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【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【2頁目】

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402 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:16:35.25 ID:CF0RLH+Ao

1日のまとめ

・ 乃木若葉 : 交流無()
・上里ひなた : 交流無()
・ 高嶋友奈 : 交流無()
・ 土居球子 : 交流有(装束、認める、大変な事になる、被害を出したくない)
・ 伊予島杏 : 交流有(装束、球子不満、連携程度)
・  郡千景 : 交流無()
・   九尾 : 交流無()

√ 2018/08/06 まとめ

 乃木若葉との絆 62→62(普通)
上里ひなたとの絆 56→56(普通)
 高嶋友奈との絆 52→52(普通)
 土居球子との絆 49→51(普通)
 伊予島杏との絆 55→58(普通)
  郡千景との絆 21→21(険悪)
   九尾との絆 63→63(普通)
403 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:29:26.03 ID:CF0RLH+Ao

↓1コンマ判定

奇数なら装束完成日

※偶数なら、翌日
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/09(火) 23:32:02.87 ID:i01xjQP30
405 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:40:45.94 ID:CF0RLH+Ao

√ 2018年 8月7日目 朝:伊予島家

01〜10 大社
21〜30 球子
41〜50 杏
57〜66 若葉
81〜90 九尾

↓1のコンマ

※それ以外は通常
※一桁奇数で訪問
※装束完成日
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/09(火) 23:41:16.80 ID:je3h87lK0
407 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:53:30.67 ID:CF0RLH+Ao
√ 2018年 8月7日目 朝:伊予島家


杏「久遠さん、今日装束のアップデート版が展開されるそうです」

陽乃「そう……」

杏「興味、ありませんか?」

陽乃「お昼が憂鬱なのよ」

ボランティアの集まりはお昼からになっている

それまであと数時間あるものの、朝から気が重い

杏曰く、味方はいた

だとしても、それ以外の人達が陽乃を受け入れるとは限らない

陽乃を認めた杏の両親、その隣人

今度は彼らが害される可能性がある

陽乃「……なんて」

頼んだわけじゃない

だから、得があったのかは知らないが自業自得というものだ

杏「なにか?」

陽乃「何でもない」

そう割り切れるような性格ならば

九尾が悪態を付くようなことはないだろう
408 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:55:44.29 ID:CF0RLH+Ao

では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/10(水) 00:06:46.51 ID:cAlQw2BSO

なんやかんやで装束完成してよかったなぁ
それにしてもあの深刻な8月開始からやっと一週間か…これでまだまだ序盤というね
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/10(水) 00:44:36.17 ID:PeJF1qSrO

ボランティアやって連携して遠征して
道筋見えてきたな
411 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 20:22:13.22 ID:7yGlth3Bo

では少しだけ
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 20:28:30.10 ID:7Bvke3DRO
やったぜ
413 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 20:31:22.08 ID:7yGlth3Bo

陽乃「土居さんは?」

杏「外に出てます。お昼からいっぱい動くからその準備運動だって」

陽乃「元気ね……」

杏「タマっち先輩ですし」

小馬鹿にしているような笑い声

けれど、本当に馬鹿にしているわけではない表情は

そんな球子を快く思っているからこそのものだろう

球子も、馬鹿にしてるだろ。なんて突っ込みを入れるかもしれないけれど

仲が良いことを前提としたものになる

杏「神託の件はどうしますか?」

陽乃「どうもこうも無いわ。装束の性能チェックした後ね」

性能が良いなら、問題なく連れ出せるが

悪いなら必要最低限にとどめておくべきだ

最悪の場合、外の世界で全滅する可能性だってある

死ぬ覚悟をしている球子と杏は何が何でも付いて来るだろうから

陽乃、杏、球子

それだけで行かせるような神託を出さなければならない


1、貴女達二人より、乃木さんの方が良いのだけど
2、貴女、本当に戦えるのよね?
3、もしかしたら、両親を喪う可能性もあるって、覚悟しておきなさい
4、イベント判定


↓2
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 20:34:14.36 ID:7B/QW9Hq0
2
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 20:37:09.78 ID:7Bvke3DRO
3
416 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 20:48:02.32 ID:7yGlth3Bo

陽乃「伊予島さん、あなた本気で付いて来るの?」

杏「はい」

覚悟を決めている表情

けれど、恐れが残る瞳の揺れがあるのを陽乃は見逃さない

覚悟が出来ていれば怖くないなんてことはない

以前の世界なら、一度は出たことがあるかもしれない世界も

今では人類の未踏領域と化している

陽乃「そう……なら、もしかしたら両親を喪う可能性もあるって覚悟しておきなさい」

杏「お母さんたちを……?」

陽乃「今日の件、私がバッシングを受ける状態なら連れ込んだ貴女の両親の立場が危うくなる」

杏「そうですね……」

陽乃「言っておくけれど、だとしても放置していくわ」

陽乃を保護していること

陽乃に肩入れしていること

それらを攻め立てられて、陽乃と同様に敵視され

放火され、生贄として捧げられるのだとしても

陽乃は目もくれずに去っていくと、宣言する

陽乃「貴女はそれでも付いて来るのね?」
417 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 20:59:17.04 ID:7yGlth3Bo

付いて来ると言えば両親を見捨てると言う事にもなる

自分の発言ながら酷いことを聞くものだと陽乃は眉を顰めて、

口を閉ざした杏をまっすぐ見つめる

願わくば「考えさせて欲しい」と口にしてと思いながら。

杏が控えれば、球子も控えるかもしれない

戦力として申し分ないならば快くとまでは行かなくても

連れていくことに問題はないけれど

そうではない二人……特に、まだ勇者としての経験のなさそうな杏は連れていきたくはない

球子が50%の確率で死ぬのなら、

今の杏は80%の確率で死んでもおかしくないからだ

陽乃「一宿一飯の恩はある。でも、私のすべきことを取り止めるほどの恩はないし」

なにより、

リスクがあることはすでに話している

その責任を負うことは出来ないという話もしている

今日のボランティアに参加した結果、周辺住民からどれだけの誹謗中傷を浴びせられようと

自分には自業自得だとしか考える気はない

その結果、杏の両親が死のうと「だから言ったのに」としか思う気はない
418 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 21:02:44.46 ID:7yGlth3Bo

↓1コンマ判定 一桁


ぞろ目 特殊

149 杏「覚悟は、出来てます」

それ以外 杏「……」
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 21:03:37.15 ID:7Bvke3DRO
どうだ
420 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 21:21:03.34 ID:7yGlth3Bo

杏「………」

杏は難しい顔をして、黙り込んでいる

ただ普通に両親をこの場に残していくのなら

悲しませることになるかもしれないと思う程度で済むかもしれない

だが、両親を喪う可能性があると言われたらそれではすまない

陽乃「今すぐじゃなくて良かったわね」

杏「私……」

陽乃「よく考えた方が良いと思うわ」

本当に両親を置いて行っていいのか。

もちろん、今日のボランティア活動で問題が無ければ何も問題はない

しかし、間違いなく何かがある

全員が否定的ではなかったとしても

比率としては否定派が大多数を占めると考えておくべきだ
421 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 21:45:42.17 ID:7yGlth3Bo

陽乃「………」

『くふふふっ……何事もなければよいがのう?』

陽乃「何が言いたいの」

『さてのう?』

にやにやと笑っているのが分かるような声色

足元の影は揺らめいて、

杏に巻き付くようなそぶりを見せるが、見せるだけで手は出さない

陽乃が不機嫌になると分かっててやっているのだろう

ただの意地悪だ

陽乃「はぁ……」

九尾のことだ

万が一のことがあった場合、

杏の両親を見捨てて四国を出ていくことは出来ないと勘繰っているに違いない

なのにもかかわらず、

杏にそんなことを言うものだから「何言ってるんだ」とでも噴飯ものだっただろうか。

陽乃「……分かってるわよ」

言われなくたって、分かっている
422 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 22:05:31.40 ID:7yGlth3Bo

√ 2018年 8月6日目 夜:伊予島家

05〜14 若葉
27〜36 友奈
71〜80 友人

↓1のコンマ
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 22:06:48.96 ID:7B/QW9Hq0
424 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 22:21:16.94 ID:7yGlth3Bo
√ 2018年 8月7日目 昼:???


↓1コンマ判定(肯定派) + ゾロ目補正+20

↓2コンマ判定(否定派)


※ぞろ目なら2倍
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 22:23:26.12 ID:7Bvke3DRO
それ
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 22:26:49.93 ID:7B/QW9Hq0
427 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 22:31:50.09 ID:7yGlth3Bo
√ 2018年 8月7日目 昼:???

(肯定:否定=32:93)
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 22:33:33.95 ID:7Bvke3DRO
世の中そんなに甘くなかったか…畜生
429 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 23:06:02.75 ID:7yGlth3Bo
√ 2018年 8月7日目 昼:???


髪の色は脱色も染色もできずに変えられなかったために変化はないが、

三年経って陽乃は背も伸びたし、多少なりと顔つきも変わった

伊予島家、隣家の人のように一目見て気付く人もいれば

気付かない人もいる

分かりやすい容姿でありながら、気付かないのは【そこにいて欲しくない】という思いがあるからだろう。

しかし、

誰か一人でも気づき 「あそこにいるのは久遠陽乃ではないか」 と口にしてしまえば、

その存在を認めざるを得ない

陽乃「……だから言ったのに」

ボランティアに集まった、この地区にしては大人数な集団

総勢、50人ほどだろうか

その半分以上の人達がざわつき、陽乃を指さし、

化け物を見るような顔をしたり、仇敵を見つけたかのような表情の人もいる

なぜ、どうして……と、困惑と苛立ちと憎悪が入り混じって

「伊予島さん、これは……どういう。ことかな?」

比較的、優しそうではあるけれど

陽乃を畏れて避ける班長のような男性が、杏の両親へと疑問を投げかけた
430 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 23:08:02.92 ID:7yGlth3Bo
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 23:19:28.81 ID:7Bvke3DRO

陽乃さんとことんツイてないなぁ
せめてご両親や味方してくれる人には悪影響がなければいいけど…
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/12(金) 01:15:38.60 ID:cUG1KKteO
補整+20でもこの差よ…単純に61差で61%が否定的なのかね
補整無しで81%だったと思うと…
433 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/12(金) 21:16:57.96 ID:zQ5add/mo

では少しだけ
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/12(金) 21:34:57.78 ID:Fmf8YJuAO
きてたか
435 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/12(金) 22:56:05.60 ID:zQ5add/mo

「娘の杏が勇者として大社のもとに出向しているのは存じていることかと思います」

「それは、まぁ……」

「娘が休暇を戴いてお友達を連れてきたのですが――」

「ま、まさかその化け物が勇者様の友人などとは言わないですよね!?」

野次のつもりなのか、

杏の父親の言葉を遮って叫ぶように言った女性

近くにいる男性に隠れるようにしながら

陽乃を睨む姿勢はまさに、虎の威を借る狐のようだ

だが、本当の狐は陽乃の足元で鼻をヒクヒクと鳴らしている

その狐は、虎などよりもはるかに恐ろしいが。

「あの時、その娘が死体の山の傍で佇んでいるのを見た人だっているんだ!」

「自分の家の役目を放棄して逃げたって話があるわ!」

「実際に殺されかけた人だっているんだぞ!」

「人の頭を鷲掴みにしてたって聞いたわ!」

あちこちから聞こえてくる、陽乃への敵意

そんなことをした覚えがないという噂ももちろんあって、

どこの誰から出てきた話なのかと……問い詰めたくなってくる
436 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/12(金) 23:08:39.30 ID:zQ5add/mo

陽乃の一挙手一投足にビクビクしている多数派

けれども陽乃を認めてくれるのは少数派で、それは言いすぎなのでは。と、小さく話すばかり。

陽乃「はぁ……」

「ひっ」

陽乃「ため息一つで人を殺せるとでも思ってるの?」

ため息をつけば、息を引く間抜けな声を漏らす男性

陽乃が睨むと、男性の後ろにいた女性は別の人の影に隠れる

陽乃「隠れるくらいなら、黙っておけばいいのに」

何が "化け物" なのか。

殺される覚悟も無いのなら、縮こまっていればいいのに。

陽乃のため息一つで、曲解して狐が噛みつかないとも限らないのだから

「彼女……久遠さんは、勇者様の教官をしているそうですよ」

陽乃「えっ?」

「きょ、教官……? あの子が……?」

危険だ、嘘だ、殺そうとしているのかもしれない

そんな言葉が飛び交ったり、

脅されているのではないかと、杏の両親を心配する声がちらほら聞こえる
437 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 00:10:01.95 ID:1LDkWQUvo

「知っている人も……いるのでは?」

陽乃「ん……」

昨日話しかけてきた隣人の女性

数少ない肯定してくれる一人である女性は、

恐る恐ると……口を開く

「確かに、噂にあるような姿を目撃した方がいるかもしれません。でも、そうではない姿も多くの人が見たはずです」

血塗れの少女

山ではなくとも、死体の近くに佇んでいる少女

その姿を見た人も少なくはないだろうが、

その死体を食い漁っていた本当の化け物と戦う少女を見た人もいるはずだ

襲われそうになっている赤の他人を助け、恐れられ、

逃げるを追わず追わせず歯を食いしばっているのを、見た人だっているはずだ

「だけど、それは役目を放棄したせいだって話じゃないか」

「しっかり役目を果たしてれば、今頃元の生活に戻れていたかもしれないだろ」

「自分の命惜しさにその何百倍もの犠牲者出したって事なんでしょ?」

球子「っ」

陽乃「………」

陽乃の影が揺らめいて

それよりも強く、すぐそばの小柄な勇者がこぶしを握り締める


1、それの何が悪いの? もしかして、貴女だったら喜んで死ぬの?
2、ええ、そうよ。それで?
3、言わせておきなさい
4、余計なことしないで
5、九尾、脅かすだけよ?


↓1
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 00:16:49.98 ID:TPS7cAChO
4
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 00:17:22.05 ID:pXk6mbYC0
1
440 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 00:37:33.86 ID:1LDkWQUvo
ではここまでとさせていただきます
明日もできればお昼ごろから
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 00:44:27.49 ID:67JAPitLO

陽乃さんが大勢に罵倒される姿を杏とタマは目の当たりにして辛いだろうな…
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 01:10:29.73 ID:HROQPm1TO

誰か助けて
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2021/02/13(土) 16:16:11.67 ID:ov0JqW660
言わせておいて、ボランティア活動だけして帰ろう
444 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 17:11:28.61 ID:1LDkWQUvo

では少しずつ
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 17:27:26.30 ID:V9yHNhxxO
よっしゃ
446 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 17:56:18.38 ID:1LDkWQUvo

陽乃「余計なことしないで」

球子「でも――」

陽乃「良いから、二度とやらないで」

昨日許されたのは、相手が陽乃を認めてくれていたからでしかない

そうではない相手に突っかかられたら、

廻りめぐって……陽乃が被害を受けることになる

勇者まで洗脳してるとか

どうとか

きっと、陽乃が悪者扱いされるだろう

そう、ならなかったとしても。

球子の立場が悪くなるだけだ

「なんでそんなやつ連れてきたんだ!」

「落ち着いて――」

「その子のせいでこんな……こんな最悪な世界になったんでしょ!?」

陽乃「ん……」

目の前で人が死んだのは、自分が護れなかったからだ

だけど、そんな人が死ぬ世界にしたのは自分ではない

しかし、それを言ったところで何も変わらない

「この……化け物!」

一人の子供が、近くにあった石を拾って――投げる

小さな子供の弱い投擲だが、当たれば痛い石は害意を纏っている

だから……動く影を踏み潰す

陽乃「ダメ!」

周りに人がいようと関係なく、

人の老若男女など気にすることもなく

それは、容赦なく命を奪うからだ
447 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 18:33:57.14 ID:1LDkWQUvo

陽乃「貴女も、余計なことしないで……」

足元の影にそう言い聞かせて顔を上げると、

陽乃から距離を取っていた人々はさらに距離を取ろうとしていて

目が合って悲鳴を上げる人もいれば

その場にへたり込む人や、身を隠そうとする人もいる

陽乃「……はぁ」

口を出さなければ、人が一人死んでいたかもしれない

それよりは悪くない空気だと陽乃は割り切る

「や……やっぱり、人殺しだ!」

「こっち睨んでるわ!」

「なんでこんな奴が生きてるんだ」

「どっかいってよ!」

「お前が死ねばよかったのに!」

杏「そんな――」

陽乃「良いから、黙ってて」

杏の両親も宥めようとしているけれど、

陽乃への恐れと怒りが入り混じった阿鼻叫喚な場は治まらない

陽乃「良いから……もう、誰も余計なことしないで」
448 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 19:09:03.37 ID:1LDkWQUvo

一つの地域の、小さな集まり

それも、ボランティアなんていう比較的穏やかな目的の集団

そんな人々でさえ、多くが陽乃を否定する

陽乃の存在を憎み、恨み、恐れる

それが、現実だ

杏「久遠さん……」

球子「余計な事かよ……」

球子達は、千景から陽乃がどれだけ憎まれているかを聞かされたことがある

ネットの掲示板を見せられて。

これだけ誹謗中傷を受けているのだと

こんなうわさがあるのだと

これだけ憎まれているのだと聞かされた。

けれど、それはあくまで "匿名" だった

でも、これは違う。

今まさに目の前で行われている。

中には陽乃がいたからこそ、今ここに居られている人だっているはずなのに。


1、私は帰るわ
2、九尾、威嚇
3、これに懲りたら、友達の自称なんてやめることね
4、活動、しないの?

↓2
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 19:10:53.40 ID:V9yHNhxxO
4
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 19:11:00.42 ID:HROQPm1TO
4
451 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 20:18:00.85 ID:1LDkWQUvo

陽乃「それで……活動、しないの?」

「は?」

「あ、あんたみたいなのがいたら出来るわけないじゃない!」

「後ろから襲う気なんだろ!」

「さっさと消えてくれよ!」

陽乃「だって」

杏「……すみません」

陽乃「別に責めてるわけじゃないわ」

振り返った陽乃の困った笑顔に、杏は言わずにはいられずに謝罪を口にしてしまう

ボランティアに誘ったのは杏ではなく杏の両親だ

だから、杏が謝る必要もないけれど。

「早く出ていけよ!」

陽乃「っ」

ごつんっと……背中に当たる少し大きめな石の感触

目を向けただけで怯むのに、怯むだけ。

多勢に無勢だなんて考えているからだろうか。

いくつも石がぶつかって、

せっかく用意して貰ったジャージが無意味に汚れる
452 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 20:42:30.39 ID:1LDkWQUvo

陽乃「……ん」

土汚れを手で払って、

地面に落ちていく石ころを拾い上げる

陽乃の手には小さな石

力一杯に投げれば、それなりに痛いだろう。

九尾の力で投げつければ、

人間の柔らかい肉なんて、貫けるだろうか。

陽乃「簡単そうね」

九尾の力で人の体を貫くのも

そんな力を使わずに、誰かに石を命中させるのも

陽乃「……」

杏の両親に目を向けると、

陽乃に対しての言動を押さえようとしていて

けれど、抑えきれていない

流石にここまでとは想像していなかったのかもしれないけれど、

だから言ったのに。と、陽乃は首を振る

無駄なのだ

こんな活動への参加なんて。
453 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 20:51:28.44 ID:1LDkWQUvo

コンマ判定↓1


2,4,9 悪い方

それ以外、通常
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 20:52:23.64 ID:V9yHNhxxO
たのむ
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 20:53:59.97 ID:V9yHNhxxO
終わった…
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 21:12:40.41 ID:HROQPm1TO
ある意味引きが強い
杏の両親かな……
457 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 21:54:45.18 ID:1LDkWQUvo

「あんたたちが匿ったんだな!?」

その声は唐突に上がった。

矛先が杏の両親に向かうことは元々考えていたけれど

本当に向かってしまったことに、陽乃は思わず眉を吊り上げた

「あなた達が匿ったせいで、大勢の犠牲が出たんじゃないですか!?」

「あんな化け物の味方をするなんて、どうかしてる!」

「人殺しなのよ!」

「今すぐにでも外に放り出すべきだ!」

陽乃「はぁ……」

三年前と違って、壁に覆われている四国

一般人がその向こう側に行けるわけもないのに

どうするつもりかと呆れる陽乃がため息をつくと、

一斉に刺々しい視線が向けられて――

バチン……と、目の前で石が粉々に砕け散った

陽乃「……九尾」

『小石ならばともかく、主様の手ほどのものは許さぬ』

陽乃「別に、自分で対処できるのに……」

石を投げたであろう若い男性は、

前触れなく石が砕けたことに恐れおののいて、目を見開いている

彼らにとっては……噂に違わない化け物に見えただろう
458 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 23:13:33.52 ID:1LDkWQUvo

「そうだ……もう一度連れていけばいいんだ」

「おちつ――」

「黙れ!」

「そうよ……もう一度捧げれば良いのよ!」

「今度こそ逃がすな!」

杏「お母さんっ! お父さんっ!」

彼らの一番近くにいた杏の両親が真っ先に取り押さえられる

相手が怪我をする事なんてまるで考えていないかのように

無理矢理引き倒して、のしかかって

球子「ま、待て待て待てって!」

それほど、希望がないのか

それほど、恐ろしいのか

それほど、憎まれているのか

それとも……全てか

暴走する否定派と、自分まで巻き込まれることを恐れる傍観者達

陽乃達を取り囲むようにして、大人たちが近づいて来る

正直、本気で相手をすれば所詮一般人な大人の力など陽乃には赤子のようなものでしかない

けれど、まだ本調子ではなく

対人に不向きな球子と杏は抵抗しきれないだろう

杏「久遠さん……」

陽乃「責任は取れないって、ちゃんと言ったわよ」



1、無視して離脱する
2、九尾を呼び出す
3、大人を殴り飛ばす
4、大人しく捕まる


↓2


※1〜3は判定次第で死人が出ます
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 23:14:33.79 ID:HROQPm1TO
4
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 23:20:04.10 ID:o1x2bc+R0
3
461 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 23:26:58.27 ID:1LDkWQUvo

↓1コンマ判定 一桁

  0   死者2
1、4    死者1
3、6、2、7 重傷
5、9、8   重傷者複数 


00 死者複数
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 23:28:01.81 ID:Wmmwd4YRO
463 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 23:36:13.68 ID:1LDkWQUvo

ではここまでとさせていただきます
明日もできればお昼ごろから
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 23:40:10.16 ID:HROQPm1TO

とうとう死人が……
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 23:41:46.77 ID:l/3MWn07O

まさかボランティアに参加したばっかりにこんな鬱展開になるとは…
杏がトラウマになりそう
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 00:10:32.73 ID:erZ2fHJRO
杏のお父さんお母さんどっちが死ぬかとか地獄みたいなコンマ判定来るのかな?
467 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 17:04:51.04 ID:lLbFIcFmo

では少しずつ
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 17:07:19.12 ID:9V06vbX+O
あいよ
469 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 17:08:45.70 ID:lLbFIcFmo

球子「あ、あんずっ!」

杏「っ……お母さんっ、お父さんっ……」

球子「くそっ」

陽乃だけでなく、球子や杏の方にも男性が近づいて

両親を助けに行こうとする杏を阻み、置いていけない球子を足踏みさせる

球子「た……わ、私達は勇者だぞ! こんな、こんなことっ!」

「本当に勇者様ならあんなやつと一緒にいるなんてありえない」

「本当に勇者様ならあの化け物退治してくださいよ!」

「そうしなかったのが嘘をついている証拠だ!」

球子「ちょ、ま、はぁ!? 杏ッ!」

躊躇わずに迫ってくる大人たちの言葉

その目も危ういものだと感じた球子は、とっさに杏へと手を伸ばして突き飛ばす

杏「っ……」

球子「ダメだっ逃げ――」

杏「タマっち先輩……」

球子よりも一回りも二回りも大きい男性によって、

球子の体が地面に押さえつけられていく

突き飛ばされて尻もちをついた杏にも、その手は近づいてくる

逃げ場はない

勇者と比べれば力もない一般人を、どうにかしない限り
470 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 17:38:32.97 ID:lLbFIcFmo

陽乃「………」

リスクがあることは、事前に話していた通りだ

それによってどんな被害があろうと

自分にはその責任を負うことはできないことも忠告した

杏の両親が取り押さえられ、

ボランティア活動で使う予定だっただろうビニールで縛られていても

土居球子が男性に馬乗りになられていても

伊予島杏が呆然自失としてしまっていても。

自分には関係ないと、陽乃は首を振る

陽乃「だから言ったのに」

本当に。

自分には関わるべきではないことも、

何が起こるか分からないことも

あんなにも……忠告をしてあげたのに

「あとはお前だ!」

陽乃は、勇者の中ではそれなりに背が高い部類に当たる

それでも、大人の男から見ればまだ小さい子供にしか見えない

だからなのか、大した武装もなく近づいて来る男性を……陽乃は一瞥して。

「このばけ――」

躊躇なく、殴り飛ばした
471 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 17:56:04.18 ID:lLbFIcFmo

「あ……ぁ゛……うぶ……」

殴り飛ばされ、地面を転がっていった男性はうめき声を漏らして完全に沈黙する

陽乃を取り囲んでいた大人たち

杏や球子を取り押さえる大人たち

杏の両親を縛り上げる大人たち

ただの傍観者な大人たち

みんなが、その異常な光景に息を飲む。

化け物だとしていても、それが事実化け物めいた力を持っていることを知る人間はそう多くはない

なぜなら、知っている人間は救われた人間だからだ。

だからこそ、

ただの少女にしか見えない "化け物" が体格も良いはずの男性を殴り飛ばし、気絶させたのは異常だった。

陽乃「私は、これでも自分のことを人間だと思ってる」

球子「っ……」

何をしてるんだ。と、苦悶の表情を浮かべる球子を無視して、

陽乃は殴った左手で握り拳を作る

陽乃「でも、あなた達にとっては化け物なんでしょ?」

「あ……ぅ……そ、そうだ!」

「今まさに化け物みたいな力で人を殴ったじゃないか!」

「ひ、人殺し!」

「化け物! 取り押さえて殺せ!」

耳障りな怒鳴り声を、さも聞こえないかのような表情で陽乃は笑う

杏「久遠さん……」

陽乃「そうよね。ありがとう」

「何がっ」

陽乃「これで心置きなく "自分を人間だって思いこむ化け物" を殺せるわ」

球子「やめろっ!」

陽乃「もう遅い……もう、遅いのよ」
472 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 18:17:11.27 ID:lLbFIcFmo

陽乃はそもそも、勇者とは違った異質な力を身に纏っている

それによって、常人離れした身体能力を得ているため

勇者と相対しているのでもなければ、

大人が数十人いたところで、御しきれるような少女ではない

陽乃「はぁ……」

どうにか取り押さえようとした十数人の大人が気を失うまで殴り、蹴り

草刈り用の鎌を持ち出した男性の命を陽乃が奪ったことで、争いは収束した。

武器を持ったら手を抜けないと、忠告はした。

死にたくないならやめて。と、宥めようとした。

けれど、その男性はそれでも陽乃に向かってきたのだ

陽乃を恐れ、逃げ出した人もいれば

その場から動けなくなってしまった人もいる

ごめんなさいごめんなさいと謝罪を口にする人もいる

この場にいた人々にとって、

正真正銘、化け物になったと……陽乃は眉を顰める

杏「……」

球子「ばかやろう! なんで……なんでっ!」

陽乃に害されるのを恐れて男性が逃げたことで自由になった球子は、

真っ直ぐ、陽乃へとぶつかっていく

球子「なんで……そうなんだッ!」

陽乃「さぁ? 化け物だからじゃないかしら?」
473 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 18:20:58.85 ID:lLbFIcFmo

↓1コンマ判定 一桁

1 子供
3 妻
9 兄弟

※それ以外 なし
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 18:23:28.16 ID:9V06vbX+O
475 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 18:45:47.57 ID:lLbFIcFmo

陽乃「邪魔だから離れて」

球子「離れられるか!」

陽乃「腰でも抜けたわけ?」

球子「そう言う話じゃ……」

陽乃「いいから――やめて」

球子の腕を払い除け、体を突き飛ばす。

倒れて動かない男性は、もう息をしていない

不幸中の幸いとも言えないが、

血反吐を吐くようなこともなく、長く苦しまなくて済んだのは良かったのかもしれない

陽乃「………」

ボランティアの集まりがあってから、常に一人でいた男性だ

家族がいないか、失ったか。

でなければ、死ぬと言われても武器を持ってくることはないはずだ

恐らく、あの日にすべてを失ったのだろう

だから、久遠陽乃は元凶であると憎み、恨み、殺意を持っていた

陽乃「誰もそんなこと、望んでなんていなかったと思――」

「近づくな!」

陽乃「………」

「人殺しめ……どっか行けよ!」

陽乃「じゃぁ、後処理しておいて」

陽乃はそう言い残して、男性の傍を離れた
476 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 18:54:50.70 ID:lLbFIcFmo

杏「久遠さん!」

陽乃「………」

杏「待って、待ってくださいっ!」

杏や球子

杏の両親の誰にも目もくれずに立ち去ろうとした陽乃の腕を、今度は杏が掴む

今ここで逃してしまったら

もう、会えなくなる気がして。

杏「どこに……行くんですか?」

陽乃「教えられないわ」

杏「どうして……」

陽乃「他人に知られたくないことだから……なんて」

聞きたいのはそうじゃないんでしょ? と、

陽乃は困ったような笑みを浮かべて、杏の腕を振り払う

杏の問いの真意を分かっていても、答えてあげる義理はない

どうしていなくなろうとしているのか。

そんなの、言うまでもないだろう。



1、諦めなさい
2、あの人のように死にたくないなら、もう近づかないで
3、向こうには一人で行くわ
4、私の行き先なんて、貴女が一番分かっていることだと思うけど
5、謝るつもりはないから


↓2
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 19:01:52.94 ID:Md1vWggq0
3
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 19:05:13.27 ID:xf3Tmo84O
4
479 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 19:51:51.42 ID:lLbFIcFmo

陽乃「私の行き先なんて、貴女が一番分かっていることだと思うけど」

杏「それは……でもっ」

突き放したのに、杏は縋る

腕では振り払われるからと、裾を力一杯に掴む

意味もなく土汚れたジャージに皺が走る

杏「でも……まだ、まだ先の話じゃないですか」

陽乃「だから?」

杏「だから……」

少なくとも、三日間は先の話

なのに、今からこの場を離れて……どこに行くつもりなのか。

どこでその短くも長いであろう時間を過ごすつもりなのか。

けれど、匿えるだろうか。

今での両親は受け入れてくれるだろうか

周りから被害を受けたりはしないだろうか

杏「っ……」

陽乃「もう、放して貰えるかしら」
480 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 20:09:15.68 ID:lLbFIcFmo

陽乃の神社も、家も燃え尽きて、崩れ落ちた

偶然でも、事故でもなく

人が悪意を持って故意に行った火事だった

今になって、そうだと確信が持ててしまう。

そんな恐ろしいことが、自分の家に行われないとは限らない

家が燃え、親が殺されるかもしれない

多くの人が、陽乃を化け物だと言った

殺すべきだと、死ぬべきだと

口々に罵って、憎悪と殺意を向けていた

それは人でありながら、化け物のようで。

陽乃「……ね?」

杏「っ」

肩が叩かれる

とても優しい力だ

人を拒絶するどころか、傷つけられそうもない力

杏「………」

裾を掴む力を強くして

少しだけ緩めて……また強くする
481 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 20:10:39.75 ID:lLbFIcFmo
↓1コンマ判定

58以下 杏「……勇者が責任を持って身柄を拘束します!」

※ぞろ目 特殊
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 20:15:16.62 ID:Md1vWggq0
483 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 20:41:57.34 ID:lLbFIcFmo

杏「ごめん……なさい……」

止められない。

止めるための言葉が思い当たらない。

人々にとって、もはや陽乃は人を殺した化け物だ

たとえそれが正当防衛から超えてしまった過剰防衛だったとしても。

本当の化け物がどちらなのかと……分からなくなってしまっていても。

杏「ごめんなさい……」

自分には失いたくない人がいる

失ってはならない場所がある

それは、陽乃の味方をすることで奪われるかもしれないほどに脆い

陽乃「何のことか、分からないのだけど」

陽乃は吐き捨てるように言って、杏の手を弾く

「勇者なんだろ! なんとかしろよ!」

「人殺しなのよ!? なんとかしなさいよ!」

陽乃「それもそうね……」

一緒に拘束しようとしていたのに

自分達では無理だからと勇者に頼る

陽乃「今ここで、殺しておいた方が良さそうだわ」

杏「!」

球子「っぁぁぁああああああああっ!」

杏を引き倒して、球子が割り込む

球子「この――」

陽乃「ばか……っ」

球子の腹部には陽乃の回し蹴りが叩き込まれて、地面を転がっていく

中途半端に入った蹴りは、間違いなく球子の防御の隙間を縫って

臓器の一部に突き刺さっただろう

暫く、起き上がれないはずだ
484 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 20:57:56.45 ID:lLbFIcFmo

杏「タマっち先輩!」

陽乃「あなた一人で、私を止めてみる?」

杏「っ……」

球子を一瞥し、陽乃を見上げて……球子へと駆け寄っていく杏を見送る

それでいい

そうでなければ、さらに面倒なことになるかもしれない

陽乃「死にたければ……いつでもどうぞ」

球子や杏、両親

立ち向かってきた大人たちにそう告げて

陽乃は一人で歩いていく

杏の家に衣服を置いてきてしまったけれど、

代わりにジャージを貰ったと思えば、悪くない

陽乃「はぁ……」

最低三日後の予定だった遠征

今すぐにでも行ってしまおうかと……少しだけ考える
485 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 21:06:42.32 ID:lLbFIcFmo

√ 2018年 8月7日目 夕:

1、神社
2、丸亀城
3、壁の近く
4、廃屋


↓2

※陽乃の居場所
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 21:09:58.60 ID:Md1vWggq0
3
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 21:11:51.39 ID:7SKJbhnkO
2
488 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 21:20:03.84 ID:lLbFIcFmo

05〜14 若葉
28〜37 友奈
52〜61 千景

↓1のコンマ

※それ以外なら見つからない
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 21:20:39.23 ID:7SKJbhnkO
490 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 22:07:47.31 ID:lLbFIcFmo
√ 2018年 8月7日目 夕: 丸亀城


こっそりと、丸亀城の宿舎に忍び込む

運よく誰にも会わずに自分の使っていた部屋にたどり着き、

ベッドの方へと近づいて……膝から崩れ落ちる

陽乃「っ……」

殺したくはなかった

そんなつもりなんてなかった

でも、一般人とはいえ

明確な殺意を持って向かってくる相手に手を抜くことはできなかった

球子と模擬戦するのとはまるで違う

死が、そこには確実に存在していたからだ

陽乃「私……っ」

人殺しだ

元々、護ることができなかった自戒を込めて、

自分のことを人殺しと思ってはいたが

本当に人殺しになってしまったのだ

陽乃「お母さん……っ……」

なんて言えばいいのだろう

何が出来るのだろう

この手はもう――握らせるわけにはいかない

綺麗に見えるだけの、人殺しの手だから。
491 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 22:28:55.61 ID:lLbFIcFmo

陽乃「なんで……なんでっ……なんでっ!」

そんなことしても無駄だって言ったのに。

責任なんて取れないって言ったのに。

それ以上は駄目だって言ったのに。

手加減は出来ないって言ったのに。

殺すことになるって言ったのに

なのに……

結果的に、陽乃は人一人を自分の手で殺すことになった

武器を持っていた。

簡単に人を殺せるものだ。

陽乃だったら死なないかもしれない。

けれど、

杏や球子、杏の両親は確実に死ぬ。

武器が有効だと思わせるわけにはいかなかった。

大人しく捕まるわけにもいかなかった

けれど、だけど、それでも――

陽乃「まだ……ダメなの……っ?」

突き放して、突き放して、突き放して

それでも、良くも悪くも周りに人が集まってくる

頑張って独りになろうとしているのに、それを嘲り笑うように集い暴走して崩壊していく

陽乃「やだ……もうやだよ……っ……」

冷徹さをどれだけ装うと……陽乃はまだ、子供だ。


1、一人で遠征に行く
2、死にたい
3、助けて
4、何もしない


↓2
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 22:30:03.64 ID:7SKJbhnkO
3
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 22:31:49.01 ID:erZ2fHJRO
3
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 22:32:35.31 ID:Md1vWggq0
2
495 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/14(日) 22:35:55.53 ID:lLbFIcFmo

では本日はここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 22:41:04.68 ID:7SKJbhnkO

これは流石にほぼBADENDでは…?
今回ばかりはあまりに悲惨過ぎて前日からやり直したいなぁ
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 22:56:12.63 ID:erZ2fHJRO

コンマが死にきってるからな
だがやり直しなどない
前に進むしかない
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/15(月) 08:01:11.65 ID:1JeA25D8O

何もかも失ってここから巻き返せるビジョンが見えない…
前作の久遠さんがいかに環境的に恵まれてたかがわかるな
499 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/15(月) 21:01:56.16 ID:K2SsYy4jo

では少しだけ
500 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/15(月) 21:02:27.81 ID:K2SsYy4jo

陽乃「助けて……誰か……」

人と関わらない様にしようとしてきた。

関わってくる人を突き放したし、拒絶した

可能な限り、自分の目の前では被害に遭わないようにしてきた。

その結果、人一人を殺す羽目になった。

関われば、多くの人が縋ってくる

関わらなければ、多くの人が付け狙う

陽乃「助けてよ……」

どうしたら良いのか。

どうすれば、この地獄のような状況から抜け出せるのか

陽乃が人を殺したことは、間違いなく大社に伝わるだろう

拘束と監視

そればかりだった今までが自由だと錯覚するほどに酷いことになるか

正式に、勇者による討伐が行われるか。

前者ならばともかく、後者は非常にまずい

千景は殺意マシマシで殺しに来るけれど、

球子や杏、友奈と若葉はそれを出来るような強さがない。

大社はそれを許すだろうか

いいや、許すはずがない

陽乃に味方するような言動は、罰せられてしまうに違いない。
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/15(月) 21:03:32.69 ID:8hbJOjJHO
よしきた
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