【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part8

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102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/23(月) 18:04:48.92 ID:hIDLV7WC0
ごめんなさい今更だけど×氷獄◯冷獄だった
103 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/23(月) 18:48:17.57 ID:sc+gPhvL0
(確認したところ物品よりもパッシブスキルの方が優先されるルールだったため、お守りより先に聖女の〈変天〉が発動します)
……………………………………………………………………………………

メアリー「はあっ!!」

 衝撃波「」ドムンッ!!

セイン「!!」ズザザッ

フメイ「わあっ!?」ドンッゴロゴロ

クロシュ「んわっ!?」ドンッゴロゴロ


妖精「ま、まずい……! 白影スライムだけでなくあいつも攻勢に転じた……!」

聖女「ううっ……! 雪に足を取られて、上手く動けません……!」ズズ

ヴィトナ「私が行く!」シュバッ

 シュタタタッ


メアリー「!」

ヴィトナ「見えない力……攻撃に使うと、防御、おろそかだろう……!」シュバッ
 爪「」シャキンッ!!

  スカッ

ヴィトナ「!!」ズザザッ


浮遊するメアリー「ええ、斥力障壁を保つのは難しい。ですがこれくらいならできます」フヨフヨ


ヴィトナ「ぐうう……!!」ギリリ


リュアン「さらに飛べる……!?」

アッシュ「なんて多彩な能力なんだ!?」


浮遊するメアリー「では、空から――」


氷クロシュ「……」スッ―


浮遊するメアリー(……!? 何か仕掛けてくる――!?)


氷クロシュ「」スゥ―


 空間跳躍「」ヴォン!!


紙一重で回避する浮遊メアリー「っ……ああああっ!!!!」サッ!!


氷クロシュ「!!?」モニャニャ!?


凍り始める浮遊メアリー「はぁ、はぁ……! 致命傷は……避けた……!」パキパキ


アッシュ「……!? 今何が起きたんだ!?」

妖精「クロシュが……空間跳躍斬りで、メアリーを凍らせようとして……避けられた!」

リュアン「あれって剣がなくてもできたんだ……というか避けられるの!?」

セイン「……空間跳躍を見越した上で回避行動を取れば、不可能ではないはず」
104 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/23(月) 18:48:43.22 ID:sc+gPhvL0
氷クロシュ「……!」ググ


浮遊メアリー「はあっ!!」

 衝撃波「」ドムンッ!!

氷クロシュ「んわっ……!」ドガッゴロゴロ

浮遊メアリー「まだまだ……! 氷漬けになる前に……!!」カッ

 衝撃波「」ドムンッ!
  衝撃波「」ドムンッ!

氷スライムクロシュ「〜〜!!」モニャニャニャニャ!!


フメイ「クロシュ……!」

セイン「くっ、間に合え――」シュバッ


  衝撃波「」ドムンッ!!


聖女「――!」


 〈変天〉が発動しコンマが反転 [07] → [70]


  衝撃波「」ドムンッ!!

   ガギンッ!!!!

浮遊メアリー「!? これは……まさか!」


  固まった雪の壁「」カチンコチン

氷スライムクロシュ「〜〜…!」モニョニョ…!


リュアン「雪を固めて壁を作ったの!?」

妖精「そ、そうか! 固まった雪は力の吸収力が高い! あいつの操る念動力にもある程度耐えられるのかも……!」


浮遊メアリー「ならば砕けるまで撃ち続け――」

 カッ―!!
 爆炎「」ドガァァン!!

焦げメアリー「……」プスプス


フメイ「……攻撃してる時は、浮けるけど、防御できない……ヴィトナが教えてくれた」


焦げメアリー「う……う、ぅ……」クラッ

 ヒューン―
   ボフッ

倒れたメアリー「」


 ――戦闘終了――
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/23(月) 20:02:36.99 ID:7jxspSdCo
負ける気しない
106 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/23(月) 22:19:33.55 ID:sc+gPhvL0
―大山脈登り 豪雪山道 行程[3日/3日] 満腹度[4/12] 物資[34]

 吹雪「」ビュオオオオオ――…


縛られメアリー「……」


妖精「さて、こいつの処遇だけれど……」

リュアン「処遇……。えと……その、王族の方ですし……」

セイン「だが、生かしておけばまたクロシュたちを狙いに来る」

聖女「なら、信頼できる機関に身柄を引き渡して司法に委ねるというのはどうでしょうか……」

妖精「セイントレアの王族を裁ける機関……少なくとも大陸内は難しいんじゃないかなあ。どの国も大なり小なりセイントレアとの国交はあるし、下手なことをすればセイントレアとの関係悪化に繋がる。それにそもそも私たちがこいつに襲われたっていうことを客観的に証明するのが難しすぎる……」

聖女「た、確かに……」

フメイ「じゃあ、これから行く竜神村ってとこで捕まえててもらうのは?」

妖精「竜神村にとって迷惑なだけじゃないかな……」

フメイ「そうなの? ヴィトナ」

ヴィトナ「……よくわからない。悪いやつなら、食べれば良い」

妖精「まあヴィトナからすればそんなもんだよね」

アッシュ「……しかしこれ、セイントレア王族に手を出したってことでお尋ね者になるのは俺たちの方なんじゃねえか?」

妖精「……実際そうかも……」


縛られメアリー「……ご安心を。私がこの山に来たことはセイントレア王宮の誰も知りませんし、もしこの場から生きて帰れたとしても王国を頼る気はありません」

妖精「……そもそも、どうしてセイントレア王族がデロデロ化を目指しているの?」

縛られメアリー「セイントレア王家の血を引く者は、真の正しい世界を夢見てはいけないのですか……?」

妖精「え、いやそんなことはないけど。あんまり結びつかないというか……まあ私のセイントレアの印象が主に国王のアルベールだからっていうのが大きいかも……」

縛られメアリー「フフ……そうですよね。セイントレア王家は、これまでに最低最悪の所業を重ね続けてきました。そのように思われてしまうのも仕方のないことです……」

妖精「いやいや……ええと……つまり、あなた個人は違うんでしょ?」

縛られメアリー「違いません。私の中にも、悪鬼羅刹鬼畜外道にも劣るセイントレアの血が流れています」

妖精「そ、そこまで酷く言わなくても……」

セイン「……」

縛られメアリー「……私の処遇であれば、お好きなように……。ただしその少年の言った通り、野放しにすれば導師クロシュとその仲間たちを襲うことでしょう。フフ……次はもしかしたら、もっと卑怯なやり方で来るかもしれません……」

フメイ「……じゃあやっぱり、ここで焼いちゃう? ヴィトナたちのごはんにもなるかも」

ヴィトナ「いいのか……!?」キラキラ

リュアン「え、ええ……。そ、その……それは、ちょっと……」

ヴィトナ「だめか……」ショボン
107 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/23(月) 22:21:36.93 ID:sc+gPhvL0
クロシュ「……」

縛られメアリー「……導師クロシュ。お会いできて嬉しい……などと、今更私に言う資格はありませんが……」

クロシュ「ほえ……?」

縛られメアリー「……あなたのデロデロの夢に……私は、希望を見ました。だから……あなたが、クロシュヴィアと袂を分かったと聞いた時は……すごく悲しかった……」

クロシュ「……」

縛られメアリー「どうしても……クロシュヴィアと共にデロデロを目指すことは、もう叶わないのですか」

クロシュ「………」

縛られメアリー「もし、少しでも、まだ迷いがあるなら……クロシュヴィアと、お話を――」

妖精「こらこらこら!! クロシュに変なことを吹き込まないで!!」パタパタ

縛られメアリー「……導師クロシュに変なことを吹き込んだのは、あなた方ではないですか。本当なら……導師クロシュは、クロシュヴィアと共にデロデロ世界を目指す賢者だったはず……。それなのに……あなた方が、まやかしを吹き込んだから……」

妖精「クロシュが今こうしてるのは、クロシュ自身が自分で考えて選んだ道なの! それをまやかしだの、吹き込まれただのと……!」

縛られメアリー「……導師クロシュ。もしあなたにまだ慈悲の心が残っているなら……私をデロデロにしてくださいませんか」

クロシュ「!」

妖精「こ、こいつ……!」

縛られメアリー「……もしここで途絶えてしまう運命なら……デロデロになって終わりたいのです。そうすれば私の心は、永遠の平穏と安らぎに沈むことができる……。どうかお願いします。私を、デロデロに――」

妖精「クロシュ、聞く耳を持たないで! こいつはデロデロになりたいんじゃない――あなたに、誰かをデロデロにして救ったっていう経験を得させたいんだ! そんなの、それこそまやかしだ!!」

縛られメアリー「……心外です。私は下劣なるセイントレアの者ですが、そんな醜い魂胆で導師クロシュの手を煩わせようなどとは思っておりません……。導師クロシュ、どうか、あなたの優しさを――」


クロシュ「……」

↓1 先取3票
1.デロデロにする
2.わからない(身柄を拘束したまま保留)
0.自由安価(票数は内容ごと。できないことはできない)

※「ヴィトナたちのごはんにする」はリュアンの反対により選択できません
※「逃がす」はセインの反対により選択できません
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/23(月) 22:23:21.88 ID:2H7p+DCWO
2
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/23(月) 22:27:05.60 ID:7jxspSdCo
2
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/23(月) 22:30:02.59 ID:fJzOD2iAO
2
111 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/23(月) 23:07:28.53 ID:sc+gPhvL0
クロシュ「……わかんない……」

縛られメアリー「……」

クロシュ「………ごめんなさい……」ペコリ…

縛られメアリー「……いいえ。こちらこそ、不躾なお願いをしてしまい……申し訳ありませんでした……」ペコリ…

妖精「そもそも苦しみからの救済を謳うつもりなら、クロシュを迷わせたり苦しめたりするようなお願いなんかしないでよ!」

縛られメアリー「うっ……返す言葉もございません……」

クロシュ「よ、妖精さん……。わたし……だいじょうぶ……!」グッ

妖精「……そう? 一人で考え込んだりしちゃだめだからね」

クロシュ「うん……」

 *

妖精「メアリー・セイントレアは処分保留ということで、拘束したまましばらく連れて行くことになりました」

縛られメアリー「……」

アッシュ「王女誘拐か……ハハッ、今までで一番危険な橋な気がすんぜ!」

ヴィトナ「アッシュ、何もしてない」

セイン「反抗の危険は」

妖精「ちょっと強めの封印をかけておいたから、よほどのことがない限り自力じゃ魔法を使えないよ」

フメイ「え、妖精そんな魔法使えたの。戦いの時もそれで敵を封印してくれたら良いのに」

妖精「直接触れなきゃかけられないの。しかもちょっと時間がかかるし集中力もいるから、戦いの中で相手にかけるとかはまず無理」

フメイ「そうなんだ……」

聖女「何はともあれ、これからよろしくお願いします。メアリー王女様」

縛られメアリー「……王女様は要りません。今の私は、ただのデロデロ信徒です」

聖女「わかりました、メアリーさん」

リュアン「えと……何かあれば仰ってください。その、手足が不自由だと、いろいろ大変だと思うので……」

縛られメアリー「……ありがとう」

クロシュ「………よろしくね、メアリーさん……」

縛られメアリー「……こちらこそ……よろしくお願いします、導師クロシュ……」


 ◯メアリーの身柄を拘束し、しばらく連れて行くことになりました

 ◆
112 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/23(月) 23:09:54.00 ID:sc+gPhvL0
というわけで本日はここまで。次回は大山脈での三日目の夜編です。夜行動が終了すると、竜神村に着きます

セイントレア王女メアリーとの戦いに勝ち、身柄を拘束することに成功したクロシュたち。デロデロにして欲しいというその懇願は、クロシュをデロデロに引き込む策略か。あるいは本当に心底からの願いなのか。クロシュにはわからない――メアリーの本心も、デロデロが真の正しさか否かも。ひとまず今は保留にし、ゆっくり考えていこうと思うあかちゃんスライムなのであった――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
安価コンマスレの作者は体調を崩しやすいらしいので、体にお気をつけてお過ごしください。お大事に過ごすのが良いと思います
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/23(月) 23:19:27.84 ID:7jxspSdCo

強敵は早々に遭遇して囲んで倒すに限る
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/23(月) 23:56:42.81 ID:tRRUaVCHo
おつ
いくら食料不足でも流石に人の丸焼きは食べな…現実の熊被害考えると食べそう…
115 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 15:17:47.15 ID:m3LeiJhF0
強敵は強い敵なので、囲んで叩くという戦法が多くの場合において有効となり得ます。戦いは地の利や数の利、つまり風林火山である――以前クロシュが読んだオノゴロの本にそんなようなことが書いてあったそうです

ボレアスルクスの方々は普段ヒト肉を食べないそうですが(栄養乏しい、まずい、反撃報復こわい)、今は深刻な食糧不足なのでそうも言ってられないそうです。群れの仲間全員が飢えない為にはまずいヒト肉でも欲しいという事情があるのかもしれません
116 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 15:19:29.13 ID:m3LeiJhF0
―大山脈登り 豪雪山道 行程[3日/3日] 満腹度[4/12] 物資[14]

  猛吹雪「」ゴオオオオオ――

 精霊の幌馬車「」ガタガタ…

  キャッキャ キャッキャ

雪の精霊『〜〜!』キャッキャ

風の精霊『前に進ませてよぉ〜』ヒュルヒュル

雪の精霊『だめ〜! いっしょにあそぼ〜!』キャッキャ


  猛吹雪「」ゴオオオオオオオ――

 精霊の幌馬車「」ガクン!

風の精霊『あわ〜〜!!』

 雪にはまった車輪「」キュルキュル…

 *

  猛吹雪「」ゴオオオオオ――


 精霊の幌馬車「」グググ

アッシュ「ぐおお……こ、この吹雪の中で雪にはまった馬車を押すってのは……!」グググ

クロシュ「んゅゅ……!」グググ

セイン「くっ……すまない、僕が本調子なら……」グググ

フメイ「セインのせいじゃない……クロシュヴィアが悪い……!」グググ

ヴィトナ「うむう……ヒトの乗り物……面倒だ……」グググ


氷の精霊『がんばれ〜がんばれ〜』キャッキャ

風の精霊『これでも風の膜で寒さを和らげてあげてるんだよ〜!』ヒュルヒュル


妖精「でも、まずいな……こんな猛吹雪の中で立ち往生してたら、聖女たちが凍え死んじゃう」

フメイ「……中の火、もっと強める?」グググ

妖精「いや……あれ以上強くしたら危ない。馬車自体に火が着いたり、他の燃料に引火したりしたら大惨事だ。どこかに避難できる山小屋とかがあれば……」キョロキョロ

 猛吹雪「」ゴオオオオオオ――

妖精「……吹雪が強すぎて何も見えない……」

クロシュ「……」
 クロシュの腕「」スッ

  吹雪で見えなくなるクロシュの腕「」

クロシュ「わわ……」

フメイ「突き出した自分の手も見えなくなっちゃうの!?」グググ

アッシュ「いわゆるホワイトアウトってやつだな。吹雪が強すぎて足元さえ見えねえぜ……へっくし!」グググ

 サクッサクッ

聖女「わあ……一面、真っ白です……」フラフラ

リュアン「せ、聖女さん! 中に戻ってください!」アタフタ

妖精「聖女、リュアン!?」

リュアン「聖女さんが寒さでまたおかしくなって来たんです!」

聖女「おかしくなってなんか……っくしゅ! はうぅ……私たち、どこを向いているんでしょうか……? 前……後ろ……上……下……? どこも……白、一面で……」フラフラ

妖精「うわああ!! 戻って、戻って!」アタフタ

 ◇
117 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 15:21:08.97 ID:m3LeiJhF0
―古ドワーフ坑道 入口

 穴の外から見える猛吹雪「」ビュゴオオオオオ――…


 駐まった精霊の幌馬車「」

 焚き火「」パチパチ

アッシュ「ここならなんとか落ち着けそうだな……」

ヴィトナ「……今日は、もう動かないのが良い。この吹雪、私たちでも、動けない」

セイン「この山に住む狼でさえ動けないのなら、そうする他ないだろう」

聖女「さ、先程はご迷惑をおかけしてすみませんでした……」ガタガタ

妖精「いいって、もともと人間が耐えられる寒さじゃないんだもの。この山は」


縛られメアリー「……」ガタガタ

セイン「……寒いなら、火に当たれ。メアリー・ロード・セイントレア」

縛られメアリー「……封印を解いていただければ、逃げる熱を遮断して温かくできるのですが。もちろん、皆さんの分も……」

妖精「信用できるわけないでしょ……。ほら、火に当たりなよ。あなたを凍死させたいわけじゃないんだから」

縛られメアリー「……わかりました。では、お言葉に甘えて……」

 焚き火「」パチパチ


 朽ちたトロッコレール「」

フメイ「おお〜……これがドワーフの……穴?」キョロキョロ

リュアン「そうみたい。蜘蛛の巣みたいにたくさんある坑道の一つなんだって」

クロシュ「わ〜……」トコトコ

リュアン「あ、クロシュちゃん! 奥に進んじゃだめ! 道に迷って出られなくなっちゃうって……!」

クロシュ「わ! う、うん……」

フメイ「だめって言われると、余計進みたくなる……」

リュアン「本当にだめだからね……!?」


 朽ちたトロッコレール「」
 闇に包まれた奥へと続く坑道「」オオオオ…


古ドワーフ坑道の入口で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/28(土) 15:21:54.82 ID:8muQGmzN0
クロシュ、妖精を温めてあげる。
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/28(土) 15:43:06.28 ID:TTqtbdGXO
メアリーとセントレア小咄をひとつ
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/28(土) 15:58:45.36 ID:Dpx6Zb440
クロシュ、アッシュになぜ冒険者になったか尋ねる。
121 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 20:02:55.33 ID:m3LeiJhF0
―夜
 古ドワーフ坑道 入口

  穴の外「」ビュオオオオオオ――…


 焚き火「」パチパチ…

アッシュ「……しかしなんだ、アレだな」

クロシュ「?」

アッシュ「……女子ばっかだな。俺以外」

クロシュ「そうなの?」

セイン「……」

アッシュ「あ、セインは男か」

セイン「どちらでも構わない。厳密に言えば、僕に性別はないらしい」

アッシュ「え、そうなのか!?」

セイン「ああ」

クロシュ「うん!」

アッシュ「ど、どういうことなんだ……」

フメイ「どっちでも良いんじゃないの」

アッシュ「どっちでも……そうか!?」

リュアン「私は……どっちでも良くはないかなあ……」

アッシュ「お、リュアンは普通の女の子なんだな!」

リュアン「普通……まあ、たぶん普通……でしょうか……」

クロシュ「ヴィトナさんは……?」

ヴィトナ「私か……。大きくて力強いオスの体、少し羨ましい。でもメスの体も、悪くない。子供たち、愛してやれる」

フメイ「ほえ〜……」

クロシュ「あい……」

セイン「なるほど……そういう考え方もあるか」

リュアン「……ミネルヴァさんのこと、思い出します。まだ別れてそんなに経ったわけではないですが……お元気でしょうか……」

 *

アッシュ「冒険と言えば男のロマンだろ? だから俺はやっぱ男だ!」

クロシュ「そうなの?」

アッシュ「そうだ!」

フメイ「女の冒険者もいるけど」

アッシュ「……まあ、そういうやつもいる! 男のロマンを理解できる稀有な女ってことだ!」

セイン「なら女でも良いんじゃないのか」

アッシュ「……ダメだ! 俺は……男が良い!」

リュアン「まあ……お気持ちはちょっとわかる気がします……」

ヴィトナ「そもそも、冒険とは何だ。食えるのか?」

アッシュ「食えるものも手に入る。慣れた冒険者なら食い物は現地調達が基本だぜ」

フメイ「なんで冒険者になったの? ろまん?」

アッシュ「ロマンだ」

リュアン「ロマン……ふわふわし過ぎててよくわかりません……」

アッシュ「そうだな……具体的に言えば、面白くて楽しくて熱くなれるからだ!」

フメイ「面白くて楽しくて熱くなれるのが、ろまん?」

アッシュ「つまりそういうことだ!」
122 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 20:03:30.50 ID:m3LeiJhF0
―幌馬車内

 吊り下げランプ「」ユラユラ

縛られメアリー「……」


クロシュ「メアリーさん……ごはん、どうぞ……」トコトコ

 船旅ビスケットと香辛料のスープ「」ポン ホカホカ

縛られメアリー「……ありがとうございます」

妖精「あー、食べてる間は縄をほどいても良いよ。というかそうしなきゃ食べらんないでしょ」

聖女「そうですね……。では少し失礼します」スッ

 シュルシュル…

メアリー「……ありがとうございます」

聖女「いえいえ。ゆっくり食べて、温まってくださいね」

メアリー「はい」

 モグモグ…

 *

 空の容器「」カラン

メアリー「ごちそうさまでした……美味しかったです」

聖女「良かった。王族の方のお口に合うか、少し不安だったんです」

メアリー「……豪華さばかりを追い求める王宮の食事より、ずっと染み入るものでした」

クロシュ「……王宮のごはん……おいしく、なかったの……?」

メアリー「………美味しさはありました。きっと、どこの店よりも贅沢で美味しいものだった。しかし……その美味しさを得る為に、どれだけの苦痛と犠牲が強いられていたか……。それを思うと、気持ち良く食べることも、できませんでした」

クロシュ「……」

妖精「……でも、仕方ないんじゃないの。あなたはセイントレアの王女なんだし、アルベールに意見できる立場でもなかったんでしょ」

メアリー「……仕方ない、どうしようもない、どうにもならない――何度も何度も何度も、私が心の中で呟いてきた言葉です。実際、何もかもどうしようもなかった。あの日――ミュージアの芸術祭で、導師クロシュの描いた世界を見るまでは――」

クロシュ「!」

メアリー「全てが溶けて、全てが救われる――真の正しい世界――。運命の歯車が、ガコン、ガコンと廻り始めたような気分でした。あれが実現されれば――きっと、この世界は救われる」

妖精「……デロデロになりたくないっていうたくさんの気持ちは、どうなるの?」

メアリー「それを言うのであれば……死にたくない、苦しみたくない、消えたくない――そんな遥か昔から連綿と繰り返されてきた数多の絶望を、これから先も繰り返し続けることに何の正しさがあるのか――と返しましょう」

妖精「……」

メアリー「デロデロになれば、死の恐怖に怯えることも、老いや病の苦痛にのたうつことも、なくなります。あらゆる不安は取り除かれ、全ての命は大いなるデロデロの中でたゆたっていられる……。だから私は、その実現を目指すと決めたのです」

聖女「……デロデロのお考えは、私もわかるつもりです。しかし他者の意思を無視した強制的なデロデロ化は、やはり良くないと思うのです。もし目指すのであれば、以前のデロデロ教のように、地道に布教と説得を行って――」

メアリー「……それを続けたとして、この先何年、何十、何百年活動すれば全ての命にデロデロの正しさが伝わり切りますか。仮に伝え切ることができたとして、その間に絶望して死んでいった命たちはどうすれば良いのですか」

聖女「……すみません」

メアリー「……地道な説得と布教でデロデロの輪を広げるのが理想だとは、私もわかっています。でも、そんなやり方じゃ永遠に間に合わない。もうそんな綺麗事では世界を救えないんです」

聖女「……」

妖精「……」

クロシュ「……」

メアリー「……ご納得いただけたのでしょうか」
123 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 20:05:16.19 ID:m3LeiJhF0
アッシュ「いや。黙って聞いていたが、一つ聞きたいことがある!」ヌッ


メアリー「あなたは……通りすがりの冒険者」

アッシュ「アッシュ・ライトニングだ。アンタのデロデロ論……まあ聞いてりゃ確かに、隙のない完璧な理屈に聞こえなくもねえ……。完全なデロデロ化が実現すりゃ、誰も苦しまねえし死ぬこともねえし、争いとか差別もなくなるだろう……そりゃ平和だ」

メアリー「はい」

アッシュ「だが……全てがデロデロになったら、今この瞬間世界にある楽しいとか面白いって感覚はどうなる? 消えてなくなるのか?」

メアリー「……この世界で生きることを前提としたものであれば、デロデロ後に再び生じる可能性は極めて低いでしょう」

アッシュ「ならダメだ。冒険のロマンも、窮地を潜り抜ける刺激もない終末なんてゴメンだぜ。それこそ俺にとっちゃ絶望だ」

メアリー「……」

アッシュ「お前ら、難しく考えすぎじゃねえか? 今この瞬間、楽しいことを楽しいと思えりゃそれで良いだろ」

メアリー「………はあ……」



妖精「うーん……メアリーの強制デロデロ化は受け入れられないけど、アッシュの考え方も享楽的すぎてちょっと……。クロシュ、こいつらの考え方を鵜呑みにしちゃだめだよ」

クロシュ「んゅ……」

聖女「ですが考える意味はあります。アッシュさんの今この瞬間の楽しい気持ちを大切にするという考え方も、必要な視点かもしれません。強制デロデロ化はそういった個々の気持ち、想いが見えていない……あるいは、見ようとしていない気がします」

クロシュ「……」

聖女「クロシュさんは、どう思いますか?」

クロシュ「……ちょっと、聞いてみる」


クロシュ「………メアリーさんと、アッシュさんは……ごはん、食べるの……好き……?」

アッシュ「もちろんだ! 美味いものを食う瞬間、生まれてきて良かったって心から思うぜ!」

メアリー「……私も……美味しいものを食べると、幸せな気持ちになります。しかし……他の命を奪って長らえる絶望的な仕組みの一つに過ぎないと気付いてからは……罪の意識を覚えざるを得なくなりました……。なので、今は……好きとは言えません……」

アッシュ「ええっ!? メシ食うのにそんな面倒なこと考えんのかよ!?」

メアリー「……」

クロシュ「……」


妖精(生物として強度が高いのは、間違いなくアッシュの考え方だ。でも……)

クロシュ「……」

妖精(たぶん、今のクロシュの考え方に近いのは、メアリーの方……。そしてそっちは、食事の度に心を痛める茨の道……。食べるのが大好きなクロシュにとって、あまりにも酷だ……。でも……気付いてしまった以上、もう戻れない……)

妖精(うう、どうにかしてやりたい……でもどうすりゃいいんだ、これ……)


↓1コンマ
01-60 思考+1 [1/3]
61-90 思考+2 [2/3]
91-00 思考+3 [3/3] 自己解決!
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/28(土) 20:09:30.64 ID:okegyU5/o
どうにか
125 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 21:21:20.98 ID:m3LeiJhF0
クロシュ「……」


クロシュ(ごはん……食べるには……殺さなきゃ、いけない……)

クロシュ(殺されて、死ぬのは……苦しくて、かなしい……)

クロシュ(……)

クロシュ(わたし……今まで、たくさん、食べてきた……)

クロシュ(みんな……痛くて、苦しくて、かなしかった……?)

クロシュ(……)

クロシュ(……?)

クロシュ(………あれ……?)

クロシュ(……わたし……今まで、どうやって……食べてたっけ……?)

 ☆クロシュの考え事が+2進みました [2/3]

 ◇
126 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 21:21:53.15 ID:m3LeiJhF0
―夜
 幌馬車内

 ヒュオオオオ…
  ガタガタ…

 吊り下げランプ「」ユラユラ


聖女「……」zzz

聖女に抱きしめられるフメイ「…んんん〜……」zzz

リュアン「……」zzz

セイン「……」zzz

ヴィトナ「……」zzz

メアリー「……」zzz

妖精「……」zzz


スライムクロシュ「……」モニョモニョ

 モニョモニョ スリスリ

妖精「……ん? クロシュ?」パチ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「なあに、一緒に寝て欲しいの……えっ? 温めてあげる?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

妖精「いや、私は別に寒くないけど……。温めてあげるなら聖女の方が……いや聖女は今フメイたんぽであったまってるんだった」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョニョ

妖精「はいはいわかったわかった、温められてあげるよ。はい、どうぞ」ポフッ

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョニョ

 モニョモニョ スリスリ ポカポカ

妖精「んっ……ふふ、確かにけっこうあったかいや」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ

妖精「じゃあ今夜はよろしくね。クロシュたんぽ」

スライムクロシュ「〜♪」モニョ


妖精(食事のことけっこう気にして落ち込んでると思ってたけど、案外平気みたい? それとも、平気じゃないから私に甘えてる?)

妖精(まあいいか。今夜は一緒に寝てあげよう。実際けっこうあったかくて良いし)

 モニョモニョ… ポカポカ…

 ◆
127 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 21:22:29.96 ID:m3LeiJhF0
―クロシュの夢
 浮島の小さな丘

 空に浮かぶ白い光「」ユラユラ

 ヒュオオオオオオ――…

 たくさんの墓「」
 王家の墓「」
 ヤマイモの墓「」
 ザリガニの墓「」
 オオキイタニシの墓「」
 イクラマスの墓「」
 マグロの墓「」
 カボチャの墓「」
 たけのこの墓「」
 おこめの墓「」
 セイントレアチーズケーキの墓「」
 パスタの墓「」
 船旅ビスケットの墓「」

クロシュ「……」


ラティアの大盾「……クロシュちゃん……ここに来るなんて、珍しいね……」スッ

クロシュ「大盾ちゃん……」

ラティアの大盾「ここは……クロシュちゃんの思い出の中にある……セイラちゃんたちの浮島の……お墓のある丘……」

クロシュ「……」

ラティアの大盾「……ロムリン王様と、セイラちゃんたちの……お別れの場……。それを見たクロシュちゃんにとって……寂しさとお別れを象徴する場所になったの……」

クロシュ「………うん」

ラティアの大盾「クロシュちゃん……なにか、寂しいこと……あった?」

クロシュ「……うん」

 ヤマイモの墓「」

ラティアの大盾「……そっか。クロシュちゃんは、今までに食べたものたちのこと……気にしてるんだね……。でも……」

クロシュ「……?」

ラティアの大盾「クロシュちゃんに食べられた命は……クロシュちゃんの一部になったんだよ。ほら……ヴァンさんや、セレナちゃんのこと……覚えてる……?」

クロシュ「!」

ラティアの大盾「ヴァンさんも、セレナちゃんも、今はいないけれど……クロシュちゃんは、命を消し去ってるわけじゃない。クロシュちゃんなりのやり方で、弔って……自分の中に、取り込んであげてる……。それが、スライム流の食べる≠チて……クロシュちゃんなら、知ってるはずだよ」

クロシュ「!!」

ラティアの大盾「だから……気にすること、ないよ。クロシュちゃんは、今まで通りのクロシュちゃんで……これからも、美味しいものをいっぱい食べて、みんなをしあわせにして……クロシュちゃん自身も、しあわせにならなきゃ」

クロシュ「うん!」

ラティアの大盾「ふふ……悩み、晴れた……? それじゃあ……あれ? この感じは……」

 *
128 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 21:24:11.36 ID:m3LeiJhF0

倒れた妖精「う、うう〜ん……」グルグル

クロシュ「妖精さん!」

ラティアの大盾「妖精さんだ。迷い込んじゃったのかな……? 今夜は、一緒におやすみしたの?」

クロシュ「うん! 妖精さん、妖精さん」チョンチョン

妖精「ふえ……わっ!? クロシュ!? ここは……えっ、ラティア・ヘイヴン!? なんで!?」パタパタ キョロキョロ

ラティアの大盾「ちょっと……説明が、要るみたい……」

 カクカクシカジカ

 *

妖精「夢の混線かあ……現象は知ってたけど、当事者になるのは初めてだ……」

クロシュ「んへへ……」

ラティアの大盾「じゃあ、集落に戻る?」

クロシュ「うん! あ、でも……えっと……これ、する」スッ

 小さな綿毛「」フワッ

妖精「……ラティア式のお供えだね。私もやっていこうかな。クロシュの夢だけど」スッ

 小さな綿毛「」フワッ

ラティアの大盾「……二人とも……ありがとう……。ロムリン王様と、妹様にも……きっと、届くよ……」スッ

 小さな綿毛「」フワッ


 ヒュオオオオオ――…
 空に向かう綿毛「」フワ――


 ☆クロシュの考え事がさらに+1進み、解決しました

 ☆クロシュのスライム能力〈吸収〉の効率が上がりました
  特殊なものを食べた時、能力などを吸収する確率が上昇しました
  また、さらにお腹を壊しにくくなりました

 ◆
129 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 22:35:46.83 ID:m3LeiJhF0
―大山脈登り 3日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:         盾:ラティアの大盾  飾:
武:         防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:         盾:         飾:
武:         防:火鼠の衣     飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:
武:         防:木綿のドレス   飾:

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:         飾:守りのペンダント
武:         防:旅人のドレス   飾:

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:         飾:
武:         防:ロイエの修道服  飾:

◇セイン  [勇者スライム]
武:魔銀の剣     盾:         飾:
武:         防:旅人の服     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*4       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 避難所のドアノブ
ヒヒイロカネ                  星の粉
光属性の中級魔導書               オリシン王家の栞
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書
身代わりのお守り*1
星屑*2

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯個人目標
・世界樹の石炭 [2/4]
・武装製作経験 [3/6]

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[01/12] 魔法[01/12] 防御[01/09]
・フメイ  近接[00/06] 魔法[16/16] 防御[04/09]
・リュアン 近接[00/06] 魔法[04/09] 防御[00/06]
・聖女   近接[01/04] 魔法[04/09] 防御[00/06] ?[2/?]
……………………………………………………………………………………
130 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 22:36:12.69 ID:m3LeiJhF0
―翌朝
 大山脈 峠道

  ヒュオオオオオオ――

 晴れ渡った青空「」サンサン


 一面の銀世界「」マッシロ

 きらめく樹氷「」キラキラ


 精霊の幌馬車「」カラコロ


リュアン「晴れ上がりました……!」

アッシュ「気持ちの良い快晴だ! 寒いっちゃ寒いが、吹雪に比べりゃ遥かに良い!」

妖精「ヴィトナ、竜神村まではあとどれくらい?」

ヴィトナ「もうすぐ――見えた。あれだ」スッ


 山間に見える小さな家々「」


クロシュ「わあ……!」

フメイ「三角形の屋根!」

聖女「豪雪地帯では、積雪対策に屋根があのような急勾配の三角形になると聞いたことがあります! 見るのは初めてです!」

セイン「これで一息つければ良いが……」

 ◇
131 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 22:36:46.94 ID:m3LeiJhF0
―竜神村

 精霊の幌馬車「」ガラゴロ


「待たれよ!!!!」

 ザッ!!
 ザザザザッ!!

取り囲む竜人の者たち「」ザザザッ
 木の槍「」ジャキッ


妖精「!?」

クロシュ「んわわ……!?」

リュアン「ヴィトナさん!? 竜神村は穏やかで平和的なんじゃ!?」

ヴィトナ「穏やかで、平和的な、はずだ……! なぜ……!?」


竜人の男「貴殿ら……この山へ何をしに来た?」ザッザッ


妖精「山越えしたかったんだけど難しかったから、一旦休ませてもらおうと思って寄っただけだよ!」


竜人の男「……」


聖女「……信用は……なさそうですね……」

セイン「……だが、ここまで来て門前払いされるのも困る。燃料も残り僅かだ」


ヴィトナ「村長! 私だ、ヴィトナだ! この者たちは、怪しくない!」バッ


竜人の男→村長「……ヴィトナ!?」

ヴィトナ「槍、下ろせ。無駄な戦、するな」


 ザワザワ…


村長「むう……しかし……」

金髪糸目のサキュバス「ヴィトナちゃんが言うことなら信用してあげましょ?」スッ

村長「ダウン殿」

金髪糸目のサキュバス→ダウン「私の直感も、この子たちは山を荒らす者ではないって言ってるわぁ〜」

村長「……助言、感謝しましょう―――皆の者、槍を下げよ!」


竜人の者たち「はっ!」ササッ


フメイ「……なんか、槍下げた?」

妖精「あの場違いに薄着のドレスを着たサキュバスが、村長と何か話したみたいだけど……」


村長「……突然の恫喝、まことに失礼した。昨今山を荒らす者がおってな……」

妖精「いやまあ、休ませてくれるなら別に良いんだけど……。入って良いの?」

村長「ヴィトナとダウン殿が貴殿らを信用するならば、我らも信用しよう。ゆっくり休まれていくが良い」


妖精(そういうわけで、私たちは竜神村に招き入れられることとなった)



 精霊の幌馬車「」ガラゴロ



灼髪オッドアイ美女「……来訪者?」ヒョコ

 ◇
132 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 22:38:09.85 ID:m3LeiJhF0
―竜神村

 三角形の屋根の家々「」


 精霊の幌馬車「」ガラゴロ


ヴィトナ「私、群れに戻る。竜人村いれば、また会うこと、あるだろう」

クロシュ「うん! ヴィトナさん、ありがと……!」

ヴィトナ「……クロシュ。この前は、ごめん。悩み……大丈夫か?」

クロシュ「うん……わたし……だいじょうぶ! スライムだから……!」

ヴィトナ「良かった」ニコッ

クロシュ「……わたし、むれの仲間じゃないけど、よかった……?」

ヴィトナ「共に、戦い、ごはん食べて、寝た。もう、仲間だ」

クロシュ「!」パァァァ



アッシュ「さて、じゃあ俺は俺でテントでも張るかな」

妖精「テント? 寒くないの?」

アッシュ「冒険者だからな。やっぱテントの方が落ち着くんだ」

フメイ「そうなんだ」

リュアン「村の中はある程度温暖らしいですけど、それでも寒さには注意してください」

アッシュ「おうよ! 俺もしばらくはここに滞在してるから、会いたくなったらいつでも会いに来てくれよな!」


 ☆ヴィトナ、アッシュと別れました
  竜神村滞在中、自由行動などで会うことができます


 ◇
133 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 23:01:40.99 ID:m3LeiJhF0
―竜神村 ダウンの家

 暖炉「」パチパチ

ダウン「自分のおうちだと思ってゆっくりのんびりしていってねえ」ニコニコ


妖精「それはありがたいけど……なんで私たちにここまでしてくれるの?」

ダウン「あら、親切にされるのは苦手? それとも……私のことが信用できない?」

妖精「いや、まあ……」

セイン「ああ。率直に言えば、信用できない」スッ

リュアン「は、はっきり言っちゃいました……」

ダウン「あらん、悲しいわぁ……およ? んっんん〜?」ジッ

セイン「……何だ?」

ダウン「あなた……もしかして、サインくんの――」

セイン「……人違いだ」

妖精(この流れ、久しぶりだ……。セインってやっぱり、サインのことを知ってる人からすると不思議な存在に見えるのかも……)


 ガタンッ!!!!


「……貴様」バサッ


セイン「!?」

妖精「えっ……!? あ、あなたは――」

クロシュ「レインさん!」


レイン「なぜ貴様が、ここにいる……!」バサッ


セイン「!」シャキン


ダウン「やめなさ〜い!!!!」ピシャッ!!!


レイン「はうぐっ……!?」ガクッ

セイン「……!」


ダウン「全くもう、レインちゃんたら……。いくらサインくんに似てるからって、いきなりそんな猛アタックしたらドン引きされちゃうわよぉ?」

レイン「姉さん……違うのよ……! そいつは……サインの力を奪った……!!」

妖精「待った、それは誤解だ!! 説明させて!!!」

クロシュ「う、うん! セインちゃん、悪くない……!!」

レイン「何……?」

 カクカクシカジカ

 *
134 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 23:04:07.13 ID:m3LeiJhF0
レイン「な……その少年も、カリス・ノーランドに造られて操られていた……!?」

妖精「そうなの! セインが、サインに何かしたなんてことは何もないんだ。セインも完全に被害者なんだよ……」

レイン「……悪かったわね」

セイン「理解したなら構わない」

レイン「……」

ダウン「あらん……喋り方までサインくんそっくりねぇ……。声はまだ少年だけどぉ」

セイン「……」


ダウン「ちょっと乱暴な歓迎になっちゃったけど、もうレインちゃんもあんなことはしないから安心してね?」

妖精「まあ、うん……」

聖女「……ええと。あの方はシノホシのレイン・フォールさんで……あなたは、その姉君のダウン・フォールさん……なんですか……!?」

ダウン「そ! シノホシは今なんもやってないみたいだけどねぇ〜。レインちゃん、根は優しい子だからあんまり怖がらないであげてね?」

聖女「ま、まあ……わかりました」

クロシュ「レインさん……悪い人じゃ、ない……!」

フメイ「ん〜? でもシノホシなんでしょ?」

クロシュ「う、うん……」


リュアン「……」

リュアン「………シノ、ホシ……?」ググッ


 ☆竜神村滞在中、ダウンの家に宿泊することとなりました


竜神村滞在1日目
↓1〜3 自由安価 何をする?


参考:竜神村案内板
……………………………………………………………………………………
□竜神村
村内:ダウンの家、広場、鍛冶屋、食堂、温泉、道場、祠、他
村外:樹霜の森、未探索
……………………………………………………………………………………
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/28(土) 23:05:45.45 ID:qtCMPz1jO
クロシュとセイン、道場を見学
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/28(土) 23:06:57.03 ID:ZBdmex7eo
祠の掃除
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/02/28(土) 23:08:17.03 ID:L/g4V3Sno
レインさんと雑談
138 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/02/28(土) 23:15:09.15 ID:m3LeiJhF0
というわけで本日はここまで。次回は竜神村滞在初日、道場見学編、祠掃除編、レインさんとお話編になります

寒い寒い大山脈の峠道を越えて、ついに竜神村へと至ったクロシュ一行。突然槍を向けられたり、セインちゃんがレインさんに襲われたりなど、手荒い歓迎を受けるものの、ひとまずダウンさんのおうちに落ち着けたのであった。
すごい勢いで悩みを自己解決してメンタル回復したクロシュ氏は、意気揚々と竜神村巡りへ赴く。しかしその後ろで、静かに拳を握るリュアンちゃんの姿に、あかちゃんスライムは気付くことができるのか――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/01(日) 00:53:22.84 ID:SCP5gX6do
おつ
リュアンは直接の被害者だしどうしたって彼等を許せんよなぁ…
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/01(日) 01:32:16.90 ID:ZmVhLb/bo

レインの恨みはまだ王国に向けてるのかね
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/01(日) 11:01:19.04 ID:+J4nYF7pO
ミュージアの大破壊はセインくんだし、セインくんの限定解除したのは僧侶だし、つまりカリスが悪い
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/01(日) 11:55:10.28 ID:8sJBprBLo
おつです
諸悪の根源カリス
落とした影が暗すぎる
143 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/01(日) 20:45:38.24 ID:5RQwb/AZ0
リュアンちゃんはシノホシのせいで唯一の縁者を失っているため、その心奥に秘めた黒い感情は簡単に消しされるものではないと思われています。今回、図らずもシノホシのレイン氏とでくわしてしまったことで、その奥底に沈んでいた黒い気持ちが再燃してしまったようです。このことが今後どのような影響を及ぼすかは未知数と考えられます

そしてレイン氏もまた王国のせいで大切な者を失っており、その心奥に秘めた黒い感情は簡単に消しされるものではないと思われています。今回、図らずもサインくんに似たセインちゃんとでくわしてしまったことで、その奥底にあまり沈んでいなかった黒い気持ちが迸ってしまったようです。このことが今後どのような影響を及ぼすかは未知数と考えられます

ミュージアの大破壊はセインくんであり、そしてセインくんにそのような破壊活動を行わせたのは僧侶氏であり、カリスであるとも言えます。そして当時僧侶氏にそのような判断を行わせたのはシノホシの襲撃であり、シノホシ決起の原因は王国による暴虐でした。メアリー王女はこのことについて、最も根源的な原因は世界がデロデロになっていなかったことだと語っています

そして言うまでもなくカリス氏は悪い人物ですが、カリスのような邪悪の特異点たる者が生まれてしまうこともまた命の悲劇的側面であるとメアリー王女は語っています。カリスのような者を生み出さない為にも、全ての命を一つに溶かしたデロデロを目指すのが知性を持つ者の義務である――というのがメアリー氏の考えのようです
144 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/01(日) 20:46:10.07 ID:5RQwb/AZ0
―竜人村 広場

 古びた案内板「」

セイン「案内板だ」

フメイ「……あ、ここが広場なんだ」

セイン「そうらしい」

クロシュ「ほえ……」

セイン「行ってみたい場所はあるか、クロシュ」

クロシュ「ん……どこでも!」

セイン「フメイは?」

フメイ「んー……あ、ドージョー」

セイン「道場か」

フメイ「あれやってみたい。たのもーってやつ」

セイン「……道場破りのことなら、今の弱体化した僕たちでは少し心許ないが……」

フメイ「やるだけやってみよ」

 *
145 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/01(日) 20:50:35.89 ID:5RQwb/AZ0
―竜神村 道場

 門「」ガラッ

フメイ「たのもー!」ヒョコ
クロシュ「たものー……!」ヒョコ
セイン「……頼もう」ヒョコ


  シュビビビッ
   ガガガガッ


セイン「!」
フメイ「!」
クロシュ「!」


灼髪オッドアイ美女「」ザッ
 タンポ槍「」シュビビビッ

  木人「」ガガガガガッ

   ドギャンッ!!


フメイ「おお〜……!」

クロシュ「ぽんぽんの……槍!」

セイン「……」


灼髪オッドアイ美女「ふう……。お前たちは……先刻ここに来た来訪者か?」スタスタ

セイン「ああ。見学しても構わないか」

灼髪オッドアイ美女「もちろん。だが条件がある」

フメイ「条件?」

灼髪オッドアイ美女「外の世界の話を聞かせろ。もしくは、槍の練習相手になれ」

クロシュ「!」

セイン「……話をするくらいなら簡単だが……」

フメイ「練習! 練習する!」

灼髪オッドアイ美女「もちろん両方でもいいぞ?」

セイン「せっかくの機会だ。竜神村の槍術を体感してみよう、クロシュ」

クロシュ「ん!」

灼髪オッドアイ美女「フッ……お前たち、かなりやれると見た。良い刺激になりそうだ」


↓1コンマ
01-40 まあまあ 近接経験+1
41-70 良い感じ 近接経験+2
71-90 竜角槍術 近接経験+3
91-00 ???? 近接経験+6

↓2〜3選択 お話
1.竜神村について
2.道場について
3.あなたについて
4.大山脈の異変について
0.自由安価(票数は内容ごと)
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/01(日) 20:51:40.15 ID:dQ8oOVEz0
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/01(日) 20:52:14.51 ID:ZmVhLb/bo
4
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/01(日) 20:52:56.63 ID:89rKxzIF0
0他に修業してる人いない?
149 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/01(日) 22:43:06.67 ID:5RQwb/AZ0
 タンポ槍「」カンカンカンッ!
 タンポ槍「」カンカンカンッ!

  ザザッ

灼髪オッドアイ美女「幼い外見に見合わず、やはりなかなかやる」ザッ

クロシュ「んへへ……槍、久しぶり……!」ザッ


セイン「……?」

フメイ「セイン、どうかした?」

セイン「あの槍術……クロシュの槍捌きに、少し似ている……?」

フメイ「え、そうなの?」

セイン「……いや、たまたまか。最適な動きに近付けば、自ずと動きも似る」

フメイ「??」


灼髪オッドアイ美女「その槍術、どこで学んだ?」

クロシュ「ほえ……? んー……槍が、教えてくれた……かも……」

灼髪オッドアイ美女「槍が……?」

クロシュ「うん。えと、今は……なくしちゃったけど……」

灼髪オッドアイ美女「そうか……」

 ☆クロシュとフメイが近接経験を1積みました

 *
150 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/01(日) 22:43:34.18 ID:5RQwb/AZ0

フメイ「で、この山の麓の近くが……えっと、オリシン王国?」

セイン「ああ。ユーシリアの国境付近でもある」

灼髪オッドアイ美女→アインズ「オリシン……ユーシリア……本の中でしか見たことのない国名だ」

クロシュ「アインズさんは……山の外、出たこと、ない……?」

アインズ「ああ。生まれてこの方、ずっとこの村で暮らしている」

クロシュ「わあ……」

フメイ「ずーっと槍を振り回して暮らしてるの?」

アインズ「そうだ。槍術の鍛錬だけをやっているわけではないが」

フメイ「じゃあ剣とかも?」

アインズ「ああ。普段は槍だが、剣を使うこともある」スッ

 壁に架けられたオノゴロ刀「」

フメイ「あ、オノゴロ刀!」

アインズ「あれは以前この村に滞在していた旅の剣士が帯びていた剣……を村の鍛冶屋が見様見真似で打って複製したものだ。当時は良き練習相手となってくれた」

セイン「普段は一人で練習しているのか」

アインズ「昔は村長が稽古をつけてくれたが……今はほとんど私一人だ。寄る年波には勝てぬ、らしい……」

フメイ「じゃあ、今は他に誰もいないんだ。この道場」

アインズ「そうだ。だからここに滞在している間は毎日来ても良いぞ」

 *

アインズ「ふむふむ……もっとたくさん外の話を聞きたいところだが、これ以上は日も暮れそうだな……」

セイン「しばらく滞在する予定だ。僕たちはダウンの家に滞在している」

アインズ「わかった、用があれば行く。ところでお前たちは、山越えを目指していると言っていたな?」

クロシュ「うん」

フメイ「雪崩で通れないんだって」

セイン「山越え手段の確保、あるいは安全な道を見つけたら出発する予定だ。アインズは知らないか」

アインズ「……すまないが、力にはなれそうにない。先ほども言ったが、私はこの山を出たことがないんだ」

セイン「そうか……」

フメイ「んー……あ、そういえば、最近山がおかしいってヴィトナが言ってた。アインズ、何か知らない?」

クロシュ「えっと……いつもより、寒くて……温泉も、ひえひえ……なんだって……」

アインズ「ふむ……。私も同じ認識だ。いつもより冷え込み、そして村の温泉も凍ってしまった。山の動物たちも凍死が相次いでいるようだ。この村はまだ備蓄した食料でなんとか保っているが……いずれはボレアスルクスたちと同様に困窮する危険がある……」

クロシュ「んゅ……」

セイン「……あまりこの村を頼ることもできないか」

アインズ「何者かが古ドワーフの廃坑を出入りしているという情報もあり、村長たちはその者が良からぬことをしているのではないかと疑っている。それで古ドワーフの末裔と捜査を行っているようだが……今のところ芳しくないようだ」

フメイ「え、そうなの?」

アインズ「ああ。私も廃坑調査に加わろうと申し出たのだが、ドワーフ以外は迷って死ぬからと却下された。ドワーフたちも、道がわからず暗闇も見通せない足手まといは連れていきたくないそうだ」

セイン「……ロンドンも坑道のガイドは断っていた。彼らからすればかなりの面倒事ということか」

アインズ「だから私は――怪しい奴が出たらすぐに槍で叩き潰せるよう、日々の鍛錬を続けるしかないというわけだ」

フメイ「ん。よい心がけ」

アインズ「もし怪しい奴を見かけたら教えてくれ。この山に住む竜の一人として、不届き者は始末せねばならん」

 ☆山の異変と不審者の話を聞きました

 ◇
151 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/01(日) 22:44:11.89 ID:5RQwb/AZ0
―竜神村 祠

 小さな祠「」

クロシュ「小さい……おうち?」

聖女「これは……祠ですね。信仰するものを祀るお社……まあつまり、神様のおうちです」

クロシュ「わあ……」

聖女「見たところちゃんと手入れされているようですが……先日の吹雪でしょうか、周囲に雪が積もっています」

クロシュ「雪かき、する……?」

聖女「そうですね。せっかくこの村に滞在させていただいているわけですから、少しでも返せるところで返しましょう!」

クロシュ「うん!」

 *

クロシュ「んしょ、んしょ」グッグッ

聖女「ひい、ひい……雪かき舐めてました……こんなに重労働だなんて……」フラフラ

 サクッ サクッ

村長「む……貴殿らは、先刻の稀人」サクッ

聖女「あ、村長さん……! こ、こんにちは……」

クロシュ「こんにちは……」ペコリ

聖女「雪かきさせていただいてます……あ、勝手に雪かきして問題ないですか……!?」

村長「貴殿らがやることではない……と言いたいところだが、実のところ我々も手が足りていなくてな……。問題ないどころか助かった」

聖女「良かったです……!」

クロシュ「手……足りてないの……?」

村長「うむ……。貴殿らを門前払いした理由とも関係している。我々は今、山を荒らしていると思しき者を探していてな……」

クロシュ「あ……えっと、坑道に、隠れてる……?」

村長「そうだ。そやつをどうにかせねば、我らは雪に埋もれて滅びるやもしれぬ」

聖女「そんなに深刻なのですか……」

村長「無論、最善は尽くすとも。しかし我々には余裕がない、ということは知っておいて頂きたい」

クロシュ「ん……。じゃあ……お手伝い、できる……?」

聖女「もしお手伝いできることがあれば言ってください。私たちもお世話になっている身ですから」

村長「うむ……。では、もしやってもらいことがあれば改めてお願いしよう。ひとまず今は、雪かき感謝する」

 ☆竜神村での評価が少し上がりました

 ◇
152 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/01(日) 23:08:46.18 ID:5RQwb/AZ0
すごく頭痛が痛いため本日はここまで。次回はレインさんとお話編になります

竜神村の道場で灼髪の美女と出会い、槍の練習をするクロシュたち。不思議なことにその槍術はクロシュの槍捌きと少し似ていたそうですが、真相は闇に包まれています
そして山の異変について聞いてみたり、雪かきをしたりしつつ竜神村に貢献しました。山を荒らす者とは一体何なのか。古ドワーフ坑道に潜む何者かの企みとは。あかちゃんスライムは、ひとまずできることをする――

それでは本日もありがとうございました。次回はたぶん土日の予定です。よろしくお願いいたします


おまけ:ちびスライムクロシュと妖精さんのイメージ絵です。通常の大きさ比では、妖精さんはスライムのクロシュさんよりももっとずっと小さいですが、これはちびスライムクロシュなので間違いではありません。こんなような様子なんだなあと思っていただければ幸いです
https://gzo.ai/i/dMM1TIp.png
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/01(日) 23:30:30.44 ID:VfSu9raVO

妖精さんめっちゃ幼女だった
クロシュちゃんちょっと虚無顔でかわいい
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/02(月) 01:48:36.01 ID:uBI0D60Ro
おつ
これまでと違って外は極寒の猛吹雪だから動き辛いし
坑道も超危険なダンジョンだから難航しそうね
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/07(土) 07:11:37.61 ID:eOA6YKhC0

妖精さんあの容姿で国治めてたり尊大な態度とってんの想像するとゾクゾクする。
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/07(土) 12:43:42.25 ID:xrN7er8Do
(そしてとしm……
)いや年の功がある!
157 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 17:14:11.55 ID:z5t+/G590
ちびスライムクロシュ氏が無表情のように見えるのは、スライム類が表情を用いた感情表現をあまり行わない生き物であることが関係しています。スライム類のコミュニケーションはモニョモニョという低周波音(スライム語)を用いた情報伝達が主であり、視覚的なコミュニケーションはあまり取らないようです。(うれしい∞おめでたい≠フ意を示す砂漠スライムダンスなど、例外もあります)
なおヒトなどへの擬態を覚えたスライムは、表情を用いた感情表現を行うようになることがあります。特定の生き物にずっと擬態していると、その生き物の仕草が染み付いてしまうことがあるようです
なお上記イメージにおけるちびスライムクロシュ氏は、ああ見えてとてもリラックスしているようです。下部が少しデロデロになってしまっている程度には気が緩んでいるとも言えるかもしれません

竜神村は山間にあるため、外部の極寒や暴風雪の影響を受けにくく、比較的穏やかな環境を保っていたようです。しかしここ最近はものすごく冷えこんでいるとのことです。村の外は極寒によりお腹がすごく減りやすいため、事前準備なしの長時間探索は難しいと言わざるを得ないでしょう
坑道も危険な場所であるらしく、慣れないものは道に迷って死ぬと言われています。もし探索する場合は念入りな準備をするのが良いかもしれません

妖精さんは妖精類なので、見た目も幼女の姿から変わらないようです。人間から見ると、生まれてから死ぬまでずっと幼女の姿である妖精類はヘンな生き物ですが、当の本人たちは特に疑問に思っていないようです。なお妖精さんは幼女扱いされても怒りませんが、おばあちゃん扱いすると怒るようです。自認は幼女なのかもしれません
なお見た目が幼女のため、国外の者から侮られることも時々あるようです。やはり国の上に立つ者は、オリシンの現国王クロノス氏のような筋肉モリモリのマッチョマンの方が良いのかもしれません

妖精さんは高齢者扱いすると怒りますが、人間から見れば実際すごく長い時を生きてきたのは確かなようです。そして妖精類としては比較的慎重で記憶力も良い方なため、その知識が役に立つこともあります。おばあちゃん扱いすると怒る妖精さんですが、頼られたり甘えられたりするのは嫌いではないそうです
なお上記イメージにおける妖精さんは、自分よりも小さいちびスライムクロシュをナデナデできてご満悦のようです。保護者気取りな面が出ている様子と言えるかもしれません
158 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 17:15:35.88 ID:z5t+/G590
―夜
 ダウンの家

 暖炉「」パチパチ

ダウン「お茶淹れたわよぉ〜」

 紅茶「」ポン
 どんぐりクッキー「」ポン

クロシュ「わあ……!」

妖精「わ、どんぐりクッキー?」

ダウン「美味しそうでしょ? ここじゃ麦が採れないからどんぐりを使うの」

妖精「ああ、確かにここの環境じゃ麦は育たないね」


レイン「……本当に不便な場所だわ。こんな麦も育たない地に住んでいたなんて」

ダウン「あら、良い場所よ? 静かで、穏やかで、平和で……身を隠すのにも、これ以上ないくらいの環境と地形……。レインちゃんも、ここで暮らしましょ?」

レイン「フン、冗談じゃない。この山にはちょっと気になることがあって寄っただけ。用が済んだらとっとと出ていくわ」

ダウン「も〜、レインちゃんたら素直じゃないんだから……」

レイン「素直にここに住むつもりはないと言っているのだけれど」


スライムクロシュ「〜〜?」モニョニョ モグモグ

妖精「二人ともなんだか訳ありみたい。まあレインの方は言うまでもないけど……」

レイン「あなたたちこそ、こんなところで何をしているの?」

妖精「山越えしたかったんだけど、雪崩で通行止めだったんだよ。だからここで他の道を探そうと思ってる」

レイン「そう。飛べない連中を連れていると不便ね」

妖精「レインは……ここには何をしに? シノホシはあれからどうなったの?」

レイン「なんで他人にわざわざそんなことを教えねばならないのかしら」

ダウン「シノホシは活動停止中なんですって。それで暇を持て余したレインちゃんは、愛しのお姉ちゃんを頼ってここまで遥々やって来たの!」

レイン「黙りなさい」


妖精「……情報を引き出すのは難しそうだ。どうしたものかな」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ


↓1〜2選択 お話の内容
1.レインが山に来た理由(コンマ61以上で成功)
2.ダウンが山に住む理由(コンマ91以上で成功)
3.勇者について
4.シノホシについて
5.ミュージアについて
6.デロデロについて
0.自由安価(票数は内容ごと)
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/07(土) 17:18:09.17 ID:xR18GOiWO
0この山の頂上には何があるの?
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/07(土) 17:22:59.98 ID:tYE/owPoO
1
161 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 21:07:12.44 ID:z5t+/G590
クロシュ「ここ……一番、高いところ……すごい……?」

レイン「……? どういう意味?」

妖精「この山脈の一番高いところ?」

クロシュ「うん」

ダウン「大山脈の一番高い山なら、この辺りじゃなくてもっと西の方……テラヌス砂漠に面している辺りじゃなかったかしら」

クロシュ「ほえ……そうなの?」

ダウン「大山脈っていうのは、この大陸を東から西まで横断して南北を分断しちゃうものすごく大きなお山の連なりなの。だからここだけがものすごく大きな山々ってわけではないのよぉ。わかる?」

クロシュ「う、うん。たぶん……わかった!」

妖精「じゃあ、この辺りで一番高いところはどんな感じ?」

ダウン「そうねぇ……すごく寒いわ」

クロシュ「わあ……」

ダウン「そして足の踏み場もほとんどないの。登頂した!と思った次の瞬間に落下死する登山者もいるそうよ……かわいそうにねぇ」

レイン「愚かで迂闊な身の程知らずが自業自得で死ぬことの何が可哀想なの?」

ダウン「レインちゃん……登山者も生き物なのよ? そんな言い方は良くないわぁ……」

レイン「足を滑らせて死んだらもう生き物じゃなくて死に物でしょう」

ダウン「も〜、またそんな屁理屈言って……。お姉ちゃん悲しいわ〜」

 *
162 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 21:09:06.56 ID:z5t+/G590
妖精「ダウン、実際のところレインはどうしてこの山に来たの?」

ダウン「あら、それは愛しのお姉ちゃんを頼りに――」

レイン「違う」

ダウン「も〜……それなら本当のことを話してよぉ。お姉ちゃんにも教えてくれないじゃない……」

レイン「……」

クロシュ「………もしかして……サインさんに、関係、すること……?」

レイン「!」

ダウン「あらぁ、わかりやすいわ」

レイン「黙れ……。まあいいわ。邪魔をしないと約束するなら教えてあげる」

妖精「ここに生きる人たちや命たちに迷惑をかけないことなら、邪魔をする理由もないけど……」

レイン「……恐らく、ここに生きる者たちへの迷惑となることはないわ」

ダウン「あら、そうなの? それなら良いじゃない。教えて教えて!」

レイン「……古い知り合い……いえ、かつて仕留め損ねた害虫がこの山に隠れ潜んでいるという情報を得たの。もしその情報が真であるならば、今度こそそいつを確実にこの世から排除しなければならない。二度と下劣な真似ができないように、ね……」

妖精「なるほど、宿敵の討伐ってところか……。あれ、でもそれなら勇者サインとの関連は……?」

ダウン「……あっ! それってもしかして――サインくんを取り合って争った――」

レイン「――ソフィア・ロスチャイルド。身の程知らずの小娘が……。サインの愛が彼奴如きに向けられることなど決してないと、今度こそわからせてやるわ……」ズズ…


クロシュ「わわ……」

妖精「こ、これは……」

ダウン「はぁ……レインちゃんもソフィアちゃんも、いなくなった男の子のことでいつまでもいがみ合っているのよ……。愛深きゆえに……なのかしらねぇ」

レイン「サインはいなくなっていない! 私の内にいつまでも存在し続けるわ!! なぜ私と同じエルダーサキュバスの姉さんがそれをわからないの!?」


妖精(……エルダーサキュバスって、魔族階級的には上級の淫魔だよね? それなら、一つの愛に執着し続けてるレインの在り方の方がエルダーサキュバスらしくないって言えそうだけど……)

レイン「」プンスコ
ダウン「」シクシク

妖精(……まあいいか。下手に突っ込むと殺されそうだし……)


 ☆コンマ98のため追加イベントが発生します
163 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 21:11:18.31 ID:z5t+/G590
 ガラッ

風呂上がりセイン「……」スタスタ ホカホカ

レイン「!」

セイン「……良い湯だった。感謝する」

ダウン「あらあら、どういたしまして! うふふ、湯上がりセインちゃんもいいわねぇ〜」

レイン「やめなさい。子供相手に」

ダウン「いいじゃないの、減るもんじゃないんだからぁ。フフ……レインちゃん、セインちゃんが悪い子じゃないって知ってから随分態度が違うんじゃない?」

レイン「間違いを改めただけよ。私が自分を省みられない馬鹿だとでも言いたいの?」

ダウン「も〜、どうしてこんなにツンツンになっちゃったのかしら……」


レイン「……セイン、と言ったわね。あなた……この山にいる間、気を付けなさい」

セイン「?」

レイン「厄介な奴が来ている可能性がある。サイン……あなたの元となった人物に執着し続ける哀れで愚劣な女よ。もし彼奴があなたを見つければ、きっと面倒なことになるわ」

セイン「そうなのか」

レイン「別に……私としては、あなたがどうなろうと知ったことではないけれど。先刻の詫びよ」

セイン「わかった。忠告感謝する、レイン」

レイン「…………名前で呼ぶのはやめて頂戴」

セイン「では何と呼べば良い?」

レイン「……フォールさんとでも呼んで」

セイン「フォールさん」

レイン「……それでいいわ」

クロシュ「フォールさん!」

ダウン「フォールちゃん♪」

レイン「……」

 ☆レインからソフィア・ロスチャイルドの話を少し聞きました

 ☆レインとダウンからの評価が上がりました

 ◆
164 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 21:13:16.48 ID:z5t+/G590
―ダウンの家 浴室

 カポーン…

メアリー「……」

リュアン「……」

メアリー「……あの」

リュアン「……何ですか」

メアリー「……どうか、されましたか。こちらに来てから……ずっと……張り詰めたような……」

リュアン「………メアリーさんは……殺したいほど憎い相手が、いますか」

メアリー「え……ええと……どうでしょうか……。憎き者は、数え切れないほどいますが……。殺したいほど、となると……」

リュアン「……」

メアリー「……そもそも、デロデロとは……全ての救済を目指すものなのです。だから、憎き相手であっても……救うべきです。例え、自分の感情に反するとしても……それが、あの絵に描かれた真理なのですから……」

リュアン「……メアリーさんは……強いんですね」

メアリー「……いいえ。私は……導師クロシュの描いた理想に追従することで、どうにかギリギリ耐えられているだけ……。あの理想に、自分を重ねていなければ……自分自身さえも、信じられなくなってしまう……」

リュアン「……」

メアリー「……リュアンさんには、いるのですか。殺したいほど憎い相手が」

リュアン「はい。この……同じ屋根の、下に……」

メアリー「えっ……」

リュアン「………メアリーさんが……あの絵を見たのと……丁度、同じ日ですね……」

 *

メアリー「あ……。では……リュアンさんも、あの日……」

リュアン「はい。シノホシの襲撃で……唯一の縁者を、喪いました」

メアリー「………なんと、申し上げれば良いか……」

リュアン「……シノホシのレイン・フォール……クロシュちゃんたちとは、何か縁があるようですが……私は、とても気安く接することなどできそうにありません。だって……あいつらが、いきなり会場を襲ったせいで……!!」

メアリー「……」

リュアン「あれから、何ヶ月か経って……ようやく私も、考えないようになれてきた、のに……どうして、こんなところで……あいつが……! どうして……クロシュちゃんたちと一緒に、未来のこと、考えようって……前向きに、なれてきてたのに……!!」

メアリー「……」

リュアン「……ごめんなさい。メアリーさんに……こんなこと、聞かせてしまって……。でも……こんなの、皆さんには、言えないんです……。前を向いて進んでる、クロシュちゃんたちに……こんな汚い感情……見せられない、もん……」ジワワ

メアリー「………導師クロシュは、そのようなことでリュアンさんを蔑むことなどありません」

リュアン「そんなこと……わかってます……。フメイちゃんも、聖女さんも、妖精さんも……きっと、親身になって話を聞いてくれる……。でも……そのせいで、レイン・フォールとの関係が悪化して……取り返しのつかないことになったら………」

メアリー「………確かに、それはちょっと想像がつきません」

リュアン「……だから……やっぱり、みんなには……」

メアリー「……ですが、私は全ての問題を解決する完璧な方策を知っています。そしてそれは――リュアンさん、あなたも既にご存知のはず」

リュアン「えっ――あっ!!」

メアリー「そう――デロデロです」

 ◆
165 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 21:17:36.51 ID:z5t+/G590
―竜神村 滞在2日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:         盾:ラティアの大盾  飾:
武:         防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:         盾:         飾:
武:         防:火鼠の衣     飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:
武:         防:木綿のドレス   飾:

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:         飾:守りのペンダント
武:         防:旅人のドレス   飾:

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:         飾:
武:         防:ロイエの修道服  飾:

◇セイン  [勇者スライム]
武:魔銀の剣     盾:         飾:
武:         防:旅人の服     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*4       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 避難所のドアノブ
ヒヒイロカネ                  星の粉
光属性の中級魔導書               オリシン王家の栞
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書
身代わりのお守り*1
星屑*2

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯個人目標
・世界樹の石炭 [2/4]
・武装製作経験 [3/6]

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[02/12] 魔法[01/12] 防御[01/09]
・フメイ  近接[01/06] 魔法[16/16] 防御[04/09]
・リュアン 近接[00/06] 魔法[04/09] 防御[00/06]
・聖女   近接[01/04] 魔法[04/09] 防御[00/06] ?[2/?]
……………………………………………………………………………………
166 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 21:42:24.78 ID:z5t+/G590
―朝
 ダウンの家 客室

 窓の外に降る雪「」シンシン


妖精「雪が降ってる」

クロシュ「わあ……」

フメイ「見慣れた……」

聖女「まあ、雪国ですからね……」

妖精「山越えの為の道探しをしたいところだけど……外は寒いから、みんなあんまり無理はしないようにね。寒さを感じたら大人しく暖かいところにいること」

セイン「わかった」


リュアン「……」

クロシュ「……リュアンちゃん?」

リュアン「あ、えっ……? あ、クロシュちゃん……おはよう……?」

クロシュ「うん。おはよ……」

フメイ「なんか、考えごと?」

リュアン「あ、えっと……な、なんでもないよ」

クロシュ「そうなの?」

リュアン「うん……ご、ごめんね」

フメイ「?」


竜神村滞在2日目

↓1コンマ ランダムイベント
01-10 猛吹雪予報(明日猛吹雪)
11-35 吹雪の予報(明日吹雪)
36-65 行商人
66-90 坑道ガイド
91-00 招福

↓1〜3 自由安価 何をする?


参考:竜神村案内板
……………………………………………………………………………………
□竜神村
村内:ダウンの家、広場、鍛冶屋、食堂、温泉、道場、祠、他
村外:樹霜の森、未探索
……………………………………………………………………………………
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/07(土) 21:43:04.08 ID:eOA6YKhC0
フレメアにレインたちについて手紙を書く
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/07(土) 21:43:06.42 ID:b6mgLwPNo
酔ったレインから勇者とのノロケ話を聞く
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/07(土) 21:43:48.51 ID:76tsaS1/O
古代都市に向けて突貫
170 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 22:52:03.38 ID:z5t+/G590
―ダウンの家

 ガラッ

アインズ「回覧だ」スタスタ

 回覧板「」ポン

ダウン「あらぁ、いつもありがとうアインズちゃん……あら、明日猛吹雪の予報?」

アインズ「そのようだ」

ダウン「わかったわぁ……しっかり戸締まりしとかなきゃ」

アインズ「ところで、こちらにクロシュたちが来ていると聞いたが――」

ダウン「来ているわよ。呼んで――」

アインズ「いや、いい。確認したかっただけだ。まだ朝も早いしな」

ダウン「まあそうねぇ」

アインズ「では私はこれで。猛吹雪の件、クロシュたちにも伝えておいてくれ」

ダウン「もちろんよ。アインズちゃんも気を付けてね」

 ▽明日、猛吹雪の予報です
  猛吹雪の日は、長時間外に出る必要のある行動を行えません

 *

―ダウンの家 客室

クロシュ「……」カキカキ

妖精「あ、クロシュ手紙書いてるね。誰宛て?」

クロシュ「フレメアさん……レインさん、いたよ、って……」

妖精「ああ、なるほどね……。わざわざそんな報告する必要もないと思うけど……」

レイン「私が書けと言ったのよ!」ヌッ

妖精「うわあっ!? 急にレイン――お酒くさい!」

レイン「クロシュがフレメアの住所を知っていると言うから、シノホシを抜けたことについて嫌味の一つでも言ってやろうと思ってね! あのガキンチョ、年齢は私より年上の癖にガキすぎて話にならなかったわ!!」

妖精「うへぇ、完全に酔っ払ってる……」

クロシュ「う、うん……。えと……明け方、一人で飲んでたから……わたしも、一緒にのむって、言ったら……のみすぎちゃったみたいで……」

妖精「ええ……クロシュ、シノホシのテロリストを酔い潰したの……」

 *
171 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 22:53:08.16 ID:z5t+/G590
レイン「それでねぇ……サインのやつ、敵国の将である私にトドメを刺さなかったの!! それまで淡々とリーリアの兵を殲滅していたのに!! なんで……なんで私のことは殺してくれなかったのよぉ!!!!」

聖女「そうだったのですか……。でも、なぜでしょう……?」

セイン「なぜだ……?」

フメイ「エルダーサキュバスが好きだったんじゃないの」

クロシュ「そうなの?」

フメイ「うん。クロシュも、かたつむりはあんまり殺したくないでしょ」

クロシュ「わ……そうかも」

フメイ「ね」

ダウン「……でも、きっとそれが……サインくんの弱さだったんでしょうねぇ……」

セイン「弱さ……?」

ダウン「戦場で……国の為に懸命に戦う敵軍のエルダーサキュバスに、心を打たれて……手が止まってしまったの……。そう――その出逢いは、運命であり……悲劇の始まりだったの……」

レイン「悲劇じゃない……悲劇じゃないわ!! あの人との出逢いを勝手に悲劇にするな!!! 私は、覚えてるの……あの人の、不器用な優しさも……ぬくもりも……全部、全部………うっ、うぅぅぅ……!!!」グスグス

妖精「……ちょっと、かわいそうになってきた……酒くさいけど……」

セイン「……勇者サイン……今更、興味が湧いてきた……」

 *

扉の向こう「私は、覚えてるの……あの人の、不器用な優しさも……ぬくもりも……全部、全部………うっ、うぅぅぅ……!!!」グスグス


リュアン「……」

メアリー「……どれほど非道な者でも……生きているならば、かなしみからは逃れられないのです……」

リュアン「……そう、ですね」

メアリー「……復讐、したいですか?」

リュアン「………許すことは、きっと、できません。でも……彼らも、何らかの苦痛、悲哀を抱えているのは……理解できます」

メアリー「そうですね。許す必要はありません。許さなくとも、救うことはできます」

リュアン「……」

メアリー「……リュアンさんは、彼らを救いたくありませんか?」

リュアン「………永遠に苦しんで欲しい気持ちと……救われて欲しい気持ちが、両方、あります。私は……メアリーさんや、クロシュヴィア様のように……全てを赦し、救いたいと願う聖者には、なれません……」

メアリー「……私も、聖者などではありません。ただ……クロシュヴィア様や導師クロシュのように、そうありたいと願い、精進しているだけです……」

リュアン「……」

メアリー「……リュアンさん……私たちと共に、再び目指しませんか? 聖者になる必要はないのです……聖者であらんとする、願いさえあれば……道は、自ずと続くはずです……」

リュアン「………私は……」

 ◇
172 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 22:54:10.65 ID:z5t+/G590
―竜神村 広場

 ワイワイ キャッキャ

アッシュ「古代都市突貫隊の隊員募集中だ! 我こそは、という奴は俺のキャンプに来てくれ!」

竜人の子供A「古代都市って迷信だろ〜?」

竜人の子供B「兄ちゃんそんなことも知らね〜の?」

竜人の子供C「でも突貫隊ってちょっとかっこいくない?」

アッシュ「ちなみに子供はダメだ! 冒険は危険だからな!」

竜人の子供たち「ええ〜〜!?」

 ワーワー ブーブー


フメイ「あ、アッシュだ」

クロシュ「わあ」

妖精「古代都市突貫隊……情報収集は終わったんだろうか」


アッシュ「お、昨日ぶりだな! どうだ、そっちは」

妖精「道探し中だよ。なんか面倒事に巻き込まれそうだけどね」

アッシュ「ならお前たちも古代都市突貫隊に入らないか!?」

妖精「何が『なら』なのか全くわからないんだけど……」

アッシュ「安心しろ! 俺がいるからには、仲間は誰一人死なせや……死なせや……」

アッシュ「」

フメイ「固まった」

クロシュ「しなせや?」

妖精「………死なせや、何?」

アッシュ「…………冒険に死と敗北は付き物だ!!!! 覚悟のある奴だけ来い!!!!」

妖精「ええ……」

アッシュ「確かに俺は、今までの冒険で既に何人もの仲間を失っている!! だがそれが何だ!! 奴らはロマンに殉じて死んでいった真の冒険者だ!! 俺は、あいつらの魂を古代都市へ連れて行くんだ!!! 行かなきゃならねえんだ!!!」

フメイ「ろまん……」

妖精「格好良いこと言ってるけど、私たちは古代都市に用事があるわけでもないしなあ……」

クロシュ「……でも、かわいそう……。いっしょに、行ってあげる……?」

妖精「危ないからだめ。もし行くにしても事前準備は必須って話だったでしょ」

クロシュ「んゅ……」

妖精「まあそういうわけだから、アッシュも命を大事にしなよ。行くならちゃんと事前調査と準備を徹底してね」

アッシュ「フッ……もちろんだ。もう俺の身を案じてくれる奴なんてお前たちくらいしかいないからな。助言はしっかり聞くぜ」

 □目的も準備もない状態では坑道に入れません

 ◇
173 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 22:54:56.83 ID:z5t+/G590
―竜神村 滞在3日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:         盾:ラティアの大盾  飾:
武:         防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:         盾:         飾:
武:         防:火鼠の衣     飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:
武:         防:木綿のドレス   飾:

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:         飾:守りのペンダント
武:         防:旅人のドレス   飾:

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:         飾:
武:         防:ロイエの修道服  飾:

◇セイン  [勇者スライム]
武:魔銀の剣     盾:         飾:
武:         防:旅人の服     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*4       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 避難所のドアノブ
ヒヒイロカネ                  星の粉
光属性の中級魔導書               オリシン王家の栞
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書
身代わりのお守り*1
星屑*2

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯個人目標
・世界樹の石炭 [2/4]
・武装製作経験 [3/6]

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[02/12] 魔法[01/12] 防御[01/09]
・フメイ  近接[01/06] 魔法[16/16] 防御[04/09]
・リュアン 近接[00/06] 魔法[04/09] 防御[00/06]
・聖女   近接[01/04] 魔法[04/09] 防御[00/06] ?[2/?]
……………………………………………………………………………………
□竜神村
村内:ダウンの家、広場、鍛冶屋、食堂、温泉、道場、祠、他
村外:樹霜の森、未探索
……………………………………………………………………………………
174 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 22:55:41.33 ID:z5t+/G590
―ダウンの家

 ガタガタ ガタガタ
 窓の外に見える猛吹雪「」ビュオオオオオオ――


クロシュ「わ……」

フメイ「真っ白……!」

聖女「あの時の猛吹雪みたいです……」

セイン「予報通り、か」

妖精「そうだね……。こりゃ確かに外には出られなさそうだ」


窓の外を見つめるリュアン「……」

リュアン(……真っ白……)

リュアン(いっそ、この白で……世界の全てが包まれてしまえば……いいのに……)

リュアン(私……やっぱり、デロデロが正しいって……思い始めてる……)

リュアン(でも……クロシュちゃんたちを、裏切りたくないよ……)

リュアン(私……どうしたら……)


竜神村滞在3日目

↓1コンマ ランダムイベント
01-10 猛吹雪予報(猛吹雪続行)
11-35 吹雪の予報(明日吹雪)
36-65 行商人
66-90 坑道ガイド
91-00 招福

↓1〜3 自由安価 何をする?(猛吹雪により外出不可)
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/07(土) 22:57:09.35 ID:upZDyBDLO
クロシュとリュアン、あったかい料理作りに挑戦
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/07(土) 23:01:12.25 ID:yKdgs3lC0
持っている魔導書を読んで座学
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/07(土) 23:07:59.92 ID:A5/o8IHz0
この地域の古い伝承について調べる
178 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/07(土) 23:17:25.94 ID:z5t+/G590
というわけで本日はここまで。次回はクロシュとリュアンのあったかクッキング編、久しぶりの座学編、地域伝承について調べてみよう編です

レインさんとダウンさんとお話をしたり、ソフィア・ロスチャイルドなる新たなるロスチャイルドの名を聞いてしまったり、メアリー氏がリュアンちゃんのデロデロ勧誘を始めてしまったり、レインさんにフレメアさん宛の手紙を書かされてしまったり、勇者サインの真意について考えるお話をしたり、古代都市突貫に逸るアッシュ氏の誘いを断ったり、猛吹雪に見舞われて外出できなくなったりしました
猛吹雪の日は、暖かい家の中でゆっくり暮らすのが良いとされる。あかちゃんスライムもまた、こんな日はあったかいごはんを食べて寝るのが良いと考え、最近元気のないリュアンちゃんを料理に誘うのであった――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/07(土) 23:28:44.07 ID:b6mgLwPNo
クールお姉さんがベタ惚れなの良いよね
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/08(日) 01:15:30.48 ID:wyaDLqQgo
おつ
外へ異変探しに行きたいけど吹雪が続く…
悪い流れになる前にリュアンのケアもしておきたい所だ
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/08(日) 09:53:59.08 ID:G4ZKvVhZo
こっちは悪そうなロスチャイルド
182 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/08(日) 17:13:30.83 ID:DPWmJtQ10
レインさんは誰に対してもツンツンツンですが、勇者サインさんに対してだけはデレデレデレだったそうです。そしてその影響は現在も尾を引いており、レイン氏による悪逆非道なテロ行為はその辺りの感情に根ざしたものであるという分析もあります。かわいそうと思う人もいますが、彼女の八つ当たりじみたテロリズムによって被害を受けた人々にとってはたまったものではないかもしれません

猛吹雪に引き続き、次は吹雪の予報となってしまったようです。吹雪は猛吹雪よりはましなので、村の中でなら外出も可能です。天候によって行けるところと行けないところがあるため、その日の状況によってやることを考えるのも良いかもしれません
リュアンちゃんは放っておくとやっぱり真の正しい世界こそ真の正しい世界でした!とメアリーちゃんに説得されてしまうため、それを阻止したい場合はお話をしたりお話を聞いてあげたりするのが良いでしょう。レインさんに正面からぶつかり合ってみるのも一つの手ではあるかもしれません

ロスチャイルドは悪名高い家系のため、その力・名声に比例するように恨み・憎しみを向けられることもあるようです。全てのロスチャイルドが悪しき者というではありませんが、そのように思われてしまうのは仕方のないことでしょう。そしてソフィア・ロスチャイルドが悪しき者であるかどうかは今のところ闇に包まれています。どのような者であるかわからない以上、警戒に警戒を重ねていくのが良いと言えるかもしれません
183 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/08(日) 17:15:34.03 ID:DPWmJtQ10
―ダウンの家 客室

 ガタガタ
 窓の外「」ビュオオオオオオ――

窓の外を見つめるリュアン「……」


クロシュ「リュアンちゃん」ヒョコ

リュアン「わっ……クロシュちゃん? どうしたの?」

クロシュ「えっとね……今日のごはん……わたしたちの、分から……出すんだって……」

リュアン「そうなんだ。ずっと貰いっぱなしってわけにはいかないよね」

クロシュ「それで……ごはん、作るのも……わたし、やりたい……!」

リュアン「えっと……クロシュちゃん、料理できるの?」

クロシュ「わたし……味見、できる……!」

リュアン「あ、味見……」

聖女「それならリュアンさんもクロシュさんと一緒にお料理をしてみるのはどうでしょう?」ヒョコ

リュアン「聖女さん」

聖女「私も最低限の技術は身につけているので、必要に応じてお手伝いできます。どうです?」

リュアン「わ、わかりました……。私も、お料理はあんまりやったことないですけど、やってみます」

 *

―ダウンの家 台所

ダウン「ここにあるものは自由に使っていいわよぉ。食材も遠慮なく使ってね」

リュアン「あれ? えっと、今日は私たちの持ち物から出すんじゃ……?」

ダウン「一応そういう取り決めになってるけど、せっかくこの竜神村でお料理するんですもの。現地の特産品を使うのも楽しいと思うわぁ」

リュアン「……ありがとうございます。それじゃあ……考えさせていただきます」


フメイ「今日はクロシュとリュアンがごはん担当?」

セイン「そうみたいだ」

聖女「もしお二人が困っていたら、お手伝いしてあげてくださいね」

フメイ「ん。フメイ、丸焼きできる」

セイン「僕も……食材を切るくらいならできる。以前イリスに教えてもらった」

妖精「そういえばそんなこともあったねえ。私は人間用の料理じゃできることないし、大人しく見守ってようかな」

メアリー「……私も、今は手を縛られていて何もできないので……静かにしております……」


↓1コンマ リュアンの料理ポテンシャル
01-00 数値が大きいほどすごい

↓1〜3 食材を1〜2つ選択
肉類:トリ肉、ケモノ肉
魚介:ワカサギ、ユキタニシ、ザリガニ
野菜:野草、ヒエヒエキノコ、ゴボウの根っこ
穀物:ヤマイモ、パスタ、船旅ビスケット
果実:どんぐり、ユキイチゴ
卵乳:トリの卵、粉ミルク、カビチーズ
特殊:ゼラチン、岩塩、角砂糖、香辛料、星の粉
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/08(日) 17:18:13.74 ID:8XEmLXoZO
ケモノ肉ユキタニシ
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/08(日) 17:40:57.78 ID:wyaDLqQgo
ヤマイモ カビチーズ
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/08(日) 17:42:16.87 ID:G4ZKvVhZo
ワカサギ 星の粉
187 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/08(日) 20:34:21.96 ID:DPWmJtQ10
 ケモノ肉「」
 ユキタニシ「」
 ヤマイモ「」
 カビチーズ「」
 ワカサギ「」
 星の粉「」

リュアン「えっと……この食材なら……レシピの本に……」ブツブツ

クロシュ「?」

リュアン「よ、よし……! クロシュちゃん、お手伝いお願い……!」

クロシュ「ん!」

 *

 トントントントン グツグツグツ…

 雪山魚介グラタン「」ポン!

クロシュ「わあぁ……!」キラキラ

リュアン「ふう……な、なんとか形になりました……!」

聖女「グラタン……!! リュアンさん、本当に料理したことないのですか!?」

リュアン「す、少しはあります。でも、ほとんどは本で読んだ知識で……。実際の味がどうかは、まだ……」

フメイ「……いいにおい……!」

妖精「この見た目と香りで味だけが悪かったら逆にすごい」

 *

 モニョモニョ モグモグ

スライムクロシュ「〜〜♪」モグモグ
フメイ「〜〜♪」モグモグ
セイン「……♪」モグモグ
メアリー「……」モグモグ

聖女「やはり美味しいです……! ヤマイモとチーズが溶け込んだ風味豊かなとろみに、お肉とお魚と貝の力強い味わい……! そしてこのほのかな甘味は――」

リュアン「星の粉を少々……。どんなお料理にも合うとお聞きしていたので、少しだけ加えてみました」

妖精「本当に美味しい。これでほとんど未経験なら、料理人になれるんじゃない?」

リュアン「おだてないでください……。たまたま、今回の食材を上手に使えるレシピを知っていただけですし……」

ダウン「でも普通は初めてでここまでやれないわ」


リュアン「……」チラッ

 空席「」
 手つかずのグラタン「」ホカホカ

リュアン「……」

ダウン「レインちゃんならいつも一人で食べてるわぁ……。お姉ちゃんとも一緒に食べてくれないの……」

リュアン「……そうなんですか」

ダウン「……あの子の分は、クロシュちゃんたちに食べてもらえるかしら……? せっかく作ってくれたんだもの、温かいうちに食べなきゃもったいないわ……」

リュアン「……」

 手つかずのグラタン「」

リュアン「……いえ……それなら、冷めないうちに持っていってあげてください。クロシュちゃんたちのおかわりは、別に作ってありますから……」

ダウン「……いいの? それじゃあ……そうさせてもらうわね」

リュアン「いえ……」

ダウン「……ありがとう」

 *
188 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/08(日) 20:36:17.54 ID:DPWmJtQ10
―ダウンの家 レインの部屋

 コンコン

レイン「……」

ダウン「入るわね」ガチャッ スタスタ

レイン「勝手に入らないでくれる?」

ダウン「はいはい、すぐ出ていくわ……。これ……温かい内に食べてね」スッ

 雪山魚介グラタン「」ポン

レイン「……? 誰が作ったの? これ」

ダウン「あら、一目で私じゃないってわかったの? うふふ、いつもよく見てくれてるのね。嬉しいわぁ」

レイン「誰が作ったの?」ジロ

ダウン「はいはい……今お泊りしてるリュアンちゃんって子よ。あなたとは一言も話していないから覚えてないと思うけど」

レイン「……私を露骨に避けている銀髪の少女か」

ダウン「覚えてたの」

レイン「同じ家にいるのよ。当たり前でしょう」

ダウン「……ねえレイン……あなた、あの子に何をしたの?」

レイン「さあ。恨まれるようなことは数え切れないくらいやってるもの。いちいち覚えてられないわよ」

ダウン「……謝りましょう? お姉ちゃんも、一緒に頭を下げてあげるから……」

レイン「あの少女に何をしたのかもわからないのに、形だけ謝って何の意味がある」

ダウン「……」

レイン「そもそも私は、私自身の罪について誰かに赦しを乞う気など一切ないわ。これまでも、これからもね」

ダウン「レインちゃん……」

レイン「だからこのグラタンも受け取れない。作り手に返して来て」

ダウン「……でも……それでもあの子は、あなたに、グラタンを差し出したのよ。それが……どれほどの葛藤と勇気を要することだったか……」

レイン「……」

 雪山魚介グラタン「」

ダウン「……冷めてしまうわ」

レイン「……わかったわよ。食べてあげる……この厳寒下で食料を粗末にする趣味もないし」カチャ

 パクパク…モグモグ…

ダウン「……美味しいでしょう?」

レイン「………フン。姉さんより料理上手なんじゃない?」

 *

―ダウンの家 リビング

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ

フメイ「ふー……おいしかった」

セイン「ああ。おいしかった」

妖精「リュアンやるなあ。こんなに料理上手だったなんて」

聖女「ふふ……これからはリュアンさんにもお料理を手伝ってもらいましょうか」

リュアン「え、あ……ええ、と……。はい……」

 ☆おいしい料理を食べて元気になりました
  明日の終わりまで余剰満腹度+3、戦闘コンマ+5、星属性◯

 ☆レインとダウンからの評価が少し上がりました

 ☆リュアンの精神状態が少し上向きました

 ◇
189 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/08(日) 20:37:16.64 ID:DPWmJtQ10
―ダウンの家

 窓の外「」ビュオオオオオ――


妖精「相変わらず外は猛吹雪だ……。今日は一日中こんな感じかなあ」

聖女「ですね……。こんな時は……以前イリスさんに買っていただいた魔導書を更に読み深めましょう!」

 運命変転の魔導書「」ポン

妖精「実際どう? 上手く使えそう?」

聖女「……一応、全文を読んではみましたが……内容を理解できない箇所もけっこうありまして。もう一度最初から読み直してみようかと」

妖精「わあ……まあがんばって。運命に関する魔法なんて全然わからないから、私は応援しかできないけど……」

聖女「ふふ、ありがとうございます。がんばります!」



フメイ「……」

 炎スライムの秘伝書「」ポン

セイン「フメイ、その本は?」

フメイ「秘伝書。もう大体わかった」

セイン「そうなのか」

フメイ「んー……セイン、ちょっと付き合って」

セイン「?」

フメイ「この猛吹雪なら、火事を起こす心配もないでしょ」

セイン「戦闘訓練か。わかった」



リュアン「……」

 光属性の中級魔導書「」

クロシュ「……光の、本……?」

リュアン「うん。イリスさんに買ってもらった本。もう大体読み込んじゃった……」

 リュアンの指先に灯る光「」ポウ―

クロシュ「わあ……」

リュアン「けっこう、できるようになった気がする。だけど……いまいち、わからないこともあって……」

クロシュ「そうなの?」

リュアン「うん……。私、普通の光属性とはちょっと違うのかなあ……」

クロシュ「?」

リュアン「……もう一回読み直してみる。今は……外には出られないし」

クロシュ「うん!」


↓1コンマ
01-15 フメイ  特殊+1 [1/3]
16-30 リュアン 特殊+1 [1/3]
31-45 聖女   特殊+1 [1/3]
46-55 フメイ  特殊+2 [2/3]
56-65 リュアン 特殊+2 [2/3]
66-75 聖女   特殊+2 [2/3]
76-80 フメイ  特殊+3 [3/3]
81-85 リュアン 特殊+3 [3/3]
86-90 聖女   特殊+3 [3/3]
91-98 フメイ・リュアン・聖女 特殊+3 [3/3]
99-00 ???
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/08(日) 20:39:54.28 ID:+pWZXmyDO
191 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/08(日) 21:10:14.69 ID:DPWmJtQ10
 光属性の中級魔導書「」ペラッペラッ

リュアン「……」

リュアン(やっぱり……私の光属性、この本に書いてあるのとはちょっと違うような……)

リュアン(考えすぎかなあ……)

 ☆リュアンが自属性への理解を進めました[1/3]

 ◇

―ダウンの家 リビング

 窓の外「」ビュオオオオオオ――


妖精「リュアンと聖女は真面目に勉強中で、フメイとセインはこの猛吹雪の中戦闘訓練を始めちゃった……」

クロシュ「……」

妖精「私たちは……どうしよっか?」

クロシュ「……わたしたちも……本、読む……?」

妖精「今特別に読みたい本はないかなあ……」


ダウン「あら、本を読みたいの?」ヒョコ

妖精「ダウン。まあ、ちょっとやることがなくてね」

ダウン「猛吹雪だものねえ。よおし、それじゃあ蔵書室にご案内して差し上げましょう」

妖精「蔵書室! そんなのがあるの!」

ダウン「ええ。この村で一番たくさんの本を所蔵してる家というのが、何を隠そうここなの!」

クロシュ「わあ!」

ダウン「フフ、まあそもそも竜神村では本を読む習慣があんまりないから当然なんだけどね。回覧板はあるのにね」

妖精「なるほど……。じゃあダウンが趣味で集めた本ってこと?」

ダウン「概ねそうね。この村に時々来る行商人から買ったり、私自身が個人的に綴ってみたものだったり。私以外にはアインズちゃんくらいしか読む人もいないんだけどねえ」

クロシュ「アインズさん!」

ダウン「フフ、もう会ってるみたいね。あの子、竜なのに勉強熱心でかわいいのよ! ここに本を集めてるのも半分くらいはあの子の為みたいなとこがあるかもしれないわ」

妖精「へえ〜、竜なのに勉強熱心……」

ダウン「そして今日のダウン図書館はクロシュちゃんと妖精さんの為に開館しましょう。ささ、こちらです〜」スッ


 地下への階段「」ポン


↓1コンマ 調べた伝承
01-60 巨神と竜神の大決戦
61-90 古ドワーフ帝国の繁栄と衰退
91-00 福神と禍神
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/08(日) 21:11:48.26 ID:qaOgVwx/0
193 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/08(日) 22:02:31.38 ID:DPWmJtQ10
かつて世界には、大きな大きな体を持つ巨人の神と、大きな大きな体を持つ龍の神がいた。

巨人の神は、繁栄と存続、そして泰平を。龍の神は、破壊と再生、そして闘争を。それぞれ司っていた。

巨人の神と龍の神は、考え方の違いから大規模な衝突を引き起こした。その戦いの中で、山が生まれ、谷が生まれ、川が流れた。

やがて戦いは終わり、傷付いた神々は現世を去った。

地上には、祝福なき命だけが、遺された。



注釈1:竜神村で祀られている竜神とは、この龍の神である可能性が高い。竜神村の平穏を尊ぶ様子を見るに、龍神の遺志は民に受け継がれなかったのかもしれない。

注釈2:巨人の神についての神話・伝承は、古ドワーフの支配圏だった地域の遺跡から発見されることが多い。

注釈3:龍神を祀る竜神村と、巨神を祀る古ドワーフ帝国がかつて存在した大山脈は、この二つの神が同時に祀られている珍しい領域である。

注釈4:巨神と龍神が衝突して生まれた山、谷、川とは、大山脈のことではないかと考えられる。

 ◆

 本『巨神と龍神の大決戦』パタン

クロシュ「わあ〜……」

妖精「へえ〜……巨神と龍神の話は私も聞いたことがあったけれど、大山脈との関連は初めて聞いたな……」

ダウン「うふふ、神話とか伝承って調べてみると面白いのよ。もっと読んでかない?」

 時計「」カチ コチ

妖精「いや、今日はこれくらいにしておくよ。そろそろ夜になるし」

ダウン「あら本当! 夜ごはんの支度に取り掛からなきゃ! お昼は美味しいグラタンを食べさせてもらったから、私も負けてられないわぁ〜」


 ☆巨神と龍神の伝承について知りました

 ◆
194 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/08(日) 22:03:59.51 ID:DPWmJtQ10
―竜神村 滞在4日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:         盾:ラティアの大盾  飾:
武:         防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:         盾:         飾:
武:         防:火鼠の衣     飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:
武:         防:木綿のドレス   飾:

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:         飾:守りのペンダント
武:         防:旅人のドレス   飾:

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:         飾:
武:         防:ロイエの修道服  飾:

◇セイン  [勇者スライム]
武:魔銀の剣     盾:         飾:
武:         防:旅人の服     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*4    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*4       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 避難所のドアノブ
ヒヒイロカネ                  星の粉
光属性の中級魔導書               オリシン王家の栞
炎スライムの秘伝書
運命変転の魔導書
身代わりのお守り*1
星屑*2

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯個人目標
・世界樹の石炭 [2/4]
・武装製作経験 [3/6]
・属性への理解 [1/3](リュアン)
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[02/12] 魔法[01/12] 防御[01/09]
・フメイ  近接[01/06] 魔法[16/16] 防御[04/09]
・リュアン 近接[00/06] 魔法[04/09] 防御[00/06]
・聖女   近接[01/04] 魔法[04/09] 防御[00/06] ?[2/?]
……………………………………………………………………………………
□竜神村
村内:ダウンの家、広場、鍛冶屋、食堂、温泉、道場、祠、他
村外:樹霜の森、未探索
……………………………………………………………………………………
195 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/08(日) 22:04:28.59 ID:DPWmJtQ10
―朝
 ダウンの家 客室

 窓の外の吹雪「」ヒュオオオオオ――…


聖女「まだ吹雪いていますが……昨日に比べるとかなり治まりましたね」

妖精「そうだね。これなら家の外には出られそうだ」

フメイ「でも、村の外には出るなって。ダウンが」

セイン「ここは地形によって風と雪の影響を受けにくい。村の外はまだ猛吹雪なのかもしれない」

リュアン「……クロシュちゃん、村の外には出ちゃだめだよ?」

クロシュ「うん」


竜神村滞在4日目
↓1コンマ ランダムイベント
01-10 猛吹雪予報(明日猛吹雪)
11-35 吹雪の予報(吹雪続行)
36-65 行商人
66-90 坑道ガイド
91-00 招福

↓1〜3 自由安価 何をする?(吹雪により村外での行動不可)
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/08(日) 22:05:04.02 ID:glZjh5Nk0
村の住民にダークヒーローイリスの英雄譚を語る
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/08(日) 22:05:07.17 ID:G4ZKvVhZo
フェルメール著作を以てメアリーとクロシュヴィア談義で仲良くなろう
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/08(日) 22:06:38.71 ID:zla3+UF0O
ダウンフォールの目を開かせる
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/03/08(日) 22:11:49.22 ID:yu+nK3YSo
リアルな吹雪く天気だ……
200 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/08(日) 23:57:01.33 ID:DPWmJtQ10
―竜神村 広場

 吹雪「」ヒュオオオオ――

クロシュ「」キョロキョロ

妖精「まだ吹雪いてるし、外に出てる住民はほとんどいないね」


アッシュ「お前たちか! 昨日は大丈夫だったか?」ヌッ

クロシュ「アッシュさん!」

ヴィトナ「無事だったか」ヒョコ

妖精「ヴィトナ! あなたたちも大丈夫だった?」

アッシュ「おう!」

ヴィトナ「私たち、寒さに強い。心配無用」

 *

アッシュ「つーわけで今日も隊員の勧誘と情報収集をと思ってたんだが……この雪じゃ住民も外に出ねえよな」

ヴィトナ「?」

アッシュ「ヴィトナちゃんも、古ドワーフ坑道突貫部隊に入隊しないか?」

妖精「名称変わってない?」

アッシュ「気にするな! 報酬の肉は弾むぞ!」

ヴィトナ「む……。だが、坑道への深入り、ダメ。掟で決まってる」

アッシュ「マジか……ボレアスルクスの掟にも坑道には入るなって決まってるのかよ」

妖精「それだけ危ないってことなんだろうね」

アッシュ「よし……ますます燃えてきたぜ! 例え一人でも俺は行くぞ!」

妖精「まあ……無理はしないようにね」

 *

アッシュ「しかし今日は子供たちもいねえし、困ったな……。山外の英雄譚でも話してやろうと思ってたんだが」

妖精「山外の英雄譚?」

アッシュ「おう! お前たちは知ってるか? 世界を救った伝説のダークヒーローの物語を!」

クロシュ「わ……!」

妖精「あ、ああ……まあ、知っているというか……」

アッシュ「知ってるなら話が早ぇ! 俺は孤高の冒険者だが、ダークヒーローにもリスペクトを持っている!」

妖精「そうなんだ……」

アッシュ「せっかくだし今日話す予定だった英雄譚を聞いていけ! 相手がいなっきゃ話すもクソもねえからな!」

ヴィトナ「私は群れに戻る。皆、元気で」シュタッ

妖精「あ、ヴィトナ逃げた……」
201 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/03/08(日) 23:57:29.24 ID:DPWmJtQ10

アインズ「そこにいるのは……クロシュか。昨日は大丈夫だったか?」スタスタ

クロシュ「アインズさん! うん!」

妖精「あなたがアインズ?」

アインズ「そうだ」

アッシュ「お、アンタが噂の灼髪美人か! 丁度良い、ダークヒーローの英雄譚を聞いていけ!」

アインズ「ダークヒーロー……?」

 *

アッシュ「――そしてダークヒーローは、同胞たる人間を殺して、魔族国の自由と尊厳を取り戻したんだ……。誰にも見せられない哀しみの涙を、ぐっと呑み込んで……」

妖精「……」

クロシュ「……」

アインズ「そんなことが……」グッ

アッシュ「……というのが、ダークヒーローイリスが一番最初に登場したエピソードだ。魔族革命は現実に起きたことだし、イリスも実在の人物だって話だぜ」

アインズ「……ダークヒーローイリス、か」

アッシュ「今どこにいるかはわからないらしい。最後に世界を救った後は、故郷に帰って穏やかに暮らしているとも、愛と平和の為に再び戦火に身を投じたとも、人知れず世界を救う為に戦い続けているとも言われている」

アインズ「……会ってみたいな」

 ◇
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