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【二次創作聖杯戦争】Fate Pastime Game Re.2

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637 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 23:18:44.22 ID:1EZcOIBs0
638 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/21(月) 23:21:26.57 ID:pSKYrG0n0
1:いるよ

「いるな。近づいてきている気がする」
『気配遮断!!!』
「そうか!」

咄嗟に気配遮断させ、その場から退避させましたが……、果たして。


直下、果たして

123:またしても追われる身に
456:観測だけされちゃう
789:なんとか逃れる
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 23:23:22.37 ID:KQKzNFySo
そい
640 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/21(月) 23:27:34.74 ID:pSKYrG0n0
7:何とか逃れる

……しばらく付近を動かしましたが、とりあえず撒けたようです。
とりあえず、あの場所に何らかの陣営の拠点が存在することは確認できました。

昼の間に探ってみてもいいかもしれませんね。しかし、ランサー陣営の情報は手に入らず、ですか。仕方がありませんね。

【夜行動2ターン目を終了します……】


直下、他陣営行動

12:剣
34:魔
56:騎
789:弓
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 23:27:54.63 ID:YK3cl86e0
ほい
642 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/21(月) 23:46:21.88 ID:pSKYrG0n0
3:コンマに愛されたキャスター

暗闇の中、ひんひんという押し殺したような泣き声が聞こえる。

「ひぃ〜ん、やっぱりダメだったんですぅ〜〜〜、私なんかが聖杯戦争に参加したからぁ〜〜〜」
「ゴシュジン、シャアネエッテ」
「そうだそうだ、マスターが悪い」
「テメエ、マジデホントニ……」

僕はただ事実を言っただけだぜ、と嘯くキャスター。
その手からは新たな宝石がザラザラと零れ、傍らに人の形を模したそれがゆらりと立っている。

「だがな、合成獣。正直なところ、僕が単騎で勝ち残れる可能性はかなり低くなっただろ?」
「ソレハソウ」
「幸いなのはランサーやバーサーカーを直接僕が"視た"こと、あとはこの拠点がまだどの陣営にもバレてないってくらいだが」

傍に立つ巨大な翠石をうっとりと眺めながら、地面に丸まった馨を足先でつつく。

「そうなるとやっぱりどっかの陣営と組む必要があるんじゃあないか? 泣いてばかりいないでさあ」
「で、でも、私みたいなものと組んでくれる人なんて」
「そうだなあ、僕でも君みたいな獣臭いのといっしょにはいたくない。一応これでもステイツのモダンボーイなんでね」
「ぷええぇ……」

いけしゃあしゃあと正面から暴言を吐くキャスターに、うさぎが跳び蹴りを食らわせる。

「痛いじゃあないか! 暴力は野蛮だぜ!」
「オマエ、ホントニ」
「事実を突きつけてるだけだ。そして人間ってのはその事実と向き合って立ち向かうしかないのさ。神様の奇跡なんて当てにしてられるかよ」
「オマエモソウナノカ?」
「もちろん。僕は奇跡なんて大嫌いでね。限りなく低い可能性を引いた自覚はあるが、それを奇跡と呼ばれるなんて反吐が出る」

実際に唾を吐きながら、キャスターは静かに馨を支え起こす。

「僕なんかを呼んでおいて、願いもないなんてほざいて、このまま消滅なんてのはごめんだ。マスター、とにかく動け」
「うっ、うっ、うっ、でもぉ」
「デモもストもなしだ。とりあえずこれまでに知った陣営で接触しても騙せそうなバカを探そう、合成獣、リストを寄越せ」
「ワタシタチ、ホトンドノジンエイトテキタイシテンダケドナ?」


直下、キャスター陣営接触対象

1234:弓
56789:暗
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 23:47:26.67 ID:KQKzNFySo
きてくれ
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 23:54:45.68 ID:TlCHuaDPO
かつてねこを推しまくった>>1ならここから同盟締結まで持っていってくれるはず
645 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/22(火) 00:05:08.23 ID:bsaBQ6e+0
7:アサシン陣営へ接触

うさぎから渡された情報をペラペラと確認し、次の瞬間地面に叩きつけた。

「本当に僕ら、大体の陣営と喧嘩してるじゃあないか!!!」
「でもそれ、キャスターが妥協したら解決したところもあるんじゃ……」
「妥協なんてするくらいなら舌を噛んで死ぬね、僕はここに作るために来てるんだから」

しれっと自分への批判を受け流し、キャスターは腕を組む。

「さて、どうしたもんかなあ。使い魔の観測する限りセイバーやライダーはどうも組む気はなさそうだ」
「ランサーとバーサーカーは敵対しちゃったし……」
「残るのはアサシンとアーチャー。どっちもあまり情報は無いが……」

うん、と頷きキャスターは指を鳴らす。

「なら、おそらく最初に僕の使い魔を見た彼女に会いに行こう。あの反応、おそらくマスターだろうしな」
「エ、ソンナンデイイノカヨ」
「もちろん、使い魔を解してだ。マスター、流石に彼女の名前くらいは知っているな? ラテン系の美人だったし、あの美貌なら有名だろ」
「え、えっと……、し、しら」
「よし知ってる! 知ってるな! 明日死に物狂いで探せよ! 僕はここで使い魔作ってるから」

馨の返事を待つことなく、それだけを一方的に宣言し、キャスターはくるりと背を向けた。
ぴえええぇ、という嘆きの声が低い天井にこだましていた。


【明日以降、キャスター陣営が接触してきます】


【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】

【次回はおそらく水曜日の同じくらいに】
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 00:05:43.56 ID:9fRWcIO1o
おつ
647 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2021/06/22(火) 02:56:21.42 ID:3nCoybOM0
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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648 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/23(水) 22:38:59.11 ID:lnitI6IU0
【22:45くらいから再開します】
649 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/23(水) 22:46:24.39 ID:lnitI6IU0
【再開】

【四日目・昼】

中々激動の夜でした。
といってもこちらには悪い札ばかり回ってきているわけで、このままではブタで負け。
今夜はランサーとの戦闘もありますし、この日中の自由時間は行動をしっかり考えないと。

少なくとも昨日分かっているのは、以下の通り。

・土塊七瀬はおそらくマスターである
・ランサーのマスターは包帯を巻いた生徒である
・バーサーカーのマスターは金髪の生徒である
・隠匿された何らかの建造物が存在する

先二つは比較的容易に接触ができると考えます。
後二つは、……金髪の学生は私含めそれなりにいますし、隠匿された謎の建造物も迂闊な接触は危険でしょう。
さて、どう動くべきでしょうか。



直下、何をしますか? 【四日目・昼】

1:コミュ (対象:アサシン)
2:情報収集
3:土塊七瀬に接触
4:ランサーのマスター捜索
5:バーサーカーのマスター捜索
6:隠された建造物の調査
7:生徒会へ向かう
8:どこか特定の場所(自由記述)へ向かう
9:自由安価
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 22:47:44.73 ID:E5QKMuyMo
3
651 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/23(水) 22:52:38.31 ID:lnitI6IU0
3:土塊七瀬に接触

七瀬さんに接触してみましょうか。彼女があの場にいるということはマスターである可能性は高い。
今のところマスターが分かっていないのは、セイバー、アーチャー、ライダー、キャスター。
もしセイバーかライダーなら日中の不戦を持ち出せばいいのですし、それ以外の陣営なら上手く協力を取り付けることができるかもしれません。

「アサシン、念のため同行をお願いしますね」
『最初からその気だったぞ』

それなら結構。彼女は美化委員ですし、放課後の委員会活動を考えれば自ずといる場所は絞られるはずです。
見つけ次第その話をぶち込んで今度こそ口を割らせて見せましょう。


直下、発見したか

123:発見できず
456789:発見
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 22:52:58.10 ID:itGrH6uuo
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 22:56:19.84 ID:PY01Ua3lo
ふっふっふ…
654 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/23(水) 22:57:36.71 ID:lnitI6IU0
【何か今回特殊が出る確率高い気がしますね?】

0:特殊判定

                    / ̄` ̄ ̄\
                    / ./-=ニニニ-_ \
                      /  / ̄ |   |  ヽ
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                  | | lィぅxハ /ぅ=x |   |
                     八 、〈 Vツ   Vツ 〉 /|
                   ∧ ヽ>  '   ∠/./ .|
                   | _ -ニ-_:. `__´ ィ ム'
                _ -ニニ◎ニニ_'   ノ }、_|  \
            _ -ニニニ◎>ォ◎ニ_>く_/|:::::ト _   \
        _ -ニニニニニ◎/  ´'うニニ-_:} /::::::|  ∨   |
       -ニニニニニ(::::)/\__/ニニニ>V:::::::::|    V |
        -ニニニ>''"   ノニニニニ-/::|:::::|::::::::::|     ∨|
        / >''"     <ニニニ-:::::/:::::|:::::|::::::::::|    ∨!
     /ー ´    <ニニニ‐ {:::::::::八:::::|:::::|::::::::∧      V
     \_ < -ニニ- / /  V:::::::::::\|ヽ:|::::::/ `、    ∨
                / /   }:::::::::::::::::::::::::::::::|   \_   _}
                  / /   /:::::::::::::::::::::::::::::::::.  /⌒ ´/ヽ
              | |  /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ/     / |
              | | ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/     /   \
              | l 〔二二二二二二二二/   /  |    |
              | ノ//|////|////ハ'//,/\_/   |    |
             /////'////|//// ̄   ノ/ハ   /   |
           //////'/////|/c(_/ / / //|///|\/     /
             ///////'//////|///ゝ'ゝ'ゝイ/ |///|/ハ   /

直下

123:出会えないうえに日没と同時にランサーが来る
456:いたのはいたがなんか妙な気配がする
789:キャスター陣営とダブル接触
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 22:58:00.25 ID:3uYVeuiFo
うほ
656 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/23(水) 23:21:31.82 ID:lnitI6IU0
5:いたのはいたんだけど

いくつかの候補を辿り、ようやく発見しました。
備品倉庫になっている空き教室、掃除道具もいくつか収められていますから彼女がいるにはふさわしく、加えていい隠れ場所です。

扉に手をかけようとした瞬間、ゾワリと背中に悪寒が走りました。隠し持った頭骨もカタカタと音を立てています。
よく考えれば、この戦争のさなか、休戦の日中と言えど周囲にサーヴァントを置かないという選択肢はない。
つまり、この悪寒はおそらく七瀬さんのサーヴァントのもの。咄嗟にアサシンへ念話を飛ばします。

『アサシン、周囲に気配は感じますか?』
『おそらく殺気ではないぞ』
『? なら、なんだというのです?』
『うーん……』

わりとすっぱり話すアサシンが悩んでいます。ですが今は日中ですし、アサシンが殺気でないというのならそうなのでしょう。
大方侵入者を警戒しているだけと見ました。ならばこのチャンスを逃すのはもったいない。扉を開きます。

「七瀬さん! リュコ・コンティノアールです! 先日の件」
「……あー、最悪のタイミングで来たね」
「は?」

私の顔を見ると同時に七瀬さんが眉を顰めます。いえ、これは拒絶というより……、同情?
直後、背中に先ほどの悪寒が、さっきより明確に質量すら感じさせて……。いえ、違います、背後に、何かが。

                   ,  ―- 、, --
                , <         `ヽ、
              /   , <::::::::::::::`:ヽ   ヘ
                 /   /:::::::::, ====::::::::\ ヘ
             ,'   ./::> ´       `ヽ:::ヘ ハ
             i    レ´           i  ヽ.} i }                  「ドッチャクソタイプですわ!!! 貴女!!!」
                .|  ヘ. {  、 ト、 ト、{ ト, i ,イ  } , }  } |
             | .λヘヘハ从ササ- ヾリレ'ナフサリ ノ !
               丿  .トヾゞ,ィ伝心、   ィ伝心 彡'  |
           {ゝ-くノ  .ノ .ハ  乂;;タ       乂;;タ. ∧  乂_ノ!
         ゝ≠ 〉-イ  .}       ,     / ヘ`´ メ<
         / / `7   ハ              ∧ ヘ¨ \. ヽ、
        {/ ,イ / {  ∧ ゝ、   ゝ ̄ ア  .ノ .ト、 ハ  ヽヘハ
        У レ{ { トゝ、ヽ ナ __i> 、     イ  ノノ)}∧ }リ ツ
          `ゝトヘ、ト(ヽトゝ| ̄廴rt≧.≦rhつ从ノ }ノ )ノ
                   rヒx__,=.L___L=.L イ
         ___    , <ヽ`ー{  {  } Yノ}- 、  __
     ⊂ニ孑  ,´><        |  λ j  |    > カ-ュsz___
     ヽ{ }乙カつi        イ    ノ  ト、  __ is‐‐t-カT⌒ゞ
       {  { ' |乙カ个z、   / {        | ハ乙  { } | ノ |   ノ
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 23:22:44.37 ID:3uYVeuiFo
ええ…
658 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/23(水) 23:28:25.64 ID:lnitI6IU0
突然現れた女性が私を抱きしめてきます。攻撃かと思いましたがこれは違います。なんというか、絞めるというよりは、抱き着かれているような……。
いや、うなじのあたりをめちゃくちゃ深く嗅がれて、いや、な、舐めてませんかコレ!? あ、手が変な場所に……!?

「顔は百点! 所作も百点! 加えてその気丈そうな中にどこか臆病さも備えた可愛らしさは五億点! もう私が手に入れるために生まれたような女性ですわね!!!」
「え、な、何ですかコレ!? あ、ダメ、そんなとこを触ろうと、メッチャ力強い!?」
「う、うへへ、私これでもローマ一の将ですので並の女性で外せるとは思わないことですわね。それにしてもその物言いもまた王妃を彷彿とさせて」
「ちょっと待ってください!? 完璧に現代の倫理規範に照らし合わせてダメな人では!? いえ、人の性的嗜好は人それぞれですが! 私はあくまでもヘテロで」
「安心してください、私はレズビアン寄りのバイセクシャルですわ!」

何処に安心する要素がありますかそれ!? そもそも、性的嗜好以前に同意のない行為は、うわ、息遣いが本気です!

「ローマでは略奪愛など常識なので!!! いえ、むしろいっぺん私のものになってから寝取られていただくのが最高なのですけれど! ぐへへ!」
「倒錯しすぎじゃありませんか!? 本当に引きはがせないのですけど!? 七瀬さん!? 助けてください!」

私のもう恥も外聞もない悲鳴に、そこまで頭を抱えていた七瀬さんがやにわに立ち上がり。

「やっぱアンタ王妃もそういう目で見てたんじゃないの、アーチャー」
「だってあんな魅力的な女性がいるのがいけないんですわ! でも皇帝の后なのであれは疑似的な寝取りとも解釈できますわね!」
「問答無用!」

抱き着いてきた女性、アーチャーの頭に拳骨を食らわせたのでした。



【アーチャーのステータスを公開します……】


┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:アーチャー
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━━━━━┓
  【真名】:???             【属性】:秩序・中庸
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━━━━━┻━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
  【筋】:C       【耐】:C        【敏】:C       【魔】:D       【運】:E         【宝】:B+
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫

     、                        __   x‐=‐ 、
= 、   |∧                      /     `´        \
\  \.|ニハ                     /    . ─── 、\   ヽ
  \_ヽ二|                / / /: : : : : : : : : : : : : : ',    ヽ
      ̄∨ヽ             / //: : > ´ ̄ ̄ ` <: |     ハ
       ∨//〇 .             |: : :/             |     |
          ∨─、/ > .       |   |/   W  | /l/ ∠∨|     / |
         ',   ` <///>    |   |、 ヽ\{ 、\ lV 才´  _  |   / 八
          ',      ` <///>|  ∧ ヽ{ __` ヽ{   rf爪_)ヽ|/ソ   \_ ノ
           ',           ` <∨  ミ 〃んハ      辷 ソ  |  |  |   \イ
            ',              ゝ三   辷ソ  |          l  ゝ─イ   `ヽ
             ',            .人  |∧       l          |∧ ヽ/    `ヽ\
              ',        .ゝ二 // ∧         __    /  \ ヽ   |  |/
               ',           / ゝ‐イ   、      ̄      イ    } /  | | ∧/
                ',       / /   .|     > .       / |    リ | /从|
                 ',        |  | |  .|/ | |  |  |≧  イ=、f ̄|、|/从//
                  ',.       \{∨ヽ/\/ヽ从/f ̄fヽ-| |  | ./
.                ',      マヽ |\|\∧∧∧ .〉イ7─/⌒|二二l__
              ',       \\ |  | | | |/ /  /  .|       ,ィ丶__r=r─r 、
               ',   |> 、\ヽ> ´ ̄/  .| ./   /_r─、_ /   |    ___/
               ',   ',    ̄ .|:.:.:.:.:.:/   |/   / |   ./ . -‐=ニ三三三ヘ
                ',   >───|:.:.:.:/   /   ./|_.-=ニ三三三三三三三三|
                 ', /.三三三 .|:.:./           / |三三三三三三三三ニ=‐"|
                  \/ ̄ `ヽ.|:/ _  r─‐、/  .|三三三/l ̄`ヽ>"     .|
              r=/     /0ゝ'.:.:.:/>'.∧三|__/〇三/. : .|   |        \ !
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AA:ナタリア・ルツ・キムラスカ・ランバルディア (テイルズ・オブ・ジ・アビス)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【クラススキル】

 ◆対魔力:E
 魔術に対する守り。無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。

 ◆単独行動:A
 マスター不在でも行動できる。
 ただし宝具の使用などの膨大な魔力を必要とする場合はマスターのバックアップが必要。


【以下、詳細不明……】
659 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/23(水) 23:37:15.25 ID:lnitI6IU0
拳骨の一撃でようやく落ち着いたアーチャー。そのまま問答無用に七瀬さんに正座させられ、大人しく従っています。
しかし、未だに私にねっとりした視線を送ってきます。……これは冗談抜きで危ないのかもしれません。

「アーチャーが迷惑かけたわね」
「ええ、まったく」

こればかりは一切の遠慮がいらないのが喜ばしいことですね。

「昨日、最初にアンタが来た時から騒ぎ出してね……。流石にまずいと思ったからその場は逃げたんだけど」
「ああ、昨日のはそういう……」
「でもまあ、正面から来られるとは思わなかったから油断してた。本当にゴメン」
「ええ、私も警告されてたのに従わなかったのが悪いのでお相子ということで」
「落ち込んだ顔も可愛い! 私の前で寝取られてほしい! 私は縛られておきますので!」

もう一発の拳固が飛び、七瀬さんが話を仕切り直します。

「プライベートだけだから、戦争になればマシなんだけどね……。で、わざわざ私に話しかけてきたってことは」
「ええ、知っていると思いますが私も聖杯戦争の参加者です」
「……でしょうね。で、何の用? といっても、思いつくのは情報の交換か、それとも何らかの協力体制を組みたいかってとこでしょうけど」

ええ、そうですね。とりあえず、現在の状況的に敵に回すべきではないでしょうし……。


23:40から直下、土塊とのコミュ内容

1:情報交換(出せる情報を併記)
2:同盟の申し込み
3:自由安価
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 23:45:10.32 ID:PY01Ua3lo
1
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 23:47:26.67 ID:4O5opyUxO
2
662 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/23(水) 23:54:03.55 ID:lnitI6IU0
1:情報交換

ただ、味方と認識するのも……。

「うぅ……、正座、私の文化にはないものですのに……、マスターのいけず……、こんな好みの女性を前に……、うぅ……」
「喜んでるのは分かってるから少し黙ってて」
「うぅ……、放置プレイ……、これはこれでまた、キツさが徐々に快感に……」
「生きてるだけで幸せそうですね……」

このドロッとした粘性の視線を受け続けるというのは厳しいものが……。

「とりあえず情報を交換しておきたいのですが、色々と相談したいこともありますし」
「分かった、私たちもまだ今んとこ全陣営の情報が分かってるわけじゃないし」
「感謝します。ではこちらから出せる情報ですが……」


23:55から直下、どの情報を出すか。複数選択可能

1:剣騎同盟
2:宝石を軸にした謎の使い魔
3:バーサーカーの情報
4:ランサーの情報
5:ライダーの情報
6:セイバーの情報
7:アサシンの情報
8:隠匿された何か
9:自由安価
10:上記全部
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 23:58:43.50 ID:4O5opyUxO
12356
664 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/24(木) 00:01:18.64 ID:Vy5pslDc0
>>663

【というわけでちょっと早いですが今夜はここまで。お疲れさまでした】

【次回は明日の同じくらいにやりますね、多分。もしかしたらアーチャーとかランサーとかの真名当てするかもしれません】
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 16:39:40.33 ID:qykGnOQco
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 18:12:25.37 ID:1i0EkuTgo

ランサーとアーチャーの真名当てなー
ランサーはケルト出身でゲッシュ結べる立場、あとはゲイボルグ使い(こっちはメタ情報だけど)
アーチャーはローマ系で女癖が悪い(TS鯖っぽい?)
667 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/24(木) 22:32:42.18 ID:Vy5pslDc0
【22:45ごろから再開しますね】
668 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/24(木) 22:47:23.62 ID:Vy5pslDc0
【再開】

とりあえず、アサシンを除くサーヴァントの情報は出しておきましょう。
ほとんどステータス程度しか分かっていませんし、こちらの不利になることはないはずです。

「ふうん、セイバーとライダー、バーサーカーの情報ねえ」
「あとは特筆すべきこととして、セイバーとライダーは同盟状態にあります」

これは相手の譲歩を引き出すために必要な情報でしょう。

「加えて、どうやら宝石を主体とした使い魔が行動しているらしいという情報を確認しています」
「なるほど、そっちの出せる情報はそれだけってことね」
「……ええ、何かお気に召すものはありましたか?」


直下、アーチャー陣営反応【多数開帳】+1

123:大体は知ってたわ
456:剣騎同盟に反応
789:情報提供に感謝
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 22:50:29.38 ID:xnFapwxUO
670 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/24(木) 22:59:14.21 ID:Vy5pslDc0
9:普通に感謝

ぶすっと私を睨みつけ、七瀬さんは頷きました。

「正直助かった、これだけの情報は私たちだけじゃムリ」
「……それなら良かったです」

ほっとしました。ここで知っているとでも言われたらこっちは情報を開示しただけの間抜けになります。

「もちろん、これだけの話をしてもらったからには返させてもらう」
「案外しっかりしているんですね」
「タダより高いものはないから。一応こっちも出せる情報は出すけど、何か知りたいことはある?」
「そうですね……」

この状況なら多少吹っ掛けても大丈夫でしょう。ただ、問題は相手がその情報を持っているか、ですね。


23:00から直下、聞いておきたい情報

1:ランサーに関して
2:謎の使い魔に関して
3:自由安価
671 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/24(木) 22:59:58.93 ID:Vy5pslDc0
【追記:確実に聞いておきたい情報なので、コンマ次第では追加情報も発生します】
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 23:03:53.78 ID:SRAHpK53o
1
673 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/24(木) 23:06:38.26 ID:Vy5pslDc0
1:ランサーに関して

これだけは聞いておきたい、という情報はやはり一つ。
……わざわざ聞くというのは何かしらの情報を与えることになりかねませんが。

「ランサーについての情報を持っていませんか?」
「ランサー? そうね……」


直下、ランサーに関しての情報【情報開示】+1

123:そんなに持ってないな
456:スキルくらいは掴んでいる
789:宝具名までしっかりと
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 23:07:47.04 ID:NnEtmTGYo
へい
675 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/24(木) 23:21:09.27 ID:Vy5pslDc0
5:スキルくらいはつかんでる

七瀬さんが正座したアーチャーに目をやります。……そっちに振るんですか?

「そうですわね、昨夜の戦闘、私も直前に気付いたので正確には分かりかねますが……」
「正確じゃなくてもいいわよ」
「では私の憶測も挟みますが、ご了承を。まず、ランサーの攻撃は基本的に影を用いていました」

……公私を分ける、という七瀬さんの言葉は嘘ではなかったようですね。
先ほどまでの変質的な態度はどこへやら、アーチャーは冷静な戦士の顔になってつらつらと説明してくれます。

「あの影はおそらく、霊装の一種かと考えます。宝具までは把握できませんでしたが、攻撃痕に残る魔力を見る限り強い呪術を纏わせていたのでしょう」

 ◆『死棘の影(???)』
  ???を模した「影」。分裂も可能。
  武器としても使える、呪術によって自動で報復を為す魔術礼装。

「なるほど、呪術を乗せた影の槍、ということですね?」
「ええ、加えてアレは私の知る大系にある術ではありませんでしたわ。魔術師ではないので精査はしかねますが、もう少し原始的な……」
「私はドルイド系の呪術じゃないかと思ってる。その中でも特に報復、つまりは相手の攻撃に反応した感応的な呪術だと」

ドルイド系、ということはケルト人に関連しているということでしょうか。となるとランサーの出自は……。
676 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/24(木) 23:33:50.85 ID:Vy5pslDc0
「ケルト神話に関連するサーヴァントでしょうか?」
「私も同じ結論に達しています。それに加え、私が見た限り、ランサーの攻撃……、戦闘の癖とでも呼ぶべきものですが、相手に対応して変化していると感じましたわ」
「柔軟に戦闘パターンを変えられると?」

私の言葉にアーチャーは少し悩んでから首を振ります。

「それ以上のものかと。おそらくランサーは、相手の持つスキル等を見透かしていると考えます」
「……! こっちの出す手が分かるということでしょうか」
「いえ、そういった未来視、予知の類ではなく、相手のスキルを見たうえで、汎用的なスキルを選び、即興的に自分のものにしているのでしょう」

……! それは、見切りの可能なスキルに対し、それを無効化するスキルを得られる、ということ。
おそらく以前の戦いにおいても、アサシンの持つ獣の因子に対応したスキルを得て戦っていたのでしょう。
つまりは相手のスキルに対応して、相性のいいスキルを選べるということではないですか!


 ◆魔除けの智慧:A+
  ???と渡り合うための知恵。
  相手の能力を見抜き、英雄独自のものを除く多くのスキルをB〜Aランクの習熟度で使い分ける能力。


「もっとも、それを即座に選び取れる戦闘センス、経験、勘が必要なわけですし、そのスキルこそがランサーの強力さを物語るわけでもありますわね」

現状、ランサーの脅威としては、攻撃に対する自動防衛に加え、相手側が必ず有利なスキル構成で挑んでくるということにあるわけですか。
……ならば、それに対応するには。かなり選択肢は限られますし、その選択肢も厳しいものになってくる。要するに。

「応報の呪いを突破し、スキルや宝具に頼らない純粋なフィジカルが求められる、ということでしょうね」
「ええ、それが1つ。もう1つは個人のスキルではなく戦場や戦闘法を変えることで有利な状況に追い込むことですが」
「それだけの戦闘センスを持つ相手ならどんな状況でも対応しかねないでしょうね」

七瀬さんの言う通り。特にアサシンにそんな芸当ができるとは思いません。……そうなれば、今夜の戦闘は。

『俺が純粋に殴り勝てばいいということだな』

……そういうことに、なってしまうのですね?
ため息が出ます。まったくもって、勝てる可能性が低い綱渡りばかりを続けているような気がしてなりません。

「あとはせめて宝具さえ分かればいいのですが」
「それに関しては申し訳ありませんわ。確認は取れていませんの。せめて真名でも分かれば参考になるかもしれませんが」

ランサーの真名……。おそらくはケルト神話に関係するサーヴァントであり、呪術を始めとして戦闘センスに秀でている女性の英霊。いったい、なんでしょうか……?


↓3まで、ランサーの真名判定。 23:38まで
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 23:36:24.53 ID:LIEAWU0eo
モリガン
678 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/24(木) 23:38:53.48 ID:Vy5pslDc0
【ここまで】
679 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/24(木) 23:43:30.72 ID:Vy5pslDc0
【正解者なし】

……ううむ、あまり他の魔術体系には詳しくないんですよね。
私の魔術体系は唯一無二なので、要するに魔術全般に詳しくないということになるわけですが。

「……じゅるり」
「変態的な事を考えているのは分かったから正座に戻りなさい」
「ひ、酷いですわ! 事実ですけれども!」

七瀬さんの言葉に粛々と正座に戻るアーチャー。
とりあえず確認したかったランサーの情報は得られました。これだけでも十分なのでしょうけど……。


直下、コミュ継続するか

12:これにて打ち止め
34:宝石の使い魔に関して
56:剣騎同盟に関して
789:どっちもの話
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 23:44:45.21 ID:h4sh7l3No
頼んだ
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 23:44:49.25 ID:Gx4TYW7wO
ぬん
682 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/24(木) 23:56:06.10 ID:Vy5pslDc0
1:これにて!

……とりあえず、これ以上この場にいては本気で貞操の危機を感じるのでここで退散しましょう。

「ありがとうございました、それではまた、夜に」
「……ん、夜に」

アーチャーに背を見せない様にしつつ部屋を出ます。扉を閉めようとした私に七瀬さんが声をかけてきました。

「コンティノアール、基本的に私は昼間ここか、生徒会室にいるから」
「……え?」
「鈍いですわね、そういうところも魅力、あばたもえくぼ、マスターはつまり、何か話すことがあればいつでも訪ねろと言って」
「アーチャー」
「はいはい、お口チャックしますわ。私も歓迎しますので、いつでもお出でください、……ええ、それはもうくんずほぐれつぬっちょぬっちょに」

扉を即座に閉めました。教室のガラス越しに手をひらひらと振ってくれる七瀬さん。なんとなく私も手を振り返し、廊下を進みます。

『よかったな、マスター』
「何がよかったというんですか?」
『む? よくないのか?』
「……ホントに話が?み合いませんよね」

……七瀬さんは聖杯戦争における敵であり、いつかは戦う存在。……でも、なんだか少しだけ、嬉しくなってしまいました。


【アーチャー陣営との関係が良好になりました】

【昼行動時、アーチャー陣営と確実にコミュニケーションを取れるようになりました】

【昼行動を終了します……】



直下、他陣営行動

12:剣
34:騎
56:狂
7:槍
89:魔
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 23:59:29.39 ID:2fn8oS6Mo
684 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/25(金) 00:02:22.16 ID:u/FFUnxp0
9:魔

【というわけで今夜はここまで。お疲れさまでした】

【次回、キャスター陣営との接触。おそらく日曜日の同じくらいになるかと思います】
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/25(金) 01:34:28.37 ID:wXzvzXH5o

ようやく有効的な陣営ができた
686 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/27(日) 22:40:51.68 ID:kFikIgt60
【22:45くらいから再開しますね】
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/27(日) 22:41:46.14 ID:M69nPkvLo
yes
688 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/27(日) 22:45:23.84 ID:kFikIgt60
【再開】

七瀬さんの元を去り、そろそろ自室で今夜の準備を始めようかと考えていた時。

『マスター、誰かが追ってきている』

飛んできたのはアサシンからの警告。まったくもって、今日はそういう日の様です。

『同じクラスの方々や先生ではなくて?』
『いや、違う』
『ふむ、ならばおそらく敵ですね。私には声をかけてくれる友人などいませんし』
『そうか、ならば振り向いてやれ』
『は?』

何故追手に振り向く必要が? 一瞬思考の隙間に落ちた私へ、背後からぽてぽてと近づく音が聞こえ。

「や、やーっ!」

私の袖をむんずと掴む兎耳の女学生。それなりの力なので若干の強化をかけて抵抗します。
私を引きずれないことに気が付いたのか、女学生は全身を小動物のように振るわせて。

「すいません……、すいません……、私なんかがぁ……」

突然泣き始めたのでした。……とりあえず、人に見られて変な噂が立つ前に人気のない場所へ移動しましょうか。


直下、兎耳娘を知っているか。5以上で知っている
689 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/27(日) 23:00:19.12 ID:kFikIgt60
【15分経過なので自動進行】
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/27(日) 23:02:21.52 ID:xbZLDgdAo
おっと見逃してた
691 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/27(日) 23:17:10.18 ID:kFikIgt60
2:知らない

校舎裏にとりあえず引っ張っていき、べそべそ泣く兎耳の女学生をなだめています。

「何で泣いているんですか、まずそこが分からなければどうしようもないんですよ」
「ぷぇ、ぷぇ、……それはぁ、あなたを攫って来いって言われてたのに失敗しちゃったからぁ」
「……何故、私を攫おうと?」

物騒な言葉ですが、こんな人間を刺客に選ぶ相手が本気であった可能性は低いでしょう。
なら、その理由を尋ねるべきではないか、そう判断した私の背後で。

「ヌッ!」
「チッ!」

アサシンが突如出現した影の一撃を斥けました。影は器用に飛び跳ねると赤い目で私たちをじっと見つめます。
大まかに人の形を模したそれのことは私もよく知っています。この学園において魔術の実験動物として世代を重ねた人工生命体。


【加工生体】
魔術的な実験や、儀式の生け贄にするために作られた人工生命。
人であることを維持できる範囲でかなり広範に手を加えられている。
無茶な扱いをしても壊れず、少ない食料でも長期間生存でき、広域な魔術に適性を示す。


学生は便宜的に"うさぎ"と呼んでいるその異形。これを飼いならしているということは。

「"いきもの係"なんですね、貴女は」
「はいぃ……、毛野原馨と申しますぅ……」

"いきもの係"、この合成生物を世話するために任命される係であり、一般的には完璧な汚れ仕事。
要するに、嫌われ者、鼻つまみ者、もしくは、"価値のない役立たず"に押し付けられる仕事です。
私のそんな考えを察したのか、毛野原はうゆうゆと愚図り出し、逆にうさぎは赤い目を閉じため息を吐きました。

「アノキシュウニキヅクッテコトハ、ヤッパアンタマスターカヨ」
「……! 驚きましたね」
「ウサギガコンナニシャベルコトニ、カ? マアナ、ソコノゴジュシンガアンマリニモアンマリナモンデ、ナ」
「む、マスター、これはアレか? 三ツ口の女の例えか?」

違うのですけれど、話がややこしくなるので無視します。どうやら敵意はないようで、アサシンも構えを解きました。

「……それで? "いきもの係"とそのペットが何の御用ですか?」
「ワカッテンダロ?」
「おそらくは。しかし、そちらの口から聞いておきたい」
「キャスターに協力してくださぁぃ」

……キャスター。やはり、彼女たちもマスター。しかし、協力とは?

「ハァ……、マァ、ツイテコイヨ。キャスターガマッテル」

呆れたように私たちに背を向け、うさぎは進んでゆきます。罠かとは思いましたがアサシンに目をやると軽く首を振ります。
……私にしがみついて泣いている毛野原をこのまま放っておくのも厄介ですしね。
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/27(日) 23:22:27.58 ID:oUKPrLYU0
>>1「ケモじゃないと○けない」
693 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/27(日) 23:29:42.89 ID:kFikIgt60
うさぎに先行されて進んだのは、学内にぽっかりと空いた穴。
隠れるように空けられたそれは、どうやら学園中に張り巡らされているようで。

「……うさぎ、これはあなたが?」
「イイヤ、ゴシュジンダ」
「貴女が?」
「はいぃ……、私、アナウサギの因子があるので……、癖で……」


◆無秩序なトンネル
 時間を余しているときに手持ち部沙汰な彼女は、たびたび学園内の土のところどころに穴を掘り道を作っている。
 いくらかは他の学生たちにも知られて抜け道や近道として使われている。
 彼女もある程度は場所や経路を憶えているが、目的を以って作ったわけではないし崩れることもあるのですべてを把握はできていない。


……そういえば、小耳に挟んだことがありますね。学園内には謎の抜け道がいくつかある、とか。
それがこの兎耳の少女によるもの、というわけですか。なるほど。

「ソラ、ツイタゾ」

うさぎの先導でトンネルを抜けた場所は、獣特有の独特の匂いが充満していて。
そしてその匂いに似つかわしくないほど、緑色の煌きで溢れんばかりに輝いていました。この輝き、どこかで覚えがあります。

「飼育小屋ですね、そこを魔術で拡充しているというわけですか。……この光は」
「エメラルドだよ、レディ」

私の疑問に答えたのは、緑色に輝くその中心で脚を組んで座る男。アサシンが警戒したのかスッと構えを取ります。

「……キャスター、ですね?」
「ようこそ! この僕のギャラリーへ! この輝き、購入する気はあるかい?」


【キャスターのステータスを公開します……】


┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:キャスター
┣━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━┓
  【真名】:???          【属性】:混沌・善
┣━━━━━━━┳━━━━┻━━┳━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
  【筋力】:E      【耐久】:C     【敏捷】:E      【魔力】:C+      【幸運】:B     【宝具】:B
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫

                            /{_,、     _
            ト、        -''゙´:.:.:.:.:.:`ー--''゙´:.<_
        ___ ‘,`ー--  ''゙´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{_/!
       :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{
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    ∨ /:./:.:.:.:.:.:.: ゚。:.:.:.:. /       }:.:/ ‘,:.:.:.:.:.:.:.:.__:.:.:.:.:.:/
      V: /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.゚。 /       |:/     、:.:.:.:.:./  ヽ.:.: }
     V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ゚。__        _ -―‐ `ヽ:{ ん} /:.:.{
      丶.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ゚。_≧‐- `¨¨,r= t::ッア   }:! ン/:.:.:./
          Y:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./、茫:ア,    `¨¨¨´    リ! /、:./
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.        /:.:.:.:.:.:.: /       /             ヽ{{ {{:.:|
       /:.:.:.:.:.:.: /     ‘, ゝ‐-ァ         イ  0 0:.|
.      /:.:.:.:.:.:.:.:/     ゚。  、_   -‐'           |:.: |
     {:.:.:.:.:.:.: ∧       ‘,  こ    /      .L:. ゚。
      乂:.:.:.:.: ′゚。      ゚。               x≪}:.:‘,
       ≧o。、:.:. 丶    ト、ー―<        x≪ニニ}:.ト、‘,
             ヽ:.:.:.: }     }=≧o。 __  =≦ニニニニ{:リ ヽ}
          /:. /    ,/二 _ニ{{ニニ_ニニニニニ}、
           //__ イ{ニニ|  |=}}ニ |  !|ニニニニ>'=≧o。、
     ニニニ/{ニニニニニハ二 |_| {{ニ=|  !|二二 >'´二二ニニ≧o。
     ニニハ:.:゚。ニニニニニヽニニニ}}ニ└‐┘≫'゙´ニニニニニニニニニ≧=‐-
     ニニニ゚。:.∨二二二二 ≧=‐----‐=≦二二二二ニニニニニニニニニニ

 代理AA:花京院典明(ジョジョの奇妙な冒険/3部)
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
694 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/27(日) 23:48:05.30 ID:kFikIgt60
……ステータスとしては魔術師のクラス相応。おそらくアサシンの敵ではありません。
となれば警戒すべきは宝具、あるいはスキル。このエメラルド、私の記憶する限りでは。

「あなたが生徒会室にいた使い魔の主だったのですね?」
「うん、そうだとも」
「否定しないのですか?」
「もちろん、アレは僕の作品だからな。作ったものを匿名で見せるなんてのはナンセンスだ」

堂々と言い切るキャスター。これは下手をすれば相手のペースに呑まれてしまいますね。とっとと確信に移りましょう。

「それで? わざわざ私たちをここへ呼んだ理由は?」
「ああ、単刀直入に言おう。同盟を組まないか?」
「……ほう?」

同盟、協力関係に付こうということでしょうか。
渡りに船ですがこのキャスター、こんな場面です、何を隠しているか分かったモノではありません。

「何故私たちと同盟を結ぼうと?」
「正直な話をしていいか? 誰でもいいんだよ、別に」
「俺が言うセリフではないが、それはいいのか?」

まったく。悪びれもせずにキャスターは手をふらふらと振り。

「僕は卑怯なことが嫌いでね。バーサーカーとは決裂したし、ランサーとは馬が合わない。セイバーとライダーの話は知っている」
「消去法で私たちに?」
「そういうことだ、一応僕の作品を見てくれたわけでもあるし、とっかかりとしては十分」
「同盟するメリットはあるのですか?」

あちら側から申し出るということはおそらく切羽詰まった状況。ただ守られるための同盟ならば受ける必要はありません。

「メリットか、それならある。マスター、アレを持ってこい」
「はいぃ!」

完璧に主従逆転した関係を垣間見せられつつ、毛野原は両手いっぱいにそれを持って来ました。
緑色に輝く大粒のそれは、こちらから見ればまごうことなき魔力の塊でもあります。

「これは……! エメラルド……!」
「そう、使い魔の核によし、エメラルドの持つ心身の強化や肉体の癒しで戦闘にも役立つと保証するぜ」
「……これを私たちに供給すると? しかし、それではそちらの資産が目減りするのでは?」
「そこは安心してくれよ。このエメラルドはさっきも言った通り」

キャスターの袖からじゃらりと新しいエメラルドがこぼれ落ちます。

「僕が作ったもんだから」


【キャスターのスキルを公開します……】

  ◆大量生産:C
  道具作成スキルの亜種。宝石を核とする使い魔を無限に近い形で量産できる。
  その分どこかの土地・どこかの魔術が犠牲になっているはずだが、当人はまったく意に介さない。


  ◆精霊の加護:EX
  精霊からの祝福により、危機的な局面において優先的に幸運を呼び寄せる能力。
  高位の鉱石には精霊が宿り、それ単体で数々の魔術を記録した刻印の如く振舞うというが
  フェイカーの技術は、純粋な科学によって精霊種を生み出すというありえない領域にまで至っている。
695 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/28(月) 00:01:07.34 ID:f7NC7R150
……!? 宝石を、それも魔術に使用できるほどの高純度のモノを大量生産できる、と!?

「まあ、これがバーサーカーと揉める原因になったわけだがね。さて、どうだろう? 十分なメリットだと考えるが?」
「……確かに、これの供給を得ることができるなら悪い話ではありません」
「そうだろう?」

しかし、そう安易に組んでいいものですか? アサシンに視線を向けます。

『どう考えていますか?』
『ううむ……、伝道は難しそうだな』
『いえ、そういうことではなく』
『む、違うぞマスター。本当に俺が伝道を試みようとしていると思ったのか?』

ええ、思っていましたが……。

『そうではなく、少なくともこの男は既に救われている。救われているモノには救世主は必要ない、というわけだ』
『……えー、よく分かりませんが、何かしらの芯があり、容易に動かせる相手ではない、と?』
『そうだ』
『それは善悪問わず?』
『基準による』

なるほど、こっちが協力しようがしまいが、別に気にはしないだろう、ということでしょう。
割り切っていると考えればいいですが、それは容易に敵に回りかねない陣営。この宝石作製技術が敵に動くと……。
かなり厄介でしょう。それでいくなら、一旦ここは協力するのも一つ? ランサーとの戦いやセイバーとライダーの同盟もありますし。

「悩んでいる、といったところだな。まあ、気持ちは分かる。こんな胡散臭い奴の話僕なら聞かない」
「ジカクアルンナラ、モットマジメニヤレヨ」
「やかましいぞ合成生物。……なので、もう一つここは僕の真摯さを証明してみせよう」

そう言うとキャスターはゆっくりと息を吸い。まるで役者のように胸を張り。

「僕のクラスはキャスターじゃあない。僕のクラスは」


 フェイカー
「贋作者だ」


696 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/28(月) 00:02:22.13 ID:f7NC7R150

┏━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:フェイカー
┣━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━┓
  【真名】:???          【属性】:混沌・善
┣━━━━━━━┳━━━━┻━━┳━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
  【筋力】:E      【耐久】:C     【敏捷】:E      【魔力】:C+      【幸運】:B     【宝具】:B
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫

                        _r=ミ、r―.、___
                          ノ⌒ヽ:リj : //}_:_:_;ノ三ミ
                        /⌒ソ:ァ〈:/ : /: :/ :=ミ_:_:_:\_,
                    ー=ァ_:_;ノ:/-/ーlf⌒厂jハ: : : : \:_:_:_≧
                        /:/ :}: :( j廴j{_{__j{ }'⌒:ー=ミ、:_;ノ
                       (:〈 :ノ: ;ハ ` r‐茫ぅ` }: :ァ‐┐rト┬'
                        ソ: ://_       └く) }│}:ミ{
                     {:ハ( |ヽ-'        /(_}}/: :{: ;ノ
                      乂:{ l 辷___一   /  i {⌒ヽ:}_
                        /} {      ノ/    |\:l }(_)
                        (_)人ー―一 イ     |: : \_
                       ___}__/ ̄ ̄}l厂 ̄ ̄\/(_)
                        |   {匚 ̄||l| {匚 ]  {
        / ̄ ̄\ー< ̄∨ ̄\⌒i   ` ̄ ̄|l|  ̄´  |_
.        /      \l } │  } } l|\     l|      /  \___
       /        } | |  |  | l l|   \____|l|____/         \\__
      /´       }  |  |   | l l|      (__)             } | \
.      {        _ノ   }  | /   l|                     | |   }
     乂_   _,ノ     ノ  }    リ                         /     ハ
      }  ̄ ̄ ̄     {   { i   /__   __                  /     / j}_
.       _ノ__/   \/  j |   /    \(__)______          /     / 厂}
.     __[__ ̄   ,     /  / {  / ̄ ̄   、_           ̄ ̄ ̄/    / ノ ∧
    / ___/、____/ /  / /    ___   ̄ ニ=‐-  __/  /     / {___
.   / ̄ ̄     // ̄ ̄\_____r‐< ̄\__〉               }_/__/___,ノ  ∧
  /       _,ノ  {  ___/  '⌒} \\ }\ _         r‐く ̄ ̄\  / ̄ ̄ ̄_∧
. /     / ̄/  / | ̄       入 \ ‐〉 \_}(__) =ー------='   〉    ヽ / / /  ̄ ̄ ̄\
.j__ ィ{  /  { |  ___/〔_{__ノ_/\  \   ̄ ̄ ¨¨¨¨フ   ′      {_l{/     // ̄ ̄ ̄\
          /} |/ | | | │ | |   |\_/______/  /         ⌒ヽ_/ ̄ ̄ ̄ ̄ \\
         /   \_,ノ l l  ,レ宍く  | |       /   イ          /       __/  \
         /     __,ノ│ {   }   | |  __/   / 人   ____/      __}      /
    _ <    / ̄|   |│ 人__ _人  | |  _  `ー一'^´/ ∧ / //}     / ̄       __>’
 _ <    __ノ   /  / |│ _廴}_l__」 | (__)   /  /  ,ノ ∨ ̄ ̄ │        (__)_>
.        /     |   | | l匚{    匚}、│      /'´ ̄   / ⌒}   |    (__) >
    _/     │  | | | \__,ノ\人| ___/      /  \  ,ノ|  ___/
  ̄            |     { レ‐{_(___)‐┬ヘノ __(_     / /   { /\|_/
             }     |,人_ノ ̄ ̄} ̄ ̄  _    {_   / / / / 〉\
            |    〈_(\__f⌒j    (__)   {_ (__/ / / /   \

 代理AA:花京院典明(ジョジョの奇妙な冒険/3部)
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫

  【クラススキル】

  ◆偽装現界:-
  クラスを偽って現界出来る。フェイカーのクラス名は、基本となる7クラスの何れかとして表示され、
  また現界したクラスのクラススキルをEランクで取得する。


【というわけで今夜はここまで、ほとんど安価できませんでしたが、次回はフェイカー陣営との同盟を組むかどうかでしょうかね】

【おそらく火曜日の同じくらいから再開します。お疲れさまでした】
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/28(月) 00:09:02.32 ID:pQcE8vFOo
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/28(月) 00:12:49.79 ID:m4plOfG4o

宝石を偽造する詐欺師か、あるいは合成宝石関係か?
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/28(月) 02:47:11.03 ID:7QsBKzdPo
おつ
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/28(月) 20:51:20.20 ID:jOtJLKPfo

エクストラクラスかぁ
宝石関係で贋作者っていうと偽造系に見えるけど精霊の加護のランクかなり高いんだよな
本物よりも綺麗とかそういう逸話のあるタイプだろうか
701 : ◆v.By3fESrTsY [sage saga]:2021/06/29(火) 13:44:56.87 ID:SHcP8z9kO
【早めのご連絡。今夜は遅くなりそうなので明日に延期しますね】
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/29(火) 17:39:53.03 ID:yAGBWsgM0
了解ー
703 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/30(水) 22:33:08.77 ID:HlwB49580
【22:45くらいから再開しますね】
704 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/30(水) 22:45:10.52 ID:HlwB49580
【再開】

贋作者? 既存の七クラスに当てはまらないエクストラクラスというわけですか。
キャスター改めフェイカーはフンと鼻を鳴らし、踵で地面を鳴らします。

「もっとも、僕自身はこの名前は嫌いだがね。僕は自分のことを贋作者だと思ったことは一度たりとない」
「ヤッテルコトハマギレモナクパチモンヅクリダガナ」
「そこの合成獣、やかましい」

フェイカー、確かにその素性を示してくれたことは胸襟を開いてくれた、ということでしょう。
しかし、その一方で信用できるかどうかというのはまた別の話です。霊装の補充はもちろん、純粋に味方が増えるのは有難いことではありますが。

「さて、どうする? もちろん、こっちも立場の弱い側だというのは理解している」
「そう言い切るのですね。ならこちらが無茶な要求をしても応えることができると?」
「できないことはできないが、できる限りの譲歩はしよう。それが商売というものだしね」

……成程、それを呑ませたうえでこちらも断りづらくしようという作戦でしょうか。
しかし、情報が欲しいというのもまた事実。……さて、どうしたものでしょうか。


22:55から↓2まで、フェイカー陣営への要求、質問などあれば。ない場合はそのまま進行
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/30(水) 22:59:26.65 ID:fHe9i0bj0
同盟を組んだとしても、サポートがあるとはいえそっちを庇うだけになりそう
最後まで組んでたとしてもこっちの手だけがバレバレになるかもしれないからスキル宝具の情報を渡して欲しい
706 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/30(水) 22:59:30.83 ID:HlwB49580
【23:05付近で締め切りますね】
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/30(水) 23:00:25.66 ID:fHe9i0bj0
>>705に追記。フェイカーのスキル宝具とマスター側の情報を全て渡して欲しい
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/30(水) 23:03:10.76 ID:J70EfBr4o
同盟、宝石によるサポート
709 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/30(水) 23:05:38.53 ID:HlwB49580
【ここまで】

>>705-708
710 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/30(水) 23:15:31.82 ID:HlwB49580
>>705

まず、同盟を組んだところで、現状ステータスが高いのはこちら。必然的にフェイカーの補佐やかばいだてをすることになります。
それはこちらも情報を抜かれることになるわけで非常に不利。せめて一方的な関係であるべきでしょう。

「ではまず、そちらのスキル、宝具は完全に公開していただきたいですね。そうでなければこちらが一方的に守る羽目になりかねない」

かなり大きめの要求だとは思いましたが、フェイカーは案外すんなりと頷きます。

「それはその通りだな。僕のステータスではそっちに不利益があるとしか考えられないだろう」
「私としても賛成します……、今は、その、味方を得ることが大事だと思いますので……」
「案外簡単に頷きましたね」

私の疑念にフェイカーは笑います。

                       さくひん
「交渉ももちろんあるが、そもそも僕は宝具を見せたくてたまらない口でね。ではご覧あれ! 僕の最高傑作! 【深緑なるは叡智の織(シンセティック・グローリア)】!

フェイカーの叫びと共に、目を奪われるほど美しいエメラルドの塊が、ゆっくりとその姿を表しました───。


  ◆『深緑なるは叡智の織(シンセティック・グローリア)』
  ランク:B〜 種別:対人宝具 レンジ:1-99 最大捕捉:1人

            , -----、
             { (_ノ ノ\_
           / \__ ∨ニ} }
           {===ミ__} }_ノ∧
           {⌒\__    ノー}
          _/⌒}二ニ\ {/iii}
         /人__ノニ(IIIIノノ \}⌒\
       _/  /ニ\\ニニ{    }\  }
.      /´ {   {从从\\_ノ {:  :}从} }
.     /  /{   V从从ニ.\__ノハ-} '
    {  {从\ \从从从从/l} }/ /\
.   /{  ∨从 \ ` <__/  } } /   \
   {.人  \从从`>==ミ  \.ノ 厂}    ‘,
   {  \   ` ー─── \   / ノ、    人__, -- ..         __
   {    `>------ 、   r==彡 /、ニ\_____//从从从> .    / _)\_
  人    } }ニニ/ニニ\人___/.  \ニニニノ{从从从从从ニ> ._ノ_ノ`\_)
  ,'        ノ__ノニニニニノノニニノ      \(   \从从从从./ ( (⌒\ノ
  }   ==イ/}/ ̄ ̄/´ ̄           )===ァー-------人_\(二ノ
  {    .ノニノ===<⌒\             `¨¨´

  自在に姿を組み替えるエメラルドの大結晶。自律機動する生体兵器。
  これ自体は直接の制御下には無く、行動規範をある程度書き換えられるにとどまる。
  フェイカー自身は「せっかくの作品を手元に隠していても仕方ない」として自由に動き回らせることを好む。

  フェイカーが直接見て理解したスキルを随時取り込み、自分のものとして進化していく。
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/30(水) 23:20:21.83 ID:fHe9i0bj0
エメラルドを作った人なのか?ていうかこれ、最後まで残すとスキルの暴力でこっちが勝てなくなる奴じゃね?
712 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/30(水) 23:29:52.87 ID:HlwB49580
「フフフ、驚いただろう、見惚れただろう、このエメラルドはだな、僕の作った傷一つない最大の結晶!」

フェイカーが傑作と称するのも納得できます。傷一つないその輝きがゆらりと動くさまはまるで夢のよう。
とんとこういうものに縁のない自分でしたが、それでもこの輝きには手を伸ばしたくなるような欲求を覚えます。

「この宝具は基本的に自律し僕を補佐してくれる。そして、僕が見たものをこの宝具に与えることができる」
「……ふむ、それは素晴らしいな」
「ほう、粗野な田舎モノかと思ったが見る目があるじゃあないか」
「ああ、互いに互いを支えあうというのは良いことだ」

微妙に違う気もしますが、私はフェイカーの言葉にむしろ気を取られました。

「見たものを宝具に与えることができる?」
「ああ、僕が視て理解したものは、この宝具に追加される。現在時点でランサー、バーサーカーのスキルはいくつか取り込んだよ」
「つまり、戦えば戦うほど強化されていく、と?」
「そういうことになるな。これはそちらの同盟に対するメリットになると考えられるが?」

確かにそれはそうですが……。

「でも、デメリットにもなりますよねぇ……」
「こらマスター! お口チャック!」
「へ? ……あぁ!」

そうなのです、共闘すれば共闘するほどアサシンのスキルを盗られるうえに、放置するだけでも強敵になる、というわけで。
もし同盟するにしても手の切りどころを見極める必要があるわけです。……まあ、本体のフェイカーを倒せばいいということでもありますが。

「チッ、ホントに。……最悪、僕を倒せばいいと考えてるね?」
「……! さて、そのような? 何か策があるのですか?」

こう先に読んできたからにはそれは大層な策が……。

「いや、なーんにもない。僕の持ってるスキルと宝具はさっき公開した分も含めてこれで全部だ」
「んなっ」
「なんならマスターとそこの合成獣の話もしてやるよ。見て驚くなよ?」
「オマ、カッテニ……!」


【馨のスキルを公開します……】

 ◆獣性魔術
 先祖代々受け継がれる、一人一人固有の獣性を発揮し肉体を一時的に改変する魔術。
 彼女はカイウサギ(アナウサギ)の獣性を持ち、聴覚に優れ、素手で自己が潜り進める程度の穴掘りができる。
 力は弱くて持久力もなく、またノウサギでないので走力も40km/hくらいが限界。
 彼女は行使の制御ができておらず、人間の姿になるのは完全な魔力切れに陥ったときのみ。
 戦闘力のない動物のため低コストで、魔力量が控えめの彼女が常時維持しても魔力には余力がある。

 ◆肉用種
 カイウサギの獣性を長く発揮し続けたことの影響による身体の肉質の改良。
 彼女の身体は高級な食肉のような性質を持つ。
 怪我を負った際の傷口から見える肉やその香りから、また検査で身体を観たりした時にその良質さが伺える。
 火傷ともなればその焼けた傷口の匂いは彼女を食し味わいたいと冒涜的な感情を抱かせ、
 倫理観を捨て人肉食をしても構わないとまで思ってしまいそうな負の魅力に溢れる。
 肉体には魔力成分が含まれてるので滋養もあるはず。



【うさぎのスキルを公開します……】

 ◆命令遵守
 一度言われた命令を守るために、自分の命を使い捨てることに躊躇いが無い。
 自分は魔術の礎となるべく生まれた。儀式を完成させるために死ぬ。
 魂に刻まれた呪いは絶対であり、その在り方は変えられない。
713 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/30(水) 23:43:15.56 ID:HlwB49580
……うーん、これは。

「……ううむ」

アサシンまで言い淀んでいます。そういえば彼女は"いきもの係"でしたし、合成獣はあくまで魔術の材料。
そんな期待できるものではない、ですよね。となると、いざとなれば奇襲をかけキャスター、もしくはマスターを倒すこともできるわけです。

……もっとも、アサシンが微妙に嫌いそうな作戦なので思案のしどころではありますが。

「本当にスキルも宝具もそれだけなのですか?」
「神に誓って、……と言いたいところだが、どうも僕自身が知覚していないものがあるらしい」

知覚していないスキル。……封印とか、自らに情報制限をかけているといったその類でしょうか?

「マスターのお2人はそのスキルを知らないのですか?」
「知らないんですぅ……、ごめんなさいぃ……」
「シラネ」
「では何故フェイカーはそのスキルを?」

そう、本人も知覚していないのに何故そのスキルを持っていると分かるのでしょうか?
私の疑問にフェイカーはしれっと応えます。

「僕じゃない、それを言い出したのはバーサーカーのマスターだ」
「バーサーカーのマスター?」

あの金髪の、風が吹けば消えてしまいそうな?

「バーサーカーと接触した時に、僕のスキルが地脈を傷つけてるだ何だいちゃもんを付けてきてね。その過程でそんな話が出てきた」
「フェイカーに隠されてスキルがある、と?」
「そんな分かりやすくは言わなかったがね。まあ、何にせよそれが気になるならバーサーカーのマスターに接触する必要がある」

……あの少女に、ですか。……残念なことにこちらも一回敵対しているんですよね。
ふわりと浮かぶ金髪を思い出し、赤い光が飼育小屋に差し込んできた事に気が付きました。……そろそろ結論を出す必要があるでしょう。

「もし、同盟するとして先ほどの霊装であるエメラルドは十分こちらに回してもらえるのですか?」
「ああ、回すとも。ただ、作れる量は限界がある。資源を消費するからその場合にもよる。そうさな、今なら……」



【エメラルドの効果は以下で】

【エメラルド】

戦闘において敗北が確定した場合、一回だけ判定を無効にする



直下、同盟したとして貰えるエメラルド

123:二日ごとに一個
456:一日ごとに一個
789:昼、夜ごとに一個
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/06/30(水) 23:44:54.92 ID:VCqSwhz8o
ぬん
715 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/06/30(水) 23:58:21.85 ID:HlwB49580
2:二日ごとに一個

しばらく色々と指を折り、フェイカーがスッと目を虚空へ向けました。

「……かなりここの資源は吸い尽くしていてね。二日に一個くらいかな?」
「それってあの男の形した使い魔を作ったからでは?」
「先を考えない浪費は身を亡ぼすぞ?」
「だから言ったのにぃ……」
「バカダナ」

全員から集中砲火を受け、しばらくプルプル震えていたかと思うと、急に笑いだしました。

「知ったことじゃあないね!!! 僕はあくまでクリエイターだ! モノを作って何が悪い! それに、今後は作ったものを流してやろうってんだ!」
「ウワ、ギャクギレシハジメタ」
「それにだ! 上手く共闘してもうちょっと良い霊脈等に付ければ、もっと頻繁に作ることだってできるんだぜ! どうだ!」

何がどうだなのかは分かりませんが……。さて、どうしましょうか。
自棄になったフェイカーを見て逆に落ち着いたのか、毛野原がか細い声で続けてきました。

「一応、同盟の期間ですが、私たちと敵対している陣営、もしくはセイバー、ライダーのどちらか一騎が消滅するまで、と考えてます」
「その後はどうする気ですか?」
「とりあえず、数時間の休戦を挟んで、結論を出してもらう形になるかな、と思ってますけどぉ……」

そんなにプルプル震えなくても、取って食いやしません。……決断の時ですね。



【同盟条件】

・期間はセイバー、ランサー、ライダー、バーサーカーのどれか一騎が消滅するまで

・基本的に共闘を行い、情報を共有する

・フェイカー陣営は二日ごとに、夜一ターン目においてアサシン陣営に【エメラルド】を支給する。(同盟締結後、一個は確定支給)

・目標達成後は一ターン休戦し、その後同盟の継続判断をアサシン陣営が行う


00:00から同盟多数決、先に二票。二票集まらなかった場合はランダムで

1:同盟を結ぶ
2:同盟を結ばない
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/01(木) 00:02:28.50 ID:PZjoFUJ9o
1
まあおk
717 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/07/01(木) 00:04:04.17 ID:h+JApT2y0
【一応〆切は00:15まで】
718 : ◆v.By3fESrTsY [sage saga]:2021/07/01(木) 00:07:59.72 ID:h+JApT2y0
【追記:ランダムは集まった分のランダムなのでご了承を】
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/01(木) 00:10:44.56 ID:J8odjzGBo
1
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/01(木) 00:11:35.74 ID:ePnjbrvvo
1
721 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/07/01(木) 00:11:56.16 ID:h+JApT2y0
1:同盟を結ぶ

【というわけで今夜はここまで、お疲れさまでした】

【次回はおそらく金曜日、ランサーとの戦闘開始ですね】
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/01(木) 02:00:16.05 ID:pfPoAdT7o
乙ー

>「バーサーカーと接触した時に、僕のスキルが地脈を傷つけてるだ何だいちゃもんを付けてきてね。その過程でそんな話が出てきた」
  ◆大量生産:C
  道具作成スキルの亜種。宝石を核とする使い魔を無限に近い形で量産できる。
  その分どこかの土地・どこかの魔術が犠牲になっているはずだが、当人はまったく意に介さない。
思いっきりこれのせいでは……?
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/01(木) 04:26:17.49 ID:faQPN47vo
おつ
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/01(木) 21:13:41.09 ID:3oOuKrj50
おつおつ
725 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/07/02(金) 22:39:38.99 ID:G3UM+erY0
【22:45くらいから再開】
726 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/07/02(金) 22:45:24.12 ID:G3UM+erY0
【再開】

『俺としては組む事に依存は無い』
『あら、意外ですね。どちらかというとフェイカーのような陣営は苦手かと思っていましたが』
『確かに俺は弁が立たん。だからこそ、嬉しい』

……大分省略されましたが、おそらくは敵対することなく会話できる相手ができるのはいいことだ、とでもいうことでしょうか。
もしくは、フェイカーの会話を学んでいこうと? ……あまり教育によくない気がしてきましたね。

ですが、アサシンの意向としても問題なく、加えて同盟の期間が比較的短めなのもあります。
数というのはそれだけで十分な力になり得ます。たとえそれが張りぼてでも騙したりデコイには使える。

「いいでしょう、その同盟、呑みました」

なるべく力強く見えるようにハッキリと言い切ります。意図を掴んだのかどうかは知りませんが、フェイカーはニヤリと笑いました。

「ああ、良い商談だったと思わせるよう努力するさ」
「似合わない……」
「マスター、お口チャック」

【フェイカー陣営との同盟が締結されました】

【【エメラルド】を一つ入手しました】


……さて、ではランサー陣営との対決ですが。


直下、まだ時間はあるか。5以上であるよ
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/02(金) 22:46:14.28 ID:Dglqnj8Io
あるよ
728 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/07/02(金) 23:05:43.34 ID:G3UM+erY0
8:まだ時間があるので

まだ、日は完全に落ちてはいません。少し時間はありますね。

「フェイカー、もしくは毛野原さん。そちらはランサー陣営の情報を握っていませんか?」
「握ってるも何も、昨日戦ったぜ」

僥倖! つまり昨夜私たちが探った戦闘痕はフェイカーとランサーのものだったというわけですね。

「ならば聞きたいのですが、ランサーの宝具を確認しましたね? 教えてもらえますか?」
「え、えぇ……、隠すことでも、ありませんし……、同盟相手ですしぃ……」


【ランサーの宝具が公開されます……】

 ◆『憑き報う死翔の槍(ゲイ・ボルク)』
  ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:5〜40 最大捕捉:50人

                                               ,.ィ 7
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                                         / ̄////
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                                      //´  .l/
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     .//
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      ´


  クー・フーリン全力の対軍投擲とほぼ同じ用法。
  応報の呪いを物理的な破壊として解放、魔槍は無数に分裂しながら命中するまで敵を追尾する。


「ゲイ・ボルク!?」
「ケルト神話の英雄、クー・フーリンが使用したと伝わる魔槍。のはずだが……」

それをランサーが使った、ということですよね。

「そう、その使い手となればかなりランサーの候補は絞られる。ハッキリ言えば僕はかなり可能性の高い名前を思い浮かべている」
「えぇ!?」
「なんであなたのマスターが一番に驚いているんですか?」
「話してないからな。ついでに君たちにも教えない。これは意地悪じゃなく僕の美学によるものだ」

……仕方がありませんね。このフェイカー、私とアサシンで暴力以外の方法を用いて口を割らせることはできなさそうですし。
さて、そろそろ日も落ちます。つまりは決戦の時。こっちに情報はそろいました。

「では行きましょうか」
「ああ」
「うん? 何処かに行くのか?」
「ええ、今からランサーとタイマンです」
「は?」

私の答えにフェイカーは露骨に表情を固め、毛野原とうさぎは狼狽し。

「聞いてないぞ!?」
「話してませんからね」
729 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/07/02(金) 23:10:00.36 ID:G3UM+erY0
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「やあやあ、アサシン。来たねぇ?」
「ああ、先日はすまなかった」

二日前と同じ場所でランサーは一人佇んでいます。私も今回は距離を置き、アサシンの戦いを見守ります。
ぶるんと魔槍、ゲイ・ボルクを振るい、ゆったりとその影が震えました。凶暴な笑みをランサーが浮かべます

「じゃあ、殺し合おっか」
「……応」

ランサーが構え、槍の影が揺れます。アサシンがその動きに反応し、地面を蹴りました。


【戦闘を開始します……】

直下、戦況

12:隙を突き
34:影で絡めとる
567:獣の因子、部分開放
89:いっきに距離を詰める
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/02(金) 23:11:07.56 ID:LCWwSGP4O
731 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/07/02(金) 23:25:14.48 ID:G3UM+erY0
6:獣の因子、部分開放

地面を抉り、獣のようにアサシンは殺到する。

「またかい、猪の一つ覚えみたいに、そんなんで私を殺せると? 【魔除けの智慧】、習熟、【獣殺し】!」

獣性を帯びたモノを的確に貫く技術、【獣殺し】。そのスキルを以てアサシンの急所へ的確に影の槍が迫る。
アサシンに殺到する影は牙を開いたトラバサミ。その口がアサシンに食らいつく。

「なるほど、タネが分かれば」
「……おっとぉ!?」

飛び出す影の咢、だがアサシンはその到着点を理解しているようにひらりと躱し、あろうことか突き出た槍をへし折った。

「獣の急所を的確に貫くなら、その急所を躱しさえすればいいということだな」
「……なるほど、私のこと勉強してくれたんだ、嬉しくなっちゃうな」
「ああ、そうだな。これは俺が獣ではないことの証明だ」

心底嬉しそうにケラケラと笑うランサー。その笑いにアサシンが同調し、両陣営は獣のように笑い。

「じゃあ、次はもっと本気で殺すからね。習熟、【千里眼】、【心眼(偽)】!」
「ああ、全てを見通す目を以て、俺の奇跡を証明せよ!」


直下、戦況

12:的確に視る
34:量で圧倒する
56:距離を一気に詰める
789:一撃!
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/02(金) 23:25:57.29 ID:mcHnE29Co
ぬん
733 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/07/02(金) 23:40:46.82 ID:G3UM+erY0
9:一撃!

「さあ、千々に乱れ応報せよ、【死棘の影(ゲイ・スカイ)】!」

ランサーの目がアサシンを追う。その目の導線に影の槍が生まれては放たれる。
しかし、アサシンは生まれ持っての直感、獣の本能で以ってこれをかわしていく。地面は貫かれ穴は空けど影が縫い留められることはなく。

「遅い、とは言わない。だが、まだもってそこには届かず!」
「ちぃー! 全部叩き潰せればいいんだけど、スカサハほど私は脳筋じゃないからな!」

苛立たし気に槍を振るいながら、ランサーは影を密集させていく。針山の如きその槍衾。
突破も困難な密集する応報の槍。それを前にしてアサシンもまた不敵に笑う。

「救世主は自らに訪れる受難をもゲツセマネで認められた。いわんや俺が!」

そして、襲い来る槍を前に、アサシンは。

「【我ら軍勢、餓獣の群なり】! 目が良いことは素晴らしきことだ!」
「ちょっと! わざわざそれを使ったってことは、覚悟ができてんだよね!? 習熟、【獣」
「しかし、鱗に覆われている!【我ら軍勢、餓獣の群なり】瞬間解放!」

ランサーがスキルを得るよりも速く、そう、ただ速く。急所を狙う間もなく。ただ、速度の塊となって。

「んなっ!?」
「その鱗を落とさん! ハレルヤ!!!」

獣と化したアサシンの蹴りが、槍を砕きながら流星の如くランサーへ叩き込まれた。


直下、戦況

1234:宝具、開帳
5678:二撃目!
9:ランサー、撤退
734 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/07/02(金) 23:57:15.69 ID:G3UM+erY0
【15分経過のため、このコンマで自動進行】
735 : ◆v.By3fESrTsY [saga]:2021/07/02(金) 23:58:38.42 ID:G3UM+erY0
9:ランサー撤退

【予想以上にストレートで勝利してしまったので今夜は早いですがここまで、おつかれさまでした】

【次回はおそらく日曜日の同じくらいに。次回から待機時間を10分にしましょうかね】
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/03(土) 00:24:25.38 ID:lFEk8clAo
おつ
勝ったぜ!
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