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【モバマス】凛「エッチしないと出られない部屋」
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33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/28(日) 00:43:03.10 ID:TZB+F4VM0
凛「キッチンを使って自炊したんだ。食材もたくさんあったし」
まゆ「……」
凛「寝ぼけてるの? 顔洗ってきなよ」クスッ
まゆ「は、はい……」
まゆ(凛ちゃん、元気そう。一晩眠って調子を取り戻したのかな)
――――
まゆ「わ……! これ、全部凛ちゃんが?」
凛「うん」
まゆ「アジの開きにホウレンソウのおひたし。野菜サラダにお味噌汁」
まゆ「そして、ほかほかのご飯」ゴクリ
凛「味は保障できないけどね。よかったら食べて」
まゆ「せっかく作ってくれたんですから、いただきますよ」スッ
まゆ「まずはお魚を……はむっ」
まゆ「……」モグモグ
凛「どうかな」
まゆ「美味しいです。身がホクホクしてて、抜群の焼き加減ですよ」
まゆ「ご飯が進みます」パクッ
凛「よかった」
まゆ(なんで急にご飯なんか……罪滅ぼしなのかな)モグモグ
まゆ(そんなことしなくていいのにな)
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/28(日) 00:58:32.42 ID:TZB+F4VM0
凛「気になるよね」
まゆ「え?」
凛「目、腫れてるでしょ……昨日あんなに泣いちゃったし」ハハ
まゆ「あ、ああ……」
凛「改めて言うけど、本当にごめんなさい。私のせいでまゆをここに閉じ込めちゃった」ペコリ
まゆ「そんな! いいんですよ、気にしてないので!」アタフタ
凛「気にするでしょ。一夜明けて、今は午前8時だけど」
凛「まだ助けが来ないんだよ?」
まゆ「そういえば……」
凛「おかしいよね。私たちがいなくなった情報は、とっくに晶葉の耳にも届いてるはずだし」
凛「心当たりがある場所を考えたら、この部屋に行きつくと思うんだよ」
まゆ「はい、まゆもそう思います」
凛「捜索もしてくれてるはずだしね。いい加減ここが見つかってもいい頃なんだけど」
まゆ「もしかしたら、すでにドアの前にいるかもしれませんよ。開けようとしてる最中だったり」
凛「なら物音の1つくらいすると思わない?」
まゆ「ここが完璧なくらいの防音設備なのかも」
凛「なるほど。じゃあ昨日聞いた物音は、外じゃなくて中からだったとか?」
まゆ「分からないですけど……何にしても、そのうち救助が来ますよ! 気長に待ちましょう!」
凛「まゆ、やたら明るいね」
まゆ「不安をやわらげるためです」
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/28(日) 01:07:24.79 ID:TZB+F4VM0
凛「ご、ごめん……」
まゆ「あっ、いえ! 責めてるわけじゃ……!」
まゆ「えっと……ごはん冷めちゃいますよ!? 早く食べましょう!」
凛「うん」
――――
凛「ごめんね、洗い物を手伝ってもらっちゃって」
まゆ「作ってもらったんですからこのくらいは。凛ちゃんは休んでていいんですよ?」
凛「ううん、やらせて」
まゆ「……あの」
まゆ「思いつめなくていいですからね。凛ちゃんはいつもみたいにしてくれた方が…」
凛「私はいつも通りだよ」
まゆ「いいえ。いつもなら、何かとプロデューサーさんに結びつけて文句を言ってきます」
まゆ「例えば今だと『まゆ、お皿洗うのヘタだね。そんなんじゃ正妻になれないよ』とか」
凛「そんなこと言わないよ」
まゆ「言いますね」
凛「言わないって」
まゆ「言います!」
凛「言わない!」
まゆ「ふふっ、そうそう♪ その感じですよ」
まゆ「凛ちゃんは、そうしてた方がずっといいですよ」ニコニコ
凛「む……なんか腑に落ちない……」
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/28(日) 01:09:22.47 ID:TZB+F4VM0
続きは明日、というより今日終わりまで書きます
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/28(日) 03:46:44.92 ID:4jRSZAd90
乙
こういう部屋って外からは簡単に空くのかな
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/28(日) 04:53:49.42 ID:75SQyOTG0
何となく探しに来ない理由わかった気がする、これ晶葉の発明だし…外と時間繋がってるんですかねぇ
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/28(日) 08:57:46.23 ID:7PBcZCCko
乙
ギャグっぽい感じでもっと騒がしい雰囲気になるかと思ってたから良い意味で予想外
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage saga]:2018/10/28(日) 13:29:55.29 ID:n/rbHyGO0
Rスレに立ったんだからエッチするんですよね????
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/28(日) 14:12:59.93 ID:UX04L1+80
>>40
えっ、お前何言ってんの?
風呂上がりの女の子二人が密室に閉じ込められるとか湯上がりの匂いやらでR18だろ?(真顔)
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage saga]:2018/10/28(日) 22:33:25.08 ID:n/rbHyGO0
>>41
そういうのはいいから部屋から出られる行為をしろって言ってるんだよ!!!!!!
>>1
してくださいお願いします
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/28(日) 23:32:46.78 ID:TZB+F4VM0
(2時間後)
凛・まゆ「……」
凛「来ないね」
まゆ「来ませんねぇ」
まゆ「試しにドアに顔をつけて、耳を澄ませてみましたけど」
凛「なんにも聞こえなかったね」
まゆ「この部屋、見つからなかったんでしょうか? それともまさか」
まゆ「晶葉ちゃんのことだから、ドアが閉まったら周りの景色と同化するような仕組みを……」
凛「もしそうだとしても、晶葉が心当たりを探っていけばここに行きつくよ」
まゆ「そうですよねぇ。じゃあ、ここに入ったら存在を忘れられてしまうような仕組みだとか」
凛「怖すぎるでしょ。さすがに晶葉といえど、そんなドラえもんの道具みたいな機能を作り出すのは無理だよ」
まゆ「でもこの不可解な状況を説明するには、そういった特別な仕組みを施したと考えるしかないですよ」
凛「……まあね。なら一旦、どんなバカなことでもいいから考察してみようか?」
まゆ「してみましょう」
凛「……」
まゆ「……」
凛「……」
凛「……ははっ、まさかね」
まゆ「え?」
凛「ううん、気にしないで」
まゆ「何ですか? 教えてください」
凛「間違いなくありえない話だから。聞いたら笑っちゃうよ?」
まゆ「分からないじゃないですか。凛ちゃんの考察が大正解かもしれませんし」
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/28(日) 23:43:03.59 ID:TZB+F4VM0
まゆ「絶対に笑いませんから話してください」
凛「じゃあ、話すけど」
凛「もしかしたら……物理的な問題じゃないんじゃないかな」
まゆ「?」
凛「んーと、だからさ」
凛「ドアが見つからないとか、晶葉が気づくか気づかないかじゃなくて」
凛「そもそも外にいるみんなは、私たちのことを気にせず、平然と過ごしてるんじゃないかなって」
まゆ「どういうことですか?」
凛「つまりね。この部屋の空間は、外の空間と切り離されてて」
凛「中と外で流れる時間は全然違うの」
まゆ「……」
凛「例えば、外が1分経過したとすると、この中では1時間も経ってるっていう」
まゆ「……」
凛「……」
まゆ「ま、まさか……そんなすごいこと、できるわけ……ないでしょう」
凛「だ、だよね」
まゆ「ふふ……」
凛「はは」
凛「あははははっ」
まゆ「うふふふふっ」
凛・まゆ「……」
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/28(日) 23:54:57.43 ID:TZB+F4VM0
凛「でも……」
まゆ「はい……まゆがさっき言ったことよりは信ぴょう性があります」
まゆ「エッチする部屋に『存在を忘れられる機能』なんて搭載しても、メリットが浮かびませんし」
凛「その点、時間操作の機能があれば、ここでゆっくりしてても外ではほんの数分って、かなり便利だよね」
まゆ「ええ。じっくりと愛を育めますね」
凛「……」
まゆ「……」
凛「あれ……? 私の推理……的中しちゃった……?」
まゆ「一気にそうとしか思えなくなりましたよ」
凛「ヤバいよね。時間経過に差があるならヤバいよね」
まゆ「ヤバいですね。差はどれだけあるんでしょうか」
凛「分かんないよ……晶葉のみぞ知る、だよ」
凛「外で1時間経つと、ここでは6時間かもしれない」
まゆ「外で1時間なら、ここだと24時間かもしれません」
凛「いや、ひょっとして外が1分なら、ここでは1時間とか……」
まゆ「……」
凛「……」
まゆ「まゆ、このままここで過ごして、歳をとるんですか」
まゆ「結婚適齢も過ぎて、アイドルのみなさんよりも先に」
まゆ「おばあちゃんになるんですか……?」ポロポロ
凛「!?」
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 00:03:58.18 ID:ZMn9/cEp0
まゆ「というか、その前に食糧が尽きて……」
凛「お、落ち着いて! 外が1時間で、ここだと2時間とか」
凛「その程度の差かもしれないしさ!」
まゆ「もっと大きな差かもしれないじゃないですか」
まゆ「うぅ……どうしよう……! 発見してもらえるまで、一体どれだけの時間が……っ」
まゆ「ぐすっ……ふえぇぇぇんっ」ポロポロ
凛「ま、まゆ……」
ギュッ
まゆ「……?」
凛「大丈夫だよ。きっと大丈夫!」
凛「まだそうだと決まったわけじゃないんだし」
まゆ「で、でも……その可能性もあるじゃないですか……」
凛「そうだね。けどさ、よく考えてみて」
凛「万が一私たちが話したことが事実だったとして。『それだけ』じゃないと思うんだよ」
まゆ「ど、どういうことですか……」
凛「今回の私たちみたいに、事故で部屋に閉じ込められた人のために」
凛「脱出の方法も考えて、組み込んでるんじゃないかな?」
まゆ「!!」
凛「だから、これから部屋中を探してみよう。ボタンか隠し扉か、何でもいいから見つけよう」
まゆ「は、はい! 賛成です!」
まゆ「……あの……立ちたいので、手を離してもらえると……」
凛「あ、そうだね。ごめん」パッ
まゆ「い、いえ……」
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 00:10:56.58 ID:ZMn9/cEp0
まゆ「ありがとうございます。勇気づけてくれて」
凛「はは……いいよ、お礼なんて言われる立場じゃないし」
凛(私がまゆをここに引き込んだんだから、何としても出してあげないと)
凛(そのために全力で捜索するよ)
――――
凛「何かあった?」
まゆ「ありました」
凛「本当!?」
まゆ「ボンテージ服と、鞭にロウソクです」スッ
凛「SMグッズじゃん!」
まゆ「こんなのばっかですよ。エッチしないと出られない部屋ですからね」
まゆ「エッチのための道具や衣装しか見つかりません」
凛「クローゼットの奥に何か隠されてない? スイッチとか」
まゆ「隅から隅まで探しましたよ。そっちはどうですか?」
凛「あったよ、電気マッサージ機や精力増強剤が」
まゆ「やっぱりそういうのですよねぇ」
凛「もっと探してみよう。ベッドも動かしたり、食糧庫の中も漁ったり」
まゆ「了解です」
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 00:17:59.04 ID:ZMn9/cEp0
――――
(5時間後)
凛・まゆ「……」モグモグ
まゆ「何もなかったですね」
凛「うん」
まゆ「この牢獄に閉じ込められて、普通より早いスピードで歳をとっていって」
まゆ「不安で不安で、食べ物の味がしません」
凛「言ったじゃん。まだそうと決まったわけじゃないって」
まゆ「じゃあ何で未だに助けが来ないんですか?」
凛「それは……」
まゆ「ごちそうさまでした」
凛「まだ残ってるけど」
まゆ「喉を通らないんです……あとで片づけるので」スッ
凛「どこ行くの?」
まゆ「ベッドに寝ころんでます」スタスタ
凛「……」
凛(すっかり落ち込んでる。当たり前だよね)
凛(救助が来なければ、何で来ないかも分からないし。晶葉がどんな仕掛けをこの部屋に組み込んだのかも謎)
凛(不安で胸が張り裂けそうだよ)
凛(何度謝ったか分からないけど……まゆ、ごめんね……)
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 00:20:43.94 ID:ubzWp6WkO
早くエッチしろ
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 00:25:01.22 ID:ZMn9/cEp0
――――
(2時間後)
凛「まゆ」
まゆ「……」
凛「オヤツ食べない? 美味しそうなワッフルがあるよ」
まゆ「いりません……」
凛「そう」
凛(口数も少なくなってきた。元気になって欲しいけど、どうしようもできない)
まゆ「……」
凛「……」
まゆ「……」
凛「……隣、座ってもいい?」
まゆ「……」
凛「……」スッ
まゆ「……」
凛「……」
凛「…………」
凛「……」
まゆ「……」
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 00:29:08.75 ID:ZMn9/cEp0
凛「……すー……」
まゆ「……」
凛「はー……」
まゆ「……」
凛「…………。ねえ、まゆ」
まゆ「……」
凛「……」
まゆ「……」
凛「……聞いて欲しいことが……あるんだけど」
まゆ「……」
凛「返事ないけど、勝手に話すね」
まゆ「……」
凛「このままずっと過ごしてても、いつ助けが来るか分からないよね」
まゆ「……」
凛「部屋中を探したけど、脱出に関する手がかりも何もないし……」
まゆ「……」
凛「どうしていいか分からない。でも、何にもしないわけにもいかない」
凛「食糧と水は山ほどあるけど、いつかは底を尽きるし」
凛「そうなったら……人間だから、当然死んじゃうよね」
まゆ「……」
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 00:38:16.12 ID:ZMn9/cEp0
凛「何かしなきゃいけないんだよ。何か」
まゆ「……」
凛「……」
まゆ「……」
凛「……ねえ、まゆ」
凛「助かる方法、1つだけあるよ」
まゆ「……!」ピクッ
まゆ「な、何ですか……?」スッ
凛「……」
まゆ「……」
凛「……その……さ……」
凛「ほら……分かるでしょ……」
まゆ「言ってくれないと分からないです」
凛「……」
凛「……こ」
凛「この部屋の名前……知ってるじゃん……?」
まゆ「……」
まゆ「……っ!?」ボフンッ
まゆ「ま……まま、まままっ……!」
まゆ「まさ、か……!?」カァァ
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 00:48:38.70 ID:ZMn9/cEp0
凛「うん……そういう、こと……」カァァ
まゆ「エ、エっ……あう……っ」
まゆ「う、ウソ……ですよね……?」
凛「なわけないじゃん……この部屋から出るためには」
凛「……するしかないじゃん……」
まゆ「でででもっ! いや、えっと……! そんな、こと……!」アセアセ
まゆ「た……確かに、そうですけど……でも……!」
凛「……」
まゆ「……」
凛「ごめん、嫌だっていうのは分かってるんだ」
まゆ「……」
凛「ここから出たら気が済むまで殴っていいよ。みんなにも詳しく説明する」
凛「悪いのは私だって」
まゆ「……」
凛「当然だけどさ。だから……」
まゆ「……」
凛「わ、私と……エ……」
凛「……エッチ、して……」
まゆ「……」
凛「私とエッチして」
まゆ「言い直さなくてもいいですっ! き、聞こえてますから……!」
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 00:53:56.51 ID:ZMn9/cEp0
まゆ「うう……」
凛「……」
まゆ「……っ」
凛「今じゃなくてもいいからね……心の準備が整ったらでいいから……」
まゆ「…………」
凛「……」
まゆ「……」モジモジ
凛「や……やっぱ食べない? ワッフル。気分転換にちょうどいいよ」
まゆ「……」モジモジ
凛「……」
まゆ「……」
凛「……」
凛「と、とってくるね。紅茶も淹れてくるから」スッ
ギュッ
凛「!」
まゆ「……」
凛「まゆ?」
まゆ「……」
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 00:55:40.18 ID:b7H/RHbZ0
これは実にナイスなりんまゆスレですね
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage saga]:2018/10/29(月) 00:59:29.99 ID:HG0x259T0
時間操作よりは晶葉が狂信的なりんまゆ派だったという可能性のほうが高そう
多分カメラが設置してある
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 01:04:06.51 ID:ZMn9/cEp0
まゆ「……わかりました……」ボソッ
凛「!!」
まゆ「し、しましょう……」
凛「……」
まゆ「それしか、方法はないんですから」
凛「う、うん……」
凛「どうする? 夜になってから…」
まゆ「ムードなんて気にする必要ありますか? いえ、プロデューサーさんとなら気にしますけど」
凛「それもそっか。時間も惜しいしね」
まゆ「……」
凛「じゃあ、えっと……」
凛「まず、これだけは言っておくけど」
まゆ「?」
凛「まゆも私も、女だからノーカウント」
まゆ「は、はい! それはもちろんです! 女同士ですしね!」
凛「うん、女同士だからね。ノーカウントだよ」
まゆ「ノーカウントですっ」
凛「……」
まゆ「……」
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 01:13:05.87 ID:ZMn9/cEp0
凛「んと……じゃ、始めよっか……」
まゆ「はい……」
まゆ「あ、あの……どっちが、どっちですか……?」
凛「え?」
まゆ「だから……何というか……」モジモジ
まゆ「普通は、男の人が攻めて、女の人が受け身じゃないですか……」モジモジ
凛「そうだね。特殊な例はあるけど」
まゆ「そ、そういう意味ですよ……どっちが男の人側をやるんです……?」
凛「……どうしようね……」
まゆ「……」
凛「よし、ジャンケンで決めよう」
まゆ「ジャンケンですか」
凛「不満? そういえばまゆ、どちらかと言えばMなんだよね」
まゆ「状況によっては自由自在ですけど」
凛「んー……まあ、まゆの好きにしていいよ」
凛「私はどっちでもいいからさ」
まゆ「そ、そういうのは卑怯じゃないですか……?」
凛「卑怯?」
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 01:27:32.08 ID:ZMn9/cEp0
まゆ「まゆもどっちでもいいですし……攻めか受け身かの選択権を委ねるなんて……」
凛「ならやっぱりジャンケンにしようよ」
まゆ「もともと不満ではなかったんですけどね……」
凛「いくよ。最初はグー、ジャンケン」
凛・まゆ「……」ポンッ
まゆ「凛ちゃんが勝ちですね」
凛「じゃ、こっちが攻めね。まゆが受け身」
まゆ「は……はい」
凛「……」
まゆ「……」
凛「どうすればいいのかな」
まゆ「え……?」
凛「したことないもん、エッチ。ましてや女の子相手なんてノウハウが……」
まゆ「まゆに聞かれても……」
凛「とりあえず、テキトーにやっていくね」
まゆ「ど、どうぞ」ドキドキ
スッ
まゆ(あぅ……髪の毛を……)
凛「……」サワサワ
まゆ「……っ」ドキドキ
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 01:40:02.22 ID:ZMn9/cEp0
凛「まゆの髪って、綺麗だよね」ナデナデ
まゆ「ふぇ!?」
凛「触ってて飽きないっていうかさ……」サワサワ
まゆ「ど……どうも……」
ギュッ
まゆ「!!」
まゆ(か、肩を抱きしめて……)
凛「……」ズイッ
まゆ(く、くるの……!? こんな急にキスを……!)ドキドキ
まゆ「……!」ドキドキ
凛「そんなに身構えられると、やりにくいんだけど」
まゆ「え……」
凛「目をぎゅーって瞑ってさ」ハハ
まゆ「ご、ごめんなさい……」
チュッ
まゆ「!?」
凛「……」スッ
まゆ(ふ……不意打ち……!)
凛「き、キスもね」
まゆ「?」
凛「今のキスもノーカウント。ファーストキスにはならない」
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 01:52:35.08 ID:ZMn9/cEp0
まゆ「は、はい」
凛「……」
凛(まゆの唇、やわらかかった。顔を近づけたらいい匂いもして……)ドキドキ
グイッ
まゆ「きゃっ……!?」
バフッ
凛「……」
まゆ(押し倒されちゃった……)ドキドキ
まゆ(こ、これから……どうなるの?)
凛「……」グイッ
チュッ
まゆ「んっ」
凛「……」ムニムニ
まゆ「んむっ……!?」
まゆ(む、胸……触られてる……)
凛(やわらかい。私のよりちょっと控えめだけど)
凛(手触りがいい)ムニムニ
まゆ「んんっ」ピクンッ
凛(可愛い反応……)
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:17:24.43 ID:ZMn9/cEp0
まゆ(こ……こんな……恥ずかしい……)
まゆ(凛ちゃんに、こんなことされるなんて……)
凛「……」スッ
スリスリ
まゆ「!」ピクッ
まゆ(ふ、太ももに手が……!)
凛(こんな感じかな)サワサワ
まゆ(手つきがすごくいやらしい……)
まゆ(胸と一緒にまさぐられてる……)
凛(シャンプーの匂いかな、これ)ムニムニ
凛(舌……を入れるのはやりすぎだよね)サワサワ
まゆ(り、凛ちゃん……微かに汗の匂いが……)
まゆ(でも、臭く感じない……なんでだろ……)
凛(やわらかい。何から何まで)
凛(……ちょっと、興奮してきたかも……)
サワサワ
まゆ(あ……! 手が、上がってきた……!)
まゆ(ぱ、パンツの方に……!)
凛「……」
まゆ(り、凛ちゃん、鼻息が荒くなってる……)
まゆ(興奮、してるの……?)
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:18:15.06 ID:ZMn9/cEp0
まゆ(まゆで……まゆの体で……)ドキドキ
ムニムニ サワサワ
まゆ(あっ……もう少しで、手が……)ドキドキ
凛(まゆ……ここ触ったら、どうなるんだろ……)ドキドキ
まゆ(あ、あとちょっとで……!)ドキドキ
凛「……」ドキドキ
まゆ(だ、だめっ……ああっ……!)ドキドキドキドキ
ウィーン ガチャン
P「凛!! まゆ!! 大丈夫か!?」スタタタッ
晶葉「やはり閉まっていたか!! 助けに来た……ぞ……」
凛・まゆ「……」ポカーン
P「……凛……まゆ……?」
晶葉「……」
P「お……お前ら……」ガタガタ
凛「ぷ、プロデューサー……」
まゆ「えっと……こ、これは……」
凛「みっ……」プルプル
まゆ「みっ……みっ……!」プルプル
凛・まゆ「見ないでっ!!」カァァ
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:19:04.82 ID:FDl/jnx60
本当に書いてくれるのか
楽しみにしてる
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:20:00.49 ID:ZMn9/cEp0
――――
――――――
――――――――
(1時間後)
P「まあそうなるだろうな」
P「俺だって今西部長とあの部屋に閉じ込められたら、血涙を流しながら歯を食いしばって行為をすると思う」
P「すまなかった。気持ちの準備はしていたんだが、いざ目撃すると動揺してしまったよ」ペコリ
P「さて、話をまとめると……結局あの部屋は、時間の流れがゆっくりになっていたんだっけか」
晶葉「ゆっくりというより、あそこだけ別の空間だったんだ」
晶葉「ここの1時間が向こうでは24時間になる。ただ安心してくれ、こっちに戻れば向こうで経過した時間はなかったことになるから」
P「訳が分からないぞ」
晶葉「要するに、あの部屋で過ごした分の歳はとらないということだ。この現実で過ごしてきた時間だけが、結果として残る」
P「まだよく分からないが……まあいいか」
P「それにしても、早めに気づいてよかったよ。凛に用があって探したけどいなくてさ」
P「アイドルのみんなに聞いても見つからないし。スマホが置いてあったから346にいるとは確信してたんだが」
晶葉「そこで運よく営業から帰ってきた私と出会い、まさかと思って地下に突撃したんだ」
晶葉「私も謝罪する、すまなかった。脱出用のプログラムはあったのに、キーワードを教えるのを忘れていた」
P「というか14歳があんな部屋を作るなよ」
晶葉「作ったのは私じゃないぞ。発明メカに任せて出来上がったのがあれだからな」
P「結局お前じゃないか! ってかそんなもんまで作ってるのかよ」
晶葉「入力したデータの寄せ集めを使い、くっつけて仕上げるものだがな。所詮人間の脳には敵わない」
P「聞いてないし」
P「ええっと……そうだ。凛には用事があったけど、その前に説教をしないとな」
P「『エッチしないと出られない部屋』なんてもんを要求して、まゆを巻き込んでしまったこと。謝ったのか?」
晶葉「助手。しばらく時間を置いた方がいいぞ」
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:21:16.13 ID:ZMn9/cEp0
>>64
いえ、寸前で…
すみません
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:22:32.14 ID:ZMn9/cEp0
凛・まゆ「……!」プルプル
晶葉「なにせ、羞恥心で話もまともに聞けない状態だ」
P「……そうだな」
P「説教は明日にしよう。2人とも、帰っていいぞ」
晶葉「凛への用事は?」
P「明日でも構わない。緊急じゃないんだよ」
凛・まゆ「……!」プルプル
――――
凛「……」
まゆ「……」
凛「……」
まゆ「……」
凛「……ま、まゆ」
まゆ「!!」ビクッ
まゆ「は、はいっ!! 何ですか!?」
凛「……」
凛「あのさ……あの部屋で起きたこと、なんだけど」
まゆ「あ、ああ! あれですか! あの時は切羽詰ってましたからねぇ!」
まゆ「仕方ないですよっ! 仕方ない! プロデューサーさんも事情を分かってくれてたみたいですし!」
凛「う、うん……」
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:23:24.89 ID:ZMn9/cEp0
凛「お互いに、忘れよう」
まゆ「ええ、そうしましょう! これからはいつも通り、プロデューサーさんとの恋のライバルということで」
凛「うん」
凛・まゆ「……」
凛「じゃ、じゃあさ……」
凛「そろそろ、目を合わせない?」
まゆ「まゆは合わせようとしてますよ」
凛「ウソばっか。私が見たら逸らすじゃん」
まゆ「それは凛ちゃんじゃないですか」
凛「は? 私はちゃんと向き合おうとしてるけど」クルッ
まゆ「まゆだって!」クルッ
凛・まゆ「あ」バッチリ
凛「……」
まゆ「……」
凛「……忘れよう」
まゆ「はい。忘れましょう」
凛「じゃあ私はこっちだから。何度でも言うけど、巻き込んじゃってごめん」
まゆ「もう気にしてませんよ。歳をとってないらしいですし」
まゆ「それでは」ペコリ
凛「うん、また明日」
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:24:49.79 ID:FDl/jnx60
外から覗いてたと疑われるタイミング
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2018/10/29(月) 02:24:52.50 ID:ZMn9/cEp0
凛「……」スタスタ
凛(忘れるなんて言ったけど)
まゆ「……」スタスタ
まゆ(しばらくは無理です……)
まゆ(あんなことされちゃって……)
凛(あんなことしちゃって……)
凛(……まゆの反応、可愛かったな……)
凛(って何考えてるの!! 私どうかしてる!!)ブンブン
まゆ(凛ちゃん、強引でちょっとドキドキしました)
まゆ(っていやいやいや!! なんでドキドキするんですか!? ありえないですし!!)
凛「はぁ……」
まゆ「ふぅ……」
凛(明日、まともに目を見られるかな)
まゆ(明日、まともに目を見られるでしょうか)
その後、2人の仲は少し良くなったらしい。
おわり
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:26:15.50 ID:ZMn9/cEp0
書き終わって気づきましたが百合要素注意と書いてませんでした
間違って読んでしまった方、すみません
そしてここまで読んでくださった方、ありがとうございました
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:27:43.90 ID:ZMn9/cEp0
あと、エッチさせなくてすみませんでした
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:35:18.36 ID:tma8n3jQo
謝らなくていいんで続き書いてどうぞ
いや真面目にもっと見たいです
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 02:49:00.52 ID:AxRPoTpso
続き…続きはどこ…
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 03:41:16.66 ID:YTr+YvPw0
乙
うおおおおおと思ったら寸止めだった…悲しい…
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 07:54:20.71 ID:+z+zemB1o
乙
時間の流れがゆっくりになる異空間を作れるアキえもんの技術力がヤバい
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/29(月) 14:17:09.02 ID:sP1/fPgI0
おつぅ!!!
懐かしいノリだった。良かったぜ
これなら全年齢向けでもOKな気がする
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage saga]:2018/10/29(月) 18:53:11.63 ID:HG0x259T0
出られない部屋に強制されて行為に及びそうになったが中断された二人……
しかし二人の脳裏にはあの日の感触と興奮が残り、相手の姿は目に焼きついていた
それは日々を過ごす中でも薄れることはなく、やがて激しい衝動として二人の心を突き動かす
そしてついに二人は、自ら互いの身体に手を……
ってところまでが定番でしょ!!!!! 書こう!!!!!
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/30(火) 01:21:27.71 ID:gPCeXWgj0
乙
面白かった
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/30(火) 23:45:53.83 ID:fb/jPESS0
続きはないです…また機会があれば凛とまゆの話を書きます
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/31(水) 00:01:13.05 ID:FFroIjC90
なんと…また凛まゆを書いてくれるとは、ありがたい
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage saga]:2018/10/31(水) 02:07:17.05 ID:h9zFQyAt0
続きでなくてもエロでなくても凛まゆ期待です
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