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【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 Ⅱ

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310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/23(火) 20:14:22.85 ID:X3V8ADn1o
1
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/23(火) 20:48:56.39 ID:mXpWHOBrO
好きにするがいい
1
312 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/23(火) 23:55:48.16 ID:S7kgO5r+O
ガイ「なら話は早い。今すぐ探しに行くべきだ」

キキ「いいんですかね〜?今の状況でここを離れても……」

ガイ「魔王への対策といった面で見れば確実によくはないが。本来の目的を達成できるのであればそちらを優先するのがいいと俺は思う」

キキ「……えっと、じゃあ確認ですけど〜。ガイさん的には今の状況で離れるのは不利って分かった上で、それでも行けってことですか〜?」

ガイ「ああ」

キキ「……」

ホレス「おねえさん、だいじ?」

キキ「それはまあ、ずっと探してましたし〜」

ホレス「それなら、いくべき。絶望の魔王は、わたしたちが、どうにかする」

ガイ「おい、勝手に──まあいいか。そういう訳だ。あとは残ったヤツに任せて探しにいけ」

キキ「そういうことなら〜、探しに行きます。相談に乗ってくれてありがとうございました〜。どうか、死なないでくださいね〜」

ガイ「フッ……お前もな」

⭐︎キキがテラヌス・ウルスを離れました。
313 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/23(火) 23:58:04.00 ID:S7kgO5r+O
すいません、現在も色々駆使して次のシーンを考えているのですが、だいぶ難航しているため一旦終わりとします。申し訳ない。
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/23(火) 23:59:30.01 ID:X3V8ADn1o
乙待ってる
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/24(水) 02:32:04.67 ID:Ij+WW+oao
おつ
襲撃も上手く避けてるからなかなか話が動かないしねぇ…
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/24(水) 08:52:14.55 ID:plzmdX/8O
ガイの強さが微妙に分からん
317 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 16:25:01.76 ID:EKZB8bV0O
>>314
ありがとうございます。なんとか出来上がりました。

>>315
コンマの結果なので仕方ないですね。ちょうどいい機会なのでリミットを設けてみることにしました。襲撃に引っかからなければイベントが自動で発生します。

>>316
>>1の力量不足です。申し訳ない。
ガイ自体は普通に強い部類で、時間魔法を扱えるのが大きいです。
とはいえ時間魔法は万能ではなく、状況依存、制約付きの強さなので無双するような強さではない、と>>1は考えています。今後盛られる可能性はありますが。
318 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 16:25:52.91 ID:EKZB8bV0O
ーー大魔女の部屋

壁時計「」カチ……カチ……

トゥルーエンド「どうしたの、改まって?」

ガイ「最近、釘を刺された。一国の主に対して距離の取り方を間違えるな、と」

トゥルーエンド「誰に?」

ガイ「ベスティアに」

トゥルーエンド「……あの人らしいわね」

ガイ「俺も軽率だった。だから、ここへ来るのは控えることにする。お前は一国の長だ。正しい距離で接するべきだと、俺も思う……」

トゥルーエンド「ふぅん……じゃあ、私はあなたとどう接すればいいのかしら。英雄として?一人の冒険者として?」

ガイ「そうするのが懸命だろう」

トゥルーエンド「まあ、周りの目があるところではそうしないといけないわね。でも、こういった場でなら気にしないでいいわよ。私とあなたの仲じゃない……なによ、他にも言いたいことがありそうね?」

ガイ「その、だな……どこから話せばいいか……」

トゥルーエンド「話せるところからでいいわよ。今日は時間もあるから」

ガイ「……俺は、世界樹の光の残滓を探す過程で記憶を失っている。記憶を失ってから、俺は今の俺として動いてきたつもりだった。だが、最近……それが正しいのか分からなくなってきた」

トゥルーエンド「分からなくなった理由は?」

ガイ「仲間に……サーシャに告白された。俺の隣にいたい、と。返事は今じゃなくていいとも……」

ガイ「それから……テル。酔いが酷くて、部屋もわからなかったから俺の部屋で寝かせた。その後、成り行きで……」

トゥルーエンド「……どこまで?」

ガイ「……抱きしめて、終わりにはしなかった」

トゥルーエンド「……そう。こんな堂々と浮気の話をされるなんて思わなかったわ」

ガイ「すまなかった。謝ってすむことでもないが……正直、ここへ来るのも、間違いなんじゃないかと道中思っていた」

トゥルーエンド「それもあって、会うのを控えるって言いに来たの?」

ガイ「……ああ」

トゥルーエンド「まったく……呆れるわね」

ガイ「本当に、すまない」

トゥルーエンド「……謝らなくていい、とは言わないわ。でも、謝罪の順番は後……あなた、今の話を正直に言ったって思ってるでしょうけど──まだ半分よ」

ガイ「……半分?」

トゥルーエンド「あなたはどうしたいの?」

ガイ「……分からない」

トゥルーエンド「……正直に聞かせて。サーシャに思いを告げられたとき、あなたはどう思った?」

ガイ「……揺らいだ」

トゥルーエンド「テルと一緒に寝たときは?」

ガイ「……守りたいと思った。放っておけないとも思った……」

トゥルーエンド「じゃあ、今。私の前では?」

ガイ「……」

トゥルーエンド「会うのを控えようとしたのに、ここにいる。しかも、全部話して……あなたは本当は、どこに戻りたいの?」

ガイ「今の俺は……ここだ。ここに戻ってきたいと、思っている。都合の良いことを言っているのは百も承知だ…… 許されなくてもいい。お前が望むなら、俺はもう関わらないようにする」
319 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 16:26:27.23 ID:EKZB8bV0O
トゥルーエンド「ふぅ、私も下に見られたものね──許すわよ、べつに」

ガイ「なに……?」

トゥルーエンド「たしかに、私というものがありながら告白を受けて、別の子を抱いてきて……しかも本人の前でそのことを報告して……普通では考えられないわ」

ガイ「……返す言葉もない」

トゥルーエンド「でしょうね。あったら逆に怖いわよ……ねえ、ガイ。あなたがここに出入りして、私はあなたを受け入れた。それだけで、色んな人間が色んな顔をするの……それでも──あなたを部屋に入れて、お茶を淹れて、名前で呼んで、抱きしめて……そうすることを選んだ。どうしてだと思う?」

ガイ「それは……」

トゥルーエンド「私は目覚めたときから、周りに大魔女の代わりであることを望まれていた……私自身も、そう在るべきだと思っていたわ」

トゥルーエンド「けど、あなたは大魔女の代わりとしてではなく私自身を見てくれた。周りが大魔女として扱う中、あだ名をつけて呼んでくれた。大魔女でも……大魔女代理でもなくて、ルーとして見てくれた」

トゥルーエンド「だから、許すの。だって、あなたのこと、好きなんだもの」

ガイ「……それは、許していい理由にはならない」

トゥルーエンド「理由になるわよ。少なくとも、私が私の意思で決める理由には。あなたが今しようとしてるのは、私を遠ざけて、自分が楽になるやり方よ」

トゥルーエンド「それに……許されなくてもいい、なんて言い方も嫌い。私の気持ちを聞く前に、私の答えを勝手に決めないで」

トゥルーエンド「あなたは正直に話した。私の前で、逃げずに口にした。……なら私は、あなたがここに戻ってくることを許すわ。ただ、次も同じようなことが起きたら、私に隠さないこと。自分で自分を罰して消えるんじゃなくて、私に判断させなさい」

ガイ「……そんな、無茶苦茶な……」

トゥルーエンド「私、大魔女だけど大魔女じゃないもの。規範から外れるくらい、許されるでしょ?ま、そういうわけだから気にしないでいいわよ。最後に私の側に居てくれればいいわ……でも、それはそれとして」ズイッ

ガイ「……なんだ?」

トゥルーエンド「サーシャとテルって子は……私より、可愛いの?」

ガイ「……」

⭐︎トゥルーエンドと話しました。
320 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 16:27:02.17 ID:EKZB8bV0O
ーー幕間

ーーテラヌス砂漠

デロデロ信徒?「」ドサッ

アルバ「──無事か?」

エルマ「……は、はい……けど、他の人は……?」

研究者A「」
研究者B「」
研究者C「」

アルバ「残念だが、間に合わなかった」

エルマ「……っ、……そうですか……」

アルバ「コイツらは正規のデロデロ信徒ではないようだった。狙われるようなことをしたのか?」

エルマ「いえ、心当たりはなにも……」

アルバ「そうか。バールベルト、戦闘は終わった。いい加減に顔を出せ」

地面「」ボコッ

サングラスの女→バールベルト「ぷはっ……いやぁ、やっぱ砂は喉に悪いね……って、うわ。死体だらけ。やだねぇ」パンパン

アルバ「周囲は安全になった。次の遺跡へ行くぞ」

バールベルト「ええ、思ったんだけどペース早過ぎない?もう少しゆっくりしても──」

アルバ「そんな時間はない。フローディアはガイたちが退けたが、その他の勢力が動き出している」スタスタ

バールベルト「ああ、ちょっと!この人どうすんのさ!?」

アルバ「ここに来るまでにテラヌス・ウルスの傭兵たちを見かけた。もうしばらくすればここを通りがかる。そいつらと一緒に安全な場所へ行け」

エルマ「……その……お二人とも、ありがとうございました」ペコリ

バールベルト「ええ、私はなんもしてないんだけど……まあ、お気をつけて!待ってくれよアルバさん!」タタッ

アルバ(バールベルトの話だと魔王が動き出しているらしい。それだけじゃない、今戦ったデロデロ信徒のような奴らも、最近砂漠で見かけるようになった……奴らも世界樹の光を探している様子だった。速くガイたちに光を回収させなければ……)

アルバ(ただ、これだけ遺跡を探し回っても光にかすりもしない……世界めくれと同時に暴れ出した魔王……最悪を想定した方がいいな)

◆
321 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 16:27:29.42 ID:EKZB8bV0O
ーーリアンノンの家

勉強をするソーラ「〜♪」

キィィィィン……

ソーラ「!かげのひとの声がする……どうしたの?」

ソーラ「……そうなんだ。最近は、砂漠でかなしいこと、いっぱい起きてるの……?」

ソーラ「うん。わたしは、たのしいよ?おかあさまも、みんなも、やさしいし……」

ソーラ「……でも、ときどき、こわくなる。いきなり全部なくなっちゃうのかなって……」

キィィィィン……

ソーラ「……こわがらなくていい……?」

キィィィン……

ソーラ「……え、もう少しで会えるの!?ほんとに!?」パァッ

キィィィン…………

ソーラ「……三日後……?」

ソーラ「……うん。まつ。ちゃんとまつよ……三日だけ、がんばる」

ソーラ「……えへへ。会えるの、楽しみだなぁ……♪」

◆
322 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 16:28:45.87 ID:EKZB8bV0O
現在はテラヌス・ウルスです。(17日目)
※古代遺跡を調査する際はその旨を記載してください
※20日目になにか起こるみたいです

何をする?
安価下1~3

コンマ下1
遺跡への襲撃
01-50 あり
51-00 なし

コンマ下2
遺跡の襲撃者(襲撃ありの場合のみ)
01-50 絶望の魔王
51-75 サラザール
76-00 テルグレース
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/24(水) 16:32:42.79 ID:P6O4rsmxO
流石にそろそろ絶望の魔王探しに遺跡に突貫
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/24(水) 17:00:32.30 ID:VU1kaQKBO
スライム通信で砂漠や魔王の状況について聞き込みしてみる
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/24(水) 17:03:47.93 ID:d4M4jxPrO
ユキ教授が調査に来たのでお出迎え
326 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 22:15:29.31 ID:xhIgpB/hO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」

トゥルーエンド「失礼するわよ」

ザワザワ……

リーゼリット「えっ……ええ!?大魔女様!?」

スタスタ……

テル「……気のせいかこっちの方に来てない?」

サーシャ「気のせいどころか、確実にこっちに来てるよ……」

トゥルーエンド「こんにちは、暗黒館の皆様……ガイの姿が見当たらないようだけど、今はどちらに?」

リーゼリット「えっ、ガイ?ガイなら、調べることがあるって、外に出ましたけど……」

トゥルーエンド「……そう」シュン

テル(なんか寂しそう……!)

サーシャ「えっと……大魔女様、私たちに何か用でしょうか……?」

トゥルーエンド「ああ、ごめんなさいね。今からユキ教授がこちらに来るのだけど、よかったら一緒に出迎えに行かない?」

サーシャ「そうなんですか!?ぜひ、お願いします!」

トゥルーエンド「あら、反応がいいわね……あなたたちは、どうするのかしら?」

リーゼリット「サーシャが行くなら私も行こうかな……テルさんはどうする?」

テル「えー、ここで置いてけぼりはちょっと酷くない?私も行きます!」

トゥルーエンド「へぇ……あなたが、サーシャとテル……」ジッ

サーシャ(な、なぜか凄い見られてる……何か失礼なことしちゃったかな?)

テル(え、私も見られてる……?なに、何かした!?何もしてないよね!?)

トゥルーエンド「ふぅん……ま、いいわ。早速向かうわよ、準備なさい」

◆
327 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 22:15:56.72 ID:xhIgpB/hO
ーーテラヌス・ウルス 首都

ユキ「……ユキ・チヒョーガ、ただいま到着しました。大魔女様、それに皆様……お久しぶりです」

トゥルーエンド「遠路ご苦労さま。会えて嬉しいわ、ユキ教授……形式はここまで。早速で悪いのだけど、報告を聞かせて」

ユキ「はい。大魔女様が送ってくれた資料の通り……影を喰らうものは、復活した絶望の魔王で間違いありません。そして、絶望の魔王は……かつて、この国に落ちた光の力を手に入れている可能性が高いです」

トゥルーエンド「そう……厄介なことになったわね」

サーシャ「光って、もしかして……」

トゥルーエンド「あなたたちが探している残滓の力よ」

リーゼリット「それってすごく不味いんじゃ……?」

トゥルーエンド「ええ……絶望の魔王の現存する記録を読む限り、ただでさえ厄介な相手なのに、光の力を得てさらに凶悪になったといえる。このまま街に現れれば、数日前のフローディアたちの戦闘とは比較にならないくらい被害が出るわね」

テル「……でも、今までこの国は襲われずにすんでいますし、影を喰らうものの噂も遺跡だったり砂漠だったりでマチマチですし……まだ思ったほど自由に力を振るえていない、とか?」

ユキ「おそらく、その通りです。力に適応すれば、十年前の時点でこの辺り一帯を滅ぼしていてもおかしくはありません。ですが、最近になって目撃情報や被害者が増えているのは、危険な兆候です。いつ、国に襲いかかってきてもおかしくはない……」

サーシャ「……急がないと、だね」

リーゼリット「うん……私たちにできることをやろう」

ユキ「私もしばらく、この国に滞在します……大魔女様、必要なら私を実働に回してください。できる限り支えます」

トゥルーエンド「ええ、最初からそのつもりよ……よろしくね、ユキ」

⭐︎ユキがテラヌス・ウルスに滞在します。
328 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 22:16:22.69 ID:xhIgpB/hO
ーーテラヌス・ウルス 噴水広場

アインズ「その姿、テルが見たら羨ましがるな。だが、情報収集をするのにそれは本当に必要なことなのか……?」

スライムに纏わりつかれるガイ「……ああ、俺もどうしてこうなっているかはわからないが、うまく行く予感がする……」ベタァ……

砂漠スライムA『んへへ、デロデロー!』モニョモニョ

砂漠スライムB『勘違いしないでよね、わたしは好きでやってるわけじゃないから。みんながあなたにくっついてるから、一緒にやってるだけだから』デロ……

砂漠スライムC『あったかいね〜、おもしろ〜い!』モニョモニョ

ガイ(なぜ、こんなことに……翡翠の賽から声が聞こえた気がしたが……)
翡翠の賽「」キラッ

◇

ブラッド『ここから……出ていけ』

◇

ガイ(なんだ、今のは?俺が記憶を失う前の、記憶か……?)

アインズ(……翡翠の賽から力を感じる……?)

翡翠の賽「」キラキラ……

01-80 一般スライム
81-90 ブラッド
91-00 白銀スライム
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/24(水) 22:19:50.92 ID:Xwipfc9Do
あ
330 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 23:43:19.43 ID:AHAFXQKkO
ーー???

遥か彼方の空に浮かぶ白い光「」ユラユラ
地上に瞬く無数の光「」チカチカ

ガイ「ここは……?なぜか、一度来たことがあるような……」

砂漠スライムA「わー!すごいキレー!」

砂漠スライムB「えっ、何、ここ……?」

砂漠スライムC「おもしろ〜」

白銀スライム「わぁ、初めて見る子たちと……人……?」

ガイ「……そのようなセリフを以前も聞いた気がする」

白銀スライム「珍しいです……あっ、初めまして。私、名前はないから……白銀って呼んでください。あなたは?」

ガイ「ガイだ……白銀、ここは一体なんだ?」

白銀スライム「驚かないで聞いてくださいね……ここは『星脈』です!」

ガイ「……星脈?」

白銀スライム「あれ……もっとこう、違うリアクションを予想していたんですけど……もしかして、星脈をご存知ないですか?」オロオロ

ガイ「すまない……一度、記憶を失っていてな……もしかして、一般常識か?」

白銀スライム「い、いえ。知らなくても全然普通のことです。大丈夫ですよ。簡単に説明すると……この星に流れている血管のようなものです。一部のスライムはこうして遠くの子と話したりするんですよ」

ガイ「なるほど……お前はどこにいるんだ?」

白銀スライム「私はフォレスティナにいますよ。世界樹も近いので、いろいろ都合がいいんです」

ガイ「……少し頼みがある」

白銀スライム「なんでしょう?もしかして、私を売り飛ばすとかですか?」

ガイ「そんなことするわけないだろう……俺は今、テラヌス・ウルスにいるんだが最近、魔王の動きが活発になっていてな……そのあたりのスライムたちが何か知っているか聞きたいんだ」

白銀スライム「そういうことなら、お任せください……テラヌス・ウルスなら、あの子が詳しいかな……?」

デロデロ……
331 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 23:43:46.82 ID:AHAFXQKkO
褐色銀髪赤眼の幼女「白銀ちゃん、呼んだ?」

砂漠スライムA「あっ、雨乞いちゃん!」

褐色銀髪赤眼の幼女→雨乞い
「あれ?みんなもいたんだ。こんにちは……ん、人もいる?珍しいね〜」

ガイ「……お前もテラヌス・ウルスにいるスライムなのか?」

砂漠スライムB「知らないの?テラヌス・ウルスに流れてる水の半分くらいは雨乞いちゃんが作ってるんだよ」

ガイ「特殊な水源……なるほど、まさかスライムが水源だったとは……」

砂漠スライムC「いつもありがとうねー」

雨乞い「気にしないで……それで、なんで私を呼んだの?」

ガイ「用があるのは俺だ。最近、魔王が砂漠を動いているというのは知っているか?」

雨乞い「うん。兵士の人とか、冒険者の人とか大変そうにしてるし……最近になって気づいたんだけど、十年前から魔王はちょくちょく動いてたよ」

ガイ「なぜそれを誰にも伝えなかった?」

雨乞い「言ったでしょ?最近気づいたって……そのときは魔王だってわからなかったんだよ」

ガイ「……今はどんな動きをしているか、わかるか?」

雨乞い「えっとね……砂に呑まれた書庫、かな?普段はその遺跡の中にいるみたいなんだけど、夜になったら遺跡を出ていろんなところへ行ってるみたい……最近は徐々に、街の方へ近づいてきてて……多分、あと三日くらいで、テラヌス・ウルスを飲みに来るかも……」

ガイ「三日……?」

雨乞い「ちょっと前、星脈に触れたとき、初めて聞く声が混ざったの。低くて、きれいで、やさしい声。少しだけ、怖い感じがしたんだけど……『三日後に来る』って言ってた。ごめんね。もっと早く分かってたら、言えたのに」

ガイ「謝るな。情報は十分だ……白銀、テラヌス・ウルスのスライムたちに伝えてくれ。三日後に魔王が来る可能性が高い、と」

白銀スライム「わかりました……お手伝いします。雨乞いちゃん、みんなも……どうか無事でいてね」

砂漠スライムA「わたしも手伝うよ!」

砂漠スライムB「話聞いてたけど相当大変じゃん。わたしも手伝う」

砂漠スライムC「みんなに伝えなきゃ〜」

ガイ「三日後――いや、三日以内に決着をつけるために動く……ありがとう、白銀」

白銀スライム「はい。ガイさんも、どうかお気をつけて」

◆
332 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 23:44:16.07 ID:AHAFXQKkO
ーーテラヌス・ウルス 噴水広場

アインズ「──おい、ガイ。いい加減起きろ」
尻尾「」ペシペシ

ガイ「痛……アインズ。ここは……」

アインズ「寝ぼけているのか?翡翠の賽が光ったと思ったら、スライム共々気を失ったんだ。一瞬死んだかと思ったぞ」

ガイ「……まだ死ぬことはできない。それより急いでリンを呼びに行こう……遺跡探索を早める必要がある」スクッ

アインズ「……なにかあったか?」

ガイ「詳細はあとで話す。魔王がここへ来るまでの猶予は三日だ……その前に、先手を打つぞ」

アインズ「ふむ……わかった。なら、出発は早い方がいい……私がリンの研究所へ走る。お前は宿に戻って全員を集めろ」

⭐︎白銀スライムと雨乞いに魔王のことを教えてもらいました。
333 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/24(水) 23:49:13.44 ID:AHAFXQKkO
というわけで本日はサンタさんが来るかもしれないので終わります。
明日は機械塔か書庫のどちらかを探索することになりますが、どちらを先に探索するか票をとりつつ終わりたいと思います。
順番によって魔王と戦うタイミングと強さが変わる予定です。お付き合いください。
メリークリスマス。

先取3票

1 風切りの機械塔
2 砂に呑まれた書庫
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/24(水) 23:55:18.75 ID:v27odwBzo
1
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/24(水) 23:56:12.32 ID:Xwipfc9Do
2
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/24(水) 23:58:03.84 ID:8ouPqKqk0
2
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/24(水) 23:59:04.86 ID:+U3ScG5J0
1
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/24(水) 23:59:37.60 ID:QYhC+i21O
1
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/25(木) 01:57:55.43 ID:WLprLiLuo
メリークリスマスおつー
ガイさんを巡る戦いからも目が離せない!
340 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/25(木) 17:20:38.29 ID:5xwU36ByO
>>339
そういった描写をした当人ですが、本当にどう決着をつけるつもりなのでしょうか?
うまい具合に着地させれるよう頑張りたいと思います。
341 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/25(木) 17:21:49.78 ID:5xwU36ByO
ーー風切りの機械塔 踏破率[0/10]

機械の残骸「」ガシャ……

ボロボロの本「」パサッ……

ドルク「よし、魔王が国を襲う前にサクッと倒しちまおうぜ!」

リン「いい心がけだけど、ここに魔王はいないよ?」

ドルク「へへっ、知ってるって……ここにあるのは、昔の人が絶望の魔王をどうにか制御しようとした何かなんだよな?」

ガイ「具体的なものはわからないが、ほぼ間違いない。この遺跡が作られた理由が理由だ……罠も相当数あると聞く。注意して進むぞ」

サーシャ「うん……わかった」

リーゼリット「その分、直接攻撃してくるような敵とかは少ないんだよね?」

アインズ「ああ、だからといって油断をしていいわけではない。住み着いた野生の魔物もいる。戦える準備だけはしておけよ」

リン「魔王と戦う前に死ぬわけにはいかないもんね」

テル「演技でもないこと言わないでよ!?」

ガイ「誰も死なせるつもりはない……行くぞ」

コンマ下1

01-10 踏破率+1 敵襲
11-60 踏破率+2 罠(負傷+2)
61-70 踏破率+3 罠(負傷+1)
71-80 踏破率+3 罠(?負傷なし)
81-90 踏破率+4 物品発見(自由安価下2)
91-00 踏破率+4 いいこと(自由安価下2)

※負傷判定が10個貯まると死亡判定に入ります。
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/25(木) 17:37:25.85 ID:iWu6FkIqO
たかく
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/25(木) 17:41:00.45 ID:3t9aKKc+0
聖剣を見つける
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/25(木) 20:45:41.54 ID:1xGJM0eVO
オリハルコンの金棒
345 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/25(木) 21:23:39.49 ID:pXB2Ik4/O
ーー風切りの機械塔 踏破率[4/10]

テル「以外とすんなり行けたね。つい最近に罠が壊された跡があるけど……」

ガイ「テルグレースが一度探索をしている。今の所、運良く同じ道を通っているみたいだ」

テル「……そっか。グレースが……」

壁「」ガキン……ゴゴゴゴ……

リーゼリット「……え、壁が動いてる……!?」

壁「」パタン……

サーシャ「嘘……さっきまでの道がなくなっちゃった……」

アインズ「落ち着け。まだ罠が壊された跡は続いている……この辺りはしばらく安全だ」

ドルク「そのテルグレースってやつは相当肝が据わってんだな……死ぬのが怖くないみたいに一人でズカズカ進んでやがる」

リン「もし死んだらいいサンプルになりそうだな〜、その人」

ガイ「……今の所、テルグレースは味方とはいえないが、そういった発言は控えてもらいたい」

リン「ごめんごめん、つい……ん?ねえ、こんな小部屋、ここに来たときあった?」

現れた小部屋の入り口「」

サーシャ「えっ……なかったと思いますけど……分断する罠かな?」

ガイ「わからない……調べてみるか。みんなはここで待っていてくれ──」

ドルク「おいおい、何一人でカッコつけてんだよ!俺もついていくぜ。罠の対策も心得がある!」ドン

ガイ「ドルク……わかった。一緒に来てくれ」

アインズ「なにかあったときの救出の準備はしておく。危険を感じたらすぐに引き返せ」

リン「まあ、死んでも安心してよ。そのときは私が有用に使ってあげるから!」

リーゼリット「リンさん!」

ガイ「……よし、行くぞ、ドルク」

ドルク「おう!」

◆
346 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/25(木) 21:24:36.99 ID:pXB2Ik4/O
部屋の中央にある台座「」

ドルク「なんだありゃ……聖堂で剣が刺さってた台座に似てるな」

ガイ「だが、あの窪み……あれに飾られていたものは既にない様子だが」

ドルク「罠も無いみたいだし、本来だったらお宝部屋ってやつだったんだろうが……テルグレースがここを見つけて持ち帰ったんじゃねえか?」

ガイ「……あの様子だと、この遺跡から物を持ち出していない。以前ここに訪れた冒険者が持ち去ったのかもな」

ドルク「そういうことか……それじゃ戻って奥に進もうぜ。魔王が街を襲うまで時間が無いんだろ?」

ガイ「ああ──」クルッ

『待て』

ガイ「……ドルク、なにか言ったか?」

ドルク「ん?いや、何も。どうした?」

ガイ「……気のせいか」

『待て、と言っている。貴様に話しかけているのだ』

ガイ「……ドルク、この部屋で俺とお前以外の声は聞こえるか?」

ドルク「いや、聞こえないが……ガイ、何か聞こえるのか?」

ガイ「ああ……俺を呼ぶ声がする。罠の可能性がある。ゆっくり部屋を出ろ」

『罠では無い。台座の方へ近づけ』

ガイ「……声を信じるなら罠ではないと」

ドルク「胡散臭いな……俺もこの部屋に残るぜ。なにかあったらすぐに言えよ」

ガイ「……わかった」

スタスタ……

『来たか……この塔は絶望の魔王を鎖で繋ぐために作られた塔。正しき者に、我は力を与える』

ガイ「……正しき者?」

『貴様のことだ。貴様はここへ、絶望の魔王を止める手がかりを探しに来た……そうだな?』

ガイ「その通りだ……俺たちより前に、女が一人で探索しているはずだが、そいつには声をかけなかったのか?」

『この塔に入った時点である程度見定めている……お前が言っている女は、絶望の魔王を利用しようとしていた。我はそのような者に力を与えることはできない』

ガイ「与える力というのは?」

『絶望の魔王を封じる力だ……だが、今の我は意志のみの存在。我を使うには、正しき容れ物がいる』

ガイ「容れ物……正規の物ではないが、今はこれに移れるか?」スッ
翡翠の賽「」キラッ……

『ほう……力を発揮するには不十分だが、今のところはいいだろう……我を連れてこの塔の頂上まで行け』

──ピカァァァッ!

ドルク「──眩しっ!?……大丈夫か、ガイ!?」ダッ

ガイ「問題ない……先へ進もう」

ドルク「お、おお……なんともないならいいんだが……」

⭐︎剣?の意志を手に入れました。
347 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/25(木) 21:25:05.58 ID:pXB2Ik4/O
ーー風切りの機械塔 踏破率[4/10]

アインズ「戻ったか。収穫はあったか?」

ガイ「……まだ、なんとも言えない。先へ進むぞ」

リン「二人とも無事だったー?んじゃ、先進もう」

サーシャ「あっ、リンさん!先行するのは危ないですよ!」タタッ

リーゼリット「こういった場所では走るのも危ないよ!」タタッ

ドルク「おいおい、二人とも走っちまってるじゃねぇか……」

テル「みんなが罠にかからないうちに追いかけないと!」タタッ

ガイ「おい、テル!……まったく、困ったな……」

アインズ「はぐれる前に追いかけるぞ!」

01-10 踏破率+1 敵襲
11-60 踏破率+2 罠(負傷+2)
61-70 踏破率+3 罠(負傷+1)
71-80 踏破率+3 罠(?負傷なし)
81-90 踏破率+4 物品発見(自由安価下2)
91-00 踏破率+4 いいこと(自由安価下2)

※負傷判定が10個貯まると死亡判定に入ります。
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/25(木) 21:28:18.34 ID:DN0vgaQ3O
あ
349 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/25(木) 21:59:30.72 ID:pXB2Ik4/O
ーー風切りの機械塔 踏破率[6/10]

ガイ(大体半分は超えたか……リンたちの姿が見えない。そんなに距離は離れていないと思ったが……もしや、分断されたか?いや、見えた──)タタッ

ガイ「ここで立ち止まってどうした──」

リン「あっ、ガイさん……」

サーシャ「ガイ……リーゼが……」
回復魔法「」ポワ……

腕から血を流すリーゼリット「あはは……罠だらけって聞いてたのに……手酷くやられちゃった……」

ガイ「……罠か」

テル「これは……ワイヤートラップにやられたんだね」

ドルク「鎧を着込んでたらダメージは少なかったが……防具が薄いと最悪死ぬタイプのトラップだ。命があってよかったぜ……」

リン「ごめん……いつも私一人で進んでたから、つい癖で前に出ちゃった……」

リーゼリット「気にしないでよ、リンさん……それに、腕が掠っただけだから、直ぐに動けるよ……」

ガイ「リーゼ、無理はするな」

リーゼリット「ううん、無理なんてしてないよ……それよりさ、先に進まなきゃ……ここで時間を喰ってる場合じゃないでしょ?」ググ……

ガイ「……街に戻ったらしっかり治療してもらおう。リン、独断で先行するな。俺たちは今集団で動いている」

リン「うん……本当にごめん……」

サーシャ「……止血はしたよ。傷口も塞いだけど……完全に元通りにはならない……動かすと、また開くかも」

リーゼリット「うん、わかってる。ありがと……」グッ

テル「おっと……私につかまって、リーゼリットちゃん」

リーゼリット「ありがと、テルさん……」

ドルク「よし、隊列組み直すぞ……誰も一人で前に出るなよ?」

リン「うん……」

アインズ「……切り替えろ。まだ私たちは遺跡の中にいる。これ以上の危険がまだ残っているかもしれないが、先に進む必要がある……」

リーゼリット「そうそう……ほら、行こ?」

リン「……」ギュッ

01-10 踏破率+1 敵襲
11-60 踏破率+2 罠(負傷+2)
61-70 踏破率+3 罠(負傷+1)
71-80 踏破率+3 罠(負傷なし)
81-90 踏破率+4 物品発見(自由安価下2)
91-00 踏破率+4 いいこと(自由安価下2)

※負傷判定が10個貯まると死亡判定に入ります。
現在の負傷判定 2個
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/25(木) 22:01:27.93 ID:r+3Pj+9d0
あ
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/25(木) 22:02:01.17 ID:1ZaeFHwp0
ユキが来てたので合流
352 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/25(木) 23:38:56.93 ID:143rC2nZO
サーシャ「ん?……あそこの壁、変な形じゃない?」

テル「暗くてよく見えないけど……たしかに、なにか立体的……というか、動いてない?」

「──て!──」

ドルク「この声、亡霊系の魔物か!?」ザッ

リン「死の匂いはしないけど……」

アインズ「いや、よく聞け。これは……」

「──誰か、たすけて!」

ガイ「ハッキリ聞こえたな……まさか先に入っているやつがいるとは……」

リーゼリット「それより、相当困ってそうな声してない……?行ってあげようよ」

◆

壁から上半身だけ出してるユキ「あっ、あなたたちは──」ジタバタ

サーシャ「えっ、ユキ教授!?」

リン「……何やってるの、ユキさん」

ユキ「あなた……リン!?どうしてここに……いや、今はそれどころじゃなくて。見ての通り困ってるの。助けてください……///」

アインズ「どうやったらそんな状況になるんだ?」

ドルク「こういっちゃ悪いけど、このまま眺めてるのも悪くねえな……」

ガイ(同感だが、何も言わないでおこう)ジッ……

テル「ちょっとちょっと、男共。何を言ってんの。特にガイくん、目がいやらしいよ、目が」

ガイ「待て、俺は何も言っていないぞ」

ドルク「ははっ、冗談冗談!この壁なら直ぐに壊せるな……よっと……!」
鋼の槍「」シュババババ‼︎

壁「」ガラガラ……
ユキ「きゃっ……ふぅ、助かったわ。まさかあんな情けない罠にかかるなんて……」パンパン

リーゼリット「ユキ教授もこの遺跡に来てたんですね」

ユキ「ええ。魔王に対抗するなにかがあると聞いたら調べないわけにはいかないでしょう?まあ、下手したらあの壁で死んでいたかもしれないけど……」

サーシャ「通りがかって本当によかったです……」

アインズ「まったくだ……さて、この先は最上階か。お目当てのものがあればいいんだがな」

ガイ「……」チラ

翡翠の賽「」キラキラ……

◆
353 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/25(木) 23:39:39.53 ID:143rC2nZO
ーー風切りの機械塔 最上階

真っ二つにされたゴーレムの残骸「」ボロッ

リン「……もしかしてテルグレースって人がやったの、これ?」

テル「この切れ方……ほぼ間違いなくグレースだ……」

ドルク「めちゃくちゃ頑丈そうな見た目をしてるが、一回で両断してやがる……相当腕が立つんだな、そいつは」

ユキ「おかげでこの階には大きい危険はないわ……罠もないから色々調べてみましょう」

ガイ「おい」スッ

翡翠の賽『馬鹿な……ここになら我が身体があると思っていたのだが……』

ガイ「身体?それは一体、どんな形をしている?」

翡翠の賽『黄金でできた剣だ……この塔に無いとなれば、誰かが持ち去ってしまったのか……これでは本来の役割を果たすことができない……』

ガイ「……心あたりがある。おそらく、俺はお前の身体を既に所有している」

翡翠の賽『なんと、それは本当か!?であればすぐに──』

ガイ「今、手元にはない……宿に戻ったら見せよう」

翡翠の賽『ぜひとも頼むぞ!』

サーシャ「……ん、なんだろう、これ?」スッ

古い本「」ボロッ……

リーゼリット「見るからにボロい本だね……案の定、中身も古代文字と汚れでほとんど読めないし……」

ユキ「あら、その本は……もしよければ、私に預けてもらえる?」

アインズ「ふむ……専門の知識を持つ者が読んだ方がわかることも多いだろう。構わん。必要なら写しを取って返してもらえばいい」

サーシャ「そうだね……それじゃあお願いします」スッ

ユキ「はい。たしかに受け取ったわ……内容がわかったらあなたたちにも教えるわね」

リーゼリット「うーん……でも、この遺跡も散々名前が上がってた割にはハズレだったね。せっかくの時間を無駄にしちゃった……」

ガイ「……いや、そんなことはないぞ。リーゼ」

リーゼリット「え?」

ガイ「この遺跡には重要なものがあった……宿に戻ったら説明する。この辺りには他に何もないようだし、まずはここを安全に脱出しよう」

⭐︎風切りの塔を攻略しました。
354 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/25(木) 23:40:17.32 ID:143rC2nZO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」

ガイ「──さて、これなんだが……」
黄金の剣「」スッ

翡翠の賽『おお、まさしく!これぞ我が身体……感謝するぞ──』キラキラキラ……

──キラン!

聖剣『ふむ……久方ぶりだな……この感覚は……』

サーシャ「えっ!?剣が喋ってる!すごい!!!」

リーゼリット「えっ、なにこれ!?どういうこと!?」

アインズ「まさか本当にリビングソードの類だったとはな……」

テル「遺跡からの帰り道で、ガイくんが翡翠の賽とお喋りし出したときは内心ドキドキだったけど……こういうことだったんだね」

ガイ「……」

聖剣→リジェネ『はっはっはっ!まあそういうわけでよろしく頼む。私は遥か古に絶望の魔王を封印する際に作られた聖剣……リジェネブレイドと名付けられた。リジェネ、とでも呼んでくれ』

ガイ「……リジェネ、聞きたいことがある。お前は絶望の魔王について、どこまで知っている?」

リジェネ『知っておるとも。あやつは枯渇の権能を持つ。周囲の気を奪い、媒質を薄くすることで音も息も消える……静寂はその徴だ』

サーシャ「それが……ラハニさんが言ってた不自然な静寂……」

アインズ「枯渇……魔王らしい、珍しい魔法だ」

リーゼリット「リジェネなら……絶望の魔王を止められるの?」

リジェネ『止められると言うより、止めるための道具だ。我は、枯渇の逆を成す。奪われた気を満たし、静寂を破り、枯渇の領域を押し返す』

テル「……魔王の土俵をひっくり返すってこと?」

リジェネ『そうだ。無音の狩りを無力化し、吸収を鈍らせる。貴様らが戦える場を作るのが我が役割だ』

リジェネ『ただし、忘れるな。力は貸すが、条件付きだ』

ガイ「条件?」

リジェネ『誓いを守る限り、我は貴様に従う。だが支配や私欲のために振るうなら、その瞬間に剥奪する……暫定承認、というやつだな』

サーシャ「……本当に、意思があるんだ」

ガイ「……わかった。俺は誓いを破らない。魔王を止める。そのために、お前の力を借りる」

リジェネ『うむ。ならば準備を整えよ……前に我を振るった者たちも、あやつを倒すまでには至らなかったからな』

ガイ(残り二日か……何かやり残したことはないか?)

現在はテラヌス・ウルスです。(18日目)
※古代遺跡を調査する際はその旨を記載してください
※20日目になにか起こるみたいです

何をする?
安価下1~3

コンマ下1
遺跡への襲撃
01-50 あり
51-00 なし

コンマ下2
遺跡の襲撃者(襲撃ありの場合のみ)
01-50 絶望の魔王
51-75 サラザール
76-00 テルグレース
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/25(木) 23:41:27.72 ID:llLF5gpIo
絶望の魔王戦に備えてネームドに皆声かけていこう
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/25(木) 23:49:24.64 ID:fhIbhBDTO
テルグレースに古代兵器は魔王だから止めとけと伝えつつ、世界を救うのは俺だと宣戦布告しとく
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/25(木) 23:51:33.94 ID:r+3Pj+9d0
リアンノンとソーラ、ソーラの様子を見てるホレスと遭遇
リアンノンの話ではどこかソーラが浮かれているように見えるとのこと
358 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/26(金) 00:00:52.43 ID:8Ap2/xrkO
そろそろテラヌス編も終わりが見えてきました。このままいけば魔王と一国の総力戦になりそうです……まだ19日目があるからなんとも言えませんが。
明日もチビチビ更新していきますのでよければお付き合いください。ちなみに、>>1のところにサンタさんは来ませんでした。
それでは、また。
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/26(金) 00:05:41.92 ID:vdWr6MMpO
乙
遺跡への襲撃が起きない優しい世界
360 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 01:39:45.97 ID:mg67i2UbO
>>359
ことごとく回避していきましたね。みなさま、本当にお見事です。

遅くなってしまいましたが、ほんの少し、更新していきたいと思います。
361 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 01:40:13.87 ID:mg67i2UbO
ーーテラヌス・ウルス 宮殿

ヨードリー「──以上で、絶望の魔王に対する臨時議会を終える。各首長は市民の避難誘導、兵たちに戦の準備を整えさせろ。有志の冒険者や学者たちの協力も得て、可能な限りの備えを尽くす。混乱を恐れて手を止めるな。以上だ」

ミラ「……魔王ってだけでも厄介なのに、世界樹の光の力を取り込んでいる可能性があるなんて……この国も終わりかしら?」

リアンノン「でも、諦めたくないです……ソーラがいるから。私だけじゃなくて、あの子の明日まで奪われるのは嫌です」

ミラ「あら、母親らしい……安心なさい。諦めたわけじゃないわ。やれることは全部やる。諦めるのは、全ての手を尽くしたあとで遅くないでしょう?」

リアンノン「はい……!」

ラハニ四世「ほほっ、立派になったもんじゃのう、我が孫は……こりゃどうしても、まだ死ぬわけには行かなくなったわい」

眼鏡をかけたターバン兵士「ラハニ様……もうあなたはスピーゲル族首長ではなく一市民です。送りますので避難してください」

ミラ「そうよ、おじいちゃん。危ないんだからあとは私に任せて避難して」

ラハニ四世「みんなして年寄りを虐めるでない。わしとてこの国の危機を黙って眺めておることはできないのだ」

リアンノン「ラハニさん……お気持ちは嬉しいですが……ここで無理をして倒れたら、みんなの心が折れます。避難所で、逃げてきた人たちを落ち着かせてください……それも、この国を守る立派な役目です」

ラハニ四世「……ほう。言い回しが上手くなったのう」

ミラ「……おじいちゃん。ここで頑固を通すなら、私は本気で縛ってでも運ぶわよ」

ラハニ四世「ほほっ……その物騒さは昔のままじゃな」

眼鏡をかけたターバン兵士「ラハニ様。避難先には首長は誰もいません。指示を出せる人間が必要です。あなたが行けば、混乱が減ります」

ラハニ四世「……よし、分かった。避難してやる……倉庫の奥、砂避けの布と乾燥肉の備蓄がある。あれを避難所へ回せ。腹が減れば心も折れる。恐怖は腹からくる……忘れるでないぞ」

リアンノン「……はい。すぐに手配させます」

ラハニ四世「お前さんも、十年前と比べて首長として成長したのう……グラン、案内してくれるか?」

眼鏡をかけたターバン兵士「はっ……」

ラハニ四世「ミラ、リアンノン。死ぬなよ。孫の孫の顔を見るまでは、わしは死ねん」

ミラ「……縁起でもないこと言わないで。生きて帰るわよ、必ず」

◆
362 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 01:40:41.05 ID:mg67i2UbO
ーー大魔女の部屋

コンコン

トゥルーエンド「……入りなさい」

ユキ「失礼します」

トゥルーエンド「ユキ……お疲れ様。状況はどう?」

ユキ「……はい。新しく発見された被害域なのですが……これまでの報告例と比べて広く、土地の枯渇も速くなっているようです」

トゥルーエンド「もうそろそろ世界樹の光に適応するってことね……適応する前ですら、封印が関の山だったのに……強化された魔王を相手にどこまでやれるのかしら……ガイたちから新しい情報は得られたかしら?」

ユキ「風切りの機械塔を踏破した際、封印に関わる聖剣の存在が確認できたそうです」

トゥルーエンド「……聖剣?」

ユキ「ええ。枯渇の逆を成す、とのことです。奪われた気を満たし、魔王の領域を押し返す……要点は、こちらが戦える場を作れる可能性がある、ということです」

トゥルーエンド「場を作れる……つまり、結界の代替、あるいは結界の核になる」

ユキ「もう一点。機械塔の最上階で、古い記録らしき本が回収されています。現在は私が預かっていて、損傷が激しいので修復と判読を進めていますが……封印の手順か失敗例が残っている可能性があります」

トゥルーエンド「……わかった。あなたは本の解析を急いで。私は各首長と共有して、防衛の前提を組み替えるわ」

ユキ「はい……では、私は作業に戻ります。大魔女様も、ご無理はなさらないように」

トゥルーエンド「ええ。よろしくね……」

◆
363 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 01:41:29.22 ID:mg67i2UbO
ーーテラヌス・ウルス 首都

ベルフレア「師匠!こっちの結界、作業終わりました!」タタッ

ベスティア「次はホトルス族の土地へ向かってください。終わり次第、大魔女帝国の人たちを手伝うように。私は宮殿の方へ結界を張りに行きます」

ベルフレア「了解です!」ダッ

ベスティア「……ベル。待ちなさい」

ベルフレア「わっとと……なんですか?」

ベスティア「もし仮に……私が死んだらあなたが結界の指揮を引き継ぎなさい」

ベルフレア「えっ?……そんな、冗談やめてくださいよー!師匠が死ぬわけないじゃないですか!」

ベスティア「ベル」

ベルフレア「……絶対に、そうはさせません!たとえどれだけ絶望的な状況でも、最後は必ずハッピーエンドになるんです!私、次の場所に行ってきます!」ダッ

タッタッタッ……

ベスティア「……そう言えるあなたが誇らしいです。私も簡単に死ぬ気はありませんが……最悪の結末も、覚悟しておかないといけませんね……」

◆
364 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 01:41:57.51 ID:mg67i2UbO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」

ザワ……

リーゼリット「……あまり残ってないね」

アインズ「当然だ。魔王相手にわざわざ戦いたい、なんて物好きはそういないだろう。自ら命を捨てに行くようなものなのだからな」

テル「……店主さんは避難しないんですか?」

猫耳の褐色女性「はい……兵士の方や、皆さんのように残って下さった方々がいるので……私も最後までこの宿を灯しておきます。帰ってくる人がいるなら、迎える場所がないと」

サーシャ「……危なくなったらすぐに逃げてください。今この国に魔王がいつ来てもおかしくないので……」

猫耳の褐色女性「ありがとうございます……でも、大丈夫です。危なくなったら逃げます。約束します」

ドルク「なに、そんな悲壮な感じになる必要はねえよ!魔王だろうが何だろうが、ぶっ倒せば解決だ!」

リン「威勢がいいねぇ、ドルクさん」

ドルク「お、おう!当たり前だろ!」

リン「……当たり前、か。死なないでよ、ドルクさん。みんなも。材料にはしたくないからさ」

リーゼリット「材料って……」

サーシャ「リンさん……」

リン「……あ、今のは言い方が悪かった。死なないでは本音。材料云々は……癖。ごめんね」

アインズ「まったく……反省している顔に見えんのが厄介だな」

リン「してるってば。ほら、このとおり」ニコ

ドルク「本当に謝罪してんのか……?」

リン「でも、ほんとにね。死者が増えると、私の研究は進む……それが一番嫌なんだよ。私が得をする形で、人が死ぬのは」

テル「……リンさんって、たまに変なところでちゃんとしてるよね」

リン「たまにじゃなくて、基本ちゃんとしてるよ?」ムッ

◆
365 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 01:42:46.56 ID:mg67i2UbO
ーーテラヌス・ウルス 地下牢

スタスタ……

セーレフェリア「ん?……ああ、ガイ。久しぶりだね。元気だった?」

ガイ「……」

セーレフェリア「何か言ってよー。こっちはずっと退屈してるんだからさぁ」ジャラ

ガイ「魔王が動く可能性がある。戦うことになれば、被害は避けられない……セーレ、お前の力は使い方次第で民を守れる」

セーレフェリア「えー?急に民を守れって?わたし、そういうの興味ないんだけど」

ガイ「知っている。だから取引だ。魔王戦で協力しろ。戦闘が終わるまで、お前に最低限の自由を与えるよう、各首長に進言する」

セーレフェリア「最低限って、どのへん?」

ガイ「拘束具はつけたまま、行動範囲は戦場に限る。監視は複数。逃げれば即処分。条件は変わらない」

セーレフェリア「うわ、渋っ。楽しくないなぁ」

ガイ「楽しい必要はない。必要なのは結果だ」

セーレフェリア「結果ねぇ。まあいいや。で?協力しろって言われても……わたしが魔王を倒したら、みんな喜ぶの?」

ガイ「喜ぶ者もいる。恐れる者もいる。お前は嫌われているからな」

セーレフェリア「知ってるよ。ここで熱い視線をいつも貰ってるもん」

ガイ「協力しろ。ここで魔王を止められなければ、お前の世界征服の野望も潰えるぞ」

セーレフェリア「協力したら、フローディアのことも聞くつもり?」

ガイ「話す気があるなら、今話せ」

セーレフェリア「やだ。取引の価値が減るじゃん」

ガイ「……」

セーレフェリア「……ねえ、ガイ。あなたはわたしを殺さずに閉じ込めた。理由は被害を減らすためだって言ったけど……ほんとは、怖いんじゃないの?」

ガイ「何がだ」

セーレフェリア「わたしの処遇を決めるとき言ってたよね。『被害を減らすための道具として生かす』って……道具って便利だよねー。罪悪感が薄まるもん。道具だからって言えば、どんな汚いことでも手が動く」

ガイ「……俺は汚いことをする。それで守れる命があるなら──」

セーレフェリア「ほら、それ。まさにそれが怖いんだよ」

ガイ「……何?」

セーレフェリア「守るためって言いながら、あなたはだんだん慣れていく。誰かを使うことにも、誰かが壊れることにも。もちろん、自分自身も含めて。そうやって、気づいたら自分が何になったか分からなくなる──」

セーレフェリア「それが怖いんでしょ?」
366 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 01:43:13.40 ID:mg67i2UbO
ガイ「……俺が何になろうと構わない。守れる命があるなら、それでいい」

セーレフェリア「ほんとに?」

ガイ「俺は俺を守るために戦っているわけじゃない。街が焼けるのも、人が倒れるのも、可能な限り見たくない。それだけだ」

セーレフェリア「それだけ、で済ませちゃうんだ」

ガイ「済ませる。迷って手が止まった瞬間、守れるものも守れなくなる」

セーレフェリア「ふーん……じゃあ、聞くね。もし魔王と戦ってて、わたしが魔王そっちのけで暴れ出したら?」

ガイ「殺す」

セーレフェリア「即答だ。かっこいー」

ガイ「必要なら躊躇はしない」

セーレフェリア「へぇ……躊躇しないんだ」

ガイ「ああ」

セーレフェリア「ひとつだけ確認。あなたは殺すって言葉を、脅しのために使わない。必要になったら、ほんとにやる」

ガイ「その通りだ」

セーレフェリア「うん。じゃあ信用できる。少なくとも、筋は通ってる」

ガイ「信用など要らん」

セーレフェリア「いるよ。だって、背中を預けるんでしょ?逃げたら死ぬ。余計なことをしたら死ぬ。つまんないけど、分かりやすい……それなら、こっちも条件。お願い、って形にしとくけど……聞いてくれる?」

ガイ「言え」

セーレフェリア「わたしを兵器みたいに使うなら、使う瞬間は……テルの前で命令しないで。テル、そういうの一番嫌うから」

ガイ「……わかった」

セーレフェリア「それと、もうひとつ。魔王戦のあと、またここに戻るなら……テルと話す時間、ちょうだい……少しだけで、いいから」

ガイ「……首長に伝えよう」

セーレフェリア「……やった。楽しみができた♪」

ガイ「勘違いするな。怪しい動きをしたら、その提案ごと潰す」

セーレフェリア「うんうん。分かってる分かってる。それじゃあ協力するよ。少しは面白そうだし。さっきのお願い、忘れないでね?」

ガイ「ああ……」

セーレフェリア「そうそう──魔王と戦うなら、あなたも自分を道具にしないでね。壊れたら、取引も成立しなくなるから。それじゃあね、ガイ」フリフリ

ガイ「……」

◆
367 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 01:44:12.33 ID:mg67i2UbO
ーーテラヌス・ウルス 地下牢の入り口

警鐘「」ゴーン……ゴーン…….

避難する市民たち「」ゾロゾロ……

オレンジ色のスライム「!」モニャッ

テルグレース「……魔王が来るかもしれないというのに、逃げないのか。死に急ぐ愚か者か……よほどの理由があるか」

ガイ「……テルグレース。ここで何をしている」

テルグレース「個人的な用件の確認だ。お前は?」

ガイ「さっきまで地下にいた。……取引のために」

テルグレース「取引?まさか──」

ガイ「セーレフェリアだ。魔王が来れば戦になる。その時、あいつの力が必要になる」

テルグレース「……囚人を引きずり出して戦わせる気か」

ガイ「綺麗事は不要だ。勝率は高い方がいい……ここで会ったついでだ。ひとつ伝えておく」

ガイ「お前が探している古代兵器は、兵器じゃない。今、この国を襲おうとしている魔王そのものだ」

テルグレース「……戯言を」

ガイ「古代の連中は利用しようとして失敗した。だから書庫に封じた。最初から、古代兵器なんて存在しなかった」

テルグレース「根拠は?」

ガイ「これだ」
黄金の剣「」キラン

テルグレース「……剣?」

ガイ「リジェネブレイド。絶望の魔王への対策として造られた聖剣だ」

リジェネ『……久方ぶりだな、娘』

オレンジ色のスライム「」モニャッ⁉︎

テルグレース「……塔の声。お前が、あれの正体か」

リジェネ『見ての通りだ。貴様には渡さぬ──そう言ったはずだな』

テルグレース「渡す渡さぬを決めるのは剣ではない。ガイ、その剣を渡せ。今すぐに」

ガイ「断る」
368 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 01:44:43.01 ID:mg67i2UbO
テルグレース「……状況が見えていないのか。その剣は魔王のために作られたと言ったな。魔王が来る。お前が持つ意味は薄い……勝率を上げたいと言ったのはお前だ。なら最適解を選べ。私に渡せ」

ガイ「最適解は一つだ。お前には持たせない」

テルグレース「……理由は?」

ガイ「お前はいずれ支配に使う。そういう目をしている」

テルグレース「支配は手段だ。秩序なくして救済は成立しない」

ガイ「秩序の名で誰かを踏み潰す……セーレフェリアと同じだ」

テルグレース「……あれと一緒にするな」

ガイ「やり方が違うだけだ。行き着く先は同じになる」

テルグレース「根拠のない決めつけだ」

ガイ「根拠ならある。風切りの塔は、お前を正しき者と認めなかった。だから剣は渡さない」

リジェネ『その通りだ。私は“救済”の皮を被った支配には力を貸さぬ』

テルグレース「……話は終わりだ。渡さないなら、奪う」

ガイ「やってみろ」

テルグレース「魔王が来る前に死にたいのか?」

ガイ「死ぬ気はない。世界を救うのは──俺だ」

警鐘「」ゴーン……ゴーン……

テルグレース「……最後の警告だ。剣を差し出せ」

ガイ「断る」

オレンジ色のスライム「」モニョ……

テルグレース「──後悔するなよ」
大剣「」ジャキン……

ガイ「──来い」
リジェネ『此度は魔王との戦いではない。我の権能は貸せぬ……悪いがな』シャキン……

ーー戦闘開始 テルグレースーー

01-50 痛恨
51-60 劣勢
61-90 優勢
91-00 会心

閃光玉+10(残り2回)
時間の檻※奇数で+99偶数で+0(残り1回)
代償の刃+99(現在使用不可)
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 02:06:12.93 ID:8iHXLYzp0
閃光玉
370 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 19:38:48.75 ID:T5DsDkmaO
切り裂かれる地面「」ズシャアッ……!
真っ二つになる建物「」スパッ……

ガイ「……正面から打ち合うのは無理そうだな」タタッ

ガイ「だが、振った後の隙は大きい……!」シュンッ
黄金の剣「」ブンッ!

大剣を引き戻すテルグレース「速い、が──」ズズズ……

弾かれる黄金の剣「」ガギィンッ!!!

ガイ「防がれたか……」スタッ
リジェネ『貴様、剣の扱いがなっておらんな。あの娘の方が遥かに上手だぞ』

ガイ「記憶を失くす前はそれなりだったらしいんだがな……!」シュンッ

ガイのいた場所を通り抜ける斬撃「」ズバッ──!

テルグレース「これも避けるか。いい加減に倒れろ」
大剣「」ブンッ……!

飛んでくる斬撃「」ゴオオオオオッ!

ガイ(動きは大振りだが、飛んでくる斬撃は尋常じゃなく速い……あの大剣が振られなければ──)

ガイ「」スッ
魔導拳銃「」ドギュウン!ドギュウン!

大剣でガードするテルグレース「!」バッ
大剣「」ギィン!ギィン!

テルグレース「……剣では勝てぬと悟ったか。くだらないな……もう終わらせ──」

閃光玉「」ピッカァァァン‼︎

テルグレース「閃光玉!?チッ、小賢しい──」
ガイ「──大剣が振られなければここまで近付ける」シュンッ

黄金の剣「」シャキン……
371 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 19:39:23.67 ID:T5DsDkmaO
両腕を落とされるテルグレース「……!?、あっ……バカ、な……」

ボトボトッ……
地面に落ちる大剣「」ドスン……

ガイ「……」シュンッ

オレンジ色のスライム「〜〜〜!!!」モニャニャ

テルグレース「来るな!」

オレンジ色のスライム「!」モニャッ……

テルグレース「……ッ、なぜだ……!」ビチャビチャ……

銃口を向けるガイ「」スッ
魔導拳銃「」カチャ

テルグレース「首をはねることもできたはずだ……なのに、なぜそうしなかった……?」

ガイ「必要じゃないからだ」

テルグレース「……綺麗事か」

ガイ「約束をした」

テルグレース「約束?……何を言っている」

ガイ「テルとな……あいつは、お前たちをただ斬り捨てて終わりにしたくないと言った。止めるべきなら止める、敵なら倒す……だが、殺さずに済むなら殺さない、と」

テルグレース「……そんなもので、私は生かされているのか」

大きい布を運ぶオレンジ色のスライム「……!」モニャ……

ガイ「……借りるぞ」スッ

布を巻かれるテルグレース「……触れるな」

ガイ「拒否してもいい。だが拒否した場合、お前はここで失血死する。原因は俺が作ったが、手を下していないから約束は守れる──それでもいいなら、そうしろ」ギュッ!

テルグレース「くっ……!」

リジェネ『腕を斬り落としておいて看病とは、随分と器用な真似をするではないか』

ガイ「黙れ。今は止血が先だ」

◆

テルグレース「……これで、終わりか」

ガイ「ああ。最低限はな」

テルグレース「……私を生かして、何を考えている」

ガイ「今は魔王だ。お前と争っている場合じゃない。このまま退け」

テルグレース「……退く?この私が?」

ガイ「お前が望むならまだ戦うが」

テルグレースを支えるオレンジ色のスライム「」モニャ……

テルグレース「……ッ」ギリ……

テルグレース「……いい。今は退く。だが、忘れるな。世界を救うのはお前ではない……私だ」

ザッ……ザッ……ザッ……

地面に落ちたままの大剣「」

ガイ「……行ったか」

◇

リーナ『……ためらわなかった……ね……』

セーレフェリア『守るためって言いながら、あなたはだんだん慣れていく。誰かを使うことにも、誰かが壊れることにも。もちろん、自分自身も含めて』

セーレフェリア『気づいたら自分が何になったか分からなくなる──それが怖いんでしょ?』

◇

ガイ「……戻ろう」スタスタ……

⭐︎セーレフェリアを撃退しました。
372 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 19:40:24.01 ID:T5DsDkmaO
ーーテラヌス・ウルス 首都

避難する市民たち「」ザワザワ……

ソーラ「やだ!ソーラも残る!」

リアンノン「わがまま言わないの!」ギュッ

ソーラ「だって!だってね!ソーラ、ここにいないと──」バタバタ

リアンノン「ここにいないと、じゃありません!あなたは子どもだから、!」グッ

ソーラ「子どもでも……やくそく、したもん……!」

リアンノン「……約束?」

ソーラ「……うん。もうすぐ、会えるって……だから、いなくなったらだめって……」ニマ

リアンノン「……ッ」ゾクッ

リアンノン(ソーラ……なんで、こんなときに笑っているの……?)

ガイ「リアンノン、ソーラ」スタスタ

リアンノン「ガイさん……!」ハッ

ガイ「何をしている」

リアンノン「避難させようとしているんです……でも、この子が……」ギュッ

ソーラ「ソーラものこる!おかあさまも残るんでしょ!?なんでソーラはダメなの!」

リアンノン「私はホトルス族の首長としてやらなきゃいけないことがあるの!あなたまで危険な目に遭わせるわけには──」

ソーラ「でも……!」

リアンノン「ソーラ、お願い……!」ギュッ

ソーラ「あっ、おかあさま……?」

リアンノン「……あなたがここに残ったら、私は首長じゃいれなくなる……」

ソーラ「……」ジワッ

リアンノン「ソーラ、私の仕事は、ここに残ることじゃないの。守るために動くこと……そのために、あなたには……安全な場所にいてほしい」ブルッ

ソーラ「……でも」ボソ

リアンノン「聞いて……避難所に行くのは、逃げることじゃない……あなたが避難してくれるから、私はここにいられる」

リアンノン「だから、ソーラが避難するのは……私を助けること」ニコ

ソーラ「……ソーラが、おかあさまを……たすける」

リアンノン「ええ……だから、私を助けてくれる?」

ソーラ「……おかあさま」グッ

ソーラ「ぜったい、あとで、むかえにきて」

リアンノン「ええ。必ず──必ず、迎えに行く」ギュッ

ソーラ「……やくそく」ギュッ

リアンノン「約束」ギュッ

ガイ「……リアンノン、よければソーラを安全なところまで送っていこう」

リアンノン「ガイさん……では、申し訳ないのですが、ソーラを……お願いします」

◆
373 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 19:40:51.24 ID:T5DsDkmaO
ーーテラヌス・ウルス 避難所

ザワザワ……

ソーラ「……ありがとう、ガイさん。ガイさんは、ここに残るの?」

ガイ「いや……俺はここに残らない」

ソーラ「……じゃあ、どこいくの?」

ガイ「必要な場所だ。お前が知る必要はない」

ソーラ「……むずかしいこと、するの?」

ガイ「やることは一つだ。ここにいるやつらが、ちゃんと眠れるようにする」

ソーラ「ねむれるように……?」

ガイ「ああ。怖くて眠れない顔が多い」

ソーラ「……ソーラも、ちょっとこわい」

ガイ「それでいい。怖いなら、ここにいろ」

ソーラ「……ガイさん」

ガイ「なんだ」

ソーラ「おかあさま、だいじょうぶ?」

ガイ「……大丈夫にするために動いてる」

ソーラ「ガイさん」

ガイ「なんだ」

ソーラ「あとで……また、会える?」

ガイ「ああ……会えるさ。帰ってきたら声をかける」

ソーラ「……じゃあ、待ってる。気をつけてね」

◆

壁際で腕を組むホレス「……」ジッ

ガイ「ホレス……ここで何をしている」

ホレス「ソーラのこと、みてた」

ガイ「……戻るぞ。宿で飯を食って、明日の段取りを詰める」

ホレス「ガイ」

ガイ「なんだ」

ホレス「ソーラのこと……さいあく、かくごしておくべき」

ガイ「……どういう意味だ」

ホレス「こどもが、こどものまま、すむとはかぎらない……うれしいかお、こわい。ひっぱるちから、つよい」

ガイ「……分かった。最悪も想定して動く……行くぞ」

◆リアンノン、ソーラ、ホレスと話しました。
374 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 19:41:20.53 ID:T5DsDkmaO
現在はテラヌス・ウルスです。(19日目)
※古代遺跡を調査する際はその旨を記載してください
※20日目になにか起こるみたいです

何をする?
安価下1~3
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 19:41:49.15 ID:8U2Tj9bc0
ガイ、サーシャテルルーと混浴する
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 19:43:59.25 ID:LO58w3QnO
リンとユキの模擬戦を見届ける
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 19:44:13.02 ID:BESuOjsio
テルグレースの大剣回収して武力アップを図る
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 19:46:00.94 ID:DAGmYqiB0
アルバ、エルマ、バールベルトと合流
379 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 23:51:35.01 ID:mQhtn4DkO
ーーテラヌス・ウルス 首都

シーン……

瓦礫の影を覗き込むリン「だーれもいない?……よし。生存者ゼロ……じゃなくて、逃げ遅れた人はいないね」ピョコ

リン「にしても、なんでここだけこんなに荒れてるんだろ?火事場泥棒ならぬ火事場テロリストでもいたのかな?……ん?」

地面に横たわる大剣「」ズン……

リン「うわ、でっか……なにこれ……戦いの置き土産?なんだか業物な気配がするけど……放置はだめだなぁ。子どもが触ったら怪我しちゃうよ」ツンツン

リン「……よし。じゃ、拾得物として回収!持ち主に返すまで、私が預かります!」スッ

大剣「」ズズ……

リン「重っ!?……うそでしょ。これ、持ち歩くの無理じゃん……運び役を呼ぶか」スッ
魔法陣「」ボワッ…
ばら撒かれる骨「」バラッ……

首なしスケルトン「」ズズズ……

リン「やっほー、デュラハン。臨時でお仕事なんだけど、この大剣持てる?」スッ

大剣を握る首なしスケルトン「」ガシッ……ブンッ!

リン「……持てるんだ。じゃあ装備しよっか」

大剣を構える首なしスケルトン「」ズン!

リン「わー、絵面が最悪。悪役みたい!」パチパチ

宿の方向を指差す首なしスケルトン「」スッ

リン「うん……みんなに報告しにいこ。これ拾ったって……怒られそうだなあ、勝手に動かすなって……帰ろ、デュラハン。それ、落とさないでよ?」

親指を上げる首なしスケルトン「」グッ

◆
380 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/27(土) 23:52:04.34 ID:mQhtn4DkO
スケルトンの肩に乗ったリン「おーい、みんなー」フリフリ

大剣を携えた首なしスケルトン「」ズシン…ズシン…

ドルク「おわあっ!?……って、リンかよ!心臓に悪い!」

テル「絵面が毎回ひどいね……」

リーゼリット「その剣……大きすぎない?」

サーシャ「リンさん、どこでそんなの……?」

リン「昨日の戦いの跡っぽい場所に落ちてたの。市民が戻ってきて踏んだら危ないし、兵士さんが触って怪我しても嫌だし……とりあえず私が回収したんだ」スト

テル「……持ち主が探してたら面倒じゃない?」

ガイ「それについては心配はいらない。持ち主はそれをしばらく使うことはできないだろう」

アインズ「知っている口ぶりだな」

ガイ「……知っている。昨日、その剣を振っていたのはテルグレースだ」

テル「え?」

ドルク「風切りの塔のゴーレムを倒してたヤツか!」

リーゼリット「なんでわざわざ置いていったんだろ……?」

ガイ「……落としていったんだ」

テル「……グレースはそんなことしないでしょ」

ガイ「現に大剣を置いていってる。手放したくなくても、手放さざるを得ない状況だった」

サーシャ「……追い詰められてたってこと?」

ガイ「戦いの途中で、立て直す余裕がなくなった……それだけだ」

アインズ「……相手は退いたのか?それとも逃げたのか?」

ガイ「退いた……今は争っている場合じゃないと判断したんだろう。それより、その大剣だが……テルグレース以外で今この場で使えそうなのはアインズとリンくらいか」

リン「私は“私が振る”って意味なら無理だよ?重いし。……でも、首なし鎧に持たせるなら話は別」ピッ

大剣を携えた首なしスケルトン「」ズシン…

アインズ「私は扱える。だが、武器を替えるには慣らしが要る。今この瞬間の即戦力という意味なら、リンの眷属に持たせる方が早いだろう」

テル「ねえ、待って。そもそも落とし物を勝手に戦力化して大丈夫なの?」

ガイ「持ち主が戻ってきて返せと言うなら返す。それまでの間、借りておくだけだ……魔王が相手なら猫の手も借りたい状況だろう。使えるものは使うべきだ」

誰が使う?

安価下1

1 リン
2 アインズ
3 やっぱり使わない
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/27(土) 23:58:31.28 ID:PmO1jBSd0
2
382 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 00:02:30.04 ID:c79Ko3p3O
本日はここで更新を終わります。
次はリンとユキの模擬戦、サーシャとテルとトゥルーエンドさんと仲良く入浴するところからスタートしていきます。
ちなみにアルバさんとバールベルトさん、エルマさんについては魔王戦で協力してくれますのでご安心(?)を

それでは、また。
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 00:10:55.63 ID:nu7LkVSBo
乙
仲良く修羅場か
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 08:47:38.88 ID:+NYoH7MS0
乙
テレグレースを無力化したとはいえテレグレースの両腕切り落とすのはなかなかエグいな。
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 08:51:07.24 ID:+NYoH7MS0
>>384すいませんテルグレースでした
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 11:42:21.34 ID:VnlHy6lZo
おつです
ガイさん外付け良心無いと怖いな本当
387 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 18:56:49.81 ID:ymUw0o99O
>>383
修羅場になるかどうかはわかりませんが、ガイ込みでこのメンバーが揃うのは初めてなので、いい感じに描写できたらな、と思います。

>>384
ガイは無傷で無力化できる場合は、なるべくそうしますが、相手が強敵の場合は余裕がなくなり、確実な手段に走るようです。今回はテルとの約束もあったので腕の切断でとどまったみたいですね。

>>386
現在、ガイの行動原理は世界めくれを止めることに比重が置かれているので、それを邪魔する者には容赦しません。リーナさんを倒したことにより、その傾向は尚のこと加速しているようです。
388 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 18:57:43.41 ID:IdC5ZnoYO
テル「まあ、そういうことなら……運ぶことを考えたら、アインズさんが持つのがいいんじゃないかな?」

リン「あー、たしかに。デュラハン出してたら地味に消耗するんだよねぇ……というわけで、はい!」
大剣を差し出す骨なしスケルトン「」スッ

アインズ「ふむ……これならステライトで出来た魔物でも倒せそうだな」
大剣「」ブンッ

リーゼリット「わっ、そんな軽々しく……やっぱ竜ってすごいね」

アインズ「ふふん。リーゼも持ってみるか?」

リーゼリット「えっ!?いやいや、無理だから……」

ユキ「……それは魔王対策の武器ですか?」スタスタ

サーシャ「ユキ教授!」

ユキ「こんにちは、サーシャさん」

リン「ユキさん、何しにきたのー?」

ユキ「風切りの機械塔で古文書を預かったでしょう……その解読が済んだから内容を共有しようと思って」

ドルク「……なあ、リンとユキ教授ってもしかしなくても知り合いか?」

リン「ん?そうだけど?」

ユキ「リンは十年前までは大魔女帝国の住人だったの。魔法学園で研究していた頃の同期……というか、腐れ縁ね」

リン「腐れ縁ってひどっ。こっちは美人で頭のいい友達って紹介してあげようと思ってたのに」

ユキ「余計な枕詞はいらないわ」

テル「えっ、リンさんって大魔女帝国出身なの?」

リン「そだよ。世界めくれのあとにこっち来ただけ。今はテラヌス市民~」
389 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 18:58:21.95 ID:IdC5ZnoYO
ガイ「……古文書の内容を聞かせろ」

ユキ「ああ、ごめんなさいね。結論から言うと、あの古文書には絶望の魔王についてと、封印するにあたっての謝罪が書かれていたわ」

サーシャ「謝罪……?」

ユキ「ええ……あまり面白いものではないわ。重複する情報もあると思うけど伝えるわね……まず、絶望の魔王は遥か昔にこのテラヌス砂漠を作る原因となった魔王よ。その姿は街一つを飲み込むような大きさの蛇のような姿をしている。絶望の魔王が通った場所はあらゆる植物が枯れ果て、生き物は生気を失った。絶望の魔王が現れるまではこの辺りも自然が豊かだったと記されているわね」

ドルク「その時点で相当ヤバいのはわかった。でも、昔の人は封印に成功したんだろ?」

ユキ「ええ、その通り……魔法文明が封印に成功している……言い換えれば倒すことはできなかった、ということでもあるわ」

ガイ「……似たようなことをコイツも言っていた」

リジェネ『ふむ、我はそれを見ていないが、

アインズ「お前は封印のときにいなかったのか?」

リジェネ『我が作られたのは二度目のときだからな』

リーゼリット「二度目……そっか、兵器として利用しようとした文明があるんだよね……」

ユキ「ええ。砂に呑まれた書庫に封印された絶望の魔王を戦争へ利用できないか考えた文明があったの……それが風切りの機械塔を作った機械文明よ。色々、試行錯誤していたみたいだけど結局は失敗して、副産物として風切りの機械塔と、その剣が残った」

リジェネ『そういうことである』

リン「ほえー、じゃあこの剣は機械文明が作ったんだ。テンペスターとかで作られてるようなメカメカしい見た目になりそうなもんだけど、由緒正しい聖剣みたいな見た目で作られたのは不思議だねぇ」

テル「……最初に言っていた謝罪っていうのは?」

ユキ「……二度目の封印の際に犠牲になった人たちへの謝罪よ」

サーシャ「犠牲って……?」

ユキ「一度目の封印は討伐隊が……二度目の封印は、機械文明の国民の殆どが……封印のために必要な犠牲となったわ」

アインズ「……その者たちは望んで犠牲になった訳ではない、ということか」

サーシャ「!」

ユキ「そういうこと。そして、機械文明の生き残りは今後、自分たちのような罪を犯さないように、絶望の魔王の記録を消しさって存在の抹消を試みた……全ての記録を消し去ることはできなかったけども、事実、絶望の魔王がこの地に封印されているということは最近まで誰も知らなかった」

ガイ「……内容はそれだけか」

ユキ「……封印の方法についても、記されているわ」

リジェネ『……使いたくはない、な。我を作ったものによれば二度目の封印は一度目の封印より効率が悪かったと聞く。魔法文明でさえ、討伐隊の命を犠牲にするような強大なものだ。技術力が衰えた二度目の封印で国民が犠牲となった……』

リーゼリット「そんなの、封印じゃなくて……殺してるのと同じだよ……」

ユキ「古文書の謝罪は、封印の成功を誇っていない……やったことの重さを、後世に押し付けないための遺書に近い」

ドルク「じゃあ……封印を選んだら、同じことをやる羽目になるってことか?」

ユキ「可能性が高い……封印をするには命が必要になる。どれだけ用意すれば足りるか──書かれていないのが一番残酷ね」

アインズ「……論外だな」

リン「うん、論外。私、そういうの嫌い」

ガイ「そうだな。封印は選ばない」

サーシャ「ガイ……」

ガイ「封印は延命だ。次の誰かに押し付けるだけで、しかも犠牲を積む……そんなものは救いじゃない」

テル「でも、古代魔法を作った魔法文明ですら倒せなかったんだよ?しかも、世界樹の光を取り込んでるかもしれないんだよね……?」

ガイ「この国は魔法文明でも、ましてや機械文明でもない……だから誰も正解を持っていない。ならば、俺たちで正解を作る──絶望の魔王は、倒す」

ドルク「……やるしかねえってことだな」パシッ

アインズ「やる、ではない。やり切る。封印などという選択肢を捨てた以上、退路はない」

サーシャ「……うん。誰かを犠牲にして勝つくらいなら、私も戦う。……絶対に、倒そう」

リーゼリット「……倒して、終わらせよう。次の誰かに渡さない」

テル「よし、決まり。封印はなし……絶望の魔王をぶっ倒そう!」

リン「うんうん、そうと決まれば準備をしないとね!」

ガイ「……」クルッ スタスタ……

ガイ(“最悪”は常に想定しろ。テラヌス・ウルスが焼けても、魔王が外へ出るよりはマシだ。優先するのは一つの国じゃない、世界だ。迷った瞬間、守れるものも守れなくなる。全ては、在りし日を取り戻すために──)
390 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 18:58:50.64 ID:IdC5ZnoYO
ユキ「……リン、少しいいかしら?」

リン「ん?どうしたの?」

ユキ「魔王戦の前に、魔法の感覚を整えておきたくて……現地調査も行ってたんだけど、最近はデスクワークばかりだったから」

リン「えー、仕方ないなあ……軽くでお願いね?」

ユキ「ええ、勿論……魔王と戦う前に、リタイアは避けたいものね」

コンマ下1

偶数でリン、奇数でユキの勝利
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 19:08:42.58 ID:euvThuXvO
あ
392 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:25:44.25 ID:DOHRByXiO
リン「それじゃあ……みんな、よろしく!」バッ
地面「」ボゴォッ!
包帯巻きのミイラ「」ヨロ……ヨロ……

ユキ「出たわね……」

テル「うぇぇ!?地面からミイラが!!!」

リン「演出だよー、驚いた?」

ユキ「……リン、相変わらず趣味が悪いわね」

リン「趣味じゃないよ、実用性だよ。魔王戦の前に怖がらない訓練も大事でしょ?」

ユキ「それもそうね……けど、その程度じゃ」スッ

氷包帯巻きのミイラ「」ギンッ カチコチ

アインズ「……一瞬で凍りついただと」

サーシャ「すごい……流石ダークヒーローの弟子……」

リン「前より腕が上がってる……この子じゃ役不足だったか……」スッ
魔法陣「」ブォン……

首なし鎧「」ズズズ……

リーゼリット「あれは……さっきのスケルトンが、鎧を纏ってるの?」

ユキ「大きくなろうと、鎧を着ようと、結果は変わらないわ」スッ

氷首なし鎧「」ギンッ カチコチ

テル「また一瞬で凍らせた!」

ユキ「次はあなたよ、リン」

リン「……ふふん、氷魔法は死体の保存に最適だからね。私もある程度の扱いは心得ているよ」

ユキ「!まさか、氷魔法を使えるの?」

リン「そう言う訳じゃないんだけどね……死体を解凍させる方法は決まって、こう!」パチン

炎に包まれる首なし鎧「」ゴウッ!!!

アインズ「ほう……中々の炎魔法だな」

ドルク「こっちもすげぇ火力だ!」

リン「私の本来の属性は火属性だからね……もう使えなくなった死体とかはこれで燃やしてるの──さあ、行け!デュラハン!」バッ
393 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:26:12.46 ID:DOHRByXiO
炎に包まれた首なし鎧「」ズン……ズン……

ユキ「瞬間冷凍ができなくとも、手数はまだまだあるわよ──」スッ
氷の刀「」シャキンッ

ユキ「」ダッ
氷の刀「」ヒュンヒュンヒュンヒュン……

切り刻まれる首なし鎧「」バラッ

ドルク「近接もいけるのか!」

氷の刀の先を向けるユキ「さあ、終わりかしら?」

リン「デュラハンがやられたら私も勝ち目は薄いなー……でも」スッ

地面から出てくる手「」ボゴォッ ガシッ

ユキ「きゃっ!?何!?」

リン「拘束!」

手から伸びる包帯「」グルグルグル

リーゼリット「包帯がユキさんを包んで──」

包帯に巻かれたユキ「くっ……」グルグル……

リン「ふふっ、ここまでされたら軽くの範囲じゃ何もできないでしょ?……私の勝ち、だね」

包帯に巻かれたユキ「……そのようね。これ以上はお互いに本気になっちゃうもの。負けたわ……」

リン「それじゃあ解除!」パチン

解かれる包帯「」シュルシュル……

ドルク「二人ともすごいぜ!見事な戦いだったな!」

アインズ「そうだな。共に肩を並べて戦えることを誇りに思う」

ユキ「ありがたい言葉ね……リン、いい感じに魔法の勘が冴えてきたわ。付き合ってくれてありがとう」

リン「いやいや。魔王との戦いはもうすぐ……一緒に頑張ろ?」スッ

握手するユキ「ええ……!」スッ

⭐︎リンが模擬戦で勝利しました。
394 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:27:44.10 ID:DOHRByXiO
ーーテラヌス・ウルス 大浴場 女湯

カポーン……

ガイ「……これだけ広いのに、誰もいないと新鮮な気分だな……」

トゥルーエンド「市民は避難してるし、もう遅い時間だもの。こんなところまでわざわざ来る人なんて、そういないわ……」

ガイ「ルー……魔王の封印について聞きたいんだが」

トゥルーエンド「ええ」

ガイ「俺たちは封印の方法があることを知っているが……やり方は知らない。ルーはその方法を知っているのか?」

トゥルーエンド「勿論よ。どんな魔法式も命を使うものはすごく強大な力を発揮する。絶望の魔王を封印する方法はその魔法式の延長……単純だけど、最も効果的」

ガイ「他に方法はないのか」

トゥルーエンド「探したわ……けどダメね。文献から察するに、機械文明も魔法文明の再現をしようとしてその魔法式に至った。そもそも、魔法文明ですらその方法で封印するのがやっとだった。代替手段があれば、とっくにその方法を伝えてるわよ」

ガイ「……」

トゥルーエンド「もしも、を考えてるの?」

ガイ「ああ……仲間の前では倒す、と言ったが……正直、自信がない」

トゥルーエンド「……そうね。倒せるのが理想よ。でも、記録に残る絶望の魔王は……理想を許してくれる相手じゃない」

ガイ「封印に必要な命の数は、どれくらいだ?」

トゥルーエンド「……今、この国にいる大半の人ね」

ガイ「……今日、街の結界や避難所を大魔女帝国の者が回っていたな。点検だと言っていたが、本当は違うんだろう?」

トゥルーエンド「そうよ。絶望の魔王を倒せるのなら、それが一番いい。けど、もしも、倒せなかったら……そのときに備える必要があるわ。ここで何もできなかったら、次は他の国……他の土地……世界めくれで世界が滅ぶ前に、絶望の魔王によって世界が滅んでしまう」

ガイ「……他に知っているやつは」

トゥルーエンド「各首長よ……結界の点検は、封印の起動条件を揃えるためでもあるけど……同時に、避難経路を確保するためでもある。どこが先に崩れるか、どこが最後まで保つか。人を逃がす順番を作るためにね」

ガイ「……それでも大半が死ぬ」

トゥルーエンド「ええ。だから、勝つの。倒すの。あなたたちが」

ガイ「……もし、倒せなかったら」

トゥルーエンド「そのときは──」

ガイ「そのときは、俺がやる。俺の命も使って、絶望の魔王を封印する」

トゥルーエンド「それはできないわ。あなたは世界樹の光を集めて世界めくれを止める使命がある。それに、絶望の魔王が世界樹の光を取り入れていたら、それに対応できるのはあなただけよ」

ガイ「……怖いんだ」

トゥルーエンド「うん」

ガイ「俺が負けたら、あの街の人間が“材料”になる。俺のせいで」

トゥルーエンド「違う。責任を一人で背負うな。背負うなら、背負うのは“止めるための責任”よ」

トゥルーエンド「あなたが負けたら、私が封印を押す。押したら、私が汚れる。それだけの話。あなたは戦う。私は選ぶ。役割を混ぜないで」

ガイ「……ルーは、怖くないのか」

トゥルーエンド「怖いに決まってるでしょう」

トゥルーエンド「……だから、あなたに来てほしかった。私が一人で“準備”を進めてると、心が麻痺するの。正しく怖がってくれる人間が、傍に必要だった」

ガイ「……」

トゥルーエンド「ガイ。封印は最後。最後の最後よ」

ガイ「ああ」

トゥルーエンド「……その代わり。あなたも約束して」

ガイ「何を」
395 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:28:56.53 ID:DOHRByXiO
トゥルーエンド「勝つために無茶はする。でも、“死ぬための無茶”はしない。もし自分を投げそうになったら、私の顔を思い出しなさい」

ガイ「……努力する」

トゥルーエンド「努力じゃなくて、やりなさい」

ガイ「……やる」

トゥルーエンド「よろしい」

目を閉じるトゥルーエンド「ん……」

ガイ「……」

ペタペタ……

隠れるトゥルーエンド「!」バシャッ
隠れるガイ「!」バシャッ

テル「いや〜、一度入っておきたかったんだよねぇ、ここの大浴場!」

サーシャ「わあ、すごい広い……ほぼ貸し切り状態ですね!」

チャポ……

テル「はぁ〜……生き返る〜……ねえサーシャちゃん、今のうちに色々話そ?明日とかさ、何があるかわかんないし」

物陰に隠れるトゥルーエンド(……あの子たち……)

物陰に隠れるガイ(よりにもよって、今……最悪だ)

トゥルーエンド(最悪ね)

ガイ(どうする)

トゥルーエンド(どうする、じゃないわよ……あなた、今ここで出たら死ぬわよ)

ガイ(出なければ、それはそれで死ぬ)

トゥルーエンド(……静かに。湯気が揺れるわ)

テル「あれ?……なんかさ、今……水音しなかった?他に誰かいるのかな」

サーシャ「えっ? 気のせいじゃないですか?……湯気が落ちたとか……でも、もし他の人がいたら静かにしないと……」

テル「もしかして入ってました?気づかなくてごめんなさい!」

トゥルーエンド(……謝るのは偉いけど、今はそれが刺さるわね)

ガイ(俺が返事をするべきか)

トゥルーエンド(しなくていい。あなたが返事をした瞬間、終わる……私が出る。あなたは、そのまま)

ガイ(……待ってろと?)

トゥルーエンド(ええ。女湯に女がいるのは普通よ。男がいるのが異常なの……合図を出したら、時間の檻を使って浴場から出なさい)

ガイ(……わかった)

ザバァ……

湯気の向こうから歩いてくるトゥルーエンド「……いるわよ。私が」

テル「えっ」

サーシャ「……っ!?」

トゥルーエンド「声が大きいわ。誰もいないとはいえ、ここまで響かせる必要はないでしょう」

テル「す、すみません!まさか大魔女様が……!」

サーシャ「し、失礼しました……!」

トゥルーエンド「いいわ。咎めるために来たんじゃないもの」

テル「え……?」

トゥルーエンド「あなたたちも、眠れないのね。明日が近い……身体が冷えれば、判断も鈍る」

サーシャ「……はい」

トゥルーエンド「だったら、温めておきなさい。短い時間でいい。のぼせる前に上がって、きちんと水を飲んで、寝ること」
396 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:30:38.87 ID:DOHRByXiO
テル「は、はいっ!」

サーシャ「はい……ありがとうございます……!」

テル(なんか……思ってたより普通に優しい……)

サーシャ(というか、今……大魔女様、湯気の向こうから出てきたけど……ずっと入ってたのかな……?)

トゥルーエンド「それと、もう一つ」

テル「な、なんでしょう……」

トゥルーエンド「さっきの“誰かいるのかな”って話。……今夜ここに来たことも含めて、ガイには言わなくていいわ」

サーシャ「……え?」

テル「どうして……?」

トゥルーエンド「余計な心配を増やしたくない。彼はいま、抱えているものが多いから」

サーシャ「……そう、ですね」

テル「……分かりました。内緒にします」

トゥルーエンド「ええ。よろしくね」ニコ

サーシャ「大魔女様は……ここで一人で入ってたんですか?」

トゥルーエンド「ええ。考え事があって」

テル「考え事?」

トゥルーエンド「世界のこと。国のこと……それから、勝たせたい人のこと」

トゥルーエンド「あなたたちも同じでしょう。眠れないなら、話して整理しなさい。怖いなら、怖いと口にしなさい。……怖がるのは、弱さじゃない」

サーシャ「……はい」

トゥルーエンド「では、私は先に上がるわ。あなたたちも長居はしないこと。湯あたりして戦えない、なんて笑えないもの」

テル「了解です!」

サーシャ「ありがとうございます……!」

チャポ……

トゥルーエンド(今よ)

世界「」ゴオオオ──

◆

湯気「」
流れたまま止まる水「」

ガイ(三拍……その間にこの場所を抜けるッ)ダッ

ガイ(残り二拍……もう少しで出口だ!)

ガイ「間に合え──ッ」

◆

サーシャ「あれ?今何か……」

テル「どったのサーシャちゃん」

サーシャ「何か違和感が……やっぱり、気のせいかな……」

テル「まあ、大魔女様が入ってるとは思わなかったもんねぇ。ほら、肩まで浸かって……でさ。サーシャちゃんって、明日……もし終わったら、何したい?」

サーシャ「……え?」

テル「生き残ったらの話。生き残ったら、何したい?」

サーシャ「……そうですね……ちゃんと、ご飯を食べたい。みんなで」

テル「いいねぇ。それ最高」

サーシャ「テルさんは?」

テル「私はね、寝たい。丸一日」

サーシャ「ふふ……それも、いいですね」

カポーン
397 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:31:51.32 ID:DOHRByXiO
◆

トゥルーエンド「……どうにかなったようね」

ガイ「ああ……冷や汗をかいた」

トゥルーエンド「ふふ……まあ、私は見られてもよかったんだけど」

ガイ「冗談だろ」

トゥルーエンド「どうかしら?……さて、もう寝ましょ……魔王との戦いに備えて」

ガイ「……ああ。おやすみ、ルー」

トゥルーエンド「ええ、おやすみ、ガイ」

⭐︎入浴して疲れを癒しました。
398 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:32:54.61 ID:DOHRByXiO
ーーテラヌス・ウルス 砂に呑まれた書庫

サラザール「宝は全て回収したか?」

サラザールの部下A「はっ、確認できたものは全て回収済みです」

サラザール「よし……例のブツを」

サラザールの部下B「」スッ
魔導ロケットランチャー「」

サラザール「さあ、絶望の魔王よ、これで終わりです──」

魔導ロケットランチャー「」シュボオ──

ドガァァァァァァン!

サラザール「はっはっはっ!邪教の遺跡が沈むのはいつ見ても気持ちがいいですねぇ!魔王が攻めて来るのであれば、攻め入る前に倒してしまえばいいのですよ!」

魔導ロケットランチャー「」シュボオ──シュボオ──シュボオ──

ドガァァァァァァン!

◆

サラザール「ふぅ……!これだけの火力を受ければどんな生物も生きてはいないでしょう……撤収だ」

シーン……

サラザール「……なんだか、やけに静かですね?」

シュルシュルシュル……

サラザールの部下たち「」ザワザワ……

ゴゴゴゴゴゴ……

浮き上がる砂の山「」ザァァァァァァッ……

サラザール「なっ、なんですかこれは!?まさか──」

巨大な蛇の頭「」フシュウウウ……

サラザールの部下A「あ、あれは……」

サラザールの部下B「か、影を喰らうもの……!」

サラザールの部下C「そんな……頭だけで、建物の大きさだぞ!?想像より遥かにデカい!?」

サラザール「怯むな!攻撃をしろ!」

魔法弾「」ドガァン!
魔導ロケットランチャー「」シュボオ──シュボオ──
魔導銃「」バギュウン!バギュウン!

ドゴオオオオ──

巨大な蛇の頭「」モクモク……

サラザール「き、効いてないだと……」

口を開ける巨大な蛇の頭「」パカッ

サラザールの部下B「ま、まさか……」

砂ごと辺りを喰らう巨大な蛇の頭「」ズズズ……!

サラザールの部下A「う、うわぁぁぁっ!?足が……!」

サラザールの部下C「引っ張られる!砂が、砂が生きて──!」ガクンッ

サラザール「踏ん張れ!散開しろ!喰われるな、喰われるなよ!」ギリッ

ゴオオオオ……
399 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:33:20.98 ID:DOHRByXiO
サラザールの部下B「サラザール様ッ!誰か、助けて!」ズルズル

蛇を睨むサラザール「……邪教の獣め。私の祈りを、食卓にするつもりか……!」

ゴオオオオ……

サラザールの部下A「だ、だめだ!もう──!」ズル

サラザールの部下A「う、うわぁぁぁぁっ!!」

サラザール「……!」

サラザールの部下C「Aが……喰われた……!」ガタガタ

サラザールの部下B「サラザール様、撤収を!ここは──」

サラザール「撤収?ふっ、ははは……冗談じゃない。ここで引いたら、我らの“報告”が嘘になるじゃないか……!」

サラザール「“影を喰らうものは討った”。“邪教の遺跡は浄化した”。“我が神の御名は砂の底まで届いた”――そう言って、胸を張って帰るはずだったのにねぇ」クスッ

サラザールの部下C「さ、サラザール様……!もう無理です!撤退を――!」

サラザール「無理?……無理かどうかは、神が決めることだ。君たちが決めることじゃない」チラ

ゴオオオオ……

サラザール「それに……ここで逃げたら、私は一生、祈りの言葉が軽くなる。『神よ』と言うたびに、喉の奥で砂が鳴る」

サラザールの部下B「で、でも──!」

サラザール「でも、じゃない──君たちは行きなさい。逃げるなら私の命令で逃げろ」スッ

サラザールの部下B「サラザール様ッ!?」

サラザール「君たちが生きていれば、私の正しさは次の誰かに継げる。……いや、継がせる」

サラザール「私はここで、神に報告する。『不要な遺跡は一つ減りました』と……はは……はははは……」

両腕を広げるサラザール「……そうか。神よ。これは、私への試練なのですね……」スッ

バクン

巨大な蛇→絶望の魔王「」ズルズルズル

ウワアアア……ギャアアア……

◆
400 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:33:50.17 ID:DOHRByXiO
ーーテラヌス・ウルス 避難所

ソーラ「──来た」

猫人のおじさん「え?一体、何が来たんだい。ソーラちゃん」

ソーラ「……わたしの、おともだち!」タタッ

猫人のおじさん「あっ、ソーラちゃん!!そっちは危ない!!」

ザワ……ザワ……

避難民A「な、なんだ……外が急に暗く……」

避難民B「風……?いや、砂だ……砂が渦を──」

ゴオオオオ……

猫人のおじさん「ソーラちゃん!戻って来るんだ!ソーラちゃん!」

◆
401 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:34:26.12 ID:DOHRByXiO
ーーテラヌス・ウルス 

ヨードリー「……あれが、絶望の魔王か」

ベルフレア「ええっ……ちょっと師匠!、あれ、大き過ぎませんか!?」

ベスティア「……この砂漠を作った魔王、というのは伊達じゃないようですね」

リアンノン「あ、あんな大きいの、どうやって倒せば──」

ミラ「バカ。首長が弱気になってどうするのよ……」

ザワ……ザワ……

ヨードリー「全員、聞け」

ヨードリー「相手が巨大だろうが、恐怖の正体は同じだ。分からないから膨らむ。……だから、今ここで分からないことを減らす」

ヨードリー「第一。避難は計画通り続行。誘導路は三系統、詰まったら即座に切り替える。現場判断で止めるな、止めるなら私の命令だ」

ヨードリー「第二。結界の維持班は交代制を崩すな。力尽きるまで張り続けるのは美談じゃない。倒れた時点で穴が開く」

ヨードリー「第三。前線は“倒すこと”に拘るな。削って、止めて、押し返す。魔王の領域を広げさせないことが勝ち筋になる」

ヨードリー「そして──各首長。例の準備も進めている。起動については私の命令を待て」

リアンノン「ッ……」ギュッ

ヨードリー「……最後に、言っておく。皆、全力を尽くせ。その結果がどうなろうと……誰も咎めはしない。咎めるべきものがあるとすれば、それは恐れて動けなくなることだけだ」

ヨードリー「……行くぞ、武器をとれ!我々は絶望の魔王を倒し、この砂漠に真の平和を取り戻すのだ!」

テラヌス兵たち「オオオオオオオッ‼︎‼︎‼︎」

◆
402 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:35:14.02 ID:DOHRByXiO
ドルク「へへっ、聞こえたか?……あんだけでけぇ生き物は初めて見るな……」

リン「逃げても誰も責めないよ」

ドルク「へっ、誰がビビってるって?」

テル「私はさっきから足の震えが止まらないよ。ホントにあれ、どうにかできるものなの?」

アインズ「震えるのは正常だ。異常なのは、震えないことだ」

リーゼリット「テルさん……手、握ろうか。震えてても、動けるよ」

サーシャ「うん。怖いって言えるの、強いよ。隠すよりずっと」

テル「強いって……いやいや、私はただ情けないだけで――」

ガイ「情けなくない。恐怖は情報だ。身体が危険だと教えている。それを無視すれば死は近づく」

テル「……ガイくん……」

ガイ「どうにかできるか、って話なら──できる。止める手段はある、そうだろうリジェネ?」
リジェネ『……うむ。その通りだ』

リン「一度魔王を封印した聖剣が言ってるなら、安心だねー」

ドルク「ははっ、頼もしいな……」

ブロロ……
魔導車「」キキーッ

アルバ「ガイ、ここにいたのか」スタッ

ガイ「アルバ!無事だったのか!」

アルバ「この状況は予想していた。魔王の大きさは想定外だったが」

バールベルト「アルバさん!この人たち誰ですか!?」

アルバ「俺の組織の仲間だ。腕は信頼できる。バールベルト、ここまで送ってくれて助かった。あとは自由にしろ」

バールベルト「えぇ!?ここで解散って……私を殺す気ですか!?」

アルバ「殺す気なら最初から連れてこない。だが、ここから先は覚悟があるやつしか足を踏み入れさせない。それだけだ」

バールベルト「うっ……言い方ァ!!」

アルバ「慰めて誤魔化すよりはマシだ」

バールベルト「自覚はあるんですね!?」

アルバ「ある。ここから先は危険だ。それ以上でも以下でもない」

バールベルト「……危ないのは分かってますよ。分かった上で来てるんです!」

アルバ「そうか。来るなら命綱みたいな役割でもいい。戦えなくても、必要な場所はある」

バールベルト「……っ、言われなくても!」

テル「え、バールベルトさんって戦闘員じゃないの?」

バールベルト「見て分からない!?この細腕であんな化け物とやりあえるとでも!?」

リン「見てて面白いのにねえ」

バールベルト「面白がらんでください!」
403 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:35:43.27 ID:DOHRByXiO
アインズ「……兵たちが進んだようだ。我々はどうする?」

ガイ「俺たちも行くぞ……兵と合流して、そのまま前線へ出る」

リン「前線……いい響き……そう言ってる場合じゃないか」

アインズ「今はまったく笑えんな」

サーシャ「みんな……行く前に、いい?」

リーゼリット「どうしたの、サーシャ?」

サーシャ「私、みんなと会えて、本当によかった」

ドルク「おいおい……そういうのは今言うセリフじゃねぇぞ」

テル「……うん。そうだね。タイミングが違うよ、サーシャちゃん」

サーシャ「え?」

リーゼリット「そうそう!全部、解決したあとに言うセリフだよ、それは」

リン「お祝いの席で聞きたいねえ」

アインズ「そのときまでとっておけ。今のは聞かなかったことにする」

サーシャ「みんな……」

ガイ「行こう。今は時間が惜しい」

アルバ「バールベルト、魔導車をまわせ。俺たちも行くぞ」

バールベルト「……ああ、もう!わかりました、やりますよ!やればいいんでしょう!?」

魔導車「」ブォン!ブロロ……
魔導車・改「」ブォン!ブロロ……

◆
404 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2025/12/28(日) 23:37:55.62 ID:DOHRByXiO
本日はここまでです。次回は魔王戦に入ります。よければお付き合いください。
それでは、また。
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/28(日) 23:56:06.66 ID:nu7LkVSBo
サラザールさんあんまり出番なくて作中でも全然遺跡襲撃しなかったけどなんだか矜持のある人だった
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/29(月) 00:00:01.15 ID:ogWJszq/O
なんでガイ女湯にいたんだ
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/29(月) 00:16:58.95 ID:ya+KiBLXo
おつ
いよいよ章ボス戦!
だけど戦力比で見ると本家の雷霆よりキツそうだわ
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/29(月) 01:32:35.63 ID:sx9SzUvZ0
乙です。
上手く言えないし解釈違いかもしれないけど、一見王道ラブコメ展開に見えてみんなどこかガイに依存気味で、心の闇を今一つ理解しきれていないように見える。
少なくともガイの苦悩を一番理解しているのがよりによってセーレフェリアな気がする。
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/29(月) 13:21:39.07 ID:yqtaBGoQO
ルーベタ惚れか
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