このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください

真・恋姫無双【凡将伝Re】4

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

240 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/04/11(土) 21:32:06.84 ID:EaF+7PMk0
麗羽様が斗詩と猪々子を伴って室を辞されてからも室内のざわめきは絶えない。
いや、俺もちょっと驚いている。まさかこの俺が丸投げされるとは……。それは俺の専売特許のはずだったのだと思うのだが、よく考えたら全然そんなことなかったね!
てか、無言の俺に少しずつ視線が集まる。まあ、ああまで言われた以上俺がこの場でもっとも発言権があるということなのだろう。
ちら、と横の稟ちゃんさんと視線を合わせると、こくりと頷いてくれる。
よし、なんかとちってもフォローは任せた。まあ、麗羽様の名代となればあまり無様は見せられないけどな!

よいしょとばかりに立ち上がり、す、と手を挙げる。
無言でそうしているうちに場が静まっていく。はーい、みんなが静かになるまで三分かかりましたー。

「それでは難攻不落の水関、それを落とす算段をしようじゃあないか。
 で、栄えある一番槍を望む勇者はいるのかな?」

ざわ、と声なく場がどよめく。
そりゃそうだ。誰だって手持ちの兵力、そのの損耗は避けたいとこだろうさ。
攻城兵器なんて持ち込んでるの袁家くらいだしな。ただの歩兵が万全の用意をしている要害に挑むとかどこの203高地だっつの。

「ふむ、では申し訳ないが先陣の誉は袁家が頂くとしよう」

稟ちゃんさんに目をやると微かに頷いてくれる。ヨシ!
そうさ。もとより。
もとより袁家単独での攻略が既定路線。そのための袁家総力戦。だから張紘だって前線に出ばる事態だし、虎の子の工兵隊も全力で投入なのだ。

「ちょっと、いいかな」

発言を求めてきたのは……天の御使い(仮)こと北郷一刀君である。

「俺たちは袁紹殿の檄文によって集まり、洛陽を目指す。
 でも、本当にそれは正しいんだろうか?」

まあ、正確には君のとこに檄文は間違っても届いていないはずなんだけどね。

「黄巾の乱のときに月……董卓殿とは知己を得た。彼女はけして暴政を布くような子じゃないんだ。
 彼女がそんなことをするはずがない。だとしたら……」

言い募る言葉に、俺は手を挙げて遮る。なんだかなあ。

「月とは俺も知己がある。ああ、腹心の詠ちゃん含めて親しくしていたよ。だから俺もこうなって残念で仕方ない。
 だが、洛陽が荒れているのは事実。目と耳で確かめた。
 今更。今更そこに疑念を呈すならば、洛陽が荒れていないという確証でも持ってくるのだな。話にならん」

残念ながら洛陽は暴政によって蹂躙されているのだよ。風がそう言っているんだからな。つまりはそういうことだ。

「先陣は袁家が受け持つ。後詰には馬家、曹家、孫家、そして公孫。
 他の方々には色々とご尽力願うことと思う」

露骨にほっとした空気が流れる。漲る闘志がひりひりと熱い。
前者は有象無象。後者は後詰を受けた信頼する勢力だ。
ふむ、と満足げに場をお開きにしようかと思ったが、また茶々が入る。

「待ってくれ!俺たち劉家……義勇軍も後詰に加えてくれ!
 そして作戦について腹案がある!」

えー。

北郷一刀君が示した案は、とりあえず昼夜構わずに攻めまくろうというものだった。
どうせ狭隘な関にはある程度の戦力しか展開できないから、絶え間なく攻めて消耗を誘おうというもの。

「却下」

稟ちゃんさんに目を向けるまでもなく言う。
だってそうじゃん。連携なんてどうせほとんど取れないぜ?夜にそんなスムーズに攻め手の交代とかできるとは思わんね。
しかも、そのどさくさにあの恋が出たらそれだけで潰走だ。
一軍の潰走で全軍が崩れるとかありえるからなあ。そんなリスクはご免である。
何か言い募ろうとする一刀君に畳み掛ける。

「意気はいい、少年。だが、そういうのはだな。せめて自軍の食い扶持の面倒を見てから言うんだな。
 つまりだ。十年はええよ」
1014.51 KB Speed:0.6   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む

スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)