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【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その13
- 339 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:46:44.99 ID:nMcEFxts0
- こんばんはー
亀更新で本当に申し訳ないですが、ちょっとだけ再開です
>>338
カカオ○○%という表記はカカオバターの含有率も込みでのものですので、
極端な話、カカオバター70%のホワイトチョコもカカオ70%チョコとして表記できます
似た%でも味が違うのは、カカオマスとカカオバターの割合が違うのが原因です
- 340 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:47:16.50 ID:nMcEFxts0
- ――
……
バーンズ「……」トボトボ…
アルフ(まさか、この男が彼女に焦がれていたとは。私の目を持ってしても見抜けなかったぞ……)
アルフ(流石の神も、不可能は存在する。別の女性を探すことだな)
アルフ(しかし、チョコを作っているのは彼女達だけか? シア達の姿が見えないが……)
――
エリス「流石に、道具も必要そうです。ちょっと、王城の厨房を借りて来ますっ!」バッ!
ロウル「おおぅ、流石エリスさん。思い立ったら突き進みますねぇ」
アーシャ「……そう言えば、シアさん達も王城の方で作っているって聞いたけど?」
ロウル「ここにリーナさんがいる時点で察してあげてください」
アーシャ「あ、あぁー……」
ロウル(まあ、前はアーシャさんの胸にも激怒していたことを考えると……)
ロウル(リーナさんも少しは大人になれたんですかね?)
リーナ「」
アーシャ「……それなのに、どうして固まっているのかしら?」
ロウル「んー、多分アーシャさんのチョコが凄い出来栄えだからじゃないですか?」
ロウル「元々リーナさん、チョコの指導役でこちらに来られたみたいですし」
ロウル「確か、王城の方にはキアラ様達にはアルフさんがついて、そして――」
……
――
- 341 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:48:23.38 ID:nMcEFxts0
- ――
【帝国王城・第一厨房】
マークス「――こうして、しばらく冷暗所で冷やし固めれば出来上がりだ!」
マークス「待ちきれないという子は、結界の中で冷やすと効率がいいぞ!」
ヒバリ「なるほどなるほど……」フムフム
ルーシェ「か、簡単そうで、難しい、です……」カタカタ…
エメリナ「最初から難しいですよぉ……!?」
アイナ「えへ、えへ……ローズさんに、ハート形のチョコを……♪」トローン
スミレ「……アイナさん、まずは基本を作れないと応用は難しいと思いますよ?」
マークス「その通り。拘り始めると止まらなくなるのがチョコレートというものだよ」
マークス「完璧なチョコレートを探す道は、まさしく神への道とも言えるが……」
マークス「それでも、挑まねば始まらない!」グッ!
マークス「さぁ、恐れずに挑戦だ!」
一同「「はい!!」」
アイナ(ローズさんを驚かせるために、本場の人を呼んだ甲斐があった!)
アイナ(今の説明で手順は理解できた……! これで、美味しいチョコを作って……えへへ///)
ヒバリ(アドルランの為に……!)ゴゴゴ…!
エメリナ(カイン様に、美味しいチョコレートで糖分補給をしていただかないと!)ワタワタ
ルーシェ「み、みんな燃えています……」ブルブル
スミレ「……アイナさんの顔が緩みっぱなしなのが気になります」
- 342 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:49:31.13 ID:nMcEFxts0
- ――
16マークス:18(神の食べ物を口にできる、これだけで幸せさ! 苦味と酸味の良さを知る通)
17ヒバリ:94(料理技能41)+出来栄え補正+25+アドルラン好み補正+10
=76(積もり積もった愛のなせる技! 頑張って作り上げた汗と涙の結晶ビターチョコ)
18ルーシェ:34(料理技能80)+出来栄え補正−15+アドルラン好み補正+10
=75(緊張しすぎたかも……それでも、感謝の想いはたっぷり詰まったビターチョコ)
※ヒバリ、執念のルーシェ越え!
――
ヒバリ「全力でええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!」ガガガガガガガ!
ルーシェ「た、ただ溶かすだけじゃ駄目で、温度を細かく変えて……」ワタワタ
ヒバリ「こ、これでどうだああぁぁぁ!」ターン!
立派なビターチョコ「……」ジャジャーン!
ルーシェ「ヒ、ヒバリさん凄い……!?」
ヒバリ「へへ、いつもルーシェに頼っちゃうけど、こればかりはね……」ハァハァ…
ヒバリ「我ながら頑張ったけど、もっと頑張らなきゃ!」
ヒバリ「努力しない女は、アドルランに相応しくないからね///」
ルーシェ「うぅ、私も、もっと、頑張らないと……」ショボン
ヒバリ「んー、横から見てたけど、珍しくルーシェ意外と湯煎で焦ってたよね?」
ルーシェ「お湯がもし、入っちゃったら、どうしようかと不安で不安で……」
立派なビターチョコ「……」デデーン!
ヒバリ「……それでいて全力以上を出した私のチョコと遜色ないのが若干悔しい」ガクリ
ヒバリ「ま、でも今日に限ればルーシェに追いつけたって思っていいかもね!」ホクホク!
マークス「うむ、見事な頑張りだったよ!」
ルーシェ「私、も、今度は、もっと上手く、作ります!」
マークス「その意気だ! 何事も鍛錬の継続が大切だからね」
- 343 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:50:52.24 ID:nMcEFxts0
- ヒバリ「ご指導色々ありがとうございます。おかげで、なんとかアドルランに食べて貰えそうなものが作れました!」
ルーシェ「苦味、これくらいで、よかったです?」
マークス「私はもう少し苦いものが好きだが、多くの人に受け入れられるのはそのくらいだと思うよ」
ヒバリ「あ、マークス神父も苦いもの好き?」
ルーシェ「アドルラン様も、苦味がお好き、です……」
マークス「ほう、そうなのか。時間があれば、語り合いたいものだね」
マークス「アルフ様も苦味に理解を示されるお方だ。折角だしお呼びした方がいいかな?」
ヒバリ(……身体を鍛えている人はみんな苦いの好きになるのかな?)
ルーシェ(三人とも、同い年で、鍛えてて、苦いもの好き……凄い偶然、です……)
モ゛モ゛モ゛モ゛モ゛……
キャー!?
ヒバリ「うっ、この臭いはっ!?」バッ!
ルーシェ「に、苦い、です……!?」バッ!
マークス「これは、まさか……」
- 344 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:54:17.31 ID:nMcEFxts0
- ――
19エメリナ:12(料理技能20)+出来栄え補正−25
= 0 ( 暗 黒 物 質 降 臨 ! 愛も全ての壁を乗り越えられるわけでもない)
20アイナ:28(料理技能70)+出来栄え補正−15
=55(ちょっと雑念が入っちゃった……それでもちゃんと形にはした、大人向けチョコレート)
21スミレ:76(料理技能70)+出来栄え補正+15
=91(きっちりと仕上げてこそローズさん直属メイド。見た目も味も高水準の本格チョコ)
――
焦げ続けるチョコ「……」ブスブス…
エメリナ「うわあああぁぁぁぁぁん……!」シクシク
アイナ「エ、エメリナちゃん落ち着いて!? あぁ、湯煎のやり方間違えちゃったのか……!」
茹ったチョコ「……」ホカホカ…
スミレ「アイナさんっ! アイナさんのも温度が高すぎてちょっと危ないですよ!?」
アイナ「うわああああぁぁぁぁ!? 夢想している間に温度がぁ!?」ワタワタ
スミレ(お、落ち着くんだ。……まず焦らずボクのは一回ボウルを外しておいて、と)ストン
スミレ「か、可能な限り手助けはしますけど、これは……」
暗黒物質「……」ズモモモ…
スミレ「まるで黒帝竜の鱗のようだ……」
マークス「むぅ、どうやら失敗してしまったようだね」
エメリナ「うわあぁぁぁぁん……カイン様、ごめんなさい〜……!」
- 345 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/18(火) 00:03:12.30 ID:XBbRsQxu0
- マークス「……」スタスタ
暗黒物質「……」
マークス「ちょっと失礼するよ」パク
一同「「!?」」
マークス「うーむっ、苦いっ! 昔私が作ったものと甲乙つけがたいな」
茹ったチョコ「……」
マークス「ん、こちらはまだ大丈夫そうだね。形を整えれば全然平気だと思うよ」
アイナ「は、はいすぐに!?」ワタワタ
マークス「よし、それではエメリナ君は今度はもう少し甘いチョコを作ってみようか」
エメリナ「え……?」
マークス「誰だって失敗はするものさ。ましてや初めて挑むことはね」
マークス「いや、懐かしい味だった。私もかつて同じ失敗をして、神から御怒りを受けるのではないかと震えたものだ」ハハハ!
マークス「しかし神はお怒りにならず、私に次の機会を与えてくださった」
マークス「それからも失敗は続いたが……今ではこうして、君達に教える程度にまでは上達できたんだ」
マークス「さあ、まだ材料はある。大切な人がいるなら、挫けずに挑戦あるのみだ!」
エメリナ「は、はいっ……!」
ヒバリ「ふふ、私達も手順の再確認も兼ねて手伝うからね」
ルーシェ「お手伝い、です」
アイナ「わ、私も自分の分はなんとかなったから手伝うよ!」
スミレ「勿論ボクも。大切な人に贈り物をしたい、その気持ちはみんな同じです」
エメリナ「み、皆さん……!」ジーン…
売り物のようなチョコ「……」シャラーン!
アイナ「で、なんでスミレちゃんだけそんな上手くいってるの!?」ガーン!
マークス「うむ、実に見事な出来栄え! これは私も教えを乞いたいな!」
エメリナ「お願いしますっ!」ズザー!
スミレ「えええええぇぇぇぇぇぇ!?」ワタワタ
……
――
- 346 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/18(火) 00:08:04.50 ID:XBbRsQxu0
- ――
【帝国王城・第二厨房】
パトラ「な、なんだか隣りが賑やかな気がしますね……?」
シア「ん〜、でも何かあっても、あちらにはマークス神父がいらっしゃいますし〜」
シア「きっと大丈夫ですよ〜」ポヤポヤ
ティア「そ、それにしてもよろしかったのですかパトラさん……?」
ティア「確かに、私もシアさんも聖国出身者で、チョコレートも知ってはいますけど……」
ティア「元々は神の食べ物。恐れ多くて、私はあまり作成経験がないのです……」
シア「私もですね〜。どちらかと言うと、焼き菓子の方が得意です〜」
シア「美味しいものをアベルさんに差し上げたいなら、もっと適任者がいると思いますよ〜?」
パトラ「……いえ。私はその、なんと言いましょうか……」
パトラ「りょ、料理が、苦手でして……///」
パトラ「アーシャさんに以前ご指導いただきましたけど、ものに出来なくて……」ガクリ…
パトラ「でも、誰かに教わりたいという欲も残っていまして……///」
パトラ「その、大変心苦しいのですが……シアさんとティアさんなら、駄目な私でも笑って許してくれるかな〜って……」
パトラ「す、すみません! 騎士にあるまじき思考ですよね!?」ガバッ!
シア「い、いえいえ〜!? 大丈夫ですよ〜!?」ワタワタ
ティア「わ、私なんかでよろしければ、いくらでも!?」ワタワタ
パトラ「あ、ありがとうございます……っ!」
シア「よ〜し、そういうことなら頑張りますよ〜!」
シア「アベルさんとパトラさんのためにも、美味しいチョコレートを作りましょう〜!」
ティア「幸い、追い出されこそしましたけどリーナ様から材料はたっぷりお預かりしています……!」
パトラ(日頃の想いを伝える、この祭り……! ここで諦めるわけにはいかない!)
パトラ「今日こそは、克服してみせます! いざ、勝負ですチョコ―レートッ!!!」ガッ!
- 347 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 00:09:53.46 ID:OA+ZAWNLO
- この順番は……やらかしたなドピンクシスター……
- 348 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/18(火) 00:14:39.45 ID:XBbRsQxu0
- ――
22シア:47(料理技能59)+出来栄え補正−15+アベル好み補正+10
=54(お菓子作りは得意だった筈だけど、ちょっと失敗。でも人柄のような甘くてまろやかなミルクチョコ)
23パトラ:44(料理技能23)+???
コンマ44
4 4
偶数ゾロ目:私を食べて♪(???)
D A N G E R ! ! !
24ティア:40(料理技能71)+出来栄え補正−15
=56(色々考えていたら、少し失敗しちゃいました。聖国流でカカオの苦味もがつんと来る大人仕様)
――
――聖国の敬虔なるシスター達はただただ驚いた
――慣れない手作りチョコレート
――大切な人に渡すのに、ちょっと失敗してしまったかも?
――そんな不安が吹き飛ぶ程の……
パトラ「きゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
――ボゴァっと、チョコレートがあり得ない音をたてて破裂した
――そして、至近距離からそれを浴びてしまった王国騎士の姿を見てしまった、その時。
ティア「……そ、その手がありました……!?」
シア「え?」
パトラ「ううぅぅ……!?」ベトベト…
一人は何かを呟き、もう一人は疑問符を浮かべ。
そしてチョコに塗れてしまった当人は、それどころではなかった。
……
――
- 349 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 00:16:05.32 ID:enjKklGa0
- まさかのパトラさんかw
ピンクとやばい子の間を上手く通り抜けたなw
- 350 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/18(火) 00:18:22.04 ID:XBbRsQxu0
- 問題の判定結果を公開したあたりで、今日はここまで
……うん、どうしよう一番真面目な人に凄いのが当たっちゃった(白目)
この後の予定なのですが、残っている大人組判定結果→各人へのチョコ→こだわりすごい約二名→パトラパート
となっています。人物が人物なので、おそらく後日アベルかパトラの行動安価を出すかと思います……
本日もありがとうございました!
- 351 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 00:19:59.53 ID:OA+ZAWNLO
- てっきり会話順でシアかと思ったらそこかいw
そして
>>ティア「……そ、その手がありました……!?」
って実践する気満々じゃねぇかこの娘w
- 352 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 01:24:46.82 ID:abYlnWy0O
- 乙です
パトラさんって春画のときもそうだったけど
けっこうムッツリな感じだしこういうはっちゃけも
ちょいちょいやりそうというかもっとやって
- 353 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 06:41:24.02 ID:fF2vHCq90
- 乙
まさかのパトラだったか
- 354 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 08:31:29.18 ID:7SG0/aaa0
- これは予想外
でもエロくない女騎士なんていないし、パトラさん荒ぶるのも必然か
- 355 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 09:48:14.68 ID:dSuBYVYKO
- 言うてパトラもティアのイベントの時にアベルとの子供妄想してたし、エリスと同等かそれ以上に子作り欲求ありそう
- 356 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 11:55:42.89 ID:k2H59dcfO
- エリス→生クリームprpr、ソーププレイ
アーシャ→ペットプレイ
ロウル→クンカクンカ
シア→堕ちた聖女
パトラ→チョコプレイNew!
ティア→縛り氷プレイ
いつの間にかアベル隊の風紀がとんでもないことになってる件
- 357 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 15:05:27.76 ID:chwVmJXiO
- 良い具合に性癖偏ってきたし
エリス&パトラとのチョコクリームprpr3P
ロウル&アーシャとのペットプレイ
シア&ティアによる堕ちた聖女によるご奉仕3P
とか見てみたくはあるかも
- 358 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 15:35:08.69 ID:uNbiLYaU0
- >>357
次のシチュレーションはそれにしてみる?
- 359 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:36:37.12 ID:Y2Z4sBHt0
- こんばんはー
間が空いてしまいましたが、今日も少しだけ再開です
- 360 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:37:17.83 ID:Y2Z4sBHt0
- ――
……
パトラ「うぅ、何故こんなことに……」フキフキ…
シア「だ、大丈夫ですかパトラさん〜?」
ティア「……」
パトラ「やはり、火力が強すぎたのでしょうか?」
シア「チョコレートを溶かすのに、あれほどの火力は必要ないですよ〜……」
ティア「……」
パトラ「……ところでティアさん?」
ティア「は、はい!?」
パトラ「先程、この手があったと呟かれてませんでしたか?」
シア「あ、私も聞きました〜。どういう意味ですか〜?」
ティア「……チョコレートは、帝国では高級品なんですよね?」
パトラ「うっ……すみません、貴重品を粗末に扱ってしまって」
ティア「い、いえ。ですから、逆にそれが妙手と言いますか……///」ゴニョゴニョ…
シア&パトラ「「?」」
ティア「――チョコを身体につけてアベル様に迫れば、もったいないと舐めて頂けるのではないかと思いました///」
シア&パトラ「「」」
- 361 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:38:03.99 ID:Y2Z4sBHt0
- パトラ「」
パトラ「」
パトラ「――はっ!? あまりの内容に意識が!?」
パトラ「な、何を言っているんですかティアさん!?」
シア「ティアさん、それは恥ずかしいですよ〜……///」
ティア「で、でも想像してみてくださいっ!」
ティア「まず、アベル様はもったいないと舐めてくれて……」
ティア「チョコを零す位置を変えればその場所は自由自在で……///」
シア「……」ゴクリ…
ティア「舐め終わったら、物を粗末にする私は悪い子だと叱られて……///」
ティア「アベル様に――お仕置きをされてしまうかもしれません///」ポッ…
シア「……ぞ、ぞくぞくしてきました〜……」ゾクゾク!
ダン!
シア&ティア「「ひゅいっ!?」」ビックゥ!
パトラ「――何を言っているのですか、あなた達は!?」
ティア「だ、だって……パトラさんもきっと……」ワタワタ
パトラ「っ…………私も、まるで欲を持っていないとは言いません」
パトラ「ですが、これは感謝を伝える祭りなのでしょう?」
パトラ「自分の欲ばかりを考えて、肝心のアベルさんへの感謝を忘れては意味が無いとは思いませんか?」
ティア「うっ……その通りです……」シューン…
シア「ごめんなさい〜……」シューン…
ティア「よく考えたら、私達は特に神からお叱りを受けてしまいそうです……」ブルブル…
- 362 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:41:58.93 ID:Y2Z4sBHt0
- パトラ「……ま、まあ私はその肝心のチョコが作れもしていないのですが」ガクリ
パトラ「これではどの道アベルさんへの想いが……」
シア「ん〜……この炸裂具合を見るに、もう一回同じことが起こらないとも言い切れませんね〜……」
ティア「あ、それならお花を贈るのはどうでしょう?」
パトラ「花、ですか?」
シア「このお祭りは、チョコに限らずお花を贈る人もいるんですよ〜」
パトラ「……不甲斐ないですが、私はそちらに切り替えた方がよさそうですね」
シア「私、いいお花屋さん知ってますよ〜。さっそく行きましょう〜!」
パトラ「しかし、それではシアさんとティアさんのチョコレートが……」
ティア「だ、大丈夫です。ちょっと気を取られて失敗してしまったかもしれませんけど……」
シア「アベルさんへの想いはちゃんと込めましたよ〜」
シア「アベルさんが喜んでくれそうな甘くて甘くてとろとろなミルクチョコです〜♪」
ティア「聖国が誇る苦味のしっかり効いた、アベル様にぴったりな特濃ビターチョコです!」
シア「――え?」
ティア「――え?」
シア「だ、駄目ですよティアさん〜!? チョコは甘くてこそチョコですよ〜!?」
ティア「な、何を言っているんですかシアさん!? カカオの芳醇な香りこそが神の奇跡! シアさんは堕ちてしまわれたのですか!?」
シア「チョ、チョコを身体に塗ってアベルさんに迫ろうなんて考えの方が堕ちていますよ〜!?」
ワーワー!
パトラ「……」ペロ…
パトラ(甘い……)
パトラ(……)
パトラ(アベルさんが、舐めてくれる……? そして、そのまま……)ゾク…
パトラ「っ……いけませんいけません!///」ブンブン!
パトラ「貴族たる者、甘い物にも言葉にも惑わされてはなりません!」
パトラ「……」
パトラ「さあ、花屋への案内をお願いします!」
ティア「は、はいっ!?」
……
――
- 363 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:46:28.07 ID:Y2Z4sBHt0
- ――
【帝国・鍛錬場】
ギルバート「ぬぅん!」ブオン!
ローズ「……こんな時でも鍛錬とは、流石だワ」
ギルバート「……ローズか」
ギルバート「こんな時、とはどういう意味だ?」
ローズ「もう耳には入っていらっしゃるでしょう?」
ローズ「聖国の伝統だったという、愛の祭り……」
ローズ「あの子達ったらすっかり張り切っちゃって。アタシも王城から半ば追い出されたのヨ?」
ギルバート「……我には、関係のないことよ」
ローズ「バーンズを使いに出しておいてよく言えるわネ? 天使達の事が気にならないとは言わせませんヨ?」
ギルバート「……」
ギルバート「……我は、フィーアはやがては我が喉元に刃を突き付けられる強者になると思っていた」
ギルバート「そして実際に、あやつは我の想像以上に成長していた」
ギルバート「だが……それはキアラやアベル達にも言えることであった。無価値と思っていた子が、あれほどの力を持っていたのだ」
ローズ「……」
ギルバート「……我は今も実力主義を違える気はない。しかし……」
ギルバート「……我らが目は、子供達の力を見抜けなかった。曇りきっていたのだ」
ギルバート「あの戦いに敗れ、しかし我はこうして生かされ……その後も、海の恐ろしさなども知らされた」
ギルバート「…………少しばかり、世界を広く見てみようと。そう思っただけにすぎぬ」フイッ
ローズ「フフ……ならば尚の事、この愛の祭りに参加されてはいかがです?」
ギルバート「……世迷いごとを。この祭りとやらは、我には最も縁遠いものであろう?」
ローズ「そうでもないと思うワ。ほぉら……」
ギルバート「?」
- 364 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:52:20.51 ID:Y2Z4sBHt0
- タタタタ!
フローレン「あなたぁ、ちょっと聞いてくれるかしらぁ!?」
ギルバート「フローレン? 何を慌てておる」
フローレン「慌てるわよぉ!? 聖国が何のつもりか知らないけど、祭りの文化を伝えてきたのは知ってるわよねぇ?」
ギルバート「……うむ」
フローレン「チョコレートの原料が神の食べ物だなんだとか、そんなのは全然興味ないけどぉ……」
フローレン「なぁんで、広める為に持ち込まれた材料のほとんどがアベル達のところに固まっているのよぉ!?」
ギルバート「アドルランはいずれ皇帝となるだろう。その弟であるカインとアベルも同地位と考えられれば当然ではないか?」
フローレン「チョコレートといったら高貴な食べ物、高貴と言ったら私でしょぉ!?」プンプン!
フローレン「乗り込んでやったら、なんでか真白くなっていたエカチェリーナ王女から、結構譲られたから今回は許してあげるけどぉ……」
フローレン「贅沢なものねぇ聖国も。庶民も王族も揃ってチョコレートを作ったり贈ったりだなんて……」
ギルバート「……」
ノワール「……そうやって文句を言いつつ、嬉々としてチョコレートを作ると言い出したのは、どこの誰ですか?」スッ…
フローレン「ノ、ノワールッ!? べ、別に私はこんな聖国のお祭りに興味なんてなかったんだけどぉ?」
フローレン「あ・な・た・がっ! ギルバートにチョコを作るなんて先に言ってるのみたら、無視できるわけないでしょぉ!?」
ギルバート「!?」
ノワール「そういうお祭りなのでしょう? どこもおかしくはないと思いますよ?」
- 365 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:56:59.94 ID:Y2Z4sBHt0
- フローレン「おかしいわよっ!? あ、あなたやっぱりまだこの人の隣を狙っているのね!?」
フローレン「他はともかく、ここだけは絶対に死守させてもらうから覚悟なさぁい!?」バチバチ!
ノワール「ふぅ……ギルバートのことはあなたもよく知っているでしょう?」
ノワール「私ではこの人の横には立てないし、この人もそれを許さない。でしょう?」
フローレン「そ、それはそうだけど……」
ノワール「……それでも、私は私個人として。この人には色々と感謝をしているの」
ノワール「普段は伝えられない、伝えることも許されないから。今日だけ、ね……」スッ…
ノワール「……ギルバート、拙いものだけど受け取って貰えるかしら?」
ギルバート「……っ」
ローズ「フフフ、だから言ったでしょう? これでギルバート様も立派な愛の祭りの参加者ネ!」
ギルバート「ぬ、ぬぅ……」
フローレン「ま・ち・な・さああぁぁぁぁぁぁぁいっ!」ダァン!
ノワール「……そうでしたね。ごめんなさいフローレン」スッ…
ノワール「正妻のあなたを差し置いて先に渡すだなんて、なっていませんでした」
フローレン「そ、そうよぉ。今日はものわかりがいいみたいねぇノーワルゥ?」
フローレン「と、いうわけであなたぁ?」
フローレン「私のチョコレートを先に食べてちょうだぁいっ!!!」バッ!
ギルバート「…………」ゴクリ…
――
- 366 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/20(木) 00:03:46.66 ID:9a70iI830
- ――
25:09フローレン(料理技能04)+出来栄え補正−25+ギルバート好み補正+10
= 0 ( 暗黒物質再来! まともな料理も作れない人が、いきなりお菓子作りなんて無謀の極み!)
26:95ノワール(料理技能85)+出来栄え補正+25+ギルバート好み補正+10
= 1 2 0 (ただただ丁寧に作りました。 飾らず甘さも程よいチョコレートは、きっと王国でも高値で売れます)
27:21ギルバート(昔から見た目は気にしない主義。だが年中酷使している身体は密やかに糖を求めている)
28:21ローズ(一人前のレディーは好き嫌いなんてしない。でも、やっぱり女の子ですもの、どっちかなら甘い方がいい)
――
カパ…
アビスチョコ「……」ズゴゴゴゴゴゴ!
ローズ「ごぶぉ!?」
ギルバート「ぬぐぅっ!」
フローレン「ふふ、凄いでしょぉ? さ、遠慮せずに食べてあなたぁ?」アーン♪
ギルバート「……」タラリ…
ギルバート「…………」
ギルバート「――我は退かぬっ!!!」バクゥ!
ギルバート「――――ッ!!!」
ギルバート残耐久:27
↓
ギルバート残耐久:20
……
――
- 367 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:04:28.70 ID:38TAgS4s0
- 相変わらずノワールはこういうのだと弱いな
- 368 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:06:01.15 ID:DNjonLzWO
- 常人なら即死レベルじゃねぇかwww
- 369 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:09:43.15 ID:SLgsWDSRO
- 胃袋を掴むってそういうことじゃねぇから!
- 370 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/20(木) 00:11:56.29 ID:9a70iI830
- ――
ギルバート「わ、我は倒れぬ……」ハァハァ…
ローズ「……男だワッ!」ウルウル…
フローレン「ああっ♪ いくら美味しいからってそんなに感動で身体を震わせてくれるなんて……!」
ギルバート「……」
アビスチョコ「……」
ギルバート「……」ムンズ!
ギルバート「……聖国の祭りならば、それに法ってみるとしよう」
ギルバート「奴らの精神は――平等に分け合うだったか?」ズボッ!
フローレン「――!?」ビクン!?
フローレン「」ブクブク…
ローズ「……起きたらきっと記憶は飛んでいるわネ」
ギルバート「何故、こやつの料理の腕は上達しないのだ?」
ローズ(……分かっていながらそれを食べるというのも、なかなかできない真似だと思うわヨ?)
ノワール「……ギルバート」スッ…
ギルバート「むっ……」
ギルバート「……」
ギルバート「……頂こう」パク!
ギルバート「――っ!!!」
ノワール「ど、どうかしら……?///」ドキドキ…
ギルバート「……一粒だけなのか?」
ノワール「! いえ、まだあるわ。お気に召したなら、どうぞ?」ニコリ
ギルバート「……」パクパク…
ギルバート「……」
ギルバート「……悪くない」ボソリ…
ローズ(ふふ、それはノワール様のチョコの味?)
ローズ(それとも、このお祭りそのもの?)
ローズ(……アタシも今度は、あの子達に作る側になろうかしら?)
……
――
- 371 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/20(木) 00:17:37.87 ID:9a70iI830
- 大人組の判定結果を公開したあたりで今日はここまで
フローレンは本当にコンマの呪いでもかかっているのかってくらいノワールに負けること多いなぁ……
多分、泳ぎと歌以外ではズタボロに負けています(白目)
この後は拘り組とパトラさんの予定です
おそらく明日か明後日に、パトラ自由安価を出すと思いますので、ご参加いただける方はよろしくお願いします
(パトラは花を購入しますが、結局チョコ絡みの方に手を出すのは確定しちゃってます
ので、その程度やアベルの反応等の安価になります)
- 372 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:20:38.86 ID:SLgsWDSRO
- おつおつ
チョコプレイに走るのであれば見栄え+甘さを考えると是非ともホワイトチョコでコーティング(意味深)したいところ
- 373 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:34:17.17 ID:7U5fOpbS0
- 乙です!
ギルバートの残耐久減っててワロタww
- 374 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 13:25:54.24 ID:5NMz5/+zO
- エリス必殺剣威力4←わかる
シュタイナー波動威力5←わかる
姉妹連携威力6←わかる
フローレンチョコ威力7←!?
パトラさんはこれを機に堕としたいところ
- 375 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/20(木) 23:14:35.53 ID:9a70iI830
- こんばんはー
すみません、今日の更新はお休みです……
そして少し早いですが、パトラ安価を募集しようと思います
(なお、必ずしも全裸にチョココーティングとかである必要もありません)
自由安価
↓1〜4コンマ二桁(アベルからもOK。混ぜれそうなら混ぜます)
- 376 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 23:35:41.56 ID:YYp8Hv0EO
- あえてアベルのイメージからかけ離れたホワイトチョコで自身をコーティングし、深夜にアベルの元を訪れるパトラ(上着を羽織るとかで部屋に来るまでは隠す)
白いチョコ+甘いもの好き+エリスとのprprプレイを思い出したアベルに色々とブーストがかかった模様
- 377 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 23:42:43.52 ID:Px+1SrJGO
- なんとか周りの手伝いもあってホワイトチョコ完成させたパトラさん
流石にチョコまみれは恥ずかしいので、精一杯の勇気を振り絞ってアベルにチョコを口移してディープキス
しかし結局胸元にこぼれた白いチョコにムラっと来たアベルに押し倒されて食べられちゃう
- 378 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 00:01:27.65 ID:S0W3X+yGO
- 下手に自分の腕ではうまく作り直すのは厳しいとはんだんし
マークス神父辺りに協力してもらいフォンデュ状のものを用意
パンなどを用意しておいて召し上がれと渡そうとして
邪念が混じり敢えて自分に幾らか垂らしてしまう
汚さないようにという思いに更なる邪念が混じり
アベルに汚れをとってほしいと思わず言ってしまったが最後
エリスとの生クリームプレイを思い出したアベルの理性が
地平線の彼方に吹き飛びそのままprprからガッツリ本番へ
- 379 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:37:37.08 ID:HPv1utk40
- こんばんはー
他に案も出ていないので、安価が埋まり切っていませんが
>>378さんベースで話を考えようと思います
そして少しだけ再開です
- 380 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:38:19.38 ID:HPv1utk40
- ――
……
【帝国・街道】
パトラ「……」
パトラ(シアさんとティアさんのおかげで、確かに綺麗な花束は手に入りました)
パトラ(でも……)
パトラ(二人に限らず、多くの人がチョコレートを作り、大切な人に贈ろうとしている)
パトラ(そんな中で、私だけが花というのは……敵前逃亡なのではっ!?)
パトラ(確かに私は、料理が苦手です。でもだからと言って、逃げたままでいいわけがない!)グッ!
パトラ(……こうして、アベルさんに最低限の想いは伝えられる花が手元にあるのです)
パトラ(また失敗するとしても……それでも、まだ時間は残されている)
パトラ(今一度、挑むべき……! 今度は、火力を落とせばきっと……!)
パトラ(王城の厨房をお借りしてこっそりと……)
――チョコを身体につけてアベル様に迫れば、もったいないと舐めて頂けるのではないかと思いました///――
パトラ「!?///」ボッ!
パトラ「な、何を私は……!?」
パトラ「いけません、いけませんよ……! 貴族はそんなはしたないことしません!」ブンブン!
パトラ「きっと、私が上手く作れなかったのもこの邪念のせいだわ……」
パトラ「今度こそ、清い心でせめて食べられるチョコレートを作ってみせるっ!」ググ!
……
――
- 381 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:39:11.65 ID:HPv1utk40
- ――
【帝国・特別厨房】
パトラ「……」コソコソ…
パトラ(もしかしたらシアさん達も戻ってきているかもしれませんからね……)
パトラ(さっきとは違う場所を借りないと……)
パトラ(……あら?)
キアラ「あれ? エリスさん?」
エリス「キアラ様? 何故こちらに……」
キアラ「……」E:カカオ豆
エリス「……」E:カカオ豆
キアラ「どうやら、目的は同じようですね」
エリス「そのようですね。アベル様の為に、妥協は許されませんから!」ムフー!
キアラ「ふふ、エリスさんは本当にアベル兄様を想われていますね。私まで嬉しくなってしまいます」
エリス「アベル様がいてこそ、ですから。キアラ様もアベル様……いえローズさんのためでしょうか? 妥協を許さないその姿は流石です」
キアラ「……ええ、私も大切な人にはしっかり想いを伝えたいですから」ニコリ
キアラ「とはいえ、アルフさんよりこの道が困難であることはよく聞かされています」
キアラ「エリスさん、よろしければお手伝いをお願いしても?」
エリス「ええ、私でよければ喜んで。絶対に、美味しいチョコレートを作りましょうっ!」グッ!
パトラ(え? お二人とも、豆の入った袋を担がれていますけど……)コソコソ…
パトラ(な、何が始まるんです……!?)
……
――
- 382 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:40:47.67 ID:HPv1utk40
- ――
【ステップその1・焙煎】
キアラ「さて、ではまずはこの豆を……」ザザー!
エリス「焙煎していくんですよね?」ザザー!
カカオ豆「……」コンモリ…
キアラ「……」
エリス「……」
二人「「た、大変ですねこれは……」」
エリス「で、ですが挫けませんよ! 炒り切ってみせます!」
……
キアラ「……」ジリジリ…
エリス「……」ジリジリ…
キアラ「これは、いけないですね……」ジリジリ…
エリス「はい、この所要時間だとこの後が……」ジリジリ…
フローレン「――相変わらず、鈍間ねぇキアラ?」
キアラ「え、お母様!?」ビク!
エリス「!?」
パトラ(えぇっ!?)サッ…
- 383 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:44:50.26 ID:HPv1utk40
- フローレン「よくわからないけど、手の込んだチョコレートを作ろうとしているんでしょぉ?」
キアラ「は、はい……」
フローレン「ふぅん……」
フローレン「――面白いじゃない」
フローレン「こんな大元から作れば、ノワールのチョコにだって勝てるはずよねぇ……!」ゴゴゴゴ!
フローレン「いいわ、手を貸してあげる。どうすればいいか教えなさいキアラ?」
キアラ「えっと、その……」
エリス「……キアラ様、よろしいのですか?」
フローレン「……」
フローレン「はやくなさぁい? あなたも……料理の才能はあったって聞いたわよぉ?」
フローレン「――本当にそうか、お母さんが見極めてあげるわぁ」
キアラ「は、はい!」グッ!
キアラ「でもまだ、豆に火を通している段階でして……」ジリジリ…
フローレン「はぁ、そんなやり方じゃ時間がかかって当然でしょぉ? こんなものはねぇ……!」ゴゴゴゴ!
キアラ&エリス「「!?」」
――『黒岩の城塞』発動――
――『緋炎の大海』発動――
黒岩竈「……」メラメラ…
フローレン「大きな竈でまとめてざーっと焼いちゃえばいいのよぉ!」
キアラ「な、なるほど……!?」
エリス「魔法の組み合わせでこんな……お見事です」
フローレン「ふふーん、私を誰だと思っているのぉ?」
キアラ「……で、でも今ので備え付けの台が幾つか吹き飛んじゃいましたよ?」
フローレン「……いいのよぉ! どうせもう私のお家じゃないんだしぃ!?」
- 384 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:51:22.04 ID:HPv1utk40
- フローレン「とにかく、あとはこれを焼き尽くせばいいのよねぇ?」
キアラ「あ、お母様、違います違います!?」ワタワタ
フローレン「何よぉ?」
キアラ「この工程は焙煎、香ばしく焙るのです」
エリス「焼き尽くしたら、食べられなくなってしまいますよ?」
フローレン「ふ、ふん。このぐらいは知っていた様ねぇ。あなたをちょっと試しただけよぉ……?」
フローレン「……さ、この私が準備をしてあげたんだから、次はあなたが頑張ってみせなさぁい?」
キアラ「は、はい!」
エリス「キアラ様、お手伝い致します!」
黒岩竈「……」
キアラ「このまま豆を入れると炭になっちゃうから……」
エリス「キアラ様、この鉄板などが手頃かと。ここに豆を並べましょう」ザザー…
キアラ「それじゃあこれを竈にいれて……火力は抑えて、中級火炎魔法!」ボッ!
エリス「いい火の具合です! この感じならば、30分くらいでしょうか?」
フローレン(え、そんなに時間かけるのぉ……!?)
……30分後……
焙煎豆「……」フワァ…
キアラ「うん、いい仕上がりですね!」
フローレン「あら、本当。もうなんかいい香りがするわぁ……」
エリス「それでは、次に移りましょう!」
- 385 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:53:48.56 ID:HPv1utk40
- 【ステップ2・外殻と胚芽の除去】
キアラ「いい香りで俄然やる気がでてきますね!」ワクワク!
フローレン「で、次はどうするのかしらぁ?」
キアラ「えっと……」
キアラ「――焙煎した豆、その全ての殻と胚芽を除去します」
フローレン「……え?」
焙煎豆「……」コンモリ
エリス「焙煎が思ったよりも早く終わりましたし、ここも一気に駆け抜けましょう!」
エリス「――お料理にも魔法は使える。それならっ!」コォォォ!
――黒煌状態移行!――
エリス「斬り崩しますっ!」バキィ!
豆外殻「」カンツウハカイ!
エリス「うん、剥きやすいですね。次は……」
胚芽「……」
――追撃優勢!――
エリス「――これも手早く排除です!」
胚芽「」ブチィ!
コロコロ…
綺麗なカカオ豆「……」キラキラ
キアラ「す、すごいエリスさん!? なんて速さ……!」
フローレン「」
フローレン(な、なによこの子ぉ……)
フローレン(アベルの犬かと思えば、とんでもない怪物じゃない……)
バキバキスパーン!
バキバキスパーン!
……
――
- 386 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/22(土) 00:03:41.40 ID:80y/tabL0
- ――
【ステップ3・摩砕】
綺麗なカカオ山「……」コンモリ…
エリス「ふぅ、流石に数が多かったですね……」
キアラ「ご、ごめんなさい。ほとんどエリスさん任せになっちゃった……」
フローレン「いいんじゃなぁい? あなたや私がやってたら、きっともっと時間かかってたわよぉ?」
フローレン「それで、次はぁ?」
キアラ「えっと、次はいよいよチョコレートに近づいていきますね」
キアラ「この剥いた豆を細かく砕いて、カカオマスと呼ばれる状態にするんです」
エリス「これはまた、骨が折れそうです……」
キアラ「……エリスさんは、お休みになってください」
キアラ「今度は、私がっ!」バッ!
フローレン「!!」
――『溢れ出る魔力の奔流』発動――
綺麗なカカオ山「……」メキメキ…
キアラ「魔力を、もっと一か所に集中させて……!」ググ!
バキバキバキバキバキ!
粉々になったカカオ山「」
キアラ「やった、成功です!」
エリス「さ、流石キアラ様!?」
フローレン「……」
フローレン「ふぅん……」
キアラ「!!」
フローレン「……悪くないわぁ。まぁ、この私の魔力を継いでいるなら、これくらいできて及第点だけどねぇ?」
キアラ「は、はい! もっと、頑張ります……!」
フローレン(あの愚図で鈍間なキアラがねぇ……)
フローレン(……あの人が言っていた、私達の目が曇っていたっていうのは……)
フローレン(認めたくないけれど、その通りなのかしらねぇ……)
- 387 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/22(土) 00:06:09.51 ID:80y/tabL0
- カカオ「……」コナゴナ
キアラ「流石に、これ以上は魔力圧じゃ無理だね」
エリス「いえ、だいぶ時間短縮ができたと思います!」
エリス「あとは、このボウルに入れてひたすら磨り潰しましょう!」サッ!
フローレン「ま、まだ続くのぉ……?」
ガリガリガリガリ!
キアラ「こ、これ結構大変な運動かも……」ガリガリ!
フローレン「へ、部屋に閉じ籠もりすぎなのよぉ! 私みたいに社交的になればこの程度ぉ……!」ガリガリ!
エリス「……」ガリガリ…
エリス「――これも魔力循環で身体能力を上げた方が早そうですね」ガリガリガリガリガリガリガリガリ!
キアラ「ちょ、ちょっとずるいかもしれないけど……」ゴォ!
フローレン「今更よねぇ!?」ゴォ!
ガリガリガリガリガリガリガリガリ!
ガリガリガリガリガリガリガリガリ!
ガリガリガリガリガリガリガリガリ!
ガリガリガリガリ……
ガリガリガリ……
ガリガリ……
ガリ…ガリ…
エリス「くぅ……それでもまだ大変です……」ガリ…ガリ…
エリス「でも、アベル様の為です!」
パトラ「」
パトラ(私の知っているチョコレート作りと違う……)
……
――
- 388 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/22(土) 00:08:58.89 ID:80y/tabL0
- 短いですが今日はここまで
こだわり組の存在がパトラ的にはチョコレートの再作成が困難→フォンデュ作戦に切り替えるいい刺激になりそうです
本日もありがとうございました!
おまけ特殊判定
↓1コンマ二桁
- 389 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 00:09:27.39 ID:4OKnT+2G0
- 乙
- 390 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 00:32:06.79 ID:Q7oiSwHyO
- おつおつ
しかしここまで凝ってるとアベルとの仲が周囲に知れ渡ってるエリスはともかく、キアラの場合は色々と勘繰られるんじゃなかろうか
特にローズさんの耳に入ったらヤバそう
- 391 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 00:41:13.87 ID:MXEUvrk/0
- >>390
キアラの相手役を探せとかなるのかな?
- 392 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 01:40:59.87 ID:qkOO+jsvO
- 乙
まさかのフローレン参戦にびっくりだけど、キアラからすれば初めての親子作業なのかな…
それにしても凝っているというか現代ならロースターやミキサーですぐに片付く作業すら大変そうやな
- 393 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 08:03:47.91 ID:ws7wFoZKO
- この特殊判定はその辺がバレるかどうかとみたが
しかし見る人によってはこのチョコ作りの工程
結構な飯テロなんですが
ワイには刺さりました
- 394 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 10:02:44.60 ID:YeA8JPPQ0
- 最初フローレン来た時不安だったが、キアラとのやり取りで安心した
- 395 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/22(土) 23:48:59.35 ID:80y/tabL0
- こんばんはー
ちょくちょく結果公開前に判定内容がばれる現状(白目)
少しだけ再開です
なお、チョコを作るときにミキサーやフードプロセッサー使うのはやめましょう
大量の油分を含んでいるせいであっという間に機械の方が先に死にますし、代償の割に全然細かくならなくて泣くことになります
- 396 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/22(土) 23:50:18.22 ID:80y/tabL0
- ――
特殊判定結果
パトラの直感
50>39
※基準値を下回った為、マックスとの関係に気がつかず
――
パトラ(だ、駄目だ……)
パトラ(あの二人の元々の技能に加えて、この異様とすら言える熱意……)
パトラ(どう足掻いたところで、奇跡が起きたところで、私では敵わないっ!)ガク…
パトラ(でも、それでも未練を断ち切れないのは、どうしてなの……?)
パトラ(とりあえず、もう綺麗に作ろうだとか、美味しく作ろうとかではどうしようもないのは確か)
パトラ(見た目や味で駄目なら、工夫を凝らすしかない。どうしたものかしら……)
パトラ(……それにしても)
パトラ(エリスさんは普段のアベルさんへの敬愛を考えれば、むしろ当然とも思える熱意だけれど)
パトラ(まさか、キアラ皇女までこれほどとは……)
パトラ(――本当に、心優しくて兄想いの良い皇女様ですね)
パトラ(最近マックスがよく護衛を引き受けていると聞いたけれど……)
パトラ(護衛を任される誉れ、誇りなさいマックス!)
パトラ(私も、きっといつかはこんなチョコレートを作れる誇りある王国騎士になるから……!)
ガリゴリガリゴリ……
パトラ(……い、いつの日か!)
パトラ(忍耐力には自信があるし、この作業だけなら私でもできそうだけど……)
エリス「ふぅ、だいぶそれらしくなってきましたけど……」ネットリ
エリス「リーナさんから頂いたこの由緒ある教本によると……」パラパラ…
キアラ「……あ」
キアラ&エリス「「な――72時間続ける……っ!?」」ズガーン!?
フローレン「」
パトラ「」
パトラ(……うん。これはあれです。戦略的撤退です)
パトラ(――工夫あるチョコレート、こちらの作戦に早急に切り替えねば!)シュバッ!
……
- 397 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/22(土) 23:52:19.24 ID:80y/tabL0
- フローレン「じ、冗談でしょぉ!?」
フローレン「三日三晩、延々とこの作業を繰り返すって聖国の人間は暇人揃いか馬鹿の集まりよぉ!?」
キアラ「で、ですが舌触り滑らかなチョコには欠かせない工程と記載されていますよ?」
フローレン「後ろにだんだん神の声が聞こえてくるようになるとか危ないことも記載されてるけどねぇ!?」
フローレン「まったく、あなたは本を万能って思い過ぎなのよぉ……」ハァ…
フローレン「本なんてものはね、それを書いてるのも人間だし、それも古い時代の存在なのよぉ?」
フローレン「見なさいな、私の圧倒的な魔力で磨り潰したこれを。もうこの粘り気はチョコレートそのものよぉ!」ネバーン…!
フローレン「ふふ、ここまでくれば後は形を決めて固めるだけ……!」クフフ…!
フローレン「待ってなさぁいノワール! 本気を出した私にかかればあなたのものなんて一捻りよぉ!」
フローレン「あーはっはっはっはっ!」ピュー!
キアラ「あ、お母様っ!?」オロオロ
キアラ「ど、どうしよう……」
キアラ「――潰し足りないだけじゃなくて、まだお砂糖もまったく入れてないよ……」
キアラ「だ、大丈夫かなぁ……」
エリス「……私の推測ですが、ギルバート様は甘いものより苦いものの方がお好みなのではないでしょうか?」
キアラ「いくらお父様でも、あの状態のものを食べるのはどうなんだろう?」
キアラ「それにその、お母様の料理は何を間違えたらそうなるのかわからないくらいに……」ブルブル…
エリス「……私は前に、お砂糖と他の粉の区別もついていませんでしたからね。少し、わかる気がします……」
キアラ「お母様も、エリスさんみたいにすごく上手くなればなぁ」
キアラ「……」
キアラ(……そういえば、お母様と一緒に何かを作ったの、初めてかも)
キアラ(こ、今度また、勇気を出して誘ってみようかな……?)
キアラ「……でも、今はお母様のことばかりを気にしているわけにもいきません」
エリス「そうですね。このままでは、私達のチョコレートも半端な状態のものになってしまいます……」
- 398 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/22(土) 23:56:44.88 ID:80y/tabL0
- キアラ「確かにお母様の言う通り、だいぶ粘り気が出て来ましたけど」ネバネバ
エリス「ん〜……でも、まだまだ細かい粒々が沢山残っていますね」ジー…
キアラ「これじゃあ、口の中で滑らかにとはいきませんね……」
エリス「この微細な欠片すら残さず潰す為に要する時間が、先程提示されたものなのでしょうか?」
キアラ「妥協はできない、だけど時間もかけられない……どうしましょうか?」
エリス「おそらく、魔力強化による作業で本来よりは効率的に磨り潰せてはいる筈です」
エリス「こうしてみても、潰すと言うよりは練っている感覚に近いですからね」ネチョネチョ
エリス「このまま、押し通るしかありません……!」ゴリ……ゴリ……
キアラ「いくら強化しても、大元は私達の腕ですからとても長時間は無理ですよ」
キアラ「せめて、もっと人手が沢山あれば――あ、そうだ!」ポン!
エリス「?」
キアラ「ほ、他の方には内緒にしてくださいね?」キィィィィン!
援護天使1「チョコツクル」バッ!
援護天使2「チョコツクル」バッ!
援護天使3「チョコツクル」バッ!
援護天使4「タイショウヲヒタスラマゼル」バッ!
エリス「」
キアラ「ご、ごめんなさい、お願いします!」
天使達「「マゼル!!!」」ガガガガガガガガガガ!
エリス「ま、まさか一瞬で天使を複数体生み出すなんて……」
キアラ「球体に手をつけただけで、ボウルの中身を混ぜる命令式しか与えてないから、とても天使とは呼べないけど……」
キアラ「な、内緒ですよ? こっそりこんなずるいことしちゃっただなんて///」
エリス「い、いえ。時間が無いのは間違いないですし、助かったのも間違いありませんからね」
エリス(まさか、あの天使作成魔法がこんな形で……キアラ様の魔力、本当に底が知れません)
エリス「でも、ふふ……!」
キアラ「エリスさん?」
エリス「すみません。天使をこんなに平和な目的で扱えるキアラ様は、本当に優しい方だなって」
キアラ「そ、そんなことは/// それより、次の工程に移りましょう!」
- 399 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/23(日) 00:04:41.94 ID:a3b8/ZSD0
- 【ステップ4・混合】
天使達「「マゼマゼ!!!」」ガガガガガガガガガガガ!
エリス「うん、怒涛の勢いで混ぜられて、もう目視では微細片もわかりませんね」
キアラ「次は、ここに他の材料を混ぜ込むんですよね」
エリス「はい。お砂糖に……」
エリス「このカカオバターですね」ドン!
キアラ「今回はリーナさんが用意してくださったものだけれど……」
エリス「次回は、このバターの搾り出しから頑張ってみたいですね!」
キアラ「はい! あれ、エリスさん思ったよりお砂糖の量が少ないですね?」
エリス「え、ええ。アベル様は甘いものがお好きなのですが……」
エリス「ちょっと、私にも考えがありまして。お砂糖と油分は控えめにしようかと」
キアラ「そうなのですか。わ、私はどうしようかな……」
キアラ「……」
キアラ「……でも、普段から鍛錬を続ける男の人って、きっと身体を酷使していますよね?」
キアラ「カイン兄様も疲れた時は甘いものと仰っていましたし、お砂糖多めでも大丈夫でしょうか?」
エリス「大丈夫だと思いますよ。アベル様も本来はそちらの方がお好きですからね」
エリス「私のはただ、少し試してみたいことがるというだけですので」
キアラ「そ、そっか。それじゃあ私の方はエリスさんが使わずに余ったお砂糖とカカオバターを借りようかな」
エリス「はい、どうぞ。ではこれらを入れて混ぜ合わせて……」ササー…
キアラ「また、これを混ぜる作業が始まるわけですね……」
天使達「「マゼマゼ!!!」」バッ!
キアラ「うぅ、私の魔力ながらものすごく申し訳ない気分で一杯です……」
エリス「私も、今度は自力で作れるよう、72時間耐久鍛錬をしてみようと思いますっ!」
キアラ「流石に無茶だよエリスさん!?」ワタワタ
- 400 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/23(日) 00:17:24.05 ID:a3b8/ZSD0
- 【ステップ5・微粒化からの精錬】
天使達「「マゼマゼ……!!!」」ドドドドドドドド!
キアラ「ま、魔力が消耗が凄い……」
エリス「先程の72時間の記載は、おそらくこれを含めてのことだと思われます……っ!」グニグニ…
エリス「材料を混ぜてから、練りにくくなっていますもの……!」
エリス「それでもひたすらに練り続けるしかありませんけど……!」ネリネリネリネリネリ!
……
天使達「「マゼキッタ……」」シュゥゥゥゥ…
キアラ「ごめんなさい、お疲れ様でした……」ペコリ
エリス「はぁはぁ……だいぶ、見た目も液体のようになってきましたね」
キアラ「はい。でも、まだまだみたいですね……」パラパラ…
キアラ「このままボウルをぬるめのお湯で湯煎しながら……」チャポン
キアラ「やっぱりひたすらに練り続けるしかないようですね」ネリネリ…
キアラ「うぅ、今更ながらにチョコレート作りの大変さがよくわかります……」ネリネリ…
エリス「お湯の温度の維持も大変ですね。初級火炎魔法、弱……!」ポッ!
エリス「でも、大変な分……きっと完成したら、達成感もひとしおですよ!」ネリネリ…
エリス「あとは、アベル様のお口にあえば良いのですが……」ネリネリ…
キアラ「ふふ、大丈夫ですよ絶対」ネリネリ…
フワァ…
キアラ「だって、もういい香りがこんなにするんですもの///」
エリス「た、確かに我ながら美味しそうな香りだとは思いますけども///」
キアラ「……」
エリス「……」
キアラ「……あ、味見は料理の基本ですよね?///」
エリス「す、少しだけ///」
……
- 401 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/23(日) 00:19:27.34 ID:a3b8/ZSD0
- ほとんど進んでいませんが今日はここまで
キアラのマックス秘匿コンマ防御率の凄まじさよ……
そして再度おまけ特殊判定コンマもとっておきます
本日もありがとうございました!
↓1コンマ二桁
- 402 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 00:19:51.75 ID:WCoQrZT+0
- 乙
- 403 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 08:27:39.21 ID:wZS50H4P0
- 乙乙
マックスとの関係はいつまで秘密を貫き通せるか
徐々に周囲に話していって外堀を埋めていくのも一つの手段だと思うが
- 404 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 08:46:10.90 ID:WCoQrZT+0
- >>403
話す相手によるのでは?
アベルは危ない
- 405 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/23(日) 15:00:32.64 ID:pALFJZWXO
- 冗談抜きで根気いるんだな手作りチョコ…
キアラがこんだけ奮戦してくれたと知ったらマックスそれだけで昇天しそう
- 406 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/23(日) 23:25:33.51 ID:a3b8/ZSD0
- こんばんはー
ようやくこだわり組終了までは進んでいきたいと思います
- 407 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/23(日) 23:26:20.50 ID:a3b8/ZSD0
- 【ステップ6・調温】
エリス「うん、いいお味です!」
キアラ「ざらつきもないし、これなら……!」グッ!
キアラ「いよいよ詰めの作業、調温ですね」パラパラ
キアラ「チョコレートの温度を微調整しながら、含有油分の安定化を行うみたいですね」
エリス「少し熱めの湯煎で、一度溶かしきって……」ドロドロ…
エリス「お水を張った別のボウルにゆっくりと重ねて……」ソッ…
キアラ「空気やお水が混じらないように、慎重に慎重に混ぜて……」マゼリマゼリ…
キアラ「……」マゼリマゼリ…
エリス「……」マゼリマゼリ…
キアラ「……」マゼリマゼリ…
エリス「……」マゼリマゼリ…
キアラ「……」ジー…
エリス「……」ジー…
キアラ「温度、下がってきたのでしょうか?」
エリス「混ぜた時の感触からして、下がってはいるようですけど……」
キアラ「もっと熟練すれば、見ただけでわかるのかな?」
エリス「……冷やしすぎもよくありません。そろそろ頃合いでしょう」カポッ…
キアラ「大体最初の温度の半分くらいまで下がればいいみたいです。そして次が……」
エリス「……温めの湯煎で少しだけチョコレートの温度を上げる、ですか」
キアラ「た、大変です。初級火炎魔法、初級水魔法……」パシャ…
キアラ「これくらいの温度が丁度いいかな?」チャポ…
キアラ「おっと、中に入らないように気をつけないと……」フキフキ
エリス「これで最後の調温を行えば、いよいよです……!」ワクワク!
- 408 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/23(日) 23:27:09.76 ID:a3b8/ZSD0
- 【ステップ7・ 型に充填して、室温冷却】
エリス「……」ゴクリ…
キアラ「……」ゴクリ…
チョコ型「……」カラッポ
とろけるチョコ「……」トロトロ…
チョコ型「……」ナミナミ!
エリス「……」ソッ…
キアラ「……」ソッ…
キアラ&エリス「「やったああぁぁぁぁぁ〜〜〜〜っ!」」パァン!
エリス「ようやく、ようやく完成しました……!」ウルウル!
キアラ「長かったですね……!」ジワァ…
エリス「ああ、はやく固まらないかな?」ソワソワワクワク!
キアラ「だ、駄目ですよエリスさん。もう少しの辛抱ですよ」ソワソワワクワク
エリス「氷魔法で一気に冷やし固めたいところですが……」パラパラ…
エリス「常温でじっくり固めた方が良いと記載もありますし、我慢ですね……」ムムム…
キアラ「まだかなー、まだかなー?」
エリス「アベル様、もうすぐです。もうすぐですよ!」
……
――
- 409 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/23(日) 23:29:06.77 ID:a3b8/ZSD0
- 【ステップ8・完成!】
……
キアラ「……! エリスさん!」
エリス「か、固まりましたか!?」
キアラ「はい、見てください!」
慈愛のミルクチョコ「……」ピカピカァ!
忠愛のビターチョコ「……」ツヤツヤァ!
キアラ「んん〜〜っ……!」フルフル…!
エリス「んん〜〜っ……!」フルフル…!」
キアラ&エリス「「完成、ですっ!!!」」ワーイワーイ!
ペラ…
エリス「……え?」
キアラ「本に、まだ続きが……?」ゾクリ…
【ステップ9・熟成】
※固まったチョコレートも、内部はまだ不完全です。適温の倉庫でおよそ一月熟成させましょう※
キアラ「」
エリス「」
キアラ「」マッシロ
エリス「」マッシロ
- 410 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/23(日) 23:35:05.63 ID:a3b8/ZSD0
- キアラ「……え?」ゴシゴシ…
キアラ「……え? え?」オロオロ…
エリス「そん、な……」ガクリ…
エリス「ここまで、ここまで頑張ったのに……!」
慈愛のミルクチョコ「……」ピカピカァ!
忠愛のビターチョコ「……」ツヤツヤァ!
キアラ「熟成……お酒と、同じということなのですか……?」
キアラ「でも、いくらなんでもこれは……!」
エリス「本当に美味しいものをアベル様にお渡しするには、熟成を待つしかありません……」
エリス「でもこんな長時間、さっきまでの比じゃありません!」ジワァ…
キアラ「しかもこればかりは、どんな魔法を使っても効果が無い……」
キアラ「都合よく時を進めたり戻したりする魔法なんてないし、あってもいけないです……」ショボン
慈愛のミルクチョコ「……」ピカピカァ!
忠愛のビターチョコ「……」ツヤツヤァ!
キアラ「どう、しましょう……」
エリス「くぅ……」
……
――
- 411 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/23(日) 23:41:03.14 ID:a3b8/ZSD0
- ――
【帝国・???】
マークス「何? 工夫を凝らしたチョコを作りたい?」
パトラ「はい……」
パトラ「私では普通のチョコレートを作るのは非常に困難ですし、作れたところでエリスさん達には到底敵いません」
パトラ「それでもアベルさんにはやはり、しっかりとしたものをお渡しして、喜んでいただきたいのです」
パトラ「矛盾した無理難題を押し付けているという自覚はありますが、どうかお知恵を拝借できないでしょうか?」
マークス「ふーむ、私は別に大丈夫なのだが……」
マークス「リーナ様やアルフ様の方がこちらの知識は深いと思うぞ?」
パトラ「……リーナさんは胸の問題がありますし、アルフさんはなんだか拘りが強すぎそうで」
パトラ「それになんと言えばいいのか、マークス神父は頼りやすいというか……」
マークス「はっはっはっ! それは実に光栄だな」
マークス「いいだろう。私でよければ、喜んで力になろうではないかっ!」ムキィ!
パトラ「あ、ありがとうござます!」ペコリ!
マークス「しかし、普通のチョコを作るのでは駄目なのだね?」
パトラ「は、はい。初回は何故か爆発するという大変なことになりまして」
マークス「な、なんと……」
マークス「実は私も、ローズ殿の代わりにメイドのみんなにチョコ作りを教えていたのだが」
マークス「そこでやはり、エメリナ君も一度失敗してしまってね」
マークス「……」
- 412 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/23(日) 23:47:49.50 ID:a3b8/ZSD0
- ――
特殊判定結果
失敗しちゃったエメリナの救済
メイド仲間に助けられて作った二つ目のチョコ、どうなった?(失敗補正−20)
コンマ75 奇数:甘ーい♪
75−20=55(周りのフォローに加えて、持ち前の必死さでしっかり完成させました!)>50
※基準値を超えたため、カインにもしっかり正面から渡せます!
――
マークス「だが、彼女は諦めるということをしなかった」
マークス「スミレ君達の手助けもあり、立派なチョコレートを完成させたよ」
パトラ「そうだったのですか……」
マークス「神は努力をする者を見放すことはないよ」
マークス「パトラ君も、とても努力家ではないか」
マークス「すぐに上達するよ。このマークスが保証しよう!」グッ!
パトラ「あ、ありがとうございます///」
パトラ「もちろん、貴族の名にかけて努力は怠らないつもりです」
パトラ「なのですが……」
パトラ「なにしろ、今ばかりは時間が足りないのです……」ガクリ…
マークス「ふむ、それもそうか」
マークス「うーむ……」
マークス「今からでも間に合う、失敗のしない、工夫あるチョコレート……」ムムム…
マークス「……」ムムムム…
パトラ「……」ドキドキ…
マークス「……!」ピコーン!
マークス「――神よ、感謝致します!」バッ!
マークス「喜びたまえパトラ君! ちょうどいいものがあったぞ!」
パトラ「ほ、本当ですか!?」ガバ!
マークス「ああ」
マークス「――チョコフォンデュ。これしかないだろう!」グッ!
- 413 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/23(日) 23:56:01.10 ID:a3b8/ZSD0
- パトラ「チョコフォンデュ……」
パトラ「ど、どのようなチョコなのですか?」ドキドキ
マークス「何、難しいことはないよ」
マークス「まずは、チョコレートを用意する。これは私が持っているから心配いらないよ」
パトラ「申し訳ありません……」
マークス「そしてこのチョコレートに少量の牛乳を入れて、湯煎しながらゆっくりとかき混ぜる」
パトラ「ふむふむ……」
マークス「ここで焦らないように。ゆっくりと滑らかに馴染むまで混ぜること」
マークス「ああ、そうだ。ここにブランデーも少量加えれば、大人な雰囲気も醸し出せるかもしれないね」
パトラ「そ、それはいいですね!」
パトラ「私、アベルさんよりちょっとだけお姉さんですしっ!」フンス!
パトラ「それで、次はどうするのですか?」
マークス「いいや、これで終わりさ。簡単だろう?」
パトラ「……え?」
パトラ「え、終わりって!? ちょっと溶かして材料加えて混ぜただけですよね!?」
マークス「そう。それ故に失敗はまず起こりえない」
マークス「それでいて、おそらく他の子達のチョコレートとは別角度から切りこめるよ」
パトラ「??」
パトラ「な、何が何やら……?」グルグル
マークス「ははは、説明が足りなかったね」
マークス「このチョコフォンデュとは、デザートの一種」
マークス「程よく熱したチョコレートに、果物やパンをつけて楽しむ料理なのだよ」
パトラ「!!」
マークス「つけるチョコレートの用意ができれば、後はもっと簡単だ」
マークス「用意した果物やパンを、一口大に切るだけでいい」
マークス「それらを串にさして、チョコレートを纏わせて頬張る、というわけさ」
- 414 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/24(月) 00:05:58.41 ID:g7jEYZPa0
- パトラ「な、なるほど。確かにそれなら私でも大丈夫そうです!」
マークス「そうだろう?」
マークス「それにその性質から、温かいチョコレートを食べるというのはアベル君も珍しい経験の筈」
マークス「加えて、果物を用いることで普通のチョコとは違う食感と風味、清涼感を得られるし……」
マークス「パンをつければ、空腹も満たせるというわけだよ」
マークス「いかがかな?」グッ!
パトラ「す、素晴らしいです……!」
パトラ「ありがとうございますマークス神父! これで私も、愛の祭りに乗り遅れずに済みそうです……!」
マークス「何、私はちょっと知っていた知識を話しただけさ」
マークス「パトラ君、頑張るんだよ」
パトラ「はい!」
パトラ「……あ、最後にもう一つだけよろしいでしょうか?」
マークス「なんだろうか?」
パトラ「そのチョコフォンデュに使うパンや果物、何か指定はあるのですか?」
マークス「いいや、特に定まってはいないよ」
マークス「極端なことを言ってしまえば、チョコをつけて食べてみたいものならばなんでも大丈夫だ」
マークス「だから、パトラ君の好みのものを入れてしまえばいいんだよ」
マークス「何か、好きな果物とかはあるかな?」
パトラ「好きな果物、ですか……」フム…
パトラ「……」
パトラ「あっ」
パトラ「私――バナナが好きなんですよ」
マークス「おお、相性のいいものだね。むしろいい選択肢と言えるぞ!」
パトラ「よかった! それではマークス神父、私は早急に用意に取り掛かりますのでこれで!」バッ!
マークス「頑張りたまえ!」
……
――
- 415 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/24(月) 00:08:26.54 ID:g7jEYZPa0
- パトラの方針が固まったあたりで今日はここまで
明日はなんとか導入部までは頑張りたいところ
本日もありがとうございました!
- 416 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 07:22:12.70 ID:sDJryVBi0
- 乙です
バナナ…バナナかあ…(アベルを見つつ)
- 417 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 07:57:18.98 ID:63E4r/tJO
- おつおつ
俺のバナナもはやくも臨戦態勢です
しかしキアラとエリスはこれもしかして奇数ゾロで実は判定大失敗だったってことなのか…?
- 418 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 08:09:12.19 ID:dKVh5YBx0
- およそ一月熟成だしホワイトデー(この世界ではなんと呼ぶのかは不明だけど)にアベル&マックスとエリス&キアラが同時にプレゼントという感じかな?
せっかくだしホワイトデー関連のイベントの様子も個人的に見たいかな
- 419 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 14:44:50.45 ID:LTYmT/HM0
- バナナ咥えたり挟んだり入れたりしそう
- 420 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/24(月) 17:06:40.59 ID:7uZ7cJeDO
- 一連の工程見てると手作りチョコってしんどいって次元じゃないな
そりゃガー◯チョコで手作りバレンタインをとかメーカーがセットにして販売するわけだ
- 421 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/24(月) 23:48:11.03 ID:g7jEYZPa0
- こんばんはー
予定より遅くなりましたが、とりあえず導入部分まで再開します
- 422 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/24(月) 23:48:48.41 ID:g7jEYZPa0
- ――
……
【帝国・アベルの城塞】
パトラ「うぅ、色々と揃えていたらすっかり遅くなってしまいました……」ソロリソロリ…
パトラ「……」チラ…
フィーア「アベル兄様、いつもの感謝の気持ちを込めて作りました!」
フィーア「どうか、受け取ってください!」サッ!
アベル「ありがとうフィーア。嬉しいよ」ナデナデ
フィーア「アルフさんにお墨付きを頂きましたので、味も大丈夫だと思います!」ホクホク
アーシャ「ふふ、ではアベル? 私とロウルちゃんからも感謝のチョコレートです」スッ
ロウル「ありがたーく食べてくださいねぇアベルさん?」ニヤニヤ
アベル「おぉ、これは……」
フィーア「さ、流石アーシャ姉様にロウル姉様。すっごく綺麗な黒と白のチョコレートです!?」
アベル「……」ゴクリ…
アベル「見たところ、ロウルのチョコが一番甘そうだな?」
ロウル「それはそうですよー。なんといっても白いですからねぇ?」ニヤニヤ
アーシャ「ふふ……」
ロウル「ささ、これだけのチョコがあるんですから、是非とも少しは食べて頂きたいところです」
ロウル「自信はありますけど、やっぱり肝心のアベルさんの感想が気になりますからね」
フィーア「……」ドキドキ…
- 423 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/24(月) 23:52:53.42 ID:g7jEYZPa0
- アベル「そ、そうか。では……まずはフィーアのものから頂こう」パク
アベル「んっ……美味いが、これは意外だな。てっきりフィーアは甘いチョコが好きかと思っていたが」モグモグ
フィーア「お、大人のレディーは苦さも知るとありましたし」アセアセ
アベル「ふふ、無理はしなくてよかったんだぞフィーア?」
アベル「大人でも苦いのが苦手で、甘いものが好きな女性がいるからな」
フィーア「そ、そうなのですか? でも、アベル兄様にご満足いただけたなら嬉しいです!」ニコニコ
ロウル「ではでは、次は私のものを」ズイ
アベル「そう急かすな。どれ……」パク
アベル「ん、甘……っぉ!?」ムグ!
ロウル「っく、あはははは! 驚きましたかアベルさん?」
フィーア「え? え? どういうこですか?」
アベル「い、悪戯好きなロウルらしい。見た目と味が真逆とは……」モグモグ
ロウル「いやいや、作っている途中で、大人なアベルさんならこっちの方がいいかなぁって」ニヤニヤ
ロウル「でも、味はいいと思いませんか?」
アベル「そ、そうだな。驚きはしたが、確かにこれも美味い」モグモグ
アーシャ「それじゃあ、次は私ですね」トッ…
アベル「こ、これはまた苦味の強そうな……」
フィーア「大人な感じがしますっ!」
アーシャ「ふふふ……」
アベル「……」ドキドキ
アベル「……」パク
- 424 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/24(月) 23:58:52.46 ID:g7jEYZPa0
- アベル「――!?」
アベル「――あ、甘ぁい……?」ホクホク
アーシャ「でしょう? ロウルちゃんとは逆の仕掛けでしたー」ニコニコ
ロウル「まさか被るとは思いませんでしたよ。次回は、もう少し面白くした方がいいですかねぇ?」
フィーア「なるほど、チョコ作りも色々な技があるのですね! 私も次回はもっと頑張ります!」
アベル「……」モムモム…
アベル「いや、ありがとうみんな。まさかこんなに美味しいチョコレートを貰えるとは思っていなかったよ」
バン!
シア「ま、待ってください〜」トテトテ
ティア「ア、アベル様! 私達のチョコも召し上がっていただけたら嬉しいです……!」
ロウル「おや、お二人とも今までどちらへ?」
アーシャ「チョコレートは結構前に完成させていたようですけど……」
シア「その、ちょっとお花を買いに〜……」
ティア「チョコだけでは、アベル様に想いを伝えきれないかもしれませんし……」
フィーア「お花と一緒、そういう手もありました!?」
シア「その、アーシャさん達のものと比べると見劣りしてしまうかもしれませんけど〜……」
ティア「お、想いは込めました! どうか……」スッ…
アベル「いや、俺なんかの為に作ってくれただけでも嬉しいよ。頂こう」パク
- 425 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/25(火) 00:04:53.10 ID:L7cOdeNS0
- アベル「ほう、やはりシアのチョコレートはかなり甘めだな」トローン
アベル「以前、甘いものが好きと言っていたから予想はついたが……」
シア「えへへ〜/// 女の子は甘いもの好きが多いんですよ〜?」
フィーア(ほ、ほんとだ。シアさんも甘いもの好きなら、大人のレディーになってからも甘いものを……)
アベル「そしてティアのチョコレートは……」モグ
アベル「――にっ!?」ビクン!
ロウル「!?」
アベル「っ……おぉ、こっちは逆に凄い衝撃だな」
アベル「迸る鮮烈な苦味に酸味、これはカカオ本来の味なのか?」
ティア「は、はい。神のカカオの風味を存分に出した聖国流のものです」
アベル(ロウルの仕掛けと違い、こちらは本当にカカオの苦味が強いな……)
アベル(しかしこれが本場の味だとしたら、俺の舌がやはり残念なのか? いやシアもいるし……)
アベル「……」モグ…
アベル(だが、これは……)
アベル「なるほど、いい風味だ。流石ティア、大した信仰心だ」
ティア「い、いえそんな///」テレテレ
シア「アベルさん〜!? その言い方だと私の信仰心が無いと受け取られかねませんよ〜!?」
アベル「そ、そんなつもりはないぞ!?」アセアセ
ロウル(うわー、香りだけで私の悪戯チョコよりずっと苦いってわかるのに)
アーシャ(まったく、アベルったら無理しちゃって……)
ロウル(でも、ちゃんと食べてはくれるんですよね。そのまま大人舌になることも、期待しちゃいますよ?)
フィーア「本場はやはり、苦味が強い……あれ? シアさんとティアさん、どちらを見本にすれば!?」ガーン!
ワイワイガヤガヤ…
パトラ「……」スッ…
……
――
- 426 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/25(火) 00:09:21.03 ID:L7cOdeNS0
- ――
【城塞・アベル私室】
アベル「……ふぅ」
アベル「こんなにチョコレートを食べられたのは初めてだな」
アベル「やはり、甘いものは素晴らしいが……」
アベル「意外と、苦いものも食べられた……いや、美味しかったな」
アベル「これも、彼女達がわざわざ作ってくれたからだろうか……?」
アベル「いずれ、何かお礼をしたいところだな」
アベル「しかし、キアラとエリスが厨房からいなくなってしばらく経つというのはどういうことだ……?」
アベル「それにシアとティアの話では、パトラも一緒に花を買ったと言っていたが……」
コンコン
アベル「ん?」
パトラ「――遅くに申し訳ありませんアベルさん。パトラです」
アベル「おお、入ってくれ」ガチャ
パトラ「失礼致します」ドキドキ
アベル「どうしたんだパトラ? 何か――」
パトラ「……アベルさん」
パトラ「少しだけ、お時間を頂戴してもよろしいでしょうか?」
……
――
- 427 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/25(火) 00:13:55.03 ID:L7cOdeNS0
- ――
……
花の生けられた花瓶「……」
熱せられたチョコ鍋「……」
盛り皿「……」タップリ
アベル「なるほど、こういう食べ方もあるのか」
パトラ「ええ。マークス神父に教えて頂きました」
パトラ「日頃のアベルさんへの感謝、どうお伝えしようかと色々悩んだのですが……」
パトラ「これならば、皆さんとも被らないかと思いまして」
アベル「ああ、驚いたよ。それにこれは……」
フワァ…
アベル「微かだが、酒も入っている……?」
パトラ「はい、微量ですが。いい香りでしょう?」
アベル「そうだな。長らく調理酒も撤去していたが……」
パトラ「ふふ、今は私とアベルさんしかいませんからね」
パトラ「私も強くはないですけど、この城塞で風味付けのお酒でも酔わないのは私達だけ」
パトラ「折角だから、ちょっと大人風にしてみました///」
パトラ「こうやって、串で果物とかを刺して」プス…
パトラ「こうやってチョコに浸して頂く……」
アベル「パンもあるんだな。これはどれから食べようかという楽しみもあるな」ワクワク
パトラ「やはり迷いますよね。では、まずは私のおすすめから」
バナナ「……」
- 428 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/25(火) 00:21:58.58 ID:L7cOdeNS0
- パトラ「よいしょ」プス…
パトラ「……」
パトラ(き、緊張しすぎたぁぁぁぁぁぁ!? バナナを切り忘れているじゃないですかわたしぃぃぃぃ!?)
パトラ(今更そんなことは言えませんし、もう刺してしまったし……)
パトラ(ええい、王国騎士は退かない! このまま前進あるのみですっ!)
トポ…
アベル「お、おいパトラ? 他の果物は切られているのに、バナナは丸ごといくのか?」
パトラ「え、ええ……」スッ…
チョコバナナ「……」トローリ…
パトラ「……」ゴクリ…
パトラ(や、やだ……///)
パトラ(黒く、そそり立った様がまるでアベルさんの……///)
パトラ(――って私は一体なにを考えているの!?///)ドキドキ
ポタポタ…
アベル「パ、パトラ! 垂れているぞ!?」
- 429 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/25(火) 00:22:34.02 ID:L7cOdeNS0
- パトラ「え? あ……!?」バッ!
パトラ(やだ、こんな続けて失態を晒すだなんて……)
パトラ(それに、よりによってこんなところに零してしまうだなんて……///)
パトラ(胸にまで……///)
パトラ「……」チラ…
パトラ「……」ゴクリ…
アベル「だ、大丈夫かパトラ?」
アベル「はやく拭いた方がいい。白い服は汚れが目立ってしまうぞ?」
パトラ「そ、そうですね……」
パトラ(……わ、私は……何を考えているの……?///)
パトラ(こ、これじゃあまるで……///)
パトラ「アベルさん、では汚れないように……」
パトラ「――て、丁寧に、拭いていただけますか?///」カアァァ…
アベル「」
……
――
- 430 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/25(火) 00:24:33.02 ID:L7cOdeNS0
- 少し順番を変えて、パトラパートを先に持ってきたあたりで今日はここまで
次の更新まで、少々お時間頂きますが、例によってあまり期待はなさらないでください
最後に再び先におまけ判定を取っておきます
本日もありがとうございました!
特殊判定
↓1コンマ二桁
- 431 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 00:25:40.85 ID:RAvPN2uT0
- 乙
- 432 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/25(火) 12:29:30.24 ID:MYl+70vXO
- 意外と結構むっつりパトラさん
しかし判定がエリスと同様に特殊プレイの気に入り度だとしたらパトラさんもprprにどハマりという大変な事態になるのではなかろうか
- 433 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/27(木) 23:37:40.43 ID:qVVCllK+O
- 各々どっぷりと特殊プレイにハマってドエロくなってほしい
ところで各自の性癖改めて確認したらロウル犬なのにクンカーって相乗効果ヤバそう
というかアベルの精液鼻にかけられたりしたら匂いだけで連続イキしたまま戻ってこれなくなるんじゃなかろうか
- 434 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/04(水) 23:30:22.98 ID:ysHTy8UH0
- こんばんはー
元々遅いのに加えて巷の騒動も加わって本当にとんでもなく間が空いてしまいました……
本当に申し訳ないです
もうとっくにバレンタインも過ぎ去っているどころかホワイト近づいている有様ですが、パトラパート投下していきます
- 435 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/04(水) 23:31:24.58 ID:ysHTy8UH0
- ――
我ながら、なんという体たらくだろうか。
パトラは己の軽率な言動を恥じる。
騎士として、貴族として、人として。
清く正しくあるべき自分が、今何を口走ったか。
顔が、全身が、急速に熱を持っていくのがわかる。
「あ、あの……」
やっぱり今のは聞かなかったことに……
「……わかった。丁寧にだな?」
「あっ……!?」
しかし口を開くよりも僅かに早く、アベルが動く。
静かに淡々と。
彼らしいと言えば彼らしい。しかしパトラからすれば、少しばかり面白くない。
自分はこれほど恥ずかしい思いをしているというのに、この冷静さ。
場数といったものが違うのだろう。それもわかりこそすれ、受け入れきることもできない。
(も、もう少し照れるとかしてくれても、いいじゃないですか……)
そんな細やかな不服を知ってか知らずか、アベルは零れたチョコレートを一瞥する。
まだ熱を持つ、とろりとしたそれ。
少量であるし、布巾で拭い取ることなど簡単だろう。
「――これで、とれるかな?」
「んっ……!?」
不意の刺激に、パトラの口から短い悲鳴が漏れる。
妄想したように舐めとられるでもなく、冷静な対応で布で拭いとられるでもなく。
まさか人差し指の腹で、ゆっくりとなぞるように拭われるとは予想外だった。
そして、ほんの数瞬触れられただけで悦んでしまった、自分自身も。
(私、こんな……)
いつから自分はこれほど、煩悩に蝕まれやすくなったのだろう。
思わず気の迷いで発してしまった言葉も、これで終わりだ。
この後は鍛錬場で、槍を振るって己を戒めなければ……
- 436 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/04(水) 23:32:04.07 ID:ysHTy8UH0
- 「ん、少し甘味が足りないか……? だが、美味い」
「っ!?」
決意を固めようとした時に、そんな仕草をされては。
抗議の言葉は飲みこみ、代わりにパトラはアベルから目を離せなくなっていた。
舌先を少しだけ見せ、ゆっくりと自分の指先についたチョコレートを舐めとる。
それだけの行為だというのに、目が離せない。
自分の胸元に垂れたチョコレートが、あの指に拭われ、そしてあの舌で舐めとられた。
もし、間の一工程が無ければ。
――自分の胸元に、あの舌が這わされていたのではないか?
振り払おう振り払おうと、何度努力しても振り切れない邪念、妄想。
清廉な貴族であろうとどれだけ誓っても、どうしてこうも惹かれてしまうのか。
(……わかっている。わかっているのに)
結局自分は掲げる信念以前に、貴族である前に一人の女でしかないのだと。
哀しいまでにその現実を突き付けられる。
どれだけ取り繕っても、自分の浅ましい欲はもうとっくに燃え盛っている。
舐めて欲しい。触れて欲しい。そしてそのまま……
「これならば、果物につけて食べても美味いだろうな」
「あっ……」
そしてそんな状態で、しかし望む彼の身体は離れていく。
そもそもは感謝の想いを込めて用意した料理。それを優先するのは至極当然のことだ。
それはわかっている。それでもパトラは落胆の色を隠すこともできない。
小さく漏れた切なげな声には耳を貸さず、アベルは本来の食事を始めだした。
これではもう、妄想したようなことは始まらないだろう。
「ん、美味いな……」
チョコレートにくぐらせた果実が頬張られる。
パトラからすれば、望んでいた言葉だ。しかし今はもっと別の言葉を望んでいる。
ああ、なんと浅ましい。自嘲せずにはいられない。
「――パトラもどうだ?」
- 437 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/04(水) 23:32:45.17 ID:ysHTy8UH0
- 「えっ――!?」
軽い自己嫌悪に陥っていたパトラは反応が遅れる。
告げられた言葉の意味を理解するよりも早く、目の前にはアベルの顔が。
「んっ、ふむっ……!?」
そしてそのまま、唇が奪われる。
不意を突かれ、為すがままに口内を蹂躙されながら、ようやく遅れて言葉の意味を理解した。
「んぢゅ……んく……ぁ……」
蠢く舌に紛れて、広がる甘味に苦味、そして酸味。
口移しで、彼が咀嚼途中のものが送り込まれているのだ。
まるで親鳥が雛に餌をやるように、じっくりと。
(おい、しい……)
ぐちゅぐちゅと、果物と唾液は休むことなく送られてくる。
こんな行為、貴族としてははしたないだろう。
雛鳥のように扱われているのも、本来であれば恥ずかしくて仕方がない筈だ。
それでもパトラの口内と頭を占める感想は、ただその一言のみ。
「んぁ……っ」
「……美味かっただろう?」
お互いが喉を鳴らした後、その距離はゆっくりと離れていく。
小さく笑って見せるアベルに対して、パトラは名残惜しそうに舌先を見せていた。
――ああ、もう見透かされているんだ
明らかなその反応の差。
ただ一言、そうですねと言えばこの皇子の悪戯もここで終わるのだろう。
けれど、それはない。互いがそれを確信している。
その証拠に、皇子は二つ目の果実を串に刺して見せびらかすようにしている。
騎士の本音を、彼女の口から直接聞きだす為に。
「――もっと……」
消え入るかのように呟かれた短い言葉。
しかしそれは、確かに続きを望む女の言葉でもあった。
……
――
- 438 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/04(水) 23:34:03.52 ID:ysHTy8UH0
- ――
「んちゅ……ぢゅ、ん……は、ふぁ……」
どれだけ同じ行為を繰り返したのだろう。
餌やりともとられるその行為に、二人は只々没頭し続けた。
口内の隅々までを舐めまわし、ぐちゃぐちゃのものを喉奥に少しづつ流し続けた。
普通の口付けとはまた違う、どこか倒錯的な行為。
気がつけば途中からチョコレートにつけることも忘れ、お互いを貪り合うことしかしていなかった。
普段の自分からは、口づけなどそう気安く強請れない行為だ。
しかしこうして食べさせあうためだという免罪符があると、こうも易いものなのか。
これならば……その思考を持ってしまった時点で、パトラは己がかつてよりも堕落していることを自覚する。
「ん、もっとぉ……」
それでも、もう止まれない。
きっと今の自分の顔は蕩けきった酷い有様なのだろう。
それでももう、止まれない。
「……おや、残念だなパトラ。果物は今のでもう底をついてしまったようだぞ?」
空いた皿が指先でコツコツと叩かれる。
あの量が無くなる程に没頭していたのかと、やはり気恥ずかしさは襲ってくる。
それでもパトラは、静かにその身を震わせる。
残念だと言っておきながら、彼の言葉にはそれを感じないから。
まだまだ続けてくれると、その瞳が物語っているから。
「……ああ、だがチョコレートだけは残っているな」
「っ……」
今、喉を鳴らしてしまったことに気がつかれていないだろうか?
今の言葉で、次に何をされるか悟ってしまった自分に幻滅されないだろうか?
いや、普段の騎士の自分なら悟れずに困惑したことだろう。
ただ、今日ばかりは。口の端をゆっくり吊り上げた皇子の言葉の意味がわかってしまう。
純白の聖職者から提供された、新鮮な情報を仕入れたばかりなのだから。
「これはもったいない。是非とも最後まで、果実につけて食べたいところなんだがな……」
誘う、その言葉。
頭がくらくらと熱っぽくなっているのは、きっとチョコレートに混ぜた洋酒のせいに違いない。
自分も酒に強いわけでもないのだ。酔ってしまっても、仕方がない。
「あの、アベルさん……?」
「ん?」
「――く、果物ならばここに、まだありますよ……?」
そう、きっと自分は酔っている。酒だか甘さだか、もうわからないけれど。
かつて部下に、まるで舐瓜のようだと言われたことを今になって思い出すとは。
そして普段であれば絶対に口にしない様な、知性や品性とはかけ離れたことを口走るとは。
パトラは顔を真っ赤にしつつも、しかし胸元をはだけてみせるその動きを止めることはできなかった。
……
――
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