っていた。

「な……?」
『ぎゃははははッ!! 来たみてえだな! モテちゃって妬かせるねえ、一方通行!』
「な、なンであの野郎が俺の後を……」
『一個だけアドバイスしてやるよ、クソガキ』
「……?」


『普通の反射だけじゃ死ぬぞ』


通話が切れた。
649 :第一位のつくりかた3 12/13 [sage saga]:2011/03/22(火) 02:09:32.46 ID:MTL8MVTE0


事態は再び非日常へ。
第一位が、どうやら自分を殺すために追って来た。

殺すために。

「……ってオイオイ。何だ今の? まともに当たってたら死ンでたぞ」

一方通行が不機嫌に睨みつける。
垣根は平然としていた。

「そりゃそうだろ。殺すつもりで撃ったんだから」
「……は?」

本気で。

今更だが。

今の今まで、一方通行は相手が本気だとは認識していなかった。
何せ、態度があまりにフランクだ。普通すぎる。
第一位にしろ第二位にしろ、人が死ぬか死なないかのやり取りをするには表情が「まとも」過ぎたのだ。

だが背後からの攻撃で首筋を狙われて、やっと事態の深刻さを思い知った。
目の前に立っているのは、本気で十万人の人間を殺す事にためらいを持たない殺人鬼なのだ。
急に、全身からどっと汗が流れて来た。


「…………ッッ!!」


気が付くと、一方通行は逃げ出していた。
強大な力を持つ第一位に背を向けて。
叫び出さないのが精一杯。
普段運動しない体に無理を強いて、全速力で病院沿いの夜道を掛け出していた。

その様子を見て、垣根は考える。

(やっぱり、戦闘の経験はほとんど無い素人か……だがそれでも『未元物質』を反射して見せたってのは事実。むしろズブの素人状態で俺に攻撃されて生き延びているってのがとんでもねえんじゃねえか?)

おもしろい。
再びそう呟き、垣根は追跡を開始した。
羽を広げ、地面を蹴る。
『未元物質』の翼は、彼に乗用車を越える速度を与える。
650 :第一位のつくりかた3 13/13 [saga]:2011/03/22(火) 02:11:26.97 ID:MTL8MVTE0


『一方通行』と『未元物質』。
この二つの能力のどちらがより優れているにせよ、二人の人間にはそれとは無関係に大きな差があった。

精神的な経験値。

垣根はとっくに慣れており、他人の死にいちいち驚いたり怯えたりしない。
しかし一方通行は、小学生の頃攻撃してきた人間をやむを得ず返り討ちにしてしまった時以来、人の死に関わった事がなかった。

彼は五年間ぬるま湯につかって来た。
優しい温度に包まれて呑気に生きる事は、努力によって手に入れたレベル3の特権なのだ。
高位能力者の過酷な運命など願い下げだった。


(何だ? 何だよ? 何なンだよ!? 何でわざわざ殺すって方向に頭が行くンだよ!?)
(動けなくすりゃ勝ちとかでいいだろォが! 怪我すンのも嫌だけどよォ!)
(闘って工夫して降参させましたってンじゃ何でダメなンだ!?)
(分っかンねェ!! 分っかンねェ!!!)

彼はレベル3の判定を受けてから、相応の生活をしてきた。
無茶な事には巻き込まれず。
低レベルだとバカにされて道を踏み外すような事も無く。
多少特殊な扱いをされながらも、レベルに見合った平和な人生を送って来た。

学園都市に大きな闇がある事はずっと前に学んでいる。
十歳まではまさにその闇のど真ん中に立ちつくしていたのだし、現在一番近しい人間である木原は暗部のリーダーだ。
一方通行自身に関わりがなくとも、木原の周囲で人がバタバタ死んでいるのは知っていた。

知識としては。

実感を持った事は無かった。
五年間、保護者の庇護のもとでまともに生きて来たのだ。
どんな才能を秘めていようが、急に都市の裏の顔だの負けたら死ぬだのという現実を突き付けられてもピンと来ない。
ピンと来る前に、現象だけがじりじりと近寄って来る。

分からないのだ。
今自分がどんな事に巻き込まれているのか。
誰に喧嘩を売られてしまったのか。
そして、それが絶対に返品不可という事も。

何も理解しないままとにかく逃げ出し、転げるように走り回る。
何が何だかわけが分からなかった。



大量殺人犯が、笑いながら追いかけてくる(※白い翼が生えています)。


正直言って、これは怖い。


651 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/22(火) 02:12:11.82 ID:MTL8MVTE0
以上です
あと1回投下すれば一区切りつくと思います
なのであと1回だけ許して下さい

ただ、それでもタイトル回収はできなそうです
しまったぜ

書きためてる時にこんなタイプミスしました↓

「なァンの用かなァ、木ィ原くゥゥン?」
「おやおやご機嫌ナナメだべぇ。お仕事で問題でもあったかな?」
652 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/03/22(火) 02:16:40.32 ID:A9Fc1vfAO
乙 今回も面白かった
打ち間違いで木原くゥゥゥンがドクロベェさまにwwww
653 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/22(火) 02:17:40.47 ID:laGTDT7Fo
乙!
続き待ってた。
次が気になるところで切りやがってコノヤロウ、頑張ってください

木原くンまじスパルタお父さん
654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/22(火) 03:36:20.02 ID:HB/cR3nAO
>>629
これはひどいwwwwwwいい意味で
>>624-625の流れが一番ツボった、一通さんの口調違和感ありすぎだろ

>>651
乙です、いよいよ垣根と戦うのか
>(※白い翼が生えています)
不覚にもワロタ、次回も楽しみ

そんないい流れをぶったぎって四レス投下します、多分上イン
ED見てたら思いついただけで特に意味は無いです
655 :インデックス「エンディングのためにパジャマを買うんだよ」 :2011/03/22(火) 03:38:06.80 ID:HB/cR3nAO


とある休日

「とうま、とうま」

「んー? どうした、インデックス」

「うん、実はちょっと買いたい物があるんだよ」

「買いたい物? まあどうせ食べ物なんだろ」

「むっ……とうま、それはちょっと失礼かも」

「いや、だってお前が欲しい物なんて食べ物くらいしか」

「とうまー!!」

「いぎゃあああああ!!!」

―――

「いてて……で、何が欲しいんでしょうか」

「寝る時に着る服が欲しいんだよ」

「寝る時に着る服? ああ、パジャマの事か。でもどうしたんだ急に」

「……とうまは今、私が寝る時どんな格好してるかわかる?」

「インデックスの寝る時の格好?」

(確か俺のワイシャツ一枚で寝てたよな。だから下着が見え……いかんいかん!)

「とうま……今良くない事を考えてたね?」

「うっ……いや、そんな事は無いのでございますの事よ!?」

「嘘偽り無いと天に在す神に誓えますか?」

「えっ、何でそんなシスターっぽい喋り方を」

「誓えますか?」

「……スイマセン、スコシカンガエマシタ」

「まったく、相変わらずとうまはとうまなんだよ」

「ま、まあ言いたい事は分かった。じゃあ、今日は休みだし買いに行こうぜ!」

「……なんだか誤魔化された気がするんだよ」

「ほらほら、さっさと準備して」
656 :インデックス「エンディングのためにパジャマを買うんだよ」2/4 :2011/03/22(火) 03:38:38.71 ID:HB/cR3nAO


セブンスミスト

「とうまとうま、いっぱい服があるね」

「ああ、この中ならきっと気に入る物があるさ」

「うん! 色々ありすぎて迷うんだよ」

「まあ、ゆっくり考えろよ。でも一着しか買えないって事だけは覚えとけよ」

「とうま、そういう事言うとモテないよ?」

「う、うるさい! 上条さんの財政は常に破綻寸前なんだよ! つべこべ言わずさっさと選んでこい!」

「はーい」

―――

「むむむ……」

「まだ悩んでるのか? もう一時間近く経ったんだが」

「後少し、後少しで決まるんだよ」

「はあ……どれで迷ってるんだ?」

「ええと、この白かオレンジのどちらにしようかなあって」

「なるほど、じゃあ実際に着てみれば良いんじゃないか?」

「えっ? そんな事出来るの?」

「ああ、店員さんに言って試着させて貰おうぜ。パジャマを試着ってのも変かもしれないけどな」

「ううん、私も着てから決めたいんだよ」

「そっか、じゃあ待ってろよ。すいませーん、ちょっと試着させて貰えますか?」
657 :インデックス「エンディングのためにパジャマを買うんだよ」3/4 :2011/03/22(火) 03:40:02.86 ID:HB/cR3nAO


「どうだー、着れたか?」

「うん……でも、何だか見せるのって恥ずかしいかも」

「別に俺に見せなくても良いんだぞ。お前が気に入ればそれで良いんだから」

「そうじゃなくて、とうまには見て欲しいんだよ」

「ん? 別に家で見る事になるから今無理に見せなくても」

「……とうまはやっぱりモテないかもね」

「何で急にそんな話になったのでございますか!?」

「はあ……もういいや。じゃあ……開けるね」

「お、おう」

 カーテンが開かれると、いつもの修道服とは違う衣服に包まれたインデックスがそこに居た。
オレンジの鮮やかな色に所々散りばめられた模様が可愛らしく、インデックスに良く似合っている。
見慣れない姿に少し上条も戸惑ってしまった。

「ど、どうかな?」

(なんだなんだよなんですか! 可愛らしくてちょっと上条さんクラッと来ちゃいましたよ!)

「とうま、どうしたの?」

「……ハッ、すまん、ちょっとボーっとしてた」

「もしかして……似合ってない?」

「いや、そんな事は無いぞ。パジャマにこう言うのは変かもしれないが……その、すっげえ似合ってる」

「そ、そう? へへへ、良かった。なんだか嬉しいかも」
658 :インデックス「エンディングのためにパジャマを買うんだよ」4/4 :2011/03/22(火) 03:40:44.33 ID:HB/cR3nAO


「あ、ああ……そうだ、もう一着も着てみるか?」

「ううん、とうまが可愛いって言ってくれたからコレにするんだよ」

「なっ! 別に俺はそんな事言って無いぞ!?」

「……そっか、可愛くは無かったんだね。ちょっとショックかも」

「うっ……いや、そういう訳じゃなくてですね……」

「いいんだよ、とうま。私は可愛く無いって言いたいのはわかったから……」

「……あー! わかった、わかりました! 似合ってるし可愛いしちょっとドキッとしましたよ! これでいいか!?」

「本当に?」

「……本当に」

「じゃあやっぱりコレにするんだよ! とうまも褒めてくれたしねー」

「……うう、羞恥プレイにも程がある」

「とうまー、コレ買って早く帰ろうよー。帰ったらまた着てあげるんだよ?」

「はあ……ま、いっか」
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/22(火) 03:42:12.03 ID:HB/cR3nAO
以上です、これただのデートだな…
妄想ばかりの駄文ですいません、色々失礼しました
660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/03/22(火) 03:43:42.03 ID:+wGjtXcQ0
乙!
寝る前に良いものを見せてもらった。
661 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/22(火) 06:43:32.29 ID:mE5tAyZDO

インデックスかわいいな
662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/22(火) 07:00:19.51 ID:lsOdp5Ulo
乙!
もやもやする感じ……嫌いじゃないわ!

後クソSS(文字通りの意味で)もおもしろかった乙wwww
目の前で大腸菌がの返しが最高だったwwwwww
663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/22(火) 10:04:51.03 ID:qaqfEOY10

能力談義を読んで思いついた小ネタを一つ、投下します。
5レスもらいます。
664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/22(火) 10:06:53.75 ID:qaqfEOY10


深夜の操車場に、けたたましい音が響き渡った。
それは無数に積み上げられたコンテナの一角がなぎ倒されて発生したものであった。
積み上げられたコンテナは雪崩のように崩れ、そこに収納されていた小麦粉は辺り一面にブチ撒けられた。
大量の小麦粉は濃霧のように舞い上がり、瞬く間にその一角を満たした。

その日はよく晴れた満月の夜だった。
中空にかかる月の光が、不意に不自然な揺らぎを見せた。

月の下には怪しい輝きを放つ三対の翼を持った影が存在していた。 
それが月光に揺らぎをもたらした正体。
大きく広げられた翼はレンズのように月光を集め、翼を通過した月光は雷のように、舞い上がる小麦粉
に突き刺さった。

その瞬間、激しい爆発が巻き起こった。

爆音は遥か地平線まで轟き、衝撃は周囲のコンテナを薙ぎ払い、炎は太陽のように燃え上がった。
それはあまりにも不可解な爆発であった。
粉塵爆発がおこる条件は揃っていた。
だがあまりにも破壊力がありすぎる。 ミサイルを撃ち込んだとしてもここまで酷くはなるまい。
第一、この爆発には火気は一切用いられなかったのだ。

月の明かりに干渉した何かが、この常識では有り得ない爆発を引き起こした。
ではその何かとは?


――それこそが、学園都市第二位の能力である『未元物質』である。


665 :ていとくん対…… 2/5 [saga]:2011/03/22(火) 10:08:47.57 ID:qaqfEOY10


上空にある影――垣根帝督は浅く息を吐いた。
先程の爆発は、その中心点にいた一人の能力者を倒すためだけに引き起こされたのだ。

あれ程の大爆発である、あらゆる攻撃を反射する学園都市第一位でなければ助かるはずは無い。
たった一人の能力者を倒すためには過剰な攻撃だと思われるだろう。

実際、後方で待機する下部組織の人間はため息を漏らしていた。
この惨状を収集するのは骨が折れる。
一応の死体確認も彼らの役目であるのだが、この状況では細胞の欠片すら見つけられないだろう。
そう考えて、彼らはのん気に頭をかいた。

しかしここまでやってなお、垣根は勝利を確信する事ができない。

簡単な仕事のはずだった。
彼自身、よくあるくだらない仕事の一つだと認識し、コンビニに行くような気軽さでこの仕事に
臨んでいた。

『未元物質』は無敵である。 これが彼の信条だ。
今は第二位の座に甘んじているが、いずれは第一位を下し頂点に君臨する能力であると確信している。

だからこそ垣根は信じられない。
『一方通行』以外で『未元物質』と互角以上に渡り合い、あるいは凌駕しようというあの能力に。


(クソッ、なにが『肉体変化』の能力者だ。 下手をしたら俺以上に常識が通じねぇじゃねぇか)


腹の中で今回の雇い主に悪態をつく。
雇い主からの情報によれば、今回のターゲットは『肉体変化』に分類される能力者ということだった。
最近発現した能力者らしく、極秘裏に研究を行っていたところを脱走されたという話だ。

666 :ていとくん対…… 3/5 [saga]:2011/03/22(火) 10:10:37.82 ID:qaqfEOY10


『肉体変化』とは言うがレベルは高くない。 他人に成りすます事はできず、ある決まった形体のみに
体を変えることしかできない落ちこぼれ。
スピーカ越しに、雇い主はそうこぼしていた。


(俺とした事が、情報収集を怠った)


彼にも独自の情報収集のルートがある。
しかし現在、それらはアレイスターの『プラン』を探る事に集中させており、今回の件では碌に情報を
集めないで済ませたのだ。
それが今回の不備を招いた原因。
一つ、彼は舌打ちをする。


(ッ! 来るか)


風が炎を引き裂き、一拍遅れて、高速で打ち出された複数の物体が垣根に迫った。
それらはミサイルであった。
小型のものではあるが、数十発のミサイルが垣根の視界を埋め尽くす。
驚くべき事に、それら全てが敵対者の能力によって生み出されたものだ。

『未元物質』の翼を振るいそれらを撃墜すると、垣根は素早く身を翻しその場を離れた。
直後に、彼がいた空間を何者かが突き抜けていった。

それは右手に巨大なドリルを装備した、駆動鎧と見間違う白い人型であった。
身の丈はおよそ三メートルほど。
全体的に細身であるが、右手のドリルと左手に装備された鉤爪が見るものを圧倒する。
背中にはロケットブースターを装備しており、頭は特徴的な円錐状の兜のようなもので覆われている。


「見え見えだ『肉体変化』!!」


垣根の翼が白い人型に振るわれた。
翼は狙い違わず人型を打ち抜いたが、しかしまるで手ごたえが無かった。
人型が闇に溶けるように掻き消える。
ゾクリと、垣根の首筋に悪寒が走った。

667 :ていとくん対…… 4/5 [saga]:2011/03/22(火) 10:11:30.30 ID:qaqfEOY10


「……ッ!!」


まるで空間移動をしたかのように、垣根の背後に白い人型が現れた。
右手のドリルが唸りを上げて回転し、右手が音の速さを超えて突き出された。

垣根は三枚の翼を盾にして辛うじてこれを防いだ。
お返しとばかりに残った三枚の翼を打ちつけようとした垣根だったが、それよりも早く人型は離脱し、
翼は空を切った。

垣根は翼を構えなおし、人型に鋭い視線を投げた。
視線の先で白い人型の胸が波打ったと思った次の瞬間、そこからもう一つの頭が現れた。


「ハッ。 ……化物め」


人型の異変は一瞬で終わった。
新しい頭部は、その両側面に斜めに角を生やし、もとあった円錐状の兜は入れ替わるように
胴体に埋もれてしまった。
全身の形状も大きく変わり、色は白から赤へ、ドリルと鉤爪は三枚の刃が生えた前腕部へと変化した。
ロケットブースターは体内に取り込まれ、その代わりに、悪魔を思わせる巨大な翼が広げられる。

668 :ていとくん対…… 5/5 [saga]:2011/03/22(火) 10:12:35.31 ID:qaqfEOY10


夜の闇に、冷たい金属音が響いた。

それは人型が発した声だった。
彼は高らかに宣言したのだ、己の能力の名を――




――『肉体変形(チェンジゲッター)』と




「それがテメェの名か……面白ぇ」


垣根の顔が歪んだ。 顔を引きつらせ、唇の端を限界までつり上げ、嗤う。
それは冥府魔道に住まう悪鬼のような、狂気に満ちた笑みだった。


「テメェと俺、どちらの格が上か教えてやるよ、ゲッタァァアアアアアッ!!」


669 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/22(火) 10:13:44.01 ID:qaqfEOY10

以上です。

チェンジゲッターの漢字名が上手く思いつかなかった。
それがちょっと悔しい。

ちなみにこれは、真ゲッターをイメージして書きました。
ゲッターエネルギー100%だと、本当にこんな感じに変形するんですよ。
670 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/22(火) 10:15:18.64 ID:kRAJxBdF0
ゲッターか、なるほど
オープンゲットは無敵だもんな
671 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/22(火) 10:35:16.17 ID:298WLTFAO
>>590

君の考えとかどうでもいいから
自分語りとか要らない。
荒れそうなら自粛するって発想になんで至れないかな
672 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/03/22(火) 12:42:26.47 ID:1CpCqsIQ0
光速電神(ゲットディメンジョン)だと六変化なのか……
673 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/22(火) 12:48:51.90 ID:roKKiKnIO
途中で二号だとわかってニヤニヤしてしまった
Level6になるとドラゴンなのかはたまた真なのかまさかの真ドラゴンなのか…

674 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/22(火) 13:21:55.54 ID:298WLTFAO
無粋だがレベル6なれないからな

唯一一方通行のみがなれるというのが現在の公式
675 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(佐賀県) [sage]:2011/03/22(火) 15:10:00.40 ID:5KtQ0Tdmo
それはあくまで樹形図の設計者の演算による結果でしかないけどね
物理学の範疇の3位、4位、精神系の5位は出力上げるくらいしかないから無理だとしても、
意味不明な部分を内包する1位、2位、7位あたりはレベル6への可能性があるとおもう
676 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/22(火) 20:05:17.26 ID:TWKn9dDh0
>>675 1位 2位 7位 
しかなれないって事は無いんじゃね。
レベル6ってのは下位のレベルとは一線をきした存在みたいだし

能力自体の性能の底上げがレベル5まで
そこからさらに既存の法則ににまで影響を与えるのがレベル6じゃないかな?

個人的にレベル6ってのは自分だけの現実を確立して
自身の世界を構築するんじゃないかと思ってる
677 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/22(火) 20:54:19.24 ID:qaqfEOY10
>>676
>>自分だけの現実を確立して自身の世界を構築する
これって程度の差こそあれ、能力者だったらほとんどができることじゃないか?
『自分だけの現実』を確立するから能力が使えるんだから。

レベル6はオシリスの力の制御が進化条件になんじゃないかな。
wikiに『レベル6の先にあるもの』ってのが存在するらしいって載っているので、
これがホルスの力=エイワスの力とか。
678 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/22(火) 21:29:30.11 ID:4P/xcbODO
それ以上は考察なっちゃうからやめとこうや。
しかし原作で実際のレベル6はでるのかねえ。
679 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/22(火) 21:46:22.70 ID:1nek/ofQo
仮に一方通行がレベル6に達したとしてもその時には学園都市のシステムは崩壊してそう
新キャラクターがレベル6として登場したら萎える
680 :1レス小ネタ [sage]:2011/03/22(火) 22:19:05.55 ID:l7mKFfSro
一方「シカク」 結標「サンカク」 土御門「トニカク」 エツァリ「マッタク」 『清く正しくカブターアーック』


一方「いつまでも寝てる場合じゃないぜェ! ……いやごめンやっぱまだねみィし寝るわ俺」

     びっくり箱
結標「窓のないビルへと案内しますわ! ……まぁ確かにあそこに居るの逆さ変人だからびっくりはするわね」


土御門「まだまだ冒険は止まらないぜい! RPGじゃパーティーの一人は職業:遊び人で固定だぜよ!」


エツァリ「ワンダーランドを案内しますわ! ……自分のキャラじゃないですよこの口調。しかもオチ担当ですか」




CD整理してたらカブタック出てきたからつい出来心で
台詞部分が〜ぜェとか〜ぜいって聞こえたからつい
浜面がライダーっぽくなってたし特撮ネタいけるかなって
681 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/22(火) 22:59:05.36 ID:WShsYbgto
懐かしいのぉ
個人的にはその前のビーファイターが好きだったが
682 :大変な禁書目録 1/2 [sage]:2011/03/22(火) 23:17:33.59 ID:+wGjtXcQ0
なんか変な電波を受信したのでワケ分からないのを2レス


禁書「追われてるんだよ」

上条「誰に?」

禁書「警察」

上条「自首なさい」


ステイル「そう、回収だよ回収」

上条「何を?」

ステイル「あの子とのフラグ」

上条「そげぶ」


神裂「私だって頑張った! 頑張ったんですよ!」

上条「どのように?」

神裂「学生服で町を歩いてみたり、若く見える化粧をしてみたり!」

上条「諦めなさい」


カエル医者「それじゃあ、どこに記憶が残っているというんだい?」

上条「どこだと思います?」

カエル医者「……ほくろ?」

上条「……心」


姫神「私。魔術師」

上条「どんな魔法が使える?」

姫神「……魅了。私の魅力で。敵を洗脳する」

上条「影が薄いのに?」

姫神「……」
683 :大変な禁書目録 2/2 [sage]:2011/03/22(火) 23:18:44.87 ID:+wGjtXcQ0

ヘタ錬「[ピーーー]」

上条「どうやって?」

ヘタ錬「当然、優雅且つ華麗に!」

上条「薔薇の華買ってきますね」


美琴「コツがあんのよ、コツが」

上条「どんな?」

美琴「ね〜え、自販機さん? みことぉ、お小遣い欲しいな〜ぁ?」ビリビリ

上条「その媚び演技いるんですか?」


御坂妹「子猫を置き去りにしたことは謝罪します」

上条「どうやって?」

御坂妹「……パンツでも見ますか? とミサカはスカートの裾を掴みます」

上条「見せて御覧なさい」


一方「面白いなァ、お前」

上条「どこが?」

一方「……股間///」

上条「どこ見てるんですか」


終い。
しかしワケが分からん。何がしたいの?
684 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/22(火) 23:53:01.57 ID:HB/cR3nAO
ジワジワ来る何かがある
右席で電波を受信してくれないかと期待

こちらも良くわからない思いつきで6レス投下、オリキャラっぽいのを捏造してます
矛盾等はご容赦下さい
685 :上条「声が……聞こえる」1/6 [saga]:2011/03/22(火) 23:54:11.68 ID:HB/cR3nAO


(ここは……海?)

(ああ、そうだ。俺はやるべき事の為に……そっか、海に落ちたのか)

(しかし寒いな……確か北極海、だったっけ? そりゃ寒いよな)

(あれ? 何だか体が楽になって来た……おかしいな……息が出来ないから苦しいはずなのに)

(……もしかして俺、死ぬのかな)

(今まであんだけ無茶してきたんだ、もう限界なのかもしれない……)

 上条の意識が段々と薄れていく。
死への恐怖、それが少しずつ上条を蝕んでいった。
その反面極寒の北極海であるにも関わらず、不思議と落ち着いている自分に上条は驚く。
海というのは生命の始まり、そんな言葉がふと頭に浮かんだ。
このまま身を任せてしまえば、きっと楽になれる。

 しかし、それはつまり、様々なモノを残してこの世を去るという事だ。
自分を信じてくれた人達、一緒に戦ってきた仲間、そして守りたい存在、
その全てに悲しみを与えてしまう事になる。
それだけは避けたい、避けたいのだが――この海は非常に暖かく、優しい。
上条は葛藤する、生きるべきか死ぬべきか。
だが、その悩む時間も今は軽視してはいけない。それ程今の状況は危ないのである。

 海に甘えてもいいのでは、いや、まだ死んではいけない。
否定と肯定が渦巻く上条、そこに聞こえたのは微かな声。
海の中では人間の声が聞こえるはずは無い。
しかし、確かに聞こえる。耳を澄ませ、その声を拾い集める。

(……じょう……ま……では……ない)
686 :上条「声が……聞こえる」2/6 [saga]:2011/03/22(火) 23:54:55.61 ID:HB/cR3nAO


(何だ……? 今、確かに誰かの声が)

(……みじょ……とう……ではいけな……)

(聞こえる、間違いない。この声は、俺に向けられている)

(上条当麻、死んではいけない)

(……! 誰だ? いったいお前は誰なんだ)

(私は、君をいつも見守っていた者だ)

(俺を見守っていた? そんな事俺は知らない)

(信じられないかもしれない……だが、事実だ。
 私は誰よりも近い場所で上条当麻を見守っていた)

(俺の知らない所で誰よりも身近に存在していた?)

(その通りだ。だから私は君の考えている事が全てわかる)

(……そうか、この情けない考えも全部お見通しなのか)

(情けないとは私は言わない。実際君は命をすり減らしてここまで戦ってきた)

(ああ、そうだ。俺は今までどんな相手でも戦ってきたよ。
 でも、多分限界なんだと思うんだ)

(……本当にそう思っているのか)

(……一番情けないのは、今の自分が本当にしたい事がわからないって事なんだ)

(このまま楽して死ぬか、苦しむ未来に怯えながらも生きるか、という事だな)

(へえ、さすが俺の近くに居ただけはあるな。多分そんな感じだと思う)
687 :上条「声が……聞こえる」3/6 [saga]:2011/03/22(火) 23:56:34.58 ID:HB/cR3nAO


(……誰かわからないけど、アンタに相談してもいいか?)

(他でもない君のためだ、何でも聞こう)

(じゃあ聞くけど、俺はどうすればいい? もう俺には決められない、だからアンタに任せるよ)

(私に任せて貰っていいのか?)

(ああ、頼む)

(そうか……ならば先に聞いておくが、本当は死ぬ気なんて無いのだろう?)

(……どうしてそう思うんだ)

(私は最初から意思表明をしていた。その私に任せるという事は……)

(そっか……俺、生きたいんだな)

(そして私は再三言っている通り、君には死んで欲しくないと思っている)

(……わかった。ここでは死なない、絶対に生きてみんなの所に帰る)

(上出来だ、上条当麻)

(ありがとよ。でも、どうやってここから抜け出そうか……)

(それなら心配は要らない、私に任せて貰おうか)

(へえ、益々アンタが何者か知りたくなってきたな)

(なに、学園都市に戻ればすぐに再会出来る。とりあえず今は、私に全てを委ねてくれ)

 そこで声は消えた。その後上条は異変に気付く。
息が出来ないはずなのに苦しくない、そして自分の体が浮かび上がっていく。
不思議だ、いったい何故――。
688 :上条「声が……聞こえる」4/6 [saga]:2011/03/22(火) 23:57:10.85 ID:HB/cR3nAO


 その異変の正体を、上条はすぐに知ることとなった。
さっきまでは海に浮かんでいたはずだ。
しかし良く見ると、今は車の上に乗っている。

(そっか、車で運んでくれるって事ね……車!?)

「おお、目覚めたか。君の持つ力は非常に厄介だな。
 仕方ないからこの様な形で助けさせて貰う事にしたよ」

 緑を基調とした車を運転するのは、黒い帽子を被った何者か。
この者が、先程から登場していた声の主だ。

「えっ!? あ、アンタが俺の身近に居た人?」

「ああ、そうだよ」

「運転中に悪いんですが、お顔を見せて貰ってもよろしいでせうか……?」

「いいだろう……さあ、どうだい?」

 そういうと運転手はこちらを振り返った。その顔を見て上条は声を失う。
見覚えのある顔だった。確かに身近に居た。だが、そんな訳は無い。

「はっはっは、驚かせてしまったかな?」

「な、な、ななーっ!?」

「おやおや、少しショックだ。せっかくこうやって対面出来たのに」

 何とかこの状況を受け入れようとするが、やはり出来ない。
上条はこの驚きを表す為に、その者の名前を叫んでみることにした。

「げ、げげ、ゲコ太ぁぁぁぁぁ!!?」
689 :上条「声が……聞こえる」5/6 [saga]:2011/03/22(火) 23:58:21.86 ID:HB/cR3nAO


 上条が驚いている間に車は海を抜けた。
おそらく上条の人生において最も有り得ない乗車時間だったであろう。
しかし否定は出来ない。
何故なら、目の前にまだその緑色の紳士は存在しているからだ。

「さすがの上条さんもこれは予想出来ませんでしたよ……」

「まあ無理も無いだろう。私も信じられないからね」

「でも助けてくれたのは他でもないアンタだ。ありがとう、それだけは言わせてくれ」

「はっはっは、礼を言うなら私以外に言うべきだろう」

「どういう事だ?」

「私はこの世にこんな形で存在しては居ない。あくまでもただのキャラクターだ。
 しかし、誰かが祈ったのさ。君が生きて戻る事を、君を助けて欲しいと」

「その祈りが、アンタを今存在させているって言いたいのか?」

「そういう事だ。信じてくれなくて結構、君が生きていればそれでいい」

「……いや、俺は信じるよ。ゲコ太は間違いなく存在していた。
 その事実を俺は絶対に忘れない」

「ありがとう、そう言ってくれるだけで私は満足だ。
 さあ、直に他の助けが来る。それまではここに居るんだ」

「行っちまうのか?」
690 :上条「声が……聞こえる」6/6 [saga]:2011/03/22(火) 23:58:50.18 ID:HB/cR3nAO


「ああ、私は現実に存在しないキャラクターだからね」

「そっか……そうだよな」

「……最後に一つだけいいかな。
 私を大切にしてくれているあの娘が、君のストラップを持っている。だから」

「受け取ってまた携帯に付ける。それでいいか?」

「嬉しいよ、これでこれからも君を見守る事が出来る」

「……じゃあな、また会おう」

「必ず、生き続けるんだぞ」

 そういうとゲコ太は再び車に乗り、車は走り出す。
だが、少し進むと止まってしまった。
見るとゲコ太は苦しそうな顔をしている。

「ど、どうしたんだ?」

「……私は乗り物で酔いやすいんだ……ううっ……ゲコゲコ」

「……忠実に再現されてるのね」
691 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/22(火) 23:59:32.26 ID:HB/cR3nAO
以上です、自分で書いててよくわからん…
色々失礼しました
692 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 00:00:03.62 ID:rfgq8VzJo
ゲコ太△
693 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/03/23(水) 01:11:09.43 ID:QJCahxAK0
ゲコ太ww
その発想は出てこないww
694 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) :2011/03/23(水) 01:31:17.25 ID:/TgJRoxAO
こんな伏線が張ってあったのか……これも☆の手の内なのか……?
695 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/03/23(水) 03:59:54.27 ID:KHxPBfO8o
一昨日、新刊が発売してるのを初めて知った。
ってのは関係ない。

書きたいネタがたくさんあってまとまらない。
こんな時、どうしたらいいの。
モチベーションの維持がなかなかできん
696 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [saga]:2011/03/23(水) 04:07:47.52 ID:N02eUm/Go
俺も止まらないから安心しろ
休み休みでいいならネタ考える→書く→止まる→ネタ考えるをループかな?

あ、こっちで言うのはちょっと違う気がするけど
今書いてるの終わったらDies iraeとのクロスやるつもり
禁書じゃないけどさっきスレが立ったから牽制代わりに
697 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/03/23(水) 04:17:21.39 ID:0XFRUnIL0
>>263 及び >>338 及び >>638です
収拾がつかなくなる前になんとか収拾つけました。
というわけで12レスもらいます。

木原と一方通行が仲良く一等賞を目指すお話……だったのに……
698 :第一位のつくりかた4 1/12 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:18:10.05 ID:0XFRUnIL0


五十メートルで力尽きた。

そもそも運動など嫌いなのだ。彼は典型的なもやしっ子である。


飛んで追いかけてくる第一位から走って逃げて来た一方通行は、病院のブロック塀に寄りかかってぜえぜえと息をついた。

十秒もしない内に垣根が追い付いてくる。

「流石にへばるの早過ぎんじゃねえの……追い詰めがいのねえキツネだな。第二位のクローンですら逃げに徹した時はもうちょっと持ったぜ」

狩る側の気楽な態度。
垣根は腰に手を当てて過呼吸気味の一方通行を見物していた。
699 :第一位のつくりかた4 2/12 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:19:30.01 ID:0XFRUnIL0


「どっちかって言えば……オマエの方が……キツネっぽいだろォ……」

呼吸を整えながら一方通行は必死に考えを巡らせる。

(理屈で言やァ、俺がこいつに殺される事はねェはずだ。こいつの『未元物質』を反射できるって事は実証済みなンだから)

それでも、足がすくむ。

先程見て来たものがすべてとは限らない。
相手は広い学園都市の中でも最強なのだ。
他にどんな隠し玉を持っていてもおかしくない。

人を殺すための手段は、両手の指で足りないほど持っているに違いない。

そう思うと、途端に恐怖心が襲ってくる。
相手の余裕に満ちた顔がさらにそれを増幅させた。


(ちくしょォ……)



(帰りてェ……)


と、一方通行は思ったが、
とはいえ「帰りたいのですが」と頼んで喜んで帰してくれるほど垣根帝督が親切な人間だとは思わない。

反射できる。
その気になれば勝てる。

一方通行はとにかくそれだけを考えようと努めた。
700 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/23(水) 04:20:59.64 ID:2TU/6Cpp0
>>695
取り合えずプロットだけでも書いてみたらいいよ。
頭で考えてるだけだとすぐ忘れちゃうからね。

話は変わって、ふと思いついた小ネタスレ8で思いついた上嬢通行を投下します。
三スレもらいます。
701 :第一位のつくりかた4 3/12 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:21:18.28 ID:0XFRUnIL0



垣根帝督は右の掌を上にして、『未元物質』を出現させた。
玉状に固めたそれをひょいとキャッチボールのように一方通行へパスする。
すると、放物線を描いて白い前頭部へ落ちていった未元のボールは、同じ起動を逆に辿って戻って来た。

一歩脇へ寄ってそれを避け、垣根帝督は考える。

(本当にきっちり返してきやがる。しかしこちらから何もしなければ無害、か)

かといって、何もせずに仲良くお別れ、などというつもりは丸きり無い。
殺してこそ意味がある。

(色々試してみればいいか)

翼を使って飛び上がり、標的めがけて『未元物質』の矢を降らせる。
放った瞬間にその場を離れて跳ね返ってくる矢を回避すると、そのまま相手の後ろに回りこんだ。


「チッ……!」

目の前の矢に注意を逸らされていた一方通行は、背後に降り立った垣根が放った白い羽根を、ぎりぎりの所でなんとか反射した。
震える足でよく出来たものだと、第一位は心の内で賞賛してやった。

身構える一方通行を前に、第一位は追撃をするでもなく腕組をして立っていた。
反撃される心配も逃げられる心配も、全くしていない。
暇つぶしのパズルを解いているような軽い調子で語り出す。

「なるほど。知覚できる物しか反射できないのか。不意打ちには弱いのか?」

(……正解だよ、クソッタレ)

レベル3であり続けるため、一方通行がわざわざ自分の能力に掛けている制限。
たった数分のやりとりで、垣根はその穴を的確に分析していた。

「だが意識して全方向へ反射を効かせていれば、どこからの攻撃にも対処できるだろうな。……レベル3にそんな演算が可能なら」
「!」

何の音もしなかった。
気が付くと、一方通行は八方から白い羽根に囲まれていた。
702 :第一位のつくりかたの人 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:23:55.66 ID:0XFRUnIL0
かぶったww

はじめちゃったのでさいごまで張っていいですか?
703 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/23(水) 04:25:20.72 ID:2TU/6Cpp0
すいません。 更新して確認しなかったこちらのミスです。
先に投下してください。

こちらはまた後で投下しますので。
704 :第一位のつくりかた4 4/12 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:25:25.63 ID:0XFRUnIL0


「上、下、右、左、前、後。これからお前をあらゆる方向から切り刻む。いくつ反射できるかな?」


ザザ!! っと、取り囲む『未元物質』が一斉に襲い掛かってきた。

その最初の一枚が肌に触れるか触れないかまでの一瞬で、一方通行は思案する。

レベル3の実力では、これをすべて反射するのは無理だろう。
一度解析はしてしまったものの相手は未知の物質だし、数も速度も方向も無数である。
能力で反射できるのは三割程度、二割くらいは根性で避けるとして、残り五割は食らうしかない。

もしすべて反射し切ってしまったら、流石に強能力者では通らなくなる。
垣根以外に目撃者はいないだろうが、その第一位に実力が知れるのはまずいのだ。
彼はどうやら好敵手を求めているらしい。あくまで狩る目的でだが。そしてそれは、能力が高ければ高いほど歓迎されるようだ。

これくらいの攻撃は彼本来の実力を持ってすれば楽に防げる。
しかしそれをすれば、さらなる面倒事が待っている。

受けるしかない。

五割。




(いや、痛ェのは無理だろ)



一方通行はすべて反射した。
705 :第一位のつくりかた4 5/12 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:26:41.76 ID:0XFRUnIL0


流石に垣根も目を見張った。
まさかすべて弾き飛ばすとは思っていなかったのだ。
ざっと七割は食らって血まみれになるはずだと。

自分の方へ返された羽根を自分の翼で防ぎ、再び広げてレベル3の方を見る。


逃げていた。


「また五十メートル走か? その身体であまり無理はしない方がいいと思うけどな」
「あァ? ……ッ!!」

走りながら、掛けられた言葉に一方通行は首を傾げる。
その身体で無理をしない方がいい。
まるで病人に向けるような言葉。


と、

ドグンッ ……と。


突然、胸に締め付けられるような激痛を感じて、一方通行はその場に倒れこんだ。


「かっ……は……?」
「ハッ! やっぱ、知覚できる物しか反射できないってのは大きな弱点らしいな」

呼吸もままならない一方通行を愉快げに眺めて、学園都市最強の能力者は笑う。

「『未元物質』はどんな形状にも固められるもんだってのは、今まで見ていて何となくは分かっただろ? 集合させればいくらでも大きく出来るし――逆にどんな小さい状態でも操れる。それこそ、素粒子レベルまでな」

平伏す一方通行に近寄るその足取りは、相変わらず優雅に、余裕に満ちている。
706 :第一位のつくりかた4 6/12 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:27:28.11 ID:0XFRUnIL0

「お前が羽根の方に気を取られている内に、大量の『小さな未元物質』を体内に潜り込ませた。で、内臓のど真ん中で集合させてしこりに変える、と。これで重病人の完成だ。反射してみるか? どの向きにしろ身体にめり込む事に変わりは無いけどな」

「う、う……」

勝ち誇った様子で種明かしする垣根に、一方通行は何も言い返せなかった。

声が出ない。

痛い。
苦しい。

怖い。


「死ぬほど苦しい」というのは初めての経験だった。


「……さて、ちょっとは驚かされたが、案外あっけないもんだったな。こりゃクローン千人分はねえか。第二位に悪い事しちまったかな?」

死。
生き物が動かなくなる事。

これ以上ないくらい恐ろしい事のはずなのに、それを目の前にしようとしている第一位は、驚くほど冷静で、冷徹だった。

(イカれてンのかよ……)

明滅する意識の中で、一方通行は思った。


(もォ帰りてェ……)

707 :第一位のつくりかた4 7/12 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:28:09.48 ID:0XFRUnIL0


(……帰ったらやっぱ殴られンのかな。あいつ特に意味なく俺の事殴ンだよな)

もちろん殴られたいわけでは無い。
そして、命からがら帰ったからといって、あの男が「おかえりなさい、あーくん」とか言って抱き締めてくれるわけでもない。

(つゥかやられたら俺が殴るわ)

それでも。

帰って、研究室を訪ねて、「よォ」くらいの挨拶をしたら。
「おー」くらいは返してくれるだろう。


(……充分だ)

自分をここまで追い込んだ張本人の元へ、彼は帰る決意をした。
帰る場所はそこしかないのだし、別にそれでもいいと思っている。
五年前まではそんな最低な居場所すら持っていなかったから。
708 :第一位のつくりかた4 8/12 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:28:55.93 ID:0XFRUnIL0


体内の『未元物質』のベクトルを掌握する。
固体の形にまで集合している『未元物質』を体組織に害のないレベルまで強制的に分解。
各個の『未元物質』にばらばらのベクトルを与えて体外へ排出。


レベル3どころかレベル4ですら難しいほどの、超緻密なベクトル操作。

「な、何……だ……?」

自分の能力の制御を乗っ取られて、垣根の表情に初めて、じとりと焦りのような物がにじみ出た。


「テメェ、一体何した!?」
「ゲホ、はっ……反射ァ」
「嘘をつくな!!」

(俺の『未元物質』を操った!? レベル3の反射能力者にそんな真似が出来るわけねえだろ)
(やっぱり何か隠してやがった……こいつの能力はただの反射だけじゃない! 強制的に向かう方向を変えられた。向きの変換……ベクトル操作?)

じり、と、垣根は不気味なレベル3から一歩離れる。

(だとしたら、反撃しかできねえってのは大ボラだ)

垣根が見つめる前で、白い少年は、地面に這いつくばったまま路面に右手を叩き付けた。

(こいつは、能動的に攻撃ができる――?)


地割れが起きた。

地面が、白い右手の当たった部分から裂け出したのだ。
裂け目は轟音と共に垣根へ向かってまっすぐ突き進んでくる。


垣根が横へ飛んでやり過ごすと、地割れはブロック塀まで突進し、外壁を倒壊させた。
四方へ派手に飛び散る破片。
夜の町にガラガラと大きな音を立てて、「突進」は終わった。

ただ手をついただけ。
それでこの圧倒的な破壊力。

知らず知らず、垣根は笑っていた。
それは、それまでのような余裕の笑みではなかった。


「ッ……テメェ、おもしれえよ。こりゃ本格的に殺」

ごん。


衝撃で上へ飛ばされたブロック塀の特大の破片が、学園都市第一位の後頭部にまともにぶち当たった。
白目をむいて崩れ落ちる垣根帝督。


「……ケッ」

口の中で血の味が広がっていた。
意識が朦朧とする。

一方通行は最後に一言呟くと、


「楽勝だ、超能力者」


気を失った。
709 :第一位のつくりかた4 9/12 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:29:42.32 ID:0XFRUnIL0



木原数多は爆笑していた。

「ぎゃはははははっ!! マジかよ本当に勝ちやがんの!」


一部始終を撮影していた部下からの報告を聞いて、彼は大笑いしていた。
いつまでも笑い転げている上司にうんざりしているのを気取られないよう、『猟犬部隊』の隊員はこっそりと嘆息する。

「あ〜あ、面白かった。で、あのガキはそのまま入院だって?」
「はい。腕のいい医者がいまして、普通なら全治二ヶ月のところ一週間だそうです。……あの、木原さん。もしかして一方通行が勝つと分かっていたんですか?」
「いやぁ、全然。十中八九死ぬだろうと思ってたよ。残り一、二割でうまい事逃げ延びられたらもう少し様子見てやろうと思ってたんだがよ、まさか勝っちまうとはねえ……。ま、あれじゃ大勝利とは言えねえけどな。痛み分けって感じか」
「殺す気だったんですか? 五年一緒だった子供を」
「ば〜か。五年も面倒見てやったのにちっとも成長しねえようなガキをいつまでも置いとけるか。死ぬか強くなるかだろ。チャンスをやったんだよ」
「…………」

部下は、分からない、という顔をしていた。
木原としても彼に理解してもらいたいとは思っていない。
報告を終えて下がっていく下っ端にひらひらと手を振り、彼は一人で考える。


十中八九死ぬだろうと思っていたというのは、本心ではない。
木原の予想はむしろ逆で、十中八九生き延びるだろうと思っていた。
第一位と対決して勝つかどうかは別として。

(あのガキ、やっぱり測定器騙してやがった。反射しか出来ませんだと? ナメた真似しやがって)

思っていたとおり、一方通行はレベル5相当の能力を隠し持っていた。
それどころか、学園都市第一位ですら凌駕する実力の持ち主であった。
つまらないトラウマに駆られてバカを演じているに過ぎなかったのだ。

しかし、それももう終わり。
彼は自らの能力を示してしまった。

猟犬部隊のカメラの前で、その本領を発揮してしまったのだ。


(言い逃れはできねえぞ、自称レベル3のクソガキ君)


(次の測定が楽しみだねえ……)
710 :第一位のつくりかた4 10/12 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:30:43.40 ID:0XFRUnIL0



一方通行が退院してすぐに、能力の再測定が決行された。
今回は特別仕様。
あの学園都市最強の超能力者、垣根帝督を破った謎のレベル3の再測定に、多くの研究者達が興味津々で集まっていた。
測定器の精度も最高級だ。


「……つまりアレはこォいう事かよ。木ィ原くン?」

死体回収のバイトの意味を理解し、赤い瞳で睨みつける一方通行。
普通の人間なら射すくめられて固まるか震えるかしてもおかしくない迫力だが、木原は全く動じない。

「もう後戻りはできねえぞ。お前は第一位に勝っちまったんだからな」
「…………」

ため息をひとつ。
測定器の前に立ち、一方通行は目を閉じた。

大人たちが遠巻きに彼を囲んで見守っている。
カメラも数台。

十歳までの記憶が蘇る。
遊んでくれるでもなく、ただ観察ために黙ってこちらを見つめる幾つもの目。


顔を上げる。


「――分かったよ」


「特別に見せてやる。これが、俺の実力だ」

711 :第一位のつくりかた4 11/12 [sage saga]:2011/03/23(水) 04:31:28.78 ID:0XFRUnIL0



「し、信じられない」
「こんな事があり得るのか……」
「木原、貴様……」

測定終了。

彼が叩きだした数値に、研究員たちは愕然とする。
ある者は言葉を失い、ある者はため息をついた。
皆、一方通行と木原を交互に見つめている。

学園都市第一位の垣根すら圧倒した、日蔭の能力者の底力。


耐久力  :10 kg・m/s2
対応入射数:3方向/1sec
反射誤差 :0.5°/1m

総合評価 :2



青筋とともに刺青が浮き上がった。

木原は切れた。

「ゴルァァァァアアアアアアア!!!! なぁぁに手抜きしてんだクソガキィィィ!!!!」

「いやァ? 俺バカなんでェ、こンくらいが限界だわ」


レベル3からめでたくレベル2にシフトした一方通行は、ニヤニヤ笑いながらそう言った。

712 :第一位のつくりかた4 12/12 [saga]:2011/03/23(水) 04:32:15.82 ID:0XFRUnIL0



帰所した途端、まず一発本気で顔をぶん殴られた。
そしてその後に、本気でぶん殴られた。
その次もまた、本気でぶん殴られた。

測定から木原の研究室へ帰って来た一方通行を待っていたのは、そんな感じの出来事だった。


おわり
713 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga sage ]:2011/03/23(水) 04:33:50.30 ID:0XFRUnIL0

以上です。

未元物質の解釈は、多分間違ってると思います
お話の都合上、とっても便利になってもらいました
垣根△

あと測定値ですが、完全に適当です
物理とか数学とかだめなんですよ
適当にネットで調べてコピっただけです
もっとイイ感じの項目・単位があると思うんですが…

そんなわけで、全然第一位つくれてないですけど
そこまで続けると流石に長すぎてこのスレには向かないので、ここで終わりにします
タイトル詐欺すまない

長々と失礼しましたー


というわけで>>700さん、上嬢通行よろしくお願いします
714 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 04:40:04.32 ID:2TU/6Cpp0
あくまでも演技を崩さない一方さんが健気。
一方さんの、木原くんや垣根、美琴とのやり取りが気になるところですね。

終わるのが残念ですが、お疲れ様です。

30分ルールがあるので、上嬢通行はお昼か夜に改めて投下します。

失礼しました。
715 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/23(水) 05:02:37.67 ID:HuWGQoEUo

クッソワロタwwwwww
716 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/23(水) 05:47:05.13 ID:QZoppNKHo
この一通くんは削板が唖然とするほどに根性がないな
717 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/23(水) 06:18:04.75 ID:2MAlcG5Eo

な ん で 下 が っ て ん だ

是非スレ建てして続きを書くんだください
718 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) :2011/03/23(水) 06:33:48.25 ID:HuWGQoEUo
教えろ下さいの>>234の為に書こうと思ったけど。導入部分で力尽きた
しかも導入部分だけだと普通に上条×姫神っぽくなりそうって言う
多分1レス
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/03/23(水) 06:35:01.84 ID:HuWGQoEUo
学校が終わって帰宅途中。見た事のある巨躯が現れたと思ったら。こんな事を言ってきた。

君のそのケルト十字架の結界の更新が必要だから、明日の朝までソレを渡して欲しい。

そう言われても。困る。
私がそう言うと彼と一緒に私を助けてくれた赤髪の神父さんは、
                        、
話は通してある。宿泊の準備をしろ、奴の所へ行くぞ。

――――― −−−−− ‐ ‐ ‐ ‐ ‐

「お前は明日の朝まで、常にその右手で彼女に触れていろ。いいな。
僕は吸血鬼なんてよくわからないモノを信じてはいないが、万が一、億が一でも事が起きたら厄介だ。絶対に手を離すなよ。」

「は?」

彼が突然の来訪者の発言に混乱している最中にも状況は進んで

「それじゃあ頼んだんだよ、とうま!変なことしちゃ駄目なんだからね!
後、あいさもお弁当ありがとうね!」

「うん。じゃあ。また明日。」

「へ?」

片手に大きな弁当箱を携え。私に対してもう片方の手をブンブンと振るインデックスと
インデックスが隣に居るからだろうか。煙草を炎で燃やし尽くす神父さん達二人の姿を遮る様に扉が徐々に閉まっていき

「ちょっ、おい!どういう事だステ」

バタン!

一際大きな音と共に。返答の無い閉まり切った扉を呆然と見つめる彼に向かって

「と言う訳。不束者ですが。よろしくお願いします。」

と。頭をペコリと下げ彼の右手を手に取りつつ。私は言うのであった。まる。

┼ヽ  -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ  __ノ

(神父さんは話を通してあるって言ってたけど。彼の事じゃなくてインデックスの事だったんだ。)
720 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/23(水) 07:29:19.18 ID:QZoppNKHo
超。GJ。
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/23(水) 12:02:08.11 ID:nDuDmykL0
ていうか>>700
3スレも使うのか…全部読ませてもらうけど
722 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 12:38:33.87 ID:2TU/6Cpp0

>>3スレ
あんな時間まで起きてるんじゃなかった…

改めて、上嬢通行を投下します。
三レスもらいます。
723 :上嬢通行 1/3 [saga]:2011/03/23(水) 12:39:43.62 ID:2TU/6Cpp0


上嬢「おお〜い、一方通行〜」タタタッ

一方「……ンだ、三下かァ」

上嬢「聞こえたよ一方通行。 いい加減上嬢さんのことは名前で呼んでよ」

一方「うっせェ。 オマエなンざ三下で十分だ」スタスタ

上嬢「あ、ちょっと待って……うわわっ!!」スッテンコロリン

一方「……」ハァ

クルッ

一方「ったく。 オマエは何回不幸な目に合えば気が済むンだ……!」

上嬢「あたた……。
   んなこといっても、上嬢さんだって好きで不幸になってる訳じゃないんですよ……?」

一方「……」

上嬢「一方通行? 黙っちゃってどうした……ッ!!」ガバッ

上嬢(わ、わわ私、今スカートが捲れて……下着が……///)カーッ

一方「……」ハァ

一方「ほれ、手ェ貸せ」スッ

上嬢「へっ!?」

一方「いつまで地べたに座ってるつもりですかァ? さっさと立ち上がれ、みっともねェ」

上嬢「あ……う、うん」ヨイショ

一方「……」

上嬢「……」

一方「……」


724 :上嬢通行 2/3 [saga]:2011/03/23(水) 12:40:29.05 ID:2TU/6Cpp0


上嬢「……ねぇ」

一方「……ンだよ」

上嬢「見た……でしょ」

一方「見てねェ」

上嬢「ウソ。 ……目線がこっち向いてた」

一方「……」

上嬢「変態」

一方「露出狂に言われたかねェ」

上嬢「ろっ……だ、誰が露出狂だ! 私のジッと見てたくせに! このむっつりスケベ!!」

一方「ハッ。 誰がオマエのなンかで興奮するかよ」

上嬢「なっ! ……まさかオマエ」

一方「ンだよその目は?」

上嬢「本当に……ロリコンなのでせうか?」

一方「ハァァァ!? なンでそォなるンだよ、オマエの脳みそ腐っちまったンですかァァァ!?」

上嬢「だ、だって、第一位はロリコンだって噂聞いた事あるし……
   私の見ても何も感じないとか……年頃の男なのにそれって……///」

上嬢「やっぱり打ち止めくらいがイイの? でもダメよそんなの。 あの子にはまだ早すぎるよ!」

上嬢「子どもには負担が大きすぎるし、それに高校生なら同じ高校生と付き合ったほうが健全よ!
   ……でも、それでもオマエが小さい子に夢中になるって言うのなら」

上嬢「まずはそのふざけた幻想をぶち殺してやる!! 私の最弱はちょっとばっか響くよっ!!」グッ

一方「バァァァカですかァァァァァ!! 勝手に人を性的異常者にすンじゃねェェェェェ!!」


725 :上嬢通行 3/3 [saga]:2011/03/23(水) 12:42:08.82 ID:2TU/6Cpp0


上嬢「えっ、違うの?」

一方「当たり前だクソッタレ! 冤罪で人をブッ飛ばそうとするンじゃねェ!」

上嬢「でもさっk」

一方「オマエの三枚九百九十円の安モンに興奮する男がいるかってェのッ!! 
   色気が無さ過ぎンだよ!! もうちっとまともな下着穿いてから出直してきやがれッ!!」

上嬢「!!」ガーン

上嬢「……」プルプル

上嬢「……ッ」

上条「……もん」ボソ

一方「……ァ?」

上嬢「……三枚九百九十円じゃないもん」ボソボソ

一方「……」

上嬢「今日のはもっと高いヤツだもん」ギュッ

上嬢「仕方ないじゃない。 上嬢さんには贅沢する余裕はないんです……」

上嬢「これでも、少ない家計を必死にやり繰りして買ったものなのに……」

上嬢「興奮しないとか、色気ないとか……不幸よぉ」グスッ

一方「……」

一方「……チッ」ガシガシ

一方「……行くぞ三下。 ついて来い」

上嬢「……行くってどこにさ」

一方「……最近よ、ウチのクソガキがオマエンとこのチビ神父と遊びてェってうるせェンだ」

一方「今日どうせ暇だろォ。 今から焼肉パーティー開くぞ」スタスタ

上嬢「ちょ、ちょっと一方通行! いきなり何よそれ?」

一方「なンですかァ? それともオマエには、この後どーしても外せない用事でもあるンですかァ?」

上嬢「それは……無いけど。 でも上嬢さんには持ち合わせが」

一方「三下にたかるほど金に困ってねェよ。 俺が奢ってやる」

上嬢「! それは本当ですか一方通行!?」

一方「ンなことで嘘ついてどォするよ。 今日は大人しく奢られとけ。 ンでよォ」

一方「浮いた金で、もォちっと見られた下着でも買っとけェ」カカッ

上嬢「んなっ!? ア、一方通行ッ!!」

一方「クカカカカカカッ」


726 :上嬢通行 3/3 [saga]:2011/03/23(水) 12:43:36.74 ID:2TU/6Cpp0

以上です。

貧乏な美少女はありだと思います。

途中禁書止めという不思議な単語が思い浮かんだので、
インデックスさんも性別転換、神父になりました。

上嬢通行と禁書止めでダブルデートでもすればいいよ。
727 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 12:54:56.10 ID:rfgq8VzJo
乙乙
打ち止めが幼女なら美琴は女のままか
流石に百合に目覚めたりはしてないだろうから誰とフラグ立てるのか想像すると面白そう
あとショタデックスさんが露出狂テレポーターに狙われるの必須くせぇww
728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 13:14:41.10 ID:JtoUBXdDO
乙!
俺は百合子×上条より上嬢×一方通行の方が好きだな
729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2011/03/23(水) 13:42:09.10 ID:px1BE9nfo
乙乙
上条って一歩通行の憧れ?だし、性転換したら一歩通行の好みに直撃するんじゃ?ww
730 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/03/23(水) 14:12:54.90 ID:KHxPBfO8o
それはないだろ…。
例えば、アーノルド・シュワルツェネガーに憧れてるとしてだな、シュワちゃんが戦場を駆け回る勇敢な美女になったり、命令に忠実な女性型ロボットになったり…







いや、ありか…?
731 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/03/23(水) 14:26:47.21 ID:AnrZg7ya0
ヒント1:一方通行はモヤシ、アーノルド・シュワルツェネッガーはムキムキ
ヒント2:アーノルド・シュワルツェネッガーは妊婦にだってなれる

一方通行がシュワちゃんに憧れを抱いているとすれば…あとはわかるな?
732 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/23(水) 14:50:13.04 ID:X2WMZ8hAO
ふと思ったんだけど、上嬢さんは常に金欠状態なんだろ

確か妹達にどんな下着を穿かせるかの会議で、安価だからという理由で縞パンが採用された

つまり一方さんが見たのは……ゴクリ
733 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 15:17:49.89 ID:IOp0P6hz0
>>732
いやまて本当にパンツを買うお金はあるのか?
734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2011/03/23(水) 15:20:31.91 ID:Rx9cSb9uo
ガタッ!
735 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/03/23(水) 16:12:55.69 ID:eTG/DmVao
上嬢通行いいな
百合子はセロリたんの妹というイメージだからかTSならこの組み合わせはしっくりきてしまう

第一位の作り方は木原通行の親子関係がすげー好きだ

お疲れさんだぜ
736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 16:17:58.45 ID:1G3E9jEDO
じゃあ上条さんもズボンの下はノーパン…?
タックルした美琴や抱きついてるインデックスは、上条さんの結構な生の感触を…?
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 17:11:41.02 ID:rfgq8VzJo
流れをぶった斬りますが投下します
原作3巻(または超電磁砲6巻)の鉄橋シーンから唐突に分岐するifストーリーですが
妄想激しく改変ひどいのでご注意を
9レスくらい
738 :「私はここにいるよ」 1/9 [saga]:2011/03/23(水) 17:12:59.94 ID:rfgq8VzJo

 ぽた、ぽたた、と温かな雨が降る。

 それは少年の頬を濡らす雨。

 擦り切れて枯れ果てた筈の少女の心から降る、涙の雫。

「なに……やってんのよ、アンタ」

 見上げた少女の顔に、上条は笑いかけ、手を伸ばす。

「――何で、そんな顔で笑ってられるのよ」

 ボロボロになって、苦しくてもそれを口に出せず、「助けて」の一言も誰にも言えないほどに冷え切った少女の心に、温もりが戻った事。
 自分ばかり責めて、自分一人で抱え込んで、自分の命まで投げ出そうとまでした少女の頑なな心を、解き放つ事が出来た事。
 それが何よりも上条は嬉しくて、泣き濡れる少女の頭に優しく手を置いて言った。

「もう、一人で泣くなよ、御坂」

 少女に笑って欲しくてかけた言葉は、しかし更にその涙を溢れさせてしまった。まるで、少女の心に溜まった檻を洗い流すかのように。

739 :「私はここにいるよ」 2/9 [saga]:2011/03/23(水) 17:13:53.97 ID:rfgq8VzJo

 美琴が泣き止むのを待って、上条は自分の考えを打ち明けた。
 美琴は心底びっくりした顔をして、すぐに必死の形相で止めようとするが、上条は譲らなかった。

「何一つ失う事無く、みんなで笑って帰るってのは俺の”夢”だ」

 信じられないものを、自分が心から望んでも決して与えられる筈もないと諦めていたものを目にしたかのように、少女は呆然と少年が笑うのを見つめていた。

「必ず御坂妹は連れて帰ってくる」

 ずるい、と美琴は思った。そんな顔されたら、引き止めることなんて出来やしない。

「約束するよ」

 だから、美琴は気付いてしまった。なんで彼といるとこんなにも心が安らぐのか。なんで彼の前では、被った仮面もあっさり剥がれ落ちてしまうのか。

「教えてくれ御坂。今夜の実験の行われる場所を」

 少年の言葉に、少女の心が揺れ動いた。

 ざわり、ざわりと。

740 :「私はここにいるよ」 3/9 [saga]:2011/03/23(水) 17:14:20.18 ID:rfgq8VzJo

 少年が走り去った後、その後姿が見えなくなった後も、少女はその闇を眺め続け、立ち尽くしていた。
 さっきまで温もりを感じていた心は、もう既に冷え切っている。
 でも、その冷え切った心の片隅に、かすかな温もりが燻り続けているのを、少女は確かに感じていた。

 それは、少女が気付くには早過ぎる、恋心という現実。

 少女の鈍い感性が本来なら気付かぬまま通り過ぎ、いずれ時が過ぎ去った後にそれと気づく筈のもの。
 その事に、少女は今、気付いてしまった。
 そして、その事が、少女の最大の幸福で、最悪の不幸だった。

「ごめんね……」

 少女の呟きは、再び誰にも届かない所で闇へと消える。

「ホント、ごめん……」

 決して届かない筈のその呟きを、小さな黒猫だけが聞いていた。

 少女は踵を返し、少年が消えた闇とは逆の闇へと足を踏み出した。
 はじめは躊躇いがちに踏み出されたその足も、すぐに迷いを振り切るかのように早まり、やがて走り出す。
 少女の走る姿は何かに立ち向かうかのように力強く、そして何かから逃げるかのように弱々しかった。

 少女が去った後、闇の中で黒猫が、寂しげに鳴き声を上げる。
 少年の消えた闇と少女の消えた闇、どちらにも行けず黒猫はただ孤独に鳴き続けていた。

741 :「私はここにいるよ」 4/9 [saga]:2011/03/23(水) 17:14:50.05 ID:rfgq8VzJo

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……こ、ここ、か……?」

 予定時間をやや過ぎ、朦朧とした意識を必死で繋ぎ止めながら上条当麻はその場所へと辿り着いた。
 そこは、やや高台に位置する開けた空間。
 僅かに残る建材がそこにかつて何かの建物があった事を示すが、街灯もない暗闇では判別もつかない、ただの瓦礫だ。

「…………誰もいない、のか?」

 美琴に教えられた通りの場所に着いた筈なのに、人影は一つもなく、増してや”実験”と称した殺し合いの気配など全く感じられない。
 もしかして間に合わなかったのか、とも思ったがそれにしては争った形跡も無ければ前に路地裏で見たような血生臭い光景も見当たらず、上条の頭は混乱した。
 ふと、足を止め高台の端から街を見下ろすも、闇に包まれた街は沈黙に包まれ、遠くで巨大な風車がゆっくりと回るのみだった。

「…………?」

 上条の思考にかすかな違和感がよぎった。
 慌てて再度街並みに視線を戻す。
 闇と沈黙に支配された風景、遠くで煌々と光を放つ繁華街、先程まで美琴といた鉄橋もここからなら見下ろす事が出来た。

 そこまで考えて上条は気付く。
 美琴を探す為、風一つ無い夜にゆっくりと動く風車を見て上条は鉄橋に到達した。
 であるならば。
 何故、鉄橋近くの風車は今は動いていないのだろう。
 何故、鉄橋を挟んで逆方向に辿れば辿るほど、そこに立つ風車の回転速度が速いのだろう。

 上条の心が、理解する事を拒否するかのように思考を空転させる。
 その可能性に気付きながらも見てみぬ振りをする上条の前で、風車はゆっくりと回り続けている。

742 :「私はここにいるよ」 5/9 [saga]:2011/03/23(水) 17:15:24.79 ID:rfgq8VzJo

 気付いた。気付いてしまった。
 上条は、体を張って、声を張り上げて、そこまでしても想いが少女に届かなかった事に。
 少女の心の傷を癒しきる事が叶わなかった事に。
 少女の決意を曲げる事が出来なかった事に。

 実際は、少年の思うような事はなかった。
 少年の心は少女の心に間違いなく届いたし、少女の心の傷は既に痛んでなどいなかったし、少女の決意は一度は完全に挫け切っていた。

 しかし、それは同時に少女の心に新たな火を灯してしまったのだ。

 少女は、少年の想いに誰よりも応えたいと想い、しかしそれ以上に少年の心を裏切ってまでも貫き通したい別の意志を抱いてしまったのだ。
 少女は、その選択が少年の心を何よりも傷付け、彼の夢を粉々に砕いてしまう事も分かっていた。
 分かっていたけど、その道を選んでしまった。


 それでも、少年に死んで欲しくないと、生きていて欲しいんだと、そう思ったから。

743 :「私はここにいるよ」 6/9 [saga]:2011/03/23(水) 17:16:01.69 ID:rfgq8VzJo

 少年が呆然と立ち尽くすその視界の奥、夜空に一筋の雷光が迸った。
 強烈に明るく、遥か上空までまっすぐに貫くその光は、少女の咆哮だった。


――私はここにいるよ


 そう、少年に告げるように、その光は力強く轟いた。


――私はここに生きたよ


 その光は激しく少年の目を焼いたが、その痛みに抗うように少年はそれを見つめ続けていた。


――私は……幸せだったよ


 その光から目を逸らす事は、少女の最期の言葉を聞き逃す行為だと、何故だか少年にはそう思えたから。


 やがて、数分にも数時間にも思えた刹那の後、閃光は消え去り、沈黙が再び街を包み込んだ。
 ゆっくり、ゆっくりと風車が回転を弱め、やがて止まり行く。
 その光景から目を逸らすように、少年は駆け出し、闇へと消えて行った。

744 :「私はここにいるよ」 7/9 [saga]:2011/03/23(水) 17:16:29.10 ID:rfgq8VzJo

 やがて、少年が操車場に辿り着いた時、そこには僅かな焦げ痕と、何かが焼けるような臭いしか残されていなかった。
 のろのろと辺りをうろついていると、爪先に何かが当たる感触と、チャリ、という乾いた音が聞こえた。
 拾い上げると、どこかで見たようなデザインのコインだった。
 それが何なのかは、知らなかったが、彼は何となくそれが事実の全てを物語ってる気がして、立ち尽くした。

 それは、少女の二つ名である超電磁砲、それに良く使われる弾丸代わりのメダル。
 失われた記憶の中にしかその知識は存在しないのに、上条はそれが美琴がここにいた何よりもの証拠である事を何故だか確信した。
 何が起きたか、上条には何も分からなかった。
 何が起きたか何も分からなかったが、それはもう終わってしまった事だけは上条にも分かった。



 その日以来、上条は毎日学校をサボって街中をうろついた。
 そのズボンのコイン一つ忍ばせ、昼の路地裏、夜の繁華街、深夜の廃墟構わず歩き回り、探し続けた。
 もっと効率の良い探し方がある事も、協力を仰げるツテがある事も知っていながら、ただ自分の足と目で少女の姿を探し求めた。

 彼の心が壊れている事は誰の目にも明らかだったが、彼は誰の言葉にも手にも目も向けず、振り払い続けた。
 そしてただ一人、街中をうろついて美琴を探し続けていた。


 少年がそのしばらく後に学園都市の闇にその身を落とす事を、結局周りの誰もが止める事が出来なかった。

745 :「私はここにいるよ」 8/9 [saga]:2011/03/23(水) 17:17:26.87 ID:rfgq8VzJo

 冥土帰し、と呼ばれる医者が学園都市にはいる。
 どんなに瀕死の患者であっても不治の病に侵された病人であっても癒せるとまで言われた知る人ぞ知る名医だ。
 その彼が勤めるとある病院の地下奥深くに、彼のみが存在を知る病室があった。
 それは、彼の最近出来た新しい患者の求めに応じ、彼自身が用意した秘密の隠れ家でもあった。
 その病室に一人立ち尽くし、ベッドに横たわる少女を見つめ続ける少年がいた。
 少女が眠り続ける原因となった元凶であり、死に掛けた彼女をこの病院に運び込んだ本人でもあり、彼こそが冥土帰しの”最近出来た新しい患者”である。

「よォ。元気で病人やってるかよ」

 一方通行、の二つ名で呼ばれる白髪の少年は、眠り続ける少女に向かって呟いた。
 決して、返事が返ってこない事を知っていながら、毎日のように彼は彼女に語りかけ続ける。
 望む返事が返ってこない呼びかけなど、これまで散々やってきて慣れていた。

「お前の守りたかった妹達は、今も全員元気だぜ。もっとも、俺が殺しちまった分までは、取り返せねェけどよォ……」

 あの日、第一〇〇三二次実験の夜、操車場で何が起こったのかを知る者は少ない。
 しかし、その夜から少年は、妹達と呼ばれるクローン体を殺す事をやめ、実験は永久凍結となった。
 処分される筈だった妹達は少年の働きと冥土帰しの協力によって全て延命措置を取られる事となり、それぞれが信頼できる施設へと引き取られ調整をされている。

746 :「私はここにいるよ」 9/9 [saga]:2011/03/23(水) 17:18:00.07 ID:rfgq8VzJo

「なァ。いい加減教えてくれよ。あの時なンでお前は俺の前に立ち塞がった? 何があれだけお前の事を突き動かしたンだ?」

 少年の心を何が動かし、贖罪とも取れる行動を取らせたのか、それは少年自身にも良く分からなかった。
 だから、その答えを知るため、少年はこうして毎日眠り続ける少女に尋ね続けていた。

「そして……なンで俺はそンな事で、あのクソ下らない実験を止める気になったンだ?」

 少年に立ち向かってきた無謀なる少女は、ただの一撃で敗北を喫し、無様に倒れた。
 しかし、その時の少女の顔を、瞳を、そこに宿る炎を見た少年は、心の奥で何かが音を立てて砕け散るのを感じた。
 それ以来、少年の心に何かが燻り続けている。
 その事が少年を苛立たせ、気が付けばこうして毎日病室へを足を運び続けていた。

「教えてくれよ……御坂美琴よォ……」

 答えのない質問を繰り返す彼に”最強”の面影は最早無かった。
 それはまるで、両親に置いてけぼりにされて泣いている子供のように、弱々しく歪んでいた。


 しばし無言のまま少女の寝顔を見つめていた少年は、諦めたかのように無言で病室を後にする。
 一人残された少女はただ、昏々と眠り続けていた。

747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 17:20:38.39 ID:rfgq8VzJo
鬱気味注意って書くの忘れてたすいません。
色々とご都合過ぎるけど気が付いたらそういう妄想展開になってたんですごめんなさい。
このまま風呂敷広げまくって行こうと思ったけどなんか上手く行かず放り投げ。

なんていうか色々とすいませんでした
748 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/23(水) 17:24:16.30 ID:gGsHYkOco
>>747
さあ早くスレを立てる作業に移るんだ!
749 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/03/23(水) 17:29:02.94 ID:c6abC6vo0
乙。
美琴はどうしてこうも鬱展開が似合うのか

そしてパンツスレになる前に流れを切ってくれてありがとう
750 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 17:33:18.53 ID:kchODLQZ0
おつ

一方さんの鬱展開すきだなあ
751 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage saga]:2011/03/23(水) 17:38:46.14 ID:bGpbhE2to
最後は目を覚ました美琴が暗部落ちした上条さんを止めたりするんだろうか
752 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 17:50:45.22 ID:rfgq8VzJo
スレ立てか・・・この後の展開って一方さんと上条さんが美琴を奪い合う展開にしたいなぁ位しか考えてないのよね
ともあれ、思ったより楽しんでいただけたようで何よりです
753 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/03/23(水) 18:17:04.33 ID:AnrZg7ya0
>一方さんと上条さんが美琴を奪い合う展開
今すぐスレを立てやがれください
754 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/23(水) 18:43:57.01 ID:nR+RDyut0
上条「お前が御坂をこんな風にしたんだ!!何でそんなテメェが平気な顔してコイツを救おうとしてんだよ!!」

一方「あァそォだ!!確かにコレは俺の責任だよ!謝ればいいなンて問題じゃねェのも分かってる!!
でもよォ、
だからって、それがコイツを見殺しにしていい理由になンかならねェだろォが!!」

ここまで妄想した
755 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 19:31:34.14 ID:/gt5hlgS0
上条さんはだれかを救おうとしている人に対してそのやり方は批判するかもしれないけどその姿勢を批判したりは絶対にしないだろ
756 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/03/23(水) 20:02:40.96 ID:nR+RDyut0
>>755
いや、暗部落ちして壊れた上条さんならこんな感じだと思っただけなんだ。分かりにくくてスマソ。
757 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/23(水) 20:04:38.40 ID:6D6RiqbOo
壊れた上条さんだから有りだと思う
758 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/23(水) 20:51:48.94 ID:I7Uls8lDO
ここで聞くことじゃないかもしれんがよかったら何かアイデアくれ
禁書板は携帯だから書き込めないんだ…
レベル5の発火能力者がいたらどんな風に能力は応用できると思う?
759 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/23(水) 20:54:58.75 ID:FHWmvt3AO
人間火力発電所
760 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/23(水) 20:58:09.70 ID:Wlr4mIebo
うおォン
761 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/23(水) 21:08:43.31 ID:HoFtYap/o
>>758
どういう過程を経て、発火現象に至るのかで色々変わると思うが…
禁書の発火能力者って何か説明されてたっけ?
762 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/23(水) 21:13:34.79 ID:Djvv3K/ho
ないはず
763 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 21:17:35.70 ID:QnSFAgWQ0
水を2500℃で水素原子に
水素原子を100000℃でプラズマ(擬似的太陽)作成

適当にググっただけだから詳しくはわからん
764 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/23(水) 21:18:41.95 ID:HM/U96OAO
丘原が出した火の球位しかサンプルが無いのか…
熱膨張で暴発とか?紅茶よりは効果高そう
wikiの考察見たけど金属じゃない部分がどうとかで微妙かもしれないが
765 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) :2011/03/23(水) 21:42:03.03 ID:N02eUm/Go
パイロキネシスは炎を操るんじゃなくて物に火をつける能力だったはずだけど禁書なら仕方ない

美琴と同じで「炎を操る」ってのを基点にした万能型とかか?スカラー操作になりそうだけど
766 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/23(水) 21:45:14.89 ID:I7Uls8lDO
やっぱり電気と違って炎は扱いにくいよな…
767 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/23(水) 21:51:37.40 ID:Wlr4mIebo
炎の高レベルっていうとどうしてもアルカ姉さんが浮かぶな
768 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 21:53:07.37 ID:QnSFAgWQ0
>>765 炎を操る(うごかす)のはベクトルだろ
   
769 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/23(水) 21:58:37.52 ID:dVjBau9DO
第一位のつくりかたって25スレ目が初出?
770 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/03/23(水) 22:32:54.76 ID:WLzJFi2Ao
>>752
スレ立て待ってる
771 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga sage ]:2011/03/23(水) 22:35:29.35 ID:0XFRUnIL0
>>769
どうも、僕です。

このスレで始めてこのスレで終わりました。

>>263-269
>>338-345
>>638-650
>>698-712

で全部です。
772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/23(水) 22:35:33.20 ID:+YainPQAO
>>765
それはまた別の作品の設定だろ?
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/03/23(水) 22:37:55.26 ID:Aou2tjxRo
ウルトラマンの一方さんに対抗してゼットンな発火能力者でいこうぜ!
774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [saga]:2011/03/23(水) 22:48:20.45 ID:N02eUm/Go
>>772
現実世界で超能力の用語として使われているパイロキネシスについての話だわさ
775 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/03/23(水) 22:55:45.87 ID:il+1Kemvo
参考になるかわからんが、なんかの漫画で、
自分の周りにある酸素を一瞬で燃やして、真空に近い状態にしてた。
あと、炎で地面掘ってた。
776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/23(水) 23:06:12.32 ID:HoFtYap/o
>>765
炎を操るって言っても炎って物質が無いわけだから、鋼錬のマスタング大佐みたいに燃焼物を生成して
操っているように見せかけて燃やしてってるだけじゃないかな?
777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2011/03/23(水) 23:07:34.61 ID:px1BE9nfo
熱で蜃気楼を作ってる二次創作なら見たな
778 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/23(水) 23:15:49.59 ID:I7Uls8lDO
蜃気楼か…

禁書の中での発火能力者はアニレー1話に出てきただけだっけ?
779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/23(水) 23:41:51.28 ID:L3S0os0AO
>>777
ステイルェ…
780 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/03/24(木) 00:33:42.69 ID:WN3s1Hvd0
>>775
酸素は燃えない。助燃性はあるけど、可燃性が無いから。
781 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/24(木) 00:37:29.60 ID:oK+tW5Loo
禁書世界において物理法則なんてあってないようなものだから問題ない
782 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 00:58:27.11 ID:8qC/zkA6o
むしろ、燃えるって反応は酸素との化合だからね
酸素が燃えるってのはおかしな話
783 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 00:59:09.17 ID:8qC/zkA6o
むしろ、燃えるって反応は酸素との化合だからね
酸素が燃えるってのはおかしな話
784 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 01:00:35.06 ID:8qC/zkA6o
書き込みに失敗した模様って言われたのに……
785 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/03/24(木) 01:00:36.53 ID:LedSHAWE0
あの程度の熱で熱膨張を起こす世界なんだから
きっと石ころを全力で蹴ったら建物破壊できるな
786 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/03/24(木) 01:21:05.88 ID:iPgOuwmno
>>780 >>782
言われてみればそうだ。
燃えるって表現じゃなかったかも。
とりあえず、酸素を無くして、呼吸をできなくしてた。
787 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 01:26:35.53 ID:OpBul0N1o
燃やす、溶かす、熱を発生させる、爆発といった用途の方向はある程度限られるけど
シチュエーションやロケーションや相手次第で出来る事は幾らでも増やせる筈だね
上に出てた蜃気楼だってステイルさんが使ってる戦法だし
個人的には小萌先生が発火能力研究に強かった筈なので絡んでると面白そう
788 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 02:02:10.09 ID:8qC/zkA6o
>>786
燃えれば燃えるほど酸素はなくなっていくからね
どっかで粉塵爆発させて周辺の酸素を燃やし尽くしたなんてのを見た記もする
789 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 02:32:43.98 ID:m+SVURYN0
なんか浮かんだもの一レスだけ投げてきます
アイテムが 滝壺 フレンダ 絹旗 黒夜で、浜面がなんか頑張ったらこうなるみたいなの?
前半二人関係ないか 内容が薄いのは見逃して
790 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 02:33:50.40 ID:m+SVURYN0
黒夜「絹旗ちゃンよォ。浜面狙ってンの?」

絹旗「そっちは超どォなンですか。ちらちら、浜面の事ばっかり見て。ばれてますよ」

黒夜「あン? はっ! 毎日のよォに映画誘ってるアンタは凄いと思うぜ。誘ってるだけだけどなァ」

絹旗「……相変わらず、あなたには普通の会話が超通用しませンね」

黒夜「アンタとは根本からわかりあえねェンだよ。まともな回答が返ってくると思ってンじゃねェぞ」

浜面「おかしい……。フラグは立てて無いはずなのに、なんで窒素コンビに好かれたんだ?」

浜面「まて、これは周りからブーイングされる程羨ましい事なんだ。覚悟はいつでも決めておかないと」

黒夜「アンタは第一位でも選ぶンだな!! そっちの方があンな駄目で役立たずの無価値よりぜンぜェーン利口じゃねェかァ?」

絹旗「あなたが選ぶべきでしょう!! 超馬鹿みたいな浜面よりビジュアル系第一位の方が格は上ですよ」

浜面「おまえたち本当は俺の事大嫌いだろ」

黒夜「まぁ、なんだかんだ騒いでたけど。浜面、私本当にアンタ好きだわ」

絹旗(えぇ! ドッキリじゃなかったんですか!?)

黒夜「どす黒い真っ黒な『闇』もいいが、アンタの近くで灰色の場所に居るのも悪くなさそうだしな。最近そう思ってよ」

浜面「え、あぁ。……よろしくお願いします?」

絹旗「!?」
791 :一斉蜂起 :2011/03/24(木) 04:31:00.81 ID:qyNUdfPAO
浜面は相変わらずだな、もげて欲しい
2レス小ネタ投下します
上琴のSSのオチにでもしようかと思ってたがそのSSがお蔵入りしたのでここで供養させて下さい




上条『という訳で御坂と付き合う事になった』


五和「…………ふふふ」ジャキ ジャキ

建宮「い、五和? 槍なんて磨いてどうしたのよな?」

五和「……建宮さん、私一人で出来る新たな術式を見つけたんですよ」

建宮(……五和のこのオーラ……正直嫌な予感しかしないのよな!)

五和「……その名も『恋人崩し』と言って、一発で対象をぶっ飛ばしてグチャグチ」

建宮「わー! 五和ちゃん! それ以上言っちゃ駄目なのよ!」

五和「待ってて下さいね上条さん……すぐに助けに行きますから」ジャキ ジャキ

建宮(上条当麻……御愁傷様よな)


―――


神裂「…………」シャッ シャッ

土御門「……刀を入念に研いでいったい何する気ぜよ、ねーちん」

神裂「簡単な事ですよ、土御門。何かを斬るために決まっています」

土御門「その聖人を動かす何かが非常に気になるんだにゃー……」

神裂「……聞きたいですか?」ギロッ

土御門「ひいっ!? やっぱり遠慮しとくぜよ!」

神裂「そうですか? まあいいです……七天七刀、すぐに出番が来ますからね」シャッ シャッ

土御門(カミやん早く逃げてー!)
792 :一斉蜂起 :2011/03/24(木) 04:31:34.28 ID:qyNUdfPAO


インデックス「…………」シュコ シュコ

スフィンクス「にゃー?」

インデックス「ん? なんで歯をそんなに磨いてるかって?」シュコ シュコ

スフィンクス「にゃー」

インデックス「ふふふ……迷えるとうまを救うためなんだよ」

スフィンクス「にゃ!?」

インデックス「待っててねとうま、そのふざけた幻想は噛み砕いてあげるから……」カチッ カチッ

スフィンクス(旦那ァ、こいつは厄介な事になったぜ……)


―――


黒子「類人猿め……よくもお姉様をたぶらかしおって……」ジャッ ジャッ

初春「し、白井さん、何してるんですか?」

黒子「あら、見てわかりませんの? 矢を研いでいますの。憎き類人猿に最高の一本をお送りしようと思いまして」ジャッ ジャッ

初春「白井さん……」

黒子「……なんですの?」

初春「嫉妬とか、みっともないですよ?」

黒子「な……!」

初春「白井さんとイチャイチャするよりはよっぽど健全ですから」


―――


御坂妹「全妹達……今こそ開戦の狼煙をあげん! とミサカは打倒お姉様の精神で妹達を鼓舞します!」

妹達「うおー! とミサカはときの声をあげます!」

御坂妹「うおー!」

妹達「うおー!」


おしまい
793 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 05:38:17.68 ID:OB4XDzFDO
浜面と黒夜…これはいい
もっとやってくれ
794 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/24(木) 06:16:47.80 ID:k6gIZjZbo
白井だけ早々に脱落してるじゃねーかww
795 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 07:04:45.09 ID:d9wfYj6co
>>767
俺もアルカ姉さんと左天さん思い浮かべた
炎を操る→分子の動きを操る→熱量操作だとかなり汎用性高いと思う
796 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/24(木) 07:23:19.33 ID:HO+EATyIo
>>790
高レベル落としに定評のある浜面さんパネェっす

>>792
上条さん逃げてー、マジで逃げてー

ていうか、スフィンクスの口調にちょっとワロタ
797 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/03/24(木) 23:29:58.19 ID:zpv+pU0w0
禁書好きのみんなにはお馴染みのあの人たちのネタで4レスいくよー



返す刀「俺、最近地味にキてると思わない?」

横薙ぎの一撃「思う思う。俺も出番が増えてきてさ。真正面からの一撃より多いかも知れんね」

返す刀「ちょっとあり得るから困るわ。俺も反撃の時には大抵出てるし、これから急上昇かも知れないな」

横薙ぎの一撃「戦闘シーン2トップ狙っちゃうwww?」

返す刀「オイオイ、何調子こいてんだよー。こわい先輩に聞かれたらどうすんべーwww」


ノーバウンドさん「そうそう。あくまで先輩を立てての社会だからね」


返す刀「はっ!!」

横薙ぎの一撃「ノーバウンドさん!! チィース!!!!」

ノーバウンドさん「いやぁ、新約もオファー来ちゃったぜ。大忙しだね。人気者はつらいよ」

返す刀「そっすね!! 流石ノーバウンドさんっす! (『すげえ飛んだ』で充分だろ)」

横薙ぎの一撃「他の追随を許さないぶっ飛びっぷりっす! (地に足ついてねーんだよバーカ)」


ゴバッ!!!「オラァァァァァ! 来たぞ俺がァァァァァァ!!」
現在的なデザインの杖「……」
798 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/03/24(木) 23:31:04.90 ID:zpv+pU0w0

横薙ぎの一撃「よう、ゴバッ!!!。新約も絶好調らしいじゃん」

ゴバッ!!!「同然だボケッ!!! 轟音が出たら俺だと思えよッ!!」

返す刀「現在的なデザインの杖はどうしたの? なんか暗いけど」

ノーバウンドさん「こいつはいつも暗ぇじゃんwww」

横薙ぎの一撃(聞いてねえんだよぼけ)

返す刀(お前なんか『ブッ飛んだ』で充分だろ空気読めクソッタレが)


現在的なデザインの杖「そりゃ暗くもなるわ……最近出番多すぎなんだもん……」

横薙ぎの一撃「……」イラッ

現在的なデザインの杖「もういいだろ……過労で死にそうだよ……あの杖もう名前付けてやればいいだろ……」
現在的なデザインの杖「他に言い方あるじゃん……機械的とかスタイリッシュとかモダーンな杖とか……旧時代のそれとは違うとか……」
現在的なデザインの杖「もう俺は嫌なんだよ悪目立ちするの……」

ゴバッ!!!「……」イラッ
返す刀「……」イラッ

ノーバウンドさん「ははっ! こいつマジウザいなwww」

横薙ぎの一撃(お前も大概だけどな)
799 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/03/24(木) 23:31:34.50 ID:zpv+pU0w0

オレンジ色の閃光くん「ちょ・りぃ〜〜〜すwww こんにちワンwww」

現在的なデザインの杖「うるさいのが来た……」

横薙ぎの一撃「おっすーオレンジ色の閃光。調子どう?」

オレンジ色の閃光くん「完璧にしてパーペキっすよwwwもうそろそろ物体が飛んだ時の表現の主役は僕になる勢いじゃねっすかねwwww」

ノーバウンドさん「おいおい、物が勢いよく飛んだ時は俺の出番だろー。あんま調子こくなよー?」

オレンジ色の閃光くん「いや、悪いっすけどーwwこれも時代なんでーwwwあなたの時代もじき終焉なんでーwww」

ノーバウンドさん「は? 何お前? 何ちょづいてんの? 着地なしで10メートル飛びたいの?」

オレンジ色の閃光くん「あなたこそあまりの高速に発火・発行しながら飛びたいんですか? 熱によって消滅したいんですか?www」

返す刀「ほらほら、オレンジ色の閃光くん。目上の人への態度ってあるだろ。喧嘩腰になったらだめだよ(いいぞ、もっと言え)」


……、「……、」


横薙ぎの一撃「あれっ、……、ちゃん! 来たんだ」

……、「……、あの、その、ま、まずい時に来ちゃったかな……?」

返す刀「全然だよグッドタイミングにも程があるよ〜」

ノーバウンドさん「座って座って。もちろん俺の隣に(笑)」

……、「は、はい……、ありがとうございます」

横薙ぎの一撃(チッ)
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/03/24(木) 23:32:12.54 ID:zpv+pU0w0

現在的なデザインの杖「そういえば今日轟ッ!!!さんを見てないんだけど」

ノーバウンドさん「轟ッ!!!さんは忙しいからなあ〜。原作もだけど、SSで出番が増えまくってるよ。今日も仕事」

ゴバッ!!!「流石轟ッ!!!の兄貴ッ! 二次創作にまで引っ張りだこなんて憧れるぜ!」

ノーバウンドさん「俺もよくSS系の仕事来るけどねwww」

返す刀(お前が呼ばれる時は主にネタだろ気づけバーカ)

横薙ぎの一撃(憧れないわぁ)


返す刀「あ、そろそろクソッタレが来るころかも」

横薙ぎの一撃「本当だ。……、ちゃん、あいつ苦手だったよね?」

……、「……、」

ノーバウンドさん「あいつ来ると途端に下ネタだらけになるからなぁ」

オレンジ色の閃光くん「もっと品性ってものを養ってほしいっすよねwwww」

現在的なデザインの杖「お前に言われたかないだろうけどね」

横薙ぎの一撃「じゃあ、クソッタレが来る前に出ようよ。ほら、……、ちゃん」

……、「え、え、その、えと……、」

ノーバウンドさん「んじゃ、かいさーん」




はい、かいさーん
801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 23:46:24.53 ID:RVFK7aoQo
これはwww
新しすぎる視点に肺の中の空気を吐き出したわww乙!

あと「現代的なデザインの杖」な
802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/03/24(木) 23:57:17.99 ID:zpv+pU0w0
>>801
しまった
タイプミスしたまま全部コピペだわ
803 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/25(金) 00:04:15.44 ID:njldHMbio
SSだと轟ッ!!!さんの他にもごっ、がァァあああああああああああああああああああッ!!!さんとか地味に人気だよな
もちろんギャグシーンだけども
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/25(金) 00:13:01.00 ID:4a7fqJsNo
大人気のクソッタレさんは、一方さんの嫁だかんな!
805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/25(金) 00:46:45.95 ID:OsVhajlAO
俺の大好きな轟!さんは描写のみか…

4レス投下します、途中少し残酷な描写があります
キャラも崩壊してますので苦手な方はごめんなさい
806 :インデックス「黄金の眼……?」1/4 [saga]:2011/03/25(金) 00:47:43.80 ID:OsVhajlAO


 上条当麻は走っていた。
あても無く、ただ安全な場所を求め走っていた。

「はぁ……はぁ……ここまで来れば」

 そう言ってたどり着いたのは石の扉を開けてすぐの陰だった。
石の扉というのは日常ではあまり見かけるものではない。
では、なぜそんなものがあるかと言うと、上条は名も知らぬ遺跡に居るからだ。
今、遺跡に上条が居る理由は存在しない。
簡単に言えば気付いたら居た、ただそれだけの話である。

 動悸が少し落ち着いたと思うと、今度は途端に恐怖が襲ってきた。
自分を追い続けている相手の存在、そしてその相手に殺されるかもしれないという状況。
上条は今、死への恐怖に直面していたのだった。

「くそっ、どうしてこんな事に……。ああ……そうか、俺のせいか」

 そう一人ごち、上条は俯いてしまった。
そのまま上条は、誰に宛てたかわからない言葉をただ紡ぎ続ける。

「そうだよな、俺が悪いんだ。俺が……殺しちまったから」

 上条の手には黒い何かが握られている。
それは、片手には収まりきらないくらいの銃であった。

「これで俺は……インデックスを殺したのか」
807 :インデックス「黄金の眼……?」2/4 [saga]:2011/03/25(金) 00:49:23.86 ID:OsVhajlAO


「でも、仕方が無かったんだ……あいつが、俺を狙ってきたから……」

 極限状態の上条に誰かが話しかける。

(そんな事言って、許されると思っているの?)

(い、インデックス? 違うんだ……頼む、許してくれ!)

 殺したはずのインデックスの声が聞こえる。
それは非常に鮮明に聞き取る事ができ、インデックスの恨みの声が上条に直接届けられる。

(ごめん……ごめん、ごめんよインデックス……)

(……許さないよ、とうま)

「安心しなさい。私が代わりにコイツを殺してあげるから」

 その声と同時に石の扉が開き、光が上条を照らし出した。
上条はとっさに銃を構え、相手を確認する。その声の主とは――

「御坂か……厄介なヤツに見つかっちまったな」

「アンタの考えそうな事なんて簡単にわかるわよ。
 ひっそりと隠れて、迷い込んだ敵を狙う。ただその繰り返しなんてね」

「はっ……悪いかよ。俺だって、たまには『勝者』になりたいんだ」

「アンタに『勝者』は似合わない……大人しくここでやら……うっ……」

 「美琴」がそれ以上言葉を話すことはなかった。
上条の前で「美琴」が血を流して倒れている。
そして現れたのは、最強の男。

「よォ、三下。こンな所に隠れてたのか」
808 :インデックス「黄金の眼……?」3/4 [saga]:2011/03/25(金) 00:51:39.87 ID:OsVhajlAO


「一方通行……! よくも御坂を!」

「何言ってンだ? これは殺し合いの『ゲーム』じゃねェか。
 誰かが死ンでまた誰かが死ぬ。それを延々と続けるだけだろォ?」

「……ああ、そうだったな。確かにお前の言うとおりだ……だがな」

 上条は一方通行に銃を向ける。美琴の無念を晴らすために。
そして、一方通行を殺し「勝者」となるために。

「御坂を殺していい理由にはなんねえんだよ!」

 銃声が響く。それも一つ二つというものではない。
上条の持つ銃は単発だが威力は高い。
対して一方通行の持つ銃は威力は低いが連射する事ができる。
銃弾の雨を避けつつ、ただ上条は反撃の機会を伺う。
そしてその時は訪れた。

「チッ、弾切れか……」

「今だ……! うおおおお!!」

 上条が放った銃弾は一方通行を確実に捉えた。
一方通行は腕、胴体、足に銃弾を受け、夥しい量の血を流す。

「なンで……なンで反射できねェンだよォォォ!」

 ついに動きが止まった一方通行、そして上条は一方通行の頭に向かい銃弾を放つ。

「馬鹿な事言うなよ。これは……『ゲーム』なんだぜ?」

「……ぐっ……」

タッタタター
809 :インデックス「黄金の眼……?」4/4 [saga]:2011/03/25(金) 00:52:14.65 ID:OsVhajlAO












上条「よっしゃあ!! 勝ったぜ!」

美琴「あーあ、三位か……」

インデックス「とうまは卑怯なんだよ! 手加減もしてくれないし!」

一方通行「クソッ……三下、もう一回だ!」

上条「ふっふっふ、何度やっても同じ結果だと思うのでございますの事よー!」

一方通行「むっきィィィ!!」

インデックス「……負けちゃったけど、このゲームはなかなか面白かったんだよ」

美琴「『007ゴールデン・アイ』か、古いゲームだけど私も楽しめたかな」

上条「だろ? やっぱり64は最高だよな!」

一方通行「三下ァ! リベンジしてやるから早く始めやがれェ!!」

上条「まーまー、次はこれやろうぜ?」

インデックス「すまっしゅぶらざーず? これも面白いの、とうま?」

上条「おお! 対戦って言ったらスマブラは欠かせないよな」

一方通行「いいぜェ……そのスマブラとやらで、てめェをボッコボコにしてやるからよォ!」
810 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/25(金) 00:54:01.07 ID:OsVhajlAO
以上です、あれ面白いですよね
なんか続きがあるような感じですがもちろん続きません、色々失礼しました
811 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/03/25(金) 00:55:34.34 ID:Hj4Lyrafo
トイレにモーションセンサーはガチ
812 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/03/25(金) 00:56:37.40 ID:pzoeaySLo
このメンツだったら実力差のおかげでリアルファイトにはならなさそうだなww
813 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/25(金) 00:57:35.62 ID:GNNZEXI8o
ゴールデンアイはよく遊んだわ
復活ポイントにry
814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage saga]:2011/03/25(金) 01:00:32.04 ID:Skzr0Yq3o
トイレでひたすら乱射して破壊しまくったような想い出が……
815 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/25(金) 01:09:08.96 ID:MBUly901o
64は名機
ガチで
816 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/03/25(金) 02:44:10.14 ID:iU3d9bc+0
おつ。
初めてやったときに友達にトイレに篭られてトラウマですわー
817 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/25(金) 09:31:38.89 ID:OsVhajlAO
朝から4レス貰います、キャラ崩壊
またもやくだらないネタです
818 :上条「禁書カルタで遊ぼうぜ」1/4 :2011/03/25(金) 09:33:12.61 ID:OsVhajlAO


インデックス「それじゃあ詠むんだよ!」

一方通行「第一位がてめェらなンかに負けるわけねェだろォが」

美琴「そんな事言ってられるのも今の内よ」

打ち止め「ミサカも負けないよ! ってミサカはミサカはやる気十分!」

上条「よし……来い!」

インデックス「では……アックアの目にも涙!」

美琴「はい!」

上条「うおっ!? 早いなビリビリ」

一方通行「チッ……次だ次!」

インデックス「うん、負け犬も歩けば麦野にあた」

打ち止め「えいっ! ってミサカはミサカは手を伸ばしてみたり」

上条「やったな、打ち止め」

一方通行「打ち止めは俺に似て賢いンですゥ!」

美琴「私に似たんじゃ……ってまあいいや、次よろしく」

インデックス「えっと、ねーちんの着物も洗濯……ねーちん?」

上条「そいっ!」

打ち止め「ああっ、ってミサカはミサカはガックリ……」

インデックス「ねーちんって誰なのかな? とうま、絵を見せて貰ってもいい?」

上条「おお……って何だこれ!?」

一方「誰か知らねェけどババァの半裸の絵だな」

美琴「ちょっと! 何なのよこの女!」

上条「上条さんは関係ありません!」
819 :上条「禁書カルタで遊ぼうぜ」2/4 :2011/03/25(金) 09:33:51.30 ID:OsVhajlAO


インデックス「どんどん行くんだよー、笑う一方通行はくかきけこかかきくげっ……舌噛んじゃった」

一方通行「とォ!」

打ち止め「やったねあなた! ってミサカはミサカは一緒に喜んでみたり」

一方通行「くかきけこかかきくけききこくけきこきかかかーーー!! やっと取れたぜ!」

上条「本物だ」

美琴「本物ね」

インデックス「次なんだよ、泣きっ面にビリビリ」

上条「はいっ」

美琴「ちょっと、これはどういう意味よ……」

上条「サイフ落とした後ビリビリに会ってさらに不幸になるって事だな」

美琴「いい度胸ね、アンタ」ビリビリ

一方通行「次たのンだ」

インデックス「では、馬鹿と炊飯器は使いよう」

一方通行「ていっ」

打ち止め「ヨミカワが描いてあるね、ってミサカはミサカは説明してみる」

インデックス「二階からイノケンティウス」

上条「はいっ」

インデックス「ベツレヘムの星も空から落ちる」

打ち止め「えいっ」

インデックス「闇咲の目にも涙」

一方通行「うりゃっ」

インデックス「フィアンマの空中分解」

美琴「とおっ」

インデックス「姫が」

上条「はいっ」
820 :上条「禁書カルタで遊ぼうぜ」3/4 :2011/03/25(金) 09:35:38.30 ID:OsVhajlAO


上条「だいぶ少なくなってきたな」

美琴「今のところみんな同じくらいね」

一方通行「あァ、数の少ないこっからが本当の勝負……」

打ち止め「負けないよ、ってミサカはミサカは真剣な顔!」

インデックス「詠むんだよ……ちょうでんじ」

一方通行「ち、ち……あったァ!」

上条「ん? なんかおかしくないか?」

美琴「もしかして……ちょうでんじほうって読み方した?」

インデックス「うん、違うの?」

美琴「それはれーるがんって読むのよ」

インデックス「そんな読み方知らないんだよ……」

一方通行「はァ!? せっかく取ったのにやり直しってか!?」

上条「いや、間違ったの取ったからおてつきなんじゃないか?」

美琴「うーん、確かにそうかもね」

一方通行「いやいや、おかしいだろォが! 読み方間違えたのはそっちの」

打ち止め「あなた、ワガママはダメだよ、ってミサカはミサカは注意する!」

一方通行「そうだなァ、ワガママはダメだよな」

美琴「相変わらずのロリコンね」

上条「歪みないな」

美琴「でも『ち』も私の絵なのか……何だろ?」

インデックス「次行くよ、ちぇいさー」

美琴「ちぇいさー!」

上条「なるほど」
821 :上条「禁書カルタで遊ぼうぜ」4/4 :2011/03/25(金) 09:36:11.50 ID:OsVhajlAO


インデックス「そろそろ終わりかも、みげんぶっしつの垣根、常識を知る」

一方通行「これだァ!」

美琴「え? それは『だ』よね」

一方通行「これはダークマターって読むンだ!」

インデックス「げんしくずしも倒せばデレる」

美琴「メルトダウナーの『め』!」

インデックス「滝壺絹旗追う浜面はどっちも得る」

上条「はいっ」

インデックス「もげろ浜面」

打ち止め「えいっ」


―――


インデックス「いよいよあと一枚なんだよ」

上条(最後に残ったのは俺の絵か)

美琴(「そ」でアイツって事は)

一方通行「さァ……行こうぜ」

インデックス「うん……そのふざけた幻想を」

四人「ぶち[ピーーー]!」

上条「これは……打ち止めだな」

美琴「今ので最後かー。どうやら打ち止めが十四枚で勝ちみたいね」

打ち止め「やったあ! ってミサカはミサカはガッツポーズ!」

一方通行「さすが打ち止めだぜェ!」

上条「でも楽しかったなー」

インデックス「とうま、とうま。次は私もやりたいんだよ」

美琴「いや、アンタはやっちゃ駄目でしょ」

インデックス「むっ、どういうことなのかな短髪!」

一方通行「だって……なァ」

―――

上条「佐て インデックス「はいっ」

上条「駒 インデックス「はいっ」

上条「ステ インデックス「はいっ」

打ち止め「勝負にならないねってミサカはミサカは呆然としてみたり」

美琴「完全記憶能力は反則よね」

一方通行「全くだ」
822 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/25(金) 09:38:27.14 ID:OsVhajlAO
以上です、実際は美琴と一方通行もそこまでボロ負けはしないと思います
危ない文字なんか無いだろと思ったが油断した…色々失礼しました
823 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/25(金) 09:41:19.43 ID:9HbOpjt50
>>818 乙 
このカルタが欲しいと思ったのは俺だけじゃない筈
824 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/25(金) 12:49:23.17 ID:FovCcgzgo
>インデックス「姫が」

>上条「はいっ」



どういう。ことなの。
825 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/25(金) 15:23:28.33 ID:sXUsV5+Yo
ねーちんの半裸札がきになる
826 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/25(金) 15:53:58.41 ID:4a7fqJsNo

こういうほのぼのとしたネタ好きだ。ほっとするね

>>824
きっと最初から狙ってて手元に置きたかったんですよ。流石は愛されヒロインですね
827 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/03/25(金) 19:55:06.02 ID:8udMb9x60
昨日

上条「よう、ゴリゴリ中学生」ゴリラ「ウホッ」

っていうスレタイを思いついたんだ

でも明らかにスレ立てできるほどの投下量にはならないからここで消化
2レス。



上条「よう、ゴリゴリ」

ゴリラ「ウホッ! ウッホウッホ!!」

上条「え? また勝負だって? やめとけよ、何回やっても同じだって」

ゴリラ「ウホホッ! ゥウホウホウホ!」ドンドコドンドコ

上条「ドラミングするなって」

ゴリラ「ウッホウッホ! ウッホ!」

上条「いやだからね、上条さんにだってこれからいろいろと予定があるわけですよ」

ゴリラ「ホ? ウホウホウホ!?」

上条「え? そりゃあ、これからスーパーの特売戦争に出陣しなきゃならないし、腹ペコシスターにご飯作ってやんなきゃならないし……」

ゴリラ「ホッ……ウ、ウホッホウホウホ」

上条「なんだよ、失礼な! そういうお前はどうなんだよ?」

ゴリラ「ウホッ!? ウ、ウホホホ、ウホ、ホッホウホホウホホ、ウホホホッホウーホ」

上条「何でそこまで言われなくちゃならないんだよ……」
828 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/25(金) 19:55:37.92 ID:8udMb9x60


「ブヒーッ!!!」


上条「!?」

ゴリラ「ウホ……」

豚「ブー! ブヒフ! ブヒッブヒッ!」

上条「お前は……テレポーキー!」

豚「フゴフガッ! ブヒんブヒブー?」

ゴリラ「ホホウッ!? ウ、ウホ、ウホウホウッホ! ウホウッホ!」

豚「ブヒ……フンゴッ」

上条「え? 俺?」

豚「フゴフゴフガッ! ブヒー!!」

上条「何でそうなるんだよ!?」

ゴリラ「ウホッホウホッホ」ドンドコドンドコ

豚「フゴゴゴ……ブー!」

上条「な、やめ、ちょっと待っ……不幸だー!!」


おわり


829 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/25(金) 21:17:29.10 ID:gkeQMC9DO
>>771
続編が必要かとは思わんかね?
830 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/03/26(土) 00:53:47.50 ID:TDO10PFy0
>>810
スマブラとか俺得。続編期待。



ふと思ったんだが、禁書キャラをスマブラに登場させたら面白そうだな。
831 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/26(土) 03:45:20.18 ID:x1kwTPsIo
エネゴリくん思い出した
832 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/03/26(土) 04:44:34.68 ID:zoCxjZbZ0
おっとアックアの悪口はそこまでだ
833 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/03/26(土) 05:21:05.39 ID:KguCDBZno
あんなイケメンなゴリラが居てたまるか
いつになるか知らんが、アニメのクーデター編でムキムキになってなかったら多分見るの止める
834 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/26(土) 08:27:13.66 ID:RSp9QhBX0
予告に浜面きたよ

鼻血やばいけど
835 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/26(土) 10:29:10.94 ID:2p8/piNu0
鼻ピアスがぶっ飛ぶからね >>浜面

ここで五レス投下します
原作三巻の鉄橋シーン、上条さんが美琴を説得するところを清杉でパロってみました。


836 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/26(土) 10:30:01.74 ID:2p8/piNu0


上条「分かったんだ、実験を止める方法」

上条「実験は『一方通行』が最強って事を……(略)……俺が戦う」

美琴「むっ無理よっ! アイツは私なんかと次元が違う!」

美琴「それに、アイツを倒せてもそれで終わりなんかじゃないのよ!」

上条「……!」

上条「それって、どういう……?」

美琴「……」

美琴「あんな実験が昼間から屋外で行われているのよ。 そんなこと学園都市が見落とすはずが無い」

美琴「この実験は学園都市に認められている。 学園都市そのものが私たちの……妹達の敵なの」

上条「!!」

美琴「この実験に手を出せば、間違いなくアイツらが現れる。 ……学園都市が抱える暗部組織がね」


837 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/26(土) 10:30:35.31 ID:2p8/piNu0


上条「暗部組織……!! そんな奴らがいるのか!?」

美琴「学園都市暗部『アイテム』……第四位を中心とした四人組。
   第一位と戦うって事はこの四人とも戦うって事なのよ」

美琴「……その覚悟がなければ、今すぐ帰って」

上条「いいぜ。 例え五人がかりだろうと、俺は諦めねェ!!」

美琴「それだけじゃないのよ」

上条「!?」

美琴「暗部組織は一つじゃないわ。 『グループ』『ブロック』『メンバー』そして『スクール』
   合計五つの組織があるわ」

上条「五つだって!! 一チーム四人として二十人もいるのか!?」

美琴「その中には学園都市第二位を始めとして強力な能力者が揃っているわ」

上条「く……ッ!」

上条「だが、例えどんな能力でも、俺の右手で打ち消してやるぜっ!!」

美琴「それだけじゃないのよ」

上条「!?」


838 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/26(土) 10:31:45.67 ID:2p8/piNu0


美琴「暗部には能力に頼らない、科学兵器で武装した特殊部隊があるの。 それが『猟犬部隊』」

上条「『猟犬部隊』……!!
   能力を使わないって、それじゃ『幻想殺し』も通用しない……ッ!!」

美琴「今こうしている間にも、多くの学生が暗部へその身を落としているわ。
   より効率よく人を[ピーーー]事を目的とした駆動鎧や、それに付随したテクノロジーも開発されてる。
   それらを実装した暗部組織が作られるのも、時間の問題ね」

美琴「日に日に暗部組織は大きくなって、その牙を尖らせる。 それだけ学園都市の闇は深い。
   ……あの第一位だって抗えない程に」

上条「!! どういう事なんだ御坂!?」

美琴「……」

美琴「第一位は九歳の頃まで、特力研に放り込まれてたの。
   そこは多重能力者の研究実験施設で、今の実験と同じ、人権なんてまるで無視されたところよ」

美琴「敷地内に死体処分場があるくらいにね」

上条「!?」

美琴「それ以外にも、第一位は非合法研究所をたらい回しにされたわ。
   極め付きは第一位が起こした能力暴走事件」

美琴「第一位の能力、反射が暴走して武装した警備隊が出動する騒ぎが起こったわ。
   結果警備隊は壊滅。 第一位には傷一つつけられなかった……彼が十歳の事よ」

美琴「その時、彼を救おうとした人間はいなかった。
   たった十歳の子どもが銃を突きつけられて、化物として嫌悪されたわ」

上条「そんな、助けようって人はいなかったのか?」

美琴「第一位の周りにいたのは、精々が彼を利用しようと考える人間だけ。
   本当の意味で保護しようって人は、誰もいなかったの」

美琴「……第一位は憎悪を一身に受けて、一度も人間扱いされなかった」

上条「それが本当なら、一方通行も学園都市の闇の被害者……?」

上条「……ぐっ!!」


839 :上条くんと御坂美琴さんと 4/5 :2011/03/26(土) 10:33:37.34 ID:2p8/piNu0


上条「今までは、首謀者一人をぶん殴ればそれで済んだ」

上条「でも今回はそんな単純なもんじゃない……。
   どうやって戦えばいいのか、そもそも誰をぶん殴ればいいのかも分からねぇなんて……」

上条「ちくしょう……ッ!!」

美琴「……私も同じよ」

美琴「学園都市第三位。 そんな肩書きがあっても、私は所詮一介の中学生。
   私たちじゃ闇を排除できない……」

上条「……ッ」

美琴「……でも、まだ手はあるわ」

上条「!!?」

美琴「どんなに頑張っても、私たち子どもだけじゃ闇を駆逐する事はできない。
   なら大人の力を借りればいいのよ」

上条「大人の……力?」

美琴「アンタ、 親船最中って人知らない?」

上条「い、いや、知らない」

美琴「この学園都市統括理事会の理事の一人よ。
   重要なのは、彼女が『学園都市の子供達に選挙権を与えようと訴える』って事」

上条「! それってまさか!?」

美琴「そう。 彼女は学園都市の闇を振り払おうと戦っているのよ」

上条「!!」


840 :上条くんと御坂美琴さんと 5/5 :2011/03/26(土) 10:34:15.78 ID:2p8/piNu0


美琴「親船最中さんが中心になって学園都市を運営していけば、きっと闇は消える。
   私たちのように苦しむ人たちを解放できるのよ」

上条「その時のために俺たちができる事……学園都市を良くするためにできる事は、
   殴り合うことなんかじゃねぇ」

上条「キチンと勉強に励む事。 親船さんの活動を、サポートできるようになるために」

美琴「その通り」

美琴「特にアンタはただでさえ補修が多いんだから、もっとしっかりしなくちゃダメよ」

上条「うっ、耳が痛いです」

上条「でも……今からでもちゃんとしねぇとな」

美琴「そう」

美琴「私たちが大人になって、そして学園都市を変えていくのよ」

上条「慌てなくていい。 少しづつ前へ進んで行こう。 ……そして」


『学園都市から理不尽に潰される子どもがいなくなるまで、戦っていこう』


841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/26(土) 10:35:23.85 ID:2p8/piNu0

以上です
こうして、彼らは一歩、大人になったのです

途中までタイトル表記を忘れてしまい、失礼しました
842 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/26(土) 10:53:29.89 ID:67ned64Ro
美琴さんどんだけ物知りなんだwwwwwwww
だが能力的には可能……?


乙!
843 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/03/26(土) 11:32:23.42 ID:4sTOLsQAO

まさかここで清杉の名を目にするとは
844 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/26(土) 11:45:35.43 ID:9zv3f45AO
乙です、清杉面白いよな
でもこれ解決するのに何年掛かるんだろうか

8レス頂きます、やり尽くされたであろうくだらないネタです
矛盾や間違い等はご容赦ください
845 :青ピ「カミやんナンパシリーズ!」 土御門「だにゃー」1/8 [saga]:2011/03/26(土) 11:46:47.87 ID:9zv3f45AO


上条「出逢いが欲しい……」

土御門「背中殴る拳」ガシッ

上条「痛い! 何すんだよ土御門!」

青ピ「殴られんのも無理ないでカミやん。
   年中春のフラグ祭りみたいなカミやんが、よりにもよってそんな事言うたらなー」

上条「……それが本当ならとっくに彼女なんて出来てるっつうの」

土御門「確かに、カミやんの周りには女の子は居るけど、
    彼女って言える相手が居ないのも事実ぜよ」

上条「俺の周りに女の子なんて居るか?」

青ピ「三大テノールビックリキーック」ゲシッ

上条「だから痛いって!」

土御門「まあ、カミやんがフラグ・鈍感野郎ってのは今に始まった事じゃないからにゃー」

上条「はあ……出逢いが欲しい」

青ピ「そこまで言うんやったら、自分から動いたらええんやない?」

上条「へ? どういうこと?」

青ピ「つまり……ナンパするんや、カミやん!」

上条「はあ!? 俺がナンパ?」

土御門「なるほど。たまには自分から近付いてみるのもいいかもにゃー」

上条「いや、でも俺そんな話すの上手くないんだが……」

青ピ「まあまあ、とりあえず試しにやってみいって」
846 :青ピ「カミやんナンパシリーズ!」 土御門「だにゃー」2/8 [saga]:2011/03/26(土) 11:47:34.33 ID:9zv3f45AO


街中

土御門「さて、これからカミやん君にはナンパをして貰うにゃー」

上条「はあ……俺に出来るかな」

青ピ「しゃーない、コツを教えたる。雰囲気や話の面白さも大切やけど、
   一番大事なのは空気を読みつつ諦めない事やで」

上条「諦めない事、ねえ……」

土御門「おっ、丁度いい所に良さげな女の子が歩いてるぜよ」

上条「えっ、まさかあの常盤台の制服着たあの娘?」

青ピ「なるほど……身長もちょい高めで短い髪も好感度高いやないの。
   当たって砕けろ、や。デビュー戦しっかりやってきい!」

土御門「いけっ! カミやん!」

上条「……ええい、こうなりゃヤケクソだ!」ダッシュ

上条「す、すいません! そこのキミ、俺とち、ちょっと遊ばないか!?」

青ピ「カミやん……緊張し過ぎやて」

??「…………」ピタッ

土御門「おっ、止まってくれたにゃー。たたみかけろ、カミやん!」

上条「あー……その、ちょっと喫茶店でお茶でもしないか?」

??「ねえ、それってもしかしてナンパってヤツ?」

上条「え? ああっ、いやキミなかなか可愛いなあって思ってさ。それでつい声を掛けちゃったんだ」

??「ふ、ふーん……」
847 :青ピ「カミやんナンパシリーズ!」 土御門「だにゃー」3/8 [saga]:2011/03/26(土) 11:48:58.91 ID:9zv3f45AO


上条(これはいい感じなのか……?)

青ピ「いけっ! そこやっ!」

上条「もし時間あるならさ、少しでもいいから話とかしたいんだけど……どうかな?」

??「しょ、しょうが無いわね。少しだったら良いわよ」

土御門「おおっ! やったねカミやん!」

上条「や、やったあ! ありがとう、ところで改めて顔見せて貰ってもいいかな?」

??「……何言ってんのアンタ? まあ良いわ」クルッ

上条(さあて、まだ見ぬ常盤台のお嬢様はどんなご尊顔……って……!)

上条「み、御坂あ!?」

美琴「何よ、急に大声だしちゃって」

上条(あれ? まさか俺、御坂をナンパしちまったのか!?)

美琴「ちょっと、今度は黙ってどうしたのよ。喫茶店、行くんでしょ?」

上条「えっ、あっ、ああ。そう言えばそんな事を言ったような……」
848 :青ピ「カミやんナンパシリーズ!」 土御門「だにゃー」4/8 [saga]:2011/03/26(土) 11:49:46.64 ID:9zv3f45AO


美琴「ほらっ、ボサっとしてないで早く行くわよ。私もそんなに暇な訳じゃないんだから」

上条「いや、それなら無理して行かなくても良いのでございますが?」

美琴「……アンタが誘ったくせに、何よその言い方」

上条(うっ……確かに誘ったのは俺なんだよなあ……ま、いっか)

上条「よしっ、行こうぜビリビリ。今日は上条さんにとことん付き合って貰うからな!」

美琴「し、仕方ないわね。そっちが誘ったんだから、ちゃんと楽しませなさいよ」

上条「ああ、任せとけって」

美琴(アイツの方からデートの誘いなんて……ちょっと嬉しいかも)


青ピ「つっちー、あれはどういう事なん?」

土御門「あの女の子は重度のカミやん病患者なんだにゃー」

青ピ「なるほど、声掛けた女の子が知り合い……って、どんだけベタやねん」

土御門「まあ、カミやんがナンパするって言って普通に終わる訳が無いぜよ」

青ピ「それもそやな」
849 :青ピ「カミやんナンパシリーズ!」 土御門「だにゃー」5/8 [saga]:2011/03/26(土) 11:51:51.71 ID:9zv3f45AO


次の日

青ピ「カミやん、昨日はお楽しみでしたね」

上条「いや、結局知り合いに声掛けて遊びいっただけだからな……」

土御門「その発言もムカつくけど、確かにナンパが成功したとも言えないぜよ」

青ピ「という訳で今日もやるでー」

上条「ええっ!? またやんの?」

土御門「当たり前だにゃー。おっ……、ちょっとオシャレな女の子発見!」

青ピ「二連続知り合いとか流石に無いやろ。ほら、行ってきカミやん」

上条「……よし! 今日こそは!」


上条「あ、あの、ちょっといいですか?」

??「!? は、ハイ!」

上条「ええっと、今お時間とかあったりします?」

??「お時間? 今は確かに自由な時間なので暇ですけど……」

青ピ「カミやん頑張れー!」

土御門(あれ? 良く見たらあれって……)

上条「そうか……。もし良かったら、俺とちょっと遊ばないか?」

??「えっ!? それってもしかして、デートのお誘いですか!?」

上条「あ、ああ、そうなるかな。
   き、キミなかなか可愛いから一緒に遊びに行きたいなー、なんて思ったり」

??「上条さん……私、嬉しいです!」

上条(おお!? 何やら好感触じゃないですか! ん……? 上条さん?)

??「やっと……やっとおしぼりの効果が出たんですね……」

上条「……あのう、失礼ですがこっちを向いて頂けますか?」

??「は、はい!」クルッ

上条「ああ、やっぱり……。久しぶりだな、五和」

五和「上条さん、お久しぶりです!」
850 :青ピ「カミやんナンパシリーズ!」 土御門「だにゃー」6/8 [saga]:2011/03/26(土) 11:52:26.60 ID:9zv3f45AO


青ピ「何? またこのパターンなん?」

土御門「っていうかずっとこのパターンぜよ」

青ピ「それにしても……なんや! あの家庭的+隠れ巨乳+微病みっぽい完璧女の子は!?」

土御門「もちろんカミやん病に感染済みだにゃー」

青ピ「カミやんいつか死ぬんちゃう?」


上条「五和、どうして学園都市に居るんだ?」

五和「えっと、以前の戦いの詳細を学園都市に伝えに来たんです」

上条「ああ……あの時のか」

五和「……あの時もボロボロな体で助けに来て下さって」

上条「いや、むしろ守ってくれたんだかこっちがお礼を言わなきゃ」

五和「上条さん……相変わらず、ですね」

上条「ん? どういう事?」

五和「何でもありませんよ。ところで……さっきの話ですけど」

上条「さっきの……ああっ!?」

上条(俺……今度は五和をナンパしちまったのかよ……)

上条「あ、あのな五和。実は」

五和「……嬉しかったです。上条さん、私のことを可愛いって」

上条「うっ……」

五和「しかもデートのお誘いまで……。私……幸せです」

上条(……本当は五和と知らずナンパしたなんて言えないな)
851 :青ピ「カミやんナンパシリーズ!」 土御門「だにゃー」7/8 [saga]:2011/03/26(土) 11:54:01.50 ID:9zv3f45AO


上条(まあ、五和だったら一緒に遊んでも楽しいだろうから……結果オーライ?)

五和「あ、あの! これ、夢とかじゃないですよね……?」

上条「ああ、五和には世話になってるしな。せっかくだから、二人で遊びに行かないか?」

五和「……はい! 私、上条さんにならどこまでも着いて行きます!」

上条「とりあえず、学園都市でも案内しようか」

五和「よ、よろしくお願いします!」

五和(建宮さん……今日こそ「アレ」、使ってみせます!)


青ピ「……カミやんはやっぱりあと一ヶ月くらいで死ぬと思うで」

土御門「間違ってないかもにゃー」

建宮「五和……やっと報われたのよな」

青ピ「わっ! だ、誰?」

建宮「通りすがりの傍観者なのよ」

土御門「……しかし、五和が動いたか。ちょっと連絡してみようかにゃー」ピポパ

土御門「もしもし?」

??『何ですか、土御門。緊急の用件でも?』

土御門「緊急も緊急だにゃー。今から五和とカミやんがデートするぜよ」

??『……わかりました、すぐにそちらに向かいます』ピッ

建宮「今の声はもしや……」

土御門「ああ……聖人を動かす程の事件だからな」
852 :青ピ「カミやんナンパシリーズ!」 土御門「だにゃー」8/8 [saga]:2011/03/26(土) 11:54:29.12 ID:9zv3f45AO


次の日

青ピ「カミやんは多分一ヶ月くらいで死ぬから、今の内にナンパしまくった方がええで」

上条「なんだよそれ!?」

土御門「まあまあ、おっ!
     あそこにめちゃくちゃスタイルのいい女の子が居るにゃー」

青ピ「ほんまや! カミやん、早く行き!
    あんな人とデート出来たら人生バラ色間違い無し!」

上条「…………」

土御門「どうしたカミやん、急に黙っちゃって」

上条「土御門……いくら俺でもアレは分かるぞ」

土御門「な、何がかにゃー?」

上条「あれ、神裂だろ」

土御門「……バレた?」

上条「だって、あの格好は神裂しかしないだろうが」

土御門(だから「堕天使エロメイド」にしろって言ったのに……残念だったな、ねーちん)


神裂(ここに立っていれば上条当麻にデートに誘われると聞きましたが……まだですかね)


上条(さて、俺は別の子に声を……おっ、いい感じの女の子発見!)

上条「ねえキミ、ちょっと俺と遊ばない?」

??「あら、これはもしかしてナンパというものでございましょうか」

上条「そ、その声はまさか……」
853 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/26(土) 11:55:26.15 ID:9zv3f45AO
以上です、勢いで書いたがなんだこれ…
思わせぶりでしたがもちろん続きません、色々失礼しました
854 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/26(土) 12:30:01.66 ID:Fw607FDP0
オチは一方さんであってほしかった
855 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/26(土) 13:20:24.32 ID:6qBJGzs70
>>854
あァ!?ふざけンじゃねェぞ三下ァ!……ま、まァ別に俺忙しくねェし?しょォがねェ、そこまで言うンだったら精々楽しませやがれェ!


こうですか分かりません
856 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/26(土) 14:03:11.14 ID:Q01szDOAO
>>855
ツンデレ一方さんワロタ
乙でした!

多分3レスいただきます、未来設定通行止めですが打ち止めはあんまし出てきません
ついでに言うと上イン浜滝です
行間とかイマイチできてないと思うので気になったら遠慮なく罵倒してもらえたら嬉しいです
857 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/26(土) 14:04:05.89 ID:Q01szDOAO

一方通行は悩んでいた。何故か?
制限時間が迫っていたからだ。

一方通行はなかなか悩んでいた。何故か?
どんな書物を読んでも解決しなかったからだ。

一方通行は相当悩んでいた。何故か?
どんな人物に聞いても全く頼りにならなかったからだ。

一方通行はそりゃもう凄まじく悩んでいた。何故か?

包み隠さず言ってしまえば……彼にセンスがな「ほっとけェ!」というわけである。

彼が何に悩んでいるのかは察しのいい方なら気付いているかもしれない。
が、あえて発表させていただこう。
その事柄は――

一方「思いつかねェよ……名前とか」


そう、子供の名前についてである。


一方「そろそろ決めねェと役所から怒られるだろォな」

一方「かと言って一生を決めちまうモンだから軽々しくは付けらンねェ」

一方「名前関係の本も読み漁ったがサッパリだ」

一方「生命判断士さンにお願いしてもイマイチだった」

一方「クソっ……元学園都市第一位も所詮大したことねェガキなのかァ?」

いやそれとこれとは関係がないのでは?

一方「いいや息子の名前一つ浮かばねェ父親なンざクズ中のクズだろ」

一方「人間として生きる意味さえ分からン」

……まあそんなこんなで悩んでいる一方通行。彼は現在研究所勤めの一介の研究者である。被験者ではない。
能力の使用を控えているため、いつの間にやら肉付きはしっかりしている。もはやモヤシではない。
番外個体は最近「からかう点が一つしかなくなった」と御坂美琴にぼやいているという。
その一点とは読者の皆様方にはお分かりだろう。なあ一方通行?

一方「あァ?……いやもォロリコンじゃねェだろ。アイツもとっくに成人したからなァ」

浜面「肉体年齢でだろ!?しかも成人したからって手ぇ出してたのはちっちゃいころからだ!もう遅いわ!」

一方「ハイィ?舐めてンですかァ?今すぐここで細切れにしてあげてもいいンだぜ浜面ァ」

浜面「すいませんでした俺が悪かったですごめんなさい」


要するに、コイツの奥さんは検体番号20001号、打ち止めである。
能力を控えているのは少しでも妹達への負担を減らすためだという。
生粋の親バ……いや愛妻家だな、うん。
ちなみに今までのナレーションは私、浜面が担当しておりました。
自己紹介ついでに今俺たちがいる場所を説明しようか。

ここは学園都市。
アレイスターが倒されて、すっかり平和になった俺たちの街。
858 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/26(土) 14:08:07.55 ID:Q01szDOAO

一方「と言うわけでェ、いい案がある人挙ォ手」

上条「はい!」

一方「オウ三下ァ」

上条「通子なんてどうでせうか?」

一方「男だアホ。とりあえず幻想の前にオマエのセンスをぶち壊してェよ」

インデックス「はい!」
一方「シスターどうぞォ」

インデックス「真実って書いてイノセントって読ませるのがいいんだよ!」

一方「遅れてきた厨二病か、今いくつだよオイ。だいたい意味違うだろホントにイギリス人かァ?」

上条「インデックス、それなら真実でマミ、でいいんじゃないか?」
インデックス「あっ、それいいかも!流石とうまなんだよ!」
上条「いやいやインデックスがいい案を出したからこそだろ?凄いぜインデックス」
インデックス「とうま……」
上条「インデックス……」

一方「男だって言ってンですけどォ?人の話聞かないのは相変わらずですかァ?」

美琴「その上なんか妙な空間を形成してるわね、許せないわ」ゴゴゴゴゴ……

浜面「いや待て御坂さんなんかオーラがヤバいぞ勘弁してくれぇぇぇぇぇぇ!!」

滝壺「大丈夫、そんな死亡フラグが立ちそうなはまづらも応援してる」

番外個体「ていうかマミだと首落ちそうだよね」

一方「アイツらは使えン。誰か他の案がある人は?」

浜面「あ、なら俺いいか?」

一方「チッ……いいぜェ」

浜面「ねえ滝壺、何で今俺舌打ちされたんだろう」シクシク
滝壺「大丈夫だよはまづら、わたしはいつまでもはまづらの味方だから」ヨシヨシ

一方「よし次ィ」

美琴「はーい」

一方「オリジナルゥ」

美琴「翔って書いてかける、は?」

一方「おォマトモな意見。その心は」

美琴「世界を股に掛け飛びまわ「却下」何でよ!?」

一方「そんな世界を旅させてたまるかァ!義父さんとは違ェンだよ心配で夜も眠れねェだろォが!!」

美琴(うわぁ……)
浜面(うわぁ……)
番外個体(うわぁ……)

上条「インデックス……」イチャイチャ
インデックス「とうま……」イチャイチャ

一方「と言うわけで次だァ!」
滝壺「はい」

一方「馬面の彼女か、期待してンぜ」

滝壺「電波」

一方「俺が馬鹿だったンだな」

浜面「馬面に突っ込みたいところだが正直すまんかった」

番外個体「じゃあ次はミサカが行こうか」

一方「頼ンだ番外個体、この空気を変えてくれェ……!」

番外個体「黒翼☆」
一方「お前嫌い」
859 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/26(土) 14:08:36.00 ID:Q01szDOAO

浜面「じゃあ一方通行が決めてみたらどうだ?このメンツでは一番マシだと思うぞ」

一方「このメンツねェ」

上条「」イチャコラ
インデックス「」イチャコラ

美琴「」シットノオーラ

番外個体「☆」キラッ

滝壺「」ホクホクセイカラ

浜面「な?とりあえず人選間違ってるぞ」

一方「……」ピッピッピ、プルプル

一方「……あ、打ち止めか?名前なンだけどよォ、なンかいい案ないかねェ?」

打ち止め『わたしはアナタが決めてくれたものなら何でもいいよ?』

打ち止め『信じてるからね、ってミサカはミサカはアナタに優しく伝えてみる』

一方「……おォ」ピッ
浜面「なんだって?」

一方「……俺が決めたのなら何でもいいそォだ」


上条「お前が学んだ、人生で一番大切なことを名前にすればいいんじゃないか?」

インデックス「あくせられーたは沢山のことを学んだはずなんだよ!だから大丈夫!」

美琴「まあ本物のシスターが言うくらいだし、一発決めちゃいなさいよ?」

番外個体「この期に及んでDQNネームとかやりそうだねアナタなら」

滝壺「うさぎさんならきっと平気、応援してる」

浜面「さ、打ち止めちゃんの期待に応えてやれよ」


一方「……」ウーン





一方「信人……でどォだ」



プロローグのプロローグ終わり
860 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/26(土) 14:10:23.31 ID:Q01szDOAO

投下終了です
改行規制ェ……

最後がgdgdなのは気力が切れちまったからなのです
大目にみてあげてくだしあ
861 :一方通行「娘ですかァ!?……え?息子?」 [sage]:2011/03/26(土) 14:14:38.70 ID:Q01szDOAO
タイトル忘れたァァァァァァッ
すいません脳内補完お願いしまふ
862 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/26(土) 14:22:36.76 ID:ViIqpfkPo
>>861
良いですねぇ。テンポ良くて好きだ
乙です!
863 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage saga]:2011/03/26(土) 14:27:43.04 ID:SYSA02z0o
いい話だなーと思ってたらタイトルで台無しだった
864 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/26(土) 16:36:55.72 ID:rYiDipoAO
おつ
良い感じにウザい(良い意味で)上インと相変わらずな浜滝とバカップルな通行止めが素敵すぎる
865 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/03/26(土) 18:03:55.78 ID:GNjNnY/H0
>>861
おつ
やったねセロリ!ライバル(超マザコン息子)が増えたよ!

>>863
やはり幼女か…でも息子でよかったじゃん、娘だったら絶対嫁にやらないだろ
866 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/26(土) 18:11:18.69 ID:rg0AlGRf0
元グループの露出狂が喜ぶな
867 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/26(土) 18:12:30.51 ID:F/9cF8cE0
>>861
GJ!愛妻家すぐる一通さんの想像余裕ですた
一通さんの子育てか、なんか息子だと予測できなくて逆にwktk
868 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/26(土) 22:25:44.04 ID:Nvh2Lcngo
アホな小ネタ一レス


一方「あなたと出会い時は流れるゥ 思いを込めたァ手紙も増えるゥ」

風斬「いつしか二人 互いに響く 時に激しく 時に切なく」

ガブリエル「響くrfgdは遠く遥かwrかなtgfたへ やさしerfdい歌はv世界ojklbを変える」


三人「ほら あなたにとって 大事な人ほど すぐそばにいるの」
三人「ただ あなたにだけ届いて欲しい 響け恋の歌 ほら ほら ほら 響け恋の歌」


上条「……なんだあれ…………?」
禁書「天使とラブソングを、なんだよトウマ」



うん、最近まで「天使にラブソングを」を「天使とラブソングを」だと勘違いしてたんだ……
869 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/26(土) 22:30:49.22 ID:ziTMWiqZo
大事な一人を忘れてないかね?
870 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/03/26(土) 22:52:49.96 ID:jiEokp5l0
>>868
ガブリエルちゃんはのっぺりしててかわいいよね!

それでは欝っぽい話!1レス!
871 :最後 [saga]:2011/03/26(土) 22:53:29.74 ID:jiEokp5l0
もしもし、フレメア? うん、お姉ちゃんだよ。
結局どうしたってわけじゃないんだけど……、あはは、本当だよ。
……そうかな、いいじゃん、なんとなく声が聞 きたくて、ね。
いや、なんでもない訳よ、ほんと……、っ……、
……あ、ごめん、なんだって?……え? 今?
ちょっと怪我してて、いやいや大したことない訳 よ!
心配すんなって!
……えーっと、今結局なにしてんの?
……お兄ちゃん、あぁ駒場……じゃなかった、うん。
はんぞう? 忍者みたいな名前ね。あはは。
は は、……フレメア、聞いて?
何かあったらね、浜面、浜面仕上って奴がなんとかしてくれるかも。
バカでキモくて情けないんだけど
……え?知ってるの?会った こと……へぇ、そうか、
結局駒場の友達って訳だもんね、あはは、そうだよねぇ。
……はぁ!?何それ、んな訳ないっての、なにませたこと言ってんのよ。
あい つ本当にキモいんだから……っ、
っ……、あぁ、ごめん、違うよ、怪我なんてしてないし。
え?うん、そう、してるんだけど、そんな酷くない、というか、にゃ はは。
うん、うん、いい子にしててね。
……。あいつは……バイトの後輩ってとこ。
あぁ、今日は……どうかな。
ご飯先食べてて欲しい訳なんだけど……
あ の、……。……。
……いや、結局鯖缶が一番な訳! ね、でしょ? 主食でもいいじゃん。
うーん、ま、そういうことで。
……いつになるかな……結局今日は無理か も。戸締りちゃんとしてね。
私?アルバイト……終わったとこ。
うーんと、これから予定が、ある……訳。……。
……え?食べてく?半蔵と?いやいや、電話は 代わらなくてもいいわよ。
もう時間ないから……。
……あ、……よろしく伝えといてね。
うん、もうすぐ切らなきゃ、じゃあ、バイバ……
へ? え、にゃはは、なんで? 
そんなことないよ、いつも通りじゃない。
あは、なんでもないよ。
なんで……も、あはは、
……ぅ……
ご めんね、ごめん。
……ごめんね。っ……違うよ、大丈夫だから、違うから。
……うぅ、ふ……っ、
もう切るね。
だから違うって……帰って、来るよっ、
帰っ て……だからっ。
もう、ね、忙しい訳だから。
だか……やだよ、なんで今そういうこと言う訳?
やめてよ、やだ……ぅ、
ちょっと待ってよ……
心配しない でっ……。
……っ。
……っ。ごめんなさい。本当に……っ。
結局、こんなお姉ちゃんで。
でも、でも。
ふぇ……っごめん、
もうね、もう人くる訳よ……また、
あ の……元気でね。
だめだよ、切らなきゃいけないの……。
うん、ありがとう……
いま、まで。
私も、
……。……。



私も大好きだよ、フレメア。
872 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/03/26(土) 22:54:45.86 ID:jiEokp5l0
生まれ変わったらセイヴェルン姉妹と多重婚したいと思います。
おしまい。
873 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/26(土) 22:58:50.58 ID:Nvh2Lcngo


多重婚は犯罪なのでフレンダはこっちに渡すんだ
874 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/26(土) 23:02:06.14 ID:h+QkrgQIO
やべえこれ泣ける…
この後すぐに麦野に粛正されたと思うと…。・゜・(ノД`)・゜・。
875 :SSS ◆KtxQQEeKzw [saga]:2011/03/27(日) 00:49:34.47 ID:3TFb4wGx0

一方通行の少年時代の黒歴史短編を少々投下。

木原くんと会ってから数日経過したところから始まります。

一方通行は9才くらいの設定で。7レスほど借ります。
876 :一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 1/7 [saga]:2011/03/27(日) 00:50:09.92 ID:3TFb4wGx0
―――
―研究所―
一方「なァ、木原くン」

木原「オイ、クソガキ。大人に対して、あんま慣れなれしい口聞いてんじゃねえぞ?」

一方「結局、俺の能力ってどんなことできンだ?」

木原「無視かよ、オイ。……まあ、解析したとこじゃ、ベクトルを変換できるって話だけどな」

一方「べくとる?」

木原「要するに、なんでもできるじゃねえの? タブン」

一方「例えば?」グィグィ

木原「あぁ? 例えば?」

木原(しつけえガキだなー。俺はそれどころじゃねえっつーのによぉ)イライラ

木原「そりゃあ……使いこなせりゃ『かめはめ波』くらい撃てんじゃねえの?」

一方「マジで!?」

木原「ああ、だから外で練習してこいや」

一方「ちょっと行ってくる!」ダッ

木原「あ、おい! 待てや、クソガキィ!!」

木原(信じやがったぞ。あのガキマジで頭いいのか……?)
877 :一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 2/7 [saga]:2011/03/27(日) 00:50:39.08 ID:3TFb4wGx0
―――
一方「木原くゥゥゥゥン!!」

木原(やっと帰ってきやがった……。何時間無駄にしてんだよ、このガキは)

木原「んだよ? 『かめはめ波』撃てたのか?」ポリポリ

一方「できた!」

木原「え? マジで?」

一方「ちょっと着いて来い!」グィグィ

木原「おい、あんま引っ張んな!」
878 :一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 3/7 [saga]:2011/03/27(日) 00:51:04.85 ID:3TFb4wGx0

―中庭―
一方「行くぞー?」

木原「はいはい。どうぞ」

木原(このガキ……。目キラキラさせすぎだろ……。何マジなってんだ?)


一方「それーっ!!」ゴォォォ


木原「おいおい、そりゃ違えよ。それじゃただの風の操作じゃねえか」

一方「違ェのか?」

木原(そうだねえ……。休憩がてら、ストレス解消にでも付き合ってもらいますかぁー)

木原「いいか? かめはめ波は体内の『気』のベクトルを手のひらに集中させるんだ」

一方「『気』ってなンだ?」

木原「生命力とかそんなん。こればっかりは科学でも説明できねえんだよ」

一方「『気』かァー」

木原「間違っても血流操作するんじゃねえぞ? 貧血で倒れっぞ?」

一方「わかった!」

木原(やっぱアホだわ。このガキ)
879 :一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 4/7 [saga]:2011/03/27(日) 00:51:32.92 ID:3TFb4wGx0

一方「行くぞォ!」

木原「はいはい、ストップー」

一方「なンだよ、木原くン」

木原「ちゃんと『掛け声』言わなくちゃでるわきゃねえだろぉ?」

一方「そォか! だから、さっき出なかったンだな!」

木原「そうだ。ほれやってみろ!」


一方「かめはめ波ッ!!」ボシュン


木原「くくっ、だから、それは風操作だっつってんだろうが! くはっ……」プルプル

木原(だ、だめだ。まだ笑うんじゃねえ。まだまだ、このガキで遊べそうだぜ、おい)

一方「『気』って言われてもよく分かンねーよ!」

木原「もう諦めちまうのか? ま、俺は止めねーけど」

一方「もう一回やってみンぜ!」

木原「そうこなくっちゃなぁ!」
880 :一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 5/7 [saga]:2011/03/27(日) 00:52:07.85 ID:3TFb4wGx0

木原「そういや、お前はアニメのドラゴンボール見たことねえのか?」

一方「アニメ? あっけど?」

木原「だったら、さっきの掛け声はねえだろぉー。もっと腹の底から声出さねえと」

一方「腹の底から? なるほどねェ……」

木原「ほれ、やってみろや」

一方「行くぞォ!」


一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」ドゴー


木原「ぶっ、くくくっ……」プルプル

一方「木原くン?」

木原「ぎゃはははははは!! もう耐えらんねえ!! マジ笑えるじゃねえか!!」ゲラゲラ

一方「ンー。そンなに下手だったか?」

木原「そうそう、もうちっと練習してから出直して来い! だーっはっはっはっは!!」ケラケラ

一方「うーン……」
881 :一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 6/7 [saga]:2011/03/27(日) 00:52:35.80 ID:3TFb4wGx0

研究員「あれ、木原さん。何かいいことでもあったんですか?」

木原「ああ、それがよぉ。あのガキがな」プルプル


<かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!


木原「ぎゃはははははっ!! マジでおもしれえんだわ!!」ゲラゲラ

研究員「ははは、木原さんも酷いですねえ。純真無垢な子供で遊んで」

木原「オイオイ、そりゃ違えだろ? だれが、子供にサンタはいるぞ、なーんて言う大人がいるんだよ?」

研究員「木原さんは言いそうじゃないですか」

木原「まあ、そうだけどな」キリ


<かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!


木原「ぎゃはははははは!!」

研究員(木原さんの機嫌が良くて助かるよ……)
882 :一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 7/7 [saga]:2011/03/27(日) 00:53:09.86 ID:3TFb4wGx0
――――
 O
 。
一方「ンァ……?」

一方(夢か……)

一方「くそっ……。胸糞悪ィこと思い出しちまった……」

打ち止め「どうしたの? うなされてたみたいだけど、ってミサカはミサカは心配してみる」

一方「心配ねェよ。昔の夢を見てただけだ」

打ち止め「そうなの? ってミサカはミサカは小首を傾げてみたり」

一方「あァ、そうだ、クソガキ」

打ち止め「ん? なぁに? ってミサカはミサカはあなたの腕に抱きつきながら尋ねてみるー」



一方「オマエ、かめはめ波って知ってるか?」



終わり
883 :SSS ◆KtxQQEeKzw [saga]:2011/03/27(日) 00:53:49.64 ID:3TFb4wGx0

後日、庭では「かめはめ波」を練習する打ち止めの姿が。

とか、そんなゆるい日常をお送りしました。

即興だったので、出来は勘弁してくれ。
884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/27(日) 01:05:01.09 ID:HinxFQgZo
ワロタww

一方さんと打ち止めが協力したらかめはめ波っぽいものは出来そうだな
打ち止めが出した電流を一方さんのベクトル操作で形整えて波ーッって
885 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/03/27(日) 01:05:36.84 ID:BFWL9lDAO
おつ! 今の一方通行がかめはめ波を打ったら間違いなく地球半壊だな。自転とか使いそうだ
886 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/27(日) 01:06:05.47 ID:qeLVkfs3o
削板なら普通にかめはめ波出せそうだ・・・
887 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/27(日) 01:06:33.21 ID:eELk5rS6o
もう掌からAIM拡散力場飛ばせばいいんじゃないかな
888 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/03/27(日) 01:19:37.65 ID:2B9jZ8wXo
すごいかめはめ波ー!!
889 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/03/27(日) 01:27:05.36 ID:DmV8XguN0
10倍(べぇ)かめはめ波とどっちがすごいの?
890 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/03/27(日) 08:48:52.75 ID:hJdUungIo
軍覇のかめはめ波は何故かカメハメハ大王の像が音速の8倍位でぶっとんでいく
891 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/03/27(日) 09:19:30.67 ID:+hqjuWQ50
今の一方さんなら、風操作の最終形でプラズマかめはめ波が打てるな
892 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [saga]:2011/03/27(日) 10:38:56.00 ID:RrGgIn4AO
かめはめ波は男のロマンだからしょうがない
2レス垣根で小ネタ



麦野「『未元物質』……ッ!」

垣根「名前で呼んで欲しいもんだな。俺には垣根帝督って名前があるんだからよ」

麦野「『ピンセット』か……」

垣根「いや、俺の名前は『ピンセット』じゃなくて垣根帝督だって」

麦野「ハッ。アレイスターに選ばれなかった『第二候補』に、はしゃがれてもさ」

垣根「だから名前で呼べっつうの!」


―――


心理定規「別にやましい事はしていないんだけど」

垣根「……エロい事しないの?」

心理定規「……したいの?」

垣根「お、俺!? 俺は別にえ、エロい事なんて!」

心理定規「冗談よ」
893 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [saga]:2011/03/27(日) 10:39:57.08 ID:RrGgIn4AO


垣根「はあ……」

一方通行「どうしたメルヘン野郎、ため息なンて辛気くせェな」

垣根「……禁書のアニメ、三期フラグ濃厚だろ?」

一方通行「あァ、確かに海原とアックアとテッラも出てきたからなァ。
      何らかの形でいつかはやるだろ」

垣根「だから困ってんだよ……」

一方通行「意味がわかンねェな、三下。三期もやったら間違いなく十五巻もやる。
      つまりお前の活躍が見れるンじゃねェか。喜ぶならわかるが困るわけがねェだろ」

垣根「……もし十五巻の内容やったら、俺は間違いなく叩かれる」

一方通行「はァ?」

垣根「考えてもみろ、間違いなく人気が出る『アイテム』の四人。その中でも一番人気が出るのは誰だ?」

一方通行「超絹旗超最愛ちゃンに超決まってンだろがァ!!」

垣根「……その絹旗をぶっ飛ばしたのは誰だ?」

一方通行「あっ」

垣根「さらに言うと、超電磁砲の方で大人気の初春飾利。
   コイツを思いっ切り踏みつけたのは誰だ?」

一方通行「……元気出せよ、お前は必要悪って事でわかってくれる」

垣根「だといいけどなあ……」


おしまい
894 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/03/27(日) 10:43:02.05 ID:eELk5rS6o
垣根にはフォローが必要だ
だがその前に冷蔵庫取っ払って復活位はしないとな…
895 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/27(日) 10:58:40.53 ID:pg3dmc1DO
>>893
こういう楽屋ネタは面白いな
ていとくんはご愁傷様だが別メディアごとに上条さんにエンドレスそげぶされる一方さんよりマシな気もする
896 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/27(日) 11:32:20.80 ID:wSY5P0C1o
>一方通行「超絹旗超最愛ちゃンに超決まってンだろがァ!!」
同意。そして濡れた。

忘れてたわ……
まぁ人気っぷりは垣根君も大したものになると思うよww
897 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/27(日) 11:38:00.22 ID:JTPzVN7Ho
アックアは次の出番までに筋肉増量して来いとか言われてる
898 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/27(日) 11:41:20.03 ID:2kpLI94Xo
アイテムで一番人気出るのは間違いなく滝壺だろjk
って茶髪のチンピラっぽい人がぶつぶつ言ってたよ
899 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州・沖縄) [sage]:2011/03/27(日) 12:55:58.11 ID:lCz0fciAO
ラブリーマイエンジェルたきつぼたん
に決まってるだろって
自称世紀末帝王が
900 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/27(日) 16:40:42.67 ID:JnEjfUeq0
その茶髪の人その後おば・・・キレイナオネエサンに全身ビーム砲当てられてたよ。
901 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/03/27(日) 17:53:16.70 ID:1crJIa4G0
久しぶりに暖かくなったから書いてみた。
通行←止めのほのぼの話。4レスほど頂きます。
902 :打ち止めは思春期だったようです 1/4 [saga]:2011/03/27(日) 17:54:28.14 ID:1crJIa4G0



薄く開いた唇がミサカのそれに触れる瞬間、ミサカはとても興奮した。
ごくり、
あの人の白い喉元が音を立ててそれを啜る。僅かに白濁したそれが口を小さく彩った。
微かに射さる朝日を浴びてギラギラと光るその様は、実に厭らしく艶めかしい。


「あっ……ダメだよ、そんな……っ!」
「あァ?」
「だってそれはミサカの初めての……っ、ってミサカは、ミサカは………っ!!」


口元に残る白い雫を、熟した果実の様な舌を出しペロリと舐める。
常なら何気ないその挙動も、一挙一動感じてしまう。

心成しか高揚した頬、荒く聞こえる息遣い、薄く上下する白い胸板。
あの人の熱が高まっている。早く何とかしてあげなくちゃ。
理性はずっとそう訴えるのに、もう、興奮が治まらない。


「そんな艶っぽく飲んじゃらめぇええええええええ、ってミサカはミサカはぁあああああああああ」
「だから枕元でンなに騒ぐなァあああああああああゴホッゲホッガハッゴフゴホゲホ」


そして苛立ちをぶつけた様に、あの人が強くグラスを置いた。
カチリ。理不尽な叫びを訴えたのか中の氷が小さく鳴った。
そう、カルピスの、グラスの中の。


「あぁああああああああああああああああああああ!!」
「煩ェえええええええええええええガハグフゲボォ!!」



903 :打ち止めは思春期だったようです 2/4 [saga]:2011/03/27(日) 17:55:35.09 ID:1crJIa4G0



現在あの人は絶賛風邪に感染中なう、な状態である。
昨夜から熱が治まらず、カエル顔をした医者の下へと駆け込んだ。
しかし急激に熱を下げるのは体にも悪いと判断され、僅かな熱は未だ体を蝕んだままあの人を苦しめ続けている。

「コーヒー飲みてェ」というあの人に「体に障るよ」とカルピスを作ってあげた。
いつもヨミカワが作ってくれるカルピスを、解熱シートを買いに行ったりお粥の準備に奔走したりと大人達のいない中で、
ミサカが初めて作ってあげた。

はァ、はァ、はァ……
頬を高揚させながら、荒い息の合間を縫って白いカルピスが喉を通る。
注文したはずのコーヒーで無かったにも拘らず素直にゴクリと飲み込んだのは、
最早水分なら何でも良い領域にまで入っていたのかもしれない。

生理的な反応なのか。
潤んだ赤く艶めく瞳が真っ直ぐミサカを射抜いてくる。
「もっとォ……」掠れた声に鼓動が疼いた。

ズクン、ズクンと響く心臓にミサカはとうとう寿命が来たのかと勘違いした。
だと言うのに死ぬ気配もない自分に小首をそっと傾げながら、ミサカは追加のカルピスを大人しく注いでいく。

「ハイ、」と渡せば意表を突いて「ありがとォな……」と囁かれた。
耳元を声が支配する。頭の中をあの人の、カルピスを飲むその姿だけが渦巻いた様に取り撒いて。
ミサカはついに、


「そんな艶っぽく飲んじゃらめぇええええええええ、ってミサカはミサカはぁあああああああああ」


声を嗄らすかの如く、叫んだ。



904 :打ち止めは思春期だったようです 3/4 [saga]:2011/03/27(日) 17:56:19.13 ID:1crJIa4G0



打ち止めは思春期である。
別に自分が自慰する光景や、女達の誘いこむ様を見たわけでもないが、その知識だけで頭を占める毎日だ。
これが年頃という物だろうか。一方通行は考察する。

知識がある事に関しては別に何の疑問もない。
性交渉の存在は、一方通行も彼女の歳には知っていた。
生物学に構造学、はたまた跳んで環境学から世の理の一環としてそれがあるのを認識していた。

ある意味大人より詳しいと言える。
精子を動かすエネルギー源は精子中片部にあるミトコンドリアが呼吸しながら運ぶATP、などきっと大抵の大人は知らない。
つまりはそういう事だ。何の危険性も道徳観念の外れもない、至って平和的なモノ。
だから黄泉川も芳川も、保護者二人は彼女に訪れたささやかな時期を、笑みを浮かべて見守っていたのだが……――――――――


――――――――………最近、顕著に酷い気がする。


熱でハァハァと苦しめば、隣でハァハァと息が聞こえる。
移しちまったかァ?と目を向ければ子供ケータイのカメラと目が合う。
向け続けるとはまさかムービーか。静止する前に「ああっ、ミサカに熱い視線がぁ!」
怒る気も失せ、心の中が恐怖で埋まった。

気を回し過ぎた所為だろうか。痛む喉に何か欲しかった。
無意識の内にコーヒーを所望していたらしい。「体に障るよ」と悪戯っぽく注意される。
ああ、いつものアイツだ……そう思ったのも果たして束の間。

「そんな艶っぽく飲んじゃらめぇええええええええ!!!」
俺は熱に魘されていたのだ。きっとそうだ、違いない。



905 :打ち止めは思春期だったようです 4/4 [saga]:2011/03/27(日) 17:57:22.93 ID:1crJIa4G0



アイスを舐めればカメラが向く。
チキンを食べた後に指をしゃぶれば、俺の親指と自分の親指を交互に見ては虚空を見つめる。
口を開いてバナナを齧れば「最っ高だねぇ!」と声掛けられた。

もう駄目だ。
実質ゼロ歳児のガキが、こんな調子で良いわけがない。
焦った俺は冥土帰しの下に駆け込んだ。


「うん、それは思春期だね」
ンな事ァ分かってンだよ、それを何とかしろって言ってンだ!

「無茶な話だよ。君自身は育った環境やホルモンバランスの影響でまだ未経験かもしれないが、思春期とはそういうものさ」
人がトイレ行ってる間にドアへばり付いて息荒立ててる事もですかァ!?

「かくゆう僕もそうだった。ナース服を身に纏いながらいきり立った息子に手を伸ばして―――――」


冥土帰しの思春期講座を五時間に渡り受けた俺は、過剰な反応を示していたそれまでとは打って変わった様に満ち足りた心で理解した。
思春期だから、仕方ないのだ。


一緒に風呂に入っていると腰のタオルを執拗に捲ろうとする事も、人が寝てると潜り込んで上半身を剥いて行く事も、
飯食った後の皿を舐めまわし御満悦的な顔をする事も、トイレの前で聞き耳立てては息荒立てて録音する事も、
人の自室に勝手にカメラを設置してDVDを何本も取り溜めしていく事も、あなたは何で自慰してくれないの?と直接的に聞いてくる事も、
自分の所業を武勇伝の様にネットワークへ流す事も、ナース服を着て鏡を見ながら自分のカエル顔に吐き出す事も、
自分似のカエル顔の男優の出るビデオを探して奔走する事も、カエルに囲まれる夢を見ながら自分のカエル顔が一番と考え夢精する事も、


全部、思春期だから仕方ないのだ。


「あぁん、そんなにお口を開かれたらミサカのパンツ詰めたくなっちゃうよぉお、ってミサカはミサカはぁああああん!!」


欠伸しただけでそう言われるのも、全部全部、仕方がないのだ。




≪打ち止めは思春期だったようです≫(完)



906 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/03/27(日) 18:00:29.47 ID:1crJIa4G0
以上です。
春だからこんなの書いても仕方ないんです、春だから。
907 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/27(日) 18:02:00.30 ID:qeLVkfs3o


打ち止め・・・20000号が手招きして待っているぞww
908 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/27(日) 18:38:59.40 ID:7qqeDiAzo


>>907
というかそっちのほうからMNW越しに何か感染してるぞww
909 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/27(日) 19:02:38.76 ID:mLqWowZDO
ししゅんきだからなー(棒
しかたないなー(b
数年後考えると胸熱
910 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/27(日) 19:09:05.77 ID:3a8+36hAO
“ラスト”オーダーという訳ですね。
911 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/03/27(日) 20:04:57.40 ID:+qFzqUfAO
ワイシャツの人かしら
誰にせよ乙
912 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/03/27(日) 20:14:10.33 ID:1crJIa4G0
だからなんで皆俺を特定できるんだ
そんな独特かなぁ……?
913 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2011/03/27(日) 20:14:12.83 ID:wGWjfvZAO
ふと思い付いた小ネタスレで落としたけど書きたくなって短めにまとめてきた。荒くて申し訳ないけど数レスもらいます
914 :どこまでも報われない不幸な不幸な上条くんのお話 [saga]:2011/03/27(日) 20:15:28.24 ID:wGWjfvZAO
「ねぇ、朝だよ上条くん。起きて」

なんて、その日はそんなインデックスの声で目が覚めた。

禁書「ねぇねぇ、上条くん。おなかがすいたかも」

上条「ん……ああ、わるい。おはようインデックス」

禁書「うん、おはようなんだよ。上条くん」

上条「…………」

インデックスがこの寮に住みだしてもうかなりの日が経った。

初めはよそよそしかったその態度も接するうちに自然と打ち解けてきたようで、今では飯が足りないと素直に不満をぶつけてきたりする。

それは時折苦しくも嬉しいものであったし、上条はインデックスにとって頼れる存在であるという事に何よりも救われていた。

そんな生活に慣れてきて、それが日常。インデックスと過ごし、寝食と苦楽を共にしていくのは上条にとって日常となっていた。

禁書「ねえ『上条くん』今日のごはんはなんなのかな?」

ただ、たった一つの違和感を除いて。
915 :どこまでも報われない不幸な不幸な上条くんのお話 [saga]:2011/03/27(日) 20:16:18.50 ID:wGWjfvZAO

上条「はぁ、お前は何を期待しているんだか。上条さんの家には日替わりでメニューが変えられるほど食材が豊富に変えられるわけじゃないんでやがりますよ?」

禁書「えぇ〜、今日ももやし?たまには違うものも食べたいんだよ〜!」

上条「文句言うなって」

禁書「もう、上条くんってば頼りないんだから」

上条「……ッ」

上条くん。

今のインデックスは上条当麻をそう呼んだ。

どうしてこうなってしまったんだろう。と上条当麻は考える。それは何百何千と繰り返した思考。

あの日。

インデックスを救えたと思ったあの瞬間。

魔術によって生み出された『一枚の羽根』がインデックスの頭を直撃してしまった事によって、全てが変わった。

上条「…………」

上条当麻は『あの』インデックスを救う事が出来なかった。

『とうま』と無邪気な笑顔で呼んでくれたインデックスを救う事は、出来なかった。

916 :どこまでも報われない不幸な不幸な上条くんのお話 [saga]:2011/03/27(日) 20:16:51.70 ID:wGWjfvZAO
首輪に一年周期の死からは解放された。

インデックスは助かった。助けられた。

禁書「上条くん?」

けどあのインデックスは、どこにいったのだろう。どうして目の前の少女は『とうま』と呼んでくれないのだろう。どうして『上条くん』なんて余所余所しく呼ぶのだろう。

上条「……学校、いってくるよ」

禁書「うん、行ってらっしゃい。はやく帰ってきてね――」

インデックスはにっこり笑ってそういう。
禁書「――上条くん」

インデックスの姿形をしたその女はにっこり笑ってそう言った。

917 :どこまでも報われない不幸な不幸な上条くんのお話 [saga]:2011/03/27(日) 20:17:40.15 ID:wGWjfvZAO
道端を歩いていると出会ったのは御坂美琴だった。

ミサカ「ミサカはお姉さまではありませんよ。と念の為ミサカはあなたに忠告します」

上条「あぁ、なんだ……御坂妹か」

ミサカ「えぇ」




御坂妹「はじめまして」




上条「…………」

このやり取りも何度目だろう。と上条当麻は考える。初めて御坂妹と会ったのは既に遠い過去のように思える。

上条「……お前、何体目?」

御坂妹「ミサカは検体番号12032ですが。とミサカはあなたの質問に応えます」

上条「そうかよ」

とうと2000台突破か。順調だな、なんて軽口を叩ける程、上条当麻の心は廃れてはいない。

けど、何もしようとしない時点で既に廃る一歩手前には違いない。

上条「…………」

実験は止まらなかった。

918 :どこまでも報われない不幸な不幸な上条くんのお話 [saga]:2011/03/27(日) 20:18:37.36 ID:wGWjfvZAO
決死の覚悟で挑み、勝利を収めたあの戦いは全てが全て、無駄に終わった。

一方通行は立ち止まる事もなく今も実験を続けていて――

御坂妹「実験は凍結しましたよ。と、ミサカは事後報告気味に伝えます」

上条「――え、は? 凍結?マジで?ドッキリなんかじゃなく?」

御坂妹「はい。見直される事になりました」

心に、淡い温もりが灯る。喜び。

上条当麻は久しぶりに喜びという感情を味わった。

そうだ、御坂美琴にこの事を伝えよう、喜びを共有しよう。悲しみに明け暮れたあの瞬間を取り戻す為に、御坂美琴の笑顔を取り戻す為に、笑いあえる未来を作るために――




御坂妹「超電磁砲が一方通行によって一手で殺害された為、計画のシュミレーションを見直す事になりました」




上条「――――」

上条「――は?」

919 :どこまでも報われない不幸な不幸な上条くんのお話 [saga]:2011/03/27(日) 20:19:40.60 ID:wGWjfvZAO

上条当麻はふらふらと夜道を歩いていた。寮で待つ少女の言葉を思いだすが、どうでもよくなる。

御坂美琴が命を捨ててまで止めようとした実験は、どうやら凍結するそうだ。

上条が否定した御坂美琴の行いは、結局実験を永久的に停止させ、残り8000人の妹達を救った。けど

上条「……お前が死んだら、意味ないだろうが」

不幸だ。なんて嘆く余裕も既にない。どうしてこんなにも報われないのか、神様とやらはそこまで自分が嫌いなのか。

上条「ちくしょう」

なんとかしたくても何も出来ない。助けてもやれない。彼女はもう死んでいて自分は救う事も何もできないのだから

「あの、」


そんな自分の後ろにいる存在に上条当麻はようやく気付く、振り替えるとそこには見知った人間を6〜7歳程若返らせたような子供が毛布にくるまれながら立っていた。

「あの、助けて欲しいかもってミサカはミサカはあなたにヘルプを伝えてみたり!」

上条「……お前、」


この後、更なる絶望と後悔に突き落とされる事に上条当麻は気付かない。だから、そっと手を伸ばす。


どこまでも報われない不幸で不幸な上条当麻の物語は、終わらない。
920 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/03/27(日) 20:20:47.70 ID:wGWjfvZAO
こんな所で。当然打ち止め助ける事なんて出来ませんよね。

ではでは。失礼しました。
921 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/27(日) 20:21:27.99 ID:qPwiDUsJ0
おつ!

大好物です、ごちそうさまでした!
922 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/03/27(日) 20:21:37.92 ID:Spj5bwDfo
うわああああああああ あ
923 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/03/27(日) 20:40:58.47 ID:eaPiIJH/0
おああああ不幸のどん底ってどこにあるんだよちくしょう
乙!

>>912
乙!
貴方の書く話って貴方の一方さんへのリビドーがキャラに乗り移ってる気がするんだ
読めばペロ…この味は…!?って感じでわかるよマジで
924 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/27(日) 22:00:54.48 ID:jXbn1urUo
>>912
独特も何も、ある程度分量のある通行止めを書く奴が
お前とあと一人くらいしかいないからだと思うぞ
もう一人は改行で特定できるしな
925 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/27(日) 22:05:16.75 ID:dMTL8ATDO
>>920
逆に一方通行は木原と和解したり、暗部編で誰も死なせなかったりしてな
926 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/03/27(日) 22:20:57.55 ID:CcK61q/Q0
>>913
なんとなく話が繋がってるような気がするんだが
このスレの>>737の人?違ったら申し訳ない
927 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/03/27(日) 22:24:34.73 ID:Spj5bwDfo
全然繋がって無いだろう
928 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/27(日) 22:33:34.00 ID:/Fwu0hYwo
>>926
自分>>737書いた奴だけど違うよー
929 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) :2011/03/27(日) 22:35:52.10 ID:6D3wzZlco
黒夜と絹旗の話しを投下するよ
してもいいかな、雰囲気的にしづらかったから

しちまうぞぉ
あとage進行じゃなかったっけ
930 :miz 「黒夜と絹旗の暗闇の五月計画」 :2011/03/27(日) 22:38:42.42 ID:6D3wzZlco
「仕事の時間だ」
「わかってる」

短く返事をする黒夜海鳥。
相手はシルバークロース、仕事の同僚。
お互い目的は同じ仲である。

「今回の作戦においては、アイテムが絡んでくる可能性は十分に高い」
「アイテムねぇ……」
「……そういえば、絹旗最愛とは面識あるのか?」
「なんでそう思う?」
「暗闇の五月計画の被験者だろう」
「……ひっはは。そうだな」

黒夜は思い出す。あの時の事を。

────
──



「あ?なんだって?」
「移動よ、移動。これからの研究は貴方一人では無理なのよ」
「私一人じゃ無理だって?」

研究者と、被験者。黒夜海鳥は会話をしていた。
会話内容は、研究室の移動について。
黒夜は、今回の計画『暗闇の五月計画』の被験者である。
数々のテストや、研究、能力開発をこなして行った。
しかし、今研究員が言うように、黒夜一人では限界が見えてきたのだ。
931 :miz 「黒夜と絹旗の暗闇の五月計画」 :2011/03/27(日) 22:39:25.95 ID:6D3wzZlco
「そうよ、もう貴方に敵う相手は居ない」
「……そうかよ」

短く返す反面、そう言われ少しだけ喜ぶ。
顔がにやけているのは、絶対に隠すのだった。
だが、その顔がにやけているのは研究者にはバレバレだった。

「そんなに嬉しい?」
「別に」
「そう」

短い会話。
研究以上の会話はいらない。それが黒夜のやり方だった。

そう、黒夜は被験者であると共に研究者でもあったのだ。


「研究室は第31研究室よ」
「はいはい」

そのままその研究室を後にする。
今まで、研究を続けてきた号室は第23研究室。
31と番号が飛ぶ為に、少しだけ研究室は離れていた。

「はぁ……めんどくせぇ」

一人で呟く黒夜。
こう言いながらも、新しい研究室に期待を込めていた。
どんな研究室なのか、一体どんな研究なのか……私はもっと強くなれるのか。
そんな事を想像しながら、みるみるうちに足が早くなっていった。

「ひっはは」

いつの間にか込み上がる笑い。
そして……
勢いよく扉を開けた。
932 :miz 「黒夜と絹旗の暗闇の五月計画」 :2011/03/27(日) 22:40:34.86 ID:6D3wzZlco
「……」
「……」

向かい合う二人。お互い顔を見るのは初めて。

「なんなんですか、ノックもしないで超失礼ですね」
「なっ……」

いきなりダメだし。
あの期待はなんだったのだろうか。

「……第23研究室から来た黒夜海鳥だ」
「ああ、貴方がそうだったんですか」
「やあ、来たんだね。いらっしゃい、ようこそ第31研究室へ」

出迎えたのは、研究者と一人の被験者。
身長も歳もさほど変わらない被験者。変わっているのは髪の色と長さくらいだろうか。

「私は絹旗最愛。超よろしくお願いします」
「……あ、ああ。黒夜海鳥だ」

互いに握手をする。
少しだけ、お互いの握り具合が高かったような気がした。
そんな気がしたのは黒夜だけだが。

「君たちはお互い能力が同じなんだ」
「なっ……!?」

驚いたのは黒夜。
絹旗は既に知っていたのだろうか。

「しかし、研究においては先行を変えた。同じ能力者が違う演算方法を検出したらどうなるか
これが、今回の研究においての一番の目的だ」
「なんだと……」

やはり、絹旗は何も言わない。
黒夜は悔しかった。
自分よりも先に事実を知っていたコイツが少しだけ憎かった。

「絹旗最愛は『防御面の特化』、黒夜海鳥は『攻撃面の特化』。それぞれ演算のモデルは『一方通行』の演算。
 そして、この場合……どちらが勝利をするのか」
「つまり、私とコイツを戦わせようってのか?」
「……そういう事だ。互いに、攻撃性も防護性も基準値を越している」
933 :miz 「黒夜と絹旗の暗闇の五月計画」 :2011/03/27(日) 22:41:35.67 ID:6D3wzZlco
ふざけんな、と黒夜は心の中で思った。
同じ能力者。最初に聞いた時は、どうやって演算をしているのか、とか。アイディアを出し合ったり、とか。
少しでも『仲間意識』というのがあった。のかもしれない。

「戦闘は明日だ。今日は顔合わせだけ、ゆっくり今日は休め。あとは好きにしたまえ」

そう言うと、研究者は出て行った。
暗闇の五月計画。

やはり、ふざけた計画だ。


研究者が出て行った後、黒夜と絹旗は適当な会話をすることにした。

「あんたは知ってたのか?」
「この計画をですか?知ってましたよ、超胸糞悪いですけど」
「……それで何もしなかったのか?」
「何も出来ないのくらい、あなたにもわかるでしょう?もしかして、超オバカさん?」
「……」

話していて、気分が悪い。
明らかに、相手が馬鹿にしている。
そう思った黒夜。

「あんたも大能力者なのか?」
「そうです。貴方よりも先に大能力者になりました」
「……防護性が優れているって聞いたが、どんな能力なんだ?」
「これから戦う相手に能力を教えるなんて、超馬鹿のする行為ですよ」

やはり、不愉快になる。
そんなに私が嫌いなのか? と思ってしまうくらいには。

「……まぁ、そうだな」
「超そうです」

そう言い切った絹旗を最後に。
会話は終了した。


翌日。

戦闘は予定通りに行われた。
934 :miz 「黒夜と絹旗の暗闇の五月計画」 :2011/03/27(日) 22:42:33.75 ID:6D3wzZlco
「それでは、絹旗最愛と黒夜海鳥による戦闘訓練を開始する」


(そういう名目じゃなくても、研究者から聞いたっての)

一応、訓練という事にはなっていた。
上の連中が見に来ているのだ。

「始め!」

研究者の合図から、戦闘は始まった。
絹旗は一向に動かない。

(そうか、防護性特化って……攻撃はしてこないのか?)

そう思った黒夜は、先手を打つ事にした。
自慢の能力『窒素爆槍』を相手にぶつける。

「くらえ!」

二つの手から、二つの槍が形成され、それが絹旗の方へと飛ぶ。
そして、絹旗に当たると共に爆発をする。

原理は、窒素爆発。
架空の物とされていた、窒素爆発が能力の使用により『実現された』のだ。
研究者からすると、夢のような事であった。
黒夜も、最初に使えた時は研究者としての喜びがそこにあった。

……しかし。

「はぁ、超ダメダメですね」
      、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
確かに、当たったのに傷一つの無い絹旗最愛がそこに居た。

「なンだと……」

口調は能力を使っているので、一方通行の口調。

「そンなンじゃ、超ダメダメだって言ってるンですよ。貴方『弱い』ですね?」
「なンだとォォォォオオ!!」
935 :miz 「黒夜と絹旗の暗闇の五月計画」 :2011/03/27(日) 22:43:20.74 ID:6D3wzZlco
弱い、という言葉に反応した。
全力で、槍を形成し撃ち込む。
何度も何度も
演算をし尽くした。
何回も当てた
何回も当たった。

だが、絹旗には傷一つ無かった。

「はぁ……はぁ……」
「戦闘訓練は終了ですね」
「まだ終わってねェンだよ!!」
「これ以上やっても『無駄』なンです。貴方の体力が消耗するだけですから、つまらない戦いをこれ以上続ける意味は
全くありませンから」
「……クソ」

膝をつく黒夜。
彼女は初めての敗北を手に入れてしまったのだ。

戦闘訓練という名目は何回も行われた。
しかし、何回やっても黒夜の攻撃が通る事はなかった。
戦闘をする度に、黒夜は絹旗から罵倒された。
何回も弱い弱い、と言われた。


矛盾、という言葉がある。
最強の矛と、最強の盾が存在し、互いにぶつかったらどうなるか。
今回の研究で出た結果は『最強の盾の勝利』であった。

そうして、研究者からは絹旗が優遇された。
絹旗は、立派な『成績』をあみ出したのだ。
対する黒夜は、負けた者としての『成績』を与えられた。
『暗闇の五月計画』においては、もう捨て駒扱い。
936 :miz 「黒夜と絹旗の暗闇の五月計画」 :2011/03/27(日) 22:44:29.27 ID:6D3wzZlco
全てはあの絹旗のせいで。


好きなイルカのぬいぐるみを殴りつけた。

「クソ……」

何回も何回も。
殴りつけた。このイライラが無くなるまで。

「絶対に、私は変わってみせる」

自分の部屋で宣言をする。

「……ひっはは、最強の盾も、最強の矛が何本もあればどうなるか、だよな?」

頭の中でいろんな対策を考える。

「どんな方法を使ってでも、絹旗最愛を超えて見せる。絶対に」



──
───

そうして、今に至る。


「私はここまでやった、私はここまで変わった。これで絹旗最愛に負けたら私はそこまでだったということだ」
「? 何を言っている?」
「……なんでもねぇ、行くぞ」

黒夜は向かう。
昔の目標を、果たすために。

         #            #

「懐かしい名前を思い出しました」
「? どうしたの絹旗?」
「あ、いや。研究の為に罵倒していた奴なんですけどね……」

おわり
937 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/03/27(日) 22:52:54.50 ID:6D3wzZlco
新訳読み返すと、黒夜を応援してる俺がいるんだ
暗闇の五月計画時代の黒夜ちゃんをもっと見たいものだね
938 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/03/27(日) 22:58:31.90 ID:CcK61q/Q0
>>928
そか、なんとなく程度なんだがコンセプトとプロットが似てるような気がしてさ
早とちりしてしまって申し訳ないm(_ _)m
939 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りしますよ [saga sage]:2011/03/27(日) 23:13:06.51 ID:V/gsZsJR0
>>937

結局あれは絹旗を超えたことになるんだろうか
940 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/27(日) 23:16:39.92 ID:kWQ4I2GAO
おつおつ!
健気な黒夜ちゃんが可愛いのと新約読んでない身からするとビジュアルが自分のドストライクすぎてびびった

ちょっとみこインについて考えてみて、色々たぎってしまったのでちょっと2レスお借りしてみる。ギャグだけど百合なので全力注意していただきたい
941 :名前で呼んで1 [sage]:2011/03/27(日) 23:18:23.27 ID:kWQ4I2GAO
百合なんでご注意






「なんだ。 あんたもあの子たちのメアド知ってるんだ」

「うん、くーるびゅーてぃーとはあなたより早く交換したんだよ」

「……」

「短髪?」

「……うっさいわね、イライラすんの、その呼び方」

「ん? どうしてかな?」

「身体的記号で人のこと呼ぶんじゃないわよ。 第一、私が髪伸ばしちゃったら何て呼ぶのよ」

「長髪、かな?」

「……あんたのこと、銀髪って呼んでやろうかしら」

「……うん、それは止してもらいたいかも」

「でしょう? だったら私のことも……その、妹みたいっていうか……その、別にくーるびゅーてぃーとか……全然羨ましいわけじゃないんだけど……、その、ちゃんとした名詞で呼びなさいよね!」

「うん! 分かったんだよ」

「うぅ、早くしなさいよ……!」ドキドキ

「よし! 決めたかも」


「今までごめんね!れーるがん!」


「……こんのぉぉおお!!」ビリビリ

「きゃぁぁあああ!! ちょ、ちょっと恐ろしいにもほどがあるんだよ!!」

「あんたってやつは本当にぃぃいい!!」

「すとっぷ、短髪すとっぷが肝心かも!」

「ほらまた短髪ってぇえ!!」
942 :名前で呼んで2 [sage]:2011/03/27(日) 23:20:37.55 ID:kWQ4I2GAO





「……じゃあ、別の呼び方を模索すれば良いんだね」

「ええ、そうよ」

「……みさか」

「一万人ほどと被るじゃない」

「……びりびり」

「……」ピリッ

「……つんでれきゅーと」

「……だぁかぁらぁ、捻らず素直に美琴って呼べっつってんのよぉぉおお!!」

「だって短髪だって私のことインデックスなんて言わないでしょっ!?」

「じゃあ呼べば良いんでしょ、呼べば!!」

「言ったね!? 私はしかと聞いたんだから!! さあ短髪!! 私の名を言ってみるんだよ!!」ババーン

「……い……、い……ん」

「おやおや、どうしたのかな?」

「うっさいのよばかぁぁあああ!!」ビリビリ

「止めてよみことぉぉおお!!」

「なんでこのタイミングで呼ぶのよぉぉおお!!」




「……何やってんのあいつら」

「さあ、だけどあれはあれで良い友人関係と呼べるのではなくて?」
943 :終わり :2011/03/27(日) 23:22:26.88 ID:kWQ4I2GAO
インデックスのあの呼び方には恋敵としての挑発の他に何か裏を感じざるを得なかったのです
ありがとうございました
944 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) :2011/03/27(日) 23:30:30.25 ID:6D3wzZlco
>>939
なるんじゃね?
一応攻撃通ったし


>>943

最後の台詞は誰だろう
945 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/27(日) 23:30:52.17 ID:/Fwu0hYwo
なんという俺得
もっとください
946 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/03/27(日) 23:30:57.12 ID:eV2hoAYi0
おつ
もっと増えても良いよね、みこイン
947 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage saga]:2011/03/27(日) 23:38:54.75 ID:JZglDAH2o


>>944
上条さんと黒子じゃね
948 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/27(日) 23:48:12.37 ID:kWQ4I2GAO
>>944
>>947さんの言うとおりだけど上条さんと黒子、分かりにくくてごめんね
949 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) :2011/03/27(日) 23:52:29.13 ID:6D3wzZlco
>>948
なるほど、そういえば黒子だったわ
スマヌ
950 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/03/28(月) 00:03:53.86 ID:56QdcSQv0
グループ時代でちょっと性別が特殊な一方さんとあわきんの結構に生々しい話。本番は一切なし。
ネタバレになるので特殊としか書けないけど注意が必要。6レス頂きます。
座標通行です。
951 :少年少女と夜と楽園 1/6 [saga]:2011/03/28(月) 00:05:42.35 ID:56QdcSQv0



夜を共にした事は何度もある。
初めは堕ちた者同士の、傷の舐め合いに近かった。
つまりは雰囲気。その場のノリという何とも心許無い、ある意味若者らしい始まりだった。

だからこそ、結標淡希は不信がった。何故一方通行は自分に手を出してこないのか。

否、この言い方には語弊がある。手だけだったら何度も出された。
同じ年頃の少女達と比べれば幾分かふくよかな胸元も、本番を体験した事のない女性器も、何度だって弄られ何度だって愛撫された。

そう。『本番を体験した事がない』のだ、結標は。
一方通行は彼女の体に触れるものの、一向に致す気はないらしい。
同じベッドで何度一晩を過ごした所で彼が脱いだ事は一度もない。



元々がセフレに近い関係だっただけに、結標は似合わないと自覚しつつも心配だった。
もしかしたら自分に求められているのは、変わらず体だけなのではないか。

闇に生きる人間にとって心の拠り所というのは何においても重要だ。
もしかしたら彼が必要としているのは結標という一人の人間ではなく、同じ年頃の女という存在なのではないか。
責任を恐れて本能的に直接のソレには至らないのではないか。
一方通行自身にも自覚がなく、セックスという行為で理不尽な世界への苛立ちを昇華し精神を安定していた可能性は十分に在り得た。
寧ろそれにより始まったのがこの関係だ。

だが結標は一線を超えてしまった。
体を通して体を超えて、愛してしまったのだ。一方通行という、同じく闇に生きる少年を。



952 :少年少女と夜と楽園 2/6 [saga]:2011/03/28(月) 00:06:48.15 ID:56QdcSQv0



「ねえ、……一方通行」
「あァ?ンだよ」

甘える様に結標は腕を彼の首へと絡ませる。少し右手を動かせば、クシャリと仕立てのいいスーツが絹鳴りをした。
誘うかの如く胸を押しつけ白い耳元へ唇を寄せる。
本職みたいで恥ずかしかったが、淡白な彼が相手ならこれくらいが丁度良い。

「今日はソレ……入れて欲しいんだけど……」

囁くように掠れた声で『お願い』してみる。
右手は彼の首に絡ませ、左手で彼の下半身を撫で――――――――

下半身を、撫で――――――――……

「?」

想像していた膨らみがない。不感症だったとしても、ここまで感触がないのは不自然だ。
敷いて言うならスカッ、と手が擦れた感覚。
端的に言えば、殆ど感触がない。

一変した空気に目を見開いた彼を押しつけ、長いTシャツを首まで捲る。
見た事なかった白い柔肌が目に眩しい。
浮き出た肋を通り越してその先、赤く色付く両乳首が付き出る源。

「…………胸………?」



953 :少年少女と夜と楽園 3/6 [saga]:2011/03/28(月) 00:08:10.16 ID:56QdcSQv0



一端服に隠れれば気付かぬ程度のささやかな胸。
更に上から医療用の包帯をキツク巻きつける事で見事周囲を欺いてみせたその胸元。
だが直に触ればすぐ分かる、ただの脂肪じゃ再現できない独特の手触り。

「――――――騙してたの……?」

一方通行は何も言わない。

「女に触られてイく私を見て、心の何処かで嘲笑ってたの……?」

しかし非難から逃れる様に顔を逸らす事などもせず、一心にこちらを射す赤い瞳。

「答えてよ、一方通行!!」

ハ、と嘆息した様な溜息が洩れた。
結標のものではない。すなわちこれは、残された―――――――

「俺が少ォし弄っただけで馬鹿みてェに喘ぐオマエは最高だったぜェ?何度イきゃァ気ィ済むンだよ、って話ィ。
 なァ感想聞かせろよ、惚れてた相手が実は同性でしたってどういう感覚だァ?一人前に悲しかったかァ?
 ンな訳ねェよなァ。俺もオマエもそンな資格これっぽっちもねェ、人殺しなンだから」

酷い……気付けば口に出していた。
用は遊ばれていただけなのだ。自分とこれからどう生きていくか、どんな関係を作っていくかなど真剣に考えていたのは結標の方だけだったのだ。
心の中に抱えていた、色々なモノが音を立てて崩れていくのを肌で感じる。
終わった、んだ………静寂の中、実感した。



954 :少年少女と夜と楽園 4/6 [saga]:2011/03/28(月) 00:09:22.01 ID:56QdcSQv0



その後どうしたのか分からない。気付けば小萌の家に帰っていた。
仕事があったらどうしよう。
関係のない海原や土御門に迷惑を掛ける事には気が引けたが、今日ばかりは休みたかった。
何より彼――――……彼女と顔を合わせたくなかった。

だが現実は残酷だ。

ピリリリリリリ、『着信3』と書かれた名義が携帯電話に表示される。
タノシイタノシイお仕事の時間。
幾ら溜息を吐いた所で事態が急変する事もない。
休みたいなんて言えば休めるだなんてはずもなく、仕方がなしに例のキャンピングカーへと向かった。



苛立ちや不安をぶつけていれば、呆気ないほどに早く仕事は終わった。
今日に限って用事があるという海原と学校で降りる土御門が早々と車内を出ていく。

静寂。
彼女を同性としったあの日の空気によく似ていて、結標は消えてしまいたかった。
座標移動を使えば文字通り何処か遠くへ消える事もできるが、こんな不安定な精神で能力を使う事は恐ろしかった。
カチャ、カチャ……最近の気に入りらしい、珍しくドリップコーヒーの入ったカップを弄る彼女の音だけが響いた。
耐えきれない。

「ねえ、」

沈黙に耐えきれず、ついに声を出してしまった。
彼女の赤い目がこちらを射抜く。試す様なその視線。
居心地悪いが、一度言葉を発してしまった。取り返しは、もう付かない。

「言ってた、わよね?惚れてた相手が実は同性で、どう思ったか、って――――――――」

ピクリ、彼女の肩が跳ねる。
表情の消えたその顔に微かな違和感を覚えながらも、結標は続ける。

「それでも私は、やっぱりあなたが好きだった。何度も何度も考えたって、あなたの事が………」



955 :少年少女と夜と楽園 5/6 [saga]:2011/03/28(月) 00:10:52.39 ID:56QdcSQv0



「あなたは遊びだったかもしれない。女だって知った時は私だって驚いた。それでも――――――
 ………それでも、気持ちは変わらないわ」

何を言っているんだろう、私は。
自分で言葉に出してるじゃない。あなたは遊びだっただろうけど、って。
けれども惨めな気持ちには不思議な事にならなかった。逆に感じる清々しい気分に、想いを吐き出すと言う事がどれほどの物か学び知る。

「ゴメンねなさいね。迷惑……だったわよね。でも覚えておいて。私はあなたが好きって事、」

所詮は一方的な感情だ。
遊びの一環的な彼女には少々荷が重かったか。それも罰という事で。
彼女の反応を見たくなり、俯きながらボソボソと喋っていた結標が徐に顔を上げる。
そして、

「馬っ鹿じゃ、ねェ、の………?」

潤んだ瞳と、目が合った。



「馬っ鹿じゃねェの……?女が女を好きになるとか在り得、ありえねェ、だろォが……」

言葉に混じった嗚咽が目立つ。
震える肩、充血した目。泣いているのだと全身が発していた。

もしかして。疑問の波が胸を打つ。
あの日彼女は、バレたその時、普段に背いて饒舌だった。
仕事を皮肉る事はあるものの、後悔する様な素ぶりもそれで自分を卑下する事も、何一つだって示さなかった。

「在り得なくなんてないわよ。現に、私が此処にいる」

もしかして彼女も同じく、苦しんでいたのではないだろうか。

「私は一方通行が好きよ。男も女も関係なく、あなただから好き。最初は……戸惑ってしまってゴメンなさい。
 でもだからこそ、よく考えてみて分かったわ。もう無理なの。女同士だからとかそんな細かい事なんて気にしていられないくらい、あなたが好きなの」

彼女も私を愛した事で、必死になっていたのではないか。
あまりにも都合の良い解釈かもしれないけれど。



956 :少年少女と夜と楽園 6/6 [saga]:2011/03/28(月) 00:12:28.36 ID:56QdcSQv0



「………仮性半陰陽なンだよ、本当は女じゃなくて」

ポツリと呟かれた言葉に、聞き入る様に相槌打った。

「遺伝子の方は男のクセに、体の方は殆ど女。戸籍表記は性別保留。一応男の証みてェなモンもなくもねェが、それだって見せられるほどありゃしねェ。
 寧ろ乳房の方が一人前で、陰毛だって生えてこねェ。男と考えるには酷ェだろ?………二次性徴前のホルモンバランス崩壊の影響、なンだとよ」

『反射』に伴う、能力弊害。
彼女は決して、『彼女』でなかった。彼は彼で、苦しんでいたのだ。
自分の様な体で人を愛していいものなのか。自分の様な人間が人に愛されるものなのか。

「何度も言わせてるんじゃないわよ………」

そして今も、試している。
本当の自分を晒しても結標淡希が逃げないか。

「『結標淡希』は『一方通行』が好きだって、愛してるって何度だって言ってるでしょうが!!」

ならば答えは、叫び出す程の愛をもって。




「ねえ、いつもみたいに触ってよ」

呆気にとられた様に目を見開いた彼に向って、いつだかの如く囁いた。

「あなたが欲しいの」
「…………俺には入れるだけのモンはねェぞ」

挿入だとか子供だとか。本当に欲していたのは体で得られるモノじゃない。
彼は本当に、自分を求めているのか。
あの日あの時、私はそれを確かめたくて。

「あなたの愛で、イかせてよ」
「―――――上等じゃねェか、淫乱娘」

足りないモノは、全部あなたの愛で埋め尽くして。
私はあなたの愛でる手だけで、楽園の海に流されるから。



957 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/03/28(月) 00:13:31.94 ID:56QdcSQv0
以上です。
性別不詳の一方さんには鈴科百合子ちゃんとか色々な設定のSSが見受けられますが、男じゃない設定の話は初めて書きました。
寧ろ普段は別カプばかり書いてるから新鮮だったけどこういう系統はアリなのでしょうか……?
もしもこのまま本番に至った場合に、可哀想なのはキャンピングカーの運転手 (*ノД`*)
958 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/28(月) 00:32:19.30 ID:18ChxnPDO
運転手wwwwww
959 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/28(月) 00:40:41.14 ID:Q3CHnwY3o

こういう一方さんもありだな
960 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/03/28(月) 00:50:24.72 ID:VZ5JJ/+jo
運転手むしろご褒美じゃねえか裏山
961 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/28(月) 00:58:05.36 ID:hcYIFxth0

うまい。これはうまい。モッサモッサバクバク
962 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/03/28(月) 02:31:13.15 ID:mRcmojFro
キャンピングカーの運転手どこだ
963 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/28(月) 05:53:34.14 ID:9DOFlSFAO
5レス投下します、まさに駄文です
色々無視してますがあんまり深く考えないで頂けると助かります
964 :不幸な少年 1/5 [saga]:2011/03/28(月) 05:54:58.02 ID:9DOFlSFAO


 別に強くなんかならなくても良かった。

 ガキはガキらしく公園で砂遊びをすればいい。そして俺もそれに倣えばいい。
ただ、たまたま変な力を手に入れてしまった。意図せず、不必要な力を。
気付いたら他人に危害を加えてた。
何もしていない、自分ではそのつもりだった。

 しかし、不必要な力というのは厄介なモノで、自分の意識を無視して勝手に張り切ってしまう。
ちょっと気にくわない事があったら、その力は急にやる気を見せる。
全くもって厄介だ。邪魔にしかならない。

 ガキだったからってのもあるが、どうしたらいいのかを、結局自分では見つけられなかった。
その結果、俺の周りを何人ものゴツい格好した野郎共が囲んでいる。
ああ、面倒だ。俺は何もしてねえ。

 いや、何もしなかったから悪いのか。
それは確かに俺が悪い。だが、まだガキだったんだよ。
そんな俺には本当に何も出来なかったんだ。

 しばらくすると、胡散臭い研究所やら学校をたらい回しにされた。
はっきり言って迷惑だ。ほっといて貰いたい。
しかも、何に使えるかわからないこの力を、薄気味悪い連中共は上手く開発しやがった。

 そうして俺は、第一位に近づいていく。
965 :不幸な少年 2/5 [saga]:2011/03/28(月) 05:55:27.04 ID:9DOFlSFAO


 別に力なんていらなかった。

 ただ、力があれば現状は幾分かはマシになる。そう思うことにした。
相変わらず辛気くさい研究者は俺を弄くり続ける。
反吐が出るような毎日だったが、こうするしか方法は無い。
ガキの頃とは違う。自分が何者か、そして何物かを少しは把握している。

 気付いたらどんどん「最強」に近づいていた。
客観的に見る必要は無い。自分が生きてるのがその証拠だ。
度々命を狙われるなんて貴重な経験を、まさかする事になるとは思わなかった。
この学園都市というのは馬鹿野郎の集まりと言える。
落ちこぼれ共の悦楽の為に、俺は命を狙われる。
迷惑だ、手をかける側の事も考えて欲しい。

 そんな感じで、あまり他人の命を意識する事は無くなって来た。
それも無理は無いと思う。
周りには仏頂面と身の程知らずしか居ないのだから。
愛着の一つも湧かない他人ばかりと、少しは気を遣って欲しいものだ。

 そしてまた、俺に狂人になれと研究者は言う。
二万人のクローンを殺す、などて言う有り得ない考え。
それを受け入れる俺もまた、頭がおかしいのだろう。

 気付いたら俺は「第一位」になっていた。
966 :不幸な少年 3/5 [saga]:2011/03/28(月) 05:57:02.64 ID:9DOFlSFAO


 別に死んでも良かった。

 毎日繰り返される実験と称した、頭のおかしくなるような行為。
それを俺は疑いもせずに淡々とこなしていく。
相手も相手で仏頂面だ。ここ数年、俺の周りの人間は変わり映えしない。
放たれる銃弾やら爆弾なんかが少し増えたくらいだ。

 いっそのこと、これでラクになってしまえばいい。
だが俺はまだ辛うじて人間であり、死ぬのなんて絶対嫌だと思っいる。
他人の命は何も考えない癖に、自分の命は大事にする。
はっきり言おう、俺は頭がおかしい。

 この腕で触れれば、他人は血を流して絶命する。
不必要だ、そんな力は「人間」が持ってはいけない。
出来れば捨てたいくらいだが、そんな事をこの世界が許してくれる訳が無い。
自分に今出来る事はただ一つ、与えられたモノを壊すのみ。

 その繰り返しは遂に一万回に近づいた。
ぞっとする程の回数だが、最早それに対して何も感じない。
手が赤くなろうが、グロテスクな物が散らばろうが俺には何の関係も無い。
完璧に歪んでいる。そして麻痺している。
そのせいか、現状を変える気は全く起きない。
ましてや他人の声など届くはずが無いと言える。

 だから、お前の行為は無意味なんだよ。
967 :不幸な少年 4/5 [saga]:2011/03/28(月) 05:57:36.74 ID:9DOFlSFAO


 特に驚きはしなかった。

 気付いたらそのまま地面に寝ていた。
顔が痛い。どうやら本気で殴られたようだ。
そうか、痛いって思うのは久しぶりだったな。
なかなか嫌なものだ、痛みが収まらないし腫れも酷い。
こんな目に合わせるとは、全く理不尽な部外者も居たものだ。

 ――ああ、俺はこれより酷い事をしてたのか。
何の躊躇いも疑いも無く、ただ人の死ぬ様を見続けたのか。
因果応報ってやつなのかもしれないが、それにしては軽い。
恐らく、これ以上酷い目に合わないと割に合わないだろう。
少し顔が痛むだけで赦しを得る訳が無い。

 実験は無くなったみたいだが、つまり俺の行為は全て無駄だったという事になる。
ただ何も考えず人を殺していた事が無意味になる。
馬鹿らしい、これ以上虚しい事は無い。

 何がいけなかったのだろうか。
俺はただ、周りの言うことを聞き、力を得てこの現状を変えようとした。
それの何がおかしいと言うのか。
わかっている、全部間違っていたんだ。

 この数年間、間違い続けて完全に歪んでしまった自分を、いったい誰が求めるというのか。
ただ、この先も独りで居続けるのだろう。

 こんなつもりでは無かった。
968 :不幸な少年 5/5 [saga]:2011/03/28(月) 05:59:57.96 ID:9DOFlSFAO


 こんな結末は求めていなかった、それなのに。

 憎む相手も居ない、側に居てくれる者も当然居ない。
ただ独りの毎日、ガキの頃から何も変わっていないじゃないか。
こういう時、簡単には死ねない自分の力が嫌になる。
そこら辺で撃たれて死ぬ事が出来れば、どれ程楽だろうか。

 それでも俺はただ流されるしかない。
またしばらくしたら、あの仏頂面が俺を求めてくるだろう。
何も変わらない。唯一変わるのは、自分が人間から離れていくという事実だけ。
人を殺し、その報いを受け続ける日々が繰り返される。虚しいにも程がある。

 もし、俺に力なんて無かったら今とは全く違う生き方が出来たのかもしれない。
くだらない会話をして、ふざけた事をする。そんな普通の人生。
羨ましい、と素直に思える。
俺にも出来たのだろうが、この俺にはそれが出来ない。
理不尽だが、この現実は変わらない。

 ここまで強くなって求めたモノは結局――もう考えるのも嫌だ。
こんな滑稽な事があっていいのか、このまま生き続けるしかないのか。
今のこのどうしようも無い現状をただ眺めるしかないなんて、

「……不幸だなァ」

 と思わず言葉を漏らしてしまった。
969 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/28(月) 06:02:29.51 ID:9DOFlSFAO
以上です、何で書こうと思ったかは良くわからない…
オチなし意味なし無茶苦茶な駄文ですいません、色々失礼しました
970 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/28(月) 08:03:49.35 ID:yi2F+VfDo

一方産せつねぇ
971 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/03/28(月) 14:35:08.20 ID:dkc6lCby0
乙乙
切ない。

百合子ネタで3巻直後の話を書いたんだけど
この切ない後に投下するのは気が引けるから後回しにします。
972 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りしますわ [sage]:2011/03/28(月) 20:38:52.90 ID:ZmFpkswl0

めずらしい切り口
なぜかあわきんはこういうのが似合う

>>971
では先に5巻直後の方の投下をお願いしますね
973 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2011/03/28(月) 21:32:33.38 ID:UoWVgTSw0
セイヴェルン姉妹で1レスいただきます


974 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2011/03/28(月) 21:33:15.04 ID:UoWVgTSw0
フレンダ「ただいま〜……」

フレメア「……」

Zzz……

フレンダ「あっちゃぁ……寝ちゃってるか……」

フレメア「……おねー……ちゃん?」

フレンダ「ごめんごめん、起こしちゃった?」

フレメア「ううん」

フレンダ「結局、今日は早く帰るって言ったのに遅れちゃってゴメンね」

フレメア「大体大丈夫、にゃあ」

フレンダ「く〜〜〜!! かわいいなぁフレメアはっ」

ぎゅう

フレメア「おねーちゃん、くるし」

フレンダ「むっふふー! 離さないぞフレメアーっ!」

フレメア「にゃあー」
975 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2011/03/28(月) 21:34:20.07 ID:UoWVgTSw0
以上です。

こんな日常、あったかもしれないですね。
976 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/03/28(月) 21:50:25.44 ID:dkc6lCby0
>>971
えっ

うーむ投下したいんだけどしたら間違いなく980を踏む上に私はスレを建てれないんだよ…
次スレに回す。初投稿で緊張するし。
977 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/03/28(月) 21:50:59.04 ID:dkc6lCby0
うわ自分に安価してしまった。
>>972
978 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/03/28(月) 22:13:18.34 ID:Ft5WTgWAO
>>974
乙。セイヴェルン姉妹いいなぁ
新約でフレンダが"死んだ"って強調されすぎて逆に生きてる気がするけど間違いなくただの俺の願望
979 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/28(月) 22:26:46.59 ID:UjwUWsj4o
よし、ならばフレンダクローンだ
無能力者(多分)だから能力の劣化もおきない!
980 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/28(月) 22:33:09.16 ID:Me7amhqRo
何故か生まれるレベル5フレンダw
981 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/03/28(月) 23:55:57.20 ID:UBWWFoHu0
>>980
スレ建て宣言か他に回す宣言どっちかして
982 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/03/29(火) 00:00:27.34 ID:rjKmIZnPo
あ。
ごめん。
最初のお約束とかがわからない。他の人が建ててくれるとありがたい。
983 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) :2011/03/29(火) 00:03:11.58 ID:LBhJ0eqmo
立ててくる。ちょっと待って
984 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/29(火) 00:06:49.06 ID:89orJ83AO
ちょっと待ったんだよ!

さーせん
985 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [saga]:2011/03/29(火) 00:20:38.66 ID:LBhJ0eqmo
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-26冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1301325535/

おまたせ
986 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/29(火) 00:22:20.28 ID:lFHc+NMwo
>>985
乙でありけるのよ
987 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/03/29(火) 00:26:59.61 ID:h515bXfAO
>>985
乙である
988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/03/29(火) 00:27:44.13 ID:IVqluFhAO
投下は向こうでしたほうがいいかしら
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/29(火) 00:41:58.71 ID:lFHc+NMwo
その方が安全だとは思うな
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/03/29(火) 00:42:28.52 ID:UMgcm20e0
>>985
乙です
991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/03/29(火) 01:15:26.63 ID:LBhJ0eqmo
んじゃうめてんてー
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/29(火) 01:16:48.06 ID:89orJ83AO
>>985
乙なんだよ!
やっと新約読めた
993 :暗部抗争 [saga sage]:2011/03/29(火) 02:41:18.06 ID:6ukayhZAO
埋めましょ梅ましょ
満レスから連想して満開の桜を花見する話



絹旗「お花見とは超ナイスアイディアですね」

麦野「こんなに桜が咲いてるなら行かないとね」

フレンダ「でも、人がいっぱいって訳よ」

滝壺「大丈夫。はまづらが場所を取ってくれてるから」

浜面「おーい、こっちだこっちー」

絹旗「浜面にしては超絶好なポイントですね」

滝壺「お疲れ様、はまづら」

フレンダ「じゃあさっそく始め 「おい、そこは俺達の場所なんだが」

麦野「アンタは……『未元物質』……ッ!」

垣根「ここは俺達『スクール』が目をつけてた場所なんだよ。さっさとどきな」

浜面「はあ!? 俺が朝四時起きして場所取りしたのに横取りされてたまるかよ!」

心理定規「断るなら、力づくでもどいてもらうわよ?」

麦野「ハッ、面白い……その口、二度と喋れなくしてやるよ」

一方通行「愉快な事してンじゃねェか、三下共」

垣根「第一位……まさかてめェも!」

一方通行「あァ、花見に来た」

土御門「一方通行だけじゃないがな。そして、俺達も場所が欲しい」

海原「確かにこの場所はなかなかいいですね」

結標「私達に譲って貰おうかしら」

フレンダ「うう……『グループ』までやって来た」

絹旗「暗部が超集合しちゃいましたね……」

浜面「ど、どうなっちまうんだ!?」
994 :暗部抗争 [saga sage]:2011/03/29(火) 02:42:04.65 ID:6ukayhZAO


一方通行「さァて、大人しく譲って貰おうか」

垣根「チッ……上等だ」

麦野「ブチコロシってやるつうの!」

一方通行「オラァ!」 垣根「コラァ!」 麦野「ソラァ!」

ドカーン キュイーン バコーン ガシッ ボカッ チュドーン


浜面「……なあ、提案なんだけど」

土御門「なんだ?」

浜面「この場所結構広いし、アイツらほっといてみんなで花見しねえか?」

心理定規「それ、いいわね」

絹旗「超賛成です」

海原「せっかくの花見ですからね、暗部とか抜きにして楽しみますか」

土御門「それもそうだにゃー」

結標「じゃあとりあえずコップ回すわよー」

フレンダ「サバ缶一緒に開けてー」

海原「わかりました」

心理定規「飲み物は何にする?」

絹旗「超オレンジで」

浜面「じゃあ飲み物も行き渡ったみたいなので……」

土御門「かんぱーい」

全員「かんぱーい」

結標「たまにはこういうのも、悪くないわ」

滝壺「あっちも楽しそうだね」

海原「そうですね」

垣根「俺の『未元物質』に常識ごばあっ!」

一方通行「うるせェメルヘン野郎!」

麦野「死ねや学園都市のクズが!」

土御門「平和だにゃー」

滝壺「うん」

995 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/29(火) 02:44:19.19 ID:ZxXgfrHfo
平和だなあ…春の陽気の中で寝たい

乙です
996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/29(火) 04:37:28.25 ID:mnUxqO+DO
多分上条勢力も偶然来て、上条さんだけ"あっち"に巻き込まれるんだろうなぁ……ww
997 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2011/03/29(火) 07:48:59.53 ID:7d0gvHt6o
埋め
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/29(火) 07:59:56.41 ID:Cu2nxEdAO
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/29(火) 08:01:40.61 ID:Cu2nxEdAO
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/29(火) 08:02:29.21 ID:Cu2nxEdAO
1000なら原作でフレンダ復活
1001 :1001 :Over 1000 Thread
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                 .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;
                    .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.
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  °|     /⌒| ̄ __,       i         タンッ  .;.;.;;.;.;.;.;
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |      |              .;.;.;.;.;.;
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/     ノ    カチャカチャカチャカチャ .;...;.;.;.;.;
             |  _/ ̄ ̄ ̄|       パシッ タン .;.;.;.;.;.;.;
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とある五条の蹴球闘技【第三試合】 @ 2011/03/29(火) 07:49:27.45 ID:4Y2nMf2J0
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上条・一方・浜面「バクマン。!」 @ 2011/03/29(火) 04:36:04.98 ID:vnFSdVNs0
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中学生がこの前「俺VIPPERなんだぜ!」って自慢してた @ 2011/03/29(火) 03:12:08.40
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キモオタ共ちーっすww @ 2011/03/29(火) 02:19:38.12 ID:NWSxnxySO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1301332778/

ジブリとか実況 @ 2011/03/29(火) 02:07:27.58 ID:P9UsMjXko
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夢精でパンツが妊娠した @ 2011/03/29(火) 02:05:58.19
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プルトニウム「フヒヒ、ホーシャセンwww」 @ 2011/03/29(火) 02:01:38.69
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中学生の喫煙写真載せてるブログ見つけたwwww★3 @ 2011/03/29(火) 01:51:45.98 ID:Mj0LUEIuo
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