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【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【二十二輪目】
- 809 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/26(日) 22:40:42.66 ID:KBBflI34o
-
風にも劣らない綺麗な白無垢を、樹は着ている
8年も前は子供だった樹は、
もうすでにしっかりとした大人になっていて
徐々に徐々に身長も伸びて天乃よりも大きくなって
白無垢がとても、似合う女性になった
入場前に並んで、一目見て
綺麗になったわね。と、声をかけたのを思い出して。
天乃「いつまでも、樹の理想の人でいられるように日々努力します」
樹「子供達の理想になれるように、まずはもっと料理を頑張ります」
天乃「樹が仕事で疲れて帰って来た時、癒してあげられる癒し系奥さんを目指します」
樹「子育てや家事の負担を少しでも減らせるように、頑張ります」
樹は子育てはもうできるようになっている
料理も十分美味しいものを作れるようになっている
見た目だって、申し分ない
でももっと上を目指したいと、樹は言う
それは、主婦として頑張っている天乃が、やっぱり理想だからだ
- 810 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/26(日) 22:59:13.79 ID:KBBflI34o
-
樹は天乃を見つめて、少しばかり照れくさそうに赤らむ。
短い誓約で、
みんながいないところでは何度も話していることではあるけれど
それでも、照れてしまう。
そんな可愛らしい樹を抱きしめたいと思う天乃だが、
今はそうすることも出来なくて、
ちょっぴり残念そうに、園子の方を向く
抱きしめるのは式のあと、今は誓約をする時間だ
準備は良いかと頷くと、園子も軽く頷くのが見えた。
もう一度樹に目を向けて、
また後でねと、微笑んで園子の方へと向かう
- 811 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/26(日) 23:15:19.99 ID:KBBflI34o
-
では短いですが、ここまでとさせていただきます。
明日もできれば通常時間から
安価はないので、出来る時間に細々やるか書き溜めてから出すのも検討します
- 812 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/26(日) 23:23:49.36 ID:0wUyBH21O
- 乙
ラストの大事な場面だからかいつもより時間かけてる感じか
しっかりと見届けるぞ
- 813 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/26(日) 23:29:58.60 ID:GSAwbiyc0
- 乙
7年だからなあ
いろんな思い出がありそう
- 814 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/27(月) 01:26:49.39 ID:vXAc43eWO
- 乙
もうみんな苗字は久遠なのかな
- 815 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/28(火) 22:23:34.11 ID:XbDd+7Kjo
-
すみませんが本日もお休みとさせていただきます。
明日は可能であれば少し早い時間から
- 816 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/28(火) 22:30:15.16 ID:0G28FcQwO
- 乙ですー
- 817 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/29(水) 22:49:22.02 ID:nYgInAf7o
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 818 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/29(水) 22:50:53.31 ID:BPqHmM5xO
- やったぜ
- 819 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/30(木) 00:29:54.49 ID:NZWk9onoo
-
園子は普段のふんわりとした雰囲気を隠し、
気品あるお嬢様然とした居住まいで、天乃と向かい合う
薄く紅を塗られた唇が小さく動く
けれど、それは声にはならない
天乃「園子の陽気さをこれからも受け入れられる寛容な妻になります」
園子「これからは、可能な限りお淑やかになれるよう頑張りますっ」
語感が弾んで聞こえる辺り、
お淑やかになるのはまだ難しいのではないかと思うけれど、
可能な限り……という条件は満たしているかもしれないと
天乃は心の中で、笑みを浮かべる
天乃「これからも、気まぐれな園子の心を満足させられるように、楽しい家庭を築いていきます」
園子「可愛い子供たちがすくすく元気に育つことが出来るように、高収入を目指しますっ」
お淑やかはどこかへ旅に出たらしく
園子は風と似て、しかしより欲を感じる誓約を口にした
- 820 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/30(木) 00:39:29.22 ID:NZWk9onoo
-
天乃「……もぅ」
園子「ぇへへ」
周りには聞こえない、小さな呟き
天乃のやや呆れた困り顔が見えたからか、
園子の微かな笑い声が聞こえる
癖で顔の方に手が伸びかけたのか、ピクリと、手が動いた
天乃「……ふふっ」
園子がいれば、何にも緊張しなくて済むかもしれない。
そう思って……つい笑ってしまう。
本当に、みんな個性的で、可愛らしくて……愛おしい
天乃はより深まる思いを胸に、園子から沙織へと体の向きを変えた
- 821 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/30(木) 00:55:42.86 ID:NZWk9onoo
-
沙織は天乃が結婚を決めたみんなの中で、最も付き合いの長い子だ
神世紀298年……気付けばもう10年も前になる
そこで一緒に活動することになった園子達だが、
それよりも前に関わりを持っていたのが
巫女の家系として大赦に名を連ねていた伊集院家の息女、伊集院沙織
同じ学校の生徒として長年連れ添って、恋をされて、恋をした
天乃「………」
沙織「………」
背の高い沙織の少し見下ろすような視線を、天乃は見上げる。
目が合う
沙織の口元が綻んで、
天乃も同じように……緩やかに笑みを浮かべる
園子よりも控えめだが、明るい沙織
けれどその控えめさが――大人に感じさせる雰囲気を作っていた
- 822 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/30(木) 00:58:35.38 ID:NZWk9onoo
-
では短いですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 823 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/30(木) 04:11:19.44 ID:RzlZr+/yO
- 乙
さおりんもようやく報われたんだなぁ
- 824 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/30(木) 08:00:45.21 ID:2uOa3vedO
- 乙
そういえば何人か子作りしてたけどどちらが孕んだり孕ませたりしてたんだろうか
- 825 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/30(木) 08:23:03.69 ID:ZwKpSOnwO
- 乙
夏凜→産んでほしい
沙織→産んでほしい
東郷→産んでほしい
今子供いる3人がこれだったような気がするから多分3年連続久遠さんじゃないかな
相手に産んでもらうってのはこれからじゃない多分
- 826 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/31(金) 23:32:21.08 ID:GP3qIULwo
- すみませんが本日もお休みとさせていただきます
明日はできれば早い時間から
- 827 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/31(金) 23:35:57.60 ID:YIsMtajnO
- 乙ですー
明日に期待
- 828 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/02(日) 00:50:25.79 ID:AT+66eUfo
-
すみませんが、所用で休載となってしまいましたので
明日(日曜日)は可能な限り進める予定になります。
- 829 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/02(日) 06:58:55.15 ID:6FwFrhUSO
- おつ
- 830 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/02(日) 22:00:31.41 ID:AT+66eUfo
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 831 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/02(日) 22:12:30.30 ID:kltezrpcO
- よしきた
- 832 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/02(日) 23:51:02.11 ID:AT+66eUfo
-
沙織は学生時代、とてもよく尽くしてくれた。
それは巫女としてだけでなく、
天乃の友人としてもずっと傍に居てくれて
それは今も変わっていない。
天乃「これからも、沙織が尽くしてくれた分、しっかりと寄り添っていきたいと思います」
沙織「これからも、天乃さんが幸せでいられるように、試行錯誤したいと思います」
天乃「一度くらい、喧嘩して。もっと仲良くなりたいです」
沙織「天乃さんの支えになれるように、いつも思いやりの心を忘れずにいようと思います」
沙織と二人で、誓約を口にする。
沙織とはずっと仲が良い
それは付き合うようになってからもずっと。
だから、一度くらいは……と思っていったのだが、
沙織は少し困ったような顔をして
沙織「喧嘩は……口げんかが良いかな」
それでも、乗り気に考えてくれた
- 833 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/03(月) 00:27:15.43 ID:sd9UXdaio
-
沙織が天乃を思いやっての、ちょっぴり厳しい言葉はあったけれど、
そういうものではない喧嘩はしたことがない。
だから、そこはしっかり考えようね。と、
きっとまた喧嘩にならないことを言って、沙織は微笑む。
天乃「………」
そういうことじゃないんだけど。と、言いたい。
そう思いつつ、また後でねと目配せをすると、
察してくれたのだろう
沙織は軽く頷いて、笑みを浮かべた
沙織の喧嘩計画
監修には誰が当たるのだろうか……なんて、
斜め上なことを考えながら、天乃が下がると、
みんなが、参列者の方へと向き直って、天乃も体を向ける
- 834 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/03(月) 00:51:37.11 ID:sd9UXdaio
-
「本日、私達は皆様に見守られて……結婚式を挙げられることを嬉しく思います」
「未熟な私たちですが 末永く見守っていただけますと幸いです」
天乃達みんなで、自分たちの親族、友人
全員に、誓約の締めの句として選んだ言葉を述べる。
そうして、少しの間をおいて
司会の瞳が、次へと進ませる。
誓約のあとは、指輪の交換だ。
夏凜「……大丈夫?」
天乃「ん……大丈夫よ」
夏凜はまだ、天乃の体を心配し続けているが、
まるで問題はないと、笑顔で頷いて立ち上がる
それに続くように夏凜が立ち上がると、
星乃と月乃……みんなの子供二人が、指輪の置かれた専用のものを持って二人に近づいた
月乃「ママもパパもきれいだね」
星乃「パパじゃないよ。パマだよ」
夏凜「パマって……」
えへへ〜っと、
指輪を運ぶ緊張感のまるでない双子の笑顔に
天乃と夏凜は主わず笑みを浮かべる
- 835 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/03(月) 00:52:26.84 ID:sd9UXdaio
-
短いですが、ここまでとさせていただきます
明日もできれば少しずつ
- 836 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/03(月) 02:58:06.15 ID:FWQojLxjO
- 乙
よかった…テンリングスのマンダリンみたいになる久遠さんはいないんだ
- 837 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/03(月) 06:58:20.71 ID:I/lf8PTrO
- 乙
妖怪の五郎くんとの子供でもある双子ちゃんだけどそれを感じさせない無邪気さがあってかわいいなぁ
あとここにきて公式が三期やるみたいだな
くあゆシリーズはどうなるんだろうか
- 838 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/04(火) 00:03:35.03 ID:0pt9pQSXo
- すみませんが本日はお休みとさせていただきます
明日はできれば通常時間から
- 839 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/04(火) 08:14:04.31 ID:NxghgknJO
- 乙
- 840 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/04(火) 23:17:00.23 ID:0pt9pQSXo
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 841 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/04(火) 23:20:32.72 ID:babJk0X1O
- よっしゃ
- 842 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/04(火) 23:54:18.27 ID:0pt9pQSXo
-
星乃は天乃が渡す指輪、月乃は夏凜が渡す指輪
それを乗せたリングピローをそれぞれ持っており、
星乃は指輪を落とさないように天乃の方へと、手を伸ばした。
星乃「ママ、一個だけ選んでね」
天乃「ふふっじゃぁ、これにしようかしら」
予め夏凜の為にと選んでいた指輪は
約0.3カラットのダイヤをはめ込んだシンプルな装丁のものだ
本当は、誕生石にしよう。と言う話もあったのだが、
それでは被ったりもしてしまうため、やはり奇をてらわずにダイヤにしよう。となった
立て爪ではなくはめ込みなのは、夏凜がつけたまま動き回るのを想定してのためである
天乃「でも、先はパパと月乃ちゃんだから、もう少し待っててね」
星乃「うん」
夏凜が月乃から受け取ったのか、
じっと横で立っている星乃と月乃に向け、千景が避けるようにと手を動かしてるのが見えて
天乃は顔を逸らして、小さく咳払いをする。
星乃「ぁっ」
星乃が先に気付いて、月乃の手を引く。
そして、二人が少しだけ下がって出来た距離を……夏凜が詰める
- 843 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/05(水) 00:10:16.58 ID:kiC1L/d5o
-
夏凜「なんかグダグダなんだけど……」
天乃「そういうものでしょ、私達は」
夏凜は少し困った反応をしているけれど、
天乃はやっぱり、そういうものだと笑みを浮かべる。
真面目な時もあるけれど、
どうしても少し緩い、賑やかな雰囲気になってしまう。そんな集まり。
そこに、天乃の子供二人が加わったのだから、
生真面目さを保てというのが無理な話で。
夏凜「人前式で良かった」
天乃「でしょ?」
夏凜「まったく……」
距離はとったものの、
天乃が交換する分の指輪もあるため、近くにいる二人を一瞥して苦笑した夏凜は
ふと息を吐いて、きりっとする
夏凜「やるわよ」
- 844 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/05(水) 00:23:42.66 ID:kiC1L/d5o
-
そういった夏凜の差し出した左手に、天乃は自分の左手を乗せる
学生時代、元々大きく見えた夏凜の手は、
成人を過ぎて……もう一回りも大きくなってしまったような錯覚を覚えてしまう。
ずっと変わらない小さな手と、変わってきた大きな手
天乃は良く見ているその優しくも力強い手を、握る
夏凜「ちょっ……」
天乃「あっ……ふふっ、ごめんなさい。立派になっちゃったなって思って」
夏凜「天乃も立派よ。小さくても、しっかり子供を抱いてきたんだから」
夏凜はそういうと
天乃の左手を握り返して……少しだけ引く
手のひらに乗った薬指に、右手で持っていた結婚指輪をはめる。
爪で支えられた0.35カラットのダイヤと、それを囲うようにして連なる7つの小さなダイヤ
ダイヤに向かって緩やかな曲線を描くリングが控えめなアクセントになっている結婚指輪
みんなで一つずつと言う計画もあったが、
やはり頓挫して、一つに収まったそれは、とてもきれいな輝きを放つ
一つ一つが光を受けて、違った輝きを見せるのが、個性のようで。
夏凜「やっぱり……良く似合う」
夏凜は嬉しそうに、笑みを浮かべた
- 845 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/05(水) 00:27:07.08 ID:kiC1L/d5o
-
では途中ですがここまでとさせていただきます。
明日もできれば通常時間から
- 846 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/05(水) 06:53:26.39 ID:Nq9jAy0AO
- 乙
大人になった夏凜と中学生の姿の久遠さんの指輪交換か…
- 847 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/05(水) 22:48:02.10 ID:kiC1L/d5o
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 848 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/05(水) 22:52:09.30 ID:ndhb2cxIO
- かもん
- 849 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/05(水) 23:22:26.08 ID:kiC1L/d5o
-
天乃「ありがと……」
天乃は夏凜のささやかな本心に小さく笑みを浮かべると、
指輪のはめられた左手を優しく撫でて――星乃へと目を向ける
手招きすると、明るい笑みを浮かべた星乃が
ほんの数歩分の距離を跳ぶように近づく
星乃「はい、ママっ」
今度こそ自分の番だと、
自慢げに鼻を鳴らしながらピローを差し出してくる星乃に微笑んで
天乃は夏凜の分の指輪を手に取る。
天乃「サイズ、ずれちゃってなければいいけど」
夏凜「大丈夫よ。もう、子供じゃないんだから」
天乃「あら……大学生でも子供は子供だわ」
さっきは手に取ってくれた手を、逆に手に取る。
天乃の手よりも大きくて立派な手
その薬指に向けて指輪を近づけていくと、
少しきつめではあるけれど、しっかりと指輪が納まった
- 850 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 00:08:58.28 ID:yd5AFUUVo
-
夏凜「……ん、ほらぴったり」
夏凜はそう言って、左手を傾けて天井の光を浴びさせる。
はめ込まれたダイヤの輝きは少しばかり鈍いけれど……しっかりと輝いている。
良く動く夏凜のための、少しきつめの指輪
少しでも大きくなってしまったら嵌められなくなってしまうかもしれないその絶妙さは、
夏凜自身が望んだことだった。
天乃が変わらないから、自分も変わらない。
指輪を嵌める、この手だけはずっと……と、夏凜が真面目に言っていたのを思い出す。
天乃「似合ってる」
夏凜「当然でしょ、そのための指なんだから」
夏凜は左手を大事そうに少し下がって
次に行きなさい。と、先に行くことを促す。
天乃がする指輪は1つだけれど、天乃が渡す指輪は7つ
夏凜に渡したからあと6つ
友奈、東郷、風、樹、園子、沙織
星乃の持つピローの上で輝く指輪を一瞥して、
天乃は星乃と並んで友奈の方に歩み寄った
- 851 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 00:35:03.46 ID:yd5AFUUVo
-
天乃「次は友奈ね。簡易で悪いけれど……」
友奈「いえ、仕方がないです」
友奈も、指輪交換をしたいと思っていたけれど、
天乃の小さな指に七つの指輪は無理がある
全ての指にそれぞれ嵌めるというのならまだ余裕もあるのだが、
それでは少し、不格好になってしまう。
だから、一つの指輪に自分たちの分の宝石を添えて、
代表たる夏凜に交換を委ねた。
それでも、天乃はせめて自分の分は渡したいとせがんだのだ
天乃「友奈、手を」
友奈も大学生になって立派になったものの、
中学三年生だったころの沙織にも満たないので、どちらかと言えば小さい方にあたる
けれど、天乃よりも少しばかり大きな手は、
下から支える天乃の手からはみ出てしまう
- 852 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 00:51:44.75 ID:yd5AFUUVo
-
友奈「あはは……ちょっとあれですね」
天乃「いいじゃない、立派な手だわ」
ほんの少し、大きな手
細くて、日焼けを感じる少し色づいている指
夏凜と似てしっかりしている
天乃「これからも、私の手を覆って貰いたいわ」
友奈「っ……は、はいっ」
天乃「ふふっ、緊張しちゃって」
見つめ合うことも、手を握ることも
もうずいぶんと成れたというのに、友奈は可愛らしい反応を見せてくれる。
それは中学、高校でも変わらなくて、
そして、大人になっても変わらないのだろう。
天乃「……うん、可愛い」
友奈の左手薬指に指輪をはめる。
桜を思わせる少し濃いめのピンクダイヤモンドが、鮮やかに輝いていた
- 853 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 00:52:10.85 ID:yd5AFUUVo
- では短いですがここまでとさせていただきます。
明日もできれば通常時間から
- 854 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/06(木) 01:25:42.86 ID:sQlapL6qO
- 乙
かわいい(かわいい)
- 855 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 20:41:38.24 ID:yd5AFUUVo
-
では少しだけ
- 856 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/06(木) 21:03:49.35 ID:v79nWNkuO
- やったぜ
- 857 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 21:23:59.76 ID:yd5AFUUVo
-
友奈「……大事に、します」
自分の左手を見つめながら、少し涙ぐんだ声で呟く友奈
右手の指で覆おうとして
汚れてしまうのを気にしてか……そのまま手を引く
友奈「大事にしますね」
天乃「そうして貰えると嬉しい」
友奈の頬に触れたくて、頭を撫でたいと思ってしまう。
友奈はもう天乃よりも立派に大人だけれど、
やっぱり、愛らしい気持ちが大きくて。
けれど今はちょっぴり我慢。と後退りする
あとで……家に帰ってから
それでいいかなと、天乃は東郷の方に振り返った
- 858 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 21:46:21.39 ID:yd5AFUUVo
-
東郷「……お願いします」
天乃「あら、素直ね」
東郷「ずっと、寂しかったので」
東郷はそう言ったものの
同級生に男子がいる高校時代から、左手薬指には常に指輪をつけていた。
車椅子という、他人から見ればデメリットになるものが無くなった東郷は、
中学時代こそ、天乃との付き合いが広まっていたこともあって無事だったが、
高校生になってからは声をかけられることが増えてしまったからだ。
それは大学生になってからも同様で――むしろ酷くなっていたりもして。
ずっとつけていた婚約指輪は、
少しばかり歪んだり、傷ついたりしてしまっていたから。
外すしかない日が多かった。
東郷「これで、ようやく……相手がいるとはっきり言うことが出来ます」
天乃「貴女、綺麗すぎるのよ」
東郷「ふふっ、もっと言ってください」
- 859 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 22:12:54.28 ID:yd5AFUUVo
-
東郷は、とても嬉しそうな照れ笑いを浮かべて、
白無垢にも劣らない白くきれいな手を口元に近づける。
無意識的にそれを目で追ってしまった天乃は、
見上げるその視界に薄く塗られた紅が見えて……
中学生のときよりも、より一層綺麗になってくれた東郷の顔が、さらに美しく見えた。
東郷「でも、天乃さんも綺麗です。なのに、まだまだ、可愛いですよ」
天乃「可愛いなんて……もう」
星乃「ママは可愛いよ?」
天乃「あら……ふふっ」
隣に並んでいる星乃の思わぬ追撃に、天乃は笑う。
子供にまで言われてしまったら、否定は出来ない。
軽く深呼吸をして、東郷の手を取る
天乃「東郷……ううん、美森。ね」
東郷「はい……」
高校生の時から指輪が嵌まっていた期間の方が長い薬指
少しだけ細いその薬指に、天乃は指輪を嵌めた。
- 860 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 22:36:51.72 ID:yd5AFUUVo
-
スカイブルーの色合いによって
爽やかさを感じさせる輝きを放つブルーダイヤモンド。
東郷の白さには少し派手になってしまうかなと天乃は思ったけれど、
東郷はむしろ、その方が明確で嬉しそうに顔をほころばせる。
綺麗な大人
女の子と言うよりは女性と言うべき微笑み
東郷「綺麗……綺麗ですね。本当に」
天乃「貴女には敵わないわ」
東郷「そんなことありません」
東郷は、傷つけまいと左手を大事そうに抱えるようにして、
ありがとうございます。と、零す。
無色のダイヤモンドよりも主張の強いそのダイヤは、
自分にはもう、愛おしく、愛してくれる相手がいるのだと見せつけるように輝いている。
東郷「けれど、普段からつけておくのはなんだか勿体なく感じてしまいますね」
困ったように言う東郷は下がって、風と樹への道を開く。
天乃「良いのよ。つけて貰うためにあるんだから」
天乃はすぐには進まず、東郷へと一言投げてから、風の方に向かう。
東郷の「……そうですね」と、愛おしさを感じる声が背中に寄り添うのを感じた。
- 861 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 23:02:44.77 ID:yd5AFUUVo
-
風「さっきの今でまた対面って言うのも、なんだか照れくさくなるわね」
天乃「二人きりの結婚式だったら、ずっと隣か対面してたわよ?」
天乃達がしている結婚式は、
人が多いから、特例でこんなにも離れてしまっているだけで
天乃が笑うと、風も笑みを浮かべて、首を振る
ついさっきも見た、風の顔
大人になった風は綺麗だけれど
学生時代のお転婆さが感じられて、少しだけ子供っぽさが混じって感じる
天乃「風の手も、立派よね」
風「そう? ちょっと雑務で荒いけど……」
天乃「ううん、綺麗になってるわ」
風の左手を受け取った天乃は、手の甲を優しく撫でる
中学生の時、家事炊事に邁進していた風の手は、
普通の女の子に比べれば、少し荒れて感じるものだったけれど、
天乃達みんなで分担していて、
大人になるにつれてケアに気を遣うようになったおかげで
普通の女の子よりも、すべすべとして、瑞々しく若さの感じられる手になっていた
- 862 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 23:19:28.77 ID:yd5AFUUVo
-
天乃「自分の肌に自信を持っていいと思うわ」
風「天乃に言われると、嫌味にしか聞こえないんだけど」
天乃「ごめんなさいね。若すぎて」
婚約をした15歳から、7年
年齢的には22歳になっている天乃だが、
他のみんなと違って、天乃の容姿年齢は15歳のままだ
だから、とても若い。
当然ながら成人しているなんて思われない。
お店で、成人したからお酒でも買ってみる? と、冗談で手に取ったときに
店員に注意されてしまうくらいには。
天乃「こんな若奥様じゃ、憎たらしいかしら?」
風「さぁ? おばさんになってから、考えるわよ」
そう言って苦笑する風の手を握る。
天乃「ふふっ、一緒におばさんになっていきましょ」
動かないでね。と、優しく
星乃の持つリングピローから風の分の指輪を受け取って、薬指に嵌めた
- 863 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/06(木) 23:23:02.55 ID:yd5AFUUVo
-
では途中ですが、ここまでとさせていただきます
明日は恐らくお休みをいただくことになるかと思いますが、可能であれば少し遅い時間から
- 864 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/06(木) 23:45:29.90 ID:v79nWNkuO
- 乙
久遠さん見た目は15歳でも精神年齢は中学の時点で大人みたいだったからなぁ
やっと実年齢だけ相応っぽくなってきた感じか
- 865 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/07(金) 01:34:18.01 ID:Dz8fp2TDO
- 乙
みんなそれぞれどんな進路進んでるのかも気になるな
- 866 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/07(金) 06:46:47.95 ID:EAwIIxSVO
- 現在久遠さん22歳で夏凜との子供が3歳
中学卒業の一年後に高校進学で夏凜たちと同学年…
…あれ?夏凜、高3でうっかりフライングで久遠さんとヤっちゃってる?
- 867 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/08(土) 22:13:45.07 ID:CrzzA1xSo
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 868 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/08(土) 22:25:30.35 ID:6O7roVgrO
- おk
- 869 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/08(土) 22:54:48.10 ID:CrzzA1xSo
-
はめ込みではない分、夏凜のものよりも少し大きめに見えるダイヤは
カナリーイエローとも呼ばれた純度の高い鮮やかな色をしていて、
風の指に収まってなお、煌々と美しく輝いている。
自分の結婚指輪がここまで鮮やかなものだと思っていなかった風は、
思わず、それに見とれて――
風「こんな……あたし……」
天乃「大丈夫よ。風はこれからもっと綺麗になっていく。自信を持って」
似合わないと思っただろうと、天乃は笑みを浮かべながらそれを否定する。
今はまだ若い
結婚指輪のダイヤの輝きがまぶしく見えることだってあるだろう
けれど、風はそれにも負けないほどの女性になると、天乃は言う。
天乃「私の選んだ貴女が……宝石なんかに負けるわけないじゃない」
風「そう……ね。そう……つい、綺麗だったから」
風は困ったように言ったものの、
噛みしめるように唇を縛ってから、ふっと笑って
風「ありがとう。大切にする」
左手を覆うようにして、風はそう言った。
- 870 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/08(土) 23:23:48.26 ID:CrzzA1xSo
-
天乃「今の風は、まだ可愛いわね」
風「っ……も、ば、ばか……」
出来るなら、キスの一つでもしてあげたいと思うけれど
今はそれが出来ないからと、笑顔を見せる天乃
からかっているわけではなく、本当にかわいいと思ったのだ
もう成人しているし、どちらかと言えば大人と言ってもいい
けれど、嵌めたばかりの結婚指輪を愛おしそうに守り見つめる姿は、
宝物を手にしたばかりの子供のようで
気恥ずかしさを御しきれていないのも、ちょっぴり相まって
天乃「おばさんになって綺麗になっても、時々は可愛い貴女でいてね」
追い打ちをかけた天乃の傍らで、
緩衝材のような「ねっ!」という子供真っ盛りな愛らしい声が駆け出す。
風はようやく、はっとして
風「天乃もね」
そう言うだけで、引き下がるのだった
- 871 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/09(日) 00:08:17.32 ID:c82YdT6ko
-
樹「お姉ちゃん、可愛かったですね」
天乃「ふふっ、でしょう?」
風の対面に居た、その妹である樹
天乃達の声が聞こえる距離に居たからか、
天乃と向かい合って早々に嬉しそうに笑う。
普段より白さの映える風が、
その頬を、唇に塗られた紅にも届きそうな朱色に染めていくのが僅かに見えたからだ
普段は二年分、大人びて見える姉の可愛らしさ
なら自分は二年分、大人っぽく頑張ろうと樹は奮起する
樹「……お願いします」
左手を差し出す。
小さいけれど、天乃よりは大きい
前は同じくらいで、握り合って丁度良かったはずの手
天乃の少し小さな手が支えるように受けとると、ほんのりと冷たさを感じる
- 872 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/09(日) 00:37:47.07 ID:c82YdT6ko
-
天乃「落ち着いているわね」
樹「お姉ちゃん……姉が可愛らしかったので」
お姉ちゃんと言うのを控えて、
少しばかり背伸びした【姉】という言葉を使うところを、
可愛らしいと天乃は思ってしまうのだけれど。
天乃「立派ね、何度触れられても……私よりも」
樹「でも、私よりもずっと……立派な手をしていると思います」
天乃の手は小さい
不老不死に似た影響のせいかおかげか、
その手は中学生の時とまるで変わりない
けれど、それが行ってきた8年もの母親としての経験
見た目に刻まれていなくても、それは立派な母親の手だ。と、樹は柔らかい笑みを浮かべる
成人したばかり……けれど、大人っぽさを感じさせる笑み。
天乃はそんな樹の成長が嬉しくて
いつか、隣にいる我が子にも追い抜かれていくのだろうと思うと、少し寂しい気持ちにもなってしまうのだが
それ以上に、樹や子供たち
みんながこれからどういう風に成長していくのだろうかと、夢に見る
- 873 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/09(日) 00:38:29.62 ID:c82YdT6ko
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば少し早い時間から
- 874 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/09(日) 00:52:34.47 ID:ok+SBPvVO
- 乙
久遠さんは最初に妊娠した頃から母性が溢れてたよな…
- 875 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/09(日) 02:43:52.43 ID:+5mWuEgu0
- 乙
姉妹揃って可愛らしいな
- 876 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/09(日) 20:32:29.77 ID:c82YdT6ko
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 877 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/09(日) 20:34:59.43 ID:HLEx/qg5O
- いえす
- 878 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/09(日) 21:51:09.83 ID:c82YdT6ko
-
天乃「樹が立派な子であることには変わりないわ」
婚約していた中で、
たった二年だけれど、一番年下な樹
天乃のことを一番に考えて、その手助けをするための将来を選んで
けれど、天乃の体が治っても夢を目指すべき意味を失わずにいて。
同じように辛い思いをする人がいるかもしれない
そんな人たちの助けになりたいと頑張っている姿は、そんな二年間の差なんて感じさせない
天乃「ありがとう、樹」
好きになってくれて
尽くし続けてくれて
目標として、ずっと追い続けると誓ってくれて
天乃「……貴女が背中を目指し続けてくれていたから、私は立派な妻になれたと思う」
天乃はそう言うと、
樹の左手の薬指に、指輪を嵌めて
天乃「でもそろそろ、私の隣を歩いて……引っ張って行って欲しいわ。樹」
樹の将来を見据えて、優しく微笑んだ
- 879 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/09(日) 22:41:45.20 ID:c82YdT6ko
-
樹にとって、天乃のその一言はプロポーズのようなものだった。
一度プロポーズされているし、してもいるけれど
何度されても――それこそ、こんな場面でされてしまうと
どうしても胸に温かみを覚えてしまうもので
樹は思わず頬を赤くして、けれど、天乃と繋がったままの左手で天乃の手を包む
樹「……その時は、この手で」
天乃「ん……」
デートするときは並んでいる
普段から、別に背中を見ているわけではないから、そういう意味ではないと解っている。
けれど、これが一番分かりやすいと思ったのだろう。
天乃「ええ」
樹「えへへ…・・なんだか、うまくいかないです」
天乃「良いのよ。可愛いままで」
樹「っ」
天乃「背伸びして頑張らなくても、いつかはそうなれるんだから。今は可愛い樹で良いのよ」
- 880 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/09(日) 23:35:20.36 ID:c82YdT6ko
-
樹「うぅ……」
天乃「ふふっ、貴女もやっぱり可愛いわね」
風と同じように、だんだんと赤くなっていく樹はとても愛くるしい
みんなが見ているということもあって、
樹は大げさな反応こそ見せないけれど
その羞恥を感じる控えめな所作は姉妹らしい
樹「もぅ……酷いです」
天乃「ごめんなさいね、ふふっ」
楽しそうに笑う天乃がとても幸せそうに見える
特別怒る気なんてなかった樹も嬉しく感じて――
星乃「えへへっ」
樹「ふふっ」
天乃の隣でニコニコとしている星乃に触発されるように、
樹も笑顔を浮かべて、天乃を見る
樹「大事にします。この指輪も、天乃さんも」
天乃「ええ、お願いします」
- 881 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/10(月) 00:02:24.15 ID:+COzPGGWo
-
穏やかな声のトーンで答えた天乃が顔を上げると、
ちょっぴり背の高い樹を見上げる形になる。
背が低くても、大人の女性を彷彿とさせる天乃はやはり、母親で
樹はやっぱりまだ敵わないなぁ。と、
幸せを抱きしめるように味わうように……柔和な笑みを見せる
樹「はいっ」
下がる樹を横目に見送る
まだまだ可愛らしい笑みを見せてくれるけれど
だからこそ、時折見せる大人びた笑顔が映える
今はまだその絶妙なバランスを保っていてね。と、
もう一度心の中で思って、園子と沙織の方へと向かう
- 882 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/10(月) 00:03:56.87 ID:+COzPGGWo
-
では短いですがここまでとさせていただきます
明日はできればもう少し早い時間から
- 883 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/10(月) 00:12:18.25 ID:UaGOQuY8O
- 乙
樹ちゃん大人になっても可愛いなぁ
- 884 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/10(月) 18:18:52.03 ID:+COzPGGWo
-
では少しずつ
- 885 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/10(月) 19:15:01.70 ID:+COzPGGWo
-
園子「大変だねぇ」
天乃「そうでもないわ」
ここまで、5人の女の子に結婚指輪を渡してきた。
本来なら一度で済むそれを五回行って、
自分を含めてあと二回行う天乃は大変だろうと思ったのだけれど、
天乃としては、一つ一つが大事なことだから大変だとは思っていない。
慣れない白無垢で歩き回るのは、大変だけれど。
天乃「……大きくなっちゃって」
園子「えへへ〜」
園子と初めて出会ったのは、園子が小学生だったころ
その時から、若干身長で負けていたのだが
中学生になって大きく越されてしまった上に、
今は……さらに超えられてしまっている
そんな園子を見上げる天乃が静かに手を差し出すと
園子は嬉しそうに笑みを浮かべながら、自分の左手をその手のひらに乗せた
- 886 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/10(月) 19:52:48.09 ID:FvVwfyZiO
- 来てたか
- 887 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/10(月) 20:38:50.53 ID:+COzPGGWo
-
天乃「園子って、手は小さいのよねぇ」
園子「天さんよりは、大きいけどね」
天乃「ふふっ、それは仕方がないわ」
約20センチ近く身長差のある天乃と園子の手の大きさが同じだったとしたら、
園子の手が異様に小さいか、天乃の手が異様に大きいかだ
けれど、身長の近い東郷よりは小さく感じられる。
もう二十歳は過ぎているけれど、
これから大きくなっていくのだろうかと思うと、ちょっぴり寂しくなる。
もちろん、大きい手が嫌いなわけではない。
そもそもの話、自分が異様に小さいため
園子が小学生の頃、出会った時から園子と同じくらいの大きさだったと、天乃は覚えている
天乃「良く、手を握っていたわよね」
園子「うん……そうだった」
- 888 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/10(月) 21:28:55.34 ID:+COzPGGWo
-
園子は懐かしむように頷いて、天乃の小さな手を握る
最初は同じくらいで握り合うのが精いっぱいだった。
讃州中学に通えるようになってからは、もう、園子の方が大きくて
天乃の握ってくれる力の弱さが少しばかり悲しくなって
けれど、握り支えることが出来るようになったことが嬉しかった。
高校生にもなると天乃の力もしっかりと戻ってきていて、
小さい手のどこかにある力強さに身を委ねて甘えたくなってしまった。
園子「結婚指輪が左手なのが、少し残念」
天乃「どうして?」
園子「指輪を嵌めた手とで握り合えないから」
天乃「ダメよ、傷ついちゃうもの」
結婚指輪にも送った相手の想いが込められている
それを嵌めた手と手を繋いでみたいと、園子はちょっぴり思ったりもした
もちろん、傷ついてしまいかねないというのは分かっているので、
思う程度なのだけれど。
園子「私、天さんの手……好き」
- 889 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/10(月) 21:53:58.77 ID:+COzPGGWo
-
天乃自身も好きだし、
それだけに行為を抱いているわけではないけれど、
小学生のころから、
一緒に行きましょう。と、引いてくれたから好きなのだ
ついついよそ見をして、
立ち止まってしまっても付き合ってくれて
もしかしたら、寄り道しないためのものだったのかもしれないけれど、
二歳年上なのに小さくて、ひんやりとしているその手が好きだった。
園子「……ずっと、好き」
天乃「私も園子の手、好きよ」
子供らしくて、綺麗な手だった。
寄り道をするたびに、ちょっぴり汚れていたりして、
お転婆さを感じさせてくれた可愛らしい手。
天乃「大きくなっても、可愛いままね」
- 890 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/10(月) 22:31:53.85 ID:+COzPGGWo
-
東郷の手よりもちょっぴり日焼けしていて
けれど、より快活な友奈達よりも色白に感じる綺麗さを感じる肌
成人した時にマニキュアを塗ってみようと挑戦したものの、
なんだか変な感じがする。と、その一回で塗られることのなくなった爪
天乃「この手に指輪を嵌められるの……嬉しいわ」
園子「この手を取ってくれたのが、天さんで嬉しい」
園子はとても嬉しそうで、隣にいる星乃も「えへ〜」っと笑う
小さい我が子と、大人になった恋人
二人の笑顔がよく似ていて、
天乃はちょっとだけ困ったものだと思いながら、園子の指に指輪を嵌める
本当は夏凜に送りたかった赤いダイヤモンド
それと同じくらいに稀少価値が高いと言われた純正のパープルダイヤの結婚指輪
園子の可愛らしく綺麗な指に、その指輪は程よく収まっていて、
紫色の輝きが、園子の魅力をより高めてくれる
- 891 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/10(月) 23:11:53.07 ID:+COzPGGWo
-
園子「いい色だねぇ」
天乃「でしょう? 特別な色だと思ったの」
夏凜は、よくよく動いて傷つけやすいから
あまり貴重なのは控えて欲しいとお願いされた結果、シンプルに無色だけれど
友奈達に関しては基本的に、
結婚指輪はそれぞれのイメージカラーのダイヤモンドを使っている
園子はその指輪を嵌めた手を掲げずに光を当てて、
その輝きを確認してから、静かに手を下ろす。
園子「ただ、普段は勿体なくてつけられないかな」
天乃「別に気にしなくていいのよ?」
園子「大事な時にだけつけるようにする」
一緒に出掛ける時、
何か大切な行事に参加するとき、
相手がいると、周囲に示さなければならない時。
けれど、海にはつけていけないかな……と、あと1、2ヶ月後の予定を想って
残念そうに笑う
- 892 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/10(月) 23:54:33.82 ID:+COzPGGWo
-
園子「天さんとのデートの時は、必ずつけるよ」
天乃「ありがと」
園子は可愛らしい笑顔を見せてくれる
友奈達のように、照れくささは感じられない。
それでも可愛らしいのは変わらなくて
恥じらいがない分、整った顔立ちが作り出す笑みは美しいとさえ言えるかもしれない。
けれど、見え隠れする無邪気さが、その笑顔の愛らしさを増してしまっている
それが薄れるまでは、きっと……園子は可愛いままだ
天乃「まだまだ、そんな貴女を見ていられそうで嬉しいわ」
園子「ん〜?」
心の中に隠したこと
それが何なのか分からない園子のきょとんとした表情がまた、愛らしくて
しかし、これ以上は時間もかけられない。
星乃を一瞥した天乃は、園子にあとでね。と、笑みを向けて、
その対面、沙織の方へと体を向けた
- 893 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/10(月) 23:59:47.94 ID:+COzPGGWo
-
では短いですがここまでとさせていただきます
明日もできれば少し早い時間から
- 894 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/11(火) 00:10:52.92 ID:U1hKdqaxO
- 乙
久遠さんに唯一責められてたそのっちも立派になったなぁ
- 895 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/11(火) 04:33:10.84 ID:kp4WkEP+O
- 乙
沙織でラストか
- 896 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/11(火) 20:42:28.80 ID:uyaQdSPGo
-
では、少しだけ
- 897 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/11(火) 20:54:02.33 ID:WhcI64r3O
- かもーん
- 898 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/11(火) 22:18:01.59 ID:uyaQdSPGo
-
沙織「あたしがメインディッシュかぁ」
天乃「嬉しい?」
沙織「見劣りしてないかな?」
沙織は心配そうに言って見せたものの、
内心の嬉しさは隠しきれていない。
天乃「何言ってるのよ、もう」
沙織「あたし、可愛い?」
天乃「綺麗よ、貴女は」
天乃や風と同じ年齢の沙織は、
友奈達と比べて子供っぽさが抜けていて、
どちらかと言えば、綺麗なお姉さん。と、星乃達が言う程だ
沙織はまだ可愛いと言われたいらしいけれど
その願いに反して、沙織はもう大人の女性になりつつあった
- 899 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/11(火) 22:57:21.27 ID:uyaQdSPGo
-
天乃「でも、そうやって可愛い? って窺うところはまだ子供かもしれないわね」
沙織「そうかな」
嬉しそうに笑う沙織を一瞥した天乃は、最後の一つの指輪を手に取る
沙織の要望で用意したパンプキンダイヤモンドともいわれる、
天乃の瞳の色にも似た、オレンジ色のダイヤモンドを使われた指輪
天乃「私の色が良いなんて」
沙織「だって、あたし……天乃さんの色に染まっちゃってるから」
天乃「ふふっ、それもそうね」
沙織が大人になっても、
結局、猿猴はその体に宿したままとなっている。
彼が表に出てくるのは、沙織か天乃が危険な目に遭った時くらいで
それ以外は沙織が表に出ているから問題はないし、
沙織がそれを望んでいるから問題はないのだけれど。
それは、言ってみれば天乃の色に染まっていると言えるだろう
- 900 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/11(火) 23:26:42.03 ID:uyaQdSPGo
-
天乃「……沙織、手を」
沙織「ん」
天乃が左手を差し出すと、
沙織はその上に自分の左手を置く
やはり、天乃よりも一回りほど大きいその手は
天乃の手を、完全に覆ってしまえるほど。
沙織「小さいね」
天乃「ええ」
沙織「いつまでたっても……可愛いまま」
沙織は愛おしそうに言うと、
天乃の左手の薬指に指輪を嵌める素振りを見せる
沙織「可愛いのに、綺麗なのが――嬉しい」
天乃「え?」
沙織「お嫁さんだからね、自分よりも綺麗でかわいいのは嬉しいよ」
- 901 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/12(水) 00:24:22.60 ID:WsiPkEoio
-
沙織は本当に嬉しそうな声色で、
慈愛に満ちた瞳で、天乃を見据える
大人になった沙織の、綺麗な表情
天乃はそれをまっすぐ見上げて、少しだけ困ったように笑みを浮かべる
綺麗と言われるのも、かわいいと言われるのも悪い気はしない
だけれど、沙織の身長は天乃の婚約者の中でも比較的高く
押しの強さを覚えている体はドキリとしてしまって……天乃は軽く深呼吸をする
天乃「ありがと」
沙織「ううん、ありがとうはあたしだよ」
沙織の薬指に指輪を嵌める。
沙織はそれを静かに受け入れて
天乃の手が離れてもまだ、支えられたままであるかのようにその場に漂わせる
沙織「正直、あの頃は諦めてたから……だから、ありがとう」
指にはめられた結婚指輪
天乃の色に輝くダイヤモンドはとても美しくて
それはまるで天乃の瞳のようだと、沙織は右手で大事そうに覆った
- 902 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/12(水) 00:24:54.79 ID:WsiPkEoio
-
では、短いですがここまでとさせていただきます
明日もできれば少し早い時間から
- 903 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/12(水) 03:11:27.08 ID:hcI55ip5O
- 乙
沙織も歳とるんだな
- 904 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/12(水) 06:11:29.93 ID:uwIYaOinO
- 乙
沙織も成長しないって設定だったような
あれ半霊だから成長するんだっけか
- 905 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/12(水) 09:26:13.18 ID:dANqu/3CO
- すまん>>708で沙織以外の精霊は変わらないってあるから沙織は成長するんだな
- 906 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/12(水) 21:55:49.83 ID:WsiPkEoio
-
すみませんが本日は所用のためお休みとさせていただきます。
明日はできれば早めの時間から
- 907 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/12(水) 22:03:44.84 ID:d3VaUt6JO
- 乙ですー
- 908 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/08/13(木) 21:30:41.47 ID:L+mnrdnNo
-
では少しだけ
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