高垣楓「れんそうげえむ」

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29 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/10(月) 23:30:30.31 ID:ThdkkE4u0
「ちら」
「…………」
「ちらちら」
「なんでしょう?」
「連想ゲームですよ、プロデューサー」
「つまり?」
「女性が一人暮らしの男性のお宅にやって来て、酔いつぶれて寝ています」
「はい」
「ここで、普通はどうなりますか?」
「介抱なら今しています」
「……泣きますよ」
「がおーって?」
「くまはもう卒業です」
「では、俺はなにをすればいいんでしょうね」

 ソファの横に座り込んで問う。こっちにも酔いが回って来たのか、頭がまともに働いてくれない。
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/10(月) 23:30:56.58 ID:ThdkkE4u0
「えっちなこと、ですね」
「…………」
「察しの悪いプロデューサーに気付いてもらうために、最近仕込んできましたから。今となればもう、自分がなにをすべきか理解されているのではないでしょうか」
「このための連想ゲームだったんですか」
「はい」
「ちなみに、ちなみにですが」
「はい」
「……『えっちなこと』の中に、『えっち』そのものは含まれますか?」
「…………連想、してくださいね?」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 00:19:40.61 ID:rJCnA2SX0
 はい。連想力を磨いた皆々様におかれましては、この後の展開を各自で補完していただければと思います。
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 01:45:51.64 ID:rJCnA2SX0
続き行きます
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 01:46:24.73 ID:rJCnA2SX0
 そうなってしまえばもはや、そこには自分に都合の良い解釈以外は存在しなくなる。
 彼女の体を覆っていた毛布を優しく払いのけてから、ゆっくりと顔を近づけた。

「あの、楓さん」
「はい」
「止まれないかもしれません」
「ダメなプロデューサーですね」
「担当プロデューサーを誘惑してきたんだから、あなたの方がよっぽどダメなアイドルですよ」
「……そんなダメなアイドルの口は、どうしたらいいと思います?」
「……塞ぐべき、なんでしょうね」

 頤に手を当てて半ば強引に角度を設定し、その瑞々しい唇に蓋をした。

「…………!」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 02:05:51.60 ID:rJCnA2SX0
 すると、そこを犯してくる存在が一つ。それが楓さんの舌であるということに気付いた時には、もう全てが手遅れだった。
 先ほどまで口にしていたケーキとお酒の味がする。しかし、その味を伝えてくるのは楓さんの舌。現実からかなり外れたところにある空想じみた事象に、脳がパンクしそうになる。
 一度思考を整理するために体を起こそうと試みるが、背を彼女のか細い腕がホールドしているせいでそれは叶わなかった。目が猫のように伸びているから、してやったりという感じなのだろうか。
 降参して、こちらの体重を預ける。肉体と肉体の境界を曖昧にするように強引に抱き寄せて、今度は自分から彼女の口内をかき回した。
 甘い唾液が口から零れて、ソファに滴る。まさかこんな光景をこの目に収める日が来るなどとは考えていなくて、頭がくらくらした。きっと、世界のどこを探したところでこんなにエロい景色は広がっていない。そしてそれを俺だけが独占しているのだ。
 とんでもない話だと思う。相手はアイドル、それも高垣楓なのに。
 今適当にテレビをつけてみたら、きっと十分も経たないうちにお目にかかれる存在。手の届かないはずの高嶺の花を、今こうして自分の手中に収めている。
 果たして、こんなことがあっていいのだろうか。
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 02:06:42.23 ID:rJCnA2SX0
「…………んぅ」
「かえでさんくるしーです」
「これくらい、我慢ですよ」

 いつまで経っても唇を解放してもらえないから、額をこつんとぶつけて長い長いキスを終えた。
 それがどうにも不満なようで、彼女は眉をへの字に曲げている。

「あなたにも性欲なんてものがあったんですね」
「えっちな女性は嫌ですか?」
「いえ、ただただ意外で。いつも飄々としているから、ひょっとしたら無性愛者なんじゃないかと思っていたくらいです。こんなに綺麗なのに、浮いた噂の一つもないし」
「それはもう、狙っている男性は、いつも近くにいましたから」
「……鈍感な男、嫌いだったりします?」
「まさか、大好きです」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 02:07:10.97 ID:rJCnA2SX0
 あまりに刺激の強い言葉にあてられて力の抜けた俺を楓さんが力技でひっくり返した。少し前までは俺が一方的にマウントを取っていたのに、今は一転攻勢して、楓さんが馬乗りになっている。

「体、思ってたよりずっと厚いですね」
「そりゃあ一応男なので。あなたが細すぎるというのもありますが」
「あら、お上手」

 背広は家に帰ってすぐ脱いだので、今はワイシャツとスラックスだ。そして楓さんは、無遠慮にシャツのボタンをぷちぷちと外し始めている。それも、鼻歌なんて歌いながら。

「楽しいですか?」
「ええ、とても。この日を待っていましたから」
「……それはそれは」

 光栄な話だ。荷が重くもあるけれど。
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 02:08:08.78 ID:rJCnA2SX0
寝るので続きは起きてから。
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/11(火) 02:20:53.86 ID:S1HkW2koO
待ってるぞ
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/11(火) 07:29:19.35 ID:CtRRo9+tO
朝だぞ起きろ(無茶ぶり)
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:19:27.71 ID:rJCnA2SX0
行きます
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:19:57.13 ID:rJCnA2SX0
「それにしてもプロデューサーさん、ずいぶんと余裕ですね。もしや経験が?」
「まあ多少は」
「……む」
「学生の頃の話ですから……」
「プロデューサーと制服デート出来た女の子が妬ましいです」
 
 楓さんは自分が今着用している服を一瞥してから、

「いいなあ」

 と一言。基本的に敬語を崩さない人だから、そのギャップがおかしくて笑ってしまった。
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:20:26.81 ID:rJCnA2SX0
「世の男の大半は、現役女子高生と火遊びするか、高垣楓とこんなことをしてしまうかの選択を迫られたら、考える時間すら必要なしに後者に飛びつくものですよ」
「あなたは?」
「無論、自分も世の男の一員なので」
「じゃあ、あなたが疎まれる側になっちゃいますね」
「それを今言いますか」

 しかし、そんなデメリットが一瞬で消し飛んでしまうくらいに、楓さんは魅力的な女性だ。芸能関係者という箔がなかったとしても、誰もの羨望を集める人間になったのは想像に難くない。
 ……いや、そう考えるとさすがに空恐ろしくなってくる。この後、本当に俺はやること全部やってしまっていいのだろうか。
 ブレーキを踏むなら、ここいらが最終地点になる気がする。
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:20:54.41 ID:rJCnA2SX0
「楓さん、もし、ですよ」
「はい」
「ここで俺が冷静になって、『やっぱり倫理的に問題があるからやめましょう』なんて言い出したらどうします?」
「行きずりの男性に体を預けようかと」
「なんと」
「体が火照ってしまって、もう自分では処理しきれそうにないのでやむなしですね。……それを聞いたプロデューサーはどう思われます?」
「…………総合的に考えて、俺が相手を務めた方が安全ですね、色々と」
「でしょう?」

 笑う楓さん。絶対に嘘だが、そう言われては逃げ道が消えてしまう。ほんの少し嘘つきどころではないぞ、これ。
 つまるところ、これは大義名分なのだ。俺がここで耐えきれず手を出してしまった方が、他のスキャンダルに巻き込まれるよりはよほど楽だと。リスクマネジメントを念頭に置くなら、俺が楓さんを抱いてしまうのがなによりだと。
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:21:22.30 ID:rJCnA2SX0
「何事も連想です。後始末は結局プロデューサーのお仕事になるのですから、自分の手の届く範囲で物事が進んだ方が良いに決まっています」
「……して、本音の方は?」
「…………それも、連想してください」
「そんなに俺としたかったんですか?」

 ためらいがちにこくりと頷く。いつもの余裕はどこへやらで、やっぱりこの人も人の子なんだなあと感じさせられた。
 そして、女性にここまでの辱めを強いた以上、俺に引き返すという選択肢は残っていない。

「服、いいですか?」
「……はい」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:41:42.05 ID:rJCnA2SX0
 起き上がって、彼女の衣類に手をかける。子供の着替えを手伝うように万歳をしてもらってトップスを脱がすと、白磁のような肌が目の前に現れた。
 水着グラビアなんかで見る機会は何度かあったが、ここまで接近するのはもちろん初めてだ。しかも、観客は俺一人だけ。とんでもない贅沢だなと思う。
 白を基調とした下着もまた、彼女のイメージに良く似合っていた。控えめな膨らみを覆い隠すそれは、さながら神秘のヴェールのようで。

「じゃあ、下も」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:43:27.90 ID:rJCnA2SX0
 ここで勢い勇んでブラジャーを外してしまうのは童貞臭くかっこ悪い行いに思えたので、大人のオトコの貫録を保ちながら、彼女のストッキングに触れる。すると、俺がやりやすいようにとの配慮か、楓さんがわずかに腰を浮かせてくれた。
 真っ白な脚を俺の目の前にさらけ出してもらって、次はフレアスカートに触れる。さっきから心臓の鼓動は加速しっぱなしで、いつ失敗するか分かったものではない。

「……本当にお綺麗ですね、どこもかしこも」
「恥ずかしいです、そんな」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:43:54.00 ID:rJCnA2SX0
 造形が美しすぎて、裸婦画を想像してしまう。性的なイメージが排された上での裸体。楓さんの肉体はそれに限りなく近い。人間というよりは、美術品や骨とう品にカテゴライズした方がしっくりくる。どこを見せても、誰に見せても、恥じることなんてないのだろう。
 だが、ここまで来て俺の性欲は減退するどころか、さらに大きな煽りを受けていた。このなにより美しい不可侵の肉体に自分で傷をつけるのだという現実に、興奮していた。
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:47:50.33 ID:rJCnA2SX0
「……ん」

 このテンションのままで下着を脱がせたら自分がどんなみっともない顔を見せるか分からなかったので、強引に唇を塞ぎ、その間に彼女の肌を隠していた一切合切を取り払った。
 そこかしこが男では再現できない程に柔らかくて、脳髄が溶け落ちてしまうのではないかと錯覚する。

「あなたも……」

 楓さんの細くしなやかな指がベルトにかかった。そのままがちゃがちゃとスラックスをずりおろされて、パンツ越しに大きく盛り上がった下半身が開帳される。……彼女が無言のままなのが逆に恥ずかしい。というか、硬直しているように見える。
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:48:20.04 ID:rJCnA2SX0
「緊張してます?」
「その、初めてでして。作法が分からないと言いますか」
「……でしたら、その、まずは下着を下ろしてもらって」

 自分で脱ぐのが一番早いと理解していながら、胸の内に眠る少しばかりの嗜虐心が、彼女の手を煩わせることを選択した。ためらいがちに布を撫でる楓さんの手が、突如覚悟を決したようにゴム紐の部分を引っ張り下げる。

「…………こんなになるんですね」
「すいません、堪え性がなくて」

 こうならない男がいる方が問題な気もするが、儀礼的に謝る。自分の体はあなたに性的な興奮を覚えてしまいました、と。
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:48:46.77 ID:rJCnA2SX0
 
「……あの、触ってみても?」
「…………ご自由にどうぞ」

 放任すると、竿を優しく握りこまれた。えもいわれぬ快感に腰が浮かびそうになるのを堪え、拳をぎゅっと握る。

「びくってしました」
「びくってするんです、誰でも」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:49:23.97 ID:rJCnA2SX0
 納得の表情を浮かべた後で、楓さんは物は試しにと、その手を何度か上下させ始める。そのたびに何度も陰茎が脈打って、射精を促されそうになる。元の興奮具合が異常なせいで、我慢というものが利きそうにない。

「あの……楓さん、離して」
「へたっぴでしたか?」
「真逆です。一方的にイカされるのが恥ずかしいんで、攻守交替させてください」

 正直に告げると、解放してもらえた。未だに意識を逸らすと射精してしまいそうだから、油断は出来ないが。

「楓さん、脚、開いて」
「……こ、こう?」
「もう少し大きく、そこ、ちゃんと見えるように」
「いじめないでください……」
「必要なことなんです」
「ほんとですか?」
「ちょっと嘘です」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:49:50.97 ID:rJCnA2SX0
 ぽかぽか殴ってくる楓さんを尻目に、彼女の秘部へと顔を寄せた。見間違いでなければ、既にしっとりと湿っている。

「えっちですね」
「本能には逆らえません」
「だからって、こんなにびしょ濡れにして」
「…………っ!」

 表面だけをなぞると、ねちっこい液体が指先に絡んできた、敏感なのか、彼女はそれだけで腰をくねらせている。
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:50:17.37 ID:rJCnA2SX0
「見えますか、これ」
「……見せないで」

 いじめ過ぎたのか本当に泣きそうな顔をさせてしまったので、ゆっくりと手を下ろした。アクセルをベタ踏みしすぎたようだ。
 紅潮する白地の肉体は羞恥に耐えるように震えている。これを独占できている事実に、また体が熱を持った。

「痛かったら言ってください。加減するので」
「……ドキドキし過ぎて胸が痛いです」
「……それは、ご自分でなんとか」
「あっ……」
「力抜いてください。疲れちゃうんで」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:50:47.51 ID:rJCnA2SX0
 中指を差し入れて、関節を折りたたむように動かす。やはり相当感度がいいようで、内部が俺の指をうねり取るように蠕動を始めた。

「ぷっ、プロデューサー、それ、だめ……」
「こういう時の『だめ』は、意味なかったりするんですよ」

 これもまた連想。快楽に溺れる恐怖から逃れんとする彼女を押さえつけて、かき回す指を一本増やした。これがまた効果抜群らしく、必死に閉じ結んでいる唇から、規則的に甘い喘ぎが漏れ出している。
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:51:16.75 ID:rJCnA2SX0
「あっ……ん、あぅ……」
「ここ、いいですか」
「……だめ、です……」

 内腿で挟んでどうにか俺の動きを妨害しようとしてくる楓さん。だが、指先数センチの運動くらいなら、腕を止められたところで関係ない。
 特に甘い声をあげる場所を重点的に撫でくり、奥からあふれ出る愛液で手を濡らしていく。上半身への意識を薄れさせていることを察して乳房を撫でると、喘ぎがいっそう大きなものに変わった。
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/11(火) 18:52:02.13 ID:rJCnA2SX0
「あっ! だめ……だめ……!」
「だめなことなんか何もないですよ」
「でも、わたし、このままだと、おかしく……!」

 言い切る前に、大きく体がのけ反った。膣内が先ほどとはまた違ったうねりを見せて、最後には体がだらんと脱力する。
 初めて他人の手によって絶頂を迎えたらしい楓さんは、それから数十秒自失したように焦点のぼやけた目で俺を見つめてきて、そして、最後に俺の肉棒に触れた。
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2018/12/11(火) 18:54:08.11 ID:rJCnA2SX0
ごはん食べてきます
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/11(火) 20:32:57.95 ID:0eF5L3q1o
いつまで食ってんだ
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2018/12/11(火) 21:11:20.98 ID:rJCnA2SX0
自分の故郷では食事+食後のデレステを一緒くたにしてごはんと呼称する風習が古来からありました。
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:12:13.40 ID:rJCnA2SX0
「酷い辱めを受けました」
「あの」
「なので、同じくらい恥ずかしい目にあってください」
 
 言うや否や、手慣れた様子で竿を上下に素早く擦られる。さらに質の悪いことには、亀頭に舌が触れている。裏筋を念入りになぞってくるせいで、全てが爆発してしまいそうだ。
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:12:49.14 ID:rJCnA2SX0
「か、楓さん、口、離して……!」
「いーですよ、このまま」
「あっ、あぁ……!」

 体の内からこみあげる衝動が粘性の液体に姿を変えて、彼女の口内を犯していくのが分かる。射精の間も彼女の手は動きを止めず、尿道に精子が一匹も残らないくらいの勢いで、全てを吸いつくされた。
 射精後の虚脱感のせいで俺の体は動きが鈍り、思考も鈍り、ただ、目を動かすことしか出来ない。ただ、やけに愛おしそうに俺の精子を飲み下す楓さんを眺めていることしか出来ない。
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:13:19.56 ID:rJCnA2SX0
「これでおあいこです」
「意外と執念深い性質ですね……」
「ええ、それはもう。執念でえっちまでこぎつけた女なので」

 「とーう」なんて楽し気に言って、彼女は俺に覆いかぶさってきた。その重圧に胸が押しつぶされて、お腹のあたりにとんでもなく生々しい感触が伝わってくる。

「もう少しおっきな子がお好みでした?」
「いえ、大好物ですね……」
「きゃっ」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:13:47.44 ID:rJCnA2SX0
 小さなお尻を片手で撫でる。今の悲鳴には少しわざとらしさを感じたので、緊張も大分解れたのか。

「楓さん、びしょびしょ」
「あなたもガチガチです。あんなにいっぱい出したのに」

 楓さんのおへそあたりに、まるで萎えてくれる気配のない陰茎がうずもれていた。正直、今すぐにでももう一度出したい。今度は、彼女の中で。

「今さらですけど、ベッドじゃなくて構いませんか。なし崩しでソファ使ってますけど」
「ここから動きたくないです。どうか、このまま」
「了解しました」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:14:17.03 ID:rJCnA2SX0
 あまり言葉を連ねるのが好みではない人のようだから、これ以上の会話は無粋だと判断した。無言のままに彼女を押し倒して、何度目かも忘れた唇を重ねる。
 楓さんの体からは当初のこわばりが消えて、全てを俺に預けてくれているみたいだった。細腕が俺の背中を優しく撫でて、次の行為を促してくる。

 目配せでタイミングを伝えてから、片手の補助で位置を定め、ゆっくりと膣に陰茎を挿入する。彼女の吐息が荒くなったことに気付き、その勢いで、二度、三度と腰を前後運動させる。
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:15:06.06 ID:rJCnA2SX0
「痛く……ないですか?」
「〜〜〜〜ッ!」

 下唇を噛み結び、楓さんは何かを必死に耐えている。それが痛みか快感なのかは定かではないが、抽挿の度に激しく絡みついてくる膣肉だけが、その答えを語っているように思えた。
 そもそも、人間、ここまで来たら自制が利かない。所詮、どこまで行っても動物だ。遺伝子の存続という至上命題を抱えて生きる以上、体が止まってくれるはずもなかった。
 体を思い切り打ち付けるたびに響く淫靡な水音に更に欲情を加速させられながら、ペース配分を忘れた強引なピストンを続ける。楓さんの爪が背中に食い込んでくるのが分かって、それがまた俺をたまらない気持ちにさせた。
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:15:49.39 ID:rJCnA2SX0
「あっ、ああっ!」
「ごめん、もう少し……」

 楓さんの体が痙攣を始めたことには気づいたが、それを思いやる余裕は消えていた。とにかく、射精しないことにはまともな思考能力は取り戻せない。

「だめ、だめぇ……」
「…………っ!」
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:16:23.71 ID:rJCnA2SX0
 その声を聞いた瞬間に果てた。過去経験したことのない快感が全身を端から端まで駆け抜けて、何度も何度も陰茎が脈打つ。そのたびに精子が彼女の中に解き放たれて行くのが分かる。
 ぴたりと蓋をしているつもりなのに、隙間から今の精子が漏れ出してきた。彼女の愛液と混じり合ったからか、なんとも言えない色になっている。
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:16:52.22 ID:rJCnA2SX0
「……だめって言いました」
「あー、拗ねないで……。ちょっ、きつくするとまた出ちゃうんで……」
「知りません。みっともなく果ててください」
「あーあーあーーーー!」

 ……なんて、非常に悲しい、尊厳を踏みにじられる展開が訪れたりしながらも、その後は風呂場で、寝室で、とにかく、限界まで繋がり合った。どちらからともなく眠りについた時には、既に夜は明けていたように思う。「浴場で欲情」などと言い始めた時には、さしもの俺も萎えかけてしまったが。
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:32:09.56 ID:rJCnA2SX0
「プロデューサー」
「なんです?」
「あれについて、どうなっていますか?」
「準備済みですよ。いつでも大丈夫です」

 年も明け、忙しなさもだいぶ落ち着いて来た頃。それでもやっぱり仕事に追われる身であることには変わりがなくて、俺はせかせかとパソコンを目の前にして格闘していた。
 そんな中やってきた楓さんと軽い受け答えをして、デスクの引き出しを開ける。このコミュニケーションもずいぶん板についてきたものだ。
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:32:38.37 ID:rJCnA2SX0
「はい、この間仰っていた観光地に関しての資料、ここにまとめておきましたので。分からないことがあったらまた別途」
「いつもありがとうございます」
「いいえ」

 プリントの束を渡すと、楓さんがこちらに顔を寄せてきた。耳元に唇を近づけてから小声で一言。

「……今夜はフリーなので」
「…………分かりました。鍵、開けておきます」
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:33:13.34 ID:rJCnA2SX0
 あの日以来、ずるずると肉体関係を続けている。誰にも咎められないのをいいことに、かなりのハイペースで。向こうから求められては、俺も断りようがない。楓さんの存在は、効き目の強い麻薬を彷彿とさせる。

「では」
「はい」

 離れていく楓さんを見送ると、ちひろさんの視線を感じた。これはなにかしらのケアが必要かなと、そちらに体を向ける。
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:34:05.94 ID:rJCnA2SX0
「プロデューサーさん、最近楓さんとずいぶん懇意ですね」
「はは。なんでも、『あれ』とか『これ』で理解し合えるところにまで俺を高めたいらしくて。今は訓練中の身なんです」
「まるで夫婦みたいですね、それ」
「まさかぁ! ちょっとした戯れですよ、戯れ」
「ですよねー。分かっていらっしゃるとは思いますが、一線を越えてしまうのは厳禁ですからね」
「存じてますよぉ」

 冷汗がとんでもないことになっているが、どうにか誤魔化しきることに成功する。もとより楓さんは気まぐれな人で通っているから、ちょっとくらい突拍子のない出来事があってもなんとかフォローが効くのだ。
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:34:34.95 ID:rJCnA2SX0
「あれ、プロデューサーさん、向こうにまだ楓さんが」
「ん? …………ぶっ!」
「どうされました?」
「いえ、ちょっと唾が気管に……」

 苦し紛れに嘘を吐く。今俺が、なんで吹き出すことになったかと言えば……。
 ドアに背を預けた楓さんが、愛おしげにお腹のあたりを撫でていたからで……。
 参ったなあと頭を抱えていると、向こうの楓さんと目が合った。そしてそのまま、彼女は無言で唇を動かす。
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:35:12.81 ID:rJCnA2SX0
「(連想ですよ、プロデューサー)」
「適わないなあ……」

 心臓に悪い悪戯に肝を冷やしながら、それでもどうにか仕事に意識を切り替えた。やることをさっさと片付けて、近日中に休みを取得する必要があるからだ。
 だって、俺の連想が正しければ、さっきの観光地へは、俺も同行しなければならないはずだから。
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [ saga]:2018/12/11(火) 21:37:51.81 ID:rJCnA2SX0
おしまい。

中野二乃「こんすいれいぷ」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1543718702/

こんなのも書いてたので良かったら。
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/11(火) 23:32:28.30 ID:Sw/aOfD9o
おつおつ
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/12(水) 03:28:48.46 ID:nFG7Q5pUO
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/23(日) 01:14:46.77 ID:Nq7oujmk0
ええやん。
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