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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part7
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429 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/10(水) 18:43:26.07 ID:qzbZHk6co
A
【名前】アステール・アタナシア
【種族】(元)人間 【性別】女性 【年齢】不明
【容姿】濃紺色の長髪と金色の瞳を持った少女。黒のとんがり帽子にローブと一体化したロングコートと魔女らしい装束を纏い、日中でも星を見られる魔法と望遠機能が付いた特注の眼鏡を掛けている。少女体なのは初心を忘れない為。身長141cm。
【性格】属性は中立・中立。物静かでマイペースな論理学者型。超越者故に極めて達観しており、感情が顔に出ず、誰に対しても敬語で話す。無機質で機械的と捉えられる事も多いが、星を絡めた言い回しを好んだり星の話だと饒舌になったりと人間的な一面もある。
【魔法】星属性の派生である"天星魔法"を扱う。通常の星属性と異なり天上の星々からも数多の力を引き出せる。まさに星の数ほどの魔法を宇宙規模で行使できる神域の固有魔法。
【備考】町の外縁部に建つ天文台の館長で、原初の文明より悠久の時を生きる超越者の一人。通称"星見の魔女"。所謂NPC専用のお助けキャラ。
幼少期に見た満天の星空と流星群に心を奪われ天文学の道へ進む。占星術や天体魔法など星に関わる物なら何でも習得し、遂には後天的に星属性を獲得。終いには末永く星を見続ける為に自らを作り替え、不滅の超越者にまで至った規格外。現在は天文台で星を眺めて暮らしながら、オリシン王国の特別顧問として国政に助言する立場を務める。
"過ぎた力を持つ者は、過度に世界に干渉すべきではない"という主義。何が起こっても今の人達に行末を委ね、自分はそのお手伝いに留める。もしもの時は、かつてのように世界が滅ぶとしても力を振るって星を存続させる。即ち星を守る者にして見守る者。
好き:天体観測、今を生きる人々、金平糖
苦手:騒がしい場所、急かされる事、脂っこい物
夢:宙へ行って星を巡る事
大嫌い:なし
430 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/10(水) 19:08:49.45 ID:tBaYl3ic0
@
【名前】 クーフィア・オリシン
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】16
【容姿】長い銀髪を三つ編みにして眼鏡をかけた、王族とは思えない地味で素朴な容姿。父の形見の開かずの本を大事に持っている。
【性格】内気で気弱で臆病で人見知りしがちだが、王族として国や民を思う優しさや責任感はある。
【魔法】水魔法(本が濡れるので出来れば別の魔法が良かった)
【備考】オリシン王国の王女であるが、物心がついたときから様々な本を読むのが好きでよく図書館に通いつめていた。そのため王族の中でも随一の知識をもっているが上記の性格も含めて王権には興味はなかった。
しかし父である先王が死の間際に開かずの本を託したことと、白影スライム騒ぎに酷似した出来事がかつて読んだ古代の歴史書に書いてあったことを思い出し、 自分なりに何かできることはないか探している。
431 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/10(水) 19:53:51.40 ID:QEDtJy4Wo
@
【名前】クロノス・ローレリアス・オリシン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】30
【容姿】儀礼用の王族服と宝飾じゃらじゃらな長身黒髪男。国宝の指輪を常に着けている。
【性格】ガハハ系適当男と見せかけてシリアス面もできる有能
【魔法】空間支配系
【備考】
オリシン王国の王族の一人にして、大図書館の名誉館長も勤める。大図書館の空間は迷宮のように入り組んでおり、入ったが最期抜け出すのは不可能なほど広い。入口付近はまだ空間は歪んでおらず民衆も使用できるが奥の方に行くことは禁じられている。禁書が山のように存在する図書館であり迷宮の奥に行くほど危険度の高い本が並びだす。最奥に何があるか詳細は極一部の者しか知らない。実は亡き父から最奥に辿り着くためのパスを引き継いでいる。また、この歪んだ空間を図書館内部に留めるために力の大半を使用している。気を抜くと図書館外の首都の空間すら歪まされるだろう。図書館はつまり封印の楔なのだ。最近妙に歪みが大きくなっている。何よりもオリシン王国を大事にしており、きょうだいたちのことも愛している。そのため全てを守るために自分の人生も時間も寿命も捧げている。でもそれは全部内緒。お兄ちゃんだから。
432 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/10(水) 20:04:33.31 ID:YC2rOF9U0
@
【名前】メロウド・オリシン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】25
【容姿】肩にかかる程度の金髪、青い瞳、白い肌。優しそうな柔和な顔立ち。背が高く華奢な体格。スーツのようなかっちりとした服装を好む。
【性格】普段は温和で誠実だが、書物のことになると饒舌に熱弁するオタク気質の性格。国や民を思う王族らしい優しさは持つものの、デロデロ教には好意的なようだ。
【魔法】
情報魔法。書物や他者の頭脳にある情報・記憶などを瞬時に読み取り頭脳に保存し再現できるようにする魔法。
頭脳に保存された情報は忘れることなく記憶され、いつでも思い出せる。人間ウィキペディア。
極めれば世界の記憶すら読み取ることができるほど強力な魔法だが、体力や魔翌力が切れれば保存した技術や魔法は当然使えないし、またこの魔法単体では新しい技術や知識を生み出すことはできない、トラウマになるような悪い記憶でも忘れられないなど不便な面もある。
【備考】
オリシン王国の王子で重度の書物中毒。とにかく読書が大好きで大図書館のためなら王位を目指すのもまた一興と考えている。(図書館がなければ王位に興味がないともいう)
魔法もまた読書に関連するもので、ともすれば人間すらも一冊の書物としてとらえることのできる魔法だが、その一方で自身の魔法に対し、手足や目の数・寿命など自分の体が枷になる(読める書物の量に限界がある)と考えており、そうした枷を取り払える可能性のあるデロデロ教に対しては好意的なようだ。
433 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/10(水) 21:13:45.47 ID:l9d8hMobO
B
【名前】ホワイト・クローバー
【種族】人間
【性別】男
【年齢】26
【容姿】銀髪。クールな顔立ち。両耳にピアスをしている。黒色のローブをきている。手にはグローブをつけている。大鎌を所持している。
【性格】ドライな性格だが根は優しい。
【魔法】氷魔法、虚魔法
【備考】ミスティの生き別れの兄。ホワイトが10歳の頃(ミスティがまだ生まれていない時)、ある人物に巻き込まれる形で幽世の世界に迷い混んでしまい、名前以外の記憶を失ったまま10年間さ迷い続けていた。10年後になんとか現世に戻ってこれたが記憶は失ったままオリオン王国で流れ者となっていた。現在はデロデロ教の用心棒として雇われている。ミスティの名前を聞くとほんのり感じるものがあるが本人は分かっていない。魔法は氷魔法と幽世で習得した虚魔法を扱える。2つの魔法と大鎌を使って戦う。
434 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/10(水) 22:08:56.88 ID:l9d8hMobO
>>433
を安価した者です。備考で「ホワイトが10歳の頃」と書きましたが「ホワイトが16歳の頃」に変更でお願いします。
435 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/10(水) 22:21:30.16 ID:mIEh0ZYFO
2
【名前】テレクシア
【種族】 人間
【性別】 女
【年齢】 21
【容姿】雪のように白い肌と腰まで届く三つ編みの金髪、赤い瞳。小学生くらいにみえる童顔と小柄で華奢な体格だが、胸だけは豊かなロリ爆乳。眼鏡をかけた文学少女のような見た目。
【性格】普段は気が弱く内向的だが、心優しく他人のためにがんばる(無茶をする)タイプ。
【魔法】 身体魔法。身体能力の強化または弱体化に特化した魔法。
【備考】
図書館の司書の一人。大の読書好きで幼少の頃から図書館に居着いている本の虫。
速読と一度読んだら忘れない記憶力が特技で図書館の書物は大抵知り尽くしている。
現在はその特技を活かして司書の仕事をしつつも、いつかは図書館に隠されているという禁書を探しだして読みたいと考えている。
ちなみに、時おり現れる狼藉者や本の魔物などを取り抑えるために武術を修得しており、幼い外見とは裏腹に高い戦闘能力を持っている。
436 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/10(水) 23:07:09.43 ID:ZQPNt+5HO
③
【名前】ヴィルト・エクセリア
【種族】人間
【性別】男
【年齢】18
【容姿】黒髪の青年。表情が固く、目つきが悪いため小さい子供によく怖がられる。だが、よく見ると顔立ちは整っている方である。
【性格】無骨で無愛想。必要なこと以外はあまり喋らず、初対面にはそっけなく見えがち。
根はお人好しで、困っている相手を見かけると結局は放っておけない性格。
【魔法】速度強化(自己申告)
【備考】最近クーちゃんに格安で雇われた冒険者。クロシュとは初対面だが、どこか懐かしそうな視線を向けることがある。ずっと聖女を探していて、翡翠でできた石のようなものを彼女に渡そうとしている。その行動の裏には、誰かからの依頼があるらしいが、本人は詳細を語ろうとしない。「失う」ということに根強い苦手意識があり、自分の手の届く範囲から大切なものがなくなることを人一倍嫌う。
437 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/10(水) 23:22:54.41 ID:7zile/iQO
A
【名前】シュヴィー・オード
【種族】フライングスライム
【性別】女
【年齢】750
【容姿】常時浮翌遊している空色不定形美人
【性格】世話焼き
【魔法】空間魔法
【備考】
オリシン王国のスライムたちの長。もうオリシン王国のスライムたちのほとんどは星に溶けたが、辛くも彼女一人は逃げられた。仲間がいなくなったショックで毎日泣いているがもう誰も返事はしてくれない。
残った僅なスライムたちを纏めて自分が作った小さな空間を逃避先として提供している。空間の出入口はどこでもドアみたいに不自然なドアが国中に散見しており、白影以外のスライムなら入れるように細工されている。家事料理は一通りこなせるハウスワーカースライム。
438 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/10(水) 23:59:17.69 ID:pT64N1+fO
【名前】アインツィア
【種族】夢魔
【性別】女
【年齢】2000
【容姿】Tシャツがさつ半透明美人。一応騎士だが、甲冑は着けない主義。戦闘スタイルはバカでかいメイスでぶん殴るストロングスタイル。
【性格】そこはかとないボケキャラ。滅茶苦茶フランク。
【魔法】夢魔法
【備考】
時給で働く王国最強の騎士。魔翌力を練った半実体の身体を持つがゆえに半透明。夢世界を通じてオリシン中から少しずつ力をかき集めることでバカみたいな魔翌力お化けとなっている。忠誠心はそんなにないが、給料がいいのでオリシンで働いている。特に思想はなく日々愉しく生きれたらいいなと思っている。騎士の仕事は微妙にサボる。
439 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/10(水) 23:59:45.53 ID:pT64N1+fO
2ですね
440 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/11(木) 00:02:20.72 ID:jZxthDtZ0
皆さま、この度はご投下ありがとうございました。デロデロの巻オープニングステージたるオリシン王国編がどのような展開となるか、夢が広がります。本編の更新は土日となる予定です。よろしくお願いいたします
そして募集とは関係ありませんが、イメージイラストを貼りたいと思います
https://gzo.ai/i/hmrWTUv.png
これは帰り道の途中でパスタの買い忘れに気付いた聖女氏の様子です
https://gzo.ai/i/9To0gqi.jpg
これは王都セイントレアの聖ヴァレリオ教会に飾られている、パスタを食べる聖ヴァレリオ氏の肖像画です
441 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/11(木) 19:33:23.32 ID:+YpTptJDo
オープニングという事は此処で決着ではなくこの旅でも幾つか回るのね
そしてまさかのヴァレリオさん選出
442 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 08:53:22.84 ID:QWFCS1vw0
おつ
またフォレスティナ首長不在か・・・
443 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 14:30:21.36 ID:frVQHIQp0
デロデロの巻でも何カ国か回ることになるかと思います。世界樹の巻よりは短いと思いますが、よろしくお願いいたします
ヴァレリオ氏は聖ヴァレリオ教会にて肖像画が飾られており、またパスタが好きだったため、丁度良かったのかもしれません。聖ヴァレリオ氏は普段は寡黙で厳格な人物だったそうですが、パスタを食べている時は満面の笑顔を浮かべることもあったという記録が残っているようです
フォレスティナ首長の妖精氏は、半年前の世界樹の光騒動や今回のデロデロなどで国を空けることがあります。とはいえ妖精がいなくともティセリアさんたちがいればフォレスティナの国政は全く問題なく機能するため、妖精が国を空けることについて問題視する者はほとんどいないようです。実際妖精さんが今緑の国にいてもできることは多くないため、適材適所と言えるかもしれません
444 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 14:40:29.64 ID:frVQHIQp0
―オリシン王国への旅路 1日目
◇クロシュ[あかちゃんスライム]
武:なし 盾:なし 飾:なし
武:なし 防:ぬののふく 飾:煤けた不死鳥の羽根
◇フメイ [バーニングハート]
武:なし 盾:なし 飾:なし
武:なし 防:火鼠の衣 飾:なし
◇妖精 [世話焼き妖精]
武:なし 盾:なし 飾:なし
武:なし 防:木綿のドレス 飾:なし
◇聖女 [運命変転修道女]
武:なし 盾:なし 飾:なし
武:なし 防:ロイエの修道服 飾:なし
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽の欠片*1 大きな巻き貝 冒険者証(ランク1)
運命賽*2 サボテンドラゴンの花 メルルの帽子
会心賽*1 暗黒優待券
反魂丹*1
ステライト鉱石
ヒヒイロカネ
氷スライムの欠片
◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う
◯努力目標
・特になし
◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)
◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ 近接[00/04] 魔法[00/16] 防御[00/09]
・聖女 近接[00/03] 魔法[00/07] 防御[00/03] ?[00/08]
……………………………………………………………………………………
445 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 14:41:40.97 ID:frVQHIQp0
―オリシン平原
そよ風「」ヒュルヒュル
揺れる草花「」ワサワサ
精霊の幌馬車「」ガタンゴトン――
聖女「もうオリシン王国内に入っちゃったなんて……! すごく速いですこの馬車! それに揺れもほとんどなくて快適で……!」キャッキャ
妖精「ふっふっふ、そりゃまあ緑の国の総力を上げた……わけではないけれど、マーベルとかいう技術マニアの協力とかもあってけっこう良い感じに仕上がったと思うよ」
フメイ「フメイとクロシュが元気だったら、もっと全然速い」
スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…
妖精「でも今は元気じゃないでしょ。元気になるまでは無理しないこと」
フメイ「は〜い……」
スライムクロシュ『……妖精さん……ミスティさんは……?』
妖精「ミスティは緑の国の防衛に専念してくれてるんだ。だから一緒には来れなかった」
聖女「防衛……白い影のスライムに対する、ですか?」
妖精「そう。実を言うと、緑の国は白影スライムの出現が他の国よりもかなり多いんだ……。クロシュヴィアに星脈を乗っ取られたとなると、星脈が集中する緑の国に白影スライムが最も多く出てくるのは必然なのかも」
フメイ「ふうん……。そんな大変な時に首長が外へ出てて大丈夫なの?」
妖精「外で動き回れそうなのが私くらいしかいなかったんだよ。政務とかについてはここ数十年ちゃんとやってきたティセリアたちの方が遥かにできるし。それに自分で言うのもなんだけど、私って身軽で旅慣れてるし」
聖女「なるほど……納得です」
妖精「そういうわけで、改めてよろしく頼むよ。緑の国のことは、防衛がしっかりしてるからたぶん大丈夫」
スライムクロシュ『ん!』モニョニョ
↓1コンマ 遭遇イベント
01-70 なし
71-80 レイン
81-90 デュア
91-00 黒髪の無愛想な青年?
↓2〜3コンマ ランダムイベント
01-10 強敵
11-25 敵襲
26-50 食料発見(コンマ)
51-75 場所発見(コンマ)
76-90 良いこと(自由安価)
91-00 良いこと+(自由安価*2)
446 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 14:43:31.63 ID:wcz0vH2ZO
あ
447 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 14:44:54.65 ID:306WiE6IO
良い
448 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 14:48:47.20 ID:HfRpGGbh0
あ
449 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 14:58:22.20 ID:frVQHIQp0
誰とも会わず、場所を見つけ、そして襲われました
まずは見つけた場所の判定を行います
↓1コンマ 見つけた場所
01-10 盗賊のアジト
11-35 廃馬車
36-65 止まった馬車
66-90 謎の入口
91-00 ???
450 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 15:05:57.61 ID:C4M8i3cPo
さて
451 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 17:03:15.64 ID:frVQHIQp0
精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
スライムクロシュ「……」zzz
フメイ「……」zzz
聖女「……」キュッキュッ
妖精(クロシュとフメイは寝てて、聖女は荷物の手入れをしている)
妖精(……前の旅では、エバンスとローガンが率先して周辺警戒に当たってくれてたけど……この人員だと常に警戒し続けるとかは難しそうかも……)
妖精(クロシュは前の旅よりも眠っている時間が明らかに多い。恐らくフメイも。たぶんクロシュヴィアにやられた影響がまだまだ治っていないんだろう……。あまり無理はさせられない)
妖精(まあでも、この馬車なら何かあれば精霊たちが――)
風の精霊『わ〜大変大変!!』ヒュルルッ
聖女「!」ガタッ
妖精「何事!?」
風の精霊『向こうの方で旅馬車が襲われてる!!』
妖精「向こうの方!? 何に襲われてるの!?」
風の精霊『んーと、ニンゲンかも!!』
妖精「に、人間……」
風の精霊『どうする? 迂回する?』
妖精(……余計な消耗は避けたいところだけど……でも)チラッ
スライムクロシュ「……!」モニョッ
フメイ「……なに? 悪者退治?」ムニャ…
聖女「話は大体わかりました。すぐ助けに向かいましょう……!」
妖精「ふふ……わかったよ、でも決して無茶はしないこと! じゃあ全速前進!」
風の精霊『あいよ〜!』ヒュルルルッ
*
452 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 17:04:34.35 ID:frVQHIQp0
―オリシン平原 街道
停止した馬車「」
馬車の上に掲げられたデロデロ教の旗「」ヒラヒラ
盗賊A「へっへっへ、不用心な奴らだぜ」ヌッ
盗賊B「おい見ろよあの旗!」
馬車の上に掲げられたデロデロ教の旗「」ヒラヒラ
盗賊C「デロデロ教だと――」
盗賊D「あの白影スライム野郎共を呼び出したっつー極悪集団かよ!?」
盗賊E「許せねえ……あいつらにやられてタゴサクとヨタローは溶けちまったんだぞ……!!」
*
―デロデロ教の馬車の中
元デロデロ信徒A「あわわ……」アタフタ
金髪ロングの妊婦「お、落ち着きましょう……。なんとか穏便に……」
元デロデロ信徒B「そうだ! 僕たちがもうデロデロ教じゃないってちゃんと説明すれば……!!」
リュアン「……聞いてくれると思いますか?」
元デロデロ信徒B「う……や、やっぱり無駄ですかね……」
金髪ロングの妊婦「……」
元デロデロ信徒A「あぅぅ……やっぱり私たち、もう……」
リュアン「……私が外に出て、彼らの目を眩まします。その隙に馬を走らせてください」
金髪ロングの妊婦「!? 待ってリュアンちゃん! それじゃああなたは――」
リュアン「逃げ足には自信があります。オリシンの首都で落ち合いましょう」スクッ
元デロデロ信徒A「わわわ……」アタフタ
元デロデロ信徒B「だ、だめです!! そんな、リュアンさんを囮にするような真似……!!」
金髪ロングの妊婦「考え直して、リュアンちゃん!」
リュアン「ここでみんなまとめて捕まれば、きっと死ぬよりも酷い結末が待っています。それにミネルヴァさんは……お腹の子を産むと決めたのなら、その生命を守る責任があると思います……」
金髪ロングの妊婦→ミネルヴァ「……っ!」
リュアン「……すみません。知ったようなことを言って。さっきも言いましたが、私は逃げ足が速いので大丈夫です。それでは――みんな、元気でね」タッ
幌「」バサッ
ミネルヴァ「ああ……そんな……」ガクッ
*
453 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 17:05:44.62 ID:frVQHIQp0
―オリシン平原 街道
幌「」バサッ
リュアン「……」スタッ
盗賊A「へっへっへ、ガキじゃねえか!」
盗賊B「おいおいお前一人じゃねえだろ?」
盗賊C「このガキを代価に見逃してくれってか?」
盗賊D「見下げ果てた外道どもがよ……!!」
盗賊E「ヨタローとタゴサクの分もぶち犯してやらあ!!」シャキンッ!!
リュアン「っ……!」ギュッ
リュアン(怖い……体がすくむ……。でも……大丈夫、私の足は触手からも逃げ切れた……!)
リュアン(盗賊たちが私に注目してるこの瞬間に――!!)グッ
リュアン「はあっ!!」カッ!
フラッシュ「」ピカッ!
盗賊たち「ぐああっ!」
盗賊たち「目が、目がぁっ……!!」
リュアン「よ、よしっ! あとは逃げ――」タッ
ガシッ
リュアン「あうっ!?」ジタバタ
グラサン盗賊頭「やるじゃない……。子供だと侮っていたわ……」ゴゴゴ
リュアン「あっ……ああっ……」ガクガク
グラサン盗賊頭「うふ、あなたカワイイ顔してるじゃない。せっかくだしうちの専属奴隷に――」
ドガァンッ!!!!
盗賊たち「グワーッ!!」ドッギャァァァン
盗賊たち「アババーッ!!」ドッギャァァァン
グラサン盗賊頭「!?」
精霊の幌馬車「」キキーッ!!
フメイ「悪者……燃やしてやる」チリッ
聖女「ご無事ですか!? 助けに来ました!」タタッ
グラサン盗賊頭「あらぁん……誰よ、あなたたち?」
クロシュ「リュアンちゃん!!」スタッ
リュアン「ぇ……その、声……クロシュ、ちゃ……」
454 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 17:09:59.46 ID:frVQHIQp0
妖精「クロシュ、フメイ、手加減はしないで!! 雑兵はともかく、このサングラスはかなりやる!!」
フメイ「言われなくても」チリッ
聖女「しかし、できることなら殺生は――」
クロシュ「……」
↓1選択
1.手加減する(この戦闘中常にコンマ-20)
2.本気で殺る(勝利時相手はしぬ)
※戦闘ルール変更のお知らせ
デロデロの巻より、会心および痛恨は素コンマでのみ発生するようになります
※戦力参考
◆クロシュ一行(最大満腹度10、連携により常時コンマ+10)
◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)
◆盗賊たち(目眩ましで初ターンコンマ-10)
455 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 17:35:37.73 ID:4ajlPtqeo
2
456 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 17:51:44.45 ID:frVQHIQp0
クロシュ「……」
クロシュ(……今の、わたしたちだと……手加減するよゆう、ないかも……)
クロシュ(………)
クロシュ(……イリスさんなら……それでも、手加減しただろうけど………)
クロシュ(………今は……リュアンちゃんと、みんなのこと……守りたいから……)
クロシュ(…………ごめんね……イリスさん、聖女さん……)
モニョモニョ…ポン!
氷クロシュ「……」パキッ―
聖女「……申し訳ありません。わかっていたんです。手加減をする余裕なんてないこと……」
妖精「………」
聖女「速やかに、苦しむことなく、星へ還して差し上げる他ありません――」スッ
木の杖「」ポン
妖精(………ごめん)
☆聖女が木の杖を装備しました
なお神聖魔法の腕はいまいちなので、コンマ判定には影響しません
――戦闘 盗賊たち――
◆クロシュ一行 満腹度[10/10]
◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
・連携(常にコンマ+10)
・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)
◆盗賊たち(目眩ましで初ターンコンマ-10)
↓1コンマ(合計+20)
01-05 痛恨
06-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心
457 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 18:07:15.37 ID:iP8ZX7BXO
更新にもっと早く気づいてたら手加減したかった
(二次創作スレでも手加減しない選択してたから)
458 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 18:17:18.48 ID:frVQHIQp0
パーティメンバーの心情に影響を与える選択なので、確かに単発選択ではなく多数決の方が良かったかもしれません
そういうわけで後出しで申し訳ありませんが、先取3票としたいと思います
なお
>>455
さんと
>>457
さんの書き込みはそれぞれ既に1票と見なしましたので、実質的にはここから先取2票と言えます
よろしくお願いいたします
↓1〜 先取3票(実質2票)
1.手加減する(この戦闘中常にコンマ-20)
2.本気で殺る(勝利時相手はしぬ)
459 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 18:21:26.49 ID:QWFCS1vw0
2
460 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 18:22:09.40 ID:clJ/gsTeO
1
461 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 18:27:35.78 ID:HfRpGGbh0
1
462 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 19:53:52.37 ID:frVQHIQp0
クロシュ(……)
クロシュ(………でも……クロシュヴィアちゃんは……)
クロシュ(きっと……こういう人たちの、ことも……デロデロに溶かして、救ってあげようと、してる……)
クロシュ(ここで、この人たちを、殺したら……。わたし……クロシュヴィアちゃんに、何も言えなくなっちゃうかも……)
クロシュ(それに……わたしがここで、諦めたって、知ったら……。クロシュヴィアちゃん……きっと、がっかりする……)
クロシュ(………イリスさん、聖女さん、ありがと……。わたし……やっぱり、諦めない……!)
聖女「……クロシュさん?」
クロシュ「……フメイちゃん……手加減、しよ」
聖女「!」
フメイ「えっなんで!?」
クロシュ「わたし……諦めたく、ない……!」
フメイ「ん、わかった。でも危なくなったら、フメイ、手加減しない」
クロシュ「ん、ありがと……! 聖女さんも……いい……?」
聖女「……はい! 可能な限り、最善を尽くしましょう!!」
妖精(ふふ……やっぱりこうなったか。まあいいや。危なくなったら……私も覚悟を決めておこう)
□手加減するため、戦闘中コンマが-20されます
◆クロシュ一行 満腹度[10/10]
◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
・連携(常にコンマ+10)
・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
・加減(コンマ-20、勝利時相手をころさない)
◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)
◆盗賊たち(目眩ましで初ターンコンマ-10)
↓1コンマ(合計+0)
01-05 痛恨
06-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心
◎戦いのヒント
馬車移動時の遭遇戦では空腹の心配がないため、アクティブ技を惜しみなく使うのが良いでしょう
現在使えるアクティブ技は1つだけですが、それを連打するという頭の悪そうな戦法も実は有効です
463 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 19:55:08.14 ID:QWFCS1vw0
氷冷
464 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 20:12:16.35 ID:frVQHIQp0
氷クロシュ「!」ポン!
粉雪「」ヒュオオオオオ――
盗賊たち「うおっ冷たっ!」
盗賊たち「へっ、こんくれぇ!!」シュバッ!
フメイ「クロシュに近づくな」チリッ
火球「」ボンッ!
盗賊たち「ぐあああっ!!」ボンッ!
グラサン盗賊頭「やるじゃない……! うふふ、これは久々に腕が鳴るわぁ!!」
大棍棒「」ブオンッ!! ドズンッ!!
聖女「どうしてこのようなことを!?」サッ
グラサン盗賊頭「奪う力があるから。それだけよ? 悲しい事情があるとでも思った?」
聖女「っ……! 事情なき悪事も……悲しいことです!!」
グラサン盗賊頭(今んとこあたしたちが押してるわね。でも――)
氷クロシュ「〜〜!」ヒュオオオオ
グラサン盗賊頭(あの子供の氷魔法? が厄介ね……じわじわと力を奪われてるわ……。さっさとカタを付けないとまずい……)
グラサン盗賊頭「野郎共!! 攻勢に出んぞォ!!」
盗賊たち「うす!!!」
□盗賊たちが〈突撃〉を発動!
盗賊たちの会心+5、コンマ-5!
フメイ「まずい……! 妖精、なんとかして!!」
妖精「追風吹かせてるよ!! あいつら想像以上にやばい!!」
フメイ「……クロシュはやらせない……!!」チリリッ
☆フメイが〈埋火〉を発動!
自陣のコンマ+10、会心+10!!
◆クロシュ一行 満腹度[9/10]
◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
・連携(常にコンマ+10)
・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
・加減(コンマ-20、勝利時相手をころさない)
◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)
◆盗賊たち(氷冷-10、突撃-5、会心+5)
↓1コンマ(合計+15)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 優勢
81-00 会心
465 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 20:18:38.33 ID:wcz0vH2ZO
氷冷
466 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 20:29:50.47 ID:frVQHIQp0
盗賊たち「おらぁ!」シュバッ
盗賊たち「死ねぃ氷のガキゃ!」シュバッ
氷クロシュ「……!」
氷クロシュ(アイスちゃんみたいに……ミスティさんみたいに……!!)カッ!!
氷柱「」シュババババッ!!
盗賊たち「ぐわわーっ!!!」ドスドスドスッ
☆クロシュの氷冷により盗賊たちのコンマがさらに-10
合計+25となり僅差で優勢
グラサン盗賊頭「馬鹿な……! 温度の低下が速すぎるわ!!」
フメイ「クロシュとアイスの力を舐めるな!」チリッ!
聖女「投降してください! もう血を流すべきではありません!!」
妖精「そうだそうだ! 無駄な抵抗は無駄だぞ!!」パタパタ
グラサン盗賊頭「ガキどもが……!!」
◆クロシュ一行(連携+10、埋火+10、追風+10、加減-20)
満腹度[8/10]
◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
・連携(常にコンマ+10)
・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
・加減(コンマ-20、勝利時相手をころさない)
◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)
◆盗賊たち(氷冷-20、突撃-5、会心+5)
↓1コンマ(合計+35)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 勝利
81-00 会心
467 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 20:35:05.76 ID:C4M8i3cPo
氷冷で
468 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 21:20:36.69 ID:frVQHIQp0
グラサン盗賊頭「ええい、まずは弱い奴から潰す!!」シュバッ!!
大棍棒「」ブオンッ!!
聖女「ううっ!」ササッ
グラサン盗賊頭「まだまだ終わらねえぞォ!!」シュババッ
大棍棒「」ブブブブンッ!!
聖女「うううっ!!」ササササッ
盗賊たち「かしらあっ!! せっかくの上玉なんだから頭の棍棒で潰しちまったら――」
氷クロシュ「つぶさせないっ!!」シュバッ
大棍棒「」ブンッ!!
氷塊「」ガギンッ!!
グラサン盗賊頭「んおっ!? 氷の……塊!?」ギギギ
氷クロシュ「んゅゅ……!!」ギギギ
グラサン盗賊頭「馬鹿ね、魔法使いが前線に出張ってくるなんて。それじゃあやっぱりまずはアナタから――」
氷塊から飛び出るウニ氷柱「」ギュギュギュッ!!
ドスドスドスッ
グラサン盗賊頭「ごふっ……何よそれは……」
盗賊たち「かしらぁーッ!!!!」
フメイ「おまえたちも、おわり」チリッ―
ドッギャァァァァァン!!!!
――戦闘終了――
469 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 21:22:09.52 ID:frVQHIQp0
―オリシン平原 街道
縄で縛られた盗賊たち「」
縄で縛られた盗賊頭「」
半透明のTシャツ騎士「盗賊団検挙のご協力あざま〜」ペコペコ
金髪イケメン騎士「彼らは我々が首都へ護送致しますのでご安心ください」ニコニコ
半透明のTシャツ騎士「んじゃアーサっちあとよろ〜」フヨフヨ
金髪イケメン騎士「まだ就業時間内ですよ、アインツィアさん」
オリシン騎士団馬車「」ガタンゴトン――
聖女「丁度良いところに騎士団の方々が通りかかって良かったです」
妖精「縛ったまま平原にほっぽり出しといても良かったけど、まあこれが一番だね」
フメイ「ふう……。でもクロシュ、どうして急に手加減することにしたの?」
クロシュ「えと……。あそこで、あの人たち、殺したら……クロシュヴィアちゃんに、何も言えない……気がした……」
妖精「……なるほどね。確かにそれもそうか。ところで――」
デロデロ教の馬車「」
リュアン「……クロシュちゃん」
クロシュ「リュアンちゃん……!」
リュアン「……また……クロシュちゃんに、助けられちゃったね……」ジワワ
クロシュ「んへへ……。でも、リュアンちゃん……無事で、よかった……」
リュアン「うん……!」グスッ ポロポロ
ミネルヴァ「助けていただいて、本当にありがとうございます……」ペコリ
元デロデロ信徒A「ありがとうございますっ……!!」ペコリ
元デロデロ信徒B「ほ、本当に、なんとお礼を言ったら良いか……」ペコリ
聖女「あなた方は、デロデロ教の……?」
ミネルヴァ「……いいえ。私たちはデロデロ教から離れた身なのです。馬車をそのまま使わせて頂いているので、旗はそのままなんですけれど……」
元デロデロ信徒B「僕たちはデロデロ教を辞めて、オリシン王国へ亡命しようとしていたところなんです。ただ……」
妖精「亡命中にデロデロ騒ぎが起きて、状況が変わったってわけか。いやまあ、盗賊の襲撃はそれともあんまり関係ないけど」
ミネルヴァ「あの……あなた方もオリシンの首都へ向かっている途中なのでしたら、もし良ければ……私たちと、共に移動して頂けませんか……? 助けて頂いた上に、さらに厚かましいとは承知しているのですが……」
聖女「妖精さん――」
妖精「もちろん良いよ。あ、ごはんとかは自前のがあるよね?」
ミネルヴァ「はい! 皆さんに差し上げても構わないくらいの量があります……!」
妖精「いや、それには及ばない……というかあなた妊婦なんでしょ、あなたこそちゃんとたくさん食べなきゃ」
ミネルヴァ「……すみません、その通りです。ありがとうございます」
フメイ「にんぷ?」
聖女「ミネルヴァさん、お腹がぽっこりしてるでしょう? 中にあかちゃんがいるんですよ」
フメイ「ふうん……」
☆盗賊団検挙!
オリシン国内での評判が上がりました
さらに困難な挑戦を達成したため、運命賽の欠片を2つ手に入れました
☆オリシン首都へ到着するまで、元デロデロ馬車を護衛することになりました
リュアンちゃん、ミネルヴァさんと交流することもできます
◆
470 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 22:05:50.08 ID:frVQHIQp0
―夜
オリシン平原 野営地
精霊の幌馬車「」
デロデロ教の馬車「」
焚き火「」パチパチ
クロシュ「リュアンちゃん……デロデロ教だったの?」
リュアン「うん……。一時期、もうデロデロしかないのかもって思ってた……。でも……今は……」
クロシュ「……今は、ちがう……?」
リュアン「………わからないの。デロデロが本当に良いと思っていたのか……。それとも、失った辛さに耐えかねて、何かに縋りたかっただけなのか……」
クロシュ「そうなんだ……」
ミネルヴァ「ここにいる私たちは、皆同じなんです。ミュージアで家族や友人を失い、デロデロに救いを求めたけれど……考えを改めて、デロデロから離れた……。幸いデロデロ教は来るもの拒まず去る者追わずという気風だったため、咎められるどころか馬車を一台融通してくれて……ちょっと親切すぎてやっぱり名残惜しさもあるのですけれど……」
元デロデロ信徒A「クロシュヴィア様……怒るどころか、いつもみたいにニコニコ笑いながら、元気でいてね、デロデロになりたくなったらまたいつでも来てね、絶対に消えちゃだめだよ、って言ってくれて……。私、決意が鈍っちゃいました……」
元デロデロ信徒B「……僕は、クロシュヴィア様が今の騒動を起こしているなんて信じられません。あの優しいクロシュヴィア様が、こんな有無を言わさないやり方を選ぶはずが――」
クロシュ「……」
妖精(……デロデロ教を辞めたとはいっても、クロシュヴィアへの信仰心はまだ残っているみたい)
聖女(クロシュヴィアさん……)
フメイ(宗教って、よくわかんないな)
オリシン平原で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
471 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 22:06:34.83 ID:QWFCS1vw0
クロシュ、妖精の肩を揉む
472 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 22:09:47.08 ID:wcz0vH2ZO
ミネルヴァに赤ちゃんについて聞く
473 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 22:10:23.59 ID:dwBzPkbho
リュアンをがんばったねと労う
474 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 22:23:39.08 ID:frVQHIQp0
―夜
幌馬車内
クロシュ「……リュアンちゃん……たくさん、がんばった……」
リュアン「え……?」
クロシュ「ものすごく、がんばった……!」
リュアン「え、え……?」
クロシュ「だから……えっと……」
↓1選択
1.肩叩きしてあげる!
2.クロシュたんぽ貸してあげる!
3.大きな巻き貝貸してあげる!
0.自由安価(できないことはできない)
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 22:26:12.37 ID:HfRpGGbh0
2
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 22:26:51.97 ID:E8VU390H0
3
477 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 22:39:30.48 ID:frVQHIQp0
クロシュ「!」ピコン!
デロデロ…モニョモニョ…ポン!
クロシュたんぽ「!」モニョッ!
リュアン「わ……!? クロシュちゃん、いきなりどうしたんですか!?」
クロシュたんぽ「えと……今の、わたし……あったかい……クロシュたんぽ……。寝るのに……使える……」
リュアン「わあ……クロシュたんぽ……。じゃあせっかくだし……」
モニョモニョ…
リュアン(あ……ほんとにほかほかであったかい……)
リュアン(……)
リュアン(こうやって……誰かと一緒に寝るの、いつぶりだろ……)
リュアン(……一緒にいる、あったかさ……。デロデロも……そういうの、なのかな……)
リュアン(………私……やっぱり、まだ……何が、正しいのか……。何が……真の……正しい………)
リュアン(……)zzz
クロシュたんぽ「……♪」モニョニョ
◇
478 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/13(土) 22:50:18.39 ID:frVQHIQp0
本日はここまで。次回、あかちゃんについて編、妖精さんに肩もみ編となります
旅立ち早々に盗賊団と一戦交えたクロシュ一行。弱体化前ならば雑に一蹴できたであろう盗賊団だったが、今のクロシュたちにとっては決して油断ならぬ敵だった。しかしそれでも手加減して殺さない覚悟を決めたクロシュたちは、まさしくイリスらダークヒーローの後継と言えるパーティかもしれない――と妖精は思うのであった
そして盗賊団から救ったのは、元デロデロ教の人々であり、そしてかつて旅の道連れとなったリュアンちゃんだった。リュアンちゃんの迷い、ミネルヴァの思いに、デロデロ提唱スライムたるクロシュは何を思うのか。寂しさと悲しみを我慢し続ける少女リュアンの胸に抱かれながら、あかちゃんスライムの思索は続く――
そして戦闘をタクティカルにしようといろいろ変えてみた結果、計算が煩雑になって自滅しかけた
>>1
なのでありました。戦闘のルールについてはまだしばらく調整が続くかもしれません。ご容赦のほどよろしくお願いいたします
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
余談ですが、本文中に「デロデロ教の旗」なるものが何回か出てきたかと思われますので、その参考イメージを添付したいと思います
https://gzo.ai/i/sW4Ds8J.png
479 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 01:03:34.50 ID:yClnVY0io
おつ
どんな状況でも大事な志は捨てない…捨てずにいられて良かった
綺麗事を貫いてこそ現実を打破する説得力があるもんね
480 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 01:25:04.30 ID:xWw8QqCtO
乙
氷冷の永続累積デバフめちゃつよい
流石はカリスの荒事担当をやってたアイスちゃんの能力か
デロデロの旗かわいいデザインで笑った
481 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 03:28:57.42 ID:4szFqEjso
おつでした
>フメイ「クロシュとアイスの力を舐めるな!」チリッ!
アイスちゃんも認めてるの好き!
>フメイ(宗教って、よくわかんないな)
一人だけちょっとその…易しい悩み方で好き!
今のクロシュといっしょ!な緩めフメイちゃんがとにかくかわいい
482 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 09:09:18.80 ID:kZUEnb2Fo
結構デロデロ教の離脱者いるのかね
ホントにデロデロになれるとなったら拒否する人多そう
483 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 13:43:48.85 ID:O0XLUhX20
q
484 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 16:01:32.40 ID:tMFutBkL0
実のところクロシュは、聖女やイリスさんほど不殺の意思を強く持っているわけではありません。お腹が空いたら草や芋や虫や魚や獣を殺して食べるのと同様に、やむを得ない場合は殺したり食べたりするのも摂理であると考えているようです
しかしながらやむを得なくない場合は無闇に殺すべきでないとも思っており、今回は境界線上のケースだったと言えるかもしれません。そして本文中でもクロシュ氏が考えていた通り、邪魔者を安易に殺して排除するという方針では、全ての救済という大義を掲げるクロシュヴィアちゃんに何も言えなくなる気がしたようです。綺麗事を貫くのは難しいことですが、自分自身の気持ちを真っ直ぐに保つという意味でも大事なことであったのかもしれません
氷冷は相手に永続的なコンマ低下を与える技のようです。1発撃つだけでは効果が薄いですが、2発目3発目を撃つ頃には相手のコンマがカチコチになります。長期戦に向いた技だと言えるでしょう
アイスちゃんはカリス氏に便利な戦闘員扱いされていましたが、その実力は実際かなりのものでした。デロデロの巻で大幅に弱体化したクロシュ氏ですが、幸いアイスちゃんの欠片のお陰で穀潰しになることは免れそうです
恐らくデロデロ教に入った芸術家やデザイナーなどがこういったシンボルマークを作ることもあったのかと思われます。現在のミュージアでは上記のシンボルが描かれた旗やノボリが各所に掲げられているようです
フメイちゃんは集落外の人などにはちくちくした態度を取りがちですが、集落の住民や同じ境遇の仲間に対してはけっこう優しいようです。アイスちゃんのことはカリス関連で気の毒に思っており、この半年間は集落に馴染めるようにいろいろ気にしてあげていたようです
そしてフメイちゃんは、宗教のことがよくわからなかったようです。救いとは求めて縋るものではなく自力で掴み取るもの――という風に考えているわけでもなく、単純に宗教の仕組みや信仰の意味がわからなかったのです。ちゃんと誰かから教われば、宗教についてわかるかもしれません(なお今のところ興味もないため、教えるのは難しいかもしれません)
半年前のフメイちゃんは、集落のみんなを焼いてしまった罪悪感や、世界の悪者を全て焼き尽くすという使命感もあり、かなり余裕がありませんでした。今のフメイちゃんはクロシュと一緒に世界を救うという前向きな要素がいっぱいなので、戦力的には弱体化していますが精神的にはかなり気楽に緩く構えていられるようです
デロデロ教を辞めた人がどれくらいいるかは今のところわかりませんが、デロデロ教のスライムたちは皆既にデロデロ化しています。デロデロ教はスライムの割合が多かったため、その分を差し引くとかなり減ったと言えるかもしれません
なおデロデロ教の信心深い人たちは、白影スライムに自ら触れてデロデロ化しているそうです。それはクロシュヴィアちゃんにとって、とても嬉しいことだったようです
なおリュアンちゃんやミネルヴァ氏は白影スライム発生前にデロデロ教を辞めているため、デロデロ化がきっかけで辞めたとは言えないようです。彼女たちの詳しい事情などは、実際に聞いてみるのが良いかもしれません
485 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 16:02:04.02 ID:tMFutBkL0
―幌馬車内
リュアン「すう……すう……」zzz
クロシュたんぽ「〜〜」モニョモニョ
モニョモニョ…プチッ
分体クロシュたんぽ「〜〜」モニョニョ
リュアン「んにゃ……」zzz
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
ミネルヴァ「ありがとうございます、クロシュさん。リュアンちゃんを温めていただけて……」
クロシュ「んへへ……。リュアンちゃん、がんばったから……」ポン
フメイ「む〜……クロシュ、今夜はフメイも」
クロシュ「ん!」
聖女「ふふ、クロシュさんとフメイさんは本当に仲良しなんですね」
ワイワイ… キャッキャ…
フメイ「……」ジッ
ミネルヴァのお腹「」ポッコリ
ミネルヴァ「……気になる?」
フメイ「えっ……? えと……」
聖女「……はいっ、気になります……!」
ミネルヴァ「ふふ、触ってみても良いですよ」
聖女「フメイさん、どうぞ」
フメイ「え、なんで……!? く、クロシュは……!?」
クロシュ「ほえ……? じゃあ……」スス…
ミネルヴァのお腹「」ポッコリ
クロシュの指「」ツンツン
クロシュ「……」
クロシュ(命……感じる……。小さいけれど……)
フメイ「……どう……?」
クロシュ「フメイちゃんも……どうぞ」
フメイ「え、ええ……。わかったよ……」
ミネルヴァのお腹「」ポッコリ
フメイの指「」ツンツン
中からの小さな衝撃「」ポケッ
フメイ「!!? 今……中から、なんか、ポコッて……!!」
聖女「わあ……! お元気な証拠です! 良いことですよ、フメイさん!」
フメイ「そ、そうなの……?」
ミネルヴァ「はい……ありがたいことに、元気でいてくれているみたいです」
フメイ「そうなんだ……」
クロシュ「んへへ……」
*
486 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 16:02:32.72 ID:tMFutBkL0
聖女「……旦那様が、世界めくれで……」
ミネルヴァ「はい……。私を庇って、あの黒い影の魔物にぶつかられ……」
クロシュ「……」
フメイ「……」
妖精「……」
ミネルヴァ「……クロシュヴィア様からも……夫は星にすら還れず、この世から消滅したと聞かされました……。私はもう……デロデロになっても、あの人とは二度と逢えないのだと……」
クロシュ(デロデロ教徒ちゃんと、同じ……。この世界から……消滅、しちゃったんだ……)
クロシュ(こんなこと、二度と起こさない為に……きっとクロシュヴィアちゃんは………)
ミネルヴァ「それからしばらく経った頃……この子を身ごもっていたことがわかり……産みたいって、思ったんです」
聖女「!」
フメイ「……?」
クロシュ「……?」
妖精「……」
ミネルヴァ「だから……そのことを、クロシュヴィア様に伝え、お暇させていただいたんです……」
妖精「……引き止められたりは?」
ミネルヴァ「……少しだけ。中にいるあかちゃんも一緒にデロデロになれば、絶対に離れ離れにならないよ、と……。確かに、その通りだとも思いました。でも……」
妖精「……それでも、産みたいと……?」
ミネルヴァ「……はい。この絶望に満ちた世に産み落とすことは……紛れもなく、私のエゴでしかないけれど……。それでも……私は、どうしても……あの人と血を繋いだ、この子を……」
妖精「……」
ミネルヴァ「その思いを、クロシュヴィア様にお伝えし……。クロシュヴィア様は、少し困ったような微笑みを浮かべて……じゃあ仕方ないね、と……仰いました……。そうして私は……同時期に辞めたこの子たちと共に、オリシン王国への亡命を計画したのです……」
眠るリュアン「すう…すう…」zzz
分体クロシュたんぽ「……」zzz
元デロデロ信徒A「ムニャムニャ……」zzz
元デロデロ信徒B「クー…クー…」zzz
ミネルヴァ「………しかし……今日……皆さんが通りかからなければ……。私は……私自身だけでなく、この子たちや……お腹にいる、あの人との子にまで……絶望を与えてしまうところでした……。分不相応で身勝手な願いを抱いたばかりに……」
クロシュ「……」
ミネルヴァ「……私は……やはり、デロデロになるべきなのかもしれません。そうすれば……少なくとも、私自身と、このお腹の子は……二度と、絶望せずに済みます……」
聖女「………」
クロシュ「……」
↓1〜 先取2票
1.そうかも……
2.なんか違う気がする……
0.自由安価(票数は内容ごと)
487 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 16:03:53.55 ID:e1L65MZq0
0それはだめ、わたしもあかちゃんみたい
488 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 16:06:47.45 ID:WsS2cOHK0
>>487
489 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 17:38:30.53 ID:tMFutBkL0
クロシュ「……」
クロシュ(ミネルヴァさんの……言う通りかも……)
クロシュ(でも……なんか、違う気がする……)
クロシュ(ミネルヴァさんは……たぶん……心から、デロデロが良いって……思ってない……)
クロシュ(……そんな気持ちで……デロデロに、なるのは……)
クロシュ(……わたし……あんまり、嬉しくない……)
クロシュ(………きっと……クロシュヴィアちゃんだって……嫌だよね……? しかたなく、デロデロになること、選ばれるの……)
クロシュ(……でも……)
クロシュ(ミネルヴァさんの……言ってることも……間違って、ない……)
クロシュ(たとえ、しかたなく、でも……。デロデロになれば……きっと、もう、絶望しない……)
クロシュ(……だから……しかたなく、でも……いいのかな……?)
クロシュ(………)
クロシュ「……ミネルヴァさんは……あかちゃん……会いたく、ないの……?」
ミネルヴァ「……そんなことありません。会えることなら、会いたい……。でも、それは私のエゴなのです。私の身勝手な願いでデロデロにならないでいれば……この子は、この絶望に満ちた世界に産まれ落ちることになる……。私はこの子に会いたいけれど……それ以上に、この子には私と同じような苦しみを、味わって欲しくないのです……」
クロシュ「んゅ……」
フメイ「……なら、ミネルヴァが守ればいい」
ミネルヴァ「えっ……!?」
フメイ「苦しまないように……悲しまないように……。ミネルヴァが、がんばれば……会える」
ミネルヴァ「……」
聖女「……フメイさん……。しかし、それは……」
妖精「絶対に苦しませず、悲しませないなんて……それには無限のがんばりが必要だよ。全然簡単なことじゃないんだ」
フメイ「………そう。がんばれないなら……別に、いいと思う」プイッ
ミネルヴァ「………」
聖女「あ、あのミネルヴァさん……。フメイさんは、その……あなたを傷付けたいわけでは……」
ミネルヴァ「……わかっています。全部……私が、弱いから……」
聖女「うぅ……」
クロシュ「……」
490 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 17:39:20.42 ID:tMFutBkL0
クロシュ「!」ピコン!
妖精「……クロシュ?」
クロシュ「………わたし……あかちゃん、会いたい……!!」モニョッ!!
フメイ「!」
ミネルヴァ「えっ……!?」
クロシュ「だから……ミネルヴァさんは……産むのが、いい……!!!!」
妖精「ちょ、クロシュ!? ミネルヴァの話を聞いてたの!?」
クロシュ「……でも、わたし……会いたい!!!!」
聖女「……! わ、私も……会いたいです、ミネルヴァさん!!」
妖精「聖女まで……」
ミネルヴァ「き、急にどうしたんですか……?」
クロシュ「……デロデロに、なるの……産んでからでも、いい……。あかちゃんにも……聞かなきゃ、だめ……」
ミネルヴァ「……!!」
クロシュ「会わなきゃ……聞くことも、できない……」
妖精「……!」
クロシュ「だから……えっと……」
聖女「……未来が必ず絶望であると、決まっているわけではありません。ミネルヴァさんが諦めなければ……その子を心から愛し続ければ……きっと、希望に満ち溢れるはずです……!」
クロシュ「うん!」
フメイ「……うん」
ミネルヴァ「………」
聖女「だから……もう一度、考え直してみませんか……? 先ほどクロシュさんが言った通り……産んで、本人の意思を確認してからでも、デロデロの判断は遅くありません」
ミネルヴァ「……そう、ですね……。はい……。もう一度……ゆっくり、考えてみます……」
聖女「はい……!」
◇
491 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 17:41:41.50 ID:tMFutBkL0
―夜
幌馬車内
妖精「ふう……」
クロシュ「妖精さん……ごめんなさい」ペコリ
妖精「ん? なんで急に謝るの?」
クロシュ「さっき……ミネルヴァさんに……無理、言っちゃったかも……」
妖精「ああ……いや、それならミネルヴァ本人に謝りなよ」
クロシュ「それは、だめ……。撤回は、しない……」
妖精「……ふふ。クロシュ、けっこう口先が回るようになったね?」
クロシュ「ほえ……?」
妖精「無自覚か……。まあいいや。でもあかちゃん本人への意思確認は大事だと私も思う。問題は、人間の子供が意思確認できるようになるには誕生からさらに何年かかかるってことだけど……」
クロシュ「そうなの?」
妖精「そうなんだよ。街中とかで、人間の女性に抱きかかえられた小さい子供を見たことあるでしょ? あれが人間のあかちゃん」
クロシュ「そうなんだ」
妖精「人間とかエルフは成長が遅いからねえ……。まあ成長しない妖精よりはマシか」
クロシュ「じゃあ……妖精さんも、あかちゃん?」
妖精「え、まあ……そうとも言える……かも?」
クロシュ「わあ……。えと、肩、もむ……?」
妖精「それはおばあちゃん扱いだよ!」
*
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モミモミ
妖精の肩「」モミモミ
妖精「結局私の肩揉んでるし……。別に凝ってないけど」
スライムクロシュ『んへへ……。でも、きもちいい……!』モニョニョ
妖精「クロシュが気持ち良くなってるだけじゃないの?」
スライムクロシュ『〜〜♪』モニョモニョ モミモミ
妖精「まあ別にいいけど。あ、もう少し真ん中の方……うん、そこそこ……んっ……」
スライムクロシュ『〜〜♪♪』モニョニョ モミモミ
☆妖精さんの肩をもみました
◆
492 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 17:55:01.75 ID:tMFutBkL0
―オリシン王国への旅路 2日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし 盾:なし 飾:なし
武:なし 防:ぬののふく 飾:煤けた不死鳥の羽根
◇フメイ [バーニングハート]
武:なし 盾:なし 飾:なし
武:なし 防:火鼠の衣 飾:なし
◇妖精 [世話焼き妖精]
武:なし 盾:なし 飾:なし
武:なし 防:木綿のドレス 飾:なし
◇聖女 [運命変転修道女]
武:木の杖 盾:なし 飾:なし
武:なし 防:ロイエの修道服 飾:なし
◇リュアン [亡命のお嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ 盾:なし 飾:守りのペンダント
武:なし 防:旅人のドレス 飾:なし
◇ミネルヴァ[亡命の医術師]
武:魔銀のメス 盾:なし 飾:お守り
武: 防:旅人のローブ 飾:なし
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽の欠片*3 大きな巻き貝 冒険者証(ランク1)
運命賽*2 サボテンドラゴンの花 メルルの帽子
会心賽*1 暗黒優待券
反魂丹*1
ステライト鉱石
ヒヒイロカネ
◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う
◯努力目標
・特になし
◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)
◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ 近接[00/04] 魔法[00/16] 防御[00/09]
・聖女 近接[00/03] 魔法[00/07] 防御[00/03] ?[00/08]
……………………………………………………………………………………
―オリシン平原
精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
元デロデロ馬車「」ガタンゴトン
聖女「ん〜爽やかな風です!」
ミネルヴァ「今日は穏やかな旅路でありますように……」
妖精「首都には明後日くらいに着くかなあ」
リュアン「……なんだか懐かしいな。あの時もクロシュちゃんたちに助けられて……ほんの短い間だったけれど、一緒に旅をしたんだよね……」
フメイ「そんなこともあったんだ……」
リュアン「うん。フメイちゃんは、クロシュちゃんが探してたっていう友達なんだよね? 改めて、よろしくね」
フメイ「ん。よろしく」
クロシュ「んへへ……」
リュアン「……そういえばあの時、クロシュちゃん変な剣に乗っ取られたりしてたけど……今はもう剣を使ってないの?」
クロシュ「あ、えと……。クロシュヴィアちゃんに、取られちゃって……」
フメイ「……あれ? そういえば……セインたちの予備の剣を持ってくよう言われてなかったっけ?」
クロシュ「……忘れちゃった」
↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-10 強敵
11-40 食料発見(コンマ)
41-70 場所発見(コンマ)
71-90 良いこと(自由安価)
91-00 良いこと+(自由安価*2)
493 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 17:56:42.63 ID:C2nvXhzQO
はい
494 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 17:57:22.84 ID:yClnVY0io
さて
495 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 18:02:10.30 ID:tMFutBkL0
場所を見つけ、そして良いことがありました
↓1コンマ 見つけた場所
01-10 盗賊のアジト
11-50 廃村
51-90 謎の入口
91-00 ???
↓2 自由安価 起こった良いこと
496 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 18:03:25.09 ID:4szFqEjso
やん
497 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 18:03:35.15 ID:I4WO6NF9O
ヒナテイルと再会
498 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 20:03:16.50 ID:tMFutBkL0
精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
元デロデロ馬車「」ガタンゴトン
聖女「あ、街道を歩いている人がいます」
妖精「ん? あれは――」
ヒナ「お〜い」ブンブン
*
テイル「久しぶりね、妖精、クロシュ」
ヒナ「こんなところでお会いするなんて、縁がありますね!」
妖精「久しぶり。あなたたちはまたギルドの依頼でも受けてるの?」
ヒナ「ええその通り! この辺りに大盗賊たちの連合があるって話なんですよ!」
聖女「大盗賊の……連合?」
テイル「ええ。村は焼き、男は殺し、女は犯し、泣く子も黙ってぶち犯し、仲間がやられたら必ず百億万倍返し……そんな恐ろしい噂の大盗賊連合のアジトがこの平原にあるのよ。速報によれば、大盗賊のうちの一人は昨日検挙されたみたいだけれど――」
フメイ「昨日の奴ら?」
妖精「たぶんそう。あいつらだけじゃなかったんだ」
ヒナ「わ!? あなたたちがやったんだ!?」
フメイ「まーね」
テイル「流石は妖精とクロシュ……。他のメンバーはお初だけど、実力は相変わらずのようね」
妖精「いや……実はけっこう弱体化してるんだよね」
テイル「え、そうなの!?」
リュアン「そ、それより……仲間がやられたら百億万倍返しって……」
テイル「あら、お嬢ちゃん興味ある? ……ていうかアレか、報復が怖いってことよね?」
ミネルヴァ「……」
クロシュ「……わたしたちも……協力、する……?」
フメイ「そうしよ。根絶やしにすれば報復なんてできない」
ヒナ「その通り! 一族郎党皆殺しが一番後腐れない殺り方です、天界でもそう言われてます」
聖女「て、天界……? あの、あなたは……」
テイル「あー、こいつの言うことは真に受けなくて良いよ。頭がおかしいだけだから」
ヒナ「テイルちゃん、ちょっと酷くないですか?」
テイル「実際おかしいでしょ」
クロシュ(そういうわけで……わたしたちは、テイルさんと、ヒナさんと、一緒に……大盗賊のアジトに、向かうことになった……)
◇
499 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 20:04:05.13 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト 踏破率[0/10] 満腹度[10/10]
草木に覆われた謎の建造物「」
ヒナ「見てください。森の中に巧妙に隠されている家がわかりますか?」
聖女「はい。見事な隠蔽ですね……」
テイル「ま、熟練冒険者の私たちにとっては見え透いたもんだけどね」
フメイ「あれを焼き討ちすれば良いの?」
ヒナ「いえ。中には奪われた金品や拉致された人々がいます。焼き討ちはできません」
フメイ「む……」
テイル「まあでも作戦はシンプルよ。ヒナを突っ込ませて暴れさせて敵を壊滅。どう?」
聖女「え、ええ……」
フメイ「ヒナって人、大丈夫なの?」
ヒナ「まあ大体大丈夫ですね。魔王とかでも出てこない限りは」
テイル「そういうこと。魔王でも弱いやつならたぶん相打ちくらいには持ち込めるだろうし」
ヒナ「うーん……雷霆の魔王以外の魔王には会ったことないので、なんとも言えないですね……」
聖女「ええっ!? ら、雷霆の魔王……!?」
ヒナ「ええ。あの強さの魔王が出てきたら、一人じゃ手も足も出ないですね。極めて遺憾ですけど」
テイル「ま、まあ雷霆の魔王は史上最強と言われてたやつだから……。まあそんな心配は今回はいらないのよ。ただの盗賊だもの」
ヒナ「まあそういうことです。人間相手なら遅れを取る気はありませんので、ご安心を」
フメイ「でも、昨日のやつけっこう強かった。フメイたちも一緒に行く」
クロシュ「うん!」
ヒナ「ありがとう! テイルちゃんと違って良い子たちですね、キミたち!」
テイル「う……まあ、良い子ではないわね、私……」
リュアン「あ、あの……私も、一緒に行きます!」
ミネルヴァ「……私も、治癒の技が使えます。怪我人が出た時は、お役に立てるかと……」
テイル「え、いやいや……! 流石に戦い慣れてない人たちを連れてくわけにはいかないわよ! しかもそっちの方、妊婦さんでしょ!?」
ミネルヴァ「大丈夫です。強化術の応用で私自身や胎児に過剰な負担がかからないようにできます」
テイル「い、いやいや……そういう問題じゃ……」
リュアン「ミネルヴァさんのことは、私が見てます。それに……この盗賊たちが世に存在し続ける限り、安心して眠れないので……。私たちは、自分の身を守りたいだけなんです……!」
テイル「むむう……」
ヒナ「まあまあいいんじゃない? やばくなっても私が守ってあげれば大丈夫でしょ」
テイル「まあ……ヒナがいいなら良いか」
500 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 20:04:51.36 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト 踏破率[0/10] 満腹度[10/10]
元デロデロ信徒A「馬車は私たちがお守りしてます!」
元デロデロ信徒B「お気をつけて……! 絶対、無事でいてください……!」
ヒナ「よっし、じゃあ行こう!」
フメイ「おー」
草木に覆われた謎の建造物「」
妖精(……あの建物……本当に盗賊のアジト? あの植物による隠蔽……かなり高度な魔法……結界……?)
妖精(………細心の注意を払おう。嫌な予感がする)
↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-30 踏破率+3、敵襲
31-50 踏破率+3、安酒(満腹度+1、次回戦闘コンマ+10)
51-70 踏破率+3、干肉(満腹度+3)
71-90 踏破率+3、???(本日戦闘コンマ+20、会心+10)
91-00 踏破率+3、???
501 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 20:12:12.09 ID:e1L65MZq0
あ
502 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 20:42:47.44 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト玄関 踏破率[3/10] 満腹度[10/10]
扉「」ドガァンッ!!
ヒナ「おらー!! 悪者はぶちころ――」ザッ
血溜まり「」ドプ…
倒れた盗賊たち「」
倒れた盗賊たち「」
倒れた盗賊たち「」
ヒナ「……」
テイル「ヒナ、どうし――っ!!?」
フメイ「……!!?」
聖女「こ、これは……!!?」
リュアン「ど、どうしたん――うっ!?」グッ
ミネルヴァ「こ、これは……一体……!?」
妖精「――みんな構えて!!!!」
クロシュ「……!!!!」シュバッ
ガギンッ!!!!
溶けかけている何者か「」デロデロ…
錆びた剣「」ギギギギ
氷塊「」ギギギギ
氷クロシュ「……!!」ギギギギ
――戦闘 溶けかけている者――
◆クロシュ一行(連携+10、薄明+10、烈閃+20)
満腹度[10/10]
◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
・連携(常にコンマ+10)
・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
・薄明(最初のターンコンマ+10)
・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)
◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)
◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-10)
↓1コンマ(合計-20)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 勝利
81-00 会心
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 20:48:36.47 ID:I4WO6NF9O
氷冷
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 20:49:12.93 ID:ZXrmkXu7O
残火
505 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 21:01:55.53 ID:tMFutBkL0
―コンマ37 劣勢―
砕ける氷塊「」バギャッ!!
錆びた剣「」ギュオオオッ!!!!
氷クロシュ「!!」
ヒナ「でいっ!!」ゲシッ
吹っ飛ぶ氷クロシュ「〜〜!」モニャニャ!
空振る錆びた剣「」ビッ――
溶けかけている者「……」ジリ…デロデロ…
フメイ「……こいつ……!!」
溶けかけている者「」シュバッ
ヒナ「ぬんっ!」バッ
錆びた剣「」シュビビビビッ
光の剣「」ガガガガッ
蹴り「」シュッ
ヒナ「おっと」サッ
フメイ「やっ!」チリッ
火球「」ボンッ!!
溶けかけている者「」シャッ
火/球「」スパッ
溶けかけている者「……」ゴゴゴゴゴ
ヒナ「ふ、ふふ……魔王ですか、これ」
妖精「……疑似魔王化……っていうのを、見たことがある……。こいつ……まさか……」
フメイ「………」チリリ…
氷クロシュ「……」パキパキ…
クロシュ(……わたしの中の……アイスちゃんの、欠片が……)
クロシュ(………泣いて、る……)
◆クロシュ一行(連携+10、烈閃+20、埋火+10、我慢+10)
満腹度[9/10]
◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
・連携(常にコンマ+10)
・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
・薄明(最初のターンコンマ+10)
・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)
◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)
◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-20、氷冷-10)
↓1コンマ(合計+10)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-70 勝利
71-00 会心
506 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 21:05:28.35 ID:4szFqEjso
コンマがデロりかけてきた…
507 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 21:25:01.82 ID:tMFutBkL0
―コンマ45 劣勢―
溶けかけている者「」シュバッ
ヒナ「くっ」ギンギンギンッ!!
テイル「いつまでもやらせないわよ!! その剣、もらった!!」バッ
浮遊魔法「」カッ!
錆びた剣「」グイッ
溶けかけている者「!」
ヒナ「そこお!!」
光の剣「」ヴンッ!!
スパッ――
溶けかけ/ている者「」デロデロ
デロデロ…デロデロ…ピトッ
溶けかけている者「」デロデロ
ヒナ「嘘でしょ、今真っ二つにしたのに!?」
テイル「ば、馬鹿な……ああっ!?」
錆びた剣「」グオンッ!!
ドスッ
テイル「ごふっ……が、我慢……できな……んああああっ……!」ビクンビクン
バタッ
ヒナ「テイルちゃん!! こいつよくも――」
デロデロ弾「」バギュンッ!!
ベチャッ
ヒナ「ぎゃあああ!!! と、溶ける!! 私まで溶ける!!!」デロデロ
妖精「ま、まずい!! ヒナがやられたら戦線が――」
508 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 21:25:35.26 ID:tMFutBkL0
ニワトリクロシュ「コッ……コケコッコー!!!!」
不滅の残火「」メラメラ…
テイル「……げほっ!!! はあ、はあ……し、しぬかと……」ゲホゲホ
ヒナ「う、うう……!? 溶けるのが止まった……!?」デロ…
デロデロ…
スライムクロシュ「」デロロ…
妖精「クロシュ、無理をして……!! とにかくテイルとヒナは下がって!!!」
ミネルヴァ「負傷者の治療を行います!! 早くこちらへ!!」
フメイ「フメイが前に出る!!」バッ
リュアン「ううっ……!!! クロシュちゃんたちは……やらせない!!!」
妖精「リュアン!! フメイはともかくリュアンは無茶だよ、下がって!!」
◆クロシュ一行(連携+10、烈閃+20、埋火+10、我慢+10、残火-20)
満腹度[9/10]
◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
・連携(常にコンマ+10)
・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
・薄明(最初のターンコンマ+10)
・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)
◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
・クロシュがダウンしているため現在使用不可
◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-30、氷冷-10)
↓1コンマ(合計+0)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-70 勝利
71-00 会心
509 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 21:26:33.10 ID:WsS2cOHK0
あ
510 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 22:11:37.24 ID:tMFutBkL0
☆痛恨により聖女の〈変転〉が発動!
しかし1桁と2桁を入れ替えても痛恨なのは変わらなかった……
聖女「み、皆さんはやらせません!!!」バッ
妖精「ああっ、聖女まで!? もう無理だよ、逃げよう!!!」
フメイ「あいつを……この場所をほっといて、逃げるわけには……いかないっ……!!」チリリ…!!
妖精「ううっ……気持ちは、わかるけどぉ……」
溶けかけている者「……」デロデロ…ジリジリ…
フメイ「おまえも……もう、いいの……!!! もう……」チリリッ
火炎「」カッ!!
火/炎「」スパッ
フメイ「あ、ううっ……」グググ
溶けかけている者「……」ジャッ
デロデロ弾「」ドギャギャギャギャッ!!!!
フメイ「わあああああ!!!!」
リュアン「きゃあああああ!!!!」
聖女「やあああああああ!!!!」
妖精「んわあああああ!!!!」
スライムクロシュ「〜〜!!!!」モニャニャニャニャ!!!!
ミネルヴァ「いやあああああ!!!!」
テイル「んああああああ!!!!」ビクンビクン
ヒナ「あああああああ!!!!」
ドッギャァァァァァァン!!!!!
――敗走――
◆
511 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 22:14:25.69 ID:tMFutBkL0
―夕方
オリシン平原 街道沿い
カー… カー…
スライムクロシュ「!」モニャッ
ブラッド「ようやく気が付いたか?」
フメイ「う……あ、赤スライム……?」
ブラッド「無様なお前たちに代わって、あの不愉快な場所は潰しておいた」
スライムクロシュ『み、みんなは……無事なの……?』
ブラッド「知るか。人間なんて死なせとけば良い」
フメイ「……」
ブラッド「……ああもう、面倒な後輩どもだな。生きてるよ、たぶん。トンチンカンなローブを付けた二人組がそこの馬車にセコセコ運んでた」
精霊の幌馬車「」
元デロデロ馬車「」
スライムクロシュ「……!」
スライムクロシュ(……みんなの、命の波……なんとなく、感じ取れる……。無事みたい……良かった……)
フメイ「……あそこは……カリス・ノーランドの施設なの?」
ブラッド「そう。世界各地にああいうのが残ってる。死してなお不快な物体を大量に残してやがんだよ、あの腐れ外道。まあ……クロシュヴィアのデロデロ化で、あいつに造られた哀れな生き残りたちも大体は楽になれただろうけど」
スライムクロシュ「……!」
フメイ「……フメイたちが戦った、あいつは……?」
ブラッド「お前たちが負けたアレは、非スライム由来の再生能力を付与されていた。すぐにデロデロ化できなかったのはそういうこと。まあ当人にとっちゃ生き地獄だったろうから、あたしが直々に楽にしてやったよ」
スライムクロシュ『……ありがと……』モニョニョ
ブラッド「……ふん。カリスの影響がまだ残ってんのが不快ってだけ。それにしてもお前たち……あの程度の奴に遅れを取るなんて、そんなに弱くなったの?」
フメイ「むう……。前のフメイなら……負けなかった……」
スライムクロシュ「……」モニョニョ…
ブラッド「はあ、まあいい……。あたしはもう行く。お前たち、変なとこで勝手におっ死ぬなよ」スタスタ
シュバッ
フメイ「……」
スライムクロシュ『……』
□大盗賊のアジトから敗走しました……
◆
512 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 22:16:02.54 ID:tMFutBkL0
―夜
オリシン平原 野営地
焚き火「」パチパチ
妖精「はあ……みんな無事で良かったよ……」
リュアン「本当に良かったです……」
聖女「お二人も、危ないところを運んでくださってありがとうございます」ペコリ
元デロデロ信徒A「んーん! 私たち、助けられてばっかりなので……!」
元デロデロ信徒B「赤い髪の女の子が、僕たちが皆さんを運び出すまで待っていてくれたんです! あの子が皆さんを助けてくれたんですよね……!?」
妖精「え、本当に……?」
クロシュ「んへへ……ブラッドちゃん、優しい……」
フメイ「うん……あの人、厳しいけど、時々優しいとこもある」
ミネルヴァ「……しかし、盗賊よりも遥かに恐ろしい者が潜んでいたのですね……。ちょっと、想定外すぎました……」
リュアン「でも……結局盗賊の方々はあの溶けかけてたものに皆殺しにされて……溶けかけてたものも、ブラッドさん? に倒されたんですよね……? 結果的には……丸く収まったと考えて良いんでしょうか……?」
妖精「まあ、そうだね……。ヒナとテイルは意気消沈した様子で帰ってったけど……」
フメイ「生き残れたのに、嬉しくないの?」
妖精「ヒナは勝てなかった悔しさ、テイルは盗賊討伐の証明不可で依頼失敗……ってとこかなあ。まああの二人のことだから明日には元気に別の仕事やってると思うよ」
オリシン平原で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
513 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 22:17:26.71 ID:e1L65MZq0
ミネルヴァに赤ちゃんの名前を考えてくれと頼まれる
514 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 22:18:06.50 ID:kZUEnb2Fo
メゾンドクロシュ
強くなるには会議
515 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 22:18:23.37 ID:ZXrmkXu7O
フメイ 火魔法の特訓をする
516 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 22:19:35.14 ID:qYMjkNpBo
クロシュ、フメイが弱体化したし、パーティメンバーも変わっている、ここらで連携を考え直そうと妖精が提案
517 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 22:44:23.43 ID:tMFutBkL0
―夜
オリシン平原 野営地
フメイ「……」チリッ
火球「」ボンッ
フメイ「……」
フメイ(火力は……体感だけど、前の2割未満……。このままじゃ、クロシュを守れない……)
フメイ(でも……失った力って、どうやって取り戻せば良いんだろう……)
フメイ(たぶん今のフメイ……生まれたばかりの、力の使い方を知る前のフメイより……さらに弱い……)
フメイ(う〜ん……どうしよう……)
妖精「フメイ、どうしたの? 悩み事?」パタパタ
フメイ「妖精。どうやったら、強くなれる?」
妖精「え、そうだなあ……。地道に魔法の勉強をするとか?」
フメイ「勉強……したことない」
妖精「……そういえば、フメイの魔法は、魔法というよりは直線的な炎魔力の放出に近いもんね。確かにあのやり方なら勉強はいらなかったかもしれないけど……」
フメイ「……でも、弱くなったフメイじゃ、通用しない気がする」
妖精「魔力の放出は、術式を介さないからロスが生じにくいっていう利点はあるけれど……素の魔力量とか属性の質にかなり左右される部分も大きいんだよね。今のフメイは……属性の質は以前と同じく高純度の炎属性だけど、魔力量がものすごく減ってるから、出力もかなり落ちてる……」
フメイ「どうやったら取り戻せる?」
妖精「生まれつきの魔力量は、実は簡単に増やしたりはできないんだ。フメイの場合は……力を奪われたってケースはちょっと見たことがないから、なんとも言えないけれど……ひとまずできることは、やっぱり魔力運用の勉強をして魔力の効率化を図ることだと思う」
フメイ「効率化?」
妖精「そう。魔力の放出は元々効率的ではあるけれど、それでもロスがないわけじゃない。それに魔力運用がもっとできるようになったら、最小限の魔力で必要十分な瞬間火力を発揮する……みたいなこともできるようになるはず」
フメイ「よ、よくわかんない……。とにかく、勉強すればいいの?」
妖精「まあそういうこと。良かったら教えてあげようか? たぶんフメイの魔法についてなら、人間の魔術師よりも妖精の私の方が向いてると思うし」
フメイ「お願いします」
妖精「よおし! じゃあ早速、今のフメイの魔法を見せてみて!」
↓1コンマ
01-60 まあまあ 経験+1
61-90 そこそこ 経験+2
91-00 理解した 経験+8
518 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 22:51:56.91 ID:I4WO6NF9O
あ
519 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 23:03:24.22 ID:tMFutBkL0
フメイ「こう?」
指先「」スッ
超高温の小さな光「」ジジジジ…
妖精「……!!? え、ちょ、え……!?」
フメイ「?」
妖精「理解が速い……というか、私が教える以前に魔力の精密性はもう高位の魔術師級だった……てことだ!!」
フメイ「え、そうなの……!?」
妖精「既にできるのにやってなかっただけ……! そんな風に凝縮した炎なら、少ない魔力でもかなりの高温にできるでしょ? その熱を相手にぶつければ良いってこと!」
フメイ「えー? でもちっちゃいし……もっとこう、ばーっと燃える方が……」
妖精「そんな風に無駄遣いしてるから魔力が足りなくなっちゃうんだよ! 今までよりも魔力が少ないんだから、それを見越して運用するの!」
フメイ「むむ……わかった。こんな感じの炎を作って飛ばす練習を、する……」
超高温の小さな光「」ジジジジ…
☆フメイが魔法経験を8獲得しました
☆会心成功によりフメイのパッシブスキルが強化されました
◇
520 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/14(日) 23:21:19.94 ID:tMFutBkL0
―夜
馬車内
リュアン「ミネルヴァさん……お腹の様子は大丈夫ですか……?」
ミネルヴァ「ええ……。皆さんに守ってもらえたから、大事ないみたい」
聖女「良かったです……。あまり無理はなさらないでくださいね」
ミネルヴァ「はい……。ありがとうございます」
クロシュ「んへへ……」ニコニコ
聖女「ところで、お子さんのお名前はもうお決まりなのですか?」
ミネルヴァ「えっ……?」
リュアン「わあ、名前……!」
クロシュ「なまえ……?」
聖女「ああいえ、決まってないのでしたら、ゆっくりお決めになられるのが良いと思います。急かすつもりとかでは全然ありませんので」
ミネルヴァ「名前……そうですね……。今までは、考える余裕もなかったですけれど……。せっかくですし、ここにいる皆さんにも考えていただけますか?」
クロシュ「ほえ……?」
リュアン「えっ……!? わ、私たちが、ですか!?」
ミネルヴァ「今この馬車に乗っている皆さんは、一蓮托生の運命共同体みたいなものですから。そんなあなた方に付けて頂けたら、ひょっとすると良い運命に恵まれるかもしれない――なんて、流石に都合が良すぎるかもしれないですけれど……」
聖女「……わかりました! でも、最終的にはミネルヴァさんがお決めになってくださいね。その子のお母様は、ミネルヴァさんなんですから」
ミネルヴァ「はい、もちろんです。どうぞよろしくお願いいたします……」
リュアン「あ、あかちゃんの名前……! どうしよう、考えたことない……」オロオロ
クロシュ「……」
クロシュはなんて名前を提案する?
↓1〜 先取2票
1.モニョモニョ(スライム語でしあわせ≠フ意)
2.モニョモニョ(スライム語であい≠フ意)
3.デロデロ (スライム語でデロデロ≠フ意)
0.自由安価(票数は内容ごと)
521 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 23:22:55.68 ID:WsS2cOHK0
2
522 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 23:26:56.31 ID:kZUEnb2Fo
2
523 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/15(月) 00:37:21.59 ID:8yi7F61f0
聖女「むむ……名前、名前……」
リュアン「……う、うーん……やっぱり思い付きません……。クロシュちゃんはどう……?」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
リュアン「えっ?」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
聖女「………もしかして……〜〜、ですか?」モニョモニョ
スライムクロシュ「!」モニョッ!
リュアン「……ええっ!? 聖女さん、スライム語を話せるんですか……!?」
聖女「ふふ、まあその、少し練習しまして……。ミネルヴァさん、クロシュさんからの提案は〜〜です」モニョモニョ
ミネルヴァ「え、ええ……? すみません、ちょっと聞き取れなかったのですけれど……」
聖女「……クロシュさん、人の言葉に訳してしまっても構いませんか?」
スライムクロシュ「!」モニョッ!
聖女「ありがとうございます。では……クロシュさんからはあい≠ニいう提案です」
リュアン「あい……。あい……?」
ミネルヴァ「……あい……」
聖女「基本的には愛≠ニいう意味です。しかし〜〜には哀≠ニいう意味もあるので……あい≠ニいう言葉が、ニュアンス的には最も近いかと」
リュアン「愛……哀……。そんな、全然違う意味が……?」
聖女「……全く違う意味というわけでもないんです。愛と哀しみは、実は表裏一体の情……。愛が深ければ深いほど、哀しみもまた深くなります……。オノゴロの古語では、愛と書いてかなしみと読むそうですよ」
リュアン「そうなんですか……!」
ミネルヴァ「……あい、ですか……。哀を知らずに育って欲しい、と思っていましたけれど……。哀がなければ、愛もないのだとしたら……そういうわけにも、いかないのですね……」
聖女「……でも、最終的に決めるのはミネルヴァさんですから。一つの案として受け取っていただければ……とクロシュさんも言ってます」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
ミネルヴァ「……ありがとう。ふふ……あなたはまだ小さいのに、いつも考える切っ掛けをくださいますね」
スライムクロシュ「〜〜?」モニョニョ?
☆ミネルヴァの子に名前の提案を行いました
◇
524 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/15(月) 00:38:04.09 ID:8yi7F61f0
―クロシュの夢
集落の広場
クロシュ「……」
アイスの欠片「……」グスグス…
クロシュ「アイスちゃん……」
アイスの欠片「……あの子……らくに、なれた……? ほんとに……らくに、なれた……?」
クロシュ「……うん。きっと……ブラッドちゃんが……楽に、してあげた……」
アイスの欠片「うん……」グスッ
クロシュ「……ごめんね……。わたし……ちゃんと、できなかった……」
アイスの欠片「………ばかクロシュ……。いきてたら……それで、いい……」
クロシュ「んへへ……。うん……」
焦げたニワトリ「ここへ来るのは久しぶりね、クロシュ」トコトコ
クロシュ「ニワトリさん……!」
焦げたニワトリ「事の次第は理解しているわ。力を求めているのよね」
クロシュ「うん……!」
焦げたニワトリ「……でも結論から言うと……ここの住民は、これで全員よ」
クロシュ「!?」モニャッ!?
焦げたニワトリ「皆、クロシュヴィアのデロデロ攻撃に呑まれ、星の内側へ沈んでいったわ。私は不滅の炎であなたたちを守る為に最期まで抗ったけれど……その結果、こんな有り様となったわけ……」バサッ
クロシュ「……」モニョ…
焦げたニワトリ「そういうわけで、今の私は力をほとんど使い果たした燃えカスよ。それなのに、今日みたいに私の力を無理矢理使おうとすると……今度はあなた自身の命が削れてしまう。あなた、今日は無理をして平静を装っていたけれど……実はかなりきつかったでしょう?」
クロシュ「!」モニャッ
焦げたニワトリ「だからもう使わないで。これ以上あの力を使えば、いつかあなたの命は尽きてしまうわ」
クロシュ「……でも、ああしないと……」
焦げたニワトリ「……はあ……。そうね……。ああしなければ、きっとあなたたちはブラッドに助けられる暇もなく、あの場で終わっていた……。あなたの判断は正しかったわ。腹立たしいけどね……」
クロシュ「……」
焦げたニワトリ「……だから、もうあんな状況にならないようにしなさい。今までは生まれ持った才能と魔力量で無理矢理どうにかできたけれど、今の力を失ったあなたではそういかないの。絶対に無茶をしてはいけない。わかったわね?」
クロシュ「う、うん……」
焦げたニワトリ「……アイス、あなたからもクロシュによく言っておいて。私の力を使わないように」
アイスの欠片「……ばかクロシュ……。みんなを、かなしませたら……おおばかクロシュだから……」
クロシュ「……うん」
アイスの欠片「……クロシュ……ニワトリはだめだけど……アイスのちからは、だしおしみしなくていい。フメイも、よわってるから……アイスのちからで、まもって……」
クロシュ「……うん!」
525 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/15(月) 00:43:07.98 ID:8yi7F61f0
焦げたニワトリ「これでよしね。……とはいえ私も大魔女の端くれ。ただ手をこまねいているつもりもない……。以前までとは言わずとも、なんとか力を取り戻す方法を模索してみるわ。だからそれまでは、私の力は使わないこと。いいわね?」
クロシュ「うん……!」
焦げたニワトリ「ああ……それともう一つ言えることがあるとすれば……ここにいた者たちは、存在そのものが消え去ったわけではないわ。クロシュヴィアのデロデロ攻撃によって、星の内側へ沈んでしまっただけ。そして呑まれる間際、大盾や星竜が協力して皆に結界を張っていた。だから恐らく、彼らは力を保ったまま星脈を流れているはずよ。それを掬い上げることができれば……きっとまた、あなたの力になる。それを狙ってみるのも良いかもしれないわね」
クロシュ「!」
焦げたニワトリ「何度も言うけれど、無茶はしないこと。あなたを愛している者たちがいる……なんてことは、わざわざ言うまでもないことよね」
クロシュ「うん……!」
焦げたニワトリ「わかっているなら良いわ。今夜はゆっくり安らぎなさい」
クロシュ「うん……」
アイスの欠片「……つめたいもの……ほしかったら、いえば……」
クロシュ「んへへ……じゃあ、かきごおり……」
アイスの欠片「みずあじしかないけど」
焦げたニワトリ「ヴァンが育ててたリンゴの木は残ってるわ。りんご味にしましょう」
アイスの欠片「ん」
☆夢の集落で心の住人と交流しました
◇
526 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/12/15(月) 00:44:28.27 ID:8yi7F61f0
本日はここまで。次回はオリシン平原三日目からとなります
ヒナ&テイルと協力して大盗賊のアジトに攻め入るも、カリスの悪意の置き土産に出くわして敗走を余儀なくされたクロシュ一行……。弱体化はクロシュたちが自分で思っている以上に深刻だったらしく、魔法の練習や戦力増強を図るクロシュ氏とフメイちゃんなのでした。ミネルヴァさんのお子さんのお名前を提案したりもしつつ、寂しくなった夢の集落でかきごおりを食べつつ、あかちゃんスライムは眠る――
それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
527 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/15(月) 01:55:33.97 ID:vo12aFZYo
おつ
コンマ振るわず久々に負けたなぁ…
その代わりか成長は高めでよかった
528 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/15(月) 09:55:06.75 ID:IpJW8bbWO
乙
神聖魔法の腕がいまいちだったり痛恨コンマの桁を入れ換えても痛恨のままだったり、聖女さんポンコツ疑惑出てきたな…
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[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
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