貴方「僕がヒロインを攻略するまどか☆マギカ…オカルト?」マミ「それは終わったわ」

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880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 22:57:59.88 ID:eqZuzjfSO
理由考えるの面倒だから見滝原転入で
あすなろに関わるならかずみの入ったトランク拾うのが手っ取り早いよね
881 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/01(日) 23:56:11.27 ID:HkLCZvpB0
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次スレは小巻の見滝原中転入に決定。
多分次の休みくらいにはやります。

かずみin見滝原系は何回かやってネタがつきかけてるのと、かずみに主人公取ってかれそうな気がするんだ…
あと小巻があすなろ参戦というより、あすなろ組が見滝原の事情に参戦みたいになるかなって思った

・ここから「なぎさとあすみの見滝原」おまけ。
・登場したキャラの『その後』について書きます。
 下1レス(キャラ名指名)
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/02(月) 10:01:56.50 ID:ndpvVVoD0
あすみ。

次スレ楽しみにしております!
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 09:41:01.72 ID:+jUMRxP30
小巻が転校すると取り巻きはどうなるんだろ?
確か小巻が魔法少女だと知ってる子いたよね
転校が原因でなんか拗らせたりしなきゃいいけど
884 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/05(木) 21:28:18.58 ID:bSZhhFMP0
おまけ ――後日談その@あすみ――




 ワルプルギスの夜が街を壊して、ついでに私が魔女になった後、それから何が変わったか。

 ……別に、私の生活は変わらない。


 見滝原の外の生きた街並みならどこでも似たようなものはあって、さらに瓦礫の街からは人が消えて、私からすれば好都合だった。

 私はその中の廃棄された建物を根城にしていた。


 周りを探せば物も出てくる。元が家だらけだったのだから、無事な状態の生活必需品もちょっとくらい拝借できた。

 ふと目に止まって、瓦礫の中からキラリと光る宝石のついたネックレスを拾い上げた。

 どうやら私以外にも、持ち主不明の品を盗みたがる火事場泥棒は沸いているようだ。そいつらが欲しがりそうなものだった。

 私はセコイ金稼ぎには興味はない。そんなことをしなくても生きていけるからだ。金の使い方なんて知らない。

 それに外見を飾り立てることにも。


あすみ(……今更私みたいのが飾り立てたって、綺麗になんかなれるっていうの?)


 たしかに私は最近までフードが必須だった。顔を覗いた人には驚かれた。その反応すらどうでもよかった。

 哀れみを向けられる分には無視して、不当な悪意には『呪い』の報復を。醜悪なものを前にすれば本性がわかりやすく表れる。無駄な皮を剥がして見極めるにはいい鏡だ。

 ――けど汚いのはそれ以前のことだった。


 だから魔力を食うばかりの私のことは後回しにさせたし、頭と顔面の傷どころか魔力の回復すら――――……一度は諦めたんだったっけな。


あすみ(そうだ)

あすみ(……今の私には傷はなくなったんだっけ)


 傷は消えた。だからって、過去が消えたわけじゃない。

 というか本当にコレはいらない。飾り付けるのならせめて自分のものにすべきだ。

 私にも泥棒にも似合いそうにない華美な宝飾品は、持ち主の元に届くか知らないが交番にでも持っていこう。


 ……うん、私は綺麗になった。見た目じゃなくて、心のほうはそう言ったっていいだろう。

 自画自賛に思われるかもしれないが、契約したての時は本当にクズになりかけてたし真っ黒に絶望してたんだから。

885 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/05(木) 22:51:33.57 ID:bSZhhFMP0


 皮肉にも、街が壊されたおかげで私は悪事を働かなくとも良くなった。

 希望自体はきっともっと前からあった。この街に来てから余裕ができて、緩やかに心は変わりはじめていたんだ。

 ワルプルギスの前と後では変わってないと思ってたけど――――たぶんそれが最後に引っかかってた部分で、それがなくなったから『こう』なったのだろう。



なぎさ「あれ? あすみ、奇遇ですね!」



 ――――瓦礫を抜けて歩いていると私の唯一の友人と出くわした。

 世の中は意外と狭いものだ。というか、今は街自体が狭くなってしまった。


あすみ「……ああ、奇遇だね」

なぎさ「これから訓練なのでよかったらあすみも来ませんか?」

あすみ「用事終わったらね」

なぎさ「はい! それとそれと……さらによかったら、その後のお茶会とお料理も。今日はマミが張り切っているのです」


 新入りのまどかと魔法少女じゃないほむらまで含めて、相変わらず訓練の後まで仲良くやってるらしい。

 ずっと前から、断られるとわかってるくせにこうしてたまに私にも誘ってくる。

 ……こいつらの能天気ぶりを見てると、意地張って一人だけ距離取ってるのも馬鹿らしくなってくるよな。


あすみ「いいよ」

なぎさ「や、やっぱりそうですよね――って、ええ!? ホントなのです!?」

あすみ「やっぱつまんないって思ったら帰るから」



 今更馴染めるとも思わない。けど、これからもこの街で生きていくんだから。

 なぎさの時と同じように、たとえ今から想像ができなくてもなるようにはなるとわかっているんだ。

 私なりの付き合いはしてみてやろう。

886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 23:44:31.45 ID:QLc+f+L60
え、あすみ魔女になったの!?
あすみ編みたいに魔女から人に戻ったのだとしたら、願ったのはなぎさ?
887 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/06(金) 22:09:14.20 ID:ImYZyQpC0
――――
――――



 ……で、誘われて来てみた『お茶会』とやらなんだけど。

 訓練の話なら私にも突っ込めるとこはある。それ以外は思ってたとおり私の感性には合わなかった。


まどか「――そうなの! じつはうちでもこの前自分で作ってみて、そしたらパパが褒めてくれたの!」

マミ「よかったわね。今度はまた新しいレシピにも挑戦してみる?」

なぎさ「お菓子作りのレパートリーが増えますね!」


 まどかが話すことといえば学校の話か家族のホンワカ話ばっかだし、一番話しづらい相手。

 お菓子作りもやったことないし。


あすみ「……ふぁ〜あ」


 ついでに、やっぱり味覚にも合わなかった。覚悟はしてたがなんか変な感じだ。記念日でもないのに。こんなお菓子も茶も今まで馴染みがない。

 気取った香りとか、そもそもお茶なのに甘くするって発想がズレてる。もちろん甘くしなきゃイイって言いたいわけじゃない。

 砂糖入れてもニガイのも問題だ。茶はジュースにはなれない。


 ……所詮貧乏舌。もっとチープなのでじゅうぶんなんだ。私にとっての『ごちそう』は今でも駄菓子や甘いジュースだった。

 あと出した後の茶葉を一回で捨てるのももったいない。まだ使えそうじゃん。飲みたくはないけど。


あすみ(ジュースってないのかな?)


 つくづく紅茶という飲み物と私は合わないと思った。

888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/06(金) 22:31:55.91 ID:tX++SI9Q0
あすみは母子家庭で苦労した分舌が肥えてないいだよなぁ・・・
889 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/06(金) 23:04:04.28 ID:ImYZyQpC0


なぎさ「そうなのですよ! 今度はぜひあすみも!」

あすみ「そう、って、なにが? ジュース?」


 興味のない話がはじまって気が逸れかかってたところで、なぎさが唐突にこっちに話を振ってきた。

 なにか目を輝かせている。


なぎさ「いえいえ、あすみもお菓子作りに参加してみればいいのです! せっかくお料理できるんですから」

あすみ「それって見合うの? 料理は買うほうが高くつくけど、お菓子って大体自作するほうが手間も金もかかると思うんだけど?」

なぎさ「あすみはコスパばっかり気にするのです…… マミも何かお菓子作りのいいところを言ってやってください」

マミ「そうね? ……まず、自分好みの味にすることができるわ。市販品って万人受けを狙うのが多いけど、甘すぎたりすることあるじゃない?」

マミ「一発で成功はしないかもしれないけど、自分の好みを探すのも楽しみのひとつよ」

あすみ「好み……ねえ」


 そもそも口から物を食べるのってどのくらいぶり。

 今ならコスパが一番いいのは“魔力”だ。いつのまにか、他の人からしたら随分と味気ない生活を送っていたのだろう。

 縁の遠い言葉だ。私にも昔は好きな食べ物くらいあったけど、でも、それはもう……――。


なぎさ「……で、もしかしてジュースがほしいのです?」

マミ「あっ、そういえば前に紅茶苦手だって言ってたかしら……? 今日は何も用意してないわ」

なぎさ「あすみの好みって意外とおこちゃまなのですね!」

あすみ「そーいう問題じゃない。ただアンタたちとは合わないだけ」

なぎさ「じゃあどういう問題なのですか」

890 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/07(土) 00:12:49.12 ID:7UxVyEIi0


 いつもだったら飄々と流すけど、なぎさに言われるとちょっと腹がたつ……ってのは置いといてやる。

 あの頃から変わらないしこれからもきっと大して変わらないんだろう。


あすみ「まあでも、このまま何も口にしないといつかは味覚が消えてなくなりそうだしね?」

あすみ「……自分の好みってのはちょっとは考えてみてやってもいいよ。そしたら私に合わせてもらうことになるけど」

あすみ「今度から呼ぶならジュース用意しといてよ、やっすいのでいいから。……あとお菓子作るなら牛乳はあるでしょ。とりあえずそれちょうだいよ」

マミ「わかってたら最初からミルクティ用に作ったんだけどね。今度は一緒に見に行きましょうか」


 マミの考える『最適』ではないらしいが、一応、怒ったりするほどのこだわりはないらしい。

 仮に怒ったとしてもしらないし、無理に合わせてやるつもりはハナからない。


あすみ「そういや魔女って人間食ってたりするわけだけど、あいつらどんな感覚で食ってんだろうね? 味感じてんのかな?」

まどか「うう、急に生々しい話するね……」

なぎさ「結界自体に取り込むタイプもいますが、食べる魔女なら味もわかるんじゃないのです?」

マミ「そうでしょうね。生々しくて恐ろしい話だけど、美味しくなきゃ食べないと思うのよ」

あすみ「……美味しいのか。じゃあ私も食えたりすんのかな」

まどか「えっ!?」

あすみ「あっ、性的な意味じゃないよ」
891 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/07(土) 00:18:58.37 ID:7UxVyEIi0


まどか「えぇぇそんな補足はいらなくて…… どういうこと?」

マミ「どうせまた冗談かなにか……よね?」

あすみ「うん。冗談冗談」


 そもそも魔法少女が魔女になるってことも、私が魔女になったってことも知ってるのはなぎさだけだ。

 あの約束を、『叶えた』のは私らしいが『果たした』のはなぎさなんだから。

 当分はそれでいい。二人はなぎさがまだ『一人前』に鍛えあげてる最中で、いつか認めたらなぎさが教えるだろう。


 これもまた冗談って目で見られるんだろうけど。


あすみ「私は『奇跡』を叶える、良い魔女なんだから」


 クリーム色の水面を揺らしてカップを取り、口に含む。

 ……牛乳と砂糖をぶちまけたら茶っぽさはなくなった。ひとまず、これでよしとすることにした。


 『お茶会』はまだ続いていく。


 まどかがホンワカな話をして、マミがお洒落ぶった話をして、なぎさは……まあいつもどおりだけど、二人だけの時よりマミたち寄りの話し方。

 日が暮れたらまどかが帰って、ほぼ入れ違いにほむらが来た。マミが料理を教えてやってるらしい。


 みんなにとっての日常の一部。

 ――――……これから、もしかしたら私の日常の一部にもなるのかもしれない。



――後日談その@あすみ おわり――
892 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/07(土) 00:30:38.30 ID:7UxVyEIi0
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>>886
『いつかのはなし(>>871)』はかなり情報省いたけど、
一応『人でも魔法少女でもない』と言ってるんだ…

ところで、紅茶とスイーツ好きのキャラが多すぎると思うんだよね…一人くらい紅茶嫌いやスイーツ嫌いがいてもいいと思うんだ。そう言う筆者も貧乏舌寄り。



おまけA
・登場したキャラの『その後』について書きます。(※あすみ・なぎさ以外)

 下1レス
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 13:17:56.09 ID:+VsUrElK0
なぎさがダメなら杏子
894 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/07(土) 22:10:24.04 ID:7UxVyEIi0
おまけ ――後日談そのA杏子――



 学校の帰り、玄関のドアを開けるとすぐに、リビングの奥で座ってる妹の姿が目に入った。



杏子「ただいまー」

モモ「お姉ちゃんおかえり!」

杏子「それ宿題? 勉強してたのか? えらいじゃん」

モモ「えらいでしょ! 聞きたいとこあるからあとでお姉ちゃんも見てよ」

杏子「ああ、後でな」


 制服から着替えに行く。

 4人で暮らすにはこの家の部屋は少ない。部屋なんてリビングと寝るところくらいだ。

 けど、夜になるまでは二人だけだし困るほどでもないか。

 今まではいつもみんな家にいたけど、今は外に働きにいっている。父さんだけじゃなくて母さんもだ。


杏子(最近モモの勉強も結構難しくなってきたんだよなぁ……こりゃあたしも力入れて頑張んないと)


 多分このほうが一般的なんだろう。

 代わりに面倒を見てやらなきゃいけないとこも増えた。気合を入れてからモモのとこに戻る。

895 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/07(土) 23:10:09.98 ID:7UxVyEIi0


モモ「そういえばこの前の強風の日、見滝原が大変なことになったんだって。今日学校で聞いたの」

杏子「……ああ、こっちも聞いたよ。かなりヤバかったらしいね」


 うちには今テレビも新聞もないけど、一応元教会の人間としては世間の情報に無関心になるのはよくないから、

 人より気にするようにはしてる。


モモ「教会があった場所って……いまどうなってるのかな」


 むかし教会があった場所はすでに売ってしまった。うちはもう教会をやめちゃったし、前のはただ住むだけには広すぎたんだ。


 街や学校でも見滝原の災害のことは聞いたし、たくさんの建物が倒れたらしいとも聞いた。でも想像はつかない。

 あの場所はもともと町外れだしずっと何も建ってなかったけど、ずっと暮らしてきたあの建物はもうない。

 ……それでも。もうなにもできなくても、あの場所が荒れ果ててるとなるといい気はしなかった。


杏子「でもさ、いいことも聞いたよ。死亡者や怪我人はほとんどいなかったんだって」

モモ「そうなんだ! 神様に祈りが通じたのかな」

杏子「そうかもね」


 もう教会もやってないし、あたしたち以外に父さんの教えを信じる人もいないけど――だからこそあたしたちは大事にしなきゃいけない。

 父さんがあたしたちや世の中のために思ってくれていることを。

 成功はしなかったけど、間違いではなかったんだって。

896 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/08(日) 00:42:56.20 ID:1tjKWCCC0


「ただいま。今日は何をして過ごしてたんだい?」

モモ「おかえりお父さん! 今日はね、お姉ちゃんに勉強教えてもらってたの」

「そうか。いい子にしてたんだね」


 しばらくモモと勉強してると、もう父さんと母さんが帰ってくる時間になってた。

 父さんが帰ってきてから少ししてから母さんも帰ってくると、あたしは立ち上がった。


「おなかすいたでしょう。今ご飯作るからね」

杏子「あたしも手伝うよ! 今日は何?」

「今日は生姜焼きよ。帰りにスーパーで半額のお肉が手に入ったの」


 それを聞くとみんなの顔がパッと明るくなった。

 美味しいご飯は人を元気にさせてくれる。きっと誰にだってそう。

 毎日ご飯が食べられる。特に困ってなければ当たり前のように感じることだけど、それはとてもありがたいことだ。


杏子「……モモ。今度さ、久しぶりに見滝原のほう行ってみない? 途中で前うちがあったとこにも寄れるし」

モモ「うん。気になる。あと、久しぶりになぎさにも会ってみたい。離れちゃったけど、友達だから」


 あたしもゆっくりと頷く。

897 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/08(日) 00:56:42.59 ID:1tjKWCCC0
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今回更新はここまで。多分本日中には新スレ出すと思います。おまけは引き続き並行で。
夏休みという特大チートが到来したので更新頻度増やせるといいな〜
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/08(日) 11:47:03.52 ID:EPcfftUJO

佐倉家は風見野だから被害は無しか
899 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/13(金) 00:40:07.91 ID:IrZxcVMF0
――――
――――


 あれから少し経った休みの日にバスで見滝原のほうまで出てみた。

 道路が壊された一帯があるせいでいくつかの路線は変わっていて、被害の大きかったところには行けなくなっていた。

 見滝原の街のほとんどを大きく迂回するようなルートだ。そんな状況を見ると街並みが壊されたって実感も沸いてくる。


 かろうじて前に教会があった街の堺のあたりまでは行けたから、そこで降りることにした。


杏子「うわ……木が倒れてる」

モモ「……ここで遊んだこともあったのに」

杏子「本当にここよりヒドいのか? 道路が壊されて、ビルが倒れるほどでしょ? 街のほうは……」


 教会の跡地や町外れを通り過ぎて、バスじゃいけなくなってる部分へと足を伸ばす。

 町外れのほうは破壊されてても面影くらいは残ってた。

 でも、進んだ先にあったのはただの瓦礫と更地。……そう表現するしかない光景だった。


モモ「なぎさちゃんは今どこにいるのかな? 街の人は無事なんでしょ?」

杏子「ああ、ほとんどは無事なはず……だけど」


 こんなのを見せられたら自信がなくなってきてしまう。

 それに、『ほとんど』って? 災害で怪我をした人が全くいないとは限らない。


杏子「……戻ろう。こんなの見てたら気が滅入る。さすがにこんなところには居るわけないんだから」


 行こうと言い出したのはあたしだ。でも、まさかここまでとは。

 被害の状況をこの目で見られただけ十分だ。……そう思うことにして去ろうとする。



あすみ「よう、久しぶりじゃん。ここ“私のうち”の近所だけど何か用でもあんの?」
900 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/13(金) 00:54:55.67 ID:IrZxcVMF0


 深くフードをかぶっているが、その声と姿はあたしたちの知っている人物のものだった。


杏子「うち? ここが?」

あすみ「そう。ここ一帯全部私のうちの近所。誰もいなくなったから私のものにしたの」


 あすみは冗談みたいなことを言いながら手を広げる。……本気なのか?

 ふとフードの中を覗き見ると、思わず驚愕した。


杏子「!!」

あすみ「……私が『ほとんど』に入れなかった怪我人だとでも思っとけばいいよ」

あすみ「でもなぎさのほうは無事だから。“あっちの荒れ地”にいるよ」


 方向感覚なんてなくなりそうな場所で、あすみは指を指す。


杏子「ホントに荒れ地に!?」

901 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/08/13(金) 01:45:27.00 ID:IrZxcVMF0


あすみ「うん。……んー、けど関わりすぎるのはよしときなさいよ」

あすみ「なんでそんな場所にいるかってーと、『普通じゃないこと』してるんだよ」

あすみ「アンタたちは絶対こっちの世界には関わらないでしょ。オヤジがああ言ってたもんね」

モモ「教えてくれてありがとう」

モモ「大丈夫! 魔法少女とかその前に、今日はただ、友達としてひと目会いたくなったの!」


 あたしも続いて礼を言って、“あっち”を目指すことにした。


杏子「ああ、あたしからも。 ありがと!」


 ……あすみはさらに深くフードを被ってしまった。

902 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/06/26(日) 20:41:37.97 ID:SiQ90L/v0


 進んでいくと、荒れ地の奥に多少開けた場所があることがわかった。

 人がいる。近づくほどにはっきり見えてくるのは、目を疑うような光景。『普通じゃないことをしてる』って言ってたから、確かにそうなんだろう。

 でも、前に父さんが言ってたような恐ろしさは感じなかった。印象でいえば――。


 『魔法少女』。アニメに出てくるようなそれだった。


なぎさ「あっ……!」


 瞬間、目が合った。

 あたしたちの存在に真っ先に気づいたのはなぎさで、それに合わせて他の人たちも振り返った。


「えっ、一般人!?」

「これってまずいんじゃ……?」


 金の髪の少女と、桃色の少女。なぎさとも雰囲気は似たようで違う系統の可愛らしい衣装を纏った二人。

 二人とも慌てた様子で、あたしたちは場違いなところに迷いこんでしまったのかもって思った。


 それでも、なぎさはあたしたちの知ってるなぎさだった。

903 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/06/26(日) 20:46:15.52 ID:SiQ90L/v0


なぎさ「モモ! それに杏子も! お久しぶりなのですー!!」

「知り合い?」


 金色の少女がなぎさに尋ねる。


なぎさ「はい。前に教会で知り合った人たちで…… でもどうしてここにいるってわかったのです?」

杏子「さっきあすみが教えてくれたから」

なぎさ「あすみが?」

モモ「今日はなぎさに会いにきたの。ほんとはもっと話したりしたかったんだけど、あれからすぐに引っ越しちゃったから全然機会がなくて」

モモ「このあたり、すごい災害があったでしょ? 無事でよかった」


 あすみの言ってたとおり、なぎさのほうは見た目も中身も変わらない。

 周りの景色は変わってしまったけど、それにひとまず安心した。


なぎさ「あすみもついてくればよかったのに。まったく、照れ屋さんもここまでくると困りますね!」

モモ「少しだけどあすみとも会えてよかったよ。でも、あすみは……」


 隠していた布の下を思い返す。『魔法でもなければ』治らないだろう、ひどい怪我を負っていた。

 なぎさは真剣な顔をして言う。


なぎさ「あすみのことはなぎさがいつか治します。あすみとそう約束したのです」

904 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/06/26(日) 20:49:34.47 ID:SiQ90L/v0


モモ「ところで、みんなとはここで…… 戦ってたの?」

なぎさ「なぎさたちはここで強くなるための特訓をしてるのです! でもマミ、まどか、今はちょっと休憩にしましょう!」

なぎさ「なぎさも久しぶりに話したいことがたくさんあります!」


 そして、今のなぎさはただの“なぎさ”ですから――そう言ってなぎさは魔法少女としての衣装を脱ぎ去った。

 もちろん、こんな場所で普通に服を脱いだわけじゃない。光ったと思ったら一瞬で変わってた。


モモ「私もなの! 聞いてほしいことたくさんあって……! なぎさのおかげでモモたちちゃんと暮らせてるんだよ」

モモ「学校から帰るとお姉ちゃんと二人で少しさみしいけど、でもみんな前よりも充実した顔してるの」

杏子「あたしもなぎさには感謝してる。それからあすみにも…… なんだかんだ、あのコがキツいこと言わなきゃ父さんの中でなぎさが悪者のままになってただろうし」


 ほかの二人も休憩となればいつのまにか普通の服装に戻ってた。

 やっぱりここにいるみんな、神でも魔女でも、そんな大層なものじゃないんだろう。


なぎさ「あすみに伝えておきます。あすみは素直じゃないけど、きっと喜ぶのですよ!」

モモ「そういえば二人が話してるとこって見たことなかったけど、なぎさはあすみとも仲良かったんだね」

なぎさ「はい! 教会で居合わせた時には避けられてましたけど…… これからあすみのことも話すのです!」




――後日談そのA杏子 おわり――
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/02(土) 13:47:47.27 ID:dKVr5q2kO
久しぶりの投稿おつです
早くあすみの傷治してほしい
つぎはマミかまどか視点の話かな?
906 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/07/15(金) 23:30:05.50 ID:Y/SO+aeC0
おまけ ――後日談そのBほむら――



まどか「じゃあ、ほむらちゃんも。また明日ね」

ほむら「うん。鹿目さん……また明日」


 放課後、通学路の途中で鹿目さんと別れる。

 学校も変わって、前とは環境が変わって、それでも私の周りが大きく変わることはなかった。


 鹿目さんは今日も訓練に向かうみたい。私がそれについていく必要はない。私がついていっても何もできないから。

907 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/07/15(金) 23:44:52.88 ID:Y/SO+aeC0


「それにしても今から習い事を増やすって大変ですわよね。でもまどかさん、なんだか充実してそうです」

「まどかは最近ツレないなあー。この後のショッピング、ほむらは来るでしょ?」


 それに、鹿目さんだけじゃなくてこうして他の人とも打ち解けることができた。


ほむら「はい。私も行きます」


 見滝原が壊滅した後、両親が迎えにきてた。このまま実家に戻ろうって。

 でも私はこっちに、鹿目さんたちと一緒にいることを選んだ。

 誰も知らなくても魔法少女のみんなは私の恩人で、やっと私にも大切な友達ができた。

 私がわがままを言うと両親はとても驚いていた。思えば今まで私が自分で何かを選ぶことって、あまりできなかったし、しなかったから。

908 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/07/16(土) 00:11:27.52 ID:f0iuklND0


 病室の外の世界は広くて、私の知らない人や物がたくさんあった。

 同年代の誰かと一緒にいることは何もかもが新鮮で、自分が変なことをしてないか不安になることもあるけど、そんな私でも受け入れてくれる人たちはいる。

 運が良かったのかもしれない。私の周りにいる人たちは優しかった。


 ――――みんなとのショッピングは、大体洋服や雑貨を見て回ったり、たまにCDや本を見たり。

 ふと立ち寄った書店で、二人が流行りの雑誌の話をしている傍ら、私は馴染みのある本のタイトルが目にとまっていた。


「ほむら、何見てんの? 欲しい本でもあった?」

ほむら「あ、いえ……」

「そう? ならいいけど」


 別に今買おうと思っていたものではなかった。けど…… 少し、ある人とした会話を思い出していた。

909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/07/17(日) 20:29:19.22 ID:76ylTsDi0
お、続き来てる!
更新早くてうれしいです^^

まさかのメガほむ視点、メガほむと話した人って誰かな?
910 : ◆xjSC8AOvWI [sage saga]:2022/08/21(日) 23:35:02.36 ID:riBVnRo+0


 思い返す限り、私が見たのは冷たく素っ気ない態度。

 あのとき、あの子はきっと部外者の私をわざと遠ざけようとしていたんだろう。実際私はあの子のことをほとんど知らないままもう会うことがなくなっていた。


 一見何も同じところなんてなさそうなのに、小さな共通点を見つけて。でもそれから話なんて弾まなかった。


 病院で途中まで読んで、あれっきり結局また忘れていた本が偶然いま目の前にあった。

 彼女はもう最後まで読み終えたんだろうか?

911 : ◆xjSC8AOvWI [sage saga]:2022/08/21(日) 23:37:44.66 ID:riBVnRo+0


 ――――ショッピングの帰り際、みんなと別れてから携帯を見てみると、ちょうど巴さんから連絡がきてた。

 向こうの訓練も終わった頃みたい。


 巴さんは、魔法少女にならない私にも先輩になってくれた。魔法少女にならない私のために、私に合った訓練をしてくれるって。

 同じ一人暮らしだからって、お互いの家で集まって一緒にいて私に料理を教えてくれる。

 なぎさちゃんも。お母さんがいなくなって、お父さんは忙しくて、だからお料理を頑張るんだって。


マミ「いいじゃない。暁美さんも前と比べればかなり上達したわよね。手際がよくなったのがわかるもの」

ほむら「さ、最初は本当に何もできなかったし、ドジばっかりだったですから……」

マミ「慣れていなかっただけだったのよ」


 でもみんなと比べたら、私はどうだろう。

 たまに、私も同じだと思っていいのかな? とも考えてしまう。

912 : ◆xjSC8AOvWI [sage saga]:2022/08/21(日) 23:40:23.70 ID:riBVnRo+0


ほむら「……私、まだこの街にいてもいいんですよね?」

マミ「どうしたの? 急に」

ほむら「私がいま家に帰ったときに一人なのは、私が好きで選んだことだから」


 私は誰かの死を経験したことはないし、いざとなったら帰れるところがある。

 私がみんなと同じと言うには一人だけ『ずるい』気がしてしまって。


マミ「選べるっていいことよ。でももちろん、ご家族のことも大事にしてね」


 巴さんはいつもと変わらない穏やかな笑顔を向けてくれている。その言葉には重みを感じた。

 ……たしかにそのとおり。変なこと考えるよりも幸せだって思わなくちゃ駄目だ。それに心配かけさせないようにちゃんと連絡もしよう。


ほむら(さっそく、帰ったら電話してみようかな。今日のこととか話してみよう)

913 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/08/22(月) 00:25:17.34 ID:vpaYIlCZ0


 今日も色んな人と過ごして、帰り道は一人になる。


 スクールバッグのほかに手にあるのは小さな紙袋。

 ショッピングでは本屋にあった本を一冊買っていた。あのとき見ていた本だ。


 私があの子に会ったのは訓練についていかないことを決めた日が最後だった。

914 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/08/22(月) 00:41:29.92 ID:vpaYIlCZ0


 ワルプルギスの夜との戦いのとき、魔法少女のみんなと一緒にワルプルギスの夜と戦っていたらしい。

 それも鹿目さんたちが避難所に戻ってきた後も、なぎさちゃんと一緒に最後まで。

 それ以降もしばらく訓練には顔を出していたりしてたみたいだけど、大きな怪我を負っていて、それで……――。


 今はなぎさちゃんたちの前にも姿を見せなくなった、って。全部人から聞いたことだけど、私が知ってるのはそのくらい。

915 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/08/22(月) 00:50:43.12 ID:vpaYIlCZ0


 だから、

 今こうしてただの街角で、前と変わらない姿で、ちょうどそのことを考えた後で、

 彼女を見かけたのはきっとすごい偶然なんだと思った。


ほむら「え…………、神名さん……?」

あすみ「………………」


 私に気づいてもやっぱり冷たく素っ気なさそうだったけれど、

 珍しくどこか考え込んだような様子で何をするでもなく佇んでいるように見えたから少し不思議に思えた。

916 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/08/22(月) 00:59:19.02 ID:vpaYIlCZ0
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今回の投下はここまで、続きは多分今週中に
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/08/27(土) 14:48:48.87 ID:VCrEHp6i0
久しぶりの投稿乙です。

あすみとメガほむ、これまで関係は薄かったようですが何やら関わってきそうな感じですね。
お互い周りに関して疎外感を感じてる、自分から距離を置こうとしてる点が共通してるのがポイントですかね?
続きが楽しみです!
918 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/08/28(日) 19:58:42.40 ID:jYgpb0Nm0


ほむら「ひさしぶり……ですね」

あすみ「…………」

ほむら「なぎさちゃんたちとも最近は会ってないって聞きました。……なにかあったんですか?」

あすみ「べつに…………」


 やっぱりあの時と同じで、私となんか話したくないって思ってそうな雰囲気だ。

 でも、なぎさちゃんの名前を出したらたった一言だけどやっと反応してくれた。

919 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/08/28(日) 21:03:52.22 ID:jYgpb0Nm0


 少しの間沈黙が続いてから、気になっていたことを聞いてみる。あんまり自分からあれこれ話す気はないみたいだった。


ほむら「大怪我してたって聞きましたけど……」

あすみ「……あー、そんなことも聞いてたの」

ほむら「あ、はい。ちゃんと治ったんですね」


 私は見てないし、それがどの程度のものだったのかは知らない。

 とはいえ、魔法があってもすぐにどうにもできない程のものだったんだから、軽くはなかったんだと思う。


あすみ「私さぁ、ホントはもう会わないつもりだったんだよね。そのために行方眩まして……消えるハズだったのに、『怪我』治ったのも“奇跡”ってゆうか」

920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/08/28(日) 21:11:05.67 ID:VjW5mTyP0
やた!久しぶりのリアルタイム更新に立ち会えた!
921 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/08/28(日) 21:45:53.31 ID:jYgpb0Nm0


 神名さんは言いたくないことを言うみたいに話し始めた。


ほむら「……誰かに話したんですか?」

あすみ「もちろん誰にも話してないよ。追ってこられたって困るじゃん」

あすみ「詳細省くけど……『あぁもう長くないんだな』って思ってたのにさ」

ほむら「で、でも、なぎさちゃんも鹿目さんたちも……」

あすみ「……『心配してくれるのに』? だからこそって話でしょ」

ほむら「……それは……そうなのかもしれないけど」

922 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/08/28(日) 22:11:04.40 ID:jYgpb0Nm0


あすみ「……そんなの置いといてよ。それで、一回死んだと思って気づいたらなぜか生きてたの」

あすみ「気にしてたこと全部解決して、怪我も治って――――いや。自分のことだから何が起きたのかはわかるよ? にしたって、あんまりにも都合がよすぎ」


 私たちの会話はゆっくりと、ときに間も空けながらポツリポツリと紡がれていった。

 彼女は気難しいとこはあるけど、話し方はもっと雄弁だったように見えた。なのに今はどこかぎこちなかった。


 私には何があったかは詳しくわからない。でもこの問題はきっと、もっと簡単なことだ。

 タイミングを失ってしまったとか、予想と違う結果になって意地を張ってどうしようか迷ってるとか。それなら私にもわかる。


 見た目通りというか、意外と子供っぽいところもあるんだと思ってしまった。……こんなことを言ったら怒られそうだけど。


ほむら「今から会いに行きましょう」

923 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/08/28(日) 23:04:26.41 ID:jYgpb0Nm0

あすみ「……はぁ!? 今から?」

ほむら「遅くならないうちに」

あすみ「充分遅いでしょ。別に明日とかでも……」

ほむら「だって……重大なことじゃないですか。結果的には無事でも。私だったら早く会って無事だったって知りたいって思って」


 思い切って提案する。

 私も悩んでばかりだけど、誰かの心を押すくらいのことなら私にも手伝える。

924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/08/28(日) 23:16:01.76 ID:VjW5mTyP0
ほむらは一度決断すると頑固だからなぁ・・・
925 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/08/28(日) 23:36:10.23 ID:jYgpb0Nm0


 すると、神名さんは少し驚いた顔をして。


あすみ「…………はぁ、まあそうね。この先ずっと身を隠してくのもムリだし、一生離れるって選択肢なんかないんだから」

ほむら「一緒に行きますか?」

あすみ「一人で行けるっての! ……遅くなったら変なの沸くって聞いたことないの? 無防備にしてるといつか襲われたって知らないよ」


 突き放すようだけど、私のことも考えてくれているんだってわかった。


 また一人の帰路に戻ってから、そういえば本の話なんかできなかったな、と思い返す。

 私はもう『魔法少女』のことには関わらないって決めたけど、彼女もこの街にずっといるらしいからまた会う機会くらいあるだろう。



 こっちに来てから色んなことがあった。私の中や周囲の環境で、変わったところ、変わらなかったところ。

 街が壊れたりとか、決していいことばかりではなかったけれど……それでも今は幸せで恵まれてるって胸を張って言える。



ほむら「――――……うん」

ほむら「私はちゃんとやっていけてるよ。友達もできたの。料理だって習って作れるようになったんだよ。ちょっとずつだけど」

ほむら「だから心配しないで。……うん。お母さんも元気でね」



――後日談そのBほむら おわり――
926 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2022/08/28(日) 23:48:29.82 ID:jYgpb0Nm0
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きりがいいのでここまで
次で後日談は最後になると思います
927 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/08/30(火) 03:01:37.62 ID:m63ZmH8q0
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/02(土) 11:48:16.21 ID:wildNdLrO
スレ主さん、もう続きは書かれないのかな?
お待ちしております。
929 : ◆xjSC8AOvWI [sage saga]:2024/03/17(日) 17:35:02.60 ID:jETTsTo80
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資格の勉強とかなんやらでなかなか時間とれてないですが、実はスレはちょこちょこきてます…!
とりあえずおまけ編締めくらいはやる!つもりはあるのでコメントは励みになります!
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