【ゼロの使い魔】ムゲンの使い魔【仮面ライダーゴースト】

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108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 17:35:07.47 ID:UylQekHO0
ムゲンは最強フォームの中でも強い方だからな
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 19:14:44.83 ID:8FAMY+aUO
力の差的にグレイトフル魂だけでエルフにとってはまさに悪魔の力じゃろ
110 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/15(日) 23:06:40.34 ID:MXG3yKEy0
完治とまではいかないけどだいぶマシになったので書いていく。
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 00:33:30.34 ID:rH+N6JqfO
待ってました!
112 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/16(月) 02:23:50.06 ID:ifexb5Nq0
ギーシュ「馬鹿なッ!この僕が、ゼロのルイズの使い魔如きにッ!?」

ようやく事態の重さに気付いたのかギーシュは3体のワルキューレを突っ込ませる。しかし冷静さを欠いた指示は、先程の相手を侮った指示以上に単調な動きをワルキューレにさせてしまう。
一方タケルは落ち着きながらガンガンセイバーを二刀流モードに変形させる。

タケル「天下無双、かかって来い!」

一斉に襲いかかってくるワルキューレ達、その攻撃を二振りの剣で受け止めてそれを弾き…

タケル「ハアアアッ!!」

ワルキューレ達が怯んだところを一気に叩き斬る。三体のワルキューレ達は遂にその体を崩し、動かぬ青銅の塊と化してしまった。

ギーシュ「そ、そんな…僕のワルキューレ達が……」

ギーシュはへなへなとその場に座り込んでしまった。腰が抜けてしまったのだ。 タケルはガンガンセイバーとゴーストドライバーを消してギーシュに視線を向けた。
ギーシュは思わず「ひっ!」と小さな悲鳴を上げてしまう。

タケル「今度こそ俺の勝ちでいいかな?」

ギーシュ「…ま、参った、僕の負けだ…」

「…ギーシュが…負けた…?」

静まり返っていた野次馬の中で、誰かが言った。その一言をきっかけに、にわかに野次馬達が騒ぎ出す。

「ギーシュが負けた」「平民が勝った」「違う、土の魔法を使っていた」「いや、あのベルトと剣はきっとマジックアイテムだ」「平民が見た事も無いマジックアイテムを使った」

最初は小さな一言一言がざわざわとした喧噪を作り上げていったが、それらはやがて「おぉぉぉーっ!!」っと言う巨大な歓声に変わった。最初に期待していたものとは随分と違ってしまったが、それとは別によく判らないがとにかく凄い物を見たと言う満足感が彼らを支配していた。要は満足出来たのでそれで良いのだ。
113 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/16(月) 03:06:52.23 ID:ifexb5Nq0
タケル「あ、そうだ!えっと、ギーシュ君!」

ギーシュ「な、なんだい…?」

タケル「君にはシエスタとルイズに謝って貰いたい。シエスタには理不尽な罪を着せようとしたこと、ルイズにはゼロって馬鹿にしたこと……いいかな?」

ギーシュ「グッ……い、いいだろう。決闘に敗れたのは僕だからね……」

こうして大歓声の中、広場の決闘は終結した。

ルイズ(後で話を聞かせてもらうわよ、タケル…)




学院長室。

『遠見の鏡』で決闘の様子を見ていたロングビルは、決闘が終了した事を確認して息をついた。

ロングビル「…まさかこんな展開になるとは思いもよりませんでしたね」

噂のルイズの使い魔の平民が見た事も無いマジックアイテムで剣のような銃のような武器を作ったと思ったら、あっという間にギーシュを負かしてしまった。
おそらくこの決闘を見ていなかった人間にこれを口頭で説明しても理解出来ないだろう。何せ自分でも何が起こったか理解出来ないのだから。

ロングビル「それにしても彼の使っていたマジックアイテムは一体なんだったんでしょう?見た所『錬金』の応用にも見られましたが…どう思われますか?オスマン学院長」

オスマン「ふむ…やはり……」

ロングビル「…学院長?」

オスマン「む?いやすまん、確かに錬金系のマジックアイテムのようじゃのう」

コルベール「オールド・オスマン!緊急事態です!」バタンっ

オスマン「ミスタ・コルベール、あまり騒がしくするものではないぞ。決闘なら既に決着がついたわい」

コルベール「決闘?いえ、それよりもミス・ヴァリエールの使い魔です!その者が表した使い魔のルーンに見覚えがないので、調べましたところ……これに酷似しておりまして」

コルベールの広げた古文書には、やはり見慣れないルーン文字が刻まれている。並みのものでは、この意味には気付かないであろう。
しかし、オールド・オスマンには分かった。このルーン文字の意味するところが。そして、それがいかに重要なものであるかも。
114 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/16(月) 07:07:22.81 ID:ifexb5Nq0
オスマン「ほお、これは。……ミス・ロングビル、すまないが」

ロングビル「分かりました」

有能な秘書はオスマンの目配せにいち早く応え、退室した。ロングビルが退室したのを確認したオスマンは、おもむろに説明を始める。

オスマン「これは伝説にのみ存在する、使い魔のルーンじゃぞ。まして、あのヴァリエールの三女が召喚するとは…これは失われしペンタゴンの一角にかかわることじゃ」

コルベール「ま、まさか!」

オスマン「ことの真相はどうあれ、この件は一切口外してはならん」

予想を超える重大な事態だった。コルベールは緊張を抑えきれず、震える声で答えた。

コルベール「しょ、承知しました!」





あれからギーシュはシエスタに謝罪した。タケルも其れを見届ける為に同行していた。
しかしシエスタはギーシュを許すどころかタケルに頭を下げてきた。「タケルさんを置いて逃げてしまってすみません」と泣きながら謝ってきたのだ。

タケルは「気しなくていい」と言ったのだが、どうしてもときかないシエスタに負けて、夕食は厨房内で開かれるという細やかなパーティーに参加することになった。

その後、ルイズにもギーシュはしっかり謝罪した。ルイズもギーシュを許し、タケルに「夜になったら詳しく聞かせてもらうから、午後の授業は出なくていいわ」と言ってきた。

ちなみに厨房のパーティーに行く事になったのを伝えると許可してくれた。
115 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/16(月) 23:29:10.22 ID:2AL5tpFM0
そんなタケルは今、パーティーまでの時間潰しついでに学院内の構造を把握しようと探索をしていた。
行き着いた先は図書館だった。

タケル「うわあ…凄い……」

膨大な量の本の中、ふと青い髪をした一人の少女が目に入る。教室で見たことのあるその少女は、タケルに気が付いたようだった。

タケル「こんにちは、えっと……」

タバサ「タバサ……」

タケル「タバサちゃんか。こんな所でどうしたの?授業中じゃなかったの?」

タバサ「今日の午後の授業は選択式……私の選択科目は自習の日…」

タケル「そっか、それで図書館で自習中なんだね」

タバサ「……」コクリ

タケル「感心だなあ…俺もこの世界の歴史くらいは学ばないと……」

この図書館に歴史書は無いか、そう思いながら近くの本を手に取るタケル。しかし…

タケル「えっ…」

そこに書かれていたのは見たこともない文字だった。英語なら何とか分かるが、そもそも地球にある言語かどうかというレベルだった。

タケル(そっか、異世界だから文字も違うんだ…日本語で話せてたから油断してた……)
116 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/17(火) 03:55:42.57 ID:MamPmJyF0
タケル「ねえタバサちゃん、自習の邪魔じゃなかったらでいいんだけど…頼みたいことがあるんだ」

タバサ「………?」

タケル「その、俺に字を教えてくれないかな?俺ってここからずっと離れた所から召喚されたから、ここで使われてる文字のこと全然知らないんだ…駄目、かな?」

自分はこことは遥か離れた地(異世界)から召喚された、あながち嘘は言ってない。

タバサ「……条件がある」

タケル「え、条件って…?」

タバサ「私をちゃん付けで呼ばないこと。それと私に名前を明かすこと……」

タケル「え、そんなことでいいの?分かった、約束するよタバサ。俺は天空寺タケル、タケルでいいよ。宜しく!」

タバサ「タケル……分かった…」

タバサは小さく頷くと席を立ち、三冊の本を取ってきてタケルに渡す。

タバサ「まず絵本で字の勉強……」

タケル「うん!お願いします、先生!」

それから夕方になるまでタバサに字を教えてもらった。
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/17(火) 08:09:11.36 ID:sfSydKU0o
更新あく
118 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/17(火) 23:34:27.84 ID:WUJQbxIJ0
書いていく
119 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/17(火) 23:46:40.21 ID:WUJQbxIJ0
厨房





マルトー「我らの剣が来たぞ!」

あれからタバサと別れて学院内を歩き回ったタケルは、学院の構造を何とか覚えることができた。
歩き回っている内に学生達の食事の時間は終わり、ちょうどパーティーの時間となっていた。タケルが厨房に入った瞬間拍手喝采が沸き起こった。

「まさか貴族を倒してしまうなんて!」
「君は我々の誇りだ!」

タケル「ははは……」

あまりに持ち上げられすぎてしまい、タケルも思わず乾いた笑いが出てしまう。

シエスタ「さあタケルさん、こちらに座ってください。」

マルトー「シチューやパンだけじゃない、余った材料だが肉や魚もあるぞ!」

タケル「わあ…!じゃあみんなで食べましょう!」

ガヤガヤ……
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/18(水) 00:58:57.58 ID:8R24ncmdO
シエスタちゃん可愛い…
121 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/18(水) 11:04:54.68 ID:al0ChFDY0
タケル「やっぱりみんなで食べるご飯は美味しいな……」

シエスタ「タケルさん…?」

タケル「……ううん、何でもないよ。」

マルトー「なあ我らの剣、俺はお前の額に接吻するぞ!なあ!いいな!」

タケル「そ、それはちょっと…ははは……」

マルトー「はは、そりゃそうか!」

マルトー以下、厨房は笑い声に包まれる。

マルトー「なあ、お前どこで剣を習った?どこで剣を習ったら、あんな風に触れるのか、俺にも教えてくれよ。」

タケル「剣ですか?あれは独学ですよ。」

タケルの剣は我流であり、実戦によって鍛えられたものだ。先の戦いで見せた剣術にはルーンの力の手助けこそあれど、殆どはタケル自身が眼魔との戦いで身につけたものだった。

マルトー「聞いたか!お前達!やっぱり本当の達人は言うことが違う!己の腕を誇ったりしない!」

タケル「あ、ありがとうございます…」

こんなにべた褒めされるのは流石に慣れない。タケルは苦笑いしながらも終盤に差し掛かったパーティーを最後まで楽しもうと、デザートのパンケーキに手をつけた。





……………
122 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/18(水) 11:43:54.13 ID:al0ChFDY0
タケルがハルケギニアに来てから数日が過ぎた。あれからのタケルはルイズの服の洗濯をしなくて良いことになった。
朝は早く起きて座禅の修行、起床時間になったらルイズを起こして食堂へ。朝食を取ったら共に午前の授業を受けて、昼食を取ったら午後は授業を受けたりタバサから文字を教わったり。

夕食は授業を共に受けた日はルイズと共に、タバサから文字を教わる日は遅くなってしまう為ルイズは先に夕食を取って、タケルは厨房で賄い飯を食べてから寮へ。

そんな日々が続いたある日夜中に目覚めたタケルはトイレに行くことにした。

タケル「ふああぁぁ……」

トイレが終わった後、廊下をあくびしながら歩く。向かいの部屋から火を纏ったトカゲのような生物が出てきた。
向かいの部屋はルイズと同じクラスの少女キュルケの部屋である。そして今出てきたトカゲもどきは……

タケル「君は確か、キュルケちゃんの使い魔の…フレイム?」

フレイムはタケルの上着のすそをくわえると、ついて来いというように首を振った。とりあえずタケルはついていくことにした。



つれて来られたのはキュルケの部屋の中だった。部屋の中は暗く、フレイムの周りだけはうすら明るい。暗がりからキュルケの声がした。

キュルケ「扉を閉めて?」

タケルは言われた通り扉を閉める。

キュルケ「ようこそ、こちらにいらして」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/18(水) 14:49:46.62 ID:RlzHMlJs0
あー懐かしいなあ…そういえばこんなイベントもあったっけーって感じで見てます
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/18(水) 16:08:00.59 ID:oS6T3LxZ0
更新乙乙
作者が亡くなって去年の今頃ぐらいだったかな完結したの
まあ始まったのは10年以上前だからこの辺はもう懐かしいな
125 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/18(水) 21:14:30.52 ID:jbV2duK/0
書いていく
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/18(水) 21:57:54.81 ID:DEbzbsg+0
タケルの余命15年ってマ?
127 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/18(水) 23:05:37.89 ID:jbV2duK/0
タケル「そんなこと言われても、暗くて何も……」

キュルケの指をはじく音が聞こえると同時に部屋にあるロウソクが灯っていく。ロウソクの先にはネグリジェのような下着を着たキュルケがベッドの上で妖艶な姿で待っていた。

タケル「き、キュルケちゃん!?どうしたのそんな格好で!」

キュルケ「あなたは、私をはしたない女だと思うでしょうね。」

タケル「いやその、はしたないというかなんていうか……」

キュルケ「いいえ…思われてもしかたないの。わかる? あたしの二つ名は『微熱』」

タケル「微熱…?」

キュルケ「私はね、松明みたいに燃え上がりやすいの。だから、いきなりこんな風にお呼びだてしたりしてしまう。わかってる。いけないことよ」

キュルケ「でもね、あなたはきっとお許し下さると思うわ」

タケル「あの、なんの話……うわっ!」

妖艶な姿のキュルケはタケルに歩み寄ると手を握ってきた。

キュルケ「恋してるのよ。私、あなたに。恋はホント突然ね…」

タケル「えっ……ええ!!?」

あまりにも驚かされた。まさか恋とは。
128 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/19(木) 00:02:00.32 ID:r2iyylyk0
キュルケ「あなたが、ギーシュを倒したときの姿……かっこよかったわ。彼のゴーレムをマジックアイテムで作った剣や銃で鮮やかに切り崩す姿。特に最後の言葉『俺の勝ちでいいかな』。勝利を驕らない姿に痺れたの。信じられる?痺れたのよ!これは情熱だわ!」

タケル「そ、そんな。俺はただ……」

キュルケはタケルの手を引くとベッドに座らせて自身も隣に座る。果たしてこれでいいのだろうか?
確かにキュルケは女性として魅力的である。しかしいくら発育が良くてもキュルケはタケルから見れば年下の学生であり、まだ互いのことをよく知らないのだ。

タケル「その、悪いんだけど……」

キュルケ「タケル、愛してるわ…」

断ろうとをする前に押し倒される。

タケル(ちょ、ちょっと…!!?)

タケルにキスしようと徐々にキュルケの顔が迫ってくる。ダメだ、こんなのは。しかし身体が麻痺しているかの如く思うように動かない。頭は何とか正常に動くものの身体は雰囲気に完全に飲まれてしまっていた。今まさにキュルケの唇が重なろうとしたその瞬間……

「キュルケ・・。待ち合わせの時間に君が来ないから来てみれば……」

絶妙なタイミングで窓の外から、こちらを覗くやけにハンサムな男が現われた。

キュルケ「ベリッソン! ええと、二時間後に」

ベリッソン「話が違う!」

キュルケは男としばらく言い争って後、魔法で男を吹っ飛ばした。

タケル「あの、今のって……」

タケルはジト目でキュルケを見る。

キュルケ「ただの友達よ」

タケル「いやいや、夜中に窓から忍び込もうとする男を友達とは言わないでしょ!」

キュルケ「愛してるのは貴方だけよ、タケル」

雰囲気の呪縛から解き放たれたタケルを再び押した倒そうとするが次々に窓から男達が現れる。
129 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/19(木) 00:09:29.42 ID:r2iyylyk0
つまりそういうことなのだ。キュルケは惚れっぽい性格であり、色々な男で遊んでいる少女なのだ。自分はその遊びに付き合わされそうになっただけだったのだ。
タケルはキュルケを優しく押しのけ部屋を出ようとした。

キュルケ「待って、タケル!」

タケル「悪いんだけど、そういうことは本気で好きな人とするものだよ。じゃあね」

そう言ってタケルはドアのノブを触ろうとするが。

キュルケ「ああ、そういうニヒルなところも素敵!!」

キュルケに後から抱きつかれ押し倒される。

タケル「ちょっとキュルケちゃん!俺の話聞いてた!?」

タケルは引き離そうとするがすごい強い力で引っ張られる。

ルイズ「キュルケ!!」

その時、扉が開いて出てきたのはルイズだった。この時のタケルにはルイズが救いの女神に見えた。

キュルケ「取り込み中よ。ヴェリエール」

ルイズ「ツェルプストー、誰の使い魔に手を出してんのよ」

ルイスはキュルケとしばらく言い争い、タケルをつれて部屋を出た。タケルは助かったと思い素直についていった。
130 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/19(木) 01:02:40.73 ID:r2iyylyk0
ルイズ「まったく、あんな女に篭絡されそうになって」

タケル「籠絡!?そんな、俺は無理矢理されそうになったんだよ。ルイズが来てくれなかったらと思うと……本当にありがとう、ルイズ」

ルイズ「え?…ま、まあ使い魔の面倒を見るのも主人の役目だから当然よ!」

ルイズは驚いた、今までキュルケに誘惑されておちなかった男はいないのだ。
キュルケでおちないなら、自分はどうだろうか。そんなことを一瞬考えてしまい、早く忘れようと眠りにつくルイズであった。





次の日の朝
タケルはいつものように座禅の修行をしてからルイズを起こし朝食へ。

ルイズ「タケル、街にいくわよ」

共に朝食を食べる最中、突然ルイズは言った。

タケル「え…ングっ……何で?」

タケルは口に入れたパンを咀嚼し飲み込んでから言った。

ルイズ「剣を買いにいくのよ。あの剣は確かに便利だけど、直ぐに抜けないならいざって時に私の事護れないじゃない」

タケル「そうかな…直ぐに出せるし、俺もそこそこ格闘は自信あるんだけど…」

ルイズ「常に見える剣を持たせることで私の面子を守らせる意味合いもあるのよ!いいから仕度する!!」
131 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/19(木) 01:12:57.68 ID:r2iyylyk0
キュルケ「タバサ。今から出掛けるわよ! 早く支度しちゃって頂戴!」

タバサ「虚無の曜日」

キュルケは朝起きた後、再びタケルにアプローチしようとルイズの部屋に行ったがもぬけのからだった。昨日、タケルにやんわりと断られたせいで、キュルケの情熱の炎はさらに勢いを増したらしい。
今までの男達はキュルケに無条件にチヤホヤし、夢中になっていった。キュルケ自身もそれが当たり前だと思っていたが、タケルは違った。
タケルの優しさを大人の魅力だと解釈したらしい。

タケルとルイズが見たことのない鉄の馬で出て行くところを見たキュルケはすぐさまタバサ部屋に行き今に至るというわけである。
キュルケの友人であるタバサはいかにもめんどくさそうに答えた。しかしキュルケはそんな友人の読んでいる本を取り上げ、掲げた。

キュルケ「分かってる。あなたにとってこの日がどんな日かあたしは痛いほどよく知ってるわよ。でも、今はね、そんなこと言ってられないの。恋なのよ、恋!」

キュルケ「恋したのあたし!ほら使い魔のテンクウジタケル、それであの人があのにっくいヴァリエールと出掛けたの!だからあたしはそれを追って突き止めなきゃいけないの!わかった?」

タバサは天空寺タケルという言葉に少し反応を示した。

タバサ「わかった」

キュルケ「あら、貴方にしてはずいぶん物分りがいいのね、とにかく妙な馬に乗って出かけたのよ。貴方の使い魔じゃなきゃあ追いつかないのよ!助けて」

タバサは何もいわずに準備を始めた。

キュルケ「ありがとう! じゃ、追いかけてくれるのね!」

友人のキュルケの頼みというのもあるが、タバサ自身天空寺タケルに興味を持っているからだった。その後2人は、タバサの使い魔、風竜、シルフィードでルイズ達を追った。
132 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/19(木) 01:43:37.49 ID:r2iyylyk0
ルイズ「あっという間に着いちゃったわ!その『ばいく』って鉄の馬凄いわね!」

タケル「はは…バイクは馬じゃなくて機械なんだけど、まあいいか」

実際に出来るか半信半疑で試した結果、マシンゴーストライカーを呼び出すことに成功したタケルはルイズを乗せて街へとやってきていた。
トリステインの街並みを見渡す。自分はやったことないが、世間で人気のRPG「タドルクエスト」の街並みもこのような感じなのだろうか。

タケル「それにしても、結構狭いね…」

タケルは大通り歩きながらいった。自分が見慣れている地球の大通りはこれの5倍ぐらいあった。主に通るのが人だからだろうか。

ルイズ「この先にはトリステインの宮殿があるの」

タケル「へえ…王様とかいるの?」

ルイズ「今いるのは女王陛下と姫殿下ね。それより財布は大丈夫?」

タケル「もちろん、ほら!」

タケルはズボンから自分とルイズの財布を取り出す。ルイズも「それなら良かった」と道を先へ進んでいく。

実は既に何人もスリを実行しようとしている。しかしその度に失敗するのだ。

タケル(ありがとうございます、エジソンさん!)コソコソ

エジソン眼魂(何、これもタケルの為デース)コソコソ

実は同じポケットにはエジソン眼魂が入っており、スリをしようと手を伸ばしてきた悪漢に電流を流して撃退させていたのであった。
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/19(木) 02:33:30.23 ID:EoETmhEGO
眼魂も一緒にいたのか

今まで黙ってたからこの世界でバラバラにでもなったのかと思った
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/19(木) 02:35:45.88 ID:K3AUFb8EO
なんだ、エジソンいたのか。
オレゴースト眼魂しか持ってないと思ってた。
135 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/21(土) 01:09:13.02 ID:8P28+0Hk0
ちょっとだけ書いていく
136 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/21(土) 02:15:26.68 ID:8P28+0Hk0
しばらく歩いていると辿り着いたのは街の裏通りだった。

ルイズ「ビエモンの秘薬屋の近くだったから、この辺なんだけど…」

ルイズはキョロキョロ探す。

ルイズ「あ、あった」

目的の武器屋を見つけたルイズはそこの扉を開けた。武器や入るとしょぼくれた感じの店主がパイプを吸っていたがルイズを見るとあわてて猫なで声で対応した。

店主「旦那、貴族の旦那、うちは全うな商売してまさぁ、お上に目をつけられることなんか、これっぽっちもありません」

そう言ってる時点で全うな商売はしていないといってるも同然なのだが、そんなことは知らないルイズは店主に適当に見繕うように言っている。タケルは店内を見て回ることにした。

タケル「へえ、凄いや……」

大小様々な剣が置かれている。こうして見るとファンタジーな世界にいるという実感が湧いてきて少し高揚する。そんな時ムサシ眼魂が懐から顔(目?)を出す。

ムサシ眼魂(むう?何だこのナマクラどもは!)

タケル(えっ!?ナマクラ!?)

ムサシ眼魂(うむ、日本刀と西洋剣の違いはあれ刀を見る目はある。ここにあるのはどれも形だけのナマクラばかりだ。)

そんな会話がされてるとも知らず店主は奥から剣をとってくる。

店主「これなんかいかがですか?この店一番の業物ですぜ。」

店主が持ってきたのは1.5メイルほどある立派な剣だった。

ルイズ「これいいわねえ」

ルイズはこの剣が気に入ったようである。 店一番の業物といわれたのが良かったようである。
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/21(土) 15:12:05.98 ID:w9TzyIM+0
面白いけど一日に数レスしか続きが読めないのが残念
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/21(土) 16:43:59.75 ID:Ex2ukjQzo
エタるよりは全然いいけどな
139 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/22(日) 22:45:14.94 ID:E3c406Hc0
書いていく
140 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/22(日) 23:46:25.68 ID:E3c406Hc0
タケル「あの、やめといた方がいいんじゃないかな…あんまり良い剣じゃなさそうだし……」

ルイズ「良いの、これにするの」

ルイズは逆にむきになっている。

タケル「いやでも使うの俺なんだし…」

ルイズ「うるさいわね、おいくら?」

店主はもったいぶって散々この剣がいかに立派か語った後、

店主「エキュー金貨で2千、新金貨で3千」

ルイズ「立派な家と森付きの庭が買えるじゃない」

ルイズは目を丸くする。どうやら大層な値段らしい。

店主「これでも安くしてますぜ?まともな大剣なら、どんなに安くても新金貨200が相場でさあ」

言われて、ルイズはぐっと息が詰まる。

ルイズ「これで買えるのは無いの?」

店主「新金貨100ですかい? まあ、なくはないですが」

店主は乱雑に積み上げられた剣の中から、一本の剣を取り出した。
先ほどの大剣と長さは変わらないが、刀身が細めの、薄手のロングソードだった。しかし表面に錆が浮き、見栄えが悪い。

ルイズ「何よこれ、ぼろぼろじゃない」
141 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/22(日) 23:47:20.81 ID:E3c406Hc0
店主「見た目は少し古いですがね。なあに、ちゃんと手入れをすればまだ立派に役に立ちまさあ」

ルイズは下を向き、ため息をついた。他に買えそうな剣も無いので、一応タケルにも確認してみる。

「仕方ないわ。タケルもこれでいいわよね」

タケル「そうだなあ…」

タケル(どうかな?武蔵さん?)コソコソ

ムサシ眼魂(ふむ……この剣、只ならぬ気配を感じる。タケル、その剣にしろ)コソコソ

タケル「じゃあこの剣で頼むよ。」

ルイズ「決まりね。それ、いただくわ」

タケルは促されるままに財布を取り出し、中身を出す。慎重に金貨の枚数を確認した店主は「毎度」と言い、鞘に剣を収めてルイズに渡した。
剣も買ったし、もうここには用は無い。ルイズは剣をタケルに持たせ、出口に向かう。

ルイズ「タケル、行くわよ!」

タケル「うん」

こうして2人は店を後にした。
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/22(日) 23:47:30.21 ID:KodspuSs0
酷いぼったくりな店だな
143 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/23(月) 08:34:39.03 ID:9GtEGlCn0





学生寮、ルイズの部屋

ルイズ「ちょっと、ツェルプストー。これ、どういうこと?」

ルイズはタケルに右手に持たされた大剣を見て、キュルケを睨みつけながら言った。すなわち昼間の武器やで店一番と太鼓判を押され、ルイズは気に入ったが、金が足りずに諦めざるを得なかった物だ。それを先祖代々の仇敵であるキュルケが持ってきたのだ。面白いわけがない。

キュルケ「タケルに似合いそうな剣を見つけたから、プレゼントするって言ってるのよ」

キュルケは悠然と彼女の視線を受け流す。ルイズ達を見つけたキュルケとタバサは2人を尾行していたのだ。買い物を終えたルイズ達が武器屋から出て行ったのを見計らって入店。ルイズが買えなかったという、店一番という触れ込みの剣を購入したのだ。
そのせいかタバサもこの部屋にいて、ベッドに座り本を読んでいた。

ルイズ「おあいにくさま。使い魔の使う道具なら、既に間に合ってるの。ねえ、タケル」

タケルは二つの剣を交互に持ち上げながら、見比べている。
かたや見てくれはいいが剣豪がナマクラと称した剣。かたや見てくれは悪いが剣豪から太鼓判が出た剣。どちらを使うかは明白だった。

タケル「キュルケちゃん、悪いけど俺はルイズが買ってくれた剣を使うよ。」

144 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/23(月) 08:49:22.82 ID:9GtEGlCn0
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145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/23(月) 12:10:19.93 ID:GGziecSio
デルフ……なのか?
喋らんからどっちかわからんのう
146 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/23(月) 14:48:50.25 ID:FYvLsm+6O
もちろんキュルケが引き下がるわけもない。自信たっぷりにタケルにささやきかける。

キュルケ「この剣を鍛えたのはゲルマニアの錬金魔術師シュペー卿だそうよ。やっぱり剣も女もゲルマニアに限るわよね?」

ルイズ「な、何よ! あんたなんかゲルマニアで男を漁りすぎて相手にされなくなったから、トリステインに留学してきたんでしょ!?」

キュルケ「……言ってくれたわね、ヴァリエール」

ルイズ「何よ、ホントのことでしょう?」

キュルケの顔色が変わる。二人は同時に自分の杖に手をかけた。しかし、つむじ風が舞い上がって二人の杖を吹き飛ばした。見ると、先ほどまでじっと本を読んでいたタバサが杖を構えていた。

タバサ「室内」

タバサは淡々と言い、すぐに視線を本のページに戻す。それでも二人は睨み合いを続ける。その折、キュルケが目線を逸らして言った。

キュルケ「それじゃあ、タケルに決めてもらいましょうよ」

ルイズ「そうね。タケルの剣でもめているんだし……もちろん私の買った剣を選ぶわよね?」

キュルケ「あら〜、そんなぼろぼろの剣よりもあたしの剣のほうがいいわよね?」

選ぶも何も自分は先程ルイズの剣と言ったはずなのだが…タケルが小さく溜息をついて再びその意思を伝えようとしたその時…

「こらっ、うるせえぞ! この馬鹿女ども!」
147 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/23(月) 14:56:02.55 ID:FYvLsm+6O
この言葉に、ルイズとキュルケはもちろんタケルまでも固まった。

キュルケ「……馬鹿女?」

ルイズ「タケル……あんた」

タケル「い、いや、俺じゃないよ!?」
 
詰め寄ってくる二人に言い訳するタケル。しかし声はタケルのほうから聞こえたのだ。

タバサ「剣」

ただ一人状況を正確に把握していたタバサは、相変わらず淡々と言った。三人ともタケルが左手に持ったぼろぼろの剣に注目する。

デルフ「人が寝てるとこ起こしやがって」

剣は鎬の金具を腹話術の人形のようにようにかちゃかちゃと動かしながら、言葉を発した。

タケル「ええっ!?剣が喋った!!」

デルフ「おどれーた。おめ、使い手かよ。目も覚めるわけだ」

その様子を見たキュルケは呆れ気味に呟いた。

キュルケ「これって知性を持つ剣、インテリジェンスソードじゃない。また変なものを買ってきたわね」

ルイズ「知らなかったのよ。こんな気色悪いもの、すぐ返品するわよ」

タケル「いやだから、俺はこの剣にするって」

「「え〜!」」

ルイズとキュルケは声をそろえて言った。

タケル「ねぇ、君の名前は?」

デルフ「デルフリンガーだ。お前はなんてえ名前だ?」

タケル「俺は天空寺タケル。デルフリンガーならデルフでいいかな?」

デルフ「おう、いいぜ。よろしくな、兄弟」

タケル「うん、よろしく!」

こうしてハルケギニアでのタケルの相棒が決まった。
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/28(土) 06:51:03.45 ID:lriEw8VMo
まだか?
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/02(木) 00:45:05.14 ID:9LERNCsvo
エター?
150 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/08/07(火) 03:26:34.71 ID:fffaBaMH0
>>1です、とりあえず生存報告を。

今週中には再開できるのでもう少々お待ちください
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/07(火) 07:48:36.26 ID:DR6LetBHo
おっおっおっおっ
待ってる
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/09(木) 00:08:58.14 ID:xa+3aJJR0
俺ライダーss大好きだから生きてて良かったです
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/15(水) 11:46:27.13 ID:jiaGZVHxO
まだー?
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/16(木) 20:29:26.92 ID:Ppf90DY40
1が言ってた今週ってやつ過ぎたよ〜
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/18(土) 15:52:35.15 ID:wWeywSZqo
乙〜
追い付いた。
続き待ってます
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/21(火) 16:55:42.45 ID:ZAVKLbLi0
再開すると言ってから14日。果たして本当に再開するのだろうか。
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/24(金) 22:55:19.47 ID:TLbsT0lhO
再開すると言ってから17日。果たして本当に再開するのだろうか。
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