【安価・コンマ】淫獣シミュレーター

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592 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 09:38:58.53 ID:KBK6zLQm0
「…ぼくは、もう少し調べ物をしているよ」

「えっ…」

 葉月は一瞬、寂しそうな顔をした。が、すぐに何でもない顔に戻ると、「そう、行ってらっしゃい」と一言、さっさと歩いて行ってしまった。



 先日訪れた鷹栖の家から、丁度黒塗りの車が走り出すところであった。天井に張り付いて、窓から中を伺うと、朱音も一緒に乗っている。どうやら、途中まで一緒の車で向かうようだ。
 果たして、車が小学校の前で停まると、朱音だけが降りてきた。

「行ってきます」

 そう言って、校門へ向かう。せいりゅうは高く飛び立つと、密かにその後をつけていった。



 一番上の階に、朱音のクラスがあった。どうやら朱音は6年生らしい。特に誰かとおしゃべりするでもなく、黙々と勉強したり、本を読んだりしている。特に変わったことはないようだが…



安価下1〜3でコンマ最大 どうする?
@このまま見ている

A本人に接触する

B校内を散策する

Cその他要記述
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 09:40:48.86 ID:VTZP18yy0
1
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 09:46:48.07 ID:yDy+Tttb0
2
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 09:49:39.85 ID:n3oEZ8xx0
1
596 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 09:55:01.64 ID:KBK6zLQm0
 もう少し見ていることにした。
 授業が始まった。科目は国語のようだ。朱音は、至って真面目に授業を受けている。

「あの娘が、魔法少女に乗り気っていうのも意外だなぁ…」

 どちらかと言うと、葉月に近い性質に見える。とは言え、部屋の中にあった人形には変身ヒロインらしきものもあったので、興味はあるのかも知れない。



安価下コンマ
01〜30 特に何も起こらない
31〜50 朱音のポケットに、何か入っている…?
51〜80 と言うか、何か強い力を感じるぞ…?
81〜98 警察の人が朱音を呼びに来た
ゾロ目 敵襲
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 10:06:15.49 ID:VTZP18yy0
598 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 13:42:14.65 ID:KBK6zLQm0
「…あれ? ポケットに何か入ってる」

 葉月は鞄にハンカチとティッシュを入れていたが、朱音のキュロットスカートの膨らみは、それとも違う。丸い、手のひらサイズの…

「…スパークロック?」

 まさか。ただの時計か何かだろう。
 これ以上見ていても何も起こら無さそうなので、葉月のところへ戻ることにした。



「あら、おかえりなさい」

「ただいま」

 丁度午後の授業が始まるようで、校舎から出てくる葉月に会った。

「あたしたちのクラスは、今日がプール開きなの。蘭も一緒じゃなかったかしら」

「そうなんだ」

「…着替え、覗かないでよ」

 葉月は釘を刺すと、鞄を抱えて更衣室へ入っていった。



安価下1〜3でコンマ最大 どうする?
@葉月たちの授業を見ている

A校内を散策する

Bその他要記述
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 13:43:02.89 ID:SABN2vnUo
1
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 13:44:41.10 ID:31Y4bZMH0
1
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 14:00:13.29 ID:HHhOwoC3O
1
602 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 14:26:42.80 ID:KBK6zLQm0


 数分後。紺色のスクール水着に身を包んだ葉月たちが、更衣室から出てきた。探すと、蘭もいる。今日は女子の番らしく、数クラス分の女子がプールサイドに整列した。
 準備運動して、順番にシャワーを浴びる。葉月は水着の胸元が苦しいのか、居心地悪そうな顔をしている。反対に、蘭はもう目を輝かせている。泳ぐのが待ちきれないようだ。

「じゃあ、プールサイドに座って! 水に身体を慣らしましょう」

「冷たっ!」「あっ、思ったほどじゃない」「今日暑くない?」

 波の音に、少女たちの声。濡れた水着が張り付いた身体を眺めていると、せいりゅうはプールサイドのフェンスの外に、誰かがいることに気付いた。

「…?」

 近所の人が散歩でもしているのだろうか。その割には、フェンスの側から離れない。彼はおもむろに、懐に手を伸ばすと…

「…!!」

 小瓶を、プールめがけて投げ入れた。



『イイィィィィンジャアアァァァァ!!!』



「えっ?」「ちょっ、水が汚れて」「誰!? 暴れてるの…」

 泳ぐ少女たちを、虹色の触手が絡め取った。

「きゃあああっっっ!?」



「おい、葉月!」「蘭!」

 プールサイドで順番を待っていた蘭。しかし、葉月は丁度プールの中で泳いでいた。
 必死に虹色の水を泳ぎ、プールサイドに向かう葉月。その足を、イーンジャの手が掴んだ。

「いやっ…」

「!!」

 せいりゅうは一直線に更衣室に突っ込むと、蘭と葉月の鞄を見つけ出し、それぞれピンクの時計を取り出した。

「蘭! これを」

「せいりゅう、サンキュ!」

 投げ渡された時計をキャッチすると、胸に当てる。

「スパークルチャージ、エクスタシー!!」

 スクール水着が弾け飛び、露わになった裸体を…白い衣装が包んだ。

「…星竜の戦士、スパークルフラッ…って、これ葉月のじゃねえか!?」

「ああっ、間違えちゃった!」

「そっ、そんなことは良いから…」

「!」

 蘭は、銃剣付きマスケットを構えると…そのまま、突撃した。

「おらあっ!」

『ジャッ!?』

 水上を駆け、銃剣で触手を切り落とす。そのまま葉月の手を掴んで、プールサイドに避難した。
 せいりゅうは、取り敢えず残りの時計を葉月に渡した。

「蘭、借りるからね。…スパークルチャージ、エクスタシー!!」

 葉月の水着が消え、代わりに黒と銀の衣装が現れる。

「星竜の戦士、スパークルフラッシュ! …の、代理よ」
603 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 14:40:02.63 ID:KBK6zLQm0
 プールには、虹色の身体をした不定形の怪物が鎮座し、無数の触手で女子生徒を絡め取っては、水着を引きちぎっていた。

「今、助けるからな! …ところでこれ、どうやって使うんだ?」

「見たまんまじゃない! でも、今は…」

 怪物は捕らえた少女たちを、盾のように振りかざしている。ここで銃は危なそうだ。

「…ま、いつも通りだな! たあっ」

 マスケットを棍棒のように構えて突撃するフラッシュ。いや、リーフ。リーフ、もといフラッシュは肩を竦めると、後に続いた。



 一方のせいりゅうは、プールに瓶を投げ入れた犯人を追って、住宅街を飛んでいた。

「待てっ! ニューモニア!」

「…」

 太った身体を機敏に操って、塀や屋根の上を走るニューモニア。
 ところが、その足が止まった。

「動くな!」

 目の前にいたのは、武装した警官隊。一台の装甲車を背に、隊列を組んでニューモニアを待ち受けていた。

「警視庁特殊現象対策課だ! 大人しく投降しろ!」

「…おやおや」

 ところが、ニューモニアは動じることなく、ニヤリと嗤った。

「その豆鉄砲で、私を殺せるとでもお思いかな?」

「動くな!」

「お断りですぞ。…イーンジャ!」

 ニューモニアは小瓶を取り出すと、やおら隊員めがけて投げつけた。

「うわっ!?」

 咄嗟に突き出した盾に、虹色の液体が降りかかる。そして



『イィィィ…』
604 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 15:00:21.23 ID:KBK6zLQm0
 透明な盾の怪物が、首をもたげた。

「退け、退けーっ!」「隊列を組み直せ!」

「課長、使用の許可を!」

 隊長と思しき人物が、無線で叫んだ。と、次の瞬間

「…!」

 せいりゅうがいた後ろの方から、一台の車が猛スピードで接近してきた。それはニューモニアに衝突する手前で急停止すると、中から一人の少女…朱音が、降りてきた。

「朱音!」

「! せいりゅう、来てたの」

「危ないよ、逃げないと」

「…大丈夫」

 朱音は、ゆっくりとニューモニアとイーンジャに近づく。よく見ると、その足が震えていた。
 彼女は…ポケットから、小さな懐中時計を取り出した。

「まさか、本当に」

「二班、三班、朱音様を守れ!」

 塀や住宅の庭を踏み越え、隊員たちが朱音の周囲を固める。その中で…朱音は、時計を前に突き出した。すると、蓋が開き、中から警察の紋章が現れた。

「アドールセント、レディ・ゴー!」

 時計が緑に光る。その中で…朱音の身体が、急速に大きくなっていった。髪が伸び、胸やお尻が膨らみ、着ていたシャツやキュロットスカートが消えていく。
 高校生くらいの身体になると、朱音は裸の胸に時計を当てた。

「…メイジーチャージ、エクスタシー!!」

「!!」

 胸にサラシが巻き付き、腰に白い褌が締められる。更に緑の光が収束し、白い道着と藍色の袴になった。最後に出現した、三日月型の刃を備えた薙刀を構えると、叫んだ。

「正義の使者、スパークルムーン! あなたを、逮捕します!」
605 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 15:28:06.38 ID:KBK6zLQm0
「やあぁっ!」

「ほうっ」

 振り下ろされた薙刀を、ニューモニアは軽く跳んで躱した。そのまま、近くの家の屋根へ飛び上がる。

「どれどれ、私はここでお手並み拝見」

「…だったら!」

 朱音…スパークルムーンは、盾のイーンジャに向かって斬りかかった。

『イィッ!』

 頑丈な身体が、刃を受け止める。ムーンは、繰り返し透明な身体に斬りつける。

「朱音を援護しろ!!」

 車から、鷹栖が降りてきて叫んだ。号令に従って、隊員たちがイーンジャに向かって発砲する。

『イッ、イッ!』

「うわあっ!?」

 振り回した腕が、隊列を崩す。ムーンが息を呑んだ。

「朱音ーっ! 頑張れーッ!」

「! お父さん…!」

 ムーンの顔に、決意が宿る。彼女は少し下がって薙刀を構え直すと、大きく横に薙いだ。すると、青い光刃がイーンジャの身体を切り裂いた。

『ジャイッ!?』

「はっ! はっ! …やあっ!!」

 次々に光刃を飛ばしながら、再び肉薄する。そして、草履でコンクリートを蹴り、大きく跳躍した。胸に装着した時計と、三日月型の刃が青く光り、熱を放つ。
606 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 15:45:02.08 ID:KBK6zLQm0
「……ムーン・ジャッジメント!!」

 青く光る刃が、巨大な盾を頭から断ち割った。

『イイィィィィ…ッッッ』



『ケンジャッ』『ジャァ…』『ジャケッ』『ケェ…』



 崩れていく盾の怪物。向こうで、ニューモニアは踵を返して逃げていく。

「…や、やった…?」

 朱音が、変身を解いた。そこへ、鷹栖が駆け寄ってきた。

「朱音! よくやった…」

 鷹栖に抱きしめられながら、朱音は呆然と立ち尽くしていた。
 と、不意にその身体がふるりと震えた。

「ぁ…」

 じわり。キュロットスカートの前が濡れ、白い太腿を伝って、熱い液体が流れ落ちる。

「…怖かった…ぐすっ…お父さん…」

「よくやった、朱音、偉いぞ…」

 父の腕の中で朱音は、涙で頬を濡らし、お漏らしでパンツを濡らした。



安価下1〜3でコンマ最大
@朱音のところに残る

A蘭と葉月のもとへ戻る

Bその他要記述
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 15:48:23.39 ID:VTZP18yy0
1
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 15:53:12.82 ID:HHhOwoC3O
1
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 16:01:17.59 ID:6to980cYo
1
610 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 16:24:41.44 ID:KBK6zLQm0


 その後、朱音と鷹栖は来た車でそのまま家へ戻った。車には、せいりゅうも同乗した。
 家に着き、朱音が風呂で身体を洗っている間、書斎で鷹栖は言った。

「あれが、警視庁が開発したエネルギー生成器だ」

「びっくりしたよ。ぼくが作ったものとそっくりだ」

「もちろん。あの2人の戦いを参考にしたからな。それまでは、大型トラックくらいの装置でどうにかエネルギーを作っていた」

「でも…身体が大きくなったのは? ぼくは、ああいうのは作ってないよ」

「朱音はまだ11歳だ。体格の不利を無くすため、成長した身体を投影し、装着しているのだ。あれは肉体が成長したように見えるが、実際はあれ自体がスーツの一部なのだ」

「ふぅん…」

「…で」

 鷹栖は、ずいと顔を近づけた。

「どうだった、我々の戦いは」

「うん…頑張ってると思う」

「そうか!」

「でも…そもそも、きみたちが備えてもっていうか…あいつらの狙いは、ぼくが持っていたスタースパークル…まあ、もう持ってないんだけど…だから、最初からこっちの2人以外は狙う理由が無いんだ。朱音が戦わなくても、こっちで勝手に片付けるつもりだったし」

「だが、あの太っちょは我々に戦いを挑んだぞ」

「うーん、先に攻撃する姿勢を見せたからだと思うけど…」

「上がったよ」

 そこへ、朱音がやって来た。服は着替えて、さっぱりしている。しかし、その顔がどことなく赤い。

「…待って」

 せいりゅうは、朱音の持つ時計を取り上げた。蓋を開くと、文字盤の一部が細く光っている。

「もしかして…この光は」

「先輩戦士の仕様を解析し、コピーさせてもらった。…このゲージは、活動限界だと認識しているが」

「うん、まあ、だいたい合ってるんだけど…」

 せいりゅうは頭を抱えた。こんなところまでコピーしなくても良かったのに。いや、変なアレンジを加えられたほうが面倒か?
 いずれにせよ、この仕様を知らずに戦い続けると、いずれ大変なことになる…



安価下1〜3でコンマ最大 どうする?
@鷹栖に説明する

A朱音に説明する

B自分でどうにかする

Cその他要記述
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 16:28:04.36 ID:VTZP18yy0
だまっておこう
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 16:32:39.88 ID:HHhOwoC3O
1
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 16:37:55.52 ID:H4Yi1QWRo
1
614 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 17:16:28.34 ID:KBK6zLQm0
「…ちょっと、朱音は出ててもらえるかな」

「えっ? うん…」

 朱音が書斎を出ると、せいりゅうは鷹栖に変身の副作用について説明した。

「…どこまで再現してるのかは分からないけど、まあ」

「…」

 鷹栖は机に座ったまま、頭を抱えていた。
 やがて…重々しく言った。

「…分かった。今日はもういい」

「良いの?」

「朱音には、私から説明しよう。…恐らく、金輪際あの力を使うことは無いだろうが」

「うん…その辺は任せるよ」

 書斎を出ると、扉の前で朱音が待っていた。

「せいりゅう、もう帰っちゃうの?」

「うん。詳しいことはお父さんに聞いて」

「…何だか、胸がドキドキするの。戦って、もう落ち着いたはずなのに」

「そ、その辺りもお父さんに聞くと良いよ。じゃあ」

 そそくさと、せいりゅうは鷹栖家を後にした。
615 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 17:16:56.31 ID:KBK6zLQm0
早いけど今日はこの辺で
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 17:20:11.81 ID:6to980cYo
おつお
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 17:28:53.37 ID:HHhOwoC3O
おつ
618 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 21:04:54.90 ID:KBK6zLQm0
懲りずに雑談なんですけど、今の所一番構想が浮かんでるのはハーレムシミュレーターなんですよね
既に3部構成にして

1部:12歳前後のインピオ篇

2部:18歳前後の夜這い篇

3部:40代頃の酒池肉林篇

にするところまで考えてる

次点で触手。雑なシステム構想は前スレに書いてると思う



ヤギとかシカばりにぶっ飛んでて、かつエロい案何か思いつきませんか?
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:42:19.85 ID:6to980cYo
セクサロイド作製シミュレータとか

すまん投げっぱなしで…
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:52:57.74 ID:oCfYq1lKO
寄生生物を拡充して、女の子に寄生したら最初は仲いい男の子を誘惑する行動をさせるとかくらいしかできないけど、
能力を取得したら、汗が相手を発情させるフェロモンになるとか、ナカがより搾りやすい形になるとか、いっそ生やすこともできるとか、逆に男の子に寄生すれば形を大きくしたり量がすごくなるとか

寄生生物+能力進化とかどうでしょ
621 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 22:11:36.60 ID:KBK6zLQm0
だったら最初からサキュバスシミュレーターで良くない? っていうか、寄生生物っていう要素を噛ませる必要性をあまり感じないと言うか

寄生生物のライフサイクルって、宿主が1種類だとした場合
感染→成熟→繁殖→子が別の宿主に感染
って感じになって、安価で介入するのは成熟と繁殖後の感染になるんだろうけど、1サイクル回したら後は同じことの繰り返しになるんだよね
進化を重ねる方向っても宿主の身体を作り変えたり、行動パターンを操ったりになるだろうし、だったら最初から人外を操作したほうが面倒が少なくて自由度も高い気がする

というか、一番大事なことを忘れてた。

皆さん、どんなシミュレーターが『やりたい』ですか? >>1の負担とか嗜好とか度外視で、純粋にやりたい、見たいのはどんなのですか?
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 22:16:26.91 ID:oCfYq1lKO
子供同士が書きたいというからそうさせる方向でって考えた結果が寄生生物でした
でも考えて見れば確かにサキュバスでもよかったですね
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 22:42:54.41 ID:6to980cYo
女子高でノンケをレズ堕ちさせるシミュレータ
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 22:46:46.49 ID:FWBfdYMtO
シミュレータとしてどうかはともかくジャンルだけで言うならTSとか痴漢とか監禁脱出とか見たいけど。
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 22:49:38.27 ID:H4Yi1QWRo
エッチなダンジョンの最底辺でどんなモンスターにも犯されちゃうサキュバスから性体系の頂点に立つみたいな?
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 02:26:34.29 ID:D9SG2/LKO
貞操逆転世界で世界征服するシミュレーター
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 06:40:12.37 ID:AiTLblZA0
ハーレムを推そう。
628 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/08(月) 19:11:25.25 ID:S6BtJ2Z00
『Bawdy Beast Simulator』

 ___星竜の戦士に、新たな力を。

「この力を使うんだ!」

「スタースパークル、力を貸して!」

 虹のスターリストで、強くなろう!
 DXスパークロック(別売り)と連動して、光と音が鳴るよ。更に、全8種類のボイスを収録。

「オレは星竜の勇者!」「成敗してやるぜ!」「スパークルリーフ・ノーブル!」「遊びはここまでよ」

 DXスターリスト、好評発売中!



 そして。

「あなたを、逮捕します! アドールセント、レディ・ゴー!」

「正義の使者、スパークルムーン!」

 DXメイジークロック、新発売! おもちゃ売り場で。
629 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/08(月) 19:20:44.93 ID:S6BtJ2Z00
 学校に戻る頃には、もう葉月が帰るところであった。

「せいりゅう! どこに行ってたの?」

「ニューモニアを追いかけてたんだ。逃げられちゃったけど」

「ええっ? 大丈夫だったの?」

「うん、何とか」

 校舎を出ながら、せいりゅうはふと尋ねた。

「…プールの授業、どうなったの?」

「中止になったわ」

 葉月は肩を竦めた。

「プールに、何か薬品が混ざってたってことになったみたい。イーンジャは倒したけど、プールは掃除し直し。授業が2週間くらい延びちゃうみたい」

「ありゃりゃ…」

 明らかに動く怪物を目撃しているはずだが、仕方ないことだ。まともな精神状態であれば、あんな化け物、特に大人たちは信じたくないだろう。



 家の前に、葉月の母親が立っていた。

「! 葉月、大丈夫だった?」

「えっ、何が?」

「さっき、警察の車がそこを走っていったのよ。しかも特殊部隊の人がいっぱい乗ってて。この辺で、何かあったみたい」

「あ、あたしは何も聞いてないけど…」

「それなら良いけど…」

 葉月が家に入る。母親の目につかないよう、せいりゅうはこっそり2階の窓へ飛んだ。
630 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/08(月) 20:01:43.00 ID:S6BtJ2Z00


「…ぼくがこの世界に来た理由。覚えてるかな」

 葉月に向かって、せいりゅうは言った。
 葉月は頷いた。

「故郷を取り戻すため、スタースパークルを扱える人間を探して、預ける。そうして、故郷を滅ぼしたジャインキングを倒す」

「そう」

 せいりゅうも頷いた。それから、続けた。

「…今、スタースパークルは君と蘭に半分ずつ、全て渡された。星竜の戦士は、完成した。後は、魔法の国に行ってジャインキングを倒すだけ」

「…」

 葉月は、何かを問おうとして、黙り込んだ。代わりに、せいりゅうが言った。

「ジャインキングを倒した後は…スタースパークルは、返してもらう。魔法の国を守る、大切なエネルギーだから」

「…なの」

 震える声。葉月は、必死に押し殺したように、言った。

「そしたら…お別れ、なの」

「…」

 せいりゅうは、俯いた。

「…分からない。ぼくがこの世界に来られたように、ワープゲート…行き来する手段はある」

「! じゃあ」

「でも、普段は閉ざされてるんだ。あの時は、国が滅ぶ瀬戸際だったから、父上が通してくれたけど…平和になったら、通れるかどうか」

「そんな…」

 ぽたり。床に、涙の雫が落ちた。

「…」

 声を殺して、ただ涙を流す葉月。それを見て、せいりゅうは…



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631 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:08:34.53 ID:kyqoglIuO
葉月を僕の妃にするって言えばもしかしたら…
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:19:12.22 ID:OHGZIN0LO
もしかしたら、僕達と君達との間を繋ぐ架け橋となるもの(=仔)をなすことが出来れば自由に会えるかもしれない

せいりゅう&葉月もだけどこれならゼプラ&蘭にも該当するかなと
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:21:25.60 ID:yQmNGrTSO
こちらの世界はスタースパークルの複製を作るほどの技術を持っているが魔法に疎い
技術交流の名目で行き来はできないだろうか

(エロ重視なら快楽堕ち(淫乱化)させてしまえ、と言えるけどもうそんな空気じゃねえな、これ)
634 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/08(月) 20:41:16.90 ID:S6BtJ2Z00
「…でも、前向きに考えようよ」

「えっ?」

「この前、警察の人に会ったでしょう?」

「ええ…」

 戸惑いながらも、頷く葉月。

「この前から、あの人たちのことを調べてたんだ。そしたら何と、彼らはスタースパークルを自分たちで作り上げてたんだ」

「…嘘でしょ?」

「嘘じゃないよ。こんな世界、父上だって放っておくはず無いよ。技術は凄いけど、その使い方には明るくないみたいだし…だから、全て終わった後も交流を続ければ、それは良いことだと思う」

「…分かったわ」

 葉月は頷いた。その顔が、少しだけ明るくなった。



 この数日は、不思議とニューモニアやイーンジャが襲ってこなかった。
 週末、葉月とせいりゅうは蘭の家を訪れていた。

「せいりゅう王子にはお話したが、ジャインキングの部下は、かつての私を含め3人。今や、残るはニューモニアのみ…やはり、終わりが近付いているか」

「ゼプラ…お前も、帰っちゃうのか?」

「心配無い、蘭」

 ゼプラは、蘭の膝を前足でぽんと叩いた。

「前に言った通りだ。君は、私の妻にする」

「それ、ゼプシスの時の台詞じゃねえかよ」

 くっくっと笑いながら、ゼプラの頭を小突く。

「…とにかく。ここから魔法の国に行く手段を考えないと。最近、ニューモニアが静かなのも気になるし…」

 ここで、せいりゅうが声を潜めた。

「…ダイア・リーアがどこに行ったのかも気になる」

「…」

 葉月が険しい顔になる。
 ダイア・リーアは、自身に寄生したイーンジャを全てせいりゅうに押し付けて倒れた。その、小さな藍色の狼は、ニューモニアに攫われてしまった。恐らく、またイーンジャを充てがわれてジャインキングのもとにいるのだろう。再びあの女に見えたとき、葉月は冷静でいられるだろうか…

「とにかく、これからどうするか考えよう」

 せいりゅうが提案した。



安価下1〜3でコンマ最大 どうする?
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:44:02.37 ID:vOSFyEk0o
朱音と交流したい
戦力は多い方がいい
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:19:46.87 ID:oM1Me8wfo
パトロールの提案
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:28:17.84 ID:kyqoglIuO
>>635
638 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/08(月) 21:35:55.85 ID:S6BtJ2Z00
「…まあ、当てがないんなら歩き回るしか無いんじゃないか?」

「それもそうね」

 蘭と葉月は立ち上がった。

「まあ、ニューモニアの狙いは変わらずスタースパークルだろうし、歩いてれば向こうから来てくれるかもね」

 4者で、外へ出ることにした。



「そう言えばさ」

 歩きながら、蘭がふと口を開いた。

「この前会った爺ちゃん…タカノ、だっけ?」

「鷹栖さん」

「そうそう。結局アイツ、何だったんだ?」

「それは…」

 せいりゅうが言いかけたその時、前から何者かが近付いてきた。



安価下コンマ
01〜70 鷹栖&朱音
71〜98 ニューモニア
ゾロ目 ???
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:38:05.88 ID:5MsZlZcMo
んい
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:38:23.32 ID:gQynUUx5O
へい
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:42:18.48 ID:vOSFyEk0o
ん?
642 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/08(月) 21:48:56.97 ID:S6BtJ2Z00
「…!!」

 歩いてくる人影に気付いた時、葉月の顔が凍りついた。
 せいりゅうがその視線を追って、声を上げた。

「ええっ!?」

 前方から、ゆっくりと歩いてくる人影。
 藍色のゴスロリ衣装を着て、日傘を差した、女。

「ダイア・リーア…!」

 葉月は憎々しげに呟くと、ピンクの時計を取り出した。

「! マジかよ」

 蘭も、時計を取り出す。
 ところが、女は臨戦態勢の2人の横を、平然と通り抜けた。

「待ちなさい、ダイア・リーア!」

 振り返って、葉月が叫ぶ。
 女は立ち止まると、一言だけ言った。

「…ダイアルン」

「はっ?」

「また今度、会いましょう」

 そう言うと彼女は、ポケットからスマートフォンを取り出し、何やら操作した。
 と、彼女の身体が紫色の光に包まれ……消えた。

「ダイアルン…」

 せいりゅうが呟く。

「じゃあ、もうダイア・リーアじゃない…?」

「…」

 彼女の消えた空間を睨んで、葉月は唇を噛んだ。
643 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/08(月) 21:50:57.82 ID:S6BtJ2Z00
今日はこの辺で

まさかゾロ目引かれるとは思ってなかった
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:52:45.09 ID:gQynUUx5O
おつ。
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:54:00.79 ID:vOSFyEk0o
おつー
646 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/08(月) 22:05:22.94 ID:S6BtJ2Z00
あと、キュアパッション方式は無いと言ったな



あれは嘘だ
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:07:32.38 ID:5MsZlZcMo
おむおつ
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:30:50.61 ID:vOSFyEk0o
!!!!
649 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/09(火) 21:00:46.88 ID:AHLl/PjC0
『Bawdy Beast Simulator』

「…そう言えば、ニューモニアだけは最初から元が誰なのか知ってたよな」

 ダイア・リーア…ダイアルンはどこかへと去ってしまった。仕方ないのでパトロールを継続しながら、蘭がせいりゅうに尋ねた。

「彼は、元から人間だからね」

 せいりゅうが答えた。

「ニューモン伯爵…魔法の国の貴族で、宰相でもある。ぼくや父上の下で働いていた人だ。それだけじゃなくて、伯爵は研究者でもあった」

「研究者?」

 葉月が口を挟む。

「そう。…彼は、国を守るエネルギーがスタースパークル一つしかないことを危険視していて、新しいエネルギー源を開発しようとしてたんだ。あんまり上手くいってなかったみたいだけど」

「でも…その伯爵は、今はジャインキングの手下なんでしょう? もし、研究が完成したら」

「うーん、どうだろう。どんなエネルギーでも、スタースパークル並とはいかないだろうし…」

「大体、今アイツはオレたちを襲うのに忙しいだろ。発明してる暇なんか無いと思うぜ」

 一人で納得したように、蘭が頷いた。



「じゃあ、また今度な」

「ええ。学校で」

 夕方、2人が別れていく。せいりゅうは…



安価下1〜3でコンマ最大 どうする?
@葉月についていく

A蘭についていく

Bその他要記述
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 21:02:25.76 ID:/frlLhgFO
3 ダイヤルンが気になって探す
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 21:21:15.40 ID:fO2q0fygo
>>650
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 21:22:21.14 ID:jpvls1uOo
>>650
653 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/09(火) 21:42:37.99 ID:AHLl/PjC0
「…葉月は先に帰ってて。ぼくは、ちょっと調べ物をしてくるよ」

「せいりゅう…」

 葉月は、せいりゅうをじっと見上げた。

「一人で何かするのは良いけど、ちゃんと帰ってきてね」

「分かってるよ」

 せいりゅうは、空高く飛び上がった。



 つい先程通り過ぎた道を、改めて見直す。目当ては、どこかへ消えたダイアルンだ。

(もうイーンジャに憑かれていないなら、一人で何を? それに、あの機械は…?)



安価下コンマ
01〜70 何も見つからない
71〜98 ダイアルン
ゾロ目 ダイアルン+???
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 21:43:32.53 ID:p93P/P5YO
ぬん
655 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/09(火) 21:45:22.65 ID:AHLl/PjC0
「…やっぱり駄目か」

 探し回ってもダイアルンどころか、その手がかり、痕跡すら見当たらない。
 諦めて、葉月のもとへ帰ることにした。
656 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/09(火) 21:57:03.00 ID:AHLl/PjC0
早いけど今日はこの辺で
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 21:57:28.87 ID:2JhGX4D/O
おつ。
658 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/09(火) 22:13:02.10 ID:AHLl/PjC0
>>451のデザインちょっとアレンジしていい?
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:18:10.75 ID:fO2q0fygo
おつおつ
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:19:39.74 ID:/dwBode2O
>>451です。
いいですとも!
ちなみに元のイメージは魔界天使コスチューム+バイザーみたいな感じです。
661 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/10(水) 18:45:18.01 ID:rwSZYWMK0
『Bawdy Beast Simulator』







『ええい、いつまで我を待たせるか、ニューモニア!』



「申し訳ありません、ジャインキング様。今しばらく」

「…スタースパークルに代わる、ワープゲートのエネルギー源が、もう少しで手に入ります」



『何だと?』



「一度ゲートを開いてしまえば、あの世界にジャインキング様自ら攻め入ることができましょう。いかがでしょう、この国だけでなく、あの世界をスタースパークルごと手に入れてしまうのは」



『…』

『急げよ、ニューモニア。この身体も、そう長くは保つまい…』



662 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/10(水) 18:54:20.18 ID:rwSZYWMK0


「ぼくがここに来るために通ったワープゲート…あれは、スタースパークルの力で開かれるものだ」

 誰もいない教室で、せいりゅうは言った。その場には蘭と葉月、それにゼプラもいる。

「だから、スタースパークルを持っていたぼくが通り抜けると同時に、ゲートは消えた。多分、今も開かれてない」

「でも、ジャインキングの手下もあっちから来てるんでしょう? どうやって来てるのかしら」

「ゼプラ、何か覚えてないのかよ」

 蘭が質問すると、ゼプラは唸った。

「…都合の良い部分だけ、全く記憶に残っていない、と言うか。世界を渡る瞬間には、私の意識は無く、完全にイーンジャが表に出ていたのだろう」

「つまり、手下と言うよりはイーンジャに世界を行き来する能力がある、ってことね」

「でも…それだと、どうしてジャインキングが向こうで大人しくしているのかが分からないよ」

 せいりゅうが顔を上げた。

「ジャインキング…強大な敵だけど、本質は大きなイーンジャだ。もし他のイーンジャと同じように世界を行き来できるなら、どうして自分で来ないんだろう」

「さあな。面倒くさがりなんだろ」

「…」

 ばっさり切り捨てる蘭。ゼプラは、何か言いたげに口を開いたが、結局黙り込んでしまった。

「とにかく。これからどうするか、考えましょう」

 葉月の提案に、一同は頷いた。



安価下1〜3でコンマ最大 どうする?
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 18:55:24.84 ID:UH6ISlnVo
>>635
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 18:57:01.77 ID:qto95toe0
ダイアルンがきになる
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 18:57:18.06 ID:2QXKdSDZo
もうちょっと考察を進める
来たくても来れない理由について
666 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/10(水) 19:05:30.77 ID:rwSZYWMK0


「ま、マジで良いのかよ、こんなとこ来て…」

「大丈夫よ。向こうはあたしたちのことを知ってるもの」

 大きな門柱についたインターホンを、葉月が鳴らす。



”はい?”



 女の声。

「家政婦さんだ」

「すみません、鷹栖さんのご主人に用があって来ました」

 ところが、女は簡単には開けなかった。



”失礼ですが、お名前は? 旦那様とはどのようなご関係で?”



「えっと…あたしは柊って言います。鷹栖さんとは…その、お仕事の関係で」



”少々お待ち下さいね”



「…大丈夫かしら」

「お、おい…」

 蘭が、葉月の肩を叩いた。見ると、その顔が青褪めている。

「何よ」

「こんな豪邸に住んでるし、何か載ってないかなって調べたんだよ。そしたら」

 スマホの画面を見せる。そこには『鷹栖 警察』で検索した結果が表示されていた。その一番上を見て、葉月は息を呑んだ。

「…警察庁、長官…!?」

 その時、門がひとりでに開いた。そうして、中から一人の老人と少女が足早に近付いてきた。

「やあ、そろそろこちらから出向こうと思っていたのだが」

「はじめまして」

 ぺこりと頭を下げる少女。2人はすっかり恐縮して、おどおどとお辞儀をしたのであった。
667 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/10(水) 19:58:16.63 ID:rwSZYWMK0


 書斎に入ると、鷹栖は2人をソファに座らせ、自分は机から何かの書類を取り上げた。
 ローテーブルを挟んで向かいの椅子に座る。

「改めて、鷹栖だ」

「あの…警察庁の、長官さんだったんですね」

 葉月の言葉に、鷹栖はああと頷いた。

「少し前までは、ね。少し定年を早めて、今の部署に異動したんだ。…さて」

 彼は、テーブルに書類を置いた。そこには、細かい説明の文字に、何かの図面が載っていた。

「これは?」

「政府が秘密裏に開発した、エネルギー発生装置…君たち流に言うとスタースパークル、かな」

「! じゃあ、これが」

「葉月、知ってるのか」

「うん。せいりゅうが言ってた」

「何と、スタースパークルを作っただと」

 喋るシマウマを怪訝な目で見ると、彼は続けた。

「この図が完成品だ。朱音」

「うん」

 朱音が、ポケットから青い懐中時計を取り出し、テーブルに置いた。

「名前はメイジークロック。一応、君たちのものと遜色ないと、そこのドラゴンくんからお墨付きは貰っている」

「すげー…」

 ポケットからピンクの時計を取り出し、見比べる蘭。
668 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/10(水) 20:19:38.50 ID:rwSZYWMK0
「…あの」

 葉月が、おずおずと口を挟んだ。

「あたしたちがここに来たのは、警察の人たちとも協力できないかと思いまして」

「ああ、もちろんだ」

 鷹栖はすぐに頷いた。

「こちらからもお願いしようと思っていた。機動部隊を編成しているとはいえ、朱音の危険は少しでも少なくしたいからな」

「…大丈夫なの?」

 せいりゅうが、朱音に尋ねた。戦いによる身の危険はもちろんだが、変身に伴う副作用はどう解決するのだろう。そもそも、鷹栖はもう朱音を変身させないと言っていたはずだが…

「うん」

 小さく、朱音が頷いた。その顔が、微かに赤く染まっている。

「…その、できれば朱音を戦わせたくはなかったのだが。このメイジークロックも、人を選ぶらしく…朱音以外では、まるで反応しないのだ」

「へーっ。そんなとこまでそっくりかよ」

「この世界もそうだけど」

 せいりゅうが口を開いた。

「ぼくたちには、別の目的もあるんだ。と言うか、こちらを解決しないと、根本的にイーンジャがやって来るのを止められない」

「根本的な解決法があるのか」

 せいりゅうは、自分の出自や故郷のこと、敵の親玉のことを説明した。

「…つまり、そのジャインキングとやらを倒せば、化け物はもうやって来ない、と」

「そうなるね」

「だが…それはつまり、君の故郷へ攻め入るということかね」

「…まあ、そうだね」

「流石にそこまでは、朱音をやれんぞ」
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 20:26:30.33 ID:/YCzYfGuo
やだこの世界のお義父さんイケメン……
670 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/10(水) 20:32:12.07 ID:rwSZYWMK0
「…」

 せいりゅうは、蘭と葉月を見た。

「…まあ、元々オレたち2人でやろうと思ってたし」

「そこまで巻き込むのは、申し訳ないわね」

「それを聞いて安心した」

 鷹栖は立ち上がった。

「少し待っていなさい。お菓子を用意しよう…」

 書斎を出ようとした、その時



『イィィィ…』



「…今、何か聞こえたか?」

「だっ、旦那様っ!!」

 下の階から、女の声が飛んできた。

「!!」

「蘭、行くわよ!」

 部屋を飛び出す。一歩遅れて、朱音もついてきた。
 一階では、鷹栖が電話を掛けていた。

「周辺住民に、家から出ないように指示を。それから、部隊を2つ、大至急だ!」

「お父さん、行ってくるね」

「朱音ちゃん、気をつけてね!」

 家政婦とお婆さんに見送られながら、3人は家を出た。
671 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/10(水) 20:53:22.97 ID:rwSZYWMK0
 外では、ニューモニアが逃げていくところだった。

「待てっ!」

「…きゃっ!」

 追いかけようとする蘭たちの前に、黒塗りの車が立ちはだかった。車体の隙間から、虹色の液体が漏れ出ると…突然、車が変形し、人型のロボットになった。

「おおっ、カッコいい!」

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」

 ピンクの時計を取り出し、胸に当てる。
 その隣で、朱音が懐中時計を前に突き出した。その蓋が、下に開く。

「「スパークルチャージ、エクスタシー!!」」

「アドールセント、レディ・ゴー!」

 蘭と葉月の服が消える。朱音の身体が、急速に成長していく。

「メイジーチャージ、エクスタシー!!」

 少女たちの裸体を、各々の衣装が包んでいく。黒と銀の身軽な装備。白と青のドレス。そして、白い道着に藍色の袴。長い黒髪に月の髪飾りが光る。



「星竜の戦士、スパークルフラッシュ!」

「星竜の戦士、スパークルリーフ!」

「正義の使者、スパークルムーン!」



「3人揃って!」

「…えっ? 何かあったかしら」

「っ、危ないっ!」



『イイイッ、ジャアアッ!』



 タイヤの拳を跳んで躱すと、フラッシュは自分の銀のグローブで殴りかかった。

「おらあっ!」

「こっちよ!」

 リーフも、マスケットで狙撃する。ムーンは薙刀を構えると、フラッシュとは反対側から斬りかかった。

「やあっ!」
672 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/10(水) 21:16:41.88 ID:rwSZYWMK0
 装甲車が到着し、武装した警官隊が出てきた。

「二班、向こうに回れ!」「朱音様を援護しろ!」「…待て、一緒にいるのは…?」



「逃げたほうが良いぞー! …はあっ!」

 フラッシュが、スライディングキックでイーンジャの足を破壊した。

『イッ!?』

「油断大敵!」

 更に、頭に銃弾が撃ち込まれる。

「今のうちに…!」

 ムーンが、薙刀を振りかぶって飛び上がる。三日月型の刃が、青い光を放つ。

「…ムーン・ジャッジメント!!」

 青い刃が、黒い超ロボット生命体を切り裂いた。



「世話になった。これからは、何かあったらすぐに連絡しなさい。こちらからも、連絡すると思う」

「また、お願いします」

 家の前で、2人と別れた。



「…そう言えば朱音、鷹栖の爺ちゃんのこと『お父さん』って呼んでたよな」

 帰り道、思い出したように蘭が言った。

「そういうのもあるんじゃないの」

「そうかなぁ…」
673 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/10(水) 21:25:30.76 ID:rwSZYWMK0


 葉月が家に帰ると、親も弥生もテレビを食い入るように見ていた。

「ただいま…どうしたの?」

「葉月!」

 弥生が駆け寄ってきた。

「警視庁の建物が、爆発したって…テロだって。大丈夫だった?」

「!!」

 肩越しに、テレビの画面が見える。



『警視庁舎には救急隊や消防隊が駆けつけています。ですが、爆発物から出たと思われる汚染物質が周囲に広がっており…』



 葉月の持つ携帯電話が鳴った。

「もしもし?」

”鷹栖だ。早速で済まない。テレビで見たかも知れないが…奴が、警視庁を襲った。狙いは、地下研究所にあるメイジークロックの試作品…『プロトメイジー』だ”
674 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/10(水) 21:25:57.22 ID:rwSZYWMK0
今日はこの辺で
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 21:28:35.36 ID:fS4xEPIOO
おつ。
676 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/10(水) 21:29:36.03 ID:rwSZYWMK0
書いてて思ったけどここにヒロイン青色ばっかだな?
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 21:39:25.37 ID:UH6ISlnVo
おつおつ
そんなシリーズがあってもいい
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 21:56:40.50 ID:fS4xEPIOO
ちなみに

フラッシュ
>>57>>70黒メイン。白いフリル。
リーフ
>>116>>122白と青がメイン。
ムーン
>>447>>604白と藍色。

暖色(赤や黄色など)が無い。
679 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/11(木) 20:14:00.04 ID:7M/HSB450
『Bawdy Beast Simulator』

 眼下に広がる虹色の沼。暴れだすパトカー。逃げ惑う人々。

「…やっと始まったのね」

 電柱の上に立って、藍色のゴスロリ衣装を着た女が呟いた。それから彼女は、どこからともなくピンク色のスマートフォンを取り出した。
 ボタンを長押しすると、音声認識システムが起動する。

「『ライフ・コンバート』」

 すると、画面に3×3、9つの点が浮かび上がった。女は画面を指で触ると、それらの点を結んで文字を書いた。



『L』 『I』 『F』 『E』



 点が消え、『CONVERT』の文字が表示される。
 次の瞬間、女の纏うゴスロリ衣装がデータ光となって消えた。そして、露わになった豊満な肢体を、新たなデータ光が覆った。
 光が、衣装となって収束する。白いレオタード。白とピンクの縞模様ニーソックスとロンググローブ。機械的なピンクのバックパックに、ヘッドギア。

「生命の守護者、ライフガーディアン! …っ、ちょっとこの服、食い込みすぎじゃない…?」

 ほとんど丸出しのお尻に食い込む、白いレオタードを気にしながら、彼女はゴーグルにスマートフォンを嵌め込んだ。
 バックパックから、ピンクのレーザー光でできた羽が伸びる。
 眼下の混乱に向かって、ガーディアンは飛んだ。
680 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/11(木) 20:43:43.25 ID:7M/HSB450




『緊急車両が通過します。ご注意ください』



「…」

「やべえことになってるぜ…」

 装甲車の中で、他の隊員たちに混じって、蘭が呟いた。

「あたしたちじゃなくて、警視庁の方を襲うなんて…」

「しかも、狙いはプロト『メイジン』とかいうやつだろ。何のために」

「ニューモニアは、それがスタースパークルの代わりになると考えたんだと思う」

 せいりゅうが言う。周りの隊員は、喋る奇妙なトカゲを、興味深そうに見ている。

「きっと、その力を使って…」

 ところが、せいりゅうが核心に触れる前に、装甲車が急停止した。

「うわっ!?」

「クソッ、前が」

 窓から前方を覗いて、葉月は息を呑んだ。

「イーンジャが…」



『イィィィ…』『ジャッ!』『ジャッ、インッ!』



 道路を埋め尽くす、虹色の濁流。電信柱や植木に取り憑いて、次々に怪物へと変わっていく。

「こうなったら…」

「…! 待って」

 降りようとする蘭を、葉月が止めた。
681 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/11(木) 20:56:46.86 ID:7M/HSB450
 装甲車の前に、何者かが降り立ったのだ。

「誰だ?」「あれも、魔法少女…?」



「…」



 白いレオタードに、ピンクのバックパック。ゴーグル付きヘッドギアを装着した女が、こちらを振り向いた。

「!! ダイア・リーア…」

「ストップ、葉月! あれは…」

 女が、再びイーンジャの方を向く。顔の前で何かを操作すると、その両手に光の刃が出現した。



「はあぁぁぁ…っ!」



「助けてくれてる…のか?」

「どうして…」

「! 今のうちに、進め!」

 謎の魔法少女が切り開いた道を、装甲車は走り出した。



「葉月さん、蘭さん!」

 警視庁前のバリケードで、鷹栖父娘と合流した。

「気付くべきだった。今までの敵の行動は、こちらの意識をここから引き離すための陽動だったのだ…」

「その、『プロノ』メイジンってのはどこにあるんだ?」

「プロトメイジーだ。…警視庁舎地下にある、秘密研究所だ。だが、その入口は隠されている」

「じゃあ、そこまで案内してくれますか。あたしたちが道を拓くので」

「お父さん…」

 心配そうに見上げる朱音の頭を撫でると、鷹栖は頷いた。

「ああ。奴を、止めなければならん」
682 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/11(木) 21:12:04.32 ID:7M/HSB450
 青い懐中時計の蓋が開く。

「アドールセント、レディ・ゴー!」



「「スパークルチャージ、エクスタシー!!」」

「メイジーチャージ、エクスタシー!!」



「よっしゃ、行くぜ!」

 3人は鷹栖を中心に陣形を組むと、バリケードを越えて警視庁舎へ突入した。



「やあぁっ!」「どりゃあっ!」「はっ! やっ!」

 次々に立ちはだかる、イーンジャに憑かれたパトカーを撃退しながら建物に入る。

「こっちだ。入り口はエレベーターに…」

 指差した鷹栖の顔が強張る。
 エレベーターのドアが破壊されて、中から煙が上がっている。

「…どうやら、既に見つかったようだ」

「急ぎましょう!」

 飛んできた手錠の怪物をマスケットで打ち払うと、リーフは言った。
683 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/11(木) 21:34:41.75 ID:7M/HSB450


 緑色の光を放つ、巨大な機械の前で、燕尾服姿の太った男が何やら操作していた。

「そこまでです!」

 突然、暗い室内に凛とした声が響いた。
 男が振り返ると、そこには勇壮な衣装を纏った、3人の少女たちが立っていた。
 真ん中に立つ、薙刀を持った少女が宣言する。

「あなたを、逮捕します!!」

「…来ましたか」

 男は、機械に向かって秘密のキーを打ち込んだ。
 次の瞬間、緑色の閃光が研究所を呑み込んだ。

「!」

「くっ、本当にスタースパークルの…」

 光が収まったとき…男の隣に、虹色の裂け目が開いていた。

「!! ワープゲート」

「これで…私の…『ワガハイ』の仕事は、成った」

「…えっ?」

 せいりゅうが、目を見開いた。

「もしかして…伯爵?」

 ニューモニアは、くっくっと喉を鳴らした。

「このくらいのエネルギーが欲しかったのです…強すぎず、弱すぎず…このサイズのゲートならば、あなた方は通れても、ジャインキングは通れまい」

「伯爵…あなたは、ずっとぼくたちのために」

「ふふふ…だが…っ!」

 ニューモニア…ニューモン伯爵が、突然咳き込んだ。その口から、虹色の液体が溢れ出す。

「伯爵!?」

「ぐっ…内なるイーンジャに、我が発明でどうにか抗ってきましたが…それも、ここまでのようですな…がはっ!?」

 大量のイーンジャが噴き出し、伯爵の身体を覆っていく。



『イッ、イッ、イィィッ…』



「…2人は、ゲートをくぐって」

 不意に、ムーンが前に踏み出した。

「この方は、わたしが止めます…!」

「朱音ちゃん…無理しないでね」

「頼んだぞ! …せいりゅう、ゼプラ!」

 リーフはせいりゅうを、フラッシュはゼプラをそれぞれ抱えると、ゲートに向かって走った。
 ムーンは、不定形の怪物と化した伯爵に、薙刀を向けた。その隣で、鷹栖も銃を抜く。

「あなたを、逮捕します。でも…」

「…その後で、情状酌量は考える」

 鷹栖の言葉に、ムーンは笑顔で頷いた。そうして、薙刀を振り上げ、斬りかかった。
684 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/11(木) 21:35:16.41 ID:7M/HSB450
今日はこの辺で。

しばらく安価が無いかもしれない
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/11(木) 21:42:30.19 ID:eHfb5wGVO
おつ
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/11(木) 21:47:01.93 ID:c+p9NI1Yo
おつ
いよいよ佳境…
幹部全員に離反されるジャイキング様あはれ…
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/11(木) 22:33:27.56 ID:T2iHWeGE0
乙乙
688 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/12(金) 19:04:33.76 ID:v/OlWpwt0
『Bawdy Beast Simulator』



 ___光あらば陰あり

 ___陰は寄りて 陰の者となる



 ___善あるとき邪あり

 ___邪なる心 陰に宿りて 王となる



 ___光あらば陰あり 故に陰は消えず隠れるのみ

 ___善あるとき邪あり 故に邪は滅びず散るのみ
689 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/12(金) 19:11:01.38 ID:v/OlWpwt0
「…ここは」

「!!」

 気がつくと、一同は透明な結晶でできた、巨大な広間にいた。
 そして、彼らの目の前。はるか前方に鎮座するのは

「陛下!?」

「父上!!」

 せいりゅうが叫んだ。
 広間の壁面が隠れるほどの、巨大な身体。折り畳まれた状態でも、天井に届くほどの翼。そして、鱗に覆われた巨大な顎。
 竜が、ゆっくりと目を開けた。
 その目から、虹色の液体が零れ落ちた。



『…遂に、来たか』



「おい…アイツ、何か様子がおかしいぞ…?」

 竜が、巨大な口を開ける。虹色の塊がこびり付いた牙を剥き出し、竜は



『…ガアアアアッッッ!!』



「!?」

「危ないっ!」

 赤い炎を、吹きかけた。
 せいりゅうとゼプラを抱え、飛び退くフラッシュとリーフ。すぐ足元を、虹色の粘液の混じった炎が通り過ぎる。
 竜が、翼を広げた。



『スタースパークルを持って、我に謁見しに来たか。褒めて遣わす。……我こそが、ジャインキングなり!!』



 結晶の天井を打ち破り、竜が翔んだ。
690 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/12(金) 19:51:14.04 ID:v/OlWpwt0
「そんな…父上が」

 呆然と呟くせいりゅう。その隣で、ゼプラが気まずそうに溜息を吐いた。

「ゼプラ…知ってたの?」

「ああ。そこは覚えていた」

「何で黙ってたんだよ!?」

「王子が、折れるかもと思ってしまった…陛下…『しんりゅう』王は、それほどに大きな存在なのだ」

 ちらりと、せいりゅうを見る。彼は呆然と、上空を旋回する竜…敵の親玉に乗っ取られた父親を見つめていた。

「…ああもうっ!」

 フラッシュが、左手を突き出した。リーフも。右手を掲げる。
 胸の時計から七色の光が放たれ、手首に巻き付く。

「せいりゅう、あたしたちに任せて」

 2人の衣装が、変化する。

「星竜の勇者、スパークルフラッシュ・ブレイブ!」

「星竜の姫君、スパークルリーフ・ノーブル!」

「ゼプラ、せいりゅうを連れて隠れてろ!」

 フラッシュはそう言うと、床を蹴って割れた天井の上へ飛び上がった。リーフも、後に続く。



『人間風情が、我に抗うか!! はあっ!!』



 上空から炎を吐く、しんりゅう…ジャインキング。天井を更に砕くその炎を躱すと、リーフがマスケットで狙撃した。

「くっ、効いてない…」

「大体、あんな高いところで…ずるいぞ!」
691 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/12(金) 19:58:00.26 ID:v/OlWpwt0
 見下ろすと、自分たちは高い城の上にいた。城下街は濁った虹色の汚染物質に覆われて、その中にゆらゆらとイーンジャが蠢いている。
 ジャインキングが、炎を吐きかけた。

「くそっ、しつこいぜ!」

 粘液の混じった炎が、足場を破壊していく。とうとう、2人は屋根の隅まで追い詰められた。

「どうしよう…このままじゃ」



「…!」

 柱の陰で、せいりゅうは戦う2人を見た。

「王子」

 ゼプラが、彼に声をかける。

「このままでは、2人が危ない」

「分かってる…でも、相手は父上だ」

「だが、ジャインキングに操られているだけだ! そして…王子も、陛下の血を引いている。諦めるには、まだ早い!」

「!」

 せいりゅうは…柱の陰から、身を乗り出した。
 2人の戦士は、炎に追い詰められ、崩れかけの屋根の隅まで来ていた。

「ぼくが…できること」



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