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ドラえもん「ダンガンロンパ?」

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460 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/12(火) 01:57:34.23 ID:5lg+0gEH0

江ノ島「なにこのグダグダ会話……なんか飽きてきたわ。これ見てるヤツ等も絶対そう思ってるわよ」

霧切「! 見ている? 誰が?」

十神「おい、どういうことだ! やはりこれは見世物の企画ということか?」

江ノ島「それはまた後でやるから今はこっちに集中集中。ほら、最後のヒントよ!」

江ノ島「気付かなかった? この窓の鉄板、全部内側から塞がれてんのよ?
     ここまで言えば流石のあんたらでもわかんでしょ」

江ノ島「こんな最初の方でいちいち詰まらないでよねー」


  [ 内側から締められた窓 ]


腐川「内側から締められてるって、それがなんだって言うのよ!」

葉隠「単に【締めた後出てった】んだろ?」

不二咲「待って。【内側から全部締めたら外に出られなくなるよ】」

十神「出て行く必要などない。【俺達を閉じ込めた張本人はこの二人】なのだからな」

大神「だが【二人だけでこれだけの作業が出来る】だろうか?」

江ノ島「この華奢な体を見てよ。こんな重労働を【女二人で出来るワケない】じゃん!」

のび太「みんながんばって!」

ドラえもん「苗木くん、落ち着いて考えるんだ」

苗木(この中にヒントとなる言葉があるはず。それを見極めれば答えが出るんだ!)

461 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/12(火) 02:02:44.90 ID:5lg+0gEH0


【女二人で出来るワケない】 ドンッ! ====⇒ 【俺達を閉じ込めた張本人はこの二人】BREAK!!


苗木「それは違うよ!」

のび太「出たー! 苗木さんのそれは違うよだ!」

ドラえもん「本物が見られて感激だね!」

苗木「えっ?」

のび太「あ、こっちの話なのでお気になさらず」

ドラえもん「どうぞ議論を進めてください。どうぞどうぞ」

苗木「えっと、じゃあ続けるけど……」

石丸「苗木君! 何が違うのだ! しっかり主語を言わないと伝わらないぞ!」

舞園「黙って聞いてあげてください」

苗木「今の話を聞いてて思ったんだけど、やっぱりおかしいよ」

山田「何かおかしい所なんてありましたか?」

苗木「十神君、僕達を閉じ込めたのはこの二人で自分達ごと閉じ込めただけ。そう言ったよね?」

十神「そうだ。まさかこの俺に口答えするつもりか?」

苗木「でも考えて欲しい。女性二人でこれだけの鉄板やボルトを運んで締めるなんて不可能だよ」

腐川「そんなの、他に協力者がいただけでしょ! 白夜様に口答えなんて百年早いわ!」

霧切「どうなの? あなた達には協力者がいたのかしら」

江ノ島「確かに仲間、というか便利なパシリ達はいたけど
     この件にはノータッチよ。基本的にはセルフでやってまーす」

462 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/12(火) 02:11:27.74 ID:5lg+0gEH0

朝日奈「じゃあやっぱり二人でやったってことでしょ?」

セレス「ですがそれは不可能という話では?」

江ノ島「はいはーい! このテーマでの議論は以上となりまーす。
     謎を残しつつ次のテーマに行っちゃうわよ!」

苗木「そんな! まだ何もわかってないのに!」

大和田「おい、なんだったんだよ今までの議論は」

大神「何も解決していないが……」

霧切「――パズルのピースということね。一つだけでは全容が見えてこない」

十神「全て揃って組み合わせて初めて全容がわかるということだ。大人しく黙っておけ、愚民共」

大和田「チッ。悔しいが今回だけはテメェの言う通りみたいだぜ」

江ノ島「次のテーマはアレよ。持ってきたんでしょ、残姉」

戦刃「うん。これだね。図書室から取ってきたよ」

苗木「封筒?」

江ノ島「ジャジャン! 封筒の中には一枚の書類が入っています。これがその内容よ」


画面に書類の内容が映し出される。それと同時に生徒たちが大きくどよめいた。


舞園「希望ヶ峰学園……閉鎖のお知らせ?」

苗木「それに、何だこれ……? 聞いたことないぞ」


『人類史上最大最悪の絶望的事件……?』

463 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/12(火) 02:17:07.62 ID:5lg+0gEH0

遅れてすみません。
もうすぐ資格試験があるのでかなり忙しいです

>>459
原作と違って一階しか開放されておらず完全ノーヒントなのでまあ……
ヒントあってもいきなり答え出せる人はそういないかと
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/12(火) 08:05:28.27 ID:G8bT0TbPO
乙!
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/12(火) 09:30:30.79 ID:mwZQs+Y7O
無線技師かな
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/21(木) 20:23:22.80 ID:Pliir3Ha0
467 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 21:19:34.86 ID:sZRa5lPR0

桑田「ハァー? なんだそれ?」

石丸「僕は毎日新聞を読んでいるが希望ヶ峰学園が閉鎖されたなどという話は聞いたことがないぞ!」

山田「そんな大事件ならネットニュースで大騒ぎになると思うのですが知りませんな」

朝日奈「私達、閉校する学校に入学しちゃったの?!」

大神「だが閉校がきまっている学園が新入生の募集などするのだろうか?」

不二咲「そうだよね。なんでだろう……」

十神「成程……こういうことだ。全ては俺達をおびき寄せるための罠だった。そうだろう?」

セレス「目論み通りまんまと罠に掛かってしまった訳ですわね、わたくし達」ギリィ

山田「折角憧れの希望ヶ峰学園からスカウトを受けたのに
    ヌカ喜びだったということですか?! ゆるさーん!!」

桑田「チクショー……こんな学校来なきゃ良かったぜ……」

舞園「そんな、嘘ですよね……」

石丸「努力が認められたと思ったのに……あんまりだ」

大和田「ケッ。暴走族をスカウトとか変だと思ったぜ……
     でもこれはもう答えが出たろ。さっさと次に行こうぜ」

腐川「そうね。悔しいけど時間の無駄だわ」

霧切「……本当にこれだけなの?」

468 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 21:54:18.59 ID:sZRa5lPR0

ちょっと大幅に修正入ったので、投下し直します

469 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 22:13:40.32 ID:sZRa5lPR0

桑田「ハァー? なんだそれ?」

石丸「僕は毎日新聞を読んでいるが希望ヶ峰学園が閉鎖されたなどという話は聞いたことがないぞ!」

山田「そんな大事件ならネットニュースで大騒ぎになると思うのですが知りませんな」

朝日奈「私達、閉校する学校に入学しちゃったの?!」

大神「だが閉校がきまっている学園が新入生の募集などするのだろうか?」

不二咲「そうだよね。なんでだろう……」

十神「フン、そんな書類は偽物だ」

苗木「偽物?」

十神「希望ヶ峰学園が閉校だと? そんな大事件がこの俺の耳に入らない訳がない」

大和田「まあ、あんだけ有名な学校だし、一大事件だよな」

舞園「でも、この場に偽物の書類を出して何の意味があるんですか?」

十神「俺もその意味について考えていたが……つまりこういうことだ。
    偽物なのはその書類だけではないということだろう」

セレス「どういうことです?」

十神「大事な新入生が一度にいなくなり、希望ヶ峰学園としては面目丸つぶれだ。
    本来なら、国家以上とも言われるその情報収集力を駆使して救助に来るはず」

山田「でも助けなんて来ないじゃないですか!」

桑田「もう何週間もここにいるんだぜ?」

470 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 22:15:25.34 ID:sZRa5lPR0

十神「俺達が正規の新入生だったらな」

「えっ?!」

十神「全ては俺達をおびき寄せるための罠だった。そうだろう?
    入学許可証は偽物で、この書類はそれを暗に示している訳だ」

十神「だから助けが来なかった。つまりはそういうことだ」

セレス「目論み通りまんまと罠に掛かってしまった訳ですわね、わたくし達」ギリィ

山田「折角憧れの希望ヶ峰学園からスカウトを受けたのに
    ヌカ喜びだったということですか?! ゆるさーん!!」

桑田「チクショー……こんな学校来なきゃ良かったぜ……」

舞園「そんな、嘘ですよね……」

石丸「努力が認められたと思ったのに……あんまりだ」

大和田「ケッ。暴走族をスカウトとか変だと思ったぜ……
     でもこれはもう答えが出たろ。さっさと次に行こうぜ」

腐川「そうね。悔しいけど時間の無駄だわ」

霧切「……本当にこれだけなの?」

苗木「霧切さん?」

霧切「さっきはあからさまに謎を残したのに、
    この件はこんな簡単に説明がつくものなのかしら?」

471 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 22:29:48.05 ID:sZRa5lPR0

霧切「それに『人類史上最大最悪の絶望的事件』……この単語が気になる」

十神「出鱈目だな。人類史上最大最悪の絶望的事件だと? そんなものがあれば
    十神家の情報網に引っ掛からない訳がない。大方その女が作った造語だろう」

セレス「人類史上とはまた大きく出たものですね」

腐川「センスのないネーミングよ! ギャルなんてどうせ頭空っぽなんでしょ」

江ノ島「……うぷぷ」

不二咲「でも、どうしてわざわざこんな回りくどいやり方をするのかな?」

大神「確かに不穏だな。何か裏の目的でもあるのだろうか」

葉隠「えーと、希望ヶ峰にスカウトされたのは間違いで、でもその書類も偽物で??」

十神「俺達を混乱させるのが目的と言った所か。そうだろう、江ノ島盾子?」

江ノ島「はい。雑魚眼鏡が見当違いの推理を披露したので次行きまーす」

十神「雑魚眼鏡だと……?!」

苗木「待って! やっぱり変だ。もう少し議論してみようよ」

472 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 22:31:09.22 ID:sZRa5lPR0

  [ 謎の書類について ]


朝日奈「でも何を議論するの?」

大神「結局【希望ヶ峰閉校は出鱈目だった】のだろう?」

舞園「信じられません。【入学許可証が偽物だった】なんて……」

不二咲「ネットの掲示板にも名前が書かれてたのに……」

山田「【その書類も偽物】のようですしねぇ……」

石丸「断言しよう! 僕は毎日新聞を端から端まで読んでいるが
    【人類史上最大最悪の絶望的事件なんていう事件はなかった】!」

桑田「そりゃそんな大層な事件があったら流石の俺でも知ってるはずだわ」

セレス「何も信じられませんわね」

苗木(考えろ。何が論点なんだ? 江ノ島は何か理由があってこの書類を見せたはずだ)

霧切「さっき江ノ島さんは【十神君の推理は的外れ】と言ったわ。
    苗木君、ここまで言えばわかるわね?」

のび太「わあ、霧切さんの有名なセリフだ!」

ドラえもん「のび太くん、シーッ!」

473 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 22:51:02.95 ID:sZRa5lPR0


【十神君の推理は的外れ】 ドンッ! ====⇒ 【その書類も偽物】BREAK!!


苗木「それは違うよ!」

山田「え?! な、なにが?」

苗木「きっと偽物なんかじゃないんだ」

桑田「ハァ? いやいや……」

セレス「苗木君はこの書類が本物ですと?」

十神「有り得ん! 十神家の情報網をどうやってすり抜けると言うんだ。愚民は黙っていろ!」

苗木「十神家の情報網を馬鹿にしてる訳じゃない。でも、この書類が偽物で終わったらおかしいよ」

大和田「おかしいってなにがだ?」

葉隠「別におかしいところなんてないべ」

苗木「だって、コロシアイの最中ならまだしもこの土壇場で出鱈目の書類なんか出して
    何の意味があると思う? 今みたいに偽物だの一言で終わっちゃうよ」

大和田「まあ、そうだけどよ……」

不二咲「今はパズルのピースを集めているんだもんね。確かに謎がないとおかしいけど、でも……」

舞園「信じられません……」

霧切「ゲームマスターである江ノ島さんは十神君の推理を的外れと言ったわ。
    つまり彼女が意図的に嘘をついていない限り、その書類は本物ということになる」

十神「嘘を付いているんだろう。こんな馬鹿げたことを仕出かす頭のおかしい女だぞ?」

474 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 23:02:35.21 ID:sZRa5lPR0

苗木「でも、十神君は僕達のスカウトも罠だったって言いたいんだよね?
    それだと、ネットに情報が出ていたことの説明がつかないよ」

十神「そんなもの……どうとでもなるだろう。ネットの情報を鵜呑みにするのは愚民ならではだな」

山田「ネット馬鹿にするなし! マスコミより正確なことだってあるんですぞ!」

舞園「デタラメも勿論あるんですけど、怖いくらい正確な情報が流れてる時もありますよね……」

江ノ島「ま、信じるも信じないもあんたら次第だからどっちでもいいけどさ。
     アタシがこの段階で嘘付くメリットなんてあるのかしらねぇ」

戦刃「盾子ちゃんは確かにみんなから見たらおかしいかもしれないけど、
    ゲームに関してはフェアだよ。それは私が保証する」

十神「敵に保証されてもな」メガネクイッ

セレス「信用に足りませんわね」

大神「確かに、どちらが正しいのか我等にはわからぬな」

朝日奈「あ、じゃあさ! ドラえもん達に聞くのはどう?」

ドラえもん・のび太「えっ?!」

朝日奈「答えはダメでもヒントならいいんでしょ?」

桑田「あー確かに」

大和田「身も蓋もねえな……」

石丸「それで、どっちなのだ?! この書類は本物なのかね?!」

のび太「えーと……」チラチラ

ドラえもん「言っていいものかな……」チラチラ

475 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 23:16:24.04 ID:sZRa5lPR0


二人は十神の顔色を窺っている。


十神「……チッ。どうやら本物のようだ」

舞園「あ、認めちゃうんですね……」

霧切「その二人に嘘なんてつけないもの」

十神「まあいい。どうやって十神の情報網をすり抜けたか後できっちり説明してもらうぞ」

ドラえもん「うん。全部終わったら、ね……」

江ノ島「さーて、次のお題はこれ」


モニターに大きな機械が映し出された。


江ノ島「あんた達は直接見る機会なかったけど、この学園の化学室に置いてある機械よ」

のび太「あれなんだっけ?」ヒソヒソ

ドラえもん「空気清浄機だよ。外は汚染されてるからね」ヒソヒソ

江ノ島「これは超高性能な空気清浄機よん!」

腐川「空気清浄機? なんでそんなものが重要な訳?」

十神「重要だろう。お前の悪臭を清浄してもらわないといけないからな」

腐川「ふぎゃんッ?!」

葉隠「流石、十神っち。バッサリ言ったべ……」

桑田「容赦ねーな……」

476 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 23:32:17.05 ID:sZRa5lPR0

セレス「勿論それ以外の理由もあるのですよね?」

江ノ島「それをあんた達が議論するのよ」

不二咲「高性能ってどれくらい高性能なのかな?」

戦刃「あれ一つで学園中の空気が綺麗になるよ。汚染された空気も洗浄することが出来るんだ」

石丸「それは素晴らしい。是非とも発展途上国に寄附すべきだな!」

葉隠「フムフム。高く売れそうなんだな」

苗木「売る気なんだ……」

江ノ島「雑談もいいけどちゃんと議論してよね?」

朝日奈「でも、空気清浄機がなんで重要なの?」

大和田「そもそもなんでそんなもんが学校にあるんだ?」

大神「恐らくこの学園が密閉されているからだろう」

山田「空気を入れ替えないと酸欠になってしまいますからなぁ」

舞園「それだけなのでしょうか? 今までの様子だともっと捻った理由がありそうですが」

ドラえもん「これはヒントを言った方がいいかな」

苗木「教えてくれるの?」

十神「勿体振らずにさっさと言え」

のび太「えらそうだなー……」

ドラえもん「あの空気清浄機はここに置くには高性能過ぎるんだよ。
       この学園の換気をするだけならあんなものは必要ないんだ」

477 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 23:39:50.79 ID:sZRa5lPR0


  [ 高性能過ぎる空気清浄機 ]


霧切「そうね。この広い学園には私達しかいない。換気扇が何台かあればそれで済むはずだわ」

セレス「【外気を取り入れられない】事情でもあるのでしょうか?」

桑田「……ここ、【実は地下】だったりして」

山田「漫画的には【海底に作られている】のを推したいですな」

葉隠「アトランティスか?!」

舞園「ちょっと黙っていてください」

不二咲「【別に空気が汚染されている訳でもない】し、必要ないよね?」

苗木「必要ないのかな? 必要のないものがなんでここにあるんだろう?」

霧切「逆に考えたらどうかしら。あの空気清浄機はこの学園にとって必要な物」

十神「まさか【外が汚染されている】とでも?」

朝日奈「確かに都会の空気は綺麗じゃないけど、汚染はないんじゃないかなぁ」

石丸「謎が謎を呼んでもはや訳がわからないぞ!」

苗木「…………」

478 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/24(日) 23:55:59.69 ID:sZRa5lPR0


苗木(思い出せ、みんなの言葉を……これだ!)


【外が汚染されている】BREAK!!


苗木「それに同意するよ!」

大和田「あ? なにに同意するって?」

苗木「十神君の言葉だよ」

十神「何?」

苗木「もしかして、この学園の外は“汚染されている”のかもしれない。
    だから、高性能な空気清浄機が必要なんじゃないかな?」

大和田「おいおい。いくら都会のど真ん中にあるからって汚染はないだろ」

腐川「やっぱりこんな陰気な場所は希望ヶ峰学園じゃなかったのよ!」

朝日奈「えーと、日本に汚染されてるような場所なんてあったっけ?」

舞園「そこから今いる場所が割り出せるかもしれませんね!」

不二咲「でも、国内にそんな場所あったかなぁ?」

セレス「もしかしたら日本ではないのかもしれません……」

十神「常識的に考えて国外、それも発展途上国と見るべきだろうな」

桑田「マジかよ……」

479 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/25(月) 00:07:19.71 ID:bX4fZUCE0

石丸「ぼ、僕達はいつの間にか国外に来てしまっていたのか?! そんな!
    僕はパスポートを持っていないのに! 違法出国で逮捕されてしまう?!」

十神「馬鹿は放っておくとして、結論は出たようだな」

大神「我等は日本にいないということか……」

葉隠「マジか……ここから出る時には航空券代も請求しねえとな」

山田「そこは大事なんですね」

霧切「まだ確定していないわ。現時点で推測出来るのは何らかの
    要因で外が汚染されている可能性があるということだけよ」

苗木「でも、なんで汚染されているんだろう?」

舞園「一体外で何が……」

戦刃「知った所で絶望するだけだよ。ここにいればいいのに」

苗木「え、それってどういう……?」

江ノ島「はいはーい。盛り上がってきたところで、次の話題に行っちゃうわよ!」

江ノ島「これが最後のテーマになるわね。画面をよーく見てちょうだい」



江ノ島が指し示した画面には一枚の写真が映っていた。それは――


480 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/06/25(月) 00:14:17.12 ID:bX4fZUCE0

ここまで。訂正入ったりして失礼しました。


>>465
秘密ですー

481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 00:27:22.98 ID:n0YTM7UG0
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 07:08:12.53 ID:jQHMKJvCO
乙乙
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/06(金) 17:10:33.69 ID:VNlirudO0
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/06(金) 18:28:09.42 ID:JZ7Db/kSO
20: ◆Jzh9fG75HA[sage]
2018/06/30(土) 11:52:47.75 ID:OmN9ZfLoO
>>14つまりss書いた上で自分が同じことされても何も感じないで素直に従うと言いたいんですね。それはその、何というか…すみません。返す言葉もないです。
あっ、自分がそんなことされるわけもない大作書いたから言ってるわけですね。何を書いたかは貼らないで下さいね。そんな大作の読者の夢が壊れますから。
485 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/07(土) 23:44:22.79 ID:ztHFpyBz0


  第十九話 ぜったいぜつめい! 学級裁判!! 後編


「……え?」


一同は言葉を失う。

何故なら、そこに写っていたのはありえない光景だったから。

モニターに映っていたのは、体操着を着て笑顔で運動会をしている生徒達の姿だった。


江ノ島「他にもまだまだあるわよ〜。あんなのとか、こんなのとか!」

のび太「プールでおよいでたり、ゆきがっせんしてる写真だね。集合写真もある」

ドラえもん「…………」

ドラえもん(いい笑顔だ。見るのがツラい……)

朝日奈「なにこの写真?! 私こんな写真撮った記憶ないよ?!」

山田「僕もですぞ!」

舞園「私もです……どうしてこんな写真があるの……?」

十神「フン、ハメ込み合成だろう。まったく手の込んだ真似をする」

不二咲「パソコンがあれば合成かどうか調べられるんだけど……」

葉隠「それにしてもみんないい笑顔だべ」

石丸「ウム、いい笑顔だな! 合成とは思えない!」

大神「だが、何故わざわざこんなものを?」

486 : ◆takaJZRsBc [sage]:2018/07/07(土) 23:53:31.30 ID:ztHFpyBz0

腐川「どこまであたし達をおちょくるつもりなのよ!」

大和田「まったくだぜ! 俺達をバカにするのもいい加減にしろ!」

霧切「…………」


生徒達がざわめく中、一人霧切だけが青ざめていた。


苗木「急に黙り込んでどうしたの、霧切さん?」

霧切「そんな馬鹿なことが……でも、今までのやり方だと……いえ、そんなはずは……」ブツブツ

[たぬき](霧切さんはどうやら可能性に気が付いたようだ)

桑田「この写真がなんだって言うんだよ?」

セレス「そろそろ結論を教えてもらっても宜しいのでは?」

江ノ島「まだわかんないの?」

朝日奈「わかんないって何が?」

十神「もったいぶるのもその辺にしたらどうだ」

石丸「そうだ。いい加減にしたまえ!」

江ノ島「だから、本当にまだ分からないの? もうほとんど答え見せてるじゃん」

舞園「どういう意味ですか……?」

江ノ島「あたしは今まで本当のことしか言わなかった。つまり、この写真も『本物』ってこと」

不二咲「でもこんな記憶僕達にないよ……?」

苗木「何を言いたいんだ……」

487 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/07(土) 23:54:49.28 ID:ztHFpyBz0

ミス

488 : ◆takaJZRsBc [sage]:2018/07/07(土) 23:55:25.75 ID:ztHFpyBz0

腐川「どこまであたし達をおちょくるつもりなのよ!」

大和田「まったくだぜ! 俺達をバカにするのもいい加減にしろ!」

霧切「…………」


生徒達がざわめく中、一人霧切だけが青ざめていた。


苗木「急に黙り込んでどうしたの、霧切さん?」

霧切「そんな馬鹿なことが……でも、今までのやり方だと……いえ、そんなはずは……」ブツブツ

[たぬき](霧切さんはどうやら可能性に気が付いたようだ)

桑田「この写真がなんだって言うんだよ?」

セレス「そろそろ結論を教えてもらっても宜しいのでは?」

江ノ島「まだわかんないの?」

朝日奈「わかんないって何が?」

十神「もったいぶるのもその辺にしたらどうだ」

石丸「そうだ。いい加減にしたまえ!」

江ノ島「だから、本当にまだ分からないの? もうほとんど答え見せてるじゃん」

舞園「どういう意味ですか……?」

江ノ島「あたしは今まで本当のことしか言わなかった。つまり、この写真も『本物』ってこと」

不二咲「でもこんな記憶僕達にないよ……?」

苗木「何をしたいんだ……」

489 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/07(土) 23:58:07.14 ID:ztHFpyBz0


江ノ島「――さて、それでは最後の問題です」


江ノ島「お前らの記憶にはない数々の写真……
     これらは一体いつどこでどうやって撮られたのでしょう?」


490 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/07(土) 23:59:24.71 ID:ztHFpyBz0


  [ 記憶にない数々の写真 ]


桑田「やっぱり【この写真はニセモノ】なんだって! それで解決出来るだろ?」

十神「今まで本物を見せてきたのはこの写真を信じさせるためのブラフということか」

腐川「そうよそうよ! ズル賢いギャルの考えそうなことだわ!」

石丸「確かに、そうとしか考えられないしな……」

舞園「本当に他に考えられないのでしょうか?」

不二咲「催眠術とか、無理だよね……?」

葉隠「俺達全員【集団催眠でこの写真を撮らされた】のか?!」

セレス「一体何が目的でそんな手間を?」

朝日奈「えっと、私達を混乱させるためとか……」

大神「それなら合成で良いような気がするな」

霧切「考えられる可能性は二つ。彼女が嘘をついていて、写真はニセモノ。
    もう一つは、写真は本物で私達に何らかのアクシデントがあり記憶がない」

大和田「まさか【ここにいる全員記憶喪失】とでもいうつもりか?」

山田「流石にないでしょう」

苗木(わからない……何が答えなんだ。そもそも僕達の議論に正解はあるのか?)

491 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/08(日) 00:01:43.93 ID:pOmPGy+90

のび太「苗木さん、がんばって!」

ドラえもん「有り得ないように思えるかもしれない。でも、可能性は一つしかないんだ!」

苗木(一つしかない……一見あり得ないようなこと……)

苗木(…………)



苗木「見えたッ!」


【ここにいる全員記憶喪失】 ドンッ! ====⇒ 【この写真はニセモノ】BREAK!!



苗木「それは違うよ!」

大和田「ああ?! なんだ? なにが違うって?」

苗木「この写真は偽物なんかじゃない。本物なんだ!」

桑田「ありえねー! じゃあ、なんで全員覚えてないんだよ。催眠術ってか?!」

苗木「違う。催眠術なんかじゃない……僕達全員、記憶喪失なんだ!」



「記憶喪失ッ?!」

492 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/08(日) 00:07:24.92 ID:pOmPGy+90

山田「な、なんだってー?!」

桑田「いやいやいや……ありえねーだろ……」

石丸「苗木君はディスカッションが得意だというのは
    今まででよくわかったが、流石にそれは無理があるぞ」

葉隠「オ、オカルトは信じねえからな!」

朝日奈「どうして記憶喪失になるの?」

セレス「全員が同じ記憶を同時になくすなんて確率的にもありえませんわ」

不二咲「やっぱり、集団催眠とか……?」

大神「催眠術とはそこまで万能なものなのか?」

葉隠「いやー、流石にムリあるべ」

十神「チッ、化けの皮が剥がれたか。所詮愚民はここまでのようだな」

腐川「そ、そうよ……職業柄、記憶力には自信あるのよあたし」

大和田「いや、ジェノサイダーになってる時の記憶ねえだろお前」

山田「実は僕達全員多重人格だったとか?!」

舞園「ありえません! アイドルは変な行動をとったらすぐスキャンダルになります」

朝日奈「うーん、そんなに記憶力は良くないけどさすがに途切れてたりはしないかなぁ」

大和田「苗木、悪いけどよ……」

苗木「みんな……」

493 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/08(日) 00:13:11.69 ID:pOmPGy+90

霧切「私も記憶喪失の可能性は高いと思っているわ。でも、証拠がないのも事実……」

苗木「僕だって、自分から言い出しておいてなんだけど間違いだったら嬉しいと思ってるよ……」

江ノ島「ま、あんたら校舎の中全く捜査出来てないもんね。ほら、残姉」

戦刃「実はさっき図書室に行った時に、これも持ってきてって言われてたんだ。配るね」

苗木「これは……新聞?」

桑田「今年の甲子園でLL学園が敗退?! 俺が優勝させたじゃんか!」

舞園「え?! 先輩アイドルが引退?! そんな、私何も聞いてないのに……」

大神「ム。いつの間にかあの人気俳優が結婚していたのか」

朝日奈「え〜、全然知らなかった!」

葉隠「俺の持ってる株が爆下げしてるぅぅぅ!!!」

山田「むむっ?! ガンダムの新作が来てるのに知らなかっただと?!」

石丸「フム、解散総選挙? おかしいな、読んだ記憶が無いぞ!」


ワイワイザワザワ!!


十神「おい、待て……この新聞……」


盛り上がる生徒達と反面、一部の生徒は顔面が真っ青になっている。

494 : ◆takaJZRsBc :2018/07/08(日) 00:17:36.06 ID:pOmPGy+90

セレス「……未来の日付になってますわね」

霧切「江ノ島さん、教えて頂戴……今は西暦何年なの?」


『……え?』


――シィーーーン。


江ノ島「うぷぷ。うぷぷぷぷ!」

江ノ島「待っていた。待っていたのよね、この瞬間を! あんた達の今の顔を!!」

舞園「嘘……ですよね……?」

桑田「マジでありえねーって……」

不二咲「本当に、本当に記憶喪失なの……?」

葉隠「そんな、バカなことって……」

戦刃「二年だよ」

腐川「何が二年なのよ……」

戦刃「みんなが記憶をなくした期間」



「……………………」

495 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/08(日) 00:26:38.46 ID:pOmPGy+90

大和田「それってアレか……つまり」

苗木「僕達は二年間、希望ヶ峰学園に通っていた……」

舞園「いやああああああああああああああああああッ!!!」


舞園が絶叫する。


朝日奈「そんなの……ウソだよ。ウソって言ってよ……!」

桑田「ウソだろ? なあ、のび太! ドラえもん!」

のび太「…………」

ドラえもん「残念ながら……」

大和田「は、は……マジか」

石丸「……二年間? え、二年間通っていた? えっ???」

山田「みんなでこの写真みたいにバカ騒ぎしたり遊んでたってことですか……?」

腐川「う、うそよそんなの! あたしは信じない!」

セレス「わたくし達は危うくクラスメイト同士でコロシアイをするところだったと……?」

不二咲「そんな! そんなのって、酷い……!」

十神「だ、だがどうやって! そんなことは不可能だ!!」

大神「そうだ。どこにそんな技術がある?!」

496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/08(日) 00:28:29.03 ID:PO5j1ffc0
実際どうやって記憶消したんだっけ?
497 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/08(日) 00:39:57.26 ID:pOmPGy+90

霧切「不可能って言えるのかしら……現に私達はモノクマやドラえもんといった
    オーバーテクノロジーを目の当たりにしているのよ……」

のび太(ドラえもんはこの時代のロボットじゃないけどね)

江ノ島「あんたら一分野だけ特化してるだけの凡人には想像つかないかもしれないけどさ、
     アタシレベルの超天才だと、複数の超高校級の才能をまとめて駆使することが出来ちゃう訳」

江ノ島「例えば超高校級の神経学者、脳科学者、生物博士、メカニック、プログラマーとかね。
     複数の才能を組み合わせれば特定の記憶だけ消去する装置を作るなんて朝飯前よ」

山田「そ、そんなのチート過ぎますぞ!」

石丸「努力を愚弄している……!!」

江ノ島「ラスボスって大体チートじゃない? 二回連続攻撃とか魔法無効とかさ」

戦刃「仕方ないよ。これが盾子ちゃんの能力なんだから」

江ノ島「マクガフィンにこだわっても話が進みません。私様がオマエラの記憶を奪いました。
     今はそれだけでオーケー。で、他に気になること出てきたんじゃないのー?」

のび太「きになること? なにかあったっけ?」

ドラえもん「えーと……」

苗木「あ!」

霧切「人類史上最大最悪の絶望的事件……」

大神「確かその事件のせいで学園は閉鎖に追い込まれたのだったな」

セレス「希望ヶ峰学園程の学校が閉校に追い込まれるほどの事件……」

498 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/08(日) 00:51:49.65 ID:pOmPGy+90

キリ悪いですがここまで。

誰の得にもならない特殊変換ほんとヤメて……
創作サイトで伏せ字とか単なる妨害行為だわ、本当


>>496
確か作中でははっきり明言されてなかったはず。ゼロで松田くんが
記憶を消す装置を開発しているのでそれを応用した説が濃厚、だったかな
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 00:53:15.31 ID:pcgkISE50
乙ー
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/09(月) 08:24:58.74 ID:THjBLJSG0
500
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 09:28:14.77 ID:i7kLGePEO
蘭子「混沌電波第161幕!(ちゃおラジ第161幕)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522060111/
蘭子「混沌電波第162幕!(ちゃおラジ第162回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522664288/
蘭子「混沌電波第163幕!(ちゃおラジ第163回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523269257/
蘭子「混沌電波第164幕!(ちゃおラジ第164回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523873642/
蘭子「混沌電波第165幕!(ちゃおラジ165回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524480376/
蘭子「混沌電波第166幕!(ちゃおラジ第166回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1525058301/
蘭子「混沌電波第167幕!(ちゃおラジ第167回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1525687791/
蘭子「混沌電波第168幕!(ちゃおラジ第168回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526292766/
蘭子「混沌電波第169幕!(ちゃおラジ第169回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526897877/
蘭子「混沌電波第170幕!(ちゃおラジ第170回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527503737/
蘭子「混沌電波第171幕!(ちゃおラジ171回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1528107596/
蘭子「混沌電波第172幕!(ちゃおラジ第172回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1528712430/
蘭子「混沌電波第173幕!(ちゃおラジ第173回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529353171/
蘭子「混沌電波第174幕!(ちゃおラジ第174回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529922839/
蘭子「混沌電波第175幕!(ちゃおラジ第175回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1530530280/
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 15:44:02.74 ID:HoIE/+eiO
乙乙
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/20(金) 17:49:37.42 ID:/FV8tZmt0
504 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 00:58:15.64 ID:68pnE71g0

十神「おい……」

江ノ島「おやー、どうかしたのかな十神くーん? 溺死体みたいに顔が真っ青だよぉ?」

十神「外は今どうなっている……」

苗木「……え?」

十神「どうなっている!!」

霧切「政府の支援を受けている希望ヶ峰が閉校するなんて
    よほどの事態でないとあり得ないわ。それに汚染された大気……」

葉隠「まさか、恐怖の大王が今頃になってやってきたってんじゃねえだろうな……」

石丸「そんな馬鹿な?! 世紀末はとっくのとうに終わっているんだぞ……!」

腐川「と、とうとう核戦争が……?!」

朝日奈「やめてよ!! そんなこと、そんなことあるわけ……」

江ノ島「さーて、外はどうなっているのでしょうー??」ニヤニヤ

大神「性根の歪んだ奴め……!」

舞園「教えてくださいッ!! 人類史上最大最悪の絶望的事件てなんなんですか?!
    外は今どうなっているんですか!! 答えてッ!!!」

山田「マ、ママとパパは……姉上は……?!」

大和田「俺のチームはどうなってやがるッ?!!」

苗木「もったいぶらずに答えたらどうだ!!」

戦刃「盾子ちゃん、そろそろいいんじゃないかな?」

江ノ島「そうね。十分堪能したし、次のステップに行きましょうか」

505 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 01:12:16.12 ID:68pnE71g0

江ノ島「お望み通り、見せてやるわよ。アンタ達が見たくて堪らない外の世界をね!」


モニターの映像が切り替わる。

そこに映っているのはモノクマのマスクをつけた多数の暴徒達、そして荒廃した様々な都市……


舞園「なにこれ……なにこれ?!」

石丸「嘘だあああああ!!」

不二咲「こんなの、いやだよ……いやだ……」

朝日奈「信じられない……なんで……」

江ノ島「まあ詳しい説明は省くけどさ、世界は今まさに絶望に覆われようとしているの」

苗木「絶望……?」

江ノ島「初めは小さな絶望だった。人々の不満とか不安とか、誰もが当たり前に持ってる
     そういう小さな感情をアタシが少しずつ育てて広めていったの」 

江ノ島「そして膨らんだ絶望は周囲に感染し、絶望の集団を生み出した」

十神「絶望の集団?! なんだそれは!」

戦刃「テロ組織だと思ってくれて構わないよ。盾子ちゃんが自分を教祖として
    作り上げ、組織化した集団だね。希望ヶ峰の関係者も複数入ってる」

のび太「希望ヶ峰の人が? みんな成功してるはずなのになんで?!」

江ノ島「才能ってやつはね、人を縛るのよ。アタシだってそう。
     超天才として生まれて、生まれたその瞬間から絶望してる」

ドラえもん「どうして天才として生まれたからって絶望に繋がるんだ?
       きみはその才能を正しい方向に使うべきだ!」

506 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 01:20:42.20 ID:68pnE71g0

江ノ島「希望っていうのは最後は必ず同じ結末に繋がってつまんないでしょ?
     王子様はお姫様を助けて終わり、貧乏人は金持ちになって終わり」

江ノ島「そんなありきたりのエンディングなんてつまんねーんだよ!!
     アタシはアタシの想像のつかないものが見たい! 面白く生きたいワケ!」

舞園「そんな……そんな酷い理由でこんなことをしたんですか?!」

山田「なにが絶望は予想が付かないだ! BADENDのアニメは大体同じ終わり方だぞ!!」

大和田「そ、そうだ! テロで世界をメチャクチャになんて映画じゃありきたりだろうが!」

桑田「ふざけんじゃねーよ!! 俺達から奪ったもん全部返せ!!」

セレス「これ以上ナメたこと言いやがったらぶち殺すぞ、糞ギャルがぁ!!!」

江ノ島「確かに大体終わり方は一緒だけど、絶望は思いも付かない展開を見せてくれるのよ。
     ま、これは考え方の違いだからあんた達と議論する気なんてないけどね」

江ノ島「そうそう。あんた達も気付いてると思うけど、ここの映像はある人々に見せています」

霧切「監視カメラの映像ね……」

腐川「どうせ……あんたのイカれた仲間にあたし達が
    困っているところを見せて笑ってたんでしょ……!!」

大神「許さんぞ、江ノ島……!」

江ノ島「半分正解ってとこかな。でも半分は間違い」

苗木「間違い?」

江ノ島「ほら、裁判始まってから陰の薄い小学生と青狸。答えを教えてやんなよ」

ドラえもん「…………」

のび太「…………」

507 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 01:29:16.11 ID:68pnE71g0

葉隠「お、おう。どうした? これ以上悪いニュースなんてないだろ……?」

のび太「……みんなだよ」

朝日奈「みんなって……誰?」

のび太「世界中のみんな」

桑田「は? だから、世界の誰に?」

ドラえもん「……この学園の様子は今も全世界にリアルタイムで流されているんだ」


「…………」


「…………」


「…………は?」


苗木「ま、待ってよ。それって……」チラ

舞園「……………………」

腐川「……………………」

江ノ島「ほら、残姉」

戦刃「テレビ持ってきたよ」


戦刃が持ってきたテレビの電源を入れる。そこには、確かに裁判の様子が映っていた。


朝日奈「じゃあ、舞園ちゃんが事件を起こそうとしたことも腐川ちゃんが
     実はジェノサイダー翔なことも、全部テレビで流れちゃったの?!」

桑田「ま、舞園……」

舞園「…………」

508 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 01:31:22.65 ID:68pnE71g0


舞園は真っ青な顔のまま、無言で崩れ落ちた。隣の席の苗木が慌てて舞園を助け起こす。


苗木「舞園さん! しっかりするんだ!」

舞園「私……私……」ブツブツ

腐川「お、終わりだわ!! もう何もかも終わり! いやあああああああ!!」

不二咲「腐川さん!」


バターン!

腐川も気絶して真後ろに倒れた。そしてすぐに立ち上がる。


ジェノ「どうもー! いつもご機嫌な殺人鬼ジェノサイダー翔ちゃんでーす!!」


「……………………」


ジェノ「あれ? なんかお通夜な雰囲気? 誰か死んだ?」

のび太「空気よんでよ……」

ドラえもん「ちょうど良かった。翔さん、きみはこの二年間の記憶を持っているはずだ」

セレス「どういうことです?」

ドラえもん「ほら、腐川さんとジェノサイダー翔は記憶を共有していないだろう?
       記憶を消されたのは腐川さんの方で、彼女は記憶を保持しているんだよ」

十神「何?! おい! 人類史上最大最悪の絶望的事件について貴様は知っているのか?!」

ジェノ「そんな! 白夜様ったらあの絶望的事件を忘れてしまったの?
     あんな悲劇的で残酷で悲しい事件を忘れてしまうなんて!」

霧切「何があったの?」

509 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 01:44:59.80 ID:68pnE71g0

ジェノ「あれはもはや現象としか言えねえな……。突然世界的に発生したテロ。
     政府が対処するより早く感染症みたいに広がって連鎖していった」

ジェノ「気付いた時にはもうどうしようもならなくなってたから、あたしらはこの学園を
     シェルターにして絶望が落ち着くまで避難することにしたってワケ」

「シェルター?」

江ノ島「希望ヶ峰学園シェルター計画。あーあ、ちゃんと学園内にヒント置いといたのになー。
     ま、いいや。答えの方を見せてあげる。ぜーんぶここに書いてあるから」


江ノ島はファイルを中央に放り、モニターにその中身が映し出される。


大神「学園長主導で世界の希望である超高校級の生徒を守ろうとしていたのか……」

大和田「おいおい……どういうことだよ。まさか窓をふさいでる鉄板とかボルトは……」

江ノ島「あんたらが自分でやったのよ。外の暴徒達から身を守るためにね」

石丸「だ、だから全て内側から締められていたというのか?!」

山田「慌てて締めたから、規格も場所もめちゃくちゃだったということですか?!」

江ノ島「そ。答えがわかると案外簡単でしょ?」

桑田「なんで知ってたのに黙ってたんだよ、ジェノサイダー!」

ジェノ「いや、そもそもアタシおめえらが記憶喪失なんて知らなかったし」

ドラえもん「あ、じゃあ大事なことは話したしそろそろ腐川さんに戻ってもらえる?」

ジェノ「ああん? なんで? 折角出てきたんだぞ?」

のび太(だってこのまま話がすすんじゃうと腐川さんがかわいそうだから……)

510 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 01:52:57.38 ID:68pnE71g0

ドラえもん「今すごく大事な話をしているから、ね?」

ジェノ「冗談じゃねえ! アタシだけ仲間外れとか許さね……」

十神「……いいから戻れ」

ジェノ「アッハイ」クシュン

ドラえもん・のび太(この人の言うことは素直にきくんだよな……)

腐川「え? 何? 今なにを話してる最中?」

ドラえもん「ええっとねえ……」カクカクシカジカ

不二咲「……あれ?」

セレス「どうかしましたか?」

不二咲「ここに学園長の名前が書いてあるんだけど……霧切、仁?」

「!!」

苗木「霧切さん……?」

十神「説明してもらおうか?」


霧切は一瞬だけ目を伏せてから答えた。


霧切「――父よ」

朝日奈「霧切ちゃんのお父さん、学園長だったんだ……」

大神「そうか……」

霧切「父は、今どこに?」

江ノ島「もう予想付いてるんじゃないの? ほら、教えてあげなよ」ニタァ

511 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 02:06:57.46 ID:68pnE71g0

のび太「その……」

のび太(なんていえばいいんだろう……)

ドラえもん「お父さんは……お亡くなりに……」

霧切「……そう」

苗木「霧切さん……」

江ノ島「あ、遺言代わりと言っちゃなんだけどビデオあるから見る?」


モニターには、在りし日の仁が生徒達と面談をしている映像が映し出された。


仁『君達はもう二度とここから出ることは出来ないかもしれない。それでも構わないか?』

苗木『はい。世界がこんな状況ですから』

             ・
             ・
             ・

舞園『わかりました。いつか世界が落ち着いた時、皆さんを勇気づけなければならないですしね……』

             ・
             ・
             ・

十神『やむを得んな……』


「……………………」


生徒達は食い入るように映像を見つめている。

512 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 02:15:26.13 ID:68pnE71g0

葉隠「は、はは……全然記憶に残ってねえ」

朝日奈「当たり前でしょ。消されちゃったんだから……」

大神「やはり、江ノ島の言葉は全て真実ということか……」

セレス「信じたくありません……受け入れがたい話ですわ……」

十神「……おい。十神財閥はどうなった? 俺の一族は?」

江ノ島「はい、ではここで問題です。十神君以外の十神一族はどうなったのでしょうか?」


画面に三択の選択肢が現れる。しかしその内容は……

 1.滅亡した
 2.滅亡した
 3.滅亡した


十神「ば、馬鹿なッ?!」

江ノ島「残念ですが、十神一族はあなた一人を除き滅亡してしまいました〜」

十神「世界を統べる十神一族が滅びるなど……そんなはずが……」チラッ

ドラえもん「残念だけど……」

のび太「本当だよ」

十神「う、くぅ……」ギリッ!

ドラえもん「十神くん……」

江ノ島「さーてさて、それでもオマエラは外に出たい訳?!」

葉隠「で、でも最悪ドラえもん達に避難させてもらえば……」

ドラえもん「それはダメだよ。ぼく達に出来る手助けはこの学園から脱出させるところまでなんだ」

山田「なんでですか?!」

513 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 02:31:26.06 ID:68pnE71g0

若干訂正
514 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 02:42:02.03 ID:68pnE71g0

江ノ島「さーてさて、それでもオマエラは外に出たい訳?!」

葉隠「で、でも最悪ドラえもん達と一緒に避難すれば……」

桑田「江ノ島にすらバレずに侵入出来たんだもんな! 
    なんか、スゴい組織とかバックにいんだろ? だろ?!」

ドラえもん「残念だけど、それは許されていないんだ。ぼくらが出来る手助けは
       きみ達をこの学園から脱出させるところまでなんだよ」

山田「なんでですか?!」

朝日奈「そんな、どうして?!」

のび太「それは言えないんです。ごめんなさい……」

ドラえもん「一応、比較的安全そうな場所(大神道場の避難場所)は見つけてあるからそこまで
       連れて行くことは出来る。でもその後は全部きみ達自身でやらなければダメなんだ」

ドラえもん「ここから出て外の世界で生きるのがきみ達が進むべき道なんだよ。
       だから、悪いけど一緒に連れていくことは出来ない」

葉隠「あ、あんまりだべ。それじゃあその後どうなるかわかんねえじゃねえか!
    結局出なかった方が良かったってことになるかもしれないってことだろ?!」

山田「助けるだけ助けて後は放置なんて無責任ですよ!!」

のび太「それは……」

ドラえもん「本当にゴメン……」

苗木「やめようよ! ドラえもん達がいなかったら僕達はここでコロシアイをしていたんだよ?!」

不二咲「これは僕達の問題なんだから、他の人に頼っちゃダメだと思う……」

葉隠「う……そうだけど……」

大和田「つまり、せっかく外に出ても暴徒に襲われる可能性があるってことか……」

戦刃「外の治安はかなり悪いよ。訓練をしていない人間が生きていくには厳しいね」

515 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 02:52:39.41 ID:68pnE71g0

舞園「じゃあ、最初の計画通りここに残るって選択肢の方がいいんじゃないでしょうか……」

セレス「わたくしは残らせてもらいますわ。今までは出たくて出たくて仕方が
     ありませんでしたが、こんな状況では夢も目標もあったものではないですもの」

石丸「セレス君! ……クッ、どうすればいいんだ。正直な所、学園長の遺志を
    無駄にする訳にはいかないし、僕達だけで何が出来るのかという気持ちもある……」

不二咲「お父さんやお母さんはどう思っているんだろう? 生きているのかな……?」

朝日奈「わかんない……どうすればいいかわかんないよ……」

ドラえもん「…………」

ドラえもん(ここまでは予想通りだね。あとは、苗木くんに頑張ってもらわないと)

苗木「希望を捨てちゃ駄目だ! 一人一人なら生きていくのは難しいかもしれない。でも、
    ここにはみんながいる! 僕達全員の力を合わせれば、きっと何とかなるはずだよ!」

腐川「何とかって何よ?! 命が懸かってるっていうのに、希望的観測で物を語るんじゃないわよ……!」

十神「世界を統べる十神財閥が滅亡しているのだぞ……そんな状況で一体どうするという?」

桑田「希望ヶ峰が閉鎖するレベルなんだろ? ……ムリだって。俺、まだ死にたくねーし」

葉隠「俺達は世界の希望なんだろ? じゃあ、ここに残ってないとダメなんじゃねえか?」

江ノ島「そうだよ! オマエラの両親はオマエラだけでも生きていてもらいたいから
     シェルター計画に賛同したんじゃないの? 少なくとも計画発案者兼推進者の
     学園長はそう思っているはずだよねぇ、霧切?」

霧切「……何故私に言うの」

江ノ島「そりゃ学園長が保護者代表だからよ。最期まで響子を助けてくれー!って叫んでたよ?」

霧切「……!!」

516 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 03:02:50.19 ID:68pnE71g0

あと少しだけど、続きはまた明日

517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/22(日) 03:39:43.53 ID:uXrWfMIcO
乙乙
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/22(日) 10:50:52.95 ID:tt7wnThOO
拡散希望
【SS掲載拒否推奨】あやめ速報、あやめ2ndは盗作をもみ消すクソサイト



SSを書かれる際は掲載を拒否することを推奨します


概略1

現トリップ◆Jzh9fG75HAは

混沌電波(ちゃおラジ)なるSSシリーズにより、長くの間多くの人々を不快にし

また、注意や助言問わず煽り返す等の荒らし行為を続けていたが

その過程でついに、ちゃおラジは盗作により作られたものと露呈した



概略2

盗作されたものであるためと、掲載されたシリーズの削除を推奨されたSSまとめサイト「あやめ2nd」はこれを拒否

独自の調査によりちゃおラジは盗作に当たらないと表明

疑問視するコメント、および盗作に当たらないとの表明すら削除し、

盗作のもみ消しを謀る


概略3

なおも続く追及に、ついにあやめ2ndは掲載されたちゃおラジシリーズをすべて削除

ただし、ちゃおラジは盗作ではないという表明は撤回しないまま

シリーズを削除した理由は「ブログ運営に支障が出ると判断したため」とのこと




SSまとめサイトは、SS作者が書いたSSを自身のサイトに掲載し、サイト内の広告により金を得ている

SSまとめサイトは、SSがあって、SS作者がいて、はじめて成り立つ


故に、SSまとめサイトによるSS作者に対する背信行為はあってはならず、

SSにとどまらず創作に携わる人全てを踏みにじる行為、盗作をもみ消し隠そうとし

ちゃおラジが盗作ではないことの証明を放棄し、

義理立てすべきSS作者より自身のサイトを優先させた

あやめ速報姉妹サイト、あやめ2ndを許してはならない



あやめ速報、あやめ2ndは盗作をもみ消すクソサイト


SSを書かれる際は掲載を拒否することを推奨します
519 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 17:49:25.07 ID:6XtjYwhO0

苗木「き、霧切さん……」

のび太「みんな! 絶望なんかに負けちゃダメだ!」

ドラえもん「そうだよ! ここで止まってしまったら、希望も絶望もないんだよ!」

苗木「一緒に外に出ようよ! 外には僕達を待っている人が……!」

山田「では苗木誠殿だけ出れば良いでしょう?」

セレス「そうです。出たい人だけ出るというのは可能ですか?」

江ノ島「別にいいよ。最後に投票するから残りたいヤツは残るを選択して。
     ――ただし、その場合裁判はアタシの勝ちね?」

のび太「えっ?!」

ドラえもん「な、なんだって?!」

霧切「……残ることにデメリットは?」

江ノ島「裁判の最初に言ったけど、アタシは今後この学園にはノータッチだから安心しなよ」

舞園「食料がなくなったり空気清浄機を止めたりとか……」

江ノ島「そんなセコい真似しないっつーの。なんなら護衛と連絡用に残姉置いといてもいいよ。
     物資が足りなくなったら可能な限り補充もしてあげる」

戦刃「お姉ちゃんを置いていくなんて酷いよ、盾子ちゃん!」

石丸「なら、ここに残れば確実に生き残れる訳だな……」

不二咲「お父さんとお母さんはそれを望んだんだよね……?」

520 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 18:05:43.00 ID:6XtjYwhO0

ドラえもん(不味い! 江ノ島はなりふり構わず勝負に勝つつもりだぞ!)

ドラえもん(この裁判は全世界で放送されていて、希望と絶望の代理戦争でもあるんだ!
       江ノ島が負けてくれないと絶望の集団が解体出来ない!!)

のび太「どうしたの、みんな? 外には家族だっているんだよ?! まさかのこったりなんか……」

ドラえもん「家族を探しに行かないのかい?!」

大和田「俺はもう探す家族がいないしな……」

朝日奈「外に出ても生きてるかわからないし……」

大神「だが……生きているか確認に行くくらいはした方が良いのでは?」

江ノ島「あ、一度外に出てまた学園に戻るってのはなしだからね。反則でしょ、そんなの」

桑田「マジか……だったらやっぱり……」

「……………………」

苗木「み、みんな!」

十神「いい加減にしろ! 俺達は貴様のような能天気には出来ていない!」

苗木「そんな……」

ドラえもん「…………」

ドラえもん(……様子がおかしい。原作と違ってみんな生存してるし、
       もっと楽に説得出来ると思ったんだけど……何が原因なんだ?)

のび太「大神さん!」

大神「すまぬ。話が大きくなりすぎて、我だけでは決められぬ……」

521 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 18:41:54.71 ID:6XtjYwhO0

のび太「石丸さん!」

石丸「む、無理だ……僕達には責任がある……大人達が託してくれた希望を無駄にする訳には……」

のび太「霧切さんは?!」

霧切「……ごめんなさい」

のび太「そんな……」

ドラえもん「……!」


全員の暗い顔を見て、ドラえもんは気が付いた。


ドラえもん(そうか、わかったぞ! 人数が多いからこそ、負の感情が増幅しているんだ!)

ドラえもん(原作では生存者は6人。そこから苗木くんとジェノサイダーを引くから、
       説得したのは実質4人だ。でも、今は13人もいる!)

ドラえもん(大神さんは家族の無事を知ってるから大丈夫だとしても、
       12人もの人間を苗木くん一人で説得するのは負担が大きい……)

ドラえもん(しかも最大の問題は、原作と違って残るを選択しても苗木くんは処刑されない!
       彼らが学園に残ることを選択する抵抗感や罪悪感が一切ないんだ!!)

苗木「…………」


苗木は俯き、拳を固めている。


のび太「ド、ドラえもん……」

ドラえもん(いったいどうすればいいんだ?!)

522 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/07/22(日) 18:52:17.14 ID:6XtjYwhO0

ここまで。

入れ忘れましたが、>>504から


  第二十話 ぜつぼうがとまらない?!


でした

523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/23(月) 00:43:30.91 ID:Qvonzq17O
>>514[たぬき]「ここから出て外の世界で生きるのがきみ達が進むべき道なんだよ。
       だから、悪いけど一緒に連れていくことは出来ない」

葉隠「あ、あんまりだべ。それじゃあその後どうなるかわかんねえじゃねえか!
    結局出なかった方が良かったってことになるかもしれないってことだろ?!」

山田「助けるだけ助けて後は放置なんて無責任ですよ!!」

のび太「それは……」

[たぬき]「本当にゴメン……」

このシーンで灰慈の「味方をするなら最後までやれ!!中途半端な味方なら…最初からやるな!!」を思い出した
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/23(月) 01:56:38.73 ID:y8tqKPmco
廃慈は子供っぽかったなぁ。助けがあるかないかで言えばあった方が全然助かってるのに
ただ腐川も相手の状況考えずにキツいこと言い過ぎてて絶女はストレス溜まるゲームだった…
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/31(火) 20:03:16.37 ID:rnUUxjLm0
まだ?
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/01(水) 14:37:08.71 ID:TIAPDGFq0
たった一週間しか経ってないぞ
527 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 21:55:10.07 ID:bsNHLSHI0


  第21話 きぼう VS ぜつぼう! 勝つのはどっち?!


江ノ島「はいはーい。結論が出た人はパネルの残るをタッチしてね☆」

「…………」


各座席の前に付いているモニターには、卒業と残るの2つのボタンが表示されている。


のび太「ドラえもん! なんだか、へんだよ!」ヒソヒソ

ドラえもん「わかってる!」ボソボソ

ドラえもん(どうする? なにか道具を使おうか? でも、カメラが回っているし
       みんなもいるからあからさまなことは出来そうにないぞ……)


「…………でも」


のび太「……え?」

ドラえもん「……ん?」


二人は声のした方向を振り返る。



苗木「――それでも僕は、希望を信じ続ける!」


カッ!

528 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 22:02:51.33 ID:bsNHLSHI0

江ノ島「ハァァ?! オメエなに言っちゃってんの? それともイッちゃってんの?
     オメエにとってこれ以上最低で最悪で絶望的な状況はないっつーの!」

苗木「違う……」



苗木「それは違うよッ!!!」



苗木は江ノ島を指差し、ピシャリと否定する。


のび太「苗木さん……」

ドラえもん「いいのかい? このままだと君は一人で外へ行くことに……」

苗木「構わないよ。もし、外の世界が絶望と死で溢れていたとしても、
    それだけじゃない。きっと希望だってあるはずだ!!」

江ノ島「希望なんてねえっつーの!!」

苗木「だったら、僕達が希望になる!!!」

苗木「絶対に何があっても諦めたくないんだ! こんな奴らに人生をめちゃくちゃにされて、
    将来のことまで決めつけられるなんて僕はごめんだ!!」

苗木「自分がどうするかは自分で決めるよ! たとえ一人でも僕は出るし、
    みんなだってわかってくれるって信じてる!!」

のび太「おおー!」

ドラえもん「さすが! それでこそ主人公だ!」

苗木「みんな、本当にそれでいいの?! 悔しくないの?!
    絶望の思い通りになんかなっちゃダメだよ!」

529 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 22:13:58.85 ID:bsNHLSHI0

舞園「でも、外にはたくさん暴徒がいるんですよ!」

桑田「そーだよ、意地はんなって! なにも死にに行くことないだろ!」

苗木「きっと大丈夫だよ」

大和田「ハア?! 大丈夫って……!」

石丸「一体何を根拠に!!」

不二咲「危ないよ! 無理しないで……」

苗木「別に意地を張ってる訳じゃないんだ。無理をしてる訳でもない」

苗木「この裁判は世界中で放送されているんでしょ? 僕達がコロシアイをやめたことや
    僕が外に出ることで、勇気づけられた人がきっと大勢いるはずだよ」

江ノ島「バッカじゃないの。あんた達を助けようとこの学園まで来たヤツ等は
     腐るほどいたわよ。でも、ぜーんぶアタシらに返り討ちにされちゃったけどね」

朝日奈「な、苗木! やっぱり危ないって!」

大神「苗木……」

苗木「それは今までの話だよね? その時は確かに絶望が勝ってた。けど、これからは違う」

苗木「裁判のルールではみんなが残ればお前の勝ちかもしれない。でも、一人でも外に出る
    人間がいるのなら、お前の思い通りにならない人間がいるのなら――」

苗木「――僕とお前の間では、少なくとも僕の勝ちだ!!」


          ト ゛  ン  ッ  !  !  !


江ノ島「……!!」

江ノ島(チッ! 相変わらずクソうざいヤツ……!!)

530 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 22:26:25.58 ID:bsNHLSHI0

戦刃「…………」

戦刃(なんでだろう……苗木君が一人だけ外に出たってただ死にに行くだけなのに、
    言ってみれば単なる負け惜しみなのに、私達が押されてる気がする……どうして?)


背中にじんわり汗がにじむ。戦いでは敵なしの戦刃が、戦い以外でプレッシャーを感じ取っていた。


のび太「そうだよ! 一生こんなところにいていいの?! 二度とそらがみれないんだよ?!」

ドラえもん「きみ達は世界の希望なんだ! 世界中の人々が今もきみ達を待っているんだ!」

苗木「外に出よう! 一生こんなヤツの言いなりになって絶望しながら生きるなんて、
    そんなの生きてるって言わないよ!! みんな!!!」


「……………………」


苗木の決死の説得でもまだ生徒達は動かない。

当然だ。命が懸かっているのだから。


だが、苗木もまた超高校級の才能を一つ持っていた。

“超高校級の幸運”という才能を――






???『苗木君の言う通りだよ。みんなはこんな所にいるべきじゃない』

???『僕も苗木君を、みんなの持つ希望の力を信じてる』

???『――だから、少しだけ力を貸すね』

531 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 22:35:56.46 ID:bsNHLSHI0


ブツッ。パッ!


腐川「な、なに?!」

十神「突然電気が……」

山田「こんな時に停電ですか?!」

江ノ島「停電なんてあるワケないでしょ。発電機あるのに」

戦刃「すぐに予備電源に代わるはずだよ」

セレス「まったく人騒がせですね……」

霧切「! モニターを!」

葉隠「なんだぁ?!」

のび太「え、モニター?」

ドラえもん(なんだ?! またぼくらの知らないことが……)


モニターが砂嵐になったかと思うと、徐々に映像が映っていく。

ノイズが取れた後には、そこに一人の人間が映っていた。


のび太「えっ?! この人ってたしか……」

ドラえもん「そんなまさか?!」


『…………』

『……親愛なる生徒諸君』


苗木「学園長?!」

532 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 23:08:53.42 ID:bsNHLSHI0


朝日奈「さっきの人だ!」

霧切「!!」


『私は今日をもって希望ヶ峰学園シェルター計画の発動を宣言する。想定される長い
 シェルター生活の中で万が一私に何かあった時のため、この映像を残しておくことにした』


のび太「学園長さん……」

ドラえもん「…………」


『この計画は我が国にとって、いや世界にとって最後の希望だ。この計画が最終的に
 どのような結論を迎えようが、君達さえ絶望していなければきっと上手くいく』

『この計画が希望なのではない。君達の存在自体が希望なのだ』


朝日奈「…………」

大神「…………」

桑田「…………」


『たとえ世界が滅びようとも、希望さえあれば、世界は何度でもやり直せる』

『どんな困難にあっても決して絶望に身を委ねるな。いつだって、仲間を信じて前を向くんだ』


石丸「…………」

大和田「…………」

不二咲「…………」

533 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 23:19:16.28 ID:bsNHLSHI0


『響子……迷惑をかけてすまない。来るべき今日この日のために、私は人生の全てをかけてきた』

『父親としては失格だったかもしれないが、響子……私はいつだって君だけを見ていたんだ』

『お前を心から愛していた。響子――君は私の希望だ』


霧切「…………」


在りし日の学園長・霧切仁の姿が消えると共に、再び照明が灯る。


桑田「なんだったんだ、今の……」

ドラえもん「……わからない。けど、一つだけ言えることがあるよ」

舞園「なんですか?」

ドラえもん「学園長は最後まできみ達を信じていた。何があっても前を向いてほしいと言っていた。
       ……もしかしたら、天国の学園長がきみ達にエールを送ってくれたんじゃないかな?」

十神「そんな非科学的なことがある訳……!」

セレス「そうですわ、そんなことはあり得な……」

のび太「しんじるよ!」

十神「……何?」

のび太「ぼくはしんじる!! きせきだってきぼうだってきっとあるっ!!!」

のび太「ぼくたちは何度も大冒険をしてそのたびにたくさんピンチになったけど、いつだって
     みんなで力をあわせてのりこえてきた! だから今回だってきっとある!!!」

十神「ぐ……」


十神はのび太達が命がけの大冒険を繰り広げてきたことなど全く知らない。
だが、その鬼気迫る声と表情には確かな説得力があった。

534 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 23:29:59.99 ID:bsNHLSHI0


苗木「学園長は希望ヶ峰学園をシェルター化することで、僕達を絶望的事件から
    守ろうとしてくれた……僕達は希望ヶ峰学園から未来へ託されたノアの方舟なんだ!」

苗木「そうだ、希望は僕らの中にある。僕達一人一人が希望なんだよ!!」




「やっぱ……俺も出る」

「え?」


大和田「俺も外に出るぞ!」

苗木「大和田君!」

大和田「チームのヤツらが心配だ……仮に壊滅してたにしても、全員が死んだって決まったワケ
     じゃねえんだろ? あいつらの家族もな。総長として、俺は仲間を守らなきゃならねえんだ!」

桑田「言われてみれば……俺も家族と野球部のヤツら、心配だわ」

不二咲「お父さん、お母さん……まだどこかで僕達の助けを待っているかもしれない……」

石丸「そうだ……考えてみれば当然のことだ。外の人達は今も危険な目に遭っているのに
    何故自分達だけ安全な場所に閉じこもろうと言うのか!!」

大神「我も出るぞ。外が荒れているなら、弱き者達を守るため尚更武の力が必要であろう。
    そもそも、真の強さは困難に立ち向かうことでしか掴めん。我はあえて茨の道を進む!」

朝日奈「そうだよね……私、また外を思いきり走りたい! いろんな所に行きたいよ!」

石丸「ウム! 出よう!!」

不二咲「僕も、役に立てるかわからないけど……」

のび太「みんな!」

ドラえもん「いいぞ! その調子だ!」

535 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 23:35:45.15 ID:bsNHLSHI0

ダンガンロンパ BGM -HOPE VS DESPAIR-
http://www.youtube.com/watch?v=nizPWN6Jf-0

536 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 23:38:27.94 ID:bsNHLSHI0

腐川「あ、あんた達どうかしてるわよ! あたしは流されたりしないからね……!」

山田「あわわわわ……僕はどうすれば……」

葉隠「お、俺は出ないべ。絶対に出ねえぞ!」

セレス「感情論で全ての人間を動かせるほど、世の中は甘くないのです」

十神「…………」

霧切「…………」

舞園「…………苗木君」

舞園「怖いんです、私。不安なんです。外に出ないといけないって頭ではわかってるけど、でも……」

苗木「…………」


苗木は静かに目を閉じる。そして、開いた。

カシャンッ、ドンッ! ====⇒【希望】!!


苗木「僕がいる!! 今度こそ、何があっても君を守る!!!」

舞園「!!」

苗木「人を殺してしまいそうなほど、メンバーの仲間が心配なんじゃなかったの?
    君のファンは今も外で辛い思いをしてる。それなのに君はここにいていいの?!」

舞園「メンバーのみんな……ファンの皆さん……」

苗木「荒廃した辛い世界だからこそ、みんなは君を待ってるよ。
    わかるんだ。だって僕も――舞園さんの大ファンだから!!」BREAK!!


パリーン!


舞園「フフッ……そうですね。心が荒れている時こそ、歌の力が必要ですよね?」

537 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 23:42:37.17 ID:bsNHLSHI0

のび太「舞園さん……!」


苗木は一人一人に向き直る。

カシャンッ、ドンッ! ====⇒【希望】!!


苗木「十神君! 確かに、十神財閥はなくなってしまったかもしれない……でも、君の力は
    財閥の力だけじゃないはずだ。外には君の力を待っている人達がいるはずだよ!」

苗木「君じゃないとダメなんだ! だから君の力を貸してほしい!!」BREAK!!


パリーン!


十神「……貴様、この俺を慰めようなどと思っていないか? 愚民が。
    貴様風情がこの俺を励ませるなどと思うなよ。あと……主人公は俺だ!」

ドラえもん「十神くん……」

山田「で、でも! 出来ることがある人はいいですけど……」


カシャンッ、ドンッ! ====⇒【希望】!!


苗木「山田君! 外がこんな風になって、誰が君の好きなアニメを作るんだ?」

苗木「漫画家になりたいんだよね? 君のファンはここにはいない。
    外にいるんだ! 彼等を勇気づけられるのは君だけなんだ!」BREAK!!


パリーン!


山田「夢を失って廃人として生きるか、或いは夢を追って戦い続けるか……ですね。
    いいでしょう、行きますよ! ……ママ達のことも心配だし」

538 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/05(日) 23:45:28.32 ID:bsNHLSHI0

のび太「ぼくも山田さんのマンガまってるよ!」

葉隠「マ、マジか……お前ら正気か? 俺の占いだとムリだって……」


カシャンッ、ドンッ! ====⇒【希望】!!


苗木「葉隠君! 君は前に言ってたじゃないか! 世界中の謎を解き明かしたいって!
    こんな所に閉じ込められて、それって生きてるって言えるの?!」BREAK!!


パリーン!


葉隠「……そうだべ。世界は俺を待ってる。知らない物を見てみたいべ! 俺は自分の直感を信じる!!」

ドラえもん「そうだよ。可能性は無限大なんだ!」

セレス「わたくしは行きませんわ。あまりに危険過ぎます」


カシャンッ、ドンッ! ====⇒【希望】!!


苗木「セレスさん……ギャンブルって危険を冒しながら目的のものを得るために行う行為だろう?
    こんな所に安全に隠れてるなんて、超高校級のギャンブラーであるセレスさんらしくないよ!」BREAK!!

セレス「!」


パリーン!


セレス「まさか苗木君にギャンブルのなんたるかを教えられるとは思いませんでしたわ。いいでしょう。
     そこまで言われて黙っている程、わたくしは落ちぶれていません。全額あなたにベットしますわ!」

のび太「セレスさんも!」

539 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/06(月) 00:08:14.50 ID:UdazLpzS0


霧切「苗木君……正直わからなくなってしまった。父は私が生きることを望んでいたけれど……」

苗木「しっかりするんだ、霧切さん!」


カシャンッ、ドンッ! ====⇒【希望】!!


苗木「確かにお父さんは君を、僕達を守ろうとしてくれた……でも、今は外の状況も
    変わっているかもしれない。誰かが何とかしなくちゃいけないんだ!!」

苗木「少なくとも、江ノ島の言いなりになって絶望に負けることだけは間違いだよ!」BREAK!!

霧切「そう……そうね」


パリーン!


霧切「私にはまだ全ての記憶はない……父がどんな人で何を考えていたか、何故私を
    置いて行ったのか、私は知りたいと思ってる。そして、その答えはここにはないわね」

霧切「行くわ。あなた達となら、きっと乗り越えられる」

ドラえもん「霧切さん、信じてたよ!」

苗木「腐川さん! 君は……」

腐川「なによぉ! この流れで一人だけ残るなんて言える訳ないでしょう! 行くわよ、行ってやるわよ!
    白夜様のいる所ならあたしは火の中だろうが水の中だろうがついて行くんだから!」

苗木「腐川さん、ありがとう。他のみんなは……」

桑田「行くぜ。野球はこんな狭い所じゃできねーしな」

石丸「超高校級の風紀委員として外の乱れた世界を放置する訳にはいかない!!」

不二咲「一人なら怖いけど、みんなと一緒なら大丈夫!」

540 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/06(月) 00:22:19.95 ID:UdazLpzS0

朝日奈「心配かけてごめん! これからも一緒に頑張ろう!」

大神「皆こう言っている。苗木、お主のお陰だ」

苗木「みんな……」

のび太「よかったね、苗木さん!」

ドラえもん「苗木くんが頑張ったからみんなこたえてくれたんだよ!」

苗木「そんなことないよ。学園長も言ってたじゃないか。みんなは世界の希望だから……」

霧切「それだけじゃないわ」


ダンガンロンパ OP
http://www.youtube.com/watch?v=6Q0qy3hhvwk


霧切「苗木君……何があっても諦めないあなたは、
    どんな時でも前を向いて進み続けるあなたのその姿こそが……」

霧切「“超高校級の希望”。そう呼べるんじゃないかしら?」

541 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/06(月) 00:26:53.36 ID:UdazLpzS0

苗木「僕が、超高校級の希望……」

舞園「そうです。苗木くんがいなかったら、きっとみんな諦めていました!」

ドラえもん「ほら、苗木くん! 今だよ!」

のび太「あの言葉を言って!」

苗木「…………」コクリ

苗木「江ノ島盾子……これが僕達全員が出した答えだ!」

江ノ島「有り得ない有り得ない有り得ない!! うざいうざいうざい!!」

江ノ島「世界に絶望しろ! 未来に絶望しろ! 希望に絶望しろ!!」

苗木「いいや。希望は前に――」


裁判場にいる全員の顔を見回し、苗木は頷いた。


全員「――進むんだ!!」


ズガッシャアアアアアアアアアアアンッ!!

裁判場の全てのモニターに、スロットマシーンが映し出される。
その絵の一枚一枚にそれぞれ生徒達の顔が描かれており、

――最終的に江ノ島の顔が一列に並んだ。

542 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/06(月) 00:35:13.38 ID:UdazLpzS0


江ノ島「……は?」


画面には卒業14、残る0と大きく表示されている。


江ノ島「ハァ? アタシの負け? 嘘でしょ?」

戦刃「じゅ、盾子ちゃん……」

江ノ島「…………」

十神「フン。超高校級の絶望とやらも自分の絶望には弱いらしい」

霧切「さあ、江ノ島さん。約束通り私達を外に出しなさい」

戦刃「盾子ちゃん、どうするの? ねえ……」

江ノ島「……ぷぷ」

江ノ島「うぷぷ。うぷぷぷぷぷ」ニタァ

江ノ島「そうだね。約束通りにしてやるよ。でもその前にさ、やることがあるでしょ?」

のび太「あ! いけない!」

ドラえもん「とめないと!」

江ノ島「無駄無駄無駄! 邪魔しないでよね!」

江ノ島「とうとう味わえる死の絶望……この時を待っていたのよ。アタシを楽しませなさいよね」

苗木「な、何を……?!」


江ノ島はオシオキスイッチにゆっくりと手を伸ばす。

そして――スイッチを押した。

543 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/06(月) 00:46:14.12 ID:UdazLpzS0

ここまで。学園長の台詞は舞台版ダンガンロンパから流用しました。

544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/06(月) 21:05:24.84 ID:pWz9xfm0O
乙乙
江ノ島と残姉はどうなるのか……
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/19(日) 15:40:43.88 ID:E7xDhYk30
音が存在しない世界

ジャイアンリサイタル対策に実行したが結果は……
なお、この世界に関しては元に戻した描写がない。
というか、前述の使用方法を考えると、音がない場合に元に戻せるかどうかが不明である。*2
最悪、このエピソードののび太たちは一生……

更に言うと音が無いというのをアニメでは表現しづらい為か、このエピソードは1度もアニメ化されてない。
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 17:28:38.71 ID:HgTldE4R0
omosiroi
547 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/26(日) 23:14:19.84 ID:sSfz4fef0


  第22話 みらいからのメッセージ


モニターや裁判席のパネルに一昔前のゲームのようなドット絵が映り、
モノクマを模したドットキャラが江ノ島盾子のキャラを引きずっていく。


              GAMEOVER

        エノシマジュンコさんがクロにきまりました。
            おしおきをかいしします。



          ― 超高校級の絶望的オシオキ ―


江ノ島と戦刃に様々なオシオキが実行される。それはロケットに乗って、
大気圏を突き抜けてから灼熱状態で地表に戻ってきたり、全身を軟式野球ボールで
ノックされたりバイクに乗って装置で高速回転をされたり……一つ一つが拷問だ。

戦刃は痛みで泣いたり叫んだりしているが、江ノ島は絶叫アトラクションに
乗っているかのように終始笑っている。そこに生徒達は狂気を感じざるを得なかった。

地獄のような様々なオシオキをくぐり抜け、とうとう最後のオシオキである『補修』が始まる。
それはベルトコンベアの先の巨大なプレス機で人間を丸ごとプレスするというものだ。


のび太「ドラえもん! このままだと……」

ドラえもん「わかってる!」


カメラは江ノ島達を映しているし、生徒達の注目も彼等に向いている。
ドラえもんはタンマウォッチを取り出し、プレスが落ちる直前にボタンを押した。

カチッ!

548 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/26(日) 23:22:10.81 ID:sSfz4fef0


シィーーーン。


ドラえもん「よし。まずはこれで時間が止まった。今のうちに!」

のび太「どうするの?」

ドラえもん「流石に死なせるのは不味いよ。生きて罪を償わせないと」

のび太「ぼくもそれがいいとおもうけど、江ノ島が負けないとダメなんでしょ?」

ドラえもん「とりあえず歴史通り世界に江ノ島が負けた映像を流す必要がある。
       だからこれを使おう。フリーサイズぬいぐるみカメラ〜!」


パシャリ。


のび太「それで二人にそっくりなきぐるみを作るんだね!」

ドラえもん「そう。出てきたぬいぐるみにワタとトマトソースを詰めれば……」

のび太「江ノ島人形と戦刃人形の完成だ!」

ドラえもん「これを二人と入れ替えてっと」ヨイショ


二人は椅子から江ノ島と戦刃を降ろし、人形にすり替える。


ドラえもん「よし。あとは二人をカメラの死角へ運ぶ」

のび太「カメラはだいじょうぶ? 世界中でホウソウされてるんでしょ?」

ドラえもん「前に確認しておいたけど、このオシオキが終わったら
       自動で撮影が終了するらしい。だから何もしなくても問題ないよ」

のび太「じゃあ、あとは時間をもどすだけだね!」

549 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/26(日) 23:33:09.71 ID:sSfz4fef0


ドラえもん「元の立ち位置に戻って、と。動かすよ!」


カチッ。ドォンッッ!!!

プレス機が二人の人形を押し潰し、そのまま停止した。
真っ赤な液体(トマトソース)が隙間から生々しく流れる。


のび太(トマトのにおいがすごいなぁ……)

ドラえもん(うーん、ちょっと入れすぎたかも……)


幸いショッキングな光景のせいで生徒達はトマトの匂いに全く気が付いていなかった。


苗木「江ノ島……」

十神「フン、つまらない最期だったな」

朝日奈「後味の悪い終わり方になっちゃったね……」

腐川「自業自得よ。あたしは同情なんてしないわ」

桑田「ま、これからのことを考えないといけねーしな」

不二咲「でも、お葬式ぐらいはしてあげない? 一応クラスメイトだったんだし」

山田「ちーたんは優しいですなぁ!」

江ノ島「そうそう。葬式くらいはしてくれてもいいんじゃない?」

大神「……?!」

不二咲「…………」アオザメ

セレス「あ、あの……」汗

550 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/26(日) 23:48:33.03 ID:sSfz4fef0

葉隠「宗派はなんだ? とりあえずナンマイダナンマイダと」

石丸「死体に触るのは気持ち悪いが、せめて棺にいれてあげるか」

江ノ島「いやー、手間かけて悪いわねー」

桑田「まったくだぜ! ……って、え゛?!」

十神「な、なっ……?!」

舞園「……ちょっと待ってください」

腐川「なによ! さっさと済ませてこんな辛気臭い学園から出るわよ!」

山田「そうですよ! なにか問題でも?」

戦刃「みんなここから出たいみたいだし、早く終わらせちゃおうよ」

朝日奈「うん。そうだね。早くしよう……って、あれ?」

霧切「あなた達、何でここにいるの……?」

戦刃「……?」

江ノ島「キャハッ☆ バレちゃったー!」


「……………………えっ?!」


苗木「二人共、たった今死んだはずじゃ……?!」

戦刃「あ、あれ? 見えてる? 盾子ちゃん、私確かに死んだよね?? 幽霊になったんじゃないの?!」

石丸「幽霊だとぉ?!」

葉隠「ま、まさか幽霊なんているはずねえべ?!!」

大和田「おいおい! 勘弁してくれよ!」

551 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/27(月) 00:06:46.17 ID:o3VMF90s0

十神「どういうことだ?! 誰か説明しろっ!!」

江ノ島「結論から言うと流石の私様もわかりません。ただ、幽霊でないのは間違いない」

セレス「確かに幽霊にしては血色がよろしいですが……」

舞園「じゃ、じゃあ一体何が起こったんです? あそこで死んだのは誰なんですか?!」

江ノ島「あ、ありのまま今起こった事を話すぜ!」

江ノ島「オレはプレスでペシャンコにされたと思ったらいつのまにかここに座っていた。
     な、何を言っているのかわからねーと思うが、オレも何をされたのかわからなかった!」

山田「頭がどうにかなりそうだった。催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ
    断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……ですね!!」

桑田「なんでおめーが続けてんだよ?!」

大神「つまり、どういうことなのだ……?!」

江ノ島「わかんねーっつの! この台詞の元ネタ通り、時間でも止めない限り
     あの状態で一瞬で移動するなんてあり得ねえんだよ。ファーック!!」

のび太(うわー、あたってる……)

ドラえもん(さすが超分析能力の持ち主だ。実はそうなんだよ)

ドラえもん「どうやったかは言えないけど、ぼく達が助けたんだ」

苗木「えっ、ドラえもん達が?!」

戦刃「どうして……?」

のび太「だって、わるいことをしたのに責任をとらずににげるなんてズルいよ!」

ドラえもん「きみ達はメチャクチャにした世界を元に戻す責任がある!」

江ノ島「あー、よくある生きて償えとかそういうありきたり説教ですか。ツマラナイです……」

552 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/27(月) 00:30:05.58 ID:o3VMF90s0

大和田「ツマラナイって……ふざけてんのか?!」

桑田「助けてもらっておいてなんだよ、その態度!」

江ノ島「別に助けてもらわなくても構わなかったですしおすし」

朝日奈「言われてみればのび太達の言う通りだよ! 逃げて終わりにするなんてそんなのダメ!!」

舞園「散々好き放題して、最期まで自分の思い通りに終わるなんて許さないです!」

セレス「敗者に選択権なんてありませんわ。いい加減、諦めろこのクソギャルがぁ!!」

江ノ島「はいはい。反省してまーす」

不二咲「江ノ島さん……お願いだよ。僕達はもう争いたくなんてないんだ!」

江ノ島「…………」

苗木「江ノ島、お前は絶望を求めてるんだろ?」

江ノ島「……そうよ。生まれた時からずーっと、ね」

苗木「だったら、僕がお前に絶望を与えてやる。希望を追い求め続けるという絶望を」

江ノ島「!」

苗木「お前はこれから死ぬまでずっと、大嫌いな希望を追い続けなければいけないんだ!
    大嫌いな人助けや良いことをずっとやり続ける。これでどうだ!!」

江ノ島「フ、フフ……ハハハ。アーハッハッハッ! 甘い。甘すぎるぞ苗木!
     まったくどこまで甘ちゃんなのよ。……ま、悪くないかもね。そんな絶望も」

のび太「じゃあ……!!」

ドラえもん「改心して……!」





???「そこまでだ!」

553 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/27(月) 00:46:48.92 ID:o3VMF90s0

のび太「?!!」

ドラえもん「な、なんでここに?!」

???「…………」

苗木「えっ?! 誰?!」

『?!』


一同が振り返ると、そこには制服をまとった男達がいた。


「なに? なんなの?!」「誰だよ?!」「え? 警察?」


ザワザワザワザワ!!

苗木達は知らないが、ドラえもん達には既に馴染みの制服である。


ドラえもん「タイムパトローラー?!」

のび太「そんな! どうしてここに?!」

霧切「?! あなた達、彼等を知っているの……?!」

苗木「え? タイムパトローラー??!」

山田「なんかSFアニメっぽい組織が出てきたー?!」


混乱する子供達とは反対に、タイムパトローラーの隊員は冷静に対応する。


隊員「とりあえず、そこにいる江ノ島盾子と戦刃むくろを捕らえてから説明しよう」

戦刃「え、え、なに?!」

江ノ島「……ははーん、そういうことですか。なるほどなるほど」

554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/27(月) 00:52:08.63 ID:ZBYJoIsp0
ぼんか?タイムパトロールぼんの主人公かな
555 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/27(月) 01:07:30.71 ID:o3VMF90s0

桑田「なに一人で納得してんだよ!」

腐川「一体なんだっていうのよ、もう……!」


既に負けているからか、或いは新たな闖入者に興味を惹かれたのか、
特に抵抗もなく江ノ島と戦刃はタイムパトローラーに捕まる。


大和田「ナニモンだ、テメエら!」

十神「どういうことだ、説明しろ!」

ドラえもん「落ち着いて! タイムパトローラーはぼくらの味方のはずだから」

霧切「タイムパトローラー……名前からして時間に関係する機関のようだけど……」

石丸「服装的には警察に近いようだが……」

ドラえもん「その通り。彼等は時間犯罪者を取り締まる警察みたいなものだよ」

のび太「ぼくたちも何度もお世話になってるよね」

苗木「じ、時間犯罪者……?!」

不二咲「えっと、何かの例え話か何かなのかな?」

朝日奈「何度もお世話になってるの?!」

セレス「そこは深く聞かない方が良いと思いますわ。長そうですし」

十神「お前達、まさかタイムマシンで未来からやってきたなどとうそぶくつもりはないだろうな」

ドラえもん「えーと、半分正解で半分間違いかな」

のび太「ぼくたち、みんなを助けるためにちがう世界からやって来たんだ」

桑田「は、はあ?! なに言っちゃってんのお前?」

葉隠「宇宙人だったんか?! やっぱり地球は既に侵略されてたんだべ!!」

556 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/27(月) 01:31:14.82 ID:o3VMF90s0

セレス「話がこんがらがるので黙っててくれませんか」

ドラえもん「……タイムパトローラーまで出てきた以上、もう全部話すしかないか」

のび太「話してもいいですか?」

隊長「問題ない。あまりに突飛すぎて、外の人間に話してもどうせ信じてもらえないだろうからね」

ドラえもん「わかりました。どこから話せばいいのかな……」

のび太「ぼくたち、アニメを見てたんだ。『ダンガンロンパ』っていう人気ゲームが原作のアニメ」

大和田「アニメだぁ?」

石丸「なんでここでアニメの話が出てくるのだ……」

ドラえもん「そのアニメの内容はね、学校に閉じ込められた高校生達が
       コロシアイを強要されるってストーリーなんだ」

「!!」

不二咲「そ、それって……!」

霧切「……続けて頂戴」

ドラえもん「アニメでは、高校生達がコロシアイを始めて次々と事件が起こる。
       多くの犠牲が出て、ようやく黒幕を倒した彼等は外の世界に出たんだ」

ドラえもん「黒幕を倒して脱出したから一応ハッピーエンドではあるけど……」

のび太「高校生たちはじつはキオクを消された元クラスメイトだったんだって。
     ほとんど死んじゃったし、ちっともたのしいおわり方じゃなかった……」

のび太「だから、ドラえもんのひみつ道具を使ってみんなを助けることにしたんだよ」

557 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/27(月) 01:35:34.07 ID:o3VMF90s0

桑田「助けるって言ったって……アニメの話だろ?」

山田「実は僕達アニメの登場人物だったんですかー?!」

朝日奈「う、うそ?! そうなの?!」

ドラえもん「いや、違うよ。この宇宙は無限の可能性に満ちているからね。ぼくの持つ
       もしもボックスは、違う銀河やパラレル世界に渡ることが出来るんだ」

のび太「ダンガンロンパの事件がじっさいにおこっている世界があるかもしれない。
     そうおもったらなんだかじっとしていられなくて……」

不二咲「僕達を、助けに来てくれたの……?」

苗木「わざわざ違う世界から……?」

のび太「そうだよ。みんなをたすけられてよかった!」

舞園「ああ、そうだったんですね。だから全部知ってて……」ポロポロ

石丸「そ、そうだったのか!! 君達は、君達はぁ〜!! うわああああああ!!!」ボロボロ

十神「待て! そんな馬鹿な話がある訳ないだろう! 大体そのひみつ道具とはなんだ?!」

のび太「ドラえもんがもってる未来の道具だよ」

ドラえもん「実は、ぼくは22世紀の未来から来た猫型ロボットなんだ!」


「はいぃ?!」「ええー?!」「なんだよそれ……」


余りの超展開に生徒達はついていけない。


セレス「訳がわかりませんわ……」

大和田「おいおい、ムチャクチャ言ってんじゃねえぞ……」

558 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/27(月) 01:49:54.43 ID:o3VMF90s0

山田「いきなり違う世界から来たとか言い出しただけでもアレなのに、更に未来とか
    ひみつ道具とか設定が複雑過ぎですぞ! 読者にわかるように誰か三行で説明して!」

十神「馬鹿馬鹿しい……子供のたわ言に何を慌てふためいている……」

大神「いや、我も荒唐無稽だと思うが二人の言っていることは本当だろう。ひみつ道具とやらを
    使ったのだろうが、我の夢を操り外の人間と会話することが出来たのだ」

十神「寝ぼけていたに決まっている!」

大神「二人は我が見た夢の内容を知っていたのだぞ? しかも我の友人のことも知っている」

十神「そんなことがある訳……」

腐川「そ、そうよ……非科学的だわ……」

苗木「えっと時系列がよくわからないんだけど、のび太君は未来から来た訳じゃないの?」

のび太「うん。ぼくは20世紀の人間だよ。ドラえもんはぼくの子孫がぼくに送ってきたんだ」

ドラえもん「のび太君が余りにバカでヌケてて子孫が迷惑してるから、少しでも改善するためにね」

桑田「そりゃあ、なんつーか……」

大和田「バカバカしいが笑えねえ理由だな……」

霧切「つまり、元々のび太君の所には未来から来たドラえもんがいた。
    そしてたまたまのび太君達は私達のことを知り、未来の不思議な道具で
    異世界であるこの世界に私達を助けに来た。そういうことかしら?」

のび太「さすが霧切お姉さん。そうだよ!」

朝日奈「そうなんだ! すごい! ありがとうね!」

桑田「いや、気軽に異世界来るとかむしろお前らナニモンなんだよ……」

葉隠「もしかして、今までも宇宙人とか未来人とか海底人とかと戦ってたりしてな!」

559 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/08/27(月) 01:52:14.45 ID:o3VMF90s0

のび太「うん、そうだよ。よくみんなと大冒険してる」

「?!」


自分達が違う世界でゲームやアニメになっていたように、ドラえもん達も
違う世界でマンガやアニメになっているのではないか……そう疑う生徒達であった。


ドラえもん「それにしてもなんで唐突にタイムパトローラーがここに……?」

山田「タイムパトローラー……凄いロマンを感じますね」

セレス「タイムパトローラーさんが、何故彼等を捕まえる必要があるのです?
     彼等は犯罪者でしょうが、時を超える犯罪まではしていないはず」

隊長「今はね。しかし、彼等超高校級の絶望姉妹は未来で大事件を起こすんだよ」

のび太「どういうこと?」

隊長「君達は彼等を殺さなかった。それは素晴らしいことだ。
    ……だが優しさだけでは解決出来ないこともある」

隊長「江ノ島盾子は最初は君達に言われた、希望を追い続けるという
    絶望を持って真面目に社会に償いをしていた」

隊長「だが、結局あの飽きやすい性格は治らず再び事件を起こしたのだ。それも時間を超えた大犯罪を」

江ノ島「あー、我ながら想像つくわ」

戦刃「盾子ちゃん、飽きっぽいからね……」

ドラえもん「時間を超えた大犯罪? 一体どんな……」

隊長「江ノ島は君達が未来人だと分析し、この時代に来ていた未来人を捕獲してひみつ道具を奪ったのだ」

隊長「そして、タイムマシンを使って全ての時代に絶望を振り撒こうと考えた。その結果、
    過去も未来も大混乱に陥ったのだ。しかも、頭が良いからなかなか捕まらなくてね……」

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