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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part7

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603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/22(月) 01:36:24.32 ID:L6XgL47Jo
おつ
しかし何処から取り掛かればよいのやら…
いつも通り人助けしてれば何かきっかけが拾えるかね
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/22(月) 13:48:37.07 ID:A/EkZcCeO
乙
聖女さんやっぱポンコツ…
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/22(月) 22:54:12.41 ID:Qa/JLy8vo
おつおつ
光集め編のパーティメンバーは一人でも旅できてただけあって皆しっかりしてたんだって改めて知る
606 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 15:48:18.03 ID:alYWZ2Kz0
クロシュさんは不法侵入の常習犯でしたが、今回は万全に万全を期して色仕掛けをすることとしたようです。その成果もあり、第二王子メロウド氏の手先となって自由な王宮の出入りが許可されました。拒否権はなかったため、今後は手先としての仕事もしなければならないかもしれません。権利を得るには義務を果たさなければならない場合もあります

今のところクロシュさんたちが何をすべきかはよくわかっていないようです。ひとまずは情報収集や観光などで遊んで暮らしても良いかもしれません。もちろん人助けは良いことです。人を助けることが、巡り巡って自分自身の利益となることもあります(ならないこともあります)。肩ひじ張らずやりたいようにやるのが良いでしょう

聖女氏は穏健派の修道院で育ったため、俗世における買い物や取引について少々見識が乏しいところがあるようです。教会で働いているだけならばそれほど気にする必要もないのですが、旅をする者としては少しばかりポンコツと言わざるを得ないかもしれません。穀潰しにならないよう注視していくのが良いでしょう

世界樹の光を巡る旅の仲間たちは、実のところクロシュ以外の全員が一人旅できる実力派だったため、その道中は安全で安心なものでした。それに比べると現在の仲間たちは皆それぞれちょっと不安と言わざるを得ないかもしれません。しかし足りない部分は補い合えばなんとかなることもあります。全員で力を合わせ、しっかり進んでいただけたらと思います
607 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 15:48:56.53 ID:alYWZ2Kz0
―シュヴィーの避難所

聖女「今日はどうするんです?」

妖精「今日なんだけど、実はある人物と連絡が取れたから会いに行くよ」

フメイ「ある人物?」

リュアン「私たちの知っている人ですか?」

妖精「知ってはいると思う。みんな会ったことはあるはずだし、ある意味有名人だし、特にクロシュとは馴染み深い人だよ」

クロシュ「ほえ……?」

聖女「オリシン王国在住で、ここのみんなと会ったことがあって、ある意味有名で、クロシュさんと馴染み深い……まさか!」

妖精「そう――ダークヒーローの第一人者、イリス・プラネットだ!」

クロシュ「!!」

 ◇

―郊外

 広い農園「」
 煉瓦造りの家々「」

 トコトコ パタパタ

聖女「わあ。街中から少し外れると一気にのんびりした空気のところになるんですねえ」

クロシュ「イリスさんも、こういうとこ、住んでるんだ……」

妖精「そうみたい。えーと、教えてもらった道順からすると……」


 こじんまりとした家「」ポン
 表札『プラネット』


クロシュ「!」

妖精「ここだ!」

 コンコン
 ガチャッ!!

イリス「クロシュちゃん! 妖精さん! それに――フメイちゃんと、聖女さんと……リュアンちゃん!?」

クロシュ「イリスさん!」

フメイ「ん」

聖女「お久しぶりです、イリスさん!」

リュアン「えっと、ご無沙汰しておりました」ペコリ

妖精「久しぶり。元気そうで良かった」

イリス「えへへ! 立ち話も何だから上がって上がって!」

 *
608 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 15:49:38.41 ID:alYWZ2Kz0
―イリスの家

 稼働中の魔導飯盒「」シュポシュポ

 飾られたザリガニのお守り「」
 飾られたガラスのザリガニ「」

 飾られた吸血鬼の日焼け止め「」
 飾られた日蝕の傘「」
 飾られた銀のナイフ「」


クロシュ「わあ……!」

妖精「あの飯盒!」

聖女「あっちはザリガニです!」

フメイ「ザリガニ!」

リュアン「こっちの棚は……格好良い傘とかナイフがあります!」

イリス「うん、思い出の品は大切に飾ったんだ! 飯盒は便利だからつい使っちゃうんだよね」スッ

 ティーポット「」トクトクトク…
 紅茶「」ホカホカ
 クッキー「」ポン

クロシュ「!」モニョニョ
フメイ「……」

イリス「ふふ、どうぞどうぞ。自由に食べてね」

クロシュ「!」パァァァ

リュアン「あ、ありがとうございます」

聖女「良い香りですね……」


イリス「……と、のんびりお茶会しながら思い出話と洒落込みたいところだけど……今日はただ会いに来てくれたってわけではないんだよね? 妖精さん」

妖精「うん。手紙でも伝えてあった通り――デロデロの件で」

 カクカクシカジカ――
 パクパク モニョモニョ モグモグ――

 ◇
609 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 15:50:29.79 ID:alYWZ2Kz0
イリス「……なるほど。この国に、クロシュヴィアちゃんの手がかりがあるかもしれないんだ」

クロシュ「うん……」モグモグ

妖精「でもまだ来たばっかりだから、何も掴めてないんだ。それどころか第二王子に手先にされちゃったくらいで……」

イリス「え、第二王子ってメロウド様のこと?」

妖精「そう。いつもの……とは違って、クロシュが色仕掛けで王宮に侵入しようとしたら王子に捕まっちゃって」

クロシュ「んゅ……」モグモグ

イリス「ええ、何やってるの……。いやでも、ある意味チャンスと言えばチャンスかも。最近の王宮っていろいろゴタゴタしてるらしいし、王子様の手先にでもならないと出入りは難しいだろうから」

妖精「まあ……。イリスは、王位継承順位0位のフェルメール王女について何か知ってる?」

イリス「フェルメール王女のことはあんまり知らないんだよね……。以前は全く聞いたことなかったから、私が旅立った後どこかのタイミングでこの国に来たんじゃないかなあ」

妖精「………第0位っていう順位を疑問に思ったことはある?」

イリス「そ、そりゃまあ……。でも前国王様が決めたことみたいだし、私と母さん以外……この国にいた人たちは全然気にしてないみたいだったから、そういうものなのかなあと」

妖精「ふむ……。イリスとティナは洗脳されてるわけじゃないみたい」

イリス「せ、洗脳!? どういうこと!?」

妖精「いやまあ……とある夢魔の証言だけど、フェルメール王女が洗脳魔法の類を国中にバラ撒いた可能性があるらしい。イリスとティナがかかっていないとすると、オリシン国内の人間を常に洗脳し続ける類のものではないのかも」

イリス「……なるほど。つまり……持続的に認識を改竄するわけじゃなく、瞬間的に記憶を上書きあるいは植え付ける類の心魔法……って感じ?」

妖精「そ、そう。話が早くて助かるどころか、私より理解が進んでない? 一応私、これでも一度心魔法の勉強をした身なのに」

イリス「え!? ま、まあ……9割当てずっぽうの推測だから!」

 ワイワイ キャッキャ

 *

イリス「じゃあこの国にいる間は私も一緒に行くよ! クロシュちゃんもフメイちゃんも弱体化しちゃったんなら、それなりに戦える人もちょっとは必要でしょ?」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「むー……」

妖精「うん。イリスが来てくれるとすごく心強いよ」

イリス「えへへ、まーかせて!」


もう少しお話できる
↓1〜2選択
1.ティナ・プラネットについて
2.フラナ・バイオレットについて
3.この家について
0.自由安価(できないことはできない)

※イリスさんとはオリシン王国にいる間一緒に行動できるため、自由行動で話すこともできます
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 15:54:00.99 ID:nh0ZFqBnO
0知り合いに協力してくれそうな人いない?
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 15:56:13.62 ID:8U2Tj9bc0
2
612 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 17:46:58.34 ID:alYWZ2Kz0
妖精「……あ。そういえば……ええと……」

イリス「………フラナ先生のこと?」

妖精「……」

クロシュ「………えと……ごめんなさい……」ペコリ…

イリス「ううん、クロシュちゃんが謝ることじゃない。フラナ先生も、クロシュちゃんが謝るべきことじゃないって言うはず」

クロシュ「うん……」

妖精「……もう知ってたんだ」

イリス「フリューゲルさんからお手紙をいただいてね……。当初はギョッとしたけど、今はもう平気。普通に死ぬよりは全然良いかもって思ってるくらい」

クロシュ「わ……!」

妖精「……あれ? イリスってデロデロ教に入ったの?」

イリス「ううん……溶けて良しってわけじゃないよ。でもそんなに悲観しすぎることでもないやって思って。寂しいのは寂しいし……もうお話も、文のやり取りもできないけれど……存在は、確かに感じられるから」

妖精「それは……星の魔法使いとしての感覚?」

イリス「たぶんそう。だから他の人たちにとって、デロデロ化が永遠の別れに等しいっていうのもわかってるつもり」


フメイ「そういえば、死ぬのとデロデロって、どっちも星に還るって言ってたっけ? 同じなの? 違うの?」

イリス「どちらも星に還るってところは同じなんだけれど、その過程に死を挟むかでけっこう変わることもあるんだ」

リュアン「え……? 何が変わってくるんですか?」

イリス「私が観測した範囲だと、デロデロ化は魂がかなり保たれやすくなるみたい」

聖女「魂が……?」

イリス「うん。通常の死はものすごい苦痛や悲嘆を伴うから、その影響でほとんどの魂は砕けちゃうんだ。だから命が星に溶けると、砕けた魂も一緒に溶けて……新たに生まれる魂の材料になるの。よほど強い魂じゃない限り、同じ魂のままで来世に生まれることはないみたい……。合ってるかな? 妖精さん」

妖精「……その辺りのことは詳しくないから、私に聞かれても困る……。世界樹の精霊に聞ければわかりそうだけど……今あいつ呼んでも出てこないし……」

イリス「そ、そうなんだ……。まあとにかくそんな感じ。デロデロ化なら、普通の死を挟めば砕けるような魂でも、ほとんどがその形を保てるみたい。フラナ先生の存在を感じられるのも、フラナ先生の魂が砕けずに保たれてるからだと思うんだよね」

クロシュ「……!」

妖精「正否はわからないけれど、筋は通ってる気がする」

イリス「えへへ、とにかく私は大丈夫! 心配してくれてありがとね!」

 *

フメイ「ねえ、イリスの他には誰かいないの」

イリス「私の他に協力してくれそうな人って意味なら……うーんそうだなあ……」


↓1コンマ
01-90 メイド
91-98 ↑+天文学
99-00 ↑+???
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 17:51:33.75 ID:BESuOjsio
あ
614 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 18:22:36.04 ID:alYWZ2Kz0
 扉「」コンコン

「イリス、いる?」コンコン


イリス「あ、うん! 丁度良いや」スタスタ

 ガチャッ

銀髪セミロングの一本角のメイド「お邪魔します……あら、お客様がいらしていたのですね。出直し――」

イリス「この人たちはフラナ先生の知人だよ。話してかない? サキ」

銀髪セミロングの一本角のメイド→サキ「フラナ様の……!?」

イリス「あっ」

 シュンッ

サキ「サキ・ローズナイトと申します。見ての通り、メイドですわ」ペコリ


妖精「!?」

クロシュ「わ……!?」

リュアン「えっ……!?」

聖女「い、いつの間にお辞儀を……!?」

フメイ「……見えなかった。光速移動?」

サキ「いいえ。ほんの少し速く動いただけですわ。それで……フラナ様の仇討ちの件で、このサキの力が必要ということね?」

妖精「ええ……」

イリス「違います……」

 カクカクシカジカ――

 *

サキ「あなた方が追っている相手こそ、フラナ様を亡き者とした仇、と……。当たらずとも遠からずですわね」

聖女「そんなような気もします……」

サキ「であればこのわたくしがご助力差し上げましょう。そのクロシュヴィアなる者に、フラナ様を奪った罪を清算させねばなりません」

クロシュ「んわわ……」モニャニャ

妖精「え、ええと……サキとフラナはどういった関係だったの?」

サキ「かつて、フラナ様に命を救われました。その恩義を果たす為、わたくしはメイドとして――」

フメイ「なんでこんな遠い国にいたの?」

サキ「」グサッ

リュアン「フメイちゃん……! き、きっと事情があったんだよ……!」

フメイ「ふうん……。事情があって守れなかったのなら仕方ないね……」

サキ「………フメイさんの仰る通りです。全ては、このサキの不徳の致すところ」

フメイ「え、そうなの」

サキ「ゆえに、フラナ様の無念は必ずやわたくしが果たしてみせましょう。あなた方も協力しなさい、良いわね」

イリス「いやいや……協力するのは私たちの方だからね、サキ」


 ☆オリシン国にいる間、イリスが仲間に加わります

 ☆サキ・ローズライトの協力を得られます

 ◇
615 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 19:34:28.84 ID:alYWZ2Kz0
―オリシン大図書館

イリス「情報収集、そしてオリシン王国といえばやっぱりここだね」

クロシュ「わ……!」

 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!
 巨大な本棚「」ドン! 巨大な本棚「」ドン!

リュアン「わ、わぁ……!」

フメイ「め、目が回りそう……」

聖女「これが……世界最大の図書館……!」

妖精「すごい蔵書量だ……」


金髪三つ編みの丸眼鏡少女「こんにちは……。本日は、どのようなご用件で当図書館へ……?」ヒョコ

イリス「テレクシアさん! えっと、今日は――」


図書館で何かできる
↓1〜2選択
1.最近の新聞を読む
2.陰謀論の本を読む
3.デロデロ教の聖典?を読む
4.館長のクロノス王子を探す
0.自由安価(できないことはできない)
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 19:37:59.49 ID:MPkUkHZUo
3
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 19:40:10.15 ID:98qhnX180
2
618 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 21:45:13.56 ID:alYWZ2Kz0
 本『クロシュヴィア伝説 著:フェルメール』

クロシュ「!」

妖精「……ん!? これ……クロシュヴィアの本!?」

金髪三つ編み丸眼鏡少女「そちらは、フェルメール王女様がご執筆なされたデロデロ教導師クロシュヴィア・スウィートエンド氏についての本になります。フェルメール王女は、国王に即位した暁にはデロデロ教を国教に据えることを公約として掲げていらっしゃいまして……」

クロシュ「ほえ……!?」

妖精「そ、そうなの……!?」

イリス「そ、そういえばそんな話を聞いたことがある……」

金髪三つ編み丸眼鏡少女「内容が気になるのでしたら、是非お読みになってください」

妖精「わ、わかった。じゃあちょっと借りるよ」

 *

 本『クロシュヴィアちゃんはとても尊く美しく可愛らしい。あまねく民草を照らす導きのデロデロである――』
 挿絵『クロシュヴィアちゃんの寝顔』

クロシュ「わあ……!」

妖精「なんだこれは……。クロシュヴィアの伝説について書かれてるかと思ったら、どのページもクロシュヴィアを称える言葉とかクロシュヴィアを描いた絵とかばっかりだ……」

クロシュ「んへへ……おもしろい……」

妖精「でもこれ、クロシュヴィアの思想のこととかデロデロのことについては全然書かれてないな……。ひたすらクロシュヴィアかわいいばっかりだ。デロデロ教を国教に据えるつもりらしいけどデロデロ教のことわかってるのかな……?」

クロシュ「……?」

イリス「いやいや……国教に据えるっていうのに、その宗教のことをわかってないなんてあるかな……?」

妖精「…………まあ、こんなのでもこの国とデロデロやクロシュヴィアを結びつける重要な手がかりだ。一応借りていこう」

クロシュ「ん!」

 ☆本『クロシュヴィア伝説』を借りました

 ◇

フメイ「ん〜……ん?」

 本『オリシン王族に秘められし凶悪なる真実!!!!』

フメイ「凶悪なる……真実……?」

聖女「ええっ……!? い、一体何が書かれてるのでしょう……!?」

 *

 本「」ペラッ
『オリシン王立大図書館の深部には危険な禁書の敷き詰められた本棚が立ち並ぶ歪んだ迷宮が広がっており、その最深部はかのアカシャ大図書館に繋がっている――という噂はかねてより囁かれているが、編集部はここで真なる真実を発見してしまった。
 編集部のベテラン記者Aがテンペスター製の透明外套を駆使して大図書館深部への侵入を試みた時の話だ。Aは観測機械を随伴させて侵入時の映像を編集部へリアルタイムで送信していた。初めこそ少々興奮しながら探索していたAだったが、映像は妙に途切れ途切れであり、奥へと向かうにつれてAの声色に緊張や焦り、恐怖の色が浮かび始めた。送られてくる映像も歪みが強まっていく。それでも果敢に探索を続けるAだったが、ある時点で突然映像が乱れ――次に観測機械から送られて来たのは、死後数十年は経っているのではないかと思えるほどに、白骨化したAの姿だった。
 この恐るべき一件を経て、編集部はオリシン王族がひた隠しにする王立大図書館の暗部を垣間見てしまった。あの大図書館には、おぞましき邪悪なる秘密が隠されている――。その後編集部が独自に行なった取材によると、オリシン王族はあの大図書館の奥に広がる歪みを利用して、このオリシン首都全てを歪みの渦に沈めて破壊しようとしていることがわかった。具体的なエックスデーまでは突き止めることができなかったが、既に当編集部はオリシン王族に目を付けられてしまっている。書籍を出せるのも今回が最期となるかもしれない。これを読んだ賢明な読者諸君は、可及的速やかにオリシン王国という邪悪なる土地から引っ越すことを――ああ、そんな!!窓に!!窓に!!』

 *

聖女「わ……わわ……!! た、大変です……!! そんな……こんなことが……!!」オロオロ

フメイ「ど、どうすればいい……? 王宮の奴ら、みんな焼いた方が良い……!?」

リュアン「ちょ、ちょっと落ち着いて……! ここに書いてあること……本当のことだと思いますか……!?」

聖女「えっ……!?」

フメイ「で、でも……窓に窓に、って……。こいつ、殺されてるかも……」

リュアン「……襲われてる状況で悠長に『窓に窓に』なんて書いてる暇ありますか? しかもそんな原稿が出版されるなんて……」

聖女「あっ!」

フメイ「……あっ! こ、こいつ……嘘つき……!!」

聖女「う、うぅ……///」カァァァ

リュアン「………これは、そういう趣向の娯楽本……なんだと思います。騙されてはいけません」

フメイ「むむう……。これ、書いたやつこそ……焼かなきゃ……」プンスコ

 ☆オリシン陰謀論についての知識を得ました

 ◇
619 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 21:45:52.82 ID:alYWZ2Kz0
―オリシン市街

 ワイワイ ガヤガヤ

フメイ「むう……」トコトコ

聖女「うぅ……」スタスタ


クロシュ「……?」

妖精「ええと……フメイと聖女はどうしたの?」

リュアン「えっと……変なゴシップ本を読んで、真に受けそうになっちゃって……。私が止めたんですけど……」

イリス「そ、そうなんだ……」

妖精「聖女がそういうのに弱そうっていうのは最近感じてたけど、フメイもか……」

クロシュ「そうなの?」

妖精「……どっちかというと、クロシュもそういうのに騙されそうな方かも。リュアン、この子たちをしっかり見守ってあげてね」

リュアン「は、はい……」

イリス「わあ……リュアンちゃん、がんばって……!」


 看板『アシヤ書店』

 看板『グリモアオフ』

 看板『マガジン堂書店』


妖精「それにしても……この街は本当に本屋が多いねえ」

イリス「そりゃまあ本の都だからね。せっかくだしどこか寄ってく?」

リュアン「はい、せっかくですし。図書館にない本もあったりするんですか?」

イリス「大図書館にない本はないと思うけど、大図書館の本は誰かが借りてて読めないってこともあるからね。それに好きな本は手元に置いておきたいでしょ!」

リュアン「確かに……!」


本屋市場で買い物をします

↓1コンマ 掘り出し物探し
01-60 運命賽の欠片
61-90 ギロチンガニの秘伝書
91-00 アイススライムの秘伝書

↓2コンマ 仲間の魔導書
01-70 光属性の中級魔導書
71-90 ↑+バーニングスライムの秘伝書
91-00 ↑+運命変転の魔導書

↓3選択
1.買い物おわり
0.自由安価(買う本、または買い物以外の行動)
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 21:55:13.25 ID:Gg27+idSO
あ
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 21:56:30.93 ID:CqxjSg2bo
さて
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 22:00:23.50 ID:zuIxgsrkO
0パティフラナマリッサ共同著の魔導書発見
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 22:00:35.34 ID:19dSUf3UO
0客が王族についての噂話してたので聞いてみる
624 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 22:27:53.85 ID:alYWZ2Kz0
 リュアンの手のひら「」スッ
 仄かな光「」ホワン…

リュアン「……私、目眩まし以外にもできる魔法を増やしたいです。今のままだとたぶん足手まといだから……」

イリス「光魔法だね! 目眩ましみたいな閃光を出せる時点で足手まといにはならないと思うけど、できることを増やしたい気持ちはわかるよ……!」

フメイ「フメイも、強くなれる本欲しい」

イリス「強くなれる本……難しい注文だなあ! でもわかったよ、フメイちゃん向けの本を探してみる!」

聖女「私は……何ができるんでしょうか」

イリス「聖女さんは……えと、自分の得意魔法については……?」

聖女「……恥ずかしながら、父に教えて頂きました。運命を変える魔法、というのが使えたそうです。記憶はもうほとんど残っていないのですけれど……」

イリス「……わかりました! 探せるだけ探してみましょう!」

 ◇

イリス「はぁ、はぁ……! こ、これでどうだ!!」

 光属性の中級魔導書「」ポン!
 バーニングスライムの秘伝書「」ポン!!
 運命変転の魔導書「」ポン!!!

リュアン「わっ! これは……!」

フメイ「バーニングスライム……!」

聖女「まさか……私の魔法の本まで……!?」

イリス「一応、中身もぱらぱらとめくって確認したけど……光属性の魔導書以外はわからない部分が多過ぎたので内容を保証できません! でもまあ、ちゃんとした本屋で買ったからちゃんとした本のはず……」

リュアン「ありがとうございます! 私……がんばって勉強します!」

 パラパラ…

フメイ「……あんまり詳しくないけど、するする読めるかも……」

聖女「……私も。初めて読む本なのに、妙に頭に入りやすい感じです」

イリス「良かった! 是非役立ててくださいね!」


  石の欠片「」コロン―


 ☆光属性の中級魔導書を手に入れました。リュアンが勉強できます

 ☆バーニングスライムの秘伝書を手に入れました。フメイが勉強できます

 ☆運命変転の魔導書を手に入れました。聖女が勉強できます

 ☆ついでに運命賽の欠片を1つ手に入れました

 *

―マガジン堂書店

 棚に並べられた魔導書「」

妖精「マガジン堂……マリッサのとこの書店かな。大陸を超えて本の国に海外進出とは」

クロシュ「魔法の本……いっぱい……」

妖精「マガジン家は魔法に秀でた一族らしい。そこの経営する書店も魔導書に力を入れてるんだろうね」

クロシュ「わあ……」

妖精「とはいえ私やクロシュに向いた本は流石になさそうかな。そろそろみんなの買い物も終わる頃だろうし、合流……ん?」


↓1コンマ
01-70 三賢者の究極魔導書?
71-95 血毒炸裂人形の作成術
96-00 魔砲の書
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 22:31:39.89 ID:2ba6muyHO
はい
626 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 23:12:12.17 ID:alYWZ2Kz0
 血毒炸裂人形の作成術『著:マリッサ、フラナ、パティ』

妖精「……著者がだいぶ変な本だ」

クロシュ「わあ……」

 パラパラ

妖精「中身は……かなり邪悪な爆弾の作り方だこれ……。見た目がかわいい人形ってのも趣味が悪い……」

クロシュ「?」

妖精「魔力と火薬による物魔複合の多重爆発攻撃に、毒を含んだ血飛沫の飛散も追加された化学兵器だよ。しかも遠隔操作できるらしい。このかわいい人形を遠くから差し向けてボンッ!ってすると大体の相手は死ぬ、みたいな」

クロシュ「わ!」

妖精「あいつら三人揃ってなんてものを店に出してるんだ……」


イリス「クロシュちゃん、妖精さん! ここにいたん……わっその本は……!?」

妖精「あ、イリス。ええと……まあ、変な本だよ。私は相性が悪すぎるし、クロシュもこういう高度な魔法兵器は使えないから棚に戻そうと思ってたとこなんだけど……」

イリス「どんな本なの?」

妖精「読んでみる?」

 パラパラ…

イリス「なるほど……。じゃあ私が作りましょう!」

妖精「ええ? こんな邪悪兵器使ったらダークヒーローどころかヴィランだよ」

イリス「い、いやまあ……正義の為なら手段を選ばないのがダークヒーロー……じゃないかな。大丈夫、使い所は間違えないから」

妖精「まあ……イリスなら確かに間違えないだろうけども。これを使うところは人に見られない方が良いと思う……」

イリス「そ、それはそうかも……。気を付けます……!」


イリス(フラナ先生の残した魔法だ……ちゃんと正しく使おう!)

 ☆血毒炸裂人形の作成術をイリスが覚えました

 ◇
627 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/27(土) 23:12:41.33 ID:alYWZ2Kz0
本日はここまで

ダークヒーローイリスと合流を果たし、メイドのサキの協力を得て、情報収集したり本を買ったりするクロシュ一行でした。クロシュヴィア伝説を書いたフェルメール王女の真意とは――。大図書館に隠された王族の陰謀は、果たして嘘か真か――。魔導書を買い漁って勉強する決意を固めつつも、オリシンの闇は深い――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 00:17:51.56 ID:nu7LkVSBo
乙
デロデロ教は思ったより組織的に動いているのか
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 01:41:55.34 ID:StVsVuLNo
おつ
流石に天文台の魔女は判定が厳しかった
その代わりに何か凄い魔導書を獲得したな
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 11:18:28.24 ID:VnlHy6lZo
おつです
イリス…その技術は正しい使い道なんてあるか?
631 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 15:44:56.78 ID:l8Q7l0WP0
オリシン国内でデロデロ教がものすごく活発に動く様子は今のところ見られないようです。というか実のところ、デロデロ教の信徒を見かけることは以前よりも減っているらしく、あの真の正しい世界という掛け声も最近はあまり聞かなくなった……とイリス氏は語ります。それがどのような経緯によるものなのかは今のところわかっていません
なおフェルメール氏の出した本は、王家直属の出版社によるやや強引な出版だったそうです。あの本にデロデロ教が関与しているかどうかはわかりませんが、一部の好事家たちやデロデロ信徒には好評だったらしく、続編の制作も検討されているとのことです

オリシン王国の私設天文台には、変わった魔女が住んでいるという噂があります。俗世との関係を絶って星ばかりを眺めて暮らしているらしく、近隣住民からは仙人または変人と思われているようです。彼女の正体が何者なのかは今のところ闇に包まれています
そして今回は、仲間たちの適性に合った良い魔導書を手に入れることができました。今回から本の獲得時は、それを読む人が毎日1づつ経験を獲得するようにしたいと思います。従来通り自由行動で経験をさらに積むこともできます

イリス氏が今回手に入れたものは、人道的とは言いがたい兵器の設計図のようでした。実際ろくでもない兵器ですが、技術や力そのものには善も悪もなく、全ては使い手次第――というのがイリス・プラネット氏の考え方のようです。イリス氏は正義感は人一倍ですが、扇動や風説流布などといったダーティ戦術も躊躇なく実行したりするため、実のところ直情型武闘派のミスティ氏よりも過激な面があったりなかったりすると言えなくもないかもしれません
632 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 15:47:00.61 ID:l8Q7l0WP0
―オリシン王国 滞在3日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖・改  盾:         飾:虹晶の耳飾り
武:ブラッドランス  防:賢者のローブ   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  
光属性の中級魔導書
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[10/16] 防御[00/09]
・リュアン 近接[00/04] 魔法[01/07] 防御[00/04]
・聖女   近接[00/03] 魔法[01/07] 防御[00/04]
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
633 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 15:47:41.87 ID:l8Q7l0WP0
―朝
 メロウドの離宮

 チュンチュン

メロウド「フェルメールが……洗脳魔法だと?」

妖精「……ある筋からの情報でね。真偽はまだ確定していないけど、一応報告しておこうと思って」

メロウド「ここの国民全てを一気に洗脳などできる魔法など実在するのか?」

妖精「術式や力量次第では不可能じゃない。例えば大魔女とかも似たようなことはできると思う。やらないと思うけど」

メロウド「……つまり、大魔女相当の使い手だというのか? フェルメールは」

妖精「……ど、どうだろう。まあ心魔法についてはかなりやばい練度と見て良いと思う。メロウドは何か対策とかしてる?」

メロウド「我々王族は狙われやすい立場ゆえ、精神防御魔法をかけられた上で心魔法避けのアミュレットを懐に忍ばせている。それでも僕は洗脳されているか?」

妖精「ちょっと待ってね……ん〜……見た感じ精神防御が突破された形跡はない。メロウドは第0位っていう順位に違和感を覚えてたんだっけ?」

メロウド「ああ。初めて聞いたし、意味がわからんと思った」

妖精「……ならたぶん、メロウドは洗脳とか記憶改竄はされてないと思う。多くの国民は、元々外様だったフェルメールが第0位なんて順位をもらってることに違和感を覚えてないんだ。たぶん貴族たちもそうなんじゃないかな」

メロウド「……辻褄が合うな。ここに来て多くの貴族たちが奴を推しているのはそういう理由もあったのか……」

妖精「恐らく前国王……あなたの父君は、フェルメールに入念に洗脳されたんだと思う」

メロウド「国民全てには薄く広く、国王には狭く深く、か……。なるほど、合理的な配分に思えるな」

妖精「……えっと、怒ったりしないの? あなたの父が入念に洗脳されたわけだけど……」

メロウド「父上のことは王として尊敬しているが、実のところ家族としての情は薄いんだ。父上と家族らしいことをした記憶はほとんどないし、僕たちの世話を焼いてくれたのはもっぱらクロノス兄さんだったから」

妖精「そうなんだ。ならいいか」

メロウド「では手先諸君には、引き続きフェルメールの身辺調査を頼む。僕の方もデロデロに関する手がかりが見つかったら君たちに教えよう」

妖精「あ、それは助かるかも」

メロウド「では僕は公務に向かうから、後はよろしく」スタスタ

 ガチャッ バタン…
634 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 15:49:26.91 ID:l8Q7l0WP0
イリス「妖精さん、メロウド様と対等にお話できるなんて……!」

妖精「私、これでも一国の首長だし……。半年前だって皇帝や姫巫女とかと普通にお話してたでしょ」

イリス「そういえばそうだった」

フメイ「それで、フメイたちは何をすれば良いの?」

リュアン「デロデロと、フェルメール王女についての調査……をするにしても、具体的には何をすれば良いんだろう……」

聖女「いろんな場所に行ったり人に聞いてみたり……地道に情報収集するのが堅実でしょうか」


サキ「おはようございます、皆様。モーニングコーヒーをお持ち致しました」スタスタ

 お盆に乗ったコーヒー「」ホカホカ

イリス「あ、ありがとうサキ。ここの担当だったんだ」

サキ「はい。何かあればお申し付けください、皆様」

 コーヒー「」ホカホカ

フメイ「……真っ黒。不思議なにおい……」スンスン

サキ「コーヒーは初めてですか?」

フメイ「ん」

 コーヒー「」スッ
 クイッ ゴクッ

フメイ「にがい」ゴクゴク

聖女「と言いつつゴクゴク飲んでますね、フメイさん……」

リュアン「すごい……私、ブラックコーヒーは飲めないです」

サキ「ミルクと砂糖もございますので、お好みに合わせてお入れください」

 ミルク「」ポン
 角砂糖「」ポン

フメイ「先に言ってよ」

 ミルク「」トクトク
 角砂糖「」ポイポイポイポイ

イリス「でもミルクと砂糖はものすごく入れるんだね……」

クロシュ「んへへ……フメイちゃんは、甘いのが好き……」


 ☆本を読んで勉強し、フメイ、リュアン、聖女が魔法経験を1積みました

 ☆適性に合った本を手に入れると数日間自動で経験を獲得できます
  従来通り自由行動で読み進めてさらに経験を積むこともできます


オリシン首都滞在3日目
↓1〜3 自由安価 何をする?
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 15:50:11.57 ID:+SNdOaag0
クロシュ・フメイ・イリス、サキと戦闘訓練
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 15:51:18.44 ID:4ICahcOi0
お忍びで外出してたクーフィアとばったり遭遇
一緒に郊外を見て歩く(王女だと気付くか気付かないかはお任せで)
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 15:53:57.92 ID:hcO9CU4KO
情報収集と人助けを兼ねて冒険者ギルドに行く
638 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 16:38:57.53 ID:l8Q7l0WP0
イリス「……ところで、クロシュちゃんとフメイちゃんってどれくらい弱体化しちゃったの?」

クロシュ「えっと……すごく、弱くなった……」

フメイ「フメイは……五分の一くらい?」

イリス「ええっ五分の一!? そんなに!?」

フメイ「……」ムー…

サキ「……であれば、この先もし荒事が発生した際はクロシュさんとフメイさんは後方支援に徹して頂くのが良いのでは?」

クロシュ「んーん……わたし、戦える……!」

フメイ「クロシュは、フメイが守る」

イリス「じゃあちょっと外で動いてみよう! 今のクロシュちゃんとフメイちゃんの実際の強さを見たい!」

フメイ「ん」


↓1コンマ 成果
01-60 魔法+1
61-75 魔法+1、防御+1
76-90 魔法+2、防御+1、近接+1
91-00 魔法+4、防御+4、近接+4
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 16:56:34.08 ID:StVsVuLNo
伸びよ
640 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:26:26.67 ID:l8Q7l0WP0
イリス「よおし、じゃあ一番強いのを思いっきりどうぞ!」

フメイ「……」

フメイ(ばかにして……。妖精に教わったやつで黒焦げにしてやる……)チリチリ

 指先「」スッ
 超高温の光「」ジジジジ―

イリス「……!?」

フメイ「……あとは、これを……えいっ!」シャッ

 ボンッッッ!!!!

黒焦げフメイ「……」プスプス…


イリス「わ……わわ、フメイちゃん! 大丈夫……!?」

 *

サキ「クロシュさんの得意とする武器は何ですか?」

クロシュ「えと……前は、盾と、剣と、杖……使ってた……」

サキ「なんと、オールラウンダーでしたか」

クロシュ「おーるらうんだー?」

サキ「なんでもできる人、あるいは器用貧乏のことです」

クロシュ「そうなんだ……」

サキ「前は、と言いましたね。今はどうされているのですか?」

クロシュ「えと……武器、クロシュヴィアちゃんに……取られちゃって……」

サキ「えっ……。では、丸腰……?」

クロシュ「で、でも! わたし……アイスちゃんの力、使える……!」

 モニョモニョ…ポン!

氷クロシュ「……」パキパキ

サキ「属性変化……! なるほど……噂には聞いていましたが、流石はスライムの英雄ですね」

氷クロシュ「武器も……とりあえず、できる!」

 氷塊「」ガギン!

サキ「……その、氷の塊が……武器?」

氷クロシュ「ん!」

サキ「……あまり実用的には見えませんが……わかりました。では少し私と打ち合ってみましょう」
641 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:26:57.57 ID:l8Q7l0WP0
 ギンギンギンギンッ!

氷クロシュ「んゅゅ……!」

 ギンギンギギンッ!

サキ(なるほど……見た目はともかく、近接戦闘の技術は確かにある。でも氷塊で私の攻撃を捌き続けるのはかなりしんどそうね……。やっぱり武器か盾が必要なんじゃないかしら)

サキ(……そして彼女のこの力の本質は……時間と共に相手の力をじわじわと奪い続けるこの冷気……。であればこそ、長期戦を戦い抜けるようにちゃんとした武装を用意した方が良いわ。でなければ――)

 魔導拳銃「」バギュンッ!

 砕ける氷塊「」バギャンッ!

氷クロシュ「んわわっ!!?!?」ドテッ

サキ「はい、私の一本です。立てますか?」

氷クロシュ「うん……」スクッ

サキ「これで弱体化しているというのが驚きではありますが……それはそれとして、現時点でのクロシュさんが前線に立つのはやはり少々危険と言わざるを得ません」

氷クロシュ「!!」ガーン!!

サキ「見たところ、氷塊の扱いに苦戦している様子が感じられました。私から助言できることがあるとすれば……自分に適した武器を見繕うか、あるいは氷魔法に特化した戦技を身につけるのがよろしいかと。オリシンは本の都ですが、剣、盾、杖はこの街でも手に入ります」

氷クロシュ「うん……。あ、えっと……その、鉄砲は……?」

サキ「ん? これですか?」

 魔導拳銃「」ポン

サキ「撃ち方さえ知っていれば誰でも使える便利な護身用武器ですが……本格的な戦闘に用いる場合はある程度の技量を要しますし、的確に当てられなければ威力も弱いのでオススメしません。初心者が魔導銃を使うのであれば、拳銃よりも散弾銃の方が扱いやすいでしょう」

氷クロシュ「そうなんだ……」

 *

フメイ「……」ムスー…

クロシュ「わ……フメイちゃん……?」

イリス「あー、えっと……フメイちゃん、自爆しちゃって……」

フメイ「……」プンスコ…

イリス「でもびっくりしたよ。あれで五分の一となると、前はどれだけだったのか……」

フメイ「……妖精は、前のフメイはものすごく無駄遣いしてたって言ってた。だから……今は、無駄遣いしないよう、気を付けてる……。でも、上手くいかない……」

イリス「うん……でもあの感じなら、フメイちゃんはまだまだ全然やれるよ! 地道に魔力操作を覚えていこう!」

 ☆クロシュとフメイが魔法経験値を1積みました

 ◇
642 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:28:49.80 ID:l8Q7l0WP0
―冒険者ギルド オリシン支部

 ワイワイ ガヤガヤ

聖女「ここが……冒険者ギルド!」

妖精「聖女は初めてなんだ」

リュアン「私も、冒険者証を作る時に一度だけ利用したきりです」

妖精「なるほど……まあ身分証明書としては便利らしいからねえ、冒険者証」

聖女「そして……情報収集と言えば冒険者ギルド! なんですよね?」

妖精「まあ、そうらしい……。とりあえず張り出されてる依頼でも見てみよう」

 *
643 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:29:18.42 ID:l8Q7l0WP0

 依頼『白影スライム退治 報酬:安い』
 依頼『書店の店員募集  報酬:安い』
 依頼『図書館司書募集  報酬:普通』
 依頼『遺跡探索者募集! 報酬:時価』
 
聖女「本と遺跡の国らしい依頼が多いですね」

リュアン「遺跡探索……パーティメンバーの募集みたいですね、これは」

妖精「へえ〜。遺跡探索ってやっぱり儲かるのかな?」

受付嬢「冒険者稼業に興味がおありですか? 冒険者ギルドへの加入は無料ですよ!」ヌッ

妖精「うわっ! 私妖精だけど……」

受付嬢「妖精の冒険者さんもいらっしゃいますよ。人間よりも小さくて素早いので遺跡探索に向いていると言われています」

妖精「そ、そうなんだ……。ところで、最近この街で変わったことってない?」

受付嬢「変わったことですか? 白影スライムの出現と王権継承争いですかね」

リュアン「やっぱりその二つなんですね」

受付嬢「白影スライムについては退治の依頼が多数来ていますし、当ギルド自体も冒険者向けに退治や調査の依頼を出しています。しかし王権については当ギルドでできることは何もないので……決着が付くのを待つしかないですねえ」

妖精「なるほどね……。白影スライムの正体とか発生源は?」

受付嬢「現時点ではまだ……。ただこの国に限って言えば、首都近郊よりもやや北西に進んだ辺りの方が目撃情報が多いようです」

妖精「北西……大山脈の麓?」

受付嬢「そうですね。メモル大図書館の跡地もあります」

リュアン「メモル大図書館……?」

受付嬢「かつて大賢者リブラが、私財を投じて建築したと言われる巨大図書館です。今はオリシン王立図書館が世界最大と称されていますが、かつて世界最大と称されていたのはメモル大図書館だったそうです」

聖女「そうなのですね……。でも、跡地ということは……」

受付嬢「……記憶の魔王の伝説はご存知ですか? かの魔王伝説に謳われた舞台こそ、かつて栄華を誇ったメモル大図書館であり……魔王の正体も、大賢者リブラであったと言われています」

妖精「記憶の魔王……。確か、最期にはレッサースライムに食べられちゃったんだっけ」

受付嬢「そうらしいです。メモル大図書館跡地の周辺にはレッサースライムが群生しているのですが……今スライム類の者たちは全て溶けているので、恐らく彼らもまた溶けてしまっているかと……」

リュアン「……白影スライム……レッサースライムに食べられた魔王……群生地……うーん……」

受付嬢「もちろん我々も目撃多発地点としてメモル図書館跡地の調査を行いましたが、芳しい結果は得られませんでした。ただ、跡地周辺で目撃された白影スライムの数は他と比較しても多かったという報告もあり、当ギルドは今現在も何らかの関連を疑っています。しかしスライムの生態に詳しい者は少なく、当のスライムたち自身も溶けてしまっているのが痛恨の極みでして……。こういう時に博識な長老スライムのお話を聞けたらと思うのですが……」

妖精「なるほど……。ねえ、勝手にメモル大図書館跡地の調査とかってして良いの?」

受付嬢「重要参考地点なので現在オリシン王宮と共同して封鎖しておりますが、申請していただければ進入を許可できます。ただし冒険者ランクが6以上か、身分や人格を信頼できる証明書の提示が必要となりますが……」

リュアン「えっ……!? 私冒険者ランク1です……!」

聖女「私は……ロイエの聖職者なのですが、例えばこの巡礼者の十字とかは……」スッ

 巡礼者の十字「」ポン

受付嬢「うーん……ロイエの修道書さんなら、確かに人格面は信頼できそうなのですが……王宮の方々が納得されるかは……」

聖女「や、やっぱりだめですか」

妖精「……あっ、じゃあこれはどう?」スッ

 メロウドの紹介状「」ポン
 『この者たちをメロウド・オリシン直属の従者と認め、王宮への出入りを許可する』

受付嬢「わお! ふむふむ……本物みたいですね。許可できます!」

リュアン「わあ!」

受付嬢「でも念の為、後で王宮の方にも確認を取らせていただきますね。何分、これは王宮と連携した共同封鎖なので、ギルドの方でいろいろ勝手に進めるわけにもいかないんです。ご勘弁くださいね」

妖精「うん、わかってるよ。大変だよね、そういうの……」

 ☆メモル大図書館跡地付近に白影スライム目撃情報が多発しているとの情報を得ました

 ☆メモル大図書館跡地の調査許可を得ました。自由行動で向かうことができます

 ◇
644 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:30:51.55 ID:l8Q7l0WP0
―郊外

 ホーホケキョ

リュアン「――って感じで、メモル大図書館跡地の調査許可をもらったんだよ」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「へえ……」

妖精「何があるかはわからないから、ちゃんと準備して向かおう。白影スライムに一発でもぶつかられたら終わりだしね」

聖女「……白影スライムさんたちに、意思や心はあるのでしょうか」

妖精「………どうだろう。クロシュは何かわかる?」

クロシュ「………たぶん……クロシュヴィアちゃんの、分体……みたいなもので……。この前の感じだと……核も、なかったから……気持ちとか、心も……ないと、おもう……」

聖女「……そうなのですね。少しだけ……安心しました」

フメイ「安心?」

聖女「……きっと彼らは今、世界中で冒険者や兵士の方々に、打ち倒されています。身を守る為の戦いですから、仕方のないことですけれど……もし彼らにも気持ちや心があって、攻撃されることに痛みや苦しみを感じていたらと思うと……すごく心苦しくて……。だから、そういうのがないと聞いて安心したんです」

クロシュ「んへへ……」

リュアン「見た目は白くてのっぺりしたスライムだから、私もあんまり嫌いにはなれないんですよね……」

 ワイワイ キャッキャ

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「……」トコトコ

 ドンッ

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「きゃっ」ヨロッ

クロシュ「んわっ」モニョッ

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あっ……す、すみませ……」

クロシュ「あ……図書館にいた、人……!」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「えっ……!?」

リュアン「ち、違う人だよクロシュちゃん! 図書館の司書さんは金髪だったし、三つ編みのおさげももっと長かったし、何より、その……」

フメイ「おおきかった?」

リュアン「……そう!! あの人は……見た目にそぐわず、大きかったもの!!!!」

聖女(そういえばそうだったような……? リュアンさん、人をよく見ているんですね……!)

妖精(リュアン……もしかして気にしてるのかな……)

クロシュ「え、えと……ごめんなさい……」ペコリ

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あ、いえ……! こちらこそ……ぶつかっただけでなく紛らわしい格好をしててしまって、ごめんなさい……」ペコリ

妖精「いや、見間違いは完全にクロシュが悪いんだからあなたが謝ることじゃないでしょ。でもけっこう珍しいスタイルだよね。オリシンでは流行ってるの?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あ……え、えと……昔、この国で図書館の大賢者って呼ばれた伝説の人が、三つ編みの丸眼鏡で……。私も、本が好きで……憧れてて……。たぶんきっと、その司書さんも……えと……あぅぅ……」

聖女「なるほど……! ふふ、よくお似合いの素敵なファッションだと思います!」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………あ、あの……皆さんは……私のこと……。えっと……その……。もしかして……旅人さん、だったり……?」

妖精「うん。いろいろあって最近この国に来たんだ。だからこの国のことにはあんまり詳しくないんだよ、ごめんね」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「……! あ、あの……ど、どこの、国から……!?」

妖精「お、気になる? 私は緑の国から。この子たちは――」

フメイ「フメイとクロシュは、集落……えっと、場所的にはセイントレア王国の内側」

クロシュ「うん!」

聖女「私は魔族国からです!」

リュアン「私は……いろいろあって、少し前まではセイントレアの芸術都市にいました」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「み、緑の国……集落、魔族国、芸術都市……! あ、あのあの……もし、良かったら、その、皆さんの国のこと……教えて、くれませんか……?」

聖女「もちろんです! ふふ、誰から話しましょうか――」

 ◇
645 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 20:31:35.19 ID:l8Q7l0WP0
銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「ぁぁ……すごい……外の世界……行ってみたいなぁ……」

フメイ「行けばいいんじゃないの」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「うぐぅ……」

リュアン「フメイちゃん……普通に暮らしてる人にとって、旅に出るっていうのはものすごい決意のいることなんだよ……」

フメイ「え、そうなんだ……。えと……ごめん」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あ、謝らないで……。結局、いつも踏み出せないのは……私が、うじうじしてるからだし……」

聖女「……事情はわかりませんが、あまり気を落とさないでください。今慌てて旅立たなくても、旅は逃げませんから。いつか行ける時に行けば良いんですよ」

クロシュ「うん!」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「……はい……そう、ですね……」


まだ少しお話できそう
↓1〜2選択
1.名前を聞く
2.身の上話を聞く
0.自由安価(できないことはできない)
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 20:32:23.48 ID:+SNdOaag0
2
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 20:34:19.57 ID:IBHUhHksO
0家族について聞く
(2と被るなら1)
648 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 21:29:14.65 ID:l8Q7l0WP0
聖女「……もし良かったら、困り事を話してみませんか? 私は見ての通り聖職者ですから、聞くのは得意かもしれません……」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「ぁ……え、と……。その……私……私は、別に……あんまり、困って、なくて……。ただ……このままだと……いろんな人に、迷惑、かけちゃってて……。家族も……ばらばらに、なっちゃうかも……しれなく、て……」

妖精「んん? どういうこと?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………い、家の……後継者、争い……みたいな、話、です……。私は……蚊帳の、外……なんです、けど……。お兄ちゃん、と……妹が……けっこう、バチバチ、で……」

妖精(後継者争いで、いろんな人に迷惑をかける……けっこう大きな家柄の子なのかな?)

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「家の、こと……早く、決めないと……いろいろ、まずくて……。でも、私には……何もできること、なくて……」

聖女「……あなた自身は、お兄さんとも妹さんとも仲良くして欲しいのですね。でも、状況がそれを許さないと……」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「そ、そうなんです……! ずっと、みんなで仲良くできたら良かった、のに……。もう……そんなの、きっと、無理で……」

妖精(うーん……これは根が深そうだ……。話を聞くだけならできるけれど……)

フメイ「仲良くしろ、って言うんじゃだめなの?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………きっと、聞いてくれないよ……」

フメイ「むー……」

リュアン「お兄さんと、妹さんは……どんなお方なのですか?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「えと……お兄ちゃんは……みんなのこと、大事にしてて……みんな、お兄ちゃんのことなら、信頼してて……ものすごく頼れる、お兄ちゃんです……。妹は……え、と……」

クロシュ「いもうとは……?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………ごめん、なさい……。もう……妹の、ことは……よくわかんなくて……」

妖精「えっ? きょうだいのことなのにわかんないの?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「うぅ……すみません……」

聖女「むう……もしかしたら、妹さんの方は他のきょうだいの方々に壁を作っちゃっているのかもしれないですね……。その断絶が、このようなわだかまりを加速させているのかも……」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「……私たちが……ちゃんと、お話できてたら……違っていたのかな、って……後悔、してます……」

妖精「いや……話をしようがしまいがどうにもならないことってのもあるよ。それに話なら、今からでも遅くはないんじゃない?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………それは……確かに、そうかもです……」

聖女「お兄さんと妹さんの他に、信頼できる方はいらっしゃいますか?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あ……え、えと……兄は、もう一人、いて……。次男の、方、なんですけど……。そっちは……私と同じで、ほとんど蚊帳の外なんですけど……し、信頼……できるかも……」

聖女「! でしたら、その方ともお話してはどうでしょう? きっと、あなたの力になってくれるはずですよ……!」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「………で、でも……けっこう、忙しそうで……。迷惑に……ならないでしょうか……」

聖女「……その人は、あなたが相談に行ったら、邪険にするような人ですか?」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「し、しないと思います」

聖女「なら大丈夫! 勇気を出して行動してみましょう! それでももしダメだったら……明日、またこの時間にこの道でお会いしましょう」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「あ……い、いいん、ですか……?」

聖女「もちろんです! 私、聖職者ですから。困っている人を助けるのが仕事なんですよ」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「え、えと……私、ロイエの信徒じゃないですけど……」

聖女「ロイエ神は……どうだったか忘れましたが、私はロイエ信仰の有無で助ける助けないを決めない主義です!」

妖精(自分の宗教の神についてどうだったか忘れたとか言ったぞこの聖職者……)

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「わ……わかり、ました……!! 私……やるだけ、やってみますっ……!」

聖女「はい! あ、もしダメじゃなかったら明日はこの道に来なくても大丈夫ですよ! そしたら私たちも、大丈夫だったんだな〜って思っておきますので!」

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女「はいっ……! あの……ありがとう、ございました……!」スッ

 タッタッタッタッ…
649 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 21:30:45.29 ID:l8Q7l0WP0


フメイ「行っちゃった」

クロシュ「聖女さん……すごい……!」

聖女「あはは、たまたまです……いつもはあんまり上手くいかないんです」

リュアン「あっ……あの人の名前、聞きそびれちゃいました」

聖女「……ま、まあ明日またここに来たら、聞いてみましょう。来ないのが一番ですけれどね」

妖精「そうだね……。ところで聖女、さっきロイエ神がどうだったか忘れたとか……」

聖女「………実は、忘れたわけではありません」

クロシュ「ほえ……?」

聖女「ロイエ神が救うのは、ロイエを信仰する者だけなんです。でも、あの場でそんなこと言っても仕方ないじゃないですか」

妖精「そうだったんだ……」

リュアン「……でも、聖職者としてはまずくないですか? あの発言……」

聖女「うっ……ほ、方便というやつです。ロイエ神はけっこう厳しいんですけど、私は穏健派で育った原理派なのできっと問題ありません!」

妖精「どういう理屈なんだ……」

 ☆銀髪三つ編み丸眼鏡少女の相談に乗りました

 ◆
650 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/28(日) 21:31:20.05 ID:l8Q7l0WP0
急用が入ったので本日はここまで

戦闘訓練をしたり、冒険者ギルドで大図書館跡地調査の許可を得たり、謎の銀髪三つ編みの丸眼鏡少女の相談に乗ってあげたりしたクロシュ一行でした。穏やかに過ごしているように見えますが、調査は少しづつ進展していっているようです。大図書館の跡地には何が潜むのか。銀髪三つ編みの丸眼鏡少女の悩み事はどうなるのか。あかちゃんスライムたちは、信念を胸に歩み続ける――

それでは本日もありがとうございました。年末年始の間は予定がよくわからないため未定とします。なお土日は更新できる予定です。よろしくお願いいたします
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 22:31:45.04 ID:4ICahcOi0
乙です
まだ今年の更新あるかも知れないけど良いお年を
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 23:58:49.05 ID:nu7LkVSBo
フェルメールを直接ヤってやってしまえば全部解決ね
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/29(月) 00:15:24.92 ID:ya+KiBLXo
おつ
聖女さんのその考えはかの聖人に通ずる所があるかも…
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/29(月) 00:43:11.59 ID:+Lkvgp+CO
乙 三つ編み眼鏡の女の子はいいぞ
655 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 17:24:00.81 ID:U5Uv2lFw0
少々時間が空いたため、少しだけ更新できることとなりました。良いお年を迎えられるのが良いでしょう
たぶん明日からは更新できないかと思いますが、もし余裕があったら番外編みたいのをちょっとだけ細々と投下するかもしれません。安価コンマの絡むものにはならないと思います
土日には本編の更新ができる……と思いますが、ちょっと断定はできないため、もしだめそうなら早めに告知したいと思います。よろしくお願いいたします

フェルメール氏をやっつければいろいろと解決しそうな気もしますが、今のクロシュたちの力では返り討ちに合う危険の方が大きいと言わざるを得ないかもしれません。また、いちおう王族らしいので仮に倒せたとしてもクロシュ一行が国際指名手配となってしまう可能性があります。さらに言えば、暴力的解決は後の展開になんらかのあれが響いてくる恐れもあります。もし暗殺を実行するのであれば、時間をかけて入念な計画と準備と覚悟を行うのが良いでしょう

聖女氏はロイエ教の修道女のため基本的にはロイエの教えに従っていますが、時と場合によってはロイエの教えを無視して自己意志を優先することがあります。聖女氏自身は聖人と並べられるのは恐れ多いと言って否定するかもしれません(聖女呼ばわりされることについては既に諦めています)
余談ですが、聖女氏に料理を任せると献立が時々素パスタになります。穏健派育ちの影響かもしれません

三つ編みはすごく手間のかかる髪型なので、リュアンちゃんと聖女さんは今回出会った三つ編みの人たちを見て髪型に気を遣ってるんだなあと思ったり思わなかったりしたそうです。なお妖精類は髪型を謎の妖精魔法でポンと変えられるため、三つ編みを手間のかかる髪型だと認識していないようです
そして眼鏡については、一昔前までは高級品でしたが今では大量生産によって安価なものが出回っているようです。中にはオシャレの一環として眼鏡をかけている人もおり、その判別は困難になってきていると言われています
656 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 17:24:53.20 ID:U5Uv2lFw0
―オリシン王国 滞在4日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖・改  盾:         飾:虹晶の耳飾り
武:ブラッドランス  防:賢者のローブ   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  
光属性の中級魔導書
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[11/16] 防御[00/09]
・リュアン 近接[00/04] 魔法[02/07] 防御[00/04]
・聖女   近接[00/03] 魔法[02/07] 防御[00/04]
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
657 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 17:25:30.00 ID:U5Uv2lFw0
―朝
 メロウドの離宮

 チュンチュン

メロウド「おはよう諸君。早速だが良い知らせがある」

妖精「良い知らせ?」

クロシュ「おいしいもの?」

フメイ「甘いのがいい」

メロウド「……後でメイドに甘味を持ってこさせよう。そして良い知らせについてだ。継承争いに向けて、我が陣営は心強い協力者を得た」

聖女「おお! 心強い協力者さんですか!」

リュアン「わあ! どんなお方ですか?」

メロウド「フッ、早速紹介しよう――。我が最愛の実妹、クーフィア・オリシンだ!」

 トコトコ…

銀髪三つ編みの丸眼鏡少女→クーフィア「ど、どうも初めまして。クーフィア・オリシンで……えっ!?」

聖女「あ、あなたは昨日の――!?」

妖精「クーフィア王女だったの!!?!?」

メロウド「なに……!? では昨日クーフィアの話を聞いてくれた旅人たちというのは――」

リュアン「わ……私たちのこと、かも……」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「ふうん。こんなこともあるんだ」

 *

クーフィア「あの、昨日は本当に、ありがとうございました……! メロウドお兄ちゃんに話したら、ちゃんと聞いてくれて……」

メロウド「フッ、当然だろ? クーフィアはクロノス兄さん推しだと思ってたものだから驚いたけどね」

クーフィア「……私も、びっくりした……。メロウドお兄ちゃんは継承争いに興味ないと思ってたから……。まさか王位を狙ってたなんて……」

メロウド「ははっ、実際僕が王になるのが一番丸いだろ?」

クーフィア「ど、どうだろ……。まあ、そうかも……?」

妖精「まあ何にせよ良い感じに収まったみたいで良かったよ」

聖女「メロウド様を王様に引き立てられるよう頑張っていきましょう!」


 ☆クーフィア・オリシンがメロウド陣営に加入しました


オリシン首都滞在3日目
↓1〜3 自由安価 何をする?
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 17:26:39.76 ID:R0TAG1WT0
サキに銃の使い方教えてもらうクロシュ
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 17:30:11.15 ID:wyDrLZZvo
何かを感じて天文台を訪れてみる
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 17:30:38.00 ID:6m0Mp0TaO
皆で他の協力者探し
661 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 17:51:22.39 ID:U5Uv2lFw0
サキ「おはようございます。クロシュさんはいらっしゃいますか?」

クロシュ「ほえ?」

妖精「クロシュに何か用?」

サキ「はい。先日、銃器に興味をお持ちのご様子でしたので。お試しセットをご用意致しました」スッ

 魔導拳銃「」ポン
 魔導散弾銃「」ポン
 魔導狙撃銃「」ポン
 魔導短機関銃「」ポン
 魔導軽機関銃「」ドン

フメイ「わっ!」

リュアン「な、なんですかこれ!?」

聖女「すごい数の……鉄砲!!」

妖精「うわあ……こんなもの宮殿に持ち込んで良いの?」

サキ「メロウド様のご許可は頂いております。まずは一度使ってみて、それから戦闘に用いたいか考えてみるのも悪くはないかと」

クロシュ「ん! ありがと、ございます……!」

妖精「うへぇ……クロシュにはこういう鉄錆臭いものは使ってほしくないんだけどなぁ……」

イリス「まあ……でもそれを言うなら、前のメイドブレードもじゃない……?」

妖精「あれは中に妖精の心が宿ってたからいいの!」

クロシュ「!」

クロシュ(メイちゃんも……こういうの、使ってた……)

クロシュ(わたしも……できるかも!)


↓1コンマ
01-30 だめだめ
31-60 使えなくもない
61-90 筋が良い
91-00 ???
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 18:01:00.43 ID:fBzJCHRto
あ
663 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 18:45:22.67 ID:U5Uv2lFw0
 板状の的「」ポン


クロシュ「……!」
 魔導拳銃「」ジャキッ!

 ドギュンッ ドギュンッ ドギュンッ ドギュンッ
 スカッ スカッ バンッ スカッ

サキ「……まあ、初めて使うならばそんなものでしょう」

 *

 魔導散弾銃「」ジャキッ!

クロシュ「」シュバッ!

 ドギュンッ!!
 砕け散る板の的「」バギャンッ!!

クロシュ「!」ドヤッ


サキ「そう。散弾銃なら接近して適当に撃てば当たる。正確な狙いを付ける必要がないので、銃器初心者でありかつ近接戦闘の心得を持つクロシュさんに最も適した銃と言えるでしょう」

クロシュ「わあ……!」

フメイ「でも結局近づいて撃つなら、剣とか槍でもいいんじゃないの」

サキ「剣や槍よりもさらに間合いが広いと考えていただければ……。離れれば離れるほど弾が散って威力も弱まりますが」

イリス「見た感じ、ゼロ距離で全弾命中させても前のクロシュちゃんの斬撃に比べるとだいぶ劣るって感じだよね……。ちょっと射程を伸ばしたい時用のサブウェポンとしてなら……使えなくもないって感じかな?」

クロシュ「そうなんだ……」

サキ「まだ初心者で構えが不安定だったにも関わらず、反動を意に介さずしっかり全弾命中させられたのはクロシュさんの強みであるとも言えます」

イリス「おお! 弱体化はしても力の強さはまだまだ健在なんだね!」

クロシュ「ん……でも、お腹、減りやすい……」

妖精「お腹の減りやすさは今後の課題だね」

 ☆クロシュの銃技能が「使えなくもない」程度と判明しました

 ◇
664 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 19:44:39.57 ID:U5Uv2lFw0
―オリシン市街

 ワイワイ ガヤガヤ

妖精「さて、今日はどうするか……」

イリス「ひとまずの目標は、フェルメール王女の素行調査と、メモル大図書館の現地調査だよね」

妖精「そう。フェルメール王女についてはメロウドとクーフィアも調べてくれるだろうからひとまず良い感じに進みそう。ここまで来るとクロノス王子とも接触したいところだけど……国民に慕われる第一王子なだけあって多忙みたい」

リュアン「もしクロノス王子とも協力することができれば、王位継承はかなり優位になりそうですけど……そもそもメロウド様を国王に推薦して本当に大丈夫なんでしょうか……? 話を聞く限りだと、クロノス王子が一番良さそうに思えます……」

イリス「そ、それはまあ……。正直、オリシン国民の私もそう思う……」

妖精「まあ、なるようになるでしょ。メロウドもなんか目的はあるみたいだけど、邪悪な感じはしないし」

聖女「……ですね! 妖精さんの直感がそうであれば安心できます!」

妖精「いや、それはそれで困るけど……」


フメイ「それでつまり、どうするの? フェルメールっていうのを焼けば良いの?」

リュアン「そ、それはだめだよフメイちゃん! 焼いたら大変なことになっちゃうよ!」

フメイ「冗談」

リュアン「ええ……」

聖女「わかりにくいですね……フメイさんの冗談……」

妖精「まあ……跡地探索の準備とか協力者探しでもしようか、今日は」

イリス「協力者……誰か良い人がいたかなあ……」

クロシュ「あの……騎士さんとかは……?」

妖精「どうだろう……。騎士っていう立場だと私たちには協力しにくいんじゃないかな」


↓1コンマ 協力者
01-60 ミネルヴァ+シュヴィー
61-70 金髪三つ編み丸眼鏡
71-80 Tシャツ騎士
81-90 無詠の魔女
91-00 クロノス王子
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2025/12/30(火) 19:51:35.05 ID:PM8gczt20
あ
666 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 21:23:29.05 ID:U5Uv2lFw0
―シュヴィーの避難所

妖精「……っていう感じなんだけど、良い感じに動けそうな人っていないかな?」

シュヴィー「なるほど……では、わたくしもお供いたします!」モニョッ

ミネルヴァ「もし良ければ、私にも協力させてください」

クロシュ「わあ……!」

イリス「あなたは……ドーソン治療院の新しい医術師さん!」

聖女「シュヴィーさんは物知りな長生きのスライムさんですから、心強いです! でも、ミネルヴァさんは安静にしていた方が良いんじゃ……?」

リュアン「そ、そうですよミネルヴァさん! 今は無理しないで……!」

ミネルヴァ「もちろん、無理をするつもりはありません……。でも、私ももうこの国に暮らす民の一人ですし……。何よりこれからこの国に生まれてくる、この子のために……できることをしたいのです」

リュアン「ミネルヴァさん……」

妖精「それじゃあ協力してもらおうかな? 流石に図書館跡地の調査とかには連れていけないけど……無理にならない範囲で、できることがあったらさ」

ミネルヴァ「ありがとう……。シュヴィーさん、この避難所をしばらく使わせてもらっても良いですか?」

シュヴィー「はい、もちろんです! 何に使うのですか?」

ミネルヴァ「皆さんはすぐにここへ来れるのですよね? でしたら、もし怪我人が出た場合すぐにここへ来てください。治療致します」

クロシュ「わあ!」

妖精「うん……わかった。私たちが大怪我をして運び込まれない限りは負担にならなそうだし、それをお願いしようかな?」

ミネルヴァ「はい……よろしくお願い致しますね」

 *

リュアン「ところで、どうしてミネルヴァさんが避難所に?」

シュヴィー「えへへ……ミネルヴァさんの診療所にドアを作って、時々お茶会をしてたんです……!」

ミネルヴァ「シュヴィーさんはスライムだけでなく人や獣の体にも詳しいので、医術師としてお話を伺ってたんです。命を救う為の知識は、いくらあっても足りませんから」

リュアン「す、すごい……!」

聖女「プロフェッショナルです……!」

妖精「向上心だ!」

 ☆シュヴィーとミネルヴァの協力を得られます

 ◇
667 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 22:03:51.94 ID:U5Uv2lFw0
―オリシン首都 郊外

 ホーホケキョ ホーホケキョ

イリス「ドーソン治療院の医術師さんと、フライングスライムのシュヴィーさん……!?」

妖精「そう。イリスは……まだ会ったことなかったよね。協力してくれることになったんだ」

聖女「この街に来るまでの道中で知り合ったんですよ」

イリス「ドーソン治療院に妊婦さんが引っ越してきたってお話は聞いてたんだけど、クロシュちゃんたちと一緒に来てたんだ……! ちょっとびっくり!」

妖精「ドーソン治療院って有名なの?」

イリス「治療院自体がそんなに多い施設じゃないから、知らない人はあんまりいないんじゃないかなあ。でもお医者さんが協力してくれるのはありがたいね!」

フメイ「そうなの?」

イリス「ほら……怪我した時とか、例えば私の付け焼き刃の医療魔法じゃ不安じゃない?」

フメイ「ほっとけば勝手に治るけど」

イリス「……ま、まあフメイちゃんたちはそうかもしれないけど」

聖女「フメイさん、私やリュアンさんは怪我をしたら簡単には治らないのです」

フメイ「あ、そっか……。フメイとクロシュって……けっこう頑丈なんだよね」

クロシュ「!」

妖精「そうだね。フメイとクロシュは……他の生き物よりもけっこう頑丈にできてるみたい。だから聖女やリュアンが危ないときは気にしてあげてね」

フメイ「……うん」

クロシュ「ん!」

フメイ(………フメイもクロシュも頑丈なの、良いけど……。カリスのお陰だと思うと、ちょっと複雑………)

 *
668 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 22:04:19.86 ID:U5Uv2lFw0

  遠くに見える半球形の屋根の建物「」


クロシュ「ほえ……?」

フメイ「ヘンな建物……」

聖女「あれは……もしや、天文台ですか!?」

イリス「そう! あれは……昔からここにある、魔女の天文台です!」

リュアン「魔女の……天文台!」

妖精「魔女が住んでいるの?」

イリス「……らしいです。話したことはほとんどないので一体どういう人物なのかはわからないんですけど……」

妖精「偏屈なの?」

イリス「ほとんど天文台から出てこないんです。俗世との関わりを絶って空の星ばかり見て暮らしてるそうで、この辺の人からは仙人って呼ばれてます。私も、一度でいいからあの天文台から空を見てみたいなあって思うんですけど……そもそも話せる機会すらないので……」

聖女「なるほど……。確かに、魔女というよりも仙人みたいですね」

フメイ「仙人……」

クロシュ「じゃあ……ドア、コンコン……する……?」

イリス「えっ……!? うーん……自分から関わりを絶ってる人だから、迷惑じゃないかなあ……」

妖精「まあ……ノックくらいなら大した迷惑にはならないでしょ。嫌なら出なきゃ良いだけだし」

イリス「じゃ、じゃあ……ノック、しにいってみます……?」

聖女「……いってみましょう! 私も天文台を見てみたいです!」

 *

 天文台の玄関ドア「」

イリス「……」ゴクッ

妖精「……しないの? ノック」

イリス「し、します。でも、もう少し……深呼吸をしてから……」スゥー ハァー…

フメイ「じゃあフメイがする」ヒョコ

イリス「えっ!?」


 コンコン――


少女の声『何用ですか』

イリス「あっ、えっ、あっ……! あ、あのっ、私イリス・プラネットって言います……! あ、あの……こちらの天文台に、魔女のお方が住んでいると聞いて、お話をお伺いしたいと思いましてっ……!」

少女の声『……』

 ガチャッ

 とんがり帽子「」ピョコ
 黒のロングローブ「」バサッ

金眼の濃紺ロング少女「お上がりください。他の方々も」

 ◇
669 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 22:09:38.30 ID:U5Uv2lFw0
―天文台 居住部

 星空を模した天井「」
 小さく瞬く星々「」チカチカ


イリス「わ、わあぁ……!!」

リュアン「えっ……!? ひ、昼なのに……夜……!?」

金眼の濃紺ロング少女「夜空を模しているだけです。灯りを点けましょう」

 カチッ
 吊り下げられた星型の灯り「」キラキラ

フメイ「わ、明るくなった」

聖女「す、すごい……。天井に、空が映っていたのでしょうか……?」

金眼の濃紺ロング少女「ただの投影です。本物には程遠い」

妖精「……あなたは?」

金眼の濃紺ロング少女→アステール「申し遅れました。私はアステール・アタナシア。星の魔法使いです」

イリス「えっ……!? ほ……星の!?」

アステール「はい。イリス・プラネット、あなたと同じ星属性の持ち主です」

 *

 紅茶「」ホカホカ
 金平糖「」ポン
 星型クッキー「」ポン

フメイ「〜〜」モグモグ
クロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ


妖精「なるほど……つまり、あなたは半年前の一連の出来事も、今この世界が直面している事態も、既に知っていると……」

アステール「はい」

イリス「ええっ……。で、では……どうして、何もしないのですか……!? 私よりも……ずっと優れた力を持っているのに……!」

アステール「あなたよりずっと優れた力を持っていたら、意に関わらず何かしなければならないのですか?」

イリス「えっ……?」

アステール「半年前も、今のこの事態も、確かにこの星に住む者の視点で考えれば途轍もない緊急事態です。しかしながらそれは――」

 かき混ぜられる紅茶「」カチャンカチャン――

アステール「宇宙から見れば、コップの中の嵐に等しい些事」

イリス「………!?」

アステール「そして世界めくれも、デロデロも、星が巡る過程の一つに過ぎません。私などの粗忽者がそれに手出しなどして、何になりましょう」

イリス「み……皆が、救われます! 消滅や……不本意なデロデロ化から!!」

アステール「それは、本当に救いだと言い切れますか?」

イリス「……!」

アステール「幽界樹の精霊の思惑は、朧げながら星脈を通じて伝わってきました。愛する者たちに苦しんで欲しくないから全てを滅するという――真摯で、純粋で、切実で、独善的な、最終回答。私はこれを否定する論拠を持ちません」

妖精「……でも、今まさにあなたも言ったじゃない。あいつの想いは……結局、愛する者たちの意思をないがしろにした独善だったんだ」

アステール「であれば、彼女を打ち破ったあなた方の想いもまた、独善でありましょう。あなた方が彼女を破ったことによって守られた命たちの中には、生きていたくない者、死にたくても死ねない者、二度と生まれたくない者もいたはず。そしてそういった命たちは、この先無限に再生産され続ける。あなた方はそれらの意思をないがしろにし、独善的に世界を救ってしまいました」

妖精「うっ……」

アステール「……あなた方を間違っていると言いたいわけではないのです。むしろ……誰一人、間違っていない。幽界樹の精霊も、あなた方も、クロシュヴィア・スウィートエンドも。皆が皆、正しく在るだけ。そんなところに、私のような蒙昧が恥知らずにも介入することなどできましょうか」

聖女「……」

リュアン「……」

アステール「私は何の術も持ちません。日がな一日、這いつくばって天地の星々を眺めることしか能のない地虫なのです」

妖精「……」
670 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 22:10:07.36 ID:U5Uv2lFw0

アステール「……すみません、話が長引いてしまいました。普段話というものをしないので、塩梅がわからないのです。ご容赦ください」

イリス「あ、いえ……こちらこそ、不躾なことを言ってしまって、すみません……」

アステール「天体観測がしたいのであれば、夜までご自由にお過ごしください。聞くに堪えぬ長話を聞かせてしまったお詫びに、お茶とお菓子をたくさん出しましょう」スタスタ


クロシュ「!」モニョッ

フメイ「ん。許す」

リュアン「……私もお菓子……いただきます……!」


どうする?
↓1〜2選択
1.考える
2.お菓子を食べる
0.自由安価(できないことはできない)
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 22:16:44.14 ID:Q2tqeqKqO
0一緒にお菓子作りする
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/30(火) 22:38:27.04 ID:ikdzOcaMO
2
673 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/30(火) 22:42:13.41 ID:U5Uv2lFw0
というわけで本日はここまでです。次回はアステール氏とお菓子作り編、作ったお菓子を食べよう編です

クーフィア氏がメロウド推薦陣営に参戦したり、クロシュ氏が魔導銃の練習をして使えなくもない腕前だと判明したり、ミネルヴァさんとシュヴィーちゃんの協力を得たり、天文台でアステール氏とお話したりしたクロシュ一行でした。いろいろ難しい話をしていましたが、フメイちゃんはお菓子を食べることに夢中であまり聞いていなかったようです。そして我らが主人公クロシュ氏も……あまり聞いていなかったかもしれません。あかちゃんスライムなのでそういうこともあります

それでは本日もありがとうございました。次回は年明けの土日の予定ですが、できない場合は早めに告知する予定です。良いお年をお迎えください。本年もありがとうございました
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/31(水) 02:12:08.75 ID:mVqf38GCO
既にクロシュヴィアに入国してること勘づかれてたりするのかね
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/31(水) 03:18:15.62 ID:uAaXSIhto
おつ
協力を得られるかと思ったが難しそうだ…
よいお年を
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/31(水) 11:26:45.77 ID:KOOjMpkmO
乙
あかちゃんスライムだから仕方ないね
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/31(水) 11:33:01.04 ID:trTQ6DagO
そういやリリーツィアはまだメゾンドクロシュヴィアしてるのか抵抗しているのか協力しているのか
678 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 16:39:18.36 ID:ZnKLRiTO0
年が明けたようです。本年もよろしくお願いいたします

クロシュヴィア氏が今どこで何をしているかはわかっておりません。もしオリシン王国内にいればクロシュらの動向を察知していてもおかしくないかと思われますが、今のところデロデロ導師クロシュヴィアが何らかの活動を行っているとの情報はないようです

アステール氏は強い星属性の力を持つ魔女ですが、世の中に何らかの働きかけを行うことについては消極的なようです。全てを等しく肯定するがゆえに、どの勢力にも肩入れしないという立場のようです。星属性の担い手らしい考え方かも……と妖精は思ったり思わなかったりしたそうです
本年は無病息災の良いお年になるのが良いかもしれません。ありがとうございます

クロシュさんはまだあかちゃんスライムなので、目の前においしいものがあるとそちらを優先して話を聞いていないことがあります。フメイちゃんはクロシュよりはあかちゃんではありませんが、興味のない話は聞いていないことがあるようです。これは仕方のないことなので、おいしいものをおいしく食べるのが良いでしょう

リリーツィア氏が今どこで何をしているかはわかっておりません。今もなおクロシュヴィアに捕まっているのか、外に出ているのか。そしてクロシュヴィアに抵抗しているのか、協力しているのか。大魔女もそれは把握できていないらしく、リリーツィア氏の動向は闇に包まれています。少し気にしておくくらいが良いかもしれません
679 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 16:40:03.42 ID:ZnKLRiTO0
―天文台キッチン

アステール「……」スタスタ

クロシュ「……」トコトコ
フメイ「……」トコトコ

アステール「……」

クロシュ「……」ジー
フメイ「……」ジー


アステール「……何かご用でしょうか。これから追加のお菓子を用意したいと思うのですが」

クロシュ「わたし……手伝える……!」

フメイ「フメイも」

アステール「なるほど……。では、どんなものが食べたいかお教えください。せっかくですからそのように致しましょう」

クロシュ「!」


お菓子を作る
↓1〜2 食材を1〜2つ選択
穀物:小麦粉、ナッツ、船旅ビスケット
果実:精霊樹の実、コガネリンゴ、ビリビリレモン、オリシンベリー
卵乳:トリの卵、ミルク、チーズ、バター、クリーム
特殊:スライムゼラチン、フェアリーシロップ、甘々シロップ、ザラメ、星屑の粉
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 16:42:14.78 ID:V42grHV7O
オリシンベリー
甘々シロップ
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 16:42:27.45 ID:Woi54PQxO
船旅ビスケット
ビリビリレモン
682 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 17:43:31.63 ID:ZnKLRiTO0
 ベリーレモンのビスケット・パルフェ「」ポン!

クロシュ「わぁ……!」

フメイ「きらきら……」

聖女「赤いベリーと黄色いレモンの層が綺麗です!」

リュアン「この層は……ビスケットですか?」

アステール「はい。先日、船旅ビスケットが安かったので」

イリス「えっ……!? これ、あのカチカチに硬い船旅ビスケットなんですか……!?」

アステール「はい。クロシュさんとフメイさんが念入りに砕いてくれました」

クロシュ「!」ドヤッ
フメイ「……」ドヤ

妖精「なるほど……」

 *

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

フメイ「♪」モグモグ

リュアン「このレモン、なんだかビリビリします!」

聖女「サクサクなビスケット層に、ベリーの甘酸っぱさ、レモンのビリビリ感、そしてシロップの優しい甘み……! 見た目通りに華やかで楽しく美味しいデザートです!」

イリス「これ……ラティア・ヘイヴンに生えてたビリビリレモン!」

アステール「ラティア・ヘイヴン産だったのですね。珍しい果物だったので、空妖精の行商から買ったのです」

妖精「空妖精の行商……浮島の外に出て自由にやってるやつもいるんだね」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ

 ☆美味しいデザートを食べて元気になりました
  明日の終わりまで余剰満腹度+2、戦闘コンマ+5、雷適性◯

 ◆
683 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 19:27:28.07 ID:ZnKLRiTO0
急用が入ったため一旦停止します
21:30くらいに再開できる予定です
684 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 21:45:09.38 ID:ZnKLRiTO0
―オリシン王国 滞在5日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖・改  盾:         飾:虹晶の耳飾り
武:ブラッドランス  防:賢者のローブ   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  
光属性の中級魔導書
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[12/16] 防御[00/09]
・リュアン 近接[00/04] 魔法[03/07] 防御[00/04]
・聖女   近接[00/03] 魔法[03/07] 防御[00/04]
……………………………………………………………………………………
□オリシン首都
王宮:メロウドの離宮、未探索
市街:市場、書店、茶屋、食事処、酒場、浴場、治療院、冒険者ギルド
   大図書館、博物館、劇場、他
郊外:イリスの家、公園、農園、観光遺跡、天文台、他
……………………………………………………………………………………
685 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 21:46:37.43 ID:ZnKLRiTO0
―朝
 メロウドの離宮

妖精「というわけで状況をまとめてみたよ」


◯デロデロ化現象について
・オリシン平原北西部にて目撃多数
・同地域のメモル大図書館跡が怪しい?
・大図書館跡地の調査許可は取得済み
・行くならちゃんと準備しよう

◯王位継承争いについて
・1位のクロノスと0位のフェルメールの争いがほとんど
・メロウドは弱小勢力。クーフィアはメロウドを応援
・フェルメールは洗脳魔法?を用いた疑惑がある
・全てが洗脳ならフェルメールは王家と全く無関係な外患?
・クロノスとも情報共有して協力し合った方が良いかも


イリス「ありがとう!」

リュアン「……そういえば、フェルメール王女はどうして王位を狙っているのでしょうか?」

妖精「どうしてって、そりゃ王位となればなんだって手に入る一番偉い地位だし……」

リュアン「でも……国全体を洗脳できる力があるなら、わざわざ王位につかなくても何だって手に入る気がします。むしろ王なんて目立つばっかりで洗脳が露見するリスクは増えるし、仕事だって大変だろうしで、良いことなんてないと思うんですけど……」

妖精「……確かに。私だったらやれって言われてもやりたくない……」

イリス「と言いつつちゃんと首長をやってくれるのが妖精さんの良いとこだよね……。でも確かに言われてみると変だね。百歩譲って王族としての地位が欲しいとかでも、王様そのものになるよりもクロノス様とかメロウド様を洗脳して王妃にでもなった方がまだ楽そうだし安全そう……」

聖女「……フェルメール王女は一体何を企んでいるのでしょうか……。メロウド様、何か心当たりはありますか?」

メロウド「全くわからん。とにかく一番偉くなりたい目立ちたがりなんじゃないか?」

妖精「まあ……そういう不合理な人間である可能性も否定はできないけど……。クーフィアはどう?」

クーフィア「………もしかしたら……鍵が欲しいのかも……?」

リュアン「鍵……?」

メロウド「あ、ああ〜!! 宝物庫の鍵か!! そうだなあ、アレは国王の地位にならないと手に入らないものだもんなあ!!!!」

クーフィア「あ……!! そ、そう……!! 宝物庫の、鍵……!! 国王にならないと、手に入らない……!! だ、だから……!!」

クロシュ「?」
フメイ「?」
聖女「……?」
リュアン「……」
イリス「……」
妖精「……」

メロウド「よし、今日も一日頑張ってこう!!」

クーフィア「お、おー……!」


妖精(どうやらオリシン王には、平民には開示できない秘密があるらしい……)

イリス(鍵……一体何の鍵……?)


オリシン首都滞在5日目
↓1〜3 自由安価 何をする?
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 21:47:07.96 ID:FuREqfjxO
イリスと一緒に市場で情報収集
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 21:47:10.80 ID:Hgmka64MO
早速フェルメール王女に突貫して可愛がられて篭絡されてお土産持たされてやんわり対応される
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 21:47:11.08 ID:Q4/xR6Oa0
クロシュ、メイド体験しつつ城を調査
689 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/03(土) 22:16:22.09 ID:ZnKLRiTO0
―オリシン首都 市場

 ワイワイ ガヤガヤ

イリス「というわけで今日は市場でお買い物しつつ情報収集!」

聖女「やっぱりここの市場は賑わっていますね。パスタも売っているでしょうか?」

イリス「もちろん! 中央大陸でも有数の穀倉地帯……を抱えるユーシリア帝国のお隣だから、パンもパスタも安くて良いのをいっぱい輸入できるそうです」

リュアン「わあ、パンとパスタですか……!」

聖女「せっかくですからパスタを多めに買って帰りましょう! パスタなら長持ちしますし、旅の保存食にもぴったりのはずです!」

イリス「ハッ……パスタ……そっか、旅にはパスタが良かったんだ……!」


↓1コンマ 情報収集
01-75 フェルメールについて
76-90 フェルメールについて+
91-00 王の秘密について

↓2選択 買うもの
1.帰る(旅や探索の必需品は買います)
0.自由安価(買うもの、または買い物以外の行動)
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 22:17:38.99 ID:3kShnX/Io
んわ
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/03(土) 22:19:40.43 ID:DXDoyxi7O
0また自作の絵売りを探してみる
692 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 00:18:35.74 ID:/5+SanES0
 乾燥パスタ「」ポン
 乾燥パン「」ポン
 船旅ビスケット「」ポン
 マナポーション「」ポン

リュアン「これだけ買えばひとまず大丈夫ですかね……?」

イリス「うん、大丈夫だと思う!」

聖女「船旅ビスケット……結局買ってしまいましたね……」

イリス「まあ……安かったので……」

リュアン「そのビスケット……そんなに硬いんですか……?」

イリス「硬貨を食べてるんじゃないかって気持ちになるよ……」

リュアン「えっ……」

聖女「……大切に頂きましょう。そのビスケットも……元は、この大地に根を張っていた麦から成ったものなのですから……」

イリス「ですね……。大地の恵みです」



ティナ「イリス」スタスタ

イリス「……母さん!?」

ティナ「そちらの方は……確かロイエの……」

聖女「聖女です! ティナさん、お久しぶりです!」

リュアン「リュアンって言います。えっと、イリスさんにはお世話になってます」ペコリ

ティナ「ティナ・プラネットだ。……少し場所を移そう」

 *

―イリスの家

ティナ「なるほど……あなたたちも王位継承争いに巻き込まれていたの」

イリス「うん……。母さんは? 一ヶ月くらい前に急な仕事が入ったって言って何も言わずに飛び出してったけど」

ティナ「ある人物に雇われ、戦術顧問として王宮に出入りしつつ今の王位継承争いやその根に巣食う問題を探っていたの」

イリス「ええっ!? ど、どうして私には何も教えてくれなかったの!?」

ティナ「言えばあなたも首を突っ込もうとしたでしょう。少なくともあの時はまだその段階じゃなかった……意味はわかる?」

イリス「うっ……ま、まあ確かにそういう問題は不得手だけども……」

ティナ「でもまさか、あなたたちもメロウド王子に雇われて王宮入りしていたなんてね……」

イリス「そ、そうだよ! 私ももう無関係じゃない! それに、自分の身は自分で守れるもん!」

ティナ「……まあ確かにそうね。少なくとも正面戦闘力は既に私を越えているし……それに……」


リュアン「え、えっと……これはどういう状況なんでしょうか……?」

聖女「まあ、その……イリスさんとティナさんはいろいろありまして……」


ティナ「……彼女らのような者まで巻き込んでしまっているなら話は別。あなたには彼女らを守らなければならない義務がある……」

イリス「……えっと、それなんだけど……むしろ私は聖女さんたちから巻き込まれた側で……」

ティナ「えっ」

 *
693 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 00:19:01.04 ID:/5+SanES0

聖女「む、娘さんを巻き込んでしまって、本当に申し訳ありませんでしたっ!!」ドゲザッ

リュアン「も、申し訳ありませんでしたっ!!」ドゲザッ

ティナ「……土下座なんてしないで頂きたい。それだけ、イリスが頼り甲斐のある魔法使いとして成長したということでもあるのだから、私としては喜ばしい限りだ」

イリス「母さん……!」

ティナ「互いの情報を共有しよう。メロウド王子とクーフィア王子の証言も得られれば全貌が見えてくるかもしれない」

イリス「そういえばさっきある人物に雇われたって言ってたけど、それって誰なの?」

ティナ「クロノス・ローレリアス・オリシン――継承順位第一位、王位の正統継承者だ」

イリス「!?」
聖女「!?」
リュアン「!?」

 *
694 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 00:21:46.73 ID:/5+SanES0

ティナ「まず、フェルメールの正体だが……これについては既に調べが付いている。奴の真の名は、フェルメール・ド・ロスチャイルド。セイントレア王国に連なる大貴族だ」

イリス「ろ……ロスチャイルド!!?」

リュアン「えっ……!? ロスチャイルド……!?」

聖女「ロスチャイルド……あっ、芸術都市のレーティアさんのご実家でしょうか?」

ティナ「レーティア・フォン・ロスチャイルドのことであれば、その通り。レーティア氏は既に出奔して久しい身のようだが……フェルメールは少し前までロスチャイルド家と繋がっていた可能性が高い。ロスチャイルド家は黒い噂が絶えないが、恐らくこれまでもこのような手口を使って勢力を拡大してきた家系なのだろう」

イリス「……ということは……フェルメールの目的は、オリシン王国を乗っ取ってロスチャイルドの勢力を拡大すること……!?」

ティナ「いや……実はそうとも言い切れない。というのも、さっき私は『フェルメールは少し前までロスチャイルド家と繋がっていた』と言っただろう。つまり――」

リュアン「今は……繋がっていない……?」

ティナ「そうだ。以前は定期的にロスチャイルド家と連絡を取り合っていたことが確認されていたが、今は全くと言って良いほど連絡をしていない」

イリス「……監視されていることに気付いて、連絡方法を変えた可能性は?」

ティナ「もちろんそれも考えた。しかし奴は監視されていることに気付いていない様子だ。恐らく本当にもう連絡を取っていない」

聖女「では……ロスチャイルドと縁を切って、自分一人でオリシンを乗っ取る気でいる、ということですか……?」

ティナ「……今ある情報だけで考えるなら、そういうことになる。あまりにも無謀で不可解な行動だが……一つ可能性を挙げるとすれば……奴の出版した謎の本――あれが手がかりになるかもしれない」

聖女「クロシュヴィア伝説……!」

ティナ「ああ。現在行方不明のデロデロ導師クロシュヴィアと何らかの繋がりがある可能性がある」

聖女「………リュアンさん……デロデロ教の集会でフェルメール王女を見たことはありますか……?」

リュアン「えっと……フェルメール王女ってどんなお姿をしてらっしゃるんですか?」

ティナ「ふむ……似顔絵で悪いが、こんな姿だ」スッ

 精巧に描かれたフェルメールの絵「」ポン

イリス「わあ……! すっごい綺麗で可愛らしい……!」

聖女「確かに……何も知らなければ思わず抱っこしたくなりそうな可愛らしさです……!」

リュアン「……こ、この人……あります。見たことが……」

ティナ「!」
イリス「!」
聖女「!」

リュアン「デロデロの集会で……いつも前の方に陣取ってて、いつもクロシュヴィア様にものすごく近くて……いつもクロシュヴィア様になでなでされてました……。デロデロ番号が1番っていうのをいつも自慢してて……あっ、デロデロ番号っていうのはデロデロ信徒の中でも特に熱心な人たちが自称する序列?みたいなものらしいんですけど……すみません、私は一般信徒だったのでそういうのはよくわかってなくて……」

ティナ「……なるほど、ありがとう。となるとやはり奴は、ロスチャイルドからデロデロに鞍替えした――と考えるのが自然だろうか?」

聖女「うーん……? でもデロデロ教には、オリシン王国を乗っ取る理由がないような気もします……。以前までのクロシュヴィアさんなら、そんな強硬的なやり方を好んでいませんでしたし……今は、そんなことをしなくても白影スライムをけしかければデロデロ化は成されるはずですし……」

ティナ「……国家を乗っ取る以外にも、オリシン国王になる利点はもう一つある。フェルメールはそれを狙っているのかもしれない――とクロノス王子は仰っていた」

イリス「えっ? それって一体……」

ティナ「王立大図書館に隠されし秘密……それについて、国王となった者にはある権利と義務が課される。フェルメールが欲しているのはその権利ではないか、と……」

聖女「王立大図書館に隠されし秘密……!? そ、それってまさか……時空が歪んで禁じられたアカシャ大図書館への――」

リュアン「ちょ、聖女さん! それはトンデモ本のトンデモ説ですよ!」

ティナ「……」

イリス「えっ母さん……!? そこで黙らないでよ!?」

ティナ「いや……すまない。詳しいことはクロノス王子に直接聞いて欲しい。私が流布して良い話ではない」

聖女「ど、どうしましょう……!! あの本が、もし本当だったら……!」ガクブル


 ☆フェルメールと大図書館の秘密についての情報を得ました

 ☆ティナ・プラネットの協力を得られるようになりました

 ◇
695 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 00:23:03.85 ID:/5+SanES0
というわけで本日はここまでとなります

ついに……というほど溜めたわけでもなく明かされるフェルメール氏の正体……。悪名高きロスチャイルドは、この世界でも暗躍に暗躍を重ねるのか。そして大図書館にまつわる恐るべき秘密とは。オリシンを滅ぼす時空の歪みは実在するのか。メイドの姿となって潜入捜査を試みるあかちゃんスライムたちに、フェルメールの魔の手が迫る――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/04(日) 05:15:02.31 ID:Kx0qedg1o
乙です
今年もよろしくおねがいします

保存にはいいよ乾麺、イリスと旅してたときは確かに食べてなかったな
697 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 19:27:19.96 ID:/5+SanES0
乾麺は保存が効くので、聖ヴァレリオ教会では主食とされています。素パスタ以外は子供たちにも概ね好評のようです
世界樹の巻における旅では、描写されていないところではもっぱらカチカチパンや船旅ビスケットなどの保存性が高い食品を食べていたようです。しかし上記食品は人間の味覚ではあまり美味しいと言えないもののため、イリス氏とエバンス氏が毎日美味しく食べられるよういろいろ頑張っていたようです。なおスライムの味覚では美味しいものだったらしく、クロシュ氏はいつも美味しく召し上がっていたようです
698 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 19:27:49.54 ID:/5+SanES0
―オリシン市場

 ワイワイ ガヤガヤ

リュアン「イリスさんのお母さんのお陰で一気に進展しましたね」

イリス「うん……私に何も教えてくれなかったことはちょっと複雑だけどね!」

聖女「それだけイリスさんのことを大切に思っていらっしゃるってことですよ!」

イリス「それもわかるけども!」


 ワイワイ ガヤガヤ

画商のおじさん「良い絵が揃ってますぜ」

絵描きエルフ「似顔絵描いてます〜」

旅行者の少女A「似顔絵ってその場!? めっちゃヤバ!」

旅行者の少女B「プロの職人ワザじゃん! 描いてもらっちゃお!」

 ワイワイ キャッキャ


リュアン「……あ、ここ絵売りマーケットですね……」

聖女「うっ……」

イリス「ん? どうしたんです? 何か嫌な思い出でも……ハッまさか!」

聖女「……あれは良い絵です。価格が何であろうと、あの時私が得た心の動きは決して紛い物ではありません」

イリス「ああー……やっぱり、やられたんですね……」

リュアン「地元じゃ有名だったりするんですか?」

イリス「まあ、それなりに……。この市場ではよくある話らしいです」

リュアン「取り締まったりとかは……?」

イリス「うーん……一応、お互いに合意の上で取引が成立してるわけだから直ちに違法とは言えない……って前に母さんが言ってた」

リュアン「なるほど……」

イリス「でも一定期間以内なら契約を取り消せる制度もあるので、もし間違った買い物をしちゃった時はその旨を伝えれば大丈夫ですよ。どうします?」

聖女「先ほども言いましたが、あの絵を初めて見た時の感動は本物だったのです。なので取り消す必要はありません。懐もそんなに痛くはありませんでしたし……」

リュアン「ですね。一般的な絵ハガキの価格としては高すぎますけど、是が非でも返金して欲しいというほどすごい額でもなかった気がします」

イリス「絶妙な値段設定……」
699 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 19:28:46.27 ID:/5+SanES0

絵売り「……お? あなた方はこの前のお得意様じゃありませんか!」ニコニコ


リュアン「わ……出会ってしまいました」

聖女「せ、先日はどうも……」

絵売り「こちらこそどうもどうも。またお買い求めにいらっしゃったので?」

リュアン「いいえ……たまたま通りかかっただけです」

絵売り「そうですか……。エイの絵を描いたのですが……」

 エイが泳いでいる絵ハガキ「」キラキラ

聖女「!!」

リュアン「エイの……!?」

絵売り「エイの絵を欲しがっていたあの少女は……今日はご一緒ではないのですね。本当に残念だなあ。あの子に見せてあげたかったのですが……」

聖女「う、うぅ……」

リュアン「聖女さん乗っちゃだめですよ! ああいう話術で聖女さんの良心に付け込もうとしているんです!」

聖女「わ、わかっています。わかっているのですが……」

 ハガキから飛び出して宙を泳ぐエイ「」バシャァン―スイスイ―

イリス「こ、これは……確かに、目を奪われるかも……!」

絵売り「フフフ、こんな素敵な絵ハガキ他じゃ滅多にお目にかかれませんよ? エイは普段描かないので、この一枚が売れちゃったらしばらく在庫なしになっちゃうんですよねぇ〜」

聖女「うぅぅ……!」


↓1コンマ
01-30 買ってしまった……
31-60 自分で描きます!!
61-90 実は預かってるものが
91-00 ???
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/01/04(日) 19:29:48.92 ID:jumv5hvu0
あ
701 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 21:17:53.29 ID:/5+SanES0
 キラッ
  コロン―

聖女「――絵筆はありますか?」

絵売り「え? ああ、ありますけど……」

聖女「お借りしても良いですか?」

絵売り「まあそれくらいなら……」

聖女「では少々お借り致します」スッ

 絵筆「」スッ
 キャンバス「」ポン

 シャシャシャシャシャッ
  カキカキカキカキカキカキ

絵売り「!?」

リュアン「えっ……!? 聖女さん、急に一体……!?」

イリス「こ、このスピード……クロシュちゃんみたいだ……!?」

 シャシャシャシャシャッ
  カキカキカキカキカキカキ
   ポン!!!!

 灼熱を泳ぐ溶岩エイの絵画「」メラメラ―

絵描き「な……ななっ……!」

リュアン「こ、この臨場感……飛び出しこそしないですけど……本当に燃え盛っているかのようです!」

イリス「聖女さん……こんなに絵が上手だったんですか……!?」

聖女「……はっ!? あ……ええと……」

 灼熱を泳ぐ溶岩エイの絵画「」メラメラ

聖女「……た、たまたまです。たまたま……」

リュアン「たまたまでこんなに描けるんですか!?」

絵売り「あんた……どこで絵を習ったの?」

聖女「半年ほど前は芸術都市に滞在していたので……」

 くすんだ白い賽「」コロン…

 ☆聖女が???を1獲得しました

 ◆
702 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/01/04(日) 21:20:13.59 ID:/5+SanES0
―メロウドの離宮

メイドクロシュ「!」ポン!

メイドフメイ「……」ポン

メロウド「よし、似合ってるぞ!」

クーフィア「似合ってるけど……ちょっと幼すぎないかな……?」

メロウド「魔族と言えば問題なかろう。実際スライムは魔族のようなものだろう?」

メイドクロシュ「そうなの?」

メイドフメイ「そうなの?」

妖精「……まあ、そもそも魔族って括り自体がものすごく雑な分類でもあるから……スライムも含むって言えば含まれると思う。たぶん」

メイドフメイ「ふうん」

メイドクロシュ「そうなんだ」

メロウド「では本日は、臨時メイドのフリをしつつフェルメールの身辺調査にあたってくれ。もちろん危険を感じた場合は速やかに退散すること。良いね?」

メイドクロシュ「ん!」

メイドフメイ「ん」

メロウド「では頼んだぞ」

 *

―オリシン王宮 浴室

 立派な浴場「」ドン!

サキ「ではここの掃除をお願いします」

メイドフメイ「……フリをしつつフェルメールの調査をするんじゃないの?」

サキ「フリにも最低限の中身が必要です。上辺だけでは見抜かれます」

メイドクロシュ「そうなんだ……」

妖精「ま、この子たちの監督は任せてよ。掃除は妖精の得意分野でもあるから」

サキ「わかりました。では後ほど確認に参りますので」スタスタ



メイドフメイ「……掃除、めんどう……」

妖精「文句言わないの! メイドの仕事をしっかりこなせばそれだけバレにくくなるってことでもあるんだからね」

メイドクロシュ「ん!」

妖精「よし、じゃあモップを持って。まずはタイルの掃除から――」


↓1コンマ
01-60 普通
61-90 掃除上手
91-00 森スライムの掃除テクニック
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