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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part7

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488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 16:06:47.45 ID:WsS2cOHK0
>>487
489 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:38:30.53 ID:tMFutBkL0
クロシュ「……」

クロシュ(ミネルヴァさんの……言う通りかも……)

クロシュ(でも……なんか、違う気がする……)

クロシュ(ミネルヴァさんは……たぶん……心から、デロデロが良いって……思ってない……)

クロシュ(……そんな気持ちで……デロデロに、なるのは……)

クロシュ(……わたし……あんまり、嬉しくない……)

クロシュ(………きっと……クロシュヴィアちゃんだって……嫌だよね……? しかたなく、デロデロになること、選ばれるの……)

クロシュ(……でも……)

クロシュ(ミネルヴァさんの……言ってることも……間違って、ない……)

クロシュ(たとえ、しかたなく、でも……。デロデロになれば……きっと、もう、絶望しない……)

クロシュ(……だから……しかたなく、でも……いいのかな……?)

クロシュ(………)


クロシュ「……ミネルヴァさんは……あかちゃん……会いたく、ないの……?」

ミネルヴァ「……そんなことありません。会えることなら、会いたい……。でも、それは私のエゴなのです。私の身勝手な願いでデロデロにならないでいれば……この子は、この絶望に満ちた世界に産まれ落ちることになる……。私はこの子に会いたいけれど……それ以上に、この子には私と同じような苦しみを、味わって欲しくないのです……」

クロシュ「んゅ……」

フメイ「……なら、ミネルヴァが守ればいい」

ミネルヴァ「えっ……!?」

フメイ「苦しまないように……悲しまないように……。ミネルヴァが、がんばれば……会える」

ミネルヴァ「……」

聖女「……フメイさん……。しかし、それは……」

妖精「絶対に苦しませず、悲しませないなんて……それには無限のがんばりが必要だよ。全然簡単なことじゃないんだ」

フメイ「………そう。がんばれないなら……別に、いいと思う」プイッ

ミネルヴァ「………」

聖女「あ、あのミネルヴァさん……。フメイさんは、その……あなたを傷付けたいわけでは……」

ミネルヴァ「……わかっています。全部……私が、弱いから……」

聖女「うぅ……」


クロシュ「……」
490 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:39:20.42 ID:tMFutBkL0
クロシュ「!」ピコン!

妖精「……クロシュ?」

クロシュ「………わたし……あかちゃん、会いたい……!!」モニョッ!!

フメイ「!」

ミネルヴァ「えっ……!?」

クロシュ「だから……ミネルヴァさんは……産むのが、いい……!!!!」

妖精「ちょ、クロシュ!? ミネルヴァの話を聞いてたの!?」

クロシュ「……でも、わたし……会いたい!!!!」

聖女「……! わ、私も……会いたいです、ミネルヴァさん!!」

妖精「聖女まで……」

ミネルヴァ「き、急にどうしたんですか……?」

クロシュ「……デロデロに、なるの……産んでからでも、いい……。あかちゃんにも……聞かなきゃ、だめ……」

ミネルヴァ「……!!」

クロシュ「会わなきゃ……聞くことも、できない……」

妖精「……!」

クロシュ「だから……えっと……」

聖女「……未来が必ず絶望であると、決まっているわけではありません。ミネルヴァさんが諦めなければ……その子を心から愛し続ければ……きっと、希望に満ち溢れるはずです……!」

クロシュ「うん!」

フメイ「……うん」

ミネルヴァ「………」

聖女「だから……もう一度、考え直してみませんか……? 先ほどクロシュさんが言った通り……産んで、本人の意思を確認してからでも、デロデロの判断は遅くありません」

ミネルヴァ「……そう、ですね……。はい……。もう一度……ゆっくり、考えてみます……」

聖女「はい……!」

 ◇
491 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:41:41.50 ID:tMFutBkL0
―夜
 幌馬車内

妖精「ふう……」

クロシュ「妖精さん……ごめんなさい」ペコリ

妖精「ん? なんで急に謝るの?」

クロシュ「さっき……ミネルヴァさんに……無理、言っちゃったかも……」

妖精「ああ……いや、それならミネルヴァ本人に謝りなよ」

クロシュ「それは、だめ……。撤回は、しない……」

妖精「……ふふ。クロシュ、けっこう口先が回るようになったね?」

クロシュ「ほえ……?」

妖精「無自覚か……。まあいいや。でもあかちゃん本人への意思確認は大事だと私も思う。問題は、人間の子供が意思確認できるようになるには誕生からさらに何年かかかるってことだけど……」

クロシュ「そうなの?」

妖精「そうなんだよ。街中とかで、人間の女性に抱きかかえられた小さい子供を見たことあるでしょ? あれが人間のあかちゃん」

クロシュ「そうなんだ」

妖精「人間とかエルフは成長が遅いからねえ……。まあ成長しない妖精よりはマシか」

クロシュ「じゃあ……妖精さんも、あかちゃん?」

妖精「え、まあ……そうとも言える……かも?」

クロシュ「わあ……。えと、肩、もむ……?」

妖精「それはおばあちゃん扱いだよ!」

 *

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モミモミ

 妖精の肩「」モミモミ

妖精「結局私の肩揉んでるし……。別に凝ってないけど」

スライムクロシュ『んへへ……。でも、きもちいい……!』モニョニョ

妖精「クロシュが気持ち良くなってるだけじゃないの?」

スライムクロシュ『〜〜♪』モニョモニョ モミモミ

妖精「まあ別にいいけど。あ、もう少し真ん中の方……うん、そこそこ……んっ……」

スライムクロシュ『〜〜♪♪』モニョニョ モミモミ

 ☆妖精さんの肩をもみました

 ◆
492 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:55:01.75 ID:tMFutBkL0
―オリシン王国への旅路 2日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇リュアン [亡命のお嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇ミネルヴァ[亡命の医術師]
武:魔銀のメス    盾:なし       飾:お守り
武:         防:旅人のローブ   飾:なし

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*3    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[00/16] 防御[00/09]
・聖女   近接[00/03] 魔法[00/07] 防御[00/03] ?[00/08]
……………………………………………………………………………………
―オリシン平原

 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン

聖女「ん〜爽やかな風です!」

ミネルヴァ「今日は穏やかな旅路でありますように……」

妖精「首都には明後日くらいに着くかなあ」


リュアン「……なんだか懐かしいな。あの時もクロシュちゃんたちに助けられて……ほんの短い間だったけれど、一緒に旅をしたんだよね……」

フメイ「そんなこともあったんだ……」

リュアン「うん。フメイちゃんは、クロシュちゃんが探してたっていう友達なんだよね? 改めて、よろしくね」

フメイ「ん。よろしく」

クロシュ「んへへ……」

リュアン「……そういえばあの時、クロシュちゃん変な剣に乗っ取られたりしてたけど……今はもう剣を使ってないの?」

クロシュ「あ、えと……。クロシュヴィアちゃんに、取られちゃって……」

フメイ「……あれ? そういえば……セインたちの予備の剣を持ってくよう言われてなかったっけ?」

クロシュ「……忘れちゃった」

↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-10 強敵
11-40 食料発見(コンマ)
41-70 場所発見(コンマ)
71-90 良いこと(自由安価)
91-00 良いこと+(自由安価*2)
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 17:56:42.63 ID:C2nvXhzQO
はい
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 17:57:22.84 ID:yClnVY0io
さて
495 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 18:02:10.30 ID:tMFutBkL0
場所を見つけ、そして良いことがありました

↓1コンマ 見つけた場所
01-10 盗賊のアジト
11-50 廃村
51-90 謎の入口
91-00 ???

↓2 自由安価 起こった良いこと
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 18:03:25.09 ID:4szFqEjso
やん
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 18:03:35.15 ID:I4WO6NF9O
ヒナテイルと再会
498 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:03:16.50 ID:tMFutBkL0
 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン


聖女「あ、街道を歩いている人がいます」

妖精「ん? あれは――」


ヒナ「お〜い」ブンブン

 *

テイル「久しぶりね、妖精、クロシュ」

ヒナ「こんなところでお会いするなんて、縁がありますね!」

妖精「久しぶり。あなたたちはまたギルドの依頼でも受けてるの?」

ヒナ「ええその通り! この辺りに大盗賊たちの連合があるって話なんですよ!」

聖女「大盗賊の……連合?」

テイル「ええ。村は焼き、男は殺し、女は犯し、泣く子も黙ってぶち犯し、仲間がやられたら必ず百億万倍返し……そんな恐ろしい噂の大盗賊連合のアジトがこの平原にあるのよ。速報によれば、大盗賊のうちの一人は昨日検挙されたみたいだけれど――」

フメイ「昨日の奴ら?」

妖精「たぶんそう。あいつらだけじゃなかったんだ」

ヒナ「わ!? あなたたちがやったんだ!?」

フメイ「まーね」

テイル「流石は妖精とクロシュ……。他のメンバーはお初だけど、実力は相変わらずのようね」

妖精「いや……実はけっこう弱体化してるんだよね」

テイル「え、そうなの!?」


リュアン「そ、それより……仲間がやられたら百億万倍返しって……」

テイル「あら、お嬢ちゃん興味ある? ……ていうかアレか、報復が怖いってことよね?」

ミネルヴァ「……」

クロシュ「……わたしたちも……協力、する……?」

フメイ「そうしよ。根絶やしにすれば報復なんてできない」

ヒナ「その通り! 一族郎党皆殺しが一番後腐れない殺り方です、天界でもそう言われてます」

聖女「て、天界……? あの、あなたは……」

テイル「あー、こいつの言うことは真に受けなくて良いよ。頭がおかしいだけだから」

ヒナ「テイルちゃん、ちょっと酷くないですか?」

テイル「実際おかしいでしょ」


クロシュ(そういうわけで……わたしたちは、テイルさんと、ヒナさんと、一緒に……大盗賊のアジトに、向かうことになった……)

 ◇
499 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:04:05.13 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト 踏破率[0/10] 満腹度[10/10]


 草木に覆われた謎の建造物「」


ヒナ「見てください。森の中に巧妙に隠されている家がわかりますか?」

聖女「はい。見事な隠蔽ですね……」

テイル「ま、熟練冒険者の私たちにとっては見え透いたもんだけどね」

フメイ「あれを焼き討ちすれば良いの?」

ヒナ「いえ。中には奪われた金品や拉致された人々がいます。焼き討ちはできません」

フメイ「む……」

テイル「まあでも作戦はシンプルよ。ヒナを突っ込ませて暴れさせて敵を壊滅。どう?」

聖女「え、ええ……」

フメイ「ヒナって人、大丈夫なの?」

ヒナ「まあ大体大丈夫ですね。魔王とかでも出てこない限りは」

テイル「そういうこと。魔王でも弱いやつならたぶん相打ちくらいには持ち込めるだろうし」

ヒナ「うーん……雷霆の魔王以外の魔王には会ったことないので、なんとも言えないですね……」

聖女「ええっ!? ら、雷霆の魔王……!?」

ヒナ「ええ。あの強さの魔王が出てきたら、一人じゃ手も足も出ないですね。極めて遺憾ですけど」

テイル「ま、まあ雷霆の魔王は史上最強と言われてたやつだから……。まあそんな心配は今回はいらないのよ。ただの盗賊だもの」

ヒナ「まあそういうことです。人間相手なら遅れを取る気はありませんので、ご安心を」

フメイ「でも、昨日のやつけっこう強かった。フメイたちも一緒に行く」

クロシュ「うん!」

ヒナ「ありがとう! テイルちゃんと違って良い子たちですね、キミたち!」

テイル「う……まあ、良い子ではないわね、私……」


リュアン「あ、あの……私も、一緒に行きます!」

ミネルヴァ「……私も、治癒の技が使えます。怪我人が出た時は、お役に立てるかと……」

テイル「え、いやいや……! 流石に戦い慣れてない人たちを連れてくわけにはいかないわよ! しかもそっちの方、妊婦さんでしょ!?」

ミネルヴァ「大丈夫です。強化術の応用で私自身や胎児に過剰な負担がかからないようにできます」

テイル「い、いやいや……そういう問題じゃ……」

リュアン「ミネルヴァさんのことは、私が見てます。それに……この盗賊たちが世に存在し続ける限り、安心して眠れないので……。私たちは、自分の身を守りたいだけなんです……!」

テイル「むむう……」

ヒナ「まあまあいいんじゃない? やばくなっても私が守ってあげれば大丈夫でしょ」

テイル「まあ……ヒナがいいなら良いか」
500 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:04:51.36 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト 踏破率[0/10] 満腹度[10/10]


元デロデロ信徒A「馬車は私たちがお守りしてます!」

元デロデロ信徒B「お気をつけて……! 絶対、無事でいてください……!」

ヒナ「よっし、じゃあ行こう!」

フメイ「おー」


 草木に覆われた謎の建造物「」


妖精(……あの建物……本当に盗賊のアジト? あの植物による隠蔽……かなり高度な魔法……結界……?)

妖精(………細心の注意を払おう。嫌な予感がする)


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-30 踏破率+3、敵襲
31-50 踏破率+3、安酒(満腹度+1、次回戦闘コンマ+10)
51-70 踏破率+3、干肉(満腹度+3)
71-90 踏破率+3、???(本日戦闘コンマ+20、会心+10)
91-00 踏破率+3、???
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 20:12:12.09 ID:e1L65MZq0
502 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:42:47.44 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト玄関 踏破率[3/10] 満腹度[10/10]

 扉「」ドガァンッ!!

ヒナ「おらー!! 悪者はぶちころ――」ザッ


 血溜まり「」ドプ…
 倒れた盗賊たち「」
 倒れた盗賊たち「」
 倒れた盗賊たち「」


ヒナ「……」

テイル「ヒナ、どうし――っ!!?」

フメイ「……!!?」

聖女「こ、これは……!!?」

リュアン「ど、どうしたん――うっ!?」グッ

ミネルヴァ「こ、これは……一体……!?」


妖精「――みんな構えて!!!!」

クロシュ「……!!!!」シュバッ


 ガギンッ!!!!


溶けかけている何者か「」デロデロ…

 錆びた剣「」ギギギギ
 氷塊「」ギギギギ

氷クロシュ「……!!」ギギギギ


 ――戦闘 溶けかけている者――


◆クロシュ一行(連携+10、薄明+10、烈閃+20)
 満腹度[10/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
 ・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
 ・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-10)

↓1コンマ(合計-20)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 勝利
81-00 会心
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 20:48:36.47 ID:I4WO6NF9O
氷冷
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 20:49:12.93 ID:ZXrmkXu7O
残火
505 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 21:01:55.53 ID:tMFutBkL0
 ―コンマ37 劣勢―

 砕ける氷塊「」バギャッ!!

 錆びた剣「」ギュオオオッ!!!!

氷クロシュ「!!」

ヒナ「でいっ!!」ゲシッ

吹っ飛ぶ氷クロシュ「〜〜!」モニャニャ!

 空振る錆びた剣「」ビッ――


溶けかけている者「……」ジリ…デロデロ…


フメイ「……こいつ……!!」


溶けかけている者「」シュバッ

ヒナ「ぬんっ!」バッ

 錆びた剣「」シュビビビビッ
 光の剣「」ガガガガッ

 蹴り「」シュッ

ヒナ「おっと」サッ


フメイ「やっ!」チリッ

 火球「」ボンッ!!

溶けかけている者「」シャッ

 火/球「」スパッ


溶けかけている者「……」ゴゴゴゴゴ


ヒナ「ふ、ふふ……魔王ですか、これ」

妖精「……疑似魔王化……っていうのを、見たことがある……。こいつ……まさか……」

フメイ「………」チリリ…

氷クロシュ「……」パキパキ…


クロシュ(……わたしの中の……アイスちゃんの、欠片が……)

クロシュ(………泣いて、る……)


◆クロシュ一行(連携+10、烈閃+20、埋火+10、我慢+10)
 満腹度[9/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
 ・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
 ・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-20、氷冷-10)

↓1コンマ(合計+10)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-70 勝利
71-00 会心
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 21:05:28.35 ID:4szFqEjso
コンマがデロりかけてきた…
507 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 21:25:01.82 ID:tMFutBkL0
 ―コンマ45 劣勢―

溶けかけている者「」シュバッ

ヒナ「くっ」ギンギンギンッ!!

テイル「いつまでもやらせないわよ!! その剣、もらった!!」バッ

 浮遊魔法「」カッ!
 錆びた剣「」グイッ

溶けかけている者「!」

ヒナ「そこお!!」

 光の剣「」ヴンッ!!

 スパッ――

溶けかけ/ている者「」デロデロ

 デロデロ…デロデロ…ピトッ

溶けかけている者「」デロデロ


ヒナ「嘘でしょ、今真っ二つにしたのに!?」

テイル「ば、馬鹿な……ああっ!?」

 錆びた剣「」グオンッ!!
 ドスッ

テイル「ごふっ……が、我慢……できな……んああああっ……!」ビクンビクン

 バタッ

ヒナ「テイルちゃん!! こいつよくも――」

 デロデロ弾「」バギュンッ!!
 ベチャッ

ヒナ「ぎゃあああ!!! と、溶ける!! 私まで溶ける!!!」デロデロ


妖精「ま、まずい!! ヒナがやられたら戦線が――」
508 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 21:25:35.26 ID:tMFutBkL0

ニワトリクロシュ「コッ……コケコッコー!!!!」

 不滅の残火「」メラメラ…

テイル「……げほっ!!! はあ、はあ……し、しぬかと……」ゲホゲホ

ヒナ「う、うう……!? 溶けるのが止まった……!?」デロ…


 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

妖精「クロシュ、無理をして……!! とにかくテイルとヒナは下がって!!!」

ミネルヴァ「負傷者の治療を行います!! 早くこちらへ!!」


フメイ「フメイが前に出る!!」バッ

リュアン「ううっ……!!! クロシュちゃんたちは……やらせない!!!」

妖精「リュアン!! フメイはともかくリュアンは無茶だよ、下がって!!」


◆クロシュ一行(連携+10、烈閃+20、埋火+10、我慢+10、残火-20)
 満腹度[9/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
 ・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
 ・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・クロシュがダウンしているため現在使用不可

◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-30、氷冷-10)

↓1コンマ(合計+0)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-70 勝利
71-00 会心
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 21:26:33.10 ID:WsS2cOHK0
510 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:11:37.24 ID:tMFutBkL0
 ☆痛恨により聖女の〈変転〉が発動!
  しかし1桁と2桁を入れ替えても痛恨なのは変わらなかった……


聖女「み、皆さんはやらせません!!!」バッ

妖精「ああっ、聖女まで!? もう無理だよ、逃げよう!!!」

フメイ「あいつを……この場所をほっといて、逃げるわけには……いかないっ……!!」チリリ…!!

妖精「ううっ……気持ちは、わかるけどぉ……」


溶けかけている者「……」デロデロ…ジリジリ…

フメイ「おまえも……もう、いいの……!!! もう……」チリリッ

 火炎「」カッ!!

 火/炎「」スパッ

フメイ「あ、ううっ……」グググ

溶けかけている者「……」ジャッ


 デロデロ弾「」ドギャギャギャギャッ!!!!


フメイ「わあああああ!!!!」
リュアン「きゃあああああ!!!!」
聖女「やあああああああ!!!!」
妖精「んわあああああ!!!!」
スライムクロシュ「〜〜!!!!」モニャニャニャニャ!!!!
ミネルヴァ「いやあああああ!!!!」
テイル「んああああああ!!!!」ビクンビクン
ヒナ「あああああああ!!!!」


 ドッギャァァァァァァン!!!!!

 ――敗走――

 ◆
511 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:14:25.69 ID:tMFutBkL0
―夕方
 オリシン平原 街道沿い

 カー… カー…

スライムクロシュ「!」モニャッ

ブラッド「ようやく気が付いたか?」

フメイ「う……あ、赤スライム……?」

ブラッド「無様なお前たちに代わって、あの不愉快な場所は潰しておいた」

スライムクロシュ『み、みんなは……無事なの……?』

ブラッド「知るか。人間なんて死なせとけば良い」

フメイ「……」

ブラッド「……ああもう、面倒な後輩どもだな。生きてるよ、たぶん。トンチンカンなローブを付けた二人組がそこの馬車にセコセコ運んでた」


 精霊の幌馬車「」
 元デロデロ馬車「」


スライムクロシュ「……!」

スライムクロシュ(……みんなの、命の波……なんとなく、感じ取れる……。無事みたい……良かった……)

フメイ「……あそこは……カリス・ノーランドの施設なの?」

ブラッド「そう。世界各地にああいうのが残ってる。死してなお不快な物体を大量に残してやがんだよ、あの腐れ外道。まあ……クロシュヴィアのデロデロ化で、あいつに造られた哀れな生き残りたちも大体は楽になれただろうけど」

スライムクロシュ「……!」

フメイ「……フメイたちが戦った、あいつは……?」

ブラッド「お前たちが負けたアレは、非スライム由来の再生能力を付与されていた。すぐにデロデロ化できなかったのはそういうこと。まあ当人にとっちゃ生き地獄だったろうから、あたしが直々に楽にしてやったよ」

スライムクロシュ『……ありがと……』モニョニョ

ブラッド「……ふん。カリスの影響がまだ残ってんのが不快ってだけ。それにしてもお前たち……あの程度の奴に遅れを取るなんて、そんなに弱くなったの?」

フメイ「むう……。前のフメイなら……負けなかった……」

スライムクロシュ「……」モニョニョ…

ブラッド「はあ、まあいい……。あたしはもう行く。お前たち、変なとこで勝手におっ死ぬなよ」スタスタ

 シュバッ


フメイ「……」

スライムクロシュ『……』


 □大盗賊のアジトから敗走しました……

 ◆
512 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:16:02.54 ID:tMFutBkL0
―夜
 オリシン平原 野営地

 焚き火「」パチパチ

妖精「はあ……みんな無事で良かったよ……」

リュアン「本当に良かったです……」

聖女「お二人も、危ないところを運んでくださってありがとうございます」ペコリ

元デロデロ信徒A「んーん! 私たち、助けられてばっかりなので……!」

元デロデロ信徒B「赤い髪の女の子が、僕たちが皆さんを運び出すまで待っていてくれたんです! あの子が皆さんを助けてくれたんですよね……!?」

妖精「え、本当に……?」

クロシュ「んへへ……ブラッドちゃん、優しい……」

フメイ「うん……あの人、厳しいけど、時々優しいとこもある」

ミネルヴァ「……しかし、盗賊よりも遥かに恐ろしい者が潜んでいたのですね……。ちょっと、想定外すぎました……」

リュアン「でも……結局盗賊の方々はあの溶けかけてたものに皆殺しにされて……溶けかけてたものも、ブラッドさん? に倒されたんですよね……? 結果的には……丸く収まったと考えて良いんでしょうか……?」

妖精「まあ、そうだね……。ヒナとテイルは意気消沈した様子で帰ってったけど……」

フメイ「生き残れたのに、嬉しくないの?」

妖精「ヒナは勝てなかった悔しさ、テイルは盗賊討伐の証明不可で依頼失敗……ってとこかなあ。まああの二人のことだから明日には元気に別の仕事やってると思うよ」


オリシン平原で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:17:26.71 ID:e1L65MZq0
ミネルヴァに赤ちゃんの名前を考えてくれと頼まれる
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:18:06.50 ID:kZUEnb2Fo
メゾンドクロシュ
強くなるには会議
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:18:23.37 ID:ZXrmkXu7O
フメイ 火魔法の特訓をする
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:19:35.14 ID:qYMjkNpBo
クロシュ、フメイが弱体化したし、パーティメンバーも変わっている、ここらで連携を考え直そうと妖精が提案
517 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:44:23.43 ID:tMFutBkL0
―夜
 オリシン平原 野営地

フメイ「……」チリッ

 火球「」ボンッ

フメイ「……」


フメイ(火力は……体感だけど、前の2割未満……。このままじゃ、クロシュを守れない……)

フメイ(でも……失った力って、どうやって取り戻せば良いんだろう……)

フメイ(たぶん今のフメイ……生まれたばかりの、力の使い方を知る前のフメイより……さらに弱い……)

フメイ(う〜ん……どうしよう……)


妖精「フメイ、どうしたの? 悩み事?」パタパタ

フメイ「妖精。どうやったら、強くなれる?」

妖精「え、そうだなあ……。地道に魔法の勉強をするとか?」

フメイ「勉強……したことない」

妖精「……そういえば、フメイの魔法は、魔法というよりは直線的な炎魔力の放出に近いもんね。確かにあのやり方なら勉強はいらなかったかもしれないけど……」

フメイ「……でも、弱くなったフメイじゃ、通用しない気がする」

妖精「魔力の放出は、術式を介さないからロスが生じにくいっていう利点はあるけれど……素の魔力量とか属性の質にかなり左右される部分も大きいんだよね。今のフメイは……属性の質は以前と同じく高純度の炎属性だけど、魔力量がものすごく減ってるから、出力もかなり落ちてる……」

フメイ「どうやったら取り戻せる?」

妖精「生まれつきの魔力量は、実は簡単に増やしたりはできないんだ。フメイの場合は……力を奪われたってケースはちょっと見たことがないから、なんとも言えないけれど……ひとまずできることは、やっぱり魔力運用の勉強をして魔力の効率化を図ることだと思う」

フメイ「効率化?」

妖精「そう。魔力の放出は元々効率的ではあるけれど、それでもロスがないわけじゃない。それに魔力運用がもっとできるようになったら、最小限の魔力で必要十分な瞬間火力を発揮する……みたいなこともできるようになるはず」

フメイ「よ、よくわかんない……。とにかく、勉強すればいいの?」

妖精「まあそういうこと。良かったら教えてあげようか? たぶんフメイの魔法についてなら、人間の魔術師よりも妖精の私の方が向いてると思うし」

フメイ「お願いします」

妖精「よおし! じゃあ早速、今のフメイの魔法を見せてみて!」


↓1コンマ
01-60 まあまあ 経験+1
61-90 そこそこ 経験+2
91-00 理解した 経験+8
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:51:56.91 ID:I4WO6NF9O
519 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 23:03:24.22 ID:tMFutBkL0
フメイ「こう?」
 指先「」スッ
  超高温の小さな光「」ジジジジ…

妖精「……!!? え、ちょ、え……!?」

フメイ「?」

妖精「理解が速い……というか、私が教える以前に魔力の精密性はもう高位の魔術師級だった……てことだ!!」

フメイ「え、そうなの……!?」

妖精「既にできるのにやってなかっただけ……! そんな風に凝縮した炎なら、少ない魔力でもかなりの高温にできるでしょ? その熱を相手にぶつければ良いってこと!」

フメイ「えー? でもちっちゃいし……もっとこう、ばーっと燃える方が……」

妖精「そんな風に無駄遣いしてるから魔力が足りなくなっちゃうんだよ! 今までよりも魔力が少ないんだから、それを見越して運用するの!」

フメイ「むむ……わかった。こんな感じの炎を作って飛ばす練習を、する……」

 超高温の小さな光「」ジジジジ…

 ☆フメイが魔法経験を8獲得しました
 ☆会心成功によりフメイのパッシブスキルが強化されました

 ◇
520 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 23:21:19.94 ID:tMFutBkL0
―夜
 馬車内

リュアン「ミネルヴァさん……お腹の様子は大丈夫ですか……?」

ミネルヴァ「ええ……。皆さんに守ってもらえたから、大事ないみたい」

聖女「良かったです……。あまり無理はなさらないでくださいね」

ミネルヴァ「はい……。ありがとうございます」

クロシュ「んへへ……」ニコニコ


聖女「ところで、お子さんのお名前はもうお決まりなのですか?」

ミネルヴァ「えっ……?」

リュアン「わあ、名前……!」

クロシュ「なまえ……?」

聖女「ああいえ、決まってないのでしたら、ゆっくりお決めになられるのが良いと思います。急かすつもりとかでは全然ありませんので」

ミネルヴァ「名前……そうですね……。今までは、考える余裕もなかったですけれど……。せっかくですし、ここにいる皆さんにも考えていただけますか?」

クロシュ「ほえ……?」

リュアン「えっ……!? わ、私たちが、ですか!?」

ミネルヴァ「今この馬車に乗っている皆さんは、一蓮托生の運命共同体みたいなものですから。そんなあなた方に付けて頂けたら、ひょっとすると良い運命に恵まれるかもしれない――なんて、流石に都合が良すぎるかもしれないですけれど……」

聖女「……わかりました! でも、最終的にはミネルヴァさんがお決めになってくださいね。その子のお母様は、ミネルヴァさんなんですから」

ミネルヴァ「はい、もちろんです。どうぞよろしくお願いいたします……」

リュアン「あ、あかちゃんの名前……! どうしよう、考えたことない……」オロオロ

クロシュ「……」


クロシュはなんて名前を提案する?
↓1〜 先取2票
1.モニョモニョ(スライム語でしあわせ≠フ意)
2.モニョモニョ(スライム語であい≠フ意)
3.デロデロ  (スライム語でデロデロ≠フ意)
0.自由安価(票数は内容ごと)
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 23:22:55.68 ID:WsS2cOHK0
2
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 23:26:56.31 ID:kZUEnb2Fo
2
523 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:37:21.59 ID:8yi7F61f0
聖女「むむ……名前、名前……」

リュアン「……う、うーん……やっぱり思い付きません……。クロシュちゃんはどう……?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

リュアン「えっ?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

聖女「………もしかして……〜〜、ですか?」モニョモニョ

スライムクロシュ「!」モニョッ!

リュアン「……ええっ!? 聖女さん、スライム語を話せるんですか……!?」

聖女「ふふ、まあその、少し練習しまして……。ミネルヴァさん、クロシュさんからの提案は〜〜です」モニョモニョ

ミネルヴァ「え、ええ……? すみません、ちょっと聞き取れなかったのですけれど……」

聖女「……クロシュさん、人の言葉に訳してしまっても構いませんか?」

スライムクロシュ「!」モニョッ!

聖女「ありがとうございます。では……クロシュさんからはあい≠ニいう提案です」

リュアン「あい……。あい……?」

ミネルヴァ「……あい……」

聖女「基本的には愛≠ニいう意味です。しかし〜〜には哀≠ニいう意味もあるので……あい≠ニいう言葉が、ニュアンス的には最も近いかと」

リュアン「愛……哀……。そんな、全然違う意味が……?」

聖女「……全く違う意味というわけでもないんです。愛と哀しみは、実は表裏一体の情……。愛が深ければ深いほど、哀しみもまた深くなります……。オノゴロの古語では、愛と書いてかなしみと読むそうですよ」

リュアン「そうなんですか……!」

ミネルヴァ「……あい、ですか……。哀を知らずに育って欲しい、と思っていましたけれど……。哀がなければ、愛もないのだとしたら……そういうわけにも、いかないのですね……」

聖女「……でも、最終的に決めるのはミネルヴァさんですから。一つの案として受け取っていただければ……とクロシュさんも言ってます」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

ミネルヴァ「……ありがとう。ふふ……あなたはまだ小さいのに、いつも考える切っ掛けをくださいますね」

スライムクロシュ「〜〜?」モニョニョ?

 ☆ミネルヴァの子に名前の提案を行いました

 ◇
524 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:38:04.09 ID:8yi7F61f0
―クロシュの夢
 集落の広場


クロシュ「……」


アイスの欠片「……」グスグス…


クロシュ「アイスちゃん……」

アイスの欠片「……あの子……らくに、なれた……? ほんとに……らくに、なれた……?」

クロシュ「……うん。きっと……ブラッドちゃんが……楽に、してあげた……」

アイスの欠片「うん……」グスッ

クロシュ「……ごめんね……。わたし……ちゃんと、できなかった……」

アイスの欠片「………ばかクロシュ……。いきてたら……それで、いい……」

クロシュ「んへへ……。うん……」



焦げたニワトリ「ここへ来るのは久しぶりね、クロシュ」トコトコ

クロシュ「ニワトリさん……!」

焦げたニワトリ「事の次第は理解しているわ。力を求めているのよね」

クロシュ「うん……!」

焦げたニワトリ「……でも結論から言うと……ここの住民は、これで全員よ」

クロシュ「!?」モニャッ!?

焦げたニワトリ「皆、クロシュヴィアのデロデロ攻撃に呑まれ、星の内側へ沈んでいったわ。私は不滅の炎であなたたちを守る為に最期まで抗ったけれど……その結果、こんな有り様となったわけ……」バサッ

クロシュ「……」モニョ…

焦げたニワトリ「そういうわけで、今の私は力をほとんど使い果たした燃えカスよ。それなのに、今日みたいに私の力を無理矢理使おうとすると……今度はあなた自身の命が削れてしまう。あなた、今日は無理をして平静を装っていたけれど……実はかなりきつかったでしょう?」

クロシュ「!」モニャッ

焦げたニワトリ「だからもう使わないで。これ以上あの力を使えば、いつかあなたの命は尽きてしまうわ」

クロシュ「……でも、ああしないと……」

焦げたニワトリ「……はあ……。そうね……。ああしなければ、きっとあなたたちはブラッドに助けられる暇もなく、あの場で終わっていた……。あなたの判断は正しかったわ。腹立たしいけどね……」

クロシュ「……」

焦げたニワトリ「……だから、もうあんな状況にならないようにしなさい。今までは生まれ持った才能と魔力量で無理矢理どうにかできたけれど、今の力を失ったあなたではそういかないの。絶対に無茶をしてはいけない。わかったわね?」

クロシュ「う、うん……」

焦げたニワトリ「……アイス、あなたからもクロシュによく言っておいて。私の力を使わないように」

アイスの欠片「……ばかクロシュ……。みんなを、かなしませたら……おおばかクロシュだから……」

クロシュ「……うん」

アイスの欠片「……クロシュ……ニワトリはだめだけど……アイスのちからは、だしおしみしなくていい。フメイも、よわってるから……アイスのちからで、まもって……」

クロシュ「……うん!」

525 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:43:07.98 ID:8yi7F61f0
焦げたニワトリ「これでよしね。……とはいえ私も大魔女の端くれ。ただ手をこまねいているつもりもない……。以前までとは言わずとも、なんとか力を取り戻す方法を模索してみるわ。だからそれまでは、私の力は使わないこと。いいわね?」

クロシュ「うん……!」

焦げたニワトリ「ああ……それともう一つ言えることがあるとすれば……ここにいた者たちは、存在そのものが消え去ったわけではないわ。クロシュヴィアのデロデロ攻撃によって、星の内側へ沈んでしまっただけ。そして呑まれる間際、大盾や星竜が協力して皆に結界を張っていた。だから恐らく、彼らは力を保ったまま星脈を流れているはずよ。それを掬い上げることができれば……きっとまた、あなたの力になる。それを狙ってみるのも良いかもしれないわね」

クロシュ「!」

焦げたニワトリ「何度も言うけれど、無茶はしないこと。あなたを愛している者たちがいる……なんてことは、わざわざ言うまでもないことよね」

クロシュ「うん……!」

焦げたニワトリ「わかっているなら良いわ。今夜はゆっくり安らぎなさい」

クロシュ「うん……」

アイスの欠片「……つめたいもの……ほしかったら、いえば……」

クロシュ「んへへ……じゃあ、かきごおり……」

アイスの欠片「みずあじしかないけど」

焦げたニワトリ「ヴァンが育ててたリンゴの木は残ってるわ。りんご味にしましょう」

アイスの欠片「ん」

 ☆夢の集落で心の住人と交流しました

 ◇
526 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:44:28.27 ID:8yi7F61f0
本日はここまで。次回はオリシン平原三日目からとなります

ヒナ&テイルと協力して大盗賊のアジトに攻め入るも、カリスの悪意の置き土産に出くわして敗走を余儀なくされたクロシュ一行……。弱体化はクロシュたちが自分で思っている以上に深刻だったらしく、魔法の練習や戦力増強を図るクロシュ氏とフメイちゃんなのでした。ミネルヴァさんのお子さんのお名前を提案したりもしつつ、寂しくなった夢の集落でかきごおりを食べつつ、あかちゃんスライムは眠る――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/15(月) 01:55:33.97 ID:vo12aFZYo
おつ
コンマ振るわず久々に負けたなぁ…
その代わりか成長は高めでよかった
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/15(月) 09:55:06.75 ID:IpJW8bbWO

神聖魔法の腕がいまいちだったり痛恨コンマの桁を入れ換えても痛恨のままだったり、聖女さんポンコツ疑惑出てきたな…
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/15(月) 12:25:57.72 ID:M3+sX8i/o
乙乙
死してなお害を撒き散らすカリス、お前悪役として100点だよ
生み出した子達は本当に優秀なので悪側にいなかったらって本当に惜しい
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/16(火) 15:29:03.76 ID:w9/zLBl50
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 10:09:08.11 ID:gGCQrTSi0

気になったけどフメイの炎魔法って火球だけなのかな。他にも練習すれば火球以外の技もできたりするのだろうか?(例えば火炎放射的な技とか)
532 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 14:17:15.07 ID:zllRQbWd0
コンマが悪いと敗走することもあります。とはいえ遭遇戦における敗走にはペナルティがない場合が多いため、気負わずに戦いを挑むのが良いでしょう
成長判定で会心成功すると、経験の獲得とは別にパッシブスキルなどが強化されることもあります。今回の成長によって、フメイちゃんはそこそこ火力の扱いを心得ることができたかもしれません。精進するのが良いでしょう

聖女氏は神聖属性に適性があるわけではないため、ロイエで教えられている神聖魔法の腕前はいまいちのようです
そして聖女氏にはまだ僅かに運命を変える力が残っているようですが、それは以前に比べるとものすごく儚いもののようです。今回のように、運命を変えようとしたものの結局何も変わらなかったという無様なことになったりもします。今回はまあ……ポンコツな面が多く出てしまったと言えるかもしれません。穀潰しになってしまわないよう気を付けるのが良いでしょう

カリス・ノーランド氏は恐るべき大犯罪者であり、その悪影響は計り知れないようです。カリス・ノーランドの造りし生命たちはほとんどがスライム因子を有しているため、クロシュヴィアちゃんによる全世界スライムデロデロ化によって概ねデロデロ化して星に溶けたものと思われます
カリス・ノーランドが善なる心を持っていたら――という仮定は、本作世界における人々の間でも時折話題になる空想の一つかもしれません。文明を大きく先進させる偉大な発明者になっていた可能性もあれば、良識や倫理観に阻まれてろくな研究も発明もできなかった可能性もあります。カリス氏はもうこの世にいないので、想像することしかできないでしょう

フメイ氏は文章表現の都合で「火球」を飛ばしていますが、実は初級魔法の火球を使用しているわけではなく、フメイ氏自身の炎属性魔力を雑に放出した結果が「火球」に似た現象として見えるだけだったりします。実のところフメイちゃんは術式を利用した魔法らしい魔法は使ったことがなく、いつも感覚で適当に炎をぶっぱなしているようです(実のところそれは、属性スライムの属性技や、精霊の力に近いと言えるかもしれません)。しかし今回妖精さんに魔力の扱い方を教わったため、もしかしたらもう少し多彩な技を使ったりするかもしれません
533 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 14:17:43.18 ID:zllRQbWd0
―オリシン平原

 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン

妖精「明日の午前中にはオリシンの首都に着きそうだけど、元デロデロ教のあなたたちはどこかに身を寄せるアテがあるの?」

ミネルヴァ「はい。実は夫の出身がオリシンの都で。夫を亡くしてからも、義両親とは文でのやり取りを続けておりまして……この度デロデロ教を辞す旨を伝えたところ、オリシンに来て一緒に暮らさないかとのご提案を頂いたのです」

元デロデロ信徒A「私たちも一緒に来て良いって言われたんです! 仕事を見つけるまではなんとか置かせて頂けたらと思ってます!」

元デロデロ信徒B「多少の蓄えはあるので、家賃や生活費はちゃんとお支払いするつもりです」

クロシュ「わあ……。リュアンちゃんも……?」

リュアン「うん……。でも私、仕事らしい仕事ってやったことなくて……」

フメイ「え、そうなんだ……」

ミネルヴァ「気にしなくて大丈夫よ。お義父様もお義母様も優しい方だし、今は家に誰もいなくて寂しいみたいだから。きっとリュアンちゃんのことも歓迎してくれるわ」

リュアン「はい……」


妖精「そういえばクロシュとフメイは普段どんな仕事してるの?」

クロシュ「おしごと……。ヤマイモ、掘るとか……?」

フメイ「ヤマイモ焼くとか?」

リュアン「ヤマイモ……! わ、私でも掘ったり焼いたりできるかな……!?」

クロシュ「うん!」

フメイ「光魔法でも火は付けられるんだっけ?」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-10 強敵
11-40 食料発見(コンマ)
41-70 場所発見(コンマ)
71-90 道具発見(自由安価)
91-00 良いこと+(自由安価*2)
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 14:18:42.64 ID:d+f97ZOGO
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 14:31:26.27 ID:uTnoZB9Lo
536 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 14:35:50.56 ID:zllRQbWd0
場所と食べ物を見つけました
3日連続場所発見により珍しい場所を見つけやすくなります

↓1コンマ 見つけた場所
01-70 謎の入口
71-00 ???

↓2コンマ
01-10 ヤバキノコ
11-20 食べられる野草
20-30 トウガラシの実
31-40 ヤマイモ
41-50 オオキイタニシ
51-60 どんぐり
61-70 ザリガニ
71-80 コガネリンゴ
81-90 スカイマグロ
91-00 オリシンアカシャガニ
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 14:43:27.12 ID:IBujlxtBO
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 14:52:28.40 ID:n/+QTseBO
かに
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 15:56:18.07 ID:1tARyaXmo
噂をすればヤマイモー
540 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 17:01:42.78 ID:zllRQbWd0
―オリシン平原

 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン

妖精「あ、ちょっと止まって」

 精霊の幌馬車「」キキッ
 元デロデロ馬車「」キキッ

ミネルヴァ「どうしたのですか?」

妖精「あそこ! ヤマイモだ!」


 野生のヤマイモの葉「」フサフサ


クロシュ「わあ……!」

リュアン「あれがヤマイモ……!」

聖女「丁度良い時間ですね。今日のお昼はあれにします?」

フメイ「ん。せっかくだし、掘ってみる? リュアン」

リュアン「えっ……!? え、と……いいんでしょうか……!?」

妖精「いいんじゃないの?」

 *

 グッ ググッ

 大きなヤマイモ「」ポン!

リュアン「と……採れました!!」

元デロデロ信徒A「わ〜!」パチパチ

元デロデロ信徒B「おめでとう、リュアンさん!」パチパチ

フメイ「それじゃあ焼いて食べよ。フメイ、火を付ける」

 *

 焚き火「」メラメラ
 焼きヤマイモ「」ホクホク

リュアン「わぁぁ……!!」キラキラ

ミネルヴァ「良い香りですね……」

フメイ「ふふ……。焼き加減、完璧」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

聖女「〜〜♪ 美味しいです!」モグモグ

妖精「……ん、おいし」モグモグ

 ☆ヤマイモを食べて元気になりました
  この移動中、次の戦闘に+15のコンマが加算されます
  また、ヤマイモを掘ったことでリュアンが自信を持ちました

 ◇
541 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 17:02:10.88 ID:zllRQbWd0
―オリシン平原

 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン

フメイ「……ん?」

クロシュ「……わ! 妖精さん!」

妖精「え、なに……なんだありゃ」


 宙に浮く謎のドア「」フヨフヨ


リュアン「わ、ドア……!?」

聖女「ドアが浮いています!」キラキラ

ミネルヴァ「なんでしょうか、あのドアは……」

妖精「……そういえば、前にユーシリアでも宙に浮くドアを見たことがあったような……。でもあのドアとは外観も気配も違う感じだ。なんだろう」

フメイ「近くに寄ってみる?」

クロシュ「ん!」

 *

 宙に浮く謎のドア「」フヨフヨ
 貼り紙『 ☆スライム専用避難所☆    
     ※白影スライムは出入禁止!』

クロシュ「わわ……!?」

リュアン「スライム専用避難所……白影スライムは出入禁止……?」

妖精「デロデロ化で溶けるスライムに向けて作られた避難所……か?」

フメイ「……」ウズウズ

聖女「入ってみます?」

ミネルヴァ「私たちはスライムではないので、勝手に入って良いのかどうか……」


 ガチャッ!!


空色の宙に浮くスライム『スライム専用だけどスライムのお友達の人も大丈夫ですよ!』モニョニョッ!

クロシュ「わっ!」

フメイ「空色の……スライム!」

妖精「あなたは……フライングスライムだね。ここは?」

 モニョモニョ…ポン!

空色髪の女性「人間の方が多いみたいなので、この姿でお話しますね! 立ち話も何ですし、お入りください! 貼り紙の通り、避難所です!」

 *
542 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 17:03:04.92 ID:zllRQbWd0
―スライムの避難所 庭園

 ガチャッ―パタム

 生け垣「」モサモサ
 花壇「」フワフワ
 芝生「」フサフサ
 噴水「」シャワシャワ

野良スライム「〜〜」モニョモニョ
レッサースライム「〜〜」モニョモニョ


クロシュ「んわわ……!」キラキラ

フメイ「わあ……!」キラキラ

妖精「ここは……!」

聖女「ドアの向こうに……小さなお庭が!」キラキラ

リュアン「すごい……!」

ミネルヴァ「綺麗……!」


空色髪の女性→シュヴィー「ようこそ、スライムの避難所へ! わたくしは、オリシン王国のスライムの長――シュヴィー・オードと申します!」

 *

 ガーデンパラソル「」バサッ
 白いテーブル「」ポン
 白い椅子「」ポン

 ポット「」トクトクトク―
 紅茶「」ホカホカ

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ

聖女「あ、ありがとうございます」

シュヴィー「いえいえ! お砂糖とミルクもこちらにございます!」

フメイ「ん」

 角砂糖「」ポイポイ
 ミルク「」トプトプトプ

リュアン「わ……フメイちゃんお砂糖とミルクたっぷり入れるんだね」

フメイ「こっちの方がおいしい」

聖女「糖分の過剰摂取は……あ、でもフメイさんは人間基準で考えちゃだめかもですね」

妖精「そうだね。フメイも半分くらいスライムみたいなものだから、栄養過多の心配は不要だと思う」


シュヴィー「そちらのお方はチユ草のハーブティーに致しますね! お腹のお子さんにも優しいお茶なのでご安心ください!」スッ

 ハーブティー「」

ミネルヴァ「まあ……! ありがとうございます。スライムさんなのに、人間の妊婦のことにも詳しいのですね」

シュヴィー「えへへ、勉強しております!」


変わった避難所でお茶会
↓1〜2選択
1.ここは何?
2.デロデロについて
0.自由安価(できないことはできない)
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 17:04:14.13 ID:n4HzOixk0
0クロシュと妖精もハーブティー作りに挑戦
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 17:07:13.79 ID:a1CfdtVDO
0オリシンもデロデロにやられているのかと昨今の情勢含めて色々聞く
545 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 19:54:47.97 ID:zllRQbWd0
 噴水「」シャワシャワ

野良スライム「〜〜♪」モニョモニョ
レッサースライム「〜〜♪」モニョモニョ キャッキャ


妖精「ここではスライムがデロデロ化しないんだ」

シュヴィー「……はい。そのように、わたくしが作った空間なので」

妖精「……てことは、ここはやっぱりデロデロ化するスライムに向けた避難所ってことか」

シュヴィー「はい……。もう既に……この国のスライムは、ほとんどがデロデロになって消えてしまいましたけれど……」

聖女「貼り紙にありましたけれど、白影スライムも出現してるんですよね……」

シュヴィー「はい……。オリシン王国民の方々も、既にけっこうな犠牲者が出ているそうです……」

クロシュ「……」

妖精「何か他に変わったことはない? まあ、この騒ぎ自体が変わったことと言えば変わったことだけども」

シュヴィー「……実はオリシン王国では、つい先日国王陛下がご逝去なされたばかりでして……。その混乱の最中にデロデロ騒ぎが勃発したせいで、対策も遅れに遅れているそうです……」

聖女「なんと、そんなことが……」

妖精「……ん? つまり現国王は前国王に比べて動きが遅い無能ってこと?」

シュヴィー「いえ……。国王自体が、まだ選出されていないのです」

妖精「……ええっ!? 国王不在ってこと……!? そんなことがあっていいの!?」

シュヴィー「す、すみません……。わたくし、政治には少々疎い身でして……」

フメイ「……? 国王がいないと、なんかだめなの?」

妖精「そりゃだめだよ! 内政的にも外交的にもだめだめ! 半年前、ユーシリアで継承順第9位のエリオスが即位してかなり紛糾したそうだけど、それでも国王不在の期間はほとんど作らなかったんだ。もしあの時エリオスが国王になっていなかったら……今頃ユーシリアは地図上から消滅してたと思う」

フメイ「そ、そうなんだ……」

リュアン「じゃあ……オリシン王国は、すごくまずいってことですか……!?」

妖精「すごくまずい。まあ幸いなことにオリシンと地続きの国はユーシリアだけだから攻め入られる心配はあまりないと思うけれど……。というか現在の王位継承順位第1位は誰で、どうしてそいつがさっさと即位しないの?」

シュヴィー「えっと、王位継承順位第1位の方は、前国王の直系の長男で、首都大図書館の名誉館長であらせられるクロノス・ローレシアス・オリシン様です。ただ……」

妖精「ただ……?」

シュヴィー「……クロノス様が、継承順位が最も高いわけではないのです」

妖精「……?」

ミネルヴァ「……第1位なのに……最高順位ではない?」

リュアン「……??」

シュヴィー「王位継承順位第0位……フェルメール・ド・オリシン様が、最も順位の高い継承者なのです」

妖精「第……0位!!?!?」

ミネルヴァ「は、初めて聞く順位ですね……」

聖女「わあ……。オリシン王国ってけっこう斬新な順位付けをするお国なんですね……」

シュヴィー「詳しくは知らないのですけれど、前例がないらしく……。フェルメール様を第0位に指名した前国王も既に亡く、議会では揉めに揉めているそうです……。慣例通り第1位のクロノス様とすべきか、最高の0位であるフェルメール様にすべきか、いっそ別の継承者にしてしまうべきか……」

妖精「オリシン王国、一体どうなってるんだ……」
546 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 19:55:16.20 ID:zllRQbWd0

シュヴィー「わたくしとしては……今さら白影スライムをどうにかできたとしても、溶けたスライムたちはもう戻っては来ないでしょうし……白影スライムのせいで、民衆の恨みつらみがスライムに向かわないかの方が心配です……」

クロシュ「んゅ……」

ミネルヴァ「……当のスライム本人たちが、ほとんど既に溶けてしまっているのは……不幸中の幸いと言えなくもないかもしれませんね……」

シュヴィー「……それはまあ……確かに、そうかもしれないです……。でも……無理矢理溶かされてしまうのも、不幸ではありませんか……。まだ、この地上でやりたいこととか、食べたいものとか、あったかもしれないのに……」

クロシュ「んゅゅ……」

聖女「シュヴィーさんは……デロデロには、反対ですか?」

シュヴィー「デロデロになろうっていう考え方に、反対はしません。そういうのも良いかもって思います。でも……有無を言わさず無理矢理、っていうのは違うと思うんです。例えデロデロになるとしても……それは本人の自己決定によって成されるべき選択だと思います……」

クロシュ「……!」

リュアン「……本人の……」

ミネルヴァ「自己決定……」

シュヴィー「……だから……ここに避難したスライムが、やっぱりデロデロになりたいからと、出ていったとしても……わたくしは、止めません……。止めませんでした……」

野良スライム「〜〜…」モニョニョ…
レッサースライム「〜〜…」モニョニョ オロオロ

シュヴィー「……ありがとう……。あなたたちも、もしデロデロになりたかったら……」

野良スライム「〜〜」モニョニョ フルフル
レッサースライム「〜〜」モニョモニョ フルフル

 ジワワ…デロデロ…

スライムシュヴィー「〜〜…」モニョニョ…ポロポロ…

野良スライム「〜〜!」モニャニャ
レッサースライム「〜〜」モニョモニョ スリスリ



リュアン「……ここに残ったスライムさんたちは……シュヴィーさんのことが好きなんですね」

妖精「そうみたい……。今そっとしておいてあげよう」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

 *
547 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 19:56:11.45 ID:zllRQbWd0

スライムクロシュ「!」ピコン

妖精「どうしたの?」

スライムクロシュ『シュヴィーさんに……お茶、淹れてあげたい……!』モニョモニョ

聖女「良いですね! おもてなししてもらったお礼に、こちらも何かを差し上げたいところです!」

リュアン「それなら……どんなお茶が良いでしょうか?」

ミネルヴァ「チユ草のハーブティーは妊婦に限らずほとんどの生き物に癒やしの効果をもたらします。シュヴィーさんにもチユ草のハーブティーを飲んで頂きましょう……。丁度私も、薬草としていくつか保持していましたので」スッ

 乾燥セイントレア草「」ポン

聖女「……あれ? これはセイントレア草?」

ミネルヴァ「昔はチユ草と呼ばれていたそうです。医術書などにも大体はチユ草と書かれているので、これをチユ草と呼ぶ医療従事者は多いんですよ」

妖精「そうそう。やっぱこれはチユ草だよ、チユ草」

フメイ「ふうん。おいしいの?」

ミネルヴァ「普通に食べると、あまり美味しくないと思います……。」


クロシュと妖精のおてまえ
↓1コンマ(妖精の植物知識・料理上手とミネルヴァの薬学知識により+60)
01-30 微妙
31-60 普通
61-90 美味
91-00 けっこうなおてまえ
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 20:04:43.39 ID:0pA/SvRqO
相当高い
549 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 20:32:08.05 ID:zllRQbWd0
スライムクロシュ『シュヴィーちゃん』モニョモニョ

スライムシュヴィー『クロシュちゃん……?』モニョニョ

スライムクロシュ『ん!』モニョッ

 おいしいハーブティー「」ポン!
 ホカホカ…

スライムシュヴィー『んわ……! クロシュちゃんが淹れてくれたんですか……?』

スライムクロシュ『んへへ……。妖精さんと、ミネルヴァさんにも……手伝って、もらった……』

妖精「まあまあ得意分野だったからね。ミネルヴァもそう」

ミネルヴァ「え、ええと……はい、そうです。得意分野でした」

スライムシュヴィー『わあ……! それじゃあ……いただいても、いいですか?』

スライムクロシュ『うん!』

スライムシュヴィー『えへへ……じゃあ、ありがたくいただきます』モニョッ―

 ゴキュゴキュゴキュ…
 空っぽティーカップ「」カラッポ

スライムシュヴィー『んん〜!!』モニョニョニョ

スライムクロシュ『んへへ……おかわりも、ある……!』モニョッ

 ☆おいしいお茶を淹れてシュヴィーを元気づけました

 ◆
550 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 20:32:41.92 ID:zllRQbWd0
―夜
 シュヴィーの避難所

 精霊の幌馬車「」
 元デロデロ馬車「」

 噴水「」シャワシャワ

 光るキノコ「」ボウ
 光るキノコ「」ボウ

リュアン「わあ……!」キラキラ

聖女「大きなキノコが光ってます!」キラキラ

ミネルヴァ「あら……素敵な照明ですね」

シュヴィー「暗闇が苦手な子の為に、キノコさんたちに光ってもらってます!」

妖精「なかなか洒落てるね。でも本当に泊まってって良いの?」

シュヴィー「はい、もちろんです! クロシュちゃんとフメイちゃんはスライムですし、ここはスライムのお友達も大歓迎なので!」

クロシュ「んへへ……」

フメイ「フメイってスライムが混じってるらしいけど、わかるの?」

シュヴィー「はい、なんとなく! わたくしが幼い頃、大山脈で出会ったバーニングスライムさんたちと似た気配を感じました!」

フメイ「バーニングスライム……」


シュヴィーの避難所に一泊します
↓1〜3 自由安価 宿泊中何をする?
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 20:34:05.02 ID:d+f97ZOGO
クロシュ、密かに格闘の練習
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 20:37:55.52 ID:uTnoZB9Lo
持ち運びできる緊急避難先入口とか貰えません?
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2025/12/20(土) 20:44:23.68 ID:1tARyaXmo
フメイ 魔法のお勉強の続き
554 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:00:18.07 ID:zllRQbWd0
―夜
 シュヴィーの避難所

クロシュ「」コソコソ


クロシュ(……武器が、ない!)

クロシュ(……ローガンさん……お酒に酔ってるとき……戦闘の基本は格闘だ!って言って……殴ったり蹴ったりする、練習……してたこと、あった……)

クロシュ(わたしも……戦闘の基本、練習してみよ……)


クロシュ「」コソコソ


リュアン「……あれ? クロシュちゃん、あんな暗いとこで何してるんだろう……?」

 *

 クロシュの拳「」シュッシュッ
 クロシュの蹴り「」シャッ

クロシュ「……」ムフー

リュアン「クロシュちゃん……何してるの?」ヒョコ

クロシュ「あ、リュアンちゃん……。えと……格闘の、練習……?」

リュアン「そうなんだ……。でもクロシュちゃん、ちっちゃいから……格闘はあんまり向いてないんじゃないかなあ」

クロシュ「!」ガーン!

リュアン「あ、え、えっと! クロシュちゃんのがんばりを悪く言いたいんじゃなくて! えと、格闘以外にもっとクロシュちゃんに向いた戦い方はあるんじゃないかなあって思うの!」

クロシュ「……」

リュアン「ほら……人型なら、武器とか道具を使う戦い方の方が強いと思うし……。あ、でも武器は今はないんだっけ……。あ、擬態できるなら人以外の生き物になってみるとか……」

クロシュ「……」


どうしよう……
↓1選択
1.大きくなって格闘!
2.即席の武器を作る!
3.人型以外の生き物になる!
0.自由安価(できないことはできない)
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 21:04:33.16 ID:AWh9u3980
3
556 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:26:59.74 ID:zllRQbWd0
 モニョモニョ…ポン!

トカゲクロシュ「〜〜!」シュバババッ

リュアン「わあトカゲ!? すごく、速い!!」

トカゲクロシュ「〜〜!」シュバババッ

 ペチッ

リュアンの背中に張り付いたトカゲクロシュ「」

リュアン「……! せ、背中を取られちゃった……」

 モニョモニョ…ポン!
 スタッ

クロシュ「ん……! これなら……速く、動ける……!!」

リュアン「そうだね……! そういう戦い方もありだと思う!」

 ☆クロシュがアクティブスキル〈俊足〉を覚えました
  (お腹-1、使用ターン会心率+20%)

 ◇
557 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:28:45.18 ID:zllRQbWd0
―夜
 オリシン平原

フメイ「……」
 指先「」
  超高温の小さな光「」ジジジジ

妖精「それに指向性を持たせて飛ばせない?」

フメイ「んー……」

 キラッ
 ボンッ!!!!

黒焦げフメイ「……」

妖精「うわっ!? だ、大丈夫?」

黒焦げフメイ「うん。自分の熱で燃えるわけない。見た目は、ちょっと焦げるけど……」

妖精「そ、そう……ならいいけど」

黒焦げフメイ「……フメイ、あんな風に魔力を固めて撃ったことない。どうすればいい?」

妖精「普通は魔力を飛ばすより、あそこまで高密度に固めることの方がずっと難しいんだけどね……」

黒焦げフメイ「むー……固めなきゃ、フメイも撃てる」

妖精「固めて撃つっていうのが難しいのか……」


↓1コンマ
01-60 まあまあ 経験+1
61-90 そこそこ 経験+2
91-00 かんぺき 経験+8
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 21:30:14.06 ID:uTnoZB9Lo
かんぺき
559 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:40:04.55 ID:zllRQbWd0
妖精「固めないで撃つ時と同じだよ。そこにある魔力を、ぐっと撃ち出す感じ」

フメイ「んー……」

 キラッ
 ボンッ!!!!

黒焦げフメイ「……」プスプス

妖精「……大丈夫……?」

黒焦げフメイ「……フメイ、おなかすいた……」

妖精「今日はこの辺にしとこうか……」

 ☆フメイが魔法経験を1獲得しました

 ◆
560 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:41:08.67 ID:zllRQbWd0
―朝
 シュヴィーの避難所

 チュンチュン

シュヴィー「うう……もう行っちゃうんですね……」ジワワ

クロシュ「シュヴィーちゃん……」

シュヴィー「クロシュちゃん……皆さん……! どうか……どうか、お元気で……! ご無事で……!」

聖女「はい……! シュヴィーさんも、どうか気を落とさずに……。健やかにお過ごしくださいね」

シュヴィー「はい……!!」

フメイ「……ねえ、この避難所の扉みたいなやつ……あれ、持ってけないの?」

シュヴィー「えっここの入口を?」

フメイ「うん。そしたら、いつでもここに来れる」

クロシュ「わあ……!」


↓1コンマ
01-60 一度きりの使い捨てドアなら
61-90 オリシン国内なら何度でも使えるドア
91-00 空間魔法習得
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 21:43:26.90 ID:d+f97ZOGO
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 21:44:10.94 ID:uTnoZB9Lo
空間
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 21:44:53.99 ID:KMLvAfmsO
564 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 21:59:31.45 ID:zllRQbWd0
シュヴィー「……その手がありました!」

 モニョモニョ…モニョモニョ…

 ドアノブ「」ポン!

クロシュ「わあ!」

聖女「ドアノブです!」

 *

―オリシン平原

クロシュ「ひねるの?」

シュヴィー「はい! そのドアノブをひねってみてください!」

クロシュ「ん!」

 ドアノブ「」グイッ

  ガチャッ―

 避難所への入口「」フォン――

クロシュ「!!」

フメイ「わあ……!!」

リュアン「す、すごい……!!」

シュヴィー「わたくしの力の届く範囲……このオリシン国内くらいなら、そのドアノブをひねればいつでもこの避難所に来れると思います!」

クロシュ「わわ……!」

聖女「すごい……!! これってすごい魔法ですよね、妖精さん!」

妖精「う、うん。プライベートな空間を作るだけでもかなり難しいはずなのに、それの入口を各地に作ったり、どこでも入れるドアノブを作ったり、ものすごくすごいことをしてる……!」

クロシュ「わあ……! すごく、すごい……!!」

シュヴィー「もし困ってるスライムを見かけたら、そのドアノブでここに案内してあげてください! えへへ、待ってますね!」

クロシュ「うん……!」

 ☆避難所のドアノブを手に入れました
  オリシン国内にいる時、いつでも気軽にシュヴィーの避難所へ入ることができます

 ◇
565 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/20(土) 22:00:24.72 ID:zllRQbWd0
それでは本日はここまでとなります。次回はついにオリシン首都入りするところからとなります

オリシン平原行軍3日目にして、ようやく戦いもダンジョンもない穏やかな旅路を歩むことができたクロシュ一行と元デロデロ教一行。ヤマイモを掘って食べたり、不思議なドアを開けてスライム避難所を見つけたり、平和的で良い一日となったようでした
新たな力や新たなドアノブを手に、一行はついに本の都オリシン首都へと到達。そこであかちゃんスライムたちを待ち受けているのは、果たして――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/20(土) 23:09:59.87 ID:uTnoZB9Lo

やはりスライムは優秀な個体が多い
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 08:41:58.09 ID:3hAnt0cqo
乙です
今回の移動は何かとバタバタしてたから一日でもこういった日があって良かった
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 09:41:05.29 ID:AIw6I630o
それでもどっかのユーシリアよりは情勢はマシ!
569 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 15:19:33.93 ID:OLTvbRp90
スライムはポテンシャルで言えば輝きを秘めうる生き物のため、時折すごい個体が現れることがあります。今回のシュヴィー氏もそのようなスライムの一つであったと言えるかもしれません
また、長生きのスライムは生得的な能力の他に優れた技能や魔術を有していることがあります。シュヴィー氏はまさしくそのお手本のような存在であったと言えるでしょう

今回の旅路はいつになくスリリングで危険なものだったようです。世界樹の巻ではいつも平穏な旅路を歩んでいたような気がしますが、今回は出発した途端にこのような事態に見舞われてしまいました。不運です
しかし3日目は平穏な上に良き出会いもあり、良い1日を過ごせたと言えるでしょう。クロシュたちも英気を養い、万全な状態でオリシン入りを果たすことができるかと思います

ユーシリアではいろいろひどいことになっていたので、国王不在でも実際当時のユーシリアよりはだいぶマシであると言えそうです。オリシンは大国というわけではないので、ユーシリアと比べてもまあまあいろいろやりやすい面は多いのかもしれません。たぶん国王不在なりに大臣やら家臣やらが奔走してなんとかしているのだと思われます。少なくともすぐに国家消滅の危機ということにはならなそうなようです
570 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 15:20:03.19 ID:OLTvbRp90
―オリシン首都 市街

 ワイワイ ガヤガヤ

 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン

聖女「……賑わってますね?」

妖精「そうみたい……。国王不在の影響はまだ大きくないのかな?」

ミネルヴァ「白影スライムの被害はまだ首都内にまで及んでいないのかもしれません。しかし国王不在の状況が続けばいずれは……」

妖精「……ひとまず今はミネルヴァたちを送り届けて、今夜の宿探しに専念しよう」

 *
571 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 15:20:35.27 ID:OLTvbRp90
―オリシン首都 市街

 看板『ドーソン治療院』

ミネルヴァ「……! ここです!」

元デロデロ信徒A「わあ……! 綺麗な建物です!」

妖精「それじゃあミネルヴァたちとはここでお別れだね」

元デロデロ信徒B「あの、助けて頂いたり、送って頂いたり、ありがとうございました!!」ペコッ

聖女「いえいえ、困ったときはお互い様です! 助け合っていきましょう」


リュアン「……」

クロシュ「リュアンちゃんも……ここに、住む……?」

リュアン「……えと……」

フメイ「? お仕事の悩み?」

リュアン「……それもあるけれど……。えっと……」

クロシュ「?」

リュアン「クロシュちゃんたちは……クロシュヴィア様を見つけて、デロデロ化を止めようとしてるんだよね……?」

クロシュ「うん」

リュアン「………私……私も、付いてって、いいかな……!?」バッ

クロシュ「!」

フメイ「え、リュアンが?」

ミネルヴァ「リュアンちゃん……」

リュアン「私も……ちゃんと、考えて、クロシュヴィア様とお話したい! ミュージアでのことや……みんなの心を救ったクロシュヴィア様の、本当の気持ちとか……。私自身も、デロデロについて……命の在り方について……ちゃんと考えたいから……!」

聖女「……!」

妖精「むう……。まあ確かに、デロデロとかについての思索を深めるには良い機会になるとは思うけれど……。はっきり言って危険な旅だよ。この前の盗賊とか、盗賊のアジトでのこととか、そういうのと隣合わせの道になる」

リュアン「……承知の上です。でも私……答えを出せないまま、クロシュヴィア様とお話できないまま、ここに残ったら……それで何も知らない内に何もかもの決着が付いてしまったら……きっと、一生後悔します。いえ……きっとどんな選択をしても後悔はするんでしょうけれど……」

フメイ「まあいいんじゃないの。リュアン、光の魔法が使えるし」

妖精「フメイは軽いなあ……。ミネルヴァはどう思う?」

ミネルヴァ「……本音を言えば……私も、リュアンちゃんと同じく……今一度、クロシュヴィア様とお話したい気持ちがあります。しかし私はもう、一人の体ではないので……皆様の旅路にお供することは叶いません」

リュアン「ミネルヴァさん……」

ミネルヴァ「リュアンちゃん……本気なら、止めません。元デロデロの徒として、あなたにはクロシュヴィア様の真意を問う資格があると思います」

リュアン「……!」

ミネルヴァ「でも……本当に、いいのね?」

リュアン「はい……。もちろん、クロシュちゃんたちが良ければ、ですけれど……」

聖女「この3日間共に過ごしましたが、リュアンさんは優れた適応力を持っています。足も速いですし、長く険しい旅路を歩むことはできるかと思います」

妖精「そうだねえ……。クロシュはどう思う?」

クロシュ「うん……いいとおもう!」

リュアン「クロシュちゃん……!」

クロシュ「いっしょに……クロシュヴィアちゃんに、会いに、いこ……!」

リュアン「うん……! 一緒に、行こう……!」

 ☆リュアンが旅の仲間となりました

 ☆ミネルヴァと別れました
  今後はオリシンの治療院などで会うことができます

 ◆
572 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 15:21:11.66 ID:OLTvbRp90
―オリシン王国 市街

妖精「というわけで、まずは宿探し!」

リュアン「は、はい!」

聖女「ふふ……そんなに気負わなくて大丈夫ですよ、リュアンさん」

リュアン「す、すみません」

クロシュ「んへへ……」

フメイ「宿……シュヴィーの避難所は?」

妖精「……まあシュヴィーの避難所でもいいんだけど、スライム以外が長居するのは迷惑じゃないかなあ……」

 避難所のドアノブ『皆さんならいつでも歓迎です!』モニョモニョ!

リュアン「わあっ!?」

聖女「い、いつでも歓迎だそうです」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「ね」

妖精「ならいいか……」


オリシン首都滞在1日目
↓1〜3 自由安価 何をする?


参考:オリシン観光案内
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 15:21:41.65 ID:xA86oKCP0
王宮の見学
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 15:24:41.65 ID:13wGnNnqO
市場を散策
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 15:38:29.10 ID:XJ2Wcj9ZO
先ほどの騎士2人あったので、オリシン王国について何かないか聞いてみる。
576 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 15:52:43.55 ID:OLTvbRp90
―オリシン首都 市街

クロシュ「……王さまの、ところ……行く……?」

リュアン「え、王様のとこって……王宮?」

フメイ「なんで行くの?」

クロシュ「えと……なんか……大変、みたいだから……?」

聖女「まあ……確かに大変ではありそうですけれど」

妖精「気にはなるけど、門前払いされるんじゃないかなあ。」

クロシュ「行くだけ、行ってみよ……!」

 *

―オリシン王宮

 トコトコ… パタパタ…

衛兵「止まれ!」カンッ!

クロシュ「!」ピタッ

衛兵「この先はやんごとなきオリシン王家の城! 幼子と言えど通すわけにはいかぬ!」


妖精「予想通りの結果だ」

フメイ「どうする? 帰る?」

クロシュ「……」


どうしよう?
↓1〜 先取2票
1.帰る
2.不法侵入!
3.ワイロ!
4.セクシーに擬態してろうらく!
0.自由安価(票数は内容ごと)
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 15:54:21.70 ID:3hAnt0cqo
3
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 15:54:31.96 ID:2PGlNmgfO
4
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 16:21:44.78 ID:5XNg6rC30
どれにしろ入れなさそうだからあえてネタ要素強めの4
580 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 16:43:14.58 ID:OLTvbRp90
クロシュ「!」ピコン!

妖精「……言っておくけど、今のクロシュに隠密侵入は無理だからね。大人しく引き下がるのが賢明――」

クロシュ「んーん……。わたし……ろうらく、できる!!」

妖精「……へ?」

リュアン「ろ、ろうらく……?」

フメイ「ろうらく?」

聖女「……ろうらくって……まさか籠絡ですか?」

 *

 モニョモニョ…モニョモニョ…ポン!

 ひらひらな踊り子衣装「」ヒラッ
 おおきな胸部「」ボン
 締まったお腹「」キュッ
 おおきな臀部「」ボン

セクシー踊り子クロシュ「!」タンッ


フメイ「わ……!?」

リュアン「あ、あわわ……///」アタフタ

聖女「い、いけませんクロシュさん! ハレンチです!!///」

セクシー踊り子クロシュ「んふふ……。わたし……はれんち!」

妖精「まあ……やるだけやってみるのも良いんじゃない?」

妖精(どうせこれも門前払いされるだろうし、危険はないでしょ……)


↓1コンマ
01-60 追い払われた……
61-90 上手くいった
91-00 王族
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 16:47:35.95 ID:AIw6I630o
582 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 17:52:14.92 ID:OLTvbRp90
セクシー踊り子クロシュ「そこの兵士さん……」ヒョコ

衛兵「!?」

セクシー踊り子クロシュ「わたしと、イイこと……する……?」

衛兵「いや……私は職務中だ! そのような格好でここをうろつくんじゃ――」

 モニョッ

衛兵「!!?」

セクシー踊り子クロシュ「身も、心も……デロデロに……なりたいよね……?」モニョモニョ

衛兵「ち、違う! やめたまえ! 私には妻が……!!」

セクシー踊り子クロシュ「んふふ……みんな、デロデロになれば……おんなじ……」モニョモニョモニョ

衛兵「アバ……」ガクガク

セクシー踊り子クロシュ「みんなで……デロデロに、なろ……?」モニョモニョモニョモニョ――


「そこまでだ!!」ドン!!


セクシー踊り子クロシュ「!」モニャッ!

金髪の若き王子「うちの兵士をいじめるのはそこまでにしてもらおう、うら若き踊り子よ」スタスタ


隠れた妖精(うわわわ、なんか偉そうな奴にバレちゃった! どうするの、クロシュ!!)

セクシー踊り子クロシュ(んゅゅ……!)


金髪の若き王子「しかしその兵は妻一筋の強い意思を持った男……それをここまで追い込むとは、一体どのような手管を用いたのだ?」

セクシー踊り子クロシュ「ほえ……?」

金髪の若き王子→メロウド「答えよ。さもなくば第二王子メロウド・オリシンの名において、今ここで貴様を裁いてくれよう!」

セクシー踊り子クロシュ「んわ……!!」

妖精「あああもう! 悪かった! 出来心だったんだ!! 王子様なら寛大な心で許してよ!」パタパタ

メロウド「妖精……!?」

 ◇
583 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 17:52:57.65 ID:OLTvbRp90
―メロウドの離宮

メイドたち「お帰りなさいませ、メロウド様」ペコリ

メイドたち「ようこそいらっしゃいました、お客様」ペコリ


フメイ「わー……」

聖女「え、え、ええ……!?」

リュアン「な、なんで案内されてるんですか……!? ここはどこなんですか……!?」


メロウド「フッ、そうかしこまらずとも良い。ついさっき、君たちは不埒な侵入者からこのメロウドの客人となったのだから」

クロシュ「??」

妖精「えーと……どういうことなの?」

メロウド「単刀直入に言おうか。君たち、僕の手先となれ!」ドン!

妖精「ええっ!?」

聖女「て、手先……!?」

メロウド「知っているかい? 今この王宮は王位継承の件で揺れている。第1位のクロノス兄さんか、第0位のフェルメールか。そこで僕は考えたんだ。このドサクサは僕が継承するチャンスではないか? とね」

妖精「え、ええ……」

メロウド「どうだい? もし手先となるなら、僕が新国王となった暁には相応の地位と名誉と給金を約束しよう」

妖精「うーん……私たち、オリシンでの地位とかお金が欲しいわけじゃないし……」

メロウド「なら何が欲しい? そもそもなぜ衛兵を籠絡しようとしていた?」

妖精「それは――」

 カクカクシカジカ――

 *

メロウド「何……!? 白影スライム騒ぎの原因究明を!?」

妖精「そう。だから悪いけど、あなたの手先になってる暇はないんだよね。王宮に侵入しようとしたのも、デロデロ騒ぎの首謀者が関与してる疑いがあったからでね……」


フメイ(えっ、そうなの!?)

リュアン(そ、そういうことにしておきましょう! その方がスムーズです!)

聖女(そ、そうですね。嘘も方便です!)


メロウド「オリシン王宮にデロデロの首謀者が関わっているだと!?」

妖精「そ、そう……。誰かはまだ突き止めてないんだけども……」

メロウド「ふむ……検討もつかないな。だが王宮内の人員監視ならば、やっぱり僕の手先となった方がいろいろ都合が良いんじゃないかな?」

妖精「う……そ、そうかも……」

メロウド「フッ、悪いようにはしない。僕の賓客だということにすれば、この離宮はもちろん王宮にも出入り自由、探索も調査もし放題だ」

妖精「う、うーん……」
584 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 17:53:26.97 ID:OLTvbRp90

聖女「あ、あの……一つお伺いしてもよろしいですか?」

メロウド「む、何だい?」

聖女「メロウド様には、王様となって何を成したいのか――その展望はございますか?」

メロウド「!」

フメイ「それはフメイも気になるかも。メロウドが悪いやつなら、手伝いたくないし」

メロウド「フッ……確かにその通りだな、僕が同じ立場でもそう思う」

フメイ「でしょ」

メロウド「そして展望だったな。それはもちろん――この国の大図書館と全ての書物を守り、尊び、次代に伝えていくことだ!!」ドン!!

クロシュ「わあ……」

フメイ「大図書館と、書物を……守る……?」

メロウド「そうだ! このオリシン王国は本の国! であるなら、その本を最も丁重に扱うのが国家としての役目だと思わないか?」

妖精「なるほどね……。そしてメロウドはそれを他の継承候補者たちより全うできる自信があるんだ?」

メロウド「無論だ。兄さんもクーフィアも人が良すぎるところがある、王の器には向いてない――コホン、今のは聞かなかったことにしてくれ。とにかく僕が王位を継承するのが一番ってこそさ」

妖精「でも、継承争いではかなり不利な立場ってことだね」

メロウド「そう。議会ではもっぱら第1位のクロノス兄さんか、第0位のフェルメールかで割れてる。僕の名前が挙がることはほとんどないんだ。正直なところクロノス兄さんならこっちとしても納得できるんだけど……第0位のフェルメールになるのはちょっとね……」

妖精「……そもそも第0位って何なの? 継承順位0位なんてこの国で初めて聞いたんだけど……」

メロウド「知らん! 親父……前国王が何を血迷ったのか、末妹のフェルメールを第0位ってことにしたんだ。それでこの有り様さ。まあお陰で僕が王位を狙える隙が生まれたとも言えるけど」

リュアン「なんか……大変なんですね……」

メロウド「まあとにかく君たちはこれから僕の手先として頑張ってくれよ。拒否したら不法侵入未遂で逮捕だから」

妖精「うげ……」

聖女「ひとまず今はメロウド様の言う通りにするしかなさそうですね……」

フメイ「まあ、王宮を出入り自由になったし良いんじゃないの?」

クロシュ「うん!」


 ☆メロウド王子の手先になってしまいました……

 ☆王宮に自由に出入りできるようになりました


まだ少しお話できそう
↓1〜2選択
1.クロノス王子について
2.クーフィア王女について
3.フェルメール王女について
4.デロデロについて
0.自由安価(できないことはできない)
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 17:58:19.82 ID:Ks3MMOhWO
2
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/21(日) 18:11:09.50 ID:AIw6I630o
3
587 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/21(日) 21:04:34.13 ID:OLTvbRp90
妖精「第一王子のクロノスに……クーフィアっていうのは?」

メロウド「クーフィアは第一王女だよ。第一王女って言ってもクロノス兄さんどころか僕よりもずっと年下の妹だけど」

クロシュ「どんな、人……?」

メロウド「引きこもり……コホン、内気で人見知りなかわいい妹さ。王位継承順位は僕に次いで3位だけど、きょうだいの中ではぶっちぎりに王位に向いてないと断言できる。クーフィアが王位を継承することはまずないだろう……。彼女自身にとっても、この国の民にとっても、彼女が王位に就くことだけは絶対に避けなければならない」

リュアン「け、けっこうはっきり言いますね……」

メロウド「でも人柄は信頼できる良い子だし、頭も悪くない。表舞台に立つよりは影からひっそりと支えるのが得意なタイプだ。当然本人もそれはわかっている。だから権力争いに参戦してくることもないだろう。どちらかと言うと味方に引き込みたいね」

フメイ「今は味方じゃないの?」

メロウド「クーフィアはたぶん、クロノス兄さんを応援していると思う。兄さんは貴族からも民からも信の篤い質実剛健な長男だからさ」

妖精「……クロノスで良くない?」

リュアン「そんな気がしてきました……」

メロウド「ははっ、緑の国みたいな選挙をやったら実際クロノス兄さんの当選が確実だろう」

フメイ「でも、メロウドが王になりたいんだよね?」

メロウド「その通り。それが一番だよ、きっとね」

 *

妖精「……で、フェルメールってやつはどうなの?」

メロウド「フェルメールか……。僕たちきょうだいの末っ子であり、前国王が0位に指名したこの騒動の台風の目だね」

クロシュ「どんな、人……?」

メロウド「お淑やかで慇懃丁重、絵に描いたような貞淑なお姫様……ということ以外は、実は僕もよく知らないんだ」

リュアン「えっ? きょうだいなのに……?」

メロウド「親父がどこぞの国外貴族と懇ろになってこさえた娘……らしい。事情はよく知らないけど、元いた家門が没落したとかで数年前に親父を頼ってきて、僕たちが知らない内にいつの間にか第0位の地位を築いていたんだ」

妖精「ええ? そんなよくわからない奴に王位を渡すのは危なすぎるんじゃ?」

メロウド「僕もそう思う。でも貴族の半分くらいは、既にフェルメールに骨抜きにされてるんだ」

クロシュ「ほねぬき……?」

メロウド「フェルメールはクーフィアと違って、王女らしい王女然とした姿だからね。それでいて貞淑で貴族の男たちを喜ばせる気品や所作を完璧に身に着けている。実際の知性や教養のほどはわからないけれど、人気になるのも当然と思うよ」

フメイ「ふうん。でも、王様になるなら見た目より仕事ができるかどうかの方が大事なんじゃないの」

メロウド「いや……王として立つ以上、見た目というのもかなり大事だ。例えば、自分たちが暮らす国を背負って立つ王が、すごく仕事ができるけど見た目はみすぼらしくて小汚い爺さんだったらどう思う?」

フメイ「うーん……仕事ができるなら、フメイは別になんとも……」

メロウド「そ、そうか……。でもそういうのを気にする人ってのは君が思っている以上に多いんだ。民はもちろん、貴族連中にもね」

妖精「うーん……じゃあメロウドはちょっと不利なんじゃないの? 見た目は爽やかだけど線が細くてちょっと頼りないし」

メロウド「言ってくれるなあ! まあでもその通り、僕は不利だ。クロノス兄さんも筋肉モリモリだしね。僕が有利を取れるのは、見た目も地味で性格も弱々しいクーフィアくらいだよ」

リュアン「クーフィア王女様……会ったことはないけどかわいそうになってきました……」

 ☆クーフィアとフェルメールについてのお話を聞きました

 ◇
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