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【モバマス】凛・藍子「1・2・3で飛び込め!」

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157 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/04/25(土) 22:43:34.79 ID:EvRb76ut0

あかり「はい! いつでも大歓迎ですよ!」

藍子「ありがとうございます! よろしくお願いしますっ」

??「……あのーっ」

凛「?」

藍子「?」

あかり「?」

??「さっき、町の外からタマゲタケの群れを見かけてこの町に来てみたんですが――」
158 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/04/25(土) 22:44:56.67 ID:EvRb76ut0

あかり「タマゲタケならもうこの町にはいないかもしれませんよ?」

??「ええっ!? ……ということは、もう誰かが対処してしまったとか……!?」

あかり「ま、まあ、そうですね。誰かというか、私たちが対処しましたが」

??「なんと……せっかく現場に来たのに、また一歩遅かった……がっくし……」

藍子「あの、あなたは……?」

??「……ああ! 申し遅れました!」

都「私はブラッシータウンで探偵事務所を経営しています、都という者です! 以後、お見知り置きを」ササッ

凛(名刺まで……細かいなあ)

藍子(都探偵事務所……初めて聞く名前だなあ)
159 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/04/25(土) 22:45:30.03 ID:EvRb76ut0

凛「あ、私は凛だよ。こっちは藍子」

藍子「よ、よろしくお願いします」

あかり「私はターフタウンジムリーダーのあかりです!」

都「よろしくお願いします! 私、実は今、ある事件の調査をしていまして……」

凛「事件?」

都「いかにもっ! 最近ガラル地方各地で、その辺りに生息していないはずのポケモンが突然暴れだすという事件が頻発しているんです!」

都「ニュースにもなっているはずですが、何か心当たりはありますか?」
160 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/04/25(土) 22:46:05.62 ID:EvRb76ut0

凛「心当たり……」

凛(……! もしかして……シュートシティの駅でザングースが暴れていたのって……)

都「その顔……何か思い当たる節がありそうですね」

都「もしよければ、重要参考人として話を聞かせてくれませんか?」

凛「うん。実は――」

カクカクシカジカ

都「な、なんと! あの時のザングースを撃退したのはあなただったのですね……!」

都「……」
161 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/04/25(土) 22:47:26.58 ID:EvRb76ut0

都「よし、決めました! 凛さん、今からあなたを今回の事件の調査員に任命させて下さい!」

凛「ちょ、調査員……?」

都「はい。と言っても怪しい人を尾行したり張り込みしたりはしなくて大丈夫です。ただ何か事件に関わる情報を得た時には、すぐ私に連絡してほしいのです!」

都「こちら、私の連絡先になります!」バッ

凛「うーん……」

凛(話が急だけど、たしかに気にはなるな……何者かの力で暴れさせられていたのだろうか。それとも……)

凛「まあ、そういうことなら」ピピッ
162 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/04/25(土) 22:48:09.56 ID:EvRb76ut0

都「ありがとうございますっ!」

都「今ガラル地方には大きな野望が渦巻いている……そんな風に感じます。大変なことが置き売前に、共にこの事件を解決しましょう!」

都「では私はこれにて。……あ、やっぱりジムリーダーさんの連絡先も聞いておこうかな」

あかり「あっはい……いいですけど」

都「ありがとうございます。では私は現場で聞き込みに向かいますので、これにて!」

タッタッタッ

藍子「何というか……忙しない人でしたね」

凛「まあ……悪い人ではなさそうだし、別にいいんじゃないかな」

あかり「でも突然暴れ出す、というのは気になりますね。私も他のジムリーダー達に相談してみます」

あかり「では私はこれで。次はジムでお会いしましょうね」

藍子「はい!」
163 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/04/25(土) 22:52:33.76 ID:EvRb76ut0
今回はここまでです

マホミルは進化条件がかなり複雑なのでこの先どうしようかまた考えます
もしかしたら安価祭りになるかも…

次回からVSたべるんごです
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/25(土) 23:01:53.19 ID:BDF4TCMi0
乙 このマホミルって最終的にキョダイマックス可能なんかね?
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/26(日) 17:42:30.65 ID:GnKs08jj0

進化はアメざいく(7種)の安価取ってそのコンマで色(9種)決まるとかどうだろう
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/26(日) 19:05:20.24 ID:MVOrUdybo


マホミル進化の為にと一緒にくるくる回るかわいい藍子が見れるということか
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/26(日) 20:20:45.48 ID:GnKs08jj0
>>166
安価で色まで指定すると全形態把握してて狙ってる感あるからねコンマで何色になるかな?の方がかわいいかなと
168 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:37:08.42 ID:mODqF4wg0
投下します

マホイップはキョダイマックスさせるかどうかは未定です
コンマで色決めるのはアリですね、考えておきます
169 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:37:50.00 ID:mODqF4wg0

凛「サンダース、シャドーボール!」

サンダース「ダース!」ボッ

藍子「躱して、バチンキー!」

バチンキー「バチ」サッ

凛「藍子、ただ攻撃を躱すだけじゃダメだよ。時には反撃もしないと」

サンダース「ダース」

藍子「……!? いつの間に……!」
170 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:38:22.77 ID:mODqF4wg0

凛「でんじは!」

サンダース「ダース!」

バチンキー「バチッ……!」ビリビリ

凛「回避すると隙も生まれるからね。はい、クラボのみ」ヒョイ

藍子「ありがとうございます……でも反撃ってどうやって……?」

凛「そうだね、例えばシャドーボールだったら同じくらいの威力の技で打ち返すこともできるし、もっと強力な技だったら叩き割ることもできるかもね」

凛「それから相殺することもできるし、直接攻撃の技なら受け流すこともできる。反撃といってもたくさんあるから、臨機応変に対応していくことが大事だね」

藍子「臨機応変に……はい、わかりました! もう一度お願いします!」
171 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:38:55.09 ID:mODqF4wg0

??「……」ジーッ

あかり「智絵里ちゃん」ポン

智絵里「あっ……あかりちゃん」

あかり「ん……ああ、凛ちゃんと藍子ちゃんの特訓を見ていたんですか」

智絵里「はい。凛さんと藍子さん……そんなお名前だったんですか」

智絵里「私、見ていたんです。あのキノコのポケモン達と戦ってるお二人を。すごくかっこよくて……いつかお礼を言いたいなって」

智絵里「あの時、私も何とか戦おうとしたけど、全く役に立てなくて……フシギダネもいっぱい傷つけちゃったし」

フシギダネ「フッシー?」
172 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:39:27.78 ID:mODqF4wg0

あかり「そんなことないですよ、智絵里ちゃん」

あかり「智絵里ちゃんも勇敢に立ち向かってくれたじゃないですか。私はその気持ちだけでも嬉しいです」

智絵里「あかりちゃん……」

あかり「……そうだ。あの二人、今度ジムチャレンジに来るみたいだから、その時は智絵里ちゃんも招待してあげますよ!」

智絵里「えっ……本当ですか?」

あかり「智絵里ちゃんも果樹園のお手伝いばかりじゃ疲れるだろうし、息抜きにどうかなって!」

智絵里「あ……ありがとうございますっ」

フシギダネ「フッシー!」

あかり「いえいえ!」
173 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:40:18.01 ID:mODqF4wg0

ターフジム

凛「うん、2匹ともコンディションはバッチリだね」

凛「じゃあ藍子、頑張ってきてね」

藍子「はい! 行ってきます!」

ガラガラ……

ジムトレーナー「ようこそ、チャレンジャー!」

ジムトレーナー「早速だが、ここターフジムでは一つの課題に挑戦してもらうぞ!」

藍子「はい!」

ジムトレーナー「ここのジムリーダー、あかりは果樹園のオーナーも務めている。つまり季節を問わず色んな果物を収穫して、ガラル全土へ届けているわけだが……」

ジムトレーナー「ちょうど大量のリンゴが収穫できたんだ。それを仕分けてほしい」
174 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:40:53.82 ID:mODqF4wg0

藍子「仕分ける……?」

ジムトレーナー「そうだ。今から赤いリンゴと緑のリンゴがあのカゴの中から降ってくる」ドドン

藍子(かなり巨大なカゴが上から吊るされている)

藍子「カゴ……ってあれのことですか?」

ジムトレーナー「そうだ。あのカゴから落ちてくるリンゴを色ごとに2つのカゴに仕分けてくれ」

ジムトレーナー「チャレンジは2回。仕分けミスした個数によって何人のジムトレーナーと戦うかが決まるぞ。よりミスが少ないほど、リスクを減らしてジムリーダーに挑むことができるわけだ」
175 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:41:37.66 ID:mODqF4wg0

ジムトレーナー「ちなみに2回目のチャレンジではイガグリも混ざってくる。イガグリはどちらのカゴに入れてもいけないから気をつけたまえ」

ジムトレーナー「求められるのはトレーナーとしての瞬発力というわけだな。それでは頑張ってくれたまえ!」

ゴゴゴ……

藍子(カゴが傾いてきた……!)

ゴロッ

藍子(よし……!)

藍子「赤は左、緑は右……」サッ サッ

藍子「……ってあれ? 赤と緑が同時に……わわっ……!」
176 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:42:12.53 ID:mODqF4wg0

数十分後

藍子(ふうっ……戦ったトレーナーは2人か)

藍子(これでようやくジムリーダー戦だ――)

バッ

藍子「!!」

ワァァァァァァ

『チャレンジャー、頑張れー!』

『新米だっけ? 瑞々しくていいなぁー!』

『あかりんごー! コテンパンにしてやれーい!』
177 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:42:48.07 ID:mODqF4wg0

藍子「こ、これは……?」

藍子(たくさんの人が集まっている……みんなジムチャレンジを見に来たの……?)

凛(藍子、かなり緊張しているな)

凛(無理もない。たった一人のチャレンジにこんなに大人数が集まるなんて)

凛(それほどガラル地方はバトルが盛んなんだね)

あかり「チャレンジャー!」ザッ

藍子「!」
178 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:43:27.35 ID:mODqF4wg0

あかり「リンゴの仕分け、お疲れ様でした! おかげで助かったんご」ペコリ

あかり「えへへ……夢中で果樹園をやっていたら、規模が大きくなりすぎちゃって……一人じゃ手に負えなくなったから、ジムの仕掛けに使わせてもらったんです」

あかり「……さて。あなたの手持ちポケモンは2匹ですね。では私も2匹で挑ませていただきます!」

藍子「は、はい……」

あかり「……あ、もしかして緊張してますか?」

あかり「大丈夫ですよ、この町の人々は優しいので!」

あかり「それにみんな知っていますよ。藍子ちゃんや凛ちゃんに助けられたことを」

藍子「……!」
179 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:44:40.60 ID:mODqF4wg0
あかり「でも私は手加減しません! 栄養満点のリンゴを食べている私のポケモン達は強いんごよ!」

ドローンロトム『3……』

ドローンロトム『2……』

ドローンロトム『1……』

ドローンロトム『バトル・スタート!!』

藍子「バチンキー!」ポン

バチンキー「バチ!」

あかり「まずはあなたです、ベイリーフ!」ポン

ベイリーフ「ベーイ!」

ベイリーフ はっぱポケモン くさタイプ
首のまわりからスパイスのような香りを発散させる
元気を出させる効果がある他、なぜか戦いたくなる
180 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:45:26.40 ID:mODqF4wg0
藍子 手持ちポケモン

バチンキー ♂ Lv.24 しんりょく
ダブルアタック/アクロバット/はたきおとす/いやなおと
むじゃきなせいかく ちのけがおおい

マホミル ♀ Lv.22 スイートベール
ドレインキッス/てんしのキッス/アロマセラピー/あまいかおり
おだやかなせいかく のんびりするのがすき
181 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:46:08.62 ID:mODqF4wg0

藍子「バチンキー、ダブルアタック!」

バチンキー「バチ!」ブン

あかり「リフレクターんご!」

ベイリーフ「ベイ!」パァァ

ガキン

藍子「っ……!」

あかり「つるのムチ!」

ベイリーフ「ベイ!」ブゥン
182 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:46:41.11 ID:mODqF4wg0

バチンキー「バチ!?」ガシッ

藍子「バチンキー!」

あかり「そのまま放り投げちゃって!」

ベイリーフ「ベイー!」

バシィ

バチンキー「バチ……!」

藍子「バチンキー……!」
183 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:47:22.82 ID:mODqF4wg0

凛(……さっそく厄介な展開になったね)

凛(物理攻撃がメインのバチンキーからしたら、リフレクターを張られると厳しくなる……)

凛(効果が切れるのを待つしかないけど、それまでバチンキーが耐えられるかどうか……)

あかり「ベイリーフ、エナジーボール!」

ベイリーフ「ベイ!」ボッ

藍子「バチンキー、かわ――」
184 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:47:50.34 ID:mODqF4wg0

凛『藍子、ただ攻撃を躱すだけじゃダメだよ』

藍子(……!)ハッ

バチンキー「バチ……!」ドガッ

『おいおい何してんだ! 今のは躱せたぞ!』

『しっかりー!』

あかり「どうしましたか!? 目の前のバトルに集中してください!」

藍子「……はい!」
185 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:48:31.32 ID:mODqF4wg0

藍子「バチンキー、もう一度ダブルアタック!」

バチンキー「バチ!」ブゥン

あかり「無駄です! こっちにはリフレクターがあるんご!」

ベイリーフ「ベイ!」ガキン

藍子「一撃じゃなくても……」

凛『強力な技だったら叩き割ることもできるかもね』

藍子「追撃すれば!!」
186 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:49:14.94 ID:mODqF4wg0

藍子「バチンキー!」

バチンキー「バチ!」

ガッ

ベイリーフ「ベイ!?」

バチンキー「バチ!」

ピョン

『おお……!? リフレクターを土台にして跳んだぞ!?』

藍子「そのままアクロバット!!」
187 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:49:48.98 ID:mODqF4wg0

バチンキー「バチッ!!」

ドガッ

あかり「……!」

ピシッ

凛(……! リフレクターにヒビが……!)

バチンキー「バチ……」グググ

バチィ!!
188 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:50:43.22 ID:mODqF4wg0

バチンキー「バチッ」スタッ

あかり「なるほど。攻撃を防がれた反動でタメを作り、さらに強力な一撃へ繋げる……さすがです!」

あかり「ですが、リフレクターを破るには至らなかったようですね!」

あかり「まだまだ攻めるんごよ! エナジーボール!」

ベイリーフ「ベイ!」ボッ

藍子(思い出せ……凛さんとの特訓を!)

凛『例えばシャドーボールだったら同じくらいの威力の技で打ち返すこともできるし――』
189 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:51:19.54 ID:mODqF4wg0

藍子「バチンキー、押し返すよ!」

バチンキー「バチ」ザッ

藍子「ダブルアタック!!」

バチンキー「バチ!!」

ドガッ ドガッ

グググ……

ギュゥン!
190 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:52:00.08 ID:mODqF4wg0

あかり「!!」

ベイリーフ「ベイ……!」ズドン

『おお!! エナジーボールを打ち返したぞ!』

『やるじゃねえかバチンキー! カッコいいぜー!!』

ワァァァァァァ

あかり「くっ……!」

フッ……
191 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:52:38.14 ID:mODqF4wg0

藍子「リフレクターが消えた! バチンキー、一気に決めるよ!」

バチンキー「バチ!」ダッ

藍子「アクロバット!!」

バチンキー「バチッ!!」

ドガッ

ベイリーフ「ベイ……!」

ドスゥン

ベイリーフ「ベイ……」バタンキュー
192 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:53:26.68 ID:mODqF4wg0

ドローンロトム『ベイリーフ戦闘不能! ベイリーフ戦闘不能!』

ワァァァァァァ

凛「よし……藍子、やるじゃん」

あかり「戻ってください、ベイリーフ」シュゥゥ

藍子「よし……これで2対1です!」

あかり「……はたしてそうでしょうか?」

藍子「えっ……?」

パタン
193 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:53:58.41 ID:mODqF4wg0

バチンキー「バチ……」バタンキュー

藍子「!!」

ドローンロトム『バチンキー戦闘不能! バチンキー戦闘不能!』

藍子「ど、どうして……!」

あかり「アクロバットでリフレクターが割られそうになった時、咄嗟にどくのこなを振り撒いておきました。念には念を入れててよかったんご♪」

藍子「くっ……」

あかり「これでお互いに残り一匹ですね……ですがエースが残っているのは私の方!」
194 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:54:28.19 ID:mODqF4wg0

あかり「さあ、決めますよ! アップリュー!」ポン

アップリュー「リュー!」

アップリュー りんごはねポケモン くさ・ドラゴンタイプ
りんごの皮の翼で飛んで強酸性の唾液を飛ばす
火傷するほど強酸性の液体を頬袋に溜める

藍子「……」

藍子(マホミル……これがデビュー戦だね)

藍子(強そうな相手だけど……頑張って!)

藍子「マホミル!」ポン
195 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/02(土) 22:57:40.44 ID:mODqF4wg0
今回はここまでです
次回でターフタウン編はおしまい

あとpixivにまとめ版投稿し始めたのでそっちもよければご覧ください
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=12743336

読んでいただき有難うございました
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/02(土) 23:07:40.73 ID:0BcGqAtT0
乙 ありそうなゲームだが仕分け前の籠の中にイガグリも入れるとかリンゴ傷つかない?
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/03(日) 16:22:50.35 ID:d7mdZO7f0

藍子の手持ちガラルだと秘伝要員要らないけど水・ひこうタイプは居たらなと(旅パ感)
あと藍子が何を目指すかによるけど凛同様一匹位600族欲しいね
198 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:23:17.49 ID:PSxe7ukT0
>>196
それもそうですね…
カゴとは別の場所からジムトレーナーが投げ込んでるって感じで解釈してください

>>166
水タイプのポケモンは今後ゲットする予定です
あとは自由安価枠も設けるのでそこ次第ですかね

投下します
199 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:24:16.84 ID:PSxe7ukT0

マホミル「マホー!」

あかり「なるほど、マホミルですか」

藍子(相性がいいのはこっちの方だ……まずは攻めよう!)

藍子「マホミル、ドレインキッス!」

マホミル「マホー!」チュッ

アップリュー「リュー!」

シュゥゥ
200 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:25:31.21 ID:PSxe7ukT0
2個目のレス>>197でしたね


あかり「ドレインキッス……攻撃しつつ体力を吸い取る技ですね」

藍子「どう……?」

藍子「!!」

アップリュー「リュー!!」バサッバサッ

藍子「き、効いてない……!?」

あかり「りんごパワーの前にフェアリー技は効かないんご!」

あかり「お返しです、アシッドボム!」
201 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:26:07.62 ID:PSxe7ukT0

アップリュー「リュー!」ブシャー

藍子「マホミル、危ない!」

マホミル「マホッ!」ヒョイ

藍子(なんとか躱せた……でもどうして……?)

藍子「……も、もう一度! マホミル、ドレインキッス!」

マホミル「マホー!」

凛「藍子! 無闇に攻めちゃダメだ!」

あかり「何度来ても同じです! アップリュー、リサイクル!」

202 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:26:45.96 ID:PSxe7ukT0

アップリュー「リュー」

ポンッ

マホミル「マホッ!」チュッ

藍子「!」

シュゥゥ

藍子「あれは……きのみ!?」

藍子「きのみがドレインキッスを弱めているの……!?」

マホミル「マホ……!?」
203 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:27:42.68 ID:PSxe7ukT0

あかり「その通り。アップリューにはロゼルの実を持たせてますからね!」

ロゼルの実
フェアリータイプの技の威力を弱める

あかり「さらにアップリューの特性は『じゅくせい』。これは持たせた木の実の効果を倍にする特性です」

じゅくせい
持たせた木の実の効果を倍にする

凛(なるほど、それでフェアリー技をほとんど受け付けなかったのか)

あかり「あなたも道中に見かけたと思いますが、4番道路にはフェアリータイプのポケモンが何種類か生息しています」

あかり「そのポケモンを活用して私に挑む人があまりにも多いので、こうやって対策しちゃいました♪」
204 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:28:46.09 ID:PSxe7ukT0

あかり「相性が良いからと高を括っていたようですが、そう簡単には倒されませんよ!」

藍子「……!」

凛(まずいな……こうなると正攻法では太刀打ちできない)

凛(なんとか木の実の復活を阻止しないと……)

藍子「……」

藍子(どうしよう……)

藍子(マホミルの攻撃技はドレインキッスだけ。でもそれじゃ大きなダメージは与えられない)

藍子(でもバチンキーも倒されたし、交代させることもできない……)
205 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:29:22.18 ID:PSxe7ukT0

あかり「アップリュー、アシッドボム!」

アップリュー「リュー!」ブシャー

マホミル「マホッ……!」ヒョイ

藍子(マホミルは身のこなしが軽いから何とか躱せているけど、それも長くは続かない……)

藍子(それに……)

ガヤガヤガヤガヤ

『チャレンジャー! 攻撃しないと倒せないぞー!』

『どうしたどうした、降参かー?』
206 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:29:56.23 ID:PSxe7ukT0

藍子(ダメだ、気を取られちゃいけない……)

藍子(どうする……? 考えろ、私……!)

アップリュー「リュー!」ブシャー

マホミル「マホ……!」ドバッ

藍子「!」

あかり「ようやく攻撃が当たりましたね! 追撃です、エナジーボール!」

アップリュー「リュー!」ボッ

マホミル「マホッ……」ドガッ
207 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:30:51.21 ID:PSxe7ukT0

藍子「!」

ドサッ

マホミル「マホ……」

あかり「どうやら次の攻撃が最後みたいですね」

藍子「っ……」

藍子(どうしたらいいの……? 考えろ、私……!)

藍子「……?」

藍子(この匂いは……)

藍子(マホミルから……?)
208 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:31:31.56 ID:PSxe7ukT0

藍子(そうか……マホミルってたしか、空気中の甘い香りの成分が集まったポケモンなんだっけ)

藍子(……待って。マホミルが覚えている技って……)

藍子(そうか……! そうだ!)

藍子(たしかに攻撃できるのはフェアリー技しかない……それでいいんだ!)

マホミル「マホミル!」

マホミル「!」

藍子「もう少し頑張って……攻撃を躱し続けて!」
209 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:32:01.01 ID:PSxe7ukT0

マホミル「マホ……!」グググ

あかり「まだ足掻くつもりですね! いいでしょう、何度でもお相手します!」

アップリュー「リュー!」ボッ

マホミル「マホ!」ヒョイ

藍子(たぶんチャンスは1回だけ……)

藍子(マホミルも頑張っているんだ。絶対に見逃さない……!)

マホミル「マホ!」ヒョイ

マホミル「マホッ」ヒョイ
210 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:32:49.31 ID:PSxe7ukT0

マホミル「!」

チッ

あかり「これも当たりませんか……かなり根性のあるポケモンですね!」

あかり「アップリュー!」

藍子「マホミル、上に躱して!」

アップリュー「リュー!」ブシャー

マホミル「マホ!」
211 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:33:16.05 ID:PSxe7ukT0

藍子(今だ!)

藍子「マホミル!」

あかり「ドレインキッスは効きませんよ!」

藍子「違う……キッスはキッスでも!」

藍子「てんしのキッス!」

マホミル「マホ」

チュッ
212 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:33:55.23 ID:PSxe7ukT0

あかり「へっ!?」

アップリュー「……!?」

アップリュー「リュー」ピヨピヨ

凛「!」

『おお……!』

『すげえ、まさかてんしのキッスを当てるなんて……!』

『いいぞー!!』

ワァァァァァァ
213 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:34:26.18 ID:PSxe7ukT0

藍子「そしてドレインキッス!」

マホミル「マホ!」チュッ

シュゥゥ

あかり「しまった……リサイクルをしないと……!」

あかり「アップリュー!」

アップリュー「リュー」バシィ

あかり「ああっ! 自分を攻撃しないで!」
214 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:34:58.56 ID:PSxe7ukT0

藍子「よし……もう一回ドレインキッス!」

マホミル「マホ!」チュッ

アップリュー「リュー!?」

キュゥゥゥン

パァァ

マホミル「マホー♪」

ワァァァァァァ

『すげえ! 形勢逆転だァ!!』
215 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:35:27.53 ID:PSxe7ukT0

藍子「マホミル、どんどん攻めて!」

マホミル「マホー!」

チュッ

アップリュー「リュー!」

あかり「あああ……アップリュー!」

アップリュー「……リュ?」パチッ

凛(! 混乱が解けた……!)
216 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:36:02.41 ID:PSxe7ukT0

あかり「お返しです! アップリュー、アシッドボム!」

アップリュー「リュー!」ブシャー

マホミル「!」

藍子「マホミル、構わずに突っ込んで!」

マホミル「マホ!」

ドバッ

マホミル「マホ……」

藍子「よし……耐えられた!」
217 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:36:32.91 ID:PSxe7ukT0

藍子「トドメのドレインキッス!」

マホミル「マホ!」チュッ

アップリュー「リュゥゥゥ……!」

キュゥゥゥン

フッ……

トスン

アップリュー「リュー」バタンキュー
218 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:37:05.81 ID:PSxe7ukT0

ドローンロトム『アップリュー戦闘不能! アップリュー戦闘不能!』

ドローンロトム『勝者、チャレンジャー・藍子選手!』

ワァァァァァァ

『いい勝負だったぞー!!』

『ブラボー!!』

パチパチパチ

藍子「あ……み、みなさんありがとうございます……っ」
219 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:37:38.52 ID:PSxe7ukT0

藍子「マホミル!」

マホミル「マホ」

藍子「頑張ったね……すごいよマホミル!」ギュッ

あかり「……」シュゥゥ

あかり「見事でした、藍子ちゃん」

あかり「相性が良いから高を括っていた、と言いましたが、相性に拘りすぎて周りが見えていなかったのは私の方でしたね。勉強になったんご」
220 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:39:57.50 ID:PSxe7ukT0

あかり「しかし、まさかてんしのキッスとは……命中率が低い技なのに、よく当てようとしたんごね」

藍子「私は最初から必ず命中すると信じていましたよ?」

あかり「え?」

藍子「マホミルは常に甘い匂いを漂わせているポケモンだって、バトル中に思い出したんです」

藍子「だから逃げ回っている間、ずっと『あまいかおり』を振り撒いていました♪」

あかり「……!」

あかり「はー、これはしてやられたんご……私もまだまだ未熟ですね!」
221 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:40:50.52 ID:PSxe7ukT0

あかり「ではこれ、約束のアップルバッジんご!」

藍子はアップルバッジを手に入れた!

あかり「あと、これも強力な技だから是非使ってみてほしいんご!」

藍子は技マシン「エナジーボール」を手に入れた!

藍子(やった……これで2つ目のバッジだ……!)

あかり「またバトルしましょう! 次はしっかり混乱対策しなきゃね!」

藍子「はい! こちらこそ! ありがとうございました!」グッ
222 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:41:32.16 ID:PSxe7ukT0

〜その後〜



藍子「……あっ、凛さん!」

藍子「凛さんもバッチリ、アップルバッジゲットですね!」

凛「うん、まあね」

凛「次はいったんエンジンシティに戻るんだっけ」

藍子「そうみたいですね」

タッタッタッ

??「あ、あのっ……!」
223 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:42:02.89 ID:PSxe7ukT0

凛・藍子「?」

智絵里「あの、突然すみません。私、この町に住んでいる智絵里と言います」

智絵里「さっき、スタジアムでジムチャレンジを観戦していたんですが……」

智絵里「お二人のバトル……すごくかっこよかったです!」

藍子「あ、ありがとうございます!」

藍子(これはまさか……私達のファン!?)

凛「ありがとう」
224 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:42:44.26 ID:PSxe7ukT0

智絵里「あの、それとですね……」

智絵里「先日は町を救っていただいてありがとうございました!」ペコリ

藍子「町を救ったって……タマゲタケのことですか?」

凛「いや、救ったなんてそんな……」

智絵里「もしよければ、お礼がしたいので……よろしければ、私の家に来てくれませんか?」

凛「そんな、いいよ。私達もあかりがいなかったら大変なことになってただろうし」

智絵里「い、いえ、どうしてもお礼をしないと、私の気がおさまらないというか、何というか……!」
225 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:43:33.63 ID:PSxe7ukT0

智絵里「と、とにかくっ、お待ちしております。それではっ!」

タッタッタッ……

藍子「……行っちゃいましたね」

藍子「凛さん、どうしましょう?」

凛「うーん……」

??「行ってあげてください」
226 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:44:07.99 ID:PSxe7ukT0

藍子「!」

凛「あかり……」

あかり「大丈夫です。ちょっと人見知りな所はありますけど、とても誠実な子なので」

あかり「それに……きっとお二人から聞きたいことがたくさんあるんだと思うんです」

凛「それはどういう……?」

あかり「あとは智絵里ちゃんが説明してくれると思います。勇気を出した智絵里ちゃんに、どうか応えてくれませんか」ペコリ

凛・藍子「……?」
227 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:44:50.37 ID:PSxe7ukT0

智絵里の家


凛「この家みたいだね」

凛(小さな木造の一軒家だ。隣にはリンゴの木が植えられている)

藍子「お邪魔しまーす……」ガラッ

智絵里「!!」

智絵里「来てくださったんですね……! ありがとうございます!」ペコリ

智絵里「どうぞ、上がってください!」
228 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:45:24.21 ID:PSxe7ukT0

智絵里「これ、あかりちゃんの果樹園で採れたリンゴで作ったジュースです。どうぞ」

凛「ありがとう。いただきます」

ゴクゴク

藍子「わあ……おいしい……!」

タッタッタッ……

フシギダネ「フッシー!」

藍子「!」

フシギダネ たねポケモン くさ・どくタイプ
生まれたときから背中に不思議なタネが植えてあり、体とともに育つ
太陽の光をいっぱい浴びることで大きく育つ
229 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:46:40.58 ID:PSxe7ukT0

藍子「わあ、かわいい……!」

智絵里「フシギダネ、この人たちはお客さんだよ」

フシギダネ「フッシ〜」

凛「このフシギダネは……智絵里のポケモン?」

智絵里「はい、そうです」

智絵里「この町に来る前から一緒に暮らしているので、もう家族みたいなものですね」

藍子「へえ、そうなんだ」

凛「町に来る前……ってことは、この町の出身じゃないの?」

智絵里「はい。出身はハロンタウンです」
230 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:48:30.85 ID:PSxe7ukT0

智絵里「……私、本当はフシギダネと一緒に、ジムチャレンジに挑戦するつもりだったんです」

智絵里「でも私は身体が弱くて……旅に出てすぐに、倒れてしまったんです」

藍子「……」

智絵里「それでも私は何とかフシギダネと一緒に旅をしたくて。もう一回チャンスをもらったんですが……やっぱりまた倒れちゃいました」

智絵里「それでもう旅は止めて、どこかでゆっくり暮らそうと思っていた時に、色んな人にいい町だよって勧められたのがターフタウンだったんです」

智絵里「今はこの町で、あかりちゃんの果樹園のお手伝いをしています」

凛「……そうだったんだ」
231 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:50:41.19 ID:PSxe7ukT0

智絵里「……私、もうジムチャレンジも諦めました」

智絵里「だから今、ジムチャレンジをしている人がすごく羨ましいんです。これまでどんな景色を見てきて、どんな人やポケモンと出会ってきたか――どんなバトルをしてきたのか――ずっと聞いてみたかったんです」

凛(……そうか。だからこうして家に呼ぼうとしたんだ)

智絵里「お礼のつもりが、またお願いみたいになっちゃいましたね。すみません」

智絵里「もしよければ……二人のお話、たくさん聞かせてもらえませんか?」

凛(勇気を出して……っていうのはそういうことだったんだね)

凛「うん、私でよければ話すよ」
232 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:52:48.93 ID:PSxe7ukT0

藍子「私も、全然いいですよ! といっても旅は始めたばかりであんまり話せることはないと思うんですけど……」

藍子「あ、じゃあ私も凛さんにたくさん聞きたいことがあるんです!」

凛「え?」

藍子「凛さんはガラルに来る前、アイマス地方でも旅をしていたんですよね?」

智絵里「アイマス地方……? 詳しく聞きたいです!」ガバッ

凛「あ、うん……じゃあそこから話そうかな」

凛(いつの間にか藍子が智絵里サイドに回ってきた……)

凛「そうだな……私はアイマス地方のアマミタウンっていう町の出身なんだけど――」
233 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:54:17.14 ID:PSxe7ukT0

凛(智絵里は話を聞かせてくれたお礼にと、夕食を用意してくれた。ほとんどリンゴ料理だったけど……)

凛(それから寝床も用意してくれた)

凛(その日、私は夜が更けるまでこれまでの旅のことを話した)

凛(ポケモンリーグで蘭子の試合を見たのがきっかけで旅に出たこと、アイマスの町のこと、ジムリーダーたちのこと、アルセウスと出会ったこと――卯月や未央たちの話もした)

凛(自分で自分の話をするのはなんだか恥ずかしかったけど……目を輝かせながら聞く智絵里と藍子はすごく眩しかったな)

凛(時間はあっという間に過ぎていって、そして……夜が明けた)


テ↑レレレ↓レッテッ↓テ↑ー
234 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:55:03.46 ID:PSxe7ukT0

翌朝


智絵里「昨日はありがとうございましたっ!」

凛「ありがとう。こちらこそ楽しかったよ」

藍子「私も楽しかったです!」

智絵里「もしよければ……またこの町に帰ってきてください。おいしいリンゴジュースを用意してお待ちしています」

智絵里「どうかお気をつけて!」ペコリ

フシギダネ「フッシー!」

藍子「またね!」

凛「智絵里こそ、元気でね」
235 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:56:14.57 ID:PSxe7ukT0

ザッザッザッ

藍子(次のジムは……エンジンシティ)

藍子(昨日、あかりちゃんから聞いた話だと――)


あかり『エンジンジムはチャレンジャーにとって鬼門と呼ばれています』

あかり『高い壁ですが……藍子ちゃんなら大丈夫! 頑張ってくださいね!』


藍子(……よし。頑張らなきゃ)

藍子「では向かいましょう! エンジンシティに!」
236 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 23:00:27.61 ID:PSxe7ukT0
今回はここまでです

余談ですが、最初の安価でサルノリ以外が選ばれていた場合、このお泊り会にあかりも参加
→ターフタウンを出る前に餞別としてカジッチュをプレゼントする(安価で2種類のリンゴのどっちかを決める)
といった流れがあったりしました

次回からエンジンシティ編です
読んでいただき有難うございました
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/09(土) 23:03:03.28 ID:neV/kjEr0
乙 水・炎タイプもプレゼントあるかな?
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/10(日) 01:59:05.00 ID:XCAeOdVL0

きっとプレゼントされるカジッチュのニックネームは「りんごろう」...
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/12(火) 01:53:27.27 ID:ZS6ZFW9E0
乙 エンジンシティといえば炎タイプのジムリーダー…炎上?あっ・・・(察し)
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 17:35:38.46 ID:/E1770xj0
>>239
りあむと決まったわけじゃないが、
・負けても素直にバッジ渡さない
・街を停電させる
・ジムリーダーが悪の組織のボス
あの世界って何したらジムリーダーが炎上させられるんだ?
241 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:10:43.73 ID:cPmOc7rt0
投下します
242 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:11:22.66 ID:cPmOc7rt0

エンジンシティ

凛「エンジンシティ……前は通り過ぎただけだったけど」

凛「ここもシュートシティぐらい大きな町だね」

藍子「そうですね。かつてはこの町のスタジアムでジムチャレンジの開会式が開かれたこともあったらしいので」

凛「へえ、開会式なんてあったんだ」

藍子「ジムは……あっちの方みたいですね!」
243 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:12:05.32 ID:cPmOc7rt0

ゴゴゴ……

凛「……これは?」

藍子「どうやって上に行くんでしょう……」

??「これは昇降機だよ。なんだ、この上に行きたいのか――」

??「――って!」

凛「!!」


晶葉「凛! 凛じゃないか!!」
244 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:13:04.50 ID:cPmOc7rt0

凛「晶葉!」

晶葉「おお……久しぶりだな! 思わず大声が出てしまったよ」

凛「晶葉こそ、どうしてここに……?」

晶葉「ふふふ。あれから凛の後を追ってガラル地方へ足を踏み入れたのだが――」

晶葉「なんとこの度! エンジンシティにラボを設立することにしたのだ!」

晶葉「どうしても解明したかったからね。キョダイマックスするイーブイの謎を……!」

凛「へえ……そうだったんだ」
245 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:14:03.23 ID:cPmOc7rt0

藍子「あ、あの……凛さん、お知り合いですか?」

凛「うん。アイマスでお世話になっていたんだ」

晶葉「初めまして。私は晶葉。アイマス地方の研究者だ」

藍子「研究者……!?」

晶葉「ああ。アイマスではポケモン預かりシステムなんかを開発したりしていたのだが……」

晶葉「この地方のシステムはもっとすごいな。まさかパソコンを介さずともどの場所からも預かりボックスと連動できるとは」

藍子「そ、そうなんですか? 私、まだ2匹しかポケモンを持っていなくて、預かりシステムを使ったことがなかったんですが……」

晶葉「む……そのセリフ、前に誰かからも聞いたような……」
246 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:14:49.98 ID:cPmOc7rt0

晶葉「まあいい。で、私はイーブイが好きなんだが」ポン

イーブイ「ブブーイ!」

藍子「わあ……かわいい……!」

イーブイ しんかポケモン ノーマルタイプ
今現在の調査ではなんと8種類ものポケモンへ進化する可能性を持つ
イーブイだけがとても不安定な遺伝子を持っている理由は未だ解明されていない

晶葉「どうやらガラルにはダイマックスするイーブイ――のみならず、キョダイマックスするイーブイ、というのもいるらしくてね。その調査をしに来たんだ」

晶葉「ただ、何も情報がなくてな。イーブイとレッツゴーするといいらしい、という噂はこの町で聞いたのだが……いまいち意味が分からない」

晶葉「なにかこのことについて聞いたことはあるかね?」

藍子「キョダイマックス? レッツゴー? いえ……わからないです。すみません」

晶葉「いやいや、別にいいんだよ」
247 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:15:25.47 ID:cPmOc7rt0

晶葉「ところで君は……?」

藍子「あ、申し遅れました! 私、藍子っていいます」

藍子「今は凛さんと一緒にジムチャレンジで各地を巡っています」

晶葉「そうなのか」

晶葉「それにしても凛さん、か……ふふっ」

凛「何がおかしいの」

晶葉「いやいや、すまない……ところで、この上に行きたいんだったか」
248 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:16:04.34 ID:cPmOc7rt0

藍子「え……あ、はい」

晶葉「じゃあここに乗っかれば上に上げてもらえるよ」

藍子「乗るだけで……?」

ストン

ゴゴゴ……

藍子「!」

ガゴンッ!
249 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:16:48.58 ID:cPmOc7rt0

藍子「うわっ……!」

ガガガガ

ピタッ

藍子「わわっ……」

晶葉「はっはっは! 随分な驚きようだな!」

晶葉「エンジンシティは蒸気機関が発達した町なんだ。その昇降機も蒸気機関が利用されているわけだな」

凛「へえ……こんな仕掛けになってるんだ」
250 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:17:23.12 ID:cPmOc7rt0

藍子「あ……ありがとうございます!」

晶葉「構わないよ。できれば藍子にもイーブイを譲ってやりたかったのだが……」

晶葉「あいにく、今は譲れる子がいないんだ。すまないね」

晶葉「さて、私は用事があるのでそろそろ行くよ。凛、元気でな」

凛「うん、晶葉こそ元気でね」

晶葉「キョダイマックスするイーブイについての情報を知ったら、すぐに伝えてくれよ」ズン

凛「わ、わかったよ」
251 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:17:56.07 ID:cPmOc7rt0

エンジンジム前

藍子「見えました、あれがエンジンジムですね……」

藍子「……ん?」

ガタンガタン

ガッコンガッコン

藍子「あれは……工事中なんでしょうか?」

凛「そうみたいだね」

凛「ジムの入り口も塞がれている……」
252 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:18:46.90 ID:cPmOc7rt0

凛「すみません」

??「あら? もしかしてチャレンジャーの方かしら?」

藍子「はい、そうです!」

??「ごめんなさいね。見ての通り今日は工事の予定があって、ジムを臨時休業しているの」

凛「うーん、なら仕方ないね」

藍子「わかりました、ではまた改めてお伺いします」

??「ごめんなさいね」

??「おーい、レナさん!」

タッタッタッ
253 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:20:00.31 ID:cPmOc7rt0

レナ「あら、涼ちゃん」

??「工事に付き添ってくれてるんだね。ありがとう」

??「ところでその人たちは……?」

レナ「ああ、二人ともジムチャレンジに来たみたいなんだけど、今日は工事があるからジムを閉めてるって伝えていたところなの」

涼「そうか……タイミングが悪かったな」

涼「アタシは涼。ここのジムリーダーなんだけど、アタシもこれから工事に付き添わなきゃいけないんだ」

涼「また明日以降に来てくれるか? すまないね」

藍子「あ、いえいえ、お構いなく!」
254 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:20:37.60 ID:cPmOc7rt0

凛「ところで工事っていうのは……?」

涼「ああ、これのことだよ」

凛「これは……金のリング?」

涼「ジムチャレンジャーなら、この形、見覚えがあるんじゃないか?」

藍子「……ああ! バッジを嵌め込むリングですか?」

涼「その通り」

涼「今、各地のスタジアムにジムチャレンジの象徴として、このリングを象ったオブジェを建てて回っている最中なんだ」
255 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:21:30.36 ID:cPmOc7rt0

涼「で、この方がデザイナーで企画者のレナさん」

レナ「レナです。どうも」ペコリ

藍子「ど、どうも」

凛「そういうことだったんだ」

涼「ああ。……というわけで、今日は明日に向けてコンディションを整えておいてくれ」

涼「いい勝負をしような!」

藍子「はい!」
256 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:21:58.89 ID:cPmOc7rt0


翌日


ガラッ

ジムトレーナー「ようこそ、チャレンジャー」

ジムトレーナー「昨日も来てもらったみたいね。ごめんなさい」

藍子「あ……いえいえ!」

ジムトレーナー「――さて、エンジンジムはいわタイプのジム。チャレンジャーには岩のように硬い精神力とパワーが求められる」

ジムトレーナー「そこで君にはこれの相手をしてもらおう」

ドドン
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