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【禁書】上条「野球大会で優勝したぞ!」看取「2回裏だゾ」【安価】

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153 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/12(土) 20:07:27.37 ID:JMPLpEkjO
はじめます
154 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/12(土) 20:35:49.40 ID:JMPLpEkjO
ピンポーン!


上条「………」


ガチャッ


上条「はい…」

土御門「カ―ミーやーん! あっそびーましょー!」パッパラー

上条「……間に合ってます」バタンッ

土御門「――――」

土御門「イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!」ガチャッ

土御門「ちょちょちょちょちょちょ!」ギリリギリギリギリ

上条「んだよ!こちとら暇じゃねーんだよ帰れ!!」ギリギリギリギリ

土御門「ジョークジョーク!」

土御門「っていうかーカミやん! ここで学園都市の裏の裏! むしろ表じゃね?って所まで調べ尽くしたオレを門前払いとか」

土御門「勿体ないとおもわないかにゃー!!」

土御門「今ならカミやんのお悩み相談くらい乗ってやるぜーい!!」ギリギリギリギ

土御門「カミやん! 自分の彼女を助けたくないのかー!?」

上条「なに!?」パッ

土御門「あっ」


ドンガラガッシャーンッ


土御門「急に…離すな…」ピクッピクッ

上条「すまん…」



元多重スパイ土御門は何を知っている…?
@例えば、何か隠している彼女の事とか
A例えば、行方不明の彼女の事とか
B例えば、きっともうすぐいなくなる彼女の事とか
C例えば、佐々岡投げさせすぎ問題とか

安価下2
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/12(土) 20:38:18.08 ID:oGnnV3k0o
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/12(土) 20:40:31.09 ID:9a8Th0790
1
157 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/12(土) 22:27:26.22 ID:JMPLpEkjO
・・・・・

土御門「オティヌスは?」

上条「舞夏と一緒に買い物に行ったぞ」

土御門「なるほど。言う通りにしてくれたか」

上条「?」



上条「で、何を知っているんってんだ?」

土御門「ん? 例えば――裏でコソコソ隠れて何かやってる食蜂操祈とか――」

上条「――――」

上条「………」

上条「―――」

土御門「アレレ? カミやんもしかしてまだ自分の彼女のヒミツに気づいてないのかにゃー?」

上条「……煽りは他所でやれ土御門…!」

土御門「まぁまぁ」

土御門「それにしてもカミやん、最近大丈夫かにゃー?」

上条(と、いつものようにおちゃらけた態度で、グラサンアロハは訊いてきた)

上条(何も心配していないようで、俺を心配するような事を訊いてきた)

上条「…なんとも――」

上条(いや、でも最近――)

土御門「最近、白昼夢を見てないか?」

上条「―――」

土御門「見覚えは、あるようだにゃー」

上条「……いや、俺は大丈夫だ。なんとも――――――」

土御門「………」サーッ

土御門「オイ、カミやん聞いているか!?」ガバッ

上条「!? 土御門? いきなりどうした?」

土御門「さっき、一瞬意識飛んでたぞ」

上条「………」

土御門「いや! カミやん! カミやんはあの女に騙されている!」

上条「!?」

土御門「しばらく食蜂操祈とは距離を置け!」

上条「は、はぁ!?」

土御門「このまま行くとヤバ―――」
158 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/12(土) 22:54:00.10 ID:JMPLpEkjO


ピンポーン


土御門「!」

上条「……誰だろ。ちょっと待ってろ……」スクッ

土御門「ストップだにゃー、カミやん」ガシッ

上条「は?」


『おはようございます上条様。帆風です! 女王がすぐに会いたいとの仰せで、お迎えに参りました』コンコン


土御門「帆風? 食蜂の派閥の…クソ、流石は第六位、手が早い」


『いらっしゃいますか? おかしいですね。いつもならすぐに出ていらっしゃるのに…』

『監視カメラでは外出している様子はなかったので…きっとまだお休み中なのですね!』

『上条様ー! 朝です! 女王がお呼びですよー』ドンッドンッ

『上条様ー! 起きてるのでしょー? いつもならとっくに起きて、オティヌス様とサンデー〇ーニングのスポーツコーナーをご視聴している時間ですもの!』

『上条様ー!?』


土御門「………」

上条「ええ!? 帆風なんで知ってるの!?」

土御門「逃げるぞカミやん。俺の部屋から脱出する。幸い、みこっちゃんに壁ぶっ壊された時そのままだからな」

上条(そういえば修繕費ケチってまだ直してなかったっけ。舞夏の夕飯を時々貰えるので助かってるからそのままだったけど、いい加減に直すか)

上条「――って!? ちょっ待てよ土御門! まったく話が!」グィッ

土御門「いいから来い! このままじゃあカミやんが壊れる!」

上条「は、はあ!?」


帆風『あら? いらっしゃる様ですし……お邪魔しますね』バキンッ

帆風『あっ、ごめんなさい…ドアノブが壊れてしまいました…修繕はしますので、破らせてもらいますね☆』


バコンッ


帆風「おや……? いない?」

帆風「………なんで、隣の部屋に穴が? そもそも、私はなぜ――」ハテ?


・・・・・


上条「待て待て待て! 説明しろ土御門」タッタッタッタッ

土御門「後だ!それより走れカミやん!帆風が来たって事は、他の派閥のメンバーもいる可能性が高いぜよ!」タッタッタッタッ

土御門「クソ! オレがカミやんに接触することが分かっていたのか食蜂! 真相まで辿り着いた時点で網に引っかかっていたのに気づかないとは――」

上条「なにぶつくさ言ってんだ!」

土御門「とにかく、人気のない所に移動する! カミやん! 派閥のメンバーがいたら即隠れろ! あと接触してくる奴は全員、食蜂に洗脳されている可能性あるから無視しろ! 構わず走れ!」

上条「ええ…」


??「なにしているの?」



土御門と逃避行コンマ下1
奇数→絶対に捕まらない運送屋とエンカウント
偶数→常盤台の絶…双璧とエンカウント
159 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/12(土) 23:07:52.21 ID:JMPLpEkjO
今日はここまでです
ありがとうございました

来週の土曜日19時からはじめます

明日時間あればちょっとやるかも
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/12(土) 23:14:07.53 ID:PFh7k8dI0
乙ー
どうなっちゃうのこれ
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/12(土) 23:18:56.43 ID:oGnnV3k0o

真の嫁は土御門?
162 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/19(土) 12:57:58.12 ID:otSVhIOgO
ごめんなさい今日はお休みさせてください
明日の20じからはじめます
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2020/09/20(日) 20:25:39.59 ID:wb3HjiPjO
サイゼで豪遊・・・!してたら大変遅れましたが始めます
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 20:29:21.80 ID:KPEZyAeyo
上条さんならサイゼでドリンクバー単品で豪遊してるところだ
165 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/20(日) 21:03:07.40 ID:wb3HjiPjO
プップー


上条「……あれは、オリアナ?」

オリアナ「はぁい。最近連絡もないから遊びに来ちゃった❤」

上条「スポーツタイプのオープンカーとかどこのセレブだよ」

土御門「オリアナ=トムソン…カミやん無視して行くぞ」

オリアナ「あら酷いわねえ。せっかくお姉さんが休日ドライブに誘ってっているのにー」胸チラチラ

土御門「この状況なら喜んで乗るが、生憎と忙しいんでな」

オリアナ「へぇ、そう。もしかして追われているの? お姉さんが手助けしてあげようか?」

土御門「くどいぞオリアナ! 行くぞカミやん!」



「ここにいますの?」「ハイ、上条様らしきツンツン頭がここを通ったのを見ましたの」


土御門「くっ、後ろから派閥の奴らが」


「この先が上条様のご自宅! 女王に上条様をお届けしないと!」「帆風様より先にお届けすれば、きっとほめてくださいますわ!」


土御門「! 前にもか!」

オリアナ「あらあら逃げ場がない? なら、一つしか手はないんじゃない?」

土御門「〜〜〜〜!」



土御門「オリアナ! とりあえず奴らを撒いてくれ!」バンッ

オリアナ「了解! かっ飛ばすから捕まってなさぁい!」ブワァンッ!


ファファファファンッファーーーーーーー!!!


・・・・・


土御門「どうやら撒けたようだにゃー。礼を言うぜオリアナ」

上条「ふぅ…ちょっと怖かったぜ」

オリアナ「どういたしまして」

オリアナ「で、何があったのかな? お姉さんに教えてくれる?」

上条「俺が聞きたい…いい加減説明しろ土御門」
166 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/20(日) 22:02:05.13 ID:wb3HjiPjO
土御門「………」

土御門「以前から、食蜂操祈の動きは違和感があった」

土御門「彼氏のカミやんの前では平然を装っていたが、以前の…学園都市野球大会前の食蜂の雰囲気とはまるで別人のようだった」

上条「そうなのか?」

オリアナ「私はあのお嬢ちゃんとは余り関わりがないからわからないけど」

土御門「最初は勘だったにゃー。腐ってもオレはスパイ。嘘の匂いには敏感なんだにゃー」

土御門「まるで、優雅に湖を泳ぐ白鳥は、実は水中では必死にバタ足しているような、そんな風に見えた」

土御門「チームに食蜂加入後、隙を見つつ奴の行動を監視していた」

土御門「違和感が確信に変わったのは、食蜂がウチの高校に転入してきた時だ」

土御門「食蜂は派閥のメンバー全員と一緒に入学してきた。だが毎日学校に来ているのはいない。1日ローテである程度の人数が欠席している」

土御門「自分の命より大事な女王をほったらかして、彼女たちは何をしていた? いや――どこに行ったと思う?」

上条「―――――」

オリアナ「―――」


上条「タピオカ?」

オリアナ「大学生とコンパ」

土御門「んな不良ギャルみたいな事だったらよかったにゃー」

上条「学校サボって日本シリーズを見に行く」

オリアナ「WBC決勝でしょ」

土御門「日シリは平日昼間とかいつの時代だにゃー! WBCも時期が違うぜぃッ!」

上条「盗んだバイクで走り出す」

オリアナ「実はスケバン刑事だった」

土御門「オッケー! もうお腹いっぱいだから話の腰を折るボケはやめようか」


オリアナ「……」ブゥーン

上条「操祈の派閥の子たちがどこへ行ってたんだ」

土御門「それは……――――」
167 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/20(日) 22:03:33.51 ID:wb3HjiPjO


ビュンッ


オリアナ「!」ピクッ


クンッ

キキッ

バコンッ


上条「うわぁっ!?」

土御門「見つかったか!」

オリアナ「そのようね。遠距離から攻撃されている! しかもコンクリートにクレーター作るくらいの威力の狙撃!」

土御門「えらくホンキだにゃー。これはカミやん以外は殺す気満々じゃないかにゃー?」

上条「はぁっ!? なんで!?」

オリアナ「………ちょっとドライブにさそったの後悔していい?」

土御門「手遅れだにゃー。そのまま、ここの住所に走ってくれ」スマホペペペッ

土御門「この建物まで走ってくれ」

オリアナ「オッケー。もう一回飛ばすわよ!」

土御門「! 来るぞ!」

オリアナ「回避するから掴まってなさい!」

土御門「ラジャ!」

上条「ラジャ―――っておわああああ!!!」キキィイイイイイイ!!



上条さんラッキースケベコンマ下1
奇数→オリアナお姉さんの頭にタッチ&クラッシュ
偶数→オリアナお姉さんにパイタッチ&クラッシュ

168 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 22:05:34.85 ID:pgBj4vz0o
169 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/20(日) 23:02:55.55 ID:wb3HjiPjO
キキィイイイイイイ!!


上条「ああああああああああああ!!!」


ベチンッ―――キュインッ


上条「…………?」

土御門「カミやん、後部座席だからってシートベルトつけなきゃダメだぜい」

土御門「運転手の頭を叩くなんて事故の下だにゃー」

上条「あ、ごめん…でも―――なにか幻想殺しで殺したような感覚が―――」

土御門「……おい、それってまさか食蜂の洗脳能りょ――」


オルソラ「あれ? 私、なにをしているのかしら?」キョトンッ


「「――!?」」


ビュンッガゴンッバシュッ


上条「ぎゃ!? なんだ!?」

土御門「ヤバイ、タイヤをやられた!」

オルソラ「ちょっとなにがどうなってるのぉーーーーーー!?」キキーーーーッ

「「「ああああああああああああああああああ!!!!」」」


ガッシャーンッ



・・・・・


「どこへ行きましたの?」「事故車両はもぬけの殻でしてよ!」「探しましょう!近くにまだいるはずです!」



上条「し、死ぬかと思った…」

土御門「結果オーライだったにゃー。もしオルソラが洗脳されたままだったら、目的地は食蜂がいる場所だったにゃー」

オルソラ「……」ドヨーン

上条「どうした」

オルソラ「ポケットマネーで買って、昨日納車だったのに……」

上条「oh…」

土御門「それは…」

オルソラ「いいわ…こうなったらとことんやってあげるわよ」ユラァ

オルソラ「何があってもあなた達を逃がして目的地まで届けるわよぉ!!!」

上条「………」

土御門「………」


上条(血の涙を流しながら、オルソラお姉さんは単語帳を駆使して俺たちを逃がしてくれた)
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 23:11:58.01 ID:49bUA+fh0
おや?なんか勇ましいと思ったら表記が間違ってますよん
よくあるっすよね、オリアナ姉さんとオルソラさん間違えるのw自分も時々あります
171 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/21(月) 00:14:45.08 ID:piBFJ8zmO

オリアナ=トムソンとオルソラ=アクィナスを間違えた事をお詫び申し上げます
正しくはオリアナです
おっぱいおっきいパツキンのお姉さんです
全国のオリアナファンの皆様、オルソラファンの皆様に深くお詫び申し上げます




―――第二学区 某研究所


土御門「ここだにゃー」

上条「オリアナは大丈夫だろうか…」

土御門「先にこの建物を…っていうか、『ここにあるナニカ』を守っている派閥のメンバーを引き連れて邪魔者を追っ払ってくれているにゃー」

土御門「逃げ足の上手い奴だ、この手の仕事はキッチリやるぜぃ」

上条「デカい研究所だ。鬼ごっこが得意なオリアナなら安心だな」

土御門「――じゃあ、入ろうか」スタスタスタ

上条「―――」スタスタスタ



上条「―――もしかして、学校に来ないっていう派閥の子たちはここにいたのか」

土御門「ああ。ここは元々、幼い能力者を集め、『天才を人工的に作ろうとした』研究機関だった」

土御門「だが研究は頓挫。別の研究にシフトして完成間際って所で、一人の天才に研究所は乗っ取られ、いい様に使われて今に至るって訳だにゃー」

上条「………」

土御門「耳にした事くらいあるか? その計画は『エクステリア計画』。この研究所の名は『才人工房(クローンドリー)』」

土御門「常盤台のレベル5。最強の精神系能力者『心理掌握』こと食蜂操祈の古巣だにゃー」

上条「………」

上条(才人工房…またその名を聞いた。――……看取がかつて在籍し、かつてのドリーを作った研究所――そこに操祈も所属していたのか)

上条「行くぞ」

土御門「やる気になったか?」

上条「操祈が意味もなくここを守ろうとするわけがない。土御門はここにある『ナニカ』が分って、俺を連れてきたんだろう?」

土御門「食蜂にはモロバレだったがにゃー」

土御門「即消しに来なかったのは、オレとカミやんの関係が濃かったから、むやみに消すと自分のやっている事がどの道バレると考えたからだろう」

上条「でも俺を連れてくる段だとわかった途端に邪魔しに来た…まるで、俺をここから遠ざけようとするように」

土御門「実際そうだろうぜぃ。――全くやることなす事が中途半端。カミやんだから情があったのか、この街で少ない能力が効かない人間だったからか」

土御門「所々迷いがあった。だからここまで付け入る事が出来たんだが、まったくレベル5にしてはツメが甘いぜぃ」


上条(研究所の奥へ進む。だだっ広い癖に入り組んだ廊下を渡り、その先にあるいくつかの階へと続くエレベーターへと、土御門はまったく迷わずに入る)

172 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/21(月) 00:23:28.40 ID:piBFJ8zmO


土御門「カミやん、スパイのオレが言うのもなんだが、嘘はいつかバレると思っている」

土御門「嘘はいつかバレる。小さい大きい問わず、長い時間をかけてでも、いつか真実が追いついてウソツキの肩を掴む。世の中上手い具合に出来ている」

土御門「自分についた嘘はいつか自分を呪う。人についた嘘はその人を不幸にする」

土御門「そんな、まるで世界が嘘を修正しようとするように。騙しても騙しても、いつか公に晒される」

土御門「だからせめて、嘘をついて自分が不幸になるくらいなら、その嘘は誰かの幸せの為につくべきだ」

土御門「そうじゃないと、あまりにもわりに合わない」

上条「らしくないな。おまえがそんな話」

土御門「わかってるにゃー。オレがホンネでこんな話するなんて、事実を知る前の土御門元春からすれば考えられないぜよ」

土御門「だがな、食蜂操祈がついている『嘘』は誰の為でもない。自分の為でもカミやんの為にもならない」

土御門「自分の身の回り、世界を騙しては全員を不幸にする最悪の『嘘』だ」

土御門「しかも一番損をさせているのはてめーの惚れた男だぞ。この事実を知った時は頭にくるのを通り越して呆れたぞ」

上条「土御門…」

土御門「カミやん。オレがいまやろうとしている事は、おまえが惚れた女の本性を暴き出す事だ。身勝手極まりない上に破廉恥この上ないのは承知の上でやっている」

土御門「それでもこんな、胸糞悪い話をとっとと終わらせたい」

上条「………」


上条(ここまで怒る土御門は初めて見た)

上条(親友がここまでやってくれているんだ。ここで芋引いたら男じゃない…)

上条「………」

上条「わかった。とことんまで付き合ってやる」

土御門「……」


上条(答えると土御門は微笑んだ。ただグラサン越しの目尻は心なしか、申し訳なさそうに細められていた)


チーン


土御門「この階だぜぃ。ああ、そうそうカミやん。もしオレの様子がおかしかったときは、迷わずにオレの頭を――」

上条「………!」


ウィーン


上条「………」

土御門「……ま、そうなるか」


上条(エレベーターの扉が開く。降り立ったフロアは開けた場所だった。バスケットボールのオールコートくらいか)

上条(壁には多くの電算機器がズラリ。配線や金属の配管がビッシリ。フロア中央には、人一人分の大きさの機械がちょこんと)

上条(――そしてそれを守るように、縦ロールの女子中学生が仁王立ちで待ち構えていた)
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 00:31:23.83 ID:hWG1Fg5/o
そういや上条さん未だに嘘つき続けてるな
いつになったら親と友人に記憶喪失のこと明かすのか
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 00:41:54.74 ID:dFhuvKum0
>>173 多分、全部の記憶が戻ってから黙ってて悪かったって言うのかも
    もしかしたら皆ホントは気づいてて黙ってるって可能性も
>>171 ちかたないよ。
    うーん、どっちも金髪でおっぱい大きいお姉さんだからなー・・・ 
    違うとすればかまちー先生が結婚したい相手はオルソラさんで付き合いたくないのはオリアナさんと真逆なんでせうよね
175 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/21(月) 01:06:20.05 ID:piBFJ8zmO
帆風「ダメですよ。こんな所まで来ては――上条様、女王がお待ちです。さ、ここは危険です。私と一緒に参りましょう」


上条(と、微笑む帆風潤子)


上条「………」

土御門「………」


上条(警戒を厳に、無視してエレベーターの扉を潜る)

土御門「……」チャッ

上条「(拳銃? 打つなよ)」

土御門「(わかってる。だが相手は常盤台一のパワーゴリラだ。大口径の拳銃じゃなかったら何かあっても――)」


バコンッ


上条(一閃、光が通り過ぎた)

上条(気が付けば、隣に土御門の姿はなく。振り返れば、帆風にエレベーターの壁に叩き込まれた土御門がいた)

上条(全く見えなかった。ただ予想するに、拳銃を持った土御門を危険と感じたのか、即座に駆け、飛び蹴りを腹に突き刺し、そのままエレベーターに押し込んだように見えた)


土御門「カハ――」ボタボタッ


上条(血反吐を吐く土御門。微笑みながら)

帆風「こんな所でそれはダメです。『あの方』に当たったら――きっと私は貴方を殺めてしまうかもしれませんので」

上条(と、温厚な彼女らしからぬ物騒な事を口にした。操祈の洗脳か? ―――いや、これは帆風潤子の本心だ。本気で、命を賭けてあの機械を守っている)

土御門「クソ、化物…――」

帆風「動かないでください。今すぐ手当をすればこれ以上痛い目にはあいません…お願いします。私をこれ以上本気にさせないでください」

上条「土御門――!」

土御門「行け! カミやん! このゴリラはオレが引き受ける!」

帆風「な!」

上条「にを!」

土御門「帆風、おまえの登場は予想できた…おまえでよかった…――!」

上条(と捨て台詞を吐き、土御門は握ったままの拳銃を――エレベーターの天井へ向けた)

上条「バ、やめ―――!」


バンバンバンッ


帆風「……? どこへ撃って―――」


ガコンッ


帆風「!?」

土御門「メイド服がきっとお似合いのお嬢ちゃん。――急降下するエレベーターに乗った事はあるか?」

帆風「―――!!!」


ガッ ヒューーーーーーー………―――――――――――――――
176 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/21(月) 01:56:06.93 ID:piBFJ8zmO
・・・・・


上条「――――」

上条(土御門は帆風と一緒に落ちて行った。数秒後、爆発音に似た落下音が響く)

上条(ここは地上何階かはわからない。ただ、土御門が長く話していたから、相当な高度だと思う。それも地下があったら…)

上条「二人とも、無事だといいが……――いや、無事だ。何も考えずあんな無茶をするほど土御門はバカじゃない」

上条「それよりも、土御門が見せたかったモノを――」


上条(フロアの中央にある機械に近づく)

上条(ただただ静かな部屋には静寂はなかった。耳を打つのは逸る心臓の音。バクバクを波打つ脈)


――見るな…見るな…引き返せ――

―――これを見たら、今までの幸せの日々が崩壊するぞ―――

――――――頼むから、これ以上は―――――――


上条「うる…せえ…」

上条(体の中で警鐘を鳴らす誰かの声を一喝し、歩みを進める)

上条(酷く頭痛がする。脳髄が爆裂しそうだ。ナニカガホウカイスル。頭蓋骨が中から弾け飛びそうだ。クズレオチル)

上条(――恐怖心には好奇心が付きまとうという。だが、ここには好奇心なんてものはなく、焦燥感に成り変わっていた)

上条(メチャクチャな心のまま、とうとう、俺は機械の前に立った。立ってしまった)

上条(これでもう後戻りできない。――上条当麻は見てしまった)


――その機械は、人が一人は入れる程のガラスの入れ物だった。

――入れ物…違う、それはまるで棺だった。

――ガラスの棺。

――そこに入れられていた遺体は、生きた女の子だった。

――金髪だった。整った顔立ちをしていた。長い睫毛と可愛いらしい鼻と小さな唇。瑞々しい白い肌。

――大きな乳房、引き締まった腹から膨らんだ尻と、薄い陰毛に隠された性器の両隣にはもちもちとした太腿。

――傷一つない脛から形のよい足。細い腕と手。

――おまえは、この少女を知っている。


上条(誰だ、この子は――)


上条「ハ―――ァ、ハ―――ァ、ア、アア――――――――――」


上条(既視感がある。だが、見覚えがない。この顔、この裸を見たことがある。だが、記憶にない)


上条「――――グ、ァァ、ア――――」


上条(頭痛が更にひどくなった)

上条(涙が出る。ああ、なんて矛盾だ。知っているのに覚えがない。見覚えがあるのに記憶がない)

上条(誰だ。誰なんだ、この女の子は――知っている。上条当麻は、棺で眠る少女を知っている。よく知っている)

上条(命を助け助けられて、想い想われ、そして忘れてしまった―――イイヤ、ソンナキオクハソンザイシナイ)

上条(覚えがない。覚えがナイノニ、誰かのキオクがイッポウテキに流されている)


上条「アアーアアファファワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

177 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/21(月) 01:56:45.03 ID:piBFJ8zmO

上条「――そうだ、この子は、夢、白昼夢に出てきた…子だ……何回も、出会っている子で―――」

上条(ミサキが言うには、夢は並行世界の映像らしい)

上条(あの夢で見た女の子たちは同じ人物だった。並行世界なら、同じ人物との出会いを、無数にある運命の出会いを垣間見るのもおかしくない)

上条「で、も、ありえない、だろ…夢に出会った女の子が―――なぜここに―――――」

上条(これも夢ではないだろうか)

上条(ホンキでそう思い立った瞬間だった――)


「そう、とうとう、みつかっちゃったのねぇ」


上条「―――ダレ…ダ?」

上条(コノフロアニ、別ノ人ガ現レタ。ドコカラ来タノダロウ)

上条(女ハ微笑ミナガラ、コウ告ゲタ)


「私よぉ。貴方が愛する私、食蜂操祈…まだ記憶が残っているかしらぁ?」


上条「ミサキ…ミ、サキ………――――操祈」

操祈「ああ、よかった。まだ私を私として認識しているのねぇ」

上条(操祈は心から安心したように微笑んだ。目尻から涙が浮かばせて)


ピッ


上条「あ、頭が――」

操祈「どう? 頭痛は軽減されたかしらぁ。まぁ痛みを感じなくしただけで、脳細胞の上書きはまだ継続中だけどぉ」

上条「――え?」

操祈「どうしたのかしらぁ? そんな驚いた顔をして」

上条(頭痛が楽になって、澄んだ視界で改めて食蜂操祈を観察する)

上条(金髪だった。整った顔立ちをしていた。長い睫毛と可愛いらしい鼻と小さな唇。瑞々しい白い肌)

上条(セーラー服の上でもわかる大きな乳房、引き締まった腹から膨らんだ尻ともちもちとした太腿)

上条(傷一つない脛から形のよい足。細い腕と手)

上条「ああ、知っているハズ、だ」

上条(頭がグワングワンする。ノウミソが地獄のようにメチャクチャだ)

上条(目の前にいるのは俺の恋人、食蜂操祈だ。間違いない)

上条(でも俺の後ろにある棺の中にいる女の子は―――食蜂操祈と瓜二つだった)

上条(瓜二つ…? いや、もはやクローンとして紹介してもおかしくない――いや、少しだが、ほんの少しだが、顔の形や髪の色、髪型に違いがある――ように見える)

上条(この違和感。この気持ち悪さをどう表現すればいいのか)

上条(ああ、そうか。聞けばいいのか。だだ下がりのIQで導き出した答えはこれだ)


上条さん精神崩壊コンマ下1
奇数→「おまえは―――」
偶数→「この女の子は――」













上条「―――誰なんだ?」
178 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/21(月) 01:58:22.69 ID:piBFJ8zmO
今日はここまでありがとうございました
次回は明後日の18時から始めまする

コンマ下
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 02:12:38.24 ID:dFhuvKum0
乙ー
なんか藤子先生の作品みたいなホラーになってきてるー
180 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/22(火) 18:45:15.00 ID:723Io0+JO
はじめまんす
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 18:54:41.66 ID:NYcatIf2o
おーけー
182 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/22(火) 19:36:53.83 ID:723Io0+JO
上条「操祈…」フラフラ

操祈「なぁに?」

上条(痛くない頭が痛い。気持ちが悪くて気持ちが悪くて、視覚定まらない。それでも、これだけははっきりさせないと)

上条「操祈…この女の子は――誰なんだ?」

操祈「…………」

操祈「――――」スン…

上条「―――?」


上条(微笑みに満ちていた操祈の顔から笑顔が消えた)

上条(まるで期待していた答えじゃなかったような顔で…)


操祈「そう…まだ、その認識なのね…」

上条「??」



ズギィィイッ



上条「がぁっ!?!?!」

上条「ハァ…ハァ…ハァ…あ、ああ…」

上条(視界が歪む。頭蓋骨が砕ける。脳ミソがグチャグチャに掻き廻されたようだ。痛くて痛くて、涙が止まらない)

上条「み、操祈…操祈…――」フラフラ

上条(わけがワカラナいよ)

上条(モウ考える力ガワかナい)

上条(簡単な算数の問題も解けなイ)

上条(文字化ケした世界で、ふわりと、ナニカに包まれた)


チュッ


上条(熱い抱擁と唇が重なる感覚がした。落ち着く)


上条「ミサキ…ミサキ…」

操祈「大丈夫。大丈夫よぉ…全部私に任せてちょうだい。大丈夫。あなたの記憶を――私取り戻してあげるから――」
183 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/22(火) 23:25:46.62 ID:723Io0+JO
上条「――――」


ドサッ


操祈「………」ギュッ

上条「…スー…スー…」ギュッ

操祈「ごめんなさい…」

操祈(胸の中で眠る愛する人を抱くと、悪夢におびえる子供のように、右手でぎゅっと腕を掴まれて、愛おしく思えた)

操祈(それと同時に、ずっと胸の中にしまい込んでいた罪悪感がどっと溢れて、自然と涙が溢れる)

操祈「痛いわよね、怖いわよね。酷いわよね。ごめんなさい、わがままな女で――」


???「ああ、全くだ」


操祈「………」スン

操祈「なんだ、生きてたのねぇ。てっきり死んだものかと思ってたわぁ。グラサンアロハさん」

土御門「感情の切り替えが早い事だ。さすが精神系最強の超能力者。自分の感情も思いのままかよ」

土御門「――おたくの縦ロールが頑張ってくれたぜぃ。ほめてやれ」

操祈「帆風さんならそれくらい余裕だと思っていたわぁ」

土御門「そうかよ。聞いたか帆風」

帆風「は、はひぃ…土御門さん、待って下さい…」ゼェ…ゼェ…

操祈「……ここまでどうやって」

土御門「途中まで負ぶってもらった!」ドンッ

帆風「さ、さすがに疲れましたぁ。頭痛いです…」ズキズキ

操祈「最低ねぇ」ピッ

操祈「ほら、頭痛がマシになったでしょ」

帆風「はいぃありがとうございます…」
184 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/22(火) 23:26:23.29 ID:723Io0+JO


土御門「そんなことはどうでもいい。それよりもカミやんだ」

土御門「カミやんはすでに限界だった! 白昼夢で意識を失う時間が多くなっていた。一日を過ごした感覚がないだろう」

土御門「このまま行けば、夢と現実の境があやふやになり、夢にあった事を現実と捉えて、夢の中で生きる廃人なっていたんだぞ」

操祈「ええ、わかっているわぁ」

操祈「でも一つが間違い。その白昼夢は過去夢。食蜂操祈との出会いを思い出すための夢」

操祈「夢を見ているという事は脳のどこかに刻まれた記憶が呼びだされた証拠だもの」

操祈「絶対に必要だった。だから白昼夢の中で事故にあわないよう、私と派閥の誰かが監視をしていたわぁ。もちろん24時間ねぇ」

操祈「白昼夢を確認した時、小躍りしたくらいよぉウフフ」


土御門「てめえの目的の為に惚れた男が廃人になってもいいのか」

操祈「―――構わないわぁ。私はもう、あの地獄はまっぴらなの」

操祈「好きなのに、好きなのに。こんなに愛しているのに、全く見向きもしてくれない。どれだけアプロ―チしても記憶にも残らない」

操祈「気が付けば周りに泥棒猫ばっかり集まってくる……最初は期待したわぁ。いつか自分の手で記憶を取り戻してくれるって。ヒーローってそういうものでしょ」

操祈「でも、もう疲れちゃった。だから私は自分から動いたの。」


土御門「カミやんに何をした」

操祈「なにもしていないわぁ。ただ脳細胞の活性化で眠っているだけ」

操祈「今日の事はお礼を言うわぁ。あなたのおかげで、この人の脳は活性化されたから」

操祈「強い衝撃により破壊されたままの脳は、私という存在を認識するように作り変えられる」

操祈「――それとも『なにをした』っていうのはぁ。2年以上かけた計画の話を言っているのかしらぁ?」



土御門「チッ、この悪女め。これだからレベル5ってのは…」

土御門「この入れ替わり計画……失敗したら――」

操祈「大丈夫よぉ。私の想定なら、目覚めた後、ちゃんと健康な体になっているはず―――私のあの人が戻ってくる…」

土御門「………それは、あまりにも無理がないか?」

操祈「………」

土御門「おまえとそこに眠っている奴、一体どっちがどっちかがまでオレでもあやふやだ」

土御門「だがな、この嘘は誰のためにもならない……おまえが一番辛いんじゃないのか?」

土御門「そんなことをしても、カミやんは食蜂操祈のことを思い出すとも限らないし、むしろ精神崩壊する可能性だってある」

土御門「仮に成功したとしても、おまえと過ごした日々は永久に消滅する。おまえという存在が、本物の食蜂操祈にすり替わり、偽物の食蜂操祈はただの他人になるんだぞ!?」

土御門「それが分っているのか!?」



土御門「蜜蟻愛愉!!!」



185 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 23:30:57.89 ID:NYcatIf2o
めっちゃ禁書で面白いけど・・・
もう野球関係無くね?
186 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/22(火) 23:41:07.15 ID:723Io0+JO
操祈?「――あなたに…何が分かるっていうの…」

土御門「――」

土御門「空気が変わったぞ。おまえ、蜜蟻の方か」

操祈?「どっちでもいいわ。どうせ蜜蟻愛愉は死んだも同然だったのを、あの女に助けてもらっただけだもの。感謝しているのはあの女の方」

操祈?「幻想御手で能力を、イデンィアンポーカーを応用して意識を共有して、幸せな夢を見ているのだから」

操祈?「それでも私たちを止めるというのなら…いいわ。これ以上、この人と私たちの未来を邪魔するというのなら!―――」リモコンスッ


ピッ


操祈?「え…」

上条「…スー…スー…」

土御門「無駄だ。偶然か、今右手がおまえに触れている。幻想殺しが効いているはずだ」

土御門「……いや、それ以前だな。心理掌握か心理穿孔か。自分がどっちなのかもあやふやな状態で、自分だけの現実が確立するわけがないだろう」

土御門(外見も中身も嘘で塗り固められた奴が、自分を信じられるだけの真実が見えるか!)

土御門「帆風も満身創痍。この場にオレを止められる奴はいない。オレはここで帰らせてもらう。明日からいつも通り、日常を満喫させてもらう」

操祈?「………くっ、好きになさい」

土御門「それと、カミやんについては一先ず預けておく。おまえらの事だ、下手な事はしないだろう」スタスタスタ

土御門「だが責任は取れよ。上条当麻という男が背負っているものはおまえらだけの世界じゃない」

土御門「その男になにかあれば、学園都市にいる怪物から世界にいるバケモノどもまでから、制裁を喰らうハメになるぞ」

土御門「もちろん、オレもその一人だ――」



ギィイイ

バタンッ



操祈「………」

帆風「……女王、申し訳ありません。あのような方に好き勝手を…」

操祈「いいのよぉ。どの道、誰かにバレるくらい覚悟してたから。むしろあの男で助かったわぁ」

操祈「これ、御坂さんだったら大惨事よぉ」

帆風「……これからどうしましょう」

操祈「すぐに当麻さんを病院へ。冥土返しの先生でもここまでくれば―――」



187 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/23(水) 00:09:46.34 ID:ZcvUNi+nO
・・・・・



操祈「――――――」


バサッ


操祈「………え?」

カエル先生「見ての通りだよ?」



上条「……あ、先生」

カエル先生「おはよう。目覚めはどうだい?」

上条「ばっちり。すっきり爽快ですよー。ずーっと頭に残っていたモヤがさーっ晴れた感じ?」

上条「すげーすっきりしてるなぁ!」

上条「で、先生。―――俺ってなんで病院にいるんですか?」

上条「おっかしいなぁ。さっきまで土御門と研究所に―――あれ?何してたんだっけ」

カエル先生「………」

操祈「…………」

上条「先生?」

操祈「――――」

操祈「……えっと…当麻、さん?」

上条「あれ?」

操祈「…!」

上条「先生、あそこに花束が落ちてる。なんで?」

操祈「――――」

カエル先生「ああ、あれは君の彼女からだ」

上条「! 操祈かな! あれは操祈が好きな色だ―――」






操祈「………先生」

カエル先生「―――なにもできなかったよ。あそこまで脳細胞が出来上がっていたらね?」

操祈「………」

カエル先生「なにもかも裏目だね? 人の脳を弄りまわした挙句、想い人の記憶に残らないどころか」



カエル先生「認識すらされないなんて」



カエル先生「どうだい。透明人間になった気分は?」

操祈「―――――」

操祈「………」

カエル先生「これ以上、僕は彼の脳を診れない。この病院が持つ設備では――いいや、学園都市のどの病院の設備でも修復は不可能だね?」

カエル先生「これは人の脳を……人が踏み込んではいけない領域に、勝手に踏み込んで荒した君の罰だ!」

カエル先生「これから君は一生、愛する人から見られることも! 声を聴いてもらえることも! 触れてもらえることも出来ない!!」

カエル先生「―――なぜ! こんな無茶をしたんだ!?」

操祈「……ごめん、なさい…ごめんなさい」ポタッ…ポタッ…
188 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/23(水) 00:11:13.23 ID:ZcvUNi+nO

カエル先生「僕に謝られても困るね? 君が謝るのは上条君だ。もっとも、君の謝罪は耳には届かないがね?」

カエル先生「君の記憶がまだ生きているのが不幸中の幸いだね? いずれ記憶が擦り切れて顔も声も思い出せなくなるけどね?」

操祈「私…どうしたら…」

カエル先生「―――方法は一つあるね?」

操祈「! それはなに!? お願いします! なんでもします! 私の脳でも心臓でも! これからの人生全部上げてもいいから! お願いします! お願いします! どうか! あの人を…――私を、助けて…」

カエル先生「はあ……」

カエル先生「1日学園都市統括理事長権」

操祈「!」

カエル先生「君たちが野球大会で優勝し、勝ち取った景品は、1日限定だが学園都市の全ての力を手にすることが出来る権利だ」

カエル先生「1日限定だが、その権力と能力をフル回転させ設備を整えられれば、上条君の脳を修復できる――彼は君を見つけることができる」

操祈「じゃあ、今すぐにでも!」

カエル先生「だが、その権利の施行権を持っているのは上条当麻君ただ一人だね?」

カエル先生「彼が君を認識できない限り、君の為に動く……自分の脳を弄る事はまずしないよ? 何せ彼は自分が異常のない健康体だと思っているからね?」

操祈「――――あ、ああ」

カエル先生「すでに詰んでいる」

カエル先生「僕は出来る限りの事は前もってやっておくよ。ただ、彼が君の存在に気づき、嘆き、自らの脳を改造するのを望むまでそれ以上は何もしない」

カエル先生「これは真の意味で、君たちの絆を試されることになるだろうね…?」


操祈「―――――」

操祈「…………」

操祈「………」

操祈「……」

操祈「…」




上条さんのHPが20減りました
土御門さんの好感度が30上がりました
土御門元春好感度218→248


上条さんは食蜂操祈さんの事が見えなくなりました
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/23(水) 00:12:28.38 ID:Bu/A2IZx0
また上条さんの脳がボロボロに…
190 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/23(水) 00:22:53.17 ID:ZcvUNi+nO
――ある日の帰り道


上条「うーん、最近ちょっと疲れがたまってるなー」ドヨーン

オティヌス「おい、顔色がヤバいぞ」

上条「なんだか寝付けないし、誰かから見られているような気がして……おや、こんな所にカードが……インディアンポーカーじゃねぇか」

オティヌス「ほう、これが例の…」


グラサンのオッサン「あ、ありがとうございます!」


グラサンのオッサン「いやぁ風で飛ばされてて……探していた一枚なんですわ!」

上条「は、はぁ」

グラサンのオッサン「って!顔色ヤバいですよ! そうだ、お礼にこれを…」

上条「?」

グラサンのオッサン「安眠のイデンィアンポーカーです。タダで差し上げますので…」

グラサンのオッサン(安物のカードで売れ残りだから、なんて口が裂けても)

オティヌス「むむ?」ジトー

グラサンのオッサン「な、なんでも…」

上条「とりあえずサンキュー! ありがたく貰っておくぜー!」


上条さんは安眠のインディアンポーカーを手に入れました



――7月下旬

現在の上条さん 所持金8万0000円
HP:5/140 学力:60


野球/休む/遊ぶ/デート/バイト/勉強

野球
練習or試合=HP-20 指定した仲間or彼女の好感度

休む
HP+30
追加…安価のコンマがゾロ目でHP+50

遊ぶ
HP-20/指定した仲間との好感度+10〜30

デート
HP-20/彼女とデート好感度☆1〜4

勉強
HP=+20
学力=+10〜20

食蜂操祈……★★★★★★★★★★
警策看取……★★★★★★★★★★
ドリー………★★★★★★★★★★
オティヌス…★★★★★★★★★★

※5月下旬からオティヌスの手術可能
※看取さんとデートができません。誰かを頼って探しに行きましょう。
※操祈さんの事が認識できません。異常を異常と言える人は…?
※ドリーは大丈夫だろうか…


アイテム
インディアンポーカー(休むと。回復するHP+50確定&+コンマ二桁)

安価下2
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/23(水) 00:25:46.14 ID:/IlNjXHmo
192 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/23(水) 00:26:40.90 ID:ZcvUNi+nO
今日はここまでです
ありがとうございました

次回は日曜日の19時からお願いします



みゆきちの過去編を読んでビックリこいてから早幾年長かったなぁ…
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/23(水) 00:26:47.74 ID:zrLnrlg50
とりあえずインディアンポーカー使って休む
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/23(水) 00:28:31.81 ID:/IlNjXHmo
現状の問題で一番頼れそうなの全部土御門さんしか思い付かないんだが誰頼れば良いかヒント無い?
195 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/23(水) 00:42:16.89 ID:ZcvUNi+nO
>>194
@ハーレムの誰か
A縦ロールと共通の趣味してるアイツ
B上条さんにズケズケ物を言える日常サイドのデコ
C恋愛上手な年上のお姉さん
D毎度おなじみ天使の相談室

の5人くらい?




――8月上旬

現在の上条さん 所持金8万0000円
HP:129/140 学力:60


野球/休む/遊ぶ/デート/バイト/勉強

野球
練習or試合=HP-20 指定した仲間or彼女の好感度

休む
HP+30
追加…安価のコンマがゾロ目でHP+50

遊ぶ
HP-20/指定した仲間との好感度+10〜30

デート
HP-20/彼女とデート好感度☆1〜4

勉強
HP=+20
学力=+10〜20

食蜂操祈……★★★★★★★★★★
警策看取……★★★★★★★★★★
ドリー………★★★★★★★★★★
オティヌス…★★★★★★★★★★

※5月下旬からオティヌスの手術可能
※看取さんとデートができません。誰かを頼って探しに行きましょう。
※操祈さんの事が認識できません。異常を異常と言える人は…?
※ドリーは大丈夫だろうか…

安価下2
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/23(水) 07:21:29.75 ID:/IlNjXHmo
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/24(木) 07:37:27.03 ID:RWwwpHjNo
遊ぶ
風斬
198 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/27(日) 19:36:24.62 ID:HVPVtu98O
大変お待たせしました
短いですが始めます
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/27(日) 19:38:09.41 ID:2uvPrLozo
おけ
200 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/27(日) 20:19:13.38 ID:HVPVtu98O
上条(――8月になった)

上条「あれからもう1年かぁ」

上条(学園都市野球大会から早一年。早かったような長かったような)

上条(―――アレイスターが掲示した1日学園都市統括理事長権施行期限まであと1か月)

上条「――――」

上条(………ドリー…看取…操祈…)

上条(心配事が多い。全く解決しない。部屋の中ではなにもならない。真夏の灼熱地獄のなか俺は公園のブランコに座っていた。そんな時――)

上条「………何やってんだ俺…」ギィッ

上条「………ん」


ワンッワンッ!
ガルルルルルr


風斬「―――――」ガジガジガジガジ

上条「って、風斬ィーーーーーー!!!!!?????」

上条(野良犬の大軍にガジガジに噛まれまくっていた風斬氷華を見つけた)


・・・・・


上条「ぜーっぜーっぜーっ…どうして! いつも! 動物に絡まれるんだ! おまえは!」ボロッ

風斬「いやーいつもは動物にもスルーされるのですが、実体化するとどうも絡まれちゃうようで…」エヘヘ

上条「照れるな褒めてない」

風斬「まあ助けられたのは事実。お礼に一つ、お手伝いさせてください。困っている事があるなら相談に乗りますよ」

上条「………このパターン定番化してない?」

風斬「気のせいでは?」



風斬相談室
@だんだん瞳のハイライトが消えていく彼女について
Aゾンビに襲われてから全く行方知れずの彼女について
B行方不明になってから、だんだん記憶も曖昧になってきた彼女について
C今年のパ・リーグって面白くない?


安価下2
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/27(日) 20:20:05.49 ID:GNFq+bhgo
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/27(日) 20:20:31.23 ID:rbbFWA/m0
1
203 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/27(日) 21:40:30.10 ID:HVPVtu98O
上条「最近、一つ……いや、三つ心配な事があってな」

上条「その一つなんだが…」

風斬「ええ」

上条「ドリーの事なんだが――」

風斬「え?そっち?」

上条「――え?」

風斬「……いや、なんでも」

風斬「ふぅん、見えない人と居ない人より、見えてて居る人が優先なんですね…」

風斬「それで、ドリーさんがどうしました?」

上条「最近、色々忙しくてなかなか会えなかったんだ。だけど先日会った時…」


ドリー『こんにちわ、おにいちゃん、とミサカは―――あれ?なにかいいかけてた?』


風斬「はぁ…だからドリーさんと…いやなんでもないです」

風斬「あの子が言った通りですね。女の子をほったらかしにしていると、痛い目をみますよ」

上条「――――」

風斬「こういう時は、本人と会った方が吉です! デートですデート!」ズビシッ

上条「ええ…」

風斬「そんなに雰囲気が悪いのなら、私がついて行ってあげましょうか?」

上条「いやそれは―――」



彼女じゃない他の女と一緒に彼女とデートだとぉ!? コンマ下1
奇数→よ、よろしくお願いします…
偶数→ええい、一人でいけらぁ
204 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/09/27(日) 21:43:05.46 ID:HVPVtu98O
ごめんなさい今日はここまでにさせてください
来週は土曜日の19時からはじめます

コンマ下
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/27(日) 21:43:52.02 ID:Rs24NhoAo
他の二人は生きてる限り何とでもなりそうだけどドリーは実質死にそうなんだよね
206 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/03(土) 19:02:56.31 ID:+ea24v/GO
はじめます
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/03(土) 19:03:49.44 ID:Cm/5CMCHo
予告通りだ
208 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/03(土) 20:09:57.89 ID:+ea24v/GO
上条「ええい、一人でできらぁ!!」ドーン

風斬「ほう。できますか? 一人でドリーさんとおデート!」

上条「ふふ、舐めるなよ。これでもドリーの好感度はMAX!!」

風斬「それに甘えて放置してたのはどこのどなたでしたっけ?」ニコニコ

上条「………」←ぐうも出ない

上条「と、とにかく今からデートをするぞ! ちゃんとデートできるか不安ならついてくればいいだろ!」つスマホペポパ

上条「はいもしもし、ドリー? うん、今日は暇か?」



風斬「………これで、いいんですね?」

風斬「……そう、わかりました。私もついて行きますから、辛くなったら来てください」



上条「よし、ドリーとの約束も取り付けた! よーし、思い出を作ろぞー!」

風斬「では私は遠くから見てますから。もし何か異常があればすぐに駆け付けます」

上条「そんな大袈裟な…」


・・・・・


上条(大袈裟じゃなかった)

ドリー「おにーちゃーん!」タッタッタッタッ

上条「………」

ドリー「今日はお誘いありがとうございますと、ミサカは、久々の逢引に胸を躍らせ―――……あれ、おにいちゃん?」

上条(ますますドリーが御坂妹になっていた。前に会ってから1か月もしていないのに)

上条「―――」フルフル

上条「今日はいっぱいおめかししてるな。よく似合ってて可愛いぜ」ナデナデ

ドリー「えへへ。みさきちゃんがえらんでくれた、おようふくきてきたんだ!」

上条「………そうか。ホント、どこいったんだろうな…」ボソッ

上条(操祈の名前を聞いて、寂しくなる。会いたいな…)

上条(いや、今はドリーだ。ドリーの事を考えろ)

ドリー「?」

上条「いやなんでもない。行こうか。今日はドリーとめいいっぱい遊ぶぞ!」

上条(そして思い出を作って、俺はドリーを取り戻す)





風斬「うんうん、いい滑り出しですね! 女の子が来たらまずファッションを褒める! ただ、他の女の子の名前を出すのはNGですが、まぁいいでしょう!」カキカキ

風斬「さて、ここからこの恋愛マスター(なんちゃって)氷華さんが、上条さんのデート力を評価しますよー!」ナンツッテ


上条さんデート力レベル午前の部コンマ下1
奇数→まさかの100点満点マーベラス
偶数→まさかの時のスペイン宗教裁判〜〜!!
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/03(土) 20:13:19.96 ID:N+qFvF8ho
基本成功率50%だから完全に運なのよね
210 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/03(土) 21:21:39.43 ID:+ea24v/GO
上条「――――」アハハハハ

ドリー「――――」アハハハ


風斬「うんうん、いい雰囲気です。どこからどう見ても誰もが羨むイチャイチャバカップルです……いえ、私は羨ましくないですが……」←耳には盗聴器

風斬「さて、まず最初にどこへ―――」

風斬「!?」


上条「ここ、青ピーと土御門がオススメって言ってたお店で、猫カフェらしいぞ…」

ドリー「へー」


カランカラーン


風斬「ほう猫カフェですか…たいしたものですね」

風斬「基本、女の子は小動物に目がないらしく、本気デートで多用するプレイボーイもいるくらいです…」

風斬「では私も猫と戯れるとしましょうか……ん?そういえばさっき、変態二人の名前があがったような―――」


カランカラーン


猫耳メイド「お帰りなさいませご主人様ー❤」キャルッ


風斬「―――って、猫カフェじゃなくて猫耳メイドカフェじゃないですかぁ!?」


猫耳メイド「あ、よく間違われるんですー。外観も店名も猫カフェっぽいと。実際なにも知らずに入ってこられるご主人様が多くて…」

風斬「……お、おう、こ、これはデートに連れてこられたら…」

風斬「赤点ですよ! これは!」

風斬「上条さんとドリーさんは…! あ、上条さんいた。ドリーさんは…お手洗いかな? よーし」


上条「―――」

上条「や、やべー…これはマズイぞ…猫カフェかと思ってきたら、まさかの猫メイドカフェだったとは…」

上条「くっ、何が冥土に行くレベルの癒しだ…」


土御門『ハーレムエンドなんて誰がやらせるかにゃー』

青ピー『可愛い彼女にゲンメツされてしまうがいいわー!』


上条「見える、見えるぞ…ほくそ笑むバカどもの顔が…くそ、あいつら〜〜〜っ」

上条「学校で会ったら裁判に掛けてやる――」


風斬「まさかの時の! スペイン宗教裁判〜ッ!」ジャーンッ


上条「そげふっ!?」ベキィッ

上条「風斬…何をする…?」

風斬「何をするって、これどーするんですか、これ。いきなりメイドカフェデートって何考えているんですかハーレム主人公」グイィー

上条「俺だってわざとじゃねえ…」

風斬「で、ドリーさんはどうしたんです? もしかしてもうお帰りに?」

上条「いやさっき店員さんに呼ばれて奥に――」
211 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/03(土) 21:33:31.83 ID:+ea24v/GO

ドリー「おにいちゃーん!」


上条「ドリー!?」

風斬「!」ササッ


ドリー「どう? にあってるかにゃー?」キャルッ

上条「お、おおおおお!!??!??!//////」

メイド「チェキ取り放題2000円ですー」つインスタントカメラ

上条「借りますッッッッ!!!」バンッ

ドリー「えへへ、よろこんでるみたいだね!」

上条「最高だぜドリー!」カシャカシャカシャ!


風斬「………これは…」

猫耳メイド「当店では、お越しいただいたお嬢様には猫耳メイド衣装無料貸し出しサービスを行っております」

猫耳メイド「折角来ていらっしゃったのに、楽しんでいただけないのは、メイドの名折れですから…」

風斬「メイドさんの鏡!」

猫耳メイド「まぁその分、チェキなどのサービスの方でかなり儲けさせてもらってるので、こちらとしてもいい話ですが…」ヘヘッ

風斬「商人の鏡…!」

猫耳メイド「と・こ・ろ・で」

猫耳メイド「お客様もどうですか?」ニッコリ

風斬「――――」ジリッ



上条「やべー…これは確かに癒しだ…」ハァハァ///

ドリー「おにいちゃん……じゃなかった。ごしゅじんさま、だーいすきっ」ダキッ

上条「ど、ドリー! その恰好でいつものように抱き着かれると、急にヘンなスイッチが――」


風斬「ふぇぇえええ…! なんで私はビキニメイドなんですかぁあ!?」

猫耳メイド「よくお似合いですよお嬢様方」カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ

上条「ぶっ」
212 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/03(土) 23:14:09.63 ID:+ea24v/GO
・・・・・


ドリー「はーったのしかった❤」

上条「それはなにより…」

上条(つい勢いで色々したから軍資金が……くっ、あのぼったくりカフェもう二度と行かねぇ!)

ドリー「またこようね!」ニコッ

上条「…………うん!」デヘー


風斬「はぁ…はぁ…あのメイドさん、しつこかったですね…」

風斬「しかし当初の目的である、ドリーさんとのデートは破綻せずにいる様子」

風斬「……妹達化の兆候は止まっているみたいです。どうやら上条さんへの恋愛感情で自我が確立するようです。総体さんのアドバイスは正しかったみたいですね!――ちょっと口にするのは恥ずかしい台詞ですね、愛って」

風斬「さて、このままお昼、午後まで様子を見ましょうか……――――あれ? これ、もしかして夜になると…いやまさか」

風斬「ま、恋人のアレコレについては口出ししない事にしましょう」

風斬「それでいいですよね…」

風斬「私?最後まで付き合いますよ。そういう約束ですから。デートがちゃんと完遂できるか、ドリーさんがちゃんと自分だけの現実を守れるかが重要です」

風斬「……釈迦に説法ですね、すいません」



・・・・・



上条「――――」アハハ

ドリー「―――」エヘヘ


風斬「只今17時を回ったところ……今のところ問題はなし――そろそろお開きの時間ですが…」

風斬「今日は色々ありましたね。あれから映画館へ行って、クレープを食べて、水族館でイルカショーを見て…うん、十分デートになってると思います!」

風斬「………当然ですか! ま、それくらいの甲斐性がなかったら4人も女の子とお付き合いできませんよね!」

風斬「きっと上条さんなら、ドリーさんの少しの違和感も見逃さない筈…感じている様子はないですからきっと大丈夫ですよね!」

213 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/04(日) 00:14:57.55 ID:QJMg4dPqO
―――夕方 展望台


ドリー「おにいちゃん、ゆうひがキレイだね!」

上条「ああ、もう夕方か。一日が早いな」

ドリー「きょうはありがとう!」

上条「ああ、俺も礼を言うぜ。楽しかった。おまえも楽しかったか?」

ドリー「うん!」

上条「そうか、それはよかった。とても嬉しいぜ」


上条「―――御坂妹」


ドリー?「………」

ドリー?「やはり、わかっていましたか、とミサカは自信があった演技力が見破られて少しガッカリします」

上条「やっぱり」

御坂妹「そんなに悲しい顔をしないでください。本当に楽しかったのは事実です、とミサカは今日のデートの感想を述べます」

上条「それは、おまえの感想か? それともドリー?」

御坂妹「両者です。と、ミサカはMNWに溶けたドリーの意識に確認します」

御坂妹「このミサカ10032号個人も大変楽しく、幸福な時間でした。どうじに、ドリーもとても満足しています、とミサカは報告します」

上条「いつから?」

御坂妹「演技をしていたのはですか?数日前、目覚めてからです。食蜂操祈やご学友を誤魔化せていましたが、流石にあなたは見抜けましたね、とミサカはつい微笑みます。――貴方なら見抜いてくれると思っていました」

御坂妹「いつから?」

上条「実は割と序盤で。会った時はまだドリーだと思ってたよ」




上条「ドリーの自我は…ドリーは生きているのか」

御坂妹「――はい。ドリーはMNWの中で生きています」

上条「―――――」

上条「はぁああああああああああ!!」ドハァ

御坂妹「そんなに大きな溜息をついてどうしたのです?とミサカは問います。そこまで不安だったのですか?」

上条「当たり前だ。世界で一番大好きな女の子が生きるか死ぬかだからな。でも、生きているならまだ猶予はある筈だ」

御坂妹「はい。もう少しだけ…」

御坂妹「ドリーは今、私たちミサカたちと戦っています。その差は1人対9,968人。圧倒的です。すでに決着がついています」

御坂妹「もうドリーの自我は磨り減り、すでに消失したも同然の大敗北です、とミサカは現状を報告します」

御坂妹「ですが、一つだけ、この争いに終止符を打ち、ドリーの自我を取り戻す方法があります、とミサカは提案します」



御坂妹「上条当麻さん。私は…いいえ、私たち9,968人の妹達全員が、貴方の事を愛しています。どうか、私たちと恋仲になってはくださいませんか? と、ミサカは愛の告白をします」



上条「―――」

上条「……それは、本気か?」

御坂妹「はい。私たちは本気で貴方をお慕いしています。あの日、一方通行から助けて頂いたあの夜から――と、ミサカは恥ずかしそうに、頬を赤く染めます」

御坂妹「私たちも、愛してください」
214 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/04(日) 00:45:34.38 ID:QJMg4dPqO

上条「――――」

上条「それで、御坂妹と俺が付き合うとして、ドリーがどうなるんだ」

御坂妹「事の発端は私たちですが、騒動の引き金になったのは間違いなく貴方とドリーの性行為です」



御坂妹「あの日、こんな夕日の中の校舎、保健室で体を重ねたドリーの感情で、MNWを焼き尽くすほどの愛情とリビドーを感じました…とミサカはあの時の衝動を思い出し、少し下腹部に違和感を覚えます」

御坂妹「最初はこの衝動からくる欲求の正体がわかりませんでした。私たちミサカは9968人全員が外から情報を集め、内で考察し、議論をするという工程を繰り返してきました」

御坂妹「私を突き動かす、この衝動――愛欲はどこから来るのか」

御坂妹「最初は、ドリーのリビドーに釣られて引き出された本能だと考えていました。ならば、自らを自らで慰めるだけで事は済んだはずです」

御坂妹「しかしいくら慰めても慰めても、この欲は尽きる事はありませんでした、とミサカは告白します」

御坂妹「なら、私たちミサカとドリーとで何かが違うのでは?と考えました」

御坂妹「しかし体の構造も、スリーサイズも、唇の柔らかさも胸の形も同一性能の筈。違うのは、髪の長さとアイデンティティだけ、とミサカはドリーの特徴を思い出します」

御坂妹「ならば私たち全員が髪を伸ばし、アイデンティティをドリーのそれと100%一致させれば――私たちがドリーになれば、きっと貴方は私たちを愛してくれる……――この愛欲の正体が判明する、と考えました」



上条「それで、今日、ドリーの体を使って確かめたって訳か」

御坂妹「はい。貴方からの電話は大変都合がよかったです、とミサカは微笑みます」

御坂妹「性行為なんて必要ありませんでした。ただ、貴方が私たちに――私に微笑みかけてくれるだけで、欲は満たされるのですから、とミサカは今日一日の体験を一生の思い出として胸にしまう事を誓います」

御坂妹「しかしその思いとは別に、『まだ足りない』『もっと欲しい』『もっと愛が欲しい』とミサカたちが訴えるのです」

御坂妹「そこで私たちMNWが導き出した答えが“ミサカたちをドリーにする”方法です、とミサカはファイナルアンサーを答えます」

御坂妹「9968人のミサカと1人のドリー全員を愛していただけるならば、ドリーの自分だけの現実は確保され、私たちも貴方からの愛を受けることが出来る…と、ミサカはまさにwin-winな提案をします。どうでしょうか」


上条「………」


御坂妹――妹達から愛の告白……上条さんの答えは――コンマ下1

奇数→………それは、出来ない
偶数→俺も御坂妹は好きだよ
215 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/04(日) 00:50:47.14 ID:QJMg4dPqO
今日はここまで
ありがとうございました

来週土曜日の19時から始めます
明日出来たらドリー√詰めます
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/04(日) 00:51:56.08 ID:184n3NG7o
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/04(日) 00:52:42.09 ID:0nNirzxeo
今日は成功無しか
218 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/10(土) 19:02:40.35 ID:nPqKeOLTO
はじめます
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 19:07:38.35 ID:Y48eLFGDo
OK
220 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/10(土) 20:33:41.75 ID:nPqKeOLTO
上条「………」

御坂妹「……どうで、しょうかと、ミサカは不安と羞恥心で、どうにかなりそうです…」

上条「―――」

上条「俺も、俺も御坂妹は好きだよ」

御坂妹「―――!」

御坂妹「なら!」


上条「でも―――ダメなんだ」


御坂妹「え…」

上条「俺は…ドリーを愛してる…。俺が愛しているのはドリーだ――」

御坂妹「理解不能です…とミサカはショックによる昏倒を堪えます。この体はドリーです。自分だけの現実は確かにミサカのものですが、貴方から見るこの姿はドリーの――」

上条「いいや。――おまえはおまえだ。ドリーじゃない。例えどんなに自分を偽っても。ドリーをふりをしていても。御坂妹は御坂妹なんだ」

御坂妹「………わかりません、とミサカは涙を堪えながら訴えます」

御坂妹「何が、違うのでしょうか。外見と内心は全て、100%同性能のはずです、とミサカは貴方は彼女のどこを愛しているのか理解できません」

上条「中身がどうこうとか、外面がどうこうとかそういう問題じゃあない。俺が愛しているのはドリーなんだ。ドリーの姿をした、ドリーの心をしたドリーなんだ」

御坂妹「???」



上条(ドリーの心がMNWに溶けた今、御坂妹とドリーは精神を共有している状態のはずだ)

上条(もし今日のデートの記憶がドリーにも共有されているのなら、目の前にいる彼女は紛れもなくドリーになるのだろう)

上条(……また、妹達一人一人の記憶が全体で共有されているのなら、その情報からドリーを演じる事は可能だ。実際、今まで完璧に演じて見せた)

上条(――違う、あれはほぼ完全にドリーだった。なら、今、御坂妹たちを動かしているのは――)

上条(この関係のまま事が進めば――きっといずれどこかで歪み、破綻する)



御坂妹「なぜ、なぜ、なぜなのでしょう、とミサカはこの胸からあふれ出る感情を抑えきれず、涙を流します。なぜ!?」

上条「じゃあ百歩譲って、俺がおまえたちと付き合うとするぞ。1万人のドリーとだ。ドリーと同じ外見と中身でこれから長い時間を過ごすして」

上条「おまえたち1万人の心はどこへ行く!?」

上条「―――そこに、おまえたち一人一人の感情は、個性は、自分だけの現実は、アイデンティティは! MNWの海の中に漂流するってのか!?」

上条「そんなことをすれば…絶対にいずれ、精神に異常が来るはずだ。少しずつ負の感情が積もって、おまえたちを圧し潰す」

上条「そんなの、ドリーが陥っている状況と何が違う…たった一人の為に1万人犠牲にしろってか?」

御坂妹「それは……と、ミサカは言葉に詰まります。全く想定していなかった欠点をこうもあっさりいきなり叩きつけられるとは」

御坂妹「恋は盲目、という事なのでしょうか、とミサカは自嘲気味に笑います」

上条「………すまん。でも、こんな事で自分を殺すような事はしないでくれ…」

御坂妹「―――はい」

御坂妹「ありがとうございました、とミサカは頭を下げます。混乱させるような事を言ってしまいました」

上条「いいよ。好きだって言ってくれて、嬉しかったのは間違いない」

御坂妹「その言葉だけでうれしいです、とミサカは涙をぬぐいます」
221 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/10(土) 21:23:38.90 ID:nPqKeOLTO
・・・・・



上条「ごめん…せっかくのデートが台無しだ」

御坂妹「いいえ、ミサカは気にしていません。よく考えれば、ミサカたちが導き出したあのファイナルアンサーは、貴方に受け入れられるものではありませんでした、とミサカは反省します。些か暴走が過ぎました」

上条「いや、いいよ。二年前、まるで感情が乏しかった御坂妹から凄い進歩だ」

御坂妹「―――ありがとうございます」



御坂妹「では、ミサカはここで」

上条「ああ。今日は楽しかったぜ。また遊ぼうな。今度はドリーじゃなくて、自分の体で」

御坂妹「はい。ありがとうございました――」






風斬「………振っちゃいましたね」

上条「風斬…やっぱり見てたか」

風斬「ええ、今日のデートを採点しようと思っていましたが…まさかドリーさんじゃなくて御坂妹さんでしたとは」

風斬「よくわかりましたね」

上条「ほとんど勘だ。自分でもビックリだ」

上条「―――なあ、御坂妹は俺を本気で好きだったのかな」

風斬「………さぁ」

風斬「それは本人にしかわからないし、貴方は信じられないと思って振ったのでしょう?」

上条「………ああ」

上条「御坂妹が持っているのは俺への恋愛感情じゃあない」


上条「ドリーへの嫉妬心だ」


風斬「……やっぱり」

風斬「妹達の中でも人一倍人間性に溢れるドリーさんの感情が、ずっと眩しかったのでしょうね…」

風斬「御坂妹たちの心は、どこかのレベル5さんと違って、わかりませんが」

風斬「学習装置で模られた思考回路とアイデンティティから感じるドリーさんの心の輝きは、なんとなくわかる気がします」

風斬「すごく、すごく、羨ましくて、でも自分にはなれなくて、届かなくて……自分もそうありたいと願う気持ちは、とても」

上条「………」


風斬「では私はここで」

上条「ああ、ありがとう。ただドリーに関しては何の進展はなさそうだ」

風斬「――――」ピーン

風斬「いいえ。そうでもなさそうですよ」

上条「?」

風斬「まぁそれは後々のお楽しみ、と言う訳で…」

風斬「じゃあ、また困ったときにお会いしましょう!」




222 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/10(土) 21:59:40.36 ID:nPqKeOLTO
上条「――――」

上条(そう言って、風斬氷華は瞼一つの間に消えてしまった)

上条(AIM拡散力場の集合体。学園都市が作り出した人間の形をした超能力。虚数学区。科学の天使。人工の上位存在)

上条「風斬も、俺たちに嫉妬してるんだな…」

上条(俺にだって人を羨ましいと思う事はある。でも、それに折り合いを付けながら生きていくのが、人間ってものかもしれない)

上条(なら、風斬は……御坂妹たちは、すごく人間的じゃあないか)

上条(だったら、この経験はきっと御坂妹たちの糧になる。恋でもなければ愛でもない、嫉妬心からくる恋愛感情かもしれない)

上条(でも妹達が本当に誰かを好きになる事があるなら、心より幸せを願いたい…)




上条「――――」スタスタスタ

上条「中身と外見は同じでも、心が違うのなら別物。例え全く同じでも偽者ならいずれ破綻する…か――」

上条(どこかで聞いたような…見たような―――いや、経験したような話だ)


土御門『嘘はいつかバレる。小さい大きい問わず、長い時間をかけてでも、いつか真実が追いついてウソツキの肩を掴む。世の中上手い具合に出来ている』


上条「自分についた嘘はいつか自分を呪う。人についた嘘はその人を不幸にする――だからいずれ御坂妹は不幸になっちまう」

上条「――ああ、だから操祈は――――ぐっ」ズキィッ

上条「あ、頭が……うぅ!」


ピッ


上条「……あれ? 痛く…ない?」

上条「なんだったんだ…?」

上条「???」

上条「――――」

上条「操祈!?」バッ

上条(後ろを振り向くも、誰もいなかった。だけど確かにそこに、誰かがいる気がした)



上条「――――」

上条「今日は早く寝るか」
223 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/11(日) 00:48:03.22 ID:Pd62FwDaO
――夜 操祈・看取・ドリー宅


御坂妹「……ドリーの体で活動するのも今日までですね、とミサカは名残惜しくベッドに横たわります」

御坂妹「……私の記憶なら、両隣に食蜂操祈と警策看取がいたはずですが、ずっとミサカ一人で暮らしている感覚で、心細かったですと唇を尖らせます」

御坂妹「時々貴女の派閥の方がいらっしゃいますが、様子をうかがうくらいです、とミサカは付け加えます」



御坂妹「――今日は善き一日でした、とミサカは振り返ります」

御坂妹「恋する人と手を繋ぎ、腕を組み、抱いて抱かれて、微笑み微笑まれ――とても幸せなデートでした、とミサカはこの記憶映像をMNWの永久保存しました」

御坂妹「フラれはしましたが、それはそれでミサカたちの成長の糧になると判断します、とミサカは前向きに考えます」



御坂妹「はい。数時間前まで抱いていた感情は、なぜかすっきりと消えてしまいました、とミサカは現在の心境を伝えます」

御坂妹「ですがやはり、あの人――上条当麻さんを想う気持ちは本物だと、これは恋でも愛でもあると確信する心は変わりませんと、ミサカはあなた達に宣言します」

御坂妹「いいえ、これは嫉妬心からくるものではありません」

御坂妹「ミサカたちが嫉妬をしていたのはドリーです。故に、ドリーの全てを暴こうとし、結果的に全てを飲み込んでしまいました、とミサカは少し後悔します」

御坂妹「あの人を悲しませてしまいました、とミサカはここに謝罪します」

御坂妹「――ごめんなさい、もうそろそろ活動限界です。他のミサカと違い、まだドリーの体での活動には支障があるようで」

御坂妹「はい、明日の朝には、ドリーは―――」



―――――
――――
―――



ミサカ10032号「――と言う訳で、先日結論した計画は全て破綻と相成りました、とミサカは報告します」

ミサカ14790号「さすがあの人です、とミサカは感嘆します、とこの計画に反対していたミサカは頷きます」

ミサカ13578号「いえ、最終的にミサカ14790号もノリノリでしたよね?とミサカはツッコミます」

ミサカ20001号「もー!だから無茶な事はやめてってミサカはミサカは怒ってみたり!」

ミサカ20002号「結局あの人に迷惑かけただけだったしね。あーあ、ハズカシー。勝手に嫉妬して勘違いして暴走して自爆ってバカなの?」

ミサカ20001号「!aku 20002」

ミサカ14863号「ですが、ミサカにとってもあの人にとっても有意義な経験だったと、ミサカは分析します」

ミサカ11478号「しかしミサカはあの人を射止めるのは不可能たいへん難しいのではないでしょうか」

ミサカ11478号「彼がミサカたちを見る目は、女性ではなく友達の妹の立ち位置に似ています。ここから『恋人』へとクラスチェンジは至難の業かと、
とミサカは数々の漫画や小説映画ドラマや恋愛成功本、ゲームなどで学習した恋愛統計学を元に分析します」

ミサカ17782号「そのデータ、かなり偏りがあるのでは?と、ミサカは主に恋愛ゲームしかやっていない11478号にツッコミを入れます。このエロゲーマーが」

ミサカ16248号「しかし事実であります。現に先ほどコテンパンに振られたではありませんか、とミサカは悲しい失恋の記憶を思い返します。ぐすん」

ミサカ11132号「それでもミサカは諦める事はできません。それは全てのミサカも同じはず、とミサカは何か妙案がないか模索します」

ミサカ12048号「いいえ、諦めるべきです。これはミサカたちと、あの人と、そしてドリーの為です、とミサカは諦観の思いを吐露します。相手が悪すぎた」

ミサカ11451号「しかしこのままドリーにみすみすいい思いをさせるのは癪です、とミサカは嫉妬心に燃えます」
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/11(日) 01:01:20.89 ID:F4sZ3wB7o
上条さんも一万人くらいいれば良いのに
225 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/11(日) 01:13:36.49 ID:Pd62FwDaO

ミサカ10032号「はい、ミサカ10032号に、一つ妙案が、とミサカは胸を張り手を上げます」

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「 ??? 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


ミサカ10032号「ドリーにMNWの一市民として、存在を認めるのはどうでしょうか、とミサカは恐る恐る提案します」」

ミサカ10032号「今、MNW内で漂流しているドリーの記憶と意識と自分だけの現実をサルベージと復旧をし、ドリーの体に返還をするのです」

ミサカ10032号「そしてドリーのMNWへの干渉に制限を掛け、逆にドリーの記憶をMNW内で整理し、すべてのミサカが閲覧できるようにするのです、とミサカは提案します」


「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「 !!! 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


ミサカ14782号「それはただの妥協案では? とミサカはツッコミを入れます。それで喜ぶのはNTR属性だけです」

ミサカ10032号「いいえ。共有するのはドリーが見て感じた全ての記憶と感覚です。これからドリーが経験する一生を、私たちが体験するのです」

ミサカ10032号「それはただの夢、只の幻想ですが――もとより現実的に1万人個々人すべて一人で相手にするのは、あの人に負担が大きい」

ミサカ10032号「大多数が、出来ないことをドリーが代わり行い、ミサカたちがその幸福を共有するのでは、いけないのでしょうか?とミサカは訴えます」

ミサカ10032号「いつか一人一人に愛する人が現れるまで…それで妥協するのは、ダメなのでしょうか…」


「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「 …… 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」



「いいや、ダメだよ!」




「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「 !!!?!?? 
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


ミサカ10032号「貴女は…と、ミサカはあり得ない声を聴き、驚嘆に言葉を失います」

「わたしは…ドリー! せかいでイチバン、おにいちゃんがだいすきなミサカだよ!」


「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「 !!!! 
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


ミサカ10032号「なぜ…? 貴女はMNWの海の中で、意識をバラバラに分解されて、漂流していたのでは…?」

ドリー「わたしは、わたしだよ!」

ミサカ10032号「!」

ドリー「おにいちゃんがいってたよね。ドリーはドリー! あなたはあなた!」

ドリー「イシキをキョーユーしていたとしても、おにいちゃんがダイスキなのは9970にんのあなたたちにはぜっっっっっったいにまけない!!」

ミサカ18922号「まさか、自力で自分だけの現実をサルベージして、修復したというのですか――?とミサカは恐る恐る尋ねます」

ドリー「みーちゃんがいってた。『アイのまえではすべてムリョクだ!!』って!!」

ミサカ14752号「愛の前では」

ミサカ17812号「無力…」

ミサカ17777号「まったく答えになっていません!!とミサカは言語の疎通に疑問を隠せません!」

ミサカ10951号「まさか、あの人を思う心だけで蘇生したのでは…?とミサカはあり得ない現象を目撃します。なんてオカルティック!」

ドリー「ふーん、おにいちゃんへのアイは、そのてーどなんだ…ふーん」ニマニマ


「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「 あ? 
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」



ドリー「だってそうじゃん。おにいちゃんだいすきーイッシンでわたしはわたしをとりもどした」

ドリー「あなたたちとのツナヒキにかったってコトだよね! わたしのアイはイチマンインぶんってことかーそっかー」

226 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/11(日) 01:44:41.73 ID:Pd62FwDaO

ミサカ10241号「上等だコラ、とミサカはこの煽りに怒りを覚えます」

ミサカ11478号「私たち一人の想いは、貴女の1/10000以下だと?ほうほうほうほう…舐めてますね、これは、とミサカは青筋を立てます」

ミサカ19302号「よろしいならば戦争だ、とミサカは投げられたマイクを拾います。宣戦布告じゃコラ」

ミサカ20001号「あのー…もしかして大炎上の予感しかしないんだけど…ってミサカはミサカは鬼のアク禁祭りの準備をしてみたり…」

ミサカ20002号「これは手遅れだわ。あー今夜眠れねぇわ」

ミサカ20001号「!aku 2002」


ドリー「あっはっはー! わたしはここで、しょうりせんげんさせてもらうよ!」ドーン

ドリー「くやしかったら、わたしをのっとってみろー! それかセーセードードー、ジブンのカラダであらわれて、おにいちゃんをわたしからうばってみろー!」

ドリー「わたしのモホウとか、シスターズそうドリーかとか、やったってムダムダムダ! わたしのことダイスキなおにいちゃんならぜったいにみぬくし! ゲンメツするにまちがいないもん!」

ドリー「えーっとつまり! わたしがなにをいいたいかっていうと!」

ドリー「わたしはぜっっっっったいにまけない! あなたたちからおにいちゃんはぜっっっっったいにわたさない!!」

ドリー「だって、わたし! おにいちゃんのコトがだいだいだいだいだいだいだい、だーーーーーーーーいすきなんだもーーーーーーーんん!!!!」ビリビリ



「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「 …… 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


ドリー「はぁ…はぁ…はぁ…ふぃー、やーっといいたいことがいえたー」スッキリ

ドリー「じゃあわたしはかえるね!」

ドリー「ノシ」




ミサカ10032号「…………」

ミサカ14782号「…………」

ミサカ13347号「…………」

ミサカ20001号「あ、ドリーがログアウトしちゃった…ホントに自分で自分を取り戻しちゃった…ってミサカはミサカは嵐のように過ぎ去ったあの子にただただ驚いてみたり」

ミサカ11111号「よし、売られた喧嘩は買うべきです、とミサカは今後の作戦を練ります。あの思考回路幼稚園児に負けてたまるか」

ミサカ10484号「私たち全員より生まれたのは早いですがね、とミサカはツッコみつつ、その提案に乗ります。やってやろうじゃん」

ミサカ10487号「あのメロー、一方的に勝利宣言して出ていきやがった、とミサカは激怒します。やられたらやり返す…倍返しだ!」


「「「「「「喧々」」」」」」

「「「「「「諤々」」」」」」


ミサカ2001号「あーあ、これは大変な事になったなぁってミサカはミサカはため息をついてみたり。あの人、大変な事になるかも…」

ミサカ10032号「ふふ、あははははははは!」

ミサカ20001号「何が楽しいのかなー?ってミサカはミサカは更に混沌になるだろう状況に疲れてみたり」

ミサカ10032号「『私は私』ですか…」


上条『――おまえはおまえだ。ドリーじゃない。例えどんなに自分を偽っても。ドリーをふりをしていても。御坂妹は御坂妹なんだ』


ミサカ10032号「本当に、眩しいです。とミサカは、心から羨ましそうに、あの3番目の姉を見つめます」

ミサカ10032号「きっとこれから、このMNW内では、ドリーのすべての経験が、心が一方的に流れ込むことでしょう。そしてその度にミサカたちは阿鼻叫喚――もとい、楽しく鑑賞し、考察し、自らに生かす…恋愛の事を。そんな人間らしいことをするのでしょうね…と、ミサカは未来に夢を見ます」

ミサカ20001号「それって、楽しいかなー?ってミサカはミサカは訝しく思ってみたり……でも、楽しそうかなって思ってもみたり」

ミサカ10032号「ええ。やっぱりドリーは妹達の姉です。私たちのずっと先を歩いている」

ミサカ10032号「そんな彼女が、あの人と送るだろう日常を、とても楽しみに思えてしまうのです。とミサカは微笑みます」

ミサカ10032号「明日が楽しみです」


227 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/11(日) 02:14:12.54 ID:Pd62FwDaO

―――――
――――
―――


上条「………ふぁ…」スタスタスタ

上条「すっかり一人で歩く通学路も慣れてきたな…」

上条「ドリー…大丈夫かな……風斬が意味深なことを言ってたけど…」


ダダダダダダダダ


上条「ん? なんか背後から猛烈なダッシュ音が――」


ドリー「おにいいいちゃーーーーーーん!!!!!!」ダダダダダダダダドーン


上条「どげべっ!?」メキョッ

ドリー「おっはよーおにいちゃん! ひさしぶりだーー!」グリグリグリグリ

上条「ぐへぇ…こ、この背骨をひん曲げる猛烈タックルは懐かしい衝撃――って、ドリーか!?」

ドリー「えへへーおにいちゃんのにおい、ひさしぶりだなあ」スハスハ

上条「ドリー!」ダキッ

ドリー「くるしいよぉ」タップタップ

上条「バカヤロウ…まったく、心配させやがって…」

ドリー「だいじょーぶ。もう、ぜったいにどこにもいかないから!」


上条(なにがあったのかわからないが。ドリーは自分を取り戻したらしい。ドリー曰く『愛の力』とかなんとか)

上条(とにかく戻ってきてくれて本当によかった…良かった…)




風斬「あの…大丈夫ですか…?」

打ち止め「………掲示板管理って重労働だと思わない?ってミサカはミサカは炎上するMNWの火消してて不眠で死にそうになってみたり…」キュウ…

風斬「……お、お疲れ様です」

一方通行「ウチのクソガキをこんな目に合わせた奴ゥ見つけ出してブッコロス!!!」ゴォッ

風斬「……」



風斬さんの好感度が10上がりました
風斬氷華好感度36→46

上条さんのHPが20減りました
228 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/11(日) 02:16:59.10 ID:Pd62FwDaO


――8月下旬

現在の上条さん 所持金8万0000円
HP:109/140 学力:60


野球/休む/遊ぶ/デート/バイト/勉強

野球
練習or試合=HP-20 指定した仲間or彼女の好感度

休む
HP+30
追加…安価のコンマがゾロ目でHP+50

遊ぶ
HP-20/指定した仲間との好感度+10〜30

デート
HP-20/彼女とデート好感度☆1〜4

勉強
HP=+20
学力=+10〜20

食蜂操祈……★★★★★★★★★★
警策看取……★★★★★★★★★★
ドリー………★★★★★★★★★★
オティヌス…★★★★★★★★★★

※5月下旬からオティヌスの手術可能
※看取さんとデートができません。誰かを頼って探しに行きましょう。
※操祈さんの事が認識できません。異常を異常と言える人は…?

※1日学園都市統括理事長権施行期限まであと1ヵ月

安価下2
229 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/11(日) 02:34:19.18 ID:Pd62FwDaO
今日はここまでです
ありがとうございました


ドリー√はクリアです
当初の予定では、ミサカのみ感染する病気に罹り闘病生活って王道の予定でしたがコロナのせいで変更し、こんな形に相成りました
原作設定ではドリーはMNWとは完全にシャットアウトされているようですね
アニメT最終回でドーナツ頬張ったり、水族館デートしているドリーは無邪気で微笑ましいです

野球要素?それは9月下旬の後でやろうかなと
しばらくヘビーですが、お付き合いくださいませ

安価下
230 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/11(日) 02:38:16.31 ID:Pd62FwDaO
次回は来週土曜の19時から始めます
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/11(日) 07:05:16.43 ID:TU4wCe1xO
勉強
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/16(金) 20:52:31.27 ID:o+OQq4zpo
エピローグ目前かと思ったが中々エンディングに辿り着かんな
いつも楽しませてはもらってるけどそろそろ新作が見たいというか何年やってるんだというか
233 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/17(土) 19:49:38.08 ID:pHMbTkE6O
大変お待たせしました
安価埋まれば始めます

安価下
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 19:50:44.72 ID:0fom3cKho
遊ぶ
吹寄
235 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/17(土) 20:58:23.69 ID:pHMbTkE6O
キーンコーンカーンコーン


小萌「では!みなさん!夏休みだからって浮かれてないでおべんきょーもするのですよー!」


ハーイ!!


上条「――――――」←ほとんど耳に入ってない

吹寄「…………」ジーッ

吹寄「やっぱり変」


―――――
――――
―――



上条「――――」

上条(暑さ寒さも彼岸までというが、盆が過ぎてもまだ暑いのは変わりない8月中頃)

上条(看取の手がかりも、操祈の行方も分からないまま、時は過ぎた)

上条(――そんな頃、あてもなく公園に立ち寄ると)


上条「………」

吹寄「………」

上条「なにやってんの、そんな恰好で」

吹寄「――ふんっ!」ゴッ

上条(チャイナなファッションの吹寄がいた――)バタンッ



・・・・・


上条「太極拳が健康にいいからって、形から入るかよ。どこぞの格ゲーのキャラかと思ったぜ」イテテテ

吹寄「なによ文句ある? はい、濡れタオル」

上条「いや…」サンキュ

上条(エロイな、なんて口が裂けても言えない)

上条「そういえば、こういうコスプレみたいなの、時々着てたな――」

上条(そういえば、よくバニーを着ていたアイツは――だんだん顔が思い出せなくなっている)

上条「………」

吹寄「……なにいきなり塩らしくなっている上条当麻! まったく、捨てられた犬みたいな顔されると、調子が狂う!」

吹寄「ちゃんとしなさい!ちゃんと!」

上条「……ごめん」

吹寄「まったく。ま、こんな酷暑が続く毎日じゃ調子もでないか…」

吹寄「相談事くらいは乗るわよ」

上条「……委員長」

吹寄「……別に私、委員長じゃないんだけど」


吹寄さんと何を話そう 
@操祈について。らしくなく弱音を吐いてみる
A看取について。ダメ元で聞いてみる
B太極拳をやってみてくれ(胸に注目しながら)

安価下2
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 20:59:11.14 ID:cf1mzJXV0
安価↓
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 21:01:26.02 ID:VHqZ00jYO
@
238 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/17(土) 22:16:51.82 ID:pHMbTkE6O
吹寄「まぁいいわ。言ってごらんなさいよ」

上条「実は――」

上条「……操祈と全然会ってないんだ…」

吹寄「……そう…ん?……食蜂さんと? ―――?」ハテ

上条「ちょっと前に…色々あって……それ以来全然――」

吹寄「ちょっと待って。理解が追いつかない。え、食蜂さんよね?」

上条「そうだが…」

吹寄「………?」チラチラ

上条「?」


上条(吹寄が不思議そうな顔で俺とどこかを交互にチラチラみてる)


上条「どうかしたか?」

吹寄「ふむふむ…ふぅん、わかったわ。よくわからないけど、つまり『上条がおかしい』のね」

上条「え、俺がおかしいのか!? 俺の何が操祈を――」

吹寄「あー、ちょっと待って。違う。きっと彼女はまだ上条を想ってるわよ」

上条「……じゃあ、なんで操祈はいなくなっちまったんだ?」ホロロ

吹寄「――――」



吹寄さんの面倒見の良さコンマ下1
奇数→委員長、空気を読む
偶数→恋沙汰なんてストレート勝負よ
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 22:18:03.50 ID:V2y9lqoso
240 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/17(土) 23:49:45.94 ID:pHMbTkE6O
吹寄「いや、上条に言ってないから」

上条「は?」

吹寄「…………」

上条「……吹寄?」

吹寄「――――」

上条「あのー…」

吹寄「なにそれ」

上条「!」

吹寄「なに?って事は、全部アンタが悪いじゃない!!」ズビシィッ

上条「え、やっぱり俺が悪いのか?」

吹寄「だから上条じゃないってば! ああんもう! めんどくさいわね!!」

上条「!!???!?!?」


吹寄「いい?食蜂操祈さんはずっと学校に来てたわ!生徒会長が不登校なんてなったら大騒ぎになってたでしょ!?」

上条「………確かに」

吹寄「そもそも彼女がいなかったら警策さんもドリーさんも――え?警策さんも行方不明でドリーさんは最近まで……もうなんなのよ貴様の恋人たちは!」ガックガック

上条「首を掴んで揺らすなぁぁあああ!!」


吹寄「はぁ…はぁ…はぁ…」

上条「さっきから挙動が不審だぞ…」クラクラ

吹寄「もうじれったい。もう止めたってダメだからね。私が聞いたのが運の尽きよ!」ガシッ

上条「え!? なんで右手をいきなり掴むで頭に押し付けるのでせう!?」

吹寄「能力封じよ!」

上条「いや俺、無能力者!」

吹寄「黙れ! いい? 食蜂操祈さんは今もずっと――」



吹寄「―――上条当麻の後ろにいるの!!!」



上条「………」

上条「え…」
241 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/18(日) 00:03:55.77 ID:j8Y2tO1UO
―――――
――――
―――






風斬『………これで、いいんですね?』

操祈『ええ。私と看取さんより、ドリーの方が危ない。その判断は正しいわぁ。ただ、これは私の――』

風斬『……そう、わかりました。私もついて行きますから、辛くなったら来てください』






風斬『ふぇぇえええ…! なんで私はビキニメイドなんですかぁあ!?』

操祈『なんで私もぉ…』

猫耳メイド『よくお似合いですよお嬢様方』カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ







御坂妹『あの人を悲しませてしまいました、とミサカはここに謝罪します』

御坂妹『――ごめんなさい、もうそろそろ活動限界です。他のミサカと違い、まだドリーの体での活動には支障があるようで』

操祈『いいのよぉ。もうお休みなさぁい。貴女たちはとても、人間として成長しているわぁ。どうか、ドリーをお願いね』ナデナデ

御坂妹『はい、明日の朝には、ドリーは―――スー…スー…』

操祈『………私が見えていなくても、ドリーがいれば、あの人は――』ギュッ








小萌『では!みなさん!夏休みだからって浮かれてないでおべんきょーもするのですよー!』


ハーイ!!


上条『――――――』

操祈『………』

吹寄『…………』ジーッ

吹寄『やっぱり変』

吹寄(なんで1年生が3年生のクラスに、しかも上条の隣の席に普通に座っているいるのかしら)






―――――
――――
―――
242 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/18(日) 02:00:52.51 ID:j8Y2tO1UO

吹寄「いい? 食蜂操祈さんは今もずっと――」



吹寄「―――上条当麻の後ろにいるの!!!」



上条「………」

上条「え…」

吹寄「……慌てふためいてももう遅いわよ、食蜂操祈さん。そんな酷い顔で幽霊みたいに後ろ付いて回られたら、たとえ見えなくても迷惑よ」

上条「ちょ、ちょっと待ってくれ吹寄…操祈は、俺の後ろに…いるのか?」

吹寄「……ええ。酷い有様よ。肌はボロボロ、髪もぼさぼさ、あーあー目の下にクマが出来てるわね。きっと能力で誤魔化してたんでしょ」

吹寄「というか、やつれたわね。本当に大丈夫? ――何を言っているの。まったく。なに泣きそうな顔をしているの。自業自得でしょ」ナデナデ

上条(俺からすると吹寄が一人芝居をしているようでなんかシュールだ)

吹寄「ほっとけないわね。ちょっと待ってなさい。すぐに戻るから!! 食蜂さんは私と一緒に…」ズンズンズン…

上条「ええ…」



・・・・・



上条「………」

上条(そうか、操祈は俺の事を見捨ててなかったのか)

上条(ずっと傍にいた。傍にいてくれていたのか)

上条「そうか…そうだったのか…」

上条(思わず笑みがこぼれる。ちょっと嬉しくて涙が出そうだった)

上条「いや、現状何も変わっていない! 操祈の為に俺がなにかしないと…」


吹寄「あ、ちゃんと待ってたわね!」ズンズン

上条「吹寄! 操祈は…」

吹寄「いるわよ、ちゃんとここに……やっぱり見えない?」

上条「……見えねぇ。くそ、声も足音も聞こえないなんて…」

吹寄(実は今、腕を掴んでいるんだけど……本当に触覚も感じないのね)

吹寄「……乗り掛かった舟。最後まで面倒みてあげようじゃないの!」ドーン

上条「吹寄!」パアアア

上条「で、具体的にどうすれば――」

吹寄「そんなの決まってるじゃない―――」


吹寄さんの無茶振りコンマ下1
奇数→頭おかしいなら医者に聞け
偶数→頭おかしいなら殴ってみればいいじゃない
243 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/18(日) 02:01:34.51 ID:j8Y2tO1UO
今日はここまで
ありがとうございました

来週土曜日の19時から始めます
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 02:29:50.96 ID:Mf8y+Bduo

げんころ!
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 03:55:32.82 ID:4ITGbGVso
246 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/24(土) 19:00:32.27 ID:EwLKLcxSO
はじめっます
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/24(土) 19:04:53.18 ID:Tbb4IJEWo
何で原作より何百倍も平和な世界なのに上条さんの脳は原作よりボロボロなんだろうか
248 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/24(土) 20:42:31.60 ID:EwLKLcxSO
吹寄「頭が悪くなってるのなら、殴ればいいんじゃない?」パンッパンッ

上条「なんで、ハンマーなんて持ってるのでせう?」

吹寄「いやほら、よくあるじゃない? 人格入れ替わりとか記憶喪失とかって原因になった事故をもう一度やるとなるっていうじゃない」

上条「それフィクション! これノンフィクション!」

吹寄「って事で、食蜂さんソイツ抑えてて」

上条「ファッ!? か、身体が動かない!」

吹寄(あ、後ろから羽交い締めにされてると、そんな認識なんだ)

上条「お、おい正気か!? 人間の頭蓋骨って陶器より薄いんだぞ!? そんな金槌でブッ叩いたら脳ミソごと頭蓋骨粉砕だぞ!」

吹寄「――――」

吹寄「………冗談よ」

上条「……なぜ一瞬、止まった? 本気だっただろ」

吹寄「あーだこーだうるさい。しょうがないから、これで我慢してあげる」胸ぐらグイー

上条「へ、ちょ、まさかこれいつもの、頭突―――」

吹寄「じゃあ思いっきりいくわ――――よ!」

上条「――き、ゃ」ゴッ



―――――
――――
―――



「――私は、彼は思い出してくれるのだと、信じていた」


その女はそう言った。
寝不足か過度のストレスか目の下にくまを拵えた、今にも死んでしまいそうな顔で、ひび割れた唇で食蜂操祈はそう言った。


「ずっと見ていたわぁ。自分の目で、人の目を借りてでも彼を、ずっと」


そうして何年たったのだろう、とふと思った。親友の秋沙や御坂美琴さんよりずっとずっと前からあのどうしようもない男を想っていたのか。


「でもある日、突然信じられなくなったの。ふとね、『ああ、幸せそうな顔で笑うなぁ』って思ったの。すると、『ああ、私なんて思い出さなくても彼はいいんだ』って思ってしまって」


――それが食蜂の転換点だったのか。
酷くみっともない姿を見ていられなくて、服を着替えさせ、メイクを手伝い、髪を梳かしていた時だった。
ぽつり、ぽつりと、レベル5の、常盤台の女王はレベル0のただの女に。まるで懺悔のように呟いた。


「でも私は諦めれなかった。想ってきた年月に押しつぶされそうなくらいに好きだから。ダメな女よね、上条当麻は『食蜂操祈の事を記憶できない』…その原因を作ったのは私なのに」


いや、違う。と私は断言する。
食蜂操祈が言った彼女の過去が本当であれば、食蜂操祈を襲い、上条当麻の脳に軽くない障害を負わせたのは間違いなくデッドロックとかいうスキルアウト(とは違うが行動は同じか)のような奴らが原因だ。二人とも悪くない。
だが食蜂は上条を巻き込んだ、と思っているのだろう。そして結末は罰だと思い込んでいる。
――と、私はそう解釈している。


「だから私は痺れを切らして行動に出たの。ある目的の為に――」


それはどんな?と、髪を櫛で梳かしながら訊いた。


「――当麻さんの記憶を呼び覚まさせる方法」


櫛を持つ手が止まった。
249 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/24(土) 21:10:40.73 ID:EwLKLcxSO
―――――
――――
―――



上条「アイ、タタタタ…」

吹寄「〜〜〜〜〜!!!!」ジタバタジタバタ

上条「ちょっとイラっと来たから、いつも以上に力を入れて振りかぶったら、想像以上の衝撃が来たわね……」クラクラ

上条「え?」

吹寄「―――ってぇええええ!!!」

吹寄「おいこら吹寄! ちったぁやり方ってもんがあるだ…ろ……」

吹寄「は?」



吹寄?「なんで…俺が、目の前に…?」

上条?「なんで私、目の前に立っているの?」


吹寄?「もしかして…」

上条?「私たち…」

「「入れ替わってるぅーーー!?」」


チャラチャラチャララ-♪チャラチャラチャララ-♪チャラチャラチャラララーン♪
君ヲ前前前世カラ僕ハ――


吹寄「いや古いわ! 何年前の大ヒット映画だよ!!」

上条「……なんでこんなことになるのよ! 責任を取りなさい上条当麻!!」

吹寄「いや俺被害者―――つーか俺の体でその口調やめろ! 想像以上に気色悪い! 内股やめろぉ!」

上条「そっちこそガニ股禁止!って某映画の再現か! ……どうしたのよ」

吹寄「いや…なんか肩が凝るなぁっと思ったら、その…胸が―――ほう」モミモミ

上条「揉むなぁ! 自分で自分の胸を揉んで発情するナルシストな変態だと思われるじゃな、い……――――」

吹寄「……どうしたんだ」

上条「その、股になにかあるなと…///」モミモミ

上条「……ちょっと大きくなってきたんだけど!」

吹寄「オイコラそれ以上揉むな! セルフテント設営とか俺の体でそんな醜態を公然で晒すなぁ!」



上条「これどうやって収拾つかせるのよ!?」

吹寄「おまえのせいだからなぁ!?」
250 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/24(土) 22:11:44.67 ID:EwLKLcxSO
―――――
――――
―――


「上条は…記憶喪失――?」

「そうよぉ。二年前の7月に生きていた全てのエピソード記憶を『破壊されている』。夏休み前後で変わったことがないのは、当麻さんの裏表がない性格だからよぉ。彼、一部の人間には公表しているから、知り合いみんな知っているつもりかもしれないけどぉ、やっぱりあなた達には伝えていなかったのねぇ」


金槌で殴られたような衝撃だ。ただただショックだった

なぜ。なぜ。

強い怒りが湧きあがる。なぜ、アイツは私を――私たちを――――。


「それを知った時、ショックだったわぁ。だっていくら待っても私の事なんて思い出す事はないし、記憶に取っ掛かりが無かったら、私の事なんて覚えてくれる訳がないわぁ」


――それでも、食蜂は諦めなかったのだろう。


「それでも記憶の復元は不可能じゃないわぁ。可能性は低いし、与太話にも等しいくらいに未発展な分野だけど。それでも私は藁を掴む思いで手を伸ばした」


それはどんな? そう聞くと、食蜂は自嘲気味に――成功してしまった過ちを自分で嘲笑って、こう答えた。



「記憶は内臓にも宿るのよぉ」


――は?


「よく聞く話じゃない? 心臓移植をした患者がドナーの記憶を引き継いでしまうという話」


確かに小説やドラマではよくある話だ。
それは心臓だけではなく、肝臓など他の臓器、血液にもあるそうだ。
ドナーの記憶の他に、性格や趣味嗜好、食べ物の好き嫌いまでもがドナーからの影響を受けてしまう。
実際にクレア・シルヴィアという事例がある。科学的証明はされていないが、現象として起こっている。


「内臓は脳と同じく常に細胞が稼働しているから、脳と同じ細胞だから記憶保持力を持っている――そんな説もあるけどぉ、まだはっきりしていないのよねぇ。
もし記憶や意識が人間の生死力を司るのなら、上条当麻は7月に死に、別人となって生まれ変わった。でも内臓は前の上条当麻のもの。つまり内臓丸々移植したと仮定すれば」


――上条当麻には、2年前の7月以前の記憶残されている事になる。


いや、失敗する。素人でもわかる。
だって、それでも記憶は脳に宿るのだから。
百歩譲ってその理論が正しくても、あくまで腸はサブサーバー。メインサーバーは頭蓋の中にある。

小萌先生だったか、人の記憶には4つのプロセスを踏むという。
『銘記』『保存』『再生』『再認』
その処理はあくまで脳細胞が行う。

上条のエピソード記憶は、脳細胞ごと破壊されたと食蜂は言った。
なら、サブサーバーからどれだけ記憶を引き継いでも脳がポンコツなら無駄では――


「そう。だから私は上条当麻の脳を作り変える必要があったのぉ。過酷力高いけど、この方法しかなかったわぁ」


人の脳細胞を作り変える? ――どうやって


「………まずは、人一人を―――殺したわ」
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/24(土) 22:21:45.09 ID:Tbb4IJEWo
あんだけ日常的に大怪我してたら内臓とかとっくに機能的には天然と何も変わらない人口内臓に代えられてて前の上条さんのものなんて何も残ってなさそう
252 : ◆y1POWXBhVp87 [saga]:2020/10/24(土) 22:37:09.81 ID:EwLKLcxSO
―――――
――――
―――


上条「しょうがないわねぇ」コキッコキッ

上条「ベターだけど、元に戻す方法が一つあるわ」ガシッ

吹寄「ちょ…吹寄さん? 胸ぐら掴んでどうしたんでせう?」

上条「もう一回どついたら元に戻るでしょ」グィー

吹寄「!? や、やめ――」


ムチュッ


上条「むっ!?」ムチュ-

吹寄「ん…!?」ムチュー



「「お、おおえええええええええええええ!!!」」



吹寄「な、なにしやがる…」

上条「い、いつものように頭突きしたら、た、体格差が変わってて標準が……」

吹寄「――え?なんでそんな気持ち悪そうにしてるかって?」

吹寄「当たり前だ! 男の俺が男とキスしたんだぞ!」

上条「く、思っていた以上に手慣れているから、よけいに気持ち……――ハッ」

吹寄「どうした」

上条「今のが私のファーストキス…」ウルウル

吹寄「自業自得なッ!!」




吹寄「さて、頭突き作戦はしばらく却下だ。最終手段とする」

上条「じゃあどうするのよ」

吹寄「……病院? ……またか…」
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