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【安価】オルランドゥ大武術会11【コンマ】 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 12:51:29.00 ID:XPVkI76CO
・安価とコンマで進行します。「崩壊した世界を旅する」「崩壊する世界を旅する」のシリーズ作品ですが、未読でも問題なく読めます。
(前作、前々作のパラレルワールドです)

・中断していた前作のキャラも登場します。
前々作において主人公たちが「ある選択」をした場合に分岐した世界の話です。
このため、いくつかの土地の名称が前々作や前作と共通しています。

・基本は主人公視点のみの進行です。

・戦闘シーンで幾ばくかの残虐シーンがあるかもしれません。ご注意ください。

・不評だったデスペナルティはない方向としますが、死亡時に主人公チェンジなどはあるかもしれません。

・現状ハーレム状態のため、ストーリーに必要な濡れ場を書かねばならないことが発生します。
その場合は以下のスレに適宜移動しますので、よろしくお願いいたします。

オルランドゥ大武術会・R
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1562855534/

前スレ
【安価】オルランドゥ大武術会10【コンマ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1576389708/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1579837888
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part6 @ 2024/03/16(土) 18:36:44.10 ID:H9jwDXet0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1710581803/

昔、スリに間違えられた @ 2024/03/16(土) 17:01:20.79 ID:TU1bmFpu0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1710576080/

さくらみこ「インターネッツのディストピアで」星街すいせい「ウィキペディアね」 @ 2024/03/16(土) 15:57:39.74 ID:7uCG76pMo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1710572259/

今日は月が……❤ @ 2024/03/14(木) 18:25:34.96 ID:FFqOb4Jf0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1710408334/

どうも、僕は「げじまゆ」をヤリ捨てた好色一代男うーきちと言います!114514!! @ 2024/03/14(木) 01:23:38.34 ID:ElVKCO5V0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1710347017/

アサギ・とがめ・新生活! @ 2024/03/13(水) 21:44:42.36 ID:wQLQUVs10
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1710333881/

そろそろ春だねー! @ 2024/03/12(火) 21:53:17.79 ID:BH6nSGCdo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1710247997/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part5 @ 2024/03/12(火) 16:37:46.33 ID:kMZQc8+v0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1710229065/

2 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 13:32:50.87 ID:XPVkI76CO
クラン(15歳、人間、格闘家)

HP 210+200
筋力 19+5
技術 19+5
知力 10+5
精神 16+5

所属 トリス森王国
名声値 66

好感度
※イマーラ 413
※ラーナ 465
ヴィオラ 138
ミーシャ 274
アナスタシア 189
オクタシア 87
エルライザ 261
カーティス 136
ミラ 245

※は番済み
※1日5回ファンブル無効
※ラーナ同席時クリティカル倍率+1
※ミラ同席時戦闘中1回だけコンマ反転可
※戦闘中のクリティカル範囲が1回だけ90以上に

経験点176p
奥義習得ポイント15p
覚醒レベル4
※10ターンの間、以下の補正がかかります。
HP+200、全ステータス+5、コンマ判定+20
超回復(致死ダメージ1回無効)
※半日に1回のみ、反動なし

スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知3…気配察知判定に+30
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察3…洞察判定に+30
リバーブロー…2回攻撃
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
スネークバイト…距離2、通常ダメージ、2回攻撃
焔霊…詠唱3ターン必要、知力追加ダメージ
ガゼルパンチ…距離0で発動、3倍ダメージ、単発
剄打…距離0で発動可、単発、2倍ダメージ、命中判定の乗数が12、75以上で朦朧
後の先…回避時クリティカル以外でも70以上でカウンター発動
パリィ…相手攻撃命中時、技術判定に成功で防御係数半減
弾滑り…銃弾など遠距離物理攻撃への回避に+20のボーナス(通常だときつめのペナルティが入ります)

所持品
蛇の宝石

・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
・85以上で朦朧打撃

・奥義「煉獄」
朦朧成功から発動、戦闘中1回のみ
継続率50%の朦朧打撃×2

・奥義「零剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、1ターンの溜め必要
防御無視4倍ダメージ

・奥義「零剄・迎撃型」
カウンター時発動、戦闘中1回のみ
防御無視3倍ダメージ、但しダメージ上限は最大HPの3分の1、35%の確率で拳or脚破壊か武器落下

・奥義「空剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、防御無視3倍ダメージ
3 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 13:33:54.66 ID:XPVkI76CO
※現状では奥義「奇門解放」は習得できません。
他のスキルや基礎ステータスの上昇を加味して習得してください。

奇門解放
経験点300p、奥義習得ポイント15pで習得可能
10ターンの間全ステータス+3、追加ダメージと攻撃係数と防御係数にボーナス(ともに8→4に)
使用後は反動で1時間全ての行動にペナルティ(要宝石の力解放)
4 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 13:35:20.32 ID:XPVkI76CO
キャラクター解説

・クラン・オーディナル(主人公)
15歳の少年。2年前にアングヴィルからイーリスに修行にやって来た。
イマーラの元で修行するようになったのは偶然と思っていたが、実は意図的なものである。
先祖代々から伝わる宝石を受け継いでいる。ある機会をきっかけに宝石の力が開放、その中にある不可思議な存在とそれを巡る策謀に巻き込まれる。
武芸は元々天賦の才があったが、最近急成長している。前々作の登場人物「ミドル・オーディナル」の子孫。

身長は164cmぐらい。少し長め(おかっぱに近い)の茶色の髪に茶色の瞳。普通にしていても女の子に見えるが、女装するとほぼ女の子にしか見えなくなる。
女装趣味はないので本当に困っていたが、周囲がそういう趣味の女性ばかりなので誰も助けてはくれなかった。
結局なんやかんやで女装姿に慣れてしまっている。出生時は両性具有だったが、後天的に男性で固定されている。

・ラーナ・リエーネ(ヒロイン枠1)
28歳のエルフの少女。エルフは人間の2倍の寿命を持つが、外見年齢はその半分のため見た目は14歳の少女にしか見えない。
道場があるセレズ村に独り暮らししている。大魔導師、ヤーヤ・バータラの弟子であり、それなりに目をかけられている。
活発で明るいが、羽目をよく外す(特に性的な方面)。クランのことは弟のように思っていたが、一線を越えてからはベタベタしたがるように。当のクランは少々困り気味。
「番」(非公式なエルフ独特の婚姻形態、男性による通い婚)についてはそれなりに鷹揚だが、相手によるもよう。
同性愛者ではないが、女装したクランはかなり好きらしくことあるごとに女装させたがる。攻めるのが好き。

身長は153cmぐらいで小柄。長い銀髪をポニテに束ねている。目も銀がかっている。貧乳で、そこは少し気にしている。
両親はトリス南部にいるもよう。ヤーヤへの弟子入りを機に独り暮らしになったと思われる。

姉、リーナが20年間失踪していたと判明。エルライザの母エリザと共に行動している。
2人はトリス南部の「穴」の隙間をトリス王室の密命を受けて20年かけ探索していたが、異常事態につき召還。
そのままハーデンの懐に潜り込んだと思われる。リーナ、及びエリザは現在イーリスに滞在中(?)。

・イマーラ・ランドルス(師匠枠、ヒロイン枠2)
63歳のエルフ女性。外見年齢は20代後半で若い。左腕はかつての大武術会の準決勝で斬り落とされたが、現在は義手。
斬ったのはテルモンのヒースコート伯爵だが、「事故」であったもよう。
おっとりとした女性であり、普段はとても温和。ただ、武術のことについてはひたすら厳しい。
トリスを代表する武芸者であり、「スナイダ流拳闘術」という独自の拳法を使う。隠遁の身であったが、クランがかつて先祖と繋がりがあった家の出身ではと思い弟子にとる。

実はトリス出身ではなく、アングヴィル出身。前々作のエルヴィン(シデがいた村の村長)が先祖であり、失われた歴史を先祖代々守っていた。
しかし50年前にアングヴィルの過激派が村を急襲。父親とトリスに亡命している。どことなく影があるのはそのため。
クランのことは男性としてではなく、普通に弟子として可愛がっていたが、クランの女装を機に大分怪しくなり、現在では完全に恋愛関係になっている。
実は女装子趣味。過去の番が男娼であった影響。なお、夫はモリブスの闇ギルドに殺害されており、故人である。
枢機院との攻防戦で致命傷を負う。サイファーの世界(「第二世界」)にて治療を受け復帰。左腕は精巧な義手になっており、「切り札」があるもよう。

身長172cm、Gカップぐらい。長い金髪で青い目。コンバーテッドサウスポー。
魔法も多少使えるが、ほぼ肉弾戦で戦う。相当強く、その気になれば現状でも国別予選で優勝争いはできる。
クランとの絆が強まったことで「感染」、短距離瞬間移動ができるなど相当強化された。作中最強候補である滝相手でも渡り合える程度。
5 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 13:36:02.80 ID:XPVkI76CO
・ヴィオラ・バータラ(ヒロイン枠3、ライバル枠1)
42歳。外見は20前半でボクっ娘。凛々しい顔立ちで、実は女性人気が高い。
ヤーヤ・バータラの孫でアーチャー。魔法の心得もあり、ハーデン襲撃の際にクランやラーナと共闘した。
元々クランに好意を抱いていたが、共闘の際に命を救われたことから本格的に惚れかける。が、とりあえず振られた。

161cm。緑髪のショートで、目の色は黒。胸はラーナより少し大きい程度。

・オクタシア・ヘイワード(ヒロイン枠4、ライバル枠2)
55歳。外見は20代半ば。長い黒髪に漆黒、切れ長の目の女性。武人じみた言葉遣いをしている。
トリスの近衛騎士団団長を歴代最年少で務める。小剣2刀流の使い手であり凄腕。前回国内予選では決勝まで行った程。
普段は要人警護と周辺情報収集を行っている。警察の警備課と公安を合わせた立場のイメージ。
基本的にはお堅いが、真面目一辺倒というほどではない。実はイマーラと同じ女装子趣味。
(トリスには番相手を女装させる趣味が一定層存在しているが、あまりおおっぴらに言わないのがマナーらしい)

168cm、胸はCぐらい。特定の番がいるかは不明。
(なお、一夫多妻制ではあるが女性は複数の夫を掛け持ちすることも珍しくはない)

・ミーシャ・ヴィルエール(ヒロイン枠5、ラスボス枠?)
16歳、人間。イーリス聖王国の第一王女にして第一王位継承権者。
凄腕の突剣使いであり、恐らくはイーリス1の使い手。

金髪碧眼で、少し垂れ目気味。見た目は穏やかで上品な王女に見えるが、内面はかなり色々複雑。
実は両性具有者であり孤独を感じていた上に、乱れる国を思いながら何もできない鬱憤と義憤もあり、興味がない人間にはとことん無関心かつ冷酷な人間になってしまった。
その捌け口が騎士団に対する苛烈なまでの稽古に表れた面は否定できない。
近侍であり愛人のアナスタシアからの愛情がなければ、もっと酷い形になっていただろう。
王政復古に伴い立場が大きく変化。狙われていることもあり、修行がてらクランたちと同行している。

実は「一角獣」の力を秘めた宝石を持っており、その力を狙ったハーデンから狙われている。
宝石の封印が解かれると人格も冒され、莫大な力を持つ怪物に成り果てる……とランダムは言っている。
まさにそれがハーデンの狙いなのだが、世界を破滅させた先に何をしようとしているかは不明。
なお、宝石の中身は自我を「一角獣」に乗っ取られたジュリア・ヴィルエール(前々作登場人物、クランの先祖の恋人)。
覚醒に伴い正気を取り戻したが、まだ安定しきってはいない。それはミーシャも同様で、危うさははらんでいる。

なお、覚醒レベル2相当。瀕死時に一角獣の力を使える。
それに伴い女性寄りだった外見はやや中性寄り(男装の麗人?)になっている。(ただ、基本の性自認は女性に戻った)
戦後はカミングアウトの上でアナスタシアを娶るつもりらしいが、同時にクランの「番」にもなる方向。

167cm、胸はDぐらい。同性愛者のように思われるが、実は両性愛者。というより、自分の孤独を埋めてくれるならそれでいいと考えている節はある。
アナスタシアとは共依存気味だが、多分アナスタシアの方がよりその傾向が強い。攻めるのが好き。
6 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 13:37:10.27 ID:XPVkI76CO
・エド・ハーデン(故人)
年齢不詳の大男。2mを超える巨体にモジャモジャ髭が特徴の怪人。
「ケインの落とし子」の一人だったが、モリブスのダブリエル邸にてクランにより捕獲。暴発を避けるために「第二世界」に連行され、クラン自らが止めを刺した。

・アナスタシア
27歳の翼人。イーリスの司教にしてミーシャの近侍。かなり幼い頃から仕えていたらしい。プリーストとしては凄腕で、国の代表になれるほど。
ただ戦い自体は好まないため、予選に出たことはない。
ミーシャと肉体関係に至るまでの経緯は不明だが、彼女が身体のことについて孤独感を抱えていたミーシャに同情したのは間違いない。
ミーシャがしたいことは何でもしてあげたいと考えている節がある。ミーシャの宝石の封印を破ろうとしていたが看破され、説得に応じる形で二重スパイになった。
現在はダーレン寺にて保護中。M気質。

163cm、E〜F。ぽっちゃりとまではいかないが、少しふっくらした女性。青みがかった長い髪。

・ランダム
181cm、短い黒髪で髑髏のTシャツを着ている。どこからか忽然と現れ、酒瓶を取り出しては始終飲んでいる謎の男。
神のような存在であり、とうにこの世から消え失せた「一族」の一員。基本的にフレンドリー。
前々作、前作の同名人物と同一人物。前作の「崩壊後の世界」のランダムがハーデン側についており対立関係にある。

また、この世界オリジナルの「3人目」が「拳神」ウィル・アピースと行動を共にしている。世界再生後の監視役として動いているもよう。
ただし「3人目」の肉体能力は人間とそう大きく差がないため、意図的に前線には出てこない。
どうやら「3人目」には何か重大な秘密があるらしいが……?
7 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 13:38:24.51 ID:XPVkI76CO
・エルライザ(ヒロイン枠6、ライバル枠)
ズマの魔族で、特殊部隊「アサシン」見習い。魔洪石鉱脈を巡る一連の事件を捜査していた。
オルランドゥに潜伏捜査していたが、ズマでのクーデター未遂を機にアビー王女の世話役に収まっている。

身長160cm、Cカップ程度。年齢は25歳。母親がラーナの姉、リーナと一緒に20年前に失踪している。
同性愛者による駆け落ちかとも思われたが、単純な事情ではない。詳細はラーナの項参照。

なお、余談だがエルライザ自身は両刀(ネコ)。ラーナを「お姉様」と慕っている。

・パーシャ・ルルイエ
前作の同名人物と魂は同じ(出会うと対消滅する)。エルフと魔族のハーフでイマーラの旧友。
高級娼婦であり、心理カウンセラーのようなこともやっている「癒し手」。回復魔法と簡単な精神感応魔法が使える。
ミーシャの父ミカエル7世とヒースコートとは過去に恋愛関係にあった。

実は前作のパーシャ同様に「一族」エリックを身に宿していた。エリックは復活し、現在はモリブスにトンプソン司教といる。

・リリー・フェルガナ
イーリス聖王国テルモン大使館の一等書記官。ミーシャ強奪計画の首謀者の一人。名門貴族の出で相当な使い手。
クランとの戦いで生命力をマナに変換した一撃を放つが敗北。急速に老いてしまった。
一応生存中であり、近衛騎士団の監視下に置かれている。テルモン皇弟フリードニヒの愛人であり、彼に絶対の忠誠を誓っている。

・アヴェル・ヒースコート
イマーラが出場した大武術会の優勝者で、イマーラの左腕を斬り落とした本人。
クラン殺害とリリー護衛の任を受けてイーリスに来たが、本人は乗り気ではなく叛意すらある。
長年隠居していた所を引っ張り出された。長女アリシアが洗脳を受けていて治療中。
サマートと自身のかつての弟子アヴェルに重傷を負わされて拐われた。怪我は現在は完治しており、イーリスに実質亡命中。
次女の仇であるアヴェルを自ら殺害した。

・アドン・サマート
イーリス聖王国近衛騎士団団長。根っからの武人であり、枢機院にも民衆院にも属していない。
王家に強い忠誠を誓っており、王家と国を想う心情から枢機院打倒計画をミーシャに明かす。ミーシャとの稽古で負傷し、隻眼。
8 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 13:39:34.51 ID:XPVkI76CO
・カーティス・ロブソン(ヒーロー?枠?)
近衛騎士団団員。18歳、181cm程度の長身の青年。肌はやや黒く、魔族の血も混じっているらしい。
ロワールの武術集団、ダーレン寺の総師範、レイ・ロブソンの孫。相当に強い。
女装したクランに一目惚れした。多分童貞。

・サイファー・コット
前作主人公。34歳。向こうの世界では対「崩壊した世界」の責任者的立場であるらしい。
異常にタフであり、本人曰く人外になりかけているとのこと。所帯持ちで妻は2人。

・ノワール・コット
前作ヒロイン。29歳。向こうの世界では魔術師としてかなりの名声を得ているらしい。
プレーンウォークをはじめ多彩な魔術を操る。人外になりかけているらしい。
色々怪しげな薬を作れるもよう。なお、ヘカテル(サイファーのもう一人の妻)に対しては攻め。

・ライル・トンプソン
黒い翼の翼人。ユングヴィ教団世俗派司教。アナスタシアの師匠の一人でもある。
常に冷静沈着で穏やかな男。闇ギルド打倒に執着しているようだが……?

一族「ケイン」の末裔。ただ、ハーデンやアヴェルとは一線を画している。
闇ギルドの首魁「マスターC」の息子であり、色々恨みを持っているらしい。闇ギルド殲滅に向け行動中。

・アヴェル
痩せ気味の長身の男で剣呑な雰囲気を纏わせている。ハーデンと並ぶライプツィヒの片腕と見られる凄腕の剣士。
性格は冷酷にして残虐。ヒースコートの養子であり唯一の弟子だったが、ヒースコートの次女を殺害した上でレイプし逃走。ハーデンとの繋がりは不明だが、一族「ケイン」の末裔。

・ダグラス
リリーの腹違いの弟。25歳前後で短めの髪に鋭い目の男。
戦闘狂であり自分にも他人にも厳しい。付き合いにくいタイプだが、フリードニヒには絶対の忠誠を誓っている。恐らく若干シスコン。
実はテルモン皇帝、ゲオルグ3世の御落胤。

・ミラ
スライム娘。外見は11〜12歳→15歳。実際は33歳。偉そうな物言いだが分別はある。
人間形態に化けることができる。以前は片言な上肌が青いので不自然さは否めなかったが、成長と共にほぼ人間と見分けがつかなくなった。退屈しのぎにクランたちに同行中。
本人の行動原理は「楽しければそれでいい」というシンプルなものである。

実は「穴」最深部にいた究極液状生物「j」の末裔。ダーレン寺開祖、マイク・ダーレンの子孫でもある。
魔力と特定人物の生命力(体液)で成長するらしく、身体の各部位をかなり任意に変えることができる。
物理攻撃には強いが魔法攻撃には弱い。特に炎は天敵。妹のララがいる。
モンスターの最高位として、モンスターと意志疎通が可能。

身長154cm、体重任意。基本は長めの青い髪に青い目で、ワンピースを好んで着ている。クラン(とラーナ)とはセフレに近い関係。
竜人のフリークに懐かれている。
9 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 13:43:29.00 ID:XPVkI76CO
・フェイラ
ダーレン寺師範代の鬼人。24歳。身長182cmの長身で筋肉質。肌は赤く巨乳。
武人気質で生真面目な性格。ロワールでは特務捜査官を勤める。
ズマのアサシン、ソロコフとは恋愛関係にある。相当に強い。

・マキシム・ソロコフ
ズマのアサシン。内部ではエース格らしく、暗殺術に長ける。
その実力は15人の裏社会の人間をまとめて屠れるほど。冷静沈着で頭の切れる男。
身長185cmの偉丈夫。フェイラとは恋愛関係にある。

・レイ・ロブソン
ダーレン寺総師範。75を超える老齢ながらその実力は健在。身長180cmの筋肉爺。
好好爺のように見え実際飄々とした性格だが、武では妥協を許さない。見かけと違い、かなり厳しい人物。そこにはある信念がある。
イマーラの初恋の相手だったらしい。

・マルコ・ジャーヴィス
22歳。童顔で年下に見られることも多い。前作登場人物で、クランにかなり「近い存在」。
若いがアングヴィルの復興担当となあるなど優秀な官僚としても成長中。婚約者のカレン(山田火蓮)がいる。クランたちの世界に来た。
武器は神器「クリムゾン」。性能が大きく落ちるはずのクランの世界においても、その圧倒的な殲滅力は健在。

・滝蓮次郎
35歳。前作登場人物で、防衛省の高官。個人としては最強といって差し支えないほどの戦闘能力を持つ。
遺伝子操作によって生まれた「デザインドヒューマン」で、実は余命が幾ばくもない。妻子は東京にいる。
「奇門」という人体の生命力が集まる箇所を操作することで、爆発的な能力を発揮する。切り札もあるもよう。

・オリヴィア
「第二世界」における「j」。同一存在はクランたちの世界にも存在しており、「グリーチ」として闇ギルド側についていた。
傲慢で3大欲求に忠実な存在であり、善でも悪でもない。ただ、それが故に極めて危険。
腹が減ったと地上に出ようとしていた所、クランの手によって確保された。腹ペコキャラだが馬鹿でも愚かでもない。
クランたちの世界の彼女は強引に「エメリア」の器にされかかっていた。実験途上で逃走し暴走。アヴェルに反旗を翻した。
現在は沈静化された上でモリブスに滞在中。「第二世界」の彼女同様、ララと仲が良い。

・ララ
ミラの妹。外見は12歳ぐらい、身長138cmぐらい。Aカップ。暢気で鷹揚な性格。好奇心旺盛なお年頃だが、実はミラと双子である(つまりクランより大分年上)。
10 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 13:43:55.13 ID:XPVkI76CO
再開は夕方以降です。
11 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 21:00:27.89 ID:OzY0W+uZO
※特になし

エルリックを先頭に後宮へと向かう。イーリスやズマの王宮は見てきたけど、明らかに装飾は2回りぐらい豪華だ。
自らの贅沢のため圧政を敷いているというのは確かなのかもしれない。

奥に、一際豪華な扉があった。この中にゲオルグ帝がいる、らしい。

「陛下、客人が」

「……エルリックか?騒ぎと何か関係が」

「ウィル・アピースに御座ります」

「……ウィル・アピース、だと?通せ」

エルリックが重い扉を開けると、香料とすえた臭いが混ざった奇妙な空気が鼻を突いた。
天蓋付きの巨大なベッドには、60は過ぎているであろう老人と若い女が裸で寝ていた。

「朝の一戦後のゆるりとした時間が台無しだわ。何故にウィル・アピースが。……よもやその女子(おなご)を差し出しに来たわけでもあるまい」

「ゲオルグ陛下。貴方が闇ギルドと組んでいるのは分かっている。退位を呼び掛けに来た」

ゲオルグ帝は一瞬きょとんとして、可笑しそうに笑い始めた。

「聞いたかベラよ?退位を呼び掛けに、だそうだ。一介の武芸者ごときが??
冗談にしてはつまらぬぞエルリック。本題を申せ。ウィル・アピースを咎人として捕縛したならば……」

「もう終わりですよ。ライプツィヒは死に、その背後にいた闇ギルドの最重要人物2人も瀕死で牢の中だ。
そして、世界各地で起こっていた闇ギルドによる騒乱。その背後にテルモンの貴方がいるというのは、各国の共通認識だ。
友好関係にあったモリブスも、ベーレン公らの反闇ギルド派が掌握した。貴方はもはや孤立無援だ」

ゲオルグ帝が訝しそうにした。

「……ライプツィヒが死んだ?まさか!?」

「殺したのは僕じゃなく、地下牢の男たちですよ。少なくとも、止めを刺したのは。
エルリック氏も退位には同意してます。自発的退位ならば、跡を継がれるであろうフリードリヒ殿下も命までは取りますまい」

※ゲオルグの反応
01〜35 グフッ
36〜65 ……かくなる上はっ
66〜94 ……馬鹿なっ
95〜00 上+α
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/24(金) 21:01:03.92 ID:v8hPG+pP0
13 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 21:09:10.60 ID:OzY0W+uZO
ゲオルグ帝の表情から、笑みが抜け落ちた。

「馬鹿なっ……冗談であろう??エルリック、お前まさか」

「私の心はフリードリヒ殿下と共にあります。暗愚で民を顧みない貴方に、皇帝の資格はない。
速やかに服を着替えて頂きたい。流刑先が決まるまでは、この部屋に軟禁させて頂きましょう。無論、愛妾たちは自由の身とさせて頂く」

ゲオルグ帝の横にいた女が、全裸のまま部屋を飛び出した。彼の黒い髪が、あっという間に白く変わっていく。

「嘘だ……あの男は永遠の栄華を約束すると言った……余の栄光に彩られし人生が、人生がっ……!!」

「あの男……クリス、あるいは『マスターC』のことですね」

※70以上で違う人物
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/24(金) 21:11:10.86 ID:tnZakG20O
はい
15 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 21:25:05.03 ID:OzY0W+uZO
僕の問いに、ゲオルグ帝は首を振った。

「闇ギルドの首魁ではない。その影にいた男だ。名は……確か『ドワーキン』」

「ドワーキン?」

聞いたことがない。その男は一体……

『やはりいたのか』

脳内に声が響く。「コーウィン」さんだ。

『どういうことですか?』

『私が封じられる直前だ。私に支えていたドワーキンが不穏な動きを見せていた。
そこでシデたちが討伐に動いた。そこにはベネディクトと結託していた奴がいた、らしい。
そこで貴様の先祖──ミドルの最愛の女、ライラは死んだ。そして、ベネディクトに討たれる寸前に全魔力を使ってドワーキンを宝石へと封じたのだ。
その宝石の封印が解かれている。恐らくは、『壊れた世界』の誰かの手によって』

『そこまで危険な奴なんですか?』

『奴はオルドの半身だ。ベネディクトすらかしずく』

ゾゾッと悪寒がした。……まだそんなのがいたなんて!?

『そんな奴が、何故これまで表舞台に出てこなかったんですか??』

『裏で動くのが好きな男だ。クリスすら、自覚せずに操られているかもしれん。
恐らくは、ライプツィヒの持っていた指輪にいたのが奴だ。
どういう経緯で奴の一族へとそれが渡ったのかは知らんが、ドワーキンがいるとなると一筋縄では行かぬな』

僕はゲオルグ帝を見た。

「その男がいるだろう場所はっ!!?」

※95以上で知っている
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/24(金) 21:27:21.88 ID:v8hPG+pP0
17 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 21:47:17.91 ID:OzY0W+uZO
※クリティカル

「……数日前、『マスターC』と会った。しばらく会うことはない、と。
ただ……南方に向かうとは言っていた。それ以上は……」

南方?どういうことだろう。

『『穴』だ』

『えっ……!?』

『ダーレン寺だけではなく、南方にも『隙間』はある。そこに向かったか』

『でも、何で?『ウィルコニア』には、『実行委員会』の2人を使えば……』

『あそこには『有資格者』たる人間でなければ入れん。そして、クリスが人間であるかは相当怪しい。
だから、飛べてもその手前までだ。だから、目的は『ウィルコニア』ではな……』

「コーウィン」さんが黙った。

『いや、まさか……しかしそれは……』

『どういうことなんですかっ?』


『事によると、世の理を元に戻そうとしているかもしれん。そして、『穴』を元に戻せば……力が戻る。
『穴』の何処かにある『大封印』跡を見付ければ、あるいは可能だ』


18 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 21:54:44.03 ID:OzY0W+uZO
そうか、追い詰められた彼らはさらなる一手を打とうと……とすればっ!?

「それはどこにあるんですかっ!?」

僕は思わず声に出して叫んだ。ウィルさんがビクッと僕の方を向く。

『俺も詳しくは知らない。大封印は俺が封じられた後だ。
だが、ウィルコニアに行けば場所は分かる。そして、先回りすればいい』

『でも、急がないとっ!?』

『理が捻れた今の『穴』は魔境だ。如何に奴らとて、数日やそこらでは辿り着けまい。恐らくは相当かかる』

そうか、ウィルさんですら半年かかっている。1カ月程度で着かれることは、多分ない。

とすると、オルランドゥにいる「実行委員会」をどうするか、か。次の目標は定まった。

※85以上でウィルが情報を持っている
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/24(金) 21:56:07.88 ID:tnZakG20O
20 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 21:59:17.87 ID:OzY0W+uZO
※クリティカル

中断します。クリスたちは当面出てこないでしょう。
(ただ、別動隊である「ランダム」など「壊れた世界」の面子の一部は健在です)
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/24(金) 22:52:40.80 ID:U7L25Ceb0
相変わらず一族のことになると荒ぶるコンマ神
展開が急すぎてまたクランの成長が追いつかなさそうですが、修業したり上位職探す暇有りますかね?
22 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/24(金) 23:19:06.47 ID:9rKhPUi8O
>>21
その猶予は十二分にあります。もう一人の「ランダム」の動向と「ブレイズ」の逃走の有無次第ですが。
少なくともいきなりクリス及びドワーキンと戦ったりする羽目にはまずなりません。
23 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/25(土) 09:14:19.53 ID:RFT/etn6O
※ウィルから重要情報

#

「そんなことが、ね」

地下牢に向かう廊下で、ウィルさんがふむと呟いた。既に「コーウィン」さんとの会話は伝えてある。

「ええ。だからこれからオルランドゥに向かうつもりです」

「……大封印……『ランダム』さんが、そんなことを言ってたな」

「どんなことを?」

「いや、僕もうろ覚えだけどね。『そこに至るまでの道を消す』とか言っていたな。
何を言っていたかその時にはピンと来なかったけど、このことを予期していたのかもしれない」

「じゃあ、『3人目』は……!?」

ウィルさんが頷いた。

「『ランダムさん』はそれがどこにあるか知っているし、彼なしではそこに辿り着けないということだろうね。
最近姿を見せなくなっていたのは、そっちの作業が忙しかったからか」

「連絡は取れます?」

※95以上で伝言あり、会話可能は99か00偶数のみ
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 09:16:43.56 ID:G/oCNkKDO
はい
25 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/25(土) 16:29:49.82 ID:YFY5Yf3uO
ウィルさんは電話を取り出して掛けたが、すぐに懐に戻した。

「やっぱり繋がらないね。そのうち連絡があるはずだけど」

「3人目」の姿が見えなかった理由はそういうことだったのか。それにしても、何か他にも色々抱えてそうではある。

「とりあえず地下牢に行きましょう。あの2人をいつまでもここにおいておくわけにもいきませんし」

※20以下で?(1回のみファンブル扱い)
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 16:38:01.78 ID:0AR4BYvRO
27 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/25(土) 22:30:10.63 ID:AAbuEVb+O
#

「あ、来た来た」

ラーナが手を振っている。2人は鎖でぐるぐる巻きにされた状態で牢に繋がれていた。もちろん部屋は別だ。
サウルの所には、薄く血溜まりができている。出血とかは大丈夫なんだろうか。

「一応、サウルについては止血だけしたわ。生き延びられるかはまだ分からないけど」

「治療、と言えばモリブスにいるユリリエさんだね。死ぬと大変な事になるかもしれないらしいけど」

※50以上でサウルの意識はある(緊急性がやや減ります)
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 22:31:06.78 ID:f96nJ8nC0
29 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/25(土) 22:41:48.38 ID:AAbuEVb+O
「……クソ、がっ……」

サウルが掠れた声で言う。すぐに診せなきゃいけないほどでもない、か。

「ブレイズ」を見ると、下を向いたまま黙っている。落ち込んでたりするのだろうか。

「皆、『ジャマー』は」

「もちろん着けてる。でも、これがないと厄介よね。いつ操られるか分かったものじゃないし」

もし誰かが操られたら、こいつは間違いなくその人物を使って逃げるだろう。それだけは避けなくちゃいけない。
かといってこいつも殺すわけにはいかない。何とかならないものかな。

※50以上でイマーラが提案、未満で多数決
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 22:44:00.68 ID:G/oCNkKDO
はい
31 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/25(土) 23:08:11.44 ID:AAbuEVb+O
「クラン、ちょっと耳貸して」

「え?」

師匠が耳打ちする。「ブレイズ」に聞かれないようにするためだろう。

(2つ考えたのだけど。まず、アリスさんに相談するってこと。ジャマーも彼女が作ってくれたのだから、彼らを何とかする方法も知ってるはず)

(そうか!もう一つは)

(彼らを「第二世界」に移してしまうこと。すぐは難しいだろうけど、ハーデンを殺したのと同じ方法が使えるんじゃないかしら)

どちらも一理あるものだ。さて……

1 アリス宅に行く(マナキャンセラーの作成判定へ)
2 1日待って「第二世界」へ移動

※3票先取
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 23:10:21.90 ID:0AR4BYvRO
1
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 23:20:26.28 ID:CF5Z6ZwR0
杞憂だといいがブレイズが俯いてたのが不穏というか、何らかの方法で外部と連絡を取っていたならマスターCが不在とはいえ第2世界に向かうのは危険かも
1
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 23:22:06.07 ID:f96nJ8nC0
1
35 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 00:02:26.55 ID:8el8wrxSO
#

僕は単身アリスさんの家へと向かった。皆を残したのは、監視に人手がいるというのが大きな理由だ。
「ブレイズ」はなお危険な存在であり得る。何を考えているかは分からないけど、備えに人手を割きたかった。

家は相変わらずの様子だ。元は「アサシン」の、オルランドゥにおける隠れ家であったらしいけど。

※15以下で???(1回のみファンブル扱い)
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 00:03:48.87 ID:w7uM4xqs0
n
37 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 00:20:10.43 ID:8el8wrxSO
※特になし

「アリスさん、いますか?」

返事はない。胸騒ぎがして家に入ると、中は何者かに荒らされていた。体温が一気に上昇する。

「アリスさんっ!!返事をしてくださいっ!!」

「んあー、誰よもう……」

奥の方から声がする。やがて、目を擦りながら頭がボサボサのアリスさんがやって来た。

「アリスさん!いたんですね!それにしても、これは……」

「あ、ああ。これ?いや、エルライザとパーシャがいなくなってから家事する人がいなくてねえ。
自然とこうなっちゃった。あたしご飯も作れないし、いい加減限界だったのよね。助かったわあ、何か作って」

「え……僕がですか?」

「そう。あんたも一人暮らししてたんでしょ?何か作りなさいよ、お腹減って仕方ないわ」

もうお昼を大分回ってる。僕は台所へ行くと、あり合わせの野菜を使って何とかスープを作った。
パンも付けたかったけど、カビてしまってて話にならない。
カブを噛みきったようなのがそこらに転がっている所からして、アリスさんはそれでしのいでいたらしい。

「できましたよ」

「おお、久し振りのちゃんとしたご飯だわ……ちょっと味薄くない?エルライザは本当に料理上手だったのに」

「塩も胡椒も満足になかったんだから贅沢言わないで下さい。何なら、イーリスに来ますか?」

「ん、そうするわ。で、最近どうなのよ」

僕は一通りの出来事を話した。「ブレイズ」捕獲の下りになるとさすがに驚いたようで、アリスさんは匙を落とした。

「信じられないわ。てかあのエルフの子、ちょっと尋常じゃないわね」

「ありがとうございます。で、彼らを何とかできませんか?」

「何とか……要は殺したい、ってことよね」

アリスさんが腕組みした。

…………


01〜30 現状じゃどうしようもできない
31〜50 ジャマーを使って弄れば。でも1週間はかかる
51〜75 ジャマーを使って弄れば。3日後にはできあがるわ
76〜94 ジャマーを使って弄れば。数時間後に来て
95〜00 上+α(既に2つある)
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 00:26:11.06 ID:4ikM6UBDO
はい
39 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 09:49:00.44 ID:8el8wrxSO
「……現状じゃどうしようもできないわね」

「そんなっ!?」

アリスさんはお茶を一口飲んだ。

「ジャマーにしても、『第二世界』から持ち込んだのをコピーしただけだからね。一から作るとなると、あたしでも簡単じゃないのよ」

「じゃあ、向こうで使ったのを持ち込めば……」

「それが上手く行くかは分からないわ。向こうの方が魔素がずっと濃いから。
ただ、今後のことを考えると何かしら対応した方がいいわね。残っているのは『一族』かそれに準ずる奴らばかりだし」

「……ですよね」

「とりあえず、一度『第二世界』の誰かと話してみる必要があるわね。今こっちに来てるのは、ブレイズだっけ」

「はい」

「ちょっと連絡してみて。どんな対応策が取れるのか協議してみる」

01〜20 モリブスに異変
21〜50 第二世界に連行しないと現状は無理
51〜94 第二世界から持ち込めば対応可能
95〜00 上+α
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 09:50:18.83 ID:lx06Fa6b0
41 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 10:13:23.83 ID:8el8wrxSO
#

『なるほど。そういうことですか』

電話で事情を説明すると、ブレイズさんは落ち着いた様子で答えた。

「対応できるんですか?」

『『マナキャンセラー』はこっちでも使えるはずです。ジャマーと同じ要領で生産するのがいいでしょうね。
複製は本来簡単ではないですが、アリスさんなら相応の時間をかければ同じものができるでしょう』

「じゃあ……」

『次元間通話で話を通せば、明日にはランダムか誰かが持ってきてくれるはずです。しばらく『マナキャンセラー』を使う予定はありませんし。
それにしても、『もう一人の私』も間抜けですねぇ……同じ自分とは思えないほどですよ』

電話を切って、僕は息をついた。明日には何とかなる、ってことか。

「ま、とりあえず了解。作業はイーリスでってことでいいわね」

「ええ。では、よろしくお願いします」

僕はテルモンに戻ることにした。向こうの様子はどうだろうか。多分大丈夫だろうけど。

※地下牢の状況
01〜35 異変あり
36〜94 特になし
95〜00 ???
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 10:16:38.05 ID:XUpK+9M1O
ほい
43 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 10:20:07.51 ID:8el8wrxSO
※異変の内容

01〜20 ?????(1回のみファンブル扱い)
21〜60 ブレイズに異変
61〜94 サウルに異変
95〜00 上+α
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 10:32:09.75 ID:5H/sa4jy0
はい
45 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 17:54:18.49 ID:cZTZwm3oO
※前スレ1000により振り直し権を獲得
(適用はこれ以降とします)

#

「あ、戻ってきた!どうだった?」

「うん、とりあえず明日には何とかなりそう。こっちは?」

「それが……」

ラーナの顔が曇った。視線の先には、息が荒くなっているサウルがいる。見るからに様態が良くなさそうだ。

「これ、早くユリリエさんに見せないとダメだよね?死ぬと『血の呪い』ってのが起きて、大変な事になるんでしょ?」

「必ず起きるわけじゃないとは聞いてるけど……『ブレイズ』の方は?」

「相変わらず。俯いたまま、何も話さない」

……どこか奇妙だ。普通に考えたらサウルを治療すべきなのだろうけど。

※85以上でクランが発言
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 17:55:33.84 ID:UwhQgbUgO
はい
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 17:56:07.83 ID:3PKOIkua0
妖怪イチタリナイ
48 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 18:00:39.09 ID:cZTZwm3oO
※多数決へ

1 サウル解放、治療のためモリブスへ
2 放置する

※3票先取
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 18:18:52.10 ID:UwhQgbUgO
2
これでもかってくらい罠を匂わせてるし出すのはまずそう
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 18:31:30.81 ID:3PKOIkua0
2
それこそブレイズがサウルに精神感応でそうさせてるんじゃ…でも放置はなぁ
51 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 18:54:01.54 ID:cZTZwm3oO
上げます。
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 18:58:32.50 ID:+r/1UKj60
2
53 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 22:38:10.63 ID:RhFDwuxLO
「しばらく放ってみよう。何かおかしい」

ブレイズさんは「ブレイズ」が「同じ自分とは思えないほどだ」と言った。
もし彼があの人ほど頭が回るなら、確実に何か仕掛けている。迂闊にサウルを治療するのは危ない。

01〜20 本当に様態が悪化している
21〜94 ?????
95〜00 上+α
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 22:38:43.72 ID:+r/1UKj60
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 22:38:57.06 ID:5H/sa4jy0
はい
56 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 22:55:44.21 ID:RhFDwuxLO


「はあっ、はあっ…………」


サウルの顔色は青ざめ、息はさらに激しくなっている。

「クラン君、本当に彼をこのままにしていいのかい?死ぬと危ないんだろう?」

「いえ……もう少し様子を見ましょう」

クロスさんに僕は告げた。これが本当だとしたら、意識が戻っているはずの「ブレイズ」が無言なのはおかしい。


つまり、これは奴の予想通りのことなのだ。


「僕らがサウルを放置していることまで予想通りなのか?」

「ブレイズ」に言うと、サウルの口の端が僅かに上がった。

「……まあ、この程度の芝居じゃ騙せませんか」

口調は「ブレイズ」のものだ。呆れたようにウィルさんが言う。

「なるほどね。サウルだけがジャマーを着けてない。彼を操ってたというわけか」

「まあ近からずとも遠からずです。出血多量で意識が朦朧としている中でやるのは私をもってしても至難でしたがね」

「しかしもはや看破された。お前もこれまでだ」

01〜60 さて、本当にそうですかね?(1回のみファンブル扱い)
61〜94 これも定めですね
95〜00 さて、本当に……ん?
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 22:57:19.82 ID:dAjJVc750
a
58 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 23:20:44.96 ID:RhFDwuxLO
「……これも定めですかね」

今まで黙っていた「ブレイズ」が口を開くと、サウルはガックリと崩れ落ちた。ラーナが眉を潜める。

「諦めたの?随分とあっさりしているじゃない」

「この世界では、私の精神感応も本来の力は発揮できません。ジャマーがあっても、本来なら貴女たちの精神を破壊することは容易いはずですが、ね。
まあいいでしょう。プランAもBも潰えましたが、まだ手はあるのですから」

「『穴』内部にある『大封印』の件か」

僕の言葉に、「ブレイズ」がニヤリと笑う。

「もうその事実に気付きましたか。時間はかかるでしょうが、クリスさんとあの方なら何とかするでしょう。
『ランダム』もまだ健在です。最後の目的さえ果たされれば、私の命など捨ててもいい」

「……何とかならないと思うけどな」

「……随分余裕ですね貴方」

ウィルさんが苦笑する。

「お前たちが考えている以上に、こちらは情報を持っているってことさ。
あ、発信器ついてるんだろうが無駄だ。明日には処刑するから」

「その物言い、気に入りませんね。やはり貴方はあの時捕まえておくべきだった」

「まあ、文句なら『ランダム』さんに言ってくれ。とにかく、そっちの出方は分かっているし、もう思う通りにはならんよ」

※50以下で最後の抵抗
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 23:21:50.70 ID:UwhQgbUgO
60 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 23:33:37.67 ID:RhFDwuxLO
「……打つ手が遅過ぎましたか。後は、彼らに託すとしましょう」

「ブレイズ」はサバサバとした様子で言った。自分の命にすら関心がないのかもしれない。……本当に度しがたい男だ。

#

僕らは見張りを兵士たちに任せることにして、一旦地下牢から出た。もちろん、ジャマーを着けさせた上でだ。

「これで一件落着、なのかな?」

外はもう大分暗くなっている。お腹も随分空いたけど。

※マリーンの行動
01〜65 またどこかへ消えた(再判定)
66〜94 テルモンに残っている
95〜00 上+α(アイテムあり)
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 23:35:03.15 ID:+r/1UKj60
62 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 23:45:09.06 ID:RhFDwuxLO
※マリーンは行く先を……

01〜75 告げていない
76〜94 告げている
95〜00 上+α(置き土産あり)
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 23:46:13.83 ID:UwhQgbUgO
64 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/26(日) 23:58:49.00 ID:RhFDwuxLO
「そう言えば、マリーンさんは」

色々バタバタしていたので気付かなかったが、彼女の姿がない。
不思議に思っていると、向こうからエルリックがやって来た。

「彼女なら、ロックモールへと向かうと言っていたぞ」

「ロックモール?」

「うむ。あそこは闇ギルドの拠点の一つだからな。女性単独で行くには危ないと止めたのだが、聞かなくてな。
危なくなったらこっちに戻るとか言っていたが、心配ではある」

ロックモールに何かあるというのだろうか。あるいは、「ランダム」はそこにいるのかもしれない。

「ロックモールねぇ……クランは行ったことないよね」

「うん、もちろん。行くなら徒歩しかないか」

地下牢にいる2人を殺してからどうするかは、なかなか悩ましそうだ。

とりあえず、色々あって疲れてしまった。とりあえずは、ご飯を食べて寝よう。

01〜65 74日目へ
66〜94 ねえ、クラン。ちょっと話があるんだけど
95〜00 ?????
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 00:02:11.74 ID:+p93RHpC0
えい
66 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/27(月) 09:43:20.77 ID:4/6j3I8ZO
#

「……そうか」

テルモンの一件を聞いたフリードリヒ殿下は、喜ぶかと思いきや複雑そうな表情を見せた。

「どうしたんですか」

「いや、色々考えてな。私が戻っていいものかというのと、ライプツィヒが何を考えて逝ったのか、ということと。
ゲオルグの今後も考えると、感情が纏まらなくてな。すぐに戻っていいものか」

「貴方を慕う臣下は少なくないように感じました。エルリック公が協力してくれたからこそ、ここまで上手くいけた」

師匠の言葉に、フリードリヒ殿下が小さく頷いた。

「そう言って頂けると心が休まります。……一先ず、ミカエル陛下にも相談してみるつもりです」

部屋を出ようとすると、ダグラスがポツリと「ありがとうな」と呟いた。父の失脚には、思うところがあるのだろうな。

#

「ねえ、クラン。ちょっと話があるんだけど……」

迎賓館へと向かう廊下で、ラーナが遠慮がちに聞いてきた。

「ん?どうしたの?」

彼女がチラッと師匠の方を見る。

「……あのさ。『第二世界』に行ってた時、イマーラさんと何かあったでしょ」

「……えっ」

体温が上がったのがすぐに分かった。ラーナは寂しそうな顔をしている。

「そりゃ分かるよ。距離が近くなってるし……」

適当にごまかしても無駄だし、何よりそれはラーナに悪い。僕は一通り、向こうで起きたことを話した。

01〜25 ……ずるいよ(1回のみファンブル扱い)
26〜80 イマーラさん、クラン貸してくれません?
81〜94 イマーラさん、ずるいですよ
95〜00 上+α
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 10:22:25.94 ID:g7ZrAuq6O
はい
68 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/27(月) 12:31:02.54 ID:5EREKQA8O
#

「……イマーラさん、ずるいですよ」

ラーナが頬を膨らませた。そこまで怒っているわけでもないのかな。

「え、ええ……ごめんなさい。今日は貴女が……」

「そうじゃなくて!せっかくだから、皆でと思ったんです!
私もイマーラさんもクランの奥さんなんだから、独り占めはずるいです」

「あ……そうね」

2人がニコリと僕に笑いかけてきた。……あ、これは嫌な予感が……


「「じゃあ、今晩は3人で、ね?」」


疲れてるというのは言い訳になりそうもないな……僕は引きつった笑いを浮かべるしかなかった。


※多数決
1 判定だけ行い描写はスキップ
2 R板へと移動

※3票先取
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 13:41:50.98 ID:Ug/7RLjxO
1
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 13:53:17.29 ID:QVriICZ+o
2
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 14:16:09.26 ID:4ZoFlRako
1
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 14:22:06.44 ID:CUaDK9ta0
1
73 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/27(月) 14:41:48.51 ID:fIpmHzOMO
※ラーナの特殊能力付与(コンマ下1)
50以上で発生(覚醒レベル2に)

※イマーラの特殊能力付与(コンマ下2)
85以上で発生

※ラーナの好感度(コンマ下3)
コンマ下3一桁×3

※イマーラの好感度(コンマ下4)
コンマ下4×3
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 14:44:28.87 ID:Ug/7RLjxO
はい
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 14:52:53.14 ID:CUaDK9ta0
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 14:53:05.55 ID:wxFPBuI2O
おりゃ
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 15:15:57.61 ID:Q7rITiTq0
はい
78 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/27(月) 15:56:57.33 ID:KdnCiLP1O
※ラーナの好感度再判定
コンマ下1桁×6+20(最低保証30)
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 16:09:05.67 ID:bJSv77bDO
はい
80 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/27(月) 16:22:43.50 ID:SygDOBxEO
イマーラ好感度 416
ラーナ好感度 527

※好感度ボーナス

01〜94 戦闘中限定のコンマ振り直し(1回のみ、ラーナ同席時のみ)
95〜00 1日1回のみコンマ振り直し(ラーナ同席時のみ)
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 16:24:05.14 ID:Q7rITiTq0
はい
82 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/27(月) 16:29:35.08 ID:SygDOBxEO
※ラーナの能力は……
5の倍数 精神感応
5の倍数+1 飛行術
5の倍数+2 時間溯行(効果弱)
5の倍数+3 透明化
5の倍数+4 周辺感知

ゾロ目、95〜00 該当能力取得の上振り直し
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 16:36:27.94 ID:MENZb7yWO
それ
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 16:37:04.04 ID:CUaDK9ta0
85 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 09:59:07.90 ID:0BQfiv7/O
※ラーナの基礎ステータスも+2
(筋力7、技術18、知力20、精神20)

【74日目】


むにゅ……


両腕に柔らかいものが押し当てられる感触で目が覚めた。まだかなり気怠い。

昨日の夜はきっちり搾り取られた。久々に僕が「男側」でしたけど、エルフの無尽蔵な性欲にはやっぱり勝てない。それも2人を相手にしてたら、疲れない方がおかしい。

「んふ……」

左で寝てるラーナが無意識に胸を押し付けてきた。……まだ足りないのかな。

「クランにガッツリ注いでもらうと力が得られるかも」という謎理論により、昨日のラーナはいつにも増して貪欲だった。
まあ、随分してなかったというのもあるんだろうけど。師匠も「向こうでは独り占めしたから」とラーナを焚き付けるし……


そして、その謎理論は正しかったらしい。


「むう……もう起きてたの?」

「うん。イマーラはまだ。気分はどう?」

「うんっ!!すっごいいい感じ。本当に力が引き出されるんだねえ……イマーラさんの言ってたことが分かったよ」

「はは……そりゃ良かった。でも、あれだけしたら、子供が……」

「大丈夫だよ、人間とエルフじゃそう簡単にはできないし。それに、できててもそんなに問題ないでしょ」

「いや、問題だと思うけど……」

イマーラはまだすうすうと寝ている。彼女に限らず、エルフって本当によく寝るよなあ。

「まあいいや、奥さんなんだし子供はいつかできるからね。で、今日はまず……」

「うん。『マナキャンセラー』を誰かが持ってくると思う。……そろそろかな」

※来訪者は……
01〜70 ランダム
71〜85 ジュリアン
86〜94 赤毛の青年
95〜00 ジェラード
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 10:04:29.72 ID:ktu9xrrbo
87 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 10:18:49.72 ID:0BQfiv7/O
「あ、誰か来たよ。ジュリアンさんかな?」

「……分かるの?」

「うん。集中する時間さえあれば、このイーリスの街全体ぐらいの状況は分かると思う。王宮ぐらいならすぐかな」

いつの間にそんな魔法を身に付けたんだろう。とにかく、いつまでも裸のままじゃいられない。僕は急いで身体を起こした。

#

「話はブレイズから聞いたよ。……また随分なことを。
ただ、貴女はあのタキとも互角以上だったと聞いたから、そんなに驚きでもないのか」

師匠が慌てて手を振った。

「いえいえ、あれはたまたま運が良かっただけです。私はそんな」

「いや、貴女も『覚醒』しつつあるようだし当然かもね。武力で僕らが敵わない人間も大分増えたなあ。
……っと感傷に浸るのはここまで。これがご所望の品だ」

※手渡されたマナキャンセラーは……

01〜35 1個だけ
36〜75 2個
76〜94 3個
95〜00 5個

※本作でのマナキャンセラーは使い捨てです。
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 10:30:01.32 ID:4FpHFj94O
はい
89 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 11:10:55.38 ID:+cupfEzCO
※振り直し権利を使いますか?
3票先取

※なお、マナキャンセラーの製作には1週間はかかります。
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 11:33:33.54 ID:2RorCuYQO
振り直す
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 12:34:23.08 ID:+PPPGt3eO
振り直そう
92 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 13:48:45.70 ID:l5KILIJ3O
上げます。
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 13:49:57.24 ID:rTxnZ3X10
降り直し
94 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 13:56:39.81 ID:l5KILIJ3O
※振り直します。コンマ下
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 13:57:19.89 ID:lmXwjmRuO
はい
96 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 18:48:38.43 ID:iqWdogI8O
手渡されたのは、首輪が3個。1個多い。不思議に思っていると、ジュリアンさんが苦笑する。

「まだ『ランダム』もいるしね。備えあれば憂いなし、ってとこだな。
こちらの方でも急ぎ増産に入る。まあ、問題ないとは思うけどね」

「あ、ありがとうございます!!」

「いや、礼を言うのはこちらの方さ。一番厄介な『ブレイズ』が消えれば、後は『壊れた世界』で怖いのはベネディクトと『終末兵士』と化したダナとエチゴぐらいだ。
どうせオルドはこっちには来れないし、『j』の利用も大体封じられた。
『ランダム』が何をやらかすか次第だけど、君たちのおかげで一先ず緊急の事態は避けられた、かな。……と、最期に彼らに話を訊きに行くとするか」

「話、ですか」

「そう。まあ口を割るとは思えないけど」

#

「……貴方ですか、ジュリアン」

縛られながら「ブレイズ」が静かに笑う。ジュリアンさんがハッキリと不快そうな顔をした。

「弟の顔で僕の名を言わないでくれるかな。僕にとって君はただの敵だ」

「これは失敬。処刑の時ですか。私を黄泉に送るのは」

「僕がやろう」

彼らを見張っていたらしいクロスさんが口を開いた。

「いえ、ここは僕が」

「君が手を汚すことはない。何、斬るのには慣れてる」

パチリと首輪が2人に嵌められた。サウルは息はあるけどぐったりしている。

「さて……一応最後に訊こうかな。ダナとエチゴはどこにいる」

※90以上で情報あり
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 18:50:43.80 ID:awFtmEg+0
いよっ
98 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 20:44:27.80 ID:0BQfiv7/O
「そんなことを貴方に言うわけがないでしょう」

「そりゃそうだ。一欠片の良心が残っているかとは思ったけど、『壊れた世界』でオルディニウムに汚染された君に言うのは無駄だったな。
じゃあクロス君、だっけ?頼む」

クロスさんが剣を振り上げた。

※10以上で「ブレイズ」死亡
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 20:46:30.48 ID:zgIX3Jmy0
f
100 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 20:53:54.63 ID:0BQfiv7/O


ザンッ


一刀の元に首は切り離され、鮮血が天井へと噴き出す。「ブレイズ」は何故か穏やかな顔のまま、苦痛の色も見せずに逝った。

「……人は大勢斬ったけど、こんなのは初めてだな」

クロスさんの言葉に、ジュリアンさんが複雑そうな表情になった。

「彼、実は一度『死んでる』んだよ。それをオルドが復活させたわけでね。
やっと死ねたことへの安堵みたいなのが、どっかにあったんじゃないかな」

ああ、だからそんなに抵抗もしなかったのか。やっと少し腑に落ちた。

「後は、こいつか」

クロスさんがサウルに首輪を着けようとした。

※20以下でイベント
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 20:55:11.92 ID:lmXwjmRuO
102 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 21:03:10.37 ID:0BQfiv7/O
※クリティカル(以下範囲が95〜に)

※クリティカル内容を以下から選べます。

1 サウルが会話を求める(情報入手?、低確率でアイテム入手)
2 ジュリアンから追加アイテム(後程再判定)

※アイテムの質はサウルの方が上ですが低確率です
※ジュリアンからのアイテムは6割の確率で幸運のボタン(1回のみ77、88、99が00偶数扱い)、残り4割が強制成功権など

※3票先取
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 21:12:00.00 ID:so877iHe0
2
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 21:12:00.97 ID:lmXwjmRuO
1
ボタンすぐ割れてしまうからな…どうせならいい物貰えるチャンスが欲しい
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 21:13:23.44 ID:k/wvhekY0
1
ボタンはどうでもいい所ですぐ逝くイメージというか…有力な情報の方が欲しいかな
強制成功権も捨て難くはあるが
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 21:13:54.83 ID:/2xbiXoc0
1
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 21:16:24.02 ID:HCP+PuZUO
1

そういえばイマーラの好感度400ボーナスの件ってどうなったのでしょうか?
108 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 22:35:23.02 ID:sD+1GWUEO
>>107
85以上クリティカルだと甘いため思案中です。
イマーラ同席時、攻撃係数8→7ぐらいが妥当かもしれません。
109 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 22:55:00.70 ID:sD+1GWUEO
「ぐっ……処刑、か……」

ずっとぐったりしていたサウルが口を開いた。

「ああ。お前には恨みはないけど、死んでもらうよ」

「そうか……少しだけ、話をしたい。何……逃げる余力はない。放っておいても、今日で終わりの命だ」

サウルの息は荒く、見るからに辛そうだ。その言葉に嘘はなさそうだった。

「話か。どんな話だい?僕としては、君を許すつもりは微塵もないけど。
何せ、君のせいで何億人もの人が死に、君の世界は破滅してしまったのだからね」

「そのことを……謝ろうとは思わない。悔いは、ない。あんなつまらん世界など、滅びるべきだった」

「なら素直に逝ってくれないかな?君の死は、ブランカ君たちが望んでやまないものだったからね」

苛立ちを隠そうともせずジュリアンさんが言う。サウルは、「ブレイズ」がいた部屋の方を見た。

「『ブレイズ』は、もう処刑されたか」

「そうだ。だから次は君だ」

「……そうか。穏やかだったか」

「……騒ぎはしなかったね」

「そうか」とサウルが微笑んだ。

「何が可笑しい」

「……俺は奴のことが、嫌いだった。鼻持ちならぬ、皮肉屋で……俺を見下して、いた。だが……どこかいつも苛立っていた。
捕まって、奴の精神感応を受けた時……その理由が少し分かったよ。あいつは、俺と同じ……ただの駒だった」

「……!気付いていたのか」

「ああ。ベネディクトに言われるがまま、俺は俺たちのいた世界を、ぶっ壊した。気分は良かったさ。
だが、『壊れた世界』に行って……俺は理解した。俺はただ使われるだけの存在だ、と」

ゲホゲホッとサウルが咳き込んだ。赤いものが口から流れる。

「……あいつ……ベネディクトの世界から裏切った奴が、いたな。俺と同じ『根』を持つ……『ケイン』か。今ならその気持ちは、分かる」

「……彼も似たようなことを言っていたね。そこから解放されたかった、と」

「そう、だ。だから、死ぬことでやっと自由に、なれる。少しだけ、感謝している」

「君に感謝されても嬉しくはないけどね。その代わりに一つ答えてくれ。ダナとエチゴ、来ているんだろう?どこだ」

01〜25 2人ともロックモール
26〜50 エチゴがいる
51〜80 分からない(どちらかはロックモールにいる)
81〜94 ダナがロックモールにいる
95〜00 どちらもいない
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 22:56:02.97 ID:ZV/UVfYDO
はい
111 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 23:08:18.12 ID:sD+1GWUEO
「……ダナ、エチゴ?」

「『終末兵士』のことだ。どうなんだ」

サウルは暫し黙って答えた。

「どちらも、いない」

「馬鹿なっ!?これほどの劣勢だ。『ブレイズ』らが連れてきていないわけがない」

「信じるかはお前の勝手だ。だが、いない。ここは魔素が、あまりに薄すぎる。俺の手でも、調整が、間に合わなかった」

「……本当なのか?」

サウルがごく小さく、首を縦に振った。

「俺に嘘をつく理由は、ない」

「じゃあ2体は何を」

「……そこまでは知らない。だがベネディクトは、身辺を固めている。
調整が済んだら、ここに来るかも、しれないが」

またサウルが咳き込んだ。もう長くないというのは、本当のようだ。

師匠が一歩前に出た。

「じゃあ、クリスもそのベネディクトの駒なの?」

「……違う。あれは、俺たちも駒だと思っていた。利用し合っていた、だけだ。
あれと、ドワーキン……あの2人は、ベネディクトでも、簡単では、ない……。『ランダム』も、恐怖から、言いなりだ」

「……そう」

師匠の顔が険しくなった。やはり、クリスは強大な存在なのだ。

※80以上でアイテム入手
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 23:10:09.97 ID:lmXwjmRuO
はい
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 23:10:16.48 ID:/2xbiXoc0
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 23:13:12.62 ID:k/wvhekY0
いいね
かなり時間に猶予もあるか
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 23:22:43.03 ID:/j1viOCi0
一族殺害バフはなし?一度死んでるからとかそういう理由?
116 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/28(火) 23:45:53.92 ID:dT37vLKdO
※クリティカル(????確定入手)

今日はここまで。

>>115
マナキャンセラーにより「血の呪い」は封じられています。
(描写はないですが引き換えにマナキャンセラーが壊れています)
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 00:03:00.62 ID:UgPBKBU10
そうじゃなくて前々作だとケインとかベネディクト殺した時に能力上がったじゃんか
118 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 00:07:51.59 ID:pl/iNZOpO
>>117
それは今作ではなしです。ただ、代わりに経験点がどっさり入ります。
(経験点+200p、奥義習得ポイント+3p)
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 00:42:07.33 ID:ukr1ck3NO
この経験点はライプツィヒ戦、サウルとブレイズ戦勝利の報酬込み?それともサウルの話が終わったら別途で報酬の判定ある?
120 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 01:28:44.52 ID:pl/iNZOpO
>>119
経験点は戦闘分のみです。(クラン自身はほとんど活躍してないためやや控えめです)
サウルの報酬は判定なしです。ある強力な固定アイテムが手に入ります。
(ただ、その特性上一手間要ります)
121 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 10:10:16.03 ID:hnUpDR6+O
「……お前らに、渡したいものがある……。俺を『殺してくれる』礼だ」

「処刑されるのにお礼?」

「……俺はもう、あと数時間もしないうちに逝く。傷から来る敗血症で苦しみながら逝くくらいなら……ここでバッサリやってくれた方が、いい。
鎖を、解いてくれ。見せたい、ものがある」

僕らは顔を見合わせた。もう彼が抵抗することもないだろうけど。
戸惑いながら鎖をほどくと、サウルはその場に横向きに倒れこんだ。座る体力もないらしい。

「たす、かる……俺の後頭部を、見てくれ」

「後頭部?」

「はやく、しろ……もう、しゃべるのも、つらい」

覗き込むと、サウルの後頭部には小さな金色の板が埋め込まれていた。何だろう?

「これは?」

「加速、装置……アクセラレーター、だ。首を落としたら、勝手に外れる。
それを後頭部に触れさせれば、それは新たな『宿主』に勝手に、寄生する」

「『寄生』?穏やかじゃないな」

「心配、するな。生きている間は外れない、だけだ。害は、ない」

渋い表情のジュリアンさんに、サウルが笑った。

「……まあ少し調べさせてもらうけどね。君の動きが瞬間的に速くなったのは、このせいか」

「そういう、ことだ。つかいこなすには、じかんが、いるが……」

ゲホッゲホッという激しい咳と共に、サウルが激しく吐血した。もう、頃合いかもしれない。

「おれからの、せんべつだ……。これをつかって、ベネディクトを……」

ジュリアンさんは無言で頷くと、クロスさんに合図をした。剣が大きく掲げられる。

「たす、かる。やっと、じゆうに……」


ザンッ


※「加速装置」
1ターンに複数回行動を可能とするアイテムです。詳細はジュリアンによる調査後(自由行動を1回挟んだ後)開示しますが、極めて強力です。
ただ、使用回数は初期では少なく、自在に使えるようにするには多量の経験点が要ります。
122 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 10:22:41.94 ID:hnUpDR6+O
#

「じゃあ、ちょっと一度僕らの世界に戻るよ。姉さんにも相談して、こいつの処遇を決めたいと思う」

サウルの後頭部から落ちた金属片──先端には針のようなものがある──を片手に、ジュリアンさんはゲートの中に消えていった。

「……結局、あの2人もある意味で被害者だったのかな」

「どうかしら。ただ、処刑が彼らの救いになったのは皮肉かもしれないわ」

師匠は小さく溜め息をついた。

「で、これからどうするの?『ランダム』はロックモールにいるらしいけど」

さすがにここまで戦力を失った「闇ギルド」が、すぐに動くとは思えない。焦る必要はないと思うけど……

(自由行動1回目)
1 テルモンでクロスと会話(稽古可能、幻影術など)
2 イーリスに戻りウィルと会話(「3人目」関連、基本は「穴」探索へ)
3 イーリスに戻りミラと会話(「j」関連)
4 イーリスに戻りヘカーテ、リーナ、エリザと会話(「穴」とオルランドゥ関連)
5 ズマに行きエルライザと会う(オルランドゥ関連、エルライザとイベント?)
6 モリブスの様子を見る(襲撃対策、「ランダム」襲来リスクはまだあります)
7 その他自由安価

※選択肢が多いため2票先取
123 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 10:28:27.29 ID:hnUpDR6+O
8 ダーレン寺で奥義修行
9 イーリスに戻りミーシャと会う

を追加します。
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 10:35:24.75 ID:PX2uJxKxo
3
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 10:36:14.04 ID:YtMKo5sGo
4
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 12:04:25.92 ID:6USLjXqDO
4
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 12:49:16.06 ID:Lsf+O8BYO
4
128 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 12:55:53.51 ID:hnUpDR6+O
#

「この辺りにいるの?」

僕らはイーリスの町外れを訪れていた。いくつか大きめの家が点々とある。貴族階級の別邸が多いらしい。

「と聞いたわ。ラーナは、ちゃんと再会するのは久し振りよね」

「うん。あの後はバタバタしてたし……お姉ちゃんも傷の治療とか、色々あったから」

ラーナは少し緊張した様子だ。これから向かう先に、リーナさんとエリザさん、そして僕らがモリブスで保護した少女……ヘカーテがいる。

彼女たちに会うのは、「穴」の情報を得るためだ。クリスたちがどこに向かっているのかの情報があるかもしれない。
あと、ヘカーテ──オルランドゥのネロ魔術学院院長の娘らしい──から、オルランドゥの情報が入ればという期待もあった。

目の前に少し大きい家が見えた。入口には、老いた衛士が一人居眠りをしている。

「すみません、この家に用事があるんですけど」

「……んあ?何じゃね……また別嬪さんばかりじゃのお。ここの客人に用事かね」

「ええ」

腰を曲げて老人は家へと入る。

※家の主人は……
3の倍数 カーティス
3の倍数以外 エドヴァルド

ゾロ目、95〜00 カーティス、クランへの好感度高
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2020/01/29(水) 13:13:01.97 ID:UbAMO2EIO
ほいさ
130 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 15:42:27.48 ID:QQd+hS8/O
※カーティス好感度 236
(好感度ボーナスは1日1回回避判定+10、カーティス同席時のみ)

しばらくすると、玄関の扉がバンっと開かれた。そして、褐色の肌の青年が僕に向かって駆け出してくる。

「クララ!!会いたかった!!」

「え゛」

一瞬反応が遅れた僕の頭は、カーティスによって抱きかかえられていた。

「ずっと会えなかったから、心配してたんだ。無事で良かった……!」

「いや、ちょっと……痛いんだけど」

押し退けると「あ、ごめん」とカーティスが離れた。どういうことなんだ。

「あ、今日は男の格好なんだね。それも素敵だよ」

「いや、そもそも男だし……というか、君が匿ってたの?」

「ああ、ヘカーテ嬢とかの話?うん、サマート団長から頼まれてね。3人ともここにいる。それにしても、会いに来てくれて嬉しいよ」

しばらく会わないうちに、何か色々おかしなことになってるなあ……。

※イマーラとラーナの反応

9の倍数以外で不機嫌(イマーラ、コンマ下)
9の倍数以外で不機嫌(ラーナ、コンマ下)

ゾロ目、95〜00だと……?
131 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 15:42:54.36 ID:QQd+hS8/O
ラーナはコンマ下2でした。
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 15:46:55.14 ID:BPpWd37m0
a
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 15:56:18.67 ID:6USLjXqDO
はい
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 16:04:12.00 ID:fA4MCDUS0
こんなに拗らせちゃってこれロブソンの爺さんにどんな顔して修行しに行けばいいんだ…?
135 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 17:23:45.83 ID:QQd+hS8/O
ラーナと師匠を見ると、あからさまに不機嫌そうだ。

「……ちょっと離れなさいよ」

「その通りです。クランから離れて下さい」

「え」

「クランは男の娘です。女の子ではありません!」

「そうそう。私たちの旦那さまだもんね」

2人が僕らの間に割って入った。カーティスは気圧されて下がる。

「わ、分かりましたよ……というか、こういうのはクララの気持ちが」

「いや、クララじゃなくてクランだから。とにかく、3人に会わせて」

カーティスは渋々僕らを案内する。ラーナが僕に耳打ちした。

(どうしてあんなのになってるの)

(知らないよ、元々免疫なさそうだったけど)

「女の子」として致されるのはすっかり慣れちゃったけど、さすがに男にされるのは無理だ。ロブソン総師範が聞いたら泣くだろうな、これ。

カーティスが奥の部屋をノックした。

「カーティスです、入りますよ」

※20の倍数以外なら通常進行
ゾロ目、95〜00は別ルート
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2020/01/29(水) 17:28:32.31 ID:mComblNho
ほいさ
137 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 21:00:11.97 ID:xJRwFOk/O
「どうぞ」

入ると、長い銀髪の女性と短い髪の妙齢の女性がお茶を飲んでいる。ラーナが銀髪の女性に向けて叫んだ。

「お姉ちゃん!!」

「……ラーナ。大きくなったわね……」

目に涙を溢れさせながら、ラーナがリーナさんの胸に飛び込んだ。

「お姉ちゃん!!ずっと、ずっと心配してたんだからっ……!!」

「……ごめんなさい。理由があって、長い間いなくなってしまって……」

「うん、いいの。会えただけでも……もう傷は大丈夫なの?」

「ええ。やっと治ったわ。本当はもう少し前に面会できるはずだったのだけど」

リーナさんの視線がエリザさんに向いた。

「私の傷が思いの外深くてね。……内臓をやられていて、やっと不自由がなくなったところだ。
闇ギルドの件は、そこのカーティス君から聞いているよ。あと、ソロコフからも話は聞いた」

「ソロコフさんから、ですか」

「彼は早耳だからな。宰相にでもなればいいと思うのだが、現場にいたがる性分らしいな。私は彼が若い頃しか知らないが。
……君が、クラン君か。エルライザとも知り合いらしいが」

「彼女には連絡は」

「もうしているよ。すぐにでも駆けつけたいらしいが、そうも言ってられないらしいな」

※エルライザはクランについて……
4の倍数で好きな男と伝えている
ゾロ目、95〜00だと……?
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 21:07:49.93 ID:6USLjXqDO
はい
139 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 21:35:37.93 ID:xJRwFOk/O
※通常進行

「……さて、先に礼を言わねばな。あの時は慌ただしくて、ろくに会話もできなかった。
ハーデンを討ったらしいな。その点、心から感謝したい。
懐に潜り込むがためとはいえ……奴らに抱かれねばならなかったからな。正直、ここでは言えないようなこともされた」

リーナさんも頷く。どうやら色々あったらしいが、そこには敢えて触れないことにした。

「確か、マルガリータ女王の命で『穴』の調査をされていたあなたたちが呼び戻されたのですよね」

「そうだ。幾つか理由があるが、最大のものは『穴』の調査を奴らが行っていたことを察知したからだ。
先行者として、偽の情報を提供し誤誘導させる必要があった」

「それは『大封印』とも、何か関係が」

「……!!そこまで知っていたのか」

「ええ。マルガリータ女王も、それを認識されていた……」

エリザさんがリーナさんを見た。

「あなたたちなら言っても大丈夫でしょう。女王陛下は、予知能力もお持ちです。明瞭なものではありませんが。
そして、遠い未来に『穴』から危機が生じると察知されていました。
それ故に、20年前に私たちを『穴』に送り込んだのです。そして、逐次フローリアに戻り報告していました」

「そうだ。ズマにも内密に行っていたことだ。お蔭でエルライザには済まないことをしたが……
その仮定で、大いなる『邪』を封じるものがあると知った。そして、それが不十分なものであることも」

「『大封印』ですね」

「恐らくはそれだ。私たちはウィルコニアとやらには辿り着けなかったが、代わりに大図書館に行くことができた。そこには、封じられた歴史があった。
そして、封印の乱れが大いなる災いを呼ぶ、とも」

「なるほど。それで、その封印はどこに」

01〜75 そこまでは分からない
76〜94 ?????(場所だけ判明)
95〜00 それは……(到達済み)
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 21:36:09.04 ID:ryXklUiMO
はい
141 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 22:15:23.98 ID:xJRwFOk/O
「そこまでは分からない。だが、私たちが連中を謀っていたのがバレた以上……」

「ええ。クリスは自ら『穴』へと」

「……やはりな」

エリザさんがお茶を一杯飲んだ。

「『穴』にはありとあらゆるものがある。大封印に辿り着かずとも、それを以て何かするかもしれない」

「例えば?」

※5の倍数で情報解禁
ゾロ目、95〜00の場合、???は完全に死亡済み
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 22:16:39.96 ID:PeNvi8YJ0
はい
143 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 22:36:26.88 ID:xJRwFOk/O
※この世界における越後は死亡済み

リーナさんが口を開いた。

「大図書館では、過去にいた様々な魔物を知ることができました。そのうちの幾つかは、私たちも目にしましたが」

「ガチャ……何とかか。あれは奇妙な見た目の割に手強かったな。
昔の英雄を模した奴もいたらしい。『エチゴ』とかいったか。これは調停者によって倒されたとあったが」

エチゴ……終末兵士の一体だ。もうこの世界には存在しないようだ。

「お姉ちゃん、誰がその本を書いたの?」

「分からないわ。ただ、『穴』全体がまるで生き物のようだったから、あるいはそれが書いたのかも」

師匠が呆れたように口を開く。

「……ダンジョンが本を書く、ですって?」

「ええ、イマーラ様。あそこは何でもあり得る場所なのです。あるいは、時空の流れすらおかしくなっていたかもしれない」

そういえば、エリザさんは随分と若い。魔族はエルフほどではないにせよ長寿の種族だけど、それにしても30程度にしか見えない。

「とにかく、『マスターC』があそこから何かやってくる可能性は考えた方がいい。それと、一刻も早くその大封印とやらを……」

「それは多分大丈夫です。実は……」

僕が「3人目」の行動を告げると、2人が目を丸くした。

「そんなことが……!!ひょっとして、ウィル・アピースを『穴』に連れていったのは……そういうことなのか」

「そういうこと?」

師匠は理解したのか、首を縦に振った。

「なるほど。ウィルコニアにウィルを連れていき、『大封印』の場所を把握。そして単身そこに先回り……ということですね?」

「ウィルコニアというのがどういう者かは知らないが、大武術会優勝者が全てを知る権利を与えられるのは知っている。
それを利用したのだというのにはピンと来た。とすると、奴らは簡単には戻れないということか」

「ええ。後は、向こうから何ができるのか次第ですが、脅威は一時的には遠退いたと」

「……そうか。リーナ、お前はどう思う」

「イマーラ様の言うことに嘘はないでしょう。一度、マルガリータ陛下に謁見してもよいでしょうね」

「そうだな。……っと、あの娘はどうする。オルランドゥの」

「そうでした!今奥で寝てますが」

「今、ヘカーテは寝てるんですか」

01〜40 心が退行している
41〜70 自分が何者か理解できているが、トラウマで苦しんでいる
71〜94 ただ寝ているだけ
95〜00 上+α(天才少女確定)
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 22:37:04.62 ID:6USLjXqDO
はい
145 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 22:46:28.33 ID:xJRwFOk/O
「ええ。自分がオルランドゥのネロ学院長の娘とは分かってるみたいですけど……
父親が闇ギルドに自分を売ったという事実、そしてハーデンに犯された挙げ句、自分が怪物にされたという事実で心を閉ざしてます。
私の魔法で睡眠を多く取らせていますが、限界が」

「……そうですか。これは」

僕は師匠に頷いた。

「トンプソン司教か、パーシャさんに会わせるべきだろうね。理想はブレイズさんか、向こうの世界にいるノワールさんだけど」

「そうね。彼女、こちらで預かっても?」

「ええ。私たちよりは、イマーラ様の方がいいでしょう」

※0000までリーナ&エリザへの質問を募集します。
ない場合はそのままジュリアンから「加速装置」についての説明を受けることになります。
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 23:12:22.82 ID:ryXklUiMO
・大図書館とやらの本には他にどんな事が記されていたのか
・穴の魔物の強さや探索の難易度

穴関連中心の話だからウィルも電話で呼べれば実際に潜った話聞けたり運がよければ3人目から連絡ありそうだけども
147 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/29(水) 23:35:30.54 ID:8BQyPuGJO
>>146
両方とも問題ありません。
なお、2人は『ガチャピン』には会って倒しているようです。
148 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/30(木) 16:01:05.57 ID:ntbc2LOEO
「ところで、大図書館、ですか。そこの本には、他に何が」

「失われた歴史と、幾ばくかの禁術ですか」

師匠が唸った。

「歴史……もしかして、私の一族が守っていたのはその写本?」

「他にも同じような本が」

「ええ。後世に残すようにと。ただ、封じられたものとして門外不出の扱いでしたが。
私の拳法も、そこから来たものです。ところで、禁術とは?」

01〜70 リーナたちでは理解不能、そこだけ文字が違う
71〜85 リーナたちでは実行不能、内容の一部は明らかに
86〜94 リーナたちで実行しようと思えばできなくはない
95〜00 リーナエリザ2人がかりなら実演可能
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 16:05:55.88 ID:OdL0/Q2CO
はい
150 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/30(木) 16:23:05.72 ID:ntbc2LOEO
※クリティカル、昇格

「私とエリザ2人がかりなら実演できますよ」

「本当ですか!?」

「はい。エリザ、やる?」

「少しの間ならできる、かな」

リーナさんとエリザさんが手を繋ぐ。そして、聞いたこともない呪文を詠唱し始めた。

「何だろう、これ」

「分からない。お姉ちゃんの魔力は、私なんかよりずっと上だったけど……」


ビキィッ


部屋が一瞬、歪んだように見えた。


次の瞬間、目にしたものは。


「え」

「あっ!?」

「これは……!!?」


僕らの手に、紅茶の入ったカップがあったのだった。いつの間に!!?


「……何をしたのですか」

2人は荒く息を吐いている。相当消耗したようだ。

「はあっ、はあっ……時間を、数十秒、止めました……」

「!!?馬鹿な!?」

「でも……はあっ、はあっ……これは、現実です。
時間を、止めるだけじゃなく……」

「特定の空間の時間を操作することも、できる。酷く、疲れるけど」

エリザさんが耐えかねたようにソファーに座った。こんな魔法、聞いたことがない。

「確かに……禁術と呼ばれるに相応しい効果ですが……どうしてこれが後世に伝わらなかったのでしょう?」

※60以上で物語のある真相が明らかに
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 16:25:31.70 ID:myh41l9Z0
152 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 00:05:27.59 ID:BGuKygd+O
「……これが、世界の歪みに繋がったから……でいいんだよな、リーナ」

「ええ。『穴』の中は時空が捻じ曲がっていますが、あるいはこのせいかもしれません。
御存知でしょうけど、『大封印』は完全ではなかった。『穴』を封じきることができず、隙間が空いてしまった。
それが故に深層から多数の魔物が地上へと出てきたのです」

「j」のことだ。師匠は険しい表情を見せる。事情を知らないカーティスだけが、呆気に取られていた。

「それとこの禁術に、どういう関係が?」

「大有りだ。私たちでは、2人がかりでこの程度しか時間を止められない。この部屋の時の流れを遅くすることもできるが、それでも10分がせいぜいだ。
だが、『一族』と呼ばれた存在は違った。特に、時空魔法に長けた、ジェラードという人物は」

「……!!彼ですか」

「知っているのか、さすがはイマーラ・ランドルスだな。そう、『大封印』の直前、彼は他の『一族』と共にある空間を作った。
そこは1日が1年に相当する、小さな空間だ。だが、それを作ったがために『大封印』に必要な魔力は僅かに不足した」

「何のためにそんなことを?」

リーナさんとエリザさんが、目を閉じた。そして、エリザさんがふーっと長い息を吐く。


「『大封印』に必要だった人物、ダナエ・スナイダの出産のためだ」


153 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 00:27:00.62 ID:40hBL+zCO
「出産のため?」

「そうだ。『大封印』を施すと決まった直後に、それは発覚した。
ダナはお腹の子ごと、封印に臨むつもりであったらしい。だが、夫のシデ・スナイダはそれを良しとしなかった。
さらに言えば、その状態で『大封印』を結構したならば、失敗は確定的だった。
1人当たりの魔力が一定以上でないと、『大封印』は成功しない。だが……」

「……そうか」とラーナが呟いた。

「魔力なんて持ち合わせてない胎児まで頭数とされたなら……」

リーナさんが静かに頷く。

「そう、世界を救うための『大封印』は確実に失敗するの。それを避けるため、ジェラードは一計を案じた。
自分たちの魔力を多少使ってでも、禁術により時間の流れが遅い空間を作り、そこで出産させるという考えなの。
ジェラードの魔力も相当減るけど、ダナの子のことを考えたのと、それでもなお『大封印』は成ると思ったみたい」

「でも実際は……」

「そう、『隙間』ができた。実はジェラード自身も、途中で『失敗は避けがたい』と悟ってしまったらしいわ。
だから、儀式後の監視役として『ランダム』と『フローラ』 、『デアドラ』をこの世界に残したの。
『穴』を監視し、万一の時は、彼らが封印を強化するためにね」
154 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 00:27:52.52 ID:40hBL+zCO
中途半端ですが、寝落ちしそうなのでここまで。
155 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 09:22:08.58 ID:Eo0bGBnCO
何か引っ掛かる。「3人目」は、単身で封印の強化に向かったらしい。
しかし、肉体的に人間同様の彼が、それを実行できるのだろうか。

リーナさんの話は続く。

「とにかく、あなたたちの話を聞いて色々腑に落ちることも多かったわ。
『マスターC』が大封印に辿り着くのは相当先でしょうけど、『ランダム』が一人でできることにも多分限界はある」

「そうすると……」

「『実行委員会』の2人──フローラとデアドラに会う必要があるわ。
私たちが知る限り、洗脳されていたみたいだけど」

エリザさんが同意した。

「誰にやられてたかは分からない。ただ、少なくとも『マスターC』の行動を阻害しない程度には精神の自由を失っているという話だ。
もし全面協力ということなら大変だが……」

「恐らくそれはないでしょうね。もしそうなら、もうとっくに異変は起きている」

「イマーラさん、私も同感だ。ただ、彼女たちが自由に動ける状況にないのは確かだ」

「……自由に動ける状況にない、ですか。『実行委員会』の情報はどこから」

「……言いたくはないが、ハーデンとの寝物語だ。あの男は好色だったからな、抱かれるのは嫌だったが、助けられることもあったよ」

リーナさんの顔も暗くなった。あまりいい記憶でないのは明白だ。

「とにかく、2人がどこでどうしているか、ですね」

「そういうことだな」

※「穴」の探索状況
01〜25 最高到達深度はB20F、黄金竜を前に撤退
26〜60 最高到達深度はB25F、赤い髭もじゃの老人を前に撤退
61〜85 最高到達深度はB30F、ダークエルフの男を前に撤退
86〜94 最高到達深度はB35F、青白い魔族らしい相手を前に撤退
95〜00 最高到達深度はB40F、緑の目玉を前に撤退、重要情報
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 09:39:30.67 ID:etbAs7HF0
はい
157 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 09:50:12.76 ID:Eo0bGBnCO
空気が重い。少し話題を変えよう。

「ところで、お二人はどこまで『穴』を探索されたんですか?」

「確か……第30階層ぐらいだ。極力戦闘は避けてきたが、ダークエルフの男に見付かってな。それで撤収した」

「ええ。……彼は強かったですね。私たちの後に来たであろうウィル・アピースが、どうやってあそこを越えたのかはお聞きしたいところですけど」

「ダークエルフ?」

「ええ。厳密には、ダークエルフを模した魔物ですが。知能があるらしく、自分のことを『ハブ』と名乗っていました」

知能のある魔物……ノーサのようなものだろうか。

「そいつとは会話したんですか」

※95以上で?
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 09:57:05.99 ID:VuVghh1DO
はい
159 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 10:23:00.97 ID:Eo0bGBnCO
※クリティカル

「ああ。奴は自分のことを『番人』と言った。……待てよ、まさか」

「『大封印』があの先に?逃げるのに必死でしたが、言われてみると……」

「どういう経緯でそいつと出会ったのですか?」

師匠の言葉にエリザさんが頷く。

「大図書館の内部で出会った。奥に進もうとしたところ、そいつがいてな。
『これ以上の禁忌に触れること能わず』と言われた。あの奥の書庫を守っていると勘違いしていたが……」

「そうか、ウィルさんは『3人目』と一緒だから通してもらえたのか!」

「ハブ」という魔物は、「3人目」とも通じているに違いない。とすると、ウィルさんがウィルコニアに辿り着けたのはその魔物の助けもあったわけだ。

「とすれば、後は……」

「どうやってクリスたちより先に、そこに辿り着くか、だね」

その時、電話が鳴った。ジュリアンさんだ。

『やあ。例の加速装置の分析が終わったよ。王宮にいるから来てほしい。説明しないとね』

「分かりました」

#

※加速装置の性能
01〜85 1戦闘につき1回、ノーリスクで2回行動、1ターン溜めで3回行動、3ターン溜めで5回行動(いずれも1戦闘1回)
86〜94 1戦闘につき2回、ノーリスクで2回行動、後は上に同じ
95〜00 1戦闘につき3回ノーリスクで2回行動か、1戦闘につき1回3回行動、1ターン溜めで5回行動

※多量の経験点消費で性能は上昇します
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 10:40:44.26 ID:TS+lpdgSO
161 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 13:11:09.17 ID:U7HhJKlxO
#

「で、解析が済んだよ。さすがに凄い代物だね、これは」

ジュリアンさんが金属片をテーブルに置いた。

「どんな効果が」

「文字通りさ。人の動きを一瞬だけ加速させる。『クロックアップ』という現象を人為的に起こすのさ。
ただ、使い込まないと能力は発揮できないみたいだけど」

「副作用は?」

「ない。けど最初は何度も使えないみたいだね。それでも効果は高いけど」

※使用回数2回にするのに経験点300p必要です
162 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 13:13:28.45 ID:U7HhJKlxO
「で、どうやってこれを」

「簡単だよ。これを後頭部に押し当てれば、自然と埋め込まれる。
生体エネルギーを少しずつ吸って、それを加速時に吐き出す感じらしい」

「なるほど。これ、もう一つ作れたりは」

01〜75 難しいね
76〜94 できるかな……
95〜00 お安い御用だ
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 13:13:54.70 ID:VuVghh1DO
はい
164 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 13:40:02.24 ID:U7HhJKlxO
「難しいね。技術レベルは僕すら未知だ。『過去の世界』に持ち込んでも難しいと思うから、ここで使っちゃってくれ」

師匠とラーナが僕を見た。僕が使うことになるのか。

「じゃあ、着けます」

金属片を後頭部に当てると、ドグンと強烈な痛みを感じた。

「イッッツゥゥ……!!」

「ああ、ごめん。針が深く刺すからという警告を忘れてたよ。でも命に別状はないから安心してくれ」

「ッタタ……それ先に言って下さいよ……」

苦笑するジュリアンさんを尻目に、僕は金属片の辺りを触った。痛みは早くも引いている。

「起動する時には『アクセラレーション』と叫ばないといけないみたいだ。まあ、問題はなさそうだけどね」

いちいち叫ばないとダメなのか。なかなか恥ずかしいな……

(自由行動2回目)
1 ミラの所に行く(ミーシャと同席中)
2 ダーレン寺に行く(修行?)
3 モリブスに行く(オリヴィアとララ、ヘカーテの治療関連)
4 テルモンに行く(クロスと会話など)
5 アングヴィルに行く(クラン両親とイベント?)
6 トリスに行く(リーナとエリザイベントの続き)
7 ズマに行く(エルライザとイベント)
8 第二世界に行く(強化イベント?)
9 オルランドゥに行く(調査開始)
10 その他自由安価

※3票先取
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 13:48:54.93 ID:qpaI5Z5VO
2
ブレイズってまだこっちにいたっけ?まだシデ人形を見せてなかったと思うし寺に連れていきたい
ついでに加速装置の試運転とかもできれば
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 14:01:16.25 ID:ZcfooinbO
2
>>165に加えてジュリアンも居るし、見てもらおう

そういえばラーナの魔法の加速ってかなり有用そうなのに全然使ってないですが、加速装置との重複はどうなりますか?
167 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 14:16:12.77 ID:U7HhJKlxO
>>165
ブレイズはジュリアンと入れ替わりで帰ってます。ジュリアンをダーレン寺に連れていくのは可能です。
168 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 14:17:18.66 ID:U7HhJKlxO
>>166
効果は重複しません。「加速」は触れてからの発動のため、実は使い勝手が悪いのです。
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 14:38:19.40 ID:VuVghh1DO
2
170 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 21:16:30.36 ID:1i97lPZTO
「ところで、見ていただきたいものがあるんですけど」

「ん?」

#

僕はダーレン寺の傀儡人形の話をした。ジュリアンさんは「へぇ……」と興味深そうに聞いている。

「さっきの話も興味深かったけど、それと関連するかもしれないね」

「というと?」

「つまり、それも保険である可能性が高いということさ。『大封印』が解かれて何が起こるのかは分からないけど、確実に破滅的なことになる。
あるいは、『大封印』を解こうとする人間が現れるかもしれない。それに備え、シデが準備したものかもね。
そして、それは『3人目』が協力したものである可能性も高い。マイク・ダーレンが彼と接触していた可能性は高そうだし」

「それで持ち帰らせた、と」

「そういうこと。最大の脅威になり得た『j』も一応穏やかな形で地上に留め置けたし、ある程度十分と判断していたんだろう。
ただ、『大封印』がかなり解けかけているのも認識していた。そこで、ウィル君を育て、ウィルコニアへのアクセスも作ったってとこだろうね」

ラーナが怪訝な顔をした。

「でも、やりすぎじゃないですか?保険をかけすぎというか」

「そこなんだよね。最早『大封印』の崩壊まで織り込んでるように見える。
だったら今更クリスたちがその崩壊に動いても、あまり意味はなさそうだけど……」

※60以上でジュリアンが何かを悟る
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 21:18:18.13 ID:VuVghh1DO
はい
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 21:18:27.77 ID:qpaI5Z5VO
173 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 21:20:17.93 ID:1i97lPZTO
※ジュリアン、「3人目」の狙いに気付かず

「……何か引っ掛かるけど、まあいいか。とりあえず、ダーレン寺に行ってみようか」

※30以下で?(1回のみファンブル扱い)
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 21:21:43.73 ID:Z+EmkIPl0
s
175 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 21:25:44.61 ID:1i97lPZTO
※もう一つ判定入れるのを忘れていました。

3の倍数でカーティスもついてくる
ゾロ目、95〜00でミラとミーシャが付いてくる
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 21:28:59.63 ID:VuVghh1DO
はい
177 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 21:39:19.81 ID:1i97lPZTO
ダーレン寺に向かう支度をしていると、ドアが勢いよく開けられた。

「クララ!イーリスをまた離れるんだって!?」

「いや、クララじゃなくってクランだし……そもそも君には関係ないから」

「そんなっ!!せめて、どこに行くかだけでも教えてくれっ」

必死なカーティスに、僕は深い溜め息をついた。

「……ダーレン寺。じゃ、また」

「お祖父様の所か!!ならなおさら連れていってくれ!会って直接伝えたいことがあるんだ」

僕は師匠とラーナに「どうする?」と訊いた。

「……まあ、邪魔しなければいいんじゃない?」

「その代わり、クランに手を出したら……分かってますね?」

「はっ、はいっ!じゃ、じゃあ行こうか」

「準備はいいの?」

「確か、不思議な力で戻れるんだろ?問題ないさ」

なぜか人数が増えた。……まあ、仕方ないか。

#

「おお、来なさったな」

出迎えるロブソン総師範に、カーティスが駆け出した。

「お祖父様!」

「……おお、カーティスか。どうした、修行なら受け入れるぞ」

01〜40 俺、決めたんです!
41〜80 ちょっと、見てもらいたい技が
81〜94 遂に習得したんですよ
95〜00 上+α
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 21:41:10.77 ID:qpaI5Z5VO
179 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 21:44:06.39 ID:1i97lPZTO
※クリティカル、再判定

01〜50 昇格
51〜94 2段階昇格
95〜00 上+α
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 21:46:01.27 ID:Z+EmkIPl0
a
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 21:46:17.28 ID:sPd/bIVp0
182 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 22:00:00.35 ID:1i97lPZTO
「遂に習得したんですよ!『空勁乱舞』を!!」

「ほう……その若さでとは感心じゃな。どれ、奥の堂で見せてみぃ」

「『空勁乱舞』?」

カーティスが得意気に笑う。

「ダーレン寺奥義『空勁』を連打する技さ。かのウィル・アピースも得意としているらしいけど。
俺もただボーッとしていたわけじゃないんだ」

あれを連打?それは確かに凄い技だ。というか、ウィルさんも使える技なのか。

「というか、傀儡人形の存在って」

「ああ、イーリスに出る際に一度だけね。全然敵わなかったけど」

さらっと言われた。実はカーティスって、相当強いのかな。

奥の御堂に着くと、傀儡人形がいつもの様子で佇んでいた。

「これがシデの?」

「ええ。技だけを教え込んだものとか」

人形は何も答えない。誰にでも喋るものでもないみたいだ。

「ふむ。じゃあやってみぃ」

「はいっ!」

カーティスが構える。……そして。

01〜70 かわされる(不完全型「空勁乱舞」習得可能に)
71〜94 かする(完全型「空勁乱舞」習得可能に)
95〜00 上+イベント
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 22:03:05.81 ID:QV96bjrno
184 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/01/31(金) 23:36:47.54 ID:I5VXJqAgO


ダンッ


「あ」

「おおっ」

迅いっ!一気に距離を詰める。そして腰を沈めて極端に大きく捻った。


「ハッ!!!」


バスッ


カーティスが横殴りすると、乾いた音が響いた。傀儡人形の態勢が崩れる。そして、時計の振り子のように反動を付けた拳が、逆方向から襲って来た。


「ウオオオッッ!!!」


……スウッ、トスッ


その一撃は交わされ、代わりに軽い手刀がカーティスに下ろされた。

「ッッッ!!?」

「ほう」

「あれは……」

ジュリアンさんが目を見開いている。傀儡人形のこの動きは、確か前にも見たような……

「どうしたのですか?」

「やはりあれはシデの技だ。『無想転生』……そして、もう一つ確信したことがある。
あれを作ったのは、この世界の僕だ」
185 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 00:00:08.82 ID:WXBgAFZaO
「……やはり」

「厳密には僕と姉さんだろうけどね。大体見当は付く。
精神体を別の物に封じる、というのはそれなりにできるんだ。
君のやミーシャ姫の指輪に封じられている『コーウィン』兄さんや『ジュリア』についても、恐らくは僕の手によるものだろう。
同じ要領で、シデの技の部分だけを抽出して封じた、という所だろうけど」

ジュリアンさんが腕を組んで黙ってしまった。

向こうではカーティスが親指を立てて僕に笑いかけている。

「どうだい!俺の技は」

「確かに見事じゃ。やや振りが甘いが間違いなくできておる。良い功夫を積んだようじゃの」

「もちろんです!修行せねば、並び立てませんから」

カーティスが熱い視線を僕に送っている。いや、確かに凄いんだけど……そう言われてもなあ……

※ジュリアンの反応
01〜40 うーん、何か引っ掛かる
41〜75 クラン、こいつと立ち合ってくれ。粉々にするつもりで
76〜94 これは……こういうことか
95〜00 『そこから先は、俺が話そう』
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 00:01:14.29 ID:4TRTBFF9o
187 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 00:08:28.44 ID:WXBgAFZaO
「うーん……何か引っ掛かるな。姉さんなら分かるかもしれないが」

「何か?」

「ああ。精神体を封じることはやったことがあるし、僕らもかつて自分で自分を封じたことがある。
ただ、技量だけ抽出なんてできたかどうか……やったことがないしな」

ジュリアンさんは首を捻っている。

※ロブソンの反応
01〜60 孫の成長にニコニコしている
61〜80 ……お主、まさか
81〜94 ……衆道か……
95〜00 ……クラン君、相談に乗ってもらえんかの
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 00:08:59.75 ID:F+o7KxwnO
189 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 00:13:26.88 ID:WXBgAFZaO
総師範はというと、渋い顔でカーティスを見ている。

「……お主、まさか」

01〜70 えっ、愛には性別なんて……
71〜94 あっ、いや、なんでもありません
95〜00 えっ、愛には性別なんて。それに……
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2020/02/01(土) 00:19:12.74 ID:pQ3YoZMHo
ほいさ
191 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 00:28:34.14 ID:WXBgAFZaO
「あっ、いや、なんでもありません」

「……ならいいのじゃが」

カーティスは慌てて誤魔化した。さすがに敬虔なユングヴィ教徒であるはずの自分が、同性愛に走りかけてると知られるのはまずいということなのだろう。
いかにユングヴィ教団の原理主義派が力を落としているとはいえ、実は厳しいロブソン総師範がそのことを知ったら雷では済まなかったはずだ。

ミーシャの件もあるし僕もそういうのには抵抗がないのだけど、さすがにカーティスをそういう対象には見れない。こればかりはどうしようもないのだ。

※「空勁乱舞」が習得できるようになりました。
経験点250p、奥義習得ポイント15p必要です。距離0で無条件2回「空勁」が撃てます。1戦闘につき1回のみです。
また、習得すると「空勁」の使用可能回数が2回に増えます。
なお、空勁を使っても空勁乱舞は使えます。

※クランの稽古
01〜50 経験点20p
51〜80 経験点40p
81〜94 経験点60p、奥義習得ポイント1p
95〜00 イベント(経験点100p、奥義習得ポイント3p)
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 00:35:00.75 ID:F+o7KxwnO
はい
193 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 00:37:50.36 ID:WXBgAFZaO
経験点316p、奥義習得ポイント18p

今日はここまで。
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 01:07:07.18 ID:tyVWFGHV0
前スレで残り376ptから筋力技術を2ずつと洞察3とって残り136pt
今スレ>>118で200pt得て336pt
>>191で40pt得て376ptでは?
あとよく見たら>>2でディフレクトのはずがパリィのままですね

空勁は1回の戦闘で計4発分放てるようになるのでしょうか?
195 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 02:54:05.10 ID:WXBgAFZaO
>>194
失礼しました。更新します。

空勁乱舞を習得すれば通常版2回と乱舞2回になりますね。相当に強力です。
ただ、奇門解放など他にも奥義があるため、どれを優先するかという問題になるでしょう。
196 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 03:00:03.12 ID:WXBgAFZaO
クラン(15歳、人間、格闘家)

HP 210+200
筋力 19+5
技術 19+5
知力 10+5
精神 16+5

所属 トリス森王国
名声値 66

好感度
※イマーラ 416
※ラーナ 527
ヴィオラ 138
ミーシャ 274
アナスタシア 189
オクタシア 87
エルライザ 261
カーティス 236
ミラ 245

※は番済み
※1日5回ファンブル無効
※ラーナ同席時クリティカル倍率+1
※ミラ同席時戦闘中1回だけコンマ反転可
※イマーラ同席中戦闘中の攻撃係数7に
※ラーナ同席中1回だけ戦闘中にコンマ振り直し可能

経験点376p
奥義習得ポイント18p
覚醒レベル4
※10ターンの間、以下の補正がかかります。
HP+200、全ステータス+5、コンマ判定+20
超回復(致死ダメージ1回無効)
※半日に1回のみ、反動なし

スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知3…気配察知判定に+30
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察3…洞察判定に+30
リバーブロー…2回攻撃
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
スネークバイト…距離2、通常ダメージ、2回攻撃
焔霊…詠唱3ターン必要、知力追加ダメージ
ガゼルパンチ…距離0で発動、3倍ダメージ、単発
剄打…距離0で発動可、単発、2倍ダメージ、命中判定の乗数が12、75以上で朦朧
後の先…回避時クリティカル以外でも70以上でカウンター発動
ディフレクト…相手攻撃命中時、技術判定に成功で防御係数4分の1
弾滑り…銃弾など遠距離物理攻撃への回避に+20のボーナス(通常だときつめのペナルティが入ります)

所持品
蛇の宝石

・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
・85以上で朦朧打撃

加速装置
戦闘中1回だけ2回行動、1ターン溜めで3回行動、3ターン溜めで5回行動

・奥義「煉獄」
朦朧成功から発動、戦闘中1回のみ
継続率50%の朦朧打撃×2

・奥義「零剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、1ターンの溜め必要
防御無視4倍ダメージ

・奥義「零剄・迎撃型」
カウンター時発動、戦闘中1回のみ
防御無視3倍ダメージ、但しダメージ上限は最大HPの3分の1、35%の確率で拳or脚破壊か武器落下

・奥義「空剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、防御無視3倍ダメージ
197 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 03:00:53.75 ID:WXBgAFZaO
クラン(15歳、人間、格闘家)

HP 260+200
筋力 19+5
技術 19+5
知力 10+5
精神 16+5

所属 トリス森王国
名声値 66

好感度
※イマーラ 416
※ラーナ 527
ヴィオラ 138
ミーシャ 274
アナスタシア 189
オクタシア 87
エルライザ 261
カーティス 236
ミラ 245

※は番済み
※1日5回ファンブル無効
※ラーナ同席時クリティカル倍率+1
※ミラ同席時戦闘中1回だけコンマ反転可
※イマーラ同席中戦闘中の攻撃係数7に
※ラーナ同席中1回だけ戦闘中にコンマ振り直し可能

経験点376p
奥義習得ポイント18p
覚醒レベル4
※10ターンの間、以下の補正がかかります。
HP+200、全ステータス+5、コンマ判定+20
超回復(致死ダメージ1回無効)
※半日に1回のみ、反動なし

スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知3…気配察知判定に+30
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察3…洞察判定に+30
リバーブロー…2回攻撃
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
スネークバイト…距離2、通常ダメージ、2回攻撃
焔霊…詠唱3ターン必要、知力追加ダメージ
ガゼルパンチ…距離0で発動、3倍ダメージ、単発
剄打…距離0で発動可、単発、2倍ダメージ、命中判定の乗数が12、75以上で朦朧
後の先…回避時クリティカル以外でも70以上でカウンター発動
ディフレクト…相手攻撃命中時、技術判定に成功で防御係数4分の1
弾滑り…銃弾など遠距離物理攻撃への回避に+20のボーナス(通常だときつめのペナルティが入ります)

所持品
蛇の宝石

・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
・85以上で朦朧打撃

加速装置
戦闘中1回だけ2回行動、1ターン溜めで3回行動、3ターン溜めで5回行動

・奥義「煉獄」
朦朧成功から発動、戦闘中1回のみ
継続率50%の朦朧打撃×2

・奥義「零剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、1ターンの溜め必要
防御無視4倍ダメージ

・奥義「零剄・迎撃型」
カウンター時発動、戦闘中1回のみ
防御無視3倍ダメージ、但しダメージ上限は最大HPの3分の1、35%の確率で拳or脚破壊か武器落下

・奥義「空剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、防御無視3倍ダメージ
198 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 03:01:29.71 ID:WXBgAFZaO
※クランにHP成長させるのを忘れていました。
199 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 09:59:00.14 ID:WXBgAFZaO
(コンマ下)
??????関連
5の倍数で登場
10の倍数、ゾロ目、95〜00で????もいる

(コンマ下2)
????関連
5の倍数で登場
20の倍数、ゾロ目、95〜00で??もいる
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 10:00:10.01 ID:qLYybHIiO
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 10:05:41.09 ID:O3ZJzTdDO
はい
202 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 10:13:04.94 ID:WXBgAFZaO
※特になし

#

「で、これからどうするの?」

結局あまり収穫は得られなかった。まあ、カーティスの技を見れたのはよかったけど。

(自由行動3回目、本日最後)
1 ミラの所に行く(ミーシャと同席中)
2 ダーレン寺に残ってアナスタシアやフリークと会話(ミーシャ及びミラ関連、低確率でカーティス関連)
3 モリブスに行く(オリヴィアとララ、ヘカーテの治療関連)
4 テルモンに行く(クロスと会話など)
5 アングヴィルに行く(クラン両親とイベント?)
6 トリスに行く(リーナとエリザイベントの続き)
7 ズマに行く(エルライザとイベント)
8 第二世界に行く(強化イベント?)
9 オルランドゥに行く(調査開始)
10 その他自由安価

※2票先取
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 10:37:57.71 ID:O3ZJzTdDO
2
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 10:38:30.74 ID:bhakdlIP0
2
205 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 10:45:56.24 ID:WXBgAFZaO
今後の行動のヒントです。

※前述したように当面は行動に余裕があります。
「大封印」の場所も判明しているため、「到達方法」と「再封印方法」さえ何とかなれば破滅的事態はしばらく避けられるでしょう。

※「壊れた世界」のベネディクトは、基本ファンブル回避権利全消費時の00奇数でしかしばらくは出ません。
時間経過に伴い来る確率は高まりますが、やはりしばらくは時間がかかります。

※ラーナが周辺感知を覚えているため「穴」探索はかなり楽になっています。

※「ランダム」だけは不透明要因です(どちらも)。
206 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 10:57:06.82 ID:WXBgAFZaO
「とりたててやることもないし、ダーレン寺の皆に挨拶でもしようかなって。
そもそもアナスタシアとフリークの様子も気になるし」

特にアナスタシアは少し心配だった。ミーシャとは互いに依存しあってたから、長く離されてると不安定になってたりしないかな。
ミーシャはミーシャで公務が忙しくなってるみたいだし……

※アナスタシアの様子
01〜35 部屋で引きこもっている
36〜60 寂しがっている
61〜94 普通
95〜00 いない
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 10:58:50.20 ID:ugON0r8U0
どうだ?
208 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 11:11:51.74 ID:WXBgAFZaO
#

「……部屋で引きこもっている?」

ゲンナジー師範代が渋い顔をした。

「ああ。こっちに来てからすぐにこうなった。飯は食うんだがな」

「そうですか……」

懸念は現実のものになっていたみたいだ。ミーシャはやっぱりこっちに来れてないのか。
一応転移できる「電話」は持っているから、こっちに来ようと思えば来れたはずだけど……

「この部屋だ」

女子寮の一室のドアをノックする。

01〜35 ……何かおかしい
36〜70 返事がない
71〜94 クラン……さん?
95〜00 クランさんっ!!
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 11:13:48.44 ID:O3ZJzTdDO
はい
210 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 11:19:19.87 ID:WXBgAFZaO
※クリティカル、再判定

01〜70 昇格
71〜94 2段階昇格
95〜00 ……返事がない?
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 11:20:55.96 ID:bhakdlIP0
212 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 11:35:44.04 ID:WXBgAFZaO
※別の所にいる

「アナスタシア!大丈夫??」

……返事がない。これはどういうことだろう?

「これはまずいかも」

ラーナの言葉に僕はドアノブに手をかける。鍵は……かかっていない?


ドアを開けると……そこには誰もいなかった。


「……嘘!?」

「そんな馬鹿なっ!?外に出た気配はなかったはずだ……しかし、今日の昼も食べていたはず」

「誘拐……!?いや、皆に気付かれずここまで来ることなんて……」

「壊れた世界」のランダム?いや、ならダーレン寺ごと潰しに来るはずだ。クリスにしてもそうだろう。
そもそも、彼らがこの部屋にアナスタシアがいることを知っているはずがない。……とすると。

僕はミーシャに電話をかけた。

3の倍数で出ない
3の倍数以外で出る
ゾロ目、95〜00だと……??
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 11:37:21.81 ID:O3ZJzTdDO
はい
214 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 11:47:22.96 ID:WXBgAFZaO
「……出ないね」

この部屋を知っているとするとミーシャぐらいしかいないんだけど……

「ミーシャも出ないというのは変だよね。たまたまかな」

「うーん……」

ミーシャがアナスタシアの現状を知ってたら、こっちに飛んでくるはずだ。行方不明になってると知ったらなおさらだろう。

これは、少し様子をみた方がいいかもしれないな。

01〜15 !???(1回のみファンブル扱い)
16〜70 あ……クラン?ごめんね
71〜94 上+α
95〜00 上+α(????もいる)
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 11:59:16.25 ID:bhakdlIP0
216 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 12:57:24.50 ID:bPJYuhG6O
しばらくすると電話が鳴った。ミーシャからだ。

「もしもし?今どこなのっ!?」

「あ……クラン。ごめんね。さっきは手が離せなくて」

「大変なんだよっ、ダーレン寺にいたアナスタシアが」

「あ……彼女なら今一緒にいるから大丈夫。もう少ししたら……んっ、戻るから」

……何か様子が変だな。あんまり切迫した感じはしない、というか逆なような……

1 だから今どこなの
2 ……そういうことならいいや

※安価下(多数決ではないです)
※どちらも一度判定があります
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 13:02:15.36 ID:4TRTBFF9o
1
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 13:29:00.85 ID:ugON0r8U0
どうなる、どっちも地雷に見える
219 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 13:49:21.94 ID:WXBgAFZaO
「だから今どこなの」

少しの沈黙があって、ミーシャが口を開く。

※70以上で?
(未満なら普通に戻ってきます)
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 13:52:04.95 ID:ugON0r8U0
さてどうなるか
221 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 14:31:44.63 ID:WXBgAFZaO
※クリティカル(バッドイベントの可能性完全消失+α)

『あー、その……前にも使った、『隙間』の入口……んっ』

……これ、そういうことか……。全てを悟った僕は、盛大に肩を落とした。
よく聞けば、ちゅくちゅくという水音もある。ああ、そりゃ電話に出ないよね。

「……心配なさそうだね。じゃあ、終わったら来て……」

『え……一緒にしないの?それに……んんっ!渡したいものも、あるのに』

「渡したいもの?」

『う、うんっ。……こらっ、アナもちょっとやめて!』

『むう……久々にするんですよ?後ででいいじゃないですか』

『でも、これ『3人目』の置き土産みたいだし……』

「置き土産!?」

「3人目」が何か残していたのだ。それなら話は大分違うけど。

1 行ってみる
2 終わるまで待つ

※2票先取
※基本の流れに違いはありません
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 14:34:17.86 ID:yAuAzb04O
1
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 14:42:28.98 ID:O3ZJzTdDO
1
224 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 16:37:08.10 ID:Vk5pPVUqO
「……行く?」

「まだ日中だけど……とりあえず行こうか」

僕がラーナに言うと、カーティスはきょとんとした感じだ。

「……どういうこと?」

「分からないのか……」

「いや、ミーシャ様と一緒にいるっていうならそれでいいじゃないか」

カーティスにはまだ早すぎたらしい。ジュリアンさんは苦笑している。

「はは……僕はお暇させてもらうよ。若いっていいねぇ」

「どうもすみません……」

「いや、両性具有者の性欲の強さはよく知ってるからね。僕の世界のジュリアも色々やらかしていたようだし」

カーティスはまだポカンとしている。さすがに、連れていくわけにもいかないよね。

「カーティスもジュリアンさんと一緒に戻ってくれないかな?」

01〜35 嫌だ、俺も行くぞ
36〜75 ……分かったよ
76〜00 フリーク登場
(95〜00だと……??)
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 16:37:23.65 ID:UuKj6IYc0
はい
226 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 16:58:54.99 ID:Vk5pPVUqO
「……分かったよ」

カーティスはしょんぼりした様子だ。まあ、行っていきなり裸の女の子がいたら、彼には刺激が強いだろうし。

「じゃあ、また。姉さんには今度こっちに来るよう連絡しておくよ」

#

「……やっぱりしてたのか」

はあ、と僕は溜め息をついた。既に一戦済ませたのか、洞穴にあるベッドのシーツがしわくちゃだ。
2人は一応裸じゃないけど、下着に薄着を羽織ってる程度だ。まだしたりないのか、ミーシャのショーツから先端が少し覗いている。

「はは……私も我慢できなくなっちゃって」

「やっぱり、ミーシャに抱かれると落ち着きます。大分良くなりました」

「まあいいんだけどさ。ダーレン寺の人たち、心配してたから言った方がいいよ?
というか、大分危機も去ったから、アナスタシアを戻してもいいんじゃないかな」

2人が顔を見合わせた。

「本当ですか!!?」

「いや、僕が決めることじゃないけど。ミーシャ次第」

3の倍数以外でアナスタシア戻る
ゾロ目か95〜00でフリークも戻る
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 17:00:15.58 ID:4dHdm4wH0
s
228 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 17:20:07.12 ID:Vk5pPVUqO
「じゃあ、戻る?」

「ええ!!お寺での禁欲的な生活には、うんざりしてましたもの」

2人が固く抱擁を交わす。これは、近いうちに関係を公表したりするのかもしれないな。
ただ、まだ安全とは言い切れない。「壊れた世界」のランダムは、まだ残っているのだ。

「まあ、それはともかく。『置き土産』って」

「ああ、あれ。マイク・ダーレンの書斎の所に、これと一緒に」

ミーシャは書斎の机を指差した。その上には、走り書きのメモがある。

#

「『穴』に潜るならこれを使ってくれ。『大封印』への道はこれで何とかなるだろう。
俺は道の気配を消したが、まだ『再封印』に向けてやることがある。
どこかで会えればいいが、先にそちらが着くだろう。着いたらひとまず探索を打ち切ってくれ。
全ての準備が済んだら、俺から連絡する。ウィルにもそう伝えてくれ」

#

そのメモの隣には……

01〜85 コンパス
86〜94 何かの器具
95〜00 何かの器具とアイテム
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 17:20:41.09 ID:yAuAzb04O
230 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 20:40:48.39 ID:WXBgAFZaO
メモの隣には、コンパスがある。これが道を示すってことか。

#

「『穴』には複数下に降りる階段がある。45階層のウィルコニアに全て通じているが、分岐は無数だ。
その中のたった1つにしか、『喪われた大図書館』に通じる道はない。
これを使えば、そこに辿り着くことができるだろう」

#

「なるほど。後は、潜る速度ね」

「私の新しい魔法を使えば、それほど迷うことはないと思います。クリスたちに追い付くのも、そう問題じゃないかと」

師匠にラーナが答えた。「3人目」も、やはりちゃんと考えていたんだな。

「で、これからどうする?一応、前断念した探索はすぐできるけど」

1 「穴」探索(3人のみ)
2 とりあえず5人で一度ダーレン寺に戻る
3 せっかくなので、5人で致してみる(多数決へ)
4 その他自由安価

※3票先取
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 20:43:35.48 ID:UuKj6IYc0
2
探索は次の日がいいと思う
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 20:48:35.82 ID:yAuAzb04O
2
この日は一旦戻るとしてリーナとエリザとウィルにも相談してみたい所
先行者として同行してもらうとか何かしらできるのでは
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 20:59:32.01 ID:O3ZJzTdDO
2
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 21:26:56.01 ID:tyVWFGHV0
シデ人形と打ち合ってても上位職に就けたり無想転生を覚えられたりはしないのでしょうか?
235 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 21:47:08.65 ID:WXBgAFZaO
>>234
上位職は条件を満たさないと無理です。
無双転生は覚えられますが、ハードルは高いですね。

現状残る強敵は

クリス
ドワーキン
ベネディクト
(ダナ)
エチゴ
「ランダム」

程度ですが、「ランダム」を除くと現状勝つのは至難です。
幸い、修行期間はかなりたっぷりありますので色々行くことになります。
(もちろん、オルランドゥとロックモールの問題は早めに解決すべきですが)
236 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 22:08:23.42 ID:WXBgAFZaO
「いや、一応皆で戻ろうか。ゲンナジー師範代も心配してたし」

「むう……まだ中途半端だったんだけど」

「それは戻ってからでもできるでしょ。じゃあ、戻るよ」

#

ダーレン寺に戻って事情を説明すると、さすがに苦い顔をされた。かといって、相手がイーリス王女では叱責もしきれない。
結局、アナスタシアは「破門」という形になった。とはいえ、イーリスに戻るのだから結果は同じなのだけど。
アルツール師範曰く「周りへのけじめということで、建前だな」ということらしい。

「すみません、ご迷惑を……」

「いや、アナスタシア嬢が無事ならそれでいい。今後も君については歓迎だ。無論、イマーラ様も。
テルモンでのご活躍は聞き及んでおります」

「早いですね……もうこちらに?」

「テルモンの政情が正常化したことで、情報が入りやすくなったのですよ。ウィル殿と賊を撃退したとか。さすがの一語ですな。
武術会に参加されれば、間違いなくどちらかが優勝するでしょうが」

「いえいえ、私なぞ。……そう言えば、あの竜人は」

20以下で情緒不安定、95〜00で?
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 22:09:47.28 ID:4dHdm4wH0
h
238 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 22:16:20.35 ID:WXBgAFZaO
「フリークですか。なかなか真面目にやってますよ、筋も非常にいい。
想いを寄せる女性がいるようで、彼女に振り向いてもらうんだとか言ってましたよ。
まあ、それが向上心と求道心に繋がっているのなら大いに結構ですな」

それは安心だ。問題はミラの気持ちだけど……。というか、ララやオリヴィアに会わせたらどう反応するんだろうな。

#

※イーリスに戻ります。

※35以上でリーナとエリザはまだイーリス(コンマ下、未満の場合は恐らくはトリスに向かった)
※50以上でウィルはまだイーリス(コンマ下2、未満の場合は恐らくはロワールに向かった)

※上の判定は75日目午前まで適用
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 22:16:53.40 ID:yAuAzb04O
はい
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 22:23:01.61 ID:O3ZJzTdDO
はい
241 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 22:45:41.95 ID:WXBgAFZaO
#

「なるほどね、やはりそういうのを残していたか」

ウィルさんがふうと息をついた。まだ残っていたウィルさん、そしてリーナさんとエリザさんに、夕食がてら今日の件を説明したのだった。

「じゃあ、『3人目』は」

「君らに早いうちに大封印へと着いてもらいたいのかもな。
図書館があったのは認識していたけど、そこに行き着くまでの道を何かの方法で隠していたわけか。
……というか、貴女たちが僕より先行して大図書館にいたのは驚きです。よくあそこまで」

「強い魔力みたいなものをうっすらとですが感じ取ってましたから。あれに引き寄せられるのは、魔術師なら当然です」

エリザさんも頷く。

「『道を消す』というのは、あの魔力の流れを打ち消すということと同義かもな。確かに放っておけば、嫌でもクリスはそこに辿り着いてしまうだろうから」

「後は封印、の方法だね。……うん、美味しい」

肉の薄焼きに舌鼓を打ちながらウィルさんが言う。

「それはまだ分からないんです。お心当たりは」

※85以上で判明
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 22:56:34.91 ID:O3ZJzTdDO
はい
243 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 23:11:54.73 ID:WXBgAFZaO
「いやあ、分からないな。そもそも『大封印』を修復するって相当な魔力が必要なんだろ?
『ランダム』さんは知識は素晴らしいけど、肉体も魔力も人間のそれと大して……あ」

ウィルさんの顔色が変わった。

「……ちょっと待て。『血の呪い』って、何だ?」

「確か、『一族』が死ぬ際に莫大な魔力が暴走し、ある破壊的な形を取ると大図書館の書籍には……」


ダンッ


ウィルさんが立ち上がった。


「まずい。『ランダム』さんは……死ぬ気だ」


「え?」

「どうするかは分からない。でも『血の呪い』で発生した魔力を、再封印に注ぎ込むつもりなんじゃ……!?」

「……!!あり得ない話じゃないです、それ……しかし、聞くからに危ない手法のような?」

「そうだ。だから準備に時間がかかると、『ランダム』さんは……
だけど、彼は僕の師だ。はいそうですか、と引き下がるわけにもいかない!」

ウィルさんが僕を見た。

「『穴』の探索、僕にも協力させてくれ。戦闘はできるだけ避けるという臆病者の方法で45階層まで行ったけど、僕の経験はきっと役立つはずだ」

※85以上でリーナとエリザも同行
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 23:13:01.83 ID:yAuAzb04O
そい
245 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 23:16:47.66 ID:WXBgAFZaO
「私たちはトリスに一度行くわ。報告してからでないと動けないし」

エリザさんが言う。あるいは、彼女たちはエルライザのいるズマにも向かうことになるんだろう。

「了解です。じゃあ、明日以降本格的な探索に入ろう。
僕はイーリスの近衛騎士団の稽古を付けているから、適宜声をかけてくれ」

※65以上で夜のイベントへ
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 23:18:15.23 ID:LA/5LN3s0
a
247 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/01(土) 23:23:53.26 ID:WXBgAFZaO
※75日目へ

今日はここまで。次回は自由行動からです。
248 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 10:07:27.37 ID:iMl1FfyXO
【75日目】


(自由行動1回目)
1 ウィルと「穴」探索に向かう
2 ミラに会う(????が高確率で登場)
3 モリブスの様子を見る
4 テルモンでクロスに会う
5 オルランドゥの調査に向かう
6 自由安価

※3票先取

249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 10:39:56.75 ID:y11U8iF30
フローラとデアドラ関係でブレイズが必要になりそうですが、次来れるのはいつかブレイズに確認するのは自由行動消費しますか?
250 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 10:49:34.93 ID:iMl1FfyXO
>>249
消費はしませんが、上の選択肢の中でそういう流れになりそうなものは1つあります。
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 10:58:46.51 ID:y11U8iF30
5
そういう流れになりそうなもの…と予想
本格的に穴の探索に入る前に、終末兵士とか居ない今のうちにフローラとデアドラをなんとかしてしまいたい
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 11:02:44.86 ID:2q8QeDmPO
6
リーナとエリザがトリスとズマに報告を上げに行くならクランのプレーンウォークで送っていくというのはどうか
話も早く済むだろうしそれぞれの国の中枢とも面識あるから情報交換なんかもできそう
253 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 11:42:04.64 ID:QgBflcKPO
>>252
これはOKです。(選択肢に入れ忘れていました)
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 12:46:33.47 ID:zFlASo/I0
6
255 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 12:52:21.59 ID:QgBflcKPO
>>254
252ということでよろしいでしょうか?

更新は遅くなります。
256 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 13:50:41.25 ID:QgBflcKPO
上げます。
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 14:22:23.57 ID:h3RpjxWeO
>>252 に乗ろう
穴経験者は多い方がいい、早く報告をさせればリーナたちが参戦してくれるかもしれない
258 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 14:49:21.93 ID:QDmFbITVO
1600までに>>254さんから異存がなければ「リーナとエリザをトリスに送る」とします。
259 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 17:34:45.72 ID:LvxybzhRO
#

「ありがとう、相当手間が省けた」

エリザさんが頭を下げた。目の前にはトリスの王宮がある。
プレーンウォークを使える僕が送れば、旅程はゼロになる。そう申し出ると、2人は喜んで乗った。

「いえいえ。マルガリータ女王に謁見されるのですよね。同席はできますか」

「恐らくは。君らの存在も認識しておられるようだから、むしろ歓迎だろう。
闇ギルドの2人をどうするかという話になるだろうしな」

「そうですね……」

「穴」には彼らが先行している。途中で出くわす可能性は、決して低くない。
その場合に備え、「穴」に潜った経験のある2人の協力は欲しいところだった。

※偶数でオクタシア登場(コンマ下)
※4の倍数でアミール登場(コンマ下2)
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 17:41:33.06 ID:hrfRKt+t0
はい
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 17:42:06.19 ID:phq5nHy70
f
262 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 20:03:11.30 ID:hDZEmTtdO
「クラン!イマーラ様!」

王宮に入ろうとすると、見覚えのある長髪の女性が手を振った。

「オクタシアさん!!」

「久しいな、活躍は聞いているよ。……イマーラ様、テルモンでの政権転覆に一役買われたという話は真ですか」

「結果的に、ですよ。私が成したことはたかが知れています」

「いえいえ、相当噂になってますよ。『消えた天才拳士』が、世界の乱を平定して回っているって」

僕は師匠と顔を見合わせた。……あながち間違いでもないけど。

「イマーラ、どうする?」

1 そういうことにしておくかしら
2 他人の空似ということにしましょう

※2票先取
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 20:06:18.29 ID:noOtYEuDO
2
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 20:06:52.94 ID:2q8QeDmPO
1
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 20:07:17.58 ID:1k/VbSON0
2
266 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 21:40:19.75 ID:hDZEmTtdO
※変化なし

「他人の空似ということにしましょう。下手に騒がれると面倒だし」

オクタシアさんには「たまたまということにして、事実はしまってほしい」という話だけ伝えておいた。
首を捻ってたけど、こういうのは歴史の表には出さない方がいいのだ。

「……そうですか。噂が本当だったのは嬉しいのですが、表沙汰にしないおつもりなのは少し残念です。
ところで、亡命中のフリードニヒ殿下が近々テルモンに向けて出発されるとか」

「王位継承、ということですね」

「ええ。ゲオルグ3世の評判はすこぶる悪かったですから。皇弟の帰還に対しては概ね好意的と聞いてます」

「なるほど。クラン、間に合えば一度挨拶しておいた方がいいかもしれないわね」

「うん」

オクタシアさんが先導する形で王宮の奥の院へと進む。最上階に、マルガリータ女王がいるとのことだ。

「失礼します」

「どうぞ」

そこにいたのは、人間で言えば50歳ぐらいのエルフの女性だった。ただ、髪は白髪でその分老けて見えるかもしれない。

「長い間ご苦労でした、リーナ・リエーネ。そして、ご協力感謝いたします。エリザベート・シドレンコ様。
……それと、よくやってくれましたね。クラン・オーディナルにイマーラ・ランドルス。そしてラーナ・リエーネ。
パトリック公も、優秀な姉妹を持ち鼻が高いでしょう」

「い、いえっ。こちらこそ恐縮です陛下。父さ……父にはこのことを?」

「いえ、まだです。『便りのないのが良い便り』というのが、私たちエルフの文化ですから。下手に心を乱したくないのです。
連絡するなら、お二人自身の口からが良いかと」

ラーナがチラリとリーナさんを見た。

「……それについては、また別の機会に。ご存知かもしれませんが、闇ギルドの首魁『マスターC』が『穴』へと逃走しました」

※クリスの行き先は
奇数 テルモン郊外にある「隙間」
偶数 トリス南方の孤島にある「隙間」

(後者の場合は情報入手チャンス)
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 21:41:45.95 ID:noOtYEuDO
はい
268 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 22:11:58.37 ID:hDZEmTtdO
※クリティカルのため女王とクリスに因縁あり確定

「……そうですか。行き先は分かっています。トリス南方の『極楽島』ですね」

「……私たちが入った所、ですね。しかしなぜそれを」

マルガリータ陛下は大きな溜め息をついた。

「私が何故、貴女たちに20年前に調査を依頼したか、覚えてますか」

「『邪』の気配がする、ということでしたね。実際、『大封印』が解かれつつあるという意味で、それは正しかったわけですが……」

「ええ。しかし、貴女たちに言わなかったことがあります。
私は、このことを……クリス・トンプソンが『大封印』をいつか解こうとするであろうことを知っていた。それを未然に防ぐための命だったのです」


「「「……え??」」」


皆が同時に声を発した。マルガリータ陛下の顔が曇る。

「クリスがいつ行動に出るかは分かりませんでした。ただ、いつかはやるとは思ってました。
彼の望みは混沌と破滅。『壊れた世界』からの接触を奇貨として、ミーシャ王女の懐柔計画や『j』の捕獲と利用に動いたわけですが……
『壊れた世界』が一旦手を引き、闇ギルドも半壊状態になったことで、最初の計画の実行に動いたということでしょう」

「ちょっと待ってください?言っていることが、よく分からないのですが」

エリザさんが訝しげに訊くと、陛下が唇を噛んだ。


「これは……私の最大の過ちの精算でもあるのです。
あの男……クリス・トンプソンは、私のかつての『番』だったのですから」

269 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 22:46:32.65 ID:hDZEmTtdO


「……え」


静寂が部屋を包む。陛下が苦笑した。

「事実です。今を遡ること約100年前、彼がまだ大武術会の第一回優勝者で、モリブスの英雄として知られていた時のことでした。
彼はモリブスの武術顧問でした。私たちは──いえ私はある会合で出会い、一目で恋に落ちた。いえ、落とされたというべきでしょうね」

「……精神感応」

無言で彼女が頷く。

「気付いたのは、彼が私を害そうとした時でしたけど。思えば、初めから彼は『極楽島』の情報を知るために、私に近付いたのでしょう。
そして、一度だけ──『番』として私は彼をあそこに連れていった。……過ちでした」

「そして、彼は用済みになったあなたを」

「ええ。すんでの所で気付いた私は、生命力を魔力に変え、彼に深手を当てた。
結果、私はここを一生動けない身体になった」

陛下が玉座から脚を見せた。それは細く痩せ細り、まるで枯れかかった枝のようだ。

ゴクリ、と誰かが唾を飲んだ音が聞こえた。

「クリスが長年表に出なかったのは」

「どうでしょう。そもそも、エルフでもないただの人間があれほど長寿である理由すら、ごく最近になって『一族』の存在を知るまで理解できなかったのですから。
ただ、私が与えた傷も決して浅くはなかった。多少は影響はあったかもしれません」

「2人の皇女の父親を明かさなかったのも」

「……ええ。それは墓場まで持っていくつもりです。ファルアムルとシャルアムルには、父は死んだとしてますから」

※30以下でイベント
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2020/02/02(日) 22:46:59.12 ID:RZYaCgy2o
ほいさ
271 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 22:53:15.85 ID:hDZEmTtdO


……ガタリ


廊下から音が聞こえた。そこには、ファルアムル……いや、髪の色がより濃いから、シャルアムルという皇女か……が青い顔をして立っていた。


「シャルっ!?」


01〜30 ズォン
31〜80 プレーンウォークで逃走
81〜00 その場で崩れ落ちる

(90以上でファルと????登場)
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 22:56:53.64 ID:noOtYEuDO
はい
273 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 23:06:04.55 ID:hDZEmTtdO
見ると、彼女の横に空間の歪みがある。そして、そこに彼女が飛び込んだ!?


「プレーンウォークっ!!?」


振り向くと、そこには愕然とした様子の陛下がいた。

「……まさか……聞かれていたなんて」

「陛下、お気を確かに。聞かれていたのは」

「次女のシャルアムルです。……まさか、あの子もあの魔法が使えるなんて……」

「行きそうな場所は?」

01〜25 極楽島です
26〜60 分かりません。ただ……
61〜80 トリス南部のイストラーム
81〜89 フローリア郊外の王家の墓
90〜00 上+α
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 23:06:49.77 ID:2q8QeDmPO
275 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 23:07:05.04 ID:hDZEmTtdO
01〜25は1回のみファンブル扱いとします。
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 23:07:40.52 ID:y11U8iF30
カーティスの拗らせもそうだけどクリティカルの直後に平気でバッドイベントが入ってくる悲しみ
277 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 23:08:09.92 ID:hDZEmTtdO
※クリティカル

01〜50 昇格
51〜89 2段階昇格
90〜00 上+α(ほぼその場で解決)
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 23:08:44.78 ID:y11U8iF30
279 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 23:13:33.93 ID:hDZEmTtdO
「フローリア郊外にある王家の墓、だと思います。あそこに父親が眠っていると教えてましたから……」

フローリア郊外なら、そう時間もかからない。陛下との話はまた後だ。

「僕が連れ戻して来ます!!」

立ち上がると、騒ぎを聞き付けたのか下からファルアムル様もやって来た。


……え?


「あ、君は」

「な、何であなたが」


ファルアムル様の隣にいたのは、オルランドゥにいるはずのアミールさんだった。


280 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/02(日) 23:14:02.01 ID:hDZEmTtdO
今日はここまで。
281 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/03(月) 09:31:45.87 ID:NYuqowpUO
ハハ、とアミールさんが笑った。

「いや……たまにこっちに来ているんだよ。お忍びでね。……っとマルガリータ陛下、申し訳ありませんでした」

「今はそれどころじゃありません!!シャルアムルが消えたのです!!」

「え?」

「場所は王家の墓だと思います、急いで!!」

※50以上でアミールは王家の墓に行った経験がある
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 09:44:02.93 ID:Zm27q2xDO
はい
283 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/03(月) 13:18:05.94 ID:tVeVzMK7O
※クリティカル、保護確定
(今後のクリティカル範囲は95以上)

「ああ、あそこか。ファル、行こうか」

アミールさんが「ゲート」を開く。

「僕が行っても?」

「構わないよ」

#

それは静かな森の中にあった。木漏れ日が小さな塔を照らしている。

「これが」

「王宮の墓さ。ファルには『番』なら行っておくべきと言われてね、一度だけ来たことがある」

塔の入口には、シャルアムル王女が俯きながら佇んでいた。ファルアムル様が近付くと、「来ないで!!」と叫ばれた。

「シャル……」

「お姉様は、お母様の言葉をお聞きになったのですか?」

「……いえ」

「ならばっ!!私たちに流れる血は、穢れたものだったのですよ!?お父様は生きていて、しかもそれが闇ギルドの首魁だったのですよ!!?
お母様は、私たちが生まれて……60年近くもその事実を隠されていた。こんなこと、どうしたらっ……!!」

「……シャル、お母様が何を仰ったかは知りませんが……それは、既に知ってました」

「……え?」

アミールさんが前に出る。

「オルランドゥ魔術学院が闇ギルドと付き合いがあるって話は、実は結構前からあってね。
それで、父経由で内偵をしてたことがあった。その時、『マスターC』がオルランドゥを訪れていたのは目にしたんだ。
理屈はないけど、魔力から直感したよ。この男とファルは血縁関係にあるってね。
で、『千里眼』の応用で、過去のトリスに何があったかをファルと見たんだ。随分時間がかかったけど、それでね」

ファルアムル様が頷く。

「……事実は私にも受け入れがたいものでした。ただ、私たちを守るため、お母様があの男を撃退して下さったとも知りました。
私たちの血の半分は穢れているかもしれませんが、もう半分は間違いなく誇り高きトリスの血です。その事実だけで、私はお母様を赦すことにしたのです」

「お姉様……」

僕も口を開く。

「マルガリータ陛下がクリス──『マスターC』に心奪われたのは、魔法のせいだって言ってました。
だから、陛下にも罪はないのです。……戻っていただけますか」

シャルアムル様が塔を見上げる。

※80以上で?未満ならそのまま帰る
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 13:22:14.81 ID:XczSpCSoO
285 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/03(月) 20:40:59.58 ID:39h+yPeNO
「そう言えば、どうしてここに?」

僕の問いにシャルアムル様が溜め息をついた。

「過去を自分の目で見てみたかったのです。それは、お姉様なら分かるでしょう」

「……そうですね。ここの『パランティアの石』を使えば、過去の出来事も読み取れますから」

「『パランティアの石』?」

「トリス王家の国宝で、王族にしか使い得ないものです。『千里眼』も、この力を行使したものです。
どんなに過去の出来事も、これを使えば分かるとされています。時間はかかりますが」

そんなものがあるのか。……何かの役には立ちそうだけど。

1 とりあえずそのまま帰る
2 試しに何かを調べてみる(調べる場合は対象を明記、内容によってはかなり時間がかかります)

※3票先取
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 21:15:24.90 ID:dKNopif8O
2
アミールを対象にして使ってみる
キャラ視点で生まれが明らかになる事で何かしらのイベントはありそう
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 21:19:13.23 ID:4kM8oMs9o
マイクダーレンのこと調べたらシデ人形について分かるのだろうか……
288 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/03(月) 21:21:40.11 ID:39h+yPeNO
>>287
非常に時間がかかるかと思われます。
289 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/03(月) 22:08:44.41 ID:39h+yPeNO
上げます。

現状調べてもらうべきこと(誰かに聞いても分からないor誰かが隠していること)はさほど多くはありません。
候補を挙げるなら……

・クリスたちが今どこにいるか(比較的早い、遮断されている可能性中)
・なぜデアドラとフローラは相手の手に落ちたか(自由行動1回スキップが必要)
・傀儡人形の真相(時間が非常にかかります)
・クリスの正体(ケインの血はいつどうやって覚醒したか、時間がかなりかかります)

この辺りでしょうか。なお、調べてもらっている間は別行動も可能ですが、デメリットもあります。
もちろん、とっとと帰って調べたいことができたら調べるのも一手です。
290 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/03(月) 22:11:22.55 ID:39h+yPeNO
他にも選択肢はありますので、その場合は別途書いていただければ幸いです。
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 22:43:48.70 ID:AaUEnZ2V0
フローラとデアドラを見てみるに1票
大封印の保険として残されたんだし、再封印にもランダムと揃ってた方がいいかもしれないし助けるための糸口が掴めれば
現在の状況を知るには千里眼やリーナとエリザに聞いた方がいいのだろうか
292 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/03(月) 22:46:27.82 ID:39h+yPeNO
もう一度上げます。0000までに決まらなければリセットです。
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 23:10:01.05 ID:Zev6XUUD0
かなりかかる、というのがどんくらいなのかにもよるな
一週間や10日とかかかるんなら(特にクリスの過去関係)最悪その前に大会が終わってしまう可能性もあるし


安価はフローラとデアドラを見る、で
294 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/03(月) 23:23:20.49 ID:bdeF3cgqO
>>293
武術会については開催はまだです。そう遠くないですが、世界各地で混乱が残る中では難しいでしょう。
(さらに言えば、ルート的には参加しない方向の展開になっています)

アミールたちが遡ったのは50〜60年ほどで、1週間(休み休みやっていたので実際は3週間)かかっています。
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 23:41:30.86 ID:dKNopif8O
>>286をフローラとデアドラの動向について、に変える
ついでに調べてる間にパーシャ(エリック)に連絡入れたい所、大封印関連は手がいくらでも欲しい所だし
296 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/04(火) 09:55:45.92 ID:0Msg7m6pO
「……『実行委員会』の2人が、なぜクリスたちの手に落ちたか……調べて頂けますか」

ファルアムル様とシャルアムル様が顔を見合わせる。

「少しお時間をいただくことになるかと思いますが」

「ええ、構いません」

#

「これが『パランティアの石』……」

リーナさんが見上げた先には、直径3メドほどの巨大な黄色い球があった。ボウ……と薄闇に光っている。

「国宝ですが、私たちも拝見していいのでしょうか」

「ええ。お母様が許可を出したなら問題はないでしょう」

あの後アミールさんが事の次第をマルガリータ陛下に伝えると、彼女は非常に安堵した様子だったという。
この石の使用許可もすぐに下りたらしい。少なくとも3、4時間ほどかかるのではということだけど、それぐらい待つのは問題ないだろう。

「……では、始めます。座標軸は」

「まず3年前の大武術会後から現在に遡りましょう。ウィル・アピースの動向から『実行委員会』の足取りを把握するのです」

ファルアムル様とシャルアムル様が、石の下で手をかざした。石の中で、中の画像が凄い勢いで逆回転していく。

01〜25 遮断された?
26〜50 思ったより時間がかかる
51〜94 再判定
95〜00 真相判明
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 10:46:26.95 ID:aARcILGE0
はい
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 10:47:04.76 ID:rao/ZL4IO
つよい
299 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/04(火) 21:25:32.12 ID:KFzPhmSZO
#

2時間ほどした頃、その回転が止まった。珠にはウィルさんと……痩せ気味の男の人がいる。

「ネーロ院長か。これは、前回表彰式の後だね」

「ええ。視点を彼に切り替えます」

男性は奥へ行くと、どこかの地下室に入った。そして何かのボタンを押すと、場面が切り替わる。

「……これは?」

「転移したのだと思う。こんな仕掛けが魔術学院にあるとは驚いた」

アミールさんが眉を潜める。男性が暗い洞穴を進むと、急に視界が開けた。
そこにあったのは、ちょっとした邸宅だ。どこなのだろう?

女性──短い黒髪で、30歳ぐらいだろうか──が彼を出迎える。何を話しているかまでは分からないが、随分親しそうだ。

「これが、『実行委員会』の1人ね。見た感じは普通だけど」

「ちょっと速めてみましょう」

珠の中の絵が、再び早回しになる。ネーロさんとおぼしき人物は、すぐに帰っていったようだ。

「ここまではあまり変ではありませんね。さらに時間を進めましょう」


絵にはほとんど変化がなかった。さっきの女性は、邸宅の中にある棺のようなものの中でずっと眠っているらしい。
誰かが来た時だけ、反応するような仕組みなのかもしれない。


そしてそこからさらに1時間が過ぎた。お昼を食べたいなと思い始めた、その時だ。


…………

……


「え?」


一瞬、見覚えのある顔が見えた。あれは……


「『3人目』?」


少し皺のある顔に、髑髏のシャツ。間違いない、彼だ。


今度は金髪の女性──顔立ちは黒髪の人によく似ているけど、ずっと妖艶な雰囲気だ──が彼を出迎えた。
何やら話すと、彼はプレーンウォークでどこかに消える。

「追いましょう」

視点が切り替わった。3人が着いた先にいたのは……


「……クリス!!?」


着くなり、金髪の女性が何かを叫んで抵抗した。しかし、クリスは瞬時に当て身を噛ませ、気絶させる。
同じように黒髪の女性も気絶させると、クリスがニヤリと笑い……頭に手をかざした。

「ここか!やはり洗脳をかけたのはクリス……しかし」

「なぜ『3人目』があそこに?彼、闇ギルド側だったの?」

ラーナが困惑したように叫んだ。そうだ、これはおかしい。

※50以上で?
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 21:26:05.74 ID:bL21CEeq0
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 21:33:14.50 ID:mKLIkzrH0
「二人目」の方か
302 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/04(火) 21:39:00.71 ID:KFzPhmSZO
※イベント続行

しばらく経つと……「3人目」の顔が、段々若返ってきた。それは、僕らがよく知るランダムの顔に瓜二つだ。

「えっ、今度はランダムさん??」

「……驚くことじゃないよ。彼は『壊れた世界』のランダムだろうから。
『ブレイズ』のことを思い出せば分かりやすいんじゃないかな」

「……あっ!確かにそうね……」

ラーナが納得した。師匠も頷く。

「つまり、同一人物であることを利用して変装してたわけね。でも、誰が彼をここまで手引きしたのか……」

「ネーロ院長だよ、多分」

アミールさんが鋭い目で珠を見上げた。

「彼を先に洗脳してあの装置みたいなのを使えば、あそこに行ったことがない人間でも問題ない。
そして、あの男は『実行委員会』を洗脳、意のままに操ることに成功した」

「ただ、そうなると何で洗脳後もあの2人は姿を見せないんでしょう?」

「さすがにそこまでは。ファル、声とかは分からないんだよね」

ファルアムル様が首を振った。

「ええ。ただ、その後も2人は基本棺の中みたいなんです」

「……?じゃあ何故洗脳をしたのだろう?」

「別に何かの狙いがあるのかもしれませんね。あるいは、2人を無力化するのが狙いとか」

※80以上で??
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 21:41:36.89 ID:PzOK4Cm+O
はい
304 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/04(火) 22:05:40.58 ID:KFzPhmSZO
※突破条件判明


「それだ」


……何かがずっと引っ掛かっていた。闇ギルド、いやクリスはずっと戦力を小出しにしていた。
もちろん、僕らの行動が彼らの予想外だったというのはある。計画は全て、事前に潰された。
だから貴重な戦力を小出しにせざるを得なかった……それは確かだ。

だけど、動かせる戦力は他にもあったはずだ。オルランドゥは既に彼らの手に落ちていた。なら、ネーロ院長や「実行委員会」の2人をなぜ使わない?


使わえなかったんじゃない。使わなかったのでもない。
「実行委員会」の2人を無力化した時点で、クリスの目的は達成されていたんだ。


「え?どういうこと?」

「クリスの目的は、既に綻びができた『大封印』を完全に破ること。
そして、『大封印』の再封印には……多分、『3人目』と『実行委員会』の3人が揃わないとダメなんだ」


そうだ。「実行委員会」の2人も、多分「一族」に類する者なんだろう。だとしたら、簡単には殺せない。
とすると、洗脳をかけて「眠らせて」おく方がずっと安全だ。それで「大封印」の綻びを繕う者はいなくなる。


……とすると?


「……まずいかもしれない」

「え?」

「『3人目』が命と引き換えに再封印しようとしても、成功するかはかなり怪しいかも……
『実行委員会』の2人の洗脳を解かないと、きっと意味がないよ」


※クリア条件1が判明しました。以下を満たす必要があります。

・「大封印」の場所である第30階層に到着
・オルランドゥからデアドラとフローラのいる「アヴァロン邸」に向かい、2人を正気に戻す
・「3人目」とデアドラ、フローラを使い「大封印」を修復
・クリスとドワーキンを倒す
305 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/04(火) 23:12:28.95 ID:Pu/5sWXQO
#

「そうですか……」

僕らの報告を聞いたマルガリータ陛下が溜め息をついた。

「何にせよ、オルランドゥに行かねばならないようですね。私は無理ですが……」

「それは僕の役目、ですね」

アミールさんが力強く言った。

「それは結構ですが……貴方もファルアムルの『番』、無理をしてはなりませんよ」

「心得ています」

「ならいいのですが。リーナにエリザ、貴女たちはどうしますか?
長年の任務の後ですから、少し休んだ方が」

01〜40 そうさせてもらいます
41〜94 いえ、まだやるべきことが
95〜00 上+α
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 23:14:57.36 ID:9G24+jj70
高いの
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2020/02/04(火) 23:14:59.47 ID:QNH2wzoIo
ほいさ
308 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/04(火) 23:26:30.75 ID:Pu/5sWXQO
「そうさせてもらいます。少し、ゆっくり2人で過ごしたいので」

「そうだな。娘にも久しく会っていない。……夫にも悪いことをした。一度、ズマにでも行こうか、リーナ」

「ええ」

リーナさんがエリザさんの腕に自分のそれを絡めた。

「そうですか。それもまた、一つの決断です。貴方たちは?」

マルガリータ陛下が僕たちを見た。とりあえず、これからすべきなのは……

(自由行動2回目、基本75日目最後)
1 リーナたちについていく(ズマへ)
2 アミールと話す(オルランドゥへ、偵察など)
3 イーリスに戻りミラと会う(????が高確率でいます)
4 イーリスに戻りウィルに声をかける(「穴」探索へ)
5 イーリスに戻りフリードニヒと会う(テルモンへ、これを逃すとしばらく会えません)
6 モリブスに行きトンプソンと会話(クリス関連、オリヴィアとララ)
7 次元間通話で「第二世界」に行くよう打診(?????)
8 その他自由安価

※3票先取
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 23:47:42.54 ID:PzOK4Cm+O
マリーンの事もあるしロックモール関連が気になるけどこればかりは歩いて行くしかないよなあ…
敵ランダムの襲撃もあり得そうだから単独行動で消息掴めないというのも不安
310 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/04(火) 23:53:13.62 ID:Pu/5sWXQO
0000からの投票とします。

>>309
ロックモール行きは徒歩しかないですね。
「ランダム」(というか「闇ギルド」)には恐らくまだ何か武力があります。
ずっと放置しているのは危険です(とはいえ、あと数日はイベント判定はありません)。
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 01:10:10.85 ID:Yf+cXy7PO
8
リーナとエリザをズマに送って、クランたちはロックモールへ発ちたい(移動は最寄りのテルモンかモリブスにプレーンウォークしてそこから徒歩)
マリーンと手を組むなら早いに越した事はないだろうし3人目の居所の手がかりが掴めれば儲け物
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 06:57:24.98 ID:mQH3sHlA0
3か5かなぁ
ミラに会ってフリークを正式に味方にする手もあるし(多分コンマ高くないと失敗するかもしれないが。)
そしてフリードニヒ謁見なら何かしらのプラスイベントを期待したい。
313 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/05(水) 07:20:15.22 ID:bCSB4qFnO
上げます。
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 08:03:48.90 ID:QrVDkxgx0
8
フリードニヒに謁見するのがテルモンに行くイベントなら、そのイベントやってからフリードニヒに魔動車でも馬でもテルモンからロックモールへの早い移動手段を用意して貰えばいいんじゃね
借りを少しでも返せればと喜んで協力してくれると思う
315 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/05(水) 08:31:48.68 ID:ywrCTACAO
>>314
それは5扱いになりますね。
ロックモールには夜に出発という流れになります。
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 08:46:55.81 ID:QrVDkxgx0
では>>314は5で
317 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/05(水) 11:15:44.64 ID:3/oybKagO
上げます。遅くとも夜には更新しますが、票の入り具合を見て判断します。
>>311と5は別としています。311の方が出発のタイミングは早いです)
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 11:55:03.88 ID:PaRKBoOb0
5
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 13:25:35.03 ID:mQH3sHlA0
5
320 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/05(水) 21:05:39.65 ID:yoVTpo1gO
#

「おお、ちょうど出立するところだった」

フリードニヒ殿下の顔がほころぶ。

「一度礼を言いたかったのだが、君らが捕まらなくてな。
……ライプツィヒは、最期闇ギルドに反旗を翻したとか」

「幾ばくかの理性が残っていたらしかったです。利用されていることも承知の上だったとか」

「それで、怪物になって初めて動いた、ということか……そうか」

殿下の表情が曇った。

思えば、あそこで命を落とした3人は全員ただの駒に過ぎなかった。
そして、本人たちはそれに抗うことを諦めながらも、心のどこかで自由になりたがっていた。
彼らを悪と断じるには、あまりに切ない。それを殿下も感じ取っていたようだった。

「ともあれ、君たちとも当分は会えんな。ロワールを抜けテルモンまでは2週間近くかかる長旅だからな」

「それですが……ちょっと申し上げにくいのですが、送りましょうか?」

「え……おお、そうか!!そう言えば、君もあの『プレーンウォーク』とやらを使えるのだったな」

「ええ。手間も省けます」

僕は「ゲート」を開くと、護衛のために準備していたイーリスの騎士が安堵とも落胆ともつかぬ溜め息をついた。

#

「……なるほどな」

ダグラスがカタリとコーヒーカップを置いた。

皇弟帰還を受け、外の王宮前広場では民衆が歓声をあげている。それを尻目に、僕らとダグラスは宮廷の一室にいた。
話の話題は、ロックモールにいるであろう闇ギルドの残党のことだ。

「うん。基本的にほぼ壊滅はしたはずだけど、まだ幹部があそこにいるみたい。
ライプツィヒを警護していたマリーンって女性も、そこに向かった」

「単身で乗り込むとか阿呆か?しかも女1人で。ベルバザス以上にあそこは治安が悪い。犯されて死ぬのが落ちだ」

「それはそんなに心配ないけど……でも応援は要ると思う」

「1個師団を送ればそれで済むだろう。今やゲオルグによる恐怖政治は終わった。軍隊を動かせば済む話だ」

ダグラスの言うことにも一理はある。だけど……何か引っ掛かる。師匠も考えは同じのようだった。

「なら、何故マリーンは単身で向かったのでしょう?」

「……それはその女が」

「阿呆ではないと思います。彼女もまた、『一族』に連なる者なのですから。
1人で行かねばならない、何らかの理由があるはずです」

※70以上で何かに気付く
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 21:06:06.18 ID:APMV2J6Uo
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 21:14:13.78 ID:mQH3sHlA0
そんなに高コンマは続かないか
323 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/05(水) 21:17:10.98 ID:yoVTpo1gO
※通常ルート

そうだ、恐らく何か理由がある。被害を無駄に出さないようにするため?
とすればロックモールには「ランダム」以外の何かがあるはずだけれども……

「イマーラ様がそう仰るなら、そうなのでしょうが」

「ええ。それに、しばらく貴方たちは多忙でしょう?ロックモールに兵をやるより、ゲオルグ派の鎮圧などやることはあるはずでは」

ゲオルグが窓の外を見る。フリードニヒ殿下がリリーを伴って演説しているのが見えた。

「……そう、ですね。ただ、俺たちにも恩がある。何かしらでそれに報いたい」

1 早く移動できる手段がありませんか(判定へ、中確率で???入手)
2 武力が欲しいです(クロスたちを連れていける)
3 何かしら、役立つものは(低確率でアイテム入手)
4 自由安価

※3票先取
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 21:33:09.55 ID:hNbG5kBw0
1 戦力はもういらないでしょ
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 21:34:54.75 ID:M+faXGPaO
1
速やかに乗り込む手段の方が欲しい
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 21:56:24.56 ID:QrVDkxgx0
1
327 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/05(水) 22:19:49.76 ID:yoVTpo1gO
「ロックモールまで向かうのに、何かいい手段はありませんか?彼女に追い付きたいのですが」

01〜40 馬車程度しかないな(到着まで3日)
41〜85 魔動車を用意しよう(再判定、到着までは1日半)
86〜94 最新式の魔動車がある(再判定、到着までは半日)
95〜00 上+α(追加でアイテム入手)
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 22:20:19.90 ID:M+faXGPaO
はい
329 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/05(水) 22:23:30.38 ID:yoVTpo1gO
※再判定、ドライバーは……

01〜80 モブ
81〜94 ダグラス
95〜00 上+α
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 22:24:30.01 ID:Nklp51Gu0
331 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/05(水) 22:34:34.42 ID:yoVTpo1gO
「最新式の魔動車があります。殿下がこっちにいた時に、試作品として作らせたものです。
生憎俺は運転できませんが、殿下の配下に1人、運転できる者がいます。明日朝にでも用意させましょう」

「どのぐらいかかりますか」

「ロックモールなら半日もあれば着くはずです。徒歩で5〜6日、馬車でも3日はかかる距離ですが。
従来の魔動車は馬車に毛が生えたものだが、あれは違います。作るのに費用が掛かりすぎて量産できないのが残念ですが」

そんなものがあったのか。「過去の世界」では魔動車よりずっと速い「自動車」というのがあったけど、あれに近いのかな。

「そこまで速いとは……!助かります」

「こ、この程度はさせて下さい」

師匠が手を握ると、ダグラスが顔を真っ赤にした。彼も、女性に免疫がないのかな。

※70以上で夜の自由行動、95〜00でドライバー交代へ(????に行きます)
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 22:36:38.68 ID:/7Ma3qhDO
はい
333 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 01:30:51.17 ID:U2bIUm9mO
【76日目】


「よろしくお願いいたしますだ」

早朝、皇居前広場には銀色の魔動車と頼りなさそうな小男がいた。年は僕より少し上ぐらい、かな。

「彼が魔動車を運転するウガスだ。頼りなさそうに見えるが、腕は保証する」

「ダグラス様、そう言ってもらえて光栄ですだ。やっとこいつを運転できるわけでげすね」

「まあ、ゲオルグも消えるからな。目立った行動をしても咎められまい」

ウガスと呼ばれた小男は目を輝かせている。

「そんなに運転好きなの?」

「そうでがす。にしても、こんなめんこい子3人でロックモールなんて、死にに行くようなもんでは?」

「彼らは俺より大分強いさ。特に背の高いエルフの女性は、世界最強の女性かもな」

「そうでがすか!!いやあ、生きててよかったでがす」

「……ホビットかしら」

ラーナが言うと、「がす!」とウガスがぶんと首を振った。

ホビット族はテルモン北部の少数民族だ。エルフ同様、あまり見た目と年齢が一致しない。
このウガスって彼も、あるいは案外年寄りなのかもな。

「じゃあ、背の高いエルフさんが前で、人間の娘っことちっこいエルフさんは後ろに座るでがす。ベルトも締めて。
……じゃあ、往くぜ!??」

ウガスが叫ぶと、車は急発進した。それはすぐに道を外れ、ゴトゴトと激しく揺れる。

「ちょ、ちょっと!!何で道を走らないのよ!!?」

「うっせえなぁチビッ子がよう!?俺の前に道はなく、俺の後に道ができる。そういうもんだろうがぁ!!?」

ウガスが荒っぽく叫ぶ。あ、この人運転すると人格変わるんだ……
334 : ◆Try7rHwMFw [saga 寝落ちしてました]:2020/02/06(木) 08:59:57.01 ID:qpFBQF9CO
#

車は猛スピードで南へと向かっていく。横の街道を歩く商人や馬車が、あっという間に後ろに流れていった。
ガタゴト揺れて乗り心地は最悪だけど、道を外れているのは人を轢かないための配慮もあるのかもしれない。

「うぷ……もっと遅くできないの?あるいは街道に移りなさいよ……」

「うっせえボケェ!!車は飛ばすもんだろうがよぅ!?」

青白い顔のラーナにウガスが言い放つ。確かにこれは気持ちが悪い。

「ラ、ラーナ……マリーンさんって、探せるかな?」

「うぷっ……こ、こんな状況で?」

「まだ出発して3日目のはずだから、そこまで遠くに行ってないと思うんだけど……うぐっ」

「わ、分かった……一応やってみる……」

※90以上で発見
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 09:11:55.67 ID:G/UXbkV20
336 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 09:49:42.25 ID:qpFBQF9CO
「うぷ……こんな状態じゃ感知もへったくれもないわよ……もう少し考えてよ」

「ご、ごめん……」

助手席から師匠が振り向いた。

「とりあえず、一度宿場町に寄りましょう?そこで何か分かるかもしれない」

#

「……何か、ちょっとガラが悪い所だね……」

「ここはキルカスでがす。ロックモールに近付くにつれ、治安は悪くなるでがす」

ウガスが言う通り、昼間からゴロツキがちらほらいる。
ゲオルグ失脚の情報が少し流れているのか、皆どこか不安げだ。

「せっかくだし、ロックモールの情報も仕入れる?全く向こうの状況が分からないで行くのも何だし」

情報収集、と言えば酒場だ。とりあえず、食事がてら行こうかな。

※ロックモールの情報(コンマ下)
01〜10 ?????
11〜70 特になし
71〜89 情報あり
90〜00 重要情報あり

※マリーン関連(コンマ下2)
85以上で発見
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 09:56:45.10 ID:lXm/lyEDO
はい
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 10:08:02.73 ID:9/VJBjDUO
おりゃ
339 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 12:14:06.98 ID:qpFBQF9CO
酒場に入ると、数人の客から視線を向けられた。好奇と猜疑と、いくばくかの欲情が入り混じった目だ。

「ここは女子供が来るとこじゃねえぞ。飯なら大衆食堂が近くにあるだろうが」

「まさか売りか?でもホビットは要らねえなぁ」

クックックと下品に笑う男に、僕は訊いた。

「ロックモールについてなんですが」


ビクッ


空気が一変した。


「……あそこには近寄るな」

「何でですか?一応身を守る術くらいは……」

「そういう問題じゃあねえんだよ。あそこは、ちょっと前から滅茶苦茶だ。
ここにも命からがら逃げ帰った奴が何人もいる。大体は精神に異常を来してるが」

僕らは顔を見合わせた。

「どういうことですか?」

「俺も話にしか聞いたことがねえ。だが、確実に言えるのは……あそこは『樹』に犯された」

「『樹』?」

「そうだ。やたらとでかい『樹』らしい。ちょっと前はなかったらしいが、今や街の中枢はあれに支配されたって話だ」

「樹」?「ランダム」は、何をしたのだろう?

※50以上で追加情報
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 12:16:50.86 ID:vTG42SFyO
341 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 12:25:35.44 ID:qpFBQF9CO
「あっちに生き残りがいる。廃人手前だが」

男が酒場の隅を見た。そこには、みすぼらしい下着だけの男がガタガタ震えながらミルクを飲んでいる。

それにしても酷い臭いだ。誰一人として近付こうとしない。
それに耐えながら、僕らは彼に足を向けた。

「あの……」

ギラッとした眼光が僕らに向いたかと思うと、男が飛び掛かってきた。

「女だっ!やらせろやらせ……ぶはっ」

「……話があるんだけど。ロックモールについて」

男に軽く当て身を食らわすと、彼は悶絶した。やがて、ヨロヨロと頭を上げる。

01〜50 近付くな……絶対に
51〜75 ????
76〜89 ??????
90〜00 別の人物が登場
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 12:26:45.64 ID:nLU0jhh/0
343 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 12:47:38.11 ID:qpFBQF9CO
「……あそこは、くるう……花粉だけで……」

「え?」

「とまら、ねえんだよ……女を犯したくて犯したくて……でも、みたされねえ……だから、絶対に近付くな」

「……『天使樹』??」

そうだ。人を怪物にさせる果実を生み出すあの奇妙な樹。
果汁は薄めたものでも超強力な媚薬になるというけど……
思えばアリシアさんは壊れかけていた。彼女はロックモールにいたらしいけど、状況がそんな感じなら納得だ。

男が引きつった笑いを浮かべた。

「『天使』、か……見た目だけだ、あんなのは……ドンドンでかく、なりやがる」

「巨大化しているんですか?」

「そう、だ。……だから、絶対に近付くな。俺のようになりたくなければ、な」

これはまずい。クリスか「ランダム」が引き起こした事態なのだろうけど、これではこっちも手出しができない。

1 ここで引き返す
2 もう少し行って引き返す
3 ロックモール入口にまで行く
4 そのままロックモールへ
5 その他自由安価
344 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 12:54:33.81 ID:qpFBQF9CO
※3票先取です。
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 12:59:40.58 ID:V0jR7ICa0
2
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 13:05:09.87 ID:vTG42SFyO
5
ソロコフに連絡を取る
以前天使樹を使ってたドルオー組に潜入してたからこの手のリスクへの対応策は見つけてると期待
347 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 16:05:01.46 ID:TmApOQiaO
上げます。
348 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 18:05:21.98 ID:SXGWkc3/O
もう一度上げます。
349 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 18:41:42.53 ID:SXGWkc3/O
なお、選択肢の差異は以下の通りです。

1……ノーリスク。ロックモールまで徒歩で残り4日の所で撤収
2……ローリスク。ロックモールまで徒歩で残り2日の所で撤収
3……ハイリスク。ロックモールに到着後外に出ず即Uターン
4……超ハイリスク。行動に制限。リターンは大きめだが……

>>346
ソロコフは確かに何か知っている可能性が高いでしょう。有効手段まであるかは不明ですが。
なおもう一人か二人、対処法を知る人物はいます。
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 18:44:10.92 ID:L+benps00
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 18:46:15.91 ID:lXm/lyEDO
2
352 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 20:26:20.01 ID:pRvcy2bvO
「もう少し行ってから引き返そうか。多分、対策しないとダメだ」

「そうね。ロックモールの手前くらいで引き返しましょう。
マリーンさんが気になるけど、彼女なら何とかできるはず」

師匠の言葉に、ウガスが腕を組んだ。

「手前つーと、バアファルの街でがすね。あそこも大概に荒くれの街でがすが。
ロックモールまでは歩いて2日はかかるでがす」

「それでお願い。じゃあ、行きましょう」

#

※バアファルまで
25以下で異変発生(1回のみファンブル扱い)
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 20:29:56.09 ID:lXm/lyEDO
はい
354 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 20:44:48.29 ID:pRvcy2bvO
※ファンブル回避権利残り4回、再判定
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 20:45:10.83 ID:L+benps00
やあっ
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 20:45:13.80 ID:vTG42SFyO
はい
357 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 20:56:27.22 ID:pRvcy2bvO
#

「……何か、凄い嫌な感じがしてきた」

街道を行く人はほとんどいなくなり、車は普通に道を走れるようになった。
しかし、僕にも分かる。道の先が、うっすらと紅く滲んでいることが。
まだ夕方ではない。正午になるかどうかという頃なのに……

「やべーぜ……こんなヤマなら引き受けるんじゃなかったか」

ウガスの額に冷や汗が見えた。やがて、街が見えて来たけど……

「様子が変ね」

街の中に車が入っても、人がほとんどいない。

「……皆、屋内みたい。これ、まさか」

感知魔法を使ったらしいラーナが、少し震えている。

「……死んでしまった?」

「ううん、でも衰弱してる人が多い感じ。……というか、あちこちに死体がある。多分他殺」

「え」

「性欲に駆られた挙げ句、な感じがする。亡くなってるのは女の人が多いみたい。
これ、ひょっとしたらどんどん拡がるのかも。きっと、キルカスもそのうちただじゃすまない」

1 引き返す(自由行動なしでテルモンへ、もう一度マリーン捜索判定)
2 車を降りる(一定時間ごとに精神判定、情報収集チャンス)

※3票先取
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 20:59:17.61 ID:vTG42SFyO
1
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 20:59:22.05 ID:L+benps00
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 21:18:31.28 ID:nFYtdZHe0
1
361 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 21:27:17.45 ID:pRvcy2bvO
「ここで引き返そう。無茶はできないね」

車が旋回し、猛スピードでテルモンに戻る。ラーナが眉を潜めた。

「『天使樹』の花粉か何かを吸っただけで、媚薬を飲んだみたいになってるのかな」

「多分。ロックモールに行くなら対策が要るね。あれじゃ精神が壊れちゃう」

「天使樹」に詳しいといえば、ソロコフさんやフェイラさんか。対応策を聞きたいけど、この揺れる車内では落ち着いて話せない。
アリスさんも何か知ってるかもしれない。あるいは「第二世界」や「過去の世界」の人たちか。

とりあえず、それは戻ってからゆっくり考えよう。
それにしても……「ランダム」は何を考えているのだろう?

※90以上でマリーン発見
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 21:28:25.61 ID:L+benps00
せいや
363 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 22:06:58.23 ID:pRvcy2bvO
※特になし
(マリーンは余程のことがなければキルカスにいるか戻ってきます)

#

「……で、戻ってきたはいいけどどうするの?」

「ロックモールに近付いても大丈夫な方法が分からないと……。でも、どうすべきなんだろう」

僕は考えた。今訊くべき相手は……

1 ソロコフ&フェイラ(確率中、手配はすぐできる)
2 アリス(確率高、ただし時間はかかる)
3 サイファー(確率中〜高、翌日持ってこれるかは中確率)
4 過去世界に行く(確率超高、ただし一度向こうに行くため2日間かかる(戻りが78日目))
5 その他自由安価

※3票先取
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 22:10:54.86 ID:vTG42SFyO
1
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 22:13:35.72 ID:+t40lJJK0
4しつつ残った連中でマリーン捜索ってできる?
マリーンの判定はこっちの世界に戻ってきた時にまとめてする感じで
366 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 22:22:15.78 ID:pRvcy2bvO
>>365
それは問題ないです。恐らくはキルカスに滞在したままか、プレーンウォークでどこかに飛んでいるかですが。
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 22:29:08.55 ID:V0jR7ICa0
3
368 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 22:58:50.38 ID:pRvcy2bvO
上げます。0000までに決まらない場合はリセットです。
369 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/06(木) 23:24:52.97 ID:J2+/88BtO
もう一度上げます。
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 23:31:20.84 ID:um1anLlUO
>>365 がありなら4かな
マリーンは任せて過去に行こう
もしかしたらサイファーの世界の人連れてこれるかもだし
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 23:49:39.51 ID:LChYdt+X0
4で過去の世界に行くなら、例のオルディニウム鉱脈にミラを連れて行ってみよう
成長するかも
372 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/07(金) 00:05:46.15 ID:qJSgyeDNO
「『過去の世界』に行ってみよう」

「……!それはありかもしれない。状況を伝えれば、ここよりもずっと技術が進んだあそこなら……」

「そこまで凄いんですか?」

ラーナに師匠が頷く。

「さっきの魔動車よりもさらに速い車がたくさんあるわ。空を鉄の塊が飛んでいくのも見えた。あそこなら、多分対応してくれるわ。
ただ、そもそも『第二世界』には2人しか行けない。誰が行くか、ね」

「むむ……私も行きたいけど……」

「そうね。それと、少し時間がかかるみたい。しばらくここは留守にすることになるわ。
とにかく、クラン。ちょっと連絡してみて」

「分かった」

※80以上で3人移動可能
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 00:12:14.25 ID:gnmTMXnr0
374 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/07(金) 00:27:47.13 ID:qJSgyeDNO
#

『……そんなことがあったか』

サイファーさんが溜め息をついた。

「ええ。それで、『過去の世界』に」

『なるほど、確実な考えだな。こういうことについては、彼らに任せた方がいいと思う。
明日、俺が迎えに行く。イーリスでいいな』

「はい、助かります。ところで、ロックモールで起きていることに心当たりは」

01〜60 分からんな
61〜89 天使樹だが……
90〜00 大体は分かる
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 00:34:10.84 ID:2WPpg/hiO
そい
376 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/07(金) 08:33:04.42 ID:r12FfZF3O
『『天使樹』だが、話を聞く限りそれは元々は『穴』にあったものだな』

「……え?」

『俺たちも『穴』には潜ってる。幸い、そいつには遭遇したことがないが……『セフィロト』という名の魔物だろう。
以前、『j』以外に注意すべき魔物をランダムに聞いたことがあってね。特徴が一致している』

「でも、あれは植物なんじゃ??」

『幼体からしばらくは、人間に擬態して動くのだそうだ。そして永住の地を見付けると根を下ろす。後は命を喰らい尽くすまで養分を取る、らしい。
ただ、そこまで巨大化したのは妙だな。やはり『ランダム』が一枚噛んでるんだろう』

「天使樹」は魔物だったのか。それも、「穴」に関係がある……

サイファーさんが深い息をついた。

『『セフィロト』を使ってきた、ということはある種の無差別テロでもあるな。
時間はかかるだろうが『セフィロト』が他の街にも伝播し巨大化すれば、十分な混乱は引き起こせる』

「でも、仕掛けた当人は」

『どこかに逃げたか、あるいは対策済みかだな。巨大化には魔力が必要だろうから、俺は対策済みでロックモールにいる可能性が高いと見るが詳しくは分からん』

やはり「ランダム」はあそこにいるのか?とにかく、行かないと話になりそうもないな。

※10以下か80以上でイベント(内容は別です)
(10以下はファンブル扱い)
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 08:46:46.50 ID:qNXGHetDO
はい
378 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/07(金) 09:13:49.46 ID:r12FfZF3O
【77日目】

「キルカスより南には避難命令を出しておこう。ダグラスとウガスが、急ぎ準備している」

険しい表情でフリードニヒ殿下──今は閣下か──が僕らに告げた。

「すみません、力不足で」

「とんでもない。ロックモールの現状が分かって、こちらも助かった。
あそこはゲオルグが好き放題やっていた街だから、何か知ってるかもしれん。急ぎで流刑地に早馬を走らせた所だ」

「ありがとうございます。数日、留守にしますが」

「『天使樹』対策ということなら問題はない。いい知らせを待っている」

#

※「過去の世界」に行く人物を決めます。1人はクランで固定です。もう一人を選んでください。3票先取です。
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 09:27:07.04 ID:3CsiseOb0
ミラ
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 11:14:37.86 ID:3SrHdSa/O
ミラ
381 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/07(金) 12:07:43.10 ID:3eLAqj+iO
上げます。
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 12:19:17.51 ID:qNXGHetDO
ミラ
383 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/07(金) 21:20:11.76 ID:xrkyBVbTO
#

「で、私の所に来たというわけか」

どこか弾んだ声でミラが言う。

「うん、大丈夫かな」

「私は構わないぞ。しかしてっきりイマーラかラーナが行くと思っていたが」

「私は前行きましたし。それに、マリーンさんの捜索もしないと」

師匠にラーナが頷く。

「ですね。キルカスで待ってみるつもり。感知魔法を使えば、そのうち会えるんじゃないかな」

「というわけ。それに、ミラも行きたがってたでしょ?」

「まあな。ララが随分賢くなっていたのには驚いたしな。それに、『オリヴィア』というのにも会ってみたい。
こっちの世界のにも会ったことはないが、また少し違うんだろう?」

「うん。多分『第二世界』の方がずっと強力だと思う」

ミラがにぃと笑った。

「面白い。で、サイファーというのはどこにいるんだ」

「陛下の執務室でミーシャも交えて何か話してるみたい。あ、ランダムもいたね」

ドアがノックされた。

「準備はできたか」

「はい。じゃあ行ってくるよ」

※帰還は79日目です
384 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/07(金) 21:25:59.62 ID:xrkyBVbTO
#

「ここが『第二世界』か。見た目は同じだが、確かに空気が『濃い』な」

イーリス王宮を前に、ミラが落ち着かない様子で辺りを見渡す。

「そうだね。僕はもう要らないけど、この首輪みたいなのを着けないとすぐに息苦しくなるから注意して」

「むう……邪魔なんだがな」

ミラが首輪を引っ張った。向こうからカレンさんが走ってくる。

「あ、それ取っちゃダメ!」

「カレンさん、もう向こうに行く準備は」

※奇数でまだ(「第二世界」で自由行動1回)、偶数でOK(向こうで自由行動1回追加)
ゾロ目、90以上なら両方
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 21:28:27.00 ID:qNXGHetDO
はい
386 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/07(金) 21:30:38.33 ID:xrkyBVbTO
※偶奇判定なし、超特殊イベント
(死亡予定だったキャラの生存確定)

少し休憩します。
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 21:35:19.00 ID:3CsiseOb0
グッジョブ
さて誰だろう
388 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/07(金) 22:25:09.53 ID:xrkyBVbTO
「もうできてるけど、その前にちょっと会わせたい人がいるわ」

彼女が振り向くと、向こうから金髪と黒髪が混じった人がやってきた。

「火蓮君、歩くのが速いよ」

「ナガトさんが遅いんです。まあ、病み上がりだから仕方ないんですけど」

ふう、とカレンさんが溜め息をつく。

「全くだよ。老人をいたぶるもんじゃないさ」

「まあ、確かに年齢は一番ですけど。力の面では誰も及ばないでしょ?」

「いやいや、それは言い過ぎだろ?もうかつての力などないよ。いかに『治療』で少しは回復したとはいえ」

「それでも十分です。あなたがいなければ、オルドは封じられなかったんですし」

痩せ気味のその人は、ずっと困ったような笑顔を浮かべている。誰だろう?

「カレンさん、この人は」

「あ、ごめんね。この人はナガトさん。原初の『終末兵士』の生き残り」

「え……!?」

「あ、心配しないで。彼は味方だから。ナガトさん、彼が別の世界から来た『蛇の依り代』のクラン君。この子は『j』の末裔のミラちゃん」

「……!!君たちがか。話には聞いてたが……」

ナガトさんが手を差し出した。

「会えて光栄だ。よろしく頼む」

「こ、こちらこそ」

僕は彼の手を握った。ミラも訝しげに握手する。

「そんなに凄いのか、この男は」

「戦闘能力だけなら私の知る限り兄さんも超えるわ。私はもちろん、サイファーさんやノワールさんも及ばない」

「はは、それはないよ。『力』を解放しない限りは、僕は君にも勝てないさ」

「何言ってるんですかもう。王宮でセシル様やサイファーさんたちが待ってますよ?」

「お、そうだった。……っとせっかくだから、君も来るかい?そんなに急いでも仕方ないだろ」

「いいんですか?」

「ああ。僕の快気祝いをやるらしい。全く、少しはそっとしておいてほしいもんだけどね」

と言いながら、ナガトさんは満更でもなさそうだ。見た感じただの優しそうな人に見えるけど……何か不思議な人だな。

#

※90以上で?
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 22:27:06.03 ID:57X4vVI60
390 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/08(土) 10:48:17.99 ID:85sIW9hvO
#

「おお……結構人がいるな」

大広間には既に20人ぐらいの人がいた。その一角にサイファーさんがいる。

「あ、来ましたね」

「やあ、サイファー君。久し振りだね」

「急に来るって聞いてビックリしましたよ。もう、身体は大丈夫なんですか」

「まあ、ぼちぼちだね。マエザキ博士には感謝しても感謝しきれない。
捨てた命のはずだったんだがね。まさか生き永らえるとは思わなかった」

「捨てた命?」

僕の質問に、ナガトさんが肩をすくめた。

「この世界のオルドを封じる時に力を使い果たしたはずだったんだがね。
何の因果か、僕は死なせてもらえなかったらしい」

「まだ生きて為すことがある、ということですよ。クラン君、彼の紹介は」

「カレンさんに軽く」

「そうか。彼はこの世界の元『終末兵士』だ。一人で『一角獣』に抗ってきた。
彼には色々助けられてきたんだ」

ハハ、とナガトさんが笑う。

「まあ導いたのは君だけどね。僕が向こうにいる間、こっちに変わりは?」

「さほど。一度、ここの場所を捕捉されかけましたけど」

「そうか。そして、この子たちも協力してくれていると」

「協力どころか随分助けられてますよ。向こうの『ブレイズ』は彼らが倒しましたし。サウルももういません」

「……!!『蛇』の力は流石に凄いものだね」

僕は慌てて手を振った。

「いえ、僕じゃなくて師匠のお蔭です。僕がやったことなんて、ほとんど……」

「いや、見れば分かるよ。君の力は既に相当なものだ。
サイファー君、彼に稽古とかは付けたのかい?」

「多少は。あと、彼の師匠であり妻でもあるイマーラという女性は相当なものですよ。
『覚醒者』ではあるようですが、タキと五分にやり合ってましたし」

「タキ君とか!?それは凄いね。今度機会があったら、ぜひ会ってみたいものだ。
クラン君とも一度稽古してみたいものだね」

「え、いいんですか?」

「今日はバタバタしているだろうから、『過去の世界』から戻ってきたらかな」

ナガトさんを妙齢の女性が呼んでいる。「ちょっと挨拶に」と彼は向こうに行ってしまった。

「っと、カレン。まだ出発まで時間はあるよな」

「ええ。それまで、誰かと話して来たら?」

広間を見渡すと、見覚えのある顔がちらほらいる。誰の所に行こう。

1 ノワールとヘカテル
2 オリヴィアとランダム
3 エリスとケイとおっさん
4 マルコ(&カレン)
5 ナガトと女性(?)

※2票先取

391 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/08(土) 11:35:50.10 ID:85sIW9hvO
1……vs天使樹対策
2……ミラ関連
3……隠密&上級職関連
4……射撃関連
5……vs終末兵士対策

になります。
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 11:44:12.37 ID:RAF6erfu0
2かな
せっかくミラ連れてきたんだからミラ強化しよう
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 12:04:36.58 ID:YzB3yHcpO
2
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 13:14:42.41 ID:FWmfr92xO
ミラ強化よりもこういう時しか会えないだろう人とパイプ作ったほうがいいと思う
3
395 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/08(土) 13:44:13.25 ID:/knipe2GO
#

「ん」

「おお、来たな。あっちに行くらしいな」

ランダムがニヤリと笑った。その隣にはなぜかオリヴィアがいる。

「ええ。オリヴィアも来てたんですね」

「まあな。ナガトにこいつを見てもらおうと思ってな。
『j』の生態は人間とそんなに変わらねえってことは分かったが、そもそもどういう存在かは未だ不明のままだ。
で、この中じゃ一番年長のナガトの意見も聞きたくてな」

オリヴィアがむすっとした顔になる。

「全く、地上に上がったらいいが意外と暇だぞ。自由に動けんしな」

「そりゃ今の段階で外をうろついたら確実に騒ぎ起こすだろうが。だから一般常識教えてるんだよ」

「そんなものはとっくに理解している。……と、その娘は」

「お前がオリヴィアか」

ミラがオリヴィアの前に立った。

※2人の反応
01〜15 誰だこいつは
16〜40 自分から名乗れ
41〜75 ララの姉か
76〜89 ララの姉か。面白そうな奴だな
90〜00 うふふ……
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 13:45:39.39 ID:qC/s6Igx0
397 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/08(土) 16:08:16.79 ID:W1IxhlM8O
「自分から名乗れ」

オリヴィアが不機嫌そうに返すと、ミラは短く「ミラだ」と答えた。沈黙が流れ、微妙に険悪な雰囲気だ。

「お前がララの姉か。随分違うな」

「あいつはあいつだ」

「……なるほどな」

互いにあまり関心がなさそうというか、話したくない雰囲気がある。ランダムもそれを察したのか、間に入った。

「おいおい、同じ『j』じゃねえか。ララとは上手くやってたのに、どうしたってんだ」

「……何か気に食わん」

「同感だ。理屈じゃないが、どうにもな」

性格が近すぎるからなのだろうか、相性はあまり良くないみたいだ。

※80未満でイベント終了、判定を一つ入れます
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 16:09:31.88 ID:qsqSCkoBO
399 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/08(土) 16:50:06.94 ID:nUi19BD9O
※クリティカル

「ま、まあそう言わずに。握手くらいしたらどうだ?」

「ふん、好きにしろ」

「まあ、そのくらいならしてやる」

ランダムの勧めに応じ、2人が渋々と手を差し出す。互いの手が触れた瞬間……


ビリッッッ


「「ッッ!!!?」」


ミラとオリヴィアが飛び退いた。

「どうしたの??」

「……い、いや……何かが見えたような」

「……同感だ、一体これは……」

2人は恐る恐るもう一度手を握る。今度は身体が激しく震え始めた。身体も、元の青色に戻っている。

「おいおい、これマジで大丈夫なんか??」

「ミラッ!?ちょっとしっかり!!」

ハッと我に返ったのか、ミラが手を離す。同時に、彼女たちの外見も元に戻った。

「……そういうことか」

「え?」

オリヴィアも汗を流しながら頷く。

「私も理解した。なるほど、貴様『統べる者』か」

「……何それ?」

「お前たちが『エメリア』と呼ぶ者だ。全てを一とする存在。その片鱗を感じた。
元々私が、どういう存在かは聞いたことはないな」

「……うん」


「私には親はいない。ただ作った存在は知っている。『オルド』という男だ」

400 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/08(土) 16:50:34.04 ID:nUi19BD9O
「……何だって??そいつはマジか??」

ランダムが血相を変えた。

「あの男は全てを壊そうとしていた。狂気の研究成果の一つが、『j』──『Judgement Jelly』だ。
不定形人工生命体にオルディニウムの力を注ぎ込み、それを以て『蛇』も『一角獣』も吸収する究極生命体を作らんとしていたわけだ」

「『エメリア』だね」

「そうだ。全てを統べ、一とすることで世界の再生を願った。だが、妻のヘルラにすら秘密にしていたこの研究は失敗した。
作り出した『私』は奴の手には負えない存在だったからだ」

ミラも頷く。

「そういうことらしい。で、オルドから逃走し『穴』の最深層で魔力を食らって生きてきたと。
触れることでこいつの記憶と知識は共有したからな。逆もまたしかりだが」

「そういうことだ。相性が悪いわけだ、『統べる者』として作られた私と、既にそうなりかかっているミラは余りに近い。
向こうの世界にいる『私』は弱っているようだから、ここまでではあるまいが」

「……まあ、背景を理解すればどうということもないな。で、どうする?」

「どうするって、何を」

僕の問いにミラが苦笑した。

「『同化』だよ。そうすれば、さらに『エメリア』に近付く」

「……ちょっと待てよおい」

ランダムが険しい表情になった。

「そいつぁまずいだろ。制御できんのか?もしできなかったら破滅だぞ?」

「やってみなければ分からんだろ。クラン、お前はどう思う」

1 やればいいんじゃないかな
2 いや、やめるべきだよ

※3票先取
1はハイリスクハイリターン、2は通常進行です。
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 17:05:45.98 ID:qsqSCkoBO
2
どこかでエメリア化を試して感覚掴んでからにしたい、アイテム等の保険もエメリア化の経験もない今やるのは怖すぎる
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 17:17:55.72 ID:dfC8DjDh0
2
それは最終手段に近いのではと思う
ミラの限定エメリア化でも難しいような状況になってからもう一度検討すべきかと
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 17:20:31.64 ID:bZTa6HrDO
2
404 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/08(土) 21:20:52.93 ID:necRhnjDO
「いや……それはやめといた方がいいんじゃないかな」

「むう……そうか。ちょっと楽しみだったのだが」

ミラが肩を落とした。さすがに今そこまで危ない橋を渡らなきゃいけない状態じゃない。

「まあ、時期が来ればすればいいだろう。それまでは、私も好きなようにさせてもらうさ」

「好きなように?」

「もう一般常識は大分分かったからな。普通に外に出ても問題あるまい?」

ランダムが慌てた。

「ちょ、ちょっと待てって!?お前、外に出てどうするつもりだ?」

「いや、旨い飯でも探しに行く程度だ。心配するようなことはしないから安心しろ。
それに、この世界は当面安泰なんだろう?ミラの世界経由で『壊れた世界』の連中が乗り込むこともないしな。
だったら、動きがあるまでただの『オリヴィア』として生きるのも悪くないだろう?」

「ま、まあそうなんだけどよ……」

1 黙っている
2 過去の世界にオリヴィアを連れていく

※2票先取
405 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/08(土) 21:51:48.29 ID:necRhnjDO
上げます。
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 21:58:06.64 ID:dfC8DjDh0
過去の世界に連れて行くというのは、まさか過去の世界で生活してもらうということですか?
それともただ単に一緒に行動することになるからそういうイベントが中心になるということでしょうか?
407 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/08(土) 22:11:54.69 ID:necRhnjDO
>>406
後者ですね。ただ居座る可能性はあります。
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 22:37:28.53 ID:dfC8DjDh0
2
あとでバレて機嫌悪くされるても困るし
貴重な戦力だから居座るのはやめてほしいところではあるが
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 22:40:33.91 ID:LxDyaihf0
2
410 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/08(土) 23:12:08.12 ID:necRhnjDO
「じゃあ、一緒に『過去の世界』にでも行く?」

オリヴィアの目が輝いた。

「本当か!!?あそこなら退屈はしないな。ここよりはずっといい」

「おいおい、向こうに定住するつもりじゃねえだろうな……向こうには魔物なんてお話の中にしかいねえんだぞ?
トラブったら厄介なんてもんじゃねえ。頼りのタキも入院しているらしいしな」

「ああ定住か、それもいいな。とにかく、私は一緒に行くからよろしく頼むぞ」

ピョンピョン跳ねながらオリヴィアが一緒についてきた。ミラが不安そうに耳打ちしてくる。

「いいのか?」

「うーん……そのぐらいはいいと思うんだけど」

「こいつの手を通して色々知識を共有したんだが、あそこは誘惑が多すぎるな。ちょっと気になる」

確かに「過去の世界」は僕らの世界とは比較にならないほど進んでいるけど、問題ないと思ったのは甘かったかな。
でも今更前言撤回もできないし、仕方ないか。

※85以上で追加行動(これがラスト、未満で「過去の世界」へ)
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 23:23:38.71 ID:VMUuG2370
x
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 23:24:07.84 ID:qsqSCkoBO
はい
413 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/08(土) 23:31:52.23 ID:necRhnjDO
今日はここまで。

分かりにくいかと思いますので補足説明しますと、ミラとオリヴィアとで知識の共有が行われた結果、オリヴィアは自己の生誕理由を把握できたというわけです。
元々断片的に「エメリア」の存在は知っていたわけですが、それがミラの知識によって補強された結果、真実に辿り着いたわけですね。
(元々『j』の知能が人間を凌駕しているという事情もあります)

とはいえ、オリヴィアはそれを知ってもあまりどうとも思っていませんが。彼女にとって大事なのは旨い飯です。
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 01:01:14.48 ID:YrjoOFOOo
ただの腹ペコキャラか……
415 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 07:37:05.56 ID:99oKMQsKO
>>414
であるがゆえに定住確率は高めです。
居着いても退場するわけではありませんが、引っ張り出すのが手間です。
416 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 08:42:13.44 ID:g4URZccOO
#

「ここが『過去の世界』か」

ミラがキョロキョロと車内から外を見る。

改めて、信じられない光景だ。背の高い建物があちこちにあって、車はどれもとても速い。
僕らの世界がこんな感じになることなんてあるんだろうか?

「実に面白い所だぞ。貴様も感じ取っているだろう」

「確かに、無数の『声』が行き交っているな。全部を聞き取ろうとしたら、確実に頭が壊れる」

「クク、そうだろう。これを感じたら、あの世界など退屈でつまらんさ。
で、これからどこに行くんだ?またあの『ウエノ』というところか」

車を運転する老人が答える。

※10の倍数かゾロ目、90以上で寄り道
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 08:48:04.94 ID:1iu5x/IDO
はい
418 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 09:04:52.74 ID:g4URZccOO
※クリティカル、寄り道あり
(以降のクリティカル範囲は95以上、クリティカルのため基本はポジティブイベント)

「いえ、ずっとずっと遠い所でございます。ここからは……そうですな、3時間は見て頂かないと」

「3時間か、随分あるな。しかし、もう昼時だぞ?腹が減るではないか」

「ええ。ですので、その前に腹ごしらえをと」

不満そうなオリヴィアに老人が微笑む。彼女の表情が一気に明るくなった。

「そうか!どこに行くのだ?」

「ふふ、お口に合えばよいのですが」

※老人(矢向)の行き先
1 ニンニクの匂いが薫る大行列
2 唐辛子の匂いが薫る大行列
3 店主が何か食べている大行列
4 自由安価(お好きなお店をどうぞ)

安価下(どれでもミラとオリヴィアは気に入ります)
419 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 09:09:24.46 ID:g4URZccOO
※多数決ではありません。
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 09:10:37.58 ID:PTOPiTaB0
3
421 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 17:46:52.43 ID:Y43V8li1O
#

「……ここは」

連れられてやって来た先には異常な行列があった。40……いや、50人以上はゆうにいる。これに並べ、というのだろうか?

「ええ。蓮次郎様からそこのお嬢様はお食事に大層興味がおありだとお聞きしまして。
ならばと思った次第です。まだ打ち切られていないようで良かった」

「一体何の料理だ?並んでいるのは男ばかりだが」

「『ラーメン』というものです。私の知る限りここが一番の美味でして。
火蓮様は『次郎』なる豚の餌をお好みになられますが、私にはさっぱり理解できませぬ。やはりここでありましょう」

矢向さんがオリヴィアに笑いかける。何だろう、その「ラーメン」とは。

奥の方から頭が禿げ上がった老人が器を持ってやって来た。あれだろうか。

「ああ、ごめんね。そこのお嬢ちゃんたちまでで終わりだ。……と、矢向さんじゃないか!久し振りだねぇ」

「家元もお元気そうで。私はそろそろ隠居ですな」

「何をおっしゃる!滝の御仁はどうですかな」

「多忙にしてますよ。『総本家』に来れないのを残念がっておりました」

「ですなぁ。お嬢ちゃんたちは、知り合いで」

「客人ですよ」

オリヴィアが老人の器を覗き込んでいる。

「旨そうだな」

「おう、うちの自慢の『大不純』だ、是非食べていってよ」

「うむ。……スープは魚介類が豊富だな。イカのトンビに昆布、丸鶏……フジツボもあるな。非常に豊潤な味とお見受けした」

「お嬢ちゃん、うちに来るのは初めてかい」

「うむ。というかこの国自体が初めてだ」

……オリヴィアはこの国の言葉が分かるのか?僕はカレンさんにもらった「翻訳機」を通さないとちんぷんかんぷんなのに。
何より、見ただけであのスープの中身が分かるのか。「j」の能力なのかもしれないけど。

老人がニヤリと笑った。

「随分日本語が達者だね。しかも素人じゃない。矢向さん、この子は滝家の料理人かい?」

「いえ、違いますが」

「そうかいそうかい。まあ、味の分かる子は大歓迎だ。もうちょっと待ってて」

老人が満足そうに店に入っていった。

「彼は?」

「この店の主にございます。全国から美味を求め、深夜から並ぶ者もいるとか」

「え?そ、そうなんですか」

「ええ。列が進みましたよ、行きましょうか」
422 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 17:50:44.63 ID:Y43V8li1O
#

1時間半ほど待って店に入ると、そこは7席ぐらいしかない狭い店だった。さっきの老人と老婆が2人で店を切り盛りしている。

「……メニューがないんですけど」

「『100』をお食べになられては。私は『悪魔』にしますが」

矢向さんがいうメニューの名前も意味不明だ。

オリヴィアは興味津々という感じで厨房を見ている。ミラはというと、ずっと首を捻っていた。

「どうしたのさ」

「いや、不思議なものだな。ここにマナはないのに、ひどくあの『ラーメン』には滋養強壮の効果がある気がする」

店主がニヤッと笑った。

「昨日のスペシャルの残りでスッポンを使っているからね、精が出るよ」

「スッポン?」

「外人さんには分からねえか。まあ食べてみなよ」

どん、と丼が置かれた。……スープが真っ黒だ。これは食べ物なんだろうか?

「ふむ、来ましたね。では、頂きましょうか」

※ミラとオリヴィアの基礎能力がアップします(各ステータス平均24程度)

※ミラとオリヴィアの特殊能力習得有無(コンマ下)
75以上で習得

※クランの感想(コンマ下2)
01〜30 しょっぱくて食べれない
31〜70 うん、美味しい……のかな
71〜94 これは美味しい(再判定)
95〜00 特殊能力習得?
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 17:50:57.08 ID:J3B2pJ4d0
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 17:51:30.65 ID:1iu5x/IDO
はい
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 18:16:42.27 ID:KTPAoGf90
クランはサイファーに稽古つけてもらいにイマーラと来たときに次郎を食べて、次郎については知ったけどラーメンという単語は出てなかったな
知る順番がおかしくて草
426 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 18:40:37.26 ID:2s0CnJ+YO
>>425
別物という認識ですね。「ジロウ」という食べ物として覚えています。
427 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 22:09:20.23 ID:65yyxNDnO
#

「うむ!美味だった」

「全くだな。これは私たちの世界でも是非食いたいものだが……クラン?」

店を出て上機嫌の2人に、僕は少し息をつく。

「うん……美味しかった、のかな?」

「何で疑問系なんだクラン」

「いや、美味しいんだけど……ちょっと濃かったかな」

そう、確かに美味しかった。大ぶりの肉は柔らかかったし、小さく小間切れに煮られたのも味が染みてて格別だった。
ただ……あれだけだと正直、疲れる。何か口を休めるものが欲しい。

そんな僕を見て矢向さんが苦笑した。

「初めての人には濃すぎる味でしたか。ただ、食べ慣れていけば分かりますよ」

そんなものなのかな。というか、あの2人はさらに元気になったようだけど、どういうことなんだろうか。

#

車は猛スピードで走り出した。この「高速道路」ではかなり飛ばしてもいいらしい。ウガスが聞いたら喜びそうな場所だ。

「どこに行くんですか?」

「貴方も会ったことがあるかもしれませんが、マエザキ博士の研究所です。
この世界の叡知が結集していますから、貴方の求めるものもそこにあるでしょう」

マエザキさん……確か、一度会ったかもしれない。色黒の、初老の人だっけ。天使樹対策が進めばいいのだけど。

#

※70以上で????がいる
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 22:11:47.20 ID:6P7iYqqT0
429 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 22:43:12.97 ID:65yyxNDnO
※訂正です。マエザキとは会っていませんでしたので上の内容を修正します。

#

「うむ!美味だった」

「全くだな。これは私たちの世界でも是非食いたいものだが……クラン?」

店を出て上機嫌の2人に、僕は少し息をつく。

「うん……美味しかった、のかな?」

「何で疑問系なんだクラン」

「いや、美味しいんだけど……ちょっと濃かったかな」

そう、確かに美味しかった。大ぶりの肉は柔らかかったし、小さく小間切れに煮られたのも味が染みてて格別だった。
ただ……あれだけだと正直、疲れる。何か口を休めるものが欲しい。

そんな僕を見て矢向さんが苦笑した。

「初めての人には濃すぎる味でしたか。ただ、食べ慣れていけば分かりますよ」

そんなものなのかな。というか、あの2人はさらに元気になったようだけど、どういうことなんだろうか。

#

車は猛スピードで走り出した。この「高速道路」ではかなり飛ばしてもいいらしい。ウガスが聞いたら喜びそうな場所だ。

「どこに行くんですか?」

「貴方も会ったことがあるかもしれませんが、マエザキ博士の研究所です。
この世界の叡知が結集していますから、貴方の求めるものもそこにあるでしょう」

マエザキさん……確か、名前だけは聞いたことがある。天使樹対策が進めばいいのだけど。

#

「おお!君がクラン君か!よく来てくれた!
その2人が、噂の『j』だな。君たちもようこそ、浅間山オルディニウム研究所へ」

車から降りると、色黒の初老の男性が大きく手を広げて出迎えてくれた。博士というから痩せた人かと思ったけど、むしろ凄く筋肉質だ。

「ナガト氏の件、お疲れさまでした」

「いやあ、あれは前代未聞の経験だったな。現在発掘されているオルディニウムの約8割を彼に注ぎ込んだのだから」

「『注ぎ込んだ』?」

「おお、彼とは入れ違いだったか。その分だと、もう会ってたようだな。
彼はオルディニウムの充電池みたいなものでね。そのエネルギーで動く生体兵器、というべきものだ。
まあ、本人はそれを破壊の力に使うつもりはないし、こちらもオルディニウムの使用は多元世界の平和のためだと思って割りきっとるがな」

ガハハ、とマエザキさんが笑う。それにしても、研究所なんてそれらしいのはどこにもないけど……

「この地下に何かあるな」

「ほう。よく気付いたな。そう、研究所はここから地下300mの所にある。
私に付いてきてくれ。矢向君もどうかね」

「そうですな。お供しましょう」

タキさんのお兄さんの家にあったような箱に乗り込むと、それは急に下に落ち始めた。僕は慌てたけど、ミラとオリヴィアは平然としたものだ。
「大体ここの世界の常識は覚えた」らしい。

着いた先は、銀色の金属で覆われた部屋だ。廊下は何かの明かりで照らされている。白衣の人々が、ちらほらと見えた。

「ここが私の研究所だ。さて、要件を聞こうか」

※天使樹の花粉対策
01〜20 うーん……(1回だけファンブル扱い)
21〜35 できるが、1週間時間をくれ(84日目に完成)
36〜70 3日必要だな(80日目に完成)
71〜94 明日にはできるな
95〜00 上+ついでにこんなのも作っておこう
430 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 22:44:04.92 ID:65yyxNDnO
>>429
要件を聞こうか→要件を詳しく聞こうか

以上に訂正です。
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 22:46:29.15 ID:1iu5x/IDO
はい
432 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 23:01:12.21 ID:65yyxNDnO
再判定です。(ファンブル無効権利残り4回)
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 23:02:25.94 ID:KM+Zl8OvO
はい
434 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/09(日) 23:50:21.35 ID:GtZSxTRqO
#

「……なるほど、状況は分かった」

カタリ、とマエザキさんが銀色のカップを置いた。中にはコーヒーが入っている、らしい。

「できそうですか」

「そうだな、明日には花粉用の防塵マスクはできるな。
君もプレーンウォークを使えるらしいと聞いているから、明日夕方ぐらいに取りに来てくれれば渡せるだろう。
とりあえず、試作品を5つぐらいでいいかな?」

「はいっ、ありがとうございます!!」

満足そうにマエザキさんが頷く。

「礼儀正しい辺りは、やはりマルコ君に似ているな。血縁、ではないのか」

「僕の『同位体』だと」

「なるほどな。彼も女性にはモテたが、君はそれ以上のようだね。両手に花か」

※オリヴィアの反応
01〜70 首をかしげる
71〜94 そ、そういう関係じゃないぞ!
95〜00 そ、そういう関係じゃない……けどそれも悪くないな
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 23:52:02.17 ID:1iu5x/IDO
はい
436 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 00:03:02.37 ID:eCwy8Z02O
ミラは頬を膨らませたけど、オリヴィアは首をかしげている。まあ、そりゃそうだ。

「おっと、失言だったかな。スマンスマン。
ところでその天使樹とやらだが、恐らくはオルディニウムによる変異体だな」

「……え、そうなんですか?」

「うむ。というか大体の魔物と呼ばれる存在は、『穴』のオルディニウムの影響で遺伝子変異などをしたものだ。
故に、オルディニウムに類似するモノを放射する存在も何点かおるらしくてな。
恐らく、天使樹──サイファー君のいう『セフィロト』の花粉もそれに近いものだろうな。とすれば、防護服の要領でマスクも作れる、というわけだ」

なるほど、早く作れるわけだ。……とすると?

「何で巨大化したんですか?」

※偶数かゾロ目、95〜00で判明
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 00:03:41.52 ID:rumEI5Ns0
c
438 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 00:12:16.44 ID:eCwy8Z02O
「まあ考えられるのは、オルディニウムを持った誰かがさらに変異させた、という辺りじゃろな。心当たりはあるかね?」


……「ランダム」だ。モリブス近くで採れた魔洸石を使ったなら……十分あり得る。


「クラン、まさかこれは」

ミラも可能性に気付いたようだった。これは、かなり嫌な予感がする。

「マエザキさん、巨大化した天使樹をどうやって駆除できますか?」

01〜35 それは、こちらが兵器を送るしかないな(ロックモールは「ランダム」撃破後もしばらくは危険、1回だけファンブル扱い)
36〜75 そりゃあ、燃やすしかないな(?????入手)
76〜94 こいつを使えばいい
95〜00 上+α
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 00:13:02.83 ID:Qn6xJTV5O
440 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 00:21:13.69 ID:eCwy8Z02O
「こいつを使えばいい」

マエザキさんは銃弾を置いた。

「これは?」

「対オルディニウム変異生物用、『アンチO弾』だ。既に実戦でもマルコ君や火蓮君たちが使っている。
命中すれば遺伝子情報は破壊され、一気に朽ちていく。的は大きいらしいから、まあ適当に撃っても問題はあるまい」

この銃弾に、それほどの効力があるのか。ちょっと信じがたいけど。

「ありがとうございます!!じゃあ、明日の夕方に来ればいいんですね」

「そうだ。それまでは暇だろうから、適当に時間を潰すといい。
近くに偏屈だが腕のいい刀鍛冶がやっている温泉宿もある。そっちに行くのもいいだろうな」

#

※自由行動

1 温泉宿に行く
2 滝の見舞いに行く
3 研究所を見学、オルディニウムを見る
4 ネロやオルドの所に行く(米モハーベへ)
5 その他自由安価

※3票先取
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 00:49:47.52 ID:Qn6xJTV5O
5
エメリア化を制御する手がかりを得られないかアミールの住処に行く
442 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 01:27:50.73 ID:eCwy8Z02O
>>441
実行可能です。手掛かりがあるかは不明ですが、行く意味があるかもしれません。
443 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 06:58:28.27 ID:tlQcXQB/O
上げます。
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 08:30:19.98 ID:Y8QKt7bw0
2
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 08:51:29.02 ID:topcXErDO
2
446 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 09:40:40.33 ID:2++Dy7YRO
もう一度上げます。
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 09:43:06.96 ID:vW9QaqeM0
>>441に1票
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 09:45:09.18 ID:vW9QaqeM0
ララみたいにミラの強化も出来ればなと
滝の見舞いも行きたくはあるが
449 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 11:48:24.66 ID:2++Dy7YRO
1では????がいる確率が極めて高いです。2は経過観察、3でもミラ増強チャンスがあります。
4は武器など、>>441はその通りの展開です。
450 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 13:51:44.06 ID:2++Dy7YRO
なお、まだ決定していません。
(2と441に2票ずつ)
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 16:16:09.92 ID:uTUZ4jRB0
2
452 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 19:33:41.14 ID:AJMJou2nO
#

「確か、この近くだったかな」

僕は考えた末、タキさんのお見舞いに行くことにした。白い、あの大きな建物が彼が入院している病院らしい。

「タキ、とはあの男か」

「うん。それがどうかしたの?」

※10以下で?(1回だけファンブル扱い)
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2020/02/10(月) 19:48:10.37 ID:NuzFYoF3o
ほいさ
454 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 20:41:23.30 ID:AJMJou2nO
「いや、ここの10階にそれっぽいのがいるな」

「感知魔法?」

「いや、電波を読んだだけだ」

病院はやけに静かだ。誰も訪れないのだろうか。
オリヴィアが先導する形で10階へと向かう。どうやら、受付を済ませないといけないらしい。

「面会の方ですか」

「はい。タキレンジロウさんはこちらと聞いて」

01〜15 今は伝染病対策で全ての面会をお断りしているんです
16〜35 家族の方以外の面会は、ちょっと
36〜85 1002号室ですね
86〜94 1022号室ですね、明日には一時退院しますけど
95〜00 ……クラン君か
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 20:42:15.47 ID:C8v4g7vF0
うりゃ
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 20:42:20.92 ID:XuNw0+bVO
457 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 20:46:56.15 ID:AJMJou2nO
「1002号室ですね。こちらへ」

白衣の女性に案内され、扉をノックする。

「失礼します」

※滝の容態
01〜50 全身を管で繋がれている
51〜85 点滴を受けている
86〜94 PCで作業中
95〜00 上+α
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 20:47:36.93 ID:XuNw0+bVO
はい
459 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 20:55:55.63 ID:AJMJou2nO
「入っていいぞ」

ドアを開けると、タキさんは個室の机で何か作業をしていた。見た感じ、体調は前に会った時より随分良さそうだ。

「……大丈夫なんですか?」

「クラン君か、報告は受けている。マエザキ教授の所に行っていたそうだな。
俺の身体なら心配するな。現場復帰にはまだかかるが、仕事ならある程度はできる」

「随分かかりそうな話でしたが」

「癪だが、青山は優秀だ。あと、長門──俺の知る男とは厳密には違うらしいが──あいつが昨日来てな。
それで随分楽になった。『時を少し早めた』らしい」

「そうなんですか」

ふう、とタキさんが息を付いた。

※70以上で何らかの情報
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 20:56:35.63 ID:C8v4g7vF0
はあっ
461 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 21:04:06.45 ID:AJMJou2nO
※情報なし

「それで、君たちがここに来た要件は何だ。俺のことが心配というだけで来たわけではあるまい?」

1 奇門解放のコツを教えてほしい(奇門解放強制習得+経験点上昇チャンス)
2 「エメリア」化を防ぐには(低確率)
3 ナガトについて
4 その他自由安価

※3票先取
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 21:07:58.82 ID:XuNw0+bVO
1
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 22:19:51.73 ID:uTUZ4jRB0
1
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 22:23:23.81 ID:topcXErDO
1
465 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/10(月) 22:30:23.23 ID:AJMJou2nO
今日はここまで。


なお、別作品をR板で始めました。短編〜中編の予定です。
こちらの更新頻度が落ちない程度に進行しますので、もしよろしければ。
466 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/11(火) 08:58:17.20 ID:SdCJO+bkO
※経験点 76p 奥義習得ポイント 3p

「『奇門解放』のコツを教えてほしいのですが」

「……なるほど」

タキさんが席を立った。

「俺の身体はまだあれに耐えられんから、実演はできない。だが、協力できるものは協力しよう。
あれが、生命力を闘気に変換する技だとは知っているな」

「はい。ただ、今の僕では『宝石』の力を解放しないと押さえ込めなくて」

「だろうな。肝心なのは、生命力の残し方だ。そして、倍化させた闘気をどう使うかも要になる。
奇門を解放する時、丹田に全神経を集中しろ。丹田とはヘソの下だ。
やり慣れてくれば『宝石』の力なしでもできるかもしれない」

「何か、難しそうですね」

「簡単にできれば奥義ではない。ただ、不可能でもない」

随分さらっと言うけど、本当にできるのだろうか?……ちょっとやってみよう。

01〜60 ダメだこれ
61〜80 ん……何とかできるかも
81〜94 あ、できた!
95〜00 ……!!
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 09:25:22.80 ID:zZu6MTdDO
はい
468 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/11(火) 12:26:37.52 ID:W1//rWrcO
おヘソの下に全力で力を込める。生命力が外にあふれてくるのが分かる。
それを全身に纏わせると、強烈な脱力感に襲われた。

「ぐっ……!!」

力が逃げるのを必死に抑え込む。……これは辛い。

「ぐ、ぐわっ……」

もう少しでできそうだけど、1分ぐらいで限界が来た。もう一度おヘソの下に力を入れ、纏わせていた力を元に戻す。

「ぷはあっ!……はあっ、はあっ……」

「もう一歩、というところだな。『宝石』の力を使えば、反動はなくなる程度にはなったか」

「も、もう一歩、ですか」

「そうだ。後は慣れだな。あとは、『奇門』を解放した後だ」

「……後、ですか」

「そうだ。君も見ただろう?『四天』を」

あの「分身する」技か。でも、あれを身に付けるのはかなり大変な気が……

※「奇門」開放後の反動が軽減されます(1時間→20分)

※「四天」習得判定
01〜80 うん、まだ無理だ
81〜94 ……あれ?(再判定)
95〜00 マジか
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 12:39:59.93 ID:pVZw+8c+O
はい
470 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/11(火) 15:27:53.57 ID:UT/64FVIO
#

「で、早速試すと」

病院から出て、近くの広場の一角に僕らは移動した。タキさんも一緒だ。

「学生の邪魔にならないよう注意してくれ。『奇門』を解放したら、俺の言う通り動け」

「はいっ」

宝石に触れ、「奇門」の力を解き放つ。身体に闘気が満ちていった。

「まずは普通に構え……そうだ。そして、極限まで迅く動け」

「迅く、ですか?」

「そうだ。俺に一撃を加えるつもりで来い。直線ではなく、弧を描くように迫れ」

弧を描く?どういうことだろう。

でも、とりあえずはやってみるか。タキさんを軸に、半円を描くように……


ブォン


……あれ?


「お」

「これは……」

タキさんが、ニヤリと笑ったように見えた。

01〜60 「四天」の入り口には来たな(経験点75p、奥義習得ポイント2p、習得には再度修行が必要)
61〜80 ……もう一歩だ(経験点100p、奥義習得ポイント3p、「四天」習得は条件付きで可能に)
81〜94 ほぼ見えてきたな(経験点150p、奥義習得ポイント5p、「四天」習得可能に)
95〜00 「四天」「増長」習得
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 15:29:19.23 ID:KurRpkcN0
f
472 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/11(火) 16:12:28.83 ID:UT/64FVIO
経験点 151p 奥義習得ポイント5p

視界が激しくぶれる。こんな速く動いたことはない。
ひょっとして、今の僕は傍から見たら分身しているようにみえるのかも……

「うわっ??」

自分の身体を制御できなくなり、僕は激しく転がった。

「『四天』の入り口には来たな」

「……これでいいんですか?」

「やり方は間違ってない。あとは止まった反動を使ってからの超速度での攻撃ができるか、だ」

「あそこから攻撃するんですか?」

「君も見ただろう。そこから4種……いや5種の攻撃が可能だ。
『増長』『広目』『持国』『多聞』……そして『毘沙門』。
『奇門』の解放で使えるのは毘沙門以外の4種だ。やり方は簡単だから、すぐに覚えられる」

簡単なわけがない。しかし、この動きの延長にそれがあるのか。

周りの若い人たちが、びっくりしたように僕らを見ていた。

「やはり目立つか。とにかく、今度会う時にまた教えよう。
その時には、俺も実演できるようになっているだろう」

※「四天」の習得には再度滝と会う必要があります(すぐは不可)。
経験点300p、奥義習得ポイント15pが必要です。

#

※70以上で追加イベント
70未満で78日目へ
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 16:14:00.36 ID:mDcRiWZY0
はい
474 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/11(火) 21:38:12.45 ID:A2SD8YCiO
【78日目】


「むう……」

朝食のパンを、ミラが乱暴に噛った。昨日の夜から、どうにも彼女は不機嫌だ。
原因は何となく分かっている。僕から「食事」を取ろうとしたら、オリヴィアに「……貴様何やろうとしてるのだ?」と邪魔されたからだ。

いや、邪魔という表現は適切じゃないか。ミラは単に、僕に甘えて寄り掛かってただけだから。
つまり、オリヴィアの目を気にしてしまったというわけだ。

「何あいつイラついているんだ?」

1 さあ、何でだろうね
2 ミラは僕と過ごしたかったんだよ
3 オリヴィアのせいかな
4 僕がもう少し気を使うべきだった、かな
5 ……今夜になれば分かるよ
6 ……今から部屋に戻る?ミラ
7 その他自由安価

※2票先取
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 21:39:20.10 ID:i/AfNBo70
4
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 21:40:20.94 ID:pVZw+8c+O
4
477 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/11(火) 22:47:41.08 ID:A2SD8YCiO
「僕がもう少し気を遣うべきだった、かな」

オリヴィアは訝し気に首をひねる。ミラはというと……

「なら今夜はちゃんとしてくれ」

やれやれと溜め息をつかれた。どうにも僕は好意に対して受け身で、自分から動くということが苦手だ。
ラーナも師匠も、押しが強いもんなあ……。ミーシャもエルライザもそうか。
ミラも多少なりとも僕に好意は持っているわけだし、それに応えてあげないとなあ。

(自由行動1回目)

1 マエザキに紹介された温泉に行ってみる
2 マエザキの研究所に行く
3 滝のいる病院に行く(稽古は不可)
4 リナのいるマンションを訪れる
5 適当に都内観光する
6 その他自由安価

※2票先取
※決まらない場合は0000でリセット
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 23:05:05.98 ID:pVZw+8c+O
6
アミールの住処へ行く
魔翌力を与えてのミラ強化かエメリア化の手がかりか何かしら期待で
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/11(火) 23:16:21.71 ID:i/AfNBo70
>>478
480 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/11(火) 23:23:35.66 ID:A2SD8YCiO
今日はここまで。
481 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/12(水) 09:48:10.85 ID:heeexmr0O
「で、今日はこれからどうするんだ?マエザキとの約束の時間には間があるが」

「うん、ちょっと行ってみたい所があるんだ。ミラも気に入るんじゃないかな」

「……ん?」

#

「うむ、やはりここのマナは実に旨い!」

オリヴィアが満足そうに叫んだ。

僕らはこの世界の「アミール」さんがいる洞穴にいた。要件は、ミラやオリヴィアについての相談だ。

「ミラ、気分はどう?」

01〜20 少し、気分が悪いな
21〜60 悪くはないな
61〜94 確かに美味だな、力が溢れる
95〜00 再判定
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 09:48:39.62 ID:OzncJgMb0
h
483 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/12(水) 09:53:55.13 ID:heeexmr0O
※ミラの基礎ステータスが下になりました。

HP 500
筋力 25
技術 25
知力 24
精神 23

使用スキルの関係でウィルやイマーラの方が強い側面はありますが、現状ではクランよりは強いでしょう。
(もちろん、「エメリア化」すればハイリスクではあるものの、大体の相手には勝てます)
484 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/12(水) 10:05:26.61 ID:heeexmr0O
「確かに美味だな、力が溢れる」

納得したようにミラが頷く。

「それはよかった。で、これからミラのことを相談しようと思ってるんだけど」

「ん?私のことか」

僕らの気配を感じてか、小屋から「アミール」さんが出てきた。

「君たちか。どうしたんだ?」

「いえ、彼女を……」

ミラを見るなり、「アミール」さんの顔が引き締まった。

「……なるほど。『j』か、彼女も。それも、あそこにいる彼女よりも進行している」

「進行って……『エメリア化』のことですか」

「そうだ。まだ理性は残ってるみたいだな、話を聞こう」

#

「……というわけなんです」

「……見た目と違い、君も罪作りな男だな」

「アミール」さんが苦笑した。

「それで、『蛇』と『一角獣』の因子が彼女の中にあると。ミーシャって子の血を摂取すると、『エメリア化』したということだね」

「そういうことになります」

「ふむ」と「アミール」さんがお茶をすすった。

01〜50 僕では見当がつかないな
51〜80 仮説があるけど、聞くかい
81〜94 「エメリア化」を避ける方法は、ある
95〜00 恐らくだが、短時間なら「エメリア化」は制御できるね
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 10:33:24.36 ID:xwnsOrLDO
はい
486 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/12(水) 13:09:14.65 ID:heeexmr0O
「……僕では見当がつかないな」

「そうですか……」

「すまないけどね。『エメリア化』を忌避するために『一角獣』の血に触れないことは肝要だろう。でも、それ以上のことは分からない。
というか彼女、『一角獣』の依り代とも致してるだろ。君を介して」

「……すみません」

ふう、と「アミール」さんが呆れたように溜め息をつく。

「いや、個人として仲が良いのはいいんだけどね。
ミラ君、だったか。彼女とは良好な関係を維持したいと思ってるかい?」

5の倍数 うーん、別に関わりにならなくても困らんが
5の倍数+1〜3 せめて今ぐらいの関係は保ちたいな
5の倍数+4 ……率直に言えば、嫌いでは、ない
ゾロ目、95〜00 クランの次ぐらいには好きだ、何とかならないか
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 13:16:31.07 ID:fcX0yC9TO
はい
488 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/12(水) 16:11:31.62 ID:8/LDRr5FO
「せめて今ぐらいの関係は保ちたいな。よく話し相手にはなってもらっているし、嫌いではない」

「そうか……。まあ、今の段階なら体液が混ざらない限りは問題ないだろう。
ただ、案外そうなりやすいのには注意したいところだな」

「というと?」

「可能性はごく低いが、汗や唾などでもそうなることはあり得る。
さらに言えば、一緒に戦ったりすればその危険性は跳ね上がる、ということだね」

なるほど、絶対安全ではない、ということか。

「アミール」さんがもう一度お茶を口にした。

「君が『蛇』の因子を持っているように、ミーシャって子も『一角獣』の因子を持っている。
そして、あのイマーラって女性が君の因子に影響を受けたように、ミーシャが他人に影響を与えた可能性もゼロじゃない。
だから、ミーシャ以外からも『エメリア化』が発生しないとは言いきれないのが難しいな」

「やはり対策は必要と」

「喫緊ではないけどね。マエザキさんか、ネロさんか……その辺りに相談すべきだろうな」

#

(自由行動2回目)

1 マエザキに紹介された温泉に行ってみる
2 マエザキの研究所に行く
3 滝のいる病院に行く(稽古は不可)
4 リナのいるマンションを訪れる
5 適当に都内観光する
6 モハーベの研究所に行く(1回判定が必要、失敗時は次回訪問時に?)
7 その他自由安価

※3票先取
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 16:24:51.66 ID:/17InEJVO
1
温泉に来てる人にいい人いないかな
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 17:20:59.93 ID:npIKYN7Fo
2
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 17:24:17.85 ID:iHqLj+CH0
1
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 17:48:06.25 ID:q3dT4CUR0
1
493 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/12(水) 20:00:28.70 ID:GryzrtW4O
#

「温泉、か?」

「うん、マエザキさんも言ってたし。何かあるんじゃないかなって」

マエザキさんの研究所にはどうせ後で行く。相談はその時すればいい。
だったら、少し骨休めするのも悪くない。ちょうどお昼で、お腹もすいていたし。

研究所の車で30分ぐらいすると、何か落ち着いた感じの建物が見えてきた。どこかトリスの様式にも似ている。

「いらっしゃいませ」

キーモみたいな服を着た女性が出迎えた。

「あ、こんにちは……」

「貴女たちがマエザキさんから聞いていた子ですね。食事の準備ならできてますから、先にこちらへ」

宿、ってことだけどずいぶんと静かだ。まあ、お昼だからなのかな。

※????登場判定(コンマ下)
50以上で登場(85以上で???も登場、95以上だと?)

※???登場判定(コンマ下2)
85以上で登場(95以上だと???)
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 20:01:55.92 ID:fcX0yC9TO
はい
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 20:02:51.83 ID:iHqLj+CH0
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 20:02:59.65 ID:GKXf0W/+0
いよっ
497 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/12(水) 20:31:40.25 ID:GryzrtW4O
※???一家は出ず
※????と???登場

食堂と思われる部屋に僕らは通された。椅子とかはなく、この穴に足を入れて座るような感じらしい。

「何が出るのだ?楽しみだぞ」

オリヴィアは既に待ちきれないらしく、「ハシ」という2本の棒を持って待ち構えている。というか、あれどうやって使うんだろう?

「……ったく、同じ種族でも世界が違うと性格は違うものだな。私はあそこまで食い意地は張ってない」

「お前も大概なものだがな?それに、別の欲は随分あるようだが?」

「……貴様やっぱり気に食わんな、表に出ろ」

「いいだろう!飯を食ったら滅してや……」

「付け出しに御座います」

引き戸を開け、お盆を持った女性が恭しく入ってきた。

……え??

「シャルアムル様っ!!?」

「えっ……どうして私の名を」

そこにいたのは、紛れもなくシャルアムル様だ。エルフ特有の長い耳は頭巾で隠れているけど……間違いない。
でも、僕らの世界のシャルアムル様はここにいるはずがない。とすると……

「あ……貴女たちは『別の世界』から。とすると、『もう一人』の私ともお会いになられたのですね」

「やっぱり……失礼しました。あなたは、サイファーさんたちの」

「ええ。……色々ありまして。ここに夫と住み込みで働かせて頂いているんです」

「旦那さんがここに?」

「シャルアムル」様は微笑んだ。

「ここで刀と陶器を作っていますわ。イシカワ様にも劣らぬ腕なのですよ」

「イシカワさんにはまだ遠く及ばん」

「シャルアムル」様の後ろから、長身の男性が現れた。……どこかで見たような……
右腕は銀色の甲冑みたいなので覆われている。手首から先だけが、人間の肌のようになっていた。

「あら、貴方」

「丁度作業が一服したんでな。様子を見に来た。こいつらが、話に聞いた連中か」

「僕らのことを聞いてたんですか」

「ああ。俺の義手を参考にした奴の夫がこっちに来る、とな。使い心地はどうだと言っていた?」

「師匠のことですか?とても使いやすそうです」

男性は満足そうに頷いた。

「そうか、協力した甲斐があった。これ以上は食事の邪魔になるな、終わったら声を掛けてくれれば嬉しい」

「あ、お名前は」

「フレールだ。妹のカミュも世話になったらしいな。君がクランか」

「ええ」

しばらくフレールさんが僕を見る。そして「面白い」と呟いた。

「見た目は少女だが、なかなかどうして鍛え上げられているな。何かの役には立てそうだ」

「あなたも何かやられていたんですか?」

「剣術を少々」

クスッと「シャルアムル」様が笑う。

「少々、どころではないでしょう?いつサイファーさんから呼び出しがかかってもいいよう、毎日腕を磨いているくせに」

「それでも腕は鈍っている。タキが元気になったら、また手合わせしたいが」

「……あ」

そうか、この人は映像で見た。義手で刀を凄まじい勢いで扱っていた、あの人だ。相当の使い手なのは間違いなかった。
何か強くなるヒントみたいなものがないかな……
498 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/12(水) 20:37:52.25 ID:GryzrtW4O
#

「……何か腹が膨れたら、毒気が抜かれたな」

「……確かに。美味だったな」

口を尖らせ、ミラとオリヴィアが言う。

出てきたのは、猪肉の焼肉と鴨肉のスープで食べる麺を中心とした料理だった。
どれも素晴らしく美味しかった。獣肉なのに臭みがなく、どこまでも旨味は濃厚なのだ。

「これからどうする?一応、部屋取ってもらったけど」

今日はここに泊まるらしい。何でも燃料などの関係で「第二世界」に移動できるのは明日になってしまうとのことだった。

ここの温泉は疲労に効果があるらしいけど、さてどうしよう。

1 フレールに会いに行く
2 工房を案内してもらう
3 温泉に入る
4 その他自由安価

※2票先取
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 20:40:00.27 ID:GKXf0W/+0
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 20:40:32.97 ID:iHqLj+CH0
3
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 20:40:52.42 ID:xwnsOrLDO
3
502 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/12(水) 23:24:51.93 ID:W1yRIaw+O
#

「……ふう」

湯船に身体を沈めると、疲れが染み出していく気がする。
トリスにも温泉はあるけど、ここのはそれとは全然違う。お風呂自体が一回り大きいし、それに色も赤褐色だ。

「それにしても、誰もいないなあ」

ミラとオリヴィアは、「食休みする」と横になってしまった。彼女たちも疲れてるのかな。

※30以上で誰か入る(再判定)
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 23:29:20.52 ID:xwnsOrLDO
はい
504 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/12(水) 23:31:35.92 ID:W1yRIaw+O
※入ってきた人物

6の倍数、6の倍数+1 フレール
6の倍数+2、3 いかついおっさん
6の倍数+4 オリヴィア
6の倍数+5 ミラ

ゾロ目、95〜00 ミラとオリヴィア
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 23:34:11.60 ID:q3dT4CUR0
506 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/12(水) 23:35:52.84 ID:W1yRIaw+O
今日はここまで。
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 04:29:45.13 ID:Hu+EJGU/o
494で90以上クリティカルは反映されてる?
508 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/13(木) 10:36:01.98 ID:Rb1hfs2AO
>>507
反映されてませんね……失礼しました。
とりあえずこのまま進行します。
(あそこでのクリティカルは大勢に影響がないというのもあります)
509 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/13(木) 10:49:26.43 ID:Rb1hfs2AO
「……先客か」

入ってきたのはフレールさんだ。義手は外している。

「あ、どうも」

「君の世界に温泉は」

「ええ、フローリア──トリスの首都に」

「そうか。地理的にはあまり俺の故郷と大差はないのだな」

軽く湯を浴びると、フレールさんはゆっくりとお湯に身体を沈めた。

「その腕は」

「俺の罪の帰結だ。気にすることはない。……やはり鍛え上げられているな。いい師匠なのだろう」

「あっ……はい」

僕は嬉しさと恥ずかしさで、顔が真っ赤になった。フレールさんが苦笑する。

「もう少し誇っていいと思うがな。アミールからも話は聞いている。もう少し堂々としていい、と」

「『アミール』さんと、お知り合いなんですか?」

「ああ、古い友人でな。お互い、向こうの世界で罪を犯し、戻れなくなった身だ。
まあ、俺は戻ろうと思えば戻れるが……あいつはそうもいかん」

パシャ、と彼がお湯を顔にかけた。

「『罪』?」

「君が知ってどうこうなる話じゃない。もう終わったことだ」

※フレールに振る話題

1 いえ、もう少し聞かせてください(前作の簡単な回想+α)
2 あとで、稽古をつけてくれますか
3 そういえば、カミュさんって妹さんなんですね(カミュ関連、ミーシャにも関係?)
4 そういえば、ここで刀と陶器を作ってるとか(アイテム超低確率で入手)
5 その他自由安価

※2票先取
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 11:07:07.95 ID:7P6yl3SSO
3
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 12:17:52.88 ID:IZi/YdMg0
3
512 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/13(木) 13:02:03.37 ID:Rb1hfs2AO
「そういえば、カミュさんって妹さんなんですね」

「……不肖の妹だ。弟、というべきかもしれないが」

「……あ」

そうか。確かカミュさんは両性具有だと聞いている。だからか。
でも昔何があったんだろう。あまり触れてもらいたくなさそうではあるけど。

「何かあったんですか?」

01〜40 君には関係のないことだ
41〜70 あいつもまた……
71〜94 フレールさんが渋い顔になった
95〜00 フレールさんが苦笑した
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2020/02/13(木) 13:02:32.80 ID:kCl/rMV2o
ほいさ
514 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/13(木) 13:20:59.29 ID:Rb1hfs2AO
フレールさんが渋い顔になった。

「いや、こっちに来てからの世話は俺がしてやったからな……。色々苦労させられた。
まあ、今は恋人も見付かって大分落ち着いたが。全く、20前なのにいい加減大人になってもらわんとな」

「苦労?」

「精神的に不安定でな。男と女の両方の性があるからかもしれんが……
もちろん、ここでの生活に適応するのにも手こずったようだが。ここはあまりに進みすぎている」

「不安定、ですか」

昔のミーシャみたいだな。今はアナスタシアがいるから大丈夫だと思うけど……

……あれ?

「恋人って、あのサイカワさんって人ですよね」

「そうだが」

「サイカワさんって、女性では」

そうだ。両性具有は「両方の性」で満たしてもらわないといけない。
とすると、カミュさんはどうしているのだろう?

フレールさんの顔が、さらに渋くなった。

「……この世界も、『邪法』を使う奴がいる、ということだな」

「『邪法』?」

「……これ以上は言いたくない。本人から聞け」

不機嫌そうに、フレールさんがお湯から出た。

「それって、そんなにまずいものなんですか」

「いや、無害だ。が……兄妹とはいえ、下の話はしたくないのでな」

フレールさんは、無言で身体を洗い始める。
下、ということは……ああ、何となく想像が付いた。ノワールさんやパーシャさんの薬みたいなのを使ってるわけか。

とすると……今のミーシャは、そんなに満たされてない?
確かに随分放っておいたからなあ……今度声をかけてあげよう。

※次にミーシャと会った際にイベント発生
※80以上で1回追加行動、未満でマエザキの研究所へ
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 13:23:17.97 ID:7P6yl3SSO
はい
516 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/13(木) 13:37:10.84 ID:Rb1hfs2AO
※クリティカル、追加行動+1と追加イベント確定

#

部屋に戻ると、2人の姿がない。……どうしたんだろう。

「フウ……イイキモチダ……」

部屋の外から声がする。そこを見ると。

「え」

スライム状に戻ったミラとオリヴィアが、部屋に備え付きの露天風呂で文字通り「溶けていた」。

「ちょ……大丈夫??」

「ア、クランカ……マッタクモンダイハナイゾ」

「ウムウム、マッタクダ。コウ、ココロモカラダモイヤサレルヨウナキガスル」

2人とも実に気持ち良さそうだ。というか、お風呂だとこうなるのか……

時間はまだ約束には間がある。どうしよう。

1 フレールに会いに行く
2 工房を案内してもらう
3 2人のいる温泉に入る(R板に移動か多数決)
4 その他自由安価

※2票先取
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 13:44:04.94 ID:/1p7cMpDO
1
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 13:47:10.48 ID:IZi/YdMg0
1
519 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 09:22:19.41 ID:fVQpWM58O
#

フレールさんは自室にいるらしい。「晴耕雨読の生活だ」とかさっき言っていたけど……

「失礼します」

「……クラン君か」

襖を開けると、フレールさんは何か本を読んでいた。

「それは」

「『ゴリンノショ』という本だ。この国の古の剣豪が書いたものを、『エイゴ』に訳したものらしい。
『エイゴ』はこの世界のある大国の言葉だが、俺たちの世界の言葉とほとんど同じでな。それでこうして、本を読み漁っている」

見ると、確かに本棚には本がびっしりと詰まっていた。

「言葉が同じなのは、この世界が僕らの世界の太古の世界だから、なんでしょうか」

「そう聞いている。で、用件は何だ」

1 稽古をつけてくれませんか
2 僕にも本を読ませてくれませんか
3 天使樹についてですが……
4 その他自由安価

※2票先取
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 10:17:00.90 ID:n/GX3kl5O
2
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 10:52:31.73 ID:qpM0UgUgo
1
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 11:05:06.42 ID:v3tzdPwDO
2
523 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 12:38:23.98 ID:feqg0iSFO
「僕にも本を読ませてくれませんか?」

「ん?意外だな。稽古を求めて来たかと思ったが」

「それも考えましたけど、ここでしか読めないものがあるなら是非と」

「なるほど」

フレールさんは本棚から1冊の本を取り出した。

「『ソンシ』だ。今から2000年以上前に書かれた軍法書と聞いている。
全ての戦いの基礎になる教えがここにはある。俺も多くを学ばせてもらった」

2000年以上前の本が存在する事実に、僕は驚いた。僕らの世界の歴史は、遡れて500年だ。

「……少し、読ませていただきます」

※読書の効果
01〜20 よく分からなかった
21〜60 ためになった気はする(知力+1)
61〜94 かなりためになった(知力+2、経験点+30)
95〜00 これは……!!(知力+3、経験点+50)
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 12:39:00.79 ID:n/GX3kl5O
525 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 19:43:36.25 ID:855GX0/EO
クラン(15歳、人間、格闘家)

HP 260+200
筋力 19+5
技術 19+5
知力 12+5
精神 16+5

所属 トリス森王国
名声値 66

好感度
※イマーラ 416
※ラーナ 527
ヴィオラ 138
ミーシャ 274
アナスタシア 189
オクタシア 87
エルライザ 261
カーティス 236
ミラ 245

※は番済み
※1日5回ファンブル無効
※ラーナ同席時クリティカル倍率+1
※ミラ同席時戦闘中1回だけコンマ反転可
※イマーラ同席中戦闘中の攻撃係数7に
※ラーナ同席中1回だけ戦闘中にコンマ振り直し可能

経験点181p
奥義習得ポイント5p
覚醒レベル4
※10ターンの間、以下の補正がかかります。
HP+200、全ステータス+5、コンマ判定+20
超回復(致死ダメージ1回無効)
※半日に1回のみ、反動なし

スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知3…気配察知判定に+30
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察3…洞察判定に+30
リバーブロー…2回攻撃
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
スネークバイト…距離2、通常ダメージ、2回攻撃
焔霊…詠唱3ターン必要、知力追加ダメージ
ガゼルパンチ…距離0で発動、3倍ダメージ、単発
剄打…距離0で発動可、単発、2倍ダメージ、命中判定の乗数が12、75以上で朦朧
後の先…回避時クリティカル以外でも70以上でカウンター発動
ディフレクト…相手攻撃命中時、技術判定に成功で防御係数4分の1
弾滑り…銃弾など遠距離物理攻撃への回避に+20のボーナス(通常だときつめのペナルティが入ります)

所持品
蛇の宝石

・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
・85以上で朦朧打撃

加速装置
戦闘中1回だけ2回行動、1ターン溜めで3回行動、3ターン溜めで5回行動

・奥義「煉獄」
朦朧成功から発動、戦闘中1回のみ
継続率50%の朦朧打撃×2

・奥義「零剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、1ターンの溜め必要
防御無視4倍ダメージ

・奥義「零剄・迎撃型」
カウンター時発動、戦闘中1回のみ
防御無視3倍ダメージ、但しダメージ上限は最大HPの3分の1、35%の確率で拳or脚破壊か武器落下

・奥義「空剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、防御無視3倍ダメージ

・奥義「奇門解放」
10ターンの間全ステータス+3、追加ダメージと攻撃係数と防御係数にボーナス(ともに8→4に)
使用後は反動で1時間全ての行動にペナルティ(要宝石の力解放)
526 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 19:54:48.34 ID:855GX0/EO
#

「……ふう」

一気に「ソンシ」を読み終え、僕は溜め息をついた。今から2000年以上前に、これほどの本があったなんて。
いや、僕の時代から数えれば5万2000年も前になるのか。どうしてこれほどの本が、後世に残されなかったのだろう?

書かれているのは、どちらかと言えば軍隊を動かす上での心構えだ。だけど、1対1の戦闘にも役立つ教えも沢山ある。
例えば「算多きは勝ち、算少なきは勝たず」。思えばいつも、特に戦術を立てずに相手に当たっていたように思う。
相手の出方を考え、それに応じて策を練る。こういう視点は、僕には欠けていた。

「どうだ、読んでみて」

「……参考になることばかりです。思えば、座学はあまりやって来ませんでした」

「それはある程度やむを得んところがある。『一族』の連中は、俺たちが知恵を付けにくいようにこういった書物を封印していたからな」

「……え?」

「残念だが事実だ。まあ、こことの行き来ができるようになった今となっては無意味だがな。
秩序を維持するには、民は愚かであった方がいい。下手に知恵をつけた愚民が、一番たちが悪い。
ここにいるとそれがよく分かる。もっとも、だからといって知恵を独占するのがいいとも思わんが」

フレールさんが皮肉めいた笑みを浮かべた。

「とにかく、暇ならここに来るといい。まだ書物は沢山あるからな」

※フレールの書斎では確率で知力が上昇します。
527 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 19:58:07.33 ID:855GX0/EO
#

「これが対天使樹用のマスクだ、それとこれが銃弾」

マエザキさんが頭をすっぽり覆う頭巾のようなものを僕に手渡した。

「何か、重そうですね」

「それは仕方がないな。これは君に既に渡している対オルディニウム用の防護服とセットで使うべきものだ。
天使樹がオルディニウムの影響を受けた存在である以上は、どうやっても似通ってくる」

※マスク着用中は技術-2
528 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 20:02:41.13 ID:855GX0/EO
「でもこれしかない、んですよね」

「そうだな。まあ銃弾を撃ち込めば枯れるのは疑い無い。
問題は、既に人化しているものがあった場合か」

「人化?」

「そうだ。聞く話によれば、天使樹は実に受粉すると人間のように移動するらしいな。
できるだけ根を下ろす前に何とかしたいところだ。こちらでも銃弾は量産できるように準備するが」

なるほど、かなり厄介みたいだ。でも、これでやるしかない。

「……ところで、『エメリア化』の抑制についてなんですけど……」

※75以上で手掛かりあり
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 20:07:01.90 ID:n/GX3kl5O
はい
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 20:13:13.35 ID:WDi+sPG50
>>494で使われなかった分をここで使えます?
531 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 20:21:30.94 ID:855GX0/EO
>>530
使えます。
532 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 20:54:05.15 ID:855GX0/EO
※クリティカル

マエザキさんが「その件か」とにこやかに頷いた。

「一応、封じる方法は幾つかある」

「本当ですか?」

「ああ。そもそも、エメリア化というのがどういう条件下で起きるかということから出発すればいい。
確か、ミラ君に『一角獣』因子のあるミーシャという女性の血を摂取させたら、ごく短時間『エメリア化』したんだったな」

「ええ。それが」

「平たく言えば、『蛇』の因子と『一角獣』の因子がほぼ拮抗していないと『エメリア化』は起きんということだ。
血に含まれる因子は相当濃いから、それでミラ君が『エメリア化』したわけだが……
逆に、意図的に『蛇』の因子を濃くすれば、余程でない限りそれは起きん。何なら、今ここで処置を行ってもいいが」

随分とあっさりしたものだ。つまり、僕の血を差し出せば当面は大丈夫……当面は?

「……ちょっと待ってください?それって、根本的解決にはならないですよね?」

「その通り。実のところ、これは『エメリア化』の可能性を残している。
『エメリア化』しても、ミラ君は自我を保つことができた。つまり、最後の切り札として使える余地があるということだ。
それが嫌なら、彼女を『浄化装置』にかけることになるな」

「『浄化装置』?」

「そうだ。オルディニウムによる心身の汚染を取り除く装置だな。この研究所にもあるぞ。
『蛇』や『一角獣』の因子も、オルディニウム汚染の一種だ。恐らくは同様の処置で問題はないはずだな。
ただ、その結果彼女に何が起こるかは想定しがたい。普通に考えれば、君の『蛇』因子が消えるから、彼女も相当弱体化する。
その代わり、『エメリア化』の可能性は大きく減退するな」

それは困る。やはり、虫のいい話はないということなのかな。

「完全に制御する方法は」

01〜50 さすがにそれは見えんな
51〜75 時間が相当かかる上に、その子をしばらくこっちで預かるぞ
76〜94 時間が相当かかるが、やれんことはないな
95〜00 再判定
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 21:00:31.80 ID:oaNRtTT30
534 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 21:14:13.32 ID:855GX0/EO
「相当時間がかかるが、やれんことはないな」

「本当ですか!!?」

「ああ。そのためには、一度ミーシャって子も連れてきて欲しい。『蛇』と『一角獣』の因子を、徹底解析してみる必要があるのだ。
その上で、『エメリア化』が発生した際に起きる事象を仮想空間上でシミュレートする。そして、力だけを行使できるようなシステムを構築する。
推定するに、『エメリア』そのものとは言わずとも、相当強力な力が振るえるようになるはずだ」

ミラがニヤッと笑った。

「それは楽しみだな。で、どのぐらい時間がかかる?」

「そうだな、ミーシャ君を連れてきてから……」

01〜60 2、3ヶ月というあたりかな
61〜85 1ヶ月以上はみてくれ
86〜94 多分1ヶ月弱だな
95〜00 再判定
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 21:19:54.88 ID:n/GX3kl5O
536 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 21:22:19.25 ID:855GX0/EO
※クリティカル、再判定

01〜70 2週間かな
71〜94 1週間かな
95〜00 数日もあれば
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 21:22:47.00 ID:v3tzdPwDO
はい
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 21:24:18.93 ID:WDi+sPG50
えっ
マエザキのおっさん有能なんて次元じゃないぞコレ
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 21:27:53.84 ID:n/GX3kl5O
うっそだろ…どうなるのこれ
540 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 21:39:44.81 ID:855GX0/EO
偶奇判定です。

奇数……再判定(クリティカルに伴うもののためファンブル回避権の消費はなし)
偶数……即日可能

コンマ下3
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2020/02/14(金) 21:40:04.59 ID:CE3UEYQZo
相当時間がかかるとは一体…うごごご
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 21:41:01.69 ID:v3tzdPwDO
はい
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 21:41:03.58 ID:oaNRtTT30
544 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 21:51:40.84 ID:855GX0/EO
「ミーシャ君を連れてきてから……そうだな、3ヶ月は見て……」

「マエザキ先生?何言ってるんです?」

急に部屋に入ってきたのは……


「アリスさんっ!!?」


「ん?誰この人たち。知らないわよ」

「ああ、アリス君。彼らはサイファー君たちとはまた別の世界から来ている。『エメリア化』についての相談を受けてな」

「ああ、あんたたちが噂の!カミュちゃんから聞いたわよ?何か女の子っぽい──ジャパニーズでは『男の娘』っていうんだっけ?そんな子が来てるって。
で、『j』って生命体があなたね。会えて嬉しいわ。私はアリス・シェフィールド。15歳の超天才少女よ」

「は、はあ」

何か僕らの知るアリスさんとは全然違うぞ。こんなに早口でも自信過剰気味でもない。

「まあそれは置いといて。マエザキ先生、『オルディニウム量子コンピューター』のこと、忘れてない?開発されたばかりの」

「おお!あれか。でも実戦投入は……」

「できるわよ?多分、その程度の演算なら即日できるわ。
既存の量子コンピューターより遥かに高速だもの。サイファーさんたちの世界にある『ウィルコニア』、だっけ?あれと同一性能はあるはずだからね」
545 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 21:52:23.85 ID:855GX0/EO
今日はここまで。
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 22:10:00.59 ID:WDi+sPG50

たいへんなことになってしまった
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 22:51:40.09 ID:kpG6Jht30
○○が一晩でやってくれましたより早いとは…
即日だぞ即日
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 23:02:51.80 ID:GVC6y7w+O
朝から晩までなら実質同じだから…
宝石と奇門使えばなんとかミラに遅れは取らないかと思えばすぐに絶望的に突き放されるクランくんの明日はどっちだ
上級職に就いてなくて係数が悪いどころか、攻撃スキルも初期も初期のリバーブローを使うような有様だし強化は急務か
549 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/14(金) 23:32:02.21 ID:855GX0/EO
>>548
ぶっちゃけ戦力的にミラに追い付くのはほぼ無理ですね。
とはいえ、強敵の片割れをミラが、もう片方をクラン(たち)がやる構図になるでしょうから、強化には意味があります。
何より、天使樹の一件を別にすれば、時間的余裕はたっぷりあります。

上級職ですが、教えてもらえるのは現状この辺りです。なお、ローマンはまだ会えていないのでフラグが立っていません。

・滝(ストライカー)
・サイファー(重装騎士)
・エリス(忍者)
・ローマン(魔法拳士)
・ヤーヤ(大魔術師)
・クロス(トリックスター)
・ヒースコート(剣術家)
・ナガト(???)

格闘家として純化すれば手数重視になります。
係数は高めですが、クリティカルの量で押しきるスタイルになります。
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 05:09:35.17 ID:onXrE9X4o
もうミラもララもオリヴィアもエメリア化して、全ての世界を救ってもらえばいいんじゃないの……?
551 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/15(土) 10:19:13.68 ID:KFEfqNGcO
>>550
恐らくそれは物凄くハードルが高いです。
(ミラの「エメリア化」自体超低確率を突破した結果のためです)
552 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/15(土) 10:44:25.50 ID:KFEfqNGcO
「『ウィルコニア』と同一性能?」

「私は向こうの事情に詳しくないから何とも言えないけど。『アンサートーカー』機能ぐらいは持ち得るんじゃない?」

何だその「アンサートーカー」って。マエザキさんは腕を組んで唸っている。

「恐らく限定的だと思うがなあ。ただ、この件については確かにできなくはない、か……」

「どういうことですか?」

「アリス」さんがにやっと笑った。

「『アンサートーカー』はすっごくざっくり言えば、『知りたいことをほぼ即時に教えてくれる』装置ってこと。
もちろん必要なデータがある程度揃ってないと意味がないわけどね」

「ということだ。さすがに別世界の出来事や人物の行動を予測することは恐らく無理だろうが、こういうことなら可能だろう」

「ま、天才アリスちゃんのお蔭で完成したわけだけどね」

マエザキさんが溜め息を付いた。

「君よりはシェフィールド博士の貢献が大きいはずだがな」

「でも私なしでは完成しなかったのも事実でしょ?というわけで君たち、感謝しなさい?」

15歳なら僕と同じ歳なんだけどなあ……僕は「ハハハ」と苦笑するしかなかった。

「とにかく、『エメリア化』の制御についてはミーシャ君を呼んでくればどうにかなるだろうな。
いつでもいいから連れてくれば対処しよう」

※ミラの強化フラグが立ちました。クランとミラ、ミーシャを「過去の世界」に連れてくれば可能です。
ただ、現状「維持装置」は2つしかないのですぐに行動というわけにはいきません。
553 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/15(土) 10:49:43.17 ID:KFEfqNGcO
※「アンサートーカー」に1問だけ質問ができます。自由安価です。
募集は1200までです。何もなければ温泉旅館でのイベント(発生確定、R要素あり)に移行します。

なお、上にある通り「今別の世界で何が起きているか」「別の世界で不明なことの解決方法」は質問不可です。
現状クラン、ミラ、オリヴィアの3人関連の質問か、この世界についての質問に限定されます。
また、上にあるようにオリヴィアの「エメリア化」は現状ほぼ不可能です。やり方くらいは教えてくれますが。
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 11:22:53.00 ID:Zh698R4OO
維持装置を効率よく増産、あわよくば改良ができないかアンサートーカーに聞くのはどうだろう
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 11:29:25.41 ID:+tvAkOZ3O
アンサートーカーとは関係ないですが、ミラって維持装置は必要ないんじゃないですかね?
私たちは人間ではないからどうとでもなるってミラ自身言ってたし、実際ララも大丈夫どころかオルディニウム鉱脈でも防護服無しで大丈夫だったし、ミラも美味と言ってたし
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 11:35:04.31 ID:+tvAkOZ3O
アンサートーカーにはクランの蛇の力を更に引き出して使いこなしつつ、一族同士では殺せない等のデメリットを避ける方法とかのクランの強化案を聞いてみるかな
557 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/15(土) 11:43:32.40 ID:KFEfqNGcO
>>555
これはこちらのミスですね。失礼しました。
558 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/15(土) 11:45:06.47 ID:KFEfqNGcO
ミスとは「ミラには維持装置が必要」という点です。
つまり、ミラの強化にはそう手間はかかりません。(それでも1泊2日は要ります)
559 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/15(土) 11:46:03.63 ID:KFEfqNGcO
>>554
これは可能です。

>>556
こちらも可能です。
560 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/15(土) 12:31:16.52 ID:KFEfqNGcO
554か556で多数決です。2票先取です。
561 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/15(土) 13:51:03.00 ID:3G1IwkPjO
上げます。
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 13:58:01.85 ID:Jgmnfcs00
>>556
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 14:04:14.84 ID:N05vBn3a0
>>556
564 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/15(土) 19:31:21.91 ID:AuYF3qqFO
「ところで、ついでと言っては何ですが。一つ、お願いが」

「お願い?」

「ええ。一度、その『アンサートーカー』というのを使わせてもらえませんか」

「まあ、いいが……ただ、エネルギーを消耗するから1回限りだぞ」

「構いません」

僕らはまた例の箱みたいなのに乗って上に上がった。そこには色が褪せかかっている巨大な石と、それと同じぐらい巨大な機械があった。

「こいつがオルニディウム量子コンピューター。調べてもらいたいことがあれば、あたしが入力するわ」

「……僕の『蛇』の力を強め、かつ『一族』を殺せるようにするにはどうすればいいかを教えてください。
『一族』の同族だと、確か互いに殺せないんですよね」

マエザキさんが頷いた。

「と聞いているな。厳密には『上位』にある存在は『下位』を殺せるが、その逆は不可能と。
最上位である『一族』同士のつぶし合いもできないらしいが、どういう理屈かは未だにあまりよく分かってないな」

「多分あなたの血が必要よ。ちょっと貸して」

ナイフで指を少し傷付けると、「アリス」さんはそれを綿のようなものに吸い取らせた。

「こいつを読み取らせて……と。じゃあ、やってみるわね」

(クランの強化方法、コンマ下)
01〜60 地道に強くなるしかない
61〜94 オルディニウム照射、ただリスクはある
95〜00 オルディニウム照射、ノーリスク

(一族を殺す方法、コンマ下2)
01〜75 不可能なものは不可能、マナキャンセラーを持っていくしかない
76〜94 マナキャンセラーと同等の封印術が存在する
95〜00 上+α(封印術即時習得可能)
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 19:32:46.55 ID:Gsp47na80
でやっ
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 19:34:16.79 ID:+vrakCQ+0
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 21:42:41.72 ID:M3PRoM1vo
ノーリスクほしいな……
568 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/16(日) 09:27:18.63 ID:taM8+BJLO
(トラブルにより昨日更新できませんでした)

>>565のクリティカル処理です。

01〜70 昇格
71〜94 2段階昇格
95〜00 2段階昇格+α
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 09:33:53.25 ID:dIsmrkzDO
はい
570 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/16(日) 10:51:13.23 ID:taM8+BJLO
#

15分ぐらいすると、「アリス」さんの目の前にある画面がピカピカと光り始めた。

「結果が出て来たわねっと……」

ふむふむと何やら頷くと、「アリス」さんはにぃと僕に向けて笑った。

「朗報よ。結論から言えば、悪くない」

「本当ですか!?」

「ええ。まず、あんたの強化方法についてだけど、オルディニウム鉱石から発せられるオルディニウム線を照射すれば可能よ。
そもそも、あんたの力。その指輪の影響なわけだけど、それは超高純度のオルディニウム鉱石を『無害化』したものなの」

「え」

「まあ要はオルディニウムが発する特殊な放射線―オルディニウム線によって、あんたの身体は人外のそれに造り変えられてるわけね。
サイファーさんやノワールさんと同じだけど、より影響を強く受けてる。
で、それが進むと『一族』とやらと同じように『人間であって人間じゃない』存在になる」

背中を冷たいものが伝うのが分かった。

「……ああ、心配はそんなにする必要はないわ。寿命が異常に長くなるぐらい。
特にあんたの場合は『蛇』の依り代なわけだから、そうであるのが本来自然なのよ。
詳しくは聞いてないけど、あんたの戦ってる相手って『壊れた世界』の連中なんでしょ?
マトモな人間じゃ太刀打ちできないし、それは仕方ないわね」

「でも、さすがに代償は」

「それはあるわ。マエザキ先生」

うむ、とマエザキさんが真剣な表情で言う。

「オルディニウム線の厄介な所は、身体ではなく心にも影響を及ぼしかねないという点だ。
そして、基本的にそれは人間の本能――それも社会的には決して好ましくないとされる点をより強く引き出す。
平たく言えば、邪悪になるということだ」

「……邪悪に」

「そうだ。オルディニウムによる汚染が極めて進んだ『壊れた世界』は、まさにそうだ。
オルドという男も、本来はただの科学者だった。それがオルディニウムに汚染され、狂気の男へと変貌した。
幸い、この世界のオルドはそうならずに済んでいるが。強大な力を持った邪悪がどんなに厄介かは、君らも知っていることだろう」

僕の頭の中に、クリスの名が浮かんだ。

「……ええ」

「君の力をこれ以上引き出す、ということは君をそうした存在に変えかねないということでもある。
一応、『浄化装置』を使えば心を真っ当な状態に戻すことはできるが、同時に力も失わせてしまう可能性が高い。
つまり、これは一種の賭け、ギャンブルだ」

「アリス」さんも、それに同意する。

「そうね。先生の言う通り。むしろ朗報はこっちかな。
マナキャンセラーなしで『一族』を殺す方法、あるわよ。これはある種の『魔法』になるのかしら?
一定のマナを行使できる人物が、然るべき術法を使えばできるみたい」

「本当ですか?」

「オルディニウムの影響を受けた術者となると、君の彼女かな?君自身もさっきの賭けに成功すればできる可能性があるみたいだけど。
術式は弾き出してるから、それを教えれば大丈夫。後は、君次第」

※重大選択肢です。オルディニウム照射を

1 受ける
2 受けない

※3票先取
※確率は半々の偶奇判定です。
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 11:07:09.61 ID:JV+XmKnTO
1
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 11:08:43.86 ID:P1Y1LKRNO
1
573 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/16(日) 11:31:21.36 ID:taM8+BJLO
上げます。もちろん、この後照射を受けるということもできます。
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 11:50:31.93 ID:hW5DQs+t0
浄化装置で力を失うのは今以上にってことでしょうか?
それなら9スレ目の>>919でコーウィンがやってくれそうだったし、まずコーウィンと連絡取る必要はあるけどそのほうが安全かも
2で
575 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/16(日) 12:00:12.88 ID:taM8+BJLO
>>574
その通りです。むしろ今のレベルで収まれば上出来です。
完全に覚醒レベルがゼロになる可能性すらあります。ギャンブルというのはそういうことです。
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 12:15:31.92 ID:P1Y1LKRNO
2に変更する
強化は急務だけど覚醒レベルリセットされるリスクは看過できない、成功権なり1000ボーナスの振り直しなり保険持って出直したいわ
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 12:57:40.71 ID:8mkcrrP1o
2
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 14:45:13.16 ID:04odRqZ20
2
579 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/16(日) 16:50:42.76 ID:taM8+BJLO
一瞬、提案に乗ろうかとも考えた。でも……

「やめときます。まだ、早い気がする」

「そうね、ちょっともったいないわ」

マエザキさんも頷いた。

「多元世界にとっての敵を増やすようなことにもなりかねないからな。まあ、焦ることはない。
君が時期だと思った時、またここを訪れればいい。交流も今後増えそうだしな」

※95以上で???
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 16:51:15.29 ID:lRhzsNVo0
581 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/16(日) 22:12:38.75 ID:Fc98rkuKO
#

※通常ルート

「良かったのか?あれで」

ミラがお肉――猪の肉らしい――を頬張りながら訊いてきた。獣肉なのに、全然臭みがない。

「うーん、強くなれるのはいいけど、そんな危険を冒したくないかなって。それに、やっぱり地道にやるのが一番だよ」

「そんなものかねえ」

オリヴィアは「旨い旨い」と言いながら料理を食べまくっている。1人だけ見た目が成人だからか、お酒も結構飲んでいるようだ。

「大丈夫なの、それ」

「んあ?勿論だ!にしても、本当に旨いなこの世界の飯は。言っちゃ悪いが元の世界とは比較にならん」

「……確かにそうだけど」

なんか、このままこの世界に居ついちゃいそうな勢いだな……。
確かに、オリヴィアには何の縛りもないのだけど。それでいいのだろうか。

つつ……とミラが僕に近寄ってきた。

「でだ。……この後、どうする?」

珍しく気持ち頬が赤い。……そういや、約束だったものな。

1 オリヴィアが寝付くのを待って、こっそりとしようか
2 オリヴィアも一緒にする?
3 いや、今日はやめとこうか
4 その他自由安価

※2票先取
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 22:21:57.85 ID:dIsmrkzDO
1
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 22:23:18.08 ID:P1Y1LKRNO
1
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 09:33:35.24 ID:SnnsKNE4O
「オリヴィアが寝付くのを待って、こっそりしようか」

コクン、とミラが頷く。普段は偉そうな彼女だけど、こうやっていると本当にかわいい。

「むう、何こそこそ喋ってるんだ」

オリヴィアがムッとした様子でお酒を飲んだ。……うーん、邪魔されなきゃいいんだけどな。

#

50以上でオリヴィアは寝ている(クリティカルか95以上ならずっと起きません)
585 : ◆QlCglYLW8I [saga]:2020/02/17(月) 09:40:37.54 ID:SnnsKNE4O
テストです
586 : ◆QlCglYLW8I [saga]:2020/02/17(月) 09:45:27.63 ID:SnnsKNE4O
酉忘れたので思い出すまでこれで進行します。
587 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 09:47:03.58 ID:SnnsKNE4O
思い出しました。失礼しました。(端末トラブルでデータが全て飛んだためです)
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 09:50:50.73 ID:q1hNBp0DO
はい
589 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 10:22:44.66 ID:SnnsKNE4O
#

「くかー、くかーっ……」

オリヴィアは気持ち良さそうに大の字に寝ている。「j」も睡眠を取るものなんだな。

「どうにもお前の魔力を取り込むと、行動が人間のそれに寄るみたいだな」

ずるずるとオリヴィアを部屋の端に引きずりながらミラが言う。

「そんなものなのかな」

「『j』の成り立ちから察するに、全ての生物の要素を取り込めるよう私たちの身体はできている。
だから、旨いものを食いたくなるのも、眠たくなるのも、当然のことだ」

ミラがワンピースをはらりと落とす。小さな胸と股間を覆う白い下着が見えた。

「そして……愛し合いたいという欲求もな。クラン、しようか」

「……うん」

僕は温泉が見える縁側の椅子に座った。ミラは僕にまたがって、向い合わせになる。

「2人きりでするのは、初めてだったな」

「そうだね。……そうしたかった?」

チュッとミラが僕の唇を啄む。

「当たり前だ。今日は、たっぷり愛してもらうぞ」

今度は僕から、深く口付ける。「んんっ……!!」というくもぐった喘ぎと共に、彼女が僕を強く抱き寄せた。

「ぷはっ、何か、激しいね」

「当然だ。久し振り、だしな。……クランのも、もう元気になってる」

クスクスとミラが笑う。僕のは下着から少しはみ出していた。

※40以上でオリヴィア目覚めない(以上なら多数決へ)
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 10:28:28.29 ID:A50dLeVB0
はい
591 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 12:34:39.35 ID:K48+mqPqO
「んああ……何やってるんだ?」

奥から、寝ていたはずのオリヴィアの声が聞こえた。……どうしたものかな。

1 あ、ああ。何でもないよ
2 一緒にする?
3 実は……(事情を丁寧に話す)
4 その他自由安価

※2票先取
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 13:21:57.27 ID:q1hNBp0DO
3
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 13:23:45.76 ID:iHihrBvOO
3
594 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 15:26:44.53 ID:zqAnm0laO
「む……どうするんだクラン」

「ちょっと待ってて」

僕は乗っかっているミラを下ろすとオリヴィアの方に向かった。

「ん?」

「オリヴィア、ごめん。実は僕とミラは……何と言うか……」

よく考えると説明しにくいな。恋人というほどでもないけど、単なる友人や仲間というには近すぎる。

「何というか?」

「その……好き合ってるというか、そんな感じなんだ。で、久し振りに一緒にいれるようになったから……エッチしようかなって」

奇数……知識なし
偶数……知識あり
ゾロ目、95〜00 ああ、セフレか

(ゾロ目、95〜00以外では判定が続きます)
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 15:34:12.11 ID:HnvE2KpM0
c
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 15:34:12.95 ID:UikXQUb2O
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 15:35:14.07 ID:UikXQUb2O
コンマ神のセフレへの執念
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 15:36:02.72 ID:pGG5ruEZ0
偶奇判定だからファンブルは無し・・・よな?
というかRに移動しなくて大丈夫なのかな
599 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 15:40:32.20 ID:zqAnm0laO
オリヴィアはキョトンとしている。

「ああ、セフレか」

「『セフレ』……?」

「ああ、お前はこの言葉知らなかったのか。セックスするための友達のことを、セフレというらしいな。なあ、ミラ」

※ミラ好感度245
100-245÷3=19以上で?
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 15:46:25.57 ID:pGG5ruEZ0
601 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 15:54:35.97 ID:zqAnm0laO
ミラの顔が赤くなっている。

「……セフレじゃない」

「ん?そうなのか?」

「違う。クランは……私の大切な人だ。クランには他にも女がいるけど……私だって大切にしてくれる。そうだよな?」

ミラが潤んだ目で僕を見た。……そこまで想われてたのか。

これは覚悟を決めないとな。

「……うん、そうだよ。ミラのことも、ちゃんと好きだよ」

「……クラン!!!」

ミラが泣き笑い顔で僕に抱き付いてきた。

「本当か?本当なんだな!!?」

「うん。ミラだけってわけにはさすがにいかないけど……それでもいい?」

「ああ、もちろんだ!!ラーナやイマーラなら、仲良くやれてるしな!
……で、これからどうする?」

オリヴィアを見ると、ニヤニヤと笑っている。

「ああ、私は温泉で溶けてるから自由にやっててくれ。まあ、混ざっても構わないが」

1 2人でする
2 3人でする

※2票先取
※好感度の上昇具合がやや異なります
※どちらにせよ、R板への移動で多数決を取ります
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 15:55:56.74 ID:UHr+Fms6O
3
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 15:57:00.95 ID:UHr+Fms6O
3人でやると言おうとしたら誤送信してもーた
さっきの無効で安価下で
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 15:59:49.94 ID:iHihrBvOO
1
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 16:09:26.71 ID:pGG5ruEZ0
1
流石にここまでされて今回二人きりでやらないのはいかんでしょ
オリヴィアとはまた今度そういう流れになったときに考えよう
606 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 17:27:35.25 ID:/hdS747FO
「……じゃあ、2人でしよっか」

「うんっ!!」

満面の笑顔でミラが言う。オリヴィアはニヤニヤしながら立ち上がった。

「じゃあ、私は大浴場にしばらく行っているから、ゆっくり楽しんでくれ。じゃあ、またな」

※今後の展開

1 R板に移動
2 イベント&好感度判定のみ

※3票先取
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 17:33:33.75 ID:q1hNBp0DO
2
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 17:35:11.19 ID:9+HGTWWY0
2
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 17:38:51.25 ID:iHihrBvOO
2
610 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 17:50:04.89 ID:/hdS747FO
※イベント判定(コンマ下1)
75以上で発生

※ミラ好感度上昇
コンマ下2一桁×8+50(最低保証70)
(イベント内容次第では上乗せ)
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 17:50:46.80 ID:iHihrBvOO
はい
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 17:51:22.68 ID:0wxAOPyK0
613 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 17:56:17.88 ID:/hdS747FO
※イベント発生、内容判定

01〜25 オリヴィア、クラン(というより恋愛)に興味を持つ(オリヴィア好感度設定へ)
26〜60 ミラがクランにお願い事(好感度+20)
61〜94 クラン強化(全ステータス+1、好感度+30)
95〜00 ?????(再判定)
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 18:00:47.11 ID:4qjLEL1co
615 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 18:02:08.85 ID:/hdS747FO
※ファンブル回避権消費、再判定
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 18:03:43.28 ID:iHihrBvOO
617 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 18:07:17.44 ID:/hdS747FO
ミラ好感度 379

※好感度300突破につきボーナス取得です。

ミラ同席時の戦闘で1回のみダメージ2倍(奥義効果がある場合倍数+1)
618 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 18:17:32.64 ID:/hdS747FO
【79日目】


「しかし随分距離が詰まったものだな」

オリヴィアがご飯をかけ込みながら言う。僕の隣には、ピッタリとミラが寄り添っていた。
彼女は昨日より気持ち背と胸が成長している。見た目の年齢で言えば、僕より歳上になったかもしれない。まあ、実際歳上なんだけど。

「うむ!たっぷり愛してもらったからな!な、クラン」

「う、うん」

ゴロゴロと猫のようにミラが甘えてきた。それにしても、この子もラーナや師匠並みに……何と言うか、エッチだよなあ。

昨晩は、まあ例によって散々搾り取られた。ミラの「触手」で責められたりもして、割とヘトヘトだ。
まあ、ミラも満足したみたいだから、それはそれでいいのかな。

ただ、気掛かりも一つある。それは……

「で、戻ったらお願いできないか?」

「うーん……」

ミラがニコニコしながら訊いてくる。


お願いとは、「戻ったらララにもしてやってくれ」ということだ。

619 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 18:20:35.88 ID:/hdS747FO
ミラいわく、「こんなに素晴らしいことをララが知らないのはかわいそうだ」ということらしい。
どうやら僕がララを抱くのは、彼女にとって問題ないみたいだけど……ラーナや師匠が何と言うかなあ……

まあ、戻ったらその時に考えよう。うん。

※70以上で「過去の世界」最後の自由行動、未満で帰還(2度判定を挟んで元の世界へ)
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 18:21:48.24 ID:0wxAOPyK0
621 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 18:27:51.21 ID:/hdS747FO
#

「戻って来たわね。収穫は?」

「ええ、大いに」

カレンさんが「それは良かった」と頷いた。

「じゃあ、一度元の世界へ戻るわよ。あなたたちは、すぐに自分たちの所に戻るのよね」

「はい、そのつもりです」

「了解。オリヴィアはどうするの?」

カレンさんがオリヴィアを見た。

※50以上で一緒に戻る、未満だと「過去の世界」に居着く
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 18:28:18.44 ID:q1hNBp0DO
はい
623 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 18:55:50.69 ID:/hdS747FO
※クリティカル

ちょっと休憩します。
624 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 20:17:27.40 ID:/hdS747FO
「んー、私もその『別の世界』とやらについていっていいか?」

「……え?」

「いや、戻っても暇だしな。言ったが、見聞を広げたいだけだ」

僕は焦った。それはいくらなんでもまずい。

「ちょ、ちょっと待って!?僕らの世界にも、『オリヴィア』が……」

「対消滅するかもしれないんだろう?なあに、私なら大丈夫だ。周辺の状況なら大体分かる。
それに、本当に『同一存在』かは分からんだろう?ミラの知識からすると、どちらかと言えばそれは彼女の祖母っぽいが」

……まあ、確かにそうだけど。

1 連れていく
2 連れていかない

※3票先取

※連れていかないとオリヴィアが再会時不機嫌な可能性があります。
※彼女の言う通り、対消滅という事態は余程でないと起きません。ただ、会わせないことに越したことはないですが。
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 20:25:19.14 ID:XEim7Tr+0
1
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 20:25:56.13 ID:iHihrBvOO
1
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 20:30:31.61 ID:q1hNBp0DO
1
628 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 20:34:33.72 ID:/hdS747FO
断ったら機嫌悪くしそうだな……。それに、彼女は僕らの味方というわけじゃない。敵にも変わり得るのだ。

「……分かったよ」

ニィっとオリヴィアが笑った。

「さすがだな!器の大きい男は好きだぞ」

「……クランには手を出さないでほしいんだが」

「ハッハッハ、冗談だ冗談。じゃあ、行くとするか」

うーん、この先大丈夫かな……。

#

※70以上でナガトとのイベント
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 20:35:15.23 ID:4qjLEL1co
630 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 20:47:51.66 ID:/hdS747FO
※通常ルート
※20以下で帰還後異変あり(1回のみファンブル扱い)
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 21:01:24.80 ID:0wxAOPyK0
632 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 21:58:24.41 ID:/hdS747FO
#

「あ、帰ってきた!!お帰……誰それ」

出迎えたラーナが真顔になった。師匠はというと驚きで顔が固まっている。

「え……?」

「ハハ……これは」

僕らを送ってくれたランダムも困り顔で頭をかく。

「全く……こんなことになるたぁな。こいつはオリヴィア。俺たちの世界の『j』だ。
どうやら拘束されるのが好きじゃないらしくてな。しばらくそっちで厄介になる」

「というわけだ。この世界にも『オリヴィア』がいるらしいが、迷惑はかけん」

「……ま、飯をちゃんと食わせれば悪さはしねえだろ。クラン、よろしく頼むぜ」

「は、はあ」

そう言うとランダムは帰ってしまった。まあ本人が望んだことではあるけど、何か押し付けられた気がしないでもないな……。

「……何かまた女が増えた。というかミラ、距離近くない?」

ラーナがじと目で僕を見た。ミラは僕の腕に自分のそれを絡めている。近いというより、距離がないんだけど。

「ああ、すまんすまん。今度3……いや4人でしよう。クランは皆の、それは忘れてないぞ?」

「……て言ってますけど」

「まあ、独占するつもりがないならそれはそれで。クランじゃなくて『クララ』でするのもいいですけど」

師匠はニコニコ顔だ。というか、僕の周りの子って何でこう倫理観がおかしいんだろう……。

「……ま、イマーラ様がそう言うならいいんですけど。で、向こうで収穫は?」

「うん、これで花粉は防げるって。ラーナたちの方は収穫あった?」

01〜60 なし
61〜80 マリーンは見付かったが単独行動されている
81〜94 マリーンはイーリスにいる
95〜00 上+α
633 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 21:59:23.82 ID:/hdS747FO
90〜00を上+αに変更
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 21:59:40.76 ID:iHihrBvOO
635 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 22:33:02.20 ID:/hdS747FO
「うーん、それがねぇ……」

ラーナが眉を潜めた。師匠が言葉を続ける。

「キルカスでマリーンさんを見付けたんだけど、『忠告感謝する』って先に行ってしまったわ。危険なのは重々分かっているでしょうけど」

「会ったのは?」

「昨日。まだバルファルまでは着いてないはず」

「一族」の血族であるらしい彼女のことだ。そこまで無謀ではないはずだけど……

(自由行動)
1 バルファルに向かう(定員5人、何も異論がなければ今いる5人になります)
2 ダーレン寺に行く
3 「穴」へと向かう
4 オルランドゥへと向かう
5 その他自由安価

※3票先取
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 22:40:32.82 ID:iHihrBvOO
接触できてるって事はマリーンの連絡先確保できてるのかな
連絡つくようなら手を組みたい所なんだけど
637 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 22:48:50.65 ID:/hdS747FO
>>636
確保はできていませんが、先回りは可能です。
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 22:57:57.12 ID:A50dLeVB0
1
639 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 23:02:08.18 ID:lbTZRBXRO
上げます。0000までに決まらない場合はリセットです。
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 23:08:24.94 ID:iHihrBvOO
1
現地で捕まえて話をつけるしかないか
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 23:12:09.43 ID:pGG5ruEZ0
1
642 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/17(月) 23:45:02.79 ID:lbTZRBXRO
今日はここまで。
643 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 08:54:55.81 ID:IZYoK56WO
「バルファルに行こう。そこで、マリーンさんと合流できるはず」

「……だね。で、マスクは5つだっけ。ちょうどこの5人で足りるけど」

天使樹に撃ち込む銃弾用の小型銃はもうもらっている。的が大きいから、特別に訓練も要らないはずだ。

※メンバーはこの5人でいいですか?

1 はい
2 いいえ

※2票先取
※いいえの場合は代替メンバーを示してください。
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 10:21:48.75 ID:6sNH+oCvO
1
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 10:21:52.49 ID:uX8laZnr0
1
646 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 12:52:42.30 ID:+dW2qohBO
※30以下で事態悪化
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 12:53:33.78 ID:d/fh428jO
648 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 13:03:24.51 ID:+dW2qohBO
#

「……相変わらず酷いね」

バルファルの町は、やっぱり人通りがほとんどなかった。
たまに見掛けるのは、下半身丸出しだったり上半身裸だったりでよろよろの人ばかりだ。

「これは確かに。天使樹の花粉のせい、ということか」

「うん。天使樹のあるロックモールまでは徒歩で2日。
さすがにこの格好じゃ食べたり寝たりはできないから、その時だけイーリスに戻る感じだけど」

「何か面倒だな」

マスク越しでも、ミラが渋い顔なのは分かった。

マリーンさんは、多分ここにはまだ着いてないはずだ。ここで待っていれば、合流はできそうだけど。

※75以上で発見(チャンスは複数回あります)
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 13:15:38.68 ID:AM7d949DO
はい
650 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 14:10:17.93 ID:bhy1COOvO
「ラーナ、近くにいる?」

「……それっぽいのはまだ。まあ、来るとしたらもうちょっとしてからかな」

それまでは、この廃墟に近い町で過ごさなきゃいけないってことか。どうしたものかな……

1 酒場に行く
2 町を散策する
3 人に話しかける

安価下(多数決ではありません)
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 14:14:51.66 ID:6sNH+oCvO
2
652 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 14:25:32.87 ID:bhy1COOvO
とりあえずボーッとしても埒が明かない。少しこの辺りを歩いてみよう。

01〜25 ???を発見
26〜50 女性が襲われている
51〜70 何もなし
71〜89 正気の人間発見
90〜00 上+α
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 14:26:28.95 ID:d/fh428jO
はい
654 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 14:56:04.54 ID:bhy1COOvO
歩き始めてしばらくすると……

ちょいちょい

ある家の中から、手招きする動きがあった。……ん?

どうやら、それは僕くらいの少年だ。その隣にはウサギ耳の亜人もいる。人間っぽいから、「合の子」だろうか。

「……行ってみる?」

「見た感じ正気みたいだけど……とりあえず行ってみようか」

近寄ってみると、そこは食堂みたいだ。中にいるのは、皆15、6より下の子か、若い亜人ばかりの10人ぐらいか。

「……まさか、助けがきたの??」

お下げの女の子が、訝しげに扉を開いた。手には鉄棒が握られている。

「助け……?確かに、テルモンのフリードニヒ殿下の命は受けてるけど」

ざわっと、食堂の中が湧いた。

「まさか、数日前に魔動車で来たっていうのは、あんたたち??」

「ああ、うん。危ない感じだから、準備して引き揚げたんだけど」

ざわつきが強くなった。14歳ぐらいの子が、玄関へと走りよってくる。

「うわあああんっ!!!怖かった……怖かったよぅ……!!」

「君らは、この街の?」

お下げの子がふうと息を吐いた。

「……何人かは。もう何人かは、ロックモールから何とか逃げてきた。
あたしもそうだけど、みんなここかロックモールの『稚児娼館』や『亜人娼館』の出なの。
歳が行ってない子や、若い亜人はあの樹の影響が軽いみたい」

「……花粉が効かないのか」

「よく分からないけど、多分。でも、大人はあの通り全滅。皆セックスしか頭になくなっちゃって、しかも馬鹿みたいになってどんどん死んでる。
何とか食堂に逃げ込んだけど、食料も底を尽きかけてきたわ。本当に助かった。……って、逃がしてくれるでしょうね」

「ああ、うん。それは保証するよ。てことは、ロックモールの状況を知る子もいるってわけだね」

01〜20 いるけど……
21〜80 いるわ
81〜89 実は……
90〜00 上+α
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 15:00:47.55 ID:AM7d949DO
はい
656 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 16:05:20.15 ID:bhy1COOvO
※クリティカル、再判定

01〜50 昇格(内部事情には詳しい)
51〜89 2段階昇格(「ランダム」の状況判明)
90〜00 緑髪の少女登場(理性あり)
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 16:07:27.97 ID:1ROm7OXL0
658 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 17:18:03.41 ID:bhy1COOvO
「ええ。……こっちに来て」

とことこと、緑髪の少女がやってきた。僕より少し小さいくらいかな。

「この子は?」

※名前を決めます。安価下3まで、コンマが最も大きいものです。
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 17:26:48.87 ID:d/fh428jO
ナディア
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 17:28:07.74 ID:yydyEFIk0
ココロニ
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 17:28:39.78 ID:AM7d949DO
イリーナ
662 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 17:50:27.91 ID:bhy1COOvO
「あの、私ナディアです。ロックモールで生まれました」

ペコリ、と頭を下げる。こんな小さな子にも、春を売ることを強制してたのか……。

お下げの子が、ナディアと呼ばれた少女の頭を撫でた。

「この子には随分助けられてねえ。不思議な力を持ってるんだ」

「不思議な力?」

コクン、とナディアが頷いた。

「……あなたたち、いい人ね。一人ちょっと違うのもいるけど、大体いい人」

「……え?」

「私、怖い人や悪い人、分かるの。そういう人は、触ると倒れちゃうの」

「……魔法?」

ラーナの問いに、ナディアは「分からない」と答えた。どういうことなんだろう?

※30以上でミラが耳打ち
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 17:55:42.89 ID:yydyEFIk0
664 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 18:36:02.93 ID:bhy1COOvO
「おいクラン。ちょっと」

ミラが僕を引っ張り、耳打ちしようとした。

「何?いきなり」

(大事な話だ。あのナディアって娘人間じゃない)

(……え?)

(「天使樹」の幼体だ。発せられてるマナが、人間のそれじゃない)

……まさか。でも、確かに「天使樹」の幼体は、人間に擬態して動くって聞いたような……とすると。

(物凄くまずいんじゃない?)

(……分からない。ただ、彼女がこちらを攻撃することもない。様子を見よう)

「何こそこそ話してるの?」

「あ、いや、何でもないよ」

ナディアは小首を傾げている。どうしたものだろう。

1 ロックモールの様子は?
2 ランダムって名前に聞き覚えは?
3 お母さん、どこにいるの?
4 君の目的は何だ
5 無言で攻撃する
6 その他自由安価

※3票先取
※ナディアは現時点では味方です。
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 18:40:08.76 ID:d/fh428jO
1
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 18:52:14.45 ID:yydyEFIk0
1
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 18:53:16.94 ID:AM7d949DO
1
668 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 19:05:47.63 ID:bhy1COOvO
「今のロックモールの様子は?」

「……酷いことになってる。もう、あそこに生きてる人は、ほとんどいないと思う。いても、生きる屍だけ」

さっき泣いてた子が頷いた。

「ナディアがいなかったら脱出もできなかった。ある日、得体の知れない樹が急に現れて……それから皆おかしくなった。
大人たちは娼館の子たちを、次々に犯して殺していったわ。そして、それを樹が取り込んでいくの……大人ごと」

ガクガクと震える少女を、お下げの子が抱き締める。

「……エリナ、大丈夫だから……ナディア、話を続けて」

「うん。それで、私たちは逃げ出したの。何とか7人生き残りを見付けて、それでここに」

「生ける屍って?」

「私もよく分からない。でも、きっと……わざと生かされてるんだと思う。あれを守るために」

「『天使樹』、ね」

師匠の言葉に、ナディアが頷いた。

※30以上で会話続行
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 19:08:50.71 ID:MewmCsHYo
670 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 19:13:08.74 ID:bhy1COOvO
「何で『天使樹』が大きくなったかは知ってる?」

「……うん。1週間ぐらい前に邪悪な……とても邪悪な人がやってきたの。それで、急にそれは起きたの」

「ランダム」だ。間違いない。

「そいつは、今どこに」

01〜20 ?????(1回だけファンブル扱い)
21〜89 まだ、あそこにいる
90〜00 まだ、あそこにいる。樹と同化して
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 19:14:27.76 ID:yydyEFIk0
672 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 19:17:05.94 ID:bhy1COOvO
「まだ、あそこにいる。邪悪な気配は、消えてないもの」

やはりか。「天使樹」を巨大化して、それをもってロックモール、ひいてはテルモンを壊そうと……

※3の倍数で会話中断、マリーン登場
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 19:18:18.52 ID:dpi86Hbr0
やあっ
674 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 19:19:55.54 ID:bhy1COOvO
※次の質問

1 ランダムって名前に聞き覚えは?
2 お母さん、どこにいるの?
3 君の目的は何だ
4 なぜ娼館に?
5 その他自由安価

※3票先取
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 19:35:48.61 ID:uX8laZnr0
1
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 19:44:45.92 ID:d/fh428jO
1
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 19:46:25.10 ID:yydyEFIk0
1
678 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 20:08:23.20 ID:bhy1COOvO
「ナディアちゃん。『ランダム』という名前に聞き覚えは?」

ナディアは少し考え、口を開いた。

01〜50 初めて聞いた
51〜70 娼館で、随分羽振りがいいのがいるって
71〜89 ……実は
90〜00 上+α
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 20:09:35.84 ID:dpi86Hbr0
でやっ
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 20:09:44.00 ID:d/fh428jO
681 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 20:40:03.43 ID:bhy1COOvO
「実は……ちょっと前からあちこちの娼館を訪れてた羽振りがいい客がいたの。名前は『ランダム』。で、そいつが……私を探してたみたい」

「……え?何のために」

彼女は「天使樹」の幼体だ。だから、彼女を使って何かしようとしたのは分かる。だけど、それは何だろう?

※70以上で知っている、90以上でマリーン登場
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 20:41:15.24 ID:d/fh428jO
はい
683 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 20:51:19.23 ID:bhy1COOvO
「……分からないの。でも、とても怖かった……」

お下げの子が、ナディアを抱き寄せた。

「ナディアは、まだ客を取らされてなかったらしいんだ。ただ、不思議な力があるんで娼館側としては何かに使えないかと思ったみたい。
『ランダム』が来た時も、管理人が隠してくれた。そうだったね」

ナディアがコクン、と頷いた。

「とにかく、あの『ランダム』って人……本当に、本当に邪悪な感じがしたの。お兄ちゃんたち、何とかしてくれる?」

「うん。もちろんだ。そのために、僕らは来た」

ぱぁっと、ナディアの顔が明るくなって僕に飛び付いた。

「ありがとう!!お兄ちゃんの名前って?」

「クランだよ」

「うんっ!クランお兄ちゃん、よろしくね!」

ふとみると、ミラの表情が険しい。「そいつは危険だ」と言っているようだ。
でも、この子自体は害がないように見えるけど……どうなんだろうか。

※偶数でマリーン登場
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 20:51:58.09 ID:AM7d949DO
はい
685 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 20:56:34.92 ID:bhy1COOvO
※質問へ

1 お母さん、どこにいるの?
2 君の目的は何だ
3 なぜ娼館に?
4 その他自由安価

※3票先取
※これが最後の質問です。次に超高確率でマリーンが出ます
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 20:58:24.64 ID:yydyEFIk0
1
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 20:59:31.91 ID:d/fh428jO
1
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 21:00:09.68 ID:AM7d949DO
1
689 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 21:12:07.26 ID:bhy1COOvO
「……ところで、お母さんどこにいるの?」

ミラの言うことが確かならば、それはあの巨大化した「天使樹」だ。
だけど、自分が人外であるということを、この子は明かしてないだろう。素直に言うとは思えないけど。

ナディアは唇を噛んだ。

「どうしたの、ナディア」

※75以上でしゃべる、90以上で情報は既に共有されてる
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 21:12:47.15 ID:dpi86Hbr0
でやっ
691 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 21:14:45.37 ID:bhy1COOvO
「……分からない」

「……そっか」

やはり言わなかったか。でも、この子が安全な存在かと聞かれると、ちょっと自信がない。どうしたものかな……

※25以上でマリーン登場、90以上で友好的確定
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 21:16:22.85 ID:d/fh428jO
693 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 21:19:37.05 ID:bhy1COOvO
ラーナがふっと顔を上げた。

「……来たよ!マリーンさん」

外に出ると、気配は薄いけど確かに一度見たことのある金髪の女性がローブを羽織っている。

「……!!『蛇』の少年」

「マリーンさん!!会えてよかった」

01〜30 いきなり突っ込んでくる
31〜70 その娘から離れて
71〜89 先に見付けてたのね
90〜00 上+α
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 21:21:40.09 ID:dpi86Hbr0
おりゃ
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 21:21:46.11 ID:8uZpVNJR0
696 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 21:25:42.06 ID:bhy1COOvO


ザッ


マリーンさんは懐から刀を抜き、いきなり突っ込んできた!!?そんな、何で?


その向かう先は……ナディアだ。


01〜25 ナディア斬られる
25〜50 クランが阻止(再判定)
51〜80 ミラが阻止
81〜89 ナディアが吹っ飛ばす
90〜00 寸前で止める
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 21:26:52.29 ID:8uZpVNJR0
698 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 21:28:39.27 ID:bhy1COOvO
※クランのダメージ

01〜30 重傷(しばらくロックモールに行けません)
31〜50 軽傷(今日は移動不可)
51〜89 受け流し
90〜00 上+α
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 21:29:40.94 ID:dpi86Hbr0
うりゃ
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 21:29:47.91 ID:d/fh428jO
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 21:31:07.05 ID:MewmCsHYo
ここで90以上クリティカルか……
702 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 21:42:22.56 ID:bhy1COOvO
※クリティカル(以降、95以上にクリティカル範囲変更)
※HP+50、経験点+30、奥義習得ポイント+1
(HP310、経験点211p、奥義習得ポイント6pに)

僕は刀の軌道を読み切る。……ここだっ!!


刀を右手で払い、その勢いのまま左肘をマリーンさんの鳩尾に叩き込む!


「……ぐおっ!!?」


ガクッとマリーンさんが膝をついた。突然のことに、皆呆気に取られている。

「急にどうしたんですかっ!!?何故彼女をっ」

「くっ……もう、出会ってしまっていたとは……彼女から、離れろっ」

「……『天使樹』のことですね」

マリーンさんの目が見開かれた。

「そこまで知っていて、何故っ!?」

「彼女には罪はないんです。もし、ナディアが『邪』の者なら……ここにいる子たちを救ってなんていない」

01〜60 それでもなお、だ!!
61〜94 ……そこまで言うか
95〜00 上+α
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 21:42:34.19 ID:AM7d949DO
はい
704 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 21:57:02.94 ID:bhy1COOvO
「それでもなお、だ!!彼女が『天使樹』である限り、平穏は訪れないっ!!」

ナディアの顔色が真っ青になった。周りの少年少女も、衝撃を受けている。

「ナディア、あなた……」

「違う、違うの……私は、私は……!」

ミラがナディアの前に立った。

「私はお前のことを知らないが……お前が単独行動していたのは、このためか」

「そうだ。『天使樹』の幼体がいるらしい噂は、ライプツィヒから聞いていた。そいつは殺さないといけない。『天使樹』本体より先に、だ。
『天使樹』がどういうものか、お前たちも聞いてるだろう?」

……そうだ。「天使樹」は人を食らう。その結果、取り返しのつかない麻薬の原料も作る。
世の中に「害樹」という言葉があるなら……「天使樹」以上のものは、多分存在しない。


そして、ナディアは……将来そういう存在になってしまうんだ。


「嫌っ……嫌……!!」

ナディアは激しく怯えている。僕は……

1 ナディア、ごめん(マリーンの側につく)
2 マリーンさん、ごめんなさい(ナディアの側につく)
3 その他自由安価(歓迎します)

※3票先取
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 21:58:24.29 ID:8uZpVNJR0
2
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 22:02:00.88 ID:d/fh428jO
3
ナディア自身はどうするつもりだったのか聞いてみたい
下手に嘘つくとか抵抗しても意味はないから正直に喋ってくれる、と思う
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 22:02:34.12 ID:FLTWSjrX0
2
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 22:02:52.34 ID:AM7d949DO
2
709 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 22:33:05.09 ID:bhy1COOvO
「マリーンさん、ごめんなさい」

僕もナディアを庇うように立った。マリーンさんは「そうか」と呟く。

「だが、そいつはいつか禍をもたらす。その時の責は、お前たちが取ることになる。分かっているか」

「……ええ」

「ならば、私から言うことはないな。だが、今回協力することはもう、ない」

すぅ……と煙のようにマリーンさんは消えてしまった。

※「天使樹」掃討でマリーンの協力は受けられなくなりました。
710 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 22:33:55.81 ID:bhy1COOvO
今日はここまで。

なお、宣伝ですがR板でやっていた別作品が完結しました。たまに平行してやるかもしれません。
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 22:39:08.58 ID:MewmCsHYo
天使樹が魔物ならミラに何とかしてもらえないのかな……
ノーサの時みたいに
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 23:16:27.55 ID:L5kTzePl0
おつ
マリーンと組むためにここまでやって来たのになんでこんなことになってんすかねぇ…
713 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/18(火) 23:19:44.60 ID:5tampMjqO
>>711
まず無理だと思います。(00偶数条件)

>>712
早めに登場しているほどマリーンの行動は穏やかな予定でした。
ナディアがいることによるメリットは大きいですが、地雷要素もあります。
もちろん、地雷除去は可能です。
714 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 09:29:18.45 ID:fSqHgZlPO
「ひぐっ、ひぐっ……」

すすり泣くナディアに、仲間の子たちが寄り添う。

「わたしっ、わたしっ、みんなを、守りたかっただけなのっ……」

「……ナディア」

リーダー格のお下げの子も、何を言ったらいいか戸惑っている。
それはそうだ。ロックモールをああいうようにした「天使樹」と彼女が、同じ存在だというのだから。

「クラン、知ってたの?」

「……何となくは。でも、こんなことになるなんて」

ラーナが「どうしよう」と呟く。確かに、彼女をこのままにしてはおけない。

「私にはよく分からんが、普通にロックモールに連れていくだけじゃダメなのか?」

「……どうなんだろう」

オリヴィアは能天気に言う。それも手かもしれないし、あの「天使樹」を倒せば彼女をどうすればいいか分かるのかもしれないけど。

「とにかく、一度彼女たちを避難させないと。場所はどこにする?」

1 イーリス
2 トリス
3 ロワール(シュラーク)
4 テルモン
5 ズマ

※安価下(多数決ではありません。登場人物がやや異なります)
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/19(水) 09:32:34.69 ID:cmpXgZie0
1
716 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 09:36:48.03 ID:fSqHgZlPO
#

「さて……」

ナディアの仲間たちは、一応アナスタシアを中心とする医療班が診ることになった。
とりたてて外傷のある子はいないみたいだったけど、しばらく保護することになるという。

「問題は、この子ね」

ナディアは、心細そうにちょこんと座っている。出されたご飯にも手をつける様子はない。
……そもそも、人間と同じものを食べるとは限らないのだけど。

※50以上でミーシャ登場
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 09:40:10.67 ID:R8LbmUL20
f
718 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 09:43:38.87 ID:fSqHgZlPO
「クラン!ちょっと調べてきたわ」

ミーシャが書類を片手に入ってきた。

「ありがと。『天使樹』の、過去の記録だよね」

「うん。イーリスの過去文献をちょっと漁ってみた」

※「天使樹」の情報
01〜45 収穫なし
46〜65 やや情報あり
66〜80 生態についての情報あり
81〜94 生態についての詳細な情報あり
95〜00 上+α
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 09:46:58.48 ID:dtQfJw+DO
はい
720 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 09:52:13.83 ID:fSqHgZlPO
「イーリスでは『天使樹』の発生事例はほとんどなかった。ただ、大体は人里離れた場所に生息することが多いみたい」

「そうなんだ」

「ええ。だから、被害もあまりない。ひっそり枯れて終わることが大半、らしいわ」

思えば、ロワールの「天使樹」もひどく辺鄙な場所にあった。だから、果実を実らせるために亜人狩りが行われてたわけだけど……

「でも、そうだとするとおかしくない?ロックモールは、そこそこ大きな町じゃ」

「そう、そこなのよね。……ナディアちゃん、何か知ってる?」

01〜50 分からない
51〜70 黙っている
71〜94 実は……
95〜00 上+α
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 09:55:31.21 ID:dtQfJw+DO
はい
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 09:55:32.83 ID:80f3jnEzO
はい
723 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 10:01:16.06 ID:fSqHgZlPO
「……分からない」

「そうか……どうしたものかな」

何か引っ掛かる。ただ、マリーンさんの言う通り、この子を放っておくわけにもいかない気がする。どうしたものだろう。

1 ナディアを連れて改めてロックモールへ向かう
2 別の人物に相談する(誰にするか要明記)
3 ナディアを残して改めてロックモールへ向かう
4 その他自由安価

※3票先取
※好感度大幅ダウンと引き換えの安全策はありますが、お勧めはしません。
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 10:19:21.09 ID:NQZTlay8O
2 コーウィン
725 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 10:31:06.71 ID:fSqHgZlPO
>>724
コーウィンが出るかは運次第です。
なお、「第二世界」に飛んだ上でのコーウィンへの相談はできます。
(コーウィンではなく別の誰かが出る可能性はあります)
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 10:45:22.94 ID:80f3jnEzO
異世界に飛ぶのがありならマエザキを頼るのが効果大きそう
基本世界の中だけでやるなら研究者のアリスか大図書館で情報得てるかもしれないリーナとエリザか
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 10:48:34.49 ID:dSwJTWFOO
2 ソロコフ
天使樹について一番詳しそうなクランの世界の人物
あんまり第2世界に行ってるとラーナたちの好感度が心配
ついでにズマかロワールのダーレン寺(シュラークの方)で保護出来ないかな
728 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 11:27:16.09 ID:5lD1r8J9O
>>726
ありと言えばありです。ただ、例によって3日時間が空くのが問題ではあります。
リーナとエリザは、まだズマには着いてないでしょう。アリスは多分イーリスにいます。
729 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 11:28:29.58 ID:5lD1r8J9O
>>727
ナディアをどこかに保護してもらうのは手です。ある程度落ち着いてからになりそうですが。
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 12:50:45.31 ID:TknXOPU30
2アリス
731 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 14:59:19.45 ID:suyXntNnO
上げます。
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 15:08:23.32 ID:GswXq+mRO
>>727だがアリスがいたか
アリスに変える

取り敢えず今回はクランの世界でこだわってほしい
安全策がどうもマエザキ辺りくさい
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 15:30:57.94 ID:80f3jnEzO
2でアリスを頼る
「オルディニウムを照射された」天使樹の幼体だからオルディニウムの専門家に聞くのが期待できそう

安全策はナディアを殺しちゃう事かなあと、それができるならマリーンと決裂する前にやってる所ではあるが
734 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 18:02:09.29 ID:suyXntNnO
#

「あ、やっと来た」

王宮脇の工房にアリスさんはいた。確か、マナキャンセラーの増産に動いているんだっけ。

「マナキャンセラーはどんな感じですか?」

01〜65 もうちょっとかかるわよ
66〜94 1つできたわ
95〜00 上+????がいる
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 18:18:30.13 ID:dtHfT7HA0
736 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 19:10:11.05 ID:T8LStsq6O
「もうちょっとかかるわよ。あんたたちがロックモールに着く頃に1つできるか、という感じかしら」

「ありがとうございます。で、来たのは別件なんです」

僕はナディアのことを話した。

「『天使樹』関連で、何か心当たりは」

01〜10 それはちょっと分からないわ
11〜40 あれの生態はよく分かってないけど
41〜70 ……厄介ね
71〜94 ……厄介ね。でも、対処はできる
95〜00 上+誰か登場
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 19:14:40.75 ID:R8LbmUL20
v
738 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 19:36:52.55 ID:T8LStsq6O
「厄介ね。でも、対処はできる」

「本当ですか?」

小さくアリスさんが頷いた。

「ちょっとその子、こっちに連れてきて。本人も、本能では理解してるでしょうけどちゃんと説明しいた方がいいわね」

#

「な、何ですかこの子」

ナディアはビクビクと怯えた様子だ。アリスさんは「まあお茶でも飲んで」とカップを差し出す。

「あ、ありがとう……」

「こんなに素直でいい子なのね。『セフィロト』の幼体、実物見るのは初めてだけど驚いたわ」

「あの、『セフィロト』って」

「この時代じゃ『天使樹』と呼ばれるものよ。あんたがそれだって話は、もう聞いてる。
というか聞くけど、あんた何歳?」

ナディアが一瞬ぽかんとした。

「えっと……5……いや4……?」

「え??」

そんな馬鹿な。ナディアは子供だけど、そこまで小さくはない。
しかしアリスさんは納得したように首を振る。

「でしょうね。母親の記憶もないでしょ。多分、いきなり娼館に行った」

「……ど、どうしてそんなことを」

「年の功ってやつ。『穴』内部のモニタリングで、ある程度あんたらの生態は把握してるのよ。
セフィロトは生まれた時にある程度の知能を持ってる。で、交配相手を探して交わる。
後は極力敵がいなそうな所に根を下ろし、補食しながら定期的に実をつけるってわけ」

「……交配?」

「人間と同じよ。セックス。まあ、『穴』だと相手は魔獣とかになってたけどね。
で、実の中で出来がいいのが熟れると幼体になって、また交配相手を探しにいくわけ。
自衛のため、自分に害なさんとする存在を弾く能力を幼体は持ってる。そういう力、あるでしょ?」

コクン、とナディアが首を振った。

「やっぱりね。で、ここから本番。
セフィロトって変わっててね。餌が多い場所より、少ない場所を選ぶの。外敵が少ない方がいいと考えているのかもだけど、私の仮説は違う。
セフィロトって、基本善良なのよ。餌もあまり食べたくないらしいし。まあ、根を下ろして最初に食べるのは大体は伴侶みたいだし」

「……え?そうなんですか」

「らしいわよ?魔獣の中でも知性が高く穏やかな相手を好むみたい。人間なら……さしずめあんたね。
というか、マリーンが警戒するのは当然よ。ナディアがあんたと交わるようなことになったら、それこそ大問題。
そういうつもり、あんたにあったんじゃない?」

アリスさんがナディアに訊くと、「……分からない」と俯いてしまった。
アリスさんはふうと息をついてコーヒーを飲んだ。

「まあ、私はあんたを責めないわよ。それは本能だからね。
ただ、相手がクランじゃないにしても、あんたはいつか必ず災いを招く。
ひっそりと枯れようとしても、利用する奴はいるからね。悲しいかな、ある程度食わなくてもセフィロトは枯れない」
739 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 19:42:12.01 ID:T8LStsq6O
「……どうすれば……私、生まれちゃいけなかったんですか」

「とは言わないわ。『不妊化』すればいい」

「『不妊化』?」

「そう。要は受精できなくなれば、根を下ろすことも『成樹』になることによる知能の減退もない。
あんたはそのまま、ただ緑の髪がちょっと変わった女の子、ということで済む。
ただ、子供は諦めなさい。あと、おっきくなることも」

ナディアは辛そうに唇を噛んだ。

「私、皆みたいな普通の女の子にはなれないんですか……?」

※70以上で別の方法もあり
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 19:47:56.35 ID:r4z2w2fm0
行けるか?
741 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 20:10:29.84 ID:T8LStsq6O
アリスさんが首を振った。

「私が知ってるのはここまで。普通の女の子として生きるのを諦めるなら、然るべき施設があればそこで処置ができるわ。
まあ、ここじゃなくって『第二世界』とかに行く必要があるんでしょうけど。
向こうにも私はいるみたいだし、そこはしっかりやってくれるでしょ」

「でも……」

「それは運命と諦めるしかないわ。私じゃなくって、別の誰かなら別の道をしってるんでしょうけどね」

ナディアはとても落ち込んでいる。……どうしたものかな。

#

「……というわけなんだ」

説明すると、ラーナが眉を潜めた。

「そりゃナディアに諦めてもらうしかなくない?全部が全部救えないわよ。何とかしたいというクランの気持ちも分かるけど」

「うーん……イマーラはどう思う?」

「……難しいわね。好きな人の子を宿せない、という辛さは……結構分かるの。昔、それは体験してるから」

そうか。イマーラは前の旦那さんとの子供が欲しかったんだ。
人間とエルフでは、子供はできにくい。できなくもないけど、ハーフエルフの数はそんなに多くないのだ。

「かといって放っておくわけにもいかんだろう。
巨大化した『天使樹』の処理が先だと思うが。『ランダム』が巨大化させたという理解でいいんだよな?」

「うん。アリスさんもそう言ってた。で、そうすることでナディアみたいなのを大量に作り出そうとしてるんじゃないかとも言ってた」

ミラが溜め息を付いた。

「全く、厄介極まりないな。で、当のナディアは」

「隣の部屋で、一人にさせてる。すごく落ち込んでたから」

「これだから子供は」

……これからどうしようか。

1 ナディアを連れてロックモールへ
2 ナディアを置いてロックモールへ
3 ナディアを第二世界に連れていく(不妊化処置へ、要説得)
4 ナディアを「過去の世界」に連れていく
5 ナディアをどこかに預ける(要場所の記載、基本リスクあり)
6 その他自由安価

※3票先取
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 20:13:39.88 ID:uY3Rk4iW0
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 20:15:14.36 ID:dtHfT7HA0
4
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 20:32:34.71 ID:cjREjMEK0
1
745 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 20:33:22.01 ID:T8LStsq6O
なお、「過去の世界」に行くには3日必要です。
その間にvsランダムを別動隊が済ませる手はなくはないですが。
746 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 20:34:06.22 ID:T8LStsq6O
>>745
自己レスです。「行くには」→「行って戻るには」
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 20:45:12.31 ID:x6vmi5hjo
正直クリティカルで登場したナディアのメリットがわからない……
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 20:46:47.91 ID:ZonfjW/g0
1
749 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 20:58:55.26 ID:T8LStsq6O
>>747
特殊能力がかなり強力です。元ネタの「対邪結界」を強力にしたものなので、ランダムの攻撃を相当無力化できます。
仮にこのイベント後も連れ回せるなら、後衛としてはとても有力です。

ただ、天使樹本体の攻撃は自力で何とかしなければいけません。銃弾を撃ち込めば一定ターン経過で勝手に枯れますが。
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 21:15:36.79 ID:dtQfJw+DO
1
751 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 21:27:28.90 ID:T8LStsq6O
「……とりあえずナディアのことは後回しにしよう。今はロックモールにいるランダムと、『天使樹』の殲滅が先決」

「そうだね。彼女も連れていくの?」

「そのつもり。ちょっと様子見てくる」

隣の部屋に行くと、部屋の隅でナディアが踞っている。

「……ナディア?」

「クランさん……」

「色々混乱してるだろうけど、ごめん。君のことは、できる限り何とかする。
その前に、ロックモールの『天使樹』を何とかしよう。そのためには、君の力が必要だ」

……

01〜25 ごめんなさい
26〜94 そう、ですね
95〜00 再判定(上+α)
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 21:29:23.70 ID:ZonfjW/g0
753 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 21:43:11.37 ID:T8LStsq6O
「……そう、ですね。でも、足手まといにならないか……」

「それは僕らが何とかするさ。君の力は、あの街をメチャクチャにした張本人を倒す助けになる。
後のことは、倒してから考えればいいさ」

「……はい!」

涙を拭って、ナディアが立ち上がった。……さあ、仕切り直しだ。

※ナディア好感度設定
コンマ下+50(最低保証80)
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 21:54:01.44 ID:dtQfJw+DO
はい
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 21:54:02.04 ID:KNi84tLyO
756 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 21:58:52.72 ID:T8LStsq6O
※クリティカル
以下の内容で振り直し

コンマ下+100(最低保証150)
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 22:00:29.90 ID:80f3jnEzO
はい
758 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 22:01:22.68 ID:T8LStsq6O
ナディア好感度 190

少し休憩します。
759 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 23:18:47.26 ID:T8LStsq6O
#

「さて……改めてロックモール、ね」

ラーナがチラッとマスク越しにナディアを見た。

「その子はマスク要らないの?」

「本人は大丈夫だって。まあ、同じ『天使樹』だからなのかな」

ナディアは怖いのか、僕の服の裾をずっと握っている。

「懐き過ぎじゃないか?」

「そうかも……まあ、そっちの方が守りやすいけど」

ミラはちょっと不機嫌そうだ。アリスさんの言うことが正しいなら、僕はナディアの「好み」ではあるらしいのだけど。……確かに、ちょっと困るな。

「ま、さっさと終わらせて旨い飯でも食べたいな。ここの料理、まだちゃんと食べてないし」

オリヴィアだけが能天気だ。彼女が羨ましいなあ……

※1日目(トラブル発生につきロックモールまで3日かかります)

01〜20 イベント発生
21〜94 特段何もなし
95〜00 イベント発生
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 23:20:10.13 ID:ZonfjW/g0
761 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/19(水) 23:22:50.83 ID:T8LStsq6O
※イベント発生

01〜30 体調に異変(1回のみファンブル扱い)
31〜80 「ゾンビ」襲来
81〜94 ロックモールからの脱出者?
95〜00 上+???
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 23:25:59.86 ID:DxFoZ9Tro
763 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 00:04:19.30 ID:E6HcVNSPO
#

ロックモールへと向かい始めて4時間。
「過去の世界」で食べた「ラーメン」と「ジロウ」の違いなど、他愛のない話をしているうちに、空は段々と朱くなってきた。

「暗くなる前に帰った方がいいね」

「そうだね。じゃあ、あの木の辺り……あれ?」

その木陰には先客がいた。3、4人ほど、だろうか。

「ロックモールからの脱出者かしら」

師匠は訝しげだ。普通に考えて、その可能性は薄いはずだけど……

※70未満でナディアが反応
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:04:53.44 ID:YCtRKp6X0
n
765 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 00:25:30.24 ID:E6HcVNSPO
※クリティカル

01〜85 昇格
86〜94 ……あれ?
95〜00 上+α
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:26:28.92 ID:S31odEIaO
はい
767 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 00:40:28.96 ID:InBqPNn/O
「……あれ?」

何か見たことがある顔が……あれって。
そもそも、あの車は……

01〜70 ハンナとウガスと男
71〜94 ソロコフとフェイラ、ウガス
95〜00 上+α
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:44:44.80 ID:RKsEdJjwO
おりゃ
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 01:48:00.11 ID:Tvya6oUlO
770 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 09:41:14.85 ID:xuV6uWzho
「ソロコフさんっ!??」

そばにはフェイラさんもいる。口許は何か布でぐるぐる巻きにされているけど、具合はよくなさそうだ。
木陰にはウガスも倒れている。こちらはさらに症状が重いように見える。

「……クラン君、たちなのか?」

座っていたソロコフさんがググッと立ち上がろうとする。フェイラさんが「無理しないで」とそれを制した。

「やっぱり!!どうしてここに」

「……フリードニヒ殿下……いや、閣下から依頼を受けてな。下調べに行ったらこの様だ。
一応、対策は打ったんだが……ウガスが運転できなくなった」

ウガスの目は血走っている。よく見ると、手足は縛られていた。

「……花粉の効果による発情……」

「ああ。魔法で強化した布で花粉を抑えようとしたが……足りなかったらしい。
深入りするなとは聞いていたが、あんな代物とは聞いてないぞ……」

ソロコフさんもフェイラさんも、顔が紅潮している。意思の強い2人だから、まだ何とかなってる感じなのか。

「ロックモールまでは着けたんですか」

01〜75 いや、ここまでだ
76〜94 ああ、一応
95〜00 「ランダム」に会ったよ
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 09:42:37.13 ID:1vZvlqsDO
はい
772 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 09:52:59.03 ID:iQ+JYopjO
「いや……ここまでだ。ウガスが限界に来て、フェイラを襲おうとした。
そこまではよかったが、俺たちにも……影響は出ている。むしろ、君たちがなぜ平然としているのか理解できん」

「それはまた後で説明します。まずは、ここを離れましょう」

「……恩に着る」

#

※移動先は

1 イーリス
2 テルモン
3 その他自由安価

安価下(多数決ではありません)
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 10:07:03.93 ID:86GIJrEUO
2
774 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 11:58:23.47 ID:RIp0N6ikO
#

「……すまなかった。私の見通しが甘かったと言わざるを得ない」

フリードニヒ陛下が頭を下げた。僕が「過去の世界」に行っている間、バルファルなどの周辺の街を調査するためにソロコフさんを招聘したらしい。
ただ、「思いの外、花粉の影響が強かった」とのことだ。3人は近くの病院で治療を受けている。

「いえ。助けられたのは幸運です。また明日、ロックモールに向かいます」

「そうか。くれぐれも気を付けてくれ」

#

※3人の容態

01〜30 改善せず
31〜50 ソロコフとフェイラは回復へ、ウガスは改善せず
51〜75 3人は緩やかに回復へ
76〜94 ????により回復(再判定)
95〜00 ????と????、????がいる(回復、判定なし)
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 11:59:16.98 ID:86GIJrEUO
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 11:59:30.40 ID:l3cixGfr0
777 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 12:22:36.38 ID:RIp0N6ikO
#

「……あれ?」

見舞いに行くと、3人はすっかり回復していた。そこには……

「ユリリエさん?それに、パーシャさんと……アリシアさんも」

アリシアさんが深く頭を下げた。

「その節は、ご迷惑をおかけしました」

「もう身体は大丈夫なんですか?」

「ええ。……この方のお蔭です」

アリシアさんがユリリエさんを見ると、照れ臭そうに笑った。

「思っていたよりは早く終わったよ。あ、彼らを治したのはパーシャね。私も少し手を貸したけどね」

「テルモンには昔来たことがあったからね。フリードニヒが私にも連絡をくれたから、飛んできたってわけ。
症状が進行してないなら、『天使樹』による発情を抑える薬はあるわ。それを使った。
あのホビットは少し危なかったから、ユリリエに頼んで少し『時を戻してもらった』けど」

ソロコフさんたちは、もう普段通りのようだ。

「本当に大丈夫なんですか?」

「一応な。フェイラを抱きたくて気が狂いそうだったが、今は平時だ」

「……ソロコフったら……」

フェイラさんがソロコフさんを小突くと、彼はわざとらしくよろけた。

「はは、それは冗談だ。とにかく、あれは思っていた以上に危険だな。油断したらまずい」

ソロコフさんがそこまで言うのか。このマスクが取れたらかなりまずそうだ。

「……そういえば、アリシアさんはロックモールにいたんですよね。何か知ってることって」

01〜50 情報なし(覚えてない)
51〜80 少し情報あり
81〜94 やや情報あり
95〜00 ?????
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 12:23:08.04 ID:l3cixGfr0
779 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 13:30:34.88 ID:RIp0N6ikO
アリシアさんは首を振った。

「覚えてないんです。ここ数ヶ月の記憶は」

ユリリエさんがふうと息を吐く。

「ブレイズさんが気を利かせてくれたようよ。ハーデンの所にいた際の記憶は全部消し去ったみたいね。
まあ、今後の彼女の人生を考えたらそれが正しいんだけど……今回については、裏目ね」

「そうですか……」

「ま、やるべきことは明確。あそこにいる『ランダム』をぶっ倒す。
今日は厳しいから、また明日以降ね。私は明日引き揚げるけど」

ユリリエさんはポンポン、とアリシアさんの肩を叩いて、「頑張って」と囁いた。

「せっかく来たんだし、何か頼み事があるなら聞くわよ。できる範囲なら協力する」

※1700ぐらいまで自由安価でユリリエ、パーシャ、ソロコフ、フェイラへの依頼を募集します。
内容の幅は広目です。できないものについては指摘しますが。
何もなければそのまま進行します。
780 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 14:01:24.49 ID:RIp0N6ikO
※なお、アリシアは多分このままモリブスにいるヒースコートの元に行きます。
基本的に戦力にするのは厳しいでしょう。(ヒースコートは上級職関連で出番があるかもしれませんが)
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 14:58:51.94 ID:86GIJrEUO
ナディアの事について相談したい
ソロコフとフェイラもいるしもう少し天使樹に関する情報が出てくる可能性ありそう
782 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 18:59:55.45 ID:VnHMNbYiO
「実は……」

僕はナディアについて相談した。今回の件はともかく、後々彼女をどうすべきなのかは悩ましい話ではある。

「……なるほど。無害にはできるけど、彼女はあくまで『普通の女の子』でいたい、ねえ」

パーシャさんが頭をかいた。

※解決策の有無

ソロコフ(コンマ下)
95以上

パーシャ(コンマ下2)
80以上

ユリリエ(コンマ下3)
85以上(95以上だと?)
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 19:02:28.85 ID:Xl3/66fr0
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 19:02:52.46 ID:1vZvlqsDO
はい
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 19:08:29.82 ID:q2VQcgoY0
ほい
786 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 19:34:06.42 ID:VnHMNbYiO
※特になし

「さすがにそんな虫のいい話はないねえ」

ソロコフさんもユリリエさんも首を振った。やはり知らないか。

「まあ、できることがあったら協力するよ。心の手当てなら、私が専門だしね」

パーシャさんはそういって笑うけど、何とかする道はないのかな。
まあ、今はロックモールにいる「ランダム」のことが先決だけど。

※5の倍数以外で80日目へ
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 19:36:45.43 ID:q2VQcgoY0
ほい
788 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 19:43:19.60 ID:VnHMNbYiO
【80日目】

※イベント判定(1回目)

50以上でマナキャンセラー完成(コンマ下)

※何回かイベント判定が入ります
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 19:51:26.49 ID:RLA6hj1vo
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 19:51:28.53 ID:1vZvlqsDO
はい
791 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 20:06:29.11 ID:VnHMNbYiO
※マナキャンセラー完成はまだ

※イベント判定(2回目)
「第二世界」からの来訪者
70以上であり(再判定)

※イベント判定は3回目まで
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 20:07:22.50 ID:1vZvlqsDO
はい
793 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 20:11:04.41 ID:VnHMNbYiO
※イベント判定(3回目)
天使樹の被害状況

30以下で拡大
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 20:16:55.82 ID:86GIJrEUO
はい
795 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 20:21:09.03 ID:VnHMNbYiO
#

「そうですか、分かりました」

「何だって?」

「マナキャンセラー、明日までは少なくともかかるって」

ラーナが渋い顔をした。

「じゃあ今日は移動だけかあ」

「そうなるね。徒歩なら明日着く。魔動車なら今日すぐみたいだけど」

「ウガスさんしか運転できないんだっけ」

※50以上でオリヴィアが手をあげる
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 20:21:51.22 ID:q2VQcgoY0
ほい
797 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 20:22:13.79 ID:VnHMNbYiO
※ファンブル回避権利残り4回、再判定
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 20:27:24.88 ID:86GIJrEUO
799 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 20:46:39.41 ID:VnHMNbYiO
※クリティカル(特典は後程)

「私が運転できるぞ」

オリヴィアが手を挙げた。……え?

「ちょっとオリヴィア、そんなことが……」

「『過去の世界』のを見て覚えた。あの程度なら楽勝だ」

「見て覚えたって……」

しかし「j」の知能は極めて高い。あるいは、このぐらいできちゃうのかもしれない。

……ん?

とすると、オリヴィアならマナキャンセラーの完成を早められたりするんだろうか?あるいは、他のこともできたりして……

※オリヴィアへの依頼

1 マナキャンセラーの完成を早める(81日目に確定完成、高確率で昼過ぎにできる)
2 ナディアの対処法(低〜中確率だが何もないということはない)
3 モリブス郊外の「社」の調査
4 その他自由安価

※2票先取
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 20:52:02.69 ID:M7k/cnfg0
2
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 20:55:18.84 ID:86GIJrEUO
2
802 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 20:59:18.16 ID:VnHMNbYiO
「ねえオリヴィア。ナディアについて何か分かったことってある?」

「ん?ああ、あの娘か。いや、気弱だな。もっと堂々と……」

「じゃなくってさ。ほら、普通の女の子みたいに生きる方法とか、心当たりない?」

01〜60 それは私じゃなく別の人間に訊いてくれ
61〜80 うーん……ちょっと連れてきてくれ
81〜89 ん。そういうことか
90〜00 上+α
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 21:02:21.84 ID:86GIJrEUO
はい
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 21:05:18.46 ID:LpkX6bfoo
有能すぎ
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 21:11:38.91 ID:RLA6hj1vo
やっぱり魔物はjに任せとけば安心やな……
806 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 21:49:34.09 ID:VnHMNbYiO
「ん。そういうことか」

「え?だって今まで何も言わなかったじゃないか」

「ああ、うん。あまりあの娘に興味がなかったんでな。クランが私に訊くこともなかったんで、黙っていた。
とりあえず、ナディアを連れてきてくれ。ちょっと説明する」

#

ナディアは僕の後ろに隠れている。何か怯えてるような……

「まあ無理もないな。『j』は魔獣の頂点。他の魔物はそれにひれ伏すのみだ」

「ああ、興味がなかったってそういう……」

「うむ。あまり下々については気にしないのだ。許せ」

ラーナが眉を潜める。

「……ミラ以上に偉そうね、彼女。そもそも、オリヴィアができることってミラにもできるんじゃ?」

「いや、私には見当が付かない。私の知能もヒトより優れているが、あそこまででは……」

ニヤリ、とオリヴィアがミラに笑う。

「肉体能力では劣るが、知能は『オリジナル』の私の方が上のようだな」

「むっ……やはり不快だな、お前」

「ハハハ!!半分は冗談だ。で、本題だ。ちょっとその髪を一本くれ」

「……?私の、ですか?」

「そうだ、一本でいい」

ナディアがプチリと緑の髪を抜くと、オリヴィアはそれをパクリと食べた。

「……ええっ?」

「ふむふむ、やはりな。そういう……」

「な、何やってんの?」

「遺伝子情報の分析だ。うむ、そうか。
とりあえず、結論から言えば……」

01〜50 条件付きだが、子孫は残せるぞ。「成樹」になって迷惑をかけることもない
51〜89 子孫は残せるぞ。「成樹」になって迷惑をかけることもない
90〜00 オリヴィアの笑みが深くなった
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 21:50:35.46 ID:1vZvlqsDO
はい
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 21:55:50.45 ID:tjCTQrYC0
jってオルドをも追い返せるくらい戦闘能力あるんじゃなかったっけ
オリヴィアの身体能力はそんなのとても無理そうだけど
809 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 21:57:19.77 ID:VnHMNbYiO
「条件付きだが、子孫は残せるぞ。『成樹』になって迷惑をかけることもない」

「……本当ですか!!?」

「ああ。ただ……」

01〜25 その力は失われるな(ロックモール攻略後はナディアは実質退場)
26〜70 不本意だろうが、少し付き合ってもらうぞ(再判定、高確率で???に上限)
71〜89 クランが一肌脱いでもらうことになる
90〜00 ちょっとダーレン寺に行くぞ
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 21:57:56.16 ID:M7k/cnfg0
811 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 22:03:09.40 ID:VnHMNbYiO
「ただ、その不思議な力は失われるな」

「え?」

「つまり、私の細胞を少し注入して弄ることで、お前を『人間』にするというわけだ。
『j』の細胞は全てに変化することが可能だ。だからそういうこともできる」

やはり、何かを犠牲にしないといけないわけか。それならそれで仕方ない。

問題は、ナディアがそれでいいと言うかだ。

01〜25 …………
26〜50 考えさせて下さい
51〜89 分かりました
90〜00 上+α(ロックモール攻略後アイテム入手確定)
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 22:07:15.79 ID:tjCTQrYC0
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 22:07:27.94 ID:86GIJrEUO
はい
814 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 22:14:35.32 ID:VnHMNbYiO
ちょっと中断します。

なお、「細胞を与えることで別の生物にする」というのはオリヴィアの固有能力です。
ただ、これを利用してクランの能力を引き上げたりは現状はできません。(「蛇」の力までは干渉不能ということです)

>>808
戦闘能力以上にこうした能力が危険視された節はあります。
特にオルドは「身体の一部でも取り込まれた際の危険度」を重視していたようです。
なお、「クランたちの世界」におけるオリヴィアは魔素の薄さから多少弱体化しています(それでも強力ですが)。
815 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 22:59:55.54 ID:25PMYiHRO
ナディアは目を閉じ、少し考えた後で口を開いたです

「……分かりました。お願いします」

「いいんだな?」

「ええ。皆と同じように、同じ時を生きて……普通のお母さんになれれば、それでいいんです。ロックモールを元に戻せたら、その時に」

ナディアはどこか吹っ切れたように笑った。オリヴィアは「そうか」と微笑む。

「ロックモールについては、僕たちに協力を?」

「はい。……皆と過ごした場所ですから。私がそのためにできることがあるなら、力になりたいんです」

「分かったよ」

ナディアが去ると、師匠が僕の隣に来た。

「これで良かったのよ。彼女も修羅の道に入らせることはない」

「うん……そうだね」

これでマリーンさんの懸念も払拭されるだろう。後は、ロックモールを落とすだけだ。

#

……とはいえ、マナキャンセラーがない状態ではロックモールに行ってもあまり意味がない。
一応、魔動車ですぐに着くことはできるけれども。

(自由行動)
1 ロックモールに行ってみる
2 イーリスに行ってアリスの様子を見る(進展は低確率)
3 テルモンでクロスの指導を受ける
4 ダーレン寺に行く
5 ズマにいく
6 「穴」に潜る
7 ウィルに稽古をつけてもらう(不在確率中)
8 オルランドゥに行ってみる
9 その他自由安価

※2票先取
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 23:07:41.93 ID:86GIJrEUO
マナキャンセラーって対サウルとブレイズの時にジュリアンが3つ持ってきたから1つ残ってるのでは、あの後何かに使ったっけ
817 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 23:14:52.63 ID:25PMYiHRO
>>816
ちょっと読み返してみます。すみません。
818 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 23:40:33.70 ID:25PMYiHRO
ありましたね。失礼しました。上の内容を変更します。
819 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 23:46:13.38 ID:25PMYiHRO
ナディアは目を閉じ、少し考えた後で口を開いたです

「……分かりました。お願いします」

「いいんだな?」

「ええ。皆と同じように、同じ時を生きて……普通のお母さんになれれば、それでいいんです。ロックモールを元に戻せたら、その時に」

ナディアはどこか吹っ切れたように笑った。オリヴィアは「そうか」と微笑む。

「ロックモールについては、僕たちに協力を?」

「はい。……皆と過ごした場所ですから。私がそのためにできることがあるなら、力になりたいんです」

「分かったよ」

ナディアが去ると、師匠が僕の隣に来た。

「これで良かったのよ。彼女も修羅の道に入らせることはない」

「うん……そうだね」

これでマリーンさんの懸念も払拭されるだろう。後は、ロックモールを落とすだけだ。

#

「準備はいいか?」

車の中はぎゅうぎゅう詰めだ。僕の上にナディアが乗って、何とかギリギリ座れた。

「あ、うん。大丈夫」

「じゃあ行くぞ。……こうだったな」

ブロロロロ……

車が走り出した。オリヴィアは「あんまりスピードが出ないな」と愚痴ってたけど、十分速い。

みるみる間に、巨大な樹が見えてきた。幹はまるで女性の巨人のようだ。
……あれを何とかしなきゃいけないわけか。

※30以下で道中イベント
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 23:46:36.51 ID:M7k/cnfg0
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 23:47:07.02 ID:86GIJrEUO
はい
822 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/20(木) 23:54:05.95 ID:25PMYiHRO
#

街の入口に着くと、そこは巨大な根で覆われている。……これ、銃弾一発で効くのかな。

確か、銃弾を撃つとすぐに拒否反応が出るとマエザキさんは言った。
それは段々と拡がり、やがて全体が石のようになって砕け散るという。
僕は銃を構え、根に向かって撃った。しばらくすると……


ブルルルッッッ


樹全体が震えたように見えた。


「後は、ランダムを見付けないとね。どこかにいるはずだけど」

ラーナが目を閉じた。

01〜70 これ……ひょっとすると
71〜89 樹の中枢部に……
90〜00 この近くにいる
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 23:54:36.85 ID:86GIJrEUO
はい
824 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 00:03:36.79 ID:Qf/PahfDO
「……樹の中枢部に多分いるわ。そこから魔力を供給してるみたい」

「ありがとう。でも、どうやってここまで巨大化させたんだろう」

「すごい強烈なマナを感じるわ。これ、防護服とマスクなしだと1分もたないかも」

「え?そこまで……」

師匠が「ひょっとしたら」と呟いた。

「魔洸石をモリブス郊外のあの鉱山から持ってきたのかもしれない。あり得なくはないわ」

「そうか。『天使樹』って、オルディニウムによる変異体だから……」

「そういうことね。とにかく、気を付けていきましょう」

ナディアを守るようにして、僕らは先へと進む。

※判定1回目
01〜30 樹の触手が攻撃
31〜60 ゾンビが攻撃
61〜89 何もなし(上だが無判定で撃退)
90〜00 上+α(判定2回目スキップ)
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 00:05:27.88 ID:C1cB5SMDO
はい
826 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 00:07:18.26 ID:Qf/PahfDO
今日はここまで。
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 01:41:19.55 ID:XSHvDnzQ0

幼体はここまで人間と同様で、その忌避する運命から逃れるためには不妊化するか種を変えるしかないとは報われない種族だな…
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 02:22:16.94 ID:daUVmxFtO
オリヴィアの細胞で種族まるごと変えてしまうより天使樹としてやばい部分だけ作り替えられたら丸く収まるけど難しいか、ウィルコニアやアンサートーカーなり対処法を探る余地はまだあるけども…
いっそベネディクトがやってた生物を改造する技能があればと思ってしまう所
829 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 09:05:34.50 ID:pk5z6ky6O
>>827-828
ご指摘通り、実は他に道はありました。
とはいえ、手間がかかる上にノーリスクというわけでもないので、これはこれで仕方ないのかもしれませんね。

完走したらナディアはエピローグで少し出すつもりです。
(なお、これに伴いナディアの好感度は余程のことがない限り意味がなくなりました)
830 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 09:16:08.18 ID:pk5z6ky6O
※クリティカル

#

「ゴオォォォ!!!」

「来ないでっ!!」

ナディアがそう叫ぶと、あちこちから沸き出す「生きる屍」が見えない壁に弾かれたかのように吹っ飛んでいく。
これは凄い。お蔭で体力を大分温存できそうだ。

「ありがとう。凄いね、それ」

「えへへ……もう、使えなくなっちゃいますけど」

寂しそうにナディアが笑う。街の中心部にあった「大時計台」までは、もうちょっとだ。

「ここまでは順調ね。でも防護服やマスクの破損は死に直結するらしいから、そこだけ気を付けて」

師匠の言葉に、皆が頷いた。「天使樹」は「ゴゴゴゴ…………」と不気味に鳴動している。

※判定2回目(この後に「ランダム」と遭遇)
01〜30 ……!!?この子たちは??
31〜50 樹の触手が攻撃
51〜70 ゾンビが攻撃
71〜89 何もなし(上だが無判定で撃退)
90〜00 上+α(ランダムと遭遇時にボーナス)
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 09:17:12.32 ID:C1cB5SMDO
はい
832 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 09:23:34.29 ID:pk5z6ky6O
その時だ。


ズビィッッ


地面が割れ、根の「触手」が現れた。そして、その勢いのまま僕らに向かっていく。

「危ないっ!!」

※攻撃回数
01〜10 7回
11〜35 5回
36〜50 4回
51〜70 3回
71〜89 1回
90〜00 1回?(イベント発生)
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 09:24:37.88 ID:daUVmxFtO
はい
834 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 09:59:30.48 ID:pk5z6ky6O
※クリティカル

それは一直線にナディアに向かう。庇おうとしたけど、あまりに突然のことで誰一人動けない。


……しまった!!


ピタッ


触手の「槍」は、彼女の目の前で止まった。

「……え?」

一体これはどういうことだろう。しばらくすると……

01〜65 触手はゆっくりと地面の中に還った
66〜89 触手がナディアを撫でた
90〜00 ……地面から誰かが出てくる
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 10:00:13.04 ID:uMLHA0K60
t
836 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 10:17:39.11 ID:pk5z6ky6O


ズル、ズルズルッ


触手はゆっくりと地面の中に還った。これって……

「まさか、ナディアが自分の子供だと認識したのかな?」

「どうだろう……『天使樹』って、『成樹』になると知能が著しく落ちるって聞いてたけど」

それでも同族を認識できる程度ではあるみたいだ。僕は少し安心した。

「後は……あそこに入るだけだね」

「ランダム」がいる大時計台は、もうすぐそこだ。

#

キィ…………

扉を開けると、そこには根っこで覆い尽くされた階段があった。
時折激しく軋んだり、苦しそうに震えたりしている。放っておけば、このまま枯れるのかもしれない。
でも、異変に気付いた「ランダム」が、手をこまぬいてくるはずがない。
ラーナによると、奴はこの最上階にいるらしい。早く辿り着かないと……

※時計台イベント
01〜50 根が激しく震え始める
51〜70 根が一段と膨らむ
71〜89 何もなし
90〜00 パニックになった「ランダム」と遭遇
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 10:19:01.84 ID:mkVhPKRYO
はい
838 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 10:35:28.64 ID:pk5z6ky6O
#

何事もなく、僕たちは最上階に着いた。木の扉の向こうには「ランダム」がいるはずだ。

相手は曲がりなりにも「一族」だ。この戦力ならあっさり倒せるかもしれないけど……油断はならない。

僕は宝石に手を当て、力を解放する。

「行くよ」

扉を蹴破ると、そこには……

01〜10 誰もいない
11〜30 開かれたゲートと、逃走直前の「ランダム」
31〜80 来やがったか……
81〜89 くそっ、何で反応しねえっ!!
90〜00 上+α(残り判定1回のみ)
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 10:45:29.85 ID:mkVhPKRYO
840 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 12:23:16.57 ID:c1fEp9sJO
「くそっ、何で反応しねえっ!!」

絶叫する髑髏のシャツの男がいた。僕らがよく知るランダムと違うのは、髪が真っ白だということだ。

「ランダム」は何か焦っているようだ。今ならばっ!!

01〜80 ……クソがっ……(気付かれる)
81〜89 いい加減に動けこのクソ女っ!!(気付かない)
90〜00 上+さっさと捕らえるか(残り判定1回)
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 12:32:59.54 ID:oT1zg4UyO
おりゃ
842 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 13:26:48.02 ID:c1fEp9sJO


「……クソがっ……」


踏み込もうとした刹那、「ランダム」がこちらを向いた。気付かれたか。
放たれる激しい殺気に腰が引けそうになるのを、何とかこらえた。

「……終わりだ。『天使樹』は、もう枯れる」

「……やはりてめえらか。肥大化が進まねえと思っていたら……」

「ランダム」が、ギリリと歯ぎしりした。よく見ると、「ランダム」の身体からは管が複数伸びている。
その先には、容器に入った青い石が浮かんでいた。

……魔洸石……いや、オルディニウムか。

「1対6だ。お前にできることなんて、もうない。味方もいない」

「……クリスもドワーキンの野郎もクソ食らえだ。ベネディクトの言いなりにも、もうならねえ。
俺は俺のやり方で、この世界をぶっ壊す」

※70未満でランダムが行動
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 13:28:51.87 ID:mkVhPKRYO
はい
844 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 13:34:51.99 ID:c1fEp9sJO
※スタングレネードなし

「だけど、もうその手段もないはずだ。さっき言ったけど、『天使樹』はじき枯れるんだ」


ゴゴゴゴ…………


地響きが強まった。ピキ、ピキピキと何かひび割れる音も聞こえる。

「……終わらせねえ。俺が、終わらせねえっ……!!」

「ランダム」が後ろに飛び退いた!窓を突き破る気か!?

※50以上でミラが先制行動
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 13:39:55.75 ID:aGpyRy3C0
てーい
846 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 14:36:09.82 ID:pk5z6ky6O


「煩いな」


ビッ


次の瞬間、ミラが腕を鞭のように伸ばし、「ランダム」をこちらに引き寄せた。
そして、その勢いのまま腹部に当て身を食らわせる。


「グエッ!!?」


ミラは素早く腕を刃へと変え、「ランダム」の喉元へと突き付ける。

「弱いな。こんなものか?」

「ランダム」は……

01〜60 皆、道連れにしてやる(1回だけファンブル扱い)
61〜89 ……クソオオオオオオ!!!
90〜00 上+α
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 14:44:50.99 ID:mkVhPKRYO
ほい
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 15:48:08.59 ID:XSHvDnzQ0
ミラ超有能定期
849 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 21:01:14.96 ID:XT+ZvnbbO
※クリティカル、イベントあり(ランダム捕縛確定+α)


「皆、道連れにして……!!!」


ランダムに繋がれた先の魔洸石が、激しく輝き出した!!これは……自爆しようとしている!!?


その時。


「だから煩いと言っただろう」


キュッ


ミラが刃をまた鞭に変え、「ランダム」の首を絞めた。


「ぐえっ」


どこか間抜けな声を上げ、「ランダム」が白目を剥く。

「まあこんなものだろう。あ、今のうちに『マナキャンセラー』を着けてくれ」

「殺してはいないの?」

「多分な。そもそも、この程度で死なれても困る。それにしても呆気ないが」

オリヴィアも肩を竦めた。

「多分、この『天使樹』と同化するつもりだったんだろうが、決断が遅すぎだ。状況把握が甘い」

「どうにも彼といい『ブレイズ』といい、『壊れた世界』の『一族』は『第二世界』の人たちより数段劣る感じがするわね。
何でなのかしら。まあ、手早く終わったのは良かったのだけど」

師匠が呆れたように息をつくと、外が黄色い光で満たされ始めた。


パァアアアアアア…………


「これは……」

これに近い光景は見たことがある。……シュラーク郊外の天使樹が燃える時に、樹から魂みたいなのが登っていくあれだ。

「天使樹が、枯れるのね」

あの時は断末魔のような叫びが聞こえた。しかし今回はそれがない。
不思議だなと思っていると、何か光輝くものが外からこちらに近付いてきた。

「……え?」

距離が迫るにつれ、それが人のような形であるのが分かった。……女性?


「……あなたが、ナディアね」


「……お母さん?」


850 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 21:24:41.34 ID:XT+ZvnbbO
それは、髪の長い女性の姿を取っていた。穏やかな表情を浮かべている。

「……まさか」

「ありがとう。私を『殺して』くれて」

やはり、この女性はこの枯れかかっている天使樹なのだ。しかし、これはどういうことなのだろう?

「……『精神体(アストラルフォーム)』か。理屈の上では知っていたが」

「あなたは……人ではないですね?」

「ああ。この天使樹……『セフィロト』だな」

オリヴィアの言葉に「ええ」と女性は頷いた。

「私たちはひっそりと生き、ひっそりと死ぬ定めです。故に、人里離れた所で『成樹』になり、子を残すことはほとんどありません。
しかし……例外もあります。私とこの子の父親は、深く愛し合っていました。その結果生まれた……いや、生まれてしまったのがこの子です」

「『成樹』になってからの子じゃないのか」

「……ええ。『幼樹』の時に見初めてくれた人と、私は結ばれました。
……『幼樹』というのは変ですね。100年以上、少女の姿でいたのですから」

「自分が何者かは、知っていたな」

「はい。自分が男性と結ばれれば、どんな災いを起こすかも本能で知っていました。過去の乏しい文献からも。
しかし、結ばれてはいけないと知りながらも、彼は……自分の子をなして欲しいと願いました。彼が余命幾何もなかったのもあったのでしょうね」

「そして、男を『食らい』、その子が生まれた」

沈黙の後、「はい」と女性が答えた。外はさらに光が強くなっている。

「私は最期の力でロックモールの郊外に行き、そこで『樹』として一生を終えようと思いました。
でも、彼の思いが実ったのでしょうね。……その子は『生まれてしまった』」

「……私は、望まれて生まれた子供なの?」

泣きそうな顔でナディアが言う。

「……分からない。彼は生まれてほしいと願った。私もそう思っていたけど、あなたが背負う定めも知っていた。
……私たちは、呪われた種族なの。人を食らわないと生きられないし、大人にもなれない。子供もなせない。
何も考えずに人を食らえる同族もいると聞いたけど、私は無理だった。でも……彼の生きていた証を遺したいという我儘が勝ってしまった」

「……いや、無駄じゃなかったと思いますよ」

「え?」

僕の言葉に、「天使樹」が驚いたようにこちらを見た。

「ナディアは、彼女の友人を救っています。ここに来るまで、『生ける屍』から僕らを守ってくれてもいます。
あなたが彼女に宿した力は、無駄どころか多くの人を救っているんです」

「……そう、なのね……」

彼女が「涙」を流した。
851 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 21:36:07.89 ID:XT+ZvnbbO
「ナディア、君は望まれて生まれたんだ。だから、それを恥じることはないよ。
たとえ力を失って人間になったとしても、君が両親の愛の結果だったという事実は変わらない」

ナディアの目から涙が溢れた。

「お母、さんっ……!!」

「ごめんなさい、ナディア。それにあなたたちにも、お詫びしなれば。
如何に自由を失い、知能が落ちていたとはいえ……この男に操られ、あり得ないほどの被害を出してしまった事実は変えようがない。
私の『実』による被害も大きかったでしょう。本来、奪った命を甦らせるべきですが、それは不可能です。
ですから……私にできる償いはこれぐらいです」


パァァァァ…………


光が僕らに降り注ぐ。……力が沸き出してきた!!?


「力を引き出しました。……あなたたちが『邪』と立ち向かう者なのは分かります。小さな力ですが、何かの役には立つはずです」

※全員の基礎ステータス+1
クランに経験点150p、奥義習得ポイント5p

※クラン覚醒判定(コンマ下)
80以上で覚醒レベル5
(失敗でも次回覚醒機会があれば50%で覚醒)

※ミラ覚醒判定(コンマ下2)
90以上で?????
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 21:36:26.29 ID:sHhcmfES0
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 21:36:45.03 ID:C1cB5SMDO
はい
854 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 22:02:49.71 ID:XT+ZvnbbO
「天使樹」がナディアに近付き、何かを渡した。

「ナディア、これを」

「……これは?」

「私の命を結晶化させたものです。この男が私に過大な魔力を与えた結果、生命力も溢れすぎていました。
そのごく一部ですが、あなたの助けになるはずです」

「……え」

「あなた、人間になるつもりなんでしょう?それは止めません。こんな呪われた種族は、絶たれた方がいい。
しかし、あなたは人の役に立ちたいとも願っている。これがあれば、引き続き力を振るえるでしょう」

「……お母さん……」

光がさらに強さを増した。

「……では、私はこれで消えます。私を……そして娘を救ってくれて、ありがとう」


パアアアアアアアアア…………!!!!


パシュン


光が最高潮に達したかと思うとそれは消え……

「見て!!これって……」


外には、一面の緑が拡がっていた。


※ナディアは人間になった後も「対邪」の力を使えます。
今回は出番がほぼありませんでしたが、相当強力なため後衛としては有力な選択肢です。
(これに伴い、ナディアの退場もなくなりました。望めばパーティメンバーとして行動できます)
855 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 22:05:37.63 ID:XT+ZvnbbO
「……凄いな。こんな力が……」

ミラが感嘆したように言う。

「ぐ……む……」

「ランダム」の意識が戻り始めた。ミラが軽蔑しきった様子で奴を見下ろす。

「で、この雑魚をどうする?すぐ殺そうと思えば殺せるが」

1 さっさと殺そうか
2 質問をしたいんだけど(内容を書いてください)
3 その他自由安価

※3票先取
856 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 22:15:34.18 ID:XT+ZvnbbO
なお、1だと確率で命乞い(という名の情報提供)をします。
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 22:17:31.03 ID:mkVhPKRYO
2
すんなり聞けそうなのはロックモールで本来何をしようとしていたのか、ぐらいかなあ
クリスやドワーキン、ベネディクトといった敵中枢の動向も聞きたいとは思うけども
858 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/21(金) 22:19:40.21 ID:XT+ZvnbbO
>>857
それは判定なしで聞けますね。
その3人の動向を聞き出すのは難儀です(特にドワーキン)。
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 22:25:29.17 ID:sHhcmfES0
>>857
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 22:30:44.73 ID:XSHvDnzQ0
>>857に加えて、一応何故そんなことをやろうとしたのかも聞いときたい
861 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/22(土) 16:26:17.52 ID:KTsxpN5VO
「一つ、訊きたいんだけど。何でロックモールを、こんなにメチャメチャにした」

「ハッ」と「ランダム」が嘲笑った。

「決まってるだろ?俺がやりたいようにするためだ」

「は?」

「てめーには分からねえだろうよ。ベネディクトにこき使われたかと思ったら、今度はクリスやらドワーキンだ。
俺は向こうでもこっちでも『使われる』立場でしかねえ。やっと自由になれたんだ、好きなように世界をぶち壊してもいいだろうが」

「……ふざけるなっ!!!そのせいでどれだけの命がっ!!!」

僕の叫びに、「ランダム」が邪悪な笑みを浮かべた。

「そうだよ、千単位で人が死んだ。実に快感だったぜ、やっとやりてえことができた。
天使樹を肥大化したら、今度はそのガキを使って同じようなことをやる。
そうやってこの世界を滅ぼせれば快感だったんだがな」

クックックと「ランダム」が嗤う。……腹の底から、暗い感情が込み上げてくるのが分かった。

オリヴィアが奴を見下ろした。

「……それをやってどうなる」

「飯を食う理由を聞く奴がいるか?」

「……まるで分からんな。飯を食うのは生きるためだろう?本能とでもいうのか」

「察しがいいな女。……何者だ?」

※4の倍数で答えず首をはねる
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 16:30:33.85 ID:ZVZr7z+X0
r
863 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/22(土) 16:38:33.35 ID:KTsxpN5VO
「『オリヴィア』だ。そこにいるミラの同族だが」

「……!!クリスの奴が強奪されたという『j』か!!傑作だぜ、完全にお前らについているとはなぁ!?
なるほど、言われてみりゃ見覚えがあるぜ。大体は野郎の姿に化けてたから、記憶になかったが……」

「ランダム」が一瞬、考える素振りを見せた。

「……ということはてめえ、モリブスから来たのか?」

01〜60 正直に話してしまう
61〜89 ……話す理由がないな
90〜00 無言で首をはねる
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 16:39:05.82 ID:JcJFJkrsO
はい
865 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/22(土) 16:42:03.66 ID:KTsxpN5VO
「……話す理由がないな。クラン、もういいだろう?目にするだけでも不快だ、とっとと殺そう」

心底不快そうにオリヴィアが言う。

1 じゃあ、そうしようか
2 まだ聞きたいことはある(質問内容次第ではリスクあり)
3 その他自由安価

※2票先取
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 16:44:30.81 ID:Y5xx1clR0
1
リスク回避
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 16:49:19.88 ID:JcJFJkrsO
1
盗聴器なり発信器つけてそうだから長引かせてもいい事なさそうだ
868 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/22(土) 17:02:41.66 ID:KTsxpN5VO
「……そうしようか」

ミラが腕を刃に変える。

「思い残すことは?」

※90以上で情報提供
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 17:03:17.19 ID:SQ9+y9y00
870 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/22(土) 17:23:15.19 ID:KTsxpN5VO
「……ねえな。スッキリしたきぶ」


バシュッッ


「そうか、ならとっとと死ね」


ゴロリ、と首が転がった。


#

「……これで、一件落着、なのかな」

呟く僕に師匠が言う。

「でも、この街は元には戻らないわ。失った命も。それに、まだやることは残ってる」

「……クリスだね」

「ええ。……あいつだけは、私の手で、必ず」

「穴」の探索はまだ全く進んでいない。障害になりそうな「実行委員会」についても、まだ対処できてはいないのだ。

「にしても、『壊れた世界』の情報訊けばよかったね」

ラーナは「大時計台」を見やった。

「ランダム」の死骸は、ラーナが燃やした。ナディアはブルブル震えながら顔を隠して見ないようにしてたけど。

「どうかな、口を割りそうにもなかったけど……こればかりは仕方ないよ」

「そうだねえ……でも、向こうも来ようと思えばこっちに来れるみたいだし、そこは怖いよね」

「ランダム」はまだ何か隠していたのだろうか?でも、今の僕たちにそれを知る術はない。

(自由行動)
1 「第二世界」に行ってみる
2 モリブスに行く
3 テルモンでクロスの指導を受ける
4 ダーレン寺に行く
5 ズマに行く
6 「穴」に潜る
7 ウィルに稽古をつけてもらう(不在確率中)
8 オルランドゥに行ってみる
9 その他自由安価

※3票先取
※どれを選ぶにしても一度サイファーには連絡を入れます
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 17:39:57.85 ID:JcJFJkrsO
ナディアの危険性が無くなった以上いがみ合う理由も無いしマリーンと和解、共闘したいんだけど何処行ったものか
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 18:34:54.82 ID:Z91UMq0o0
6
873 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/22(土) 18:38:35.18 ID:Wnnm+6aiO
>>871
設定はしてありますが、クランたちが再会するには特定の行動をとる必要があります。
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 18:43:46.89 ID:JcJFJkrsO
マリーン探しは現状難しそうだし一旦棚上げとした方がよさげか…

4
人間になったナディアがどの程度戦えるのか不安だし、最低限の護身術程度は教えてもらっておきたい
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 19:17:07.92 ID:SQ9+y9y00
4
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 20:11:25.85 ID:Xsj6rGclO
1
取り敢えずの火急の件は済んだしマエザキにミーシャを見せてエメリア化の件を進めてもいいかもしれない
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 20:51:35.15 ID:LYqYrPRS0
1
878 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/22(土) 21:06:29.60 ID:Wnnm+6aiO
上げます。まだ決定はしていません。
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 21:18:53.49 ID:91EgRpJDO
4
880 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/22(土) 23:26:33.96 ID:Wnnm+6aiO
#

『そうか。……すまなかったな。君たちには随分助けられている』

サイファーさんが嘆息した。イーリスに一度戻ったら僕は、まず最初に彼に連絡を入れたのだった。

「いえ、そんなことは」

『あるさ。『ブレイズ』に『ランダム』……クローンとはいえ、『一族』は『一族』だ。俺たちにとっても十分な脅威だった。
残す敵はベネディクトだが……こいつは『オリジナル』らしい。さすがに強さは比じゃない』

「そこまで違うんですか」

『大昔、他の『一族』……ジェラードさんやコーウィンさん、ブランドさんも込みだ……が全員束になってかかって、やっと腕一本落とせたという怪物だ。
俺たちの世界のシデさんは、幸運にも助けられてそいつを滅したらしいが……
俺らも一度相手したが、正直に言って勝てる気がしなかったよ』

ゴクリ、と唾を飲んだ。

「それに加えて、『終末兵士』が2体……」

『そうだ。何故ベネディクトが、そいつらを引き連れて君らの世界に来てないかは分からない。
ミラ君が『エメリア化』したのを聞いているなら、そう簡単に手は出せないと思っているのかもな。
あるいは、来た所を俺らが『壊れた世界』に踏み込んで来るのを警戒しているのかもしれない』

「でも、油断はできない」

『そういうことだ。まあ、さりとてクリスやドワーキンともう一度手を組むとも考えにくいけどな。
ところで、オリヴィアはどうしてる?』

「今の所は友好的ですよ。むしろ色々助かってます」

『そうか。まあ、彼女については俺たちも手出しできないからな……すまないが、もう少し頼む』

「分かりました」

※90以上で会話続行
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 23:27:59.72 ID:ZVZr7z+X0
a
882 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/22(土) 23:43:50.27 ID:Wnnm+6aiO
「終わった?」

「うん。油断するなって釘刺されたよ」

「そうねえ。だからいきなりダーレン寺なの?修行のために」

ラーナが呆れたように言った。

「まあそれもあるけど……」

視線を向けられたナディアがビクッと震えた。

「えっ、何ですか?」

「いや、人の役に立ちたいって言ってたから……せめて護身術ぐらいはってね」

ナディアは確かにオリヴィアによって人間になった……と思ったら、「何か似て非なる者になった」と告げられた。
何でも「生物学的には人間なんだが、超常の力は残ってる」ということらしい。
平たく言えば、「危険性がなくなっただけで後の力は大体そのまま」ということみたいだ。

本人はとても喜んでいたけど、また随分都合よく運んだなあ……

「またどこかに行くんですか?私も?」

「そう。とりあえず一緒に行くよ」

※ミラ動向有無
偶数で一緒に行く(コンマ下)

※オリヴィア動向有無
偶数で一緒に行く(コンマ下2)

※クランとラーナ、イマーラは固定
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 23:44:51.89 ID:LYqYrPRS0
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 23:45:36.66 ID:l64vd0Hq0
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 23:45:39.52 ID:91EgRpJDO
はい
886 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/22(土) 23:55:49.19 ID:Wnnm+6aiO
※ミラは行かない、オリヴィアは行く(クリティカルのためイベント確定)

今日はここまで。まあミラはあんまり行きたくないでしょうね。
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 23:57:56.21 ID:l64vd0Hq0

フリーク…

奥義習得ポイントはまだ11pだったかな
総合ダメージと継戦能力や手数による朦朧狙い、奇門無しでも使えるという点で空勁乱舞はかなり有用そうだけど、四天はどんな感じなんだろ
継戦能力といえば、アクセラレーション使えば現状腐ってる零勁も実用できるんじゃなかろうか
888 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 00:05:13.42 ID:DoHAeZ0DO
>>887
11pですね。

手数重視なら空勁乱舞、瞬間的な手数や零勁の有効活用を狙うなら加速装置の強化、
一撃大ダメージなら「四天」になるでしょうね。
(コンマさえ良ければ「四天」のダメージは絶大です。良くないとガッカリですが)
889 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 10:57:46.45 ID:jWzU9ry4O
クラン(15歳、人間、格闘家)

HP 310+200
筋力 20+5
技術 20+5
知力 13+5
精神 17+5

所属 トリス森王国
名声値 66

好感度
※イマーラ 416
※ラーナ 527
ヴィオラ 138
ミーシャ 274
アナスタシア 189
オクタシア 87
エルライザ 261
カーティス 236
ミラ 245
ナディア 190

※は番済み
※1日5回ファンブル無効
※ラーナ同席時クリティカル倍率+1
※ミラ同席時戦闘中1回だけコンマ反転可
※イマーラ同席中戦闘中の攻撃係数7に
※ラーナ同席中1回だけ戦闘中にコンマ振り直し可能

経験点361p
奥義習得ポイント11p
覚醒レベル4
※10ターンの間、以下の補正がかかります。
HP+200、全ステータス+5、コンマ判定+20
超回復(致死ダメージ1回無効)
※半日に1回のみ、反動なし

スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知3…気配察知判定に+30
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察3…洞察判定に+30
リバーブロー…2回攻撃
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
スネークバイト…距離2、通常ダメージ、2回攻撃
焔霊…詠唱3ターン必要、知力追加ダメージ
ガゼルパンチ…距離0で発動、3倍ダメージ、単発
剄打…距離0で発動可、単発、2倍ダメージ、命中判定の乗数が12、75以上で朦朧
後の先…回避時クリティカル以外でも70以上でカウンター発動
ディフレクト…相手攻撃命中時、技術判定に成功で防御係数4分の1
弾滑り…銃弾など遠距離物理攻撃への回避に+20のボーナス(通常だときつめのペナルティが入ります)

所持品
蛇の宝石

・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
・85以上で朦朧打撃

加速装置
戦闘中1回だけ2回行動、1ターン溜めで3回行動、3ターン溜めで5回行動

・奥義「煉獄」
朦朧成功から発動、戦闘中1回のみ
継続率50%の朦朧打撃×2

・奥義「零剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、1ターンの溜め必要
防御無視4倍ダメージ

・奥義「零剄・迎撃型」
カウンター時発動、戦闘中1回のみ
防御無視3倍ダメージ、但しダメージ上限は最大HPの3分の1、35%の確率で拳or脚破壊か武器落下

・奥義「空剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、防御無視3倍ダメージ

・奥義「奇門解放」
10ターンの間全ステータス+3、追加ダメージと攻撃係数と防御係数にボーナス(ともに8→4に)
使用後は反動で1時間全ての行動にペナルティ(要宝石の力解放)
890 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 11:20:09.31 ID:jWzU9ry4O
#

「ここがダーレン寺、ですか」

物珍しそうにナディアが辺りを見渡す。

「まあ、ほとんど人が来れない場所だからね。そもそも、ダーレン寺って知ってた?」

「いえ、お寺って何する所なんですか?」

ナディアは小首を傾げた。実年齢が4歳だからかもしれないけど、意外と世間知らずなのかな。

「精神と身体を鍛える場、じゃよ。今日は新しい客人かね、しかも2人も」

「総師範!」

ふぉっふぉっふぉっとロブソン総師範が笑う。

「禁欲を旨とするこの寺には目の毒じゃのお。まあ、そういう欲求に打ち勝つのもまた修行じゃ。入門かね」

「ええ、こちらの子は。もう一人は……」

オリヴィアは舌なめずりしている。

「うむ、旨そうな匂いがするな。ここの『ショージンリョーリ』はなかなかに美味と聞いたが?」

「ああ、何と言えばいいのか……ミラの親戚みたいなものです」

「ほう!ならばなかなか楽しみだの。というかミラ君は」

「彼女は今日は来てないです」

僕は苦笑した。オリヴィアを連れていく理由はないのだけど、ダーレン寺の料理に何故か興味を持ったらしい。
なお、ミラはイーリスに残った。「フリークはどうにも苦手だ」ということらしい。

バタバタバタと、門の奥から誰かが走ってくる。

「ミラお姉様の匂いだ!!……あれ」

修行着姿のフリークだ。というか匂いってなんだ……

「総師範、ミラお姉様の気配が。あ、クランだ」

どうも僕らにはあまり関心がないらしい。代わりに、オリヴィアに視線を向けると彼が固まった。一瞬で頬が赤く染まる。

「……この人は……ミラお姉様の親戚??」

「む……誰だこいつは。確かに親戚というか同族だが」

「はいっ!僕は、フリークといいますっ!!誇り高き竜人の末裔です」

「……竜人?」

オリヴィアはフリークを見つめる。

01〜15 うーん、ミラが苦手というのは理解できるな
16〜60 うーん?
61〜75 ふむ。なかなか可愛らしいな
76〜89 ふむ。……お前が竜人か
90〜00 ……お前、「旨そう」だな
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 11:29:43.66 ID:0cE1FmT70
892 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 11:33:31.30 ID:jWzU9ry4O
※クリティカル、再判定

01〜60 昇格
61〜89 2段階昇格
90〜00 上+α
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 12:06:56.86 ID:g1dRAmXxO
とう
894 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 12:59:30.95 ID:jWzU9ry4O
「……お前、『旨そう』だな」

「……え?」

にまあとオリヴィアが笑う。

「うん、やはり『旨そう』だ。ああ何、本当に食べるわけじゃないから安心しろ。
なるほど、竜人という種族がいるのは知っていたが、これはなかなかだな……」

何やらブツブツ言っている。フリークはというと、ポカンと呆気に取られた様子だ。

「お前、この寺の主だな。少しこの竜人、借りていっていいか?」

3の倍数以外…いや、それは罷りならん
3の倍数…別に傷付けはせんのだろ?ならよいぞ
ゾロ目、90〜00 上+α
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 13:00:41.46 ID:jh8fCiRl0
896 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 13:11:55.26 ID:jWzU9ry4O
「いや、それは罷りならん。一応フリークも門人でな。無断で連れ出すのは法度じゃ」

「むう、そうか。まあ、また機会もあるだろう」

そう言うとオリヴィアはフリークに何やら耳打ちした。フリークの顔がさらに真っ赤になる。

「……何を言ったの?」

「いや、こちらの話だ。じゃあ、用件を済ますか」

フリークはまたボーッとしている。何なんだろう。

#

「門人として入るなら、まずは基本的な能力が要るぞ。まずはそこから試させてもらう」

「……はいっ!」

修行着に着替えたナディアが緊張した様子で叫ぶ。ゲンナジー師範代は厳しい表情のまま告げた。

「クランたちの依頼だからといって手は抜かん。不足のようなら一度山下の分寺でやり直すことを薦める。
では手始めに、寺庭を10周。10分以内だ、はじめっ!!」

※ナディアの体力テスト
01〜50 やはり早かったな
51〜75 何とか入門には耐えられるか
76〜89 ほう?
90〜00 ……驚いたな
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 13:13:14.22 ID:7QvlUMlDO
はい
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 13:13:44.78 ID:0cE1FmT70
899 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 13:14:40.87 ID:jWzU9ry4O
※ファンブル回避権利残り3回、再判定
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 13:15:17.77 ID:0cE1FmT70
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 13:15:25.62 ID:SgXgsYXOO
ほい
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 13:21:05.97 ID:0cE1FmT70
よしよし
オリヴィアのフリークへの反応これ本当に高コンマで大丈夫なのだろうか、逆にダメな気も

あと>>890に、>>617のミラ関連と、>>468の反動20分が反映されてないですね
宝石の力を使えば反動は無くなるとありますが、それでも20分あるのか、宝石の力無しで戦闘に使うと20分反動があるのかどちらでしょう
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 13:22:06.11 ID:0cE1FmT70
安価ミスった>>890じゃなくて>>889でした
904 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 13:25:37.54 ID:jWzU9ry4O
ちょっと中断します。オリヴィアが居着くフラグが立ったわけですが、モリブスにいるもう一人をどうするかですね。

>>902
ご指摘どうもありがとうございます。直したやつを後で掲載します。
奇門解放はそもそも現状宝石の力を使わないとできません。反動もキッチリ生じます。
905 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 13:34:46.86 ID:jWzU9ry4O
クラン(15歳、人間、格闘家)

HP 310+200
筋力 20+5
技術 20+5
知力 13+5
精神 17+5

所属 トリス森王国
名声値 66

好感度
※イマーラ 416
※ラーナ 527
ヴィオラ 138
ミーシャ 274
アナスタシア 189
オクタシア 87
エルライザ 261
カーティス 236
ミラ 245
ナディア 190

※は番済み
※1日5回ファンブル無効
※ラーナ同席時クリティカル倍率+1
※ミラ同席時戦闘中1回だけコンマ反転可
※イマーラ同席中戦闘中の攻撃係数7に
※ラーナ同席中1回だけ戦闘中にコンマ振り直し可能
※ミラ同席時の戦闘で1回のみダメージ2倍(奥義効果がある場合倍数+1)

経験点361p
奥義習得ポイント11p
覚醒レベル4
※10ターンの間、以下の補正がかかります。
HP+200、全ステータス+5、コンマ判定+20
超回復(致死ダメージ1回無効)
※半日に1回のみ、反動なし

スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知3…気配察知判定に+30
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察3…洞察判定に+30
リバーブロー…2回攻撃
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
スネークバイト…距離2、通常ダメージ、2回攻撃
焔霊…詠唱3ターン必要、知力追加ダメージ
ガゼルパンチ…距離0で発動、3倍ダメージ、単発
剄打…距離0で発動可、単発、2倍ダメージ、命中判定の乗数が12、75以上で朦朧
後の先…回避時クリティカル以外でも70以上でカウンター発動
ディフレクト…相手攻撃命中時、技術判定に成功で防御係数4分の1
弾滑り…銃弾など遠距離物理攻撃への回避に+20のボーナス(通常だときつめのペナルティが入ります)

所持品
蛇の宝石

・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
・85以上で朦朧打撃

加速装置
戦闘中1回だけ2回行動、1ターン溜めで3回行動、3ターン溜めで5回行動

・奥義「煉獄」
朦朧成功から発動、戦闘中1回のみ
継続率50%の朦朧打撃×2

・奥義「零剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、1ターンの溜め必要
防御無視4倍ダメージ

・奥義「零剄・迎撃型」
カウンター時発動、戦闘中1回のみ
防御無視3倍ダメージ、但しダメージ上限は最大HPの3分の1、35%の確率で拳or脚破壊か武器落下

・奥義「空剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、防御無視3倍ダメージ

・奥義「奇門解放」
10ターンの間全ステータス+3、追加ダメージと攻撃係数と防御係数にボーナス(ともに8→4に)
使用後は反動で20分間全ての行動にペナルティ(要宝石の力解放)
906 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 14:59:13.94 ID:jWzU9ry4O
※クリティカル、再判定
01〜89 昇格
90〜00 …………!!?
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 15:01:23.83 ID:I1SR9MAS0
さてどうなる
908 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 15:19:26.74 ID:jWzU9ry4O
#

「……驚いたな」

ゲンナジー師範代が目を丸くした。無理もない。運動に縁遠そうな少女の身体能力は、明らかに人間のそれではなかったからだ。
100メドは10秒ほどで走り、1周350メドの寺庭10周も7分程度で走りきってしまった。力も100キグの鉄球を軽々持ち上げ、投げ飛ばしてしまう。
宝石の力を使った僕ほどじゃないけど、これは明らかに尋常じゃない。

「え、こんなのでいいんですか?」

「……正直、ここまでできるのはほとんどいないぞ……お前、何者だ?」

事情を簡単に話すと、師範代は呆れたように首を振った。

「何だそれは……フリークもそうだが、世の中は広いな。戦いの経験は」

「いえ……それは全然」

「そうか。まあすぐに慣れるだろう。しばらく、彼女を置いておけばいいのか?」

僕が頷くと、師範代は「施設を案内するから付いてこい」とナディアを連れていった。

「……何だろね。ナディアってただの女の子になったんじゃ」

「あの宝石の効果か、人類であって人類ではない何かになっているのかもな。
身体能力だけなら、お前たちよりも上かもしれん」

オリヴィアの言うことが本当なら、かなり心強いな。

さて、自分もちょっと頑張ろう。

※クランの特訓
01〜50 経験点30p
51〜70 経験点30p、奥義習得ポイント1p
71〜89 経験点50p、奥義習得ポイント2p
90〜00 イベントへ(奥義習得チャンス)
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 15:20:38.65 ID:7QvlUMlDO
はい
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 15:38:55.28 ID:wRp1+oH1O
アクセラレーターを使った特訓で経験点や奥義習得p入ったりしないかな
超速行動という点で四天に通じるかもしれないし
911 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 21:38:13.77 ID:jWzU9ry4O
経験点 391p
奥義習得ポイント 12p

#

傀儡人形との稽古は、そこそこに終わった。とにかく逃げる相手にどうにも弱いらしい。
対遠距離戦に対応するには、何かが必要だ。師匠は魔法を使えるけど、少し勉強した方がいいのかな。

ナディアはしばらく寺で預かってもらうことになった。
アルツール師範曰く、「能力はとても高いから、すぐに使い物になるだろう」という。
本人はちょっと心細そうだったけど、女性の門人も少なくないし大丈夫だろう。

#

食事が終わって、イーリスに戻ることにしたその時だ。


……オリヴィアがいない?


4の倍数 むう……ガードが固いな
4の倍数以外 後で帰るぞ
ゾロ目、90〜00 外出許可が出たぞ
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 21:39:52.56 ID:G8UshtNx0
913 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/23(日) 21:51:38.84 ID:jWzU9ry4O
すると、渋い顔でどこからともなく現れた。

「どこに行ってたのさ」

「いや、フリークとかいう『竜人』を『食べ』にな。だがなかなか寺のガードが固いな。
本人も乗り気なのだから素直に譲り渡せばいいものを」

何やら口を尖らせている。

「いや、それは無理なんじゃないかな……フリークが皆伝になればいいけど。
休息日は確か……明後日だからその時に会えるんじゃない?てか『食べる』って……」

「当然、魔力をだ」

「そっか、それならいいか」

……何か引っ掛かるな。

※3の倍数でナディアが助言
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 21:53:28.22 ID:7QvlUMlDO
はい
915 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 03:16:43.95 ID:chXAMGwZO
※ゾロ目のため???
(ナディアにある特殊能力あり)

ナディアがツンツンと僕をつついた。

「何?」

「ちょっと、耳貸して下さい」

何だろう。そう思っていると、ナディアが恥ずかしそうに告げた。

(あの2人、エッチしたいんですよ)

「……はぁ??」

思わず声を出してしまった。いぶかしそうに、ラーナたちが僕を見る。

(どういうこと?)

(私、分かるんです。人の感情……特に『楽』に関するものって。
これがお母さん由来のものかは知らないですけど、間違いなく2人とも一目惚れしたみたいですよ)

ウフフ、とナディアが笑った。そう言えば娼館で過ごしたって聞いたから、そういう機微には敏感なのか。

僕とミラはエッチすることで互いの能力が高まったわけだけど、「食べる」ってことはそれと同じようなことをオリヴィアは考えてたりするのかな?
にしても、一目惚れって……フリークはともかく、オリヴィアには無縁なものだとばかり思ってた。

(じゃあ、これからどうすりゃいいのさ)

(放って置けばいいんじゃないですか?明後日に来れば、きっと大丈夫ですよ)

うーん、別の意味で大丈夫じゃない可能性も……まあ、いいか。

「何こそこそしてるの?」

「ああ、後で話すよ。じゃあナディア、またね」

「はいっ!」

#

※90以上で追加イベント、未満で81日目へ
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 05:08:27.58 ID:4y/+M8CDO
はい
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 08:13:56.84 ID:jn7uTjU20
オリヴィア同行判定のクリティカルは一目惚れで消えちゃった…?
918 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 11:14:52.36 ID:chXAMGwZO
>>917
こちらの戦力強化に繋がるので無意味ではないです。
919 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 11:21:23.56 ID:chXAMGwZO
【81日目】


「ふぁー……あ」

久々にゆっくりと起きられた。昨日はロックモールの件もあって随分疲れたから、イーリスに戻るなりすぐ寝てしまったのだ。

目を擦ると、両隣の2人はまだ寝ている。本当にエルフってよく寝るよなあ。

とりあえず急いでやるべきことは目先はない。久々にゆっくりできそうだけど。

(自由行動1回目)
1 「第二世界」に行ってみる
2 「過去世界」に行ってみる(帰還は84日目、オリヴィアイベントが消えます)
3 テルモンでクロスの指導を受ける
4 ダーレン寺に行く(ナディアイベント、フリークとの絡みも?)
5 ズマに行く(中確率でリーナとエリザがいる)
6 「穴」に潜る(第一階層から)
7 ウィルに稽古をつけてもらう(不在確率中〜大)
8 オルランドゥに行く
9 とりあえずダラダラ過ごす(ミーシャイベント?)
10その他自由安価

※2票先取
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 11:37:47.65 ID:znFZKPy00
木偶がシデの代わりに結界に回ってくれる可能性はもう消えてる?
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 12:01:08.99 ID:wni09glQO
木偶人形で思い出したけど第二世界からフィオナ呼べないのかな
ジュリアン曰くフィオナの方が何かわかるとか言ってたはずだし
922 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 12:19:22.55 ID:SzUDlwYFO
>>920
消えてます。ただしある行動を取れば、シデが目覚める可能性が出ます。

>>921
フィオナが来るかはコンマ次第です。
実は高確率で会えたチャンスがありましたが、それは今はなくなっています。
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 12:20:39.95 ID:nyZbNDHj0
4
ナディアの好感度あげたいな
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 12:23:14.13 ID:4y/+M8CDO
4
925 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 13:19:44.91 ID:chXAMGwZO
※ダーレン寺へ、同行者判定

オリヴィア(コンマ下)
偶数で同行

ゾロ目か90以上なら第二世界から誰か登場
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 13:34:20.53 ID:4y/+M8CDO
はい
927 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 14:12:18.31 ID:chXAMGwZO
#

「お、連日で来たか。また傀儡人形を使った修行かの?」

「ええ。それと、ナディアの様子も見ようかと。どんな感じですか」

01〜25 環境が変わったからかの、少し元気がないようじゃな
26〜70 朝稽古にもちゃんとついて行けているし、良い感じじゃな
71〜89 いや、非常に優秀じゃな。飲み込みも早いぞ
90〜00 お主並みに優秀じゃぞ
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 14:13:40.84 ID:wni09glQO
はい
929 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 14:28:05.14 ID:chXAMGwZO
「いや、非常に優秀じゃな。飲み込みも早いぞ。
『竜人』といったか、あのフリークとも身体能力だけならいい勝負じゃ。早速2人で組ませとる。歳も近いんじゃろ?」

総師範は2人の実年齢を知らない。僕は「ハハハ……」と苦笑するしかなかった。
実際は4歳と120歳以上なんだよなあ……

傀儡人形の所に行く前に、午前中の稽古をやっている最中の寺庭の様子を見る。組手の練習をしているナディアは……

「はっ!!」

「むっ!?」

粗いけどなかなかいい感じだ。この分なら、基礎だけ抑えておけば身は守れそうだな。

#

「あ、クランさん!!」

休憩時間が終わると、ナディアが手を振った。

「頑張ってるみたいだね」

「はいっ!!こんなに身体を動かすのは初めてですけど、面白いですね!」

「うん。皆とは上手くやって行けそう?」

01〜75 はいっ!!皆さん優しいです!
76〜89 ええ、優しいです。けど……
90〜00 上+それと……

930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 14:36:02.97 ID:wni09glQO
931 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 15:32:14.68 ID:UpH9l9oZO
ナディアが少し俯いた。

「ええ、皆優しいです。けど……私はクランさんたちと一緒がいいかなあって」

「えっ」

彼女の顔は赤くなっていた。あ、これは……

後ろから鋭い視線が2つ刺さる。背中に冷や汗が流れた。

「クラン、いつの間に……」

「いや、誤解だよそれはっ!?当たり前だけど手は出してないよ?」

「それは分かってるけどさ……放っておくとすぐ女の子寄ってこない??」

「そうよ。まあ……ナディアは大丈夫そうだけど」

「そうなんですか?」

師匠にラーナが訊いた。ナディアは恥ずかしそうにもじもじしている。

「えっと……皆さんがどんな関係かは分かってますので……でも、たまにお話しできればいいかなって」

あ、なるほど。心を少し読めるみたいだから、そのぐらいは分かるのか。

「それと……色々お役に立てそうなのが分かってきたので足手まといにはならないと思います。
『本格的修行に入らないなら、教えることはあまりないな』とゲンナジーさんも言ってましたから」

なるほど。まあ、引っ掻き回す子じゃないし、そこは安心みたいだけど……

1 稽古後ナディアを引き取る
2 もう少しダーレン寺に置く

※3票先取
※クリティカルにつき1でもラーナたちの好感度は変動しません
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 15:33:40.33 ID:oer8DSlh0
1
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 15:39:51.87 ID:wni09glQO
1
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 15:41:56.78 ID:4y/+M8CDO
1
935 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 16:13:02.34 ID:chXAMGwZO
「じゃあ、僕の稽古が終わったら一緒に来る?イーリスにいる君の仲間も喜ぶだろうし」

「はいっ!!」

ナディアは嬉しそうに笑った。まあ、きっと何とかなるだろう。多分。

※クランの特訓(コンマ下)
01〜50 経験点30p
51〜70 経験点30p、奥義習得ポイント1p
71〜89 経験点50p、奥義習得ポイント2p
90〜00 イベントへ(奥義習得チャンス)

※ナディア好感度(コンマ下2)
コンマ下2一桁×2上昇
(200以上上昇で夜にイベント発生)
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 16:15:19.74 ID:G+QI2Ezf0
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 16:15:54.81 ID:4y/+M8CDO
はい
938 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 16:20:00.46 ID:chXAMGwZO
経験点 441p
奥義習得ポイント 14p

※奥義習得段階になった時点で成長判定を行います。
基礎ステータスの上昇に振るか、上級職への移行のために溜めるかになります。

ナディア好感度 192
939 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 16:20:29.67 ID:chXAMGwZO
※フリークとの遭遇判定
3の倍数で遭遇
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 16:22:47.43 ID:4y/+M8CDO
はい
941 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 16:26:46.66 ID:chXAMGwZO
※遭遇なし

#

さて、イーリスに戻ってきたわけだけど。何をしようかな。

1 「第二世界」に行ってみる(この日の自由行動すべて消化)
2 テルモンでクロスの指導を受ける
3 ナディアの仲間に会う
4 ズマに行く(中確率でリーナとエリザがいる)
5 「穴」に潜る(第一階層から)
6 ウィルに稽古をつけてもらう(不在確率中〜大)
7 オルランドゥに行く
8 ダラダラ過ごす(ミーシャイベント?)
9 その他自由安価

※2票先取
※過去世界は1日の冒頭にしか行けません
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 16:35:45.67 ID:G+QI2Ezf0
3
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 16:37:27.82 ID:wni09glQO
3
944 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 17:24:12.58 ID:chXAMGwZO
#

「あ、クランさん!」

ぶんぶんとナディアが手を振った。手には花の苗が握られている。

バルファルで保護された子たちは一時的にユングヴィ教団の救護院に送られている。
救護院は孤児などの恵まれない子たちに教育などを施す所だ。
枢機院が幅を利かせていた時はほとんど使われてなかったみたいだけど、最近は貧困街の救済に活用されているらしい。

「やあ。花壇の手入れかい?」

「はい。皆と近くの美化をやってるんです。こういうのって、楽しいですね」

そうか、彼女もずっと娼館にいたんだっけ。多くの子たちは望まないであそこにいたんだろうな。皆、大体表情が明るい。

「ちょっとあなた」

振り向くと、そこにはいつぞやのお下げの子がいた。

「え」

「あなた、ナディアを連れ回す気なの」

「あ、いや……ナディアは僕の力になりたいって」

女の子の表情が険しい。

「私はあの子を危ない目に遭わせてほしくないの。いくら彼女が望んでいたとしても。もう、普通の人間なんでしょ?」

「……まだ力は使えるみたいだけど」

「だとしてもよ。あまり、あなたの都合でナディアを振り回さないで」

プイッとお下げの子は去ろうとする。

※偶数で会話続行
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 17:26:20.19 ID:4y/+M8CDO
はい
946 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 22:23:21.23 ID:chXAMGwZO
呼び止めようとしたけど、あっという間に姿が消えてしまった。

「あ……ごめんなさい。ユウナちゃん、悪い子じゃないんです」

ナディアが僕の所に来た。

「確か、皆のまとめ役?」

「……ええ。ロックモールの娼館では、本当に助けられて……私のことも、気にかけてくれてたんです」

「そうなのか」

「はい。私は大丈夫だって言ったんですけど。ずっと守ってもらってばかりだったから、今度は私の番だって……
でも、やっぱり心配なんだと思います。私が人外であっても、平等に接するよう皆に言ったのは、ユウナちゃんでしたし」

なるほどな。一度ちゃんと話してみる必要がありそうだけど……

※20以上でイベント続行
947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 22:25:02.23 ID:F7fI70mF0
948 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 22:43:02.29 ID:chXAMGwZO
#

ユウナを少し探してみると、すぐに見付かった。若い子たちに何やら授業みたいなのをしているらしい。
部屋に入ると、ユウナがムッとした顔をした。僕は邪魔せず、部屋の後ろで静かに聞いている。

ユウナの年齢は僕と同じか少しだけ上くらいか。成人はしてないらしいので、単に大人びて見えるだけかもしれない。
それにしても、なかなか教え方が上手だ。どこで教養を学んだのだろう。

授業が終わり彼女に近付くと、「何よ」と冷たく対応された。

「あ、いや……ごめん。教え方上手いね」

「お世辞は結構よ。というか、前から聞こうと思ってたけど、あんた何者なの?」

1 いや、大した者じゃないよ。ただのトリスの武芸者さ
2 フリードニヒ陛下からの命を受けたんだ
3 実は、色々な国で混乱を収拾してたりするんだ
4 世界を救う救世主、ってとこかな
5 シュラークの反乱の件、知ってる?
6 その他自由安価

※2票先取
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 22:57:35.20 ID:F7fI70mF0
1
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 23:03:01.25 ID:/A5XT3V+O
1
クランの性格を考慮したら謙虚に行きそう
951 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/24(月) 23:37:59.06 ID:chXAMGwZO
「いや、大した者じゃないよ。ただのトリスの武芸者さ」

「……ただの武芸者?」

訝しげに僕を見ている。まあ、確かに嘘は言ってない、けれど。

01〜25 やっぱりあんた信用ならない
26〜60 ただの武芸者が何でバルファルに来てんのよ
61〜80 謙遜はよしなさいよ
81〜89 噂の子でしょ
90〜00 しらばっくれても無駄よ、クラン・オーディナル
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 23:43:50.54 ID:4y/+M8CDO
はい
953 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 00:27:23.21 ID:56yLlGbMO
「ただの武芸者が何でバルファルに来てんのよ。しかも魔動車に乗って。
それと、どうしてあの花粉の影響がなかったの?ロックモールの事情も相当知ってたみたいだったし。
ロックモールを解放したという事実含め、あなたには謎しかないわ。そんな奴に、ナディアは任せられない」

僕は溜め息をついた。

「あまり口外はしたくないけど、話せる所だけ話す」

僕はウィルさんとテルモンの政権転覆に関わった話をした。ユウナさんは……

01〜25 ウィル・アピース?そんな有名人とあなたが知り合い?胡散臭過ぎよ
26〜50 証拠を見せなさいよ
51〜80 ……信じがたいけど、まあいいわ
81〜89 あなたが噂の
90〜00 ……!!思い出した
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 00:29:18.94 ID:lut9y9rDO
はい
955 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 09:24:59.57 ID:CymSHVzWO
※クリティカル、以下のクリティカル範囲は95以上に

「……!!思い出した、シュラークの反乱を鎮圧したウィル・アピースには何人か仲間がいたって……
何かやたら女の子を連れていたって話だったけど、まさかそれが……」

ハハ、と僕は笑った。何かが間違って伝えられてるな……

「ああ、その一人が僕。一応これでも男なんだけどな」

「それは分かるわよ、一応本職なんだし。というか、『伝説の女エルフ』がいたって話もあったけど」

「それが僕の師匠。少しは納得してくれた?」

「……まあ、理解はしたわ。あの背の高いエルフがそれなのね。
『拳神』の関係者なら、そういう厄介事に首突っ込んでても不思議じゃないか。あなたの仲間たちは」

「ラーナとイマーラならちょっと人探しにね。ミラとオリヴィアは何か本読んでる」

やはりユウナさんはそれなりに事情に通じているみたいだ。気になってそこを訊いてみると、「……色々あるのよ」とはぐらかされた。

「まあ、それは今の私にはどうでもいいわ。ナディアの力を必要としているのも、何となく分かった。
ただ、あの子は私の、いえ皆の恩人なの。傷付けたらただじゃおかないわ」

「分かってるよ。そこは信頼してくれていい」

ふう、とユウナさんが息をついた。

「……あの子も案外強情だからね。私が言っても聞かなかっただろうけど」

※ナディアに対する情報(コンマ下)
4の倍数以外で??

※50以上で餞別(コンマ下2)(クリティカル特典)
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 09:30:59.78 ID:xsxr7w1Po
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 09:41:47.54 ID:JlY6Q+Un0
958 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 09:57:12.51 ID:CymSHVzWO
「それとあなたに忠告。彼女、処女だから」

「……え?」

「あの子、悪意のある相手は受け付けないでしょ?一度客を取ろうって話になったけど、それで大怪我させてるの。
それ以来、あの子に客はついてないわ。まあ、娼館はその後用心棒みたいに使ってたけど。
揉め事があった時に彼女が出れば、大体は収まったから」

そうなのか。てっきりそういうこともしてたのかと思ってた。

ユウナさんは話を続ける。

「……で、ナディアを見てる感じ、あなたに好意を持ってる。初恋、かもしれない。
私が散々傷付けるなと言ってるのは、そういうことも込みよ。あなた、恋人は」

「……あー……」

「番」は2人……いや、ミラも似たようなものだから3人か。肉体関係を持った相手なら、ミーシャやエルライザ、アナスタシアも含まれる。
彼女たちも身体だけの付き合いとは到底呼べない。どう説明したものかな。

1 いや、いないよ
2 うーん、奥さんが3人……
3 うーん、奥さんが3人で、多分4人か5人に増える
4 その他自由安価

※2票先取
※餞別の内容に関係します
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 10:19:01.41 ID:JlY6Q+Un0
3
ミーシャとも大きなフラグあるしなぁ
クランはこの辺は正直に行きそう
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 10:35:59.85 ID:d+jt6t3EO
3
嘘つきで女たらしと二重の泥被るよりはね
961 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 11:28:54.44 ID:CymSHVzWO
……正直に言った方がいいかな、これは。

「うーん……奥さんが3人で、多分4人か5人に増える」

ユウナさんが凍り付いた。

「……はぁ??」

「一応、ナディアもある程度は知ってる。でも、それでもいいって。僕の奥さんたちも、まあ仕方ないみたいな」

「……どうなってんのよ?あなた、何歳?」

「15。そろそろ16になる」

「私と同じ歳なの?……いや、男に散々抱かれてきた私が言える立場じゃないけど……
奥さんってあのエルフ2人と誰かよね?まさかあれ全員なの??」

「いや、1人は違うけど……」

呆れたようにユウナさんは首を振る。

「いや、意味分からない。エルフって倫理観ぶっ壊れてるって聞いたけど、あなたも大概ね……。
というか、ナディアはそれでもいいって?あの子もあの子よ、説教してこようかしら。
で、あなたその気はあるの?」

「その気?」

「ナディアを抱く気よ、決まってるでしょ?」

1 うん
2 求められたら……
3 今のところないかな

※2票先取
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 11:42:52.89 ID:d+jt6t3EO
2
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 11:48:58.64 ID:lut9y9rDO
2
964 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 12:24:00.91 ID:CymSHVzWO
「……求められたら……」

はーっと盛大な溜め息をつかれた。

「あなたねえ、今までもずっとそうだったんじゃないでしょうね?
というか多分そうよね、押す性格じゃないっぽいもの。
押しに押されて押し倒されてという感じだったんじゃないの?」

「う、うう……」

ぐうの音も出ない。大体その通りだし……

「女顔だし、あの大きいエルフに『そっち』を犯されてても全然驚かないわね……
これはナディア、前途多難だわ。とはいえ、あの子の初恋は実らせてあげたいから……これあげる」

「え?」

01〜60 効果の弱い媚薬(好感度+5)
61〜94 お守り?(1回だけ11や22をクリティカル扱いに)
95〜00 再判定(貴重品)
965 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 12:26:09.00 ID:d+jt6t3EO
はい
966 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 12:28:52.75 ID:CymSHVzWO
※偶奇判定です。(契機がクリティカルのため緩和)

奇数 振りなおし
偶数 ???????

コンマ下3
967 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 12:30:34.95 ID:d+jt6t3EO
ksk
968 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 12:32:00.09 ID:YcDITwhXO
さげ
969 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2020/02/25(火) 12:32:02.47 ID:LMAdV1y3O
ほいさ
970 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 12:34:30.11 ID:CymSHVzWO
振り直しです。再判定
971 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 12:35:49.96 ID:lut9y9rDO
はい
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 12:38:01.14 ID:JlY6Q+Un0
元娼婦に貞操や倫理を説教される男(の娘)クラン
このだらしなさがクランらしい
なおNice boat.されても超回復で復活する模様
973 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 12:45:25.02 ID:CymSHVzWO
再判定

01〜50 ボタン型のお守り
51〜94 首からかけるタイプのお守り
95〜00 イベント発生(覚醒レベル上昇)
974 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 12:46:32.90 ID:d+jt6t3EO
975 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 14:47:14.41 ID:R1Y6R2uWO
ユウナさんはポケットから首飾りのようなものを取り出した。

「え」

「私の一族に伝わるお守りよ。ああ、私の分はちゃんとあるから心配しないで。
元々、ナディアに渡すつもりだったものよ。別に私から渡してもいいんだけど、あなたにあげる」

「……そんな貴重なものを!?」

ユウナさんが苦笑した。

「まあ、実らない想いもあるってことね。だったら、あの子を幸せにしてくれるかもしれない相手に渡すわ。
その代わり、あの子を捨てたり不幸にしたら許さないわ。それは本気で覚悟して」

強い視線で見つめられ、僕は思わず頷いてしまった。

「分かった」

「そ。じゃ、私は自分の仕事に戻るわ」

ユウナさんは軽く微笑むと、向こうへと去っていった。

※強制成功権利を入手しました。使う際には多数決を取ります。
976 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 14:53:50.16 ID:R1Y6R2uWO
#

「あ、ユウナちゃんどうでした?」

「あ、ああ。ちょっとお説教をされたよ」

そう言うとクスクスとナディアが笑った。

「全くユウナちゃんったら」

「まあ、全く反論できなかったよ。それにしても彼女って何者なの?」

「私も詳しくは。ただ、元はテルモンの貴族だった、って話を聞いたことがあります。昔のことは話したがらないんですけど」

なるほど、ある程度合点が行った。教養があったり、あんな高価そうなお守りを持っていたのも納得だ。

それにしても「実らない想い」って……そういうことだよね。ナディアは気付いてるのかな。
聞きたかったけど、藪蛇な気がしてやめた。こういうのは、そっとしておくのがいい。

※65以上で最後の自由行動
977 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 14:56:18.86 ID:dwWEl8CmO
はい
978 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 15:06:18.14 ID:R1Y6R2uWO
(自由行動3回目)

※遭遇なし

#

1 テルモンでクロスの指導を受ける
2 ズマに行く(中確率でリーナとエリザがいる)
3 ウィルに稽古をつけてもらう(不在確率中〜大)
4 オルランドゥに行く
5 ダラダラ過ごす(ミーシャイベント?)
6 その他自由安価

※2票先取
※ミラたちの報告は決定後、低確率
979 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 15:06:45.34 ID:R1Y6R2uWO
>>978
遭遇なしは無視して下さい。
980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 15:12:45.82 ID:dwWEl8CmO
5
981 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 15:28:56.22 ID:D2xi3TeGO
4
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 15:50:09.18 ID:lut9y9rDO
5
983 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 19:38:45.06 ID:Xl36spYsO
#

部屋に戻ると、ラーナと師匠はまだ帰っていなかった。「そう簡単に見つからないだろうけど」とは言ってたけど。一応、ロックモール周辺を探しているらしい。
無駄だろうとは思ってたけど、マリーンさんが向かうならあそこぐらいしか思いつかなかったのも確かだ。

時間は夕方だ。ご飯時まで、やることがない。ちょっとダラダラするかな……

※30以上で誰か来る
984 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 19:44:39.50 ID:3nhrSvg90
985 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 19:49:08.90 ID:Xl36spYsO
※来訪者
3の倍数 ミーシャ
3の倍数+1 ミラとオリヴィア
3の倍数+2 再判定

ゾロ目、95〜00 再判定(どれもイベント発生)
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 19:52:47.76 ID:lut9y9rDO
はい
987 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 20:13:15.63 ID:Xl36spYsO
「クラン、いるか?入るぞ」

ミラとオリヴィアが連れ立って現れた。何やかんやで意外と仲いいんじゃなかろうか。

「どうしたの、急に」

「いやな、こいつが『どうやったら食べられる?』とか言ってきたからな……ちょっと困り果ててな」

苦り切ったミラとは対照的に、オリヴィアはご機嫌だ。

「いや、『まぐわい』というのはいいものなんだろう?それに、それによって得られる魔力は格別だというじゃないか。
明日行けばフリークとやらとの会瀬が持てるんだよな。いやあ、楽しみだ」

何かオリヴィアは勘違いしてるな……。ミラも困った様子だ。

「私はある程度人の感情を解することができるし、お前のことも単なる魔力供給源とは違うふうに……その、なんだ……愛情の対象として考えているが。
どうにもこいつは分かってないらしい。純粋な『j』だからなのかもしれないが」

「ああ……だから『食べる』なのね。フリークは『餌』と」

「そういうことだな。まあ実際にとって食いはしないだろうが」

オリヴィアはフンフンと謎の鼻歌を歌っている。

欲というか本能に忠実という点で、ミラとオリヴィアは似てるようで全く違う。
ミラはある程度空気を読めるし、口調を別にすれば普通の女の子っぽい所もある。
でもオリヴィアは、もっと直情的だし、あまり空気を読まない。傍若無人とすら言っていい。
仮に明日2人が「して」も、フリークが一方的に搾り取られるようなことになったら、それはそれでかわいそうだ。

「で、今までそれについて話してたと」

「色々本とかも読ませたんだがな。こいつ、知識は私以上にあるが、情緒面はさっぱりだ。
こういうのはお前たちかと思ったんだが、何とかならないか?」

1 放っておけば?
2 ……夜に実地訓練でもする?(ラーナとイマーラに判定発生)
3 ちょっと僕の魔力をもう一度与えてみようか
4 うーん、僕じゃ荷が重いなあ(別の誰かに相談、要記述)
5 恋愛について説教してみる(低確率)

※3票先取
988 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 20:15:49.92 ID:MPqUX9bN0
989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 20:16:38.44 ID:xsxr7w1Po
夜に皆でイチャイチャ過ごすところを見せつけてやればいい気がする
990 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 20:19:26.11 ID:Xl36spYsO
>>989
それは2扱いとします。
991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 20:28:53.93 ID:qD/Oa2fiO
2
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 20:39:19.61 ID:3nhrSvg90
2
993 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 20:43:16.24 ID:Xl36spYsO
以下次スレです。少々お待ちください。
994 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 20:46:02.97 ID:Xl36spYsO
次スレです。移動お願いします。

【安価】オルランドゥ大武術会12【コンマ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1582631088/

なお、1000のコンマが
70以上で振り直し権
90以上で巻き戻し権
とします。

以下雑談タイムです。
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 20:53:12.05 ID:qD/Oa2fiO
後回しになってた>>798のクリティカル特典って結局なんだったんだ…?
このポイントで効果があったって箇所を見落としていたら申し訳ない
996 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 21:15:56.81 ID:Xl36spYsO
・ナディア
外見年齢14歳、実年齢4歳。身長156cm、Bカップで肩までかかる緑髪。
ロックモールにあった天使樹の元幼体であり、邪を撥ね付ける能力を持つ。
娼館に拾われて用心棒的な役割をしていたが、ロックモールの天使樹の肥大化に伴い子供たちを連れて逃走、保護される。
その後ロックモールの「ランダム」討伐に参加。そこで母親の力の結晶である宝石を譲り受けたことで、人間でありながら力を行使できる存在となった。
性格は素直でいい子。クランは初恋の人になるらしい。空気が読める(というより心がある程度読める)。処女。

・クリス・トンプソン
闇ギルドの創始者にして首魁。第一回大武術会の優勝者であり、100歳以上のはずだが壮年にしか見えない。
黒い燕尾服にシルクハットを被っている。身長175cmぐらいのスキンヘッド。
ケインの末裔らしいが、力は桁違い。オリジナルのケイン以上か?

大封印の完全な解放を狙い、ドワーキンと「穴」にいる。

・ドワーキン
オルドの従兄弟であり、オルドに匹敵する実力者。この世界での立ち回りは不明。

・ベネディクト
「一族」長兄。「壊れた世界」にいるがまだ動いていない。
実力は他の「一族」が束になっても敵わないほどであり、現状では恐らくドワーキンと双璧の敵。
997 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 21:18:40.28 ID:Xl36spYsO
やらかしました……無視してください。

なお、種明かしになりますがロックモールでは本来「クラン一行vs天使樹同化したランダム」になるはずでした。
あちこちから「端末」を出し、数で圧殺する天使樹ランダムをどうするのか……

……となるはずでしたが結果はいいところなく終わりましたね。
998 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2020/02/25(火) 21:57:49.99 ID:Xl36spYsO
>>995
そもそも通常ではオリヴィアへの依頼が発生してません。
まあ色々ありましたが、ナディア回りは最善に近い形です。戦力的にも即戦力ですし。
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 22:04:30.12 ID:qD/Oa2fiO
>>998なるほどね
もう残りレス数ないしさくっと埋める
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 22:05:27.91 ID:qD/Oa2fiO
埋め
1001 :1001 :Over 1000 Thread
                     ___, - 、
                    /_____)
.                    | | /   ヽ || 父さんな、会社辞めて小説で食っていこうと思うんだ
                    |_|  ┃ ┃  ||  
                   (/   ⊂⊃  ヽ)        /  ̄ ̄ ̄ \
  \僕はSS!/           \_/  !        ( ( (ヽ     ヽ
                   ,\ _____ /、       | −、ヽ\     !  <私は二次創作
   ゝ/  ̄ ̄ ̄ \     /. \/ ̄\/   .\     | ・ |─ |__   /
   / _____ヽ    |  |  _┌l⊂⊃l  |  |    ┌ - ′  )   /
   | | /  ─ 、−、!    |  |  / ∋ |__|  |  |    ヽ  /   ヽ <
   |__|─ |   ・| ・ |    |  /`, ──── 、 |  |     ` ─┐  ?h ̄
   (   ` ─ o−i    ヽ /         \ .ノ_      .j ̄ ̄ |
    ヽ、  ┬─┬ノ / ̄ ./            ヽ- 、\    /   ̄ ヽ\
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【安価】オルランドゥ大武術会12【コンマ】 @ 2020/02/25(火) 20:44:48.12 ID:Xl36spYsO
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【ポケモン】主催者「Pok?mon Unknow’s Battle ground’sをここに開催する!」 @ 2020/02/25(火) 17:28:24.55 ID:rE5fgvNA0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1582619304/

雑談絵スレ避難所の避難所の避難所 @ 2020/02/25(火) 09:50:28.58 ID:I1RLXH5F0
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