お嬢様「貴女たちは私の大切な――――」

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1 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/05/08(日) 11:49:01.77 ID:yTIpdHxw0
お嬢様「貴方は私の可愛いお人形なんですもの」の続き
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4nip/1459252041/

百合、注意
2 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/05/08(日) 11:54:53.48 ID:yTIpdHxw0
>>1
早速ミスだよ……。正しくは
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1459252041/
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/08(日) 11:58:55.25 ID:gqdzij7eO
立て乙
4 : ◆TEm9zd/GaE [sage]:2016/05/08(日) 12:26:29.31 ID:yTIpdHxw0
――駅


メイド「来ない……」

メイド「何で時間なんてとっくに過ぎてるのに電車来ないのよ……」


ご令嬢「イタリアの電車は遅れるのが当たり前。そう言われるくらい時刻表は当てにならないものですよ」


メイド「ご令嬢……様」


ご令嬢「無理して様付けしなくて良いですよ。ご令嬢で良いです、昔みたいに。それにボク自身、敬称付けて呼ばれるのに慣れていないですから」


メイド「……成り上がりですものね。通りで庶民じみたことを知っているわけですわ。そうだ、どうせなら少ない金をがめつく遣り繰りするケチ臭い安上がり術でも教えてもらいましょうか」


ご令嬢「……さすが箱入り没落メイドは言うことが違うですね。半場常識の事実も知らないで当たり前。かばかりか無知を棚にあげて喧嘩腰なんですから。どうせなら深窓に放置されて埃被ったままでいれば良いのに。灰じゃなくて埃だから魔法使いが現れなくてお姫様になれず、精々ダニだけが友達の悲しい余生を過ごすですよ」


メイド「……ふ」


ご令嬢「……あは」


メイド「ふふふ、懐かしいわね、このノリ」


ご令嬢「あははは、そうですね。……座って話しましょうか」


メイド「そう、ね……」
5 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/05/08(日) 13:02:16.39 ID:yTIpdHxw0
ご令嬢「ふう……そうそう昔、出会った頃はお互いにお互いの事が気に入らなくって……」


メイド「そりゃ、お姫様がパーティーからお持ち帰りした女の子だもの。あの時は何よ泥棒猫って……」


ご令嬢「ジェラシー?」


メイド「ジェラシー」


ご令嬢「あの時ボク、はじめての社交界で不安で、でも周りの大人たちは容赦なしのひっきりなしに話しかけてくるから、怖くって。その時ですね、お姉様がボクのことをエスコートしてくれて……」


メイド「好きになった?」


ご令嬢「惚れたですよ」


メイド「私は元々、お嬢様とは幼なじみだったから、仲良くって。でも、ある時、両親の事業が失敗して文無しになって、明日からどうなるか分からなくなって、家族とバラバラになって……」

メイド「そのとき、お嬢様が私のことを拾ってくれて……その上、お父さんとお母さんを探し出して、仕事の面倒も見てくれて……」

メイド「それ以前からキスしたいって意味でお嬢様のことが好きだったけど、多分そのときからお嬢様に全てを捧げようと誓えるほど好きになったんです……」


ご令嬢「素敵なことです……」


メイド「だから、お嬢様と初めてエッチしたとき、選ばれた、結ばれたって思って、嬉しくなって、でも……」


ご令嬢「女奴隷ちゃん……?」


メイド「……ええ。お嬢様が奴隷が欲しいと言った時おかしいなって思ったの」

メイド「でも、まさか私より近い関係にはならないだろうってたかをくくって、結果――」

メイド「取られ……ううん、始めから私になびいてすらいなかったんだろうなって」


ご令嬢「そんなこと……」


メイド「――女同士だもの」


ご令嬢「――っ!!」


メイド「例え結ばれても、子供はおろか結婚すらできないの。そんな当たり前のことに気づかないふりして……そのツケが今になって廻ってきただけ」


ご令嬢「……子供がご出来ない、結婚ができない。だから、お嬢様のことはもう好きじゃな――」


メイド「そんな訳ないじゃない」バン
6 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/05/08(日) 13:26:34.75 ID:yTIpdHxw0
メイド「好きよ、大好きよ。拒絶されても性別の壁があっても強力な恋敵がいても、私はお嬢様のことが好き。この気持ちは変わらない」

メイド「だけど……だから――」ヒック


メイド「う、うぅ……好きなの。好きなの。なんで、ひっく、わたし……なんでぇ……」ポロポロ


ご令嬢「ボクも……お姉様――お嬢様の事が好き。優しくって、ボクの理想で……う……でも、相手にされなくて、ひっく……エッチだって一人だけされてなくて、おいてけぼりで……」スンスン

ご令嬢「嫌だよ……。仲間外れにしないでよう……」ポロポロ


メイド「ご令嬢……」


ご令嬢「ボク、メイドのことも好きだよ……だから、だからぁ」ボロボロ


メイド「私は―――― 電車「」ファアアアン 」


ご令嬢「電車……?」ポロポロ


メイド「……空気、読めよ」チラ

メイド「結局、一時間くらい遅れて……」


ご令嬢「……? その腕時計……」


メイド「これ? お嬢様に貰って――」


>お嬢様『――貴方のことが嫌いという訳ではないの。これからもよろしくしてくれたら嬉しいわ』


メイド「――――――」


>お嬢様『嫌いでは無いわ。身近にいて好意を寄せてきて、そんな貴方のことを私自身悪く思っていなかったから、都合が良かったわけだし』


メイド「嫌われては……いない」


ご令嬢「メイド……?」


メイド「――――」


>お嬢様『私ね、貴方たちが私に言う、好きって言葉……信じてないの』


メイド「嫌われていないのなら、信じて貰えるまで愛せばいい」
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