【二次創作】ダンガンロンパ Re:MIX【オリロンパ】ch.2

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

244 : ◆nV158uMR4EBZ [sage]:2019/07/22(月) 21:10:01.36 ID:NBVOAR80O

瀬川「…………………………」

瀬川「……………………は?」

……え? 今、モノクマは何て言った?

聞き間違い? でも、私だけかと思ったら皆も首を傾げているし……

現に、皆は口々にモノクマへの疑問を示している

スグル「あ、あの……聞き間違い。でしょうか?」

飛田「き、きっとそうに違いない。本当の秘密を話したまえッ!」

モノクマ「さっきも言ったでしょ? 臓腑屋さんは忍者なの」

御影「えっ!? 本当に忍者だったの!?」

古河「忍者って……んなアホな! そんなん見ればわかるやろ!」

朝日「それにぃ、何でそれが動機になるのぉ?」

月乃「……これで人を[ピーーー]ほどの動機になるとは、とても思えない」

月神「モノクマ……ふざけていないで、本当の動機を話して……」

臓腑屋「……だから言ったでしょう。言ったってわからないって」

臓腑屋「誰かの秘密なんて理解出来なくて当然の事なのに、それを知ろうなんて……」

御影「臓腑屋さん……? なんか、普段とキャラが違わない?」

モノクマ「あのさぁオマエラ。一応聞くけど……」



モノクマ「臓腑屋さんが、ずっとその格好で今の今まで生活してきたと思っているの?」

245 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:12:54.52 ID:NBVOAR80O

瀬川「……え?」

モノクマ「だからさぁ、臓腑屋さんが毎日その忍者服を着て、ござるござる言いながら……」

モノクマ「ここに来るまでそう生きてたって、本気でそう思っているの?」

そう話すモノクマを、ふっと鼻で笑う臓腑屋さん。いや……笑われているのは私達の方か

臓腑屋さんが今までどう暮らしてきたか。なんて、全く考えた事も無かったけれど……

でも、なんとなく『今がこうなんだから、きっと、ずっとこうだったんだ』って思っていた

それは、アニメのキャラクターの様に……勝手に私が固定化した空想だった事を忘れていたんだ

御影「それは……えっと、うん……」

照星「そう、思ってた……っす。自分、臓腑屋先輩のその姿しか知らなかったっすから……」

臓腑屋「そうだよね。皆は拙者の……私の本当の事なんて知らない……わからない」

臓腑屋「だから、何が何でもこの事は知られたくはなかったのに……!」

ギリッと歯を鳴らして、血走った眼で睨み付ける。憎悪を迸らせるその顔は、確かに見た事ない表情だ

月神「でもどうして? 臓腑屋さんは普段……」

陰陽寺「ただの忍者というだけで、人を殺すまでに至るとは考えられない」

陰陽寺「考えられるのは忍者である事が周囲に知られる事。それそのものが恐ろしかったんだろう」

臓腑屋「……く。ふふ、ふふふふ」

246 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:13:55.29 ID:NBVOAR80O

陰陽寺さんに指摘され、自嘲気味に笑う

それを崩したのはモニターからの声。画面奥の二人の手には、テロップが握られていた

ハルカ『えー、丁度いいので特別企画、”あの人は今。ニンニン修行虎の巻”をお送りしまーす』

ヨウ『なんだそれは、ちなみに内容は今回の動機に関してだから安心して見てくれよな!』

臓腑屋「……! 勝手に話すな!」

必死な声で制止するけど所詮テレビの中の絵空事。叫びも虚しくスラスラと語られていく裏の部分……

ハルカ『臓腑屋さんの家……取り合えず仮名で佐藤さんにしておきますが、そこはかつて日本で動いていた諜報を専門とする組織でした』

ヨウ『その歴史なんと数世紀以上! 明治時代辺りから活動が確認されているな』

ヨウ『当然組織としての記録が残っていたのがその辺りというだけの話だからな。もしかしたらもっと長いかもしれないぞ?』

ハルカ『まあざっくりいうと、凄い旧家の人って事だね! 佐藤さん!』

陰陽寺「……………………」

飛田「な……つまり凛々は深層の令嬢ッ!?」

朝日「全く気づかなかったよぉ。臓腑屋さん。凄く偉い人だったんだねぇ」

臓腑屋「……気づかせないようにしていたんだよ。知られたら困るから……」

瀬川「え? 何で? 知られたら困るって……」

普通、自分の家が偉いなら自慢したくなるのが人情だ。私はそうだったし……

疑問は置き去りに。話はスラスラと進んでいく……

247 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:15:00.27 ID:NBVOAR80O

ヨウ『さて、そんな物凄い家の出身という佐藤さんは普段何しているのか?』

ハルカ『そんな物凄い家なら、きっとやんごとない暮らしをしてるんじゃない?』

ヨウ『ところがどっこい、そうでもないのさ。何故なら世を忍び、人を忍んで活動してきた一族……』

ヨウ『そう易々と、他人に本来の素性を明かす事なんて出来ないのさ!』

ハルカ『そっか! だから臓腑屋さんは本名を教えてくれないんだね』

瀬川「え!? 臓腑屋さんって偽名なの!?!?」

月乃「……そこ、強く反応するところ?」

瀬川「あ、ゴメンゴメン。お気になさらず……」

臓腑屋「……正確には、外で使う名前と内で使う名前があるんだよ。本当の名は私にもわからない」

さらっととんでもない事を……名前が複数あるのは

ハルカ『要するに超高校級の家事代行の時は臓腑屋さん。普通の女子高生の時は佐藤さんって事かー』

ヨウ『ややこしいがそういう事だな。取り合えず今は佐藤さんという体で話を進めるぞ』

ハルカ『佐藤さんの普段の生活は、まあ普通だね』

ヨウ『普通に起き、普通の服を着て、普通の友人と普通の話題を話して、普通の授業を受ける』

ヨウ『まあそんな普通の日々だ。本当に何も書く事が無い位にはな』

ハルカ『ふーんつまんなーい。じゃあ臓腑屋さんとしての生活はどうなの?』

ヨウ『安心しろ。こっちはかなり面白いぞ!』

248 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:16:42.05 ID:NBVOAR80O


ヨウ『普段は目立たない地味な存在である佐藤。しかしその裏の顔は!』


ハルカ『闇に紛れて人を撃つ。握手を交わしたその手で首を切る! まさに必殺仕事人!』


ヨウ『忍者と聞いて連想する体験は一通りこなしている。正しい歴史の遺物がそいつさ』


ヨウ『現代に生きる忍、暗闇に潜む暗殺者。それが今目の前にいる、臓腑屋凛々の正体さ!』



臓腑屋「……………………!!!」

……愕然。それは、ここにいる全員……モノクマとその一味以外に当てはまる感情だろう

皆は臓腑屋さんを、まるで異物を見るような視線で見つめ、当の本人は膝から崩れていく

……コスプレなんかじゃなかったんだ。臓腑屋さんは、いや、彼女は、本物の忍者だったんだ……!

駆村「な……なら! その姿や口調はいったいなんなんだ!?」

竹田「ああ、成る程な……まさか、忍者のモノマネしている奴が本物とは思わねえだろうよ」

竹田「木を隠すなら森の中、か。百戦錬磨だからか随分とイメージ戦略が上手いこった」

臓腑屋「ふ、ふふふ……皆、忍者忍者って言ってたもんね……私は……」

臓腑屋「忍者、じゃ……ない、よ……」

瀬川「臓腑屋さん……」

……きっと、私と臓腑屋さんは似た者同士なんだ

違うとするなら、臓腑屋さんはキャラクターに飲み込まれて、私はキャラクターに溺れている事……

249 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:17:58.89 ID:NBVOAR80O

瀬川「臓腑屋さん。私は……」

スグル「それでも、殺すのはダメなんです」

瀬川「……スグル君?」

一歩、臓腑屋さんに近づくスグル君。その顔は普段のオドオドとした、子供っぽい表情じゃなくて……

決意を秘めた、一人の男の子の顔だった

スグル「デイビットさんは、臓腑屋さんを信じていたから自分の秘密を貴女に明かしてもいいと思ったはずなんです」

スグル「なのに、貴女がデイビットさんを裏切ってしまったら……!」

臓腑屋「じゃあどうすれば良かったの!?」

臓腑屋「ずっとずっとずっと、私はこんな事したくは無かったのに! 口調も服も染み付いていて変えようって思えなかった!」

臓腑屋「自分を変えたくっても変えられない。そういう人間だっているんだよ!」

スグル「……それは、」

叫ぶ、叫ぶ、思いを叫ぶ。臓腑屋さんは、最早取り繕う事すら忘れ、猛り狂う様に響かせる

スグル君も、彼女の心はわからない。狼狽える彼に助け船を出したのは、少しだけ意外な人だった

照星「そんな事、無いっすよ……必要なのは、考える勇気だと、自分は思うっす」

照星「考えたその先が怖くても、それを受け入れれば、きっと変われるはずなんっすよ!」

臓腑屋「そんなの……綺麗事だよ! 私は……強く、無いんだよ……」

眩しすぎる、綺羅星ストレート。その輝きは、闇の住民である臓腑屋さんにはキツいはず

……私? 私は臓腑屋さんに賛成かな。私は弱い方だから、ね

250 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:19:28.16 ID:NBVOAR80O

モノクマ「えー、それではそろそろ……」

陰陽寺「待て。言い忘れていた事がある」

月神「陰陽寺さん? それって……」

モノクマ「んもう、早くしてね!」

モノクマを制止して、臓腑屋さんに歩み寄る。その姿には、静かなのに有無を言わせない迫力があった




臓腑屋「……濡れ衣を着せようとした事は謝るよ」

臓腑屋「陰陽寺さんに罪を被せれば、皆は私を疑わなくなる。そう思ったから……」

陰陽寺「ありがとう」

瀬川「え?」

スグル「へ?」

臓腑屋「……は?」



想定外の事態に頭の処理能力が追い付かない。あの陰陽寺さんだよ? 

その陰陽寺さんが、頭を。しかも、クロに向かって下げるなんて……!

陰陽寺「入学式の時、お前に助けて貰わなかったら死んでいた。命の恩人だ」

陰陽寺「お前がいなくなる前に言っておきたかった事だ。僕を助けた事、僕は絶対に忘れない」

臓腑屋「な、あ、あ……」

251 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:21:05.65 ID:NBVOAR80O

モノクマ「ねえねえ、もういい?」

陰陽寺「ああ。僕の言いたい事は終わった」

本当にあれだけ言いたかったんだろう。スタスタと臓腑屋さんの元から去っていく

きっと、これは陰陽寺さんなりの仕返しだ。もしくはヒーローとしてのせめてもの矜持かな?

『貴女は、悪人では無かった』そう言いたかったのかも……まさかね

臓腑屋「……あ、あ、あ…………!」

臓腑屋「ごめんなさい……! ごめんなさい!!」

臓腑屋「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!!」

対する臓腑屋さんは、バグったみたいに謝罪を続けている

誰に対して謝っているんだろう? 殺したデイビット君? 助けた陰陽寺さん? 騙していた私達?

臓腑屋「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」

偽り続けていた、名前も知らない誰か? それとももしかして全部乗せ?

……多分、本人にもわからないんだろう。そう言う風に、今まで生きてきたみたいだから

臓腑屋「私は……! 私は……っ!」

モノクマ「それでは、今回は超高校級の家事代行である臓腑屋 凛々さんの為にスペシャルなオシオキを用意しました!」

モノクマ「それでは張り切って参りましょう! オシオキターーーイム!!!」

252 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:22:58.50 ID:NBVOAR80O








GAME CLEAR!

ゾウフヤ さんが クロに 決まりました

オシオキ を 開始 します







253 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:24:41.39 ID:NBVOAR80O
undefined
254 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:25:35.52 ID:NBVOAR80O
undefined
255 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:30:46.05 ID:NBVOAR80O
undefined
256 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:31:58.21 ID:NBVOAR80O


小さな白い丘の上、臓腑屋さんは座っていた
こんもりとうず高く盛られた頂点。まるで昔の罪人の様に、後ろ手を組み縛られている

周囲にあるのは銀色の壁。よく見ると、どこかメカニカルな印象を受ける不釣り合いな背景だ
突然、臓腑屋さんの顔に影がかかる。その理由は、臓腑屋さんの前に突然巨大なモノクマが正面にある円形の窓から覗いていたから
その光景で気がついた。臓腑屋さんが座っていたのは洗濯物で、臓腑屋さんが今いるのは巨大な洗濯機の中なんだと

ピッとモノクマがスイッチを押す。『入水』と書かれたボタンが点滅し、洗濯機が動き始めた……

257 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:34:33.03 ID:NBVOAR80O

『はいすぴィど・ぼでぃーうぉっしゅ』
『超高校級の家事代行  臓腑屋 凛々処刑執行』


ガタガタゴットン! ズッダンズダン!
洗濯機は不協和音を奏でながら、激しく激しく揺れていた
その中では白の洗濯物が水を舞い、臓腑屋さんは息継ぎも出来ず振り回されている
衝突したかと思えば洗濯物に絡め取られる。それを外すと、また壁に衝突の繰り返し……
水流と障害物に阻まれて、呼吸を狙う余裕も無い。洗濯物を取る手も鈍り、もう……。……その時だった

外では『脱水』と書かれたボタンが点滅し始める。寸前の所で、責め苦から逃れられたんだ
洗濯機の中の臓腑屋さんは、死にかけとはいえまだ息をしている。虫の息といってもいい様な弱々しい呼吸だけれど
そんな事もお構いなしに、モノクマは洗濯物を取り込んでいく。……中にいた、洗濯物に挟まれている臓腑屋さんごと


場面は変わって、そこは青空の眩しい、のどかな原っぱだった
そこでモノクマは洗濯物を干そうとしたのか、木の幹に手をついて……しまった。という表情になる
どうやらロープを忘れてしまったみたいで、洗濯物を手に、慌てて右往左往していた
困り果てているモノクマ。目についたのは、洗濯物に紛れてぐったりとしている臓腑屋さん
臓腑屋さんを引き抜くと木の幹に押し付けて……お腹をまさぐり始めた
抵抗も出来ず、なすがままにされる臓腑屋さん。モノクマはお臍の辺りを擦り……そのまま、腕を突き刺した
びくん!と身体を震わせ、血を吐き出す。お構い無しと言わんばかりに、ずるずると臓腑屋さんの身体からロープを引き出し始める……


充分な長さでもう片方の木に引っ掛け、ロープの上に洗濯物を引っ掛ける
やりきった表情のモノクマの後ろ。真っ青な空の下に不釣り合いな真っ赤な洗濯物がはためいていた

258 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:39:04.41 ID:NBVOAR80O




モノクマ「エクストリィィィム!!!」

モノクマ「やっぱり一仕事終えた後の洗濯は最っ高だぜぇぇぇぇぇ!!!!」

飛田「ぶっ……げぇえええぁっっっ!!!」

駆村「大丈夫か!? 気分が悪いなら座ってろ!」

月乃「……朝日、立ってられる?」

朝日「私なら大丈夫だよぉ……ありがとう」

オシオキ……処刑を終えた後の裁判場は、前回以上の地獄絵図と化していた

倒れる人、吐き出しそうになる人、それを介抱する人に、ただ眺める人……

モノクマ「終わった終わった。ボクもう疲れたから巣に戻ってハチミツキメるとするよ!」

モノクマ「それじゃ、まったねぇ〜!」

ハルカ&ヨウ『『まったねー!』』

竹田「どうすんだ。月神の嬢ちゃん……これじゃあ動くのもままならねえぜ」

月神「とにかく、今は心が不安定よ。落ち着くのを待ちましょう……」

照星「……先輩! 立てないなら、自分が支えになるっすよ!」

古河「サンキューな。照星……ちと辛いわ」

竹田「うー……つつつ」

御影「わぁ!? 竹田さん怪我してるじゃんか!」

スグル「もしかして、僕達を庇った時に……」

竹田「気にすんなよ……年上に見栄を切らせんのも年下の仕事だぜ」

スグル「……ありがとうございました」

259 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:40:37.45 ID:NBVOAR80O

瀬川「やっぱり、こうなっちゃったね」

月乃「……? どういう意味?」

ぽつり。心の中の声が、外へと漏れだす

漏れ出た言葉は奔流みたいに溢れ出す。誰彼構わずに、全員に叩きつける様に

瀬川「コロシアイだよ。私達がどれだけ止めようとしても、結局は始まっちゃうんだからさ」

瀬川「私達、本当に仲良くなれたのかな……?」

御影「な……っ、何言ってるんだよ!?!?」

朝日「瀬川さんはぁ、皆の事が嫌いなのぉ?」

言葉は濁流になって場を飲み込む。悪意とモヤモヤが混ざった言葉に沈みこんだ

瀬川「そうじゃないけどさ、ただ実際にこうやってコロシアイになってるじゃん」

瀬川「デイビット君も吊井座君も、ここにいた人を信用した事が死ぬ原因になってるんだしさ」

月乃「……それは」

竹田「まあ、否定は出来ねえよな」

瀬川「私達は、仲良くなれっこないんだよ。所詮は他人同士なんだから」

瀬川「だから、皆も気を付けようね。いつ、誰に殺されるかわからないんだからさ!」

260 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:43:36.68 ID:NBVOAR80O

月神「……私は、そう思わないわ」

月神「確かに私達は他人同士。理解し合う事なんて不可能に近い」

月神「けど、だからこそ私達は惹かれるの。自分にない強さや弱さ。全部が魅力的に思えるの……」

瀬川「そんな事言ってたらコロシアイなんて起きないよ。どっちが正しいかなんてわかるでしょ?」

月神さんが私を射抜く。バチバチと火花の散る音が聞こえる。そんな睨み合いが少し続く

それを終わらせたのは……

陰陽寺「瀬川の言う事は正論だろう。月神の言う事は綺麗事に過ぎない」

瀬川「ふふん、そうでしょ?」

陰陽寺「正論は刃物だ。どんな馬鹿でも、振れば誰かを傷つける事が出来る」

瀬川「どんな馬鹿でも……馬鹿ぁ!?」

陰陽寺「問題は使い方だ。正論も空論も使う人間の思いによって凶器にも武器にも成りうる」

陰陽寺「……瀬川。お前は何がしたい」

瀬川「何が、したいって……」

……そんなの、私が聞きたいよ。自分がおかしい事は、私だってわかってる

私のココロに何があったの? 何で、何でこんなに身体の奥がムズムズするの?

この学園生活はどこまでも続いていく。この狂った世界は果てしなく廻っていく

その終着には何が待っているの? 狂った世界の先には何があるの?

いや、そうじゃない。狂っていたのは世界じゃなくて……

261 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:45:00.37 ID:NBVOAR80O



『おかしいよ、――ちゃん。まるでこの世界に住んでないみたい』




瀬川「〜〜〜〜〜っ!!」

スグル「わっ、瀬川さん!?」

照星「どこ行くんすか!? 落ち着くっすよ!」


違う違う違う違う!! わたしはおかしくなんてない。おかしいのは世界の方だ


どこも受け入れてくれなくて、どこも私が嫌いだと笑われて、私は拒絶されたんだ


何がしたい? なら、皆はどうすれば私の事を好きになってくれるの?


頭の中が壊れていく。それは私を写す鏡が壊された様な崩壊感が原因だ


それが耐えられなくて、受け入れられなくて

私は、必死にここから。裁判場から逃げ出した


262 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:46:41.50 ID:NBVOAR80O





『くっくっく、もう四人。我ながらいいペースなんじゃないか?』

『このままなら、俺達の野望まで順調に進んでいく事が出来る……楽しみじゃないか、なあ?』

『そうだねヨウ君! これからもこの調子で、ガンガンやっていこうよ!』

ヨウ『馬鹿野郎、なんで名前を出すんだ。せっかくのオフレコが台無しだろうが』

ハルカ『ダメだった!? ゴメン!』

ヨウ『まあいいさ。俺達の目的は誰にもわからないだろうしな』

ハルカ『モノクマにも?』

ヨウ『当然。今は従順に奴に従って……』

ハルカ『隙を見てスパッと退治! この彩海学園は私達のもの!』

ハルカ『でも皆は可哀想だよね。知らない内に私達の野望に利用されてるんだもの』

ヨウ『気にするな。どうせ何も変わりやしないさ』

ハルカ『そうだね! だってここプログラムせ

ヨウ『おっと手が滑ったァーーー!!!』

263 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:48:59.49 ID:NBVOAR80O










【CHAPTER2】
  もうやらないと誓ったのさ 【END】

  生徒総数:12









264 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:50:36.99 ID:NBVOAR80O



GET:シノビコスメ
 二章を歩き渡った証。臓腑屋凛々の遺品
 これを着れば貴方も忍者。誰じゃ? 俺じゃ! 忍者! 因みに本来の持ち主は着るのを大層嫌がっていたそうな



265 : ◆nV158uMR4EBZ [saga]:2019/07/22(月) 21:56:55.08 ID:NBVOAR80O
本日ここまで。三章はその内に
なにかあるならどうぞ
266 : ◆nV158uMR4EBZ [sage]:2019/07/28(日) 22:57:30.86 ID:MYWNZgLQO
建てました。よろしくお願いします
【二次創作】ダンガンロンパ Re:MIX【オリロンパ】ch.3
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1564320430/
280.15 KB Speed:0.1   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 新着レスを表示
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)