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【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十九輪目】
- 553 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/15(木) 22:03:31.67 ID:YHrNeeMMO
- あ
- 554 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/15(木) 22:22:03.25 ID:lnGNku7vo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
勇者部との交流
- 555 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/15(木) 22:42:37.15 ID:YHrNeeMMO
- 乙
やっと勇者部のみんなと再会か…神婚前にできてよかったなぁ
- 556 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/15(木) 23:09:03.56 ID:9OFvb2S3O
- 乙
何話すのかな
- 557 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/16(金) 03:48:32.93 ID:nAroLfWTO
- 乙
久しぶりの勇者部全員集合になるのか?
いろいろ大変だったよなあ
- 558 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/17(土) 20:56:19.60 ID:suHDnbpNo
-
では少しだけ
- 559 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/17(土) 20:59:33.84 ID:yYqAhsVjO
- あいよー
- 560 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/17(土) 22:16:50.46 ID:suHDnbpNo
-
√ 2月11日目 夕 (病院) ※土曜日
すんなりと、勇者部の面々は病室にやってきた
まだ大事を取ってだろうか
東郷の雄車椅子に乗った園子は、
快活な笑みを見せつつも、
一つのベッドで横になっている天乃と夏凜を嬉しそうに見つめる
園子「お邪魔かな〜?」
夏凜「邪魔じゃないから呼ばれたのよ」
園子「途中で考えが――」
夏凜「変わってない」
園子「でも本心は――」
風「はいはいそこまでそこまで」
からかっているというか
今まで我慢してきたことを解放しているというか
楽し気に言葉を並べ立てる園子は、
夏凜の少し強い反論にも笑顔のままだ
園子の性格を理解している夏凜も、怒った様子はなく
東郷達もまんざらではないような表情を見せた
友奈「久遠先輩はどう?」
夏凜「まだ話せるほどじゃないみたい」
樹「そうですか……」
夏凜「樹が気に病むようなことじゃないわよ。というか、天乃の前でそんな雰囲気出さない方がいいんじゃない?」
- 561 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/17(土) 22:51:35.55 ID:suHDnbpNo
-
風「呼んだのは天乃だしね」
謝って欲しいから呼んだわけじゃないでしょ。と言う風に
天乃は答えようとして、諦める
口も顔も動かない
意思疎通もまともにできない
けれど、動かせる瞳で夏凜を捉えれば
ちょっとしたため息のあとに、言葉が続く
夏凜「明日が大事な日だし、園子も快調だから一度みんなで集まっておきたかったのよ」
東郷「なるほど……若葉さん達はお呼びしなくていいのですか?」
夏凜「若葉達もいるっちゃいるし」
風「それもそうね」
必要なら席を外してくれるだろう
少なくとも、病室の中で繋がりを感じられる精霊は唯一、千景だけだ
それも病室の扉の傍に感じる
- 562 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/17(土) 23:56:24.58 ID:suHDnbpNo
-
天乃「………」
風「戦いが終わったら何がしたいとか話す?」
樹「フラグをたてようとするの止めようよお姉ちゃん」
風「フラグも立てすぎれば倒れるって噂だし」
夏凜「足りなかったら倒れないんだけど?」
ちょっとした笑いが、病室に満ちていく
天乃一人だった時とは違い、
とても明るく感じるのは勘違いではないはずだ
直接的ではなく、
間接的な参加になってしまっているのが惜しいが、
でも、暗い気持ちにならずに済むみんなとの空気感は、
今の天乃にとってはこれ以上ない程の救いだった
東郷「ですが、戦後の夢を語るのは生きる希望でもあります。生きたいという、力になります」
友奈「なら、私はとりあえず学校に行きたいです! もちろん、みんなで」
当然と言うべきか
真っ先に切り出したのは、友奈だった
- 563 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 00:12:12.79 ID:fFdXJGyDo
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日は出来ればお昼ごろから
- 564 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/18(日) 00:23:23.58 ID:LY7+wD9iO
- 乙
学校行事も卒業式を残すのみか…
後半はずっと入院したままであまり青春イベントができなかったのが悔やまれるなぁ
- 565 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/18(日) 00:32:07.41 ID:Qylax23tO
- 乙
フラグに関しちゃ若葉が戦い終わったらえっちな事したいって約束してる時点でもうアウトだから
立てまくって倒す方に注力するしかない
- 566 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 17:41:04.75 ID:fFdXJGyDo
-
では少しずつ
- 567 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/18(日) 17:50:33.69 ID:WKXcVutUO
- きてたか
- 568 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 18:21:31.14 ID:fFdXJGyDo
-
友奈「時期的に卒業式……ですけど、でもみんなで学校に行きたいです」
今は二月それも半ばに差し掛かっている
約一か月後には、三年生である天乃や風は卒業するのが通常の流れだ
楽しみたかった行事のほとんどを堪能できなかった天乃にとっては
卒業式なんて、思い入れを感じるようなものではないかもしれないが
それでも、中学生として行う最後の行事
残る者達が送り、行く者達が贈る行事
友奈は、それに参加して欲しいと言う
樹「私は……どうだろう。戦いが終わったら、とりあえずお勉強……します」
風「樹が勉強……っ!?」
樹「私だって勉強するもんっ」
ムッとした表情で言い返した樹は、少しだけ考えて「でもね」と笑う
樹「まずは、ちゃんとお片付けしようかな」
風「かっ、片づけぇっ!?」
樹「お姉ちゃんっ!」
- 569 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 18:44:35.01 ID:fFdXJGyDo
-
東郷「夏凜ちゃんは?」
夏凜「あんたじゃなく、私に聞くのね」
東郷「ちょっと、気になって」
東郷の笑みは見る人が見れば綺麗だと感じるだけだが
見る人が見れば企みがあると分かる
夏凜は後者だ
いぶかし気な表情で東郷を見返し、ため息をつく
言うだけ無駄だと思ったのだろう
東郷は夏凜が戦闘のあとに何を言うのか気になっていると言った
であれば、言ってくれるだろうと言う何かしらの期待が込められた言葉があると言うことになる
それは何なのか
東郷の頭を覗けば簡単だが、覗くこと自体が難しい
夏凜「何を期待してるのか知らないけど、私は別に欲なんて大してないわよ」
東郷「良いからいいから」
夏凜「なんで東郷が急かしてるのよ」
- 570 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 19:17:10.10 ID:fFdXJGyDo
-
夏凜の目を覗く
戦いの後にしたいこと
それを言うことを渋っているように感じたからだ
けれど、夏凜は困ったように笑みを見せると
頭を軽く掻いて、「馬鹿にしたりしないでよ?」と前置きをする
夏凜「前から話してたことだけど……やっぱり、結婚式じゃない?」
東郷「!」
天乃「………」
夏凜「戦いが終わってすぐってわけじゃないけど、色々な望みを込めてのものって言うと結婚式になる」
みんなが無事でなければ果たされない
みんなが幸せでなければ果たされない
だからこそ、それを望む
夏凜「東郷もどうせ、それを考えてたんでしょ?」
東郷「流石、夏凜ちゃん」
友奈「結婚式はもっと先の話だって考えてた」
樹「私も……だから」
夏凜「別に言わなかったのが悪いとかじゃないんだから、反省会みたいな雰囲気止めない?」
- 571 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 19:48:55.59 ID:fFdXJGyDo
-
樹「そっ、そういうわけじゃないですよっ」
ただ、自分が言わなかったと言うのが、残念だった
言うことが出来たのに言わなかったことを、少しだけ後悔する
友奈「言っておけばよかったかなぁって」
風「まぁその気持ちは分かる」
東郷「まさか、夏凜ちゃんがそんな欲深いことを言うなんて……」
夏凜「東郷は私をどんな奴だと考えてるんだか」
東郷「欲のない人」
夏凜「はっきり言ってくれるわね」
困ったように言いつつも、理解はしているのだろう
呆れた笑み以上のことはしなかった
やはり、東郷と夏凜は仲が良いのだ
夏凜「で、風はどう考えてる?」
風「え? 煮干し?」
夏凜「私のことじゃなくて」
- 572 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 20:08:06.13 ID:fFdXJGyDo
-
風「あたしかぁ……あたしは……う〜ん」
戦いを終えた後に待つ行事が卒業式なのは、
友奈たち三年生以下の生徒達と一部の三年生だけだ
風には、まだ残されている行事がある
避けて通ることも出来るが
出来る限り避けてはいけない行事――高校受験
自己推薦はすでに終わってしまっており、
そもそも、風はそれでの応募をする余裕がなかったため、
一般枠での受験になる
完全な一発勝負、大して勉強も出来ていない中での集大成
風「勉強……かなぁ」
園子「世知辛いねぇ」
風「受験生には戦後の戦争が待っているんですよ」
夏凜「私達も来年受験だし、いい先生がいてよかったわね」
友奈「いい先生……?」
風「反面教師か? 反面教師って言いたいのかぁっ!」
- 573 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 20:37:02.83 ID:fFdXJGyDo
-
賑やかだ。とても
落ち込んだり、怒ったり、困ったり
色々と感情が入り乱れてしまっているけれど
だからこその賑やかさ
園子「私は天さんとデート! これ以外ないよ〜っ」
びしっとピースサインを天乃へと突きつける
出かけられなかった
ほとんど何もできなかった
だけど、これからは出来るようになる
だから、一番したいと思うこと言う
園子「お洋服選んで天さんに着て貰ったり〜適当に選んだようで実は念入りに調べたお店の美味しいデザートを食べさせあったり〜」
えへへ〜と
園子は一人浸って嬉しそうな笑みを浮かべる
きっと、とても楽しい夢だ
園子が待ち望んだ、幸せな未来の話だ
- 574 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 20:50:17.00 ID:fFdXJGyDo
-
東郷「みんな、色々ね」
夏凜「天乃のこととか、自分のこととか」
疎かにしてしまったことは沢山ある
だからこそ、やりたいことは沢山あって、
叶えたい夢がたくさんあって
でもきっと、そのすべてをやり切ることは出来なくて
どれにしようか、何をしようか
自分の中での優先順位をつけていく
東郷はみんなの話を聞いて、答えを決める
少し狡いとは思うけれど
真っ先に答えを出せるほど、東郷は無欲ではない
もちろん、みんなもだが。
東郷「私は打ち上げかしら」
戦いのあとでなくてもいい
何かをやり遂げた後
みんなで小さな宴会のような打ち上げを催すのは、よくあることだ
よくあることだからこそすぐには出にくいこと。
でも、夏凜が言った結婚式のように、
様々な幸福の条件がそろっていない限りしないことだから。
東郷「みんなで、かめやに行きたいです」
- 575 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 21:28:09.33 ID:fFdXJGyDo
-
天乃を見て、東郷は言う
言葉はしっかりと、天乃に向けたものになっている
真実を知った今、
東郷美森の記憶の中にある天乃は、
味覚を含めて食事を楽しんでいたことは一度もない
その顔に笑顔はあっても、その一部は偽りだ
だから、
楽しめるようになったこれからは
一つ一つを、楽しんでもらいたい
樹「ぼた餅じゃないんですか?」
東郷「ぼた餅は、かめやのあとのデザートかしら?」
友奈「東郷さんのぼた餅っ」
久しく口にしていない、東郷の作るぼた餅
天乃「………」
夏凜「天乃も楽しみだって」
東郷「次こそは、久遠先輩が幸せになれるものを提供させていただきます」
- 576 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 21:53:27.81 ID:fFdXJGyDo
-
それぞれが、それぞれの思うことを口にする
思い思いのことだけれど
みんなが通して、みんなが無事だからこその望みだった
風や樹の勉強や片付けもまた
みんなが無事でなければやらないことだ
無事でなければ、そんなことをする精神的な余裕はないし
そもそも、世界が滅ぶからだ
夏凜「天乃は?」
天乃「…………」
東郷「そうですよ久遠先輩、久遠先輩も。です」
天乃「……」
友奈「声が聞こえなくても、表情が動かなくても久遠先輩が言いそうなことはみんな分かると思います」
ネガティブなことも、ポジティブなことも
何となくという不確かなものではあるけれど、
こう言いたいのだろうと友奈たちは分かる気がした
樹「久遠先輩は、したいことありますか?」
1、卒業式
2、ちゃんとした挨拶
3、みんなとのデート
4、結婚式
5、お話
↓2
- 577 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/18(日) 21:54:58.70 ID:53mP7ge30
- 3
- 578 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/18(日) 21:55:19.04 ID:WKXcVutUO
- 1
- 579 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/18(日) 22:08:02.53 ID:fFdXJGyDo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 580 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/18(日) 22:27:19.91 ID:WKXcVutUO
- 乙
決戦の、その後の物語か…
今まで録なことできなかった分色々と埋め合わせしたいところだな
- 581 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/18(日) 22:29:17.46 ID:Qylax23tO
- 乙
結婚式楽しみだなあ
- 582 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/19(月) 01:43:43.80 ID:EzoKb6uOO
- 乙
これはもう全部するしかあるまいな
- 583 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/19(月) 12:26:29.16 ID:6rhoO4etO
- もし神樹様が生存できたら何か融通きかせてくれるとかあるかな?
- 584 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/19(月) 21:28:46.45 ID:jQlA3K0jo
-
では少しだけ
- 585 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/19(月) 21:52:42.42 ID:2QEHRl9FO
- きてたかー
- 586 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/19(月) 22:12:02.97 ID:jQlA3K0jo
-
したいこと
戦いの後でしたいことというのなら、
やはり、卒業式だろうかと天乃は思う
色んな行事がある中で、天乃が参加できたのは一握り
だからこその卒業式
天乃「………」
夏凜「そっか」
園子「おぉ〜そのアイコンタクトで察するか〜」
夏凜「園子達だって分かってるでしょ?」
風「何となくは分かっても、はっきりとは分からない。もちろん、学校のことだろうとは思うけどね」
夏凜「それが分かってるって言ってんのよ」
友奈「夏凜ちゃんみたいに話すのは難しいかなぁ」
- 587 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/19(月) 22:36:41.58 ID:jQlA3K0jo
-
夏凜「今は私じゃなくて天乃の話でしょ」
天乃と自分のことについて
深く突き詰められてしまいそうな気がして、夏凜は手をひらひらと振って促す
天乃は卒業式に出たい
学校に関することだと察しがついた風達も、
天乃がそう望んでいることを分かっている
園子「私も卒業式に出たいな〜」
東郷「そのっちはもちろん、私も卒業式は微妙なところだったから」
ちゃんと参加したい。
しんみりと、感慨深く
はっきりと口にした東郷と園子
樹は少し考えて、【戦いの後】という条件を振り払う
まともに卒業式が行われるのか
多少の不安はあるが、言葉にする意味はないからだ
- 588 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/19(月) 22:59:31.82 ID:jQlA3K0jo
-
樹「正直に言うと、私は卒業式が嫌です」
風「樹?」
樹「だって、やりたいこと……全然できなかったじゃないですか」
樹は今年中学生になったばかり
いや、今ならば去年だろうか
いずれにしても、一年生である樹にとっては出来ないことが多かったことだろう
けれどもその中でも、さらに多くの出来ないことがあった
出来なくなってしまったことが多かった
だから、切り取られてしまったかのように不足する
だから、卒業式を求められるのは、少しさびしさがある
東郷「樹ちゃんの気持ちは分かるけど、でも、久遠先輩が卒業しなかったら、留年よ?」
樹「そうなんです。我儘でしかないんです」
東郷「でも、私も久遠先輩が留年してくれたら。と、我儘を思うわ」
友奈「久遠先輩が留年したら、一緒に卒業できるから。だよね?」
東郷「……もうっ、友奈ちゃんったら」
言いたかったことを奪われたのに、東郷は嬉しそうに言う
悪いことではあるけれど、ただただ口にするだけの我儘だからこそ、
想いが同じであればこその望みだから、嬉しさが勝る
風「あんたたちなんていうこと言ってるのよ……」
園子「でも、天さんは少し、嬉しそうだよ」
- 589 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/19(月) 23:02:37.27 ID:jQlA3K0jo
-
では、途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 590 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/19(月) 23:07:05.18 ID:7PNFOQspO
- 乙
久遠さんは卒業したら永久就職になるのかな
- 591 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/19(月) 23:14:47.51 ID:2QEHRl9FO
- 乙
残り時間が少ない久遠さんたちをゆゆゆい時空にでも招待したいなぁ
- 592 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/20(火) 02:46:22.85 ID:c+cWT5vkO
- 乙
卒業はともかく受験はもう今年は無理よなあ久遠さん
なんなら風もちょっと怪しい
- 593 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/20(火) 21:16:16.99 ID:kTS6M9cgo
-
では少しだけ
- 594 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/20(火) 21:20:48.85 ID:TJWXlMXSO
- よっしゃ
- 595 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/20(火) 21:27:32.84 ID:kTS6M9cgo
-
友奈「でも、久遠先輩が留年しちゃうのは、なんかちょっと、違う気がする」
留年してくれれば……というのは語弊が生じるだろうか
友奈からしてみれば悪意はないし、天乃もそれを悪く取ることはない
けれども、少しばかり悪く聞こえそうな言葉は飲み込みながら、友奈は口を開く
友奈「もう一年学校に通うことが出来れば、出来なかった沢山のことが出来ると思います。でも、それは、違うんですよね?」
天乃「………」
風「あたしがいな――」
夏凜「風がいるかいないかはともかく、色々違うことはあるんじゃない?」
風がいないのはもちろん、沙織だっていない
クラスメイトだってみんながいない
そもそもの話として、天乃には子供がいる
勇者としての戦いもあった、久遠家としての責務があった
要求すれば、もしかしたら叶えて貰える程度のことかもしれない
しかしながら、それを考えられるはずの天乃がそれを口にはしなかった
そういうことなのだろうと、友奈の代わりに東郷が頷く
- 596 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/20(火) 22:07:31.83 ID:kTS6M9cgo
-
東郷「久遠先輩が同級生なのは魅力にあふれるお話だけれど……夢は夢であるからこそ。ね」
それを叶える事は簡単だろう
しかし、叶えたあとどうなるかもまた、想像は容易い
それを考えれば、留年しましょうなどと言えるはずもなく、
なにより軽口で言うからこそ、良いのだ
先輩は先輩だ
同級生になったからと言ってどうということはないけれど
やっぱり、東郷達からしてみても、それは少し違うような気がするのだ
言葉ではうまく言えないのは、感覚的なものだからだろう
樹「卒業式までには、全部ちゃんと終わらせたいですね」
風「そうねぇ」
戦いも、体の問題も
一年生の頃は問題なかった天乃の体
学校を卒業する時もまた、そのころと同じようであったなら
簡単ではないけれど、そう願う
- 597 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/20(火) 22:42:56.20 ID:kTS6M9cgo
-
風「うちの中学の伝統知ってる?」
友奈「伝統ですか……?」
風「そう。伝統」
ニヤリと、風が笑う
明らかに企んでいると分かる表情から、
樹と夏凜はまたくだらないことを考えついたんだろうなぁ。と
半ば呆れを感じていたが、
以外にも―東郷を信じるならばだが―ただの冗談ではなかったらしい
東郷「制服のリボンのことですよね?」
風「知ってるんだ?」
東郷「狙っては……いましたので」
風よりも悪っぽく、
しかしながら妖艶な笑みを浮かべて見せる東郷の瞳は天乃の姿を捉える
東郷「よくある話……と言っても、これは限られた話なのだけど」
そう切り出した東郷は、
制服にボタンがあるならば、第二ボタンを意中の相手に渡す、あるいは受け取ると言う迷信めいたものがあると言う
ボタンではない讃州中学においては、それがリボンらしいと東郷は微笑む
東郷「リボンは……私達が使うものは特殊ではあるけれど、結ぶものということもあって、似通ったものがあるらしいですよ」
友奈「なるほど〜」
夏凜「いやいやいや、ボタン云々は男子の話じゃ――」
東郷「あら。夏凜ちゃんもその手の噂は知ってるのね」
夏凜「ジャンル次第では数冊に一回くらい、そういう場面も出てくることはあるわよ」
- 598 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/20(火) 22:47:19.42 ID:kTS6M9cgo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 599 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/20(火) 22:56:53.21 ID:LK/ZUrxlO
- 乙
希望が見えてきたな
- 600 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/20(火) 22:57:51.97 ID:TJWXlMXSO
- 乙
久々の全員トークなせいか色々盛り上がってるな
久遠さんには卒業までにまた制服が着られるようにさせてあげたい
- 601 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/21(水) 22:20:21.16 ID:utw05PEgo
-
すみませんが、本日はお休みとさせていただきます
明日は出来れば通常時間から
- 602 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/21(水) 22:25:27.76 ID:x1fOSZT8O
- 乙ですー
久遠さん早く元気になるといいなぁ
- 603 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/22(木) 22:30:11.97 ID:v2grASeko
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 604 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 22:40:16.93 ID:LmK9KU3EO
- あいあいさ
- 605 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/22(木) 22:51:24.82 ID:v2grASeko
-
夏凜「私のは噂というか、風習というか……そういう手法」
風「つまり伝統。と」
夏凜「そんな決め台詞みたいに言われてもね」
伝統という言葉に重きを置いた発音
茶化しているような風の自慢気な顔を一瞥しながら、
夏凜は言い返しながらも、否定はしない
噂か伝統かで言えば、伝統が近いだろう
少なくとも、桜の木の下での告白は成功するみたいな迷信とは違う
実際に行われている……という話は聞いたし
クラスメイトの中にも、卒業が近づくにつれてそのようなことを口にする子がいなくもない
中には、天乃の名前もあがったり上がらなかったり。
久しく姿を見せていないことで、余計に話題になりやすかったと言うのも、影響しているだろう
夏凜達が通うことが出来ていた数ヶ月前でそうなのだから、
今はどうなっているのか
友奈「でも、なんか……うん。素敵だよね」
- 606 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/22(木) 23:08:53.83 ID:v2grASeko
-
自分と誰か―言うまでもないが―を相手に想像したのか
それとも、自分とは関係のない人たちで考えたのか
囁くような、独り言のような呟き
感慨深さを感じるような羨望を抱いた友奈の瞳は光を見せる
疚しい気持ちの一端がなかったとも言えない東郷は
僅かばかり気まずさを滲ませた笑みを浮かべた
東郷「そうね、友奈ちゃん。取り合いなんてもってのほかだわ」
樹「そんなことは誰も言ってないんじゃ……」
東郷「それはそうだけど、久遠先輩があげるなんて口にした日には大騒ぎになるわ」
なるでしょう?
そう、威圧的な声色で述べた東郷だが、
樹は否定も肯定もせずに困った表情を見せると
考える素振りを見せて「そうかもしれませんね」と譲歩する
確かに、永遠の結びともいえるようなお呪いは魅力的だが
天乃本人と一緒に居られるだけで十二分に幸せだと思える樹からしてみれば、
それ以上望むようなことでもないと言うのが、本当のところだった
- 607 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/22(木) 23:43:41.51 ID:v2grASeko
-
風「何はともあれ……明日を生き残らなくちゃ何にもならない」
ふと、前触れを感じさせることなく切り出した風は比較的明るい声ではあったものの
緊張感を忘れるべきではないと言いたげな表情は、唇が引き締められている
樹「そうだね」
東郷「どれだけ厳しい戦いであるのだとしても、今の私達なら、きっと」
東郷のしっかりとした声からは、
慢心と呼ぶにはまだ薄く、けれども確かな自信が垣間見える
佳境にはいつだって、想像を絶する何かがあった
だから、自信を持つなとは言わないが、持ちすぎるのも危険だと東郷は良く分かっているし
みんなもそれは分かっているのだろう
不安こそ見せないが、明日の厳しさを忘れたわけではない緊張感を噛みしめる
樹「………」
何の気なしに持ってきていたタロットカードを軽くシャッフルする
束になった山をぐるりと回転さえ、正と逆を入れ替え、これからを思いながら一番上をめくる
威厳を感じさせる風貌の女性、希望を与えてくれるような輝かしさを見せる後光
下の方には【THE EMPRESS】と書かれているカード
それが意味するのは正しく、求めているものだった
- 608 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/22(木) 23:46:53.37 ID:v2grASeko
-
ではここまでとさせていただきます
明日は出来れば通常時間から
THE EMPRESS・・・女帝(努力の結実、成功、結婚、愛に満ちた生活)
- 609 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 23:52:20.28 ID:Be00TsV5O
- 乙
占いもいい結果だしもう怖いものは何もないな
- 610 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 23:56:57.53 ID:LmK9KU3EO
- 乙
まさに久遠さんたちのためのカードじゃないか…
もう負ける気がしないな
- 611 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/23(金) 08:05:33.42 ID:eMjFM092O
- 乙
長かった三周目も展開的にもう終盤なんだなって…
気が早いかも知れないが原作と共に追いかけ続けてる身としてはくあゆシリーズはこれからも続いてほしいなぁ
- 612 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/24(土) 22:39:10.90 ID:as3IBVMsO
- 今日も休載?
- 613 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/24(土) 23:04:38.57 ID:7fR3LhY2o
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 614 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/24(土) 23:07:10.77 ID:CCQV5P5YO
- おk
- 615 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/24(土) 23:26:09.65 ID:7fR3LhY2o
-
√ 2月11日目 夜 (病院) ※土曜日
01〜10
11〜20 夏凜
21〜30
31〜40
41〜50 若葉
51〜60 九尾
61〜70
71〜80
81〜90
91〜00 千景
↓1
※ぞろ目
- 616 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/24(土) 23:28:36.29 ID:CCQV5P5YO
- あ
- 617 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 00:01:54.58 ID:uL3vvW/vo
-
√ 2月11日目 夜 (病院) ※土曜日
夜になってみんな解散するかと思えば、夏凜だけが病室に残っている
もう一人追加するくらいの余裕はあるし、
明日のこともあって天乃を置いて行くのは少し不安があった風達から
どうせなら。と、指名を受けたのだ
天乃の精神的な問題は、みんなを呼べたこともあってそこまででもないが
大赦がいつこの部屋を訪れ、連れ出そうとするのか
それが定かではないため、警戒する必要があった
夏凜「ここまで来て、大赦が強引な手段を取るとも思えないけどね」
天乃「………」
夏凜「そうする理由もないし」
どうして? と
問いかけるような目を向けてきた天乃に、素直に答える
瞳が送迎の任を受けていると聞いていないけれど
恐らくは、その担当は瞳に回ってくることになるだろう
天乃は神婚に対して消極的な姿勢ではあったが、
強い反発はしていないし、絶対にやらない。なんていう絶交染みた返答をしたわけでもない
そんな相手に強硬策を取るほど、落ちぶれていないはずだ
- 618 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 00:15:25.97 ID:uL3vvW/vo
-
天乃「……ん」
夏凜「寒い?」
天乃「っ」
夏凜「あぁ……無理しないで寝たら?」
僅かに身を捩った天乃の口から洩れた小さな呻き
一瞬、まだ肌寒い気温のせいかと思ったが、
何とか話そうとしているのだと察して、夏凜は困ったように言う
今無理をしても、明日に響く
居ないと寂しいが、いると無理をしてしまう
そんな天乃には困ったものだと思いながら、
夏凜は向かい合う少女の瞳を見据える
綺麗な琥珀色に見えるが
もちろん、実際は少し違う橙色だ
かすかな光が当たっているおかげか輝いて見えて
いつもよりも深みがないように感じるのだろう
語弊があるかもしれないが、この方が綺麗だと……ちょっとだけ思ってしまう
- 619 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 01:04:40.61 ID:uL3vvW/vo
-
天乃「?」
じっと見つめられる天乃は
困った表情を作ろうとするだけに止めて、見つめ返す
なんで見てくるのか
そう思えば、夏凜は察して気まずそうな笑みを見せる
後ろめたいことがあるのではなく、気恥ずかしい
そんな表情の夏凜はゆっくりと口を開く
夏凜「良い目、してる」
天乃「………」
夏凜「どういうことって、聞かれてもね」
そう簡単には答えられないと言うような含みのある言い方だが、
ただ、恥ずかしいだけなのは顔を見れば良く分かる
普段なら突くその部分を、
今は見ていることだけしかできないのが、
少しばかり、もどかしさを感じた
- 620 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 01:05:46.96 ID:uL3vvW/vo
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日は出来ればお昼ごろから
- 621 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/25(日) 01:10:46.10 ID:yw6HHkgbO
- 乙
夏凜ちゃんと過ごす前夜か…
- 622 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/25(日) 01:16:47.65 ID:rC6TvMfbO
- 乙
いよいよ明日だな
- 623 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 17:46:21.55 ID:uL3vvW/vo
-
では少しずつ
- 624 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/25(日) 17:47:29.27 ID:QIqN9n5uO
- よっしゃ
- 625 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 18:12:56.18 ID:uL3vvW/vo
-
天乃「ぁ……」
夏凜「………」
天乃「……っ」
声が出ない
少しだけ頑張ろうとした天乃を夏凜は咎めることなく見守るけれど、
やはり、出せるほどの回復はしていない
それどころか、痛みが増してしまう
それが顔に出た……わけではないはずだが、
夏凜は手で天乃の口元に制止を促すと、
優しく笑って、わずかに首を振って見せる
枕と頭の擦れる音
ほのかなシャンプーの匂いが流れてくる
夏凜「ちょっと頑張るくらいは良いけど、無理はしない」
天乃「………」
夏凜「……口を開きたくなるようなことを言った私にも責任はあるけど」
- 626 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 18:52:53.56 ID:uL3vvW/vo
-
夏凜「明日、もしかしたら早いかもしれないんだし寝ておいた方がいいわよ」
天乃「………」
夏凜「明日、終わればまたいつでも話せるでしょ」
明日がダメだと思うのなら
明日に不安があると言うのなら
多少なりとも夜更かしをして、会話をすることもあるだろう
だが、明日を乗り越える自信があるのなら
その先も続いていけると信じているのなら
ここで、無理に話を続ける必要はない
何より、嫌な予感というものを作りたくはないと、夏凜は思う
以前呼んだことのある物語にはそういうものがあって。
現実と区別するべき架空の事象ではあるが
感覚に頼ることもある夏凜としては……切り捨てられない要素だ
1、なら、抱いて
2、もう少しだけ
3、なら、全部が終わったらまた……二人になりたい
↓2
- 627 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/25(日) 19:27:28.13 ID:QIqN9n5uO
- 3
- 628 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/25(日) 19:32:45.84 ID:PktAvF9h0
- 1
- 629 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 19:47:21.80 ID:uL3vvW/vo
-
天乃「………」
なら、抱いて
言葉で言うか、行動で示すか
いつもならどちらかでするはずのことを、今は思うだけ
けれども夏凜なら分かってくれる
いや、友奈たちでも分かってくれる
だから……夏凜はしかたがないなんて笑い方ではなく、
壊れてしまいそうな体をどう扱うべきかと悩ましそうな表情で、
優しく触れる
これなら痛くない? 辛くない?
そんな気遣いをしながら、
天乃を抱き寄せるのではなく、自分から近づいていく
息遣いが耳元にまで差し掛かると
夏凜の右手がそうっと……天乃の頭に触れた
- 630 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 20:29:18.10 ID:uL3vvW/vo
-
夏凜「寝るときじゃないなら、肩に抱き寄せることもするんだけど」
天乃「………」
夏凜「起きなくていいわよ」
体を起こしていたほうがいろいろできるが
抱いているのは眠りやすくするためだ
それでは本末転倒だろう
抱きしめると、より密着する肌の感触が妙に生々しさが増す
密着しているおかげでこれ以上に触れたいと思うことこそないが、
もう少し強く。と思わないでもない
天乃に比べるとシャープな体つきの夏凜だが
その天乃の膨らみもあって、距離は残念にも開いてしまう
それを縮めるためにはもう少し力強く……なのだが。
それをすると、天乃の華奢な体が傷ついてしまいかねない
そこまでするのは、と、夏凜はためらってしまう
だからこそ、頭に触れるだけに止めた
- 631 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 20:48:12.60 ID:uL3vvW/vo
-
夏凜「……全部終わったらね」
天乃「………」
良いことも、悪いことも
楽しいことも、つまらないことも
好きなだけ話そう
頭も、髪も、頬にも
肩にも……体のどこにだって、触れよう
終わればそれができる
戦いさえ終わってしまえば、後は体を癒すだけ
世界の危うさは大人が何とかしてくれる
そう、丸投げしてしまうのはいかがなものかと思いもするが
神樹様の力が尽きることでただの少女になってしまう夏凜達にはどうしようもない
何より、
今まで勇者として頑張ってきたのだから
終わった後に子供の我儘を使うことくらい許してほしいものだ
- 632 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 21:18:02.35 ID:uL3vvW/vo
-
夏凜「天乃、やりたいことを聞かれたとき、私は結婚式って言ったでしょ?」
天乃「………」
夏凜「でも、個人的なことを言うなら天乃を思いっきり抱いてやりたいって思ってる」
今は弱弱しすぎて、力を入れるのが怖い
そのせいであんまり実感できない
柔らかさと、温もりと
ちゃんと生きていることは感じているけど
でも、それだけでは少し物足りない
だから、力強く
かつての強い人ならば、少し苦しいという程度の力で
夏凜「だから早く良くなってよね」
天乃「………」
夏凜「天乃なら、体さえ治れば日々の鍛錬の相手くらいなら務まるでしょ?」
天乃「………」
夏凜「必要かって? 鍛錬はこれからも続けるわよ。決まってるでしょ」
- 633 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 21:28:18.80 ID:uL3vvW/vo
-
勇者の力が無くなってしまったとしても、
これからも、夏凜は強い自分を保持し続けていく
そのために、鍛錬を続ける
それは、勇者にすべてを捧げてきたからではない
その力で、これからも守るべきものを守っていきたいからだ
これから、世界は広がっていくだろう
何もない
もしかしたら、何かがある大きな世界に、戻っていくことだろう
そうなれば、今まで通りというのは難しくて
大赦がどうなるかは分からないが
神樹様を失うとなれば、治安に影響があるかもしれない
そうなったときに、女だから、子供だから
そんな理由だけで失ってしまうものがあるのは、我慢ならない
例え、世界の勇者ではなくなるのだとしても。
夏凜「私は、天乃の勇者であり続けたい」
天乃がそうだから。とは、口にしなかった
それはもう少しばかり、勇気が必要なのだ
- 634 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 21:51:56.70 ID:uL3vvW/vo
- 1日のまとめ
・ 乃木園子:交流有(戦いの後、卒業式)
・ 犬吠埼風:交流有(戦いの後、卒業式)
・ 犬吠埼樹:交流有(戦いの後、卒業式)
・ 結城友奈:交流有(戦いの後、卒業式)
・ 東郷美森:交流有(戦いの後、卒業式)
・ 三好夏凜:交流有(表情、みんなのところに、卒業式、抱いて)
・ 乃木若葉:交流無()
・ 土居球子:交流無()
・ 白鳥歌野:交流無()
・ 藤森水都:交流無()
・ 郡千景:交流無()
・ 伊集院沙織:交流無()
・ 九尾:交流無()
・ 神樹:交流無()
2月12日目 終了時点
乃木園子との絆 108(かなり高い)
犬吠埼風との絆 134(かなり高い)
犬吠埼樹との絆 117(かなり高い)
結城友奈との絆 148(かなり高い)
東郷美森との絆 145(かなり高い)
三好夏凜との絆 170(最高値)
乃木若葉との絆 113(かなり高い)
土居球子との絆 59(中々良い)
白鳥歌野との絆 57(中々良い)
藤森水都との絆 50(中々良い)
郡千景との絆 62(中々良い)
沙織との絆 146(かなり高い)
九尾との絆 80(高い)
神樹との絆 ??(低い)
- 635 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 22:12:08.54 ID:uL3vvW/vo
-
√ 2月12日目 朝 (病院) ※日曜日
01〜10 若葉
11〜20
21〜30
31〜40 芽吹
41〜50
51〜60
61〜70 大赦
71〜80
81〜90 九尾
91〜00
↓1
※ぞろ目
- 636 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/25(日) 22:13:14.53 ID:QIqN9n5uO
- あ
- 637 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/25(日) 22:25:24.47 ID:uL3vvW/vo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
東郷「そういえば、諸説あるのですが」
東郷「生命の危機に陥ると、子孫を残したいと言う欲求が高まるとかなんとか」
天乃「っ」
夏凜「下腹部を撫でるな、下腹部を」
- 638 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/25(日) 22:37:08.18 ID:QIqN9n5uO
- 乙
夏凜ちゃんの抱くって下心があまり感じないところがいいよね
そしていよいよ当日…無事に終われますように
- 639 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/25(日) 23:18:04.69 ID:rC6TvMfbO
- 乙
開幕大赦じゃなくてよかった
- 640 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/26(月) 19:47:48.26 ID:0nYbfZilo
-
では少しだけ
- 641 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/26(月) 20:21:56.80 ID:0nYbfZilo
-
√ 2月12日目 朝 (病院) ※日曜日
運命の日曜日は、日差しの良い天気だった
太陽を遮るようなものは薄雲一つなく、
横切る鳥すら、火を恐れているかのように一羽も飛ばない
天乃「………」
神婚に出る事までは伝わっていないだろうが
何か重要な任につくことは伝わっているのだろう
外出許可を得て屋上に上がっていた天乃は、
目を奪うような陽の光を遮るように、右手で影を作る
夏凜「戻る?」
天乃「ん……」
軽く、首を振る
やはり、声を出すのはまだ難しいが
ゆっくりとなら、体を動かせる
あと数日もあれば、無事の声も回復するだろう
- 642 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/26(月) 20:28:03.36 ID:38k1qOXAO
- 来てたか
- 643 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/26(月) 20:47:00.61 ID:0nYbfZilo
-
夏凜「いよいよね」
天乃「ん」
夏凜「あと、何時間か」
大赦にいる夏凜の兄、春信
そして、天乃の送迎係を務めていた瞳から通達があったのだ
昼頃に新婚の儀へと出発する
夕方になる前に準備は完了し、
そしてそのまま……神婚の儀が行われることになっている
バーテックスそして、その親玉である天の神は、
これを阻止するために、姿を見せるだろう
結界の外の詳細な情報は入ってきてはいないが
酷い状況である。ということだけは歌野達から伝わってきている
精霊である歌野達ですら、様子見ででも外に出られない状況
ただ事ではないことだけは確実だ
- 644 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/26(月) 21:39:12.71 ID:0nYbfZilo
-
夏凜「怖くない?」
天乃「………」
夏凜「流石に、嫌な質問よね」
悪かったわ。と夏凜は困ったように言うと、髪を梳く
撫でるような弱い風が二人の間を通りすぎて、
梳いた髪は瞬く間に荒れて、乱れてしまう
それでも、夏凜の力強さ
天乃の吹き飛ばされてしまいそうな体はその場に残る
夏凜「本当は、一緒に行ってやりたい」
天乃「………」
夏凜「でも、外で戦わなきゃ守れない」
一人にするのは不安だ
天乃がだめかもしれないとかではなく、
何をされるのかが分からないからだ
神様だ。記憶を書き換えることも出来るだろう
夏凜「怖いのは私なのよ」
負けることが。ではない
天乃が待っているだけではないことが。
- 645 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/26(月) 22:10:43.29 ID:0nYbfZilo
-
天乃は少し頑張りすぎてしまうきらいがある
今回ばかりは、無理する余地もないとは思うが、
神樹様を救うという話だ
多少、無茶は必要になってくる可能性はないとは言い切れない
それこそ……体の一部を明け渡す。など
天乃の声は治りつつあるが、
左足だけは、神樹様の種を用いてなお治しきれなかった部分だ
悪く言えば……好都合ではないか
夏凜はそんな気がして、嫌だった
夏凜「自分を大事にして」
天乃「………」
夏凜「分かってる。だから、天乃も」
1、神樹様、何とかしてみるわ
2、天火明命。貴女が連れて行って
3、ここで好きと言ったら、フラグっていうものが立つかしら?
4、夏凜、抱っこ
5、子供の名前。まだ考えていないの。分かるでしょ?
↓2
- 646 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/26(月) 22:13:51.37 ID:38k1qOXAO
- 5
- 647 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/26(月) 22:17:57.15 ID:1sCfi1wH0
- 1
- 648 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/26(月) 22:20:04.22 ID:0nYbfZilo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 649 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/26(月) 22:23:43.10 ID:fYJ3gzhvO
- 乙
頼もしい久遠さん
- 650 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/26(月) 22:30:15.96 ID:38k1qOXAO
- 乙
ついに覚悟が決まったか…
まだ喋れないけど久々に頼れる久遠さん復活くるかな?
- 651 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/27(火) 08:32:56.13 ID:ro05gPPlO
- 乙
忘れてたけど「天火明命」って天照大神に近い神様なんですよねぇ…
つまり久遠さんはすでに神様を…
- 652 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/08/27(火) 22:23:48.50 ID:x12qtyyvo
-
すみませんが本日はお休みとさせていただきます
可能であれば明日、通常時間から
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