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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part6
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 21:20:01.80 ID:0IQ7QJkho ラスイチ引きたーい
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 21:20:14.37 ID:nvaoM0pFO 聖女さんの父親(活動日誌書いた人)を探してみる
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 21:20:17.82 ID:aGPUDk9Bo イリスを救ったスライムと出逢う
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 21:20:18.16 ID:9zeghqheO 原理派勢力が後退した分デロデロ教の勢力が増してきて滅茶苦茶布教を受けてしまう
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 21:20:20.31 ID:souoKTqC0 ミラ(クル)と会話中テラヌス・ウルスのミラの話題になり、今どうしているか考える
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 21:20:23.76 ID:U6/sphVA0 ミラと一緒にレイを探す
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 21:20:32.07 ID:5DAVnfNJO >>649
718 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/18(日) 21:52:23.26 ID:4molOIYy0 ―王都セイントレア 市場 ワイワイ ガヤガヤ 妖精「ひとまず今日は――ん?」 「……」 妖精「ていっ」ペチッ 「ぎゃっ」 イリス「その声は……」 メルル「たはは〜見つかっちゃったねェ」ヌッ ミスティ「メルル!」 メルル「妹がお世話になったそうで! いやあキミたちには世話になりっぱなしですなァ」 クロシュ「ん……お世話、したり、されたり……?」 エバンス「でもなんでメルルが王都なんかに? ここ王国だからけっこう危ないぞ」 メルル「まあ冒険者のカンってやつ? なんか面白いことがありそうだな〜って思ってね」 ローガン「うむ……まあ、何かはあるかもしれんな……」 ☆メルルと再会しました 今日と明日、時と場合によりコンマに補正を得られるかもしれません ◇
719 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/18(日) 21:53:10.46 ID:4molOIYy0 ―王都セイントレア 中央広場 ワイワイ ガヤガヤ デロデロ教徒「真の正しい世界! 真の正しい世界こそが救いとなるのです!!」 ワアアアア!!! シンノタダシイセカイ!!!! シンノタダシイセカイ!!!! クロシュ「わあ……」 妖精「うわ、デロデロ教の奴らだ。王都でも布教活動してるのか……」 イリス「ロイエ教の枢機卿があんな記事になっちゃったから、効果は大きそうだねえ……」 エバンス「そこを狙ってんだろうな。まあ俺たちにとっちゃどうでもいいことだが……」 デロデロ教徒「まあそう言わず、あなたもご一緒にどうですか?」ヌッ エバンス「うおわっ!? い、いや俺は無神論者で……」 デロデロ教徒「デロデロ教は神を信奉するものではございません。ただ、正しい救いを求めるだけのシンプルなものなのです」 イリス「そ、そうなんですか……」 デロデロ教徒「というわけで皆さんもご一緒にどうですか? 真の正しい世界!」 クロシュ「しんのただしいせかい!」キャッキャ 妖精「こら、調子に乗るな」ペチッ ↓1コンマ 01-30 グランドマスター「騙されるな、民衆よ!!!!」ヌッ 31-60 楽しかった 61-90 僧侶「お久しぶりです!」 91-00 ???
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 21:55:17.96 ID:KXYGCVKs0 ヌッ!
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 21:58:26.06 ID:aGPUDk9Bo グランドマスター生きてはいるのか ただじゃ終わらなさそう
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 22:09:18.59 ID:J0szS0XNO 前々から思ってたけど自由安価先着順じゃなくて時間指定できた安価の中から高コンマの安価採用みたいにできないのかな? 今までの見ると3人以上は自由安価取るために待機してるみたいだし今までの埋まるスピードなら時間の範囲短くても問題なさそう。(>>357 で言ってるみたいな一度取ったら次は譲るというのは日付が変わるとIDが変わったり、同じIDでも2連続で自由安価取る人もいたりでルール無しでは正直うまくいかなそう……)
723 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/18(日) 22:44:13.05 ID:4molOIYy0 グランドマスター「騙されるな、民衆よ!!!!」ヌッ ザワザワ… エエ… ドチクショウノグラマスダ グランドマスター「真の正しい世界!? そのようなまやかしは存在しない!! セイントレア国民よ、今一度人間の尊さを思い出すのです!! デロデロなどというものに縋らずとも、我々人間は――」 ウルセー!! スッコンデロー!! ヨウセイレイパー!! ヘンタイ!! 石「」ポイポイ 石「」ポイポイ パシッ!! 赤橙ショートの眼帯女性「……」スッ ザワザワ… オッカネエヨウジンボウダ… グランドマスター「無詠さん、助かりました。この私が石をぶつけられるなど、あってはならないことです」 赤橙ショートの眼帯女性→無詠「報酬分は働く。それだけだ」 イリス「……!!?!?!?」 エバンス「ん……!? あっ……!! ま、マジか……!?」 妖精「え、何? あの用心棒に心当たりでもあるの?」 イリス「えっ、いや……ひ、人違いかも……」 エバンス「あいつは……俺の傭兵団の実力者、無詠だ!」 イリス「ええっ!? そうなんですか!!?」 妖精「ど、どういうこと……?」 クロシュ「??」 無詠「……?」 グランドマスター「む……あの少女と妖精は……!! 無詠、奴らを今すぐ叩き殺しなさい! アレは国家反逆者です!!」 無詠「仕事は護衛だけだったはずだが」 グランドマスター「融通の効かない人ですねえ! それならば暗殺の追加依頼です!!」 無詠「悪いが、貴方との契約もこの護衛任務で打ち切らせて頂く。我々も評判を気にしなければ生きていけないのでな」 グランドマスター「なんですと……!? 貴様……下賤なならず者モドキの分際で……!!」 無詠「今すぐ契約の打ち切りをお望みなら対応可能だが?」 グランドマスター「そもそも貴様が昨日いなかったせいです!! そのせいで私は――」 無詠「極秘会議だからと私を遠ざけたのは貴方だったはずだが……」 グランドマスター「……帰ります!」プンスコ ズカズカ ザワザワ… カエッテッタ… ナンダッタンダロウ 妖精「なんか……揉めてた?」 エバンス「あー……まあ、その方が俺としては助かるな」 無詠「……」ジッ クロシュ「?」 イリス「い、いやいや……まさか、ありえないでしょ……」 無詠「……」スタスタ 妖精「うわっ、こっち来たよ!」 イリス「え、ええ〜っ!?」 *
724 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/18(日) 22:50:23.94 ID:4molOIYy0 ―王都セイントレア 路地裏 無詠「久しぶりだな、エバンス」 エバンス「おう……。アンタ、あんな奴の仕事なんて受けてたのかよ」 無詠「報酬が魅力的だったからな……。今は反省している」 エバンス「マジで反省してくれ……俺たちの評判まで悪くなるし、下手すると俺と敵対することになるし……」 無詠「……エバンスは個人依頼を受けたと聞いていたが……後ろの彼女たちが、その依頼主なのか?」 クロシュ「……」コソコソ 妖精「……」コソコソ イリス「……」コソコソ ドキドキ エバンス「ああ、まあそんなとこだ……。ちょっと恩があって、格安で……。報酬はあんまり期待しないで欲しい」 無詠「それは構わないが……グランドマスターは彼女たちに強い恨みを抱いているようだった。一体何をしたんだ?」 エバンス「ああ、それなら――」 * 無詠「……まさか、昨日の記事が彼女たちの行動によってできたものだったとは……」 エバンス「アンタ、この件から手を引くことはできないか?」 無詠「……こちらから契約を切るのは難しい。腐ってもまだロイエの枢機卿だ。下手に恨みを買うのは傭兵団にとっても得策ではないだろう」 エバンス「それはまあ、そうか……」 無詠「安心しろ。お前たちと敵対することになったら、適当に手を抜いてやる」 エバンス「そりゃ助かるが……アンタは大丈夫なのか?」 無詠「無論だ」 イリス「……」コソコソ ドキドキ 妖精「イリス……気になるなら話しかけにいきなよ」 イリス「えっ……で、でもぉ……きっと人違いだし……」 クロシュ「……ひとちがいなの?」 イリス「そうだよ……! だって、母さんは――」 妖精「……母さん?」 無詠「……私は怖がられているのか?」 エバンス「え、どうだろうか……まあ女性にしてはけっこう強面だと思うぞ、眼帯だし」 無詠「そうか……」 どうする? ↓1〜2選択 話す or すること 1.イリスさんのお母さんですか? 2.カリスの被害者な気がする…… 0.自由安価(状況にそぐわないものは再安価となります)
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 22:54:28.22 ID:0IQ7QJkho 1
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 22:54:54.46 ID:+Ri+2sfI0 1
727 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/18(日) 22:57:22.75 ID:4molOIYy0 被ったのでもう1つよろしくお願いします ↓1選択 話す or すること 2.カリスの被害者な気がする…… 0.自由安価(状況にそぐわないものは再安価となります)
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 22:57:50.30 ID:BEiXDIwQO 0とりあえず食事しながら会話(そこへメルルとフーミンもやってきた)
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 22:59:59.78 ID:0IQ7QJkho >>727 そして連取りだわごめんなさい
730 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/18(日) 23:43:13.61 ID:4molOIYy0 クロシュ「……」トコトコ 無詠「……」 クロシュ「えっと……イリスさんの……おかあさん、ですか……?」 無詠「……イリスの……お母さん……?」 エバンス「えっ……? それってどういう……」 無詠「…………」 無詠(イリス……どこか、聞き覚えのある名だ) 無詠(不思議な懐かしさ……そして愛おしさを感じる……) 無詠(……私には、ある時点以前の記憶がない) 無詠(………カリス・ノーランドの施設で人体実験を受ける以前の記憶は、一切ないのだ) 無詠(だから……私が誰かの母親だったという可能性も、ゼロではないだろう) 無詠(……しかし、ならばどうしろと言うのだ?) 無詠(私は……もう随分と長い間、無詠≠ニして傭兵をやってきた……) 無詠(……今更、過去を突きつけられても……私は……) 無詠「……………」 クロシュ「えと……ごはん、食べる……?」 無詠「……ごはん?」 クロシュ「うん……。ごはん、食べれば……元気に、なるかも……」 エバンス「賛成だ。飯にしようぜ、腹が減ってちゃ腹割って話すこともできないだろ?」 妖精「そうだね。まずはごはんにしようよ。ね、イリス?」 イリス「へっ!? そ、そうだね……!? ごはん……ごはん!!」 無詠「わかった。ではご相伴に預かろう」 ◇
731 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/18(日) 23:45:21.58 ID:4molOIYy0 ―聖ヴァレリオ教会 イリス「クレアさん、台所お借りしても構いませんか?」 クレア「はい、もちろんです。ご自由にお使いくださいね」 イリス「ありがとうございます!」 無詠「ここに滞在しているのか」 エバンス「おう。飯は俺とイリスちゃんが作るから、待っててくれ」 無詠「わかった」 * 魔導拳銃「」ポン! クロシュ「わぁ……!」 ミスティ「魔導拳銃……! かっこいいわね……」 妖精「そう? 私には凶悪な鉄の塊にしか見えない……」 ローガン「こういったものはどこに売っているのだろうか?」 無詠「これは私用にチューニングされた特注品だが、量産品であれば機械都市や商業都市で手に入る。まあ、量産品は規制がかかっているからか豆鉄砲のような威力しか出ないらしいが……」 ミスティ「豆鉄砲……。氷魔法を使いながら炎の弾丸を撃ち出す、みたいな戦法はできないのね……」 無詠「フフ、傭兵団に入れば注文ルートを紹介できるよ」 ミスティ「まあ……食い詰めたら考えるわ……。それよりあなた、イリスのお母さんと聞いたのだけど……」 無詠「……そうらしいが、私は記憶がないんだ。記憶もなしに、母親として振る舞うことはできない。だから……どう対応したら良いものか、少し困っている」 ローガン「ふむ……。イリスくんも、恐らく同じような状態だろうな。記憶のない人に、過去を押し付けて良いのかと、葛藤しているように思える」 台所でせっせと働くイリス「〜〜」セッセ 無詠「……子供にそのような気持ちを抱かせるのも、母親失格だとは思うのだが……私自身、母親としての自覚が全くないんだ。他人事のように思えてしまう……。そんな気持ちで母親面をすることの方が、もっと深く傷付けてしまうのではないかと思うし……」 ミスティ「……難しいのね……」 ローガン「うむ……私もこのようなケースは初めて見る。どうするのが正解なのかわからん……」 フーミン(……なんか混ざりにくいシリアスな雰囲気ね……。出直そうかしら……)コソコソ メルル(めっちゃわかる〜。場違いになっちゃいそうなんだよね〜)コソコソ フーミン(いや、誰よあなた……)コソコソ ↓1〜2 食材を1〜2つ選択 肉類:トリ肉、ケモノ肉 魚介:ザリガニ、オオキイタニシ、イクラマス、マグロ 野菜:ノラワカメ、セイントレア草、キャベツ、長寿トマト 穀物:お米、パスタ麺、こんがりパン、ヤマイモ、オオキイ豆 果実:イチゴ、リンゴ、ブドウ、シャイニングマスカット 卵乳:トリの卵、ミルク、チーズ、バター 特殊:スライムゼラチン、フェアリーシロップ、ブラッドワイン、精霊樹のジャム、上白糖、香辛料
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 23:46:46.92 ID:QVYhcFXN0 オオキイタニシ 米
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/18(日) 23:51:27.25 ID:9zeghqheO マグロ、シャイニングマスカット
734 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/18(日) 23:56:03.54 ID:4molOIYy0 食材が決まったところで本日はここまでとなります。次回、再会のごはん編、株分けの伝説スライム編、ミラくんちゃんとミラさん編です グランドマスターの悪事を暴き、評判をガタ落ちさせることに成功したクロシュたち。一方カリスに造られた命をどうにかする手立ては未だ見つからず、クロシュは気を揉む―― そして出会ったのは、謎多き傭兵の無詠。エバンスの同僚であり、イリスの母疑惑がある彼女と食卓を囲むことになったものの、イリスと無詠は互いにどう接したら良いかわからず困り果てる。長き時を経て再会した親子の行方は――。あかちゃんスライムもまた、二人が仲良くなれたらと小さくお祈りする―― それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/19(月) 09:21:24.28 ID:KDY9gVoKo おつおつでした 聖女さんお辛い立場だ…
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/19(月) 14:47:35.64 ID:1D8lVcawO 乙 またカリスの罪状が増えとる… 聖女さんも厄ネタ持ちだし気にした方が良さそうだけどやることが…やることが多い…!
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/24(土) 13:09:48.02 ID:9IKHAwNvO 王国編は要素が多くて全部回収できるかな
738 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/24(土) 16:28:54.68 ID:+fI+KUJE0 聖女氏は実際とてもつらいようです。彼女がなんらかのお咎めを受けるということはたぶんありませんが、その大きなストレスは心身に悪い影響を及ぼす可能性があります。気にしてあげると良いかもしれません カリスさんは既に処刑されたはずの指名手配犯なので、その罪はとても大きいようです 聖女氏は例の日誌に記されていた通りであれば何やらすごい力を持っているそうです。その力がどのような未来をもたらすかは今のところ未知数です 王国編はやることが多いですが、今のところは順調に進んでいるので、このペースでいけば問題ないと思われます。なお一部の努力目標は特定人物の生死に関わっていたりもするため、気にするのが良いかもしれません なお最も良い未来を目指したい場合、努力目標以外にも気にした方が良いことがあったりするかもしれません。とはいえ本編の内容やクロシュたちの言葉をちゃんと聞いていれば、そのようなものを見つけるのは難しくないでしょう
739 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/24(土) 16:30:39.27 ID:+fI+KUJE0 マグロ寿司「」ポン! タニシ寿司「」ポン! マスカット寿司「」ポン! クロシュ「わあ……!」 イリス「お寿司にしました!」 ローガン「待て、緑色のこれは何だ」 マスカット寿司「」 エバンス「マスカット寿司だ」 ローガン「なんだと」 ミスティ「何かおかしいの?」 ローガン「いや……寿司ネタにマスカットというのは聞いたことがないのだが……」 エバンス「ははっ、遅れてるな旦那! 今フルーツ寿司は密かに人気を集めてるんだぜ」 ローガン「そ、そうなのか……」 ミスティ「へえ……お寿司を食べること自体が初めてだから全然知らなかったわ」 エバンス「この前オノゴロに行ったってのにうっかり寿司を食うのを忘れてたからな。ミスティちゃんもこれで寿司デビューだ!」 妖精「寿司って炊いたごはんに魚介の刺身を乗っけただけでしょ?」 エバンス「違うぞ! 寿司用の米には酢が混ぜてあってだな――」 * パクパク モグモグ モニョモニョ スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ ミスティ「お寿司って初めて食べたけど、すごく美味しいわね……」モグモグ ローガン「うむ……しかし甘いマスカットと酢飯が意外と合うとは……」モグモグ 妖精「わたしはマスカット寿司が一番好きかも」モグモグ エバンス「ちなみにこれはシャイニングマスカットっていう光属性の果物だから、食べたあとしばらく光属性が強くなったり、光耐性が付いたりするんだ。寿司でも効果は得られるが、どちらかと言うと甘味系の料理に使った方が効果が高まるらしい」 無詠「……」モグモグ イリス「……ええっと〜……ど、どうですか……?」 ↓1コンマ 01-40 美味い 41-70 この味は…… 71-90 懐かしい 91-00 ???
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/24(土) 16:35:37.82 ID:Xh7U9K+70 あ
741 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/24(土) 18:25:38.77 ID:+fI+KUJE0 無詠(……なんだ、これは……?) 無詠(胸を締め付けるようでありながら……苦しくはなくて……) 無詠(悲しい……? いや……それとも、少し違う……) 無詠(この……感情は―――) ――『わぁ〜! おすし! おすし!』キャッキャ ――『誕生日おめでとう、イリス。いっぱい食べなさい』 ――『おめでとう、イリスちゃん。いっぱい食べて大きくなるのじゃぞ』 ――『うん! いただきま〜す!』モグモグ ――『しかしティナよ、ワシまで本当に良いのかの?』 ――『もちろんです、師匠。イリスをここまで育てて来れたのは師匠のお陰ですから』 ――『ワハハ、それじゃ遠慮なく頂こう――む? こりゃマスカットか?』 ――『ええ。フルーツ寿司と言って、最近流行っているそうです』 ――『ふむう……最近の若者の味覚は変わっとるのう……』 ――『おかあさん、あしたもおすしがいい!』 ――『それはだめ』 ――『なんで!?』 ――『お寿司は食べて良いのは、特別な時だけなの』 ――『ええ〜じゃああしたもとくべつにしてよぉ』 ――『だめ』 ――『えええ〜!?』 ――『イリスちゃん、そしたら自分で握れるようになると良いぞ』 ――『えっじぶんで!?』 ――『そうじゃ。そしたら毎日が特別じゃ』 ――『そっか! じゃあイリスおすしにぎれるようになる!』 ――『師匠……本当に握れるようになったらウチの家計が……』 無詠(―――ああ。これは、私の記憶か――――……) *
742 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/24(土) 18:26:16.58 ID:+fI+KUJE0 無詠「イリス」モグモグ イリス「ふぁいっ!?」ビクッ 無詠「……ありがとう。美味しいよ」 イリス「えっ! あ、えへへ……良かった、です……!」 無詠「………お寿司……握れるようになったんだね」 イリス「えっ……!?」 無詠「………大きくなったね。イリス」 イリス「あっ……お、お……おかあ、さん……?」 無詠「うん……ただいま。ごめんね、遅くなって」 イリス「え、ええっと……えっとえっと……お、おかえり……なさい……!?」グルグル クロシュ「わあ……!」 妖精「あらら……イリスの方が混乱してるね、ありゃ」 エバンス「まあ、すぐに昔と同じようにってわけにはいかないよな」 ローガン「うむ……だが、二人の間に何か問題があるわけではないのだ。いずれ自然と打ち解けるだろう」 ミスティ「……」 妖精「……ちょっと、悔しい?」 ミスティ「そんなんじゃないわ……。良かったと思っているし」 妖精「ふふ〜じゃあ私がミスティのお母さん役をやってあげよっか」ニコニコ ミスティ「おばあちゃん役の聞き間違いかしら?」クスッ 妖精「誰がババアだって!?」プンスコ ミスティ「……気遣いありがとう、妖精。ヘタクソだったけど」 妖精「げっ……」 ミスティ「実際平気よ、私。今の私を大切に思ってくれる人がいっぱいいること……わかっているもの」 妖精「……そっか」ニコ ◇
743 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/24(土) 18:26:45.16 ID:+fI+KUJE0 無詠→ティナ「では改めて――ティナ・プラネットです。今まで、イリスと共に歩んで来てくれてありがとうございます」ペコリ 妖精「どういたしまして。まあイリスにはこっちも助けられてきたから、こちらこそありがとうございます……かな?」 エバンス「無詠……じゃなくて、ティナさん。記憶はもう全部戻ったってことなのか?」 ティナ「断片的な記憶をいくつか思い出しただけで、全部とは到底言えない。しかしそれでも……私がイリスの母だったこと、かつて星属性の魔法使いだったことは思い出せた」 エバンス「星属性だったのか……!」 ティナ「そして今この世界が直面している二つの危機……世界樹の光と、世界めくれ……私にも、その対処を協力させて欲しい。構わないだろうか?」 妖精「もちろん! 人手は多い方が良いしね」 エバンス「そうなると枢機卿に雇われてる立場ってのが逆に活きてきそうだな!」 ティナ「ああ。枢機卿は今世間や貴族たちから激しいバッシングを受けているところだが、完全に失脚したわけではない……。そして立場がまずいからこそ、失脚する前に挽回しようと戦備を急いでいるようだ」 妖精「えっ!? それじゃあ私たちが奴を責め立てたのは逆効果だった……!?」 ティナ「いや、そうでもない。戦備を急ぎすぎれば兵の質は落ちるし、作戦の穴も増える。貴族たちへの根回しも十分にできないだろう。当然、民衆の支持も得られまい」 ミスティ「つまり……隙だらけになるということね」 ティナ「そうだ。戦争を止めるのであれば、生じた隙を的確に突いていくのが良いだろう」 ローガン「兵士の士気を落とすような工作をしたり、事前に作戦が失敗するように仕向けたり、戦争反対派の貴族を立てて反対運動を起こしたり、民衆を扇動したり……といったところか?」 ティナ「ああ。もちろん、他にもできることがあれば積極的に行動していくべきだろう」 エバンス「なるほどな……できそうなことからやっていこう」 ティナ「そして私は現在枢機卿に近い立ち位置にいる。もしやって欲しいことがあれば言ってくれ」 妖精「わかった! 頼りにしてるよ、ティナ」 * ティナ「それじゃあ私は戻る。何かあれば連絡を」スッ イリス「あっ……」 ティナ「……イリス。どうか、無事で」 イリス「う、うん……。かあ、さんも……お気を付けて……!」 ティナ「ああ。ありがとう……」 スタスタ…ガチャ パタム イリス「………」 ☆美味しいごはんを食べて元気になりました 明日の終わりまで、戦闘コンマ+15、光適性◯を得ます ☆無詠→ティナ・プラネットが記憶を少し取り戻しました ☆戦争準備について情報を得ました ◇
744 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/24(土) 21:25:11.47 ID:+fI+KUJE0 ―王都セイントレア 市場 ワイワイ ガヤガヤ イリス「………うぅ、ううぅ〜ん……!!」ググッ 妖精「うわっ!」 クロシュ「わあ……」 ミスティ「急に変な声を出すわね……」 イリス「だ、だって……! お母さんが……生きてたんだよ……!?」 クロシュ「うん……!」 ミスティ「ええ。良いことじゃない」 イリス「そう! 良いことなの! でも、なんかこう……気持ちが、追っつかないっていうか……!!」 クロシュ「そうなの……?」 イリス「私……お母さんが生きてて、ちゃんと喜びたいのに……なんかぎこちなくなっちゃって……。お母さん、がっかりしてないかなあ……。私って薄情なのかなあ……」 妖精「自分の中で既に決着の付いたことを、後になってひっくり返されると混乱するもんだよ。それが例え、良いことだとしてもね」 イリス「そういうものなの……?」 妖精「そういうもんだよ。妖精に母っていう存在はいないけど、家族みたいな存在はけっこういたりするからさ。気持ちはわからないでもないんだ」 イリス「そういうもんか……。うん、わかった! 次は……もうちょっと、気楽に接してみる!」 ミスティ「いつまでもウジウジしないのがイリスの良いとこよね」 妖精「クロシュなんて一度凹むと数日は瓶から出られなくなっちゃうからねえ」 クロシュ「んゅ……」 ミスティ「妖精も人のこと言えないでしょ。商業都市でクロシュが捕まった時のこと忘れてないわよ」 クロシュ「ほえ……?」 妖精「んぐ……あ、あれはだね……」 タタタタッ ドッ!! クロシュ「んわっ!」コテッ 馬頭の剣闘士「すまねえっ!」タタタッ ミスティ「ちょっと!」 イリス「……!! 待って、あれは――」 馬頭を先導して跳ねる透明スライム「〜〜!」ピョンピョン 妖精「スライム……!? 透明で見えづらいけど……」 イリス「前に……私を助けてくれたスライムさん!」 ミスティ「えっ!?」 クロシュ「!」 妖精「……今の奴、剣闘士の格好をしてた……たぶん脱走奴隷だ……!」 イリス「追って……あっでも私たちが追ったら目立っちゃう……!?」 魔女っ子クロシュ「!」ポン! 反映魔法弾「」ポポポポン!! 透明イリス「わあ!」 透明ミスティ「マントを使わなくても、私たちを透明に……!?」 透明妖精「でかしたクロシュ! これであいつを追おう!」 透明クロシュ「ん!」 ◇
745 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/24(土) 21:25:46.86 ID:+fI+KUJE0 ―セイントレア王都 地下水路 地下水路「」ザァザァ ねじ曲がった鉄格子「」ザァザァ 馬頭の剣闘士「こ、この先が……!」 透明スライム「お疲れ様です。この鉄格子を越えて流れに沿っていけば、城壁の外へ出られます」モニョモニョ 馬頭の剣闘士「……ほ、本当か……? 本当に……生きて、この街を出られるのか……?」 透明スライム「はい。しかし街の外はまだ王国領です。くれぐれも兵士には気を付けて……。亡命は、できれば農業国かユーシリア帝国へ」 馬頭の剣闘士「魔族国はだめなのか……? 革命で独立したんだろ?」 透明スライム「今この国と魔族国は極度の緊張状態にあるので、間者の疑いがかけられます」 馬頭の剣闘士「じゃあ緑の国は……!? あの国なら――」 透明スライム「……現在も、世界樹の結界による鎖国が続いています。緑の大森林は結界を越えて広がっていますが、王国の狩人が巡回している為安全とは言えません」 馬頭の剣闘士「そんな……。農業国もユーシリアも人間の国じゃねえか……。せっかくこの国を出ても……」 透明スライム「農業国は人間の国ですがエルフやアルラウネとの親交も深く、農業を行う労働力さえ提供できれば種族は不問のおおらかな国です。ユーシリアも現皇帝が即位してからは魔族との融和路線に舵を切り、大きな成果を挙げています。聞くところによれば、身の回りのお世話を森スライムに任せているのだとか……」 馬頭の剣闘士「そうなのか……」 透明スライム「あとは……港湾都市ウォーターポートも王国内では比較的魔族に寛容な街ですが、それでも脱走奴隷の身分では流石に厳しいです。テラヌス・ウルスは砂漠越えが厳しいでしょうし……」 馬頭の剣闘士「わ、わかった……。すまねえ、こんなところで文句言っちまって……」 透明スライム「構いません……。運命を左右することですから……」 馬頭の剣闘士「……アンタは、これからもここでこの活動を続けるのか……?」 透明スライム「はい。この地獄がなくなるまで……私は、続けるつもりです」 馬頭の剣闘士「………」 透明スライム「……私のことは、どうかお気になさらず。ご覧の通り、私は身を隠して行動する能力に長けています。今話しているこのスライムも……私が遠隔操作している端末の一つに過ぎません。私は……誰よりも、安全なのです。あなたが思っているより、ずっと卑怯で、臆病なスライムなのです……」 馬頭の剣闘士「…………すまねえ………オレは………オレも、奴隷の苦しみを知っているのに……。アンタを、手伝うべきなのに……。こ、こわいんだ……また、捕まって……闘技場で、同胞たちと、殺し合いをさせられるんじゃないかって……こわくて……」ガクブル 透明スライム「大丈夫です。あなたが苦しむことなんて、もうないのです。この街を出て、何もかも忘れて、自由に生きるべきなんです」 馬頭の剣闘士「でもっ……お、オレが闘技場で、殺した奴らは……オレを、許すだろうか……!!? あ、あいつらだって……オレと同様に、どっかで捕まって、無理矢理戦わされてただけで……! 故郷には家族とか、友達とか、いたはずだろ……!? でもオレはそういうの、もうないんだ……!! 故郷のリーリアはとっくに滅んでて、家族も友達もみんな死んでるんだよ……!! オレなんかが逃げ出せても、もうどうにもならないんだ……!! それなのに……オレだけが助かるなんて……オレだけが自由になるなんて、そんなの、許されないだろ……!? ああっ……す、すまねえ……アンタに助けてくれって言って、こんなとこまで連れてきてもらったってのに、オレは……オレは……」グルグル 透明スライム「〜〜」パクッ モニョモニョ…モグモグ… 馬頭の剣闘士「――アンタ、今オレに何をしたんだ? 急に頭がスッキリしたみたいだ」 透明スライム「あなたが、二度と悪夢に囚われないように致しました。これであなたは不安に苛まれることなく、どこにでも行けます」 馬頭の剣闘士「なんかわからんが助かった。取り乱してすまなかった」 透明スライム「構いません……」 馬頭の剣闘士「それじゃ、いろいろとありがとう。オレはもう行くよ。アンタも、どうか達者で」 透明スライム「はい……どうか、お元気で」 シュバッ ザブン! スイスイ…
746 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/24(土) 21:27:04.26 ID:+fI+KUJE0 シュバッ ザブン! スイスイ… 透明スライム「……」 透明スライム「……また会いましたね。ダークヒーローさん」 透明イリス「!」 妖精「気付いていたの?」ヒョコ 透明スライム「隠密行動には少々の心得がありますから……」 クロシュ「わあ……!」 ミスティ「……あなたは、何者? 奴隷を逃がす活動をしているの?」 透明スライム「はい、その通りです……。何者かと問われると……この街に住む、ただのスライムと答える他ありませんが……」 クロシュ「……クロシュヴィアちゃんの、分体……?」 透明スライム「……!? あなた……あなたこそ、何者ですか……!?」 デロデロ… スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ! 透明スライム「! なるほど……あなたも、クロシュヴィアの株分けだったのですね」 スライムクロシュ『そうなの?』モニョニョ 透明スライム「えっ……? 違うのですか?」 スライムクロシュ『わかんない』モニョモニョ * 透明スライム→ヴィア「……私は、ヴィアと言います。クロシュヴィアの分体の一つが自我に目覚めた、株分けのスライムです」 妖精「クロシュヴィアの株分け……性格は全然似てないね」 ヴィア「……活動している期間で言えば、風になってずっと眠っていたクロシュヴィアよりも、私の方が長いでしょうから……」 クロシュ「そうなんだ……」 ヴィア「…………できれば、私の活動のことや、今逃げていった彼のことは秘密にして頂けるとありがたいのですが……」 妖精「ああ、その点はご心配なく。私たちは見ての通りこの国の者じゃないし、非人間奴隷の扱いも良く思ってないもん。あと、ここに来るまでに誰かに尾行されたりもしてないはずだから安心して」 ヴィア「それならば、良かったです……」 クロシュ「うん……!」 ヴィア「……あなた方は巡礼者の偽装をしているようなので、脱出の幇助は不要ですよね……。他に……何かご用はありますか……?」 クロシュ「!」 どうしよう? ↓1〜2 選択 1.さっき馬頭さんに何をしたの? 2.デロデロ教のことどう思う? 0.自由安価(状況にそぐわないものは再安価)
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/24(土) 21:28:20.40 ID:dblBva3A0 0あなたみたいなことをしている人は他にもいるの?
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/24(土) 21:30:20.13 ID:68N8eIG+O 1
749 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/24(土) 22:04:28.51 ID:+fI+KUJE0 クロシュ「一人で……がんばってるの……?」 ヴィア「……少ないですが、志を共にして活動してくれている仲間はいます。とはいえ……このように直接外へ逃がすような危険な役目は、分体を放って動かせる私にしかできません……」 クロシュ「そうなんだ……」 ヴィア「私が知らないだけで、私以外にも魔族の奴隷を逃がす活動をしている人や団体がもっといる可能性はありますが……今のところ、目立った成果が上がっていないのは確かです。学生たちや活動家の反対運動も王族の耳には全く届いていないようですし……」 妖精「まあでも、トンチンカンな宗教活動を繰り広げてるクロシュヴィアよりはずっとまともに動いてて偉いんじゃない?」 * クロシュ「そういえば……さっき……馬頭さんに、何をしたの……?」 イリス「あ、それは私も気になります! ものすごく震えて狼狽してた馬頭の人が、急に落ち着いて水路に飛び込むのが見えました!」 ミスティ「一体どんなマジックを使ったの?」 ヴィア「……彼の、心を食べました」 イリス「!?」 ミスティ「!?」 妖精「!?」 クロシュ「こころ……?」 ヴィア「全てを食べたわけではありません……。でも……彼の心は、自分自身が作り出す重すぎる悲しみで……既に、壊れていました……。だから……食べて、治しました」 妖精「ま、待って待って! 例え一部でも……悲しみを生み出す部分がなくなっちゃったら――」 ヴィア「彼は、この先二度と悲しみに溺れることはありません。死ぬまで健やかに……前を向いて、生きていけます……」 妖精「い、いや……でも……それは……」 ミスティ「……じゃあ……あの男は……二度と、家族や友達……失った祖国のことで、悲しむことはないということ……?」 ヴィア「そうです……」 イリス「……で、でも……そんなの……あまりにも……」 ヴィア「……かわいそう、ですか……?」 イリス「そ、そうです!! 例えどれほど悲しいからって……失った人たちのことで、悲しむこともできないなんて……!!」 ヴィア「……彼の心は……既に、限界でした。例えここから逃げ出せても……あのままでは決して生きていけなかったと思います……。ダークヒーローさんは……あのまま彼の心が壊れて、死んでしまう方が、良かったと思いますか……?」 イリス「極論はやめてください……! ほ、他に方法が……」 ヴィア「……表層的な悲しみだけを食べることもできますが……悲しみを生み出す根源を食べてしまわなければ、その場しのぎにしかなりません。いずれはまた悲しみに押し潰されます……」 妖精「……た、例えば……時間をかけて傷付いた心を癒やしてあげるとかは……」 ヴィア「……一度壊れてしまった心は……どれほどの時間をかけても、治ることはありません……。一見治ったように見えても、すぐにまたヒビが入り……容易く、砕けるようになってしまいます……。悲しみの気持ちが、ある限り……」 妖精「………」 ミスティ「でも……彼は、それで……いや……しかし……ううん………」 クロシュ「……」 ヴィア「……クロシュちゃんは……どう思いますか……?」 クロシュ「……」 ↓1〜 先取3票 1.ちょっといやかも…… 2.そういうやり方もある 0.自由安価(票数は内容ごと)
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/24(土) 22:07:49.02 ID:2YtJjN2EO 2
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/24(土) 22:10:31.27 ID:7/lg7Vq4O 1
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/24(土) 22:15:21.06 ID:DfxEK1Myo 1
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/24(土) 22:25:04.54 ID:eSdmgl3VO 2
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/24(土) 22:26:42.01 ID:vNyLih6DO 1
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/24(土) 22:33:33.90 ID:aONl2HFwo マイルドにはなってるが株分けだなぁ思考がフルスロットル寄ってる
756 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/24(土) 22:59:36.78 ID:+fI+KUJE0 クロシュ「………」 ――ゴオオオ…… ――メラメラ… パチパチ… ――燃える大人の死体「」メラメラ ――燃える子供の死体「」メラメラ ――燃えるスライムの死骸「」ジュクジュク… クロシュ(……もし……みんなが、本当に助からなくて……) クロシュ(たとえば……フメイちゃんも……アリシラさんも……死んじゃって……) クロシュ(……妖精さんも……イリスさんも、ミスティさんも、ローガンさんも、エバンスさんも……) クロシュ(………この旅で出会った、たくさんの人たちも……みんな、みんな……いなっくなっちゃって……) クロシュ(わたしの心も……デロデロになって……立てなくなっちゃったら……) クロシュ(………) クロシュ(……わたし……そのまま、デロデロになって……かなしみといっしょに……溶けちゃう方が、いい………) クロシュ「………ちょっと……やだ……」 ヴィア「そうなのですね……」 妖精「クロシュも嫌なんだ……」 クロシュ「うん……。わたし……みんなのこと……ちゃんと、かなしみたい……。それで……立てなく、なっても……」 ヴィア「………それで、死んじゃうとしても……?」 クロシュ「…………うん」 妖精「!! そ、それは……だめだよ、クロシュ……」 クロシュ「妖精さん……」 ヴィア「……妖精さんは……例えば、クロシュちゃんがもし悲しみで動けなくなったとして……悲しむ心を断ち切って生きるのと、悲しみと共に死ぬの……どちらが、良いですか……?」 妖精「そ、そんなの……そんな、の……」グルグル 妖精「」グニャァ クロシュ「ヴィアちゃん……妖精さんを、いじめないで……」 ヴィア「ごめんなさい……」 イリス「……でも、その二択だと……確かに、安易には決められないかも……。感情的には、嫌だけど……」 ミスティ「……当人にとっては、死んでも忘れたくない想いかもしれないけど……。その人に生きて欲しい人物、という視点で見ると……また少し違ってくるわね……」 ☆ヴィアと出会いました ☆クロシュの思索が進みました ◇
757 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/24(土) 23:00:34.44 ID:+fI+KUJE0 急用が入ってしまったため本日はここまでとなります お寿司を食べて思い出の欠片を取り戻した無詠の魔女ティナ・プラネット。死んだと思っていた母との突然の再会に戸惑う娘イリス。かつて断ち切られた母娘の縁は今再び繋がり、新たな運命を紡ぎ出す。まずは危機を乗り越えよう。師匠のお墓参りは、その後に―― そして次に出会うは、伝説スライムの株分けを名乗る透明スライム、ヴィア。魔族奴隷の開放を目指す彼女は、今日もまた馬頭の剣闘士を一人、大城壁の外へ逃がした。一人で生きていけるように。二度と立ち止まらぬように。悲しむ心を、そっと食べて―――…… あかちゃんスライムは、考える。自分だったら、かなしみと共に溶けたい。でも、他の誰かだったら? たとえばもしフメイちゃんが、何もかもを失ったかなしみで死にそうになったら? もしそんな時に、かなしみを砕く力が自分にあったら? わたしは――― それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 03:43:12.04 ID:qQNldUjho おつでした マスカット寿司が奇抜に見えるのが母子の絆になってて旨いいや上手い
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 08:38:46.74 ID:6IZhgnao0 おつ この師匠さんもフラナの知り合いなんだよな・・・師匠が子供の頃から世話してそう
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 10:58:12.07 ID:44vajvvTO 乙 これは各地方の首脳陣が集まって会議開くレベルでは
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 13:12:53.38 ID:KXQZoLDFO 乙 ヴィアさん口調は丁寧だけど中身はしっかりクロシュヴィアちゃんの株分けって感じだねえ しかしみんな3歳児にいろいろ考えさせたがりすぎだろw
762 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/25(日) 15:31:40.90 ID:CpstZjfL0 マスカット寿司は少々変わった料理のように見えますが、プラネット母娘にとっては思い出深いもののようです。死んだと思っていた母との再会に混乱しつつも、それがイリス氏にとって特別≠ネ日となったのは間違いありません 思い出の中に登場したイリス氏の師匠は、ティナ氏の師匠でもあったようです。フラナ氏とも旧知の仲だったようですが、師匠氏が幼少の頃から知り合っていた仲かどうかは今のところ闇に包まれています 実際これは世界の危機なので、世界中の有力者が真剣に対策を練ってもおかしくない状況かもしれません。しかし世界めくれについては今現在その兆候すら全くなく、王国と魔族国の戦争については傍観の姿勢を取る国が多いようです ヴィア氏はクロシュヴィアちゃんの株分けなので、一般的な価値観からすると思い切りの良い考え方をしがちなようです 言われてみると、確かに皆さん3歳のあかちゃんスライムにいろいろ背負わせようとしすぎかもしれません。まあ最近はクロシュ氏のメンタルも少し強くなってきたので、クロシュ氏が嫌でなければ考えること自体は悪いことではない……と妖精は思っています
763 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/25(日) 15:32:27.35 ID:CpstZjfL0 ―王都セイントレア 市場 ワイワイ ガヤガヤ クル「今日も買い出し付き合ってくれてありがとう。クロシュちゃん、ミスティちゃん」 クロシュ「ん!」 ミスティ「礼は不要よ。教会にはタダで泊めてもらってるわけだから、できることがあればしたいわ」 クル「あはは、でもやっぱり感謝は大事だから。ミラもそう思ってるみたいだし」 ミスティ「ミラ……今のあなたはクルなのよね?」 クル「うん、そうだよ」 露天商「テラヌス・ウルス直輸入の高級シーシャはいらんかね〜!」 ミスティ「……そういえば、テラヌス・ウルスにもミラという人がいたわ。女性だったけれど」 クル「え、本当!? どんな人? どんな人?」 ミスティ「金髪ですらっとした体型の、気の強そうな人だったわ。丁度あそこで売ってるシーシャっていうやつを吸ってて……それで思い出したの」 クル「わ〜、なんかかっこよさそう〜!」 ミスティ「……酒癖も悪かったわ……」 クル「わあお」 クロシュ「……砂漠のミラさん……元気かな……?」 ミスティ「大丈夫でしょ。ああいうタイプの人は簡単にはへこたれないわ」 ↓1コンマ 01-65 何事もなく帰る 66-95 レイの痕跡発見 96-00 ミラ「久しぶりね」ヌッ
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 15:44:31.52 ID:rA7PifiLO ヌッ!
765 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/25(日) 17:17:33.86 ID:CpstZjfL0 ―王都セイントレア 滞在7日目 ◇クロシュ [あかちゃんスライム] 武:星霊の剣 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り 武:竜珠の大杖 防:竜のエプロン 飾:不死鳥の羽根 ◇妖精 [世話焼き妖精] 武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り 武: 防:精霊のレオタード 飾: ◇イリス [星の魔法使い] 武:蒼き星の杖 盾: 飾:くすんだ耳飾り 武:ブラッドランス 防:魔術師のローブ 飾: ◇ミスティ [氷の魔法使い] 武:氷の短刀 盾: 飾:くすんだ耳飾り 武: 防:氷竜革のローブ 飾: ◇ローガン [鋼の戦士] 武:蜥蜴一文字 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り 武:鋼の回転ノコギリ 防:オリハル鎖帷子 飾: ◇エバンス [地の傭兵] 武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り 武:魔銀の刀 防:硬質革鎧 飾: ◯所持アイテム [道具] [装備品] [大事なもの] 運命賽*2 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券 会心賽*1 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端 反魂丹*1 大きな巻き貝 精霊の印 鉄鍋+携帯調理器具 闇の欠片 精霊樹の実のジャム 「星の魔力」上中下 フリルワンピ水着 精霊樹の鉢植え+赤雷球 お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 フメイとアリシラの人形 魔導飯盒 ガラスのザリガニ メルルの帽子 妨害魔力波発生装置 踊り子の双剣 溶岩石のアミュレット 属性大全 サボテンドラゴンの花 太陽のメダリオン 魔王図鑑 精霊のローブ 暗黒優待券 氷精の魔導書 精霊樹の杖[改] 冒険者証(ランク1) ブラッドワイン*1 銀のナイフ 大魔女帝国渡航権 吸血鬼殺ワイン*1 ダイヤメリケンサック かたたたきけん 魔術書「正負の属性」 パラサイトソード 大魔女帝国滞在許可証 吸血鬼の日焼け止め 風船印のパラシュート 日蝕の傘 ラティア勲章 大魔女サイン*1 ユーシリア王家の紋章 古代のセラミック ステライト鉱石 晴れ乞い傘 チョコスムージー ヒヒイロカネ 氷魔力結晶 魔導書「絶対零度」 ◯現在の目標 ・フメイちゃんを探す ・世界樹の光を追う[4/5] ・最悪の未来を阻止する ◯努力目標 ・カリスに造られた者たちを助ける ・枢機卿の悪事を暴く(達成!) ・戦争を阻止する ・レイの行方を追う ◯仲間の目標 ・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ) ◯経験値 ・クロシュ 剣技[03/07] 魔法[06/07] 防御[00/07] ・イリス 杖術[00/06] 魔法[14/16] ・ミスティ 剣技[05/07] 魔法[11/16] ・ローガン 剣技[16/16] 魔法[06/08] 防御[07/08] ・エバンス 剣技[16/16] 魔法[07/08] …………………………………………………………………………………… □王都セイントレア 王城:未探索 城下:教会、孤児院、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド 中央広場、公園、学校、図書館、博物館、劇場、闘技場、未探索 …………………………………………………………………………………… □セクリエ・ロイエ 大聖堂、大聖堂別館、美術館、庭園、お土産屋、未探索、他 ……………………………………………………………………………………
766 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/25(日) 17:18:10.68 ID:CpstZjfL0 ―朝 聖ヴァレリオ教会 宿泊室 チュンチュン 妖精「一旦状況を整理しよう」 ◯世界樹の光 ・ロイエ教原理派の使徒が保持 ・今のところこちらに渡す気はなさそう ・使徒の目的は世界めくれの阻止らしい? ・世界めくれを阻止したら返してくれるとのことだが…… ◯世界めくれ ・原理派活動日誌に書かれていた ・預言者はあの聖女? ・執筆者の大司祭は行方不明? ・世界めくれとは、現世に穴が空いて幽界と混ざり合うこと ・発生原因は現時点で不明 ・世界樹の精霊曰く、世界樹の光でも引き起こせるらしい ◯戦争 ・ロイエ教原理派の枢機卿が魔族国殲滅作戦を企てている ・枢機卿の地位は先日の暴露によって大きく揺らいでいる ・枢機卿は失脚する前に武勲を建てようと急いでいるらしい ・急いだ結果、戦力や作戦の質は低下する見込み ・王侯貴族らへの根回しも不十分 ◯カリスと造られた者たち ・大聖堂別館に幽閉されている ・セインとフリューゲルも確認された ・アイス以外は友好的 ・何らかの逃げられない仕組みが存在する模様 ・長期間カリスから離れると魔力が溶ける? ◯レイ・アンバーについて ・今現在この王都に来ている模様 ・ロイエ教(原理派?)に追われている? ・孤児院のミラ・クルと幼馴染 ・レイの魔法は幽界の力を喚び出すもの? ・世界めくれに関係している疑いがある?
767 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/25(日) 17:18:41.26 ID:CpstZjfL0 ローガン「ううむ……考えることが多いな」 エバンス「どれも独立した問題のようで、内側では繋がっているようにも思えるぞ……」 ミスティ「……まず取り組むべきは、戦争の阻止かしら……? 具体的な日にちはわからないけど、急いでいるということはあまり猶予はないんでしょう?」 妖精「そうだね。でも現時点で枢機卿の立場がものすごく悪いから、放っておいても作戦が失敗する可能性はある。ただ――」 ローガン「……王国は、セインくんとフリューゲル氏という巨大な戦力を持っている……」 妖精「そう。セインとフリューゲルが動員されたら、魔族国は極めて厳しい状況になる……」 イリス「フラナ先生たちのお母さんに、魔族国を壊させるなんて……絶対に止めないと……!」 エバンス「逆に言えば、セインとフリューゲル・バイオレットを抜けさせることができれば安泰ってわけだ」 妖精「うん。でも、彼らを抜けさせる有効な手段は見つかってない……」 イリス「……長期間カリスから離れると、魔力が溶けて死んじゃう呪い?みたいのがかけられてる可能性があるんだよね……」 妖精「そうみたい。それを何とかする方法を見つけないと、セインたちは自由になれない……」 クロシュ「……」グッ ミスティ「世界めくれの方は……どうすれば良いのかしら」 妖精「発生原因もわかってないし、これについては私もどう対処したら良いのかわからない……。使徒に従って世界樹の光を渡して、世界めくれを阻止してもらうのが良いのか……」 エバンス「だが使徒を全面的に信用するのは危険なんだよな? もし使徒の本当の目的が世界めくれを引き起こすことだったら、逆に最悪の事態を招くことになっちまう」 妖精「そうなんだよ。あいつの言うことをどこまで信じて良いのか……」 ミスティ「世界樹の光が足りないなら他の手を打つとか言ってたし、こちらから渡す必要はないんじゃないかしら?」 妖精「まあそれもそうか」 ローガン「ところで、このレイ・アンバーについてだが……彼女が世界めくれに関係している疑いがあるというのは本当なのか?」 妖精「うん。レイのいた孤児院で信仰してた宗教や、レイが受けた邪神の儀式っていうのがどうも幽界の神に関係しているものらしくて。決定的な証拠があるわけじゃないけど、要注意人物かも……」 クロシュ「レイさん……」 イリス「レイさんって自分の意思と関係なく魔法が発動するみたいなこと言ってたもんね。何かの悪い偶然が重なって世界めくれが起きる可能性があるのかも……」 妖精「もしレイを見つけたら、今度こそちゃんと確保しよう。関係あるかないかはわかんないけど、放っておくわけにはいかないし」 エバンス「せめて世界めくれの詳細がわかれば良いんだが……」 イリス「あの日誌を書いた大司祭さん……聖女さんのお父さんに話を聞くことができれば……」 ローガン「娘である聖女くん自身もその行方はわかっていないらしい。聖女くんに話を聞くという手もあるが、彼女は記憶を失っているらしいし、今現在かなり憔悴しているようだ。余計な負担を強いた挙げ句何も得られない、などという結果になる可能性が高いだろう……」 クロシュ「……おみまい……」 イリス「そうだね……! 話を聞くとかどうとかじゃなくて、お見舞いに行って元気付けてあげるのは良いと思う! クレアさんも、私たちが行けばきっと喜ぶって言ってたし……!」 妖精「余裕があるとは言えないけど、もし時間があったらお見舞いに行ってみようか」 王都セイントレア滞在7日目。15日目に何かが起こります ↓1コンマ ランダムイベント 01-30 反対運動激化 31-60 レイの痕跡+ 61-90 大魔女来訪 91-00 ?? ↓2〜4 自由安価 何をする?
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 17:19:37.18 ID:6IZhgnao0 あ
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 17:19:47.81 ID:44vajvvTO クロシュ、フーミンと飛行訓練
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 17:19:53.69 ID:+cIVAf130 クロシュ、レイの行方を探す ミラ&クルとクレアも探すのを手伝ってくれる
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 17:20:59.09 ID:7S7i0NrCO デロデロ教過激派VSロイエ教穏健派(現教皇も含む)で言い争っている所を発見
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 17:28:13.18 ID:CpstZjfL0 以前の国の登場人物をあまり頻繁に出すのは少々よろしくないので、まことに申し訳ありませんが>>769 は無効・再安価とさせていただきます。できれば現地の場所や人物や事象に着目していただけると幸いです 再安価 ↓1自由安価
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 17:31:32.38 ID:wM+rK/7FO 以前 アリシラの両親が話していた アリシラのことについて みんなに話す 世界 めくれ の幽界に関係している?
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 17:35:15.41 ID:7S7i0NrCO >>771 を書いた者です 大司祭は現教皇なのかな?もし設定に合わなかったら現教皇なしでも大丈夫です
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 19:01:15.85 ID:CpstZjfL0 ロイエ教ではおおまかに、以下のような序列となっております いただいたキャラクター案も、以下の設定に合うように少々変更してある箇所があったりします(グランドマスター氏は案では大司祭でしたが、能力や役割を鑑みて枢機卿に格上げしました)。ご査収のほどよろしくお願いいたします 教皇>枢機卿>大司祭>司祭>一般聖職者(修道士・修道女など)>信徒
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 19:01:48.46 ID:CpstZjfL0 ―聖ヴァレリオ教会 宿泊室 クロシュ「あ……そういえば……」 妖精「ん? なあに?」 クロシュ「アリシラさんの、こと――」 * イリス「ええっ!? アリシラさんって……一度死んで、蘇った……!?」 ミスティ「いや、まあ……不死鳥みたいな生き物もいるし、そういうこともあるわよね……」 妖精「そ、そうだったんだ……」 クロシュ「えと……幽界って……関係、ある……?」 妖精「字面からすると幽界って死後の世界みたいだけど、別に死後の世界ってわけじゃないからなあ……。クロシュも知ってる通り、死んだ魂は星に還るものだし……」 クロシュ「あっ……そうだった……」 妖精「ただ、まあ……アリシラの目的が世界の破滅だったら、世界めくれを引き起こす動機は十分にある……。でもアリシラってなんだかんだでクロシュとフメイには優しかったし、そこまでするとは思えないんだよね……」 クロシュ「うん……」 エバンス「口ではクロシュちゃんたちが平穏に生きられる世界を作るって言ってたよな。それを正直に受け止めるなら、世界めくれなんて起きたら平穏に生きるどころじゃないだろうし、やっぱそこまではしないんじゃないか?」 ローガン「だが、アリシラくんもまた星の力を持つ者の一人だ。制御に失敗して大惨事を引き起こす可能性もあるのではないか?」 妖精「それはまあ、そう……。悪い可能性は常に考えておいた方が良いかも……」 クロシュ「……」 クロシュ(フメイちゃん……アリシラさん……) クロシュ(……きっと……もう、ここに来てる……) クロシュ(………一緒に……協力、できたら……いいな……) ◇
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 19:03:32.55 ID:CpstZjfL0 ―王都セイントレア 路地裏 ガサゴソ… ミラ「すみません、レイの捜索にアナタたちの手を煩わせてしまって……」 クレア「気になさらないでください。私も無関係とは言えないことですから」 クロシュ「うん……! わたしも……レイさんのこと、探したい……!」 ミラ「フフ……僕は幸せ者です。レイを見つけたら、自慢してあげたいな」 クレア「ただ……レイ・アンバーさんは重大な容疑がかけられている指名手配犯の方ですから、もし見つけたら然るべき場所へ自首して頂きます。ミラくんも……そのことはわかっていますよね?」 ミラ「もちろんです。でもレイは、兵士とは別の変な人たちに追われているみたいなんです。このままだと、捕まって罰を受けるよりも酷いことをされてしまうかもしれない。僕は、それを止めたいんです」 クレア「別の変な人たち……?」 ミラ「隻腕の、恐ろしい風貌の男でした。レイがあの恐ろしい男に組み敷かれてめちゃくちゃにされるんじゃないかと思うと、不安で不安で夜しか眠れず……」 クレア「く、くみし……///」 クロシュ「?」 ミラ「クレアさん? 何を想像してらっしゃるんですか?」ニコニコ クレア「……コホン! 修道女をからかうものではありません」 ミラ「クレアさんがかわいかったもので、つい」 クレア「……クルちゃんに言いつけますよ?」 ミラ「すみませんでした」 クレア「よろしい。ところで……今、隻腕の恐ろしい男と言いましたか……?」 ミラ「はい。クロシュちゃんも見たよね?」 クロシュ「うん……」 クレア「隻腕の……まさか……」 ミラ「心当たりがあるんですか?」 クレア「いえ……人違いでしょう。では、レイ・アンバーさんの捜索には私たちも気を付けないといけませんね」 ミラ「はい。ちょっと非効率ですけど、手分けするよりはみんなで一緒に探した方が安全かと思います」 クレア「そうですね。それでは、三人で一緒に探しましょう」 クロシュ「ん!」モニョモニョ― クレア(私の魔眼……探し物に向いてるわけじゃないけど、もしかしたら)キィィィン―― 四方に散っていく透明分体ちびクロシュたち「〜〜」ピョンピョンピョン ↓1コンマ(未来視の魔眼+10) 01-50 痕跡を発見 51-90 発見して逃す 91-00 確保!
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 19:05:25.83 ID:U5UpjOJQO よゆうのかくほ
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 19:22:52.66 ID:qQNldUjho 確保だー!!
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 22:28:26.42 ID:CpstZjfL0 クレア「――!」キィィィン―― ――追い詰められるレイ「あ、あわ、あわ……」ビクビク ――隻腕の男「もう影には隠れられまい。鬼ごっこは終わりだ」ザッザッ ――レイに迫る男たち「……」ザッザッ ――追い詰められるレイ「助けてぇクロシュちゃんんんん!!!!」 クレア「――い、急がないと! そう遠くない未来にレイさんが……!!」 クロシュ「!?」 ミラ「どういうことですか……!?」 クレア「あ……く、詳しく説明してる暇はありません! とにかく、王都南区へ急ぎましょう!」タッタッタッ クロシュ「ん! 分体のみんなも……!!」 透明分体ちびクロシュたち「〜〜!」モニョニョ! ピョンピョンピョン! * ―王都セイントレア南区 路地裏 追い詰められるレイ「あ、あわ、あわ……」ビクビク 隻腕の男「もう影には隠れられまい。鬼ごっこは終わりだ」ザッザッ レイに迫る男たち「……」ザッザッ 追い詰められるレイ「助けてぇクロシュちゃんんんん!!!!」 ベチッ!! 隻腕の男「ッ!?」グラッ
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 22:28:53.14 ID:CpstZjfL0 男たち「隊長!? 何が――オゴッ!?」ドガッ! 透明分体ちびクロシュたち「〜〜!」モニョニョ!! 透明分体ちびクロシュたち「〜〜!!」ピョンッ ベチッ!! 透明分体ちびクロシュたち「〜〜!!!」ベチッ!! ベチッ!! 男たち「うわっ!」ドテッ 男たち「ふ、不可視の敵から攻撃を受けています! 隊長!」ドテッ 隻腕の男「ダメージは小さい! 無視しッ!?」グラッ 隻腕の男の膝裏「」ベチンッ!! 隻腕の男(一発の威力は低いが、打点が不規則すぎる……!? 何なのだ、こいつは……!?)グラァ レイ「えっ、えっ……!? クロシュ、ちゃ――」 反映魔法弾「」ピュン! 透明レイ「わわっ!?」ポン! 透明ミラ(レイ!!)ガシッ 透明レイ(えっ、ミラ……!?) 透明ミラ(急いで離れるよ!!) 透明レイ(う、うん……) 隻腕の男「逃さん!!」カッ!! 重力「」ズン!! 透明レイ「うわあ!」ドテッ 透明ミラ「うぐっ……!?」ガクッ 透明分体ちびクロシュたち「〜〜!!」モニャニャニャ!! 隻腕の男「そこにいたか。我が重力圏からは逃げられんぞ」ザッザッ 透明ミラ「ぐっ……く、そ……!」グググ 透明レイ「あ、ああ……」ガクガク 隻腕の男「これは……透明の使い魔の群れか」 透明分体ちびクロシュたち「〜〜…」モニャニャ… 隻腕の男「まずこいつらから踏み潰しておこう」ザッザッ 透明分体ちびクロシュたち「〜〜…」デロデロ… 透明レイ「だ、だめ……だめ……」ゴゴゴ… 隻腕の男の足「」グオオオッ―― 透明レイ「だめ……だめ、だめ、だめ……だめェ――」ゴゴゴゴゴ…!!!! 透明スライムクロシュ「〜〜!!」ギュンッ!! ドゴォッ!!! 隻腕の男「ぐおっ!? でかいのもいるのか……!?」ヨロッ 透明スライムクロシュ「〜〜!!」モニョニョニョ!! 透明レイ「あ……くろ――」 バックン!! シュバッ!! ◇
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 22:30:09.29 ID:CpstZjfL0 ―聖ヴァレリオ教会 レイ「はひぃ、はひぃ……クロシュちゃんのナカで、運ばれちゃったぁ……」ビクンビクン ミラ「本当に助かったよ、クロシュちゃん。君がいなかったら、僕もレイも奴らに捕まってた……」 クロシュ「ん……!」 ミラ「分体のみんなは無事?」 クロシュ「うん! みんな、ちゃんと回収、した……!」 ミラ「良かった……」ホッ レイ「ほんとに良かったよぉ〜〜!! 私のせいでクロシュちゃんの分体ちゃんが酷い目に遭ったりしたら死んでも死にきれないもん!!!」 ミラ「クレアさんも……本当に、ありがとうございました……。クレアさんが察知してくれなかったら、きっと間に合わなかった……」 クレア「あ……いえ……。間に合って、良かったです……」 レイ「……はっ!? こ、ここってロイエの教会!?」 ミラ「大丈夫だよレイ、クレアさんはちゃんとした人だから」 レイ「で、でも……私を追ってた奴らって、ロイエだよ!」 クレア「……!!」 クレア(やっぱり……さっきの隻腕の男性……私の、見間違いじゃなければ――) 扉「」コンコン レイ「!?」 クレア「!!」 ミラ「……」 クロシュ「……」 「クレア殿はいらっしゃいますか?」
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 22:30:38.28 ID:CpstZjfL0 クレア「……はい。どちら様でしょうか?」キィィン― 「こちらは修道士ガルシア・シモンズ。中に入っても?」 クレア「……ただいま、掃除中で埃が舞い上がっていまして……」 「構いません」 ガチャッ 隻腕の男→ガルシア「……これは……」 舞い上がる埃「」ブワブワ クレア「だから埃が舞っていると……」 ガルシア「失礼……。しかし、これは埃が舞いすぎでは? 聖ヴァレリオ教会ではこれほどまでに埃が積もるまで掃除をしないのですか?」 クレア「……申し訳ありません。少々疎かだったようです」 ガルシア「今後はまめに掃除を行うように。ところで……こちらに、髪がボサボサの少女が来たか……あるいは、運び込まれたりはしませんでしたか?」 クレア「髪が――」タラ… 窓「」 風「」ヒュルヒュル―― 舞い上がる埃「」ブワワワッ クレア「っげほっげほっ!」 ガルシア「エホッエホッ! そ、掃除は窓を閉めてからした方が良いのでは……? エホッ!」 クレア「す、すみません……」 ガルシア「それで……髪がボサボサの少女について――」 階段「」ギッギッ 髪ぼさぼさミスティ?「ふわあ……よく寝たわ……」スタスタ クレア「ああ、あの子のことですか? 彼女はミスティさんと言って、先日からここに宿泊している巡礼者でして――」 ガルシア「……いや……わかりました。もし不審な人物を見かけたら、私か他の司祭にすぐさま連絡を」 クレア「あ、はい。かしこまりました」 ガルシア「それでは失礼します。クレア殿に神のご加護があらんことを」スタスタ 扉「」ガチャ パタム 透明ミラ「……」 透明レイ「……」ガクブル 風クロシュ「」ヒュルヒュル 髪ぼさぼさミスティ?「クレアさん、おはよう。昨日のお風呂は、デロデロになるくらい気持ちよかったわ……」 クレア「え、ええと……」 階段「」ギッギッ ミスティ「……何やらただならぬ気配を感じて様子を見ていたら……髪がぼさぼさの私に擬態なんかして、何のつもりよ……クロシュ……」ヌッ 髪ぼさぼさミスティ?「あ……ばれちゃった……」 モニョモニョ…ポン! 分体スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ! クレア「」クラクラ ミラ「クレアさん……!」 ◇
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 22:31:14.51 ID:CpstZjfL0 クレア「はあ……一応、未来氏の魔眼でガルシアさんが帰るところまでは視えていたので、なんとかがんばったのですが……髪がぼさぼさのミスティさんの正体まではわかっておらず……」 ミラ「未来視の魔眼……! その力で僕たちを助けてくれたんですか……!」 クレア「あっ……え、ええと……その……」 クロシュ「未来、みえるの……!? すごい……!!」 レイ「そ、そんなすごい力を私なんかの為に……!? さ、さっきは失礼なことを言っちゃって、すみませんでしたっ……!!」 クレア「あ、いや……あはは……」 ミスティ「なるほど……経緯はよくわからないけど、レイの確保に成功したということね」 クロシュ「うん!」 レイ「あっ……わ、私……これから、どうなるんですか……!?」 クレア「……そ、そうですね……。ガルシアさんが何を考えているのかはわかりませんが、あの様子は尋常ではありませんでした……。指名手配犯の逮捕であれば、王都の正規兵やロイエの神官戦士たちと共に行えば良いはずなのに……」 ミラ「あのおじさんは、一体何なんですか?」 クレア「……ガルシアさんは、穏健派に所属する司祭の一人です。元は王国の騎士だったのですが、今では誰よりも誠実に穏健派としての活動を行っている……はずの、人です……」 ミラ「えっ、あのおじさん穏健派なんですか……」 クレア「そのはずです……。でも、どうして……」 レイ「で、でもクレアさんは……あいつらとは違うんですよね……!?」 クレア「……もちろんです。レイさんを野放しにするわけにはいきませんが……だからと言って、先程のような恐ろしい方々を引き連れたガルシアさんに引き渡すわけにもいきません……」 レイ「え、ええ〜……」 クレア「聖ヴァレリオ・ファルネーゼンは、人であろうとも、悪魔であろうとも、救いを求める者は等しく救われるべきだと説いた人物です。そしてこの聖ヴァレリオ教会を任された司祭代理の修道女であるクレア・フォーサイトも……聖ヴァレリオを準ずる意思があります。私は……絶対に、レイ・アンバーさんを見捨てはしません」 レイ「クレアさんんん……!」ジワワ クロシュ「わあぁ……!」 ミラ「クレアさん……ありがとう……!」 ミスティ「かっこいいわ……!」 クレア「ひとまず今は……レイさんを、当協会の地下壕に匿いましょう。先日の枢機卿と王国の黒い繋がりが露見した今、王国の司法機関も信用できません。セクリエ・ロイエは言わずもがなです」 レイ「ち、地下壕……! なんかワクワクする……!!」ウキウキ クレア「レイさん……私は指名手配犯であるあなたを許したわけではありません。ロイエと王国の司法が正常に機能していると判断できるようになるまでの、一時的な措置であることを忘れないようにお願いします」 レイ「あうぅ……はい……」ガックリ ミスティ「地下壕なんてあったのね。でもそこは大丈夫なの? バレない?」 クレア「地下壕の存在自体は公に知られていることですが、地下壕の奥には隠し通路がありまして。その通路の先に、かなり広めの居住スペースが設えられているのです。恐らくは戦争に備えて造られたものかと思われますが、建築資料にも載っていないので露見する可能性はとても低いと思います。私が発見できたのも、偶然でして」 ミラ「でも本当にすごいや……! 僕、クレアさんのこと本気で好きになっちゃいそうです」 クレア「もう……冗談はほどほどにしてくださいね」 ☆目標「レイの行方を追う」を達成しました ☆レイさんを地下壕に匿いました ☆地下壕が開放されました ◇
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 23:04:42.98 ID:CpstZjfL0 ―午後 王都セイントレア 中央広場 ワイワイ ガヤガヤ 妖精「まさかあっさり確保しちゃうなんて。やるなあ」 クロシュ「んへへ……レイさんのこと……解決……!」 妖精「そだね。これでレイの魔法についてあれこれ悩まなくても良さそうかな?」 クロシュ「でも……今度は、穏健派も……怪しくなってきたんだって……」 妖精「そ、そうらしいね……。一つ解決すると一つ変な問題ができるなんて、勘弁して欲しいなあ」 ワイワイ ガヤガヤ シンノタダシイセカイ!! シンノタダシイセカイ!! 妖精「んで今度はデロデロ教だ。あいつらはトンチンカンだけど、陰謀とかそういうのとは無縁だから今は良い清涼剤かも……」 クロシュ「んへへ……」 シンノタダシイセカイ!! シンノタダシイセカイ!! ダマサレテハナリマセン!! ダマサレテハナリマセン!! 妖精「んあ……?」 クロシュ「……?」 穏健派司祭「世界をデロデロにして救うなどという思想は悪魔がもたらす破滅に他ならない!!」 デロデロ教徒「違います! 世界がデロデロになれば、争いも、悲しみも、何もかもが一つに溶けて、平和になるんです!! それは救いであって、破滅なんかでは決してありません!!」 穏健派司祭「騙されてはなりません、民衆よ!! デロデロになるとはつまり、死ぬのと同じ!! この邪教徒は、全ての生命は等しく死ねと言っているのだ!! 皆さん、こいつらは悪魔なのです!! 信じてはなりません!!」 デロデロ教徒「ち、違うよぉ……そんなこと、言ってないのに……」モニャニャ… ガヤガヤ… ザワザワ… 妖精「あ、あれは……ロイエ教の司祭が、デロデロ教徒を言い負かしてる!!」 クロシュ「……!!」 妖精「考えても見れば当然だ……長年に渡って宗派同士でぶつかり合って討論の技を磨いてきたロイエ教に対し、発足して間もないデロデロ教の討論力はとても低い……!! 言わばデロデロ教は、あかちゃん宗教……!! 大陸最強の歴戦教であるロイエと討論の場で勝てるわけが――」 「待った!!」バン!! 妖精「えっ……この声は――」 クロシュ「!!!」
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 23:07:09.91 ID:CpstZjfL0 導師僧侶「こちらが言ってもいないことを捏造し、悪質なレッテルを貼って貶めるのが穏健派のやり方なんですか?」ドン! 穏健派司祭「何……!? 貴様……原理派の、僧侶……!!?」 導師僧侶「いいえ……。私は、ロイエ教デロデロ派の導師――僧侶・オーバーエンド!!!!」デデン!! 穏健派司祭「な……に……!? 私は原理派ではないが……捧げたはずの名前を勝手に戻すのは冒涜ではないのか!?」 導師僧侶「オーバーエンドは元々の名字ではありません。そして――ロイエ神に名を捧げた後、新たな名を名乗ってはならないという決まりはありません!!!!」 穏健派司祭「なん、だと……!?」 導師僧侶「少々脱線してしまいましたね、話を戻しましょう。まずデロデロ派の理念としては、この世の全てを溶かして、痛みも悲しみもない完全な調和を目指すこと――。そしてあなた方穏健派は、デロデロになることは死ぬのと同義だと言いましたね」 穏健派司祭「ああ、そうだとも。脱線してしまったが、よく聞いていたようで何よりだ」 導師僧侶「私たちデロデロ派は、デロデロになることを死だとは考えませんが、ここはあなた方に譲歩して一旦死と同義という仮定を用いましょう。ここで穏健派に問いますが――死ぬことは、悪いことですか?」 穏健派司祭「――は?」 導師僧侶「考えてみてください。差別、闘争、憎悪、破壊、混沌……全て、生から生じるものです。死という静謐からそれらが生まれることは決してありません。穏健派はつまり、今挙げたような苦痛の温床を容認する立場と考えてよろしいですか?」 穏健派司祭「馬鹿な!! 今僧侶殿が挙げたものは、神の教えを解さぬ愚民によるものがほとんどであろう!! 穏健派がそのようなものを容認するはずが――」 導師僧侶「つまり穏健派は、神の教えを解さぬ者に救われる価値はないとお考えなのですか!?」 穏健派司祭「そうは言っていない!! いずれ全ての民が穏健派の思想を解すれば、この世から今僧侶殿が挙げたような苦痛は消え去るはずだ!! その過程こそが、神が我らに課した試練!!」 導師僧侶「その試練の過程で苦しんで死んでいく者たちは、どうでもいいと!!? 救われなくても仕方ないと!!? そう言いたいのですか!!?!?」 穏健派司祭「……違う!! それは……それは、我ら穏健派の至らぬ、罪だ……!!! 救えなかった魂の分だけ……我らの罪は、重くなるのだ……!!!」 導師僧侶「なんですかそれは!!? 罪が重くなったらどうなるんです!!? その罪で今まさに苦しんでいる命たちが救われるんですか!!?!? 罪の重さとかいうよくわからないもので自己憐憫に浸って気持ちよくなってるだけじゃないですか!!?!?!?」 穏健派司祭「死後、罪の重さに応じて行く場所が決まるのは貴様も知っていよう!!!! 救えなかった分、我らは地獄に堕ちて――」 導師僧侶「地獄ってどこにあるんです!!?!?!? この世が、あらゆる命を苦しめて痛め付け続けるこの世界こそが正真正銘の地獄じゃないですか!!!?!??!???」 穏健派司祭「な、なんだとォ……」 導師僧侶「私たちは、ただこの腐り切った最低の世界を正したいだけなんです!!!!! 何もかもが溶けて、一つになれば、その時点でそれ以上の犠牲者は生まれない……!!!! 星に還っていった命たちとも、まためぐり逢えて――最期に、最高の大団円を、迎えられるんです!!!!! 上が言ったことをそのまま鵜呑みにして考えようともしない穏健派だの原理派だのに、邪魔されてたまるもんですか!!!!!! 真の正しい世界こそが、世界を救うんです!!!!!」 穏健派司祭「う、うごぉァァァァァ!!!!」ドッギャァァァァァン!!!! 導師僧侶「ふん……悲しみを知らぬ者に、説ける道理などありません」ファサッ ウオオオオオオオ!!!! ワワアアアアアアア!!!!! シンノタダシイセカイ!!!! シンノタダシイセカイ!!!!!!
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 23:08:02.50 ID:CpstZjfL0 導師僧侶「あっ、しまった……つい興が乗って原理派時代の討論テクニックを使ってしまいました……。こんな口喧嘩ごっこなんかしても何にもならないのに……。いやまあ、デロデロ思想が広まるなら良しとしましょうか……」 パチパチパチ… 導師僧侶「!?」 教皇ユグド「素晴らしい討論でした。僧侶・オーバーエンド導師」ヌッ 導師僧侶「きっ……教皇……!!?」 ザワザワ… 教皇ユグド「しかし残念ながら、この王都で異教徒による宗教活動は禁止されております。速やかにお立ち退きを」 導師僧侶「……失礼しました」ソソクサ デロデロ教徒「えっ!? 僧侶ちゃんなんで……? あのおじさんは言い負かしちゃわないの……?」 導師僧侶「相手が悪すぎます……! それに実際異教の宗教活動を禁じる法律があるんです……実際に使われたところを見たことがなかったので甘く見ていましたが……」 デロデロ教徒「そ、そんなぁ……!!」 導師僧侶「問題ありません。討論ごっこなんてただのお遊びですから」 クロシュ「僧侶さん……!」トコトコ 妖精「僧侶!」パタパタ 導師僧侶「あれは……クロシュさんに妖精さん!」 デロデロ教徒「えっ、クロシュさんって導師クロシュさま……!?」 ◇
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 23:28:10.32 ID:CpstZjfL0 ―王都セイントレア 喫茶店 カランカラン 店員「お待たせいたしました。紅茶とセイントレアチーズケーキになります」スッ 紅茶「」ポン ホカホカ レアチーズケーキ「」ポン クロシュ「わあ……!」 デロデロ教徒「わわあ……!」 導師僧侶「ありがとうございます」 店員「ごゆっくりお過ごしくださいませ」ペコリ スタスタ * クロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ デロデロ教徒「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ 導師僧侶「ん〜♪ ここの味はいつ来ても変わりませんねえ……」モグモグ 妖精「前にも来たけど、ここのケーキは美味しいね。妖精の私の味覚にも合う」 導師僧侶「へえ〜そうなんですねえ。種族を越えた美味しさ……良いお店ですね」 * デロデロ教徒「んわわ〜! クロシュさまと一緒にごはんなんて、かんげきです……!!」モニョニョ 妖精「食べ終わってから言うのか……」 デロデロ教徒「だ、だってぇ……ケーキ、美味しくて……」 クロシュ「んへへ……おいしかったから、仕方ない……!」 妖精「そういえば僧侶、この街にいて大丈夫なの? 裏切り者の異端派として始末とかされない?」 導師僧侶「今ロイエ教はそれどころじゃないので大丈夫ですね。原理派は御存知の通りお尻が絶賛炎上中ですし、穏健派は元原理派の私なんてどうでも良いでしょうから」 妖精「へえ、まあ大丈夫ならいいか……あっ、それより今聖女が大変なんだよ! 顔を見せてあげてよ!」 導師僧侶「えっ聖女が? あの子は魔族国にいるんじゃ……?」 妖精「いろいろあって今は聖ヴァレリオ教会にいるんだけど、父親も姉も行方不明で枢機卿もあんなんで、かなり参っちゃってるみたいなんだ。僧侶が顔を見せてあげたら少しは元気が出ると思うし……」 導師僧侶「い、いやでも……私なんかがあの子と顔を合わせる資格なんて……。余計に塞ぎ込まさせちゃうかも……」 クロシュ「んゅ……」 デロデロ教徒「僧侶ちゃん……」 妖精「以前の傲岸不遜で我儘放題だった僧侶はどこいったの? さっきの討論ごっこみたいにガンガンいこうよ」 導師僧侶「いやでも、聖女相手にそんなデリカシーのないことをするのは……」 妖精「うるさい、つべこべ言うな!! ケーキ持ってお見舞いに行くんだよ!!」ゲシッ ◇
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/25(日) 23:29:27.79 ID:CpstZjfL0 ―夕方 聖ヴァレリオ教会 聖女の宿泊室 ぼさぼさ聖女「……」ゲッソリ ぼさぼさ聖女「……クレアさんに……迷惑を、かけています……。きっと、クロシュちゃんたちにも……心配を……」 ぼさぼさ聖女「………」 ぼさぼさ聖女「………明日から……がんばらなきゃ……」ボフッ コンコン ぼさぼさ聖女「!」ビクッ クレア『聖女、いますか? あなたにお客様です』 ぼさぼさ聖女「私に……?」ノソッ クレア『クロシュさんと、妖精さんと――』 ぼさぼさ聖女(クロシュさん……妖精さん……。あ、こんなカッコで会ったら失礼かな……) クレア『―――僧侶さんです』 ぼさぼさ聖女「えええっ!?!!?」ドテッ!! ゴロゴロッ ドガッ!! クレア『聖女!?』 扉「」ガチャッ!! 導師僧侶「聖女!」タタッ クロシュ「聖女さん!」トテトテ ぼさぼさ聖女「あ……お、お姉ちゃん……クロシュ、さん……」 ◇ ―聖女の宿泊室 聖女「す、すみません……みっともないところをお見せして……」 妖精「いや、構わないけど……具合は大丈夫なの? 出直そうか?」 聖女「あ、いえ……だ、大丈夫です! せっかく来ていただいたので、おもてなしを……」 導師僧侶「……病人は病人らしくしていなさい。はい、お土産です」スッ セイントレアチーズケーキ「」ポン 聖女「あっ……この、ケーキ……」 導師僧侶「昔と変わらない味です……。早く具合を治すことですね……」 聖女「は、はい……。ええと……あ、ありがとう……お姉ちゃん……」 導師僧侶「………どういたしまして」 デロデロ教徒(んわわ……なんか、ぎこちない……)モニャニャ クロシュ(んゆゆ……) 妖精(イリスとティナもだったけど、人間が久しぶりに家族に会うとこういう風になるもんなのかなあ……。無理に連れて来たのは失敗だった、なんてならないよね……?) ど、どうしよう…… ↓1〜2選択 1.デロデロの話をする 2.レアチーズケーキの話をする 0.自由安価(状況にそぐわないものは再安価)
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 23:30:30.96 ID:6IZhgnao0 0とりあえずお風呂にさそう
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/25(日) 23:31:49.88 ID:5tLLJz6Oo 2
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/26(月) 00:43:31.71 ID:GiGfx6YH0 ―聖ヴァレリオ教会 地下浴場 カポーン… スライムクロシュ「〜〜…♪」デロデロ スライムデロデロ教徒「〜〜〜…♪」デロデロ 聖女「教会の地下にこんなでっかいお風呂があったなんて……」チャプン 妖精「今日……いろいろあって、クレアが地下壕を開放してくれたんだ。掃除も済ませてあるから、試運転がてらみんなで入っていいってさ」パシャ 導師僧侶「むう……ここ、こじんまりとした教会だと思ってたのに。こんな良い施設があるのを考えるとそこらの教会よりずっと良い場所じゃないですか。ズルです。穏健派はやはりズルの温床ですね」 聖女「ま、まあまあ……。お姉ちゃんはもう、原理派じゃないんですよね……?」 導師僧侶「そうです。あんな腐った差別主義者共の集まりになんか二度と戻るもんですか」プンスコ 聖女「わあ……。ほんとにデロデロ派になったんですね……!」 導師僧侶「あれ、知ってたんですか?」 聖女「クロシュさんたちに教えてもらったんです。お姉ちゃんが原理派をやめてデロデロ派になったこと……」 妖精「聖女になら良いでしょ?」 導師僧侶「まあ、聖女なら良いです。ていうかまあ……今日の活動で私のことは既にバレバレになったでしょうし」 聖女「何をしたんですか?」 妖精「大勢の見てる前で穏健派の司祭を言い負かしてた」 聖女「わあ……」 導師僧侶「……悪気はありませんでした。ただ、ウチのそいつがボコボコに言われて、ちょっと腹が立ちまして……」 スライムデロデロ教徒「〜〜♪」モニョニョ 聖女「ふふ……スライムのデロデロ教徒さんなんですね」ナデナデ スライムデロデロ教徒「〜〜♪♪」モニャニャ デロデロ 導師僧侶「それにしても……」 聖女の豊満な双丘「」ポヨン 僧侶のなだらかな双丘「」ナダラカ 聖女「どうかしましたか、お姉ちゃん」ポヨン 導師僧侶「いえ……別に? 私は何とも思っていませんが?」 聖女「?」ポヨン スライムクロシュ「?」モニョ? 妖精「え、何の話?」 *
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/26(月) 00:46:14.61 ID:GiGfx6YH0 ―聖ヴァレリオ教会 聖女の宿泊室 デロデロ教徒「んん〜! 気持ちよかった……!」モニョニョ クロシュ「うん……!」 聖女「あんなお風呂が地下にあるなんて、確かにズルですねえ……」 導師僧侶「さて、お風呂を上がったのならあれを食べましょう。保冷庫に入れておいたので、風呂上がりには丁度良く冷えているはずです」スッ レアチーズケーキ「」ポン! * スライムデロデロ教徒「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ 聖女「……ほんとに、変わらない味ですね……」 導師僧侶「………」 聖女「………お姉ちゃんと……また、会えて……嬉しいです……。お姉ちゃんまで、いなくなっちゃったら……」グスッ 導師僧侶「……えっ。なんか死んだことにされてたんですか、私?」 妖精「行方不明扱いだったんだよ。僧侶と、僧侶のお父さんの……大司祭って人と一緒に……」 導師僧侶「えっ……!? お父様……大司祭が行方不明……!?」 聖女「はい……。だから……私、もう、会えないんじゃないかって……怖くて……」 導師僧侶「そ、そうだったんですか……。ごめんなさい、そうとも知らず心配をかけてしまったんですね……」 聖女「い、いえ……! 私が……勝手に、うじうじしてただけで……お姉ちゃんが悪いわけじゃ……」 導師僧侶「いや……私が姉としてもっとちゃんとしてれば……」 クロシュ「……レアチーズケーキ……昔から……食べてるの……?」 聖女「……はい。昔……修道院に預けられる前に、お父様が買ってきてくれたレアチーズケーキを、お姉ちゃんと二人で食べたのを覚えています……」 導師僧侶「……また……二人で、食べようと思って買って来たんですけど……まさか、お父様が行方不明だったなんて知らず……」 クロシュ「………じゃあ、探す……!」 聖女「えっ……?」 クロシュ「わたし……聖女さんと、僧侶さんの、お父さん……探す……!!」 デロデロ教徒「んわわ〜〜!」モニョニョ! 妖精「クロシュ……!」 導師僧侶「で、ですが……クロシュさんにそこまでしていただくわけには……」 クロシュ「んーん……わたし、探す……!! 探したいから……探す……!!」 ☆努力目標「大司祭を探す」が追加されました ☆全ての努力目標が出揃いました *
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/26(月) 00:56:48.36 ID:GiGfx6YH0 クロシュ「ところで……レアの意味……しってる……?」 聖女「えっ……?」 デロデロ教徒「レアの意味……?」モニョニョ 導師僧侶「レアって、レアチーズケーキのレアですか?」 妖精「クロシュ……まさか……」 クロシュ「レアの意味は……はんぶんナマ……」 デロデロ教徒「はんぶんナマ……!」モニョニョ…! クロシュ「だから……セイントレアは……せいんとの、はんぶんナマ……」 デロデロ教徒「んわわ〜! せいんとの、はんぶんナマ……!?」モニョニョ!? 聖女「なるほど……それじゃあレアチーズケーキは、はんぶんナマのチーズケーキですね!」 クロシュ「わ……! うん……たぶん、そう……!!」 導師僧侶「実際、レアチーズケーキはベイクドでもナマでもないはんぶんナマのチーズケーキと言えますが……しかしセイントレアのレアは、本当にその意味なのでしょうか……? 流石に安直すぎるのではないかと……」 妖精「人間以外の種族に対する苛烈な姿勢を見ると、セイントレアというよりセイントウェルダンだよね。国王も炎属性の魔剣士らしいし」 クロシュ「せいんと……うぇるだん……?」 聖女「ウェルダンはこんがりって意味ですよ。クロシュさん」ニコニコ クロシュ「わあ……! じゃあ……せいんとの……こんがり……!!」 デロデロ教徒「んわわ〜! せいんとの、こんがり!」モニョニョ キャッキャ 妖精「しまった……余計な知識を教えてしまった」 導師僧侶「ふふ……でも、こういうのも良いですね」 ◆
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/26(月) 00:57:35.20 ID:GiGfx6YH0 というわけで本日はここまでとなります 隻腕の男ガルシアの追跡を振り切り、無事にレイを確保したクロシュたち。穏健派でありながら自らの信じる正しさを貫く覚悟を固めるクレア。地下壕に匿われてひと安心のレイ。善の顔を持ちながら裏で暗躍する隻腕の男ガルシア――。数多の運命が交錯する中、状況は刻一刻と変化していく―― そしてクロシュと妖精は、穏健派と激論を交わすデロデロ導師僧侶・オーバーエンドの姿をついに目撃してしまう――。僧侶は司祭を打ち負かすことに成功するものの、教皇には尻尾を巻いて逃げる他なく――紆余曲折あって妹の聖女と再会し、積もる話を交わしてチーズケーキを食べるのであった 問題はまだ山積みだが――今だけは、しばしの安息を―― それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/26(月) 01:36:12.51 ID:aIICbcb0o おつでした 僧侶さんが味方になったらこんなに頼もしいなんて、セインに当たってた時からは想像もできなかった ボサボサミスティかわいい
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/26(月) 13:58:40.59 ID:a3KjSetrO 乙 僧侶さん味方化は熱いけどしれっとエンド姓を名乗ってたりレスバしてたりで草 デロデロ教徒ちゃんはアホかわいい やっぱりデロデロ教ってスライムに人気なのかな?
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/27(火) 07:01:36.00 ID:ZgH4GTtvO 乙です レイを無事見つける事が出来て良かった レイを匿っている地下壕にも何かあるのかな?
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/31(土) 08:01:14.65 ID:IwOAxoE50 乙 聖女様妹キャラだったか・・・だかたフラナ氏どこか気が置けなかったのかな。
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/31(土) 16:32:04.01 ID:njt9MtaE0 以前の僧侶氏は、世界の命運がかかっているというプレッシャーや父の期待に応えたい意地やらで少々余裕がなかったのかもしれません 今回クロシュ氏が寝起きのミスティ氏は髪がぼさぼさであるかのような風評を撒き散らしましたが、ミスティ氏はいつも寝る時に髪を簡易的にまとめている為、寝起きでもぼさぼさになることはあまりありません(それでもちょっとふわふわな寝癖が付くことは時々あります)。旅人といえど身だしなみにはしっかり気を遣っているようです。毎晩イリス氏が即席お風呂を沸かしてくれるため、実のところ一人で旅をしていた時よりも髪や肌の状態は良いようです end over end でくるくる回転するという意味がありますが、僧侶氏は意味などは特に考えず格好良い響きだと思ってオーバーエンドと名乗ったようです デロデロ教徒氏は、実のところスライムです。そしてデロデロ教は実際スライム類からの人気が比較的高いです。世界がまるごとデロデロになるというお話は大抵のスライム類にとってそれほど受け入れがたいものではないため、他の種族よりも信仰のハードルが低いようです(シズクちゃんなど、デロデロ世界を嫌がるスライムもいます) レイさんは未来視の魔眼を持つクレアお姉さんの協力もあり、あっさり確保することができました。これはネタバレですが、もしレイちゃんを確保できていなかったばあい命の危険がありました。しかし確保できたので恐らくもう大丈夫かと思われます 地下壕はクロシュさんたちの視点では未探索エリアとなっているため、探せば何かあったりするかもしれません。特にレイさんを匿っている隠しエリアには大昔の蔵や本棚などが手つかずの状態で残っているため、掘り出し物があるかもしれません。探したり持ち出したりしたい場合はクレアお姉ちゃんに聞いてみると良いでしょう 聖女氏は聖女などという立派な肩書で呼ばれてしまっている人ですが、内面的にはまだまだ大人になり切れない妹気質の子供と言えなくもないかもしれません。理想を諦め、世界の理不尽さを受け入れ、心を殺して生きることを大人になると言うのであれば、大人になんてなりたくないなあ――と小さい頃の聖女氏は思ったそうです。そしてそういう観点で言えば、聖女氏は聖職者として一人前となった今でも大人にはなれていないのかもしれません。しかしそんな聖女氏の努力が、現魔族国における人魔対立の緩和に小さくない影響を与えているのもまた事実であります。フラナ先生もそれはわかっているため、邪険にできないのかもしれません * そして実のところ、前回の自由行動前のコンマ判定で反対運動激化が発生していたことをすっかり忘れていたので、まずはそこの描写から再開していきたいと思います。よろしくお願いいたします
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/31(土) 16:32:31.43 ID:njt9MtaE0 一方その頃―― ―夕方 王都セイントレア 中央広場 ワイワイ ガヤガヤ グランドマスター「王都の民よ! 根拠なき風評に騙されてはなりません! 今こそ人間の力で団結し、邪智暴虐の魔族たちを攻め滅ぼすべき――」 シュバッ 変装ハーピィ記者「カリス・ノーランド死刑囚と取引を行い、処刑したと見せかけて秘密裏に生かしロイエ教内部に匿っていたという先日の報道は事実ですか!?」ヌッ グランドマスター「……!」 変装ハーピィ記者「否定しないということは事実だとお認めに――」 グランドマスター「――事実ではありません。誤情報の拡散は名誉毀損、信用毀損となりますのでお控えください」 変装ハーピィ記者「しかしあの映像では枢機卿自身が堂々とカリス・ノーランドを飼っていると断定していたようです!」 グランドマスター「あれは私ではありません。魔法か何かによる偽装であると――」 変装ハーピィ記者「背景は枢機卿の勤務している聖域の間でした! それに偽装なら、カメラマンとインタビュアーに対し攻撃的な態度を取ったり、実際に戦闘行為に及ぶ必要はないはずでは!?」 グランドマスター「あれは恐らくリアリティの追求の為に――」 活動家の男「人質の存在を無視して魔族国を攻めるというのは事実ですか!? お答えください、グランドマスター卿!」ヌッ グランドマスター「だからあれは私ではないと……」 王族の令嬢「人質の中には王家のマリーお姉様や、当時旅行中だったわたくしの学友もいるのですわ! グランドマスター様は捕虜は知性なき害獣だから殺して差し上げるのが幸せだなどと仰いましたわね!? あれがどのような了見による発言なのかはっきり答えてくださいまし!!」ヌッ グランドマスター「だ、だからあれは私では……!」 民衆「戦争反対!!差別反対!!」 民衆「人殺し!!!魔族殺し!!」 民衆「ヘイトスピーチ野郎!!!」 投石「」ポイポイ 投石「」ポイポイ パシッ パシッ ティナ「……日を改めた方が良いのでは?」 グランドマスター「ぐぬぬ……仕方ありません。計画を急がねば……!」クルッ ザッザッ ・反対運動が激化しています ◆
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/31(土) 16:33:21.68 ID:njt9MtaE0 ―王都セイントレア 滞在8日目 ◇クロシュ [あかちゃんスライム] 武:星霊の剣 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り 武:竜珠の大杖 防:竜のエプロン 飾:不死鳥の羽根 ◇妖精 [世話焼き妖精] 武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り 武: 防:精霊のレオタード 飾: ◇イリス [星の魔法使い] 武:蒼き星の杖 盾: 飾:くすんだ耳飾り 武:ブラッドランス 防:魔術師のローブ 飾: ◇ミスティ [氷の魔法使い] 武:氷の短刀 盾: 飾:くすんだ耳飾り 武: 防:氷竜革のローブ 飾: ◇ローガン [鋼の戦士] 武:蜥蜴一文字 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り 武:鋼の回転ノコギリ 防:オリハル鎖帷子 飾: ◇エバンス [地の傭兵] 武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り 武:魔銀の刀 防:硬質革鎧 飾: ◯所持アイテム [道具] [装備品] [大事なもの] 運命賽*2 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券 会心賽*1 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端 反魂丹*1 大きな巻き貝 精霊の印 鉄鍋+携帯調理器具 闇の欠片 精霊樹の実のジャム 「星の魔力」上中下 フリルワンピ水着 精霊樹の鉢植え+赤雷球 お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 フメイとアリシラの人形 魔導飯盒 ガラスのザリガニ メルルの帽子 妨害魔力波発生装置 踊り子の双剣 溶岩石のアミュレット 属性大全 サボテンドラゴンの花 太陽のメダリオン 魔王図鑑 精霊のローブ 暗黒優待券 氷精の魔導書 精霊樹の杖[改] 冒険者証(ランク1) ブラッドワイン*1 銀のナイフ 大魔女帝国渡航権 吸血鬼殺ワイン*1 ダイヤメリケンサック かたたたきけん 魔術書「正負の属性」 パラサイトソード 大魔女帝国滞在許可証 吸血鬼の日焼け止め 風船印のパラシュート 日蝕の傘 ラティア勲章 大魔女サイン*1 ユーシリア王家の紋章 古代のセラミック ステライト鉱石 晴れ乞い傘 チョコスムージー ヒヒイロカネ 氷魔力結晶 魔導書「絶対零度」 ◯現在の目標 ・フメイちゃんを探す ・世界樹の光を追う[4/5] ・最悪の未来を阻止する ◯努力目標 ・カリスに造られた者たちを助ける ・戦争を阻止する ・大司祭を探す ・枢機卿の悪事を暴く(達成!) ・レイの行方を追う(達成!) ◯仲間の目標 ・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ) ◯経験値 ・クロシュ 剣技[03/07] 魔法[06/07] 防御[00/07] ・イリス 杖術[00/06] 魔法[14/16] ・ミスティ 剣技[05/07] 魔法[11/16] ・ローガン 剣技[16/16] 魔法[06/08] 防御[07/08] ・エバンス 剣技[16/16] 魔法[07/08] …………………………………………………………………………………… □王都セイントレア 王城:未探索 城下:教会、孤児院、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド 中央広場、公園、学校、図書館、博物館、劇場、闘技場、未探索 …………………………………………………………………………………… □セクリエ・ロイエ 大聖堂、大聖堂別館、美術館、庭園、お土産屋、未探索、他 ……………………………………………………………………………………
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/31(土) 16:34:27.21 ID:njt9MtaE0 ―朝 聖ヴァレリオ教会 地下壕 古びた机「」 古びた椅子「」 古びたソファ「」 古びたベッド「」 レイ「はふぅ……」ノンビリ 妖精「おはよう、レイ」パタパタ クロシュ「おはよ、ございます」トコトコ イリス「レイさん! おはようございます、お元気そうで良かった……!」 レイ「あっ、イリスちゃん! クロシュちゃん! 妖精さん! れへへ、おはよォ……」ニコニコ 妖精「随分くつろいでるみたいだね?」 レイ「うん。でっかいお風呂に、ちゃんとしたベッド、ふかふかなソファまであって、しかも三食タダでお仕事なし!! こんなに良い暮らしで本当にいいのかなぁ……」 クロシュ「わあ……!」 イリス「……えっと、でもこれって軟禁みたいな感じなんだよね?」 妖精「うん……レイって一応指名手配犯だから、クレアはレイを匿いつつ監視できるようにはしておきたいみたいだし」 レイ「えへへぇ、クレアお姉さんになら全然監視されてもいいよぉ。私一生ここで暮らしたいなァ……」 イリス「ええ……外に出たいとかは思わないの?」 レイ「日の当たるところって怖いもん! ここなら船倉みたいにカビ臭かったりもしないし……!」 妖精「そういえばこいつ幽霊船の船倉に引きこもってたんだった……」 イリス「な、なるほど……」 クロシュ「わたしも、地下、すき……!」 レイ「はわわ、クロシュちゃんも!? ぇへへ……やっぱりクロシュちゃんは最高だね……!」 クロシュ「んへへ……」 イリス「クロシュちゃん、地下好きだったんだ……!」 王都セイントレア滞在8日目。15日目に何かが起こります ↓1コンマ ランダムイベント 01-60 なし 61-90 大魔女来訪 91-00 ?? ↓2〜4 自由安価 何をする?
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/31(土) 16:35:21.84 ID:uNjRtAwoO ダークヒーローイリス、反ロイエ派からスカウトされる
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/31(土) 16:35:24.86 ID:IwOAxoE50 イリス、母と槍の特訓
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/31(土) 16:35:43.01 ID:JE6uSo//O ヴィアの手伝いで魔族助ける運動をする
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/31(土) 16:36:12.07 ID:MUMt/AYNo カリスの実験体たちと再度交流
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/31(土) 18:27:38.13 ID:njt9MtaE0 ―朝 聖ヴァレリオ教会 宿泊室 妖精「さて、今日は――」 クローディア「まず私とお話しましょう」ヌッ イリス「うわあっ!?」ドテッ クロシュ「わ……!?」 ミスティ「大魔女……クローディア……!?」 妖精「いきなり入ってくるな!」 クローディア「悪いわね。あまり姿を晒したくないものだから許して頂戴」 ◇ 妖精「なるほど……大魔女帝国は魔族国と同盟を組んで、王国の暴虐に対抗するんだ」 クローディア「ええ、準備は着々と整っているわ。ただ、私の目的は戦争に勝つことではない……戦争の勝利は、あくまで最終的な勝利条件の一つなの」 エバンス「というと?」 クローディア「フリューゲル・バイオレットのことは知っているわね? 私の目的は彼女を救出することよ」 クロシュ「!」 ローガン「フラナ殿たちの母……バイオレット家の前当主か」 ミスティ「廃城の天守閣で私たちと戦った、あの恐るべき吸血鬼ね」 クローディア「ええ。カリスが生命を支配する手法についても以前の騒動を経てある程度解明できたわ。恐らく今の私なら、カリスに囚われている者たちを解放することができる。もしカリスが、新たな対策を編み出していなければね」 妖精「新たな対策……あっ!」 イリス「あの、溶けた魔力結晶……!」 クロシュ「!!」 クローディア「……何か心当たりがあるのね。やはりあなたたちに会いに来て正解だったわ」 *
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/31(土) 18:28:04.67 ID:njt9MtaE0 瓶詰めの溶けた氷魔力「」ポン クローディア「これは……」 妖精「以前、カリスに操られた者が発動した氷魔法によって生じた魔力結晶……だったんだけど、今はご覧の有り様なんだ」 クローディア「なるほど……カリスの新たな対策というわけね」 エバンス「……つまり、これはどういうことなんだ?」 クローディア「魔力結晶が融解するということは、魔力の結び付きが解れてしまったということ。もしこれと同じことが体内で起きれば、恐らく魔力欠乏症になって死ぬわ」 クロシュ「!!」 クローディア「もし自分の体内で作られる魔力が軒並み溶けてしまうような状態に陥った場合、一生外部から正常な魔力を供給されなければ生きられない……。大魔女帝国の設備ならそれも不可能ではないけれど、自由は制限されるわ……」 ミスティ「……他の手はないの?」 クローディア「原因を突き止めて除去することができれば元の生活に戻れるはず。でも現時点では、これが呪いによるものなのか身体改造によるものなのかもわからない。できれば被害者本人の体を診たいところだけど……」 イリス「つまり……カリス被害者の誰かを連れてきて大魔女様に診てもらえば……!?」 妖精「でも連れ出すのは流石に難しいんじゃ……? クロシュ一人なら小型の分体を飛ばして行き来できるけど……」 クロシュ「んゅ……」 エバンス「ここに一瞬で侵入したみたいに、大魔女パワーでカリスのとこに侵入できたりしないのか?」 クローディア「既に試しているわ。危うく鏡の分身を一つカリスにくれてしまうところだった」 妖精「うわ……」 イリス「さ、最悪ですよそんなことになったら……」 クローディア「ええ。鏡の分身と言えど私は私。世界最高の大魔女の分身が一つでも奴の手に渡ったら、いよいよ世界の終わりよ」 妖精「めちゃくちゃ自己評価高いけど反論できない……」 ローガン「うむ……カリスの悪意と大魔女殿の魔導が合わさったら鬼に金棒どころではないだろう」 クローディア「まあ報告はそんなところよ。私の方でも調査を続けるけれど、もし何か進展があれば呼んで頂戴」 クロシュ「ん……!」 ☆大魔女クローディアの協力を得られます ◇
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/05/31(土) 18:28:33.40 ID:njt9MtaE0 ―セイントレア平原 イリス「とうっ、やぁっ!」 ブラッドランス「」ブンッ ブンッ ティナ「……」 鉄の槍「」カンッカンッ イリス(む、無表情で完全に捌かれてる……!) イリス(いや、でも私の強みは……魔法だ!) イリス「はっ!」バッ ブラッドランス「」ジャキッ!! 高圧血流「」ドギュウンッ!! ティナ「!」 鉄の槍「」ヒュンッ!! 高圧/血流「」スパッ イリス「えええっ!!? き、切り裂かれた……!? 血流が、槍で……!!?!?」 ティナ「物質生成系の魔法攻撃は魔法防御を貫通しやすい反面、物理的な手段である程度防御できてしまうの。油断したね、イリス」スタ イリス「い、いやでも……血流って液体だよ!? なんで槍で切り裂けるの!? 母さん銃使いだよね!?」 ティナ「私はもう魔法が使えないから、その代わりに武芸をある程度修めたの」 イリス「ある程度ってレベルなの……!?」 ↓1コンマ 01-30 近接経験+1、魔法経験+1 31-60 近接経験+2、魔法経験+1 61-90 近接経験+2、魔法経験+2 91-00 近接経験+6、魔法経験+3、技を閃く
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