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【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十九輪目】

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802 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/10(火) 23:03:24.73 ID:+yxtzqSxO
乙
樹が特に心配だな
呪い解けてないし
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/10(火) 23:07:25.75 ID:lCBSjBMlO
乙
樹ちゃんは唯一久遠さんの力をもらってないという不安が…
この場に久遠さんいたら寿命が凄い勢いで縮みそう
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/11(水) 02:42:43.27 ID:emkoeSUqO
乙
夏凜、トランザムは使うなよ
805 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/11(水) 22:31:29.67 ID:v/NEcLk1o

すみませんが本日はお休みとさせていただきます
今週は所用で厳しいので、場合によっては再開は土曜日となってしまう場合がありますが
出来れば明日、通常時間から
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/11(水) 22:36:02.42 ID:gNc8Y/vsO
乙ですー
無理せずに待ってます
807 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/14(土) 21:02:17.33 ID:h1GWe0WCo

遅くなりましたが、少しだけ
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/14(土) 21:28:47.17 ID:zReYKj0FO
三日間長かったぜ…
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/14(土) 23:26:07.89 ID:6DnHbCjFO
?
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/14(土) 23:58:22.80 ID:5LtlamQ4O
寝落ちした?
811 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/15(日) 02:49:03.93 ID:+Uq+6yLqo

歌野「……為せば成る」

それを絶対的な言葉として扱うつもりは毛頭ないし、

勇者部のみんなの説得をショートカット出来る便利な合言葉とするつもりもない

けれど、この時はそれが適切だと歌野は思った

樹に対してではなく、

自分の中にある不安要素に対して、

それをねじ伏せるのではなく、

それでもなんとなるかもしれないだろう。という、宥めるための言葉

ある意味では自信

ある意味では信頼

自分なら、自分達ならどうにかできるのではないかと。

歌野「別に、スピリッツが宿っていないわけじゃないから」

命を懸けるとは、魂を懸けると言うことで

しかしながら、魂が宿っている力というのは

命を懸けている力というわけではない

歌野「例え、満開を使わなくても、私は、本気だって言えると思うわ」
812 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/15(日) 03:28:26.96 ID:+Uq+6yLqo

樹「どうして、ですか?」

歌野「生きていたいからこそ、だから」

生きていたいからこそ、満開を使わない

それを甘く見てると言われればそれまでだけれど

天の神という最大級の敵を前にしても

勝利ではなく、生き残ることを最優先に考えているのだから

それはそれで、本気だと言うことになる

圧倒的な相手、簡単にはいかない

樹の言うように決死の覚悟というものが必要な中で

それを選ばないという、数ある手段の中で最も叶え難い選択をするのだ

命を賭さない

ただそれだけで、本気ではないと言われる程度の覚悟しかないだろうか?

いや、むしろ逆だろう

だからこそ、本気だと言えるのだ

歌野「私は、帰りを待つ人のエン……不安と安心を知ってるわ」

そして、それをことごとく失ってしまったことの後悔も

だから、安心させるために本気で

だから、失わないためにも本気で

それは、ただただ命を懸ける事よりも本気でなければ出来ないことだ
813 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/15(日) 04:58:15.01 ID:+Uq+6yLqo

歌野「だからこそ、為せば成ると、ミーはビリーブ」

樹「みんなが、本気だから」

歌野「イエス」

樹「……歌野さんの、言う通りですね」

覚悟を疑ったわけではない

命を捨てる覚悟のない戦いが厳しいことであることは、

今までさんざん、語ったことだと樹は思っている

しかし、命を懸けるほどの思いがなければならないのではないかと思ってしまった

それは多分、天の神が畏怖すべきものであると本能的に退いてしまっているからだ

樹「無理をしないことは難しいです。でも、だからこそみんなが本気で、みんなが信じられる」

みんなが生きたいと思っているのなら、それだけ強い意志と覚悟があると言うことで

それは、【為せば成る】なんて、曖昧な願掛けにも力を与えてくれることだろう

樹「でも、出来る限り……が精いっぱいでしょうか」

歌野「そうね……」

樹の命懸けを否定したものの、

それなしに勝ち得ることが出来る状況であると思っているわけでもなく

考えまでもなく、頷く

歌野「なるべく、諦めない」

それもまた、勇者部五箇条の一つ

便利なものとして扱いたくはないが

便利なものと言わざるを得ないのではないかと、歌野はちょっぴり困った笑みを浮かべると

すぐにまた、引き締めた表情で、空を見上げた
814 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/15(日) 05:33:52.26 ID:+Uq+6yLqo

歌野「私達にも満開に似たパワーがあるわ。出来れば、満開はそのあとで」

樹「……それを使って、消えちゃうなんてことはないですよね?」

歌野「使い切れば。あるいは」

持ちうる力のすべてを放出してしまえば

当然ながら、維持する力も使うこととなり、消滅は避けられないだろう

しかしその力を残しておけば、消滅は避けられるかもしれない

天乃から供給される力は微弱になりつつあるが

天乃の回復次第では、

その問題だって解決できるかもしれない

何はともあれ、生き残れなければ考えも無駄になる

歌野「ミーは稲荷神。仮にも神の力……豊穣を司り、それは命を活性化させることでもある」

稲荷神からの戦闘力という点においては、

大天狗の力を所持し、刀を用いれば魂の譲渡先となっていた素戔嗚の力を使うことのできる若葉や、

死神の力で神々を討つことのできる千景などには勝ち目がない

しかしながら、

みんなを支援する立場としてならば、歌野以上に加護の力を持っているのは精霊

そして、天乃の力くらいだろう

歌野「郡さん曰く、私はバッファーというらしいわ。支援は任せて」

樹「お願いします。歌野さん」
815 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/15(日) 05:43:04.02 ID:+Uq+6yLqo

すみません、寝落ちしていました

予定としてはこの辺りまでだったので
一先ずここまでとさせていただきます
再開は出来れば早い時間から
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 06:01:06.59 ID:+IQ/M7H8O
乙
817 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/15(日) 21:09:10.66 ID:+Uq+6yLqo

では少しだけ
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 21:22:39.67 ID:J12ejDofO
よしきた
819 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/15(日) 21:43:51.07 ID:+Uq+6yLqo

風「なーにやってんのかしらねぇ、夏凜は」

目と鼻の先というほど近くはないが、

眼前で戦いを繰り広げる夏凜を目で追いながら、風は悪態をつく

園子が一直線に向かっていったこともあって、

これ以上のことにはならないだろうと安堵してはいるものの、

いつ、だれが焦って無理をするに至ってしまうのかという不安がある

天乃の望みを知っていれば、無理をすることもないとは思う一方で

だからこそ、天乃のいない今、頑張らなければ補うに等しい働きは出来ないと思ってしまわないだろうか

風「…………」

勇者部の部長として、風はあえて、前衛であるみんなの背後に回って全体を見る

最初こそ、怠惰半分で部長という役割を押し付けられたに過ぎないが、

それでも、勇者部の部長としてみんなをまとめなければならないと思っている

いくつもの願いであり、たった一つの収束した願いたる未来のため、

頼りない先見の明を頼り、結果の為に全力を尽くしかねないある意味では愚かな友人であり、仲間であり

いずれは家族と言えるであろうみんなを繋ぎ合わせなければならない

風「夏凜には園子がいる。樹には歌野がいる。それと、若葉には友奈と千景」

適当にばらけた感じがあるが、

意外にうまく、それぞれが適した動きをしてくれている

風「あたしの大立ち回りは、そこまで必要ないのかもね」
820 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/15(日) 22:22:56.67 ID:+Uq+6yLqo

取りまとめる部長という役割があるとはいえ、

風も結局は、一回の女子中学生に過ぎない

名高い軍師のような働きができるとは思っていないし

大立ち回り。などと言ってはみたが

それほどの働きが可能とも、風は思っていない

風「……どうする」

敵はあまりにも強大だ

時間とともに浮かんでは沈んでいく太陽のように

ゆっくりとした動きで、少しずつ入り込んでくる

そのために、樹海が侵されていく

一思いに侵攻してくるのなら全力の相手も出来るが、

相手が余力を残している状況で

自分たちだけが全力での抵抗というのは、分が悪い

風「いつ、切り札を切るか……切らないで済むならそれでいい」

でもきっと、そういうわけにはいかないことだろう

夏凜はそこに焦って無理をしそうになったし、

樹はもしかしたら、満開が必要なのではないか。と、考えているかもしれない
821 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/15(日) 22:45:24.06 ID:+Uq+6yLqo

風はそこまで考えて、若葉達が向かった方角に向けた目を細める

若葉達は、どうだろうか

友奈は前向きだ

しかし、以前のようにネガティブな考えの一切排除するような雰囲気はなく、

それらを両立させたうえで【それでも】という考えを選ぼうとする

満開も必要ならするだろう

風「それよりも先行しそうなのは、若葉ね」

ここぞ。と思ったが早いか、満開と銅との力を振るうことを躊躇わないはずだ

そのストッパーには千景がなれるだろうか?

風「考えるまでもないか」

千景は絶対に止める

最初こそ良く分からない雰囲気だった千景も

天乃の影響を受けてか、とてもお人好しな感じだ

天乃を優先して、止める

友奈だって、止める

風「東郷は?」

友奈のことも大事にしているが、この戦いにおいては天乃を最優先にしている

無理に満開を使うことはしないだろう

天乃に怒られてもいいと考えるが、悲しませるようなことは極力避けたい

そのあたりに関しては、信頼しているのだ
822 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/15(日) 23:00:10.38 ID:+Uq+6yLqo

みんなの戦い方は専守防衛

夏凜だけが、中央での攻撃を行う程度

回避を優先し、神婚の成立……というのは語弊が生じるだろうか

天乃が話を終えるまでの時間稼ぎを行う

風「あたしも前に行くべき?」

満開が使えれば、一石を投じると言える一撃を見舞えるが

残念ながら、それは無理だ

なら、もはや精霊の加護がない自分は後衛に徹するべきだと判断する

何もしなければきっと、

その目が向けられることはないだろう

風「………」

園子がいるが、夏凜は手負い

天の神の目を、別のところに向けさせる必要は……あるだろうか?


1、若葉達に連絡
2、歌野達に連絡
3、まだ任せておく


↓2
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 23:01:00.68 ID:Js6MPw1wO
1
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 23:01:12.43 ID:J12ejDofO
3
825 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/15(日) 23:17:28.22 ID:+Uq+6yLqo

では、ここまでとさせていただきます
明日は出来れば、少し早い時間から
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 23:24:46.97 ID:J12ejDofO
乙
みんなが焦りがちなところをお互いにどうフォローするかが勝敗のカギになりそうだな
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/16(月) 00:33:13.45 ID:9KSRTJhZO
乙
総力戦だからなあ
ドキドキするわ
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/16(月) 06:57:05.17 ID:6ILil9YAO
乙

東郷さんの満開って巫女救出の回で使ってなかった?
829 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 22:02:43.47 ID:g1yWBVoYo

遅くなりましたが、少しだけ

>>828
失礼しました、その通りです
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/16(月) 22:06:25.81 ID:JWg1o9WaO
どんまい
831 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 22:30:32.53 ID:g1yWBVoYo

風「いや、まだ任せておいていい」

夏凜のことは、園子が落ち着けてくれたはず

なら、無茶をすことはない

そして、その状態なら、あの二人が力を合わせればある程度のことは打破できる

だったら、余計な手を入れる必要は、まだないだろう

風「………」

夏凜は負傷したが、まだそれだけ

順調というべきではないが、

敵のことを考えれば、この程度なら順調と言ってもいいだろうか

風は不安とともにため息をついて、

天乃が向かったであろう神樹様の方角を見つめる

天乃は順調だろうか

神樹様にとりこまれてしまっていないだろうか

風「大丈夫……」

言い聞かせるように呟いて、首を振る

夏凜達のことは何とか見渡せるから対応出来るが、

天乃にはできない

その分の不安が、ぬぐえなかった
832 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 22:51:33.49 ID:g1yWBVoYo

友奈「攻撃、しなくていいのかな」

出方を待つという話にはなったが、

現状、狙われているのは夏凜だ

夏凜が一点突破で攻め込んでいるから

そのわずらわしさから、友奈たちに矛先が向けられないだけのこと

攻撃を仕掛ければ、

その存在は天の神の目に入るだろう

しかし、夏凜ばかりに任せていて良いのか

傷ついていく仲間を、そのまま見ているだけで良いのか

友奈「園ちゃんは、もう満開を使っちゃったから、精霊の加護がない」

若葉「ああ、そうだな」

友奈「若葉さん、本当に仕掛けなくていいのかな?」

若葉「………」

友奈「夏凜ちゃんは怪我してて、園ちゃんは精霊に守って貰えない。このまま狙われていたら、大変なことになりそうな気がする」
833 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 23:03:03.44 ID:g1yWBVoYo

若葉「………」

友奈の心配にも、一理ある

園子が、守られることの戦いを経験し、

その当時の恐怖を身をもって知っているとしても

天の神の力を持っているであろう天を覆う驚異の猛攻を耐えきれるとは限らない

火の玉の一粒でさえ

生身で食らえば焼け落ちる覚悟もしなければならない

槍で防ぐ、刀で防ぐ

それが出来たとしても、身を焦がす灼熱は遮ることが出来ない

若葉「くっ」

切り札を切るか?

いや、まだ早いだろう

しかし、天を穿つほどの力は、切り札を切らなければ得られない

若葉「友奈の言う通りかもしれないな……だが、友奈は難しいだろう?」
834 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 23:16:31.71 ID:g1yWBVoYo

友奈「!」

若葉「責めるつもりはない。頼りにもしている」

しかし、拳なのだ

西暦に生きた友奈である、高嶋友奈

彼女と同等の力を持っているならば、

神にも届く拳であることだろう

しかしながら、この状況では相討ちにも至れない

若葉「だが、ただでは撃ち落とされてしまう」

友奈「……はい」

若葉「だからと言って、満開を使うのは了承できん」

今はまだその時ではない

だからこそ、園子は夏凜を止めたし、

歌野は樹を制している

若葉「………」

かといって、夏凜と園子にすべてを委ねているのは

死にに行かせるようなものだ



1、友奈は下がってくれ。私が行く
2、攻めるぞ。友奈
3、千景の合流を待とう。それからだ


↓2
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/16(月) 23:22:00.44 ID:JWg1o9WaO
3
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/16(月) 23:28:11.64 ID:9KSRTJhZO
2
837 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 23:30:00.89 ID:g1yWBVoYo

では、ここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から

ダメージ判定は再開時
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/16(月) 23:42:34.71 ID:JWg1o9WaO
乙
ここをあえて攻めるか…
まあ夏凜ちゃんたちが危ないから致し方ないのもあるけど
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/17(火) 00:44:06.76 ID:Uo+rXAG+O
乙
さてどうなるかな
840 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 20:31:33.26 ID:iMNRY77No

では少しだけ
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/17(火) 20:52:21.24 ID:NY8vH0o9O
きてたか
842 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 21:09:22.35 ID:iMNRY77No

若葉「………」

考える。

考えて、刀の柄を力強く握りしめる

たった一つの判断ミスが、死に直結するのが戦場だ

だからこそ慎重であるべきで、臆病であるべきで

しかしながら、吉報を待つばかりでは得られないものもあるのだ

ここでの勝利は、その得ることが出来ないものなのではないかと、若葉は思う

天乃が戻ってくるまでの時間稼ぎ

戻ってきてくれさえすれば、この戦いを終わらせて貰えるかもしれない

しかし……

それで良いのか? いや、良くないだろう

いくら天乃とはいえ、天の神を討つには相当の力を必要とするはずで

そうなれば、消耗は計り知れない

倒しきることは出来なかったとしても

可能な限りのダメージを与えなければ、精霊としてこの場に立っている意味がない

はっきり言って、役立たずだ

若葉「攻めるぞ、友奈」
843 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 21:29:31.99 ID:iMNRY77No

若葉「友奈の拳が届くように援護するから、迷わず突っ切ってくれ」

友奈「千景さんを待たなくて大丈夫なのかな?」

若葉「可能なら待ちたいが、そんな猶予がないかもしれない」

迷って失敗するくらいなら

攻勢に出て失敗したほうがまだマシだろう

ここで手を出さなければ、夏凜達が狙われる可能性が高い

そして、夏凜達に再度攻撃が降り注げば

次は、もう無事では済まないかもしれないのだ

たとえ傷つけられるほどの力がなかったとしても

少しでも気を引ければ、それで十分だ

若葉「……もし、不安なら下がっていてくれていい」

友奈「そんなことっ」

若葉「これはあくまで牽制なんだ。友奈が無理をする必要はない」

友奈「ううん、行く!」
844 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 21:56:11.64 ID:iMNRY77No

あとで合流する千景には何か言われてしまうかもしれないけれど、

攻めなくていいのかと切り出したのは自分だ

若葉は頼りになるけれど、

だからこそ、一人で無理させてしまうわけにはいかない

精霊だから、多少のダメージならば生身である友奈たちよりは被害が少ないだろう

しかし、力を喪えば失うほど若葉達精霊の存在は危ういものとなっていき

消滅も覚悟しなければならなくなる

決して、ノーリスクというわけではないのだ

友奈「若葉さんは援護をお願いします」

若葉「……行けるのか?」

友奈「大丈夫、です」

怖くないと言えば嘘だけれど

でも、もっと怖いものがある

もっと恐ろしかったことがある

友奈「はぁ……ふぅ……」

右手を、左手を

交互に拳を作っては解き、

だんだんと込める力を強くして、おもむろに力を抜き……深々と息を吐く

右半身をそのままに、左足を前へと出す

力を乗せるのではなく、体重をかけて蹴りだすための勢いをつける

友奈「行きます!」

そして――信頼を胸に、突っ込む
845 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 22:01:26.52 ID:iMNRY77No

若葉→???? 命中判定↓1 01〜95 撃ち落とし 85〜95 ぞろ目CRT

友奈→???? 命中判定↓2 06〜00 撃ち落とし 75〜85 ぞろ目、11〜20 CRT 
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/17(火) 22:02:24.36 ID:NY8vH0o9O
あ
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/17(火) 22:03:26.72 ID:N5gW6OTO0
あ
848 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 22:16:18.29 ID:iMNRY77No

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から

1215ダメージ、750ダメージ
合計1965ダメージ
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/17(火) 22:29:34.42 ID:NY8vH0o9O
乙
夏凜ちゃんのも含めれば3000超えのダメージか…
これで天の神にどの程度通用してるのか気になるところだな
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/18(水) 00:07:08.18 ID:Wp/wxnXjO
乙
珍しい組み合わせだけどこのコンビもなかなかいいな
851 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/18(水) 22:03:25.01 ID:yybVhOX9o

では少しだけ
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/18(水) 22:09:08.53 ID:biCGXRrtO
あいよー
853 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/18(水) 22:21:51.35 ID:yybVhOX9o

真っ先に飛び出していく友奈を追うように、若葉も駆け出す

友奈を援護するなら前にいたほうが良いが、

友奈とて、ただ守られるだけのか弱い少女ではない

直撃するようなものであれば身を挺して庇う心持ではあるが

そうでなければ任せておいた方が安全だろうと、その背を見て思う

若葉「来るぞ!」

友奈「!」

空が、禍々しく染まっていく

夕暮れのようにも見える赤色

しかし、曇天の中のひび割れた血の色は

どことなく不気味な雰囲気を帯びて――無数の火の玉を産み落とす

友奈「っ!」

若葉「っは――はぁッ!」

友奈の前に進み出て、一閃

降りかかる火の粉を切り開いた隙間から、友奈が飛び出していく

友奈「まだ……まだ、もう少し!」
854 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/18(水) 22:43:14.27 ID:yybVhOX9o

火の玉を潜り抜け、樹海に着地

背後の爆風を受けて、わずかに足元が揺らぐ

侵略を受け、枯れていく樹海の痛々しさが目に映る

友奈「………」

時間をかければかけるほど

樹海は飲み込まれ、街への被害は大きなものとなっていく

友奈「っ」

歯噛みする

踏み切った足が、樹海を抉る

傷ついているとはいえ、さらに傷つけて行ってしまうことに、友奈は躊躇いを持たない

自分たちの我儘か、世界の命運か

その考えるまでもない天秤を弾き飛ばして、我儘を貫き通すと決めたのだ

友奈「ここじゃない……もっと、もっとっ!」

樹海の形状、天の神動き、降り注ぐ火の玉の流れ

一つとして見逃すことがないように、

ただ、足だけは止まらないようにと動き続ける

左と同時に右を見て、下を見ずに前を向き上を睨む

若葉と友奈を狙う火の玉が、若葉へと傾いていく

樹海に潜る友奈の一方、若葉がその上を駆け抜けていくからだろう

どちらを狙うべきかは明白で

だからこそ、当たり前に風向きは変わる

友奈「ここだっ!」

その僅かな流れを、友奈は掴むと決めた
855 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/18(水) 23:07:25.74 ID:yybVhOX9o

若葉へと集まっていた火の玉が爆発した直後、

樹海に潜っていた友奈が、飛び出していく

若葉さんなら大丈夫

そう信じ、横に置き去りにしていく戦友の姿に振り向くことなく突き進む

友奈「ぐっ」

拳を固く、固く作りこむ

想いを抱くと言うならば、この手に握るのは何だろうか

勝利は違う

これはそう、ただの願いだ

道を切り開いてくれた若葉、共に戦う勇者部のみんな

そして、戦いを委ねてくれた、天乃の願い

我儘な拳には、かつての英霊たちの力は宿っていないかもしれない

今を生きる人々の心の中にある希望は、力を与えてはくれないかもしれない

それでも。

そのすべてを背負う覚悟を決めた拳は

たった一人の少女の力というには大きすぎるものが、秘められている

友奈「てぇぇぇぇあぁぁぁぁぁぁぁっ!」

一度、二度

火の玉が体をかすめていくが、友奈はものともせずに突き進んでいく

友奈「勇者ぁっ……パーンチッ!」

そして――穿つ

決死の一撃は天の神を貫き、抑え込むべき力を解放する

若葉「よくやった! 追撃は任せろッ!」
856 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/18(水) 23:09:54.88 ID:yybVhOX9o

では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から


若葉の攻撃、天の神の範囲攻撃、3ターン目
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/18(水) 23:14:00.38 ID:Wp/wxnXjO
乙
渾身の一撃!
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/18(水) 23:19:42.68 ID:biCGXRrtO
乙
凄い重みのある拳だ…!
友奈ちゃんも色々辛いことを乗り越えてきたもんな
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/19(木) 02:38:54.92 ID:RmTKxn/jO
乙
や、やったか!?

冗談はさておいて無茶だとは思うけど熱い展開だな
これが戦いの口火を切ってどう戦況に影響するか楽しみ
860 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/19(木) 22:33:14.72 ID:UbpuX/wMo

すみませんが本日はお休みとさせていただきます
出来れば明日、通常時間から
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/19(木) 22:35:41.40 ID:hIAT0nUyO
了解、乙ですー
862 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/20(金) 22:26:29.19 ID:tY6gMs4ko

遅くなりましたが、少しだけ

若葉の戦闘部分
安価を出すところは明日になるかと思います
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/20(金) 22:30:42.07 ID:cqISjWW4O
おk
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/21(土) 00:02:27.56 ID:rj29o3N4O
疲れてる?
865 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 00:03:00.81 ID:HxY5gT3Wo

友奈の一撃は、しっかりと天を貫いた

赤黒く変色した空、中心部の瞳のような蠢く何か

そこに変化は見られないが

友奈の拳は確かに届き、一瞬とはいえ雲を割いたのだ

若葉「……動揺は、してないだろうな」

人間の思わぬ抵抗に業を煮やすことこそあるだろうけれど、

友奈の思いに驚くなんてことは、きっと。

若葉「決めるには、遠いな」

若葉が最も得意とする居合は、

敵が空にいては、やすやすと放つことは出来ない

一閃、切り込むことが出来たとしても、

非常に弱い力でしかないだろう

若葉「だが、それでも出来ることはある」

何より、友奈に続かなければいけない

友奈の一度きりの攻撃で終わらせてはいけない

若葉「神に届く刃であると、自負はないが」

届かせる。何が何でも
866 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 00:23:11.95 ID:HxY5gT3Wo

友奈の攻撃を受けてか、

寄せ付けまいとする猛火は勢いを増していく

背後での爆発、吹きつける熱風は

精霊としての力、身に纏う装束

それすらも関係なく熱し、肌を焼く

ひりひりと、痛む

刀を握る手が震えるのを感じ、鞘へと納めて樹海の陰に潜んで、深呼吸

若葉「………」

獅子座などが行ってきていた、追尾性能を兼ね備えた攻撃だろう

樹海の根が阻んでくれてはいるが、

天の神の化身が降らせる火の雨は、的確に若葉は友奈たちを狙っている

隠れていては、じり貧だ

それどころか、被害は増す一方だ

この戦いに勝利して、結果、半数以上の死人が出たなどと言われては幸せなど、得られるものではない
867 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 00:36:24.42 ID:HxY5gT3Wo

夏凜に及ばなくとも抜き身刀での戦闘の心得もある

むしろ、今でこそ星屑と呼ばれる有象無象との戦いにおいて、

常に居合で切り伏せていたことなど数えるほどにもない

それでも、空の敵、居合の届かぬ専門外

向こうから向かってきていた星屑と違い、

天の神の化身は、その場から降りることなく大地を喰らい、木々を焼く

自らが神であることの証明のように

それが、あたかも神罰であると説くように

若葉「大天狗の力を使えば、容易ではあるが……」

それはまだ早計だろうと、若葉は目を閉じる

耳をすませば、炸裂する爆発音

友奈の駆けまわる足音、乱れる呼吸音

吹き飛ばされる音はしていないから、まだ無事だ

ゆっくり、柄に手のひらを置く

存外に籠る力の重みが、鞘に添えられた左手にのしかかる

若葉「……そうじゃないだろう? 乃木若葉」
868 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 00:45:40.85 ID:HxY5gT3Wo

確かに、背負うものは大きい

今この手に乗っている重みなんて軽いと思えるほど、多くの命を委ねられている

しかし、だからこそ。

この手は軽くなければならない

命がかかっている、未来を担っている

しかし、それが枷であってはならない

捉えるべきなのは己の足ではなく、今まさに遠ざからんとする未来

あるいは、消え去ってしまった過去

三百年もの間囚われている、人々が生きていた世界

握るのは刀ではない

切り開くのは敵ではない

若葉「全ては、儚くも貴き未来だ」

神に届く刃であるなど、傲慢だ

そんなものでなくともいい

天を穿ち、覆いかぶさる雲を晴らす一刀でなくたっていい

ただその瞬きが、戦場を駆ける友の導となればいい
869 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 01:09:33.48 ID:HxY5gT3Wo

若葉「……ふぅ」

体の力が、抜けていく

右足が滑るように前へと流れ、

引き摺られていく重心によって、前かがみに近い形へとスタイルは変移する

研ぎ澄まされた耳に、外界の音は聞こえない

跳ねるように大きな鼓動は子守唄のように安らかに

乱れ気味だった呼吸は、深々と広く

閉じた瞼の裏に、敵が見える

若葉「………」

すでに散り、誇れる英雄譚などないが

未来に悔いを遺す愚かな先祖ではあるが

今一度、この手が握ることのできるものがあるならば。

若葉「逃す道理はない……そうだろう?」

若葉は微笑む

たった一度、たった一瞬

されど、それこそが、神にも阻めぬ人の希望だ

若葉「ひなたッ!」

かつて、己を支え続けてくれた勇者足りえる親友の笑みを胸に

若葉は精霊の力を用いて天の神の化身のもとへとその身を現し――晴れることのない空を、割いた
870 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 01:15:58.41 ID:HxY5gT3Wo

ではここまでとさせていただきます

明日は出来れば少し早い時間から
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/21(土) 05:43:06.43 ID:OMT3tAbfO
乙
この戦闘は若葉たち西暦組のリベンジ戦でもあるな
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/21(土) 08:04:05.56 ID:RjKkREzzO
乙
若葉も色々なものを背負ってここまできたからな…
絶対勝って帰って来てほしい
873 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 20:08:24.94 ID:/GD1ahjOo

遅くなりましたが、少しだけ
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 20:11:55.92 ID:qzpNSUokO
よっしゃ
875 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 21:05:42.48 ID:/GD1ahjOo

千景「乃木さん……貴女という人は」

天を穿つ勇者の輝きは蒼く

しかし、純然たる想いゆえに、それは澄んだ青色よりも美しい

みんなの目に、あれは映っただろうか

きっと映ったはずだと、千景は断ずる

あまりにも強大で、凶悪で、抗うことに畏怖を覚える存在

しかしながら、それに届くだけの力がここにはあるのだと、若葉は見せてくれたのだ

千景「やっぱり、貴女は私達のリーダーよ」

西暦時代の勇者

そのみんなを引っ張り上げてくれていた

自分が憧れ、嫉妬し、過ちを犯してしまった相手

千景「ほんと、本当に……貴女と陽乃さんを信じるべきだった」

あの頃、もしも信じられていれば

頼ることが出来ていれば

きっと、もっと違うことが出来た

もっと良い過去があり、良い未来があったはずだ

千景「けれど、だからこそ本当の勇者たちに会えたのなら……悪くはなかったのかもしれないわ」
876 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 21:21:15.66 ID:/GD1ahjOo

千景「私は……」

入り組んだ樹海

上に出れば、敵の集中砲火

選ぶべきは前者だが、そのせいで急いでも、数分はかかる

単独行動となっているのは自分と風だ

大剣を持っている風は、

遠距離攻撃専門の東郷と、

中遠距離であり、盾としても活躍できる球子の手前の防衛ラインとして孤立している

あの大きな剣がどれだけの攻撃を阻めるのかは分からないが、

侵攻も阻めるとは思えない

当初は、若葉と友奈に合流する予定だったけれど

風と合流して、一緒に攻撃に回る方がいいかもしれない

ただ、自分たちの攻撃がどれだけ通じているのか分からないと言うのが、問題だ
877 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 21:43:32.70 ID:/GD1ahjOo

真正面から切り込んだ夏凜

左翼から殴りこんだ友奈と、若葉

それぞれの一撃一撃は、バーテックスを屠るだけの力がある

にもかかわらず、打ち抜かれた雲も

切り開かれた空も、元通りになっている

目に見えるダメージが一瞬というのは中々に、疲弊する

まるで終わりが見えないからだ

だからこそ、風と一緒に切り込むべきではと思うわけで。

千景「私……ううん、久遠さんの力がどれだけ通用するか」

神々をも殺せる穢れの力

果たして、それがあの神にも通用するのかどうか

自らの手に収まる大鎌を握りしめながら、考える

そもそも、本当にあそこに本体はあるのだろうか?

千景が使うことのできる七人ミサキのように

分身がそこにいるだけで、攻撃は全く通っていないのかもしれない

千景「乃木さんの力を無駄だとは言いたくないけれど……」

合流は止めて、真正面から切り込んで様子を見るべきだろうか?



1、若葉達に合流
2、風を呼んで合流する
3、真正面から切り込む


↓2
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 21:49:12.18 ID:qzpNSUokO
2
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 21:51:19.67 ID:23v4rGcz0
2
880 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 22:42:08.71 ID:/GD1ahjOo

千景「犬吠埼さんを呼んだほうがよさそうね」

後方で下がっている分には問題ないが、

前に出ると言うなら話は別だ

団体行動も過ぎればいい的になってしまうが

単独行動は厳しいだろう

風『千景?』

電話をかけると、

戦闘中とは思えないほどに早く、風が出た

レスポンスが早いのは悪くないけど、と

少し思いつつ、言葉を選ぶ

千景「犬吠埼さん。貴女の力を借りたいわ」

風『あたし? どうしたらいい?』

千景「リーダーなのに、悩まないの?」

風『ここにいてもできることは少ない。なら、必要なところに力を貸すわ』

千景「……私も前に出たい。犬吠埼さん、一緒に来て」

風『りょーかい。一人で行くかと思った』

千景「乃木さんは大丈夫。貴女も、あれを見て思ったでしょ?」

風『そうねぇ。少し待ってて、すぐに行く』

千景「待ってるわ」
881 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 23:17:51.35 ID:/GD1ahjOo

千景「これで――っ!」

千景は風を待つが、天の神が合流を待つわけではない

濁り切った空が割れ、禍々しい赤色がより濃くなっていく

降り注いでいた赤い光に、白さが混じる

千景「あれは……」

丸みを帯びた白い体

大きく開いた口のように、仰々しく並ぶ歯が見える

それは紛れもなく、星屑だった

千景「乃木さん! 結城さんッ!」

二人は気付いているだろうか

二人は間に合うだろうか

爆裂する火の玉ではなく、質量のある赤白い悪夢に

天乃の力ゆえの精霊の繋がりを持って、若葉に警告を告げる

千景「お願い……喰われないで」

精霊による障壁が薄い

それはつまり――四肢も頭も喰われる可能性があると言うことだ
882 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 23:25:21.24 ID:/GD1ahjOo

????→友奈 命中判定↓1 01〜85  ぞろ目CRT(精霊ゲージ消費大)
????→若葉 命中判定↓2 01〜70  切り払い 01〜10  ぞろ目CRT
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 23:27:33.17 ID:qzpNSUokO
たのむ
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 23:29:08.69 ID:23v4rGcz0
あ
885 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 23:52:59.09 ID:/GD1ahjOo

ではここまでとさせていただきます
明日は出来れば早い時間から

ダメージ計算は再開時
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 23:56:55.13 ID:qzpNSUokO
乙
うーむ避けられないな…クリティカル出ないだけマシと見るべきか
ダメージ次第じゃいよいよ満開の出番がきそう
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 00:28:24.07 ID:S8UradAOO
乙
若葉惜しかったな
あとちょっとで避けれたのに
888 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 20:47:06.15 ID:tV+zyd8Ko

遅くなりましたが、少しだけ
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 20:54:14.30 ID:d7pK/5uWO
かもん
890 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 21:03:02.57 ID:tV+zyd8Ko

友奈に241ダメージ
若葉に252ダメージ
891 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 21:31:29.26 ID:tV+zyd8Ko

千景から緊急の警告を受けてすぐに空を見上げた若葉は

即座に、声を張り上げた

若葉「友奈、頭上だ!」

友奈「!」

降り注ぐ紅い光には、

さっきまでとは段違いに不気味な力が込められている

まだ天高く、熱量もあって歪んで見えるそこには

確かに、かつての敵がいるように感じた

白い体、大きな口

建物を容易く破壊し、生きたまま人を喰らう異形

かつてバーテックスと呼ばれ、若葉達が散々苦しめられた悪夢

西暦時代とさほど変わらない状態な今、

友奈たちの体が食いちぎら羅れてしまう可能性がある。と

千景と同じ危惧していた若葉は

最悪、自分の身を犠牲にしてでもと、考える

精霊である若葉は、力を著しく消費するという欠点こそあれ

欠損した体の部位を治すことが出来る

だが、友奈たちはそれが出来ない

若葉「樹海に潜れ! 殿は私が務める!」
892 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 21:50:46.92 ID:tV+zyd8Ko

友奈「若葉さんも一緒に来てください!」

若葉「な゛――」

友奈「ここで若葉さんを失うわけにはいかないんです!」

横を抜けていく友奈に腕を掴まれ、そのまま樹海へと引っ張り込まれた若葉は

二度三度躓きながらなんとか立て直す

友奈に引っ張られながらだと、足並み揃えるのが難しいが

それでも十分な速度はあったのだろう

入り口とした樹海の根に、次から次へと衝突して神の肉片がいくつも飛び散っていく

若葉「友奈、手を放せ!」

友奈「でもっ」

若葉「消えるつもりはないが、このままでは共倒れだ」

友奈「………」

その蹂躙がこじ開けた隙間から、十数匹の化け物が入り込む

遮る根に躊躇なく衝突し、道を喰らいつくして、

後続が追いかけてくる

過去に学んだ大和魂とでもほざくつもりかと、

若葉は歯を食いしばって、友奈に目を向けた

若葉「友奈、生き残るんだろう?」

友奈「……分かりました。二手に分かれます!」
893 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 22:32:47.24 ID:tV+zyd8Ko

手を放され、つんのめった勢いをそのまま借りてさらに下へと転がり落ちる

友奈はそのまま直進し、さらに入り組んだ場所へと入り込んでいく

それを追うのに十数匹、若葉の側にも十数匹

どちらも逃がす気はないと言う貪欲な殺意を感じて、

若葉は思わず、笑みを浮かべる

若葉「それだけ私達が目に余るか、天の神!」

牙を剥き、剣を立て、あまつさえ傷をつけた愚か者ども

目に余ると言う言葉では足らないほどの、罪人

若葉「逃げ切る術は――っ!」

上での爆発に続き、友奈が逃げて行った方でも爆発が起こった瞬間、

枯れ始めていた樹海の根が砕け、バラバラと降り注ぐ

砕けてこまごまとしていても、重量のある根に潰されればただでは済まない

若葉「くっ!」

背後に迫る灼熱に包まれた星屑、頭上から降り注いでくる樹海の根

走り、滑り、身を翻し、転がり込んで回避していく

だが――

友奈「きゃぁぁぁぁぁっ!」

ひと際大きな爆発と、友奈の悲鳴

そのゆれに躓き、浮いた体

残った右足に樹海の根が叩き込まれ、

伸びた滞空時間を狙ったかのように星屑が突っ込み――大爆発を起こした
894 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 22:36:42.29 ID:tV+zyd8Ko

では、途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 22:46:10.83 ID:d7pK/5uWO
乙
世の中そんなに甘くないシビアさがゆゆゆらしいが…
体力がそこまで高くない友奈ちゃんにとってはかなり痛手になりそう
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 23:30:03.13 ID:S8UradAOO
乙
友奈ー!
大丈夫かこれ
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2019/09/24(火) 00:13:37.87 ID:EWkx9B8f0
乙み
898 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/24(火) 21:47:45.63 ID:NmV3YzoQo

では少しだけ
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/24(火) 21:48:31.53 ID:Kklhq28rO
よしきた
900 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/24(火) 22:27:12.83 ID:NmV3YzoQo

友奈「げほっけほっ……っあぁっ!」

木片に埋もれた左足を引きずり出して、

庇いきれなかった肌の引き裂かれるような痛みに呻く

星屑の爆発こそ防ぐことが出来たが、

吹きつけた爆風、根への衝突と砕けた木片の雪崩までは防ぎきることが出来なかった

勇者としての立派な装束の一部は破けてどこかへと消滅し、

薄桃色に、生々しい赤が染み込む

友奈「ぅ……あぁ……あっ」

たった一度の爆発だった

それでも、

樹海の根への衝突、揺さぶられた内臓、潰れかけた左足

どこかの骨が折れたかもしれない

友奈「痛い、苦しい……かふっぁっ……はっ……はっ」

息苦しい、足も痛い

体育座りに引っ張り込むだけでも、猛烈な痛みと熱を感じる
901 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/24(火) 22:41:46.03 ID:NmV3YzoQo

口元から、血が流れる

ぶつかったときに口の中を傷つけたわけではないのだと、喉奥の痛みが訴える

肺か、胃か、心臓か

内臓のどこかが傷つき、咳き込んだ時に逆流してきてしまったのだろう

上を向くと、胸やけのような不快感が、喉を下っていく

友奈「これが、生身で戦うってことなんだ」

覚悟をしていた

けれど、していたつもりだったのだ

今までも生身と言えば生身だったが

絶対に死ぬことはない、確実な精霊の加護が常にあった

それが無くなって、ようやく、本当の戦いに身を投じたのだ

ただの爆発、されど爆発

直撃ではなくとも、それに吹き飛ばされたと言うだけで

気を失ってしまいそうな痛みに襲われている

友奈「けほっ……けほっ」

血の味しかしない、口の中

動こうとする意志とは裏腹に、動きそうにない体

ぶつかった根を支えにしながら、何とか立ち上がる
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