【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part7

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456 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 17:51:44.45 ID:frVQHIQp0
クロシュ「……」


クロシュ(……今の、わたしたちだと……手加減するよゆう、ないかも……)

クロシュ(………)

クロシュ(……イリスさんなら……それでも、手加減しただろうけど………)

クロシュ(………今は……リュアンちゃんと、みんなのこと……守りたいから……)

クロシュ(…………ごめんね……イリスさん、聖女さん……)


 モニョモニョ…ポン!


氷クロシュ「……」パキッ―


聖女「……申し訳ありません。わかっていたんです。手加減をする余裕なんてないこと……」

妖精「………」

聖女「速やかに、苦しむことなく、星へ還して差し上げる他ありません――」スッ

 木の杖「」ポン


妖精(………ごめん)


 ☆聖女が木の杖を装備しました
  なお神聖魔法の腕はいまいちなので、コンマ判定には影響しません


 ――戦闘 盗賊たち――


◆クロシュ一行 満腹度[10/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆盗賊たち(目眩ましで初ターンコンマ-10)

↓1コンマ(合計+20)
01-05 痛恨
06-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 18:07:15.37 ID:iP8ZX7BXO
更新にもっと早く気づいてたら手加減したかった 
(二次創作スレでも手加減しない選択してたから)
458 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 18:17:18.48 ID:frVQHIQp0
パーティメンバーの心情に影響を与える選択なので、確かに単発選択ではなく多数決の方が良かったかもしれません

そういうわけで後出しで申し訳ありませんが、先取3票としたいと思います

なお>>455さんと>>457さんの書き込みはそれぞれ既に1票と見なしましたので、実質的にはここから先取2票と言えます
よろしくお願いいたします

↓1〜 先取3票(実質2票)
1.手加減する(この戦闘中常にコンマ-20)
2.本気で殺る(勝利時相手はしぬ)
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 18:21:26.49 ID:QWFCS1vw0
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 18:22:09.40 ID:clJ/gsTeO
1
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 18:27:35.78 ID:HfRpGGbh0
1
462 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 19:53:52.37 ID:frVQHIQp0
クロシュ(……)

クロシュ(………でも……クロシュヴィアちゃんは……)

クロシュ(きっと……こういう人たちの、ことも……デロデロに溶かして、救ってあげようと、してる……)

クロシュ(ここで、この人たちを、殺したら……。わたし……クロシュヴィアちゃんに、何も言えなくなっちゃうかも……)

クロシュ(それに……わたしがここで、諦めたって、知ったら……。クロシュヴィアちゃん……きっと、がっかりする……)

クロシュ(………イリスさん、聖女さん、ありがと……。わたし……やっぱり、諦めない……!)


聖女「……クロシュさん?」

クロシュ「……フメイちゃん……手加減、しよ」

聖女「!」

フメイ「えっなんで!?」

クロシュ「わたし……諦めたく、ない……!」

フメイ「ん、わかった。でも危なくなったら、フメイ、手加減しない」

クロシュ「ん、ありがと……! 聖女さんも……いい……?」

聖女「……はい! 可能な限り、最善を尽くしましょう!!」


妖精(ふふ……やっぱりこうなったか。まあいいや。危なくなったら……私も覚悟を決めておこう)


 □手加減するため、戦闘中コンマが-20されます


◆クロシュ一行 満腹度[10/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・加減(コンマ-20、勝利時相手をころさない)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆盗賊たち(目眩ましで初ターンコンマ-10)

↓1コンマ(合計+0)
01-05 痛恨
06-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心


◎戦いのヒント
馬車移動時の遭遇戦では空腹の心配がないため、アクティブ技を惜しみなく使うのが良いでしょう
現在使えるアクティブ技は1つだけですが、それを連打するという頭の悪そうな戦法も実は有効です
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 19:55:08.14 ID:QWFCS1vw0
氷冷
464 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 20:12:16.35 ID:frVQHIQp0
氷クロシュ「!」ポン!

 粉雪「」ヒュオオオオオ――

盗賊たち「うおっ冷たっ!」

盗賊たち「へっ、こんくれぇ!!」シュバッ!

フメイ「クロシュに近づくな」チリッ

 火球「」ボンッ!

盗賊たち「ぐあああっ!!」ボンッ!


グラサン盗賊頭「やるじゃない……! うふふ、これは久々に腕が鳴るわぁ!!」

 大棍棒「」ブオンッ!! ドズンッ!!

聖女「どうしてこのようなことを!?」サッ

グラサン盗賊頭「奪う力があるから。それだけよ? 悲しい事情があるとでも思った?」

聖女「っ……! 事情なき悪事も……悲しいことです!!」


グラサン盗賊頭(今んとこあたしたちが押してるわね。でも――)


氷クロシュ「〜〜!」ヒュオオオオ


グラサン盗賊頭(あの子供の氷魔法? が厄介ね……じわじわと力を奪われてるわ……。さっさとカタを付けないとまずい……)


グラサン盗賊頭「野郎共!! 攻勢に出んぞォ!!」

盗賊たち「うす!!!」

 □盗賊たちが〈突撃〉を発動!
  盗賊たちの会心+5、コンマ-5!

フメイ「まずい……! 妖精、なんとかして!!」

妖精「追風吹かせてるよ!! あいつら想像以上にやばい!!」

フメイ「……クロシュはやらせない……!!」チリリッ

 ☆フメイが〈埋火〉を発動!
  自陣のコンマ+10、会心+10!!

◆クロシュ一行 満腹度[9/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・加減(コンマ-20、勝利時相手をころさない)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆盗賊たち(氷冷-10、突撃-5、会心+5)

↓1コンマ(合計+15)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 優勢
81-00 会心
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 20:18:38.33 ID:wcz0vH2ZO
氷冷
466 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 20:29:50.47 ID:frVQHIQp0
盗賊たち「おらぁ!」シュバッ

盗賊たち「死ねぃ氷のガキゃ!」シュバッ

氷クロシュ「……!」

氷クロシュ(アイスちゃんみたいに……ミスティさんみたいに……!!)カッ!!

 氷柱「」シュババババッ!!

盗賊たち「ぐわわーっ!!!」ドスドスドスッ

 ☆クロシュの氷冷により盗賊たちのコンマがさらに-10
  合計+25となり僅差で優勢

グラサン盗賊頭「馬鹿な……! 温度の低下が速すぎるわ!!」

フメイ「クロシュとアイスの力を舐めるな!」チリッ!

聖女「投降してください! もう血を流すべきではありません!!」

妖精「そうだそうだ! 無駄な抵抗は無駄だぞ!!」パタパタ

グラサン盗賊頭「ガキどもが……!!」


◆クロシュ一行(連携+10、埋火+10、追風+10、加減-20)
 満腹度[8/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・加減(コンマ-20、勝利時相手をころさない)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆盗賊たち(氷冷-20、突撃-5、会心+5)

↓1コンマ(合計+35)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 勝利
81-00 会心
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 20:35:05.76 ID:C4M8i3cPo
氷冷で
468 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 21:20:36.69 ID:frVQHIQp0
グラサン盗賊頭「ええい、まずは弱い奴から潰す!!」シュバッ!!

 大棍棒「」ブオンッ!!

聖女「ううっ!」ササッ

グラサン盗賊頭「まだまだ終わらねえぞォ!!」シュババッ

 大棍棒「」ブブブブンッ!!

聖女「うううっ!!」ササササッ


盗賊たち「かしらあっ!! せっかくの上玉なんだから頭の棍棒で潰しちまったら――」

氷クロシュ「つぶさせないっ!!」シュバッ

 大棍棒「」ブンッ!!
 氷塊「」ガギンッ!!

グラサン盗賊頭「んおっ!? 氷の……塊!?」ギギギ

氷クロシュ「んゅゅ……!!」ギギギ

グラサン盗賊頭「馬鹿ね、魔法使いが前線に出張ってくるなんて。それじゃあやっぱりまずはアナタから――」

 氷塊から飛び出るウニ氷柱「」ギュギュギュッ!!
 ドスドスドスッ

グラサン盗賊頭「ごふっ……何よそれは……」


盗賊たち「かしらぁーッ!!!!」

フメイ「おまえたちも、おわり」チリッ―


 ドッギャァァァァァン!!!!


 ――戦闘終了――
469 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 21:22:09.52 ID:frVQHIQp0
―オリシン平原 街道

縄で縛られた盗賊たち「」
縄で縛られた盗賊頭「」

半透明のTシャツ騎士「盗賊団検挙のご協力あざま〜」ペコペコ

金髪イケメン騎士「彼らは我々が首都へ護送致しますのでご安心ください」ニコニコ

半透明のTシャツ騎士「んじゃアーサっちあとよろ〜」フヨフヨ

金髪イケメン騎士「まだ就業時間内ですよ、アインツィアさん」


 オリシン騎士団馬車「」ガタンゴトン――


聖女「丁度良いところに騎士団の方々が通りかかって良かったです」

妖精「縛ったまま平原にほっぽり出しといても良かったけど、まあこれが一番だね」

フメイ「ふう……。でもクロシュ、どうして急に手加減することにしたの?」

クロシュ「えと……。あそこで、あの人たち、殺したら……クロシュヴィアちゃんに、何も言えない……気がした……」

妖精「……なるほどね。確かにそれもそうか。ところで――」


 デロデロ教の馬車「」


リュアン「……クロシュちゃん」

クロシュ「リュアンちゃん……!」

リュアン「……また……クロシュちゃんに、助けられちゃったね……」ジワワ

クロシュ「んへへ……。でも、リュアンちゃん……無事で、よかった……」

リュアン「うん……!」グスッ ポロポロ


ミネルヴァ「助けていただいて、本当にありがとうございます……」ペコリ

元デロデロ信徒A「ありがとうございますっ……!!」ペコリ

元デロデロ信徒B「ほ、本当に、なんとお礼を言ったら良いか……」ペコリ

聖女「あなた方は、デロデロ教の……?」

ミネルヴァ「……いいえ。私たちはデロデロ教から離れた身なのです。馬車をそのまま使わせて頂いているので、旗はそのままなんですけれど……」

元デロデロ信徒B「僕たちはデロデロ教を辞めて、オリシン王国へ亡命しようとしていたところなんです。ただ……」

妖精「亡命中にデロデロ騒ぎが起きて、状況が変わったってわけか。いやまあ、盗賊の襲撃はそれともあんまり関係ないけど」

ミネルヴァ「あの……あなた方もオリシンの首都へ向かっている途中なのでしたら、もし良ければ……私たちと、共に移動して頂けませんか……? 助けて頂いた上に、さらに厚かましいとは承知しているのですが……」

聖女「妖精さん――」

妖精「もちろん良いよ。あ、ごはんとかは自前のがあるよね?」

ミネルヴァ「はい! 皆さんに差し上げても構わないくらいの量があります……!」

妖精「いや、それには及ばない……というかあなた妊婦なんでしょ、あなたこそちゃんとたくさん食べなきゃ」

ミネルヴァ「……すみません、その通りです。ありがとうございます」

フメイ「にんぷ?」

聖女「ミネルヴァさん、お腹がぽっこりしてるでしょう? 中にあかちゃんがいるんですよ」

フメイ「ふうん……」


 ☆盗賊団検挙!
  オリシン国内での評判が上がりました
  さらに困難な挑戦を達成したため、運命賽の欠片を2つ手に入れました

 ☆オリシン首都へ到着するまで、元デロデロ馬車を護衛することになりました
  リュアンちゃん、ミネルヴァさんと交流することもできます

 ◆
470 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 22:05:50.08 ID:frVQHIQp0
―夜
 オリシン平原 野営地

 精霊の幌馬車「」
 デロデロ教の馬車「」


 焚き火「」パチパチ

クロシュ「リュアンちゃん……デロデロ教だったの?」

リュアン「うん……。一時期、もうデロデロしかないのかもって思ってた……。でも……今は……」

クロシュ「……今は、ちがう……?」

リュアン「………わからないの。デロデロが本当に良いと思っていたのか……。それとも、失った辛さに耐えかねて、何かに縋りたかっただけなのか……」

クロシュ「そうなんだ……」

ミネルヴァ「ここにいる私たちは、皆同じなんです。ミュージアで家族や友人を失い、デロデロに救いを求めたけれど……考えを改めて、デロデロから離れた……。幸いデロデロ教は来るもの拒まず去る者追わずという気風だったため、咎められるどころか馬車を一台融通してくれて……ちょっと親切すぎてやっぱり名残惜しさもあるのですけれど……」

元デロデロ信徒A「クロシュヴィア様……怒るどころか、いつもみたいにニコニコ笑いながら、元気でいてね、デロデロになりたくなったらまたいつでも来てね、絶対に消えちゃだめだよ、って言ってくれて……。私、決意が鈍っちゃいました……」

元デロデロ信徒B「……僕は、クロシュヴィア様が今の騒動を起こしているなんて信じられません。あの優しいクロシュヴィア様が、こんな有無を言わさないやり方を選ぶはずが――」

クロシュ「……」

妖精(……デロデロ教を辞めたとはいっても、クロシュヴィアへの信仰心はまだ残っているみたい)

聖女(クロシュヴィアさん……)

フメイ(宗教って、よくわかんないな)


オリシン平原で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 22:06:34.83 ID:QWFCS1vw0
クロシュ、妖精の肩を揉む
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 22:09:47.08 ID:wcz0vH2ZO
ミネルヴァに赤ちゃんについて聞く
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 22:10:23.59 ID:dwBzPkbho
リュアンをがんばったねと労う
474 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 22:23:39.08 ID:frVQHIQp0
―夜
 幌馬車内

クロシュ「……リュアンちゃん……たくさん、がんばった……」

リュアン「え……?」

クロシュ「ものすごく、がんばった……!」

リュアン「え、え……?」

クロシュ「だから……えっと……」


↓1選択
1.肩叩きしてあげる!
2.クロシュたんぽ貸してあげる!
3.大きな巻き貝貸してあげる!
0.自由安価(できないことはできない)
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 22:26:12.37 ID:HfRpGGbh0
2
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 22:26:51.97 ID:E8VU390H0
3
477 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 22:39:30.48 ID:frVQHIQp0
クロシュ「!」ピコン!

 デロデロ…モニョモニョ…ポン!

クロシュたんぽ「!」モニョッ!

リュアン「わ……!? クロシュちゃん、いきなりどうしたんですか!?」

クロシュたんぽ「えと……今の、わたし……あったかい……クロシュたんぽ……。寝るのに……使える……」

リュアン「わあ……クロシュたんぽ……。じゃあせっかくだし……」

 モニョモニョ…

リュアン(あ……ほんとにほかほかであったかい……)

リュアン(……)

リュアン(こうやって……誰かと一緒に寝るの、いつぶりだろ……)

リュアン(……一緒にいる、あったかさ……。デロデロも……そういうの、なのかな……)

リュアン(………私……やっぱり、まだ……何が、正しいのか……。何が……真の……正しい………)

リュアン(……)zzz


クロシュたんぽ「……♪」モニョニョ

 ◇
478 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 22:50:18.39 ID:frVQHIQp0
本日はここまで。次回、あかちゃんについて編、妖精さんに肩もみ編となります

旅立ち早々に盗賊団と一戦交えたクロシュ一行。弱体化前ならば雑に一蹴できたであろう盗賊団だったが、今のクロシュたちにとっては決して油断ならぬ敵だった。しかしそれでも手加減して殺さない覚悟を決めたクロシュたちは、まさしくイリスらダークヒーローの後継と言えるパーティかもしれない――と妖精は思うのであった
そして盗賊団から救ったのは、元デロデロ教の人々であり、そしてかつて旅の道連れとなったリュアンちゃんだった。リュアンちゃんの迷い、ミネルヴァの思いに、デロデロ提唱スライムたるクロシュは何を思うのか。寂しさと悲しみを我慢し続ける少女リュアンの胸に抱かれながら、あかちゃんスライムの思索は続く――

そして戦闘をタクティカルにしようといろいろ変えてみた結果、計算が煩雑になって自滅しかけた>>1なのでありました。戦闘のルールについてはまだしばらく調整が続くかもしれません。ご容赦のほどよろしくお願いいたします

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします


余談ですが、本文中に「デロデロ教の旗」なるものが何回か出てきたかと思われますので、その参考イメージを添付したいと思います
https://gzo.ai/i/sW4Ds8J.png
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 01:03:34.50 ID:yClnVY0io
おつ
どんな状況でも大事な志は捨てない…捨てずにいられて良かった
綺麗事を貫いてこそ現実を打破する説得力があるもんね
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 01:25:04.30 ID:xWw8QqCtO

氷冷の永続累積デバフめちゃつよい
流石はカリスの荒事担当をやってたアイスちゃんの能力か
デロデロの旗かわいいデザインで笑った
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 03:28:57.42 ID:4szFqEjso
おつでした
>フメイ「クロシュとアイスの力を舐めるな!」チリッ!
アイスちゃんも認めてるの好き!

>フメイ(宗教って、よくわかんないな)
一人だけちょっとその…易しい悩み方で好き!

今のクロシュといっしょ!な緩めフメイちゃんがとにかくかわいい
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 09:09:18.80 ID:kZUEnb2Fo
結構デロデロ教の離脱者いるのかね
ホントにデロデロになれるとなったら拒否する人多そう
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 13:43:48.85 ID:O0XLUhX20
q
484 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 16:01:32.40 ID:tMFutBkL0
実のところクロシュは、聖女やイリスさんほど不殺の意思を強く持っているわけではありません。お腹が空いたら草や芋や虫や魚や獣を殺して食べるのと同様に、やむを得ない場合は殺したり食べたりするのも摂理であると考えているようです
しかしながらやむを得なくない場合は無闇に殺すべきでないとも思っており、今回は境界線上のケースだったと言えるかもしれません。そして本文中でもクロシュ氏が考えていた通り、邪魔者を安易に殺して排除するという方針では、全ての救済という大義を掲げるクロシュヴィアちゃんに何も言えなくなる気がしたようです。綺麗事を貫くのは難しいことですが、自分自身の気持ちを真っ直ぐに保つという意味でも大事なことであったのかもしれません

氷冷は相手に永続的なコンマ低下を与える技のようです。1発撃つだけでは効果が薄いですが、2発目3発目を撃つ頃には相手のコンマがカチコチになります。長期戦に向いた技だと言えるでしょう
アイスちゃんはカリス氏に便利な戦闘員扱いされていましたが、その実力は実際かなりのものでした。デロデロの巻で大幅に弱体化したクロシュ氏ですが、幸いアイスちゃんの欠片のお陰で穀潰しになることは免れそうです
恐らくデロデロ教に入った芸術家やデザイナーなどがこういったシンボルマークを作ることもあったのかと思われます。現在のミュージアでは上記のシンボルが描かれた旗やノボリが各所に掲げられているようです

フメイちゃんは集落外の人などにはちくちくした態度を取りがちですが、集落の住民や同じ境遇の仲間に対してはけっこう優しいようです。アイスちゃんのことはカリス関連で気の毒に思っており、この半年間は集落に馴染めるようにいろいろ気にしてあげていたようです
そしてフメイちゃんは、宗教のことがよくわからなかったようです。救いとは求めて縋るものではなく自力で掴み取るもの――という風に考えているわけでもなく、単純に宗教の仕組みや信仰の意味がわからなかったのです。ちゃんと誰かから教われば、宗教についてわかるかもしれません(なお今のところ興味もないため、教えるのは難しいかもしれません)
半年前のフメイちゃんは、集落のみんなを焼いてしまった罪悪感や、世界の悪者を全て焼き尽くすという使命感もあり、かなり余裕がありませんでした。今のフメイちゃんはクロシュと一緒に世界を救うという前向きな要素がいっぱいなので、戦力的には弱体化していますが精神的にはかなり気楽に緩く構えていられるようです

デロデロ教を辞めた人がどれくらいいるかは今のところわかりませんが、デロデロ教のスライムたちは皆既にデロデロ化しています。デロデロ教はスライムの割合が多かったため、その分を差し引くとかなり減ったと言えるかもしれません
なおデロデロ教の信心深い人たちは、白影スライムに自ら触れてデロデロ化しているそうです。それはクロシュヴィアちゃんにとって、とても嬉しいことだったようです
なおリュアンちゃんやミネルヴァ氏は白影スライム発生前にデロデロ教を辞めているため、デロデロ化がきっかけで辞めたとは言えないようです。彼女たちの詳しい事情などは、実際に聞いてみるのが良いかもしれません
485 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 16:02:04.02 ID:tMFutBkL0
―幌馬車内

リュアン「すう……すう……」zzz
クロシュたんぽ「〜〜」モニョモニョ

 モニョモニョ…プチッ

分体クロシュたんぽ「〜〜」モニョニョ
リュアン「んにゃ……」zzz

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ



ミネルヴァ「ありがとうございます、クロシュさん。リュアンちゃんを温めていただけて……」

クロシュ「んへへ……。リュアンちゃん、がんばったから……」ポン

フメイ「む〜……クロシュ、今夜はフメイも」

クロシュ「ん!」

聖女「ふふ、クロシュさんとフメイさんは本当に仲良しなんですね」

 ワイワイ… キャッキャ…

フメイ「……」ジッ

 ミネルヴァのお腹「」ポッコリ

ミネルヴァ「……気になる?」

フメイ「えっ……? えと……」

聖女「……はいっ、気になります……!」

ミネルヴァ「ふふ、触ってみても良いですよ」

聖女「フメイさん、どうぞ」

フメイ「え、なんで……!? く、クロシュは……!?」

クロシュ「ほえ……? じゃあ……」スス…

 ミネルヴァのお腹「」ポッコリ
 クロシュの指「」ツンツン

クロシュ「……」

クロシュ(命……感じる……。小さいけれど……)

フメイ「……どう……?」

クロシュ「フメイちゃんも……どうぞ」

フメイ「え、ええ……。わかったよ……」

 ミネルヴァのお腹「」ポッコリ
 フメイの指「」ツンツン
 中からの小さな衝撃「」ポケッ

フメイ「!!? 今……中から、なんか、ポコッて……!!」

聖女「わあ……! お元気な証拠です! 良いことですよ、フメイさん!」

フメイ「そ、そうなの……?」

ミネルヴァ「はい……ありがたいことに、元気でいてくれているみたいです」

フメイ「そうなんだ……」

クロシュ「んへへ……」

 *
486 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 16:02:32.72 ID:tMFutBkL0
聖女「……旦那様が、世界めくれで……」

ミネルヴァ「はい……。私を庇って、あの黒い影の魔物にぶつかられ……」

クロシュ「……」
フメイ「……」
妖精「……」

ミネルヴァ「……クロシュヴィア様からも……夫は星にすら還れず、この世から消滅したと聞かされました……。私はもう……デロデロになっても、あの人とは二度と逢えないのだと……」


クロシュ(デロデロ教徒ちゃんと、同じ……。この世界から……消滅、しちゃったんだ……)

クロシュ(こんなこと、二度と起こさない為に……きっとクロシュヴィアちゃんは………)


ミネルヴァ「それからしばらく経った頃……この子を身ごもっていたことがわかり……産みたいって、思ったんです」

聖女「!」

フメイ「……?」

クロシュ「……?」

妖精「……」

ミネルヴァ「だから……そのことを、クロシュヴィア様に伝え、お暇させていただいたんです……」

妖精「……引き止められたりは?」

ミネルヴァ「……少しだけ。中にいるあかちゃんも一緒にデロデロになれば、絶対に離れ離れにならないよ、と……。確かに、その通りだとも思いました。でも……」

妖精「……それでも、産みたいと……?」

ミネルヴァ「……はい。この絶望に満ちた世に産み落とすことは……紛れもなく、私のエゴでしかないけれど……。それでも……私は、どうしても……あの人と血を繋いだ、この子を……」

妖精「……」

ミネルヴァ「その思いを、クロシュヴィア様にお伝えし……。クロシュヴィア様は、少し困ったような微笑みを浮かべて……じゃあ仕方ないね、と……仰いました……。そうして私は……同時期に辞めたこの子たちと共に、オリシン王国への亡命を計画したのです……」

眠るリュアン「すう…すう…」zzz
 分体クロシュたんぽ「……」zzz
元デロデロ信徒A「ムニャムニャ……」zzz
元デロデロ信徒B「クー…クー…」zzz

ミネルヴァ「………しかし……今日……皆さんが通りかからなければ……。私は……私自身だけでなく、この子たちや……お腹にいる、あの人との子にまで……絶望を与えてしまうところでした……。分不相応で身勝手な願いを抱いたばかりに……」

クロシュ「……」

ミネルヴァ「……私は……やはり、デロデロになるべきなのかもしれません。そうすれば……少なくとも、私自身と、このお腹の子は……二度と、絶望せずに済みます……」

聖女「………」

クロシュ「……」


↓1〜 先取2票
1.そうかも……
2.なんか違う気がする……
0.自由安価(票数は内容ごと)
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 16:03:53.55 ID:e1L65MZq0
0それはだめ、わたしもあかちゃんみたい
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 16:06:47.45 ID:WsS2cOHK0
>>487
489 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:38:30.53 ID:tMFutBkL0
クロシュ「……」

クロシュ(ミネルヴァさんの……言う通りかも……)

クロシュ(でも……なんか、違う気がする……)

クロシュ(ミネルヴァさんは……たぶん……心から、デロデロが良いって……思ってない……)

クロシュ(……そんな気持ちで……デロデロに、なるのは……)

クロシュ(……わたし……あんまり、嬉しくない……)

クロシュ(………きっと……クロシュヴィアちゃんだって……嫌だよね……? しかたなく、デロデロになること、選ばれるの……)

クロシュ(……でも……)

クロシュ(ミネルヴァさんの……言ってることも……間違って、ない……)

クロシュ(たとえ、しかたなく、でも……。デロデロになれば……きっと、もう、絶望しない……)

クロシュ(……だから……しかたなく、でも……いいのかな……?)

クロシュ(………)


クロシュ「……ミネルヴァさんは……あかちゃん……会いたく、ないの……?」

ミネルヴァ「……そんなことありません。会えることなら、会いたい……。でも、それは私のエゴなのです。私の身勝手な願いでデロデロにならないでいれば……この子は、この絶望に満ちた世界に産まれ落ちることになる……。私はこの子に会いたいけれど……それ以上に、この子には私と同じような苦しみを、味わって欲しくないのです……」

クロシュ「んゅ……」

フメイ「……なら、ミネルヴァが守ればいい」

ミネルヴァ「えっ……!?」

フメイ「苦しまないように……悲しまないように……。ミネルヴァが、がんばれば……会える」

ミネルヴァ「……」

聖女「……フメイさん……。しかし、それは……」

妖精「絶対に苦しませず、悲しませないなんて……それには無限のがんばりが必要だよ。全然簡単なことじゃないんだ」

フメイ「………そう。がんばれないなら……別に、いいと思う」プイッ

ミネルヴァ「………」

聖女「あ、あのミネルヴァさん……。フメイさんは、その……あなたを傷付けたいわけでは……」

ミネルヴァ「……わかっています。全部……私が、弱いから……」

聖女「うぅ……」


クロシュ「……」
490 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:39:20.42 ID:tMFutBkL0
クロシュ「!」ピコン!

妖精「……クロシュ?」

クロシュ「………わたし……あかちゃん、会いたい……!!」モニョッ!!

フメイ「!」

ミネルヴァ「えっ……!?」

クロシュ「だから……ミネルヴァさんは……産むのが、いい……!!!!」

妖精「ちょ、クロシュ!? ミネルヴァの話を聞いてたの!?」

クロシュ「……でも、わたし……会いたい!!!!」

聖女「……! わ、私も……会いたいです、ミネルヴァさん!!」

妖精「聖女まで……」

ミネルヴァ「き、急にどうしたんですか……?」

クロシュ「……デロデロに、なるの……産んでからでも、いい……。あかちゃんにも……聞かなきゃ、だめ……」

ミネルヴァ「……!!」

クロシュ「会わなきゃ……聞くことも、できない……」

妖精「……!」

クロシュ「だから……えっと……」

聖女「……未来が必ず絶望であると、決まっているわけではありません。ミネルヴァさんが諦めなければ……その子を心から愛し続ければ……きっと、希望に満ち溢れるはずです……!」

クロシュ「うん!」

フメイ「……うん」

ミネルヴァ「………」

聖女「だから……もう一度、考え直してみませんか……? 先ほどクロシュさんが言った通り……産んで、本人の意思を確認してからでも、デロデロの判断は遅くありません」

ミネルヴァ「……そう、ですね……。はい……。もう一度……ゆっくり、考えてみます……」

聖女「はい……!」

 ◇
491 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:41:41.50 ID:tMFutBkL0
―夜
 幌馬車内

妖精「ふう……」

クロシュ「妖精さん……ごめんなさい」ペコリ

妖精「ん? なんで急に謝るの?」

クロシュ「さっき……ミネルヴァさんに……無理、言っちゃったかも……」

妖精「ああ……いや、それならミネルヴァ本人に謝りなよ」

クロシュ「それは、だめ……。撤回は、しない……」

妖精「……ふふ。クロシュ、けっこう口先が回るようになったね?」

クロシュ「ほえ……?」

妖精「無自覚か……。まあいいや。でもあかちゃん本人への意思確認は大事だと私も思う。問題は、人間の子供が意思確認できるようになるには誕生からさらに何年かかかるってことだけど……」

クロシュ「そうなの?」

妖精「そうなんだよ。街中とかで、人間の女性に抱きかかえられた小さい子供を見たことあるでしょ? あれが人間のあかちゃん」

クロシュ「そうなんだ」

妖精「人間とかエルフは成長が遅いからねえ……。まあ成長しない妖精よりはマシか」

クロシュ「じゃあ……妖精さんも、あかちゃん?」

妖精「え、まあ……そうとも言える……かも?」

クロシュ「わあ……。えと、肩、もむ……?」

妖精「それはおばあちゃん扱いだよ!」

 *

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モミモミ

 妖精の肩「」モミモミ

妖精「結局私の肩揉んでるし……。別に凝ってないけど」

スライムクロシュ『んへへ……。でも、きもちいい……!』モニョニョ

妖精「クロシュが気持ち良くなってるだけじゃないの?」

スライムクロシュ『〜〜♪』モニョモニョ モミモミ

妖精「まあ別にいいけど。あ、もう少し真ん中の方……うん、そこそこ……んっ……」

スライムクロシュ『〜〜♪♪』モニョニョ モミモミ

 ☆妖精さんの肩をもみました

 ◆
492 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:55:01.75 ID:tMFutBkL0
―オリシン王国への旅路 2日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇リュアン [亡命のお嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇ミネルヴァ[亡命の医術師]
武:魔銀のメス    盾:なし       飾:お守り
武:         防:旅人のローブ   飾:なし

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*3    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[00/16] 防御[00/09]
・聖女   近接[00/03] 魔法[00/07] 防御[00/03] ?[00/08]
……………………………………………………………………………………
―オリシン平原

 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン

聖女「ん〜爽やかな風です!」

ミネルヴァ「今日は穏やかな旅路でありますように……」

妖精「首都には明後日くらいに着くかなあ」


リュアン「……なんだか懐かしいな。あの時もクロシュちゃんたちに助けられて……ほんの短い間だったけれど、一緒に旅をしたんだよね……」

フメイ「そんなこともあったんだ……」

リュアン「うん。フメイちゃんは、クロシュちゃんが探してたっていう友達なんだよね? 改めて、よろしくね」

フメイ「ん。よろしく」

クロシュ「んへへ……」

リュアン「……そういえばあの時、クロシュちゃん変な剣に乗っ取られたりしてたけど……今はもう剣を使ってないの?」

クロシュ「あ、えと……。クロシュヴィアちゃんに、取られちゃって……」

フメイ「……あれ? そういえば……セインたちの予備の剣を持ってくよう言われてなかったっけ?」

クロシュ「……忘れちゃった」

↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-10 強敵
11-40 食料発見(コンマ)
41-70 場所発見(コンマ)
71-90 良いこと(自由安価)
91-00 良いこと+(自由安価*2)
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 17:56:42.63 ID:C2nvXhzQO
はい
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 17:57:22.84 ID:yClnVY0io
さて
495 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 18:02:10.30 ID:tMFutBkL0
場所を見つけ、そして良いことがありました

↓1コンマ 見つけた場所
01-10 盗賊のアジト
11-50 廃村
51-90 謎の入口
91-00 ???

↓2 自由安価 起こった良いこと
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 18:03:25.09 ID:4szFqEjso
やん
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 18:03:35.15 ID:I4WO6NF9O
ヒナテイルと再会
498 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:03:16.50 ID:tMFutBkL0
 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン


聖女「あ、街道を歩いている人がいます」

妖精「ん? あれは――」


ヒナ「お〜い」ブンブン

 *

テイル「久しぶりね、妖精、クロシュ」

ヒナ「こんなところでお会いするなんて、縁がありますね!」

妖精「久しぶり。あなたたちはまたギルドの依頼でも受けてるの?」

ヒナ「ええその通り! この辺りに大盗賊たちの連合があるって話なんですよ!」

聖女「大盗賊の……連合?」

テイル「ええ。村は焼き、男は殺し、女は犯し、泣く子も黙ってぶち犯し、仲間がやられたら必ず百億万倍返し……そんな恐ろしい噂の大盗賊連合のアジトがこの平原にあるのよ。速報によれば、大盗賊のうちの一人は昨日検挙されたみたいだけれど――」

フメイ「昨日の奴ら?」

妖精「たぶんそう。あいつらだけじゃなかったんだ」

ヒナ「わ!? あなたたちがやったんだ!?」

フメイ「まーね」

テイル「流石は妖精とクロシュ……。他のメンバーはお初だけど、実力は相変わらずのようね」

妖精「いや……実はけっこう弱体化してるんだよね」

テイル「え、そうなの!?」


リュアン「そ、それより……仲間がやられたら百億万倍返しって……」

テイル「あら、お嬢ちゃん興味ある? ……ていうかアレか、報復が怖いってことよね?」

ミネルヴァ「……」

クロシュ「……わたしたちも……協力、する……?」

フメイ「そうしよ。根絶やしにすれば報復なんてできない」

ヒナ「その通り! 一族郎党皆殺しが一番後腐れない殺り方です、天界でもそう言われてます」

聖女「て、天界……? あの、あなたは……」

テイル「あー、こいつの言うことは真に受けなくて良いよ。頭がおかしいだけだから」

ヒナ「テイルちゃん、ちょっと酷くないですか?」

テイル「実際おかしいでしょ」


クロシュ(そういうわけで……わたしたちは、テイルさんと、ヒナさんと、一緒に……大盗賊のアジトに、向かうことになった……)

 ◇
499 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:04:05.13 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト 踏破率[0/10] 満腹度[10/10]


 草木に覆われた謎の建造物「」


ヒナ「見てください。森の中に巧妙に隠されている家がわかりますか?」

聖女「はい。見事な隠蔽ですね……」

テイル「ま、熟練冒険者の私たちにとっては見え透いたもんだけどね」

フメイ「あれを焼き討ちすれば良いの?」

ヒナ「いえ。中には奪われた金品や拉致された人々がいます。焼き討ちはできません」

フメイ「む……」

テイル「まあでも作戦はシンプルよ。ヒナを突っ込ませて暴れさせて敵を壊滅。どう?」

聖女「え、ええ……」

フメイ「ヒナって人、大丈夫なの?」

ヒナ「まあ大体大丈夫ですね。魔王とかでも出てこない限りは」

テイル「そういうこと。魔王でも弱いやつならたぶん相打ちくらいには持ち込めるだろうし」

ヒナ「うーん……雷霆の魔王以外の魔王には会ったことないので、なんとも言えないですね……」

聖女「ええっ!? ら、雷霆の魔王……!?」

ヒナ「ええ。あの強さの魔王が出てきたら、一人じゃ手も足も出ないですね。極めて遺憾ですけど」

テイル「ま、まあ雷霆の魔王は史上最強と言われてたやつだから……。まあそんな心配は今回はいらないのよ。ただの盗賊だもの」

ヒナ「まあそういうことです。人間相手なら遅れを取る気はありませんので、ご安心を」

フメイ「でも、昨日のやつけっこう強かった。フメイたちも一緒に行く」

クロシュ「うん!」

ヒナ「ありがとう! テイルちゃんと違って良い子たちですね、キミたち!」

テイル「う……まあ、良い子ではないわね、私……」


リュアン「あ、あの……私も、一緒に行きます!」

ミネルヴァ「……私も、治癒の技が使えます。怪我人が出た時は、お役に立てるかと……」

テイル「え、いやいや……! 流石に戦い慣れてない人たちを連れてくわけにはいかないわよ! しかもそっちの方、妊婦さんでしょ!?」

ミネルヴァ「大丈夫です。強化術の応用で私自身や胎児に過剰な負担がかからないようにできます」

テイル「い、いやいや……そういう問題じゃ……」

リュアン「ミネルヴァさんのことは、私が見てます。それに……この盗賊たちが世に存在し続ける限り、安心して眠れないので……。私たちは、自分の身を守りたいだけなんです……!」

テイル「むむう……」

ヒナ「まあまあいいんじゃない? やばくなっても私が守ってあげれば大丈夫でしょ」

テイル「まあ……ヒナがいいなら良いか」
500 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:04:51.36 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト 踏破率[0/10] 満腹度[10/10]


元デロデロ信徒A「馬車は私たちがお守りしてます!」

元デロデロ信徒B「お気をつけて……! 絶対、無事でいてください……!」

ヒナ「よっし、じゃあ行こう!」

フメイ「おー」


 草木に覆われた謎の建造物「」


妖精(……あの建物……本当に盗賊のアジト? あの植物による隠蔽……かなり高度な魔法……結界……?)

妖精(………細心の注意を払おう。嫌な予感がする)


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-30 踏破率+3、敵襲
31-50 踏破率+3、安酒(満腹度+1、次回戦闘コンマ+10)
51-70 踏破率+3、干肉(満腹度+3)
71-90 踏破率+3、???(本日戦闘コンマ+20、会心+10)
91-00 踏破率+3、???
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 20:12:12.09 ID:e1L65MZq0
502 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:42:47.44 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト玄関 踏破率[3/10] 満腹度[10/10]

 扉「」ドガァンッ!!

ヒナ「おらー!! 悪者はぶちころ――」ザッ


 血溜まり「」ドプ…
 倒れた盗賊たち「」
 倒れた盗賊たち「」
 倒れた盗賊たち「」


ヒナ「……」

テイル「ヒナ、どうし――っ!!?」

フメイ「……!!?」

聖女「こ、これは……!!?」

リュアン「ど、どうしたん――うっ!?」グッ

ミネルヴァ「こ、これは……一体……!?」


妖精「――みんな構えて!!!!」

クロシュ「……!!!!」シュバッ


 ガギンッ!!!!


溶けかけている何者か「」デロデロ…

 錆びた剣「」ギギギギ
 氷塊「」ギギギギ

氷クロシュ「……!!」ギギギギ


 ――戦闘 溶けかけている者――


◆クロシュ一行(連携+10、薄明+10、烈閃+20)
 満腹度[10/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
 ・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
 ・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-10)

↓1コンマ(合計-20)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 勝利
81-00 会心
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 20:48:36.47 ID:I4WO6NF9O
氷冷
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 20:49:12.93 ID:ZXrmkXu7O
残火
505 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 21:01:55.53 ID:tMFutBkL0
 ―コンマ37 劣勢―

 砕ける氷塊「」バギャッ!!

 錆びた剣「」ギュオオオッ!!!!

氷クロシュ「!!」

ヒナ「でいっ!!」ゲシッ

吹っ飛ぶ氷クロシュ「〜〜!」モニャニャ!

 空振る錆びた剣「」ビッ――


溶けかけている者「……」ジリ…デロデロ…


フメイ「……こいつ……!!」


溶けかけている者「」シュバッ

ヒナ「ぬんっ!」バッ

 錆びた剣「」シュビビビビッ
 光の剣「」ガガガガッ

 蹴り「」シュッ

ヒナ「おっと」サッ


フメイ「やっ!」チリッ

 火球「」ボンッ!!

溶けかけている者「」シャッ

 火/球「」スパッ


溶けかけている者「……」ゴゴゴゴゴ


ヒナ「ふ、ふふ……魔王ですか、これ」

妖精「……疑似魔王化……っていうのを、見たことがある……。こいつ……まさか……」

フメイ「………」チリリ…

氷クロシュ「……」パキパキ…


クロシュ(……わたしの中の……アイスちゃんの、欠片が……)

クロシュ(………泣いて、る……)


◆クロシュ一行(連携+10、烈閃+20、埋火+10、我慢+10)
 満腹度[9/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
 ・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
 ・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-20、氷冷-10)

↓1コンマ(合計+10)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-70 勝利
71-00 会心
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 21:05:28.35 ID:4szFqEjso
コンマがデロりかけてきた…
507 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 21:25:01.82 ID:tMFutBkL0
 ―コンマ45 劣勢―

溶けかけている者「」シュバッ

ヒナ「くっ」ギンギンギンッ!!

テイル「いつまでもやらせないわよ!! その剣、もらった!!」バッ

 浮遊魔法「」カッ!
 錆びた剣「」グイッ

溶けかけている者「!」

ヒナ「そこお!!」

 光の剣「」ヴンッ!!

 スパッ――

溶けかけ/ている者「」デロデロ

 デロデロ…デロデロ…ピトッ

溶けかけている者「」デロデロ


ヒナ「嘘でしょ、今真っ二つにしたのに!?」

テイル「ば、馬鹿な……ああっ!?」

 錆びた剣「」グオンッ!!
 ドスッ

テイル「ごふっ……が、我慢……できな……んああああっ……!」ビクンビクン

 バタッ

ヒナ「テイルちゃん!! こいつよくも――」

 デロデロ弾「」バギュンッ!!
 ベチャッ

ヒナ「ぎゃあああ!!! と、溶ける!! 私まで溶ける!!!」デロデロ


妖精「ま、まずい!! ヒナがやられたら戦線が――」
508 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 21:25:35.26 ID:tMFutBkL0

ニワトリクロシュ「コッ……コケコッコー!!!!」

 不滅の残火「」メラメラ…

テイル「……げほっ!!! はあ、はあ……し、しぬかと……」ゲホゲホ

ヒナ「う、うう……!? 溶けるのが止まった……!?」デロ…


 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

妖精「クロシュ、無理をして……!! とにかくテイルとヒナは下がって!!!」

ミネルヴァ「負傷者の治療を行います!! 早くこちらへ!!」


フメイ「フメイが前に出る!!」バッ

リュアン「ううっ……!!! クロシュちゃんたちは……やらせない!!!」

妖精「リュアン!! フメイはともかくリュアンは無茶だよ、下がって!!」


◆クロシュ一行(連携+10、烈閃+20、埋火+10、我慢+10、残火-20)
 満腹度[9/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
 ・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
 ・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・クロシュがダウンしているため現在使用不可

◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-30、氷冷-10)

↓1コンマ(合計+0)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-70 勝利
71-00 会心
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 21:26:33.10 ID:WsS2cOHK0
510 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:11:37.24 ID:tMFutBkL0
 ☆痛恨により聖女の〈変転〉が発動!
  しかし1桁と2桁を入れ替えても痛恨なのは変わらなかった……


聖女「み、皆さんはやらせません!!!」バッ

妖精「ああっ、聖女まで!? もう無理だよ、逃げよう!!!」

フメイ「あいつを……この場所をほっといて、逃げるわけには……いかないっ……!!」チリリ…!!

妖精「ううっ……気持ちは、わかるけどぉ……」


溶けかけている者「……」デロデロ…ジリジリ…

フメイ「おまえも……もう、いいの……!!! もう……」チリリッ

 火炎「」カッ!!

 火/炎「」スパッ

フメイ「あ、ううっ……」グググ

溶けかけている者「……」ジャッ


 デロデロ弾「」ドギャギャギャギャッ!!!!


フメイ「わあああああ!!!!」
リュアン「きゃあああああ!!!!」
聖女「やあああああああ!!!!」
妖精「んわあああああ!!!!」
スライムクロシュ「〜〜!!!!」モニャニャニャニャ!!!!
ミネルヴァ「いやあああああ!!!!」
テイル「んああああああ!!!!」ビクンビクン
ヒナ「あああああああ!!!!」


 ドッギャァァァァァァン!!!!!

 ――敗走――

 ◆
511 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:14:25.69 ID:tMFutBkL0
―夕方
 オリシン平原 街道沿い

 カー… カー…

スライムクロシュ「!」モニャッ

ブラッド「ようやく気が付いたか?」

フメイ「う……あ、赤スライム……?」

ブラッド「無様なお前たちに代わって、あの不愉快な場所は潰しておいた」

スライムクロシュ『み、みんなは……無事なの……?』

ブラッド「知るか。人間なんて死なせとけば良い」

フメイ「……」

ブラッド「……ああもう、面倒な後輩どもだな。生きてるよ、たぶん。トンチンカンなローブを付けた二人組がそこの馬車にセコセコ運んでた」


 精霊の幌馬車「」
 元デロデロ馬車「」


スライムクロシュ「……!」

スライムクロシュ(……みんなの、命の波……なんとなく、感じ取れる……。無事みたい……良かった……)

フメイ「……あそこは……カリス・ノーランドの施設なの?」

ブラッド「そう。世界各地にああいうのが残ってる。死してなお不快な物体を大量に残してやがんだよ、あの腐れ外道。まあ……クロシュヴィアのデロデロ化で、あいつに造られた哀れな生き残りたちも大体は楽になれただろうけど」

スライムクロシュ「……!」

フメイ「……フメイたちが戦った、あいつは……?」

ブラッド「お前たちが負けたアレは、非スライム由来の再生能力を付与されていた。すぐにデロデロ化できなかったのはそういうこと。まあ当人にとっちゃ生き地獄だったろうから、あたしが直々に楽にしてやったよ」

スライムクロシュ『……ありがと……』モニョニョ

ブラッド「……ふん。カリスの影響がまだ残ってんのが不快ってだけ。それにしてもお前たち……あの程度の奴に遅れを取るなんて、そんなに弱くなったの?」

フメイ「むう……。前のフメイなら……負けなかった……」

スライムクロシュ「……」モニョニョ…

ブラッド「はあ、まあいい……。あたしはもう行く。お前たち、変なとこで勝手におっ死ぬなよ」スタスタ

 シュバッ


フメイ「……」

スライムクロシュ『……』


 □大盗賊のアジトから敗走しました……

 ◆
512 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:16:02.54 ID:tMFutBkL0
―夜
 オリシン平原 野営地

 焚き火「」パチパチ

妖精「はあ……みんな無事で良かったよ……」

リュアン「本当に良かったです……」

聖女「お二人も、危ないところを運んでくださってありがとうございます」ペコリ

元デロデロ信徒A「んーん! 私たち、助けられてばっかりなので……!」

元デロデロ信徒B「赤い髪の女の子が、僕たちが皆さんを運び出すまで待っていてくれたんです! あの子が皆さんを助けてくれたんですよね……!?」

妖精「え、本当に……?」

クロシュ「んへへ……ブラッドちゃん、優しい……」

フメイ「うん……あの人、厳しいけど、時々優しいとこもある」

ミネルヴァ「……しかし、盗賊よりも遥かに恐ろしい者が潜んでいたのですね……。ちょっと、想定外すぎました……」

リュアン「でも……結局盗賊の方々はあの溶けかけてたものに皆殺しにされて……溶けかけてたものも、ブラッドさん? に倒されたんですよね……? 結果的には……丸く収まったと考えて良いんでしょうか……?」

妖精「まあ、そうだね……。ヒナとテイルは意気消沈した様子で帰ってったけど……」

フメイ「生き残れたのに、嬉しくないの?」

妖精「ヒナは勝てなかった悔しさ、テイルは盗賊討伐の証明不可で依頼失敗……ってとこかなあ。まああの二人のことだから明日には元気に別の仕事やってると思うよ」


オリシン平原で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:17:26.71 ID:e1L65MZq0
ミネルヴァに赤ちゃんの名前を考えてくれと頼まれる
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:18:06.50 ID:kZUEnb2Fo
メゾンドクロシュ
強くなるには会議
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:18:23.37 ID:ZXrmkXu7O
フメイ 火魔法の特訓をする
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:19:35.14 ID:qYMjkNpBo
クロシュ、フメイが弱体化したし、パーティメンバーも変わっている、ここらで連携を考え直そうと妖精が提案
517 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:44:23.43 ID:tMFutBkL0
―夜
 オリシン平原 野営地

フメイ「……」チリッ

 火球「」ボンッ

フメイ「……」


フメイ(火力は……体感だけど、前の2割未満……。このままじゃ、クロシュを守れない……)

フメイ(でも……失った力って、どうやって取り戻せば良いんだろう……)

フメイ(たぶん今のフメイ……生まれたばかりの、力の使い方を知る前のフメイより……さらに弱い……)

フメイ(う〜ん……どうしよう……)


妖精「フメイ、どうしたの? 悩み事?」パタパタ

フメイ「妖精。どうやったら、強くなれる?」

妖精「え、そうだなあ……。地道に魔法の勉強をするとか?」

フメイ「勉強……したことない」

妖精「……そういえば、フメイの魔法は、魔法というよりは直線的な炎魔力の放出に近いもんね。確かにあのやり方なら勉強はいらなかったかもしれないけど……」

フメイ「……でも、弱くなったフメイじゃ、通用しない気がする」

妖精「魔力の放出は、術式を介さないからロスが生じにくいっていう利点はあるけれど……素の魔力量とか属性の質にかなり左右される部分も大きいんだよね。今のフメイは……属性の質は以前と同じく高純度の炎属性だけど、魔力量がものすごく減ってるから、出力もかなり落ちてる……」

フメイ「どうやったら取り戻せる?」

妖精「生まれつきの魔力量は、実は簡単に増やしたりはできないんだ。フメイの場合は……力を奪われたってケースはちょっと見たことがないから、なんとも言えないけれど……ひとまずできることは、やっぱり魔力運用の勉強をして魔力の効率化を図ることだと思う」

フメイ「効率化?」

妖精「そう。魔力の放出は元々効率的ではあるけれど、それでもロスがないわけじゃない。それに魔力運用がもっとできるようになったら、最小限の魔力で必要十分な瞬間火力を発揮する……みたいなこともできるようになるはず」

フメイ「よ、よくわかんない……。とにかく、勉強すればいいの?」

妖精「まあそういうこと。良かったら教えてあげようか? たぶんフメイの魔法についてなら、人間の魔術師よりも妖精の私の方が向いてると思うし」

フメイ「お願いします」

妖精「よおし! じゃあ早速、今のフメイの魔法を見せてみて!」


↓1コンマ
01-60 まあまあ 経験+1
61-90 そこそこ 経験+2
91-00 理解した 経験+8
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:51:56.91 ID:I4WO6NF9O
519 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 23:03:24.22 ID:tMFutBkL0
フメイ「こう?」
 指先「」スッ
  超高温の小さな光「」ジジジジ…

妖精「……!!? え、ちょ、え……!?」

フメイ「?」

妖精「理解が速い……というか、私が教える以前に魔力の精密性はもう高位の魔術師級だった……てことだ!!」

フメイ「え、そうなの……!?」

妖精「既にできるのにやってなかっただけ……! そんな風に凝縮した炎なら、少ない魔力でもかなりの高温にできるでしょ? その熱を相手にぶつければ良いってこと!」

フメイ「えー? でもちっちゃいし……もっとこう、ばーっと燃える方が……」

妖精「そんな風に無駄遣いしてるから魔力が足りなくなっちゃうんだよ! 今までよりも魔力が少ないんだから、それを見越して運用するの!」

フメイ「むむ……わかった。こんな感じの炎を作って飛ばす練習を、する……」

 超高温の小さな光「」ジジジジ…

 ☆フメイが魔法経験を8獲得しました
 ☆会心成功によりフメイのパッシブスキルが強化されました

 ◇
520 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 23:21:19.94 ID:tMFutBkL0
―夜
 馬車内

リュアン「ミネルヴァさん……お腹の様子は大丈夫ですか……?」

ミネルヴァ「ええ……。皆さんに守ってもらえたから、大事ないみたい」

聖女「良かったです……。あまり無理はなさらないでくださいね」

ミネルヴァ「はい……。ありがとうございます」

クロシュ「んへへ……」ニコニコ


聖女「ところで、お子さんのお名前はもうお決まりなのですか?」

ミネルヴァ「えっ……?」

リュアン「わあ、名前……!」

クロシュ「なまえ……?」

聖女「ああいえ、決まってないのでしたら、ゆっくりお決めになられるのが良いと思います。急かすつもりとかでは全然ありませんので」

ミネルヴァ「名前……そうですね……。今までは、考える余裕もなかったですけれど……。せっかくですし、ここにいる皆さんにも考えていただけますか?」

クロシュ「ほえ……?」

リュアン「えっ……!? わ、私たちが、ですか!?」

ミネルヴァ「今この馬車に乗っている皆さんは、一蓮托生の運命共同体みたいなものですから。そんなあなた方に付けて頂けたら、ひょっとすると良い運命に恵まれるかもしれない――なんて、流石に都合が良すぎるかもしれないですけれど……」

聖女「……わかりました! でも、最終的にはミネルヴァさんがお決めになってくださいね。その子のお母様は、ミネルヴァさんなんですから」

ミネルヴァ「はい、もちろんです。どうぞよろしくお願いいたします……」

リュアン「あ、あかちゃんの名前……! どうしよう、考えたことない……」オロオロ

クロシュ「……」


クロシュはなんて名前を提案する?
↓1〜 先取2票
1.モニョモニョ(スライム語でしあわせ≠フ意)
2.モニョモニョ(スライム語であい≠フ意)
3.デロデロ  (スライム語でデロデロ≠フ意)
0.自由安価(票数は内容ごと)
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 23:22:55.68 ID:WsS2cOHK0
2
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 23:26:56.31 ID:kZUEnb2Fo
2
523 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:37:21.59 ID:8yi7F61f0
聖女「むむ……名前、名前……」

リュアン「……う、うーん……やっぱり思い付きません……。クロシュちゃんはどう……?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

リュアン「えっ?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

聖女「………もしかして……〜〜、ですか?」モニョモニョ

スライムクロシュ「!」モニョッ!

リュアン「……ええっ!? 聖女さん、スライム語を話せるんですか……!?」

聖女「ふふ、まあその、少し練習しまして……。ミネルヴァさん、クロシュさんからの提案は〜〜です」モニョモニョ

ミネルヴァ「え、ええ……? すみません、ちょっと聞き取れなかったのですけれど……」

聖女「……クロシュさん、人の言葉に訳してしまっても構いませんか?」

スライムクロシュ「!」モニョッ!

聖女「ありがとうございます。では……クロシュさんからはあい≠ニいう提案です」

リュアン「あい……。あい……?」

ミネルヴァ「……あい……」

聖女「基本的には愛≠ニいう意味です。しかし〜〜には哀≠ニいう意味もあるので……あい≠ニいう言葉が、ニュアンス的には最も近いかと」

リュアン「愛……哀……。そんな、全然違う意味が……?」

聖女「……全く違う意味というわけでもないんです。愛と哀しみは、実は表裏一体の情……。愛が深ければ深いほど、哀しみもまた深くなります……。オノゴロの古語では、愛と書いてかなしみと読むそうですよ」

リュアン「そうなんですか……!」

ミネルヴァ「……あい、ですか……。哀を知らずに育って欲しい、と思っていましたけれど……。哀がなければ、愛もないのだとしたら……そういうわけにも、いかないのですね……」

聖女「……でも、最終的に決めるのはミネルヴァさんですから。一つの案として受け取っていただければ……とクロシュさんも言ってます」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

ミネルヴァ「……ありがとう。ふふ……あなたはまだ小さいのに、いつも考える切っ掛けをくださいますね」

スライムクロシュ「〜〜?」モニョニョ?

 ☆ミネルヴァの子に名前の提案を行いました

 ◇
524 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:38:04.09 ID:8yi7F61f0
―クロシュの夢
 集落の広場


クロシュ「……」


アイスの欠片「……」グスグス…


クロシュ「アイスちゃん……」

アイスの欠片「……あの子……らくに、なれた……? ほんとに……らくに、なれた……?」

クロシュ「……うん。きっと……ブラッドちゃんが……楽に、してあげた……」

アイスの欠片「うん……」グスッ

クロシュ「……ごめんね……。わたし……ちゃんと、できなかった……」

アイスの欠片「………ばかクロシュ……。いきてたら……それで、いい……」

クロシュ「んへへ……。うん……」



焦げたニワトリ「ここへ来るのは久しぶりね、クロシュ」トコトコ

クロシュ「ニワトリさん……!」

焦げたニワトリ「事の次第は理解しているわ。力を求めているのよね」

クロシュ「うん……!」

焦げたニワトリ「……でも結論から言うと……ここの住民は、これで全員よ」

クロシュ「!?」モニャッ!?

焦げたニワトリ「皆、クロシュヴィアのデロデロ攻撃に呑まれ、星の内側へ沈んでいったわ。私は不滅の炎であなたたちを守る為に最期まで抗ったけれど……その結果、こんな有り様となったわけ……」バサッ

クロシュ「……」モニョ…

焦げたニワトリ「そういうわけで、今の私は力をほとんど使い果たした燃えカスよ。それなのに、今日みたいに私の力を無理矢理使おうとすると……今度はあなた自身の命が削れてしまう。あなた、今日は無理をして平静を装っていたけれど……実はかなりきつかったでしょう?」

クロシュ「!」モニャッ

焦げたニワトリ「だからもう使わないで。これ以上あの力を使えば、いつかあなたの命は尽きてしまうわ」

クロシュ「……でも、ああしないと……」

焦げたニワトリ「……はあ……。そうね……。ああしなければ、きっとあなたたちはブラッドに助けられる暇もなく、あの場で終わっていた……。あなたの判断は正しかったわ。腹立たしいけどね……」

クロシュ「……」

焦げたニワトリ「……だから、もうあんな状況にならないようにしなさい。今までは生まれ持った才能と魔力量で無理矢理どうにかできたけれど、今の力を失ったあなたではそういかないの。絶対に無茶をしてはいけない。わかったわね?」

クロシュ「う、うん……」

焦げたニワトリ「……アイス、あなたからもクロシュによく言っておいて。私の力を使わないように」

アイスの欠片「……ばかクロシュ……。みんなを、かなしませたら……おおばかクロシュだから……」

クロシュ「……うん」

アイスの欠片「……クロシュ……ニワトリはだめだけど……アイスのちからは、だしおしみしなくていい。フメイも、よわってるから……アイスのちからで、まもって……」

クロシュ「……うん!」

525 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:43:07.98 ID:8yi7F61f0
焦げたニワトリ「これでよしね。……とはいえ私も大魔女の端くれ。ただ手をこまねいているつもりもない……。以前までとは言わずとも、なんとか力を取り戻す方法を模索してみるわ。だからそれまでは、私の力は使わないこと。いいわね?」

クロシュ「うん……!」

焦げたニワトリ「ああ……それともう一つ言えることがあるとすれば……ここにいた者たちは、存在そのものが消え去ったわけではないわ。クロシュヴィアのデロデロ攻撃によって、星の内側へ沈んでしまっただけ。そして呑まれる間際、大盾や星竜が協力して皆に結界を張っていた。だから恐らく、彼らは力を保ったまま星脈を流れているはずよ。それを掬い上げることができれば……きっとまた、あなたの力になる。それを狙ってみるのも良いかもしれないわね」

クロシュ「!」

焦げたニワトリ「何度も言うけれど、無茶はしないこと。あなたを愛している者たちがいる……なんてことは、わざわざ言うまでもないことよね」

クロシュ「うん……!」

焦げたニワトリ「わかっているなら良いわ。今夜はゆっくり安らぎなさい」

クロシュ「うん……」

アイスの欠片「……つめたいもの……ほしかったら、いえば……」

クロシュ「んへへ……じゃあ、かきごおり……」

アイスの欠片「みずあじしかないけど」

焦げたニワトリ「ヴァンが育ててたリンゴの木は残ってるわ。りんご味にしましょう」

アイスの欠片「ん」

 ☆夢の集落で心の住人と交流しました

 ◇
526 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:44:28.27 ID:8yi7F61f0
本日はここまで。次回はオリシン平原三日目からとなります

ヒナ&テイルと協力して大盗賊のアジトに攻め入るも、カリスの悪意の置き土産に出くわして敗走を余儀なくされたクロシュ一行……。弱体化はクロシュたちが自分で思っている以上に深刻だったらしく、魔法の練習や戦力増強を図るクロシュ氏とフメイちゃんなのでした。ミネルヴァさんのお子さんのお名前を提案したりもしつつ、寂しくなった夢の集落でかきごおりを食べつつ、あかちゃんスライムは眠る――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/15(月) 01:55:33.97 ID:vo12aFZYo
おつ
コンマ振るわず久々に負けたなぁ…
その代わりか成長は高めでよかった
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/15(月) 09:55:06.75 ID:IpJW8bbWO

神聖魔法の腕がいまいちだったり痛恨コンマの桁を入れ換えても痛恨のままだったり、聖女さんポンコツ疑惑出てきたな…
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/15(月) 12:25:57.72 ID:M3+sX8i/o
乙乙
死してなお害を撒き散らすカリス、お前悪役として100点だよ
生み出した子達は本当に優秀なので悪側にいなかったらって本当に惜しい
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/16(火) 15:29:03.76 ID:w9/zLBl50
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 10:09:08.11 ID:gGCQrTSi0

気になったけどフメイの炎魔法って火球だけなのかな。他にも練習すれば火球以外の技もできたりするのだろうか?(例えば火炎放射的な技とか)
532 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 14:17:15.07 ID:zllRQbWd0
コンマが悪いと敗走することもあります。とはいえ遭遇戦における敗走にはペナルティがない場合が多いため、気負わずに戦いを挑むのが良いでしょう
成長判定で会心成功すると、経験の獲得とは別にパッシブスキルなどが強化されることもあります。今回の成長によって、フメイちゃんはそこそこ火力の扱いを心得ることができたかもしれません。精進するのが良いでしょう

聖女氏は神聖属性に適性があるわけではないため、ロイエで教えられている神聖魔法の腕前はいまいちのようです
そして聖女氏にはまだ僅かに運命を変える力が残っているようですが、それは以前に比べるとものすごく儚いもののようです。今回のように、運命を変えようとしたものの結局何も変わらなかったという無様なことになったりもします。今回はまあ……ポンコツな面が多く出てしまったと言えるかもしれません。穀潰しになってしまわないよう気を付けるのが良いでしょう

カリス・ノーランド氏は恐るべき大犯罪者であり、その悪影響は計り知れないようです。カリス・ノーランドの造りし生命たちはほとんどがスライム因子を有しているため、クロシュヴィアちゃんによる全世界スライムデロデロ化によって概ねデロデロ化して星に溶けたものと思われます
カリス・ノーランドが善なる心を持っていたら――という仮定は、本作世界における人々の間でも時折話題になる空想の一つかもしれません。文明を大きく先進させる偉大な発明者になっていた可能性もあれば、良識や倫理観に阻まれてろくな研究も発明もできなかった可能性もあります。カリス氏はもうこの世にいないので、想像することしかできないでしょう

フメイ氏は文章表現の都合で「火球」を飛ばしていますが、実は初級魔法の火球を使用しているわけではなく、フメイ氏自身の炎属性魔力を雑に放出した結果が「火球」に似た現象として見えるだけだったりします。実のところフメイちゃんは術式を利用した魔法らしい魔法は使ったことがなく、いつも感覚で適当に炎をぶっぱなしているようです(実のところそれは、属性スライムの属性技や、精霊の力に近いと言えるかもしれません)。しかし今回妖精さんに魔力の扱い方を教わったため、もしかしたらもう少し多彩な技を使ったりするかもしれません
533 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 14:17:43.18 ID:zllRQbWd0
―オリシン平原

 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン

妖精「明日の午前中にはオリシンの首都に着きそうだけど、元デロデロ教のあなたたちはどこかに身を寄せるアテがあるの?」

ミネルヴァ「はい。実は夫の出身がオリシンの都で。夫を亡くしてからも、義両親とは文でのやり取りを続けておりまして……この度デロデロ教を辞す旨を伝えたところ、オリシンに来て一緒に暮らさないかとのご提案を頂いたのです」

元デロデロ信徒A「私たちも一緒に来て良いって言われたんです! 仕事を見つけるまではなんとか置かせて頂けたらと思ってます!」

元デロデロ信徒B「多少の蓄えはあるので、家賃や生活費はちゃんとお支払いするつもりです」

クロシュ「わあ……。リュアンちゃんも……?」

リュアン「うん……。でも私、仕事らしい仕事ってやったことなくて……」

フメイ「え、そうなんだ……」

ミネルヴァ「気にしなくて大丈夫よ。お義父様もお義母様も優しい方だし、今は家に誰もいなくて寂しいみたいだから。きっとリュアンちゃんのことも歓迎してくれるわ」

リュアン「はい……」


妖精「そういえばクロシュとフメイは普段どんな仕事してるの?」

クロシュ「おしごと……。ヤマイモ、掘るとか……?」

フメイ「ヤマイモ焼くとか?」

リュアン「ヤマイモ……! わ、私でも掘ったり焼いたりできるかな……!?」

クロシュ「うん!」

フメイ「光魔法でも火は付けられるんだっけ?」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-10 強敵
11-40 食料発見(コンマ)
41-70 場所発見(コンマ)
71-90 道具発見(自由安価)
91-00 良いこと+(自由安価*2)
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 14:18:42.64 ID:d+f97ZOGO
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 14:31:26.27 ID:uTnoZB9Lo
536 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 14:35:50.56 ID:zllRQbWd0
場所と食べ物を見つけました
3日連続場所発見により珍しい場所を見つけやすくなります

↓1コンマ 見つけた場所
01-70 謎の入口
71-00 ???

↓2コンマ
01-10 ヤバキノコ
11-20 食べられる野草
20-30 トウガラシの実
31-40 ヤマイモ
41-50 オオキイタニシ
51-60 どんぐり
61-70 ザリガニ
71-80 コガネリンゴ
81-90 スカイマグロ
91-00 オリシンアカシャガニ
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 14:43:27.12 ID:IBujlxtBO
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 14:52:28.40 ID:n/+QTseBO
かに
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 15:56:18.07 ID:1tARyaXmo
噂をすればヤマイモー
540 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 17:01:42.78 ID:zllRQbWd0
―オリシン平原

 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン

妖精「あ、ちょっと止まって」

 精霊の幌馬車「」キキッ
 元デロデロ馬車「」キキッ

ミネルヴァ「どうしたのですか?」

妖精「あそこ! ヤマイモだ!」


 野生のヤマイモの葉「」フサフサ


クロシュ「わあ……!」

リュアン「あれがヤマイモ……!」

聖女「丁度良い時間ですね。今日のお昼はあれにします?」

フメイ「ん。せっかくだし、掘ってみる? リュアン」

リュアン「えっ……!? え、と……いいんでしょうか……!?」

妖精「いいんじゃないの?」

 *

 グッ ググッ

 大きなヤマイモ「」ポン!

リュアン「と……採れました!!」

元デロデロ信徒A「わ〜!」パチパチ

元デロデロ信徒B「おめでとう、リュアンさん!」パチパチ

フメイ「それじゃあ焼いて食べよ。フメイ、火を付ける」

 *

 焚き火「」メラメラ
 焼きヤマイモ「」ホクホク

リュアン「わぁぁ……!!」キラキラ

ミネルヴァ「良い香りですね……」

フメイ「ふふ……。焼き加減、完璧」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

聖女「〜〜♪ 美味しいです!」モグモグ

妖精「……ん、おいし」モグモグ

 ☆ヤマイモを食べて元気になりました
  この移動中、次の戦闘に+15のコンマが加算されます
  また、ヤマイモを掘ったことでリュアンが自信を持ちました

 ◇
541 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 17:02:10.88 ID:zllRQbWd0
―オリシン平原

 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン

フメイ「……ん?」

クロシュ「……わ! 妖精さん!」

妖精「え、なに……なんだありゃ」


 宙に浮く謎のドア「」フヨフヨ


リュアン「わ、ドア……!?」

聖女「ドアが浮いています!」キラキラ

ミネルヴァ「なんでしょうか、あのドアは……」

妖精「……そういえば、前にユーシリアでも宙に浮くドアを見たことがあったような……。でもあのドアとは外観も気配も違う感じだ。なんだろう」

フメイ「近くに寄ってみる?」

クロシュ「ん!」

 *

 宙に浮く謎のドア「」フヨフヨ
 貼り紙『 ☆スライム専用避難所☆    
     ※白影スライムは出入禁止!』

クロシュ「わわ……!?」

リュアン「スライム専用避難所……白影スライムは出入禁止……?」

妖精「デロデロ化で溶けるスライムに向けて作られた避難所……か?」

フメイ「……」ウズウズ

聖女「入ってみます?」

ミネルヴァ「私たちはスライムではないので、勝手に入って良いのかどうか……」


 ガチャッ!!


空色の宙に浮くスライム『スライム専用だけどスライムのお友達の人も大丈夫ですよ!』モニョニョッ!

クロシュ「わっ!」

フメイ「空色の……スライム!」

妖精「あなたは……フライングスライムだね。ここは?」

 モニョモニョ…ポン!

空色髪の女性「人間の方が多いみたいなので、この姿でお話しますね! 立ち話も何ですし、お入りください! 貼り紙の通り、避難所です!」

 *
542 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 17:03:04.92 ID:zllRQbWd0
―スライムの避難所 庭園

 ガチャッ―パタム

 生け垣「」モサモサ
 花壇「」フワフワ
 芝生「」フサフサ
 噴水「」シャワシャワ

野良スライム「〜〜」モニョモニョ
レッサースライム「〜〜」モニョモニョ


クロシュ「んわわ……!」キラキラ

フメイ「わあ……!」キラキラ

妖精「ここは……!」

聖女「ドアの向こうに……小さなお庭が!」キラキラ

リュアン「すごい……!」

ミネルヴァ「綺麗……!」


空色髪の女性→シュヴィー「ようこそ、スライムの避難所へ! わたくしは、オリシン王国のスライムの長――シュヴィー・オードと申します!」

 *

 ガーデンパラソル「」バサッ
 白いテーブル「」ポン
 白い椅子「」ポン

 ポット「」トクトクトク―
 紅茶「」ホカホカ

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ

聖女「あ、ありがとうございます」

シュヴィー「いえいえ! お砂糖とミルクもこちらにございます!」

フメイ「ん」

 角砂糖「」ポイポイ
 ミルク「」トプトプトプ

リュアン「わ……フメイちゃんお砂糖とミルクたっぷり入れるんだね」

フメイ「こっちの方がおいしい」

聖女「糖分の過剰摂取は……あ、でもフメイさんは人間基準で考えちゃだめかもですね」

妖精「そうだね。フメイも半分くらいスライムみたいなものだから、栄養過多の心配は不要だと思う」


シュヴィー「そちらのお方はチユ草のハーブティーに致しますね! お腹のお子さんにも優しいお茶なのでご安心ください!」スッ

 ハーブティー「」

ミネルヴァ「まあ……! ありがとうございます。スライムさんなのに、人間の妊婦のことにも詳しいのですね」

シュヴィー「えへへ、勉強しております!」


変わった避難所でお茶会
↓1〜2選択
1.ここは何?
2.デロデロについて
0.自由安価(できないことはできない)
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 17:04:14.13 ID:n4HzOixk0
0クロシュと妖精もハーブティー作りに挑戦
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 17:07:13.79 ID:a1CfdtVDO
0オリシンもデロデロにやられているのかと昨今の情勢含めて色々聞く
545 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 19:54:47.97 ID:zllRQbWd0
 噴水「」シャワシャワ

野良スライム「〜〜♪」モニョモニョ
レッサースライム「〜〜♪」モニョモニョ キャッキャ


妖精「ここではスライムがデロデロ化しないんだ」

シュヴィー「……はい。そのように、わたくしが作った空間なので」

妖精「……てことは、ここはやっぱりデロデロ化するスライムに向けた避難所ってことか」

シュヴィー「はい……。もう既に……この国のスライムは、ほとんどがデロデロになって消えてしまいましたけれど……」

聖女「貼り紙にありましたけれど、白影スライムも出現してるんですよね……」

シュヴィー「はい……。オリシン王国民の方々も、既にけっこうな犠牲者が出ているそうです……」

クロシュ「……」

妖精「何か他に変わったことはない? まあ、この騒ぎ自体が変わったことと言えば変わったことだけども」

シュヴィー「……実はオリシン王国では、つい先日国王陛下がご逝去なされたばかりでして……。その混乱の最中にデロデロ騒ぎが勃発したせいで、対策も遅れに遅れているそうです……」

聖女「なんと、そんなことが……」

妖精「……ん? つまり現国王は前国王に比べて動きが遅い無能ってこと?」

シュヴィー「いえ……。国王自体が、まだ選出されていないのです」

妖精「……ええっ!? 国王不在ってこと……!? そんなことがあっていいの!?」

シュヴィー「す、すみません……。わたくし、政治には少々疎い身でして……」

フメイ「……? 国王がいないと、なんかだめなの?」

妖精「そりゃだめだよ! 内政的にも外交的にもだめだめ! 半年前、ユーシリアで継承順第9位のエリオスが即位してかなり紛糾したそうだけど、それでも国王不在の期間はほとんど作らなかったんだ。もしあの時エリオスが国王になっていなかったら……今頃ユーシリアは地図上から消滅してたと思う」

フメイ「そ、そうなんだ……」

リュアン「じゃあ……オリシン王国は、すごくまずいってことですか……!?」

妖精「すごくまずい。まあ幸いなことにオリシンと地続きの国はユーシリアだけだから攻め入られる心配はあまりないと思うけれど……。というか現在の王位継承順位第1位は誰で、どうしてそいつがさっさと即位しないの?」

シュヴィー「えっと、王位継承順位第1位の方は、前国王の直系の長男で、首都大図書館の名誉館長であらせられるクロノス・ローレシアス・オリシン様です。ただ……」

妖精「ただ……?」

シュヴィー「……クロノス様が、継承順位が最も高いわけではないのです」

妖精「……?」

ミネルヴァ「……第1位なのに……最高順位ではない?」

リュアン「……??」

シュヴィー「王位継承順位第0位……フェルメール・ド・オリシン様が、最も順位の高い継承者なのです」

妖精「第……0位!!?!?」

ミネルヴァ「は、初めて聞く順位ですね……」

聖女「わあ……。オリシン王国ってけっこう斬新な順位付けをするお国なんですね……」

シュヴィー「詳しくは知らないのですけれど、前例がないらしく……。フェルメール様を第0位に指名した前国王も既に亡く、議会では揉めに揉めているそうです……。慣例通り第1位のクロノス様とすべきか、最高の0位であるフェルメール様にすべきか、いっそ別の継承者にしてしまうべきか……」

妖精「オリシン王国、一体どうなってるんだ……」
546 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 19:55:16.20 ID:zllRQbWd0

シュヴィー「わたくしとしては……今さら白影スライムをどうにかできたとしても、溶けたスライムたちはもう戻っては来ないでしょうし……白影スライムのせいで、民衆の恨みつらみがスライムに向かわないかの方が心配です……」

クロシュ「んゅ……」

ミネルヴァ「……当のスライム本人たちが、ほとんど既に溶けてしまっているのは……不幸中の幸いと言えなくもないかもしれませんね……」

シュヴィー「……それはまあ……確かに、そうかもしれないです……。でも……無理矢理溶かされてしまうのも、不幸ではありませんか……。まだ、この地上でやりたいこととか、食べたいものとか、あったかもしれないのに……」

クロシュ「んゅゅ……」

聖女「シュヴィーさんは……デロデロには、反対ですか?」

シュヴィー「デロデロになろうっていう考え方に、反対はしません。そういうのも良いかもって思います。でも……有無を言わさず無理矢理、っていうのは違うと思うんです。例えデロデロになるとしても……それは本人の自己決定によって成されるべき選択だと思います……」

クロシュ「……!」

リュアン「……本人の……」

ミネルヴァ「自己決定……」

シュヴィー「……だから……ここに避難したスライムが、やっぱりデロデロになりたいからと、出ていったとしても……わたくしは、止めません……。止めませんでした……」

野良スライム「〜〜…」モニョニョ…
レッサースライム「〜〜…」モニョニョ オロオロ

シュヴィー「……ありがとう……。あなたたちも、もしデロデロになりたかったら……」

野良スライム「〜〜」モニョニョ フルフル
レッサースライム「〜〜」モニョモニョ フルフル

 ジワワ…デロデロ…

スライムシュヴィー「〜〜…」モニョニョ…ポロポロ…

野良スライム「〜〜!」モニャニャ
レッサースライム「〜〜」モニョモニョ スリスリ



リュアン「……ここに残ったスライムさんたちは……シュヴィーさんのことが好きなんですね」

妖精「そうみたい……。今そっとしておいてあげよう」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

 *
547 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 19:56:11.45 ID:zllRQbWd0

スライムクロシュ「!」ピコン

妖精「どうしたの?」

スライムクロシュ『シュヴィーさんに……お茶、淹れてあげたい……!』モニョモニョ

聖女「良いですね! おもてなししてもらったお礼に、こちらも何かを差し上げたいところです!」

リュアン「それなら……どんなお茶が良いでしょうか?」

ミネルヴァ「チユ草のハーブティーは妊婦に限らずほとんどの生き物に癒やしの効果をもたらします。シュヴィーさんにもチユ草のハーブティーを飲んで頂きましょう……。丁度私も、薬草としていくつか保持していましたので」スッ

 乾燥セイントレア草「」ポン

聖女「……あれ? これはセイントレア草?」

ミネルヴァ「昔はチユ草と呼ばれていたそうです。医術書などにも大体はチユ草と書かれているので、これをチユ草と呼ぶ医療従事者は多いんですよ」

妖精「そうそう。やっぱこれはチユ草だよ、チユ草」

フメイ「ふうん。おいしいの?」

ミネルヴァ「普通に食べると、あまり美味しくないと思います……。」


クロシュと妖精のおてまえ
↓1コンマ(妖精の植物知識・料理上手とミネルヴァの薬学知識により+60)
01-30 微妙
31-60 普通
61-90 美味
91-00 けっこうなおてまえ
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 20:04:43.39 ID:0pA/SvRqO
相当高い
549 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 20:32:08.05 ID:zllRQbWd0
スライムクロシュ『シュヴィーちゃん』モニョモニョ

スライムシュヴィー『クロシュちゃん……?』モニョニョ

スライムクロシュ『ん!』モニョッ

 おいしいハーブティー「」ポン!
 ホカホカ…

スライムシュヴィー『んわ……! クロシュちゃんが淹れてくれたんですか……?』

スライムクロシュ『んへへ……。妖精さんと、ミネルヴァさんにも……手伝って、もらった……』

妖精「まあまあ得意分野だったからね。ミネルヴァもそう」

ミネルヴァ「え、ええと……はい、そうです。得意分野でした」

スライムシュヴィー『わあ……! それじゃあ……いただいても、いいですか?』

スライムクロシュ『うん!』

スライムシュヴィー『えへへ……じゃあ、ありがたくいただきます』モニョッ―

 ゴキュゴキュゴキュ…
 空っぽティーカップ「」カラッポ

スライムシュヴィー『んん〜!!』モニョニョニョ

スライムクロシュ『んへへ……おかわりも、ある……!』モニョッ

 ☆おいしいお茶を淹れてシュヴィーを元気づけました

 ◆
550 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 20:32:41.92 ID:zllRQbWd0
―夜
 シュヴィーの避難所

 精霊の幌馬車「」
 元デロデロ馬車「」

 噴水「」シャワシャワ

 光るキノコ「」ボウ
 光るキノコ「」ボウ

リュアン「わあ……!」キラキラ

聖女「大きなキノコが光ってます!」キラキラ

ミネルヴァ「あら……素敵な照明ですね」

シュヴィー「暗闇が苦手な子の為に、キノコさんたちに光ってもらってます!」

妖精「なかなか洒落てるね。でも本当に泊まってって良いの?」

シュヴィー「はい、もちろんです! クロシュちゃんとフメイちゃんはスライムですし、ここはスライムのお友達も大歓迎なので!」

クロシュ「んへへ……」

フメイ「フメイってスライムが混じってるらしいけど、わかるの?」

シュヴィー「はい、なんとなく! わたくしが幼い頃、大山脈で出会ったバーニングスライムさんたちと似た気配を感じました!」

フメイ「バーニングスライム……」


シュヴィーの避難所に一泊します
↓1〜3 自由安価 宿泊中何をする?
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 20:34:05.02 ID:d+f97ZOGO
クロシュ、密かに格闘の練習
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 20:37:55.52 ID:uTnoZB9Lo
持ち運びできる緊急避難先入口とか貰えません?
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2025/12/20(土) 20:44:23.68 ID:1tARyaXmo
フメイ 魔法のお勉強の続き
554 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:00:18.07 ID:zllRQbWd0
―夜
 シュヴィーの避難所

クロシュ「」コソコソ


クロシュ(……武器が、ない!)

クロシュ(……ローガンさん……お酒に酔ってるとき……戦闘の基本は格闘だ!って言って……殴ったり蹴ったりする、練習……してたこと、あった……)

クロシュ(わたしも……戦闘の基本、練習してみよ……)


クロシュ「」コソコソ


リュアン「……あれ? クロシュちゃん、あんな暗いとこで何してるんだろう……?」

 *

 クロシュの拳「」シュッシュッ
 クロシュの蹴り「」シャッ

クロシュ「……」ムフー

リュアン「クロシュちゃん……何してるの?」ヒョコ

クロシュ「あ、リュアンちゃん……。えと……格闘の、練習……?」

リュアン「そうなんだ……。でもクロシュちゃん、ちっちゃいから……格闘はあんまり向いてないんじゃないかなあ」

クロシュ「!」ガーン!

リュアン「あ、え、えっと! クロシュちゃんのがんばりを悪く言いたいんじゃなくて! えと、格闘以外にもっとクロシュちゃんに向いた戦い方はあるんじゃないかなあって思うの!」

クロシュ「……」

リュアン「ほら……人型なら、武器とか道具を使う戦い方の方が強いと思うし……。あ、でも武器は今はないんだっけ……。あ、擬態できるなら人以外の生き物になってみるとか……」

クロシュ「……」


どうしよう……
↓1選択
1.大きくなって格闘!
2.即席の武器を作る!
3.人型以外の生き物になる!
0.自由安価(できないことはできない)
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 21:04:33.16 ID:AWh9u3980
3
556 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:26:59.74 ID:zllRQbWd0
 モニョモニョ…ポン!

トカゲクロシュ「〜〜!」シュバババッ

リュアン「わあトカゲ!? すごく、速い!!」

トカゲクロシュ「〜〜!」シュバババッ

 ペチッ

リュアンの背中に張り付いたトカゲクロシュ「」

リュアン「……! せ、背中を取られちゃった……」

 モニョモニョ…ポン!
 スタッ

クロシュ「ん……! これなら……速く、動ける……!!」

リュアン「そうだね……! そういう戦い方もありだと思う!」

 ☆クロシュがアクティブスキル〈俊足〉を覚えました
  (お腹-1、使用ターン会心率+20%)

 ◇
557 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:28:45.18 ID:zllRQbWd0
―夜
 オリシン平原

フメイ「……」
 指先「」
  超高温の小さな光「」ジジジジ

妖精「それに指向性を持たせて飛ばせない?」

フメイ「んー……」

 キラッ
 ボンッ!!!!

黒焦げフメイ「……」

妖精「うわっ!? だ、大丈夫?」

黒焦げフメイ「うん。自分の熱で燃えるわけない。見た目は、ちょっと焦げるけど……」

妖精「そ、そう……ならいいけど」

黒焦げフメイ「……フメイ、あんな風に魔力を固めて撃ったことない。どうすればいい?」

妖精「普通は魔力を飛ばすより、あそこまで高密度に固めることの方がずっと難しいんだけどね……」

黒焦げフメイ「むー……固めなきゃ、フメイも撃てる」

妖精「固めて撃つっていうのが難しいのか……」


↓1コンマ
01-60 まあまあ 経験+1
61-90 そこそこ 経験+2
91-00 かんぺき 経験+8
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 21:30:14.06 ID:uTnoZB9Lo
かんぺき
559 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:40:04.55 ID:zllRQbWd0
妖精「固めないで撃つ時と同じだよ。そこにある魔力を、ぐっと撃ち出す感じ」

フメイ「んー……」

 キラッ
 ボンッ!!!!

黒焦げフメイ「……」プスプス

妖精「……大丈夫……?」

黒焦げフメイ「……フメイ、おなかすいた……」

妖精「今日はこの辺にしとこうか……」

 ☆フメイが魔法経験を1獲得しました

 ◆
560 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:41:08.67 ID:zllRQbWd0
―朝
 シュヴィーの避難所

 チュンチュン

シュヴィー「うう……もう行っちゃうんですね……」ジワワ

クロシュ「シュヴィーちゃん……」

シュヴィー「クロシュちゃん……皆さん……! どうか……どうか、お元気で……! ご無事で……!」

聖女「はい……! シュヴィーさんも、どうか気を落とさずに……。健やかにお過ごしくださいね」

シュヴィー「はい……!!」

フメイ「……ねえ、この避難所の扉みたいなやつ……あれ、持ってけないの?」

シュヴィー「えっここの入口を?」

フメイ「うん。そしたら、いつでもここに来れる」

クロシュ「わあ……!」


↓1コンマ
01-60 一度きりの使い捨てドアなら
61-90 オリシン国内なら何度でも使えるドア
91-00 空間魔法習得
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 21:43:26.90 ID:d+f97ZOGO
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 21:44:10.94 ID:uTnoZB9Lo
空間
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 21:44:53.99 ID:KMLvAfmsO
564 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:59:31.45 ID:zllRQbWd0
シュヴィー「……その手がありました!」

 モニョモニョ…モニョモニョ…

 ドアノブ「」ポン!

クロシュ「わあ!」

聖女「ドアノブです!」

 *

―オリシン平原

クロシュ「ひねるの?」

シュヴィー「はい! そのドアノブをひねってみてください!」

クロシュ「ん!」

 ドアノブ「」グイッ

  ガチャッ―

 避難所への入口「」フォン――

クロシュ「!!」

フメイ「わあ……!!」

リュアン「す、すごい……!!」

シュヴィー「わたくしの力の届く範囲……このオリシン国内くらいなら、そのドアノブをひねればいつでもこの避難所に来れると思います!」

クロシュ「わわ……!」

聖女「すごい……!! これってすごい魔法ですよね、妖精さん!」

妖精「う、うん。プライベートな空間を作るだけでもかなり難しいはずなのに、それの入口を各地に作ったり、どこでも入れるドアノブを作ったり、ものすごくすごいことをしてる……!」

クロシュ「わあ……! すごく、すごい……!!」

シュヴィー「もし困ってるスライムを見かけたら、そのドアノブでここに案内してあげてください! えへへ、待ってますね!」

クロシュ「うん……!」

 ☆避難所のドアノブを手に入れました
  オリシン国内にいる時、いつでも気軽にシュヴィーの避難所へ入ることができます

 ◇
565 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 22:00:24.72 ID:zllRQbWd0
それでは本日はここまでとなります。次回はついにオリシン首都入りするところからとなります

オリシン平原行軍3日目にして、ようやく戦いもダンジョンもない穏やかな旅路を歩むことができたクロシュ一行と元デロデロ教一行。ヤマイモを掘って食べたり、不思議なドアを開けてスライム避難所を見つけたり、平和的で良い一日となったようでした
新たな力や新たなドアノブを手に、一行はついに本の都オリシン首都へと到達。そこであかちゃんスライムたちを待ち受けているのは、果たして――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 23:09:59.87 ID:uTnoZB9Lo

やはりスライムは優秀な個体が多い
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 08:41:58.09 ID:3hAnt0cqo
乙です
今回の移動は何かとバタバタしてたから一日でもこういった日があって良かった
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 09:41:05.29 ID:AIw6I630o
それでもどっかのユーシリアよりは情勢はマシ!
569 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 15:19:33.93 ID:OLTvbRp90
スライムはポテンシャルで言えば輝きを秘めうる生き物のため、時折すごい個体が現れることがあります。今回のシュヴィー氏もそのようなスライムの一つであったと言えるかもしれません
また、長生きのスライムは生得的な能力の他に優れた技能や魔術を有していることがあります。シュヴィー氏はまさしくそのお手本のような存在であったと言えるでしょう

今回の旅路はいつになくスリリングで危険なものだったようです。世界樹の巻ではいつも平穏な旅路を歩んでいたような気がしますが、今回は出発した途端にこのような事態に見舞われてしまいました。不運です
しかし3日目は平穏な上に良き出会いもあり、良い1日を過ごせたと言えるでしょう。クロシュたちも英気を養い、万全な状態でオリシン入りを果たすことができるかと思います

ユーシリアではいろいろひどいことになっていたので、国王不在でも実際当時のユーシリアよりはだいぶマシであると言えそうです。オリシンは大国というわけではないので、ユーシリアと比べてもまあまあいろいろやりやすい面は多いのかもしれません。たぶん国王不在なりに大臣やら家臣やらが奔走してなんとかしているのだと思われます。少なくともすぐに国家消滅の危機ということにはならなそうなようです
570 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 15:20:03.19 ID:OLTvbRp90
―オリシン首都 市街

 ワイワイ ガヤガヤ

 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン

聖女「……賑わってますね?」

妖精「そうみたい……。国王不在の影響はまだ大きくないのかな?」

ミネルヴァ「白影スライムの被害はまだ首都内にまで及んでいないのかもしれません。しかし国王不在の状況が続けばいずれは……」

妖精「……ひとまず今はミネルヴァたちを送り届けて、今夜の宿探しに専念しよう」

 *
571 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 15:20:35.27 ID:OLTvbRp90
―オリシン首都 市街

 看板『ドーソン治療院』

ミネルヴァ「……! ここです!」

元デロデロ信徒A「わあ……! 綺麗な建物です!」

妖精「それじゃあミネルヴァたちとはここでお別れだね」

元デロデロ信徒B「あの、助けて頂いたり、送って頂いたり、ありがとうございました!!」ペコッ

聖女「いえいえ、困ったときはお互い様です! 助け合っていきましょう」


リュアン「……」

クロシュ「リュアンちゃんも……ここに、住む……?」

リュアン「……えと……」

フメイ「? お仕事の悩み?」

リュアン「……それもあるけれど……。えっと……」

クロシュ「?」

リュアン「クロシュちゃんたちは……クロシュヴィア様を見つけて、デロデロ化を止めようとしてるんだよね……?」

クロシュ「うん」

リュアン「………私……私も、付いてって、いいかな……!?」バッ

クロシュ「!」

フメイ「え、リュアンが?」

ミネルヴァ「リュアンちゃん……」

リュアン「私も……ちゃんと、考えて、クロシュヴィア様とお話したい! ミュージアでのことや……みんなの心を救ったクロシュヴィア様の、本当の気持ちとか……。私自身も、デロデロについて……命の在り方について……ちゃんと考えたいから……!」

聖女「……!」

妖精「むう……。まあ確かに、デロデロとかについての思索を深めるには良い機会になるとは思うけれど……。はっきり言って危険な旅だよ。この前の盗賊とか、盗賊のアジトでのこととか、そういうのと隣合わせの道になる」

リュアン「……承知の上です。でも私……答えを出せないまま、クロシュヴィア様とお話できないまま、ここに残ったら……それで何も知らない内に何もかもの決着が付いてしまったら……きっと、一生後悔します。いえ……きっとどんな選択をしても後悔はするんでしょうけれど……」

フメイ「まあいいんじゃないの。リュアン、光の魔法が使えるし」

妖精「フメイは軽いなあ……。ミネルヴァはどう思う?」

ミネルヴァ「……本音を言えば……私も、リュアンちゃんと同じく……今一度、クロシュヴィア様とお話したい気持ちがあります。しかし私はもう、一人の体ではないので……皆様の旅路にお供することは叶いません」

リュアン「ミネルヴァさん……」

ミネルヴァ「リュアンちゃん……本気なら、止めません。元デロデロの徒として、あなたにはクロシュヴィア様の真意を問う資格があると思います」

リュアン「……!」

ミネルヴァ「でも……本当に、いいのね?」

リュアン「はい……。もちろん、クロシュちゃんたちが良ければ、ですけれど……」

聖女「この3日間共に過ごしましたが、リュアンさんは優れた適応力を持っています。足も速いですし、長く険しい旅路を歩むことはできるかと思います」

妖精「そうだねえ……。クロシュはどう思う?」

クロシュ「うん……いいとおもう!」

リュアン「クロシュちゃん……!」

クロシュ「いっしょに……クロシュヴィアちゃんに、会いに、いこ……!」

リュアン「うん……! 一緒に、行こう……!」

 ☆リュアンが旅の仲間となりました

 ☆ミネルヴァと別れました
  今後はオリシンの治療院などで会うことができます

 ◆
572 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 15:21:11.66 ID:OLTvbRp90
―オリシン王国 市街

妖精「というわけで、まずは宿探し!」

リュアン「は、はい!」

聖女「ふふ……そんなに気負わなくて大丈夫ですよ、リュアンさん」

リュアン「す、すみません」

クロシュ「んへへ……」

フメイ「宿……シュヴィーの避難所は?」

妖精「……まあシュヴィーの避難所でもいいんだけど、スライム以外が長居するのは迷惑じゃないかなあ……」

 避難所のドアノブ『皆さんならいつでも歓迎です!』モニョモニョ!

リュアン「わあっ!?」

聖女「い、いつでも歓迎だそうです」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「ね」

妖精「ならいいか……」


オリシン首都滞在1日目
↓1〜3 自由安価 何をする?


参考:オリシン観光案内
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 15:21:41.65 ID:xA86oKCP0
王宮の見学
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 15:24:41.65 ID:13wGnNnqO
市場を散策
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 15:38:29.10 ID:XJ2Wcj9ZO
先ほどの騎士2人あったので、オリシン王国について何かないか聞いてみる。
576 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 15:52:43.55 ID:OLTvbRp90
―オリシン首都 市街

クロシュ「……王さまの、ところ……行く……?」

リュアン「え、王様のとこって……王宮?」

フメイ「なんで行くの?」

クロシュ「えと……なんか……大変、みたいだから……?」

聖女「まあ……確かに大変ではありそうですけれど」

妖精「気にはなるけど、門前払いされるんじゃないかなあ。」

クロシュ「行くだけ、行ってみよ……!」

 *

―オリシン王宮

 トコトコ… パタパタ…

衛兵「止まれ!」カンッ!

クロシュ「!」ピタッ

衛兵「この先はやんごとなきオリシン王家の城! 幼子と言えど通すわけにはいかぬ!」


妖精「予想通りの結果だ」

フメイ「どうする? 帰る?」

クロシュ「……」


どうしよう?
↓1〜 先取2票
1.帰る
2.不法侵入!
3.ワイロ!
4.セクシーに擬態してろうらく!
0.自由安価(票数は内容ごと)
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 15:54:21.70 ID:3hAnt0cqo
3
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 15:54:31.96 ID:2PGlNmgfO
4
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 16:21:44.78 ID:5XNg6rC30
どれにしろ入れなさそうだからあえてネタ要素強めの4
580 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 16:43:14.58 ID:OLTvbRp90
クロシュ「!」ピコン!

妖精「……言っておくけど、今のクロシュに隠密侵入は無理だからね。大人しく引き下がるのが賢明――」

クロシュ「んーん……。わたし……ろうらく、できる!!」

妖精「……へ?」

リュアン「ろ、ろうらく……?」

フメイ「ろうらく?」

聖女「……ろうらくって……まさか籠絡ですか?」

 *

 モニョモニョ…モニョモニョ…ポン!

 ひらひらな踊り子衣装「」ヒラッ
 おおきな胸部「」ボン
 締まったお腹「」キュッ
 おおきな臀部「」ボン

セクシー踊り子クロシュ「!」タンッ


フメイ「わ……!?」

リュアン「あ、あわわ……///」アタフタ

聖女「い、いけませんクロシュさん! ハレンチです!!///」

セクシー踊り子クロシュ「んふふ……。わたし……はれんち!」

妖精「まあ……やるだけやってみるのも良いんじゃない?」

妖精(どうせこれも門前払いされるだろうし、危険はないでしょ……)


↓1コンマ
01-60 追い払われた……
61-90 上手くいった
91-00 王族
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 16:47:35.95 ID:AIw6I630o
582 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 17:52:14.92 ID:OLTvbRp90
セクシー踊り子クロシュ「そこの兵士さん……」ヒョコ

衛兵「!?」

セクシー踊り子クロシュ「わたしと、イイこと……する……?」

衛兵「いや……私は職務中だ! そのような格好でここをうろつくんじゃ――」

 モニョッ

衛兵「!!?」

セクシー踊り子クロシュ「身も、心も……デロデロに……なりたいよね……?」モニョモニョ

衛兵「ち、違う! やめたまえ! 私には妻が……!!」

セクシー踊り子クロシュ「んふふ……みんな、デロデロになれば……おんなじ……」モニョモニョモニョ

衛兵「アバ……」ガクガク

セクシー踊り子クロシュ「みんなで……デロデロに、なろ……?」モニョモニョモニョモニョ――


「そこまでだ!!」ドン!!


セクシー踊り子クロシュ「!」モニャッ!

金髪の若き王子「うちの兵士をいじめるのはそこまでにしてもらおう、うら若き踊り子よ」スタスタ


隠れた妖精(うわわわ、なんか偉そうな奴にバレちゃった! どうするの、クロシュ!!)

セクシー踊り子クロシュ(んゅゅ……!)


金髪の若き王子「しかしその兵は妻一筋の強い意思を持った男……それをここまで追い込むとは、一体どのような手管を用いたのだ?」

セクシー踊り子クロシュ「ほえ……?」

金髪の若き王子→メロウド「答えよ。さもなくば第二王子メロウド・オリシンの名において、今ここで貴様を裁いてくれよう!」

セクシー踊り子クロシュ「んわ……!!」

妖精「あああもう! 悪かった! 出来心だったんだ!! 王子様なら寛大な心で許してよ!」パタパタ

メロウド「妖精……!?」

 ◇
583 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 17:52:57.65 ID:OLTvbRp90
―メロウドの離宮

メイドたち「お帰りなさいませ、メロウド様」ペコリ

メイドたち「ようこそいらっしゃいました、お客様」ペコリ


フメイ「わー……」

聖女「え、え、ええ……!?」

リュアン「な、なんで案内されてるんですか……!? ここはどこなんですか……!?」


メロウド「フッ、そうかしこまらずとも良い。ついさっき、君たちは不埒な侵入者からこのメロウドの客人となったのだから」

クロシュ「??」

妖精「えーと……どういうことなの?」

メロウド「単刀直入に言おうか。君たち、僕の手先となれ!」ドン!

妖精「ええっ!?」

聖女「て、手先……!?」

メロウド「知っているかい? 今この王宮は王位継承の件で揺れている。第1位のクロノス兄さんか、第0位のフェルメールか。そこで僕は考えたんだ。このドサクサは僕が継承するチャンスではないか? とね」

妖精「え、ええ……」

メロウド「どうだい? もし手先となるなら、僕が新国王となった暁には相応の地位と名誉と給金を約束しよう」

妖精「うーん……私たち、オリシンでの地位とかお金が欲しいわけじゃないし……」

メロウド「なら何が欲しい? そもそもなぜ衛兵を籠絡しようとしていた?」

妖精「それは――」

 カクカクシカジカ――

 *

メロウド「何……!? 白影スライム騒ぎの原因究明を!?」

妖精「そう。だから悪いけど、あなたの手先になってる暇はないんだよね。王宮に侵入しようとしたのも、デロデロ騒ぎの首謀者が関与してる疑いがあったからでね……」


フメイ(えっ、そうなの!?)

リュアン(そ、そういうことにしておきましょう! その方がスムーズです!)

聖女(そ、そうですね。嘘も方便です!)


メロウド「オリシン王宮にデロデロの首謀者が関わっているだと!?」

妖精「そ、そう……。誰かはまだ突き止めてないんだけども……」

メロウド「ふむ……検討もつかないな。だが王宮内の人員監視ならば、やっぱり僕の手先となった方がいろいろ都合が良いんじゃないかな?」

妖精「う……そ、そうかも……」

メロウド「フッ、悪いようにはしない。僕の賓客だということにすれば、この離宮はもちろん王宮にも出入り自由、探索も調査もし放題だ」

妖精「う、うーん……」
584 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 17:53:26.97 ID:OLTvbRp90

聖女「あ、あの……一つお伺いしてもよろしいですか?」

メロウド「む、何だい?」

聖女「メロウド様には、王様となって何を成したいのか――その展望はございますか?」

メロウド「!」

フメイ「それはフメイも気になるかも。メロウドが悪いやつなら、手伝いたくないし」

メロウド「フッ……確かにその通りだな、僕が同じ立場でもそう思う」

フメイ「でしょ」

メロウド「そして展望だったな。それはもちろん――この国の大図書館と全ての書物を守り、尊び、次代に伝えていくことだ!!」ドン!!

クロシュ「わあ……」

フメイ「大図書館と、書物を……守る……?」

メロウド「そうだ! このオリシン王国は本の国! であるなら、その本を最も丁重に扱うのが国家としての役目だと思わないか?」

妖精「なるほどね……。そしてメロウドはそれを他の継承候補者たちより全うできる自信があるんだ?」

メロウド「無論だ。兄さんもクーフィアも人が良すぎるところがある、王の器には向いてない――コホン、今のは聞かなかったことにしてくれ。とにかく僕が王位を継承するのが一番ってこそさ」

妖精「でも、継承争いではかなり不利な立場ってことだね」

メロウド「そう。議会ではもっぱら第1位のクロノス兄さんか、第0位のフェルメールかで割れてる。僕の名前が挙がることはほとんどないんだ。正直なところクロノス兄さんならこっちとしても納得できるんだけど……第0位のフェルメールになるのはちょっとね……」

妖精「……そもそも第0位って何なの? 継承順位0位なんてこの国で初めて聞いたんだけど……」

メロウド「知らん! 親父……前国王が何を血迷ったのか、末妹のフェルメールを第0位ってことにしたんだ。それでこの有り様さ。まあお陰で僕が王位を狙える隙が生まれたとも言えるけど」

リュアン「なんか……大変なんですね……」

メロウド「まあとにかく君たちはこれから僕の手先として頑張ってくれよ。拒否したら不法侵入未遂で逮捕だから」

妖精「うげ……」

聖女「ひとまず今はメロウド様の言う通りにするしかなさそうですね……」

フメイ「まあ、王宮を出入り自由になったし良いんじゃないの?」

クロシュ「うん!」


 ☆メロウド王子の手先になってしまいました……

 ☆王宮に自由に出入りできるようになりました


まだ少しお話できそう
↓1〜2選択
1.クロノス王子について
2.クーフィア王女について
3.フェルメール王女について
4.デロデロについて
0.自由安価(できないことはできない)
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 17:58:19.82 ID:Ks3MMOhWO
2
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 18:11:09.50 ID:AIw6I630o
3
587 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 21:04:34.13 ID:OLTvbRp90
妖精「第一王子のクロノスに……クーフィアっていうのは?」

メロウド「クーフィアは第一王女だよ。第一王女って言ってもクロノス兄さんどころか僕よりもずっと年下の妹だけど」

クロシュ「どんな、人……?」

メロウド「引きこもり……コホン、内気で人見知りなかわいい妹さ。王位継承順位は僕に次いで3位だけど、きょうだいの中ではぶっちぎりに王位に向いてないと断言できる。クーフィアが王位を継承することはまずないだろう……。彼女自身にとっても、この国の民にとっても、彼女が王位に就くことだけは絶対に避けなければならない」

リュアン「け、けっこうはっきり言いますね……」

メロウド「でも人柄は信頼できる良い子だし、頭も悪くない。表舞台に立つよりは影からひっそりと支えるのが得意なタイプだ。当然本人もそれはわかっている。だから権力争いに参戦してくることもないだろう。どちらかと言うと味方に引き込みたいね」

フメイ「今は味方じゃないの?」

メロウド「クーフィアはたぶん、クロノス兄さんを応援していると思う。兄さんは貴族からも民からも信の篤い質実剛健な長男だからさ」

妖精「……クロノスで良くない?」

リュアン「そんな気がしてきました……」

メロウド「ははっ、緑の国みたいな選挙をやったら実際クロノス兄さんの当選が確実だろう」

フメイ「でも、メロウドが王になりたいんだよね?」

メロウド「その通り。それが一番だよ、きっとね」

 *

妖精「……で、フェルメールってやつはどうなの?」

メロウド「フェルメールか……。僕たちきょうだいの末っ子であり、前国王が0位に指名したこの騒動の台風の目だね」

クロシュ「どんな、人……?」

メロウド「お淑やかで慇懃丁重、絵に描いたような貞淑なお姫様……ということ以外は、実は僕もよく知らないんだ」

リュアン「えっ? きょうだいなのに……?」

メロウド「親父がどこぞの国外貴族と懇ろになってこさえた娘……らしい。事情はよく知らないけど、元いた家門が没落したとかで数年前に親父を頼ってきて、僕たちが知らない内にいつの間にか第0位の地位を築いていたんだ」

妖精「ええ? そんなよくわからない奴に王位を渡すのは危なすぎるんじゃ?」

メロウド「僕もそう思う。でも貴族の半分くらいは、既にフェルメールに骨抜きにされてるんだ」

クロシュ「ほねぬき……?」

メロウド「フェルメールはクーフィアと違って、王女らしい王女然とした姿だからね。それでいて貞淑で貴族の男たちを喜ばせる気品や所作を完璧に身に着けている。実際の知性や教養のほどはわからないけれど、人気になるのも当然と思うよ」

フメイ「ふうん。でも、王様になるなら見た目より仕事ができるかどうかの方が大事なんじゃないの」

メロウド「いや……王として立つ以上、見た目というのもかなり大事だ。例えば、自分たちが暮らす国を背負って立つ王が、すごく仕事ができるけど見た目はみすぼらしくて小汚い爺さんだったらどう思う?」

フメイ「うーん……仕事ができるなら、フメイは別になんとも……」

メロウド「そ、そうか……。でもそういうのを気にする人ってのは君が思っている以上に多いんだ。民はもちろん、貴族連中にもね」

妖精「うーん……じゃあメロウドはちょっと不利なんじゃないの? 見た目は爽やかだけど線が細くてちょっと頼りないし」

メロウド「言ってくれるなあ! まあでもその通り、僕は不利だ。クロノス兄さんも筋肉モリモリだしね。僕が有利を取れるのは、見た目も地味で性格も弱々しいクーフィアくらいだよ」

リュアン「クーフィア王女様……会ったことはないけどかわいそうになってきました……」

 ☆クーフィアとフェルメールについてのお話を聞きました

 ◇
588 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 21:05:40.37 ID:OLTvbRp90
―オリシン市街 市場

 ワイワイ ガヤガヤ

妖精「ふー……気さくな王子だったけど、やっぱりああいう場所にいると疲れるねえ」

リュアン「はい……。なんだか、ものすごく疲れちゃいました……」

聖女「オリシン入りしていきなり、王子様の離宮に案内されてしまうなんて……」

リュアン「それだけ聞くと、なんだか世の女性たちに嫉妬で呪い殺されそうですね……」

聖女「メロウド王子、見た目はいかにも王子様なイケメンでしたものね」

 ワイワイ キャッキャ

フメイ「妖精、いけ麺っておいしいの?」

妖精「イケメンは食べ物じゃないよ。確か、賢明のアナグラムって聞いたことある」

クロシュ「けんめい?」

妖精「うん。賢明な男性のことを、ちょっともじってイケメンって呼ぶ文化があるみたい」

フメイ「そうなんだ」

リュアン「は、初めて知りました!」

聖女「私は今まで、イケてるメンと勘違いしていたようです……!」

リュアン「私も!」

フメイ「いけてる麺……?」

 *

リュアン「そういえば、クロシュちゃんは武器とか用意した方が良いんじゃない?」

クロシュ「!」モニョッ

フメイ「うん。フメイもそう思う」

妖精「そうだね……。人型で行動するなら、やっぱり武器があった方が良いと思う」

聖女「それでしたら、盾や防具も必要ではありませんか? まあこれはクロシュさんだけでなく、私たち全員に言えることですけれど……」

リュアン「確かにそれもそうです……」

妖精「今日は長旅で疲れてるし、入れる店は一つくらいになりそうだね。どうしようか」


↓1選択
1.武器屋
2.防具屋
3.装飾屋
4.道具屋
0.自由安価(店の種類を記入)
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 21:07:18.09 ID:xA86oKCP0
0自作の絵とか売ってるフリーマーケット
590 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 21:52:13.12 ID:OLTvbRp90
クロシュ「……」キョロキョロ

絵売り「そこのお嬢さん方! こちらの絵画や絵ハガキをご覧になりませんか?」ヌッ

クロシュ「ほえ……?」

フメイ「?」

聖女「えっと……私たちのことですか?」

絵売り「はい、もちろん! こんなに美しいお嬢さんたちのグループなんて他におりませんから!」ニコニコ

リュアン「そ、そうですか……?///」

絵売り「オリシンは初めてですか? オリシンに来たら絵を買う、絵を買うならオリシンってくらいこの界隈じゃ有名なんですよ! さあさあ、見てってください!」

妖精「んん〜? オリシンで絵が有名ってのは初めて聞くな……」

クロシュ「絵……見てみたい!」

聖女「まあ……見るだけ見ていってみますか?」

絵売り「もちろん見るのは無料です!!」

妖精「じゃあ見てこうか。装備の調達はそんなに急ぐこともないしね」

 *

―絵売りマーケット

 ワイワイ ガヤガヤ

絵売り「さあさあ、こちらです!」スッ

 イルカが飛び跳ねる絵画「」キラキラ
 クジラが泳いでいる絵画「」キラキラ
 シャチが宙返りする絵画「」キラキラ

クロシュ「わあ……!」

聖女「きらきらなお魚さんたちの絵です!」

リュアン「これ……ミュージアで見られる画風とはかなり雰囲気が違いますね。精細で、わかりやすいです」

絵売り「フフフ、こちらは新進気鋭の海洋アートなんですよ! ミュージアの芸術論者にしかわからないような難しい絵ではなく、誰にでもわかりやすい画風と美しさが魅力の絵なのです!!」

フメイ「ふうん……。エイの絵はないの?」

絵売り「エイは……ないですね」

フメイ「そう……」

妖精「芸術って実は私もよくわかってないんだよね……。クロシュはどう思う?」

クロシュ「んへへ……お魚、いいとおもう……!!」

妖精「食べること考えてない……?」

絵売り「そんな素晴らしいこちらの絵が――なんと今ならたったの19万8000!!!!」

フメイ「ええっ高い!!」

絵売り「いやいやいや! お嬢さん、考えてみてください! ミュージアではどんなお値段で絵画が取引されているか――」

リュアン「……ものによっては、数千万の値が付くこともあったみたいです」

絵売り「でしょう! それに比べればこのお値段!! しかもこれが、同じ絵の絵ハガキとなるとたったの1500です!!!!」

フメイ「わっ安い!」

絵売り「どうです? 旅のお便りに、早速この絵ハガキを使ってみるのはいかがでしょう?」

妖精「う、うーん……絵ハガキ……1500……まあ新進気鋭のアートなら……うーん……」

聖女「むむ……お父様に、アートなお便りを……」

クロシュ「……」

↓1コンマ
01-30 買ってしまった……
31-60 自作すればタダ!!
61-90 逆に寄稿した
91-00 ???
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 21:59:18.12 ID:AIw6I630o
たかく
592 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 22:39:36.42 ID:OLTvbRp90
 チャリンチャリン

絵売り「毎度あり〜!」

 イルカが飛び跳ねる絵ハガキ「」ポン
 クジラが泳いでいる絵ハガキ「」ポン
 シャチが宙返りする絵ハガキ「」ポン

聖女「買ってしまいました」

絵売り「フフフ、お目が高いお嬢様方です!」

妖精「……ん? この絵……微かに魔力が感じられるな。あっ!」

 絵ハガキから飛び出すイルカ「」バシャァン!

リュアン「うわあ! イルカが飛び出して水しぶきが……あれ?」

 イルカが飛び跳ねる絵ハガキ「」

フメイ「……???」

絵売り「あそうそう、言い忘れていましたけど、その絵ハガキ飛び出すように見えたり……というか時々実際に飛び出しますので、ご注意くださいね。魔力が切れたら飛び出さなくなりますので」

クロシュ「……! これ……トリルちゃんの、絵の魔法……!!」

絵売り「……!? 私以外にも同じ魔法の使い手が……!? こ、コホン……まあとにかく、素晴らしい取引でした! またのご来店をお待ちしてますよ」

聖女「ふふ……お父様、こんなハガキが来たらびっくりするかなあ……」

妖精「まあ……たまにはこういう買い物もいいか」

 ☆飛び出す絵ハガキを買い、各々出したい相手へ出すことにしました

 ◇
593 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 22:40:36.54 ID:OLTvbRp90
―夕方
 オリシン市街

 カー… カー…

聖女「ふふ、良い買い物ができましたね」ニコニコ

妖精「……聖女って、もしかして騙されやすかったりしない?」

聖女「えっ!? な、なんでですか!?」

妖精「いや……なんでもない。そのままの聖女でいてくれた方が良いかも……」

フメイ「?」

クロシュ「?」

リュアン「……まあ、良い買い物ができたのなら良かったと思います!」


半透明のTシャツ騎士「お、そのハガキは……詐欺絵売りに騙された人はっけ〜ん」フヨフヨ


聖女「………えっ!!?!?!?」

妖精「い、言わんでいいことを……。ていうかあなたは――」


半透明のTシャツ騎士「旅の皆さんおひさ〜。オリシンへご滞在だったんですねえ〜」

リュアン「あの時の……騎士さん!」

金髪イケメン騎士「お久しぶりです。ご無事で何よりです」

妖精「仕事終わり?」

半透明のTシャツ騎士「ですね〜」

金髪イケメン騎士「私はこれから自主的に白影スライム警戒に当たるところです」

半透明のTシャツ騎士「うへぇ、仕事中毒すぎて引くわぁ……」

金髪イケメン騎士「この都と民の皆様をお守りすることが騎士の務めですから」ニコニコ

妖精「白影スライムか……。そういえば、騎士のあなたたちから見て、この国で変わったことって何かある?」

半透明のTシャツ騎士「そりゃ白影スライムでしょ〜」

金髪イケメン騎士「あとは……やはり懸念なのは継承争いの長期化ですね」

半透明のTシャツ騎士「アーサっち的にはやっぱお姫様お姫様してるフェルちゃん様をお守りしたい感じ〜?」

金髪イケメン騎士「騎士たる者、主君が誰であろうと全霊で仕えるのみです」

半透明のTシャツ騎士「うへぇ、思考停止の働きアリこわぁ……」


↓1コンマ 聞き込み
01-60 白影スライムの出現分布について
61-90 フェルちゃん様について
91-00 ???
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 22:42:13.61 ID:xA86oKCP0
595 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 23:12:58.91 ID:OLTvbRp90
妖精「フェルちゃん様って……第0位のフェルメール王女のこと?」

半透明のTシャツ騎士「そうそう〜。め〜っちゃおかしいお姫様なんだよね〜」

金髪イケメン騎士「……アインツィアさん。いくら同僚でも、王族の方々への無礼は聞き捨てなりません」

半透明のTシャツ騎士「おおっと!? 失敬失敬、聞き逃してくださいね〜」


半透明のTシャツ騎士『アーサっちに聞かれると怒られちゃうから、こっちでお話しますね〜』

クロシュ『!』

妖精『! これ……心魔法の念話!』

半透明のTシャツ騎士『お、妖精さん詳しい感じ〜? 私らは夢魔なんで基礎技能ですけど、妖精でこれ知ってるのってなかなかですね〜』

妖精『……やっぱりあなた、夢魔だったんだ。それで……夢魔から見て、なんか変なの? 例のお姫様は』

半透明のTシャツ騎士『いえ〜す。アレ、たぶんやってますねえ』

クロシュ『やってる?』

半透明のTシャツ騎士『範囲はわかりませんけどぉ、洗脳か何かをばらまいたっぽいです〜。夢魔の私でさえ最近までフェルちゃん様が第0位の王女様だって疑ってなかったくらいなんでぇ、かなりの使い手ですよあの人〜』

妖精『一時的とはいえ、夢魔をも欺くほどの心魔法の使い手……!?』

半透明のTシャツ騎士『そうっぽ〜。怖すぎなんでぇ、私気付いてないフリしてま〜す』

妖精『なるほど……そりゃ確かにかなりやばい奴だね……。ありがとう、情報提供』

半透明のTシャツ騎士『ど〜いたしまして〜。あ、今のアーサっちに言わないでね〜。どっちに転んでも私怒られちゃうから〜』

妖精『……まあ、うん』

 ☆フェルメールが洗脳魔法?をばらまいたという情報を得ました

 ◇
596 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 23:14:04.38 ID:OLTvbRp90
―オリシン王国 滞在2日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*3    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[09/16] 防御[00/09]
・聖女   近接[00/03] 魔法[00/07] 防御[00/03] ?[00/08]
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
597 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 23:15:58.39 ID:OLTvbRp90
―朝
 シュヴィーの避難所

 チュンチュン

聖女「……詐欺なんて……嘘ですよね……? だって……この絵は、こんなにも綺麗で……」ブツブツ

 イルカが飛び跳ねる絵ハガキ「」


シュヴィー「聖女さま……」オロオロ

フメイ「聖女……まだ気にしてる……」

リュアン「ど、どんな声をかければいいんだろう……」

妖精「ううーん……」


クロシュ「……聖女さん!」モニョッ

聖女「あっクロシュさん……!」

クロシュ「……あの、絵売りの、人が……どんな、つもりでも……」

聖女「……はい」

クロシュ「………聖女さんが……おもった……絵の、良さは……なくならない……!!」

聖女「!!!!」

クロシュ「だから、それ……すてきな、おさかなの、絵……!!!!」

聖女「!!!!」

クロシュ「大司祭さんに……送って……あげよ……?」

聖女「……はい!! 私としたことが、末節に囚われて本質を見失っていたようです。クロシュさん、ありがとうございます……!! これは……素敵な絵です!!!!」

クロシュ「ん!!!!」


フメイ「クロシュ……!」

リュアン「そっか……例え詐欺だったとしても、絵を見て覚えた感動は本物だもんね!」

妖精「ふふ……芸術についてはやっぱり一家言あるんだねえ、クロシュ」

シュヴィー「すごいです! 私も欲しくなってきました……あのおさかなの絵……!!」

妖精「いや、それはやめた方が……」


オリシン首都滞在2日目
↓1〜3 自由安価 何をする?
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 23:16:32.98 ID:YoZq7wi2O
イリスの家に行く
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 23:16:41.08 ID:5XNg6rC30
大図書館に行ってみる
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 23:18:03.91 ID:MojFe3I+O
書店で買い物
601 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 23:21:29.77 ID:OLTvbRp90
本日はここまで。次回はイリスさんお久しぶり編、首都大図書館編、書店でお買い物編です

オリシン入りを果たし、いきなりメロウド王子の手先になってしまったり、王宮の出入りが自由になったり、怪しい絵売りから絵ハガキを買ってしまったり、騎士たちからフェルちゃん様の情報を得たりしたクロシュたちでした
今のところオリシン国は穏やかであり、恐ろしい惨事や悲劇とは無縁そうに見えます。しかし騎士たちが言っていたように、首都の外では白影スライムたちが飛び跳ねているそうです。あかちゃんスライムたちは、見えざる脅威にどう立ち向かえば良いのか。やはりここは、ダークヒーローの立役者イリス・プラネット氏を頼るのが良いのかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回はたぶん土日となります。よろしくお願いいたします
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/22(月) 00:18:58.27 ID:ub83dlLio

毎回王宮には無断で侵入してたクロシュがちゃんと全うに訪問してる
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/22(月) 01:36:24.32 ID:L6XgL47Jo
おつ
しかし何処から取り掛かればよいのやら…
いつも通り人助けしてれば何かきっかけが拾えるかね
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/22(月) 13:48:37.07 ID:A/EkZcCeO

聖女さんやっぱポンコツ…
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/22(月) 22:54:12.41 ID:Qa/JLy8vo
おつおつ
光集め編のパーティメンバーは一人でも旅できてただけあって皆しっかりしてたんだって改めて知る
606 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 15:48:18.03 ID:alYWZ2Kz0
クロシュさんは不法侵入の常習犯でしたが、今回は万全に万全を期して色仕掛けをすることとしたようです。その成果もあり、第二王子メロウド氏の手先となって自由な王宮の出入りが許可されました。拒否権はなかったため、今後は手先としての仕事もしなければならないかもしれません。権利を得るには義務を果たさなければならない場合もあります

今のところクロシュさんたちが何をすべきかはよくわかっていないようです。ひとまずは情報収集や観光などで遊んで暮らしても良いかもしれません。もちろん人助けは良いことです。人を助けることが、巡り巡って自分自身の利益となることもあります(ならないこともあります)。肩ひじ張らずやりたいようにやるのが良いでしょう

聖女氏は穏健派の修道院で育ったため、俗世における買い物や取引について少々見識が乏しいところがあるようです。教会で働いているだけならばそれほど気にする必要もないのですが、旅をする者としては少しばかりポンコツと言わざるを得ないかもしれません。穀潰しにならないよう注視していくのが良いでしょう

世界樹の光を巡る旅の仲間たちは、実のところクロシュ以外の全員が一人旅できる実力派だったため、その道中は安全で安心なものでした。それに比べると現在の仲間たちは皆それぞれちょっと不安と言わざるを得ないかもしれません。しかし足りない部分は補い合えばなんとかなることもあります。全員で力を合わせ、しっかり進んでいただけたらと思います
607 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 15:48:56.53 ID:alYWZ2Kz0
―シュヴィーの避難所

聖女「今日はどうするんです?」

妖精「今日なんだけど、実はある人物と連絡が取れたから会いに行くよ」

フメイ「ある人物?」

リュアン「私たちの知っている人ですか?」

妖精「知ってはいると思う。みんな会ったことはあるはずだし、ある意味有名人だし、特にクロシュとは馴染み深い人だよ」

クロシュ「ほえ……?」

聖女「オリシン王国在住で、ここのみんなと会ったことがあって、ある意味有名で、クロシュさんと馴染み深い……まさか!」

妖精「そう――ダークヒーローの第一人者、イリス・プラネットだ!」

クロシュ「!!」

 ◇

―郊外

 広い農園「」
 煉瓦造りの家々「」

 トコトコ パタパタ

聖女「わあ。街中から少し外れると一気にのんびりした空気のところになるんですねえ」

クロシュ「イリスさんも、こういうとこ、住んでるんだ……」

妖精「そうみたい。えーと、教えてもらった道順からすると……」


 こじんまりとした家「」ポン
 表札『プラネット』


クロシュ「!」

妖精「ここだ!」

 コンコン
 ガチャッ!!

イリス「クロシュちゃん! 妖精さん! それに――フメイちゃんと、聖女さんと……リュアンちゃん!?」

クロシュ「イリスさん!」

フメイ「ん」

聖女「お久しぶりです、イリスさん!」

リュアン「えっと、ご無沙汰しておりました」ペコリ

妖精「久しぶり。元気そうで良かった」

イリス「えへへ! 立ち話も何だから上がって上がって!」

 *
608 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 15:49:38.41 ID:alYWZ2Kz0
―イリスの家

 稼働中の魔導飯盒「」シュポシュポ

 飾られたザリガニのお守り「」
 飾られたガラスのザリガニ「」

 飾られた吸血鬼の日焼け止め「」
 飾られた日蝕の傘「」
 飾られた銀のナイフ「」


クロシュ「わあ……!」

妖精「あの飯盒!」

聖女「あっちはザリガニです!」

フメイ「ザリガニ!」

リュアン「こっちの棚は……格好良い傘とかナイフがあります!」

イリス「うん、思い出の品は大切に飾ったんだ! 飯盒は便利だからつい使っちゃうんだよね」スッ

 ティーポット「」トクトクトク…
 紅茶「」ホカホカ
 クッキー「」ポン

クロシュ「!」モニョニョ
フメイ「……」

イリス「ふふ、どうぞどうぞ。自由に食べてね」

クロシュ「!」パァァァ

リュアン「あ、ありがとうございます」

聖女「良い香りですね……」


イリス「……と、のんびりお茶会しながら思い出話と洒落込みたいところだけど……今日はただ会いに来てくれたってわけではないんだよね? 妖精さん」

妖精「うん。手紙でも伝えてあった通り――デロデロの件で」

 カクカクシカジカ――
 パクパク モニョモニョ モグモグ――

 ◇
609 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 15:50:29.79 ID:alYWZ2Kz0
イリス「……なるほど。この国に、クロシュヴィアちゃんの手がかりがあるかもしれないんだ」

クロシュ「うん……」モグモグ

妖精「でもまだ来たばっかりだから、何も掴めてないんだ。それどころか第二王子に手先にされちゃったくらいで……」

イリス「え、第二王子ってメロウド様のこと?」

妖精「そう。いつもの……とは違って、クロシュが色仕掛けで王宮に侵入しようとしたら王子に捕まっちゃって」

クロシュ「んゅ……」モグモグ

イリス「ええ、何やってるの……。いやでも、ある意味チャンスと言えばチャンスかも。最近の王宮っていろいろゴタゴタしてるらしいし、王子様の手先にでもならないと出入りは難しいだろうから」

妖精「まあ……。イリスは、王位継承順位0位のフェルメール王女について何か知ってる?」

イリス「フェルメール王女のことはあんまり知らないんだよね……。以前は全く聞いたことなかったから、私が旅立った後どこかのタイミングでこの国に来たんじゃないかなあ」

妖精「………第0位っていう順位を疑問に思ったことはある?」

イリス「そ、そりゃまあ……。でも前国王様が決めたことみたいだし、私と母さん以外……この国にいた人たちは全然気にしてないみたいだったから、そういうものなのかなあと」

妖精「ふむ……。イリスとティナは洗脳されてるわけじゃないみたい」

イリス「せ、洗脳!? どういうこと!?」

妖精「いやまあ……とある夢魔の証言だけど、フェルメール王女が洗脳魔法の類を国中にバラ撒いた可能性があるらしい。イリスとティナがかかっていないとすると、オリシン国内の人間を常に洗脳し続ける類のものではないのかも」

イリス「……なるほど。つまり……持続的に認識を改竄するわけじゃなく、瞬間的に記憶を上書きあるいは植え付ける類の心魔法……って感じ?」

妖精「そ、そう。話が早くて助かるどころか、私より理解が進んでない? 一応私、これでも一度心魔法の勉強をした身なのに」

イリス「え!? ま、まあ……9割当てずっぽうの推測だから!」

 ワイワイ キャッキャ

 *

イリス「じゃあこの国にいる間は私も一緒に行くよ! クロシュちゃんもフメイちゃんも弱体化しちゃったんなら、それなりに戦える人もちょっとは必要でしょ?」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「むー……」

妖精「うん。イリスが来てくれるとすごく心強いよ」

イリス「えへへ、まーかせて!」


もう少しお話できる
↓1〜2選択
1.ティナ・プラネットについて
2.フラナ・バイオレットについて
3.この家について
0.自由安価(できないことはできない)

※イリスさんとはオリシン王国にいる間一緒に行動できるため、自由行動で話すこともできます
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 15:54:00.99 ID:nh0ZFqBnO
0知り合いに協力してくれそうな人いない?
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 15:56:13.62 ID:8U2Tj9bc0
612 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 17:46:58.34 ID:alYWZ2Kz0
妖精「……あ。そういえば……ええと……」

イリス「………フラナ先生のこと?」

妖精「……」

クロシュ「………えと……ごめんなさい……」ペコリ…

イリス「ううん、クロシュちゃんが謝ることじゃない。フラナ先生も、クロシュちゃんが謝るべきことじゃないって言うはず」

クロシュ「うん……」

妖精「……もう知ってたんだ」

イリス「フリューゲルさんからお手紙をいただいてね……。当初はギョッとしたけど、今はもう平気。普通に死ぬよりは全然良いかもって思ってるくらい」

クロシュ「わ……!」

妖精「……あれ? イリスってデロデロ教に入ったの?」

イリス「ううん……溶けて良しってわけじゃないよ。でもそんなに悲観しすぎることでもないやって思って。寂しいのは寂しいし……もうお話も、文のやり取りもできないけれど……存在は、確かに感じられるから」

妖精「それは……星の魔法使いとしての感覚?」

イリス「たぶんそう。だから他の人たちにとって、デロデロ化が永遠の別れに等しいっていうのもわかってるつもり」


フメイ「そういえば、死ぬのとデロデロって、どっちも星に還るって言ってたっけ? 同じなの? 違うの?」

イリス「どちらも星に還るってところは同じなんだけれど、その過程に死を挟むかでけっこう変わることもあるんだ」

リュアン「え……? 何が変わってくるんですか?」

イリス「私が観測した範囲だと、デロデロ化は魂がかなり保たれやすくなるみたい」

聖女「魂が……?」

イリス「うん。通常の死はものすごい苦痛や悲嘆を伴うから、その影響でほとんどの魂は砕けちゃうんだ。だから命が星に溶けると、砕けた魂も一緒に溶けて……新たに生まれる魂の材料になるの。よほど強い魂じゃない限り、同じ魂のままで来世に生まれることはないみたい……。合ってるかな? 妖精さん」

妖精「……その辺りのことは詳しくないから、私に聞かれても困る……。世界樹の精霊に聞ければわかりそうだけど……今あいつ呼んでも出てこないし……」

イリス「そ、そうなんだ……。まあとにかくそんな感じ。デロデロ化なら、普通の死を挟めば砕けるような魂でも、ほとんどがその形を保てるみたい。フラナ先生の存在を感じられるのも、フラナ先生の魂が砕けずに保たれてるからだと思うんだよね」

クロシュ「……!」

妖精「正否はわからないけれど、筋は通ってる気がする」

イリス「えへへ、とにかく私は大丈夫! 心配してくれてありがとね!」

 *

フメイ「ねえ、イリスの他には誰かいないの」

イリス「私の他に協力してくれそうな人って意味なら……うーんそうだなあ……」


↓1コンマ
01-90 メイド
91-98 ↑+天文学
99-00 ↑+???
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 17:51:33.75 ID:BESuOjsio
614 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 18:22:36.04 ID:alYWZ2Kz0
 扉「」コンコン

「イリス、いる?」コンコン


イリス「あ、うん! 丁度良いや」スタスタ

 ガチャッ

銀髪セミロングの一本角のメイド「お邪魔します……あら、お客様がいらしていたのですね。出直し――」

イリス「この人たちはフラナ先生の知人だよ。話してかない? サキ」

銀髪セミロングの一本角のメイド→サキ「フラナ様の……!?」

イリス「あっ」

 シュンッ

サキ「サキ・ローズナイトと申します。見ての通り、メイドですわ」ペコリ


妖精「!?」

クロシュ「わ……!?」

リュアン「えっ……!?」

聖女「い、いつの間にお辞儀を……!?」

フメイ「……見えなかった。光速移動?」

サキ「いいえ。ほんの少し速く動いただけですわ。それで……フラナ様の仇討ちの件で、このサキの力が必要ということね?」

妖精「ええ……」

イリス「違います……」

 カクカクシカジカ――

 *

サキ「あなた方が追っている相手こそ、フラナ様を亡き者とした仇、と……。当たらずとも遠からずですわね」

聖女「そんなような気もします……」

サキ「であればこのわたくしがご助力差し上げましょう。そのクロシュヴィアなる者に、フラナ様を奪った罪を清算させねばなりません」

クロシュ「んわわ……」モニャニャ

妖精「え、ええと……サキとフラナはどういった関係だったの?」

サキ「かつて、フラナ様に命を救われました。その恩義を果たす為、わたくしはメイドとして――」

フメイ「なんでこんな遠い国にいたの?」

サキ「」グサッ

リュアン「フメイちゃん……! き、きっと事情があったんだよ……!」

フメイ「ふうん……。事情があって守れなかったのなら仕方ないね……」

サキ「………フメイさんの仰る通りです。全ては、このサキの不徳の致すところ」

フメイ「え、そうなの」

サキ「ゆえに、フラナ様の無念は必ずやわたくしが果たしてみせましょう。あなた方も協力しなさい、良いわね」

イリス「いやいや……協力するのは私たちの方だからね、サキ」


 ☆オリシン国にいる間、イリスが仲間に加わります

 ☆サキ・ローズライトの協力を得られます

 ◇
615 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 19:34:28.84 ID:alYWZ2Kz0
―オリシン大図書館

イリス「情報収集、そしてオリシン王国といえばやっぱりここだね」

クロシュ「わ……!」

 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!

リュアン「わ、わぁ……!」

フメイ「め、目が回りそう……」

聖女「これが……世界最大の図書館……!」

妖精「すごい蔵書量だ……」


金髪三つ編みの丸眼鏡少女「こんにちは……。本日は、どのようなご用件で当図書館へ……?」ヒョコ

イリス「テレクシアさん! えっと、今日は――」


図書館で何かできる
↓1〜2選択
1.最近の新聞を読む
2.陰謀論の本を読む
3.デロデロ教の聖典?を読む
4.館長のクロノス王子を探す
0.自由安価(できないことはできない)
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 19:37:59.49 ID:MPkUkHZUo
3
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 19:40:10.15 ID:98qhnX180
2
618 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 21:45:13.56 ID:alYWZ2Kz0
 本『クロシュヴィア伝説 著:フェルメール』

クロシュ「!」

妖精「……ん!? これ……クロシュヴィアの本!?」

金髪三つ編み丸眼鏡少女「そちらは、フェルメール王女様がご執筆なされたデロデロ教導師クロシュヴィア・スウィートエンド氏についての本になります。フェルメール王女は、国王に即位した暁にはデロデロ教を国教に据えることを公約として掲げていらっしゃいまして……」

クロシュ「ほえ……!?」

妖精「そ、そうなの……!?」

イリス「そ、そういえばそんな話を聞いたことがある……」

金髪三つ編み丸眼鏡少女「内容が気になるのでしたら、是非お読みになってください」

妖精「わ、わかった。じゃあちょっと借りるよ」

 *

 本『クロシュヴィアちゃんはとても尊く美しく可愛らしい。あまねく民草を照らす導きのデロデロである――』
 挿絵『クロシュヴィアちゃんの寝顔』

クロシュ「わあ……!」

妖精「なんだこれは……。クロシュヴィアの伝説について書かれてるかと思ったら、どのページもクロシュヴィアを称える言葉とかクロシュヴィアを描いた絵とかばっかりだ……」

クロシュ「んへへ……おもしろい……」

妖精「でもこれ、クロシュヴィアの思想のこととかデロデロのことについては全然書かれてないな……。ひたすらクロシュヴィアかわいいばっかりだ。デロデロ教を国教に据えるつもりらしいけどデロデロ教のことわかってるのかな……?」

クロシュ「……?」

イリス「いやいや……国教に据えるっていうのに、その宗教のことをわかってないなんてあるかな……?」

妖精「…………まあ、こんなのでもこの国とデロデロやクロシュヴィアを結びつける重要な手がかりだ。一応借りていこう」

クロシュ「ん!」

 ☆本『クロシュヴィア伝説』を借りました

 ◇

フメイ「ん〜……ん?」

 本『オリシン王族に秘められし凶悪なる真実!!!!』

フメイ「凶悪なる……真実……?」

聖女「ええっ……!? い、一体何が書かれてるのでしょう……!?」

 *

 本「」ペラッ
『オリシン王立大図書館の深部には危険な禁書の敷き詰められた本棚が立ち並ぶ歪んだ迷宮が広がっており、その最深部はかのアカシャ大図書館に繋がっている――という噂はかねてより囁かれているが、編集部はここで真なる真実を発見してしまった。
 編集部のベテラン記者Aがテンペスター製の透明外套を駆使して大図書館深部への侵入を試みた時の話だ。Aは観測機械を随伴させて侵入時の映像を編集部へリアルタイムで送信していた。初めこそ少々興奮しながら探索していたAだったが、映像は妙に途切れ途切れであり、奥へと向かうにつれてAの声色に緊張や焦り、恐怖の色が浮かび始めた。送られてくる映像も歪みが強まっていく。それでも果敢に探索を続けるAだったが、ある時点で突然映像が乱れ――次に観測機械から送られて来たのは、死後数十年は経っているのではないかと思えるほどに、白骨化したAの姿だった。
 この恐るべき一件を経て、編集部はオリシン王族がひた隠しにする王立大図書館の暗部を垣間見てしまった。あの大図書館には、おぞましき邪悪なる秘密が隠されている――。その後編集部が独自に行なった取材によると、オリシン王族はあの大図書館の奥に広がる歪みを利用して、このオリシン首都全てを歪みの渦に沈めて破壊しようとしていることがわかった。具体的なエックスデーまでは突き止めることができなかったが、既に当編集部はオリシン王族に目を付けられてしまっている。書籍を出せるのも今回が最期となるかもしれない。これを読んだ賢明な読者諸君は、可及的速やかにオリシン王国という邪悪なる土地から引っ越すことを――ああ、そんな!!窓に!!窓に!!』

 *

聖女「わ……わわ……!! た、大変です……!! そんな……こんなことが……!!」オロオロ

フメイ「ど、どうすればいい……? 王宮の奴ら、みんな焼いた方が良い……!?」

リュアン「ちょ、ちょっと落ち着いて……! ここに書いてあること……本当のことだと思いますか……!?」

聖女「えっ……!?」

フメイ「で、でも……窓に窓に、って……。こいつ、殺されてるかも……」

リュアン「……襲われてる状況で悠長に『窓に窓に』なんて書いてる暇ありますか? しかもそんな原稿が出版されるなんて……」

聖女「あっ!」

フメイ「……あっ! こ、こいつ……嘘つき……!!」

聖女「う、うぅ……///」カァァァ

リュアン「………これは、そういう趣向の娯楽本……なんだと思います。騙されてはいけません」

フメイ「むむう……。これ、書いたやつこそ……焼かなきゃ……」プンスコ

 ☆オリシン陰謀論についての知識を得ました

 ◇
619 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 21:45:52.82 ID:alYWZ2Kz0
―オリシン市街

 ワイワイ ガヤガヤ

フメイ「むう……」トコトコ

聖女「うぅ……」スタスタ


クロシュ「……?」

妖精「ええと……フメイと聖女はどうしたの?」

リュアン「えっと……変なゴシップ本を読んで、真に受けそうになっちゃって……。私が止めたんですけど……」

イリス「そ、そうなんだ……」

妖精「聖女がそういうのに弱そうっていうのは最近感じてたけど、フメイもか……」

クロシュ「そうなの?」

妖精「……どっちかというと、クロシュもそういうのに騙されそうな方かも。リュアン、この子たちをしっかり見守ってあげてね」

リュアン「は、はい……」

イリス「わあ……リュアンちゃん、がんばって……!」


 看板『アシヤ書店』

 看板『グリモアオフ』

 看板『マガジン堂書店』


妖精「それにしても……この街は本当に本屋が多いねえ」

イリス「そりゃまあ本の都だからね。せっかくだしどこか寄ってく?」

リュアン「はい、せっかくですし。図書館にない本もあったりするんですか?」

イリス「大図書館にない本はないと思うけど、大図書館の本は誰かが借りてて読めないってこともあるからね。それに好きな本は手元に置いておきたいでしょ!」

リュアン「確かに……!」


本屋市場で買い物をします

↓1コンマ 掘り出し物探し
01-60 運命賽の欠片
61-90 ギロチンガニの秘伝書
91-00 アイススライムの秘伝書

↓2コンマ 仲間の魔導書
01-70 光属性の中級魔導書
71-90 ↑+バーニングスライムの秘伝書
91-00 ↑+運命変転の魔導書

↓3選択
1.買い物おわり
0.自由安価(買う本、または買い物以外の行動)
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 21:55:13.25 ID:Gg27+idSO
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 21:56:30.93 ID:CqxjSg2bo
さて
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 22:00:23.50 ID:zuIxgsrkO
0パティフラナマリッサ共同著の魔導書発見
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 22:00:35.34 ID:19dSUf3UO
0客が王族についての噂話してたので聞いてみる
624 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 22:27:53.85 ID:alYWZ2Kz0
 リュアンの手のひら「」スッ
 仄かな光「」ホワン…

リュアン「……私、目眩まし以外にもできる魔法を増やしたいです。今のままだとたぶん足手まといだから……」

イリス「光魔法だね! 目眩ましみたいな閃光を出せる時点で足手まといにはならないと思うけど、できることを増やしたい気持ちはわかるよ……!」

フメイ「フメイも、強くなれる本欲しい」

イリス「強くなれる本……難しい注文だなあ! でもわかったよ、フメイちゃん向けの本を探してみる!」

聖女「私は……何ができるんでしょうか」

イリス「聖女さんは……えと、自分の得意魔法については……?」

聖女「……恥ずかしながら、父に教えて頂きました。運命を変える魔法、というのが使えたそうです。記憶はもうほとんど残っていないのですけれど……」

イリス「……わかりました! 探せるだけ探してみましょう!」

 ◇

イリス「はぁ、はぁ……! こ、これでどうだ!!」

 光属性の中級魔導書「」ポン!
 バーニングスライムの秘伝書「」ポン!!
 運命変転の魔導書「」ポン!!!

リュアン「わっ! これは……!」

フメイ「バーニングスライム……!」

聖女「まさか……私の魔法の本まで……!?」

イリス「一応、中身もぱらぱらとめくって確認したけど……光属性の魔導書以外はわからない部分が多過ぎたので内容を保証できません! でもまあ、ちゃんとした本屋で買ったからちゃんとした本のはず……」

リュアン「ありがとうございます! 私……がんばって勉強します!」

 パラパラ…

フメイ「……あんまり詳しくないけど、するする読めるかも……」

聖女「……私も。初めて読む本なのに、妙に頭に入りやすい感じです」

イリス「良かった! 是非役立ててくださいね!」


  石の欠片「」コロン―


 ☆光属性の中級魔導書を手に入れました。リュアンが勉強できます

 ☆バーニングスライムの秘伝書を手に入れました。フメイが勉強できます

 ☆運命変転の魔導書を手に入れました。聖女が勉強できます

 ☆ついでに運命賽の欠片を1つ手に入れました

 *

―マガジン堂書店

 棚に並べられた魔導書「」

妖精「マガジン堂……マリッサのとこの書店かな。大陸を超えて本の国に海外進出とは」

クロシュ「魔法の本……いっぱい……」

妖精「マガジン家は魔法に秀でた一族らしい。そこの経営する書店も魔導書に力を入れてるんだろうね」

クロシュ「わあ……」

妖精「とはいえ私やクロシュに向いた本は流石になさそうかな。そろそろみんなの買い物も終わる頃だろうし、合流……ん?」


↓1コンマ
01-70 三賢者の究極魔導書?
71-95 血毒炸裂人形の作成術
96-00 魔砲の書
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 22:31:39.89 ID:2ba6muyHO
はい
626 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 23:12:12.17 ID:alYWZ2Kz0
 血毒炸裂人形の作成術『著:マリッサ、フラナ、パティ』

妖精「……著者がだいぶ変な本だ」

クロシュ「わあ……」

 パラパラ

妖精「中身は……かなり邪悪な爆弾の作り方だこれ……。見た目がかわいい人形ってのも趣味が悪い……」

クロシュ「?」

妖精「魔力と火薬による物魔複合の多重爆発攻撃に、毒を含んだ血飛沫の飛散も追加された化学兵器だよ。しかも遠隔操作できるらしい。このかわいい人形を遠くから差し向けてボンッ!ってすると大体の相手は死ぬ、みたいな」

クロシュ「わ!」

妖精「あいつら三人揃ってなんてものを店に出してるんだ……」


イリス「クロシュちゃん、妖精さん! ここにいたん……わっその本は……!?」

妖精「あ、イリス。ええと……まあ、変な本だよ。私は相性が悪すぎるし、クロシュもこういう高度な魔法兵器は使えないから棚に戻そうと思ってたとこなんだけど……」

イリス「どんな本なの?」

妖精「読んでみる?」

 パラパラ…

イリス「なるほど……。じゃあ私が作りましょう!」

妖精「ええ? こんな邪悪兵器使ったらダークヒーローどころかヴィランだよ」

イリス「い、いやまあ……正義の為なら手段を選ばないのがダークヒーロー……じゃないかな。大丈夫、使い所は間違えないから」

妖精「まあ……イリスなら確かに間違えないだろうけども。これを使うところは人に見られない方が良いと思う……」

イリス「そ、それはそうかも……。気を付けます……!」


イリス(フラナ先生の残した魔法だ……ちゃんと正しく使おう!)

 ☆血毒炸裂人形の作成術をイリスが覚えました

 ◇
627 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 23:12:41.33 ID:alYWZ2Kz0
本日はここまで

ダークヒーローイリスと合流を果たし、メイドのサキの協力を得て、情報収集したり本を買ったりするクロシュ一行でした。クロシュヴィア伝説を書いたフェルメール王女の真意とは――。大図書館に隠された王族の陰謀は、果たして嘘か真か――。魔導書を買い漁って勉強する決意を固めつつも、オリシンの闇は深い――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 00:17:51.56 ID:nu7LkVSBo

デロデロ教は思ったより組織的に動いているのか
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 01:41:55.34 ID:StVsVuLNo
おつ
流石に天文台の魔女は判定が厳しかった
その代わりに何か凄い魔導書を獲得したな
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 11:18:28.24 ID:VnlHy6lZo
おつです
イリス…その技術は正しい使い道なんてあるか?
631 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 15:44:56.78 ID:l8Q7l0WP0
オリシン国内でデロデロ教がものすごく活発に動く様子は今のところ見られないようです。というか実のところ、デロデロ教の信徒を見かけることは以前よりも減っているらしく、あの真の正しい世界という掛け声も最近はあまり聞かなくなった……とイリス氏は語ります。それがどのような経緯によるものなのかは今のところわかっていません
なおフェルメール氏の出した本は、王家直属の出版社によるやや強引な出版だったそうです。あの本にデロデロ教が関与しているかどうかはわかりませんが、一部の好事家たちやデロデロ信徒には好評だったらしく、続編の制作も検討されているとのことです

オリシン王国の私設天文台には、変わった魔女が住んでいるという噂があります。俗世との関係を絶って星ばかりを眺めて暮らしているらしく、近隣住民からは仙人または変人と思われているようです。彼女の正体が何者なのかは今のところ闇に包まれています
そして今回は、仲間たちの適性に合った良い魔導書を手に入れることができました。今回から本の獲得時は、それを読む人が毎日1づつ経験を獲得するようにしたいと思います。従来通り自由行動で経験をさらに積むこともできます

イリス氏が今回手に入れたものは、人道的とは言いがたい兵器の設計図のようでした。実際ろくでもない兵器ですが、技術や力そのものには善も悪もなく、全ては使い手次第――というのがイリス・プラネット氏の考え方のようです。イリス氏は正義感は人一倍ですが、扇動や風説流布などといったダーティ戦術も躊躇なく実行したりするため、実のところ直情型武闘派のミスティ氏よりも過激な面があったりなかったりすると言えなくもないかもしれません
632 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 15:47:00.61 ID:l8Q7l0WP0
―オリシン王国 滞在3日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖・改  盾:         飾:虹晶の耳飾り
武:ブラッドランス  防:賢者のローブ   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  
光属性の中級魔導書
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[10/16] 防御[00/09]
・リュアン 近接[00/04] 魔法[01/07] 防御[00/04]
・聖女   近接[00/03] 魔法[01/07] 防御[00/04]
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
633 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 15:47:41.87 ID:l8Q7l0WP0
―朝
 メロウドの離宮

 チュンチュン

メロウド「フェルメールが……洗脳魔法だと?」

妖精「……ある筋からの情報でね。真偽はまだ確定していないけど、一応報告しておこうと思って」

メロウド「ここの国民全てを一気に洗脳などできる魔法など実在するのか?」

妖精「術式や力量次第では不可能じゃない。例えば大魔女とかも似たようなことはできると思う。やらないと思うけど」

メロウド「……つまり、大魔女相当の使い手だというのか? フェルメールは」

妖精「……ど、どうだろう。まあ心魔法についてはかなりやばい練度と見て良いと思う。メロウドは何か対策とかしてる?」

メロウド「我々王族は狙われやすい立場ゆえ、精神防御魔法をかけられた上で心魔法避けのアミュレットを懐に忍ばせている。それでも僕は洗脳されているか?」

妖精「ちょっと待ってね……ん〜……見た感じ精神防御が突破された形跡はない。メロウドは第0位っていう順位に違和感を覚えてたんだっけ?」

メロウド「ああ。初めて聞いたし、意味がわからんと思った」

妖精「……ならたぶん、メロウドは洗脳とか記憶改竄はされてないと思う。多くの国民は、元々外様だったフェルメールが第0位なんて順位をもらってることに違和感を覚えてないんだ。たぶん貴族たちもそうなんじゃないかな」

メロウド「……辻褄が合うな。ここに来て多くの貴族たちが奴を推しているのはそういう理由もあったのか……」

妖精「恐らく前国王……あなたの父君は、フェルメールに入念に洗脳されたんだと思う」

メロウド「国民全てには薄く広く、国王には狭く深く、か……。なるほど、合理的な配分に思えるな」

妖精「……えっと、怒ったりしないの? あなたの父が入念に洗脳されたわけだけど……」

メロウド「父上のことは王として尊敬しているが、実のところ家族としての情は薄いんだ。父上と家族らしいことをした記憶はほとんどないし、僕たちの世話を焼いてくれたのはもっぱらクロノス兄さんだったから」

妖精「そうなんだ。ならいいか」

メロウド「では手先諸君には、引き続きフェルメールの身辺調査を頼む。僕の方もデロデロに関する手がかりが見つかったら君たちに教えよう」

妖精「あ、それは助かるかも」

メロウド「では僕は公務に向かうから、後はよろしく」スタスタ

 ガチャッ バタン…
634 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 15:49:26.91 ID:l8Q7l0WP0
イリス「妖精さん、メロウド様と対等にお話できるなんて……!」

妖精「私、これでも一国の首長だし……。半年前だって皇帝や姫巫女とかと普通にお話してたでしょ」

イリス「そういえばそうだった」

フメイ「それで、フメイたちは何をすれば良いの?」

リュアン「デロデロと、フェルメール王女についての調査……をするにしても、具体的には何をすれば良いんだろう……」

聖女「いろんな場所に行ったり人に聞いてみたり……地道に情報収集するのが堅実でしょうか」


サキ「おはようございます、皆様。モーニングコーヒーをお持ち致しました」スタスタ

 お盆に乗ったコーヒー「」ホカホカ

イリス「あ、ありがとうサキ。ここの担当だったんだ」

サキ「はい。何かあればお申し付けください、皆様」

 コーヒー「」ホカホカ

フメイ「……真っ黒。不思議なにおい……」スンスン

サキ「コーヒーは初めてですか?」

フメイ「ん」

 コーヒー「」スッ
 クイッ ゴクッ

フメイ「にがい」ゴクゴク

聖女「と言いつつゴクゴク飲んでますね、フメイさん……」

リュアン「すごい……私、ブラックコーヒーは飲めないです」

サキ「ミルクと砂糖もございますので、お好みに合わせてお入れください」

 ミルク「」ポン
 角砂糖「」ポン

フメイ「先に言ってよ」

 ミルク「」トクトク
 角砂糖「」ポイポイポイポイ

イリス「でもミルクと砂糖はものすごく入れるんだね……」

クロシュ「んへへ……フメイちゃんは、甘いのが好き……」


 ☆本を読んで勉強し、フメイ、リュアン、聖女が魔法経験を1積みました

 ☆適性に合った本を手に入れると数日間自動で経験を獲得できます
  従来通り自由行動で読み進めてさらに経験を積むこともできます


オリシン首都滞在3日目
↓1〜3 自由安価 何をする?
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 15:50:11.57 ID:+SNdOaag0
クロシュ・フメイ・イリス、サキと戦闘訓練
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 15:51:18.44 ID:4ICahcOi0
お忍びで外出してたクーフィアとばったり遭遇
一緒に郊外を見て歩く(王女だと気付くか気付かないかはお任せで)
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 15:53:57.92 ID:hcO9CU4KO
情報収集と人助けを兼ねて冒険者ギルドに行く
638 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 16:38:57.53 ID:l8Q7l0WP0
イリス「……ところで、クロシュちゃんとフメイちゃんってどれくらい弱体化しちゃったの?」

クロシュ「えっと……すごく、弱くなった……」

フメイ「フメイは……五分の一くらい?」

イリス「ええっ五分の一!? そんなに!?」

フメイ「……」ムー…

サキ「……であれば、この先もし荒事が発生した際はクロシュさんとフメイさんは後方支援に徹して頂くのが良いのでは?」

クロシュ「んーん……わたし、戦える……!」

フメイ「クロシュは、フメイが守る」

イリス「じゃあちょっと外で動いてみよう! 今のクロシュちゃんとフメイちゃんの実際の強さを見たい!」

フメイ「ん」


↓1コンマ 成果
01-60 魔法+1
61-75 魔法+1、防御+1
76-90 魔法+2、防御+1、近接+1
91-00 魔法+4、防御+4、近接+4
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 16:56:34.08 ID:StVsVuLNo
伸びよ
640 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:26:26.67 ID:l8Q7l0WP0
イリス「よおし、じゃあ一番強いのを思いっきりどうぞ!」

フメイ「……」

フメイ(ばかにして……。妖精に教わったやつで黒焦げにしてやる……)チリチリ

 指先「」スッ
 超高温の光「」ジジジジ―

イリス「……!?」

フメイ「……あとは、これを……えいっ!」シャッ

 ボンッッッ!!!!

黒焦げフメイ「……」プスプス…


イリス「わ……わわ、フメイちゃん! 大丈夫……!?」

 *

サキ「クロシュさんの得意とする武器は何ですか?」

クロシュ「えと……前は、盾と、剣と、杖……使ってた……」

サキ「なんと、オールラウンダーでしたか」

クロシュ「おーるらうんだー?」

サキ「なんでもできる人、あるいは器用貧乏のことです」

クロシュ「そうなんだ……」

サキ「前は、と言いましたね。今はどうされているのですか?」

クロシュ「えと……武器、クロシュヴィアちゃんに……取られちゃって……」

サキ「えっ……。では、丸腰……?」

クロシュ「で、でも! わたし……アイスちゃんの力、使える……!」

 モニョモニョ…ポン!

氷クロシュ「……」パキパキ

サキ「属性変化……! なるほど……噂には聞いていましたが、流石はスライムの英雄ですね」

氷クロシュ「武器も……とりあえず、できる!」

 氷塊「」ガギン!

サキ「……その、氷の塊が……武器?」

氷クロシュ「ん!」

サキ「……あまり実用的には見えませんが……わかりました。では少し私と打ち合ってみましょう」
641 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:26:57.57 ID:l8Q7l0WP0
 ギンギンギンギンッ!

氷クロシュ「んゅゅ……!」

 ギンギンギギンッ!

サキ(なるほど……見た目はともかく、近接戦闘の技術は確かにある。でも氷塊で私の攻撃を捌き続けるのはかなりしんどそうね……。やっぱり武器か盾が必要なんじゃないかしら)

サキ(……そして彼女のこの力の本質は……時間と共に相手の力をじわじわと奪い続けるこの冷気……。であればこそ、長期戦を戦い抜けるようにちゃんとした武装を用意した方が良いわ。でなければ――)

 魔導拳銃「」バギュンッ!

 砕ける氷塊「」バギャンッ!

氷クロシュ「んわわっ!!?!?」ドテッ

サキ「はい、私の一本です。立てますか?」

氷クロシュ「うん……」スクッ

サキ「これで弱体化しているというのが驚きではありますが……それはそれとして、現時点でのクロシュさんが前線に立つのはやはり少々危険と言わざるを得ません」

氷クロシュ「!!」ガーン!!

サキ「見たところ、氷塊の扱いに苦戦している様子が感じられました。私から助言できることがあるとすれば……自分に適した武器を見繕うか、あるいは氷魔法に特化した戦技を身につけるのがよろしいかと。オリシンは本の都ですが、剣、盾、杖はこの街でも手に入ります」

氷クロシュ「うん……。あ、えっと……その、鉄砲は……?」

サキ「ん? これですか?」

 魔導拳銃「」ポン

サキ「撃ち方さえ知っていれば誰でも使える便利な護身用武器ですが……本格的な戦闘に用いる場合はある程度の技量を要しますし、的確に当てられなければ威力も弱いのでオススメしません。初心者が魔導銃を使うのであれば、拳銃よりも散弾銃の方が扱いやすいでしょう」

氷クロシュ「そうなんだ……」

 *

フメイ「……」ムスー…

クロシュ「わ……フメイちゃん……?」

イリス「あー、えっと……フメイちゃん、自爆しちゃって……」

フメイ「……」プンスコ…

イリス「でもびっくりしたよ。あれで五分の一となると、前はどれだけだったのか……」

フメイ「……妖精は、前のフメイはものすごく無駄遣いしてたって言ってた。だから……今は、無駄遣いしないよう、気を付けてる……。でも、上手くいかない……」

イリス「うん……でもあの感じなら、フメイちゃんはまだまだ全然やれるよ! 地道に魔力操作を覚えていこう!」

 ☆クロシュとフメイが魔法経験値を1積みました

 ◇
642 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:28:49.80 ID:l8Q7l0WP0
―冒険者ギルド オリシン支部

 ワイワイ ガヤガヤ

聖女「ここが……冒険者ギルド!」

妖精「聖女は初めてなんだ」

リュアン「私も、冒険者証を作る時に一度だけ利用したきりです」

妖精「なるほど……まあ身分証明書としては便利らしいからねえ、冒険者証」

聖女「そして……情報収集と言えば冒険者ギルド! なんですよね?」

妖精「まあ、そうらしい……。とりあえず張り出されてる依頼でも見てみよう」

 *
643 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:29:18.42 ID:l8Q7l0WP0

 依頼『白影スライム退治 報酬:安い』
 依頼『書店の店員募集  報酬:安い』
 依頼『図書館司書募集  報酬:普通』
 依頼『遺跡探索者募集! 報酬:時価』
 
聖女「本と遺跡の国らしい依頼が多いですね」

リュアン「遺跡探索……パーティメンバーの募集みたいですね、これは」

妖精「へえ〜。遺跡探索ってやっぱり儲かるのかな?」

受付嬢「冒険者稼業に興味がおありですか? 冒険者ギルドへの加入は無料ですよ!」ヌッ

妖精「うわっ! 私妖精だけど……」

受付嬢「妖精の冒険者さんもいらっしゃいますよ。人間よりも小さくて素早いので遺跡探索に向いていると言われています」

妖精「そ、そうなんだ……。ところで、最近この街で変わったことってない?」

受付嬢「変わったことですか? 白影スライムの出現と王権継承争いですかね」

リュアン「やっぱりその二つなんですね」

受付嬢「白影スライムについては退治の依頼が多数来ていますし、当ギルド自体も冒険者向けに退治や調査の依頼を出しています。しかし王権については当ギルドでできることは何もないので……決着が付くのを待つしかないですねえ」

妖精「なるほどね……。白影スライムの正体とか発生源は?」

受付嬢「現時点ではまだ……。ただこの国に限って言えば、首都近郊よりもやや北西に進んだ辺りの方が目撃情報が多いようです」

妖精「北西……大山脈の麓?」

受付嬢「そうですね。メモル大図書館の跡地もあります」

リュアン「メモル大図書館……?」

受付嬢「かつて大賢者リブラが、私財を投じて建築したと言われる巨大図書館です。今はオリシン王立図書館が世界最大と称されていますが、かつて世界最大と称されていたのはメモル大図書館だったそうです」

聖女「そうなのですね……。でも、跡地ということは……」

受付嬢「……記憶の魔王の伝説はご存知ですか? かの魔王伝説に謳われた舞台こそ、かつて栄華を誇ったメモル大図書館であり……魔王の正体も、大賢者リブラであったと言われています」

妖精「記憶の魔王……。確か、最期にはレッサースライムに食べられちゃったんだっけ」

受付嬢「そうらしいです。メモル大図書館跡地の周辺にはレッサースライムが群生しているのですが……今スライム類の者たちは全て溶けているので、恐らく彼らもまた溶けてしまっているかと……」

リュアン「……白影スライム……レッサースライムに食べられた魔王……群生地……うーん……」

受付嬢「もちろん我々も目撃多発地点としてメモル図書館跡地の調査を行いましたが、芳しい結果は得られませんでした。ただ、跡地周辺で目撃された白影スライムの数は他と比較しても多かったという報告もあり、当ギルドは今現在も何らかの関連を疑っています。しかしスライムの生態に詳しい者は少なく、当のスライムたち自身も溶けてしまっているのが痛恨の極みでして……。こういう時に博識な長老スライムのお話を聞けたらと思うのですが……」

妖精「なるほど……。ねえ、勝手にメモル大図書館跡地の調査とかってして良いの?」

受付嬢「重要参考地点なので現在オリシン王宮と共同して封鎖しておりますが、申請していただければ進入を許可できます。ただし冒険者ランクが6以上か、身分や人格を信頼できる証明書の提示が必要となりますが……」

リュアン「えっ……!? 私冒険者ランク1です……!」

聖女「私は……ロイエの聖職者なのですが、例えばこの巡礼者の十字とかは……」スッ

 巡礼者の十字「」ポン

受付嬢「うーん……ロイエの修道書さんなら、確かに人格面は信頼できそうなのですが……王宮の方々が納得されるかは……」

聖女「や、やっぱりだめですか」

妖精「……あっ、じゃあこれはどう?」スッ

 メロウドの紹介状「」ポン
 『この者たちをメロウド・オリシン直属の従者と認め、王宮への出入りを許可する』

受付嬢「わお! ふむふむ……本物みたいですね。許可できます!」

リュアン「わあ!」

受付嬢「でも念の為、後で王宮の方にも確認を取らせていただきますね。何分、これは王宮と連携した共同封鎖なので、ギルドの方でいろいろ勝手に進めるわけにもいかないんです。ご勘弁くださいね」

妖精「うん、わかってるよ。大変だよね、そういうの……」

 ☆メモル大図書館跡地付近に白影スライム目撃情報が多発しているとの情報を得ました

 ☆メモル大図書館跡地の調査許可を得ました。自由行動で向かうことができます

 ◇
644 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:30:51.55 ID:l8Q7l0WP0
―郊外

 ホーホケキョ

リュアン「――って感じで、メモル大図書館跡地の調査許可をもらったんだよ」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「へえ……」

妖精「何があるかはわからないから、ちゃんと準備して向かおう。白影スライムに一発でもぶつかられたら終わりだしね」

聖女「……白影スライムさんたちに、意思や心はあるのでしょうか」

妖精「………どうだろう。クロシュは何かわかる?」

クロシュ「………たぶん……クロシュヴィアちゃんの、分体……みたいなもので……。この前の感じだと……核も、なかったから……気持ちとか、心も……ないと、おもう……」

聖女「……そうなのですね。少しだけ……安心しました」

フメイ「安心?」

聖女「……きっと彼らは今、世界中で冒険者や兵士の方々に、打ち倒されています。身を守る為の戦いですから、仕方のないことですけれど……もし彼らにも気持ちや心があって、攻撃されることに痛みや苦しみを感じていたらと思うと……すごく心苦しくて……。だから、そういうのがないと聞いて安心したんです」

クロシュ「んへへ……」

リュアン「見た目は白くてのっぺりしたスライムだから、私もあんまり嫌いにはなれないんですよね……」

 ワイワイ キャッキャ

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「……」トコトコ

 ドンッ

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「きゃっ」ヨロッ

クロシュ「んわっ」モニョッ

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あっ……す、すみませ……」

クロシュ「あ……図書館にいた、人……!」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「えっ……!?」

リュアン「ち、違う人だよクロシュちゃん! 図書館の司書さんは金髪だったし、三つ編みのおさげももっと長かったし、何より、その……」

フメイ「おおきかった?」

リュアン「……そう!! あの人は……見た目にそぐわず、大きかったもの!!!!」

聖女(そういえばそうだったような……? リュアンさん、人をよく見ているんですね……!)

妖精(リュアン……もしかして気にしてるのかな……)

クロシュ「え、えと……ごめんなさい……」ペコリ

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あ、いえ……! こちらこそ……ぶつかっただけでなく紛らわしい格好をしててしまって、ごめんなさい……」ペコリ

妖精「いや、見間違いは完全にクロシュが悪いんだからあなたが謝ることじゃないでしょ。でもけっこう珍しいスタイルだよね。オリシンでは流行ってるの?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あ……え、えと……昔、この国で図書館の大賢者って呼ばれた伝説の人が、三つ編みの丸眼鏡で……。私も、本が好きで……憧れてて……。たぶんきっと、その司書さんも……えと……あぅぅ……」

聖女「なるほど……! ふふ、よくお似合いの素敵なファッションだと思います!」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………あ、あの……皆さんは……私のこと……。えっと……その……。もしかして……旅人さん、だったり……?」

妖精「うん。いろいろあって最近この国に来たんだ。だからこの国のことにはあんまり詳しくないんだよ、ごめんね」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「……! あ、あの……ど、どこの、国から……!?」

妖精「お、気になる? 私は緑の国から。この子たちは――」

フメイ「フメイとクロシュは、集落……えっと、場所的にはセイントレア王国の内側」

クロシュ「うん!」

聖女「私は魔族国からです!」

リュアン「私は……いろいろあって、少し前まではセイントレアの芸術都市にいました」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「み、緑の国……集落、魔族国、芸術都市……! あ、あのあの……もし、良かったら、その、皆さんの国のこと……教えて、くれませんか……?」

聖女「もちろんです! ふふ、誰から話しましょうか――」

 ◇
645 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:31:35.19 ID:l8Q7l0WP0
銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「ぁぁ……すごい……外の世界……行ってみたいなぁ……」

フメイ「行けばいいんじゃないの」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「うぐぅ……」

リュアン「フメイちゃん……普通に暮らしてる人にとって、旅に出るっていうのはものすごい決意のいることなんだよ……」

フメイ「え、そうなんだ……。えと……ごめん」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あ、謝らないで……。結局、いつも踏み出せないのは……私が、うじうじしてるからだし……」

聖女「……事情はわかりませんが、あまり気を落とさないでください。今慌てて旅立たなくても、旅は逃げませんから。いつか行ける時に行けば良いんですよ」

クロシュ「うん!」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「……はい……そう、ですね……」


まだ少しお話できそう
↓1〜2選択
1.名前を聞く
2.身の上話を聞く
0.自由安価(できないことはできない)
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 20:32:23.48 ID:+SNdOaag0
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 20:34:19.57 ID:IBHUhHksO
0家族について聞く
(2と被るなら1)
648 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 21:29:14.65 ID:l8Q7l0WP0
聖女「……もし良かったら、困り事を話してみませんか? 私は見ての通り聖職者ですから、聞くのは得意かもしれません……」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「ぁ……え、と……。その……私……私は、別に……あんまり、困って、なくて……。ただ……このままだと……いろんな人に、迷惑、かけちゃってて……。家族も……ばらばらに、なっちゃうかも……しれなく、て……」

妖精「んん? どういうこと?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………い、家の……後継者、争い……みたいな、話、です……。私は……蚊帳の、外……なんです、けど……。お兄ちゃん、と……妹が……けっこう、バチバチ、で……」

妖精(後継者争いで、いろんな人に迷惑をかける……けっこう大きな家柄の子なのかな?)

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「家の、こと……早く、決めないと……いろいろ、まずくて……。でも、私には……何もできること、なくて……」

聖女「……あなた自身は、お兄さんとも妹さんとも仲良くして欲しいのですね。でも、状況がそれを許さないと……」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「そ、そうなんです……! ずっと、みんなで仲良くできたら良かった、のに……。もう……そんなの、きっと、無理で……」

妖精(うーん……これは根が深そうだ……。話を聞くだけならできるけれど……)

フメイ「仲良くしろ、って言うんじゃだめなの?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………きっと、聞いてくれないよ……」

フメイ「むー……」

リュアン「お兄さんと、妹さんは……どんなお方なのですか?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「えと……お兄ちゃんは……みんなのこと、大事にしてて……みんな、お兄ちゃんのことなら、信頼してて……ものすごく頼れる、お兄ちゃんです……。妹は……え、と……」

クロシュ「いもうとは……?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………ごめん、なさい……。もう……妹の、ことは……よくわかんなくて……」

妖精「えっ? きょうだいのことなのにわかんないの?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「うぅ……すみません……」

聖女「むう……もしかしたら、妹さんの方は他のきょうだいの方々に壁を作っちゃっているのかもしれないですね……。その断絶が、このようなわだかまりを加速させているのかも……」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「……私たちが……ちゃんと、お話できてたら……違っていたのかな、って……後悔、してます……」

妖精「いや……話をしようがしまいがどうにもならないことってのもあるよ。それに話なら、今からでも遅くはないんじゃない?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………それは……確かに、そうかもです……」

聖女「お兄さんと妹さんの他に、信頼できる方はいらっしゃいますか?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あ……え、えと……兄は、もう一人、いて……。次男の、方、なんですけど……。そっちは……私と同じで、ほとんど蚊帳の外なんですけど……し、信頼……できるかも……」

聖女「! でしたら、その方ともお話してはどうでしょう? きっと、あなたの力になってくれるはずですよ……!」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………で、でも……けっこう、忙しそうで……。迷惑に……ならないでしょうか……」

聖女「……その人は、あなたが相談に行ったら、邪険にするような人ですか?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「し、しないと思います」

聖女「なら大丈夫! 勇気を出して行動してみましょう! それでももしダメだったら……明日、またこの時間にこの道でお会いしましょう」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あ……い、いいん、ですか……?」

聖女「もちろんです! 私、聖職者ですから。困っている人を助けるのが仕事なんですよ」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「え、えと……私、ロイエの信徒じゃないですけど……」

聖女「ロイエ神は……どうだったか忘れましたが、私はロイエ信仰の有無で助ける助けないを決めない主義です!」

妖精(自分の宗教の神についてどうだったか忘れたとか言ったぞこの聖職者……)

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「わ……わかり、ました……!! 私……やるだけ、やってみますっ……!」

聖女「はい! あ、もしダメじゃなかったら明日はこの道に来なくても大丈夫ですよ! そしたら私たちも、大丈夫だったんだな〜って思っておきますので!」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「はいっ……! あの……ありがとう、ございました……!」スッ

 タッタッタッタッ…
649 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 21:30:45.29 ID:l8Q7l0WP0


フメイ「行っちゃった」

クロシュ「聖女さん……すごい……!」

聖女「あはは、たまたまです……いつもはあんまり上手くいかないんです」

リュアン「あっ……あの人の名前、聞きそびれちゃいました」

聖女「……ま、まあ明日またここに来たら、聞いてみましょう。来ないのが一番ですけれどね」

妖精「そうだね……。ところで聖女、さっきロイエ神がどうだったか忘れたとか……」

聖女「………実は、忘れたわけではありません」

クロシュ「ほえ……?」

聖女「ロイエ神が救うのは、ロイエを信仰する者だけなんです。でも、あの場でそんなこと言っても仕方ないじゃないですか」

妖精「そうだったんだ……」

リュアン「……でも、聖職者としてはまずくないですか? あの発言……」

聖女「うっ……ほ、方便というやつです。ロイエ神はけっこう厳しいんですけど、私は穏健派で育った原理派なのできっと問題ありません!」

妖精「どういう理屈なんだ……」

 ☆銀髪三つ編み丸眼鏡少女の相談に乗りました

 ◆
650 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 21:31:20.05 ID:l8Q7l0WP0
急用が入ったので本日はここまで

戦闘訓練をしたり、冒険者ギルドで大図書館跡地調査の許可を得たり、謎の銀髪三つ編みの丸眼鏡少女の相談に乗ってあげたりしたクロシュ一行でした。穏やかに過ごしているように見えますが、調査は少しづつ進展していっているようです。大図書館の跡地には何が潜むのか。銀髪三つ編みの丸眼鏡少女の悩み事はどうなるのか。あかちゃんスライムたちは、信念を胸に歩み続ける――

それでは本日もありがとうございました。年末年始の間は予定がよくわからないため未定とします。なお土日は更新できる予定です。よろしくお願いいたします
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 22:31:45.04 ID:4ICahcOi0
乙です
まだ今年の更新あるかも知れないけど良いお年を
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 23:58:49.05 ID:nu7LkVSBo
フェルメールを直接ヤってやってしまえば全部解決ね
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/29(月) 00:15:24.92 ID:ya+KiBLXo
おつ
聖女さんのその考えはかの聖人に通ずる所があるかも…
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/29(月) 00:43:11.59 ID:+Lkvgp+CO
乙 三つ編み眼鏡の女の子はいいぞ
655 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 17:24:00.81 ID:U5Uv2lFw0
少々時間が空いたため、少しだけ更新できることとなりました。良いお年を迎えられるのが良いでしょう
たぶん明日からは更新できないかと思いますが、もし余裕があったら番外編みたいのをちょっとだけ細々と投下するかもしれません。安価コンマの絡むものにはならないと思います
土日には本編の更新ができる……と思いますが、ちょっと断定はできないため、もしだめそうなら早めに告知したいと思います。よろしくお願いいたします

フェルメール氏をやっつければいろいろと解決しそうな気もしますが、今のクロシュたちの力では返り討ちに合う危険の方が大きいと言わざるを得ないかもしれません。また、いちおう王族らしいので仮に倒せたとしてもクロシュ一行が国際指名手配となってしまう可能性があります。さらに言えば、暴力的解決は後の展開になんらかのあれが響いてくる恐れもあります。もし暗殺を実行するのであれば、時間をかけて入念な計画と準備と覚悟を行うのが良いでしょう

聖女氏はロイエ教の修道女のため基本的にはロイエの教えに従っていますが、時と場合によってはロイエの教えを無視して自己意志を優先することがあります。聖女氏自身は聖人と並べられるのは恐れ多いと言って否定するかもしれません(聖女呼ばわりされることについては既に諦めています)
余談ですが、聖女氏に料理を任せると献立が時々素パスタになります。穏健派育ちの影響かもしれません

三つ編みはすごく手間のかかる髪型なので、リュアンちゃんと聖女さんは今回出会った三つ編みの人たちを見て髪型に気を遣ってるんだなあと思ったり思わなかったりしたそうです。なお妖精類は髪型を謎の妖精魔法でポンと変えられるため、三つ編みを手間のかかる髪型だと認識していないようです
そして眼鏡については、一昔前までは高級品でしたが今では大量生産によって安価なものが出回っているようです。中にはオシャレの一環として眼鏡をかけている人もおり、その判別は困難になってきていると言われています
656 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 17:24:53.20 ID:U5Uv2lFw0
―オリシン王国 滞在4日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖・改  盾:         飾:虹晶の耳飾り
武:ブラッドランス  防:賢者のローブ   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  
光属性の中級魔導書
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[11/16] 防御[00/09]
・リュアン 近接[00/04] 魔法[02/07] 防御[00/04]
・聖女   近接[00/03] 魔法[02/07] 防御[00/04]
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
657 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 17:25:30.00 ID:U5Uv2lFw0
―朝
 メロウドの離宮

 チュンチュン

メロウド「おはよう諸君。早速だが良い知らせがある」

妖精「良い知らせ?」

クロシュ「おいしいもの?」

フメイ「甘いのがいい」

メロウド「……後でメイドに甘味を持ってこさせよう。そして良い知らせについてだ。継承争いに向けて、我が陣営は心強い協力者を得た」

聖女「おお! 心強い協力者さんですか!」

リュアン「わあ! どんなお方ですか?」

メロウド「フッ、早速紹介しよう――。我が最愛の実妹、クーフィア・オリシンだ!」

 トコトコ…

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女→クーフィア「ど、どうも初めまして。クーフィア・オリシンで……えっ!?」

聖女「あ、あなたは昨日の――!?」

妖精「クーフィア王女だったの!!?!?」

メロウド「なに……!? では昨日クーフィアの話を聞いてくれた旅人たちというのは――」

リュアン「わ……私たちのこと、かも……」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「ふうん。こんなこともあるんだ」

 *

クーフィア「あの、昨日は本当に、ありがとうございました……! メロウドお兄ちゃんに話したら、ちゃんと聞いてくれて……」

メロウド「フッ、当然だろ? クーフィアはクロノス兄さん推しだと思ってたものだから驚いたけどね」

クーフィア「……私も、びっくりした……。メロウドお兄ちゃんは継承争いに興味ないと思ってたから……。まさか王位を狙ってたなんて……」

メロウド「ははっ、実際僕が王になるのが一番丸いだろ?」

クーフィア「ど、どうだろ……。まあ、そうかも……?」

妖精「まあ何にせよ良い感じに収まったみたいで良かったよ」

聖女「メロウド様を王様に引き立てられるよう頑張っていきましょう!」


 ☆クーフィア・オリシンがメロウド陣営に加入しました


オリシン首都滞在3日目
↓1〜3 自由安価 何をする?
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 17:26:39.76 ID:R0TAG1WT0
サキに銃の使い方教えてもらうクロシュ
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 17:30:11.15 ID:wyDrLZZvo
何かを感じて天文台を訪れてみる
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 17:30:38.00 ID:6m0Mp0TaO
皆で他の協力者探し
661 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 17:51:22.39 ID:U5Uv2lFw0
サキ「おはようございます。クロシュさんはいらっしゃいますか?」

クロシュ「ほえ?」

妖精「クロシュに何か用?」

サキ「はい。先日、銃器に興味をお持ちのご様子でしたので。お試しセットをご用意致しました」スッ

 魔導拳銃「」ポン
 魔導散弾銃「」ポン
 魔導狙撃銃「」ポン
 魔導短機関銃「」ポン
 魔導軽機関銃「」ドン

フメイ「わっ!」

リュアン「な、なんですかこれ!?」

聖女「すごい数の……鉄砲!!」

妖精「うわあ……こんなもの宮殿に持ち込んで良いの?」

サキ「メロウド様のご許可は頂いております。まずは一度使ってみて、それから戦闘に用いたいか考えてみるのも悪くはないかと」

クロシュ「ん! ありがと、ございます……!」

妖精「うへぇ……クロシュにはこういう鉄錆臭いものは使ってほしくないんだけどなぁ……」

イリス「まあ……でもそれを言うなら、前のメイドブレードもじゃない……?」

妖精「あれは中に妖精の心が宿ってたからいいの!」

クロシュ「!」

クロシュ(メイちゃんも……こういうの、使ってた……)

クロシュ(わたしも……できるかも!)


↓1コンマ
01-30 だめだめ
31-60 使えなくもない
61-90 筋が良い
91-00 ???
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 18:01:00.43 ID:fBzJCHRto
663 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 18:45:22.67 ID:U5Uv2lFw0
 板状の的「」ポン


クロシュ「……!」
 魔導拳銃「」ジャキッ!

 ドギュンッ ドギュンッ ドギュンッ ドギュンッ
 スカッ スカッ バンッ スカッ

サキ「……まあ、初めて使うならばそんなものでしょう」

 *

 魔導散弾銃「」ジャキッ!

クロシュ「」シュバッ!

 ドギュンッ!!
 砕け散る板の的「」バギャンッ!!

クロシュ「!」ドヤッ


サキ「そう。散弾銃なら接近して適当に撃てば当たる。正確な狙いを付ける必要がないので、銃器初心者でありかつ近接戦闘の心得を持つクロシュさんに最も適した銃と言えるでしょう」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「でも結局近づいて撃つなら、剣とか槍でもいいんじゃないの」

サキ「剣や槍よりもさらに間合いが広いと考えていただければ……。離れれば離れるほど弾が散って威力も弱まりますが」

イリス「見た感じ、ゼロ距離で全弾命中させても前のクロシュちゃんの斬撃に比べるとだいぶ劣るって感じだよね……。ちょっと射程を伸ばしたい時用のサブウェポンとしてなら……使えなくもないって感じかな?」

クロシュ「そうなんだ……」

サキ「まだ初心者で構えが不安定だったにも関わらず、反動を意に介さずしっかり全弾命中させられたのはクロシュさんの強みであるとも言えます」

イリス「おお! 弱体化はしても力の強さはまだまだ健在なんだね!」

クロシュ「ん……でも、お腹、減りやすい……」

妖精「お腹の減りやすさは今後の課題だね」

 ☆クロシュの銃技能が「使えなくもない」程度と判明しました

 ◇
664 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 19:44:39.57 ID:U5Uv2lFw0
―オリシン市街

 ワイワイ ガヤガヤ

妖精「さて、今日はどうするか……」

イリス「ひとまずの目標は、フェルメール王女の素行調査と、メモル大図書館の現地調査だよね」

妖精「そう。フェルメール王女についてはメロウドとクーフィアも調べてくれるだろうからひとまず良い感じに進みそう。ここまで来るとクロノス王子とも接触したいところだけど……国民に慕われる第一王子なだけあって多忙みたい」

リュアン「もしクロノス王子とも協力することができれば、王位継承はかなり優位になりそうですけど……そもそもメロウド様を国王に推薦して本当に大丈夫なんでしょうか……? 話を聞く限りだと、クロノス王子が一番良さそうに思えます……」

イリス「そ、それはまあ……。正直、オリシン国民の私もそう思う……」

妖精「まあ、なるようになるでしょ。メロウドもなんか目的はあるみたいだけど、邪悪な感じはしないし」

聖女「……ですね! 妖精さんの直感がそうであれば安心できます!」

妖精「いや、それはそれで困るけど……」


フメイ「それでつまり、どうするの? フェルメールっていうのを焼けば良いの?」

リュアン「そ、それはだめだよフメイちゃん! 焼いたら大変なことになっちゃうよ!」

フメイ「冗談」

リュアン「ええ……」

聖女「わかりにくいですね……フメイさんの冗談……」

妖精「まあ……跡地探索の準備とか協力者探しでもしようか、今日は」

イリス「協力者……誰か良い人がいたかなあ……」

クロシュ「あの……騎士さんとかは……?」

妖精「どうだろう……。騎士っていう立場だと私たちには協力しにくいんじゃないかな」


↓1コンマ 協力者
01-60 ミネルヴァ+シュヴィー
61-70 金髪三つ編み丸眼鏡
71-80 Tシャツ騎士
81-90 無詠の魔女
91-00 クロノス王子
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2025/12/30(火) 19:51:35.05 ID:PM8gczt20
666 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 21:23:29.05 ID:U5Uv2lFw0
―シュヴィーの避難所

妖精「……っていう感じなんだけど、良い感じに動けそうな人っていないかな?」

シュヴィー「なるほど……では、わたくしもお供いたします!」モニョッ

ミネルヴァ「もし良ければ、私にも協力させてください」

クロシュ「わあ……!」

イリス「あなたは……ドーソン治療院の新しい医術師さん!」

聖女「シュヴィーさんは物知りな長生きのスライムさんですから、心強いです! でも、ミネルヴァさんは安静にしていた方が良いんじゃ……?」

リュアン「そ、そうですよミネルヴァさん! 今は無理しないで……!」

ミネルヴァ「もちろん、無理をするつもりはありません……。でも、私ももうこの国に暮らす民の一人ですし……。何よりこれからこの国に生まれてくる、この子のために……できることをしたいのです」

リュアン「ミネルヴァさん……」

妖精「それじゃあ協力してもらおうかな? 流石に図書館跡地の調査とかには連れていけないけど……無理にならない範囲で、できることがあったらさ」

ミネルヴァ「ありがとう……。シュヴィーさん、この避難所をしばらく使わせてもらっても良いですか?」

シュヴィー「はい、もちろんです! 何に使うのですか?」

ミネルヴァ「皆さんはすぐにここへ来れるのですよね? でしたら、もし怪我人が出た場合すぐにここへ来てください。治療致します」

クロシュ「わあ!」

妖精「うん……わかった。私たちが大怪我をして運び込まれない限りは負担にならなそうだし、それをお願いしようかな?」

ミネルヴァ「はい……よろしくお願い致しますね」

 *

リュアン「ところで、どうしてミネルヴァさんが避難所に?」

シュヴィー「えへへ……ミネルヴァさんの診療所にドアを作って、時々お茶会をしてたんです……!」

ミネルヴァ「シュヴィーさんはスライムだけでなく人や獣の体にも詳しいので、医術師としてお話を伺ってたんです。命を救う為の知識は、いくらあっても足りませんから」

リュアン「す、すごい……!」

聖女「プロフェッショナルです……!」

妖精「向上心だ!」

 ☆シュヴィーとミネルヴァの協力を得られます

 ◇
667 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 22:03:51.94 ID:U5Uv2lFw0
―オリシン首都 郊外

 ホーホケキョ ホーホケキョ

イリス「ドーソン治療院の医術師さんと、フライングスライムのシュヴィーさん……!?」

妖精「そう。イリスは……まだ会ったことなかったよね。協力してくれることになったんだ」

聖女「この街に来るまでの道中で知り合ったんですよ」

イリス「ドーソン治療院に妊婦さんが引っ越してきたってお話は聞いてたんだけど、クロシュちゃんたちと一緒に来てたんだ……! ちょっとびっくり!」

妖精「ドーソン治療院って有名なの?」

イリス「治療院自体がそんなに多い施設じゃないから、知らない人はあんまりいないんじゃないかなあ。でもお医者さんが協力してくれるのはありがたいね!」

フメイ「そうなの?」

イリス「ほら……怪我した時とか、例えば私の付け焼き刃の医療魔法じゃ不安じゃない?」

フメイ「ほっとけば勝手に治るけど」

イリス「……ま、まあフメイちゃんたちはそうかもしれないけど」

聖女「フメイさん、私やリュアンさんは怪我をしたら簡単には治らないのです」

フメイ「あ、そっか……。フメイとクロシュって……けっこう頑丈なんだよね」

クロシュ「!」

妖精「そうだね。フメイとクロシュは……他の生き物よりもけっこう頑丈にできてるみたい。だから聖女やリュアンが危ないときは気にしてあげてね」

フメイ「……うん」

クロシュ「ん!」

フメイ(………フメイもクロシュも頑丈なの、良いけど……。カリスのお陰だと思うと、ちょっと複雑………)

 *
668 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 22:04:19.86 ID:U5Uv2lFw0

  遠くに見える半球形の屋根の建物「」


クロシュ「ほえ……?」

フメイ「ヘンな建物……」

聖女「あれは……もしや、天文台ですか!?」

イリス「そう! あれは……昔からここにある、魔女の天文台です!」

リュアン「魔女の……天文台!」

妖精「魔女が住んでいるの?」

イリス「……らしいです。話したことはほとんどないので一体どういう人物なのかはわからないんですけど……」

妖精「偏屈なの?」

イリス「ほとんど天文台から出てこないんです。俗世との関わりを絶って空の星ばかり見て暮らしてるそうで、この辺の人からは仙人って呼ばれてます。私も、一度でいいからあの天文台から空を見てみたいなあって思うんですけど……そもそも話せる機会すらないので……」

聖女「なるほど……。確かに、魔女というよりも仙人みたいですね」

フメイ「仙人……」

クロシュ「じゃあ……ドア、コンコン……する……?」

イリス「えっ……!? うーん……自分から関わりを絶ってる人だから、迷惑じゃないかなあ……」

妖精「まあ……ノックくらいなら大した迷惑にはならないでしょ。嫌なら出なきゃ良いだけだし」

イリス「じゃ、じゃあ……ノック、しにいってみます……?」

聖女「……いってみましょう! 私も天文台を見てみたいです!」

 *

 天文台の玄関ドア「」

イリス「……」ゴクッ

妖精「……しないの? ノック」

イリス「し、します。でも、もう少し……深呼吸をしてから……」スゥー ハァー…

フメイ「じゃあフメイがする」ヒョコ

イリス「えっ!?」


 コンコン――


少女の声『何用ですか』

イリス「あっ、えっ、あっ……! あ、あのっ、私イリス・プラネットって言います……! あ、あの……こちらの天文台に、魔女のお方が住んでいると聞いて、お話をお伺いしたいと思いましてっ……!」

少女の声『……』

 ガチャッ

 とんがり帽子「」ピョコ
 黒のロングローブ「」バサッ

金眼の濃紺ロング少女「お上がりください。他の方々も」

 ◇
669 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 22:09:38.30 ID:U5Uv2lFw0
―天文台 居住部

 星空を模した天井「」
 小さく瞬く星々「」チカチカ


イリス「わ、わあぁ……!!」

リュアン「えっ……!? ひ、昼なのに……夜……!?」

金眼の濃紺ロング少女「夜空を模しているだけです。灯りを点けましょう」

 カチッ
 吊り下げられた星型の灯り「」キラキラ

フメイ「わ、明るくなった」

聖女「す、すごい……。天井に、空が映っていたのでしょうか……?」

金眼の濃紺ロング少女「ただの投影です。本物には程遠い」

妖精「……あなたは?」

金眼の濃紺ロング少女→アステール「申し遅れました。私はアステール・アタナシア。星の魔法使いです」

イリス「えっ……!? ほ……星の!?」

アステール「はい。イリス・プラネット、あなたと同じ星属性の持ち主です」

 *

 紅茶「」ホカホカ
 金平糖「」ポン
 星型クッキー「」ポン

フメイ「〜〜」モグモグ
クロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ


妖精「なるほど……つまり、あなたは半年前の一連の出来事も、今この世界が直面している事態も、既に知っていると……」

アステール「はい」

イリス「ええっ……。で、では……どうして、何もしないのですか……!? 私よりも……ずっと優れた力を持っているのに……!」

アステール「あなたよりずっと優れた力を持っていたら、意に関わらず何かしなければならないのですか?」

イリス「えっ……?」

アステール「半年前も、今のこの事態も、確かにこの星に住む者の視点で考えれば途轍もない緊急事態です。しかしながらそれは――」

 かき混ぜられる紅茶「」カチャンカチャン――

アステール「宇宙から見れば、コップの中の嵐に等しい些事」

イリス「………!?」

アステール「そして世界めくれも、デロデロも、星が巡る過程の一つに過ぎません。私などの粗忽者がそれに手出しなどして、何になりましょう」

イリス「み……皆が、救われます! 消滅や……不本意なデロデロ化から!!」

アステール「それは、本当に救いだと言い切れますか?」

イリス「……!」

アステール「幽界樹の精霊の思惑は、朧げながら星脈を通じて伝わってきました。愛する者たちに苦しんで欲しくないから全てを滅するという――真摯で、純粋で、切実で、独善的な、最終回答。私はこれを否定する論拠を持ちません」

妖精「……でも、今まさにあなたも言ったじゃない。あいつの想いは……結局、愛する者たちの意思をないがしろにした独善だったんだ」

アステール「であれば、彼女を打ち破ったあなた方の想いもまた、独善でありましょう。あなた方が彼女を破ったことによって守られた命たちの中には、生きていたくない者、死にたくても死ねない者、二度と生まれたくない者もいたはず。そしてそういった命たちは、この先無限に再生産され続ける。あなた方はそれらの意思をないがしろにし、独善的に世界を救ってしまいました」

妖精「うっ……」

アステール「……あなた方を間違っていると言いたいわけではないのです。むしろ……誰一人、間違っていない。幽界樹の精霊も、あなた方も、クロシュヴィア・スウィートエンドも。皆が皆、正しく在るだけ。そんなところに、私のような蒙昧が恥知らずにも介入することなどできましょうか」

聖女「……」

リュアン「……」

アステール「私は何の術も持ちません。日がな一日、這いつくばって天地の星々を眺めることしか能のない地虫なのです」

妖精「……」
670 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 22:10:07.36 ID:U5Uv2lFw0

アステール「……すみません、話が長引いてしまいました。普段話というものをしないので、塩梅がわからないのです。ご容赦ください」

イリス「あ、いえ……こちらこそ、不躾なことを言ってしまって、すみません……」

アステール「天体観測がしたいのであれば、夜までご自由にお過ごしください。聞くに堪えぬ長話を聞かせてしまったお詫びに、お茶とお菓子をたくさん出しましょう」スタスタ


クロシュ「!」モニョッ

フメイ「ん。許す」

リュアン「……私もお菓子……いただきます……!」


どうする?
↓1〜2選択
1.考える
2.お菓子を食べる
0.自由安価(できないことはできない)
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 22:16:44.14 ID:Q2tqeqKqO
0一緒にお菓子作りする
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 22:38:27.04 ID:ikdzOcaMO
2
673 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 22:42:13.41 ID:U5Uv2lFw0
というわけで本日はここまでです。次回はアステール氏とお菓子作り編、作ったお菓子を食べよう編です

クーフィア氏がメロウド推薦陣営に参戦したり、クロシュ氏が魔導銃の練習をして使えなくもない腕前だと判明したり、ミネルヴァさんとシュヴィーちゃんの協力を得たり、天文台でアステール氏とお話したりしたクロシュ一行でした。いろいろ難しい話をしていましたが、フメイちゃんはお菓子を食べることに夢中であまり聞いていなかったようです。そして我らが主人公クロシュ氏も……あまり聞いていなかったかもしれません。あかちゃんスライムなのでそういうこともあります

それでは本日もありがとうございました。次回は年明けの土日の予定ですが、できない場合は早めに告知する予定です。良いお年をお迎えください。本年もありがとうございました
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/31(水) 02:12:08.75 ID:mVqf38GCO
既にクロシュヴィアに入国してること勘づかれてたりするのかね
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/31(水) 03:18:15.62 ID:uAaXSIhto
おつ
協力を得られるかと思ったが難しそうだ…
よいお年を
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/31(水) 11:26:45.77 ID:KOOjMpkmO

あかちゃんスライムだから仕方ないね
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/31(水) 11:33:01.04 ID:trTQ6DagO
そういやリリーツィアはまだメゾンドクロシュヴィアしてるのか抵抗しているのか協力しているのか
678 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 16:39:18.36 ID:ZnKLRiTO0
年が明けたようです。本年もよろしくお願いいたします

クロシュヴィア氏が今どこで何をしているかはわかっておりません。もしオリシン王国内にいればクロシュらの動向を察知していてもおかしくないかと思われますが、今のところデロデロ導師クロシュヴィアが何らかの活動を行っているとの情報はないようです

アステール氏は強い星属性の力を持つ魔女ですが、世の中に何らかの働きかけを行うことについては消極的なようです。全てを等しく肯定するがゆえに、どの勢力にも肩入れしないという立場のようです。星属性の担い手らしい考え方かも……と妖精は思ったり思わなかったりしたそうです
本年は無病息災の良いお年になるのが良いかもしれません。ありがとうございます

クロシュさんはまだあかちゃんスライムなので、目の前においしいものがあるとそちらを優先して話を聞いていないことがあります。フメイちゃんはクロシュよりはあかちゃんではありませんが、興味のない話は聞いていないことがあるようです。これは仕方のないことなので、おいしいものをおいしく食べるのが良いでしょう

リリーツィア氏が今どこで何をしているかはわかっておりません。今もなおクロシュヴィアに捕まっているのか、外に出ているのか。そしてクロシュヴィアに抵抗しているのか、協力しているのか。大魔女もそれは把握できていないらしく、リリーツィア氏の動向は闇に包まれています。少し気にしておくくらいが良いかもしれません
679 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 16:40:03.42 ID:ZnKLRiTO0
―天文台キッチン

アステール「……」スタスタ

クロシュ「……」トコトコ
フメイ「……」トコトコ

アステール「……」

クロシュ「……」ジー
フメイ「……」ジー


アステール「……何かご用でしょうか。これから追加のお菓子を用意したいと思うのですが」

クロシュ「わたし……手伝える……!」

フメイ「フメイも」

アステール「なるほど……。では、どんなものが食べたいかお教えください。せっかくですからそのように致しましょう」

クロシュ「!」


お菓子を作る
↓1〜2 食材を1〜2つ選択
穀物:小麦粉、ナッツ、船旅ビスケット
果実:精霊樹の実、コガネリンゴ、ビリビリレモン、オリシンベリー
卵乳:トリの卵、ミルク、チーズ、バター、クリーム
特殊:スライムゼラチン、フェアリーシロップ、甘々シロップ、ザラメ、星屑の粉
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 16:42:14.78 ID:V42grHV7O
オリシンベリー
甘々シロップ
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 16:42:27.45 ID:Woi54PQxO
船旅ビスケット
ビリビリレモン
682 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 17:43:31.63 ID:ZnKLRiTO0
 ベリーレモンのビスケット・パルフェ「」ポン!

クロシュ「わぁ……!」

フメイ「きらきら……」

聖女「赤いベリーと黄色いレモンの層が綺麗です!」

リュアン「この層は……ビスケットですか?」

アステール「はい。先日、船旅ビスケットが安かったので」

イリス「えっ……!? これ、あのカチカチに硬い船旅ビスケットなんですか……!?」

アステール「はい。クロシュさんとフメイさんが念入りに砕いてくれました」

クロシュ「!」ドヤッ
フメイ「……」ドヤ

妖精「なるほど……」

 *

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

フメイ「♪」モグモグ

リュアン「このレモン、なんだかビリビリします!」

聖女「サクサクなビスケット層に、ベリーの甘酸っぱさ、レモンのビリビリ感、そしてシロップの優しい甘み……! 見た目通りに華やかで楽しく美味しいデザートです!」

イリス「これ……ラティア・ヘイヴンに生えてたビリビリレモン!」

アステール「ラティア・ヘイヴン産だったのですね。珍しい果物だったので、空妖精の行商から買ったのです」

妖精「空妖精の行商……浮島の外に出て自由にやってるやつもいるんだね」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ

 ☆美味しいデザートを食べて元気になりました
  明日の終わりまで余剰満腹度+2、戦闘コンマ+5、雷適性◯

 ◆
683 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 19:27:28.07 ID:ZnKLRiTO0
急用が入ったため一旦停止します
21:30くらいに再開できる予定です
684 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 21:45:09.38 ID:ZnKLRiTO0
―オリシン王国 滞在5日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖・改  盾:         飾:虹晶の耳飾り
武:ブラッドランス  防:賢者のローブ   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  
光属性の中級魔導書
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[12/16] 防御[00/09]
・リュアン 近接[00/04] 魔法[03/07] 防御[00/04]
・聖女   近接[00/03] 魔法[03/07] 防御[00/04]
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:メロウドの離宮、未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
685 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 21:46:37.43 ID:ZnKLRiTO0
―朝
 メロウドの離宮

妖精「というわけで状況をまとめてみたよ」


◯デロデロ化現象について
・オリシン平原北西部にて目撃多数
・同地域のメモル大図書館跡が怪しい?
・大図書館跡地の調査許可は取得済み
・行くならちゃんと準備しよう

◯王位継承争いについて
・1位のクロノスと0位のフェルメールの争いがほとんど
・メロウドは弱小勢力。クーフィアはメロウドを応援
・フェルメールは洗脳魔法?を用いた疑惑がある
・全てが洗脳ならフェルメールは王家と全く無関係な外患?
・クロノスとも情報共有して協力し合った方が良いかも


イリス「ありがとう!」

リュアン「……そういえば、フェルメール王女はどうして王位を狙っているのでしょうか?」

妖精「どうしてって、そりゃ王位となればなんだって手に入る一番偉い地位だし……」

リュアン「でも……国全体を洗脳できる力があるなら、わざわざ王位につかなくても何だって手に入る気がします。むしろ王なんて目立つばっかりで洗脳が露見するリスクは増えるし、仕事だって大変だろうしで、良いことなんてないと思うんですけど……」

妖精「……確かに。私だったらやれって言われてもやりたくない……」

イリス「と言いつつちゃんと首長をやってくれるのが妖精さんの良いとこだよね……。でも確かに言われてみると変だね。百歩譲って王族としての地位が欲しいとかでも、王様そのものになるよりもクロノス様とかメロウド様を洗脳して王妃にでもなった方がまだ楽そうだし安全そう……」

聖女「……フェルメール王女は一体何を企んでいるのでしょうか……。メロウド様、何か心当たりはありますか?」

メロウド「全くわからん。とにかく一番偉くなりたい目立ちたがりなんじゃないか?」

妖精「まあ……そういう不合理な人間である可能性も否定はできないけど……。クーフィアはどう?」

クーフィア「………もしかしたら……鍵が欲しいのかも……?」

リュアン「鍵……?」

メロウド「あ、ああ〜!! 宝物庫の鍵か!! そうだなあ、アレは国王の地位にならないと手に入らないものだもんなあ!!!!」

クーフィア「あ……!! そ、そう……!! 宝物庫の、鍵……!! 国王にならないと、手に入らない……!! だ、だから……!!」

クロシュ「?」
フメイ「?」
聖女「……?」
リュアン「……」
イリス「……」
妖精「……」

メロウド「よし、今日も一日頑張ってこう!!」

クーフィア「お、おー……!」


妖精(どうやらオリシン王には、平民には開示できない秘密があるらしい……)

イリス(鍵……一体何の鍵……?)


オリシン首都滞在5日目
↓1〜3 自由安価 何をする?
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 21:47:07.96 ID:FuREqfjxO
イリスと一緒に市場で情報収集
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 21:47:10.80 ID:Hgmka64MO
早速フェルメール王女に突貫して可愛がられて篭絡されてお土産持たされてやんわり対応される
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 21:47:11.08 ID:Q4/xR6Oa0
クロシュ、メイド体験しつつ城を調査
689 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 22:16:22.09 ID:ZnKLRiTO0
―オリシン首都 市場

 ワイワイ ガヤガヤ

イリス「というわけで今日は市場でお買い物しつつ情報収集!」

聖女「やっぱりここの市場は賑わっていますね。パスタも売っているでしょうか?」

イリス「もちろん! 中央大陸でも有数の穀倉地帯……を抱えるユーシリア帝国のお隣だから、パンもパスタも安くて良いのをいっぱい輸入できるそうです」

リュアン「わあ、パンとパスタですか……!」

聖女「せっかくですからパスタを多めに買って帰りましょう! パスタなら長持ちしますし、旅の保存食にもぴったりのはずです!」

イリス「ハッ……パスタ……そっか、旅にはパスタが良かったんだ……!」


↓1コンマ 情報収集
01-75 フェルメールについて
76-90 フェルメールについて+
91-00 王の秘密について

↓2選択 買うもの
1.帰る(旅や探索の必需品は買います)
0.自由安価(買うもの、または買い物以外の行動)
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 22:17:38.99 ID:3kShnX/Io
んわ
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 22:19:40.43 ID:DXDoyxi7O
0また自作の絵売りを探してみる
692 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 00:18:35.74 ID:/5+SanES0
 乾燥パスタ「」ポン
 乾燥パン「」ポン
 船旅ビスケット「」ポン
 マナポーション「」ポン

リュアン「これだけ買えばひとまず大丈夫ですかね……?」

イリス「うん、大丈夫だと思う!」

聖女「船旅ビスケット……結局買ってしまいましたね……」

イリス「まあ……安かったので……」

リュアン「そのビスケット……そんなに硬いんですか……?」

イリス「硬貨を食べてるんじゃないかって気持ちになるよ……」

リュアン「えっ……」

聖女「……大切に頂きましょう。そのビスケットも……元は、この大地に根を張っていた麦から成ったものなのですから……」

イリス「ですね……。大地の恵みです」



ティナ「イリス」スタスタ

イリス「……母さん!?」

ティナ「そちらの方は……確かロイエの……」

聖女「聖女です! ティナさん、お久しぶりです!」

リュアン「リュアンって言います。えっと、イリスさんにはお世話になってます」ペコリ

ティナ「ティナ・プラネットだ。……少し場所を移そう」

 *

―イリスの家

ティナ「なるほど……あなたたちも王位継承争いに巻き込まれていたの」

イリス「うん……。母さんは? 一ヶ月くらい前に急な仕事が入ったって言って何も言わずに飛び出してったけど」

ティナ「ある人物に雇われ、戦術顧問として王宮に出入りしつつ今の王位継承争いやその根に巣食う問題を探っていたの」

イリス「ええっ!? ど、どうして私には何も教えてくれなかったの!?」

ティナ「言えばあなたも首を突っ込もうとしたでしょう。少なくともあの時はまだその段階じゃなかった……意味はわかる?」

イリス「うっ……ま、まあ確かにそういう問題は不得手だけども……」

ティナ「でもまさか、あなたたちもメロウド王子に雇われて王宮入りしていたなんてね……」

イリス「そ、そうだよ! 私ももう無関係じゃない! それに、自分の身は自分で守れるもん!」

ティナ「……まあ確かにそうね。少なくとも正面戦闘力は既に私を越えているし……それに……」


リュアン「え、えっと……これはどういう状況なんでしょうか……?」

聖女「まあ、その……イリスさんとティナさんはいろいろありまして……」


ティナ「……彼女らのような者まで巻き込んでしまっているなら話は別。あなたには彼女らを守らなければならない義務がある……」

イリス「……えっと、それなんだけど……むしろ私は聖女さんたちから巻き込まれた側で……」

ティナ「えっ」

 *
693 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 00:19:01.04 ID:/5+SanES0

聖女「む、娘さんを巻き込んでしまって、本当に申し訳ありませんでしたっ!!」ドゲザッ

リュアン「も、申し訳ありませんでしたっ!!」ドゲザッ

ティナ「……土下座なんてしないで頂きたい。それだけ、イリスが頼り甲斐のある魔法使いとして成長したということでもあるのだから、私としては喜ばしい限りだ」

イリス「母さん……!」

ティナ「互いの情報を共有しよう。メロウド王子とクーフィア王子の証言も得られれば全貌が見えてくるかもしれない」

イリス「そういえばさっきある人物に雇われたって言ってたけど、それって誰なの?」

ティナ「クロノス・ローレリアス・オリシン――継承順位第一位、王位の正統継承者だ」

イリス「!?」
聖女「!?」
リュアン「!?」

 *
694 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 00:21:46.73 ID:/5+SanES0

ティナ「まず、フェルメールの正体だが……これについては既に調べが付いている。奴の真の名は、フェルメール・ド・ロスチャイルド。セイントレア王国に連なる大貴族だ」

イリス「ろ……ロスチャイルド!!?」

リュアン「えっ……!? ロスチャイルド……!?」

聖女「ロスチャイルド……あっ、芸術都市のレーティアさんのご実家でしょうか?」

ティナ「レーティア・フォン・ロスチャイルドのことであれば、その通り。レーティア氏は既に出奔して久しい身のようだが……フェルメールは少し前までロスチャイルド家と繋がっていた可能性が高い。ロスチャイルド家は黒い噂が絶えないが、恐らくこれまでもこのような手口を使って勢力を拡大してきた家系なのだろう」

イリス「……ということは……フェルメールの目的は、オリシン王国を乗っ取ってロスチャイルドの勢力を拡大すること……!?」

ティナ「いや……実はそうとも言い切れない。というのも、さっき私は『フェルメールは少し前までロスチャイルド家と繋がっていた』と言っただろう。つまり――」

リュアン「今は……繋がっていない……?」

ティナ「そうだ。以前は定期的にロスチャイルド家と連絡を取り合っていたことが確認されていたが、今は全くと言って良いほど連絡をしていない」

イリス「……監視されていることに気付いて、連絡方法を変えた可能性は?」

ティナ「もちろんそれも考えた。しかし奴は監視されていることに気付いていない様子だ。恐らく本当にもう連絡を取っていない」

聖女「では……ロスチャイルドと縁を切って、自分一人でオリシンを乗っ取る気でいる、ということですか……?」

ティナ「……今ある情報だけで考えるなら、そういうことになる。あまりにも無謀で不可解な行動だが……一つ可能性を挙げるとすれば……奴の出版した謎の本――あれが手がかりになるかもしれない」

聖女「クロシュヴィア伝説……!」

ティナ「ああ。現在行方不明のデロデロ導師クロシュヴィアと何らかの繋がりがある可能性がある」

聖女「………リュアンさん……デロデロ教の集会でフェルメール王女を見たことはありますか……?」

リュアン「えっと……フェルメール王女ってどんなお姿をしてらっしゃるんですか?」

ティナ「ふむ……似顔絵で悪いが、こんな姿だ」スッ

 精巧に描かれたフェルメールの絵「」ポン

イリス「わあ……! すっごい綺麗で可愛らしい……!」

聖女「確かに……何も知らなければ思わず抱っこしたくなりそうな可愛らしさです……!」

リュアン「……こ、この人……あります。見たことが……」

ティナ「!」
イリス「!」
聖女「!」

リュアン「デロデロの集会で……いつも前の方に陣取ってて、いつもクロシュヴィア様にものすごく近くて……いつもクロシュヴィア様になでなでされてました……。デロデロ番号が1番っていうのをいつも自慢してて……あっ、デロデロ番号っていうのはデロデロ信徒の中でも特に熱心な人たちが自称する序列?みたいなものらしいんですけど……すみません、私は一般信徒だったのでそういうのはよくわかってなくて……」

ティナ「……なるほど、ありがとう。となるとやはり奴は、ロスチャイルドからデロデロに鞍替えした――と考えるのが自然だろうか?」

聖女「うーん……? でもデロデロ教には、オリシン王国を乗っ取る理由がないような気もします……。以前までのクロシュヴィアさんなら、そんな強硬的なやり方を好んでいませんでしたし……今は、そんなことをしなくても白影スライムをけしかければデロデロ化は成されるはずですし……」

ティナ「……国家を乗っ取る以外にも、オリシン国王になる利点はもう一つある。フェルメールはそれを狙っているのかもしれない――とクロノス王子は仰っていた」

イリス「えっ? それって一体……」

ティナ「王立大図書館に隠されし秘密……それについて、国王となった者にはある権利と義務が課される。フェルメールが欲しているのはその権利ではないか、と……」

聖女「王立大図書館に隠されし秘密……!? そ、それってまさか……時空が歪んで禁じられたアカシャ大図書館への――」

リュアン「ちょ、聖女さん! それはトンデモ本のトンデモ説ですよ!」

ティナ「……」

イリス「えっ母さん……!? そこで黙らないでよ!?」

ティナ「いや……すまない。詳しいことはクロノス王子に直接聞いて欲しい。私が流布して良い話ではない」

聖女「ど、どうしましょう……!! あの本が、もし本当だったら……!」ガクブル


 ☆フェルメールと大図書館の秘密についての情報を得ました

 ☆ティナ・プラネットの協力を得られるようになりました

 ◇
695 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 00:23:03.85 ID:/5+SanES0
というわけで本日はここまでとなります

ついに……というほど溜めたわけでもなく明かされるフェルメール氏の正体……。悪名高きロスチャイルドは、この世界でも暗躍に暗躍を重ねるのか。そして大図書館にまつわる恐るべき秘密とは。オリシンを滅ぼす時空の歪みは実在するのか。メイドの姿となって潜入捜査を試みるあかちゃんスライムたちに、フェルメールの魔の手が迫る――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/04(日) 05:15:02.31 ID:Kx0qedg1o
乙です
今年もよろしくおねがいします

保存にはいいよ乾麺、イリスと旅してたときは確かに食べてなかったな
697 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 19:27:19.96 ID:/5+SanES0
乾麺は保存が効くので、聖ヴァレリオ教会では主食とされています。素パスタ以外は子供たちにも概ね好評のようです
世界樹の巻における旅では、描写されていないところではもっぱらカチカチパンや船旅ビスケットなどの保存性が高い食品を食べていたようです。しかし上記食品は人間の味覚ではあまり美味しいと言えないもののため、イリス氏とエバンス氏が毎日美味しく食べられるよういろいろ頑張っていたようです。なおスライムの味覚では美味しいものだったらしく、クロシュ氏はいつも美味しく召し上がっていたようです
698 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 19:27:49.54 ID:/5+SanES0
―オリシン市場

 ワイワイ ガヤガヤ

リュアン「イリスさんのお母さんのお陰で一気に進展しましたね」

イリス「うん……私に何も教えてくれなかったことはちょっと複雑だけどね!」

聖女「それだけイリスさんのことを大切に思っていらっしゃるってことですよ!」

イリス「それもわかるけども!」


 ワイワイ ガヤガヤ

画商のおじさん「良い絵が揃ってますぜ」

絵描きエルフ「似顔絵描いてます〜」

旅行者の少女A「似顔絵ってその場!? めっちゃヤバ!」

旅行者の少女B「プロの職人ワザじゃん! 描いてもらっちゃお!」

 ワイワイ キャッキャ


リュアン「……あ、ここ絵売りマーケットですね……」

聖女「うっ……」

イリス「ん? どうしたんです? 何か嫌な思い出でも……ハッまさか!」

聖女「……あれは良い絵です。価格が何であろうと、あの時私が得た心の動きは決して紛い物ではありません」

イリス「ああー……やっぱり、やられたんですね……」

リュアン「地元じゃ有名だったりするんですか?」

イリス「まあ、それなりに……。この市場ではよくある話らしいです」

リュアン「取り締まったりとかは……?」

イリス「うーん……一応、お互いに合意の上で取引が成立してるわけだから直ちに違法とは言えない……って前に母さんが言ってた」

リュアン「なるほど……」

イリス「でも一定期間以内なら契約を取り消せる制度もあるので、もし間違った買い物をしちゃった時はその旨を伝えれば大丈夫ですよ。どうします?」

聖女「先ほども言いましたが、あの絵を初めて見た時の感動は本物だったのです。なので取り消す必要はありません。懐もそんなに痛くはありませんでしたし……」

リュアン「ですね。一般的な絵ハガキの価格としては高すぎますけど、是が非でも返金して欲しいというほどすごい額でもなかった気がします」

イリス「絶妙な値段設定……」
699 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 19:28:46.27 ID:/5+SanES0

絵売り「……お? あなた方はこの前のお得意様じゃありませんか!」ニコニコ


リュアン「わ……出会ってしまいました」

聖女「せ、先日はどうも……」

絵売り「こちらこそどうもどうも。またお買い求めにいらっしゃったので?」

リュアン「いいえ……たまたま通りかかっただけです」

絵売り「そうですか……。エイの絵を描いたのですが……」

 エイが泳いでいる絵ハガキ「」キラキラ

聖女「!!」

リュアン「エイの……!?」

絵売り「エイの絵を欲しがっていたあの少女は……今日はご一緒ではないのですね。本当に残念だなあ。あの子に見せてあげたかったのですが……」

聖女「う、うぅ……」

リュアン「聖女さん乗っちゃだめですよ! ああいう話術で聖女さんの良心に付け込もうとしているんです!」

聖女「わ、わかっています。わかっているのですが……」

 ハガキから飛び出して宙を泳ぐエイ「」バシャァン―スイスイ―

イリス「こ、これは……確かに、目を奪われるかも……!」

絵売り「フフフ、こんな素敵な絵ハガキ他じゃ滅多にお目にかかれませんよ? エイは普段描かないので、この一枚が売れちゃったらしばらく在庫なしになっちゃうんですよねぇ〜」

聖女「うぅぅ……!」


↓1コンマ
01-30 買ってしまった……
31-60 自分で描きます!!
61-90 実は預かってるものが
91-00 ???
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/04(日) 19:29:48.92 ID:jumv5hvu0
701 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 21:17:53.29 ID:/5+SanES0
 キラッ
  コロン―

聖女「――絵筆はありますか?」

絵売り「え? ああ、ありますけど……」

聖女「お借りしても良いですか?」

絵売り「まあそれくらいなら……」

聖女「では少々お借り致します」スッ

 絵筆「」スッ
 キャンバス「」ポン

 シャシャシャシャシャッ
  カキカキカキカキカキカキ

絵売り「!?」

リュアン「えっ……!? 聖女さん、急に一体……!?」

イリス「こ、このスピード……クロシュちゃんみたいだ……!?」

 シャシャシャシャシャッ
  カキカキカキカキカキカキ
   ポン!!!!

 灼熱を泳ぐ溶岩エイの絵画「」メラメラ―

絵描き「な……ななっ……!」

リュアン「こ、この臨場感……飛び出しこそしないですけど……本当に燃え盛っているかのようです!」

イリス「聖女さん……こんなに絵が上手だったんですか……!?」

聖女「……はっ!? あ……ええと……」

 灼熱を泳ぐ溶岩エイの絵画「」メラメラ

聖女「……た、たまたまです。たまたま……」

リュアン「たまたまでこんなに描けるんですか!?」

絵売り「あんた……どこで絵を習ったの?」

聖女「半年ほど前は芸術都市に滞在していたので……」

 くすんだ白い賽「」コロン…

 ☆聖女が???を1獲得しました

 ◆
702 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 21:20:13.59 ID:/5+SanES0
―メロウドの離宮

メイドクロシュ「!」ポン!

メイドフメイ「……」ポン

メロウド「よし、似合ってるぞ!」

クーフィア「似合ってるけど……ちょっと幼すぎないかな……?」

メロウド「魔族と言えば問題なかろう。実際スライムは魔族のようなものだろう?」

メイドクロシュ「そうなの?」

メイドフメイ「そうなの?」

妖精「……まあ、そもそも魔族って括り自体がものすごく雑な分類でもあるから……スライムも含むって言えば含まれると思う。たぶん」

メイドフメイ「ふうん」

メイドクロシュ「そうなんだ」

メロウド「では本日は、臨時メイドのフリをしつつフェルメールの身辺調査にあたってくれ。もちろん危険を感じた場合は速やかに退散すること。良いね?」

メイドクロシュ「ん!」

メイドフメイ「ん」

メロウド「では頼んだぞ」

 *

―オリシン王宮 浴室

 立派な浴場「」ドン!

サキ「ではここの掃除をお願いします」

メイドフメイ「……フリをしつつフェルメールの調査をするんじゃないの?」

サキ「フリにも最低限の中身が必要です。上辺だけでは見抜かれます」

メイドクロシュ「そうなんだ……」

妖精「ま、この子たちの監督は任せてよ。掃除は妖精の得意分野でもあるから」

サキ「わかりました。では後ほど確認に参りますので」スタスタ



メイドフメイ「……掃除、めんどう……」

妖精「文句言わないの! メイドの仕事をしっかりこなせばそれだけバレにくくなるってことでもあるんだからね」

メイドクロシュ「ん!」

妖精「よし、じゃあモップを持って。まずはタイルの掃除から――」


↓1コンマ
01-60 普通
61-90 掃除上手
91-00 森スライムの掃除テクニック
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/04(日) 21:21:46.22 ID:a7ByXi+tO
ろしゅ
704 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 22:36:40.33 ID:/5+SanES0
メイドクロシュ「んしょ、んしょ」ゴシゴシ

メイドフメイ「汚れって熱で殺菌消毒できるんだよね? それなら――」チリッ

妖精「わあああ!!! やめなさい、ここのタイルに穴を空ける気!?」アタフタ

 ◇

 そこそこ綺麗になった大浴場「」ピカピカ

妖精「はあ、はあ……ひとまずこんなもんでいいか……」

メイドフメイ「つかれた……。お風呂入りたい……」グッタリ

メイドスライムクロシュ「〜〜…」デロロ…

妖精「二人とも、掃除にはあんまり得意じゃないの?」

メイドフメイ「……自分の家とか、集落の共用場所とかは、気が付いたら掃除するけど……。そうじゃないとこは、あんまり……」

メイドスライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「なるほど……。スライム類って綺麗好きだけど、自分たちと関わりのない場所を掃除することなんて普通ないもんね」

メイドフメイ「そう……。焼き払っちゃった方が楽……」

 ☆王宮の浴場を並程度に掃除しました

 ◇
705 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 22:37:36.08 ID:/5+SanES0
―王宮

妖精「さて、サキのお墨付きも貰ったことだし――フェルメールの調査に行こう」

メイドフメイ「ん」

妖精「私たちは臨時で雇われたメイドで、今日はフェルメールの私室の掃除を申し出るの。断られても良い。評判通りなら高貴で貞淑なお姫様だから、幼いあなたたちを邪険にしたりはしないはず……少しくらいなら話もできるかもしれない。いいね?」

メイドクロシュ「ん!」

妖精「よし、じゃあ行くよ!」

 *

メイドクロシュ「……」トコトコ

 フェルメールの私室の扉「」コンコン

「はぁい、どちら様かしら?」

妖精「臨時メイドの妖精です」

メイドフメイ「臨時メイドのフメイ、です」

メイドクロシュ「えと……りんじメイドの、クロシュ、です。えと、おそうじは……」

「なんですって!?」

 タタタッ ガチャッ!

金髪ロングの小さなお姫様→フェルメール「その御姿……本物の、導師クロシュちゃん……!!?」

メイドクロシュ「ほえ……?」

メイドフメイ「?」

妖精(……あ、あれ? なんだこの反応……)

フェルメール「どうぞどうぞ、お上がりくださいませ! クロシュちゃんのことも、そのお友達のフメイちゃんと妖精さんのことも、聞き及んでおりますのよ! ささ、早く早く!」

メイドクロシュ「う、うん」

メイドフメイ「??」

妖精(罠……か? いや、でも……あの目……本心からの親愛……? 警戒は怠らないでおこう……)

 *
706 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 22:38:42.05 ID:/5+SanES0
―フェルメールの私室

 ポット「」トクトクトク―
 紅茶「」ポン! ホカホカ
 高級焼き菓子「」ポン

メイドクロシュ「!」キラキラ
メイドフメイ「……」キラキラ

妖精(……こいつら、完全にお菓子に目が眩んでる……!)

フェルメール「さぁどうぞどうぞ! 王家肝いりの茶葉と茶菓子ですわ! きっとクロシュちゃんたちのお口にも合いますかと――」

妖精「ま、待った待った! なんで私たちの……というかクロシュのことを知ってるの? そしてなんで私たちはお茶会にご招待されてるの?」

フェルメール「あら……うふふ、申し訳ありません。わたくしとしたことが、気が急いてしまって」

メイドフメイ「食べてもいい?」

フェルメール「ええ、もちろん。食べながらお聞きくださいませ」

メイドフメイ「ん」モグモグ

メイドクロシュ「ん!」モニョモニョ モグモグ

妖精(まあ……クロシュとフメイは毒に強いから、万が一毒だったしても大丈夫だと思うけど……。私は食べないでおこう……)


フェルメール「申し遅れましたわね。わたくしはオリシン王位継承順位第0位にして――真の正しい信徒、デロデロ番号1位――」

妖精「し……真の正しい信徒、デロデロ番号1位……!?」

メイドクロシュ「?」モニョモニョ モグモグ
メイドフメイ「?」モグモグ

フェルメール「ええ! わたくしこそ、クロシュヴィアちゃんに最も信頼されし敬虔なる徒――フェルメール・ド・オリシンですわ!」

メイドクロシュ「!」モグモグ

妖精「クロシュヴィアに……最も信頼されし……!?」

フェルメール「いかにも、でしてよ?」

メイドクロシュ「わ……!」モグモグ

メイドフメイ「そうなんだ」モグモグ
707 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 22:39:39.07 ID:/5+SanES0
フェルメール「ふふ、すごいでしょう? デロデロ番号順で言えば、わたくしはクロシュちゃんよりも上ということですの!」

メイドクロシュ「わわ……!」モグモグ

妖精「そ、そうなんだ……。それで……クロシュがクロシュヴィアの友達だから、招待してくれたってことでいいの?」

フェルメール「ですわ! フメイちゃんと妖精さんのこともクロシュヴィアちゃんから聞かせてもらったんですのよ」

メイドフメイ「ふうん」モグモグ

フェルメール「そして――あなたたちが、クロシュヴィアちゃんを止めようとしていることも――ね?」

メイドクロシュ「!」モニャッ

メイドフメイ「……」チリッ…

妖精「くっ……!」

フェルメール「ああ、おやめくださいまし! わたくし、ここでクロシュちゃんたちと事を構えたいわけではありませんの!」アタフタ

メイドクロシュ「ほえ……?」

フェルメール「確かにあなたたちは、わたくしの愛するクロシュヴィアちゃんを邪魔する敵ですわ。けれども同時に、クロシュヴィアちゃんにとって大切な友達でもありますの。そんな大切な方々を、目的の為だからと無下に排除するような美しくない真似、わたくしにはできませんわ」

メイドフメイ「?」

フェルメール「ここは矛を納めて、今一度クロシュヴィアちゃんと共に歩むことをお考えになられませんこと? だって、その方がしあわせで楽しい未来になりますわ! クロシュちゃんとクロシュヴィアちゃんは仲直りできてハッピー、フメイちゃんと妖精さんも一緒にいられてハッピー、わたくしもみなさんとモニョモニョでハッピー! フフ、反論できますこと?」

メイドクロシュ「むむ……」モニョニョ

メイドフメイ「んー……?」

妖精「いや……でもデロデロ化は……」

フェルメール「愚かで無知蒙昧な王族貴族たちによる支配構造など、どこの国でも腐敗し切って久しいではありませんの! 人族など初めからこの星を統べる器ではなかったんですのよ! でもクロシュヴィアちゃんがこの星を支配すれば――きっとこの世界はバラ色に生まれ変わりますわ!! 理解できまして!?」

メイドクロシュ「……?」
メイドフメイ「……?」

妖精(ん……? クロシュヴィアが星を支配……? 星のデロデロ化っていうのも、支配っちゃ支配か……?)

フェルメール「むむ……ご理解いただけませんかしら。わたくし、説明とかプレゼンってあまり得意ではないんですの……。悔しいですわ……」

メイドクロシュ「……フェルメールさんは……なんで、オリシンの王様に……なりたいの……?」

フェルメール「あら? それはもちろん……わたくしが、オリシンのお姫様だからですわ!」

メイドクロシュ「わあ……!」

フェルメール「わたくしがオリシンの女王となれば、クロシュヴィアちゃんをこの国の真の正しい神として崇め奉ることができますの! そうすれば、クロシュヴィアちゃんのデロデロ計画が一歩前進しますわ!」

メイドフメイ「そうなの?」

フェルメール「そうなんですの!」

妖精(なんだ、この違和感……? クロシュヴィアのデロデロ化と噛み合っていないような……)


まだ少しお話できそう……
↓1〜2選択
1.王位継承争いについて
2.デロデロについて
0.自由安価(できないことはできない)
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/04(日) 22:43:22.01 ID:Aw5pv3Y20
0デロデロにされた人たちってどれだけいるか把握してる?
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/04(日) 22:47:05.36 ID:x/70zRYLO
0取り敢えず自分の方がクロシュヴィアちゃんのこともっと好きと張り合いデロデロする
710 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 23:15:37.40 ID:/5+SanES0
妖精「……あ、そうだ。フェルメールって、昨今のデロデロ化でどれくらいの人や生き物がデロデロ化したかは把握してる?」

フェルメール「全ては存じ上げませんわ。クロシュヴィアちゃんの深遠なるご計画ですもの……。ただ……その……わたくし、一つだけ、遺憾なことがありまして……」

メイドクロシュ「いかん……?」

フェルメール「……かわいいスライムちゃんたちが……みな溶けてしまいましたの!!!! クロシュヴィアちゃんの壮大なる計画の一つであって、死んでしまったわけではないことはわかっておりますわ!! ですが、ですが……わたくし、どうしたら良いんですの……!!?!? いつになったら溶けたスライムちゃんたちは元に戻るんですの!!?!? クロシュヴィアちゃんは何も教えてくれませんのよ!!!!」

妖精(……やっぱりだ! フェルメールのやつ、デロデロ化が星を丸ごと溶かす計画だって知らないんだ! 溶けたスライムたちもいつか元に戻るものだと思ってる……! クロシュヴィアの計画を誤解しているのか、それとも全容を知らされていないのか……。まあどっちでもいいか……)


メイドクロシュ「……わたしが……みんな、元に、戻す……!!」

フェルメール「はい……? クロシュちゃんが、ですの?」

メイドクロシュ「うん……! わたしが、クロシュヴィアちゃんの、しりぬぐい……する……!!」

フェルメール「!!!?!??!? く、クロシュヴィアちゃんの……尻拭いですって……!!?!? そ、そんな、いくら親友のクロシュちゃんでも、やって良いことと悪いことがありましてよ……!!?!?」

メイドクロシュ「じゃあ……わたし、デロデロ番号……ぜろ番!!!!」ドン!!!!

フェルメール「なっ……!!!? わ、わたくしの上を行こうとでも言うんですの!?!!??!」

メイドクロシュ「!」ドヤッ

フェルメール「ではわたくしはマイナス1番ですわ!!!!」ドン!!!!

メイドクロシュ「!!」ガーン!!

フェルメール「いくらクロシュちゃんがクロシュヴィアちゃんの親友でも、お傍でお仕え申し上げているのはこのわたくしですわ! 越えられない壁というものがありましてよ!!」

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

フェルメール「オーッホッホッホ! デロデロになったクロシュちゃんもかわいいですわね。よしよし、わたくしの次にクロシュヴィアちゃんが好きということで許して差し上げましょう」ナデナデ

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…


妖精「何を張り合ってるんだ……」

メイドフメイ「ふふ。クロシュを一番好きなのはフメイだし、クロシュが一番好きなのもフメイ」

妖精「こっちはこっちでなんか勝ち誇ってる……」

 ☆フェルメール王女と接触しました

 ◆
711 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 23:16:36.75 ID:/5+SanES0
というわけで本日はここまで

メイドの姿となってフェルメールと接触を図り、その真意を探るクロシュ一行。そして知らされる、フェルメールとクロシュヴィアの関係。王位継承順位0位にしてデロデロ番号1位。オリシンの全てを真の正しい神たるクロシュヴィアに捧ぐべく、フェルメールは暗躍するのだという。その遠大なる計画に、あかちゃんスライムたちは立ち向かうことができるのか――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/04(日) 23:38:40.66 ID:EqJ4gO0FO

デロデロ番号ってなんだろうね
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/05(月) 01:16:44.40 ID:uJFrQug6o
おつ
聖女さんが何かを獲得した…元の力の片鱗かしら
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/05(月) 02:03:21.18 ID:qwa5pOtiO

フェルメールさんギャグっぽい雰囲気だけど前国王洗脳とかやってることはかなりエグい侵略行為なんだよな
715 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 15:38:31.10 ID:wc/igGtK0
デロデロ番号とは何なのか――それについては、元デロデロ信徒であるリュアンちゃんもよく知らないそうです。今のところ、デロデロ番号を公言している人物にはフェルメール氏とクロシュ氏の2人が確認されています。フェルメール氏は当初1番を名乗っていましたが、現在は−1番に変動したそうです。なおクロシュ氏は0番のようです

聖女氏は何らかのズルをした疑いがあります。恐らくそれは元々持っていた力と同じものですが、かつてのように自在に使いこなせるわけではないようです。今後どれほどがんばっても昔のように使い放題になることはたぶんないかと思いますが、上手くやれば旅の一助くらいにはなるかもしれません。期待はしないでおくのが良いでしょう

フェルメール氏はクロシュヴィアちゃんやスライム類の生き物が大好きなので、クロシュさんやフメイちゃんに対してはとてもフレンドリーで優しい対応をしてくれたように見えます。しかしフェルメール氏は実際恐ろしい侵略者でもあります。油断せず気を付けて注視に注視を重ねていくのが良いでしょう
716 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 15:39:08.89 ID:wc/igGtK0
―夕方
 メロウドの離宮

クロシュ「ただいま……!」

フメイ「ただいま……」

クーフィア「あ、おかえりなさい」

メロウド「どうであった?」

妖精「あー、ええと……」

クロシュ「フェルメールさん……いい人……!」モニョッ!

メロウド「!?」

フメイ「言うほど悪いやつじゃない……と思う」

メロウド「!!?」

妖精「ごめん、お菓子貰って懐柔されちゃった……」

 お菓子の入った紙袋「」ポン

メロウド「なんと……」

クーフィア「フェルメールちゃん……」

妖精「でもいろいろ話は聞けたよ。クロシュとフメイのことは後でなんとかしとくから安心して。私は懐柔されてないから」

メロウド「う、うむ。では早速知り得た情報を聞かせてもらおうか――」


イリス「ただいま〜」

聖女「ただいま戻りました」

リュアン「た、ただいま……王子様の離宮にただいまなんて不敬ではないでしょうか……?」

イリス「はっ!? す、すみませんついうっかり!」

聖女「も、申し訳ありません!」


メロウド「はは、気にするな! 見たところそちらもいろいろ情報を掴んできたと見える。互いに情報共有といこう!」

 *

メロウド「なんと……クロノス兄さんは既にフェルメールの尾を掴んでいたのか……!?」

イリス「はい……。ええと……最近戦術顧問として王宮入りした傭兵が、実はクロノス王子が雇った密偵だったらしく。うちの母なんですけど……」

クーフィア「イリスさんの……お母様!?」

イリス「ま、まあその辺りのことはおいおい……」

妖精「でもいろいろ繋がって来たね。フェルメールはロスチャイルドの命令か何かでオリシン王族に成りすましたけれど、途中でデロデロ教……というかクロシュヴィアに鞍替えした。そして今はクロシュヴィアの命令……かはわからないけれど、クロシュヴィアの益になると考えてオリシン乗っ取りを押し進めているみたい」

メロウド「ふむ……わかった。どうやら事はかなり深刻なようだな。不審人物とは思っていたが……まさか完全に我が国オリシンと何の縁もゆかりも無い者だったとは……」

クーフィア「そ、そんな……」

メロウド「強力な心魔法の使い手だとわかっていた以上、その可能性は十分にあった。ただ、それでも……できれば前国王の縁者……僕たちのきょうだいであって欲しかったというのが、率直な思いだ。王位を懸けて相争う者としては」

クーフィア「……」

メロウド「ひとまず僕は、クロノス兄さんと話をしてみる。手先の諸君もできることを進めてくれ」

妖精「できること……適当な命令だなあ」

メロウド「ははっ、すまない。休んでいてくれてもいいし、僕と共にクロノス兄さんとの話し合いに来てくれても良い。メモル大図書館跡地の調査に向かうのも良いだろう。高度な柔軟性を保ちつつ臨機応変に動いてくれたまえ」

妖精「わかった」


クロシュ「……」

フメイ「……フェルメールのやつ……やっつけちゃうの?」

メロウド「……どうだろうな。罪状としては外患誘致……いや国家転覆が相当とすると、極刑が下される可能性は非常に高い。ただ、民や貴族のほとんどが彼女を王位継承者だと信じている現状では今すぐにどうこうするのは難しいだろう。とりあえず兄さんと話し合って……穏便に済ませられそうならそうするさ」

クーフィア「……」

 ◆
717 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 15:39:34.81 ID:wc/igGtK0
―オリシン王国 滞在6日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖・改  盾:         飾:虹晶の耳飾り
武:ブラッドランス  防:賢者のローブ   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  
光属性の中級魔導書
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[13/16] 防御[00/09]
・リュアン 近接[00/04] 魔法[04/07] 防御[00/04]
・聖女   近接[00/03] 魔法[04/07] 防御[00/04] ?[1/?]
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:メロウドの離宮、未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
718 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 15:40:47.61 ID:wc/igGtK0
―朝
 シュヴィーの避難所

 灼熱を泳ぐ溶岩エイの絵画「」メラメラ

フメイ「わぁぁ……!!」キラキラ
スライムシュヴィー「あつあつです〜!!」モニョニョ
スライムクロシュ「〜〜!!」モニョニョ
野良スライム「〜〜!」モニョニョ
レッサースライム「〜〜!」モニョニョ


妖精「……!? あのすごい溶岩エイの絵は……!?」

リュアン「聖女さんが昨日描いたんです! 絵筆を握ったら、鬼気迫る雰囲気で……!」

妖精「ええ、聖女が!?」

聖女「た、たまたまです! たまたま……」

妖精「……もしかして、なんかズルした?」

聖女「………し、したかも」

 *

イリス「今日はどうする?」

妖精「メロウド王子がクロノス王子と緊急の会合を行う予定があるんだよね。私たちがそれに参加するかどうかは任意だけど」

リュアン「一応、参加しておいた方が良いのでしょうか……?」

妖精「クロノス王子とちゃんと会って話せる機会と考えれば、けっこう貴重かも。まあメロウド王子の手先っていうコネがあるから今後も会う機会はあるかもしれないけど」

聖女「……なんとなくですけれど……この話し合いに参加しなくても取り返しが付かなくなる運命とかはない気がします。でも行けばクロノス王子様とも会えますし、損をすることもないんじゃないかなあ、と」

イリス「他にできることは……図書館跡地の探索準備とか、装備品の調達とか? 急ぎの用事はないけれど、やっておきたいことはけっこうあるよね」

妖精「うん。ひとまず今日は――」


オリシン首都滞在6日目
↓1〜3 自由安価 何をする?
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 15:41:22.41 ID:U8taKK2h0
イリス、フラナの夢を見る
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 15:44:39.54 ID:rXA0IngFO
メイド達から情報収集
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 15:46:26.97 ID:U0CwnpJyO
取り敢えず大図書館の奥深くに散歩に行く
722 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 17:38:01.45 ID:wc/igGtK0
イリス「……と言っておいてごめんだけど、ちょっと寝て来て良い? 昨日遅くまで母さんと話してて……」

妖精「あ、うん。シュヴィーが良ければ」

シュヴィー「もちろん良いです! どれくらいお眠りになられますか?」

イリス「お昼前くらいまで……いいかな?」

シュヴィー「かしこまりました!」

 ◆

―???

 空に浮かぶ白い光「」ユラユラ

 地上に瞬く無数の光「」チカチカ


イリス(これは……この星を流れる命の表象……?)

イリス(私が夢を見ているのか……星の夢に私が入り込んだのか……)

イリス(空に浮かんでいるあの白い光は……何だろう……?)


イリス(……ん?)


 遠くに見える小さな光『』


イリス(あの光……もしかして)

 *

眠るフラナの輪郭をした光『……』スヤスヤ


イリス(やっぱりだ! この光は……フラナ先生の……!)

眠るフラナの輪郭をした光『……』スヤスヤ

イリス(………フラナ先生……眠っている……安らかな寝顔だ……)

眠るフラナの輪郭をした光『……』スヤスヤ

イリス(……!)

眠る魔族国スライム『……』スヤスヤ
眠る魔族の子供『……』スヤスヤ

イリス(この子たち……もしかして、クロシュちゃんが言ってた子たちかも……!)

イリス(……私は面識がないけれど……もし本当にその子たちだったら、やっぱり、きっとここは―――)

 ◆

―シュヴィーの避難所 人間用寝室

イリス「はっ!」パチッ

イリス「………」

イリス「……何か大事な夢を見ていたような……」

 コンコン

シュヴィー『イリス様、お起きになられましたか?』

イリス「あっ、うん! もう起きるよ!」

シュヴィー『かしこまりました。紅茶をご用意致しますので、ゆっくりリビングの方へいらしてくださいませ』

イリス「うん、ありがとう!」

 ◆
723 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 17:39:30.27 ID:wc/igGtK0
―メロウドの離宮

メロウド「もし今日話し合いに来ないならメイドたちから情報収集しておいてくれないか?」

妖精「え、メイドから? 何の情報を?」

メロウド「っと、もうこんな時間か! すまないが後は頼んだ!」シュタッ


妖精「ええ……」

聖女「メイドさんたちから……何の情報を収集すれば良いんでしょう……」

 *

―オリシン王宮

若いメイドたち「」キャピキャピ


隠れる聖女「いますよ……メイドさんたちが」コソコソ

隠れる妖精「いるね……」

隠れる聖女「それで……何を聞けば良いんでしょうか」

隠れる妖精「さあ……。わかんないし帰る?」

隠れる聖女「いえ……ここまで来て帰るというのも。話し合いの席に行かなかった以上、それに釣り合う程度の成果は上げないと……」

隠れる妖精「う、うん……まあそうだね」

隠れる聖女「まず……王族の方々についてのお話は、御本人様たちから聞いた方が早いですよね」

隠れる妖精「そうだね」

隠れる聖女「フェルメール王女の素行については……」

隠れる妖精「今さらメイドから聞く必要がなさすぎる」

隠れる聖女「ですよね……。後は……他の貴族の方々とか、メイドさんたちから見た最近の王宮について、とか……くらいですかね」

隠れる妖精「まあ、そんな感じになるかなあ……。とりあえず聞くだけ聞いてみようか」


↓1 情報収集
01-10 デロデロ思想が流行っているらしい
11-50 フェルメールはメイドにも人気らしい
51-90 貴族は概ね二分されているらしい
91-00 先日の見習い幼女メイドが貴族に人気らしい
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 17:49:21.93 ID:NcQKhHH/O
725 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 18:08:30.62 ID:wc/igGtK0
メイドA「お貴族様たちの最近の様子、ですか?」

妖精「うん。半分くらいはフェルメールにお熱って噂を聞いたんだけど」

メイドA「あ〜! その方たちなら今は別の子に夢中かもです〜」

聖女「別の子……?」

メイドA「昨日メロウド様直属の魔族の子?たちがメイド見習いをやったらしくて〜。その子たちがすっごいカワイイだったって評判で、フェルメール様にお熱だったおじさまたちは今はその子たちに夢中みたいなんです〜」

妖精「ええ……」

聖女「そ、そうなんですか……」

メイドA「でもその子たちのメイド体験は昨日だけだったみたいです〜……。メロウド様は王族以外の貴族とはあんまり関わらない感じの人なのでちょっと皆さんお困りですねえ〜」

妖精「なるほど……」

メイドA「メロウド様ってクールでイケメンだからけっこうこっちでは人気だったんですけど、ロリコンさんなんですかねぇ〜」

聖女「違うと思います……」

 *

聖女「……クロシュちゃんとフメイちゃんが人気、ということがわかりましたね……」

妖精「うん。でもこれってけっこう使えるかも」

聖女「えっ? 一体どういうことです?」

妖精「クロシュとフメイに王宮メイドとして働いて欲しければメロウドを王に推薦しろ、みたいな話にさ」

聖女「な、なるほど……。でもクロシュちゃんとフメイちゃんがやだって言ったらどうするんです?」

妖精「……まあ、馬鹿正直に今言ったみたいな話をする必要はないんだ。なんかそれっぽく、貴族連中にクロシュとフメイを見せびらかして人気を煽れれば……その上司であるメロウドの地位も上がるでしょ」

聖女「大体わかりました……。ちょっとクロシュちゃんとフメイちゃんが心配になる手なのであんまり使いたくないですけど……」

妖精「まあ……その辺りは私たちがちゃんと監督すれば……」

 ☆メイドクロシュとメイドフメイの貴族評価がものすごく高いことが判明しました

 ◇
726 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 19:14:43.20 ID:wc/igGtK0
―王立大図書館

 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!

フメイ「ここのずっと奥に、歪んだ迷宮図書館が広がってるって……あの嘘つきの本に書いてあった……」

クロシュ「わ……!?」

フメイ「でも、嘘つきの本だから……嘘なんだって……」

クロシュ「そうなんだ……」

リュアン「うん……嘘つきの本だから、信じちゃだめだよ。風評被害になっちゃうもの」

フメイ「……でも……本当に嘘かどうかは……確かめてみないと、わかんない」

リュアン「!?」

クロシュ「わ……!」

フメイ「フメイたちで……確かめよ……!」

クロシュ「ん……!」

リュアン「だ、だめだってば……! 奥の方は関係者以外立ち入り禁止なの……!」

フメイ「じゃあ……リュアンは、ここ、残る……?」

リュアン「え……」

フメイ「リュアン……弱いから、その方がいいかも」

リュアン「むむっ……! た、確かに私は、弱くなったクロシュちゃんやフメイちゃんよりも弱いけどっ……!! 二人より、判断力があるし……逃げ足も、速いもん!」

クロシュ「わ……!」

フメイ「じゃあ、来る?」

リュアン「……うん! フメイちゃんが大火事起こしちゃったら、困るもん!」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「決まり……! じゃあ、三人でいこ……!」

リュアン(……の、乗せられちゃった感もあるけど……この二人だけじゃちょっと心配なのも本当だし、一緒に行って見ててあげなきゃ……!)


↓1コンマ
01-05 ???
06-20 迷ってしまった……
21-35 つまみだされた……
36-50 気が付いたら入口に戻ってきていた
51-65 時空の歪みだ!
66-80 クロノス王子だ!
81-95 黒いもやもや?
96-00 ???
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 19:21:28.64 ID:YD7K4Romo
さて
728 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 20:31:07.67 ID:wc/igGtK0
 立ち入り禁止の柵「」

スライムクロシュ「」コソコソ
フメイ「」コソコソ
リュアン「」コソコソ


見張り「ん? 今何か……」


分体ちびスライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ!

見張り「なんだスライムか。こら、ここは立ち入り禁止なんだぞ。外で遊びなさい」

 *

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョニョ

フメイ「クロシュの分体釣り作戦……!」

リュアン「うぅ……成功しちゃった……」

フメイ「気付かれる前に奥いこ……!」

 *
729 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 20:35:06.75 ID:wc/igGtK0
―オリシン王立大図書館 禁止区域

  オォォォォォォ――…

クロシュ「……」トコトコ

リュアン「……暗い……空気も、なんだか……」トコトコ

フメイ「……寒い? 火、付ける……?」トコトコ

リュアン「……フメイちゃんの火だと、万が一本棚に引火したら大変だから……私の光魔法で――」

 光「」パッ

 古びた本棚「」 古びた本棚「」
 古びた本棚「」 古びた本棚「」
 古びた本棚「」 古びた本棚「」
 古びた本棚「」 古びた本棚「」
 古びた本棚「」 古びた本棚「」
 古びた本棚「」 古びた本棚「」
 古びた本棚「」 古びた本棚「」
 古びた本棚「」 古びた本棚「」

クロシュ「わっ……!」

フメイ「本棚……古い……」

リュアン「……どこまで続いてるんだろう。向こうまで、光が届かな……ひっ!?」

 本棚に寄りかかって事切れている白骨死体「」

クロシュ「!」

フメイ「人間の……骨……?」

 近くに転がっている壊れた虫型の観測機械「」

クロシュ「……これ……テンペスターの、虫の、機械……」

リュアン「えっ……!? そ、それって――」

フメイ「……あの、嘘つき本の……ベテラン記者……!?」

 本棚に寄りかかって事切れている白骨死体「」

リュアン「ま、まさか……あの本に書かれてた、ことって……ほ、本当に……」ガクブル

フメイ「……嘘つきじゃ……なかった……」

クロシュ「……」
730 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 20:35:50.41 ID:wc/igGtK0
リュアン「わ、私たち……帰れるの……?」

クロシュ「……これ、ある……!」スッ

 避難所のドアノブ「」ポン!!

リュアン「あっ! こ、ここでも使えるのかな……?」

クロシュ「………えと……たぶん! シュヴィーちゃん……これ、つかえる……?」

ドアノブ『……!? クロシュちゃん……今どこにいるのですか……!? なんか、ものすごく変なところにいませんか……!?』モニョモニョ

フメイ「通じる……!」

リュアン「は、はい! あの……変なとこに、いるかも……」

ドアノブ『私からそっちに行くね!』モニョニョ

 ドアノブ『』ガチャッ ポン!

スライムシュヴィー「……!!? こ、ここ……時空が……ねじれて……」モニョッ

クロシュ「シュヴィーちゃん!」

スライムシュヴィー「ここにずっといたらまずいです!! 皆さん、急いで私の避難所へ!!」モニャニャ!!

リュアン「は、はい!」

フメイ「あっ……でも、えっと……」チラッ

 本棚に寄りかかって事切れている白骨死体「」
 壊れた虫型の観測機械「」

クロシュ「……」

どうする――
↓1〜 先取2票
1.遺体を持って行く
2.観測機械を持って行く
3.遺体と観測機械を持って行く
4.何も持ち帰らない
0.自由安価(できないことはできない)
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 20:37:46.79 ID:PshlrUJto
3
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 20:38:45.48 ID:NcQKhHH/O
3
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 20:38:48.84 ID:m5Nl/zDoO
2
734 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 21:35:11.45 ID:wc/igGtK0
クロシュ「……持ってこ」

フメイ「!」

リュアン「!」

クロシュ「ここ……暗くて、寒くて……寂しい……」

リュアン「……うん」

フメイ「……ん」

シュヴィー「この人は……?」モニョニョ

リュアン「……わかりません。でも……もし、ご家族の人がいたら……届けてあげたい、です……。その……避難所に、入れても……良いですか……?」

シュヴィー「もちろんです! では急いでお運びしますっ!」モニョッ

 ☆白骨死体と観測機械を持ち出しました

 ◇
735 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 21:35:51.92 ID:wc/igGtK0
―夕方
 シュヴィーの避難所

 噴水「」シャワシャワ


 棺桶に納められた白骨死体「」

聖女「……簡易的にではありますが、浄化と葬送の儀を執り行わせて頂きました」

クロシュ「ありがと……聖女さん……」

フメイ「……ありがと」

リュアン「ありがとう、ございます……」ペコリ

聖女「……あの……この方は、本当に図書館の奥で……?」

シュヴィー「はい……。確かに、あそこは王立図書館と空間的に繋がっているようでした……。でも……えっと、上手く説明できないのですが……ものすごく不安定で……」

妖精「………勝手に図書館奥に不法侵入したことについては後で叱ってやるとして……この遺体、どうすべきか……」

 棺桶に納められた白骨死体「」

聖女「……ほとんどの国では、死体等を発見した場合はその国の治安組織に通報するのが一般的な動きです。オリシンでも、恐らくはそうなっていると思います……。ただ……この遺体の場合、発見場所が……」

イリス「……立入禁止の図書館奥で見つけたとは……言えないよね。でも、そんな時でも遺体を見捨てなかったクロシュちゃんたちの選択には敬意を表するよ、私は……!」

妖精「まあ、うん……。その辺は私も偉いと思うよ」

リュアン「あの……ご家族の方へ、送り届けるというのは……どうでしょうか。きっと、心配しています……」

聖女「ご家族……あの出版社を当たれば、身元がわかるかもしれません」

妖精「ただ、その場合だと無許可で身元不明の遺体を持ち運びすることになる。たぶんそれはこの国でも犯罪だ。バレたら逮捕だよ……。もしかしたら、そのご家族にもそのリスクを背負わせることになるかも」

リュアン「そ、そうなのですか……。ええと、ではどうしたら……」

イリス「……確かあの図書館の管理をしてらっしゃるのはクロノス様だよね。メロウド様に、クロノス様に取り次いでもらえるよう頼んで……クロノス様に直談判するのはどうかな」

リュアン「クロノス王子様に……」

妖精「まあ……話を聞く限りだと、クロノス王子は継承者の中でも一番立派で民思いで寛大だって聞くし、上手くいく可能性はある……。でも図書館奥を閉鎖してるのはオリシン王族で、今現在オリシン王族で最も強い力を持っているのはクロノスだってことも忘れてはいけないと思う」

リュアン「……! も、もしかして……暗部に踏み込んだ愚民として、粛清……!!?」

妖精「……ないとは思うけど、最悪のケースとしてね。聞くところによると王族は図書館について何かを隠していて、その時空の歪んだ領域ってのはどうもそれに関係しているっぽい。慎重に動いて損はないと――」


 ドアの一つ『』コンコンコン!
メロウド『メロウドだ! 入っても良いだろうか、シュヴィー・オードよ!』

シュヴィー「あっ! え、えっとえっと……!! す、少し待ってくだ――」

メロウド『待てない!! 緊急なんだ!!』

 ガチャッ!!

メロウド「皆、やはりここにいたか! クロノス兄さんとの話し合いで――ん?」

 棺桶「」

メロウド「……棺桶!? だ、誰か死んだのか……!!?」

妖精「ち、違うよ。これは、えっと、その……」

聖女「……妖精さん。メロウド王子様になら、話しても大丈夫ではないでしょうか。メロウド王子様は、きっとこれを知っても私たちを悪いようにはしないと思います」

妖精「……そうだね。話すしかないか」

 カクカクシカジカ…

 *
736 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 21:37:09.05 ID:wc/igGtK0

メロウド「図書館の奥に侵入して、遺体と機械を持ち帰った……だと……!?」

リュアン「ご、ごめんなさい……」ペコリ
フメイ「ごめんなさい」ペコ
クロシュ「ごめんなさい……」ペコリ

妖精「その、手先ってことで大目に見てくれると助かるんだけど……」

メロウド「………はあ〜〜……!! いや……よくぞ生きて帰った!!」

クロシュ「ほえ……?」

メロウド「でもあの場で見たことは誰にも他言無用だぞ。それだけは厳守してくれ。でなければ、僕も君たちを見逃せなくなってしまう」

妖精「……あの空間が何なのかは、聞いて良いの?」

メロウド「……」


◯これまでの働きにより+50が加算されます
↓1コンマ
001-100 だめ
101-000 いいよ
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 21:48:55.12 ID:dIkYmjB1O
738 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 22:06:43.76 ID:wc/igGtK0
メロウド「だめだ。クーフィアをこちらに引き込んでくれたことや、フェルメールの素性を暴いた手腕は評価している。だがそれとこれとは話が別……あれは僕たち王族以外の者が立ち入るべき問題じゃない。それは君たち自身の為でもある……命が惜しければ二度とあそこに足を踏み入れるんじゃない」

妖精「……」

メロウド「……フッ、王族らしい高圧的な物言いをしてしまってすまない。だが本当にあれは危険なんだ。今回君たちが無事に生きて帰れたのは奇跡と言っても良い。シュヴィー・オードにはよく感謝するんだぞ」

クロシュ「う、うん。ありがと、シュヴィーちゃん!」

フメイ「……ありがと、シュヴィー」

リュアン「ありがとうございます、シュヴィーさん……!」

シュヴィー「えへへ……皆さんの為なら、いつでも駆けつけます!」



聖女「……あの、そういえばメロウド様は何かお話があってこちらへ来たようですが……」

メロウド「おっと、そうだった! 王位継承審議会の次の開催日が決まったんだ。恐らくその日が最後の審議会になる……つまり次のオリシン王が決まる日だ!」

クロシュ「!」
フメイ「!」
リュアン「!」
聖女「!」
妖精「!」
イリス「!」

メロウド「その日は――」


↓1コンマ
01-60 5日後だ!(残り日数4)
61-90 6日後だ!(残り日数5)
91-00 7日後だ!(残り日数6)
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 22:08:53.33 ID:NcQKhHH/O
740 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 22:54:42.98 ID:wc/igGtK0
メロウド「5日後だ! 各自、それまでにできることをやっておいて頂きたい!」

妖精「5日後……けっこう急だなあ」

メロウド「ははっ、オリシン王宮はいつもこうなのさ。すまないが合わせてくれよ」

聖女「5日後……ということは、それまでに自由に動ける日は明日から4日くらいしかないということですね……」

イリス「うわわ……図書館跡地の調査もまだ手を付けてないのに……!」


メロウド「ああ、それと……その遺体については、僕の方からクロノス兄さんに話して、遺族へ届けるように手配しておくよ。といっても今はいろいろ忙しいから、実際に着手できるのは審議会が終わって余裕ができてからになると思うけど」

リュアン「わかりました……。ありがとうございます」

メロウド「いや……僕たち王族も、あの図書館の奥には入らないんだ。だから、彼の遺体をこうして見つけて遺族へ届けることができたのは紛れもなく君たちの手柄だよ。詳細は話せないけれど、きっとクロノス兄さんも認めてくれると思う」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「……家族……喜ぶ?」

メロウド「……そうだね。喜ぶ……かはわからないけれど、助かるのは確かだと思う」

フメイ「助かる……?」

メロウド「ああ。行方不明の家族が……ようやく見つかって、家に帰れたんだ。助かるよ、心が……きっと……」

フメイ「助かる……」

 ☆王位継承審議会の開催が5日後となりました
  自由行動できる残り日数はあと4日です

 ◆
741 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 22:55:08.69 ID:wc/igGtK0
―オリシン王国 滞在7日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖・改  盾:         飾:虹晶の耳飾り
武:ブラッドランス  防:賢者のローブ   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  
光属性の中級魔導書
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[13/16] 防御[00/09]
・リュアン 近接[00/04] 魔法[04/07] 防御[00/04]
・聖女   近接[00/03] 魔法[04/07] 防御[00/04] ?[1/?]
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:メロウドの離宮、未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
742 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 22:55:41.37 ID:wc/igGtK0
―朝
 シュヴィーの避難所

 噴水「」シャワシャワ

ミネルヴァ「まさかここでの最初の仕事が、白骨化遺体の死後処置だったなんて……」

聖女「ミネルヴァさんがいてくださって助かりました……。私も基本的な術や手順は身につけてるんですが、やはり本職の方に比べると未熟なもので……」

ミネルヴァ「そうなのですか? 同年代の他の聖職者の方々よりはずっと……」

聖女「……そうかもしれません」

ミネルヴァ「………それだけ……多くを、看取ってきたのですね」

 *

イリス「……残り4日……どうしよう!」

妖精「……絶対にやらなきゃならないのは、メモル大図書館跡地の調査。だからもし調査せずに4日目を迎えた場合、その日に必ず調査に向かおう……。万が一審議会がフェルメール勝利で終わったら、調査許可が取り消されるかもしれないし」

リュアン「そ、そうですね……。それじゃあ大図書館跡地が決定事項で……他は何をすれば……?」

妖精「一応メロウド王子の支援は続けておきたい……まあクロノス王子ともちゃんと話せてない段階だから、なんともアレなんだけど……。とりあえずメロウド王子が審議会で有利になれるよう、メロウドの宣伝をしたり、フェルメールの悪評を流布したりとか」

リュアン「あ、悪評を流布……」

イリス「まあ……実際効果が高いからね、風説の流布って……」

妖精「まあとにかくできることをやっていこう!」

 ☆目標が追加されました
 ・メモル図書館跡地の調査
 ・メロウド王子の支援

 ☆努力目標が追加されました
 ・図書館の秘密を探る

オリシン首都滞在7日目。11日目に王位継承審議会が開催されます
↓1〜3 自由安価 何をする?
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 22:57:17.52 ID:U8taKK2h0
サキや避難所組を誘ってお風呂
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 22:57:32.71 ID:N0RWJC5o0
クーフィアが持っている本に興味を持つクロシュ
父親から託された開かずの本ということで、父親との想い出について聞いてみる
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/10(土) 22:59:01.75 ID:3JB/R/clO
王族同士で会食をするということでメイドとして参加するクロシュ達
746 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/10(土) 23:13:36.29 ID:wc/igGtK0
次回はお風呂編、クーフィアちゃんと本について編、王族の会食編です

見習い幼女メイドが人気になったり、図書館奥に不法侵入して白骨死体を持ち帰ったり、メロウド王子様からの信頼をあまり得ていなかったことが判明したりしたクロシュ一行でした
メロウド氏から信頼については微妙なところでしたが、コンマは信頼を得ていないと判断したようです。実際クーフィアちゃんを引き入れるみたいな働きは良い働きでしたが、それ以外は概ね穀潰しだったと思われたのかもしれません。王子様は無慈悲です
残り日数が少ないので、慎重に行動していくのが良いでしょう。あまりに穀潰しすぎるとひどいことになる可能性があります。なおクロシュヴィアちゃんにオリシン国を捧げたい場合はそれも一つの選択かもしれません。全てがデロデロになるのはしあわせなことです

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします

また、次回の更新から通常の連取りとは別に日毎の自由行動安価を連続で取るのを禁止とします(日を跨げばIDが変わるのであまり意味はないかもしれませんが、一応)
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/11(日) 00:36:27.50 ID:xz9rGW7ro
おつ
今日はコンマが振るわなかったか…
残り日数少ないし図書館跡地の探索が急務だな
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/11(日) 05:10:32.08 ID:2BNERsuYo
おつです
穀潰しでも可愛いと言われるだけはある、さすがのメイドさん人気のクロシュちゃん、とフメイちゃん
749 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/11(日) 17:26:20.56 ID:FGPch3oS0
コンマが悪い日もあります。とはいえ今のところ取り返しのつかないことはないので、まだ挽回できる可能性は高いです。今後のクロシュ一行の活躍次第と言えるでしょう
図書館跡地の探索は重要な仕事の一つです。後回しにしても10日目には確定で向かうことになりますが、その場合その日の他の出来事には首を突っ込めなくなるかもしれません。宿題は早めに済ませておくのが良いと言われています

クロシュさんはかつてかわいいだけの穀潰しという汚名を着せられていましたが、それは前回の旅でまあまあ挽回できたと思われています。しかし今回の旅では前よりもやや緊張感が欠けており、弱体化したのも相まって穀潰し路線に回帰してしまっていると言えなくもないかもしれません。とはいえクロシュさんはあかちゃんスライムなので、あまり厳しく言うのもどうかという意見もあります
そしてクロシュ氏とフメイちゃんのメイド姿は、貴族の方々や本職メイドさんたちに人気が出てしまったようです。オリシン王宮には童女趣味の方々の方が多いのかもしれません
750 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/11(日) 17:34:24.56 ID:FGPch3oS0
―シュヴィーの避難所 温泉

 カポーン

スライムクロシュ「〜〜…♪」デロデロ

フメイ「はぁ……」ポカポカ

妖精「ふぅ……」ポカポカ

リュアン「あったまります……」ポカポカ

聖女「大きなお風呂は良いものです……」ポカポカ

イリス「そうですねぇ……」ポカポカ

スライムシュヴィー「お湯加減はどうですか?」モニョモニョ

ミネルヴァ「程よい熱さです。ありがとう、シュヴィーさん」ポカポカ

サキ「良い湯ですね。王宮の浴室にも引けを取りません」ポカポカ

スライムシュヴィー「あの……ところでサキ様、どうして温泉にナイフと拳銃を……?」モニョニョ

サキ「メイドたるもの、いついかなる時も備えておかねばなりません。もちろん防水ですのでご安心を」


イリス「そういえば今回の旅は女の子しかいないんだね」

妖精「ん? 言われてみればそうかも」

クロシュ「そうなの?」

妖精「ほら、エバンスとローガンは普段男湯……もう一方の湯に入ってたでしょ?」

クロシュ「うん」

妖精「でも今回はみんな全員女湯に入ってる。まあ、だから何って話だけど」

クロシュ「そうなんだ……」

リュアン「……クロシュちゃんって、女の子なんだよね?」

クロシュ「うん。たぶん」

妖精「……まあ、厳密に言えばスライムに性別はないんだけど……本人が女の子のつもりなら女の子って言って良いと思う」

クロシュ「わあ……!」

妖精「体感だけど、自分を男の子と思ってるスライムよりも女の子と思ってるスライムの方が多い印象がある。まあ一番多いのは男とも女とも思ってないスライムなんだけどね。他種族と関わらずに生きてる野生のスライムは大体そう」

野良スライム「〜〜♪」デロデロ
レッサースライム「〜〜♪」デロデロ

スライムクロシュ『野良ちゃんたちは……自分のこと、どっち……?』モニョモニョ

野良スライム『ん〜……考えたことないなあ……』モニョモニョ

レッサースライム『ボク、スライムだよ!』モニョニョ!

スライムクロシュ『わあ……!』モニョニョ

妖精「ね」

スライムクロシュ『うん!』モニョッ


リュアン「フメイちゃんは……女の子だよね」

フメイ「たぶん」

クロシュ「うん!」

フメイ「」ツルペタ

リュアン「……」ニコッ

フメイ「?」

リュアン「フメイちゃん……一緒にがんばろうね……!」

フメイ「? うん」

 ☆みんなで親睦を深めました
 ☆温泉効果により明日の終わりまで戦闘コンマに+10が加算されます
751 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/11(日) 17:35:33.12 ID:FGPch3oS0
―メロウドの離宮

 午後の日差し「」ポカポカ
 噴水「」シャワシャワ

ベンチに座って本を読むクーフィア「……」ペラッ ペラッ
 傍らに置かれた大きな本「」


クロシュ「!」

聖女「クーフィア王女様ですね。本を読んでいらっしゃるようですが……」


 傍らに置かれた大きな本「」


聖女「傍らに置かれた……あの大きな本は一体……?」

クロシュ「聞いて、みる……?」

聖女「聞いてみましょう!」


クロシュ「クーフィアさん……こんにちは」

クーフィア「ひょえっ!? あっ……え、えと、クロシュちゃんに、聖女さん……!」

聖女「こんにちは、クーフィア様。あの、少々お時間頂いても構いませんか?」

クーフィア「も、もちろんです! わわ、私なんかで良ければっ……!」

 *

クロシュ「えと……その、おおきい本は……なに、ですか……?」

クーフィア「あっ、この本っ!? えと、こ、これは……その……」

聖女「……あの、単なる興味本位ですから無理に答えて頂かずとも……」

クーフィア「い、いえ、答えられないわけじゃなくって……! その、これは、ですね……」

 傍らに置かれた大きな本「」

クーフィア「ち、父の……あっ、ぜ、前国王のっ……形見、なんです……」

聖女「……!!」

クロシュ「かたみ……?」

聖女「……申し訳ありません。事情を知らず」

クーフィア「あ、う、ううん! 聞いていいって、言ったの、私ですから……! えっと、形見っていうのはね……亡くなった人の……残した、もの、というか……」

クロシュ「……!!」

クーフィア「あ、あの、でも、私、大丈夫なので! その……つらく、ありませんからっ……!」

聖女「………もし、良かったら……お父様のこと、お伺いしてもよろしいですか?」

クーフィア「えっ……!?」

クロシュ「わたしも……知りたい……。前の……王様のこと……」

クーフィア「……わ、わかりました。私の、話で良ければ……」

 *
752 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/11(日) 17:35:59.29 ID:FGPch3oS0

クーフィア「お父様との思い出は……実は、そんなに多くないんです。国王としてのお仕事でいつもご多忙で……私の面倒を見てくれたのは、ほとんどクロノスお兄ちゃんと乳母たちと、時々メロウドお兄ちゃんでした」

クロシュ「メロウドさんも……そんなこと、言ってた……」

クーフィア「うん……。でも……お父様は、私たちのことを完全に放置してたわけでもなくって……。時々会いに来てくれて、市井で一番人気だっていうお菓子とかも、よく買ってきてくださったんです」

聖女「わあ……。良きお父様であろうと務めていらっしゃったのですね」

クーフィア「……きっと、そうだったんだと、思います……。でも、数年前から持病が悪化して……国政はほとんどクロノスお兄ちゃんに任せるようになって、お父様自身は隠居なさったんです。ただ、オリシン王国は……少し特殊な事情があって、すぐに王位をクロノスお兄ちゃんに譲るってわけにはいかず……。そんな折に、お父様を頼ってフェルメールちゃんが王宮を訪れた………という記憶があるのですが……。これも、フェルメールちゃんに植え付けられたものなのでしょうか……」

聖女「……今はまだ、その辺りのことははっきりしていません。ですがきっと、クロノス様やメロウド様が全てを詳らかにするかと思います」

クーフィア「そ、そうですね……。それで……お父様は、フェルメールちゃんを重用するよう貴族たちやお兄ちゃんに言いつけたり、私にも仲良くしてあげるように言ったり……フェルメールちゃんをとても気遣ってらっしゃいました。フェルメールちゃんも病に伏せるお父様のもとへ看病の為にと足繁く通ってらっしゃったので、お父様が大切にしようと思うのも当然と思ったのです」

聖女「そうだったのですね……」

クロシュ「……」

クーフィア「フェルメールちゃんのことは……今でもよくわかってないのですが……。もし、そういったお父様への献身も、何もかもが国を盗る為の嘘っぱちだったとしたら……私、とても悲しいです……。でも……例え嘘っぱちでも……彼女が、病に伏せていたお父様の心の拠り所となってくれていたのなら……私には、彼女を非難する資格なんてないのかもしれません……」

聖女「………」

クーフィア「私は……こんな、見た目で、性格だから……可愛げも、あんまりないし……。王女としての責務やお稽古事の忙しさを言い訳に、お見舞いにもあまり行きませんでした……。そんな私なんかに、どうしてお父様は、この本をお託しになったのか……今でも、わからないんです……」

 傍らに置かれた大きな本「」

クロシュ「……何が、書いてあるの……?」

クーフィア「……開かないんです。この本……」

聖女「えっ開かないのですか?」

クーフィア「はい……。この本、お父様ご自身が執筆なさったもののようなのですが……特別な封印がかけられているのか、開かないんです……。だから……やっぱり、私なんかが持つべきものではない気がします……」

聖女「………前国王様は、これをお託しになる際に何と?」

クーフィア「……きょうだいで、力を合わせ……困難を乗り越えよ……と……」

クロシュ「……」

クーフィア「……でも……私には、どうすれば良いのかわかりません……。これをお渡しになったときのお父様にとっては、フェルメールちゃんも間違いなくきょうだいの一人だったはずで……。でも彼女の正体は国盗りを目論む簒奪者で……今はクロノスお兄ちゃんたちと敵対してる……」

聖女「……」

クロシュ「……」


クロシュ(フェルメールさん……悪い人だけど……悪い人じゃ、ない……?)

クロシュ(お菓子も、くれた……)

クロシュ(むむ……)

 ☆クーフィアと本についてのお話を聞きました

 ◆
753 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/11(日) 19:19:31.48 ID:FGPch3oS0
―夜
 オリシン王宮


 豪勢な料理の数々「」ドン!


豪華な儀礼服に身を包んだ長身黒髪男→クロノス「よくぞ集まってくれた! 我が愛しのきょうだいたちよ!」バッ


席に着いているメロウド「……」ジッ

席に着いているクーフィア「……」ウツムキ


立って一礼するフェルメール「この度はお招き頂き、誠に恐悦至極の至りですわ。クロノス・ローレリアス・オリシン殿下」ペコリ


クロノス「はっはっは! そう他人行儀に振る舞う必要はないぞ、フェルメール。君も我らきょうだいの一員なのだから」

フェルメール「親しき仲にも礼儀あり、ですわ」ニコニコ

クロノス「ははっ、わかった。君の意思を尊重しよう!」


控えるクロシュ「……」

控えるフメイ「……」

控える妖精(……あの大きな男が第一王子のクロノス……! そして――)


フェルメール「うふふ……」ニコニコ


控える妖精(フェルメールの雰囲気……私たちと話してた時とは明らかに違う……!)


フェルメール「メロウド殿下、少々お聞きしても?」

メロウド「ふむ、何かな?」

フェルメール「そちらに控えている子たちは、メロウド殿下直属の新任メイドさんですの?」

メロウド「いかにも。専属メイドというわけではないのだけれど、縁あって僕が雇っているんだ。ヘッドハンティングはやめてくれよ?」

フェルメール「ええ、もちろん。そのような無粋な真似は致しません。メロウド殿下も良いご趣味をしてらっしゃると思っただけのことですわ」

メロウド「趣味ってわけではないんだが……。フェルメールはああいう子たちが好きなのかい?」

フェルメール「愛らしい少女たちを嫌う人がおりまして?」


妖精(うわあ、メロウドのやつフェルメールとバチバチだ)

クロシュ(そうなの?)

妖精(まあ、たぶん……)

フメイ(……ねえ、フメイたちは食べちゃだめなの?)

妖精(たぶんだめだと思う……)

フメイ(えー……帰っていい……?)

妖精(ま、待って待って。王位継承者たちが集った珍しい機会なんだから……!)

フメイ(でもフメイ、お腹すいた。クロシュもお腹すいてる)

クロシュ(うん)

妖精(も、もうちょっと我慢して)


どうしよう
↓1〜2選択
1.食べちゃおう
2.誰かと話す(対象を1〜2人明記)
0.自由安価(できないことはできない)
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/11(日) 19:23:12.79 ID:4sNSjAL2O
0クロシュ、こっそりごちそうを体内保存
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/11(日) 19:24:47.93 ID:/lS+r9kZO
2クロノス クーフィア
756 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/11(日) 21:17:05.00 ID:FGPch3oS0
クーフィア「……」ウツムキ

クロノス「クーフィア」

クーフィア「あ……クロノスお兄ちゃん……」

クロノス「急に呼び出してすまなかったな。だが来てくれて嬉しいぞ」

クーフィア「……うん」

クロノス「いきなり楽しく食べて飲めなんてのも難しいかもしれないが……最低限の食事は取ろう。これらは王宮のシェフたちが心を尽くして用意したものだ。美味いし、栄養配分も整えられている」

クーフィア「うん……。ありがと……」

クロノス「今はいろいろ難しい時期だが、必ずお兄ちゃんが全部解決してやる。だから安心しろ」

クーフィア「………」


クロシュ「……」トコトコ

クロノス「……む? 君は、メロウドの雇ったという――」

クーフィア「クロシュちゃん……!」

クロシュ「クーフィアちゃんも……できること、できる……!」モニョッ

クーフィア「ええっ!?」

クロノス「何……? それは、どういう意味だ……?」

クロシュ「クーフィアちゃん……王さまに、もらった本、持ってる……! みんなで、ちから、合わせられる……! だから……えっと……」モニョニョ…

妖精「ああ、申し訳ない……! ちょっとまだ研修中の身でぇ……」アタフタ

クロノス「あ、ああ……」

フメイ「………でも、クーフィア……それでいいの?」

クーフィア「えっ……?」

フメイ「言いたいこと……やりたいこと……あるんでしょ。それなのに……俯いたまま、クロノスたちに全部任せちゃって、いいの」

クーフィア「………っ」

クロノス「……そうなのか? クーフィア」

クーフィア「う……ええ、と……」

フメイ「まあ……いいなら、いいと思うけど」

クーフィア「………」

クロシュ「クーフィアちゃん……!」


クーフィア「お、お兄ちゃん……!! わ、私……私、王になりたい……!!!!」


クロノス「!?」
メロウド「!?」
フェルメール「!?」
妖精「!?」
クロシュ「!」
フメイ「!」
757 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/11(日) 21:17:40.36 ID:FGPch3oS0

クーフィア「私が……王になったら……全部、全部、私の思う通りに解決する!!!! お兄ちゃんたちも、フェルメールちゃんも……正統継承者である私にひれ伏して、仲直りさせてやるんだ!!!! それで……王立大図書館のことも、私が全部終わらせる!!!!」


フメイ「……うん……いいと思う!! フメイ、応援する!!」チリリッ!

クロシュ「うん……!! わたしも……!!」モニョニョ!


クロノス「……ククク……ハーッハッハッハ!!!! いいだろうクーフィア!!!! 第一王子クロノス、尋常に受けて立つぞ!!!!」

フェルメール「フフフ……オーッホッホッホ!!!! わたくし、クーフィアお義姉様のことを侮っていたようですわ!!!! 王位を懸けて正々堂々勝負でしてよ!!!!」

メロウド「ええい、お前たちみたいなその場のノリで生きるアホ共に王の責務が務まるかよ!!!! 王になるのはこの僕メロウド・オリシンだ!!!!」


 ゴゴゴゴゴ…バチバチバチ……


妖精「わあ……なんでこんなことに……」

フメイ「これくらいの方がいい。みんな難しく考えすぎ」

妖精「フメイは単純に考えすぎなの! ていうかクロシュはどこ行った!?」


ドサクサに紛れて食事をくすねるスライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ コソコソ


 ☆クーフィアが王位継承争いへの参戦を表明しました
  全継承候補者が入り乱れる混戦の様相を呈します

 ☆豪華な食事を仲間の分も持ち帰り、後でみんなでパーっと食べました
  明日の終わりまで余剰満腹度+4、戦闘コンマ+5

 ◆
758 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/11(日) 21:33:32.66 ID:FGPch3oS0
 ―幕間―

―???


 空に浮かぶ白い光「」ユラユラ



僧侶「……そうですか。オリシンにクロシュさんたちが……」

フェルメール「ええ。ですがわたくしにお任せくださいまし。全てを手に入れて差し上げますわ」

「……フェルメール。あなたにクロシュさんを排する覚悟があるのですか?」

フェルメール「……は? あなた、このわたくしにクロシュヴィアちゃんの親友であり世界でニ番目にかわいいクロシュちゃんを殺せと、そう仰りたいのですか?」

「……愚問でした。忘れてください」

僧侶「……今の言い方は実際良くないと思います。私たちの目的は、あくまで世界の救済……。邪魔者だからと言って安易に排除するようなやり方は許容できません。どうしても避けられない場合は、デロデロ化にすべきです」

「もちろんです。私もデロデロ化のつもりで話しています……」

僧侶「ですよね。良かった」

「そうは言っても、最終的には全てクロシュヴィアが救う計画でしょ? 過程よりも結果を重視すべきじゃないの」

僧侶「いいえ。苦しみ、悲しみは、過程にこそ生じるもの。終わり良ければ全て良し、というわけにはいかないのです」

「……ごめん、思慮が浅かった」

僧侶「いえ。わかって頂けるなら良いのです」

フェルメール「……あの。ところで、デロデロ化したスライムちゃんたちはいつ帰ってくるんですの?」

僧侶「……」

「……」

「……」

フェルメール「ちょっと! そこでお黙りにならないでくださいまし! わたくし、本気で問うてるんですのよ!!」

僧侶「……すみません、私も詳細は存じ上げておらず……。また今度、クロシュヴィア様に聞いておきます」

フェルメール「頼みますわよ! ではわたくしお仕事に戻りますわ! ライバルが増えてワクワクですの! は〜わたくしもクロシュヴィアちゃんに早く逢いたいですわ!」スッ

 トプン――…


「………あなたも、ちょっとひどいんじゃないの。僧侶」

僧侶「……申し訳ありません」

「罪は私たち全員にあります。僧侶だけを責めるべきではありません」

「……それもそうか。フェルメールは、このまま何も知らずにいる方が良いかもね……」

僧侶「……はい。それが……フェルメールさんにとっての、しあわせです……」

「…………」

「……どうかしましたか?」

「………ううん。なんでもない」

「…………」



リリーツィア(………この計画が……あなたにとってのハッピーエンドなんだよね? クロシュヴィア……)

 ◆
759 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/11(日) 21:35:00.90 ID:FGPch3oS0
本日はここまで

お風呂に入って親睦を深めたり、クーフィア王女の悩みを聞いてあげたり、王族会食に参加したり、クーフィア王女を焚き付けてしまったりしたクロシュたちでした
クーフィアの参戦により大混戦の様相を呈し始めるオリシン王位継承争い。王位を手にするのは果たして、誰となるのか。焚き付けたクロシュさんたちにも少し責任があると言えなくもないかもしれません。注視していくのが良いでしょう
そしてクロシュヴィアの配下たちによる、静かなる会合。彼らの目的は。クロシュヴィアの計画とは。フェルメールは果たして、本当のしあわせを掴めるのか――。空にゆらめく白い光は、静かに星を照らし続ける――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/11(日) 23:24:31.43 ID:/JrpKJhj0

最終的に雨降って地固まるになればいいが
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/12(月) 01:26:19.45 ID:Y6Y1zE1No

デロデロ教幹部たちも特に別の真意なくちゃんとデロデロを目指してそうね
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/12(月) 02:48:55.84 ID:ut3jT/hFo
おつです
真っ直ぐ思ったこと言っちゃうフメイちゃん
今回は良い方向に行って?良かったね……
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/12(月) 11:22:05.95 ID:/CNrfVrJO
リリーツィアも協力者か
思想近かったしねスウィートハッピー
764 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/12(月) 15:29:44.76 ID:GvPQTTam0
オリシン王族の方々も、クロシュヴィアさんの協力者の方々も、ものすごく本気で課題に取り組んでいることは確かなようです。その意思がこれからどのような未来を招くのかは闇に包まれていますが、いろいろと良い方に向かえば良いなあ、とあかちゃんスライムのクロシュさんも思っているようです。注視していくのが良いでしょう

クロシュヴィアさんの協力者の方々は、見た感じちゃんとクロシュヴィアさんの意向を尊重しているようです。また、もし逆意を抱く者がいればクロシュヴィアさんやリリーツィアさんや他の者たちに看破されて追い出されてしまう可能性が高いと言えるかもしれません。その性質上、この集まりは心の動きに敏感な者が多いようです

フメイちゃんは真っ直ぐな心の持ち主なので、思ったことをはっきり口に出してしまいがちのようです。それが良い方へ働くこともあれば、悪い方へ働くこともあるかもしれません。今回はクーフィアちゃんの気持ちを上手く引き出すことに成功したので、たぶん良い方向へ機能したものと思われます。注視していくのが良いでしょう

リリーツィア氏はクロシュヴィアちゃんの協力者をやっているようです。その真意は今のところ闇に包まれていますが、見た感じちゃんと協力しているようです。クロシュヴィアさんとリリーツィアさんは考え方が近いところもあるため、他の旧友たちよりも相性が良かったのかもしれません
765 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/12(月) 15:30:12.70 ID:GvPQTTam0
―オリシン王国 滞在8日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖・改  盾:         飾:虹晶の耳飾り
武:ブラッドランス  防:賢者のローブ   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  
光属性の中級魔導書
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う
・メモル図書館跡地の調査
・オリシン王族の支援

◯努力目標
・図書館の秘密を探る

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[15/16] 防御[00/09]
・リュアン 近接[00/04] 魔法[06/07] 防御[00/04]
・聖女   近接[00/03] 魔法[06/07] 防御[00/04] ?[1/?]
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:メロウドの離宮、未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
766 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/12(月) 15:30:46.40 ID:GvPQTTam0
―朝
 メロウドの離宮

 チュンチュン

妖精「あ〜、その……昨夜の件なんだけど……」

メロウド「はあ……いや、いいさ。クーフィアの心にわだかまりがあるってのは僕たちもわかっていたんだ。このまま僕と兄さんのやり方で進めるより、この方がずっと後腐れなくて良いだろう」

聖女「クーフィア王女様が……。ええと、私たちは……」

メロウド「こうなってしまった以上、誰を応援しても構わない。いや、フェルメールは困るな……。応援するならフェルメール以外の誰かにして欲しいかな」

リュアン「わ、わかりました」


クーフィア「あ、あの……メロウドお兄ちゃん……」

メロウド「もっと堂々としな、クーフィア。僕たちをひれ伏させるとまで言ってのけた王女なんだよ、君は」

クーフィア「うっ……は、はい!」

メロウド「よし。お互い全力を尽くそう。誰が勝っても恨みっこなしだ」

クーフィア「はいっ……!」


 ☆目標が変更されました
  メロウドを支援する→オリシン王族を支援する


オリシン首都滞在8日目。11日目に王位継承審議会が開催されます
↓1〜3 自由安価 何をする?
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/12(月) 15:31:39.87 ID:lNFCGrYmo
いざ図書館跡地の探索
の前にアステールから加護のお守りを貰う
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/12(月) 15:34:53.20 ID:85MdmbeFO
夢魔いるし王族の夢の中を漁って大図書館や王族の秘密暴こうぜ
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/12(月) 17:01:15.16 ID:Y6Y1zE1No
クロノスとも個人的な交友を深める
770 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/12(月) 17:48:01.11 ID:GvPQTTam0
―オリシン市街

 ワイワイ ガヤガヤ

リュアン「王族の方々が隠している図書館の秘密って、何なのでしょうか……」

妖精「さあ……。断片的な情報を繋げると、王になったらあの図書館奥のことについて何らかの権利……あるいは義務が課される?みたいな感じに思える」

聖女「……オリシン王族の陰謀とかは流石にないと思いますけれど、何か重大な秘密が隠されているのは確かですよね」

妖精「うん。どうせならその辺りの事情をはっきりさせてから応援する相手とかも決めたいなあ……もうあんまり時間ないんだけど」


半透明の寝間着の夢魔『ふわぁ〜……』フヨフヨ


フメイ「あ、夢魔の騎士」

イリス「アインツィアさんです! この国ではちょっとした有名人なんですよ」

リュアン「寝間着ってことは、今日はお休みなのでしょうか……?」


半透明の寝間着の夢魔『んぁ〜……? あっやば……完全に透明のつもりだった……』

妖精「けっこう迂闊……」

クロシュ「!」ピコン!

聖女「クロシュさん? どうしたのですか?」

クロシュ「夢魔さんに……王子さまたちの、夢……侵入してもらえれば……秘密、暴ける……!!」

半透明の寝間着の夢魔『……はえ!?』

妖精「こらこらクロシュ、他人の夢ってのはみだりに入って良いもんじゃないんだよ。半年前の旅ではまあやむを得ず夢に入る場面もあったかもしれないけど……」

クロシュ「ほえ……そうなの?」

イリス「まあ……あんまり良いことではないね。夢ってのはかなりプライベートなものだから」

クロシュ「そうなんだ……」

半透明の寝間着の夢魔『そうだぞ〜……まあウチら夢魔の本来の生業は他人の夢に侵入ることなんだけどね〜』

クロシュ「わあ……!」

半透明の寝間着の夢魔『でも王族の皆さんは流石にヘビーすぎる案件〜……。かなりゴツめの攻性心理防壁備えてますし、失敗すればこっちが焼かれてお陀仏なんですよぉ』

妖精「そういえば前にメロウドの防壁を見させてもらったけれど、確かにかなり強めの術式だったな……。フェルメールが王族の洗脳を避けたのはそういうリスクもあったからか」

半透明の寝間着の夢魔『そゆことじゃないっすかね〜。私って夢喰いよりも物理で殴る方が得意なんでぇ、ちょっと厳しすぎるっていうか〜』

クロシュ「むむ……」


↓1コンマ
01-60 やめとこう
61-90 説得成功
91-00 夢喰いスライム
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/12(月) 17:56:04.50 ID:JTmZbFzBO
食え
772 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/12(月) 19:55:38.66 ID:GvPQTTam0
半透明の寝間着の夢魔『ま〜どっちにしろ私今日お休みなんでぇ、面倒事はごめんですねぇ〜』

妖精「そりゃそうだ……」

イリス「お休みの日に引き止めちゃってすみませんでした……」

半透明の寝間着の夢魔『いーってことよ。でも図書館の秘密かぁ……そういうアレならクーフィアちゃんが一番柔らかいかもねえ』

リュアン「柔らかい……?」

半透明の寝間着の夢魔『そーそー。王子様たちはもう成人済みだし王族の責務ってヤツを骨の髄まで叩き込んでるけど、クーフィアちゃんはまだピチピチの16歳だもん。一番夢や希望に溢れてて、一番脆くて儚くて美味しいお年頃……じゃなくて、迂闊ってこと!」

イリス「ええ……」

リュアン「わあ……」

半透明の寝間着の夢魔「あ、今のアーサっちに言わんでね! 王族の悪口は許さん!!!!ってめっちゃ怒るから!」

妖精「わ、わかった……。貴重なご意見ありがとう、参考にする……」

半透明の寝間着の夢魔『どいた〜』フヨフヨ

 ☆秘密を聞くならクーフィアちゃんが良い?という情報を得ました

 ◇
773 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/12(月) 19:59:21.24 ID:GvPQTTam0
―クロノスの私室

 コンコン ガチャッ

メイドクロシュ「こんにちは……」

メイドフメイ「こんにちは」

クロノス「おお、昨夜クーフィアを焚き付けてくれたトリックスターたちじゃないか!」

妖精「いやまあ……その件は……」

クロノス「ははっ、案ずるな! むしろ俺は感謝している。お陰でクーフィアはようやく殻を破れたようだ」

メイドフメイ「ん。クーフィア、考えすぎてたみたいだから」

クロノス「ああ。我がきょうだいたちはいらぬことを考えすぎる悪癖があるんだ。特にクーフィアはその傾向が顕著でな……。お兄ちゃんとしては心配だったんだが、昨夜の一件は痛快だった!」

メイドクロシュ「わあ……!」

クロノス「王位継承審議が無事に終わったら改めて礼をさせて頂こう。フッ、王位を得るのはこのクロノスということに変わりはないがな」ニヤッ

妖精「おお、すごい自信。でも実際大丈夫なの? フェルメールはかなりの強敵みたいだけど」

クロノス「……うむ。実を言うと、メロウドとクーフィアには俺の支援をしてもらいたかったという気持ちもある。票がバラければ、結果的にフェルメールの利となる可能性は否定できないのだ」

妖精「だよね……」

フメイ「でも、きょうだい三人でよってたかってフェルメールを追い出すの、ずるい」

妖精「そもそもオリシン王家の血を引いてないフェルメールが継承争いに参戦してること自体がおかしなことだから……」

フメイ「むー……」

クロノス「君の言いたいこともわかるが、俺の肩にはオリシンに住まう全国民の生活がかかっているんだ。外からやってきた素性不明の少女に王座を明け渡すわけにはいかないのさ。まあ結局勝負はフェアなものとなってしまったわけだが……」

妖精「フェルメールの素性を知らしめて王宮から追放することはできないの?」

クロノス「民の洗脳を解く手段を見つけない限り難しいだろう。下手をすれば末っ子を虐めて追放した悪逆なる兄王子たちという汚名を着させられかねん」

妖精「確かに……。ん、待てよ……フェルメールって、そういう類の洗脳はしてないよね。そういえば」

クロシュ「?」

クロノス「……そういえばそうだな。強力な洗脳魔法の使い手であれば、俺たちの悪評を植え付けて継承争いをもっと優位に運べるはず。なのにそれをしない……」

妖精「希望的な仮説を立てるなら、自分が王位継承0位という認識を植え付けるのに精一杯でそれ以外には手が回らない、とか?」

フメイ「フェルメールも、そういうズルはしたくないのかも……!」

クロノス「……うむ。昨日の振る舞いなどから見ても、フェルメールは意外と正々堂々争う姿勢だったように見えた……。いや、王族に成りすましている時点で全然正々堂々ではないのだが……」

妖精「まあ……フェルメール的には正々堂々の範疇なのかも……」

クロノス「フッ……。俺が王となった暁には、追放する前に腹を割って話してみたいものだな」

妖精「何してもクロノスの自信は揺らがないってことだね」

クロノス「無論だ。この国を背負って立つ男は、このクロノス・ローレリアス・オリシンをおいて他にない」

クロシュ「わあ……!」


もう少しお話できそう
↓1〜2選択
1.前国王と形見の本について
2.図書館の秘密について(コンマ51以上で成功)
3.デロデロについて
0.自由安価(できないことはできない)
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/12(月) 20:03:46.63 ID:845oQiIi0
0、行ってみたい国とかある?
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/12(月) 20:19:09.93 ID:hjLsyIWJO
1
776 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/12(月) 22:10:58.75 ID:GvPQTTam0
クロシュ「……クーフィアちゃんの……本のこと……知ってる……?」

クロノス「父上がクーフィアに託した封印されし本のことであれば、認識はしている。中身は俺も知らん。父上がクーフィアに与えた課題かと思っていたが」

フメイ「前の王さま、あれをクーフィアに渡すとき、きょうだいで力を合わせろって言ったんだって」

クロノス「……そうだったのか。ふむ……では、クーフィアだけでなく俺たちきょうだい全員に課されたもの……か?」

妖精「前の国王はそういう謎掛けが好きだったの?」

クロノス「そのような記憶はない。しかし知識が豊富で頭の回転も速かったゆえ、常人には理解が追いつかぬ指示等を出すこともあった。もしかしたらその本もそういった類やもしれん」

妖精「うへぇ、説明不足の王様かあ……。本人は計算づくのつもりでも周りは苦労しそう……」

クロノス「はは……実際いくつかの貴族らは父上のそういった姿勢を良く思っていなかったようだ。でも俺には、いつも言葉より結果を示す父上の姿は格好良く見えた」

妖精「なるほどね。前国王のこと、尊敬してるんだ」

クロノス「ああ……。病床へあまり顔を見せに行けなかったこと、最期を看取って差し上げられなかったことが……少しばかり胸につかえている」

クロシュ「……クーフィアちゃんも……そんなこと、言ってた……。だから、フェルメールちゃんのこと……悪く、言えないって……」

クロノス「フッ……耳が痛い。フェルメールの台頭は、我らきょうだいが父上との時間を疎かにした報いなのかもしれんな……」


フメイ「……親っていうの、よくわかんない」

クロシュ「……ミネルヴァさんと……あかちゃん……?」

妖精「そう。きょうだいとは違う、縦の血の繋がり。あなたたちにとっての……ええと、まあ……私みたいな?」

クロシュ「!」モニョッ

フメイ「違うと思う」

妖精「そ、そんな真顔で否定しなくても良いでしょ!!」

 *
777 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/12(月) 22:11:24.47 ID:GvPQTTam0
クロノス「失礼、場がしらけてしまったな! もっと楽しい話をしよう!」

クロシュ「楽しいおはなし……!」

フメイ「楽しい……」

クロノス「ああ、どんな話が聞きたい? このクロノスお兄ちゃんが何でも答えてあげよう!」

クロシュ「……クロノスさんは……ずっと、この国にいるの……?」

クロノス「もちろん! 俺は長男だからな。この国を背負う者として、死ぬまでこの国に尽くす覚悟だ!」

妖精(それ楽しい話……!?)

クロシュ「わあ……!」

フメイ「クロノスは、それがいいんだ」

クロノス「ああ! それが俺の目的であり、希望であり、生き方だ! 一応言っておくが、クーフィアみたいに自分自身の本当の夢を抑圧してるとかじゃないから大丈夫だぞ。これが俺の夢だからな!」

クロシュ「わわぁ……!」

妖精「うーん、眩しい……。でもまあ人生の先輩として少しだけ助言するなら、老後の楽しみくらいは考えといても損はないかもよ」

クロノス「老後の楽しみか……フッ、そうだな……。王の責務を全うした後、もしも余生が残っていれば……その時は、ゆっくり諸外国を観光してみたいかもしれん。王になれば外交で他国を訪問することもあろうが、きっと観光する暇はないだろうからな」

クロシュ「かんこう……!」

妖精「いいじゃない! 一番行きたい国はどこだったり?」

クロノス「一番か……なかなか難しい問だな。独立を取り戻した魔族国……世界樹を擁する緑の国フォレスティナ……常夏のトコナツ火山島……熱砂のテラヌス・ウルス……世界最大商業都市イスファハーン……地上の楽園大魔女帝国……伝説の浮島国ラティア・ヘイヴン……お隣さんのユーシリア帝国……サクラ舞い散るオノゴロ諸島……中央の大列強セイントレア王国……常冬のツンドーラ……地獄のカジノ街リテン・ヘイヴン……美食の国トウゲン帝国……極北の地ネヴァーエンド……うーむどこも甲乙つけがたい!」

クロシュ「わ……!」

フメイ「知らない国……けっこうある……」

クロノス「……だが……やはり一番巡りたいのは――この愛しき図書の国、オリシンだ!!」

クロシュ「わわ……!」

妖精「ふふっ……そりゃそうか」

クロノス「はは、すまない。だがもし俺に余生があれば、やはり何を差し置いてもこの国をゆっくり巡りたい。俺の敬愛する先祖たちが築き上げ、守ってきたこの国を……!」

フメイ「そうなんだ……」

クロノス「ああ! フッ、だからそれまで絶対にこの国を守り抜かねばな!」

 ☆クロノスとお話して親交を深めました

 ◆
778 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/12(月) 22:12:07.22 ID:GvPQTTam0
―オリシン首都 郊外

 精霊の幌馬車「」ポン

イリス「おお〜! これが今のクロシュちゃんたちの乗り物なんだ!」

クロシュ「うん!」

妖精「みんな、準備はできた?」

フメイ「ん」

リュアン「はい!」

聖女「バッチリです! 船旅ビスケットとパスタもたくさんあります!」

妖精「よし、それじゃあメモル大図書館跡地へ向けて――」


アステール「こんにちは」スタスタ


イリス「……アステールさん!?」

アステール「この前、ティータイムを共にしてくれたお礼を」スッ


↓1コンマ
01-60 身代わりのお守り(一度だけ劣勢無効)
61-90 星屑(一度だけ満腹度+3、コンマ+30、会心+30)
91-00 蒼き星の涙
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/12(月) 22:15:16.05 ID:Y6Y1zE1No
780 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/12(月) 23:42:00.28 ID:GvPQTTam0
 身代わりのお守り「」ポン

イリス「これは……身代わりのお守り!?」

アステール「はい。所持者、またはそれに近しい方の危機を一度だけ退ける効果があるそうです。お役立てください」

妖精「……えっと、あなたは誰にも肩入れしないんじゃなかったの?」

アステール「はい。これはあくまで、ティータイムを共にしてくれたお礼です。あなた方の行いを応援する意図はありません。このお守りも市販のものです。私自身の力をあなた方にお貸しするわけにはいかないので」

リュアン「でもこのお守り、ものすごく高値で取引されている古代のアーティファクトです! 家が一軒立つくらいのお値段はしたと思います!」

アステール「そうなのですか。知りませんでした。貰い物だったので」

聖女「貰い物……。あの……それをあなたに差し上げた方は、あなたの無事を願ってその高いお守りをお買い上げなさったのでは……?」

アステール「そうかもしれません。しかし私には必要のないものですから。必要とする者たちの手に渡った方が、あの方の本意に近いかと思います」

妖精「………本当にいいんだね? そんな大事そうなものを、もらっちゃっても」

アステール「はい。理念、思想を抜きにすれば……同じティーポットのお茶を飲んだ方々を喪うのは、私も心が痛みますから」

イリス「……!」

フメイ「ん。じゃあ、ありがたくいただく」スッ

 身代わりのお守り「」ポン!

クロシュ「ありがと、ございます……」ペコリ

アステール「はい。どうぞお気をつけて。星々の瞬きが、あなた方の道行きを照らさんことを――」

 ☆アステールから身代わりのお守りを1つもらいました
 ・所持している戦闘時、1度だけ劣勢または痛恨を無効化
 ・効果を発動すると消滅する

 ◆
781 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/12(月) 23:43:00.48 ID:GvPQTTam0
というわけで本日はここまで。次回はメモル大図書館跡地探索編です

半透明の夢魔さんに王族への夢入りを頼むも断られてしまったり、秘密について聞くならクーフィアちゃんが良いと教えてもらったり、クロノスお兄ちゃんとお話したり、出発前にアステールさんから身代わりのお守りをもらったりしました

精霊の幌馬車に揺られながら、クロシュは失われた力のことを考える。以前は当たり前にできていたことが、今はできない。夢喰いだって、自分でできるならやっていたと思う。しかし今は穀潰しである。クロシュの仲間たちはそんなこと気にしないし、クロシュ自身もそんなことで不必要に落ち込んだり気に病んだりしないが、ちょっとだけ歯がゆく感じてはいる。
しかしそんなことを考えても、どうしようもないものはどうしようもないので、クロシュは船旅ビスケットを食べることにした。腹が減っては戦ができぬ、とオノゴロの兵法家が言ったらしい。クロシュもその通りだと思う。お腹いっぱいにビスケットを食べて、万全な状態で探索に臨もう――そんなことを思いながら、クロシュはビスケットをモニョモニョと食べ続けた――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります。よろしくお願いいたします
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/12(月) 23:58:19.70 ID:bevVPAMfO

オリシン編はいい人が多いな
王国が邪悪だったというのもある
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/13(火) 00:17:22.45 ID:VKRgE1a+o

まだ見ぬ国にも直いけるのか
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/13(火) 00:50:38.59 ID:KeL+hvhJo
おつ
良いものを貰えた
触られたら終わりな相手の溜まり場だしコンマが上向いてくれるのを祈る…
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/13(火) 02:23:10.14 ID:p63Oh//nO

クロノス兄さん普通に良いお兄ちゃんだ
意味ありげに考え事しながらクロシュがビスケット食べてるだけの文章好き
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/17(土) 13:00:18.96 ID:liRr4D17o
クロシュちゃん色々失ったからか食い意地が更に張ってるように見える見える
787 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/17(土) 14:51:52.35 ID:n9/S58rI0
オリシン編は良い人が多いようです。それは身も蓋もないことを言えば、募集にていただいた案に善良な方々が多かったからかもしれません。そして王国編に比べると実際平和的で邪悪さが少ないように見えます。王国編はあの悪名高きカリス・ノーランド氏や邪悪枢機卿のグランドマスターさんがいたのが大きかったかもしれません

クロノス王子とのお話の中で、フメイちゃんも聞いたことのない国や地域の名前がいくつか出てきたそうです。これはネタバレですが、デロデロ編ではクロシュたちがまだ行ったことのない国へ向かうこともあるかと思います。そこでクロシュたちがどのような出会いや戦いを経験するかは未知数です。注視していくのが良いかもしれません

アステール氏は今この世界に生きる命たちへの干渉は極力控えるスタンスのようですが、自分本来の力を貸すのでなければ問題ないという柔軟性もあるようです
白影スライムさんたちは恐ろしい存在ですが、動きはその辺のスライム類と同程度にのろまなので、気を付ければ大丈夫と思われます。ただし当該跡地は白影スライムさんがいっぱいいるそうなので、気を付け切れないこともあるかもしれません。警戒に警戒を重ねていくのが良いでしょう

クロノスお兄さんは良いお兄ちゃんのようです。弟と妹と民と国を心から愛しているらしく、その信念と決意はゆるぎのないもののようです。クロノスお兄さんが王様になれればオリシン国は安泰と言えるかもしれません
クロシュ氏は時々考え事をすることもありますが、そういう時は食べ物が欲しくなるようです。体を動かすとお腹が空くように、頭を使ってもお腹が空くのかもしれません

クロシュさんは前よりも弱体化しており、魔力量だけでなくお腹の容量も減ったと言われています。しかし食べている量が減っているようには見えないとの報告もあり、実はお腹の容量ではなく燃費がすごく悪くなったのではないかという意見もあります。何が正しいのかは妖精さんにもわかりませんが、力を失ったことと食欲増進に何らかの関連がある可能性は実際高いと言えるかもしれません。いっぱい食べて力を蓄え、戦いに備えるのが良いでしょう
788 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/17(土) 14:52:29.51 ID:n9/S58rI0
―メモル大図書館跡地

  ヒュオオオオオ――…

 瓦礫となった大図書館跡地

白影スライムたち「〜〜」モニョモニョ



リュアン「あれがメモル大図書館跡地……瓦礫の山です……」コソコソ

聖女「白影スライムさんたちもいますね……」コソコソ

イリス「以前はレッサースライムの群生地だったらしいけど……そっくりそのまま白影スライムに変わっちゃったのかなあ」

クロシュ「……」

フメイ「……どうする? やっつけちゃう?」

妖精「うーん……一匹一匹は大した事ないけど、数が多いんだよね。みんなには対デロデロ結界を張ってあるけれど過信は厳禁だし、死角から不意打ちとかされたらまずいし……」

クロシュ「……!」


 瓦礫の隙間から見える微かな痕跡『』


クロシュ「……妖精さん……あれ……」

妖精「ん……? あっ、隙間風の通り道……!」

イリス「え、本当?」

クロシュ「うん」

 瓦礫「」ヒョイ
 地下への階段「」ポン!

リュアン「わ……!」

聖女「隠し階段!」


 地下への階段「」
  真っ暗な闇「」オォォォォ…


フメイ「……真っ暗」

ドアノブ『――大丈夫ですか!? そちらの方からまた異質な空間の気配を感じました!』モニョッ

クロシュ「シュヴィーちゃん!」

妖精「今のところ大丈夫。もしもの時はまた避難させてもらうけど、問題ない?」

ドアノブ『はい、大丈夫です! ミネルヴァさまと共にこちらで待機しております! もしもの時は決して無理をなさらず、すぐにこちらへ避難してくださいね……!』モニョモニョ

クロシュ「ん!」


フメイ「……じゃあ、行く?」

妖精「行こう!」

 *
789 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/17(土) 14:53:11.69 ID:n9/S58rI0
―メモル大図書館地下 踏破率[0/10] 満腹度[14/10]

 真っ暗闇「」オォォォォ―

聖女「真っ暗です……」

イリス「じゃあ灯りは私が――」スッ

リュアン「待ってください、私が点けます」

イリス「えっリュアンちゃんが?」

リュアン「はい。私、戦いではあまりお役に立てないので……!」スッ

 宙に浮く光球「」ポウ―
 照らされる地下への階段「」

クロシュ「わ……!」

フメイ「すごい! どうやって光を浮かせてるの?」

リュアン「この前イリスさんに買って頂いた本にあったの。光の照明魔法」

妖精「おお、よく勉強してるねえ」

イリス「そうだったんだ! 早速役に立てたみたいで嬉しいよ」

リュアン「役に立てて嬉しいのは私の方です。良い本をありがとうございます……!」


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-30 踏破率+3、敵襲
31-50 踏破率+3、年代物の安酒(満腹度+1、次回戦闘コンマ+10)
51-70 踏破率+3、年代物の缶詰(満腹度+3)
71-90 踏破率+3、空精の加護(本日戦闘コンマ+20、会心+20)
91-00 踏破率+3、???
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/17(土) 14:54:25.99 ID:2bdrzzPno
791 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/17(土) 16:31:48.79 ID:n9/S58rI0
―メモル大図書館地下 踏破率[3/10] 満腹度[13/10]


  トコトコ… スタスタ… フヨフヨ…


 本棚の壁「」  本棚の壁「」
 本棚の壁「」  本棚の壁「」
 本棚の壁「」  本棚の壁「」
 本棚の壁「」  本棚の壁「」
 本棚の壁「」  本棚の壁「」
 本棚の壁「」  本棚の壁「」


クロシュ「……」トコトコ

聖女「通路の両脇がものすごく大きな本棚になっています……!」

フメイ「あの図書館の奥と……似てる気がする……」

リュアン「でも……両脇を本に囲まれる圧迫感は、あっちの図書館以上です……」

イリス「敵襲があったら逃げ場がないね……。警戒していこう」

妖精「挟み撃ちとかされたら嫌だなあ……」


クロシュ「!」

フメイ「妖精」

妖精「うん。みんな警戒して。かなり前方に誰かいる」

聖女「微かに揺れる灯りが見えますね……」

イリス「あの光り方は魔法によるものじゃないし、松明でもない……照鉱石とかかな」

リュアン「こ、こっちの灯りは消した方が良いですか……!?」

妖精「いや、こっちが気付いている以上あっちも既に気付いてるはず。今さら消しても遅いし点けてよう。足元が見えない方が困る」

リュアン「わ、わかりました」


フメイ「照鉱石って?」

イリス「魔力を与えると、与えられた分に応じた期間光を発する鉱物なんだ。松明と違って熱やガスは発さないから、こういった場所でも使いやすいってことで主に冒険者たちに使われてる照明アイテムって感じかな。光属性の使い手がいれば不要なものなんだけど――」

妖精「つまりアレは光属性の使い手ではなく、そしてここの外から来た者……ってことくらいか。現状わかるのは」

聖女「しかし、ここの入口は瓦礫で塞がれてました……。自分が入った後わざわざ塞ぎ直したのでしょうか……?」

妖精「そうは考えにくい……。別のとこに入口があるか、もしくは――」

イリス「……空間を飛び越えて来た、とか?」

リュアン「えっ……!?」

妖精「図書館奥もそうだったらしいけど、さっきシュヴィーが言ってたこと……空間がおかしいって。だから、もしかしたら物理的に繋がっていない場所から迷い込んでしまうこともあるのかもしれない」

イリス「ですね。もしそういう迷い込んじゃっただけの冒険者とかだったら良いんですけど……」

妖精「……警戒しつつ近づいていこう。クロシュ、盾を……あっ、まだないんだっけ……!?」

クロシュ「んゅ……」

妖精「しまった……クロシュの武器を新調すべきだった……。うーん……」

クロシュ「……氷の塊で、守れる……!」

妖精「でも同化はお腹が減るでしょ? この暗闇がどこまで続いてるかわからない以上、浪費は避けたいし……」

クロシュ「んゅ……」

妖精「……とりあえず、相手の出方を伺いつつギリギリまで接近してみよう。クロシュもすぐに氷塊で武装できるように警戒してね」

クロシュ「ん!」

 *
792 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/17(土) 16:32:19.55 ID:n9/S58rI0
 スタスタ… トコトコ… フヨフヨ…


  前方に見える微かな光「」ユラユラ


妖精「……だいぶ近づいてきた。一旦立ち止まろう」

 ピタッ

  前方に見える微かな光「」ピタッ


リュアン「む、向こうも止まったみたいです……?」

イリス「あちらもこちらを警戒しているのかも……?」

聖女「声をかけてみますか……?」

妖精「うーん……」


妖精(近づくにつれて、相手の気配を感じ取れるようになってきたけれど……)

妖精(……なんて言うのだろうか。ものすごく異質な感じがする)

妖精(あれは……この世の者なのだろうか?)


フメイ「おーい」

妖精「ちょっ、フメイ……!」

フメイ「悪いやつだったら焼けば良いでしょ」

妖精「そ、そうだけどさあ……」


  前方に見える微かな光「」ユラユラ


リュアン「わわっ、またこっちに向かって来ました……!」

聖女「フメイさんの声を聞いて、警戒を解いたのでしょうか……?」

イリス「そうだったら嬉しいですね……!」

 *
793 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/17(土) 16:32:58.39 ID:n9/S58rI0
 スタスタ――


クロシュたち「……」


目付きの悪い黒髪の青年?「……」スタ…


妖精「……」

イリス「ええっと〜…」

フメイ「敵?」


目付きの悪い黒髪の青年?「いや……こちらに敵対の意思はない」


フメイ「敵じゃないって」

リュアン「え、えと……本当に、敵じゃないんですか……?」


目付きの悪い黒髪の青年「……?」


妖精「……どうかした?」

目付きの悪い黒髪の青年「あ、いや……。なんでもない」

妖精「……まあでも見た感じ本当に敵対的ではないみたいだね。私たちはいろいろあってここの調査をしてるんだけど、あなたは?」

目付きの悪い黒髪の青年「……わからない。気が付いたらここにいた。出口を探して彷徨っていたところだ」

妖精「……そうなんだ。自分の名前とかはわかる?あ、ちなみに私は妖精。緑の国の出身だよ」

目付きの悪い黒髪の青年→ヴィルト「名前……名前か…………。俺は…………ヴィルト・エクセリアと言う」

妖精「エクセリア……? あれ、もしかしてエルフの血が混ざってる?」

ヴィルト「自分の血筋を理解しているわけじゃないが、恐らく混ざっていない」

妖精「そう……まあ似たような名前はたくさんあるしね。ごめん、知ってる家系と同じ名字だったから早とちりした」

 *
794 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/17(土) 16:34:13.15 ID:n9/S58rI0

イリス「私はイリス・プラネットです!」

フメイ「フメイはフメイ」

クロシュ「わたし……クロシュ……!」

リュアン「えと、私はリュアンって言います」

ヴィルト「…………」

聖女「私は……わけあって名前を失った身ですが、今は聖女と呼ばれております」

ヴィルト「…………聖、女……?」

聖女「いやあの、本当の聖女ってわけではなくて……! あだ名みたいなものなんです……!」

ヴィルト「………」

妖精「……どうかしたの?」

ヴィルト「………わからない。ただ……聞き覚えがあるような気がした」

妖精「それはまあ……聖女って言葉を聞いたことくらいは普通あると思うけど……」

ヴィルト「……それもそうだ」

イリス「ヴィルトさんって、もしかして天然さんですか?」

ヴィルト「わからない」

 *

 スタスタ… トコトコ… フヨフヨ…

リュアン「えと、つまりヴィルトさんは……記憶喪失なんですか……!?」

ヴィルト「……いや、完全に記憶喪失というわけでもない。ある程度は覚えていることもある……ただ、曖昧な部分もかなり多い」

妖精「そうなんだ……そりゃまた難儀だねえ」

聖女「何か思い出の手がかりになるようなものはお持ちでないのですか?」

ヴィルト「思い出の手がかりか……そういえば」ガサゴソ

 翡翠の賽「」ポン

クロシュ「わ!」

リュアン「綺麗……!」

フメイ「四角……」

イリス「翡翠色の……立方体!」

妖精「……?」

ヴィルト「……これを、誰かに渡さなければならなかった気がする」

聖女「その誰かのことは……?」

ヴィルト「……記憶が欠落しているようだ」

聖女「なんと……」


 ☆今回の道中、ヴィルトが同行します


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-30 踏破率+3、敵襲
31-50 踏破率+3、年代物の安酒(満腹度+1、次回戦闘コンマ+10)
51-70 踏破率+3、年代物の缶詰(満腹度+3)
71-90 踏破率+3、空精の加護(本日戦闘コンマ+20、会心+20)
91-00 踏破率+3、???
795 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/17(土) 16:40:47.87 ID:n9/S58rI0
急用が入ってしまったので、中途半端ですが本日はここまで。このレスは安価に含まれません

瓦礫をどかして図書館の地下へ侵入するクロシュ一行。その道中で出会ったのは、謎の目付きの悪い青年ヴィルト・エクセリア。何やら事情がありそうな様子だが、本人の記憶が曖昧なためひとまず今は探索に協力してくれることになった。図書館地下の闇に潜むは、一体何か。そしてそんなところを彷徨っていた目付きの悪い青年ヴィルトとは、一体何者なのか――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/17(土) 16:56:11.30 ID:1oW4mcjd0
おつ
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/18(日) 02:07:12.78 ID:Hyo92r5To
おつ
ああそうか装備を整えておくべきだったか…
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/18(日) 09:21:13.44 ID:FMCOfz6po
おつです
>悪いやつだったら焼けばよい
今緑の国にいるクール武闘派お姉さんもニッコリしそう
799 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 17:04:04.32 ID:bQZILO+70
素手でもつよい炎魔法が使えるフメイちゃんはともかく、武器や盾を使った戦いの経験を積んできたクロシュさんが真の実力を発揮するには、やはり装備が必要であると考えられています。スライムの能力や氷の造形によって即席の武器を作ることも不可能ではありませんが、燃費が悪いためあまり推奨できないかもしれません。一番良い装備を探すのが良いでしょう

フメイさんはダークヒロインとも呼ばれる武闘派氷魔法使いのお姉さんと似た考え方をしているところがあり、武力による迅速な解決を是とすることがあります。今は一緒にいませんが、もしかしたらこの二人は相性が良いかもしれません。ただし放って置くと危なっかしい方々でもあるので、ちゃんと止める人がいてくれた方が安心かもしれません
800 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 17:05:00.25 ID:bQZILO+70
―メモル大図書館地下 踏破率[6/10] 満腹度[12/10]


 スタスタ… トコトコ… フヨフヨ…


ヴィルト「……待て」スッ
 短剣「」スラッ
 魔導拳銃「」チャキ

フメイ「敵」チリッ

イリス「みたいだね……!」
 精霊樹の杖・改「」ジャキッ

クロシュ「!」モニョッ

妖精「この気配は問うまでもなく敵対的だ」パタパタ

リュアン「え、えと……」アタフタ

聖女「リュアンさんは私たちの後ろへ! 殿は――」

妖精「クロシュ、後方を警戒できる?」

クロシュ「ん!」


ヴィルト「……俺は正面の敵に専念すれば良いか?」

妖精「それは……短剣と拳銃? どれくらい戦えるの?」

ヴィルト「恐らく、それなりには」

妖精「じゃあお願い。ウチのパーティは近接担当が不足してるんだ」

ヴィルト「了解した――来るぞ」


宙を飛ぶ黒い本「」バサバサ
宙を飛ぶ黒い本「」バサバサ
宙を飛ぶ黒い本「」バサバサ


イリス「あれは――イビル・ビブリオ!?」

妖精「いや、違う――あの本から意思は感じられない!」

フメイ「本なら燃やせば良い」チリリッ


 ――戦闘 中を飛ぶ黒い本の群れ――


◆クロシュ一行 満腹度[12/10]
 コンマ+105(連携+10、薄明+10、星光+40、??+30、食事+5、温泉+10)
  会心+30(??+30)

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(自主的に封印中)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+20、会心+20)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・星光(常にコンマ+40)
 ・??(常にコンマ+30、会心+30)
 ・食事(コンマ+5)
 ・温泉(コンマ+10)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)
 ・俊足(腹-1、会心+20)

◆黒い本
 コンマ+50(??+50)

 ☆戦力差により自動的に勝利します

 *
801 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 17:05:47.24 ID:bQZILO+70
フメイ「えい!」チリッ

 炎「」カッ!

黒い本「」バササッ!

フメイ「むむ……意外と素早い!」


黒い本「」バサッバサッ

 バラララッ――

 闇球「」ヴォン!

妖精「うわっ!」サッ

聖女「本なのに魔法が使えるのですか!?」

リュアン「ほ、本だからこそじゃないですか……!?」


イリス「フメイちゃん、ここで火は危ないよ!」

フメイ「じゃあどうすればいいの!」

イリス「私に任せて!」
 ブラッドランス「」ジャキッ!

  高圧血流「」ドギュウッ!

   ベシャアッ!!

血塗れ黒い本「」ベシャシャ…フラフラ…バサッ
血塗れ黒い本「」ベシャシャ…フラフラ…バサッ

黒い本「」バササッ!!

イリス「一冊撃ち漏らした……!」


ヴィルト「任せろ」


黒い本「」バサッ
 充填される闇魔力「」ギュオオ――


妖精「待ってヴィルト、正面からは危な――」


黒い本「」バサッ――!!

 大きな闇球「」ヴォンッ!!!!


リュアン「ああっ!! ヴィルトさんが闇球に呑まれて――」

聖女「いえ――ヴィルトさんの運命は、潰えていません!」

リュアン「えっ――?」


黒い本「?」キョロキョロ

ヴィルト「後ろだ」スッ

 短剣「」シュッ

黒い/本「」スパッ

 バサバサッ…

 ――戦闘終了――

 *
802 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 17:07:25.49 ID:bQZILO+70

 血塗れの黒い本「」ベシャシャ…
 血塗れの黒い本「」ベシャシャ…
 真っ二つの黒い本「」スパッ…

イリス「し、しまった……これじゃ読めないよお!!」

フメイ「イリスの魔法、ぐろてすく」


妖精「ヴィルト、さっきの闇球はどうやって避けたの?」

ヴィルト「……ん? 普通に避けただけだが」スチャ

クロシュ「すごい……はやさだった!」

リュアン「もしかして……光速移動ですか!?」

ヴィルト「いや、そんな高度な魔法を使った覚えは……」

ヴィルト「………」

聖女「……! もしかして……思い出の手がかりですか?」

ヴィルト「……ああ。今のは速度強化だ」

リュアン「速度強化なんですか!? 私も速度強化を使えばあれくらい速く動けるようになれますか……!?」

ヴィルト「どうだろう……。極めればリュアンにもできるかもしれないが……光属性適性があるなら、光速移動を習得した方が安いと思う」

リュアン「そ、そうですか……。光速移動もものすごく難しいんです……」

聖女「でも、思い出の手がかりになる魔法を思い出せたようで良かったです。この調子でいろいろ思い出せていったら良いですね」

ヴィルト「フッ……そうだな」


 血塗れの黒い本「」ベシャシャ…
 血塗れの黒い本「」ベシャシャ…
 真っ二つの黒い本「」スパッ…

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

フメイ「クロシュ、それ美味しい?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ


リュアン「えっと……クロシュちゃんは何て……?」

ヴィルト「普通、だそうだ」

リュアン「そっか、普通……あれっ、ヴィルトさんもスライム語がわかるんですか!?」

ヴィルト「………そうらしい」

聖女「わあ……! 私もスライム語を勉強してわかるようになったんです!」キャッキャ

ヴィルト「そうなのか」

イリス「スライム語……私も勉強しようかな……」ムム

妖精(……ヴィルトって何者なんだろう)


 ☆黒い本の群れに勝利しました
  黒い本の群れを食べて満腹度が1回復しました


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-40 踏破率+3、年代物の安酒(満腹度+1、次回戦闘コンマ+10)
41-70 踏破率+3、年代物の缶詰(満腹度+3)
71-00 踏破率+3、空精の加護(本日戦闘コンマ+20、会心+20)
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/18(日) 17:15:54.67 ID:jlpQaEqL0
804 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 17:43:49.17 ID:bQZILO+70
―メモル大図書館地下 踏破率[9/10] 満腹度[15/10]

 スタスタ… トコトコ… フヨフヨ…


クロシュ「!」

妖精「あれは……」


 冒険者の鞄「」


イリス「カバンです!」

聖女「見た感じ……とても古そうですね」

フメイ「開ける?」

ヴィルト「罠の可能性もある。下がっていてくれ」スタスタ

リュアン「罠ならヴィルトさんも危ないです!」

ヴィルト「罠を避ける術は心得ている」スタスタ

 冒険者の鞄「」パカッ

ヴィルト「……罠はないらしい。来ても大丈夫だ」

クロシュ「わあ!」トテトテ

フメイ「何が入ってたの」トテトテ

ヴィルト「これは――」

 古びた缶詰「」ポン!

ヴィルト「携帯食料を詰めた鞄だったようだ。かなりの年代物だが、中身は無事かもしれない」

クロシュ「!」キラキラ
フメイ「……」キラキラ

ヴィルト「……この辺りで一旦休憩にするか?」

妖精「そうだね。周囲からさっきの本みたいな気配は感じないし、この子たちもごはんを食べたいみたいだから休憩にしよう」

 ◇

 開封された缶詰「」カラン

 塩漬け肉「」ポン!
 塩漬け魚「」ポン!
 砂糖漬け果物「」ポン!
 船旅ビスケット「」ポン!

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ
フメイ「〜〜♪」モグモグ

リュアン「美味しいです……缶詰ってすごいですね」モグモグ

イリス「環境次第で100年前のものとかでも食べられたりするんだって!」モグモグ

聖女「食料保存の技術に感謝ですね……」モグモグ

ヴィルト「ああ……美味いな」モグモグ

イリス「って言いながらヴィルトさん遠慮してますよね? もっとたくさん食べても良いんですよ!」

ヴィルト「……良いのか?」

妖精「ほっとくと全部クロシュが食べちゃうからね。自分の分はさっさと食べちゃった方が良いよ」

ヴィルト「フッ……ではそうさせてもらおう。実はかなり腹が減っていたんだ」モグモグ


 ☆美味しい缶詰を食べて満腹度が3回復しました


↓1コンマ
01-20 踏破率+3、強敵
21-60 踏破率+3、年代物の安酒(満腹度+1、次回戦闘コンマ+10)
61-00 踏破率+3、空精の加護(本日戦闘コンマ+20、会心+20)
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/18(日) 17:55:44.75 ID:RymayynJO
はい
806 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 19:16:13.91 ID:bQZILO+70
すみません、またしても急用が入ったので一旦休止します。21:30くらいに再開できると思います。よろしくお願いいたします
続きはなぞの精霊に会うところから再開の予定です
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/18(日) 20:36:41.54 ID:FMCOfz6po
たんおつつ
808 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 21:53:43.81 ID:bQZILO+70
―メモル大図書館地下 踏破率[9/10] 満腹度[15/10]

 スタスタ… トコトコ… フヨフヨ…

妖精「ん? この気配は――」


空の精霊『ん〜……困ったなぁ〜……』フヨフヨ


妖精「あなたは……精霊?」

空の精霊『わ、また誰か来たのぉ〜……?』

イリス「精霊……!? ついに私も精霊を目視できるように――」

空の精霊『違うよぉ〜……。ここは空間が歪みに歪んでるから、私みたいな空(くう)の精霊も実体化しちゃうんだよぉ〜』

イリス「そ、そうなんだ……。でも……空の精霊って?」

空の精霊『空間って言った方がわかりやすい?』

イリス「わ……わわわわっ!! 空間の精霊って……ものすごく珍しいんじゃ……!?」

空の精霊『そうでもないよぉ。私たちはどこにでもいるもの』

イリス「ええっ!? そうなの妖精さん!」

妖精「……こいつの言ってることは、たぶん本当。でも時間や空間みたいな根源に関わる精霊は普通の自然精霊よりも更に深い層にいるから、普段は私たち妖精や通常の精霊でも目にすることができない……と言われてる。私も空の精霊っていうのを見たのは初めてだよ」

空の精霊『ご説明どうも〜。なんかたぶんそんな感じ〜』

クロシュ「わあ……」

フメイ「珍しいんだ」ツンツン

空の精霊『わわ、つんつんするのやめてよぉ〜』

聖女「あの、空の精霊さんは先程お困りのご様子でしたが……一体何にお困りだったのか、お聞きしても良いですか?」

空の精霊『あ、そうなんだよぉ聞いてよぉ〜。この辺って昔から空間がぐにゃぐにゃだったんだけどね、最近すごくひどいんだぁ』

リュアン「最近……すごくひどいのですか?」

空の精霊『うん〜。前まではね、ここの近くの国?に住んでる偉い人たちが、がんばってぐにゃぐにゃを留めてたみたい〜。でも最近、白いスライムの子たちが来てぐにゃぐにゃをもっとぐにゃぐにゃにしちゃってるの!』

クロシュ「!」モニャッ!

聖女「白いスライムの……子たち!」

空の精霊『うん〜。そこの黒いスライムの子と、ちょっと雰囲気が似てたかも〜』

クロシュ「……」

妖精「いつ来たかはわかる?」

空の精霊『いつだったかなぁ……ここって時間もぐにゃぐにゃだから、外の時間とはちょっと合わないかも……』

イリス「……わかった、ありがとう! 私たち、それをなんとかする為にここに来たんだ!」

空の精霊『え、そうだったの!? なんだぁ、良かったぁ〜』

ヴィルト「……なんとかする手段はあるのか?」

イリス「……それはまだわかりません! でもまずは現場を見てみないと、何もわからないので……!」

ヴィルト「それもそうだ」

空の精霊『……んん? そっちの目付きの悪いお兄さん、なんだか変だねぇ』

ヴィルト「ん?」

空の精霊『なんていうのかなぁ……少しずれてるっていえばいいかなぁ……』

ヴィルト「ずれているのか、俺は」

妖精「え、どうなんだろう。まだ会って間もないし、ヴィルトがずれてるかどうかはちょっと判断つかないかも」

リュアン「今のところずれてはいないと思います」

聖女「リュアンさんの言う通り、今のところは大丈夫ですよ! 自信を持ってください、ヴィルトさん」

ヴィルト「……」

 *
809 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 21:54:18.41 ID:bQZILO+70
空の精霊『あそうだ。私って精霊だから、神降ろしとかできる人がいれば力を貸してあげられるよぉ〜』

クロシュ「かみおろし……」

イリス「神降ろしって、オノゴロのイクセちゃんがやっていたような……? いやあれは神降ろしではなかったわけですけど……」

聖女「うーん……私が本当の聖女であれば、神や天使をこの身に降ろすこともできたのかもしれないのですけど……」

フメイ「クロシュは?」

クロシュ「!」モニョッ

空の精霊『あそっか、スライムさんでもいいかも〜』

妖精「……今のクロシュが空の精霊なんて宿して大丈夫かなあ……」

空の精霊『大丈夫と思うよ〜。もし負担になるようならすぐ出てったげるからご安心だよぉ〜』

クロシュ「ん!」

空の精霊『それじゃ失礼するねぇ〜』フヨフヨ


 フヨフヨ…モニョモニョ…ポン!


空クロシュ「……」フヨフヨ


リュアン「わぁ……! クロシュちゃん、浮いてる!」

空クロシュ「わ……」

フメイ「すごい! また空飛べるようになった?」

空クロシュ「んー……」フヨフヨ

空の精霊『クロシュちゃん一人なら飛べると思うけど、誰かを持ち上げたりするのはまだ難しいと思う〜。あと、思ったよりクロシュちゃんのお腹が減っちゃうみたい〜……』

 モニョモニョ…ポン

クロシュ「!」ストッ

妖精「そんなに都合良くはいかないか……。でも今のクロシュにとっては強力な手札だ。頼らせてもらおう!」

クロシュ「ん!」

 ☆空の精霊の力をお借りします

 ◇
810 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 22:42:47.79 ID:bQZILO+70
https://gzo.ai/i/rRNNbJc.png
―メモル大図書館地下 踏破率[10/10] 満腹度[14/10]


  螺旋状に続く果ての見えない本棚「」ゴゴゴゴゴ――…


聖女「こ、ここは……!?」

空の精霊『最深部……っていうよりは、ようやく入口って言った方がいいかなぁ……』

リュアン「こ、ここどうなってるんですか!? なんで上も下も無限に本棚が続いてるんですか!? 地下だからってあんなに上まで続けば空が見えるはずじゃ……」

空の精霊『ん〜、元いたとことはもう別かも〜。ここは、えっと、なんだっけ……。あか、あか……』

イリス「アカシャ大図書館……!?」

空の精霊『そうそうそれ〜。その一部と思う〜。元々はリブラおじいさんの――』


不定形の何か『縺贋ケ?@縺カ繧翫〒縺』


クロシュたち「!!?」


 グニョグニョ…ポン!

黒い妖精「失礼しました。お久しぶりです、ダークヒーローの皆様」

イリス「ひ、久しぶり……?」

黒い妖精「あなた方は覚えていらっしゃらないかと思いますが、私は覚えております。あなた方の中には、一度この図書館に来たことがある方が何名かおられます。その時は裏口ではなく、正面の扉からのお越しでした」

妖精「い、一体何を言って……」


クロシュヴィア「……来ちゃったんだね。クロシュちゃん……」ヒタヒタ


クロシュ「クロシュヴィアちゃん!!」

聖女「クロシュヴィアさん! あなたは――」

クロシュヴィア「ごめんね……ゆっくりお話したい気持ちもあるけれど……今は、ちょっと忙しいの」

妖精「ちょっと待って!! クロシュの話を――」

クロシュヴィア「だから、丁重に追い返してあげる……って、言いたいところだったんだけれど……」ジッ


ヴィルト「……」


クロシュヴィア「……ちょっと、事情が変わっちゃったみたい」
811 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 22:43:43.39 ID:bQZILO+70

クロシュ「ほえ……?」

クロシュヴィア「……その人……この世界の人じゃ、ないよね……」

ヴィルト「……」

クロシュ「……?」

クロシュヴィア「一つの綻びは、破滅の兆し。小さな世界めくれが、やがて世界全てを滅ぼすみたいに……。本来この世界に存在しない、あなたという存在は……救済の運命を狂わせる、致命的な歪みになる……。だから――」モニョニョニョ―


妖精「……クロシュヴィアの魔力が……高まっていく……!! みんな、備えて!!」

クロシュ「!」モニョッ
フメイ「……」チリッ
聖女「クロシュヴィアさん……っ!」
リュアン「うぅ……!」
イリス「くっ……!」

ヴィルト「……」ジリッ
 短剣「」スラッ
 魔導拳銃「」チャキ


クロシュヴィア「元いた場所にお還り――。ガイちゃん――」モニョニョニョニョ――


 ――決戦 クロシュヴィア――


 ☆クロシュヴィアが〈手加減〉を発動!!
  自身のコンマ-150、さらに会心不可!!


◆クロシュ一行 満腹度[14/10]
 コンマ+125(連携+10、薄明+10、星光+40、??+30、食事+5、温泉+10、空精+20)
  会心+50(??+30、空精+20)

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(自主的に封印中)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+20、会心+20)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・星光(常にコンマ+40)
 ・??(常にコンマ+30、会心+30)
 ・食事(コンマ+5)
 ・温泉(コンマ+10)
 ・空精(コンマ+20、会心+20)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)
 ・俊足(腹-1、会心+20)

◆クロシュヴィア
 コンマ+150(戦力差+300、手加減-150)


↓1コンマ
01-75 劣勢
76-00 会心
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/18(日) 22:47:39.73 ID:Hyo92r5To
俊足
813 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 22:56:48.82 ID:bQZILO+70
これはルールにちゃんと明記していなかった>>1が悪いのですが、会心および痛恨は、劣勢−優勢の範囲を上書きすることができません。例えば会心+1000の補正を得たとしても、コンマ補正が+0で戦力差が五分だった場合、会心範囲は51-00となってしまうのです(この場合01-50は痛恨とか劣勢になります)

つまり今回の戦では、既に会心率が優勢の範囲を大きく越えてしまっているため、これ以上会心率を盛っても意味がないのです

今回は>>1の説明不足が全面的に悪いので、振り直すことができることとします。まことに申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします

↓1コンマ
01-75 劣勢
76-00 会心
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/18(日) 23:00:10.51 ID:jlpQaEqL0
氷冷
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/18(日) 23:09:57.63 ID:Hyo92r5To
あらそうだったの…申し訳ない
816 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/18(日) 23:16:59.69 ID:bQZILO+70
氷クロシュ「!」ポン!

 氷柱「」バシュシュシュッ!!

クロシュヴィア「ふふ、ミスティちゃんの真似だね……上手だよ」スッスッ


妖精「最小限の動きで躱されてる!」

氷クロシュ「ん……でも……!」

 氷柱「」ギン…!!
 染み出す冷気「」パキパキ

クロシュヴィア「わ、冷たい……体が動かなくなっちゃう……」


フメイ「フメイのは、熱い……!!」チリッ!!
 指先に灯る超高温の光「」ジジジジ


クロシュヴィア「わ……! それに焼かれたらわたしでもヤケドしちゃうかも……」

フメイ「当てるっ!!」シュボッ!!

 放たれる超高温の光「」バシュウウウッ!!

 カッ!!
 ドガァァァァァンッ!!!!

 モクモクモク…

炎クロシュヴィア「ふふ……わたしもスライムだから……。でも熱と冷気を同時に相手にするのはちょっと難しいなあ……」


イリス「私のことも忘れないでよね……!」カッ!!

 星光の奔流「」ドギュウウウッ!!


炎クロシュヴィア「わあ……世界樹の精霊ちゃんに怒られちゃうよ?」サッ


聖女「どんな攻撃をしても簡単に避けられるか、無効化されてしまいます!」

リュアン「うう、どうすれば……!」


背後に回るヴィルト「……」シュンッ
 短剣「」シャッ!

 ガギィンッ!!

緋々色クロシュヴィア「……やっぱり、一番厄介なのはあなたみたい」

ヴィルト「……! ヒヒイロカネ、か……!」


◆クロシュ一行 満腹度[13/10]
 コンマ+145(連携+10、薄明+10、星光+40、??+30、食事+5、温泉+10、空精+20、埋火+20)
  会心+50(??+30、空精+20、埋火+20)

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(自主的に封印中)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+20、会心+20)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・星光(常にコンマ+40)
 ・??(常にコンマ+30、会心+30)
 ・食事(コンマ+5)
 ・温泉(コンマ+10)
 ・空精(コンマ+20、会心+20)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)
 ・俊足(腹-1、会心+20)

◆クロシュヴィア
 コンマ+140(戦力差+300、手加減-150、氷冷-10)

↓1コンマ
01-45 敗北
46-00 会心
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/18(日) 23:48:50.80 ID:m7FGb4lSO
氷冷
818 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/19(月) 00:53:55.24 ID:RuxL+zPc0
氷クロシュ「んゅ……!」パキパキ

 パキパキパキ…

緋々色クロシュヴィア「むむ、クロシュちゃんの氷がじわじわ効いてきた……。悠長に手加減してる余裕は……」


ヴィルト「ふっ!」シュタッ

 魔導拳銃「」ドギュンッ! カンッ!

緋々色クロシュヴィア「いたた……ちくちくする……今はそういう武器もあるんだね……」


妖精「今だ! 囲んで叩け!!」

フメイ「ん!」チリッ!

 炎「」ゴウッ!!

イリス「よおし! 十字砲火ってやつだね!」バッ

 高圧血流「」ドギュウウウッ!!

リュアン「わ、私も!」

 光線「」ビーッ!!

聖女「話を聞いてください!!」ブンッ

 白い賽「」ポイッ

 ドガァンッ!! ボジュウウウッ!! ジジジジッ!! コロン―
 ドッガァァァァン!!!!

妖精「よおし、これだけいろいろな属性で叩かれれば……!」


 モクモクモク…

クロシュヴィア「いたたた……囲んで叩くなんて卑怯だよ……」


ヴィルト「……!」ジリ

イリス「あれだけ叩かれても、あんまり効いてない……!」

クロシュヴィア「効いてるけど……。そろそろ反撃、してもいい……?」

妖精(……! まずい……実はここまで、クロシュヴィアは一度も攻撃してない……。もしクロシュヴィアが本気で私たちを排除しようとすれば……)ゴクッ

クロシュヴィア「じゃあ、行くね」モニョモニョモニョ…

 ポン!


イリス「……!? ううっ……」フラッ

聖女「こ、これは……一体……」フラフラ

リュアン「あぅ……い、意識、が……」パタッ

フメイ「リュアン……っ!」グググ

クロシュ「っ……!!」グググ

妖精「うう……こ、この魔法は……」グググ


クロシュヴィア「安楽死の魔法……。安心して……これの本当の使い手と違って……命までは、奪わない……。みんなには、眠ってもらうだけ……」
819 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/19(月) 00:55:58.02 ID:RuxL+zPc0
ヴィルト「……!」ググッ

クロシュヴィア「……あなたには、還ってもらうけどね……。大丈夫……あなたにとっても、それが一番だもの……」

ヴィルト「くっ……!」グッ

クロシュヴィア「それじゃあ……あっち側のこと……よろしくね……」スッ

ヴィルト「――!!」

 ピタッ―

ヴィルト「……!!?」

クロシュヴィア「えっ……?」


聖女?「……ヴィルトさん、いけません。こちらの世界で、その力を使っては……」スッ

ヴィルト「……聖女……?」

聖女?「こことは異なる時の流れを身に宿しているヴィルトさんが、その力を使えば……時流の不一致が、致命的なものになるかもしれません……」

ヴィルト「だが……このままでは……」

聖女?「……私たちは、まだ負けていません。クロシュさんたちの底力を……今一度、信じて頂けますか?」

ヴィルト「………わかった」スッ


クロシュヴィア「……えっと、何の話をしているの? 今、どうやって私を止めたの?」

聖女?「ふふ……私も、まだまだ捨てたものではないのかも……という、ことです……」フラフラ…

倒れる聖女「」パタッ キュウ…

ヴィルト「聖女!」


イリス「聖女さんっ!」ググッ

リュアン「ううっ……! わ、私も……まだ、立てる……っ!!」グググッ

フメイ「っ……! 聖女のかたき、討つ!!」チリリッ

妖精「せ、聖女のやつはまだ死んでない! 死なせるもんか……!!」ググッ

クロシュ「聖女さん……クロシュヴィアちゃん……!!」グッ!!


クロシュヴィア「わ……あそこから立ち上がれるの……? すごい……やっぱりクロシュちゃんたちはすごい……!」キラキラ


 モニョニョニョ…ポン!!!!

空クロシュ「」シュンッ!

クロシュヴィア「え、消え――」

氷クロシュ「こおり!!」ポン!

 ガギンッ!!!

氷漬けクロシュヴィア「うっ……」カチコチ


フメイ「ほのお!!」チリッ!!

 ドガァンッ!!!

スライムクロシュヴィア「〜〜!!」モニャニャニャ!!


イリス「そして今度こそ――星光のスターライトぉぉぉ!!!!」
 星光の奔流「」ドギュウウウウウッ!!!!

 ドッギャァァァァン!!!!

 〈会心の一撃!!〉

  デロデロ…

スライムクロシュヴィア「」デロロ…

 ――戦闘終了――
820 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/19(月) 01:00:05.80 ID:RuxL+zPc0
それでは本日はここまでとなります

謎の地下の奥底で、クロシュヴィアと相対するクロシュたち。その真意は今だ図り知れず、問答もできぬまま交えざるを得ぬ刃。そして戦いの末に倒れたのは――クロシュたちを傷付けまいとする過剰な手加減が仇となった、クロシュヴィアの方だった――

一方、戦いの中で何かを思い出したり、何かを止められたりしていたヴィルト氏の正体は、今だ未知のまま。ひとまずクロシュヴィアによる強制送還を免れたヴィルト氏は、何を思うのか――

それでは本日もありがとうございました。急用が多くあまり進められず申し訳ありません。来週はたぶんちゃんと進められるかと思います。よろしくお願いいたします。土日の予定です

なお二次創作スレの方もいつも楽しく読ませていただいております。こっちよりもシリアスでヘビーな感じがすごく、ちゃんとした大人の主人公ならではの重さを感じられてすごいです。こちらでは主人公があかちゃんスライムという点や元々の>>1の手癖のせいかゆるい雰囲気になりがちなのですが、あちらがしっかりとしたシリアスをやってくれるおかげで世界観がギュッと引き締まるようです。とてもありがたく思っております。見習うべきところは見習いつつ、精進していきたいと思います。よろしくお願いいたします
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/19(月) 01:29:21.64 ID:cpz6NeLyo
おつ
こちらもあちらも飽きず欠かさず更新してくれるので毎週の楽しみです
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