シンジ「その日、セカイが変わった」

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403 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/11(月) 01:07:33.48 ID:yel3masUO
ヒカリのどこに置いてたのに草
さすがエヴァの中で数少ない常識人
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/11(月) 01:32:38.80 ID:x18QTZ8No
トウジええやつやん
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/11(月) 04:23:13.66 ID:eApzqvZHo
トウジいいじゃないか。シンジの為に怒って、シンジの言い分も聞いてやって。
殴り飛ばしたあのトウジじゃないだろ
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/11(月) 11:35:33.72 ID:JkViZPtAO
いいやつでもシンジも誰もトウジに答えや意見求めてないんだよな
かってにトウジが暴走してるだけ
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/11(月) 12:23:58.31 ID:P9LxskFao
男の子はこのくらいの方がいい
408 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 18:16:01.31 ID:cmSxQmug0
>>402
ご指摘どうもです。暇で覚えてました
そしていつも唐翌揚げが唐翌翌翌揚げになる俺の謎変換&見落としはなんなんだ
409 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 18:16:40.72 ID:cmSxQmug0
あれ?ちょっとテスト
唐翌揚げ
410 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 18:17:47.30 ID:cmSxQmug0
え?からあげをそのまんま変換すると勝手に唐翌揚げになる?
411 : ◆y7//w4A.QY [saga]:2017/09/11(月) 18:23:10.37 ID:cmSxQmug0
メール欄のsagaテスト

唐揚げ
412 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 18:29:21.54 ID:cmSxQmug0
ググって原因判明したので続けます
唐翌揚げに関してはこの板のコマンド仕様だったんすね
413 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 19:01:49.21 ID:cmSxQmug0
【ネルフ本部 ラボ】

リツコ「なに考えてるのよ」

マヤ「え? あの……」

リツコ「無用な駆け引きなんてやりたくないし、面倒ごとは御免被りたい。なぜ調べていたのか、簡潔に説明なさい」

マヤ「それは」

リツコ「待って。やはり文句を言わない気がすみそうにない。保証人には私がなってるのよ? 言わなきゃわからないほど不用心?」

マヤ「すみません、でも」

リツコ「反抗する動機は愚痴る相手がいないから? それともストレスが溜まってる自覚があるの?」

マヤ「そんな、違います! 私は、なにか自分で力になれるんじゃないかって」

リツコ「言い訳なんて聞きたくないわ。他人の中で自立した女性になりたいのなら、ぐっと我慢して胸の奥にしまっておきなさい!」バンッ

マヤ「……」ギュウ

リツコ「ふぅ……マヤ。冷静になって。あなたがこれからすべきことは、知らぬ存ぜぬで過ごすこと。パイロットがエヴァになぜ乗れるのか、その真相解明をすることなの?」

マヤ「どうして、縛られなくちゃいけないんですか」

リツコ「……」

マヤ「私、なんにも悪いことしてないのにっ!」

リツコ「答えは簡単よ。これが“現実”だから」

マヤ「……っ!」

リツコ「理不尽だと思う? 巻き込まれた、自分のしたいようにできるはずのことができないって歯痒いわよね。……しかし、選べるモノの中から取捨選択をするしかないわ! 子供じゃないんだからわかるでしょう⁉︎」

マヤ「で、でも。私は」

リツコ「できない状況、どうしてもやるというのなら止めはしないけど。それ相応の覚悟を持ってやるのね。二度、助けはしない」

マヤ「……」

リツコ「前言撤回します。問いただしたのは忘れて。どういう理由があったのか喋らなくていい」

マヤ「……」

リツコ「成人している大人ですものね。自分自身の行動に責任を持ってやりなさい」
414 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 19:25:50.74 ID:cmSxQmug0
マヤ「先輩は……! 先輩はどうして協力なんかしてるんですかっ⁉︎」

リツコ「……」

マヤ「こんなの、おかしいです! 司令が企んでるのってネルフの、組織の私物化に該当しませんか⁉︎ 数式で証明できないことばっかり! 私たち、技術者なんですよ⁉︎」

リツコ「……」

マヤ「理不尽なんてもの通り越してます! 異議を申し立てるなですって⁉︎ 己を押し殺して⁉︎ 奴隷がほしいんですか⁉︎」

リツコ「いい加減になさいっ!」ブンッ パァン

マヤ「きゃっ!」

リツコ「あっ」

マヤ「……!」キッ

リツコ「少し、休みを――」

マヤ「必要ありません! 私は、そんなの! ……先輩には、失望しました」

リツコ「……」

マヤ「そんな人じゃないと思ってたのに」

リツコ「ふ、ふふっ。あなたが勝手に勘違いしてただけじゃなくって?」

マヤ「そうかもしれません。ですけど、期待していたのも事実です。その幻想は崩れてきています」

リツコ「だからなに? 幻想と現実が乖離したから失望したって言うの?」

マヤ「現実を受け入れます。尊敬するに値しないって」

リツコ「底が浅い。それだけじゃない、あなたが学ぶべき点は他にもなにかあったでしょう。私こそ、あなたの将来性を買いかぶっていたよう」

マヤ「業務に関しては話が別です」

リツコ「それならば問題ないわ」
415 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 19:55:30.72 ID:cmSxQmug0
【ネルフ本部 発令所】

シゲル「透析データは終了っと」

マヤ「……」

シゲル「あれれぇ〜? どったの? なんか暗いんじゃん」

マヤ「ほっといてよ」

シゲル「もしかして、アノ日か?」

マヤ「……っ!」キッ

シゲル「おやま、ビンゴ?」

マヤ「デリカシーのかけらもない人ね。シンジくんに爪の垢でも煎じて飲ませてもらったら」

シゲル「はぁ、なんでシンジくんが? ……そういやぁ、今は共同生活してるんだっけ?」

マヤ「関係ないことでしょう? プライベートの詮索はやめてもらえる?」

シゲル「まぁそう硬くなんなって。どうなんだ? 彼との生活は。頻繁に顔を合わせてるんだろ」

マヤ「普通よ」

シゲル「へぇ、こりゃ驚いた。俺なら気が気じゃないけどね。マヤちゃんこんなだしさ」

マヤ「どういう意味? バカにしてるの?」

シゲル「いや、別に。見たまんまの感想。でも、中学生だろ? マヤちゃんの下着とか――」

マヤ「いい加減にしなさいよっ!!」バンッ

シゲル「な、なんだよ」

マヤ「私たちになにができるか考えたら⁉︎ 負担を減らす方法とか! あの子達が戦うことしかできないように、私たちには活かせる技術、技能があるでしょう⁉︎」

シゲル「俺だってずっと遊んでるわけじゃねえさ」

マヤ「だったら……!」

シゲル「なんかおかしいな。内面に変化するようなことあったのか?」

マヤ「え?」

シゲル「だってそうだろ? これまでだって俺たちがやってる業務内容に違いはないぜ? 突然そういうこと言いだすのって変じゃないか?」

マヤ「そ、それは……その、人は誰でも問題を抱えてると思うし」

シゲル「はぁん? なんだよこいつ」

マコト「おい、もうそのくらいで――」ブーッ ブーッ

マヤ「エマージェンシーコール?」

マコト「……⁉︎」ガタッ

シゲル「こりゃあ……!」

マコト「各オペレーターに通達! 葛城一尉に連絡を! 大至急だ!」
416 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 20:23:29.65 ID:cmSxQmug0
ミサト「――状況は⁉︎」

マヤ「パターンオレンジ。不規則に点滅を繰り返しています」

ミサト「正体不明? ……使徒じゃないの? 日向くん、どうなってる?」

マコト「微弱ながらも電波を発しています」

ミサト「特定、できる?」

マコト「無理ですね、信号が弱すぎて」

ミサト「使徒じゃ、ない?」

シゲル「断定はできません。MAGIによる可否は賛成が2、反対が1」

マヤ「……! キャッチしました! 受信データを照合! パターン、オレンジから青! 使徒と確認!」

ミサト「あっさり確定したわね。ようやくおでましか」

シゲル「イチイチサンゴウへ入電! 管制塔応答せよ、速やかに警戒態勢へ移行されたし!」

マヤ「ま、待ってください! 信号ロスト! 全てのセンサーから反応がなくなりました!」

ミサト「なにが起こってるの?」

リツコ「……使徒?」コツコツ

ミサト「そのようね。戦自からの連絡は?」

シゲル「巡航中のイージス艦から報告。目標は、完全に消失」

ミサト「どうなってんのよ。赤木博士、見解は?」

リツコ「これだけじゃなんとも言えないわね。使徒が戦術的判断をしている可能性はなくはないけど」

ミサト「使徒にそんな能力が?」

リツコ「使徒も生き延びたいから。私達人類と同じように学習して知恵を身につけていてもおかしくないわ。問題は、この仮説を証明する方法が使徒の出方次第ってこと」

ミサト「見えない、敵、か……」

マコト「どうします? パイロットを待機させますか?」

ミサト「うぅーん。どう思う?」

リツコ「判断を求められるたびに縋らないでくれる? 作戦の指揮権はミサトでしょう」

ミサト「それもそーね。……各員に通達! 警戒態勢を第二種に移行! パイロットは呼ばなくていいわ。そのかわり、いつ使徒が来ても対処できるよう、準備しておいて」

マコト「了解。これよりネルフ本部は第二種警戒態勢に移行! 繰り返す――」

ミサト「もうすぐ、三号機の搬入予定日ね」

リツコ「零号機は凍結命令がでているけど、ことと次第によっては、解除されると思うわよ」

ミサト「間に合わない場合ってことね」

リツコ「そのパイロットもね」

ミサト「……了解。司令に連絡を。今頃は遠方の県議会に出席しているはずだから」

リツコ「ええ、わかったわ」
417 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 20:49:50.54 ID:cmSxQmug0
【第壱中学校 放課後】

アスカ「警戒態勢? 使徒がきたの?」

ミサト「みたいなんだけど。動きがないのよねぇ」

アスカ「なにその煮え切らない感じ」

ミサト「だぁって、そうなんだもの〜。ま、どーんとかまえてりゃいいのよ」

アスカ「私はどうすればいいの?」

ミサト「普通に帰ってもらってかまわないわよぉ〜ん」

アスカ「わかった。ミサトは? 今夜は遅くなるの?」

ミサト「電話を切ってもう少ししたら帰ろうかなと」

アスカ「防犯意識、低すぎない?」

ミサト「来たるべき時に疲れて動けなかったら本末転倒でしょーが。本部は第二種警戒態勢に移行してるから心配しなさんなって」

アスカ「はぁ、なにそれ?」

ミサト「第一種の前の段階ってことね。外出禁止、帰宅禁止、外部への連絡禁止とか。様々な制限をかけられるけど、第二種は同一種のさらに事前段階」

アスカ「はぁーん。どうでもいい情報」

ミサト「あんたが聞いたわよね! 今!」

アスカ「今日は、シンジに夕ご飯作ってもらうから」

ミサト「おっ、シンちゃんが了承してくれたんだ? やるわねー、アスカ」

アスカ「だから言ったでしょ? 二つ返事でオッケーだって」

ミサト「さよーですか。シンジくんとレイにも伝えといてくれる?」

アスカ「了解。それじゃ、切るわよ」ピッ

トウジ「それにしても、霧島の弁当はホンマうまかったなぁ!」

シンジ「そうだね、僕も驚いた」

マナ「おだてても、なにもでないよ?」

シンジ「本心だよ」

マナ「えへへ! もう、口がうまいんだから」

マナ「あの、碇くん。一緒に――」

アスカ「シンジー!」

シンジ「ん? どしたのアスカ」

アスカ「あいつは?」

シンジ「……?」

アスカ「察しが悪いわねぇ、あたしがあいつって言ったらあんたかもう一人しかこの教室にいないでしょ」

シンジ「綾波?」

アスカ「そ。伝えなきゃいけないことがあるから」

シンジ「えぇと、さっき帰ったと思うけど。なにかあったの?」

アスカ「使徒」

シンジ「え?」

アスカ「だぁーかぁーらぁっ! 使徒が来たのよ! バカシンジ!」
418 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 20:59:29.10 ID:cmSxQmug0
ちと間違ったんでレスしなおし
419 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 21:03:52.39 ID:cmSxQmug0
【第壱中学校 放課後】

アスカ「警戒態勢? 使徒がきたの?」

ミサト「みたいなんだけど。動きがないのよねぇ」

アスカ「なにその煮え切らない感じ」

ミサト「だぁって、そうなんだもの〜。ま、どーんとかまえてりゃいいのよ」

アスカ「私はどうすればいいの?」

ミサト「普通に帰ってもらってかまわないわよぉ〜ん」

アスカ「わかった。ミサトは? 今夜は遅くなるの?」

ミサト「電話を切ってもう少ししたら帰ろうかなと」

アスカ「国防意識、低すぎない? ちゅーか、人類の未来がかかってんでしょ?」

ミサト「来たるべき時に疲れて動けなかったら本末転倒でしょーが。本部は第二種警戒態勢に移行してるから心配しなさんなって」

アスカ「はぁ、なにそれ?」

ミサト「第一種だと外出禁止、帰宅禁止、外部への連絡禁止とか。様々な制限をかけられ、待機命令を含むけど、第二種はさらにその前の事前段階」

アスカ「はぁーん。どうでもいい情報」

ミサト「あんたが聞いたわよね! 今!」

アスカ「今日は、シンジに夕ご飯作ってもらうから」

ミサト「おっ、シンちゃんが了承してくれたんだ? やるわねー、アスカ」

アスカ「だから言ったでしょ? 二つ返事でオッケーだって」

ミサト「さよーですか。シンジくんとレイにも伝えといてくれる?」

アスカ「了解。それじゃ、切るわよ」ピッ

トウジ「それにしても、霧島の弁当はホンマうまかったなぁ!」

シンジ「そうだね、僕も驚いた」

マナ「おだてても、なにもでないよ?」

シンジ「本心だよ」

マナ「えへへ! もう、口がうまいんだから。あの、碇くん。一緒に――」

アスカ「シンジー!」

シンジ「ん? どしたのアスカ」

アスカ「あいつは?」

シンジ「……?」

アスカ「察しが悪いわねぇ、あたしがあいつって言ったらあんたかもう一人しかこの教室にいないでしょ」

シンジ「綾波?」

アスカ「そ。伝えなきゃいけないことがあるから」

シンジ「えぇと、さっき帰ったと思うけど。なにかあったの?」

アスカ「使徒」

シンジ「え?」

アスカ「だぁーかぁーらぁっ! 使徒が来たのよ! バカシンジ!」
420 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 21:40:34.02 ID:cmSxQmug0
【下駄箱】

シンジ「綾波っ! はぁっ、はぁ。よかった。間に合って。あの、使徒がきたんだって」

レイ「了解、非常召集?」

シンジ「いや、家に帰っていいみたいだよ。僕たちができるのは心構えぐらい。聞きたいんだけど、僕は今後、使徒が来たりしたらわかるようになる?」

レイ「時と場合による」

シンジ「……?」

レイ「アダムの持つ力は万能ではない、ただの個性。使う用途によって応用のきく場面があるか、それはケース次第。ただ――」

シンジ「ただ?」

レイ「会えばすぐわかるようになる。ヒトが人間とその他の生物を区別できるように。使徒が人型をしていて、自らをヒトだと詐称していても騙されない」

シンジ「目視しないといけないってこと?」

レイ「あとは、波長が似ているか」

シンジ「よく、わからないな」

レイ「碇くん、手」スッ

シンジ「……? 差し出せばいいの?」スッ

レイ「なにか感じる?」ギュッ

シンジ「え? いや、あの、暖かいな、としか」

レイ「もっと。胸の奥でなにか鼓動を感じるはず。……ここ」スッ

シンジ「ちょ、ちょっ⁉︎ あ、あやなみっ! 僕の手が!」

レイ「心臓の鼓動をイメージして。魂の揺らぎ」

シンジ「で、できないよ! だって僕の手が綾波の胸に!」

レイ「自分の胸でもいい」

シンジ「そ、それならそう言ってくれれば……」

女子生徒A「なにあれ。今の見た? 碇くん、今度は綾波さん?」ひそひそ

女子生徒B「ひぃやぁ〜。三角関係? おもしろー!」ひそひそ

女子生徒A「あんた、相当なゲスね」ひそひそ

シンジ「あっ……!」キョロキョロ

レイ「……」ジー

シンジ「ご、ごめん! 僕っ!」バッ

レイ「……?」

アスカ「――あんた達、こんなところで見つめ合ってなにやってんの?」

シンジ「あ、アスカっ⁉︎」ギョッ

マナ「どうしたの? どういう状況?」ニコ

ケンスケ「おいおい、碇。死にたいのかぁ?」

トウジ「昼休みのさっきの今で次は綾波かいな」

ヒカリ「碇くん、それはちょっとどうかと思う」

シンジ「ち、ちちちちっ、違うよっ! 僕はただ!」

ケンスケ「慌てるのがますます怪しい。放課後、下駄箱とくりゃー、ラブレ――あいっ⁉︎」

マナ「あ、ごめん。なんかイラっときてついつねっちゃった」

ケンスケ「ついでつねるのかよ!」

マナ「写真のこと、言いふらそうか?」コソ

ケンスケ「ひっ! ……いやぁ! やっぱり僕の気のせいだったミタイダー!」

シンジ「違うって。ネルフからの言伝を」

アスカ「はぁ、もういいから。さっさと帰るわよ」
421 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 22:09:24.86 ID:cmSxQmug0
【下校中】

マナ「あの〜」

アスカ「だめ、存在を無視できない。どうして並んで歩いてんのよ!」

マナ「だって、私の家も同じマンションじゃない」

アスカ「それは知ってるけど! ちっ、昨日はわざと時間ずらして帰ったのに」ブツブツ

シンジ「(さっきの、聞こえてきた、三角関係って誰のこと言ってるんだろう。えぇと、アスカと、マナのことかな。綾波もいれたら三角にならないし。僕がモテてると勘違いしてるのかなぁ。まさかねぇ)」

マナ「シンジくん、さっきから指折り曲げてなに考えてるの?」

シンジ「え? えぇと、いや、なんでも」

アスカ「算数もまともにできないの? 暗算できないアホの子みたいだからやめてよね」

シンジ「いや、そうじゃなくて。あは、あはは」

マナ「さっきのシンジくんかわいかったな。あんなに慌てるんだね」

アスカ「こいつはいつもこんなもんよ。ビクビクしてるし」

マナ「そう? 私はそう思わないけど」

アスカ「会って数日でしょ? そんな期間でなにがわかるっつーのよ」

マナ「そっか。アスカったらなんにも知らないんだ」

アスカ「はぁ?」

マナ「シンジくんのかっこいいところ」

アスカ「はっ! こいつがかっこいい? マナ、男の趣味悪いんじゃないの? 本心じゃないんでしょうけどねぇ」

シンジ「(そうだよ、マナは自分の立場でそう言ってるだけ。うん、まわりに流されて僕が勘違いしちゃいけない)」

マナ「ちゃんと思ってるよ。どうして私がウソつかなくちゃいけないの?」

アスカ「……っ! マナ、いや、あんた、とんだ狸ね。現在進行系で騙そうとしてるくせに」

マナ「アスカはなにも知らないもの。知らなくていい」

アスカ「なに言ってるの?」

マナ「ねっ! シンジくん」

シンジ「うんと、その……」

アスカ「なんでそこでバカシンジに……はぁ〜ん、なるほど。そういう演出ってわけ?」

マナ「へ?」

アスカ「あたしより自分の方がいいってわざとしてるんでしょ? 計算で」

マナ「……そんなんじゃないもん」

シンジ「ちょ、ちょっと、二人とも」

アスカ「残念ねぇ〜。これからシンジはあたしの家で……ゴホン……このあ・た・しの為だけにご飯を作ってくれるみたいよー?」

シンジ「……え? ご、ご飯? 用事って」

マナ「なに、それ。どういう意味?」

アスカ「スタートラインが違うって言ってんのよ。50メートル地点がゴールだとしたら、あたしは既に30メートルぐらいかしら。いや、もっとかも?」
422 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/11(月) 22:39:27.99 ID:cmSxQmug0
マナ「ふぅん、アスカってば、普段はツンケンな態度してるくせに、シンジくんを男だって意識してるんだ?」

アスカ「な、ななななんでそんな解釈になんのよ!」

マナ「だって、ゴールしたいんじゃないの?」

アスカ「立ち位置の話よ!」

マナ「じゃあ、シンジくんと私が仲良くなってもいいの?」

アスカ「だ、だって、あんたは……」もごもご

マナ「(言えないものね。アスカは私が戦自のスパイだって知ってるって。あんまりいじめちゃかわいそうか……)」

シンジ「あの、アスカ。ご飯って、なに?」

アスカ「しっ! あんたは黙っときなさい!」

マナ「……? シンジくん、なにも聞いてなかったの?」

アスカ「……(喋ったら、[ピーーー])……」キッ

シンジ「……」ゴクリ

マナ「シンジくん?」

シンジ「いや、僕が忘れてたみたいだ。たしかに、そんなこと、言ってたような」

マナ「もしかして、言わされてない?」

アスカ「そんなわけないじゃなぁ〜い! 昨日デートに誘われたんだから!」

シンジ「デート⁉︎」

マナ「……」

アスカ「しかたなぁくオーケーしてあげたんだけどさぁ」

マナ「アスカ。変だよ」

アスカ「……?」

マナ「甘えてるんだね、シンジくんに」

アスカ「な、なにが? あたしがシンジに?」

マナ「素直になれない自分を。ぶつけることで求めてるんでしょ?」

アスカ「聞き捨てならないわ! 喧嘩売る気⁉︎」

マナ「エリート? それがなに……? 私には、ハリボテの前で威張ってる裸の王様に見える」

アスカ「この! よくも言ったわね!」ブンッ

シンジ「もうやめよう。二人とも」パシッ

アスカ「……っ⁉︎ ちょ、離して!」グィッ

シンジ「マナ、アスカ。喧嘩することに僕は否定的じゃない」

アスカ「(うそっ⁉︎ 振りほどけない⁉︎ なんで、ビクともしない、のっ!)」グィッ

マナ「……ごめん、また、私」

シンジ「暴力って傷つける悪いイメージだけど、わかり合ったり、すっきりしたり、そういう必要な時もあると思うから。ただ、今はそうじゃない」パッ

アスカ「いっつ、もう、痕になったらどうして……あれ? なにも残ってない? 強く掴まれてた気がしたのに」

シンジ「帰ろう。向き合わなくちゃいけない時は、きっと来るから」
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/11(月) 22:50:44.35 ID:P9LxskFao
もっともっと
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 02:24:33.44 ID:ZE04esyFO
シゲルが随分ゲスいな
425 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 13:29:23.36 ID:ygreSJtC0
青葉シゲルは喋ってる機会の多いPSPとPS2で発売されたゲーム版を参考に性格形成してます
使えそうだなと思ったセリフを織り交ぜていたり(ゲーム中で使用されている)しますが
書いている二次SSに合わせているので見せ方の問題もあると思います
426 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 14:32:53.26 ID:ygreSJtC0
【ミサト宅 リビング】

シンジ「……な、なんだこれ……」

アスカ「よっ、ほっ、と」

シンジ「ど、どうしてこんなことに」ソォー

アスカ「あぁ、そっちじゃないっ! その服まだ着るんだから踏まないでよね!」

シンジ「え?」ピタ

アスカ「そっち通って」

シンジ「脱ぎ散らかさないで畳めばいいじゃないか。それに、食べた後の弁当箱も。こっちはビール缶」

アスカ「やーよ。めんどくさい」

シンジ「アスカ。生活っていうのは、掃除をしないと。洗濯物も。臭くなっちゃうよ」

アスカ「ミサトに言ってよ。なんであたしに言うの?」

シンジ「だって、アスカだってここで生活――」

アスカ「してるけど。そう思うならあんたやって」

シンジ「な、なんで? 自分でもできるだろ」

アスカ「あんた程度でもできるって言ってんの! あたしがわざわざしなくちゃいけないなんてイヤ!」

シンジ「はぁ……」

アスカ「その、デートしてあげるんだし、それでチャラでしょ」

シンジ「あの、それっていつ?」

アスカ「そんなにはやくしたいの? せっかちな男ねぇ」

シンジ「(いつ約束したのって意味なんだけど……)」

アスカ「日時と場所はあんたが決めていいわよ。女の子をエスコートするなんて土台無理な話でしょうけど、まぁ、我慢してあげる」

シンジ「……はぁ、それにしても、どこから手をつけようか。明日の天気予報なんて言ってた?」

アスカ「晴れだって言ってたわよ」

シンジ「それなら、夜干しになっちゃうけど洗濯物からにしようか。炊飯器は……」カチ パカッ

アスカ「あたし、ソファーで雑誌見てるから」ポイッ

シンジ「うっ! あ、アスカぁっ!」

アスカ「なにー?」

シンジ「ご飯いつのだよこれ! 保温切っておいてたの⁉︎ カサカサじゃないか!」

アスカ「あー。えっと、三日ぐらい前?」

シンジ「食べないなら冷凍して釜は洗えよ!」

アスカ「えぇ〜」

シンジ「このまま放置するつもりだったの⁉︎」

アスカ「気がつかなかったらそうなるんじゃない?」

シンジ「気に! しろよ!」

アスカ「うっさいなぁ。あんた、小姑みたい」

シンジ「(だめだ。今まで当たり前のように僕がやってたから気がつかなかったけど家事に対する感覚が圧倒的に違う、ミサトさんはズボラだってわかってたけど、アスカもまるで興味がないなんて)」

アスカ「お菓子、お菓子、と」ポフッ

シンジ「ねぇ、なんで自分でやらないの? こんな空間で住みたくないよね?」

アスカ「まぁ、そりゃーね。衛生的なのは良い。だからってなんであたしがやらなくちゃいけないの? 物の置き場所はわかってるし不自由はないし」

シンジ「改善できるから、とか」

アスカ「ただの雑用でしょ? わかる? あたしパイロット。本来はサポートされてるべきよ。監督者の管轄義務であってこっちの問題じゃない。折れてやらなくたって……日本人はこれだから」

シンジ「(海外って、こうなのか。いや、アスカ個人の問題のような……)」

アスカ「はいはい、小言はいいから、さっさとやって」ゴロン
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 14:42:10.99 ID:UIql0MwWo
いつも思うけどシンジってよくキレないよな
ミサトは年上だから遠慮があるのはわかるけどアスカにはキレるわ
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 14:46:11.02 ID:sDBKv7HSO
洗濯屋シンちゃん
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 14:51:21.61 ID:Gw2QV2W7O
いまこそ衝動に身を任せて…!
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 15:22:15.66 ID:xqo5cPsDO
衝動のままに家事を!
431 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 15:28:17.90 ID:ygreSJtC0
【数十分後 同リビング】

シンジ「食べたらせめてゴミ箱に……」ガサゴソ ポイッ

アスカ「シンジー! お風呂も洗っといてねー!」

シンジ「コップも洗ってないし、このまま二人で生活していたらどうなるんだろう」

アスカ「ちょっと、シンジ! 聞こえてないのー?」

シンジ「やっとくよっ! ……アスカは雑誌読むの飽きたのか部屋に行っちゃったし」

アスカ「……」ガララ トタトタ

シンジ「ご飯ならまだ」

アスカ「じゃじゃーん!」

シンジ「……?」

アスカ「はぁ、あいかわらずポンコツな反応ね。あんたとのデートに着ていってあげようと思った服よ」

シンジ「あ……に、似合ってるよ」

アスカ「もうちっと嬉しそうにしなさいよ! 気に入らなかった?」クルッ

シンジ「(状況が飲み込めてないからなんだけど)」

アスカ「あんた、どんな格好の女の子が好きなの?」

シンジ「……いや、本当に似合ってるよ。ごめん、こんなにかわいいとは思わなかったから」

アスカ「へ? ま、まぁ、そうよね! 当たり前の反応!」

シンジ「その、ハットにアスカがいつもつけてるヘアバンドの形が浮いて猫耳みたいになってるのが気になるけど」

アスカ「あぁ、ヘッドセットつけたままなの忘れてた」

シンジ「それって気に入ってるの?」

アスカ「髪をまとめるのに便利だからつけてるってだけ」

シンジ「え、でも、それだったらヘアゴムとか」

アスカ「いちいち目ざといわねぇ。……昔ね、ママがこの形で二つ、よくリボン結んでくれたの」

シンジ「あ……」

アスカ「エヴァのパイロットっていう証。それをママに見せたいのよ」
432 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 15:29:08.96 ID:ygreSJtC0
シンジ「お母さんって、どんな人だったの?」

アスカ「……」ギュウ

シンジ「アスカ……?」

アスカ「優しい人だった。私はママが大好きで、笑ってくれるのが嬉しくて、とにかく私を見てほしくて。今でも思い出は大切に胸にしまってる」

シンジ「そうなんだ」

アスカ「でも、ある日全てが変わっちゃった。音なんか聞こえるはずないのに、音を立てて崩れるってこういう時に使うんだなって理解がストンと落ちてくる感じ」

シンジ「なにか、あったの?」

アスカ「わかんない。それでも、ママが喜んでくれるように私は必死で頑張ったわ。笑顔になれるなら、なんでもやろうって思って」

シンジ「……」

アスカ「今日はなんだかおかしい。あんたにこんなこと話すなんて。絶対にないと思ってた」

シンジ「アスカ……」

アスカ「間違っても同情なんかやめてよね、ウソくさいから。みんな、みんな、ウソばっかり。上部だけ取り繕っちゃってさ」

シンジ「……」

アスカ「誰でも自分が一番かわいいのよ。パパだって自分を許せないからとか、相手の為とか。変な理屈をつけて正当化しても、結局はそれ。ウソがない人なんかいない。

シンジ「……」

アスカ「もし、“自分はウソつきじゃない”ってやつがいたとしたら、それがウソ。もしくは、気がついてないだけ。だから、私はなんでも自分で出来るようにならなきゃいけないの」

シンジ「わかった、もういいよ」

アスカ「エースでいなくちゃいけないの」

シンジ「アスカ。もういいんだ」

アスカ「感情の波が押し寄せてくんのよ! 自分でもどうしようもないの!」バンッ

シンジ「(触れちゃいけないことだったのか。でも)」

アスカ「ふぅー……。わかってる、あたしが勝手に話ただけ。あんたは、家事に戻って忘れて。私も忘れ――」

シンジ「忘れないよ」

アスカ「……」

シンジ「そうした方がいいなら、そうする。だけど、大事な話だと思うから」

アスカ「好きにしたら」

シンジ「うん。わかった」
433 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 16:30:03.07 ID:ygreSJtC0
【数時間後 同リビング】

ミサト「見違えるようになったわね〜! やっぱり家庭はこうでなくっちゃ!」

シンジ「普段からちゃんとしておけば、普通ですよ」

ミサト「普通ってのはねぇ、積み重ねるもんがあってはじめて成立すんの。あたしとアスカにとっては普通じゃない、労力を使うお仕事」

アスカ「まぁまぁね、あんた、もぐもぐ、味落ちてんじゃないの」パクパク

ミサト「リスみたいな顔して頬張ってるのはかわいいけど。説得力ないわよ」グビ

アスカ「んぐっ、ごくり、ミサトは肝硬変になるわよ」

シンジ「……」コネコネ

ミサト「シンちゃんは食べないの?」

シンジ「ハンバーグのタネを作っちゃいます。冷凍しておけばあとは焼くだけなので」

ミサト「あらあら。アスカの好物ぅ? よかったわねぇ〜?」

アスカ「ふ、ふんっ」

シンジ「それより、今後どうするんですか」

ミサト「と、申されますと?」

シンジ「生活ですよ。こんなにひどくなってるなんて思わなかったから。野生に帰るつもりですか?」

ミサト「ぶっ、だっはっはっ! ここジャングルじゃないんだけどぉ〜」

シンジ「……」ジトー

ミサト「あ、あら? けっこうマジ?」

シンジ「ミサトさんと……アスカはちょっと理由が違うかもしれないけど。誰でもできることです。やってないだけでしょ」

ミサト「あ、あたしは仕事がちょっち忙しくてさぁ〜」

シンジ「だったら、協力するとかあるじゃないですか。僕がいた頃ゴミ出しをしてくれたみたいに」

ミサト「うっ、そ、そりはぁ、あくまでついでだったからといいますかぁ……アスカ! あんたもだかんねっ!」

アスカ「あたしに責任転換しないでよ。監督者はミサト」

ミサト「いくらあたしに監督義務があると言っても、自分で作るぐらいできるでしょーが!」

アスカ「イヤっ!」

ミサト「そ、そんなキッパリ」

シンジ「そこまでで。改善するには、どちらかがやるしかありませんよ。話合ってルールを決めれば――」

アスカ「あんたが定期的にここへくればいいじゃない」

シンジ「な、なんで僕がっ⁉︎」

ミサト「おっ、ナイスアイディア〜!」

シンジ「ミサトさんっ⁉︎ 冗談ですよね⁉︎」

ミサト「ごめんねぇ〜シンちゃん、私も家政婦雇いたいんだけど、生活が苦しくて」

アスカ「イヤなの? 女二人の花園に入り放題になんのよ? ひとりはおばさんだけど」

ミサト「ほっほぉ〜う? アスカは後でゆっっくり話をするとして。どう? お小遣いになる程度の時給にするから」

シンジ「はぁ……」
434 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 20:21:29.96 ID:ygreSJtC0
【マヤ宅 リビング】

マヤ「遅いなぁ、シンジくん」

シンジ「……」ガチャ バタン

マヤ「あっ、お、おかえり!」

シンジ「あれ? リビングでなにを……」

マヤ「あのね、シンジくん」

シンジ「はい?」

マヤ「遅くなる時は連絡しなくちゃだめでしょう? どこでなにやってたの?」

シンジ「あ、すみません。ミサトさんの家に呼ばれてて」

マヤ「葛城一位のお宅に?」

シンジ「はい、夕ご飯を作りに」

マヤ「えぇ? なんで?」

シンジ「なんでって、その、ミサトさんもアスカも家事をやらないから」

マヤ「それだけの理由で? 自分たちでやらせたらいいじゃない」

シンジ「たしかにそうなんですけど。ほっとけないっていうか」

マヤ「はぁ……そう。ご飯は?」

シンジ「(ラップして置いてある。作って待っててくれたのか……食べてきたけど)」

マヤ「もしかして、済ませてきた?」

シンジ「いえ。ちょうどお腹が空いてたんです、美味しそうだなぁ。食べていいんですか?」

マヤ「よかった。まだだったのね」

シンジ「鞄を置いてきます」

マヤ「手もちゃんと洗ってね?」

シンジ「わかりました」
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 20:25:01.66 ID:4u0/UlWko
なんか女キャラではマヤが一番まともな気がしてきた
436 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 20:42:14.46 ID:ygreSJtC0
マヤ「……」ジー

シンジ「……」もぐもぐ

マヤ「おいしい?」

シンジ「はい、おいしいです」

マヤ「これも食べてみて。得意料理なんだけど」

シンジ「そうなんですか? あむ……うん、大根によく味が染みてておいしいや。いつ仕込んだんですか?」

マヤ「今日。普通は煮込めば煮込むほど味わいがますものだけど」

シンジ「そうですね。短時間でここまで」

マヤ「うん、母さんからやり方教わったの。あなたも将来食べさせる相手ができるだろうからって。そんな相手、まだできる気配すらないけど」

シンジ「お袋の味ってやつですか。いいな、そういうの」

マヤ「あ……シンジくんは司令にそういうの教わった経験は?」

シンジ「なにもありませんよ。父さんとはご存知の通りですし、母さんは生きてることすら知りませんでしたから」

マヤ「そ、そうよね。ごめんね、なんだか重い雰囲気にしちゃって」

シンジ「そんなつもりないですよ。ありのままを言ってる、僕にとっては、それが普通なんです」

マヤ「シンジくんがもうちょっと歳近かったらなぁ」

シンジ「……?」もぐもぐ

マヤ「ねぇ、あのこと、話してもいい?」

シンジ「待ってください……」カチャ

マヤ「(あ、また瞳の色がうっすら赤く)」

シンジ「いいですよ、どうぞ」

マヤ「手紙の内容。期限はいつまでとたしかに書いてなかったけど、いつまでも誤魔化せないと思うの」

シンジ「そうですね」

マヤ「なにか、考え浮かんだ?」

シンジ「ふぅ……正直なところ、なにも」

マヤ「演技じゃだめかな?」

シンジ「それは済ませたということですか? 母さんは確認するかもしれませんよ」

マヤ「どうやって?」

シンジ「わからないけど。どんな手を使ってきてもおかしくないと思います」

マヤ「うーん。ここって監視されてるのよね? 盗聴器だけなのかしら?」

シンジ「どうかな。カメラがあるとしたら、以前のやりとりの時に踏みこんできてもおかしくないと思いますけど」

マヤ「小型化してるし、ありがちな所だと、熊のぬいぐるみの目の中とか。そういうところに隠してるんじゃ?」

シンジ「探しますか? 人力になっちゃいますけど」

マヤ「見つけられればいいけど。天井とか、全部の壁紙をひっぺがすわけにもいかないし……」

シンジ「……どうして、確認を? 見られてるのが嫌だから?」

マヤ「目で見たものは信じる。演技って言ったじゃない?」

シンジ「はい」

マヤ「だから、その、あのね」

シンジ「……」

マヤ「寸前まで、やったらいいんじゃないかって」

シンジ「寸前? それって、どこまで?」

マヤ「や、やだ。シンジくんは、本当にわからなくて聞いてるんだものね……。言わせようとしてるわけじゃない、うん」

シンジ「あの、まさか」

マヤ「そ、そう。その、そ、そそそそそそ挿入する直前まで」
437 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 21:01:05.75 ID:ygreSJtC0
シンジ「……」ポカーン

マヤ「そのっ! あくまで演技よ! 実際にするわけじゃないし! 挿れるのはなし! 太ももに挟んで」

シンジ「ほ、本気ですか?」

マヤ「私だって! 考えたけど! どうしようもないじゃない!」

シンジ「いや、たしかに、方法が浮かばないのはそうですけど」

マヤ「シンジくんは、よく見たら女の子みたいな顔してるし、身体つきだって」

シンジ「マヤさんはそれでいいんですか?」

マヤ「だから、実際にするわけじゃないって……」

シンジ「それでも、身体は密着するわけですし。前に話た時に男が苦手って言ってましたよね」

マヤ「う、うん」

シンジ「いきなりハードル高すぎませんか。僕も慣れてるわけじゃないですよ」

マヤ「勇気をだして言ってるの。このままじゃ。シンジくん、もう一人の誰かを守りたいんでしょう?」

シンジ「そ、それは……」

マヤ「だったら、これしか方法がない。私、イヤだけど、我慢できる、と思うの」

シンジ「やっぱり嫌なんじゃないですか、我慢するってことは」

マヤ「わ、わたしもっ! 踏ん切りをつけなきゃいけないから! もういい歳だし!」

シンジ「は、はぁ」

マヤ「本当に、直前までよ?」

シンジ「それはもちろん、わかってます」

マヤ「いつ、する?」

シンジ「……」

マヤ「台本を用意した方がいいかな? お、犯せって書いてあったし、シンジくんが襲う段取りで」

シンジ「やめましょう、他に方法が――」

マヤ「考えてる時間あるのっ⁉︎」バンッ

シンジ「……」

マヤ「思いつかなかったら⁉︎ そしたら申し訳ない顔して、仕方ないって言ってやるんでしょう⁉︎」

シンジ「……」

マヤ「だったら、せめて勇気が出た時にやらせてほしい。私のペースで。どうにかなるかもしれないって、希望だけをもたせるなんてひどいわ」

シンジ「僕は……」

マヤ「これが、私たちに選択できる“落とし所”なんだよ。失うものはないもの」

シンジ「……」

マヤ「納得、できないよね。苦しいよね。私も一緒。痛いほどわかる。だから、だから、私はシンジくんと肌を重ねる。私のために、自分のためにやって」

シンジ「……わかり、ました」

マヤ「具体的にどうする?」
438 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 21:25:16.08 ID:ygreSJtC0
シンジ「……」ギリッ

マナ「シンジくん、話して。ね?」

シンジ「母さんがどういう意図でこの手紙を渡してきたのか。ある程度、予測がついてるんです」

マナ「そうなの?」

シンジ「はい、といっても文面そのままですけど」

マナ「もしかして、破壊衝動ってところ?」

シンジ「その通りです。あの日、マヤさんを突き飛ばして僕がこの家から出て行きましたよね」

マナ「うん」

シンジ「詳しくは話せませんが、衝動を抑えきれなくて、マヤさんに危害を与える状況だったからです」

マナ「(首を締めてきたのは、そのせい……)」

シンジ「自分の力じゃどうしようもなくて。不定期に波がくる感じなんです。いつくるのか、それはわからない」

マナ「つまり、その解消に私を使えって話ね?」

シンジ「おそらくは」

マナ「ひどい。そんな、私をなんだと思って……!」

シンジ「巻き込んでしまって、すみません」

マナ「待って」

シンジ「はい?」

マナ「その衝動はいつから? 生まれつき?」

シンジ「いえ、最近です。一週間ぐらい前から」

マナ「そ、そんな、うそよね? だったら、シンジくんがここにきたのも、もしかして、全て仕組まれて……」

シンジ「ありえなくは、ありません」

マナ「せ、先輩も協力してるって。わ、わたし、なにも聞いてないのに」

シンジ「……」

マナ「どうして、シンジくんが?」

シンジ「僕もわかることは少ないけど、知っていたとしても話せません。マヤさんは演技を済ませて、母さんを信じさせてさえしまえばいい」

マナ「……」

シンジ「話を続けます。なので、僕が衝動を抑えきれず襲う演技をすれば説得力はでると思います」

マナ「……わかった。私は、思いきり嫌がればいいのね」

シンジ「はい、合意の上ではないという演出が必要です」

マナ「部屋、散らかっちゃうね」

シンジ「そ、そうですね」

マナ「嫌がるのは、たぶん、演技じゃなくて本気でできると思う。シンジくんは平気?」

シンジ「え?」

マナ「私は土壇場になって拒絶感が勝っちゃうだろうから。そのままの私。シンジくんはそうじゃないでしょう?」

シンジ「……」

マナ「一度、はじまったら、途中で躊躇なんかしちゃだめよ。バレたらなんの意味もなくなる」

シンジ「はい」

マナ「今日、やろっか」

シンジ「えっ⁉︎ そ、それは! だって、監視カメラの確認もできてないのに」

マナ「カメラがなくても盗聴器がある。どちらかひとつがあるのは確定してるの。じゃないと、あんなタイミングよくここに諜報部員が来れない」

シンジ「……」

マナ「シャワーだけ浴びさせて。あとは、シンジくんのタイミングにまかせる」
439 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 21:28:08.04 ID:ygreSJtC0
あらら、予測変換でマナと打ってるんでレスしなおし
440 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 21:29:50.31 ID:ygreSJtC0
シンジ「……」ギリッ

マヤ「シンジくん、話して。ね?」

シンジ「母さんがどういう意図でこの手紙を渡してきたのか。ある程度、予測がついてるんです」

マヤ「そうなの?」

シンジ「はい、といっても文面そのままですけど」

マヤ「もしかして、破壊衝動ってところ?」

シンジ「その通りです。あの日、マヤさんを突き飛ばして僕がこの家から出て行きましたよね」

マヤ「うん」

シンジ「詳しくは話せませんが、衝動を抑えきれなくて、マヤさんに危害を与える状況だったからです」

マヤ「(首を締めてきたのは、そのせい……)」

シンジ「自分の力じゃどうしようもなくて。不定期に波がくる感じなんです。いつくるのか、それはわからない」

マヤ「つまり、その解消に私を使えって話ね?」

シンジ「おそらくは」

マヤ「ひどい。そんな、私をなんだと思って……!」

シンジ「巻き込んでしまって、すみません」

マヤ「待って」

シンジ「はい?」

マヤ「その衝動はいつから? 生まれつき?」

シンジ「いえ、最近です。一週間ぐらい前から」

マヤ「そ、そんな、うそよね? だったら、シンジくんがここにきたのも、もしかして、全て仕組まれて……」

シンジ「ありえなくは、ありません」

マヤ「せ、先輩も協力してるって。わ、わたし、なにも聞いてないのに」

シンジ「……」

マヤ「どうして、シンジくんが?」

シンジ「僕もわかることは少ないけど、知っていたとしても話せません。マヤさんは演技を済ませて、母さんを信じさせてさえしまえばいい」

マヤ「……」

シンジ「話を続けます。なので、僕が衝動を抑えきれず襲う演技をすれば説得力はでると思います」

マヤ「……わかった。私は、思いきり嫌がればいいのね」

シンジ「はい、合意の上ではないという演出が必要です」

マヤ「部屋、散らかっちゃうね」

シンジ「そ、そうですね」

マヤ「嫌がるのは、たぶん、演技じゃなくて本気でできると思う。シンジくんは平気?」

シンジ「え?」

マヤ「私は土壇場になって拒絶感が勝っちゃうだろうから。そのままの私。シンジくんはそうじゃないでしょう?」

シンジ「……」

マヤ「一度、はじまったら、途中で躊躇なんかしちゃだめよ。バレたらなんの意味もなくなる」

シンジ「はい」

マヤ「今日、やろっか」

シンジ「えっ⁉︎ そ、それは! だって、監視カメラの確認もできてないのに」

マヤ「カメラがなくても盗聴器がある。どちらかひとつがあるのは確定してるの。じゃないと、あんなタイミングよくここに諜報部員が来れない」

シンジ「……」

マヤ「シャワーだけ浴びさせて。あとは、シンジくんのタイミングにまかせる」
441 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 21:55:30.93 ID:ygreSJtC0
【数十分後 リビング】

シンジ「(昨日、お互いの違いを埋めるって言ってたらかりなのに。マヤさん、焦ってるのかな。不安、なのかもしれない)」

マヤ「シンジくん、あがったよ」

シンジ「あ、はい。僕も」

マヤ「お風呂ためなくて平気?」

シンジ「大丈夫です。食器、洗ってから入りますね」

マヤ「置いておいてくれていいわよ」

シンジ「いえ、悪いですから」

マヤ「わかった。私、今日は警戒警報で疲れてるの。先に部屋にいるね」

シンジ「はい」

マヤ「……」スッ

シンジ「(僕に、できるだろうか。いや、やるしかないんだ。そうしないと、マナが。でも、それすら自分に言い訳してるだけなんじゃ……)」スッ ガタッ

マヤ『躊躇なんかしちゃだめよ。バレたらなんの意味もなくなる』

シンジ「(迷っちゃだめだ。はぁ、こういう時、都合よく衝動がくればな。たった今、アダムの力を使ったはずなのに。……そのせいにしてしまったら、逃げてるだけ、か)」

マヤ『シンジくんのタイミングに合わせる』

シンジ「(最悪なのは、勇気を、覚悟を無駄にしてしまうこと。マヤさんはすごい決断をしてるんだ。それに応えなくちゃ――)」
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 22:14:36.95 ID:+KJPseSDo
ワッフルワッフル
443 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 22:53:13.97 ID:ygreSJtC0
【数時間後 マヤ部屋】

シンジ「(なりきりるんだ。僕はアカデミー俳優。僕は演技賞受賞俳優、よし、マヤさんを……)」スーッ パタン

マヤ「すぅー……すぅー……」

シンジ「(あ、あれ? ね、寝てる⁉︎)」

マヤ「う、うん」ゴロン

シンジ「(いや、きっとこれも演技なんだ。やるしかないんだ……)」

マヤ「うぅーん」

シンジ「寝てるんですか? それなら都合がいいや」

マヤ「ん……あ、シンジくん……もう朝?」

シンジ「起きたんですね。眠りが浅かったのかな」スッ

マヤ「え、時間……まだ、夜?」

シンジ「だめなんです。どうしても抑えきれなくて」ガシッ

マヤ「きゃっ、いたっ、な、なにっ⁉︎ し、シンジく――」

シンジ「騒がないでください!」ガバッ グッ

マヤ「むーっ!」

シンジ「無理なんですよ、もう……だから!」ブチ ブチ

マヤ「むっ⁉︎ むぅぅーっ⁉︎ ぷはっ、きゃああっ! 誰かっ!」

シンジ「ブラ、見えちゃいましたね」

マヤ「いやっ! くっ、このっ!」ガンッ

シンジ「いつっ」

マヤ「(あ、つい膝蹴りしちゃった。でも、予想してた以上に、こ、こわい……!)」

シンジ「……抵抗しても無駄ですよ」ムク

マヤ「ひっ!」ガタンッ ダダダッ

シンジ「逃げても無駄だって言ってるでしょう!」ダンッ ガシッ

マヤ「いや! 手首を離して! だ、誰か助けて!」ガシャンッ

シンジ「前、はだけてますよ。そんな姿を見せていいんですか」むにゅ

マヤ「あっ、嫌、嫌、気持ち悪い! 触らないでっ!! シンジくん⁉︎ 正気⁉︎ なにやってるかわかってるのっ⁉︎」

シンジ「わかってますよ。それでも、無理なんだ……!」

マヤ「なにが無理なのよっ⁉︎ こ、こんなことになるなんて」

シンジ「……」スッ グイッ

マヤ「いやあああっ!!」

シンジ「マヤさん、ピンク色なんですね」

マヤ「(こ、これ、本当に演技⁉︎ シンジくん、まさか本当に……⁉︎)」
444 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 23:12:51.66 ID:ygreSJtC0
シンジ「こわいんですか? そんなにガタガタ震えて」

マヤ「ひっ、や、やめて。もう。今ならなにもなかったことにしてあげるから……!」

シンジ「そんなこと言って。マヤさんもこういうこと好きなんじゃないんですか?」スッ

マヤ「あっ、乳首、やめてっ。つまんじゃ」

シンジ「敏感なんですね。それとも、弱いのかな。もっともっと反応で楽しませてよ」

マヤ「やめっ、てっ! しつこく、しないで」ビク

シンジ「どうしたんですか? 嫌だって言ってたのに」

マヤ「だめ、本当に、あんっ、ちょっと待って! やめてったらぁっ!」

シンジ「(こ、これは、思った以上に、その、やっちゃいけない感が……)」

マヤ「お願い、もうやめてよぉ」ポロポロ

シンジ「……っ! 乳首、たってきてますよ」パク

マヤ「えっ⁉︎ きゃ! あ、ああっ、そんな、うそ、あぁんっ!」

シンジ「(途中でやめちゃここまでが無駄になってしまう。母さんにも、バレる! マヤさん、もう少しですから!)」

マヤ「あっ、舐めないで。やだ、やだやだやだやだ、気持ち、悪い」

シンジ「……」スッ

マヤ「……っ⁉︎ そ、そっちはだめ!」

シンジ「んっ、壊したいんです。だから、もっと悲鳴を聞かせてください」

マヤ「(そ、そんなっ⁉︎ ただ太ももに挟むだけじゃ⁉︎ や、やっぱり、ちゃんと打ち合わせしておけば!)」

シンジ「……」

マナ「あっ、んっ! 舌でころころ転がさないで、んっ!」キュッ

シンジ「はぁ、急に内股になって……そっか。気持ちいいんだ」

マナ「ち、違うわっ! 今のはただ、条件反射的に反応して……! こんなのひどすぎる! 無理やり!」

シンジ「こっちは?」グィッ

マナ「や、やめてっ! パジャマ脱がさないで!」

シンジ「はぁ、はぁっ」

マナ「ちょっ、ちょっと待ってったら! シンジくん!」
445 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 23:31:35.19 ID:ygreSJtC0
シンジ「あつい。熱がこもってる、もしかして、これが濡れてるっていう」

マヤ「そ、そんなはずないっ! 勘違いしないで! 童貞のくせに!」キッ

シンジ「…‥くっ、くっくっくっ」

マヤ「な、なに? なにがおかしいの。あなた、狂ってる……!」

シンジ「誤魔化してるのがおかしいんですよ。ここをこんなにしておいて」

マヤ「(まずっ……もしかして、本当に濡れてきてるかも……なんで? こんなの、理想じゃない。はじめてはもっと、なのに、なんで体が熱く)」

シンジ「ここから、いやらしい匂いしてますよ」くんくん

マヤ「ひっ、なに、やって⁉︎ 嗅がないでよ! このっ! 変態!」

シンジ「自覚させてあげてるんですよ」

マヤ「(やだ、恥ずかしい。やめて、そんなに顔近づけないでぇ……!)」

シンジ「マヤさん、もしかして、マゾの気質あるんじゃないですか?」

マヤ「ば、バカ言わないでよ! 女性は防衛するためにしかたなく愛液を!」

シンジ「そんな話聞いたことありませんよ。僕が知ってるのは発情してるってだけ」サワ

マヤ「ひゃっ⁉︎」ビクゥ

シンジ「こうやって、指でなぞれば、身体は反応する」

マヤ「き、汚い指で……っ! んぁっ! やだったら、そこは、だめよっ」

シンジ「キレイですよ、マヤさんのここ」ボソ

マヤ「はぁっ、んっ、え? あっ!」

シンジ「ここの、先端のところは?」

マヤ「そ、そこはっ⁉︎ クリッ⁉︎ 」ビクゥッ

シンジ「僕に教えてください」

マヤ「んっ、いや、動かさないで、押しつけないでっ! ぁあっ」

シンジ「……」

マヤ「(か、感じる……気持ちっいい。しん、じられ、ないっ! 私、本気で、感じて……っ! ゾクゾクする……!)」
446 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/12(火) 23:53:22.69 ID:ygreSJtC0
シンジ「もう、抑えなくて大丈夫みたいですね」

マヤ「んっ、んっ」ビク ビク

シンジ「顔、よく見せてください」

マヤ「(なに、なんなの、この感覚。なんでこんな。屈辱しかないはずなのに。男なんて……粗暴で、不衛生で……)」

シンジ「目がうるんでますよ。泣いているせいだけじゃないですよね」

マヤ「(なのに……! なんでこんなに興奮してるのよぉぉ……)」キッ

シンジ「まだ睨む元気が……もっとですか? 」

マヤ「あっ、ご、ごめんなさっ、やめっ、あっ。小刻みに動かしちゃ」

シンジ「どうなるの?」

マヤ「い、イキたくないっ! イキたくないの! 止めて!」

シンジ「へぇ」

マヤ「ど、どうしてっ⁉︎ やめてって……っ! 言ったぁっ!」

シンジ「さっきから何度も聞いてますよ。でも、僕は?」

マヤ「ご、ごめんなさいっごめんなさいっ、謝ります! やめてください! 指をとめて!」

シンジ「ほら」

マヤ「(な、なんでこんなにうまく……あっ! 波きてるっ! なにも考えられなくなる!)」

シンジ「イきそうですね」

マヤ「だめぇえぇえ〜〜〜〜っ!!」ビクゥ ビクゥ

シンジ「……」

マヤ「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

シンジ「変態は、どっちですか?」

マヤ「はぁ、へ? な、なに?」

シンジ「僕、中学生ですよ。わかってますよね」

マヤ「そ、そんなの――」

シンジ「じゃあ、イッたマヤさんはなんなんですか? もしかして、普段から[田島「チ○コ破裂するっ!」]してました?」

マヤ「そんな⁉︎」

シンジ「クリトリスだけでイクなんて」

マヤ「そ、それは……その……」

シンジ「隠れてしてたんだ? なにをオカズに?」

マヤ「(ああ、言わないで。そんなに責めないで。言わされちゃうんだ……言うしかないんだ)」

シンジ「マヤさん?」

マヤ「せ、先輩の、こと」

シンジ「リツコさん? お、女ですよ?」

マヤ「だ、だって、男なんて……」

シンジ「(こ、これは知らなくてよかったな)」



447 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 00:14:26.19 ID:xQjA2YmQ0
マヤ「あの……もう、やめてくれるの?」

シンジ「そんなわけないじゃないですか」ヌギ

マヤ「(やっぱり、シンジくん、本当に抑えがきなくなっちゃってるんだ。このまま犯されるの? 悔しい……でも、体の奥が熱い)」

シンジ「ここ、こんなになってるんですよ」

マヤ「……っ! それ、男の人の」

シンジ「見たことないんですか?」

マヤ「その、父さんのはチラッと。でも、反り返ってなかったし! そ、それに、みんなそんなにおっきいの⁉︎」

シンジ「(恥ずかしい)」

マヤ「(あ、あんなのはいるの? でも、無理やりされちゃうんだろうな……想像しただけで、ゾクゾクしちゃう)」

シンジ「足、ひろげてください」

マヤ「い、いやよっ!」

シンジ「今さらですか?」

マヤ「(やっぱり……今日、わたし……)」

シンジ「ベッドに戻りますよ」スッ ヒョイ

マヤ「え? わっ⁉︎ わ、私重いよ! ど、どこにそんな力が!」

シンジ「……今は、なんでもできそうな気がします」

マヤ「(これも、瞳の色のせい? 力まで強くなるの? さ、逆らえない。シンジくんに、私が支配されてしまう)」

シンジ「……」ドサ

マヤ「(今から、無理やり犯される……。反り返ったお、おちんぽで私を貫いて、征服するつもり。泣いても、頭をおさえつけて。声をだしたら、ふさがれて……)」トロン

シンジ「こっちに」ギュ

マヤ「(あっ、男の人の、腕。もっと、もっと汚して。なにもかも考えられないくらい)」

シンジ「マヤさん、大丈夫ですか?」コソ

マヤ「……」ポーッ

シンジ「あの、布団かぶせますから。足を閉じて」コソ

マヤ「はい……」スッ

シンジ「ちがっ⁉︎ 開いてどうするんですか! 閉じるんですよ!」コショコショ

マヤ「はい、足を絡め……たらいいの」ガシッ

シンジ「(うっ! ちょ、ちょっと⁉︎)」
448 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 00:38:15.48 ID:xQjA2YmQ0
マヤ「し、シンジくぅん」

シンジ「んっ⁉︎」

マヤ「もっと、もっと罵ってぇ。私を叱ってぇ」

シンジ「(な、なんなんだよ、これ⁉︎ こんなはずっ⁉︎)」

マヤ「はぇ……どうしたの? うふふ、そんなに戸惑った顔して……あ、そっか。私が変態だから軽蔑してるんだ……そんな目で」

シンジ「マヤさんっ! しっかり!」コソ

マヤ「……? 今から私を犯すんでしょう? んっ」

シンジ「(き、キスっ⁉︎ こ、こんなつもりじゃ)」

マヤ「(ああ、汚い。唾液交換してる。汚い、キタナい。でも、それがいい……!)」

シンジ「んっ、ちゅ、マヤっ」

マヤ「ちゅ、ちょう、らいっんっ、唾液、シンジ、んっ」

シンジ「(アダムのせいなのか⁉︎ なにか他にも⁉︎)」

マヤ「ぷはぁっ、ここ、ほら」シュシュ

シンジ「くっ、マヤさん、握ってこすらないで」

マヤ「軽蔑する? こんな変態なことして気持ち悪いよねぇ」シコシコ

シンジ「ちょ、落ち着いて」グィッ

マヤ「きゃっ! あぁ、やっぱり、犯されるんだ。いいよ、その汚いおちんぽで、さっさとやれば⁉︎」

シンジ「や、やるわけ……」

マヤ「おまんこがわからないの? ぷっ、やだ。さっきは凄いテクだったくせに。やっぱり童貞なんだ」

シンジ「(ど、どうしたら。離れたらバレるし。とりあえず、腕を)」グィッ

マヤ「どうせ抵抗しても無駄なんでしょ⁉︎ どうする気⁉︎ ……私に誘導させる気なの? そんな屈辱。どこまで私を……」スッ

シンジ「……っ? あ、あれ、急に身体の力が」

マヤ「(もっと、もっと、はやく。焦らさないで」

シンジ「(し、しまった。アダムの力を使いすぎた。身体に負担が)」クテ

マヤ「シンジくん……? なに? まさか、私に上に乗れって?」

シンジ「いっ、言ってなっ!」

マヤ「どこまでもひどい……。私、はじめてなのよ? 本当に中学生? この、どS」

シンジ「(口がうまく、まわらない)」

マヤ「し、仕方なくよ。いいわ、私、自分を守るために、やる」

シンジ「(……? 守るため? 正気に戻ったのか?)」ゴロン

マヤ「そうやって、見上げて、私の反応を楽しむんでしょう?」

シンジ「(も、戻ってない! 絶対、戻ってない!)」
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 00:51:49.63 ID:Gx8ClO3co
(思ってたんと違わない…)
450 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 01:12:21.32 ID:xQjA2YmQ0
マヤ「んっ」ヌチ

シンジ「(本当にはいっちゃ……! さ、さきっぽが)」

マヤ「こ、こわい、こわいよぉ」ポロポロ

シンジ「や、やら……!」

マヤ「あっ、い、いたっ」ヌチュ

シンジ「(くそっ、やっぱり呂律がうまくまわらない!)」

マヤ「んっ……あっ、いつっ、あ、あぁ」ググッ

シンジ「(動け、動け、腕を動かしてマヤさんをどけないと……!)」ググッ

マヤ「あっ! し、シンジ、くん? なにして、足」

シンジ「(よ、よし、もうちょっと)」

マヤ「だめ! 足が踏ん張れなくなる! やめて! ま、まさか、はやくしろって⁉︎」

シンジ「(違うよ!)」

マヤ「きゃっ⁉︎」ツルッ ブチュン

シンジ「……っ!」

マヤ「か、かはっ!」プルプル

シンジ「(え、う、うそだろ)」

マヤ「(は、はいっちゃった)」

シンジ「(女の人の中って、こんな……!)」ピクッ

マヤ「う、動かないでっ!」グィッ

マヤ「きゃんっ! う、うごっいちゃ、くっ、いたっ」

シンジ「(は、はやく抜かないと)」

マヤ「言っても無駄なのね。動けばいいの……? さっさとっ、だして、終わりにっしてっ」ヌチュヌチュ

シンジ「うっ、はぁっはあっ」

マヤ「(やっぱり、凄く痛い! お腹の中にはいってるのがわかる。私、あんなに嫌だった男をくわえこんで)」

シンジ「ま、マヤっ」

マヤ「はぁっはぁっ、んっ、気持ちよく、なんかっ、ないっ」

シンジ「腰、ふり、すぎ」

マヤ「(こんなに、つらい……あれ? でも、なんかフワフワしてきたような。シンジくんのおちんちんの形がよくわかって……)」

シンジ「ぐぅ」

マヤ「はぁっはぁっ、満足? 私の膣にいれて。これが見たかったんじゃないの」

シンジ「(中がウネウネしてて……締まる)」

マヤ「(き、気持ちいっ。……気持ちいい? 指で触ってるのとはまた、全然違う、なにこれ。こんなの、知らない)」

シンジ「(動けぇぇっ!)」

マヤ「あっ、やめっ、下からっ突き上げないでっ! あっんっ、んっんっんっ」

シンジ「(そ、そうじゃないって!)」

マヤ「(入り口、感じて。こ、この子。私を、女にしようとしてる? シンジくんのおちんちんの形を覚えさせようとしてるの?)」

シンジ「ぐっ!」

マヤ「だめ、だめ。今、イかされたら。だめよ、戻れなくなっちゃう!」

シンジ「(そんな、押しつけちゃ)」

マヤ「は、激しくしちゃ……!」

シンジ「(してるのはマヤさんですよ!)」

マヤ「いく、いく、いっちゃうぅぅぅ〜〜」
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 01:18:44.56 ID:fVIls569o
マヤさんどんだけ淫乱なのw
男嫌いなのに自慰までしてるし
452 : ◆y7//w4A.QY [saga]:2017/09/13(水) 01:29:16.86 ID:xQjA2YmQ0
【ネルフ本部 執務室】

冬月「やはり、衝動は抑えきれなかったか」

ユイ「……」

冬月「どうした? 指を眉間に当てて。キミが望む結果だろう」

ユイ「いえ。人選を間違えたかなと」

冬月「……?」

ユイ「わかりませんか? 伊吹二尉は喜んでます」

冬月「そうなのか?」

ユイ「会話を聞く限りですが。無理やりだったのは最初だけで後半は様変わりしている」

冬月「そうは聞こえなかったが」

ユイ「電波障害が起こったので、なにか企んでいるのではと思っていたのですが……」

冬月「ならば、計画的だと?」

ユイ「それは杞憂だったようです。私にとって計算外だったのは、伊吹二尉の性癖です」

冬月「……」

ユイ「アレは、男を嫌っているようで男を待っていたんですよ。はぁ、どうしたものかしら」

冬月「想定外の事態というのは理解した。サードチルドレンは契約を守ったことになるぞ」

ユイ「まぁ、私の気が変わったといえば済む話でしょうけどね」

冬月「しかし、女とはそういうものか? その、いやよいやよも好きのうちというが」

ユイ「先生。女性について理解がなさすぎです。言った通り、単なる性癖です。セックスしたら好きになるタイプですね、彼女は」

冬月「そんな者は男だけだと思っていたが」

ユイ「女に性欲がないと?」

冬月「そうは言っていない。だが、しなくてもいい生物だとは思う」

ユイ「気持ちよくない経験をしている場合など個人によりますけど。セックスが好きな人は好き。男女、同じ条件ですよ」
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 02:27:37.04 ID:X983fqXEO
部屋が汚くなった時点で保護者として適正なしと判断、アスカも移されそうなもんだがなあ。
あとハウスキーパーぐらいアスカでも払えるだろうよ

あ、18禁部分は笑えてよかったです
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 03:01:26.45 ID:U3j6dzeSO
ミサトとマヤさんどっちが良いかと言えば
そりゃマヤさんだわな
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 07:57:33.89 ID:wVXjDLgDO
ふぅっ
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 10:21:56.93 ID:KevBnbIuo
それにしてもこのオペレーター、ノリノリである
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 10:37:03.67 ID:9RRYtRTco
これはもう付き合うしかないw
しかしアスカとマナはシンジが歳上の女に寝取られたと知ったらどんな顔するだろうな…
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 11:48:12.93 ID:xQjA2YmQ0
冬月「よく、わからん」

ユイ「(そんなだからその歳で独り身なのよ)」ジトー

冬月「なにかね?」

ユイ「いえ。今後を検討しなおさなければいけませんね」

冬月「この手段にこだわる必要はなかろう」

ユイ「指示した意図は、シンジが自分で手を下すことにあったのです」

冬月「しかし、キミはアダムのせいだと書いていたではないか」

ユイ「例えそうであっても、割り切れたり開き直れる性格ではありません。“アダムのせい”というのは、自分への言い訳として、ジワジワと蝕んでいきます」

冬月「やつが行動を起こしたのに変わりはない」

ユイ「罪悪感が薄くなってしまう。喜ばれては」

冬月「……」

ユイ「むしろ“良かった”と思わせるきっかけを与えてしまいます。相手は望んでいた、これから挽回すればいい、と」

冬月「面倒な」

ユイ「思い通りに行きませんね。ふぅ、失敗してしまったのかもしれません」

冬月「キミが自分の非を認めるのか。めずらしいな」

ユイ「勘違いしないでいただきたい、やり方についてではありませんよ。あくまでも、人選についてです」

冬月「では、別の女を当てがうか」

ユイ「反省点を踏まえ、慎重に動かなければならないですね。次は、更にシンジと薄い関係の者を選ぶか……」

冬月「伊吹二尉とサードチルドレンにこれまで接点はほとんどなかったはずだ。性癖についてまで調べるのか?」

ユイ「必要であれば。シンジには、自分の手で誰かを傷つけ、取り返しのつかない事態に陥ってもらいたい」

冬月「やつの成長、魂の浄化か。穢れを知った時、アダムが本当の意味で目覚める」

ユイ「――ひとつ、案を思いつきました」

冬月「聞こう」

ユイ「セカンドチルドレンを使いましょう」

冬月「やれやれ、付き合いきれんな。……まかせる。使徒はどうする? こちらのタイムスケジュールにないが」

ユイ「昼間の件ですか。それならば、誰の仕業か見当はついています」

冬月「……? もしや」

ユイ「タブリスでしょうね。あちらはしばらくやりたいようにさせておきます」
459 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 12:26:57.93 ID:xQjA2YmQ0
【翌日 マヤ宅 】

シンジ「(結局、あれから三回も)」

マヤ「う、うぅん」

シンジ「(マヤさんが上になったまま。はぁ……凄かったな。絡みついて。アダムになにか、別の力、魅惑してしまうとかあるのかな……。綾波に確認しないと)」

マヤ「シンジくん……私、あのまま」

シンジ「あ、マヤさん。起きました?」

マヤ「うん。その、もうおさまった?」

シンジ「(大丈夫そうだ。電波を遮断して話をしなくちゃ……あれ、感覚が。力が使えない? なんで?)」

マヤ「……」ギュゥ

シンジ「あの、マヤさん? どうして、抱きついて」

マヤ「やっぱり、いつものシンジくんに戻ってる」

シンジ「はい、そうですよ。よかった。マヤさんも正気に」

マヤ「私、シンジくんどころか、自分自身についてなにもわかってなかったみたい」

シンジ「え?」

マヤ「そ、その、き、気持ちよかった、の。昨日、シンジくんとひとつになって。今は解放されたって気分」

シンジ「は、はぁ」

マヤ「今まで、私、男を生理的に受け付けられなかった。でも、思い返してみれば元からそうだったわけじゃなくって。いつからだろう、高校、大学と勉強ばかりしてたから縁がなくて」

シンジ「……」

マヤ「いいかなと思う人はいたって前に言ったの覚えてる?」

シンジ「はい」

マヤ「でも、拒絶感が強かった。こわかったんだと、思う。他人に踏み込まれるとどうしていいかわからなくて、微妙な空気に耐えられなかった。そう過ごしてる内に、男なんていらないと思いだして、不潔だからとか理由づけして――」

シンジ「……」

マヤ「在学中に提出した論文が先輩の目に止まって。そこからまた自立した女性への憧れを強くしていって」

シンジ「そう、だったんですか」

マヤ「先輩がかっこいいなぁって思った。寂しかったから、私。男の中で孤独でも凛としてる姿が、輝いて見えた」

シンジ「……」

マヤ「昨夜、最中にわかっちゃったんだ。私、白馬の王子様を待ってただけなんだって。嫌悪感をこじ開けてくれる人を」

シンジ「えっと」

マヤ「抱きしめて」

シンジ「は、はい」ギュゥ

マヤ「安心する……。先輩を想って、お、[田島「チ○コ破裂するっ!」]してたって言った時、引いた?」

シンジ「い、いや、その」

マヤ「ほ、ほんとの話なの。たまに、してて。また、抑えきれなくなったら、言って?」

シンジ「へ?」

マヤ「次は、もっとうまく、できると思う。今は、そのまだ入ってるような感じがするから、すぐには、無理だけど」

シンジ「ま、マヤさんっ! あのっ!」

マヤ「幸せ……。私の幸せってこんなことだったんだ」

シンジ「(ま、まぁ、いいのかなぁ?)」
460 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 12:30:24.38 ID:xQjA2YmQ0
コマンド発動してるんでレスしなおし
461 : ◆y7//w4A.QY [saga]:2017/09/13(水) 12:31:52.64 ID:xQjA2YmQ0
【翌日 マヤ宅 】

シンジ「(結局、あれから三回も)」

マヤ「う、うぅん」

シンジ「(マヤさんが上になったまま。はぁ……凄かったな。絡みついて。アダムになにか、別の力、魅惑してしまうとかあるのかな……。綾波に確認しないと)」

マヤ「シンジくん……私、あのまま」

シンジ「あ、マヤさん。起きました?」

マヤ「うん。その、もうおさまった?」

シンジ「(大丈夫そうだ。電波を遮断して話をしなくちゃ……あれ、感覚が。力が使えない? なんで?)」

マヤ「……」ギュゥ

シンジ「あの? どうして、抱きついて」

マヤ「やっぱり、いつものシンジくんに戻ってる」

シンジ「はい、そうですよ。よかった、正気に」

マヤ「私、シンジくんどころか、自分自身についてなにもわかってなかったみたい」

シンジ「え?」

マヤ「そ、その、き、気持ちよかった、の。昨日、シンジくんとひとつになって。今は解放されたって気分」

シンジ「は、はぁ」

マヤ「今まで、私、男を生理的に受け付けられなかった。でも、思い返してみれば元からそうだったわけじゃなくって。いつからだろう、高校、大学と勉強ばかりしてたから縁がなくて」

シンジ「……」

マヤ「いいかなと思う人はいたって前に言ったの覚えてる?」

シンジ「はい」

マヤ「でも、拒絶感が強かった。こわかったんだと、思う。他人に踏み込まれるとどうしていいかわからなくて、微妙な空気に耐えられなかった。そう過ごしてる内に、男なんていらないと思いだして、不潔だからとか理由づけして――」

シンジ「……」

マヤ「在学中に提出した論文が先輩の目に止まって。そこからまた自立した女性への憧れを強くしていって」

シンジ「そう、だったんですか」

マヤ「先輩がかっこいいなぁって思った。寂しかったから、私。男の中で孤独でも凛としてる姿が、輝いて見えた」

シンジ「……」

マヤ「昨夜、最中にわかっちゃったんだ。私、白馬の王子様を待ってただけなんだって。嫌悪感をこじ開けてくれる人を」

シンジ「えっと」

マヤ「抱きしめて」

シンジ「は、はい」ギュゥ

マヤ「安心する……。先輩を想って、お、[田島「チ○コ破裂するっ!」]してたって言った時、引いた?」

シンジ「い、いや、その」

マヤ「ほ、ほんとの話なの。たまに、してて。抑えきれなくなったら、言って?」

シンジ「へ?」

マヤ「次は、もっとうまく、できると思う。今は、そのまだ入ってるような感じがするから、すぐには、無理だけど」

シンジ「ま、マヤさんっ! あのっ!」

マヤ「幸せ……。私の幸せってこんなことだったんだ」

シンジ「(ま、まぁ、いいのかなぁ?)」
462 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 12:36:30.02 ID:xQjA2YmQ0
sagaでもだめなんだ
テスト

オ ナニー
463 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 12:42:02.14 ID:xQjA2YmQ0
18禁板なのになぜこのような仕様に
よく見たら昨日のオ ナニーの台詞もそうなってるみたいなんで以降は半角スペースとかあけます
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 12:56:07.70 ID:ijrQkaM3o
よく見たら1.8禁だったとか

乙!
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 13:16:49.21 ID:AqIrgWhGo
お、なにーって俗語っぽいし自慰とかマスターベーションにするとか
難しい言葉使った方がエヴァっぽいし

冬月のコメントがいちいちまともで笑う。かつて好意を持っていた相手とはいえ内心引いてそう
466 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 13:30:20.84 ID:xQjA2YmQ0
【マヤ宅 リビング】

シンジ「腰大丈夫ですか?」

マヤ「う、うぅん……大丈夫じゃないかも。腰よりも、歩く時、痛いかな。してる最中はホルモン分泌するから緩和され、今は冷静になって痛みがぶりかえしてる、なるほど」

シンジ「……」

マヤ「これが膜を破った状態なのね。あ、ごめんなさい。つい癖で。知識はあったけど実体験を元に改めて分析しちゃって」

シンジ「いや、いいですよ。ご飯は食べれます? なにか作りますか?」

マヤ「体調が悪いわけじゃないもの。食欲はあるわよ。……そうね、簡単なお料理でかまわないなら、お願い」

シンジ「目玉焼きとスクランブルエッグ、どちらがいいですか?」

マヤ「目玉焼き。あ、ちゃんと黄身は焼いて?」

シンジ「わかりました」ガタ カチ

マヤ「ねぇ、シンジくん」

シンジ「はい?」カンカン パカッ

マヤ「あのさ、変なこと聞いてもいい?」

シンジ「どうぞ」ジュー

マヤ「シンジくんって、ほんとに、童貞だったの?」

シンジ「ぶっ」

マヤ「だ、だって。あの、責め方とか、指使いとか。してほしいところにこれ以上ないタイミングできたっていうか」

シンジ「したことありませんよっ!」

マヤ「そ、そうなんだ」

シンジ「はぁ……」

マヤ「(ということは、才能? せ、セックスの才能があるってこと?)」

シンジ「醤油ですよね?」

マヤ「え? あ、う、うんっ!」

シンジ「ヨーグルト、食べます?」カチャカチャ

マヤ「うん、食べる」

シンジ「……」

マヤ「(中学生、かぁ……。はぁ、せめて高校生だったらなぁ……)」

シンジ「ご飯にします? それともトースト?」

マヤ「トースト」

シンジ「はい」ガサ

マヤ「(両親は、ネルフ総司令。経歴は共に博士号を取得。まだ中学生……男としてみると、発展途上だけど。家事全般は完璧、自主性はあるし浮気の心配もなさそう。良い家庭を築けそうよねぇ……。マコトくんやシゲルくんよりも……うぅん、こ、これ以上ない、優良物件?)」

シンジ「……」ジュー

マヤ「(問題は、やっぱり私の歳、よね。倫理的な話じゃなくても、シンジくんが成人する頃に、私は三十路近い。遊びたい盛りに私を見たままでいてくれるかしら……でも、シンジくん、誠実な対応してくれるし)」

シンジ「出勤は何時から?」

マヤ「(待って、何考えてるのよ。昨日は、抑えられなかっただけ。でも、シンジくんが、私の扉を開けてくれて……)」ドッキン ドッキン

シンジ「マヤさん?」

マヤ「(思いだしたら恥ずかしくなってきた。き、昨日、この子と……征服されて、気持ちよかったぁ)」トロン

シンジ「あの」

マヤ「シンジくぅん」

シンジ「……?」

マヤ「ちゅう、し――」

シンジ「はい?」

マヤ「……え? な、ななんでも、ないですぅ」
467 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 13:33:51.17 ID:xQjA2YmQ0
>>465
それはいい案ですね、そうします
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 15:06:20.97 ID:WtlshlmDO
マヤ完落ちwwww
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 15:30:10.28 ID:oCXVNbn7o
やはり師弟は似るか・・・同じように親子も
シチュは明らかに違うが
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 16:20:29.48 ID:cJFSnR9Ho
恐ろしいことに気付いたが、ユイの見立てが悪かったせいで
アスカが次の被害者になるってことだよなこれ

とんだとばっちりじゃね?尻拭いやん
471 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 16:20:46.11 ID:xQjA2YmQ0
【ネルフ本部 発令所】

リツコ「朝一番で例のプロトタイプが到着するわ。すぐに検証をはじめたいからデータ収集の準備をしておいて」

マコト「おっ、早速ですか。やけに行動がはやいですね、戦自」

リツコ「技術力を固辞するチャンスですもの。最近あそこ、良いところないから」

マコト「ネルフは目の敵ですよ。この前、厚木基地へ視察に行った時だって――」

マヤ「おはようございます、すみません。遅れました」

リツコ「定刻より十三分の遅れね。いつも五分前行動を怠らないよう指導しているでしょう、社会人失格よ」

マヤ「申し訳ありません」

シゲル「こわっ、遅刻は俺もしないようにしなくちゃ」

リツコ「組織に準ずるにあたり、時間を守れないのはご法度。余裕を持って行動をできる、全ての基本だからです」

マコト「まぁ、もうそれぐらいに」

マヤ「すみませんでした、みなさんにご迷惑をかけてしまい……」

シゲル「まぁ、誰にだって寝坊ぐらいあるって」

マコト「これから準備をするところだったんだ。アプリケーションのインストール手伝ってくれるかい?」

リツコ「はぁ……学校のクラブ活動じゃないのよ、ネルフは」

シゲル「了解しておりますとも」

マヤ「本当に、すみません。以降、ないように努めます。あの、今日のスケジュールは」

マコト「ライフルの試作品が到着するみたいだよ」

マヤ「ポジトロンライフルですか。はやいですね」

マコト「同じこと言ってる。必要な部品はこっちで組み立てるんですか? それとも既製品が?」

リツコ「三分割にバラして輸送されてるはず。こちらで行う分には細かい作業を除かれていると考えていい」

シゲル「発射実験は、しなくていいんすか?」

リツコ「MAGIのサポートで威力は理論値で算出してあるけど、精密性に細かい誤差が生じる。忙しくなるかもしれない」

マコト「使徒が潜伏しているようだし、間に合えばいいんですけどねぇ」

リツコ「まずは、装備するにあたり現存するエヴァに最適か否か、そこから計算をはじめましょう。みんな、作業にとりかかって」
472 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 16:48:58.80 ID:xQjA2YmQ0
【第壱中学校 HR前】

ケンスケ「またな! トウジ」

シンジ「おはよ――」

トウジ「おっ、センセか。今日はちぃとばかし遅かったの」

シンジ「もう帰るの?」

トウジ「妹の見舞いや。午前中だけな」

シンジ「サクラちゃん? ……そうだっ! 手術は⁉︎」

トウジ「うまくいったで。それに関してはシンジのおかげや、ほんま感謝しとる」

シンジ「終わってた?」

トウジ「つい先日な。なぁ〜んも心配あらへん。お医者様のお墨つきや」

シンジ「よかった。でも、どうしてわざわざ学校に? 電話連絡でいいよね?」

トウジ「あぁ、新聞配達が終わって暇やったからな。職員室によったあと、ケンスケとダベッとっただけや」

ケンスケ「そーゆうこと。そういうところは神経図太いよなぁ、僕ならまっすぐ家に帰るけど」

シンジ「そっか。気をつけて」

トウジ「おうっ! また見舞いにきたってくれ!」

シンジ「もちろん」

トウジ「ほななっ!」タタタッ

シンジ「(サクラちゃん、手術がうまくいったんだ……はぁ、よかった。肩の荷がひとつ降りた)」

ケンスケ「よいせっと」ゴト

シンジ「ケンスケ、それって――」

ケンスケ「ふっふーん! よくぞ聞いてくれました! 見よっ! この美しい曲線美!」

シンジ「カメラ、なんだね」

ケンスケ「ただのキャメラじゃないぞ! なんと! ワンシャッターで秒間60連写が可能なレスポンスになってるんだ! これなら、ピントの合わせずらい霧島も……! ぐっふっふっ!」

マナ「私がどうしたの?」

ケンスケ「わぁっ⁉︎」バッ

マナ「なに、なに隠したの?」

ケンスケ「い、いいいっいや? なんでも……」

マナ「どうせカメラでしょ?」

ケンスケ「ぎくぅ!」

シンジ「ケンスケ、声に出てるよ」

マナ「無駄だと思うけど」

ケンスケ「な、なんで?」

マナ「私、写真にうつらない幽霊なの」

ケンスケ「……は?」

マナ「ぷっ、あははっ、冗談だよ。本気にした?」

ケンスケ「な、なんだ。冗談か」

マナ「ふふっ、あのね、相田くん」

ケンスケ「……?」

マナ「私の写真撮ってるのわかったら、バラすよ?」ニコッ

ケンスケ「……」ゴクリ

シンジ「ケンスケ、諦めなよ」

ケンスケ「はぁ……いい商売になるのに。とほほ」
473 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 17:08:02.68 ID:xQjA2YmQ0
マナ「あの、シンジくん――」

レイ「……」ガララッ

シンジ「あ、綾波!」タタタッ

マナ「っと」

ケンスケ「……」ニヨニヨ

マナ「なに?」

ケンスケ「いやぁ? なんかことあるごとにシンジに声をかけようとしてるように見えてさぁ」

マナ「それが?」

ケンスケ「なんでも」ニヨニヨ

マナ「ふぅ……相田くん」

ケンスケ「ん? なんだぁっいてぇっ⁉︎」

マナ「そういう邪推はいけないと思うの」ギリギリ

ケンスケ「いだっ! ちょっ、なんで、僕がこんな目に!」

マナ「ごめんなさいは?」

ケンスケ「だって、事実だ、ろっ!」

マナ「ご・め・ん・な・さ・い・は?」

ケンスケ「ご、ごめんくさい!」

マナ「よし、よく出来ました」パッ

ケンスケ「なんだよ、一体。惣流といい霧島といい、顔がかわいいやつはすぐに暴力を。これじゃあ、碇は綾波に――ひっ⁉︎」

マナ「……」ニコニコ

ケンスケ「無言の笑顔はやめろ!」

マナ「こういう男の子の扱い慣れてるんだ。前の学校の友達で。まだ時間あるし、ちょっと、体育館裏いこっか?」

ケンスケ「や、やだよっ! いだ! いだだっ! 耳引っ張るっ」

マナ「……ね?」ニコニコ

ケンスケ「い、碇っ! た、たすけっ! もがっ⁉︎」

シンジ「……?」キョトン

マナ「あ、碇くーん! 相田くん借りるねー!」

シンジ「あぁ、うん」

ケンスケ「(そりゃないだろ! 友の窮地を見捨て……いや、あの顔はわかってないんだ!)」

マナ「行こう?」ニコニコ

ケンスケ「(し、シンジ〜〜〜っ!! ヘルプミ〜〜〜ッ!!)」ズルズル
474 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 17:35:24.64 ID:xQjA2YmQ0
シンジ「綾波、おはよう」

レイ「おはよう」

シンジ「今、時間ある?」

レイ「なに?」

シンジ「早急に確認したいことがあって。例のやつ」

レイ「わかった。屋上に行く?」

シンジ「いや、頻繁に二人で抜け出すのはあんまり良くない。変な噂を立てられても、綾波が困るだろうし。ぼかして話そう」

レイ「碇くんがそうしたいなら」

シンジ「その、今やってる“ゲームの話”なんだけど。綾波もやってるんだよね?」

レイ「ええ」

シンジ「装備で最近、手につけるやつとったんだ。それの効果でわからないというか、疑問に思うのが」

レイ「なに?」

シンジ「魅惑したり、催眠にかけたりだとか、そういう効果ってあったりするの?」

レイ「……?」

シンジ「その、僕に……じゃなくて、えぇと、プレイヤーに夢中にさせるとか」

レイ「ないわ」

シンジ「え、ないの?」

レイ「そんなものは存在しない。干渉できるのは限られてる。他のプレイヤーに対してじゃない」

シンジ「(他のプレイヤー……って、他の人間ってことだよな。それだったら、マヤさんはずっと正気だった?)」

レイ「それだけ?」

シンジ「あっ! いや、もうひとつ! 途中で効果が使えなくなっちゃったんだ。原因がわからなくて。使おうとしても、なにも感じない」

レイ「手、かして」

シンジ「あ、うん」

レイ「……」スッ ニギ

シンジ「どう?」

女子生徒A「わぁ、朝から手を握ってるぅ」

女子生徒B「恋愛って楽しいのかな」

シンジ「あっ! えっと! ごめん! なんか手相、僕が見ようとか言っちゃって!」キョロキョロ

レイ「原因がわかった」

シンジ「……! どうして?」

レイ「まだ不完全なのが一番の理由。コレは生まれたばかりの胎児と同じ。これから成長要素がある」

シンジ「成長?」

レイ「育成。プレイヤーが自分の身体の一部として定着させ、装備もまた、安定していく」

シンジ「衝動の波がくる理由と似たような話?」

レイ「あれは装備の個性。……いわゆる“呪われた装備品”」

シンジ「(つまり、アダムの衝動はこれから先もどうにもならなくて、同化が進めば使えないようには……不安定にならないのか)」

レイ「碇くん。昨日、なにかあった?」

シンジ「えっ? ど、どうして?」

レイ「これもひとつの段階手順だから。こうなるには、衝動を抑えるきっかけがあったはず」

シンジ「でも、昨日はそんな兆候はなにも……」

レイ「無意識という言葉がある。もしかしたら、碇くんが自覚してないだけかも。学校が終わったら私のマンションに寄って」

シンジ「なにか話が?」

レイ「……」コクリ
475 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 18:25:45.80 ID:xQjA2YmQ0
【授業中】

教師「あー、セカンドインパクト以降、このような社会情勢の動きになったわけであります。私はその頃、根府川に住んでましてね――」

シンジ「(生まれたばかりの、胎児、か。生命が誕生したばかり。産声をあげた赤ん坊ですらないんだよね、キミは)」ピピッ

『ねっ、今日終わったら、用事ある? M/K』

シンジ「(端末に、通信?)」キョロキョロ

マナ「こっち、隣だよ」コソ

シンジ「どうやって? この端末、オフラインになってるはずなのに」

マナ「コマンドプロンプトからシステムをちょっといじっちゃった。上書き。えへへ、驚いた?」

シンジ「まずいよ。ログは残るんじゃないの?」

マナ「いくつか余計な手順を加えるけど、そういうのは得意分野。戦自で叩きこまれたから」

シンジ「大丈夫なの?」

マナ「私にまかしといて。それでどう? 終わったら、時間ある?」

シンジ「今日は、ちょっと」

マナ「誰かと、約束?」

シンジ「うん、先約が」

マナ「アスカ?」

シンジ「そうじゃないよ」

マナ「そっか、わかった。ごめんね、無理言って」

シンジ「どんな用事だったの?」

マナ「うぅーん、昼休みなら、時間ある?」

シンジ「うん、それなら大丈夫」

マナ「話を聞いてほしくて――」

教師「今日は偶数の日ですから、えー出席番号順だと、碇さん、答えなさい」

シンジ「え?」

教師「ん? どうした? 端末に問題が表示されとるだろう」

マナ「(あっ、やばっ!)」カチャカチャ ターンッ

シンジ「えっと、その」ピピッ

マナ「(シンジくんごめん! 今切り替えた!)」

教師「おいおい、これは簡単な問題だぞ」

女子生徒D「クスクス、これわからないんだ?」

マナ「……!」キッ

女子生徒D「な、なによ?」

シンジ「あ、Aです。答えはA」

教師「ふぅ、よろしい。次からはもっとはやく解答できるように」

シンジ「ふぅ……」

マナ「シンジくん、ごめんね」

シンジ「先生に見られてるから、もう一度、回線開いてくれる?」コソ

マナ「う、うん、いいけど」カチャカチャ

シンジ「……」カチャカチャ

『僕は気にしてない。マナが当てられなくてよかった。S/I」

マナ「あ……」

シンジ「……」ニコ

マナ「(どうして、そんなに優しくしてくれるの)」
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 20:41:48.63 ID:ffvb1rPrO
シンジの手を汚させるならカヲル殺ればいいんじゃ?
477 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 21:53:57.69 ID:xQjA2YmQ0
前スレと今スレで大きく書き直してるポイントはそこなんですよ
端折って説明しますが前スレではシンジがカヲルを手にかけてまして、今スレではヒロイン達の出番を目一杯増やし違う展開にしています
478 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 22:16:09.53 ID:xQjA2YmQ0
【ネルフ本部 食堂】

シゲル「今日はなんにすっかなー。カツ定食もいいし、カツ丼も捨てがたいし」

マコト「カツばっかだな、お前」

シゲル「うめーだろ?」

マコト「卵とじかそうじゃないかの違いしかなくないか」

シゲル「ノンノン、カリッとしてるか、ふわっとしてるか。大きな違い」

マコト「なんでもいいからさっさと決めろよ。食券販売機の後ろに並んでる列が見えてるだろ」

シゲル「はいはいっと」ピッ

マヤ「うどん、ひとつ。お願いします」

シゲル「おっ、あれは」テクテク

マヤ「……」

シゲル「よっ、マーヤちゃん」ポンッ

マヤ「なに?」

シゲル「あれ? 意外だなぁ、すっげー嫌な顔されると思ってたんだけど」

マヤ「期待してたの? そういう趣味が……」ススス

シゲル「い、いやいやっ、違うってぇ。俺に気安く肩に手ぇ置かれるのいつも嫌がってるだろ」

マヤ「あぁ。なんだ、そういう」

シゲル「もしかしてこれって俺に脈あり?」

マヤ「天変地異が起こってもないわよ」

シゲル「きっつー。今はそうかもしれないけどさぁ、ある日突然変わるなんてこともあるもんだぜ?」

マヤ「ないわね。私、青葉くんみたいな人嫌いだもの」

シゲル「おやまぁ。はっきりと」

マヤ「それに、今は恋愛とかしてる暇ないし――」

シンジ『マヤさん』

マヤ「(や、やだ、なんでシンジくんの顔が)」

シゲル「そうかねぇ、恋はいつだってしていいと思うけどなぁ」

マヤ「そう思うなら勝手にしたらいいじゃない」

シゲル「なら、今度、俺とデートしねぇ?」

マヤ「お断り」

シゲル「なんでだよ。相手いないんだろ?」

マヤ「いるわよ、私にだって、相手」

シゲル「へぇ、誰?」

マヤ「教える必要ない」

おばちゃん「はい、お待ち! うどんね!」

マヤ「ありがとうございます」スッ テクテク

シゲル「ちぇ、黙ってりゃかわいいのになぁ」

おばちゃん「ちょっとあんた、しつこい男は嫌われちまうよ?」

シゲル「その内芽がでるかもしれないっすよ。カツ丼お願いしまーす」

おばちゃん「気がつかないのかい? あれはね、恋してる女の顔だよ」

シゲル「は?」

おばちゃん「いやぁ、マヤちゃんは良い子だからねぇ、ようやく春がきたってか。ほら、食券だしな。お邪魔虫」

シゲル「ひ、ひどくねぇすか?」スッ

おばちゃん「デリカシーのない男の扱いにはこれぐらいでちょうどいいのさ」ヒラヒラ
479 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 22:52:00.10 ID:xQjA2YmQ0
ミサト「だあーっもう! また負けたぁ」

マヤ「葛城一尉。隣、いいですか?」

ミサト「とほほぉ。これで今月も節約生活かぁ」ションボリ

マヤ「あの、葛城さん」

ミサト「あによ?」ギロッ

マヤ「えっと」

ミサト「あらぁ、マヤちゃんじゃなぁ〜い! めずらしいわね! 食堂であたしに声かけてくるなんて」スポッ

マヤ「音楽でも?」

ミサト「あぁ、これ? 違う違う! そんなもんたいして聴かないもの!」

マヤ「隣、座ってもかまいませんか?」

ミサト「どーぞどーぞ! 汚いところですけど」

マヤ「失礼します。あの、音楽じゃないならなにを?」コト

ミサト「ラジオ。夏競馬って予想が難しいのよねー」

マヤ「け、競馬?」

ミサト「そぉ。たまにしかやらないんだけど。息抜きにねん」

マヤ「は、はぁ」

ミサト「すっかりはずしちゃった。これで今月も苦しくなっちゃうなぁ」

マヤ「不謹慎じゃありませんか?」

ミサト「へ?」

マヤ「昨日、シンジくんが遅く帰ってきた理由を聞きました。葛城一尉のお宅に伺ってたって」

ミサト「夕ご飯作ってもらっちゃったのよー。シンちゃんの手料理はもう食べた? アスカにして絶品だって評判よ〜?」

マヤ「そうじゃなくって。パイロットですし、あまり遅い時間に帰宅させるのは。ホームヘルパーを雇ったりされたら……」

ミサト「そうしたいのはやまやまなんだけどさぁ。シンジくんに時給払う方が安く済むのよねぇ」

マヤ「そんなに相場高いですか?」

ミサト「セカンドインパクト前はけっこう繁盛してたみたいだけど。今って人手不足らしくって。足元見た値段設定してんの」

マヤ「それでも、パイロットの金銭はネルフの管理下にあるので要求できませんけど、葛城一尉は私より高給取りですし」

ミサト「まぁねぇ。その点については否定できませんけども。シンジくんがなにか言ってた?」

マヤ「あ、いえ。私はただ、パイロットの保安上の問題を指摘しただけで」

ミサト「んー、そうね。それなら、あたしが送るってうのはどう?」

マヤ「それなら」

ミサト「よし、それじゃ問題ない? きつねうどん、おいしそうね」

マヤ「まぁ、食堂のおばちゃん上手ですから。話は戻りますけど、シンジくんの――」

ミサト「ねぇ、マヤちゃん」

マヤ「え、はい。なんでしょうか」

ミサト「シンジくんとなんかあったの?」

マヤ「へ?」

ミサト「やけに気にするなぁと思って。深い意味はないのよ? ただ、これまでマヤちゃんとシンジくんって必要以上に接点なかったじゃない?」

マヤ「あっ、そ、それは」

ミサト「一緒に住み始めてから、なにか?」

マヤ「い、いえっ、なにも」

ミサト「……?」

480 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 23:20:57.93 ID:xQjA2YmQ0
【第壱中学校 昼休み 体育館裏】

マナ「これ、よかったら」パカッ

シンジ「サンドイッチ? マナが作ったの?」

マナ「うん、前回ははりきりすぎちゃって。量が、その、ね」

シンジ「ありがとう」

マナ「一緒に食べよ、えへへ。あ、そこの石段に座ろうよ」タタタッ

シンジ「うん」

マナ「ごめんね、簡単なので」スッ

シンジ「気にしないでよ。こうして作ってきてくれてるんだし」

マナ「私、こんな風に自然に学校生活送れるなんて思ってなかった。全部、シンジくんのおかげ」

シンジ「僕は、なにも」

マナ「そうなんだよ? ネルフにバレて、シンジくんが助けてくなかったら……今頃。だから、凄く感謝してるんだ」

シンジ「僕は、自分にできることをしただけだよ。それに、この生活をいつまで続けられるか」

マナ「気づいてる。いつかは終わりがくるもんね。任務を無事完遂できても、帰還命令がでればそれまで。私は戦自。シンジくんはネルフだから」

シンジ「それに、マナの友達も……」

マナ「うん。私がここにいる意味は、友達のため」

シンジ「……」

マナ「それも全部含めて、任務という枷をはずしてくれたシンジくんに感謝してるんだ。今はもう、なるようになっちゃえっ! って開き直れてる」

シンジ「そうなんだ」

マナ「頼れる人がいるのといないのってこんなに違うんだね。単独潜入って思うとこわかった……」

シンジ「……」

マナ「精一杯、取り繕って笑顔ふりまいて、なんでもないって自分に言い聞かせて。チルドレンに計算して近づかなきゃって内心、必死だったの」

シンジ「……」パク モグモグ

マナ「今は、一人じゃないよ。私」

シンジ「マナが計算でそうしてなければね」

マナ「へ?」キョトン

シンジ「冗談だよ」

マナ「ぷっ、あははっ、シンジくんも冗談言うんだ」

シンジ「うん」

マナ「私ね、シンジくんに色仕掛けしようとしてたの」

シンジ「へぇ」

マナ「あっ、なに? その興味ないって感じ。私、かわいくない?」

シンジ「そうは言ってな――」

マナ「ねぇ……ドキドキしない……?」ズィッ

シンジ「ま、マナ?」

マナ「シンジくん……こうやって近づいても、なにも感じない……?」スッ

シンジ「いや、えーと」

マナ「ぷっ、だめ、笑っちゃう」

シンジ「からかわないでよ、もう」
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 23:24:17.06 ID:OfhPw5cqo
大人の女を知っちゃったら中学生とか子供にしか見えないだろうな
482 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/13(水) 23:39:31.13 ID:xQjA2YmQ0
マナ「あの、それで話っていうのは――」

シンジ「情報がほしいの?」

マナ「(やっぱり、わかってたのね)」

シンジ「一度も伝えてないから。そろそろ話さなきゃいけないと思ってたんだ」

マナ「ごめん。なんだか、催促してるみたいで。これじゃ、計算って思われてもしかたないね」

シンジ「マナが聞いてくる前に僕が言うべきだっただけだよ」

マナ「……」グスッ

シンジ「なにが聞きたい――」

マナ「どうして? どうしてそんなに優しくできるの? 私、利用してるのに変わらないんだよ。やってることと言えば、このサンドイッチだけ」ポロポロ

シンジ「あ……」

マナ「いなくなっちゃうんだよ? 最低な女だと思わないの? なんの見返りもないのに」

シンジ「……」

マナ「シンジくんなら、いいよ」

シンジ「へ?」

マナ「もっと、要求してきても。戦自の情報がほしい? それとも、私を使って――」

シンジ「そんなことはしないっ!」

マナ「……」ビクッ

シンジ「僕がしたいようにしてるだけだから。マナは気にしないで」

マナ「気にするよっ! 無償の優しさなんだもんっ!」

シンジ「マナだって、優しいじゃないか」

マナ「違うの! いたたまれないからラクになりたいだけ! だからっ、私はっ!」ポロポロ

シンジ「なにかしてないと気になるって言うなら。僕はもうもらってる」

マナ「え? なにを?」グスッ

シンジ「友達になれたし。それで充分だよ」

マナ「そんなのっ、私だって、もらってるよ」

シンジ「……」スッ

マナ「シンジくん」

シンジ「あんまり泣いてちゃ、目が腫れちゃうよ。ハンカチ」ポン

マナ「ありがとう……」スッ

シンジ「え、あの」

マナ「どうしよう、私、ムサシとケイタを救う目的できたのに、シンジくんの為になにかしたいって思いだしてる」

シンジ「えぇと」ポリポリ

マナ「でもね、あの二人にも、こうやって手をつないだりしたことない」

シンジ「そ、そうなんだ」
483 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/14(木) 00:13:33.45 ID:XT8+GniQ0
マナ「恋人つなぎっていうんだって。指と指を絡めるの」

シンジ「……マナは、吊り橋効果にかかってる」

マナ「え?」

シンジ「切迫した状況だから。僕に恩を感じて、僕しかいないって思い込んでるんだと思う。いつも以上に頼り甲斐があって見えたり」

マナ「そ、そんなっ! 私! 本当にっ!」

シンジ「この任務が無事終われば、向こうの日常に帰れる。そうしたら遠い思い出みたいになるんじゃないかな」

マナ「違うもんっ! そんなんじゃない!!」

シンジ「答えは、そうなった時にわかるよ」

マナ「(だって、シンジくんみたいな同年代がいるっ⁉︎ この人、自分の価値をわかってない!)」

シンジ「今は、生き延びること。それに集中しよう。それがマナ自身、友達の為にもなるから」

マナ「……っ!」グッ

シンジ「なにを知りたいの?」

マナ「(悔しい。どうしたら伝わるんだろう……)」

シンジ「マナ?」

マナ「ふぅー……。戦自が必要としてる情報は、ネルフの人事に不審な点はないか。なにか、ある?」

シンジ「あるよ。だけど、全てはまだ教えられない。周辺調査はすすんでるの?」

マナ「もう一人、潜入してるの。そっちでも洗ってると思うんだけど……」

シンジ「え?」

マナ「ごめんなさい、誰かは私も教えられない」

シンジ「わかった。無理がないように小出しにしよう。ネルフという組織について、どこまで把握してる?」

マナ「表に出てる一通りは。知りたいのは、裏だから」

シンジ「だったら、参謀である副司令。冬月っていう名前なんだけど、彼に相当の発言力があるっていうのは?」

マナ「どれくらい?」

シンジ「そうだね、人事に口出しできるぐらい」

マナ「え? でも、ネルフは直接的に関われないでしょう? さらに上層組織が存在しているはず」

シンジ「だからだよ。怪しい点を見つけたって報告するんじゃだめかな」

マナ「どうして見つけられたのか、経緯が必要だわ」

シンジ「僕に聞いたと言えばいい。マナは色仕掛けをしようとしてたんだろ? そういう目的で」

マナ「あ、たしかに……」

シンジ「僕と距離が近づいてる。作戦は順調だ、ただし、核心に辿り着くのはまだ時間がかかりそう。こういうのはどう?」

マナ「うん! いいかも!」

シンジ「うん、そんなところかな」

マナ「早速、今夜連絡してみるね」

シンジ「またなにかあったら言って」

マナ「今夜、アスカのところにまた行くの?」

シンジ「昨日に作りおきしてあるから行かないよ」

マナ「作りおき? なにそれ?」

シンジ「あぁ、アスカと、ミサトさんっているんだけど。僕たちの上官にあたる人。その二人、一緒に住んでるんだけど、家事全般なにもしないから」

マナ「へぇ、それでシンジくんが? 大変だね。同じパイロットなのに任務が別って。アスカってそんなに優遇されてるんだ?」

シンジ「あ、いや、これは、任務じゃなくて」

マナ「へ? ま、まさか……」

シンジ「そう、まぁ、普通の、こと」
484 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/14(木) 00:39:14.28 ID:XT8+GniQ0
【教室】

マナ「はぁっはぁっ」キョロキョロ

アスカ「それでさぁ――」

マナ「……!」ズンズン

ヒカリ「へぇ、そうなんだ。あれ、マナ。どうした――」

マナ「アスカぁっ!」ブンッ

アスカ「なに、え?」

マナ「このっ!」バチンッ

アスカ「きゃ!」ガターン

ヒカリ「ま、マナっ⁉︎ いきなりなにやって⁉︎」

アスカ「……」ツゥー

マナ「なに考えてるのよ!」

ヒカリ「アスカ、鼻血……!」

アスカ「……」ムクッ ユラァ

シンジ「はぁっ、はぁっ、マナ、待っ――……アスカっ⁉︎」

アスカ「言いたいことがあんならさっさと言いなさい。遺言は聞いてあげる」

マナ「シンジくんは奴隷じゃないのよ! あんた自分勝手すぎでしょ!」

アスカ「……」チラッ

シンジ「ちょ、ちょっと待ってよ! 二人とも!」ダダダッ

アスカ「あんたにあんたとか言われる筋合いないわよ。演技もここまでくればたいしたもんね」

マナ「アスカが勝手に思ってるだけでしょ?」

アスカ「言っとくけど、先に手をだしたのあんたの方だからね」

マナ「上等よ。黙ってやられると思ってんの?」

アスカ「はっ、とんだ猫かぶりだったわけね。いいの? ファンが減るわよ」

シンジ「ち、違うんだ! 僕は別になんとも思ってなくて」

アスカ&マナ「シンジ(くん)は黙って(なさい)!!」

シンジ「……」

アスカ「最初からどっかソリが合わないんじゃないかと思ってたのよねぇ〜。いい機会だわ」ポキポキ

マナ「あら、奇遇ね。私もそう思ってた。エリートだっていつも鼻にかけてさ、嫌みったらしいたらない。存在するのは雑兵のがいてこそじゃないの?」

アスカ「それこそ負け犬の発想よ。いくら束になっても代わりのきかないのがエリート。雑に扱われないもの、読んで字の如くね」

マナ「……っ!」キッ

アスカ「やけに反応するじゃない? あんた、身分の低い雑兵?」

マナ「どうしてそうなのよ! あんただけが特別だと思ってんの⁉︎」

アスカ「はっはーん。思ってんじゃないの。事実! そうなの! っよ!」ブンッ

マナ「くっ!」ブンッ

シンジ「二人とも! だめだったら!」ダンッ
485 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/14(木) 01:08:29.93 ID:XT8+GniQ0
アスカ「ちょっ!」

マナ「し、シンジ――」

アスカ「(無理っ!)」

マナ「(止められないっ!)」

シンジ「うぐっ」バチーーンッ

アスカ「あー」

マナ「だ、大丈夫っ⁉︎」

アスカ「見事に決まったわね」

マナ「て、手加減ぐらいしたら⁉︎」

アスカ「あんたも思いっきり振りかぶっておいてなに言ってんのよ」

マナ「私のせいにする気っ⁉︎」

アスカ「単細胞」

マナ「なんですってぇっ」

ヒカリ「少し落ち着きなさいよ! 今は、碇くんを」

シンジ「いっつ」ムクッ

アスカ「ふん、あたしは謝らないわよ。シンジが勝手に飛びこんできただけじゃない。事前に黙ってろって忠告したし」

マナ「なんて言い草」

シンジ「はぁ、いいんだ。アスカは」

マナ「平気? シンジくん」

アスカ「加害者のくせによくそんなマネできるわねー。プライドないの?」

マナ「……!」キッ

シンジ「二人とも、聞いて。僕は、前にも言ったけど、喧嘩するのに否定はしない。やりたいなら、やればいい」

アスカ「……」

マナ「……」

シンジ「マナが怒ったのは、僕のことを心配してくれたんだ。アスカにいきなり、その、ビンタしたのはマナが悪いけど。それがきっかけ」

マナ「シンジくん……」

シンジ「仲悪くなる原因が、僕だなんて嫌だよ。もちろん、二人はそうじゃないって言うんだろうけど」

アスカ「当然ね、きっかけはきっかけ。その程度で壊れる友情ならいつかはそうなる」

シンジ「うん、それも、もっともだと思う。だけど、僕がいなかったらとも、僕は思うんだ。ボタンのかけ違いなだけなのに」

マナ「……」

アスカ「はぁ」ポリポリ

マナ「アスカ、とりあえず、今日は」

アスカ「その点については同意。しらけちゃったし」

マナ「いきなり、はたいて、ごめん」

ヒカリ「……」ソワソワ

アスカ「謝罪はいらない。いつか、やり返すから」

シンジ「(人間関係って難しい。どうするのが一番よかったんだろう、喧嘩させた方がよかったのか)」

ヒカリ「碇くん、保健室いく? アスカは?」

アスカ「私はいい」

シンジ「僕も平気だよ」

ヒカリ「両頬にキレイなモミジができあがってるけど」

シンジ「え?」

アスカ「ぷっ、くっくっくっ、マヌケヅラ」
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 01:53:40.29 ID:DCpfEGtoo
最近ペースがよくて嬉しいどす
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 02:50:34.17 ID:Qk6kLKuzo
さりげないヘルパー事情は嬉しい。
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 08:13:22.24 ID:2OhPpwWIO
部屋が汚いぐらいで監督能力なしと判断されるなら原作でも解消されとるわな
パイロットも給料もらってる場面ないし
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 19:05:00.17 ID:3aGdIRl3O
誰かが家事を担うならって黙認されてただけでは?
パイロットの衛生状態が冒されるなら上が黙ってるとも思えん
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 20:24:16.06 ID:QHuEBgjlO
>>489
シンクロテストの結果が全てだぞ
不衛生、衛生的にかかわらず数値落ちなけりゃいい
ゲンドウがそういう方針
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 20:36:21.62 ID:tS2Wyyh2o
アスカの態度は確かに酷いけど言いなりになるシンジにも問題ある
そもそも第三者のマナが話もせずいきなり殴るのはルール違反。アスカの煽りがかっけー
492 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/14(木) 20:53:02.80 ID:XT8+GniQ0
チルドレンの衛生面について書かせてもらいます

まず前提としてチルドレンの給料面と衛生管理について原作内でなにも言及されていません

・衛生管理面を理由に解除する場合
原作アニメ、漫画、両方にミサトのズボラな性格上、辻褄が合わなくなります
・パイロットのシンクロ数値重視で解除する場合
アニメ版19話以降のアスカのスランプ時に同居解除などの対応策を模索せずにそのまま放置したのでこれも違う

公式で見解が公開されていませんので黙認していたなど様々な考察の余地があると思います
実際、そこらへんを突っこんで解釈をしている二次創作物を読んだことがあります

自分個人の見解はパイロットはどうでもよかったんじゃないかなと
碇ゲンドウは「初号機さえあればいい」「パイロットを“補填”」と原作内で明確に発言していますし、サードインパクトを起こす際に必要だったのはシンジじゃなく初号機なんです
初号機がダミーを拒絶したので起動するのにシンジが必要になってしまいましたが、これを抜きにして考えると
使徒撃退に対する対抗策、つまり繋ぎの戦力程度ぐらいしか考えてない、と解釈しています

当二次SSではそこらへんはざっくりでいいと思ってるので詳しい理由づけはしません
このSSの世界ではそういうものだと思って読んでいただけると幸いです
493 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/14(木) 21:35:13.92 ID:XT8+GniQ0
【放課後 教室】

アスカ「あー終わった終わったぁ」

ヒカリ「本当に大丈夫? 痛くない?」

アスカ「平気よ。転んだ拍子に鼻打っただけだし」

ヒカリ「マナったら、どうしていきなりあんなことしたんだろう」

アスカ「大方シンジがあたしの家に料理作りにくるのが気に入らなかったんでしょ」

ヒカリ「え? 碇くんが?」

アスカ「そ」

ヒカリ「なんで? ユニゾンの時に一緒に住んでたじゃない。今は別々に暮らしてるの?」

アスカ「そういやヒカリは知らなかったんだっけ。なんやかんやあって、シンジは別のとこ。あたしはミサトのとこのまま」

ヒカリ「そうなんだ。でも、近いんでしょ?」

アスカ「住んでるとこ? そうねぇ、バスで30分ぐらい?」

ヒカリ「……」

アスカ「どしたの? ヒカリ」

ヒカリ「あの、それって。無理やりじゃないよね?」

アスカ「そんなわけないじゃない。あいつがオーケーしたからそうなってんのよ」

ヒカリ「(嫌でも、断りそうにないからな。そっか、マナが怒ったのってそういう理由)」

アスカ「なに考えてるかわかる。嫌だとか無理なら断るべきでしょ。それでもやれって言ったわけじゃないし。本人の自己主張の問題よ」

ヒカリ「うぅーん」

アスカ「シンジだって得がないわけじゃないわよ? あたしの顔を拝める口実ができたんだからさぁ」

ヒカリ「そ、それは。学校でも……」

アスカ「ま、なんにせよ当事者同士で合意が済んでるなら外野は黙ってろって話。第三者があーだこーだ言うと話が大きくなるしこじれる。はっきりした態度を示さないシンジが悪いわ」

ヒカリ「うん、それは、そうかも」

アスカ「優柔不断って良く言えば優しいんでしょうけどねぇ、ナヨナヨしちゃってさ。ああいうとこ直せば少しは」ボソ

ヒカリ「ふふっ、そうだね。たしかに男らしさとは違うもんね」

アスカ「極端なのは嫌だけどね」

ヒカリ「言えてるぅ」
494 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/14(木) 22:18:37.40 ID:XT8+GniQ0
【第三新東京都市 喫茶店】

マナ「アスカったら遠慮って知らないのかしら。普通、友達だったら、大変そうだな、とか考えるもんでしょ?」

ケンスケ「……」ズゾゾー

マナ「シンジくんの優しさに。甘えてるって自覚がないのよ。ねぇ、そう思わない?」

ケンスケ「なぁ、霧島」

マナ「なによ?」

ケンスケ「なんで僕はここにいて愚痴を聞かされてるんだ? 友達じゃないのか?」

マナ「ジュース奢ってるじゃない。相田くん暇そうだったし」

ケンスケ「(こいつはこいつで碇を特別扱いしてるってわかってない……)」

マナ「頭にかーっと血がのぼったのは悪かったけど。でも! アスカだって悪いわ!」プイッ

ケンスケ「はぁ、めんどくさいことになったなぁ」

マナ「相田くんはシンジくんと仲良いんでしょう?」

ケンスケ「たしかにねぇ、だけど、なんでもかんでもってわけじゃないさ」

マナ「どうして? 友達が困ってるかもしれないんだよ?」

ケンスケ「シンジが本当に嫌なら断ると思うし。まぁ、たしかに断りづらそうな感じするけど。惣流は気が強いからなぁ」

マナ「それに碇くん、ほっとけないって言ってた。ダメな子ほどかわいいって言うじゃない? それに似たような感じで、だらしないアスカが悪い」

ケンスケ「誰が悪いってこだわるよりも、それぞれ悪いところはあるんじゃないか?」

マナ「シンジくんが悪いって言うのっ⁉︎」バンッ

ケンスケ「ちょ、落ち着けよ。とほほ、最初はそんな子だと思ってなかったのに」

マナ「誰が? 私?」

ケンスケ「そーだよ。少し大人びて見えたからな」

マナ「今は伸び伸びしてるからね」

ケンスケ「今は?」

マナ「なんでもない! ……あれ? あそこ歩いてるの、シンジくんじゃない?」

ケンスケ「お、本当だ。よく見つけ――むぎゅ」

マナ「テーブルの下に隠れて!」ガッ

ケンスケ「ええい! 頭から手をはなせよ! 僕はテーブルとキスする趣味なんかない!」

マナ「はやく!」

ケンスケ「心配すんなって、窓際の席と言っても店内なんか見ないよ、というか、なんで隠れるんだ?」

マナ「変な誤解されたら困る」

ケンスケ「はぁ……そうですか。あれ? 一緒に歩いてるのって綾波か?」

マナ「ホントだ。先約って綾波さんだったの」

ケンスケ「碇、急に女の子と縁が増えたっていうか。最近はアスカに、霧島、綾波か。この三人のどれかと一緒だよなぁ……ひっ⁉︎」

マナ「相田くん」ニコニコ

ケンスケ「な、なんだよ」

マナ「シンジくんと綾波さんの関係で知ってること全部話して?」

ケンスケ「い、嫌だよっ! 僕は友達を売るようなマネ!」

マナ「……」ニコニコ

ケンスケ「(す、すまん。碇、僕は負けてしまうかもしれない)」
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 22:30:11.14 ID:Mhqg98oKo
どんどんマナがウザくなっていく
496 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/14(木) 23:04:07.82 ID:XT8+GniQ0
【綾波宅 室内】

シンジ「綾波のところに来るの、久しぶりだね」

レイ「着替えるから、待ってて」ガララ

シンジ「あ、うん」

レイ「……」シュル パサ

シンジ「……? 綾波」

レイ「なに?」スッ パサ

シンジ「ここにあった、父さんのメガネケースは」

レイ「……」スルスル

シンジ「どっか別の場所に移動させたの?」

レイ「もう、必要なくなったから」ガララ

シンジ「必要ない? それって――わぁっ⁉︎」

レイ「……」スタスタ

シンジ「あ、ああああっ綾波っ⁉︎ どうして服きてないの⁉︎」

レイ「碇くん」

シンジ「ちょ、待って! なんで⁉︎ 服きてよ!」

レイ「私がイヤ?」

シンジ「嫌とかそんなんじゃ、状況が突然すぎてわけがわからないよ! とにかく前を」

レイ「必要な儀式」

シンジ「ぎ、儀式?」

レイ「生存、種存、存在。この三つにヒトの本能はわけられる。アダムがなぜ破壊衝動を持つか、わかる?」

シンジ「わ、わからないけど」

レイ「ヒトの概念にとらわれてはだめ。アダムに本能があるとすれば、好奇心。欲求を満たすため、それが突発的発作となって顕著になる」

シンジ「どういう関係があるの?」

レイ「私を壊していい」

シンジ「……っ!」

レイ「昨日、なにがあったの?」

シンジ「そ、それは……」

レイ「いい、今から強制的に呼び覚ます」スッ

シンジ「えっ」

レイ「……」ギュッ

シンジ「あ、綾波っ? ……うっ」

レイ(少女)「リラックスして。なにも考えなくていいわ」

シンジ「き、きみは」

レイ(少女)「アダムと対話しなくちゃ。そう、身体で」

シンジ「だ、だめだ……! そんなこと!」

レイ(少女)「ひとつになる。それはとてもとても気持ちのいいこと。碇くんだって、私とひとつになりたいでしょう?」

シンジ「こんなのっ」

レイ「抵抗すれば魂に揺らぎが生じる。苦痛を伴うツライ思いをするだけ」

シンジ「いいよ……! それでも! 大事なのは僕の意思だ!」

レイ「……」スッ
497 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/14(木) 23:39:05.04 ID:XT8+GniQ0
シンジ「ぐっ、はぁはぁっ」

レイ(少女)「頑固ね」

レイ「どうする?」

レイ(少女)「原子と分子の融合の妨げになってしまう。碇くんの自我が保てなくなってしまうわ」

シンジ「綾波、ちゃんと話をするから」

レイ(少女)「経緯はそれほど重要じゃない。私たちが今日、碇くんをここに招待したのは、アダムの状態が次のフェーズに移行すると判断したから」

シンジ「次の?」

レイ「なにがあったの?」

シンジ「母さんから手紙を渡されたんだ。一緒に住んでるマヤさんを犯せって。それで、昨夜、マヤさんと」

レイ「テレビゲームに例えて話をしている時、碇くんはそういう兆候はなかったと言っていたわ。自分の意思で?」

シンジ「最初は、演技って話だったんだ。でも、途中からマヤさんが積極的で……結局、その、最後までしちゃって。だからアダムにそういう力はないのかと疑問に思った」

レイ「なんにせよ、ひとつになったのね」

シンジ「うん、まぁ」

レイ(少女)「アダムの好奇心を満たす行為は異性に対してじゃないとだめなの」

シンジ「……」

レイ(少女)「複雑な構造、難解な数式。緻密なものを解明するだけならありふれてる。“知恵の樹”の話、知ってる?」

シンジ「うん。旧約聖書だよね」

レイ「蛇にそそのかされて、善悪の知恵を得たアダムとイヴは全裸でいることを恥ずかしいと思うようになり――」

レイ(少女)「イチヂクの葉で陰部を隠した。実際は違うわ。知恵の樹があったのは本当」

シンジ「うん」

レイ「知恵を得て、その目の前にはわかりやすく、女性と男性がいた。だから、好奇心は単純に異性へと向けられたの」

シンジ「そ、そうなんだ」

レイ「お互いを貪るように。いくら続けても飽きることはなかった。神が創りたもうた人体、その神秘に触れ、欲深く望んだ」

レイ(少女)「もっと、もっと、もっとって。終わりのない、新しい発見だらけ」

シンジ「……」

レイ「種を残すため、存在を証明し自己を確立し、群れで生活する十八番目の使徒である人類。ことわりが違う」

レイ(少女)「アダムはいうなれば始祖」

シンジ「よく、わからないよ。なにを言ってるのか」

レイ「碇ユイがどういう思惑で碇くんに指示したのかはわからない」

レイ(少女)「はからずも、アダムは性交で得られる喜びを思い出した」
498 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/15(金) 00:03:41.22 ID:WKrW6Ang0
シンジ「つまり、アダムが目覚めようとしてるってこと?」

レイ「段階があると言ったわ。これからは、衝動の頻度が多くなる」

シンジ「そ、そんなっ! 完全に融合しちゃったら僕どうなるのっ⁉︎」

レイ(少女)「碇くんであり、アダムであるモノ」

レイ「私たちが協力すれば“碇シンジ”という個は残る。その為の私」

レイ(少女)「私たちが望むセカイを教える」

レイ「ヒトの未来。可能性の先になにがあるのか、それが知りたい」

レイ(少女)「アダムとリリスの融合によって作られる新セカイではない。あくまでヒトの意思によって形作られた社会」

レイ「碇くんが消えてしまっては、アダムしか残らなくなる」

レイ(少女)「それでは私たちが望む結果にたどり着けはしない」

シンジ「おかしいじゃないか! だって、それって……! サードインパクトを起こすってことじゃないの⁉︎」

レイ「セカンドインパクトが起こった時点で終焉へと向かっているの。ヒトの科学力ではこの困難を耐えきれない」

シンジ「……っ! で、でもっ!」

レイ(少女)「私と私はあなたというヒトに賭けた。あなたが望むのならなんでもしてあげる」

レイ「あなたが生きられるのならなんでもしてあげる」

レイ&レイ(少女)「私にはなにもないもの。私を捧げたってかまわない」

シンジ「む、むちゃくちゃだ! 僕は嫌だ!」

レイ「碇ゲンドウの死。あの直後、碇くんは夢の中で私に見せられたはず」

レイ(少女)「この世界に蔓延る、ウソ、欺瞞、不完全なヒトの形」

レイ「碇くんは唯一にして、完全な個体となる人類の代表」

レイ(少女)「そして、あなたがセカイを創造する」

シンジ「む、無理だよ、そんな、僕には、無理だ」ガタッ

レイ「あなたは選ばれてしまった」

レイ(少女)「理由なんかないわ。あなたは選ばれたの」

シンジ「……」ゴクリ

レイ「私を使う?」

レイ(少女)「うふふっ、私たちには代わりがいるもの。いくらぶつけてもいいのよ。ヒトの身体では耐えきれないことでも――」

シンジ「い、嫌だ、そんなの、う、うわぁああああっ!!」ダダダッ ガチャ バタンッ!!

レイ「あっ」

レイ(少女)「また逃げた。……大丈夫。碇くんは私たちをきっと頼ってくる。そうするしかないから」
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/15(金) 01:14:23.01 ID:yYTq7V18o
ワッフル
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/15(金) 10:05:41.58 ID:nUBOWhagO
よくわからんのだがQみたいに浦島太郎状態になる前に全部知ってしまったシンジってこと?
501 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/15(金) 19:51:16.60 ID:WKrW6Ang0
新劇は設定がテレビシリーズとかとまったく別物というのを一応
それらを除けばそんな感じです
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/16(土) 08:23:44.84 ID:YBs6za1Eo
まだか
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