安価とコンマで異世界転生!その12

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501 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/07(日) 05:25:49.15 ID:iMi/jbVD0
本日はここまでです
ありがとうございました
502 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/07(日) 18:34:22.08 ID:iMi/jbVD0
ぶりっ子「ど、どうしましょう?」

狙撃少女「ここは、引き返しながら再び部屋をさらっていくのが丸いと思われますが」

やる気「そっすね」

炎魔「じゃあ、そういう感じで動くので……悪いんですが、男さんに伝えておいて下さい」

ぶりっ子「もし急いで戻らないといけないなら、そうしますからねぇ」
503 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/08(月) 04:54:53.40 ID:SoBji1H20
そうして、中華は男たちの元へと戻り、
交換した情報について伝えた


男「なるほど……それなら、きちんと調べるべきだろう」

氷魔「……ええ……私もそう思います……」

男「なにせ、やる気の言うことだからな。あいつはこういう事態の経験者だから……俺の勘よりも信頼できる」

怪盗「そうと決まれば、別の部屋も調べましょう!」
504 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/08(月) 05:07:08.52 ID:SoBji1H20
本日はここまでです
ありがとうございました
505 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/08(月) 18:55:25.61 ID:SoBji1H20
そうして、全員が別れて部屋の一つ一つを見て回ることになった


怪盗「私の鼻が、この部屋が怪しいと言っていますよ」


なにもないと思い、一行が通り過ぎた部屋の内には、
食料あるいは飲料が溜め込まれているとおぼしき、
樽が大量に置かれた部屋があった
506 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/08(月) 18:58:23.05 ID:SoBji1H20
怪盗はその部屋を調べる担当となった
こういう探索の手際に関しては抜きん出ているため、
調べなければならないものが多そうな部屋を選んだのだ
そして、そこにはなにかがありそうだ、
という打算もまたあった


怪盗「おっ、これは……」


小さな円形の蓋がついた樽______ビールが入っているようなそれ______の中に、
一つだけ蓋が開いているものを見つけたのだ
彼女はその樽の上部を開き、中身を確認する


>>下1……樽の中身
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/08(月) 19:36:10.38 ID:jCA0lc2To
爆薬
508 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/09(火) 04:16:26.32 ID:ydAktqIl0
怪盗「……?」


そこに入っていたのは、無色透明の液体であった
ほんの少し、誤差程度に甘い香りがするが、
それ以外に水と異なる点はなかった


怪盗「なんでしょう、これ?水飴……?」


それは爆薬であるが、
幸いにも彼女は警戒心の強い性質であるため、
それを不用意に刺激することはなかった
509 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/09(火) 04:39:08.30 ID:ydAktqIl0
本日はここまでです
ありがとうございました
510 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/09(火) 18:26:36.49 ID:ydAktqIl0
そして、部屋の中全てを調べたが、
それ以外特に気になるものも見られなかった
怪盗は早々に部屋を抜け出して、
別の部屋に向かうことにしたのだった


怪盗「……ん?」

重騎士「………………」


穴ぐらを歩いていると、
正面から平然と重騎士が歩いてきたのだ
511 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/10(水) 04:44:22.33 ID:3580p4+30
怪盗「ちょっとちょっと、何してるんですか?」

重騎士「ちょっとおトイレに……」

怪盗「そうじゃなくて!あなたの仕事って、兵士たちとカードゲームすることだったんですか!?」


普段は比較的自由そうにしている彼女だが、
もっと自由な人間の前では制御を試みてしまう


重騎士「……あっ、違う」
512 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/10(水) 04:52:09.99 ID:3580p4+30
本日はここまでです
ありがとうございました
513 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/10(水) 18:14:32.67 ID:YjH6Yk9IO
狙撃少女「なにか話していると思えば、重騎士さんもいたんですね」


別の部屋を探索し終えたとおぼしき彼女が現れる


怪盗「ええ、はい……」

重騎士「調べものをしてるんですね」

狙撃少女「そうですよ、ここにあるものが隠してあると疑っているんです」

怪盗「あ、そういえば……私が調べた部屋に妙な液体があったんだけど」
514 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/11(木) 18:53:40.56 ID:LpuhXOt90
すみません寝落ちしました


怪盗は二人を連れて、透明なその液体を見せた


重騎士「なんでしょうね、水じゃないんですか?」

狙撃少女「……これは……まさか」

怪盗「分かるんですか?」

狙撃少女「爆薬ですね、こういうものについて調べたことがあるので……恐らく合ってるはずです」
515 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/12(金) 04:11:16.30 ID:wxcvfATz0
重騎士「ば、爆薬……!?じゃあここって……武器庫?」

怪盗「いえ、調べた感じでは普通に食糧庫でした」

狙撃少女「……嫌な予感がします」

重騎士「え?なにかあったんですか?」

狙撃少女「わざわざこんなところに爆薬を、独立して置いている意味……この部屋を吹き飛ばす予定があるということでしょう」

怪盗「なにかまずいことがあったときに丸ごと消し去るため……というのも考えられそうですね?」
516 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/12(金) 04:25:57.26 ID:wxcvfATz0
本日はここまでです
ありがとうございました
517 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/12(金) 19:37:44.20 ID:wxcvfATz0
重騎士「ってことは、私たち吹っとばされちゃうんですか!?」

狙撃少女「かもしれません。機密情報を消すためかもしれませんが」

怪盗「どうしましょう……?」

重騎士「嫌だなぁ、逃げたいなぁ……」

狙撃少女「あなたはそれでいいんですか?」

重騎士「え?」

狙撃少女「あなたにも、ここに来た理由があるはずです……一体どうしてここに来たんですか?」

重騎士「>>下1」
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/12(金) 20:21:33.88 ID:fkL+lgpwo
守りたいものがあるから
519 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/13(土) 05:09:37.86 ID:6s9ucnC30
重騎士「守りたいものがあるから」


そう語る彼女の声は、
いつものどこか間延びしたような声ではなく、
はっきりとしたものだった


怪盗「なら、きちんとやらなきゃいけませんよ」

狙撃少女「私たちも、守りたいと思うもののためにここにいるのですから、気持ちは同じです」
520 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/13(土) 05:29:07.19 ID:6s9ucnC30
男「ふー……」


所変わって、男の担当する部屋
そこはなんの変哲もない簡易的なダイニングだった


男「どこから調べるか……」


迷ったような言葉を呟きながらも、
彼はすぐにテーブルをずらしてその下にある床を確認した
521 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/13(土) 05:35:42.94 ID:6s9ucnC30
本日はここまでです
ありがとうございました
522 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/13(土) 18:27:25.73 ID:6s9ucnC30
男「……ないな」


小さなカーペットまでもを剥がして確認したが、
そこにはなにもなかった


男「あとは……」


キッチンのスペースが足りなかったのか、
ダイニングに食器棚が置かれていた
523 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/14(日) 03:20:41.45 ID:nIxdFpTj0
男「どうにか動かすとしようか」


男は床に膝をつき、
ゆっくりと棚に両手を添えて動かし始める
その気になれば無理やりどかせるが、
そうした場合には轟音が鳴るので、
兵士に気付かれないためにゆっくりと動かす


男「……おぉっ……」


その下には、蓋があった
524 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/14(日) 03:23:46.99 ID:nIxdFpTj0
本日はここまでです
ありがとうございました
525 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/14(日) 19:57:01.56 ID:nIxdFpTj0
男「……なんだ、これ」


それは木製だった
当然開けることもできるが、
まずこの情報を共有すべきではないか、
とも男は思った


男「……もう少しだけ情報を得よう」


だが、男はそうはしなかった
とりあえず床に付いていたその蓋を開けて、
中身あるいはその下をを確認しようと考えたのだった


>>下1……蓋の中身、またはその下に隠されていたもの
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/14(日) 20:40:48.07 ID:Uw3VaiHJ0
地下通路
527 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/15(月) 02:45:48.65 ID:rKXNQbGK0
その向こうには、地下通路があった
降りていくための梯子や綱はないが、
確かにそこには通路があるのだ


男「……よし、みんなに伝えなければ」


彼は部屋の外に出て、廊下を歩き始める


重騎士「………………」

男「……んん?」
528 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/15(月) 02:49:36.03 ID:rKXNQbGK0
本日はここまでです
ありがとうございました
529 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/15(月) 18:28:23.71 ID:rKXNQbGK0
なぜか、そこには一人で重騎士がいた


重騎士「……あ、どうも」

男「おう……カードゲームからは離脱したのか?」

重騎士「はい」


男は、彼女の雰囲気がさっきと変わったのを感じた
会話の成立度は上がっているが、
どこか危ういものをそこに覚えた


男「……実はな」
530 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/15(月) 18:34:37.28 ID:rKXNQbGK0
重騎士「?」

男「俺がさっきまでいた部屋に、兵士が沢山いる本物の詰所に通じる抜け道を見つけたんだ」

重騎士「……!」


そう聞くと、彼女は男が出てきた部屋へと駆け出す
だが、それを見越していた男は全力でそれを止める
尋常ではない馬力を持つ彼女を抑えておけるのはせいぜい十数秒だが、それで充分だった


男「っく!」

重騎士「なぜ止めるんですか……!?」

男「今の話、半分嘘だからだ……!」
531 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/16(火) 03:35:51.23 ID:aKVPFwSw0
重騎士「どういうことですか……!」


重騎士は勢いよく男を突き飛ばした
彼はどうにか壁にぶつからないように身を逸らし、
普通よりも体力を使って元の態勢に復帰した


男「まさかと思って言ってみたんだが、まさか重騎士さんが思い詰めているとは……」


そう話していると、
さらに廊下の向こうから向かってくる音がした
532 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/16(火) 03:42:01.53 ID:aKVPFwSw0
本日はここまでです
ありがとうございました
533 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/16(火) 19:57:45.98 ID:aKVPFwSw0
狙撃少女「あっ、いた……!」

男「どうしたんだ……!?」


廊下の向こうからやってきたのは狙撃少女だった
彼女もまた深刻な表情である


重騎士「!」

狙撃少女「すみません、私が彼女に強く言ってしまったせいで……思い詰めさせてしまいました」

男「そ、そうなのか……」
534 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/17(水) 04:02:22.95 ID:2oIqNE4/0
重騎士「あ……」

狙撃少女「ご、ごめんなさい……あなたにも、あなたのペースがあるはずなのに」


彼女は重騎士の前に出て謝罪する


重騎士「……ううん、いいの。気にしないで」

狙撃少女「………………」

重騎士「あなたの想い、よく伝わってるから」
535 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/17(水) 04:08:42.29 ID:2oIqNE4/0
本日はここまでです
ありがとうございました
536 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/17(水) 19:54:41.24 ID:2oIqNE4/0
男「……美しい友情だなぁ」

狙撃少女「もう、からかわないでくださいよ……」


彼女は恥ずかしそうにしながら頭を軽く振った


男「じゃあ、今から伝えるべきことを伝えるぞ」

重騎士「そこの部屋のこと?」

狙撃少女「なにかあったんですか?あの部屋に」
537 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/18(木) 02:07:02.11 ID:TVh3nNNT0
男「どこかに通じる地下通路があった」

重騎士「それはほんとなんだ」

男「だが、どこに繋がってるかなんて分からない。そこで……戦力を集中して潜り込みたい」

狙撃少女「それが無難でしょう」

男「俺がみんなを呼んでくるので、それまでその通路の入り口を見張っていてほしいんだ」

重騎士「分かったよ」
538 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/18(木) 02:13:07.45 ID:TVh3nNNT0
本日はここまでです
ありがとうございました
539 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/18(木) 19:19:05.42 ID:TVh3nNNT0
それから男は、部屋に全員を呼んできた


中華「やはり、隠された場所があったんだね」

氷魔「……なにが……あるのでしょうか……」


その暗闇を覗き込んで、
あれこれとみな思案をする


やる気「……!」

ぶりっ子「どうしましたぁ?」
540 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/19(金) 03:18:40.67 ID:BvjJCnjV0
突如彼が目を見開いたので、
それに気付いた者は困惑する


やる気「……誰か、この部屋に向かってるっす。廊下から……」

怪盗「ば、バレましたかね……」

狙撃少女「すみません、私がさっき焦って動き回ったからかも……」

重騎士「……私がお手洗いに行くって言ってからもう30分経ってるもんねぇ」
541 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/19(金) 03:23:23.66 ID:BvjJCnjV0
本日はここまでです
ありがとうございました
542 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/19(金) 19:35:10.16 ID:BvjJCnjV0
炎魔「とにかく、対処を考えなきゃですよ?」

男「だったらここに、おあつらえ向きの穴があるじゃないか」

中華「ふふ、そうだね」


そうして、彼らは部屋の外にある気配から逃れるために、
地下通路へと逃げ込んだのだった


>>下1……地下通路の様子
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/19(金) 20:41:56.06 ID:xTXmTVcZo
全体的に埃っぽいが誰かがつい最近通った形跡がある
544 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/20(土) 04:28:52.73 ID:i4+JqcYb0
氷魔「けほっ……けほ……」


そこは思いの外埃っぽかった
元々そうした場所であったうえ、
無理に駆け込んだので土煙が立った形だ


ぶりっ子「はぁ……ん?」

怪盗「どうかしました?」

ぶりっ子「足跡がまだ残ってますよぉ」
545 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/20(土) 04:30:42.54 ID:i4+JqcYb0
狙撃少女「……本当ですね、結構新しいです」


靴で歩かれた跡がそこにはあった
ひたすらその通路を進み、奥へと向かっている


重騎士「誰かいるのかな……」

炎魔「いたとすれば、そいつが鍵を握っていそうです。捕まえましょう!」
546 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/20(土) 04:41:30.00 ID:i4+JqcYb0
本日はここまでです
ありがとうございました
547 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/20(土) 19:29:11.56 ID:i4+JqcYb0
地下通路は当然狭く、
また、一行が予想していたよりは長かった


男「……この感じ、外のどこか地上なんかに繋がっててもおかしくないな」

中華「でも、繋ぐからには移動で使うよね」

氷魔「……戦略的な重要性は高そうです……」
548 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/21(日) 02:27:20.80 ID:4JFqBg2N0
怪盗「そういえば……」

やる気「どうしたっすか?」

怪盗「私、飲み物に混じって液状の爆薬が置いてある部屋を見たんですよね」

狙撃少女「はい、あれは確かに爆薬でしたね……」

ぶりっ子「へ?」


突拍子もない報告なので、
それを予め知っていない者は不思議そうにしている
549 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/21(日) 02:48:19.04 ID:4JFqBg2N0
本日はここまでです
ありがとうございました
550 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/21(日) 19:33:39.75 ID:4JFqBg2N0
炎魔「こんなところで爆薬なんか使われたら、崩壊まっしぐらですよ」

重騎士「うん……」

男「さっきの足音を迎え撃って、大事にしなくてよかったな……」


安堵しながら、一行は暗闇の中を進んでいく
しばらく進めば、そこに梯子が現れた


中華「ここから上に行けそうだね」

氷魔「……まるで……普段使っている……地下通路のようですね……」
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