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ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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781 :
◆b0M46H9tf98h
[sage saga]:2026/09/20(日) 01:31:46.55 ID:c0ffCBGY0
ドロシー「……さてと、それじゃあ傍受の結果について聞こうじゃないか。アンジェ」
アンジェ「私のポイントからは振れ幅があったけれどおおよそ感度3、途中で空電が入ったけれど無事に聞き取ることができたわ」
ドロシー「なるほどな……それじゃあベアトリス」
ベアトリス「はい。私の傍受したポイントでは感度4。空電の影響はほぼありませんでしたが、鉄道の高架が影響していたのか近い周波数の通信が混信することが少しありました」
ドロシー「分かった。で、私の方では感度3。と言っても2に近い方で、空電も混じれば商用通信も割り込んでくるような状態だったな……それでだ」
…卓上にロンドンの地図を広げると裁縫用の待ち針と木綿糸が巻かれている糸巻きを取り出した……それぞれが通信を傍受したポイントに待ち針を刺していく…
ドロシー「アンジェのポイントはここ、それからベアトリス……私はここ……」
アンジェ「王国の通信施設はここ、ここ、それからここ……」待ち針の頭にはそれぞれ色がついていて、色分けされたことで地図上の勢力が明確になる……
ドロシー「さてと……ベアトリス、糸の端っこをその待ち針に結んでくれ」
ベアトリス「あ、はい」
ドロシー「ありがとな……さて、それをこう結ぶと……どうだ」ドロシーたちが傍受したポイントを糸で結ぶと三角形ができた……
アンジェ「それじゃあ次はこうかしら」三角形のうち、一番感度が弱かった点を外して糸を動かし新しい三角形を作る……
ドロシー「そうだな、西はない」
ベアトリス「感度が低い側を外していくんですね?」
ドロシー「そうだ。三角形を前転させていくようにして、より強度のある方に動かして絞り込んでいく」
アンジェ「それと特定の地域は除外できる」
ベアトリス「特定の地域?」
アンジェ「ええ。例えば王室の敷地や王国陸軍の施設……コントロールに入り込んでいる王国のエージェントなら王国との繋がりを疑わせるような場所には絶対近づかない」
ドロシー「そういうことだ」
ベアトリス「なるほど」
アンジェ「これを続けて差し渡し一マイル圏内に絞り込んでいき、後はその街区からあり得そうな施設を徹底的に洗う」
ドロシー「とはいえ、こいつは口でいうほど簡単じゃないんだよな……通信機そのものは目立つ方だが、ロンドンは広い。私たち三人じゃあ調べるにしても限りがある」
アンジェ「泣き言は言っていられないわ、正体をつかまれたら私たちだけじゃなくプリンセスも危うくなる」
ベアトリス「そうですね……」
ドロシー「まぁな……ごほっ、けほっ……」
アンジェ「ドロシー?」
ドロシー「あぁ、なんでもない」
アンジェ「……」けげんな顔をして額を寄せた……
ドロシー「おいおい、キスをするつもりならもっと雰囲気を作ってからに……」
アンジェ「馬鹿を言っている場合? ……ドロシー、貴女熱があるわよ」
ドロシー「なぁに、このくらいは平気さ……ごほ、ごほっ……!」
アンジェ「まったく、馬鹿は風邪をひかないはずなのにね……ベアトリス、看病を手伝ってちょうだい。それと終わったらよく手を洗うこと。プリンセスに移しでもしたら大変だわ」
ベアトリス「はいっ。ドロシーさん、すぐ暖かい飲みものをお持ちしますからね」
ドロシー「私はプリンセスじゃないんだから、そんなに気を遣うなって」口ではいつものように軽口を叩きながらも、少し億劫な様子のドロシー……アンジェが持ってきた毛布を大人しく受け取るとソファーに寝っ転がった……
アンジェ「いいから看病してもらいなさい。とっとと治してもらわないと任務に影響が出るわ」
ドロシー「風邪っ引きでも休めないんだからスパイ稼業ってのも楽じゃないよな……ウイスキーくれ」
アンジェ「トディ(ウイスキーをお湯で割り、果汁や砂糖、スパイスを加えたホット・カクテル)にでもしましょうか?」
ドロシー「よせよ、冷血の黒蜥蜴星人がかいがいしく世話をするなんてかえって気味が悪いぜ? ストレートでいい」
アンジェ「相変わらず減らず口ばっかりね……ほどほどにしておきなさい」
ドロシー「ああ……うへ、このウイスキーは化学薬品みたいな味がするな……って、いつものやつか?」アンジェの取った瓶を眺めたが、普段は気に入って飲んでいる銘柄であることを確かめると肩をすくめた……
アンジェ「どうやら味覚もダメになっているようね。こっちもできるだけカバーするから今日はよく休んでちょうだい」
ドロシー「そうするよ。味覚までイかれているようじゃな」
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