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貴方「俺が魔法少年でヒロインを攻略するまどか☆マギカ?」

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340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/13(月) 22:46:57.14 ID:JElllzsb0
みんな早く終わらせたくて必死だ
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/18(土) 00:09:04.54 ID:BkfirFC60
a
342 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/18(土) 18:09:38.16 ID:mBYpwjBU0
――――
三週目 週末



 先週末に続いて、今週も同じ場所で巴さんと待ち合わせだ。見慣れた明るい金髪を探す。

 すると、彼女が近づいてくるのが見えた。


マミ「【貴方】くん、こんにちは」


 いつもの二つのドリルではなく一つにまとめた髪型だ。

 ふわふわくるくると巻いてあるのは同じだが、少しいつもと違う印象。


貴方「巴さん、今日は髪型違うんですね」

マミ「いつも同じじゃ飽きるでしょう?服も違うんだもの、変化を楽しみたいから」

貴方「いいと思います。俺もなにかアレンジしてみようかなあ……」


 みんなの私服姿というのは慣れてきたけど、休日だとさらに気合いが入ってる気がする。

 今日は遊びに来たのだから。

 髪型、クラスでもスタイリング剤とか使いはじめた人は見るけど、今まで自分は特に考えたこともなかった。やっぱり興味の差か。



今日は何をしようかな?
1ショッピング
2お茶でも
3カラオケ
4自由安価

 下2レス
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/18(土) 18:14:08.75 ID:lZ1NiNaoo
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/04/18(土) 18:25:47.74 ID:dT/lC/vt0
3なら歌判定するのかな?
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/18(土) 18:26:14.11 ID:dT/lC/vt0
すいません。安価↓
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/18(土) 18:41:42.00 ID:tSAWaGKs0
3
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/18(土) 18:42:13.51 ID:tSAWaGKs0
マミさんアイドルになれるぐらい外見よくて歌上手いみたいだしな
348 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/18(土) 19:17:30.14 ID:mBYpwjBU0


貴方「今日はカラオケでも行きません?」

マミ「そういうのもたまにはいいわね。行きましょうか」


 前の時には巴さんはいなかったよな。

 みんながああ言ってくれたから、すっかり自信がついていた。それに巴さんの歌声というのも興味はある。

 行先が決まって歩き出す。カラオケ屋ならこのへんだけでもいくつかあった。


貴方「『たまに』って言ってましたけど、カラオケってあまり行かないんすか?」

マミ「鹿目さんたちに誘ってもらったことはあるかな。でも一人では行きづらいし……家族がいた時は行ってたけどね」



 ――店の個室に入ってドリンクを待ちながら会話をする。

 端末の中の曲のリストに目を通しながら選ぶ。……ちょっと言いづらい事聞いちゃったかな。



マミ「最近の曲とかも少ししかしらないかも」

貴方「好きなのでいいんですよ。俺もそうしますし」


 俺もやっぱり最初は上手に歌えるやつにするつもりだ。

 こっちの番が最初だった。準備が整うと曲を選び、イントロが流れ始める。


マミ「……えっ、上手じゃない!?」

マミ「これの後に歌うのって、ちょっと勇気がいるわね……――」



 気持ち良く歌いきった!




▼誰もが聞き惚れる【歌唱力9】ボーナス。
349 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/18(土) 20:08:37.19 ID:mBYpwjBU0


貴方「巴さんもよかったっすよ。あの、発音とか!」

マミ「そ、そうかしら?」


 最初のほうは巴さんは英語の歌とかかっこいい感じに歌ってたけど、段々ノッてきて色んな歌を歌ってた。

 なにせ二人だから順番が回るのも早い。

 普段は時に厳しく、真面目な印象の強い巴さん。もちろんそれ以外の部分も見えてきたけど、歌う姿もはしゃぐ姿も新鮮だから今日は収穫あったって感じだ。


貴方「英語の歌って俺はあんまり歌える気しないですし」

マミ「【貴方】くんは何を歌わせても上手じゃない」

貴方「また来たいっすね!今度は美樹たちも一緒に。あと、できたら佐倉さんもかな。どんな歌うたうか想像つかないけど」

マミ「美樹さんや佐倉さんも……か」

貴方「……巴さん?」

マミ「い、いえ!そうね。いつかみんなで一緒に行きましょう」


――――
――――
350 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/18(土) 20:15:43.42 ID:mBYpwjBU0
マミの部屋



マミ「今日は楽しかったな」

マミ「最近は仲間ができて、友達もできたけど、それだけじゃない。…………【貴方】くんがいてくれるから」


 お風呂から出た後、鏡の前に立つ。

 いつになくご機嫌な気分で、いつもより身だしなみの手入れにも気合いが入っていた。


 ふと、ドレッサーの隅に母の使っていた私物が目に入る。そこに問いかけるように。


マミ「――――私、こんなに幸せでもいいのよね?」



―三週目週末 終了―


[好感度] to貴方
美樹さやか★★★>巴マミ★★>暁美ほむら★志筑仁美★>鹿目まどか・佐倉杏子

★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。

★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!

★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。

☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
  もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。

▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。
 



▼[マミルート]に入りました。なにもしなくても好感度の上がるイベントが進みます。
 個別ENDの準備はできてます。 ※今回から個別ENDは選択肢なしでやります
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/18(土) 20:18:21.07 ID:dT/lC/vt0
個別なしだとどうなる?
352 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/18(土) 20:26:58.69 ID:mBYpwjBU0
好感度上げきったら個別ENDを1回は必ずやるようになるだけであとは同じです。そのあと直前に戻ったりリセットもできます。
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/18(土) 20:29:43.17 ID:dT/lC/vt0
わかりました
354 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/18(土) 20:45:49.81 ID:mBYpwjBU0
――――
16日目 教室


 ――――学活の時間。

 文化祭に向けて案も固まり、買い出しもはじまる頃。

 他のクラスはもう準備を始めているところが多いが、うちは今になっても土台が固まらず考え直しでみんな焦った様子だ。


貴方(あんまり放課後遅くなるのはイヤなんだよな……)


 俺だけならまだいい。けど、俺が遅くなるってことは美樹も鹿目さんも暁美さんもそうなるってことだ。

 今見滝原にいる仲間は半分がうちのクラス。二人に任せる羽目になるのも忍びない。佐倉さんは風見野にいることもあるらしいし。


*「でも〜、普通じゃつまらないだろ!じゃあ、執事喫茶ってのはどうだ?」

まどか「わたしたちはどうすれば……?」

さやか「そーだよ!」

*「全員執事。あ!全員メイドでもいいけど」

貴方「女装とか勘弁なんだけど……」


 結局多数決。



1メイド・執事喫茶
2執事喫茶(女子は男装)
3メイド喫茶(男子は女装)
3いっそ全然違うのにするか!?(自由安価)

 下2レス
355 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/18(土) 20:46:37.67 ID:mBYpwjBU0
ばんごうみす

1メイド・執事喫茶
2執事喫茶(女子は男装)
3メイド喫茶(男子は女装)
4いっそ全然違うのにするか!?(自由安価)

 下2レス
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/18(土) 20:47:35.57 ID:lZ1NiNaoo
1
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/18(土) 20:54:41.30 ID:dT/lC/vt0
1
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/18(土) 21:08:08.90 ID:hhRafvyl0
クラスメイトたちの画像
http://livedoor.blogimg.jp/matomagi/imgs/f/4/f4a9abca.png
http://livedoor.blogimg.jp/matomagi/imgs/4/b/4bdf5a71.png
359 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/18(土) 21:32:06.87 ID:mBYpwjBU0


 結局、普通のメイドと執事の喫茶になった。奇をてらうのもみんな懲りたらしい。

 放課後はまた買い出しだ。せっかくまともに固まったことだし、少しお茶に凝ってみるのも悪くないかもしれない。


 ――美樹たちが服を見に行っている間、こっちでは一人、茶葉を眺めていた。

 安いのを買うのは簡単だ。でも所詮文化祭の出し物ってレベルじゃなくて、ちゃんとお客さんに認めてほかった。

 ……うちに来てくれると言ってた巴さんの姿が浮かぶ。


まどか「何見てるの?」

貴方「お茶だよ。高いのは買えないけど、いいものを出したいなって思ってさ。巴さんにも認めてもらえるような」

さやか「へー、マミさん認めさせるのは大変だよ?」

仁美「うちから少し提供することもできますけど……」

貴方「いや……さすがに頼らせてもらうのは悪いよ。それに高級なのを使えば美味しいのかもしれないけど、なんか違う気がする」

仁美「ええ。わかりましたわ。淹れ方で質を上げることもできるはずですしね」

貴方「志筑さん、もしかしてそういうの得意だったりする!?」

仁美「いいえ、私はあまり。でもコツは聞いてきますわね。一緒に練習しましょう」

貴方「ああ、むしろ高級なの使ってもよく知らないんじゃもったいないよな。そっちはどう?いいのあった?」

ほむら「こっちは一応。でも……これ本当に人前で着るのよね」

まどか「わたしもあんまり目立ちたくはないなぁ。一緒に厨房のほうメインで頑張る?」

ほむら「……どちらも自信はないわ」


 暁美さん目当てにしてる人多そうだし、結局表に立つことになりそうだけど。

 ……ひとまず服のことは任せてこっちはお茶のことを考えてみることにして、買い出しを終えた。


360 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/18(土) 22:23:06.13 ID:mBYpwjBU0



貴方(あれ……? あれって、巴さんと佐倉さんか)



 大分遅くなった帰り道、二人が一緒にいるのを見つける。



貴方「巴さん、佐倉さん!パトロールですか?うちのクラス学活が長引いちゃって、二人に任せたみたいになっちゃってたらすみません」

マミ「ええ、もう終わったところ。気にしなくていいわよ。こっちも文化祭の準備はあるし。いい文化祭にしましょうね」

マミ「そちらは今帰りかしら?」

貴方「はい。パトロール中なら一緒に行こうと思ったんですけど、終わったなら」

マミ「あ!パトロールは終わったけど、もしよかったら……これから佐倉さんとご飯する予定だったの。【貴方】くんも一緒に来る?」

貴方「そうなんですか?じゃあ是非一緒に」

杏子「まあいいけどさ。取り分少なくなんないなら」

マミ「人が増えた分はたくさん作るわよ」

貴方「もしかして、巴さんが作るんですか?」

マミ「ええ。最近は外食も多かったけど、料理は得意だから。基本的には自炊よ」


 この前もこのメンツだったな、と思いだす。あの時は鍋だったっけ。

 料理が得意という言葉に自然と期待値が高まる。

361 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/18(土) 23:40:47.72 ID:mBYpwjBU0


 ――マンションの一室に通されると、俺らをソファに置いて巴さんが立った。



マミ「それじゃ、ちょっと待ってて。すぐに作ってくるわ」

貴方「今日はメニューもう決まってるんですか?」

杏子「パスタだってさ」

マミ「ボロネーゼを作ろうと思ってるわ」


 巴さんはそう言ってキッチンのほうへ向かっていく。


杏子「パスタはマミの得意料理らしいからな。期待しててもいいんじゃない?」

貴方「もちろん期待してるよ。お腹もすいてるし」


 二人でしばらく待つ。

 相変わらず佐倉さんは雑談を好むタイプではないが、テレビがあるから空気の悪さはとくに感じない。

 ……すると、つまらなさそうにテレビの画面を見ていた佐倉さんが不意にこっちを見た。


杏子「マミのヤツ、今日はやたらとご機嫌なんだよな。妙に浮き足立ってるっていうか。……なんか知らねえ?」

貴方「いや……わからないけど」

杏子「そうか。【貴方】に聞いてもしょうがなかったな」

貴方「強いて言うなら文化祭が近づいてるくらい?まあそういう日もあるんじゃない」

杏子「あー。そういやそんな話してたね」

貴方「でも、巴さんなら心配することはないでしょ?魔法少女のことになると切り替え早いし、しっかりしてるし」

362 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/18(土) 23:52:10.78 ID:mBYpwjBU0


杏子「……」

マミ「ご飯が出来たわよ」


 話していると、巴さんが料理を持ってやってきた。

 佐倉さんとの話はそこで話題は途切れ、その後も特に気に留めることもなく終わった。


 出来立てほかほかのパスタにスープとサラダつき。

 ソースも具だくさんだし、トマトとチーズの風味が濃厚で良い。店で出てくるのと遜色ないレベルだ。


マミ「どうかしら?」

貴方「すごくおいしいです!これを短時間で作れちゃうんだから手際いいんだろうなぁ」

マミ「料理は段取りと手早さは肝心ね。上手くやらないと冷めちゃうから」

貴方「今日は誘ってくれて本当にありがとうございます。下手な店より絶対うまいですよ!」

マミ「私も【貴方】くんにはお礼をしたいの」

杏子「……今日は張り切ってんな」

マミ「そうかしら。今日もだけど、いつもよ」


 それから、食後になると再び巴さんが席を立つ。


マミ「紅茶を淹れてくるわね」

貴方「あ、それ見ててもいいですか?紅茶を淹れるの上手くなりたくて」

マミ「そういうことならどうぞ。私がお手本になれるかわからないけど」



 巴さんから紅茶を習い、ティータイムを楽しんでから帰宅する。

 ……佐倉さんはまだいるらしい。泊まってくのかな。


 ともかく、作戦会議でもみんな一緒のお茶会でもなく招いてもらったのははじめてだ。

 それを嬉しく思うとともに、以前より距離が縮まったのを感じていた。




二回目【貴方】 16日目終了


★マミルート★
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/19(日) 20:19:13.87 ID:V8gfCx0K0
マミさんかわいい
364 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/19(日) 21:26:58.86 ID:0mngCDF70

――――
――――
数日後 教室



 ――――それから巴さんに教えてもらったのを参考にしつつ、紅茶のコツを掴むために何回か練習を繰り返した。

 志筑さんも本物のメイドさんから教えてもらったのだから心強い。練習の成果は形になりつつあった。


さやか「じゃーん、どうかなこれ!似合ってる?」

貴方「あ、あぁそうだな」

さやか「絶対今適当に返事した!」


 ……美樹が鹿目さんと暁美さん、それにいつもはこっちのほうを手伝ってくれてる志筑さんまで連れてきて、珍しくメイド姿で揃い踏みだ。

 正直、みんな似合ってるし出来は上々だと思った。でもコメントしづらい。なんつーか、照れる。


 衣装合わせももちろんしていて、うちのクラスの周辺ではメイドさんが散見されることとなった。

 周りのクラスからも噂や注目の的になっているが、本番まで出来るだけ隠しておきたいから不用意にうろつかないことには決めている。


まどか「【貴方】くんはずっと厨房のほうにいるの?」

貴方「あんまし接客したいってわけじゃないけど……」


 一応、全員コスプレさせて接客させるわけではなく、やりたくない人には無理強いはしないというスタンスだ。

 厨房にずっと居たいならそうすることもできる。そのほうが合ってる人もいるし。


貴方「厨房のほうの仕事をメインにしたいけど、知り合いが来た時くらいは出てみようかな」

まどか「知り合いって、マミさん?」

貴方「ああ」

さやか「そうだね!知り合い来たら出たいね。ほむらも顔くらい見せるでしょ?」

ほむら「私は別に……」

さやか「相変わらずノリが悪いなあ、もう」

ほむら「そうかもしれないわね」

365 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/19(日) 22:33:11.29 ID:0mngCDF70


 ……クラスのことが終わると、なんとなく巴さんのクラスのある三年のフロアへと行ってみた。

 最近は下校時間もバラバラだから、クラスメイト以外とは待ち合わせもしづらかった。

 教室を覗いてみたが、もう残っている人はいない。巴さんも帰っちゃったかな……。


 ――そう思ったところで、後ろから声が聞こえた。


マミ「貴方くん、これから帰り?」

貴方「ああ、はい。どうしてるかなと思って」

マミ「文化祭の出し物の詳細についてはまだ秘密よ。まあ、そこそこ順調に進んでいるわ」

貴方「ビリヤードの台を作ってるんですよね。楽しそうです」

マミ「そっちは順調?」

貴方「ええ……まあ。最初こそ滅茶苦茶でしたけど、方針が固まってからはなんとかなってます」


 来た方向へ廊下を戻り、二人で階段を降りていく。

 こうして一緒に学校を出るのは久しぶりだった。


マミ「最近、放課後はどうしてるの?」

貴方「クラスの活動終わりにクラスメイトで一緒に行くことが多かったですかね。さすがに毎日とはいきませんけど」

マミ「毎日は大変よね」

貴方「……でも、巴さんは仲間がいなかった時は全部一人でやってたんですよね」

マミ「ええ。情報のチェックは毎日。私がやらなきゃ他に頼れる人がいなかったから。遅くなった日もあったけど行ってたわ」

366 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/20(月) 00:24:28.14 ID:aUdJcoNM0


マミ「前はそれが当たり前だった。魔女や使い魔だけじゃなくて、縄張りを荒らす魔法少女が来ないかも気を張っていたしね」

マミ「でももう一人では行きたくない、かな」


 契約当初から見てきた魔法使いたちが皆仲間だったから争い事にあまりピンとこないけど、魔法使い同士すら仲間とは限らないんだな。

 一人だとこの世界は想像以上に過酷だったのだろうと改めて思う。


貴方「そう思うのはしょうがないですよ。それに、俺たちもいますから!」

マミ「ええ、ありがとうね。今日は一緒にパトロール行く?」

貴方「はい!行きましょう」



 校門を出るとそのまま街中を回りはじめる。

 ――その途中の路地裏で、何かの気配を感じた気がして感覚を集中してみた。



貴方「……あっ、もしかして魔女の反応ないですか?最近わかるようになってきて。魔女……いや、使い魔かな」

マミ「ああ、そうね。これは使い魔だわ。近くにいそうね」


 よかった、合ってた。けど、俺が言うまで巴さんが気づかなかったのがちょっと違和感を覚えた。

 気づけるか試すために言わなかったってわけでもなさそうだし。


 使い魔を見つけると倒すまではさすがに速攻で終わった。


 妙にご機嫌だと言ってたのがこの前。今日はいつもと比べて調子が悪そうにも思えるし、逆に、いつもより張り切ってるような気もした。

 違う。張り切ってる……というか、どこか焦ってるんだ。

367 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/20(月) 00:26:57.95 ID:aUdJcoNM0
----------------
なんかネットワークの調子が悪いのでここまで
この辺はもうちょっとまとまって書きたいんですけど小出しになって申し訳ない
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/20(月) 19:21:23.32 ID:R3AfQrepO
生理かな
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/20(月) 20:05:24.63 ID:eeu/EuCD0
マミさんあんな格好の魔法少女服で戦ったら胸は揺れるわスカート捲れてパンツは丸見えになっちゃうだろうな
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/20(月) 20:36:09.24 ID:jiL4aY6Lo
★2つは好きになってるのかな
貴方のことばっかり考えたり一緒にいると嬉しいけど何故だろうみたいな状態?
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/24(金) 17:00:32.11 ID:8poCha0r0
372 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/25(土) 22:32:11.01 ID:eLolVzy90
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むしろぱんつ見えないのって子供向け意識してフリフリ詰めてるまどかとタイツ穿いてるほむらくらいじゃ
あとはスパッツ穿いてるキリカくらい?スパッツだから大丈夫かと言われるとそうでもない。気にせず見せてる分…

パンツ丸見えじゃかっこつかないのと【貴方】くんの目に毒なのでみんな変身した後はレオタード的なの穿いてるんじゃないかな!(だから大丈夫とは言ってない
373 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/25(土) 22:38:12.05 ID:eLolVzy90


貴方「あの、何かありました? 悩んでることとか」


 巴さんと一番付き合いが長いのは佐倉さんだ。『いつもと調子が違う』というのは正しいのかもしれない。

 何が原因かはわからないけど、悪い変化ではあって欲しくないと思う。


マミ「どうして?……そう見えるの?」

貴方「なにかいつもとは調子が違う感じがしたから」

マミ「悩みなんてないわ。あるわけがないの。私は今とても恵まれていて、幸せなんだもの。別に何かあったつもりはないんだけど」

 
 その先の言葉を言いよどむ。巴さん自身ももしかしたら変調に気づいてるのかもしれない。


マミ「佐倉さんにも言われたのよ。最近の私は浮ついてるって」

マミ「私は仲間が出来て嬉しかったし、仲間がいるから力が出せると思ってた。でも、少し浮かれすぎてたのかしらね……」


 巴さんは魔法少女のことになると時には厳しくて、切り替えが出来て。そんな事を言うなんて、巴さんらしくもない。

 ――そう思ったけど、巴さんだって俺らと変わらない普通の人なんだってことに気づく。

 いつでも強くなんていられるはずがない。心境が変化することもあるし、調子が出ない時があったって当然のことなんだ。



1今日は終わりにしますか?
2悩んでないなら良かったです
3なにかあったら俺が守ります
4自由安価

 下2レス
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/25(土) 22:39:54.46 ID:WztkS3nfo
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/25(土) 22:40:12.20 ID:6EAxhuui0
3
376 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/25(土) 23:41:02.27 ID:eLolVzy90


貴方「なにかあったら俺が守ります」

マミ「……【貴方】くんが?」

貴方「巴さんはベテランだし強いです。でも、気負いすぎてるんじゃないかなって」

貴方「俺だって巴さんが特訓してくれたおかげで強くなれましたから!調子が悪いならもっと頼ったっていいんですよ!こうして一緒に戦ってるんだから」

マミ「ええ……そうね。確かに私は今の幸せを失うことが怖くて、【貴方】くんの力を信じてなかったのかもしれない」

マミ「弱気になってちゃいけないわよね。また街を回りましょうか」


 再び次の魔力を求めて歩き出す。

 ……ふと巴さんが漏らした、『今の幸せを失うのが怖い』という言葉。

 長くこの世界にいて、犠牲になった人のことをよく知っているからこその考えなのかもしれない。


 巴さんはいつでも俺たちのことを守ろうとしてた。――後輩だから。弟子だから。

 でも、守られるだけなんてやっぱり嫌だ。


貴方(……そのためにも、もっと安心させられるくらい強くならないとな)


 それに、鹿目さんはいつも人の役に立とうしてるし、美樹もああ見えて責任感がある。

 佐倉さんだって巴さんに負けないくらい魔法少女に関しては真面目だし、力もある。


 それでも『怖い』のかな。 ……もしかしたら巴さんは、戦うこと自体、本当ならしたくなかったのかもしれない。


 そんなことを考えつつ、今は守る為に集中する。

 パトロールを続けていった――――……。



―17日目 終了―


★マミルート★
377 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/26(日) 00:21:54.41 ID:oh1a9ow20
――――

教室 放課後



まどか「【貴方】くん、こっちもセッティングできたよ。これで無事に明日を迎えられるかな」

さやか「おおー、こうして見るとなかなかいい雰囲気じゃん?」


 ついに文化祭が明日に迫る。今日は教室内の飾りつけと最後の準備をしていた。


仁美「メニューも形になりましたわね。紅茶も本格的になりましたし」

仁美「特に【貴方】くんが淹れたものは雑味なく仕上がっているのがわかりますよ」

貴方「志筑さんに言ってもらえるなら自信もてるなあ」


 放課後には調理や紅茶の練習。

 ……それから、こっそりとパトロールの後に特訓も続けていた。


さやか「しょーじき言われなきゃそんなに違いがあるかわかんないけど……」

貴方「普段巴さんの飲んでるのにそれ言うのかよ」

まどか「言われればわかるんでしょ?」

ほむら「本当かしら」

さやか「まーうん……そう言うほむらはわかんのかよ!?」

ほむら「……」

仁美「その方のことも気になりますわね。よく話題に出てきますので」

貴方「ああ、今度会ってみる?気ぃ合うかもしれないな」

378 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/26(日) 01:17:38.24 ID:oh1a9ow20


 少し話していたが、文化祭の準備も済んだのでこのあとは解散だ。

 三人は何かテレパシーで話してたらしく。


まどか『――【貴方】くんも一緒にパトロール行く?』


 鹿目さんから唐突に会話が振られた。けど……。


貴方『……悪い。寄りたいとこあるから』

まどか『そっか、わかった。じゃあさやかちゃんたちと行ってくるね。また明日』


 その後志筑さんにも聞こえるように挨拶してから三人は教室を出て行った。


仁美「では、私もこれから用事がありますので。失礼いたしますわ」

貴方「ああ。また明日」


 続いて志筑さんも去っていく。

 ――気になってたことは巴さんのことだった。あのことはみんなには言わないでほしいと言われてしまった。

 俺は不調だったことも知ってるし、放ってはおけない。守ると言ったんだ。


 できれば会いたい。フロアに行って、まだ文化祭の準備が終わってないなら待とう。そう思って移動する。


貴方(……もう帰っちゃったか)


 教室はセットされていて、人気は感じられない。うちのクラス、時間をかけすぎてたか?

 待ってても仕方ないので下校することにした。

 帰っているなら連絡は取れる。一人でパトロールするのはまだ危険だろうか。『これからパトロールに行きませんか』と連絡を入れておいた。

 それから少しして返信が来て、待ち合わせ場所を決める。巴さんもパトロールの最中だったらしい。


貴方(……先に一人で回ってたのか)


 場所は病院の前だ。そこに急ぐことにした。

379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/26(日) 01:22:36.45 ID:05BpFOuB0
シャルロッテ?
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/26(日) 12:54:44.23 ID:m0MBGxZi0
映画で自分を殺した相手と同居してたのはやばかったな
381 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/26(日) 20:30:01.18 ID:oh1a9ow20


貴方(――あれ?)


 目的地に向かう途中で、魔力の気配を感じた。それも、近づくにつれて気配が増している。

 既に近くに来てたら巴さんも気づいてるだろう。

 場合によっちゃ、待ち合わせの前にちょっと寄り道することになるかもしれない。それとも、巴さんを待ったほうがいいか?


 先に魔力の一番強くなる方向を探ってみる。すると――その先が病院だった。


貴方(巴さんの姿は……ないな)


 裏門のほうにも回って見てみたが、そこにも見当たらない。

 結界に開かれた形跡があることに気づく。誰か戦ってる。先に巴さんが戦ってたんだ。


 巴さんなら俺が加勢するまでもなくすぐに倒して出てきてしまうかもしれない。

 一瞬そう思ったが、すぐに結界に飛び込んでいった。


 足を進めていく。道中に使い魔はほとんどいなかった。巴さんが倒したからだろうか。

 扉を開けて奥へ奥へと進む。道中に使い魔がいないなら、巴さんがいるのは一番奥だ。


貴方「!!」

382 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/26(日) 20:54:29.83 ID:oh1a9ow20


 ――最深部の扉を開け放つ。

 巴さんは、人を丸呑みできるくらいの大きさの黒い蛇のような魔女と対峙していた。


 対峙といっても、巴さんはその迫りくる巨体に対処できるような構えをしていなかった。



 夢中で駆けだしていく。敵は今こっちに気づいてはいない。



・武器(自由安価)

 下2レス
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/26(日) 20:56:07.88 ID:bfisPRkMo
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/26(日) 21:03:24.38 ID:zOQa4TUO0
385 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/26(日) 21:42:41.17 ID:oh1a9ow20


 短い杖を両手で握り込み、先端に刃を灯す。

 闘志に合わせて大きく形作られていく。一瞬にして大剣となり、魔女に斬りかかった。


マミ「貴方くん……――!?」

 
 魔女は真っ二つ――になったと思われた。

 しかし巨体の割に驚くほど手ごたえがなかった。風船みたいに中身がないような。

 その違和感の直後、切った中から同じ見た目をした別の巨体が現れた。今度はこっちに向かって。


貴方「なっ……!」


 巴さんも驚いていたが、いつまでも呆けているようではない。

 今度は俺の方に向いた巨体を巴さんが退けてくれた。撃った穴から再び魔女が飛び出す。


貴方「二人で引き付け合っていけばなんとかなりそうですね!」

マミ「ええ……!戦いづらい相手だけど今度こそ遅れはとらないわ」


 刃を大剣から普通の剣へと戻す。

 一つの脱皮した巨体を倒すのに必殺の威力は必要ない。むしろ必要なのは身軽さ。大振りなのは邪魔になるだけだ。


 巴さんと協力して魔女を倒していくと、やがて脱皮し尽くしたのかグリーフシードを遺して消えていった。

386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/26(日) 21:51:37.60 ID:zOQa4TUO0
こんなの好きになっちゃうじゃん
387 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/26(日) 22:39:24.96 ID:oh1a9ow20


マミ「……あの魔女は拘束しても脱皮してきたし、私の銃は一度撃ったら作りなおさないといけない」

マミ「知っていれば対処できたかもしれないけど、あの時は大技を使った後だった。……多分油断もしてたのね。私一人じゃ勝てなかった」


 一瞬思った、『巴さんなら大丈夫だろう』という思考は間違いだったと確信する。

 相性次第ではベテランでも殺されることがあるんだ。


貴方「俺一人でも勝てませんでしたよ。でも、いいんじゃないですか?」

貴方「俺たちはこうして生きてます。守り合えば弱点だってなくせますから」

マミ「ありがとう。……もう駄目だって思ったの。死んだら全て失ってしまうもの。それにずっと怯えていた」

マミ「仲間が出来たらもう怯えなくて済むんだって思った。でも、心の底から仲間を信じきれてなかったのは私のほうだった」

マミ「だから一人で張り切って、また失うことに怯えて…………」

貴方「言ったでしょ? なにかあったら守るって」

マミ「ええ。仲間がいるから強いって、こういうことなのよね」


 戦うことはやめられない。俺たちには力があり、使命がある。

 戦う限り、傷ついたり、時には死んでしまう可能性だってゼロにはならない。どんなに強くなっても。

 けれど、その不安はこうしてなくしていくことは出来る。巴さんも、やっと一人で抱えてたものを下ろせたのかな――と、そう思った。



―18日目 終了―


★マミルート★
388 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/26(日) 23:14:08.46 ID:oh1a9ow20
――――
四週目休日



 いつもなら休みの日だが、今日は文化祭当日だ。

 教室にはクラスメイトが揃っている。


さやか「これでもう開店できそうだね」

まどか「うん。どのくらいお客さん来るかなあ? 来てくれるのは嬉しいんだけど、やっぱり恥ずかしさもあるんだよね」

さやか「それなぁ……」


 二人はもうメイド服の衣装に着替えてスタンバイしている。そういえば順番最初だったな。


貴方「美樹はもっとノリノリかと思ってた」

さやか「いや!あたしだってそんな自信あるわけじゃないよ!?」

貴方「この前みんな連れて見せに来てたし」

さやか「それは【貴方】だからっていうか……」

貴方「ああ、コスプレのような格好は見慣れてるから?」

さやか「もしかして、コスプレのような格好って変身した衣装のこと?」

貴方「鹿目さんも接客に回るの意外だね」

まどか「みんな出るって言うから」


 美樹はともかく、暁美さんとかはみんなの期待によって押し切られたようなものだった。

 あまり乗り気ではなさそうだ。


 ……話しているうちに、文化祭開始の時間になる。



1じゃ、行ってくるよ
2客として楽しんでみる(メイドさん指名)
3自由安価

 下2レス
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/26(日) 23:18:04.27 ID:05BpFOuB0
1
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/26(日) 23:19:48.47 ID:tbULnwku0
1
391 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/26(日) 23:42:54.18 ID:oh1a9ow20


貴方「じゃ、行ってくるよ」


 クラスのことは当番の人に任せよう。巴さんのクラスに向かった。


マミ「あら、いらっしゃい。来てくれたのね」

貴方「はい、この時間はフリーなので。巴さんが居てよかった。本格的なんですね」


 昨日もセットされているのは見たけれど、ボールが並べられてプレイしてるとこを見るとさらにわかる。

 暫く他の人がやってるのを観察してみる。


マミ「ビリヤードってやったことある?」



 下1レスコンマ判定
偶数 ある
奇数 ない
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/26(日) 23:45:16.29 ID:05BpFOuB0
ゾロ目ならプロ級の腕前
393 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/27(月) 00:31:51.58 ID:YsO2l+po0

貴方「いえ、初めてです。9を落としたら勝ちなんでしたっけ」

マミ「ボールに得点をつけて勝敗を決めるローテーションとか、一人で技術を測るボーラードというのもあるわよ」

マミ「私もやったことなかったんだけど、大分上達したのよ。ちょっと空いてる台で練習してみる?」


 なんとなく巴さんってこういうのも上手そうだよな、なんて思いながら一緒にやってみる。

 ボールがどう動くかの計算も大事だけど、狙った通りに身体を動かすのがまず難しかった。


マミ「もう慣れてきたみたいね。吹き矢も最初から真ん中連発しちゃうし、筋がいいのかもしれないわね」


 あれまだ気にしてるのか。吹き矢とは大分勝手が違うような気もするけど。


貴方「ホント、文化祭終わったらなくなっちゃうの名残惜しいですね。折角よく出来てるのに」

マミ「仕方ないわ。でも、たしかに名残惜しいわね」

貴方「せっかく出来るようになってきたんだし、今度ビリヤードしに行きましょう! 駅前に遊べるとこありましたよね」

マミ「ええ!ぜひ行きましょうか」


 次の遊びの約束をする。この場だけで終わらせるのももったいなさそうだ。

 ひとしきり楽しむと、クラスの当番の時間が近づいてきてるのに気づく。


貴方「じゃ、当番があるので戻りますね。うちのクラスにも来てください!大歓迎です!」

マミ「ええ。少ししたら行くわね」


 練習と、少し対戦もして遊んだ。勝った時には特典ということでキャンディももらった。

 自分の教室へと戻っていく。次はこっちがもてなす番だ。

394 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/28(火) 23:25:21.47 ID:5/sF2wz80


 クラスの後ろのドアから裏方側に入ると、調理班の様子が見える。

 下ごしらえが必要な工程は家庭科室を借りているが、焼くだけの調理や飲み物の準備はここでやっている。

 カフェとは仕切られた厨房の空間には濃い紅茶の香りが漂っていた。


貴方「お疲れー」

仁美「あら、次の時間から【貴方】くんの当番でしたわね」

貴方「どんな感じ?お客さん来てる?」

まどか「けっこう来てるよ。最初は割と暇だったんだけど、一人メイド服で宣伝に行ったのが効いたみたい」

貴方「へえ……そりゃ目を引けるだろうね」

さやか「6番テーブルから注文!紅茶とパンケーキ2つずつおねがーい!お客さん多いからちょっとだけまどかも手伝って」

まどか「あっ、うん!行くね」

さやか「……お、【貴方】はこれからこっち? ま、知り合いが来た時にはあたしが教えてやんよ」


 美樹が注文を伝えに来て、鹿目さんと慌ただしく出ていった。二人はこの後もまだ当番か。


仁美「私はこの注文分が終わったら一旦抜けますわね」

貴方「ああ、うん。後は任せて」

貴方「さてと、とりあえずエプロンは着けないとな。それと……メインはこっち側だけど一応着替えてくるか」


 メイド服はエプロンドレスみたいなものだが、実用的な本物のソレとは違って汚したら困る衣装だ。

 執事服にいたっては更にビシッとした黒で汚れも目立ちやすい。


 着替えて、引き締まったフォーマルな雰囲気の執事服の上に、似合わない簡易なエプロンをかける。

 その姿で厨房に戻るとクラスメイトにからかわれたりしたが、まあこれも思い出作りのうちだ。

395 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/28(火) 23:32:03.76 ID:5/sF2wz80


 時間はいつのまにか昼食時に近づいてきて、そのおかげかお客さんも増えてきていた。当番の時間が終わったらどこかで昼にしようか。

 ペースを掴んだ頃に、美樹が注文とともに伝えにくる。


さやか「3番、紅茶とオムライスだって」

貴方「おう、了解」

さやか「それで来たら【貴方】も出てくれば?マミさん来てるよ」

貴方「それなら俺が持ってこうかな」

さやか「えーっ、それはあたしの役目だと思ってたのになあ」

貴方「美樹は散々いいところ見せてるだろ?」

まどか「出来立てのチキンライスたくさん持ってきたよー!」

さやか「まどかも来てね」


 ウェイトレスから家庭科室での調理のほうに戻っていた鹿目さんも、丁度こっちに来たところだ。

 鹿目さんは一瞬きょとんとしたものの意味を理解すると快活に返事をする。

 ……エプロンを脱ごう。


貴方「――――お待たせしました。……お嬢様」


 恭しく礼をする。結局接客ってこれがはじめてなんだけど、マジに言うのくっそ恥ずかしい。


マミ「ふふっ、いいじゃない。その格好サマになってるわね、【貴方】くん」

貴方「からかわないでくださいよ」

さやか「それよりあたしとまどかの可愛いメイドコスは!?」

マミ「もちろんとても似合ってるわ。みんなからお嬢様なんて呼ばれるのはむずがゆいけどね」

まどか「えへへ……」

396 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/28(火) 23:37:15.75 ID:5/sF2wz80


 いつのまにかいつもの知り合いが集まってた。けど、暁美さんがいないな。


貴方「そういや暁美さんは?今の時間も当番じゃなかったっけ?」

マミ「暁美さんなら一足先に見たわよ」

まどか「ほむらちゃん、途中から外に宣伝しに行ってるんだ」

貴方「あー、そういうこと」

マミ「それにしても、評判は本当みたいね」

貴方「評判って?」

マミ「料理はどれもそこそこ凝ってるけど、特に紅茶は本格的で美味しいって」

まどか「【貴方】くんが淹れたんですよ」

マミ「あら、そうなの?すごいじゃない」

貴方「ええ、まあ」



 思わず照れ笑いする。

 色々と気恥ずかしい思いもしたがそれ以上に達成感に満ちた、そんな文化祭の一日が過ぎていった…………。



――――
――――
397 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/28(火) 23:51:20.94 ID:5/sF2wz80


 終了の時間が近づき、どこも店じまいとなる頃。

 名残惜しさを感じながらも片づけを終えると、連絡が入っているのに気づいた。


 このあとは後夜祭だ。残りたい人だけ残って、学校が用意した打上花火を見たりする時間。


マミ「来てくれたわね」

貴方「元々後夜祭気になってはいたんですけど、巴さんからの誘いならもちろんですよ。他の人は呼ばないんですか?」

マミ「そうね……今日は【貴方】くんと二人がいいと思って」


 いつもより改まった様子だ。こちらも少し緊張してしまう。


マミ「昨日は本当にありがとう」

貴方「気にしないでください。俺も巴さんのおかげで助かったことたくさんあるんですから」

貴方「俺、本当に巴さんと出会ってよかったなって思います。辛かったり寂しい思いをせずに、こんなに幸せに魔法少年やれてるのは巴さんがいるからです」

マミ「……私でなくても他にも仲間はいるし、暁美さんだってベテランでしょう?」

貴方「それでも……――――」



★個別END分岐★


1巴さんのことが好きだから←
2みんなのことが好きだから
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/28(火) 23:54:44.96 ID:jlJTQsRe0
ここはオートで進めたほうが良いよな
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/28(火) 23:58:51.23 ID:4Hk2XM1to
1
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 00:01:30.87 ID:TPUNvVbH0
1
401 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/29(水) 00:05:29.04 ID:9fdH4HSt0
あ、ここは選択式ではないです
402 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/29(水) 00:06:08.47 ID:9fdH4HSt0


貴方「巴さんのことが好きだから」

マミ「え……っ?」

貴方「巴さんとは先輩や師匠としてだけじゃなくて、こうして仲良くなって……強いところも弱いところも見てきました」

貴方「巴さんはいつも強くあろうとしてて、努力家で、そんなところももちろん好きです」

貴方「でも、他の人には見せない一面も見られて嬉しかったし、それに……可愛いなって思ったんです」

マミ「…………私も。私も【貴方】くんと同じ気持ちよ」

貴方「……!」

マミ「前に話したけど、私は普通の幸せって諦めてるところがあったの。出会いなんかないし、恋なんてしてる暇もないって」

マミ「でも、そんなことはなかったわ。恐れる必要もない。やっと気付けたの。これも、【貴方】くんと出会えたから」


 二人きりでよかった。

 今告白するとは思ってなかったけど、どことなく非日常の余韻が残る雰囲気――この空気がそうさせたのだろう。


貴方「花火、もうすぐはじまりますね」

マミ「ええ。楽しみね」

貴方「はい!」



 巴さんの隣で空を見上げる。

 色とりどりの光を散らす空を、満たされた気持ちで眺めていた……――――。



―マミEND―
403 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/29(水) 00:11:50.22 ID:9fdH4HSt0



二回目【貴方】 四週目休日終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・ギャップ
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・相談乗った
・暁美ほむら・・・手をつないだ
・佐倉杏子・・・生活大変そうだ
・巴マミ・・・☆恋人☆

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ



[好感度] to貴方
巴マミ☆>美樹さやか★★★>暁美ほむら★志筑仁美★>鹿目まどか・佐倉杏子

★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。

★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!

★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。

☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
  もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。

▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。



1直前の好感度★★★のまま続行(ハーレム主人公が鈍感なのはお決まりのこと)
2一日目からリセット…攻略済記録は引き継がれます。設定変更が可能。

 …魔法少女ベテラン組は接点とか共通点的にこのままのほうが攻略しやすいかな?

 下4レス多数決
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 00:12:36.44 ID:TPUNvVbH0
1
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 00:12:37.21 ID:z70LUfl/0
2
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 00:13:04.46 ID:D7BIeXfV0
せっかく、仁美が★あるから1
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 00:13:31.68 ID:mcAbW1OQo
ないと思います>>攻略しやすい
2
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 00:14:59.88 ID:jUT+zg2+0
2
409 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/29(水) 00:38:20.84 ID:9fdH4HSt0
リセット


今回
・見滝原中二年でまどかたちと同クラス
・【貴方】は契約して魔法少女たちと関わっていた
・5人全員契約済み
・部活なし
・生徒会なし
・ほむらはクールなほう(未攻略)


 前回同様攻略済キャラのみ好感度高く引き継ぎます。
 たとえば、2個目を変えてもマミとは何かしらの関係はつけると思います。


変更箇所を下4レスまで、矛盾する内容が含まれる場合はコンマが高い方採用
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 00:45:49.18 ID:D7BIeXfV0
例えば、まどかと同じ部活とかはありですか?
安価↓
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 00:46:35.05 ID:jUT+zg2+0
貴方は生徒会役員
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 00:51:09.14 ID:mcAbW1OQo
あえて未契約&無資格にしよう
いろいろ知りすぎていく貴方とかやりたい
まどか達の同級生でいい
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 00:58:53.38 ID:D7BIeXfV0
見滝原中二年でまどかたちと同クラスで杏子の幼なじみ(つまり、風見野に在住していた時期があった)
杏子の親父さんが急に人から信じられることが杏子と何かしら関係あったの走っているが詳しくは知らない
杏子は別れの挨拶来て消えた感じの関係だったとか
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 00:59:42.73 ID:YkSjGsAI0
家は大金持ちにして
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 01:03:10.46 ID:D7BIeXfV0
まとめると
生徒会の一員で無資格兼未契約の杏子の幼なじみの元風見野市在住のお金持ち
416 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/29(水) 01:20:59.49 ID:9fdH4HSt0

・【貴方】は見滝原中二年でまどかたちと同クラス
 変更なし

・【貴方】は契約して魔法少女たちと関わっていた
 → 魔法少女とは無関係。杏子とは幼馴染。マミとは多分生徒会とかで関わってる。

・5人全員契約済み
 変更なし

・部活なし
 変更なし

・生徒会なし
 → 生徒会役員

・ほむらはクールなほう(未攻略)
 変更なし

・大金持ち! new


 幼馴染設定来てますが、
 某桐野編と違ってほぼ個性は出さない(あとギャルゲな性質上一人にだけ特化はさせたくない)ので過去も細かくは詰めないです。
 初期から一応親交があるくらいのアドバンテージ。

 ついでに何の役やってるか決めとこう
1副生徒会長(二年だから生徒会長にはなれないということで)
2書記
3会計
4あんまり詳しくないんでその他記述式

 下2レス
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 01:24:42.83 ID:D7BIeXfV0
4庶務
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 01:25:32.19 ID:5zRX6fm70
1
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 15:51:45.94 ID:UdRSL8zc0
これまさかほむらと仁美の攻略途中の好感度もリセットかよ
420 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/29(水) 21:36:05.80 ID:9fdH4HSt0
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

仁美はともかく、前回は契約ありきの話が多かったのでほむらは完全リセット(前々回からの引継分だけは残す)ですね
また、マミの好感度も同じく減少で引継。同じ関係性を引き継げる場合のみ『そのまま』引き継ぎます。
・・・ただやっぱり今回から金持ち設定があるので仁美との続きイベントもそのままは使えないな。
前々回のまどかとの猫イベントも出来るなら金で解決しちゃうので同じく。


また、ベテラン組相手で契約済だと対等の立場に立てたのが強みで、
未契約だとどうしても庇護される側を脱せないのと、所詮部外者の男じゃ魔法少女事情に口を挟んでも言葉に重みが出ないので、
魔法少女事情から関わろうとするのはおすすめしないです。(無関係な人間は遠ざけようとするため深く関われない)
まずは1回目のように日常で関係を築くのが吉かなと思います。



リセット後の好感度


[好感度] to貴方
美樹さやか★★★>暁美ほむら★巴マミ★>志筑仁美・鹿目まどか・佐倉杏子

★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。

★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!

★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。

☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
  もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。

▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 21:51:17.90 ID:D7BIeXfV0
さやかちゃん、実は記憶受け継いでいるだろwwww
422 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/29(水) 21:56:25.47 ID:9fdH4HSt0
さやかはほぼそのまま受け継いでるよ(ボソッ
ちなみに実は仁美の攻略解放条件はさやかちゃん攻略
--------------------------------------------------------------

――――……3rd. 起動



 目を覚ますと天井が目に入る。

 身体を起こせば今まで寝そべっていたベッドが見える。


 そう、今日もまたいたって平常な朝がはじまったのだ。


 【貴方】は寝起きのぼんやりした頭を覚醒させ、確かめるように今の状況を思い出す。

 一人用にしてはベッドは広く、大きな部屋。

 ここが自分の自室だ。【貴方】は世間からすればかなりの大金持ちの生まれだった。


 しかしこれから登校する見滝原中学校はいたって平凡な学校。これからどこにでもあるような一日が始まる。


*「【貴方】お坊ちゃま。朝食の用意が出来ております」


 部屋の外から聞こえる使用人の声に、さっと身支度を済ませて広間へと向かった。


423 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/29(水) 23:08:50.63 ID:9fdH4HSt0
――――――
――――――

1日目
見滝原中学校 教室



貴方「おはよう」


 略した挨拶を口にしながら自分の席をセットして座る。

 床のボタンを押すと机とイスがワンタッチで立ち上がる仕組みだ。


さやか「おはよう!」

まどか「おはよう、【貴方】くん」

ほむら「……おはよう」


 挨拶が返ってくる。

 美樹の朝から元気になるような声に、鹿目さんの一日が明るくなるような挨拶。

 それから、少し遅れて暁美さんの落ち着いた声。

 少し冷たい態度にも聞こえるが、ちゃんと挨拶してくれるのだからこれでもそんなに悪く思われてないと思う。


まどか「今日の数学宿題あったよね。わたしちょっと自信ないとこあって」

さやか「あたしはムリだけど、そういうの聞ける人ならそこそこいるじゃん」

貴方「あ、それなら僕が――」

ほむら「私が見るわ」


 言いかけたところで先に暁美さんに取られてしまった。

 ……暁美さんは普段何に対しても興味なさそうにしてるけど、鹿目さんのこととなるとやたらと気にかけるところがある。

 そう見えるのは気のせいじゃないが、友達だからといえば僕たちだって友達はなずだ。――少なくともそう自分は思っていた。


ほむら「それとも、私じゃ不足だったかしら?」

ほむら「このクラスには学級委員長の優等生のお嬢様と、副生徒会長までやってる優等生のお坊ちゃまがいるものね」

まどか「えっ、ううん!不足なんてないよ!ありがとう。ほむらちゃんが見てくれるなら心強いって。わたしももっと頑張らなくちゃね」


 暁美さんは僕が言い出したことに気づいてかあてつけるように言う。

 こう言うが、暁美さんだって十分優等生の認識で通っている。まあ、暁美さんに任せておけば大丈夫だろう。


 ――――やがて朝のHRがはじまり、学校での一日が過ぎていく。

424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 23:44:01.67 ID:mcAbW1OQo
うわ御曹司だから使用人も要るのか
幼馴染は小学校卒業してから疎遠ってこともあり得るが
大作の予感(大変なことになるな)

Q.滝中生徒会は4人でどうでしょうか
425 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/04/30(木) 00:20:04.88 ID:kJsBdyCW0
放課後



 帰りのHRも終わってチャイムがなると、鞄を持って席を立つ。

 雑談はほどほどにそろそろ教室を出ないと。



さやか「【貴方】はこれから生徒会の仕事?なんかやっぱすごいけど大変そうだなぁ」

まどか「頑張ってね。いってらっしゃい!」

貴方「あ、待って。その前に。三人は今の学校に何か不満点はない?」

さやか「不満点? ……んー別に。しいて言うならあんましムズかしい宿題出さないように言っといてよ!」

まどか「それはさすがに……。わたしも特にはないよ」

貴方「……そうか。ありがとう。暁美さんは?遠くから来たんだし、他と比べて気づいたことはないか?」

ほむら「いえ。入院してたんだし、前の学校の事なんて覚えてないわ」

貴方「それもそうだ。配慮が足りなかった」


 普段が文武両道なゆえに忘れそうになるが、暁美さんはここに来る前はずっと入院してたと聞いている。

 あまり通えてなかったのだろう。前の学校の話もほぼ聞いたことはなかった。


さやか「さっすが副生徒会長となると考えることの規模が違うというか、難しいこと考えてんのね?小市民のあたしには縁のないことだわぁ」

貴方「別に生徒会に入るのに身分なんて関係ないよ。役員になる権利は平等にあるんだ。美樹さんだって望むなら立候補すればいい」

さやか「ムリムリ。あたしじゃ誰も推薦してくんないよ。っと、あたしもそろそろ帰ろうかな」

まどか「あ、いっしょにいく?」

ほむら「それなら私も……」


 他の人も美樹に続くように教室を去っていった。

 ……あまり建設的な意見は聞けなかったな。

 自分が通っている学校なのに、学校のことを考えてる人が少なすぎるとは思っていた。

426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/30(木) 11:18:50.56 ID:sWdXZ5af0
さやかという自分が恋人に選ばれるまで絶対あきらめないガール
427 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/01(金) 20:58:30.44 ID:PaxvsgKK0
お坊ちゃま貴方くんのキャラが割と迷走中です
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 『生徒会執行部』――その教室の前で足を止める。コン、コンと何か規則正しいリズムを刻んでいる音が聞こえる。


*「あっ、やべえ!副会長だ!」


 僕が扉を開ると、慌てたように今まで机の上で跳ねていた小さな球体を掴んで隠した。

 ……ピンポン玉かな。


貴方「……仕事のほうは順調かな?」

*「まあ、はい……といっても、正直言って最近そんなにやることないじゃないですか?」

*「あっ!だからって遊んでいいとは思ってないっす!これっぽっちも!」


 クラスの掃除当番でここを掃除しに行くこともあるが、意外とこの部屋にはよくわからないものも置いてある。

 美樹さんがピンポン玉を見つけて、男子と混じって遊んでいたっけな。


貴方(こんな人までいるんだから、美樹さんが立候補しても問題ない気がするけどな……)


貴方「別にないならいいけど。息抜きしてた方が仕事してるふりをしてるよりはよほど効率はいいよ」

貴方「君、同じ学年だよね?副会長って肩書きで身構えてるみたいだけど、そんなに堅苦しくしなくていいのに」

*「いやー、そういうわけにはいかないっすよ。完璧な副会長で通ってるんだから。でも、意外と話が分かるんですね!」

貴方「というか、会長が許してるからやってたんでしょう……?」


 会長のほうを見てみると、ぎくりと目を逸らした。


会長「い、いやっ。まあそうは言ってないけどなぁ……」

*「実質副会長のほうが力は上じゃないすか?」

会長「さすがにそう言い切られると困るなあ……はは」

貴方「…………」


 ゆるい空気を作っている一番の要因はこの人なのかもしれない。

 会長ももちろん優秀な人ではあるんだが。

428 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/01(金) 22:23:25.12 ID:PaxvsgKK0


「まずはお茶でも飲んで落ち着いたら?それからやることを考えましょう。息抜きは必要だけど、息抜きっていうのは頑張るためにあるんだから」


 ひとまず席に腰掛けると、そっと背後からテーブルに紅茶が置かれる。


*「マミさんは飴と鞭の使いが上手いなぁ。あと紅茶もうまい」


 マイポットと電気ケトル、それからティーカップ。何故だかそんなものもこの部屋にはあった。

 多分どこかで使われていたんだろう。色んな備品がここに集まっている。

 生徒会というみんなからは堅苦しいと思われがちな場所だが、結構自由にやらせてもらっていた。


会長「巴さんは『庶務』っていうより秘書って感じだよねえ。将来目指す?」

マミ「それもいいかもしれないわね」


 庶務の巴さんは雑用から些細な気付いたことまで何でもこなしてくれる縁の下の力持ちだ。ただし、多忙な人でもあるらしい。

 ……ちなみに、もう一人の庶務が遊んでた人だ。


 巴さんの淹れる紅茶はおいしいし、モチベーションや集中力もアップするのでまあいいだろう。

 しかし、それだけでは最早ただのお茶会……みたいな。


貴方「書類に追われて暇そうじゃない人もいるし、仕事の振り方も見直したほうがいいのは確かだが……」

貴方「巴さんの言う通りだ。やることは見つけるよ」




今日の活動内容
1校則の見直し
2これから行う運動(挨拶・読書推進等)を決める
3ボランティア活動
4部活動視察
5この部屋の片づけから始めます?
6自由安価

 下2レス
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/01(金) 22:28:30.20 ID:mDwhbavc0
安価↓
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/01(金) 22:42:22.27 ID:M4TxHSLB0
5
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/01(金) 23:21:50.62 ID:w3ICXvvx0
この貴方ちびまる子ちゃんの花輪君に匹敵する程の大金持ちと考えて良いのかな?
432 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/01(金) 23:40:08.51 ID:PaxvsgKK0
とりあえず比較対象としては近いところに金持ちがいるので仁美と同レベルと考えてもらえれば!
----------------------------------------------------------------------------------------------


 ……さっき思ったが、この部屋はよくわからないものが多い。

 積み重ねられたダンボールの中身とか何が眠っているのかわからなくなっているものもある。


貴方「この部屋の片づけから始めます?」


 この一言で今日の活動が決まる。


 もちろん作業が残っている人は作業を優先していい。

 特に会計なんかは役割上、目を通さなければいけない書類は多くなりがちだ。


*「――――カツラみつけました!あとこっちには剣も!」

貴方「演劇部の部室かここは!?」


 実際、元は演劇部の持ち物だと思うのだが。もしくは、以前の生徒会がボランティアか地域活動で使ったのか……?


マミ「これは……カンパンと水ね。賞味期限もまだあるわ」

マミ「緊急時には持っていかなきゃいけないんだから保存場所は把握しておかないと」
 
貴方「そうですね。すぐに必要なものといつか必要になるもの、それから恐らく使わないだろう備品で分けて整理しておきましょう」

会長「非常食、いつか必要になるの……?」

貴方「賞味期限が大丈夫かは気にかけておいたほうがいいでしょう。迫ってきたら処分して入れかえます」



ほかにでてきたもの
・自由安価

 下3レスまで
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/01(金) 23:42:17.47 ID:bMm+tPrqo
ゆいぐるみ
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/02(土) 00:15:06.66 ID:tp85bvALo
猫耳カチューシャ多数
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/02(土) 00:16:23.54 ID:cmZO+s2y0
大量の旧スクミズ
436 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/02(土) 00:36:55.71 ID:8z4f+l4/0


貴方「これは……ぬいぐるみ、いや人形か?随分頭でっかちだが」


 恐らく何かのアニメ作品のものだろうか。

 どう見ても元々は誰かの私物と思われるので、欲しい人がいるのなら持って帰ってもらってもいいだろう――

 そう思って振り向くと、猫の耳のついたカチューシャを頭にやっている巴さんが立っていた。


貴方「……何をやってるんです?」

マミ「つけられちゃったのよ。そこのダンボールにたくさん入っているわよ」

貴方「はあ。巴さんは先輩なんだから叱ってやってもいいんですよ?」

マミ「ですって」

*「あはは、すいません。つい出来心で」

会長「見てみて、こっちのダンボールは女子用の水着がたくさんあるよ」

マミ「なによそれ!?」


 巴さんは猫耳カチューシャのことがあったから、いかがわしいものと勘違いしたのかもしれない。

 見てみると、水泳の授業で使えそうなスクール水着だった。いずれも袋に入った新品だ。


貴方「サイズは?」

マミ「均等にあるように見えるわ。授業で使うものために買ったものなのかしら?」

貴方「なるほど……?」
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/02(土) 00:53:14.92 ID:cmZO+s2y0
こりゃネコ耳だけでなくスク水もマミさんに着てもらうしかないな
438 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/02(土) 01:08:05.79 ID:8z4f+l4/0


 今のうちの学校の制度では、水泳用の水着は各自自前で用意することになっている。

 スクール水着には変わらないのでデザインは似たり寄ったりだが、細部を見れば違いがあるはずだ。


 なにより無償で支給される教科書とは違って、水着は各自買わなければいけないことが当然と思っていた。

 授業を受けるために必須なのにも関わらずだ。

 無償には出来ないが、一括で大量に購入すれば安く仕入れることができたりはしないだろうか。


貴方「……高い物ではないが、それすらお金を払うのが難しい人というのはいるんだよな」

マミ「?」

貴方「折角あるのなら有効利用しましょう。購買部あたりで格安で売るのはどうでしょうか?」

会長「たしかにここで抱えてても仕方ないからねえ。かけあってみるよ」

貴方「それと、今まで各自で購入が必要だった授業の必需品は、学校側で用意するのを検討してもいいと思います」

貴方「生徒への負担を少なくさせられるのと、統一を図れるかと」

*「副会長って、庶民の気持ちも考えられる金持ちだから慕われるんですねえ」

貴方「……まあ」



 ――――よくわからないダンボールの中身を整理した!



*生徒会活動終了後。
1巴さんと何か話す
2外へ出る
 ・帰宅
 ・寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/02(土) 01:08:52.04 ID:wlJSewlf0
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