キョン「まるで少女漫画の男の子みたいだな」佐々木「それはキミだろう?」

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8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/10/02(土) 21:14:57.95 ID:0P228qqwO
「お待たせ」
「どこに行ってたんだ?」

数分で戻ってきた佐々木に訊ねると、なにやら珍しく紅潮した顔を逸らしつつ、答えた。

「キミの世話を焼きに……ちょっとね」

はて、どういう意味だろう。頭上にクエスチョンマークを浮かべながらポカンとする俺に佐々木は少女漫画を手渡してきた。中を読んでみろということかと思いパラパラ捲ると、見つけた。俺が破いたページだけでなくその次のページも破かれている。これはまさか。

「見ての通り、これで僕も同罪だから。だから半分ずつお金を出し合って新品を買って、そして一緒に妹さんに謝ろう」
「佐々木……」
「正しくないことはわかってる。でも僕は」
「お前は不器用だけど、良い奴だ」

妹に新品を買ってやったあと、この敗れた少女漫画は俺の家宝にしよう。そう決めた。
俺たちは正しくはないかも知れないが、それでも間違いではなかったと、俺は信じたい。

「お前がヒモになったら養ってやるよ」
「やれやれ。それはこっちの台詞だよ」

馬鹿だねキミはと、佐々木は笑う。
くつくつと喉を鳴らして、シニカルに。
対象年齢は高いが、その分、魅力的だった。


【キョンと佐々木の失敗】


FIN
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