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【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 III

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79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/18(土) 19:14:55.23 ID:kAOvfFJHo
あ
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/18(土) 19:23:47.45 ID:T4ckAjWIO
う
81 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/18(土) 23:34:27.43 ID:dc50eNgkO
◆代償の刃を使用しました【勝利?】

ガイ(!?なんだ、身体が、勝手に──)ガクン……

ビャクヤ「ふふっ……どうやら立つのもやっとのようですね。神器を持とうとも、使い手がその程度では何も変わらない」ビュンッ

刀を胸に突き刺されるガイ「」ザクッ……

イクセ「あっ……」

リュウトウ「ガイ殿!!!」

ビャクヤ「このまま虚属性の魔法で消し去ってあげますよ!」

刀を刃ごと掴むガイ「」ガシッ!
ビャクヤ「!?」

ガイ?『──やはり、"オレ"には何も救えない。だからせめて、これ以上壊れる前に……終わらせる』ニヤッ
代償の刃「」スラッ……

ビャクヤ「何を──」

イクセ「ガイさん……?」

ガイから漏れ出す黒い瘴気「」ズスズ……

リュウトウ「これは……尋常の気配ではないぞ……!」ゾクッ

イヨ「い、異質すぎる……!こんなの、見たこと──」

ガイ?『──代償の刃よ。我が欠片を喰らい、願いを叶えよ』
黒い瘴気「」ゴウッ!!!

代償の刃『よかろう。熱をいただくぞ──ただし、別の者からだがな』

ガイ?『構わない。持っていけ』

◇

静止する世界「」ピタッ……

ビャクヤ「世界が、止まっ──」

代償の刃から伸びる無数の手「」ズズズ……

ビャクヤ(う、動けない!?)
ビャクヤへ伸びる無数の手「」ズルル──

ガシッ!ガシガシガシッ!

ブチッ ブチブチブチィッ!!!

ビャクヤ「あっ、が……あああああああっ!!!」

◇

四肢が千切れたビャクヤ「ハァッ、ハァッ……こんな、筈では……」ビチャビチャ……

ビャクヤ「まだ朝廷は……将軍は、生き……て……」グッ……

ビャクヤ「こんな……終わりは、認め、ない……認め……ん……」ガクッ

イヨ「……」

リュウトウ「──っ!?ガイ殿、無事か!?」

所々燃えたガイ「」メラメラ……

ドサッ……

イクセ「な、なんで燃えて……?そ、それより早くなんとかしないと!──」

◆
82 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/18(土) 23:34:53.96 ID:dc50eNgkO
ーートウゲン城 城門

アインズ「!」ゾクッ……

アインズ「この感覚……また代償の刃を使ったな、ガイ……!」

◇

静止した世界「」ピタッ……

アインズ「これは──」

アインズの方へ近づく黒い人影「」ユラユラ……

アインズ「こっちへ来る……」グッ

アインズ「動けん……!」グググッ……

手を伸ばす黒い人影「」スッ

アインズ「やめろ!」

アインズの身体に入っていく黒い人影の腕「」ズブ……

アインズ「!!!」

黒い人影『──代償をいただく』ズブブ……
アインズ「っ……な、にを……?」

神々しい光「」パァァァ──

太陽のように輝いた女性?『……すべてを奪う必要はないでしょう。願いを叶えるに足る大半は、わたくしが与えます』スタッ

黒い人影『繧「繝槭ユ繝ゥ繧ケ……』

太陽のように輝いた女性?「竜の子よ。怯える必要はありません……本来これは、貴女が負うべき代償ではないのですから」

アインズ「これは……ガイが払うはずだった代償か……!?」

腕を引き抜く黒い人影「元が誰であれ、代償は代償。たしかに受け取った」ズルッ……

消えていく黒い人影「」スゥゥゥ──

アインズ「待て、お前たちは一体──」

太陽のように輝いた女性?「わたくしは繧「繝槭ユ繝ゥ繧ケ……この地を見守る神の1人──今回は様々な条件が重なったので、力添えをさせてもらいました。次はありません。この奇跡を当然と思わぬことです」

強まる神々しい光「」パァァァ──

アインズ「くっ!」

◆

⭐︎アインズが払う代償は肩代わりされました。
83 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 00:26:03.91 ID:5yTt7SodO
サーシャ(その後、ビャクヤの死亡を知った敵の勢力はすぐに全員が降伏、抵抗もせずに朝廷に投降した)

サーシャ(街の方でも何か引き起こそうとしてたみたいだけど、グレイグさん達がどうにかして止めてくれてたみたい。だから、被害は城の中だけで収まった……って言っていいのかな?)

サーシャ(それから、将軍様とイクセさんに、イヨさん達は無事だった。怪我はしてたけど、治療すれば治るようなもので良かった)

サーシャ(城でビャクヤの部下の兵士を止めてる最中に、一瞬変な感覚を感じたんだけど……アインズが言うにはおそらく、そのときにガイが代償の刃を使ったということ。何を捧げたか聞き出そうにもガイはここ数日、目を覚まさない)

サーシャ(……ひとまず、オノゴロでの戦いは終わった。けど、どうにもスッキリしないというか、後味がよくないような……)

ーートウゲン城 客間

眠ったままのガイ「」スゥ……

椅子に座るサーシャ「……」ギュッ

サーシャ(勝った、はずなんだよね)

サーシャ(キキョウさんの繰り返しは止まった。ビャクヤも、もういない。姫巫女様も将軍様も無事で……街も守れた)

サーシャ(それなのに、こうしてガイが起きないままだと……全部なかったことみたいに感じる)

アモ「サーシャちゃん、まだここにいたんだ」ガチャ……

サーシャ「……うん」

アモ「お茶、持ってきたよ。冷めちゃってるかもしれないけど……」コト

サーシャ「ありがとう」

アモ「ガイ、まだ起きない?」

サーシャ「全然。呼びかけても、揺らしても、ぜんぶ駄目」

俯くサーシャ「……また、こういうの嫌だな」

アモ「……」
84 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 00:26:35.65 ID:5yTt7SodO
サーシャ「ガイが無茶するのは今に始まったことじゃない。分かってたし、止めきれなかった私も悪い。でも、何を捧げたかも分からないまま寝てるのを見てると……」

サーシャ「すごく、やだ」

アモ「うん……私も」

シーン……

アモ「アインズさんは?」

サーシャ「城門の見回り。自分は平気だって言ってたけど、たぶん無理してる……イヨさん達も、今は後始末で動いてる」

アモ「そっか……」

眠るガイ「」スゥ……

ガイの顔を覗き込むサーシャ「……ねえ、ガイ。ガイが……起きてくれないと困るよ」

ガイの指「」ピク……

サーシャ「!」
アモ「えっ?」

サーシャ「今、動いた……!」

ガイ「……ぅ……」

サーシャ「ガイ!?」
アモ「ガイ!」

ガイ「……ここ、は……」

サーシャ「よかった……!」ガバッ

ギュッ……

サーシャ「ほんとに、よかった……!」

ガイ「っ……近い……」

ガイ「……ビャクヤは」

アモ「倒したよ、ガイが。キキョウさんの繰り返しも止まった。街も守れた」

ガイ「……そうか」

サーシャ「そうか、じゃないよ。何を捧げたの。代償の刃、使ったんでしょ?」ジッ

ガイ「……」

アモ「ガイ?」

ガイ「……わからない」

サーシャ「え?」

ガイ「何かを失った感覚を……感じられないんだ」

アモ「そんな……」

サーシャ「……じゃあ、確かめていこう」

ガイ「?」

サーシャ「一個ずつ。何が残ってて、何が無くなったのか……今度は、私達も一緒に見るから」

ガイ「……ああ」

アモ「うん。もう一人で抱え込ませないよ」

窓の外から差し込む朝の光「」キラキラ……

◆
85 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 00:27:01.42 ID:5yTt7SodO
キキョウ「……入っても、いい?」ヒョコッ

サーシャ「あ、キキョウさん」
アモ「どうぞ」

スタスタ……

キキョウ「……起きたんだ」

ガイ「ああ……今、さっきな」

キキョウ「……そっか」

サーシャ「キキョウさん?」

キキョウ「……ごめん。ちょっと、まだ実感がなくて」

ガイ「実感?」

キキョウ「うん。昨日の夜が終わって、朝が来て……昼が来て、夕方になって……また夜になっても、何も巻き戻らなかった」

キキョウ「怖くて、ほとんど眠れなかったよ。目を閉じて、次に開いたら……また最初からなんじゃないかって」

アモ「……」

キキョウ「でも、今日はちゃんと昨日の続きだった。ビャクヤは死んでいて、将軍様も姫巫女様も生きてて、城も残ってて……みんな、ちゃんと“明日”に進んでた」

小さく震えるキキョウの肩「」フル……

キキョウ「だから……たぶん、本当に終わったんだと思う……私の繰り返しは、ここで……」

口元を押さえるキキョウ「ようやく……終わったんだ……!」ポロポロ……

サーシャ「キキョウさん……」

キキョウ「ごめん、変だよね……止めたいってずっと願ってたのに、いざ終わったら、安心より先に“次もあるんじゃないか”って考えちゃって……」

ガイ「……無理もない。何度も同じ光景を見てきたんだ。すぐに信じ切れなくても、おかしくはない」

キキョウ「……そう、かな」

ガイ「ああ。少なくとも俺は、今ここにいる。お前もみんなも、無事だ。それだけでも、前とは違う」

キキョウ「……うん」

アモ「街の方も落ち着いてきてるよ。反朝廷勢力も、ビャクヤ兵も、ほとんどが投降したし」

サーシャ「グレイグさん達も無事みたい。まだ後始末は続いてるけど……最悪の形じゃなくて済んだ」

キキョウ「そっか……本当に、みんなが繋いでくれたんだね」

キキョウ(終わった……あの悪夢みたいな繰り返しは、たしかにここで終わった)

キキョウ(だから今度は、この続きの時間を生きていく)
86 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 00:27:34.92 ID:5yTt7SodO
ーーココロイシ道具店

メルル「あー、ガイ君だぁ!ようやく起きたんだねェ!」ピョンッ ガバッ

抱きつかれるガイ「うぐっ」ギュッ

サララ「お姉ちゃん!ガイさんは病み上がりなんだからいきなり飛びついちゃ駄目でしょ!」

メルル「えー、そんなことないよねェ?サーシャちゃんにリーゼちゃんに、アインズさんに、アモちゃん!それに、将軍や太政大臣まで見舞いに来るような中で元気じゃない訳が──」

リーゼリット「元気かどうかと、抱きついていいかどうかは別問題だと思うけど……」

アインズ「まったく……元気なら何をしてもいいわけではないだろう」

アモ「でも、メルルさんが嬉しかったのは本当だと思うよ?」

メルル「そうそう!お姉さんは素直なだけなの!」

ガイ「……それを言うなら、せめて離れてからにしてくれ」

メルル「あっ、はいはい」パッ

サララ「もう……すみません、ガイさん」

ガイ「いや、気にしていない」

リーゼリット「気にしてないっていうか、言う前に押し切られてただけじゃ……」

サーシャ「それは私も思った」

アモ「あはは……」

◇

メルル「それにしても、本当に大変だったよねェ。オノゴロの街まで巻き込んだ大騒ぎになるかと思ったけど、なんとか収まってくれてよかったよ」

サララ「うん……城の方も街の方も、少しずつ落ち着いてきてるし」

リーゼリット「被害がゼロって訳じゃないけどね……それでも、キキョウさんの話を聞いてた時に想像してた最悪よりは、ずっとマシだったと思う」

サーシャ「……うん」

ガイ「……」

アモ「でも、結局……ネオデロデロ教も、ビャクヤさんも……何がしたかったんだろうね」

腕を組むメルル「うーん……ビャクヤの方は、わりと分かりやすいんじゃない?朝廷への復讐と、この国の形をひっくり返すこと。あの人なりの“正しい国”ってやつを作りたかったんでしょ」

ガイ「……復讐か」

メルル「まあそうだろうねェ。朝廷に家族も何もかも奪われたって話だったし」
87 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 00:28:05.26 ID:5yTt7SodO
リーゼリット「でも、それだけじゃ説明がつかない気もするんだよね。復讐だけなら、将軍様か姫巫女様の首を取れた時点で満足してもおかしくないのに……」

アインズ「うむ。壊した先に、新しい秩序を立てる気でいたのだろう。少なくとも、本人はな」

サララ「新しい秩序……」

アモ「この国を、今の形じゃないものにしたかった……ってこと?」

アインズ「そうだ。もっとも、その“新しい形”とやらが、どれほど多くの屍の上に成り立つものだったかは別だがな」

サーシャ「……結局、自分が正しいって信じたまま進んじゃったんだね」

メルル「ネオデロデロ教の方も、似たようなものじゃない?みんな何かしら苦しくて、辛くて、今のままじゃ嫌で……そこに“全部ひっくり返せば救われるかも”って話が転がってきた」

リーゼリット「世界めくれを起こしてまで、ね……」

サララ「普通じゃ考えられないですよ……」

ガイ「普通じゃなくなった連中だったんだろう。同じ願いを見てたわけじゃない。勝手な執着を、同じ名前で束ねてただけだ。」

アインズ「そして、その名目が“救い”や“変革”であればあるほど、本人たちは自分を止められなくなる……厄介極まりないな」

メルル「わかるゥ。ただの悪党なら“こいつ悪い奴!”で殴れば済むけど、“自分は世界を正してる”って顔してる奴は止めにくいんだよねェ」

リーゼリット「しかも本人が本気でそう思ってると、尚更ね……」

サーシャ「……でも、だからって許せるわけじゃないよ。苦しかったとか、辛かったとか、そういう理由で誰かを巻き込んで壊していいわけじゃない。ビャクヤも、ネオデロデロ教も、止めなきゃいけなかった」

ガイ「……ああ」

アモ「何がしたかったのかは考えられる。でも、止めるべきだったってことは変わらないよね」

サララ「……それでも、少しだけ」

サララ「少しだけ、かわいそうだなって思っちゃいました。だって、ああなるまで誰も止められなかったってことでもあるから」

シーン……

メルル「サララちゃん、優しいねェ」

サララ「優しいっていうか……もし、誰か一人でも違う言葉をかけてたら、違う終わり方もあったのかなって思っただけ」

ガイ「……あったかもしれないし、無かったかもしれない。だが、少なくとも俺たちが出会った時には、もう止まれないところまで行っていた」

リーゼリット「……うん」

アインズ「生き残った者にしか、終わった後の理由は考えられん。なら考えろ。だが、止めるべきだった事実は消えない」

サーシャ「それでも、考えないよりはいい気がする。次に似たような人がいた時、少しでも早く止められるかもしれないから」

アモ「……そうだね」

メルル「ま、ひとまず今回は勝ったんだし!難しい話はその辺で切り上げて、もうちょっと平和な話しようよォ!たとえば、ガイ君が倒れてる間に誰が何回来たか、とか!」

ガイ「やめろ」

リーゼリット「あ、それ私ちょっと気になるかも」

サーシャ「ちょっとリーゼ!?」

◆
88 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 00:28:59.78 ID:5yTt7SodO
報告書の束「」パサッ……

ガイ(さて、これで報告書は書き終わりだな……次はニナの所へ行って飛空挺をどうするか話さなければ。このまま最後の光がある場所へ向かっても、ウォーターポートに一旦戻るのもアリだな……)

ガイ(それとも、もう少しこの国を見ていくべきか?なにかやり残したことは……あるのだろうか?)

◆安価下1
1ウォーターポートに帰ってから次の光の残滓の場所へ向かう
2このまま次の光の残滓の場所へ向かう

◆安価下2
1オノゴロをもう少し見て回る
2もう出発する

◆オノゴロに残る場合、安価下3-6
何をする?
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 00:39:08.52 ID:ndZFsTA+0
1
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 00:41:46.64 ID:TgFH/r31o
1 帰る前に挨拶ぐらいしてかないとね
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 00:43:47.37 ID:wKcYZMzG0
グレイグと話しをする(>>83の街で何かあったか等)
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 00:47:20.09 ID:ndZFsTA+0
フェルメール達の捜索
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 00:48:24.64 ID:W1iKn+ETO
街の市場に「ライトキングザイル」「ポイズンフォックスアウル」のレアなコマを見付ける。
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 00:49:41.22 ID:VyBhY+zhO
雪解けへお礼と挨拶をしにいく
95 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 16:30:31.08 ID:gSMwaB5VO
ーートウゲン国政区

グレイグ「ようやくお目覚めかい。心配したんだぜ?」

魔族の護衛「ホントホント。アタシら、街の後始末しながらずっと待ってたんだからね?」

ガイ「そうか……グレイグ、俺たちが城で戦ってた間、こっちで何をしていたか教えてくれないか?」

グレイグ「ん?ああ、別に大したこたぁしてねぇよ。リハンに頼まれて、街の連中が暴徒化しねぇよう抑えてただけだ」

ガイ「暴徒化?」

魔族の護衛「城で戦が始まっただろ?あれで街の空気も一気に荒れたんだよ……“朝廷はもう終わりだ”とか、“姫巫女が死んだ”とか、そんなデマを流して煽る連中があっちこっちに湧いてね」

グレイグ「しかも、ただ騒ぐだけならまだマシだ。店を壊して回ろうとする馬鹿、火をつけようとする馬鹿、どさくさに紛れて略奪しようとする馬鹿……まあ、出るわ出るわって感じだったな」

ガイ「ネオデロデロ教か、反朝廷勢力の残党か……」

グレイグ「どっちもだろうよ。中には便乗しただけのクズもいたかもしれねぇがな……ま、そんなのはどうでもいい。街が燃えりゃ、勝とうが負けようが全部終わりだ」

サーシャ「……それを、リハンさんが止めるよう頼んだんだ」

グレイグ「ああ……相変わらず偉そうでムカつく言い方だったが……間違っちゃいなかった」

魔族の護衛「最初は酒場の辺りからだったよね。火のついた瓶を投げ込もうとしてた連中を、お頭がまとめてぶっ飛ばして止めてさ!」

グレイグ「話を盛るんじゃねぇ」

魔族の護衛「でも五、六人は一気に転がしてたじゃん」

グレイグ「……細かい数は覚えてねぇよ」

リーゼリット「あはは……なんか目に浮かぶかも」

アモ「それで、市民の人たちは?」

魔族の護衛「怯えてるだけの人らは、なるべく固めて避難させたよ。店の戸を閉めさせたり、子どもを奥に入れさせたりね……リハンが屋根の上から見てて、必要なところに指示を飛ばしてくれたんだ」

サーシャ「……意外。リハンさんってもっと……こう、自分で全部ぶっ壊しに行く人かと思ってたし」

グレイグ「まあ、見た目はそんな感じだよな、アイツは……」

ガイ「他には?」

グレイグ「“朝廷の倉庫を開けろ”とか喚いて、市民を煽ってた連中がいてな。あのまま放ってりゃ、群衆同士で押し合いになって死人が出てた」

魔族の護衛「だからアタシらで前と後ろを挟んで、煽ってた奴らだけ引きずり出したの。そうしたら、残ってた人らは案外すぐ冷静になってくれたよ」

アモ「よかった……」

グレイグ「よかった、で済む話じゃねぇ。少しズレてりゃ城じゃなく街の方が地獄になってた」

ガイ「……助かった。お前たちが止めてくれなかったら、俺たちが城で勝っても意味が無かった」

グレイグ「へっ、礼を言われるためにやったわけじゃねぇよ。気にすんな」

魔族の護衛「あと、お頭なんだかんだ街の連中に甘いし?」

グレイグ「余計なこと言うんじゃねぇ」

リーゼリット「でも、すごいよ。ちゃんと守ってたんだね」

グレイグ「守るっつーか……燃やされたら寝覚めが悪いだけだ。それに、城の方でお前らが命張ってるって分かってんのに、こっちが何もしねぇってのは、俺は気持ち悪くてな」

グレイグ「……で?起きたばっかのお前は、これからどうする気だ。まさか、まだ寝床から出て早々に働くとか言わねぇだろうな?」

ガイ(正直、みんなに止められてなかったら直ぐに探索に向かおうと思っていたとは言えないな)メソラシ

サーシャ「言いそう……」

アモ「うん、すごく言いそう……」

ガイ「そのつもりだったが、少し考え直す」

グレイグ「お、そうか」

魔族の護衛「明日は槍でも降るんじゃないの?」

ガイ「茶化すな」

グレイグ「ハハッ!まあ、少しくらい休め。街はまだ埃っぽいが、今すぐひっくり返るほど脆くはねぇよ」

ガイ「……ああ」

⭐︎グレイグたちと話しました。
96 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 16:31:00.00 ID:gSMwaB5VO
ーーココロイシ道具店

スタスタ……

店の前で遊ぶ子どもたち「」ワイワイガヤガヤ

メルル「お、お帰りみんなー」ヒラヒラ

サーシャ「子どもたちには街の騒ぎなんて関係ないんだね。もうコマで遊んでる」

アモ「ふふっ……あれ?ねえ、アインズさんも混じってない?」

キィン!ボトッ……

アインズ「──ふふっ……今回も私の勝ちだな!さあ、次の相手は誰だ!?」
台の上で回るダークドラゴンセレスティア「」グルグル……

リーゼリット「お、大人気な……」

坊主頭の子ども「これで99連勝……誰も勝てねえのか……あの人に?」

ガイ「……アインズ、お前もすっかり馴染んでいるな」

鬼の子ども「あっ、ガイ兄ちゃん!」
アインズ「む、ガイか。お前も一戦やっていくか!?」キラキラ

ガイ「……病み上がりの人間に何をさせる気だ」

アインズ「安心しろ。ただの遊戯だ!」

坊主頭の子ども「ガイ兄ちゃん!やってくれよ!」
鬼の子ども「アインズ姉ちゃん、つよすぎんだよ!」
おかっぱ髪の幼女「勝ったら景品もらえるんだよ!」

ガイ「景品?」

サララ「勝ち抜いた数にあわせてコマをあげてるんです。アインズさんはずっと勝ってるから、もう選び放題なんですけど……」

アインズ「私は今ので十分だ」

ダークドラゴンセレスティアを見せるアインズ「それより、勝つか負けるかの方が大事だからな!」

メルル「完全に戦闘狂だァ……」

サーシャ「ちょっと違うけど、否定できない……」

ガイ「……ちなみに、アインズくらい連勝するとどんなコマが貰えるんだ?」

サララ「大人の人でもこれだけ連勝することなんてありませんから……インビジブルクロシュがあるならそれと交換できるくらいですよ。ウチで同じくらいの価値があるのは……こちらです!」スッ

ライトキングザイル「」
ポイズンフォックスアウル「」

坊主頭の子ども「デススターシリーズのライトキングザイルとポイズンフォックスアウルだ!」キラキラ

メルル「……なーんかフクザツな気分になる名前……」

二つのコマを見るガイ「」ジッ……

アインズ「どうした。気になるなら、勝って持っていけばいい……」

ダークドラゴンセレスティアを摘まむアインズ「」スッ

アインズ「──私を倒して、な」

坊主頭の子ども「おおーっ!」
鬼の子ども「やれやれー!」
おかっぱ髪の幼女「ガイ兄ちゃんがんばれー!」

子どもたち「」ワイワイガヤガヤ

メルル「うわァ、完全に流れ作られてる」

アモ「でも、ちょっと見たいかも……」

サーシャ「……うん、私も」

ガイ「お前たちまで何を言ってるんだ」

アインズ「まさか、怖じ気づいたわけではあるまい?」ニヤリ

ガイ「……わかった。少しだけだ。その代わり、勝ったらその二つを貰う」

アインズ「フッ……そう来なければな。行くぞ、ガイ!」

⭐︎ポイズンフォックスアウルとライトキングザイルを入手しました。
97 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 16:31:28.24 ID:gSMwaB5VO
ーー旅館 雪解け

箒で庭を掃くトキワ「〜♪」ザッザッ

ガイ「……トキワ、元気そうで何よりだ」スタスタ

トキワ「──ガイさん!お目覚めになられたんたですね!それに、みなさん……今日はどうされたんですか?」

ガイ「すたれ村に行くついでに、礼を言いに来たんだ。あのとき、俺たちを助けてくれてありがとう」ペコリ

トキワ「うぇぇっ!?そんな、当たり前のことをしたまでです!頭を上げてください!」

サーシャ「いえ……でも、本当に助かりました。ちゃんとお礼を言いたかったんです」

アモ「はい。あの時、協力していただけて本当によかったです」

リーゼリット「私も!あの時は全然余裕なくて、ちゃんと挨拶できなかったから……」

アインズ「私からも礼を言おう。あの場でお前たちが引き受けてくれた役目は大きかった」

メルル「うんうん。雪解けの人たちは頼もしかったよねェ」

トキワ「み、みなさん揃ってそんな……!でも……そう言っていただけるのは、すごく嬉しいです」

ガラッ……

シズク「トキワさーん、表の片付け終わりまし……あっ!ガイさん!?みなさんも!?」

ガイ「ああ。少し顔を出しておこうと思ってな」

シズク「よかった……!お加減、大丈夫なんですか?」

ガイ「まだ本調子ではないが、動けないほどじゃない」

サーシャ「本当はもう少し休んでいてほしいんですけどね」

トキワ「ふふっ……なんだか安心しました。こうして皆さん揃ってお顔を見せてくださると、やっと落ち着いたんだなって思えます」

アモ「まだ後始末は残ってますけど……前みたいな張りつめ方はなくなりました」

トキワ「……本当に、お疲れさまでした」

シズク「……あ、そうだ!今日は常連の人からお菓子を沢山いただいたんですよ!よければ、お裾分けしてあげます!」

トキワ「あ、そうだね。これからすたれ村へ向かうんですよね?ここで食べていくならお茶を淹れますよ」

アモ「わ、いいんですか?」

サーシャ「ありがとうございます」

リーゼリット「うん……ちょっと休憩してから行こ?」

アインズ「うむ。すたれ村へ向かう前に、少し落ち着いていくのも悪くない」

メルル「どうする、ガイ君?」

ガイ「……全員そのつもりなら、そうするか」

シズク「それじゃあ、すぐ準備しますね!」

旅館の中へ駆けていくトキワとシズク「」タタタッ

メルル「いやぁ、平和っていいねェ」

ガイ「……ああ。そうだな」

⭐︎『雪解け』で休憩しました。
98 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 16:32:39.06 ID:gSMwaB5VO
ーーすたれ村

トモスケ「えいっ!そりゃっ!」バッ
薙刀「」ザンッ!

イクセ「トモスケさん、また上達したんじゃないですか?」

岩の上に座るアウル「大分形になってきたが……まだまだ無駄な力みが多いね。実戦じゃすぐ息が上がる」

トモスケ「うぐっ……そこをなんとかするために振ってるんじゃないっスかぁ!」ブォンッ!
薙刀「」ブンッ!

ザッ……ザッ……

アウル「……なんだ、まだこの国にいたのかい?」チラ

イクセ「え?」クルッ

サーシャ「イクセさん、アウルさん!トモスケくん!」フリフリ

イクセ「──みなさん!ちょうどよかったです。今、トモスケさんの稽古を見ていたところだったんですよ。どうしてこちらに?」

ガイ「フェルメールとリュアンに声をかけてから出ようと思ってな」

トモスケ「おおっ、みなさん勢揃いっスね!ってことは、もう出発するんですか?」

ガイ「ああ。長居する理由もないからな」

イクセ「……そうですか。なんだか、みなさんが来てくれてからあっという間でした」

アモ「私もそんな感じするなぁ……でも、また会えますよね?」

アウル「会いたきゃ会えるだろうさ。この世界、広いようで案外狭いしね……とくに面倒事を抱えた連中同士は、妙によく再会する」

メルル「それは経験談?」

アウル「……さあね」

サーシャ「それで、フェルメールさんとリュアンさんは?」
 
トモスケ「あ、今は村の奥っス!さっきまでフェルメールさんが“こんな田舎に長居したら美が損なわれますわ!”とか言ってたんですけど、リュアンさんが“その割には朝から団子三本食べてたじゃないですか”って返してて……」

リーゼリット「あははっ……なんか想像つく……」

アウル「で?礼を言って、それで終わりかい」

ガイ「……何が言いたい」

アウル「別に」

アウル「ただ、お前らが出て行った後、この国が急に綺麗さっぱり片付くわけじゃない。ビャクヤが死んでも、残ったものは残る。泣く奴も、怒る奴も、行き場をなくす奴もね」

イクセ「……はい。残ったものがあるなら、今度は私たちが向き合っていかないといけませんから」

トモスケ「オレもっス!まだ弱いけど……いつか胸張って、“ここは任せてください”って言えるくらいにはなるっス!」

アウル「言うだけならタダだね」

トモスケ「むぅ……」

ガイ「……なら、その時まで生きてろ。死んだら、強くなるも何もない」

トモスケ「っス!ちゃんと生き残って、次に会った時にはガイさん驚かせるくらい強くなってみせるっス!」

メルル「おー、言うねェ」

サーシャ「負けてられないかも」

アモ「ふふっ……」

イクセ「……みなさん。本当に、ありがとうございました。みなさんがいなかったら、きっと私は今ここに立てていません」

リーゼリット「そんなの、お互いさまだよ」

アインズ「うむ。礼を言うのはまだ早い。お前たちはこれから先を生きねばならんのだからな」

アウル「ま、そういうこと。別れってのは長引くほど面倒になる。トモスケ、2人を連れてきてくれ」

トモスケ「はい!」タタッ

◆
99 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 16:33:59.54 ID:gSMwaB5VO
フェルメール「みなさま、ご無事でしたか!」

リュアン「話はアウルさん伝で聞きました。」

ガイ「ああ。2人も無事だったか……」

フェルメール「いいえ……あなた方とも一緒じゃない、ということは……ラルフは……」

ガイ「……すまない」

リュアン「……やはり、そうでしたか」

フェルメール「……」

ガイ「……手紙には、お前たちを助けてやってくれと書いてあった。自分のことは一言も書かずにな」

フェルメール「……あの男らしいですわね。自分のこととなると、急に雑になるのですから」

リュアン「ええ……私たちを逃がすために、最後まで時間を稼ごうとしたのでしょう」

フェルメール「ガイ、あなたが謝ることではありませんわ。ラルフは、自分でそうすると決めたのでしょう?なら、それはあの男の選んだ結末ですわ……」

サーシャ「……」

フェルメール「……本当に、間の悪い男ですこと」

リュアン「……それでも、最後まで私たちを生かす方を選んでくれた。それだけは……誇っていいと思っています」

リーゼリット「うん……」

ガイ「……ああ」

周りを見るフェルメール「ですから……」

フェルメール「みなさまがこうして生きて、ここまで来てくださったことには感謝しますわ。手紙を無視してもよかったはずなのに、来てくださったのでしょう?」

ガイ「……放ってはおけなかっただけだ」

フェルメール「ふふっ……ラルフがあなたを信頼していた理由、少しだけわかる気がしますわ」

アインズ「……ネオデロデロ教の骨幹は壊滅した。街には戻らないのか?」

フェルメール「まだ顔も割れておりますし、もう少しほとぼりが冷めるまでは此方でお世話になりますわ。記憶操作をすれば元に戻るのは造作もないんですが……この魔法、あまり使いたくないんですの」

リュアン「私も……もう、元のデロデロ教が残っているかはわかりませんが、ミュージアに戻るのはもう少し経ってからにします」

フェルメール「ええっ!ずっと一緒に居てくれないのですか!?」

リュアン「……お気持ちは嬉しいです。でも、いつかは自分の足で戻って、残った人たちと向き合わないといけませんから」

リーゼリット「……もし、2人がよければなんですけど……暗黒館の方で保護してもらう、っていうのはどうですか?」

リュアン「暗黒館の下で……?」

アモ「2人とも、ネオデロデロ教じゃなくて普通のデロデロ教の人だから、事情を話せばきっと受け入れてもらえると思います」

フェルメール「まあ!それは魅力的なお話ですわね。わたくしほど有能で可憐な導師を保護できる機会など、そうそうありませんもの!」

リュアン「そこはともかくとして……身を寄せる先があるのは、正直ありがたいです」

アインズ「少なくとも、このまま曖昧な隠れ家暮らしを続けるよりはいいだろう」

リーゼリット「うん。フェルメールさんの魔法も、リュアンさんの知識も、きっと無駄にならないと思うし」

ガイ「……決めるのはお前たちだ。無理にとは言わない」

フェルメール「ふふっ……では、前向きに検討させていただきますわ」

リュアン「はい。もう少し落ち着いたら、その話も真剣に考えさせてください」

リーゼリット「それなら話しておくので、もし気持ちの整理がついて、オノゴロを出ることに決めたら、街にいるグレイグさんに声をかけてください」

リュアン「ありがとうございます」ペコリ
100 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 16:34:28.61 ID:gSMwaB5VO
リュアン「そうだ、フェルメールさん!お願いがあるんですけど……以前、ガイの記憶を取り戻すのは難しいと話していましたけど、今ならできたりしませんか?」

フェルメール「ああ、そうでしたそうでした!さあ、ガイさん、こちらへ来てください!」

ガイ「……今ならできるのか?」

フェルメール「“完全に元通り”とまでは保証できませんわ。ですが、以前のように私の魔法が他の大勢の記憶に連なっている状況ではありませんもの。浅いところをなぞる程度なら、試す価値はありますわ」

アインズ「……大丈夫か、ガイ」

サーシャ「嫌ならやめてもいいんだよ」

アモ「うん。思い出すことだけが正解ってわけでもないし……」

ガイ「……やってく──」

ドクン……

◆警告

『代償で失ったものを再び得るのであれば、その穴を埋めるために別の何かを失うことになる』

『その覚悟はあるか?』

◆先取3票
1ある
2ない
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 16:35:46.88 ID:kQqFbzrkO
1
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 16:45:49.14 ID:qBuwAjXm0
2
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 17:35:03.46 ID:HBES9Usuo
1
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 20:01:50.52 ID:KlySWWlkO
3票か
1
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 20:26:41.59 ID:wmJrHO51O
記憶の代わりに感覚か体の一部どちらかが失う事になるのか
106 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 22:57:23.57 ID:EahyrVyGO
ガイ(……ある)

ドクン……

ガイ(失ったものを、失ったままにして進むのはもう限界だ。一つでも取り戻せるのなら……取り戻したい。何を喰われるにせよ……今の俺は、知らないまま進みたくない)

ドクン……

ガイ(来い。代償でもなんでも、受けて立つ)

ガイ「……頼む。やってくれ」

サーシャ「ガイ……」

アモ「……うん」

ガイの額に触れるフェルメール「承知しましたわ……では、目を閉じて。抵抗しないこと」ピトッ

目を閉じるガイ「……ああ」

◇

ラルフ『ははは!こりゃまたこっぴどい罠にやられたもんだな!死ぬようなモンじゃなくてラッキーだったな!』

ゴミだらけのガイ『……笑ってないで助けてくれよ、ラルフさん』

◇

ロヴィア『……ねぇ、ガイ。私たち、また会えるよね?』

ガイ『ああ。死ななければ、な』

ロヴィア『ふふっ……縁起でもないね。でも、ガイは何があってもしぶとく生き残りそうな気がするよ』

ガイ『なんだそれは……まあ、よほどのことが無ければまた会える。この国にはいるんだろう?なら、会う機会はいくらでもある』

ロヴィア『そっか……じゃあ、また会おうね!約束だよ!』

ガイ『ああ……約束だ』

◇

アモ『うん、だからちょっと興味わいちゃった。ねぇ、名前は?』

サーシャ『あ、私はサーシャ!よろしくね、新顔さん』

リーゼリット『……はじめまして、ガイさん?でいいんだよね?』

◇
107 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 22:58:56.20 ID:EahyrVyGO
膝から崩れ落ちるガイ「思い……出した……」ガクッ

メルル「わっ……ガイ君、大丈夫!?」

サーシャ「ガイ……思い出せたの!?」

ガイ「俺は……俺は、なんてことを………っ!」グッ

リュアン「……ガイさん。何が見えたんですか?」

頭を押さえるガイ「俺は……ロヴィアを……あんなにも簡単に、殺してしまった……!」

ガイ「うっ……ぐっ……そんな……」ポロポロ……

アモ「ガイ……」

ガイ「ラルフといた時間も、ロヴィアと交わした約束も……忘れていいものじゃなかった……なのに、俺は……俺は……っ!!!」ポロポロ

アインズ「落ち着け……今は息を整えろ。思い出したばかりの記憶に呑まれるな」スッ

ガイ「だが……っ!俺は、あいつにまた会うと約束して……それでも……!」ポロポロ

地面を叩くガイ「ロヴィアだけじゃない……!リーナも、ホロウも……テルグレースだって!記憶を失っていたときの俺は!殺すことに躊躇がなかった!!!」ガンッ

リーゼリット「ガイ……」

ガイ「思い出したら、全部繋がった……!俺は何も知らなかったんじゃない……知らないまま、何人も殺してて、それを仕方なかったで済ませてたんだ……!」

アモ「それは違うよ!」

ガイ「違わない!」

ガイ「知らなかったからって、やったことが消えるわけじゃない!ロヴィアは……俺にとって、もっと特別な相手だった……それを思い出した今なら、なおさら……!」

静かに目を伏せるリュアン「……」スッ


ガイ「だが、俺は……!」

アインズ「“だが”ではない」

アインズ「記憶を失っていた最近のお前が、躊躇なく斬ったというのなら……それは、その時のお前がそうするしかない場所に立っていたということでもある」

ガイ「……っ」

サーシャ「うん……私、全部は知らない。でも……少なくとも今のガイは、“殺したこと”を軽く見てるわけじゃない。思い出したから苦しいんでしょ?だったら、ちゃんと人として苦しめてるってことだよ」

ガイ「そんな慰めで……」

サーシャ「慰めじゃないよ」

サーシャ「何も感じないまま開き直ってるなら、私だってこんなこと言わない。でも、今のガイは違う」

アモ「……うん。思い出したからこそ、見えたものがあるんだよね?それが苦しいなら……今度は、その苦しさごと私たちに見せてよ。一人で抱え込んで、自分だけで決めないで」

リーゼリット「そうだよ……殺した人たちのこと……今ここで全部に答えを出せるわけじゃないでしょ。だったらせめて、“自分は最悪だ”って結論だけ先に出すのはやめようよ」

リュアン「……ガイさん。思い出した記憶が本物であっても、その時の事情まで今ここで断じるのは危険です。記憶は戻っても、理解は一度に追いつきませんから」

フェルメール「ええ、その通りですわ。今のあなた、断片と感情が一気に繋がっているだけで、整理までは済んでいませんの。“思い出した”ことと、“受け止めきれる”ことは別ですわよ」

力なく項垂れるガイ「……受け止めきれる、わけがない」

ガイの手に触れるサーシャ「……それでも」スッ

サーシャ「それでも、今ここで一人で壊れられる方が困るよ。ガイが背負うものを軽くするなんて言えない。けど……背負い方くらいは、一緒に考えさせて」

アモ「私も」

リーゼリット「私も」

アインズ「私もだ。お前が思い出したものの重さは消えん。だが、それを抱えて立つための手足になることくらいはできる」

ガイ「……卑怯だな。そんなふうに言われたら……一人で勝手に沈むことすらできないじゃないか……」

ガイ「……ああ……少し、時間をくれ。思い出したものを……今の俺の中で、ちゃんと繋げ直したい」

フェルメール「好きになさいな。ただし、壊れるところまでは許しませんわよ。せっかく戻したのですから」

メルル「……今のはいいこと言ってる風だけど、結構雑だねェ」

フェルメール「雑ではありませんわ。導師としての気遣いですの」

サーシャ「ふふっ……」
108 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 22:59:22.23 ID:EahyrVyGO
ドクン……

ガイ「……!」

アインズ「この感覚は……!?」ゾクッ

ガイ「一体、何が──」

◇

静止する世界「」ピタッ……

サーシャ「」
アモ「」
リーゼリット「」
アインズ「」
メルル「」
フェルメール「」
リュアン「」

ガイ「っ……!」

代償の刃から現れる黒い人影「」ズル……

ガイ「やめろ……!」

黒い人影「」ユラ……
黒い人影『──埋まったな』

ガイ「……っ」

黒い人影『失ったものを取り戻した。空いた穴は別のもので埋め合わされる』

ガイ「別のものだと!?……待て!俺から取れ!記憶でも寿命でも何でもいい!そいつらには触るな!」

黒い人影『決めるのは主人ではない』スッ

ガイ「やめろおおおっ!!!」

黒い人影から伸びる無数の手「」ズズズ……

サーシャを貫く黒い腕「」ピタッ
リーゼリットを貫く黒い腕「」ピタッ
アインズを貫く黒い腕「」ピタッ
アモを貫く黒い腕「」ピタッ

ガイ「ダメだ……よせ!やめろ、やめてくれ!」

メルルに触れる黒い腕「」ソッ
フェルメールに触れる黒い腕「」ソッ
リュアンに触れる黒い腕「」ソッ

ガイ「やめろ……そいつらは関係ないだろうが!!!」

黒い人影『関係はある。主人が今ここに在ることを、知っている者たちだ』

ガイ「……っ!」

黒い人影『代償は──主人に関する記憶だ』クイッ

引き抜かれるそれぞれの黒い腕「」ズルッ!!!

ズルッ…… ズルルル……

ガイ「サーシャ!アモ!リーゼ!アインズ!」

黒い人影「──たしかに、いただいたぞ」スゥゥゥ──

ガイ「そんな……」

動き出す世界「」グググッ……
ゴオオオオオオ──

◇
109 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 23:18:18.68 ID:TQc/BAWnO
サーシャ「っ……!?」ヨロッ

アモ「え……?」クラッ

リーゼリット「な、に……今の……」フラッ

アインズ「……!」バッ

メルル「うわっ!?い、今なんか変なの見えなかった!?」ビクッ

額を抑えるフェルメール「頭が……」

リュアン「……っ、これは……?」

ガイ「みんな……なんとも、ないのか?」

サーシャ「はい……ちょっと変な感じはしますけど。それと……申し訳ないんですけど……」



サーシャ「あなたは、誰ですか?」



手で顔を覆うガイ「……はっ、ははっ……」



ガイ「ははははははははっ!!!」




リーゼリット「うわっ……急に笑い出して、大丈夫なの、この人……?」

メルル「いや大丈夫じゃないでしょォ!?なんか完全に壊れかけてるんだけど!?」

アインズ「……おい。何者だ、貴様」

ガイ「ははっ……何者、か……逆に教えてくれ。誰にも覚えられていない俺は一体、何者なんだ?」

サーシャ「……?」

ガイ「もう、いい……いいんだ……俺のことは……放っておいてくれ」

アモ「それは……なんだか、余計に放っておけない言い方なんだけど……」

リーゼリット「う、うん……知らない人のはずなのに、今の聞いたらすごく後味悪いっていうか……」

メルル「っていうか、壊れかけの人が“放っておいて”って言う時ほど信用しちゃ駄目なやつでしょォ」

アインズ「同感だ。貴様、自分で歩ける状態か?」

ガイ「話して……どうなる。聞いたって、お前たちは……何も思い出せない……」

メルル「今ここで困ってる人がいるってだけで、助ける理由としては十分でしょォ」

フェルメール「ええ。事情はさっぱりですが、少なくとも異常が起きているのは確かですわ。そんな人を放っておいたら、後で寝覚めが悪すぎますもの」

リュアン「まずは落ち着ける場所へ移した方がいいですね。ここで立ち話を続ける状況ではありません」

アインズ「なら決まりだ。ひとまず連れて帰る。貴様に拒否権はない」

ガイ「……勝手だな」

アインズ「知らん。今の貴様を一人で歩かせる方がよほど面倒だ」

サーシャ「ひとまず暗黒館まで連れて帰ろうか。あそこなら落ち着けるし……」

アモ「うん。部屋もあるから、落ち着いて話も聞けると思うよ」

リーゼリット「賛成……この人、今にもどこか行っちゃいそうだし……」

メルル「じゃ、決まりだねェ。私も付いてくよ!」

ガイ「……」クラッ

ドサッ……

◆
110 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 23:50:38.81 ID:TQc/BAWnO
ーー暗黒館2F 幹部宿泊部屋

ガイ「……」パチッ

机に突っ伏したテル「ぐおー……すぴー……」zzz

ガイ「…….戻ってきたのか」モソッ

テル「んぅ……?」パチッ

ガイ「……テル」

テル「っ……!?が、ガイ君!大丈夫!?」ガバッ

ガイ「ああ……身体の面は問題ない──待て、テル。俺のことがわかるのか!?」

テル「当たり前でしょ!?オノゴロから帰ってきたっていうから、会いにきてみれば、なんかみんなの様子が変だったし……私までおかしくなったのかと思ったんだから!」

ガイ「テル……!」ギュッ

テル「わぁ!?///ちょ、ちょっとガイ君!?」

ガイ「……よかった……本当に、よかった……」

テル「……何があったの?」

ガイ「……ああ、すまない。俺が記憶を取り戻した代わりに、その場にいた全員が……俺に関する記憶を失った」

テル「……は?」

ガイ「サーシャも、アモも、リーゼも、アインズも……フェルメールとリュアンという奴もだ。俺を見ても、誰だか分からなかった」

テル「な、なにそれ……」

ガイ「代償の刃だ。今さら反則も何もない…….記憶を取り戻した瞬間に、今を全部持っていかれた」

テル「じゃあ、みんな変だったのって……」

ガイ「ああ。俺のことを完全に忘れてしまっている」

テル「でも……私は覚えてるよ。ガイ君はガイ君。無茶して、変なところで優しくて、黙って一人で抱え込む、あのガイ君」

ガイ「……最後の方は余計だな」

テル「余計じゃないですー。というか、それ大事だから。今もそうやって一人で全部飲み込もうとしてるでしょ?」

視線を逸らすガイ「……」スッ……

テル「はい、こっち向く」

両手でガイの頬を挟むテル「」ムニッ

ガイ「むぐ……」

テル「よし!今この瞬間、ガイ君のことをちゃんと覚えてる人が一人いる。だから、もう“終わりだ”みたいな顔しないで」

ガイ「……簡単に言ってくれる。ちなみに、俺たちが帰って来てから何日経った?」

テル「ガイ君達が帰ってきたのは昨日だよ。帰ってきた時点で、みんなもう変だった」

ガイ「……そうか」

テル「最初は、オノゴロで何かあってみんな疲れてるだけかと思ったんだけどね。でも、ガイ君の部屋に来たら誰も“ガイ君の部屋”って認識してなくてさ。そこで、さすがにおかしいってなった」

ガイ「……」

テル「で、あたしが話を聞いて、ひとまずここで寝かせたの。サーシャちゃん達も、混乱してたよ。知らないはずなのに放っておけないって顔してた」

ガイ「……ああ。覚えていないのに、あいつらは俺を連れて帰った」

テル「それが答えじゃない?記憶は消えても、積み上げたものまで全部は消えてないってこと」

ガイ「……都合のいい解釈だな」

テル「都合がいいなら、なおさら採用しときなよ。少なくとも全部終わったって決めつけるよりはマシでしょ。さ、まだ夜だし寝直しなよ。沢山寝ていたとはいえ──」

ガイ「……テル」

テル「ん?」

ガイ「覚えていてくれて、ありがとう」

テル「……ふふん。どういたしまして」

◆
111 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/19(日) 23:52:19.15 ID:TQc/BAWnO
本日はここまでです。

ガイは無事に記憶を取り戻せたようです。よかったですね。

それでは、また。
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/19(日) 23:54:25.81 ID:HBES9Usuo
乙
思い出はまた作ればいい
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/20(月) 01:53:46.72 ID:ur1mSB2zo
おつ
その場に居た者だけで済んだか…
さて色んな意味で長かったオノゴロも終わって残るは浮翌遊島
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/20(月) 09:15:35.51 ID:eRteqIWBO
相対的に記憶保持者のヒロイン度が増す
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/25(土) 07:15:15.15 ID:8dK581pNO
乙
メルルはもう旅立ったかな
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/25(土) 13:03:50.08 ID:KSrKEGHd0
乙
これもし記憶じゃなくて味覚や痛覚などの感覚系が戻った場合ガイが関わった人物全員の味覚や痛覚が失う事になっていたのかな?
117 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/25(土) 20:31:16.36 ID:cf4QBOwbO
>>112
たしかに、その通りかもしれません。新たな思い出を作れるように関われるといいですね。

>>113
今はそれだけで済んでいますが、場合によっては増える可能性もあります。残る光は例の浮遊島にありますので準備ができ次第向かうのがいいかもしれません。

>>114
記憶があってもなくても、みんなヒロインのままです。たぶん。

>>115
まだいるかどうかはこのあとのコンマ次第です。メルルさんは旅が好きなのでもしかしたら既に出発している可能性は大いにあります。

>>116
仮に味覚や痛覚のどちらかをフェルメールの魔法のような取り戻す方法があって、その方法が行われた場合は、それらを周囲から奪っていた可能性が高かったと思われます。
118 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/25(土) 20:34:18.06 ID:cf4QBOwbO
ーー???

足元に広がる血溜まり「」ピチャ……

ガイ「……血?」

カツン……

赤ドレスの金髪美人「あら……まだ生きていらして?」

ガイ「お前は……」

赤ドレスの金髪美人「ふふ。随分としぶといのですね。私も、あの子も、あの女も、あの幼子も……みぃんな倒れていったというのに」

赤ドレスの金髪美人「それとも、倒れることすら許されないのかしら?世界を救う英雄様は」

ガイ「俺は……英雄なんかじゃない」

赤ドレスの金髪美人「そう言えば逃げられると思っているところが、実に傲慢ですわ」

ガイ「……」

赤ドレスの金髪美人「肩書きなど関係ありません。あなたは選んだ。進むために、私たちを置いていくことを」

乾いていく血溜まり「」カラッ……
ひび割れていく地面「」パキ……パキ……

ローツインテールの小柄な少女「……まだ、歩くの?ガイは、止まらないんだね」

ガイ「……違う」

ローツインテールの小柄な少女「わたしの時も、そうだった」

首元に滲む血「」ツゥ……

ローツインテールの小柄な少女「私を殺しても……ガイは、次を見てた」

ガイ「違う……俺は……」

ローツインテールの小柄な少女「ううん。いいよ。必要なことだったんでしょ?」

ガイ「……やめろ」

ローツインテールの小柄な少女「ガイが言ったんだよ」

頭を抱えるガイ「やめてくれ……!」

ローツインテールの小柄な少女「障害は、排除するって」
119 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/25(土) 20:35:18.45 ID:cf4QBOwbO
長身金髪の女性「ならば、何故目を逸らす。貴様は私を退け、あの子を斬り、あの女を止め、あの幼子を砕いた」

長身金髪の女性「それでもなお、前へ進むのだろう?」

長身金髪の女性「ならば、それを正義と呼ばずして何と呼ぶ」

ガイ「正義なんかじゃない」

長身金髪の女性「ならば何だ。都合のいい殺しだけを、必要だったと呼ぶつもりか?」

ガイ「俺は、守るために──」

長身金髪の女性「私もそうだった」

ガイ「!」

長身金髪の女性「世界を救うためだった。生まれてきた意味を証明するためだった。この血が、ただ醜いだけではなかったと……そう示したかった」

長身金髪の女性「だが、貴様は私を否定した」

ガイ「お前は、俺たちを殺そうとした」

長身金髪の女性「だから殺した。実に分かりやすいな……ならば何故、そんな顔をしている?」

ガイ「……っ」

薄灰髪の幼女「……おにーさん、また迷子?」

ガイ「……ホロウ……」

薄灰髪の幼女「うん。覚えてたんだ」

ガイ「……忘れるわけがない」

薄灰髪の幼女「そっか。じゃあ、私を砕いた時も……ちゃんと覚えてた?」

ガイ「……」

薄灰髪の幼女「私、言えなかったんだよ」

ガイ「……何を」

薄灰髪の幼女「何も」

薄灰髪の幼女「寒くて……冷たくて……口も、声も、全部固まっちゃった」

薄灰髪の幼女「ばいばいも、言えなかった」

ガイ「……やめろ」

薄灰髪の幼女「どうして?」

ガイ「……」

薄灰髪の幼女「それも、ガイがしたことだよ」

後ろから抱かれるガイ「」ギュッ

見慣れた姿の金髪女性「……やっと会えたね、ガイ」

ガイ「……っ」

見慣れた姿の金髪女性「ふふっ……そんな顔しないでよ」

ガイ「……すまない」

見慣れた姿の金髪女性「うん?」

ガイ「本当に……何も覚えていなくて……すまない……」

見慣れた姿の金髪女性「謝らないでよ。私が勝手に覚えてただけなんだから」

ガイ「違う……違うんだ……ッ」

見慣れた姿の金髪女性「また会おうって、言ってくれたよね。その言葉だけで、私……ずっと生きてこられたんだよ」

ガイ「俺は……お前を……」

見慣れた姿の金髪女性「うん。忘れてたね」

ガイ「……」

見慣れた姿の金髪女性「だから、殺せたんだよね?」

ガイ「……っ」
120 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/25(土) 20:35:45.82 ID:cf4QBOwbO
周囲から近づく人影「」スタスタ……

血に塗れた赤ドレスの金髪美人「ほら、ご覧なさいな。あなたの歩いた後には、こうして綺麗に死体が並んでいくのですわ」ビチャビチャ……

首元から血を流すローツインテールの小柄な少女「……障害は排除するんでしょ?だったら、わたしを殺したことも……ちゃんと覚えてなきゃ駄目だよ……」ドロッ……

両腕が落ちる長身金髪の女性「救済を掲げる者は、皆よく似た顔をする。貴様も……私と同じ顔をしている」ボトッ……

凍っていく薄灰髪の幼女「……助けて、って言えなかった。ばいばいも……言えなかった……」パキ……パキパキ……

崩れ始める見慣れた姿の金髪女性「やっと会えたのにね……ガイの中には、最初から……私の居場所なんてなかったんだ……」グジュ……グジュ……

ガイ「違う……」

赤ドレスの金髪美人「何が?」

ローツインテールの小柄な少女「何が、違うの?」

長身金髪の女性「貴様は選んだ」

薄灰髪の幼女「ちゃんと、覚えてるんでしょ?」

見慣れた姿の金髪女性「それとも……また忘れる?」

ガイ「俺は……俺は……!」

見慣れた姿の金髪女性「いいんだよ、ガイ。覚えていないなら……きっと、苦しくないもんね」スッ

デロデロ……モニョッ

クロシュ「──ガイさん!起きて!」

◆
121 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/25(土) 20:37:05.45 ID:cf4QBOwbO
ガイ「うわああああああっ!!!」ガバッ

ガイ「っ……、ハァ……ハァ……!」

コップに入った水「」パシッ
ガイ「」ゴクッゴクッ……コトッ

ガイ「──わかってる。許される気なんてない……忘れていたから仕方ないなんて、そんな言い訳だけはしないさ……」

テルの書き置き「ちょっと出てくるね。戻ったら診るから、それまで水分補給。あと、妙なことを考えて外に抜け出さないように」

ガイ「……」

コンコンコン

ガイ「……どうぞ」

ガチャ

クー「入るわよ。さっき叫んでたけど大丈夫なの?」

ガイ「クーさん……」

クー「……アンタ、相当参ってるわね」

ガイ「……そう、見えますか」

クー「無理もないわ。記憶を取り戻したと思ったら、今度は仲間がアンタのことを忘れてしまった……そんなの、平気でいられる方が変よ」

ガイ「……」

クー「……それでも、アンタに頼むわ。最後の光の残滓の回収をね」

ガイ「……俺に、ですか」

クー「ええ。少なくとも、アンタは4つの光の残滓を集めた。その実績は紛れもない事実だからね」

ガイ「……それは……純粋な俺の力とは言えません。ほとんどは代償の刃の力で……それに、仲間がいなければ成し得なかったものです」

クー「だから何よ。最後まで諦めなかったのはアンタでしょう。全部が全部、アンタ一人の力じゃない。けど、アンタ抜きでは成し得なかった。それもまた事実よ」

ガイ「……」

クー「仲間に支えられたことを、自分の無力さの証拠みたいに扱うんじゃないわ。支えられて、それでも前に進んだなら……それは立派なアンタの力よ」

ガイ「……次の光は俺ではなく、別の者に任せられませんか?……暗黒館が元々用意していた方法で、光の残滓を集めるべきかと」

クー「……本気で言ってるの?」

ガイ「俺はもう嫌なんです。次もきっと、代償の刃を使うことになる。俺が代償を払うのはまだいい……けど、俺の周りの親しい人が代償を払うのは……もう見たくない……」
122 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/25(土) 20:37:32.49 ID:cf4QBOwbO
クー「……私達が元々やろうとしていたことを教えてあげる」

ガイ「……?」

クー「五つの光の残滓は、ただ探して拾えば済むものじゃないの。翡翠の賽みたいに、星の力を受け止めて束ねる“器”が無ければ……扱える力にはならない。暗黒館が最初に用意していたのは、その器を無理やり作る方法だったわ」

ガイ「……器を?」

クー「そう。しかも、それに耐え得るのはお金で手に入るようなアーティファクトやそこらの魔導機械なんかじゃ務まらない。かといって神器なんかが手に入るアテがある訳もない」

クー「仮に神器を持つ国に頼めたとしても、その国が力を悪用しない保証なんてどこにもない……考え出すとキリが無かったわ」

クー「だから、私たちは人を使うしかなかった」

ガイ「……人を?」

クー「ええ。言い方を濁しても仕方ないわね。器になり得る人間を選び出して、残滓をその身に繋ぎ止める」

ガイ「……」

クー「綺麗な方法じゃないわ。大多数を救うために、犠牲を強いる方法よ。適性のある人間を複数人用意して、全てを捧げて残滓を繋ぎ止める。成功すれば回収できる。でも失敗すれば……何も得られないどころか、命を失う」

ガイ「そんな方法を、本当に……」

クー「ええ。実行寸前だったわ」

クー「5つ集める、なんてなったら一人や二人じゃ足りない。残滓が定着するかもわからない。条件が悪ければ、もっと……それを私たちは、世界めくれが終わっていないことに気がついて、いよいよ他に手がないって段階で実行に移そうとしていたの」

クー「その矢先に、アンタが現れた。トコナツ火山島での報告を聞いたとき、希望が見えたわ。最後の手段に頼らずに、世界めくれを止めることができるかもしれない──ってね」

ガイ「……」

クー「だから、私はアンタに頼んでいるの。これは脅しでも、命令でもないわ。けれど……私は、いい返事を待ってる」

ガイ「……いい返事、ですか」

クー「ええ。最後の光を取りに行くって返事よ」

ガイ「……俺が進めば、また誰かが傷つくかもしれない。でも……俺が止まれば、他の誰かが代わりに進むことになる」

ガイ「……顔も知らない誰かに全てを押しつけることになる……」

クー「そこまで分かっているなら、答えは出ているんじゃない?」

ガイ「……」

クー「急かさないわ。でも、待てる時間にも限りがある。世界めくれは止まってくれないもの。だから、ガイ。逃げるためじゃなく、選ぶために考えなさい」スタッ

クー「……そうそう、お土産があるの。味が分からなくても、身体には入るでしょ。食べなさい」スッ

リンゴ「」ポンッ

クー「次に会う時は、アンタ自身の答えを聞かせて。飛空挺の準備は進めておくわ」スタスタ……

バタン……
123 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/25(土) 20:38:01.20 ID:cf4QBOwbO
ーー暗黒館1F 酒場

ガイ「……」スタ……スタ……

ワイワイガヤガヤ

イーリン「!……ガイ様、もう平気なのですか?」

ガイ「ああ……久しぶりだな、イーリン」

イーリン「ええ……オノゴロでの件は、その……」

ガイ「俺のことなら大丈夫だ。少なくとも、君が気に病むようなことじゃない」

イーリン「……ですが」

ガイ「それに……全員から忘れられたわけじゃない。君やテルのように……覚えてくれている人もいる」

イーリン「……」

アモ「イーリンさん、頼まれてたやつ終わったよ──あ、あのときの人!身体は大丈夫だったみたいだね」スタスタ

ガイ「……アモ」

アモ「あれ?名前、教えたっけ……あっ、イーリンさんから聞いたのかな。よろしくね、えーと……」

イーリン「っ……」

ガイ「……ガイだ。覚えなくてもいい」

アモ「……どこか、痛むの?」ジッ

ガイ「え?」

アモ「辛そうな顔、してるから……」

ガイ「……元々、こういう表情なんだ。ここまで連れて来てくれてありがとう」

アモ「ううん、気にしないで。あのときのあなた、放っておいたらどこかへ消えちゃいそうだったから」

イーリン「……アモ、しばらくガイ様と任務で話したいことがあるの。少し、席を開けてくれる?」

アモ「あっ、そうだったんだ。ごめんねイーリンさん……ガイ、また話そうね」

ガイ「ああ」

スタスタ……
124 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/25(土) 20:38:32.24 ID:cf4QBOwbO
アトニス「……全く、辛気臭い顔しやがって。せっかくの酒場の空気が湿っぽくなるだろ」

ガイ「アトニス……居たのか」

アトニス「こんなに可愛いのに、ボクのことが目に入ってなかったのか!?」ガタッ

イーリン「アトニス様。ガイ様はまだ回復なさったばかりです。あまり不用意な言葉を投げるのはお控えください」

アトニス「はいはい、悪かったよ……にしてもお前、神格が上がったり下がったり、面白いことになってるな」

ガイ「……神格?」

アトニス「まあ、大方その刃の影響だろうけど……一体何を目指しているんだか」

ガイ「別に、何かを目指してるわけじゃない」

アトニス「なら余計に性質が悪いな。自分がどこへ向かってるかも分からずに、魂の形だけ変えてるってことだからな」

イーリン「神格が変動する、というのは?」

アトニス「簡単に言えば、存在の格だよ。人間としての枠から、少しだけ外に出かかってる。星の力と関わってる上に、代償の刃を振るって……その上、不死鳥の祝福まで混ざってるんだって?逆によく、いまだに人の形を保ってるものだ」

ガイ「……俺は、人じゃなくなってるのか?」

アトニス「まだ人だよ。少なくとも、今はね……自分が変わることを怖いと思えなくなったら、それはもう変質じゃなくて完成だ」

イーリン「……完成する、というのは?」

アトニス「人間以外の何かとして、だよ。神でも、魔王でも、名前は何でもいいけどね。ま、今のお前はまだ中途半端だ。だからこそ危ない。人のままでいたいのか、人をやめても守りたいものがあるのか……決めてないまま、力だけが先に形を変えてる」

ガイ「……」

イーリン「アトニス様は……どうして、そのようなことがお分かりになるのですか?」

アトニス「さあ?分かるものは分かるんだよ。酒場に入った瞬間、酒の匂いが分かるだろ?それと同じだ」

イーリン「いえ、同じではないと思いますが……」

アトニス「細かいなあ、イーリンは」

ガイ「……お前は、何者なんだ?」

アトニス「可愛いボク」

ガイ「真面目に聞いてる」

アトニス「ボクも真面目に答えてるんだけどな。覚えてるのは、だいたい10年前からだよ。それより前は穴だらけ。アトニスって名前も、なんかしっくり来るからそう名乗ってるだけだし」

ガイ「お前も記憶を……それなのに、平気そうにしていられるのか」

アトニス「平気じゃないかもしれないけど、困ってばかりいても可愛くないだろ?」

イーリン「そこは基準にするところなのでしょうか……」

アトニス「大事なところだよ。で、話を戻すけど……人のままでありたいなら、力の使い方はよく考えた方がいいぞ?まあ、言っても無駄かもしれないけどね」

ガイ「……ありがとう、アトニス」

アトニス「ふふん、もっと感謝していいぞ!」

イーリン「調子に乗らないでください」
125 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/25(土) 20:39:10.33 ID:cf4QBOwbO
依頼を見るサーシャとリーゼリット「……」ペラッ……ペラッ……

サーシャ「護衛依頼……報酬は悪くないけど、街道沿いかあ」

リーゼリット「影の魔物の目撃あり……アインズがいるからって、楽観はできないね」

ガイ「……」ジッ

アインズ「おい」

ガイ「……なんだ」

アインズ「なんだ、ではない。先ほどからあの二人を見ていただろう。用があるなら、ハッキリ言ったらどうだ?」

ガイ「……用がある、というほどじゃない。ただ……君たちが依頼を選んでいるのを見たら、少し懐かしくなっただけだ」

アインズ「懐かしい?」

ガイ「……いや。今の君たちには関係のない話だ」

アインズ「……なら、なおさら黙って見続けるな。事情を話さない相手を、信用する理由はない」

ガイ「……」

サーシャ「アインズ?どうかしたの?」スタスタ

アインズ「いや。こちらを見ていたので確認しただけだ」

リーゼリット「あ……オノゴロで倒れてた人」

ガイ「……」

アインズ「……まだ体調が万全ではないのだろう。無理に歩き回るより、部屋で休んだ方がいい」

ガイ「……そうするよ」

サーシャ「えっと……歩けるようになってよかったですね!私はサーシャっていいます!あのときはバタバタしてたからちゃんと自己紹介できませんでしたけど、同じ暗黒館の人なら、これからよろしくお願いします!」

リーゼリット「私はリーゼリット。オーナーから聞いたよ、幹部なんだって?アンタと一緒に旅してたっていうのが未だに信じられないけど……悪い人じゃないってことくらいは分かる」

アインズ「アインズだ……お前のことは、まだ信用していない。だが、敵意がないことまでは認めておく」

ガイ「……ああ」

サーシャ「だから、無理しないでくださいね。昨日のあなた、本当に今にも消えちゃいそうだったから」

リーゼリット「うん。見ていて危なっかしい」

アインズ「部屋へ戻れ。必要ならイーリンかテルに声をかける」

ガイ「……分かった」

サーシャ「じゃあ、また。ガイさん」

ガイ「……ああ」

リーゼリット「……」

アインズ「行くぞ……」

サーシャ「うん」

リーゼリット「了解」

スタスタ……

ガイ「……自己紹介、か」

ガイ(次の光の捜索は……誰も連れて行かないのがいいのかもしれないな。そうすれば、代償の刃を使うことになったとしても……俺以外の誰かが代償を払うことはない)

ガイ(……浮遊島に関することを調べよう)

◆現在はウォーターポートです。

何をする?
安価下1〜3

⭐︎現在、暗黒館にいるキャラ
クー、アモ、イーリン、サーシャ、リーゼリット、アインズ、テル、アトニス

コンマ下3
01-50とくになし
51-00メルルもいる
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/25(土) 20:40:17.84 ID:mmXS2wWu0
ガイ、まだ滞在してたフラナに手合わせ(魔法使わないハンデあり)を申し込まれる。
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/25(土) 20:42:27.12 ID:6s0oc2KgO
サーシャ、フォレスティナの使者の紫髪エルフの接待を頼まれる
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/25(土) 20:45:26.97 ID:Q2rCQHaGo
話を聞いたトゥルーエンドが見舞いにやってくるので素直に甘えつつ、鳥に例えつつイチャつく
129 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/25(土) 22:13:35.96 ID:LcE7g1k1O
ーーウォーターポート 大通り

露天商「──いやあ、浮島なんてのは御伽話でしょう?空を飛べる奴らが、確かめる手段のない奴らを揶揄うために作った話ですよ、きっと」

ガイ「……そうか」

露天商「にしても、兄さん。なんだか会う度に元気が無くなってる気がしますけど……大丈夫ですかい?」

ガイ「……最悪なことが続いて。少し、疲れているだけだ」

露天商「なるほど……そりゃ、顔に出るわけだ。無理に笑えとは言いませんが、倒れる前に飯くらいは食ってくださいよ!美味いものでも食べれば、少しは元気になりますよ!」

ガイ「美味いもの、か……」

フードを被った幼女?「──あら、ただの露天だと思ったら意外といい品が揃ってるじゃない。そこの薬草入りの瓶と、オノゴロサンゴの欠片をもらえる?」

露天商「おお、毎度あり!って、あなたは──」

口を手で塞がれるガイ「フラナ・バイオレ──もがっ!」

フードを被った幼女→フラナ「今、お忍びで街を回ってるの!こんな場所で私がフラナ・バイオレットだってバレたら護衛に連れ戻されちゃうじゃない!」

ガイ「」コクコク

フラナ「……よし。分かればいいの」

露天商「は、はは……いやあ、世の中には似てる人がいるもんですなあ」

フラナ「そうそう。私はただの通りすがりの可愛い幼女。いいわね?」

露天商「へ、へい……」

ガイ「……まだ、ウォーターポートにいたんですね」

フラナ「あら、今日は偶然よ。暗黒館のオーナーが滞在してるって聞いて話がてら、街の様子を見に来たの。それより、ちょうどよかったわ。あなたを探していたのよ」

ガイ「……俺を?」

フラナ「ええ。暗黒館の幹部。翡翠の賽を持つ者。4つの光を集めた人間。色々聞いているわ……少し、確かめたいことがあるの。時間をくれる?」

◆
130 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/25(土) 22:14:02.89 ID:LcE7g1k1O
ーーウォーターポート 港

カモメ「クゥー、クゥー」

ガイ「……それで、なぜ急に手合わせなんか?」

フラナ「今、私が研究している件のサンプルを増やすためにね。本気でかかってきていいわよ」

ガイ「……準備は、できています」ザッ

フラナ「じゃあ……始めましょうか。魔法は使わないであげる」

◆模擬戦 コンマ下1

01-10敗北
11-50引き分け
51-00勝利
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/25(土) 22:15:41.08 ID:Hjsv9CaAO
はい
132 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 00:11:03.73 ID:qORse77QO
ガイ「」シュンッ

フラナ「──速いわね。けど」スッ
短剣を振るガイ「」バッ

短剣を指で挟むフラナ「狙いは丸わかりよ」ピタッ……
ガイ「!?」ググッ……

フラナ「これじゃまだ測れないわね。もっと見せなさい──」

ガイ「──ッ」シュンッ

炎「」ゴウッ!
風「」ビュオオオッ!

フラナ「へえ……二属性の魔法を同時に放つなんて。器用な真似をするのね」ピョンッ

バサッ……

ガイ「……!」

フラナ「でも、まだ浅いわ。発想は悪くないけれど、狙いが素直すぎる」

ガイ(──思いつきでやってみたが、意外とどうにかなるものだな。だが、“あの”フラナ相手には有効打にはなり得ない。別の策を考える必要がある……)スッ

ガイ「──雷よ!!!」バッ

雷光「」ビリビリビリッ!

フラナ「きゃっ!?」バチッ……

ガイ(よし、隙ができた!あとはこれで決め──)
短剣「」グッ……

◇

首元に短剣が刺さるリーナ「──っ……あ……」

◇
133 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 00:11:30.30 ID:qORse77QO
ガイ「」ピタッ……

フラナ「……戦いの最中に考え事なんて。ずいぶん余裕ね」ヌッ

ガイ「……」

フラナ「どうしたの。止めるには、まだ早いわよ」

落ちる短剣「」カラン……
ガイ「──すまない、リーナ……」

フラナ「……?」

ガイ「首元……血……駄目だ、違う……これは手合わせだ……分かってるのに……」ブツブツ

フラナ「……」スタスタ

フラナ「……ちょっと」ピンッ

ガイ「痛っ……」

フラナ「私の勝ちね」

ガイ「……ああ」

フラナ「……これじゃ、判断材料にもならないわね。途中までは悪くなかったのに、肝心なところで止まるなんて」

ガイ「……すみません」

フラナ「謝る相手が違うんじゃない?」

ガイ「……」

フラナ「私はあなたの事情を詳しく知らない。だから、今の独り言に踏み込むつもりもないわ」

ガイ「……」

フラナ「ただ、これでは研究材料としては不十分ね。あなた自身が、自分をまともに扱えていないんだもの」

ガイ「……手厳しいですね」

フラナ「優しく言ってほしいなら、聞く相手を間違えているわ」

ガイ「……」

フラナ「もう一度やる?」

ガイ「……いや。今は、やめておきます」

フラナ「賢明ね。今のあなたと続けても、同じところで止まるだけでしょうし」

ガイ「……」

フラナ「ただ、覚えておきなさい。次に剣を振るう時、死者の顔を見るのは悪いことじゃないわ。でも、死者の前で立ち止まり続けるなら、生きている者まで巻き込むことになるわよ」

ガイ「……はい」

フラナ「分かっている顔じゃないけど、今はそれでいいわ」

フラナ(……やっぱり、気のせいかしら?黒曜の棺の中身と彼の魔力、どこか似ていると思ったんだけど……まだ見極める必要がありそうね)

⭐︎フラナとの模擬戦で敗北しました。
134 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 00:13:39.54 ID:qORse77QO
ーー暗黒館1F 酒場

ワイワイガヤガヤ

リーゼリット「……サーシャ、大丈夫?」

サーシャ「へ?何が?」

リーゼリット「あのガイって人と話してからなんだか……上の空、ていうか……」

サーシャ「そうかな?……自分じゃあんまりわからないんだけど……」

アインズ「無理もないだろう。知らないはずの相手に、妙に引っかかるものがある……警戒ではない。不快感でもない。だが、放っておくには妙に気になる……そんな感じだ」

リーゼリット「私も、少し分かる。初対面のはずなのに、知らない感じがしない」

サーシャ「……」

アインズ「だが、焦って踏み込む必要はない。相手も相当危うい状態だ」

サーシャ「うん……それは、分かる」

リーゼリット「今にも消えそうだった」

アインズ「だからこそ、こちらが中途半端に近づけば、余計に壊すかもしれん」

サーシャ「……難しいね」

アインズ「そうだな。だが、少なくとも向こうに悪意はない。今はそれで十分だろう」

サーシャ「……あの人ね。10年前……私を助けてくれた人に似てる気がするの」

リーゼリット「世界めくれが起きる前?」

サーシャ「うん。フォレスティナの鎖国が起きる前でもあるんだけど……私、悪い人達に捕まって売られそうになったことがあって……」

リーゼリット「ええっ!?初耳だよ、それ!大丈夫だったの!?」

サーシャ「大丈夫。こうして生きてるでしょ?」

リーゼリット「それはそうだけど……」

アインズ「話せる範囲でいい。無理に言う必要はないぞ」

サーシャ「うん……でも、今思い出したというか、なんとなく引っかかって……当時の私はまだ子どもで、森の外に少し興味があって……大人に内緒で、外れの道まで出ちゃったの」

サーシャ「危ないって今なら思う。でも、その時は全然分かってなかった。そしたら、人間の商人みたいな連中に見つかって……エルフの子どもは高く売れるって、笑ってた。口を塞がれて、袋に入れられそうになって……もう駄目だって思った時に、その人が来たの」

アインズ「その人、というのが?」

サーシャ「うん。私を助けてくれた人。顔はよく覚えてないんだけどね。怖くて泣いてたし、暗かったし……でも、商人たちは何人もいたのに、その人は一人で立ってて。怖くないのかなって思ったけど……たぶん、怖かったんだと思う」

アインズ「なぜそう思う?」

サーシャ「手が震えてたから。でも、その人は逃げなかった。私に向かって、“目を閉じて耳を塞いでろ”って言って……気づいたら、悪い人たちは倒れてて。その人も傷だらけで……でも、私の方を見て、“もう大丈夫だ”って言ってくれたんだ」

リーゼリット「へぇ……その人の名前は?」

サーシャ「聞けなかった。助けられたあと、街の近くまで連れていってくれて……最後に、“もう一人で外に出るな”って怒られた」

リーゼリット「怒られたんだ」

サーシャ「うん。すごく真剣に怒られた。私、泣きながら謝って……でも、その人は困った顔で頭を撫でてくれた」

サーシャ「その時の手の感じが、なんとなく……さっきのガイさんを見た時に、少しだけ浮かんだの」

アインズ「それで上の空だったのか」

サーシャ「うん。自分でもよく分からないけど。私が冒険者をしてるのも、助けてくれた人と会えるかもって思ったからで……」
135 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 00:14:35.87 ID:qORse77QO
リーゼリット「なるほどなるほど。つまり、サーシャの初恋の人ってわけだね?」

サーシャ「は、初恋って……!?」ボッ

リーゼリット「違うの?」

サーシャ「ち、違……わない、かもしれないけど……!少なくとも、そういうふうに言われると違うっていうか……!」

アインズ「どちらだ」

サーシャ「分からないよ!」

リーゼリット「じゃあ、やっぱり初恋──」

サーシャ「リーゼ!」

リーゼリット「ごめんごめん!顔、赤いよ?」ニヤニヤ

アインズ「フッ……」

サーシャ「もう……!///」

紫髪のエルフ幼女「どうやら、楽しく過ごされているようですね。サーシャ・エクセリア」

サーシャ「えっ、その声……サリーさん!?」クルッ

紫髪のエルフ幼女→サリー「こんにちは。皆様はサーシャの友人でしょうか?」

リーゼリット「パーティを組んでるんです。私はリーゼリットといいます」

アインズ「アインズだ」

サーシャ「サリーさん、どうしてここに……!?」

サリー「世界めくれの件で暗黒館のオーナーと会談をしにきました。ティセリアはフォレスティナの内政で忙しい身なので、代理で私が」

サーシャ「わぁ……そうだったんですね!」

サリー「ええ。ですが、予定の時間まで少しあります。早く着きすぎてしまったので、こちらで待たせていただこうかと」

サーシャ「そ、それなら私が案内します!サリーさん、こちらへ!」

リーゼリット「サーシャ、急に張り切り始めた」

アインズ「知己なのだろう。任せてやれ」

サーシャ「リーゼ、アインズ!手伝って!」

リーゼリット「何を?」

サーシャ「接待!」

リーゼリット「接待」

アインズ「……我々が?」

サーシャ「だってサリーさん、フォレスティナの代理で来てるんでしょ?ちゃんとしないと!」

サリー「ふふ。そこまで畏まらなくても構いませんよ、サーシャ」

サーシャ「そういうわけにはいきません!お茶とか、お菓子とか……えっと、暗黒館で一番ちゃんとしてる席ってどこ!?」

リーゼリット「たぶん、奥の丸テーブルかな?」

アインズ「酒場の中で接待する時点で、かなり暗黒館らしいがな」

サリー「私は嫌いではありませんよ。こういう雰囲気の場所は、フォレスティナではなかなか味わえませんから」
136 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 00:15:04.26 ID:qORse77QO
サーシャ「じゃ、じゃあまず座ってください!今、お茶を持ってきます!」

スタタタッ

リーゼリット「……あんなに慌ててるサーシャ、初めて見た」

アインズ「相手が相手なのだろう」

サリー「昔から、あの子は少し抜けているところがありましたからね」

リーゼリット「昔のサーシャを知ってるんですか?」

サリー「ええ。幼い頃から、少しだけ。好奇心が強く、目を離すと森の外まで行ってしまうような子でした」

リーゼリット「……今さっき、その話を聞いたところです」

サリー「そうでしたか」

アインズ「ならば、先ほどの話に出てきた件も知っているのか?」

サリー「人攫いに遭いかけた件なら、聞いています。当時、フォレスティナでも少し騒ぎになりましたから」

リーゼリット「助けた人のことは?」

サリー「名前までは。ですが……サーシャが、その人物をずっと探していたことは知っています」

リーゼリット「……やっぱり初恋」

アインズ「蒸し返すな」

サリー「初恋、ですか?」

リーゼリット「さっき本人が違わないかもって」

アインズ「リーゼリット」

リーゼリット「ごめん」

サリー「ふふ。なるほど……サーシャも、そういう話をする年になったのですね」

スタタタッ

サーシャ「お待たせしました!アモちゃんに頼んできました!お茶と、甘いお菓子と、果物も出せるそうです!」

サリー「ふふっ、ありがとうございます。さて、何を話しましょうか?」

⭐︎サリーがウォーターポートにしばらく滞在します。
137 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 01:03:53.77 ID:fax+9zuuO
ー夜
ーークロシュヴァル号 甲板

ザァーン……ザザーン……

ミチル「〜♪〜♪」

ガイ「……良い歌声ですね」

ミチル「私の十八番だからね。海の上で歌うなら、これが一番気持ちいいんだよ」

ガイ「人魚は皆、歌が上手いんですか?」

ミチル「ふふ、そう言ってもらえると嬉しいね。けど、私の場合は船長として鍛えた部分もあるかな。海の上じゃ、声は大事だからね。嵐の中でもクルーに指示を飛ばす。お客さんを安心させる。時には精霊さんに機嫌を取ってもらう……歌える船長は得をするのさ」

ガイ「……精霊、ですか」

ミチル「いるよ。気まぐれで、優しくて、たまに意地悪な子達がね」

ザザーン……

ミチル「それで?ガイさんはこんな時間に甲板で何をしてるんだい?」

ガイ「……少し、風に当たりたくなって」

ミチル「なるほど。海風に相談ってわけだ」

ガイ「相談……というほどでは」

ミチル「ははっ、隠さなくてもいいよ。海に出る人は大体、何かしら抱えてるものだからね」

ガイ「……そう見えますか」

ミチル「見えるね。顔色は悪いし、目は遠いし、今にも海の向こうへ歩いていきそうだ」

ガイ「……すみません」

ミチル「謝るところじゃないよ。一度でも乗った以上、君もこの船のお客さんだ。お客さんが沈んだ顔をしてたら、声をかけるのも船長の仕事だからね」

ガイ「……沈みそう、ですか」

ミチル「うん。まあ、物理的に沈んだら私が引き上げるけどね。人魚だから、その辺は得意だよ」ドヤァ
138 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 01:04:19.58 ID:fax+9zuuO
ガイ「……頼もしいですね」

ミチル「今の冗談、面白くなかったかい?……それで、浮島のことを調べてるんだったかな?」

ガイ「知っていたんですか」

ミチル「港の噂は早いんだよ。それに、船乗りは空も見るからね。海だけ見ていたら、嵐に気づけない」

ガイ「浮島は……本当にあると思いますか?」

ミチル「あるかないかで言えば、私は“あるかもしれない”と思ってるよ」

ガイ「……根拠は?」

ミチル「昔、一度だけ妙な影を見たことがある。雲にしては低くて、鳥にしては大きすぎる。昼間なのに、海面が島の形に暗くなった」

ガイ「それは……」

ミチル「ただ、追おうとした時にはもう消えていた。だから証拠はない。船乗りの与太話と言われれば、それまでだね」

ガイ「……それでも、手掛かりになります」

ミチル「なら、後で航海記録の写しをあげるよ。何かの参考になるかも」

ガイ「ありがとうございます」

ミチル「お礼はまだ早いよ。浮島なんてものを追うなら、普通の航海よりずっと厄介だ。海図にないものを探すってことだからね」

ガイ「……はい」

ミチル「それと、ガイさん」

ガイ「何ですか?」

ミチル「一人で行くつもりなら、やめておいた方がいい」

ガイ「……」

ミチル「おや、図星かな?」

ガイ「……そう見えましたか」

ミチル「見えるよ。船長だからね」

ガイ「船長は、何でも分かるんですね」

ミチル「何でもは分からないさ。でも、無茶をしようとしてる人の顔くらいは分かる」

ガイ「……」

ミチル「海も空も、甘く見たらすぐ牙を剥く。一人で全部抱えてどうにかなるほど、優しくはないよ」

ガイ「……分かっています」

空を指差すミチル「ああ、それと下ばかり向いていてもいいことはないよ。ほら──」スッ

空を見上げるガイ「……?」クイッ
139 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 01:05:21.27 ID:fax+9zuuO
ガイ「ルー……!」

ミチル「ふふっ。私はしばらくお邪魔かな?少し外すよ」

ガイ「いえ、これは別に……」

箒から降りるトゥルーエンド「別に?」スタッ

ガイ「……ミチル船長から、浮島の話を聞いていただけだ」

トゥルーエンド「へえ。夜の甲板で、海風に吹かれながら、歌声まで聞かせてもらって?」

ミチル「おや、聞いていたのかい?」

トゥルーエンド「上から見えたわ」

ミチル「なるほど。空から来たお客さんには隠しようがないね」

トゥルーエンド「ふふっ……あなたがミチル船長ね。クロシュヴァル号の評判は聞いているわ」

ミチル「光栄だね。そういうあなたは……」

トゥルーエンド「大魔女帝国代表、トゥルーエンドよ」

ミチル「大魔女様がこんな夜更けに箒で船まで来るなんて……なかなか珍しいお客さんだ」

トゥルーエンド「事情があってね。あまり騒がないでもらえると助かるのだけど」

ミチル「もちろん。船長はお客さんの秘密に深入りしないものさ……それじゃあ、私は本当に外すよ。ガイさん、航海記録の写しは後で届けるからね」

ガイ「ありがとうございます」

ミチル「それと、さっき言ったこと。忘れないように」

ガイ「……はい」

ミチル「大魔女様も、彼が海に沈みそうになったら引き上げてあげて」

トゥルーエンド「言われなくても、そのつもりよ」

ミチル「それなら安心だ……よっと!」ピョンッ

ザパァーン!

ガイ「……本当に密会じゃないぞ」

トゥルーエンド「分かってるわ」

ガイ「なら、なぜあんな言い方を……」

トゥルーエンド「ふふっ、少しは焦ればいいと思ったの……それと、さっき人前で“ルー”って呼んだでしょう?」ジト

ガイ「……すまない」

トゥルーエンド「別に怒ってないわ。ただ、人前では気をつけなさい。あれはあなたが勝手につけた呼び名なんだから」

ガイ「……嫌だったか?」

トゥルーエンド「そうは言ってないわよ。二人の時なら、好きに呼べばいいわ」

ガイ「……分かった」

トゥルーエンド「話を戻すわ。浮島を調べているのね?」

ガイ「ああ」

トゥルーエンド「一人で行くつもり?」

ガイ「……」
140 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 01:07:25.34 ID:fax+9zuuO
トゥルーエンド「沈黙は肯定と取るわ」

ガイ「まだ、決めたわけじゃない」

トゥルーエンド「嘘。あなたはもう半分決めている顔をしてる」

ガイ「……皆を巻き込みたくない」

トゥルーエンド「その“皆”に私は入っているの?」

ガイ「当然だ」

トゥルーエンド「なら、勝手に除外しないで」

ガイ「……」

トゥルーエンド「あなたが怖がっているのは分かるわ。代償の刃を使えば、今度は誰が何を失うか分からない。仲間があなたを忘れたばかりなら、なおさらね……でも、一人で行けば解決すると思っているなら、それは間違いよ」

ガイ「……俺一人なら、代償が俺だけで済むかもしれない」

トゥルーエンド「“かもしれない”でしょう?」

ガイ「……」

トゥルーエンド「今のあなたには見張りが必要ね。あなたが自分を道具扱いしないように。勝手に命を投げ出さないように。必要なら殴ってでも止める誰かが」

ガイ「……ルーは、俺を止めるために来たのか」

トゥルーエンド「半分はね」

ガイ「残り半分は?」

トゥルーエンド「あなたに会いたかったから」

ガイ「……」

トゥルーエンド「何よ。その顔」

ガイ「いや……」

トゥルーエンド「嬉しそうにしなさいよ」

ガイ「嬉しいに決まってる。けど……俺は、それを受け取れるほど綺麗な人間じゃない」

トゥルーエンド「ええい、まどろっこしいわね……!」スタスタ グイッ




口付けをするガイとトゥルーエンド「」
141 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 01:08:06.74 ID:fax+9zuuO
トゥルーエンド「──ん、んんんんん!?ぷはっ……ちょっと!舌入れてくるくらいには元気があるじゃないの!」

ガイ「……すまない。つい。嫌だったか?」

トゥルーエンド「……そうは言ってないでしょう」

ガイ「……会いに来てくれて、ありがとう」

トゥルーエンド「最初からそう言いなさい」

ガイ「……ああ」

トゥルーエンド「それで、浮島の件だけど」

ガイ「切り替えが早いな」

トゥルーエンド「このまま続けたら、あなたがまた変に深刻な顔をするでしょう?」

ガイ「……否定はできない」

トゥルーエンド「航海記録の写しをもらえるのね?」

ガイ「ああ。ミチル船長が、昔見た“島のような影”の記録を渡してくれるらしい」

トゥルーエンド「海面に落ちた影……空から見えるとは限らないけれど、手掛かりにはなるわね」

ガイ「ルーなら、空から探せるか?」

トゥルーエンド「探せるわ。ただし、範囲が広すぎる。影が落ちた海域、時間帯、天候、魔力の乱れ……条件を絞らないと、いくら私でも無駄に飛び回るだけになる……けど、大体の見当はつくわ」

ガイ「何?」

トゥルーエンド「大魔女様が残した日誌に、魔王の気配を感じた浮島の記述があったの。詳細な場所はわからないけど、その航海記録と照らし合わせれば……」

ガイ「浮島の場所がわかる、ということか」

トゥルーエンド「ふふっ、そういうこと。ただし、照合は私も同席するわ。あなた一人に航海記録を持たせたら、そのまま勝手に飛び出しかねないもの」

ガイ「……信用がないな」

トゥルーエンド「信用しているから見張るのよ。あなたは約束を破るつもりがなくても、自分を勘定に入れない時があるでしょう?」

ガイ「……否定はできない」

トゥルーエンド「でしょうね。だから、浮島の件は明日、暗黒館のオーナーにも共有する」

ガイ「サーシャたちは……」

トゥルーエンド「そこは、あなたが決めなさい」

ガイ「……分かった」

トゥルーエンド「本当に?」

ガイ「一人で決めない。少なくとも、君とオーナーには話す」

トゥルーエンド「よろしい」

ザァーン……ザザーン……
142 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 01:10:19.55 ID:fax+9zuuO
ガイ「……ルー」

トゥルーエンド「何?」

ガイ「会いに来てくれて、本当に助かった」

トゥルーエンド「……そう」

ガイ「君が来なかったら、多分また一人で考えて……そのまま、一人で行く理由ばかり探していた」

トゥルーエンド「でしょうね」

ガイ「……呆れたか?」

トゥルーエンド「呆れているわ。でも、見捨てる理由にはならない。だから、次からはもっと早く私を呼びなさい。勝手に沈みかけてからじゃなくて」

ガイ「……ああ」

トゥルーエンド「返事だけは素直ね」

ガイ「行動も、少しずつ直す」

トゥルーエンド「期待しているわ」

潮風「」ビュオオオ──
143 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 01:11:25.37 ID:fax+9zuuO
ガイ「……ルー。今から少し、変なことを言うかもしれない」

トゥルーエンド「いいわよ。聞いてあげる」

ガイ「君はまるで……クジャクの羽のように、目を逸らせないほど綺麗だ」

トゥルーエンド「あら、急に何?」

ガイ「オノゴロでは女性を鳥に例えて褒めると、求婚に相当する風習があるそうだ」

トゥルーエンド「ははーん……なるほど。ふふっ……そっか。ふーん……ふふふっ……」

ガイ「……変か?」

トゥルーエンド「いいえ?全然?ただ、あなたがそんなことを言うなんて思わなかっただけよ」

ガイ「……オノゴロで聞いた。こういう時に使うといい、と……何か間違っていたか?」

トゥルーエンド「間違ってはいないわ。ただ、仕入れた知識をそのまま実践するあたりが、少し危なっかしいだけ」

トゥルーエンド「でも、悪くなかったわ。もう一回言って」

ガイ「もう一回?」

トゥルーエンド「求婚に相当するんでしょう?一回で済ませるつもり?」

ガイ「……君は、クジャクの羽のように綺麗だ」

トゥルーエンド「ふふっ……ねえ、ガイ」

ガイ「何だ?」

トゥルーエンド「クジャクの羽って、雄の方が派手なのよ」

ガイ「……」

トゥルーエンド「つまり、あなたは私を鳥の雄に例えたわけね?」

ガイ「いや、そういうつもりは──」

トゥルーエンド「分かってるわよ。だから面白いの」

ガイ「……面白いで済むのか?」

トゥルーエンド「ええ。だって、あなたが私を喜ばせようとしてくれたのは分かったもの」

ガイ「……」

トゥルーエンド「それに、悪くないわ。夜の海で、好きな人から求婚じみた言葉を貰うなんて……なかなか贅沢じゃない?」

ガイ「君にふさわしい言葉を選べた気がしない」

トゥルーエンド「ふさわしいかどうかは、私が決めるわ。次に褒める時は、風習や聞きかじりじゃなくて、あなた自身の言葉で言いなさい」

ガイ「俺自身の言葉……」

トゥルーエンド「ええ。今ここで練習してもいいわよ」

ガイ「……今?」

トゥルーエンド「今。ほら、私は?」

ガイ「……綺麗だ」

トゥルーエンド「それはさっき聞いたわ」

ガイ「強くて、少し意地悪で、怒ると怖い」

ガイ「でも……俺が沈みそうな時、必ず引き上げようとしてくれる。だから、綺麗だと思う。見た目だけじゃなくて……俺には、君の在り方が眩しい」

トゥルーエンド「……合格」

トゥルーエンド「だけど、今のは求婚より重いわ」

ガイ「……そうなのか?」

トゥルーエンド「少なくとも、私にはそう聞こえた……だから、責任を取りなさい」

ガイ「何をすればいい?」

トゥルーエンド「その……さっきのキスの続き、とか……?///」

ガイ「……俺の部屋に来てくれ」

⭐︎トゥルーエンドと一夜を過ごしました。
144 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 01:13:00.09 ID:fax+9zuuO
本日はここまでです。
あと2回ほどウォーターポートで過ごしたら次の目的地へ向かおうと思います。
よければお付き合いください。

それでは、また。
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/26(日) 10:25:30.78 ID:VAhxffJM0
乙
トゥルーエンドとイチャイチャするだけだと思ったらまさかのアインズみたいに一夜を共にすることになるとは
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/26(日) 11:19:47.12 ID:VqSeCr80o
この子登場からずっとイチャイチャしてるね
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/26(日) 12:20:19.41 ID:TdtdbVuSo
おつ
何とか説得して皆を連れて行かないと…
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/26(日) 20:27:38.76 ID:MeBhy2jHO
いつか孕みそう
149 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 22:19:47.47 ID:NK5NNZc0O
>>145
広義の意味ではイチャイチャに含まれるかと思います。どこからどこまでをイチャイチャに含めるかは学会により現在も研究中です。

>>146
不思議と惹かれ合う何かがあったのでしょう。お互いに重責を背負っていて依存する相手が欲しかったのかもしれません。
ですが、大体は>>1の手癖かと思われます。

>>147
パーティは一時的に解散しているので、このまま行けば出発前に連れて行く人員(1〜2人まで)とアインズ(飛空挺の操縦をするため)の3人だけで向かうことになるかと思われます。

>>148
子供はおそらくできません。理由については秘密です。
150 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/26(日) 22:20:16.46 ID:NK5NNZc0O
ーー暗黒館 幹部宿泊部屋

チュンチュン……

ガイ「……」パチッ

ガイ「……ルー?」キョロキョロ

開いた窓「」ブワアアア──

ガイ「……もう行ったのか……ん?」ガサッ

トゥルーエンドの書き置き「」

色々業務が立て込んでるから戻るわ。

戻り次第、大魔女様の日誌の写しを届けるから役立ててちょうだい。

それから、くれぐれも無茶はしないこと。

こう書いてもあまり意味はないんでしょうけどね。

あなたの無事を祈ってるわ。

ルーより

ガイ「……たしかに、今のところ無茶をするなという約束は守れていないな」

ガイ「……やれることをやろう」

◆現在はウォーターポートです。

何をする?

安価下1〜3

⭐︎現在、暗黒館にいる主な人物

クー、イーリン、アモ、サーシャ、リーゼリット、アインズ、テル、アトニス、メルル、サリー
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/26(日) 22:20:55.14 ID:6Y8XXjnB0
メルル、酒の勢いでガイ達にダークヒーローパーティの思い出を話す
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/26(日) 22:21:22.47 ID:VAhxffJM0
ガイ たまたまサリーとあったので何でもいいので浮島について情報がないか聞いてみる
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/26(日) 22:21:52.13 ID:WTfFRshEO
実は暗黒館にスカウトされていたリンとドルクがやってきた
154 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/27(月) 00:01:09.83 ID:43u/rVOWO
ーーウォーターポート 大通り

ワイワイガヤガヤ

店を見るサリー「むぅ……やはりフォレスティナにも魔導機械を導入した方がいいのでしょうか?しかし、伝統派としてそのような考えを持つのは──」ブツブツ

ガイ(エルフが歩いているな。エルフがいること自体はそんなに珍しいことではないが……彼女は、見間違いでなければ10年前にフォレスティナ首長の補佐をしていたエルフの筈だ。なぜこんな所に……?)

サリー「……なんですか。用があるなら聞きますが?」

ガイ(まずい。変に絡まれてしまった……)

ガイ「……すみません。じろじろ見るつもりはありませんでした」

サリー「見ていた自覚はあるのですね」

ガイ「……はい」

サリー「正直でよろしい。ですが、相手を黙って観察するのは感心しませんね」

ガイ「返す言葉もありません」

サリー「……あなたは、暗黒館の方ですね?」

ガイ「え?」

サリー「昨日、オーナーやサーシャ達から少し話を聞きました。ガイ、という名では?」

ガイ「そうですが……」

サリー「やはり。サーシャが妙に気にしていた方ですね」

ガイ「……サーシャが?」

サリー「はい。悪意はなさそうだが、放っておくには危うい、と」

ガイ「……」

サリー「実際、今もなかなか危うい顔をしています」

ガイ「……よく言われます」

サリー「でしょうね」

ガイ「あなたは……サリーさん、で合っていますか?首長補佐の」

サリー「はい。サリーです。フォレスティナより、世界めくれの件で暗黒館へ来ています」

ガイ「なら……少し、聞きたいことがあります」

サリー「どうぞ。答えられる範囲であれば」

ガイ「浮島について、何か知りませんか?」

サリー「……浮島」

ガイ「空に浮かぶ島です。御伽話扱いされることも多いようですが、俺は実在すると思っていて……」

サリー「……ええ。実在しますよ。そこに向かった者達の記録も残っています」

ガイ「!」

サリー「ここでは誰が聞いているのかわかりません。一度、暗黒館に戻りましょうか」
155 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/27(月) 00:01:43.83 ID:43u/rVOWO
ーー暗黒館1F 酒場

ワイワイガヤガヤ

サリー「んく……んく……ぷはぁ。外のお酒も美味しいですね。それで、浮島のことについてですね」

ガイ「ええ、お願いします」

サリー「まず、浮島の名前はラティア・ヘイヴン。太古の文明が洪水から逃れるために打ち上げた空中都市です。雷霆の魔王が封印されていたのですが、ダークヒーロー達の活躍により討たれ、今は少数の住民やゴーレム達が暮らす──」

ガイ「ちょっと待ってください。情報量が多いです」

サリー「すみません。フォレスティナでは既知扱いの資料だったので、つい説明を省いてしまいました。元々、ラティア・ヘイヴンでは雷霆の魔王を封印するために、住民の大半が犠牲になったと記録されています。都市だけは空に残りましたが、中身はほぼ死んでいたのです」

サリー「10年前に世界樹の光が散らばった際、風属性の力を秘めた光が落ちた先がラティア・ヘイヴンで、その影響により魔王の封印が解けてしまってダークヒーロー達が対処することになりました」

ガイ「……どうしてそんなに詳しいんですか?」

サリー「ダークヒーロー達はフォレスティナの使節団でもあったので。パーティメンバーに建国の大母も居たので、当時の世界樹の光に関することはかなり詳細な記録が残っています」

ガイ「なるほど……それで、肝心の場所は?」

サリー「ラティア・ヘイヴンは一箇所に留まらず、常に移動しております。なので、正確な位置を掴むのが難しいのです」

ガイ(だからオーナーはあのとき、最後の一つの場所はわからないと言ったのか)

サリー「ですが、おおよその周回軌道は最近わかってきました。もし、向かうのであれば参考になるかと思いますので、暗黒館の者にあとで渡しておきますね」

⭐︎サリーからラティア・ヘイヴンの話を聞きました。
156 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/27(月) 00:02:20.42 ID:43u/rVOWO
酔いメルル「ねェ〜、今、ダークヒーローの話してなかったァ〜???」ヒョコッ

ガイ「メルル……!」

酔いメルル「あのときのお兄さん!どうも〜!この前見たときより元気があるねェ」

ガイ(オノゴロに居たときはまったく実感がなかったが……10年前にも名前を何度か聞いたことがあった。妙な縁を感じるな)

サリー「メルル・マインドストーン……あなたもダークヒーローパーティについて何か?」

酔いメルル「何かどころじゃないよォ。私、あの子達とは何回か会ってるしィ……まあ、お友達みたいなものだねェ」フフン

ガイ「友達……」

サリー「それは、かなり貴重な証言ですね」

酔いメルル「でしょでしょ?もっと敬ってもいいよォ?」

ガイ「酔っているが、大丈夫なのか?」

酔いメルル「酔ってる方が口が滑ってちょうどいいんだよォ。クロシュちゃん達と初めて会ったのはたしか……私が移動費をケチって氷のソリに乗ったときだったかなァ……?」

ガイ「……何をしているんだ、お前は」

ガイ(それから、メルルがダークヒーローパーティと一緒に過ごしたときの話を聞かされた。自分とお揃いの帽子をプレゼントした話や一緒に魔法の練習をした話だとか……食べ物に関する話がやけに多かったのは、気のせいだろう。味が分からない今の俺には、少し眩しい話でもあったが)

ガイ(……ただ、クロシュたちの話をしていたときのメルルはどの話のときでも楽しそうに話していた)
157 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/27(月) 00:02:55.66 ID:43u/rVOWO
ワイワイガヤガヤ

メルル「うゥ……飲み過ぎたァ……」グテー

テル「あははは!!!ガイ君が2人に見えるー!!!」

ガイ(途中でテルも混ざってきて、気がつけば酒場全体を巻き込む宴会のようになってしまっていた。俺は

ガイ「……あそこは静かそうだな。移動しよう」スタスタ

リン「何、またナンパ?……ってガイさんじゃん!久しぶり!……なんか雰囲気変わった?」

ガイ「記憶を取り戻したんだ……それより、なぜここに?」

リン「アルバって人に誘われてー、暇だし丁度いいかなーって。ほら」スッ
スライムが描かれたメダル「」ポン

ガイ(……俺を誘ったドワーフもそうだが、人事を作った方がいいんじゃないか、この組織は?いや、意外と回っているからこれはこれでいいのか……?)

リン「ちょっとー、なんでそんな複雑そうな顔するのさー???」

ガイ「いや、そんなことはない……」メソラシ

ドルク「お前の言いたいことはよくわかるぜ、ガイ……」ヌッ

ガイ「ドルク……お前も来てたのか」ガシッ

ドルク「おう!暗黒館の話を聞いたら冒険を求める俺には正にピッタリだと思ってな!ほら、これ見ろよ!」
スライムが描かれたメダル「」ポン

ガイ「そうか……お前が暗黒館に来てくれたのは心強いな」

ドルク「へへっ!俺もまたお前と冒険できるなら願ったり叶ったりだぜ!」

リン「ま、そういう訳でこれからよろしくね、ガイさん!」

⭐︎ドルクとリンが暗黒館にしばらく滞在しています。
158 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/27(月) 00:14:24.62 ID:43u/rVOWO
ーー暗黒館 幹部宿泊部屋

ガイ「さて……色々手に入れた資料からラティア・ヘイヴンが存在するであろう位置は凡そ掴めた。あとは……」

ガイ「……最低限の人数で行くか、みんなを誘うかだな」

コンコン

イーリン「ガイ様、失礼します……」

ガイ「どうぞ」

ガチャ

イーリン「オーナーから伝言です。ラティア・ヘイヴン行きの準備について、飛空艇の手配ができたとのことです。それと、同行者についてはガイ様の判断を尊重する、と」

ガイ「俺の判断を?」

イーリン「はい。ただし、オーナーから一言……こほん。“一人で行くなんて言い出したら、暗黒館総出で縛ってでも止めるわよ”……とのことです」

ガイ「……クーさんらしいな」

イーリン「私も同意見です……ガイ様」

ガイ「何だ?」

イーリン「サーシャ様、リーゼリット様、アインズ様は酒場に。テル様は医務室で薬の整理中です。アモは厨房、アトニス様は窓際の席で菓子を食べています」

ガイ「……」

イーリン「メルル様は二日酔いで奥の席に沈んでいます。ドルク様は依頼掲示板の前。リン様は倉庫裏で何かの骨格を組み立てているようです」

ガイ「……止めなくていいのか?」

イーリン「今のところ、問題はないので……それで、ガイ様。どうされますか?」

◆現在はウォーターポートです。
安価終了後、ラティア・ヘイヴンに向けて出発します。

何をする?

安価下1〜3

⭐︎現在、暗黒館にいる主な人物

クー、イーリン、アモ、サーシャ、リーゼリット、アインズ、テル、アトニス、メルル、サリー、ドルク、リン
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/27(月) 00:20:52.51 ID:FQj2dNWzo
もう全員で乗り込もうぜ
最後の場所だし
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/27(月) 00:24:22.45 ID:kCivDCAoO
酔ったテルに今一番好きな子誰なのと雑談ベースで煽られる
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/27(月) 00:28:47.94 ID:CbKSDsqi0
ホレスから手紙が届く
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/29(水) 03:52:03.56 ID:IQgzUX7o0
乙
これ全員だったら飛空艇の中がぎゅうぎゅう詰めの状態になったり、重量オーバーのイメージがあるけど大丈夫かな?
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/29(水) 09:47:12.98 ID:6WNw5uSAO
飛空艇ごと帰ってきてるならニナさんもウォーターポートにいるのかな
164 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/29(水) 18:49:37.33 ID:4+wWNWHrO
>>162
全員で行くにはまだアレなので、今回は申し訳ありませんが人数を絞らせていただきたく思います。

>>163
ニナさんはウォーターポートに飛空挺を納入してすぐにオノゴロへと帰りました。なんでも、飛空挺に朝廷が目をつけたらしく量産を求められているようです。
165 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/29(水) 18:50:05.72 ID:4+wWNWHrO
ーー暗黒館2F オーナールーム

クー「来たのね」

ガイ「……」

クー「それじゃあ、返事を聞かせてもらおうじゃない。アンタは、どうすることにしたの?」

ガイ「俺は……光の捜索を続けます。そして、必ず次の光の残滓も手に入れてみせます」

クー「……ふふっ」

ガイ「?」

クー「やっぱり、そう言うんじゃないかと思っていたわ。アンタは他人の犠牲をよしとしない。私と同じでね……」

手を差し出すクー「改めて礼を言うわ、ガイ。最後の残滓の力の回収も……お願いするわ」スッ

ガシッ

ガイ「はい……!」

◆

ーー暗黒館1F 酒場

イーリン「ガイ様、誰と探索に向かうかはお決めになりましたか?」

ガイ「可能な限り、俺の知り合い全員と行きたい」

イーリン「それは……記憶を失った方々も込みで、でしょうか?」

ガイ「ああ」

イーリン「なるほど。たしかに、最後の光の残滓ですから油断はしない方がいいのでしょう。フローディアの脅威もありますし……ですが、ガイ様。重要なことを忘れております」

ガイ「なんだ?」

イーリン「飛空挺に乗れる人員の限界です。ニナ様から預かった資料によりますと……完成といっても、データが足りず安全は保証できかねるとのことで、大勢を乗せるのは推奨しかねます。しかも、食料や水に他の物資を積むとなると、なおのこと搭乗人数には慎重になるべきかと」

ガイ(……全然考慮してなかったな。飛空挺なら全員乗れるものだと、勝手に思い込んでいた)

イーリン「翡翠の賽を持つガイ様と、操縦の経験があるアインズ様は確定として……残り3人が限界、という感じでしょうか」

ガイ「3人、か……」

イーリン「ええ。連れて行く方に声をかけるのであれば私が手伝いますが」

ガイ「……そうだな……」

◆誰に声をかける?
安価下1〜3
※以下から1名選んでください。(重複した場合はその分安価をズラしてください)
イーリン、アモ、サーシャ、リーゼリット、テル、アトニス、メルル、ドルク、リン
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/29(水) 18:50:22.58 ID:LvM7Z+Mo0
イーリン
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/29(水) 18:52:29.25 ID:dUl2NLbno
テル
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/29(水) 19:35:37.34 ID:QKZkq2VPo
アトニス
169 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/30(木) 00:11:13.77 ID:zuPE5byDO
ガイ「……テルとアトニスに声をかけてくれ」

イーリン「わかりました。では、2人を呼んできますね」

◆

テル「えーなになにー???ついにテルちゃんが恋しくなっちゃったのかなー」

アトニス「遂にこのボクを呼んだか!今回の旅は大船に乗ったつもりで──っておい、本当にこの酔っ払いを連れて行く気か?」

テル「アトニス君〜?こう見えて私、テラヌス・ウルスでの実績があるんだよ?」

アトニス「それを言われたら何も言えないが……ああもう、わかったよ。で、行くのはこのアホとボクだけか?」

テル「アホって酷くない〜???」ツンツン

テルにつっつかれるアトニス「や、め、ろ!!!」ジタバタ

イーリン「たしかに、あと一人連れて行くことができますが、あえて選ばなかったのですか?」

ガイ「いいや。君に来てもらいたい。構わないかイーリン?」

イーリン「ああ、なるほど。勿論、構いませんよ」

テル「おっ、貴重な飲み仲間だ!よろしくねイーリンさん」スリスリ

テルを抑えるイーリン「ええ、よろしくお願いします。テル様、アトニス様」ググッ……

アトニス「……まあ、イーリンが一緒なら大丈夫か。なあガイ、興味本位で聞くんだが今回の人選はどんな理由だ?」

ガイ「今回、光がある場所は空だ。アインズには既に声をかけてある。空を飛べる竜の力は、まず必要になる」

アトニス「まあ、そこは当然だな」

ガイ「テルは医術に優れていて、雷魔法の腕も冴えている。空なら相性がいい。優秀な魔術師としても頼りになる」

テル「そこまで高く買ってくれてるんだ。なんだか嬉しくなっちゃうなあ」

ガイ「酒さえ入っていなければ、な……」

テル「ひどーい」

ガイ「イーリンは常に冷静で、勘がいい。今回みたいに状況が読めない場所では頼りになると思った」

イーリン「光栄です」

アトニス「……それじゃあ、ボクが選ばれたのは?」

ガイ「お前は代償の刃に詳しいだろう。俺は……追い詰められると、すぐにあれに頼ろうとする。たぶん、自分では止め時を間違える」

アトニス「おいおい、痛い目を見たばかりだってのに、まだソレを使う気かよ?懲りないなあ、お前も」

ガイ「だから、お前に見ていてほしい。本当に必要かどうかを」

アトニス「……安心しろ、ガイ。このボクがいる限り、お前にソレを使わせるような状況にはさせないと約束してやる!」

ガイ「アトニス……」

イーリン「ええ。私たちも、ガイ様が代償の刃を使うような事態にならないよう努めます」

テル「そーそー。だから今回の旅も気楽……って言っちゃダメか。けど、重たい空気ばっかりってのはナシにしよう?」

ガイ「イーリン、テル……」

アトニス「お、泣くのか?意外と涙脆いんだな?」ニヤニヤ

ガイ「……うるさい」

⭐︎イーリンとテルとアトニスが光の探索に付いてきてくれます。
170 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/30(木) 00:11:59.33 ID:zuPE5byDO
ワイワイガヤガヤ

ガイ(テルが今回のパーティ結成を祝って周囲に絡みに行った結果、酒場全体を巻き込んだ宴会のようになってしまった……)

料理を作る暗黒館バーテンダー「」セカセカ

アモ「手伝いますか?」

料理を作る暗黒館バーテンダー「む、アモ様。お気になさらず。こう見えて今、結構楽しいので……!」シュバババ

イーリン「……それは何よりですが、厨房が戦場みたいになっていますね」

暗黒館バーテンダー「戦場なら慣れています。酒場の厨房とは、常にそういうものですから」スッ

暗黒館名物プリンアラモード「」ドンッ

アトニス「おおっ、もうプリンが来た!流石だバーテンダー!」キラキラ

サーシャ「うわあああん!!!リーゼェ、私もう一杯くらいなら大丈夫だよねぇ!?」

リーゼリット「はいはい……サーシャはもう大丈夫じゃないよ。だからほら、水飲みな?」

アインズ「フッ……2人とも、私が居なくともやっていけるか?」

リン「ほいほいほいっと」スッ
踊る包帯ミイラたち「」グググ……ピョンピョン

一般冒険者たち「「「おお〜」」」

メルル「いいぞいいぞォ、もっとやれェ〜!」

ドルク「たしかにスゲェが……これは素直に褒めていいやつなのか……?」

ガイ(ここまで賑やかな酒場を見るのは久しぶりだな……)

何か話し合ってるサーシャとリーゼリットとアインズ「」ワイワイ

ガイ「……」ジッ

テル「うぇーい、ガイ君、飲んでるー???」バシバシ

ガイ「テル……知ってるだろう、俺は飲まない」

テル「むー……つまんなーいやーい」

テル「……ねえ、ガイ君?」

ガイ「なんだ」

テル「これまで結構旅してきたじゃない?私が居ない間にも色々あったと思うんだけど……ぶっちゃけ、どのコが一番好きなの?」コソッ

ガイ「……」

頭を抱えるガイ(すごく……濁したい質問が来たな。記憶を失っていたときの俺は、何故ああも簡単に、関係を持ったんだ!?下半身で物事を考えていたとしか思えない……!)
171 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/30(木) 00:12:34.95 ID:zuPE5byDO
ガイを揺さぶるテル「ほーらー教えてよー♪」ユサユサ

ガイ(ロヴィア……は違うな。ロヴィアはそういうのじゃなくて、もっとこう、家族的な……ロヴィアのことを考えると胸が痛くなる。別のことを考えよう)

ガイ(サーシャは……たしかに、心がときめくというか、そういう出来事が多い気がするが……なんだかそういう目で見てはいけない気がする……!)

ガイ(リーゼは頼れる友人のような……記憶を失っていたときも頼りにしていたが、気がつけば一族の名を受け継ぐとか重たい話になってしまっていたし……)

ガイ(アインズ……彼女を初めて牢で見たとき、捕まっていたロヴィアを思い出した。だからか、アインズには他人事とは思えないものを感じて気にかけていたが……まさかオノゴロであんなことになるとは思っていなかったぞ……!)

ガイの前で手を振るテル「おーい?ガイ君ー?」

ガイ(イーリンも一度、夜這いに来ていたな……あのときはよくぞ保った。我ながら褒めてやりたいな。よくやったぞ、俺……!)

ガイ(アモにも手を出していない……オノゴロで一緒に寝ていたが、とくに……なんか無性に疲れていたときがあるが、それは気のせいだろう。アモがそのときやたら元気だったのも気のせいだ)

ガイ(テルはどうだ……?)チラッ

テル「おっ、こっち見た。やっほー」フリフリ

ガイ(……ロスチャイルドの件で色々あって、支えたいと思ったのは確かだ。それと、テラヌスでの一件が忘れられない……)ジッ……

テル「……なんだかそんなに、じっくり見られると……私でも少し、恥ずかしくなってくるんだけど……///」

ガイ(だが、真っ先に胸に浮かぶ名前は……)

トゥルーエンド『大魔女でも……大魔女代理でもなくて、ルーとして見てくれた』

ガイ「……ルー」ボソッ

テル「えっ?ガイ君、今なんて言ったの?」

ガイ「……二度は言わん」

テル「えー?お願いお願い、教えてよ〜!」

ガイ「断る。酔った勢いで聞いていい話じゃない」

テル「じゃあ酔ってないときに聞くね!」

ガイ「それも断る」

テル「けちー」

⭐︎テルと話しました。
172 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/30(木) 00:15:52.27 ID:zuPE5byDO
ーー暗黒館 幹部宿泊部屋

コンコンコン

ガチャ

イーリン「失礼しますガイ様。大魔女帝国より手紙が届いております」スッ

ガイ「ありがとう……差出人は……ホレス!?」

イーリン「ずいぶん驚かれましたね。どうかなさいましたか?」

ガイ「ああ、いや。手紙を書けるような状態じゃないと思っていたから面食らってな……」

イーリン「なるほど……」

ペラッ

ガイっち、久しぶり!

光を4つ集めたって大魔女様から聞いたよ。
今は身体がだいぶ動くようになって、大魔女帝国の仕事を手伝ってるんだ!
こっちの世界の魔法も面白いね!

仕事の合間をぬって、周りの人にこっちの世界の文字や手紙の書き方を教えてもらったから、こうして手紙を書いてみたの!
そうそう、テラヌス・ウルスのソーラちゃんも元気にやってるよ。
よく大魔女帝国までお菓子を買いに来るんだ。
ガイっちに会いたがってたよ?

もうしばらく様子見をしたら、私もガイ達に合流するよ。

まだ教えてもらったばかりだから、変なところがあったらゴメンネ!

ホレスより

ガイ「フッ……あいつ、騙されてるな」

⭐︎ホレスから手紙が届きました。
173 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/30(木) 01:40:54.25 ID:4KPgT1xAO
ーーウォーターポート 港

試作飛空挺「」ズン……

アトニス「おお……アレが例の空飛ぶ船か。本当に空に浮くんだろうな、アレは?」

ガイ「ああ……竜のお墨付きだ」

アインズ「そうか……私の記憶にはないが、お前も一緒に乗っていたんだったな。そういうわけだ、アトニス。この船で空を行くのは悪くないぞ?」

アトニス「へえ、それは楽しみだ」ニヤリ

テル「ねえねえ、あの飛空挺?って名前ついてるの?」

イーリン「一応、船として扱っていますので命名は必要かもしれません」

クー「私としたことが、失念していたわ……そうね……クロシュヴァリエ号、これでいきましょう!」

リーゼリット「船の名前っていつもそんな感じで決めてたんだ……」

サーシャ「でもなんだか、歴史的瞬間に立ち会ってる、って気がしますね!」

クー「ふふっ、そうね。海を越える船じゃなく、空を越える船だもの。大袈裟でもないわ」

ガイ「クロシュヴァリエ号……」

テル「いい名前じゃない?なんか強そうだし、ちょっと可愛いし」

アトニス「可愛いかどうかは知らんが、偉大なるこのボクが乗る船としては悪くないな!」

イーリン「では、正式にクロシュヴァリエ号ということで」

クー「ええ。決まりね」

試作飛空挺→クロシュヴァリエ号「」ゴゴゴゴ……

リン「初飛行で墜落する事例は珍しくないからね。無事に帰ってきたら、それだけで十分な成果だよ」

ドルク「落ちるなよ、ガイ。帰ってきたらまた腕を貸す」

メルル「うゥ……まだ頭痛いけど、見送りくらいはするよォ……」

ガイ「メルル。無理に出てこなくてもよかったんだぞ」

メルル「何言ってんのさァ。クロシュちゃん達が関わった場所なら、私だって見送らないわけにはいかないよォ」

アトニス「二日酔いでふらついてるがな」

メルル「これは船出を祝うための揺れだよォ」

イーリン「明らかに酒の揺れですね」

メルル「細かいことは気にしなーい」

リン「ははっ、メルルんらしいや」
174 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/30(木) 01:41:24.07 ID:4KPgT1xAO
アモ「……私、まだガイさんのことをよく思い出せません。でも……無事に帰ってきてください」

ガイ「……ああ。必ず帰る」

サーシャ「……あの、ガイさん」

ガイ「サーシャ?」

サーシャ「私も、まだガイさんのことをちゃんと思い出せていません」

ガイ「……ああ」

サーシャ「だから、こういうことを言うのも変かもしれませんけど……無茶はしないでください」

ガイ「……」

サーシャ「なんでか分からないんですけど……ガイさんって放っておくと、一人で全部背負いそうな気がするんです」

ガイ「……そうか」

リーゼリット「私も、同じ気持ち。同じ幹部として、任務の成功を祈ってるよ」

ガイ「……ああ」

クー「ガイ、最後の光の残滓、必ず持ち帰ってきなさい。けれど、間違えないこと」

ガイ「……?」

クー「アンタが帰ってこない勝利なんて、私は認めないわ」

ガイ「……わかりました」

クー「なら、行ってきなさい」

ガイ「はい」

サーシャ「……いってらっしゃい、でいいんでしょうか」

ガイ「それで十分だ」

リーゼリット「……いってらっしゃい」

アモ「いってらっしゃい」

ドルク「行ってこい」

リン「次に会うときは、なるべく死体じゃなくて生きたまま会いたいねえ」

ガイ「縁起でもないことを言うな……行ってくる」

テル「空の旅かあ。お酒持ち込んでいいかな?」

イーリン「最低限にしてください」

アトニス「最低限ならいいのか……」

アインズ「飲みすぎたら私が外へ放り出す」

テル「竜の冗談、迫力ありすぎない?」

アインズ「冗談に聞こえたか?」

テル「……冗談だよねえ!?」

◆

クロシュヴァリエ号「」ゴウン……ゴゴゴ……

クロシュヴァリエ号「」ギュオオオオッ!
175 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/30(木) 01:48:36.58 ID:4KPgT1xAO
 ーー古城 王族の私室

水晶を覗く黒髪ロングの少女「ん〜?……よっこらせっ、と……」

黒髪ロングの少女「どれどれ……うーわ。翡翠の賽に、代償の刃……しかも天使まで来てるし〜」

黒髪ロングの少女「つまりアレか……やっぱり“この”世界は失敗した世界だったか〜……。世界めくれなんて起きてる時点で、だいたい察しろって話だけどね〜」

黒髪ロングの少女「仕方ない……もう一つの契約まで履行する羽目になるなんて思ってなかったけど……契約は果たさないとね〜」

黒髪ロングの少女「代行者、なんて言ったら聞こえはいいけど、要するにパシリでしょ? 神様たちが直接出れないからって、一人に全部丸投げとか、なかなかのブラック案件だよね〜」

黒髪ロングの少女「んー……とりあえずご飯にしようかな。空妖精のところに行こっと」

◆
176 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/04/30(木) 01:52:05.14 ID:4KPgT1xAO
本日はここまでにします。
急ですが、現在から金曜日の0時までキャラ募集を行いたいと思います。ラティア・ヘイヴンにいそうな人等をよければ、お願いします。
また、応募されたキャラは若干の設定変更等を行う可能性がありますのでご了承ください。

〈浮島国ラティア・ヘイヴン〉
■概要
空に浮かぶ古代王国の跡地。
かつては王族を中心に栄えた国だったが、雷霆の魔王との戦いにより滅び、長い年月の間、雲海の上に隠れるように存在していた。
島全体には反重力物質が組み込まれており、現在も浮遊を続けている。また、地下の中央動力室には管理ゴーレムが存在し、疑似星脈の維持・管理を担っていた。長年の運用により、疑似星脈はほとんど天然星脈と呼べるほど島に根付いている。
現在は雷霆の魔王が討たれ、封印維持という役目から解放されたため、残された者たちはそれぞれの形で静かな余生や復興に近い生活を始めている。
■文化・産業
かつては高度な魔法技術、反重力技術、ゴーレム技術を有していたと思われる。
現在も古城、地下動力室、工房、王族の私室、大浴場など、古代王国時代の施設が残っている。島には空妖精たちが暮らしており、彼女たちの作る料理や菓子も特徴的。
■情勢
王家は既に絶えており、国家としての統治機構もほぼ消滅している。
ただし、ゴーレムや人形、空妖精たちなどが残っており、島そのものは完全に無人ではない。
外部との交流は少ないが、浮島を訪れる者が現れる可能性はある。
古代技術、空妖精、ゴーレム、反重力物質、疑似星脈などを目当てにする研究者・冒険者・魔術師が関わる余地もある。

テンプレートは以下のものをお願いします。

【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/30(木) 06:19:19.69 ID:NVfA0rls0
【名前】ホーリー・ハンドレッド
【種族】人間?
【性別】女
【年齢】不明
【容姿】金髪ロングの長身美女。黒のローブを着ている。
【性格】常に敬語口調の穏やかな性格。
【魔法】身体強化魔法(イーリンより強力)&治癒魔法
【備考】各地を回って修行をしている僧侶。実はイーリンの育ての親で彼女に戦う術を教えたが彼女が15歳の時に突如修行の旅に出る。今はラティア・ヘイヴンにて修業を行っている。イーリンは現在でも彼女のことを慕っているが突然いなくなったことへは複雑な感情を抱いている。ちなみにイーリンが子供の頃から若い容姿をしており現在も変わらない。
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/04/30(木) 12:24:58.92 ID:zBeFZEO7O
【名前】リルル=セクトニア
【種族】妖精
【性別】女
【年齢】不明
【容姿】緑髪ショートの人間の子供くらいの大きさの妖精。羽は蝶々っぽい
【性格】無邪気で守銭奴
【魔法】昆虫召喚魔法。虫や虫型モンスターを召喚·使役する。
【備考】宝を求めて旅する妖精。現在はラティア=ヘイヴンを調査中。
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