加賀「……何をしているの、あなた達」 「「っ!?」」

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50 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/09(日) 05:24:37.99 ID:zqBdoFobo
そんなウソ言ってボクのこと好きじゃなくなったの……?ううん!きっと司令官疲れてるだけだよ!いいよボクが全部やったげるから。司令官は楽にしててよ。大丈夫やり方は分かってるから!ハーレム問題を自分を振るためのウソの口実と勘違い。おもむろに服を脱ぎ始める皐月
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/09(日) 06:51:03.55 ID:cPPf00Wio
憤りを覚えるも全裸になり無言で司令官に抱き付く
その妖艶さは朝潮を彷彿とさせる

それならもう待つ理由はない、今まで待たせた分この場でボクにその先を教えてよ

あの日のフレンチキス以来、改二になり成長した心と体で精一杯彼の剛直を受け入れる皐月
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/09(日) 06:58:43.64 ID:HbYSlW8CO
心が痛む
自分とそういう関係になってくれるんだよね、と問い掛け快諾する司令官を押し倒し
ディープキスの嵐
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/09(日) 19:47:37.35 ID:OMe+PMrd0


皐月「……!!」ガーン

提督「これが、俺が君に話さなくてはいけないことだ。だがもし君がそれでも俺を」

皐月(そ、そんな……信じられないよ……涙で視界がぼやけちゃう……司令官がまだ何か言っているけど、ぜんぜん耳に入ってこなかった)ジワァ

皐月「……」フッ ハイライトオフ

皐月(絶対ウソだ……なんでそんなウソ言って……司令官はボクのことを嫌いになっちゃったの……?ううん、きっと司令官は疲れてるだけだよね!!)

皐月(だからボクが司令官を労わってあげないと!!大丈夫、これは男の人にとって凄く気持ちがいいことらしいから……きっと喜んでくれるよね?)

皐月「……」スッ シュルシュル



提督「っ!?」

提督(俯いていた皐月がいきなり上着を脱ぎ始める。白いセーラー服姿になった。そのまま金色のスカーフを解くと、セーラー服に手をかける)

提督「な、何をしているんだ、皐月!?待ちなさい!!」バッ

皐月「ふふっ……!!」サッ グイッ

提督「!?」グルッ

提督(慌ててやめさせようとする俺は、気がついたら皐月に捕まっていた。不用意に近寄った俺は皐月の奇襲を受けてしまったのだ)

提督(艦娘の力にまったく抵抗できなかった。それに加えて鮮やかな技前だ。抱きつかれ、足をかけられ、引き倒された)

提督(しかも、体を打たないようにしっかりと皐月に抱きかかえられながら。あっという間だった。皐月はそのまま間髪入れずに俺の腕を上着で縛って拘束する)

提督「さ、皐月!?」

皐月「ごめんね、司令官。ちょっとだけ静かにしててね?」グイッ スッ

提督「まっ!!ん〜〜〜!!」

提督(皐月が俺の口にハンカチを詰め込むと、スカーフで縛る。口を塞がれてしまった!!なんてことだ!!)

提督(俺はもう何もできなかった。声が出せず、手も動かせない。足は自由だが逃げようとしても簡単に拘束されてしまうだろう)

提督(皐月を蹴り飛ばすことはできるが、俺にそんなことはできない。それを分かっているからこそ皐月も俺の足を縛らないのだろう)

皐月「司令官、皆とそういう関係なんだってそんなウソ言って……もしかしてボクのこと嫌いになっちゃったのかと勘違いしちゃうよ」

皐月「でも、僕は全部わかってるよ。疲れてるんだよね、司令官?だからボクが癒してあげる。楽にしてて。大丈夫、やり方はわかってるから」ニタァ ハイライトオフ シュルシュル

提督「……!!」

提督(皐月の目は光を失い、ねっとりとした何かが宿っていた。妖艶な笑みを浮かべつつセーラー服を脱ぎ捨てる)

提督(その下のタンクトップのインナーが露になる。なんてことだ……ブラじゃないなんて!!)

提督(相手が子供なのだと強く認識させられる。そんな子に拘束されて、目の前でストリップを見せつけられているとは……)

提督(皐月の手がニーソにかけられ、そのままそれをズリ下ろす。いつも思うが、足を出していない子が生足を出すのは破壊力がある)
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/09(日) 19:51:20.44 ID:OMe+PMrd0
皐月「♪」

提督(つい見惚れてしまう俺を見て満足そうな笑みを浮かべる皐月。両足共に眩しいくらいの肌色を晒すと、いよいよその手がスカートにかかる)

皐月「かわいいね、司令官……♪」シュル

提督「!!」

提督(躊躇うことなくスカートが下ろされる。露になったのは白いシンプルな下着だ。なのにデザインが子供っぽくない)

提督(どうしてこんなに横の部分が細いんだ!?まるで紐だ!!しかも結構なローライズじゃないか!!なんてけしからん代物なんだ!!)

皐月「司令官、覚えてる?初めてキスした日のこと」

提督「!!」

皐月「ボクは今でも昨日のことのように覚えているよ。あの日、司令官がボクをベッドに寝かせて行っちゃった後、ボク、気づいたんだ」

皐月「ボクのココが、硬くなってて……それで、パジャマに擦れるとぞくぞくするんだ。気持ち良くて、つい触っちゃって……」スッ モミモミ

提督「っ……」

提督(まるで胸を強調するように揉み始める皐月。そしてインナー越しでも分かるぐらいに固くなっているその先端)

皐月「指でつまんで、こうすると……んっ……ふぅ……ああ、凄い……気持ちいいんだ……」クリクリ

提督(皐月がそこを指でつまむ。頬を染め、吐息漏らしていた。閉じた足が震えていた。皐月は俺の目の前見せつけるように自慰をしている)

皐月「いけないことだと思ったんだけど……止められなくて……はぁ……それでね……提督……」スッ

皐月「気持ち良くなると……女の子はこうなっちゃうんだよね……ボク……知らなかったからすごく驚いたよ……」クチュクチュ

提督(皐月の手が、そこへ伸びる。見てわかるほどに濡れてシミを作っていた。そこを自らの指で撫で、スジをなぞる)

皐月「あぁ……ふぁ……!!指で触って……知っちゃんだ……んふっ……ここが凄いんだって……声が……我慢できないくらい……っ……」ピクンピクン クチュクチュ

提督(皐月が喘ぎ声を漏らす。蕩けた顔で俺を切なそうに見つめていた。指が下着の中へもぐりこむ。皐月がビクンと震えた)

皐月「気持ち良くなると……こうなっちゃうんだ……ぬるぬるしたの……たくさんでちゃう……司令官っ……!!」

皐月「ボク、怖かったんだ……でも、それを知りたくて……知らなくちゃいけないって思って……それで……あぁ、司令官……!!」

提督(皐月が自分を慰めながらそう独白する。立っているのが辛そうだった。前かがみ気味の姿勢で下半身が生まれたての小鹿のようにガクガクとしている)

皐月「あっ、ダメ……イっちゃう……司令官……ボク、もう……イっちゃう……!!司令官……司令官!!」

提督(皐月の指が激しく動いていた。俯いてしまったかと思えば、顔をあげて蕩けた表情で俺を見つめる。少し涎が垂れていた)

皐月「あ、凄い!!凄いのが来る!!司令官、ボク我慢できないよ!!あぁ!!司令官!!大好き!!あぁああああああ!!」ビクンビクン

提督「……!!」

提督(皐月が達した。嬌声をあげながらその場に蹲ってしまう。体がビクビクと痙攣していた。荒い息をしている)
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/09(日) 19:59:01.19 ID:OMe+PMrd0
皐月「はぁ……はぁ……ボク……エッチな子だよね……こんなことしてるなんて恥ずかしくて言えないよ……」

皐月「でも、僕をこうしたのは司令官なんだからね……?司令官のせいで僕はエッチな子になっちゃったんだ……」

提督(皐月がこちらへ這い寄ってきた。濃厚な雌の匂いを漂わせ、顔を赤くして熱っぽい吐息を漏らしながら。しかし、責めるような目で皐月に見つめられる)

皐月「あはっ……司令官……おっきくなってるね……」ニタァ

提督「っ!!」

提督(皐月が俺のズボンの膨らみを見て嬉しそうに妖しい笑みを浮かべた。皐月の言う通り、俺のモノはすっかり大きくなってしまっている)ベルトに手をかける)

提督(ベルトに手をかけられ、バックルが外される。引き抜かれた。ホックを外され、チャックを下ろされ、簡単にズリ下ろされてしまった。俺のそこを隠しているのはあとは下着だけだ)

皐月「……!!ごくっ」

提督(なすすべもなかった。俺は皐月に怒張したそれを晒してしまう。今まで多くの最上級の美女美少女を頂いてきたそれはとてもグルメになっている)

提督(だが皐月は十分すぎるほどにお眼鏡に適ったようだ。待ちきれないというようにビクビクと震え、鈴口から涎を垂らしている)

皐月「こんなにおっきいのがボクの中に入るんだよね……うん、ボク、頑張るよ」スッ

提督「!!」

提督(圧倒されていた皐月はしかし、気を取り直すとそう言ってぐっしょりと濡れた下着を脱ぐ)

提督(つるつるのそこが丸見えになった。こんなに小さいのにそれでも皐月の秘所は問題なく俺のモノを飲み込むのだろう)

提督(暁や響、マックスで俺はそのことを知っていた。……雷のようになるかもしれないが、あれはどちらかというと心因性のものだ)

皐月「ちょっと怖いね。でも、あの日からずっと待ってたんだよ?この日を。戦争はまだ終わってないけど、でもいいよね?だってこれだけ長く我慢してたもんね」スッ

提督「んんん……!!」

提督(皐月が俺の体を跨いで膝立ちになる。内股が愛液に濡れてテカっていた。皐月が下向く。自然と俺に寄りかかるような体勢になった)

提督(皐月のさわやかな匂いが漂ってくる。その手が俺のモノに触れた。体の位置を微調整、そしてためらうことなく腰を下ろした)



如月(一目、司令官を見たかっただけだった。これ以上嫉妬深いところを見せて拒絶されたらという恐怖)

如月(そして変な妄想に司令官を使ってしまう後ろめたさ。そのせいで私は司令官と会えなくなってしまっていたから)

如月(皆が寮へ帰る中、私はこっそり執務室へ向かった。もう帰っちゃったかしらとも思ったけど、司令官はそこにいた)

皐月「ぁっ!!」ブツン ビクッ

提督「んん〜〜〜!!」ヌププププ

如月「!!」コソッ ゾクゾクゾク ジュン

如月(皐月ちゃんに縛られて。私はずっと見ていた。止めなくちゃ!!助けなくちゃ!!何度もそう思った)

如月(だけど、動けなかった。私の目の前で、司令官と皐月ちゃんが一つになってしまった。そんなの嫌なのに、私は何もできなかった……)
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/09(日) 20:05:43.48 ID:OMe+PMrd0
如月「っ!!」ハッ クチュッ ネトォ

如月(私はそれだけで自分が溢れさせてしまっていることに気が付いた。ああ、そう……私、何もできなかったんじゃない……しなかったんだ……)

如月(止めようと思えば止められたのに。助けようと思えば助けられたのに。私は動かなかった。その結果がこれ)

如月(私の目の前で司令官が皐月ちゃんに取られてしまった……最低最悪な気分。なのにどんどん溢れてきちゃう……体ができあがっちゃう)

如月「……♪」ジワァ ポロポロ ハイライトオフ ニタァ

如月(そうか、私……とっくに壊れちゃってたんだ……ずっと認めたくなかったけど、もうダメ……嫌でも自覚しちゃう)

如月(手がスカートの中に伸びちゃう。胸を揉んじゃう。ああ、こんな廊下で……誰が見ているのかわからないのに……!!)

如月「んっ……ふぅ……はぁ……!!」モミモミ クチュクチュ クリクリ

皐月「司令官……司令官……好き……好きだよ……大好き……!!」ズッチュ ズッチュ ズッチュ

提督「……!!っ!!」グイッ パンパンパン

皐月「あんっ!!し、司令官!?あはっ……司令官!!大好き!!大好き!!」

如月「っふぅ……!!」キュンキュン

如月(それまでされるがままだった司令官が動き始める。皐月を突き上げるように腰を振り始めた)

皐月「つぅ……んはっ……ふぁ!!司令官……!!」スッ シュル

如月(皐月ちゃんが司令官の口を塞いでいたスカーフを解いてハンカチを取り出した。司令官が口を開く)

提督「っは!!皐月、俺は、君のことを嫌いになってなんかない!!ずっと君とこうなりたかった……だが……っ!?」

皐月「んちゅっ……はっ……信じてたよ、司令官……!!」トロン キュンキュン

如月(その言葉を聞いてもう我慢できないと言うように皐月ちゃんが司令官にキスをする。そして熱っぽくそう囁いた)

提督「っ……!!皐月!!」バチュンバチュンバチュン

皐月「はぁっ!!司令官!!激しいよ!!」ビクッ ビクッ

如月(皐月ちゃんが何とか司令官の手を解くと、司令官が皐月ちゃんを抱きしめる。皐月ちゃんも司令官の胸に顔を埋めた)

如月(執務室の中では司令官と皐月ちゃんが愛し合っているのに、私はそれを盗み見て廊下で一人……惨めだった……)

如月「あぁ……ふぁあ……!!」ビクッ ビクッ プシッ

如月(なのにこんなに気持ちいいなんて……!!頭が溶けちゃいそう……!!ああ、おかしくなっちゃう!!)

提督「皐月……君の中、よく締まって……気持ちいい……!!」パンパンパン

皐月「ぼ、ボクも一番奥っ!!司令官のが当たって……凄いよ……!!」ギュゥゥゥゥ

提督「皐月……中に出すぞ……!!」

如月「!?」ビクン

皐月「うん、いいよ!!」

如月「……!!」ドクン ドクン

提督「っ……皐月ぃ……!!」バチュン ビュルルルルルル

皐月「あぁああああああああっ!!し、司令官の、ボクの中でびくびくしてる……!!はぁ……はぁ……」

如月「っ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」ビクンビクン 



皐月「司令官……」ダキッ ギュッ

提督「ふぅ……っ!?」ハッ

如月「はぁ……はぁ……っ!?」ビクッ スッ

提督「!!」

如月「!!」ドクン

ドアの隙間から如月と目が合った。相手が誰か分からない提督は背筋が凍る
気がつかれた如月は頭が真っ白になって無意識に後ずさるが、その際ドアを少し押してしまう
音が鳴りはしないがドアは提督が如月の姿を確認するのには十分な程開いた
如月の着衣は乱れており、顔を赤らめ手は何かに濡れてテカっている

↓×1〜3 提督と如月の反応
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/09(日) 20:43:42.65 ID:EgN4PwA+o
如月
見られてしまったことでパニックになる。
言い訳を考えようとするも思いつかず、逃げようとするにも絶頂の直後で腰が抜けて逃げられない状態でますますパニックに。

提督
如月の様子に何をしていたか察してしまう。
故意ではないとはいえ刺激の強いものを見せてしまった事に対する申し訳なさと、このまま見なかった事にするのは如月にとっても恥ずかしい事だろうから、せめて話だけでもと如月を迎え入れる。
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/09(日) 21:23:07.17 ID:EO4ObZ4uo
見つかってしまったと青ざめる如月
歪んだフェチの奥底に残っていた純情が
司令官へ弁明を試みる

いたいけな少女を歪めた己に激怒する提督
取り敢えず他の人に見つからないよう
あられもない姿の如月を抱え執務室へ連れ込む
驚き正気を取り戻した皐月を交え、今一度ハーレムの説明をする
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/12/09(日) 21:24:17.07 ID:3l0LL0EdO
提督…如月がシていた事を感づく。ただし感づいただけでなぜその状況になっているのかは瞬時に理解できなかった。とにかく如月に向け声を掛ける。

如月…シていた事に対し開き直り、提督に皐月との関係を問い正そうとする。
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/10(月) 00:54:05.96 ID:OD7dTnAHo
>雷のようになるかもしれないが、あれはどちらかというと心因性のものだ
つまり雷電もワンチャンあるってこと?

出払ってる者も含めてこの拠点にはどんな艦娘が所属しているのか知りたい
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/10(月) 11:03:20.98 ID:sB31kCSI0
提督(ドアの向こうからこちらを盗み見ていたのは如月だった。顔を真っ赤にして目を見開いて俺を凝視している)

提督(その表情はまるで耐え難い羞恥心を感じているようだった。それに加えて乱れた着衣、何かに濡れている指先)

提督(全てを察した。おそらく如月は俺と皐月の交わりを見て……それが表情に出たのだろう。如月が泣きそうな顔をした)

如月「っ……!!」ズリズリ

提督(こちらを見たまま後退った如月はすぐに立ち上がって逃げようとする。しかし体に力が入っていない)

提督(俺に背を向けるとそのまま四つん這いで這って逃げようとした。文字通り這う這うの体だ)

提督(その体勢でミニスカートだからこそ見える内腿。そこもまた何かに濡れてテカっている。確信した)

提督「皐月、ちょっと待っていてくれ」スッ

皐月「えっ……?うん……」

提督(俺は膝の上の皐月に退いてもらうと、とりあえず下半身を拭いて下着とズボンを穿く。そのぐらいの余裕は十分あった。そして如月を追いかける)

提督「……」スタスタ

如月「っ!!やぁ……!!」

提督(ドアを開けて俺が出てきたのを肩越しに振り返って確認した如月が必死の形相を浮かべて逃げようとする)

提督(だが体はついてこないようだった。少し早くなった程度で、ハイハイで逃げる如月には歩きで容易く追いつける)

提督「如月」グイッ

如月「いやぁ……!!お願い……離して……!!」フルフルフル

提督(如月を抱き上げる。年不相応の柔らかさだ。如月は力なく暴れながら首を横に振って涙を流していた。その様子に申し訳なくなる)

提督(だが、このまま行かせるわけにはいかない。如月とも話をしなくてはと思っていたのもあるが、如月は見てしまった。俺と皐月の情事を)

提督(もしかしたらその前の例の話も聞いていたかもしれない。秘密の一端を知ってしまった。残念ながら如月ももう無関係ではないのだ)

提督「君とも話をしなくてはいけないと思っていたんだ」

如月「わ、私は話すことなんてないわ……だから離して……!!」

提督「俺にはある。頼む。聞いてくれ」

如月「っ……」

提督(俺の頼みに如月は抵抗を止めた。いや、諦めたのか。力なく俯いてしまっている。俺は如月を抱いたまま執務室へと戻った)

皐月「えっ、如月……!?」ビクッ

如月「っ……」ビクッ

提督(戻ってきた俺の腕に抱かれている如月を見て皐月が驚愕する。如月が唇を噛んで肩を震わせた)

提督「皐月、君にももう一度ちゃんと聞いてもらいたい。いいかい?これから話すのは全部本当のことだ」

↓×1〜3 例の話に対する如月と皐月の反応

※雷電姉妹も流れによっては。この拠点に居るのは神風型と睦月型、天龍型、一部軽空母、海防艦、水上機母艦、補給艦であとは休養で他の艦娘が来ることもあります
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/10(月) 11:30:05.62 ID:2dCit1GMo
如月
一番最初に結ばれなかった事は残念だけど、最早順番なんて関係ない事になっているのを知り司令官にジト目
歪んだ私を糺して、と衣服をさらにはだけて好きな人に愛されようとアピール
繋がり、司令官の愛を漏らさず飲み込む胎内はかつての如月を取り戻させる

皐月
無理矢理襲っちゃった事は謝るけど、やっぱり司令官は罪作りな人だと彼へジト目
まだまだ足りない、と如月と致した直後の司令官を貪る
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/10(月) 11:34:06.95 ID:RTbTgLQfO
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/10(月) 12:34:49.97 ID:PCu3+DrmO
>>62
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/10(月) 18:06:45.14 ID:uWywBSVHO
補給線を途切れさせない為の護衛船団へ自ら補給する提督
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/10(月) 20:58:45.50 ID:sB31kCSI0
「「……」」ジトォ

提督「っ」

提督(俺の話を聞いた二人は無言で俺を見つめていた。いろいろと思うことはあるがとりあえずドン引きといった感じか。まあ、そうなるな……)

如月「……なんだか、いろいろと悩んでいたのがバカらしくなるわ。」

皐月「とりあえず、無理やりしちゃってごめんね、司令官。でも、司令官も罪作りなヒトってやつだよね……」

提督「そうだな……否定のしようがない……」

如月「でも、私は受け入れるわ、司令官。だってずっと好きだったから」スッ シュル

提督(しかしそう言うと如月は手をセーラー服の中に突っ込んで胸当ての布を取り払った。胸元が大胆に見えるようになる)

皐月「!!」

提督「如月……!!」

如月「司令官、私、歪んじゃったの。あの時、司令官がもう他の子とそういう関係になっちゃったって思ってから私……」グイッ

如月「司令官が他の子とそう言うことをしてると考えるだけで……とっても辛くて……体が熱くなっちゃうの……」ウルッ

提督(襟を引っ張って年不相応な大きさの胸、それを隠すかわいらしくも大人っぽいデザインのブラや谷間を露にする)

提督(そして潤んだ瞳で俺を見つめてきた。信じられないくらいの妖艶さだった。確かに、俺の影響でそういう妖艶さを持った子は少なくない)

提督(だが、如月のそれは元来の性質だ。もともとこの子が持っていたのだ。本当に子供か……?)

如月「いけない子よね、私……だから司令官……お願い、私のいけないところ、全部糺して……?」

提督「いいだろう、如月……君のいけないところを全部暴いてやる。そして裁いてやろう。淫らな妄想に取り付かれた悪い子にはお仕置きだ」

如月「はい……!!」ゾクゾク
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/10(月) 21:00:40.95 ID:sB31kCSI0


如月「ま、待ってぇ!!お願い!!そんなにされたら壊れちゃう!!」ビクビクビク

提督(正常位で突かれ、胸を揉まれる如月は俺の激しい腰使いに嬌声をあげながら悦がり狂っていた)

提督「ダメだ!!これはいけない妄想で発情する悪い子へのお仕置きだぞ!?ほら、どうだ如月!?」

提督「俺が他の子としているのを妄想して自分で慰めるのと、こうして俺に抱かれるの、どちらがいい!?」

如月「こっち!!こっちです!!司令官にしてもらう方が全然いい!!だからお願い!!少し待って!!本当に壊れちゃう!!」

提督(両手で頭を抱える如月。頭をのけぞらせていた。俺も、ねじ切られそうなほどに強く締まる如月の中にそろそろ限界だ)

提督「ダメだと言っている!!ほら、もう二度といけない妄想に取りつかれないようにしっかりと注いでやるからな!!感謝しろ!!」

如月「っ!?い、今注がれたら私……提督の……忘れられなくなっちゃう……!!もう二度とそれ以外じゃダメになっちゃう!!」

提督「なれ!!如月!!責任はとる!!だから……もう二度と寝取られ妄想じゃイけなくなってしまえっ!!」バチュン ビュルルルルルル

如月「あ!!あぁ!!あぁああああああああああ!!あついの……たくさん……わたしのなかに……」

提督(腰を如月に押し付ける。一番奥、子宮口を貫くように強く突いた俺のモノが歓喜に震え、精をぶちまける)

如月「なっちゃった……わたし……しれいかんのじゃないと……しれいかんにあいされないと……だめになっちゃった……」

提督(如月は手で顔を覆っているために口元しか見えない。だが、その口元はだらしなく開き、半笑いを浮かべている)

提督「っ……」ズルリ

如月「あん……」

提督(如月からモノを引き抜く。今だ夢見心地の如月を見て心地よい満足感を覚えた。そんな俺を皐月がじっと見つめている)

提督「!!」

皐月「……なんというか、すごいね。外から見ると」

提督(皐月は見せつけられた性行為の圧倒されたようだった。だが、それにより欲情を掻き立てられ、恐怖よりも性欲が上回ったらしい)

皐月「ボク、まだまだ全然足りないよ、司令官。だから……いいよね……?」スッ

提督(そう言うと切なそうな表情を浮かべて俺ににじり寄ってくる。そして俺に口付けし、貪るように舌を絡ませてくる)

提督(まったく……そんな風にされたらつい食べたくなってしまうぞ。俺は負けずと皐月の咥内を蹂躙する。獣のようなキスだった)

皐月「はっ……司令官……♪」キュン

提督「皐月、覚悟しろよ?俺は今自由だ。さっきよりもずっと凄いぞ」



アメリカ海軍提督「オレンジ・プランの発動が決定された。各員、準備を進めるように」

「「……!!」」

↓×1〜3 再訓練が終わった後、いつ欧州へ派遣されるのかと思ったら対日戦の準備を命じられたアイオワとサラトガの反応
※二人とも提督を愛しているが、それ以前にアメリカ人であることを踏まえて
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2018/12/10(月) 21:57:44.46 ID:aYtCzT7/o
軍人である以上上官の言うことは聞くが、提督の事が心配でならない
無事であってほしい…とただ祈る
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/10(月) 22:18:15.69 ID:2dCit1GMo
軍人である以上命令には従うが、もしもの時は提督を匿うことも吝かではない

日本の艦娘と交戦すればお互い無事ではすまないことはよくわかっている
相手の命を奪わず短期決戦を実現し、かつ彼へ迫る危機から彼を守る為にも鍛練と知識付けを急ぐ
彼に関する情報収集の一環として、以前彼と知り合ったというガンビア・ベイやイントレピッドと話をする
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/10(月) 22:21:11.78 ID:fKyyeWT+O
>>68
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/11(火) 17:40:30.16 ID:qhF5AnEoo
何度も大好きって連呼しながら司令官を求める皐月、グッときた
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 19:18:29.88 ID:K2TP+DWp0
アメリカ海軍艦娘「Yes!!Now, It`s time to revenge!!(やった!!今こそ復讐の時よ!!)」

アメリカ海軍艦娘「Remember Pearl Harbor!!あの騙し討ちで私たちがどれだけ屈辱を絶望を味わったか……!!」

アメリカ海軍艦娘「ジャップどもに思い知らせてやる!!奴らを一人も残さず海の藻屑にしてやるまで我々は止まらない!!」

アイオワ(オレンジ・プラン。合衆国海軍の艦娘ならそれが大日本帝国に対する戦争計画であることを誰もが知っている)

サラトガ(いずれそうなるだろうとは思っていた。受けた被害や不当に占領されているハワイやフィリピン、そしてグアムなどのアメリカ領土や植民地)

アイオワ(そして何より奴らの攻撃で殺された人々。合衆国がそれを赦す訳がない。大日本帝国の目が欧州での戦いに向けられている今が好機というのは誰でも分かる)

サラトガ(それでも、できれば平和的に話し合いで解決して欲しかった。けどそれが難しいことは分かっている。あの国が簡単に占領した領土を返すはずがないのだから)

アイオワ(私はオレンジ・プランの発動を聞いてそれを予想よりもすんなりと受け入れてている自分に気が付いた)

サラトガ(サラは提督を愛しているし、日本の戦友たちのことも大好き。だけど大日本帝国は大っ嫌い。戦えと言う命令なら勇気ある合衆国海軍の艦娘として義務を果たしてみせる)

アイオワ(あの日、目の前で何人もの戦友を失った。今でも鮮明に覚えている……身を切られるような悲しみと血が沸騰しそうな程の怒り、そして目がくらむような絶望を……!!)

サラトガ(一人のアメリカ人として大日本帝国の侵略は絶対に赦さない。きっと提督も分かってくれる)

アイオワ(ただ、Admiralのことが心配でならない!!もし、彼の身に何かあったら……私は……!!)

サラトガ(私にできるのはただ祈ることだけだった。どうか提督が無事でありますように……)



提督「ふむ……」

秋津洲「何か分かったかも?」

提督(できあがった資料を見て考え込む俺に秋津洲が声をかけてくる。俺は一口お茶を飲むと秋津洲に俺の疑問を説明した)

提督「結論から言うとだな、おかしいことがある」

秋津洲「おかしいこと?」

提督「ああ。南大西洋に何かいる」

秋津洲「えっなにそれこわいかも。敵じゃないの?」

提督「敵であることは間違いない。こちらの輸送船が沈められているからな。だがどうも不気味だ」

提督「まずはこれを見てくれ。船団の被害と敵の潜水艦と潜水艦娘の被害の数を比較してみたのだがな……」

提督「やけに南大西洋におけるその差が大きい。北大西洋に比べて輸送船の被害が敵の潜水艦の被害に対して有意に多すぎるんだ」

秋津洲「確かにそうかも。でも南太平洋に居る子たちが他の海域の子たちより優秀なだけじゃないの?」

提督「戦略上、アメリカと欧州を結ぶ北大西洋の方が重要だ。南大西洋に優秀な子を集中投入するとは考えにくい」

提督「それに、どれだけ技量が優れていようとも一隻あたりの潜水艦があげられる戦果は持てる魚雷の数の関係上、ある程度上限がある」

提督「しかし南大西洋では我が軍があげた戦果や諜報部が得た潜水艦の活動情報から出した存在しうる敵の数の予想で平均を出してみると一隻当たりの戦果が明らかに多すぎる」

秋津洲「……確かに少しおかしいかも」
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 19:22:59.66 ID:K2TP+DWp0
提督「そうだろう?次はこっちを見てくれ。こっちは各海域における船団の被害と全海域での敵潜水艦一隻あたりがあげる平均戦果から予測した存在しうる敵の数だ」

秋津洲「さっきの戦果や活動情報で出した予想数との差が他と比べて南大西洋で大きすぎるかも!!」

提督「そうなんだ。つまり、南大西洋には何か居る。本当に精鋭部隊を投入しているのか、あるいは新型の潜水艦が居るのか……」

秋津洲「これはちゃんと調査した方がいいかも?」

提督「ああ。実は選抜した子たちで潜水艦狩り艦隊編成しようと思っていてな。船団に随伴して護衛するのではなく。遊撃して潜水艦を狩るんだ」

提督「ちょうどおあつらえ向きの状況だ。その艦隊を南大西洋に送って調査してもらおうと思っている」



帝国海軍士官「ドイツ人どもめ、読み通りだ!!哨戒中のイギリス艦隊が襲われている!!すぐに迎撃に向かって奴らにありったけ叩き込んでやれ!!」

大和「了解しました」

大和(中将の連絡を受けてドイツ艦隊の襲撃を受けた友軍艦隊の支援へ向かう。私の登場に敵艦隊は驚愕した)

ドイツ海軍艦娘「ヤ、ヤマト……!?っ!!Zurück!!Los los los!!(後退しろ!!早く早く早く!!)」

大和「味方艦隊の支援を開始!!戦艦大和、突撃します!!続いてください!!」

「「「「了解!!」」」」

大和(私を発見したドイツ軍の艦娘たちが焦りながらも秩序立って後退を始める。だけど遅い。すでにあなた達は射程内よ!!)

大和「目標、敵旗艦!!砲撃開始!!撃て!!」ドゴォン



帝国海軍士官「よくやった、大和!!素晴らしい戦果だ!!これで敵ドイツ艦隊はもう撤退を支援できないだろう」

大和「ありがとうございます、中将。提督の読み通りでしたね」

帝国海軍士官「はっ提督!!あの人、運はいいが所詮友軍との連携も満足にできない程度の人だ」

帝国海軍士官「戦力的に劣る敵艦隊がこういう戦法をとってくることなど誰でも簡単に分かる。読めて当然だ!!」

帝国海軍士官「だが俺は敵艦隊の戦力と我が方の各艦隊の編成を確認してあのイギリス艦隊を狙ってくることまで読み切ってみせた」

帝国海軍士官「あの人とは違うのさ。実力もないのに偶然成功しただけで上に立っている人間はそれだけで害だ。本来上に立つべき人間の邪魔になる」

帝国海軍下士官「さ、さすがに言葉が過ぎるのではありませんか?」

帝国海軍士官「事実を言ったまでだ。運がいいのは認めるが指揮官としては最悪だ。例えばあのスエズ降下作戦」

帝国海軍士官「成功したからよかったものの、もし失敗したら我が軍は長門を始めとした多くの優秀な艦娘を失っていたぞ?」

帝国海軍士官「あんなもの作戦とは言わん。あれはただの博打だ。俺は反対したんだ。危険すぎるってな」

帝国海軍士官「なのに奴は強行した!!あいつは帝国の運命を勝手に賭けて博打をうったんだよ」

帝国海軍士官「もし負けていたらと考えると背筋がゾッとする。あいつが致命的な失敗を犯す前に失脚してくれてよかった」

↓×1〜3 目の前で提督を貶され、侮辱された大和の反応
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/11(火) 19:33:01.56 ID:rtIrXT4cO
今の言葉、提督を信じ作戦を遂行した全艦娘への侮辱と捉えてもよろしいのですか?
氷点下の瞳で睨み据える大和
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/11(火) 19:45:56.51 ID:YbTbDP7M0
提督はあなたが考えているようないい加減なひとじゃありません。提督はもちろんあの方を信じる士官の方々や艦娘がいたからこそ帝国海軍が危機を乗り越え大きな戦果を上げることができたのです。単なる偶然で提督が成功を収められているとお感じになるのはあなたのひがみです。キッパリと言い放つ大和
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/11(火) 19:47:55.86 ID:5fn91rJZo
74
無言で微笑みを向けるが目は笑っていない
殺気で一瞬にして部屋の窓ガラスが割れる
下士官は恐怖の余り失神、士官は迫力に押され口を噤む他なかった
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/12(水) 12:21:55.98 ID:DSXmQ7Gw0
大和「……今の言葉、提督を信じ作戦を遂行した全艦娘への侮辱と捉えてもよろしいのですか?」ギロリ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

「「!?」」

大和(ふざけた中将と偶然伝令に来ていた下士官が口を閉じて私を見る。私は、危なかった。衝動を何とか止められた)

「「「「……!!」」」」

大和(中将を睨んでしまっている自分に気が付く。いけないわ、大和。上官を睨みつけるなんてしてはいけない)

大和(私は軍人だ。自制して殺意を覚えた上官に笑顔を向けるぐらい、簡単にできる。命令だってちゃんと聞く)

大和「……」ニコッ

バリンバリンバリン

帝国海軍士官「……!!」

帝国海軍下士官「」フラッ ドサリ

大和「あらまあ、大変。いきなりガラスが割れるなんて。一体どうしたのでしょうか?とりあえず軍曹を医務室へ運ばなくてはなりませんね」

大和「では私は彼を運んでそのままご指示の通り入渠します。小破ともいえないような損傷ですので、すぐ出られるでしょう。失礼します、中将」

帝国海軍士官「っ……」



提督「ではよろしく頼む」

秋津洲「任せて!!きっと南大西洋に何がいるのか確認して見せるかも!!」

提督(旗艦の秋津洲がそう言って胸を張っている。彼女と二式大艇なら広大な捜索範囲でもきっと成果をあげてくれるだろう)

天龍「潜水艦相手っつうのが気にくわねぇけどよ、南大西洋に潜む何かを調査し正体を確認せよってなかなか面白そうじゃねぇか。なあ、龍田?」

龍田「全然面白そうじゃないわ……私は潜水艦がちょっと鬼門なのに〜……怨みますよ、提督……」ジッ

提督(感性が少年っぽい天龍は今回の作戦目標にロマンを感じているようだ。一方、かつて敵潜水艦に戦友と自身を殺されかけた龍田は恨めしそうな視線で俺を見つめている)

提督「っ……す、すまないがこれも君たちの実績と経験を信頼してのことだ。どうかよろしく頼む」

龍田「むぅ……わかりました〜……」

提督「ありがとう、龍田。第三十駆逐隊はすでに集合地点で待機中だ。南大西洋では速吸が活動中だ。必要があれば合流して補給してもらうように。では行きたまえ」

秋津洲「了解!!特務艦隊、出撃するかも!!じゃなくて出撃します!!」

提督(秋津洲、天龍、龍田が退出していく。俺は彼女たちを見送り終わると隣に立っている神威に向き直った)

提督「すまないな、神威。帰還そうそう秘書艦をしてもらってしまって」

神威「いえ、私が志願したことですからお気になさらないでください」

提督「そう言ってもらえるとありがたい。イヤイライケレ」

神威「……!!エー♪」パァッ ニコッ

提督(日本の言葉だというのに、俺は外国語よりアイヌ語の方が疎い。だが神威が教えてくれたこともあり、単語程度なら話せる。発音は良くないだろうが)

提督(神威は俺のつたないアイヌ語を聞いて嬉しそうにはにかむと、アイヌ語でどういたしましてと返してくれた)

提督(久しぶりの再会だし、今日は執務が終わったら食事にでも誘ってみるか。補給艦の子たちは頑張ってくれている。こういう時に労わってあげられるだけ労わってあげたい)
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/12(水) 12:29:39.79 ID:DSXmQ7Gw0


神威(久しぶりに会った提督は昔のままだった。純粋ではないけれど、アイヌである私に対して同じ日本人として接してくれる)

神威(アイヌについても興味を持って私の話を面白そうに聞いてくれたあの提督だ。こうしてアイヌ語を使ってくれる将官は他に居ない)

神威(もし。もし日本の人が皆こうだったら。そうだったら私は……でも、現実は違う。彼らシサムにとって、アイヌは同じ日本人じゃない)

神威(アイヌは差別されていた。それを普通だと思っている。深海棲艦との戦いが終わった後、故郷の小樽に戻った時にそれに気づいた)

神威(アイヌだからという理由で進学できなかった。恋人に捨てられた。就職できなかった。そんな話がありふれていた。昔は幼すぎて理解できなかったことが理解できてしまった)

帝国海軍士官『ここは陛下の海軍だ!!アイヌ語など話さずに日本語を使え!!これ以降アイヌ語の使用は禁止だ!!』

神威『そ、そんな……っ……アイヌだって日本人です!!アイヌ語だって日本の言葉ではないのですか!?』

帝国海軍士官『貴様、上官に口答えするのか!?アイヌ語など日本の言葉ではない!!分かったらもう二度と使うんじゃないぞ!!』

神威『っ……』ジワァ

帝国海軍士官『返事はどうした!?』

神威『……わかりました』

帝国海軍士官『返事が遅い!!ふん、これだからメノコは。しかも貴様、米国の血が混じっているそうだな?そんなのが我が軍の華、艦娘とはな』

神威『!!』ゾクン

神威(そしてあの時、私の中で何かが壊れた。憎かった、日本人が。日本が。私は……私たちは日本の為にこの身を捧げているのに!!だから私は……)

神威「……」カシャッ カシャッ

神威(提督の目を盗んで資料の写真をとる。部隊の配置図、物資の備蓄、各方面の作戦計画と目標、その他もろもろ)

神威(自然に機密情報に近づくのに一番いいのは秘書艦になることだった。これまでのように危険を冒す必要はない)

神威(私は補給艦だし、任務が忙しかったのもあるけれど、アイヌでアメリカ人の血が流れている私を秘書艦にしてくれる司令官はいなかった。提督だけが、私を秘書艦にしてくれた)

神威(写真を撮り終え、元通りに資料をしまう。提督がお手洗いから戻ってきた。何事もなかったかのように秘書艦の業務を続ける)

神威(今日はエージェントと会う日だった。執務が終わった後、私はいつも通り混みあったレストランに入る。そこでいつもの席に座り、情報を入れたカバンを席の隣に置いた)

神威(それを隣の席に座ったOSSのエージェントがさりげなく同じカバンとすり替える。彼女は無言で去っていく。私はそのまま出された食事を食べ終え、会計を済ませてレストランをでた)

提督「……お、神威じゃないか」

神威(拠点まで戻る途中、偶然紙袋を持った提督に会ってしまった。提督や戦友にだけは私は罪悪感を覚えてしまう。それを顔に出さず自然に微笑みかけた)

神威「こんばんは、提督。買い物ですか?」

提督「ああ。酒を切らせてしまったんだ。君は?」

神威「食事に行っていたんです。たまには外で食べようかと思って」

提督「そうだったのか。確かに、食堂の食事は悪くないがせっかくアゾレス諸島にいるのだから現地の食事を食べたくなる時がある」

神威「提督なら分かってくれると思っていました」

提督「まあな。歩きで来たのか?」

神威「はい。そう遠くありませんから」

提督「そうか。だがもう暗い。俺は車で来てるんだが、君さえよければ送っていこうか?」

神威「いいんですか?」

提督「ああ、もちろんだ」

神威「イヤイライケレ、提督」 ニコッ

提督「エー。では行こうか。向うに止めてあるんだ」

神威「はい♪……」

↓×1〜3 提督に対する神威の心情
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/12(水) 12:44:32.76 ID:SEN/7YdWo
私を差別した日本人が憎かったはずなのに提督にはこのひとには惹かれている自分がいる。神威が流した情報で提督に危機が迫るかもしれないというのに。いっそこの人とどこかに逃げてしまえればどんなに良いか……提督との交流で憎しみは薄れつつある神威
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/12(水) 12:45:03.15 ID:Jh11mDvFo
提督には悪いと思いながらも積年の恨みは消えない
何かあったときは提督だけは助けられないかと考えている
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2018/12/12(水) 13:15:53.34 ID:mSEdSJXoO
提督の優しさに、私は今この人を裏切っているのだという罪悪感に駆られる
ひょっとすると提督もいつぞやの士官のように私を、アイヌを蔑んでいるのでは…という考えが頭をもたげるが、彼に限ってそんなことはない!ない筈…と煩悶する
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/12(水) 17:42:32.24 ID:DSXmQ7Gw0
提督「……」

神威「……」

神威(運転する提督の横顔を見る。シサムを憎んでいる。でもこの人と戦友たちは別だった。特に提督は……)

神威「……///」

神威(この人惹かれている自分が居る。この恋心を自覚したのはいつからだろう?いつか成就する日がくるのかな?くるといいな)

神威「っ……」

神威(……なんて。スパイのくせに私は何を言っているんだろう。私が流した情報で提督に危険が迫るかもしれないというのに)

神威「いっそ、二人でどこかへ逃げられればいいのに……」ボソリ

提督「うん?何か言ったか?」

神威「っ!?い、いえ、何でもありません。ただの独り言です、ごめんなさい……」

提督「そうか?ならいいが……」



天龍「寒ぃ!!風強ぇ!!本当に何か居たのかよ!?そもそも補給艦とか潜水母艦もいないのにUボートがこんなところまで来られるのか?」

秋津洲「本当に潜水艦娘が居たかも!!大艇ちゃんが見たんだから!!」

龍田「そうは言っても確かにこんなところまで来られるかなぁ〜?もう喜望峰から離れて吠える40度だよ?」

秋津洲「っ……でも、本当に見たかも……」

天龍「そもそも開戦当初はインド洋まで来てたらしいけどよ、イギリスのドイツ艦狩り以降はこの辺りで輸送艦の被害が出てねぇだろ?」

龍田「そうよねぇ〜……例の海域も確かに南大西洋だけど、どっちかというと中部大西洋だし……だいぶ離れてるわ〜」

秋津洲「確かにそうだけど、それでも絶対潜水艦が居るかも!!」

天龍「だといいけどよ……もうそろ日没だ一度戻って……っ!?なんだあいつら!?ってか深海棲艦じゃねぇか!!」

龍田「いつの間に……電探が無いから目視するまで気が付かなかったわ〜」

秋津洲「ど、どうしてこんなところに……?あの子たちは今、インド洋と太平洋にしかいないはずなのに……」

ドゴン ドゴン ドゴン

天龍「はぁ!?クソッ!!奴ら撃ってきやがったぞ!!」ギョッ

龍田「撃ってきたのはネ級みたい。あとはツ級、ナ級……っ!!あ、アレは……!!」ビクッ

レ級「キヒッ!!キガツイタか……ミナゴロシだ!!」ニタァ

睦月「レ、レ級!!レ級がいるよ!!」ビクッ

如月「なんで攻撃してくるのあの子たち!?」キッ

弥生「明らかに敵意がある……誤射とかそう言うのじゃない……!!」ギリッ

望月「ど、どうすんのさ……勝ち目ないどころか、逃げられるかも怪しいよ……!?」サァッ

秋津洲「あ、足の遅い私が囮になるかも……だからみんなは早く撤退して……!!」マッサオ

天龍「バカ言ってんじゃねぇ!!お前は貴重な飛行艇母艦だろうが!!オレが時間を稼ぐ!!その間にお前たちは撤退しろ!!ほら、グズグズすんな!!問答してる時間はねぇぞ!!」ドン キッ

龍田「っ!?」ビクッ

秋津洲「っ……わかった……ごめん、ありがとう……皆、反転180度!!全速力でこの海域から撤退するかも!!」ギリッ……
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/12(水) 17:46:03.69 ID:DSXmQ7Gw0
「「「「り、了解……!!」」」」

龍田「て、天龍ちゃ」

天龍「何やってやがる龍田!!旗艦の命令が聞こえねぇのか!?さっさと離脱しろ!!」

龍田「で、でも天龍ちゃんが……私も」

天龍「ふざけんな!!このぐらいオレ一人で十分だ!!いいからお前は行け、龍田!!」

龍田「天龍ちゃん……!!」マッサオ

天龍「こういう日が来るかもって覚悟してただろ!?話す時間も惜しいんだからから早く行け!!お前が居ねぇと離脱中に別の奴らに襲われたら誰が時間を稼ぐんだ!?」

龍田「っ!!」ビクッ

天龍「あばよ、龍田。いつか彼岸でまた会おうぜ。それまでは、お別れだ。元気でな。ほら、行け!!」ニコッ

龍田「……!!っ……じ、じゃあね、天龍ちゃん……」ジワァ ポロポロ ブルブル

天龍「……っ。っ!!」ジワァ ブンブン キッ

レ級「アハッ!!ヒトリでアシドメ?デキルかな?デモスキダよ、ソウイウノ!!」ニタニタ

天龍「硝煙の匂いが最高だなぁオイ!!かかってきやがれ!!オレは天龍!!帝国海軍最強の天龍様だ!!」ニタァ



秋津洲「あ、新手かも……!!」

龍田「……次は私の番だね。皆、行って。あとは頼んだよ」

睦月「た、龍田さん……」ポロポロ

如月「っ……」ジワァ

弥生「……」ツゥー

望月「なんだよ……これ……」マッサオ

秋津洲「っ……任せて……」コクリ

「「「「っ……」」」」サッ

龍田(敵に向かって転進する私を皆が敬礼で送ってくれた。私は追撃してきた深海棲艦と対峙する)

タ級「フン、ケイジュンヨウカン一隻ゴトキでナニガデキル?ウミノモクズにシテヤレ!!」ドゴォン

龍田(有視界からの敵の攻撃は、単純。構えてから少し射線を外すだけで簡単に避けられる。夜に戦艦が軽巡に不用意に近づくなんて、死にたいのかしら)

タ級「っ!?」

龍田「……」バシュバシュバシュ ドプンドプンドプン シャリシャリシャリ

ネ級「ライゲキ!!ライゲキ!!」

龍田(回避運動に入る敵。私は発射した魚雷の後を追うように突進する。距離が離れていて、夜の闇の中。そんな状況でおまけに回避しつつの敵の攻撃なんて当たらない)

タ級「アタラナイ!?クルゾ!!」

ツ級「センカンはサガレ!!ヨルのタタカイじゃジャマダ!!」

提督(ツ級が駆逐艦を連れて前に出てくる。爆音、魚雷が何本か当たった。駆逐艦と巡洋艦を何隻か沈めたけど、戦艦は無事。でもそれでいい)

龍田「うふふふ……」ドン

ツ級「シネ!!」ドン

龍田(牽制の砲撃をしつつ左にフェイントを入れつつ右へ回避。相手の砲撃を避ける。敵の水雷戦隊と同航戦)

ツ級「クソッ!!ギョライをツカエ!!」バシュバシュバシュ ドプンドプンドプン シャリシャリシャリ

龍田「あはははは!!」バシュッバシュッ ドプンドプン シャリシャリシャリ

龍田(夜戦で一人で相手が多数だからこそできる戦い方だった。統制を保とうとする敵に対して誤射を気にせず存分に暴れられる)

龍田(この距離なら改良や新開発で魚雷の速度が多少違っても関係ない。あらかじめ装填しておいた時限信管の榴弾を海に打ち込む。ちょうど魚雷が通る深度で爆発するように)

龍田(こもった爆音。直撃コースの魚雷は榴弾の爆発が発生させた水圧で早爆する。水柱が立った。それで姿を隠しながら取り舵、敵へ突っ込む)

龍田(ちょうど私の発射した魚雷の命中した音が響く。耳障りな駆逐艦の断末魔の叫び。水しぶきと硝煙の中を突っ切って、敵に肉薄)
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/12(水) 17:47:21.75 ID:DSXmQ7Gw0
ツ級「ヒッ!?イヤァアアアアッ!!」

龍田「あはぁ!!」ブン ザク

ツ級「」バシュッ

龍田(深海棲艦が可哀そうだった。艦娘と違って簡単に切れる。ツ級の首を刎ねて、そのまま駆逐艦へ砲撃)

龍田(直撃弾を受けたナ級、この距離なら容易く装甲を貫ける。口を開けてとびかかってきた一隻を避けつつすれ違いざまに真っ二つに)

龍田(残りの反撃はもう簡単に避けられる。射線に捉えられなければ当たらない。そして再装填よりも前に接近、切り伏せる)

ネ級「モラッタ!!」ドゴン

龍田(誤射する心配がなくなった重巡が発砲した。けど、その射線も駆逐艦を切り伏せてる間に確認済み。回避する)

ネ級「……!!」タラリ

龍田「お前たちは絶対に赦さないから〜……死にたい船からかかってきてね?」ニタァ ハイライトオフ



龍田「っ……」ボロッ

タ級「ハァ……ハァ……バケモノメ……コレデオワリダ!!」ボロッ ニタァ ジャキン

龍田「うふふ……天龍ちゃん……」キュッ

タ級「シn」ドガァン

龍田「っ!?……えっ」

愛宕「ふぅ……ブランクがあったけれど、まだ腕が錆びついてはなかったみたいね。無事でよかったわ、龍田。聞こえる?」

龍田「……!!っ……」フラッ バシャン

愛宕「ちょっ!?み、皆、行くわよ!!龍田を助けなくちゃ!!」

「「「「了解!!」」」」



龍田「っ……生きてる……」パチッ

秋津洲「た、龍田!!気が付いたかも!!」

龍田「……天龍ちゃん。天龍ちゃんは?」

秋津洲「っ……」

↓×1〜3 天龍は行方不明。おそらくあの状況では……と言うことを聞いた龍田の反応
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/12(水) 17:55:35.14 ID:Vu6kjL4MO
一縷の望みなんて甘い幻想に逃げたりはしない
天龍が彼岸で会おうと言ったならば、次に会えるのは彼岸だろう
彼女が生かしてくれたこの命は決して無駄にはしない、と零れそうになる涙を抑え決意する龍田
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/12(水) 18:15:19.95 ID:SEN/7YdWo
天龍ちゃんならきっと大丈夫よ。簡単にくたばるようなタマじゃないわ。そのうちひょっこり帰ってくるわよ。仲間に心配をかけないように気丈に振る舞う龍田
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/12(水) 18:21:26.01 ID:5y0mrd7RO
天竜が亡くなっていたら絶体にわかる
それが姉妹です魂が天竜はまだ生きていると告げていると伝える
88 :以下、名無しに変わりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/12(水) 18:22:40.97 ID:kk24rPD6O
しばらく一人にして欲しいと頼む
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/13(木) 03:48:18.48 ID:aANiR1GAO
この龍田の戦闘描写からしてやっぱりあのスレの作者っぽいな
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/13(木) 14:43:38.33 ID:fSriiaPY0
龍田「……天龍ちゃんならきっと大丈夫〜。簡単にくたばるようなタマじゃないわ〜。そのうちひょっこり帰ってくるから」ニコッ

秋津洲「っ!!きっとそうかも!!あの天龍がそう簡単にやられるはずないもん!!すぐ帰ってきてまた世界水準軽く超えてるからなって自慢してくるかも!!」

龍田「でしょ〜?天龍ちゃんはいつもそうだもの。一人で無理して心配かけて……でも今回は私も天龍ちゃんのこと言えないかな〜……ごめんね、少し寝てもいい?」

秋津洲「もちろん。ゆっくり休んでほしいかも。また後でね、龍田。お休みなさい」

龍田「ありがとうね〜お休みなさい〜。……。っ……天龍ちゃん……」ジワァ クシャリ ポロポロ



欧州水鬼「ザンネンながらテキにハッケンされ、シトメソコネタわ。もうコレイジョウのセンプクはムリよ。イマコソケッキノトキだわ」

中枢棲姫「モトモト、ソロソロウゴコウトシテイタ。むしろコンカイノケンがイイキッカケにナッテクレタナ」

欧州水鬼「エエ。ザンネンだけどワタシタチのセンリョクはジュウブンにカイフクシテイルとはイイガタイわ。ケド、コレイジョウはマテナイ」

中枢棲姫「アア。ヤツラのドウシウチがオワッテシマウ。カツテのツヨサがナイワレワレハはヤツラゼンインをイチドにマトメテアイテにスルのはキケンだ……」

欧州水鬼「ケド、イマならフタツにワカレテいるヤツラをヒトツずつツブせるモノね。オマケにヤツラはナガくツヅくナイランでショウモウしてくれてイルワ」

中枢棲姫「アア。アナタはタイヘイヨウで。ワタシはタイセイヨウで。ヤツラにあのノロワレタようなオモイをアジアワセテやろう!!」

欧州水鬼「モチロンよ!!オタガイにコウウンを。ツギアウトキはカッタアトか、あるいはウミノソコね」



天龍「っ……!!」ヨロヨロ

天龍『ちぃっ……ここまでかよ……龍田……悪ぃ……先逝くぜ……』ボロッ

レ級『マサカアタシがイナガラケイジュン一隻ニカンタイのハンブンがシズメラレルナンテネ。ショウジキ、ヨソウしてナカッタ!!オマエ、オモシロイな!?』ニタニタ

天龍『けっ……お前らにそう言われてもうれしくねぇよ……』ギロリ

レ級『イイネそのメ!!マダ死んでナイ!!ケドオマエはもうタタカエナイ!!アシもシニカケ!!ナニもデキナイ!!』

レ級『ダカラトドメはササナイ!!ココでアタシタチがニゲタ奴らをコロシに行くのをユビくわえてミテナ!!』

天龍『っ!!チッ……黙って行かせるかよ!!っ!!クソッ!!おい!!なんでだ!?なんで壊れるんだよ!?』ジャキッ スカスカ ギリッ

天龍『クソがっ……!!オレはまだ生きてるのに!!なんで戦えないんだよ!?なんで死ぬまで戦わせないんだよ!?』ジワァ ブチッ タラリ クシャリ ポロポロ

レ級『アレェ〜?タマでてナイミタイダケドォ?ダイジョウブカナァ〜?キヒヒヒヒッ!!ソノ顔がミタカッタンダ!!』

レ級『ココロがオレルソノ顔ガナ!!アンシンシロヨ!!ソンナザマデココラのアレタウミをコウコウできるワケナイ!!」

レ級『ドウセ沈没シテ死ヌヨ!!スグウミノソコで会えるサ!!オマエとアイツラ、ドッチがサキにシズムカナ!?バイバ〜イ!!』

天龍『ちっくしょおぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』

天龍(あれからオレはひたすら北へ……陸地目指して壊れかけの機関と艤装でのろのろと進んでいた。きっと龍田たちは無事だ。オレも絶対に諦めねぇ……!!)

天龍(確かに吠える40度の海は荒れまくってたが、こちとら台風上等の帝国海軍なんだよ!!被害甚大でもこれぐらいで沈没してたまるか!!)

天龍(文字通りの疾風怒濤をいなしながらひたすら進む。一瞬たりとも気が抜けなかった。集中できなきゃ、海の藻屑になるだけだ)

天龍「どんな形であれ、せっかく生き延びたんだ……こんな所で終われるかよ……!!」キッ
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/13(木) 14:54:15.51 ID:fSriiaPY0


ザザーン ザザーン

汚っさん「……ん?」

天龍「……」

汚っさん「ひ、人か!?おい、大丈夫か!?」

天龍「……」

汚っさん「生きてはいるみたいだが……東洋人か。しかも子供だがすげぇ美人じゃねえか。おまけにいい体してやがるぜ」

汚っさん「こんな所に放置しておくわけにはいかねぇしな。これは家へ連れて行って看病してやらねぇと」ニヤリ



天龍「っ……な、なんだ?何か濡れたのが顔を……ん?犬か?」

ペロペロペロ

天龍「うおっ、ちょっ、止めろって!!口は舐めるな!!止めろ!!んっ!?んん〜〜〜!!」

レロレロ レロレロ

天龍「んん……んふ……んぐ……っは!!テメェ!!何しやがんだ!!口の中まで舐めやがって!!」ギロリ

ツンツン グリグリ

天龍「っ……そんな目で見んなよ……調子狂うな……お、なんだ?撫でて欲しいのか?そんなに胸に鼻押し付けてきやがって。やらしい奴だな。よしよし」ナデナデ

ペロペロ チュウチュウ

天龍「ってこら、舐めるなって。あっ、そこは駄目だ!!バカ!!吸うんじゃない!!あぁ!!止めろぉ!!」ビクッビクッ

グイグイ グイグイ

天龍「っ……まだ出ないっつの、まったく……あぁ?っ……谷間とかお前……とんだエロ犬だな。そんなとこまで鼻を突っ込むな。調子に乗りすぎだぞ、犬っころめ」

天龍「……って何で俺、水着なんだ?……まあいいか。ほら、もう満足しただろ?あっち行けって。しっしっ」

グイグイ

天龍「んっ、あむあむ……っ!?何だこれ!?生臭っ!!クソまじぃぞこの恵方巻!?ちょ、止めろ龍田!!んぐっ!!んん!!」

天龍「んぐっ……んん!!はへほっへいっへうはほはふは!!んあっ!!ん、んん!!じゅるっ……じゅるじゅる……っ!!この……何しやがる!?」

天龍「おいこら龍田ァ!!何とか言えよ!!なに笑ってんだ!!っていうかコレ絶対腐ってるだろ!?すげぇ生臭かったぞ!!おまけに変な汁まで垂れてくるし……ちょっと飲んじまったじゃねぇか!!」

グイグイグイ

天龍「だぁ!!もうお前はおとなしくしてろ、ワン公!!変なとこにじゃれついてくんじゃねぇ!!あっ!?ちょ、待て!!そこは止めろ!!」ビクン

クニクニクニ クチュクチュクチュ

天龍「っ!?え、て、提督……!?あ、や、ちょ、ま、待ってくれよ!!そういうのは手順があるだろ!?んっ……ふぅ……あぁ!!」ピクピクピク

クチュクチュクチュ クリクリクリ

天龍「ま、待ってくれって……あん!!バカ、提督……お前、こんな事してちゃんと責任取るんだろうな……!?はぁ!!っ……オレ、初めてなんだぞ……!!」ビクッビクッビクッ キュンキュン

ペロペロペロ レロレロレロ ジュルルルル

天龍「い、嫌、別に嫌だってわけじゃ……お、オレはその……提督のこと……っぁ!!あぁ!!や、待って!!っぁああああああああああ!!」ビクンビクン

モミモミ クチュクチュ チュッ レロレロレロ クリクリクリ

天龍「はぁ……はぁ……あぁ!!うぅ……あっ、んぁ!!や、提督……!!んっ……ふぅ……んちゅっ……じゅるじゅる……れろれろ……っはぁ……て、提督……オレ……提督のこと……好きだ……」キュンキュン

天龍「ずっと前から好きだったんだ……こんなこと初めてで……よくわからねぇんだけど……でも、オレ……提督ともっとずっと一緒にいたい……」トロン

ピトッ ズリズリ

天龍「っ!!て、提督……オレ……ああ、クソッ……顔、にやけちまう……見ないでくれ……っ!!……オレ……提督なら、いいぜ……?」ドキドキドキ



天龍「っ……ん……?」

汚っさん「おっ?起きちまったか」

どんな夢を見ていたのか忘れたが、幸せな夢だった気がする。が、今目の前にいるのは頭頂部の禿げた風呂に入っているとは思えない程汚らしくて臭い汚っさんだった。
自分は全裸な上に、体や口周りが謎の臭い透明な液体や白濁液で汚れているし、何より足を開かされて汚っさんの勃起したグロテスクなそれに自らの秘所を撫でられていて、今まさに正常位で貫かれそうになっている

↓×1〜3 天龍の反応
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/13(木) 14:58:49.37 ID:+vjPtB3vO
汚っさんを蹴飛ばしてパニクりながら這う這うの躰で逃げ出す
93 :以下、名無しに変わりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/13(木) 15:25:47.22 ID:ewpu4+nOO
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/13(木) 15:47:16.77 ID:lezzIyfdo
蹴飛ばして純潔を守らんとする
助けてくれたのか、ありがとうと吐き捨てるように呟き汚っさんの息の根を止める
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/13(木) 23:40:57.32 ID:bjtABGB0o
同じ艦娘は存在しない設定ですか?
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/14(金) 11:56:58.03 ID:KR+1mK0Z0
天龍『えっ……?』ビクッ サァッ

汚っさん『まあいいか』グッ ズププププン

天龍『っ……はっ……!?ぁ……私の中……入ってる……の……!?いやぁ!!』ビクン ジワァ

汚っさん(ってしちまえば後はもう楽しむだけ楽しむだけよ。女ってのはそうするために居るんだからな。こいつもヒイヒイ言わせて癖にしてやるぜ)

天龍「おらぁ!!」ドゴッ

汚っさん「うげぇっ!?」ドサッ

天龍「このクソ野郎!!何してやがる!?俺が気絶してる間に何しやがった!?」キッ ドガッ バギッ ボゴッ

汚っさん「ぐはっ!!ぐへっ!!ぐふっ!!ひぃっ……お、俺はただビーチで気絶してたあんたを助けただけで……!!」

天龍「へぇ、助けてくれたのか。それはどうも、ありがとよ」ギロリ スッ ドゴォ

汚っさん「ひでぶっ!!」ベタン



汚っさん「……」ピクッ ピクッ

天龍「……。……っ」

それは気絶していた

天龍は自分の体を確認する。服はすべて剥がれてしまったのか全裸だった。邪魔だと思って疎んでいたが、恋を知ってからはむしろ喜んでいた大きな胸
そして女として一番大切な秘所や、その周りの下腹部、太腿にどろりとした粘っこい白濁液が大量にこびりついていた
顔についた何かをぬぐってみる。不快な臭いを放つそれもまた胸や下腹部に付着したものと同様の白濁液。どうやら髪にも絡みついているようだ
唾液らしいものに汚れた口周り。そして口の中に残る今まで味わったことのない不快な味。嫌でも察してしまう。キスどころかおそらく寝ている間にフェラさせられている
絶望を覚悟して天龍は一度も自分の指以外の異物を受け入れたことのないはずのそこに付着した汚物を拭うと、自分を慰めるときのように指を中に入れた。そして心から安堵する
そこは未だに何にも犯されていなかった。天龍は改めて床に転がるそれに目を向ける。こんなものに純潔を奪われるくらいなら死んだ方がマシだと思うような不潔でハゲてるくせに体は毛深いデブだ
だが、自分はすでにこれに想い人へ捧げるつもりだったファーストキスを奪われ、体を弄ばれ、穢され、咥内を犯されている。殺意が理性を焼き切りそうだった
しかしひとまず思うがままにぶちのめした結果、天龍は落ち着きを取り戻していた。考える余裕ができている
殺してしまっていいのだろうか?無論、個人的には殺してしまいたい。しかし、いくら襲われたからとはいえ、それは殺人だ……
↓×1〜3 天龍の行動

>>95 そうです。陽炎、抜錨しますのような感じです。艦娘は適正のある人間で一つの艦の艦娘は同時に一人しか存在できません
滅多に戦死することはありませんが大破進撃のような無理をさせたり、あるいは地上で攻撃されたりして戦死した場合には他の適正ある人間が新たにその艦娘になります
しかし訓練には年単位で時間がかかるので戦死してしまうと艦娘が支配者たる海の戦いにおいて致命的な事態となってしまうでしょう
 
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/14(金) 12:36:13.56 ID:TG8bgLgGO
手を下すのは流石に気が引けるが、何もせずに放置するのも癪に障る
とりあえず汚っさんを拘束した上で何か使えるものを汚っさんの根城から拝借していこうか
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/14(金) 12:39:24.44 ID:xXSbA1U6o
コイツ……!ずっと俺が大切にしてきたものを汚しやがって!気持ちわりぃ……!うえっ!ペッ!ぺっ!とりあえずコイツは絶対に動けねえようにふん縛っておくとするか。それになにか着るものも探さねえとな
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/14(金) 14:19:50.41 ID:QQr2UWx5O
不快ではあるが一番大切なところは穢されていない。汚っさんを拘束するなりで身動きを封じ、身体を洗ってから服を拝借し鎮守府へ戻ろうとする
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/14(金) 23:28:30.00 ID:BANaaxUCo
もう長良と扶桑はパートナーみつけた感じか…残念
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/15(土) 00:25:36.43 ID:E8KtmjkYO
最終手段NTRがあるじゃろ
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/15(土) 15:03:49.34 ID:lAPHAYUx0
天龍「ちっ……ぶっ殺してやりてぇとこだけど、オレは軍人だ。敵を殺しはするが、殺人は犯さねぇ。命拾いしたな」

天龍(散らかり放題の部屋の中からとりあえず手足を縛るのに十分な汚れたタオルを見繕ってそれを拘束した)

天龍(我を忘れて思いっきりぶちのめしちまったが、まあこの程度なら死なねぇだろ。とりあえず、体を洗いたい)

天龍(……と思ったがここ、水道ねぇじゃん!!クソッ……それならアレがあるはずだ。俺は小屋から出てアレを探しに行く。夜か……あれからどのくらいたったんだ?)

天龍「おっ!!あったあった!!」

天龍(月明かりのおかげでそこそこ明るい。俺は見つけた貯水槽から水を汲んで浴びる。石鹼が欲しいとこだが、当たり前のようにありやがらねぇ)

天龍「くぅ……!!冷てぇ……!!」ザパァ ゴシゴシ

天龍(何度も何度も水を浴びて髪と体を洗う。……まあ、これぐらいでいいだろ。さて、どこだよここ。海沿いみたいだが……町や村どころか見渡す限り人家が見当たらねぇじゃん……)

天龍(記憶が朧げだが陸までは辿り着いた気がする。おそらくなんとか浜辺に上陸したあたりで気絶してアレに拾われたんだろうな)

天龍「ん〜……」

天龍(天測しようにも道具も失くしちまったみてぇだし……見える星からして南アフリカのどこかだとは思うんだけどな……)

天龍(そもそも、あの状態じゃ間違っても南米までたどり着けるわけがねぇしな。ちっ……気が乗らねぇが、アレが目を覚ましたら聞いてみるしかねぇか)

天龍(拝借した一番マシなタオルで頭と体を拭いて小屋の中に戻る。……まだ気絶してるか。とりあえず見つけておいた下着を身に着けた)

天龍(本当は洗いたいとこだが、替えがねぇから我慢するしかない。見た目は汚れてないし、穢された匂いもしねぇしな)

天龍(制服は、まあぼろぼろだ。大破したから仕方がないとはいえ、これで市井を出歩くのは恥ずかしすぎる)

天龍(かといってこの洗ってねぇ洗濯物の山から何か適当なのを拝借するのは嫌すぎる。サイズもぜんぜん合ってねぇし。どうするかな……ん?これは……)

天龍「コートか」

天龍(ぼろぼろのクローゼットの中はほとんどがガラクタだったが、フード付きのコートが入っていた。南半球じゃもうすぐ夏だけど、制服の上にこれを着るのが一番よさげだ)

天龍「俺の体を楽しんだんだ。これぐらい安いもんだろ、お前も。ったく、いつまで寝てるつもりだ?水でもぶっかけるか」

ドガァン ドガァン ドゴォン ドゴォン

天龍「!!」

天龍(北の方から爆発音が響く。遅れて北西の方、遠雷のように遠く轟いてくる砲声は明らかに戦艦の主砲だ)

ウゥーン ウゥーン

ドガァンドガァンドガァン ドゴォン ドゴォン ドゴォン

天龍(鳴り始めたサイレンの音をかき消すように再び爆音が響き、砲声が轟いてくる!!明らかに多数の戦艦がどこかを攻撃してやがる!!)

天龍「クソッ!!」ダッ

天龍(小屋から飛び出して音のする方を見ると、海岸沿いをずっと北の方へ行ったところで地平線の向こうの空が赤く燃え始めていた)

天龍(明るくなっては消えるのを繰り返している。間違いない、味方が攻撃を受けてやがる!!おそらく深海棲艦の艦隊に!!)

天龍(俺はできうる限りの速さで桶に水を汲んで小屋に戻る。それに水をぶっかけた。びくりとして目を覚ましたらしいそれは俺にぶちのめされたのが効いてるのか呻きながら悪態をついていた)
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/15(土) 15:08:11.52 ID:lAPHAYUx0
汚っさん「っ……クソッたれ……あのアマ絶対ぶっ殺してやる……Fuck!!あいつ縛りやがったな!?」

天龍「やれるもんならやってみやがれ!!そんなことより、ここがどこだか教えろ!!」

汚っさん「お前!!ふざけんなメスガキが!!解きやがれ!!」

天龍「こっちのセリフだRaper!!黙れ!!聞け!!」

汚っさん「っ!!」

ウゥーン ウゥーン ドガァンドガァン ドゴォン ドゴォン

汚っさん「……!?」

天龍「分かったか!?敵の攻撃を受けてんだ!!深海棲艦だ!!脳ミソ無さそうなお前でも知ってるだろ!?」

汚っさん「マジかよ……」

天龍「ここから北に行ったところだ!!ここはどこであそこはどこだ!?教えろ!!」

汚っさん「こ、ここはケープタウンの郊外だ。南に少し行ったところで、ちょうどLlandudno とケープタウンの中間地点ぐらいの場所だ……」

天龍「ってことは奴らケープタウンを攻撃してるのか……っ、ラジオか何かないのか!?こんな攻撃されてんなら何か放送されてんだろ!!」

汚っさん「あんた一体何者なんだ……!?」

天龍「知る必要はねぇよ!!いいから早くラジオをつけろ!!」

汚っさん「ち、ちょっと待て……!!」

天龍(のろのろと起き上がったそれはガラクタの山からラジオを取り出すとスイッチを入れた。予想通り、警報が流れ始める)

『……されました。非常事態宣言が発令されました。国民の皆様は至急、海岸から離れて内陸へ避難してください。現在、我々は深海棲艦の攻撃を受けています』

『西ケープ州は全域に避難命令が出されています。シモンズタウン海軍基地、ケープタウンは放棄されました。繰り返します。繰り返します。非常事態宣言が発令されました。非常事態宣言が〜』

天龍「いつから非常事態宣言が出てんだ!?何で気が付かなかったんだよテメェは!!」

汚っさん「し、知らねぇよ!!少なくとも昼頃はこんな放送流れてなかった!!お前を拾った後は万が一にも起きないようにラジオは消してたから分からねぇ!!」

天龍「っ……!!」

天龍(ともかくシモンズタウンの拠点はもう放棄されたみてぇだし、ケープタウンだってあの様だ)

天龍(となればさっさとこんなとこから逃げるしかねぇ。表に車もあったしな。とりあえず内陸に逃げれば陸路でマッサワの拠点まで行けるはずだ)

汚っさん「お、おい!!早く解いてくれ!!まさかお前、俺を置いていくつもりじゃないだろうな!?」

天龍「解く訳ねぇだろ!!だがまあ、安心しろよ。俺は民間人を見殺しにはしねぇ。テメェは憲兵か警察に突き出してやる!!」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/15(土) 15:36:21.60 ID:lAPHAYUx0


駆逐古姫「……行方不明だった同胞たちから連絡があった。皆、何処へ消えたのかと思っておったが南極に潜んでいたらしい」

「「「「っ!!」」」」

駆逐古姫「皆は今まで力を蓄えておったそうじゃ。海難事故を装って輸送船や商船を沈め、厚い氷に覆われた大陸を海から掘り進んで資源を集めながら」

中間棲姫「そうですか……それで、内容は?」



空母棲姫「彼女たちがそれぞれ太平洋と大西洋で奇襲をしかけるから我々にも同時に蜂起して欲しいとのことよ」

戦艦水鬼「なるほどね……ここでもし我々が蜂起すれば確かに勝てるかもしれない。皮肉な事に、同じ側に立って『艦娘』のこともよく理解できた」

軽巡棲姫「もう『艦娘』はあの時のように恐ろしい不死身の化け物ではありません。やりようはいくらでもあります」



南方棲戦姫「……今こそ、本来の目的を果たす時なのかもね。私たちは好きでこうしてるわけじゃないわ」

空母水鬼「確かに。最期まで戦って滅びるか、敗北を受け入れて生き延びるかと問われて仕方なく敗北を受け入れた」



戦艦棲姫「た、確かに望んだ結果じゃないかもしれないけれど、悪くない!!いいえ、私たちが求めていたのは勝利じゃなくてこれじゃないの!?」

防空棲姫「嫌なことをしてくる人もいるけど、でも日本の人たちは私たちを信じて受け入れてくれたよ……!?なのに裏切るつもり……!?」



駆逐古姫「どちらにせよ、決断しなくてはなるまい。同胞たちに応えて立ち上がり、為すべきことを為すために肩を並べて戦うのか」



空母棲姫「それとも、同胞たちを見捨てて砲をむけ、私たちの新しい居場所を守るために立ちふさがって戦うのか」

↓×1〜3 南極に潜んでいた深海棲艦の参戦要請に対する日本に帰化していた深海棲艦たちの反応を太平洋とインド洋でそれぞれ
※太平洋の深海棲艦勢の旗艦は駆逐古姫で、インド洋は空母棲姫
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/15(土) 16:18:32.22 ID:Ki4CwUvEO
大抵の深海棲艦は賛同する。しかし戦艦棲姫やヲ級の一部は反対、この事を密かに提督に伝えようとする
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/15(土) 16:35:51.68 ID:t1BKIoxLo
旗艦は双方とも反対するも、提督と関わりの薄い深海棲艦たちの賛同を抑えきれない
107 :以下、名無しに変わりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/15(土) 16:37:40.67 ID:46LoSmeZO
駆逐古姫
同胞に砲口を向けるのは複雑な心境ではあるが、絶体絶命の窮地を救ってくれた提督に対して恩を仇で返す訳にもいかない
“かつての”同胞に対して人間側の旗印を掲げるという最後通牒を申し渡す

空母棲姫
ギリギリまで返答を引き伸ばした上で、開戦後は消極的参戦として人間側に着く決断を下す
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/17(月) 11:58:42.00 ID:0tkgDfmn0


ドイツ高官「Mein Führer, 新しい情報が入りました。連合国軍に対して深海棲艦が南極から大規模な攻撃を開始したとのことです」

総統閣下「何だって?それは確かなのか?」

ドイツ高官「間違いありません。連合国軍は現在危機に陥っている模様です。その影響でソ連も動きが鈍りました」

総統閣下「素晴らしい!!我がドイツにとってこれほどの好機はないだろう!!すぐにアフリカ軍団の撤退を強行するのだ!!」

総統閣下「彼らが戻れば東部戦線を立て直すことができる!!そして再び攻勢へと移れるだろう!!東部戦線の主導権を共産主義者どもから奪い返すのだ!!」

ドイツ高官「恐れながら申し上げますが、これは全人類の危機です。この機会に停戦を呼び掛けてはいかがでしょうか?」

ドイツ高官「連合国やソ連と協力して深海棲艦を撃退するのです。そうすれば彼らの我が国への印象が改善されるでしょう。和平交渉の余地が生まれるはずです」

総統閣下「Nein!!イギリスはともかくソ連や日本と交渉など考えられん!!私は命令を下した!!今すぐ実行せよ!!」ダンッ



ソ連軍司令官「わ、私は……無能な指揮官で……多くの同志を稚拙な作戦で失いました……司令官としてふさわしくありませんでした……」ボロッ タラリ

ソ連軍司令官「また……ファシストのスパイでもあり……ドイツの諜報機関と結託し……スパイ活動をしていました……」

政治将校「このように将軍は自白した。さらに将軍は先のクリミアの戦いで海軍が危険をものともせず敵海軍を撃退して潤沢な火力支援を提供したにも関わらず敗北した。同志、証言を」

タシュケント「はい、同志。彼は我々が反撃にあいながらも制海権を確保し、ドイツ軍陣地に砲撃を加えて支援したにもかかわらず前進しませんでした」

タシュケント「意図的であったとしか思えません。その結果、我々は無視できない損害を受けたにもかかわらず陸では何の成果も得ることができませんでした」

ソ連軍司令官「っ!?っ……」ギリッ

政治将校「ありがとう、同志。その結果、南部方面軍の進撃は阻止されてしまった。中央や北方では前進を続けているというのに」

政治将校「偉大なる祖国はこの事態を深刻に考えている。貴方が祖国にもたらした重大な危機と敗北を重くとらえ、粛清を決定した」

ソ連軍司令官「なっ!?や、約束だったはずだ……命は助けると……!!」

政治将校「早急にこの男を銃殺刑にしろ。連れていけ」

ソ連軍司令官「自白すれば命は助けると約束したはずだ!!」

ソ連兵「黙れ!!来い!!」ドガッ グイッ

ソ連軍司令官「っ……敵の防衛陣地は堅牢で……あの程度の砲撃ではびくともしなかった……あそこで攻勢をかけたら夥しい死傷者が出ていた……!!」ドサッ ズルズル

ソ連軍司令官「君も見たはずだ!!敵の阻止砲火が我々の陣地を襲っているところを!!私は決して祖国に背いてはいない!!祖国の為にやれるだけのことをした!!」

タシュケント「……」チラリ

政治将校『奴の粛清は党からの命令だ。奴は無能で、深刻な裏切りがあった。君は奴が攻撃を受けていたことを決して証言せず、奴が無能だったと証言しろ』

タシュケント『わかりました、同志。すべて祖国の為です。同志たちのためにあたしにできることならどんなことでもしてみせます。まかせてください』

タシュケント「いや、見てないな。貴方は錯乱しているよ、将軍」プイッ

ソ連軍司令官「嘘だ!!私は君と無線で通信もしたはずだ!!君に火力支援を要請した時に阻止砲火が酷く前進できないと言ったはずだ!!」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/17(月) 12:02:11.09 ID:0tkgDfmn0
ソ連軍将校「……それは本当か、同志?」

タシュケント「全く覚えがありません。彼は明らかに責任転嫁を図っています」

ソ連軍司令官「嘘をついている!!お前は嘘をついている!!」

政治将校「黙らせろ」

ソ連兵「口を閉じてろ!!裏切り者、反逆者め!!」ドガッ バギッ ドガッ

ソ連軍司令官「っ……なぜだ……私は……祖国の為に……」ガクッ

政治将校「後任については連絡通り少将が指揮を引き継ぐことになっている。では解散にしよう。……ああ、同志タシュケント。君は待ってくれ」

タシュケント「どうかしましたか、同志?」

政治将校「君には新たな命令がある。大西洋へ向かってもらうことになった」

タシュケント「大西洋ですか?」

政治将校「そうだ。大西洋で連合国が危機に陥っているらしい。敵は深海棲艦だ。南極に敵対的な残党が潜んでいたそうだ」

政治将校「その影響で祖国への支援物資の輸送が止まっている。一大事だ。早急に事を解決しなくてはならない」

政治将校「また、それに祖国が貢献したことを示す必要もある。君にはすでに派遣している同志ガングートと合流し、彼らの作戦に協力せよ」

タシュケント「了解しました、同志。大西洋へ向かいます。必ずや祖国の期待に応えて見せます!!」



スウェーデン海軍士官「君は義勇軍としてアゾレス諸島へ派遣されることとなった。ただし、相手は深海棲艦だけだ。枢軸国との戦闘は禁じる」

ゴトランド「了解。派遣先は王立海軍?」

スウェーデン海軍士官「その予定だったのだが、イギリスはアゾレスから撤退した。派遣先は大日本帝国海軍となる」

スウェーデン海軍士官「彼らはアゾレスで深海棲艦を食い止めるために決戦を行うらしい。君もその決戦に義勇軍として参加するんだ」

ゴトランド「決戦、ね……大丈夫かしら……でもまあ、あのツシマ海戦で有名な帝国海軍と肩を並べて戦うことができるのなら、それはそれで勉強になるかもね」



提督(秋津洲たちが発見してくれた敵対的な深海棲艦は南極を拠点に潜伏しつつ戦力を再編、拡張しながら機を待っていたようだ)

提督(奇襲される前に発見できたことで全世界へ警告を発することはできた。しかし奴らも愚かではないようだ)

提督(こちらの態勢が整う前に侵攻を開始してしまった。深刻な事態だ。主に太平洋が酷い。ニュージーランドとは連絡が取れない)

提督(オーストラリアももうだめだろう。現在、敵は大日本帝国領南洋諸島に侵出してくる勢いだ)

提督(我々はイギリスや撤退してきたオーストラリア、ニュージーランドの海軍と協力して深海棲艦をそこで迎え撃つ構えだ)

提督(また、アメリカが支配する太平洋と大西洋をつなぐパナマ運河に対しても太平洋と大西洋の両側から深海棲艦は攻撃を仕掛けた)

提督(貧弱な現地の防衛軍は壊滅し、これにより我々は太平洋と大西洋を繋ぐ海路をすべて失うこととなってしまった)

提督(現在、アメリカ軍は本土で待機していた全艦隊をもってパナマを取り戻すべく激しい戦闘を繰り広げている。そして一方、大西洋では……)
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/17(月) 12:07:36.36 ID:0tkgDfmn0
神威「て、敵は大規模な侵攻を継続しています。その目標は間違いなくここ、アゾレス諸島です!!」

神威「敵にとってここは欧州への侵攻にも北米への侵攻にも使える橋頭堡となる拠点です。そして何より行く手を遮る場所にあります。是が非でも落とそうとするでしょう」

神威「私たちの戦力は多くありません……しかもそのほとんどが駆逐艦で、あとは海防艦と軽空母、水上機母艦と練習巡洋艦が少し」

神威「重巡と軽巡に至ってはそれぞれ愛宕さんと龍田さんしかいません……増援を要請しようにも、太平洋での深海棲艦の活動により日本本土が危機に陥っています」

神威「本土防衛に戦力を回さなくてはならない為、戦力に余裕が無くてこちらへ増援は出せないそうです……」

神威「……さらにイギリス軍は敵の規模が大きく、また現在枢軸国の活動も激化しているいためにアゾレス諸島を放棄して撤退することを決定しました」

神威「彼らは艦隊を本土へ引き上げたのち、枢軸国を抑えてからアメリカと連携して北大西洋で深海棲艦を迎え撃つそうです」ジッ

提督(秘書艦をしてくれている神威が現在の状況を説明してくれる。だがその声は震え、不安そうに俺を見つめていた)

提督(状況は限りなく悪かった。欧州水鬼率いる大艦隊がアゾレス諸島攻略を目指して侵攻してきている。彼我の戦力差は圧倒的だ)

提督(おまけに神威は知らないが味方の深海棲艦たちに不穏な動きがある。彼女たちは同胞である深海棲艦の決起に触発されて反旗を翻そうとしているようだ)

提督(彼女たちの旗艦である駆逐古姫や空母棲姫がそれに反対して何とか押しとどめようとしているらしいが、抑えきれないようだ)

提督(あの子や戦艦棲姫、防空棲姫を始めとして俺に忠実な子は何人か居る。空母棲姫や駆逐古姫のようにこちら側の子も少なくはない。しかし、全体的に考えて少数派でしかない)

提督(彼女たちが武装蜂起して我々と戦闘状態に入るのも時間の問題だろう。もしそうなってしまったら……考えたくもない)

提督(彼女たちを併合するきっかけとなったのは俺自身だ。責任がある。それに何より彼女たちが反乱を起こしたら、あの子たちの命が危ない)

提督(俺はそうなる前に何とかしなくてはならない。しかし、だからと言ってここにいる神威や鹿島、皐月や如月たちを犠牲にするわけには絶対にいかない)

提督「彼らの慎重さは充分理解できる。ここで大英帝国の運命を賭けてまで決戦するべきではないと判断したのだろう」

帝国海軍士官「申し訳ありませんが、提督。大本営は早急な回答を必要としています。場合によっては大西洋どころか欧州からの一時的な総撤退も視野に入れているのです」

帝国海軍士官「貴方が使える戦力は現有のもので全てです。その戦力でアゾレス諸島を防衛できますか?」

提督「勿論だ」キリッ



提督「さて諸君、戦況は圧倒的に不利だ!!決戦など挑んでも勝ち目があるとは思えない!!……誰もがそう思うかもしれない」

提督「だが、勝ち目はある。むしろ勝率は高いぞ?敵は長く戦闘を経験していない。その練度はそこまで高くないはずだ」

提督「そして何より今回の決戦は文字通りの純粋な艦隊決戦となる。敵には何隻もの戦艦が居る。巡洋艦も駆逐艦もだ。だが、空母は少ない」

提督「砲雷撃戦で雌雄を決することになるだろう!!そしてここにいる諸君らの本分はその艦隊決戦だと信ずるが……どうだ、神風?睦月?」

神風「もちろんよ。もうとっくに準備はできてるわ、司令官」ゾクゾク キリ

睦月「負ける気がしないのね!!てへっ♪」ニタァ

提督(そう頼もしい返事をしてくれる二人だけでなく、睦月型や神風型の子たち全員の目が爛々と輝いていた。それは紛れもなく駆逐艦娘の目だ)

提督(この日を待っていたと心から喜び震えている。船団護衛でなく、艦隊決戦を。敵を屠ってやろう、戦艦を喰らってやろうと昂っていた)

提督「よろしい、ならば決戦だ。安心してくれ。何も水雷戦隊だけで無謀な突撃をさせようとしているわけではない。強力な援軍がすぐに到着する」
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/17(月) 12:09:07.23 ID:0tkgDfmn0


提督「Bienvenue aux Açores(ようこそ、アゾレス諸島へ), リシュリュー。この間ぶりだな」

リシュリュー「Merci, Amiral. Commentallez-vous(ご機嫌いかがかしら)?」

提督(俺が決戦を決意した約束の援軍が到着した。元ヴィシー・フランス海軍の子たちだ。あの騒ぎの時、自由フランスの指導者たる少将と繋がりが持ててよかった)

提督(元ヴィシー組と純粋な自由フランス組の関係が良くないことはテストからの話で知っていた)

提督(そのせいで自由フランス海軍の司令官が元ヴィシー組を持て余していたことも。戦力が足りないなら、集めればいい)

提督(上を通している暇はなかった。俺は個人的に少将に連絡をとり、彼女たちを遠征軍として派遣してくれるよう要請したのだ)

提督(少将も俺の実績は高く評価してくれていた。そしてアゾレスの決戦でフランス艦隊が活躍することを強く望んでいた)

提督(その結果がこれだ。艦隊決戦における最高戦力が重巡だった我が艦隊に最新鋭の戦艦が加わった。リシュリューと挨拶を交わす)

提督「君がこの戦いにおける文字通りの要となるだろう。頼りにさせてもらうぞ」

リシュリュー「ええ、任せて頂戴。……けれど、私たちが来てもまだ戦力差は圧倒的だとおもうけれど」ジロリ

提督(リシュリューはじっと俺の目を見つめていた。そこには不信が込められていた。戦って死ねと言うつもりかと疑っているのだ)

提督「安心してくれ。勝ち目のない戦いはしない。俺の一番大事な役目は戦闘前にどれだけ勝てる要素を集められるかだ。そしてそれはまだ終わっていない」

リシュリュー「そう……」

提督(俺はまっすぐとリシュリューの目を見てそう答えた。が、リシュリューの不信はなおも消えないようだった)

提督(初めは信用されていないのかと思った。しかし気が付く。どうやらリシュリューは疑心暗鬼になっているようだ)

提督(運命のいたずらに弄ばれて酷く傷つき、弱っているのだ。ただ純粋に目の前の女の子にできる限りのことをしてあげたいと思った)

提督「……リシュリュー。俺は君の能力を高く評価している。戦艦娘としての戦闘力はもちろんだが、何よりその人となりをだ」ジッ

リシュリュー「……」

提督「そんな君が理不尽な世の中に翻弄されてこのようなことになってしまっているのは心が痛む」

リシュリュー「っ……貴方に何が分かるのかしら、Amiral……私と違って華々しく活躍している貴方に、私の何が理解できるというの……!?」ピクッ ギロリ

提督(俺を鋭く睨みつけたリシュリューが押し殺した声でそう呟く。俺はそんなリシュリューの視線を正面から受け止めながら言葉を続ける)

提督「理解できるとは思っていない。だが、してあげられることはある。リシュリュー、君に必ずや勝利と名誉を捧げてみせる」
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/17(月) 12:09:49.44 ID:0tkgDfmn0


リシュリュー(私は、腐っていた。海での戦いはもう決着したも同然だった。私の出番はなかった)

リシュリュー(ヴィシーの時にはヤマトを大破させたりとそれなりの戦果を挙げていたけれど、今やそれは無かったことになっている)

リシュリュー(私は戦艦娘だから、必要とする物資の量も多かった。それに加えてヴィシーから合流した私たちと元から自由フランスにいた子たちとの対立)

リシュリュー(今や私は何もすることが無い。出撃することすらなくなった。自分の運命を呪わずにはいられなかった)

リシュリュー(私は自分に自信を持っている。ヤマト?アイオワ?それともキング・ジョージ5世?あるいはリットリオかビスマルク?いいや、違う。最強の戦艦は私だ)

リシュリュー(軍人としても私は正しくあったと誰にでも誇れる。なのに不条理の挙句の果てに私は……)

リシュリュー(このまま自分の能力を十分に発揮することもできずに、こうして何も為さずに消えていくしかない……そう思っていた)

提督「理解できるとは思っていない。だが、してあげられることはある。リシュリュー、君に必ずや勝利と名誉を捧げてみせる」

リシュリュー「……!!」ドクン

リシュリュー(私は……ずっと誰かにそう言ってもらいたかった……その言葉が矢となって私の胸を貫くのが見えた気がした)

リシュリュー(残酷だった。今、私の心を奪ったこの人はもう既に他の女の……テストの……私は何とか感情の嵐を抑え込んで自分を取り繕う)

リシュリュー「……なら、捧げて見せて頂戴」ジッ



ガングート「紹介する。彼女は同志タシュケントだ。黒海艦隊の所属で赤色海軍が誇る優秀な艦娘だ」

タシュケント「Здравствуйте(こんにちは)!!嚮導駆逐艦、タシュケント、はるばる来てみたよ。よろしくお願いするね、提督!!」ニコッ

提督「Добро пожаловать на Азорские острова(アゾレス諸島へようこそ).ソビエトからの援軍に感謝する」ニコッ

提督(俺の目の前で人懐っこそうに微笑む少女はソ連から新たに送られてきた遠征軍だ。もこもことした黒いУшанкаを被り、空色のケープを羽織っている)

提督「私は大日本帝国海軍の提督だ。今回の戦いの指揮を執ることになっている。よろしく頼む」

タシュケント「貴方の活躍はよく聞いているよ。アルハンゲリスクの英雄なんだって?そんな凄い人の指揮下で戦えるなんて光栄だな!!」

提督「君の期待を裏切らないように頑張らなくてはな。さて、では早速だが状況を説明しよう」



ガングート「ああ、同志タシュケント。私は彼に話があるんだ。先に部屋へ行っていてくれ」

タシュケント「そうなんだ?了解。先行ってるよ、同志ガングート」

提督(説明が終わって神威に二人の部屋まで案内してもらおうとしたら、ガングートがそんなことを言う)

神威「では行きましょうか、タシュケントさん」

タシュケント「うん、お願いね」

提督(二人が部屋を出ていく。その瞬間、ガングートは音がしないように鍵を閉めるとそのまま静かに俺の胸に飛び込んできた)

ガングート「あぁ……これだ……貴様の匂い……貴様の温もり……ここが私の居場所だ……」

提督「すぐに会えてよかった」

ガングート「何度命令を無視して貴様についていこうかと思った事か……」

提督(左遷された俺にガングートはついてきたがった。しかし地中海の戦いが佳境だったためにソ連はガングートにそこで戦果をあげさせたがったのだ)

ガングート「……」ジッ

提督(ねだるような視線、俺はガングートの顎に手を添えて上げさせる。ガングートが目を閉じた。唇を奪う)

提督「……っ。少しなら時間をとれる」スッ

ガングート「んっ……///来てくれ、提督」キュンキュン
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/17(月) 12:11:11.41 ID:0tkgDfmn0


提督「っ……ふっ……!!」パンパンパンパン

ガングート「あぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!激しい!!激しすぎるぅ!!」ビクビクビク

提督(決戦を前にして俺も昂っていたらしい。獣性に任せて立ちバックで乱暴にガングートへ腰を打ちつける)

提督(我ながら雑だった。ガングートの下着の中に手を入れてそのまま秘所を弄りガングートの体をできあがらせる)

提督(そして切なげに喘ぎを漏らし、甘えて体を摺り寄せてくるガングートに手を机につかせて腰を突き出す様に命じた)

提督(独りよがりなかなりひどい扱いだったが、ガングートは俺を見つめると文句も言わずに素直に従った)

提督(そんな彼女に俺はスカートをめくり下着を太腿までズリ下ろすと本能のままにぶち込んでいたのだ。自己嫌悪するが、それ以上の満足感を覚える)

提督「ほら、お前にくれてやるぞ、ガングート……!!もっといい声でないてみろ!!」

ガングート「あんっ!!んぁっ!!あぁっ!!!!お、おくっ!!おくこわれちゃうっ!!ていとくっ!!もうゆるしてくれぇ!!」キュンキュン

提督(ガングートの頭を掴んで机に押し付ける。まるでレイプしている気分だった。俺はガングートの体にのしかかるとフィニッシュをきめる」

提督「ほら……受け取れっ!!」ドチュン ビュルルルルルル

ガングート「くぅうううううううううう!!わたしのおく……あついのたくさん……もうとっくにあなたのものになってるのに……もっと染められる……」ビクンビクン

提督(心地よい射精感。俺の体の下でびくびくと震える女体。俺は心から満足した。が、押さえつけられて跡が残ったガングートの頬を見て我に返る)

ガングート「はぁ……はぁ……」

提督「っ……すまない、ガングート……」

提督(すぐに消えるだろうが、それほど強い力で硬い机に押し付けたのだ。こんな女の子を。激しい後悔に襲われる)

ガングート「い、いいんだ……決戦を控えて貴方は荒ぶっているのだろう?ならそれを沈めるのが女の役目だ」ニコッ

提督「そう言って慈母のように微笑むガングート。たまらなく愛おしくなる。俺はモノを引き抜くと、ガングートをこちらに向かせる)

提督「そうだな……君のような美しい乙女の役目だ。っ……」

ガングート「んっ……ちゅ……れろえろ……」

提督(そして唇を交わして濃厚に舌を絡ませ合う。そしてそのまま二回戦へともつれ込んだのだった)



提督「Välkommen till azorerna(ようこそアゾレス諸島へ)!!……Maybe it`s wrong pronounce(もしかしたら発音が間違っているかもしれないが)」

ゴトランド「Ja!!Tack så mycket!!(そんなことないわ、どうもありがとう!!)スウェーデン語を話せるのね?」ニコッ

提督「付け焼き刃だよ。挨拶ぐらいしか話せないし、聞き取るのも苦手だ」

ゴトランド「それでも十分よ!!スウェーデン語で話そうとしてくれてとてもうれしいわ!!アリガト!!……あってる?」

提督「ああ、上手いものだよ。こちらこそありがとう、日本語で話してくれて」ニコッ

提督(よし、掴みはなかなかいいのではないか?お互いに自己紹介を始める。彼女はゴトランド。スウェーデンからの義勇軍だ)

提督(深海棲艦の侵略に対して各国が義勇軍を送ってくる動きがある。彼女はそうして送られてきた義勇軍第一号だ)

提督(そしてアゾレスの決戦に唯一間に合いそうな義勇軍だった。ふむ、航空巡洋艦か。水上機持ちが少ない今回の戦いでは貴重な偵察要員になってくれるだろう)

提督「では戦況の説明をさせてもらう」

ゴトランド「よろしくお願いします」ニコッ
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/17(月) 12:12:33.05 ID:0tkgDfmn0


提督(出撃予定日の一日前。俺は決戦を中止しようかと思っていた。俺が決戦を決意した二つの増援のうち、片方が到着していなかったからだ)

提督(今考えれば我ながら緊急事態にかまけてだいぶ無茶なことをしていた。後々問題にされるかもしれない)

提督(だが、躊躇いはなかった。この一戦に全てがかかっていると言っても過言ではないのだ)

提督(少なくとも、アゾレスで敵を食い止められなかったら深海棲艦との内乱が起きるのを止められないのは確実だ)

提督(しかし、だからと言ってここにいる勇敢な子たちに向かって食い止められれば何とかなる。だから死んでこいなどとは命令できない)

提督(想定していた戦力を確保できなかった以上、作戦は中止するべきだった。そう、この瞬間までは)

提督「Benvenute!!よく来てくれた!!本当に間に合ってよかった!!」

ザラ「Scusa, sono in ritardo(遅れてごめんなさい)……出るときいろいろ問題があって……出発した後も飛行機が故障したりするし……」シュン

ローマ「まあ、間に合ったのだからいいでしょう?イタリア女が時間に遅れてくるのは当然だもの」キロリ

提督(La Regia Marinaの捕虜たちの中から志願者を募って編成した義勇軍だった。相手が深海棲艦であることもあり、捕虜の半数が志願してくれたのだ)

提督(せめてザラとポーラ、イタリアとローマが来てくれればと思っていたが、予想以上の志願者が集まることとなってくれた)

提督「気にしないでくれ。もともとかなり際どい計画だったし、ローマの言う通り間に合ったのだからあとはどうとでもなる」

ポーラ「そう言ってくれるとありがたいですぅ。とりあえず再会祝いに呑みましょうかぁ?いいワインがあるんですよぉ」ニコッ スッ

ザラ「ちょっとポーラ!?」キッ

提督「そうだな。24時間後には出撃になるが、少し飲むくらいなら大丈夫だろう。飲みすぎて出れないというのは困るが。だがその前に状況の説明をさせてもらいたい」ニコッ

イタリア「……」ジッ



イタリア『そんな事、どうでもいいです。私は貴方に愛してもらえればそれで満足ですから///』

提督『……!!……すまない』カチャカチャ スクッ

イタリア『ぁ……提督?』

提督『……』スタスタスタ

イタリア『提督!?っ!?ま、待ってください!!』グググッ ズルズル

提督『その気持ちは……君の本心じゃなかったかもしれない……本当にすまない。ではな』

イタリア『提督!!』

ガチャン

イタリア『……!!ど、どうして……』ガーン ジワァ

かつてイタリアは国を売った。戦友たちを売った。勿論、葛藤があった。時間が無かったとはいえ、悩みぬいたうえでの決断だった
イタリアは母国がドイツと同調して日本と戦争を始めたことをよく思っていなかった。ドイツが日本へ新型爆弾を投下して多くの民間人に被害がでたと聞いて心が痛んだ
イタリアは日本との戦争に疑問を持っていたのだった。迷いがあった。どうして日本と戦わなくてはならないのだろうと

スエズでの戦いに負けたイタリアは捕虜にされた。そんなイタリアを尋問したのは提督だった。彼女の想い人だったのだ。殺してしまったと思った。どれほど絶望したか……
その彼が生きていた。どれほど喜んだか言葉にはできない。尋問において、イタリアは提督に対して殺しかけてしまった弱味があった
その上、想い人からあんなことをされて……あんな風に愛を囁かれて……耐えられなかったのだ

もし仮に疑問を持っていなかったら。日本との戦争に納得できる理由があったら。いくら提督相手で、なおかつああいう状況だったとしても話さなかった
もし仮に相手が提督ではなかったら。自分の想い人でなかったら。日本との戦争に疑問を持っていても、絶対に口を割りはしなかった
日本に対する戦争への疑問と提督に対する想い。その二つの要因が重なってしまったからこそ、イタリアは裏切り者になってしまったのだ

しかし、そんな彼女に対して提督は誤解されかれないセリフを言い残して背を向け行ってしまった
提督はあの話をして受け入れてもらえるまで手を出さないという自分の中の掟を破った上に、イタリアを快楽堕ちさせてしまったと自己嫌悪していた
そのためにあのような態度をとってしまった。イタリアに対する失望や嫌悪は全くなかった。だが、そんなことをイタリアが知る由もなかった
養豚場のブタでもみるかのように冷たい目で私を一瞥した後、行かないでほしくて提督の名を呼んだが、それに構わず提督は行ってしまったそうとしか思えなかった
仲間を売った自分に対して失望したから行ってしまったのだとしか思えなかったのだ。提督の為だったのに……提督が自分を醜い裏切り者にしたのだというのに……

↓×1〜3 今、提督が私の目の前に……イタリアの心情と行動
※大事な作戦が24時間後に控えていることを踏まえて
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/17(月) 12:25:51.46 ID:dPTLiE9Vo
ポーラに同調してお酒の時間をつくる
退出際に熱烈なディープキス
お酒の席の途中、トイレに行く提督についていき個室に連れ込んで問い質す
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/17(月) 13:01:38.08 ID:758w68IVo
提督がなんだかよそよそしい……私はあなたのために国を裏切ったのよ?簡単に裏切る軽い女じゃないわ。すべては提督のため……なのにザラやポーラなんかとイチャイチャして。何とかして二人きりでじっくりお話ししたいけど明日の作戦前に提督のお心を乱したくない。今はこれぐらいにしておきましょうか……提督の隣にさり気なく腰掛けテーブルのしたで恋人つなぎをするイタリア
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2018/12/17(月) 13:21:51.33 ID:GUuernoho
115で
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/17(月) 13:22:23.45 ID:DmJiW/cEO
115と116
提督とイタリアのディープキスにあてられ、触発されるローマたち
119 :以下、名無しに変わりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/17(月) 13:26:32.48 ID:cOOd2O5rO
冷静を装って提督に近づきそれとなく本心を伝えるつもりだったが、いつの間にかお酒が進んでしまい、抑え込んでいた激情を吐露してしまう
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/18(火) 03:04:04.20 ID:aO9eXlYE0


ザラ「……提督の作戦にはいつも驚かされます。まさかそんな方法で……この作戦なら、戦力差があろうと十分戦える!!」

ローマ「……正直、提督のことが怖いと感じるときがあるわ。貴方を敵に回した時点で私たちに勝ち目はなかったのかもね」

提督「誉め言葉と受け取っておこう、ローマ。さて、君たちの練度なら心配していないが、ぶっつけ本番というのも不安ではある。演習を行おう」

ポーラ「えぇ?演習ですかぁ〜?その後に宴会の時間はちゃんとありますよねぇ?ポーラは飲まないと実力出せません〜」

ザラ「ポーラ!!」

イタリア「まあまあ。時間はあるし、適度なお酒は緊張を解してくれるわ。演習を行って問題ないようならむしろ宴会を開いた方がいいでしょう。ですよね、提督?」

提督「ああ、もちろんだ」

ポーラ「さすがイタリアさん、わかってるぅ〜!!」

ポーラ「っ……提督とイタリアさんがそう言うのなら……でも飲みすぎは厳禁よ、ポーラ!!ちゃんと見てるからね」

ポーラ「えぇ〜やだぁ〜」

ローマ「ほら、バカやってないでさっさと演習を終わらせるわよ。飲む時間が短くなるわ。行きましょ」



ガングート「Расцветали яблони и груши♪」

タシュケント「Поплыли туманы над рекой♪」

「「Выходила на берег Катюша♪На высокий берег, на крутой♪」」

占守「……」ウズウズ

ポーラ「やぁ〜!!これはポーラのです〜取らないで〜!!」ギュッ

ザラ「ダメ!!飲みすぎよポーラ!!服をちゃんと着なさい!!」ググググ

如月「こっちは如月のよぉ!!とっちゃダメなんだからぁ!!」ギュッ

睦月「だめにゃしぃ!!これ以上は飲ませないよ!!」グイグイ

朝風「どう考えてもキリンでしょ!!この深いコクとキレのある味わい!!他のビールじゃ絶対に味わえないもの!!ヱビスなんて飲めたもんじゃないわ!!」キッ

松風「どう考えてもヱビスだね!!本物のコクを知らないからそんなことが言えるんだ!!そしてこのまろやかさ!!キリンなんかとは比べ物にならないね!!」キッ

春風「まあまあ、どちらもそれぞれのおいしさがあるじゃないですか。どちらがより優れているかというのは決められませんよ」オロオロ
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/18(火) 03:11:08.03 ID:aO9eXlYE0
リシュリュー「……騒がしいわね。せっかくのフランスワインが不味くなるわ」

ローマ「なにそんな二流品飲んでるのよ。こっちの一流品のイタリアワインを分けてあげるわ。感謝しなさい」

リシュリュー「はっ?」ギロリ

ローマ「な、何よ……!?人がせっかく分けてあげるって言ってるのに!!やるつもり!?」

イタリア「……」キョロキョロ

イタリア(……提督が居ない!!な、何で……っ!!まさか提督……私たちには時間を作っておいて自分はまだ執務中なんじゃ……いえ、きっとそうだわ!!)

イタリア「っ……い、今からでも秘書艦に……」

Z3「んっ……ドイツのが一番だわ。ビールもワインも」

ゴトランド「ワインはドイツのが好きだけれどビールはスウェーデンのが一番よ」

イタリア「っ!?」

イタリア(英語だった。でも、聞き覚えのある声。そちらを見る。そこに居たのは服こそ帝国海軍の制服で、瓶底眼鏡をかけ、大きな白いサージカルマスクをしている少女)

イタリア(まるで明らかにコーカソイドである顔立ちを隠すように。赤銅色だったはずの髪も黒い。染めたのか、あるいは鬘か)

イタリア(予想通りの、ここに居るはずのない戦友がそこに居た。どうしてドイツに居るはずのこの子が……私は思わず声をかける)

イタリア「あ、貴女……マックス……?マックス・シュルツよね……?どうしてここにいるの?」

Z3「っ!?」ビクッ

ゴトランド「マックス?」

Z3「……誰と間違えているのか知らないけれど、私は大日本帝国海軍所属、橄欖型駆逐艦の一番艦、橄欖よ」

イタリア「えっ……?か、カンラン……?」

ゴトランド「?」キョトン

Z3「っ……!!ごめんなさい、ちょっと失礼するわ。来て……!!」スクッ グイッ

イタリア(戸惑う私を不思議そうに見ているスウェーデン海軍の、確かゴトランドさん。マックスが焦った様子で立ち上がるとそう言って私を引っ張っていく)

ゴトランド「え、ええ」

イタリア「ちょ、ちょっと、どうしたの……?」

Z3「……聞いて」

イタリア(廊下まで連れてこられる。人気のないそこでマックスが眼鏡を外すと至近距離で私を見上げながら囁いてくる)

イタリアはZ3から処刑されそうな提督の命を守るために脱走して、現在は提督と共にいるという今までの経緯(さすがに性的関係のことは言っていない)
そして今は戦力が一人でも欲しい緊急事態の為にドイツ系日本人の艦娘で、大日本帝国海軍の橄欖型駆逐艦、一番艦、橄欖を名乗ってこの決戦に参加するということを説明される
……いくら提督の命を守ったとはいえ、こちらも提督の為に国を売った。なのにZ3と自分とで扱いが 違 い す ぎ ないカシラ……?
↓×1〜3 イタリアの反応
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/18(火) 05:24:02.17 ID:KjH/6BwNo
マックスはずっと提督のそばにいたのに私はずっと一人寂しく……提督に身も心も捧げたのに。ひどい。私はあの時去って行った提督の態度にずっと傷付いたままなのに。作戦開始までにはまだ時間がある……ちょうどいいわ。提督とお会いしてからずっと体が疼きっぱなしだったの。あのひとはどこかしら?せっかくの再会ですもの。じっくりとたっぷりとその体に聞くとしましょう……マックスの話を聞いて不穏になるイタリア
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/18(火) 05:41:27.30 ID:7urUH1N4o
何だかもう自分があまりに蔑ろにされているように感じる…
提督への恋心をどうしたらいいのかわからなくなりかけるイタリアは失意でマックスに抱き付き泣きはじめてしまう
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/18(火) 05:50:16.32 ID:TVlB6bMKO
123
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/18(火) 16:50:04.45 ID:aO9eXlYE0
イタリア「……ぐすっ」ジワァ

Z3「!?」

イタリア「ど、どうして……ひっく……どうして私のことは……うぅ……」ダキッ ギュッ

Z3「っ!!……何があったのか分からないけど、きっと大丈夫よ。少なくとも提督がらみのことなら、悪いことにはきっとならない」ギュッ ナデナデ



提督(敵は我が方の4倍だった。それを、戦力的な優勢を確保しつつも密集のし過ぎで個々が最大能力を発揮することができなくなることを防ぐために二つに分けている)

提督(そしてお互いに連携できる程度の距離を保ちながらそれぞれがアゾレスに向かって分散合撃を狙って侵攻してきた)

提督(もしアゾレス到着前に我々が全戦力を以てして片方の敵艦隊を攻撃しても、相手は自軍の二倍だ)

提督(それでも一見、四倍の敵相手に戦うよりはましに見えるかもしれない。だが、実はそうとは言えない。敵艦隊は連携できる距離を保っているからだ)

提督(片方に集中攻撃を加えたとしても、もう片方の艦隊が援軍に駆けつけてくるまでに撃滅することは難しい)

提督(その場合、敵の援軍は戦闘を続ける我が艦隊に対して有利な位置をとりつつ戦うことが可能となる)

提督(つまり最初こそ二倍の敵との戦闘だが時間が経てば不利な状況で四倍の敵を相手に戦わなくてはならなくなるのだ。が、実はそれ以前の問題だ)

提督(敵の目的は艦隊の撃破ではなくアゾレスの攻略である。もし片方に戦力を集中した場合、もう片方がアゾレスへの侵攻を継続したら?)

提督(戦艦の主砲クラスの対艦砲を持たない我々は抵抗のしようがない。把握している敵の戦力から考えてその場合には少なくとも五隻以上の戦艦が襲い掛かってくる計算だ)

提督(我が艦隊に所属する子は皆優秀だ。二倍の相手に対して勝つことも可能だろう。が、戦艦五隻はその間にアゾレスの拠点を撃滅するのには十分な数だ)

提督(軽空母たちの航空隊と基地航空隊もそれほどの大艦隊に対して有効な攻撃をするのに必要な数の半分も無かった)

提督(つまり片方の敵艦隊へ集中攻撃を加えることは不可能なのだ。我々は不利を承知で艦隊を分けて侵攻する敵の二個艦隊をそれぞれを同時に撃退する必要がある)

提督(四倍の戦力差は実に圧倒的だ。いくら皆が優秀とはいえ、四倍の数を相手に勝利することはできない。……普通なら)

提督(しかし普通でなかったら?もし相手に目隠しして戦うことができたら?その場合、戦力差は関係ない)

提督(敵は有効な反撃すらできず四分の一程度の相手に一人ずつ沈められることになるだろう。そう、だから我々は敵に目隠しをする)

提督「Z旗を掲げろ!!『人類ノ興廃此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ!!』艦隊、出撃!!」
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/18(火) 16:54:56.96 ID:aO9eXlYE0


欧州水鬼「……オカシイ。ナゼ奴ラハ航空コウゲキをシカケテこない?ワレワレのコウクウタイをゲイゲキしてばかりデハないか」

駆逐水鬼「航空センリョクがナインジャないの?」

欧州水鬼「ソレデモ、カイムではないハズダ……少シでも戦力差ヲウメタイはず……コウゲキしてこないリユウガ分からない……」

駆逐水鬼「確カニ……でも、ワルイコトジャないでしょ?だって敵の機動ブタイは無力化デキタシ」

欧州水鬼「ソウではアルガ、そのダイショウにこちらのコウクウタイもジンダイなヒガイを……っ!!ソウカ!!」

駆逐水鬼「?」

欧州水鬼「確カ敵ニハ軽空母シカいなかったハズ……それにシテはセントウキのカズがオオスギたデハないか!!」

駆逐水鬼「……ツマリ、テキはコウゲキタイをトウサイせずにスベテセントウキタイにしている……ネライはこちらのコウクウタイ?」

欧州水鬼「ソウダ。どうやらテキはカンタイケッセンをネラッテいるようだ!!フフッ、いいダロウ……ウケテタッテやる!!」



提督(敵の航空隊は撃滅できた。作戦通りだった。軽空母たちは装備をすべて戦闘機として、自らを餌として敵の航空攻撃を誘致)

提督(襲来してきた敵航空隊を戦闘機隊で撃滅する。完璧に決まった。軽空母たちの被害は大きいが、敵の航空隊はもう壊滅状態だろう)

提督(これで敵の航空隊を警戒する必要はもうない。彼女たちは普通に夜間攻撃してくるからな。夜目がきくのだ。フラッグシップともなればそれぐらい余裕でやってのける)

提督(そう、我々の狙いは夜戦だった。敵に夜戦を挑むのだ。駆逐艦の数が多いこちらにとって、それ以外の選択肢はない)

提督(だが、いくら夜戦とはいえ接近する前に戦艦から攻撃を受ければ勝ち目はない。敵にたどり着く前に大破してしまうだろう。そう。だから敵の視界を奪うのだ)



戦艦仏棲姫「っ……奴ラが撒イテルアルミ片のセイでレーダーが死ンデイル!!」

重巡棲姫「小癪ナ……!!」ギリッ

ゴトランド「ふふっ、眩しいでしょう?まだまだあるのよ!!」

戦艦仏棲姫「ッ……マタ照明弾か……!!タイクウホウカ!!」ドンドンドン

重巡棲姫「ヤツラ照明弾ダケ投下シ続ケテ!!何ノツモリだ!?」ドンドンドン

戦艦仏棲姫「我々ヲ休マセズ警戒サセテ消耗サセヨウとシテイルにチガイナイ!!ソレニ加えてイツ敵がライシュウスルのかワカラナクしている……!!」

重巡棲姫「っ!!忌マワシイ奴ラめ!!」キッ



提督(暗順応……それは可視光量の多い環境から少ない環境へ急激に変化した場合に、時間経過とともに徐々に視力が確保される、動物の自律機能)

提督(そう、時間がかかるのだ。暗闇に目が慣れるのには。人間では暗順応に十五分から三十分ほどかかるらしい)

提督(そして深海棲艦たちもだいたい同じぐらいの時間がかかる。徐々に見えるようになっていくために、完全にではないがその間、奴らは盲目になると言っていい)

提督(それだけの時間があれば、距離を詰めて蹂躙するのには十分だ。潜水艦娘からの情報もあり、水上機たちは無事に敵艦隊を発見することができた)

提督(現在、絶え間なく照明弾を投下している。報告によると敵は対空砲を撃ってきているとのことだ。完璧に光を見ている。眩く輝く照明弾を。勝ったな)ニヤッ
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/18(火) 16:58:46.56 ID:aO9eXlYE0


択捉「最後の照明弾が海に落ちました!!皆さん、目隠しをとってください!!」

リシュリュー(先導してくれていた海防艦の声、私は目隠しをとる。やはり見えるというのは安心するわね)

択捉「どうですか?見えますか?」

リシュリュー「ええ。完璧よ」

択捉「了解です!!このまま前進すれば敵が視認できるはずです。では私はこれで離脱します。武運を!!」

リシュリュー「Merci beaucoup. 任せて頂戴……」ブルッ

リシュリュー(武者震いが止まらない。栄光が今、目の前にある。あとはそれに手を伸ばして掴むだけ)

リシュリュー「勇敢に進みましょう。そうすれば全てはうまくいくそうよ。Richelieuに付いてきなさい。Venez avec moi!!」



提督(暗闇に目が慣れた後、艦隊全員に目隠しをして航行させる。そしてそれを海防艦が先導しながら敵へと向かうのだ)

提督(そして接敵直前、照明弾の投下を止めさせ、暗くなったところで目隠しをとらせる。敵はすっかり暗順応を失っているが、こちらの艦娘たちは暗闇に目が慣れたままだ)

提督(気が付かない敵に接近できるだけ接近する。高い練度が必要だ。敵は彼女たちの方を見るだろう)

提督(だが、見えていない。しかし見られたかもという恐怖は耐え難いものだ。命がかかっているのだから。つい発砲したくなるだろう)

提督(それでも彼女たちの練度であれば、それに耐えられる。恐怖を支配してひたすら敵に向かって静かに忍び寄ることができる)



イタリア(戦果を挙げればきっと提督は私をちゃんと見てくれるはずよ……だからこの決戦で活躍して見せる……!!)

タ級「っ!?敵艦隊ハッケン!!セッキンチュウ!!」

「「「「!?」」」」

ローマ「気が付かれた!!撃ちましょう!!」

イタリア「Sì!!夜の戦いは負けないわ!!主砲、狙え……今よ!!撃て!!」ドゴォン

ドゴォン ドゴォン ドンドンドン



提督(そして本当に敵がこちらへ気が付いた時、攻撃を始めるのだ。敵に気が付かれたのを察知することも簡単ではないが、彼女たちならできる)

提督(敵は驚き、混乱に陥るだろう。しかし練度が低いわけではない。必ず態勢を整えて反撃してくる。おそらくその時点で水雷戦の距離までもう少し。戦艦が盾になる)



ガングート「ぐっ……!!」ドガァン

タシュケント「同志!!」

リシュリュー「あともう少しよ。耐えなさい」

ガングート「言われなくても!!この私が、この程度で沈むと思うな……!!あったまってきたぞ」ギロリ
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/18(火) 17:01:08.63 ID:aO9eXlYE0


提督(敵は未だに目が暗闇に慣れていない。それでも被弾は免れないだろう。だが、戦艦の堅牢さは伊達ではない。もはや突撃を阻止することはできない)

提督(普通に考えれば敵は火力を集中するために横を向けているだろう。T字不利となっているはずだ。だが、我々は十分に接近している)

提督(その横っ腹を食い破るのは容易い。1805年10月21日トラファルガーの海戦。あの戦いのネルソン・タッチと全く同じ状況だ)

提督(歴史に学ぼうではないか。あの時のフランス艦隊の末路を。戦力差はトラファルガーよりも遥かに大きいが、相手は奇襲を受けて混乱している)

提督(その上、まだ目が暗闇に慣れていない。そして我が方の駆逐艦は皆、手柄に餓えている。敵にとっては地獄だろうな)



神風「大物狩りの時間よ!!さあ、追い込むわ!!てぇ!!」ドン バシュバシュ

睦月「主砲も魚雷もあるんだよっ!!やっちゃえみんな!!」ドン バシュバシュ



提督「勝ったな」

帝国海軍士官「信じられません……奇跡です……!!」

提督(偵察機から入ってくる報告は司令部を沸き立たせていた。夜だが燃え上がる炎が確認するのに十分な程あたりを照らしていたのだ)

提督(一方的な戦いだった。現時点で敵艦隊は半減していた。俺は待機しているであろう潜水艦娘たちに連絡する)

提督「さて諸君、獲物は間もなく君たちの狩場に逃げ込んでくるだろう。存分に楽しんでくれたまえ」

伊168「ふふっ、夜は私たちの世界よ。仕留めるわ!!」

伊19「いひひっ!!提督!!アイツら倒したら、ご褒美ほしいの!!」

U-511「わかった。頑張るね、Admiral」

伊8「戦闘は……あまり好きじゃないけど、仕方ない。やるからには徹底的に」



欧州水鬼「バカナ……コンナハズでは……!!っ!!総員、テッタイせよ!!ミナミへノガレロ!!ワタシがアシドメする!!」

駆逐水鬼「っ!!ソレナラワタシガ!!っ!?」ブオン ビクッ

リシュリュー「お前が旗艦ね?逃がさないわ」ギロリ

駆逐水鬼「……!!」

欧州水鬼「アレをトメラレルのはワタシしかイナイ。アトはヨロシクタノむ。アイツにスマナイとツタエテくれ」ニコッ

駆逐水鬼「っ……リョウカイ……!!」ジワァ

欧州水鬼「……ワレワレのホコリとメイヨのタメに!!チッテいったセンユウたちのココロのヤスラギのタメに……!!コノワタシがセメテイッシムクイテやる!!」 キッ
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/18(火) 17:03:00.02 ID:aO9eXlYE0


戦艦仏棲姫「ウソデショ……コンナトコロで……もうオワリ……?」

ローマ「沈め!!っ!?」ドガン

重巡棲姫「ヤラセルカッ!!」 キッ

イタリア「ローマ!?」

ローマ「や、やられた……!?ちっくしょう、今に見てなさいよ……!!」ボロッ

戦艦仏棲姫「マタ……ワタシ……ナニモ……ナニモ……!!」カタカタカタ

重巡棲姫「イキテイレバ!!ナントカなる!!」グイッ

戦艦仏棲姫「っ!!イ……イキテイレバ……」ハッ

重巡棲姫「ソウダ!!だからイキノコリを連れてテッタイしろ!!イイナ!?」

戦艦仏棲姫「ア、アナタは……っ……ワカッタ……テッタイする……」コクコク

重巡棲姫「イケ!!……コレイジョウはヤラセナイ!!ヤラセナイゾ!!」ギロリ

イタリア「ローマ、これ以上は危険よ!!撤退しなさい!!」

ローマ「っ……あとはお願い、姉さん……」

イタリア「任せて!!よくも妹をやってくれたわね、深海棲艦!!」キッ



ネ級「シ、シニタクナイ!!コロサナイデクレ!!」

タ級「コ、コウフクする!!コウフクするカラ……ドウカイノチダケハ……!!」

もう勝利は確実だった。今は潰走する深海棲艦に対して戦果拡大の為に追撃を仕掛けている
その最中、深海棲艦が命乞いをしてきた。戦艦と重巡だ。捕虜にしても大戦果であることは間違いない
しかし、そうすればもうこれ以上の戦果拡大は望めなくなってしまう。他の子はこのあとも追撃を続けて戦果を拡大するだろう
不本意ながら船団護衛が主任務である自分たちに再びこれほどの戦果を挙げる好機が来るかどうかは怪しかった
そして深海棲艦相手に戦時国際法は適用されないだろう。殺してしまっても全く問題なかった
↓×1〜3 神風型か睦月型の駆逐艦娘1〜2人とその行動
例)
卯月 こんな大戦果見逃す手はないぴょんと駆逐艦の本能に任せて撃沈する
朝風と松風 流石に降伏した相手を殺すのは気が引けるので不承不承ながら戦果をあきらめて捕虜にする
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/18(火) 17:49:02.26 ID:HZnMvWQRo
望月
ここで捕虜にしておけば何かと役に立ちそうだし、提督がいれば無下に扱われることも少ないだろうと考え捕虜にする
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/18(火) 17:53:21.98 ID:LXhKIbL3O
卯月&皐月:卯月が二人まとめてトドメを刺そうとするが、後から来た皐月が戦果を分け合おうと提案して小競り合いが起こる
神風:深海棲艦とはいえ戦意のない敵を[ピーーー]必要はない、それに二人を捕虜にすることで深海棲艦側も投降しやすくなるしこちらの被害も抑えられると卯月と皐月を諭す
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/18(火) 18:01:05.82 ID:LXhKIbL3O
勘違いしてたゴメン
>>131は卯月と皐月の部分をカットして
神風:深海棲艦とはいえ戦意のない敵を[ピーーー]必要はない、むしろ捕虜にすることで深海棲艦側も投降しやすくなるなるかもしれないしこちらの被害も抑えられると考え、投降を受け入れる
でお願いします
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/18(火) 18:03:50.32 ID:HB2Sg4QHO
文月
ねーえ、こいつらやっちゃっていーい?
と洒落にならない冗談を飛ばしながらも捕虜にする
自分の戦闘糧食を分け与えて仲良くなろうとする
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/18(火) 21:41:38.22 ID:aO9eXlYE0
神風(……手柄が減ってしまうのは残念だけど、深海棲艦とはいえ戦意のない敵を殺す必要はないわね)

神風(むしろ捕虜にすることで深海棲艦側も投降しやすくなるかもしれない。そうすれば無駄な戦闘を避けられてこちらの被害も抑えられる)

神風「いいでしょう、投降を受け入れます」

神風(深海棲艦は私の言葉を聞いて安心したようだった。でもその時、声が聞こえた。いつも通りなのに、でもいつも以上の恐ろしさだった)

龍田「あら〜だめじゃない、神風ちゃん〜。そんなことしちゃ」スッ

ネ級「っ」ゴプッ

神風「っ!!」ビクッ

神風(ネ級の胸から何かが出てきた。血に濡れた赤い刀身のそれは龍田さんが装備している薙刀みたいな武器だ)

神風(ネ級が口から血を吐いた。何が起きているのか分からないと言った表情を浮かべている。そして胸の傷からも血が噴き出た)

神風「うわっ!?」バシャ

龍田「相手は深海棲艦、捕虜をとる必要はないわ〜」グイッ ブシュッッ ジャキッ

ネ級「」ドサッ

神風(ネ級の胸から噴き出た血液を浴びて、つい声が出てしまった。ネ級がその場に前のめりに倒れる)

神風(ネ級を蹴り倒して薙刀を引き抜いたのは龍田さんだった。もう既に返り血を浴びて真っ赤に染まっている)

タ級「ッウァアアアア!?」

神風(タ級が悲鳴をあげて逃げようとする。その背中から龍田さんが薙刀を袈裟懸けに切りつけた。タ級の体が真っ二つになる)

タ級「」バシャン

龍田「あはははははは!!……絶対逃がさないから」ハイライトオフ

神風「ひっ……!!」

龍田「ごめんね〜横取りしちゃって〜。この二匹は神風ちゃんの戦果で良いから〜」ブン ピッ

神風(それ以上直視できなかった。顔を背けてしまう。薙刀が空を切る音、血をはらったんだ)

龍田「……」スィー

神風「……!!」サァッ

神風(近づいてくる……!!血の気が引いた。体が震えそうだった。あの目は違う……ちらりと見えた龍田さんの目……あれはまともじゃない……!!)

龍田「でも〜」スッ クイッ

神風「!!」ゾクン

神風(血に濡れた手で頬を挟まれて、顔をあげさせられる。あの目を至近距離で真っすぐと見てしまった。私も狂ってしまいそうだった)

龍田「ダメでしょ〜あんなことしちゃ〜?ちゃんと皆殺しにしなくちゃいけないのに〜。うふふっ……もうやらないでね?」

↓×1〜3 神風の反応
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/18(火) 21:57:09.13 ID:KjH/6BwN0
で、でも相手は戦意を喪失しています……深海棲艦とはいえ無用な殺生は避けたほうが司令官も喜ばれるんじゃ……震えて上ずった声で龍田を諭す神風
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/18(火) 21:58:46.51 ID:LXhKIbL3O
もういいじゃないですか!もう十分でしょう!これ以上殺して何の得があるんですか!
と涙目で震えながら言葉を返す
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/18(火) 22:01:49.34 ID:7urUH1N4o
何も返事を返さない
屠られた深海棲艦に黙祷と涙を捧げる
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/19(水) 10:26:25.36 ID:MxS+Hw880
神風「っ……!!もういいじゃないですか!!もう十分でしょう!!これ以上殺して何の得があるんですか!!」ジワァ フルフルフル

龍田「……」

神風「っ!!」

神風(言ってしまった。衝動的だった。悲しすぎて、赦せなくて……体の震えが止まらない。殺されちゃうかも。龍田さんが無言で、何も映していないような瞳で私を見ている)

龍田「……」スッ

神風「っ……!!」ギュッ フルフルフル

神風(龍田さんが顔を寄せてくる。反射的に目を瞑って歯を食いしばってしまう。龍田さんが私の耳元に口を寄せた。吐きそうなぐらいの血の匂い)

龍田「神風ちゃんの甘さが、神風ちゃんの大切な妹さんたちを殺さないといいわね」ボソリ

神風「っ!!」ゾクッ

龍田「……」スッ

神風(龍田さんが私に興味をなくしたというように背を向けて去っていく。きっと深海棲艦を殺すために。私はその背中を無言で見送ることしかできなかった)



リシュリュー「はぁ……はぁ……ふふふ……勝った……私は、勝った!!あはははははは!!」ボロッ

欧州水鬼「ッ……」ボロッ

リシュリュー「私を虐げてきた連中がこれを知ったらどんな顔をするかしら……!?ふふふ……さあ、とどめよ……!!」ジッ

欧州水鬼「クッ……コロセ……」ギリッ

リシュリュー「はっ?」ピクッ

欧州水鬼「マケテオメオメとイキハジをサラシはシナイ……コロスがイイ……コロセ……!!ワタシをコロシテみろ!!」キッ

リシュリュー「……」

『恥知らずがよくもここに居られたものだ』『どの面下げてVive La Franceなんて言えるのかしら』『あれほどフランスらしくない艦娘も他に居るまい』『ドイツへ帰った方がいいんじゃないの?』

リシュリュー『っ……』ズキン

リシュリュー「……気が変わったわ」ドゴォ

欧州水鬼「ッハ……!?」

リシュリュー「貴方は生きて捕虜にしてあげる。せいぜい生き恥とやらを晒して、もだえ苦しみなさい」

欧州水鬼「ッ……!!ッ……」ガクッ



重巡棲姫「ゴフッ……マ……マダダ……マダオワッテない……!!」ボロッ ガクガクガク

イタリア「っ……もう勝負はついたわ!!降伏しなさい!!」

重巡棲姫「コトワルッ!!ミンナのタメに……ワタシは……っ!!」バシャン

イタリア「っ!!」

イタリア(満身創痍で、どうして浮いているのか分からないぐらいだった重巡棲姫が崩れ落ちた。ついにゆっくりと沈み始める)

重巡棲姫「っ!!イ、イヤダ……!!まだワタシはタタカエル!!ジャナイとミンナが……ミンナ……ミンナァ……」ジワァ ポロポロ

イタリア「……」

重巡棲姫「ワタシは……もっとミンナと……イッショに……んぐっ……」ブクブクブク

イタリア(悲痛な声、答える者はいない。虚空に差し出された手、誰にも掴まれることはない。彼女は一人だった)

イタリア「っ!!」

イタリア(気がついたら体が動いていた。そんなの悲しすぎる。嫌だった。私は沈んでいく重巡棲姫を引っ張り上げる)

重巡棲姫「カハッ……ゲホッ……ゲホッ……ッ……」ガクリ

イタリア(息はしていた。けど、意識を失ってしまった。重傷を負っている。助かるかどうかは分からない)

イタリア(あたりを見渡す。遠くでまだ砲声や爆音が響いてきていた。でも、もうすぐ戦いは終わるはずだった)
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/19(水) 10:29:54.56 ID:MxS+Hw880


提督(決戦は我が軍の完勝だった。大破は何人も出たが、さすが艦娘。戦死者は一人も出なかった)

提督(結果を固唾をのんで見守っていた各国や報道陣はその発表を受けて驚喜した。特に我が大日本帝国と自由フランス、ソビエト連邦の喜びようは凄まじいものがある)

提督(自国の艦娘が活躍したのだから当然か。送った義勇軍が活躍したスウェーデンでも国王が直々に祝辞を述べられたほどだ)

提督(一方、深海棲艦たちは戦力の八割を失って南へ撤退した。報告によれば艦隊を率いていた欧州水鬼と重巡棲姫をとらえることに成功したらしい)

提督(また、他にも数名の捕虜が居る。だが戦果の殆どは撃沈だった。仕方がない。戦争だ。それでも心が痛む。深海棲艦も人だ。生きて、考え、感じているのだ)

ワーワーワー

提督「!!」

提督(歓声が聞こえてくる。どうやら艦隊が帰還したようだな。吹奏楽まで聞こえてきた。だが俺は出迎えに行く余裕はない)

提督(潜水艦娘たちがまだ作戦中だからだ。まあ、俺の代わりに各国の報道陣やアゾレスに居た各国軍の軍人たち、一般市民が皆を歓迎してくれるだろう)



龍田「……」バンッ

「「「「!?」」」」

提督(艦隊の旗艦の直後、指令室の扉が乱暴に開かれる。驚き、そちらを見た司令部要員たちは絶句した)

提督「龍田……!!」

提督(そこに立っていたのは龍田だった。返り血を浴びたのか、血塗れだ。むせかえりそうなほどの鉄の匂い)

龍田「……」カツカツカツカツ

提督(龍田は自分に集中する周囲の視線を全く意に介さず、俺を見つけると真っすぐとこちらへ歩いてくる)

提督「っ……」

提督(その目は俺をとらえて離さなかった。誰も龍田を止められなかった。武装を解除していないというのに。いや、だからか)

提督(龍田は天龍が行方不明となってシモンズタウンへ撤退した後、そこから沿岸沿いを航行してカサブランカへ移動していた)

提督(そして今回の決戦でもカサブランカから出撃して、海上でアゾレスから出撃した艦隊と合流したのだ。……つまり、天龍を失って以来初めて会う)

龍田「……」カツカツカツ ピタッ ジッ

提督(龍田が俺の目の前で立ち止まる。無表情だった。その瞳からは龍田の中に渦巻く感情を読み取ることはできない。ただ、俺を見つめていた)

↓×1〜3 提督と龍田の天龍行方不明に対する想いと行動
例)
提督は戦力をもっと増強するべきだったと後悔していて、ただすまないと謝ることしかできない。
龍田はどうして提督がもっと強力な編成で送り出してくれていたらと考えてしまうことを止められず、提督の首に刃を当ててしまう
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2018/12/19(水) 11:31:02.09 ID:cehXfEGuO
龍田、無言で提督の胸ぐらをつかみ
天龍ちゃんがいなくなったのは貴方のせいじゃないのに…そんなことはわかっているのに…
貴方を憎む気持ちを止められないの!!と絞り出すような声で告げ、そのままその場で泣き崩れる
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/19(水) 11:41:36.86 ID:wBQo0p+Vo
例の通りで
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/19(水) 12:27:20.28 ID:KGBb0Colo
141
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/19(水) 17:47:32.59 ID:MxS+Hw880
龍田「……天龍ちゃんが、居なくなっちゃったの。きっとあいつらに……でも、何人殺しても何人殺しても全然この心の穴は埋まらない……」ギラッ ブン ピタリ

提督「っ」

「「「「!!」」」」

提督(龍田が流れるような薙刀さばきで俺の首を切り落と……さなかった。ぴたりと俺の首に刃を当てている)

帝国海軍士官「やめろ龍田!!」

帝国海軍士官「早まるな!!」

衛兵「今すぐ武器を下ろせ!!」チャキッ

提督「やめろ!!俺は大丈夫だ!!……銃を下ろしてくれ、軍曹」

提督(顔を青くして色めき立つ周囲の司令部要員や衛兵。軍曹が歩兵銃を構えたが、俺は鋭くそう言い放った)

龍田「どうして……どうしてあの規模の艦隊で……もし提督がもっと強力な艦隊を編成していてくれれば……!!」クシャリ ジワァ ポロポロ

提督(震える声、やり場のない悲しみと怒りの為に。無表情だった龍田の顔が歪められた。見る見るうちに目から涙が溢れ、頬を伝ってとめどなく流れる)

提督(龍田の言う通りだった。もっと強力な艦隊を編成するべきだった……せめて、重巡を誰か強引に手配していれば……!!)

天龍『お前が提督か。オレの名は天龍。フフフ、怖いか?まあ、よろしく頼むぜ』

提督(天龍との思い出が脳裏に浮かぶ。あの日、天龍行方不明の知らせが入った時、俺は実感がなかった)

提督(天龍が死んだなんて思えなかった。全世界に敵対的な深海棲艦の存在を警告して、他のやるべきことをやる)

提督(そのために考える時間が無かったというのもある。だが、真夜中に何とか早急にやるべきことを終わらせた後だった)

提督(現実感がないふわふわとした気分でシャワーを浴びてベッドに入った。疲れていたのか、すぐに意識を手放せた)

天龍『……』

提督『……!!っ!?っ!!っ!!っ!!!!』

提督(夢を見た。天龍が立っていた。俺は、なぜか身動きが取れず、声も出せず、ただそこに立っていることしかできなかった)

提督(天龍も何も言わず、ただ俺を見ているだけだった。どんな顔をしていたのかよく思い出せない)

提督(少し寂しそうに微笑んでいたような気もする。あいつ、黙っていればかっこいい系の美人なんだ)

提督(朝、嫌に早い時間に目が覚めた時、俺は自分が泣いていたことに気が付いた。そして、受け入れざるを得なかった)

提督(天龍は戦死したのだと。深海棲艦との戦いの初期、本土空襲を防ぐために大破進撃してでも勝たねばならなかった時以来)

提督(……そして第二次世界大戦というべきこの戦争における初めての大日本帝国海軍における艦娘の戦死だった)

提督「……すまない」ギリッ

提督(龍田の様子をみて天龍を失ったときのことを鮮明に思い出し、自分の中で荒れ狂う感情の嵐を抑えるのに必死だった。ただ、押し殺した声でそうと答えることしかできなかった)

龍田「……!!うぅ……天龍ちゃん……天龍ちゃん……!!」カラン ペタン フルフルフル

提督(龍田が薙刀を取り落とす。そしてその場に崩れ落ちると両手で顔を覆ってしまう。姉を失った龍田の悲痛な声が心に突き刺さっていた)
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/19(水) 17:55:45.05 ID:MxS+Hw880


提督(決戦に海戦史上稀に見るレベルで完勝した結果、今や敵は南アフリカまで撤退し、少なくとも北大西洋の安全は確保されていた。枢軸国のウルフパックに目をつぶればだが)

提督(そして今、俺は各国の政府関係者や将校、報道陣が見守る中、今回の戦いで活躍した艦娘たちの叙勲を行っていた)

提督(連合国やソビエト連邦はもちろん、中立国であっても深海棲艦の脅威にさらされていた各国がそれぞれの国の勲章を授与するために代表を送ってきていた)

提督(長い式になる。一番最初に受勲を行うのは我が大日本帝国だ。そしてフランス、ソビエト、スウェーデン、イギリス、アメリカ、その他たくさんと続く)

提督(我が大日本帝国からは参加した全員が勲章をもらったが、中でもよく活躍した子たちには追加でさらに高位の勲章も授与される)

提督(そして欧州水鬼と重巡棲姫を捕虜にするという特筆すべき活躍をした二名には最上位の勲章が授与されることとなった)

提督(その二名とはイタリアとリシュリューだった。最初はリシュリューだ。俺はリシュリューの目の前に立つと敬礼を返し、勲章を手渡しする)

提督(艦娘は女の子たちだ。男の俺が直接制服の胸につけるわけにはいかないからな。そしてリシュリューが控えていた軍属の女性へ)

リシュリュー「貴方が直接つけてくださるかしら?」

提督(……渡して、その人につけて貰うはずだったのだが、そう言うリシュリューはじっと俺の目を見つめながら受け取った勲章をそのまま俺に差し出してくる)

提督(軍属の女性が困ったように俺を見ている。周囲からはまるでリシュリューが勲章を突き返したように見えるようだ)

提督(ざわめきだしてしまう。ためらう時間はない。俺は大げさに頷くと勲章をリシュリューの制服につける。豊かなふくらみを必要以上に触らないように苦慮しながら)

提督「フランスの戦艦娘、リシュリューの活躍を称賛して」

リシュリュー「Merci beaucoup, Amiral」

提督(妖艶に微笑むリシュリューと握手と敬礼を交わして隣に立つイタリアの前へ。イタリアが敬礼しながらじっと俺を見つめている)

提督(その目を真っすぐと見つめながら敬礼を返す。そして勲章を手渡しした……が、イタリアも勲章を俺に返してくる)

イタリア「わ、私も提督に直接つけて欲しいです……」ジッ

提督(俺は再び大げさに頷くと勲章をイタリアの制服につける。軍属の女性が居心地悪そうにしていた。本当、すいません……)

提督「イタリアの戦艦娘、イタリアの活躍を称賛して」

イタリア「Grazie mille……!!提督!!」

提督(イタリアが本当に嬉しそうにはにかむ。握手と敬礼を交わして次のガングートへ。敬礼するガングートは目で語ってきていた。分かっているな?と。本当、長い式になりそうだ)



リシュリュー(私に後ろ指を指していた奴が掌を返して私を称賛して、陰口をたたいていた口で褒め称える)

リシュリュー(私は、ずっと求めていた物を手に入れることができた。栄光、名誉、でもそれは、手にした瞬間から色褪せてしまう。けど、そんなことより……)

提督『理解できるとは思っていない。だが、してあげられることはある。リシュリュー、君に必ずや勝利と名誉を捧げてみせる』

リシュリュー「こんなの……堕ちちゃうしかないじゃない……!!」キュンキュン

リシュリュー(ええ、そうよ。分かってる。もう完全に虜にされたわ。だから何?というかこんな事されて堕ちない女なんているの?)

リシュリュー(いるとしたらそれは絶対女じゃないわ。決めました。私、あの人を手に入れます)

リシュリュー(テストの男?知らないわそんなこと。私、悪くないもん。あの子への黒い感情から彼を寝取ってしまおうかと思っていたけど、もう違う)

リシュリュー(私は心からあの人の愛が欲しかった。それは絶対に色褪せたりしないと確信が持てるから)

リシュリュー「Amiral……Amiralに会いたい……Amiralのところへ行ってみましょう。お昼でも誘って、あの方忙しいでしょうけど、今度ディナーに行く約束ができれば上出来よね」



帝国海軍士官「提督ならインド洋へ転属されましたよ」

つい昨日彼から勲章を受け取ったばかりなのに……!?というか転属するのに私に何も言ってくれないの?
↓×1〜3 リシュリューの反応
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/19(水) 18:31:33.04 ID:1FbH75rQo
この私に黙って去るなんて!あの男……!インド洋ですって!?まさかこの私が男のほうを追いかける羽目になるなんてね……!今の私なら望めばインド方面に転属も出来るはず。待っていなさいアミハル……必ずあなたをリシュリューのものにしてみせるわ!提督のいるインド洋にいけるように上に掛け合ってみることにしたリシュリュー
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/19(水) 18:35:21.84 ID:9taevwdHo
この程度の障害など、取るに足らず
Amiralに迷惑を掛ける訳にもいかないがせめて思いの丈を伝えたい
電話やビデオ通話を試みる

(最初のスレで青葉型がスマホを使ってたので多分大丈夫だろうと思ってこの手段にしました)
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/19(水) 19:18:09.87 ID:aG3Ro3HAO
一言も告げずに去っていったことにショックを受けるが、恋愛には障害が付き物、むしろその方がより燃え上がるものと逆に恋心を漲らせ、ひとまず提督に直接会って告白するために奔走する
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/19(水) 19:32:31.56 ID:pehr1elNO
腹を割ってテストと思い切り話し合ってみる
リシュリューから余裕と本気の度合いを感じとったテストはすっかり打ち解ける
そしてリシュリューの更なる一手として147
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/19(水) 22:53:52.49 ID:MxS+Hw880
リシュリュー「……。ふーん……」

リシュリュー(何も言ってくれないんだ……そう……けどまあ、恋愛に障害は付き物よね?彼の無関心も、元カノの存在も)

リシュリュー(むしろその方が燃え上がるものだわ!!この心も、体も。とりあえず何とかして彼に会わなくちゃ)

リシュリュー「……ん?」

イタリア「うふふ……そうですか……そっちがその気なら……私にだって考えがありますよ……?うふふふふ……」ハイライトオフ

リシュリュー「……」

リシュリュー(……え、何あの子?なんかすごく怖いんだけど……あんなところで何やってるの?ストーカー?)

リシュリュー「あの子も提督狙いだったりして。まあ、パスタ女なんかには負けないけれどね」



戦艦水鬼「どうして立ち上がらないの!?まさかあなたは同胞たちを見捨てるつもりなの!?」

空母棲姫「っ……」

軽巡棲姫「貴女の日和見主義にはさすがにそろそろ我慢の限界です。貴女にもあの子たちと同じ目にあってもらいますよ?」

戦艦棲姫「んん〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!んんんん〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」キッ モゾモゾ

防空棲姫「ぐすっ……ひっく……んん……んんんん……」」ポロポロ モゾモゾ

空母棲姫「……分かった。私たちは」

提督「ほう……何が分かったんだ?」ガチャッ ドドドドドド

「「「!?」」」ビクッ

「「んんんん!!」」 パァッ

空母棲姫「て、提督……!!」サァッ

戦艦水鬼「っ……」ジロリ

軽巡棲姫「まさか……なぜ貴方がここに……?」フルフルフル

提督「君たちのことが心配になってな……どうだ?壮健か?」ジッ

相手は帝国海軍の提督とは言え、ただの人間のはずだった。しかし空母棲姫たちはまるで蛇に睨まれた蛙となってしまっていた
彼女たちは提督が発する威圧感に圧倒されている。相手が普通の人間だとは思えなかった。……この人が数々の艦娘を従え、自分たちを服従させている首魁か

↓×1〜3 深海棲艦たちの反応
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