このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください
【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【二十二輪目】
- 709 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/06(月) 23:07:09.13 ID:uJ5MVyUko
-
夏凜「でも、付き合ってく相手だけがドンドン大人になっていくって嫌じゃない?」
天乃「綺麗になっていく貴女達を見られるってことでしょう?」
明確に言葉にするのなら、少女から女性になる。と、言うのだろうか。
それを見られるのは喜ばしいことだと思う。
天乃「そう考えると、貴女達の成長は止まられると困るわね」
夏凜「そう……でも、私の意見は変わらないわよ」
天乃「変えてとは、思ってないもの」
容姿年齢的に歳を重ねていくことが出来ないということは、
逆に考えれば、天乃はそれを見せてはあげられないということになる。
天乃は胸に感じる子供たちの温もりに微笑みながら、夏凜へと目を向けた
けれど、その瞳を悲し気に揺らして開こうとした口を閉じる
視線は子供へと戻って
天乃「長生きしてね」
夏凜「長生きするつもりよ。少なくとも、100歳は目指してる」
天乃「夏凜の健康志向ならあと10年は頑張って欲しいわ。110歳。どう?」
夏凜「これからの技術革新を想定して――120にしとく」
- 710 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/06(月) 23:24:13.23 ID:uJ5MVyUko
-
夏凜は冗談めかしてそう言うと、
いやいやいや……と、首を振った。
夏凜「そこまでよぼよぼなおばさんのまま生きていくのはきついかも」
天乃「若返りの血、飲ませてあげるから」
夏凜「老体に劇薬はちょっと」
今ならまだしも、
年老いた体に、天乃の力は毒にしかならない気がすると、夏凜は断る。
なら若いうちに頂いてしまえばいいのではとなるけれど、
過去の影響を考えれば、するわけにもいかない
天乃もそれが分かっているから「残念ね」と、苦笑する
天乃「ならせめて、全身全霊で若作りしておいてね」
夏凜「出来る限りやっておくわよ」
天乃「夏凜と一緒に居るだけで、娘さんだとか、お孫さんだなんて言われたくないわ」
夏凜「努力はする」
きっと無理だと、夏凜も天乃も思っているけれど、
あえて、それは口にしなかった。
- 711 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/06(月) 23:44:12.55 ID:uJ5MVyUko
-
天乃「せめて、孫の顔は見てよね」
夏凜「それは……子供達が結婚するかどうかによって変わるでしょ」
星乃と月乃に限っては、
天乃の血を色濃く継いでいる子供たちだ
天乃のように、異性に恋をするとは限らないし、
そもそも、恋愛と言う方向に流れるとは限らない。
一生独り身を貫いてしまうかもしれない
夏凜「天乃って、子供の交際許せるの?」
天乃「私以上に許されない恋なんてしないだろうし」
夏凜「それもそうか……」
納得。と、
夏凜の頷きを見た天乃は小さく笑う
ぐっぐっぐっ……と、
ちょっぴり痛みを感じそうな子供達の口の感触
それも大切なものだと、天乃はしっかりと受け止めた。
- 712 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/06(月) 23:45:16.70 ID:uJ5MVyUko
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
3月14日目 はあと(夜)
- 713 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/06(月) 23:51:19.53 ID:Duw+NlMjO
- 乙
遠い将来のこと語り合った後に二人っきりの夜…
これは期待せざる負えない
- 714 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/07(火) 02:12:20.57 ID:Vf/HMjbfO
- 乙
一周目で5年で逝って友奈置いていったこと考えると年取らないとは言え相手の天寿まっとうするの見送れる久遠さんは幸せだなあと思う
- 715 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/07(火) 23:13:17.12 ID:n+0rJG6ho
-
すみませんが本日はお休みとさせていただきます
明日はできれば通常時間から
- 716 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/07(火) 23:32:33.02 ID:aiUqjjKXO
- 乙ですー
- 717 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/08(水) 23:20:37.05 ID:w21mBv6ho
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 718 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/08(水) 23:28:38.25 ID:vDS3Kxq0O
- やったぜ
- 719 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/09(木) 00:56:20.84 ID:QRGyabBoo
- √ 3月14日目 夜 (自宅)
子供達も寝つき、みんなも寝静まりつつある時間
子供達の眠り小さなベッドの隣、大きなベッドの上で二人は並んで横になっていた。
天乃がいて夏凜がいて
それでもまだまだ余裕があるけれど、二人の距離は近く、両端を余らせる。
天乃「大変な一日だったわね」
夏凜「他人事のように言ってんじゃないわよ」
天乃「私の意識的には、大変な事はしてないもの」
卒業式と送迎会
それと愛情込めたお料理数品と、育児
普通に考えれば、天乃ならば大変な事なんかじゃなかった
けれど、今は大変な事なのだ
夏凜「寝なさいよ」
天乃「変に寝ちゃったから、まだ眠くないの」
- 720 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/09(木) 01:20:54.11 ID:QRGyabBoo
-
天乃「ねぇ……夏凜」
夏凜「ん?」
天乃「私の制服――使ってもいいわよ」
夏凜「身長的に無理」
天乃「胸の分行けそうな気がするけど」
夏凜「……へぇ?」
夏凜は顔を顰めながら、普段は出さない悪さを感じさせる声を漏らす。
天乃を除いた勇者部の中では後ろから二番目の身長ではあるが、
それでも天乃よりは数センチ高い。
しかし、天乃が来ている制服は、
言葉そのままに、身の丈に合っていない胸部の分大きめになっている。
風や沙織は難しいが、夏凜なら着れるかもしれないというのは間違っていないのだけれど、
それはそれであまり認めたくはないのだろう
夏凜は天乃の額を指でつく
夏凜「すぐに着れなくなる予定だから、今のうちに言ってなさい」
- 721 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/09(木) 01:33:24.45 ID:QRGyabBoo
-
天乃「背が伸びるの? それとも――」
夏凜「どっちもって言えたらいいんだけど」
天乃「揉まれたら大きくなるって、園子が言ってたけど」
夏凜「嘘に決まってるでしょ」
そんなこと信じてんじゃないわよ。と、
夏凜は苦笑いを浮かべて、園子の植え付けた冗談を一蹴する。
そもそも、身長じゃなくて胸の大きさを諦めていると取られたこと自体、不服だった。
小学校から今までの成長分と
あと数ヶ月もせずにほんのわずかな期間だけ同い年になることを考えると、億劫ではあるけれど。
夏凜「もしそうなら、天乃はもう少し大きくなるけど、良いの?」
天乃「これ以上は、ちょっと」
母乳をあげなくなったら落ち着くとは言われているが、
そんな気は全くしない状況に天乃は振り払って
天乃「夏凜は胸が大きい女の子の方が好き?」
夏凜「さぁ? 胸の大きさで選んでないから」
- 722 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/09(木) 01:40:55.36 ID:QRGyabBoo
-
笑いながら答えた夏凜を、天乃はじっと見つめて――少しだけ体を寄せる
体の不自由さが解消されて一番うれしかったのは
自分から近づくのが楽になったことかもしれないと、天乃は思う。
夏凜はさらに体が密着することを気にすることなく、
枕の位置を調整して受け入れる
天乃「大きい方が好きなら、一年間バストアップ頑張ろうと思ったのに」
夏凜「そんなこと頑張ってどうすんのよ……意味ある?」
天乃「え〜……」
そう言うこと言うの? なんて、
ちょっぴり不満をあらわにした天乃は「分かってないわね」と
そこはかとなく自慢げな表情を見せた
天乃「少しでも相手が好きな女の子になりたいって思うものなのよ」
夏凜「ん……胸よりその自慢げな顔の方が好きだけど」
本心をありのままに伝えて、夏凜は天乃のわずかに赤らんだ頬に触れた。
- 723 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/09(木) 01:41:31.98 ID:QRGyabBoo
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日は可能であれば少し早い時間から
- 724 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 06:13:01.76 ID:4ME9EO97O
- 乙
そういえば久遠さんはずっと制服着られる身長のままなんだよな
…ゴクリ
- 725 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/09(木) 22:32:57.86 ID:QRGyabBoo
- 遅くなりましたが、少しだけ
- 726 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/09(木) 22:48:56.22 ID:RMtkQyB/O
- きてたー
- 727 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/09(木) 22:59:06.73 ID:QRGyabBoo
-
夏凜「1年後も10年後も50年後も、現役で着こなせるんだから、残しておきなさいよ」
天乃「25歳で中学校の制服着てる奥さんって、どうなのよ」
夏凜「若くて可愛い自慢の奥さん?」
天乃「止めてよ、照れるわ」
夏凜の容赦ない答えに、天乃は笑いながら手を振り払って天井を仰ぐ
半分冗談で言ったと解っていても
琴線に触れてしまったのだから、恥じらいも仕方がない。
夏凜「高校に通えば、それも着こなせるのよ」
天乃「永遠の女子中学生と永遠の女子高校生?」
夏凜「100年後もね」
天乃「やだ……年齢制限引っかかりそう」
一見ではまず間違いなく、未成年だと思われてしまうだろうと、天乃はため息をつく
同じ地域に住み続けていれば、
行きつけのお店なら、分かってくれるかもしれないけれど。
天乃「常連のお店で、天乃さんの娘さん? とか言われるようになったら泣いちゃうかもしれない」
夏凜「悪乗りするだけでしょ、あんたの場合」
- 728 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/09(木) 23:44:14.80 ID:QRGyabBoo
-
天乃の本来の性格なら――と、夏凜は考えて苦笑いを浮かべる
泣くよりも「そうなんですよ。母に似ちゃって」なんて言う
星乃と月乃の二人が小学生くらいにまで育っていたら
何言ってるのおかーさん。なんて、困った顔で言うのだ。
夏凜「あまり、子供困らせないようにしなさいよ?」
天乃「当たり前でしょ。困らせるなんて」
夏凜「無自覚で困らせるんだけど」
天乃「無自覚は――どうしようもないわね」
夏凜への嫌味のように言って、小さく笑う。
冗談だと訂正して気を付けるからと、取り繕う。
天乃「ねぇ、もう一つ、聞きたいことがあるんだけど」
夏凜「そのあと寝てくれるなら」
天乃「約束はできないかな」
まだ眠くない。
だから眠れるかどうかわからないと答えたけれど、
夏凜はそれでも「それで?」と、促した
- 729 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/10(金) 00:04:25.85 ID:GyFkd812o
-
天乃「夏凜は子供と一緒と、私だけ。どっちとお出かけがしたい?」
夏凜「あー……そういう」
別に重苦しい話ではない。
寝る前の、ほんの僅かな大したことのない話
でもその軽さの割には答えに困らせる質問だ
天乃がどちらを望んでいるのか
寂しがりやなところを考えれば、二人きりの方が良いかもしれない
でも、子供を愛している母親として考えれば、子供も一緒の方が良い。
母親として考えるか、女の子として考えるか。
天乃「難しく考えなくていいのよ? ただ、夏凜がどっちがいいのかなってだけなんだから」
天乃が純粋な母親で、
夏凜以外のそういった交際相手や、千景のように乳母めいたことを好んで行ってくれる人がいないのであれば、
難しく考える必要もあるかもしれないけれど。
天乃「みんな、言えば手伝ってくれるから」
夏凜「その分、みんなも言ってくるけどね」
- 730 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/10(金) 00:18:29.97 ID:GyFkd812o
-
千景は顔に出さないかもしれないが、喜んで引き受けてくれる
そうしたら、夏凜と二人っきりで出かけることも容易だろう
もちろん、夏凜が言うようにみんながそれを求めてくるだろうけれど――でも。
天乃が子供も一緒で良いかと言えば二人きりにはならない。
夏凜「色んな負担を考えなくていい。ってことで良いなら、二人」
夏凜はそう言うと、
天乃がそれに口を開くよりも早く「だけど」と、続けた
夏凜「家族としては、子供も一緒が良い」
子供も一緒だと、デートとしては窮屈になってしまうかもしれない。
特に、まだ一人で出歩くことも出来ないような赤ちゃんならなおのこと。
それでも夏凜は子供一緒が良いと言う
夏凜「だからどちらかと言えば――子供も一緒」
天乃「良いの? 好きなことの一つもできないかもしれないのよ?」
夏凜「良いわよ別に、それでみんなが幸せなら」
夏凜としても、幸せそうな天乃と星乃と月乃
三人の傍に居られるのなら、それで十分だと、思っている。
- 731 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/10(金) 00:19:03.55 ID:GyFkd812o
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 732 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 00:25:50.89 ID:VsbkKaT4O
- 乙
久遠さんと子供たちの幸せを第一に考えることは一貫してブレない夏凜ちゃん
- 733 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 08:04:38.55 ID:lhMDg7aNO
- 乙
- 734 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/11(土) 21:46:51.66 ID:WCnQIiBZo
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 735 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 21:48:31.97 ID:6geNI4JUO
- やったぜ
- 736 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/11(土) 22:51:11.34 ID:WCnQIiBZo
-
天乃「夏凜も、それで幸せになれる?」
夏凜「私がなんであんたと付き合うって決めたか忘れたわけ?」
天乃「忘れては、無いけど」
夏凜「なら、それで答えは十分でしょ」
夏凜は照れくささの隠れている笑みを浮かべる
笑顔にしてやりたいと思った
幸せにしてあげたいと思った。
鍛錬ばかりの自分が――なんて、思ったこともあるけれど
でも、だからと諦める気は無く
あれはこれはと知識をつけ、頑張りに頑張って今に至っている
夏凜「正直、あんたがこうして生きてるだけで充分だって思ってる」
天乃「貴女の幸せもうちょっと要求しても良いんじゃない?」
夏凜「これでも充分、高望みだったんだけど……分からないとは言わせないわよ」
- 737 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/11(土) 23:24:32.12 ID:WCnQIiBZo
-
天乃「身に染みてるわ」
いつ死んでもおかしくない状態が長く、
それに最も寄り添おうとしてくれていた夏凜だ
生きててくれること
それを高望みと言うのも無理はない
天乃「卒業できたのも、みんなのおかげだわ……ありがとね」
夏凜「次は合格させてやりたいけど」
天乃「そこは私の頑張り次第ね」
夏凜「子育ての手伝いは出来る限りしてあげる」
そういった夏凜は、
それと……と、切り出す。
夏凜「出来たら、勉強も」
天乃「殆ど学校に行ってなかったけれど、あれでも勉強はしてたのよ?」
夏凜「後半部分は完全に出遅れてるでしょ」
天乃「そうねぇ……」
- 738 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/12(日) 00:10:14.89 ID:s82IXrzHo
-
退院してから、
子供達の相手と家事、みんなとの触れ合い
それらの合間に少しずつ勉強をしているから、
遅れてはいるけれど、十分に問題無い程度には戻れてきている
だから――というのは、ちょっとつまらない
天乃「じゃぁ、三年生になってから夏凜がやるテストを私も家でやって、負けたら教えて貰うわ」
夏凜「現役と勝負しようってわけ?」
天乃「ええ、そうよ。私が勝ったら勉強教えてあげちゃうわ」
ふふんっと誇らしげに言って、先輩だもの。と笑う
そう言われてしまうと、
別にテストで負けても良いんじゃないかなんて、夏凜は悩んでしまう自分に悩む
正直、天乃に勉強を教わるのも幸せを感じられそうだからだ
夏凜「わざと負けたら怒る?」
天乃「教える厳しさが二段階くらい上がるわね」
夏凜「……なるほど」
ならちゃんとやるわ。と、夏凜は目を瞑った
- 739 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/12(日) 00:40:53.98 ID:s82IXrzHo
-
夏凜「もう寝ましょ」
天乃「もうちょっと……」
夏凜「ダメ」
もう少し夜更かししたいという要求は断って、
夏凜は天乃の目を手で覆う
天乃がまだ起きていたいとしても、
それで起きていたら、天乃の体がダメになっていってしまう
夏凜「悪いけど――優しいだけじゃないのよ。私は」
天乃「夫って、そういうものなのかしら」
夫というか、伴侶というか。
本来異性であるべきその立場の人は、
妻に甘いのか、優しいのか、厳しいのか。
知識には、亭主関白なんて言葉もあるのだが、
本当にそうなのかなんてわかりっこない
- 740 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/12(日) 00:50:41.03 ID:s82IXrzHo
-
夏凜「さぁ? 実際に夫ってわけでもないから」
天乃が母親だから、父親という役どころになっているだけで
夏凜だって女の子なのだから、妻の方が正しい
夏凜「なんにしても、良い親だって思って貰えるように努力するだけだわ」
天乃「そうね、そうよね」
父親だろうと母親だろうと関係はない
子供達にとっての良き両親になれればそれでいい
それが夫なら夫で良いのだろう。
天乃「……私も、頑張らなきゃ」
夏凜「あんたはもう少し頑張らなくて良いから」
天乃「頑張りすぎてもダメだなんて、親って難しいのね」
夏凜「そこは関係ないから」
天乃はいつも頑張りすぎる
だから頑張らないようにと求めた夏凜は、
ほら、さっさと寝なさい。と――キスをする。
夏凜「おやすみ」
天乃「おやすみ? おやすみって……もぅ……」
目を瞑ってだんまりな夏凜にむっとしながら
せめて責任はとってねと、天乃は夏凜を抱きしめた
- 741 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/12(日) 00:51:18.54 ID:s82IXrzHo
-
ではここまでとさせていただきます
明日はできれば早い時間から
- 742 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 00:59:08.79 ID:zKP17ujTO
- 乙
久遠さんと夏凜ちゃんのきわめて健全な夜でした
- 743 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 02:14:43.34 ID:f6X6Aj6cO
- 乙
毎晩交代で添い寝する久遠さんファミリー
- 744 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/12(日) 21:34:47.23 ID:s82IXrzHo
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 745 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 21:55:55.55 ID:RCO5wPD+O
- きてたー
- 746 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/12(日) 23:15:04.90 ID:s82IXrzHo
-
√ 神世紀309年 6月
戦いが終わってから、早くも8年
子供達が7歳になり、樹が20歳になったのが去年
本当は、その12月中に結婚式を予定していたものの、
千景が西暦の時代にはジューンブライドというものがあった。という言葉がきっかけで、
6月に結婚式を執り行うことが決まったのだ。
神樹様の他の神を取り除かれてきた神世紀には馴染みの薄いものではあったものの、
6月は天乃の誕生日と言うこともあって、満場一致だった。
そうして――天乃は自分に割り当てられた控室で、
落ち着かない胸元に手を添えながら……ため息をつく
天乃「……はぁ」
胸元に触れた手に感じる刺繍を辿って、指を下ろす。
一人部屋に控えている天乃が身に着けているのは、白無垢だ
鶴や熨斗、秋草などの吉祥を感じられる意匠を施された白無垢
表はやや立体的に織りなされた刺繍と、艶やかで高級感のある、白銀めいた輝きもある白
一つ一つの所作に合わせて、裏地に宛がわれた鮮やかな紅色がちらりと顔を覗かせる。
残念ながら、代々の白無垢は身長的に合わないため、初物となってしまっているが、
それはそれで、悪いものでもない。
- 747 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/12(日) 23:26:41.50 ID:s82IXrzHo
-
ならどうして縁起でもなくため息をついたのかと言えば――控室で独りぼっちだからだ。
子供達は千景が連れて別の控室に行ってしまっているし、両親や兄姉は人前式の準備中だ。
そこまで大変な容易なんて必要はなかったはずなのだが、
そこは、流石の兄姉と言ったところか、ほかの一般人より豪勢でなければならないという自分勝手な理由で全力だった。
こんなことなら自分のところでやらなければよかった……なんて思うけれど、
結婚の内容も内容だから、仕方がないと言えるかもしれない。
天乃「だからって――」
一人にしなくてもいいじゃない。と、
文句を言いかけた唇を、扉を叩く音が止めた。
歌野「久遠さん、入って良いかしら」
天乃「ええ、歓迎するわっ」
思わず上ずった感じの声だったけれど、
歌野と水都、若葉に球子
千景を除いた西暦の面々は気にすることなく控室に入ってきた
- 748 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/12(日) 23:40:49.27 ID:s82IXrzHo
-
歌野「わぁぉ……ビューティフォー!」
球子「凄く似合ってるぞ」
水都「うん……綺麗です」
感嘆を漏らしてくれる三人に、
天乃は照れくさそうに「お世辞でも嬉しいわ」と、笑みを浮かべる
着付けをしてくれた人も、最初は居てくれた千景たちも
みんな凄く似合っていると言ってくれたけれど、
鏡を見てみれば――そう、天乃は見た目的には子供だからだ
しかし
若葉「謙遜は要らない。十分似合っている」
若葉はその言葉を払う。
天乃の交際の相手の一人となっていた若葉だが、
結婚にまでは至っていない。
だからだろう。
あえて、笑みを浮かべながら口を開く
若葉「惜しいことをした……今から衣装を借りれば紛れ込めるだろうか?」
天乃「だめよ。もう、だーめ」
- 749 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/12(日) 23:48:20.65 ID:s82IXrzHo
-
にこやかに拒絶された若葉は、
しかし、嬉しそうに「そうか」と答える。
大丈夫と言われたら逆に困ってしまう
あくまで、自分はもうその対象ではないのだから。
天乃「他のみんなには?」
球子「見てきたぞ。みんなも良かった」
水都「凄くお似合いでした。一人一人刺繍も裏の色もその白さも全然違ってて……」
白と言っても色々あって個性的だった。と、水都は絶賛する。
歌野「なにより……そう、やっぱり東郷さんは格別だったわ」
しみじみと言う歌野だが、
その手はなぜか、自分の胸元に丸みを帯びた形を作り出す。
水都「うたのん……」
歌野「じょ、ジョーク! ジョークよ!」
若葉「夏凜も……いや、そこは自分の目で見て貰おうか」
天乃「想像くらいつくわよ……どうせ、私なんかより似合ってるんだから」
ムッとする天乃だが、別に怒っているわけではないのは――みんな分かっていた。
- 750 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/12(日) 23:50:32.94 ID:s82IXrzHo
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 751 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 23:57:52.39 ID:g8pBfmk9O
- 乙
一気に月日が流れてついに結婚式か…
そして久遠さんも二十歳以上生きてやっと幸せを掴み取ったんだなぁ
- 752 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 02:30:07.29 ID:0LBQl+32O
- 乙
若葉は辞退なのか
まあ精霊と結婚ってのも周りの説明がややこしいが
- 753 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 12:25:12.54 ID:Q0BUFIPFO
- 一応ハーレムルートだけど久遠さんと最も関わっているはずの夏凜が一番えっちシーン少なめなのは意外だったな
- 754 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/13(月) 23:32:12.68 ID:40NgMVB2o
-
すみませんが本日はお休みとさせていただきます
明日は可能であれば少し早めの時間から。
- 755 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 23:32:45.55 ID:J7U5rpTCO
- 乙ですー
- 756 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/14(火) 23:19:13.57 ID:heF5hG8ro
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 757 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/14(火) 23:20:35.51 ID:EBik1DlpO
- よしきた
- 758 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/15(水) 00:38:18.53 ID:DjK9D1lFo
-
歌野「久遠さんも十分似合っていると思うけど」
若葉「確かに身長こそ及ばないが、そればかりではないだろう?」
天乃「及ばない部分が?」
若葉「全く……」
そのつもりで言ったわけではないことくらい分かっているだろうと言いたげな若葉の困り顔に、
天乃は嬉しそうに笑って見せて「ごめんなさい」と呟く
慰めではなく、純粋に褒めてくれているのは分かっている
水都「それはそうと、お色直しするんですね」
天乃「みんながしたいっていうから」
白無垢から、洋式の衣装であるウエディングドレスに替えるのは、
天乃も分かっていたことだが
そこからさらに、男性側の衣装にも替えるというのは困ってしまう
みんなはせっかくだからという話で、
列席者にもなる千景は面白そうだと他人事
かつての級友や、兄姉はぜひ見たいと大賛成
披露宴とは少し違うが、似たようなものを取り入れたいという声に応えた結果だ
- 759 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/15(水) 01:14:01.49 ID:DjK9D1lFo
-
球子「天乃に着せたいんだろ?」
天乃「そう言われたけど」
散々、妻だ嫁だと言われてきたのに、
男性側になって欲しいとh、ちょっぴりおかしくは無いかと思う。
夏凜達も着るのよね。と、
断りそうな条件を出したけれど、もちろん着るとの即答だった。
天乃「新郎のタキシードなんて……」
水都「紋付袴も着るんですよね?」
歌野「一目見せて貰ったけど……スペシャルなものだったわ」
天乃「あっちは一応、久遠家の――って言っても、私が着るものじゃないわ」
白無垢だろうと紋付き袴だろうと、300年の中で揃えたものがある。
小物こそ、利用可能ではあるが、
着用するもの自体は、天乃の身長には合わない。
それは男性側女性側どちらの衣装であってもだ。
母親も同じ目に遭ったのだから、これは母が悪いと言えると言われた
- 760 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/15(水) 05:59:29.29 ID:hQqzzRn9O
- とりあえず乙
- 761 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/15(水) 23:01:07.36 ID:7a8We13gO
- 今日は休載?
多忙なのかここ最近遅めだけど
- 762 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/16(木) 22:20:50.09 ID:Tzm1eEaEo
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 763 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/16(木) 22:44:01.10 ID:Tzm1eEaEo
-
天乃「もう少し、身長伸びて欲しかった」
歌野「今でも十分素敵だと思うけど」
天乃「ありがと」
みんなも褒めてくれるので、別に嫌なわけではないし、
ちょっとくらいの自信は持っているつもりではある
母親の身長の低さが遺伝していると言われると、それが子供達にまで遺っていないか心配になってしまう。
二人が身長の高い低いを気にする子かどうかはまだわからないが――それ以前に。
天乃「最近ね、姉妹で買い物? お姉ちゃん偉いね。って言われることがあって」
若葉「あぁ……」
察する若葉の漏らした声には、天乃も思わず苦笑する。
星乃と月乃ももう7歳。
一人で好き勝手に駆け回れるほどの年齢である二人と一緒に買い物に行くこともある天乃は、
それはもう、少し歳の離れた長女扱いされてしまう
千景が一緒に居ると、千景の方が大人に思われてしまうほどだ
- 764 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/16(木) 23:57:18.31 ID:Tzm1eEaEo
-
天乃「はい。ママが買ってきてくれって――なんて」
時々嘯いてみると、どこに何がるか分かるのかとか
頑張ってねとか、お菓子を貰えてしまったりとか
色々あるのよ。と、天乃は不満そうに呟く
それを夏凜に言うと「二人が困惑するから止めろ」と、
ややご立腹だったと天乃は苦笑する
若葉「それは……そうだろう。子供にお姉ちゃん。って呼ばれたいのか?」
天乃「ねぇねぇって呼ばれてるけどね」
最初は「ねぇ、ねぇ」と呼びかけられているかとも思ったけれど、
誰かにお姉さんだのお姉ちゃんだの言われているからか
そう誤解されたときだけ「ねぇねぇ」ときゃっきゃと笑うのだ
天乃「ママよ。ママって言っても私がお姉ちゃんだとお菓子が貰えるって思ってるみたいで」
歌野「それは困ったわね。大丈夫なの?」
天乃「普段はママって呼んでくれるんだけどね」
- 765 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/17(金) 00:09:03.18 ID:aBi9wCRUo
-
球子「強く言わないとダメなんじゃなかったか?」
水都「そうですね……」
呟くように言った水都は、
でもきっと、夏凜や千景が注意する分強くは叱っていないのだろうと、感じる。
特に、千景はそういった部分が強く伝わってくるのだ
水都「厳格なパパと温厚なママだね」
天乃「厳格っていうほど厳しくないし、私だって怒ることはあるのよ」
ちゃんと聞いてくれるし、
そのあとには直してくれようと努力は感じられるから
天乃のことをなめているわけでもない
ただ、姉が母を勝ってしまうようならより強く正す必要があるだろう
- 766 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/17(金) 00:22:15.73 ID:aBi9wCRUo
-
歌野「子育ても大変ね」
天乃「みんなだって、頑張ってるじゃない」
球子「精霊は疲れ知らずだからな」
7年前、各地を巡った若葉達は生存者こそ叶わなかったものの、
国の現地調査への協力や、復興支援などに助力している。
その結果、現在では慈善事業としての活動に精を出しており、
次第に広がっていった世界の人々の知る大きな存在にまで至っていた。
特に歌野と水都の農業に対する熱意と知識は、復興に大きく貢献したと称賛さえされたほどだ
若葉「それにしても――」
若葉は感慨深そうに言葉を切る。
歌野達と談笑していた天乃は、その視線に顔を上げて首を傾げた
天乃「若葉?」
若葉「7年……長かったなと、思ったんだ」
ずっと願ってきたこと
ずっと想ってきたこと
だから、若葉は言いたそうに言いにくそうに困った顔で
若葉「――結婚、おめでとう」
そう、祝福するのだった
- 767 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/17(金) 00:23:45.64 ID:aBi9wCRUo
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
少々忙しいので落ちたりすると思いますが、可能な限り進めていく予定です
- 768 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:39:08.10 ID:nGZINHRBO
- 乙
そして了解です
今は色々大変な時期だろうしなぁ…
- 769 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 02:37:50.28 ID:TcAO+hSyO
- 乙
おねロリ天国と化した久遠家か……
- 770 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/18(土) 23:57:05.63 ID:uiq36sr4o
-
すみませんが本日はお休みとさせていただきます。
明日は可能であればお昼ごろから
- 771 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:03:10.34 ID:NDjufGDlO
- いつも乙です
昼に期待
- 772 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/19(日) 17:00:47.34 ID:jvWS7fjLo
-
遅くなりましたが、少しずつ
- 773 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 17:19:05.01 ID:YcUam1G/O
- きてたか
- 774 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/19(日) 17:53:38.63 ID:jvWS7fjLo
-
天乃「ありがとう。でも、何回も言わせちゃったわよね」
若葉「何度言われても、安くなるものでもないだろう」
水都「可愛いも綺麗もかっこいいも、その数だけ積み重なるって思えば全然ですし」
水都は物は考えようなんです。と明るく言って、歌野へと振る
振られた歌野は少し戸惑いがちに笑う
歌野「そうね」
歌野達も、精霊ゆえに歳を重ねることはない
7年間もの間、容姿に一切の変化もないとなれば、
周囲からかけられる言葉も積み重ねが高くなる
だから、そういう風に考えるようにしているのだろう
ネガティブよりは、ポジティブであるべきだ
球子「タマもそろそろ結婚を考えなきゃなぁ……」
天乃「あら、良い人でも居るの?」
歌野「久遠さんのウェディングの話が出てから隙あれば言ってるだけよ。ジョークよ。ジョーク」
天乃「相手がいるなら良いのよ? 私は……ちゃんとしてるなら止めたりしないから」
- 775 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/19(日) 18:09:30.92 ID:jvWS7fjLo
-
若葉「そうは言っても、説明が出来ないだろう」
かつての時代ならともかく、
身分証も何も提示できない精霊では、身元が怪しすぎる
歌野達は慈善事業での活躍も著しいから
良い子達であるのは証明され切っているけれど。
水都「うたのんなんて、農家の人から嫁に来ないかって声かけられてるんですよ」
歌野「それを言ったらみーちゃんだって!」
私だけを言わないでと言わんばかりに頬を染めた歌野は声を上げる
積極的に手伝いをする歌野の一方で、水都はサポートに回ることが多い
歌野にはもちろん、農家の人に水分補給や休憩を促したりなど給仕的な役割にいる。
それがとても優しいものだから、
異性としては、尽くしてくれる水都こそ嫁に来て欲しいと思うものだろう
なによりサポートだけでなく、一応農業の知識もあってその手伝いまでできるのが強い
人気自体は、歌野よりも上ではないかと若葉達が噂をするくらいには。
球子「……どうせ人気ないさ。タマは」
若葉「子供からの人気の方があるからな」
- 776 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/19(日) 18:19:05.73 ID:jvWS7fjLo
-
ふんっと鼻を鳴らして拗ねる球子に、
若葉は苦笑いしながらフォローを入れる。
力仕事に関わっていることもあるが、
どちらかと言えば、わんぱくな子供たちに付き合ってあげることの方が多いので
必然的に人気はそっちに傾く。
歌野「タマねぇちゃん」
若葉「タマ姉」
球子「馬鹿にしてるなっ!?」
水都「してないですよ。私からしたら、球子さんは凄いです」
少なくとも、自分には付き合いきれないと言った水都は、
適材適所ですよ。と、言う。
いつもの他愛もないやり取りなように感じて、天乃は嬉しそうに笑う
いつでもどこでも、4人は仲良くやれているようだ
若葉「ん――来客だ」
天乃「うん?」
若葉の敵を警戒するような瞬時の切り替えに静まった控室に、入っても大丈夫かと言う確認の声が響く
天乃「どうぞ、大丈夫ですよ」
- 777 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/19(日) 18:37:09.39 ID:jvWS7fjLo
-
聞こえた声から察した相手は、やはりみんなの両親だった
夏凜達が一緒に居ないのは、みんなが一斉に来ると控室が大変な事になるからだろう。
これなら、もう少し広い部屋にするべきだったと、今更ながらに思う
結婚を祝う言葉に、天乃は丁寧に応えつつも、
少しだけ照れくさそうにする。
挨拶もしているから、何度か祝われたことだし、委ねられたものではあるけれど
やっぱり相手方の両親からの祝いとなると少し緊張もする。
「やんちゃな子だから、何かあったら相談してね」
天乃「今は大分落ち着いてますよ」
「そうかしら……」
「友奈ちゃんはまだ落ち着いている方だわ。うちの子なんて――」
友奈よりも沙織の方が落ち着きがないという沙織の両親の言葉には、天乃も否定は難しかった。
友奈は快活さがあってこそのものだけれど、沙織は別だ
本当に大丈夫なのかと、少し心配そうな親もしかし嬉しそうにしている。
同性同士という問題こそあれど、それ以外に関しては順風満帆だからだろう。
- 778 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/19(日) 18:58:01.27 ID:jvWS7fjLo
-
子供に関しては、みんなが産むなら在学中は控えようとした結果、
沙織や東郷、夏凜の子供がいるくらいだ。
夏凜と天乃の子が3歳、沙織が2歳、東郷が1歳
約1年につき一人ずつと言うかなり険しいペースではあったけれど、星乃と月乃の経験を思えば、
とても楽なものだったと、天乃は今も思う。
本来なら、東郷のその手の研究が実ってからだったのだけれど、
在学中、すでにそういった技術は確立されているという瞳や春信の情報の結果だ
東郷は進路を奪われたとちょっぴり悩まし気だったが、
結局は樹と共に医療の道へと進むことに決めた
天乃のことそして、友奈のこと
大切な人が傷つき苦しみ、そして自分も不自由さを味わったからこその答えだろう。
天乃「……寝ちゃってる」
「抱っこする?」
天乃「起こしたら可哀想だから――」
東郷の子供を抱く鷲尾家の言葉に、首を振る。
ずっと抱かせておくのも悪いとは思ったのか、若葉が声をかけたが、
二人は大丈夫だと、笑みを浮かべる
子供に恵まれなかったからこそ、抱くことが出来ているのが嬉しいのだと感じた
- 779 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/19(日) 20:15:40.26 ID:jvWS7fjLo
-
新郎新婦―みんな新婦だが―揃うことのある控室だが、
夏凜達の衣装も衣装と言うこともあって、みんなはそれぞれの控室で待機するとのことだった。
天乃の試着に関わったのは千景たちだし、
天乃がどのような姿になっているかも知らない夏凜達は
みんな、式場にまで楽しみはとっておきたいらしい
そうして、各々の親や友人
普通の結婚式に比べるととても限られた人数での式が始まる時間が近づく
天乃「司会、宜しくお願いします」
瞳「どうしてそんな他人みたいな礼儀なんです……?」
人前式のため、神父などはおらず、
司会をだれにするかという話になったときに上がってきたのが、瞳だった。
素人ではあるけれど、瞳ならやってくれるという夏凜の推しの結果だ。
義姉……あるいは義母ともいえるような関係の瞳に感謝の気持ちがあるからだろう
天乃「多少ミスがあっても賑やかしになるだけだから、緊張しないでね」
瞳「それは……してくれって意味ですよね?」
瞳の緊張が感じられる硬い表情に、天乃は笑みを返す
天乃「大丈夫よ。気楽にお願いね」
瞳「……ええ。受けた以上はしっかりとやらせて貰います」
瞳はそう言いつつ、胸を押さえながら大きく息を吐いた
- 780 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/19(日) 20:20:04.70 ID:jvWS7fjLo
-
では少し中断いたします
再開は21時半ごろからを予定しています。
- 781 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:44:42.57 ID:Cw8lYm8PO
- 一旦乙
しれっと久遠さんが双子ちゃん以外に子作りしてる件
- 782 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/19(日) 22:56:49.88 ID:jvWS7fjLo
-
人前式の入場は、父親が新婦を連れてくる……などという流れが決まっているわけではなく
そこからもすでに個人に委ねられている
とりわけ、天乃の結婚相手は7人と多く
一人ずつ親が連れてきたら時間がかかってしまう
だから、あえて披露宴のように新郎新婦揃っての入場を行うことになっている
それでも人数は多くて、ちょっぴり行列のようにも感じられるけれど。
星乃「ママたちは〜?」
千景「もうすぐよ」
月乃「きた〜?」
千景「あと少し」
二人の間でしゃがんだ千景は、
もうちょっと、と、人差し指と親指を使って見せる
そんな、お姉さん染みた千景を、若葉は嬉しそうに一瞥する
若葉「手慣れてるじゃないか」
千景「かれこれ、7年の付き合いだから」
- 783 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/20(月) 00:08:32.89 ID:f/20Qn6So
-
まだ〜? もうきた〜?と
千景の両足にそれぞれしがみ付く双子を優しく見守る千景は
若葉を見て、困った顔をする
もちろん、二人に困らされているわけではない。
千景「乃木さんも少し遊んであげたほうが良いわ」
若葉「努力はしているさ……分かるだろう?」
二人は千景がいれば当然千景に行くし、球子がいれば球子の方に向かう
歌野と水都にもそうだ
若葉以外がいれば、そっちに行ってしまう
千景は以前、二人に聞いたのだけれど
単純に……なんか怖い。らしい
怒った姿を見せたことはないけれど、
鍛錬の気迫が、そう感じさせたのだろう
若葉「うらやましい限りだ」
千景「乃木さんにそう言われるなんて、冥利に尽きるとはこのことね」
若葉「まったく……勝ち筋が見えないな」
子供達に向けて見せた困り顔に、ぷいっとそっぽを向かれたのと同時に、
司会である瞳が、新婦入場のかけ言葉を会場に響かせた
- 784 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/20(月) 00:12:48.92 ID:f/20Qn6So
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば少し早い時間から
- 785 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/20(月) 00:18:35.32 ID:iNZ/XnWaO
- 乙
保母さん千景が子供たちと一緒にいてすごく幸せそうだなぁ
- 786 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/20(月) 03:02:28.20 ID:6v0niH9dO
- 乙
まさかもう3人も子供出来てたとは
大所帯で楽しそう
- 787 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/21(火) 20:56:05.09 ID:iqN94J/3o
-
遅くなりましたが少しだけ
- 788 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/21(火) 21:02:54.24 ID:6K5npdvuO
- かもん
- 789 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/21(火) 22:16:06.34 ID:iqN94J/3o
-
式場として利用している神社の重厚な扉が開いて
天乃と夏凜を筆頭に、
友奈と東郷、風と樹、園子と沙織が続いて入っていく
8人もの並びは、いずれも白無垢で
天乃が綿帽子を着用することが決まっていたからか
天乃だけが綿帽子を被り、それ以外のみんなが角隠しを被っている。
一人一人違う装飾の白無垢はどれも美しいけれど、
紋付き袴を纏う新郎がいないのが、少しばかり異質さを感じさせる
けれど
それを分かっていた参列者からはそれに対する言葉はなくて
子供達の、あれがママ、あれがパパあれが――と、いう楽しそうな声が式場の厳かさを揺らがせる
千景「二人とも、しーっ」
星乃「しーちゃん?」
月乃「しーちゃんはあっちだよ?」
千景「おくち、ぎゅーっ」
- 790 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/21(火) 23:01:57.00 ID:iqN94J/3o
-
自分の唇を人差し指と親指で抓む千景の仕草を、
二人も真似して、声が鎮まる。
千景「ママたちのこと、見ててあげてね」
そういう千景も二人の間で、天乃達の方に目を向ける
いつもは可愛らしさが勝るばかりで、
大人びた美しさなどどこかに置いてきてしまったかのような彼女たちは、
大層――美しく感じられた。
天乃達が向かい合うようにしながら座ると、瞳の進行で先に進む。
結婚の誓約
天乃「………」
天乃はみんなに、みんなは天乃に。
本来なら、時間を考えてそうまとめるべきだったのかもしれないが、
天乃は一人一人に声をかける
- 791 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/22(水) 00:22:38.43 ID:X85fjaqAo
-
天乃「手短に言わないとね」
天乃はそう言って立ち上がると、
ゆっくりと、静かな足取りで目の前の夏凜の方に近づく
そうして夏凜の前でもう一度座る
夏凜達にそれぞれ言いたいとしたのは天乃の我儘だ
だから、出来る限り時間をかけないようにとする
天乃「これからも、私は夏凜の大好きな笑顔を見せられる健康な体でいます」
夏凜「これからも、私はその笑顔を曇らせないよう、怪我をしないように気を付けます」
天乃「これからも、ちゃんと自分の想いを口にします」
夏凜「これからも、ちゃんと天乃に優しく厳しくします」
たった二言ずつ
本当はもっと尽くしがたい言葉がある
けれど、そのすべてを語る時間はないからほんの一部分だけで済ませる
夏凜の二言目に天乃はちょっぴり顔を顰めたけれど
幸いにもそれは衆目に晒されることがないまま、天乃は次の相手の前へと向かった
- 792 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/22(水) 00:23:05.55 ID:X85fjaqAo
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 793 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/22(水) 00:56:31.96 ID:o+kANRrLO
- 乙
誓いのキスとかどうすんだろこれ
- 794 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/22(水) 06:02:28.19 ID:B4r4Fj8fO
- 乙
- 795 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/22(水) 23:11:18.57 ID:X85fjaqAo
- すみませんが、本日はお休みとさせていただきます。
明日は可能であれば少し早い時間から
- 796 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/22(水) 23:14:46.46 ID:NppSen2EO
- 乙ですー
- 797 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/24(金) 22:32:00.12 ID:9rPg8K4do
-
昨日もできなかったので、
遅くなりましたが、少しだけ。
- 798 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/25(土) 00:17:12.04 ID:eWpxxjBuO
- 絶不調?
- 799 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/25(土) 00:45:58.07 ID:g0u925Geo
-
天乃「これからも、楽しく笑い合える家庭を築いていきます」
友奈「は、はいっ」
天乃「……ふふっ」
あっ……と、声を漏らした友奈に天乃は優しく微笑む。
ちょっとした失敗くらい、別に悪いことではない。
友奈としては罪悪感も生じるだろうが、
天乃からしてみれば、とても愛らしくて
天乃「大丈夫よ、友奈の気持ちを話してくれればいいの」
友奈「えっと……これからも、楽しく過ごせるように頑張ります」
天乃「これからも、可愛い友奈に負けないように美容に気を付けます」
それは私の台詞じゃないですかと友奈は困った顔だけれど、
今は可愛い友奈も、もう少ししたらもっと大人びて綺麗になっていくだろう
だから、頑張るのは自分だと、天乃は思っていた
- 800 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/25(土) 07:30:50.99 ID:koDHYtVQO
- 乙です
- 801 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/25(土) 23:52:53.40 ID:g0u925Geo
-
すみませんが本日もお休みとさせていただきます。
明日は可能であれば、お昼ごろから
- 802 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/25(土) 23:56:12.56 ID:cFfeJj4uO
- あらら残念
いつも連絡乙です
- 803 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/26(日) 16:53:41.64 ID:KBBflI34o
- 遅くなりましたが、少しだけ
- 804 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/26(日) 17:10:19.64 ID:KBBflI34o
-
友奈との短い誓約を終えた天乃は
その対面にいる東郷の方へと体の向きを変える
友奈も夏凜も風達もみんな綺麗だけれど
やはり一際目を引くのは東郷だった
なんて言おうかと考えては居たけれど、
つい、それを呑みこんでしまいたくなるような美しさ。
けれど、しっかりと口を開く
天乃「これからも、美森の和に対抗して和洋折衷で邁進します」
東郷「ふふっ……もう」
東郷は想像していたように、驚いて、笑って
そうして口元に手を当てる
東郷「これからも、天乃さんが和に染まってくれるよう、尽くします」
東郷はきっと、あえてそう言ったのだろう
どうですか? と問いかけるような表情を見せた
- 805 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/07/26(日) 17:22:17.67 ID:0wUyBH21O
- きてたか
- 806 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/26(日) 18:46:05.89 ID:KBBflI34o
-
天乃「これからも、切磋琢磨してみんなが好きな料理をもっと上手にします」
東郷「その料理をみんなで食べられるように、規則正しい生活を続けます」
朝はしっかりと起きて
お昼は難しいことだけれど、休日はなるべく
そして、夕飯は絶対に。
在学中だって当然ながらみんなと過ごしてきた
だから、たとえ仕事についたとしても
規則正しい生活を続けたいと東郷は考えている。
それはもちろんみんなもだろう。
朝に弱い樹と友奈も
最近ではしっかりと起きられているから大丈夫だ
天乃は東郷に目配せをして、また隣へと移った
- 807 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/26(日) 20:32:17.69 ID:KBBflI34o
-
風「今度はあたしか、天乃も大変ね」
天乃「それを選んだのは私だもの」
みんなには少し迷惑かもしれないけれど、
全員で参列者の人に誓う方式もあるが、
天乃はあくまで、みんなに誓うことを決めた
二人きりなら参列者で良かったかもしれない。
でも、これだけの大人数だから
天乃「風、これからも年長者らしく、母親らしくいられるように頑張ります」
風「子供達がまねしないよう、間食でうどんを食べるのは控えます」
天乃「……何それ知らないんだけど」
風「こっそり食べてたのよ。ちょっとだけ」
もちろん、今は以前ほどではない
けれど、学生時代には夕食前の放課後などに食べていた。
それをもう二度としないと、風は誓う
- 808 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/07/26(日) 21:42:02.69 ID:KBBflI34o
-
天乃「風やみんなが健康でいられるように、体調管理できるいい奥さんを目指します」
風「年長者として、一番の稼ぎ頭を目指します」
風はそういうけれど、
残念ながら、高校の入学時点で東郷達と並んでいる
その分の努力はしてきたつもりだが、
やはり、風の目指している道だと少し年収は落ちる
それでも、頑張り次第だろうか
天乃「無理しないように、私が気を付けないとね」
天乃は小さくそう言って、風を見る。
散々無理するなと言ってきたし、
もう成人もしているのだから、無理は良くない
そう思って――すぐ後ろ、樹の方へと振り向いた
484.05 KB Speed:0.4
↑
VIP Service
SS速報R
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
スポンサードリンク
荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2026/05/10 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)