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【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十八輪目】

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502 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 02:45:25.27 ID:OxMigkcAO
乙
とにかく早めに早めに行動しなくちゃいけない状況なのか…
503 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 15:04:12.13 ID:wCpd/gjyo

では少しずつ
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 15:12:30.41 ID:OluJCppOO
かもーん
505 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 15:26:46.33 ID:wCpd/gjyo

東郷「人と人との結婚じゃないんです。ちょっと待った。なんて言って簡単に止められるものではないと思います」

それこそ、祟りのような何かがあってもおかしくない

いまさら何を言っているのだと

反対意見なんて跳ね除けられて結婚させられてしまうかもしれない

新郎が、その友人が、その親が

ふざけるなと阻むのとはわけが違う

東郷「仮に陽動が上手く行き、倒せたとしても久遠先輩が消えてしまうという結果は免れ得ないのでは?」

天乃「そうね。神婚を中断させられるかどうかは、分からない」

東郷「やっぱり……」

神樹様に対する信仰心はこの世界規模で考えれば非常に厚く

天乃一人の命か、神樹様による存続かを考えれば

圧倒的に後者である

人類は神樹様の存続から、天乃を手放すことは出来ない

神樹様がそう考えるかもしれない

東郷「神樹様が、そうしなくていいと納得できるだけの証明が必要になります」

沙織「東郷さんは、それが無理だって?」

東郷「神樹様の今までを考えれば、生半可なものではいわゆる曲解されたような結果になるだけかと」
506 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 16:00:14.27 ID:wCpd/gjyo

東郷の一言に、沙織は反論を飲み込む

静まり返った病室に誰かの吐息

誰かが動いて、布の擦れる音

東郷は自分の発言による沈黙を吸って、吐く

銀の死によって与えられた力

それはとても強い力ではあったし

それ自体は悪いものではなかったと東郷自身も思う

だが、人ならざる者へとさせてしまう力など、

結局、銀を失った東郷たちが望んだものなんかではなくて。

東郷「人類の救済だってそう、きっと神婚によって訪れるのは人ではなくなった何かが蔓延る世界なんだと思います」

風「東郷はどっちも認められないのね」

友奈「人じゃなくなっちゃう世界も、久遠先輩がいなくなっちゃう世界も……私も嫌だよ」

友奈の悲痛さを感じる声に

東郷はぐっと眉を顰めて、友奈を視界から外す

東郷「久遠先輩、神婚を確実に止める手はありますか? 誰も、何も、変らずにです」
507 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 16:43:13.20 ID:wCpd/gjyo

天乃「そう詰め寄られると、困っちゃうわね」

止める手立ては考えられていないに等しい

行き当たりばったりだ

だが、東郷はそんな曖昧な考えを許しはしない

神樹様はそんな考えではまさしく望まない結果を生み出してしまうことだろう

天乃「それについては、九尾にも具体的な答えは用意できなかった」

東郷が問題にしていることは、

九尾も問題点としてすでに上げてくれていることだった

神婚を行うとして、それの中断が行えるのかどうか

それに対して九尾が出したのは、

人類はもう守って貰う必要がないということを、神樹様に示す。ということだった

天乃「ただ、守る必要がないって神樹様に示せば良いかもしれないって」

夏凜「だったらそれは、私たちがやって見せるしかない」

東郷「どうやって?」

夏凜「どうやるもこうやるもないわよ。私達は今まで通りに、奪おうとするやつから、守るだけ」
508 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 17:17:33.81 ID:wCpd/gjyo

樹「でもきっと、いままでとおりじゃ、ダメなんだと思います」

今まで通りで良いのなら、

ここに来るまでに話は終わっているはずだ

神樹様の寿命が尽きそうになっているという話が出たときに、

この問題は片付いているはずなのだ

そうならないのは、それだけではだめだからだ

沙織「神樹様の説得かぁ」

園子「それは多分、天さんにしかできないことなんよ」

天乃「……私にしか?」

園子「うん、天さんにしか」

弱弱しく

けれども力強く笑みを浮かべて見せた園子は、

小さな手で、天乃の細腕を握る

園子「過去と未来の架け橋……すべてを紡いできた、久遠天乃が、すべきこと」

天乃「私なんかに、人類の言葉を託すなんてどうかしてるんじゃないの?」

困った笑みを浮かべ、天乃は茶化したように言う

全人類の思いを、神授嫌いの自分一人に任せていいのか

普通なら、駄目だろうけれど

夏凜「最も神に近づくアンタがダメなら、ほかの誰にもできないんじゃない?」
509 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 18:13:26.32 ID:wCpd/gjyo

言葉を通じ合わせることのできない神と人

その相容れない存在が、交わる

交わろうとする、特別な時間

きっと、最も近づくことで

純粋で穢れのない想いがぶつかり、重なることだろう

友奈「沢山のことを経験した久遠先輩だから、こそです」

樹「久遠先輩じゃないと、ダメだと思います」

西暦の魂に触れ、従えて

現代の人類の触れ、その善悪を経験して

色々なことを考え、ここまで生きて

これからも生きていこうとしている

沙織「……久遠さんなら、神樹様の考えを変えられるだけの想いを伝えられるはず」

天乃「………」

東郷「久遠先輩……出来ますか? 出来ませんか?」

反論ではなく、問う

天乃がそれを、成し遂げることが出来るのかどうか


1、もちろん、成し遂げるわ
2、みんなが、力を貸してくれるなら
3、分からないけど、でも、やるしかないわ
4、できるできないじゃないわ。やるのよ

↓2
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 18:16:06.12 ID:OluJCppOO
1
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 18:17:15.06 ID:W9SQQtht0
2
512 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 19:00:22.65 ID:wCpd/gjyo

天乃「そうね……」

園子を見て、友奈を見て、風を見て

東郷を見て、樹を見て、沙織を見て、夏凜を見て

また、園子へと戻っていく

不安だし、怖い

絶対に大丈夫だなんて安心感は得られない

でも、それでも

みんながいるのなら。

天乃「みんなが、力を貸してくれるなら」

樹「当然です」

友奈「もちろんですっ」

風「最後まで、付き合うわよ」

夏凜「言われなくても」

園子「ずっとも〜」

東郷「……ずっとも」

園子の伸びた手にくっつけるように

東郷は自分の右手を伸ばす

東郷「久遠先輩、絶対ですよ」
513 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 19:15:33.46 ID:wCpd/gjyo

東郷は振り絞るように言って、息を吐く

本心では、嫌だ

でも、どうしようもない懸けるしかない

だからせめてと、東郷は目を瞑る

東郷「……分かりました。神婚、してください」

天乃「ごめんね」

東郷「本当ですよ」

こっちはまだ結婚してないのに。

明らかに不満そうにする東郷を、友奈は宥める笑みを浮かべる

仕方がないことだと分かっていても

神樹様に先を越されてしまうのが、嫌で。

でも、それを言っても仕方がない

だから、飲み込む

園子「全部終わったら、ちゃんと……してくれないとダメなんよ」

風「神様との結婚するんだから、あたし達とも、ね」

天乃「そうね、本当はみんなとするだけのはずだった」
514 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 19:39:51.62 ID:wCpd/gjyo

まだみんなの家の説得

そのすべてを完了しているわけでもないのに

神様との結婚を先にするなんて本当、何なのかと思う

こんなことしてる場合じゃないのにと思う

でも、そうしなければ説得はできなくなってしまう

結婚は出来なくなってしまう

だから、やるのだ

天乃「……私たちの将来の為に」

夏凜「私たちの平和の為に」

東郷「私たちの日常の為に」

やりたくないことから逃げるのではなく

やりたくないことにも手を出して……何とかする

天乃「成し遂げましょう、私達で」

覚悟を決め、希望を抱き、将来を願う

天乃のいつもと変わらないトーンの言葉

ほんのり笑い混じりの日常感

みんなは意気込んだ返事をすることはなく

そっと自分の胸に手を当てて、自分の思いを確かめ頷く

天乃「世界を勝ち取るわよ」

「「「「「「「おーっ」」」」」」」」

文化祭のような、体育祭のような

そんなのりで

みんなの声が、病院に響いた
515 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 20:03:38.53 ID:wCpd/gjyo

√ 2月2日目 夜 (病院) ※金曜日


01〜10
11〜20 夏凜
21〜30
31〜40
41〜50 東郷
51〜60
61〜70
71〜80 悪いこと 
81〜90
91〜00 若葉


↓1のコンマ
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 20:04:27.63 ID:OluJCppOO
あ
517 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 21:03:55.38 ID:wCpd/gjyo

√ 2月2日目 夜 (病院) ※金曜日


みんながいた夕暮れ時の病室から

独りぼっちの窓のない病室へと戻った天乃は

ベッドに横になったまま、息を吐く

天乃「……園子に力を渡すためにも、体を何とかしないと」

回復は順調で

園子一人に力を与える程度であれば何とかなるかもしれない

けれど、松葉杖での歩行だけで疲労困憊してしまうのでは、

先が思いやられてしまう

天乃「とはいっても、寝ていれば戻ってくるわけでもないのよね」

今ある体力分は戻るだろうけれど

それ以上にはなってくれない

運動するべきだけど、出来るのはリハビリ程度

無理をすれば死にかねない

勇者としての力を使えばいいけれど

力を渡すときには使えない
518 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 21:24:34.15 ID:wCpd/gjyo

天乃「弱いって……いやね」

出来ることが制限されるだけでなく

出来ることの中でもまた更に制限が付けられる

天乃「弱くてもできることはある。でも、強くなければ出来ないことがある」

だからお姉ちゃんは強くなりたいの。

天乃がまだ小学生のころ、姉の晴海は空手の大会で優勝した

でも、それでも満足せずに鍛錬に励み、より強くなろうと別の武術まで手を付けていく

そんな姿を見て、どうしてそこまでするのかを聞いた時に言われた言葉

天乃「お姉ちゃんはずっと、こんなだったのかな」

何をするにしても、弱さを感じる

もっとできることがあるのではないか

もっと別の方法があったのではないか

そう、悩んで……

満足する結果は一度も得られていないのかもしれない
519 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 21:55:14.29 ID:wCpd/gjyo

天乃「……きっと、私が強ければもっと方法があった」

神婚なんて手段を選ばなくても

みんなに親玉を倒して貰うなんて危ないことをさせなくても

何か、解決するすべはあったはず

天乃「でも、出来ない」

弱くなってしまったから

追い込まれてしまったから

だから……みんなの力を借りることにした

一人の力では不十分でも

みんなの力を合わせれば何とか出来る

天乃「一人じゃないから、大丈夫」

みんなで世界を取り返す

そう決めたし、出来ると信じている

だから悩んでなんていられないと

天乃は心を強くする


1、精霊組
2、イベント判定
3、お休み

↓2
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 21:56:45.48 ID:QOiT6nmu0
3
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 21:57:16.28 ID:hCCLVCxiO
2
522 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 22:10:21.60 ID:wCpd/gjyo

01〜10 友奈
11〜20 夏凜
21〜30 樹
31〜40 東郷
41〜50 風
51〜60 千景
61〜70 球子
71〜80 若葉 
81〜90 沙織
91〜00 歌野


↓1のコンマ
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 22:12:39.09 ID:JMlLFVZS0
む
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 22:13:11.03 ID:hCCLVCxiO
あ
525 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/12(日) 22:35:55.66 ID:wCpd/gjyo

では少し早いですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から


東郷「私も結婚したいわ」

風「全部終わったらねー」

友奈「終わらせよう……頑張って」

園子「ふぁいとっ、お〜」


樹「恋人たちの逆位置」ペラッ

樹「……でも、大丈夫。踏み込むことは間違いじゃない」
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 22:47:03.98 ID:hCCLVCxiO
乙
久遠さん込みでの勇者部の一致団結ならこの逆境でも乗り越えられると信じたいな
あと久遠さんの神樹様嫌い設定久々に見た気がする…お互いに向き合うことができるのだろうか
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 01:59:46.14 ID:tWkt+9fQO
乙
まずは園子ひいては勇者部を復活させるところからだな
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 12:37:14.91 ID:5UOL8dRTO
乙
昔の強くて格好いい久遠さんが見られなくなってきたのは寂しい反面、弱体化したからこそより多くのものを得た感じがして物語的にはそれが正解なのかも
529 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/13(月) 20:50:10.87 ID:4+OsOF3Zo

では少しだけ
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 20:51:32.34 ID:l46ZjDc3O
あいよー
531 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/13(月) 21:32:01.18 ID:4+OsOF3Zo

天乃「………」

病室の外から聞こえる小さな足音

ゆっくりとした歩みは、

出来る限り気付かれまいとしているからだろう

天乃「……夜這い?」

それはないと首を振る

天乃もそうだが、みんなにもそんな余裕がない

耳を澄ます

ゆっくりで、静か、小さな足音

ちょっとだけ、不安を感じる

片耳を失ったことで鋭敏になった聴覚で感じ取る

天乃「友奈、かしら」

東郷の線も考えたが

東郷ならもう少し大胆だし、静かだ

足音に不安は混じらない

天乃「ん」

きゅっと足とが止む

病室の扉に何かが触れて

コンコンッと、微妙な音が病室に流れ込んできた
532 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/13(月) 21:57:35.44 ID:4+OsOF3Zo

天乃が返事する前に、病室の扉が開く

友奈「……久遠先輩?」

みんながいる病室と違って

天乃一人の病室では遮るためのカーテンを閉めてはおらず

ひょっこりと壁際から顔を覗かせた友奈はベッドに天乃がいるのを確認して、ぐっと息を飲む

友奈「久遠先輩?」

さっきよりも小さく、囁くように

天乃が寝ているかどうかを確かめようと声をかけ、

数秒間待って、ベッドへと近づく

天乃「…………」

友奈「……寝て、ますか?」

寝ていたら帰るのか

それとも、何かしようと言うのか

来客用の椅子に座ったりせずに、友奈は天乃の顔を覗く


1、……なぁに?
2、寝たふり
3、「んっ友奈……やめて……」という寝言


↓2
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 21:59:18.68 ID:l46ZjDc3O
1
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 22:02:43.20 ID:VAKfFhx00
3
535 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/13(月) 22:25:37.30 ID:4+OsOF3Zo

天乃「んっ……」

友奈「っ」

寝返りを打つ

友奈に顔が見えないように背を向けて、

もう一度寝返りを打って友奈の方を向く

うなされているのかもしれない

友奈の心にそんな不安を感じさせて、隙を作る

そして

天乃「んっ友奈……やめて……」

友奈「!?」

艶っぽい声を漏らす

口元に手を当てて、

布団を少しだけ、跳ね除けて

びくっと身体を震わせる

天乃「やっ……んっ……」

友奈「ぇっ? えっ!?」

天乃「はぁっ……はぁ……んっ」

友奈「……っ」
536 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/13(月) 22:46:02.99 ID:4+OsOF3Zo

天乃「……zzz」

友奈「お、落ち着いた?」

少し上ずった声で友奈は問いかける

変に色っぽい声を漏らしていた天乃だけれど

大人しくなって、一安心だと友奈は胸を撫で下ろす

友奈「………」

どくんっどくんっとうるさい心音

ちょっぴり温まってしまったせいか、ほんのり汗ばむ

天乃「んっ」

友奈「!」

天乃「友奈……っ」

そこに友奈がいるような素振りで、布団を抱く

顔を埋めて、抱きしめて

布団に押し殺されたくぐもった声を漏らす

天乃「ゆっるして……っぁ……」

友奈「ゆ、夢の中の私はなにしてるんだろう……」

ごくりと喉を鳴らすのがはっきりと聞こえた
537 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/13(月) 22:48:46.47 ID:4+OsOF3Zo

01〜10
11〜20 久遠先輩が悪い
21〜30
31〜40
41〜50
51〜60 久遠先輩が悪い
61〜70
71〜80
81〜90 久遠先輩がいけない
91〜00


↓1のコンマ
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 22:50:31.68 ID:l46ZjDc3O
あ
539 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/13(月) 23:02:48.39 ID:4+OsOF3Zo

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から


東郷「いって、行くのよ友奈ちゃんっ」グッ

東郷「誘ってるに決まってるわ、大丈夫、行ってっ」

東郷「何をためらってるの……」

東郷「その手を伸ばして、さぁ、さぁっ!」


風「落ち着け」
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 23:12:10.46 ID:l46ZjDc3O
乙
またもや友奈ちゃん役得イベントが…
久遠さんもようやく悪戯できるぐらい心に余裕ができたんだなぁ
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 23:38:22.05 ID:LUTi0IHXO
乙
こうなると余裕出てきた感じがするな
今まではイチャイチャすら出来なかったし
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 02:17:25.86 ID:q10rGkt5O
乙
久しぶりに久遠さんの誘い受け見たわ
やっちゃえ友奈ちゃん
543 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/14(火) 21:34:04.70 ID:DGvCZdEjo

では少しだけ
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 21:37:56.40 ID:yVV+ZitSO
よしきた
545 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/14(火) 21:56:19.72 ID:DGvCZdEjo

友奈「………」

そっと右手を伸ばす

摘まむような広がりの小さな手は

ゆっくりと広がって、天乃の頬まで数センチのところで、止まる

友奈「……だめ、だよね」

天乃「んんっ……」

友奈「気に、なるけど」

右手を引き戻して、左手で抑え込む

今ここにいるのはお忍びで

天乃は体が治ったばかりで余裕がない

ちょっと気を惹かれたからって悪戯をするのは

それこそ、忍びない

友奈「………」

なら、どうしてここに来たんだろう

何もしないのに

何もできないのに。
546 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/14(火) 22:12:46.35 ID:DGvCZdEjo

友奈「さっき、言っておけば良かった」

一緒に行っていいですか。と

一緒にいてくれませんか。と

そうすれば、手を出すこともできたのにと、ちょっとだけ後悔する

友奈「なんで、来ちゃったんだろう」

病室に来てくれた時は嬉しさが勝ってしまっていたのだろうか

夜になってだんだんと静けさに包まれていく中で

冷めていく体に心がついていくことが出来なかったのかもしれない

いや……違う。

友奈「っ」

神婚すると言う話で決まった

バーテックスの親玉を呼び出すその作戦は効果がある分かなりのリスクがある

それ自体に反対をする気はないが、

病室から去っていく姿が不安になったのだ

そのまま世界が樹海に包まれて

離れ離れになってしまうような不安を感じたのだ
547 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/14(火) 22:35:51.89 ID:DGvCZdEjo

友奈「……そんなこと、ないけど」

天乃の艶っぽい声もそうだが

何より、寝返りを打てているというのが、ほほえましくさえ感じる

今までは寝返りを打ちたくても不自由な身体では寝返りなんて打てるはずもなく

とても窮屈そうで

傍に居る誰かが体を動かしてあげる必要さえあったのだから。

友奈「久遠先輩」

天乃「すぅ……すー……」

友奈「久遠先輩がいてくれて、良かったです」

友奈や勇者部にとって、

天乃がいるのは当たり前のことだけれど、

もしも天乃がいなかったら。

長く会えなくて、祟りに冒されて、不安になった心で考えてしまったこと。

首を振る

そうっと、近づく

きし……っと、手をついたベッドが軋む

強く嗅がなくても天乃の匂いが強く感じられる距離

総毛立つ感覚とはまた違う、全身に迸るぬくもりのある感覚

友奈「……ごめんなさい」

一言謝って、唇――ではなく、頬にキスをする

友奈には、それが精一杯の行為だった
548 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/14(火) 22:50:50.81 ID:DGvCZdEjo

天乃「んっ……」

友奈「ぁっ」

天乃「………」

さっきまでとは違う反応を見せた天乃を見て

起こしてしまったのではと、友奈は後退りする

人によっては逃げることも、隠れることもするだろうけれど

友奈にはそんなことできなくて

友奈「久遠、先輩?」

じっと見つめて、声をかける

起こしてしまったらそうしようと思うのに

声をかけてしまったのは、

無意識なのか、思いがあっての事なのか

天乃「………」

寝たふりをしたのだ

このまま起きない方がいいような気もするけれど……

1、起きる
2、起きない


↓2
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 22:55:44.00 ID:yVV+ZitSO
1
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 22:57:19.74 ID:tOYgsuLK0
1
551 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/14(火) 23:05:24.65 ID:DGvCZdEjo

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から



友奈「もしも久遠先輩がいなかったら」

友奈「祟りはどうなってたんだろう」

友奈「神樹様は誰をお嫁さんにしようとしたんだろう」

友奈「私達は、どうしてたんだろう」

友奈「……その悩みのほとんどを、久遠先輩が抱えてくれてるんだよね」
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 23:13:34.73 ID:yVV+ZitSO
乙
悪ふざけしてたのが申し訳なくなるくらいシリアスな友奈ちゃんだったな…
ここはちゃんと反応して励ましてあげたい
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 23:17:05.47 ID:8raAqJ/xO
乙
寝たふりでちょっと罪悪感ががが
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 03:05:08.69 ID:fWxGhzmWO
乙
寝たふりバレるどころか寝言にかこつけての誘い受けしてたのまでバレるのは恥ずかしいぞ久遠さん
555 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/15(水) 20:43:45.59 ID:hW0bw9LZo

では少しだけ
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 20:45:59.46 ID:kMHzaGKtO
やったぜ
557 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/15(水) 20:51:31.17 ID:hW0bw9LZo

起きようか起きまいか

少し考えて、閉じた瞼の奥で瞳を揺らす

暗い中、見える友奈の表情

どこかにある手を求めて、手を伸ばしながら瞼を上げていく

天乃「ん……ゆ、うな?」

あくまで、起きてしまったという態で

引き起こされたばかりのぼんやりと揺れる瞳を作り上げる

天乃「……どうか、した?」

友奈「お、起き上がらなくて大丈夫ですっ」

もぞもぞと動いて見せると

友奈は慌てて布団を引き上げて動きを止める

谷を作った眉、

わずかに光を反射する瞳

天乃はじっと見て、ベッドの上に手に触れる

天乃「……そう?」

友奈「大丈夫です」

天乃「そっか……じゃぁ、このままで」
558 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/15(水) 21:22:46.17 ID:hW0bw9LZo

友奈「このままでって……寝れなく、なっちゃいました?」

天乃「んーまぁ、ね」

友奈「ごめんなさい」

天乃「良いわよ、別に」

元々寝ていなかったからとはいえずに苦笑い

友奈の罪悪感を覆うように手を握る

天乃「何かあるんでしょ?」

友奈「それはっ……その……」

天乃「友奈は相変わらず、嘘をつくのが下手よね」

悪いことじゃない、良いことだ

素直で、まっすぐ

勇者になる前から変わらないところ。

天乃「……馬鹿にしてるわけじゃないからね?」

友奈の手をにぎにぎと

ちょっとだけ遊びながら、微笑む

申し訳なく思うよりも困った顔

それでいいと、見つめる

天乃「わざわざ危険を冒してまでここに来たんだもの。何もないわけではないでしょ」
559 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/15(水) 21:45:21.73 ID:hW0bw9LZo

天乃「……私、自慢じゃないけど授業中に寝たことないの」

友奈「え?」

天乃「妊娠してからは、あれだけどね」

良く分かっていないような友奈に、続けて言う

だから大丈夫よ。寝ないから

そこまで言って、友奈の目が開く

理解を得た瞳の大きさ

それは反動によって小さくなって……閉じる

友奈「……ごめんなさい」

天乃「布団に入る?」

友奈「良いんですか?」

天乃「もうお腹大きくないし」

友奈「それなら、失礼します」

どうぞーと、招く

少し冷えた友奈の体が、触れた
560 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/15(水) 22:07:07.55 ID:hW0bw9LZo

友奈「………」

天乃「………」

すぐ横の、沈黙

布団と寝間着の擦れる音

友奈の方をちらりと見た天乃は

開きかけた口を閉じる

布団に招き入れるのは、意地悪だったかな。と、思う

友奈がこの病室に抱えてきたことは

隣り合ってしまったら痛むようなものであると分かっていた

けれど――

天乃「最後じゃない」

友奈「っ」

天乃「大丈夫よ」

自分よりも大きく

でも、小さな女の子の背中に触れる

今までは見ることのなかった、自分を背負おうとしてくれている背中

だから、触れる。

天乃「貴女達の後ろに、私はいる」

友奈「うし、ろ……?」

天乃「そう。行ってらっしゃいって見送って、お帰りなさいって言うためにね」
561 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/15(水) 22:31:24.69 ID:hW0bw9LZo

前線から退いて、戦いを託した

今の天乃はみんなの帰る場所

だから見送って、迎え入れるみんなの背中にいる

それは過去ではなく、後悔でもなく

これからだ。

天乃「私は必ずここにいる。頑張るみんなを置いてどこかに行ったりなんて絶対にしない」

背中から、手を回す

弱い力ではあるけれど

だからこその優しさに、友奈を包み込んでいく

天乃「だから、そんな顔しないの……私は元気な友奈の方が好きだわ」

友奈「久遠先輩……」

天乃「ね?」

友奈「そう言ってどこか行っちゃいそうなのが久遠先輩なんです」

目を離してしまうと、離れたところにまで行ってしまう

そんな、ある意味で自由な人

だから。と、友奈は返す

友奈「今日は一緒にいてください」

友奈はそう言って、身体の前にまで来ていた天乃の手を握った
562 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/15(水) 22:41:44.77 ID:hW0bw9LZo

√ 2月3日目 朝 (病院) ※土曜日


01〜10 悪いこと
11〜20
21〜30
31〜40 夏凜
41〜50
51〜60 大赦
61〜70
71〜80 九尾 
81〜90
91〜00 友奈


↓1のコンマ
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 22:42:09.09 ID:B3pGafBZO
あ
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 22:46:48.89 ID:kMHzaGKtO
アチャー…
565 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/15(水) 23:06:57.77 ID:hW0bw9LZo

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から


友奈(後ろにいる。そう言ってくれた久遠先輩は、目が覚めた時にはもういなかった)

友奈(温もりも、痕跡も。何一つ、残っていなかった)

友奈「………」

友奈「……あれ?」キョロキョロ

友奈「どうして、ここにいるんだっけ?」


風「とか?」

東郷「神樹様には前科があるので冗談になりませんよ」
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 23:14:32.71 ID:B3pGafBZO
乙
緊張が走る
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 23:17:29.67 ID:kMHzaGKtO
乙
せっかく暖かい励ましをした矢先に悪いことが…
天の神が久遠さんを是が非でも消耗させようとしてる感じに見えるな
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 02:38:29.54 ID:kVuYyx4kO
乙
久遠さんに悪いことが起こりそうな予感
569 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/16(木) 20:50:14.50 ID:nqFYDxHJo

では少しだけ
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 21:00:21.70 ID:XZbG/mbYO
あいあいさ
571 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/16(木) 21:45:13.51 ID:nqFYDxHJo

√ 2月3日目 朝 (病院) ※土曜日


天乃「………」

目を覚ますと、友奈がいる

浸食が祟りの浸食が酷くなっている影響か

うなされたように動く眉

露出する首筋からわずかに見える禍々しい気配

天乃の傍や、歌野達の力の中にいても

進行は遅くなるが、治るわけではない

天乃「……もう少しの辛抱だから」

友奈「っ……」

顔に触れると、べっとりと汗が張りついて

熱を出してしているかのような体温を手に感じる

時折開く口から洩れる吐息は熱く

拭っても、友奈の汗は止まる気配がない

天乃「……友奈」

誰も犠牲にはしたくない

その願望が生み出してしまった被害は、とても重い
572 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/16(木) 22:37:05.09 ID:nqFYDxHJo

天乃「祟り……」

力を取り戻しつつあるからだろう

以前はあまり感じ取ることのできなかった力を強く感じる

神樹様の力と

それを飲み込み腐らせていく天の神の力

神樹様が本調子ならば劣ることもなく

対抗できるほど供給され続けるのだろうけれど

消耗し続ける神樹様の力は、祟りには勝てない

天乃「無理はしないでね」

このままでは満開によって失い、神樹様の力に補填された身体機能も

だんだんと失われていくことになるだろう

完全に消滅するなんてことにはならない……と思いたいけれど

弱っていくことになるのは間違いない

神樹様の種の力で均衡を取り戻し、穢れの力で飲み込み吸収している天乃とはわけが違うのだ

園子で試して問題なければ……と

時間をかけるのであれば、今すぐにでも園子に試したほうが良いのかもしれない
573 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/16(木) 22:48:39.81 ID:nqFYDxHJo

天乃のように、淫らなことをして毒気を抜く

そんなことが出来れば早いのだが、

天の神による祟りはそんなに甘いものではない

むしろ

そんなことで祓おうと言うのか。と

力を強めてきてもおかしくない

天乃「…………」

頬を撫でて、汗を拭う

傍に居るからと、手を握りしめる

うなされる友奈は苦しそうで、辛そうで

その痛みによる不安もあったのだろうと、天乃は目を瞑る

園子で試す。という話にはなっているが

先んじて友奈に与えてしまうのもありと言えばありだ

もちろん、失敗のリスクはあるが。



1、友奈を起こしてあげる
2、寄り添う
3、こっそり、力を与えてしまう
4、イベント判定


↓2
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 22:49:12.37 ID:FfRd2J7wO
3
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 22:55:21.49 ID:uyZUTKRc0
3
576 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/16(木) 23:07:09.81 ID:nqFYDxHJo

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から


東郷「力を与える方法はいくつかあるらしいですよ」

東郷「一つ、輸血」

東郷「二つ、母乳を飲ませる」

東郷「三つ、久遠先輩が妊娠させる」

東郷「3番がおすすめですよ」


友奈「また東郷さんが適当なこと言ってる……」

九尾「出来るならば間違ってはいないぞ。出来るなら。じゃがな」

友奈「えっ?」
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 23:13:15.87 ID:FfRd2J7wO
乙
マジかよ久遠さん始まったな
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 23:18:11.72 ID:XZbG/mbYO
乙
とーごーせんせーやさおりんなら気合いでデキそうだから困るわw
それはさておき友奈ちゃんが再び久遠さんの母乳にありつけるのだろうか
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/17(金) 03:13:03.56 ID:yTivT9NNO
乙
第四の選択肢が浮上する可能性も!?
580 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/17(金) 22:15:45.43 ID:RaYZ2koNo

では少しだけ
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/17(金) 22:20:47.87 ID:v+Fy0H/hO
かもーん
582 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/17(金) 22:36:07.78 ID:RaYZ2koNo

天乃「……頑張れる?」

答えられないと分かっていながら問いかける

無情に蝕まれていく友奈たちの体は、あとどれくらい持つのか分からない

ほんの些細なことが大怪我に繋がる

友奈たちがどれだけ意識していたとしても、大きな事故に巻き込まれる

精神的にも身体的にも追い込まれていく一方でありながら、

猶予もないとなればその不安はどれほどのものか。

一度は余命宣告を受けた天乃は、少しだけその心が分かるからだろう

頬を撫でていた手で、頭を撫でる

優しく、強く

大丈夫よ。と、語りかけるように

天乃「貴女は強い子だから、きっと大丈夫」

祟りになんか負けるはずがない

不安や恐怖に押しつぶされてしまうわけがない

穢れに染まり切ってしまうはずがない

なにせ、一度はそれを受けた身なのだから。

天乃「私の力を、受け取って」
583 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/17(金) 23:04:50.02 ID:RaYZ2koNo

勇者部の中で、一番適合しやすいのは夏凜だが

次点で友奈と東郷だ

だから、樹達に試す前のテストケースとして考えることは出来ないけれど、

祟りの症状が看過できないのであれば、試しても問題はない

天乃「……寝てるのに、出来るかしら」

血を直接飲ませるのは、さすがに無理だ

輸血も血液型の問題がある以上リスクを余計に冒すことになる

よって、代用が聞くのであれば母乳でもいいのだが。

寝ている状態で飲んでくれるのかどうか

天乃は少し考えて、友奈の体を揺する

天乃「友奈、起きて」

友奈「ん……」

天乃「大事な話があるの」

うなされているということもあって

天乃は躊躇することなく、友奈を起こす
584 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/17(金) 23:38:01.09 ID:RaYZ2koNo

友奈「ぅ……ぅ? 久遠先輩……?」

天乃「ええ、そうよ」

友奈「あ……」

ぼんやりとした声

身体の高い熱と、

時折上げていた苦悶の声による喉の渇きと痛み

そして何より、自由が利かなくなる程の気怠さ

起きたばかりだからと言うだけでは誤魔化せないものを感じているのだろう

友奈は気丈に振舞うような笑みを浮かべかけて、閉じる

誤魔化しも、嘘も

簡単に見抜かれてしまうと分かっているからだ

友奈「……えへへ、もう少し、このままでいいですか?」

天乃「それは良いのだけど……ちょっと。大事な話があるの」

友奈「大事な話ですか?」

みんなも呼びますか? と

何とかしようとする友奈の体に触れ、首を振る

天乃「ねぇ友奈、母乳……飲まない?」

友奈「えっ?」

痛みも苦しみも、一瞬で吹き飛んだ
585 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/17(金) 23:44:16.47 ID:RaYZ2koNo

では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から


東郷「母乳ですか……飲みたいし絞りたいわね」

東郷「でも、絞るより直のみの方がお得だって偉い人が言っていたわ」

風「それは偉い人じゃない、ただのエロい人よ!」

東郷「変態と偉人は何とやら。ですよ風先輩」


夏凜「そんな言葉があってたまるか」
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 00:32:55.07 ID:EvpXJrlWO
乙
吹き飛んだなら飲まなくてよくない?
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 02:52:47.77 ID:B14ZZr4aO
乙
義務感に駆られた行為じゃなくて普通に出来るようになってほしいわね
仮にも婚約者なんだし
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 03:42:35.12 ID:91YHaOy+O
乙
逆に提案したインパクトだけで苦しみが吹き飛ぶのもある意味凄いと思うぞ
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 10:05:50.46 ID:FWwEVw5NO
まぁ寝起きでいきなり母乳飲まない?って誘われたら呆然とするよね
590 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/18(土) 23:06:14.64 ID:TTrJ5ZCio

すみませんが、本日はお休みとさせていただきます
明日は出来ればお昼ごろから
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 23:18:24.86 ID:jmcULQKRO
連絡乙ですー
昼再開待ってます
592 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/19(日) 14:18:17.01 ID:plMQnGVKo

では少しずつ
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 14:20:20.38 ID:+h4AZG2aO
よっしゃ
594 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/19(日) 15:10:46.25 ID:plMQnGVKo

友奈「きゅ、急に何言ってるんですかっ!」

天乃「何って、母乳には力があるから」

友奈「それはそうですけど、急に……っ」

声を上げた友奈は、

ぐっっと強く胸を抑えて、口を閉じる

額に汗が浮かぶ

噛みしめられた奥歯がギリッと……鳴る

暫くすると、

固く引き締められた唇が緩んで、ため息が零れる

友奈「はぁ……っ」

天乃「ごめんね、無理させたわ」

友奈「いえ……」

友奈は笑みを浮かべては見せるけれど

痛みに激しくなった動悸を落ち着けるためか

胸に手は当てたままで。

友奈「えへへ、忘れちゃって」

自分が祟りにさいなまれていること

それが今はより激しくなっていること

いつもとは違う朝だったから、考えていなかったと友奈は笑う
595 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/19(日) 15:45:06.07 ID:plMQnGVKo

友奈「力を分けるのは園ちゃんにやってからじゃないんですか?」

私で試すのは全然いいんですけど。と

友奈は前置きする

園子の状態が良くないことが分かっている友奈の優しい進言だが、

自分の結果は参考にならないことは理解しているからだろう

駄目ですよねとすぐに続けた

天乃「友奈たちは殆ど確実に無事に終わるわ」

友奈「前に久遠先輩の穢れを受けたからですよね?」

天乃「ええ。だから試しじゃなく、力を与えておこうかと思って」

影響を抑えられるのなら、抑えてしまったほうが良い

無駄に苦しませておくなんて、嫌なのだ

天乃「風と樹は後回しになってしまうけれど、貴女達は大丈夫だから」

友奈「でも、それじゃ……風先輩たちは、辛いままなんですよね?」

天乃「そうね」

後回しになるということはそういうことだ

けれど、風達はそんなことでねたんできたりはしない

友奈だって、風と樹がそんな性格ではないことは十分承知のことだろう

友奈が考えているのは、

自分たちだけが助かっていいのか。と言うものだろう
596 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/19(日) 16:37:52.19 ID:plMQnGVKo

苦しみと痛み、辛さから早く解放された位と言う気持ちがある一方で、

その気持ちを分かっているから、

共有している二人を置いて解放されてしまうことに、気が引けてしまう

友奈は、そういう【優しすぎる】子なのだ

天乃「風達もできるようになってからのほうが良い?」

友奈「本当は……出来るなら、やったほうが良いとは思います」

みんなで。ではなく

出来る人から一人ずつ

余裕がないのは神樹様も友奈たちも変わらない

今ここでバーテックスが出てきたらどうなるだろうか

万全な状態で望めない命懸けの戦いなど想像したくはない

最悪の結果になる可能性は非常に高い

でも、叶うのならみんなで。

誰か取り残されるかもしれないなんて不安もなく、完璧に。

友奈「……久遠先輩は、やるべきだって思うんですよね?」

天乃「私が傍に居るだけでは、余り意味のないところまで来てしまってるのよ」

外因的に天乃の力を感じ取れるだけ、包まれるだけ

それでは、体に直接刻まれた印から流れてくる祟りには対抗しきれない

天乃「だから、少しでも早く私の血を受け継いでもらいたいの」
597 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/19(日) 16:51:51.97 ID:plMQnGVKo

友奈「……そう、ですね」

まだ痛む胸にあてた手で握り拳を作る

押し当てた手の奥で強く脈打つ心臓

オーブンの中に入れらてしまったかのような

表面を丸焼きにされているかの如く熱を持った体

寝間着の中に隠れた禍々しい痕は

胸元を少し引っ張れば良く見える

友奈「夏凜ちゃんと東郷さんにも?」

天乃「平気そうなら」

そこは体調に寄ってしまう

いくら耐性があっても、

身体が弱り切っていたら非常に危険だ

園子だって、本当ならもっと万全な状態にしたいと、天乃は言う

天乃「でも、このまま待っているだけではだめなことは確か。どうする? 怖い?」

友奈「怖くなんて、ないです」

胸を抑える手を引いて、うつむきがちな顔を上げる

友奈「久遠先輩のことなら、なんでも大丈夫です」

それは嘘偽りのない信頼

お願いしますと続く友奈に、天乃は少し困った笑みを浮かべる

天乃「あんまり美味しくないけどね」

友奈「ある意味、手料理ですね」

天乃の体で作られる母乳

だから手作りだという友奈は、ちょっと照れくさそうにしていた
598 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/19(日) 17:14:07.07 ID:plMQnGVKo

天乃「前にも一度、貴女は飲んでいるけれどその時とは状況が違うから覚悟してね」

友奈「……はい」

天乃が持つ力が、流れ込む

それは血族として力を受け継ぐのと違って

無理やりに押し込むのに近い

友奈たちは一度経験をしているけれど、

あれはまだ性的興奮と言う形に収まったが、

今回のは、そうはならない

最悪の場合、祟りにより影響よりも苦しむことになることだろう

天乃「……寝込むことになるかもしれない。でも、私が傍に居るから安心してね」

友奈「大丈夫です、久遠先輩の力ですから」

天乃「その私の力が、悪質なんだけどね」

神樹様の力ではなく、穢れ

光か闇かと決めるのであれば即断で闇の力

混濁する意識の中で負けてしまわないように、寄り添う

友奈「そ、それじゃ……その……頂いて良いですか?」

天乃「コップじゃなくていいの?」

友奈「直接が良いですっ」

東郷さんではないけど

やっぱりそっちのほうが良いと、友奈は笑って吸い付いた
599 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/05/19(日) 17:37:30.58 ID:plMQnGVKo


影響判定 ↓1のコンマ

最低0 最大9
判定-3
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 17:38:33.10 ID:+h4AZG2aO
あ
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 17:50:33.35 ID:tam6VHv60
あら…
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