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【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【2頁目】
- 353 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/06(土) 19:17:41.48 ID:E2SpQbCAo
-
「どうにもならない……でしょうね」
陽乃「他人事ではないと思いますが」
「………」
隣人の女性は悲痛な表情を浮かべる
陽乃から顔を背けようとしたのか、僅かに動いたけれど
視線だけは陽乃に向けられたままで。
「ずっと、ずっと……どうなってしまったのかと、思っていたの」
陽乃「私が?」
「みんなよ。陽乃ちゃんと。陽乃ちゃんのご両親たち……みんな」
陽乃達を生贄としたあの人々は、
もちろん、この世界の全人類と言うわけではない
その暴挙に加担しなかった人だっている。
彼女もその一人とみて間違いない
「祭事の時、いつも頑張ってた貴女を見守ってたご両親とは、それなりに交流があって」
陽乃「父ならいません。母なら……まだ大社の方にいますが」
「……陽乃ちゃんは? 貴女は、今までここにお世話になっていたの?」
陽乃「3年間、一度も見かけなかったなら、違うと思いますが?」
球子「性格悪いな……」
陽乃「貴女は黙ってて」
- 354 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/06(土) 19:21:19.63 ID:zdmeqybyO
- いい人だったか
- 355 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/06(土) 20:37:14.71 ID:E2SpQbCAo
-
「それもそう……ね」
3年間、部屋に引きこもっていたとも考えられる
陽乃が3年前に経験したことなんて
人だけでなく世界を恐れて部屋から出られなくなってもおかしくはないからだ
隣人の女性も、そうではないかと目を細めたが
違うというのなら違うと、首を振る
「……ごめんなさい」
陽乃「なん……です?」
「みんながみんな、久遠家を悪く思っているわけではなかったの」
けれど、過激化して暴徒と化した集団に目を付けられるのを恐れて、
誰一人として、彼らの行為を咎めることはしなかった
その結果、
陽乃の家や神社が燃やされたり、叩き壊されたり、荒らされたり……どうにもならなくなった
「止めてあげるべきだった」
陽乃「あんな、誰からも狙われるようなところに戻れるとは思っていませんでしたし」
「そうだとしても、大切な場所だったはずよ」
陽乃「別に、どうでもいいことです」
- 356 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/06(土) 21:30:00.87 ID:E2SpQbCAo
-
「……そう」
昔の陽乃を知っているから、言葉に詰まる
陽乃は明るい子だった
とても優しい子だった
冷めた目で見てくることはないし、突き放すような言葉遣いでもなかった
なのに、
それが今では酷い目をしている
どこか荒っぽく、素っ気ないことを言う
可哀想……とは、言えない
陽乃の3年間を知らないが、3年前の時点で凄惨な目に遭わされたのは知っている
それだけでも荒むのも仕方がないと言えるが
だとしても、言えない
「あの……ね。周りに知らせたりはしないから」
陽乃「そうして貰えると助かります」
そうしなかった場合、
九尾がこの家を守るために何かする可能性もあるので
命の保証は出来ない
球子「もうちょっと、こう。言い方とか……」
- 357 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/06(土) 21:53:42.21 ID:E2SpQbCAo
-
陽乃との会話を黙って聞いていたかと思えば、
また口を挟む……つもりはなかったのか
囁く程度の小声を漏らした球子
陽乃が目を向けると、肩をすくめてため息をつく
陽乃「………」
言い方と言われても困る
下手にすり寄られたくはないし
下手に敵対されても困る
なにより
過去のことで止めるべきだったと言われても困る
止められなかったのが現実だし
あれを止められないのは経験した陽乃が一番分かっている
特異な力を持っている陽乃でそうなのだから
ただの一般人である隣人には不可能だと断言できる
1、知らされたら、大変なことになる
2、今更謝罪されても、意味はない
3、信用できないもの
4、でも、噂の私らしいじゃない
5、なんだっていいでしょう。貴女には関係ないんだから
↓2
- 358 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/06(土) 21:55:51.41 ID:foJNr9iD0
- 2
- 359 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/06(土) 21:57:07.98 ID:zdmeqybyO
- 1
- 360 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 00:02:00.05 ID:t3OcwK7qo
-
陽乃「知らされたら、大変なことになるわ」
球子「それはそうかもしれない……っていうか、だったらなおさらだろっ」
もう少し丁寧に話して、
穏やかに話しを進めるべきだと球子は思っているのだろう
まったくもってそうするべきなのだが、
それでまた杏の両親のようになられては困るのだ
だから、冷たい言い方で突き放す
――とは、球子には言わない
陽乃「聞いたことがあると思うけど、余計な手出しをすると痛い目を見るわ」
「噂は本当なの?」
陽乃「噂? 私が化け物だって噂ですか?」
「陽乃ちゃんに関わると死ぬ……ううん。殺されるって。陽乃ちゃんに歩けなくされたとか、どうとか」
陽乃「……私、そういう時は目撃者を残さないと思うけど」
陽乃と言うよりは、九尾だが。
間違いなく、殺すときは全員だ
陽乃が止めない限りと言う条件付きではあるけれど。
球子「何言ってんだ……」
陽乃「事実でしょ。誰かが止めないと、皆殺しにするわ」
- 361 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 00:16:38.36 ID:t3OcwK7qo
- では途中ですがここまでとさせていただきます
明日はできればお昼ごろから
- 362 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 00:26:15.66 ID:GdkJYn/mO
- 乙
少なくともこの町の人なら陽乃さんの故郷よりは味方してくれる人は多いかも知れない…?
ボランティアの日がとにかく大事だな
- 363 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 07:38:03.51 ID:XRP1H9+pO
- 乙
この人もボランティアに出るのかな?
- 364 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 16:19:54.23 ID:t3OcwK7qo
-
では少しだけ
- 365 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 16:35:02.84 ID:mbvI2PfUO
- きてたか
- 366 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 16:37:44.63 ID:t3OcwK7qo
-
球子「はぁ……」
陽乃「どうにもならないのよ」
「えぇっと……陽乃ちゃんの意思には関係ないってこと?」
陽乃「いえ、そういうわけではないですけど……」
「でも、どうにもならないのでしょう?」
陽乃「……そういう部分もあります」
意思には関係ないことをすることもあるが、
陽乃が介入する余地もある
予め制止しておけば……ある程度被害は抑えられる
陽乃「怖いですか? 恐ろしいですか? 化け物だって――」
球子「陽乃」
陽乃「あら、珍しい」
球子「そこまでにしといた方が良いと思うぞ」
「大丈夫。大丈夫よ……化け物だなんて、思ったりしないわ」
隣人の女性はそういうものの、
僅かに強張ってしまっているのは誤魔化せない
「本当のことを言えば恐ろしいわ。でも、陽乃ちゃんには、それをする権利があると思うの」
陽乃「権利……?」
「ええ。私達を……殺す権利」
言ってはいけないことだとでも思っているのだろう
苦渋を感じる表情を浮かべながら、女性は切り出した
- 367 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 17:32:32.76 ID:t3OcwK7qo
-
「酷い話だけど……そう思ってるわ」
球子「それは、言いすぎなんじゃないか?」
「いいえ、陽乃ちゃんを含めて多くの人を死なせてしまったんだもの」
化け物であるバーテックスの襲来による死者とはまるで違う
人の意思によって、意図的に奪われることになった命
その一つになりかねなかった陽乃は、それを目論んだ人々を憎む権利がある
殺された親類縁者の分、
その恨みを晴らして、命を奪う権利がある。
それは間違っていることではあるが、
しかし、隣人の女性には否定できることではないし、
それが誤りだなどと、ご高説たれることなどできない
球子「だ、だとしてもっ!」
陽乃「黙ってて」
球子「いいや、黙れるか! 間違ってるだろ!」
陽乃「………」
陽乃の邪魔になると判断したのだろう
影が揺れるのが視界の端に見える
1、いいから。余計な被害を出させないで
2、殺されたいの?
3、私が人を殺すような子だと思っているってことでいい?
4、そうね。そうかもしれないわね
↓2
- 368 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 17:34:43.91 ID:5Rp1iiX30
- 4
- 369 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 17:35:09.16 ID:mbvI2PfUO
- 1
- 370 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 18:02:35.51 ID:t3OcwK7qo
-
陽乃「良いから。余計な被害を出せないで」
球子「余計な被害って……」
陽乃「いいから」
球子「………」
陽乃を見る球子の目は、訝し気だ
とはいえ、実際に陽乃が何かをすると疑っているよりは、
何言ってるんだ。という疑いの方だろう
九尾がいるのは分かっているはずだが。
陽乃「……貴女、いえ。お隣さんもです。余計なことは控えてください」
「そう……ね。そうよね。ごめんなさい」
陽乃「謝らなくていいです」
「……ええ。それじゃ……また、お話してくれる?」
陽乃「その頃にはここにいないと思いますけど」
「そう……そうね。無事で、良かった」
隣人の女性はそれでも申し訳なさそうな表情を浮かべていて
思わず謝罪を零してしまいそうに、唇をかんだ
- 371 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 18:20:16.51 ID:t3OcwK7qo
-
球子「まだ、暫くはここにいるだろ」
陽乃「さぁ? どうなるかしらね」
大社からの印象は少し良くなったのかもしれない
けれど、それを鵜呑みにするわけにはいかないし
大社がどうであれ、
民衆に広まってしまった陽乃の悪評が解消されたりはしない
陽乃がここにいることが知られ、
焼き討ちに遭う可能性もあるのだ
無いと思いたいけれど、あるかもしれない。と言う時点で安心は無理だ
陽乃「明日にでもここを発つかもしれない」
「そう……明日、ボランティアで集まりがあるんだけど……」
陽乃ちゃんは参加させられない。
そう思った女性とは正反対に、球子ははっとして頷く
球子「それなら参加するぞ」
「えっ?」
陽乃「黙っててって言ってるでしょう」
「そう、なの?」
陽乃「……不本意ではありますけど」
「そう……そうなのね。ありがとう」
陽乃「別に、感謝されるためではないので」
そう言ってそっぽを向く陽乃を、
隣人の女性はしばらく見つめて……申し訳なさそうに家の中に入っていった
- 372 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 18:37:39.13 ID:t3OcwK7qo
-
√ 2018年 8月6日目 夜:伊予島家
01〜10 大社
21〜30 球子
41〜50 杏
81〜90 九尾
↓1のコンマ
※それ以外は通常
- 373 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 18:49:57.14 ID:mbvI2PfUO
- あ
- 374 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 19:26:41.93 ID:t3OcwK7qo
- √ 2018年 8月6日目 夜:伊予島家
陽乃「はぁ……」
庭先に出るくらいなら問題ないだろうと思ったのが間違いだった
その結果、隣人に見られてしまったし、
余計な話を聞かされてしまった。
陽乃「……ダメよ」
影を踏んで、首を振る
あの人は自分たちを殺す権利があると言っていたけれど
陽乃がそれを認めた瞬間に、この影は喜んで殺すだろう
そうしてしまうべきだと考えている九尾に対して
当人が殺す権利がある。などと口走るのはあまりにも危険だ
陽乃「もう……最悪」
元々、全人類が自分のことを嫌っているとまでは思っていない
しかし、その極少数の自分の味方であろう人が、
もしも、隣人のように【殺す権利】を押し付けてくるのだとしたら
陽乃は認めるわけにはいかない
- 375 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 19:48:57.72 ID:t3OcwK7qo
-
味方だろうと敵だろうと、
陽乃は……いや、九尾は殺してしまう。
そうして良いと言っているから。と、容赦なく殺めることだろう。
それは駄目だ
たとえ、敵であろうとも許すわけにはいかない
九尾は愚か者だというけれど、
それを許してしまったら、
本当に駄目になってしまいそうな気がするからだ
陽乃「………」
球子が、ボランティアについて漏らしてしまったし、
あの人はそれがなくても、参加する予定だったはず。
何か起きないとは言い難い
今からでも、キャンセルすることはできるだろうか。
1、球子を殴る
2、キャンセルを申し出る
3、杏と交流
4、九尾と交流
5、イベント判定
↓2
- 376 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 19:54:13.42 ID:5Rp1iiX30
- 1
- 377 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 19:55:02.96 ID:zqdYjcLuO
- 3
- 378 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 20:46:37.61 ID:t3OcwK7qo
-
陽乃「ねぇ、土居さんを黙らせることできないかしら」
杏「えっ!?」
陽乃「あの人、余計な事しか言わないから」
杏「あの人……ですか」
陽乃「貴女から言えばどうにかなるでしょう?」
杏「久遠さんに関してはどうともならないと思いますけど……」
陽乃「はぁ……」
深いため息
本当にどうにかしたいと思っていると感じる
球子はいったい何をやらかしたのかと、杏は眉を顰めて
杏「タマっち先輩、嫌いですか?」
陽乃「好きなわけないじゃない」
杏「そ、そうですよね」
陽乃「あの人のせいで、隣人にボランティア参加がバレたの」
杏「え……そ、それで、何か?」
陽乃「その人は私について肯定的だったから特には」
杏「そう、ですか」
ほっと安堵の息を吐いた杏
陽乃は一瞥に留めて、目を背けた
- 379 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 21:26:22.80 ID:t3OcwK7qo
-
杏「久遠さんを肯定的な人、ほかにもいてよかったですね」
陽乃「ぜんぜん、良くないわ」
杏「ダメ、なんですか?」
陽乃「味方が一人二人いたところで、何かが変わるわけでもないでしょう?」
杏「それは……」
そうかもしれない。
けれど、いないよりはましだと杏は思う
だが、陽乃はそう思っていないし
思うつもりもないように見える
杏「でも、少なくとも一人はいたんですよ?」
杏の両親のように、
陽乃とは別の勇者を子や知り合いに持っているわけでもなく、
他人でありながら、味方でいてくれていたのだ
それは、悪いことではない
杏「もしかしたら、ボランティアの人たちみんなが良く思ってくれているかもしれません」
1、私がそう、暢気に考えられると思う?
2、やめて。あり得ないわ
3、それはどうだっていいから、土居さんを何とかして
4、そんな恐ろしいこと、考えたくもない
↓2
- 380 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 21:32:42.32 ID:zqdYjcLuO
- 1
- 381 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 21:37:03.00 ID:5Rp1iiX30
- 3
- 382 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 22:03:35.49 ID:t3OcwK7qo
-
陽乃「それはどうだっていいから、土居さんを何とかして」
杏「どうでも良くないと思います」
陽乃「やめて」
杏「………」
陽乃「貴女まで、頭痛くさせないで」
杏「そんなですか?」
陽乃「そんなよ」
今の自分が話そうとしていることを、球子が事前に話したとは考えにくいけれど
詳細ではなく、大まかに似通ったことを話した可能性はある
それを繰り返すのは、得策ではないと判断した杏は、小さく息を吐く
杏「タマっち先輩も、久遠さんのことを思ってのことなんだと思います」
陽乃「有難迷惑って、知らないの?」
杏「知ってますけど……でも」
陽乃「知ってるなら、無駄に話す必要もないと思うけど」
杏「………」
取り付く島もない
これでは、困る
- 383 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 22:04:38.27 ID:t3OcwK7qo
-
コンマ判定↓1
1,3,9 杏「そういうの、やめた方が良いと思います」
それ以外 通常
- 384 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/07(日) 22:15:14.86 ID:NuyVDyaVO
- あ
- 385 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/07(日) 22:19:17.20 ID:t3OcwK7qo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 386 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2021/02/07(日) 22:37:22.86 ID:lQb+8G6JO
- 乙
選択肢までもが徹底的にネガティブな陽乃さん…
今作はさおりんみたいな相方ポジションの子が不在で心を癒せないのが辛いな
- 387 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 08:02:05.66 ID:BBSdOf0hO
- 乙
このメンタルだともし隣人が悪い人だったら本当にやらかしてたな…
- 388 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/08(月) 22:17:55.56 ID:3KRMEiDFo
-
では少しだけ
- 389 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 22:20:09.31 ID:3nSAsTDLO
- おk
- 390 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/08(月) 22:39:02.12 ID:3KRMEiDFo
-
杏「……そう、ですけど」
やめるべきだ。
無理に突き離そうとするのも、そうあるべきだと自分を律するのも
けれど、今の陽乃にはそれを言うだけ無駄なのだ
球子だって、それが間違ってると思っているから突っかかっているのだと杏は分かっている
それを陽乃は嫌がっている
球子を拒んで、杏を拒む
そうなれば孤立しかねないけれど……陽乃はむしろそれを望んでいる
それではダメだ
孤立させたくないのに、孤立させる流れは不味い
杏「でも、遠征に行くなら少しは仲良くなる必要があると思います」
陽乃「仲良くなって、どうするの?」
杏「連携して戦ったり……その、外の世界の状態を見て、気が滅入ることがあるかもしれませんし……」
陽乃「目の前で人が食べられたりしたのに、気が滅入る光景なんてそうそうないと思うけど」
杏「そう、ですよね……」
陽乃「連携だって、出来ると思う?」
杏「今の状態では難しいと思います……でも、もう少し仲良くなれたら。出来るかもしれません」
- 391 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/08(月) 23:21:26.35 ID:3KRMEiDFo
-
陽乃「無駄な期待はしない方が良いと思うわ」
杏「したくないですか?」
陽乃「守る気はないもの」
守る気はない
守れる保証がない
だから、背中を預けられても困る
杏と球子は陽乃が何と言おうと一方的に守ってくれるだろう
けれど、それに対して何もできない
いや、出来る限りのことを陽乃は尽くそうとするはずだ
しかし、その結果失うことになる可能性がある以上
陽乃は背中を預けたくないし
預けられたくもない
陽乃「貴女には土居さんがいるんだから、欲張らない方が良いわ」
杏「タマっち先輩だけじゃなく、若葉さん達もいます。でも、必ず一緒にいられるとは限りません」
陽乃「ん……確かに私と二人きりになっちゃう可能性もあるわね」
- 392 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/08(月) 23:55:38.53 ID:3KRMEiDFo
-
杏「そうですっ」
押し切ろうとでもいうのか、
前のめり気味に言う杏を見ることもなく、陽乃は首を振る
陽乃「そうなったら死を覚悟しておいて頂戴」
杏「もちろん、その可能性もあります」
遠征の道中がどうなっているかは分からない
しかし、その最中に二人きりになるなんて故意になるとは考えにくい
何かが起きてそうなったと考えるのが自然だ
その場合、安全を保障できないのは当然で、
死を覚悟しておく必要があるというのも真っ当な話だ
杏「でも、その状況から生還する確率を上げるためにも、協力できるようにしておくべきだと思います」
陽乃「なるほどね」
陽乃は素っ気なく言うけれど、一理あると、ため息をつく
陽乃「よく言うわね。間違ってない」
杏「なら……その、仲良くして貰えませんか?」
1、仲良くなる気はないわ。共闘ならしてもいいけれど
2、連携できる程度なら
3、嫌よ
4、なら取引よ。土居さんをどうにかして
↓2
- 393 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 23:57:00.86 ID:C3QV0l730
- 2
- 394 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 23:58:42.21 ID:95SAunfzO
- 2
- 395 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 00:12:01.08 ID:CF0RLH+Ao
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 396 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/09(火) 00:23:32.34 ID:tY0eYVnhO
- 乙
どんなに突っぱねられても諦めない杏
連携から徐々に仲良くなっていけるといいなぁ
- 397 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/09(火) 00:47:52.18 ID:xr3tw/N0O
- 乙
杏のこのガッツはありがたい
陽乃はそろそろデレて
- 398 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 22:33:01.54 ID:CF0RLH+Ao
-
では少しだけ
- 399 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 22:39:16.01 ID:CF0RLH+Ao
-
陽乃「……そうねぇ」
陽乃は少し考える素振りを見せる
見せはしただけで、その内では特に何も考えていなかった
考える必要がない
陽乃「連携できる程度なら」
杏「本当ですかっ!?」
陽乃「気が変わらないうちに、大人して貰えないかしら」
杏「す、すみません」
必要最低限の協力体制
それが必要なのは陽乃でも分かっていることだ
だが、護ってあげられる保証がない以上
易々と引き受けたくはない
けれど……遠征云々と口にされれば、妥協すべきではある
生き残れる可能性を高めるために勇者を連れ出すのに
その勇者が役に立たないというのは、結果的にリスクを高めるだけになってしまう
- 400 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/09(火) 22:51:20.66 ID:cMu9i+/YO
- せやな
- 401 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:08:52.13 ID:CF0RLH+Ao
-
杏「でも、それだけでも十分です」
ありがとうございます。
笑顔でそう言う杏を一瞥して、陽乃は顔をしかめる
これは間違いなく一歩踏み込んだ
球子はともかく
杏との関係は近づく結果になっただろう
必要最低限の関係
その枠を出られるのは困る
それを出ていなくても……ではあるけれど。
杏「明日はお昼からボランティアの活動ですけど……もしかしたら、その時にアップデートが届くかもしれません」
陽乃「そうね」
杏「明日届いた場合、明後日タマっち先輩と模擬戦を行って……」
陽乃「少なくとも今日を含めないで3日は遠征にいかないと思うわよ。保証はしないけど」
杏「分かりました。でも、最低限の用意はしておきます」
陽乃「用意?」
杏「遠征用の荷物とか、用意した方が良いと思うので」
食料や寝袋など
外がどうなっているか分からない以上、それなりの準備をするべきだ
杏「ところで、鯖缶って好きですか?」
陽乃「嫌いじゃないわ。好きでもないけど」
- 402 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:16:35.25 ID:CF0RLH+Ao
-
1日のまとめ
・ 乃木若葉 : 交流無()
・上里ひなた : 交流無()
・ 高嶋友奈 : 交流無()
・ 土居球子 : 交流有(装束、認める、大変な事になる、被害を出したくない)
・ 伊予島杏 : 交流有(装束、球子不満、連携程度)
・ 郡千景 : 交流無()
・ 九尾 : 交流無()
√ 2018/08/06 まとめ
乃木若葉との絆 62→62(普通)
上里ひなたとの絆 56→56(普通)
高嶋友奈との絆 52→52(普通)
土居球子との絆 49→51(普通)
伊予島杏との絆 55→58(普通)
郡千景との絆 21→21(険悪)
九尾との絆 63→63(普通)
- 403 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:29:26.03 ID:CF0RLH+Ao
-
↓1コンマ判定
奇数なら装束完成日
※偶数なら、翌日
- 404 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/09(火) 23:32:02.87 ID:i01xjQP30
- あ
- 405 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:40:45.94 ID:CF0RLH+Ao
-
√ 2018年 8月7日目 朝:伊予島家
01〜10 大社
21〜30 球子
41〜50 杏
57〜66 若葉
81〜90 九尾
↓1のコンマ
※それ以外は通常
※一桁奇数で訪問
※装束完成日
- 406 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/09(火) 23:41:16.80 ID:je3h87lK0
- あ
- 407 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:53:30.67 ID:CF0RLH+Ao
- √ 2018年 8月7日目 朝:伊予島家
杏「久遠さん、今日装束のアップデート版が展開されるそうです」
陽乃「そう……」
杏「興味、ありませんか?」
陽乃「お昼が憂鬱なのよ」
ボランティアの集まりはお昼からになっている
それまであと数時間あるものの、朝から気が重い
杏曰く、味方はいた
だとしても、それ以外の人達が陽乃を受け入れるとは限らない
陽乃を認めた杏の両親、その隣人
今度は彼らが害される可能性がある
陽乃「……なんて」
頼んだわけじゃない
だから、得があったのかは知らないが自業自得というものだ
杏「なにか?」
陽乃「何でもない」
そう割り切れるような性格ならば
九尾が悪態を付くようなことはないだろう
- 408 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/09(火) 23:55:44.29 ID:CF0RLH+Ao
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 409 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/10(水) 00:06:46.51 ID:cAlQw2BSO
- 乙
なんやかんやで装束完成してよかったなぁ
それにしてもあの深刻な8月開始からやっと一週間か…これでまだまだ序盤というね
- 410 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/10(水) 00:44:36.17 ID:PeJF1qSrO
- 乙
ボランティアやって連携して遠征して
道筋見えてきたな
- 411 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 20:22:13.22 ID:7yGlth3Bo
-
では少しだけ
- 412 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 20:28:30.10 ID:7Bvke3DRO
- やったぜ
- 413 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 20:31:22.08 ID:7yGlth3Bo
-
陽乃「土居さんは?」
杏「外に出てます。お昼からいっぱい動くからその準備運動だって」
陽乃「元気ね……」
杏「タマっち先輩ですし」
小馬鹿にしているような笑い声
けれど、本当に馬鹿にしているわけではない表情は
そんな球子を快く思っているからこそのものだろう
球子も、馬鹿にしてるだろ。なんて突っ込みを入れるかもしれないけれど
仲が良いことを前提としたものになる
杏「神託の件はどうしますか?」
陽乃「どうもこうも無いわ。装束の性能チェックした後ね」
性能が良いなら、問題なく連れ出せるが
悪いなら必要最低限にとどめておくべきだ
最悪の場合、外の世界で全滅する可能性だってある
死ぬ覚悟をしている球子と杏は何が何でも付いて来るだろうから
陽乃、杏、球子
それだけで行かせるような神託を出さなければならない
1、貴女達二人より、乃木さんの方が良いのだけど
2、貴女、本当に戦えるのよね?
3、もしかしたら、両親を喪う可能性もあるって、覚悟しておきなさい
4、イベント判定
↓2
- 414 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 20:34:14.36 ID:7B/QW9Hq0
- 2
- 415 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 20:37:09.78 ID:7Bvke3DRO
- 3
- 416 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 20:48:02.32 ID:7yGlth3Bo
-
陽乃「伊予島さん、あなた本気で付いて来るの?」
杏「はい」
覚悟を決めている表情
けれど、恐れが残る瞳の揺れがあるのを陽乃は見逃さない
覚悟が出来ていれば怖くないなんてことはない
以前の世界なら、一度は出たことがあるかもしれない世界も
今では人類の未踏領域と化している
陽乃「そう……なら、もしかしたら両親を喪う可能性もあるって覚悟しておきなさい」
杏「お母さんたちを……?」
陽乃「今日の件、私がバッシングを受ける状態なら連れ込んだ貴女の両親の立場が危うくなる」
杏「そうですね……」
陽乃「言っておくけれど、だとしても放置していくわ」
陽乃を保護していること
陽乃に肩入れしていること
それらを攻め立てられて、陽乃と同様に敵視され
放火され、生贄として捧げられるのだとしても
陽乃は目もくれずに去っていくと、宣言する
陽乃「貴女はそれでも付いて来るのね?」
- 417 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 20:59:17.04 ID:7yGlth3Bo
-
付いて来ると言えば両親を見捨てると言う事にもなる
自分の発言ながら酷いことを聞くものだと陽乃は眉を顰めて、
口を閉ざした杏をまっすぐ見つめる
願わくば「考えさせて欲しい」と口にしてと思いながら。
杏が控えれば、球子も控えるかもしれない
戦力として申し分ないならば快くとまでは行かなくても
連れていくことに問題はないけれど
そうではない二人……特に、まだ勇者としての経験のなさそうな杏は連れていきたくはない
球子が50%の確率で死ぬのなら、
今の杏は80%の確率で死んでもおかしくないからだ
陽乃「一宿一飯の恩はある。でも、私のすべきことを取り止めるほどの恩はないし」
なにより、
リスクがあることはすでに話している
その責任を負うことは出来ないという話もしている
今日のボランティアに参加した結果、周辺住民からどれだけの誹謗中傷を浴びせられようと
自分には自業自得だとしか考える気はない
その結果、杏の両親が死のうと「だから言ったのに」としか思う気はない
- 418 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 21:02:44.46 ID:7yGlth3Bo
-
↓1コンマ判定 一桁
ぞろ目 特殊
149 杏「覚悟は、出来てます」
それ以外 杏「……」
- 419 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 21:03:37.15 ID:7Bvke3DRO
- どうだ
- 420 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 21:21:03.34 ID:7yGlth3Bo
-
杏「………」
杏は難しい顔をして、黙り込んでいる
ただ普通に両親をこの場に残していくのなら
悲しませることになるかもしれないと思う程度で済むかもしれない
だが、両親を喪う可能性があると言われたらそれではすまない
陽乃「今すぐじゃなくて良かったわね」
杏「私……」
陽乃「よく考えた方が良いと思うわ」
本当に両親を置いて行っていいのか。
もちろん、今日のボランティア活動で問題が無ければ何も問題はない
しかし、間違いなく何かがある
全員が否定的ではなかったとしても
比率としては否定派が大多数を占めると考えておくべきだ
- 421 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 21:45:42.17 ID:7yGlth3Bo
-
陽乃「………」
『くふふふっ……何事もなければよいがのう?』
陽乃「何が言いたいの」
『さてのう?』
にやにやと笑っているのが分かるような声色
足元の影は揺らめいて、
杏に巻き付くようなそぶりを見せるが、見せるだけで手は出さない
陽乃が不機嫌になると分かっててやっているのだろう
ただの意地悪だ
陽乃「はぁ……」
九尾のことだ
万が一のことがあった場合、
杏の両親を見捨てて四国を出ていくことは出来ないと勘繰っているに違いない
なのにもかかわらず、
杏にそんなことを言うものだから「何言ってるんだ」とでも噴飯ものだっただろうか。
陽乃「……分かってるわよ」
言われなくたって、分かっている
- 422 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 22:05:31.40 ID:7yGlth3Bo
-
√ 2018年 8月6日目 夜:伊予島家
05〜14 若葉
27〜36 友奈
71〜80 友人
↓1のコンマ
- 423 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 22:06:48.96 ID:7B/QW9Hq0
- あ
- 424 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 22:21:16.94 ID:7yGlth3Bo
- √ 2018年 8月7日目 昼:???
↓1コンマ判定(肯定派) + ゾロ目補正+20
↓2コンマ判定(否定派)
※ぞろ目なら2倍
- 425 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 22:23:26.12 ID:7Bvke3DRO
- それ
- 426 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 22:26:49.93 ID:7B/QW9Hq0
- あ
- 427 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 22:31:50.09 ID:7yGlth3Bo
- √ 2018年 8月7日目 昼:???
(肯定:否定=32:93)
- 428 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 22:33:33.95 ID:7Bvke3DRO
- 世の中そんなに甘くなかったか…畜生
- 429 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 23:06:02.75 ID:7yGlth3Bo
- √ 2018年 8月7日目 昼:???
髪の色は脱色も染色もできずに変えられなかったために変化はないが、
三年経って陽乃は背も伸びたし、多少なりと顔つきも変わった
伊予島家、隣家の人のように一目見て気付く人もいれば
気付かない人もいる
分かりやすい容姿でありながら、気付かないのは【そこにいて欲しくない】という思いがあるからだろう。
しかし、
誰か一人でも気づき 「あそこにいるのは久遠陽乃ではないか」 と口にしてしまえば、
その存在を認めざるを得ない
陽乃「……だから言ったのに」
ボランティアに集まった、この地区にしては大人数な集団
総勢、50人ほどだろうか
その半分以上の人達がざわつき、陽乃を指さし、
化け物を見るような顔をしたり、仇敵を見つけたかのような表情の人もいる
なぜ、どうして……と、困惑と苛立ちと憎悪が入り混じって
「伊予島さん、これは……どういう。ことかな?」
比較的、優しそうではあるけれど
陽乃を畏れて避ける班長のような男性が、杏の両親へと疑問を投げかけた
- 430 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/11(木) 23:08:02.92 ID:7yGlth3Bo
- では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 431 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/11(木) 23:19:28.81 ID:7Bvke3DRO
- 乙
陽乃さんとことんツイてないなぁ
せめてご両親や味方してくれる人には悪影響がなければいいけど…
- 432 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/12(金) 01:15:38.60 ID:cUG1KKteO
- 補整+20でもこの差よ…単純に61差で61%が否定的なのかね
補整無しで81%だったと思うと…
- 433 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/12(金) 21:16:57.96 ID:zQ5add/mo
-
では少しだけ
- 434 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/12(金) 21:34:57.78 ID:Fmf8YJuAO
- きてたか
- 435 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/12(金) 22:56:05.60 ID:zQ5add/mo
-
「娘の杏が勇者として大社のもとに出向しているのは存じていることかと思います」
「それは、まぁ……」
「娘が休暇を戴いてお友達を連れてきたのですが――」
「ま、まさかその化け物が勇者様の友人などとは言わないですよね!?」
野次のつもりなのか、
杏の父親の言葉を遮って叫ぶように言った女性
近くにいる男性に隠れるようにしながら
陽乃を睨む姿勢はまさに、虎の威を借る狐のようだ
だが、本当の狐は陽乃の足元で鼻をヒクヒクと鳴らしている
その狐は、虎などよりもはるかに恐ろしいが。
「あの時、その娘が死体の山の傍で佇んでいるのを見た人だっているんだ!」
「自分の家の役目を放棄して逃げたって話があるわ!」
「実際に殺されかけた人だっているんだぞ!」
「人の頭を鷲掴みにしてたって聞いたわ!」
あちこちから聞こえてくる、陽乃への敵意
そんなことをした覚えがないという噂ももちろんあって、
どこの誰から出てきた話なのかと……問い詰めたくなってくる
- 436 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/12(金) 23:08:39.30 ID:zQ5add/mo
-
陽乃の一挙手一投足にビクビクしている多数派
けれども陽乃を認めてくれるのは少数派で、それは言いすぎなのでは。と、小さく話すばかり。
陽乃「はぁ……」
「ひっ」
陽乃「ため息一つで人を殺せるとでも思ってるの?」
ため息をつけば、息を引く間抜けな声を漏らす男性
陽乃が睨むと、男性の後ろにいた女性は別の人の影に隠れる
陽乃「隠れるくらいなら、黙っておけばいいのに」
何が "化け物" なのか。
殺される覚悟も無いのなら、縮こまっていればいいのに。
陽乃のため息一つで、曲解して狐が噛みつかないとも限らないのだから
「彼女……久遠さんは、勇者様の教官をしているそうですよ」
陽乃「えっ?」
「きょ、教官……? あの子が……?」
危険だ、嘘だ、殺そうとしているのかもしれない
そんな言葉が飛び交ったり、
脅されているのではないかと、杏の両親を心配する声がちらほら聞こえる
- 437 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 00:10:01.95 ID:1LDkWQUvo
-
「知っている人も……いるのでは?」
陽乃「ん……」
昨日話しかけてきた隣人の女性
数少ない肯定してくれる一人である女性は、
恐る恐ると……口を開く
「確かに、噂にあるような姿を目撃した方がいるかもしれません。でも、そうではない姿も多くの人が見たはずです」
血塗れの少女
山ではなくとも、死体の近くに佇んでいる少女
その姿を見た人も少なくはないだろうが、
その死体を食い漁っていた本当の化け物と戦う少女を見た人もいるはずだ
襲われそうになっている赤の他人を助け、恐れられ、
逃げるを追わず追わせず歯を食いしばっているのを、見た人だっているはずだ
「だけど、それは役目を放棄したせいだって話じゃないか」
「しっかり役目を果たしてれば、今頃元の生活に戻れていたかもしれないだろ」
「自分の命惜しさにその何百倍もの犠牲者出したって事なんでしょ?」
球子「っ」
陽乃「………」
陽乃の影が揺らめいて
それよりも強く、すぐそばの小柄な勇者がこぶしを握り締める
1、それの何が悪いの? もしかして、貴女だったら喜んで死ぬの?
2、ええ、そうよ。それで?
3、言わせておきなさい
4、余計なことしないで
5、九尾、脅かすだけよ?
↓1
- 438 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 00:16:49.98 ID:TPS7cAChO
- 4
- 439 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 00:17:22.05 ID:pXk6mbYC0
- 1
- 440 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 00:37:33.86 ID:1LDkWQUvo
- ではここまでとさせていただきます
明日もできればお昼ごろから
- 441 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 00:44:27.49 ID:67JAPitLO
- 乙
陽乃さんが大勢に罵倒される姿を杏とタマは目の当たりにして辛いだろうな…
- 442 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 01:10:29.73 ID:HROQPm1TO
- 乙
誰か助けて
- 443 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2021/02/13(土) 16:16:11.67 ID:ov0JqW660
- 言わせておいて、ボランティア活動だけして帰ろう
- 444 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 17:11:28.61 ID:1LDkWQUvo
-
では少しずつ
- 445 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 17:27:26.30 ID:V9yHNhxxO
- よっしゃ
- 446 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 17:56:18.38 ID:1LDkWQUvo
-
陽乃「余計なことしないで」
球子「でも――」
陽乃「良いから、二度とやらないで」
昨日許されたのは、相手が陽乃を認めてくれていたからでしかない
そうではない相手に突っかかられたら、
廻りめぐって……陽乃が被害を受けることになる
勇者まで洗脳してるとか
どうとか
きっと、陽乃が悪者扱いされるだろう
そう、ならなかったとしても。
球子の立場が悪くなるだけだ
「なんでそんなやつ連れてきたんだ!」
「落ち着いて――」
「その子のせいでこんな……こんな最悪な世界になったんでしょ!?」
陽乃「ん……」
目の前で人が死んだのは、自分が護れなかったからだ
だけど、そんな人が死ぬ世界にしたのは自分ではない
しかし、それを言ったところで何も変わらない
「この……化け物!」
一人の子供が、近くにあった石を拾って――投げる
小さな子供の弱い投擲だが、当たれば痛い石は害意を纏っている
だから……動く影を踏み潰す
陽乃「ダメ!」
周りに人がいようと関係なく、
人の老若男女など気にすることもなく
それは、容赦なく命を奪うからだ
- 447 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 18:33:57.14 ID:1LDkWQUvo
-
陽乃「貴女も、余計なことしないで……」
足元の影にそう言い聞かせて顔を上げると、
陽乃から距離を取っていた人々はさらに距離を取ろうとしていて
目が合って悲鳴を上げる人もいれば
その場にへたり込む人や、身を隠そうとする人もいる
陽乃「……はぁ」
口を出さなければ、人が一人死んでいたかもしれない
それよりは悪くない空気だと陽乃は割り切る
「や……やっぱり、人殺しだ!」
「こっち睨んでるわ!」
「なんでこんな奴が生きてるんだ」
「どっかいってよ!」
「お前が死ねばよかったのに!」
杏「そんな――」
陽乃「良いから、黙ってて」
杏の両親も宥めようとしているけれど、
陽乃への恐れと怒りが入り混じった阿鼻叫喚な場は治まらない
陽乃「良いから……もう、誰も余計なことしないで」
- 448 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 19:09:03.37 ID:1LDkWQUvo
-
一つの地域の、小さな集まり
それも、ボランティアなんていう比較的穏やかな目的の集団
そんな人々でさえ、多くが陽乃を否定する
陽乃の存在を憎み、恨み、恐れる
それが、現実だ
杏「久遠さん……」
球子「余計な事かよ……」
球子達は、千景から陽乃がどれだけ憎まれているかを聞かされたことがある
ネットの掲示板を見せられて。
これだけ誹謗中傷を受けているのだと
こんなうわさがあるのだと
これだけ憎まれているのだと聞かされた。
けれど、それはあくまで "匿名" だった
でも、これは違う。
今まさに目の前で行われている。
中には陽乃がいたからこそ、今ここに居られている人だっているはずなのに。
1、私は帰るわ
2、九尾、威嚇
3、これに懲りたら、友達の自称なんてやめることね
4、活動、しないの?
↓2
- 449 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 19:10:53.40 ID:V9yHNhxxO
- 4
- 450 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 19:11:00.42 ID:HROQPm1TO
- 4
- 451 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 20:18:00.85 ID:1LDkWQUvo
-
陽乃「それで……活動、しないの?」
「は?」
「あ、あんたみたいなのがいたら出来るわけないじゃない!」
「後ろから襲う気なんだろ!」
「さっさと消えてくれよ!」
陽乃「だって」
杏「……すみません」
陽乃「別に責めてるわけじゃないわ」
振り返った陽乃の困った笑顔に、杏は言わずにはいられずに謝罪を口にしてしまう
ボランティアに誘ったのは杏ではなく杏の両親だ
だから、杏が謝る必要もないけれど。
「早く出ていけよ!」
陽乃「っ」
ごつんっと……背中に当たる少し大きめな石の感触
目を向けただけで怯むのに、怯むだけ。
多勢に無勢だなんて考えているからだろうか。
いくつも石がぶつかって、
せっかく用意して貰ったジャージが無意味に汚れる
- 452 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/02/13(土) 20:42:30.39 ID:1LDkWQUvo
-
陽乃「……ん」
土汚れを手で払って、
地面に落ちていく石ころを拾い上げる
陽乃の手には小さな石
力一杯に投げれば、それなりに痛いだろう。
九尾の力で投げつければ、
人間の柔らかい肉なんて、貫けるだろうか。
陽乃「簡単そうね」
九尾の力で人の体を貫くのも
そんな力を使わずに、誰かに石を命中させるのも
陽乃「……」
杏の両親に目を向けると、
陽乃に対しての言動を押さえようとしていて
けれど、抑えきれていない
流石にここまでとは想像していなかったのかもしれないけれど、
だから言ったのに。と、陽乃は首を振る
無駄なのだ
こんな活動への参加なんて。
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