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【FEif】リリス(……これは、だめそう……ですね……)
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82 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/11(火) 19:33:13.95 ID:JcKkqMur0
カゲロウ「どうもヒノカ様は急がれている様子だったのでな。いきなり謁見の間まで来てしまったしだいだ。おまえ達がいてくれて助かった」
リリス「いろんな意味で助かりましたよ」
アクア「そう、それは大変ね。早くリョウマを探し出さないといけないわ。リリスとピエリを預けるから役に立てて頂戴」
リリス「え、私達がリョウマ様を探し出すんですか!?」
アクア「ええ、そうよ。さすがにレオンの居場所は私が見に行った方がいいと思うから」
リリス「なんでですか?」
アクア「思い出して、重要なのは覚醒していないこと。つまり童貞であることが重要なの」
リリス「あー、たしかにそうですね。でも、モローがそう言ったということは、リョウマ様もレオン様も童貞ということですよね?」
アクア「多分そうでしょうね」
リリス「さすがに婚約者もいませんから問題ないと――」
アクア「でも、それは今の話よ。あれを見なさい」
リリス「あれ?」チラッ
ニュクス「婚前交渉の準備をしないと……。まずはこのコーヒーをそっと渡す。悪魔でも自然に。薬を入れて眠ったところで――」
アクア「レオンの息子の危険が危ないわ」
リリス「このパーティー解散しましょう」
83 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/11(火) 19:46:14.21 ID:JcKkqMur0
アクア「とういうわけで、私はこれからニュクスと一緒に白夜王国に向かうわ。残りのリミットは六日くらいね。もしも準備できなかったら、リリスの将来は約束できないからそのつもりで」
リリス「私に対する脅ししかないのは何故?」
アクア「あなたくらいしか脅しが通じないからかしらね?」
リリス「はぁ。それでカゲロウさん、リョウマ様は一体どこにいるんですか?」
カゲロウ「うむ、最後の文通ではデーモンフォールで滝打ちの修行に励んでいるそうだ」
リリス「デーモンフォールって燃えてるはずなんですけど。どうやって修行してるんですか」
カゲロウ「リョウマ様は精神も鍛えられているそうだ。ただの滝では成果を得られないと判断したんだろう」
リリス「油混じりの滝で修行する時点で精神を病んでいそうなんですが……」
アクア「ともかく場所はわかったみたいだから、もう出発しましょう。リリス、リョウマの童貞だけは守り抜くのよ」
リリス「このメンバーでそれはないと思いますけど」
84 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/11(火) 19:58:52.60 ID:JcKkqMur0
ピエリ「それでそのデーモンフォール、どう行くつもりなの?」
リリス「そうですね。船を借りていくにもすぐに手配できるわけではありませんし……。ドラゴンでも借りられればいいのですか」
ピエリ「そうなの、リリスがドラゴンになればいいの! ピエリとカゲロウを乗せてびゅーんって飛んで行くのがいけばいいのよ」
リリス「いや、なったらなったで問題が置きそうです。それにカゲロウさんとピエリさん、お二人を乗せて移動できる力は残念ながらありません」
ピエリ「ひ弱なのー」
リリス「ううっ、流石に傷つきます。ところでカゲロウさんはここまでどう来たんですか?」
カゲロウ「この足だけだ。リョウマ様の元へも何かを使おうとは考えていなかった」
ピエリ「たくましいの。カゲロウすごいのよ」
リリス「とってもたくましいです」
カゲロウ「す、すごいか……。その、ありがとう///」
85 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/11(火) 20:10:19.50 ID:JcKkqMur0
リリス「さて、ではどうやって行きますか。さすがにデーモンフォールに至るまでの川が大きいので結構な船を借りないといけませんね」
ピエリ「リリス、そこに裏口とかないの?」
リリス「あるにはありますけど、こっちの道では使ってないからまだ開通してないでしょうし、その竜脈を使える人がいませんから逆に苦労するかも……」
ピエリ「リリスはその裏道がどこにあるのか知ってるの?」
リリス「え、ええ、まぁ、暗夜王都の近くにあるんですけど……」
ピエリ「なら簡単なの、リリスもドラゴンになれるから竜脈を使えるはずなの。これで目的地にすぐに到着できるの!」
リリス「え、えっと、期待してもらって悪いんですけど私は使えないんです。その竜は竜でも星竜なので」
ピエリ「そうなの、残念なの」
リリス(……実際は使えますけど、使ったら使ったで何か勘ぐられそうなのでやめておきましょう)
86 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/11(火) 20:17:25.54 ID:JcKkqMur0
カゲロウ「仕方無い、ここから歩いて向かうとしよう。リリス、道案内をよろしく頼めるか」
リリス「はい、お任せください。それじゃ、ピエリさん行きますよ。まずは川の近くで船を借りる作業からです」
ピエリ「はーいなの。はぁー、竜脈が使えたら楽できるのに残念なのよ」
リリス(まぁ、竜脈が使えたら楽になりますからピエリさんの言っていることはわからないわけでもないんですけど。正直、王族関係に碌な人がいないから、これ以上に人が増えてほしくない)
???「竜脈が使えたら道中が楽になるなんて、なんだか楽しいことをしようとしているみたいね」
カゲロウ「む!」
リリス「誰ですか!?」
???「マークスお兄様とサクラ王女はお楽しみ、アクアとレオンは白夜へ、エリーゼとタクミ王子は弓道場で今日も訓練しているから、残るは私」
スタッ
カミラ「そう、私よ」
ピエリ「カミラ様なの!」
カミラ「ふふっ」(E.闇の衣)
リリス「昼間からなんって恰好してるんですか!?」
カゲロウ「胸は女の武器だ、仕方無い」
リリス「カゲロウさん!?」
ピエリ「ピエリも負けないの」プルンッ
リリス「張り合うところじゃありませんからね、ここ」
87 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/11(火) 21:38:01.76 ID:JcKkqMur0
カミラ「それで、竜脈なんて言葉が出てくるなんて何か困っているみたいだけど?」
ピエリ「ピエリたちリョウマ様を探しに行くことになってるの」
カミラ「あら、リョウマ王子を? 一体どうして?」
ピエリ「アクア様がお○んち――」
リリス「わーーーー!!! カゲロウさんがヒノカ様からリョウマ様に当てられた書簡を渡したいということでして」
カミラ「そう、なるほどね」
ピエリ「リリス、なんでお口閉じるの? アクア様、お○んちんほしいって」
リリス「これ以上、いろいろと変な所に飛び火させたくないんです。ほら、アクアさんだってこういうことはあまり知られたくないって思いますから」
ピエリ「そうなの、ピエリ気を付けるの」
リリス「はぁ……気を付けてくださいね」
ピエリ「はーいなの」
カゲロウ(お○んちんがほしい……!? 一体何の話をしているのだ?)
88 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/11(火) 21:45:10.28 ID:JcKkqMur0
カミラ「それで今リョウマ王子がいるのがデーモンフォールなのね?」
リリス「はい、それでこれから船を借りて向かおうかと」
カミラ「そう、大変ね」
ピエリ「リリス、でーもんふぉーるに続いてる秘密の道を知ってるの。でも竜脈がないと逆に苦労するっていうの」
リリス「だって、滝は燃えてますし、それに竜脈がなければ道を作ることも……」
カミラ「そういうことね。ならあたしが付いて行ってあげるわ」
リリス「え?」
カゲロウ「良いのですか、カミラ様」
カミラ「ええ、ちょっと外に出たかったもの。その代り、ベルカも連れて行っていいかしら?」
リリス「ベルカさんですか?」
カミラ「そう、ベルカ」
シュタッ
ベルカ「カミラ様、呼んだ?」
カミラ「ええ、よく来てくれたわね。これからお出かけするから準備をお願いね?」
リリス「ベルカさん一体どこから――」
ベルカ「……」(E.闇の衣)
リリス「あなたもですか!?」
89 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/11(火) 21:53:37.64 ID:JcKkqMur0
リリス「ちょっと、ベルカさん。さすがにカミラ様の臣下だとしてもその恰好、場所は考えた方が……」
ベルカ「……そ、その私だって嫌よ。こんな恥ずかしい格好、碌に防御にもならない……」
リリス「ならどうして……」
ベルカ「でも、これをすれば男を悩殺できるってシャーロッテから言われて、カミラ様もその通りだって言うから……////」
リリス(そんな恥ずかしそうにモジモジしてたら、並の男は悩殺できますね)
ベルカ「もしかして、間違っているの?」
リリス「え、えーっとどうでしょうか」
ベルカ「悩殺できそう?」
カミラ「大丈夫よ、ベルカの魅力ならどんな男も悩殺できるわ」プルンプルン
リリス「ああもう、その大きな果実を揺らすのはやめてください。とりあえず、ローブでもいいから着てですね……」
ファサー
ベルカ「……」
カミラ「これでどうかしら?」
リリス「」
リリス(どうしましょう、露出狂にしか見えません……)
90 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/11(火) 22:04:46.69 ID:JcKkqMur0
カミラ「それでどこに向かえばいいのかしら?」
リリス「本当に付いてくるつもりなんですか?」
カミラ「ええ、私達がいれば早くリョウマ王子を見つけられるでしょう? それにデーモンフォールは燃える滝の場所だけど、ドラゴンがいれば問題ないわ」
リリス「いや、ドラゴンでもあんな熱い川の上さすがにばてちゃいますよ」
カミラ「ふふっ、安心して私とベルカの竜は一味違うのよ」
リリス「え、そうなんですか」
カミラ「ええ」
リリス(やっぱり王族の方とその臣下が駆る竜は一級品ということなんですね。さすがは王族です)
カミラ「あの子たち熱いの大好きなの、甘い声をあげちゃうくらい」
リリス「飼い主に似てますねぇ」
リリス(この人たちの竜とは友達になれそうにないです……)
―タイムリミット残り6日―
91 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/11(火) 22:07:33.82 ID:JcKkqMur0
今日はここまで
炎の上が大好きになれば竜は炎に強くなれる。暗夜の竜育成方針の基礎ですね
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/04/12(水) 05:43:48.85 ID:KpSeO7MWo
なんて頭がいい教育方針なんだ
93 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/14(金) 22:22:12.90 ID:a3/UUi9E0
◇◆◇◆◇
―暗夜国境・無限渓谷−
アクア「あと半日もすればテンジン砦に辿りつけそうね。ところでレオンは白夜で何をしているの?」
ニュクス「由緒正しいお寺で乱れた心を落ち着けているらしいわ」
アクア「王城のリフォーム、その他もろもろで疲れがたまっていたのね……」
ニュクス「おもな原因はあなたとカムイ様よ。レオン王子、恋人を繋ぎで帰ってきたあなた達を見て目を点にしていた……とってもかわいかった」
アクア「ごめんなさい、あの時は握られたカムイの指を膣内シミュレートするのに忙しかったから……」
ニュクス「レオン王子、まるで寝取られにあったみたいだったわ。そう、すごく包容力のある大人の女として色々なところを慰めてあげたかったわ」
アクア「……包容力のある大人の女?」
ニュクス「ええ、レオン王子は言ってくれたの。私と話をするときは目を瞑って成長した君を想像するって……。それってつまり、大人の姿の私なら脈あり。そう考えてもいいって」
アクア「……でも、レオンは包容力のある人より、どこかおっちょこちょいで放っておけない子の方が好きよ。ほら、カムイなんていい例でしょ?」
ニュクス「……なら、どうすればいいの」
アクア「さぁね、自分で何とかしてちょうだい」
アクア(そういえばリリスはちゃんとリョウマを探し出せているのかしら……)
94 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/14(金) 22:31:01.96 ID:a3/UUi9E0
◇◆◇◆◇
―暗夜王国付近・地下洞窟―
ピエリ「あつい、あついのぉ!」
リリス「ちょっと、ピエリさん。くっつかないでください、持っと熱くなるじゃないですか」
カゲロウ「ふむ、しかしこの暑さは、この先がデーモンフォールである証拠でもあると言える」
ベルカ「そうね……」
リリス「ベルカさんはあまり熱くなさそうですけど……って、ローブの下があれでしたよね」
ベルカ「ええ、確かに熱いけど動けなくなることはないわ」
カミラ「ふふっ、でもこんなに熱いから汗が出ちゃうわ。胸の谷間に汗が溜まっちゃう……」プルンプルン
ピエリ「ピエリもなの。んー、お胸の隙間がベトベトするの」プルルンッ
カゲロウ「なるにはなるがあまり気にすることもないな」ブルンブルン
カミラ「リリスは大丈――そうね」
リリカ「顔色じゃなくて胸見ていったよね? ね?」
95 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/14(金) 22:42:15.95 ID:a3/UUi9E0
ベルカ「カミラ様、さっきからドラゴンが……」
カミラ「そうね……」
ドラゴン『グワーグワー』
ピエリ「そうなの、すごくうるさいの。カミラ様、いつもこんなにうるさいの?」
カミラ「うーん、いつもに比べたら妙に騒いでいるの。炎と熱風の上に来る前に騒ぐのは珍しいわ」
カゲロウ「ふむ、慣れない環境ゆえかもしれない」
カミラ「そうね、デーモンフォールに来ること自体は初めてだから、いきなりの暑さに驚いているのかもしれないわ」
ピエリ「うー、これ以上騒ぐとえいってしちゃうのよ。うるさくしたら八つ裂きにするのよ!」
カゲロウ「ピエリ、落ち着け」
ピエリ「そうなの。リリスは竜なの、竜ならドラゴンともお話しできるはずなの。リリスが問題を聞いて解決してあげればいいのよ」
リリス「……」
ピエリ「リリス? どうしたの」
リリス「あの、カミラ様。今、ドラゴンって繁殖期ですか?」
カミラ「ええ、そうよ。ちょっと種付けが終わって落ち着いた子たちを連れてきたんだけど。でもドラゴンの繁殖期なんて一部しか知らないことだけど、なんで知ってるの?」
リリス「……もと厩舎係ですから……」
ドラゴン『メス、メス竜ノニオイスルスル!ヤリタイマタヤリタイ』
ドラゴン『リッパナコウム、ウム。イッパイシタイ、イッタイシタイ』
ドラゴン『ドコダドコダ!』フゥーッ フゥーッ
リリス(ばれませんように、ばれませんように……)ガクガクブルブル
96 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/14(金) 23:00:19.15 ID:a3/UUi9E0
カミラ「……竜脈の気配がするわね」
リリス「そうみたいですね。この先からです……ありました、ここですね」
カミラ「そう、それじゃまずはここを吹き飛ばしちゃいましょう。……はああっ!」シュオンッ
シィイイイッ ドゴオオオオオンッ
ピエリ「わー、カミラ様すっごいの!」
リリス「うわっ、すごい熱風ですね……。ああ、もう服が体に張りついて……」
ピエリ「リリス、体のラインがくっきりしてるの」
リリス「ちょっと、そんなに見ないでください」
カミラ「女の子同士じゃない、恥ずかしがることもないわ」
リリス「皆さんと比べて貧相なんです、少しは察してくださいよ」
ベルカ「そんなに気にすること?」
リリス「そ、それなりには気にしますよ。だって、大きいとその女性としてはやっぱり嬉しいですし」
カゲロウ「大きくても――」
リリス「そういう持ってる不幸自慢やめて」
カミラ「でも、大きいとか小さいとかそういうのは関係ないはずよ」
???『ああ、大きくても小さくても問題はないだろう。男もアソコの大きさで器が決まるわけでは無いからな』
リリス「え? 今の誰ですか!?」
カゲロウ「!! この声、間違いない」タタタタッ
カゲロウ「リョウマ様、カゲロウです。至急の要件のため、参りました!」
???『カゲロウか。今向かう、そこで待て! とうっ!!!』シュタッ
97 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/14(金) 23:11:35.10 ID:a3/UUi9E0
リリス「とうって、リョウマ様はどこにいらっしゃるんですか」
カゲロウ「……来られたようだ」
カミラ「……どこにいるの?」
ベルカ「姿が見えないわ」
ピエリ「熱いの……」
ブクブクブク……
リリス「ん?」
ブクブクブクブク!
リリス(なんか、ブクブクって泡立ってるんですけど……まさか)
バッサンッ!!!
リョウマ「はああっ!!!!」
リリス「やっぱり、そこから出てくるんですか」
ビチャビチャ
ピエリ「飛沫があっついの!」
カゲロウ「はぁ///」
スタッ
リョウマ「待たせたな、カゲロウ」
カゲロウ「いいえ。申し訳ありません、本来ならば昨日中にここへと到着していなくてはならなかったのですが」
リョウマ「気にするな。カゲロウはよくやってくれている」
カゲロウ「リョウマ様……もったいない御言葉です」
リョウマ「ははっ、カゲロウは変わらないな……」
ブランブラン
リリス「燃えてる川から出てきた時点で予想できてましたけど、せめて前を隠して話をしてください」
98 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/14(金) 23:23:57.85 ID:a3/UUi9E0
リョウマ「いや、ここで修行をしていると衣服は燃えてばかりだからな。もう代えがないんだ」
リリス「前を隠せって言ってるんですよ。何か穿くとかじゃなくて」
リョウマ「しかし、両手が使えなくては書簡も読めない。我慢してほしい」ブランブラン
リリス「揺らしながら話を続けないでください。あと近づかないで」
カミラ「ふふっ、リリスはプラトニックなのね」
リリス「変態から身を守ろうとするのは当然じゃないですか。現に他の皆さんだって警戒して――」
カゲロウ「リョウマ様、これが書簡です」
リョウマ「ありがとう。ん、あれはマークス王の臣下の……」
ピエリ「うえええ、もう服脱ぐの。暑いの耐えられないの」ヌギヌギ
リョウマ「服を脱いだだけでは意味はない、ちゃんと水も飲め。脱水症状に注意するんだ」
ピエリ「あ、ありがとうなの……」
ベルカ「水分補給は基本よ。特にこういうところで怠ると簡単に死んでしまうわ」
ピエリ「気を付けるの。リョウマ様、ありがとうなの」
カミラ「気配りもできる、流石は白夜の元王様ね」
リョウマ「もう昔の話だ……。今の俺はただの浪人にすぎん。雷神刀も白夜に残してきたからな……」
リリス「あれぇ……」
99 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/14(金) 23:43:51.31 ID:a3/UUi9E0
リョウマ「しかし、ヒノカから書簡が届くとはな。何かしらヒノカに縁談が決まったのであれば嬉しいのだがな」
カミラ「ふふっ、最近結ばれた子もいるから、ひょっとするかもしれないわね」
リョウマ「ほう、婚約した者たちがいるのか?」
リリス「ええと、まだ公にはしていませんけど」
リョウマ「そうか、それはめでたいことだ。こうして戦争が終わり、人と人との間に絆が生まれる。あの戦いを越えて育まれた絆がこうして実を結んでいるというのは、とてもいいことだ」
リリス「リョウマ様……」
リリス(フルチンじゃなかったらすごくかっこいいんだけどなぁ)
リョウマ「それでその者は誰なんだ?」
ピエリ「えへへ、なんとカムイ様なの!」
リョウマ「……え?」
ピエリ「カムイ様、好きな人と結ばれたのよ」
リョウマ「……」ピシィッ
100 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/14(金) 23:48:31.18 ID:a3/UUi9E0
リリス「リョウマ様?」
リョウマ「……カムイが……好きな者と結ばれたのか?」
カミラ「ええ、そうだけど。リョウマ王子?」
リョウマ「……俺では無い奴とか?」
リリス「……え、まさか」
リョウマ「……」
リリス「もしかして、そういうことなんですか、リョウマ様」
リョウマ「……そうか、カムイは……しあわせになったんだな。なら、祝福……してやらねばな……」フルフル
カミラ「……カムイも罪作りな子ね」
ピエリ「リョウマ様。ピエリ、おやつにクッキー持ってきたの、口の中パサパサしちゃうけど、甘くておいしいのよ。悲しいことも吹き飛んじゃうはずなの」
リョウマ「ピエリ、ありがとう……。ぽりぽりっ。あまいな……とても、甘いな……」
リリス「あ、あのとりあえず場所を変えましょう。その、ここすっごく熱いですから……ね、ね?」
リョウマ「そうだな。俺が見つけた横穴があるそこにいこう……」
トボトボ
リョウマ(カムイ……)
リョウマ「…………グスンッ」
101 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/14(金) 23:51:03.38 ID:a3/UUi9E0
きょうはここまで
リョウマ王子の次の恋にご期待ください。
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/04/15(土) 00:28:42.22 ID:wVJjcCdEo
おつ
103 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/20(木) 10:25:38.17 ID:CgfDr+pq0
リョウマ「取り乱してすまなかった」
カミラ「いいのよ。それにリョウマ王子がカムイのことを愛していたのは本当なんでしょう? なら、そうなっても仕方ないわ」
リョウマ「カミラ王女。確かにそうだが、取り乱してしまうのは心がまだ未熟ゆえだ。これではここでの修行の意味もあまりなかったということだろう……」
カミラ「未熟でもいいじゃない。何でもかんでも割り切れるのはとってもすごいことだけど、そうやってすぐに忘れちゃうのはとっても悲しいことよ」
リョウマ「……そう考えてもいいのだろうか」
カミラ「ええ、リョウマ王子にもそういうところがあっていいと思うわ。あなたさえよければ、カムイの良いところ、またいっぱい話しましょう?」
リョウマ「カミラ王女……ありがとう」
104 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/20(木) 10:28:28.62 ID:CgfDr+pq0
リリス「……あのいいところ悪いんですけど」
リョウマ「なんだ、リリス?」
リリス「とりあえず、何か穿いてください。目に毒なんで」
リョウマ「そうしたいところだが、服が無いんだ」
カミラ「仕方無いわね。私のものだけど、これを貸してあげるわ」
リョウマ「すまないカミラ王女。よし、これでいいか?」
E.色っぽい水着
カミラ「ええ、これでバッチリね」
リョウマ「少し締まるが、それがまたいいものだな」
リリス「あ、頭が……」
ピエり「リリス、頭痛いの? ナデナデするのよ」ナデナデ
105 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/20(木) 10:34:18.33 ID:CgfDr+pq0
リョウマ「それでカムイとアクアはまだ式を挙げていないのか?」
カミラ「ええ、カムイから聞いたけどアクアが式を挙げるのを拒んでるそうなの」
リョウマ「ふむ、やはり偏見などに晒されるのを恐れているのかもしれない。カムイとアクアが戦争を終結に導いたことで名が知れていることもある。しかし、そう言った点からカムイが変な眼で見られることをアクア心配しているのかもしれない」
リリス(多分、主導権を握ってから結婚に持ち込みたいだけですね。そのためにお○んちんを求めてるわけですし)
カミラ「どうかしら、アクアにもカムイとの関係性に色々と思うところがあるのかもしれないわ。たとえば夜の受け手と攻め手とか」
リョウマ「受け手と攻め手か……俺はカムイは攻め手だと思っている。ああやって笑っているが、夜のあいつは間違いなくけだもののように求めてくるはずだ」
カミラ「ふふっ、カムイが攻めなのは基本中の基本よね。あの子、好きなものにはとことんだもの。でも、そういうところがあるからアクアはカムイより優位に立ちたいと思ってるのかもしれないわ」
リョウマ「一理あるな」
リリス「何この二人こわい
106 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/20(木) 10:37:50.55 ID:CgfDr+pq0
リョウマ「できることなら俺がカムイに雷神刀でとことん付き合ってやりたいのだが」
リリス「それって武器のことですよね、ね?」
ベルカ「リリス、武器以外に何があるって言うの?」
リリス「え?」
ベルカ「リリス、今の言葉は一緒に訓練をしたい、戦い合いたいという意味じゃないの?」
リリス「べ、ベルカさん?」
ピエリ「訓練すごくいいの、リョウマ様の雷神刀といっぱい対決したいのよ」
ベルカ「リョウマ様の腕は一流だから、手合わせしてみるのもいいわね」
カゲロウ「ああ、リョウマ様との修業は確かに辛いが身に付くものも多い。傍にいるだけではやはりわからないこともあることを教えてくれる」
リリス「……」
リリス(なんか私だけが汚れているみたいな流れになってるんですけど。もしかしてリョウマ様は本当に武器としての意味で今の発言を……)
リョウマ「俺の雷神刀といっぱい対決……か」フッ
リリス(あ、これちがいますね)
107 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/20(木) 10:40:05.00 ID:CgfDr+pq0
ベルカ「でも、そんなリョウマ様もマークス様に負けてしまった」
リリス「え、何の話ですか?」
カミラ「あら、リリスは知らないのね。白夜平原での戦いのこと」
リリス「いつの戦いですか?」
カミラ「知ってる事だと思うけど、マークスお兄様とサクラ王女が結婚しているわ。で、その前提として二人が付き合ってることをリョウマ王子に伝えたら、リョウマ王子が怒っちゃったの。サクラ王女が欲しいなら俺を倒してからにしろって」
リリス「あぁ……」
リョウマ「……俺は納得できなかったんだ」
リリス(やっぱり大切な妹ですからね。不安になるのも無理は――)
リョウマ「妹はバブみに限ると言っている男にサクラを渡すなど……」
リリス(バブみってまた業が深いですねぇ)
108 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/20(木) 10:43:42.45 ID:CgfDr+pq0
リョウマ「俺はマークスのことを認めている。剣の腕は俺の方だ、ただの飛び道具とは違うからな。しかし国をまとめ上げる統率力に関して言えば奴の方が上だろう」
リリス「今さりげなくジークフリートをディスりましたね」
リョウマ「和解したあの日、カムイとの話をしながら共に理想の妹とは何か?という話題で朝昼夜を共に語り明かしたほど。マークスは幼いながらも母性を感じさせる妹という志、対する俺は架空の妹という志で凌ぎを削り合った」
リリス「か、架空の妹!?」
リョウマ「妹談義を続けているうちに俺とマークスは似ているそう思った。その趣向嫌いではないとな。だが、その趣向が自身の家族に向けられていると知ったらどうする。想像できるか?」
リリス「いや、今まさにその状態なんですけど……」
109 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/20(木) 10:45:50.24 ID:CgfDr+pq0
リョウマ「俺はその場でマークスを殺さなかった自分を褒めてやりたかった」
カミラ「そうね、サクラ王女はどこかほわほわしているけど、人の間違いを許せて包み込む包容力もあるわ。それにマークスお兄様も惹かれたのよ」
リョウマ「……わかっているんだ。あの日、俺の前に現れたサクラは明らかにマークスとナニかあった後だったと」
カミラ「サクラ王女が女の顔をしてたのね」
リリス「女の顔って……」
リョウマ「ああ。数日前、百物語をしようと張り切っているアクアを見た時、何かあると思うべきだった」
リリス「また、アクアさんですか。周囲にちょっかいを出さないと死ぬ病気にでもかかっているんですかあの人」
110 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/20(木) 10:47:42.76 ID:CgfDr+pq0
リョウマ「そしてマークスに決闘を申し込んだ。サクラが欲しければこの俺を倒して行けと……」
リリス「なんだか本格的に両国の確執になりそうなんですけど……」
リョウマ「勝負は簡単だった。相手を倒せば勝ち、ちなみに先手は俺だ」
リリス「リョウマ様が先手って……もうマークス様詰んでませんか?」
カミラ「私も話を聞いたときマークスお兄様の勝ち目はないって思ったわ」
リリス「実の妹からもこう言われちゃうんですね……。まぁ、実際そうですけど」
カゲロウ「あの白夜平原での決闘は多くの者が見物にやってきた。暗夜王と白夜王が刃を交えるとなれば噂が立たないわけがない……」
リョウマ「それもある意味狙いだった。俺はマークスを観衆の中で倒し、サクラの目を覚ましてやろうと躍起になっていたんだ」
リリス「でも逆にその場で負けちゃったんですよね?」
リョウマ「……ああ」
111 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/20(木) 10:53:34.53 ID:CgfDr+pq0
リリス(真正面から戦ってリョウマ様が負けるようには思えないんですけど……)
リリス「ちなみにリョウマ様は準備をされたんですか?」
カゲロウ「たしか、その時のリョウマ様はこのような準備をしていた」
装備【銀の刀+5】
・居合一閃
・剣の達人
・死線
・先手必勝
・剛剣
事前使用
・虹の秘薬
・力のしずく
リリス「うわぁ殺す気満々」
リョウマ「通信教育で培った技術に事前の漢方、俺はマークスを一撃で伏すつもりだった」
リリス「しかもリョウマ様が先行だったんですよね? 負ける可能性が見えないんですけど」
リョウマ「俺もそう思っていた。だがあいつは余裕だった」
リョウマ「しかもあいつは山伏の格好で現れた。サクラとのお揃いで笑みを浮かべる姿、明らかな挑発行為に温厚な俺も気が気でならなかった。俺は始まると同時に奴に切り掛り致命傷を与えた。確実に決まった攻撃だった」
リリス「ふむふむ」
リョウマ「だが、奴はなんとかぎりぎりで持ちこたえ反撃してきた。そしてその攻撃を受けた時、俺は負けを確信した……」
112 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/20(木) 10:58:58.32 ID:CgfDr+pq0
リリス「え、マークス様の攻撃にリョウマ様は一撃で倒されちゃったんですか?」
リョウマ「いいや、俺は後一撃に耐えられた。奴も後一撃で倒せるところ、だが俺は奴に攻撃できなかった……」
リリス「え?」
リョウマ「俺は……俺は……奴の術中に……くっ」
リリス「……カミラ様。ちなみにマークス様はどんな準備をしていたんですか」
カミラ「覚えている限りならこれね」
装備【剣薙ぎの薙刀】
・祈り
・待ち伏せ
・流星
・広所突撃
・流星
事前使用
・虹の秘薬
カミラ「あと始まる前にサクラが叫ぶように応援していたわね」
リリス(祈り待ち伏せ戦法かぁ……)
113 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/20(木) 10:59:34.89 ID:CgfDr+pq0
今はここまで
エコーズ発売!
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/04/20(木) 11:42:00.02 ID:vXc0YjqEo
流星2つとか反則ですよ反則!
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/04/20(木) 13:47:10.16 ID:VO/aFE6go
>>104
目に毒…
116 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 21:35:48.94 ID:T6mMDQbR0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
サクラ「ま、マークスさん……」ペロンッ
マークス「サクラ。サクラの体、とてもきれいだぞ」
サクラ「うれしいです……。その、触ってくださいマークスさん」
マークス「ああ。やはり柔らかい、サクラの胸はまるで出来たてのケーキのスポンジのようだ……」モミモミ
サクラ「んっ、はぁ、ふああっ……」
マークス「なのに、先端はこんなにも硬くなっている。いけない蕾だ」コリコリ
サクラ「だめ、マークスさん。やっ…ひうっ、私、咲いちゃいますぅ」
マークス「サクラ……もうこんなに芽吹いて、とても猥らで愛おしい……はむっ、ちゅうううっ」
サクラ「や、マークスさぁん、ふああっ」
マークス「サクラ、んちゅ、ああっ、サクラの母性が私の中に入ってくるようだ。もっと、もっと欲しい……」ジュルルルッ
サクラ「はぁはぁ、いいですよ。もっと、もっと、私に甘えてくださいマークスさん」
マークス「サクラ、いいのか?」
サクラ「は、はい、もちろんです。だって、私はマークスさんの奥さんですから、今日もいっぱい頑張ったこと知ってますから……」
マークス「サクラ……」
サクラ「今は私とマークスさんだけです、だからもっともっと甘えていいんですよ?」
マークス「サクラぁ」ダキッ
サクラ「きゃっ」
117 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 21:50:37.03 ID:T6mMDQbR0
マークス「ううっ、今回の地方会議案件がどう転がるかがわからずとてもこわかった……。また何かしらの争いが始まってしまうのではないかと……」
サクラ「マークスさん、いっぱい頑張ったんですね」ナデナデ
マークス「……うん」
サクラ「ふふ、それじゃ御褒美にいっぱいお○んちんをいい子いい子してあげます。横になってください」
マークス「あ、ああ」ドサッ
カチャカチャ ビクンビクンッ
サクラ「わっ。こんなに大きくして、マークスさんはさびしがり屋さんですね」サワワッ
マークス「ううっ、サクラの手とても気持ちがいい……うああっ」
サクラ「いい子いい子、マークスさんはとっても頑張ってますよ」ナデナデ
マークス「はうっ、さ、サクラ。く、口でもいい子いい子してくれ」
サクラ「今してあげますね。んあっ、んちゅ、れろ、ぷはぁ、はぁはぁ、ん、ひゃーふすひゃんのおひんひん、ひひほひひほ。んっ、ちゅちゅっ」
マークス「うああっ、サクラ。もう、出るっ!!!」
サクラ「ふぁい、ひひふぇふほ、ひっぱひ、ひっぱひふぁひへふははい。んじゅるるるっ!!!」
マークス「くあああああっ!!!!!!!」ビュルルルッ ドビュルル!!!
サクラ「んぶっ、んんっ、こくこくっ、ごくんっ、はぁ。マークスさんの濃くて臭いもすごい。いっぱい喉に引っかかっちゃいます」
マークス「サクラ、次はお前の中で私を抱きしめてくれ……」
サクラ「はい、いっぱい抱きしめてあげます。来てください、マークスさん」
マークス「サクラ――」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
カミラ「この前偶然見ちゃった時は、こんな感じだったわね」
リョウマ「」
ピエリ「リョウマ様、白目剥いているの」
リリス(なぜ、火に油を注ぐような真似をするんですか、カミラ様……)
118 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 22:03:08.86 ID:T6mMDQbR0
リョウマ「すまない、今意識がどこかに行っていた」
リリス「そ、そのなんと言っていいかわかりませんけど、と、とりあえずヒノカ様からの手紙を確認しませんか?」
リョウマ「そ、そうだな。く、手に力が入らない」プルプル
リリス「精神的ダメージやばいですね」
ビュオー
リリス「? なんですかこの音――」
ビュオオオオオオオオンッ
リリス「わっ、すごい熱風が。ううっ、あっつい……」
ベルカ「すごく熱いというわけじゃないけど、結構な強さね」
リョウマ「先に言っておくべきだったな。時々この中にも熱風が入ってくることがあるんだ」
リリス「ううっ、また熱くなっちゃいました……。ああ、汗がまた出て、最悪ですよ本当に……」
ピエリ「ねぇねぇ、リリス」トントン
リリス「なんですかピエリさん。って、今の風で髪が乱れてますよ? 直してあげますから少し待ってください」
ピエリ「ありがとうなの。リリス、ピエリのこといっぱい構ってくれるから大好きなのよ」
リリス「それでどうしたんですか?」
ピエリ「うん、ピエリ見てたの。今の風でリョウマ様の手からお手紙が落ちて風で転がっていったのよ」
リリス「……え!?」
119 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 22:11:51.68 ID:T6mMDQbR0
リョウマ「くっ、俺としたことが、一体手紙はどこに……」
ベルカ「もしかして、あれ?」
バサッ バササッ
ピエリ「あれなの!」
リリス「このままじゃ、燃える川に落ちちゃうんじゃ」
リョウマ「なんだと!?」
リリス「一刻も早く追いかけましょう!」ダッ
一同『……』
リリス「あの、皆さん?」
カゲロウ「……熱いな」
カミラ「そうね、熱いわ」
ベルカ「ええ」
ピエリ「熱い場所に戻りたくないの」
リョウマ「下着だけでもかなりの暑さだ。ピエリの気持ちはわかるぞ」
リリス「つべこべ言わずにみんな動けよ!」
120 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 22:23:38.81 ID:T6mMDQbR0
トプンッ シュオオオオッ!!!
リリス「あー、川に落ちて燃えちゃった……」
リョウマ「く、俺としたことが一生の不覚だ」
リリス「本当に不覚ですよ! リョウマ様は大丈夫だったけど、流石に紙は駄目でしたね。跡形もありません」
リョウマ「リリス、何を言っているんだ。火の川に落ちた以上、燃えてしまうのは当り前だろう?」
リリス「あなたが言いますか?」
ピエリ「そうなの。リリスおかしいの」
リリス「え?」
カミラ「物が落ちたら燃えるのは当たり前ね」
カゲロウ「リリス、熱気にやられたのなら水分を取るといい、楽になるぞ」
ベルカ「倒れそうなら言って、私が担いであげるから」
リリス「……これって私がおかしい流れになんですか?」
121 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 22:33:59.60 ID:T6mMDQbR0
リョウマ「しかし、ヒノカからの手紙の中身がわからなくなってしまったな。カゲロウ、一応聞いておくが何が書いてあったか知っているか?」
カゲロウ「ヒノカ様の命でリョウマ様にと承ったもの、私は目を通していません」
リョウマ「そうか……当然といえば当然か」
ピエリ「でも、手紙がないならどうするの?」
リョウマ「仕方無い、直接ヒノカに聞きくしかないだろう」
リリス「え、聞くってどうやって……」
リョウマ「白夜に向かうだけのことだ」
リリス「……え?」
リョウマ「ヒノカと顔を合わせるのは久しぶりだ。ヒノカのことだ元気にやっていることだろう」
ピエリ「リョウマ様、白夜王国に行くの? なら、アクア様との約束果たせる。リリス、やったの!」
リリス「どうして運命はアクアさんに味方するんでしょうか。まったく理解できません」
ピエリ「アクア様のお○んちんへの情熱ってすごいの。なんでも引き寄せちゃってるのよ」
リリス「そんな運命、燃える川に落として燃やしつくしてあげたいですね……」
ピエリ「なら、リョウマ様をここに落として燃やし尽せばいいの!」
リリス「しれっと怖いこと言いますよね、ピエリさんって」
ピエリ「?」
122 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 22:43:43.04 ID:T6mMDQbR0
カミラ「それじゃ、白夜王国に向かうということでいいのかしら?」
リョウマ「ああ、手紙の内容がわからない以上、戻ってヒノカから直接聞く方がいい。もしも俺が必要な用事ならそれで事足りることだ」
カミラ「そう、それじゃデーモンフォールから出て白夜に向かう準備でもしましょう?」
リョウマ「ああ、まずは服が必要だな。さすがにこの格好で故郷に帰るわけにもいかない」
リリス「ヒノカ様に迷惑になりますから、是非そうしてください」
カミラ「一度ウィンダムに戻って準備をしましょう。リョウマ王子、ついでによかったらサクラ王女に会っていくのはどう?」
リョウマ「カミラ王女の提案は嬉しいが、今は止めておくことにする」
ピエリ「どうしてなの? リョウマ様、サクラ様のおにいさんなのに会ってあげないのはおかしいのよ」
リョウマ「出来れば会いたいが……今サクラと仲良くしているマークスを見てしまったら、俺は殺意の波動を抑えられる自信がない。たぶん、敵と認識して問答無用で切り掛ってしまうだろう」
ピエリ「そうなの。でも敵を見ると殺したくなる気持ち、ピエリすっごくわかるの!」
リョウマ「いつか、いつかサクラとマークスが並んで歩いているのを見ても大丈夫になる日が来るはずだ、だから今は――」ギリギリ
リリス「両国の確執は深まるばかりですね……」
リリス(はぁ、こちらはどうにか白夜に舵を切れましたけど、アクアさんはどうなんでしょうか?)
リリス(できれば失敗しているといいんですけど……多分、この流れだとそれは望めないんでしょうね……)
123 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 22:53:12.65 ID:T6mMDQbR0
◇◇◇◇◇◇
―白夜王国・シラサギ城『王の間』―
ヒノカ「……ふぅ、これで地方への政策問題は大方片付いたな」
スズカゼ「お疲れ様ですヒノカ様、これをどうぞ」
ヒノカ「スズカゼか。お前の淹れてくれるお茶はとても安心できる」
スズカゼ「色々な漢方を入れています。少しでも気を落ち着かせられればと思いまして」
ヒノカ「ありがとう。はぁ、カムイを取り戻すため一心不乱に武芸を磨いていた日々が懐かしい。政と武芸を両立していたリョウマ兄様はやはりすごかったんだと改めて思い知らされる」
スズカゼ「ええ。でもそんなリョウマ様に、まさかあのような出来事が襲いかかるとは思いませんでしたね」
ヒノカ「ああ、あの白夜平原での戦い。マークス王に一気に切り掛った結果、攻撃できない状態に追い込まれ、挙句にはマークス王から手を差し伸べられる」
スズカゼ「見ている私達も最初何が起きたのか分からなかったですから、リョウマ様も相当混乱していたでしょう」
ヒノカ「敗北を受け入れた時に兄様は見てられないほどに痛々しかったな」
スズカゼ「腹を切ろうとしていましたからね」
ヒノカ「それすら手際よくマークス王に阻止されていたな」
スズカゼ「行動の全てを潰されたとき、人はあのような顔をするんですね」
ヒノカ「ああ……」
124 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 23:02:21.81 ID:T6mMDQbR0
スズカゼ「その結果、王をやめてヒノカ様が王になることになったわけですね」
ヒノカ「はぁ、正直私などに務まるかはわからなかったが、できる限りのことをやるだけだ」
スズカゼ「ヒノカ様のことを多くの民は信頼しています。どうですか、雷神刀を腰に携えてみては……」
ヒノカ「いや、手に持ったところで何も付与されない私が身に付けて何の意味もない。それにリョウマ兄様を模倣するわけにもいかないからな」
スズカゼ「ヒノカ様」
ヒノカ「私は私として白夜を導く義務がある、リョウマ兄様のやってきたことをそのまま続けるというわけにいかないさ。それにあれはリョウマ兄様の腰にあるべきものだ。もっとも、もう要らないといわれてしまうかもしれない」
スズカゼ「たしかに、リョウマ様はすでに立派な物を腰に携えていますからね」
ヒノカ「しれっと下世話な話を入れるんじゃない」
スズカゼ「その指摘ができるとは、ヒノカ様も立派に成長されたんですね。スズカゼ、感服いたしました」
ヒノカ「私もスズカゼがこういうことを言う奴だとは思ってなかったよ。できれば知りたくなかったよ」
125 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 23:13:30.54 ID:T6mMDQbR0
スズカゼ「そういえば、こちらを預かっています」
ヒノカ「む、これはサクラの手紙か?」
スズカゼ「はい、今回もとても長いようで手渡されたとき驚きました」
ヒノカ「ふふっ、マークス王と結ばれてからサクラは暗夜で過ごしているが、こうして文通を続けてくれて嬉しものだ。せっかくだ、スズカゼも読んでいくか?」
スズカゼ「私もいいのですか?」
ヒノカ「ああ。サクラには了承を得ている。だから大丈夫だ」
スズカゼ「そうですか、それでは失礼して」
ヒノカ「さてと、なになに『今日はマークスさんがいっぱい甘えてきました。国を導く立場ですから普段は寡黙ですけど、二人きりになるといっぱい甘えてくるんです』か、いきなりのろけ話か、しかし甘えられる相手がいるというのはいいものだな」
スズカゼ「ええ、心の支えとはやはり思想と言ったものでは無く、近くにいる大切な人なのでしょう」
スズカゼ(ヒノカ様にはそのような方はいないようですが)
ヒノカ(いなくて悪かったな)
スズカゼ「……」
126 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 23:21:49.76 ID:T6mMDQbR0
ヒノカ「続きだ。『マークスさんは甘えているといつも「芽吹いた桜がみたい」って言ってきます』。芽吹いた桜か……、やはりサクラと同じ名前の花を見たくなるということかもしれない、暗夜に桜を送るというのも悪くないな」
スズカゼ「芽吹いた桜ですか……あ」
ヒノカ「えーっと『甘えている時のマークスさんは私の桜にべったりです。できればもっと優しく扱ってほしいんですけど、いつもとは違うマークスさんが見られるから許しちゃいます』、すでにサクラが桜を植えていたのか。なるほど、最後まで読んで考えるべきことが多い。今回は中々に理解するのが難しいものだったな。スズカゼのほうは意味がわかったか?」
スズカゼ「ヒノカ様はわかったのですか?」
ヒノカ「ああ。とても愛らしい文じゃないか。これほど幸せなことを色々な視点で教えてくれるものは無いだろう」
スズカゼ「そうですか……」
ヒノカ「ふふっ、二人きりの時だけ甘えてくれるマークス王とそれを支えるサクラ、二人で眺める桜。とても幸せな光景と思わないか?」
スズカゼ「……」
ヒノカ「何か言ってくれ……頼む」
127 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 23:33:45.04 ID:T6mMDQbR0
コンコンコンッ
ヒノカ「ん、誰だ?」
???『ヒノカ女王、僕だけど今は大丈夫かい?』
スズカゼ「もう、修練が終わる時間だったようですね」
ヒノカ「そのようだな。レオン王子入ってもらっても大丈夫だ」
レオン『そう、それじゃ失礼するね』
ガチャンッ バタンッ
ヒノカ「ふっ、白夜に来た当初に比べれば落ち着いた顔立ちになったな」
レオン「ああ、これもヒノカ女王のおかげだよ。ありがとう」
ヒノカ「気にするな。しかし、貴殿もカムイのことを愛していたんだな。すまない、ここに来たばかりの時にそのことを告げたことを許してほしい」
レオン「謝らないでいいよ。むしろ謝るのは僕の方だ……その、王の間をめちゃめちゃにしてしまって」
ヒノカ「ああ、流石に木が一斉に生え始めた時はどうなるかわからなかったが、今処理は私の臣下たちがしている。特に大きな被害はなかったから気にしないでいい」
レオン「ごめん」
ヒノカ「ははっ。それでこれからどうするんだ?」
レオン「その、もう少しだけ修行をしようと思ってる。もう少しすれば落ち着いて受け入れられるはずだから、そのまだいてもいいかな?」
ヒノカ「わかった。その時が来るまでいてもらっても構わない。ゆっくりしていくといい」
レオン「その、僕がここにいるってことは……」
ヒノカ「ああ、大丈夫だ。そのことは伏せてある。だから何も気にせず修練に励んでくれ」
レオン「ありがとう……ヒノカ女王」
128 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 23:44:29.83 ID:T6mMDQbR0
コンコンコンッ
ヒノカ「む、また来客か?」
スズカゼ「本日は特に予定は無かったと思いますが……」
ヒノカ「じゃあ、誰だ。ここまで来れるものは限られているというのに……」
???『その限られている人間の一人ということよ』
ヒノカ「誰だ!!!」
???『はああっ!!!』
ドゴォンッ!!! ガタンガタンッ ゴロゴロゴロ
ヒノカ「くっ、このようなこと一体何も――」
アクア「久しぶりね、ヒノカ」
ヒノカ「あ、アクア!?」
スズカゼ「勇ましい登場ですね。正直、歌姫の可憐さが微塵も感じられませんが」
ヒノカ「そんなことを言っている場合か! ともかくアクア、いきなり何をするんだ!?」
アクア「ごめんなさい。ちょっと、そこいる失恋ボーイに用があるの。勝手に暗夜から移動したレオンにね……」
ヒノカ「レオン王子に用事?」
レオン「アクア、君は一体何をしてるんだ。こんなことして暗夜王国と白夜王国の関係に亀裂が入ることになったりしたら――」
アクア「ごめんなさい、フィナーレよ」ドゴンッ
ビタンッ!!!!
レオン「」シュウウウ……
ヒノカ「……な」
ヒノカ(何がどうなっているんだ……)
129 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 23:52:40.76 ID:T6mMDQbR0
アクア「よし、被疑者確保と。ヒノカ邪魔したわね」ザッ
ヒノカ「ちょ、ちょっとまて。一体どういうことなんだ?」
アクア「ごめんなさい、ヒノカ。残念だけど何が起きているのかを教えることはできないの」
ヒノカ「そう言われて納得などできるはずがないだろう。もしかしてカムイに関係していることなのか?」
アクア「……」
ヒノカ「アクア」
アクア「ごめんなさい。でも、唯一言えることがあるとすれば……」
ヒノカ「な、なんだ」
アクア「この行動には(私の)未来が掛っているの……」タタタタッ
ギィィ バタンッ
ヒノカ「……未来が掛っているだと、一体何のことだ?」
スズカゼ「ともかくその未来のためにはレオン王子が必要ということでしょう」
ヒノカ「そうか……。アクアたちはまた何か世界の危機を救おうとしているのかもしれないな」
スズカゼ「だといいんですが」
130 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 23:54:57.06 ID:T6mMDQbR0
スズカゼ「しかしレオン王子も、いろいろと苦労されているのですね」
ヒノカ「未来のためなら仕方無いのかもしれん。こうして政に着手している私は幸せ者かもしれないな。それにそろそろカゲロウがリョウマ兄様に手紙を渡している頃、多分あと数日で戻って来てくれるはずだ」
スズカゼ「ちなみに何のご相談を?」
ヒノカ「あ、ああ。暗夜でちょっとあってな……直接リョウマ兄様に話を聞いてもらいたくてな……」
スズカゼ「なるほど、私もできる限りお手伝いいたしますが」
ヒノカ「ありがとう。でも今回のことは大丈夫だ」
ヒノカ(……レイプが友情と愛情を育むと言っているような人間とどうやって交友すればいいのかなんて聞けるわけがない。でも、リョウマ兄様なら何かしら助言をくれるはずだ。というか、なにか考えがないと――)
(怖くて暗夜にいけなくなってしまう……)
―タイムリミット残り5日―
131 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/04/28(金) 23:57:55.25 ID:T6mMDQbR0
今日はここまで
レオンの古傷はまだ癒えない……
132 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/01(月) 21:47:08.00 ID:fwjZZE6F0
◆◆◆◆◆◆
―暗夜王国・王都ウィンダム『宿舎』―
チュンチュン
ベルカ「……ん、んんっ。ここは……そうだ、カミラ様に連れられてデーモンフォールに…」
ベルカ(そのあと、そうだ白夜のリョウマ王子を見つけて一度もどってきた…)
ガサゴソッ
ピエリ「うふふっ、ひやひやなのぉ」
リリス「ううっ、うぐぐっ……」
ピエリ「涼しいのぉ。むにゃむにゃ」ギュッギュッ
リリス「ううっ、あつ……い……」
ベルカ「ピエリたちと同じ部屋に泊まったんだった…」
ベルカ(カミラ様の屋敷でも…、自分の兵舎でもないからやることもない…)
ベルカ「……」
ベルカ(このまま、誰かが起きるまで待機して――)
ブンッ ブンッ
ベルカ(この音…、剣を振る音みたいだけど…。誰かが外で剣を振っている?)
ブンブンッ
ベルカ「……」
ブンブンブンッ
ベルカ(一応確認しておくべきね…)
ガチャッ バタンッ
ピエリ「んんっ、えへへ〜」ギュウウウウ
リリス「ううううっ、ぐるじぃ……」
133 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/01(月) 22:01:01.12 ID:fwjZZE6F0
リョウマ「はぁっ! しゃあ! はああっ! ふぅ、こうしてちゃんとした剣で素振りをするのは久しぶりだが、まだ衰えていないようだな」
リョウマ(しかし、あまり用がなければ白夜に戻ることもないと思っていたが、よもやこんな形で戻ることになるとは、何が起きるかわからないものだ)
ガチャ ギィィイイ
リョウマ「む?」
ベルカ「リョウマ王子…」
リョウマ「ベルカか、おはよう」
ベルカ「おはよう…」
リョウマ「ああ、おはよう。ベルカは思ったよりも朝が早いようだな」
ベルカ「何時もの時間に起きただけ…。そういうリョウマ王子も早いわ…」
リョウマ「まぁな。しかし、久しぶりにちゃんとした剣を握っているからかもしれないな。少しばかり剣の重さに引っ張られているようにも感じる」
ベルカ「そう…」
リョウマ「そういうベルカはなぜいつもこの時間に起きるんだ?」
ベルカ「私はいつも起きたら武器の手入れをしているから…」
リョウマ「それは暗殺者故の習慣というものか?」
ベルカ「そうなるわね…。武器の手入れができていれば相手を確実に殺せるわ…。たった一つの毒針でも目を通さないことで失敗する同業者もいる…」
リョウマ「仕事の内容はあまりいいものとは言えないが、お前は誇りを持ってことに従事しているということだろう。すごいことじゃないか」
ベルカ「普通のことよ…」
134 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/01(月) 22:14:55.85 ID:fwjZZE6F0
リョウマ「普通のことでもできないものにはできないことだ。俺は準備を怠ってマークスに負けたのだからな」
ベルカ「たしかにそう…。ちゃんとマークス様とサクラ様、二人がいることを想定してことを進める必要があった…」
リョウマ「ああ、俺は感情に左右されてそれを怠っていた。その結果がこの様なら自業自得というものだ」
ベルカ「暗殺者は一度の失敗で全てを失うことになる。そうならないために幾重にも考えるのは普通のことよ…」
リョウマ「ううむ、容赦なく言ってくれるな。正直、こうして直接話をするまでは、もっと口数が少ないと思っていたんだが」
ベルカ「……ごめんなさい」
リョウマ「あやまらなくてもいい。お前の言っていることにほとんど間違いはないのだからな。常にあらゆる可能性に目を通しておくことは必要なことだというのに、それを怠った俺にとって耳に痛い話だがその通りだからな」
ベルカ「……」
リョウマ「だが、一回の失敗で全てを失うということだけは間違っていると俺は思う」
ベルカ「それはリョウマ王子の生きている場所と私が生きている場所が違うから、そう感じるだけ…」
リョウマ「生きている場所が違う……か」
ベルカ「ええ」
リョウマ「なら、試してみるとしよう」
135 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/01(月) 22:22:16.18 ID:fwjZZE6F0
ベルカ「え?」
リョウマ「ベルカ、受け取れ」ポイッ
ベルカ「……これは、模擬剣?」
リョウマ「ああ、ベルカにも持てるくらいのものだ」
ベルカ「なんのつもり?」
リョウマ「実はまだ俺の日課は終わっていない。そこでベルカ、お前にも参加してもらうことにした」
ベルカ「何を言って…」
リョウマ「とりあえず、俺の横に立て。早くしろ」
ベルカ「これでいい?」
リョウマ「ああ、いいか腋を閉めて剣を上にあげ振り下ろす。ただ振り下ろすだけではだめだ、ちゃんと自分の中に標的を作りそれを倒すように行え」
ベルカ「自分の中に標的を作る?」
リョウマ「ああ、そこをずっと叩き続けるんだ。まずは千本行う。ちゃんと数えて行うんだ」
ベルカ「せ、千本!?」
リョウマ「行くぞ、一、二、三、四――」ブン ブン ブン ブンッ
ベルカ「! 一、二、三―――」ブン ブン ブンッ
136 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/01(月) 22:39:47.64 ID:fwjZZE6F0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ベルカ「はぁ…はぁ……」
リョウマ「よし、ここまでだな」
ベルカ「まだ、私は終わってない…」
リョウマ「終わっていないがその腕ではもう動かせないだろう? 剣も震えているし途中から狙いもばらつき始めていた。今のベルカの限界はそのあたりということになるだろう、もう剣を下ろせこれ以上は意味がないことだ」
ベルカ「……」ガシャンッ
ドサッ
ベルカ「はぁ……はぁ……」
リョウマ「ははっ、汗だくじゃないか」
ベルカ「そういうリョウマ王子も汗だくね…」
リョウマ「ああ、どんなに訓練してもこれは変わらないことだ。それに俺も久しぶりにやって後半は九百台までといったところだ。だが次は頑張って達成して見せる。一度の失敗で投げ出すというのはその可能性を潰すことだ」
ベルカ「え?」
リョウマ「ベルカ、お前が生きてきた世界は確かに俺の生きてきた世界とは比べることのできない厳しいものだったのかもしれない。だが、いつまでもそこに縛られている必要はない。カミラ王女の臣下として今ここにいるお前も失敗のまま終わらせないという選択をしてもいいと俺思う」
ベルカ「……まさか、それを言うためにわざわざ素振りに?」
リョウマ「まあな。言葉だけでは伝わらないこともあるなら、体を動かすことで得られる物にした方がいい。まぁ、俺自身もこの記録に挑戦するのは初めてのことだったからな。見事に叩きのめされてしまった。だが失敗が成功になるその日まで立ち向かい続けるだけのことだ」
ベルカ「ふふ…」
137 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/01(月) 23:02:50.16 ID:fwjZZE6F0
リョウマ「……ようやく笑ってくれたな」
ベルカ「あ……」
リョウマ「ふっ、ベルカも笑うとそのような表情になるんだな。年相応の女性の穏やかな表情だ」
ベルカ「これは違う…。笑ってなんてない…」
リョウマ「照れることはないと思うが」
ベルカ「笑ってない…」
リョウマ「ふっ、今度は不貞腐れているのか?」
ベルカ「機嫌が悪いわけじゃない…。ただ、朝からおかしなのに付き合わされたって思っていただけ…」
リョウマ「む、確かにそうだな。だが朝から体を動かすのも悪くはないだろう?」
ベルカ「…それには同意するわ」
リョウマ「ベルカさえよければ今後も付き合ってくれると助かる。一人でやるのもいいが、こういったことは隣で張り合うものがいてくれる方がやる気も出るからな」
ベルカ「考えておくわ…」
リョウマ「ああ、そうしておいてくれ。そろそろ、みんなが起きた頃のはずだ。戻るとしよう」
ベルカ「ええ…」
スッ
リョウマ「掴まれ」
ベルカ「……ありがとう」
リョウマ「気にするな。よし、早いところ支度をして白夜を目指さなければいけないな」
ベルカ「……」ニギニギ
リョウマ「む、どうした? 手をそんなに閉じたり開いたり」
ベルカ「なんでもない…。行きましょう…」
138 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/01(月) 23:19:13.68 ID:fwjZZE6F0
ベルカ(リョウマ王子の手、思ったよりも大きかった…)
ベルカ(私の手は一回り小さい、あれくらい鍛えないと千本は辛そうだけど、別に参加するなんていってない…。参加したところで結局、失敗したままで死ぬことはないこと…)
ベルカ(でも――)
ベルカ「失敗のままだと、私は負けたままということ?」
リョウマ「ああ、今のままだとそうなる。それを悔しいと感じるなら乗り越える努力を惜しまず戦い続けて成功を勝ち取るしかない」
ベルカ「そう…」
リョウマ「まぁ、俺は負けるつもりはないさ。もしも、これを越えたいと考えているなら何でも聞いてくれればいい、力になろう」
ベルカ「……ええ、気が向いたらそうさせてもらうわ…」
ガチャン バタンッ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ベルカ「戻ったわ…」
ピエリ「あ、ベルカなの。起きたらいなくてびっくりしたのよ。どこに行ってたの?」
ベルカ「ちょっとね…」
ピエリ「なんだか汗臭いの。シャワーが出来てるから入ってくるといいの」
ベルカ「ありがとう…。ところで、ピエリ…」
ピエリ「なんなの?」
ベルカ「リリスが起き上がってこないけど、どうしたの?」
ピエリ「良くわからないの。たぶんお寝坊さんなのよ」
ベルカ(……人為的に締め付けられたような跡があるけど…。別に気にすることではないわね)
ピエリ「リリス、起きるのよ」ユサユサ
リリス「ううっ、やめて、ピエリさん。体痛いから、揺らさないでぇええ……」
139 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/01(月) 23:19:52.58 ID:fwjZZE6F0
今日はここまで
今日はリョウマの誕生日
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/05/02(火) 22:41:48.76 ID:3957hb3vo
おつ
141 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/04(木) 23:13:42.89 ID:aMc3BUQt0
◆◆◆◆◆◆
―暗夜王国・王都ウィンダム『中央街道』―
カミラ「お土産?」
リョウマ「ああ、久しぶりに帰郷することもあるからな。何か手土産をと思ってな……」
カミラ「そう、それで買い出しにいくことにしたということね。ふふっ、顔に似合わず妹思いなのね」
リョウマ「顔に似合わずとは失礼だな」
カミラ「ふふっ、ごめんなさい。でも、なんでその相手に私を選んだの? 今、王ではないとしても臣下のカゲロウもいるんだから」
リョウマ「カゲロウはピエリとどこかへ行ってしまったようでな。それにカゲロウも贈り物となると勝手がわからないらしい」
カミラ「そうなの?」
リョウマ「ああ、前に旅先の風景を描いたと絵を貰ったが、鬼が人を喰らっているような絵だった」
カミラ「彼女は地獄にでも行ってきたのかしらね?」
142 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/04(木) 23:32:34.43 ID:aMc3BUQt0
リョウマ「それにカミラ王女とヒノカは交流があるだろう? そこでカミラ王女ならヒノカの好む物がわかるのではないかと思ってな」
カミラ「ふふっ、私のことをそんなに評価してくれてるのね」
リョウマ「ヒノカと打ち解けてくれたことや、進んで俺に話をしに来てくれたことも含めても色々と気を利かせてくれているからな。残念だが、俺から話しかけに行くということはあまりなかった」
カミラ「仕方無いわ。あの時は合流して間もない頃だったもの。でも、私はカムイにそう言われたからそうしただけよ。自分から進んでそうしたわけじゃないわ」
リョウマ「だとしても、あの時暗夜との関係を模索していた俺にとって、カミラ王女との会話はいい起点になった」
カミラ「なにも話題が出なかったけどね?」
リョウマ「それは言わない方がいいことだ」
カミラ「でも改めて言わせてもらうけど、初めての女性にする話題が刀は問題よ」
リョウマ「そ、そうだろうか?」
カミラ「ええ、この様子だとヒノカ王女へのお土産に武器を買っていきそうね」
リョウマ「武器ではだめなのか?」
カミラ「……言葉が見つからないわ」
143 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/04(木) 23:48:45.99 ID:aMc3BUQt0
リョウマ「やはり武器は駄目か?」
カミラ「苦笑いを浮かべて受け取ってるヒノカ王女の姿が簡単に浮かべられるわね。妹だとしても女の子なんだから、少しは考えてちょうだい」
リョウマ「女の子か。そう言えば、前に香水を付けていた時があったな」
カミラ「あら、そうなの?」
リョウマ「ああ、飾り立てるのは難しいがこれくらいならと練り香水を付けてくれたことがあってな。俺がめかしこんだヒノカの姿を見てみたいと言ったからなのだろうが、いつもとは違う姿が新鮮だった」
カミラ「なのに武器をお土産に持っていこうとしてるなんて……。本当に戦闘以外はからっきしなのね」
リョウマ「面目ない……」
カミラ「ふふっ、なら一緒に選んであげる。リョウマ王子はカムイの素敵なところを教えてくれたから、そのお返しをしてあげたかったの」
リョウマ「なら、俺もお返しをしないといけないな……ううむ、何がいいんだろうか」
カミラ「ふふっ、今はヒノカ王女へのお土産を見つけましょう? 早く選んで白夜王国に行かなくちゃね?」
リョウマ「そうだな」
カミラ「それじゃこのお店なんてどうかしら? 女性向けの商品が多いし、お土産ようの包装もしてくれるの」
リョウマ「そうか、ではここで選ぶとしよう。カミラ王女、助言を頼む」
カミラ「ええ、でもリョウマ王子が自分で決めるのよ」
リョウマ「わかっているさ。それじゃ入ろう」
144 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/05(金) 00:01:46.26 ID:I9qwZVtA0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜^
ピエリ「うーん、やっぱり白夜に着くまで時々料理しないといけないから、いろいろと買わないといけないの」
カゲロウ「買いものというから何かと思ったが、ピエリは料理を嗜むのか?」
ピエリ「ピエリ、料理の腕は一流なの。みんなからいっぱい褒めてもらえてるのよ。カゲロウもきっと食べてる筈なの」
カゲロウ「そうか、お前とは戦いの最中ではあまり顔を合わせてはいなかった。すまない、本来なら知っているべきことだというのに」
ピエリ「大丈夫なの、ピエリもカゲロウのことよく知らないの。これから仲良くしてほしいのよ」
カゲロウ「別に構わない。だが、こんなに多くの食材、どこに置いておくつもりなんだ?」
ピエリ「それはリリスの星界なの。マイキャッスルのことなの」
カゲロウ「ほう、あの不思議な空間をリリスは使えるというのか」
ピエリ「そうなの。リリスはすごいの竜にも変身できて、抱きしめるとひんやり気持ちいいのよ。ポンポンもスベスベなの!」
カゲロウ「……カムイ様もそうだが、竜になった時は実際全裸と考えてもいいのだろうか?」
ピエリ「裸なの? 外で裸になってるなら、カムイ様もリリスもとっても可笑しいの。でも、たぶん竜の時は裸なのよ」
カゲロウ「どうしてそう言えるんだ?」
ピエリ「リリスのお○んちんが見えてたから裸なの」
カゲロウ「……え?」
145 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/05(金) 00:14:13.66 ID:I9qwZVtA0
カゲロウ「ピエリ、リリスに……なんだって?」
ピエリ「えっとね、リリスはお○んちんが生えてるのよ。これくらいのなの」
カゲロウ「……結構な大きさ。いや、ちがう、リリスは男なのか?」
ピエリ「違うのよ。変な話だけど、竜の時だけだって言ってたの。前とっても辛そうだったから毒を出してあげたのよ」
カゲロウ「毒?」
ピエリ「そうなの、お○んちんから白い変なのが出てきたの。あれは毒に決まってるの。だってお○んちんからはおしっこしか出ないはずなのよ。だからピエリ頑張って毒抜きしたの!」
カゲロウ「……ピエリ、その一つ聞いてもいいだろうか」
ピエリ「はーい、答えられることにしてほしいの」
カゲロウ「あ、ああ。そのだ、このニンジンを、その男性器だと思ってだな」
ピエリ「だんせいきってなんなの? ピエリわからないの」
カゲロウ「……男性器とはお、お○んちんのことだ///」
ピエリ「そうだったの? ピエリ難しい言葉わからないから、お○んちんって言ってほしいのよ」
カゲロウ「わ、わかった。お、お○んちん……」
ピエリ「うん、それでお○んちんがどうしたの?」
カゲロウ「そ、そのだな。ピエリはお○んちんをどう弄ったのか聞かせてほしいんだ」
146 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/05(金) 00:28:54.28 ID:I9qwZVtA0
ピエリ「もしかしてカゲロウも誰かから毒を出してあげようとしてるの?」
カゲロウ「そ、そういうことになる。どうやら私はお、お○んちんの扱いがあまりうまくないらしくてな。このままでは毒を抜いてやることが出来ないんだ」
ピエリ「それは大変なの。ピエリが今からこのにんじんで実演するのよ」
カゲロウ「いいのか?」
ピエリ「いいの。ピエリもリリスから毒を出すので必死だったから、カゲロウの気持ちわかるのよ。いっぱい出して楽にしてあげないといけないの。ピエリ、初めてだったけどいっぱいビュービュー出せたから、カゲロウも問題なくできるはずなの」
カゲロウ「すまない」
ピエリ「気にしないの。まずは先端を隠してる皮を剥いて、それから――」
ベルカ「あなたたち、市場のど真ん中で変な話を始めないで…」
カゲロウ「ベルカ」
ベルカ「それ以上続けたら確実に憲兵が寄ってくるわ…」
ピエリ「今、カゲロウに大事なことを教えてるの。邪魔しないでほしいのよ」
ベルカ「そういうことは部屋でやって、こんな場所ですることじゃない…」
ピエリ「……そうなの」
ベルカ「わかってくれればいい…」
ピエリ「カゲロウ、今すぐお買い物を終わらせて宿に戻るの。ピエリがリリスのを調べて、毒が溜まってたら目の前でやってみるの」
カゲロウ「実演ということか、確かに実際にやってもらえた方が得られる物は多いだろう」
ベルカ「二人とも何を言っているの…」
147 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/05(金) 00:32:19.30 ID:I9qwZVtA0
今日はここまで
ピエリは無邪気でうまい、カゲロウは積極的だがあまりうまくない…そんな感じ
148 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/11(木) 01:11:32.37 ID:vrAlxF470
ピエリ「ふふふーん、いっぱい材料買ったの!」
カゲロウ「そうだな。しかし、量が多くないか?」
ピエリ「そんなことないの。それにリョウマ様がいるの、これくらいぺろりって食べられちゃうはずなのよ」
カゲロウ「なるほど、それならリョウマ様も喜んでくれるだろう」
ピエリ「そうなの。でもでも、リリスもいっぱいピエリのご飯食べてくれるのよ。この前、おいしいって言ってくれたの」
カゲロウ「……ふと思ったのだが、ピエリとリリスはどんな間柄なのだ?」
ピエリ「間柄?」
カゲロウ「ああ、もしかして互いに支え合うような関係なのかと思ってな、ちがうのか?」
ピエリ「ピエリとリリスはお友達なのよ。それだけで、難しい関係じゃないのよ」
カゲロウ「そうか…」
カゲロウ(あっさりと性行為を受け入れる友人関係か、私には理解できないが。やはり文化が違えばということもある。暗夜ではそういう繋がりが多いということかもしれない。つまり、交友の一環ということか…)
カゲロウ「ピエリとリリスは仲が良いということだな」
ピエリ「もちろんカゲロウもベルカも友達なの! ピエリ、友達がたくさんできてうれしいのよ、このままの勢いで友達百人作っちゃうの」
カゲロウ「百人か具体的にピエリにとっての友達とはどういう基準になる?」
ピエリ「人殺しをしてそうな人のことなの!」
ベルカ「思った以上に否定出来ない基準ね…」
カゲロウ「役割上避けては通れないことだからな」
149 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/11(木) 01:29:28.04 ID:vrAlxF470
ピエリ「えへへ、カゲロウもベルカも血の臭いがすっごくするの」スンスン
ベルカ「ピエリ、何嗅いで…」
カゲロウ「ピエリ?」
ピエリ「ここなの、ベルカは右の手からいっぱい血の臭いがして、カゲロウは胸元からいっぱい血の臭いがするの…。その場所にいっぱい血が掛ってる筈なのよ」
ベルカ「私は右手から…」
ピエリ「そうなの。いっぱい血が染み込んでるの、ピエリはごまかせないのよ」
ベルカ「……」
ベルカ(……暗殺道具を使って攻撃する時は右手で行っているからそれが原因ね)
カゲロウ「私は胸元か」
ベルカ「どうして胸元に、血が大量に掛るの?」
ピエリ「……真正面からえいってすればいっぱいかかるはずなの。でもそ血の臭い、なんだか不思議な匂いなの」
カゲロウ(多分、頼まれてお胸でパフパフというのを実践した時のものだな。大量に鼻血を出していたから血であることに変わりはないし、なによりその鼻血の香りが残っていると思うと、まるで何時も傍で見守られているようで安心できる…)
カゲロウ「この感覚悪くはないな」
ピエリ「なにがなの?」
ベルカ「気にしないでいいと思う…」
150 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/11(木) 01:44:40.13 ID:vrAlxF470
ピエリ「でも、戦争の最中はあんまりみんなとお話できなかったから、こうやってお話してお買い物するの楽しいの」
ベルカ「楽しい?」
ピエリ「うん、ピエリ。みんなとお買い物に行ったことあまりなかったの。だからカゲロウにベルカと一緒にお買いものに行けてとってもうれしいの」
カゲロウ「行軍の合間に交流する時間はなかったのか?」
ピエリ「時間はあったの、でも誰もピエリに話しかけてなんてくれなかったの。だから早く戦いが始まってほしいってずっと思ってたの」
ベルカ「敵を殺せるから?」
ピエリ「そうなの。敵をいっぱい倒すとみんな褒めてくれるの。マークス様もいっぱい活躍したら頭を撫で撫でしてくれるのよ」
ベルカ「……」
ピエリ「この頃、撫で撫でしてもらってないの。早く誰か殺して撫で撫でされたいのよ……」
カゲロウ「撫で撫でするか?」
ピエリ「ピエリ何もしてないから撫で撫でされてもよくわからないの」
カゲロウ「そうか……」
ベルカ「宿に戻ろう…。リョウマ様とカミラ様が戻ってきたらすぐに発てるように準備しないといけないから…」
ピエリ「うん」
カゲロウ「ああ、戻って――」
ピエリ「リリスに毒抜きさせてってお願いするの」
ベルカ「そんな時間はない」
151 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/11(木) 01:46:02.35 ID:vrAlxF470
今日はこれだけ
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/05/11(木) 04:21:04.61 ID:zfI1m53Po
おつんぽ舐めたい
153 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/17(水) 00:06:08.83 ID:o5H+v+SD0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
リリス「んん……どうにか体を動かせるくらいにはなりましたね」
リリス(はぁ、体が動かないとはいえ、旅路に必要な準備をすべて任せてしまうなんて。これは何か別の形でお返ししないといけませんよね……)
コンコン ガチャ
ピエリ「リリス、ただいまなの!」
カゲロウ「今戻った」
ベルカ「体の調子はどう?」
リリス「みなさん、お帰りなさい。体のほうはどうにか動かせるようになりましたから大丈――って、なんですかその両手いっぱいの袋……」
ベルカ「ピエリが買った食料よ…。こんなに必要ないとは思うのだけど…」
リリス「多いですよね、どうしてこんなに買ったんですか?」
カゲロウ「ああ、リョウマ様もご一緒される以上、食物は多くあったほうがいいとピエリが進言してくれたのでな」
リリス「そういうことですか、確かにリョウマ様はたくさん食べないといけないかもしれませんね。はぁ、何もできずにここで寝ていただけの私とは大違いです」
ピエリ「ピエリいいことしたの?」
リリス「はい、そうですよ」
ピエリ「えへへー」
リリス・カゲロウ(可愛い)
154 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/17(水) 00:20:47.42 ID:o5H+v+SD0
ピエリ「そうだったの。ピエリリリスにお願いしたいことがあるの」
リリス「私にですか?」
ピエリ「そうなの、実はカゲロウに協力してほしいの。これはリリスにしか頼めないことなのよ…三tん」
リリス「……え、カゲロウさんにですか?」
カゲロウ「ああ、ピエリから色々と話を聞いた結果、その出来たら頼みたいことがある。こう出会ったばかりだというのに図々しい行いだとは思っているんだが…」
リリス「そ、そんなことありませんよ。私にできることでしたらお手伝いします、そのお役にたてるのは嬉しいことですから」
カゲロウ「リリス、ありがとう」
リリス「いえいえ、それで私は何をすればいいんですか? できることだといいんですけど」
ピエリ「簡単なの、リリスは今すぐ竜になればいいのよ」
リリス「……え?」
ピエリ「カゲロウの目の前でお○んちんの毒抜きをみせてあげることになってるの。だから早く竜になるの!」
リリス「返して、私の感動を返して、今すぐ返して!」
155 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/17(水) 00:27:46.67 ID:o5H+v+SD0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆◆◆◆◆◆
―暗夜王国・無限渓谷『暗夜側入口』―
カゲロウ「リリス、すまなかった」
リリス「まったく、カゲロウさんはそれほど変な人じゃないって思ってたのに、私がそのされてるのを見たいなんて……」
カゲロウ「すまない。そういった技術は持っておくべきなのだが」
リリス「え、やっぱり、そうなんですか?」
カゲロウ「ああ、戦闘だけがすべてでは無い。そう言った行為が結果的に情報収集に繋がることもあるのだ。影として生きるということはそういうことも含めてのことだ」
リリス「なんか生々しい話ですね。でも、だったらそのピエリさんの誘いに乗る必要なんて無いと思うんですけど、その恰好とかもそういう要素なんですよね?」
カゲロウ「実はそれが原因で前に付き合っていた者とも折り合いが悪くなってしまってな。私の未熟さゆえのことで申し開きもないことだが」
リリス(前、ああ元彼ですよね。たしかサイゾウさんでしたか……。まぁ、口にしたらしたでなんで知っているのかって問い詰められそうなので言いませんけど。しかし、サイゾウさん、こんな大きい人で満足できない人なんですね……)
156 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/17(水) 00:43:15.04 ID:o5H+v+SD0
カゲロウ「昔から新しいことをするときは無駄に力が入ってしまう。体術も今では褒められたものだが、最初のころは本当に無様で言葉にできないものだった」
リリス「初めてのことに対して、緊張して力んでしまうのは仕方の無いことだと思いますけど」
カゲロウ「そして初奉仕の訓練の際、木製の練習具をへし折ってしまったことがあってな。師匠は顔を青くしていた」
リリス「へ、へし折る!?」
カゲロウ「ああ、力加減がわからないんだ。技のカゲロウなどと呼ばれているが実際のところは力技ばかり、情けない話だ」
リリス「そ、そうですか」ソワソワ
カゲロウ「リリス、なぜ急所を抑えている? 近いのか?」
リリス「い、いえ、そのさっきの話を想像して、今は無いのにひゅんってなってしまって……」
ピエリ「やっぱり毒が溜まってるのよ。今すぐ抜き抜きするの!」
リリス「ちがいます。もう、そんなことばっかり言ってるピエリさんなんて知りません!」
ピエリ「ふえ、ふええええん! カゲロウ、リリスがピエリを知らんぷりするのぉ」
カゲロウ「ピエリ、今回ばかりは私たちに非がある。リリスの心境も理解してやるべきだろう」
ピエリ「うう、カゲロウの役に立てなかったの。何もできないピエリのこと嫌いになっちゃうの?」
カゲロウ「いいや、嫌いになどならない。むしろ、私のために色々考えてくれたピエリには感謝している」
ピエリ「カゲロウ。そう言ってもらえてピエリ、うれしいの!」
ワイワイ ワイワイ
リリス(そこはかとなく、私が悪いみたいな空気になってて納得できない……)
157 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/17(水) 00:52:49.54 ID:o5H+v+SD0
リリス「はぁ……」
リョウマ「大丈夫かリリス?」
リリス「はい、体力的に問題はありません。精神的にはありますけど」
リョウマ「精神か、マークス王子と会うことを避けている俺が言えた義理では無いが、やはり立ち向かうしかないのだろうな」
リリス「あの問題に立ち向かうくらいなら、今すぐここから飛び降りたくなりますね」
リョウマ「それほど深刻なことなのか? カゲロウが関わっているなら俺も力になるが」
リリス「いいえ、その男性には少し荷が重いことですから……」
リョウマ「そうか、あまり俺では力になれそうにないな。だが、それ以外のことで困ったことがあればいつでも頼ってくれて構わない」
リリス「ふふっ、ありがとうございます」
リョウマ「そう言えばリリス、お前の家族について聞いたことはなかったな」
リリス「……その、お父様とお母様はすでにいません」
リョウマ「そうか、悪いことを聞いてしまったな」
リリス「もう昔のことですから、それにまだお姉様がいるから大丈夫なんです」
リョウマ「……ほう、リリスには姉がいるのか」
リリス「はい、でもあまりお話ができるわけじゃありませんので」
リョウマ「遠方に住んでいるということか?」
リリス「まぁ、そんな感じです」
リョウマ「そうか、寂しくなったりしないのか?」
リリス「今でも元気な姿をよく見せてくれるので、そんなに寂しくはありませんよ」
リリス(変わりに姿を見るたびに頭がジンジンしますけど)
158 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/17(水) 01:03:09.87 ID:o5H+v+SD0
リョウマ「そうか、だが悩みを話せる相手がいないというのは問題だろう。困ったことがあれば俺に話してくれ」
リリス「え、いいんですか?」
リョウマ「ふっ、さっき言っただろう。些細なことで構わない、頼りにされるのは悪いものでは無いからな」
リリス「ありがとうございます。最初全裸で現れた時はどうかと思いましたけど、やっぱりリョウマ様はリョウマ様でしたね」
リョウマ「ふっ、男たるもの動じないよう心身を鍛えなければいけないからな」
リリス(マークス様のことは全力で回避してますけどね)
リリス「でも、そんなことを言われると、まるでお兄様ができたみたいで不思議な気持ちになります」
リョウマ「……え」
リリス「なにか困ったことがあったら相談させてください、リョウマお兄様、なーんて冗談ですよ」
リョウマ「あ、ああ。任せてくれ。そんな俺から最初の助言だ、ピエリのことをそろそろ許してやるといい」
リリス「ふふっ、そうですね。さすがにこれ以上引き延ばすことでもありませんから。ありがとうございます」タタタタッ
リョウマ「……」
リョウマ「まるで兄のようか……」
リリス(リョウマお兄様、なーんて冗談ですよ)
グッ
リョウマ(やはり、架空の妹は最高だな……)
159 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/17(水) 01:07:32.94 ID:o5H+v+SD0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
カミラ「ようやく、渓谷ね」
リリス「はい、ここから白夜に向かうんですよね。出来ればリョウマ様が見つからないで、すべてご破算になればよかったんですけど、うまくいきませんね……」
カミラ「それってどういう――」
トントン
カミラ「ベルカ、どうしたの?」
ベルカ「カミラ様、あそこに誰かいる…」
カミラ「あら、本当ね。また山賊かしら?」
リリス「まだここって山賊いるんですか? てっきり、もう狩りつくされたと思ったんですけど」
カミラ「そうね、御金を出さないと山賊も出てこない状態にしたものね」
リリス(……今考えるとお金を払って現れる山賊って何なんでしょうね)
160 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/17(水) 01:15:15.95 ID:o5H+v+SD0
リリス「どちらにせよ、こんなところにいるっていうことは何かあるはずです。とりあえず話しかけましょう」
ベルカ「……こちらに気づいたみたいね」
カミラ「向かってきてるけど、あれはどこかで見た姿ね」
リリス「……私体が痛くなってきたので、向こうで休んでてもいいですか?」
アクア「その必要はないわ」
リリス「なんで、一気に加速して私に詰め寄ってくるんですか!?」
アクア「あなたを待っていたからよ。白夜に来るにはここを通らないといけないから来ると思ってた。でもできればあと半日早くしてほしかったわね」
リリス「できれば、もう会いたくなかったんですけど」
アクア「そんなことを言いながらちゃんとリョウマを連れて来てくれてる、どうやら私に奉仕する喜びを知ったみたいね」
リリス「そんなの知らないしいらないです」
アクア「ふふっ、上の口は嘘付きね」
リリス「それよりも、どうしてこんなところで待ってたんですか? 特に用がある場所には思えませんけど」
アクア「まぁ、そのことも含めてちょっとここで待っててちょうだい。今からレオンとニュクスを連れてくるから」
リリス「え、ニュクスさんとレオンさんを二人きりにしてるんですか!?」
リリス(え、それって大丈夫なんでしょうか。すでにレオンさん、ニュクスさんに食べられてるんじゃ……)
アクア「そんなに気になるなら、リリスも付いてくる? 面白いものが見れるから」
リリス「お、面白いものですか?」
アクア「ええ、いろいろと面白いものよ……」
161 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/17(水) 01:16:15.73 ID:o5H+v+SD0
今日はここまで
リョウマは兄のように慕われてから結婚の流れが多い、つまり……
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/05/17(水) 09:21:21.16 ID:t4+aSWtVO
そういうことだ
163 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/23(火) 22:11:02.70 ID:oenT+lt40
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
レオン「……はぁ」
レオン(なんでこんなことになったんだろう。僕は白夜で精神修行に励んで、カムイ姉さんのことをきっぱり諦めようって思っていただけなのに……)
レオン「よりにもよって、なんでアクアがやってくるんだ……」
レオン(できれば、落ち着くまで一番会いたくなかった。アクアがカムイ姉さんから愛されてるって事実が憎くてたまらない……)
(もしも、姉さんを奪えたら……)
レオン「……!」
レオン(だめだだめだ。アクアはカムイ姉さんに選ばれたんだから、こんなこと思っちゃいけないはずなのに……)
レオン「くそっ、頭を冷やさないとだめだ」
ニュクス「そうね。そうじゃないと、すごい顔でカムイに会うことになるからね?」
レオン「ニュクス……」
ニュクス「レオン王子、コーヒーでも飲む? 少しは落ち着くと思うのだけど…」
レオン「……ああ、淹れてくれるかな?」
ニュクス「ええ、すぐに準備するわね」
レオン「……」
ニュクス(……)
164 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/23(火) 22:23:30.15 ID:oenT+lt40
ニュクス「できたわ。熱いから気を付けて」
レオン「ありがとう、ニュクス」ズズッ
ニュクス「……」
レオン「うん、ニュクスの淹れてくれるコーヒーはおいしいよ」
ニュクス「そう?」
レオン「ああ。ニュクスと生涯を共にする人は幸せ者だって思えるくらいかな」
ニュクス「大人の女性をからかうものじゃないわ////」
レオン「ははっごめんごめん。でも、最初に見たニュクスはただ背伸びをしたがるだけの子供だったけど、今思えば間違ってなかったのかもしれないね」
ニュクス「酷いわね。これで立派な大人なのよ?」
レオン「そういう風に大人っていうところとか、特に子供っぽい感じがするよ」
ニュクス「はぁ、話をするときは成長した私を想像してくれるんじゃなかったかしら?」
レオン「そうだったね、ごめんよ」
ニュクス「ふふっ、冗談よ。そんなことで、あなたを疲れさせるわけにはいかないから。今はゆっくりして」
レオン「ありがとう。ニュクスも立ってないでこっちに座ったらどうかな?」
ニュクス「そ、そう…。それじゃ失礼するわね…」チョコンッ
165 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/23(火) 22:35:42.94 ID:oenT+lt40
ズズッ
ズズッ
レオン「……ふぅ」
ニュクス「……」チラッ
レオン「ん? 僕の顔に何か付いてる?」
ニュクス「な、なんでもないの、気にしないで/////」バッ
レオン「そうかい?」
ニュクス(あーーー、隣にいるだけで口元がにやけるし、見つめられたら体中がポカポカする。こんなの想定してなかった……)ドキドキドキ
ニュクス(こ、これが本当の恋というものなのね////)
リリス「」
アクア「見なさい、あの初な子供の姿を」
リリス「……すみません、あれは誰ですか?」
アクア「ニュクスよ、レオンを性的な意味で食べたいと豪語していた」
リリス「なんであんな事になってるんですか? これただの恋する乙女ですよ? あんなにレオン様と色々したいって言ってたのに、毒素が抜けてます」
アクア「……知ってしまったのよ。本当の恋というものをね。恋は欲望を美しくするのよ」
リリス「アクアさん、恋を語れるほどの経験ありましたっけ?」
アクア「肉体経験ならそれなりにあるわね」
リリス「それは恋じゃないです。それと案の定というかアクアさん、レオン様に相当恨まれてますね」
アクア「……みたいね。おかしいわ、あまり痛まないように気絶させて連れてきたのだけど」
リリス「……。とりあえず、ちゃんと和解してくださいね。何か起きてからじゃ遅いんですから、たとえば――」
アクア「カムイを寝取られるとか?」
リリス「私が特殊性癖みたいに思われるので即答やめてくれません!?」
166 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/23(火) 22:47:36.48 ID:oenT+lt40
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アクア「ごめんなさい、今戻ったわ」
レオン「アクア……、もう用事は済んだのかい?」
アクア「ええ、丁度ばったり出会えたからね」
ニュクス「ばったり出会えた?」
リリス「ニュクスさん、お久しぶりですね」
ニュクス「リリス? どうしてここに」
リリス「はい。その、運悪くリョウマ様を見つけてしまって、これまた運悪くアクアさんに見つかった次第で」
ニュクス「そうだったのね」
アクア「私達はレオンをすぐに見つけられたというのにね?」
レオン「いきなり殴り込んで来て、無理やりここまで連れてこられたんだけど?」
アクア「細かいことを気にしても意味がないわ。レオンがここにいる事実は変わらないことだもの。過程じゃないの結果がすべてよ」
レオン「すごく腹立つなぁ」
リリス「レオン様、いちいち腹を立ててたら身も心も持ちませんよ」
レオン「わかってる……。それにしてもリリス、君がどうして外の世界に? 星界にいるんじゃ…」
リリス「アクアさん絡みでちょっとありまして……」
レオン「そう、リリスも苦労してるんだね」
リリス「レオン様ほどじゃありませんよ。多分……」
167 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/23(火) 22:59:58.30 ID:oenT+lt40
リリス「ところでニュクスさん、ちょっとこちらへ」
ニュクス「なに?」
リリス「あの、レオン様と二人きりなのになんで手を出さなかったんですか?」
ニュクス「な、何を言っているのかしら? 私がレオン王子と二人きりになったチャンスを見逃す女だと思って――」
リリス「あ、さっきのを一部始終見てましたから、そういう取り繕いはいらないです」
ニュクス「そ、そう……。あなたには色々と知られているから、話すべきことね」
リリス「いろいろはいいです。要点だけで――」
ニュクス「そ、そのね。一度薬は使ったの、ちゃんと眠る奴」
リリス「話を聞いてない。っていうか、本当に使ったんですか……。アクアさんにばれなかったんですか?」
アクア「それが、その時は私も盛られていたのよ。レオンを確保できたことによる安心故にね。目覚めた時、流石に焦ったわ」
ニュクス「……アクアも眠っていることを確認した私は、眠っているレオン王子の服に手を掛けて脱がしていったわ。そして、隠されていた逞しいブリュンヒルデを目の前に見た。とても神々しかったわ////」
リリス「でも、レオン様はまだ童貞なんですよね」
アクア「ええ、童貞よ」
リリス「なんでですか?」
ニュクス「……」
168 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/23(火) 23:11:16.21 ID:oenT+lt40
ニュクス「その……私の体ってあれでしょう?」
リリス「あれって、なんですか?」
アクア「マニアックということよ」
ニュクス「小柄って言ってほしいわ。それで、少しだけ指を使って、その太さであそこに手を添えたの。そしたら、とても入らないって思って……」
リリス「……」
ニュクス「私はレオン王子のそれを服に収めた……以上よ」
リリス「え!? そこまでしてあきらめたんですか!?」
ニュクス「だってこんなのよ、こんなのが入るなんて死んじゃうかもしれないじゃない!?」
リリス「ジェスチャーを交えて伝えないで、レオン様のそんな情報欲しくありませんから」
リリス(パッと見、竜の時の私の方が大きいかな……って何を考えているんですか私は……)
169 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/23(火) 23:16:28.10 ID:oenT+lt40
リリス「でも、流石にそれくらい想定していたんじゃないんですか?」
ニュクス「私の中のショタレオン王子のあれは、これくらいのキュートサイズだったのよ」
アクア「これくらい、大きさ的に八歳児くらいかしらね?」
リリス「ニュクスさんも相当やばい人種ですよね。そんなサイズを求めるなんて、捕まっても文句言えませんよ」
ニュクス「だ、だって、あんなのが入ったらきっと私壊れちゃう…」
リリス「だけど、どうしてあんな風にお話するだけになったんですか?」
ニュクス「その、近くにいて話しているだけで今は良いって思えたの。確かに前までは肉体的に結ばれたい、そう思っていたけど、今はこうやって過ごせるだけでも尊い、そう思えるようになった。レオン王子と話して心が温かくなるのを感じてるだけで幸せなのよ」
リリス「ニュクスさん……そんな清らかなことを考えられるようになったんですね…」
アクア「ふふっ、恋というのは素晴らしいものね」
リリス「はい、今回ばかりはそう思います」
アクア「ところでニュクス……」
ニュクス「なに、アクア?」
スッ
アクア「下着、凄い染みだけど、着替えたら?」
ニュクス「レオン王子と話をした所為ね。ちょっと着替えるわね」
リリス「えー、結局こんなオチですか!?」
170 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/05/23(火) 23:20:54.23 ID:oenT+lt40
今日はここまで
アクアが恋を語れる日は来るのか……
171 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/06/14(水) 22:52:26.16 ID:W2m4XnuQ0
ニュクス「ふぅ、着替えたわ。ごめんなさい、待たせてしまったみたいね」
リリス「いや、着替えてもらって助かりましたよ。あんな格好で歩かれても困りますから」
ニュクス「そうね、レオン王子にはしたない女だと思われたくないから、余裕のある大人の女性として見てもらいたいもの」
リリス「余裕があるようには見えなかったんですけど…」
ニュクス「これから見えるようになるわ。もう、普通に振る舞っているでしょ?」
アクア「そうそう、レオンだけど……」
ニュクス「れ、レオン王子!?」キョロキョロ
アクア「だけど、もうカミラと合流しているけど……。ニュクス、何を慌てているのかしら?」
ニュクス「……こほん、なんでも無いわ」
リリス「アクアさん、今のわざとですよね?」
アクア「さぁ、どうかしら? それよりも早く来なさい」
リリス「はいはい」
172 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/06/14(水) 23:05:43.58 ID:W2m4XnuQ0
カミラ「そう、修行をしてる最中にアクアに無理矢理連れてこられたのね……。ふふっ、困った子ね」
レオン「笑い事じゃないよ、ヒノカ王女やサイゾウに色々と迷惑を掛けたっていうのに、その礼もしてない。僕は王族失格だ」
リョウマ「いや、それほど気に病むことはない。ヒノカも何か事情があったと理解してくれるはずだ。兄である俺が保証する」
レオン「リョウマ王子……」
リョウマ「ふっ、それにレオン王子の悩みを俺はわかっているつもりだ……。敗れることは幾度重ねても慣れるものでは無い、いや慣れていいものでは無いのだからな」
レオン「え、まさかリョウマ王子も……」
リョウマ「……」
レオン「……知っていたんですか?」
リョウマ「いや、つい先日知ったばかりだ……」
レオン「あ……」
リョウマ「……」
レオン「……」
リョウマ「カムイは……幸せそうだったか?」
レオン「……うん」
リョウマ「そうか……」
レオン「……」
リョウマ「……」
タタタタタッ
リリス「すみません、おまたせしま――」
リリス(え、一体何があったんですか……)
173 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/06/14(水) 23:21:48.98 ID:W2m4XnuQ0
カミラ「あら、遅かったわね。こっちは落ち着いたところよ」
リリス「いや、確かに落ち着いているみたいですけど、すっごいお葬式な感じがしますけど」
アクア「お葬式なら他でやってほしいのだけど」
リリス「ちなみに何の話をお二人はしていたんです?」
カミラ「カムイのことね」
リリス(おぅ……、どちらがきっかけかはわかりませんけど、双方タイムリーにダメージが入る話題……)
アクア「カムイのことで落ち込むなんて、私も落ち込みたいというのに……」
リリス「それ二人の前で言ったら自慢にしか聞こえませんからね?」
アクア「だとしても、私がカムイを攻められないのは間違っていると思わない?」
リリス「私にその質問をするのが間違ってますねぇ」
カミラ「そう、アクアはカムイを攻められないのが納得できないのね?」
アクア「ええ、私も突破口を探っているのだけれど……」
カミラ「そう、ねぇアクア……」
アクア「なに、カミラ?」
カミラ「だから、お○んちんを求めているのかしら?」ボソッ
アクア「な、なんでそれを」
カミラ「ふふっ、ピエリが少し漏らしていたのを聞いたのよ」ボソッ
174 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/06/14(水) 23:40:12.06 ID:W2m4XnuQ0
アクア「そう、だとしたら?」
カミラ「そんなに怪しまないで、大丈夫別にアクアの邪魔をするつもりはないわ。むしろ、協力してあげたいの」
アクア「……カミラ?」
カミラ「ふふっ、今回レオンを連れてきたのもそのためでしょう? あとリョウマ王子をリリス達が探してたのも、たぶんアクアが原因なんでしょう?」
アクア「……」
カミラ「アクアだって、そんな傍若無人に振る舞い続けるのもよくないわ。アクアだって私にとっては可愛い妹、オーバーに動き過ぎてるならそれを支えてあげないとね?」
アクア「カミラ……」
カミラ「おねえちゃんを頼って頂戴、あなたの力になってあげる。だから、少しだけ抑えるようにね?」
アクア「……わかったわ」
カミラ「ふふっ、いい子ね」ナデナデ
ピエリ「リリス、アクア様とカミラ様はなにしてるの?」
リリス「さぁ……。でも……」
リリス(悪いことでは無いようですから、まぁ気にしないで大丈夫そうですね)
175 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/06/14(水) 23:51:20.60 ID:W2m4XnuQ0
リリス「え、カミラ様はアクアさんと一緒に行動されるんですか?」
カミラ「ええ、だからここで一度お別れね。そういうわけだからベルカ、リョウマ王子をちゃんと白夜に届けてね?」
ベルカ「わかったわ…」
リョウマ「そうか、カミラ王女。ヒノカへの土産を一緒に決めてくれたこと感謝している、ありがとう」
カミラ「ふふっ。喜んでくれるといいのだけど」
リョウマ「喜んでくれるさ。カミラ王女からの贈り物となればなおさらだろう。それに俺ではヒノカの、いや女性が喜ぶものなど選べたとは思えないのでな」
カミラ「そう言ってもらえると嬉しいわ」
リリス「ところでアクアさん、私達は白夜に着いたらリョウマ様を玉座に座らせればいいんですよね?」
アクア「ええ、タイミングは合わせた方がいいはずだから、3日後の正午でお願い」
リリス「三日後ですね」
ニュクス「こっちもその日時にレオン王子を玉座に座らせればいいわけね?」
アクア「そういうことよ」
リリス「ところでアクアさんは別行動を取ると言ってましたけど、一体どこに行くつもりなんですか?」
アクア「ええ、それだけど、ここよ」
リリス「……ここってどこですか」
アクア「わからないかしら、ここよ」
リリス(地面を指さしてますけど、ここに何があるって言うんでしょうか?)
176 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/06/15(木) 00:04:41.68 ID:a57uP6u50
アクア「モローからの言葉、覚えていないの?」
リリス「え、モローからの言葉って、あれですか?」
アクア「ええ、その中にあったでしょう?『浮遊する島の顔に願いを込めよ』って」
リリス「……確かにありましたけど。あれがここにあるって言うんですか?」
アクア「ここにあるわけないでしょう? ここにはそんな不思議な力はないもの」
リリス「それじゃ、ここでなにを……あ」
アクア「……」
リリス「も、もしかしてその浮遊する島の顔がある場所って」
アクア「ふふっ、ようやくわかったみたいね。私の指が差しているのは地面じゃなくて、その先の大地のことよ」
リリス「ちょ、ちょっと待ってください。まさか、透魔王国に向かう気なんですか!?」
アクア「ええ、そのつもりよ」
リリス「本気ですか、まだ危険かもしれないのに」
アクア「だとしても行かなくちゃいけないの。私の野望のためにもね?」
リリス「向こうとこっちの時間の流れは結構違いますけど」
アクア「だからあえて三日後にしたのよ。あ、それとあなたはリョウマを座らせたら、すぐに無限渓谷に戻って私を探しに来て頂戴、それが事を行った証拠になるから」
リリス「人使い粗すぎません?」
アクア「竜だから対象外に決まっているでしょ?」
リリス「ひどい」
177 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/06/15(木) 00:17:49.51 ID:a57uP6u50
アクア「そういうわけだから、よろしくね?」
レオン「よろしくって、僕は何も話を聞いてないんだけど」
ニュクス「まぁ、久しぶりに顔を出しに行くみたいなものと考えればいいと思うわ。大丈夫、帰るまでは私も一緒よ」
レオン「はぁ、腑には落ちないけど久しぶりにマークス兄さんやエリーゼと顔を合わせるのも悪くないからね」
レオン(それに決着はつけた方がいいだろうから、この……姉さんへの想いとも)
ニュクス(……レオン王子)
リョウマ「何か色々とあるみたいだが、アクアも気を付けるんだぞ」
アクア「ええ、そのつもりよ。ヒノカによろしく伝えておいて」
リョウマ「わかっている。それとカミラ王女」
カミラ「なにかしら?」
リョウマ「ベルカのことは俺に任せてくれ。必ず無事に白夜へ連れて行く」
ベルカ「……何を言っているの、あなたを守るように言われているのは私、その言い方だと立場が逆よ…」
カミラ「ふふっ、だそうよリョウマ王子」
リョウマ「これは手厳しいな。女性を守るのは男の務めと思っていたのだがな……」
ベルカ「よくわからないわ……」
アクア「そうね、結果的に入れたりするのにね?」
リリス「そういうのいらないんですけど……」
178 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/06/15(木) 00:27:32.07 ID:a57uP6u50
リリス「それじゃ、向かいましょうか。今日中に無限渓谷を抜けておきたいですし」
ピエリ「わかったの。ピエリが先頭を進むからリョウマ様はその後ろにいるの! リリスはピエリと一緒に進むのよ」ガシッ
リリス「わ、ちょっとピエリさん引っ張らないで。うわ、うわわわわわ」タタタタタッ
リョウマ「ふっ、仲睦まじいな」タタタタッ
ニュクス「とりあえず、私達も無限渓谷を抜けてウィンダムに急ぎましょう?」
レオン「ああ、何かあったら言ってほしい、できる限りは力になる」
ニュクス「そ、そう。必要になったら声を掛けるわ」タタタタッ
……
アクア「……全員行ったみたいね。それじゃ私たちも行くことにしましょう」
カミラ「ふふっ、わかったわ。それにしても、またこうして落ちることになるなんて思ってもいなかったけど……」
アクア「やっぱり怖いわね」
カミラ「それじゃ手を繋いで落ちるのはどうかしら、安心できるかもしれないわよ?」
アクア「大丈夫、心配してくれてありがとう」
カミラ「それじゃ、行きましょう?」
アクア「ええ、はっ!」バッ
カミラ「はいっ」バッ
ヒューーーーーッ
―タイムリミット残り4日―
179 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/06/15(木) 00:28:33.56 ID:a57uP6u50
今日はここまで
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/06/15(木) 06:43:40.42 ID:9IZ9s1n90
カミラ女神かよ
181 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2017/06/27(火) 22:38:08.36 ID:m9+wvZ2u0
―タイムリミット残り1日―
◇◇◇◇◇◇
―白夜王国・王都入口―
リリス「ふぅ、どうにかこうにか白夜王都に辿りつきましたね」
カゲロウ「ああ、アクア様の期日は明日と言ったところ。間に合ってなによりだ」
リリス「ええ、本当ですよ。これで私の首は繋がりましたから……」
ピエリ「リリス、アクア様の約束守れなかったら首取れちゃうの?」
リリス「社会的にですけどね……」
ピエリ「そうなの……。残念なのよ、首が取れちゃうなら、ピエリが奇麗にとってあげるの」
カゲロウ「それでいいのか?」
ピエリ「仕方ないの。そうなるしかないならピエリがえいってしてあげるの。だいじょうぶなの、痛くないはずなのよ。だから、駄目だった時はピエリに頼んで欲しいの」
リリス「ははは……」
リリス(そもそもピエリさんがレイプの意味を知ったら、私の首と胴体が離れてしまう気がします。この仕事が終わったらすぐに星界に引き籠りましょう、流石にこれ以上は――)
ピエリ「それよりも、ベルカとリョウマ様はどこなの?」
リリス「え、さっきまで後ろにいたはずですけど……」
リリス(へんな問題は止めてくださいよ、本当に……)
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