武内P「島村さんとラブホテルに入ることになってしまいました……」

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13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:15:51.11 ID:bOgng+vj0
 まずはマニュアルを読む。使用の際の注意、簡単な内線番号や避難経路等が書かれていたが、特に問題はないようだ。
 一緒に置かれていた番組表は何かからコピーされたものだったが、有料チャンネルと無料チャンネルが別々に
分かれていたので、有料の方はくしゃくしゃにしてゴミ箱に捨てた。

『この【アイドル痴方営業〜私、貴方の枕になります〜】ってなんでしょう? 普通大地の地、ですよね?』

 なんて卯月が言ったら、どんな顔をすればいいのかわからない。笑顔ではないだろう。
 流石にそれは自分の中の卯月像がアレな気もしたが、少しでも可能性があるならば排除しておきたい。
 いつも以上に過保護なプロデューサーだった。

 もう一つ、薄いアルバムのようなものがあった。表紙にはレンタル衣装とある。
 中身が気になったプロデューサーはそれを手に取り、中身を見る。
 直接的に裸体を見せるような衣装は含まれていなかったものの、ナース、学生服、チアガール衣装、
アイドル衣装……そこには男の浪漫たちがたくさん詰め込まれていた。
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:16:46.53 ID:bOgng+vj0
 学生服一つ取っても割と充実しており、果てには大人用園児服まで入っていた。
 ふと、プロデューサーの脳裏にとときら学園のことが浮かぶ。
 とときら学園に以前大人組が出たことがあったが、あの回も何故か大好評だった。もしかしたら卯月たちのような
学生たちが着て登場してもいけるのではないだろうか。

「……いけますね」

 しばらく思案した後、そう結論づけた。
 戻ったら番組スタッフと打ち合わせをしていこう、そう決めてアルバムを本棚に戻す。彼は、こんなときでも
仕事のことを忘れないタイプの人間だった。

 だが、今回はそれが不幸を招いた。

 風呂場の扉が開く音がした。気づけばシャワー音も既に止まっている。
 馬鹿な、早すぎる。
 時計を見ると確かに予想していたよりは時間が経っていた。きっと仕事のことを考えていたためだろう。
それでも、風呂あがりには早いほうだとプロデューサーは感じた。
 女性のお風呂は長い、彼はそう認識していた。例えそれがシャワーであったとしても、だ。
 驚きのあまり思わず直立不動の姿勢をとってしまう。
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:17:48.78 ID:bOgng+vj0
「ふう、さっぱりしました! あれ? どうしたんですかプロデューサーさん」
「いえ、その……」

 なんて説明したらよいのだろうか。プロデューサーは言葉に詰まってしまう。
 卯月はバスローブに身を包んでいた。服が濡れていたためだから着替えているのは仕方のないことなのだが、
バスローブの隙間から見える肌色が色気を出しており、目のやり場に困ってしまう。とはいえ、今はそんなことを
気にしている場合ではなかった。

「実は……」

 何かしら言い訳を口にしようと言葉を発したと同時に、卯月が何かに気づく。

「あー! 凛ちゃんたちがテレビに出てる! プロデューサーさん、テレビ見てたんですね」

 卯月に言われて初めてプロデューサーは気づいた。
 つけっぱなしにしていたテレビに丁度渋谷凛が映っていたのだ。
 どうやらトライアドプリムスとして出演しているらしく、新曲を披露していた。

「はい、担当していたアイドルが頑張っている姿というのは、すごく、嬉しいことですので」

 実際、この言葉自体は本当のことだった。
 シンデレラプロジェクトは解散したとはいえ、皆が新たな道を歩み始めている。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:18:39.65 ID:bOgng+vj0
「凛ちゃんたち、頑張ってるなあ……」

 テレビを見る卯月の顔。そこにはかつて見たような焦りや悲しみといったネガティブな感情はなく、友達として、
仲間として、共に成長していくような逞しさがあった。

「こうやって歌っている姿を見ていると元気づけられますね」
「……そうですよね! 私も頑張って歌っていきます!」

 少し何かを考えていたが、やがてプロデューサーの言葉に同意する。
 その卯月の姿が、とても頼もしく見えた。

「あ、プロデューサーさん。お風呂空いたのでどうぞ!」

 そんな彼女の成長の余韻に浸る間もなく、プロデューサーは現実へと引き戻される。
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:19:26.79 ID:bOgng+vj0
「そのことですが、その、随分と早く上がられましたね」
「プロデューサーさんに風邪を引いてほしくなくて、いつもより早く上がっちゃいました」

 卯月の笑顔と善意が辛かった。

「……わかりました。それでは行ってまいります」

 風呂場へと向かうプロデューサー。
 後はもう、自分が調べてなかった部分を卯月が見ないのと、仮に見たとしても変なものが入っていないことを祈るしかなかった。

「あ、プロデューサーさん」
「なんでしょう」
「お風呂、凄かったです! 明かりの色がピンク色だし、お風呂には変な装置ついてたりして! 
 あ、ただ椅子とか二つずつ置いてあったんですけど、家族用なんでしょうか?」
「……ええ、その通りです」

 家族(が作られる可能性がある)用だと考えれば嘘はついてない。

「わあ、やっぱり。面白いですね、このホテル」
「そう、ですね」

 できるだけ早くシャワーを浴びよう。プロデューサーがそう決心した。
 先ほどの卯月のキラキラとした目は、部屋の探索を始めかねない目だった。
 変なものが見つかりませんように。そう祈りながらプロデューサーは風呂場に入った。


18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:21:06.31 ID:bOgng+vj0
 卯月の言っていた通り、確かにお風呂場はピンクだった。
 マットがあったり、ローションが置いてあったりと明らかにナニかをするためのものだ。
 プロデューサーはそれらを無視してシャワーだけを浴びる。
 烏の行水レベルでいい。とはいえ変に早すぎるのも怪しまれかねないので、しっかりと身体は洗うことに決めた。
 身体を洗い終え、タオルで身体をしっかりと拭き、バスローブに着替え、風呂場から出る。

「あ、プロデューサーさん。早かったですね」

 そんなことを言う彼女の手に握られたもの。
 ピンク色の、立派な形をした、男のとあるものを模したようなもの。
 バイブだった。
 アイドルの島村卯月が、バイブを手に持っていた。
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:21:50.74 ID:bOgng+vj0
「島村……さん?」

 最悪の事態だった。
 一番隠すべきだったであろう男の象徴とそっくりなものを卯月は持っているのだ。

「あ、これですか? 引き出しを開けたら入ってたんです」

 もっと引き出しをしっかり調べるべきだった。
 後悔の念がプロデューサーを襲う。たとえ時間があまりなかったとはいえ、真っ先に調べるべきだった。
仕事のことを考えて時間を無駄にしたことを後悔した。

「なんだと思います、これ? 変な形してるんですけど……」
「島村さん、それは……」

 なんて言えばよいのだろうか。
 少なくとも正しい答えを教えるわけにはいかない。

「しかもこれスイッチ入れれば振動するんですよ。ほら、ヴィーンって」

 ブルブルと震えるバイブ。
 アイドルの島村卯月が、ブルブルと震えるバイブを手にもって疑問に思っている。
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:23:28.14 ID:bOgng+vj0
「あ、わかりました!」

 どうやら卯月は閃いたらしい。

「これ、マッサージ器ですよ。ほら、こんな風に肩に置いたりして」

 ツッコみたい。漫才的な意味でだ。決していかがわしい意味ではない。

「よく……わかりましたね」

 冷や汗をかきながらプロデューサーは頷いた。
 本人がそれで納得しているようならそれでいいのだ。正しい答えを言えない以上、そう思わせておくのが一番いい。

「えへへ」

 正解したと思い込んでる卯月が嬉しそうに笑う。物凄い罪悪感があった。

「ところで、どうしてそのようなものを……」
「あ、これはですね――」

 そのとき、ドアをノックする音がした。プロデューサーは思わず警戒心を高める。
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:24:29.46 ID:bOgng+vj0
 誰かが部屋を間違えたのだろうか、それとも――。
 プロデューサーは恐る恐るドアの前まで来て、ほんの少し扉を開けた。
 そこにいたのは先ほど部屋を案内してもらった従業員だった。
 手には折りたたんだコスプレ衣装を持っている。

「衣装をお持ちいたしました」

 店員はそういって衣装を渡そうとするものの、プロデューサーには全く心当たりがない。
 恐らくこの従業員が部屋を間違えたのだろう。

「いえ、申し訳ないのですが――」
「あ、もしかして衣装届いたんですか?」

 断りの言葉を入れようとしたところ、卯月がそう言ってドアの方まで近づいてくる。

「あの、島村さん」
「わあ! これです、ありがとうございます!」

 嬉しそうに従業員から衣装を受け取る。衣装は卯月が頼んだものだったらしい。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:25:24.47 ID:bOgng+vj0
「あ、これですか。さっき読んだアルバムの中に電話一本で借りれるって書いてあったんで借りたんです。しかも無料ですよ!」

 プロデューサーが衣装を見て唖然としていることに気づいたのか、卯月が説明する。

「そう、ですか……」

 確かにコスプレレンタルが書かれたアルバムは、特別酷いものが見当たらなかったからそのまま本棚に戻したのではあったが、
まさか使われるとは思ってもいなかった。
 従業員は軽く礼をするとそのまま立ち去っていった。配慮のため、極力客と関わらないようにしているように感じられた。

「じゃあ私、ちょっと着替えてきますね!」
「あの、一体……」

 そういって風呂場へと入っていく卯月。
 何が起こっているのかプロデューサーには理解不能だった。
 何故借りたのか、そして着替えてくるのか。
 首に手を当ててしばし思案するものの、それらしき解答すら浮かんでこない。
 仕方なく部屋に置いてあった椅子に座り、卯月が風呂場から戻ってくるのを待った。
 やがて、風呂場の扉が開く音がする。
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:26:07.79 ID:bOgng+vj0
「お待たせしました!」

 風呂場から出てきた卯月の姿。それはアイドル衣装に身を包んだ姿だった。

「島村さん……」
「どうです、これ? 似合ってますか?」

 ピンク色を基調とした上下に、ひらひらのミニスカートをした卯月の姿。どことなく小日向美穂と
共演したときに着ていた衣装と似ていた。
 サイズは少し小さいのか若干窮屈そうだし、布地もこんなところにあるものだからかどこか安っぽく感じられたが、
それでも、今の彼女は間違いなくアイドルだった。
 そう、手にバイブさえ持っていなければ。
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:27:14.01 ID:bOgng+vj0
「いいと、思います」

 手に持っているバイブが気になって仕方がない。

「えへへ、良かったです」

 嬉しそうに笑う卯月はプロデューサーから見てもとても可愛かった。
 可愛いからこそ、バイブの存在に妙な恐怖を感じた。

「ところで、何故、そのような恰好を」

 島村卯月がどうして着替えたのか、未だ分からなかった。
 もちろん一番わからないのは、何故まだ手にバイブを持っているかだが。

「私、プロデューサーさんにお礼がしたくて!」
「えっ」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:28:01.57 ID:bOgng+vj0
 お礼がしたい。
 少しゴールが見えてきた気がしたがバイブが邪魔をする。
 むしろバイブ方面で考えると嫌な予感しかしない。

「お礼、とは」
「それは……プロデューサーさん、目を、つぶっていてもらえますか?」

 嫌な予感を感じる中、目をつぶるという行為に非常に恐怖を感じるプロデューサー。
 しかし、担当しているアイドルがお願いしているのだ。

 プロデューサーは、アイドルを信じるべきだ。

 彼は覚悟を決めて目を閉じた。
 テレビ音が消える。卯月がテレビを消したのだろう。
 無音の空間で卯月の足音だけが小さくだが響き渡る。自分から離れていっているようだ。
 カチッと、何かのスイッチを入れる音がした。
 そして、バサッという、何かを床に置いたような音にギシギシという音。
 一体何をしようとしているのか。

「プロデューサーさん、目を開けていいですよ」

 卯月の言葉を聞き、目を開ける。
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:28:37.29 ID:bOgng+vj0
 そこにはステージが出来上がっていた。
 丸いベッドにピンク色の照明がかかり、そこに島村卯月が立っていた。
 それだけで、立派なアイドルのステージだった。

「私を支えてくれたプロデューサーさんにお礼がしたくて、だから、島村卯月、歌います!」

 両手にバイブを抱え、想いを伝える卯月。
 この瞬間、バイブはマイクだった。
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:29:32.35 ID:bOgng+vj0
「憧れてた場所を ただ遠くから見ていた♪」

 歌い始める卯月。『S(mile)ING!』だ。
 ベッドの上なのでダンスはできないし、BGMもない。バイブは音を拾わない。
 それでも笑顔で、精一杯の声で歌う卯月の姿を見て、プロデューサーはこれまでのすべてが報われたように感じていた。
 バイブに口を近づけて歌う姿も、Bye!がバイブに聞こえてしまったことも、全てが些細なことだ。
 プロデューサーは彼女の笑顔にアイドルを見出した。
 そんな彼女が、自分に、自分のためだけにその笑顔を込めた歌を歌ってくれているのだ。

 手にバイブ(マイク)を持って歌っていた卯月が、最後、右手をプロデューサーに向けて大きく伸ばし、手を広げた。
 それは卯月からプロデューサーに向けてのメッセージ。
 プロデューサーに対しての感情が信頼や尊敬だけではない、おそらく別の感情であろうことは卯月にもわかっていた。
 考えることによって起きる熱を込めるにはここしかないと思っていた。
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:30:07.77 ID:bOgng+vj0
 だから伝わってほしい、私の想い。卯月は歌詞に、気持ちを込めた。



 愛を込めて、ずっと、歌うよ。



29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:30:56.38 ID:bOgng+vj0
 歌い終えたあと、拍手が鳴り渡る。
 たった一人だけの、プロデューサーの拍手。
 それでも歌い終えた卯月にとっては、何よりの報酬だった。

「島村さん、良い、ステージでした。これからも、よろしくお願いします」

 本当に想いが伝わったのか、それは卯月にはわからない。
 それでも、求めていた言葉が聞けた。
 これからも。
 これからも、プロデューサーと二人三脚で頑張っていく。
 だから卯月は叫んだ。

「島村卯月、これからも、頑張ります!!」




30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:32:02.22 ID:bOgng+vj0
 その後、二人は一線を越え……ることはなかった。
 卯月の近況をプロデューサーが相槌を打ちながら聞いたり、プライベートについて尋ねられたらそのことに
ついて答えたり――。就寝するまでおしゃべりをしていた。
 寝るときになってプロデューサーが床で寝るか一緒にベッドで寝るかで少し言い争いが起きてしまい、結局、
プロデューサーが折れてしまったものの、何事もなく朝を迎えることができた。
 もっとも、プロデューサーの目には隈ができてしまったが。
 プロデューサーと卯月は一旦プロダクションへと戻っていた。

「プロデューサーさん、昨日は楽しかったですね!」
「ええ、そうですね……」

 卯月のやけに高いテンションを流しつつ、プロデューサーは戻ったときのことについて考えていた。
 領収書は受け取った、値段的にもおそらく問題はないだろう。領収書にもラブホテルに泊まったなんてことは書かれていない。
 どこに泊まったかを聞かれるのは少し怖いものの、きっと大丈夫なはずだ。最悪、田舎のネットでは
わからないようなところに泊まったと答えればいい。

 しかしそうすると今度はどうしてそんなところに泊まったのかという問題が出てくるので、下手に追及されるくらいなら
近くの民家に泊めてもらったということにする方が良いのでは。
 眠気と戦いながら、そんなことを考える。

「あれ、プロデューサーに卯月」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:32:44.86 ID:bOgng+vj0
 その道の途中、プロデューサーと卯月はよく見知った顔と出会う。

「あ、凛ちゃん! おはよう」
「おはよう。どうしたの? プロデューサー、いつもより顔付きが怖いけど……」

 目に隈ができた状態で考え込んでいたため、いつもより表情が強張っていたらしい。

「すみません、少し、寝不足でして……」
「あ。そういえば昨日、家帰ってないんだっけ。ちひろさんから聞いたよ」

 どうやら凛にも話は伝わっていたらしい。
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:33:15.29 ID:bOgng+vj0
「プロデューサー、もしかして枕が変わると眠れないタイプ? ふふっ」
「ええ、まあ……」

 少し意外だと思ったのか、凛が笑う。
 本当はそんなことないのだが、下手に否定して本当の理由を言うこともできないのでそういうことにしておく。

「ねえねえ凛ちゃん聞いて聞いて!」
「どうしたの卯月、なんかいつもより興奮してるみたいだけど」

 卯月がやけに嬉しそうに凛に話しかける。
 そのテンションの高さには凛も不思議に思ったようだ。

「あのね凛ちゃん! 昨日ね、プロデューサーさんとお城のようなホテルに泊まったんだよ!」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/24(火) 23:33:46.09 ID:bOgng+vj0
 途端、周囲が冷えた気がした。
 しっかりと卯月の口止めをしておくべきだったとプロデューサーは後悔した。寝不足だったのもあってそこまで頭が回らなかったのだ。

「し、島村さん。それは……」
「? どうしたの、凛ちゃん」
「……プロデューサー。ちょっと、聞きたいことがあるんだけど……」

 凛の冷たい視線を一身に浴びる。
 とにかく、この修羅場をなんとか切り抜けなくてはならない。プロデューサーは首に手を置いた。
 どうやら、落ち着くにはまだ時間がかかるようだった。



おわり
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/04/24(火) 23:34:15.63 ID:bOgng+vj0
以上です。
読んでくださった皆様、どうもありがとうございました!
それと島村さん、お誕生日おめでとう!
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/24(火) 23:34:53.15 ID:KcE3DQqeo
おつ、笑わせて貰いました
Bye!がバイブは酷すぎるww
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/25(水) 00:08:59.23 ID:7GwoTB6DO
クソ面白かった
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/25(水) 00:49:12.37 ID:jjOWAhYao
状況を想像したらシュールすぎて笑う
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/25(水) 00:51:35.70 ID:Old/9zvc0
引き出しに入ってるような誰が使ったか分からないバイブは危険(衛生的な意味で)なので使っちゃだめですよ
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/25(水) 02:19:03.44 ID:OJ+DZ+e10
とりあえず作者さんがラブホに行ったことがないというのはよくわかりました
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/25(水) 03:43:04.30 ID:A8zbHQGeo
いいんだよ読者だって行ったことある奴なんかいないんだから

ただレンタカーぐらいあるやろとは思ったが
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/25(水) 13:28:59.15 ID:h7+mlOG2O
いつもの短編の人か。やっぱり面白かったわw

でも卯月はてっきり気付いてて誘惑してるんだと思ってた
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/25(水) 19:51:27.91 ID:SnuEHZyWo
バレたのがしぶりんでよかったなwwww
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/25(水) 21:51:40.37 ID:ASmmFHde0
皆さま感想ありがとうございます!

ラブホに関しては資料集めてまあ田舎ならワンチャンあるかもくらいで作りました。
実際のとは違いますのでご注意くださいませ。

今回が初投稿だったので不安もいっぱいだったのですが色々ご意見ももらえてうれしかったです。
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/25(水) 22:32:06.06 ID:CDPImiM0o
乙!
こういうのホント好きww
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/25(水) 23:55:38.93 ID:1nJ0w+DXo
またCLANNADのss書いてくれ
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/26(木) 00:01:22.19 ID:ZrZ1JDIE0
>>45
!?!?!? まさかその時のSSを知っている方がいるとは……
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/28(土) 18:21:40.26 ID:wwHM4LTaO
従業員が案内するラブホなんかあるわけないでしょ・・・
ボタン押して部屋決めたら、ライトで部屋まで案内されるものでしょ?
作者は中学生か何かなのか
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/28(土) 18:54:23.05 ID:W+vG4CGxo
かなりのオッサンだと思う
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/28(土) 22:12:58.47 ID:Bwn/RCZho
ラブホ豆知識とかどうでもええねん
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/29(日) 21:48:15.20 ID:cHkYS1qNo
現実と創作の区別もつけられないって
>>47は中学生か何かなのか
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/29(日) 21:58:00.89 ID:A4ouGEAqo
>>50
そういうことじゃないんだよなあ
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/30(月) 12:24:37.19 ID:IsTcy3Ws0
ラブホとかそういう粗に突っ込むぐらいなら良い所探せよ
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/30(月) 12:44:07.54 ID:KbcxfYdJo
島村さんの口にバイブ突っ込みたい
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/03(木) 22:16:40.60 ID:+4EQl1lFO
なんか見たことあるような気がするんだけど武うづのSS同人誌の人?
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/03(木) 22:21:11.96 ID:+4EQl1lFO
読みなおしたら内容同じだった
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/28(月) 03:36:21.61 ID:37EWRNbDO
>>50
普通に生きてれば高校生でもたまにカップルで行く
別に彼氏彼女いなくても社会人ならビジホ代わりにしたりデリ呼んだり・・・
それがないってことはつまり、な?
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/31(木) 02:13:41.54 ID:e7xCM1Wko
高校生はそんなとこいかないで自宅でやるぞ
しかもビジホ代わりにネカフェならまだしも一人でラブホなんて行かんわ普通
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/31(木) 07:35:15.66 ID:k3Upo/YC0
それageてまで書き込まないといけないこと?
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/31(木) 11:57:07.96 ID:OmCTW+PIO
ラブホガチ勢がいますね...
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/31(木) 16:01:08.18 ID:r+RdE7uRO
ライブDVDを音量上げて全裸で見たいときは1人ラブホやる

BDはまだ対応してるとこ少ないから困る
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/31(木) 20:52:32.47 ID:0uPW9OeOo
全裸になる必要あるのかそれwww
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/03(日) 13:00:59.11 ID:4DZ+nqUMO
>>60
ラブホの大型テレビ設置の部屋選んで、
HDMIケーブルとPS3or4を持ち込んで再生すると捗るぞ
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