八幡「神樹ヶ峰女学園?」

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35 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/08(木) 23:56:05.25 ID:VKkpR1Mr0
>>34の訂正

少し走ってなんとか少女を捕まえることができたが、

少女「見て見ておにちゃん!ほんとにおおきな動物だね!」

時すでに遅く、少女は大型イロウスを見つけてしまっていた。だが、大型イロウスのほうはまだ少女に気づいていない。冷静になれ俺、ここでイロウスに気づかれたら終わりだ。慎重に慎重に

八幡「さぁ、いい子だからここから離れよう。この動物は本当に危ないんだぞ。さて、おにいちゃんはもうあっち行くからなぁ」

少女「待って!あたしも一緒に行く!」

少女は俺の言葉を聞いてこっちへ歩いてきた
よし、なんとかこの子を連れ出すことができた。あとは見つからないように星月のいる方角へ逃げるだけだ

八幡「うん、いい子だ。じゃあおにいちゃんと行こうか」

少女「うん!あ、おにいちゃん!あそこに小さな動物がいっぱいいるよ!」

恐る恐る少女が指さす先を見ると

八幡「ウソだろ…」

今にもこちらに襲い掛かろうとしている小型イロウスの群れがいた

八幡「やばい。早く逃げるぞ!」

俺は少女を担ぎ上げるとイロウスがいない方へ全速力で逃げた

少女「あはは!速い速い!」

これは最悪の事態だ。こうならないために先に村の人の安全を確保したかったのに、結果非常にまずいことになってしまった

八幡「くそっ、どうにかして逃げきらなきゃ」

後ろを振り返るとこの騒ぎで大型イロウスまでもが俺たちの存在に気づいたらしく、すさまじい唸り声をあげてこっちへ向かってきた

八幡「万事休すだな…」

そしていつの間にか逃げる方角には小型イロウスが数匹俺たちを待ち伏せている。だが、もう逃げ道は残されていない
せめてこの子だけでも逃がしてやりたいが、これまでこの子を抱えて走ってきたことで体力は残っているわけもなく、打開策を考えることもできない

八幡「はは、俺の命もここまでか…」

もう足に力が入らず、俺はその場に座り込んでしまった
まぁ少女を守りながら死ぬってのも悪くないかな…ぼっちな俺にしてはいい最期だろう
あぁ、イロウスがやってくる。押してダメなら諦めろ、なんていつも考えてたが、いざ諦めるとなると自分の力のなさがひどく恨めしく思われる。自分でもっとなんとかできたらと思う
でも、もう、どうしようもない
俺は目を閉じた……

「やぁぁぁ!」

ザシュザシュザシュ!

一瞬にして目の前の小型イロウスの群れが消えた

「ダメだよ比企谷くん諦めたら。言ったよね?比企谷くんは私が守るって」

八幡「星月……」

みき「遅れてごめんね比企谷くん。でももう大丈夫だよ!私がイロウスをやっつけるから!」
36 : ◆JZBU1pVAAI [sage]:2016/12/09(金) 00:01:27.53 ID:V7B4xRuS0
書きためもせず、ほぼその場で考えて書き込んでるのでこういう訂正がこれから先山ほど出てくると思います
なるべくしないようにしますが、SS初めてなのでそれでも読みにくいと思います。そういうところは都合よく脳内補完してくださると助かります
37 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/09(金) 08:46:05.54 ID:8YFqUn0vO
八幡「どうして俺がここにいるってわかったんだ?」

みき「だって大型イロウスがあんなに暴れてるんですよ?誰かが襲われてるって思うのは当たり前ですよ!」

はは、確かに…
そんな当たり前のことすら考えられなかったのか、俺は

みき「比企谷くん大丈夫ですか?ケガとかないですか?」

ぼーっとしてる俺を心配したのか星月が声をかけてきた

八幡「あぁ、ちょっと体力が切れかけてるがケガはないし、大丈夫だ。」

みき「わかりました。でも私が来たのでもう大丈夫です。ゆっくり休んでてください」

八幡「悪いがそうさせてもらおうかな。この子も守らないといけないし」

そう言って俺は少女の頭を軽く撫でた
少女は満足そうに目を細める

みき「あ……」

星月が俺が少女の頭を撫でてる光景をなぜかじっと見つめてくる。え、なに?お兄ちゃんスキルがオートで発動しちゃっただけだから。別に他意はないからね?千葉のおにいちゃんはだいたいこうだからね?

八幡「なんだよ」

みき「……ふぇ?いや、な、なんでもないですよ。さぁ、イロウスを倒しにいかなきゃ」

星月はそう言うと大型イロウスのほうに向かい直した

みき「それじゃ、いってきますね」

八幡「あぁ、頼む」

星月はイロウスに向かって走り出した

少女「ねぇ、おにいちゃん。おにいちゃんさっきまでと違って笑ってるね」

八幡「え?」

俺は気付かないうちに笑っていたらしい。なにそれ気持ち悪い。だからさっき星月は俺のほうを見てたのか

少女「なんかさっき抱っこされてた時はおにいちゃん怖かったけど、あのお姉ちゃんが来てからおにいちゃん、なんか暖かくなった」

……そうか。俺はあいつが来て安心したんだ。イロウスに囲まれて絶望してた俺はあいつが来たことで希望を見出したんだ

でもなぜだ?会ってまだ数時間と経たないあいつが来ただけでなんで俺は安心できたんだ?
この状況はなにも好転していないというのに

だけど今は、この不思議な気持ちに身を委ねるのも悪くない。俺はもう一度少女の頭を軽く撫で

八幡「ちゃんと見てるんだぞ。あのお姉ちゃんがなんとかしてくれるからな」

少女「うん!」
38 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/09(金) 14:28:31.62 ID:xfgxMo2GO
みき「炎舞鳳凰翔!」

星月は剣に炎を纏わして大型イロウスを攻撃する

みき「まだまだ!」

星月は大型イロウスに向かって剣を振り続ける

だが、これまでの小型イロウスに通じていた攻撃も、大型イロウスにはあまり効果がないように思える
それに、大型イロウスの攻撃も凄まじく、星月が距離を少しでもとると周りの岩を飛ばしす攻撃や、地面を叩いて揺らす攻撃が星月を襲う

そして1番の問題は

みき「はぁ、はぁ、はぁ」

星月自身の体力もかなり限界がきている。このまま戦っても星月が不利だ。打開策は無くはないが、今の状況では使えない。どうすれば
39 : ◆wBht5q5mtA [saga]:2016/12/09(金) 17:53:41.02 ID:xfgxMo2GO
少女「おにいちゃん…お姉ちゃん大丈夫かな?」

八幡「……」

少女「おにいちゃん?」

…なにをためらってるんだ俺は。諦めるなってさっきあいつに言われたろ
俺は……
ほんの少しでもいいから、あいつの力になってやりたい。

八幡「おにいちゃん、今からお姉ちゃんのこと助けに行ってくる。ここでいい子で待ってることはできるか?」

俺は自分に言い聞かせるつもりで言葉をゆっくり紡ぎ出す

少女「うん!おにいちゃんのこと待ってる!」

八幡「あぁ」

問題。自分1人では勝てない敵とどう戦うか
答え。戦わない
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagasage]:2016/12/09(金) 19:38:30.17 ID:BctkwbrVo
いけ!イロハスをぶっ殺せ!
41 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/10(土) 00:46:41.03 ID:CnB9VT9k0
俺は大型イロウスと戦う星月のもとへ駆け出した

八幡「星月!」

みき「比企谷くん?何やってるの!?ここは危ないから早く逃げて!」

八幡「俺の話を聞け星月。この状況を打開する策を考えた」

みき「策?ほんとに?」

八幡「あぁ」

俺は自分の策を星月に説明する

八幡「打開策は…ひたすらあいつの攻撃をよけることだ」

みき「え!?それじゃあイロウスに勝てないよ!?」

八幡「いいから最後まで話を聞け。俺は星月とイロウスの戦いを見て、あいつの攻撃パターンを観察してた。あいつの攻撃パターンは3種類だ。片手を前方へ振り回す攻撃。両手で地面をたたいて揺らす攻撃、周りの岩を投げ飛ばす攻撃だ。この中で、片腕を前方へ振り回す攻撃だけはやつの腕が届く範囲以外、周りへの被害がなく、回避しやすい」

みき「それなら回避してから後ろや横から攻撃してもいいんじゃ…」

八幡「するとあいつは周囲を攻撃するために地面を揺らしてくる。結果、こっちはやつから距離をとることになり、また地面を揺らされたり、岩を投げられたりして攻撃を避けづらくなったり、被害が拡大したりすることになる」

みき「なるほど…」

八幡「それに攻撃するとしても肝心のお前が体力切れで、まともにあいつにダメージを与えられないだろ」

みき「う、それはそうなんだけど…でも、そしたら私たちはただイロウスの攻撃をよければいいの?」

八幡「そうだ。あいつは腕を振り回す前に上に腕を上げる。そのタイミングで腕の届く範囲外に避ければ当たらずに済む。だが、この策を実行するためには常にはイロウスの目の前にいないといけない。そうしないとあいつは腕を振り回す攻撃をしてこないからだ」

みき「攻撃をよける方法はわかったよ。でもそうすることでどうやってあのイロウスを倒すの?」

八幡「それは……」

みき「それは?」

八幡「援軍待ちだ」

みき「……え?」

八幡「考えてみろ。ここにいるのは体力切れのお前と、ただのぼっち男子高校生の俺と、さっきの女の子だ。俺らだけではどうやったってあいつには勝てっこない。だが、俺らがここで時間を稼ぐことが出来れば必ず神樹ヶ峰女学園から助けが来る。現に、八雲先生はここの状況が普通じゃないことをわかっている。必ず向こうで対策を立てているはずだ」

この策は現状考えうる範囲でできる最適解だろう。イロウスの攻撃をよける手段も現実的で、かつ助けが来る可能性も高いはずだ

みき「…ふふっ、あはは!」

八幡「な、なにがおかしいんだよ」

みき「えへへ、だって打開策っていうからどんなすごい作戦なのかと思ったら、ひたすら逃げて助けを待つことだったんだもん」

八幡「……俺だって必死に考えたんだぞ」

みき「それはわかってるよ。だって」

星月が俺の顔を見つめてくる。

みき「希望を信じる目をしてるから」

八幡「…この腐った目をそんな風に言われたのは初めてだ」

みき「あはは!やっぱり比企谷くん面白い!」

八幡「だからどこがだよ…」

みき「そういうところだよ!」

八幡「わからん…」

ホントこの子わからない…俺の何が面白いの?からかわれてるの俺?

みき「さ、じゃあ今から逃げて逃げて助けを待ちましょう!」

八幡「…あぁ」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/10(土) 12:04:35.85 ID:FpWcKXVY0
奉仕部アンチか葉山グループに制裁あるなら支援ww
43 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/10(土) 20:43:56.25 ID:qnLXjnu4O
作戦を立てたはいいが、実際イロウスの前に立つと

…マジデカイ、マジコワイ。なにこれ、生き物ってよりもちょっとした山っていったほうが正しくない?大型っていっても限度があるぞ

っと、怖気付いてる暇はない。早速作戦決行だ

八幡「よし、逃げるぞ」

みき「うん!」

俺たちはイロウスの視界に入るように逃げながら攻撃の兆候を待つ
そして少しするとイロウスが片手を上に上げた

八幡「今だ、やつの腕より遠くまで逃げろ!」

言うが早いが、俺たちはイロウスの前から逃げる
その直後イロウスは片手を振り回すが、俺たちには当たらない

みき「やった!成功したよ!」

八幡「気を抜くな星月。すぐやつの目の前に戻るぞ」

みき「わ、わかった!」

そして俺たちはイロウスの目の前に走り、再びやつの注意を引きつける

みき「また腕を上げたよ!」

八幡「逃げるぞ!」

俺たちは体力の切れた体を懸命に動かしてイロウスの注意を引き続ける。
こうやって時間を稼げれば必ず助けがくるはず。それまでの我慢だ
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/11(日) 09:49:56.69 ID:1woHvZcgO
他作の女子キャラレイプするのが大好き八幡豚
なお他作の男子キャラとガイル女子キャラを絡ませると発狂する模様
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/11(日) 10:31:56.58 ID:KzJcQSVQo
おっつおっつ
冬デートみきかわええんじゃ〜
46 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/11(日) 17:50:51.76 ID:Jw/xRcNSO
みき「でも、こうやって避け続けるのもかなり大変だね…」

確かにさっきまで物陰に隠れてた俺はまだしも、星月は小型イロウスと戦ってからさらに大型イロウスの攻撃に耐えていたんだ。動くだけでもキツいだろう。

現に俺の体力はもう恥ずかしながら限界です…

八幡「俺もキツいがここで止まると確実にやられるぞ。逃げ続けるしか道はない」

みき「そうだね」

と、そこにイロウスの攻撃がくる。

だが、俺は話すことに気を取られて腕の長さを見誤ってしまい足に少し攻撃を食らってしまう。

八幡「うぁっ」

逃げようと立ち上がろうとするが足に痛みが走る。
47 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/11(日) 17:51:34.02 ID:Jw/xRcNSO
みき「大丈夫?比企谷くん??」

立てない俺に気づいた星月がこちらへ走ってくる

だが、すでにイロウスは片腕を腕に上げて攻撃しようとしてくる

八幡「来るな、星月!」

だが星月は俺の言うことを聞かずに俺とイロウスの間に入り、イロウスの攻撃を受けて吹き飛ばされてしまう

みき「きゃぁ!」

八幡「星月!」

俺は痛む足を引きづって星月のもとへ向かう

八幡「星月!星月!」

みき「大丈夫だよ比企谷くん。星衣のおかげでそこまでひどいダメージは負ってないから。逆に比企谷くんのほうがケガがヒドイよ。もう走れないんじゃない?」

八幡「……」

確かに俺は星月の言う通りもう走れない、じっとしていても痛むくらいだ

みき「だから私がここでイロウスの攻撃を食い止める片腕だけならなんとかなるかもしれない」

八幡「それは無茶だ、星月。もうお前も疲れ切ってるはずだ。いくら星衣があるからといっても攻撃を受ければ死んじまうぞ!」

みき「だからって比企谷くんを見捨てることはできない!」

そう言って星月は俺の前から動こうとしない

…くそっ、俺が攻撃を避けていればこんなことにはならなかったのに、これじゃあ2人ともすぐやられてしまう…

もう俺がイロウスの囮になって星月を逃すしかない、なんとかしてここから動かなきゃ


少女 「おにいちゃん達をいじめないで!」


八幡「……!」

いつの間にか少女がイロウスの横にいて、声をあげている。ど、どうしてあの子がここに?

八幡「逃げろ!今すぐ遠くへ!」

少女「イヤ!」

イロウスも少女に気付いたらしく少女のほうへ向き直る

みき「ダメ!」

星月は自分に注意を引きつけようとイロウスを攻撃する、

八幡「やめろ星月!それは逆効果だ!はやくあの子を連れてやつの注意から外れろ!」

だが俺の声は聞こえていないらしく星月は攻撃を止めない。少女も動かない。

するとイロウスは俺たちをまとめて攻撃しようと両腕を上げる

…このままだと俺のせいで星月も少女も死なせてしまう、それだけは回避しなければならない。

八幡「うぉぉぉぉ!」

俺はイロウスに突進していった
48 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/12(月) 00:45:50.71 ID:fFPyD8rD0
俺の力じゃ毛ほども役に立たないことはわかってる。でもせめて俺自身の手で責任は取らせて欲しい。この俺の身体であいつらが助かるなら十分だ。

俺はイロウスに向けて拳を振り上げる


八幡「…衝撃のっ!ファーストブリットおぉ!」




イロウス「ぐぉぉぉ」
49 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/12(月) 00:47:14.18 ID:fFPyD8rD0
……ん?俺のファーストブリットはまだ届いてないぞ?なんでイロウスは怯んでるんだ?

「すみません、遅くなりました」

「大型イロウスはアタシたちが退治してやる!」

「おぉー、大きいねぇー!」

「こんなに大きいイロウスは珍しいですね」

「感想なんて後にしろ!今はみきたちを助けてイロウスを倒すんだ!」

「あら?みきちゃんだけじゃなくて他にも小さな可愛い女の子がいるわ〜」

「蓮華!イロウスに集中しろ!」

「いいからさっさとイロウス倒すわよ。ワタシまだクリアしてないゲーム残ってるから早く帰りたいし」

声のする方を見ると、星月と同じように星衣を纏った女の子たちが手に武器を持ってこちらへ向かってくる。おそらく星守の援軍たちだろう。
50 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/12(月) 00:52:17.08 ID:fFPyD8rD0
そしてその中の2人がこちらへやってきた。1人は灰色の髪を三つ編みにまとめた女の子、もう1人は緑がかったショートカットの女の子。

遥香「みき、比企谷さん、けがはありませんか?」

八幡「お前らは…?」

遥香「私は成海遥香、あっちのショートカットの子は若葉昴です。私たちもみきと同じ神樹ヶ峰女学園の星守です」

参考画像
成海遥香


若葉昴



みき「遥香ちゃんはお医者さんを目指していて治療もできるんですよ」

遥香「応急処置程度ですが…みなさんのケガの処置をしたいと思います」

八幡「俺はいいから星月とあの子を…」

昴「この女の子にはケガは見当たらないよ」

みき「私も大丈夫」

八幡「よかった…」

遥香「よくはありません。比企谷さんが怪我をしてるじゃないですか」

八幡「いや、俺のケガは軽いし大丈夫だ。それに自分でイロウスの攻撃を避けられなかったことが原因だから…」

実際、軽い足の怪我だけで済んだのは不幸中の幸いだ。これで俺がもっと大ケガをしていたら星月もあの子も無事じゃいられなかったろう

遥香「言い訳は聞きません。ひとまず処置をします」

みき「遥香ちゃん、昴ちゃん、比企谷さんと女の子をお願いしてもいい?私、自分であのイロウスを倒したい」

昴「うん。わかった」

遥香「気をつけてね、みき」

みき「うん!」

そう言ってから星月は俺の方を向く

みき「じゃあ比企谷さん、今度こそイロウス倒してくるね」

八幡「…あぁ」

星月は俺の反応を聞いて笑顔を見せるとイロウスに向かって走っていった。

星月の剣に炎が宿る。その光景を見て

八幡「…頑張れ!星月!」

俺は思わず叫んでた

みき「炎舞鳳凰翔!」
51 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/12(月) 01:13:43.19 ID:fFPyD8rD0
そういえば先生たちの画像を載せてませんでしたね

八雲樹


御剣風蘭

52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/12(月) 05:43:49.91 ID:sytS7/vS0
原作のシナリオより熱い展開でいいね
いや…元がアレだから比べるのも失礼か。序盤はほんと…
53 : ◆JZBU1pVAAI [saga sage]:2016/12/12(月) 08:39:32.84 ID:IPvIF15BO
>>50の訂正
誤…比企谷さん

正…比企谷くん
54 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/12(月) 12:19:22.61 ID:BkxVvDc3O
大型イロウスは星月の攻撃で完全に消滅し、小型イロウスの群れもいなくなった。

村への被害もそこまで大きくはなく、村の人にケガ人もいないとのことだった。

唯一のケガは俺の足…なんか情けない…

八幡「なんでこんな包帯ぐるぐる巻きなの…」

遥香「動かなさいためです。また戻ったら病院で手当てですよ?」

昴「でも大型イロウス相手にそれだけのケガで済んでよかったんじゃないですか?」

八幡「まぁな」

みき「でも遥香ちゃんたちが来る直前にその足で大型イロウスに走っていきましたよね?」

八幡「あ、あれは、少しでもイロウスから注意を引きつけようと…」

みき「あんなの危なすぎますから!これから絶対やらないでくださいね!」

八幡「でもあの時はお前らを助けようと…」

みき「それで比企谷くんが死んでたかもしれないんですよ!それで私が助かっても全然嬉しくないです!」

星月が声を荒げて俺に詰め寄る

昴「みき、落ち着いて」

みき「比企谷くん、これだけは言っておきます」

みき「もう絶対あなたを傷つけさせない、そのために私頑張るから」

…この子はホントに素直で優しい子なんだな。
なんなら星や月よりも暖かい太陽のように

八幡「星月、それは少し違うぞ」

みき「え?」

八幡「ここにいる成海や若葉や、俺も含めて全員で頑張るんだ」

成海と若葉も俺の言葉に笑顔で頷く

それを見て星月も笑顔で頷く

みき「比企谷くん…うん!そうだね!みんなでこれからも頑張ろう!」
55 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/12(月) 12:39:48.67 ID:BkxVvDc3O
少女「おにいちゃーん、お姉ちゃーん!」

村の人の集団からあの女の子が走ってくる

八幡「おう、どうした」

少女「あのね、私、大きくなったらお姉ちゃんみたいになる!それを言いにきたの!」

みき「私みたいに?てことは星守になりたいってこと?」

少女「うん!お姉ちゃんみたいにカッコよく戦いたいの!」

八幡「そうか」

みき「うん、きっとすごい星守になれるよ。お姉ちゃん待ってるからね」

少女「うん!」

昴「おーい!みき達、そろそろ転送が始まるよー!」

みき「わかったよ、昴ちゃん!もう行くよ!」

八幡「もうお別れだな。元気でな」

少女「うん!おにいちゃんもお姉ちゃんもありがとう!」

そう言って少女はまた走って戻っていった。

俺らも戻らなきゃな。体ガタガタだし足痛いし…

八幡「さ、帰りますか」

みき「そうだね!……あっ」

八幡「な、なんだよ今になって」

みき「あの子に名前聞き忘れちゃいました…」

八幡「あっ」

「転送!」



こうして俺は神樹ヶ峰女学園に戻った
56 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/12(月) 14:49:18.05 ID:qr1A9RlwO
転送が終わるとそこは神樹ヶ峰女学園のラボの中で、八雲先生と御剣先生がそこにいた

風蘭「みんな、お疲れ」

樹「特に比企谷くんとみきはよくやってくれたわ」

みき「いえ、みんなが助けに来てくれたおかげです!」

八幡「星月はともかく俺は本当になにもやってないんですが…」

樹「いえ、あなたたち2人が大型イロウスを食い止めてなければ被害はもっと甚大だったでしょう」

風蘭「そうだ。アンタたち2人が考え、行動した結果村は救われたんだ。すごいじゃないか」

みき「えへへ〜」

八幡「…」

こうやって面と向かって褒められるなんてほぼ初めてだからどんな反応すればいいかわからん…八幡恥ずかしい!

風蘭「さ、比企谷とみき以外のみんなは教室に戻っておいてくれ」

「はーい!」

あれ、俺は?俺は?なんで帰れないの?

八幡「え、俺まだ何かやるんですか?」

樹「えぇ、これからあなたたち2人は私たちと一緒に理事長に会ってもらいます」

みき「理事長にですか?」

風蘭「あぁ、理事長が今回のことで2人と話したいことがあるそうだ」

理事長

この交流で俺がここに呼ばれることになった原因を作った1人。それに俺に手紙を送って来た人…

怖いなぁ、どんな強面の人なんだろうか、いっそのことケガを理由に帰ってしまうか。うん、そうしようそうしよう

八幡「あのー、俺足痛いんで病院行きたいんですけど…」

そう言った瞬間、八雲先生と御剣先生が俺の両側に立ち俺を掴む

樹「そんなこと言っても」

風蘭「逃がさないからな」

いやぁぁぁぁ、ダレカタスケテ〜〜

みき「あはは…」
57 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/12(月) 23:47:40.64 ID:fFPyD8rD0
俺は先生2人に両脇を抱えられながら理事長のところへ連行されている。

ちょっと?一応俺ケガ人なんですけど?もう少し優しく扱ってくれませんか?

八幡「…あの、そろそろ離してくれませんか?」

風蘭「断る」

八幡「どうして…」

樹「だって静さんに言われてるのよ。比企谷くんを逃がさないためには実力行使してもいいって」

あの暴力独身女教師ぃぃ、何めんどくさいことを他校の先生に教えてるんだよ。おかげで平塚先生が増えたみたいになっちまったじゃねぇか…

風蘭「ほら、着いたぞ」

前のドアを見ると確かに「理事長室」とある。

ついに来てしまったか…でももしかしたらラブ◯イブみたいに実は理事長は生徒のお母さんでしたーとか、ラブ◯イブ◯ンシャインみたいに生徒自身が理事長になってるパターンじゃないのか?そうなんだろ!実はそうなんだろ!

ってそんなわけないだろ!…いかん、自分でボケて自分でツッコンでしまった…

そんなことを考えてたら八雲先生がドアをノックする

樹「失礼します。比企谷くんとみきを連れて来ました」

八雲がドアを開けるとその先にはたくさんの本と、綺麗な茶色の高価そうな机と、これまた高価そうな椅子が置いてある。

そしてその椅子に小学生か中学生くらいの少女が座っていた。なんでここに少女がいるんだよ

八幡「八雲先生、理事長はどこですか?」

樹「…!比企谷くん?あなた本気で言ってるの?」

八幡「は?何がですか?」

風蘭「アンタの目の前にいるだろ理事長は」

目の前って…そんな理事長みたいな人なんてどこにもいないんだが…?

八幡「だからどこですか」

みき「比企谷くん、あの椅子に座ってるのが理事長ですよ…」
58 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/12(月) 23:52:29.57 ID:fFPyD8rD0



はぃぃぃぃぃぃ?え、ちょ、え?ラブ◯イブなんて目じゃないんですけど??俺より年下の理事長ですか??ハーレムものでよくある「天才で飛び級しちゃいました〜」みたいなやつですか??

八幡「え、あ、あの、す、すみません」

動揺しすぎて言葉が出て来ない、こういう時は素数を数えて落ち着け俺。0、あれ、0って素数?素数じゃない?どっち?

牡丹「いえ、大丈夫ですよ。そういう反応をされるの慣れてますから」

そうやって理事長はにこやかに笑う

牡丹「はじめまして比企谷八幡さん。私がこの神樹ヶ峰女学園の理事長、神峰牡丹です。これからよろしくお願いしますね」

八幡「そ、総武高校から来ました比企谷八幡です。よろしくお願いします」

牡丹「あ、一応言っておきますけど、これでも私あなたのお母様と同じくらいの年ですからね」

は?ウソだろ?こんなちっちゃい女の子が俺の母親と同じくらいの歳?そんなことあるわけがない

樹「比企谷くん、信じられないかもしれないけど本当のことよ。私も羨ましいわ。年を重ねてもあの若さでいられるのは」

いや、あそこまでいくと若いってより幼いって感じだと思うんですけど

なんてことは俺は口が裂けても言えないから黙っておく
59 : ◆JZBU1pVAAI [sage]:2016/12/13(火) 00:09:51.32 ID:yo1865o40
ミスりました。公式で牡丹の年齢は?でした。
なので
誤…私はあなたのお母様と同じくらいの歳ですからね
正…私は樹や風蘭よりも年上ですからね

誤…こんなちっちゃい子が俺の母親と同じくらいの歳?
正…こんなちっちゃい子が八雲先生たちより年上?

にしてください。牡丹の一人称や呼びかけの言葉をまだ把握してないのでそれも追い追い修正します
60 : ◆JZBU1pVAAI [sage]:2016/12/13(火) 00:11:03.29 ID:yo1865o40
それと神峰牡丹先生の画像です

61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/13(火) 08:20:08.28 ID:mKCH1zC7O
理事長のなにが謎ってファッションセンスなんだよなぁ…
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/13(火) 12:25:30.83 ID:5BUmraIg0
運営は早く理事長をなでなでできるようにしてくれ
63 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/13(火) 13:46:24.35 ID:EnOxEFW+O
牡丹「さて、比企谷さん。今回のイロウス討伐にはあなたとみきの功績が大きいと話を聞きました。特に比企谷さん、あなたの策がとても効果的だったそうですね」

八幡「いや、俺は考えただけで実際星月が戦ってくれなかったらどうにもならなかったです」

牡丹「なるほど。あくまでみきのおかげでイロウスを倒せた、と」

八幡「まぁそうですね」

なんか迫力あるなこの人。見た目は小さいし、なんか巫女っぽい不思議な服着てるけど、逆に喋り方はすごく落ち着いてるし、そういう見た目と喋り方のギャップで存在感があるように思える

牡丹「そうですか。では」




牡丹「比企谷さん、みきの頭を撫でてあげてください」

………は?この人今なんて言った?俺が星月の頭を撫でる?headをstroke?なんで?どうして?why?

八幡「な、え、」

牡丹「聞こえなかったですか?みきの頭を撫でてあげて欲しいのですが」

八幡「流石にそれは聞こえてますよ。そうじゃなくて俺が不思議なのはなんで俺が星月の頭を撫でることになるのかってことですよ」

牡丹「それは星守にとって、頭を撫でられることはその人と親密度を深める行為になるからですよ。今回、比企谷さんはみきのおかげでイロウスを倒せたと言いましたね。それでしたらみきの頭を撫でて彼女を労うのは当然ではないですか?」

確かに星月のおかげでイロウスを倒せた。それに何か礼をするのも当然だろう。だけどそれが頭を撫でることになるのはおかしいんじゃないの?

みき「比企谷くんになら、私、撫でてもらいたいですよ…?」

あの、そんな上目遣いでそんなこと言わないでもらえますかね?うっかり惚れそうになるだろうが。この子ちょっと心配になるくらい純粋なんだが大丈夫なのか?
64 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/13(火) 16:46:17.19 ID:EnOxEFW+O
八幡「いや、星月さん?同い年くらいの男に頭撫でられるんですよ?いいの?」

みき「い、いいの!それに、村であの女の子が比企谷くんに頭撫でられてて気持ち良さそうだったから私もしてもらいたいなって…」

八幡「まさか、あの時俺をじっと見つめたのは…」

みき「はい、あの子が撫でてもらってるのが羨ましくて…」

えぇー、変人扱いされてないのがわかったのはまだいいが、こう思われてたのもまたキツいものがあるんですけど…

牡丹「ほら比企谷さん、彼女からも許可が出ましたよ。早く撫でてあげてください」

マジかよ、高校生の男に同い年くらいの女の子の頭を撫でさせるなんてこの学校おかしいぞ…

俺が躊躇してるのを見て八雲先生たちも早くしろと言ってくる。

だぁぁ、うるせぇな!撫でればいいんだろ、撫でれば?もうヤケクソだ。こうなったらイヤになるまで撫でてやる

八幡「…じゃあいくぞ、星月」

みき「は、はい!お願いします!」
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/13(火) 21:17:09.93 ID:OuhBmnmVO
なるほど、生徒の頭を撫でるだとただの変態だが星守に必要なプロセスということなら合法だな(錯乱)
66 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/14(水) 14:02:19.39 ID:fd65/65gO
恐る恐る俺は星月の頭に手を置いて、ゆっくり撫で始める

みき「ひゃうっ!ご、ごめんなさい。変な声出ちゃいました」

八幡「お、おう…」

だが星月はすぐに落ち着いたように見える。俺の手つきに慣れたようだ。てかこいつ髪サラッサラだな。うっすらシャンプーのいい香りするし、こうやって俺に頭を預けてくれている光景も悪くない。

みき「あの、」

八幡「ん?」

みき「いえ、そうやってされるのすごく落ち着きます…」

八幡「そうか…」

みき「…比企谷くんの手、あったかいですね」

八幡「そうか?」

みき「はい」

こいついちいち危ない発言するな…
てかこれ、はたから見たらかなりヤバいやつじゃ…?

周りを見渡すと案の定、理事長含め大人3人はこちらを見てニヤけている

牡丹「ふふ」

樹「想像以上だわ比企谷くん」

風蘭「ほら、アタシたちには遠慮せず続けていいぞ」

こんなに見られて続けられるか!逆によく撫でてたわ俺!恥ずかしさの極みだぞこれは…家に帰ったら枕に叫びたくなるくらいの黒歴史確定だな…

八幡「星月、もういいだろ。てかやめさせてくれ」

そう言って星月の頭から手を離す

みき「はい、ありがとうございました」

また星月は笑顔でそう言ってくる。お礼言われるほどのことしてないんだが。逆に俺がお礼言いたいくらい…
67 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/14(水) 23:38:55.82 ID:u9OKP7qc0
そんな俺たちを見て何を納得したのか頷きながら3人の大人たちは話している

樹「これはもう決まりではないですか?」

風蘭「アタシも大賛成だよ」

牡丹「ではそういうことにしましょう」

なになになに、大人の女たちの会話なんて恐ろしすぎる。俺の中で危険信号が鳴り続けているんだが…

牡丹「比企谷八幡さん」

八幡「は、はい」

これは絶対めんどくさいことをやらされるに違いない。なんとか回避しないと、とは思ってても逃げる勇気もない、どうも俺です…

牡丹「あなたを星守クラスの担任に任命したいと思います」
68 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/14(水) 23:39:59.12 ID:u9OKP7qc0
ん?星守クラスって星月とか成海とか若葉とかさっきの星守たちがいるクラス?え?そこに俺が配属されちゃうの?どう考えても不適材不適所じゃない?

八幡「あの、それは責任重すぎませんか?第一俺にそんな大きな仕事できませんよ…」

なんたって人類を守る星守たちの先生になるわけだ。一介のぼっち高校生の俺なんかがやっていいことではない。むしろぼっちの俺には普通の先生すらできるはずがないのに

牡丹「あら、比企谷さん、何かとても大きな勘違いをされてますね。あなたは今回大型イロウス討伐にとても貢献しました。それにみきへの撫で方を見るに星守たちともすぐ信頼関係を築けるでしょう。それになんといっても」

牡丹「あなたは神樹に選ばれたんです。こんなに適任な方は他にいませんよ」

八幡「いや、あの、それは全部偶然だと思うんですけど…」

牡丹「では星守クラスを頼みますよ、比企谷『先生』」

八幡「………はい」

こうまで言われると拒否のしようがない。ある意味平塚先生よりもやり方が強引だ。訴えればパワハラとかで勝てるんじゃない?

樹「では比企谷先生、さっそく星守クラスのみんなに挨拶しに行きましょう」

八幡「え、今からですか?もう俺ホントに帰りたいんですけど…」

風蘭「遥香や昴、他にもたくさんの星守が助けに来てくれただろ?そいつらに挨拶もなしに帰るってわけにはいかないだろ」

う、それは確かにそうなんだが…これ以上知らない人と会話をするのはツライものが…

牡丹「さ、比企谷先生。先生としての最初のお仕事、頑張ってください」

みき「そうですよ比企谷くん!いや先生!早く行きましょう!」

八幡「…わかりましたよ」

もうどんな抵抗も無意味なんですね、わかりましたよ…
物理的にも精神的にも重い足を引きずって俺は星月とか星守クラスに向かった
69 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/15(木) 13:38:34.02 ID:pXKhukydO
八幡「なぁ、さっきから色々悪いな」

理事長室を出て星月と2人になったので俺はそう切り出した

みき「え?何を謝ってるんですか?」

八幡「いや、村で戦いを任せっきりにしたこととか、俺の勝手な思いつきに巻き込んじゃったこととか、さっき頭撫でちゃったこととか、星守クラスの担任になっちゃったこととか」

手を握られて暖かいなって思ったこととか?撫でてる時いい匂いだなとか思ったこととか?これはさすがに言えないから心にしまっておこう

みき「そんなことありませんよ!全部、私がや比企谷くん、いや先生に同意してやったことですし、撫でてもらったことも私がしてもらいたかったことですし…」

八幡「…今は先生たちもいないから本当のこと言っていいんだぞ?」

さっきから星月にずっと気を遣われてるような気がして心が晴れてくれない。こんな純粋な子にそんな風にさせてる自分も許せない

みき「…先生?私本当に心の底から思ってますよ?」

八幡「だから、そんな気を遣わなくても」

みき「先生!」

星月が大きな声で俺の声を遮る

みき「私は、自分がそう思ったことしかやりません。だから」

みき「先生を信頼する気持ちに嘘はありませんよ?」

なんでこの子は俺にそんなに信頼を置けるんだ?会ってまだ数時間だぞ。そう思われる理由が一つとして考えつかない…

八幡「なんでこんな捻くれぼっちの俺のこと…」

みき「あはは、そういう面白いこと言うところも含めて、ですよ!」

理由になってるのかなってないのかわからない、多分なってないことをこれまた良い笑顔でいいつつ星月は教室のドアに手をかける

みき「さ、先生!ここが星守クラスです。準備はいいですか?」

え、もう?今回こそは心の準備が必要だよ?なにせ同年代の女の子たちに会うわけでしょ?俺には壁が高すぎる。それを乗り越えるには超大型巨人並みのコミュ力が必要だが、俺にあるのはせいぜいミジンコ並みの力ばかり…

八幡「ちょ、ちょっと待ってくれ、」

だが星月は俺の言葉なんか聞くことはなく、ドアを元気よく開ける。じゃあなんで俺に聞くんだよ…

みき「みんな!先生が来たよ!」
70 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/15(木) 16:55:50.67 ID:6XspA6vlO
中に入ると同時に、教室内の目という目が自分を刺してくる気がする。こういう目立つ役はものすごく苦手だ。もう八幡、穴掘って埋まってますぅぅぅ

そうは問屋も降ろしてくれないので、ひとまず教壇の真ん中に立つ。

明日葉「さ、これで全員揃ったな。まずは」

『ようこそ神樹ヶ峰女学園へ!比企谷先生!』

黒髪ロングの女子の掛け声に合わせて教室内の声が揃って自分を歓迎してくれる。

…こういう時どういう反応をするのがいいの?俺の脳内辞書はこういう状況には非対応なんですけど?誰か教えて?

みき「ほら、先生。ひとまず自己紹介お願いします!」

ナイスだ星月。じゃあ自己紹介といきますか

八幡「あー、比企谷八幡です。よろしくお願いします」

よく考えたら自己紹介なんかほぼしたことないから名前以外何を言えばいいかさっぱりわからない…
ほら、案の定教室シーーンとしてるしね?いや、これは俺のせいじゃない。喋ることがないことが悪い。あれ、それ結局俺が悪くない?

「先生何歳ですかー?」

「好きな植物とかありますか?」

「星とか、興味ありますか?」

「ここの可愛い子はみんな蓮華のだから手出しちゃダメよ〜」

「ぬいぐるみとか好きー?」

「zzz」

だがそんな静寂はすぐ破られ、四方八方から声の圧力を受ける。そ、そんな声の暴力に慣れてないんですけど!てか1人寝てないか?よくこんな状況で寝られるな

八幡「あぁ、えーと…」

明日葉「ほら、みんな落ち着け。みんなが一斉に言っても比企谷先生が混乱するだろ。こちらも1人ずつ自己紹介してその時質問があればするようにしよう」

俺が反応できないところを察して、先ほど掛け声をした女生徒が指示を出す。周りもその意見に納得したのか静かになる。なるほど、彼女がこの教室のリーダー的存在か
71 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/16(金) 12:55:42.22 ID:UbqbxGIYO
「はいはい!じゃあひなたから自己紹介する!」

1人の女生徒が元気よく手を挙げた。こういうところで話し出せるのはすごいなぁ、八幡感心するぞ〜

…どこ目線で物を喋ってるんだ俺は、アホか

明日葉「よし、ならひなたから学年順に自己紹介していこうか」

ひなた「はーい!ひなたは南ひなた!中学1年生!4月15日生まれで、血液型はO型!ソフトボール部に入っててピッチャーやってるの!好きな食べ物はオムライス!」

おぉ、元気が服着てるみたいに喋るなぁ

ひなた「あ、今度先生にオムライス作ってあげるね!ひなたのオムライス激うまだから!ひなたの家は6人兄弟で、ご飯の時はいつもおかずの取り合いになって戦場みたいになるけどオムライスの時は1人ひとつって決まってるからゆっくり食べられるの!それでー、」

サドネ「ヒナタ、長い…」

ひなた「えぇーまだ話したいこといっぱいあるのにー!」

八幡「いや、俺もそんなに言われても覚えられないからそろそろ勘弁してくれ…」

ちょっとテンションが高くてついていけないなぁ。俺の中学1年生の時もこんな感じだったのか?いや、流石にないな…

参考画像
南ひなた

72 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/16(金) 13:28:19.17 ID:vEZc+o4sO
ひなた「じゃあ質問!先生!先生は兄弟いるの?」

八幡「あぁ、妹が1人な」

ひなた「へぇ、でも全然そんな感じしないね!」

八幡「ばっか、お前、俺は千葉で生まれ育ったためにお兄ちゃんスキルはカンストしてるまであるぞ」

兄妹ケンカの時は必ずお兄ちゃんが悪いって言われて謝らされたり?お兄ちゃんのお小遣いで買ったゲームや漫画を勝手に使われたり?
お兄ちゃんあるあるだよね!

ひなた「??先生何言ってるの?」

八幡「あぁ、いや、わかんないならいい…」

つい南に反論してしまった。これから南には俺のお兄ちゃんスキルを身をもって体感させなければならないだろう

ひなた「じゃあ次の自己紹介は桜ちゃん!」

桜「zzz」

南は隣で寝ている女子を揺すりながら起こそうとする。

ひなた「もう桜ちゃん!起きて!」

桜「なんじゃひなた、わし眠いから寝かせてくれんかのぉ」

ひなた「寝ちゃダメだよ!自己紹介、桜ちゃんの番だよ!」

桜「うーん、どうしてもやらなければならんのか?

ひなた「当たり前だよ!」

桜「うーん、ならさっさと済ませるとするかのぉ」

そう言ってその女生徒はゆっくりのっそり話を始めた

桜「わしは藤宮桜。ひなたとサドネと同じ中学1年生。好きなことは昼寝、好きなものはお茶じゃ。よろしく頼む」

南とは真逆な落ち着いた、というかもう老人の話し方なんだな。この子ホントに中1?多分世の中の老人たちより老人っぽいぞこいつ

参考画像
藤宮桜

73 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/16(金) 13:50:35.24 ID:gQm7ZBSiO
桜「わしからは特に質問とかはないのぉ。その代わり寝かせておくれ、zz」

ひなた「ダメだよ桜ちゃん!さっきまで寝てたでしょ!」

すごいマイペースだな藤宮。中1でこの態度は将来大物になりそうだな。なるべく関わりたくないが…

桜「なら、次の自己紹介に移ればよかろう。サドネ、頼む」

サドネと呼ばれた女の子がこっちを見るが明らかに嫌悪の目線を送ってくる。やりづらいなぁ…

サドネ「……サドネ」

…それだけ?

楓「ど、どうなさったのですかサドネ?」

サドネ「だって、この人の目怖い。だから、この人、イヤ」

こんなにストレートにこの目を嫌われるとそれもそれで心にくるものがあるぞ。かと言って雪ノ下みたいに罵られてもイヤだが…

参考画像
サドネ

74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/16(金) 16:51:12.06 ID:UNe+zKRdO
サドネの目もハイライトさん仕事サボってること多いけどね…
75 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/16(金) 17:08:05.48 ID:je+onDaIO
八幡「あー、この目は生まれつきこうでな。イヤと言われてもどうしようもないんだが」

サドネ「でも怖い。だからサドネこの人苦手」

あぁ、初対面から、しかも外見で嫌われたか。流石にここまでの経験はないから地味にショックを隠せない。

みき「サドネちゃん、先生はそんな怖い人じゃないよ!」

星月がフォローをするがサドネは聞く耳を持たない。これもうなんともならんか

八幡「まぁ人間好き嫌いがあるのは当たり前だ。俺も嫌いなもんはとことん嫌いだしな」

サドネ「何言ってるのか全然わからない。やっぱり、この人イヤ」

中1にこの話はまだ早かったか…
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/16(金) 17:44:28.92 ID:AUHV2S4o0
そういや悠木さんかつ妹系という共通点が
77 : ◆JZBU1pVAAI [sage]:2016/12/16(金) 19:26:19.31 ID:je+onDaIO
>>76
中の人ネタは後に使う予定です!まぁ予測できましたよね(笑)
サドネ以外にも何人か声優が被ってるキャラがいるので。
なんなら学年も同じですし(笑)
78 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/17(土) 11:22:34.12 ID:2klv8N/O0
楓「では、気を取り直して自己紹介を続けますわ。ワタクシ千導院楓と申します。よろしくお願い致しますわ」

何この漂う金持ちオーラは。ホントにいるんだな、こんな喋り方するザ・お嬢様

楓「将来は千導院家を継ぎ、世の人のために行動できる立派な当主となるために日々勉学に励んでいますの」

玉縄みたいな意識高い系、ではなく本物の意識高い人だ。玉縄とはえらい違いだ。手をこねくり回さないあたりから違うぞ。…そんなの当たり前か

八幡「すげぇな、本物のお嬢様かよ」

楓「先生は千導院家をご存じないのですか?」

八幡「あ、あぁ、正直聞いたことはない…」

俺がそう言った瞬間、千導院の顔つきがサッと変わった。ヤベ、地雷踏んじまったかも

楓「それはいけませんわ!これから千導院家の歴史についてワタクシが講義いたしますわ。まず偉大な初代当主の…」

望「ストップストップ楓!まだみんな自己紹介終わってないよ!」

楓「あぁ、そうでしたわね。ワタクシとしたことが熱くなってしまいましたわ」

これ、止められなければ永遠に語られてたのだろうか…少し千導院家について勉強しとかないとまた言われそうだな

参考画像
千導院楓

79 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/17(土) 13:48:50.38 ID:2klv8N/O0
楓「では次はミミ、お願いしますわ」

ミシェル「はーい!ミミは綿木ミシェル!楓ちゃんと同じ中学2年生!好きなものはぬいぐるみだよ!」

これはまた強烈なパンチ力を持った子だな。キュートキューティーキューティクル!って感じ。ウサミン星出身とか言いださないよね?

くるみ「ミミさんは可愛らしいぬいぐるみを自分で作ってるんですよ」

ほぉ、自分で作ってしまうくらいぬいぐるみが好きなのか。ああいう縫い物系を作れるのは素直にすごいと思う。

八幡「自分で作るなんて手先が器用なんだな綿木」

ミシェル「えへへ。あ、先生!ミミのことはミミって呼んでよ!」

八幡「え、いや、いきなり愛称で呼ぶのは俺にはムリだ」

ミシェル「むみぃ〜、残念…」

そんな落ち込まれてもムリなものはムリよ?そもそも愛称で人を呼んだことないし、そんな仲になるような人もいなかったし。

八幡「あー、なんかすまん…」


参考画像
綿木ミシェル

80 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/17(土) 16:18:46.41 ID:3h8ZXqeMO
うらら「ちょっと先生!雰囲気暗くしたらこの後うららたちが自己紹介しづらいでしょ!ほら、心美も!何かあるなら言ったほうがいいわよ!」

心美「わ、私は別に何も…」

うらら「心美!そんなんじゃこの先うららの隣に立ってられないわよ!」

心美「うららちゃん、いきなり話が飛びすぎてるよ…」

この2人、タイプは違うけど仲良いんだろうなぁ。奉仕部の2人とはまた違った感じだけど

ゆり「こら2人とも!言い争いは後にして自己紹介をしろ!」

心美「す、すみません」

うらら「はーい、じゃあうららから自己紹介するよ!」
81 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/18(日) 01:03:46.96 ID:QpNdIOwrO
うらら「蓮見うららよ!学年は中学3年生!将来の夢は世界中を虜にする宇宙1のアイドルになること!先生、今なら特別にUFCの会員にしてあげてもいいよん」

八幡「いや、結構です…」

おぉ、小町と同じ年でここまで振り切れてる奴を見るのも珍しい気がする。まぁ中途半端に「アイドルになったきっかけですか?知り合いに勝手に応募されたんですよ〜」とか言う奴よりはよっぽどいいが

うらら「えー、もったいない!入会しないと近い将来絶対後悔するわよ!」

八幡「しねぇから…そもそもUFCってなんだよ。どっかのサッカーチーム?」

うらら「football clubじゃないわよ!うららファンクラブ!今なら会員1号にしてあげてもいいよ!」

八幡「だから入らねえって…」

ここまでグイグイ来られると扱いに困るな…小町はこんなに押し強くないから余計に疲れる…
82 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/18(日) 01:06:08.72 ID:qtlg0bHV0
画像を貼り忘れました
蓮見うらら

83 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/19(月) 00:40:13.86 ID:i3Dgu0w60
うらら「じゃあ次は心美の番よ!」

心美「は、はい」

蓮見の隣の席の子がおどおどしながらこっちを見る。そんなに怯えられるようなことしたか俺?やっぱり目?サドネと同じように目がイヤか?
…けっこう傷ついてるな、俺。なんかサドネの声でイヤ、とか嫌いとか言われるのすごい心に来るんだよなぁ

とか考えてると自己紹介が始まる

心美「あ、朝比奈心美です。た、誕生日は10月2日で、星座は天秤座です。天文部に入っています…」

八幡「あ、あぁ…」

心美「…はい」

八幡「……」

心美「……」

何この沈黙!今までキャラが濃い子ばっかりだったから余計に動揺する。何か言ってあげるべきなのか?いや、彼女が何か言うのを待つべきなのか?

心美「あの、やっぱり私の自己紹介つまらなかったですよね…」

朝比奈はそう言って泣き始める。なに?自己紹介がつまらなかったことを心配してたの?これは臆病とかそういう話じゃないと思うんだが…

八幡「そ、そんなことないぞ?自己紹介らしい自己紹介だと思うが」

心美「そ、そうですか。よかったぁ」

俺がフォローをしてしまった。これだけ臆病だと扱いに困るな。小町はこんなに芯が弱くないから余計に疲れる…

参考画像
朝比奈心美

84 : ◆JZBU1pVAAI [sage]:2016/12/19(月) 01:13:46.61 ID:i3Dgu0w60
訂正
誤…そういう話じゃないと思う
正…そういう次元の話じゃないと思う
85 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/19(月) 12:09:22.60 ID:+GC+hjZ5O
みき「あはは、じゃ、じゃあ今度は高校生組の自己紹介ですね!」

八幡「まだやるの?」

アニメみたいに続きは来週!とかにならない?もう八幡のライフポイントは0だよ?

みき「当たり前です!星守クラスは18人で1クラスなんですから!」

八幡「そうですか」

まぁまだ話してない奴らはさっきイロウス討伐に助けてくれた連中だから、聞くだけ聞かなきゃいかんか
86 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/19(月) 12:34:46.56 ID:+GC+hjZ5O
みき「私から自己紹介しますね!星月みき、高校生1年生です!特技は料理ですっ!得意料理は……え、え〜っと、まだ練習中です!」

なんで特技が料理で得意料理が練習中なんだよ、と思ってたらクラスの空気がいきなり重くなった

八幡「な、なんでこんな空気が重くなるんだ」

昴「いえ、みきの料理は、その、独特というか」

ゆり「前に食べたら見たこともない世界が見えました…」

八幡「あー、なるほど…」

由比ヶ浜タイプか。あいつが奉仕部で初めて作ったクッキーヤバかったもんな。まさしく凶器。あんなの作れるなんて狂気の沙汰としか思えない。

遥香「え?みきの料理美味しいですよ?先生も食べて見たらどうですか?」

みき「遥香ちゃんだけだよ、私の料理美味しいって食べてくれるの!そうだ、先生にも今度作ってあげますね!腕によりをかけて作りますから!」

八幡「いや、遠慮しておきます…」

自分の料理が下手なことを自覚してないのかこいつは。由比ヶ浜よりタチが悪い。こいつの料理は絶対に回避しなきゃいけないものだな。覚えておこう。

みき「遠慮なんかしないでください!先生の歓迎のために美味しいお菓子を明日作ってきますね!もちろんクラスのみんなのぶんも!」

望「まぁまぁみき、ひとまず今日はみきも疲れてるだろうしお菓子はまた今度で…」

昴「そ、そうそうそれに自己紹介もまだみんな終わってないから続けないとね。次はアタシがやりますね、先生」
87 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/19(月) 16:36:36.35 ID:RlxW6hY3O
なかば強引に星月を止め、若葉が自己紹介を始める。

昴「アタシ、若葉昴ですっ!5月4日生まれの高校1年生です!フットサル部に入ってますけど、体を動かすことが趣味なのでスポーツはなんでも得意です!」

見た目通りのボーイッシュな子なのね。異性よりも同性に好かれそうな感じだな。

昴「先生は何かスポーツやりますか?」

八幡「いや、俺は特に何もやってない。基本インドアだからな。家から出ない。」

正確には家から「出たくない」だな。外出は必要最低限にし、なるべく家でゴロゴロまったり過ごす。お家は最高、お家は天国。どんな人でも暖かく受け入れてくれるからね家は。家を擬人化したら絶対優しいお姉さんタイプに違いない。

昴「えー、体動かすの楽しいですよ!家に篭ってないでスポーツやりましょうよ!」

八幡「イヤだよ。スポーツは疲れるし、体痛くなるし…」

普段の体育は流してるからそんなことないが、戸塚とテニスした時とか次の日筋肉痛ひどかったからな。
88 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/19(月) 16:58:45.63 ID:RlxW6hY3O
遥香「先生!若い時から運動しておかないと将来生活習慣病になるリスクが高まってしまいますよ!」

いきなり成海が大きな声を出す

八幡「な、なんだよいきなり」

遥香「そうですね。まずは自己紹介からですね。私は成海遥香です。みきや昴と同じ高校1年生です。音楽鑑賞が好きなのでその影響で吹奏楽部でフルートを吹いています」

八幡「いや、そういうことではなくて…」

遥香「さぁ、自己紹介も終わったので言わせてもらいます。普段から適度な運動をしておかないと体に悪いですよ?そのケガが治ったら私たちと運動ですからね」

昴「そうそう!運動するといい汗かけるしね!楽しいですよ先生!」

疲れることを人に強制されてやるなんてイヤに決まってる。てか若葉の声、なんか一色に似てる感じがする。あいつとタイプは真逆も真逆だけど。一色は絶対運動しようなんて俺には言いださないし、そもそもそういうことしなさそうだし。

遥香「先生!聞いてますか??」

八幡「あ?だから運動はイヤだってば。」

遥香「ダメです。絶対にやってもらいます。」

ふえぇ、この子怖いよぉ。吹奏楽部の未来のお医者さんってもっと優しくないの?
89 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/20(火) 15:38:49.96 ID:bEtfweXlO
ゆり「うむ!遥香の言う通りだ!先生は筋肉があまりなさそうなのでもう少し体を鍛えた方がいいと思いますよ!」

背の小さい生徒も俺に声をかけてくる。こんな小さい子にもアドバイスされるなんて、さすがに自分が恥ずかしい。家という温室で育ったためか体つきは少し頼りない感は否めない。

八幡「小さいのにはっきり物を言うな、お前」

ゆり「ち、小さいって言うなぁ〜〜??」

八幡「す、すまん」

小さいことにそんなにコンプレックス持ってるの?別に不自然ではないと思うが。

ゆり「そう簡単には許しません!私のことをちゃんと教えますのでしっかり聞いてください!一度しか言いませんよ」

ゆり「私は火向井ゆり。高校2年生で、風紀委員長として学園の秩序を守っています!学園のルールを破る者、秩序を乱す者は絶対に許さん!部活は剣道部で、精神、肉体共に育てています!」

風紀委員長か…こいつの前で変なことはできないな。もしTo LOVEるしようもんなら「比企谷くん、ハレンチです!」とかはならず、多分ボコボコにされる。まぁ俺は結城リトでもなければ、火向井も色々小さいからToLOVEるすることもないんだろうけど。

というか

八幡「お前高2なの?俺と同い年なのかよ」

ゆり「え、先生って高校生なんですか?」

八幡「あぁ、この制服見ればわかるだろ」

さすがにコスプレには見えんだろ。見えないよね?

ゆり「同じ高校生で私たち相手に教壇に立てるとは。先生は相当すごい方なんですか?」

八幡「いや、普通の高校生だ。ここにいるのは理事長の命令でいるだけだ」

上司の命令には逆らえないんですねこれが。同学年相手に先生やるなんてかなり気まずいんですがどうにかなりませんか?

参考画像
火向井ゆり

90 : ◆JZBU1pVAAI [sage]:2016/12/20(火) 15:40:24.88 ID:bEtfweXlO
訂正
誤…小さいって言うなぁ〜〜?
正…小さいって言うなぁ〜〜??
91 : ◆JZBU1pVAAI [saga sage]:2016/12/20(火) 15:45:20.23 ID:FxVn9CCr0
すみません。スマホからだと「!」がなぜか出ませんでした。もう一度訂正を載せます


ゆり「うむ!遥香の言う通りだ!先生は筋肉があまりなさそうなのでもう少し体を鍛えた方がいいと思いますよ!」

背の小さい生徒も俺に声をかけてくる。こんな小さい子にもアドバイスされるなんて、さすがに自分が恥ずかしい。確かに家という温室で育ったためか体つきは少し頼りない感は否めない。

八幡「小さいのにはっきり物を言うな、お前」

ゆり「ち、小さいって言うなぁ〜〜!!

八幡「す、すまん」

小さいことにそんなにコンプレックス持ってるの?別に不自然ではないと思うが。

ゆり「そう簡単には許しません!私のことをちゃんと教えますのでしっかり聞いてください!一度しか言いませんよ」

ゆり「私は火向井ゆり。高校2年生で、風紀委員長として学園の秩序を守っています!学園のルールを破る者、秩序を乱す者は絶対に許さん!部活は剣道部で、精神、肉体共に育てています!」

風紀委員長か…こいつの前で変なことはできないな。もしTo LOVEるしようもんなら「比企谷くん、ハレンチです!」とかはならず、多分ボコボコにされる。まぁ俺は結城リトでもなければ、火向井も色々小さいからToLOVEるすることもないんだろうけど。

というか

八幡「お前高2なの?俺と同い年なのかよ」

ゆり「え、先生って高校生なんですか?」

八幡「あぁ、この制服見ればわかるだろ」

さすがにコスプレには見えんだろ。見えないよね?

ゆり「同じ高校生で私たち相手に教壇に立てるとは。先生は相当すごい方なんですか?」

八幡「いや、普通の高校生だ。ここにいるのは理事長の命令でいるだけだ」

上司の命令には逆らえないんですねこれが。同学年相手に先生やるなんてかなり気まずいんですが、どうにかなりませんか?

参考画像
火向井ゆり

92 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/20(火) 23:53:43.04 ID:FxVn9CCr0
望「えー、アタシはそれでもすごいと思うけどな〜」

八幡「…!」

今、由比ヶ浜の声がしたか?いや、そんなはずはない。あいつがここにいるわけがない。

動揺しながら俺はひとまず返事をする。

八幡「あぁ、ありがと、その…」

望「アタシ?アタシは天野望!高校2年生!趣味は、オシャレ!ファッションに関する知識は誰にも負けません!目標はママみたいに自分でブランドを立ち上げること!特技は、お裁縫!デザイナーを目指す以上、服ぐらいは自分で作れないとね♪」

ほぉ、声だけじゃなくて、明るく素直な感じも由比ヶ浜と似てるな。

八幡「ファッションか。俺には縁もゆかりもないものだな」

家ではアイラブ千葉Tシャツだし、外出の時には小町に服選んでもらってるし。

望「それはもったいないよ先生!人間、オシャレしてナンボだよ!」

八幡「いや、めんどくさいし、自分に合う服分からないし…」

それに服屋の店員との会話もツライ。なんで店入ってすぐ「何かお探しですか?」とか聞いてくるのあの人たち。それにびびって「あ、いえ、あの」と言ってすぐ逃げてしまうどうも俺です。

望「じゃあアタシが先生の服選んであげるよ!カッコよくコーディネートしてあげるよ!」

何、この子押し強すぎじゃない?ガハマさんに勝るとも劣らないんだが。第一、こんな子と服選びに行くというシチュエーションがまず無理だよぉ

八幡「え、遠慮しときます…」

参考画像
天野望
93 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/22(木) 00:44:18.57 ID:ymcmLuFb0
望「えー、行こうよ先生〜」

ゆり「こら望。先生を困らせるな。それに騒がしいとくるみが話せないぞ」

望「そっか、ごめんねくるみ」

くるみ「いえ、大丈夫」

八幡「…!」

くるみ「どうかしましたか先生」

八幡「い、いや。なんでもない」

なんなんだよ、こいつは雪ノ下に声がそっくりじゃねえか。どうなってんだよ、このクラス

くるみ「そうですか。それでは私の自己紹介を始めます。私は常磐くるみ。高校2年生です。趣味は読書と家庭菜園です。将来はパパと同じように植物学者になりたいと思っています」

桜「くるみは花を育てるのが上手だからのぉ。くるみが手入れした花壇はとても綺麗じゃ」

くるみ「そんな。私はお花さんの声を聞いてその通りやっているだけで」

八幡「え、花の声を聞くって何?」

思わず反応してしまった。もしかしてこの子けっこう不思議な子?

くるみ「お花の声が聞こえることは、そんなに不思議なことですか?」

八幡「少なくとも俺は今まで聞いたことないぞ」

普通聞いたことないだろ。デビルーク星の第二王女じゃあるまいし…

てか聞けば聞くほど違和感が募る。この声でこんなにゆっくり優しい口調で話されたらどう反応すればいいか迷う…天野の場合は性格が似ていたからまだいいが、常磐は性格も全然違うし。なんなら見た目も違う。その最たるものとして雪ノ下にはない2つの兵器の存在がある。こんなに違うとこだらけで声だけ似てるのも少し面白いが。

参考画像
常磐くるみ
94 : ◆JZBU1pVAAI [sage]:2016/12/22(木) 00:47:51.08 ID:ymcmLuFb0
>>93訂正
誤…デビルーク第二王女

正…デビルーク第三王女
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/22(木) 01:02:13.14 ID:wmk8KIWA0
自己紹介で一週間か
96 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/22(木) 08:16:28.46 ID:fPV1oj0vO
くるみ「先生も心を素直にして耳をすませばお花たちの声が聞こえるはずですよ」

心を素直に、なんてできるはずがない。素直になれていたら今頃ここにはいないし、そもそも奉仕部にもいないだろう。

八幡「いや、それは」

花音「ムリね」

八幡「そう、ムリ。って、え?」

花音「アンタみたいな無能が心を素直に、なんてできるはずがないでしょ。むしろなんでこんなやつがここにいるのよ」

敵意むき出しで接してくるなこいつ。俺こいつとは初対面なんだけど、なんかした?

八幡「あの、俺あなたに何かしました?」

花音「は?何もできてないから怒ってるのよ!私は仕事で間に合わなかったけど、イロウスとの戦いでみきを酷い目に合わせたって聞いたわ。そんな無能、私は許さないわよ」

酷い目に合わせた無能って。まぁ間違ってはないか。

詩穂「まぁまぁ花音ちゃん、今はひとまず先生に自己紹介しないと」

花音「そ、そうね。私は煌上花音。アンタと同じ高校2年生よ。というか、私の自己紹介なんていらないでしょ。雑誌に書いてあるんだし」

八幡「雑誌?」

花音「…まさか、私のこと知らないって言うんじゃないでしょうね?」

八幡「あー、どこかで会ったことあったっけ?」

花音「信じられない!私のこと知らないなんて!どうやって今まで生きてきたのよ」

八幡「そこまで言うか…」

知らないものは知らないよ。こんな金髪ツインテなんて見たらそうそう忘れるもんじゃないし。それに雑誌ってのもよくわからん。どゆこと?

参考画像
煌上花音

97 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/22(木) 10:05:04.31 ID:5/ND5JCIO
詩穂「花音ちゃん、そう言わずに。先生が私たちのこと知らないなら、これから知って貰えばいいでしょ?」

花音「詩穂は甘いのよ。こんなやつ今すぐ踏んでやりたいわ」

言い方はキツいが、この子に踏まれるって一種のご褒美じゃない?

花音「何考えてんのよ、ヘンタイ!」

それもご褒美っちゃあご褒美なんだよなぁ。

詩穂「うふふ。あ、申し遅れました。私、国枝詩穂と申します。ふとしたきっかけで花音ちゃんと『f*f』(フォルテシモ)というアイドルをやっています。先生、これからよろしくお願いしますね」

ふーん。アイドルか。アイドルねぇ。アイドル??「はっちはっちはー!あなたのハートにはちはちはー。笑顔届ける比企谷八幡!青空もー、ハチッ!」とか「みんなでハピハピしようにー☆」とか言うやつ?…俺の中のアイドル像イロモノに偏りすぎだろ。

八幡「え、お前らアイドルなの?」

詩穂「はい」

花音「だから雑誌見てないのかって言ったでしょ。ホントに何も知らないのねアンタ」

そういうリア充が興味あるようなもの見てないんだよなぁ。そもそもアイドル自体に興味もないし。

八幡「いやまぁそういう話題に疎くてな」

詩穂「でしたら、これから私たちにも興味を抱いてくださいね?」

煌上と違った、優しい言葉遣い、笑顔には癒される。

詩穂「でも、花音ちゃんに迷惑をかけてたら、絶対許しませんからね?」

そう言って国枝は俺に笑いかける。だがさっきまでの笑顔とは違ったゾッとする笑顔だ。

八幡「あ、あぁ」

前言撤回。こいつが1番怖いかもしれん。

参考画像
国枝詩穂

98 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/22(木) 17:36:52.75 ID:pbTK8EO80
明日葉「よし、これで残りは私たち高校3年生だな」

八幡「え、高3もいるんすか?」

明日葉「当然です。星守は中学1年生から高校3年生までの女生徒で構成されているのですから」

八幡「そうなんですか…」

そんなこと初耳なんですけど。先生方、もう少し俺に基本情報を下ろしてほしいですね。

明日葉「はい。では私たち高校3年生の自己紹介を始めさせて頂きます。私は楠明日葉と申します。神樹ヶ峰学園の生徒会長を務めています。趣味は瞑想です。瞑想をすると自分自身の内面と向き合うことができるんです。あと、家族のこともお話ししたいのですが、楠家はとても古く、成り立ちからお伝えすると長くなってしまうのでまた今度にさせて頂きます」

ほう、一色とも玉縄とも違う、真面目な生徒会長そうだな。これこそ生徒会長らしい生徒会長。まぁ一色と玉縄がおかしすぎるから余計真面目に見えるのもある。

八幡「はぁ、よろしくお願いします」

くるみ「先生口調が丁寧になりましたね」

八幡「いや、だって俺の方が年下だしそこはへり下るだろうよ」

むしろ下りすぎて最底辺にいるまである。もっと世間は八幡のことを大事にしようね!

明日葉「先生はもっと堂々としていてください。私たちの担任なんですから」

八幡「いや、そう言われても…」

いくら先生という立場にいても年上相手に、しかも女子相手に偉そうな態度はとれない。

参考画像
楠明日葉

99 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/22(木) 19:58:59.23 ID:1zIi9V6tO
蓮華「明日葉〜。彼はこの学園との交流で来たのだから、先生としての振る舞いは多めに見てあげなきゃダメよ〜、ね先生」

八幡「あ、あぁ。そうしてもらえると助かります」

蓮華「それに、蓮華はこうして可愛い子がいっぱいいる教室で慌てふためく先生のこと見てるのも面白いですし〜」

八幡「それは勘弁してください…」

フォローしてもらったと思ったらただ遊ばれてただけでしたー!だ、だって女子校で、しかも可愛い子ばかりのクラスに入れられて慌てない男子高校生はいないよね?しょうがないよね?

蓮華「そしたらかわいい蓮華の魅力もしっかり知ってもらわないと。名前は芹沢蓮華。趣味はプロポーション管理。美は1日にしてならずですから。特技はお料理よ。人の心を掴むためにまず胃袋を掴まないとね」

八幡「はぁ」

蓮華「でも、先生に残念なお知らせがあるの」

八幡「…なんですか」

蓮華「れんげね、男の人より、かわいい女の子のほうが好きなんです〜♪」

八幡「…はぁ」

蓮華「あら〜、反応薄くない?」

八幡「いえ、どう反応すればいいかわからなくて」

突然そんなカミングアウトされてもどうやって答えればいいのかわからん。しかしこういう絡み方は苦手だ。なんか雪ノ下さんに少し似てる気がする。いや、あの人のことを考えたらここに来そうだからやめよう…

蓮華「も〜、次からはもう少しかわいい反応を期待してるわよ」

八幡「俺にそんな反応求めないでください…」

参考画像
芹沢蓮華

100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/12/22(木) 22:29:58.00 ID:ymcmLuFb0
明日葉「蓮華、そろそろあんこにも自己紹介させてやれ」

蓮華「はーい」

はぁ、助かった。やっと最後の1人か。長かったな。なぜかとても長かった気がする…

あんこ「ワタシ、やらなきゃダメ?」

明日葉「当たり前だ。先生に私たちのことをしっかり知ってもらわないと」

あんこ「ワタシ、ゲームとかブログやりたいから早く帰りたいんだけど」

おぉ!最後にしてやっと俺と同じような考え方をしてるやつを見つけたぞ。この流れに乗れば俺は帰れる…!

八幡「いいこと言うじゃないですか。俺も早く帰りたいんだ、だからもうこの会はお開きに…」

明日葉「いけません」

蓮華「ダメよ〜」

八幡あんこ「うっ」

そんな2人して否定しなくてもいいじゃないか…

明日葉「先生がそんなこと言ってどうするんですか。最後までしっかり聞いてもらいます」

八幡「はい…」

蓮華「あんこもよ〜。ちゃんと自己紹介してもらうわよ。じゃないと…」

そう言って芹沢は不敵な笑みを浮かべる。

あんこ「わかった、わかったわよ。自己紹介するから!」

蓮華「うふふ〜」

あんな風に笑われたらそりゃ反抗できないよな…やっぱり高3女子怖い。

あんこ「じ、じゃあ簡単に。粒咲あんこよ。特技はプログラミング。好きな食べ物は激辛料理。趣味はネットサーフィン。これでいい?」

八幡「あぁ、はい」

粒咲さんは星守の中で1番俺に近い人っぽいな。家に帰りたいと思ってるところもこのクラスの中においては八幡的にポイント高いぞ。

参考画像
粒咲あんこ

101 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/22(木) 23:08:42.38 ID:ymcmLuFb0
ふぅ、これで全員の自己紹介が終わったな。やっと解放される…さ、帰ろ

と思ったら、ドアが開いて八雲先生と御剣先生が入ってきた。

樹「みんな、比企谷先生とは話せたかしら?」

風蘭「比企谷も交流できたか?」

八幡「えぇ。しっかり交流できました。なのでもう俺は帰りたい…」

ミシェル「むみぃ、先生と全然お話しできてない〜」

うらら「なんか変なことばっかり言うー」

花音「こんなやつ今すぐ踏んでやりたいわ!」

望「この先生かなり変わってるよね!」

おいおい、なんか散々な言われようだな。お前らもけっこう変わってるからな。

樹「ではもう少し交流を深める必要がありそうね」

風蘭「そうだな。ちょうどいいことに、今ラボでアタシが作ったチャーハン製造機がみんなのぶんのチャーハンを作っているんだ。比企谷の歓迎も兼ねてチャーハンパーティーでもやろうじゃないか」

遥香「おなか一杯食べられるかしら」

ひなた「わーい!チャーハンだー!」

明日葉「はい、賛成です」

風蘭「異存はなさそうだな。ではチャーハンを持ってくる。ちょっと待っててくれ」

あの、俺の意志は?一応俺って主賓じゃないの?

八幡「あのー、俺は今日はちょっと…」

蓮華「あら〜、先生、勝手に逃げるのはナシですよ〜」

楓「そうですわ!先生のことをきちんとおもてなししないとこちらの気が済みませんわ」

詩穂「うふふ」

逃げ道はないのね…

みき「先生!一緒に楽しみましょ!」

またいい笑顔だなこいつ。まぁ、チャーハンも嫌いじゃないし、腹も減ったからちょっとくらい残ってやるか。

八幡「食うだけな」

桜「はは、先生も素直じゃないのぉ」

ゆり「そうですよ!食べたいなら食べたいと正直になりましょう!」

八幡「うるせ」

これから俺はここでやっていけるのだろうか。不安しかないが、ひとまず今は香ばしい匂いのするチャーハンを味わうとしよう。
102 : ◆JZBU1pVAAI [sage]:2016/12/22(木) 23:13:28.31 ID:ymcmLuFb0
やっと交流一日目が終わりました。長くなってすみません。これから先、本編も書きますが、他に八幡と誰かが交流したり、星守どうしの日常などの番外編を気が向いたら書きます。番外編は本編とは関係ない話なのでテキトーに読んでください。もし何か番外編のアイディアがぜひお願いします。書けるかどうかはわかりいませんが
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/22(木) 23:50:50.36 ID:oSrdG6iH0
キャラ多いし長くなるのは仕方ない
ここまでいい感じだから期待してるよ
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/23(金) 00:59:41.44 ID:4bSSAudAo
乙です
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/23(金) 07:51:05.73 ID:ioT6+HQZo

番外編でメンテナンス時の神木ヶ峰女学園の様子をお願いします
106 : ◆JZBU1pVAAI [sage]:2016/12/23(金) 14:04:39.05 ID:N4VYi3PbO
>>105
すみません、メンテナンスってなんのメンテナンスですか?
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/23(金) 14:41:01.95 ID:ioT6+HQZo
ソシャゲのメンテナンスとか?
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/23(金) 18:08:17.05 ID:tFPAy4Ac0
お前は何を言ってるんだ
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/23(金) 19:39:25.59 ID:dvIi7tg3O
ちょっと頭おかしい人かな?
一回落ち着いてから書き込めば大丈夫だからね
110 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/24(土) 02:35:21.48 ID:sbYUp55o0
番外編「楓の誕生日 前編」

今日はクリスマスイブ。世間のリア充が一番沸き立つ日と言っても過言ではない。カップルはもちろん、彼氏、彼女がいない人も集まり「今年は彼女(彼氏)できなかったわ〜、来年は頑張らないと〜。でも来年までにできなかったらまた集まろうね」とか騒ぎ合う。そういうやつらって、ほとんどが次の年も彼女、彼氏はできないし、もしできたときには他の奴らからの嫉妬がすごいことを知ってる。ほんとこういう時の嫉妬ってすさまじい。まさに「嫉妬ファイヤ〜〜〜」が燃え上がってる状態。

そんな俺はというと、もちろん彼女なんてできるはずもなく、バカ騒ぎする友人も当然いない。むしろ、仕事というプレゼントを学校からもらってる状況である。おかしいなぁ、クリスマスイブにまったく嬉しくないプレゼントもらったぞ?サンタさんちゃんと仕事して?

楓「あら、先生。ごきげんよう」

そんなことを考えていたら千導院に声をかけられた。

八幡「おう、千導院か」

楓「先生の事探していたんですわ。今日、我が家でワタクシの誕生日会が開かれるですが、先生もいらっしゃいませんか?」

八幡「いや、俺まだ仕事あるし…」

楓「それは残念ですわ。先生にもワタクシの誕生日を祝ってもらいたかったんですが…」

悲しそうにうつむきながら千導院は声を絞り出す。いや、そんなに落ち込まれたらすごく話しづらいんですけど。

八幡「…まぁ、会にはいけないが、そのお詫びというか、これ」

楓「これは、もしかしてワタクシへのプレゼントですか?」

八幡「あぁ、まぁ一応な」

事前に千導院へのプレゼントにはどんなのがいいか仲がよさそうな綿木やサドネなんかに聞いておいた。アドバイスは同じだったが、果たして本当にこんなのでよかったのだろうか。

楓「開けてもよろしいですか?」

八幡「あ、あぁ」

楓「では」

千導院は袋を開ける。その中に入ってるものを見て千導院の顔つきが変わる。

楓「先生…」

あ、これはやってしまったやつか。そりゃあんなアドバイスをまともに受けた自分も悪い。こんなものをプレゼントにもらって嬉しくなるやつがいるはずがない。

八幡「あ、いや、なんというか、それは、その」

楓「これは素晴らしいですわ!
111 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/24(土) 02:37:56.63 ID:sbYUp55o0
番外編「楓の誕生日 後編」

楓「ワタクシの大好物のカップ麺!先生、ありがとうございますわ!」

八幡「ど、どういたしまして」

予想の遥か斜め上を行く喜びようだな。カップ麺が好物だなんてほんとにお嬢様なの?

楓「カップ麺は庶民の大発明ですわ。お湯を入れて待つだけでこんなにおいしいものを作れるのですから!」

そういう目線でカップ麵を見てるのね。おいしいことは否定しないし、むしろ大賛成だがここまで感動はしないな。というかできない。

楓「先生、このカップ麺、今すぐ頂いてもよろしいですか?」

八幡「あ、あぁ。どうぞ」

楓「ありがとうございますわ!では早速お湯を!」

千導院が言うが否や、執事がお湯をもって現れた。なんだよこいつ、どこから来たんだよ。忍者?幽霊?

楓「さぁ、お湯を入れて待ちますわよ!」

お湯を入れて、表記された時間になると千導院は一目散に食べ始める。

楓「これは、おいしいですわ!先生、これはどこでお買いになったのですか?」

八幡「これは千葉限定のカップ麺で、俺が好きなラーメン屋のラーメンがもとになったものだ。カップ麺もうまいが、店のラーメンはもっとうまいぞ」

楓「これよりおいしいんですの!?庶民の食文化は奥が深いですわね。では、先生。今度ワタクシをそのラーメン屋に連れてってくださいませんか?」

八幡「え?いや。それは…」

楓「もう決めました。庶民の味を知るために、協力お願いしますわ、先生」

そうやって千導院は笑顔でこっちを見つめてくる。そんな顔されたら断れないよなぁ

八幡「…まぁ、そのうちな」

楓「絶対ですわよ!忘れたら許しませんからね!」

八幡「…わかったよ」

押しが強いところはさすがお嬢様。だが、ま、いくらお金を払っても買えないものを見せてもらったし、今年のクリスマスは案外悪いものではないかもしれない。

楓「ほんとにおいしいですわ!」
112 : ◆JZBU1pVAAI [sage]:2016/12/24(土) 02:40:37.16 ID:sbYUp55o0
以上、楓の誕生日でした。楓、誕生日おめでとう!
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/24(土) 05:45:49.97 ID:goumTjMwo
乙です
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/24(土) 09:10:53.18 ID:iiyA8cRUo
>>107 は帰ってどーぞ。もう来なくていいからね
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/24(土) 10:50:32.26 ID:Jg21jCd50
なるほど、番外編ってこういうのね
いいじゃない
116 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/26(月) 00:06:57.38 ID:T7E6fWLO0
本編1-1

イロウスと戦った翌日。俺は朝早くから神樹ヶ峰女学園にいた。「比企谷先生にもう少しこの学園での生活について説明したいので、早く来てくださいね」と八雲先生に脅され、じゃなかった、言われてしまったためだ。

八幡「おはようございます」

樹「あら、おはようございます。待ってましたよ」

八幡「こんな朝早くから説明するんだったら昨日のうちにやってほしかったですね」

樹「昨日は、ほら、色々あったでしょ、ね?」

八幡「…はぁ」

昨日のチャーハンパーティーの時、星守たちはもちろん、先生たちも盛り上がってしまい、収拾がつかなくなって、そのまま解散になってしまった。なんなら先生たちが一番盛り上がってたまである。

樹「では時間もないので説明を始めたいと思います。比企谷先生にはHRや生徒指導など、担任としての業務を任せたいと思います。でも、それ以外の授業は星守クラスであの子達と同じように、生徒として受けてくださいね」

八幡「それは、どういうことですか?」

樹「つまり比企谷先生には、神樹ヶ峰女学園で、先生と生徒の両方をこなしてもらいます」

八幡「え、いや、そんなのムリですよ…」

樹「決定事項なので変更は受け付けません。今日からよろしくお願いしますね」

先生と生徒の二足の草鞋なんて履けるはずがない。なんなら今まで生徒すらちゃんとやれてない。

八幡「横暴だ…」

樹「何か言いましたか?」

八幡「いえ、何もないです…」
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/26(月) 13:58:58.75 ID:Pnuptpkh0
1位可愛いは正義!だけど可愛いと言われるのは悪夢!
2位もしも八幡が歌い手だったら+12
3位金髪赤目のぼっちな高校生
4位八幡「ゆきのんゲットだぜ」
5位雪ノ下雪乃の半身? 第20話

25日渋の上位5位の結果だが…八結かすりもしてないんですけど…
八結合同企画は
14位のWHITE AZALEA あなたに愛されて幸せ
相変わらず順位に恵まれないな
118 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/26(月) 15:02:06.30 ID:T7E6fWLO0
本編1-2


そうこうしていると朝のHRの時間になってしまった。昨日会っているとはいえ、教室には行きづらい。
今からは先生として振る舞い、授業は一緒に受ける。もう意味が分からない。

八幡「はぁ…」

ため息をつきながら教室のドアを開ける

みき「先生!おはようございます!」

楓「おはようございますわ」

望「おぉ!おはよう先生!」

八幡「あ、あぁ…」

ふぇえ、テンションが高くてついていけないよぉ

八幡「あぁ、みんなに伝えないといけないことがある」

そう切り出してさっき八雲先生に言われたことをかいつまんで説明すると

遥香「先生と生徒を一緒にやるなんて大変ですね」

八幡「あぁ…」

てかそもそも生徒として行くのはダメだから先生になったんじゃないの?設定がグダグダになってない?大丈夫?

あんこ「なら先生は先生じゃないってこと?」

ミシェル「先生が生徒で、生徒が先生?ミミ、わからないよぉ〜」

八幡「簡単に言えば朝と放課後は先生で、授業中は生徒ってことか」

多分そう、ナニコレものすごくめんどくさい。

うらら「なら呼び方も変えなきゃね!先生じゃないなら、あだ名つけなきゃ!一応年上だし、ハチくんとか!」

ひなた「ひなたも八幡くんって呼ぶ!」

昴「は、八幡さん?なんか恥ずかしい…」

八幡「おい、好き勝手に呼ぶな」

なんか恥ずかしいだろ。すごい仲いいみたいじゃないか。

明日葉「そうだぞ。あくまで比企谷さんは先生としてここにいるんだぞ」

蓮華「まぁ、みんな好きにすればいいじゃない、ね、先生?いや、八幡って呼んだ方がいいかしら?」

八幡「からかわないでください…」

花音「そうね、こんなやつ先生なんて呼びたくはないし、好きに呼べばいいんじゃない」

詩穂「私たち高校2年生は同じ学年だしね、花音ちゃん」

こう、どうして星守ってのは人の話を聞かないんだ…

八幡「もう勝手にしてください…」

ゆり「先生!私は先生と呼びますからね!」

桜「はは、面白いことになっておるな。頑張れ八幡」

くるみ「八幡、頑張って」

サドネ「…サドネ、あの人イヤ」

そんなこんなしてたら1時間目のチャイムが鳴り、八雲先生が入ってきた
119 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/26(月) 15:17:33.42 ID:T7E6fWLO0
本編1-3



樹「みんな静かに。もう授業の時間ですよ。早く座ってください比企谷『くん』」

八幡「はい…」

俺を槍玉に挙げないでほしい。ほら、天野とか綿木とかも騒いでるよ?そっちは注意しないの?そういう差別はいけないと思います!

樹「では授業を始めます。今日は武器について授業をしたいと思います」

は?武器?暗殺教室でも始まるの?

樹「イロウスの種類ごとに効果が高い武器、低い武器が存在します」

あぁ、イロウスと戦うための授業ね。なら俺は別に聞かなくてもいいんじゃないか?

樹「『ソード』は扱いやすいベーシックな武器種です」

眠い。朝早く学校来たし、さっきのHRで俺の体力は切れた感がある。

樹「『ソード』はシュム種には効果が高いですが、ドラコ種には効果が低いです。これは…」

もういいや、寝よ
120 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/26(月) 17:23:56.09 ID:WuaUpmf4O
本編1-4


「くん、比企谷くん!」

八幡「ん、誰?」

目を開けると八雲先生が明らかに怒りながら俺の前に立っていた。

樹「比企谷くん、授業中に寝てはいけません!罰として、来週特別テストを行います。合格しなければ、どうなるかわかってますよね?」

八幡「いや、この授業を俺が受ける必要はないんじゃ…」

刹那、拳が左頬をかすめていった

樹「言い忘れてましたが、私は元星守です。現役の時よりは衰えましたが、まだまだ一般人よりは強いと思いますよ。では、もう一度言います。特別テスト受けてくださいね」

八幡「…はい」

こんなの断れるわけないよね!暴力反対!イロウスと戦った時くらいの命の危険を感じたんだが。

ひなた「あはは、八幡くん怒られてるー!」

桜「自業自得じゃな」

サドネ「ジゴウジトク、デスワ」

樹「ひなた、桜、サドネ。あなたたちも寝てたわよね?比企谷くんと一緒に来週特別テストです」

ひなた「えー、八雲先生ひどいよ〜!」

桜「これも、自業自得かのぉ」

サドネ「特別テスト、みんなでやる!」

ひなた「サドネちゃん、テストだから勉強しないといけないんだよ…」

サドネ「え、サドネ、勉強キライ…」

ゆり「授業中に寝ているほうが悪いのだからこれくらいの罰は当たり前だ!」

蓮華「いや〜ん、嫌がるひなたちゃんたちも可愛い〜」

あんこ「蓮華、うるさい…」

樹「はい、静かに。4人とも、来週までにしっかり勉強してきてください。では授業を終わります」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/26(月) 17:56:44.37 ID:/3SRNpFDo
番外編でバトガ勢と八幡の正月お餅つきが見たいです
122 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/27(火) 23:31:35.43 ID:3cMPTcAr0
本編1-5


昼休み、星守たちは机をくっつけ、楽しそうに弁当を食べる中、俺は例のごとく1人で飯を食う。今は教室だが、早くこの学校でのベストプレイスも探しておかなければならない。だって一方では

みき「昨日、ケーキ作ってみたんだけど、ママのよりもおいしく作れなかったよ…」

遥香「みきのケーキは今でも十分おいしいのに。ねぇ昴」

昴「はは…」

という会話がされ、また片方では

うらら「やっぱりアイドルには自己PR力がいると思うの!だからここみ!うららの自己PRの手伝いして!」

心美「そんなことしなくても、うららちゃんは、いつもかわいいよぉ」

うらら「それじゃあダメなの!うららのことをみんなに知ってもらうためには、印象に残るように魅力を伝えられるようにならないといけないの!さ、やるわよここみ!」

心美「ま、待ってようららちゃ〜ん」

など、どこもかしこも女子トークに花が咲いている。こんなところで落ち着いて飯を食うなんて俺にはできない。

ひなた「ねぇ、八幡くん」

八幡「ん?」

南が俺のところへ来て話しかけてきた。

ひなた「テスト勉強どうするー?」

八幡「ん、あぁ。家でなんとかやるつもりだ」

朝早くから放課後まで時間が空いてないため、帰ってから家でやるしかない。幸運にも週末は学校に行かなくていいので、そこで集中してやることができそうだ。

ひなた「えぇー、1人でやるの〜?それじゃつまんないよ!」

八幡「いや、勉強って1人でするものだから…」

1人で努力した分だけきちんと結果になる、そんな勉強を、俺はそこまで嫌いなわけではない。別に、他にすることがないから勉強しているわけではないよ?ホントだよ?

ひなた「あ、そうだ!せっかく同じテスト受けるんだからみんなで勉強会しようよ!ね、桜ちゃん!」

桜「ん?ならわしの家でやるか?じぃじは来客が好きじゃからのう」

ひなた「さすが桜ちゃん!そしたら週末に桜ちゃんのおうちで勉強会やろう!」

桜「じぃじも喜ぶじゃろうなぁ」

ひなた「ひなた、サドネちゃんも誘ってくる!」

そう言って南はサドネに話を付けに行った。うん、今のうちに俺は断りを入れておこう。

八幡「じゃあ、3人で仲良くやってくれ。俺は自分でやるから」

桜「八幡も参加確定じゃよ」

八幡「いや、お前らと一緒で勉強なんてできねぇよ」

桜「だが、イロウス関係の資料なんてどこにも売っておらんし、わしら星守の体験なども踏まえて学んだ方が確実に知識は定着すると思うぞ?」

八幡「それは、一理あるな…」

桜「じゃろ。ならひなたやサドネの話を聞いて勉強しておくれ」

八幡「おい、藤宮、まさかお前あいつらの世話を俺に押し付ける気じゃないだろうな」

桜「さてな。では週末にな、八幡」

八幡「くそ…」

中一にまんまと言いくるめられてしまった。悔しい…

123 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/29(木) 00:32:19.95 ID:fi5vZfrX0
本編1-6



そうして週末になり、俺らは藤宮の家に行くことに。

ひなた「桜ちゃんの家楽しみ!」

サドネ「サクラのジィジ、どんな人?」

桜「そうじゃのぉ、わしと同じように、ゆっくりまったりしておるのぉ」

サドネ「わぁ…!」

こんな感じでもう駅からかなりの距離を歩いている。周りは田んぼばかりで、のどかな風景が広がる。

八幡「なぁ、いつまで歩くんだよ…」

桜「もう少しの辛抱じゃ」

ひなた「八幡くん体力ないね!」

サドネ「…」

藤宮には励まされ、南にはからかわれ、サドネに至っては口もきいてくれない。なんで俺今日来たんだろう。すごい居心地悪いんだが。

桜「さ、着いたぞ」

ひなた「おぉ!」

サドネ「わぁ」

八幡「ほぉ」

家は古き良き木造日本家屋。庭も広いとは言えないが手入れは行き届いており、縁側も日当りのいい位置にある。確かにあそこで昼寝をするのは気持ちよさそうだ。

桜「さ、荷物を置いたら勉強会じゃ」

ひなた「おぉ!」

サドネ「おぉ」

南は元気よく手を挙げながら返事をし、サドネもそれを真似る。

八幡「はぁ…」

ひなた「ほら、八幡くんも返事して!」

八幡「はいはい」

サドネ「返事はちゃんとしないとダメ、デスワ」

八幡「…はい」

桜「わはは、面白いのぉ。やはり八幡を連れてきてよかったのぉ」

この中一トリオ、俺のことなめすぎだろ…
124 : ◆JZBU1pVAAI [sage]:2016/12/29(木) 00:40:26.72 ID:fi5vZfrX0
何も考えず書いたら1-5と1-6の進み方が似てしまいました。気を付けます
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/29(木) 09:20:28.54 ID:81ery2qEO
何の問題ですか?(レ)
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/30(金) 00:05:41.32 ID:1LL6MkXno
乙です
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/30(金) 11:17:36.73 ID:O6S9dIDjo
これ八幡には給料出るの?
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/30(金) 13:03:39.90 ID:vOFQwGp9O
2016年12月26日 00:21に投稿された。八色の『恋と選挙とクリスマス!』が閲覧 7239ブックマーク 345

2016年12月24日 08:08に投稿された八雪の『トナカイにお願い』閲覧 6340ブックマーク 256

2016年12月24日 00:24に投稿された八結の『WHITE AZALEA あなたに愛されて幸せ』 閲覧 4036ブックマーク 209

やっと閲覧が4000超えて良かったねww
何か由比ヶ浜叩きを雪乃ファンのせいにしたい人がいるみたいだけどさ
いろはや陽乃かのファンからも普通に嫌われてるからね
実際、今年でるコミケの小説でも由比ヶ浜はハブられてるし需要がなさ過ぎるのよね♪
129 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2016/12/31(土) 03:01:03.88 ID:S00KlwTU0
本編1-7


桜「ただいま。さ、みんな入っておくれ」

藤宮がドアを開けて俺たちを家の中へ入れる。

桜の祖父「おぉ、遠いところをよく来たのぉ。わしは桜のじぃじじゃ。みんな、ゆっくりしていっておくれ」

藤宮の声を聞いたのか、中からおじいさんが出てきた。しかし、ほんとに藤宮はこのおじいさんとしゃべり方が同じなんだな。お互いが入れ替わってもわかんないぞ、これ

ひなた「こんにちは!」

サドネ「ご、ごきげんよう」

八幡「どうも。お邪魔します」

桜「さ、みんなこっちじゃ」

そう言って藤宮は奥の客間へ俺たちを案内する。

サドネ「サクラのじぃじ、優しそうな人だった」

桜「うむ。じぃじはとっても優しいんじゃ」

ひなた「さくらちゃんが70歳くらいになったらあんな感じのおばあちゃんになりそう!」

桜「ふふ、そうじゃな。そうなるかもしれんな」

八幡「とりあえず早く勉強始めないか?時間も多くはないことだし」

早く始めて早く終わらせ早く帰りたいし。

桜「そうじゃな。ではお互いのノートなどを見直しながら勉強をやるとするか。まずはひなたのノートから見るとしよう」

ひなた「うん!」

南が元気よくノートを開くが、ノートはラクガキで覆いつくされていた。

八幡「おい、なんだこのラクガキの山は…」

ひなた「すごいでしょ!これはクワガタ、これはカブトムシ、こっちはカマキリ!」

サドネ「ヒナタ、じょうず」

ひなた「えへへ〜、でしょでしょ!どれも全部捕まえたことあるんだよ!」

八幡「いや、ノートにこんだけ昆虫の絵があったら怖いわ」

地味にうまいから余計生々しくてちょっと気持ち悪い

ひなた「そんなことないよー!ひなた、昆虫採集すると一回でこれくらいは集めるんだよ!」

八幡「まじか…」

昆虫採集なんてアウトドアな趣味を持ってるのねこの子。一日中森の中を駆け回ってそうだなこいつ

桜「うーむ、じゃがこのひなたのノートじゃ勉強できんな。昆虫の絵以外はほとんど何も書いておらんし」

ひなた「う、ごめんなさい…ひなた、ラクガキしてるとき以外はほとんど寝てるから授業のことは何も書いてない…」

八幡「南のノートがダメなら次はサドネのノートか?」

桜「じゃな。サドネ、ノートを見せておくれ」

サドネ「ん」
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/31(土) 21:20:58.57 ID:qpek79iHo
番外編で初詣とか見れたら嬉しい
131 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2017/01/01(日) 01:33:50.46 ID:7shk6FJ10
番外編「八幡と星守たちのお正月 @」

今日は正月。冬休み真っ只中で、本来なら初詣兼、小町の合格祈願を終えたあと、家でコタツに入ってぬくぬくするはずだったんだが

みき「先生!今日みんなで餅つき大会やるんで来てください!先生の分のお餅もありますからね!待ってますよ!」

と言われたので、向かうことに。本当は行きたくなかったけど、小町に「せっかく誘われたんだから行く!こたつむりになってちゃダメだよおにいちゃん!」と言われ家から追い出されてしまった。

で、場所は千導院の家。しかし、こいつの家デカすぎるだろ。こんなのを何軒も持ってるとか言ってたな。社会って平等じゃないね…

楓「先生。あけましておめでとうございますわ。もうみんな到着して準備を始めていますわ。さ、こちらへ」

八幡「あぁ」

広い庭に案内されると、星守クラスの子たちが各々楽しそうに会話をしている。うん、見てるだけならいい眺めだな。

サドネ「あ、おにいちゃん!」

昴「先生!来てくれたんですね!」

ミシェル「先生〜あけましておめでとう〜」

みんな俺にすぐ気づいてこっちへやってくる。ちょ、みんな近づきすぎ…新年早々、女子たちのいい匂いに囲まれてすごく居づらい…

八幡「おぉ。おめでとさん」

明日葉「さ、先生も来て全員揃ったから早速餅つきを始めよう」

八幡「ここでつくのか?」

楓「もちろんですわ!皆さんのために、最高級の餅米と最高級の臼と最高級の杵を用意いたしましたの!」

千導院がそう言うと執事と思われる人たちが巨大な臼、たくさんの杵、大量の餅米を運んで来た。

あんこ「これはすごいわ。ブログのネタになること間違いなしね。写真撮らなきゃ」

遥香「これだけあれば食べ放題よね?」

昴「遥香は少し遠慮したほうがいい気が…」

ゆり「よし!それではみんなで餅つきを始めよう!」
132 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2017/01/01(日) 01:34:45.05 ID:7shk6FJ10
番外編「八幡と星守たちのお正月 A」

八幡「おい、この餅米どんだけあるんだよ。多すぎじゃないのか?」

明らかに俺たちだけでは食べきれない量の餅米が臼の中に入っている。このまま餅屋でもできそうな勢い。

ひなた「そんなことないよ!ひなたいっぱい食べるもん!」

遥香「私も沢山食べたいと思ってますし、むしろ足りるかどうか不安ですね」

八幡「あ、そう…」

成海は特に食うからな。それこそ胃にブラックホールでもあるんじゃないかってくらい。あれだけ食べてよくスタイル保ってられるな。

花音「ま、余ったら私と詩穂が仕事に差し入れで持ってくつもりだし、大丈夫よ」

明日葉「私も家の人たちに配りたいと思ってますし、今はひとまず餅つきを楽しみましょう、先生」

八幡「ま、見てるだけだけどな」

別に俺がやらなくてもみんなが杵を持って餅をついてる。俺は出来上がった餅を食べられればそれでいい。

うらら「ここみ!ほら早くこねて!杵下ろすわよ!」

心美「うららちゃ〜ん、早いよぉ〜」

ゆり「くるみ!気合い入れてつきなさい!」

くるみ「そんなに焦らなくても大丈夫よ、ゆり」

桜「みんな、がんばっておくれ。わしは寝てるからの」

昴「桜!起きて!」

サドネ「モチツキ、楽しい!」

みき「先生!ほらこっち来てください!」

八幡「はいはい…」
133 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2017/01/01(日) 01:37:46.23 ID:7shk6FJ10
番外編「八幡と星守たちのお正月 B」

蓮華「はーい、みんな〜、飲み物持って来たわよ〜」

詩穂「少し休憩しましょ?」

望「早い者勝ちだよー!」

屋敷の中から芹沢、国枝、天野が飲み物を持って来た。

あんこ「ワタシ喉乾いたわ、コーラ飲みたい」

明日葉「おい、あんこは全然餅つきしてないだろ」

あんこ「ふふ、そう言ってると、飲み物なくなるわよ明日葉」

ひなた「ひなたオレンジジュース!」

ミシェル「ミミも!」

うらら「うららサイダー!」

桜「温かいお茶はあるかの?」

くるみ「桜さん、私もお茶が飲みたいわ」

みんな飲み物のところへ駆け寄っていくから、3人の手元で人がごった返している。ま、俺は余ったのでいいや。なんでもいいし

昴「あれ、先生、飲まないんですか?」

八幡「いや、あの人ごみには行けないから余ったやつを飲もうと待ってるの」

昴「余ったやつは危険だよ、先生」

八幡「なんでだよ?」

昴「だって…」

みき「先生!」

若葉が言い終わる前に星月とサドネが何か黒い飲み物を持ってこっちへ来た。あ、まさか…

みき「余ってるものにさらにブレンドを加えて先生用のオリジナルドリンクを作りました!どうぞ!」

サドネ「サドネも手伝ったよ、おにいちゃん!」

明らかに飲み物の色をしていない危険な薬品のようなものが入ったコップを俺に差し出してくる。飲みたくはないが、

みき「ほら、先生!早く飲んで!」

サドネ「サドネの作った飲み物、キライ?」

こんなこと言われたら断れないよね?覚悟を決めるしかない。

俺はその薬品もどきを口に入れ、なるべく味わわないようにいへ流し込んだ。それでも口の中におかしな味が広がるし、なんなら胃にもダメージがきてる。何入れればこんな味になるんだ…

八幡「…はぁ」

みき「どうでした?先生!」

サドネ「サドネ、頑張った?」

八幡「あぁ。うん、頑張ったな。飲めなくはなかったぞ…」

サドネ「おにいちゃん!サドネまた持ってくるね!」

八幡「いや、そんなに頑張らなくても大丈夫だ、サドネ。ほら、あっちでみんなと話してこい。星月も」

サドネ「わかった!」

みき「はーい!」

ふう…乗り切った…

昴「お疲れ様、先生…」

八幡「一瞬マジで危なかった…」
134 : ◆JZBU1pVAAI [saga]:2017/01/01(日) 01:38:14.69 ID:7shk6FJ10
番外編「八幡と星守たちのお正月 C」

望「そういえばお餅はできたー?」

楓「いえ、餅米の量が多くてなかなか出来上がらないですわ…」

遥香「早く食べたいのに…」

ひなた「あ、ひなたいいこと思いついたよ!」

明日葉「なんだ、ひなた」

ひなた「星衣に変身してハンマーでつこうよ!そしたらもっと強い力でつけるよ!」

昴「それいいかもね!」

望「じゃあ星衣でハンマーの武器の人がやることにしようよ!」

ひなた「ひなたハンマーだから頑張るよ!」

ゆり「それならくるみにやってもらわないとな!」

くるみ「私もやるんですか」

昴「くるみ先輩、頑張りましょう!」

そうして3人は星衣に変身して各々ハンマーを振り上げる。

八幡「神樹の力の無駄遣いだな」

蓮華「あら、あんな可愛い子たちがハンマーを振るう姿なんて滅多に見られるものじゃないから、れんげ、神樹の力には感謝してるわ」

八幡「感謝するところがおかしい…」

ひなた「じゃあせーのでいくよ!せーの、」

ひなた、昴、くるみ「えーい!」
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