【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part7

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321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/29(土) 17:52:13.26 ID:oJLuESYVo
まっくろ
322 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/29(土) 18:09:46.29 ID:mSlR04EQ0
クロシュ「………」

フメイ「ん〜……やっぱり、思いつかない……。クロシュと……集落のみんなと、ずっと仲良く暮らせたら、それで良い……」

クロシュ「……! うん……!」

リアンノン「つまり、今のしあわせを大事にするってことだね……! そういうのもすごくいいと思う……!」

フメイ「今のしあわせ……まあ、そういう風にも言えるのかな……?」

クロシュ「うん……!」

フメイ「ところで、あったかい家庭って――」

リアンノン「そ、その話はもういいでしょ〜!」

 ◆
323 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/29(土) 18:10:16.45 ID:mSlR04EQ0
―テラヌス・ウルス 休暇3日目

◇クロシュ[あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:虹晶の耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇フメイ [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*1    蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
運命賽*1       大きな巻き貝      精霊の印
会心賽*1       闇の欠片        溶岩石のアミュレット
反魂丹*1       踊り子の双剣      太陽のメダリオン
属性大全        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国滞在許可証
魔王図鑑        ダイヤメリケンサック  風船印のパラシュート
大魔女サイン*1    パラサイトソード    ラティア勲章
ステライト鉱石                 ユーシリア王家の紋章
晴れ乞い傘                   姫巫女の感状
ヒヒイロカネ                  巡礼者の十字
                        冒険者証(ランク1)
                        メルルの帽子
                        暗黒優待券

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・特になし

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  剣技[00/04] 魔法[00/16] 防御[00/09]
……………………………………………………………………………………
324 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/29(土) 18:11:18.49 ID:mSlR04EQ0
―朝
 テラヌス・ウルス
 月明かりのオアシス ロビー

猫耳褐色少女「おはようございます、クロシュさま、フメイさま」

クロシュ「ん、おはよ……!」

フメイ「おはよ」

 *

ターバンの褐色少女「おや、もう行っちゃうの? 世間を賑わすダークスライムがいてくれた方がウチの売上も上向くんだけどねえ」

クロシュ「んへへ……」

 虹晶の耳飾り「」キラン

ターバンの褐色少女「……虹晶が七色の輝きを取り戻してる。それをあなたたちに託したのは間違いじゃなかったみたい」

クロシュ「ん!」

ターバンの褐色少女「ふふ、ありがとね。世界を救うだけじゃなく、テラヌス・ウルスの問題まで解決してウチの妹を助けてくれて、その上ここに泊まってってくれてさ! あんたたちならいつでも大歓迎だから、また来なよ!」

クロシュ「うん!」


休暇3日目。今はテラヌス・ウルスにいます
↓1 今日はどこに行く?
01.集落に一旦帰る
02.魔族国
03.緑の国フォレスティナ
04.港湾都市ウォーターポート
05.トコナツ火山島
06.芸術都市ミュージア
08.国際商業都市イスファハーン
10.浮島国ラティア・ヘイヴン
11.ユーシリア帝国
12.オノゴロ諸島
13.セイントレア王国
00.その他(自由安価。行けない場所へは行けない)
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/29(土) 18:16:53.85 ID:dVtXXEpq0
12
326 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/29(土) 19:31:51.90 ID:mSlR04EQ0
―海上

 太陽「」サンサン
 一面の大海原「」キラキラ

ジェット気球クロシュ「〜〜!!」ボシュウウウウウッ

 ◆

―オノゴロ諸島
 旅館雪解け 玄関前


 桜の花びら「」ヒラヒラ

  桜の花びら「」ヒラヒラ


気球クロシュ「〜〜」フヨフヨ

 トスン…ポン!

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

フメイ「オノゴロ諸島……ちょっと、懐かしいかも……」スト


シズク「わっ……もしかして、クロシュちゃん!?」モニョッ


スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ

フメイ「あ、シズク」

シズク「んわわ〜!! クロシュちゃんとフメイちゃん!!」ピョンピョン モニョニョ


ユキ母「あら、懐かしいお顔……! 二人だけでお泊りに来たの?」

クロシュ「うん!」

フメイ「妖精たちは忙しいみたいだよ。たぶん」

ユキ母「そうなのねえ……。まあとりあえずお上がりくださいな。長旅……でもなさそうだけど、立ち話もなんですから」

クロシュ「ん!」

シズク「お水をごよういしますっ!」シュバッ


休暇3日目。オノゴロ諸島にいます
↓1〜3 自由安価 何をする?
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/29(土) 19:33:23.37 ID:s3igZhpnO
道具屋をたずねる
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/29(土) 19:35:29.04 ID:oJLuESYVo
狐たちと戯れつつアウルと面会
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/29(土) 19:37:09.23 ID:6sfZmHTpo
巫女にもご挨拶
330 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/29(土) 20:44:25.69 ID:mSlR04EQ0
―オノゴロ宿場町
 道具屋

 カランカラン

シズク「こんにちは!」モニョッ

トキワ「こんにちは……!」ヒョコ

クロシュ「こんにちは……」ヒョコ

フメイ「こんにちは」ヒョコ


サララ「いらっしゃいま……まっ……!?」

メルル「クロシュちゃん!?」ヌッ

フメイ「誰?」

 *

 ちゃぶ台「」
  お茶「」ホカホカ
  おせんべい「」ポン

メルル「いやァ〜ウチの妹とウチの国が大変お世話になりましたようでェ……」

クロシュ「んへへ……みんな、がんばった……」モグモグ

フメイ「へ〜サララのお姉さんなんだ」モグモグ

サララ「似てないってよく言われます……」

シズク「サララちゃんはおめめぱっちりだもんねえ。いつ帰って来たの?」モニョモニョ モグモグ

メルル「3日くらい前! 温泉街の散策に夢中で挨拶も忘れてたよ、ごめんごめん」

サララ「お姉ちゃんらしい……」

メルル「んでそっちのかわいい子は……もしかしてトキワちゃん!?」

トキワ「は、はい。お久しぶり、です……」

メルル「わ〜おっきくなったねェ〜! トキワちゃんがいなくなっちゃったって聞いた時はほんと肝がヒエヒエになっちゃったんだよもォ〜!」

トキワ「す、すみません」

サララ「お、お姉ちゃん! トキワちゃんはいなくなりたくていなくなったわけじゃなくて……!」

メルル「あ、そうなんだよねごめん! ほんとみんな、あたしが何も考えずにふらふらしてた時に大変大変でなんか申し訳なくなっちゃうなァ……」

クロシュ「んへへ……でももう、だいじょうぶ!」

シズク「クロシュちゃんの言う通りです! もう大丈夫なんですよ!」モニョッ

メルル「まあ大丈夫ならいっか! あそういえば妖精さんたちは元気?」

クロシュ「うん! えと、みんな、おうちの国に帰って……おしごと? してるとおもう」

メルル「あァ……楽しい旅が終わったら、お仕事だよねェ……。はぁ、世知辛い……」

サララ「お姉ちゃんも、ここにいる間は手伝ってよ?」

メルル「はい、もちろんでございます……」


フメイ「……サララのお姉ちゃんって、穀潰し……?」

シズク「えっ……!? そ、そんなことは……ない、かも……?」モニョニョ…

メルル「ちょ、そこははっきり否定してよシズクちゃん!」


↓1コンマ メルルのお土産
01-60 古代の宝石(換金用)
61-90 ギロチンガニの鋏
91-98 黄金のカニ飾り
99-00 古代カニの化石
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/29(土) 20:54:56.12 ID:oJLuESYVo
332 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/29(土) 22:19:27.76 ID:mSlR04EQ0
メルル「あそうだ、クロシュちゃんにお土産……というか、あの時助けてもらったお返しの品物を用意しました!」

クロシュ「?」

メルル「こちらです!」スッ

 皮袋「」ポン
   パカッ
  ジャラジャラ―
 古代の宝石「」キラキラ

クロシュ「わ!」

シズク「わわ、宝石です!」

サララ「す、すごい……! お姉ちゃん、これどこで拾ってきたの!? 泥棒してきたんじゃ……」

メルル「古代遺跡から発掘してきたトレジャーです! ちゃんと冒険者ギルドの許可も得ています〜!!」プンスコ

フメイ「えっと……でも、こんなにクロシュにくれるの?」

メルル「命の恩人だもの! これくらいは返させて欲しい、みたいな?」

クロシュ「じゃあ、いいの……?」

メルル「もちろん! あ、でも使い道がなければさっさと換金しちゃってもいいよ! 特にこのココロイシ道具店ってとこは相場より高く買ってくれるって評判良いみたいだし?」

サララ「!」

フメイ「なるほどね。じゃあクロシュ、せっかくだしここで買い取ってもらおう」

クロシュ「ん! サララちゃん、いい……?」

サララ「あ、はいもちろんです! ちょっと待ってくださいね、鑑定の準備をしますので……!」パタパタ


フメイ「穀潰しじゃなかったみたい、サララのお姉ちゃん」

シズク「そうみたいです。えへへ、さっきはごめんなさい……!」

メルル「アハハ、なんのことかな〜?」

 ☆メルルから古代の宝石をもらい、その場で換金してお金をたくさん得ました

 ◆
333 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/29(土) 22:19:55.47 ID:mSlR04EQ0
―霊峰の隠れ里


 桜の花びら「」ヒラヒラ

  桜の花びら「」ヒラヒラ


フメイ「ねえ、あの空を舞ってる、ピンク色のひらひらしたのって……」

シズク「あれは桜の花びらだよ!」モニョニョ

クロシュ「さくら……?」

シズク「あっちの山の方を見てみて!」


 桜色の山々「」ワサワサ


クロシュ「わああ……!」

フメイ「すごい……! あれ……木の花なの……!?」

シズク「うん! オノゴロにはたくさん生えてるの!」

トキワ「えっと……大陸の方では……あんまり、生えてないんですか……?」

フメイ「見たことないかも……」

クロシュ「……前に、来た時は……まだ咲いて、なかった……?」

シズク「うん。前にクロシュちゃんたちが来たのは大体半年前くらいだから、時期じゃなかったの」

フメイ「へえ、この時期にしか咲かないんだ……」

トキワ「ふふ……ちょっと、素敵ですよね……」

フメイ「すてき……うん、すてきかも……」

 *

―霊峰の隠れ里
 貸家の縁側

シズク「こんにちは〜!」ピョンピョン

トキワ「こんにちは……!」

クロシュ「こんにちは……」

フメイ「こんにちは」

 ガラッ

イクセ「シズクちゃんに、トキワちゃんに……クロシュちゃんが二人!?」

フメイ「フメイはフメイ。初めまして」

 *
334 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/29(土) 22:21:13.66 ID:mSlR04EQ0
―貸家

 囲炉裏「」パチパチ

 ちゃぶ台「」ポン
  温泉まんじう「」ポン
  お茶「」ホカホカ

アキト「遠路はるばるよくぞ参られた、クロシュ、フメイ。歓迎しよう」

クロシュ「ん!」

イヨ「イクセ様に会いに来たら、あなたたちまで訪れるなんて。ふふ、今日は吉日ですね」

フメイ「えっと、イヨだっけ」

イヨ「はい、覚えていてくれて嬉しいです。そしてこちらが――中将あらため次期将軍候補の一人、明石竜灯(リュウトウ)です」

リュウトウ「やめてください、次期将軍候補などと。私など数合わせに過ぎません」

クロシュ「えっと……黒い、カタナを振る……すごい人!!」

リュウトウ「クロシュ殿、お久しぶりです。ご壮健であらせられるようで何よりです」

クロシュ「んへへ……リュウトウさんも……しょうぐん? おめでと、ございます……!」

フメイ「クロシュ、意味わかってないでしょ……。まあフメイもわかんないけど……」

イクセ「えと、将軍というのは……朝廷軍の一番えらい役職のこと……なのじゃ!!」ドン!

クロシュ「わあ……!?」

フメイ「ええっ……!? そ、そうなの……!?」

イヨ「はい。十代にしてこの上なき快挙ですよ」

リュウトウ「私には不相応です。そもそも今の朝廷軍で実権を握ることがどれほど重大な役か、少し考えればわかるでしょう」

クロシュ「そうなの?」

アキト「うむ。姫巫女なき今、朝廷はその求心力を失いつつある。そんな折に、このオノゴロ最大の武力組織である朝廷軍が、例えば朝廷への反乱などを画策すればどうなる?」

フメイ「……!」

イヨ「もちろん、朝廷も朝廷軍も一枚岩ではありません。反乱など簡単には成功しないでしょう。しかしそれでも、混乱と混沌の訪れは避けられない。恐らくその先は……オノゴロ各地で武装勢力が蜂起し、しのぎを削り合う時代……戦国の世が訪れるでしょう」

フメイ「せ、戦国時代……!?」

アキト「無論、そうならないようイヨ殿は影に日向に日々奔走しておられるようだ。そしてその為に、リュウトウ殿を将軍の地位に据えたい……そういう考えであろう」

イヨ「概ねその通りです。しかしながら……リュウトウへの説得には難航しておりまして……」

リュウトウ「……私には務まりません。例えあなたの傀儡でいればいいのだとしても……私の器では、不可能です」

フメイ「……いっそ将軍になって、朝廷を乗っ取っちゃえば?」

リュウトウ「……!? 何を言い出すのです……!?」

フメイ「だって、それが一番簡単じゃないの。面倒なことはイヨたちにやってもらって、将軍はてっぺんでのんびりしてれば良いと思う」

アキト「ほう、面白い。ならばその組織は朝廷あらため、明石将軍を頂点とする明石幕府とでも言おうか」

イクセ「明石幕府……!!」

リュウトウ「……当人を無視して勝手に盛り上がらないでください。なんと言われようと私にそのような大役は……」

シズク「明石将軍さま!」モニョモニョ キャッキャ

トキワ「……でも、リュウトウ様はとても強くて、お優しい方です。そんな人が上に立つ国なら……わたしも、安心できます」

リュウトウ「………何度もいいますが、私は所詮候補の一人。このような若造が将軍になるなど前代未聞ですから、そのようなあり得ない仮定で皮算用を行うべきではありません」

イヨ「そのために私があちこち走り回っているの。観念して私の傀儡になりなさい、リュウトウ」

リュウトウ「……」

クロシュ「……」

クロシュはどう思う?
↓1〜 先取2票
1.将軍になるのが良い
2.スライムになるのが良い
3.かたつむりになるのが良い
#.デロデロになるのが良い
0.自由安価(票数は内容ごと)
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/29(土) 22:24:34.70 ID:s3igZhpnO
2
336 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/29(土) 22:50:25.61 ID:mSlR04EQ0
ひとまず本日はここまで。次回はこの続きと悪の狐との面会編からとなります

テラヌス・ウルスからオノゴロ諸島へ、すごい距離をジェット噴射でびゅんびゅん飛び回るクロシュ氏とフメイちゃんの二人。おいしいゼリーを作って食べたり、いろいろな話題に花を咲かせたり、たくさんの宝石をもらって換金したり、オノゴロ諸島の割と深刻な状況にびっくりしたり――

桜の舞う素敵な温泉の島ですが、それはそれとして一旗揚げたくなるのが武士というもの。実際オノゴロの辺境には、朝廷への従属を拒んだまつろわぬ落武者やら没落貴族やら野良忍者やらが跳梁跋扈しているそうです。ひとたび戦国の世が訪れれば、収集がつかなくなるかもしれません。ちんちくりんのイヨはどうすれば良いのか――。齢十四歳にして将軍という重責を負わされそうになっているリュウトウちゃんの未来は――。そしてあかちゃんスライムの心に、不穏な影が忍び寄る――

それでは本日もありがとうございました。次回はあしたの予定です。よろしくお願いいたします

なおこのレスは安価に含まれません。よろしくお願いいたします
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/29(土) 23:31:29.75 ID:7xZsmJKC0
乙です
3
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/29(土) 23:32:28.74 ID:F44t3KtiO
3
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/30(日) 00:15:59.56 ID:dgC9jGMho
おつ
朝廷勢力の若き精兵的な感じで提出した竜灯ちゃんが大出世を果たそうとしている…
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/30(日) 11:04:34.32 ID:wqBaiy/4o
おつでした
将軍以外抽象的ぃ!
でもクロシュちゃんらしい
そしてやっぱり蛮族思考が強いフメイちゃん。大体いつもストッパー(クロシュ、一応アリシラ)いてよかったね……
341 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 17:38:41.86 ID:FXWtDSJw0
リュウトウ氏はまだ若いのですが、現在の朝廷はものすごく人手不足のため、結果的に重い役目が回ってくることが少なくないようです。そしてリュウトウ氏が今後どのような出世街道を歩むかは今のところわかっていませんが、リュウトウ氏自身はそういった道にはあまり乗り気でない様子です。注視していくのが良いかもしれません

将軍以外の選択肢は、クロシュなりに気を利かせたものである可能性があります。その真意はあかちゃんスライムのみぞ知るものとなっていますが、ひとまず今回はかたつむりになることを推奨しているようです
フメイちゃんもどこかの氷魔法使いと同様、暴力による解決を選びがちな面があるようです。しかしクロシュちゃんとアリシラさんがいれば危険なことにはなりにくいと言えるかもしれません(しかし今のアリシラさんもそういう面があるので注意が必要です)
342 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 17:39:10.01 ID:FXWtDSJw0
クロシュ「じゃあ……かたつむりになるのが、いいとおもう……!!」

リュウトウ「!?」

イクセ「かたつむり……!」

イヨ「……ええと……つまり、それはどういう意味ですか……?」

 デロデロ…モニョモニョ…ポン!

クロシュつむり「〜〜」モゾモゾ

リュウトウ「承知……このリュウトウ、今はただかたつむりを目指すのみ!!」シュバッ

 モゾモゾ…ポン!

リュウトウつむり「」モゾモゾ

 *

―貸家 庭

シズクつむり「んわ〜!」キャッキャ モゾモゾ

イクセつむり「かたつむりごっこなのじゃ……!」モゾモゾ

トキワつむり「わ、わたしも……上達しました……!」モゾモゾ

フメイつむり「かたつむりごっこ……オノゴロにもあるんだ」モゾモゾ



イヨ「……」

アキト「はは……楽しそうでござるな」

イヨ「……そうですね」



リュウトウつむり「うおお……!!」モゾモゾ

クロシュつむり「〜〜!」モゾモゾ



アキト「……イヨ殿。国を守りたい気持ちは拙者もわかるつもりだ。しかし少々、焦りすぎてはござらんか」

イヨ「……」

アキト「リュウトウ殿は未だ、元服も迎えておらぬ童……。将軍に齢の規定はござらんが、年端もいかぬ彼女に背負わせるにはあまりに重すぎる責務。リュウトウ殿の姉貴分としても、それを強いるのは酷な仕打ちと思わぬか?」

イヨ「………そう、ですね……。はい……焦りすぎている……かもしれません……」

アキト「先の大異変にてオノゴロは断末の危機に追い込まれたゆえ、焦るのも致し方なし……。されどもまだ、この国が戦乱に堕ちると決まったわけではござらぬ。リュウトウ殿を将軍に据える以外の方法を模索する時間はまだある、と拙者は思う」

イヨ「……はい。言われてみれば……先の大異変でも、私は一人焦って姫巫女暗殺を企ててしまったりと、少々早まりやすい気質があるのかもしれませんね」

 ☆イヨがリュウトウ将軍推薦作戦を思い直しました

 ◇
343 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 17:39:37.98 ID:FXWtDSJw0
―すたれ村

 ヒュオオオオオ…

 揺れる雑草「」
 草木に覆われた家屋「」
 荒れた畑「」
 枯れた井戸「」


銀狐クロシュ「」キョロキョロ

フメイ「……あ」


野良狐「」ヒョコ
野良仔狐「」ヒョコ

九尾「おお、いつぞやのわっぱスライムではないか」ヌッ

 *

 油揚げ「」ポン!

野良子狐「コーン♪」モグモグ
野良狐「コン♪」モグモグ


銀狐クロシュ『こんにちは……』

フメイ「はじめまして」

九尾「うむうむ、苦しゅうないぞ。そちはクロシュの友か?」

フメイ「うん。あなたは?」

九尾「通りすがりの九尾じゃ。九尾って知っておるか?」

フメイ「……なんか、つよい狐?」

九尾「そんなところじゃ。して、此度は何用でここへ参った?」

銀狐クロシュ『えと……旅行……? あ、それと……後で、アウルさんとこに行くから……狐さんたちの、伝言でも……聞いておこうと、思って……』

九尾「なんと。前も思ったが、お主少々親切すぎやしまいか? そんなことしても一文の得にもならんじゃろうに」

銀狐クロシュ『ほえ……。そ、そうかも……?』

フメイ「もしクロシュの優しさにつけこむ悪者がいても、フメイが焼き払うから大丈夫」

九尾「カカカ、やはりお主らは愉快じゃのう」

銀狐クロシュ『九尾さんも……なにか、伝えること……ある?』

九尾「ん〜、儂は特にないな。特に関わりもないし、敗者に興味もないのじゃ」

銀狐クロシュ『わかった……』

九尾「……いや、せっかくだし一つ頼もうかのう」

銀狐クロシュ『?』

九尾「や〜い身の程も弁えず復讐に走った挙げ句銀狐の命脈を途絶えさせた戦犯駄狐〜! とな」

フメイ「ええ……」

銀狐クロシュ『え、えと……わかった』

九尾「カカカ、頼んだぞ!」

 ◇
344 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 17:40:16.58 ID:FXWtDSJw0
―留置所 アウルの独房

 鉄柵「」ガシャン

クロシュ「……」トコトコ

フメイ(……ここが……留置所ってやつ……)トコトコ


イヨ「アウル・フォクシー。面会希望者です」


アウル「……?」


クロシュ「……」

フメイ「……」


アウル「はあ、何の用だい」


クロシュ「特に……用は、ないかも……」

アウル「はぁ!? 用もないのにわざわざこんなとこに来たっての!?」

クロシュ「あ、でも……伝言と、油揚げは……あるかも……」

アウル「伝言と油揚げ……?」

 *

 油揚げ「」ポン
 ガツガツ ムシャムシャ モグモグ ゴックン!

アウル「……くそったれ野良九尾め。蚊帳の外から好き勝手言いやがって」

クロシュ「おいしかった……?」

アウル「ああ」

クロシュ「んへへ……伝えとく……」

アウル「……んで、用は終わり?」

クロシュ「うん」

アウル「……」


↓1コンマ
01-75 面会おわり
76-95 ザイルたちへ伝言
96-00 ???
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/30(日) 17:45:41.08 ID:K4n9pIt1O
はい
346 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 19:11:26.23 ID:FXWtDSJw0
アウル「……ま、せいぜい足掻くんだね。銀狐を途絶えさせた戦犯駄狐は一足先にお暇させてもらうさ……」クルッ


フメイ(けっこう気にしてるんだ……)

クロシュ(そうみたい……。そっとしとこ……)

 ◆

―オノゴロ諸島 休暇4日目

◇クロシュ[あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:虹晶の耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇フメイ [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*1    蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
運命賽*1       大きな巻き貝      精霊の印
会心賽*1       闇の欠片        溶岩石のアミュレット
反魂丹*1       踊り子の双剣      太陽のメダリオン
属性大全        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国滞在許可証
魔王図鑑        ダイヤメリケンサック  風船印のパラシュート
大魔女サイン*1    パラサイトソード    ラティア勲章
ステライト鉱石                 ユーシリア王家の紋章
晴れ乞い傘                   姫巫女の感状
ヒヒイロカネ                  巡礼者の十字
                        冒険者証(ランク1)
                        メルルの帽子
                        暗黒優待券

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・特になし

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  剣技[00/04] 魔法[00/16] 防御[00/09]
……………………………………………………………………………………
347 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 19:12:39.06 ID:FXWtDSJw0
―朝
 旅館雪解け 玄関前

 チュンチュン

シズク「えっ、もう行っちゃうの……!?」モニャニャ

クロシュ「うん……」

ユキ母「そうなのねえ……。でも来てくれて嬉しかったわ」

トキワ「はい……! また、クロシュちゃんたちと会えて、良かったです……!」

フメイ「……ふふ」

シズク「……わかりました!! それでは……お、おきをつけて……!!」モニョニョッ

クロシュ「うん……!」

フメイ「シズクも……変なもの飲まないようにね」

シズク「うん! また、また来てねっ!」モニョッ


休暇4日目。今はオノゴロ諸島にいます
↓1 今日はどこに行く?
01.集落に一旦帰る
02.魔族国
03.緑の国フォレスティナ
04.港湾都市ウォーターポート
05.トコナツ火山島
06.芸術都市ミュージア
08.国際商業都市イスファハーン
10.浮島国ラティア・ヘイヴン
11.ユーシリア帝国
13.セイントレア王国
00.その他(自由安価。行けない場所へは行けない)

↓1コンマ
01-10 平和な時間はおわり
11-00 本日の自由行動へ
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/30(日) 19:13:53.69 ID:9Cjy5boaO
11
349 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 20:16:01.87 ID:FXWtDSJw0
―ユーシリア平原上空

ジェット気球クロシュ「〜〜!!」ボシュウウウウウッ


地上で馬を駆るローガン「……ん!!? クロシュくん!!?」パカラッパカラッ

 ◆

―ユーシリア帝都
 貧民街

気球クロシュ「〜〜」フヨフヨ

 トスン…ポン!

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

フメイ「ユーシリア帝国……この辺はなんか、ぼろっちい……?」スト


ミント「わ〜〜!!!! クロシュちゃん〜〜!!!!」ドタドタ

フレン「ま、待ってよミントさま〜!!」トタトタ

ローガン「クロシュくん!!!!」シュタタタタッ


スライムクロシュ「!?」モニョニョ!?

フメイ「な、なんかいっぱい来た……」

 *

ローガン「フメイくんと二人で旅行か!」

クロシュ「うん!」

ミント「むむ……おまえ、何者なのだ!!」

フメイ「え、フメイのこと?」

クロシュ「フメイちゃんは……フメイちゃん!」

ミント「むむ〜っ!!」

フレン「み、ミントさま落ち着いて……!」

ミント「クロシュちゃんはわが小鬼四天王の一人ぞ!!!!」ドン!

フメイ「え、そうなの?」

クロシュ「えと、うん」

フメイ「そうなんだ」

 *

―ユーシリア帝都
 食事処

 大盛りごはん「」ドン

ミント「はむっ、はぐはぐっ!」ガツガツ

フレン「み、ミントさま、お手拭きをどうぞ……!」ススッ

フメイ「よく食べるなあ……」モグモグ


ローガン「なるほど……みなそれぞれ元気にやっているようだな」

クロシュ「うん……! ローガンさんは……騎士に、戻った?」

ローガン「うむ。結局皆に押される形で魔法騎士団に出戻ってしまった。離れていた期間も長いゆえ平騎士からやり直しだがな。今はルクリリくんの部隊で下っ端をやっているよ」

クロシュ「わ〜」

ローガン「この国でまた騎士として気持ちよく働けるようになったのは、クロシュくんたちのお陰だ。あの旅がなければ……私はこの国に戻れず、仇を討つこともできず、失意のまま彷徨い野垂れ死んでいたことだろう……。本当に感謝している。改めてお礼を言わせてくれ、ありがとうクロシュくん……!」

クロシュ「んへへ……うん!」


休暇4日目。ユーシリア帝国にいます
↓1〜3 自由安価 何をする?
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/30(日) 20:16:33.84 ID:TVIPzn590
パティを温泉に誘ったら王妹がいた
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/30(日) 20:23:39.06 ID:HZRc6GUMo
皇帝の椅子に座る
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/30(日) 20:36:38.79 ID:+Kbjt1iLO
名前の似てるロシュにお姉さんを見いだす
353 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 21:27:44.89 ID:FXWtDSJw0
ミント「そうだ! クロシュちゃん、なんと今日は大浴場の一般開放日ぞ!!!!」

クロシュ「ほえ……?」

ローガン「ここでは特定の日に王宮の大浴場が一般開放される日があるのだ。せっかくだしクロシュくんとフメイくんも入っていくのはどうだろう。今は皇帝の尽力により人間以外の種族が訪れてもそれほど騒がれることもないはずだ」

フメイ「ふうん。じゃあせっかくだし寄ってく?」

クロシュ「ん!」

ミント「よおし、フレンも一緒に入ろ!」

フレン「えっ……!? ぼ、ぼくは一緒に入れないよ……!?」

ミント「なんで?」

フレン「大浴場には男湯と女湯があって……って前にも説明したよね!?」

ミント「しもじものルールなどにミントさまは縛られない!! フレンも女湯ぞ!!!」

フレン「ぼくはルールに縛られるの!!!!」

ローガン「はは、フレンくんも隅に置けないな?」ニヤニヤ

 *

―ユーシリア帝都

 ワイワイ ガヤガヤ

パティ「……」スタスタ


クロシュ「あ、パティさん……!」

ローガン「おや、図書館の外に出ているとは珍しい」


パティ「あら……久しぶりね、クロシュ。ということはそちらの少女がフメイ?」

フメイ「ん」

パティ「ようこそユーシリアへ。見たところ、今回はただの旅行といったところかしら?」

クロシュ「うん!」

パティ「ならゆっくりしていくといいわ。前回はこの国のみっともない姿ばかり見せてしまったしね」

クロシュ「パティさんも……おふろ、入る……?」

パティ「おふろ……? ああ、今日は大浴場の開放日だったわね。お誘いは嬉しいけれど、遠慮しておくわ」

ミント「むむっ! クロシュちゃんのお誘いを断るなんて、ぶれいぞ!」

パティ「……子供の相手は面倒ね。仕方ない……じゃあ一緒に入ってあげる」

クロシュ「!」

ローガン「いやいや……ミントにはこちらから言い聞かせておきますので、パティ殿が譲歩する必要は……」

パティ「気にしないで結構よ。こちらにも考えがある。付いてきて」スタスタ

 ◇
354 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 21:29:06.12 ID:FXWtDSJw0
―王宮
 王族の浴室 脱衣所

 キラキラ…

ミント「わ、わ、わわ〜!!?」キョロキョロ

フレン「す、すっごく豪華できれい……!!」キョロキョロ

パティ「王族専用の浴室よ。ここならば私たちで独占できるわ。私、他人に肌を見られるのは嫌いなの」

ローガン「い、いやいや……!! 我々が勝手に使ったら大問題では……!?」

パティ「王族およびそれに準ずる者が認めた人物であれば使用は許可されるわ。つまり私の許可があれば問題ないということ」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「じゃあ遠慮せず入ろ、クロシュ」

クロシュ「うん!」

ローガン「……まあ、パティ殿の許可が降りたのなら良いか……。よし、我々も男湯へ行くぞフレンくん!」

フレン「は、はいっ!」

 *

―王族の浴室

 カポーン―

スライムクロシュ「〜〜♪」デロデロ

フメイ「〜〜…♪」ポカポカ

ミント「はわ〜…♪」ポカポカ

パティ「どう? これが王族の湯よ」ポカポカ

ミント「くるしゅうない……ミント、今日から王族ぞ……」ポカポカ

パティ「玉の輿を狙えばチャンスはあるかもね」ポカポカ


 ガラッ


パトローラ「……えっ!?」タユン


パティ「あら、パトローラじゃない。お先にいただいているわよ」ポカポカ

パトローラ「あ、あらあら……イエスサーガ魔術顧問様がいらっしゃったなんて! そちらの方々は――」


ミント「ミントさまはミントさまぞ!! たった今王族となった!!」バシャン!

スライムクロシュ「〜〜…?」デロデロ

フメイ「……だれ?」


パトローラ「……す、スラムの札付きに、身元不明のスライムと女児……!!? イエスサーガ魔術顧問様、彼女たちは一体どういう――」

パティ「見ての通り、私の賓客だけれど? 彼女たちは悪竜討伐を成し遂げた者たちよ」

パトローラ「そ、そうですか〜……ではごゆっくり……」スス

パティ「まあまあ、あなたも入っていきなさい。悪竜討伐の英雄たちと親睦を深めるまたとない機会よ?」

パトローラ(くっ……そう言われると確かにその通り……。確かに、未だ謎に包まれた悪竜討伐隊の真意に迫る好機ね……)

パトローラ「……であれば、ご一緒させていただきますわね。ふふ、失礼」タユンタユン

 チャプン

スライムクロシュ「〜〜?」デロデロ

↓1〜2 パトローラさんとどんなお話をする?
1.エリオスさんとどんな関係?
2.ロシュちゃんって知ってる?
#.デロデロになるのが良いと思う
0.自由安価(状況にそぐわないものは再安価)
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/30(日) 21:35:31.10 ID:9Cjy5boaO
0パティさんとなかわるいの?(身体を見比べながら)
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/30(日) 21:36:37.00 ID:QqAf6fij0
2
357 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 23:14:00.48 ID:FXWtDSJw0
スライムクロシュ(……パとローラさん……パティさんと話してるとき、少し緊張してた……?)

スライムクロシュ(あんまり……仲良しじゃ、ないのかな……?)


フメイ「……あなたたち、仲悪いの?」

パティ「あら、そんなことないわよ?」

パトローラ「ええ、もちろん。イエスサーガ魔術顧問様にはいつもいろいろと助けられておりますから」ニコニコ

フメイ「ふうん」

 モニョモニョ…ポン!

クロシュ「いえすさーが……パティさんの、こと……?」

パトローラ「お、おほほ……そうです、パティ・イエスサーガ魔術顧問様のことですわ」ギリリ


フメイ(わ……上品に笑いながら歯ぎしりしてる……。すごい器用……)

クロシュ(や、やっぱりあんまり仲良くないみたい……)


パティ「ちなみにパトローラは昔、皇帝陛下にパティってあだ名で呼ばれてたのよ。ふふ」

クロシュ「わ……! パティさんと、おんなじ……!?」

パティ「そう、おんなじ。だから仲良しなのよ。ね、パティ?」

パトローラ「ええ……とっても仲良しですわ……!!」ギリリリ


ミント「笑ってるのに笑ってない……? どうなってるんだろ?」

フメイ「器用だよね」

 *
358 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 23:14:34.07 ID:FXWtDSJw0

クロシュ「……あ、パティローラさん……」

パトローラ「……え!? もしかして私を呼びましたか、今」

クロシュ「うん。パティさんだと、どっちかわかんないから……」

パトローラ「……あはは……お気遣いありがとうございます。それで、何でしょうか?」

クロシュ「ロシュちゃんって、知ってる……? えと……緑色の、スライム……」

パトローラ「ああ、ロシュですね。ロシュならもちろん知っていますよ。皇帝陛下一番のお気に入り……ではなく、この王宮の清掃を任された優秀な森スライムです」

クロシュ「わあ……」

パトローラ「皇帝陛下をたぶらかし……ではなく、皇帝陛下の信頼を最も得ているスライムは彼女であると断言できましょう。皇帝自ら王宮の一室を賜るほどの高待遇を得たスライムは、ユーシリア史上初です。はは……本当にもう、皇帝陛下ったら……」

クロシュ「………ロシュちゃんのこと……きらい……?」

パトローラ「……! いえ、決して嫌いではありません。彼女の掃除の腕は非常に優れたものであると断言できます。ロシュが着任してから、王宮は明らかにその輝きと美しさを増しました」

クロシュ「わあ……!」

パトローラ「人柄も……少しばかりそそっかしいところや世間知らずなところもありますが、ひたむきに皇帝陛下に仕えるその姿勢は十分信頼に値するものです。彼女のそうした努力もあり、ロシュが皇帝陛下に特別重用されていることについて異を唱える者はもうほとんどおりません。私も認めています、ロシュは良き家臣であると」

クロシュ「んへへ……。よかった……」

パトローラ「クロシュさんは、ロシュとお名前が似ておりますが……もしかして、何か関係がおありなのですか?」

クロシュ「んーん……。えっと……スライムって、似た名前になること……あるみたい……。伝説スライムの、クロシュヴィアちゃんから……取ってるのかも……?」

パトローラ「なるほど……人も偉人の名前から拝借して名付けを行うことがありますので、それと同じかもしれませんね」

クロシュ「んへへ……おんなじ!」

パトローラ「ふふ……」


パトローラ(……この子もロシュと同じで、悪意や邪気というものがなくて……優しさや慈しみに満ちた心を持っている……。きっと陛下も、そういうところに惹かれたのね……。悔しいけれど、認めざるを得ない)

パトローラ(でも……優しさと慈しみだけでは、全てを守れない。国も、王宮も、陛下も――)

パトローラ(だから私は――影から、陛下に仇なす敵を討つ刃となる)

パトローラ(それでも、いいよね。お兄様……)

 ☆パトローラさんとお話しました

 ◇
359 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/11/30(日) 23:15:47.87 ID:FXWtDSJw0
本日はここまでとなります。次回は皇帝の玉座編、ロシュおねえちゃん編です

オノゴロ諸島を後にして二人が向かったのはユーシリア帝国。ローガンさんとの再会を果たし、お風呂に入ったりしつつ旧交を深めたりしつつパティローラ氏とお話をして盛り上がる。平和な時間はまだまだ続きそうに思えるが、忍び寄る不穏な気配もあった。果たしてあかちゃんスライムたちは、どこまでこの平和を享受できるのか――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日の予定となります、よろしくお願いいたします
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/11/30(日) 23:18:33.23 ID:ZMSR6umIO

こっちの世界線のユーシリアは未来にまた国難を迎えるのか
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/03(水) 12:30:47.03 ID:o95cz4xFo
ローガンさんちゃんと朴念仁やってるようで安心した
(約1名はどんまい)
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 06:58:32.93 ID:WzZcT05X0

道具屋姉妹の絶妙な距離感いいね
363 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 12:57:59.24 ID:1YDuLDNn0
ユーシリア帝国がこの後どのような歴史を歩んでいくかは闇に包まれています。とはいえ国が存在するかぎり国難もまた必然という見方もあります。ユーシリア帝国の未来がどのようなものであるにせよ、平和を永遠に維持するのは極めて困難であると言えましょう。なおデロデロになってしまえば永遠の平和を実現できるという意見もあります

ローガン氏はやや鈍感なところがあるようです。そして亡き妻と子への情も深く、現在の彼の心を射止めるのは非常に難しいといえるかもしれません(ローガン氏自身、今は男女間における愛情を必要としていないという面もあります)。そういうわけで、ルクリリさんの想いが実を結ぶかどうかは闇に包まれています。なお今のところ成果は挙がっていないようです

メルル氏とサララ氏は姉妹ですが、メルル氏はほとんど家におらず国内外をぶらついているようです。一見するとメルル氏は妹や家のことを顧みないいい加減なお姉さんのようにも見えますが、高価な品物を持って帰って来てココロイシ道具店の財政に貢献することも時々あります。そのため、サララ氏はメルル姉のことを一応それなりに信頼しているようです
364 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 12:58:54.99 ID:1YDuLDNn0
―ユーシリア王宮

ミント「……よし、じゃあ王宮探検しよ!」

フレン「ええっ……!? か、勝手に歩き回ったら怒られちゃうよ! まだローガンおじさんもパティさんも入浴中だし……」

ミント「ミントさまはパティに認められた王族だから問題なし!」

フレン「王族になったわけじゃないでしょ……」

ミント「クロシュちゃんとフメイちゃんも探検したいよね?」

クロシュ「ほえ……? えと……うん……?」

フメイ「気になると言えば気になるかも……」

ミント「ほら! フレンもほんとは探検したい癖に〜」

フレン「うっ……そ、それは……」

ミント「決まりぞ!!」

 *

 コソコソ コソコソ

巡回騎士「」ガションガション
巡回騎士「」ガションガション


スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ ピョンピョン
ネズミミント「〜〜!」ピョンピョン


フレン「あ、合図だ……!」

フメイ「いこ……!」タタッ

 コソコソ タタタタッ

 *
365 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 12:59:54.41 ID:1YDuLDNn0
―ユーシリア王宮
 玉座の間

 豪華絢爛な内装「」キラキラ
 大きくて豪華な椅子「」キラキラ

フレン「こ、ここって……玉座の間じゃ……!?」

ミント「ぎょうざの間?」

フレン「玉座! えっと、普段皇帝陛下がいらっしゃるところだよ!」

 大きくて豪華な椅子「」キラキラ

クロシュ「……今は……いないみたい……?」

フメイ「いないみたい」

フレン「良かった……いや良かったのかな……」

 大きくて豪華な椅子「」キラキラ

ミント「じゃああのでっかい椅子……誰が一番に座る!?」

フレン「ちょっと待って、なんで座る前提なの!?」

ミント「ここまで来て座らないわけにはいかないでしょ!」

フレン「そ、そう言われるとそんなような気も……」

フメイ「クロシュ、座る?」

クロシュ「じゃあ……わたし、座る……!」モニョッ

ミント「クロシュちゃん!」

フレン「……まあ……今は陛下もいないし……?」グルグル

 *

 大きくて豪華な玉座「」キラキラ

スライムクロシュ「〜!」ピョン

 モニョッ

玉座に乗るスライムクロシュ「」チョコン

↓1コンマ
01-90 良い経験になった
91-00 蒼き星の涙
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 13:05:38.57 ID:uq7fJyGro
367 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 14:43:57.85 ID:1YDuLDNn0
玉座に座すスライムクロシュ「……」


ミント「どう? どう?」

スライムクロシュ『……瓶の方が……居心地、いいかも……』モニョモニョ

ミント「あっ瓶ってミントが発案したんだよねっ!? じゃあミントさまの方が皇帝よりつよいってこと!?」

スライムクロシュ『えと……そう、かも……?』モニョモニョ

ミント「わあ〜っ!!」キャッキャ


フレン「え、ミントは何を言ってるの……!?」

フメイ「あ、フレンはスライム語聞き取れないんだ」

フレン「ええっ!?」

フメイ「玉座より瓶の方が居心地良いって、クロシュ」

フレン「そ、そうなんだ……」グルグル

 ☆玉座の座り心地を知りました

 ◇
368 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 14:44:25.80 ID:1YDuLDNn0
―ユーシリア王宮

パティ「全くあなたたちは……もう王族の浴室を使わせてあげないわよ?」

フレン「ごめんなさいっ!!」ペコッ

ミント「ごめんなさい!」ペコッ

クロシュ「ごめんなさい……」ペコッ

フメイ「まあ、べつに……」


ミント(フメイちゃん、こういう時はペコペコした方がオトクだよ!)

フメイ(うっ……理屈はわかるけど……)

ミント(一緒にペコペコしよ!)

フメイ(わかったよぉ……)


フメイ「ごめんなさい……」ペコ

パティ「はあ。小声で話してるのはバレバレだけれど、大目に見てあげる。次からは勝手に出歩かないこと」

フレン「は、はいっ」

ミント「じゃあ勝手じゃなきゃいい!?」

パティ「許可が降りればね」

ミント「じゃあ出歩きたい!」

パティ「だめ」

ミント「ええ〜!? ずるだ! おーぼーだ!」

パティ「先に違反をしたのはあなたたちよ?」

ミント「むむ〜っ!!」


エリオス「元気な声が聞こえると思ったら、君たちだったのか!」スタスタ


ミント「ん〜?」

クロシュ「わっ!」

フメイ「誰?」

フレン「え、エリオス皇帝陛下だよ……!」


エリオス「では私が許可を出そう――王宮を出歩いて良し!」ドン!

ミント「わわっ!?」

クロシュ「わぁ……!」

パティ「はあ……良かったわね、あなたたち。皇帝陛下直々の許可が降りたわ」

 *
369 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 14:45:08.37 ID:1YDuLDNn0
 スタスタ トコトコ

ローガン「はは、皇帝陛下自らが許可をくださるなんて滅多にないことだぞ」

ミント「む〜……皇帝、ミントさまと同じくらいウツワの大きいおじさんかも……」

フレン「なんで皇帝陛下と張り合おうとしてるの……」

 スタスタ トコトコ

エリオス「しかし久しぶりだね、クロシュ。そちらの子は……もしかして君が探していたという――」

クロシュ「うん! フメイちゃん!」

フメイ「ん」

エリオス「なるほど。無事に見つかったんだね、良かった」

クロシュ「んへへ……」

フメイ「ねえ、今フメイたちはどこに向かってるの?」

エリオス「ふふ、それはだね――ここさ」スッ

 扉『栽培室』

フメイ「栽培室……?」

クロシュ「!」


エリオス「ロシュ、いるかい?」コンコン

ロシュ『エリオスさま! はい、わたしはこちらにおります!』モニョモニョ

エリオス「珍しいお客様を連れてきたよ。入っても良いかな?」

ロシュ『めずらしいお客さま……? あ、はい! どうぞお入りくださいませ!』モニョニョ

 ガチャッ キィィ―

 *
370 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 14:46:17.23 ID:1YDuLDNn0
―ユーシリア王宮 ロシュの栽培室

 中央に生えた木「」フサフサ
 部屋中に広がる蔦「」ワサワサ
 あちこちに転がっている蔦に覆われた原木「」ドン
 原木に生えた色とりどりの様々なキノコ「」ピョコン

ロシュ「いらっしゃいませ、エリオスさま――わわわっ、クロシュちゃん!!?」モニョニョニョ!?

スライムクロシュ『ロシュちゃん!』モニョニョ

ロシュ「んわわ〜っ!!」ピョンピョン


フメイ「クロシュ……いろんなとこで友達を作ったんだ……」

ローガン「うむ。クロシュくんはやや口下手だが、相手とすぐに仲良くなれる気質の持ち主のようだ」

 *

 採れたてきのこ「」ドッサリ

ロシュ「どう……? おいしい……?」

スライムクロシュ『ん! おいしい』モニョモニョ モグモグ

ロシュ「えへへ、良かったぁ。あの時は一本しか食べさせてあげられなかったから、今度はいっぱい食べてね……!」

スライムクロシュ『ん……!』モニョニョ モグモグ


ミント「ねえ、ロシュとクロシュちゃんってなんで名前が似てるの?」

ロシュ「あ、いわれてみればそうかも……?」

スライムクロシュ『もしかして……ロシュちゃんは、クロシュヴィアちゃんから……?』

ロシュ「クロシュヴィアちゃん……そうかも……わたし、クロシュヴィアちゃんからお名前をちょうだいしたのかも……?」

スライムクロシュ『わ〜』

フメイ「クロシュは通りすがりの精霊に付けられた名前だけど、それも元はクロシュヴィアなのかな?」

ロシュ「……そうだとしたら……わたし、クロシュちゃんのおねえさん……!?」

スライムクロシュ『わっ……そうなの?』

フメイ「えっ……? う、うーん……どうなんだろ……」

ロシュ「よおし……じゃあクロシュちゃん、今日はいっぱい食べてってね……! おねえちゃんスライムのロシュが、許可します……!」

スライムクロシュ『んわわ……!! ロシュおねえちゃん……!!』モニョニョ キャッキャ

ミント「さっきもいっぱい食べてって言ってたよ!?」

フメイ「おねえちゃん要素ってどこ……?」


↓1コンマ
01-10 ???
11-90 いっぱいたべた
91-00 蒼き星の茸
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 14:55:45.27 ID:WzZcT05X0
372 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 15:33:08.36 ID:1YDuLDNn0
 モニョモニョ モグモグ
  モニョモニョモニョ モグモグモグ

スライムクロシュ『ごちそうさまでした……』モニョニョ

エリオス「ごちそうさまでした。いつも通り美味しかったよ、ロシュ」

ロシュ「良かったです……! またいつでも食べに来てくださいませ……!」

フメイ「きのこ……生で食べてもおいしいんだ」

ミント「フレン、今度森できのこ狩りしよ!」

フレン「あ、うん。小鬼の活動としてやるのもいいかも」

ローガン「野外で採れるキノコには命に関わる毒を持つものも少なくない。キノコに詳しい者を同行させるのが良いだろう」

フレン「ヒューベルトさんって詳しかったりするかなあ」

ミント「アルのアネゴなら詳しいかも!」

 ☆おいしいきのこをいっぱい食べて元気になりました
  本日および明日の行動終了時まで、戦闘コンマに+15が加算されます

 ◇
373 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 16:41:43.65 ID:1YDuLDNn0
 ―幕間―

 数ヶ月前――

―北部地方
 吹雪の凍原


 吹雪「」ビュオオオオオオ――!!!!


僧侶「う、うう……寒い……!!」ガチガチ

クロシュヴィア「わたしが眠りに就く前は……ここら辺は、緑溢れる穏やかな気候だった気がするんだけど……」

僧侶「この北部地方は、だいぶ昔に吹雪の魔王っていう魔王が暴れ回った影響で気温がかなり下がったままらしいです……!」

クロシュヴィア「すごいなあ……」

僧侶「ほ、本当にこの辺りなんですか……!? 見つかる前に凍死しそうなんですけど……!」

クロシュヴィア「うん……かなり近いはず……あっ」


 浮遊する謎の扉「」フヨフヨ


クロシュヴィア「見つけた」

僧侶「……えっ!? なんですか、この扉!?」

クロシュヴィア「さあ……。一つ確かなのは……この扉から、記憶の魔王と同じ波長が感じられるってこと……」

僧侶「……!」

クロシュヴィア「この扉をくぐれば……記憶の魔王が収集し続けている膨大な知識に触れられるはずだよ……。行こ」

僧侶「ちょ、ちょっと待ってください! 魔王の体内に入るようなものですか!? 危ないんじゃ!?」

クロシュヴィア「この扉からは、悪意とか害意みたいなものは全然感じられない……。たぶん……知識を得ること以外には本当に興味がないんだと思う……。もしくは……」

僧侶「もしくは……?」

クロシュヴィア「……既に……この世界で得られうる知識の全てを収集し尽くしてしまって……一切のやる気を失っている状態……なのかも……」

僧侶「ええ……? 得られうる知識の全てを収集し尽くすなんて、そんなこと現実的に可能なんですか……?」

クロシュヴィア「さあ……。でも私たちが前にしている扉は、理屈・法則を超越した魔王という存在……現実的な物差しで測れる相手じゃないのは、確かだね……」

僧侶「そ、それはまあそうですけど……」

クロシュヴィア「さあ、行こ……。世界を救う答えが、あの扉の向こうにあるかも」

僧侶「……わかりましたよ! 行ってやりましょうとも! どの道このままじゃ凍死です!」ザッ

 ガチャッ
 浮遊する謎の扉「」ギィィィ…

 ◆
374 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 16:49:10.26 ID:1YDuLDNn0
―ユーシリア帝国 休暇5日目

◇クロシュ[あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:虹晶の耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇フメイ [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*1    蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
運命賽*1       大きな巻き貝      精霊の印
会心賽*1       闇の欠片        溶岩石のアミュレット
反魂丹*1       踊り子の双剣      太陽のメダリオン
属性大全        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国滞在許可証
魔王図鑑        ダイヤメリケンサック  風船印のパラシュート
大魔女サイン*1    パラサイトソード    ラティア勲章
ステライト鉱石                 ユーシリア王家の紋章
晴れ乞い傘                   姫巫女の感状
ヒヒイロカネ                  巡礼者の十字
                        冒険者証(ランク1)
                        メルルの帽子
                        暗黒優待券

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・特になし

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  剣技[00/04] 魔法[00/16] 防御[00/09]
……………………………………………………………………………………
375 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 16:51:46.70 ID:1YDuLDNn0
―朝
 ユーシリア大図書館 司書室

 チュンチュン

使い魔「おはようございま〜す。昨晩はぐっすり寝られました?」

クロシュ「おはよ、ございます……!」

フメイ「うん。ふかふかだった」

使い魔「それならベッドメイキングした甲斐があるってもんです」

フメイ「ありがと」

使い魔「どういたしまして! パティ様のお客様ならお泊り自由なのでいつでも遊びに来てくださいね〜」

クロシュ「うん!」


休暇5日目。今はユーシリア帝国にいます
↓1 今日はどこに行く?
01.集落に一旦帰る
02.魔族国
03.緑の国フォレスティナ
04.港湾都市ウォーターポート
05.トコナツ火山島
06.芸術都市ミュージア
08.国際商業都市イスファハーン
10.浮島国ラティア・ヘイヴン
13.セイントレア王国
00.その他(自由安価。行けない場所へは行けない)

↓1コンマ
01-20 平和な時間はおわり
21-00 本日の自由行動へ
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 16:52:24.02 ID:0V4M2Yd+O
02
377 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 17:35:35.60 ID:1YDuLDNn0
―上空

ジェット気球クロシュ「〜〜!!」ボシュウウウウウッ

 ◆

―魔族国 公園

 ワイワイ キャッキャ

気球クロシュ「〜〜」フヨフヨ

 トスン…ポン!

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

フメイ「魔族国……少し久しぶりかも……」スト


聖女「クロシュさん! フメイさん!」タッタッタッ
淫魔の幼女「クロシュちゃん〜!」トテトテ
魔族の子供「クロシュちゃん!」トタトタ
魔族国スライム「〜〜!」モニョモニョ ピョンピョン


スライムクロシュ「!」モニョッ

 *

聖女「わあ、諸国漫遊の旅を……!?」

淫魔の幼女「いいな〜! 今度わたしも連れてって!」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ


 ワイワイ キャッキャ


魔族国スライム「…………」モニョ…ニョ…

 デロデロ…

溶ける魔族国スライム「」デロロ…


スライムクロシュ「………!!?」モニャニャ!?

フメイ「えっ……!?」

魔族の子供「す、スライムちゃん!?」

淫魔の幼女「どうしたの!? ねえ……!?」


溶けていく魔族国スライム「」デロロロ…
378 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 17:36:16.06 ID:1YDuLDNn0
 ドクン――


スライムクロシュ「〜〜…」デロ…


フメイ「……!? クロシュっ……!!」


スライムクロシュ「……!!」モニョニョ…グググ…!!!


魔族の子供「も、持ちこたえた……!? クロシュちゃん、大丈夫……!?」

スライムクロシュ「…!!!」モニョニョニョ…ググググ…!!!!

淫魔の幼女「でも、スライムちゃんが……スライムちゃんがぁ……!!」ポロポロ


溶けていく魔族国スライム「」デロロロ…

 デロロロロ…

溶けて消える魔族国スライム「」シュウウウン――…


聖女「あ、ああ……そんな……!!」

淫魔の幼女「あっ……やだ、やだ、やだああああっ!!!!」ポロポロ


 ドクン――


フメイ「……っ……フメイ、も……!?」ググ…デロロ…

聖女「そんな、フメイさんまで……!? 一体、何が……!!?」


 ヒュオオオオオ――…
 モニョモニョ…ポン!!


「……流石だね……わたし自ら、来てあげて正解だったみたい……」ヒタヒタ


スライムクロシュ「……!!?」モニャニャ!?


クロシュヴィア「久しぶり……クロシュちゃん……。お迎えに来たよ……」ヒタヒタ
379 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 17:38:44.48 ID:1YDuLDNn0
聖女「クロシュヴィアさん……!!?」

フメイ「あなたが……クロシュ、ヴィア……!?」グググ…

クロシュヴィア「そうだよ……。久しぶり、聖女ちゃん……。そして初めまして、フメイちゃん……。いつもクロシュちゃんを守ってくれて……ありがとうね……」

 グググ…モニョニョニョ…ポン!!

クロシュ「クロシュヴィア、ちゃん……!!!」グググ…

クロシュヴィア「わあ……この状態で擬態までできるなんて、本当にすごい……。流石はクロシュちゃん……」

聖女「クロシュヴィアさん!! あなたが、あなたが何かしたのですか!!?」

クロシュヴィア「そうだよ……。まず手始めに……一番溶けやすいスライムのみんなを、星に還してるところ……。大丈夫……みんな、星に還ってるだけで……痛かったり、苦しかったり、寒かったりすることはないからね……」

クロシュ「クロシュヴィア、ちゃん……!!!!」グググ

クロシュヴィア「あとね……それだけじゃ、ないよ……」スッ


白い影のスライム『』モニョッ
白い影のスライム『』モニョッ
白い影のスライム『』モニョッ


聖女「し、白い……影の、スライム……!?」

クロシュヴィア「ぶつかっても消え去ったりしないから安心して。その代わりに――」


白い影のスライム「」ピョンッ

魔族の子供「えっ……うわっ!」

 ドチャッ
 デロデロ…

溶ける魔族の子供「あ……ぼく、溶けて……」デロデロ…


淫魔の幼女「やだっ……やめて、やめてえっ……!!!」


溶けていく魔族の子供「……でもほんとに……全然痛くも、苦しくも……ないや……。むしろ……あったか――」

溶けて消える魔族の子供「」シュウウウン――…


クロシュヴィア「あの子たちに触れられると……スライムみたいに、星に溶けられるの」


淫魔の幼女「あああああああああ!!!!!」ポロポロ


クロシュヴィア「ごめんね……。すぐに、一緒になれるから……」スッ


白い影のスライム『』ピョンッ

淫魔の幼女「あ―――」


クロシュ「……!!」グググ


↓1〜 先取3票
1.一緒になれるなら……
2.淫魔の幼女をかばう
0.自由安価(票数は内容ごと)
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 17:40:14.48 ID:WzZcT05X0
0吸血鬼姉妹にヘルプコールする
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2025/12/06(土) 17:44:32.71 ID:uEbCv5Jo0
【極限検証】しっこグビグビ人間/人間は何リットルまで尿を飲めるのか!?
https://www.youtube.com/watch?v=mdaD4tI35qU
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 17:53:24.37 ID:+B8a96s6O
>>380
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 17:56:01.98 ID:6hxO7weCo
>>380
384 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 18:12:13.68 ID:1YDuLDNn0
クロシュ(…………)

クロシュ(一人……取り残されて、泣くよりも……みんなで一緒に溶けちゃった方が……良い気もする……)

クロシュ(でもそれは……あの子自身が、決めることかも……)

クロシュ(…………)

クロシュ(わかんない……。どうしたら……)



迫る白い影のスライム「」――

淫魔の幼女「――」



クロシュ(あ……もう、間に合わな――)


↓1コンマ
01-20 ???
21-50 間に合わなかった
51-80 フラナが間に合った
81-95 姉妹
96-00 一族
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 18:16:12.19 ID:bnd9xlUxO
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 18:17:47.79 ID:6hxO7weCo
急にコンマさんがデロデロに……!
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2025/12/06(土) 19:27:51.68 ID:ZZ8MfVXuo
『楽天カップ/ストームランダー
&ミニゲーム』[12/6]
▽攻城戦TPS/Warlander新作
「ストームランダー」β版
×よしなま×みゃこ
×よしひさ(館山5人衆/鈴木義久)
(17:58〜)

https://www.twitch.tv/kato_junichi0817
388 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 20:53:34.05 ID:1YDuLDNn0
 ギュンッ!!!!


クロシュ「!!」


 ドンッ!!


淫魔の幼女「ひゃっ」コテッ


フラナ「間に合った――!」


 ドチャッ
 デロデロ―


溶けるフラナ「とは、言えないわね……」デロロ…


クロシュ「フラナ、さん……!!」

聖女「フラナさん!! まさか、そんな……!!!」

淫魔の幼女「あ……え、ぇ……?」


溶けるフラナ「……魔力による抵抗は無意味……少なくとも、今すぐこの融解に対抗する術式を組み上げるのは不可能ね……」デロデロ…グググ…

聖女「フラナさん!! いけません、今あなたが溶けてしまったらこの国は……!!!」

溶けるフラナ「うるさいわね……私だって溶けたくて溶けるわけではないわ……。でも……ふふ、そんなに怖くないのよね……。母上もいるし、フレメアもいるから……もうこの国は、大丈夫って信じられる……」デロデロ…

クロシュ「フラナさん……!!!!」

溶けるフラナ「クロシュ……イリスのやつに伝えておいてくれるかしら……? 本日をもってあなたはバイオレット道場を卒業、今後も精進するように、って」デロデロ…

クロシュ「う、うん……!!」

溶けるフラナ「それと……母上とフレメアに、ごめんなさい、後を頼む、永久に愛している、と……」デロデロ…

クロシュ「うん、うん……!!」

溶けていくフラナ「そしてクロシュ……! あのクロシュヴィアをどうにかできるのは……たぶん、あなたしかいないわ……。でもあなたはデロデロの提唱者であり、今なお迷い続ける幼き求道者……。何を為すか、どうしたいか……その答えは、あなた自身が探すのよ……!!」

クロシュ「うん……!!」

溶けていくフラナ「ふっ……それで、もしこの世界のことを……ちゃんと好きだって、思えるなら……。いえ……やめておきましょう……。さっきあなた自身に探せと言ったばかりだもの……。誘導はしないべきね……」

クロシュ「……?」

溶けて消えゆくフラナ「ふふっ……やれることは、やったわ……後は、皆に―――……」シュウウウ―

クロシュ「あ――」


溶けて消えるフラナ「」シュウウウ――


クロシュ「フラナ、さ……」


  シュウウウン―――……


 ▲魔族国臨時指導者フラナ・バイオレットが星に溶けました
389 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 20:54:41.46 ID:1YDuLDNn0
クロシュヴィア「フラナ・バイオレット………いきなりこんなビッグネームに溶けてもらえたなんて……幸先がいいね……」

聖女「クロシュヴィアさん……!! なぜ、突然このようなことを……!!?」

クロシュヴィア「突然……? 聖女ちゃんも……デロデロの教えは、知ってるよね……?」

聖女「……!!」

クロシュヴィア「今こうしている間にも……この世界では、おびただしいほどの悲しみが生まれているの……。全てを救うには……こうするしか、ないから……」

フメイ「でも……溶けたくないやつも、いる……!!」

クロシュヴィア「そうだね……。でも……これ以上苦しみたくも、悲しみたくもない子たちだって……この世界には大勢いるの……。デロデロはただ、甘い終わりをもたらすだけ……。溶けちゃえば……楽になれるの……」

クロシュ「クロシュヴィアちゃん……」グググ…

クロシュヴィア「クロシュちゃんは、ものすごく優しいから……。それをわかっていながら、デロデロを拒む人の我儘まで、聞いてあげちゃうんだよね……。それは……とても尊い心……。だけれど……」スッ

白い影のスライム「」モニョッ
白い影のスライム「」モニョッ
白い影のスライム「」モニョッ

クロシュヴィア「きっと……わたしの、最大の敵になる……。だから……こうして、今お迎えに来てあげたの……」

白い影のスライム「」モニョッ
白い影のスライム「」モニョッ
白い影のスライム「」モニョッ

クロシュ「……!!」ググ…

フメイ「取り、囲まれた……」グググ…

白い影のスライム「」モニョッ
白い影のスライム「」モニョッ
白い影のスライム「」モニョッ

クロシュヴィア「大丈夫……。わたしの中で、永遠の安寧に身を委ねて―――……」スッ

白い影のスライム「」ピョンッ
白い影のスライム「」ピョンッ
白い影のスライム「」ピョンッ


クロシュ(……間に合わない……)

クロシュ(溶けちゃえば、いい……? クロシュヴィアちゃんの、言う通り……)

クロシュ(でも……)

クロシュ(フラナさんと、約束した……。イリスさんと、フリューゲルさんと、フレメアさんに……伝えなきゃ、いけないこと……)

クロシュ(わたし自身が……考えること……)

クロシュ(まだ……まだ、終われない……!!)グッ


 ラティアの大盾「」ガシン!!
 守護結界「」シュインシュイン!!

白い影のスライム「」ベチッ
白い影のスライム「」ベチッ
白い影のスライム「」ベチンッ…モニャニャ


フメイ「クロシュ……!!」

淫魔の幼女「クロシュちゃん……!!」

聖女「大きな盾と、結界……!?」

クロシュ「んゅ……!!」グググ


クロシュヴィア「クロシュちゃん自身の力に依らない、盾の結界……。この土壇場で、よく最適解を導いたね……。でも……」スッ


 守護結界「」シュインシュイン…


クロシュヴィア「長くはもたないよね……ベスティアの結界にそっくりだもん……」
390 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 20:55:37.57 ID:1YDuLDNn0
クロシュ「……!」グググ…

フメイ「クロシュ、気球を出せる……!? フメイが飛ばす……!!」ググ…

クロシュ「フメイちゃん……! でも、フメイちゃんも……!!」グググ

フメイ「ここでやらなきゃ、みんなやられる!!」

クロシュ「……わかった!!!!」


クロシュヴィア「させない……みんな、突撃して」スッ


白い影のスライム「」ピョンピョンベチッ
白い影のスライム「」ピョンピョンベチッ
白い影のスライム「」ピョンピョンベチンッ

 守護結界「」ギギギギ…バシュウン――

 モニョモニョポン!!

気球クロシュ「〜〜…!!!」モニョニョニョ…!!!!

フメイ「みんなクロシュに乗り込んで!!!!」

聖女「はい! さあ、あなたも……」

淫魔の幼女「えぐ、えぐ……うん……」エグエグ


フメイ「出すよ……!! えやあああっ!!!」カッ!!!!


ジェット気球クロシュ「〜〜〜!!!!」ボシュウウウウウッ!!!!


クロシュヴィア「逃さない……!!」ビュオオオオオッ!!!!


白い影の風スライム「」ビュオオオオッ
白い影の風スライム「」ビュオオオオッ
白い影の風スライム「」ビュオオオオッ

 ベチンッ ベチンッ

ジェット気球クロシュ「〜〜〜〜!!!!」モニャニャニャニャ!!!!


淫魔の幼女「わっ、わああああっ!!」

聖女「風に乗って白い影のスライムさんたちが、体当たりしてきてます!!」

フメイ「うぐうううっ……!!!! クロシュ、耐えて……!!!!」ゴオオオオッ


ジェット気球クロシュ「――」

 カッッッッ!!!!
 不滅の炎ジェット「」ゴオオオオッ!!!!

ジェット不死鳥クロシュ「コケコッコォォォォ!!!!」バシュウウウウウウッ!!!!


クロシュヴィア「……!!? あれはクローディアの炎……!?」

クロシュヴィア「……」

クロシュヴィア「逃げられちゃった……。まあいっか……」

クロシュヴィア「クロシュちゃんの力の大部分は……デロデロにできたもん……」


 ▲クロシュヴィアから敗走しました

 ▲白い影のスライムに叩かれ、力と装備と道具の多くが星に溶けました

 ▲デロデロ抵抗中に無茶をしたことでフメイちゃんの力も大部分が星に溶けました

 ◆
391 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/06(土) 20:56:56.35 ID:1YDuLDNn0
少し早いですが本日はここまで。次回、敗残スライムたち編からとなります

楽しく愉快な休暇を過ごしていた矢先、突然のクロシュヴィアの急襲によって甚大な被害を受けたクロシュたちと魔族国。魔族国は何名かの市民と指導者のフラナ・バイオレット氏を失い、クロシュとフメイも深手を負って敗走することとなった。
クロシュヴィアの目的はただ一つ。世界全てをデロデロに溶かして永遠の平和を――甘き終わりをもたらすこと。それは提唱者たるクロシュ自身が最も知っていることであり、かつ理解できることでもあった。そして、クロシュヴィアが性急に事を運ぼうとする理由もまた――
力を失って敗走せしあかちゃんスライムにできることなど、あるのか―――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 22:50:09.82 ID:GkXJfKruo
おつでした
平和が儚く散ってしまった…
フラナさん、最期まで良い先生だったな、どうか安らかに……
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 23:25:47.01 ID:nZvHiH6AO

平和なユーシリア探検から一転してコンマが腐ってしまわれた
運命賽案件じゃないからまだセーフのはず…!
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/06(土) 23:59:09.31 ID:uq7fJyGro

フリューゲルこれ親友が娘殺しって心中凄そう
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/07(日) 08:41:39.96 ID:plmn4o6o0
おつ・・・
フラナ考案者ですがこの展開はやっぱつれぇわ・・・
でもまだ希望は残されてる・・・よね?
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/07(日) 14:40:39.98 ID:pACGuCzGO

なんかとんでもない事になったな。<<390の「力と装備と道具の多くが星に溶けました」と書いてあったけど、まさか運命賽や会心賽も消えたということなのかな?
397 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 17:51:44.34 ID:19zHOAxN0
平和とは儚いものなのかもしれません。しかしながら、全てがデロデロに溶ければ永遠に揺らぐことのない平和が訪れるという意見もあります
フラナ先生は良い先生でしたが、クロシュヴィアさんの不意打ちめいたデロデロ攻撃には対処できなかったようです。なおデロデロ化は苦痛を伴わないため、実際それは救済であるという考え方もあります。フラナさんは痛みや苦しみを感じることなく安らかに溶けることができたように思われます

ユーシリアではキャッキャと楽しく探検していたクロシュたちでしたが、実際コンマが急激に悪くなったのは確かかもしれません。コンマとはいつも理不尽なものです
そして実のところ運命賽が転がる案件ではなかったため、フラナ先生の存在が不可逆的かつ永久的に失われたとはまだ言い切れない段階かもしれません。状況を注視していくのが良いでしょう

クロシュヴィアは友達想いなところがあるそうですが、フラナさんのことを友達の娘だとは特に意識していなかったようです。そして実のところフラナさんら姉妹が生まれたときクロシュヴィアちゃんは風になっていたため、バイオレット家の家庭事情を知らない可能性もあります。どちらにせよデロデロになるのは良いことなので問題なし、と考えるかもしれません
なおフリューゲル氏は精神的にデロデロかもしれません。おいたわしいことです

フラナ氏は淫魔の幼女ちゃんを守ってデロデロになりましたが、クロシュヴィアちゃんに言わせればデロデロになるのは良いことだそうです。苦痛に満ちた死を迎えるのに比べればデロデロ化はまだだいぶ良いかも、とリリーツィア氏も思っているそうです
しかしながら上の方でも書いた通り、運命賽が転がっていないことを踏まえると、まだフラナ氏の運命は潰えていないと言えるかもしれません。それは実のところ、急にデロデロになってしまった魔族国スライムちゃんや魔族の子供くんにも言えるでしょう
なおデロデロ化は良い運命なのだから覆す必要がなく、運命賽が転がらないのも当然である――という意見もあります

力と装備と道具の多くは星に溶けましたが、持ち物の全てが星に溶けたということではありません。その辺りはおいおい判明していくこともあるかと思われます。注視していくのが良いでしょう
398 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 17:52:11.42 ID:19zHOAxN0
―朝
 集落の診療所

 チュンチュン

クロシュ瓶「!」モニョッ!

クロシュ瓶「……?」キョロキョロ

 スタスタ

魔族の医者「目が覚めたようだな、クロシュ」スタスタ

クロシュ瓶『イーシャさん……! えと、フメイちゃん、聖女さんたち……!!』モニャニャ

魔族の医者「聖女と淫魔の子については大事ない。フメイは大きく消耗していたが命に別状はなかった。安心すると良い」

クロシュ瓶『……ん…』モニョ

魔族の医者「スライムの君ならば、自分の体の状態がわかるはずだ。少し自分の体調を確かめてみると良い」

クロシュ瓶「……」


クロシュ(……みんなからもらった……たくさんのものが……見当たらない……)

クロシュ(………お腹の容量も……すごく、減った気がする……)

クロシュ(……あれ? でも、今すぐデロデロになりそうな感じは……もう、ない……?)


魔族の医者「そこに気が付いたか。それについては君もよく知っている、ある人物の尽力によるものだ」


 パタパタパタ!!


妖精「クロシュ!! 気が付いたの!?」パタパタパタ!!

クロシュ瓶『わ……! 妖精さん……!』

 *

妖精「そう。私がクロシュの体に、デロデロ化を阻害する結界を張ったの。即席だから過信は禁物だけどね」

クロシュ瓶『ありがと、妖精さん……!!』

妖精「……うん。ただしこれは阻害するだけで完全に防止できるわけじゃないから、その瓶から出て活動する時は十分に気を付けて」

クロシュ瓶『うん……! えと、じゃあ、みんなも無事……?』

妖精「……」

魔族の医者「……集落スライム、黄色スライム、灰色スライムは、間に合わなかった。セイン、フレア、アイスも危機的状況だったが、妖精の結界によりなんとか一命をとりとめている」

クロシュ瓶『……』

妖精「……クロシュとフメイが軽症だったのは、不死鳥の羽根の加護があったからだと思う。でも……」

 煤けた不死鳥の羽根「」プスプス…

クロシュ瓶『!?』モニャッ!?

妖精「……かなり力を使い果たしちゃってる……。まだ完全に火が消えたわけではないけれど、もう前みたいには使えないかも……」

クロシュ瓶『……』モニョニョ…

 ◇
399 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 17:52:55.88 ID:19zHOAxN0
―集落の診療所
 病室

 コンコン ガチャッ

クロシュ「……!」トコトコ


フメイ「あ、クロシュ……!」

ベッドに伏せるアイス「……」zzz

ベッドに伏せるフレア「……」zzz

ベッドに座るセイン「……クロシュ。良かった、無事に目が覚めて」


クロシュ「セインちゃん……フメイちゃん……」

セイン「僕たちなら大丈夫だ。妖精がかけてくれた結界のお陰で、なんとか保てている」

クロシュ「……うん」

フメイ「フメイたち、セインたちより軽いみたい……」

クロシュ「……うん」

セイン「……すまない、こんな体たらくで」

クロシュ「んーん……! セインちゃん、いつも、がんばってる……!! だから、えと……お互いさま……!!」

セイン「……ありがとう」

 ◇

―集落の広場

 ヒュオオオオオ――…

クロシュ「……」

 ――集落のスライム『〜〜♪』モニョモニョ キャッキャ
 ――黄色スライム『〜〜!』モニョニョ ピョンピョン
 ――灰色スライム『〜〜』モニョモニョ

クロシュ「……」

クロシュ(魔族国の、みんなと……フラナさんだけじゃ、なくて……)

クロシュ(……世界中で……スライムのみんなが……デロデロに、なってるんだ……)

クロシュ(………)

クロシュ(こっち側に、残されたわたしたちは……さびしい、けれど……)

クロシュ(……みんな……クロシュヴィアちゃんの中で、溶け合って……しあわせ……?)

クロシュ(…………あれ……?)

クロシュ(クロシュヴィアちゃん……星に溶けるって……言ってた……?)

クロシュ(えと……どういうことだろ……?)


聖女「クロシュさん」スッ

クロシュ「わ! 聖女さん」

聖女「良かった……お目覚めになられたのですね」

クロシュ「うん……」

聖女「………もうご存知かと思いますが……今、世界中でスライムが姿を消しているそうです」

クロシュ「……」

聖女「そして代わりに……各地で白い影のスライムが出没するようになり、大きな被害を出しているのだとか……」

クロシュ「……!」

聖女「………どうすれば……クロシュヴィアさんを、止められるのでしょう……」

クロシュ「……」

 ◇
400 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 17:54:03.13 ID:19zHOAxN0
―???

 空に浮かぶ白い光「」ユラユラ

 地上に瞬く無数の光「」チカチカ


クロシュ「……」キョロキョロ

 シーン…

クロシュ(……ここにも……スライムさんたちが、いなくなっちゃった……。みんな……もう、星に溶けたのかも……)

クロシュ(…………あれ?)



  遠くに見える大きなデロデロ「」デロデロ



クロシュ(……あのデロデロ……前は、なかったかも……。あの方角は……)



ブラッド「クロシュ!」モニョッ

クロシュ「わっ! ブラッドちゃん!」モニョッ

ブラッド「一体何が起きてる!? なんでおまえは無事なの!?」モニョモニョ!

クロシュ「え、えと……」モニョニョ…

 カクカクシカジカ―

 *

ブラッド「伝説スライムのクロシュヴィア……あの白い奴の仕業ってこと」

クロシュ「うん……。ブラッドちゃんは……だいじょうぶ……?」

ブラッド「当たり前でしょ。溶けないように自分を維持するくらい――」

 デロデロ…

ブラッド「!!」デロロ…

クロシュ「わわ……! えと、ちょっと待ってね……妖精さんの結界……おすそわけ、する……!」

 *

 モニョモニョ…モニョモニョ…ポン!

ブラッド「……!」

クロシュ「……えと……どう……?」

ブラッド「まぁ……ちょっとは楽になったんじゃないの」

クロシュ「んへへ……」

ブラッド「………礼は言わないよ。おまえが勝手にやったことだし」

クロシュ「うん」

ブラッド「……本当に調子狂うやつ……。おまえ、これで元気になったあたしがおまえの知ってる人間とかを殺したらどうするの?」

クロシュ「え……!? え、えと……やめて、ほしい……!」

ブラッド「……アホでしょ、おまえ」

クロシュ「んゅ……」

ブラッド「まあいいや。この結界が必要なうちはなるべく大人しくしといてやる」

クロシュ「わ……!」

ブラッド「おまえの方も、簡単に溶けんじゃないよ。スライムがあたしとおまえとクロシュヴィアのアホだけなんてのもつまらない」

クロシュ「うん……! ブラッドちゃんも、おきをつけて」

ブラッド「はいはい」

 ◆
401 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 18:02:01.35 ID:19zHOAxN0
―集落の診療所

妖精「つまり――星脈が乗っ取られたの。クロシュヴィアに」

アリシラ「……!!? そんなこと可能なの……!?」

妖精「……実際に乗っ取られてるから、可能だったってこと。具体的な手段はまだ調査中だけど……」

魔族の医者「……世界樹の精霊とは意思疎通が可能なのか?」

妖精「……白影スライムの出現と同時に、世界樹の精霊も姿を消した……。それ以来一度も出てきてない」

魔族の医者「ふむ……。世界樹の精霊の言葉が聞けぬとなると、星脈の状態把握も難しいか」

妖精「そうなんだよ……。世界中の星脈を虱潰しに調査なんてしてたらとんでもない時間がかかっちゃうし……」

アリシラ「悠長にしていたらさらに別の手を打ってくる可能性もあるよね」

妖精「うん。だから急がなきゃならないんだけど……急ぐ為の情報も不足してて……」

 カチャッ

クロシュ「……」トコトコ

妖精「クロシュ!」

アリシラ「体はもう大丈夫なの?」

クロシュ「うん……。えっと……星脈のお話……してた……?」

魔族の医者「いかにも。もしかして何か手がかりがあるのか?」

クロシュ「うん……」

 カクカクシカジカ…

妖精「あ……! そっか、クロシュは星脈を通じて遠くのスライムとお話ができるなんて特技があったんだった!」

クロシュ「うん……。それで……おおきいデロデロが……遠くに、あった……」

魔族の医者「ほう……! では具体的な場所を割り出してみよう!」スッ

 地図「」ポン
 ペン「」ポン

 *

妖精「これは……オリシン王国?」

魔族の医者「恐らくそのようだ」

アリシラ「じゃあそこに、クロシュヴィアたちが……!?」

クロシュ「……わかんない。でも……なにか、ある……とおもう」

 ☆次の目的地はオリシン王国になります

 ◆
402 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 19:49:11.69 ID:19zHOAxN0
―集落 休暇最終日

◇クロシュ[あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:なし       飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*1    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*1       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・特になし

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  剣技[00/04] 魔法[00/16] 防御[00/09]
……………………………………………………………………………………
403 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 19:52:30.58 ID:19zHOAxN0
 数日後――

―朝
 集落の広場

フメイ「……」チリッ

 火「」ポフッ

フメイ「………」


クロシュ「フメイちゃん! 調子、どう……?」

フメイ「……あんまり。まあ……旅の途中で、取り戻す」

クロシュ「うん……。無理、しないでね……」

フメイ「クロシュこそ……。同化、あんまりできなくなったんでしょ」

クロシュ「なんか……すぐ、疲れちゃって……」

フメイ「戦いはフメイに任せて。前みたいに」

クロシュ「んゅ……」


セイン「……すまない。僕が万全なら……」

クロシュ「んーん! セインちゃんたちには……ここ、守って欲しい……!」

フレア「うん……! クロシュちゃんたちが帰って来る場所は、絶対に守り抜くよ……!」

フメイ「お願い。集落スライムと、黄色と灰色のことは……フメイとクロシュが、絶対、取り戻す……!」

クロシュ「うん……!!」

セイン「頼む……」


アリシラ「セインくんたちの体調管理は私とイーシャさんに任せて! 万が一の時は生命分配で無理矢理生き返らすから!」

魔族の医者「うむ。クロシュとフメイも妖精の言うことはしっかり聞くように。君たちもデロデロの危険から完全に免れたわけではないのだから」

クロシュ「うん……!」

フメイ「わかってる……。妖精、よろしく」

妖精「こちらこそ! あなたたちが一緒だと私も心強いよ、よろしくね」パタパタ


集落の子供「あたちたちも守るよ! クロシュちゃんたちとスライムちゃんたちが帰る集落を!」
 木刀「」ブンブン!

集落の若者「おうよ! 俺たちも鍛えてるから安心して行って来いよな!」
 拳「」シュシュシュッ!

集落の老婆「ほっほっほ、若い者たちには負けたくないのう」
 薙刀「」シュビビビビッ!

アリシラ父「はっはっは、私も子供たちには負けないぞ〜!」
 魔導散弾銃「」ジャキッ!

アリシラ母「うふふ、私も負けないわよ〜」
 暗黒の杖「」ジャキッ!
404 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 20:03:06.67 ID:19zHOAxN0
聖女「……あの、ところで本当に、私も同行してよろしいのですか……?」

妖精「うん。というかむしろ聖女の方こそ大丈夫なの? 魔族国の教会とか」

聖女「はい。魔族国教会には父が……原理派の元大司祭が着任致しまして、私はしばらく休暇を頂くことになっていたのです。そんな折にこの騒動がありまして。一応、元大司祭にも事の次第はえてあります」

妖精「それならまあいっか。こっちとても、人間の大人がいてくれるといろいろ融通が効くから助かるんだよね。ロイエ教の神官なら信頼も得られやすそうだし」

クロシュ「うん! 僧侶さんのこと……一緒に、探そ……!」

聖女「はい……! ありがとうございます、クロシュさん。一緒に探しましょう……!」


淫魔の幼女「……聖女さんも、クロシュちゃんも……行っちゃうの……?」

聖女「はい……。でも大丈夫、必ず帰ってきます。あの子たちも連れて……」

淫魔の幼女「……! ねえ……ほんとに、助かるの……? またみんなで、遊べる……?」

クロシュ「うん。クロシュヴィアちゃんのやり方が……わたしと、同じなら……きっと……たぶん……絶対……!」

淫魔の幼女「……ぜ、絶対だよ……約束、だからね……。みんなと、一緒に……絶対、帰って来てね……!!」

クロシュ「うん……!!」


クロシュ(……みんなのことも……フラナさんのことも……きっと、引っ張り出せる……!)

クロシュ(………それが、正しいことなのか……まだ、わかんないけど……。でも……溶けちゃった人のことで……悲しむ人も、いるから……)

クロシュ(まずは……みんな、引っ張り出して……。改めて……デロデロになるか、考えるのも……遅く、ない……!!)

 ☆妖精と聖女が旅の仲間となりました

 *

アイス「………」

クロシュ「アイスちゃん……もう、だいじょうぶ……?」

アイス「ふん……。どうせ……アイス、肝心なときにデロデロになってる……役立たずだもん……」プイッ

クロシュ「アイスちゃん……」

アイス「…………」

クロシュ「…………」

アイス「……」ジワワ

クロシュ「!」

アイス「……黄色たちのこと……ぜったい、ぜったい、とりもどして……」ジワワワ

クロシュ「……うん! 絶対……! 約束……!!」

アイス「…………じゃあ、これ……」スッ

 氷スライムの欠片「」ポン

クロシュ「!」

アイス「……前のやつ……なくしちゃったんでしょ……。今の、アイス……役立たず、だから……」ポロポロ

クロシュ「んーん……!! アイスちゃん……役立たずなんかじゃ、ない……!!!」

アイス「……!」

クロシュ「アイスちゃんの、氷の力で……みんな、一緒に帰る……!!」グッ

アイス「…………うん……」ポロポロ

 ☆アイスから氷スライムの欠片をお借りしました


休暇最終日。この行動終了後、集落を発ってオリシン王国へ向かいます
↓1〜3 自由安価 何をする?
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/07(日) 20:03:59.34 ID:plmn4o6o0
クロシュ、久々に妖精に甘える
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/07(日) 20:06:31.97 ID:KceK/2Mw0
クロシュとフメイとアリシラで一緒にお風呂に入って語り合う
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2025/12/07(日) 20:07:11.17 ID:AUwmaB+lO
吸血鬼親子に謝罪と励ましを書く
408 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 20:46:34.49 ID:19zHOAxN0
―クロシュとフメイの家

クロシュ「……」カキカキ


妖精「あら、クロシュがお手紙なんて珍しいね」

フメイ「最近はけっこう書いてるよ。妖精にも送ってたと思うけど」

妖精「……そうだった。いやまあ……クロシュが手紙を書いてる姿に馴染みがあんまりなかったから……」

聖女「私もクロシュさんからお手紙をもらってました。この半年間ですごく上達しましたよね、クロシュさんの文章」

妖精「あ、それはすごくわかる。初めは普段の言葉遣いみたいなたどたどしいものだったけど、最近はちゃんとしたのが書けるようになってきたもん」

フメイ「ふふ、クロシュはポテンシャルがあるの」


クロシュ「……」カキカキ

 *

フレメア・バイオレットさま、フリューゲル・バイオレットさま

わたしのせいでフラナ・バイオレットさまをデロデロにしてしまい、ごめんなさい。

でも、フラナ・バイオレットさまのことは、かならずデロデロからひっぱりだすしょぞんです。

なのでごあんしんくださいませ。おおがめのこうらにのったつもりになるのが、いいとおもいます。

クロシュより

 *

クロシュ「……ん!」

 手紙「」ポン!

フメイ「書き終わった?」

クロシュ「うん!」

妖精「じゃあ風の精霊に頼んで出してあげる。お〜い」

 ヒュルルルル――

聖女「……! 風が……!」

フメイ「……あ、聖女は見えないんだ」

聖女「はい……。でも、そこにいるのはわかります。存在を感じるというか……」


風の精霊『じゃあ持ってくよ〜』

クロシュ「うん……! おねがい、します……!」

風の精霊『は〜い』

 ビュオオオオッ――

 ◆
409 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 20:47:44.27 ID:19zHOAxN0
―魔族国
 バイオレット魔法店

 クロシュからの手紙「」ペラッ

フリューゲル「……」クスッ

フレメア「はあ〜、ようやくあのバカフラナが消えたと思ったのに……。これじゃしばらくしたら生き返りそうじゃん……」

フリューゲル「……ふふ。嬉しそうね、フレメア……」

フレメア「はあ? そんなわけ――」

 フレメアの口元「」ニヤニヤ

フレメア「っ……!? ち、ちが……」

フリューゲル「……私は……嬉しいわ。きっとあの子なら、成し遂げてくれるって……信じられるもの……」

フレメア「……ふうん。お母様、あのスライムのことけっこう買ってるんだ」

フリューゲル「ええ、もちろん。あの子は私たちを助け出した……本当の勇者だもの……」

フレメア「まあ実際大したやつだとは思うけど。ていうかそれより、クロシュヴィア?ってスライムのことはいいの?」

フリューゲル「……全然良くないわ」

フレメア「全然良くないんだ……」

フリューゲル「……でも、彼女にも彼女の正義がある……。それもわかっているつもりよ。今は引き続き……魔族国の立て直しと、白影スライムの迎撃体制構築を急ぎましょう……。フラナが生き返った時に、国がデロデロになっていたんじゃどうしようもないわ」

フレメア「それはそれで面白そう」


↓1コンマ お返しの品
01-60 マナポーション
61-85 ブラッドワイン
86-95 反魂丹
96-00 カニミソ
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/07(日) 20:49:14.93 ID:pACGuCzGO
411 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 21:08:22.55 ID:19zHOAxN0
 ☆後日バイオレット家の方々から返事が届き、反魂丹*1を入手しました

 ◆

―夜
 集落 共同浴場

 カポーン…

アリシラ「ふう……。明日から、このお風呂を沸かすのも一苦労だねえ……」

フメイ「……あ、そっか……。普段はフメイがぱぱっと沸かしちゃうから……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

アリシラ「まあなんとかなるよ、なんとかなる」

フメイ「うん……」

アリシラ「…………今度は……ここで、フメイちゃんたちを待つことになるなんてねえ……」

フメイ「……一緒に来る?」

アリシラ「ううん。ちょっと今は患者が多すぎるから、私みたいな見習いでも診療所に常駐してないとやばいんだよね。セインくんたちも今は落ち着いてるけど、一時は本当に危なかったんだから。私がいなくなったらイーシャさんが過労死しちゃう」

フメイ「……うん」

アリシラ「ふふ……一緒に来て欲しい?」

フメイ「……別に、大丈夫。妖精も、聖女もいるし……。今度の旅は……みんなを救う旅だから」

アリシラ「ああ〜……それはやっぱりちょっと羨ましいなあ。私たちの旅はさ、世界を滅ぼすのが目的だったじゃん。どっちかというと悪役だったもんね」

フメイ「………まあ……そうかも」

アリシラ「ふふ……今度は、世界を救うダークヒーローだね」

フメイ「……なんでダークヒーローなの?」

スライムクロシュ「〜〜?」モニョニョ?


↓1コンマ
01-90 良い湯でした
91-00 吸収魔法の因子を獲得
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/07(日) 21:09:36.54 ID:1oDPfM5cO
はい
413 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 22:05:50.07 ID:19zHOAxN0
―夜
 クロシュとフメイの家

 お宿の妖精の織物「」

 フメイとアリシラの人形「」

 絵画『世界樹の光を巡る旅の仲間』


妖精「あ、これ私たちの絵!」パタパタ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「こうやって飾ってくれてたんだ……。なんだか嬉しいなあ」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

 モニョモニョ スリスリ

スライムクロシュ「〜〜♪」スリスリ

妖精「わ、どうしたのクロシュ」

スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョニョ

妖精「なあに、また私と一緒に旅できるのが嬉しいの? ふふ、このあかちゃんスライムめ!」ナデナデ

 モニョモニョ キャッキャ スリスリ ナデナデ


聖女(妖精さんに甘えて戯れるクロシュさん……! かわいい……眼福です……)ニコニコ

フメイ(……聖女、なんかすっごいニコニコしてる……)

 ☆久しぶりに妖精さんに甘えて満足しました

 ◆
414 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 22:58:56.14 ID:19zHOAxN0
―朝
 集落の広場

 チュンチュン

 精霊の幌馬車「」ポン!
 風の帆「」バサッ

聖女「わあ、綺麗な幌馬車!」

フメイ「馬の姿が見えないけど……」キョロキョロ

妖精「ふっふっふ、これは緑の国で作られた精霊の幌馬車! 暇な精霊たちに運行を手伝ってもらって走るから、馬がいなくてもほとんど自動で移動できるんだよ」

クロシュ「わあ……!」

妖精「ミスティの魔法のソリを参考にした部分もかなりある。速さと安全性についてはあのソリにも引けを取らないはず!」

魔族の医者「最近は魔導機械による自動車の開発も盛んだと聞くが、旅の馬車といえばやはりこのフォルムだな」


アリシラ「クロシュちゃん、フメイちゃん。必ず元気で、帰ってきてね」

クロシュ「うん……!」

フメイ「アリシラも、みんなのこと……お願い」

アリシラ「もっちろん! イカダに乗った気分でいてもらって大丈夫だよ!」

フメイ「不安になってきた……」


セイン「……集落の守りは任せてくれ。今の僕でも、ごく短時間なら悪竜を相手取れる程度の力は出せるから大丈夫だ」

クロシュ「……!? え、えと……無理、しないで……!!」

フメイ「う、うん! そんな馬鹿力出さなくて良いから、体を大事にして……!」

セイン「ああ。もちろん敵の力量に合わせて適切に配分する。万が一強敵が現れた時の話だ」

フレア「も〜……! セインお兄さん、クロシュちゃんとフメイちゃんにあんまり心配かけちゃだめだよ……!」

セイン「……? この集落を脅かされることが最も心配すべき点だと思うが……」

フレア「みんな、セインお兄さん自身のことも大事に思ってるの!!」

セイン「……?? それは、どういう……?」

聖女「ふふ……相変わらずなんですね、セインさん」

セイン「聖女」

聖女「クロシュさんとフメイさんが帰って来る時、セインさんも元気な姿でお出迎えしなきゃだめってことです」

セイン「ああ。半ばで倒れたら守り抜けないのは、わかっているつもりだ」

聖女「……まあ、生きて守り抜く意思があるなら良いと思います……!」


アイス「……ばかクロシュ。死んだら、しょうちしない……」

クロシュ「ん……!」

アイス「………セインのこと……アイスも、みてるから……。むちゃ、しないように……」

クロシュ「……!」

アイス「……クロシュたちも……むちゃ、しないのが、いい……」

クロシュ「んへへ……うん!」

 モニョモニョ…ポン!

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョニョ スリスリ

アイス「……ちょうし、のらないで」ペチッ

 *
415 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 22:59:25.48 ID:19zHOAxN0
―集落 門

 風の帆「」バサッ
 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン――


魔族の医者「フッ……君たちに委ねよう。世界の行く末を」

セイン「どうか、無事で……!」グッ

淫魔の幼女「クロシュちゃん……聖女さん……。みんな……元気で、帰って来てね……」

アイス「…………」ギュッ

フレア「アイスちゃん、大丈夫だよ。みんな、きっと……一緒に帰って来るよ」

集落の子供「そうそう! クロシュちゃんたちならぜーったい大丈夫だもん!」

アリシラ「ふふ、本当にその通り。私たちはこの集落を守っていかなきゃね」

集落の若者「よっし、じゃあ今日も畑の世話に行くか!」

集落の老婆「うむ。あの子らが帰ってきた時、腹いっぱい食わせてやらんとな」

アリシラ母「私たちもいつも通りにいきましょう……!」

アリシラ父「ああ。ひとまず私は、淫魔の幼女ちゃんを魔族国へ送り届けるついでに各地の情勢を聞いて来よう」

 *

 風の帆「」バサッ
 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン――


  遠ざかっていく集落の門「」


クロシュ「……」グッ

妖精「ふふ、ほんとに良い集落だね。どうか、精霊の加護がありますよう――」

フメイ「……みんな、待っててね。絶対、取り戻すから……!」グッ

聖女「……私も、見つけなきゃ。クロシュヴィアさん……お姉ちゃん……!」グッ


 ――デロデロの巻 序編 完
416 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 23:02:24.41 ID:19zHOAxN0
序編クリアボーナス
↓1コンマ
01-60 運命賽
61-90 ↑+ギロチンガニの鋏
91-00 ↑+会心賽
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/07(日) 23:06:04.52 ID:HUNR/y++o
どうだ
418 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/07(日) 23:14:49.73 ID:19zHOAxN0
それでは運命賽の獲得が決まったところで本日はここまで。次回はオリシン王国への旅路編からとなります

クロシュヴィアの目的を邪魔すべくオリシン王国へ向かうこととなったクロシュたち。旅の仲間として再びくつわを並べる妖精と、この度新たに共に行くこととなった聖女。頼りになりそうな二人の加入に沸き立つクロシュだったが、実のところ戦力的にはあまり役に立たない二人でもあり、戦闘におけるフメイちゃんの負担は極大になっていた――
力を失ってよわよわスライムとなったクロシュたちは、平穏な旅路を歩むことができるのか――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします


また、オリシン王国編の登場人物を水曜日か木曜日の 00:00 〜 23:59 辺りで募集するかもしれません。その場合は前日に告知するかと思いますので、よろしくお願いいたします


また、余談ですが二次創作スレの方も盛り上がっており、いつも面白く拝見させていただいております。こっちのスレよりもだいぶシビアでサツバツな判定にドキドキビクビクします。運命賽がいっぱいあるクロシュさんたちはしあわせかもしれません
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/08(月) 01:33:27.34 ID:7YboOegio
おつ
災いの原因が変わっただけで一般人からすれば状況が全く同じだこれ…
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/09(火) 00:14:10.61 ID:IdbWzyudO

アイスちゃんすっかりクロシュにデレててかわいい
フメイちゃんの負担が極大な新パーティの旅も楽しみ
本編とは関係ないけど割と頻繁に入る1のデロデロ肯定意見に草生える
421 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/09(火) 22:25:05.46 ID:qi0eivnb0
一般の方々にとって、白影スライムの大発生は驚異であるかもしれません。一度でも体当たりされてしまうとデロデロになって溶けてしまうので、戦うとなると緊張を強いられることでしょう。しかしながら、デロデロになるのは良いことなのでむやみに抵抗する必要はない、という見解もあります
実際のところ、黒い影の魔物による完全消滅と、白影スライムによるデロデロのどちらがより良い末路であるかは、有識者の間でも意見が分かれているようです
この二つを考えをピックアップする場合、苦しみも悲しみも全て断ち切って終わりたいなら完全消滅が望ましく、苦しみも悲しみも全て溶け合って最果てまでみんなと一緒にいたいならデロデロが望ましいのかも――と聖女は考えたことがあるそうです

アイスちゃんはこの半年間、集落でクロシュと一緒にごはんを食べたり働いたり遊んだりして、まあまあクロシュ氏への当たり方も柔らかくなったそうです。クロシュさんも、今回アイスちゃんから欠片を託してもらえたのはとても嬉しいことだったようです
新パーティはいまのところ弱体化したクロシュ氏と弱体化したフメイちゃんと元々つよくない妖精と聖女なので、実際戦力的にはちょっと心もとないと言えるかもしれません。とはいえ前の旅の戦闘経験まで失ったわけではないので、たぶん大丈夫でしょう
あえてデロデロ肯定意見を推しているわけではないのですが、デロデロについて否定的・悲観的な意見を見ると>>1の心の中のクロシュ氏やクロシュヴィアちゃんやデロデロ教徒ちゃんがモニャモニャ言い始めるため、つい擁護してしまうという面もあるかもしれません
422 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/09(火) 22:25:52.57 ID:qi0eivnb0
というわけでオリシン王国編の登場人物募集についての告知です

〈オリシン王国〉
■概要
大陸北東部に存在する国。
現存する国家の中では極めて長い歴史を持ち、各地に古代の遺跡やダンジョンが存在する。
一方で「本の国」とも呼ばれ、現存する中で世界最大の図書館を首都に擁している。
■産業
遺跡目当ての観光客や冒険者を相手にした商売が盛ん。遺跡の発掘品が市場に出回ることも多い。
当然ながら書店も充実しており、古今東西の書物を閲覧・購入できると言われている。
■情勢
少し前に国王が逝去しており、オリシン王族内で権力争いが勃発している。
そんな最中に白影スライム騒ぎが発生し、国王不在による対応の遅れもあって混乱が広がっている。
王位継承順位が高い国王の実子たちは仲が良いとされているが、当人らの真意は闇に包まれている。

 *

〈今回の募集キャラクター〉

@オリシン王家の王子・王女
 王位継承順位が高い前国王の実子たち。
 権力争いの只中にいるが、王権に興味のない者もいる。

A現地住民
 オリシン王国に住む者。老若男女存在する。
 性別、年齢、職業、種族は多様。法制度的な種族格差はほとんどないが、慣習的にはやや人間優位。
 王家に仕える家臣、騎士などもいる。
 国家に帰属していない無戸籍者もいる。
 なおデロデロ化の影響により、スライム類はほとんど地上に残っていない。

Bその他
 流れ者、魔物、魔導機械、生物兵器など。@〜Aに該当しない者。
 なおデロデロ化の影響により、スライム類はほとんど地上に残っていない。

 *

(テンプレート)
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】
【備考】

 *

〈今回のルール〉

・@はコンマが最も高い案を1名、さらに独断で0〜3名ほど採用します

・Aはコンマが最も高い案を1名、さらに独断で0〜4名ほど採用します

・Bは状況に応じて採用します。0名の場合もあるかもしれません

・作中に登場する際、設定等が若干変更される可能性があります。ご了承ください

・1つのIDにつき採用できるのは1つの案までとなります。2つ以上の案を投下する際はご注意ください。また、IDを変えて2つ以上の案を投下するといった行為はおやめください

 *

今週水曜日の 00:00 〜 23:59 を投下期間といたします。投下する案には@〜Bのいずれかの番号をご記載ください
ご質問やご感想などありましたらお気軽にどうぞ
423 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/10(水) 00:00:01.78 ID:hpT9lS/E0
それでは本日 00:00 〜 23:59 を投下期間といたします。投下する案には@〜Bのいずれかの番号をご記載ください
ご質問やご感想などありましたらお気軽にどうぞ
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 00:29:55.80 ID:ophyTre70
B
【名前】ミネルヴァ・ドーソン
【種族】人間
【性別】女
【年齢】26
【容姿】金髪ロングの妊婦
【性格】温厚で種族や出自を問わず友好的に接する
【魔法】治癒魔法
【備考】元々は夫や幼い娘とともにミュージアで貧者のための治療院を開いていた医師。しかしミュージア崩壊時に夫を除くすべての家族や友人を失い、絶望の淵に立たされた折にクロシュヴィアと出会い、夫婦そろってデロデロ教に入信した。
しかしクロシュヴィアとともにセイントレアを訪れた際に世界めくれに見舞われ、今度は夫をも失ってしまう。さらなる絶望に立たされたその時、自身が夫との子を宿したことに気づき、この子を産みたいという思いからデロデロ教を離反した。
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 00:55:04.21 ID:dBTugywz0
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【名前】アーサー・オリオン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】30
【容姿】金髪で背が高い。顔の右頬に傷があるがイケメン。剣を持っている。
【性格】穏やかで種族関係なく優しい性格。
【魔法】星魔法。
【備考】オリシン王国の騎士を勤めている。穏やかな性格だが騎士としての勤めはしっかりやっている。王国の王子・王女の護衛もしている。剣術も得意。イリスと同じ星魔法が使えて、星魔法も理解している。その為、様々属性を剣に纏わせたり、そのまま魔法を放つ事が出来る。今回の白影スライムによるデロデロ化について騎士としてそして王国を守る為に独自に調査している。優しくてイケメンな為、色んな種族が彼に好意を寄せている事が多い。
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 01:17:21.40 ID:o5lZpVO/o
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【名前】フェルメール・ド・ロスチャイルド
【種族】人間
【性別】女
【年齢】13
【容姿】長めの金髪をたなびかせた美しい小さめお姫様。セイントレアドレスを好んで着る。
【性格】我が儘、傲慢、強欲だが比較的丁寧口調。クロシュヴィアLOVE。抱っこしたい。する。
【魔法】記憶操作 発動範囲や対象人数はバカ広いが1つ2つの記憶を改竄植え付けるのが限界
【備考】デロデロ教最高幹部の一人。デロデロ番号一桁の古参。今は色々あってオリシン王国の王女ということにして首都中の記憶を操作し、王宮に堂々と潜入している。クロシュヴィアのオリシンでの活動がスムーズになるよう暗躍する。かつてクロシュヴィアに分からせられて以来神の如き者として仰ぎ見ている。デロデロ教徒というよりクロシュヴィア教徒。デロデロ教については微妙に理解しておらず、世界支配のための都合の良い教えと認識しており、最終的に自分自身も世界に溶ける教義であることに気づいていない。クロシュヴィアから大切に思われているが同時にデロデロにされる運命であることをまだ知らない。王宮内の権力争いに勝利して、デロデロ教を国教に据えクロシュヴィアに国を捧げようとしている。強力な魔法を持つ反面、身体能力は人並み以下。スライムには優しめ。中ボス枠。
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 06:23:05.82 ID:Zh5lYRsX0
A
【名前】サキ=ローズナイト
【種族】竜人と人間のハーフ
【性別】女
【年齢】19歳
【容姿】銀髪セミロングの女性。頭に1本角が生えている。メイド服着用。
【性格】落ち着いた性格だが、キレると共謀になり口調が荒くなる。
【魔法】速度魔法の使い手。自身や他の物が動くスピードを速くしたり遅くしたりできる。他にも拳銃や短剣を使用する。
【備考】オリシン王家の宮殿で働くメイド。イリスの幼馴染。元々孤児であったが、フラナに拾われて彼女に育てられてきた。その過程でイリスとも知り合い、彼女のお姉さん的存在でもあった。フラナの身の回りの世話をしたこともあり、メイドの道へ進み現在に至る。それが彼女の全てであり、世間にはあまり興味はない様子だが、身内の危機には容赦しないスタンスをとっている。
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 12:29:29.83 ID:UAKwP3zWO
B
【名前】メイチェル
【種族】ホムンクルス
【性別】女
【年齢】不明
【容姿】金髪ロングの少女
【性格】明るい性格だが欲しい物を手に入れるためには手段を選ばない残酷さもある。
【魔法】2次元魔法(対象を絵のように平面化したり絵などを実体化できる)
【備考】かつてフラナが気まぐれに作った魔道人形(ホムンクルス)。自我が芽生えたのでフラナから独り立ちを命じられ旅をしていた。一時芸術都市で絵を描いていたこともあるが現在はオリシン王国で絵を売りながら細々と暮らしている。フラナのデロデロ化には直感で感づいており、デロデロのことを密かに探っている。
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 18:43:26.07 ID:qzbZHk6co
A
【名前】アステール・アタナシア
【種族】(元)人間 【性別】女性 【年齢】不明
【容姿】濃紺色の長髪と金色の瞳を持った少女。黒のとんがり帽子にローブと一体化したロングコートと魔女らしい装束を纏い、日中でも星を見られる魔法と望遠機能が付いた特注の眼鏡を掛けている。少女体なのは初心を忘れない為。身長141cm。
【性格】属性は中立・中立。物静かでマイペースな論理学者型。超越者故に極めて達観しており、感情が顔に出ず、誰に対しても敬語で話す。無機質で機械的と捉えられる事も多いが、星を絡めた言い回しを好んだり星の話だと饒舌になったりと人間的な一面もある。
【魔法】星属性の派生である"天星魔法"を扱う。通常の星属性と異なり天上の星々からも数多の力を引き出せる。まさに星の数ほどの魔法を宇宙規模で行使できる神域の固有魔法。
【備考】町の外縁部に建つ天文台の館長で、原初の文明より悠久の時を生きる超越者の一人。通称"星見の魔女"。所謂NPC専用のお助けキャラ。
幼少期に見た満天の星空と流星群に心を奪われ天文学の道へ進む。占星術や天体魔法など星に関わる物なら何でも習得し、遂には後天的に星属性を獲得。終いには末永く星を見続ける為に自らを作り替え、不滅の超越者にまで至った規格外。現在は天文台で星を眺めて暮らしながら、オリシン王国の特別顧問として国政に助言する立場を務める。
"過ぎた力を持つ者は、過度に世界に干渉すべきではない"という主義。何が起こっても今の人達に行末を委ね、自分はそのお手伝いに留める。もしもの時は、かつてのように世界が滅ぶとしても力を振るって星を存続させる。即ち星を守る者にして見守る者。
好き:天体観測、今を生きる人々、金平糖
苦手:騒がしい場所、急かされる事、脂っこい物
夢:宙へ行って星を巡る事
大嫌い:なし
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 19:08:49.45 ID:tBaYl3ic0
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【名前】 クーフィア・オリシン
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】16
【容姿】長い銀髪を三つ編みにして眼鏡をかけた、王族とは思えない地味で素朴な容姿。父の形見の開かずの本を大事に持っている。
【性格】内気で気弱で臆病で人見知りしがちだが、王族として国や民を思う優しさや責任感はある。
【魔法】水魔法(本が濡れるので出来れば別の魔法が良かった)
【備考】オリシン王国の王女であるが、物心がついたときから様々な本を読むのが好きでよく図書館に通いつめていた。そのため王族の中でも随一の知識をもっているが上記の性格も含めて王権には興味はなかった。 
しかし父である先王が死の間際に開かずの本を託したことと、白影スライム騒ぎに酷似した出来事がかつて読んだ古代の歴史書に書いてあったことを思い出し、 自分なりに何かできることはないか探している。
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 19:53:51.40 ID:QEDtJy4Wo
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【名前】クロノス・ローレリアス・オリシン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】30
【容姿】儀礼用の王族服と宝飾じゃらじゃらな長身黒髪男。国宝の指輪を常に着けている。
【性格】ガハハ系適当男と見せかけてシリアス面もできる有能
【魔法】空間支配系
【備考】
オリシン王国の王族の一人にして、大図書館の名誉館長も勤める。大図書館の空間は迷宮のように入り組んでおり、入ったが最期抜け出すのは不可能なほど広い。入口付近はまだ空間は歪んでおらず民衆も使用できるが奥の方に行くことは禁じられている。禁書が山のように存在する図書館であり迷宮の奥に行くほど危険度の高い本が並びだす。最奥に何があるか詳細は極一部の者しか知らない。実は亡き父から最奥に辿り着くためのパスを引き継いでいる。また、この歪んだ空間を図書館内部に留めるために力の大半を使用している。気を抜くと図書館外の首都の空間すら歪まされるだろう。図書館はつまり封印の楔なのだ。最近妙に歪みが大きくなっている。何よりもオリシン王国を大事にしており、きょうだいたちのことも愛している。そのため全てを守るために自分の人生も時間も寿命も捧げている。でもそれは全部内緒。お兄ちゃんだから。
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 20:04:33.31 ID:YC2rOF9U0
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【名前】メロウド・オリシン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】25
【容姿】肩にかかる程度の金髪、青い瞳、白い肌。優しそうな柔和な顔立ち。背が高く華奢な体格。スーツのようなかっちりとした服装を好む。
【性格】普段は温和で誠実だが、書物のことになると饒舌に熱弁するオタク気質の性格。国や民を思う王族らしい優しさは持つものの、デロデロ教には好意的なようだ。
【魔法】
情報魔法。書物や他者の頭脳にある情報・記憶などを瞬時に読み取り頭脳に保存し再現できるようにする魔法。
頭脳に保存された情報は忘れることなく記憶され、いつでも思い出せる。人間ウィキペディア。
極めれば世界の記憶すら読み取ることができるほど強力な魔法だが、体力や魔翌力が切れれば保存した技術や魔法は当然使えないし、またこの魔法単体では新しい技術や知識を生み出すことはできない、トラウマになるような悪い記憶でも忘れられないなど不便な面もある。
【備考】
オリシン王国の王子で重度の書物中毒。とにかく読書が大好きで大図書館のためなら王位を目指すのもまた一興と考えている。(図書館がなければ王位に興味がないともいう)
魔法もまた読書に関連するもので、ともすれば人間すらも一冊の書物としてとらえることのできる魔法だが、その一方で自身の魔法に対し、手足や目の数・寿命など自分の体が枷になる(読める書物の量に限界がある)と考えており、そうした枷を取り払える可能性のあるデロデロ教に対しては好意的なようだ。
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 21:13:45.47 ID:l9d8hMobO
B
【名前】ホワイト・クローバー
【種族】人間
【性別】男
【年齢】26
【容姿】銀髪。クールな顔立ち。両耳にピアスをしている。黒色のローブをきている。手にはグローブをつけている。大鎌を所持している。
【性格】ドライな性格だが根は優しい。
【魔法】氷魔法、虚魔法
【備考】ミスティの生き別れの兄。ホワイトが10歳の頃(ミスティがまだ生まれていない時)、ある人物に巻き込まれる形で幽世の世界に迷い混んでしまい、名前以外の記憶を失ったまま10年間さ迷い続けていた。10年後になんとか現世に戻ってこれたが記憶は失ったままオリオン王国で流れ者となっていた。現在はデロデロ教の用心棒として雇われている。ミスティの名前を聞くとほんのり感じるものがあるが本人は分かっていない。魔法は氷魔法と幽世で習得した虚魔法を扱える。2つの魔法と大鎌を使って戦う。
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 22:08:56.88 ID:l9d8hMobO
>>433を安価した者です。備考で「ホワイトが10歳の頃」と書きましたが「ホワイトが16歳の頃」に変更でお願いします。
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 22:21:30.16 ID:mIEh0ZYFO
2
【名前】テレクシア
【種族】 人間
【性別】 女
【年齢】 21
【容姿】雪のように白い肌と腰まで届く三つ編みの金髪、赤い瞳。小学生くらいにみえる童顔と小柄で華奢な体格だが、胸だけは豊かなロリ爆乳。眼鏡をかけた文学少女のような見た目。
【性格】普段は気が弱く内向的だが、心優しく他人のためにがんばる(無茶をする)タイプ。
【魔法】 身体魔法。身体能力の強化または弱体化に特化した魔法。
【備考】
図書館の司書の一人。大の読書好きで幼少の頃から図書館に居着いている本の虫。
速読と一度読んだら忘れない記憶力が特技で図書館の書物は大抵知り尽くしている。
現在はその特技を活かして司書の仕事をしつつも、いつかは図書館に隠されているという禁書を探しだして読みたいと考えている。
ちなみに、時おり現れる狼藉者や本の魔物などを取り抑えるために武術を修得しており、幼い外見とは裏腹に高い戦闘能力を持っている。
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 23:07:09.43 ID:ZQPNt+5HO

【名前】ヴィルト・エクセリア
【種族】人間
【性別】男
【年齢】18
【容姿】黒髪の青年。表情が固く、目つきが悪いため小さい子供によく怖がられる。だが、よく見ると顔立ちは整っている方である。
【性格】無骨で無愛想。必要なこと以外はあまり喋らず、初対面にはそっけなく見えがち。
根はお人好しで、困っている相手を見かけると結局は放っておけない性格。
【魔法】速度強化(自己申告)
【備考】最近クーちゃんに格安で雇われた冒険者。クロシュとは初対面だが、どこか懐かしそうな視線を向けることがある。ずっと聖女を探していて、翡翠でできた石のようなものを彼女に渡そうとしている。その行動の裏には、誰かからの依頼があるらしいが、本人は詳細を語ろうとしない。「失う」ということに根強い苦手意識があり、自分の手の届く範囲から大切なものがなくなることを人一倍嫌う。
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 23:22:54.41 ID:7zile/iQO
A
【名前】シュヴィー・オード
【種族】フライングスライム
【性別】女
【年齢】750
【容姿】常時浮翌遊している空色不定形美人
【性格】世話焼き
【魔法】空間魔法
【備考】
オリシン王国のスライムたちの長。もうオリシン王国のスライムたちのほとんどは星に溶けたが、辛くも彼女一人は逃げられた。仲間がいなくなったショックで毎日泣いているがもう誰も返事はしてくれない。
残った僅なスライムたちを纏めて自分が作った小さな空間を逃避先として提供している。空間の出入口はどこでもドアみたいに不自然なドアが国中に散見しており、白影以外のスライムなら入れるように細工されている。家事料理は一通りこなせるハウスワーカースライム。
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 23:59:17.69 ID:pT64N1+fO
【名前】アインツィア
【種族】夢魔
【性別】女
【年齢】2000
【容姿】Tシャツがさつ半透明美人。一応騎士だが、甲冑は着けない主義。戦闘スタイルはバカでかいメイスでぶん殴るストロングスタイル。
【性格】そこはかとないボケキャラ。滅茶苦茶フランク。
【魔法】夢魔法
【備考】
時給で働く王国最強の騎士。魔翌力を練った半実体の身体を持つがゆえに半透明。夢世界を通じてオリシン中から少しずつ力をかき集めることでバカみたいな魔翌力お化けとなっている。忠誠心はそんなにないが、給料がいいのでオリシンで働いている。特に思想はなく日々愉しく生きれたらいいなと思っている。騎士の仕事は微妙にサボる。
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/10(水) 23:59:45.53 ID:pT64N1+fO
2ですね
440 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/11(木) 00:02:20.72 ID:jZxthDtZ0
皆さま、この度はご投下ありがとうございました。デロデロの巻オープニングステージたるオリシン王国編がどのような展開となるか、夢が広がります。本編の更新は土日となる予定です。よろしくお願いいたします



そして募集とは関係ありませんが、イメージイラストを貼りたいと思います

https://gzo.ai/i/hmrWTUv.png
これは帰り道の途中でパスタの買い忘れに気付いた聖女氏の様子です

https://gzo.ai/i/9To0gqi.jpg
これは王都セイントレアの聖ヴァレリオ教会に飾られている、パスタを食べる聖ヴァレリオ氏の肖像画です
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