【安価】戦う正義のサイキックヒロイン

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601 : ◆TCKJ3kJOQ2bI [saga]:2018/12/24(月) 22:05:24.87 ID:REZyW0G40
夜久「いやぁ、いつも悪いねぇ。約束のブツはそこにあるので好きなだけ持っていきなさい」


PCのディスプレイからから目をそらさずに白衣の男はそう言った。

ディスプレイには被検体の観測データが様々な形のグラフとして可視化されていた。

顎に手を当てて唸りながら、時折キーボードを叩いて画面を操作する。


夜久「しかし、毎度毎度つまらない薬ばかり買っていくねぇ君たちは。楽に金を貰えるのだからこちらとしてはいいんだが」

夜久「例えばこういうのはどうだい?」


ディスプレイからは目を離さず、男は気だるげに手を上げた。

皴の入った男の指から、薄い赤色のシャボン玉が浮かび上がった。

シャボン玉は蛍光灯の光を反射しながら、ふわふわと研究室内を飛んでいた。


夜久「こいつは無機物に触れるとそのまま割れるだけだが、動物性のタンパク質に触れるとそいつごとパン! と弾け飛ぶんだ」

夜久「こいつを町中の子供たちに配り歩いてシャボン玉を吹かせてみたらどうだろう。きっと面白い光景が見れると思うよ」

夜久「ん、なんの意味があるのかって……面白いじゃないか、単純に」


男は立ち上がると、足元の書類や実験器具をよけながら奥の扉の前に向かった。

扉の向こうには、男が街で採取してきた被検体が繋がれていた。
602 : ◆TCKJ3kJOQ2bI [saga]:2018/12/24(月) 22:09:27.00 ID:REZyW0G40
夜久「やぁ、調子はどうだい?」

被検体「いぎた、イギた゛いっ!♡ おねがい、もうイがせてぇぇ!!♡」

夜久「いやいや、君の限界はまだまだこんなものじゃないだろう。脳神経もだいぶボロボロになっているようだが、理論上はまだまだ快感を蓄積できるはずだ」

被検体「むりむりむりぃ!! これ以上耐えるなんて、ホントに頭がおかじくなりゅ! 今すぐイかせてぇえ!!♡」

夜久「ふーむ……別に構わんが、今絶頂を迎えれば、その強すぎる刺激に君の脳は耐えられないぞ?」

夜久「君を無事家に帰すという約束も守れなくなってしまうのだが、本当にいいのかい?」

被検体「いいっ! 何でもいいから! おねがい、もう死んじゃうからぁ!」

夜久「そうか、残念だ……君から得られた実験データは、必ずや次の発明に役立てよう」

被検体「は、はやくっ、はやくっイか――ッンギイイイイイイイィィィィィイイイイイ!!?♡♡」


身体を拘束する器具が壊れてしまうかと思うほどに、被検体は激しい痙攣を起こした。

獣の雄叫びのような声を上げた後、ソレはピクリとも動かなくなってしまった。


夜久「はぁ、お気に入りだったのにな」


男は腕まくりをすると、動かなくなったソレの上にその腕をかざした。

腕から滲み出てきた粘液が滴り、骨肉を穿つ。

用済みとなったモルモットはドロドロの液体となり、排水溝を流れて廃棄された。


――――――――
603 : ◆TCKJ3kJOQ2bI [saga]:2018/12/24(月) 22:11:15.10 ID:REZyW0G40
休日。

しおりは、街一番のショッピングセンターに来ていた。

目的は新しい私服の購入である。

しおりはそこまでオシャレに熱心なほうではなかったが、新しい衣服に身を包むのは新鮮な気分になれるので好きだった。


しおり「むぅ……」


試着室の鏡を見ながら、しおりは小さく唸る。

しおりのその大人顔負けの抜群のボディは、服のチョイスを間違えると太っているように見えてしまうのだった。

体形の維持にもきちんと気を配っているというのに、それはあまりにも悲しい。

自身に似合う服を選んでいると、必然的に大人びたファッションになってしまう。

もともとそういうデザインの方が好みではあるのだが、時にはもっとかわいい寄りの服にも挑戦したくはなるのだった。

何着か候補を絞り、上下の組み合わせも変えながら試すこと十数分。

結局落ち着いた雰囲気の組み合わせとなってしまったが、しおりは満足した様子で買い物を終えた。

大きな紙袋を手にぶら下げながら、ショッピングセンターの出口に向かって歩く。
604 : ◆TCKJ3kJOQ2bI [saga]:2018/12/24(月) 22:12:52.05 ID:REZyW0G40
「キャアアアアアアア!!」

しおり「!?」


突如、施設内に悲鳴が響き渡る。

しおりは、声のした方へ駆け出した。

一階から五階までが吹き抜けになった場所についたしおりは、手すりから身を乗り出すようにして一階を見下ろした。


しおり「こ、これは……!?」

夜久「はは、実に愉快な光景だ。君もそう思わないかい?」

しおり「ッ!?」


同じく一階を見下ろしていた白衣の男が、しおりに向かって笑いかけた。



ショッピングセンターはどうなっていた?(夜久は何をした?) ↓1〜3コンマ最大
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2018/12/24(月) 22:15:04.08 ID:AbK8surn0
人間の身体から昆虫の手足が生えていたり、眼球や内蔵が飛び出していたりと阿鼻叫喚の地獄絵図
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/24(月) 22:18:30.94 ID:myquBD/vO
>>601のシャボン玉が次々と人々を破裂させている
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/24(月) 22:21:21.86 ID:stxkmH5eo
大乱交大会
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 00:19:46.96 ID:eTXrnxxw0
またヒロイン絶対ころすマンか 溶けてしぬ前に女の悦びを教えてやりたいものだ
609 : ◆TCKJ3kJOQ2bI [saga]:2018/12/25(火) 08:42:30.86 ID:yrau6oSO0
吹き抜けには、数万、数十万という数の赤いシャボン玉が浮かんでいた。

それだけを見れば、イベントショーか何かだと思う綺麗な光景だった。

しかし、眼下の人々は叫喚の中逃げ惑っていた。

シャボン玉の一つが、逃げる男の頭に触れた。

シャボン玉が割れると同時に、男の頭も一緒に弾けとんだ。鮮血が飛び散り、地面に冒涜的なアートを描く。


夜久「はっはは! 人が風船みたいにパンパン割れていくぞ。だいぶイメージに近い割れ方だ、調合を頑張った成果だな」

夜久「とはいえ、やはり製造量の割には被害が少ないな」

夜久「まあ液体状のものを雨のように降らせたほうが効果が高いだろうが、しかし触れるとシャボン玉のように割れるシャボン玉というのがなかなかオシャレだろう?」

しおり「お、お前の仕業なのか……これは……」

夜久「ん? そうだよ。凄いだろう、私が作ったんだぞ。私は柊季 夜久、偉大なる科学者――」

しおり「貴様ッ!!」

夜久「グフッ!?」


しおりの生み出した氷塊が、男の細い身体を吹き飛ばした。

そのまま壁に叩き付けられた男は、氷によって身体を壁に縫い付けられる。
610 : ◆TCKJ3kJOQ2bI [saga]:2018/12/25(火) 08:43:44.01 ID:yrau6oSO0
夜久「はは、一瞬でこれだけの氷を生み出せるとは素晴らしい能力だ。この氷のように澄んだ不純物の少ない氷を作るのは、化学ではとても大変なんだよ」

しおり「黙れ! 今すぐこれを止めろ!」

夜久「無理だ、一度生み出した薬については私は操作することができん。まあ、あれを打ち消す効果の薬は作れるがね」

しおり「だったらそれを早くしろ!」

夜久「と言われても、こう身動きが取れない状態ではねえ」

しおり「くっ……!」


ニタニタと笑う男を無視して、しおりは吹き抜けに目掛けて無数の氷の刃を飛ばした。

氷に刺されたシャボン玉が次々に割れていく。


夜久「ほう、応用も効くみたいだねぇ。その美しい容姿といい、君はとても優れた遺伝子を持っているようだね」

しおり「黙れ! 能力を使用したテロ行為は重罪だ! 極刑は免れないぞ」


本当は今ここで殺してしまいたいがな、という言葉をしおりは飲み込んだ。

白衣の男は、この状況にあってもニタニタと薄ら寒い笑みを浮かべていた。

頭のネジが吹っ飛んでしまっているのか、それとも、追い込まれているとはまったく思っていないのか。

警戒を強めるしおりに、夜久は饒舌に講釈を垂れ始めた。
611 : ◆TCKJ3kJOQ2bI [saga]:2018/12/25(火) 08:45:28.64 ID:yrau6oSO0
夜久「超能力は、人類が進化の過程で得た世界の理を超越した力だ。より優れた能力を持つ者は、より優れた進化を遂げた者だ」

夜久「無能力者と能力者はまるで同じ種族の生き物のように見えるが、それらはもはや遺伝子の作りからしてまったく別の生き物といってもいい」

しおり「優れているから何をしても許されるとでも言いたいのか? ふざけるな、お前はただの大量殺人者、人間のクズだ」

夜久「私の研究はいずれ、人類がさらなる高みに到達するための礎になるだろう。そのために、私はこの能力を授かったんだ」

しおり「この惨状も貴様のイカれた実験の一環か?」

夜久「いや、これはただの私の趣味だ」

しおり「こ、のっ……!」


男を捕える氷の体積を増し、壁と氷に挟まった男の身体を圧迫する。

男は苦悶の声を漏らすが、それでも笑みは消えなかった。


夜久「はは、君もその偉大な研究の礎にならないかね?」

しおり「死んでも御免だ!」

夜久「大丈夫、殺さないよ。君が私のモルモットにたる資格があればね!」

しおり「!?」


パキ、という乾いた音とともに、男に触れていたあたりの氷が砕け散った。

男が生み出した薬により、氷が常温ではありえない速度で融解したのだ。

氷の枷から抜け出した男が、しおりに向けて手をかざした。



夜久が生成した薬はどんなもの?(効果や形状など) ↓1〜3
また採用レスコンマ一桁判定
1に近いほどしおりに効果なし
0に近いほどしおりに効果あり
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 08:57:16.77 ID:9RiC0b0i0
殺人について抵抗感がなくなる
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 09:18:24.76 ID:wZfBufCCO
男性の体臭にに発情
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 09:22:37.46 ID:tRuJ8gV4o
母乳が出るようになるガス
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 09:22:37.86 ID:qGaHfe1nO
酒に酔ったように前後不覚になる
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 09:23:50.29 ID:VlTIxT5T0
ゾロ目だけどこれって夜久を殺しちゃうんじゃないの?
617 : ◆TCKJ3kJOQ2bI [saga]:2018/12/25(火) 09:46:46.33 ID:yrau6oSO0
夜久(依頼されていた殺人薬、この娘で試してみるか)


夜久のかざした手から、しおりに向けて無味無臭のガスが噴射された。

しおりはその存在に気付くこともなく酸素とともにそれを吸い込む。

夜久が生成したのは、人を殺すための薬ではない。そんなつまらないものいくらでも作り出すことができる。

彼が生み出したのは、人に人を殺させるための薬だ。

他の思考回路はそのままに、殺人についてだけ倫理観による制御が解除される。

多くの被検体の目の前で大切な人を殺し、その時の脳波の動きなどを解析して作った努力の結晶だ。

今、ちょうどよく自身に対して殺意を抱いている人間がいたので、夜久はそれを試したくなった。

無関係な人々の死に怒れるほどに正義感が強く、それでも夜久を殺さず確保にとどめようとする彼女が、どういう反応をするのかが気になった。

興味がわけば試さずにはいられない。夜久はそういう性分の科学者だった。

相手が少女だからだと侮っていた部分もあるのかもしれない。

その結果、自身がどのような境遇に置かれるかということを深く考えていなかった。


夜久「は――?」


無数の氷刃が、夜久の身体を貫いていた。



夜久はどうなる?(効果ありゾロ目により殺意マシマシです) ↓1コンマ一桁
0かゾロ目で九死に一生を得る
それ以外で即死
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 09:51:14.17 ID:VlTIxT5T0
あ
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 09:54:00.28 ID:9RiC0b0i0
(半ば狙ってはいたがまさかゾロ目とは思わなかった)
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 10:02:39.05 ID:EAI0FalAo
ああ… キメセクさせたかったのに
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 10:05:07.33 ID:oVBYWXq/O
この娘も殺人マシーンと化しておしまいかな
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 10:07:21.54 ID:PZDv2rTrO
コンマが本当に悪いな……
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 10:10:25.94 ID:GYssjy7PO
折角高コンマで出せたヴィランを、しかもスレもう終わりそうなのにサービスシーンも無くどうして殺そうとするのか
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/25(火) 10:21:06.58 ID:9RiC0b0i0
(そこは本当申し訳ないんだがコンマがね…ガーディアンとして守るべき一線を前に葛藤する姿が見たかったんだけなんだ…)
625 : ◆TCKJ3kJOQ2bI [saga]:2018/12/25(火) 10:29:08.93 ID:yrau6oSO0
夜久「ガ、フッ……!?」

夜久(ま、まずい、回復しないと……!)


氷を解かす薬を生成しながら、生命活動を無理やり維持させるための劇薬を急ピッチで製造する。

リスクも大きな薬だが、副作用などまた別の薬で治せばいい。夜久は惜しむことなく薬を垂れ流す。

しかし。

夜久の身体の中で、氷が枝を伸ばすように鋭い棘を成長させた。

骨肉が抉られる。血液が凍らされ、全身が壊死に近づく。

夜久は、当の昔に実験により痛覚を失っていた。

しかし、内側から自身を壊されていく音に、夜久は幻痛を感じるほどの恐怖を覚えていた。


しおり「お前のようなクズは、生かしていては再び誰かを傷つける。ここで死ね」

夜久「ゴ、ガフッ、この……!」


もはやなりふりは構っていられなかった。

夜久は少女を殺すための毒薬を生成する。蒸気をほんの一口吸えば瞬く間に死に至る猛毒だ。

それを少女に向けて噴出しようとしたところで、手が凍らされ飴細工のように砕かれる。


夜久「ウガアアアアア!? た、頼む、許してくれ! 私には、まだまだやるべきことが……!」

しおり「お前がやるべきなのは、今ここで己の罪を悔い改めながら死ぬことだけだ」

夜久「グオオオオォォォオオ!?」

夜久(嫌だ、死にたくない、死にたくない……!)


好奇心は猫を殺す。夜久は、開けてはいけないパンドラの箱を開けてしまった。

氷の刃が男の脳を貫き、男は完全に機能を停止した。食い破られたように氷が生えた男の身体は、下半身がなくなっていた。

少女は凍てつくような鋭い目で、男の残骸を見据えていた。
626 : ◆TCKJ3kJOQ2bI [saga]:2018/12/25(火) 10:30:27.68 ID:yrau6oSO0
――――――――


ショッピングセンターでのテロは、撒かれた薬物の凶悪さに比べると死者はあまり多くなかった。

しかし、腕や脚を失った多くの人たちが病院に担ぎ込まれた。

現在は科学技術も発展しており、義肢や体細胞の再生治療なども可能だが、それでも失った手足を見る彼らやその家族の表情は悲痛だった。

しおりも、病院のベッドの上に身体を横たえていた。

外傷は一つもない。しかし、テロリストに吸わされた薬を体内から取り除くための検査を受けたのだ。


しおり(人を……私は、人を殺して……!)


涙を流しながら、しおりは血が出るほどにきつく唇を噛み締めた。

彼女が人を殺してしまったのは男の薬のせいだ。決して彼女のせいではない。

それでも彼女は、なんの抵抗を抱くこともなく人一人を殺してしまった自分の弱さが許せなかった。

そして何より、これでよかったのではないかと、心の奥底でわずかに考えてしまっている自分が怖かった。

『ガーディアン』のバッジを握りしめながら、しおりは小さく嗚咽を漏らしていた。



【第4話 殺害し勝利】
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