【fgo】ランサー「ローマがローマだ」ケイネス「え?」【zero】

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82 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/02/01(水) 21:34:02.18 ID:vKHf6KIP0
キャラをどうするか決めていないなら生死不明で保留と言う手も有る。バーサーカーが治療して一命を取り留めた。エクスカリバーを託され死ななかった。都合の良い奇跡は無くやっぱり死んでいたとか後々の流れで決められる。

時臣の傾向、癖とか魔術以外の要素を知っておかないと勝てる戦いも勝てない。情報源を考えると情報を魔術に絞ったのは妥当な判断にも感じる。
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/01(水) 21:48:30.59 ID:O7LHGUV7O
迷った時は殺したほうが良いって婆ちゃんが言ってた
てか生かすか[ピーーー]か迷っているようなキャラを残しておいても後々の扱いでまた困るだけだしさっさと殺して物語から退場させておけ
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/02(木) 00:21:26.97 ID:oP0AQsQno
>>81
>>1がレスでコンマ判定(更に言えばどのレスで判定を取るかは>>1だけの秘密)すれば安価スレにはならないだろう
実際、進行に運を絡めたい時隠し判定として何度かしたことがある
85 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/02(木) 21:51:08.92 ID:O3QlVM8J0
-ケイネス陣営(朝)-
ケイネス「町に出たいだと?」

ランサー「ああ」

ケイネス「何を言っている、今は聖杯戦争中だぞ」

ランサー「現代のローマを見て回りたいのだ」

ケイネス「十分見ただろ!忘れたとは言わせんぞ」

ランサー「この町は見ていない」

ケイネス「召喚してすぐにいろいろなところに連れていっただろう!?私は早めに来て準備したかったのだ、それをお前が…」

ソラウ「そこまでにしなさいケイネス」

ケイネス「ソラウ…」

ソラウ「確かに、召喚してすぐにいろんな国を回ったわ。でもねケイネス、ローマ(世界)は広いのよ?そんな短い期間でローマを網羅できるわけないじゃない!」

ナレーション(Cv.丹下桜)「説明しよう!ソラウは召喚1日目でローマに染まり、ケイネスに神祖殿を連れた観光旅行を強制していたのだ!」

ケイネス「する必要ないだろう!ただでさえ入国が昨日で工房が不完全なのだ、今日は工房の作成を手伝ってもらう」

ランサー「マスターよ」

ケイネス「聞きたくはないが何だ?」

ランサー「工房の作成は帰ってから手伝おう、だから頼む」

ケイネス「駄目だ」

ランサー「頼む!」バッ

Y

ソラウ「あぁ!あれはローマのポーズ!尊い…尊いオブ尊い…」

ケイネス「駄目なものは駄目だ!」

ソラウ「ケイネスそんなにイライラしてはハゲ…あ」

ランサー「やめるのだソラウ、マスターの頭はまだ大丈夫だ」(善意)

ソラウ「そ、そうね…ごめんなさい。まだあと1,2年は大丈夫よね」(悪意なし)

ランサー「だいたいそれくらいか…」

ケイネス「黙れ!二人して人の頭皮を侮辱しおって!ああもう、行けばいいだろう!ただし、帰ってきたら魔術工房の作成を絶対に手伝ってもらうからな」

ランサー「マスターよ、恩に着る」

ケイネス「さっさと帰って来いよ」
・・・・
・・・
・・

ランサー「ということがあったのだ」

セイバー「あなたのマスターには心底同情します」
86 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/02(木) 21:53:50.21 ID:O3QlVM8J0
今日はちょっとだけ
あと舞弥はこの先登場させないことにします
彼女の生死はあなたの心の中に…
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/02/02(木) 23:23:23.07 ID:dR5rTjGu0

遊び半分の鯖とマジの主側の温度差が…ローマの心残りは弟関係だろうけど、それはそれとして現代を満喫していますね。
舞弥はシュレディンガーの舞弥ですか。
88 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/08(水) 16:14:47.31 ID:FGGLzZvo0
-キャスター陣営-
龍之介「メフィストの旦那ァ!どうだ今度の作品は」

キャスター「すぅぅんばらしいですYO!リュウノスケェ!」

龍之介「だろ!これは自信作だったんだ」

キャスター「それで?これには何かすごい機能でもあるんですか?」

龍之介「聞いて驚いてくれよ、ここに幼女が祀ってあるだろ?この乳首を押すと…」

芸術品「ウィーン」

龍之介「飴が出てくる」

キャスター「ォウ」

龍之介「…」

キャスター「…」

龍之介「駄目だ!こんなの全然違う」

キャスター「これが完成品だとしたらワタクシ、舌が地面に付くぐらい驚いてしまいます」デローン

龍之介「すげぇ!舌が地面に付いてる」

キャスター「安心して下さいリスケェ!私が付いていますよ。そのうちアサシンの宝具に負けないような芸術品が作れますよ」

龍之介「ありがとう旦那…あ!これあげるよ」

キャスター「ペルォンペルォンキャンデーですか、ひひひwwwありがとうございますぅ!」ペロギュルル

龍之介「すげぇ!旦那の舌が蛇の様だ!」

キャスター「次は教会にでも行きませんか?何かインスピレーションを得られるかもしれませんよ?」

龍之介「確かに歴史的な芸術品は宗教に絡んでいることも多い…流石だよ!」

キャスター「ワタクシはこれでも飽くまで悪魔ですから。契約者に英知をささげるのも仕事ですのでぇ…ひひひwww」
89 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/08(水) 16:16:28.83 ID:FGGLzZvo0
続きはまた夜にでも
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/08(水) 16:21:57.53 ID:fE3CsaA3o
乙乙
安定のキャスター陣営で安心した
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/08(水) 16:24:40.93 ID:ayCvN5e0o
おつ
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/02/08(水) 22:15:05.25 ID:UelY2odF0

安定の龍之介
93 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/09(木) 00:46:11.62 ID:FhX0+z0Z0
夜に続きを書けるといいましたがごめんなさい無理です
明日の昼くらいには書けると思います
94 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/09(木) 13:06:29.17 ID:FhX0+z0Z0
-ライダー陣営-
老人「ん?おお、あんたらか!」

ウェイバー「どうも」

ライダー「ボートを返しに来たでござる」

老人「昨日は勢いで貸しちまって返してくれるか不安だったが、ちゃんと来てくれて良かった」

ウェイバー「ボートありがとうございました、これ…えぇっと?つまらないものですが?」

老人「ああ、これはご丁寧にありがとうよ」

ライダー「これいいボートでござるな。よく整備も行き届いてる」

老人「お!分かるか?このボートはな…」
95 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/09(木) 13:07:00.02 ID:FhX0+z0Z0
-商店街-
ウェイバー「えらい長く話し込んだな」

ライダー「いやぁ、これは拙者も予想外でござるよ。あのジジイ、自分のボートによほど自信があったようでござる」

ウェイバー「お前もやっぱり自分の船は大切か?」

ライダー「そりゃあそうでござるよ、船は海賊にとって何にも代えられない宝でござる。奪われたり沈められたりは絶対にされたくないでござるな」

ウェイバー「ふーん」

ライダー「だからサーヴァントになってまた愛しの“クイーンアンズリベンジ”に会えたのはうれしかったでござるな」

ウェイバー(こいつも海賊らしい一面があるんだな)

ライダー「まぁ一番うれしかったのはオタクカルチャーが盛んな日本に召喚されたことでござるけどな」

ウェイバー「よし、死ね」

ライダー「えぇ…拙者が一体何をしたっていうんだ」

ウェイバー「大体おまえはなぁ…」

ライダー「お?“アドミラブル大戦略”…?なんか拙者好みの幼女がいるでござる!」

ウェイバー「聞!け!」

ライダー「マスターこれ欲しいでござる」

ウェイバー「は?ゲーム?」

ライダー「一生のお願いでござる!まぁもう一生は終えてるけどなwww」

ウェイバー「いやだよ、なんで僕がそんなもの」

ライダー「仕方ない、略奪するか」

ウェイバー「待て待て待て待て!分かった買うからやめろ!その代わり他のもの欲しがるなよ?」

ライダー「わーい、ありがとう(幼女感)」

ウェイバー「はぁ…」
96 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/09(木) 13:07:28.48 ID:FhX0+z0Z0
-アーチャー-
アーチャー「マスターに言われて外に出たはいいがやることがないな…」
※一文無し

おばあちゃん「ふうふう」フラフラ

アーチャー「…(することもないし人助けも悪くはないか)」

アーチャー「ご老人、大変なようでしたらお荷物持ちましょうか?」

おばあちゃん「へ?いいのかい?悪いねぇ…」

アーチャー「いえいえ」ニコッ
〜〜〜
アーチャー「息子さん夫婦のお家へ行くのですか」

おばあちゃん「そうなんだよ、でも迎えに来てくれるはずの息子が急な用事で来れなくなったみたいでねぇ。お兄さんが荷物を持ってくれて良かったよ。力持ちなんだねぇ」

アーチャー「大したことではありません」

おばあちゃん「ありがとねぇ、助かるよ」

アーチャー「おや、ここではありませんか?」

おばあちゃん「本当だねえ」

アーチャー「荷物を中まで持っていきましょうか?」

おばあちゃん「ここまで来たら大丈夫だよ、ありがとう。そうだ!お礼に…」ゴソゴソ

アーチャー「?」

おばあちゃん「はい、羊羹」

アーチャー「ありがとうございます、ありがたく頂きます」

おばあちゃん「じゃあねぇ」

アーチャー「はい、お元気で」

アーチャー「…羊羹?」
97 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/09(木) 13:07:57.89 ID:FhX0+z0Z0
-公園-
アーチャー(カルナ…お前はいつもどういう気分で人助けをしていたんだ?)

アーチャー「せっかく貰ったのですし、いただきましょう」

アーチャー(…あれ?これはどうやって食べれば?)

少女「後…もうちょっと…」ヨジヨジ

子供「お姉ちゃん頑張って!」

アーチャー(少女が木登りをしている)

アーチャー「何をしてるのですか?」

子供「?あのね、僕の風船が木に引っかかっちゃってね。あのおねぇちゃんが取ってくれようとしてるの」

アーチャー「なるほど」

少女「よし取れた!あ…」ズルッ

アーチャー「危ない!」ポスッ
98 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/09(木) 13:08:39.36 ID:FhX0+z0Z0
少女(お姫様抱っこ…)

少女「あ、ありがとうッス///」

アーチャー「ケガはありませんか?」スッ

少女「はい!大丈夫ッス!あ、少年これ」

子供「わーい、ありがとう!お姉ちゃん!じゃーねー!」

少女「もう手を離しちゃだめッスよー!」

アーチャー「お嬢さん」

少女「あ、すいません。改めてありがとうございました」

アーチャー「いえ、その…少し聞いていいですか」

少女「へ?」

アーチャー「なんであの少年を助けたのですか?自分の身を危険に晒して」

少女「危険って程危険でもないですよ」

アーチャー「それでも何の得もなかったでしょう?」

少女「質問の意図は分からないけど…人を助けるのに意味なんているッスか?損得は関係なくて、私がそうしたいからしただけッス」

アーチャー「…そうですか」

少女「あ!そうだ!」タッタッタッ

アーチャー「?」

カチャッガコン

少女「はい!お茶!」スッ

アーチャー「え?」

少女「助けてくれたお礼ッス」

アーチャー「損得は関係ないのでは?」

少女「損得は関係ないけど、人に良いことしてその見返りがあっても悪いことではないッス」

アーチャー「…そうですか、ありがたく頂きます。あと、もう一つ聞いていいですか?」

少女「どんとこいです!」

アーチャー「これはどうやってどうやって食べれば…」
E:羊羹
99 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/09(木) 13:12:01.61 ID:FhX0+z0Z0
日常回でも苦悩するアルジュナ
なんで羊羹なのかと聞かれたらインド人コピペを参考にしているからです
次で日常回は終わりです

次回!「聖杯問答」
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/09(木) 13:16:07.06 ID:H4q4X4qLO
職場のインド人が羊羹気に入ってその内職場で羊羹が大流行して冷蔵庫の備蓄が羊羹になったってやつか
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/02/09(木) 22:23:58.36 ID:a+wq/Ayu0
ウェイバーきゅんカワイイ、聖杯問答でメイド服着せて給仕させたい。
102 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/20(月) 23:58:59.35 ID:aKKVz2Nm0
-公園(少女が去った後)-
アーチャー(羊羹おいしい)モグモグ

???「おや、良いものを食べていますね」

アーチャー「セイバーですか」

セイバー「どうも」

ランサー「私もいるぞ」

バーサーカー「会えてよかった、さて治療の続きと行きましょう」

アーチャー「まだ日は高いのですが、やる気ですか?」

セイバー「ただの通りすがりですよ、休憩できる場所を探していました」

アーチャー「ならば私は帰らせていただきます。羊羹も食べ終わりましたし」

ランサー「まあ待て、せっかく時代の違う英霊が4騎も集まったのだ。少しは世間話でもするべきだと思わぬか?」

???「げ!」

???「ウハッ!拙者好みの幼女発見!」

桜「ひっ!」

セイバー「5騎になりましたね」

バーサーカー「サクラに近づかないでください、汚れます」

ライダー「はい?BBAはお呼びではないのですけど!!」

ウェイバー「いや!周りを見ろよ、こんなにサーヴァントが…」

ランサー「おびえる必要はない、ライダーのマスターよ」

セイバー「私たちに今、事を構える気はありません」

アーチャー「それで?世間話とは?」

バーサーカー「そうですね、とりあえずアーチャーの治療から始めましょう」

セイバー(この状態のバーサーカーが問答などできるのか?さっきもそれでひどい目にあったし)

アーチャー「ケンカを売っていると解釈していいのですね」

ランサー「今するべきはそのような話でない。ここに集うは聖杯を求めし者たち、然らば」

ランサー「我々はこれより聖杯問答を行う!」
103 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/20(月) 23:59:53.42 ID:aKKVz2Nm0
アーチャー「聖杯問答?自らの望みを晒せと?」

ランサー「そうなるな」

バーサーカー「アーチャー、貴方は…」

『ランサー』
皇帝特権:EX 発動
扇動:EX 獲得

ランサー「バーサーカーよ、今はまだ耐えるのだ」

バーサーカー「何故?」

セイバー(治療中のバーサーカーが話を聞いた?)

ランサー「今のままではアーチャーは頑なに治療を受けようとしないだろう」

アーチャー「…」

バーサーカー「そうかもしれませんね。でも安心なさい、どうであろうと私は殺してでも彼を治療します」

ランサー「この問答で治療の糸口が見つかるとしたら?」

バーサーカー「ほう?」

ランサー「もしかすると、アーチャーの病の核はその望みにあるかもしれぬ。治療のために黙って参加してみぬか?聖杯問答に」

バーサーカー「…いいでしょう、それが治療のためになるのならば」

ランサー「では聖杯問答を始めよう」

セイバー「望みを言えば、真名が割れる可能性もあるでしょう」

ランサー「なんとなくは皆把握しているであろう?サー・ベティヴィエール」

セイバー「…貴方相手では隠せないようですね、神祖ロムルス」

ランサー「アーサー王関連で隻腕の騎士といえば一人しかいまい」

アーチャー「ふっ、割れてしまいましたね真名が」

セイバー「貴方も割れているのですよ、授かりの英雄」

アーチャー「なっ!」

セイバー「正解だったようですね、もう少し駆け引きの練習をしては?」

ウェイバー「円卓の騎士に帝国神祖、インドの大英雄まで…。どうなってんだよ!この3騎士たちは、規格外すぎる…」

ライダー「そして拙者は黒ひげにござる〜」

セイバー「そして貴女は白衣の天使フローレンス・ナイチンゲールですね?」

バーサーカー「それであっていますが一つ。私は天使などではありません」

セイバー「それは失礼しました」

ランサー「これで真名の心配はなくなったな。安心しろ菓子(たいやき)もある」

セイバー「あっ…」

バーサーカー「安心なさいアルコールもあります。食べる前にはこれで手を殺菌してください」

ライダー「飲む方じゃねぇのか」

ランサー「たいやきは行き渡ったな。では、セイバーお前からだ」
バーサーカー「殺菌もしましたね」
104 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/21(火) 00:00:25.59 ID:Cuo58AiY0
セイバー「望みを言えと?」

ランサー「然り」

セイバー「はぁ…、私は一度だけでいいから王の安らかな顔が見たいのです」

ウェイバー「アーサー王の安らかな顔?」

セイバー「正確には彼の王の人としての顔です」

セイバー(全てが嘘というわけではない、あの時までの私であればそう願っていたはずだ)

ランサー「言いたいことは理解した。そこまで思われているとは、お前の王が羨ましいものだ」

セイバー「さて次は、ライダー辺りにしましょう」

ライダー「聖杯にかける望みぃ? 海賊たる黒髭に、そんなものがあるはz…ハーレム作りたーい!」

セイバー「…」

ランサー「…」

全員「…」

ランサー「次は…」

アーチャー「言い出しっぺの貴方が言うべきでしょう」

ランサー「ない」

アーチャー「は?」

ランサー「願いなどはないといったのだ。私は飽くまでローマを求めるものがいるから召喚に応じたまで、現代の世界(ローマ)を見て回ることも目的ではあるが」

アーチャー「召喚されること自体が望みであったと?」

アーチャー(召喚されたのがコイツではなくアイツならば…)

ランサー「そうともいえるな。では、バーサーカー」

バーサーカー「ありません、そんなもの。私は治療を必要としたものがいたから召喚されただけ。本当に願いが叶うのかもわからない聖杯を求めるつもりなどありません。ああでも…」

桜「でも?」

バーサーカー「手を洗うボウルくらいには使えそうですね」

ウェイバー「ボウル…万能の願望気をボウル…」

ランサー「最後はアーチャーだな。まさか皆が望みを発表した中で一人だけしない訳にもいくまい」

アーチャー「永遠の孤独…」

ランサー「ん?」

アーチャー「私は誰からも干渉されない、永遠の孤独をこそ望みます」

セイバー「ああ、なるほど」

ウェイバー「分かるのか?」

セイバー「アルジュナの最期はヒマラヤで隠居を送っていたそうです。おそらく…」
105 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/21(火) 00:00:52.83 ID:Cuo58AiY0
アーチャー「セイバー、それ以上はやめてください。そこから先を言うのであれば私は今、弓を引かざるを得なくなる」

セッシャゲームシタイカラカエリマスルー
ア、バカナニヲカッテニー

セイバー「…そうですか」

ランサー「これで、全員話したか。ん?ライダーは何処に?」

バーサーカー「帰りましたよ、ゲームがどうとか」

セイバー アーチャー(いつの間に…)

アーチャー「では、解散にしましょう。日も暮れそうだ」スタスタ

バーサーカー「!待ちなさい、アーチャー!」タタタタ

桜「待って…バーサーカー…」

セイバー「サクラ」

桜「?」クルッ

セイバー「今日は楽しかったですよ」ニコッ

桜「…ありがとう、セイバー」タタタタ

セイバー「私たちも帰りましょう」

ランサー「お前はそのまま帰るのか?」

セイバー「いえ、マスターにお土産を買うのと、写真の現像に」

ランサー「ならば私も付いて行こう」

セイバー「そういえばランサー」

ランサー「どうした?」

セイバー「あなたの望みは本当にあれだったのですか?」

ランサー「見抜いていたか。あの場で指摘しないでいたのはありがたい、流石に気恥ずかしいのだ。そうだな、本当に本当に願いが何でも叶うのならば」

セイバー「ならば?」

ランサー「もう一度だけでいい、弟と笑い合いたい」
106 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/21(火) 00:01:22.33 ID:Cuo58AiY0
-アーチャー&バーサーカー-
バーサーカー「待ちなさい、アーチャー」

アーチャー「まだ何か?」

バーサーカー「あなたの治療が終わっていません」

アーチャー「私の精神は病んでなどいない」

バーサーカー「私の嫌いなものは、治らない病気と治ろうとしない患者です」

アーチャー「私はどちらに該当すると?」

バーサーカー「治る病気も治そうという意思がなければ治りません。あなたが抱えている問題も分かりました、一度自分に素直になる必要がある」

アーチャー「素直?」

バーサーカー「永遠の孤独は真の望みではない」

アーチャー「!」ギロリ

バーサーカー「アルジュナ…知識はあります。きっとあなたは此度のランサーがロムルスでがっかりしたのでしょうね」

アーチャー「黙れ…」

バーサーカー「アーチャー、貴方はその妄執を捨てられない限り病は治らない」

桜「バーサーカー…」タタタタ

アーチャー「黙れ!この娘がどうなってもいいのか!」スッ

桜「!」

バーサーカー「自分が何をしているのか分かっているのですか!?」

アーチャー「お前自身に矢を突き付けても止まらないだろう?だから…」ハッ

アーチャー(私は何を…)

バーサーカー「そういうところが貴方を…」

アーチャー「うるさい!煩い!五月蠅い!ウルサイ!私を見るなぁぁぁぁぁ!」ダッ

バーサーカー「アーチャー!」

桜「バーサーカー」ギュッ

バーサーカー「サクラ?」

桜「帰ろう?」

バーサーカー「…そうですね」
107 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/21(火) 00:01:49.18 ID:Cuo58AiY0
-ウェイバー陣営-
ウェイバー「なぁライダー」

ライダー「なんでござるか?」ピコピコ

ウェイバー「良かったのかよ、途中で抜けてきて」

ライダー「別にいいでござろう?マスターも真名を知れたしぃ」ピコピコ

ウェイバー「そうだけどさ…」

ライダー「あぁ!幼女が死んじゃう!」ピコピコ

ウェイバー「そいつは諦めろ、それより今はそっちのそいつを使って攻めた方がいい」

ライダー「嫌だー!幼女を見殺しになんて!」ピコピコ

ウェイバー「お前なぁ!そんな進め方してたらクリアできないだろ!ほら、僕の言うとおりに操作しろ」

ライダー「しかたないでござるなぁ」シブシブ

この後、二人で仲良く徹夜した
108 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/21(火) 00:02:15.62 ID:Cuo58AiY0
-セイバー陣営-
セイバー「ただいま戻りました」

アイリ「あ!お帰りセイバー、お土産は?」

セイバー「はい、羊羹を買ってきました」

アイリ「ありがとう、セイバー!」

切嗣「帰ったか」

セイバー「ええ、他のサーヴァントと行動を共にしていました」

切嗣「何か収穫はあったか?」

セイバー「真名の答え合わせができた位ですね。あと、羊羹を買ってきました」

切嗣「そうか。それはまた後だ、出かけるぞ」

セイバー「貴方とですか?」

切嗣「ああ、ランサー陣営を討つ」
109 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/21(火) 00:02:46.37 ID:Cuo58AiY0
-ランサー陣営-
ランサー「戻った」

ソラウ「お帰りなさいませ、神祖様」

ランサー「ああ、これは土産だ」

ソラウ「感謝の極み」

ケイネス「遅かったな、いや!本当に遅かったな!」

ランサー「さぁ、工房作りを手伝おう」

ケイネス「もう終わったわ!帰るのが遅すぎるのだ!」

ランサー「仕事が早い、優秀だなマスター」

ソラウ「流石ねケイネス!」

ケイネス「!ふ、ふん!当然だ、私は時計塔のロードなのだからな」

丹下「ちょろい」
110 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/21(火) 00:06:17.46 ID:Cuo58AiY0
-アーチャー陣営-
時臣「アーチャー?」

アーチャー「はい、いかがしましたか?マスター」

時臣「…いや、何でもない。そういえば息抜きはできたか?」

アーチャー「………ええ、おかげさまで」

時臣「それならよかった、今夜は偵察に徹しよう」

アーチャー「打って出ないと?」

時臣「ああ、今日は調査を行っていたのだがね。キャスターの痕跡が一切発見できなかった」

アーチャー「本当に召喚されていたのですか?」

時臣「それは間違いないらしいのだがね…。まあ、そういうことだ。遠坂たるもの余裕を持って優雅たれ、キャスターの能力も姿も分からないうちからあまり動きすぎない方がいい」

アーチャー「承知しました」

アーチャー(私は英雄アルジュナだぞ…?)
111 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/21(火) 00:07:42.34 ID:Cuo58AiY0
-バーサーカー陣営-
桜 バーサーカー「ただいま戻りました」

雁夜「お帰り、二人とも。楽しかったかい?桜ちゃん」

桜「うん」

雁夜「それならよかった、ほら手を洗ってきな」

桜「」コク

タタタタ

雁夜「桜ちゃんを連れだしてくれてありがとう、バーサーカー」

バーサーカー「いいえ、彼女の治療にも関わることですから」

雁夜「…なあバーサーカー。俺、決めたんだ」

バーサーカー「…」

雁夜「勝つよ、時臣に。聖杯戦争がどうとか、泥を塗ってやるとかではなく。俺個人として勝ちたい」

バーサーカー「それは良かった」フッ

バーサーカー(精神の方は心配いらないようですね、たとえ負けても今の彼ならば…)

雁夜「今笑わなかったか?バーサーカー」

バーサーカー「笑ってなどいません」キリッ

雁夜「いや」

バーサーカー「笑ってなどいません」

雁夜「…もういいや」

バーサーカー「夕食の準備をしましょう」

雁夜「消毒用アルコールは控えめで頼む、納得できないならレポートも書いてあるから」

バーサーカー「いいでしょう、使用するのは適正量内に収めておきます」

雁夜「頼むぞ?本当に…」
112 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/02/21(火) 00:09:09.81 ID:Cuo58AiY0
長げえよ聖杯問答
何か当初の予定と内容違うし
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/21(火) 11:55:14.89 ID:oDU5UHeGo
ローマ
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ sage ]:2017/02/21(火) 20:17:13.11 ID:gEPTLU4/0
原作と同じような聖杯問答にならなくて良いのでは?
そもそもマスターの面子は同じでも、サーヴァントは全員違うのだから異なる結末なるのはある意味当然ですし
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/02/21(火) 22:35:02.32 ID:BBLn8oJC0
聖杯問答はこれで良かったと思います。
バーサーカー的には隠し事はOKでしたか。
時臣は鯖との相性が相変わらず悪い。
116 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/02(木) 15:35:07.99 ID:1yBi/VYZ0
-言峰教会-
綺礼「どうだ?このレコードは?」

二人が聞いているのは綺礼が昼間に買ってきたレコード
あまり有名ではないアーティストのものだ
曲の方も大したものではない

アサシン「素晴らしい…強く込められた怒りが聞こえる」

そんな曲であっても彼らには関係ないようだ

綺礼「曲自体は大したことはないが、この曲に込められた感情にはすさまじいものがある。売れないレコードにもこのような楽しみ方があるのだな」

綺礼はもう自らのゆがんだ価値観を隠すことなどしない
気付いてしまったのだから彼の持つ罪人のような魂に

アサシン「最初は好きで始めたのだろうに、気づけば売れない自分自身と自分の才能を評価しない周りへの怒りのみに濡れていたか」

アサシンがレコードに含まれる感情を推察する
堕ちた夢の悲しき末路を

綺礼「愚かしいな、だが人の不幸と醜い感情こそが我が愉悦となる。その点ではこの曲を作った者はいい仕事をした」

楽しく音楽鑑賞を行っていた二人に邪魔が入る
時臣から渡されていた通信用礼装だ

綺礼「いかがしましたか、時臣師?はい、はい、分かりました。ではそのように」

時臣と通信を行う綺礼を尻目にアサシンは歌い続ける

アサシン「♪〜♪〜」

綺礼「アサシン、ランサー陣営の偵察に向かうぞ」

歌っていたアサシンを連れ,綺礼は教会を出ていった
117 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/02(木) 15:35:41.69 ID:1yBi/VYZ0
-冬木ハイアットホテル-
部屋の窓からケイネスが避難する人々を見下ろしている
ホテルに対して爆破予告があったようだ

ケイネス「階下の人間たちが避難をしているな」

だがケイネスは逃げない
分かっているのだ、その予告が嘘であることを

ランサー「巻き込まぬための配慮か、なかなかできた人間だ」

ランサーが首謀者を褒める
ホテルで戦闘を行うことでの被害者を減らすための配慮だと

ケイネス「神秘の秘匿を行う魔術師であれば当然だ。とはいえ、魔術師の工房に入り込むとはよほどの自信家か大馬鹿者であろうな」

それを当然のこととケイネスは言う
それはそうであろう。神秘は秘匿されるものでありそれを暴かれることを魔術師は必ず防がなければならない
また、見られた際の予防線を張ることも重要なのだ
激しい戦闘が行われることが予想される中、爆破予告というのは隠蔽に対しては効果的なようだ

ランサー「入念な準備をしている可能性もある。警戒は怠るな」

ランサーはケイネスにこの敵対者に対する注意を促す

ケイネス「ほう…この工房に挑むための準備か、例えばどのような?備えは万全だぞ?」

彼には自らの工房に自信がある
彼は自分がロードであることに強い誇りを持っている
その自分が作った工房が敗れるはずがないと

ランサー「ホテルのフロア丸ごと壊すとかな」

爆破予告が本当であった場合のことを言っているようだ

ケイネス「確かに土台を崩されてはこの工房もひとたまりもないな。だが、そんな大胆なことをするものなどおるまい」

魔術師の戦いである聖杯戦争において現代兵器を扱うという発想がケイネスにはない
無論、神秘は秘匿する魔術師がそのような派手なことをするとも思っていない

ランサー「可能性や手段の一つとして考えておくがいい」

ランサーも手段としては考えたが実現するとは思っていないようだ
118 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/02(木) 15:36:47.99 ID:1yBi/VYZ0
ケイネス「ソラウ」

ソラウ「何かしらケイネス?」

ケイネス「私が守り切れるとは限らん、この部屋にいてくれ」

下手に最初から離れているよりも守れる可能性は高いと踏んだのだろう
ケイネスは自分の近くにいることをソラウに言った

ソラウ「ローマ!」

ソラウが元気よく返事をする

ランサー「ローマ!」

ランサーも負けじとローマコールを行う

ケイネス「ハァ…」

二つのローマの隣でケイネスは大きな溜息を吐いた
119 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/02(木) 15:37:15.94 ID:1yBi/VYZ0
-ホテル周辺-
セイバー『粗方避難が終わったようです』

霊体化していたセイバーが切嗣に伝える

切嗣「そうか、では…」

切嗣がリモコンを操作する
その瞬間、ホテルのとある階は爆発しホテルの周りにいた人間たちは悲鳴を上げる
そのまま重力に任せてホテルは崩れていった

切嗣「フッ」

作戦が成功したことに切嗣は微笑する

セイバー『あの程度でランサーがヤれるとは思いませんが』

セイバーは自らの懸念を伝える

切嗣「構わない、少なくとも工房と礼装を削ることはできただろう。ランサーのマスターも聖杯戦争に向けた備えはしてきただろうからな、おそらく大量の礼装を持ってきていたはずだ。これで戦力は大幅ダウンだろう」

相手が強いのであれば一度で仕留めるのではなく、少しずつでも削っていく
ゲリラ戦ならば珍しいことではないが魔術師としては珍しい戦法であった

セイバー『サーヴァントが強いならマスターを狙うですか…』

定石ではあるがセイバーは複雑な顔をしていた

切嗣「卑劣だと思うか?」

何と言われようが変える気はないが一応聞いておく

セイバー『いえ、私がランサーに勝てればこのようなことはせずに済んだのでしょう。私に文句を言う資格などありません』

彼もさほど気にしてはいないようだ

切嗣「そうか」

切嗣はいまだ騒がしいホテルに背を向けて歩き出した
しばらくして路地裏へと足を踏み入れる

セイバー『…切嗣』

セイバーは何かに気が付いている様だった

切嗣「ああ」

切嗣もセイバーの意図を汲んでいる様である
人っ子一人いない場所へと切嗣は入っていく

セイバー「出て来るがいい、いるのは分かっている。サーヴァントの気配は消せてもマスターの気配までは消せないようだな」
120 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/02(木) 15:37:42.80 ID:1yBi/VYZ0
霊体化を解いたセイバーが声を上げた

綺礼「…」

アサシン「…」

姿を現したのは綺礼とアサシンのペアだった

切嗣「言峰…綺礼…」

綺礼が一歩前に出て話し出す

綺礼「衛宮切嗣、貴様はいつぞやの私の問いに“戦いの果てに望むものは恒久的世界平和だ”と答えたな」

切嗣「ああ」

綺礼の唐突な質問にも彼は平然と返す

綺礼「あれは事実か?」

切嗣「ああ」

綺礼による確認
それに対する肯定

綺礼「そうか…私は分からなかったのだ。万人が美しいと思う物を美しいとは思えず、この身を捧げるに足る理念も目的も見つからなかった。お前と同じだ衛宮切嗣、利益のない戦いにこの身を投じてきた」

綺礼はまるで舞台にいるかのように語り出す

切嗣「…」

綺礼「だが、父に言われて参加しただけのこの戦いの中で見つけたのだよ!私の答えを!愉悦を!」

セイバー「…」

セイバーは目の前の男に薄ら寒いものを感じていた

アサシン「歌うか?唄うか?謡うか?」

アサシンの問い

綺礼「ああ!謳おうアサシン!私は悪をこそ愛する!人の不幸や苦痛に愉悦を感じるのだ!」

綺礼は吠えるように答え、歌う

アサシン「クリスティーヌ!クリスティーヌ!愛しい君へ私は歌う!」

綺礼「父よ!世界よ!醜き苦痛に私は歌おう!」

切嗣「もういい」
121 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/02(木) 15:38:09.94 ID:1yBi/VYZ0
興が乗っていた二人を切嗣が制止した

セイバー「ええ、貴方は生かしておいてもロクなことにならない」

セイバーが剣を抜く

切嗣「ここで終わりにするぞ」

目の前の外道をただ倒す、倒さなくてはならない

綺礼「…いいだろう、人の本性たる闘争を否定するものよ。子供の戯言のような望みを打ち砕き、その絶望を我が愉悦としよう」

アサシン陣営とセイバー陣営の戦いが始まった
122 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/02(木) 15:40:29.84 ID:1yBi/VYZ0
あれ?言峰君は精神汚染スキルでも付与されたのかな?
最近はアルジュナといい言峰といい何が書きたいのか分からなくなってきたよ…
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/03/02(木) 21:04:44.59 ID:GyPeKocZ0
キャラが生き生きしていて良いじゃないですか。
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/02(木) 22:28:53.35 ID:+cbIX2EDO
その内、
人間を人形に造り変えたりして・・・。
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/02(木) 22:40:55.48 ID:Zut/qBmI0
ここまで自覚して開き直ってるとルックスが五次の言峰神父で脳内再生されるw
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/03(金) 01:06:52.21 ID:PnDGVh1rO
意外と相性いいな
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/03/04(土) 18:50:42.73 ID:+/zMGytv0
言峰は性善説を取っているけど、切嗣は現実に敗れ性善説を捨てざる得なかったから聖杯に縋っている。
自分の感性はありふれた物だと言峰が知ったらどうなるのだろう。
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 03:07:22.64 ID:SnXhng6eo
>>126
ベディも今は目的の為には手段は選ばないスタンスだしな
129 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/09(木) 18:34:57.51 ID:ZsOFJlq00
-路地裏-
綺礼とアサシンの攻撃にセイバー達は防戦一方だった

セイバー「チッ…」

アサシンの暗闇に紛れた攻撃、気配遮断スキルをうまく使っている
綺礼はセイバーを警戒してか近付かず、黒鍵を投げて威嚇を行う
路地裏での戦闘はセイバーの武器の動きを制限していた

切嗣「クッ…」

綺礼に対し発砲を行おうとしていた切嗣をアサシンが狙う

セイバー「危ない!」

セイバーがアサシンを切り捨てようとするが避けられてしまう

セイバー(やり辛い)

セイバーが苦戦しているのは路地裏の狭さのみが原因ではない
アサシンは令呪によって強化を施されており、ステータス以上の速度を発揮している
さらに切嗣の存在が枷になっていた
暗闇の中、隠れる場所も多いアサシンを切嗣のことを守りながら撃破するのは大変な苦労である
かと言って綺礼に集中すれば切嗣がアサシンに狙われてしまう

切嗣『セイバー』

相手の攻撃を捌きながら二人は念話を行う

セイバー『はい』

切嗣『うまく広いところに出られないか?』

セイバー『難しいですね…ただ走るだけでは追いつかれる可能性があります』

ただでさえ令呪で強化された速度は脅威なのだ
狭い路地の中でそれに背中を向けることは愚行といえる

切嗣『建物の中では障害物を増やすだけか…』

セイバー『キリツグ、宝具を使用する許可をいただけますか?』

宝具の出し惜しみで敗北しては意味がない

切嗣『…いいだろう』

切嗣はセイバーが宝具を使用することを許可した

セイバー「では…剣を取れ、銀の腕(スイッチオン・アガートラム)」
130 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/09(木) 18:35:28.66 ID:ZsOFJlq00
セイバーがその場から一歩だけ離れる
空気が変わった
そのまま囁くようにその真名を告げる
白銀に輝く腕から光が湧き出る
――その光が肉体を包み込む

綺礼「宝具か!」

アサシン「ああ美しい!なんと美しい光か!その輝きは我が麗しの歌姫にも引けを取らぬ」

アサシンはセイバーの宝具に見とれている様だった
しかし、万人に美しいといわれるものが理解できない綺礼にとってその光はただ不愉快なだけだった

綺礼「アサシン!その光を濁らせろ!」

セイバー「失礼します、キリツグ」

セイバーが切嗣を抱え壁を走り出す

切嗣「グッ!」

それなりの速度が出ており生身では内臓に多少の負荷が掛かっているようだ

セイバー「我慢してください」

セイバーも内側から体を焼かれる痛みを我慢して壁を登り続ける

綺礼「くっ!」

上に逃げられてしまっては攻められる方向は限られる
剣士相手に分かり切った攻撃を行う気は起きなかった

アサシン「いかがする?」

綺礼「私にも考えがある、行くぞアサシン!」

二人はセイバーたちが登った建物へと入っていった
131 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/09(木) 18:35:55.51 ID:ZsOFJlq00
セイバー「さて…」

セイバー達は屋上に到達したようだった
セイバーが切嗣を地面へと下す

切嗣「こちらの有利な場所に出られたのはいいが、どうするつもりだ?奴らがノコノコとやってくるとは思えないな」

セイバー「かと言って彼らが撤退を選ぶとは考えられません。キリツグ、貴方はアサシンの宝具を知っていますね」

一度聞いているはずだが今一度確認を行う

切嗣「ああ、醜悪なオルガンのようなものだった。おそらく、魔力か音か何かを照射するタイプの宝具だろうな」

それを聞いたセイバーはうなずいて

セイバー「それなら、彼らが取る手段は限られてくるでしょうね」

と言った

切嗣「何?」

セイバーには相手が取るであろう行動が想像できていた
もちろんそれに対する策もだ

セイバー「ガウェインの真似事というわけではありませんがね」

体を包んでいた輝きが剣へと移動する

-建物内-
幾階登ったのか、彼らは建物の8割ほどを登り終えていた

綺礼「このくらいでいいか」

いきなり止まった綺礼にアサシンは不思議そうな顔をした

アサシン「?」

綺礼「令呪を持って命ずる宝具を上方へ即時使用せよ」

令呪を使用する
建物ごとセイバー達を排除するつもりらしい

アサシン「地獄にこそ響け我が愛の唄(クリスティーヌ・クリスティーヌ)!!」

アサシンの後ろに宝具が現れる

綺礼「さらに重ねて命ずる、己の限界を超えて宝具を使用せよ」

令呪の使用により通常以上の速度で宝具への魔力の充填が完了する
また、追加で使用した令呪により万が一にも生き残ってしまう確率を排除している

綺礼「逃げる暇もないだろう?ここで終わりだ!」

綺礼は勝利を確信するが
132 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/09(木) 18:36:25.33 ID:ZsOFJlq00
綺礼「は?」

突然伸びて来た閃光により宝具ごとアサシンは両断された
何が起きたのか考える前に綺礼は撤退を行っていた

セイバー「逃げられたか?」

割れ目の中をセイバーが降りて来て辺りを見回した

切嗣「どうだ?」

少し遅れて切嗣が階段で降りて来る

セイバー「マスターの姿が見えませんがアサシンについては手ごたえがありました。撃破できたと断言しましょう」

切嗣「そうか、厄介だな…。それにしても相手を建物ごと焼き切るとはな」

素直な感想をセイバーに告げる

セイバー「先に相手の行動を予測して攻撃の準備をしておけば先手を取れますからね」

どうやら屋上から剣戟を伸ばしアサシンを両断したようだった

切嗣「予想か攻撃が外れていたらどうするつもりだった?」

セイバー「予想についてはどうにでもなります。それと攻撃を外すことはまずないです。何のために相手が宝具を使うまで待っていたとお思いで?」

切嗣「なるほど、宝具を使う際の魔力で相手の位置を断定したのか」

セイバー「こちらはすでに真名を開放していましたからね。相手に魔力の変化を悟られない自身もありました」

セイバーが行ったのは開放した魔力を剣に乗せて放っただけだった

切嗣「分かった、言峰については後で処分しよう。とりあえず今日のところは、人が集まってくる前に退散するぞ」

こうして二人はアインツベルン城へと帰っていった
133 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/09(木) 18:36:58.88 ID:ZsOFJlq00
-冬木ハイアットホテル跡地-
ホテルのがれきの下に銀色の物体がうごめいていた

ケイネス「くそっ!」

ランサー「まさか本当にホテルごと叩き壊すとはな」

ソラウ「敵ながらなんてローマなの…」
134 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/09(木) 18:37:58.96 ID:ZsOFJlq00
無理があるのは分かってますとも!
でも、バンスゥにしなかったのは褒めてください
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/09(木) 19:49:03.43 ID:+d8FTY0TO

アサシン無くした綺礼の今後が怖いなあ
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/03/09(木) 20:14:15.51 ID:aeoTN7pL0
戦争が終わったらメタルバンドを組みそうなローマなソラウに全部持って行かれた
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/10(金) 00:41:33.20 ID:wHqnUQpPo
女は強いな
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/03/10(金) 14:50:28.98 ID:W9ffhaOlO
綺礼にとってアサシンは最愛の友みたいな存在だからなぁ。
・・・そういえば龍之介とキャスターって教会に向かっているんだっけ?
・・・あっ(察し)
139 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/18(土) 23:16:55.71 ID:P58c6x/B0
-言峰教会-
綺礼「♪」

綺礼は歌っていた
彼の歌はまたうまくなっていた

璃正「ここにいたか綺礼」

綺礼「!」

いきなり入ってきた璃正神父に綺礼は驚き、歌を中断する

璃正「アサシンがいなくなって落ち込んでいると思っていたが大丈夫そうだな」

仲の良さそうだったアサシンを失った綺礼を心配している様だった
だが、実際は逆である

綺礼(技術的なことをもう少し教わりたかったのは確かだが…あの最後は悪くなかった)

彼は自慢の宝具ごと叩き切られ、最後の瞬間に歌を奏でることすらできなかったアサシンの姿に愉悦を感じていた

綺礼「私を探していたようですが何か御用ですか?」

璃正「綺礼よ、お前はどうしたい?」

唐突な父の問いかけに綺礼は尋ねる

綺礼「どうとは?」

璃正「お前は今まで私の頼みで聖杯戦争に参加していた」

綺礼「はい」

璃正「だが、アサシン亡き今聖杯戦争に参加する必要もない」

綺礼「はい、だから私はもう一度聖堂教会に戻ろうかと思っているのですが」

璃正「聖堂協会では何をするつもりだ?神父か?それとも…」

綺礼「代行者です」

今までのようにただがむしゃらに戦場を駆け巡るわけではない
標的の思いが無に帰す瞬間、今までやってきたことがなくなる時の相手の絶望に愉悦を感じる
彼はもはや聖職者とは言えない理由でもう一度代行者をやろうとしていた

璃正「…私はなアサシンには感謝しているのだ。お前は歌っている自分の姿を見たことがあるか?」

綺礼の選択の理由も聞かず璃正は質問をする

綺礼「いえ」

璃正「恥ずかしながらな、私は父として初めてお前のあのような顔を見たよ。お前が歌っているときの顔は実に楽しげだった」

綺礼「…」

正確には歌は彼の愉悦を表に出す手段であり彼が楽しんでいるのはもっと別のものだ(最近は歌そのものも少し楽しくなっているようだが)
140 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/18(土) 23:17:25.25 ID:P58c6x/B0
璃正「なぁ、綺礼」

綺礼「はい」

璃正「この教会を継ぐ気はないか?」

綺礼「私が…ですか?」

いきなりの父の言葉に綺礼は困惑していた

璃正「ああ、お前が代行者をしていたのは強い信仰心からだと思っていた。だが違ったようだ、お前はずっと自らの欲するものを探していたのではないか?」

綺礼「!?私は…」

父が自らの今までの行動の意味に気づくとは思っていなかったようだ

璃正「言わなくともよい。あの時お前の顔を見て気づいたのだ私が考えてきたお前と見てきたお前の違いに。私とお前は別の人間だ」

綺礼「…」

璃正「綺礼よ、もう代行者をする必要はない。私は苦行により悟りを得ようとしたがお前もそうである必要はない」

綺礼「父上…」

璃正「あの顔をしたお前ならばきっと立派な神父になれる」

綺礼「はい…」

璃正「すぐに結論を出す必要はない。それともうひとつ」

璃正は懐から何やらチケットのようなものを取り出し

璃正「今朝教会を訪れた方に貰ってな、聖杯戦争を戦ってくれた礼というわけはないが」

綺礼「オペラのチケットですか」

璃正「隣の市にウィーンから来ているそうなのだがな、どうだ?行ってみるか?」

綺礼「よろしいのですか?」

璃正「ああ、存分に楽しんで来い」

そう言って璃正は教会を後にした

綺礼(父上、貴方は私の本性を知ったときどのような顔をするのだろうか)

綺礼は考える

綺礼(信じていた息子に殺されるとき貴方はどのような顔をする?)

綺礼「今日あたりやってしまうか」

不穏な決意を固める綺礼だったが、すぐに準備して出発しなければオペラの開園時間に間に合わないことに気づき教会を後にした
141 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/18(土) 23:17:50.34 ID:P58c6x/B0
-地下水道内-
キャスター「さて」

龍之介「行きますかね」
142 :最近スランプな>>1 ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/18(土) 23:19:31.86 ID:P58c6x/B0
アサシンと綺礼をそんなにすごく仲良く書いた気はなかったんですけど
読み返したら仲良しですね、精進します
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/19(日) 10:04:04.27 ID:bUoPMQ1Go
おつおつ
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/03/19(日) 12:26:57.66 ID:YgygMTLs0

アサシン的に悲劇は悲劇で楽しみそう。相性の最悪と最良って矛盾無く成立するんだ…。
145 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/26(日) 00:15:13.67 ID:IrEW9bLQ0
-ライダー陣営-
ウェイバー「やばい、徹夜でゲームしたせいで出遅れた」

結局、ゲームをクリアするまで徹夜してそのまま眠っていたらしい

ライダー「さて、一週目はクリアしたしやりこむか」

焦るマスターをよそにライダーは余裕そうだ

ウェイバー「焦れよ!アサシンが脱落したんだぞ!」

ライダー「マスターが狙われる危険は減ったでござるな」

ウェイバー「へ?」

ライダーの言葉にウェイバーは素っ頓狂な声を上げる

ライダー「そうでござろう?行動するにあたって気配を遮断してサーヴァント本体ではなくマスターを狙う相手なんて早く脱落するに越したことはないでござる」

ウェイバー「う、確かに…」

思っていたのと違う返しにウェイバーはすこしライダーのことを見直しそうになる

ライダー「じゃあマスターは勝手に聖杯戦争をどうぞ」

前言撤回

ウェイバー「いやいやいや!お前も来いよ!」

ウェイバーはすっかりとツッコミが板についてきた自分が嫌になった

ライダー「えー?もうマスターが狙われる心配はないんだから勝手に行くでござるよ」

そういってゲームのコントローラーを握る

ウェイバー「うるさい!まだキャスターがいる!あいつもマスター狙いで行かれると困るじゃないか」

何もしないで漁夫の利で勝っても自分の評価をあげることにはつながらないとウェイバーは考えていた

ライダー「拙者は対魔力が低いので〜」

ウェイバー「そこは考えてある。ほら行くぞ」

彼には自分の考えに対する自信があるようだった

ライダー「でもでもだってだって」

ウェイバー「ああもう!帰りにゲームセンター寄っていいから!」

あまりに話を聞かないのでご褒美で釣ることにする

ライダー「マジで!?行くでござる行くでござる行くでござる」
146 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/03/26(日) 00:16:05.50 ID:IrEW9bLQ0
少しの間1レス投下が増えると思いますがよろしくお願いします
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/03/26(日) 13:11:52.11 ID:a7RAdB7h0
了解
危険を冒さずに危機回避ってウェイバーの運は英霊並
148 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/04/13(木) 23:54:01.65 ID:Tmb6vqaT0
-河原-
ライダー「マスター、取ってきたでござるよ」

ライダーがボートにいくつかの試験管を乗せて帰ってくる

ウェイバー「ああ、場所は忘れてないだろうな」

地図を見ながらライダーに問いかける
忘れていたらもう一度取りに行かせるつもりだ

ライダー「当然!海賊の能力なめないで欲しいものですなぁ」

距離も順番も忘れてなどいない

ウェイバー「はいはい」

彼はライダーから受け取った試験管の水に自らの血を垂らす

ライダー「そんなので本当にキャスターの場所が分かるでござるか?」

ウェイバー「見つからなかったら別の方法を試すだけだ」

ライダー「地味…」

彼の想像していた魔術に比べてしょぼかったようだ

ウェイバー「うるさいな!僕じゃあこのくらいしか出来ないんだよ!」

ウェイバーは怒鳴るがライダーは聞いていないようだった
試験管の水の色は変わっている

ライダー「お?」

ウェイバー「なんだよ…こんな量の魔力が水に溶けてるなんて普通じゃない…」

ライダーには分からないがウェイバーは驚いている様だった

ライダー「その水はこの地点のものでござる」

ライダーが迷いなく地図を指す

ウェイバー「そこから上流には魔力の反応がない…ということはここら辺の下水道にでもいるのか?」

ライダー「ああ、魔力を直接垂れ流ししてんのか」

ライダーもやっと原因が分かったようである

ウェイバー「とりあえず行ってみよう、次の行動はそこで決める」

ライダー「あいあいさー」
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/04/14(金) 11:12:36.31 ID:jHtZmycyO
メフィーと龍之介は教会に行っているんだっけ?
だとしたら原作とほぼ同じか。
セイバーの場合は、執拗にストーキングされる理由なんて無いしな。
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2017/04/14(金) 12:38:06.48 ID:+U0A9Am3O
ウェイバーは見てて安心する。
151 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/04/18(火) 00:18:51.34 ID:PQl3qfeF0
-キャスターの拠点近く-
ウェイバー達は排水溝の近くまで来ていた

ウェイバー「ここらへん…だよな?」

ライダー「そうでござるよぉ」

ウェイバー「おかしい、魔術の気配も何もしない」

結界の存在すら感じられないのはキャスター相手に妙な話であった

ライダー「うまく隠してしているのでは?」

ウェイバー「うーん…」

ライダー「ああ!まどろっこしい!入るでござるよ、マスター」

ライダーがウェイバーの手を引っ張る

ウェイバー「ちょっ!お前…いや、行こう」

ライダー「ほう」

ウェイバー「でも、警戒はしておいてくれ。もし何かあったときのために」
152 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/04/18(火) 00:19:22.29 ID:PQl3qfeF0
-拠点内-
ライダー「うーん、お宝のにおいはしないでござるな」

ウェイバー「分かるのかよ、そんなこと」

ライダー「当然!拙者は世界一有名な大海賊黒ひげでござる!」

ウェイバー「大声出すなバカ!」

ウェイバーは少し焦るが周りからは何の反応もない
はっきり言って拍子抜けだった

ウェイバー「…これだけ大声を出して何の反応もないなんて」

ライダー「これは留守でござるな」

ウェイバー「結界の一つも張っていないなんてな」

ライダー「本当にここが工房なのかも怪しいでござる」

ウェイバー「じゃあ、あの魔力は一体?」

彼が顎に手を当てて考える中、
ライダーが何かに気づいたようだ

ライダー「!」

ウェイバー「どうした、ライダー?」

ライダー「マスターは引き返した方がいいでござる」

ウェイバー「何を言ってるんだ、僕はマスターなんだ行くに決まっているだろう」

ライダー「後悔しても知らないでござるよ」

二人の進んだ先にあったのは

ウェイバー「うっ!」

ライダー「…これは」

元が人間であったことが信じられない位に弄ばれた死体だった

ウェイバー「なんだよこれ…」

ライダー「工房でござるな」

ウェイバー「こんなときに皮肉はいらないよ!なんで平然としてるんだよお前は!」

ライダー「拙者は海賊でござるよ?むごたらしい惨状なんて腐るほど見てきた」

ウェイバー「…」

ライダー「まぁそれでも、胸糞悪い光景なのは変わりはないでござるな」

ウェイバー「命をおもちゃみたいに…」

ライダー「拙者も命を奪うことに抵抗はないでござるが死体を弄ぶのはちょっと…」

ウェイバー「普通に肉体を加工しただけでこんなにはならない、おそらく魔術の類だ」

ライダー「それがあの結果でござるか」

川に流れた魔力の正体が発覚する

ライダー「まるでお宝みたいに飾っていやがる」

ウェイバー「焼き払え…」

ライダー「いいでござるか?」

ウェイバー「ああ、どうせ少し暴れさせる予定だった、だからやれ」

ライダー「任された」

ウェイバー(せめて安らかに…)

ライダー「捧げ銃!『女王アンの復讐号』!」

醜悪な芸術品を炎が飲み込んでいった
153 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/04/18(火) 00:19:50.73 ID:PQl3qfeF0
-言峰教会-
龍之介「ちわーす!誰かいませんかー?」

璃正「おや、どちら様かな?」

龍之介「あのさ神父様、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

璃正「ふむ」

龍之介「ここってシスターさんとかいる?」

目の前の男の言葉に璃正は顔をしかめる

璃正「…そう言う用件でしたらお引き取りください、ここは神の家であってそういう店ではない」

龍之介「えー、マジかよ」

キャスター「まぁまぁリュウノスケ、ここで創作活動に挑めばいい作品が作れるかもしれませんよ?」

璃正「!キャスター…」

龍之介は素早く璃正神父の喉元を掻き切る

璃正(綺礼…)

龍之介「うーん、果たしてこんなおじいさんで良いものが作れるのか」

キャスター「芸術は爆発と言いますし男は度胸!何でもやってみるものですよ。あ!使います?」

龍之介「それ綺麗な肉体が残らないから遠慮しておく」

キャスター「ですよねー」
154 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/04/18(火) 00:21:32.98 ID:PQl3qfeF0
雑ですねェ、実に雑ゥ!
いや、本当ごめんなさい
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2017/04/18(火) 01:35:51.62 ID:LTizV48mO
黒ひげが大人しく従っているのはゲームのルールと言うよりウェイバーの運気を買った点が大きそう。
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/04/18(火) 09:31:07.61 ID:nbP6c4xxO
八極拳使いの元代行者をあっさりと倒せる龍ちゃん
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/04/18(火) 13:32:34.88 ID:TfWth4X4o
神父の背後からメッフィーが声をかける→神父振り向く→龍ちゃん喉スパッと
キャスターといえども鯖なんだし一瞬でも気を取られたと考えるなら掻き切ることも可能でしょ
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/04/18(火) 21:01:32.74 ID:9oL3llsSO
令呪大量に保有した芸術品とか贅沢だな龍之介
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/04/19(水) 16:27:03.54 ID:Wv6VB+hY0
果たして綺礼は愉悦を感じるのか?
それとも楽しみを台無しにされて激怒するか?
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2017/04/21(金) 23:42:41.89 ID:4R+RsEn7O
現場に立ち会えなかった事を残念がるだろうね。メフィー、龍ちゃんと知り合ったら多趣味になりそう。
161 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/05/08(月) 00:36:09.00 ID:OcUBTLag0
-商店街-
ウェイバー「教会に使い魔を出してキャスターの居場所と所業は伝えておいた、これで討伐令が出ればいいけど…」

ライダー「場所が分かっただけで討伐令とか出るもんでござるかぁ?」

ウェイバー「どうかな…神秘を秘匿する気があるかどうかによるよ」

ライダー「もしも出なかったら?」

ウェイバー「どうしようか…?」

ライダー「マスター、元気ないでござるな」

ウェイバー「当たり前だろ?あんなもの見せられて元気でいられないよ」

ライダー「…マスター」

ウェイバー「何だよ」

ライダー「ゲーセン行くでござる」

ウェイバー「悪いけどそんな気分じゃない」

ライダー「いいから!」

ウェイバー「は?ちょっと!」
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/05/09(火) 13:28:01.47 ID:cFWkrPftO
来ないんだよなぁ、討伐令。
キャスター陣営のせいで。
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/06/20(火) 16:14:27.37 ID:Z6UA2zaVO
待ってる
164 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/06/24(土) 06:23:58.41 ID:woMukzom0
皆様お久しぶりです
生存報告だけをさせて頂きます
最近何かと忙しく執筆を行うことができていません
来週からは少しは緩和されるため書くことができると思いますので今しばらくお待ちください
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/06/24(土) 08:31:18.02 ID:rZuAIiDCo
自分のペースでいいのよ
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/06/24(土) 17:53:11.37 ID:zY8dnUog0
了解
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/06/25(日) 20:39:45.36 ID:nLm/WNvK0
頑張れ頑張れ
168 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/07/15(土) 02:07:28.37 ID:sA9xb7xm0
ウェイバー「気分じゃないって言ってるだろ…」

無理矢理にゲームセンターへと連れてこられたウェイバーは文句を垂れる(もっとも元気がないため周りの音でかき消されているが)

ライダー「くっそー!なんだよこれムリゲーじゃねーか!」

聞こえてない
―聞いていない?
ライダーは格闘ゲームに夢中になっている

ウェイバー「下手くそなだけじゃないか」

ライダー「あぁん?」

ウェイバー「悪口は聞こえるのかよ!」

悪口は聞こえるようだ

ウェイバー「ほら、変われよ。僕がやる」

ライダー「ええー!」

ウェイバー「ヘタクソすぎて見てられないんだよ」

その後、天才的な洞察力でCP相手に無双
さらに店内対戦においても無双を行い伝説となった
いわく、

ウェイバー「小足見てから昇竜余裕だよ」

ライダー「拙者より楽しんでない?」

ウェイバー「う、うるさいな!」

ふたりで心行くまで楽しんだ
169 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/07/15(土) 02:11:07.48 ID:sA9xb7xm0
すみませんすごく遅れました
本当はしっかりと書きたいのですが
ここから急展開が続きます
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/07/16(日) 16:39:36.89 ID:rbulnf+60
了解
171 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/08/15(火) 23:56:29.06 ID:C7L+lpvD0
-言峰教会-
綺礼(久しぶりに本場のオペラを見たな。あの時は特には何も感じなかったが今なら楽しみ方が分かる気がする)

綺礼の顔は少しではあるが嬉しそうな色が浮かんでいた。

綺礼「父上!ただいま戻りました!」

しかし返事はない
―嫌な予感がする。
浮かれすぎて気付いていなかったが教会の中には臭いが立ち込めていた。
かつて自らが代行者をしていた時に嫌というほど嗅いだ臭い。

綺礼「…」

無言で懐から黒鍵を取り出す。
できるだけ気配を殺し、暗闇の中に潜む。
人の気配はないようだ。

綺礼「…」

綺礼が周りを見渡してみると隅の方に金色に輝く物体があることに気づく。

綺礼「父…上…?」

それは仏像のように飾り立てられ芸術品へと仕立て上げられた璃正神父の姿だった。
172 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/08/15(火) 23:56:57.13 ID:C7L+lpvD0
綺礼「父上!」

綺礼は驚き、彼の元へと駆け寄った。

璃正「綺礼か…?」

綺礼「父上よなぜこのようなことに!」

璃正「キャ、キャスターが…」

綺礼(ふざけるな!この人を殺すのは私だ)

胸中で綺礼はゆがんだ怒りを抱く。

璃正「JN424…」

璃正が何かを囁く。
―綺礼が黒鍵で彼の胸を貫く。

璃正(楽にしてくれるのか…)

璃正「ありがとう…」

微笑みながら璃正は逝った、最後まで息子のゆがみに気づくことなく。それはきっと彼にとってとても幸せなことだっただろう。綺礼にとっては最悪ではあるが。

綺礼「父よ、何故だ?」

彼は父に問う

綺礼「何故笑いながら死んだ!違うだろう?自らの息子に殺されて、その醜悪さに気づきながら死んでほしかった!顔に張り付けるべきは苦痛と後悔のはずだ!」

どこまでもゆがんだ怒りだった。それはまるでおもちゃを取り上げられた子供のようにも見える

綺礼「…JN424」

父が最後に言った言葉を思い返す。

綺礼「マタイの福音書…」

その日、彼は大量の令呪を手に入れることとなる。
173 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/08/15(火) 23:57:23.36 ID:C7L+lpvD0
-路地裏-
龍之介「なぁ、旦那?俺ってあの爺さん殺さなかった?製作中も生きてたみたいだけど」

キャスター「ええ!ほとんど死んでいましたよ!私の呪術でも延命措置しかできないほどに死が確定していました!」

龍之介「生きてる必要あった?」

キャスター「たまにはいいでしょう?」

龍之介「そうだな!」
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/08/17(木) 21:59:32.83 ID:SatMcqzS0
お楽しみを台無しにされた言峰とその元凶がどうなるか。
乙です
175 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/08/17(木) 23:11:44.55 ID:AJSmlGeV0
-遠坂邸-
時臣「キャスターの討伐令?」

綺礼から投げられた提案を聞き返す。

綺礼「はい」

時臣「…お父上の敵討ちかね?」

綺礼「それもあります。ですが、キャスター達による被害者の増大並びに監督役である教会への敵対行為。これらが討伐令を出す理由です。」

綺礼はそれを当然のことのように話す。
―大義名分ができたともいえる。

時臣「ということは君が監督役に就任すると?」

綺礼「聖堂教会の方にも伝えてあります。教会としても新しく人員を増やす気はないようですぐに許可が出ました」

時臣「なるほどな、もう1つ聞いてもいいかい?」

綺礼「どうぞ」

時臣「なぜ討伐令を出す前に私に話す?もう璃正神父は…」

璃正が殺された今、綺礼が自らに協力するメリットがないことを心配しているようだ。

綺礼「父上からこれを託されました」

時臣「!?」

綺礼は自らの袖をまくって見せた。
176 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/08/17(木) 23:12:30.23 ID:AJSmlGeV0
そこには大量の令呪が輝いていた。

綺礼「預託令呪です。私はこれを父上の遺言ととらえました」

時臣「君も璃正神父と同じで私を支持してくれるのか」

綺礼「はい。ただし、やるならば他のマスターに怪しまれないようにこの令呪を貴方に譲渡する必要があります」

時臣「そのための討伐令か」

綺礼「まず時臣師にはキャスター陣営の潜伏先をお伝えします。師が到着したところで討伐令を発令させていただきます。」

時臣「私が『偶然』、キャスターの討伐を行う。その報酬として令呪の譲渡を行うわけか」

時臣は綺礼の作戦に納得したようだった。

綺礼「理解していただけましたか。ではそのように」
177 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/08/17(木) 23:12:57.44 ID:AJSmlGeV0
-セイバー陣営-
切嗣「キャスターの討伐令か」

アイリ「報酬は令呪ですって」

セイバー「どうしますか?」

切嗣「監督役が言峰綺礼になった。罠の可能性も否定できないからな今回は無視する」
178 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/08/17(木) 23:13:25.60 ID:AJSmlGeV0
-ランサー陣営-
ケイネス「報酬が令呪だと!?いくぞランサー」

ランサー「おすすめしない」

ケイネス「なに?臆病風にでもふかれたか!」

ランサー「拠点の作成が先だ、留守の間にまた戦力を削られるのは痛手になる」

ソラウ「ローマ!」

ケイネス「仕方あるまい…」
179 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/08/17(木) 23:14:01.51 ID:AJSmlGeV0
-ライダー陣営-
ウェイバー「…出たな」

グレン「おーい!ウェイバーちょっといいか!」

ウェイバー「?」
180 : ◆vn2AztKwUw [saga]:2017/08/17(木) 23:14:34.94 ID:AJSmlGeV0
-バーサーカー陣営-
雁夜「令呪か…」

バーサーカー「また汚れてる」

臓硯「参加するか?」

バーサーカー「殺菌!」

雁夜「いや、バーサーカーに令呪は効かない。それよりは偵察に労力を回したい」

桜「ピカピカ…」

臓硯(…ほう)

バーサーカー「やはり一度焼き払った方がいいかもしれませんね」

雁夜「あとゾウケン、これにサインしろ」

バーサーカー「カリヤ、やるのですね?」

雁夜「ああ、明日俺は時臣に挑む」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2017/08/19(土) 21:35:32.20 ID:U/aCcD1V0

言峰の雰囲気から落ち着いて痛み止めで止めを刺す事も有る事を思い出し、殺す事に拘り過ぎたと反省している感じ、令呪の譲渡は反省を活かした策略に見える。
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