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【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【2頁目】
- 302 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/31(日) 20:10:40.72 ID:uLsgft2zo
- √ 2018年 8月6日目 昼:伊予島家
『くははっ主様、弄ばれておるぞ』
陽乃「冗談じゃないわ」
『じゃが、まんざらでも――』
陽乃「冗談じゃないって……言ったでしょう」
本当に、冗談ではない
あんな思い込みをされてしまったら
本当に何を言っても無駄になる
突き放すつもりで何かをしても
あの二人は、そうとは思ってくれないのだから
『ならば……消してしまえばよい』
陽乃「消すって」
『うむ。そのままじゃ』
陽乃「ダメよ。勇者が減るのは困る」
『それを言い訳にしておるのかや?』
陽乃「言い訳じゃない」
『ふむ……躾けてやればよい』
陽乃「……また、面倒なことになりそうだし」
『主様はほんとうに、愚物じゃのう』
1、装束完成すると思う?
2、なによ。愚物って
3、殺す以外に方法はないの?
4、他人事だと思って……
5、イベント判定
↓2
- 303 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 20:31:45.41 ID:1B6s6Mwa0
- 1
- 304 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 20:34:32.80 ID:u3MOhdtuO
- 5
- 305 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/31(日) 21:12:11.59 ID:uLsgft2zo
-
01〜10 杏
11〜20 球子
21〜30 両親
31〜40 近所
41〜50 若葉
51〜60 友奈
61〜70 ひなた
71〜80 大社
81〜90 九尾(状況:悪)
91〜00 荷物
↓1のコンマ
- 306 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 21:13:12.22 ID:u3MOhdtuO
- あ
- 307 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/31(日) 22:46:14.68 ID:uLsgft2zo
- √ 2018年 8月6日目 昼:伊予島家
「久遠さん、少し良いかな?」
部屋のドアが軽く叩かれて、外から声が飛んでくる
扉越しの声ではあるけれど
無遠慮な球子はそもそもノックをしないし
杏の声とは違う……親の声
陽乃「はい。どうぞ?」
返事をすると、
杏の両親が部屋へと入ってきて
陽乃「何か? もしかして、ご近所から――」
「いや。それは問題はないよ」
「あのね? 貴女さえよければ、明日のお昼に少しお手伝いを頼めないかと思って」
陽乃「お手伝いですか? それは全然……」
「快く引き受けてくれるのはありがたいのだが、少し問題があってな」
「実はね。地域で行ってるボランティアの活動なの」
陽乃「……なるほど」
3年前の襲撃による影響は少なくなってきてはいるものの
それでも、完全に癒えたわけではない
そのため、地域で協力して何かをしていくことで
少しでも前向きになれるようにしよう……という目的での活動が行われている
「だから、必然的に近所の人達と関わることになるの」
- 308 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/31(日) 23:17:23.54 ID:uLsgft2zo
-
陽乃「ならどうして、私を?」
よほど人手が足りていないのなら、
杏や球子を連れていけばいい
それで手が足りなくても、陽乃を誘うのは無理がある
最悪の場合、ボランティア活動どころではなくなるからだ
陽乃「汚名を返上させたい……みたいなところですか?」
「端的に言ってしまえばそうなる」
「私たちから見て、久遠さんには何にも問題ないように見えるわ。だから……」
最初の内は厳しい目で見られてしまうことになると分かってはいるが
それは何をしようとそうなるのは必然だろう
だからせめて、
少なからず味方がいるうちにその一歩を踏み出しておくべきではないかと考えているようだ
陽乃が針のむしろに座らされる思いをするかもしれない
だから、簡単には言えないし
だからこそ、味方がいるべきだとも思っていると、母親は言う
陽乃「………」
「もちろん、強制ではないし断ったからと言って久遠さんがどうだなんて思うつもりもないわ」
1、……良いですよ。請け負わせて頂きます。
2、すみません。お断りします
3、考えさせてください
4、そこまでの価値が私にありますか?
↓2
- 309 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:20:15.51 ID:8F2YkdYPO
- 1
- 310 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:22:56.55 ID:1B6s6Mwa0
- 4
- 311 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/31(日) 23:37:15.62 ID:uLsgft2zo
- ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 312 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/31(日) 23:45:00.23 ID:XNyg5f+PO
- 乙
ボランティア活動で信頼を得るか伊予島家ごと地獄を見るかの二択か…
ここは賭けに出るべきか悩みどころだな
- 313 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 08:18:26.13 ID:tDC6948XO
- 乙
杏の両親めっちゃ気にかけてくれてるな
- 314 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 08:20:49.13 ID:ig5OzGAHO
- 乙
陽乃さんは意図して「殴る」を使ってんだろうけど「模擬戦に付き合う」と「殴る(戦う)」で同じなんだけど全然違うな
千景だったら間違いなくキレる
- 315 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/01(月) 21:17:51.27 ID:zYto4Ydmo
-
では少しだけ
- 316 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 21:18:55.56 ID:n0DIlkxcO
- よしきた
- 317 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/01(月) 21:31:45.43 ID:zYto4Ydmo
-
陽乃「……そこまでの価値が私にありますか?」
「価値?」
陽乃「伊予島さんの……極論、今後の全てを賭ける価値が私にはありますか?」
言葉通り極論ではあるが、
しかしそれ程のことを引き起こしかねないのが、陽乃なのだ
地域住民と協力してのボランティア活動
とても立派だと思うし、
煩わしいと思う人もいるかもしれないが、決して間違った行いではないだろう
そこに陽乃を連れ出して
そんな立派なことを率先して参加してくれる子なんて広報活動はプラスに働く可能性はある
けれど――
なぜあの子を。なんて、白い目を向けられるなんてこともある
例のあの子を匿ってるだなんて話になるかもしれない
協力者だなんて話になるかもしれない
その汚名は、二度と拭い去ることも返上することもできない
少なくとも、杏の両親には。
陽乃「何かがあった場合、私は一切の責任を負えません。この家が放火されようと、どちらかが後ろから刺されても」
「……君は、それを心配してくれているのか」
陽乃「違っ……」
首を振って、目を背ける
陽乃「私はただ……あとから難癖をつけられても困るから、予めそのリスクはあるんだと自覚して貰いたいだけで……」
- 318 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/01(月) 22:00:07.99 ID:zYto4Ydmo
-
陽乃「とにかく、そのリスクを背負うだけの価値が私にはあるのかを答えてください」
将来を諦めるだけの価値
今まで積み上げてきた過去を水の泡にするだけの価値
人は普通、そんなことを問われたら否と返す
相当仲が良くても、
答えを濁したりして誤魔化したり、考えさせてとでもいうだろう
「君はやはり、優しい子だな」
陽乃「やめてください」
「それらしい理屈を並べてはいるが、結局のところ迷惑をかけたくないと見える」
陽乃「そういうわけでは……」
「ふむ……やは――」
「もう。話が進まないからあなたは黙ってて」
夫をせき止めるように言い放った杏の母は、
面倒な人でごめんなさいね。と、
困ったように笑みを浮かべる
「それで、久遠さんのことだけど……はっきり言わせて貰うわね?」
陽乃「ええ、ぜひ」
「私達は、久遠さんにはそれだけの価値があると思っています」
- 319 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/01(月) 22:33:27.73 ID:zYto4Ydmo
-
陽乃「えっ……?」
「価値だけに着目するのなら、久遠さん。貴女は杏と同じように勇者をやっているでしょう?」
陽乃「利用価値があると?」
「そうね。勇者という世界の命運を左右するほどの価値があると思っているわ」
淡々と
まるで説明をするかのように話す杏の母
父は咎められたからか口を挟まずに腕を組んでいる
「だけど、それだけじゃないの」
そう言った母の視線はとても優しい
他人の子だとも思っていない
それはまるで……
「貴女は、あの子が連れてきたお友達ですもの」
陽乃「友達って……そんな、その程度で、そんなことで赤の他人の私に人生を賭けるんですか?」
「君たちがいなければすでになかった人生だ。と、言えばいいのだろうか?」
陽乃「それは……」
「どうしても理由が欲しいのなら、恩返しとでも思って欲しいの」
- 320 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/01(月) 22:55:15.23 ID:zYto4Ydmo
-
「貴女は、私達を救ってくれた」
陽乃「私一人じゃありませんし」
「そうかもしれない。でも、その数人の中にいるのは間違いないでしょ?」
陽乃「………」
だから、どうしても理由が欲しいのなら恩返し
陽乃には価値がある
人生を賭けてでもその身を守ってあげる価値が。
それがあろうとなかろうと
守ってあげるべき子なのだと、両親は言う
「君は子供なんだ。頼っていい。わがままを言っていい」
「他人だなんて、思わなくていいのよ? あの子が初めて連れてきた大切な子だもの」
陽乃「………」
それは無理だ
なんて理由をつけようと、
二人は杏の親であって、陽乃には関わりがないのだから。
限度と言うものがある
けれど……それでもいいと言っているのだ
1、ありがとうございます。でも、今回は遠慮させてください
2、分かりました……ただ、本当にどうなっても責任はとれません
3、すみません。やっぱり、考えさせてください
↓2
- 321 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 22:55:59.23 ID:gL2e7//d0
- 2
- 322 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 22:57:06.80 ID:pVE6atNiO
- 2
- 323 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 22:57:18.90 ID:n0DIlkxcO
- 2
- 324 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/01(月) 23:19:47.75 ID:zYto4Ydmo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 325 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/01(月) 23:36:52.13 ID:n0DIlkxcO
- 乙
世間の反応が怖いけどここまで言われたら断れないよな
陽乃さんにとっても何か良いきっかけになってほしい
- 326 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2021/02/02(火) 00:07:48.17 ID:TgXXBI4X0
- デビルマン√を辿らないように
- 327 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/02(火) 00:54:20.69 ID:kgp3ui/pO
- 乙
ちょっと怖いな
- 328 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/03(水) 20:30:38.72 ID:ay58p5UUo
- では少しだけ
- 329 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/03(水) 20:44:13.09 ID:VuVivKanO
- やったぜ
- 330 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/03(水) 20:54:01.57 ID:ay58p5UUo
-
陽乃「分かりました……ただ、本当にどうなっても責任はとれませんよ?」
伊予島家が迫害されるようになっても
家を焼かれても
誰かが生贄とされても
誰かが、悪魔に魅入られたとでも言われて殺されても
陽乃は何も出来ないと言う
陽乃「私は、それをどうにかできるほど特別なんかじゃありませんから」
特別だとしたら
家は焼かれなかった
父親を失わなかった
味方になってくれただろう親類を殺されずに済んだ
陽乃「私に出来るのは、そこから逃げることだけです」
「そんなことないわ。ありがとう、無理を言ってごめんなさいね」
陽乃「いえ……すみません」
この二人にそれを言うだけ無駄なのだ
二人が何もできないからではなく
二人は、陽乃の件に関わりがないから
だから、言う必要はない
- 331 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/03(水) 21:44:42.89 ID:ay58p5UUo
-
「明日のお昼、宜しくね」
「手持ちは特に必要ないが……動きやすい洋服はあるかい?」
陽乃「えぇっと……ない、ですね」
陽乃は着の身着のままで病院に監禁され
そのまま逃亡して、ここにいる
当然ながら、服など持っていない
「そうか……杏、では難しいか」
「あの子と久遠さんじゃ、少し足りないわ」
身長的に陽乃の方が高い
家の中で着る寝間着などであればどうにかなるけれど
外に着ていくとなると、やや不格好だ
「ふむ……なら、用意しようか?」
陽乃「用意って、あの、まさかですよね?」
「あぁ、気にしなくていいんだ。私たちからのお願いみたいなものだからね」
杏の父は、そのお礼とでも思ってくれればいい。と言うけれど
それはさすがに世話になりすぎだと陽乃は思う
そのお願いだって、結局は陽乃のためのもの。
こちらkらお礼をするならいざ知らず
一方的に与えられては困ってしまう
1、それはさすがに困りますっ
2、……ありがとうございます
3、私は娘ではないのに
↓2
- 332 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/03(水) 21:51:28.05 ID:VuVivKanO
- 2
- 333 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/03(水) 21:52:39.14 ID:iUGzw+J30
- 3
- 334 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/03(水) 22:39:45.20 ID:ay58p5UUo
-
陽乃「私は娘ではないんですよ?」
「それは分かっているとも」
「気を悪くしたらごめんなさいね? でも、放っておきたくないの」
陽乃「赤の他人、ですよ?」
「ええ」
陽乃「………」
今までも地域ぐるみのボランティア活動に精を出していたとは限らないが、
でもきっと、出していたのだろうと陽乃は眉を顰める
何か利益があるわけではない
だけど、放っておけないからと誰かを助け続けてきたように見える
少なくとも、今の両親はそういう人間だ
3年前の悲劇
あれによって、子を失った親は多い
それと同じように親を失った子供だって少なくはなかった
そう言った身寄りのない子供達を、二人は支援しているのだろうか。
「せめて、この家にいる間だけでも満足な生活を送って欲しいの」
送らせてあげたいの。と、母親は言う
裏はない
恐らく、純粋な善意だろう
陽乃「それは……」
それは、ありがたくない
陽乃「私は、今でも十分です。ほんとう、十分ですから」
「せめて、ジャージのようなものでも用意しよう」
陽乃「自分でどうにかできるので、問題はありません」
「そう……?」
陽乃「はい。ですので、お気持ちだけで十分です。ありがとうございます」
これ以上、恩で塗り固められるわけにはいかない
どうせ仇で返すことになるのだから。
傷つけることが分かっているのなら、以下にそれを最小限に抑えるか
考えるべきことはそれだけだ。
- 335 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/03(水) 23:23:38.60 ID:ay58p5UUo
-
√ 2018年 8月6日目 夕:伊予島家
05〜14 若葉
27〜36 大社
41〜50 九尾
52〜61 球子
↓1のコンマ
※それ以外は通常
※一桁奇数で訪問
※ぞろ目で付近の住民 奇数悪
- 336 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/03(水) 23:24:41.00 ID:VuVivKanO
- あ
- 337 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/04(木) 00:05:29.46 ID:HqLtBC+Wo
-
ではここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
- 338 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/04(木) 00:12:24.78 ID:ElZZMa8MO
- 乙
陽乃さんが心を開くのはまだまだ時間かかりそうだな
そしてまた妙なタイミングでゾロ目か…偶数だから何事もなければいいけど
- 339 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/04(木) 01:37:42.95 ID:aK89klWmO
- 乙
偶数だからまあ大丈夫じゃない?
ちょうどボランティアしようとしてたところだしベストタイミングちゃベストタイミング
- 340 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/04(木) 21:56:19.66 ID:HqLtBC+Wo
- では少しだけ
- 341 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/04(木) 21:57:37.55 ID:kHOU0LieO
- かもーん
- 342 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/04(木) 22:45:04.43 ID:HqLtBC+Wo
- √ 2018年 8月6日目 夕:伊予島家
夕方、だんだんと日が傾きつつある伊予島家の庭に、陽乃は出てきていた
完全な外出は許されないが、庭に出る程度なら問題はない。
なにより、その庭ではバットを一生懸命に振るう球子がいる。
球子「明日の参加するんだな」
陽乃「貴女も誘われているの?」
球子「そりゃ、誘われるに決まってるだろ?」
球子は、
何言ってんだと言いたげに笑いながら、バットを振るう
杏の両親に頼んで用意して貰った金属バット
これから野球をやるわけではなく
楯を投げるからと、腕力をつけたいらしい。
陽乃「参加するの?」
球子「お……気になるか?」
陽乃「別に興味はないわ」
球子「じゃあ聞くなよな〜」
球子の返答は至って穏やかだ
それどころか、とてもフランクなものになってきている。
本当に、友人と思っているということだろうか
球子「もちろん、参加するぞ」
陽乃「……でしょうね」
球子「杏もな」
陽乃「監視対象だものね」
球子「監視かどうかは関係ないぞ。大社に聞かれちゃ、困るけどな」
- 343 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/04(木) 23:00:14.76 ID:HqLtBC+Wo
-
陽乃「問題だわ」
特に、陽乃に影響が大きいだろう。
場合によっては陽乃が惑わせただの操ってるだの
何か難癖をつけられて、責められて、面倒なことになる。
球子と杏は、大丈夫かもしれないが。
球子「……心配か?」
陽乃「心配? 何が?」
球子「自分が嫌われてるかもって」
陽乃「そんな分かり切ってること、今更不安になると思う?」
球子「そりゃそうか」
否定しない。
それがあたりまえだと、陽乃も鼻で笑う
球子「じゃぁ、なんで明日のこと聞いてきたんだ?」
陽乃「心の準備が必要だから」
球子「なんだ、かわいいところあるじゃんか」
陽乃「貴女に絡まれるのが嫌なの。不意に声かけられたら反射で顔を殴っちゃうだろうし」
球子「怖いなぁ」
陽乃「………」
口でそんなこと言いながら、
顔は普通に面白がって笑っている
陽乃がそんなことをしないと信頼しているからだろう。
そういう反応が、陽乃は嫌なのだ。
陽乃「土居さ――」
「あら、今日は一人じゃないのね」
球子「こんばんは!」
庭先が見えてしまう隣家からかけられる女性の声
球子はバットを振り止めて、元気良く挨拶を返す
初対面ではなさそうだ
- 344 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/04(木) 23:25:19.66 ID:HqLtBC+Wo
-
「そちらは……」
陽乃「………」
顔を伏せる
今の成長した陽乃の養子を知らない人は多いだろうけれど
分かる人は分かる
特別な髪の色、瞳の色
親は遺伝だと言った桜色の髪は、あからさまに久遠陽乃と言う少女だ
「えぇっと……もしかして、陽乃ちゃん。かしら?」
陽乃「………」
その呼び方が出てきた時点で
この隣人は陽乃のことを知っている
大方、3年前までに神社に参拝に来たことがあるとかだろう。
陽乃「……っ」
「やっぱり、そうよね? 陽乃ちゃんでしょう?」
球子「どうした?」
陽乃「人、違いです」
「そんなこと、無いはずよ……」
嘯いてみるものの、
隣人の女性は食い下がってくる
1、違います
2、だったらどうですか?
3、そっちに余計なことはしないので、放っておいてください
4、すみませんが、部屋に戻ります
5、明日のボランティア。私も参加します
↓2
- 345 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/04(木) 23:27:12.06 ID:kHOU0LieO
- 2
- 346 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/04(木) 23:31:21.63 ID:FUTbRUMQ0
- 2
- 347 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/04(木) 23:48:20.78 ID:HqLtBC+Wo
- ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 348 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/04(木) 23:57:09.45 ID:kHOU0LieO
- 乙
どうやら陽乃さんを悪く思ってる人ではなさそうだけどヒヤヒヤするなぁ
- 349 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/05(金) 01:14:49.95 ID:p9bD6cWaO
- 乙
緊張感たっぷりだな
- 350 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2021/02/05(金) 03:03:58.74 ID:2vv8dtEa0
- VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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- 351 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/06(土) 18:36:03.08 ID:E2SpQbCAo
-
では少しだけ
- 352 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/06(土) 19:00:53.11 ID:E2SpQbCAo
-
陽乃「だったらどうですか?」
「どうって……」
球子からの「お前……」というような視線を感じながら、
陽乃は隣人を見つめる
二回りほど歳を上回っているであろう女性
場合によっては子供がいるだろうし
もしかしたら3年前に、失ってしまっているかもしれない
そうでなくても、世論から見て陽乃を良くは思わないはずだ
逃げ出した生贄
厄災の権化
人ならざる者
そんな陽乃がここにいると彼女は知った
警察に通報する?
周りの人たちを集めて、匿う伊予島家を叱責する?
それとも、陽乃に石でも投げるのか
陽乃「私が、あの久遠陽乃だったとして。どうなるんですか?」
「陽乃ちゃん……」
- 353 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/06(土) 19:17:41.48 ID:E2SpQbCAo
-
「どうにもならない……でしょうね」
陽乃「他人事ではないと思いますが」
「………」
隣人の女性は悲痛な表情を浮かべる
陽乃から顔を背けようとしたのか、僅かに動いたけれど
視線だけは陽乃に向けられたままで。
「ずっと、ずっと……どうなってしまったのかと、思っていたの」
陽乃「私が?」
「みんなよ。陽乃ちゃんと。陽乃ちゃんのご両親たち……みんな」
陽乃達を生贄としたあの人々は、
もちろん、この世界の全人類と言うわけではない
その暴挙に加担しなかった人だっている。
彼女もその一人とみて間違いない
「祭事の時、いつも頑張ってた貴女を見守ってたご両親とは、それなりに交流があって」
陽乃「父ならいません。母なら……まだ大社の方にいますが」
「……陽乃ちゃんは? 貴女は、今までここにお世話になっていたの?」
陽乃「3年間、一度も見かけなかったなら、違うと思いますが?」
球子「性格悪いな……」
陽乃「貴女は黙ってて」
- 354 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/06(土) 19:21:19.63 ID:zdmeqybyO
- いい人だったか
- 355 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/06(土) 20:37:14.71 ID:E2SpQbCAo
-
「それもそう……ね」
3年間、部屋に引きこもっていたとも考えられる
陽乃が3年前に経験したことなんて
人だけでなく世界を恐れて部屋から出られなくなってもおかしくはないからだ
隣人の女性も、そうではないかと目を細めたが
違うというのなら違うと、首を振る
「……ごめんなさい」
陽乃「なん……です?」
「みんながみんな、久遠家を悪く思っているわけではなかったの」
けれど、過激化して暴徒と化した集団に目を付けられるのを恐れて、
誰一人として、彼らの行為を咎めることはしなかった
その結果、
陽乃の家や神社が燃やされたり、叩き壊されたり、荒らされたり……どうにもならなくなった
「止めてあげるべきだった」
陽乃「あんな、誰からも狙われるようなところに戻れるとは思っていませんでしたし」
「そうだとしても、大切な場所だったはずよ」
陽乃「別に、どうでもいいことです」
- 356 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/06(土) 21:30:00.87 ID:E2SpQbCAo
-
「……そう」
昔の陽乃を知っているから、言葉に詰まる
陽乃は明るい子だった
とても優しい子だった
冷めた目で見てくることはないし、突き放すような言葉遣いでもなかった
なのに、
それが今では酷い目をしている
どこか荒っぽく、素っ気ないことを言う
可哀想……とは、言えない
陽乃の3年間を知らないが、3年前の時点で凄惨な目に遭わされたのは知っている
それだけでも荒むのも仕方がないと言えるが
だとしても、言えない
「あの……ね。周りに知らせたりはしないから」
陽乃「そうして貰えると助かります」
そうしなかった場合、
九尾がこの家を守るために何かする可能性もあるので
命の保証は出来ない
球子「もうちょっと、こう。言い方とか……」
- 357 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/06(土) 21:53:42.21 ID:E2SpQbCAo
-
陽乃との会話を黙って聞いていたかと思えば、
また口を挟む……つもりはなかったのか
囁く程度の小声を漏らした球子
陽乃が目を向けると、肩をすくめてため息をつく
陽乃「………」
言い方と言われても困る
下手にすり寄られたくはないし
下手に敵対されても困る
なにより
過去のことで止めるべきだったと言われても困る
止められなかったのが現実だし
あれを止められないのは経験した陽乃が一番分かっている
特異な力を持っている陽乃でそうなのだから
ただの一般人である隣人には不可能だと断言できる
1、知らされたら、大変なことになる
2、今更謝罪されても、意味はない
3、信用できないもの
4、でも、噂の私らしいじゃない
5、なんだっていいでしょう。貴女には関係ないんだから
↓2
- 358 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/06(土) 21:55:51.41 ID:foJNr9iD0
- 2
- 359 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/06(土) 21:57:07.98 ID:zdmeqybyO
- 1
- 360 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 00:02:00.05 ID:t3OcwK7qo
-
陽乃「知らされたら、大変なことになるわ」
球子「それはそうかもしれない……っていうか、だったらなおさらだろっ」
もう少し丁寧に話して、
穏やかに話しを進めるべきだと球子は思っているのだろう
まったくもってそうするべきなのだが、
それでまた杏の両親のようになられては困るのだ
だから、冷たい言い方で突き放す
――とは、球子には言わない
陽乃「聞いたことがあると思うけど、余計な手出しをすると痛い目を見るわ」
「噂は本当なの?」
陽乃「噂? 私が化け物だって噂ですか?」
「陽乃ちゃんに関わると死ぬ……ううん。殺されるって。陽乃ちゃんに歩けなくされたとか、どうとか」
陽乃「……私、そういう時は目撃者を残さないと思うけど」
陽乃と言うよりは、九尾だが。
間違いなく、殺すときは全員だ
陽乃が止めない限りと言う条件付きではあるけれど。
球子「何言ってんだ……」
陽乃「事実でしょ。誰かが止めないと、皆殺しにするわ」
- 361 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 00:16:38.36 ID:t3OcwK7qo
- では途中ですがここまでとさせていただきます
明日はできればお昼ごろから
- 362 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 00:26:15.66 ID:GdkJYn/mO
- 乙
少なくともこの町の人なら陽乃さんの故郷よりは味方してくれる人は多いかも知れない…?
ボランティアの日がとにかく大事だな
- 363 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 07:38:03.51 ID:XRP1H9+pO
- 乙
この人もボランティアに出るのかな?
- 364 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 16:19:54.23 ID:t3OcwK7qo
-
では少しだけ
- 365 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 16:35:02.84 ID:mbvI2PfUO
- きてたか
- 366 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 16:37:44.63 ID:t3OcwK7qo
-
球子「はぁ……」
陽乃「どうにもならないのよ」
「えぇっと……陽乃ちゃんの意思には関係ないってこと?」
陽乃「いえ、そういうわけではないですけど……」
「でも、どうにもならないのでしょう?」
陽乃「……そういう部分もあります」
意思には関係ないことをすることもあるが、
陽乃が介入する余地もある
予め制止しておけば……ある程度被害は抑えられる
陽乃「怖いですか? 恐ろしいですか? 化け物だって――」
球子「陽乃」
陽乃「あら、珍しい」
球子「そこまでにしといた方が良いと思うぞ」
「大丈夫。大丈夫よ……化け物だなんて、思ったりしないわ」
隣人の女性はそういうものの、
僅かに強張ってしまっているのは誤魔化せない
「本当のことを言えば恐ろしいわ。でも、陽乃ちゃんには、それをする権利があると思うの」
陽乃「権利……?」
「ええ。私達を……殺す権利」
言ってはいけないことだとでも思っているのだろう
苦渋を感じる表情を浮かべながら、女性は切り出した
- 367 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 17:32:32.76 ID:t3OcwK7qo
-
「酷い話だけど……そう思ってるわ」
球子「それは、言いすぎなんじゃないか?」
「いいえ、陽乃ちゃんを含めて多くの人を死なせてしまったんだもの」
化け物であるバーテックスの襲来による死者とはまるで違う
人の意思によって、意図的に奪われることになった命
その一つになりかねなかった陽乃は、それを目論んだ人々を憎む権利がある
殺された親類縁者の分、
その恨みを晴らして、命を奪う権利がある。
それは間違っていることではあるが、
しかし、隣人の女性には否定できることではないし、
それが誤りだなどと、ご高説たれることなどできない
球子「だ、だとしてもっ!」
陽乃「黙ってて」
球子「いいや、黙れるか! 間違ってるだろ!」
陽乃「………」
陽乃の邪魔になると判断したのだろう
影が揺れるのが視界の端に見える
1、いいから。余計な被害を出させないで
2、殺されたいの?
3、私が人を殺すような子だと思っているってことでいい?
4、そうね。そうかもしれないわね
↓2
- 368 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 17:34:43.91 ID:5Rp1iiX30
- 4
- 369 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 17:35:09.16 ID:mbvI2PfUO
- 1
- 370 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 18:02:35.51 ID:t3OcwK7qo
-
陽乃「良いから。余計な被害を出せないで」
球子「余計な被害って……」
陽乃「いいから」
球子「………」
陽乃を見る球子の目は、訝し気だ
とはいえ、実際に陽乃が何かをすると疑っているよりは、
何言ってるんだ。という疑いの方だろう
九尾がいるのは分かっているはずだが。
陽乃「……貴女、いえ。お隣さんもです。余計なことは控えてください」
「そう……ね。そうよね。ごめんなさい」
陽乃「謝らなくていいです」
「……ええ。それじゃ……また、お話してくれる?」
陽乃「その頃にはここにいないと思いますけど」
「そう……そうね。無事で、良かった」
隣人の女性はそれでも申し訳なさそうな表情を浮かべていて
思わず謝罪を零してしまいそうに、唇をかんだ
- 371 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 18:20:16.51 ID:t3OcwK7qo
-
球子「まだ、暫くはここにいるだろ」
陽乃「さぁ? どうなるかしらね」
大社からの印象は少し良くなったのかもしれない
けれど、それを鵜呑みにするわけにはいかないし
大社がどうであれ、
民衆に広まってしまった陽乃の悪評が解消されたりはしない
陽乃がここにいることが知られ、
焼き討ちに遭う可能性もあるのだ
無いと思いたいけれど、あるかもしれない。と言う時点で安心は無理だ
陽乃「明日にでもここを発つかもしれない」
「そう……明日、ボランティアで集まりがあるんだけど……」
陽乃ちゃんは参加させられない。
そう思った女性とは正反対に、球子ははっとして頷く
球子「それなら参加するぞ」
「えっ?」
陽乃「黙っててって言ってるでしょう」
「そう、なの?」
陽乃「……不本意ではありますけど」
「そう……そうなのね。ありがとう」
陽乃「別に、感謝されるためではないので」
そう言ってそっぽを向く陽乃を、
隣人の女性はしばらく見つめて……申し訳なさそうに家の中に入っていった
- 372 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 18:37:39.13 ID:t3OcwK7qo
-
√ 2018年 8月6日目 夜:伊予島家
01〜10 大社
21〜30 球子
41〜50 杏
81〜90 九尾
↓1のコンマ
※それ以外は通常
- 373 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 18:49:57.14 ID:mbvI2PfUO
- あ
- 374 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 19:26:41.93 ID:t3OcwK7qo
- √ 2018年 8月6日目 夜:伊予島家
陽乃「はぁ……」
庭先に出るくらいなら問題ないだろうと思ったのが間違いだった
その結果、隣人に見られてしまったし、
余計な話を聞かされてしまった。
陽乃「……ダメよ」
影を踏んで、首を振る
あの人は自分たちを殺す権利があると言っていたけれど
陽乃がそれを認めた瞬間に、この影は喜んで殺すだろう
そうしてしまうべきだと考えている九尾に対して
当人が殺す権利がある。などと口走るのはあまりにも危険だ
陽乃「もう……最悪」
元々、全人類が自分のことを嫌っているとまでは思っていない
しかし、その極少数の自分の味方であろう人が、
もしも、隣人のように【殺す権利】を押し付けてくるのだとしたら
陽乃は認めるわけにはいかない
- 375 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 19:48:57.72 ID:t3OcwK7qo
-
味方だろうと敵だろうと、
陽乃は……いや、九尾は殺してしまう。
そうして良いと言っているから。と、容赦なく殺めることだろう。
それは駄目だ
たとえ、敵であろうとも許すわけにはいかない
九尾は愚か者だというけれど、
それを許してしまったら、
本当に駄目になってしまいそうな気がするからだ
陽乃「………」
球子が、ボランティアについて漏らしてしまったし、
あの人はそれがなくても、参加する予定だったはず。
何か起きないとは言い難い
今からでも、キャンセルすることはできるだろうか。
1、球子を殴る
2、キャンセルを申し出る
3、杏と交流
4、九尾と交流
5、イベント判定
↓2
- 376 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 19:54:13.42 ID:5Rp1iiX30
- 1
- 377 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 19:55:02.96 ID:zqdYjcLuO
- 3
- 378 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 20:46:37.61 ID:t3OcwK7qo
-
陽乃「ねぇ、土居さんを黙らせることできないかしら」
杏「えっ!?」
陽乃「あの人、余計な事しか言わないから」
杏「あの人……ですか」
陽乃「貴女から言えばどうにかなるでしょう?」
杏「久遠さんに関してはどうともならないと思いますけど……」
陽乃「はぁ……」
深いため息
本当にどうにかしたいと思っていると感じる
球子はいったい何をやらかしたのかと、杏は眉を顰めて
杏「タマっち先輩、嫌いですか?」
陽乃「好きなわけないじゃない」
杏「そ、そうですよね」
陽乃「あの人のせいで、隣人にボランティア参加がバレたの」
杏「え……そ、それで、何か?」
陽乃「その人は私について肯定的だったから特には」
杏「そう、ですか」
ほっと安堵の息を吐いた杏
陽乃は一瞥に留めて、目を背けた
- 379 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 21:26:22.80 ID:t3OcwK7qo
-
杏「久遠さんを肯定的な人、ほかにもいてよかったですね」
陽乃「ぜんぜん、良くないわ」
杏「ダメ、なんですか?」
陽乃「味方が一人二人いたところで、何かが変わるわけでもないでしょう?」
杏「それは……」
そうかもしれない。
けれど、いないよりはましだと杏は思う
だが、陽乃はそう思っていないし
思うつもりもないように見える
杏「でも、少なくとも一人はいたんですよ?」
杏の両親のように、
陽乃とは別の勇者を子や知り合いに持っているわけでもなく、
他人でありながら、味方でいてくれていたのだ
それは、悪いことではない
杏「もしかしたら、ボランティアの人たちみんなが良く思ってくれているかもしれません」
1、私がそう、暢気に考えられると思う?
2、やめて。あり得ないわ
3、それはどうだっていいから、土居さんを何とかして
4、そんな恐ろしいこと、考えたくもない
↓2
- 380 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 21:32:42.32 ID:zqdYjcLuO
- 1
- 381 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 21:37:03.00 ID:5Rp1iiX30
- 3
- 382 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 22:03:35.49 ID:t3OcwK7qo
-
陽乃「それはどうだっていいから、土居さんを何とかして」
杏「どうでも良くないと思います」
陽乃「やめて」
杏「………」
陽乃「貴女まで、頭痛くさせないで」
杏「そんなですか?」
陽乃「そんなよ」
今の自分が話そうとしていることを、球子が事前に話したとは考えにくいけれど
詳細ではなく、大まかに似通ったことを話した可能性はある
それを繰り返すのは、得策ではないと判断した杏は、小さく息を吐く
杏「タマっち先輩も、久遠さんのことを思ってのことなんだと思います」
陽乃「有難迷惑って、知らないの?」
杏「知ってますけど……でも」
陽乃「知ってるなら、無駄に話す必要もないと思うけど」
杏「………」
取り付く島もない
これでは、困る
- 383 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 22:04:38.27 ID:t3OcwK7qo
-
コンマ判定↓1
1,3,9 杏「そういうの、やめた方が良いと思います」
それ以外 通常
- 384 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 22:15:14.86 ID:NuyVDyaVO
- あ
- 385 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 22:19:17.20 ID:t3OcwK7qo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 386 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2021/02/07(日) 22:37:22.86 ID:lQb+8G6JO
- 乙
選択肢までもが徹底的にネガティブな陽乃さん…
今作はさおりんみたいな相方ポジションの子が不在で心を癒せないのが辛いな
- 387 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 08:02:05.66 ID:BBSdOf0hO
- 乙
このメンタルだともし隣人が悪い人だったら本当にやらかしてたな…
- 388 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/08(月) 22:17:55.56 ID:3KRMEiDFo
-
では少しだけ
- 389 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 22:20:09.31 ID:3nSAsTDLO
- おk
- 390 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/08(月) 22:39:02.12 ID:3KRMEiDFo
-
杏「……そう、ですけど」
やめるべきだ。
無理に突き離そうとするのも、そうあるべきだと自分を律するのも
けれど、今の陽乃にはそれを言うだけ無駄なのだ
球子だって、それが間違ってると思っているから突っかかっているのだと杏は分かっている
それを陽乃は嫌がっている
球子を拒んで、杏を拒む
そうなれば孤立しかねないけれど……陽乃はむしろそれを望んでいる
それではダメだ
孤立させたくないのに、孤立させる流れは不味い
杏「でも、遠征に行くなら少しは仲良くなる必要があると思います」
陽乃「仲良くなって、どうするの?」
杏「連携して戦ったり……その、外の世界の状態を見て、気が滅入ることがあるかもしれませんし……」
陽乃「目の前で人が食べられたりしたのに、気が滅入る光景なんてそうそうないと思うけど」
杏「そう、ですよね……」
陽乃「連携だって、出来ると思う?」
杏「今の状態では難しいと思います……でも、もう少し仲良くなれたら。出来るかもしれません」
- 391 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/08(月) 23:21:26.35 ID:3KRMEiDFo
-
陽乃「無駄な期待はしない方が良いと思うわ」
杏「したくないですか?」
陽乃「守る気はないもの」
守る気はない
守れる保証がない
だから、背中を預けられても困る
杏と球子は陽乃が何と言おうと一方的に守ってくれるだろう
けれど、それに対して何もできない
いや、出来る限りのことを陽乃は尽くそうとするはずだ
しかし、その結果失うことになる可能性がある以上
陽乃は背中を預けたくないし
預けられたくもない
陽乃「貴女には土居さんがいるんだから、欲張らない方が良いわ」
杏「タマっち先輩だけじゃなく、若葉さん達もいます。でも、必ず一緒にいられるとは限りません」
陽乃「ん……確かに私と二人きりになっちゃう可能性もあるわね」
- 392 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/08(月) 23:55:38.53 ID:3KRMEiDFo
-
杏「そうですっ」
押し切ろうとでもいうのか、
前のめり気味に言う杏を見ることもなく、陽乃は首を振る
陽乃「そうなったら死を覚悟しておいて頂戴」
杏「もちろん、その可能性もあります」
遠征の道中がどうなっているかは分からない
しかし、その最中に二人きりになるなんて故意になるとは考えにくい
何かが起きてそうなったと考えるのが自然だ
その場合、安全を保障できないのは当然で、
死を覚悟しておく必要があるというのも真っ当な話だ
杏「でも、その状況から生還する確率を上げるためにも、協力できるようにしておくべきだと思います」
陽乃「なるほどね」
陽乃は素っ気なく言うけれど、一理あると、ため息をつく
陽乃「よく言うわね。間違ってない」
杏「なら……その、仲良くして貰えませんか?」
1、仲良くなる気はないわ。共闘ならしてもいいけれど
2、連携できる程度なら
3、嫌よ
4、なら取引よ。土居さんをどうにかして
↓2
- 393 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 23:57:00.86 ID:C3QV0l730
- 2
- 394 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 23:58:42.21 ID:95SAunfzO
- 2
- 395 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 00:12:01.08 ID:CF0RLH+Ao
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 396 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/09(火) 00:23:32.34 ID:tY0eYVnhO
- 乙
どんなに突っぱねられても諦めない杏
連携から徐々に仲良くなっていけるといいなぁ
- 397 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/09(火) 00:47:52.18 ID:xr3tw/N0O
- 乙
杏のこのガッツはありがたい
陽乃はそろそろデレて
- 398 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 22:33:01.54 ID:CF0RLH+Ao
-
では少しだけ
- 399 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 22:39:16.01 ID:CF0RLH+Ao
-
陽乃「……そうねぇ」
陽乃は少し考える素振りを見せる
見せはしただけで、その内では特に何も考えていなかった
考える必要がない
陽乃「連携できる程度なら」
杏「本当ですかっ!?」
陽乃「気が変わらないうちに、大人して貰えないかしら」
杏「す、すみません」
必要最低限の協力体制
それが必要なのは陽乃でも分かっていることだ
だが、護ってあげられる保証がない以上
易々と引き受けたくはない
けれど……遠征云々と口にされれば、妥協すべきではある
生き残れる可能性を高めるために勇者を連れ出すのに
その勇者が役に立たないというのは、結果的にリスクを高めるだけになってしまう
- 400 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/09(火) 22:51:20.66 ID:cMu9i+/YO
- せやな
- 401 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:08:52.13 ID:CF0RLH+Ao
-
杏「でも、それだけでも十分です」
ありがとうございます。
笑顔でそう言う杏を一瞥して、陽乃は顔をしかめる
これは間違いなく一歩踏み込んだ
球子はともかく
杏との関係は近づく結果になっただろう
必要最低限の関係
その枠を出られるのは困る
それを出ていなくても……ではあるけれど。
杏「明日はお昼からボランティアの活動ですけど……もしかしたら、その時にアップデートが届くかもしれません」
陽乃「そうね」
杏「明日届いた場合、明後日タマっち先輩と模擬戦を行って……」
陽乃「少なくとも今日を含めないで3日は遠征にいかないと思うわよ。保証はしないけど」
杏「分かりました。でも、最低限の用意はしておきます」
陽乃「用意?」
杏「遠征用の荷物とか、用意した方が良いと思うので」
食料や寝袋など
外がどうなっているか分からない以上、それなりの準備をするべきだ
杏「ところで、鯖缶って好きですか?」
陽乃「嫌いじゃないわ。好きでもないけど」
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