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勇者「安価とコンマで輪廻転生を繰り返して世界を救う」

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779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 01:34:37.35 ID:jUqKEKy/O
女女女
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 01:35:56.34 ID:VAjCFV3mO
性別不明という性別がすき
781 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/13(火) 01:43:54.24 ID:DtCx0Hh1O
多数決の結果、男になりました。

アイリ「じゃあ……男?」

ファイザー「……はい、なりました」

アイリ「え?」

ファイザー「私は今から男です」

ダフク「せ……性別ってそういうものだったか!?」

ハスター「ははは……相変わらず不思議な人だ」

ハスター「では、今日は解散しましょう。明日から忙しくなりますから」

ハスター「繰り返しになりますが、皆さんよろしくお願いしますね」

全員「はいっ!!」
782 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/13(火) 01:45:49.54 ID:DtCx0Hh1O
そんなわけで本日はここまで。次回からは色々やらなきゃいけないことがたくさんですね。

ちなみにファイザーは、勇者が何度転生しても厄介な敵役として登場させるつもりでした。まさかこんなことになるとは。

まだまだ世界を救う足掛かりができたくらいなので、これから勇者の活躍はあると思います。多分。皆さんの安価やコンマで何とかよろしくお願いします。ではまた明日以降。
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 01:51:48.14 ID:Eteytnumo
乙乙
何度転生しても頼りになる仲間を得たのか幸先が良いのよ
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 01:59:58.63 ID:VAjCFV3mO

アイリちゃんは何歳なんすかね
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 02:04:34.67 ID:F2nxbPiH0

ラッキー
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 02:07:04.91 ID:XiD/NW6c0

希望を持った瞬間にファイザーの生存√が消えたって事は魔王は運命を感知する力でもあるのだろうか。それともエスに監視させてる?
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 08:05:57.63 ID:uWj6LK6Wo

ハスターは後世で英雄と呼ばれてそう
788 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/14(水) 09:55:15.73 ID:pWObsMdZO
おはようございます。やります。

翌日。

勇者2たちは行動を開始した。ファイザーのおかげで7週間の猶予ができたとは言え、やることは山積みだからである。ハスターの指示のもと、皆はやることをしっかりとやっていく。

そんな中、勇者2は逆月と話し、彼が懐刀の一人・逆月その人であることを知った。

勇者2「あなたが……逆月様!?」

勇者2「私を守ろうと……?」

ファイザー「ええ。ヒノモトを消す起点となるのは構わないが、勇者2だけは助けてくれと言われましてね」

ファイザー「適性を持つ人物が彼しかいなかったので、条件を飲んだわけです」

逆月「……ただの罪滅ぼしさ。俺は裏切り者だからな」

勇者2「その……裏切り者っていうのはどういう……?」

逆月「……知る必要は無い。知ったところで何も変わらない、非合理だ」

ファイザー「……そんなことはありませんよ」

逆月「!」

逆月「……意外ですね、総帥がそんなこと言うなんて」

ファイザー「私は、ハスターさんの意志を知って確実に人生の歩む道が変わりましたよ。あなたもそうなる可能性はある。ならないかもしれませんが」

逆月「…………」

勇者2「教えて……くれませんか。知りたいんです、父上のことや、他の懐刀の皆さんのこと……」

勇者2(……私が、まだユウシャのことを知らなかった頃のことを)

逆月「…………はぁ、分かったよ」

逆月「言わなきゃ帰してもらえなそうだしな……」



コンマ二桁判定です。妖怪王はそこまで悪くないテイなわけですが、どこまで良い存在なのか。コンマが高いほど良いヤツ。ゾロ目だと守り神的な。

↓1
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/14(水) 09:59:41.87 ID:OPlo2CbB0
おいう
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/14(水) 14:26:40.62 ID:c0vlnNYxO
女の時に恋人ができて男に転生して再会したらホモになるのか?
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/14(水) 21:50:58.62 ID:yHowofcNo
結構いいやつなのかな
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 08:30:06.09 ID:ndh2Cz980
いつの間にか戻ってた……これからの展開が楽しみだ
793 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 08:44:36.45 ID:8U8Kun6oO
昨日はすいません。続きをやっていきます。

コンマ87……妖怪王、実はめちゃくちゃ良いヤツ

逆月「……勇者2、ヒノモトに妖怪がどれだけいるか知ってるか?」

勇者2「へ? よ、妖怪?」

逆月「ヒノモトの人口と約同数だ。これは大陸における妖怪……モンスターのことだな、そっちの数を考えても異常に多い」

ファイザー「そうですね。ヒノモトにおけるモンスターの数はかなり多いです」

勇者2「そ、そうなんだ……」

逆月「だが、その反面ヒノモトでは妖怪による事件は少ない……。これがどういうことか分かるか?」

勇者2「……妖怪王が、他の妖怪たちを統制してるってこと?」

逆月「そうだ。妖怪の中でも危険なヤツは抑え、ある程度の自由を許し、人間たちに迷惑を掛けないように繁栄していく……」

逆月「妖怪王はそうやって人間と妖怪の中立を保ってきたんだ」

勇者2「逆月様は、そのことをどうして……?」

逆月「……勇者2父様はダテという城下町の将軍に仕えていた。その町は昔から妖怪王と交流があったんだよ。俺はそのことを知ってる唯一の懐刀だった」

勇者2「……! じゃあ、御父様は妖怪王のことを知ってて……!?」

勇者2「それじゃあどうして私に呪いなんか……!」

逆月「……魔王のヤツのせいだ」

勇者2「!?」

逆月「勇者2父様は、勇者2が生まれたくらいに一線を退かれた。子育てに専念したいと言ってな。俺たち懐刀もそれを受け入れ、共に暮らしていた」

逆月「そんな時だ、魔王が妖怪王のスカウトに来たのは」

逆月「妖怪王に拒否された魔王は……あろうことかヒノモトに呪いを掛けた。ヒノモトの人間たちがバケモノになる呪いをな」

逆月「名前は何だったかな……体が腐敗しながら生きているバケモノだったはずだが……」

ファイザー「……ゾンビですか?」

逆月「ああ、それだ。魔王は俺たちにゾンビになる呪いを掛けやがったのさ」

勇者2「ゾンビ……!」

勇者2(この周回でもゾンビが……!)

逆月「勇者2父様は、それを妖怪王から聞き……苦渋の決断を為された」

逆月「……ゾンビの呪いを勇者2父様の住む村にだけ凝縮することにしたんだ」

ファイザー「! それは……ヒノモトを救うために犠牲になった……と?」

逆月「……そうだ。妖怪王は呪いを消すことはできなかったが、一箇所にまとめることはできたんだ」

逆月「……俺が裏切り者と呼ばれるのはここからさ」

逆月「俺は……勇者2父様から命令を受け、懐刀たちを騙して村の外に出したんだ。あいつらを救うためにな……」

逆月「だが……あいつらからしたら、俺がゾンビになりたくなくて逃げ出したとしか思えない。妖怪王のことは知らないんだからな。嫌われて当然だ」

勇者2「そ、そんな……! 別に逆月様が悪いわけじゃ……!」

逆月「いいんだ……。結局は俺が主君を置いて逃げたことに変わりは無い」

逆月「勇者2のことだって、ゾンビ化が進んでいたから置いてきたんだ。何故か妖怪王が短命の呪いを掛けて人間にしたみたいだけどな」

勇者2「!」

勇者2(じゃあ……この呪いは私を助けるために……? どうして妖怪王は私にだけ……)

勇者2(……ううん、そんなことより……)
794 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 08:49:29.06 ID:8U8Kun6oO
勇者2「……話に行こうよ。そのことを他の懐刀の人たちに!」

逆月「!? バカな、何を今さら……」

勇者2「だって、皆仲間だったんでしょ? それが仲悪いままだなんて……御父様も悲しむよ」

逆月「しかし、それは……」

ファイザー「悪くないと思いますよ」

逆月「!? ファイザー総帥……!?」

ファイザー「勇者2父さんは非常に強い侍だったと聞いています。彼の懐刀があなたと和解し、もしこちらの味方になってくれるとしたらかなりの戦力になるでしょう」

ファイザー「それに、あなたが勇者2父さんへの不義理を悔い、侍であることを止め、銃を持ったことは知っています。そろそろいいのでは?」

逆月「……!」

勇者2「私をついてるし……きっと皆許してくれるよ!」

逆月「…………」

逆月「……ここで意地になっても意味が無いか」

逆月「……分かったよ。久しぶりにあいつらに会ってみるよ」

勇者2「! うんっ!」

逆月「しかし……いいんですか? 俺たちだけ私的な理由で動いて」

ファイザー「身辺の問題をきちんとしておくのも戦いの前には大切なことです。こちらの味方になるかもしれないという利益もある」

ファイザー「ただ、その代わりと言ってはなんですが……妖怪王とのコンタクトも取ってほしいところですね」

逆月「!」

逆月「……試してはみますよ」

勇者2「じゃあ、早速行こっ! 懐刀の皆のところに!」



コンマ二桁判定です。今から残りの懐刀9人に会いに行きます。コンマ50以上でこちらの仲間になります。なお、閃影だけは自動成功。

コンマなので、人少なそうだったら連投あり。

↓1 風切
↓2 玉藻前
↓3 剛拳
↓4 大樹
↓5 白鷺
↓6 雷蔵
↓7 紅蓮
↓8 弱
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 08:51:36.12 ID:2DLRjtsDO
はい
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 08:56:04.36 ID:r6ItKJp6O
えいやっ
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 09:13:10.91 ID:DkNgqme8O
ナカーマ
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 09:24:45.85 ID:DkNgqme8O
人いない?
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 09:33:46.93 ID:2DLRjtsDO
はい
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 09:43:10.96 ID:b+kVOGCOo
ここに
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 09:43:40.64 ID:b+kVOGCOo
いる
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 09:43:46.14 ID:DkNgqme8O
狙う
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 09:44:10.79 ID:b+kVOGCOo
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 09:47:13.89 ID:bLnQWd3I0
どうだ
805 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 11:12:59.45 ID:8U8Kun6oO
コンマの結果、協力してくれるのは剛拳、大樹、白鷺、雷蔵、紅蓮の5人。ここに閃影と逆月を足して7人の懐刀が協力してくれることとなりました。そこら辺の描写はもうちょい後で。

勇者2「行ってきます! 後のことよろしくねっ!」

ファイザー「はい、分かりました」

勇者2「まずは神主様のところに行かないと! 呪い解けたこと教えてあげるんだ! 早く早く!」グイッ

逆月「わ……分かった! 分かったから引っ張るな……!」



ファイザー「行きましたか……」

ポスドク「おい!」

ファイザー「おや……これは珍しい。あなたが研究室から出てくるなんて」

ポスドク「おやもクソもあるかよ! どういうことだ!」

ポスドク「オレの開発した大規模生命吸収魔法を使わねーだと!?」

ファイザー「……地獄耳ですねぇ」

ポスドク「ふざけんなよ! あの開発にどれだけ注ぎ込んだと思ってんだ!」

ポスドク「オレの共同制作者たちも黙ってねーぞ!」



コンマ二桁判定。コンマ30以上で○○○○が、60以上で○○○と○○○○が登場。

↓1
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 11:30:29.39 ID:b+kVOGCOo
こん
807 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 13:17:22.00 ID:8U8Kun6oO
コンマ39のため、デューカ再登場。ちなみに60以上だとザナフとメアリィも出てました。

ポスドク「なぁ、そうだろう!? デューカ!」

デューカ「フハハハハ! ここが東洋の魔地か! 思わず三度目の堕天を陥りそうなほどの美しさだ……!」

デューカ「……ムム! この芳香は……噂に聞く人を地獄に落とす悪魔の料理・ラメンではないか!?」

デューカ「こうしてはおれん……ボクの右手に封じ込められた悪魔の六六六柱の一体・≪悲劇の堕天使(ルシフェル)≫が疼いて仕方がない……!」

デューカ「ではさらばだ! 狂気の研究者に亡者の総帥よ! フハハハハー!」ダダダッ!!

ポスドク「あっ、おい! 何ちゃっかりメシ食いに行ってんだ!!」

ファイザー「……相変わらず自由な方だ」

ポスドク「魔法使いとしてはかなりの素質があるんだけどな……コミュニケーションが全然取れねぇ」

ポスドク「……あいつはあんな感じだったが、自分の研究が使われねぇことに怒ってるはずだ! そうに違いねぇ!」

ファイザー「使わないとは言ってませんよ?」

ポスドク「え?」

ファイザー「もっとも……使い道は魔王軍の殲滅に変更しますが」

ポスドク「は?」

ファイザー「ああ、言い忘れてましたね。私は生き方を変えたんです。これからは魔王軍を倒す正義の商人になろうかなと」

ポスドク「…………」

ポスドク「はああああああっ!?」

ポスドク「お、おいおいおいおいおいおいおいおい!!」

ファイザー「うるさいですね……。契約解除しますよ」

ポスドク「お、お前なぁ! 分かってんのかよ!?」

ポスドク「オレはお前の元にいりゃあ安全に研究できると思って契約したんだぞ!?」

ファイザー「そう言われても事情が変わったのだから仕方ありませんよ。諦めて協力してください」

ポスドク「がああああっ! クソォ! マジかよ!」

ポスドク(でもコイツがスポンサーになってくれてるおかげで助かってるからなぁ……!)

ポスドク「……分かったよ。協力すりゃいいんだろ!」

ファイザー「理解が早くて助かります」

ポスドク「チクショー……! オレもラメン食ってくるっ!」ドスドスドス……!!
808 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 13:18:43.52 ID:8U8Kun6oO
ファイザー「……行きましたか。あの方も割と自由ですね……」

ファイザー「……では、私も向かいますか」

ファイザー「話をしなければならない人は私にもいるのでね……」



【ヨコハマ城:天守閣】

ファイザー「……お久しぶりですね、ヨコハマ将軍」

ヨコハマ将軍「…………」



安価です。ヨコハマ将軍の性格募集。

↓2
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 13:18:50.29 ID:r7M0i8VR0
俺も食ってくる!
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 13:19:39.66 ID:/fzCgxtzO
とてもシャイ。筆談じゃなきゃ喋れない
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 13:24:09.12 ID:896s+tUFO
33歳で厨二病はキツいっす……
812 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 13:34:16.85 ID:8U8Kun6oO
そういえばデューカは33歳だったね。これは大変だ……まぁいいか。

ヨコハマ将軍「…………」

ヨコハマ将軍「…………」サッ……

ファイザー「……顔を隠さないでもらえますか」

ヨコハマ将軍「…………」サラサラサラ……

ヨコハマ将軍『仕方ないであろう。私は恥ずかしがり屋なのだ』

ファイザー(相変わらず筆談なんですね……)

ファイザー「……まぁ、いいでしょう」

ファイザー「今日来たのは、ヨコハマ将軍にお話しなければならないことができたからです」

ヨコハマ将軍『何だ。言うてみい』サラサラ……

ファイザー「ヨコハマで私が行うはずだった計画ですが……中止が決定しました」

ヨコハマ将軍「…………」



安価とコンマ二桁判定です。ゾロ目だとなんかいいことあるよ。

↓1のコンマ偶数でヨコハマ将軍は計画を知っていた、奇数で知らない
↓2のコンマ偶数でヨコハマ将軍はファイザーに友好的、奇数で敵対的
↓3で中心部に立っている高層ビルは何のためにあるのかを安価で募集。
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 13:36:43.21 ID:2DLRjtsDO
はい
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 13:39:57.14 ID:r7M0i8VR0
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 13:41:02.56 ID:896s+tUFO
代々伝わる秘伝のラメン製造工場
816 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 15:37:57.58 ID:8U8Kun6oO
みんなラメン好きだなぁ。美味しいもんね。

ヨコハマ将軍『計画?』

ファイザー「……ああ、そういえば説明してませんでしたね」

ファイザー(私がヒノモトを消そうとしていたと知ったら流石に怒るかもしれないな……)

ファイザー(黙っておきますか)

ヨコハマ将軍『あのラメン工場の一部を使って行っていたものか?』

ファイザー「ええ、そうです。しかし、もう終わったことなので……一応ご報告までに」

ファイザー「……あの場所ってラメン工場なんですか」

ヨコハマ将軍『そうだ。代々伝わる秘伝のラメン工場だぞ。我が町で一番重要な場所だ!』サラサラサラ!!

ファイザー(興奮している……ヨコハマの人たちは本当にラメンが好きですね)

ファイザー「そして……ここからが本題なのですが……」

ファイザー「私、そして私の率いるファイザー商会は……魔王軍と敵対することを決定しました」

ヨコハマ将軍「!!」

ヨコハマ将軍「…………」サラサラ……

ヨコハマ将軍『真か?』

ファイザー「はい」

ヨコハマ将軍「…………」サラサラサラ……

ヨコハマ将軍『貴殿のことだ。その決断がどんな結末を意味するか分からないわけでもあるまい』

ヨコハマ将軍『それでもやると言うのか』

ファイザー「……はい」

ヨコハマ将軍「…………」フゥ……

ヨコハマ将軍『あのファイザーともあろう人物が、まさかそんな決意をするとなぁ……。人とは分からないものだな』

ファイザー「自分でも驚いていますよ」

ファイザー「……そこで……」

ヨコハマ将軍『分かっておる。私たちにも手伝えというのだろう?』

ヨコハマ将軍『確かに鎖国しているとはいえ、ヒノモトにとっても魔王軍は脅威であるしな』

ファイザー「ええ……」



コンマ二桁判定です。ヨコハマ将軍は手伝おうかなーと思っていますが、他の将軍はどうでしょう。

↓1のコンマ50以上でオーエド将軍は勇者2たちに協力。ここが一応ヒノモトの総意となります

↓2のコンマ50以上でキョート将軍は勇者2たちに協力。また、↓1と↓2のコンマ一桁を足した数だけ他の城下町の将軍が協力
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 15:40:29.22 ID:RRfKdbtIO
99
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 15:52:06.91 ID:896s+tUFO
ナイスゾロ目!
819 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 16:08:48.57 ID:8U8Kun6oO
ゾロ目なのでオーエドもキョートも協力してくれるし、ヒノモト全体も「魔王軍倒すで御座る」って感じです。

再び安価です。他に手伝ってくれる城下町は3つです。城下町の名前と特徴をお願いします。名前はオーエド、キョート、ヨコハマ、ダテ以外。特徴はシンプルでオッケー。

↓3まで
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 16:12:04.39 ID:SGyvRvHWO
イガ
ニンジャがいっぱいいる
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 16:13:52.89 ID:b+kVOGCOo
サツーマ
老若男女皆殺戮マシーンなやつらばかりの街
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 16:18:16.89 ID:dmJVnyaQO
ビワ
中央に巨大な湖がある。この湖の上に空飛ぶからくりを飛ばして距離を競う行事があるらしい
823 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 17:55:17.01 ID:8U8Kun6oO
ヨコハマ将軍『貴殿は運が良い』

ヨコハマ将軍『数週間前、将軍たちの秘密裏の会議にて、ヒノモト全体が魔王軍に対抗するために鎖国を一時的に中断することを決定した』

ファイザー「! それは……本当ですか!?」

ヨコハマ将軍『発案者はオーエド将軍だ。ヒノモトを治める将軍が言うことだ、誰も反対しなかった』

ヨコハマ将軍『ただし、全ての城下町が一度に魔王軍と対抗するわけではない。自国の防衛が第一だからな』

ヨコハマ将軍『まずは第一陣として、オーエドにキョート、我がヨコハマ……そしてイガ、サツーマ、ビワの六つが兵を送ることになっている』

ヨコハマ将軍『そちらの協力者は?』

ファイザー「ゴーン神聖帝国です」

ヨコハマ将軍「何……!?」

ヨコハマ将軍「あ……」

ヨコハマ将軍「……!」サラサラサラ!!

ヨコハマ将軍『失礼した。それは真か?』

ファイザー(別に喋ったっていいのに……)

ファイザー「はい、本当です。疑うなら使者を呼びますが?」

ヨコハマ将軍『いや、構わない』

ヨコハマ将軍『ゴーン神聖帝国の噂はこちらに入っている……強国が協力者というのは心強い。早速オーエド将軍に飛脚を飛ばそう』

ファイザー「飛脚ですか……ウチのを使いますか?」

紫電「お呼びで」シュン……!!

ヨコハマ将軍『……いや、申し訳ないが飛脚は自分のを使う』

ファイザー「おや、そうですか」

ファイザー「では紫電、帰りなさい」

紫電「…………はい」シュン!!

ヨコハマ将軍(可哀想に……)
824 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 17:56:36.89 ID:8U8Kun6oO
ヨコハマ将軍『話は終わりか? ならば失礼する。貴殿らとの連携を進めるため、家老にも話を通さねば』

ヨコハマ将軍『そちらも帝国の使者に話を通しておいてくれ。いつか会合を開きたいのでな』

ファイザー「分かりました。話しておきましょう」

ファイザー(……ハスターさんは、今何をしているところでしょうか)



【その頃:ファイザー所有の船にて】

ハスター「よし……このルートなら安全にエルフ族のところに行けそうですね」

ククル「はい、調整は私がやっておきます」

ククル「……砂漠の王国への使者はどのように?」

ハスター「そちらは、帝国側で決めるようです」

ハスター「……あちらも話が盛り上がっていることでしょうね」
825 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 17:58:28.34 ID:8U8Kun6oO
【ゴーン神聖帝国:シャリーの部屋】

シャリー「まぁ……! ユウシャが!?」

シャリー「それは良かった……! 無事に会えたのですね!」

隊長「はい、そのようです」

隊長「しかし……にわかには信じられないな。『輪廻転生』のスキルとは……」

ジャコ「オレはユウシャちゃんに会えんなら何でもいいな! 覚えてっかなぁオレのこと……!」

ジャコ「でも今のユウシャちゃんは12歳なんだっけ? オレ今年で38だから厳しいか……?」

フェニックス「……この男は相変わらずであるな」

ローレンス「全くだ。年齢を考えろ、ジャコ」

ジャコ「う、うるせぇな! お前だってもうジジイだろうが、ローレンス!」

ローレンス「なにぃ!? 俺はまだまだ現役だぞ!」

シャリー「ふふふ……」

ローレンス「何を笑っているんだシャリー……」

ジャコ「お前がジジイすぎて笑えるんじゃね?」

ローレンス「そんなわけあるか!」

シャリー「いえ……久しぶりに皆さんに会えて嬉しいのです。このところ、忙しくて皆が集まることはありませんでしたから」

シャリー「これでハスターとハツモトが揃えば、もっと良いのですけれど」

ジャコ「あー、ハスターはともかく……ハツモトはなぁ。一体どこに行きやがったんだか……」

ローレンス「あの男のことだ。どうせ魔族やモンスターを屠っていることだろう」

隊長「ははっ、そうだな。また会えるといいけどな……」

シャリー「祈りなさい……そうすれば、いつか会える。わたしはそんな気がするのです……」

ジャコ「おお、聖女様の祈りは効果がありそうだぜ」

ローレンス「茶化すんじゃない……」
826 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 18:01:11.89 ID:8U8Kun6oO
隊長「しかし、ハスターさんはお手柄だな……。まさかあのファイザーを味方につけるとは」

ジャコ「その分余計な仕事増やしやがってよぉ……」

フェニックス「何だ、貴様が行くのか」

ジャコ「お前も行くんだよ!」

フェニックス「えー」

ジャコ「えー、じゃねぇ!」

ローレンス「そうか、砂漠の王国にはジャコと隊長が行くんだったか」

隊長「ああ、増員もあるかもしれないが、使者としては我々が行く」

隊長「……シャリー女王がゴーン帝国を救ってから18年。ようやく魔王軍から世界を救う足掛かりが見えてきた」

隊長「この仕事、必ずや遂行してみせる……!」

ジャコ「ったく、昔から変わんねぇなホントに。真面目だぜ隊長は」

ジャコ「……まぁ、オレもきちんとやってくるよ。女王のためにな」

シャリー「ありがとうございます」ニコ……

シャリー「……では……」



シャリー「おなかすいたー! ろーれんすー! ごはーん!」ぐでーん!

ローレンス「こ、コラコラ、はしたないぞ床に寝転がるなんて……!」

ジャコ「……うーむ、10歳の頃は良かったが、28歳の女が幼女の振る舞いをしてるとなると……」

シャリー「なにか……?」

ジャコ「きゅ、急に聖女モードになるなよ!」

隊長「はいはい、準備しに行くぞジャコ」

ジャコ「何でオレがあしらわれてんの!?」



安価です。アイリが忠誠を誓う砂漠の王国についての設定を募集。少しだけ決まっているので、そこには矛盾しないものをお願いします。

<今ある砂漠の王国の設定>
・人間族と獣人族が共存している
・過酷な環境を生き抜くためか、国民たちは皆バイタリティがある
・交易が盛ん

↓1〜5まで設定を募集。また、同時に王国の名前もお願いします。コンマの一番高いものを採用
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 18:04:07.61 ID:r7M0i8VR0
稀(10年に一度くらい)に全身が真っ白で赤い瞳の獣人が生まれ、神の子として神聖視される

王国名はタモタモ
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 18:15:32.91 ID:mN1fcUkdO
純度の高い魔石が多く採れる広大な鉱山を保有している

国名 カワキスタン
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 18:16:08.65 ID:dmJVnyaQO
交易が盛んなので料理は基本的に万人受けする物だが伝統料理の『シーモツ』だけは独特な味で外から来た人は大体がクソ不味いと感じる事で有名

国名 チョベリィ
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 18:17:55.66 ID:fEkRCLyDO
王国名:ベル王国
特徴:強さによる階級が存在する強さ至上主義国
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 18:22:03.04 ID:5c8c4MHxO
王政ルーム
秘境中の秘境である世界最大規模の大穴世界が地下に広がっている
832 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/15(木) 18:25:41.25 ID:8U8Kun6oO
安価をもらったところで本日はここまで。名前は>>828を採用。でもせっかくゾロ目なので>>830もどこかで出すかも。

勇者2が全然出てきませんが、次回は勇者2のターンになると思われます。多分。エルフ族のところに行けると思うし。ではまた明日以降。
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 18:39:20.15 ID:ndh2Cz980
乙です
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 18:46:03.62 ID:5c8c4MHxO

この面子も転生繰り返したら死ぬんか
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 18:55:40.31 ID:r7M0i8VR0

シャリー女王はまあ、ギリギリ可愛いの範囲じゃないかな……
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 19:06:21.13 ID:mN1fcUkdO
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 20:25:14.61 ID:4d4rq+pEO

そういえばスライムマンは聖女の歌をどうやって回避したんだろう
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 20:54:09.78 ID:kNb1SBRto
変にズル賢かったしジョジョばりの機転とひらめきで切り抜けてそう
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 21:27:48.54 ID:nvEltZXE0
スラ男「音波は効かねェ!スライムだから!」どん!!
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 21:38:18.85 ID:LkbvpkLeo
やはりスライムは強属性…
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 22:49:36.46 ID:/+HLtCZ7o
不定形である以上(外)骨格等で形を保てる生物より音波の影響は大きいんだよなあ……
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 09:01:48.92 ID:5UuLy3AA0
そろそろ起きなさい
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 14:15:05.63 ID:ydWVlWh00
まだかしら
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 10:57:49.14 ID:K9mjwkhk0
ほぼ毎日更新するタイプの人って1週間更新途絶えるとそのままエタるイメージ
845 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 11:07:08.65 ID:xJVK5DfuO
おそらくですが、スライムマンは魔王軍のいる北西部まで逃げに逃げ、体がほとんど無くなりながらも何とか逃げ切ったと思われます。めっちゃ素早く動くモンスターに変化したりして。

懐刀たちのくだりが思ったよりも長くなって遅くなりました。やっていくぜ。
846 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 11:11:24.94 ID:xJVK5DfuO
【ヒノモト:勇者2が居た神社】

その頃、勇者2と逆月は神主様のいる神社へと戻ってきていた。

神主様「」ポカーン……

勇者2「か、神主様!? 大丈夫!? 気をしっかり!!」

神主様「……はっ!!」

神主様「い、いかんいかん……危うく逝ってしまうとこじゃった」

神主様「えーっと、ちょっと待ってくれ、整理させてくれんかの……」

神主様「つまり……ハスターとやらのおかげで呪いは解け、勇者2は『輪廻転生』というスキルの持ち主で、実は妖怪王は良い存在で、逆月は裏切り者ではなく、ヒノモトは間一髪で救われ、魔王軍の幹部を倒しに行くために勇者2は異国の森に向かうんじゃな?」

勇者2「うん、まぁ、そういうこと」

神主様「…………」

神主様「」ポカーン……

勇者2「か、神主様ーっ!?」

神主様「……はっ!! いかんいかん……」
847 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 11:20:03.93 ID:xJVK5DfuO
神主様「じゃが……短命の呪いが解けたことは本当に良かった。良かったぞい……」ホロリ……

神主様「魔王軍に刃向かうなど止めなさい……と言いたいところだが、言っても聞かんじゃろうな」

勇者2「うん……。何て言ったらいいか分かんないけど、私は世界を救うために頑張らなきゃいけないと思うんだ」

勇者2「私の周りの……皆の期待に応えるためにも」

神主様「うんうん……勇者2父も昔から頑固じゃったからのお。よく似ているぞい」

勇者2「それで……神主様にお願いがあるんだけど……」

神主様「何じゃ?」

勇者2「……あれ、何とかできない?」



閃影「テメェどのツラさげて私の前に現れてんだこの野郎!! 帰れ帰れ帰れ帰れ死ね死ね死ね!!」ドガガガガガッ!!!

閃影「つーか何私に許可無く勇者2様の隣歩いてんだよ!! おい!! ズルいズルいズルいズルいズルいズルいズルいズルいズルいズルいズルい!!」ドガガガガガッ!!!

逆月「ま……待て!! 話を聞いてくれ!! 少しは話を聞こうとしてくれよ!!」

謎の嵐によって勇者2と離ればなれになった閃影は、取り敢えず神主様のところに戻っていた。

そしてこれから勇者2を探しに行こうとした矢先、憎き逆月と勇者2が現れてしまい、怒り狂っているのである。

神主様「……まぁ、そのうち落ち着くじゃろ。好き勝手やらせた方が良い」

神主様「逆月も強者じゃ。簡単にやられはせんからのお」

勇者2「そ、そうかな……」
848 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 11:46:01.19 ID:xJVK5DfuO
その後、勇者2はようやく落ち着いた閃影に今までの経緯を話した。

ただし、『輪廻転生』のスキルのことは話していない。お世話になった神主様には伝えたが、他の人たちには極力黙っておこうと考えたのだ。

勇者2(色んな人に話してハスターに迷惑掛けられないし……)

閃影「…………」

逆月「……と、言うわけなんだが……」

閃影「ふーん……」

閃影「で? まさか今さら許してもらおうって?」

逆月「……いや、そういうわけではない。ただ……勇者2と話して、やはり皆に伝えておくべきだと思い直したんだ」

閃影「ふーーーん…………」

勇者2「せ、閃影様……許してあげて? 逆月様も悪いことをしたわけじゃ……」

勇者2「あと、できれば私たちを手伝ってほしいなーって……」

閃影「もちろん手伝うわよ。勇者2様のためだもの」

閃影「魔王軍だか何だか知らないけど、勇者2様には指一本触れさせないわ……!」ゴゴゴ……!!

閃影「でも、アンタのことは許さないわよ逆月。たとえ勇者2様の頼みでもね」

逆月「…………」

勇者2「そ、そんな……!」

閃影「妖怪王の件が本当だとして……アンタは私たち懐刀に何も言わず、しかも勝手にいなくなったのよ」

閃影「それって私たちのこと信じてなかったわけでしょ? そんなヤツ信用できない」

逆月「……言い訳はしない」

逆月「ウソをつきでもしなければ、お前たちは勇者2父様から離れなかっただろう。あの時の判断が間違っていたとは思わん」

閃影「ほら、やっぱり全然信じてない……」

逆月「……だが、あの時他にも選択肢があったんじゃないのか……そうも思うさ」

閃影「……!」
849 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 11:48:44.52 ID:xJVK5DfuO
閃影「……別に、もう怒ってはいないわよ。昔の話だし」

逆月「さっきあんなに怒ってたじゃないか……」

閃影「あれはアンタが勇者2様に馴れ馴れしいからよ……!」

逆月「す、すまない……」

閃影「……まぁいいわ。アンタは紅蓮よりは信頼できるし。勇者2様をよろしくね」

逆月「……どういうことだ?」

閃影「? 剛拳のとこに行くんじゃないの? クスノキとか言うヤツの話聞きに」

逆月「それはそうだが……あいつがどこにいるのか……」

閃影「知ってるわよ」

閃影「フジノヤマ……そこで修業してるんだって。昔から元気な人よね」

逆月「!? 何故知って……!?」

閃影「さっき飛脚が来たのよ。剛拳からの手紙を持って」

閃影「そろそろ訪ねてくる頃だろうから、居場所を伝えておく……だってさ」

逆月「……相変わらず喰えない爺さんだ」

閃影「まったくね」

閃影「アンタは勇者2様を連れてフジノヤマへ……そしてそのままキョートに行っちゃいなさい」

閃影「私はオーエドの方にいるヤツらと話してくるから」

逆月「……了解した」

閃影「勇者2様、逆月をよろしくね。コイツ馬鹿だから、すぐに自分を犠牲にしようとするのよ。馬鹿だから」

逆月「馬鹿馬鹿言うな……」

勇者2「はい、私が逆月様を守ります!」

閃影「……ちょっと逆月、役割変わりなさいよ。私も守られたい」

逆月「お前は本当に昔から変わらないな……悪い意味で」

閃影「何ですってぇ……!?」

ギャーギャー……!!

勇者2(また始まっちゃった……)
850 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 12:28:17.32 ID:xJVK5DfuO
神主様「勇者2よ……」

勇者2「! はい」

神主様「これから他の懐刀たちを訪ね、そして……そのまま行ってしまうのだな」

勇者2「……はい」

神主様「……気をつけるんだよ」

神主様「何かあったらいつでも帰ってきなさい。たとえ……勇者2じゃなくなったとしてものお」

勇者2「……!」

神主様「仮にワシが生きておらんとしても、この神社はお前の家じゃ。分かったかの?」

勇者2「……はいっ!!」
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 12:36:47.19 ID:zu3TDhgEO
2周目、初めは雲行き怪しかったけど勇者に優しい世界になってるな
852 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 13:31:30.79 ID:xJVK5DfuO
【フジノヤマ:樹海の中】

神社を発って数日後。勇者2と逆月はフジノヤマの樹海にいた。

勇者2「すごい森……こんなところにいるの?」

逆月「ああ、剛拳は世捨人だからな。こういうところで修業して能力を高めているんだ」

逆月「……剛拳! いるんだろ! 出てきてくれ!」





剛拳「呼んだ?」

二人「うわあああっ!?」ビクゥ!!

勇者2「い……いつの間に!」

逆月「心臓に悪いから普通に現れてくれ……」

剛拳「ほっほっほっ……久しぶりなのだからいいじゃろ。サプライズじゃ、サプライズ」

剛拳「それにしても……勇者2ちゃん、大きくなったのお……」

剛拳「しかも、クスノキを倒しに行くなんて大きなことをしようとしておる……」

勇者2「!? 何で……!?」

逆月「……こいつの固有スキルだよ」

逆月「剛拳のスキル『真実の瞳』は、あらゆることを見通せるんだ。それで知ってるんだろう」

勇者2「す、すごいスキル……!」

剛拳「そんなことも無いわい。人よりちょっとだけ物事を知っておるだけじゃ。年の功じゃな」

剛拳「例えば勇者2ちゃんの固有スキルのこととかも……知っておるぞ」ニッコリ

勇者2「……!」ドキッ……!!

勇者2「そ、そんなことより……!」

剛拳「分かっておる。クスノキのことと……わしに手伝ってほしいということじゃろ?」

剛拳「もちろん協力するぞ、勇者2ちゃんのためじゃからのお」

剛拳「そして、クスノキのことじゃが……」



コンマ二桁判定です。コンマが高いほど剛拳はクスノキと親しい。

↓1
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 13:33:14.02 ID:zu3TDhgEO
およよ
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 13:35:27.20 ID:Emr8470DO
これは殺し合ってる
855 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 13:49:02.04 ID:xJVK5DfuO
剛拳「……何にも分かりません」

逆月「……は?」

剛拳「いやぁ、わしがフジノヤマに来た頃にはもうクスノキはいなくてのお……本当に名前を知ってるくらいなんじゃ。すまんのお」

逆月「何だよ……何か知ってると思ったんだがな……」

剛拳「仙人仲間に聞いても知ってる者はおらんし……」

勇者2「仙人仲間……!?」

剛拳「さて……せっかくフジノヤマに来たんじゃ。勇者2よ、修業でもするか?」

勇者2「へ?」

剛拳「今からこの木の棒を投げる。それを取ってきなさい」

逆月「犬じゃないんだぞ……」

勇者2「や……やります!」

逆月「やるのか……」

勇者2「最近何だかたるんでる気がするので!」

剛拳「では……取ってきなさいっ!」ブンッ!!!

勇者2「えっ」

剛拳が投げた棒は音速で飛んで行き……樹海の奥へと消えていった。

勇者2「あ……あれを取ってくるんですか!?」

剛拳「そうじゃよ。頑張れ頑張れ」ほっほっほっ……

勇者2「ううう……が、頑張ります!」ダダッ!!
856 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 13:50:35.31 ID:xJVK5DfuO



剛拳「……逆月よ」

逆月「……何だ。勇者2を遠ざけてまで言いたいことでもあるのか」

剛拳「やはり気づいていたかの」

逆月「当たり前だ。分かりやすすぎるぞ」

剛拳「……気をつけなさい」

逆月「……どういうことだ」

剛拳「これから勇者2を中心にとんでもないことが起こる……それに巻き込まれすぎないように、ということだ」

剛拳「勇者2はもちろん、逆月や閃影……わしだって無事でいられるか分からぬ」

逆月「……!? 一体、何が起こるんだ……!?」

剛拳「知っているだろう。わしは人より物事が少し分かるだけじゃ。全て分かるわけでは無い」

剛拳「特に……これからのことは、わしにもほとんど分からぬよ……」

逆月「…………」

逆月(剛拳にも分からないような未来が待ってるってのか……!?)

逆月(……勇者2だけは守らないとな)

逆月(頼むぞ閃影……懐刀たちを呼んできてくれ……!)
857 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 13:51:43.47 ID:xJVK5DfuO
【オーエド】

風切「よっ、そこのお嬢ちゃん!」

「あら、私? お嬢ちゃんなんて歳じゃないよぉ」

風切「そうなのかい? こんなに綺麗なのに……」

「まぁ……///」

『ホント……顔は綺麗だけど手がね……』

「……ん?」

風切「え?」

「……何か言ったかい?」

『やっぱり年齢は手に出るよねぇ……』

「は?」

風切「ん?」

「……最低だねアンタ! からかうのもいい加減にしなっ!」バシッ!!

風切「うごっ!?」

風切「……行っちまった」

風切「……おい。いるんだろ閃影。出てこいよ」

閃影「相変わらずナンパ者ねぇ」ニュ……!!

風切「お前こそ、久しぶりに来たと思ったら影に入って邪魔しやがって……!」

閃影「しょうがないでしょう。あんな女と一夜を共にされたら話ができないもの」

風切「……何かあったのか?」
858 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 13:53:43.52 ID:xJVK5DfuO
【場所を移して:風切剣術道場】

風切「……そんなことが……」

閃影「ええ、だから、あなたにも手伝ってほしい……」

風切「それは断る」

閃影「……!」

風切「俺の主君は勇者2父様だ。勇者2様を守ろうとは思わねぇ」

閃影「風切……!」

風切「それはこいつも同じだと思うぜ」

風切「なぁ、弱?」

弱「……うん」

閃影「うわっ……!? い、いたの……?」

弱「……うん。ずっと掃除してたよ」

閃影「相変わらず影薄いわね……」

風切「掃除してるのも相変わらずさ。勇者2父様に最期に言われたからってな」

弱「……主君の言葉は、絶対。主君の命令があるまで僕は掃除を続ける……」

閃影「にしても限度があるでしょ……」

弱「勇者2ちゃんのことは……好きだけど、主君じゃない。だから、僕は掃除を止めない……」

風切「……そういうわけだ。悪いが他を当たってくれ」

風切「俺にはこの道場や門下生を守るっていう大切な仕事もあるしな。他のことに構ってらんねぇよ」

閃影「チッ……! 頼り甲斐の無いヤツら!」

風切「まぁそう言うなって。代わりと言っちゃあ何だが、他の懐刀たちを連れてきてやるよ」

閃影「! 他の……雷蔵?」

風切「と、もう一人いる。白鷺さ」

風切「弱、雷蔵と白鷺を連れてきてくれ」

弱「……僕は掃除中だ」

風切「ああ、そうだったな……。じゃあ、確かそろそろ石鹸が切れる頃だから買ってきてくれ。掃除に必要だろ?」

風切「そのついでに雷蔵と白鷺を持ってこい」

弱「……分かった」スッ……!!

閃影「……音も無く消えた……足捌きは昔と変わらないわね。実力があるのにもったいない」

風切「しょうがねぇさ。俺の道場にいれば再び剣を持ちたくなるかとも思ったんだがな」

風切「……頑固なヤツだよ、アイツは」
859 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 13:56:08.40 ID:xJVK5DfuO
しばらくして、弱は無精髭を生やした男と似合わない質素な服を着た美女を連れてきた。雷蔵と白鷺である。

……白鷺の方は、麻縄で縛られていた。

閃影「……何で縛られてるの?」

雷蔵「フン、この女が逃げようとするからだ」

白鷺「だって、突然弱が現れて連れていこうとするからじゃないか! アタシを奉行所に突き出すつもりなのかと思ったのさ!」

弱「……別に突き出してやってもいいけど」

白鷺「何だってぇ!?」

風切「コイツは相変わらず小狡いことで金を稼いでるからなぁ……勇者2父様が死んでからは特に酷い」

雷蔵「主君が死んでからすぐに悪の道に逆戻り……嘆かわしいことだ」

閃影「白鷺が小狡いのは想定内だわ。そんなことより、話したいことがあるのよ」

雷蔵「……深刻なことなのか」

閃影は、先程風切に話したことをもう一度話した。

雷蔵「…………」

閃影「どうかしら? この二人は血も涙も無かったけど、あなたたちは違うでしょう?」

風切「おい」

雷蔵「……風切の言うことは分からないでもない」

閃影「!」

雷蔵「俺たちの主君は勇者2父様だ。俺たちは勇者2父様に惚れ、あのお方に命を渡したも同然。今さら他の主君に仕えようなどとは思わん」

雷蔵「……ましてや、逆月が言うには我々は勇者2父様に生かされたようではないか。懐刀が主君に命を助けられてしまったのだぞ」

雷蔵「ならば……恥を忍んで天寿を全うするのが、せめてもの主君への報いだ」

風切「お堅いねぇ……」

雷蔵「お前らもそうだろう。風切、弱」

風切「……どうだかね」

弱「……僕は、掃除をするだけ」

雷蔵「……だが、勇者2様に手は貸そう」

風切「!?」

閃影「ほ、本当……!?」
860 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 13:57:58.42 ID:xJVK5DfuO
風切「どういうことだ雷蔵……」

雷蔵「……勘違いするな。俺は勇者2様というより、勇者2様の勢力に力を貸すのだ」

雷蔵「知り合いから聞いたのだが……近々オーエドは、魔王軍に向けて兵を差し向ける」

全員「!?」

雷蔵「俺がヒノモトの裏社会と繋がっていることは知ってると思うが……そいつらから聞いてな」

雷蔵「本来ならば御奉行様の御厄介になるようなヤツらさえ、実力があればオーエド将軍は派遣するつもりでいるようだ」

雷蔵「これには勇者2の……大陸の帝国も一枚噛んでいるとのことだぞ」

雷蔵「俺は鍛冶屋だからな、前線に立つことは無いだろうが……ヒノモトを守るためだ、力になるさ」

白鷺「ふぅん、そんなことになってんの」

白鷺「あ、一応言っとくとアタシも手伝うから」

雷蔵「……意外だな、利害でしか動かないお前が」

風切「ひょっとして、勇者2様に手を貸せば奉行所に行かなくて済むからか?」

白鷺「好き勝手言ってくれるねぇ……まぁ、そういう魂胆が無いとは言わないけど」

白鷺「……エルフ族と交流するんだろう? だったらアタシは役に立つよ」

白鷺「アタシは……エルフ族だからね」

閃影「……! そういえば昔そんなようなことを言っていたような……」

風切「ああ、アタシは妖精だとかなんとか……ババアの戯言だと思ってたが、本当だったんだな」

白鷺「この若造共め……!」

白鷺「……まぁいい。ちょっと事情があってヒノモトの勇者2父にお世話になってたのさ。借りを返すにはちょうどいい」

閃影「……アンタたちは心変わりしないの?」

風切「しないね。魔王軍とやり合うってんなら、なおさらここから離れられねぇ」

風切「オーエドを守る人材も必要だろ?」

弱「……僕は、掃除夫だから」

閃影「……気持ちは分かったわ。もう言わないわよ」

閃影(……こっちは全員参加とはいかなかった。キョートの方も……どうかしらね……)
861 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 13:59:22.26 ID:xJVK5DfuO
【キョート】

勇者2「ここがキョート……」

逆月「……胡乱な雰囲気だろう? 俺はここが苦手なんだ……」

逆月「迷路みたいな町並み、妖しげな装飾、数多の妖怪たち……おまけに住んでるヤツらも何を考えてるのか分からないのばかりだ」

剛拳「ほっほっほっ……キョートは良い町なんじゃが、昔から逆月は肌に合わんかったのお……」

勇者2「へぇ……」

勇者2「……ん?」


執事の格好をした河童(以下、執事河童)「お待ちしておりました。勇者2様、逆月様、剛拳様」


勇者2「!?」

逆月「……河童だ。しかも西洋の服を着ている……」

執事河童「私は昔、ヨコハマに住んでいたことがあるのでございます。そこでこの服を手に入れ、色々あってキョートに流れ着きました」

執事河童「今の御主人……玉藻前様がお待ちです。どうぞこちらに……」

逆月「……アイツか」

勇者2「もしかして……懐刀の一人?」

剛拳「そうじゃ。わしが連絡しておいたのじゃよ。話がスムーズに進むようにのお」

勇者2「なるほど……」

執事河童「どうぞこちらに……玉藻前様はあまり気の長い方でありませんので……」
862 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 14:01:05.64 ID:xJVK5DfuO
【場所を移して:玉藻前の屋敷】

玉藻前「お久しぶりですねぇ……残念ながらお元気なご様子で」

逆月「お前も元気そうだな……色んな意味で」

玉藻前「は?」ピキッ……

執事河童「た、玉藻前様! お、落ち着いて!」

逆月(相変わらず煽り耐性の無いヤツだ……)

逆月「剛拳から話を聞いているということは、事の顛末も分かってるってことだよな?」

玉藻前「ええ、もちろん。こちらの腹の内も決まっております」

玉藻前「……勇者2ちゃんを助ける気は毛頭ありません」

玉藻前「突然来て手を貸せだなんて……虫の良い話。育ちが知れますわ」

勇者2「えっ……」

逆月「……やっぱりな。そう言うと思ったよ」

逆月「心配するな勇者2。コイツはガキなんだよ」

逆月「玉藻前は勇者2父様のことが好きでな……勇者2父様と結婚した勇者2母様のことを未だに許せないでいるんだ」

逆月「だからその子どもである勇者2を心から受け入れられない……一体いくつなんだよお前は」

玉藻前「し、失礼しますわっ! 年齢は関係ないでしょう!?」

玉藻前「そ、それに勇者2父様を好きだなんて……! お、おおおおおお慕い申し上げてるだけですわ!」

逆月「はぁ……? お前、勇者2父様に振り向いてもらおうとして呪符を……」

剛拳「逆月、やめておくといい」

玉藻前「…………」ゴゴゴ……

剛拳「それ以上暴露すると、大変なことになるからのお……」

逆月「……そうだな、やめておこう」

勇者2(ちょっとめんどくさい人みたいだね……)
863 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 14:03:09.47 ID:xJVK5DfuO
玉藻前「ふんっ、せっかく他の人たちを見つけておきましたのに……」

勇者2「他の人?」

玉藻前「……他の懐刀たちのことですわ。キョートには後二人いるので、呼んでおいたのです」

逆月「……何だ、協力する気あるんじゃないか」

玉藻前「ち、違いますわよ!」

剛拳「ほっほっほっ……玉藻前にも色々と事情があるからのお……」

玉藻前「うぐっ……! そ、その何でもお見通しな感じ、気にいらないですわ!」

玉藻前「…………わたくしは、キョートから離れられないのです」

玉藻前「妖怪たちが騒いでいるのですわ……ヒノモトに脅威が訪れそうだと」

逆月「! それは……」

大樹「玉藻前はキョートを守るのに必要な人材だからなぁ! キョートから離れさせるわけにはいかんのだ!」

大樹「話は聞かせてもらっている! 代わりに俺が力になろう!!」

逆月「大樹……!」

大樹「そしてもう一人! 紅蓮も協力するとのことだ!」



紅蓮「ムー……!! ムムー……!!」ジタバタ

逆月「……何で縛られてるんだ?」

大樹「邪な考えを持っていたのでな! 封印させてもらったぞ!」
864 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 14:05:06.38 ID:xJVK5DfuO



紅蓮「……まぁ、簡単に抜けられるんだけどねー」

大樹「ぬおーっ!? 何故だー!?」

紅蓮「大樹が甘ちゃんなんだよ。俺も封印したいならもっとガッツリ結界とかしないとな!」

玉藻前「そうですわね……」スッ……

紅蓮「おっとっと……玉藻前の封印はシャレにならんて……」

紅蓮「それよりも……」クルッ!!

勇者2「?」

紅蓮「勇者2ちゃあああああんっ!!」ダダッ!!

勇者2「!?」

逆月「くっ……やっぱりかコイツ!」



紅蓮「───せいっ!!」ブンッ!!

勇者2「……!」


ガキィン!!!


紅蓮「……へぇ?」

紅蓮「俺の剣を止めるなんて……結構やるじゃん?」

勇者2「…………」

勇者2(び、ビックリした……! 突然斬りかかってくるなんて……!)

逆月「どういうつもりだ紅蓮!? 幼子に興奮した色狂いかと思えば、突然殺そうとするなんて……!」

紅蓮「失礼だなぁ。殺そうとなんてしてねーって。試験だよ、試験」

紅蓮「合格だ、勇者2ちゃん。アンタに手を貸してやるよ」

勇者2「は、はぁ……」

逆月「何を偉そうに……!」
865 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 14:06:23.84 ID:xJVK5DfuO
剛拳「まぁまぁ……紅蓮は懐刀の中でも入る経緯が異質じゃからの」

剛拳「何せ勇者2父様に挑んだ男じゃ……そこそこの実力が無ければ手助けできんと言うことじゃろ」

紅蓮「まっ……そういうことにしていてやるよ」

紅蓮「本当はもうちょい勇者2ちゃんとイチャイチャしたいとこだが、玉藻前から話があるみてーだぜ?」

玉藻前「……妖怪王のことですわ」

逆月「!」

玉藻前「逆月は妖怪王のことを知っていたのが自分だけだと思ってるみたいですけど……わたくしだって知ってましたのよ? ダテ随一の陰陽師だったのですから」

逆月「……! そうだったのか……」

玉藻前「何も言わず悲劇の主人公気取りで去っていくのが気に食わなくて黙っていましたけれど」

逆月「ぐっ……! 返す言葉も無い……」

玉藻前「まぁ、そんなことはどうでもいいですの。わたくしはキョートから離れない代わりに……妖怪王との橋渡しを試してあげますわ」

勇者2「!」

玉藻前「といっても上手くいくは分かりませんけれど……妖怪王は勇者2父様の一件依頼、前にも増して表に出なくなりましたから」

逆月「頼む……試すだけ試してくれないか」

玉藻前「……そのつもりですわよ」



コンマ二桁判定。コンマ30以上で妖怪王とのコンタクト成功。

↓1
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 14:08:17.97 ID:Emr8470DO
せいこう
867 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 15:46:31.63 ID:xJVK5DfuO
コンマが高かったので、妖怪王に会った時のSAN値チェックは無し

玉藻前「……! これは……」

逆月「……どうした?」

玉藻前「……妖怪王が、勇者2ちゃんとの対話を望んでおりますわ」

全員「!?」

勇者2「わ……私と!?」

玉藻前「……勇者2ちゃん。この呪符を額に貼ると、妖怪王のいる精神世界に行くことができますわ」

玉藻前「わたくしたちに友好的とはいえ、妖怪は妖怪……それもこの国一番の妖怪です。くれぐれも気をつけて」

大樹「お、俺たちは行けないのか!?」

玉藻前「駄目ですわ。妖怪王の機嫌を損ねて対話できなくなったらどうするのです?」

大樹「うぐぐっ……!」

剛拳「勇者2ちゃんを信じるしかあるまいのお……」

紅蓮「…………」
868 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 15:47:46.84 ID:xJVK5DfuO
勇者2「じゃ、じゃあ……行ってきます……!」ペタリ

グググググ……

勇者2「……!?」

勇者2(体が……気持ち悪い……!?)

勇者2(何か、体が、いや……空間全体が引き延ばされているような……!)

【???】

勇者2「…………」

勇者「……ん!? え、あれ!?」

勇者2(い、いつの間にこんなところに……!?)

勇者2がいたのは、上下左右全てが黒に塗り潰された世界だった。気を抜くと平衡感覚が壊れてしまいそうだ。生き物の気配は無い。



妖怪王『……よく来たな』

勇者2「……!!」

どこからともなく、威圧感のある声が聞こえてきた。

妖怪王『……我輩に話があると?』

聞いているだけで体が押し潰れそうだが、勇者2は気力を振り絞って答えた。

勇者2「は、はい……! いくつかお聞きしたいです……!」

妖怪王『……良いだろう。言ってみたまえ』



安価です。妖怪王に聞きたいことやお願いを募集。勇者2に関することでも世界のことでもオッケー。

↓3まで
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 15:53:14.15 ID:OG6go1cko
単刀直入に魔王征伐の仲間になって
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 16:23:32.14 ID:snBpKKS4O
この国に他に協力してもらえそうな妖怪はいるか
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 16:37:21.47 ID:uGs2HxijO
魔王と敵対してる国家や種族は?
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 17:07:42.56 ID:SONOsDHeO
現状魔王に相対した唯一のキャラだし魔王がどういう奴なのか聞いておきたかった気も
873 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 17:30:57.56 ID:xJVK5DfuO
一個ずつやってくぜ。

勇者2「あ……あの……」ゴクリ……

勇者2「私たちの仲間になってもらえませんかっ!?」

妖怪王『…………ほう?』

妖怪王『妖怪の長である我輩に、そのようなことを言うとはな……』

勇者2「わ……私は、妖怪王さんが悪い妖怪だとは思いません! 私を助けてくれたみたいだし……!」

妖怪王『……随分と好意的な解釈をするものだ。我輩は御主に短命の呪いを掛けたのだぞ?』

勇者2「そ、それでも……私が助かったのは間違いありません」

妖怪王『……ふん、我輩が助けたわけではない。御主の父親だ』

勇者2「!」

妖怪王『彼奴は我輩に御主を助けるように懇願してきたのだ……それはもうしつこくな」

妖怪王『御主を人間にするために力を使い過ぎたせいで、長い間この空間で過ごさねばならなくなった……』

勇者2「……! だからずっとここに……!?」

勇者2「……あれ? でも、確かオーエドの近くで妖怪王さんっぽいのを見たような……」

妖怪王『……ああ、それはおそらく我輩の夢だ』

勇者2「夢?」

妖怪王『我輩でも時々外界の夢を見るのだ。そうすると、我輩の幻が外界に顕現するらしい。まぁ、気にするな』

勇者2(迷惑な夢だ……!)

勇者2「そ、それでその……仲間になってくれる件は……?」

妖怪王『……そうだな……』



コンマ二桁判定。コンマ50以上で手を貸してくれる。コンマ80以上、またはゾロ目で勇者2たちに同行してくる。

↓1
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 17:35:00.40 ID:K9mjwkhk0
875 : ◆8Teg8/hC1rJ4 [saga]:2020/10/19(月) 17:49:57.59 ID:xJVK5DfuO
残念ながら妖怪王は手を貸してはくれない。

妖怪王『……止めておこう。我輩は人間と妖怪の仲を保つ存在……必要以上に人間と関わるべきではない』

勇者2「そんな……」

妖怪王『安心しろ。ヒノモトに危機が迫った時は我輩も動く。御主らには借りもあるしな』

勇者2「? 借り?」

妖怪王『ヒノモトを滅ぼそうとする魔法から我輩を救ってくれたであろう? アレは我輩の力でも対処の難しい異国の物であったからな、助かったぞ』

勇者2(救ったっていうか、元凶が味方になっただけなんだよねぇ……)

勇者2「……じゃあ、他に手を貸してくれそうな妖怪はいませんか? 妖怪王さんの伝手で」

妖怪王『ふむ……そうであるな……』



安価です。力になってくれる妖怪を募集。強そうなヤツをお願いします。容姿とか特徴とかも簡単に追記していただければ。

↓3まで
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 17:56:42.01 ID:K9mjwkhk0
九尾
飄々とした性格。妖怪としての姿は紫炎を纏う九尾の狐。人間体はやや長めの白髪で高身長のイケメン。ヒノモト起源の呪いの扱いに関しては右に出るものがいない
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 18:02:02.15 ID:fVjwvTGDO
白龍

妖怪王になれなかった妖怪界のナンバーツー
妖怪王をライバル視しており何かと張り合おうとするので、妖怪王と仲良しだよと伝えれば俺の方が仲良くなってやるとかそんな感じで仲間にできちゃう

見た目は千と千尋のハクのイメージ
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 18:03:08.70 ID:OG6go1cko
名前:天魔
容姿:長下駄に黒装束と仮面を纏ってお顔どころか肌一つ見えない露出の少なさ
特徴:神速の天魔と謳われるヒノモト最速の妖怪。
速すぎて姿を見せないので誰も顔や歳も性別も知らない。
会話はテレパシーでする。
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